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1972/06/20 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 災害対策特別委員会 第6号
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1972/06/20 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 災害対策特別委員会 第6号

#1
第071回国会 災害対策特別委員会 第6号
昭和四十八年六月二十日(水曜日)
   午前十時六分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松永 忠二君
    理 事
                古賀雷四郎君
                高橋雄之助君
                中村 英男君
                上林繁次郎君
    委 員
                梶木 又三君
                佐藤  隆君
                柴立 芳文君
                濱田 幸雄君
                八木 一郎君
                松本 英一君
                藤井 恒男君
                塚田 大願君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
        官)      坪川 信三君
   政府委員
       気象庁長官    高橋浩一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       内閣総理大臣官
       房参事官     杉岡  浩君
       気象庁観測部地
       震課長      末広 重二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
 (一九七三年六月十七日根室半島沖地震に関す
 る件)
 (小委員長の報告に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松永忠二君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、去る十七日の根室半島沖地震につきまして、政府から報告を聴取いたします。坪川総務長官。
#3
○国務大臣(坪川信三君) 七三年六月十七日根室半島沖地震について御報告申し上げます。
 昭和四十八年六月十七日午後零時五十五分ごろ、根室半島南東沖を震源とするマグニチュード七・二の地震が発生し、釧路及び根室における震度五の強震をはじめ、北海道及び東北地方を中心とする地域に震度四から三の地震があり、施設等に被害が発生いたしました。また、この地震による津波の発生が心配され厳重な警戒を行なっておりましたが、根室の百五十二センチメートルを最高に各地で水位が上昇し、漁船の破損及び家屋の浸水等の被害が発生いたしました。
 これらの地震及び津波による被害のうち、一般被害といたしまして警察庁が取りまとめましたところによりますと、負傷者二十六人、建物の全壊二棟、床上浸水八十九棟、床下浸水百八十六棟となっております。
 なお、これらの地域においては、去る六月五日に津波予報伝達訓練とあわせて避難訓練を行なっており、住民の避難はたいへんスムーズに行なわれ、人的被害を少なからしめたものと思われます。
 次に、施設等の被害といたしましては、現在までの道庁等からの報告によりますと、道路、港湾、漁港等の公共土木施設約八億九千万円、農業用施設約一億七千万円、サケ・マス等の水産物約一億六千万円、中小企業関係約二億六千万円、その他あわせまして約十七億八千万円となっております。
 この災害に対し、政府といたしましては、六月十八日関係各省庁の連絡会議を開き、被害状況の把握につとめるとともに、小宮山総理府総務副長官を団長に、関係省庁の担当官からなる調査団を派遣することを決定し、同日、直ちに現地に向かわせました。
 また、道庁におきましては、根室支庁をはじめ、三支庁に地震災害対策連絡本部を設置し、また根室市をはじめ北海道及び岩手県内十七市町村におきましても地震災害対策本部を設置し、津波に対する警戒及び応急対策につとめたところであります。
 なお、被害の調査及び調査団の報告に基づきまして、必要な応急措置を講ずるとともに災害復旧等に万全を期してまいりたい所存でございます。
 以上。
#4
○委員長(松永忠二君) 何か続いて各省庁のほうで報告していただくことありますか。
 気象庁のほう、資料もあるのですが、だれか御説明をいただけますか。事前に御説明いただければ……。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#5
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
#6
○説明員(末広重二君) お手元にお配りいたしました「根室半島沖地震の概要」というのをごらんくだされば大体のことはおわかりと思いますが、マグニチュード、地震の柄がどの程度の大きさであったかということは非常に問題になるわけでございまして、2の規模のところに七・二と書いてございますが、そのうしろのほうにカッコをしてございまして、「緊急験測による決定のため修正することもある」とございますが、これは私ども津波警報を地震の発震後二十分以内に行なわねばなりませんもので、緊急にきめました値でございまして、これは今後資料をもっと集めまして検討いたしたいと思っております。いまの大体の見込みではもう少し七・二を上回るのではないかと思っております。
 それから、「気象庁のとった処置」のところで、津波警報というのがございまして札幌管区が弱い津波があるかもしれないという津波警報を十三時六分に発表いたしまして、第一波が十五分、この間は十一分時間があったわけでございます。それから、東北地方の海岸につきましては、もっと時間があったわけでございますが、途中の伝達の時間等を考えますと、われわれはもっと早く津波警報を出せる努力をすべきでありまして、これは目下、そのようにもっと時間を短縮できるように計画を進めております。
 その後、余震でございますが、これは大体順調にいつもこの程度の地震が起こったあとに余震が起こって、それがだんだん減っていくわけでありますが、大体その予測されるような減り方をしておりますので、特にまた大地震が次に迫っているということは心配する必要はないのではないかと思っております。
 大体以上でございます。
#7
○委員長(松永忠二君) ただいまの報告に対し、質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○古賀雷四郎君 いまの地震課長さんの御報告について御質問申し上げたいと思いますが、津波警報ですね、これ弱い津波とか、強い津波とかいうのは、私も不勉強でよくわからないのですが、どういうのを基準としてやられますか。弱い津波というのは一メーター以下とか、そういったことなのか。それとも震度と関係して報告されるのか、そういったことについて具体的に。
#9
○説明員(末広重二君) お答え申し上げます。
 津波警報を出しますためには、まず第一に地震がどこに起こったかということをまずきめなければなりません。そしてその次に、起こった地震の大きさがどの程度であったかという、つまりマグニチュード、これも一秒を争ってきめるわけでありまして、この二つがきまりますと、たとえば北海道の太平洋岸、あるいは東北地方の三陸沿岸までの距離を考えに入れまして、二メーター程度京での津波が予想される場合には弱い津波と、もっとそれ以上の津波が予想される場合には大きい津波、大津波というふうに発表いたします。しかしもちろんこれは津波の大きさは湾の形に非常に影響いたしますので、それも考慮に入れまして私どもが弱い津波、つまり最岡三メーターぐらいと申し上げる場合には条件の悪いところで二メーターぐらいということを含んでおるわけでございます。
#10
○古賀雷四郎君 二メーターの弱い津波でも、土地条件によって相当違うわけです、被害が。そういったこととの関係はどういうぐあいになっておりますか。たとえば洪水警報だったら低地には浸水しますとか、いろんなことを一応やられるわけですね。ところが津波の場合にはそういうことはやられないんですか、どういうことなんですか。
#11
○説明員(末広重二君) お答え申し上げます。
 いま申し上げましたとおり、条件の悪い、つまり先詰まりのような湾のところで津波が高くなるわけでございまして、そうして一番条件の悪いところを私ども予想して津波警報を出すわけでございまして、何ぶん一秒を争って津波警報を出さなければならないものですから、どうしても私どもの申し上げるのは弱い津波とか、大津波といったような荒っぽいことになるわけでございますが、これを補う意味でふだんから過去のこういう津波のときにどこどこの湾はどのくらいの津波の高さが予想されますということは、先ほどの長官の御発言にもございましたとおり、常に一年に一回あるいはもっとそれ以上の訓練をいたしまして、平素の訓練あるいはこういった関係の広報の面で補うようにいたしております。
 なお、また同じ津波でも干潮時に起こった場合と、満潮時に起こった場合とではたいへん条件が違いますので、私どもはまず津波警報をとにかく一刻も早くお出しして、すぐあと情報として、たとえば満潮時に向かっているから気をつけていただきたいというふうな情報でこの点を補うようにいたしておる次第でございます。
#12
○古賀雷四郎君 津波の弱い津波と強い津波というのは一般市民にまで徹底されているのかどうかという点と、それから先ほど申し上げたように、危険地――低地とか、いろいろなところは弱い津波でも浸水の可能性が相当ある。そうしますと総理府でそういったことの調整を具体的に講ぜられているのかどうか。
 それからもう一つは、資料をお願いしたいのですが、過去の津波の起きた個所について統計的な資料がありましたらいただきたい。たとえば、根室沖には何回過去に起きたどの程度の津波が起きた、代表地点でもけっこうでございますから、十勝沖あるいは三陸沖、いろいろありましょう。そういったところについてひとつ具体的に過去の調べた回数を震源地とあわせてひとつ資料をお願いしたいと存じます。
#13
○説明員(杉岡浩君) お答え申し上げます。
 津波に対します各地域の避難体制でございますけれども、各県の防災会議あるいは市町村にもそれぞれ防災会議がございまして、海岸地域、特に十勝沖地震等の経験もございまして、ああいった北海道あるいは東北の太平洋岸等におきましては十勝沖地震等の経験にかんがみましてどのくらいの津波があればどの程度になるということはそれぞれ市町村の防災会議あるいは県の防災会議等においてそれぞれの基準を持っておって、それぞれそれに基づきまして必要な避離訓練等を行なっておる次第でございます。
#14
○古賀雷四郎君 この時間を見てみますと、津波警報が出ましたのは十三時六分に出ております。そうして根室の花咲には十三時十五分に着いております。そこで非常に時間が短いのですね、こういう場合。ここで九分あるんですが、実際はせいぜい逃げるのが精一ぱいだと思いますね、少し大きいやつがきた場合に、こういう場合はなかなか地震の問題だからむずかしいと思いますが、どういうぐあいな対処の方法がございますか。お伺いしたいと思います。
#15
○説明員(末広重二君) お答え申し上げます。
 先ほども、われわれはこの時間をもっと縮めたいという努力をしておるということを申し上げたわけでございますが、現在は各観測点から得られます資料を文字どおり人の手で、しかも非常にあわててきめるわけでございまして、そのためにどうしても地震発震後、津波警報を出すために必要な、地震の起こった場所とその地震の柄の大きさをきめるのにある程度の時間を要する次第でございます。いま私どもは、これを機械化いたしまして、各観測点からの資料が自動的に判定中枢へ集まり、地震の起こった場所は最小限の人間の判断だけで、あと人間の不得意とするような作業は全部コンピューターにまかせるというシステムを開発中でございまして、一部テストしております。これは、もし私どもの計画が実行に移されるならば、来年度にはこの装置が各判定中枢につきまして、おそらく地震が起こってから五分以内にその場所と大きさを判定できるようになると、まあ私ども期待しております。そういたしますれば、この十三時六分という数字が少なくとも六分間ぐらいは短縮されまして、地震が五十五分に起これはもう五分後には警報が出せるということでございます。
 ただ、どうしてもお断わりしておかなければならないのは、非常に陸地に近いところに起こりました大きな地震は、起こりましてから津波が海岸へくるまでに非常に時間が短うございますので、ほとんど同時にわれわれが津波警報をたとえ出したといたしましても、津波の来襲までには五分とか十分とかという、非常に短かい時間でくる場合もございますので、やはり不断の訓練と、あるいはある場合にはその地方の自治体の単位で御判断をなさるということも必要かと存じます。
#16
○委員長(松永忠二君) 資料はいいかね。
#17
○政府委員(高橋浩一郎君) 資料は後日お届けするようにいたしたいと思います。
 なお、いまの地震の津波の警報の時間のことでございますけれども、いまも地震課長から説明いたしましたように、地震が起きてから津波が起こるわけでございますが、その時間が非常に短いわけでございます。したがって、それを知らせる時間というものはどうにもならないわけでございます。この問題につきましては、津波の起こる地域というのは大体きまっております。もちろん全般的に起こりますけれども、被害が起きるところは大体きまっております。それともう一つは、地震の感じと申しましょうか、要するに周期の長い地震でありますと津波が起こるということが経験済みでございます。したがって、そういったところに住んでいる方にある程度経験的に知っていただきまして、そういったような地震が起きたらすぐ逃げていただくようなそういった事前の手段をPRすることも非常に重要なことではないかと、こう考えております。
#18
○上林繁次郎君 根室地震だけの問題でなくて、これからの問題としてお尋ねしてみたいと思うのですが、御承知のように、最近特に地震の周期説というような問題が、近く大地震があるんじゃないか、こういうようなことが盛んに言われておりますわけですね。そこで地震を避けるということは、現在の科学ではどうにもならぬ、こういうことだと思うのですね。そこで、地震が来る、来た場合に、それじゃその災害から被害をどう小さくしていくかということが、これが大きな問題になってくると思うのですね。そこで、いわゆるその被害を最小限にとどめるためには、どういう対策を、またどういう体制をしていかなきゃならないのかということが、またこれが問題でございます。そういった点で、どういう考え方を持ち、どういう対策が考えられ、どういう体制をつくっていこうとしているのか、その点をひとつ明らかにしていただきたい、こう思います。
#19
○説明員(杉岡浩君) お答え申し上げます。
 政府といたしまして、昭和四十三年でございますか、消防庁に、消防審議会がございまして、そこで、南関東に地震が、マグニチュードたとえば七・九、これは関東大震災と同程度の規模でございますが、こういったものが起こったときにはどのような被害が出るか、どういう対策がいいかという諮問をいたしまして、その審議結果が出ているわけでございます。これは消防審議会の答申ということで公表されておるのでございますが、こういった消防審議会の答申がございまして、それでその後ロサンゼルスの地震等もございまして、昭和四十六年五月でございますか、中央防災会議といたしまして、大都市の震災対策推進要綱というのを定めたわけでございます。
 これにつきましてもすでに御案内のとおりでございますが、これの具体的な内容、これもいろいろとまだ検討しなければならない事項もたくさんあるわけでございますが、やはり地震の関係、大きく分けまして、予知対策の強化ということも必要かと思います。それから都市の防災化、これがやはり必要であろうと思います。それからさらに、地震があった場合の応急対策あるいは本部あるいは避難といったような応急対策のような、そういった活動、地震対策、こういったものがあるわけでございます。
 そういった、まあ大きく分けまして三種類のものがあろうかと思いますが、現在地震予知の関係といたしましては、現在二次の地震予知計画をやっておりまして、今度第三次の地震予知の計画が行なわれる、今後四十九年からでございますか、これにつきましては、いま文部省の測地学審議会、ここにおきまして地震予知のあり方につきまして検討されておるわけでございますが、都市の防災化につきましては、これは広場――避難広場、これは事業といたしましては公園事業ということになろうかと思いますが、その避難広場あるいは避難路、これは街路事業のことであります。あるいは都市の再開発――防災拠点の設置でございますとか、こういった再開発事業というようなことで、現在建設省等を中心といたしまして、そういった都市防災化の事業を進めており、それから避難路あるいは避難緑地等の事業も進めておるわけでございます。さらに、大地震があった場合の対策本部のつくり方、それからさらに広報のあり方、訓練のあり方、こういったものを、これも非常に関係省庁多岐にわたるわけでございまして、総理府あるいは消防庁、こういったものがその中心になりまして関係省庁と絶えず連絡をとって、いかなる訓練がいいのか、訓練をどうしたらいいか、あるいは報道施策というようなことを絶えず研究しながら進めておるわけでございます。
#20
○上林繁次郎君 いまお話があったのですけれども、都市の防災化、これは非常に重要な問題だと思う。そこで、いまどういうような計画を立てられて、いまお話があったように、たとえば大正十二年の大震災、これを、この程度のいわゆる震度ですね、それに対しては、いまの東京の、いわゆる市街化された状態の中で都市防災をやる場合に、公園にしても、何にしても、どの程度のものが必要なのかという問題ですね、また密集の度合い等、いろいろあると思いますね、私も専門じゃないのでよくわかりませんが、いろいろあると思います。そういった点をどういうふうにしていこうというふうに考えておられるのか、その点をひとつはっきりしていただきたい。
#21
○説明員(杉岡浩君) いまの関東大震災等の地震があった場合に対してどのように具体的に、たとえば東京の都市防災を進めるかという御質問でございますが、これは現在東京都防災会議、これが中心になりまして、どういう被害が出て、どういうところにどういうふうにするかというのを検討いたしておるわけでございまして、これを受けまして、おもに建設省でございますけれども、たとえば江東の防災化、防災処点の設定でございますけれども、再開発事業としてやっております。これはそれぞれの事業官庁がそれぞれの地域の防災会議のきめました基準に従った都市計画事業、こういったものをそれぞれ受けまして、そういった街路事業、公園事業等を行なっておるわけでございます。
#22
○上林繁次郎君 どうもはっきりしないんですがね。中央防災会議できめられたことが各地域でもって、それをもとにして各地域でもって地域性を勘案しながら体制をつくっていくと、こういうことなんですね、いまのお話ですと。そういうことでしょう。それが結局中央防災会議のほうにまたその計画が吸い上げられて、それで中央防災会議のほうとしてはそれではどういうふうに検討されておりますか。
#23
○説明員(杉岡浩君) 中央防災会議といたしまして、それぞれの地域のたとえば具体的な個々の計画という、いわゆる中央防災会議、たとえば事務局としてのそれぞれの地域の計画というのは、まだそういったものはございません。むしろ中央防災会議といたしましては、大都市の推進要綱がございますように、都市の防災化をはかるというような基本方針を出しまして、それで地域の防災会議がございまして、防災会議の方針、すなわちそれが地域の事業になるわけでございます。公共団体の事業になるわけでございますが、その事業をそれぞれの中央防災会議のメンバーである、たとえば建設省なら建設省あるいは消防庁なら消防庁等で受けまして必要な施設計画等を進めていくということでございます。したがって、いま東京をどういうふうに具体的にするという計画を中央防災会議が受けてそれを関係省庁というかっこうにはまだなっておりません。
#24
○上林繁次郎君 そういうかっこうになっていないということは、今後もそういうかっこうにする必要はないということなんですか。
#25
○説明員(杉岡浩君) 現在都市の防災化事業の検討項目がございますのですが、ここにおきましては一つの計画を大都市の特に都市防災化を進めなければならないところ、それを設定――関係公共団体等からの要請等を、ヒアリング等をやりましてそれをきめまして、で、具体的にどういうような計画で都市防災化を進めるというような事業計画を建設省を中心に進めるというふうにいたしております。
#26
○上林繁次郎君 大体わかりましたけれどもね。何か少しおそいような感じがするんですよね。とにかくいま御承知のように、地震の周期説なんというようなことから非常に地震ということについて大きく取り扱われているわけですね。それだけにいわゆる住民の、国民の地震に対する感情というものも非常に不安を持っている、こういうことがいえると思うんです。そういう時期に、何かいまの話を聞いていると非常にゆったりした感じがするんですね。もっとやっぱり私は急がなければ、そういう事態が生じてからどうだこうだといっても間に合わないと、もう。それまでに間に合うかどうかわからないけれども、もっとそのスピードを上げてそれでこの対策に取り組んでいくという姿勢が私は大事じゃないか。いわゆる地域に何かこうまかして、その地域性を尊重しながらやっていかざるを得ないのだというみたいな考え方は、私はちょっといまの時点では考え方がおくれていやしないかという、こういう感じがするのですけれども、その点どうですか。
#27
○説明員(杉岡浩君) もちろん現在におきましてそういった都市の防災化事業を全然やっていないわけでございませんで、これは公園事業あるいは市街地の再開発事業というものを通して、現在関係省庁におきましていろいろと努力をいたしておるわけでございます。東京の場合、現在東京都防災会議におきまして地震の対策というものを現在検討中でございまして、それがことしの後半にはできるというようなことになれば、特にそれと斉合性を持った一つの長期計画ということになるわけでございまして、これは必要な再開発事業あるいは公園事業、すなわち避難地の問題ですが、公園事業、あるいは街路事業等は積極的に進めていく次第でございます。
#28
○委員長(松永忠二君) ほかにありませんか。−ではちょっと私のほうから聞きますがね。
 何か今後相当地震が予測できるのは、今度あった根室沖、これはまだ余力があるのだ。そのほかに遠州灘それから千葉――もし関東で直撃するようなことがあるとすれば千葉ではなかろうか。そういうような、今度の根室沖地震もなお余力を残しているので、まだやはり相当強い地震があるのじゃないか。ほかに具体的に出ているのは遠州灘と千葉に、特に遠州灘にいわゆるその海底の地殻に相当変動もあるのでこれが予測できるのではないかというようなことをいわれているんですが、そういう点についてはどうなのか。
 それからもう一つですね、あなたは、末広さんは地震課長で、いま言っている、あなたは例のコロンビアの大学の先生のショルツ博士というのが、ここ数年のうちにマグニチュード七以上の地震が関東地方にあるのではないかというようなことを言われたが、それはほかのデータを見ればそんなことを言える筋合いではない。そういうような、彼が他のデータを知っていればあの発言はなかっただろうと、こういうことが新聞に出ているのですがね。これは一体どういうことを言っているものなのかという点。この二つの点についてちょっとお聞かせをいただきたい。
#29
○説明員(末広重二君) お答え申し上げます。
 まず第一の御質問の、今度の根室沖地震でまだあそこにたまっていたエネルギーが出切ってないのではないかという御質問でございますが、これは先ほど申し上げましたとおり、もし七・二であれば、確かにあの辺にはもう少し柄の大きい地震がその近隣地区で起こっておりますので、まだその全部エネルギーが出切ってないのではないかという疑問は当然起こると存じます。ただ先ほど申し上げましたとおり、私どもはもう一ぺん資料を、日本はもとより外国の資料も全部集めまして、正確なマグニチュードをきめなければならないと思っております。これがどの程度になるか、七・二より上回るのではないかとは思っておりますが、それによりましては大体あの辺に起こる地震と肩を並べるようなものになるかもしれませんし、その辺は今後の調査に待たないといけないと思います。ただそういう心配は常にあると思いますので、今後の地震活動を見守り、またおそらく国土地理院のほうであの辺の測量をなさいまして、そういうデータを全部つき合わせて、はたして残りがあるのかないのかという判定をある程度つけることになると思いますが、何ぶん起こりましたところが海の中でございまして、現在われわれは海の中での地震観測も測量もできない状態でございますので、正直に申し上げましてはたして余力が残っているか残っていないかの問題をはっきり申し上げるのは、現在の技術水準では多少むずかしさが残るのではないかと思います。
 それから他の地域ということでございますが、これは地震予知をいたすためには、いつどこでどのくらいの大きさの地震かという三つの要素を備えた情報を出しませんと、実際有効な予知にならないわけでございまして、そういう意味では危険区域ということに擬せられるところはございますが、いつそこが次の地震を起こすだろうかという情報が、あるいはそういう判定をする技術は、私ども現在まだ持っておりません。これは今後地震の第三次計画でこういった一番むずかしい、いつ次の地震が起こるかということを推定する技術に多少曙光が見えてまいりましたので、この点に焦点を合わせて、第三次予知計画を進めさせていただき、一日も早く三要素そろった地震予知ができるようにしたいと思っております。
 ただ、いままでは私どもにわかっておりますところは、過去に大きな地震の起こったところでは、必ずまたいつの日にか次の地震が起こるであろうということは、これはまずほとんど確かと言っていいわけでございまして、これに対してはわれわれはもちろん不断の防災体制ということを考える必要があると存じます。
 それから、第三番目の御質問のショルツ氏の理論でございますが、これは私ども真剣に取り上げておりまして、日本の地震に対して彼の言う理論が適用できるかどうか目下もうすでに調査を始めております。私の申しましたことが多少新聞紙上には過度に簡単化されて伝わった傾向があるんでございますが、ショルツ氏の理論の一番の要点と申しますのは、要するにいつ次の地震がくるかという一番むずかしい点に対して、情報を与える理論でございまして、おそらく彼は房総半島の中部の隆起ということで、もしこれがほんとうとすれば自分の理論から考えて、近いうちに地震が起こるという時期に差しかかっている可能性があるということをショルツ先生はおっしゃったんだと思います。ところが、その後国土地理院その他の精密な観測を比べますと、房総半島中部の隆起ということも精度その他でだいぶ疑問があるということでございますので、そういった資料の精度その他を全部合わせてショルツ先生がごらんになれば、地震を二、三年後に控えているという状態に至ったということまではおっしゃらなかっただろうという意味で申し上げたわけでございまして、私どもはただしこの理論は十分尊重して、日本の地震に対して適応されるかどうかは突きとめていきたいと思っております。
#30
○委員長(松永忠二君) もう一つ、いま最後のお話があった点がありとすれば、しかもショルツ博士自身の研究も相当評価をされているなら、それに基づいて調査研究しているというならば、それの、ショルツ博士の十分集め得なかった資料というものを積極的に送って、そしてその判断等を得るということは非常に重要なことだと私どもは思うんですが、そういう点の用意を持っているのかどうかという点。
 それからもう一つは、あなたは、桜島の活動、浅間の活動、あるいは今度の根室半島沖の地震等、常にそういうものがあるのは日本としては当然なんだと、むしろ静かな状況のほうが非常に心配なんだというようなことも言われているわけですね。そういうふうになってくると、これは気象庁長官のほうへ聞くんですが、そういうことがもし考えられるとすれば、それに対処する措置というのは一体気象庁の関係ではどういうことが考えられているのか、考えなければいけないのか。なおこれはまことに申しわけなくて、上林さんの御質問が出ていたように、私は杉岡参事官の答弁の程度では少しぐあいが悪い、こういうこともいわれている状況の中で、一体防災の計画というものはきちっとして青写真を出せるのか。こういう委員会でそういうことに対する予防の措置等の資料というのはすでに整備をされて出せるのかどうか。特に、まあこのごろ自動車に乗ったりして町を歩いてても、一体この状況の中で地震があったらどういうことになるだろうかということの心配をお互いにするわけです。けさはけさで御承知のとおりの地震もあった。大きくならないからいいようなものの、何かわれわれ自身も突然大きなものが出てくるのじゃないかという危惧もあるわけですね。だから、もう静かなことがむしろおかしいので、次々火山活動が行なわれたり、地震が起こったりするのは、もう日本の地理的な条件からいえば当然だといわれているわけなんですね。それの対策というものがもっと具体的に防災会議等でできて実施をされている。地方がそれを取り上げてそれをまとめるのじゃなくて、防災会議自身がそういうことについての計画を立てて具体案を進めていかなければ、一体そういうことを完全にできないではないか。各省庁は何を一体こういう問題についてやっているのかということもお聞かせを願いたいと思うのですがね、各省庁出ているなら。この三つの点について順次御答弁ください。
#31
○説明員(末広重二君) 最初のショルツ理論に対する検討の件についてお答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたとおり、これはわれわれ真剣に取り上げる必要ありという地震仲間の判断でございまして、八月の半ば、気象庁、国土地理院、大学関係の者が十名前後、すべてのデータを携えてアメリカに参ります。これは日本学術振興会の御計画なすっていらっしゃいます日米科学協力の線に沿いましてすべてのデータを持ちまして、アメリカに参りまして、向こうの地震学者を交えてこの問題につき、あるいはこれに関連した問題も含めて真剣に討議をする予定になって、すでにこれは実行されることになっておる次第でございます。
#32
○政府委員(高橋浩一郎君) 地震、火山に対する気象庁の役目といたしましては、やはりそういった状況を正確に観測いたしましてその状況を国民の皆さんにお知らせすることが基本的な業務であろうかと思うわけでございます。
 で、この災害との関係になりますというと非常にむずかしい問題がございまして、日本のどこかで火山あるいは地震が起こるということはいえるわけでございますが、それがいつどこでということを言わなければある意味では予報にはならないわけでございます。で、そういうことがはっきりと予報できるならば、当然気象庁もそういうことをやらなければいけないわけでございますが、残念ながら現在の段階ではなかなかできませんので、要するに地震あるいは火山の状況を監視いたしまして、そういうことが起きる、あるいは起きそうな場合に情報を出す、こういう方向で進んでいるわけでございます。なお、災害と関連いたしましては、少し出過ぎたような言い方になるかもしれませんけれども、やはり防災というのにはいろいろな段階があるかと思うのでございます。
 一つは、やはり地震、火山がありましてもこわれないようなうちをつくるとか安全な状態にするということが基本的な問題でございまして、こういった問題に対しましては、地震の大きさがここではどれくらいのものが起こり得るというような番本的な、いわば統計的な資料と申しまするか、こういうものを整備して、それによっていろいろな計画を立てるということが一つの点であろうかと考えておるわけでございます。
 それからもう一つの点は、やはりそういった災害が起こりました場合の避難、人命の避難の問題でございまして、これに関しましては気象庁といたしましては先ほど申しましたように、地震、火山の状況を観測いたしまして、いち早くお知らせする、こういうような態度であるのが気象庁の仕事ではないかと、こう考えておる次第でございます。
#33
○説明員(杉岡浩君) 中央防災会議のその関係メンバー、ほとんどの関係省が入っておるわけでございますが、まあ現在の、その大都市震災対策要綱がございますのですが、これに基づきまして、現在関係省庁でいろいろと検討し、さらにもう実施しておるというものが、たくさんあるわけでございますが、たとえば自主防災組織――それぞれの地震等があった場合に、火災があったといった場合に、特殊な建物、地下街だとか、あるいは高層ビル、こういったものに対して防火管理者あるいは防災の責任者、そういったものを置いていくというような指導を現在消防庁もやっておるわけでありますが、そういったそれぞれのビルあるいは地域等の自主防災組織というものの強化が必要であり、それを進めておるわけであります。
 さらに訓練でございますけれども、これは昨年あるいは一昨年から関係省庁が中心になりまして、対策本部をつくる訓練と同時に、情報をいかに集めるか。無線を使って行ないます情報訓練というのをいたしておると同時に、これは地方の公共団体とタイアップいたしまして避難訓練、こういったいかに避難をするかというような避難対策を進めて、それの訓練をいたしておるのであります。
 それにからみまして、当然地震の広報の問題もあるわけであります。避難地がどこであるかというような広報、これはもうすでに関係の公共団体におきまして十分やっておるわけでございますが、それをさらに徹底するというような広報関係のこと、これもいたしておるわけであります。
 それからあと都市の防災化が行なわれますけれども、都市の防災化、これは特にこういった地震対策上個々の事業、そういった費目の事業じゃございませんで、避難地をつくる場合は建設省の都市公園事業になる。それから避難路は街路事業。あるいは防災拠点は市街地再開発事業。こういった事業を通しまして、現在事業の遂行をしておるわけであります。
 それからあと消防庁における都市の火災対策、これはもうすでにそれをやっておるわけでございます。
 それからさらに、地震があった場合の交通規制の問題がございますが、これも警察庁におきましてこれこれの地震があった場合はどことどこを規制するというような規制の計画、これも十分検討し、それに対処できるような体制をやはり整えておきたい。
 それからあとはその地震の研究関係でございますけれども、これは地震予知連絡会の地震予知の関係の研究、それからさらに都市の防災――地震に対してどういう建築物がいいかというような建築関係からの研究、あるいは土木施設等の研究、あるいは消防をどういうふうに持っていったらいいかというような研究、それぞれの官庁におきまして必要な研究を進めておる次第でございます。
#34
○委員長(松永忠二君) 各省で何か積極的に発言がありますか。各省で出ておられるので、何か積極的な発言はありますか。別にありませんか。
#35
○佐藤隆君 一点だけお尋ねしておきますが、自然災害の予知、これがやっぱり一番基本的な問題だと思うのですよ。それで、先ほど来お話も上林委員からも出ておりましたが、豪雪、それから洪水、豪雨、そういうようなものについて逐年だいぶ気象庁でもがんばってくださっておることはよくわかるのです。毎年毎年の予算を見ましても、その点は御努力は十分私自体は評価をいたしております。ただ、残念なことには、何か事が起こりますと一歩ずつ前進をしていく形。けっこうなんですけれども、そんなんだったらもっとなぜ早くできないかと、またこういう欲が出るわけであります。
 ことし一月、私はアメリカに行って、アグネス台風の現場ペンシルバニア州に行ってきましたが、あそこの洪水は予知が非常に早くて、そして被害を最小限度に食いとめられたと、誇らしげな説明も聞いてまいりました。しかし、そのときに日本の地震対策については、向こうのほうでも相当地震対策全般的なことについて、日本の対策について相当関心を持っておりました。今度、先ほどの話だと、日本のあらゆる資料をもって、そしてアメリカと話し合うということでありますが、学界と気象庁との関係――この予知の問題は、もうしろうとが何だかんだ言ったってだめなんです。もう学問的な知識にたよるほかはないのですよ。しかし、これがまた軽々に発言をされると、過去におきましても、地震シンポジウムやなんかで何々教授がこういう発言をした、さあたいへんだなんてなことでいろいろ物議をかもし出した例もあります。それだけに慎重でなければならぬと思いますが、学界と――学界でもいろんな会合があります。学界と気象庁、学界と役所の関係というものを、きわめて綿密に連絡をとりながら定期的に、しかもそれを逐一むずかしいならむずかしいなりに適切に、不安を与えないように、ひとつ国民に知らしめていくというようなことを考えませんと――予知それ自体についての知識を国民に与えるという使命もやはり気象庁にあると思うのです。ですから、そういう意味で学界と気象庁との関係についてどのようにやっておられるのか。このたびまた新しい地震があったわけですから、何か事あるたびに一歩ずつ前進しているのは、私、評価しますが、何かやっぱりここで新しくかくあるべき、かくすべきというようなことをお考えになっていただきたい。またお考えになっておられるならここでお話を、ごく簡単でいいですから、ひとつ聞かしていただきたいと思います。
 なお、これに関連しまして、さっき第三次計画、予知計画の第三次計画ですね、そのお話がございましたが、私も不勉強でよくこの内容は知りませんが、第三次計画の内容を具体的にちょっとここで説明をしていただきたいと思います。
 それから、この第三次計画を含めて、いまお話のあったいろんな調査もしなきゃならぬ、新しい調査をしなきゃならぬというお話ございましたが、四十九年度の予算要求をもうすでにそろばんをはじいておられる最中でありますね。これは八月末には大蔵省とある程度の詰めをしなきゃいかぬわけでありますから、そういうこととも関連しますので、そういう金の裏打ちがなければなかなかその調査も進められませんから……。ただ、こういう話をしますと、大蔵省と打ち合わせをしないうちにこの委員会で発表するのはどうもぐあいが悪いのでありますという、その気持ちはわかるのですが、しかしこういう地震が起きた直後でもございますし、またいろいろな不安も出ておる時期でもございますから、フラットに象気庁がお考えになっていることをひとつさらけ出していただけるならば、この委員会の審議というものも非常に意義あると思うのです。
 そういう詰め方をしていきませんとこれはなかなか進まないのです。私の乏しい経験からするとそう思いますので、以上二点について、ひとつ学界と気象庁との関係、それから第三次計画――地震予知等についての第三次計画の内容、それらに伴うその他の新しい調査をいろいろ予定しておられると思いますが、それらについての予算措置、これをひとつ御説明いただきたいと思います。
#36
○政府委員(高橋浩一郎君) 初めに学会との関係をお話いたします。
 この学会と申しましても、実は日本気象学会とか日本地震学会とか、そういう学会は実はこれは何と申しましょうか、個人の集まりでございまして、一つの組織ではございません。したがって、そこでいろいろ議論されるのは個人の立場でいわばかってに言っているわけでございますので、そういう方面と気象庁とは直接、何と申しましょうか、公式なつながりというものはございません。ただ、やはりそういう学会には地震関係なり何なりの人が入っておりまして、そういう方がそこでいろいろ話し合って、自主的にと申しましょうか、いろいろな調査をやっておる状態でございます。それから、もう一つ学会にも広い意味の学会がございまして、大学関係のものもございます。たとえば火山観測所なんかも桜島とか阿蘇とかいろいろございます。そういったところに関しましては文部省が――大学は文部省に属しますけれども、先ほどもお話がございましたが、測地学審議会というものがございますし、そういったような場を通じるとか、あるいは学術会議もございますが、その中に地球物理学研究連絡委員会というのがございまして、そういったところに関係の人が集まりまして、いろいろこういった方向にこういったような研究をすべきではないか、あるいはこういったような観測やなんかやるべきであるというようなことを話し合いまして、場合によりますとそういったような計画を、青図の青図のようなものでございますが、そういうものを調べてやる、そういった大体状態になっております。
 それから、次に第三次計画でございますが、この問題につきましては現在測地学審議会のほうで検討中でございまして、まだその結果は出てはおりません。したがって、この席で私から申し上げるわけにいかないのでございますけれども、大体の考えといたしましては第二次の計画をさらに進めて、大体その線に沿ってさらに拡大していくというような考え方であるかのように思います。なお、新しいショルツ地震理論が出ておりますので、そういった方面なんかも考えに入れてそれを補うような観測体制をしいていきたいというふうになっているようでございますけれども、まだ審議中でございまして、私もその具体なことはまだ存じません。
 なお、気象庁に関しましても、現在そういったほうの答申をまちましてそういったところも勘案いたしましてはっきりした計画を立てたいと思っているものでございますから、残念ながらまだはっきりしたお答えを申し上げかねるのでございますけれども、いずれにいたしましてもこの問題非常に重要でございますので、気象庁といたしましてもさらに一歩前進するような方向で進んでいきたい、こう考えております。
#37
○佐藤隆君 しつこく言うようで恐縮でありますが、第一点の学会との関係ですが、たとえばごみ処理にしても物価問題にしても、一人の主婦の提言でやはり政治家があるいは役人がはっと思いつくことがある場合もあると思うのです。個人的ないろいろな学会でもそういうものもはやり受け入れる、そういう個人的な研究を官僚統制しなさいという意味じゃないんですよ、毛頭そういう意味じゃなくて、やっぱりそういうものを参考にする受けざら、これはやっぱり気象庁でつくってください。そして、正式な――正式なというか、組織化された学会、それから個人的なものでも学者それぞれの御見解で、見識で相当権威があるようなものもないとは限らない、あると思うのです。だから、受けざらをやっぱり用意して、そして自由に参考意見を取り入れられるような、何か隔たりがあるのではなくて、そういう有機的なつながりというか、そういうものはやっぱり考えてください。それは個人的なものだからもう別なんですと、組織的なものだからそれはやっておりますよと、それはやっぱりことばは悪うございますが、従来の官僚的な考え方じゃないかと、非常に失礼な言い方をして申しわけございませんが、私はそう思うのです。それはひとつ改めていただければまた一歩前進になるんじゃないかと思います。もうあらゆる階層、あらゆる学者の英知を結集させてやる、これはもう学会の中でもいろいろ派閥があるとか何とかがあるとか、われわれもうわさで聞いておりますが、しかしそれだけにやっぱりいい知識をどんどん吸収するということで窓口の受けざらを広げておいてやっていただきたい、これは御注文申し上げておきます。
 それから第三次計画ですが、これはやっぱり四十九年度予算案の要求と当然関係が出てくると思うんです。ですから、これはいま検討中だということで、さらに一段と拍車をかけるというようなお話がいまございましたけれども、大体いつごろまでとか、ある程度の目標、めどを置いて、だから予算との関係があるとすれば八月末には今度大蔵折衝に入るわけですから、であるとすれば、それじゃ七月中には第三次計画のめどをひとつつけたいと思っておりますと、これくらいの御決意を、取り組みの姿勢を伺うことがまた一歩前進になる、こう思ってお尋ねしたわけでありますが、その点だけについてちょっと触れておいていただきたいと思います。
#38
○政府委員(高橋浩一郎君) 先ほどの初めのことについてちょっとお答え申し上げます。
 私が申し上げましたのは、そういったようないい意見は、あるいは学説なりはわれわれといたしましては、気象庁といたしましても大いに取り入れてやっていきたいというように考えております。ただ、形式的に何というんですか、そういった発言を封ずるとか何とかいうことをこちらで統制することはできない、そういう意味で申し上げたわけでございます。
 第二番目の点でございますが、これは文部省関係の審議会でやっておるのでございますけれども、その答申が大体今月末に出る予定でおります。六月二十九日にたしか総会がございまして、そこである程度の形がつくようでございます。これは実は私の管轄ではございませんけれども、そういうふうになっておるわけでございます。したがって、それを受けてやりますから、七月中くらいには、あるいは八月にかかるかもしれませんけれども、気象庁のほうも大体の予算なんかもきまってくるのではないか、そう考えております。
#39
○古賀雷四郎君 先ほど地盤の隆起とか沈下、房総半島の問題が出ました、房総半島はかなり精度が高く調査をされておるようですが、どの程度の精度か知りませんが、精度と頻度が非常に高いように思うんですが、根室沖とか十勝沖とかその他の地域、そういったところについてそういった水準測量と申しますか、測地的なことをやっておったかどうかということと、やっておられればたとえば地盤の隆起とか沈下という変化が認められたかどうかということを、気象庁の関係ではなく国土地理院の関係ですか、どなたかおわかりになる方おりますか。地理院からおいでになっておりませんか。
#40
○説明員(末広重二君) 直接気象庁の所管ではございませんが、国土地理院からおいでにならないようですから、かわってお答えさせていただきます。
 根室沖が地震予知連絡会でいわゆる特定地域、ここはひとつ注意しなければならないという地域になっていたのでございまして、この根拠は、一つには根室平島付近が過去十五年間に数センチの沈下現象を示していたということが一つと、それから過去の地震活動から今度起こりました地震のあたりが言わばあき家になっているので、もし起こるとすればこの次はあの辺ではないかということで非常にばく然とした期待でございますが、その両方面から注意しなければならない地域、ただしこれはいつということはもちろんわからなかったのでございますが、特定地域にしていたわけでございます。そのほか国土地理院では将来一そう水準測量及び三角測量の頻度を高めて、いままで五年に一ぺんやっていたところを二年に一ぺんやるというふうに頻度を高めて、日本全般の地殻変動の状態のなるべく最新の情報を常に把握するというふうな御計画をしていらっしゃるかに伺っております。
#41
○古賀雷四郎君 まあ気象庁関係ないものですから、そういった点、具体的にお答えできないと思います。やはり地震の起きたところは、過去のどちらかというと経験で、また起こる可能性はかなりあるわけで、特に日本列島に沿う海溝の問題もございますので、そういった問題と関連して起こるかと思いますが、その地盤隆起と沈下の問題を、特に根室の沖についてどうやられたかということが私は知りたいんですよ。たとえば二年に一回なのか、一年に一回なのか。千葉は相当頻度高くやっておられますね。いま一年じゃなくて、半年おきぐらいにやっておられるんじゃないですか。そういうこともやっておられますし、そうすれば、やはりそういった地震の予知される個所の地盤沈下とか隆起とかいうことは今後相当頻度高く、精度高くやってもらう必要があるんじゃないか。第三次予知計画の中に当然そういった問題が入っておろうと思いますけれども、当然そういう予算をうんと取ってもらって、やはり地盤が隆起しているが可能性があるというぐらいの忠告ぐらいは前もってほしいし、また隆起が著しいということになれば、さらに可能性が増してくる。まあそういった日ごろからのやっぱりPR活動という面も必要でございます。
 それから、たとえばそういった地盤の変動の経過を行政の面にどういうふうに利用していくのか、防災の面にどういうふうに利用していくのかという問題もあろうかと思うんです。そこで、そういった点の予知連絡会議は、必ずしも行政連絡会議と違って学問的な連絡会議で、その内容が具体的に防災に、あるいは行政にどう利用されているかということはちょっとまだ連絡が断絶があるのじゃないかと私は思うんです。そういった点ひとつ総理府と、地震予知連絡会議と申しますか、そういったものと十分御連絡をとっていただいて、防災の面と、行政の面と、その予知の面と、こう連携がとれるようにぜひお願いしたいと、私は希望だけ申し上げておきます。あとで総理府から地理院に、そういった点につきましてひとつ資料を御提供願えればありがたいと思います。
#42
○委員長(松永忠二君) 他に御発言もなければ、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#43
○委員長(松永忠二君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
#44
○委員長(松永忠二君) この際、桜島等の火山活動による災害及び個人災害等の対策に関する小委員長から小委員会の調査の経過につきまして報告いたしたい旨の申し出がありますので、これを許します。柴立小委員長。
#45
○柴立芳文君 桜島等の火山活動による災害及び個人災害等の対策に関する小委員会における審査の経過につき、中間報告を申し上げます。
 桜島の火山活動による災害及び個人災害に対する救済措置等について調査検討し、災害対策の樹立をはかるため、去る六月十三日、桜島等の火山活動による災害及び個人災害等の対策に関する小委員会が設置されました。
 桜島地方の実態につきましては、過般の災害対策特別委員会の委員派遣による実情調査報告書のとおりでございます。小委員会における立法のための調査活動につきましては、いずれも、避難対策など緊急を要する問題でありますので、その作業を進め、地元鹿児島県の桜島爆発対策にかかる特別措置法の制定に関する要望などを調査検討の結果、これらに対応するため草案を作成、去る六月十八日の小委員会において、これを配付いたしました。各小委員におかれましては、それぞれ党に持ち返って鋭意検討するとのことであります。
 ところで、災害対策につきましは、御案内のように、現行制度のもとで、災害対策基本法をはじめとする各種の制度があるわけでございますが、しかしながら、今回の桜島火山活動のように、継続して大小の爆発が起こり、そのつど被害が発生している事実、またいつ生命や財産をおびやかす大爆発のおそれがあるかもしれないといった不安、かつ、災害の発生源が固定されているといった特殊性を持った災害への対策は、いささか不備な点があるのが現状であります。したがいまして、今次の桜島の噴火爆発に伴いまして、発生をしております被害の実態に即し、かつ世界でも有数の火山国であるわが国の宿命的な地理的条件にかんがみ、所要の立法措置を行ないたいとするものであります。
 この法律案の目的についてでありますが、本案は、大規模な爆発のおそれがあると認められ、現に爆発を繰り返しているため、住民に不安を生ぜしめている火山及びその周辺地域を内閣総理大臣が活動火山周辺地域として指定し、実情に応じて、住民の避難に必要な措置、避難施設の整備及び災害を防除するための必要な措置などを講じ、当該地域住民の生活の安定をはかることを目的とするものであります。
 なお、衆議院におきましても、同趣旨の草案がございますので、これら衆参両案の調整につきましては、小委員長一任の御同意を各委員からいただいております。衆議院の小委員長との調整の件につきましては、近日中に、その調整案が集約される見込みであり、その集約案を、当小委員会の委員各位に鋭意御審議を願い、当災害対策特別委員会で成案を得て議員立法として提案されますようにお願いを申し添えて御報告といたします。
#46
○委員長(松永忠二君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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