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1972/04/13 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 災害対策特別委員会 第4号
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1972/04/13 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 災害対策特別委員会 第4号

#1
第071回国会 災害対策特別委員会 第4号
昭和四十八年四月十三日(金曜日)
   午後一時十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     宮崎 正義君     内田 善利君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松永 忠二君
    理 事
                古賀雷四郎君
                高橋雄之助君
                中村 英男君
                上林繁次郎君
    委 員
                伊藤 五郎君
                柴立 芳文君
                八木 一郎君
                松本 英一君
                宮之原貞光君
                藤井 恒男君
                塚田 大願君
   国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      坪川 信三君
   政府委員
        厚生省環境衛生
        局長      浦田 純一君
        建設省河川局長 松村 賢吉君
   事務局側
        常任委員会専門
        員       中島  博君
   説明員
        通商産業省公益
        事業局水力課長 吉田 方明君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○委員派遣承認要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (ダム災害対策等に関する件)
 (地すべり対策等に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松永忠二君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十二日、宮崎正義君が委員を辞任され、その補欠として内田善利君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(松永忠二君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。
 火山の噴火による被害並びに昭和四十七年の集中豪雨による被害の復旧状況の実情調査のため、鹿児島県及び熊本県に委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣期間等の決定はこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(松永忠二君) 次に、災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#7
○古賀雷四郎君 私、きょうは主としてダムの問題について。最近ダムが各所で災害を起こしておりまして、ダムは国土保全上、また水資源の開発上非常に大事な問題でございます。どうしても狭小な国土を守るためにはダムで河川の拡幅等をできるだけ少なくしていくというのも一つの大きな方法であります。さらに、それによって水資源の開発ができるということになります。どちらかといえば、最近の鶴田ダムとかあるいは電力専用ダム等の災害に関連しまして、ダム下流地帯の皆さんが、ことばを言えば、ダムアレルギーといったような感じもなきにしもあらずでございます。したがいまして、こういったダムアレルギーをなくするためには、これらのダム災害をとめなければいかぬということでございまして、これらの問題につきましてこの前質問する予定でございましたが、ちょっと質問が時間的にできませんでしたので、きょう簡単にひとついろいろと政府の考え方をただしたいと存じます。
 第一番目に、この前の、去年の七月の洪水のあとに、この災害対策特別委員会でダムの問題で決議がございました。そういった決議に基づいていろいろな問題を関係各省で御検討になっていると思います。それにつきまして項目を分けて私御質問したいと思いますので、簡単にひとつお答えを願いたいと思います。
 まず、去年の七月の洪水でかなり設計洪水を上回った川があるだろうと思います。まあ、ダム放流の災害というよりも、ダムそのもの、自身が、設計洪水を上回る洪水のために危殆に瀕するという例は外国にもたくさんございます。特に土堰堤等におきましては、そのオーバーによってそれが決壊する、そして重要な事故を起こすという実例も内地にもたくさん見られます。したがいまして、ダムはこれをオーバーさせないというのが原則でございますが、この前の七月の豪雨で、こういった事象はどういう河川に具体的にあるのか、お伺いしたいと思います。
#8
○政府委員(松村賢吉君) ダムの放流能力でございますが、これを越えた例と申しますのは、実は昨年の洪水のみではなく、その他の例もございますけれども、国で、あるいは府県でやっておりますこういう多目的ダム、この中でも約五ダムほどこれを越えているものがございます。また、利水ダムにつきましても二十一ダムほどこの設計の洪水量を越えている例がある。この設計の洪水量というのはどういうことかと申しますというと、ダムを設計する際にスピルウエーを設計いたします。スピルウエー、すなわち洪水吐きを設計いたします。その際に、この洪水吐きの容量が少ないというと、このダムがオーバーホッピングする、すなわちオーバーフローいたしまして、ダムの被害が大きく生ずるおそれがあるということで、大きな洪水吐きを設けるわけでございますけれども、最近の実例から申しまして、当初想定いたしました洪水以上の洪水が出てきまして、これをオーバーする例が、先ほど申し上げましたように、多目的ダムでも五つほど、それから利水ダムでも二十一ほどあります。しかし、そのうちすでに対策をやっているものもございますし、また、これに着手しているものもあります。この洪水吐きの措置等につきまして、残ったものにつきましても、早急にこの対策をすべく、現在まあ検討している段階でございます。
#9
○古賀雷四郎君 いち早く洪水吐きの拡幅等によって処置されたというようなことでございますが、まだ残っているダムもあるということでございますので、ダム本体災害――ダムが決壊するというようなことがないように、洪水吐きにつきましては、今後至急にひとつ措置をしていただきたいと希望をいたします。
 そこで、従来から設計洪水は百年に一回というようなことをとっておられますということですが、まあ、これは確率洪水にしますと、百年に一回であろうというぐあいに思いますが、また、既応洪水、最大洪水をとっておられるところもあるようでございます。ところが、雨量の資料とか洪水の資料とか比較的ないところにおきましては、こういった洪水量が常に上回るような事態が今後生じてくる、さらに地域開発が進みますと、山林の伐採とか、いろんなことで流出量が非常に多くなるということで、これは常々これらの問題につきましては、ひとつぜひ資料をとってどういうぐあいに今後ダムを処置すべきか考えておいていただきたいと思うわけですけれども、この点については、十分従来からも経験されておりますから、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、まあ洪水吐きの拡幅につきましては、これは河川法によって処分されるのですね。
#10
○政府委員(松村賢吉君) これは河川法の第七十五条二項三号の監督処分でございますが、これでできるわけでございますが、これの改造等につきましては、自主的に利水業者、これがやるように実質的には指導して、実際にはこの監督処分を待ちませんで措置をやってまいっております。
#11
○古賀雷四郎君 まあ電気とか、それらの流水を占用するダムは、かなりぼくはその改装が行政命令でいけると思いますが、たとえば土地改良区の占用するダム、あるいはその他につきまして具体的な事例があるのかどうか。
#12
○政府委員(松村賢吉君) この土地改良等のダムにつきましても、一、二実例はございますけれども、これにつきましても農林省等に指導していただきまして、自主的に現実にはやってもらっております。
#13
○古賀雷四郎君 ダム本体の安全対策として、そういった問題をぜひひとつ実施していただきたい。
 次に、ダム操作の問題でございますが、これが洪水が来まして操作が行なわれるわけですが、平常の場合の操作規程というものは、比較的ある程度の洪水までは操作規程が円滑に行なわれるような操作規程ができていると思いますが、実際、非常洪水が来た場合に、その操作について、具体的な緊急時における操作規程というのがあるのかどうか、その点につきましてお伺いします。
#14
○政府委員(松村賢吉君) 緊急時の操作、これにつきましては、河川法五十二条にこれを特に命ずることができるようにはなっております。しかし、操作規程上の問題といたしましては、これはあらかじめこういうふうにやれということではございませんので、操作規程上には記入してございません。
#15
○古賀雷四郎君 そこで私は、河川法五十二条の緊急時の洪水調節という問題がここで議題になってくると思いますが、この緊急時の洪水調節について五十二条の適用を今日までやられた実例があるのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#16
○政府委員(松村賢吉君) 五十二条を発動いたしまして実際にやった実例というのは現在までのところございません。
#17
○古賀雷四郎君 実際、ダムが最近までに、ああいう大洪水が出ますと、五十二条を適用していくというケースが今後起こり得る。従来も起きただろうと思います。しかし適用しない。そこの、適用できないというのは、どういう理由によるものでしょうか。
#18
○政府委員(松村賢吉君) この五十二条を適用いたします緊急の場合の措置でございますけれども、現在、これによりまして下流の災害に効果をもたらすということにするためには、事実上の問題といたしましては、相当早くから予備放流と申しますか、事前放流と申しますか、ダムの水位を低下させなければなりません。それに対しまして、現在のところの洪水予報あるいは雨量予報、こういうものから洪水が確実に来るという予想が非常に立てにくいということから、相当以前から放流することが現実には非常にむずかしいということから起こっておりまして、現在までこれを発動したという例はございません。
 ただし、この問題につきましては、今後の問題といたしましてはこれを活用する必要があろうということは政府筋といたしましても考えておりまして、これの、具体的にどうしたらいいかというこの具体的な方法につきまして、現在いろいろ検討をしておる段階でございます。
#19
○古賀雷四郎君 五十二条の適用につきましては河川法で明記されておりますし、たとえば利水者の水を事前に放流するわけですから、もしも雨が降ってこないということになれば非常な損失を受ける、そういったいろいろな問題もあろうかと思います。しかし、実際の災害の実態を見てみますと、かなりそういったケースが適用される可能性のあるダムもあるわけですね。そこで、ただいま河川局長からお話がありましたように、これの適用の方針という問題が論議されなくちゃならぬと私は思うわけです。幸いにして建設省では、この五十二条の適用について御検討いただいているようでございますので、これにつきましてひとつ今後どういうぐあいになっているのか、御検討をぜひお願いしたいと思います。
 特に私は、非常に予測できない豪雨に対して事前放流するということになれば、そういう不測の不利益を生ずるという問題とともに、その不利益に対する考え方をどういうぐあいにするかということになりますと、適用方針の行政方針だけで済むものかどうか、ちょっと私も判定がつかない問題でございます。したがいまして、そういった法律条項にも、あるいは必要なのかもしれないという、私は考えられるケースもあろうかと思いますので、その点につきましてひとつぜひ御検討を願って、この五十二条の適用問題につきましては前向きに、災害防止のためにひとつ各省で協議していただきたいと思います。
 そこで私は、特にこの適用について関係が非常に深いと思います――通産省の水力課長さん、おいでになっていますか。――まだですか。それじゃ保留します。発電ダムのドローダウンとか、いろいろな問題がかなりこの問題と関連してきますので、そういったところにおける通産省の考えを聞きたかったのですが、この問題、特に最近の洪水アレルギーに対する一つの大きな方針として打ち出していただきたいと私は考えておりますが、ただいままでの議論をお聞きになりまして、総務長官のこの問題に対する御意見をひとつお伺いしたいと思っております。
#20
○国務大臣(坪川信三君) 途中で入りましたので適切なお答えができるかどうかお許しを願いたいと思いますが、ダム行政という問題は、治水、利水の上から非常に重要な問題であろうかと思うのであります。そうした点から考えますときに、これに対するところの管理、あるいはこれなどに対するところの切りかえ、いろいろの面で問題点の多くあることも、いささか私なりに考えも持っておるような次第でございますが、いずれにいたしましても、われわれの大事な治水対策の基本をなす問題でもございますので、いわゆる通産省の立場からくる考え方、また建設省の考えからくるダムの管理、また、そうしたものの事業の推進等、やはり何といいましても非常に重要な問題でございますので、そうした問題点を踏まえながら、災害治水対策の責任者である私といたしましては、そうした点、いま御指摘になりました点なども踏まえながら、各省庁間の調整と、また、こうした問題への推進に十分配慮いたしながら取り組んでまいりたいと考えておる次第であります。
#21
○古賀雷四郎君 きょう水力課長おいでにならないので具体的に質問できませんので、このくらいにしておきますが、その次に、ダム下流の河川対策の問題で、私ひとつ、たとえば鶴田ダムにおける下流の問題で非常に災害をこうむったわけですが、放水時におけるところの問題としまして、下流の諸施設に対する管理を今後どういうぐあいにしていくかというのは重要な問題であろうと思います。一部に、たとえばいろいろな建物を建てたために起きたんじゃないかという疑問もあるわけでして、そこで、そういったことがそういった建物のために起こるということが予測されるならば、これらの問題の下流の地域に対する施設の管理、あるいは建てさせないとか、いろいろなそういった管理までダムとしては考えておかなくちゃいかぬというぐあいに考えるわけです。ダム下流の河川対策を十分講ずるのはもちろんでございますが、現在の状況でそこに事業集中が非常にできないということになれば、やはり新しく発展するそういった地域に対しまして、具体的な河川管理と申しますか、流水のために不測の災害を受けないような管理をやっていかなければいかぬというふうに考えられます。この問題につきましても、ぜひひとつダムと関連した管理として、河川対策はもちろんでございますが、工作物の設置とか、いろいろな問題もあわせて御検討を願いたいと思います。
 その他いろいろな問題がございますが、最近鳴子のダム等におきまして地すべり等が起こっておりましたが、鳴子のやつは幸いにして建設省である程度処置をしていただいたということで、いま問題起きてないようでございますが、地内に地すべりを起こすようなダムがあるのかどうか、ちょっと御報告を願いたいと思います。
#22
○政府委員(松村賢吉君) 現在ここに、どこのダムが地すべりがあるという資料、全部ちょっと持ち合わせておりませんけれども、やはり現在におきまして、地すべりの可能性と申しますか、危険が多少でもあるというようなダムは、数ダムこれはあると思います。こういうダムにつきましては、われわれのほうといたしましては、これの監視と申しますか、調査等を続けておりまして、必要と思われるものにつきましては、それぞれ、これの対策をやっておるわけでございます。
#23
○古賀雷四郎君 これらの地すべりは、イタリアのダムの実例もございますし、不測の災害が起こらないように、ひとつぜひ十分監視していただきたい。私の郷里の筑後川の上流にも、地すべりと称されるのかどうか私はよく理解できないんですけれども、あるいは単純な崩壊というぐあいにも考えられますけれども、そういった実例がございますので、十分監視をしながら、具体的なダムの不測の災害が起きないように、これらの問題についても十分御配慮を願いたい。
 それからもう一つお聞きしたいのは、ダムの堆砂の問題でございます。堆砂のダムにつきましては、私も泰阜ダムとかいろいろなダムを存じ上げておりますが、やっぱりその堆砂によりまして、そのダムの機能は全然だめになっている、だから電力の問題も非常に計画よりも下回りますし、さらに調整能力も下回る、全然できないようなダムもございます。そこで、その堆砂問題につきまして、今後これらの問題をどういうぐあいに処理されるのか。建設省、通産省――水力課長来ておられますから、ひとつぜひお答え願いたいと思います。特に私は建設省よりも通産省のほうから堆砂問題について具体的に御答弁を願いたいと思います。
#24
○説明員(吉田方明君) 水力課長の吉田でございます。ただいま電力用のダムの堆砂問題について、具体的にどういうふうな措置を講ずるかという御質問でございますが、堆砂問題につきましては、従来から天竜川筋等において泰阜、平岡等の問題がございまして、これが対策にいろいろなくふうをこらしてまいったところでございます。具体的には、堆砂したものをできるだけ掘さくするという方法を講じること、それから地形によって異なりますが、バイパス隧道を掘って、これを抜くというようなこと等を考えてございます。それができない個所も多うございますので、やむを得ないところでは、建設後、堆砂したあと、洪水に対処するよう、さらに用地の買収線のかさ上げ、土地の買い増しといったことをやっておるわけでございます。
#25
○古賀雷四郎君 水力課長のお話、まあ、わからないでもないんですが、実際問題としてそういったことがやられるのかどうか、私はちょっと疑問に思うわけですね。たとえば泰阜のダム堆砂の問題は四千万トンぐらいたまっておるようですが、これらの問題を実際掘さくやっておるのか、あるいは排砂門をつくって抜くようなことが実際問題としてできるのかどうか、この辺は私は非常にむずかしいだろうと思う。したがいまして、その堆砂の影響が上流の天竜川に移りまして、家屋移転までやったというのが実態でございます。そこで、これはもうずっと前からそういう問題が起こされまして、この堆砂の問題というのはぜひひとつこの際解決していただかなきゃいかぬと私は思うわけです。私は一つの提案を申し上げたいんですが、天竜川でまあ四千万トンぐらいの泰阜ダムの堆砂がございます。その堆砂を、枯渇している砂利資源の対策として具体的に持っていったらどうか、緊急に。もちろん、そのためにはかなりいろんな諸施設を強化しなきゃいかぬ、たとえば鉄道を強化しなきゃいかぬとか、あるいは橋を強化しなくちゃいかぬとか、いろんな問題がございます。しかし、まあ、そういう掘さくすることによって、たとえば電力は相当の利益を生ずる、それから砂利は売れるというようなことになりまして、私はそう高い砂利にならないだろう――まあ若干は高いかもしれませんが、高い砂利にはならないだろう。その部分をどうするかという問題になろうかと思いますので、この辺、先ごろ田中総理から河川の砂利を早く開発しろというようなお話もあったようでございます。もちろん河川の砂利も緊急対策として必要だろうと思いますが、私はその四千万トンとか天竜川筋にたまっている砂利というのはものすごい量ですから、これはもう掘っていけばどんどこ砂利、砂は取れる。そういったことをやっていただければ非常に何重にも利益が生ずる。電力はふえるし、砂利は資源として使える、それから天竜上流の治水対策にも役に立つ、いろんな面でそれぞれの効果に応じて費用負担をやっていけば砂利もそう高い砂利にならないというぐあいに理解いたします。いま砂利の値段がどのくらいか知りませんが、やはり三千円としても三千二、三百円ぐらいの砂利ぐらいにはなるかもしれませんが、そんなに高くならないだろうと思いますので、この辺、通産省としては砂利対策としてぜひ研究していただきたいと思うんですが、いかがですか。
#26
○説明員(吉田方明君) ただいま御指摘のように、ダムの堆砂の活用ということで私どものほうの窯業建材課その他からもそういった要請がございまして、私のほうでは検討を加えているところでございます。これは建設省のほうとも御相談して、ダムの堆砂の活用ということについて一そう検討を進めてまいりたいと考えております。
#27
○古賀雷四郎君 建設省はこれらの問題に対してどういうお考えですか。
#28
○政府委員(松村賢吉君) ただいまのダムの点の堆砂の問題、これにつきましてまあ問題といたしましては、まずそのダムの計画において堆砂に対する措置を初めから十分考えるということはもちろん重要でございます。まあ今後のダムにつきましては、もちろんこれをさらに考慮いたしまして措置していくわけでございますけれども、現在すでにできていてすでにたまっているダム、こういうものの措置をどうするのかということになりますと、やはりこれの対策といたしましては、基本的には掘るほか手がないということは実情かと思います。もちろん次善の策といたしましては、被害がないようにあとを買収するとかあるいは築堤を増強するとかいろいろあると思いますが、やはり根本的な問題はこれを掘るんじゃないか。これと砂利資源の利用と結びつけることは非常によろしいことと私どももちろん考えておるわけです。ただ、これは古賀先生がただいま申されていたように、いろいろその間にはネックがございます。これは必ずしも解決できない問題ではないんじゃないかということで、全部のダムが全部それを利用できるかどうか、あるいは砂利の性質等もございますから疑問でございますけれども、利用できるものは利用するように、私どものほうといたしましても、既設のダム、すでに堆砂しているダム等につきまして十分その対策を考えていきたいというふうに考えております。
#29
○古賀雷四郎君 私はいま天竜川の泰阜ダムを主として対象にしてお話ししてきたわけですが、泰阜ダムの天竜川の砂利というのは天下一品の砂利でございます。そこの天竜川流域で生産された砂利は石質的にも非常によろしいというぐあいに理解しております。したがいまして私は、一つの方策としてこの問題をぜひひとつ具体的な軌道に乗るようにお願いしたいと思うわけでございます。電力も不足しておりますし、砂利も不足しておりますし、あらゆる問題が不足しておる現況におきまして、かような一石三鳥の効果ある施策をぜひやっていただきたい。そこには電力会社の負担の問題もございましょう、あるいは治水上の効果があれば治水上の負担の問題もありましょうし、いろいろございましょうが、そういったものをコンバインしながらこの問題を進めていただきたいと念願いたしておるわけでございます。そういうことが災害対策にも直接効果のある問題でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 いろいろございますが、時間もきましたので、要するに、非常にこのダム管理という問題はむずかしい問題でございますが、先ほど総務長官がおっしゃいましたように、ダムは国民のために果たす役割りというのは非常に大きくなってきております。しかも私は、ダムに対するアレルギーを国民が少しでも持たないようにいろいろな問題を処理しておかなければいかぬと思うわけでございまして、この点につきまして、ひとつ総務長官から、これらの問題につきましてぜひ、災害をなくしてダムアレルギーをなくするような施策を早急に講じていただきたい、関係各省それにひとつ十分御協力を願うようにお願いしたい、決意をひとつお伺いしまして、質問を終わらしていただきます。
#30
○国務大臣(坪川信三君) 古賀委員の御指摘になりました点まことに同感でございます。何といいましても、わが国の地形あるいは気象条件あるいは海洋その他国土の現状を思うときに、非常に災害の多い不幸な環境下にある日本を思いますときに、国民の人命、財産に関する重要な災害対策というもの、ことに、それが大きな役割りを果たさんとして期待します治水・利水ダム等につきましてのこうした御指摘になりました問題点について、各省庁間、ことに建設省、通産省、こうした非常に関係の深い省庁に対しましても私は私なりの方針をもってこれに取り組み、また、その監督も厳重に推し進めてまいりまして、御指摘になりました点、遺憾なきを期したい考えであります。
#31
○古賀雷四郎君 よろしく願います。終わります。
#32
○塚田大願君 いま長官もおっしゃいましたけれども、日本は非常に災害の多い国だということは、これはもう一般的な認識でございますが、そのためにも、一つは、災害を未然に防止するという問題があります。それからもう一つは、やはり災害が起きたときの復興を適切迅速にやるということ、こういう課題があると思うわけです。
 そこで、まず長官にお伺いしたいのでありますが、中央防災会議で昭和四十六年に発行されました防災基本計画というものがございます。これを拝見いたしますと、いろいろ書いてございますが、とにかく第二節の「この計画の基本構想」という中で、「現状では、迅速適確な応急対策の実施及びすみやかに災害から復興するための諸対策をあわせ推進して行かなければならない。」、こういう基本構想がうたってありまして、次いで、その重点として四点の対策を示しております。この中の三番目に「災害復興の迅速適切化」ということがうたわれておるわけでございますが、この「災害復興の迅速適切化」というこの項目の中に、さらに留意事項が四つ出ておるんです。この趣旨につきましてまず長官から御説明願いたいと思うんです。
#33
○国務大臣(坪川信三君) 御指摘のとおり、いわゆる防災対策に対するところの基本計画でございます。私はいま先生もお話ありましたごとく、いかにして災害を予防できるか、すべきかというこの問題が一つの大きな柱であると思います。また、起きました場合に、その対策を恒久的にどうすべきであるかということと、緊急的にどう対策を打ち立てるかという、これが私は災害に取り組む三本の柱でなければならぬと思うのでございますが、その防災基本計画においての、御指摘になりました災害復旧の迅速適正化というこの問題は、私はやはり災害対策の最重点的な事項の一として踏まえており、これに対する万全を期さなければならぬ。具体的に申し上げますならば、この適正迅速化ということになりますと、一つといたしましては「施設等の復旧事業の迅速化」、また一つといたしましては、「再度災害の防止に必要な施設の新設又は改良」という問題、三つ目には、やはり「災害復旧に要する経費負担の適正化」という問題、四つ目には、「被災者の復興意欲を振作し、その迅速な復興を図るために必要な税制、財政、金融上の助成、援護措置の効率化及び適正化」、この四つが特に配慮してまいらなければならぬ問題点ではなかろうかと考えておる次第であります。
#34
○塚田大願君 いま御答弁になりましたとおりのことがここに書いてあると思うんですが、そこで、この各項どの四項目を見ましても非常に重要な問題でございますが、特にこの第四に書いてあります「被災者の復興意欲を振作し」と、つまり被害地域の住民の方々の復興意欲を大いにかき立ててやっていかなきゃいかぬと、このことがうたわれております。これは私は非常に重要なことだと思います。やっぱり復興というのはその住民が立ち上がらなければ政府が幾ら施策したってなかなかうまくいかないと思いますが、そういう点でいわゆる災害常襲地帯といいますか、特にこれは過疎地域に多いと思うんですけれども、非常に年じゅう災害を受けているというようなところが幾つか日本にもございます。そういうところに対しましては何か特別な配慮というものが行なわれているのかどうか、その点お聞きしたいと思います。
#35
○国務大臣(坪川信三君) 私は塚田委員もお話ありましたごとく、やはり罹災者に対しましての再起に対するところの一つの機運といいますか、心がまえといいますか、安心感といいますか、こういうことが、民心の動揺をなきよういたすということが私は精神的な面において非常に重要な問題である、災害の復興に関しましては。そういうような気持ちでおるわけでございますが、特にいわゆる災害常襲地帯等におけるところの災害の問題については、特にそうした精神面が必要でありますとともに、その施策にやはり信頼性というもの、期待感というものを真実に持たせるということが非常に大事なことであります。特に、いまも申されましたような地帯に対しましての災害復興の迅速化あるいは適切化を推進するということ、また被災者の復興意欲の高揚をはかるということ、そういうようなことでありますとともに、また再び、また再びというような不信感――災害に対するところの施策への不信感、これを持たせるようなことのなきよう、いわゆる原形復旧だけにとどまらず、改良復旧に十分配慮いたしまして、当該被災者に対してやはり安心感を与える。原形だけ復旧したことが災害対策なんていうのは私は昔からとってきておりましたが、これは非常にまずいことだと、私も四年前、建設大臣をつとめさせていただきましたが、この点を私は災害対策の非常な問題点として指摘もいたし、行政上の指導もしてまいったのでありますが、私といたしましては、そうした面からひとつきめこまやかに配慮いたしまして、十分御期待に沿うよう、各省庁、ことに建設省を中心といたしましての災害対策関係省庁の連絡と指揮をさらに積極的に打ち出してまいりたいと、こう考えております。
#36
○塚田大願君 いま大臣がおっしゃいましたが、いわゆる原形復旧という型ではなくて、改良復旧へと、これは非常に私は前向きで積極的な姿勢だと思うのです。ぜひそうなければならぬ。年じゅう同じ災害を繰り返しているわけですから、この辺やはり政府としても積極的にやってもらわなければいけないと思うのですが、現状はまだ必ずしもそうなっていない。これは一日も早く改善していただきたいと思うのですが、そこで、先ほども昨年の集中豪雨の話が出ましたが、昨年の七月、集中豪雨を受けまして、これは全国的に九州から東北までございましたが、この地帯というのは、たとえば広島の場合にいたしましても、愛知県の場合にいたしましても、非常に山奥の過疎地帯で被害が出ました。こういうところで最近災害復旧工事がセメント不足で非常に難航しているということがよくいわれております。大体ああいう災害の業者というのはあまり大きな――大手じゃございませんから、特にセメントが不足しておってこの災害復旧が進まない、で、また七月――夏も近づいてきた、一体ことしはどうなるんだろう、こういうあれが非常に強いわけですが、こういう過疎地に対しまして、いま工事の進捗状況というのはどういうことになっておるか、建設省から答えていただきたいと思います。
#37
○政府委員(松村賢吉君) 現在、災害地、特に過疎地と申しますか、山の中の災害復旧状況がどうなっているかということでございますけれども、なるほどセメントの不足、これにつきましては、これは著しいものがございまして、これに対する諸種の手を打っておりますが、これによって災害復旧が、一時的ではございますけれども、一部おくれているところがあることは事実でございます。特に、中国地方方面あるいは中部地方、こういうところに著しいところがございます。しかし、セメント不足に対する手は、中央あるいは地方を通じましていろいろと打っておりまして、本年度の出水期までには、これの、災害がさらに災害を生むようなことのないように、十分いま手を打つように措置はしておるわけでございます。
#38
○国務大臣(坪川信三君) 非常に大切な問題でございますので、私も国務大臣の立場から御返事申し上げたいと思いますが、この問題は国家的な大きい問題点でもございますので、閣僚間においても、この問題に対するそれぞれの協議、指摘もいたされ、きょうも、閣議等においても問題になっておるような次第でございますので、建設大臣、その他自治大臣あるいは私ども、すべて、関係の者が十分これらに対する配慮をいたすべく、関係省庁にも強く連絡と要望もいたしておりまして、通産大臣からも、この前の閣議のときにも報告がありましたんですが、セメントに対するところの問題については、韓国その他からのセメントの輸入によりまして、だんだんとこうした点の解消が見込まれてきているという状態でもありますし、また、先ほどお話しになりましたような原価計算の問題等に対しても、やはり配慮すべき点もございますので、政府はあげてこれに取り組んでおり、私もそうした立場で各省庁に連絡、要請を続けておるような次第であることを申し添えておきたいと思います。
#39
○塚田大願君 このセメントの問題は、予算委員会でもかなり論議されました。政府としては、これを何とか解決したいということをおっしゃっておられましたし、いままた大臣もそういう立場でお答えがございますので、私どもはぜひそういう立場でひとつセメントの、商社の買い占め問題なんかもいろいろあるようですけれども、それは別としまして、きょうのこの委員会での問題ではございませんから別としまして、とにかくそういう災害地の復旧に、とにかく政府の事業を少し延ばしても、セメントをそっちに回すぐらいのひとつ姿勢で解決していただきたいと、こういうふうに要望して次に進みたいと思うんですが、次には具体的な問題でお尋ねいたします。
 これは新潟県の松之山町の地すべり問題であります。これはもう十分に政府も御存じであるはずなんですが、昭和三十七年、非常に大きな地すべりが起きまして、わが国、史上最大の規模ともいわれました八百ヘクタールに及ぶものでございます。しかも、この地すべりが一度限りでなくて、断続的に、継続的に起きてくる。ですから、三十七年に大きなのが起きて、そうして今度、三十九年にも、また同じような地すべりと集中豪雨が起きると、こういうことで、たいへん有名になった地すべりでございますが、この地域の地すべり防止対策というのは、現状ではどのように進捗しておるのか、その点をまず建設省からお伺いしたいと思います。
#40
○政府委員(松村賢吉君) 松之山地区の地すべりにつきましては、これはただいま塚田先生からお話ございましたように、昭和三十七年に約八百五十ヘクタール、この大規模な地域に発生したものでございます。それでこの地区におきまして特に被害の大きかった松之山地区、当時の移動量で最大が日量十二センチ、累計二十メートルというような大きなものにも及んでおりました。それで直ちに新潟県におきまして、昭和三十八年度より、その移動の著しい松之山地区を、重点的に、建設省所管の地すべり対策事業として着手いたしました。それで昨年度まで――四十七年度まででございますが――までに、事業費総額約五億五千万円、それで集水井二十八基、鋼管類八百二十五本、水路工二千四百メートル、これらを実施いたしました。そのほかに災害復旧事業といたしまして約五億四千万円の地すべりの防止工事、これを実施したところでございます。その結果といたしまして、昭和三十八年には、月に約四十五センチほどの移動をしておりましたのですが、それが昭和四十二年におきましては、月に二センチメートルぐらいと、つまり減りました。その後、ほとんど移動が見られないような状態が今日まで続いておるわけでございます。それで建設省といたしましては、当該地域の地すべりですね、ほぼ安定して、地すべり対策工事としてもほぼ概成したものではないかというふうに考えておるわけでございます。もちろん、これによります移動量の測定等、この監視はさらに続ける予定でおります。また、この四十八年度には、この中心地区ではございませんけれども、この一部のところの、まだ、地すべり――松口地区と申しますか、これが一部残っておりますので、これの対策事業をさらに今年度、四十八年度実施する予定でございます。しかし、これは主体ではございません。
 以上、状況を御説明いたしました。
#41
○塚田大願君 私も昨年現地へ行ってまいりまして、かなりこの地すべり防止の対策は進んでることも見てまいりましたが、おそらく御承知だろうと思うんですけれども、あの松之山というところは、新潟県下でも最大の、最高の、過疎地域です、もう山の奥にございまして。したがって、老人の自殺も国内でも最高だといわれるぐらい、たいへんきびしい条件にある町でございます。したがって、特別豪雪地帯にも指定されておりますし、過疎地域の指定も受けておるところでございます。それだけに、こういう地域の方々に対する国の施策、あたたかい施策というものが、非常に私は求められていると思うわけです。特に、現地へ行ってみますと、もうほとんどが、町長、町議会から地域の住民の皆さんも、みんなもう話が全部いつも地すべりの対策問題だと、こういうところでございます。
 そこで、いまも建設省おっしゃいましたが、まあ大体地すべりのほうはある程度おさまって、その施策も、対策もできたと、施設も進んでいるという話なんですが、いま一番問題になっているのは何かといいますと、飲み水の問題なんです。飲料水の問題なんです。なるほど、地すべりそれ自体はある程度おさまったと、しかし、その飲み水をどうしてくれるのだと、こういう声がもう非常に強いんです。そこで、これは厚生省に説明していただきたいと思うんですが、この松之山町の飲料水の問題の現状、どういうふうにつかんでおられるかですね、説明を願いたいと思いますが。
#42
○政府委員(浦田純一君) お答えいたします。
 塚田先生がただいま御指摘のように、昭和三十七年十一月に松之山地区で地すべりが発生いたしまして、当時、松之山地区の二百三十戸の集落のうちの約八十戸の井戸が地すべりのために水が枯渇したりあるいは水位の低下を来たしておるということで、このために松之山地区に対しまして、当時ろ過器等の配置によって緊急に飲料水を確保いたしましたが、さらに恒久的対策といたしまして、昭和三十八年度におきまして計画給水人口千百人分の簡易水道の新設を計画いたしまして、同年の九月に完成しております。現在の簡易水道はその当時建設したものでございますが、この簡易水道は地すべりが継続中という特殊な状況のもとで建設いたしましたので、水道施設として用いました資材、パイプなどは、すべてこれは施設基準、規格等に適合したものでございますが、急速ろ過器などの構造物あるいはパイプなどは地下埋設という通常の工法によらずに地上に設置するという工法をとったのでございます。現時点におきまして、同町はこのパイプなどがもしも地すべりが終息したというふうに判断されるならば、水道施設の保全のためにも地下に埋設されることが望ましいということを要望しておられまして、さらに同町では拡張工事を計画しておりまして、その一環として旧松之山地区の簡易水道の改良工事を実施するという要望が県を通じて出ております。現在その整備計画を聴取しているということでございます。
#43
○塚田大願君 そこで、この飲料水の問題はいまも説明がありましたように、昭和三十八年に一応、簡易水道が新設をされた、一応、簡易水道というものができたということになってるわけなんですけれども、現状はまことにひどいものでして、ついこの間も私のところに手紙がこの地域の方から来ましたけれども、たとえば、こういう状態なんですね。写真も添えてございますので、大臣にも見ていただきたいと思うんですが、こういう簡易水道です。じゃ口を開くとみそ汁のような水が出たり、あるいは断水したり、ひどいもので、夏はお湯のようにあたたかい、地上パイプがはっていますのでお湯のようなあたたかい水が出てきますと、こういうふうにるるその実情が書いてあるわけですが、いま写真でもお見せしましたように、貯水槽にいたしましても貯水池にしても、それは露天の中にできているんですから、それはもうどろ水もどんどん入ってくる。パイプも地上にはっている、だから、ときどきトラックやなんかにひっかけられてしょっちゅう断水する、こういう状態で、とてもこれは水道というふうな状態ではないんです、実情は。しかし、いまも説明ございましたが、当時まだ地すべりが続いていたということで、いわば応急対策、暫定的なものとしてやった、これはそれとして私もわかります。地すべりが続いているんですから、このパイプを埋没させることもできなかったでしょう。したがって、そういう非常にひどいものになったと思うんですが、しかし、いまとにかくそういう実態がわかった以上、私はこれをやはり改良する必要があると思うんです、どうしても。そうでないと、せっかくこの簡易水道として補助も出したと、出したんだからまあいいじゃないかというわけにはいかないんじゃないかと思うんで、そういう意味で、これ改良どういうふうに考えていらっしゃるか。この点、厚生省にお伺いしたいと思います。
#44
○政府委員(浦田純一君) 塚田先生御指摘のように、私ども、現在の施設がかなりまあ古くなりまして、いろいろと管理上の問題も起こっておるということを陳情を受けまして承知いたしております。私どもはすでに地すべりが終息したというふうに判断されますので、この地区の方が恒久的な工事を加えまして新設の工事というものを県を通じて要望してきておられるというふうに解釈しております。したがいまして、私ども現在これ実は計画を聴取中でございますけれども、その趣旨に沿いまして、前、地上に設置したといったような部分につきましては、当然これはひとつ地下に埋設するということ、それから全体的にはこの拡張計画にからませまして、そして、いまの現状の改善、私どもといたしましては希求しておりますのは、安全で衛生的な水を豊富に住民の方に給するということでございますので、その目的を達成するように私どもとしては十分に配慮してまいりたいと考えております。
#45
○塚田大願君 まあ厚生省としてはたいへんそういう点でも真剣に取り組んでいただいていると思うんで、私のほうも非常に陳情がしばしば地元の方からもあるいは町議会からも来ますし、この問題は実は地元の選出の各党の災害対策の先生方にも私のほうから連絡をいたしまして、ひとつまあこれは超党派でやっていただきたいということもお願いしておきましたけれども、そこで厚生省もいろいろと考えていただいてると思いますが、その場合、補助は一体どういうふうになるのか。この点を次にお聞きしたいと思うんですが、まあ、この地域が過疎地域であるという点から、私は当然この簡易水道施設整備費についても特別な配慮が必要だと思うんですけれども、その点についてどういうふうにお考えですか、お聞かせ願いたい。
#46
○政府委員(浦田純一君) 拡張計画部分につきまして申し上げますと、区域拡張、これが七百五十人分、それから既設簡易水道の改良整備、これも含めまして総事業費として私どもの手元に届いている概算は八千六百万円でございます。このうち拡張工事部分が五千百万円、既設分関連が三千五百万円ということでございまして、これはさらに私どももいろいろと計画の中身を詳しくお聞きしなくちゃなりませんので、総事業費をどのように見積もるかという問題が実は残っておりますけれども、私どもはこの地区の特殊性にかんがみましてできるだけまあ有利に配慮してまいりたいと思っております。ちなみに、今年度から簡易水道の補助率は一部改定されまして、当該地区におきましては、この財政支出が報告されたままであるといたしまするならば十分の四、従前は三分の一でございましたが、これを十分の四ということで処理できるものと考えております。
#47
○塚田大願君 たいへんその点では心強いお答えなんですが、この地域の財政力指数を御存じだと思うんですが、〇・一二ですから非常に低い地域で、新潟県でもこういうところ特別扱いしなきゃするところがないというほどの特徴的な地域でございますから、これはぜひ四〇%にしてほしいという地元の要望でございますし、ぜひそういうふうに特別な配慮をしていただきたいと思うんです。それで、そういう意味では、地元の方々が非常に心配しておられるのは、そういう政府からのあたたかい援助がないと、たとえば水道料金が七百円ぐらいになると言うんですね。こんなべらぼうな水道料金というのはちょっとほかにはないわけですね。普通百五十円とか二百円ぐらいが標準でございますから、そういう意味で非常にこの点では心配をしておりますので、ぜひひとつ補助率につきましては積極的にやっていただきたいと思うんです。
 で、いまのお話ですと、改良分と拡張部分含めて八千六百万円ですか、計画だということですが、その点は間違いございませんね、含めての話だということ。
#48
○政府委員(浦田純一君) 概算でございますが、拡張工事分それから既設関連分含めて八千六百万円でございます。
 それから、誤解のないように申し上げておきたいと思いますが、新設部分については十分の四という適用は、これはおそらく争いがないと思います。しかしながら、現在の取り扱いでは、改良工事分はそのようにいくかどうかということについては実はむずかしい点があると思います。それらを含めまして、全体として私どもは関係の各省庁と十分に相談いたしまして、できるだけ有利な線でもって、この地区へ、先ほど申しましたように、安全で衛生的な水がひとつ十分に供給できるようにいたしたいと考えております。
#49
○塚田大願君 拡張部分、新設部分につきましては、これは問題がないと思うんですが、改良部分ですね。私が先ほどから申し上げているのは、むしろそっちのほうに重点を置いてるわけなんですけれども、とにかく、せっかく簡易水道はつくったけれども、みそ汁のような水が出たんでは、これは水道法から言ったってちょっと問題です。また、これは単に政治上の問題というよりも人道上の問題かもしれませんし、そういう意味で、ひとつ四〇%というのは、これは新設分だけでなくて、改良部分につきましてもぜひひとつ配慮をしていただきたいと、こう思っておるわけです。
 そこで、私の質問も大体終わりますけれども、この点で長官に最後に念を押しておきたいと思うんですが、こういう場合、私は当然――先ほど長官は原形復旧やらなくて改良復旧すべきだとおっしゃいまして、私もそれは大いに意を強くしましたけれども、今度の簡易水道の場合を見ますと、これはまさにこういう実態なんでして、これは水道の名に値しないと思うんですね。ですから、この点につきましても、改良工事につきましてはやはり政府としては積極的な立場でひとつ補助を出すように努力していただきたい、こう思うわけです。
#50
○国務大臣(坪川信三君) 簡易水道という問題のみになりますとたいへんなんでございますが、私の守備範囲といいますか、所管の中の別個になる厚生省専管の問題になりますんで、遠慮さしていただきたいと思いますが、地すべり対策等を含めましてのこうした国民の大事な飲料水の問題ということになると国全体のなんでございますから、私も責任の一端をになっておる立場から考えたいと思うのでございます。ことに私は、いまお話しのごとく、問題の中心である新潟の地すべり対策、ちょうど四十四年でございましたか、私も新潟の地すべりの現地をまのあたりこの目で見てまいりましたが、非常に多いところでございまして、全国、ほんとうに最も危険とされている個所がまだ千九百カ所あると私は記憶いたしております。そうした点を含めまして、もう一万近い危険地帯があると。これはまあ地形、地質、天然現象、気象現象、すべての悪条件も手伝っておることは当然でございますが、そうしたことを考えれば考えるほど、私は国の災害対策の重要な柱としてこの地すべり対策というものは非常に重要なことだと思いまして、委員長もその当時、参議院の建設委員として御協賛をいただいたんでございますが、地すべりに対する特別措置法も講じてまいっておるような次第でございます。これらを含めまして、災害に関連するところの、災害予算に対する、水問題を含めて、簡易水道、上水道、下水道、こういうようなものを総合的に、災害を含めましての対策をやっぱり早急に講ずべきであるという点から私は積極的に取り組んでまいりたいと、御心配になる点の解消にもひとつ十分努力をいたしたいと、こう考えておる次第であります。
#51
○塚田大願君 いまの長官のそういう積極的な姿勢に期待をしまして、また、厚生省にもぜひひとつその点につきましては特別の援助をしていただきまするように期待しまして、私の質問を終わります。
#52
○委員長(松永忠二君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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