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1972/04/07 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 予算委員会第三分科会 第3号
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1972/04/07 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 予算委員会第三分科会 第3号

#1
第071回国会 予算委員会第三分科会 第3号
昭和四十八年四月七日(土曜日)
   午前十時七分開会
    ―――――――――――――
   分科担当委員の異動
 四月七日
    辞任         補欠選任
     佐々木静子君     鈴木  強君
     加瀬  完君     横川 正市君
     横川 正市君     辻  一彦君
     藤原 房雄君     内田 善利君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    主 査         森中 守義君
    副主査         山内 一郎君
    分科担当委員
                古賀雷四郎君
                小山邦太郎君
                西村 尚治君
                山崎 五郎君
                鈴木  強君
                辻  一彦君
                横川 正市君
                内田 善利君
                木島 則夫君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  久野 忠治君
   政府委員
       科学技術庁研究
       調整局長     千葉  博君
       文化庁次長    清水 成之君
       郵政大臣官房長  廣瀬  弘君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   舘野  繁君
       郵政省郵務局長  溝呂木 繁君
       郵政省貯金局長  石井多加三君
       郵政省簡易保険
       局長       野田誠二郎君
       郵政省電波監理
       局長       齋藤 義郎君
       郵政省人事局長  北 雄一郎君
       郵政省経理局長  浅見 喜作君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       岡島 和男君
       大蔵省主税局税
       制第一課長    伊豫田敏雄君
       郵政大臣官房建
       築部長      武田 礼仁君
       日本電信電話公
       社総裁      米澤  滋君
       日本電信電話公
       社総務理事    北原 安定君
       日本電信電話公
       社総務理事    三宅 正男君
       日本電信電話公
       社総務理事    遠藤 正介君
       日本電信電話公
       社営業局長    玉野 義雄君
       日本電信電話公
       社業務管理局長  小畑 新造君
       日本電信電話公
       社計画局長    清水 通隆君
       日本電信電話公
       社建設局長    中久保卓治君
       日本電信電話公
       社経理局長    好本  巧君
       日本電信電話公
       社データ通信本
       部長       朴木  実君
   参考人
       社団法人日本民
       間放送連盟専務
       理事       杉山 一男君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十八年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和四十八年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和四十八年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○主査(森中守義君) ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。
 分科担当委員の異動について御報告いたします。
 本日、加瀬完君及び佐々木静子君が委員を辞任され、その補欠として横川正市君及び鈴木強君がそれぞれ選任されました。また、藤原房雄君が委員を辞任され、その補欠として内田善利君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○主査(森中守義君) 昭和四十八年度総予算中、郵政省所管を議題といたします。
 慣例では、まず郵政省から説明を求める順序でありますが、これを省略してお手元に配布してある資料をごらん願うこととし、その説明資料は本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○主査(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#5
○主査(森中守義君) 参考人の出席要求についておはかりいたします。
 本日、昭和四十八年度総予算中、郵政省所管の審査のため、社団法人日本民間放送連盟専務理事杉山一男君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○主査(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#7
○主査(森中守義君) これより質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○横川正市君 まず大臣に、この分科会へ提示をされた説明資料から離れて、ひとつ率直に郵政大臣に就任されての所見を簡単にお聞きをいたしたいと思います。ことに郵政の中の主管企業、電電公社その他の監督官庁としての立場はありますけれども、郵政に限定して簡単にひとつ所見をお伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(久野忠治君) 私はこのたび皆さんの御推挙にあずかりまして、郵政大臣に就任をさせていただきましたのでございますが、就任の際に私は申し上げましたように、郵政事業というのはやはり人手を多く使っておりまする事業でございますので、それを監督いたしておりまする所管庁であるだけに、やはり労使間の円満な協調関係を樹立するということが非常に大切ではないか、かように考えておる次第でございまして、就任以来この点に十分留意をいたしまして、皆さんの御意見をも拝聴しつつ善処をいたしておるような次第でございまして、今後とも皆さんのよりよい御協力と御支援を心から切望してやまない次第でございます。
#10
○横川正市君 私はいろいろな問題は行政的に政策を先取りして解決をしていく、そういう面で私の意見を申し上げながら、ひとつ大臣の所見を聞きたいと思うんですが、一つは、これは事務当局からお聞かせいただきたいのは、サービスの一番先端である特定局の窓口は現在までどうなっておってこれからどういうふうに窓口をふやすなりあるいは整備するなりするそういう考え方なのか、サービス改善の意味での窓口整備についてこれは担当のほうからひとつお聞かせいただきたいと思います。
#11
○政府委員(溝呂木繁君) 郵便事業関係につきましては結局窓口業務と集配業務とがあるわけでございますが、窓口業務につきましては、現在郵便局の性格として普通局と特定局というものがございます。したがいまして何といいますか、小さい規模の局につきましては特定局の窓口を通じてサービスをし、規模の大きいところは普通局の窓口を通じてサービスする。そして集配関係につきましては、これも大局につきましては普通局の集配サービス、そして小さい規模の局につきましては特定局の集配サービスということで国民にサービスをしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#12
○横川正市君 私、大体のことは知っておるものですから別にこまかくお聞きするわけじゃないんですがこういう点なんですよ。それは窓口整備は都市化現象いわゆる過密過疎の現象の中で都市の場合には非常に困難になってきている。それに対してどういう窓口を整備しようとしておるのか。あるいは過疎地帯の窓口について、これは現有勢力をもってすればやや労働力過剰になりつつあるわけですから、そういう点の整備はどうされているのか。それから二十七年たって窓口はほぼ希望、期待される窓口ができているのか、それともまだ不足なのでそれを年次的にどうふやそうとしているのかという点、これは事務的な問題ですからひとつお聞かせいただきたい。
#13
○政府委員(溝呂木繁君) 御指摘のように、大都市内における郵便局の窓口というものの設置は非常に困難になっております。特に東京都内、大阪市内におきましては非常に困難になっております。したがいまして、この部門におきましてはビルを利用するとか、要するに郵便局だけの独立した建物でサービスすることが非常に困難になっておりますので、大きなビルができたときとかそういうときにはビル内に郵便局を置くことによって救済していきたいと思っております。それから大きな郵便局につきましては、それは大体首都圏の郵便局の何といいますか数はおおむね確保されつつあると思います。ただ大都市におきましては集中局をどうするかという問題が今後の問題として残っております。たとえば東京におきましては東京中央局一本で東京都内数十局の郵便を一括しておりますが、これを将来二つに分けるとか、そういった集中局のあり方、あるいは小包とか大型の郵便物を離してそれぞれの単独の集中局をつくるとか、そういう形でもって対応しなきゃならないというふうに思っておりますが、一方過疎地帯におきましては御指摘のように、過去において郵便局の窓口をつくりましたが、実際はそれだけの郵便の引き受けがないといったことのためにかなり問題が起きております。しかし、いろいろ過疎対策の問題もありまして、従来つくった郵便局はなるべくこれを閉鎖しないようにしております。しかし、たとえば炭鉱地帯のようにほとんどその地域の方々がいなくなってしまった場合には閉鎖するという形をとっております。その場合でも窓口としては簡易郵便局を残すとか、何らかの形で窓口を残すよう努力しているわけでございます。
#14
○横川正市君 その整備のしかたの中で、あまり将来こういうふうにふやします、どこどこに設置しますということでなしに、大体どの程度窓口をふやしていかれる考えですか。
#15
○政府委員(溝呂木繁君) 御承知のように、現在私ども特定局を設置する基準というものを持っておりまして、いわゆる優先標準というものを持っておりまして、これは郵便区の市内地でありますと、局の間の距離が八百メートル以上、享便人口八千人以上というようなものを持っておりまして、まだまだこの標準に達する地区は相当ございます。したがいまして四十八年度予算案につきましても二百局予定しておりますし、四十七年度、四十六年度、過去数年間大体毎年二百局というものをもって優先標準に達するところに置くように対処しておるわけでございますが、まだ私どもの見方では今後相当の間二百局程度の置局は必要ではなかろうかというふうに予想いたしております。
#16
○横川正市君 この局の基準は、局間距離とかそれから至便人口とかで一応きまっているわけですが、特定局を置局しようとする場合に必要な、たとえば特定局長の任命であるとか、あるいは局員の配置であるとか、こういった点は、それは新たな定員増でまかなったり、あるいは局長の任命については適宜置局申請者の中から適任者を選ぶという方式をとっておられるんでしょうが、実際には職員側あるいは職員外と、こういうふうに区別いたしますと、方向としては大体職員の中から選択で局長に据えられる。それから定員は増でまかなっておるんですか、それともそれぞれ定員の差し繰りでまかなわれておりますか。
#17
○政府委員(溝呂木繁君) 私ども定員の関係申し上げますと、置局に伴う定員は新規増という形で処理しております。
 任用につきましては人事局長のほうから……。
#18
○政府委員(北雄一郎君) 任用につきましては、広く部内外から適性能力あるものを選んでおる次第であります。
#19
○横川正市君 適性能力の判断は、これは個別面接とか履歴書だとか、あるいはいろいろな人からの観察その他の調査とか、いろいろ待つわけですが、一般にはそういう官庁の機構の中の活動力だけですか。それとも第三者の推薦とか、それから団体構成している特定局長会の推薦だとかそういったものを必要とするわけですか。
#20
○政府委員(北雄一郎君) ただいまおっしゃいました、監察局を含めまして内部的な調査に基づいて判断をするわけであります。その場合いろいろ部外のほうから推薦とかいうような形が現実にあることは事実でございますけれども、こういったことはあくまで参考の域を出ない、こういうことでございます。
#21
○横川正市君 決定的な要件というのは、私は、たとえば皆さんともずいぶん長いつき合いですから、そういう意味ではいろんなことを承知していろんなことを始末をしますね。同じように地域の場合には、同一局の中に長年つき合っておって、そしてその局の中でこの人はといって、それほど非がないという判断のつく場合は、これは任用に私は支障がない人材と見ていいんじゃないかと思うのですけれども、その点はどうですか。
#22
○政府委員(北雄一郎君) 先生御承知かと思いますが、特定局長の任用基準というものがございまして、非常に簡単なものでございますけれども、年齢満二十五歳以上の者、それから相当の学識、才幹ある者、こう相成っております。事実上の運用といたしましては、年齢の点につきまして集配特定郵便局長の場合は満三十歳以上の者ということにいたしておりますが、そういった一つの基準がございます。この基準を運用いたします場合に、やはり相当の学識、才幹と申しますか、すなわち適性能力ということに中心を置くわけでございますが、その判断は任命権者が郵政局長になっておりますので、郵政局長が、ただいま先生御指摘の局内における評判とかいうことも当然入るわけでございますけれども、そういったいろいろな要素を総合いたしまして、そして最終的に特定局長にふさわしい適性能力があるかどうかどいうことで判断をすると、こういう次第でございます。
#23
○横川正市君 少し私、最近の局長の任命が乱れているんじゃないかという気がするんですよ。それば私ども、たとえばいま局長の言われているように、二十五歳ないしは三十歳という年齢制限ができて、それから学識経験あるいは適性能力、そういったものが人事院の一つの見解として示されましてね。これは大野さんが次官をやっておったときに、私どもは大野さんとそれから私どもとがともに人事院から一つの任用についての基準といいますか、これを示されましてね。それでお互いがオーケーを出したという、そういう過去があるわけなんです。そのときに一番問題だったのは、世襲についてどうしますかということは、能力とそれから年齢と、これが中心であって、世襲というようなことは一切この中には含まれておりませんといって、手島さんが郵政大臣になられたときに私どもいろいろ話ししまして、手島さんは局長会に対してきびしく世襲を戒めて、そしてそういう傾向に流れることはいかぬ、いわゆる特定局長というのは私有財産じゃないのだ、公的な機関だ、だから、公的な機関にふさわしい局長であるということが望ましいのであって、ただ例外としては永年郵政省に勤務しておる息子がいて、それが適性である、いわゆる任用順位からいっても、年齢からいっても、適性であるということならば、これに対しては一つの判断にはなるけれども、基準――順位を変更したり、それから明らかに世襲と見られるようなことはやらぬ。これは手島さんが郵政大臣のときに明確にされた内容なわけなんですがね。ところが、最近非常に世襲が多くなっているんじゃないかという傾向が一つ出てきている。それからもう一つは、判断基準の中に、たまたま大臣の所信の中にありました労使関係が険悪なときのもののけじめのつけ方といいますか、それが入ってきているんじゃないか、人材を登用するのにあってはならないものが最近非常に強くなってきている印象を受けるわけですけれども、人事担当者、各郵政局の局長の所管でありますけれども、人事局長としてはどう見ておりますか。
#24
○政府委員(北雄一郎君) 世襲が多くなってきておるのではないかという御指摘でございますが、私ども正確にそれを調べた数字をいま持っておるわけではございませんけれども、そういったことはなかろうと思っております。むしろ私ども結果的にそういった世襲になるということが従来からございますが、そうしてまた先生御指摘の過去の具体的ないろいろないきさつというものは必ずしも私、つまびらかにしておりませんけれども、しかし問題はやはりその適性能力であって、世襲というようなことは考慮すべきでない。結果的にそうあるのはこれはありますけれども、世襲というのを第一観点に置くということはこれはよくないと思っております。
 それから過去に労使関係険悪と御指摘いただきましたのは、おそらく過去に労使関係の中で、労の立場にあっていろいろ――労のほうにあって労使険悪の局面を経られた人がその後特定局長を志望する、こういうケースについてのお話だと理解いたしますが、そういった点につきましてやはり現在を私どもは中心に見るわけでございます。現在適性能力という点におきまして、特定局長にふさわしいかどうかということを見るわけでございまして、御指摘のようなことがかつてはありましても、現在では特定局長としての適性能力が十分であるというふうに考えまする場合には任用する、こういうことは通しておるつもりでございます。
#25
○横川正市君 これは私は当てずっぽうで言っているのでなくして、そういう傾向が顕著になってきている背景を少し申し上げて、少なくとも郵政業務の中で人的なつながりの中に非常に困難な問題視されて、解決をする方向で前向きに歩んできたものを逆戻りさせる、そういうものにつながるわけですから、この点はひとつまず念頭に置いて聞いていただきたいと思うのですが、そこでこれは経理局長に、いま特定局舎の借り上げ料、これはどういう経路を使って支払われておりますか、借り上げ料の支払いを。
#26
○政府委員(浅見喜作君) これは郵政局長と局舎所有者との間の年度契約によりまして支払われております。
#27
○横川正市君 年度契約で支払われておるのはそれはまあ当然なんですが、私どもが聞いておるのでは業務指導機関としては特推連というのがあるわけですね、地域集団的な関係で業務指導をしてきた。これも普通局長と特定局長との関係というものは必ずしも上下の問題ではない。ただ大局と小局ですから、小局の運営についてどうするかというまとまり方をするというのが、これは一貫した郵政省の態度だったわけですね。それから私どもは局舎料の支払いは郵政局から金券で直接局舎提供者に支払われているという形態なら、これはそれがほんとうだろうと思うのですがね。今度別な意味では特定局長会という任意団体が一つあるわけです。その任意団体を経由するというふうに聞いておるわけなんですけれども、そういうことはありませんか。
#28
○政府委員(浅見喜作君) 承知いたしておりません。
#29
○横川正市君 経理局長が承知してないのですから、これはないと、私、判断をいたします。ですから局舎料の支払いは契約者である郵政局、いわゆる郵政局の会計責任者から各郵便局局舎提供者である局長に、きめられた額を毎月かあるいはまとめられてか、年次的に支払っていく、これはそのとおり理解しておってよろしゅうございますね。
#30
○政府委員(浅見喜作君) そのとおりであると確信いたしております。
#31
○横川正市君 これは私の承知をしておったのが間違いなようですから、そういうことのないように、私の承知しておったのは経由的には局長会を経由し、局長会はその局舎料の中から必要経費を天引きをして、そして各局長に手渡されている、これはおかしな経理のしかただなあと思っておったのですが、それがないということですから、ないということで確認をいたしておきます。
 そこでもう一つは、これは実際上の小局運営のやり方なんですが、特定局長会という任意団体は、これはもう任意ですから、別に差しはさむ意見は私は持っておりません。ただ特推連という小局運営は、これは少くとも郵政省の機関ですから、その点はもう少しきちっとしてもらわなければいかぬと思うのですがね。そこで、特推連のそれぞれの役職者とそれから任意団体の特定局長会というのですか、その役職者との間に、何か一人で兼任するようなかっこうが非常に多くなってきているようなんですけれども、その点については郵政省としては別に意見は持っておらないんでしょうか。
#32
○政府委員(廣瀬弘君) 特定局長会のほうは、ただいま御指摘のとおり任意団体でございますので、これを直接監督するというようなことはいたしておりませんし、特定局長業務推進連絡会のほうは、先ほどおっしゃいましたように、特定局の業務の円滑な運営、そういうものを目的としてつくられた制度でございますので、これは直接私どものほうとして関与すると申しますか、任名すると申しますか、そういう形になると思います。
#33
○横川正市君 私はここで、何かの事実をとらえて、こいつは間違いじゃないかという指摘はきょうはいたしませんが、少なくとも業務推進連絡会議をつくられたいきさつというものは、郵政省の中に既存としてあります保守性とか、それから非常に、何といいますか、不明朗な、そういう面をただすために連絡会議というのはつくられて、そして業務指導を本省、郵政局それから普通局の何局かを所掌する局長の権限、それから給与、その他、実際上業務を行なってくれる、まあその範疇にある特定局何局かという、その一連の業務指導体制というものがあったわけですから、この体制はくずさないでもらいたいと思うんですよ。
 どうしてそういうことを申し上げるかといいますと、最近私は、どうも特定局長の任命についても、局長、局間の人事交流についても、どうも人事の任命者は、あまり事情を知らないということもあるんでしょうが、特定局長の会議というような、そういう会の責任者が介入し過ぎるんじゃないか、そういう傾向が非常に強くなってきているんじゃないかと思うんですよ。これは私は、――下部からの意見が上部に反映することは民主主義の原則ですから、全部が悪いとは言いませんけれども、それがややオーバーぎみになってきている。そして任命権者の意思というものが全くなしに、局長会の意思で動かされるという印象が出てくるということは、これは決して郵政省の業務指導上も好ましいことではないと思いますので、この点はきちっとしていただくようにしていただきたいと思うんです。
 先ほどちょっと、個々の問題はありませんでしたが、私の承知しているのでは、たとえば郵政局の係官が、ある局長の意思を聞いて、そしてもうすでに三年くらい局長に任名しないという局長がいるわけなんですが、よく調べてみますと、現存の局長がやめまして、そのやめた局長が推薦する自分のところの――局長代理なんですよ、それを任命しないでとやかく言っている。で、よく調べて見ますと、その係官というものがある局長からいろいろな中傷がましいことを聞いて、それを存命しない理由にしていると、こういうことがありまして、常識的な考え方からすれば、そんなものは通るわけはないのですけれども、それが通るというところに私は最近の機構上、あるいは形態から見ても、少しおかしくなってきているんじゃないか、そう思われますので、この点はひとつそういうことのないように厳重に注意していただきたい。これは抽象的な意見ですけれども、大臣からはっきり答えていただきたいと思います。
#34
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘の点はまことに私は重大であると思うのでございます。また、その点につきましても私は理解できるところでございまして、今後十分運用に当たりましては、任命に当たりましては、そのようなことがないように指導をいたしていきたい、かように存じます。
#35
○横川正市君 そこで私、郵務局長に、これは私の持論なんですけれどもね、たとえば労使安定したいしたいと言っていても、労使安定するためにはいろいろ両者の理解を必要とするという問題もありますし、問題を解決するという当事者能力もありますね。それとは別に問題が行政的に取り除けるならば取り除いていくという、そういう先取りをする必要があると思うのですよ。たとえば特定局舎をめぐって過去から現在までいろいろな紛争が続いてきましたね。それで、たとえば互助会が局舎の建設をやる。しかしこれはペイするかしないかということで互助会運営に一つの問題点を投げかけている。そのペイするかしないかという問題を投げかけられながら、なおかつ互助会が局舎を建てたいという、こういう一方の意思がありますね。それからもう一方の意思は、特定局長同士が非常に高い金を借りて局舎を建てようとする意思があります。この意思は、局舎を持っていることが、これが建てさせたくないという側と建てたいという側には違った作用というものが動いていると思うのですよ。その違った作用を行政的に取り除いてやらなければ、両者とも紛争の解決にはならないから、そういう意味では、これはそういう取り除く能力を郵政当局が持つべきだと私は思うのですがね。そういう能力を持つということは、たとえば普通局はほとんどこれは国営局舎ですか、特定局でありましても基準がどんどん下がっていっていますね、いま二十七人からもっと下げるわけでしょうが、それを集配局はというふうに変えて、集配局は国営でこれを建設するんだという、郵政省の方針を出したらどうかと私思うのですけれども、その点はどうでしょうか。これは大臣にもひとつ御方針があればお聞かせいただきたいと思うのですが。
#36
○政府委員(溝呂木繁君) 御指摘の点わかるわけでございますが、まあ現段階におきましては、現在の基準である集配局のうちの大局を国費ということでやっていきたいと思います。もちろんその何名以上という数字は、これは一応の基準でございまして、最近の、これはまあ都市化現象の中に起こってくる問題ですが、局長個人をもって改善することが不可能な事態がかなり多く出てまいります。やはりそういった事態に応じて処理していきたいというふうに考えております。
#37
○横川正市君 これは郵務局長は、予算上の問題が非常に強く背景にあるから、なかなか方針が打ち出されないのだろうと思うのですけれども、私はこれは非常に大切な、人の気持ちを荒廃させるようなその状態が行政的に取り除けるときには、ある程度の代価を払ってもやるべきだと思うのですよ。それで無集配局まで国営でということはむずかしいが、最近の比率から見ても、無集配はおそらく九〇%以上私営になっているわけですね。これは当面手のつかない問題として、しかし集配局はこれは国営でやるという方針を出して、私は決して郵政省マイナスじゃないんじゃないかと思うのですがね。まあまあ事務当局は予算上の問題、これは大臣からひとつお答えいただきたい。
#38
○国務大臣(久野忠治君) 御意見は御意見としてよく承っておきますが、一つの問題点であろうと存じます。将来十分検討いたしてまいりたいと思っております。
#39
○横川正市君 これは私はいろいろな問題を持っておりますけれども、その問題のよしあしを論議するんじゃなしに、そういうたくさんの問題を解決するポイントはここだぞと、こういうことを申し上げているのです。ですからたまたま高い金利で金を借りたために犯罪を犯したという局長さんもいます、支払いができなくて。これはもう一万数千局あるうちの、あるいは置局の何局か、開局する何百局かのうちの一つか二つの例だということでは見のがせられない問題だと思うのですよ。そういうことが起こっておりますから、それを起こらせる一番の理由は何かというと、局舎を持っていることが利益だぞという側が、自分だけではなしに、近隣まで全部おさそいしまして、そして局舎を建てることについてはこの金ででもいいから建てなさいといって高い金を貸し与える。そのことが不祥事になる、犯罪事項につながる、こういう結果が出てきているわけなんです。それから片一方のほうは、建てさせないという側は、いま言ったように、互助会がかりにペイしなくてもこれはやりなさいというかっこうになったり、あるいはたまたまその局の中に紛争が起こって、局長の間ににらみ合いが起こったり、まあこういう事件が起こっているわけですから、そういうものを解決する手だてというのは、それ以外に私はないんじゃないかと、こういうふうに思いますので、これは検討する、善処するは、どうも時間がたつと消えてしまいそうですけれども、これは消さないようにぜひひとつ検討していただくようにお願いしたいと思います。
 それからもう一つは、先ほどもちょっと言っておきましたが、念のために大臣に、小局の運営については非常に大切な時点にきているのじゃないかと思うのです。これは過密過疎の問題もありますし、それから定員事情もありますし、もちろん予算その他の配分の問題もありますから、小局運営というのは非常に大切なところへきていると思うのです。いままでは、ある程度ペイしなくても、いわゆる公的機関としての窓口というのは維持する、それに重点を置かれておりました。この面も大切だと思うのです。しかし、だんだん定員事情が苦しくなってくるのに一体それでいいかという問題もまた新たな問題として提起されてきました。ことに、郵政省がたとえば週休二日制を実施する場合、私はこれはいま公務員のスト権の奪還問題やっていてストライキがあったらたいへんだぞ、たいへんだぞということよりか、週休二日制をやられたらもっとたいへんだろうと思っているのですよ、郵政の企業内容では。その問題を解決するのに、いまのような漫然とした考え方では私は解決しないだろうと、こういうふうに思います。ただ、料金改定すればいいという問題でもありませんし、そういう点から見ると非常に重要問題になりかかってきているのは小局運営であり、そして小局に対してどれだけの郵政省の姿勢を示すかということだろうと思うのですよ。その点を業務の面からぜひひとつこれは検討して、早期に結論を出す。で、たとえば公社への移行の問題が出ましたが、おそらく消えちゃったんじゃないですか、実際上は。あれはもうその当時非常に重要視しましたのは、やはり転換期がきていると見たから重要視したんであって、消えるということは、これは決して前向きの姿勢じゃないと思うのですね。そういうことからひとつ十分検討していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
#40
○国務大臣(久野忠治君) ただいま各般にわたっての問題点について具体的にいろいろ御意見をまじえてお話がございましたが、私といたしましても非常にこれは重要な問題点をはらんでおると私は存じます。ですから、できるだけ早い機会に結論が出されまするように十分指導をいたしてまいりたい、かように存じます。
#41
○横川正市君 あとは郵便の現況でもいろいろ申し上げたいことがあるわけですけれども、まあいまの努力の方向がほんとうに郵便の現況を解決する方策かどうか、私ども現場その他を見て歩きまして、これでいいかなという問題がたくさんありますが、これはひとつまた後日の逓信委員会に譲りたいと思います。
 そこで、あと保険の関係でちょっとお伺いをいたしたいと思うのですが、最近の民間保険関係の業界で、結果的にはひとつの保険業界が再編成されるんじゃないかと、こういう方向につながるのかなあという節が考えられるような問題が提起をされました。これは私どもも保険事業というものが今日のような貨幣価値の下落の状況の中で十分考える必要があるんだなあと思っておりましたら、今度は新種の問題で出てきましたので、これはまた逓信委員会で論議をいたしたいと思いますが、この生保業界がこれから自由競争に耐えられるための再編成、この方向に向くのではないかなあという傾向を簡保の担当者はどういうふうにとらえておられるでしょうか。この中にはたとえば、保険料率の中では死亡率を現行からさらにこれを引き下げていこうとか、あるいは事業費の経営費を一〇%ぐらい下げていこうとか、これは三十歳時点のようですが、それから養老保険を中心とした年額の保険料を大幅にこれを下げていこうという傾向が出てきているというので、これは協栄生命ですが、――この亀徳さんというのは、これは前の国税庁長官ですかな、別人かな――そういう傾向が出てきているわけですが、これに対して各生命保険関係はおそらくこの方向に同調するのではないかという記事が出ておるわけなんで、私はこれはまあ簡保としても見のがすことのできない一つの動きだろうと思いますが、どのようにとらえておられるでしょうか。
#42
○政府委員(野田誠二郎君) 先生御指摘のように、戦後の生命保険というものが、何といいますか、行政の立場からいいますと、比較的手厚い保護を受けまして、たとえば保険料率にいたしましても、あるいは剰余金の配当等にいたしましても、規格化された、画一的な商品の販売あるいは営業の方針等もそうであったろうと思うのでありますが、まあそれが逐次自由化及び国際化といいますか、そういう方向に向かってきておりまして、競争原理の導入ということが最近はっきりいたしてきております。特にことしの二月一日以降は、完全な外国資本による生命保険業の日本の国内での営業が認められてきておると、こういうふうな情勢になってきておるわけでありまして、すでにアメリカの会社が国内におきまして無配当保険あるいはばら売りの定期保険を発売すると、こういう事態になっております。この発売いたしますばら売りの定期保険なりあるいは無配当保険等々におきまして、非常に低い保険料率を採用いたしておる。こういうものに当然日本の保険業界も敏感に反応いたしまして、先ほど例としてあげられました、たとえば協栄生命保険等が非常に低い保険料で新しい商品を発売する、こういうことに踏み切っておるわけでありまして、当然簡易保険といたしましてもこれらの情勢を把握しておるわけでございますので、現在国会に提案をいたしております簡易生命保険法の一部改正法案によりまして、現在民間ではほとんどやっておりませんばら売りの定期保険を新しくつくりたい、あるいは現在非常に好評であります傷害特約にさらに疾病の特約という新しいものをつくりたい、こういう形で対処をしていきたい。さらに今後いま御指摘のようなそういう新しい情勢に対応できるようなあらゆる手段を検討いたしております。そういう状況でございます。
#43
○横川正市君 いまの簡易保険の経営の形態の中で、従来から問題になっておりました貨幣価値の下落に伴う加入者に対する一つのサービスとして、保険年金事業団をつくりまして一つのサービスをいたしましたね。その時期からまた少しやはり今度は業種的に見ますと既存の契約に対して何らかのサービス改善をしないといけないのじゃないかという、そういう傾向が強まってきたんじゃないかと思いますけれども、その点はどうお考えでしょうか、既存の契約に対して。
#44
○政府委員(野田誠二郎君) 既存の契約に対しましては、ただいま御指摘の福祉施設等をどんどんつくりまして、福祉面からのサービスということの強化につとめておるというのは御承知のとおりでございまして、そのほかに最近の経営が比較的順調にいっておりますことから、昭和四十一年以降連続いたしまして、まあ四十二年だけ抜けたのでありますが、既契約に対しまして剰余金の増配ということを毎年約款を改正いたしまして行なっております。大体標準的な契約で毎年表定保険料の一ヵ月ないし五ヵ月分ぐらいずつを各契約に分配をしていくと、こういうことによって一つのインフレに対する対策というふうにわれわれ考えているわけですが、これの主たる原因は、やはり死亡率の好転、あるいは利差益の発生もございますけれども、なおこの事業比率を切り詰めるといいますか、最近非常に事業比率が下がってきておりまして、四十年時代はまだ二〇%台にあったわけでありますけれども、最近は一六%台ぐらいまで事業比率が落ちてきている。こういうものの利益を既契約の契約者に還元をいたしておると、こういうふうな努力をいたしております。
#45
○横川正市君 私もこれ必ずしもいい方法があって質問をしているわけなんじゃないんですけれども、こういう検討はしてみたでしょうか。たとえば戦前契約をまとめて一括解約しまして、その資金で新種の保険に加入させるという、そういう作業を一回やりましたね。もちろん貨幣価値は当時から見ますと、いまと比べてみてやはり戦前の貨幣価値と戦後の貨幣価値、まあインフレを経験していますから、新円切りかえその他の経験の時期をはずしますと、大体年率にすると六%ちょっとずつ物価というのは上がってきているわけですよね。それが十何年たちますと、その当時の既契約の貨幣価値といまの貨幣価値との間にどれだけの開きが出てきているかと、これは保険の契約者は、何年契約といいますと、収入が幾らあって幾らかけられるから、それじゃあ幾ら入ろうという考え方で契約をやっておるんですけれども、それがたとえば十年たち、十五年たちまして、長期契約をしている場合に払うほうが何となく払いやすくなったなあという感じは持ちましても、保険の持っているいわゆるその投下といいますか、入ったときの目的、そういったものからほど遠く離れておっても、あまりそのことに神経を使わない。そういう庶民感情をあんまり無視するのは国営事業としてはおかしいんじゃないかという気が私はするわけですよ。それでいまスライド制の問題とかなんとかいろいろ意見を言われているわけなんですが、しかし保険のその経営の立場からすれば、それに対して何らかの意思表示をしてやるということが実は新しい契約へ結びつくわけなんですから、それは無視できないんじゃないかと思うんですけれども、そういった点は検討してみたでしょうか。
#46
○政府委員(野田誠二郎君) 先ほど申し上げましたように、既往の契約者に対します措置といたしましては、経営努力によりまして、できるだけ多額の剰余金を生み出しまして、年々新しく配当金の分配を増額をしていくと、こういう方法のほかに、先ほど御指摘ございましたように、戦前の非常に少額の契約につきましては、その個々の契約のために積み立てられました積み立て金を幾つか集合いたしまして新しい契約に乗りかえる、こういう措置を講じたことが一回ございます。それ以降はまだ既往の契約に対します特段の措置はいたしていないのでありまして、今後ともその動いていく物価に対応できるような新しい商品の開発、こういうことで対応をしていきたい、基本的にはこういう考えでございます。
#47
○横川正市君 非常に長期な契約ですから、長期な契約を継続中に、過去の契約約款に伴う保証額と、それから新しい契約約款による保証額とでいまのような貨幣価値の下落を、あまり目減りした、損をしたと思わせないで、転換できればこれは一番いいわけですね、しかしそれができないとすれば、これは国営事業としてはまことにおかしな約束ごとを国民との間にしているということになって、新しい契約ヘマイナス点になるわけですよ。そういうことを私は常時ひとつ検討しながら、保険契約者に対するサービスというものを考えてもらいたい。
 で、もう一つ、保険年金事業団の経営全体は、これは事業団全体におまかせしてしまっているのでしょうか。それとも保険局は何らかの形でこのことにある程度の指導というか、指導監督というのはちょっと強過ぎるけれども、何らかの意見なんかをいつでも申し入れられるような体制になっているのでしょうか。
#48
○政府委員(野田誠二郎君) 簡易保険の福祉事業団につきましては、御承知のように事業団法が基本法になっておりますが、それに基づきまして政令がございまして、そのほか会計とか、そういうものにつきましては事業団が自立的に運営できるように規定を設けておりますが、これは郵政大臣の認可にかかっておるわけでございますが、総体的には事業団設立の趣旨が、ああいう福祉施設の設置、運営等が機動的かつ効率的にできるということが基本でございまして、可能な限り事業団が自主的な判断に基づいて自立的に運営できるようにいたしておるわけでありますが、何せ設置の目的が本体であります簡易保険事業の運営に寄与することが目的でありますので、たとえば簡易保険の募集の伸び、あるいは契約者の動き等につきましては、直接はやはり郵政省が責任を持っておりますので、そういう限りにおきましては、加入者の希望、あるいはこういう方面にもう少し力を入れたらどうかということにつきましての総体的な監督、あるいは指示というのは個別的にいたす場合がありますが、原則はいま申し上げたとおりであります。
#49
○横川正市君 私は、これは事業団の理事者を参考人に呼んで、そうして聞けば一番いいんじゃないかと思うのですけれども、ただ事業団の人事は、これは保険局がある程度何といいますか、相談をしながらやるわけですか、それとも事業団独自でやるわけですか。
#50
○政府委員(野田誠二郎君) 事業団の人事につきましては、理事長それから監事が郵政大臣の任命にかかるわけでございまして、その他の役員につきましては郵政大臣が承認をするということになります。一般の部長、課長以下一般の職員につきましては事業団の理事長が任命する。法律上は事業団が職員の任命について自由にできる、こういうことになっておりますが、先ほど申し上げましたように、簡易保険事業とのつながりというのが、言うなれば一体不離の状況でございますし、なお事業団が設立をせられましてから約十年たったばかりでございます。したがって、事業団で新規に採用した職員もそれほどまだ育っていないというような状況から、人事につきましては簡易保険局と事業団と十分相談をして行なうと、こういう形をとっております。
#51
○横川正市君 これはいまの設立の趣旨に合致するような人的な面からの構成で十分かどうかという点を、これはまあ保険局に聞いてもちょっと無理かもわかりませんけれども、たとえば理事長から保険局へ対する報告の中で、ある事業場は非常に成績がよくて、ある事業場は成績がよかったのにダウンをしたと、それは一体どういう理由かなあということをお聞きしたことはないですか。
#52
○政府委員(野田誠二郎君) 先生御指摘のようにいろいろな状況があろうかと思いますが、非常に繁盛しておったといいますか、お客さんが多かったのが隣に県営のやはり似たような施設ができて、そこにお客を半分持っていかれてしまったというような例はたまたまございます。そのほかにつきまして特段に客が激減したというような事例は実はあまり聞いておりません。
#53
○横川正市君 これはどういう事情があるかはひとつ理事者のほうと聞いてみてくれないですか。私は、郵政の職員長いことやっておって、そして保険事業に貢献したんだからまだまあ定年ちょっと前にやめて、そして所長になったり事務局長になったりするということは非常にいいことだと思うんですよ、まあそういうところがあるということは。ところがたまたまその人事がああいうお客さん商売に全く似つかわしくない人がいわゆるそういう貢献したということだけで持ち込まれてしまうということはあまり経営にプラスにならない。それから非常に成績をあげているのに、定年がいま六十二ですかな、六十二か三ですね、だからもうやめたほうがいいといってやめさせられると、これはまあサービスその他非常に行き届いていてあの所長はと言っていた人がやめて、そこへ今度は全く経験のない人が来て商売というのを木で鼻をくくったようなやり方をされるということは、これはせっかく施設をつくってやってもそんなにありがたがられない利用者の声を聞くということになるわけで、この点は理事者とよくその点の配慮をしてもらいたいと思います。
 最近事業団に対して会計検査院が、非公式でありますけれども、口頭でいろんな指示をした内容については御案内でしょうか。
#54
○政府委員(野田誠二郎君) 会計検査院の指示につきましてはあまりよく聞いておりません。
#55
○横川正市君 これは表立っておりませんから私もここでこういうことは指示されたぞということは申し上げませんが、紙になっておりませんから。やはり経営それ自体は親方日の丸方式にならないことですね、経営の中身は。これはまあ厳重にひとつあなたのほうは予算を毎年議会の承認を得て事業団へ渡し、年次計画を立ててサービスの向上をはかっておるわけですから、少なくともそういうことのないように配慮をしてもらいたい。で、その配慮ができるかどうかということをひとつ局長からお答えいただいておきたいと思うんです。
#56
○政府委員(野田誠二郎君) 先生御指摘の一番最初の客商売の点でありますが、まあ比較的ああいう施設の長なり管理的なポストにつく人たちは大体保険の経験者が多いと思うんでありますが、比較的、国家公務員でありましても、何といいますか、やはり客商売的な仕事をしておった関係からそうそう客扱いの悪いというような人も少ないかと思うのでありますが、事業団もそういう人たちに、新しくそういう施設に就職する人たちに対しましては、前だれがけの精神といいますか、こういうものを非常に強調いたしておりまして、非常に短期間でありますが教育をいたしておりますので、そういう点で逐次よくなっていっておる、このように考えております。
 それから定年の問題はまさに御指摘のように、これはやはり大規模組織運営上からどうしてもやっぱり避けられない、特定の人だけを一年なり二年なりよけい残すという弾力性確かにいい点もあろうかと思いますけれども、やはり一応きめました定年を全体的に延長するか、あるいはいまのままそれを守っていくかと、すでに事業団におきましては職員数が相当になっておりますので、やはりちょっとなかなかむずかしい問題ではないかなと、こういうふうに考えます。
 御指摘の親方日の丸的な運営ということにつきましては、たとえば予算の運営につきましても、いままでは運営費としまして交付金を事業団に渡しておるのでありますが、これは収支差額方式で支出に不足を来たす分を交付金でみる、こういうシステムだったのを二年ばかり前から固定経費、たとえば人件費というようなものだけについてこれを交付金で見る、こういう方法に改めました。あとは事業団であげました収入をもっていろいろ支弁をすると、こういう方式に切りかえております。そういう意味でも限界意識の徹底、あるいは経営ということについても相当職員も目ざめてきておる、このように思いますが、なお十分に指導をしていきたいと、かように思っております。
#57
○横川正市君 私は、これもちょっと人事局長も関係する問題ですがね。適応性で採用していくことと、それから事業貢献者をさらに新しい職場を与えてやるということと、まあ正面から見ればそのとおりなんですよ。ところが、適応性という中に今度は他因による原因による持っていきどころないが、だれも反対しないからここへ持っていくという人事もあるわけですよ。そういう人事をやられたところが、どうもやはり今度は業務成績その他に影響力のあるような経営方針をとってしまうと。私はこれは労使関係が非常に不正常だということがそんなところまで響いているのかなと思うくらいにいろいろな関係に出ていますね。これは私のほうから注意を喚起いたしておきますから、私の言っていることはそういうことではないということで終わらされるように配慮をしてもらいたいと思うんです。そうしませんと、ある局で抜てきされたからおれは今度はどこどこの所長になれるんだということを公然と言う局長が出てきたりなんかしますよ。組合とけんかして何か非常に成績をあげた、おれは今度はやめても骨を拾ってもらえるからどこどこへ行けるんだということを公然と言う局長が出てきますよ。そういうことが、一体サービス部門で骨を拾ってやるようなかっこうになっていっていいかどうかですね。これは人事局長の面もそれから保険局長のところもあれじゃないですかな、ばかな、そんなばかなことをというふうに否定をして、あったらそれはまあ直してもらうということにしてもらいたいと思うんですが、どうでしょう。
#58
○政府委員(野田誠二郎君) 先ほど申し上げましたように、事業団の職員への採用あるいは任命、これは事業団の理事長が行なうわけでありまして、われわれはこれに推薦をいたすわけでございます。候補者の推薦でありますが、人事でありますので公正かつ厳正に、少なくともいやしくも外部からあるいは第三者からいろんなとかくの批判が出るというようなことは厳に慎みたい、このように思っております。
#59
○政府委員(北雄一郎君) 保険局長の話にもございますように、その推薦は保険局がいたしておるようでございます。私のほうが事業団に推薦するということはございません。
#60
○横川正市君 この点はひとつぜひ、私どもそういうことを耳にするものですから、それが危惧に終わるような配慮をしてもらいたい。
 そこでもう一つは財投関係への問題、あと貯金局にもお聞きいたしますが、保険の財投への資金の導入をいたしておりますが、私は保険局の運用それ自体に改善を加える必要があると判断をされておると思うんですが、これは担当の局長からどういうお考えを持って大蔵当局と折衝されておったか、その点を明らかにしてもらいたいと思うんです。
#61
○政府委員(野田誠二郎君) 簡易保険の積み立て金の運用につきましては、先生御承知のとおり、戦前の事業主体であります簡易保険当局がその運用権を持つという形が最も理想的な形だろうと、われわれこのように考えております。したがいまして、戦争中の国家資金の投資という形で簡易保険の積み立て金の運用権が全部資金部に統一をされた。それから戦後もそれが二十八年まで続いておったのでありますが、二十八年に簡易保険の積み立て金の運用法ができまして、一応郵政大臣が積み立て金につきまして管理、運用すると、こういう形はできたのであります。内容的にいいますと、これまた御承知のとおり、財政投融資全面協力という形になっております。
 今国会におきまして、資金運用部資金と簡保積み立て金の運用に関しまして、これを予算をもって国会の御審議を願う、こういう形になったわけでありますが、この法案ができますといいますか、そういうところで、大蔵省の理財の方面も非常にことしは多忙でありまして、われわれ事務的な折衝をいろいろ重ねておったのでありますが、今回実現を見ましたのは、三十八年に電力債に対する運用法の改正をもって新しく運用改正が認められたのでありますが、これが実際の運用につきましては、短期運用に限る、あるいは金額が百億以内に限定をせられるというような形で実際の運営がなかなか困難であったのであります。これは覚え書きによってそういう形になっておったのを、本年その覚え書きを廃止いたしまして、一応法律に定められております完全な形での電力債への運用が可能になったということが、四十八年におきます一つの進歩であろうかと、このように思います。
 なお、われわれ、冒頭申し上げましたように、悲願としてはやはり完全な形の自主的な運用ということを願っておりますので、現在余裕金につきましては資金運用部にいっておりますが、この余裕金の直接の運用、あるいはさらに運用範囲の拡大、たとえば公益事業社債への進出、あるいは戦前は特殊会社の株などを持っておりましたが、そういう形での運用範囲の拡大と同時に運用利回りの向上ということを今後とも努力をしていきたい、このように考えております。
#62
○横川正市君 これは私いま、拡大にどうするかということと、ちょっと最近こういう点はどうなのかなということを考えておるんですが、その問題に入る前に、郵政大臣、これは大蔵大臣とそれから自治大臣と郵政大臣とで協議して、大体いろいろ運用その他について、計画その他はやられるわけなんですけれども、私どもは、郵政大臣の財投に対する発言力というものは相当強いんだぞと考えているんですけれども、大臣は財投の計画その他で実際上携わってみてどうでしょうか、私どもが考えておることを具体的に実行していただいているでしょうか。
#63
○国務大臣(久野忠治君) いまの御意見は私も大体同様な意見を持っておりました。でありまして、四十八年度の予算編成の際にもこの考え方を予算折衝の際には十分に述べまして、そうしてこれが適切に運用されるようにという希望は申し述べた次第でございます。
#64
○横川正市君 私、運用がいまのままでいいかどうかという問題もありますから、これはまた別な機会だと思うんですけれども、要は、保険の実務に携わっている者の苦労といいますか、業務成績をあげるためのいろんな心配ごとというものを考えながら、一体それを幾らかでもやりやすくされるような方法というものが運用その他の面でとられているだろうかと思うんですよ。
 それで、この間うちの田中さんが、財投の資料提出の問題、それから内部の分析の問題でずいぶんやりましたね。そのやったときにやはり一番端的に指摘されたのは、庶民の預った金をなぜ庶民に還元しないのか。国策的にいえば、いままでは企業がある程度力を持ってそうして生産が十分できるようになるまではこれはめんどう見る、しかしそれも十分なった、だから方向転換できる時期にきたんじゃないか。そうなりますと、その点が三大臣の協議の中で大臣の発言力が強くなることによって幾らかでも解決されれば、私は実務者というのは非常にそのことによって助かるという効果が出てくると思うんですよ。そういう点からぜひこれは努力してもらいたい。
 保険局長に、最近いろいろなあちこちで募集をめぐって問題が起こっているわけですけれども、出てきたやつにこう薬ばりでおさめて何とか納得してもらいましたということではなしに、そういう不祥事がなしに、募集業務というのは経営の基本ですから、もっと快適にやれるそういう手だてというものを考えるべきじゃないかと思うんですけれども、そういうことと運用とは切っても切れない関係があるので、募集すればいいんだ、運用はもう向こうへまかせたというかっこうにならない、そういうことを私は強く期待するわけですが、この点はどうお考えでしょうか。
#65
○政府委員(野田誠二郎君) まさに御指摘のとおりだと思うのでございますが、簡易保険の運用につきまして、やはり生活観念といいますか、ということを第一義的に考えております。制度的にはこれは法律できまっておりますけれども、実際の財投の張りつけ等につきましては簡易保険局と理財局と十分話し合ってやっております。御承知のように、簡易保険積み立て金の毎年度の運用計画の中では、約三分の一が地方公共団体に対する貸し付けになっておりますが、地方公共団体に対する貸し付けの中でも、特に、たとえば義務教育施設費あるいは住宅、四十八年度におきましては義務教育施設費の全額を簡易保険資金が引き受ける、前年度までは市町村の公営住宅等につきましてはやはり全額簡易保険資金が引き受ける、そういうふうな形での配慮をいたしております。
#66
○横川正市君 この運用の問題との関連もありますから、貯金のほうをちょっと先に聞いておきたいと思うんですけれども、大体財投の中の非常に大きな資金源なんですね。それで私は、この資金源を持っている貯金の業務にいままでの中でちょっと画期的に一つ出てきたのがまあ庶民金融というものなんですね。あの庶民金融というのは、実は金融というのじゃないのじゃないかと思うのですよ。まあ契約約款が市民との間の契約ですから、契約の中の金を別にさいて貸すということもこれは一つの金融かもわかりませんけれども、実はそうではなしに、金融というのは、たとえば十万円契約いたしましたと、それはたとえば月々二年なら二年かけて十万円になります、しかしあなたにはそれをひとつ担保にして幾ら貸しましょうと、こういうかっこうですね。それから十万円の契約に対して、初年度、二年契約であればたとえば五千円なら五千円を第一回納入して、まあ三回ぐらい納入したらひとつ十万円貸してやりましょうと、そのかわり金利はかくかくですよというのが、これが金融なんじゃないかと思うのですね。十万円を納めてあるが、そのうちの何%かはさいて貸してあげますよ、しかしこれには安い利子ですよというのは、どうもやはり金融とは言えないのじゃないか。だから、庶民金融という本質的なものにするということが、いまは一つ突破口ができたので早くこれをやってやる必要があるのではないかなと思うのですけれども、ただ、国営事業である貯金業務ということと、それからその資金の統一運用といいますかね、そういう問題と、それから実はうらはらの問題は、募集その他に携わる者がより能率をあげる、そういうことと、そういった非常に三つの問題を解決しながら進まなければいけないのでむずかしい問題だと思うけれども、実際上は貯金局としてはその方向についてはどう考えておられるのでしょうか。まあ考えが何か実行にでも移されるようなことであるならば、それはひとつお聞かせいただきたい。
 もう一つは、逓信委員会は御案内のように郵政大臣とか郵政事務次官とかこう全部並んでいるわけですね。私どもいつもふしぎに思うのは、大臣になってくると非常にその点強調するんですよ。ところが大臣をやめられると忘れてしまうという傾向があるわけですね。それでまあ廣瀬さんがそのことには非常に努力をしまして、曲がりなりにも突破口ができたわけで、私はこれは気がねなしに前向きにいくべきだとこう思うのですが、これは大臣のひとつ所見をお聞かせいただきたいと思います。
#67
○国務大臣(久野忠治君) 預金者貸し付け制度ができたときの経緯は御指摘のとおりでございまして、前廣瀬郵政大臣の御努力には高く私は敬意を表したいと思うのでございます。しかし、この制度の内容をつぶさに検討いたしますと、少額であること、あるいは期間が短いこと、いろいろのまだ問題点があるわけでございまして、それらの問題点につきましては、私はかりにこの職を辞しましても政治家としてはまだ残っておるわけでございますから、幸いにして私初めて今回皆さんと同じように郵政業務担当の行政責任者の地位につかしていただいたのでございますから、将来とも私はこの逓信委員会に所属をいたしまして、皆さんとともにこれらの諸問題解決のために微力を尽くしたい、かように考えておるような次第でございます。
#68
○政府委員(石井多加三君) ただいまの大臣の御答弁で尽きておると思いますが、お話の中にございましたように、確かにこのたび始まりました預金者貸し付け制度は当時も議論がありましたように、いわゆる金融というものではなくて、むしろ預金者保護のための立てかえ払いと申しますか、お金が要ればただ出せば、おろせばいいのだという従来の行き方を、一時つなぎの資金をお貸しすることによって貯金を長続きさせていただければ御本人の預金も利子の上でそれだけ有利になることと、国の資金も安定して確保できるというようなことで取り上げられた制度でございます。ただいまお話がありましたように、預けた額以上のいわゆるオーバーローンということになりますと、これはもちろん今後非常に大きな問題としてわれわれとしては十分検討してまいりたいと思うわけでございますけれども、まずその前に、先ほど大臣が言われましたような、この制度自体がまだ預金者貸し付け制度としてもきわめて不十分なものでありまするので、第一次的にはこれの充実をはかっていきながら、ただいま先生の示唆されましたような方向にわれわれも、ぜひ向かっていきたいと、かように考えていることを申し上げておきます。
#69
○横川正市君 それで、私はこう思うんですよ。いままでの財投の構造的な変革期を迎えているのだと、それでその財投資金の還元を積み立てていきますと相当な大きな金になるのですね、構造の変革をいたしますと。それでその金の持っていき方というのは実は郵政省独自の運用資金を生む結果になるか、それとも財投そのものが方向転換したことによって郵政省の業務に貢献できるような、そういう貸し付けその他運用をするか、それが出てくると思うのですね。それから運用の一元化という点で大蔵省がどうしても運用権を離さないということならば、私は実は間接的だけれども、保険、貯金の業務を遂行する基礎になっている募集その他に貢献のできるような運用のしかた、こういうことを配慮する必要があるのじゃないか、それをやらないで全く募集するものは募集するだけ、運用のほうは何をどこでやられているのか全然わからない、まあ保険は一部ですね、そういう貢献度というものは目に見えるようになっていますから、貯金の場合には全然見えないわけですから、そういう募集した人、だから、貯金に入った人が自分の金はこう使われているということの見えるような運用のしかたというふうに変えるかどうか、これがこれからの問題だと思うのですよ。
 それで一つは、たとえばいまある程度資金の流動して余裕が出ていますね、その余裕を、この間もちょっとある人と話し合ったときに出てきたんだけれども、たとえば家とか土地を求めたいと思うけれどもそれには達しないから車でがまんする、それからその車までもいかないからいわば日常消費をオーバーしていく、不必要なものをどんどん買っていく、まだ使えるものがごみになっていくということで非常に行き足らないだぶつき資金というものがこれが一つの流動資金になって動いている、これを何とかしないかぬというこういうような考え方がいま実際には出てきているんですね、金融関係の考え方の中に。それで私はそれじゃ庶民の求めている究極のものは求められないのか、いまの段階で。そうじゃないと思うのですよ。たとえば公定歩合なら公定歩合の、日銀が銀行に貸し出す金利四・何%かという金利が、これがもしも庶民に希望の額だけ入って、それが二十年勤続とか、三十年勤続とかの中で長期返済計画が立てられるならば、私は土地とか家とかというものは容易に入ってくるだろうと思うのですね。解決の方法とすれば、たとえば共かせぎの夫婦が女房の三分の一とか二分の一は土地とか建物にやって、そしてあとはおやじさんとの分のプラスアルファで生活をエンジョイしていく、そういう家庭は土地とか家を建てられるわけです。そうでないところで、独身者なんかが車なんかへ投入していくのは、ただ車を持って生活を満足しているだけじゃなしに、もうそこまでが精一ぱいということで、結婚とか家庭を構成したときの家とかいうところに行き足らない。こういうことになっているから、それならば夫婦共かせぎくらいな金を、たとえばおやじの本俸の七〇%は女房の手当として出しましょうという法律でもつくれば、そうすれば問題解決するわけですよ。そこまで行き足らないんだから、私はいまのような財投その他が構造的に方向転換するとするならそういうほうに持っていく、こういうことで私はある最も基礎的な生活の根拠をつくってあげる、この考え方が私どもは出てくれば、そうすれば貯金の募集とか保険の募集というものは非常に楽になると思うんですがね。そのお金は何十兆というものが今度は出てきますからね、財投のうちの。そのうちの何%かを投入するというふうに金を使ったらどうかなと思うんですけれども、どうですか。運用の責任大臣ですからね。
#70
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘の点はまことに貴重な御意見だと思います。私もそういう点で改善が加えられれば、これは預金者、庶民の皆さんに非常に大きな利益をもたらすものであると考えておる次第でございますが、しかし今後関係各省庁との間に十分連携を保ちまして検討を加えていきたい、かように存じます。
#71
○政府委員(石井多加三君) 補足して一言申し上げておきますが、郵便貯金には、先生御案内のとおり昨年の一月から住宅積み立て貯金制度というものが創設されたわけでございます。この貯金の性格はもうよく御存じのとおりでございますけれども、郵便貯金の預金者に直接郵政省が預かった金をお貸しするという制度ではございませんで、財投を通じ、また住宅金融公庫を通じて住宅資金の貸し付けを行なうわけでございまして、郵政大臣がその住宅積み立て貯金の預金者にあっせんをすると普通の貸し付けを受ける人よりもそれだけ優遇されるという制度ができておるわけでございます。間接ではございますけれども、郵便貯金の預金者にただいま先生のおっしゃられましたような還元をするという道が開かれておることは御承知のとおりでございます。一年間の実績が実は当初予想しておりましたほど伸びておりませんけれども、この制度を今後ますます充実させましてただいまの御趣旨の方向に努力してまいりたいと思っておるわけでございます。
#72
○横川正市君 一つの方向づけがついたらできるだけ実現するように努力をしてもらいたいと思うし、私どももそれはできるだけなことについては努力をしていきたい、私たちは私たちなりに努力をしていきたいと、そう思っているわけです。
 先ほどちょっと触れましたけれども、私きのうかの私のほうの国会のニュースを見ましたら、週休二日制を実施のために何か特別な委員会か何かをつくるということを大臣が衆議院の逓信委員会で答弁をされているようですが、具体的には何かもう手がけておられるんでしょうか、週休二日制について。
#73
○政府委員(北雄一郎君) そのお話は私がお答えしたものじゃないかと存ずるのでございますが、それを申しました趣旨は、その問題につきましてはかねてから関係の組合から要望がございまして、その問題を省と組合の間で討議いたしますために勤務時間特別専門委員会というものをすでにつくって、その中でいろいろそれを可能ならしめるところの条件は何であるかとか、その条件をいかにして成就させるかというようなことにつきましていろいろ話をしておる、こういうことでございます。
#74
○横川正市君 そこで私は、これは郵政省の週休二日制というのは重大問題なんじゃないかと思うんですね。全体の職員の占める割合からいってみまして、電電公社のような場合と違った様相になるだろう。実際これは週休二日制をいまの段階でやれると判断するわけですか、どうですか。
#75
○政府委員(北雄一郎君) たいへん残念でございますけれども、むろんこれは週休二日制あるいは週休二日でなくとも週休を現在より少なくともふやす、こういう命題をもって考えまする場合に、郵政事業の特殊性からいたしまして先生御心配いただいておりますように、現状では至難のわざだ、こう言わざるを得ません。
#76
○横川正市君 これは大勢は週休二日制、相当スピーディに向いていくわけですよ。それでどうひねってみても週休二日制を郵政省が実施した場合に、こうしたらできるんだなということはなかなか生まれてこないんですね、私自身。大臣どうですか、要請としては週休二日、それから実施するとしては非常にむずかしい、これはどう解決いたしますか。
#77
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘のとおりでございまして、郵政事業の特殊性にかんがみましてなかなか週休二日制実現には困難な要素が多々あろうかと思うのでございます。しかし、さればといって今日情勢といたしましてはこの週休二日制実現の方向にいま国内の情勢が進みつつあるわけでございます。もう現に民間企業においてはこれは実行に移しておる企業もたくさんあるわけでございます。でありますから当然これはやはり大きな課題として早急に何らかの結論を出すことが必要ではないか、私はそう思っておるわけでございまして、事務当局に検討を命じておるわけでございます。できる限り早く衆知を集めて皆さんの御意見等もいろいろお伺いをいたしまして、そうして何らかの措置ができ得るように微力を尽したい、かように存ずる次第でございます。
#78
○横川正市君 目の子勘定でいって人事局長週休二日制にしたら現在定員にプラスアルファどの程度の定員が各事業局で必要ですか。
#79
○政府委員(北雄一郎君) 試算したものがあるのでございますけれども、ただいま持ち合わせておりませんが、要するに現在七日に一日休みがあるわけでございます。それをかりに週休二日といたしますと、七日に一日休みがあるということは六対一という勘定でございますが、それをかりに週休二日制にすれば五対二になるわけでございますから、その差の人間を定員にかぶせたものが要るということでございまして、万単位の定員が要る、こういうことになるわけでございます。
#80
○横川正市君 そうすると、たとえば預託利子で動いている貯金の場合とかそれから保険は運用利で動いております。それから郵便は郵税でやっているわけですが、いまの大体そういう収益率でみていて、各事業で週休二日の定員をかかえた場合に経営していく可能性はどうですか。
#81
○政府委員(北雄一郎君) 各局それぞれの事情が確かにあるわけでございますが、いずれにいたしましても、どの事業につきましても、現行のサービスをどうするかというような問題、それから現行の服務のままではとうていできない。ですから服務をどういうふうにするかという問題、それから先ほどの定員の問題、それを包む経営の状況の問題、こういった要素がいろいろからみますので、そういった要素のからみぐあいによってどの程度の財政負担が要るだろうかという問題になろうかと思います。
#82
○横川正市君 私、ちょっとこのことでひっかかるのは、たとえば郵便の場合にはサービスダウンでもって、一回配達を行なうのにどういうふうな定員事情になるかとかというような問題が一つ考えられますね。それから、過密過疎である程度の定員の動きというものが出てくるのじゃないかと、これは一つ問題です。
 それから、貯金は、これはすでに答申の出ている、二十八局を八局ないし十局というような案があるわけですね。これはどういうふうに取り組まれるかどうかという問題が出てくるわけですよ。保険の場合にも同じような事情が出てくるわけですね。
 それともう一つは、やはり事業の中に占める保険、貯金の場合には業務費――人件費とか業務費とかという問題、これが当然検討されるのじゃないかと思うのですが、一体、いまたとえば週休二日ということがどうしても至上命令でやられるという場合に、一番大きな問題はやはり労使間における不調和という問題になるわけですがね、そういう問題をかかえて、まあそれは大臣以下各事業局長、それに対してどう対処されるおつもりか、この際ですからひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
#83
○政府委員(北雄一郎君) 各事業を通じて考えまするに、いま先生御指摘のように、労使間の不調和と御指摘ありましたのは、おそらく、たとえば郵便につきましては少なくとも現行の服務というものを大きく変えなければいかぬだろうということを御指摘になったのだろうと思います。また、貯金、保険については、機構の問題というふうな御指摘があった。それらいずれの問題をとりましても、これは労使間の大きな問題になり得る問題でございます。しかし、これはやはり週休二日制ということを可能ならしめるためにはあるいは週休増加方式というものを可能ならしめるためには、可能ならしめなければならぬという命題を考えまする場合には、やはりそういった問題は労使間においてそれぞれ解決をしていかなければならない問題だということであろうかと存じます。
#84
○横川正市君 いずれにしてもこの週休二日というのは、私は公務員制度審議会がスト権の問題でストライキを公共企業体の職員の大半に付与するような結果が出てくるより以上に、重要な問題だと思うんですよ。それで公社へひとつ移行をしようじゃないかといって、浅野次官のときにあれだけ旗を振ってやったけれども、その後至難なわざであるからということで後退をする、そういうような姿勢ではこれは週休二日の問題というのは私は解決しないと思うんですよ。もう答案書きようがないと思うんですね。なぜかといったら、働いている者をねじ伏せていけばそれは別ですけれども、そういうことはいまの時代にできるわけはありませんし、まあまあひとつ話し合って一つの結論がついていくというようなコースでは非常に重要な問題だと思うんですね。だから私はたまたまあのニュースを見ましてね、あの人事局長が答弁した、ずいぶんこれはやすやすとお答えしているなという感じを受けたものだから、もっとこの問題へ取り組む姿勢というものを十分考えてやってもらいたい。しかも民間銀行は非公式ながらも二日実施していますからね、同一業務なら貯金なんていうのはやっていいということになるわけですね、業務としては。郵便が非常にむずかしいということになると思いますけれども、そういう差し迫った問題ですから、ぜひこれは真剣に取り組んでもらいたい、そう思います。私の質問はそれで終わります。
#85
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘の点はまことにごもっともだと存じます。しかし、まあ先ほども申し上げましたように時代の趨勢でございますから、やはりこの郵政所管業務だけがこれは別扱いだというわけにはいかないと思うんでございます。でありますから、やはり労使間の問題等をも含めまして、十分事務当局を通じて検討さしたいと、かように存ずる次第でございます。
#86
○主査(森中守義君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時四十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時五分開会
#87
○主査(森中守義君) ただいまから予算委員会第三分科会を再開いたします。
 分科担当委員の異動について御報告いたします。
 本日、横川正市君が委員を辞任され、その補欠として辻一彦君が選任されました。
    ―――――――――――――
#88
○主査(森中守義君) 休憩前に引き続き、郵政省所管の質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
#89
○鈴木強君 私は電電公社のほうの予算についておもにお尋ねをいたしますが、時間の関係がありますので、郵政のほうに、一つ、二つ伺いたいと思います。
 郵便局舎の新築、あるいは増改築については最近たいへんお骨折りをいただいておりまして、逐次、私たちが参りましても、まあ外見だけはよくなったなあと、そういうふうな感じを持てるようになりまして、これは感謝をしております。それで、実は私の郷里の山梨県の甲府の郵便局も、まあ敷地その他もきまりまして、工事を進めていると思いますけれども、これの進捗状況はどんなふうでございましょうか。
#90
○説明員(武田礼仁君) お答え申し上げます。
 昭和四十八年三月二十二日に工事請負契約を締結いたしまして、完成は昭和四十九年八月十五日の予定でございます。
#91
○鈴木強君 だから、それだけじゃだめですよ、進捗状況はどうかということを聞いてるんだから、そんなぶっきらぼうなことでは、あんた……。
#92
○説明員(武田礼仁君) 三月二十二日に工事請負契約を締結したという状況でございますので、まだ実際的な工事にはかかっておらない状況でございます。
#93
○鈴木強君 そうしますと、四十九年八月十五日が工期になってるわけですね。そうすると、会社はどこが請け負ったんですか、これは。
#94
○説明員(武田礼仁君) 大成建設株式会社が請け負っております。
#95
○鈴木強君 それで、この局舎設計についてはどこがおやりになるわけですか。
#96
○説明員(武田礼仁君) 設計は郵政省官房建築部で行なっております。
#97
○鈴木強君 その設計を御決定になるまでに、関東郵政局ないしは地元の甲府郵便局ですね、こういうところとも十分に意見を聞いて最終的に官房の建築部がきめたということですか。
#98
○説明員(武田礼仁君) さようでございます。
#99
○鈴木強君 これは、管理運営だといえば管理運営かもしれませんがね、しかし、まあ一面、労働条件ともかなり関係のあることですから、労働組合側というと、少し語弊があるかもしれませんが、まあそういう意見もやはり従業員側の意見もある程度参酌するということがよりよい局舎をつくれることになると思うんですが、そういう御配意は郵政省はしておらないんでしょうか。
#100
○説明員(武田礼仁君) 郵郵局舎その他何でも、建築についての設計の場合はそうなのでありますが、現在お使いいただいている従業員の方の御希望、それから管理者である当該郵政局の建築部、郵務部の考え方、及び本省の郵務局、建築部の考え方、そのすべてを考慮に入れまして設計を行なっているわけでございますので、当該郵便局員の希望などというものも郵便局長を通じてその設計には反映いたしておるはずでございます。
#101
○鈴木強君 それから、いまの局舎のあと地ですね、これはどういうふうに処理される予定でございますか。
#102
○説明員(武田礼仁君) 何ぶん完成が四十九年八月十五日のことでございまして、それまでは現在の局舎を使用いたさなければなりませんので、いまのところ別にこれという計画は持っておりません。
#103
○鈴木強君 まあ非常にいまの局舎は場所的には非常にいいところですね、甲府の中心でございましてね。ですから、この土地の利用については、これはひとつ十分に地元の意向とか、そういうことも聞いてもらいたいと思うのですよ。かつてNHKがああいうふうなべらぼうな土地の値段をつけまして、これは国会でもだいぶ問題になりましたけれども、まず第一番には、甲府市の都市計画、あるいは公共施設としての今後の計画もあると思いますから、そういう点も十分に意見を聞いてもらいたいし、それから県当局とも十分意見を聞いて、できるならば私はそういう第一義的には公共企業的な、公共的なやっぱり施設利用というものにもし払い下げる場合は払い下げてほしいと思うのですよ。高ければいいというような、そういうやり方をすると批判を受けますからね。その点はひとつ御配意いただけますか、私がいま言ったような形で。
#104
○説明員(武田礼仁君) ただいまいろいろと御指示を承りましたわけでございますけれども、実はわれわれ建築部といたしましても、あと地処分につきましてはいま言われましたとおりの考え方で処理いたしております。
#105
○鈴木強君 それではそれはひとつそういうふうにお願いをいたします。
 それから、郵便事業がうまくいくかいかないかということは、やっぱり従業員が一生懸命に郵政人として事業に専心するという、そういう心がまえがないといけないと思うのですね。そのためには従業員に対する労働条件の向上とか待遇の改善とか、不断にやっていただかなければならぬと思うのですが、なかなか現実はむずかしい状態にあることを私たちよく知っているわけです。
 よくママさん配達というような、本務者でない、アルバイトのような奥さん方に配達をお願いしてやっているようなケースを見受けるんでございますが、現在その実情はどういうふうになっておられるか。特に最近東京のある団地でママさん配達を返上するという動きが出てまいりまして、まあ通信の秘密の保持とかいろいろあるでしょう。私たちはいままでもそういう角度からやはり本務者によって配達をすべきであって、配達の切り売り、民営的なそういうやり方は好ましくないという意見を出しておりましたが、そういう事件も最近新聞で拝見しましたので、その実態と今後の対策についてお尋ねをしたいと思います。
#106
○政府委員(溝呂木繁君) 現在団地配達についていわゆるママさん配達を実施しておりますのは、東京、関東、東海及び近畿の大体四郵政局管内がおもでございます。そのほかの郵政にも少しございますが、全体では二百六十団地で約五十二万三千世帯を対象に実施しておりまして、郵便局は百三十九の郵便局でございまして、それに従事しているママさんは約千人でございます。それで、このママさんにお願いしておりますのは、大体一日労働時間が四時間ぐらいで済む分についてお願いしているわけでございまして、大体朝の九時か、または十時ごろ出てきていただいて、一時か二時にお帰りいただくと、ちょうどひまなときに労働量を提供していただくという考えでやっておりまして、賃金のほうは、東京管内ですと一時間大体二百五十円で、四時間で千円ということでお願いしているわけでございまして、ただいま御指摘の、ある団地でママさん配達を廃止するという話が出ましたのは、これは小金井の公務員住宅で起こった問題でございまして、この理由は、いま先生の御指摘の点もございますが、主として賃金をもっと大幅にアップしてくれということがおもな理由でございました。しかし、全国の団地でいま行なっておりますのは、大体その二百五十円、いわゆる千円でお願いしておりますので、もちろん四十八年度予算成立の上は少し上げたいとは思っておりますが、そこの団地だけを特に多く見るということは郵便の扱っている部数、そういったものを考えても無理だということで、いろいろ折衝したわけでございますが、結局やめたということで、このほうはたまたま小金井郵便局のほうに本務者のいわゆる過員がおりましたので、それをもって現在充てていくということでございます。
 それで将来といたしましては、私どもいまはちょっといろいろな社会情勢等によって郵便外務員の集まりがややいいということで、たまたま小金井あたりも過員がおりますが、大体郵便外務員の、特に大都市における郵便外務員の充足状況は十分でございませんので、そういった場合はやはり団地配達等は主婦労働力を有効に活用したいと思っております。もちろんその場合、先生の御指摘のように、信書の秘密ということもございます。これは私ども本務者以外に相当年間非常勤職員というものを使っております。その人たちと同じように、やはり郵便というものの大事なこと、信書の秘密は絶対守らなければならぬということを十分お話しして、まあそれ相応のいい人をあっせん願っておりますので、そういった方向で進めていきたいというふうに考えているわけでございます。
#107
○鈴木強君 まあ具体的には、おやめになった理由が、賃金をもう少し上げてくれということなんだそうですが、いま局長おっしゃったのは、一日二百五十円ないし千円というのですか、千円でございますか、その点。
 それからもう一つ、新しい予算が通ったら少し考えたいということですが、どの程度考えられますか。
#108
○政府委員(溝呂木繁君) 二百五十円は一時間で、四時間いまお願いしておりますので結局千円ということでございます。
 それからいまの東京郵政管内一時間二百五十円を幾ら上げるかは、もう少し予算の成立したあと、これはいろいろ一般の非常勤賃金単価との問題がございますので、将来全体の非常勤の賃金単価をきめるときに一緒にきめたいということで、額等につきましてはちょっとまだ現段階においてはお答えできない状態でございます。
#109
○鈴木強君 これは最初に私が申し上げましたような本論によって、基本的な考え方によって配達というものはやっていただきませんと、やはり郵便に対する信頼というものに対しても深めることはできないと思いますから、いまやむを得ずやっておられることだと思いますから、そういう変則的な、本来から見て道をはずれるようなやり方はやはり一日も早くなくするように、これはもう最高の御配意をいただいておきたいと思うのです。それから――これはちょっと大臣どうですか、いまのをお聞になっていただきまして、その点よろしゅうございますか。
#110
○国務大臣(久野忠治君) 御意見につきましては十分私はお聞きをいたしますが、しかし、このママさん配達につきましては、一部でいろいろ反対の意見もありますし、また賛成される向きもあるようでございます。でありますから、皆さんにいろいろ御意見を拝聴いたしまして、そうして何らかの形で、まあこれは郵政、郵便事業としては本来の業務の重要な業務の一つでございますから、これをママさん配達などというような形の変わった業務体系をとるということについては多少私は疑念があろうかと思いますが、十分その点については配慮して検討いたしてまいりたいと、かように思います。
#111
○鈴木強君 大臣の御認識が若干違うんですけれども、こういうことは本来あるべき姿ではないのですが、必要やむを得ずおやりになっていることですから、いますぐやめろといっても実際問題としてはむずかしいかもしれませんから、私はその点は事実問題としては理解をしますけれども、しかし、本来もう明治以来、郵便局員がちゃんと配達すると、犬にほえられ、かみつかれながらも、寒い雪の中を一生懸命配達をしていくというのがこれが独占事業の唯一のいいところだったわけですから、ですからそういう基本方針からいえばこれは一つの道を踏みはずしていることですから、ひとつ軌道に乗せるようにということを私は申し上げているので、現状の問題についてやむを得ない措置として、われわれとしては不満足だけれども、これは認めるというわけにはいかないけれども、まあ、やむを得ないだろうというふうに理解をして同情しているわけですけれども、しかし、それは本来でないから戻してくれと、こういうことですから、この点ひとつ十分肝に銘じてやっていただきたいと思います。
 それから記念切手ですね、こういうものが非常に切手マニアからみるとひとつムード的になりまして、最近は私ども見ておりますと、郵便局の前に長い行列をしているときは必ずこれは何か記念切手を発行しているときだというふうに見てもいいと思うのですね。そのくらいマニアからみると非常に関心が強いのでございまして、これはことし月別にどういうふうに御発行になるのか、種類と発行月日ですね、それから枚数等はあとで資料でお届けをいただきたいと思いますが、ただ一つここで意見を聞いておきたいんですけれども、それはできるだけ国民の要望にすべて応じられるようなやはり枚数を発行したらいいと思うんですよ。それをあまり限定しますと、場合によったら変なふうに悪用されて一つの投機屋がこの中に入ってくるというような、そういうこともあるわけですから、要するに買いたい人にみんな行き渡るということになると行列をして買うばかはないですから、そういうふうな御配意をしていただいたらどうでしょうか。今度の飛鳥の場合はこれはかつてない私、勇断だと思うんですけれども、そういう方針は一応出していただいていますから、今後、記念切手全体に対しても状況をもう少し需要供給のこれはバランスをとるようにしないと、無制限に発行してこれは余っちゃって、いつかも倉庫の中に幾ら入ったというようなこともありまして問題になりましたから、そこら辺は非常にむずかしいでしょうけれども、できるだけ需要を予測を立てていただいて、その需要に沿えるだけの供給ができるような発行をしていただくという、この方針だけはぜひ私は確認しておいていただきたいと思うんですけれども、これはどうでしょうか。
#112
○政府委員(溝呂木繁君) 御指示のとおりでございまして、私ども長い間いろいろ切手政策というものに迷ってきたわけでございますが、最近は大体国民の皆さんの需要に合うだけのものを出しているつもりでございます。現に四十七年度あたりで発行しましたものは、いまだに中央郵便局に相当数、残がございます。それで、どうも私ども商売がへただったようでございまして、やはり余っているものの再販といいますか、そういったPRをもう少しすれば国民の皆さんもいわゆる何か飢餓感というのですか、そういうものはなくなるんじゃないかと思いますが、いずれにしろそういうPR、それから切手によって非常に需要が変わりますので、これも過去において、たとえば切手趣味週間あたりは五千万枚くらい出しますし、ある切手になりますと三千万枚くらいでも余るというようなことで、これらも過去の例をいろいろいま検討しておりまして、切手の図柄及びその行事の何といいますか、浸透性といいますか、そういったものを勘案しながら発行政策をやっていきたいというふうに考えているわけでございます。
#113
○鈴木強君 大臣、御意見どうですか。
#114
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘のような点でいろいろ批判を受けておることは、私もよく承知をいたしておるところでございます。でありますから今回の高松塚古墳の保存の寄付金つき郵便切手の発行につきましては、従来とらなかった方式を今度とろうといたしておるのもこのような批判にこたえてとりました措置でございまして、どうか今後とも十分注意をして指導していきたいと思っております。
#115
○鈴木強君 あと郵政事業の公企体化というのが、私どもこれは小林郵政大臣の当時から伺っておったのですが、それが何か立ち消えてしまって、幽霊のように消えていくようなふうに感じているものですから、そのこともちょっときょう伺いたかったし、それから四月二日から公定歩合が上がりまして、郵便貯金のほうもまたこれは利率の引き上げをしていただくことになると思うのですけれども、これは郵政予算全体についてことしも赤字予算で、持ち越し現金で収支ペイしているというふうな状態もありまして、これは逓信委員会でかなり詰めた質疑をしてありますから、きょうはここでは省略をさしていただきます。それでまたの機会にこの公企体に対する御所見も電電のほうと合わせて大臣から逓信委員会のほうでお伺いするようにしますので、きょうのところはひとつ郵政はこれで終わりまして、次に電電のほうに移りたいと思います。
 まず、電電公社のことしの予算を拝見しますと、収入の面で電信収入が三百九十九億で前年度比四十二億円の増、電話が一兆五千九十九億円で前年度比千九百五十九億円の増になっておりますが、この算定の基礎は、例年とっておられるような前年度の特定月をものさしにしておやりになっておると思うのですが、それは一つの方法としてわかりますけれども、もう一つ加入者増設三百十万個というのがございますね。これが四月から予算が通った場合に逐次開通をしていくと思うのですけれども、その開通が月によって毎月毎月ふえていくのかと思いますけれども、それをどういうふうに考えて新しく増設された分からの収入をはじいておられるのか、その点をひとつ伺っておきたい。
#116
○説明員(好本巧君) お答えいたします。
 いま、ただいまの御指摘の四十八年度、年間で一般加入電話増設三百十万個をどういうふうに各十二ヵ月増設を続けていくかということでございますが、でき得る限り年度の前半に平均より多数つける、多数架設をするといたしますと、同じ三百十万でありましても、その新しくふえる電話によるところの年間の収入はふえるわけでございまして、それを私ども稼働月数と言っております。いわゆる三百十万が、稼働の月でございますが、何カ月稼働するか、年度末において何ヵ月稼働するかというのを稼働月数と言っておりますが、大体最近では六ヵ月稼働というふうな目安にしております。ただ、あまり年度前半に傾斜をつけ過ぎますと、やはり各月間あまりのアンバランスが出てくるということもありますが、まあ大体年間で六ヵ月は稼働するというふうに相当上半期に傾斜をかけて収入の増収のほうもはかると、また、まだ相当ございます電話の積滞を早く解消するということにも配意いたしまして、大体この予算の電話収入の積算の根拠といたしましては、三百十万工程につきましては、六ヵ月稼働というふうなことで考えております。
#117
○鈴木強君 この資料を見ますと、サービス工程の中で一般加入電話三百十万、それからビル電話が八万五千、公衆電話が八万九千、P・B・Xが十八万、親子電話が五十二万、プッシュホンが四十五万、ビジネスホンが四十三万、以下ホームテレホン十万とずうっとこうあるわけですね。ですからたいへんな個数になるわけでして、予算が通ればこれは実行計画をお立てになる。いま経理局長の言われたことはよくわかりました、基本的な方法として。そこで、予算が通ってから実行計画で四月以降どの程度を毎月毎月新しく電話をつけていくかという、そういう計画はありますね。あとで、これは資料でいいんですけれども、月別のサービス開始の個数というのを出していただけますか。そうすれば非常にわかりやすい。
#118
○説明員(好本巧君) 提出いたします。
#119
○鈴木強君 それからもう一つ、電信のほうですが、三百九十九億円で前年度比四十二億円増と、こうなっておりますが、電信はほんとうにいろいろと苦労されておりますが、公共性の非常に強いものですから、採算性を考える場合には非常に矛盾が出てきて、かなりの赤字を出してきておるわけですが、昨年料金改正が行なわれまして若干の収入増はあると思うんですけれども、それにしても四十二億円の増というのは、これは一般電報の取り扱い料ですか、一般電報料の収入というものはむしろ減ってくるのであって、ここに一つありますテレックス加入電信ですね、これは昨年の一万から見ると七千で約三千の減になっておりますけれども、こういう収入増になる要素というのはやっぱり加入電信と見てよろしゅうございますか。
#120
○説明員(好本巧君) ただいまの電信収入の三百九十九億円でありますが、これは内訳といたしましては、電報料が百四十八億円、テレックス加入電信料が二百四十六億円という内訳でございます。いずれも、電報料、加入電信料とも四十七年度と比べますと伸びております。公衆電報のほうは、御案内のように年々部数が減っておりますが、昨年以来一通当たりの収入単金といいますか、一通当たりの単金は伸びておりまして、それとの関連で若干対前年より電報料もふえております。テレックスのほうも昨年より若干でありますが、ふえております。
#121
○鈴木強君 テレックスばかなり馬力をかけて増設をやっていただいておりますから、需要がある程度どんどんきているんじゃないかと思うんですけれども、これの将来への発展性というのはどういうふうにつかんでおりますか。来年度どのくらいの加入申し込みがあるというふうにつかんでおりますかね、予測は。
#122
○説明員(好本巧君) 四十八年度テレックスは七千六百加入の増設を予定しておりまして、大体七千六百の予定数程度は販売できるというふうに考えております。
#123
○鈴木強君 それはわかりました。四十八年度はわかりましたが、来年度以降どの程度、まあ長期見通しと言ったってなかなかむずかしいでしょうけれど、まだ需要はどのくらいあると予測ができますか。
#124
○説明員(清水通隆君) 先般策定いたしました第五次五ヵ年計画におきましては、すべての申し込みに応ずるように計画しておりますが、その数を三万というように考えております。
#125
○鈴木強君 電信収入の内訳を見ましても、テレックスのほうが二百四十六億で一般電報が百四十八億ですから、テレックスにウエートがかかっていると思うのですね。しかし一般電報も、これはなくなるものではありませんし、いろいろ合理化をしていただいておりますが、労働組合のほうともよく打ち合わせをやられて、そうして電信事業というのを一体今後さらにどういうように位置づけていくかということもひとつ十分御検討いただくようにお願いしておきます。
 それから収入の面で、昨年の八月、公社が概計としてきめられたときの収入総額と、それから今度国会に提案されました、これは特に電信電話のこの部門だけでけっこうですけれども、一兆六千六百二十五億円のうち電信電話収入の中で、大蔵から増査定をされたものと思いますけれども、これは幾ら増査定になっておりますか。
#126
○説明員(好本巧君) 四十八年度の予算案におきます収入額は一兆六千六百二十五億円になりますが、昨年の八月三十一日に概計要求いたしましたときの要求額は一兆六千五百十三億円になりまして、百十二億円これより下回っておったわけであります。しかし昨年は、四十七年度におきましては、御案内のように補正予算がございまして、一般加入電話二十万工程の増設を含むところの約五百億円の追加投資が行なわれまして、八月三十一日現在では、まだ補正予算のことは皆目わかっていないわけでございますので、ただいま申し上げました、現要求一兆六千五百十三億円の中には、こういう補正予算におきますところの追加投資分が建設損益勘定にそれぞれ含まれておりませんので、それをかりに修正いたしますと、たとえば二十万加入が稼働することによって生ずる四十八年度中の収入、あるいはそういったものを修正いたしますと、現要求とこの予算案の数字はほとんどイコールであるというように私どもは考えております。
#127
○鈴木強君 収入は多いほうがいいことは間違いないですけれども、しかしそれを実際に実行していく立場に立つと、これまたなかなかめんどうな問題があると思うのですが、大蔵が増査定をされた額が百十数億ですから、額としては一%に足りないものだと思いますけれども、それにしてもやはり増査定をするのには、するなりの理由があったと思います。それで私は、四十七年度の当初の収入に対する目標の実績ですね、収入に対してどの程度の増収になっているか、これをこの前ちょっとお聞きしたのですけれども、大体いまのところ集計はできましたか、的確なものができたら教えていただきたいのですけれども。
#128
○説明員(好本巧君) 四十七年度の事業収入でございますが、まだ二月までの分しか決算ができておりませんが、二月末現在において、予算に対しまして、予定収入に対しまして約百六十億円の未達成でございますが、三月の模様はまだ決算は済んでおりませんが、大体三月期は、いろいろ概数をさぐってみますと、相当な予定より黒字が出るようでございますので、年度末はおそらく百十億ないし百二十億程度の赤字といいますか、百十ないし百二十億程度の減で年度を越すのではなかろうかというように想定をしております。
#129
○鈴木強君 赤字というのは収入に対して足りないということですね。
#130
○説明員(好本巧君) そうです。
#131
○鈴木強君 これは非常に私は増収対策というのをつくって、あらゆる角度から公社の皆さんが懸命に努力をしておることはよく知っておりますけれど、やっぱり目標自体が科学的に、理論的にぴちっとやることは非常にむずかしいです。特に経済がいまのように激動しているときには非常にむずかしいと思うんですけど、これのしかし収入目標をきめたからにはこれを達成するというのが何といっても絶対的な使命でございますから、目標に対して実際の収入がそこまでいかなかったということは非常に問題があると思うんですね。ですからそれだけに百何十億の私は増査定であっても、みんながほんとうに納得をし、自信と確信の持てるものであったかどうかというところに若干疑問を持つわけです。
 それで昨年は経済が非常に御承知のような不況で、それが急激にことしに入って過熱状態でまた金融引き締めをするというような、公定歩合を上げるというようなそういう状態になってきているんですけれども、どうでしょうかね。この四十八年度の政府の経済見通しというのが名目で経済成長率一六・四%、実質一〇・七%、消費者物価の上昇率が五・五%で、卸売りのほうが二%となっていますね。で、政府が第二回目に修正をした新社会経済発展計画というのがございました。これは四十五年から五十年まで五年間。それで見ると、消費者物価が年平均上昇率四%と、こう見ておる。卸売り物価が二%ですね。これは大体いいんですけど、名目で一四・三%、実質成長率では九・四%と、過去十年間の成長率一一%よりも低いものになっておるんで、こういうふうになってきますと、そういう状況のものが今度はまた御承知のような、二月四日に首相に答申された経済審議会の経済社会基本計画というものがございまして、これが二月の十三日に閣議決定されていますね。そうなりますと、この予算を編成する当時はいまの経済社会基本計画でない前の新社会経済発展計画によってはじいていると思うんです。そこのところが実際問題として見通しを立てたときと現在とでは差が出てきていますからね。だから、厳密に言ったら、これはやっぱりたいへんな狂いが出てくると思うんです。もう一回やり返さなきゃならぬようなことになる。まあこれは予備費というものがありますから、それによって予算総則の中で許されるものはそう措置をされたらいいと思いますけれども、ですから目まぐるしき経済の変革の中でたいへん苦労されると思うので、私どもは来年度この景気がどこまで続きますか、秋ごろになるとまた少し下向きになるというような経済見通しをやっている専門家もあります。だから、来年度のこの収入目標を達成するためにはたいへんな苦労をまたしなければならぬと思うんです。ですから、増査定についてはそういういろんな客観点な条件や主体的な条件というものを考えて大蔵省もやったと思うんですけれども、これはまあ自信がありますか、ことしのあれから徴して。自信があるかと言ったらあまりはっきりも言えないでしょうけれど、しかし達成しなきゃならぬ目標でしょうし、その辺に非常に苦労があると思いますけれどね、一応来年度のためにも一度聞いておきたいと思います。
#132
○説明員(好本巧君) 公社の事業収入はその九〇%以上が電話収入でもって占めておりまして、またその大宗を占めるものは通話料でございます。通話料は御案内のようにトラフィックによって変動するものでございますから、これは景気の変動あるいは経済の成長と相当な相関を持っておりまして、経済が停滞いたしました時期と経済が相当伸びますときでは相当いわゆる通話料の――加入当たりの通話料の単金が変動してまいっております。昨年の八月にこの予算概計を編成いたしましたときに、私どもは経済の見通しをどう置くかということ、それとそういう経済の外的な原因によるところの収入変動以外に積極的な経営努力によって増収をやっていくという二つの柱を考えたわけでございますが、ただいま御指摘のように、昨年の夏ごろと今後の経済の状況は必ずしも同じものではないと思いますが、昨年の夏ごろの、昭和四十八年度の経済成長がどういう見通しであるかということは、はっきりした政府の夏の時点における、政府の数字じゃございませんでしたけれども、まあ日経センターの数字でありますとかその他の数字を見ますと、四十八年度は大体実質で一〇%ぐらいであろうという説が非常に多かったわけでございます。私どもは大体そういうふうなことを一つの目安にはしております。同時に、先ほど御指摘になりましたように、長い過去の収入、通話料金の収入変動というふうな実績を踏まえまして、そういうものを考えて、その上にさらに増収努力を強く推進するということでこういう数字を積算したわけでございますが、ただいま先生のお話にもございましたように、経企庁の三月の四十八年度の経済成長の見通しは、実質で一〇・七%ということでございますし、先ほどまた百十億ないし百二十億の赤字が出ると言いました四十七年度におきましても上半期において百七十六億円、百七十億円程度の赤字がございましたのを十一月以降で相当それを取り戻したというような経済の環境等からいいまして、四十八年度のこの収入目標といいますのは私どもの考えております増収努力を加えることによって何とか達成できるのではなかろうかというふうに見込んでおります。
#133
○鈴木強君 それはわかりました。
 そこで、いまの、まあ多少抽象論でございましたから具体的にちょっと伺っておきたいのですが、まず、今度は支出の面でございますが、この総体の予算の中に、物価値上げの分ですね。これはまあ線材なり機材なりあるいは労務費なり、いろいろなものがあると思うのですが、この物価値上げの分としては何%くらいが予算の中に見込んでおられるのでございましょうか。
#134
○説明員(好本巧君) 電信電話の機械施設、線路施設等の工事費でございますが、その工事費におきましては、毎年の労務費の変動上昇率を見込んでおりまして、四十八年度におきましては、直営、請負その他もろもろのものを総合いたしまして、全工事費のおおむね四%、四・二%程度が労務費の上昇、これは労働省の屋外労働者職種別賃金調査報告を毎年ベースにしておりますが、いわゆる労働省の屋賃が大体一五・一%のアップということでございますので、それを積算の過程におきまして全工事費の約四・二%程度が織り込まれておるということでございます。また、その次に、労務費ではございませんで、いわゆる物品の購入価格でございますが、それは大体物品費につきましてそれぞれの単金がございますが、その単金総合いたしまして四十七年度と比較いたしまして大体一%、一・五%程度のアップというものを織り込んでおります。
#135
○鈴木強君 特に、局舎等の新造建築のために用地の取得ということがふだんに行なわれておると思うのですがね。なかなかこの用地取得ということは昨年来の異常な土地の値上がりによって相当困難をきわめていると思うんですが、実際に昨年用地取得費として予算に計上されたものが幾らありまして、それからそれに対して実績としてはどの程度のものが購入されて、残がどの程度あるか、これわかりますか、最近のもので。
#136
○説明員(好本巧君) 四十七年度の用地購入額は、予算で百八十三億円でございまして、支出額につきましては二月末の実績で約百六十六億円でございます。
#137
○鈴木強君 これは、先行取得的に用地を確保していくということは大事なことですから、そうしますと、予定の土地の坪数――坪数というのかな、面積ですね、これはどうなったですか。実際に予算組んだ当時の面積が買えていますか、土地の。どうですか。
#138
○説明員(北原安定君) 御質問は、予算で計上したものとその実績とがどうなっているかということかと存じます。過去の資料、最近、四十七年度はまだ実績締めておりませんので、四十六年度で御説明申し上げますと、四十六年度は土地の購入経費がちょっと少のうございまして、大体有徳が予算に計上されておりまして、実際に土地取得の際に四十五年度から取得しようと思って繰り延べてきたものも含めまして、その金額は定かでございませんけれども、約倍近い土地が取得できたわけでございます。ということは、計画をいたしまして、その当該年度で折衝が完結しませんで、次年度に延びてくるものやいろいろございますから、当該年度だけで締めますとでこぼこがどうしても実績的には出てまいるわけでございます。おおむね所定の坪数は取得いたしておる次第でございます。
#139
○鈴木強君 いまの北原総務理事のやつは、あれはわかりますが、特に私が心配したのは昨年来の土地の値上がり、要するにせんだっての土地公示価格のあれを見ましても、三三・三%が全国平均の土地の値上がりですね。ですからして、当初そう大きな、三割以上の値上がりがするなんということは考えたくなかったですし、考えてもいなかったと思うんです。しかし、実際にはそういう値上がりがあるわけです。これは建設省がことしの一月一日の現在で調べたものがせんだって公示されましたね。これは表向きであって、もっと商い取引があったと思いますけれどもね。ですから公共用地の場合には、特に売っていただく方にもその趣旨を理解していただいて、その地域の皆さんの御便益になるわけですからできるだけ安い値段ということで、たいへんこれは苦労されると思います、実際にこの任務に当たっている人は。それにしてもあまりにも上がり過ぎているから予定の坪数が取得できなかったじゃないかという私は心配をしているわけです。ですから、いま資料がここですぐわかりませんでしたらあとでひとつ調べていただいて、何かに書いてひとつ出していただきたいと思います。
 それで、公社の予算も、私たちのいただく資料だけですとどうもよくわからない点があるもんですから、ちょっとまとめてお尋ねしたいんですけれども、全体をお聞きするわけにいきませんから、特にこの四十八年度の公社の予算の中で、実際に線路関係――これは土木も入ると思いますが――に使われる工事費というものは何ぼあるんでございましょうかね。この予算をちょっと見ますと、一般工事計画で一兆一千八百一億円、農山漁村電話普及計画で百三十九億、合計一兆一千九百四十億円となっておりますね。そのほかに、債務負担行為で電電の施設費が二千三百五十億、これは四十八、四十九年度にわたってますね。それから局舎建設が八百十億で、四十八年度から三ヵ年間になっています。それから諸施設費というのが、これはどういうものかよくわかりませんけれども、これは四十一億円で、年度は四十八、四十九ですね。合計三千二百一億というものが債務負担行為で別にあります。このうち四十八年度でどの程度支出されるようになるのかわかりませんが、それを含めまして実際にこの線路の建設工事費に充てる金は何千億円になるのでございましょうか。これ、ちょっとわかりませんか。
#140
○説明員(好本巧君) 四十八年度予算の中で電信電話施設費で九千八百三十二億円ということになっておりますが、その中の機械と線路との内訳を申し上げますと、機械施設で五千三百二十五億円、線路施設で四千五百七億円でございます。線路施設といいますのはただいま御指摘のありましたような土木を含んでおります。
#141
○鈴木強君 実際に契約をする場合、債務負担行為を使って契約をする分はどのくらいあるんでございますか、この中で。
#142
○説明員(好本巧君) ただいま申し上げました線路施設の予算で四千五百七億円でありますが、そのほかに四十八年から四十九年度にまたがります債務負担行為によるものの契約額の予定額は幾らかということでありますが、大体一千百億円でございますので、これを加えますと、四千五直億円と一千百億円でありますから、五千六百億円程度であろうと思います。
#143
○鈴木強君 経理局長、急のことで恐縮ですが、この建設費が過去五年間にどの程度アップされてきているかというのがわかりますか。どの程度……。たとえば四十三、四十四、四十五、四十六、四十七……、四十三年に幾らであって四十五年に幾ら……、幾らぐらい増加しているか、それをちょっと知りたいんです。
#144
○説明員(好本巧君) 集計いたしますので、ちょっと、わずかな時間をいただけませんか。
#145
○鈴木強君 これは各年度別にほしいんですよ。四十三年と四十五年で幾らふえているか、そういうのがほしい。だから、総計でなくて、年度別にほしいんです。
#146
○説明員(好本巧君) すべての工事費でございますと毎年度の伸び率というのはわかりますが、線路施設、機械施設に分けているものはちょっと手元にございませんので、後ほど作成いたしましてお届けしたいと思いますが……。
#147
○鈴木強君 それでやむを得ません。いま出ませんからね。
 私は、次にお尋ねをしようとする問題とたいへんかかわり合いが多いものですから、ぜひ知りたかったんです。だけど、やむを得ませんから話を進めますが、この四十八年度でまいりましょう。四十八年度の線路建設工事費四千五百七億、債務負担行為がそのほかに千百億ありまして、合計五千六再七億円の線路建設工事というものは、実際に公社が直営でやられる分がどの程度あるか。
 それから、下請に請負ですね。請負に出すものがどの程度ありますか。これを教えていただきたいと思います。
#148
○説明員(中久保卓治君) お答え申し上げます。
 直営建設工事と請負建設工事とでは、管理のしかたがちょっと違っておりますので、先生の御質問に対して的確にはちょっとお答えできないので、はなはだ申しわけないのでございますが、私ども把握しておるところでは、直営工事が約二五%、請負工事が七五%という程度であるというふうに把握いたしております。
#149
○鈴木強君 これはひとつ恐縮ですがね、パーセンテージで大体わかりました。しかし、その中身が知りたいものですから、その年度別、四十三年度以降年度別の請負直営の工事量と額ですね、工事金額、これをひとつ資料で出していただきたいと思います。いいですね。
 それで、いま公社は、この五千数百億にのぼる建設工事をたいへん御苦労していただいておるわけですけれど、この七五%の請負に出す工事というものがうまくいくかいかないかということは、公社の全体の計画にとってはたいへんな影響を持つように私は思います。そこで、その工事を請け負わせる場合には、公社では一つの基準をつくりまして、それによって認定をし、各級別に一級、二級というふうに指定業者をきめておると思いますけれども、いま指定業者の数は級別に言ったら幾らぐらいあるのでございますか。幾つぐらいになりますか。
#150
○説明員(中久保卓治君) お答え申し上げます。
 先生お話しの認定専門業者は、全部で全国で七十一社ございまして、一級の認定会社が二十五社でございます。二級が二十二社、三級が二十三社、残り一社が四級会社でございます。
#151
○鈴木強君 この一級二十五社、二級二十二社、三級二十三社、四級一社、ここには実際に公社から工事を請け負った場合に、その会社が自力で建設を進めるだけのギャング部隊といいますか、工事従業員といいますかね、そういうものはどの程度持っておられるのですか。資格認定との関係があると思いますけれども、その辺はどうなっているんでございましょうかね。
#152
○説明員(中久保卓治君) お答え申し上げます。
 先生の御質問に的確にはただいま資料を持っておりませんので、お答えできないので恐縮でございますが、認定専門業者七十一社の技術者は約三万六千名でございます。なお、それの下請として使っております登録しておる業者の技術者は四万六千名、合わせまして八万二千名ということでございます。
#153
○鈴木強君 そうしますと、七十一社で三万六千人工事従業員がおるようですが、またここで、実際には自力でやれなくて下請に回しているのが四万六千人ということですから、この下請に、いわゆる元請と下請との間ですね、これパーセンテージでもけっこうですよ。資料はあとでいいですからね。それは、元請会計がやる工事というのはどの程度で、さらにその下請に出すのはどの程度になるのですか。
#154
○説明員(中久保卓治君) お答え申し上げます。
 私どもが把握しておるところでは、元請業者が下請業者に出すパーセンテージは約半分、工事の五〇%というふうに理解いたしております。現在、私どもは、そういった下請につきましてはさだかに把握いたしておりませんので、今後そういった調査をいたしまして、管理につとめたいというふうに考えておるわけでございます。
#155
○鈴木強君 先に建設局長から、下請の実態をよくつかんでおらないから、今後はその実態をつかむというお話がありましたから、公社のほうとしても気にかかっておったことだと私は思うのですね。現実に元請から下請、さらにその下請の中にももっと下まで下請をするところもあるのではないかと思うのですが、われわれも日本の建設業界全体、これは電電公社だけでなくて、全体の建設業界に対していろいろと検討もしてみました。たとえば白ナンバーのダンプが走っております。これは法的にはいけない。しかし、この白ダンプを退治しますと工事ができないという現状なんですね。ですから、やむを得ず何かのアウトサイダーに入っている人を、一つの協同組合といいますか、協業組合といいますか、そういうものをつくって行政的に指導をしているという、こういう情けない状態がいまの建設業界です。
 ですから、私は電電公社だけをここできびしく指弾しようと思いませんよ。思いませんけれども、本来、この仕事は電電公社が責任を持ってやる仕事でしょう。できないから、二五%以外の七五%は下請に出していく。したがって、下請が電電公社にかわって仕事をするわけですから、その責任はすべて公社にあるんですよ。そうでしょう。ですから、できるだけこの下請の実態というものをつかんでもらわなければいけないと思うんです。東北や北海道のほうへ行きまして、出かせぎの人に聞いてみると、東京へ行って土木工事に従事していると言うんですよ。はあそうかな、わが電電のほうにも来ているかなと思ってさがすと、やはりいますね、出かせぎの人たちが。そういう人たちは、農閑期を利用して出てくるわけですな、雪の中では何もできないから。ですから、建設工事に対して何も知識がないんですよ。穴を掘れと言えば穴を掘るし、そこにもぐっていけと言えばもぐっていくわけだ。そこにガスがあってぶっ倒れるか何かよくわからぬ。そうかと思うと、探知機でもあって、ガスがそこにたまっているかたまっていないのか――安全対策も、十分に知識がないから、めくらヘビでもってあぶないんだ、これは。そういうことが少なくとも現実に下請の中にあるとすれば、これはやはり十分に公社の仕事を適切にやれるような基礎知識ぐらいはちゃんと持ってもらわなければ困るわけですね。災害が起きたって、一体だれがこれ責任を負いますか。そういうことまでやはり問題が波及するわけでしてね。だから、私は、もう少し下請の実態を把握すべきですよ、これは。そうしておかなければ話にならんですよ、実際問題として。
 そういうわけですから、先に調べてないと言うものだから、これは話のしようがないんですが、それじゃいけませんじゃないですかね。私は、総裁にも逓信委員会の場所でも何回か、工事がどんどんとふえてますから、この工事をやはり一面完全に実施していかなければならない責務があるわけですから、そのためには、工事の発注についてもできるだけ平準化して、あるところは遊んでおって、あるところは一生懸命やっているとか、あるときにはばっと仕事がきて、あるときは手待ちが、手あきがあるとかいうようなことでなくて、平準化をしてやっていただきたい、そして、業界の体質についても、思い切って再編をするところは再編をしていただいて、そして工事を完遂できるだけの工事体制というものを、業界の体制をつくってほしいということを申し上げて、確かにかなりやっていただきました、これも。それにもかかわらず、まだこういう状態があるということは、少しわれわれから見ると、積滞解消、これは一つの金科玉条として果たさなければならない公社の使命でありますから、われわれは早く積滞をなくせ、こう言っておりますから、したがって、三十万なり四十万の加入電話だけとってみても相当工事量がふえている。ですから、その工事が増大するのに対して、工事体制がついていけないような状態もまだ残念ながらあるんじゃないかと思うんですね。
 そのためにはかなり無理をして下請へ、また下請におろすというようなことになってしまって、いろんな傷害事件が起きたり、あるいは第三者が電電公社の工事のいろんな手違いから事故を起こしたりするようなこともあるわけです。これは、まあせんだっても銀座を通っていた人が、建築中の足場かなんかがこわれて、その下敷きになって死んだのもあります。だけれども、こういうことは本来あってはいけないことであって、工事には安全対策が絶対必要ですから、そういう安全対策というものに対してもっと思い切った手当てをする、同時に、もっと基本の問題は、下請に出さなければならぬ実情はこれは認めます、私も。認めますけれども、できるだけ下請におろさないということで、元請かせいぜいその下請ぐらいで食いとめていく。その下までやるなんということは、これはちょっと不自然です。ですから、そういうためには下請の業者は一体どれだけの力を持っているのか、公社の規格その他に合わして法定上間違いなくやれる体質があるかどうか、そこまでやっぱり公社がはっきり確認しておきませんといろんな問題が起きてくると思いますので、もう少しひとつその点は心して御検討いただきたいと思います。
#156
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 ただいま御指摘のように、建設の請負工事につきまして、いま管理が、いままでだいぶ力を入れてまいりましたけれども、しかし、不十分な点が多々あると思います。ことしになりまして、総務理事の一人を指名いたしまして、この建設工事、下請を含めてその実態をよく把握すると同時に、さらに規格に合った完全な設備をつくる、また、建設に伴ういろんな災害の防止、特に人命の尊重、そういう点について強く新しい対策を立てるということで進みたいと思います。そのために、労働組合とも話し合いまして、学識経験者も入れました委員会等も発足させたいというふうに考えております。
#157
○鈴木強君 まあ、神様でない限りはいろいろ間違いもあるかもしらぬし、それから行き届かない点があるかもしれません。しかし、その場合に、はたしてベストを尽くした上で起きる労働災害か、あるいはベストを尽くさないで起きるかという、そこに問題があると思うのです。ですから、ベストを尽くし、あらゆる努力をしたにかかわらず発生するということも、これはあると思います。そういう場合は情状酌量の余地があるわけです。ところが、そうでないと情状酌量はないわけですね。ぽんと命を失っていくということもあるのですから。
 そこで、総裁、どうですかね、いまから実態を把握されるということですから、これはひとつ把握していただいて、実態をまたお聞かせ願いたいと思うんですが、まず、下請についてもある程度公社に登録さして、そしてどういう人がやっておって、どのぐらいの資本金で、そしてどの程度の工事までやれるかというふうな、そういう下請会社の実態というものを把握して、登録でもしておいて――まあ認定というところまではいかぬかもしれませんが、下請業者として公社の仕事をやる場合は、適格性があるかどうかぐらいの、やっぱりそういう登録みたいのことぐらいはしておいて、そして、工事のときにはその人たちに協力をしていただくというような方法をとることがやっぱり私は必要だと思うんですよ。
 ですから、率直にお認めになったように、いままでは十分管理のしかたについても行き届いておらぬわけですし、下請のこの構造についてももう少し私は考えていただいて、そうして、私が言うように、本来、元請、下請さんにやってもらうというのが筋ですから、できるだけそこで押える。最悪の場合でもその下のところへいく場合には登録制度でやるというような、そうしませんと、無秩序に二つも三つも下にいっているかもしれません。これは私もよくわかりませんから、ここで断言できませんけど、苦しくなればそういうことをやるかもしれません。しかし、そうなれば、中間マージンといいますか、そういうものが引かれていくわけですから、下へいくと、まあ公社が算定した単金の半分になるのか、あるいは六割になるのか私は知りませんけれども、そういうもので実際には工事がやられるわけですよ。そうすれば、針金を一センチ短かくすればこの工事で幾らもうかるという、これは計算しますよね、欲も働いて。そうしないとまたやれないでしょうね、下請のほうへいくと。ですから、そういう面をも考えると、できるだけ下請の段階、行動というものは整理していく、無秩序な下請は許さぬという一つの標準をおきめになったらどうでしょうか。ですから、いま私が申し上げました登録の問題、あるいは下請の行動の問題についてもう少ししっかりしたものをつくって、下請がやる場合にもその標準でやっていただくというようなことをとってもらいたいと思いますけれども。
#158
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 下請につきましては、現在でもいわゆる下請禁止工程というものをつくったり、あるいはまた、実際に下請をやる場合の業者の登録ということはやらしておったのでありますけれども、しかし、実際問題といたしまして、見ておりますと、たとえば近畿の例なんかでは、元請から下請に何段もおりているという実態がございました。したがって、先ほど申し上げましたように、これほどだんだん建設工事が、ことに技術的にも複雑になりますし、それからまた屋外では特に交通量の増大というようなこともございますので、ただいま御指摘の点がありましたが、そういう点については委員会も発足させますし、また、その結果を受けまして、さらに厳重な管理を進めたいと思います。
 それからもう一つは、特に現場等で工事をやります場合に、たとえばマンホールをつくる場合に、何でもかんでも現場でやるということになりますとどうしてもむずかしくなりますので、たとえばプレハブ方式みたいなことをやって、ある程度事前に設備をつくっておきまして、それを現場に持っていってやるとか、あるいはまた、いろいろ工事の近代化をはかるような技術的な面もあわせて加味していきたいと、こういうふうに考えております。
#159
○鈴木強君 総裁のおっしゃった、労働組合も入れたこの下請全体に対して、労働災害安全対策も含めた何というか、専門委員会ですか、そういうのはどういうのですか、よく私わかりませんのですが、詰めた話を聞こうと思いませんが……。
#160
○説明員(米澤滋君) これはいまいろいろ労働組合と話し合っているところでありまして、来週も組合の四役と私もいろいろ新しいものとして、最近の問題を話し合うときにこの問題を取り上げていきたいと思います。詳しくは総務理事から答えさせます。
#161
○説明員(三宅正男君) ただいま総裁の申しました委員会的なものは、大体、問題としまして、先生おっしゃいますような下請問題、管理問題等も含めました安全対策についていろいろ検討していきたい。したがいまして、公社側あるいは工事業者側、さらに労働者側、さらに学識経験者と、こういったような構成で仕事を進めていきたいと、こう考えております。
#162
○鈴木強君 それは非常に賢明なやり方だと思います。ですから、やはりそこで働いているのは労働者ですから、死んでいくのも労働者ですから、ですから、そういう人たちの意見を率直に聞いて、そうしてその意見を生かすようにしていくということが私は一番大事だと思うのです。それが、いろいろな理屈をつけて、どうとかこうとか言う人もいますけれども、私はそれが一番適切な措置だと思いますから、そういうものが盛られるならば、そこでひとつ、再び国会でこういうような話が出ないように、ぜひひとつ真剣に協議をして、そしてその安全対策、この下請の構造の問題管理の問題を含めてやっていただきたいと思うんです。その際に、いままで私が申し上げたような点をひとつぜひ私の意見として述べてありますから、これも公社側でよく受けとめていただいて、実現ができるようにひとつやってほしいと思います。
 いまの私の意見で、総裁、特に反論がありましたら、ひとつ……。
#163
○説明員(米澤滋君) 先ほどの御意見、十分尊重して処理したいと思います。
#164
○鈴木強君 どうぞ、じゃお願いします。
 それから、それで大体この問題は終わるわけですけれども、もう少し参考のためにちょっと確認をしておきたいんですけれども、私が調べた資料では、昭和四十七年の六月から昭和四十八年の二月までの間に相当数の、残念ながら工事遂行のためにとうとい命を失っております。私は非常に残念でありますし、それらの方々の冥福を祈りたいんですけれども、それだけにこの死亡された方々の遺族のことを思うにつけても、あるいはとうとい命を失った従業員の立場を思うにつけても、ほんとうに総裁の言われた、私の述べたその気持ちが生かされることが、この人たちに対する私は弔いだと思うんですよ。どうぞ七五%近くも下請に出さなけりゃならないというその実態の中で、これらの貴重な経験を生かして安全対策のために万全な措置をとっていただきたいと思います。
 それで、さっき申し上げた管理とか下請の構造、そういったようないろいろの問題で尽きると思いますけれども、私の意見の中で述べた従業員、下請の労働者、要するに、建築労働者、労務者がもう少し事業の概括ぐらいは、事業というか、仕事の概要ぐらいは頭の中に入れておいていただくような訓練というものが必要だと思いますね。公社には訓練機関かありますけれども、公社は公社として相当な技術革新に伴う再訓練を含めてやっておられますから、スペースがあるかどうか、私、よくわかりませんけれども、できるだけその辺についても配慮をしていただいて、そういう場所が提供できて、そこで訓練ができるならば、そういうふうにもしていただきたいと思うんです。
 それから、やはり私がもうさっき言ったことの中で、工事は公社が責任を持ってやるべきものを下請するわけですから、ですから公社の責任ですよ、あらゆる問題が出たときに。そういうやはり考え方に立ちませんと、なかなかこれは下請にしたんだから、下請の責任だというふうな、そういうことではいけないと思うんです。
 それから安全対策についても、工事単価の中に私はどの程度入っているかどうか知りませんけれども、そういう安全対策費というものが一体組まれているのか組まれてないのか。組まれてないとすれば、それはやはり元請なり下請なり、下のほうにいくに従ってそれが下に流れているのかどうかということも疑問です。私は、むしろ安全対策というものは元請なら元請、公社なら公社が責任負うということになれば、そこで一つの必要な器具は買う、元請が。あるいは公社が買う。そういうふうにして、その責任体制というものは少なくとも公社なり元請にあるという、そういうふうにしたらどうかと思うんですね。この点どうでしょうね。
#165
○説明員(米澤滋君) ただいまお話ございましたが、安全対策というものは非常に重要なことでありまして、ことしの初めからの公社の施策の中の重要な要素に取り上げたばかりでございました。たとえば、お話ありましたように、下請の人の委託訓練、これも制度としてすでにありますが、もっとこれを広げるとか、あるいはまたいろんな、たとえばマンホール等に入る場合の点検装置とか、そういうものが、工事がたとえば殺到したために工事業者が持たない場合には、公社がそれを貸与するような方法、そういうものも今後検討いたしたいと思います。
#166
○鈴木強君 そうすると、いま私の言ったことを確認してくれたと理解していいですね。
#167
○説明員(米澤滋君) はい。
#168
○鈴木強君 それでこのことは私は終わります。
 それで、あと二、三伺いますが、サービス工程の中で、広帯域網ファクシミリの二百回線というのがこれは新しく盛られておりますね。それからもう一つ、基礎工程の中で、「広帯域網データ通信回線三十端末回線」というのがございますか、これは前年度にはない新しいものだと思うんですが、このファクシミリ二百回線というのは、これはどういうものに使うのでございますか。
#169
○説明員(玉野義雄君) 四十八キロヘルツの広帯域ファクシミリないしはデータ通信の関係でございますが、これは一つは電子交換機と四十八キロヘルツの広帯域伝送路、それからこれの端末装置を組み合わせまして、高速度のファクシミリ伝送をするサービスでございますが、これによりますと、大体A四判の紙面を約四十八秒で伝送ができるわけでございますが、それからさらにこれを同様な方法で電子交換機とそれから四十八キロヘルツの伝送路と、それからデータ伝送の端末機とを組み合わせまして、高速データ伝送をしました場合には、毎分約三十万字送れるわけでございます。それで、これは一般の電話で送りますと、毎分七千二百字でございますが、それに対しまして三十万字ぐらい送れる。それからファクシミリでございますと、先ほど申し上げましたように、四十八秒でA四判が送れるわけでございますが、これを電話の線でやりますと、約六分ぐらいかかる。これに対して四十八秒というような高速度でいけるわけでございますが、これは現在までは専用サービスにより新聞関係等だけが使用しておったわけでございますが、これも最近の情報化の進展に伴いまして、一般の方にも利用者が出てまいりますもので、一般の方にもこれを交換網により使っていただくという意味でこれを考えておるわけでございます。それで、したがいまして、従来新聞等で専用サービスとして使っておったという意味では全くの新規ではございませんが、交換網により一般の方にこれを使っていただくという意味で、新しい料金をきめていくという意味では新規サービスになるわけでございます。
 それで、四十八年度におきましては、さしあたり電子交換機等も考えまして、それから需要の動向等も考えまして、東京、大阪で行なうということでファクシミリのほうは二百端末回線、それからデータ伝送のほうは三十端末回線というふうに考えておるわけでございます。
#170
○鈴木強君 一般に利用するというのは、これはどういう人が使うわけですか。
#171
○説明員(玉野義雄君) データ伝送といいますか、まあデータの特定回線使用者とか、そういうようなものに使われる場合が出てくるというふうに考えております。
#172
○鈴木強君 そうすると、専用線的に使うことになるわけですか。専用線的に使われるわけですか。
#173
○説明員(玉野義雄君) 専用線者のような人に使われるものでございます。
#174
○説明員(三宅正男君) 今回考えておりますものは、東京と大阪の電子交換機を使いまして、その使用、何といいますか、交換機を通しますので、いまの一般加入網を通すのと同じように、従量制料金と申しますか、使った時間だけ料金をいただくと、そういう形のものになります。したがいまして、特定回線といいますか、専用回線といいますか、そういったように二十四時間つなぎ切りという形のものではございません。
#175
○鈴木強君 そうすると、端末回線三十回線というこの基礎工程、これはファクシミリのものとは全く別ですね、同じですか。予算的にある、基礎工程の中にある広帯域網データ通信回線というものと、それからサービス工程の中にある広帯域網ファクシミリ二百回線というこの関係はどうなんですか。
#176
○説明員(三宅正男君) 具体的に申しますと、東京と大阪の電子交換機間を接続いたしますもの及びその電子交換機関係の設備、これが基礎設備でございまして、これに加入を希望される方にその交換機まで端末回線を接続していく、こういう形になります。したがいまして、端末回線といいますのは、電話で申しますと、ちょうど加入回線というような形のものになります。
#177
○鈴木強君 そうすると、これは二百回線は一応試行的といいますか、やってみるのであって、将来これがかなり需要がふえてくるという可能性はあるんでしょうね。
 それで、それともう一つは、特殊なやはり端末機器というものが必要になってきますね、こういうものを含めて料金はどういうふうになるんですか、どの程度、端末機械を買うのに幾らかかって、それから、それで使用したときだけ払うというのでしょう。そうすると、それは一般の電話の市外通話料と同じように、大阪までだったら四秒七円ということになるわけですか、東京だったら三分間七円と。
#178
○説明員(三宅正男君) ちょっと私、説明が不十分だったと思いますが、端末の機械につきましては、これは利用者のほうで大体準備していただくということが多いであろうというふうに考えております。そして、回線の使用料を使った時間に応じていただく、こういう形になると思います。
#179
○鈴木強君 その使用料というのは一般の市外通話なら市外通話ですね、市外なら市外の料金でいいわけですか、専用線じゃないでしょう。
#180
○説明員(三宅正男君) この回線が一般の電話回線よりは、はるかにコストの高い回線でございますので、料金は現在の市外通話の料金よりは高いものになると思います。私どもがいま考えておりますのでは、何秒幾らにいたしますか、まだそこまではっきりきまってはおりませんが、電話回線よりは高い。たとえば東京−大阪間電話は四秒七円でございますけれども、とうていそのような料金では使えないということになると思います。
#181
○鈴木強君 これは予算に出しているんですから、いつからサービスを開始しようとしているのか。それに対して一体、これは専用線なら話はわかるけれども、専用線でもないとすれば、二百回線つくってみたけれども、まるっきり使わない時間が多いというようなことになったんじゃこれは合いませんからね。そこにはおそらく、特定の使用料というものを考えなければそれは合わんでしょうと思うんですがね。だけど、それはまあそれとして、これはいつからサービスするのか。そして、どうもわれわれ認可料金、認可料金といって郵政大臣が判こを押せば新しいサービスがどんどん認可料金でやられるということはこれは疑義があるんで、これはいつかも逓信委員会で五、六回、料金算定の基礎、これについてはだいぶやったんですよ。それで一つの方向が出ているんですけれどもね。それにしても新しいサービスの場合に、普通公共企業ですから、そのために料金というのが法定化されているというのは四条ですかね、おもな条文は。ところが、こういう新しいサービスがどうも大臣の判こでいっちゃうわけだ。そうするとよくわれわれ知らんうちに、認可料金なんて出るわけだね、官報に。これじゃちょっと困るんで、だから私は聞いているんです、念のために。あればいまここで意見を述べようと思うからあれしているんだから、どうです三宅さん、何か構想があったら示してくださいよ、これ。
#182
○説明員(遠藤正介君) いまおっしゃいましたように、このサービスは年度内に始まると思いますが、私どもの考えでは、いまの端末にいたしましても、それから回線料金にいたしましても、先が新しいサービスでございますし、また、いまの認可料金の関係もございますので、おそらく期間を定めた試行サービスとして郵政省に御相談いたしまして、ある期間過ぎましたところで本料金に変えていただく、あるいは本サービスに移る、こういう考えでお願いをするようになろうかと思いますが、具体的には、いま三宅君がお答えいたしましたように、まだ内容を詰めておりません。
#183
○鈴木強君 それはちょっとぼくは意見があるんですがね。国会に提案されるんですから、やっぱり質問が出るのはあたりまえですし、それに対してどういう料金制度をとるか、端末機器はどのくらいかかるか、そういうことも御検討いただいた上だと私は思ったんですね。そうしませんと、全体の収入ですね、こまかいことだけど四十八年度の収入の中で、これがいつ始まるのか、そうすれば、それが始まればこれだけの収入が入ってくるわけでしょう。つくるほうだけはして、そのほうが幾らになるかわからんということじゃ、予算を審議する場合にちょっと困るわけですよ、これは。だけども、きめてないというんだからこれはしようがないんで、そういうことじゃ困るから、これからはわれわれが質問するときに答えられるようなちゃんと煮詰めをして、大臣にも大体お話をして、それから出すようにしてください。そうじゃないと審議はこれは困る。考え方としては遠藤さん、ぼくは、やっぱりデータというのはあなたのほうで言っているように、終始ペイする立場に立っての、独立採算といいますかね、そういう考え方でやってもらいたいということを念を押しておきます。
 それから、もう時間があと五分しかないんで、締めくくりますが、慶弔電報の略号制というのが廃止になりまして、濁点を入れて、とにかく、書いただけ金を取る、こういうふうになっているわけですね。私たちも、制度は変わりましても使うことについては一つも変わっていませんよ。むしろ私ら多く使いますがね。それで最近どうでしょう、扱い通数というものは慶弔の場合――おくやみとかお祝いとか、扱い通数はふえているんじゃないかと思うのですけれども、その通数の増減の大体考え方、ふえているか減っているか――ふえていると思うのですけれども。それからもう一つ、法案審議のときに問題になりました、三十円取りますね、特殊送達紙の。これは私たちまあ一一五を呼んで、電報をお願いしますって言って、このごろは別に送達紙を使ってくれというようなことを言わないんですけれどもね、大体使ってくれていると思うんですよ、私は。念のために使ってくださいよと言うこともありますけれどもね。大体まあ使う、黙っているときもありますけれどもね。けっこうそれはちゃんとやってくれていますね。だから私はあのときに、特殊送達紙というのはちゃんとやるんだという上で料金をきめなさいと言ったんですけれども、ああいうことになっちゃった。しかし、実際には使っていると思いますがね。それがどんなふうな状況か、利用状況をちょっと教えてもらいたい。
#184
○説明員(小畑新造君) お答えいたします。
 昨年三月に、ただいまの慶弔電報は一応ああいう形になりましたけれども、特殊取り扱い料といたしまして、特殊電報送達紙というような形で実質的に残ったわけでございますが、この利用状況でございますけれども、一番新しいのは昭和四十七年度の四月から十二月までのいわゆる第三・四半期までのこの通数でございますが、千九百万通、これは電報の総取り扱い通数四千百二十万通に対しまして四六%に当たります。それがどういうように増減しているかということでございますが、同じ時期の昭和四十六年度の四月から十二月までの電報を比較いたしますと、慶弔用特別紙を使いましたものが二千百十万通ですから九・八%の減になっております。全体の電報通数が四十六年の四月から十二月では四千七百六十万通、それに対しまして四十七年度の四月から十二月までは四千百二十万通で、一五・四%電報通数が減になっております。大体そういうような形になっております。
 それから、後段の御質問ですけれども、いまこの慶弔関係の電報というのは、大体一一五の窓口で受け付けておりますのが非常に多いわけでございますけれども、受け付ける際に、お祝いの電報あるいはおくやみの電報ですかというようなことを、電文を一応書いて受けましてから、発信人の方に必ず問い合わせておりまして、慶弔用の特別紙を使っておる、こういう実態でございます。現在まで私たちが聞いておりますところによりますと、これによるトラブルとか、あるいは苦情申告というようなものは一件も発生しておらない、こういう状況でございます。
#185
○鈴木強君 そうすると、もう大部分が特殊送達紙というものを使ってやっているというふうに理解していいですね。
#186
○説明員(小畑新造君) ただいま先生のおっしゃったとおりでございます。
#187
○鈴木強君 それで、私たちが見ておりますと、大安の日なんかはたいへんな取り扱い通数がありまして、配達のためにてんてこ舞いしたりしておるんですけれども、特殊送達紙になりますとまた転写をしなけりゃなりませんね。それで、要員の措置については何か考えてやっておるんですか。
#188
○説明員(小畑新造君) 大安日などには、非常に御指摘いただきましたように電報通数が増加いたしますけれども、大体、結婚式場でございますとか、あるいはそういうところは大都会のまとまったところで行なわれるということで、まとまった通数を配達するというようなこともございまして、そういう点比較的いいわけでございますけれども、しかし、それにいたしましても、かなり電報通数が多いわけでございますので、事前に臨時でございますとか、あるいは線表の変更でございますとか、いろいろな要員的な措置をいたしまして処理いたしております。
#189
○鈴木強君 最近は、電報の合理化によって配達をしておった局がずいぶん減りましたね。ですから、かなり遠距離から配達をするようですが、それで、従来四キロをこす場合は特殊の料金を取っておりましたですね。これはなくなったわけでしょう、今度はね。したがって、極端に言ったら、八キロぐらいのところまで持っていかなきゃならぬということもあると思うんですけれども、全体として電報のサービスは、そういう面から速いということと、内容が間違いないということ、安いということが電報の三大使命だったんですけれども、安いためにあまり赤字が出ちゃったということもありますがね。その速いほうですね、この点についてはやっぱり何と言ってもサービスは従来全国にあまねく配達しておった当時から見ると、ダウンしているということは言えますか。
#190
○説明員(小畑新造君) お答えいたします。
 電報の配達の時間でございますけれども、昨年の三月以降の制度、料金等の改正以後、電報の配達時間が低下したとか、そういうようなことはないと思います。それと同時に、電報配達の際、四輪車等の配備をいたしまして、そういう面での改善もはかっております。
#191
○鈴木強君 四輪車ですか、単車。
#192
○説明員(小畑新造君) 自動車です。
#193
○鈴木強君 四輪車。
#194
○説明員(小畑新造君) はい。
#195
○鈴木強君 そうすると、その四輪車は、配達をする局には全部配置してますか。
#196
○説明員(小畑新造君) いま全部の局には完全に配備されてはいないと思いますけれども、組合との間で電報問題についていろいろ話し合いをしまして、先ほどお話しがありましたような経過のおもなる局には相当数の四輪車――自動車を配置してございます。
#197
○鈴木強君 むしろ、都にひなにと言うが、ひなのほうですね。そういうところはこれは配達もたいへんなんですよね。ですから、事業が収支ペイするという立場に立ってものを考えると、一日二通か三通配達するところに四輪車を置くというのは、経済的に合わぬという理論も出てくるでしょう。そうすると、そういうところは二輪車でがまんしてもらうとか、いろいろあると思うんですけれども、できるだけ具体的に測定をしてみないとわかりませんけれども、私は、やはりああいうように合理化することによって従来より若干のサービスの低下があると見ているんですよ、実際問題として。ですから、そのあるものを取り戻すには、やっぱり機動化しなければいけませんね。ですから二輪車より四輪車のほうがいいんでしてね、それは何も電報配達だけでなくて、他にまた使う方法があれば使ってもいいけれども、しかし、電報というのはいつ来るかわかりませんからね。やっぱり一台置くなら置かなきゃならぬので、そういう配置上の問題からして、採算を考えればむずかしい点があると思いますけれども、特にスピードを全体として落とさないというその基本に立って、いまの配達部門の合理化というやつを考えていただくようにしてもらいたいと思いますがね。
#198
○説明員(小畑新造君) お答えします。
 電報の合理化に基づいて、大都市ばかりじゃなしに、たとえば北海道等の積雪だとか、あるいはローカルな距離の遠いところのものについても四輪車を配備してございますけれども、なお、配備のない局につきましては線路とか営業とか、そういうようなものを利用して配達しておるというような実情もございますが、なお先生のおっしゃいましたことを十分これから施策に反映さしていきたいと、そうして電報の使命でありますスピードという点について遺憾のないように処置していきたいと、このように考えております。
#199
○鈴木強君 どうぞお願いします。
 それから、データ通信でいままでいろいろとサービスをしていただいているものがございますけれども、これから新しくデータ通信としてサービス開始をしようとするものにはどういうものが予想されるのでございますか。ことしは多少地域を――東京、大阪、名古屋だけに限られておったものが、ほかにも広げていただくように聞いておりますけれども、それはそれでいいですけれども、新しくサービスを開始されるものはどんなものがあるんでしょうか。
#200
○説明員(朴木実君) お答え申し上げます。
 四十八年度のデータ通信システム、新しいものがいろいろございますけれども、二つほど非常に特色がある点がございます。一つは、公衆データ通信サービスでございますが、たとえば販売・在庫管理サービス、これは現在東京、大阪、名古屋、それに最近福岡、札幌、この五大都市にセンターを設置しまして、その地域を中心にサービスしておるわけでございますけれども、四十八年度はマルチプレクサーと申します集線装置を使いまして、全国の十九主要都市にこのサービスを拡大していくという点が一つ特色であろうかと思います。同じようなことが科学技術計算サービスでもございまして、現在、東京、名古屋、大阪にセンターがございますけれども、四十八年度中に十五都市にこの科学技術計算サービスを拡大していきたいというふうに考えております。
 それからもう一つの特色は、各種システムと申しますか、専用データ通信サービスでございまして、主として銀行関係、金融関係のサービスが四十八年度サービス開始をいたしますけれども、一つの特色としまして、公社のデータ通信――いつも総裁が申しておりますように、公共的色彩の強いもの、あるいは全国的なネットワークのもの、開発先導的なもの、そういうような性格の強いシステムを積極的にやるわけでございますが、その具体的なあらわれとしまして、国民の福祉増進、社会経済の効率化に役立ついわゆるナショナルプロジェクト関連のシステム、これが大体実りつつあるというのが、四十八年度の大きな特色の一つであろうかと思います。いろんなシステムを現在関係方面の方々と折衝しておりますが、たとえば、気象庁との間の地域気象観測システム、あるいは東京都と御相談申し上げております救急医療情報システム、あるいは地方公共団体システム、このようなシステムが大体具体的な話し合いに入っておりまして、盛んにシステムサーべーをやっておる最中でございます。
 以上、申し上げましたように、公衆データ通信サービスを全国的に拡大するという点と、ナショナルプロジェクトのシステムがだんだんと出てきたという点が四十八年度のデータ通信サービスの大きな特徴であろうと考えております。
#201
○鈴木強君 総裁にこの点ちょっと伺っておきたいのですけれども、電信事業というものが御承知のような状況たどっておりまして、しかし、電信が明治二年以来果たしてきた使命というのは、これは非常に大きいものがあると思います。したがって、今日の電話のあるのは電信があったからだと、こう私は言っても過言でないと思うんですね。それだけ電信というものはやっぱり大事にしなければならないし、今後永久にこれは消えるものでないと思うんです。
 そこで、例のデータ通信をどうするかというときに、総裁のたいへんにこれは御勇断ですね、われわれの意見も尊重してくださいましたけれども、国民の意見も聞いて、この電信部門にデータというものを位置づけると、こういう方向を出していただきまして、電信部門の従業員は非常に感謝しておりますよ。同時に、みんなが斜陽化する電信を何とかしてかかえていきたいというどたんばにきたときにその決断があって、私は非常にりっぱだったと思うんです。けれども、それで願わくば、ローカルに行きますと電信の合理化というやつが急ピッチで進んでいるんですね。なおまたやられようとしていますよ。そのときに残念ですけれども、いま朴木さんが言われたように、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、まあことしは十九主要都市に在庫サービスをはじめ既存のサービスを広げていくということ、あるいは科学技術の場合も十五都市、これは具体的に時間いまありませんから、それ伺いませんけれどもね、できれば県庁所在地くらいまでは急速にこれはやってもらいたいと思うんですよ。そうしませんと、滅びいくというと悪いですがね、合理化がどんどん進んで斜陽化していく電信を救う道がないですよ、これは。そうしていただきますと若干、地方においても救済の道はあるわけです。ですから、ぜひピッチをあげまして各地方都市へのサービスの開始ということをやってもらいたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#202
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。地方都市に対して最近で行ないましたことは、富山県で農協システムというのをやりまして、それからまた鳥取県でやはり農協関係の、これは公共性はわりあい強いと思いますが、農業組合関係のシステムをいたしまして、これからいろいろ全国的なネットワークあるいは公共的システムといたしまして、ただいまの御意見を十分取り入れて処理いたしたいと思いますが、何といいましてもナショナルプロジェクトを進める場合に、これは公社だけでやれない、やはり相手があるわけでございまして、相手の方といろいろシステムの設計をする、あるいはいろんな打ち合わせをするというのに多少時間がかかっておりますが、何といいましても、このナショナルプロジェクトは非常に大事な問題でありますので、十分御意見を尊重していきたいと思っております。
#203
○鈴木強君 それから、私は、このまあ業界紙というのですか、この新聞で拝見したんです。また、せんだってもテレビで報道されておりましたが、ペースメーカーの使用ということが言われておるのですけれども、これは電電公社の電話回線を使って遠隔伝送するというそういうシステムのように聞いているのですけれども、これの実用化、時間がありませんから、実用化というのはいつごろからやられるものでございましょうか、その時期だけでいいです。
#204
○説明員(朴木実君) 先日新聞に報道されましたのは、日本とアメリカの間の通信回線を使って試験したわけでございますが、技術的には十分確信を持てておりますので、きわめて近い時期に実用化されると思います。
#205
○鈴木強君 これで最後になると思いますが、資金計画の中で、ちょっと前後しましたけれども、加入者債券三千九百五十五億円、政府保証債で四百二十億、それから特別債で千九百八十億とございますね。特別債は四十七年度から初めて認められたものですが、四十七年度の千二百八十億円は、経理局長、大体全部消化できるとこう見てよろしゅうございますか。
 それから特別債の利息ですけれども、公定歩合の引き上げ等、その他国債の利上げとかいろいろいま政府のほうでやっておりますが、そういう方針に基づいて、若干千九百八十億円については昨年よりも利息が高くなると見ていいわけですか。その利息の点はどうなりましょう。
#206
○説明員(好本巧君) 四十七年度の公募特別債七百億円、非公募特別債五百八十八億円、それぞれおかげさまで消化いたしまして、四十八年度予算で計画しておりますところの千九百八十億円の特別債でございますが、これも四十七年度から初めてお認めいただきました政府保証のない公募電電債、それから従前からやっております非公募特別債、こういうものにつきましても、大体四十七年度の実績を基盤にいたしまして、何とか予定どおり消化をはかりたいと思っております。
 なお、発行条件の件でございますが、四十七年度特別公募債が九月に発行されまして、四十七年度は金融市場の非常に大きな変動のあった年でございますが、四十七年の九月と四十七年の十二月と四十八年の二月と三回にわたって同じ条件で発行いたしましたが、四十八年度、将来の見通しでございますが、ただいま御指摘ありましたように公定歩合の変更あるいは今後、長期金利体系がどういうふうに動いてくるかということでございますが、いろいろの見通しがございますが、やはり新しい長期金利体系の中の位置づけというものを勘案いたしまして、われわれ起債者に最も有利であり、しかも早く、思うときに豊富な資金が調達できるようなことでやってまいりたいと思います。
#207
○鈴木強君 けっこうです。
#208
○主査(森中守義君) 米澤総裁、鈴木君の質問中数種類の資料の要求がありましたがよろしゅうございますか。
#209
○説明員(米澤滋君) はあ、けっこうです。
#210
○主査(森中守義君) 質疑を継続いたします。
#211
○木島則夫君 放送事業というものは、国民の電波を占有使用し、また国民に大きな影響力を及ぼしているだけに、番組の適正向上化ということはたいへん重要な問題だと私は考えております。と同時に、放送事業のあり方、特にその経営財源をスポンサーに依存している民間放送にとっては、その経営姿勢というか、モラルという点が非常に重要視されてきております。この点について、まず、郵政大臣の御確認というか、簡単でけっこうでございますから、御確認を一言伺っておきます。
#212
○国務大臣(久野忠治君) 御意見はある程度理解できるところでございます。しかし、現在の放送法上の規定では、これを規制するような措置はないのでございますので、御理解いただきたいと思います。
#213
○木島則夫君 いま郵政大臣に御確認をいたしました同じことを、きょうお忙しいところをわざわざおいでいただきました民放連の杉山専務理事にもひとつ伺いたいのでございますが、いかがでございましょうか。
#214
○参考人(杉山一男君) ただいま木島先生がおっしゃったことはごもっともなことだと思いますが、われわれ民放連の立場になりますと、そういう各社の個々の経営姿勢、こういう問題につきましては、各社それぞれの経営姿勢がございまして、その社がきめるのであって、民放連としてこういうことまで関与するというようなことにはなっておりませんので、御了承いただきたいと思います。
#215
○木島則夫君 いま国民の最大の関心事というのは、私は、大手商社による商品の買い占め、売り惜しみだろうと思います。この種の行為をどういうふうに受けとめられますか。もちろん、これは明らかに反社会的な行為だと、たとえそれが法的な結果が出ないにしても、これだけ社会にいろいろの影響を与えているということを考えれば、明らかに反社会的な行為であるというふうに私は考えておりますけれども、郵政大臣の御認識を伺います。
#216
○国務大臣(久野忠治君) 反社会的であるかどうかということは、これは国民の皆さまの判断によってきまることであると私は思います。しかし、私の率直な見解を申し上げまするならば、現在行なわれておりまするような買い占め、売り惜しみの行為、これはまさに国民にとりまして非常に遺憾な事態でございまして、この点についてわれわれといたしましても十分留意して、このような事態が起きないように何らかの措置を講ずべきではないか、かように考えておる次第でございます。
#217
○木島則夫君 同じことを専務理事に伺います。
#218
○参考人(杉山一男君) 私も、いま大臣がおっしゃったように、これは、こういう反社会的な行為というものはなかなか許すべきではないと思いますが、放送の立場になりますと、私たちは自分がつくって放送する番組についての問題でありまして、こういう問題が社会的にどうこうということからわれわれが直ちにこれを云々というようなことにはちょっとつながらないのじゃないか、こういうふうに考えます。
#219
○木島則夫君 もう少し具体的に伺います。
 現在問題になっている大手商社の買い占め、売り惜しみという反社会的行為が国民の指弾を受けていることは、私は、これはもう皆さんがお認めになるところだと思います。公取も動き出しております。こういった企業が番組提供者として電波の中に出てくるということについてはどういうふうにお考えでございましょうか。参考人の方に伺います。
#220
○参考人(杉山一男君) 私たち民間放送連盟としては、放送基準というものをつくって、番組そのものについての自主規制は行なっております。いまのお話ですと、これは一つの契約に関する問題じゃないか。いわゆる、スポンサーと放送局の関係の問題になってくるんじゃないかと思います。したがって、それは一つの営業行為であり、商取引の問題ではないかと思います。御承知のように、われわれのほうの放送契約とかあるいは放送基準の中では、そういう問題が派生しても、法律に違反したとか、あるいはそれに準ずべきいろいろな規約、そういったものに違反していない限り、そのものを直ちにどうこうするということはなかなかできないのじゃないかというふうに考えます。
#221
○木島則夫君 これは私の見解でございます。法律に違反した行為のみが反社会的な行為であるというふうには私は限らないと思います。で、社会の秩序を乱すもの、つまり明らかに国民の必需物資を買い占め、売り惜しみをするということ、つまり、国民生活に何らかの形で悪い影響を及ぼす、これは反社会的行為だというふうに私は考えるのです。
 で、もう少し先を申し上げます。公序良俗を乱したり、また反社会的行為があるものについて、法律的な根拠、つまり、決着が出なければ処理できないというのでは、何か私はあまりにも自主性がなさ過ぎるように思うのです。あまりにも権力に依存をし過ぎると思うのです。で、反社会的行為があって、公取が独禁法抵触の疑いで調査の対象としている大手商社が、さっき言ったように、堂々とテレビの画面に提供者として商社名を出しているわけですね。そしてCMというものも茶の間に流している。国民は非常に複雑な気持ちだろうと私は思いますけれど、これはひとつ大臣に伺いましょうか。
#222
○政府委員(齋藤義郎君) 先生も十分御案内のように、放送法の第三条は、「放送番組編集の自由」という大原則を規定いたしておるわけでございます。それから放送法の五十一条には、放送番組の適正をはかるために、一般放送事業者に、自主的に放送番組の基準を定めてそれぞれの番組審議機関に諮問して決定する、こういう義務を規定しております。したがって、いまお話しのような場合につきましては、一般放送事業者が自主的に定めております放送番組基準というこの基準に関する問題でございまして、直接放送法からは結論が導き出されない、こういうかっこうになるわけでございます。なお、民放連では、各事業者の番組基準、その手引きとして定めております日本民間放送連盟放送基準というものがございますが、いま先生が御指摘のようなことは、この基準には直接書かれていないというぐあいに考えておるわけでございます。
#223
○木島則夫君 ただいまの同じ質問を専務理事に伺います。
#224
○参考人(杉山一男君) 私たちが放送基準を取り上げておりますのは、番組そのもの、番組や放送に出てくるそのものをどうこうということでありまして、たとえばわれわれの基準の中には、その会社がどうもあやふやだ、あるいは責任の持てない会社であるというような問題だとか、誇大広告をするおそれがあるとか、あるいはそれに準ずるような広告をしようとする、そういうものについては、明らかに基準できめて排除しておりますけれども、いまのような問題になりますと、いま話題になっておる問題は、日本の大企業であり、世界的な企業でありまして、非常に多角経営をやっております。そしてわれわれの放送の番組も、ただ一社の名前でなく、グループ的に出ておるような問題もありまして、しかも、そのスポンサーが今後どういうような問題になるかということは非常に未知数の問題であります。したがって、そういう段階でこの番組をどうこうするというようなことはなかなかできないし、民放連自体も、そういう商行為に類する各社の経営権に関する問題は取り上げておりませんので、そういう問題はそれぞれの各社の姿勢として出てくるんじゃないかと、こういうふうに思います。
#225
○木島則夫君 私もマスコミ出身の人間です。ですから、表現の自由、言論の自由というものは、これはもう絶対に侵してはならないということは百も承知で私はいま御質問を申し上げているわけです。
 杉山専務理事に伺います。過去において、たとえば番組提供者あるいは出演者などに反社会的な行為があった場合に、放送局側としてはどういう態度をおとりになったか。たとえば、いわゆるスポンサーではあったけれど、脱税行為をしていたということが明らかになった。それから一つ伺いたいことは、この間問題になった美空ひばりさんの場合には、放送局側としてはどういう態度をおとりになったのか、この辺を中心にして伺いたいのです。
#226
○参考人(杉山一男君) 法律違反の問題については、われわれのほうでもそういうスポンサーは御遠慮申し上げるということは各社それぞれしております。また、先ほど問題になりました、美空ひばりの場合、かとう哲也と一緒になって放送に出るという場合は、かとう哲也が暴力団に関係しておるという事実が明らかであれば、これは暴力排除というわれわれの精神からこれはお断りすると、したがって、各社はそういう考え方のもとに一応処理してきている。それで、たとえば不動産の問題にいたしましても、誇大広告のおそれがあるとか、あるいはその会社が責任を持てる会社でないというように調査の結果判明すればお断りするということになっておりまして、いままでは、そういう問題が明らかになったときには、それぞれの処置を各社なりにしてきたと思います。
#227
○木島則夫君 私、放送局の内部のことはこのごろよくわかりませんけれど、美空ひばりさんの場合には、法律的な決着が出ないまでも、あれだけの大きな社会問題になった、世間の関心事になったということで、たとえば公共施設の責任者であるとか、経営者というものは、あの場合、法的結論が出る前に社会的な波紋を投げた問題であるからということで、事柄が落着するまで自主規制ということで、場所提供を一時見合わせる、保留をするというような態度もあったと思います。放送局の場合には、落着するまで一応出演を御遠慮願おうじゃないかというような態度はおとりになったんでございますか。
#228
○参考人(杉山一男君) 私が聞いている範囲では、それは自粛したというふうに聞いております、美空ひばりの出演問題については。
#229
○木島則夫君 自粛したということは、画面の中に出なかったということでございますか。
#230
○参考人(杉山一男君) そうです。放送に出さないということです。
#231
○木島則夫君 そうすると、結論が出なくても、あれだけ大きな問題であったそのプロセスにおいて自粛をされたというその事実と今度の事実と同一視することは、私はこれは無理だと思いますけれども、これだけやっぱり世間的に大きな問題になっている、その問題が、法的結論が出るまではさわれないというような御趣旨でいいんだろうか。ちょっとこの辺は、私、杉山さんをよく存じあげているんですけれど、別にいじめているわけでもなんでもないのです。私は、放送というものをやはり大事に考えるがゆえにこういう御質問を申し上げているわけでございますけれどね。何らかの形でそういう問題が番組向上委員会から民放連のほうに持ち込まれるとか、あるいは民間放送独自でひとつ自主規制をして問題が落着するまでは一応御遠慮願おうじゃないかというような声は、そちらに入っておりますのでしょうか。また、民放連のほうから、前向きの形でそういう問題を御提示しているんでしょうか。その辺もあわせて伺います。
#232
○参考人(杉山一男君) 民放連では、まだこの問題を取り上げておりません。そして、この問題は、先ほどの美空ひばりさんの問題と違いまして、美空ひばりの場合は、直接その本人がかとう哲也と一緒に出るというような場合は、この基準においても暴力排除のあれがありまして、いわゆる暴力団というものが社会的に認められていない、こういう現状、社会制度でありますから、そういう意味でお断わりするということができるわけであります。しかし、こういういまの問題は、ちょっと性質が異なっておりますし、われわれの放送基準の中にもそういうものはないわけです。したがって、放送基準にないことをわれわれが会員社を拘束するというようなことはちょっとできないのであります。しかも、これは出演者とか、あるいは番組そのものが悪い、たとえば、米を非常に買い占めた、その米を放送でPRするというような問題でなくって、番組そのものは非常に別な問題であります。ただ、スポンサーがそうであるということだけで、これは放送事業者とそのスポンサーとの間で取りかわす放送契約の中でどううたうかの問題だと思います。もし、そういう問題がこれから予想されるというようなことになれば、われわれのほうでも、放送契約で考えるべきか、基準で考えるか、そういうことが取り上げられるかどうかは、われわれ自体も研究してみることはできます。しかし、現時点でどうこうということはちょっと不可能なんじゃないかと思います。
#233
○木島則夫君 スポンサーを選ぶという、いわゆる放送局とつまりスポンサーとの契約ですね、それも広い意味で番組編集権、番組編成権の中に入るのでございましょうか。
#234
○参考人(杉山一男君) これは、私は、番組編成権というより経営権になるのじゃないか、そういう問題じゃないかと思います。したがって、民放連という団体は、民放連の定款に定められた団体でございまして、各社の持っておる編成権とか、あるいは憲法に示される言論表現の自由に関する問題、あるいは直接経営権に関するような問題は、われわれのほうではタッチしないことになっておりますので、御了承願いたいと思います。
#235
○木島則夫君 まあ、私もこの放送基準、民放連でお出しになっているこれはたいへんりっぱなものであると思います。私もこれをよりどころにしていままで放送の仕事に携わってきた。どうなんでしょうか、そのスポンサーの人格までを論ずるというか、論拠にするような放送基準というようなことは考えちゃいけないのでしょうか。専務理事に、これは飛躍した質問になるかもしれませんけれど、何か国民感情としてはそこまで私は言ってほしいと、私のところへずいぶん放送関係者、あるいはテレビに出ていた関係で、そういう質問を寄せられる方がございます。一応代弁してお伝えいたします。
#236
○参考人(杉山一男君) ただいまの問題、非常にむずかしい問題ではないかと思います。法人には法人の人格がございます。個人には個人の人格がございまして、これも憲法で保障されておるわけであります。そして、それをわれわれの基準でどうこうということは、非常にむずかしい問題で、いまここでどうするこうするということではなしに、われわれひとつ研究さしていただくということにしていただきたいと思います。
#237
○木島則夫君 研究をさしていただきたいといういまのおことば、私もぜひ前向きにこういう問題は、国民の電波を占有し、つまり預っている、ただの事業体ではないんだという、特殊なやっぱり存在であるということを御認識の上に、前向きの形で、私は検討していただきたいと思います。
 きょう私がこの問題を取り上げたのは、国民感情としては、さっきから言っているように、これだけ大きな問題を起こしている当事者には、まあしばらくスポンサーとしては御遠慮願ったほうがいいんではないだろうかと、毎日毎日新聞テレビをにぎわしている当事者がスポンサー名を堂々と出してくる。非常にこの辺複雑な、私は問題ではなかろうかという意味で、私もこうすればいい、ああすればいいというような、いま結論は持っておりません。ですから今後、やはり私も、問題をほんとうに、真剣に考える意味で御提示申し上げたわけでございます。私は、法的な結論が出るまで待って、放送局が処理をするというのでは、あまりにも何か、さっき言ったように、権力に依存し過ぎるというような感じがございます。そうでなくて、効力のある自主規制というものが、この際必要じゃないだろうか、それがほんとうの意味で、自由社会を維持していくための自分に課せられた、私は十字架ではないかという意味で、この問題を御提示したわけでございます。
 郵政大臣に伺います。先ごろから、NHKのあと地問題でずいぶん御苦労をなさいました。あれとこれとは同じ問題ではございませんけれど、事柄の性質上共通する部分も確かにあると思います。いま杉山専務理事に私がいろいろお尋ねしたことを総括しまして、郵政大臣のお考えを聞かしていただきたい。そして、もちろん編成権とか編集権にお立ち入りになるなどということは毛頭お考えじゃないと思いますけれど、その問題は、やっぱりこんなふうにしたらいいんじゃないかというような示唆というか、アドバイスというか、行政上のもし対策が必要ならば、そのこともつけ加えていただきたい、こういうふうに思います。
#238
○国務大臣(久野忠治君) はしなくもただいま御指摘のように、NHKのあと地払い下げ問題の御発言をいただいたわけでございますが、その点につきましても、私自身、ずいぶんあれだけ大きな社会の批判を浴びたのでございますから、何らかの措置はでき得ないものかと苦慮をしたことは、何回も皆さんに申し上げたとおりでございます。ただいま御指摘の問題につきましても、これは確かに一般国民感情から考えてみますると、このままでよいものであろうかという批判が出てきておることは、私は理解できると思うのであります。さればと言って、現在の法制上のたてまえからいって、これを法律の面でとやかく規制することは不可能であることは、ただいま木島委員御指摘のとおりでございます。でありますから、これはあくまでも一般放送事業者の自主的な判断にまかせているものでありまして、放送事業者自身が、ひとつ正しい御判断をしてくださることをこいねがってやまない次第でございます。
#239
○木島則夫君 この問題は、私これで一応とどめたいと思いますけれど、民放連の杉山専務理事、ほんとうにきょうはありがとうございました。先ほど、非常に大事な問題だから検討をしてくださるということでございましたので、ひとつ民放連が置かれているお立場というものも、私はよく存じあげているつもりでございます。しかし、これだけ大事な大きな問題、しかもそれが電波の中で、提供者として、コマーシャル、あるいは商社名が宣伝をされるという重大な事態をもよく御認識の上、前向きでひとつお考えというか、問題提示をしていただけたら、私はありがたいなあと、放送を愛するがゆえに、私は申し上げたのでございます。最後に、何か御感想ございましたら伺って、この問題を締めたいと思います。
#240
○参考人(杉山一男君) いま木島先生から、放送を愛するがゆえにということで、いろいろお話をいただきました。私たちも、もとより放送をこよなく愛しておるわけでありまして、こういう問題について、われわれのいわゆる民放連としての限界――どこまで介入できるか、そして民放として、こういう問題をどういうように考えるかというようなことについて、先ほど私が申しましたように、研究さしていただきたいということであります。
#241
○国務大臣(久野忠治君) 私も、最後に一言だけ木島委員に申し上げておきたいと思うことがございます。
 それは、木島委員が先ほど来、切々として訴えられた、この国会の場における委員の発言というものはまことに重要であると思いますし、私は、国民の皆さんが非常に関心を持っておられるところであろうと思うのであります。
 やはり民主政治の基本というのは、世論というのが非常に大切であろうと私は思うのであります。そういう立場に立ちまして、本日この問題をお取り上げをいただきまして、そうしてそれについての、いろいろ御見解が述べられたということにつきまして、高く評価をし、敬意を表する次第でございまして、ただいま民放連の専務理事でございますか、の方から御発言がございましたように、何らかの形で検討をいたしたい、自主的に検討したいということでございますので、この結論の早急に出ることを期待をいたしておるような次第でございます。
#242
○主査(森中守義君) 杉山参考人に一言お礼申し上げます。たいへん御多用中に審査に御協力いただいてありがとうございました。質疑者もこれでよろしいということでございますから、どうぞ。どうもありがとうございました。
#243
○木島則夫君 次に、広域時分制の実施によって、小型ピンク電話からの区域内通話というものが、三分十円で打ち切ることがなく無制限に通話できるようになりまして、ピンク電話契約者にいろんな問題が出ております。
 で、初めにたいへん基本的なことでございますけれど、小型ピンク電話は本来どういう必要から使用されたんでしょうか。いつごろどういう目的で導入されているか、簡単でけっこうでございます。
#244
○説明員(小畑新造君) お答えいたします。
 昭和三十二、三年ごろ、加入電話とか公衆、電話の普及がまだ十分でなかったころに、お客さんに電話を貸すという場合に、ただがけされることを防止するための要請がございまして、三十四年ごろからこれが販売、導入されるようになりました。
#245
○木島則夫君 小型ピンク電話が使用されました際に、将来の問題として、この広域時分制が実施されるということはお考えになりましたでしょうか。もしそのときに考えられたとして、その電話を架設する利用者に、将来はこれこれこういう問題が、あるいは起こるかもしれませんよというような、先取りをなさった説明はされておりましたでしょうか。
#246
○説明員(小畑新造君) 昭和三十四年に小型ピンクが導入されるころは、広域時分制という問題については想定しておりませんでした。
#247
○木島則夫君 広域時分制が実施される以前の小型ピンク電話の数はどのくらいあったのか、おもにどういう場所で、どういう形で利用されておりましたか。これも簡単でけっこうでございます。
#248
○説明員(小畑新造君) 広域時分制実施前の全国の小型ピンクの台数は五十七万個でございました。おもに喫茶店でございますとか、あるいはバー、旅館等で、大体そういうところへ来るお客さんの利便のために設置されておったわけでございます。
#249
○木島則夫君 こまかくなりますけれども、広域時分制の実施対象となった地域の小型ピンク電話の数、それから広域時分制が実施された地域で、小型ピンク電話から大型ピンク電話に切りかえられた数。全国と東京に分けてちょっと伺いたいんです。
#250
○説明員(小畑新造君) 先ほど申し上げました全国五十七万のうち、現在まで、三月末でございますけれども、広域時分制に切りかえられた地域の小型ピンク電話の数は二十一万七千ございます。そのうち大型ピンクに切りかえを希望いたしましたものが十万一千で、全体の四七%ございました。
 なお東京でございますけれども、五十七万中、東京の数は九万八千でございまして、東京は非常に大型ピンクの切りかえ希望者が多うございまして六万三千、約六四%ございました。
#251
○木島則夫君 私のところにこの小型ピンク電話と黒電話というんですか、黒電話と呼んでいいんですか、どうですか――それを転換器によって切りかえ利用をしているスナックとか、さっきお話のあった料理屋とか、主として小さいお店ですけれども、いろいろ訴えがございました。
 その典型的な例を一つ、私が取り出して御質問申し上げますからお答えください。きょう実物をここへ持ってきていただいたんで、すみませんけれども、こっちへいらっしゃって、ほんとうは回線を通してやっていただきたかったんですけれども、そこまで国会はなかなかおやりにならないということでございます。
 実は、広域時分割実施前に、電電公社から係が来て説明があった際に、なるべくならば大型ピンク電話に切りかえてほしいと言われたんだそうですね。で、こういう質問があったのはスナックです。そしてお店の裏側に黒電話があって、そしてお店のほうに小型ピンク電話がついているわけですね。で、この間、来たんだそうですよ、電電公社から。で、なるべくだったら大型ピンクに切りかえてほしいと。こういうことは、今度は全部おやりになっていますか。
#252
○説明員(小畑新造君) いいえ、先ほど申しましたように、東京の場合、九万八千個の小型ピンクがございまして、六万三千の方がこれに切りかえてほしいと、要望が調査いたしました結果あって、いま一部、四月中に終わらそうと思って……、若干残っておりますけれども、そういう意向は聞きました。
#253
○木島則夫君 広域時分制が行なわれたあと、小型ピンクとこの黒の併設というものは、法律的にいつからいつまでやめなければいけないんだというような、そういうものなんですか。それとも、まあいろんな事情があるから、しばらく使っておこうということで、その使用は許されるものなんですか。どっちですか。
#254
○説明員(小畑新造君) 法律的にはこれをいつまでにやめろというようなことは規定してございません。
#255
○木島則夫君 その店の話では、思い切って大型ピンクにかえてもらおうと思ったら、大型ピンクと黒電話との併用はできないんだそうですね、どうしてできないんですか。ぼくは技術的なことは弱いんで、わかりやすくひとつ説明してください。
#256
○説明員(三宅正男君) 小型ピンク電話当時には全然問題になりませんでしたことが、大型ピンク電話、これは御承知のように、ダイヤル即時でどこへでもかかると。十円玉を幾つも入れておくという形で使えますのですが、その場合に問題になってまいりましたのは、ある一定の時間ごとに、距離に応じましてですが、この中に入っております十円玉が中へ落ちていくわけでございます。その落とすための信号を電話局のほうから時間を勘定して送ってまいります。その信号音が大型ピンク電話機そのものには耳に入らないような設備、装置を中へ入れてございます。ところが、この黒電話を付属電話機として使っております場合には、この電話機にはそういう装置がございませんので、そのたびにその信号音ががちゃんがちゃんと入ってくる。そして瞬間的ではございますが、通話が切れるということになります。
 したがいまして、これをこのまま使っていただきますと、東京都内でございましたら、三分間に一ぺんの信号による瞬断でございますけれども、たとえば大阪におかけになった場合には四秒ごとにその音が入ってくる。これではちょっと通話ということができないであろうということがございますので、われわれとしては、この黒電話機を付属電話機としてお使いいただくことが、今後できなくなったわけでございます。
#257
○木島則夫君 そうすると、併設はできないということですか。
#258
○説明員(小畑新造君) そうでございます。
#259
○木島則夫君 じゃあ、もう少し聞きます。併設はできない。そして大型ピンクに、本局からですか、どこからですか、その信号音を送ってくる。その信号音によってかちゃっかちゃっと開いて十円玉が下へ落ちるということですね。それが今度黒に入ると、信号音を吸収しないで、直にこちらの黒に入ってしまうから、それが雑音となるということですね。その場合、技術的に伺いますけれど、信号吸収装置というようなものはつけられないのですか。
#260
○説明員(三宅正男君) 確かに、お話のように信号を、これを吸収する装置というものは、現在この大型のピンク電話の中には入っております。したがいまして、それをつければよろしいわけでございますが、黒電話機の場合に、技術的にいろいろ問題がございます。まあこまかいことは省略さしていただきますが、この電話機のままではどうにもなりませんので、これから相当太いコードを引き出しまして、その先に信号吸収装置をさらにつけるというようなことになります。したがいまして、実際私どもそれで困ります問題は、先ほど業務管理局長が申しましたように、スナックとか喫茶店というようなところに大体こういうものが設置されておるわけでございます。その店の中で、相当太い電線を、大体指よりも太くなると思いますが、そういった電線を張り回さなければならない。さらにそれをぶっつけられて、まあぶっつけられてというとおかしいんですが、何かがぶつかったり、そういうことが繰り返されますと線が切れるというようなこともございまして、保守上も非常に難点があると、そういった点で、ちょっと私どもとしては、実際問題として不可能であろうと、こういうふうに考えております。
#261
○木島則夫君 そうしますと、これは結論としまして、大型ピンクと黒との併設は、併用は実際問題として、これはできないのだと、もし、いままで二台を転換器によって使っていた方法を、これからもとるとするならば、二台要るということですね。そうですね。これは確認だけでけっこうです。二台要るわけですね。違いますか。
#262
○説明員(小畑新造君) そのとおりでございます。
#263
○木島則夫君 そうですね。
 それで、大型ピンクに切りかえますと、その方は番号を変えなければだめだと言われたそうです。ところが、その人の知り合いのうちがほかの電話局管内にあって、番号は変えなくてもいいのだよと言われたというのですね。何かちょっと不公平じゃないかと、どういうふうになっているのだということですけれども、ちょっと御説明ください。
#264
○説明員(三宅正男君) いままで小型ピンク電話は、一般の加入電話と全く同じ局の交換機に接続をしておりました。大型ピンク電話になりますと、その時間ごとに、たとえば大阪ですと四秒といった時間ごとに、先ほど申しました十円玉を落とすという、そういう信号を送り出さなければなりませんために、交換機の収容場所が変わってまいります。その場合に、これは局の交換機の種類によるわけでございますか、東京の中でも比較的新しい電話局におきましては、クロスバーのC400という交換機を使っております。これでは番号を変えなくても、そういう新しい位置へ収容がえができますので、番号を変える必要はなかったわけでございますが、東京は、御承知のように、昔からずいぶん電話の数が多うございましたので、古い型の交換機が非常に多うございます。この古い型の交換機ではどうしても番号を変えて、新しい公衆電話用の交換機のほうへ接続がえをいたしませんと、この大型ピンク電話は働かないということになりますので、そういった古い交換機に入っておりましたお客様には、やむを得ず番号を変えていただくと、こういうことになるわけでございます。
#265
○木島則夫君 結局ね、その小型ピンクは使えなくなるからというか、使えないから大型ピンクにかえたほうがいいですよ――そのあとの説明がちょっと不十分らしいのですね、大型ピンクにかえれば、いままでのように黒電話と併設されて、何なく転換器によって用が足せる、しかも番号も変わらないで済むんだというふうに一般は受け取るんですね、ところが、ちょっとその辺のPRというか、説明が不親切だったのかしらないけれど、何だ、結局二台要るのか、もう一つ、じゃ番号をうちじゃ変えなきゃいけないのかということになる、そうですね。そうなると二の足を踏むわけですよ。つまりお客さんになじんだ番号というのは、これはやっぱり、少なくとも最低三年はかかるというのですね、いろいろ、近ごろではやたらに出前が多い。だからそういう意味で、せっかくPRしてなじんだ番号をまた変えなきゃならないということになると、ちょっとその負担が大き過ぎるんじゃないだろうかということになるわけですね。そして、いま御説明のあったように、公衆電話用トランクが、たとえば〇〇電話局にあるかどうか、私はわかりませんけれど、その局にあればいいけれど、ないと、番号を変えなければいけないということだと、これはちょっと不公平になるわけですね。
 そして結局、とどのつまり、私のところへいろいろ訴えをしていらした方は、めんどうくさい、だから黒とピンクと併設をしてやってみようじゃないかと思って、しばらくやっていたら、お客さんというものはかってなもので、多少お酒が回ってくると、十円でもう際限なくかけるというわけですね。ツケはお店のほうへきちゃうというわけですよ。どうしたもんでしょうかというわけですけれどね、どうしたもんでしょうか。
#266
○説明員(遠藤正介君) いまの御苦情は、私どもたいへんごもっともなことだと思っております。
 それで、いま御説明いたしましたように、実は十五年前に、この小型ピンクができました当時は、先ほど業務管理局長が申しましたように、電話そのものも、黒電話そのものも非常に少ないし、また公衆電話も非常に少ない、そういう時代でございまして、黒電話を最初はお店の方が使わしておられたわけです。そうしたところが、それで使われるものですから、今度は茶の間からこっちへ出てきてまた御本人も使わなきゃいけない。それでこういうものを使うということになりました。そのうちに、一部ゼロ発信で出ていくようになりました。そうすると、今度はうかうか目を離しておりますと、市外通話までやられるというようなことになりまして、御記憶がおありだろうと思いますが、ゼロが回らないようなものをここへ取りつけたこともございます。そういったようなその当座のことで、小型ピンクというものができましたものでございますが、実は小型ピンクというのは欠陥車なんでございます。欠陥という意味は、電電公社にとりましても欠陥車でございますが、お店の方にとりましても、またお客さんにとりましても欠陥車なんですね。というのは、最近の東京のように、都内だけではございませんで、たとえば横浜とか千葉のような近間のところへかけるのにもゼロを回す必要があるわけです。そうすると、やはり喫茶店のおばさんを呼んできて横をあけまして、手間がかかるという問題がございます。あるいはそれはかけられないという問題もございます。
 それで、私どもといたしましては、やはりこの欠陥車を何とかして、この際、こういう機会に改良していきたい、皆さんが喜んで、店の方もお使いになれる、お客さんも市外通話もできる、取り不足もない、こういうものでなければならないというのが、この一番左側のものでございます。これをおつけになりますと、先ほど申された黒と併設はできないわけでございますけれども、そういう意味で、三方、皆さんお喜びのものであることは私、間違いないと思うんであります、その点を除きましては。
 そこで、ただその場合に、これからこれを新しくおつけになる方はけっこうでございますが、いま先生おっしゃいましたように、現在まで長年、十何年間これを併設されておられた方、こればかりではございません、いま喫茶店も大型になりまして、これだけを持っておられて、茶の間と関係のないやつもあるわけですから、そういう方と、茶の間にあるような、もっと小さいところの方との扱いを、私ども、確かにこの際、至急再検討しなくちゃいけないと思っております。
 したがいまして、今後の方はいいんですが、今度切りかえられるものは、技術的にはいま三宅総務の申したとおりでございますが、その扱いについて、何らかの御便宜をはかっていく必要がありはせぬか。あるいはまた、公社の都合で番号変更というものがございます。そのときに、それでもそちらのほうへかえたいという方には、たいへんこそくなんですが、改番の問題は電電公社は長い歴史がございまして、いろいろ改番で御苦情をいただいたこともございますので、まあわずかではありますが、番号変更の通知はがき、そういったようなものをこちらでサービスさせていただくとか、そういったようなことをやったこともございます。せめてそれくらいのことは何かするとか、いろんな点を至急検討させていただきたいと私どもは思っております。
#267
○木島則夫君 欠陥車だということは、両方にとって欠陥車、欠陥車というとおかしいんですけれど、車じゃないんですけれども、欠陥器というのですか、
  〔主査退席、副主査着席〕
いまお話でよくわかりました。初めから小型ピンクを導入した目的が目的だからということで、使用者が一切がっさい負担をするというのじゃないんですね、やっぱりこれは両方の問題として検討する価値がある、こういうことですね、そうですね。
#268
○説明員(遠藤正介君) いまの黒と一緒にできないという点は、どうしてもがまんしていただかなければならない点だと思うのでございます。しかし、その点を除きましては、私どもの責任でもございますので、いままでお持ちになっておられた方に対しましては、そういう措置を至急考えさせていただきたい。
#269
○木島則夫君 暫定的な一つの妥協策として、この間、私が電電公社の方に伺ったらば……。それなんですか。
#270
○説明員(小畑新造君) 接続型時分計です。
#271
○木島則夫君 それをちょっと説明してください。
#272
○説明員(小畑新造君) これは小型ピンクが大型にならないときに、これは広域時分制を実施したあとで、これが三分ごとに発信されて、いままでは三分で市内打ち切りになっておったわけでございますが、三分以上どこまでもいくようになりました。それで、これをこれに接続をしまして、受話器をはずして通話するときに、ボタンを押しますと、一分ごとの表示がずっと出てきます。九十九分まで。それで通話が終わってここにかけますと、ここに、たとえば九分とか十五分という数字が出まして、九分だから三十円だというようなことがわかる機械でございます。ただ、これとこれが硬貨が落ちるという点での接続はしておりません。この中に二つゼロ、ゼロございますけれども、通話をした時分が表示されるという機能を持っておるのでございます。
#273
○木島則夫君 そうすると、お店の人がうしろからやたらに気にしながら監視するという役目を、これが果たしてくれるということですね。これは幾らくらいするのですか。
#274
○説明員(小畑新造君) 一応七千円でございます。
#275
○木島則夫君 暫定的な措置として、それをおつけなさいというふうに公社としてはPRなすっているわけですか。それともこのくらいは私のほうでサービスいたしましょうというふうなことでもおっしゃっているわけですか。
#276
○説明員(小畑新造君) 広域時分制実施のときに、この小型ピンクを持っておる方で大型に切りかえたいという希望者の方で、ちょっと工事の都合やいろいろの都合で二、三ヵ月大型ピンクがつかないという場合には、この接続型時分計を公社のほうで無料でつけることにしております。
  〔副主査退席、主査着席〕
それ以外の方は、加入者のほうの御希望によりまして、これを有料でおつけ願っております。
#277
○木島則夫君 問題を整理してみたいと思います。
 小型ピンクと黒の併設は将来はなくしていきたいということであるけれど、いろいろな事情があるものですから、暫定措置としてやむを得ないということが一つありますね。その場合に、そういうものをつける費用がかかるということ、それから大型ピンクにかえて番号を変えないで済む人と、変えなければならない、そして大型ピンクを入れていままでどおりの作用をしようと思うと、二台これを持たなければいけないと――必ずしも大型ピンクを二台ということではないにしろ、とにかく二台持たなければいけないということですね。で、暫定措置としては、いま言ったように、小型ピンクに時分計ですか、をつけて黒との併設をしばらく続けるということ。
 それで、きょうは、いずれの方法が適切であるのか、すぐにここで御結論をお示し願いたいということは、私申し上げません。とにかく、いろんな私のところにもそういう問題が持ち込まれておりまして、それをきょうは、非常に典型的なタイプを、私は一つ、二つここでいま出しまして、問題点を提出した形をとりました。ですから、私も逓信委員会で――まあこの次になりますか、その次になりますか、そこで、一体公社としてはどういうふうにこの問題を処理なさるのか、そしてどういう方法が一番適切なものであるのか、適切なものであっても、それが早急に実行されなければならないということをですね。――そういうことは、ここでお約束していただけますか。
#278
○説明員(遠藤正介君) いま、先生的確に分類をなさいましたように、既設の小型ピンクの所有者の方に対する問題点は、三つ確かにございます。その三つにつきまして、必ずしも一〇〇%御満足がいけないにいたしましても、現在の段階で、私どもができます限りの処置を早急に決定をいたしまして、いまおっしゃいましたときに間に合わせるように検討いたします。
#279
○木島則夫君 一〇〇%まではいかないということですけれど、できるだけ一〇〇%に近づけていただいて、やっぱり利用者本位、使用者本位ということに立って、私はサービスをしていただきたいということですね。
 で、その場合に、年間設備計画のワク外というようなことにでもなれば、当然お金の心配をしなければいけない。まあ郵政大臣の認可事項として、予算の弾力条項ですか、ほかからの借り入れなどということもできないわけではないということも聞いています。いまやたらに過剰流動性というか、お金などもだぶついて余っているということですから、社会資本充実という意味でも、適切にそのお金を有効に使う、そういうことも、あわせてひとつお考えをいただく意味で、前向きに御検討願えないだろうか。これは、総裁と郵政大臣から伺いたいと思います。
#280
○説明員(米澤滋君) ただいま総務理事が答えましたように、この問題に対しまして、お客さんの立場を十分考えた案を至急公社の中で検討いたします。
 それから、弾力条項の問題につきましては、まず数がそれほど多くないというようなこともありますし、これは対策にもよりますけれども、そういうことがないで済ませられるのではないかというふうに考えておりますが……。
#281
○木島則夫君 とにかく、前向きにひとつ検討してくださいね。――検討だけじゃなくて実行してください。郵政大臣いかがですか。
#282
○国務大臣(久野忠治君) 電話料金の広域時分制実施に伴いまして、ピンク電話について生じておる問題点があることは、よく承知をいたしておるところでございます。
 ただいま総裁から御発言のありましたように、電電公社に検討を進めさせるように指示をいたしておるのでございますが、郵政省といたしましても、この検討結果を待ちまして、利用者に不利益がないように、前向きに改善措置を講ずることとしたいと考えております。
#283
○木島則夫君 最後に。そのお答えがちょうだいできれば、もう私はこれ以上御質問申し上げる必要はございません。ただ、できるだけ早急に解決をしていただきたいということを申し添えて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
#284
○内田善利君 私は、住宅積み立て郵便貯金制度について、まず質問したいと思うんですが、一昨年の通常国会で立法化され、昨年の一月一日から積み立てが開始されたわけですが、庶民にとっては、低利であり長期の住宅資金を融資しようとする制度ですから、非常に深刻化しつつある庶民の住宅取得難の時代で、この制度の活用が大いに期待されておるわけですけれども、この現状をお知らせ願いたいと思います。
#285
○政府委員(石井多加三君) ただいまお話のございました住宅積み立て貯金は、昨年の一月一日から施行されたところでございます。この制度発足以来、私たちといたしましても、この新しい制度の趣旨に基づきまして、周知あるいは奨励をやってまいったわけでございます。実績といたしまして、昭和四十七年十二月末日現在、この住宅積み立て郵便貯金に加入されました預金者の数は、約一万二千人というのが現在の事業状況でございます。
#286
○内田善利君 これ、いただいた書類ですけれども、この一万二千件ですけれども、発足の四十七年の一月は三千七百九十三件ですね。そして二月が千七百八十三件。ずうっともう減ってきておりますね。ふえたことは一ぺんもなくて、四月が千百六十一件、五月になりますと九百三十四件、六月は七百二十一件、そして十二月は三百三十三件と、このように、何といいますか非常に衰退してきているわけですけれども、この法案審議のときには、郵政当局の説明では、年間十万件と、この利用を見込んでのお話があったわけですけれども、このように意外に伸びてないわけですが、この理由はどういうわけでしょう。
#287
○政府委員(石井多加三君) 御指摘のとおり、先ほど申し上げました一万二千件のうちで、制度が始まりました一番初めの一月が三千七百件、これが最高でございまして、その後、二月、三月、少しずつ減っておりまして、年末で一万二千件ということでございまして、この点につきましては、私たちの予想以上に下回ったわけでございます。ただ、先ほどお話に出ました、年間の利用数を十万件と申し上げたという記録を私も見たのでございますけれども、何ぶん郵政省といたしましても初めての制度でございまして、これの利用件数がどのくらいあるかということにつきまして、当時もいろいろ調べたわけではございますけれども、的確な数字が予測し得なかったわけでありまして、四十五年度あたりの住宅金融公庫の貸し付けの件数が大体十万件くらいあったようでございます。それが全部この住宅積み立て貯金に加入されるということは、あるいは無理かと思いましたけれども、もし、大多数の方が、この新しい制度に入られて、預金をされるとなると十万という数にもなろうかということでございまして、十万という数字は、多少、いまから考えますと過大であったというふうに反省いたしております。
 なお、それにいたしましても、この利用が現在伸び悩んでおりますことは事実でございまして、この問題、われわれもいろいろ分析しておるわけでありますけれども、御案内のように、この制度は、積み立て貯金を三年ないし五年続けまして、その積み立てが終わりましたあとで、住宅金融公庫からの貸し付けを受けられるように郵政省があっせんするという趣旨でございます。したがいまして、昨年の一月初めにこの制度に加入されました預金者も、現在のところはまだ貸し付けを受けておるわけではございませんで、あと、まだ二年近く積み立てを続けていただくという必要があるわけでございます。
 そのようなことで、この制度のメリットと申しますか、ありがた味と申しますか、まだ、一般には十分認識されるまでの実績となってないということが、まず一つあろうかと思います。それから、これはもう申し上げるまでもないことでございますが、この貯金に入られる方も、土地を持っておられるということが一つの条件になっておりますが、この土地の最近における異常な値上がりというふうなことで、それが非常に入手難になっておるということが、何よりも大きな原因の一つであろうかと思います。それから、いわゆる金融公庫融資の融資つきの分譲住宅というものもこの制度には乗っていないという点も一つあるわけでございます。それからまた、御案内のように、昨年来の超金融緩慢といわれます現在の金融情勢のもとでは、銀行その他、各種住宅ローンがあちこちに行なわれておりまして、それらはいずれも、こういっためんどうなと申しますか、積み立てというふうなことを一々しなくて、即座に金が借りられるというようなこと等もありまして、いま申し上げましたような伸び悩みの数字になっておるというふうに考えておるわけであります。
#288
○内田善利君 いまの答弁をお聞きしますと、この制度の欠陥をいま並べられたような思いがするんですが、この法案ができるときには十万件もあるという熱意があったわけですけれども、いまの答弁は、土地の問題、その他この制度の欠陥があるので伸びないんじゃないかということですけれども、最初は、メリットもあり、ありがた味もあるんだということだったんですが、そのメリット、あるいはありがた味、私もこれを見まして非常にいい制度だと思うんですけれども、どのようにPRされておるでしょうか。欠陥ばかり言っておったんじゃ伸びないと思うんですよ。PRしなければ伸びないと思うんです。
#289
○政府委員(石井多加三君) この住宅積み立て貯金制度が始まりました昨年の一月以前におきまして、すでにこの問題は成立を予定いたしまして、郵政省といたしましては発足以前から、もちろんPR活動を十分やっておったつもりでございます。なお、その後も、発足後再三再四にわたりまして、全国の郵便局を動員いたしまして、いわゆるいろいろの看板とかポスターの掲出、あるいはチラシとかパンフレットの配布、また新聞とか雑誌あるいは放送といったような、いろいろな分野を通じまして、このPR活動を実施してまいりました。なおまた、郵便局には御存じのように、郵便貯金の外務員という制度がございまして、預金者のお宅を訪問するということもありまするので、そういう際の個別の勧奨活動というふうなことも、従来からやっておるわけでございます。
#290
○内田善利君 非常に住宅の取得意欲が国民は強いわけですけれども、民間の住宅ローンよりも、はるかに低利であり有利であると思うんですが、この制度が伸びない理由の理解に苦しむわけですけれども、先ほどは、欠陥といいますか、欠点といいますか、を言われたわけですが、私はこの制度を伸ばそうとする郵政省の熱意が欠けているんじゃないかと、このように思うんですが、この点はいかがでしょう。
#291
○政府委員(石井多加三君) 先ほどもちょっと申しましたように、郵政省といたしましては、この郵便貯金のいわゆる預金者に対する利益還元ということは、昔からの宿命的な課題でもあったわけでありまして、このたびできましたこの住宅積み立て預金制度といいますものは、私たちの郵便貯金の預金者の大宗を占めておりますいわゆるサラリーマン階級の方々が、いま一番熱望されておるのは、何と申しましても住宅の建設ということでございまして、まあそのほうのお助けも申し上げることができるし、われわれの郵便貯金の増強もはかり得る、一石二鳥と申しますか、そういった趣旨でこの制度ができたわけでございます。
 したがって、郵政省といたしましては、この制度の周知宣伝、また発展のためには、先ほど申しましたような、いろんな手段を講じまして、従来も積極的に取り組んだつもりでございますが、なお今後も、そのかまえで続けてまいりたいと思います。
 まあ、制度の内容についての批判ということを申し上げたというお話でございますけれども、この制度につきまして、今後改善すべき点として考えますのは、先ほど触れましたように、住宅貯金の預金者に対して土地等の取得代金、これが従来、貸し付けができないということになっておりますので、この点が一つと。もう一つは、先ほど触れました分譲住宅貸し付けを貸し付けの対象と現在していないと、この二点だと思います。前のほうの、土地の取得代金の貸し付けにつきましては、現在、御案内のとおり、住宅金融公庫の一般貸し付けの際にも、これは取り上げられてない問題でございます。したがいまして、この点は実現がなかなかむずかしいわけでございますけれども、あとで申し上げました分譲住宅の貸し付けのうちの、いわゆる民間の高層分譲住宅貸し付けにつきましては、若干の制度の変更が行なわれつつあるように聞いておりまするので、そうなりますと、住宅貯金制度も、その分譲住宅のほうに乗りやすくなるのではないかというふうに考えまして、目下関係の省と折衝中でございます。
#292
○内田善利君 いまおっしゃったように、マンションとか建て売り住宅を、非常に住民がこの方向へ向かいつつあるわけですけれども、やはりこの制度の対象範囲を、マンションとか建て売り住宅、中高層集合住宅を対象に入れるという考え方、いまお聞きしたとおりですけれども、これをひとつ対象範囲に入れていただきたいと、このように思いますが、この点はいかがですか。
#293
○政府委員(石井多加三君) 住宅積み立て預金制度は、三年ないし五年の据え置き期間内に一定の条件のもとに毎月一回一定の金額を積み立てていくと、そうしてそういった積み立て預金をされた方に郵政大臣があっせんをしまして、そのあっせんに基づいて住宅金融公庫が一般の個人住宅貸し付けの五割増しを限度とした貸し付け金の貸し付けを行なうと、そういう制度でございます。したがいまして、この制度は、積み立て貯金を始めました最初の時点で言いますと、実際に貸し付けを受けますのは数年先になる。一番早くて三年あるいは四年、五年というふうな、実際の貸し付けが先になるという関係がございまして、公庫の融資つきの分譲マンションの購入資金を貸し付けるということといたしましても、実際に貸し付けが受けられるようになりました数年先において、はたして預金者の希望されるような地域に、また希望されるような建て物が実際にあるかどうか、これが当初は予測できないわけでございます。また分譲マンション等は、当然地域的にも都会地に偏在するというふうなこともあります。公庫の融資つきのこれらの分譲住宅の戸数が少ないということもあります。それやこれやの理由で、この住宅積み立て貯金制度になじみにくい点があるということで、現在、分譲住宅の貸し付けは貸し付けの対象となっていないわけであります。
 しかし、先ほどちょっと申しましたように、昭和四十七年度の後半から、住宅金融公庫における民間の高層分譲住宅貸し付けにつきまして、制度の変更があり、貸し付け件数も逐次増加するというふうなことがあるようでございまして、それやこれやの事情変更がありまするので、今後民間の高層分譲住宅貸し付けができますように、現在関係の省と協議中でございます。私たちといたしましては、一日も早くその実現ができますように、鋭意努力をいたしておるところでございます。
#294
○内田善利君 よくわかりましたが、土地の取得財源の貸し付け、これも先ほどお話がありましたが、これについてはどのように具体的にされるおつもりですか。
#295
○政府委員(石井多加三君) 現在の住宅金融公庫におきましては、法律上住宅の建設及びこれに付随する土地もしくは借地権の取得について貸し付けを行なうことができることとなっているわけでありますが、実際の運用にあたりましては、一般の個人住宅の土地取得のための資金の貸し付けということは行なわれてないようであります。そのため、私たちの住宅積み立て貯金につきましても、土地の取得のための貸し付けが行なわれないわけでありまして、これはもう発足当初からの問題でもあったわけでありますが、何ぶん土地の取得資金の貸し付けという問題は、国の住宅政策といいますか、土地政策といったような基本の問題でございまして、関係の省と十分検討を行なった上で、私たちの預金者の利益となりますよう、今後とも努力してまいりたいと考えております。
#296
○内田善利君 次に、庶民の住宅取得を促進するための税法上の優遇措置として、租税特別措置法に、所得税についての住宅貯蓄控除制度がきめられておるわけですけれども、私は、この住宅積み立て貯金もこれに該当すると思うのですが、この点はいかがでしょうか。
#297
○政府委員(石井多加三君) ただいまお尋ねの租税特別措置法に所得税についての住宅貯蓄控除制度が定められておるわけでございまして、この問題につきましては、ただ住宅貯蓄控除というのはなかなかむずかしい条件があるようでございまして、金融機関などと締結した預貯金の預入に関する契約で、かつ住宅の用に供する家屋などの取得を目的とした一定の条件を具備する住宅貯蓄契約について、毎年積み立て額の百分の四でございますか、をその所得税額から控除するという制度でございます。つまり、住宅貯蓄契約となりますためには、この制度が毎年の積み立てについてその年に税額控除をするという関係でございますので、最初の契約の時点で住宅取得に関する各種の要件、いろいろあるわけでございますが、それをすべて満たしていることが明らかになっておる必要があります。現在住宅積み立て郵便貯金は、これには非常になじみにくい制度でございまするので、いままでこの制度の適用は受けていないというわけでございます。ただ、住宅貯蓄控除の適用を受けますことは、申し上げるまでもなく、預金者にも非常に利益になるわけでございますので、これの適用につきまして検討をしておるところでございます。
#298
○内田善利君 田中内閣は、四十八年度を国民生活優先主義への転換の年として、住宅貯蓄控除制度についても控除限度額の引き上げ、適用条件の緩和などの措置を行なおうとしておるわけですが、大蔵省並びに郵政省は、住宅積み立て郵便貯金についてはどう扱われようとしているのか、両省からお聞きしたいと思うんです。
#299
○説明員(伊豫田敏雄君) お答え申し上げます。
 住宅貯蓄控除制度は、ただいま郵政省のほうからお答えございましたように、年四%、最高二万円、金額としては小さいもののように見えますけれども、所得税といたしましてはなかなか大きな優遇措置でございます。したがいまして、その政策目的とするところから、いろいろの要件が付されていることは、これは当然なんでございますが、その中で、最もいまの段階で問題がございますのは、ただいま郵政省のほうからお話がございましたように、この制度が住宅貯蓄の推進というものを通じまして、同時に金融機関からの融資に結びつけていく。要するに、融資と最初の積み立てを始める段階において結びついていることが、この制度の基本的な問題でございます。そういう意味で、その点が現在の郵便貯金の積み立て制度では非常に乗りにくい問題があるということが一点。
 それからもう一点、税法上やむを得ない問題でございますが、税額控除を行なって、家を建てる、あるいは金融機関に頭金として差し入れて、そこから金を借りて家を建てる。こういう約束をして積み立てをし、税務の面におきまして税額控除を行なったにかかわらず、家が建たない、こういう場合がございます。約束違反の問題がございます。この場合には、やむを得ません、税法上としては、それについての取り戻しを金融機関にお願いしているわけでございます。そういう税の取り戻しを金融機関にお願いするという問題につきまして、現在の制度のもとでは、これは積み立てという制度のほうではちょっと扱いにくい問題である。こういう二点が、非常に基本的な問題として残っている、こういうことでございます。
 なお、本年度におきましても、財形貯蓄と結びつけまして、ただいまお話がありましたように、四%、二万円を六%、三万円に引き上げていくというふうな問題もございます。全体の方向としては、われわれといたしましても、この住宅貯蓄控除制度というのは非常に重要な制度だと考えておりますが、現在の段階では、残念ながら適用できない、こういうふうに考えております。
#300
○政府委員(石井多加三君) 郵政省といたしましては、先ほど申し上げましたように、今後十分、関係の方面と検討をしてまいりたいと思っております。
#301
○内田善利君 次に、郵政省は、各郵便局へ割り当てる郵便貯金の奨励目標を、最近は定額貯金だけで割り当てておる。また職員に対する奨励手当の支給基準も定額貯金重点にきめられておる。したがって定額貯金一本で成績を競わせておるということになってくるわけですが、これはどういうわけなのですか。
#302
○政府委員(石井多加三君) 郵便貯金の増強ということで考えますと、毎日貯金の預入があり、また一方払い戻しがあるわけでございますが、その預入と払い出しの差額、これが預貯金の増加額であることは申し上げるまでもないわけでありまして、まあその残りのネットの増、これがわれわれの一番大事な増強の目標になるわけであります。したがって予算の上でも毎年度の貯蓄の目標額を幾らというふうに設定をしておるわけでありますが、これを個々の郵便局に考えてみますと、それぞれの郵便局で預かるものと出されるものとの差額をいろいろ調べてみますと、これは千差万別でございまして、各郵便局でいろいろ努力いたしましても、その差額が必ずしもふえるということにはならないわけであります。そこで、またかえって個々の郵便局に、何といいますか、純増とわれわれのほうでは呼んでおるのですが、ネットの増を目標額として割り当てますと、お客さまがおいでになったときに、預かるほうはよく笑顔で応対しますけれども、出されるときは非常に渋るというふうな弊害もございましたので、そのようなネットの増を各郵便局に競わせる、あるいは目標を割り当てるというようなことをやめたわけであります。奨励面の、各郵便局のほんとうの努力を測定する方法といたしましては、預入だけに着目をすればいい、合理的でもあるということで、いま預入額の面で目標額を設定しておるというわけでございます。
 また一方、これはすべての預金がそうでありますが、一般預金でも出し入れ自由なわれわれのほうの通常貯金のようなものと、比較的長期の定期性の預貯金というものの割合は、だんだん長期化しつつある。これはもう利率が高いわけですから当然でございますけれども、まあそのような傾向もございまして、かつて郵便貯金の大宗を占めておりましたのが通常貯金であったわけでございまして、これが大体七割以上を占めておりましたわけであります。定額貯金というのが三割くらいだったのが、いまは逆に、長期的な定額貯金が七割五分、出し入れ自由な短期の預金はわずか二割ぐらいというふうに勢力分野も逆転いたしたわけであります。そのようなことで、一番預貯金の大宗を占めておりまする定額貯金、それのしかも新しく定額貯金をとってきた、ふやした数字、その数字が、われわれが現業に要望する目標額として最もふさわしいものであるというふうなことから、各局の努力の成果を測定する方法として、定額貯金の預入額、これを目標額として現在奨励を活発にやっておるわけでございます。
 また、募集手当の問題も出ましたけれども、これは定額貯金のみに支給しておるものではございませんで、積み立て貯金、定期預金、いずれも募集手当の対象となっておるということを申し上げておきたいと思います。
#303
○内田善利君 まあ、この定額貯金の好調の陰に、住宅積み立て貯金が極端に不振におちいっていると、こういうことからも、これは一例と思いますけれども、事業経営の面から見れば、有利な点に努力をするという気持ちはわかりますけれども、やはり庶民の、国民の経済生活の安定、福祉の増進という基本姿勢から見れば、やはり国営事業として反省すべき点じゃないか。もう少し庶民の経済生活の安定という立場からそういう基本姿勢に立って国営事業を営むべきではないか、このように思うんですけれども、郵政大臣いかがでしょうか。
#304
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘の点は、まことにごもっともだと思うのでございます。先ほど来、御論議のございました住宅貯金の制度の問題につきましては、土地等の取得資金の貸し付けにつきましては、国の住宅政策、土地政策の根幹にかかわるところでありまして、関係省と十分検討を行なった上で預金者の利益となるよう、今後とも努力してまいりたい、かように考えておるような次第でございます。
 それから、その他の貯金の制度につきまして、いろいろ御意見を交えながら、貴重な御発言がございましたが、こうした点等につきましても、十分私たちは、将来預金者の利益を守るように配慮いたしていきたい、そのような検討を続けていきたい、かように存ずる次第でございます。
#305
○内田善利君 次に一、二問、質問したいと思いますが、先ほど質問あったかと思いますが、三月二十六日に発売になった高松塚古墳の記念切手なんですけれども、これの状況をまずお教え願いたいと思います。
#306
○政府委員(溝呂木繁君) 三月二十六日に売り出しました高松塚古墳の切手関係でございますが、ちょっと時間が長くなりますが、いきさつを説明させていただきたいと思います。
 初め、これは議員立法によって法律が出されましたが、それを受けまして、私どものほうで三種類の切手をつくったわけでございます。当時この寄付金つきの切手というものは、なかなか窓口で売れないという過去の実例がございましたので、一応青竜の種類のものを三千万枚、それから男子像のものを三千万枚、それから女子像のものを一千五百万枚として窓口で売りさばくことにしたわけでございます。ところが二月の末ごろいろいろこの切手につきまして、従来寄付金つきのものは発行枚数が少ないということもあって、一部において非常にこれが大量に買われるといううわさが出てまいりました。一方新聞報道等によりまして、一般の国民の皆さんが非常にこの高松塚古墳に対する関心が深まりまして、かなりの需要が多いということになりましたので、これは先ほどもちょっと話が出ましたが、いままでにない方法として、三月の五日に、前に通信販売方式でやっていた第一回を締め切ったあと、もう一回そういう需要にこたえるために、三月五日から二十八日まで通信販売による売りさばきを実施したわけでございます。したがいまして、従来ですと、通信販売を一ヵ月前ぐらいに打ち切って、あとは郵便局の窓口だけの売りさばきになるわけでございますが、今回は、たまたま窓口売りさばきと並行して、もし郵便局の窓口に行って現品がない場合には、その場で通信販売を申し込めるようにということで、ほとんど需要される皆さんの要望を全部かなえようという措置をとったわけでございます。それがいまいろいろ新聞等をにぎわしました三月二十六日から売りさばいた高松塚古墳の切手のいきさつでございます。
#307
○内田善利君 また再び増刷されるということを聞いておりますが、これはどういう理由によりますか。
#308
○政府委員(溝呂木繁君) ただいま御説明いたしましたように、三千万枚、三千万枚、一千五百万枚を予定いたしておりましたところ、やはり郵便局の窓口では二十六日、七日ぐらいでほとんど現品が売り切れまして、二十七日及び二十八日の通信販売が非常にたくさん出た模様でございます。現在、これは振替によって申し込んでまいりますので、私どもの手元に全部集計されるにはもう少し日にちがかかりますが、これによりますと、とても初めに予定した数字では申し込まれた方に現品が届かない、ということは郵便局の窓口では売り切れてしまっております。したがって私どもの手持ちはございません。それに対して通信販売で申し込まれたものが、現在集計中でございますが、相当多数であるということになりましたので、せっかく申し込まれた方に対しては増刷してそれに応じようということで、一応増刷の方針はきめておりますが、その確定的な数字等は、いま少し集計を待ってきめたいというふうに思っているわけでございます。
#309
○内田善利君 飛鳥保存財団ですね、これは高松塚古墳の保存のため、どれぐらいの必要経費を見ているわけですか。
#310
○政府委員(溝呂木繁君) 御承知のように、私ども寄付金つきの切手を販売いたしまして、その必要とする事業体に寄付を出す場合は、向こうの要望よりも私どもの郵便局の窓口で売りさばき得るもの、すなわち国民の方が郵便局の窓口で買っていただくその額を限度としてお上げするということになっております。
 そこで、財団から非常に初めたくさんほしいということを言ってきましたが、大体私ども郵便局の窓口で売りさばき得た額を限度といたしますということを申し上げてありました。それで今回、こういった情勢を向こうも聞きまして、それでは今回相当増刷するならば、ぜひほしいというのが六億四千万円ばかし、もし増刷して売りさばきが可能ならばほしいというものはきております。
#311
○内田善利君 結局、寄付金が集まっただけを上げるという考え方なのか、高松塚古墳記念切手の寄付金は飛鳥財団が使うので、その需要に応じて枚数をきめてやるという考え方なのか、これはどっちなんですか。
#312
○政府委員(溝呂木繁君) 第一義的には、当然これは法律にもありますように、一つの寄付目的がございます。したがいまして、あくまでもその寄付目的に沿って発行するということでございますので、当然飛鳥保存財団のほうで必要な経費をまかなうというのが第一義的であろうかと思います。しかし、その額につきましては、やはり郵便局の窓口で売りさばき得る限度という、両方の、何といいますか、要望を一緒に満たすという感じでございます。
 それでなお、私ども飛鳥保存財団でいろいろほしいということを当初言ってきました中で、かなり拒否した部分がございます。ということは、これは国民の方の寄付でございますので、運営費には絶対に渡しません。必ず何らかの具体的な対象物を設ける。すなわち何といいますか、そのものをはっきり外にわかるようにしてほしいということで向こうに話してありましたわけでございまして、財団としては幾らでもほしいものがある中で、私どものいま申し上げたような要望に備え、かつ窓口で売りさばき得る限度のものというところあたりを見計らって六億四千万、こういうことになったわけでございます。
#313
○内田善利君 文化庁にお聞きしますけれども、文化庁が高松塚古墳を技術保存するための予算、これとは関係ないと思うんですが、そうですね。
#314
○政府委員(清水成之君) 最初に、お答えいたします前に、御礼を申し上げたいと思うのでございますが、国会の諸先生方、また郵政省のお力によりまして、高松塚古墳の保存のためにこの切手を発行していただきまして、寄付金が財団にいただけますことを御礼を申し上げたいと思います。
 なお、いまお尋ねの点でございますが、飛鳥財団のほうへ入りましてやっていただきます事業と、国費でやっていただきます事業とは別途のものでございまして、重複はいたしておりません。
#315
○内田善利君 その国費でやる分は、中の技術保存のため、その他あると思いますけれども、大体どれぐらいの予算を組んでおりますか。
#316
○政府委員(清水成之君) 高松塚古墳直接の経費といたしましては、昭和四十八年度におきまして、ただいま御審議中の予算で三千三百万を計上いたしております。それは、一つは内部におきます壁画の模写をして保存をしておきたいという経費が一つございます。それからもう一つは、石室を設けまして、内部と外気、この湿度・温度の調節をいたします保存施設をつくりたい。これが直接の経費でございます。
 なお、四十七年度におきましては、直接いたしましたものとしまして、いろいろ学術調査等の問題がございますし、それから高松塚古墳自体は国有地でございますが、そのまわりを若干民有地を買わしていただいております。
 それからなお四十八年度におきまして、御審議中の予算に飛鳥資料館が完成をすることになっておりまして、その資料館で、これは高松塚古墳だけの問題ではございませんが、飛鳥・藤原地域の出土品なり、あるいはまたこれまでの保存されておりますものを陳列、展示、公開をしたい、これらのことを考えておるわけでございます。
#317
○内田善利君 文化庁のおやりになる仕事と、郵政省のほうの寄付による飛鳥保存財団のしようとする面とは違うようでございますが、何ぶん寄付のほうは六億四千万円、文化庁のほうは三千三百万円でいまの事業をおやりになるわけですけれども、文化庁としては非常に乏しい財源でわれわれの遺産を守っていくわけですけれども、今後、郵政省としてはこういった高松塚古墳に限らず、文化財保護のための記念切手を発売するというお考えはあるかどうか、お聞きしたいと思います。
#318
○政府委員(溝呂木繁君) 一般切手の問題はいろいろ考えたいと思いますが、寄付金につきましては、私ども相当その重要性といいますか、ぜひつけなければならないような大きな問題になったときに考えさせていただきたい。と申しますことは、私どもやはり寄付金を集めることが本来の郵便事業の目的でもございませんし、切手にやはり寄付金をつけるということはそれなりの理由が必要かと思います。今回も議員立法ということで、やはりこれは国民的な大事なことであるという先生方の判断で法律が出されましたので、やはりそういった何らかの国民的な賛成が得られるような事態になったときに、私どもこれをお受けするということで、軽々しくは寄付金をつける切手はあまり発行いたしたくないというふうに考えておるわけでございます。
#319
○内田善利君 これで質問終わりますが、この記念切手ですね、私もまだこの切手を見たこともないんですけれども、ある一部のマニアといいますか、切手収集家のほうにどんどん行って、一般国民が知らないような販売状態では困ると思いますね。その点、ひとつ一般国民にも周知でき、また購入できるような方法を講じて、この記念切手の発売はしていただきたいと、このように要望を申し上げて、私の質問を終わります。
#320
○国務大臣(久野忠治君) ただいまの最後の御要望につきましては、十分理解できるところでございますので、皆さんと協議をいたしまして、善処いたしたいと思っております。
#321
○辻一彦君 私、若干、通信・放送衛星の問題、宇宙計画の問題について質問いたしたいと思います。
 第一に、通信衛星についてですが、郵政省のほうでは通信衛星を自前で開発をして打ち上げようと、こういう点で昨年からテンポを上げております、が、その点の必要性それから緊急性、こういう点についてどう考えておられるか、まず伺いたいと思います。
#322
○政府委員(齋藤義郎君) 御案内のように、国際通信の領域におきましてはインテルサット系の衛星が上がっておるわけでございます。それからソビエト圏につきましてはモルニヤ衛星というものが東欧圏の国際通信に使われております。それから最近におきましては、世界各国で通信衛星、放送衛星を国内通信に使おう、こういう動きが活発に出てまいっております。アメリカにおきましては昨年の六月FCCが規則をきめまして、国内の通信衛星、これを打ち上げよう、一定の資格条件があれば打ち上げてよろしい、こういうような方針を決定したわけでございます。それからカナダにおきましては、昨年の十一月、国内静止通信衛星、アニタという衛星、これが二百七十キログラム、中容量の衛星でございますけれども、これを打ち上げて国内の通信に使おうと、こういうことで打ち上げたわけでございます。それからヨーロッパにおきましては、イタリア、これがことしシリオという衛星を打ち上げまして――国内衛星でございますが、この重さが大体二百キログラムというぐあいにいわれております。それから西独、フランス、これが共同開発いたしましてシンフォニーという衛星、これも二百キログラムでございますが、これを打ち上げる。そのほかオーストラリアなども計画を持っておるようでございます。それから放送衛星につきましては、インド、カナダあるいはブラジル、こういうところが計画を持っておるようでございます。こういうぐあいに世界各国が放送衛星あるいは通信衛星について非常に急速度に開発のテンポを進めておるというのが現状でございます。
 それから一方、国内的に見ましても、通信衛星の関係では、わが国の公衆通信の需要が昭和六十年度には現在の約十倍、五十万回線、主要幹線が回線で五十万回線、これが必要であるといわれております。これは推定でございますけれども、将来情報化が進むに従って通信需要が非常に多くなる、こういうことでございます。これをどういうぐあいにしてこの需要を満たすかということになりますと、現在まで同軸ケーブルとかあるいはマイクロ回線、こういうもので満たしておったわけでございますが、将来、たとえば五十万回線必要だということになりました場合には、少なくともその三分の一程度の回線は衛星にたよらざるを得ない、あるいはこれはまた一方からいいますと、通信のルートの多様化――地上ばかりでなしに通信衛星も使ってルートを多様化する、これは非常事態に備えてきわめて有効な手段でございますけれども、こういうようなことも考えなくてはならない。
 それから、放送でございますけれども、御承知のように辺地難視、あるいはビル陰という問題が非常に大きな問題になってまいりました。これについても衛星放送を早期に実現いたしまして、何とか救済策を早急に立てたい、こういうような要望が一方にあるわけでございます。このような情勢を背景にいたしまして、郵政省といたしましては、打ち上げが可能な最も早い時期、これはいつかということで種々技術的な検討を加えたわけでございますけれども、最終的な結論としましては、郵政省、電電公社、KDDあるいはNHK、こういう四者協議会というものをわれわれは持っておりますけれども、そこのところで種々検討を加えました結果、昭和五十一年度これを打ち上げることが可能であるということでございますので、できるだけ早く打ち上げたいということとあわせ考えまして、昭和五十一年度を目途に打ち上げる、こういうことに郵政省としては方針を決定した次第でございます。
#323
○辻一彦君 まあそういう意味の必要性というのは、これはここ一年間でそんな急に変わるものではなしに、すでにわかっておったところではないか。
 ただ、去年のいろいろの記録を見ても、夏あたりから急速にこれが促進されるようになった、それは一体どういう緊急性と必要性があるのか、そういうことをお伺いいたしたいのです。これは大臣いかがですか。
#324
○政府委員(齋藤義郎君) いままでも郵政省サイドとしては十何年間こういう研究を続けておりまして、衛星に関する限りはある程度の自信があったわけでありますけれども、いままでの国策といたしまして、日本の衛星は日本のロケットでというのが一応考えられたいままでの方針でございました。しかし去年に至りまして、気象衛星、これが五十一年度に打ち上げるというような方針がほぼ内定したという事情もございまして、私のほうといたしましても、それならば重要性においてそれにまさるとも劣らない通信衛星あるいは放送衛星を早期に打ち上げたい、こういうぐあいに方針を決定したわけでございます。
#325
○辻一彦君 そういう場合に、技術の開発というものがかなり進んでいるという御自信のようですが、それを打ち上げるにはロケットも要りますし、全般の技術の開発というものがどういうめどで打ち上げようと、こう考えておられたのか。これはやはり外国からいろいろな技術を導入する場合も、まあ簡単というか、あるいは手っとり早いけれども、それにはいろいろな問題があると思うのです。その点の観点からどうです。
#326
○政府委員(齋藤義郎君) 確かに技術的にいろいろな問題があるわけでございます。外国技術の導入を多くやれば早くなる、あるいはゆっくり時間をかけても国産技術でやるべきだ、いろいろな議論があるわけでございますけれども、郵政省サイド、ユーザー側としては、先ほど申し上げましたように、通信衛星を国内の通信に使おうという世界の態勢がきわめて急速に進んできたわけでございますので、その要望とも、需要ともにらみ合わせて、できるだけ早期に、しかもできるだけ国産技術でという方針をきめた次第でございます。
#327
○辻一彦君 それじゃその問題は少し具体的にあとで、ロケットの問題もありますから、触れることにして、一つは、当初予算面で四十一億円の要求に対して、当初二十億円の内示があって、それが八億円に減額になっている。この二つの衛星の開発が予定どおりそういうことで五十一年度までにできるのかどうか、その点で郵政省はどういう見通しを持っているか、この点いかがですか。
#328
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘のとおり、郵政省といたしましては、当初四十一億五千万円の予算要求をいたしたわけでございます。そのうち十億円は債務負担でございます。歳出は三十一億五千万円でございます。そうして予算折衝のさなかに、折衝中いろいろの数字が出てきたことは事実でございます。ただいま御指摘のような二十億円という数字が出たことも事実でございます。しかしいろいろと私は財政当局、大蔵省との間に折衝を進めてまいりましたが、関係各省庁との間に十分な理解を得られるような努力が私は至らなかったことをたいへん私自身遺憾に存じておるような次第でございまして、その結果、御存じのとおり、八億六千万円という四十八年度予算として皆さんに御審議をいただいておるような次第でございます。
#329
○辻一彦君 いや、その数字はそれでわかりましたが、それでもって五十一年度末までに大体このめどが開発についてつけられるのかどうか。ことしは出発点であると思いますが、その見通しはどう考えていますか。
#330
○国務大臣(久野忠治君) その点につきましては、関係各省庁との間に十分な理解と協力が得られなければ、これはできないことでございます。しかし最終的に八億六千万円というこの四十八年度予算案を策定いたしまする際に、私といたしましては、関係各省庁との間に話し合いをまとめたのでございます。で、そのまとめました際にきまりましたことは、五十一年度を目途として、放送衛星、通信衛星、中容量のこの両衛星を打ち上げるべく開発研究を進めるという基本的な構想について合意を見たのでございまして、私は五十一年度には必ず打ち上げられるものと確信をいたしておるような次第でございます。
#331
○辻一彦君 宇宙開発委員会見えていますか、局長……。
 じゃ、三月一日に宇宙開発計画の四十七年度の見直しがされておりますね。それによりますと、前書きで両衛星の開発計画は「早急に決定する必要がある。」と、こうまあ初めに出ております。続いて具体的な点では、開発計画では「諸外国において実現され、あるいは実現しようとする動きがあり、衛星の利用機関からは、」両衛星を「昭和五十一年度を目途に開発し打ち上げることが強く要請されていることに鑑み、開発方法等の検討を行なうとともに、所要の開発研究を進めるものとする。」と、こうなっていますが、調査研究の域から応開発研究というほうには出てはおりますが、まだその開発にまで踏み切っているのかどうなのかですね。で宇宙開発委員会としてこの見直しの決定経緯と、そして両衛星の開発めどというものをどういうように考えておるのか、この点をお伺いします。
#332
○政府委員(千葉博君) 実は、この通信・放送の中容量の実験衛星でございますが、これにつきまして、宇宙開発委員会といたしましては、その重要性は十分認識しているわけでございます。利用機関でございます、それの所管官庁でございます郵政省側の御熱心な御意向をやはり十分組み入れまして、それを反映させたいというのが基本的な態度でございます。
 それで、実は、その計画のときに、一体どういう基本的な態度だったかと申しますと、御案内のとおり、気象衛星につきましては二年間というものを、いわゆる開発研究を行なってきた、でその成果を踏まえていよいよ開発に入る。それでいわゆる開発までにどういうステップを踏むかと申しますと、全体を分けまして、まず前段が開発研究である。それは概念の設計をやる、それがまず第一。概念の設計の場合は幾つかの複数のいろいろなケースのシステムなり、それからその星自体のいろいろなケースを検討するのが概念設計でございます。その次にまいりますのが、その中からまた特に二つぐらいを選びまして、これを予備設計と申しまして、予備設計をする。それでそれが終わりまして、いよいよ基本設計、さらに製作に入る、いわゆる開発に入るわけでございます。
 で、その前段のいわゆる開発研究のステップで気象衛星についてはまあ二年間いろいろと検討し、技術も外国からいろいろ入れて検討して、それでその結果、いついつまでにという開発目標が、五十一年にできるということがはっきりしまして、それで開発にいよいよスタートする、そういった段階になったわけです。
 それで通信・放送衛星につきましては、先ほど申し上げましたような非常に御熱心な利用機関の御要請で、十分にその重要性を認識いたしまして、それで、ところが、まだその開発に対しての準備段階が足らない。これは一年間はいわゆる開発研究――開発研究というその趣旨は、開発を目途としての研究。ただの研究と申しますと、いわゆる基本的なコンポーネントの研究をしたりで、開発をねらっている研究じゃございません。いわゆる通信・放送衛星につきましては、開発をねらっての、いま申し上げましたような概念設計と予備設計をやって、その結果を踏まえて、今度は具体的な基本設計以降の開発に入る。
 それにつきましては、もう御案内のとおり、宇宙開発計画につきましては委員会が毎年見直しをしておるわけでございます。基本的には四十五年に立てたこの計画がベースになりまして、四つの星を上げると、それで最終的には小型の実験用の通信・放送衛星をねらって――これは静止衛星でございます。それで、そのロケットまで合わせて、Nロケットを合わせて、それで五十二年に打ち上げると、最終的には。五十年から五十二年の間に四つの星を上げる。このベースになっておるところに毎年毎年見直しをして、必要なものをつけ加えたり、あるいはその計画を、必要があれば変更をいろいろとするというのが従来の取り扱いのやり方でございます。
 したがいまして今度の三月一日の計画では、この気象衛星の開発研究をやってきたのを、今度いよいよ年度をきめての開発に入るという計画を入れたんです。あともう一つは、これは大学関係のロケットの変更、これが一つございます。それからいま一つは、この実験用の通信・放送、中型のこの衛星でございますが、これは従来はただ単なる研究をしておくというのを、開発をねらってのとにかく研究をする。内容は概念設計、予備設計をやるんだと、それで四十八年度中にその成果を見て、それからそのほかいろいろ外国の調査をしたりいたしまして、それで具体的な計画を立てまして、まあ見直しでまた四十八年度の計画の改定に入れ込もう、こういうような手はずになっているわけでございます。
#333
○辻一彦君 先ほど、郵政大臣は十分やる確信ありとこういう御発言であり、宇宙開発委員会のほうはまあ段階的な順序を立てて取り組んでおられるわけですが、五十一年をめどに大体やれるようなめどといいますか、見通しをつけておられるのかどうか、その点もう一度伺いたいと思います。
#334
○政府委員(千葉博君) 五十一年度までに開発が可能かどうかという問題は、いま私が申し上げましたように、四十八年度の概念設計と予備設計の開発の研究の成果を踏まえまして、外国の技術の大幅な活用をやったり、それから搭載用機器の早期の開発などの条件を見まして、これが整えば昭和五十一年度までに開発の可能性もあるであろうというように見ております。そういったようないろんな条件を、早急にひとつ郵政省あるいはその他の関係各省とも十分に連絡をとりまして、詰めていこうというところにいまあるわけでございます。
#335
○辻一彦君 外国の技術をかなりいま取り入れるということですが、一体、どれぐらい外国の技術を取り入れる考えか。そしてこの間調査に行っているわけですね、欧米のほうへ。そういう調査の結果を簡単に報告してもらって、その中でめどをつけて前向きに進めるような見通しを調査の結果から得られたのかどうか、この点ひとつ伺いたい。
#336
○政府委員(千葉博君) 外国の技術導入の範囲はどの程度かという御質問でございますが、これは先ほど郵政側からの御説明の点にもありましたように、大幅に入れればこれは非常に早いだろうという点もございます。それでまあできるだけ導入をしていくように米側とも話をしておるわけでございます。米側のほうからはなるべく早く具体的なポイントを教えてくれという点でございます。それで内容でございますが、これは七〇%ともいい、八〇%ともいい、まあその辺のところは相当幅があるかとも思いますが、これはまあメーカー側のことでございます。今後十分にその辺を調べまして、米側から出すような技術もございますし、また出さぬ点もございますので、そういった点は、今後のこういった概念設計のぐあいとも合わせ、それから予側設計の調子を見まして、具体的に話をして詰めていきます、その結果、まあ大体このぐらいということが出てくるかと思います。
 それから、次がその調査団の結果でございますが、これは先般山県宇宙開発委員が御説明申し上げましたように、吉識宇宙開発委員を団長といたしまして、郵政省の専門官、科学技術庁の専門官それから宇宙開発事業団の専門官それから気象庁も一名入っております。そういった構成で出まして、その結果さしあたりの報告だけしてきておりますが、この調査団の目的は、いわゆる気象以外のところでは、通信・放送関係ですと宇宙通信・放送の開発の実態を把握するという点と、それからそういった宇宙関係の放送・通信の政策がどうかというような実態の調査でございます。
 その内容を概略申し上げますと、行きましたところが米国、カナダ、イタリアそれからフランスでございます。全般的に各国ともきわめて熱心にこの通信・放送システムの開発に取りかかる、要するに地上のシステムを補完するものとして将来有望なんだろうという、そういったような認識を持っているということでございます。それで実験に対しまして特にカナダが熱意を示しました。御案内のとおりのいわゆるCTSと称します衛星をこの一九七五年に打ち上げる。これは約三百五十キログラム程度のものでございまして、いわゆる三軸制御を考えておるという相当高級なものでございます。電話、データ伝送あるいはテレビの放送それから音声の放送、その辺をねらったもので、最も進んでおるものと見ております。そのほかカナダではアニタという一般の通信衛星が上がっております。そのほか、目ぼしいものはイタリアのシリオという衛星、これは十一ないし十二ギガヘルツ−十七、十八ギガヘルツ、その辺のところの周波数帯で、どっちかといいますと実験用の通信衛星でございます、伝搬実験を中心とした実験をいたします。これが一九七五年から六年ごろ米国に頼んで打ち上げようかということでございます。
#337
○辻一彦君 ちょっと発言中ですけれども、時間があまりないので、その詳しいことはいいですから、調査をした結果、帰ってきてどうするのか、前向きにどういうような方針を出していくのか、あるいはどうするのか、それをちょっと簡単に話してください。
#338
○政府委員(千葉博君) 調査の結果は以上にとどめまして、調査団といたしましては、先ほど一番初めに申し上げましたように、各国が熱心に取り組んでおる、そういうことで、いま郵政がやります概念設計、予備設計を見まして、それでこういった外国の衛星の開発状況を踏まえまして、開発計画をつくっていくべきだというような御意向を示しておるわけでございます。
#339
○辻一彦君 まあやられるように見受けますが、そこで時間の点もありますが、何といっても打ち上げるロケットが一番問題だと思うんですが、これをどうするのか。宇宙開発の委員会で打ち上げのロケットの見通しについて、どういうように考えておられるのか、その点。
#340
○政府委員(千葉博君) 簡単に申し上げますと、N計画のいわゆるNロケットでは、これはまあ百キロから三十キロ程度のものしか打ち上げできません。これは静止軌道でございます。したがいまして、あのままではこの中容量の衛星を打ち上げることはむずかしいと思います。このNのあとのいわゆるポストNのロケットも、今後、今度の計画の見直しでいろいろ考えられます。と申しますのは、Nのロケットを改良すれば二百ないし二百五十キロ程度のものは打ち上げられるようなロケットになるというような技術的な点がございますので、そういったものも含めまして、さらに米国に頼んで打ち上げるということも含めて、見直しまでに検討される、そういうように考えておるわけでございます。
#341
○辻一彦君 五十一年度にポストN――まあ二百か二百五十キロを打ち上げられるロケットが開発される見通しであり、やられると思うけれども、これがうまく進まないという場合に、片方では五十一年に打ち上げたいと言っているが、ロケットの推力がなかなかそこまでいかないということがあれば、どうする考えなんですか。
#342
○政府委員(千葉博君) いまのような前提でございますと、これはもう外国に、特にまあ米国に頼む以外はないと、こういうようにいま考えております。
#343
○辻一彦君 これは私は原子力の問題にも頭を突っ込んでおりますが、西ドイツの科学技術の開発を見ても、やっぱり自前の科学技術というものを確立しなければ、外国から導入するのはわりと手っとり早いけれども、しかし長い目で見たときに非常に問題がある。そういう点で、片方では急ぐ、それに間に合うようにやらなくちゃいかないむずかしさがありますが、最大限の努力をして、この五十一年度に自前の国産のロケットで打ち上げるようにしてもらわなくちゃならない。そうなりますと、やはりよほど宇宙開発委員会のほうにも力を入れてがんばっていただかないといかないと思うのですね。
 そこで、郵政大臣、まあできなければアメリカのを頼めばいいと、こういうことじゃなしにね、やっぱり国産ロケットを何としても完成をさして、それで打ち上げる、そのためには、いろいろな意味の宇宙開発委員会に対するバックアップが私は大事だと思うのですが、その点で、郵政大臣、郵政省としても全面的なバックアップ、支持、協力をされる考えであろうとは思いますが、その点の御見解をちょっと尋ねておきたいと思います。
#344
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘のとおりだと私は思います。やはり国産の技術でもって大型ロケットを開発いたしまして宇宙衛星を打ち上げるということは、やはりこれは大切なことだと思うのでございます。
 しかし、私は、私見に類するかもしれませんけれども、原子力の開発の過去の例から考えてみましても、やはり外国から技術を導入し、それからプラントも輸入し、それから核燃料も輸入をいたしまして、そうして日本は原子力の開発を行ないました。そのことがもとになりまして日本の原子力開発というのが急速に進み、今日では日本独自の方式による開発も研究されまして進められておることは御承知のとおりだと私は思うのでございます。
 で、先ほど来、事務当局が御説明申し上げましたように、この宇宙衛星の開発につきましては、世界各国がいま盛んにその打ち上げに非常に熱心であります。そうして、これを急速に進めようといたしております。そういたしますと、宇宙空間における権益には限界があるのであります。この権益を一日も早く確保したい、これが私たちの考え方の一つでございます。
 それからもう一つは、通信需要が増大をしてまいりますから、この通信需要の増大に対処するためには、何といたしましてもわが国の技術によって星を一日も早く打ち上げて、この通信需要を満たしたい。こういうような考え方がありまして、五十一年度を目途にしてということを要請いたしたような次第でございます。
 この点につきましては、長年にわたりまして関係機関でもっていろいろ研究――十数年の長きにわたって、先ほど事務当局から御説明申し上げたように、研究がされておるのでございます。郵政省の外郭の機関などにおいてもいろいろ検討がなされておるのでございまして、電波関係におきましてはもう世界に劣らざるりっぱな技術が確立をしておる、かように私は考えておるような次第でございまして、先般、来日されました中国の海底ケーブルの布設団の皆さんも、日本の電波技術はまさに世界随一であるということを私に言明していかれたのであります。おせじで申されたのではないのであります。でき得べくんば、日本と中国との間でともに相協力し合って、アジアの通信網の改善並びに電波関係あるいは衛星の打ち上げ等についても、ともに研究を進めていきたいということを言明していかれたような次第でございまして、そのような現実を踏んまえた上に立って、私たちは、五十一年度を目途にして二百五十キロ程度の中容量の宇宙衛星を打ち上げたい、かように申し上げておるのでございまして、しかし、ここに至りまする間に、ただいまお読み上げになりましたように、宇宙開発委員会をはじめ関係者省庁間の十分の理解の得られるような努力が私に至らなかった点、また今後私も努力はいたしますが、至らなかった点については、私自身非常に反省いたしておる次第でございまして、どうか、きょうも関係省庁の方もおいでになりますが、私たちのこの熱望は、ただ単に所管庁としてこれをどうしても打ち上げたいんだというような考え方だけにとどまらないということを十分御理解をいただきまして、今後とも御協力、御支援を賜わりたい、かようにお願い申し上げる次第でございます。
#345
○辻一彦君 私は、後半のほうはたいへんけっこうですが、いまはそれを論争する時間ではありませんが、原子力についても、その導入がそのまま非常によかったというようにはなかなか言えない面もあろうと思います。一つ事故が起これば、すぐ調査団をアメリカへ送らなくちゃ様子がわからぬと、そういう自前の技術をほんとうに開発をして積み上げなかった場合に起こるいろんな私は問題があろうと思うんですね。だから、そういう意味で、手っとり早いのを入れればそれでよくなるというようにはなかなか言えない点があろうと思いますが、これはきょう論議の主体ではありませんから、これはまあ別といたしますが、宇宙開発委員会におきましても、郵政省においても、五十一年をめどに何としてもやろうと、こういう意欲でありますから、これは非常に大事なことでありますから、ぜひひとつ努力を願いたい、こういうように思います。
 それから、ちょっと私、この問題とは別ですけれども、せっかく郵政省見えておりますので、一、二点だけ、これは福井県における郵便局の職場における若干の問題を一、二だけちょっと申し上げて御見解を伺っておきたいと、こういうように思います。
 一つは、これは福井県の福井市の郵便局でありますが、新しい職員を採用するにあたって、おまえは採用されたならば全逓に入るか郵政に入るか、こういうように初めに聞いて、そして郵政に入った若い人が採用になった。あとで、全逓の皆さんが入らないかと言ってたずねると、逃げて歩かれる。様子を聞くと、そういういきさつがあったということでありますが、こういうことは不当なる労働行為もしくはそれに類似するようなことでないか。こういうことは私は起こらないように、郵政省は通達を再三もうされておると思いますが、末端でこういう具体的なやはり事実があるということ。
 それから、もう一つ。まあ、たいへんささいなことですが、たとえば経費が若干あるというので職員の研修が行なわれる。そうしますと、全逓所属の諸君は一日旅行−日帰り、それから郵政所属の諸君は一泊二日、こういう形で差別がされるということは非常に問題があると、こう思いますが、あげればたくさんそういう問題がありますが、この二つの点について、こういうことがなお末端においては起こっているという事実を指摘して、これに対しての見解を伺いたいと思います。
#346
○政府委員(北雄一郎君) 御指摘の具体的な事実につきましては存じませんが、御指摘のようなことの可否でございますが、当然こういったことはあってはならないことと私どもは思っております。思っておりますのみならず、実は昭和四十五、六年ごろにそういった問題があるという指摘が関係の組合のほうからもございましたので、私どもといたしましても、そういったことがあってはならないということを詳細にわたりまして下部へ通達しております。たとえば昨年の六月あるいは昨年の暮れにも、そういった採用時の組合所属の問題、あるいは職員である者の組合の所属によるいろいろな取り扱いの差別の問題、そういったことがあってはならないと、そういうことで方針ははっきりしておりますし、また、そういったことで下部へ通達しております。少なくとも全国的に見まする場合に、そういった問題についての苦情というものは減っておるというふうに私理解します。今後ともこういった点について間違いのないようにつとめてまいりたいと思っております。
#347
○辻一彦君 減ってはいるが、やはりあるということは事実なので、こういうことが起こらないようにぜひしていただきたい。
 もう一つ、これは事態にも問題がありますが、職場でミスがあった場合に、いま言ったように、両者に処分等で大きな差がつけられている。これはいい話じゃないんですがね、たまたま切手を張るのが四枚だけ何らかの事情で落ちた郵便物があった。それに対してこの全逓の諸君に十ヵ月の減給というんですね。これはちょっといいことではないから、きびしくやればそういうことになるのかもわからないが、ずいぶん差別的な処置のしかたでないか、こう思いますが、この点どうですか。
#348
○政府委員(北雄一郎君) ただいま御指摘の具体的事実につきましても、私、いま初めて伺ったわけでございますが、同じ非違に対しまして、当然その組合の所属がいかにありましょうと同様の処分があるべきであるということはもちろんであります。ただ処分いたします場合に、むろん組合の所属とは全く関係ございませんけれども、平素の勤務成績がどうであるとかというようなことは情状として働くことは、これは通例あることでございますが、いやしくも組合の所属によって処分に軽重があるということは絶対にあってはならないと、かように思っております。
#349
○辻一彦君 これは数え上げると非常にこまかい職場の問題がたくさんありますが、予定の時間が過ぎておりますから詳しくは申し上げませんが、十分郵政大臣のもとでそういう通達がされて、現在はこんなことはもうあっちゃならないことなんですが、しかし残念ながら減ってはいるけれども、往往にしてそういうことが起こっている、こういうこともあるわけですから、この点、ひとつ十分徹底していただいて、こういうような職場に不明朗な形が残らないように大臣のひとつお考えを一言伺って、終わります。
#350
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘の点は、まことに大切なことだと私は思います。人事上の措置にあたりましては、所属労組の別によって差別は絶対あってはならないということを通達もいたしておりまして、それから会議等でも厳に戒めているところでございます。私は、就任以来、この点につきましては十分留意をいたしておるような次第でございまして、今後とも御指摘の点につきましては徹底していくように、私の考え方が徹底してまいりまするように努力をいたしたいと、かように考える次第でございます。
#351
○主査(森中守義君) ちょっと予定の時間がもう終わりましたが、先ほど宇宙開発の問題が出ていますので、私から二、三問お尋ねします。
 先ほど、大臣から電波権益を守りたい、確立する、で放送・通信衛星を五十一年に上げる、こういうことのようです。ただ、在来の経過をずっと承っておりますと、一体、政策決定が行なわれているかどうか、たいへん疑問だと思いますね。四十四年に事業団ができ、それから四十五年に基本計画ができて、自後毎年見直しをやっている。もともと見直しというのは一体どういう意味なのか、少なくとも腰が落ちついていない。ということは、やっぱりさっきお話もあったように、ロケットを自国で開発するのか、しかも開発の経過というものが一体N型がどうなっているかというやや不安定要素が非常に強い。そういう意味で今回の吉識調査団にかなりの期待を持っているのですがね。そこで、ほとんど例年のように見直しをして計画の基調になるものが定まらぬというところは、電波権益を確立しようという見方からすると非常に問題があると思う。由来、宇宙開発委員会というのは総理の諮問機関のようですがね、つくられたものが一体閣議決定ということで政策決定になっているのかどうなのか、これがどうも私はよくわからないんですが、技術庁でも、郵政大臣でもどちらでもいいですが、どうなんですか。
#352
○政府委員(千葉博君) まず第一点のこの計画の見直しでございますが、これはそう毎年毎年やるようなんでは非常にぐらぐらしているんではないかという一点、そのあとこの閣議決定、この二つの問題だと思います。
 まず、この見直しはどうしてやるのかといいますと、宇宙開発委員会ができ上がりましたときのいきさつをいろいろ調べてみますと、要するに宇宙開発は非常にスピードがあって非常に動きやすいものである、そういったものに追いつくのには、基本計画は立てておくけれども、いろいろこまかい点を毎年見直して、直していく必要があるという認識のもとに、あまりにも固定化してしまうとかえってまずいという認識のもとにスタートして、四十五年の計画ができております。自来、基本的な線は、見直しは今度しましたけれども、変わっておりません。
 先ほど申し上げましたように、衛星を五十年から五十二年の間に四つ上げるのだ、最後は静止通信衛星、これは小型で百キロ程度のものでございます。その前には電離層観測衛星、あとは二つの実験用の衛星を上げるということで、その打ち上げるものはN型のロケットである。これはソー・デルタタイプのものを技術導入するのだ、こういう太い線は変わっておりません。
 それで今度の見直し、四十七年度の見直しで初めて気象衛星が外国からの要請で入ってきた、その点が大きな変化であったと思います。
 そういうことで、四十八年度の見直しは、これはどちらかといいますと、いわゆる五十二年以降のものまで、計画まできめにゃいかぬということになってきます。その辺が今度大きく変わる。四十五年に匹敵するようなものは四十八年に見直されて出てくる。ですから本格的ないわゆる見直しと申しますか、改定と――いままでのはどっちかというと追加・修正程度でございます。この四十八年に行なわれるかといま思いますが、これは委員会でこれから夏、秋ごろまでかかりまして、この見直しが行なわれるかと思います。そういったような状態がまず第一点でございます。
 第二点の、宇宙開発委員会の計画は、閣議決定して、あと政府の中で徹底していかないと、いわゆる電波権益その他の問題との関連もはっきり出てこないのじゃないかという御指摘でございます。
 私のほうからは、電波権益のことは所管ではございませんので――。この閣議決定かどうかという点は、やはり閣議には報告いたしております。それで、内閣総理大臣は、各省に対しまして、この計画の線に沿って各省の施策を講ぜられたいということを文書で通知いたしております。そういった点で周知徹底しておるわけでございます。決定まではしておりません。これが実態でございます。
#353
○主査(森中守義君) ちょうど事業団設立の段階で、四十六年には第一回の静止を上げようと、たまたまそのときにインテルサットの地域衛星の問題で大もめしたことがありますね。それと、ロケットをアメリカが供与する、そのためには機密保護的なものをつくれというクレームがついて大騒動した時代がありましたよ。そのときに第一回は四十六年静止衛星と、こういうように言われておったのですね、それが四十八年度にずれ込んだ。しかも先ほどの御説明でおおむねわかりましたが、通信・放送の場合には、これは研究の域をやっと脱却したということであって、開発に踏み切ったということではない。しかもいま言われるように、静止百キロ、しかも電電公社あたりでいま想定されておるのは二百五十キロ、四千回線という。しかもそういうものは、いま上げられている商業衛星等とはとても比較にならない。相当容量の大きいものに持っていかないとだめじゃないか、実用段階に入った場合ですね。そうなると、Nの開発がどういう形のものに発展するかはかなり疑問だと思うのですね。でそういうところに、郵政は災害通信を確保したい、離島通信を確保したい、放送は権益をこの際確保したい、難視聴を解消したいという、いわば差し迫った問題として、昨年の夏から秋にかけまして、もう待っていてもしようがない、自前でやるのだ、場合によっちゃNASAに持っていってもらうのだと、こういうようなしびれを切らしたような感じが非常に濃厚なんですね。そこで、いま開発委員会あるいは技術庁の姿勢からいって、そういう対応策がとれるかどうか、これが一点。
 それと、実際の仕事をしていく事業団――さっきからいわれる気象衛星、通信衛星、放送衛星、三つを目下の予定どおりにプロジェクトをつくっていく場合でも、約五百億の財、源を伴うわけでしょうね。それをいまの宇宙開発事業団で消化できるのかどうなのか、こういう基本的な問題も一つ残っていると思うのです。どういうようなお考えですか。
#354
○政府委員(千葉博君) ただいま御指摘の前段の件でございますが、非常にたまが重くなってくる、これに対してロケットがとても間に合わないのじゃないか、従来期待していたとおりにはなかなか開発してくれぬ、こういう点でございますが、いまのNロケットは従来と違っていわゆる大幅な技術導入の上に立っておりまして、しかもそのロケットは世界でも有名な、いま使われておるロケット、ソー・デルタでございます。それ日本の開発の第二段目が入っておりますけれども、したがいましていま順調に進んでおるわけでございます。そういった点で、従来と違って、これは五十年から打ち上げが始まりますけれども、いまのところでは、その予定の線の上を進んでおるという現状でございます。
 それから第二段の、さらに重いものについてはどうかという点につきましては、いわゆるN2号のロケットにつきましては、四十八年度の見直しの際に、これを明確にするということで、いま委員会で検討を進めております。
 それから、全部で五百億ぐらいになるだろう、事業団でやり切れぬじゃないかという、御指摘のとおりでございます。その点につきましては、これは実は委員会におきましても、現在関係各省に対しまして、向こう十年間に、どういったようなたまを、どういったように打ち上げてはしいのか、そういった点をいまいろいろ伺っておるわけでございます。それで、それが出てまいりましたあと、この計画の見直しにはっきり入れるために、具体的な計画を作成するための検討を、各省の申し出を、ペースにして行なうということにいたしております。それに、当然、事業団の体制もあれでいいかどうか。特に人の問題が問題となります。それから技術導入がこれは入るかどうか。この辺は、ある電気会社の社長さんは八割導入しなければ困りますというようなことも言っておりますので、非常に技術導入は大きなファクターになるかと思います。したがいまして、これが大きくできると、事業団の負担は軽くなるわけでございます。そういった点も踏まえまして、秋ごろまでには検討して明確な線を出そうというところにあります。
#355
○主査(森中守義君) 三月でしょう、もうすでに四十七年度の見直しが終わった。また一年待つのか、中間的にもう一回見直すのか、それはどうなんですか。四十七年度の見直しをことしの三月終わったでしょう。そうなると、いよいよ開発に踏み切るんだ、新たな方向をつくろうということになると、一年持つんですか、それとも、いま秋ごろと言われるが、その時期でもう一回見直し決定をやるんですか。
#356
○政府委員(千葉博君) その点は、四十八年度に見直しをする――四十八年度の期間は四月から来年三月末ですけれども、なるべくこの秋ごろまでにはっきりした線をまとめて出そうという、いま見当でございます。
#357
○国務大臣(久野忠治君) 主査にいまさらあらためて御答弁申し上げなくても、よく御存じのとおりだと思うのでございますが、静止衛星打ち上げの宇宙空間というものは無限ではないわけであります、有限であります。そうして世界各国が競ってアメリカのロケットなどを使って、そうして打ち上げようといたしておるわけでございますから、この有限でありまする権益を確保するためには、何としてでも五十一年度を目途にして、開発を行なうということが日本の国益のために必要ではないか、私はそう考えまして、本年度の予算要求の際に、四十一億五千万円という予算要求をいたしたのでございます。ただ単に予算をたくさんとろうとか、仕事を多くやろうとかいうような考え方ではないのでございまして、この点はもう主査特に御存じのとおりでございますから、多くは申し上げませんが、どうか、きょうは各関係省庁の有力な皆さんもお越しでございますが、こうした点等をも十分踏まえていただきまして、ことしの秋ごろには見直しを行なうと、こう言っていただいて、ほんとうに私はありがたいと思っておるのでございますが、皆さんの御協力を得て、この事業がみごとひとつ早期に達成でき得まするように、御支援、御協力を心からお願い申し上げる次第でございます。
#358
○主査(森中守義君) 最後に、調整局長、電電公社もNHKも開発まかりならぬということはないんです、やってならないという規制はないんですよ、やろうとすればできるわけです。ことにインテルサットで地域衛星よろしいという、こういう趨勢にありますからね。それでも、これはひとつ国策の線に沿おうと、しかし離島通信、災害通信、電波権益をどうしても確保するには、もう待てないという、そこまでせっぱ詰まってきたわけだから、何が何でも五十一年には、これはひとつやり上げるという、ことに吉識報告がどういうものになるかわかりませんけれども、まあ問題はロケットでしょうからね、そういうことをよく考えてもらって、ことに国連の決議、ユネスコ宣言等も行なわれて、世界各国が非常に急速に発展しておりますからね、なおひとつ山県委員長代理なり、皆さん方にも、ひとつこういう話もあったということをお伝えいただいて、五十一年にはでき上がるように特にお願いしておきたいと思います。
 大臣も早く閣議決定あたりしてもらいたい。
#359
○政府委員(千葉博君) 御趣旨のことを十分委員長及び山県委員長代理にお伝えいたしまして、鋭意その目標に進むように今後努力したい、こう存じます。
#360
○主査(森中守義君) 以上をもちまして郵政省所管に関する質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後五時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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