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1972/05/10 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 建設委員会 第9号
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1972/05/10 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 建設委員会 第9号

#1
第071回国会 建設委員会 第9号
昭和四十八年五月十日(木曜日)
   午前十時七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     初村瀧一郎君     中村 禎二君
     船田  譲君     上田  稔君
     石本  茂君     熊谷太三郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         沢田 政治君
    理 事
                竹内 藤男君
                山内 一郎君
                松本 英一君
    委 員
                熊谷太三郎君
                小山邦太郎君
                古賀雷四郎君
                中津井 真君
                田中  一君
                中村 英男君
                西村 関一君
                二宮 文造君
                高山 恒雄君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       建 設 大 臣  金丸  信君
   政府委員
       林野庁長官代理  平松甲子雄君
       建設大臣官房長  大津留 温君
       建設省計画局長  高橋 弘篤君
       建設省道路局長  菊池 三男君
       建設省住宅局長  沢田 光英君
       自治大臣官房審
       議官       森岡  敞君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       沖繩開発庁振興
       局振興第一課長  加瀬 正蔵君
       大蔵省主計局主
       計官       藤仲 貞一君
       大蔵省主税局税
       制第二課長    渡辺 喜一君
       農林省構造改善
       局建設部開発課
       長        木村  勇君
       林野庁業務部経
       理課長      小野 重和君
       通商産業省企業
       局沖繩国際海洋
       博覧会管理官   中沢 忠義君
       通商産業省化学
       工業局窯業建材
       課長       原野 律郎君
       運輸省海運局定
       期船課長     深川  弘君
       自治省行政局行
       政課長      砂子田 隆君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (建設資材の確保等に関する件)
○道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(沢田政治君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨九日、船田譲君、石本茂君及び初村瀧一郎君が委員を辞任され、その補欠として、上田稔君、熊谷太三郎君及び中村禎二君がそれぞれ委員に選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(沢田政治君) 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○松本英一君 昨年の十月以降、木材の暴騰をきっかけに、鋼材、セメント等、一連の建設基幹資材が高騰し、これがため、中小建設業者あるいは五人、十人を持っておる一人親方、そうしてマイホームの願いを込めていた庶民大衆にまで甚大な被害を与えておることは、これまでの衆議院、参議院における各委員会の席でも質問があり、御承知のことと存じます。鹿児島では三十六歳になる四、五名の弟子を持った親方が資金繰り、木材の高騰等に悩み抜いて首をつって自殺をいたした事例がございます。三十六歳にして四人の子供を残しておるということは、これは幼い子供であるということと理解をしなければなりません。大阪ではマイホームの夢がくずれた主婦の自殺、名古屋では結婚するために新築中の家屋を完成することができずに若い男性の自殺、また福岡でも一人親方が資金繰りに困り、夫婦そろって蒸発をしたため、残された中学二年生の子供が一週間後には手を切って自殺未遂をするというような悲惨な例がたくさん起こっておることは大臣もよく御理解をされておることと思います。
 今日、木材、鋼材については一応安定をしたかに見えておりますけれども、これはあくまでも高騰をした段階における横ばいの状態であるということをよく認識をしていただかなければなりません。今後、時期的に見て建設工事が最盛期になれば、再び暴騰することも容易に想像ができるのでありますが、木材、セメント、鋼材等の建設主要資材について、需要の対策並びに価格の安定について、政府の具体的施策及び今後の予測について、建設、農林、通産の各当局より御答弁を願いたいと思います。
#5
○国務大臣(金丸信君) 先生の御指摘のようにいろいろ悲惨な状況がかもし出されておるということは私も十分承知いたしております。また、材木にいたしましてもセメントにいたしましても非常に不足しておりますし、材木は鎮静をしたということであって、値が下がったということでないことも十分わかります。そういう中で業者は非常な苦しい営業を続けなくちゃならないということも私も十分承知いたしまして、実は閣議でこのことは発言をいたしたわけでございます。このような状況ですから、いわゆる単価も上げてもらわなくちゃならぬということも考えなければならぬし、いわゆるインフレ条項も適用してもらわなくちゃ困るし、そういうことで閣議でお話し申し上げまして、その了承もとったわけでございますが、どちらにしても、このような状況は異常な状況であるということでありますから、この異常な状況に対応して即応した救済方法を考えなければならぬと、こう考えておる次第でございます。
#6
○説明員(原野律郎君) 先生御指摘のごとく、最近のセメントの価格は全国的な需給逼迫を背景といたしまして、いわゆるセメントメーカーの特約店段階におきまして、ばら物、袋物ともに強含みで推移しております。日銀の卸売り物価指数におきましても三月には前月比二%強の上昇を示しております。ただ、袋物セメントのうちの約一五%、すなわち全体の約三%を占めます末端建材店等におきまして取り扱っております一部の値段につきまして非常に混乱が見られるということも私どもは聞いておりますので、この面につきましては去る四月の十六日から全国七十九カ所に袋物セメントのあっせん相談所を設置いたしまして、いわゆる小口需要者向けの袋物セメントの供給の円滑化をはかっておるところでございます。
 なお、今後の見通しにつきましては、第一・四半期すなわち四月から六月の需要を約二千万トン、四十八年度全体のセメントの需要を八千八十万トンというふうに予想をいたしまして、これの供給をはかるためにセメントメーカー各社におきます設備の新増設等による増強もはかっておりますので、格段の事情の変化がなければ、この六月以降セメントの需給逼迫も逐次鎮静化に向かうというふうに考えておる次第でございます。
#7
○説明員(小野重和君) 私、林野庁の経理課長でございまして、木材全般の価格関係の担当でございませんので、私の範囲内におきましてお答えいたします。
 先生御指摘のような情勢にかんがみまして、農林省といたしましては、昨年来、当面の緊急対策といたしまして国有林材の出荷促進、民有林材の早期出荷の要請、商社に対する外材輸入の増大の要請、米国や韓国等の産地の調査、加工流通業界に対する生産の増大及び価格安定の要請などの施策を講じてきたところでございます。この結果、木材価格は、昨年十二月中旬以降は針葉樹製材等中心に値下がりに転じまして、最近におきましては全般的に弱含みに推移しているところでございます。今後の木材価格の動向につきましては、内外材の供給も増加しておりますので、経済情勢、特に金融動向のいかんにもよりますが、全般的に落ちつきを見せるものと考えております。
#8
○松本英一君 けさの各新聞の第一面には、商社の巨大化を放置できぬとして公正取引委員会は独禁法で実態調査に入るという昨日の高橋委員長の記者会見の模様を一斉に報道をいたしております。わが党の山中吾郎氏が委員長をしております衆議院物価特別委員会に、四月二十日までに提出をされた大手商社の資料によれば、木材だけでもこの一年間に前年の約二十五倍に当たる七十三億の売却益をあげた日商岩井等の報告がなされております。衆議院の物価特別委員会で、商社側は、売り惜しみや意図的な価格つり上げはなかったと繰り返しておりますけれども、その利潤が適正を欠いていたことは、同委員会に参考人として出席した社長たちも認めざるを得なかったのが実情であります。
 マイホームの夢をつぶされてしまった庶民の嘆きをよそに、大手商社は軒並み木材の売却益を大きくふくらませております。もちろん、今日までこれらの商社が木材によって赤字を出していたのも私は承知をしております。昭和四十六年上期下期で三億円の赤字を含んだ売却益しかなかった日商岩井は、先ほど申し上げました七十三億二千七百万の売却益で、金額は一挙に二十五倍にふえております。丸紅もまた四十六年に木材で七億六千五百万の赤字を出したが、四十七年は四十一億七千百万にはね上がっております。住友も同じように、四十六年の六百万円から十七億三千九百万の黒字増へとはね上がっております。売却益の数字は粗利益であって、この中から金利負担、償却を落とすため、そっくりもうけになるものではないと抗弁をいたしましても、これでは、もうかるときには幾らでももうけるという姿勢がありありと見えておるのであります。このような公正取引委員会の動向、衆議院物価特別委員会でのこれらの事実にかんがみて、建設大臣の御意見を伺いたいと思います。
#9
○国務大臣(金丸信君) 私もけさその新聞を読みまして、また、たびたびそういういろいろの状況を耳にするたびに、まことに大手商社がやっておるということについては聞き捨てにもならぬし、また義憤も感ずるわけでありまして、こういう人たちがいま少し国家の使命感というものに立ってやってもらわなければ困る、こういうように私も思うわけでございます。
#10
○松本英一君 林野庁にお尋ねをいたします。
 国有林野事業特別会計の決算についてであります。昭和四十二年収納済み歳入額、支出済み歳出額、具体的な数字は申し上げませんが、差額は二百四十二億八千八百万円の黒字であります。四十三年、同じく二百十三億七千八百万円。四十四年、十三億七千二百万円。四十五年、一億六千五百万円。そうして四十六年度は二百二十五億四千五百万円の赤字になっておるやに承知をいたしておりますが、そのように理解してよろしいでしょうか。
#11
○説明員(小野重和君) そのとおりでございます。
#12
○松本英一君 さすれば、昭和四十七年度の国有林野特別会計の決算は、収納済み歳入額、支出済み歳出額、差額はどのようになっておりましょうか、御説明願います。
#13
○説明員(小野重和君) まだ決算は済んでおりませんもので、正確な数字はまだきまっておらないわけでございますが、四十七年度の国有林野の特別会計の予算におきましては、当初百億円の赤字を計上しておりましたが、現在の見込みでは五十億円の黒字、こういうふうになるであろうということでございます。
#14
○松本英一君 ちょっと待ってくださいよ、百億円の赤字を見込んでおられたとおっしゃいましたね、百億円ですか。
#15
○説明員(小野重和君) そうでございます。
#16
○松本英一君 それは年度当初ですか。年度当初には幾らの赤字を見込んでおられて、年度途中では幾らの赤字を見込まれておったのか、それをはっきりお願いをしたいと思います。
#17
○説明員(小野重和君) 四十七年度の予算編成時におきましては、歳入が千六百五十六億円、歳出が千七百五十六億円、歳出超過百億円。歳出超過と申しますのは、言いかえれば赤字でございます。そういうアンバラ予算、これを編成いたしております。それで、その後、事業の実行にあたりましていろいろな経費節減その他やりましたが、現在の見通しでは百億円の赤字が五十億円の黒字に変わる。これは歳入面で木材価格の高騰等がありまして百億円、歳出面でいろいろな経費節減で約五十億円、そういうことで百億円の赤字が百五十億円、まあ、いわば好転いたしまして五十億円の黒字、こういう状態でございます。
#18
○松本英一君 大臣、いま林野庁からの説明のように、百億円の赤字の見込みが五十億円の黒字だという説明であります。私はそれより以上にまだ見込んでおったわけであります。いまさっき数字を読み上げて御説明を申し上げましたように、四十二年から黒字がだんだんだんだん減ってきております。そうして四十六年には一挙に二百二十五億円という赤字が出ております。したがって、年度当初においては少なくとも二百億円あるいは二百五十億円の赤字の見込みがあったのではないか。そうして年度途中においては百七十億円ぐらいの赤字が予想されたのではなかったかと思っております。この国有林野事業の経営の悪化は、これはいまの説明では数カ月にして黒字に転じたということであります。木材価格が夏ごろまでは低迷を続けてまいりましたために、私が申し上げました年度途中における赤字額は百七十億円ぐらいと推定をしておったのであります。国有林野事業は国鉄、健保、食管、いわゆる米の三K赤字に続いて、四K赤字の一つに再び転落する見通しを立てておりました。八月ごろから木材価格が上昇し、特に十月からかつてないテンポで暴騰をし始めました。これによって販売価格が著しく上昇し、国有林野事業の収入はこの赤字の修正の見通しを大幅に上回って、赤字を解消すると同時に、国有林野事業は木材価格が高騰した分で、いま林野庁からの答弁をすなおに聞いてみましても百五十億円の金をかせぎ出したことになっております。このような一面では商社、あるいは国においては林野庁では、このような黒字を出して、マイホームの夢はつぶされ、中小建設業者あるいは零細業者の犠牲の上に立っておるこの事実に対して、建設大臣の御見識を伺いたいと思います。
#19
○国務大臣(金丸信君) まあ建設大臣ということでなくて、政治家として私は先生の話を受けとめまして、御質問に答えたいと思うわけですが、林野庁のシステムは、いわゆる時の材木の値段、によって値段をきめるということでございます。ですから、時の値段が高ければ高くなる。しかし、私はそれでは話が逆だと思います。むしろ、この時代に林野庁は、いわゆる国の材木を赤字などは出たってかまわないという考え方で出すことが、この木材の引き下げの要因をつくる私は大きな手だてになるんじゃないかと、そういう意味で閣議でもこの話は出ました。総理は、この赤字なんぞは出たって問題じゃないじゃないかということも言っておりますが、私はかくあってしかるべきだと、このように思います。
#20
○松本英一君 自治省と建設省にお尋ねをいたします。
 戦後初めての、これら一連の建設基幹資材及び労務賃金の異常な値上がりに加えて、セメント、生コンの需給の逼迫がいまや全国的に波及をして、中小建設業者はこの五月から六月、七月にかけて倒産をしなければならない、あるいは倒産をしたものを含めて、この事実は御承知のとおりであります。建設業の全国的組織であります全国建設業協会はもとより、各地方における建設業協会よりも窮状を訴えて各方面に陳情をいたしてまいりました。いまや建設業界は非常事態であるといわれております。中小建設業者のことばをかりて申すならば、まさに恐怖の時代と言っております。セメント、木材等の値上がりによるこの中小建設業者の資金繰り悪化を救済するために、地方公共団体の前払い金の交付率を国並みの四〇%まで引き上げるよう、自治省、建設省、両省が協議して、直ちに具体的な措置を講ずべきと考えておりますが、建設省、自治省のこれに対する御見解を伺いたいと思います。
#21
○政府委員(大津留温君) ただいま御指摘の諸資材の騰貴に伴います国なり地方公共団体の発注工事の施工に関連いたしまして受注業者がたいへん苦労しておる、困難しておるということは、われわれも十分承知しております。そこで、それを解決する方法といたしまして、これから発注いたします事業は今日の価格に基づきまして積算、発注いたしますからそれはいいといたしまして、前年度に発注いたしたものをいろんな事情で本年度に繰り越しておるという工事があります。こういう契約をした後に諸物価が上昇したものに対してどういう扱いをするかということが一つの問題だと思います。これにつきましては、先ほど建設大臣が御答弁申し上げましたように、本年度に繰り越されたものが、残工事につきまして現在の価格との値開きが相当あります場合には、契約に基づきましてこれを更改するという方針でいまやっております。
 それから、もう一つの前払い金の増額につきましては、先般の予算委員会の分科会で高山委員から御質問があり、それにお答えした問題でございますが、国の場合は発注いたしますと四割の前払いをいたします。これをもとに資材や労務の手当てをいたしますならば、契約期間中の価格の変動につきましても対応できるというふうに考えられます。地方公共団体によりましては、この前払いがまちまちでございますが、中には前払いを行なわない自治体もございます。しかし、この最高限度が自治法によって三割ということになっておりますので、これは国と同様に四割まで引き上げてしかるべきであるというふうに私どもは考えまして、かねて自治省に御相談申し上げておるところでございます。自治省におかれましてもその必要性については御認識いただき、いろいろ御検討いただいておるわけでございますけれども、まあ自治省のほうからその点は御答弁いただく筋合いでございますが、今後におきましてもその実現に両省協力して当たりたいと考えます。
#22
○政府委員(森岡敞君) 諸資材等の値上がりによりまして各種の公共事業の実施が非常に困難に立ち至っておるということ、御指摘のとおりでございます。で、各県なり市町村からそういう訴えを私ども非常にひんぱんに最近伺っておるわけでございます。先ほど建設省のほうからお話がございましたように、四十七年度から四十八年度に繰り越しましたもの、あるいは四十八年度実施分などにつきまして、一体この物価騰貴に対応してどういう措置をとるべきであるかということを、関係省庁にそれぞれ私ども適切な措置を講じてもらうように要請いたしておるわけでございます。いろいろな方式が出てまいるのだろうと思いますし、また諸資材の状況も現時点の実態がそのまますべっていくというわけでもない。その辺のところをにらみ合わせながら、建設省もございますれば、文部省もございます、厚生省もございます、それぞれの補助事業につきまして、地方団体が円滑に事業実施をできますように、具体的な方策について各省庁に要請をいたしており、まあ、その結果をもちまして私どもも各地方公共団体に対しまして適当な指導をいたしてまいりたい、かように思っておるわけでございます。
 なお、前金払いにつきましては行政課長からお答えいたさせます。
#23
○説明員(砂子田隆君) ただいまお話がございましたように、前金払いの問題というのは、請負業者が工事施工に要する資金をどういうふうに調達をするかということにかかっておりまして、先ほど大津留官房長からお話がございましたが、自治法の施行令の中で現在三〇%ときめられておりますのはすでに御案内のとおりであります。お話のございましたように、関係団体なり、そういうところからも早く前金払いを四〇%にしてくれというお話も見えております。私たちもそのお話を聞いております。ただ問題は、国のきめ方と若干、公共団体のほうの前金払いのきめ方が御承知のとおり違っておりまして、予決令の中で、大蔵大臣、各省大臣が協議して前金払いをきめられる方式を各省はとっておりますが、たまたま公共団体については地方自治法の施行令できめている、政令できめているという関係がございまして、この政令の改正に関連をいたしまして、私たちのほうもある程度国並みに弾力的にこれが運用できるような方法も同時に考えるべきだというふうに、いま検討の最中でございますので、なるべく御期待に沿うような方向でこれを改正いたしたいというふうに考えております。
#24
○松本英一君 いま大津留式答弁を久しぶりに聞かしていただきました。私がこれから質問をしようとするのを前段のほうで答えてくれました。
 「公共事業等の事業執行について」、いま大津留官房長から答弁がありましたように、「年度内に消化不能の事業については、必要な繰越し手続について財政法等法の定めるところに従い、遺憾のないよう措置」をされたい。「なお、一部の地域においては、受注者の責に帰せられないセメントその他の資材不足による事由で工期内に工事を完成することができない事例がみられるが、このような事例は工事請負標準契約書第十七条に定める工期の無償延伸の条項に該当する」という通達によって認めていただきましたことは、これは感謝を申し上げておきます。
 今回の建設業法の改正に伴いまして、建設工事標準請負契約約款も、「公共工事標準請負契約約款」と改正をされて、その内容自体も業法改正の趣旨に沿って、建設工事の請負契約の当事者は、おのおのの対等な立場における合意に基づいて、公正な契約を締結し、信義に従って誠実にこれを履行しなければならないとしております。これは従前の片務性を是正し、対等な立場で契約関係を樹立し、双務性に移行すること等により、建設工事の適正な施工と建設業の健全な発展を目的としておられることは、私たちも高く評価をいたしております。
 しかし、その中の価格変動条項、一般的にいわれるスライド条項についてお伺いをいたします。旧約款第十九条に「(賃金又は物価の変動に基づく請負代金額等の変更)」として、「(A)」及び「(B)」の第三項に、「甲又は乙は、工期内にインフレーションその他の予期することのできない異常な事由の発生により、請負代金額が著しく不適当となったときは、相手方に対して工事現場の実情を参しゃくして請負代金額又は工事内容の変更を求めることができる。」と規定されておりますが、改正された新約款第二十一条に同じく「(賃金又は物価の変動に基づく請負代金額の変更)」として、その第六項に、「工期内にインフレーションその他の予期することのできない特別の事情により賃金又は物価に著しい変動を生じ請負代金額が著しく不適当となったときは、前各項の規定にかかわらず、甲乙協議して請負代金額を変更するものとする。」と規定されております。この新旧約款を比較して、次の諸点についてお伺いをいたします。
 旧約款に「インフレーションその他の予期することのできない異常な事由の発生により、」とあったのを、新約款では「特別の事情により」と改正されておりますが、具体的にどのように解釈をいたしますか。
#25
○政府委員(高橋弘篤君) 昨年の十二月、中建審の勧告によりまして、先生のただいまおっしゃいました新しい約款が勧告されたわけでございます。この内容は先生いま御指摘のとおりでございますが、大体この新約款、旧約款も、ただいまの工期内におけるインフレ条項という点につきましては大体同じものの考え方でございます。この原則は、短期契約の場合におきましては先生の御指摘のとおり、契約の両当事者が対等な立場で信義、公平の原理に沿ってこの協議をするというところにあるわけでございまして、私ども、多少文言が違うわけでございますが、大体ものの考え方は同じだ、つまり、いわゆる事情変更の原則をこの約款上に明文化したんだというふうに考えておるわけでございます。その対等な立場におきまして信義、公平の原理に基づいて協議をお互いにする、その協議のしかたなり条項の適用につきましては、その契約をいたしましたその時点での契約内容その他のいろんな事情を十分勘案して、たとえばその物価変動の実態であるとか、契約の内容であるとか条件がどうであるとか、そういうことを具体的に十分参酌いたしまして、そうして慎重に協議をするというふうに解釈いたしておる次第でございます。
#26
○松本英一君 局長、約款の内容については、もうあまりごちゃごちゃ討論をしても、大体同じということにわたし理解をしておりますが、一つだけお尋ねをしておきます。
 旧約款第十九条で「(A)は短期契約に」、「(B)は長期契約に」と規定しているのみで、これには現実的にその期間の区分が不明確であるため、新約款で第二十一条第二項に「十二月を経過した後」として、その区分の基準を明示されたものと私どもは理解をしておりますが、そうだとすれば、長期契約の場合、一般にいわれる、いわゆる足切り率を、旧約款では百分のゼロ、新約款では百分の三と具体的に数値で示されてありますが、当然、足切り率を上回った場合にのみ請求ができると思います。が、新約款第二十一条六項の場合は特に規定をされておりませんが、足切り率は適用されないものと理解してよろしいでしょうか。
#27
○政府委員(高橋弘篤君) 御質疑の内容、御趣旨のとおりでございます。
#28
○松本英一君 通産省のほうにお尋ねをいたします。
 現在セメントの逼迫に対処されるために、中曽根通産大臣は韓国大統領に要請をされて、韓国からセメントが輸入されるということを聞き及んでおります。また、韓国のセメント業者から、あるいはタイから、フィリピンから、台湾から、それぞれの商社を通じてわが国に輸入をされるようになっております。で、今日までの事例では四日市港、堺港、宇品、その他のところに入るようになっておりますようですが、四日市にはすでに入っておりますということで、これは袋物で四十キロ幾らで出される用意があるのかどうか、それについての御説明を願いたいと思います。
#29
○説明員(原野律郎君) 御指摘のように、中曽根通産大臣と韓国の金国務総理との話し合いによりまして韓国から輸入されておりますセメントは、四日市港にすでに三千トンが陸揚げされ、販売されております。現在その販売価格は岸壁のトラック渡しで一袋当たり約四百五十円、末端販売店渡しで約五百円ということが予定されております。それから、その他御指摘のごとく堺港、宇品、東京あるいは大阪というような各港に逐次袋物が入ってまいる予定になっておりますが、これらの各地区におきます販売価格は、各港の混雑の状況、あるいは荷役人夫の調達の状況等によりまして、若干それぞれ各地における価格には差異が出てくるかと思いますが、大体五百円前後でもって販売できるものと考えております。
#30
○松本英一君 それでは一袋四十キロ、五百円ですね。
#31
○説明員(原野律郎君) はい。
#32
○松本英一君 五百円から五百五十円ですか。
#33
○説明員(原野律郎君) 大体五百円から五百五十円と見ていただければ間違いないのではないかと思います。
#34
○松本英一君 国の直轄工事で、セメント一袋四十キロで幾らの積算単価を組んでおられますか、わからなければトン当たりでもけっこうです。
#35
○政府委員(大津留温君) 直轄工事の場合は大体大型工事が多うございますので、バラで買うケースが多いと思います。で、この単価は発注時、つまり契約締結時におきます時価というのが原則でございまして、そのときにおいて知り得た最新の統計資料に基づいて、トン当たりの単価を積算しております。いまその数字はちょっと持ち合わしておりませんが……。
#36
○松本英一君 大臣、数字が出ないとはっきり質問ができないんですけれども、もう大臣も衆議院では建設委員長もなさっておられますし、第一次田中内閣でも筆頭の大臣候補であったんですから、セメント一袋が幾らぐらいか、よく御承知だと思います。住宅公団のセメントの発注価格は四十七年、去年の十一月では二百八十円であります。そして四十八年四月では三百十円であります。そして、いま韓国から入ってまいりますセメントは先月二十六日に佐世保港に入ってまいりました。これは一袋五十キロの場合でありますので、日本の一袋四十キロ三百十円を換算しますと三百八十七円五十銭になります。そして韓国から入ってくるこのセメントは、いま通産省の御答弁のように五百円か五百五十円であります。ところが直轄のセメントはいま三百十円であります。佐世保に入ってきまして、これを九州各地に分けてやりますけれども、これは一袋五十キロ、七百三十五円、それを取りに行く輸送賃を含めますと一袋五十キロで千円をこします。三百十円の積算単価で千円のセメントをどうして使うことができるのかどうか、大きな矛盾を感じます。このようなことが、建設業界、特に中小建設業者や零細業者を圧迫しておるゆえんのものはここに起因をしております。いま大津留官房長の答弁では、建設物価版あるいは積算資料報とか、日銀の物価指数とかいうことを言われますけれども、それらの数値によって出されますものは、これは前の月のものを出しておるんです。木材が熊本営林局で、去年の十一月、十二月にさし値を発表できなかったのは、きのう上がって、きょう上がって、またあした上がるという、この大きな変動に由来をしております。三百十円の価格で千円も出さなければ買えない韓国のセメント、これはどう考えますか。
#37
○国務大臣(金丸信君) まあ、いろいろ先生のおっしゃることわかるわけでございますが、単価が上がったという立証がはっきりしたものについては、これはたとえて韓国から入ったものはこれこれの値段だと、こういうことで、これは単価の是正をしてやらなくちゃならぬだろうと、こう私は考えております。
#38
○松本英一君 中曽根通産大臣の御苦労はわかるのですけれども、韓国から入ってくるセメントは凝結時間が長いのです。強度も違うのです。日本の八〇%なんです。フィリピンから入ってくる、タイから入ってくるのは六〇%です。しかも酸化マグネシアが多い場合は亀裂がくるのです。だから仕上げなんかには使えない、目地には使えない、そういうものをよく理解をしていただいて、そのような措置をとられるならば、万全の措置をとられるような、いろいろな研究をなさってやるべきが至当だと私は考えております。ただ言っただけで言いっぱなしならば、何にもこれは役に立たないし、予定価格よりも三倍の金を出さなければ買えない実情です。四千万や五千万の資本金の会社の社長が、三十袋、五十袋自分で買いに出かけなければならないような事態を十分御承知をしていただきたいとお願いをしておきます。
 いまさっき御質問いたしました変動条項、スライド条項に基づきまして、ある地方公共団体において次のようなことを実施をいたしております。時間がございませんので、省略――簡単に申し上げますが、請負契約における、事情の変更に基づく請負金額の変更について、残工事とは、原則として十月十五日から以後の工事とする、著しい物価の変動の中には、鋼材、型ワク、木材、合板、木製建具の五品目及びこれに関連する労務費とする、上記の変動指数の算定基準は、昭和四十七年十月中旬より昭和四十七年十二月中旬までの間に施工されたものについては昭和四十七年十二月、昭和四十七年十二月中旬以降の残工事については昭和四十八年二月の指数をそれぞれ採用する、そのほか前払い金の取り扱い、金額算定の基礎資料、直接工事費の変動幅等々をきめて、三月末にこれを実施しておる地方公共団体があります。これについて、この地方団体の措置を私ども中小建設業者は大いに称賛をしておりますが、建設大臣はどのようにお考えでありますか。また自治省はどのような見解をお持ちであるか御答弁を願います。
#39
○国務大臣(金丸信君) 私も大阪府、大阪市で実施しておるというお話を聞きまして、まことに適切な、時宜を得た方法である、ことに大手業者にはこれを適用しないということでございますから、まことに時宜を得た方法をとったと、こう思うわけでありまして、かくあってほしいと、こう願っております。
#40
○政府委員(森岡敞君) インフレーションその他の事情によりまして工事請負代金に変更を加えることができるという約款の規定、これは申し上げるまでもなく発注者、請負者協議をしてきめる、こういうことでございます。したがいまして、各発注者それぞれ地方公共団体、地方自治体でございますから、それぞれの判断でいろんな状態をおもんぱかってやるということに相なろうと思います。ただ、先ほども申し上げましたように、地方公共団体が単独事業としてみずからの財源のみで実施いたします場合と、それから政府の国庫負担あるいは補助を得て実施いたします場合、やはりその間に経費の持ち方が違うわけでございますので、私どもは必要な場合にはそういう措置も必要だと思いますけれども、しかし同時に、それが国庫補助負担事業であります場合においては国においてどのような適切な措置を講ずるかということをあわせて考えてまいらなければならない。地方が単独で実施いたしますものにつきましては当然必要な措置をそれぞれ自主的に講じていく、こういうことであろうかと思います。その点はどうしてもひとつ問題として今後十分政府として検討しなければならぬ問題である、かように思います。
#41
○松本英一君 公共工事標準請負契約約款の中にも、あなたがいま答弁をなさっておるような協議の事項はあるんですよ。甲と乙、発注者と受注者の協議というのは、これは書いてあるだけなんです。協議ができますか。受注者が発注者に値段が上がったから上げてくださいと言えば、地方公共団体でも発注者側はしょっちゅう指名停止というものを武器に持っているんです。口に出さなくても指名停止という暗黙の力を持っているんですよ。しかも、これの中には、さっき質問しましたように十二カ月というのがあるんです。それじゃ十二カ月の――地方公共団体でいいですよ、あなた答弁してください。十二カ月以上の工事は、たとえば学校でもけっこう、住宅でもけっこう、何億の工事からですか。十二カ月をこえる工事の金額は幾らか。
#42
○政府委員(森岡敞君) まあ私、具体的にこの工事請負契款ないしはそれに基づく発注の状況を明確に知悉いたしておりますわけではございません。したがいまして、いまの御質問について適切なお答えはできないわけでございますが、ただ、いま申し上げましたことは契款の内容がそれぞれ協議をしてきめるということになっておるわけでございますから、そういう線に沿って適切な措置を講じておるであろうと、また、それが適当なことであろうと、かように申し上げたわけでございます。
#43
○松本英一君 十二カ月以上の工事というのは四億五千万ですよ。四億五千万というのは等級別ランクでいきますとこれはAランクなんですよ。中小業者はAランクには一人もいない。しかも、資本金が一億といいますと――いま大臣登録、知事登録を含めて十二月三十一日現在では三十万なんです。そのうちの資本金一億以上の会社は千三百六十六です。十二カ月以上の工事は四億五千万の工事をしなければならない。それは当然スライド制が認められる。しかし、十二カ月以内のものは協議してきめなきゃならぬ。協議をする場合は指名停止というおそろしい武器がある。去年の十二月には、一億の工事は一億二千万出さなければ落札しない工事なんです。しかも、佐久間ダムの例でありますが、これは大臣、特約条項があって、三カ月で五%以上の変動があった場合には、労務費、資材費の計算をやり直して、その差額を最終的に精算をすることになっておりました。佐久間ダムの例では、このように全体で十項目からつくっており、そのうちの第二項では、請負代金の補正は直接工事費のみについて行なうとして、具体的には労務費、資材費、小仮設費、経費のそれぞれに一定の指数を乗じていくというやり方をやっております。労務費の場合、日銀発表の小売り物価指数により、三カ月ごとに五%上下する場合に変更を行なう、計算方法としては当該三カ月の工事の出来形に応じて算定した労務費と、これに対し補正率を乗じて算出した金額を差額とすることにしております。ほかの費目についても同様の方法で補正金額を算出いたしております。したがって、大阪の府がやっております、そうして大阪市がやっております、大阪市を除く大阪府下の各市町村で実施しておりますこのスライド条項の方式については、建設大臣が中心となって自治省、総理府、あるいは関係発注省庁の大臣と御相談なさる、あるいは閣議で、大阪方式を国で採用すべきであるという御発言をなさる決断と実行の勇気を私どもは期待をいたしておりますが、憲法第十四条では、法のもとの平等として、すべての国民は法のもとに平等の条項がうたわれております。そして、この約款の序説にも、人はみな生まれながらにして法のもとに平等な権利、能力を持ち、独立して自由な主体としての意思表示に基づき、対等な立場において自由に契約することによって社会生活を築いていくというのが近代契約の理念とされております。よって、そのような方法について金丸建設大臣の勇気ある発言、御答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
#44
○国務大臣(金丸信君) 非常に重要な問題でありまして、これは各省庁との話し合いもしなければならぬと思いますし、その上、私は了解がつきましたら閣議へかけて権威あるものにしたい、こう考えております。
#45
○松本英一君 御答弁をいただいて、さっそく実行していただくようにお願いをいたしますし、資料につきましては、こまかい資料は私のところに用意をしておりますので、局長さんと相談をしてやりますけれども、大臣はその方面で御活躍をいただきますことを期待をして、質問を終わります。
#46
○国務大臣(金丸信君) わかりました。十分努力します。
#47
○委員長(沢田政治君) 大臣、松本君が時間が一時間なので非常に簡略にしているわけですけれども、私ども聞くところによると、地方公共団体が発注したもの、建設省が発注したものの中で非常に高騰するでしょう、韓国のセメントを引き合いに出しましたけれども、これはひとつ、こういう異常事態に対して建設省あるいは自治省としてもどう対処すべきかということを閣議で話題にしてください、これは。私も随所から聞いているんですよ。このままでいくと中小建設業者が、これは保護するというんだけれども、なくなってしまいますよね。これは閣議で話題にしてください。委員長として要望しておきます。
#48
○政府委員(大津留温君) 先ほどお尋ねの、直轄の発注のセメントの価格でございますが、トン当たり六千二百円であります。
 それからなお、ただいま委員長の御指摘の問題でございますが、先ほど建設大臣から御答弁がありましたように、閣議でこの問題を御協議いただきまして、松本先生御指摘のように、契約の両当事者が協議するといいましても、実際は、発注者である国なり公共団体側で具体的な基準を示さない限り実行はなかなか困難な状況がございますので、関係省と打ち合わせまして、ただいま具体的な基準を近く地方にも通知できる段階になっております。
#49
○喜屋武眞榮君 時間がきわめて制約されておりますので、私は建設資材の需給にしぼって質問いたします。
 沖縄におきましても、土地の買い占め、物価高、資材難、そしてかてて加えて海洋万博、こうからみ合っておるために、たいへんな状態であります。一例を申し上げますと、公共事業の入札につきましても、落札できず、再び今度はやり直して再入札もできず、さらに最近では再々入札も落ちないといったような、こういう現状であります。そういう状況の中で、やっとこさ、五月八日付で、私が先に要求いたしておりました、開発庁の、労務及び建設資材の需給見通しの資料が出たわけでありますが、それで、基本的に開発庁に次のことをまず尋ねます。
 第一点は、沖繩側の労務及び主要資材需給調べと開発庁振興第一課調べ、こう比較してみますというと、ずいぶんの開きがあります。そこで、尋ねたいことは、作業過程において、沖繩県並びに関係市町村の声も十分反映さしての上であるかどうか。まず、このことを尋ねたい。
#50
○説明員(加瀬正蔵君) お答え申し上げます。
 ただいまのお尋ねは、県の企画部が前に発表しました数字と、今回私どもの取りまとめました数字との食い違いかと思いますが、これは、今回の取りまとめにあたりましては、県のほうからは土木部と労働商工部が参加しております。それから地元の本部町も参加しております。それに海洋博協会、あるいは各省庁等の御参加をいただいて、私どもとしては、まず完成工事高というものを予測しまして、それに基づきます所要の労務、資材の推計を、現地では県、市町村と協議しながら詰めております。したがいまして、今回の数字につきましては、そういうもろもろの声を反映したものというふうにお考えいただいてけっこうかと存じます。
#51
○喜屋武眞榮君 じゃ、もう一点。さらに、政府における関係各省庁の合意の結果であるかどうか。
#52
○説明員(加瀬正蔵君) 御承知のように、海洋博推進対策本部の中に設けられております関連施設部会には、ほとんどの省庁の御参加をいただいておりますので、それらの省庁にも十分御相談申し上げ、御了解をいただいた数字とお考えいただいてけっこうでございます。
#53
○喜屋武眞榮君 それじゃ建設省にお尋ねします、建設資材の需給見通しについて、具体的に。まずセメント。セメントが百五十万トンになっております。ところが、現地供給では四十六万トン、そうすると百四万トンという不足がありますが、これは、どのように、どこから持ってくるのであるか、そのことをお聞きします。
#54
○説明員(加瀬正蔵君) 不足します分につきましては、在来も二十万トンないし三十万トンほどの輸入の実績がございますが、四十八年度の分につきましては、本土サイドの業界の協力を得まして、現地ではサイロ等の、あるいは港湾施設等の整備も行ないまして手当てをするということで、関係業界からの御了解が得られる見通しは立ててございます。
#55
○喜屋武眞榮君 先ほど来質問のあります、本土自体においても、日本自体においてもセメント不足である、それを外国から仰ぐということになると、さらに困難が予想されるわけなんです。そういう状態の中で海洋万博を推進していくということは、現地ではすでに現段階においても返上論、それから延期論、いろんな世論がいま広がりつつあるわけであります。そういう状態の中で行なわれる海洋万博の将来に非常に危惧の念を持つものであります。
 次に、砂が、県の調査によると二百九十万立方メートル、今度は三百五十万立方メートル、こういうことになって、六十万立方メートルの一応余裕があるということになっておりますね。これはどこから取る予定なのか。その調査の所在ですね、それはどこを押えておるのか。
#56
○説明員(加瀬正蔵君) これは主として県のお調べによったわけでございますが、取れます場所としましては、本島周辺では東側の金武湾あるいは中城湾周辺、それから島では伊平屋、伊是名、それから本島と慶良間島の間にあります、ちょっと名前を失念しましたが、そういう周辺からの採掘が可能であるというふうに承っております。
#57
○喜屋武眞榮君 砕石を見ますというと、三百五十万立方メーターと三百九十万となっていますね。これも、どこから取る予定なのか。
#58
○説明員(加瀬正蔵君) 砕石は、沖繩産分につきましては、本島の本部半島にございます採石山が良質の骨材を供給できる山と聞いておりますが、あと、本土サイドからは、これは主として民間ベースの調達になるかと思いますけれども、南九州あるいはその他に若干の賦存量があるというふうに承っております。
#59
○喜屋武眞榮君 生コンは二百三十万立方メーターと三百五十万になっていますね。そうすると、百二十万、前の調査よりもオーバーしている。これも、どこからのを予定されておるのか。
#60
○説明員(加瀬正蔵君) 生コンあるいは生アスコンとか、コンクリート二次製品につきましては、本土サイドからのセメントの手当てをすればそれが原料になりますし、砂は現地で調達できる。あるいは砕石につきましては、これは若干の困難はございますが、県外からの搬入を考えておりまして、それが充足されれば、あとは、事業の行なわれます場所にコンクリートのプラントをつくるとか、そういう指導をすることによりまして、十分県内でまかなえるということでございます。
#61
○喜屋武眞榮君 私が以上の点を聞きましたのは、いま、海洋万博に向けてのいろいろの、採石とか砂を取るとかいう作業の中で、文化財が破壊されつつある。肝心な文化財までも破壊されつつある。それから、環境保全の立場から海岸を守らなければいけない。沖繩の空と陸と海、特に海を破壊したらもう沖繩は元も子もなくなる、こういう心配が多分にあるわけですね。そういう状態の中で、前に調査されたその実績を今日は多く見積もられておる。沖繩現地でそれを求めるといういま御答弁ですが、それは、そのままが、沖繩の現地の破壊につながる心配が多分にあるわけなんです。そういう立場から、環境破壊につながるおそれが十分あると、こう私は思うんです。沖繩の開発と、沖繩の自然環境を守るという、この保全とのバランスをどう維持するかということが実に重大な問題である。そのことについて建設大臣どうお考えでしょうか。
#62
○政府委員(高橋弘篤君) 先生の御指摘のとおり、こういう建設資材の開発という面で、本土でも同じでございますけれども、特に骨材といったようなものについては本土でも環境破壊といったような問題が非常に多うございますから、沖繩につきましては、先生のおっしゃるように、これから相当設備能力を増強していこうということでございますから、一つの問題であろうかと存じます。これにつきましては、沖繩におきましては、沖繩県で開発庁が中心になって指導しております土地利用の基本計画その他、いろいろそういう面についての土地利用についての適正な運用をはかっていくということと、それから同時に、今後の土地利用についての、都市計画法なり国土総合開発法が改正されますと、これをお認めいただきましたら、そういうものも十分運用を適切にいたしまして、先生の御趣旨に沿うようにやっていく必要があろうかと存じます。これについては、重要な問題でございますので、私どもも今後なお検討を関係各省とさしていただきたいと思います。
#63
○喜屋武眞榮君 いま本土でも同じとおっしゃるが、そうでしょう。しかし、沖繩の場合には、本土でも問題は同じだが、その質が違うということを特に配慮してもらわなければ、本土でもあることだから少々かまわぬだろうというものさしでいきますというと、濃縮された形ですべでの面で沖繩にしわ寄せがあるという、このことを十分念頭に置いてもらわなければいけない、そのことを強く指摘しておきたいと思います。
 次に木材について。この需給調査によりますというと、県外からの資材の円滑な供給の確保をはかる、こういうことがうたわれておりますが、その計画、具体策を示してもらいたい。
#64
○説明員(加瀬正蔵君) 木材につきましては、これは四十六年に実は沖繩ではベトナム関係の特需でだいぶ原木を多く輸入した実績がございまして、そのときの数量と四十八年の数量が大体同じぐらいと考えておりますので、これは原木を民間ベースで輸入していただくということが前提でございますが、そのあとは合板の製造能力の問題かと思いますが、これはほとんどが現地で可能でありまして、四百万余平米のショート分がございますが、これにつきましては本土サイドからの輸入をするということで、見通しとしては問題がないというふうに私ども承知しております。
#65
○喜屋武眞榮君 いまの開発庁に答えてもらったこの木林の輸入関係は、通産省――どちらの仕事ですか。
#66
○説明員(加瀬正蔵君) 木材につきましては農林省の所管でございます。
#67
○喜屋武眞榮君 私は貿易関係は通産省と思っておったら――農林がおりませんが……。
#68
○説明員(中沢忠義君) 先生御指摘のとおり、輸出入の手続面あるいは計画面につきましては通産省が所管しておりますが、いま開発庁からの答弁がございましたように、生産体制あるいはそれに対する供給体制をいかに確立するかという点では農林省が所管しております。
 以上でございます。
#69
○喜屋武眞榮君 私が非常に心配しますのは、この窓口一本化ということになりながらも、それぞれ関係省庁が何かこう窓口まかせにするような、こういうことがあって、あとで関連省庁に聞いてみたら責任の所在がはっきりしない、ばらばらである、そういうことをおそれるがゆえに、何かいまのここでの答弁についても、もっと明確な責任あるお答えがどうもあやふやのような気がいたしまして、私はあえてこれを指摘するわけですが、関係省庁それぞれの立場において責任を持って、これはこうやるんだと、こういうふうに自信ある答弁をしてもらわなければ、その場その場を何とか糊塗していけばそれで済むような――たいへんこれは失礼な言いぶりですけれども、そういう点を強く指摘しておきたい。
 そこで、この木材の供給について、これはまあ外国から、国内から、二つ考えられると思いますが、外国からの木材輸入は一体どのように考えておられるか。
#70
○説明員(加瀬正蔵君) 原木の輸入につきましては、私どもが承知しております範囲では、沖繩県の製材協会というのがございまして、それが南方材に依存しておるということでございますが、これは過去の実績もございますし、十分に民間ベースでの調達が可能であるというふうに承知しております。
#71
○喜屋武眞榮君 国内からの供給については、これは一つお尋ねと同時に要望にもなりますが、本庁側からの要望事項にもありますが、復帰前は熊本営林局管内国有林から国有林材の特別払い下げということが行なわれておりましたね。今後も特にこの海洋万博に向けて木材供給をしていく面からも、これを従来どおり、いや従来以上にこの木材需要に対する特別払い下げをしてもらわなければいけない、もらいたい、こう思いますが、いかがです。
#72
○説明員(加瀬正蔵君) いまお尋ねの件につきましては、私どもちょっとお答え申し上げる立場にないものでございますから、農林省のほうに取り次ぎたいと思います。(「農林省、呼びなさい」と呼ぶ者あり)
#73
○喜屋武眞榮君 これは非常に大事な問題ですから、私は責任ある答弁を得たいんです。
#74
○委員長(沢田政治君) 喜屋武君、それを除いて。
#75
○喜屋武眞榮君 それでは、いまの答弁、呼んでもらえますか。
#76
○委員長(沢田政治君) 呼びます。
#77
○喜屋武眞榮君 それじゃ時間もありませんので、次に建設大臣に要望いたしますが、沖繩の海洋万博は、先ほど申し上げましたように、国際的ないろいろなアピールがあるわけですが、現地では非常に悲鳴を上げ、あるいは不安感を持っておる。先ほど申し上げましたように、もう廃止したほうがいいんじゃないか、あるいは何とか一、二年延期できないだろうかと、こういう声が、一部という受けとめ方をしておられるきらいもありますが、これは非常に強い、根強い世論であるということを知っていただきたい。ところが、そのいろいろな要因があるわけですが、特に私がおそれますのは、この海洋万博のあと二カ年、いわゆる突貫工事的な性格を帯びてくるわけなんです。そのしわ寄せが、先ほど来いろいろな問題に連鎖反応を起こしておりますが、私がここで特に強調いたしたい点は、お聞きしたい点は、その突貫工事的無理なしわ寄せが、沖繩の中小建設業者が締め出されるおそれが多分にあると見ております。もうすでにそれがあらわれつつあるという声も非常に強いのであります。そういうことがあったんじゃ、これは何のための海洋博か、だれのための海洋博か、これはあくまでも沖繩振興開発の立場から沖繩の基盤整備、社会資本の充実という、こういうつながりがあって初めてこれは意義があるわけでありますので、そのことについて建設大臣のひとつ御見解を賜わりたい。
#78
○国務大臣(金丸信君) 私もかねてから中小業者の育成ということは考えなくちゃいけない、これはひとり沖繩ということでなくて、全国的に考えて、たとえて申しますと、大手業者だけが仕事を取って、ことしの建設の伸びというものは三五%、建設省の予算が伸びておるというにもかかわらず、大手業者は三五%以上に伸びて、中小業者は三〇%あるいは二九%というようなびっこなあり方であってはならぬ。これは私は通達を出しました。そういう意味で、中小企業の育成ということは私も非常に関心を持っておるわけでございまして、ことに沖繩の問題につきましても、道路公団等からも私のところに相談がありましたから、沖繩県の業者を入れなければいけないということを厳に私も命じたわけでございますが、さように私も考えておりまして、今後ともその点につきましては最大の留意を払い、できるだけ地元業者を使うような方向に努力してまいりたい、こう考えております。
#79
○委員長(沢田政治君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#80
○委員長(沢田政治君) 速記つけて。
#81
○喜屋武眞榮君 先ほど建設資材供給の関係でいろいろ質問をしたわけです。その中の木材の供給に対して、特に国内供給の面から、沖繩の復帰前は熊木営林局管内国有林から国有林材の特別払い下げ、これが沖繩に行なわれておったんですね。で、今後、復帰後ますます海洋万博その他の建設に関連して木材の必要が迫られておるわけなんです。それで、従来どおり、いや、従来以上にこの特別払い下げをぜひ継続してもらいたい、こういう要望をするわけですが、あなたが責任あるお答えができますかどうか、もしできませんでしたら持ち帰っていただいて、そして何月何日までにその返事をすると、こういうことを約束してもらいたい。
 同豚に、関連がありますので建設大臣にお尋ねしますが、港湾機能の充実、沖繩への資材搬入と関連して港湾機能の整備ということは、これは重大な問題であります。そこで、新しく港湾を新築していくことも大事ですが、いまある港湾の中で、特に那覇軍港の開放、それから、ハンビー飛行場に発電船がありましたですね、その発電船が引き揚げたです、そのあとにいまアメリカが十二、三ばい常時船を寄港さしておる、そのハンビー飛行場の港湾を利用する、こういうことをぜひひとつ強硬に、前向きでひとつ実現さしてもらうように要望いたしたいんですが、その二つを要望いたしまして……。
#82
○委員長(沢田政治君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#83
○委員長(沢田政治君) 速記つけて。
#84
○政府委員(平松甲子雄君) ただいま先生からお尋ねの件でございますが、突然のことでございますので、私ども、復帰前に熊本営林局の国有林材の払い下げをいたしておったかどうか、その点についても詳細承知いたしておりませんので、その関係の調査なり、あるいは現在の状況のもとにおいてそれが可能であるかどうかというふうな形の調査をいたしまして、先生に確たる御返答を申し上げたいと思いますが、できますならば一週間ほど余裕をいただきまして、一週間後の当委員会において御回答さしていただければ――一週間後の一番早い建設委員会において御回答さしていただければ幸いと思います。
#85
○委員長(沢田政治君) いいですか、喜屋武さん。
#86
○喜屋武眞榮君 はい。
    ―――――――――――――
#87
○委員長(沢田政治君) 次に、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、本案の質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#88
○田中一君 一昨日提案されました道路整備緊急措置法の問題ですが、建設大臣は所信表明の中で、いわゆる四十八年度を初年度とする第七次道路整備五カ年計画をうたっております。そうして金は十九兆五千億というのが計上されると言っておりますが、そこで伺いたいのは、かつて政府がしばしば声明しておりますところの、いわゆる道路整備の長期計画、昭和六十年までに九十九兆円の金でもって道路整備をするんだということを発表しておりますが、九十九兆円というこの規模、この背景をなすものは何かということなんです、問題は。たとえば現在、過去十年、経済的な高度成長というものはずんずん行なわれてまいっております。どの辺に、どういう成長度に合わせてこの道路計画、長期計画は策定されておるのかという点であります。むろん、第七次五カ年計画も当然、十九兆五千億というこれも九十九兆円という長期計画の一つだと思うのです、一部だと思うのです。そうすると、九十九兆円の長期計画というものの背景をなす日本の、わが国のあらゆる社会あるいは経済、あるいは、しいて言えば文化と言っていいです。それらのもろもろの要素というものは、どういう国づくりの背景をなす経済的根拠であるか、あるいは思想的な社会であるか、どういう社会であるかという点の背景を説明していただきたいと思うのです。
#89
○国務大臣(金丸信君) この第七次五カ年計画を策定するにあたりまして、道路は国づくりの基盤でもあるし、基礎でもあると私は考えております。そこで、いままでは道路は何でもつくればよろしい、あるいは産業発展のためにこの道路は必要だということであれば、この道路をつくるということだけ考えられた面もなきにしもあらずであった。そういうことを考えてみますと、この時点にまいりますと、そういう考え方ではだめだ。いわゆる都会もいなかも調和のとれた、均斉のとれた道路網をつくるということに考えを持っていかなくちゃならぬだろう。ことに地方開発がおくれておる、いわゆる都会と地方の所得の格差というようなものが非常に著しくあらわれておる現今、この道路網によってその格差をなくするというようなことも必要であろう、こう考えておりますし、また、この道路をつくるにあたりましては、いままでのように、つくってもよろしい、人さまに迷惑をかけてもよろしいというような考え方でなくて、あくまでも福祉国家をつくろうということでございますから、福祉国家をつくるという、それにふさわしい道路でなくちゃならない。そういう意味で、いままでの、道路というものは言うことを聞かなければ強制収用もするぞというだけのような考え方では私はだめだと思うのです。あくまでも対話のある、話し合いのある、地域住民と話し合いもして、そうして理解のもとに道路網をつくらなくちゃならぬ。しかし、道路というものは、つくることによってその地域の人が反対した、一部の人が反対したということであれば、全域の人がこれに非常な不便を感じるという面もあるわけでございますから、そういうことは話し合いで解決をする。そのためには、道路の交通安全という問題も考え、あるいは交通安全という問題を考えるなら立体交差の問題も考えなくちゃならぬだろうし、あるいは騒音の問題も出てくるならば、騒音の問題に対して遮弊壁というか壁というものもつくらなくちゃならぬとか、あるいは木を植えて音を上にやってしまうとか、そういうようないろんなことを考えて、いわゆるほんとうに国民と対話のある道路をつくり上げるというところに私は考えを持っていかなくちゃいかぬと思う。そういう意味で、環境というものを十分に考えながらこの道路建設というものに当たっていくべきだと、こういうように考えておるわけでございます。
#90
○田中一君 今回衆議院に提案されておるところのいわゆる国土計画の実施構想というものが、三つの法律案で衆議院に提案されております。その根幹をなす思想があるはずなんです。というのは、新全総、この新全総にうたわれた諸問題というものは、すべて異常に伸びてきたところの経済の高度成長、これが背景にあると思うのです。したがって、その考え方、国の経営の考え方というものが、その背景による積み重ねが九十九兆円の――これは物価の上昇は別にしましょう、資材があるない、これも別にしましょう。九十九兆円の六十年までの長期計画というものは組み立てられたものと思うんです。
 一昨日も水の問題で大臣に伺うと、水は多いほどいい一それは多いほどいいです。しかし、それがいままでの経済成長のテンポあるいは日本の国土をどうするかという基本的な産業構造から、新しい一つの立地条件が生まれてくるわけなんです。それが資本主義経済という形での構想を政府は確固として持っておるわけです。私はしばじば言うのですが、たとえば、われわれの消費生活におきましても、電気洗たく機なんというものは十社あるいは十五社ぐらいの電機メーカーがつくっておりますが、毎年毎年新しいくふうをされたところの新製品が出る。そういたしますと、まだまだ使えるというような、三年も五年も使えるというような電気洗たく機が町にごみとして捨てられております。こうした形の国全体の経済的な生産過剰からくる、あるいは過当競争からくる、あるいはむだ使いをしいているという今日の産業構造というものが、日本の将来を危ぶませるものではないかという点から考えますと、いわゆる電機メーカーというものが十社も十五社もなくてはならないんだと、そこに競争して、よくて安い製品ができるんだといういわゆる資本主義経済のうたい文句、こういうものが是正されなければならぬ段階が私はくると思う、近いと思うんです。したがって、この昭和六十年を目途とするところの九十九兆円のこの道路計画そのものも大幅に改定されるのが、ことし来年の間に見出さなきゃならぬと思うのです。昭和六十年というのはもうすぐです。したがって、今回出されているところの五カ年十九兆五千億円というこの道路計画の計画を出していただきたいんです。田中角榮総理が言っている国土改造なんというものの中の新都市づくりをするとか、あるいは産業の新しい過疎過密を一時に解消するというこの新都市をつくろうという構想とか、何を中心にこの九十九兆円という膨大な計画がなされたのか。これに対して示された十九兆五千億円のこの第七次五カ年計画の中におきましても、これが明らかにされないと国民は迷惑をするんです。非常にヒューマンな建設大臣は、対話あるいは地域社会との、住民との対話によって変更することもあるんだということをおっしゃっている。これはそのとおりです。道路というものは国という権力が使うものじゃないんです。国という権力と経済という大資本が専有するものではないんです。しいて申しますならば、道路のない地域をつくってもいいんです。自動車を通さない道路をつくってもいいんです。ただただ高度成長政策、経済の高度成長政策によって、これを背景としてこういう構想が出ているということは、保守内閣としては当然でありましょう。ありましょうが、もはや一年二年うちにこれが大転換しなきゃならぬ時期が近づいておるんです。大きな声でぼくの演説ばかりするんじゃございません。ただ、この六十年を目途にする九十九兆円の構想、具体的な構想を示してほしいのが一つと、それから今次の第七次五カ年計画に示されている十九兆五千億円の原案をお示し願いたいと思うんです。これは時間かかってけっこうです。時間かかってけっこうというのは、もはや二十日でもって会期がなくなりますから、二十日以前に当委員会にお示しを願いたいんです。おそらく衆議院におきましても、そのように要求があってお出しになったと思うんですが、もしなければ直ちに作業を開始して国民の前に明らかにしていただきたいんです。道路整備計画というものは、高速道路あるいは経済道路、または陰では防衛庁あたりがずいぶん気負っているから、軍事道路を新しくつくるという構想なども隠されているかもわかりません。こういう点を考えますと非常に不安であります。したがって、その具体的な図面をお出し願いたいと思うんです。
#91
○国務大臣(金丸信君) 資料は早急に出します。
 なお、私、寸足らずで申しわけなかったんですが、まあ、この時点において日本総合開発というのは、これは田中内閣であろうと、どの政府でもやらなければならぬ人間尊重、人間を中心にした社会福祉国家をつくるということであろうと私は思います。そういう意味で、それをやるのには都会の再開発をやりながら、地方の開発もやらなくてはならぬ。むしろ私は、都会の再開発もやることだけれども、それよりも先んじていわゆる地方の開発、受けざらをつくらずして都会の再開発がやれるのか、こういうことを考えてみますと、いわゆる地方の開発というようなことも考えながら、この五カ年計画というものを計画してやるということを御理解いただきたいと思うわけでございます。
#92
○田中一君 国民は人殺しの重量車が、乗用車が通る道路を望んでおらないんです。静ひつな、公害のない、平和な生存を求めておるんです。大臣も、せんだって道路全般についての私の質疑に対して、沿道の環境保全、そうして地域の調和をはかっていきたいと、道路に対する建設方針というものを示しております。百キロ、百五十キロという時速の車が、われわれの住まいの至近距離に、二十トン、二十五トンというような大きなボデーを持ったところの車が走りまくっているということは、国民の多くは望みません。ただ、そこに国民の生存、国民の生活というものに何らかのプラスになるんじゃなかろうか、たとえば物価が安くなるんじゃなかろうか、新鮮な品物が早く入るんじゃなかろうかというような、切実に生存というものを中心にしたところの、われわれの国土というものはこれを中心とする、これを目的とするところのものでありたいというのが、国民の偽らない感情です。九十九兆円という膨大な資金というものが、この計画というものが、国民の生活、国民の生存を破壊しないで行なわれるということは考えられないんです。したがって、これに対する具体的な図面と、それから具体的な建設方針というものを示していただきたいんです。そうして、経済の高度成長政策というものがもはや破綻を来たしておるということは数々の公害等によって示されております。すりかえて田中内閣も福祉国家をつくるのだということをあらためて言っております。福祉国家をつくるということは、こうした多くの高速道路をつくったり、環境破壊の、無礼に、われわれの居住の至近距離に対してどんどん入り込んでくるというもの、これは福祉国家じゃございません。九十九兆円のこの長期計画というものが縮められたところの第七次五カ年計画十九兆五千億というもの、これがどのような形で福祉国家のための人間尊重、人類の生存というものを保障するものであるかということに対して、図面を出すと同時に、もう少し具体的に計画並びに建設の方針というものをお示し願いたいと思うんです。
#93
○政府委員(菊池三男君) ただいまの九十九兆円の国土建設に関する長期構想というものを昨年十二月に建設省で出しております。これはもうすでに資料として印刷物になっておりまして、それには九十九兆円をどういう目標でやるかという将来の国民総生産の推定から始まりまして、それに伴う生産の向上、あるいは人口の配置、交通需要というようなところから、それに対応する道路整備はかくあるべきであるというような形で出しております。また、具体的に将来の交通量の推定も出しておりますし、また、事業はどういうものをやるかということにつきまして、たとえば高速自動車国道につきましては七千六百キロを五十八年までにやる、そうしてさらに、それに準ずるような高規格の、それと関連するような道路を整備する、また、国道等につきましても、地方中核都市というような都市の育成というようなことで特にその環状道路をやるとか、あるいは国道等の重要幹線につきましてはほぼ四車化をするとか、いろいろ具体的に書いてございます。また、延長も、どのくらいやるということも書いてございますが、長くなりますので、これはまた資料として御提出したいと思います。ただ、それが全体の計画でございますので、具体的にどこの場所をどうやるかということにつきましては、これはまだ将来の問題でございますので、まだそこの図面ということにはなっておりません。
 それからもう一つ申し上げたいことは、実は、いまの五カ年計画が九十九兆円をもとにできているということも事実でございます。また同時に、経済社会基本計画というものが今度出されまして、それによりますと、これは昭和五十二年度まででございますので、たまたま私どものお願いしております第七次のこの緊急措置法と年次が一致しております。これは私ども建設省でやりました昭和六十年というのは非常に先のことでございますので、これはいろいろ見通しに非常に技術的にむずかしい問題もございます。ところが、この経済社会基本計画は五年先でございますので、これは一つの指標としてはもっと具体的な指標になろうかと思います。今度の第七次五カ年計画も九十九兆円の一部であると同時に、経済社会基本計画できめられております全投資九十兆円に対する十九兆五千億という中の位置を占めておりますので、その両方合わせて私どもは考えて計画を立てておるところでございます。
 それから、先ほど今度の五カ年計画に対する、どういうふうにやるのかという資料を出せということでございましたので、資料も御提出いたしますけれども、これもやはり図面でどこをどうやるということではなくて、国道は何キロ整備します、県道は何キロ整備しますというような形で数字を御提出いたします。
#94
○田中一君 経済成長、いわゆるいままで日本という株式会社だという皮肉な批判も受けているという、このいままでの政策そのものを踏襲していけばこうなるのだということを言っているのです。その背景は何か、それなんです。それは変更されるのですよ。間近です。したがって、その計画を、いま金丸建設大臣が言っているように、具体的に一つ一つ対話をなさい、対話の上に策定させなさい、策定しなさい。日本の経済がいままでどおりの生産性をもって伸びていくかどうかということを想定して考えておるのだろうと思うのです。その前提に立つならば、抜本的に福祉国家をつくるのだという、この移行したところの思想から見ますと、おそらく相当な改定をしなきゃならぬということになるのです。いわゆる今日までの生産性が保てるかどうか。それから先ほども言っているように、むだ使いをしいるというこの産業構造というものは当然変革されんならぬ時期が来ている。石油の問題にしても、熱の問題にしても、エネルギーの問題にしても、あらゆるものがあります。そういう点から考えて、大臣が言っているような国民との対話というものをやっていないんじゃないか。われわれは国民の代表のつもりでおります。われわれにすらそれが示されない。ただ数字でもって示すということじゃなく、具体的な問題を――本年度の事業から始まるのですから、具体的なものを示して、一つ一つ話し合いを進めていくという姿勢がほしいのでありますが、この法律が通ったらすぐに仕事を強行するのだという態度では認められないのです。建設大臣、それをひとつ御答弁を願いたい。
#95
○国務大臣(金丸信君) 先生のおっしゃるとおりだと思いますし、また、この問題は道路審議会にかけて十分に御審議を願うということになっておりますが、精神はそこに置いてやりたいと思っております。
#96
○田中一君 あんまりしゃべっていると時間がなくなってしまうから……。
 そうすると第六次五カ年計画、これの何がどのくらい、たとえば高速道路、一般道路、都道府県道路、市町村道路、その他の特殊な道路、たとえば自転車道とかなんとかというものがどのくらい第六次計画ででき上がったか、それを示していただきたいと思う。むろん、それには舗装率、それから延長等、すべてまとまってあると思いますから、それを示していただきたい。
#97
○政府委員(菊池三男君) 第六次の五カ年計画は昭和四十五年度から四十九年度まででございましたので、ちょうど三年終わっております。その間に一般道路事業といたしましては五五%――約でございますけれども、約五五%、それから有料道路事業につきましては五一%、それから、そのほかに地方単独事業がございますので、地方単独事業につきましても約五九%というふうに、全体の五五%が進捗しております。それで、その第六次五カ年計画につきましては、具体的にどこが幾らという数字につきましては、ちょっとここに数字を持ち合わせておりませんけれども、ただいまのパーセンテージに対しまして、第六次の、たとえば一般国道の新設改築につきましては六千九百二十キロやることになっておりました。それから、そのほかに主要地方道が改良で四千キロ――これ舗装は別でございますが、主要地方道以外の都道府県道あるいは市町村道というものを一万一千キロやる予定でございましたが、それが先ほど申し上げましたように約五五%の達成率でございますので、ただいま申し上げた数字に対する五五%がそのでき上がった事業量というふうに考えております。
#98
○田中一君 いまの資料を出していただきたいと思うのです。
 それから、次に伺いたいのは財源の問題です。十九兆五千億に対する財源の問題。財源の負担の内訳ですね、それを示していただきたいと思います。
#99
○政府委員(菊池三男君) この第七次五カ年計画の財源に関しましては、実はまだきまっておりません。四十九年度の予算要求時点までに十分検討してきめるということになっております。実はその理由は、従来、第六次五カ年計画におきましては、全体の事業に対します特定財源の比率が八二・五%で残りの一七・五%が一般財源ということで、特定財源の――これは国費だけについてでございますが、非常に特定財源の占める率が多かったわけでありますけれども、今度の十九兆五千億に対しまして現在のガソリンの伸び、あるいは石油ガス税の伸び等を考えますと、この三、四年前より伸びが低下しておりますので、それを伸ばしてもたぶん特定財源の占める割合は五九%ぐらいになるであろう、残りの四一%――四〇%ぐらいが一般財源ということになりますので、非常にいままでと違って特定財源の占める率が減って一般財源の率がふえるというようなことから、その特定財源をもう少し考えるべきではないかというような考え方もございまして、そこら辺を――これは財源の問題につきましてはほかの税制との関連もございます。また、ただいま申し上げたのは国費だけについてでありますけれども、地方費につきましても同じような問題がございますので、これは十分検討しなければならないということで、四十九年の予算要求までに検討してきめるということになっておりますので、ただいまここでお示しできるような数字は持っておりません。
#100
○田中一君 それではこの法律出したってしようがないですよ。裏づけの予算が、財源が確保されなければ、何しようというのですか。またガソリン税値上げしようというのですか。税として取って、この目的税でない一般税として何かの形で増税をしながら、そしてこれに充てようという考えを陰に隠しておるのかどうか。いや、これは道路局長に聞いてもしようがない、君に聞いてもしようがない、大臣に聞かなければしようがない。
 そこで、大蔵省に聞きますが、いま聞いているように、これはあなたもよく知っているはずです。そうすると、どんな構想でこの財源を確保しようとするのか。ただ漫然と十九兆五千億の計画を大蔵省が承認したものでなかろうと思う。何かその財源として――たくさんあります、財源としてやるとするならたくさんあります。どういう手法を用いてやろうとするのか、その点。四十八年度末、四十九年度編成まで、まあ八月ごろですね、までにやるのだと言っているけれども、その大蔵当局としての構想を示していただきたいと思う。
#101
○説明員(藤仲貞一君) 第七次道路整備五カ年計画につきましては、先生御指摘のように、その投資規模が、第六次計画に比べまして丁九倍に拡大されておりますのに対しまして、一方、従来からの特定財源の面におきましては、道路局長からも御答弁申し上げましたように、現行制度それから最近の伸び、そういうものを勘案いたしますと約一・二倍程度ぐらいにしかならぬのではなかろうか。そこで、このままにして推移いたしますると、一般財源への依存度合いが著しく高まるわけでございます。しかしながら、ここにおきまして財政当局で非常にいま苦慮しておりますのは、戦後の道路投資の拡大をささえてきましたのは、何と申しましても揮発油税を中心といたしまする特定財源でございました。そこで、先ほど道路局長から御説明がございましたように、第六次計画におきましては国費別に道路特定財源比率は八二・五%と、こういう計画であったわけでございます。ところが、今回十九兆五千億の中の国費別の特定財源の割合というものを試算いたしますると、おおむね五九%程度になるのではなかろうか。これもまた道路局長から御答弁申し上げたとおりでございます。
 そこで、第七次道路整備五カ年計画の閣議了解に際しましては――去る二月十六日でございますが、その際に、本計画を遂行するために必要な財源措置については昭和四十九年度予算編成時までに主要な検討を行なうものとする、こういうことにされておるわけでございます。そこで、それではこの一般財源への非常な依存度合いの急激な高まりに対して財政当局としていかに対処するかということが御指摘のとおり問題になるわけでございますが、私どもといたしましては、これから省内におきましても、きょうここに税制二課長がお見えでございますが、主税局のほうとも十分これは相談をしてまいらなければなりませんし、また、これは当然のことでございますが、建設省御当局とも十分これは御相談してまいらなければならないわけでございます。これから予算編成時を目途といたしまして早急に検討したいと、かように考えておる次第でございます。
 そこで、その内容でございますが、いま先生からも御指摘のとおり、財源措置をいかにするかということにつきましては、これはいろいろ多角的な方途というものが考え得るところでございます。従来ございまする特定財源の充実強化をはかる、こういう面も受益者負担あるいは原因者負担的な観点から有効でございましょうし、それからまた一般財源の投入をもう少しやれと、こういう観点もございましょうし、あるいは資金調達の方式について検討しろと、こういうような要請もございましょうし、いろいろあろうと思うわけでございますけれども、ただいま道路局長から御答弁申し上げましたとおり、これから実は早急に検討を始めなければならない、かように考えておる段階でございます。
#102
○田中一君 それではぼくは納得しませんよ。それじゃもう一ぺん聞きます。受益者負担税というものを、道路法上ではできているけれども、実行しておらぬけれども、これをやろうという考えもあるのですか。あるのですねと聞きますよ、今度は。
#103
○政府委員(藤仲貞一君) 田中先生御指摘は、何かそういう新税という趣旨でございますか。新税ということに相なるのか、現行の税目の充実強化ということになるのか、その点は、これは税制当局の問題でもございますけれども、私どもとしましては、主計局でございますから、税制に関しましては、これは申し上げる権限もあまりないわけでございますけれども、とりあえず国際比較、そういうものに基づきまして揮発油税につきまして税率等を検討するというのが一つの方向ではなかろうか、かように考えておる次第でございます。
#104
○田中一君 それじゃ、税――みつぎ取りのほうからひとつ答弁してください。
#105
○説明員(渡辺喜一君) 特にいま新税をどうこうするというようなことを考えているという事実はございません。で、当面、道路財源充実について税の面からどういうふうなことがあり得るかという点につきましては、先ほど藤仲主計官のほうから申し上げましたように、一つは揮発油税、これは現在全部、全額が道路財源と規定されております。これは三十九年以来税率が据え置かれているというような事情もございまして、特に道路財源という面を離れても、目的税としてもそろそろ検討の時期にきているということが言えるかと思います。
 それからもう一つ、道路財源に特定はされておりませんが、実質的に相当部分が道路財源にいっているという意味で自動車重量税というものがございます。この自動車重量税の税率を引き上げるということもまた道路財源の充実という面からは検討に値する問題であるというふうに考えているところでございます。
#106
○田中一君 道路公債等は考えていませんか。
#107
○説明員(藤仲貞一君) 現在のところ考えておりません。
#108
○田中一君 それじゃもう一ぺん聞きます。受益者負担税は新税として考えておらないということですね。
#109
○説明員(渡辺喜一君) 現在の段階で特に道路についての新税という構想はまだございません。ただ、これから昭和四十九年度の予算編成までに道路財源について検討するということになっておりますので、いずれにしてもこれからの問題ということであろうかと思います。
#110
○田中一君 特定財源でなくて、一般財源としてこれをカバーしようという考え方はないですか。
#111
○説明員(藤仲貞一君) 一般財源の投入額も実は最近は相当ふえてまいっていると、これは事実でございます。したがいまして、今後この一般財源額の投入をいかようにするかということは、これはただいまも御指摘の特定財源の関係をいかようにするかということとの相関関係でもございましょうが、何ぶんにも現在、社会資本の充実という面から見ましても、生活環境の整備その他いろいろ財政需要が非常に大きくなっております関係から、一般財源に関しましてはその依存度が第六次計画に比べますと高まるということは、これは私は確実であろうとは思いますけれども、できるだけ特定財源の充実強化ということでカバーし得る面はカバーしてまいりたい、かように考えている次第でございます。
#112
○田中一君 そうすると、現行税制を増税してこれをカバーするということは、あなた方の心の中じゃきまっているんですね。増税でカバーしようと、ある部分は。
#113
○説明員(渡辺喜一君) まあ、増税するかしないか、あるいはどの程度するかというような問題は全般の財政収支とからむ問題でございます。したがって、四十九年度予算の編成にからんで、そちらのほうの問題もきまってくるということではなかろうかと思います。で、いまの段階で、必ず増税するとか、あるいはどの程度の幅で増税するというようなところまでは検討はいっておらぬというのが現状でございます。
#114
○田中一君 私は、きょうはこの辺でやめておきます。それはなぜかというと、計画を示して、これに対する賛否を明らかにしろという、道路建設には相当国民との対話を、あるいは地方公共団体との対話も必要なんですよ、実を言うとね。そうして、これをどうするか。金が足りないのはわかっている。しかし、それが明らかにならなければ、計画はただ単に予算編成権に一任した形になるんです。危険であります。非常に危険なことであります。だから、この次は愛知大蔵大臣を呼んでいただきたいと思うんです。
 それから、これに関連して、要求側のほうの建設大臣はどう考えているか。建設大臣に伺いたいのは、用地費をどのくらいの程度に押えようとしているのかということが一つ。いいですか。とにかく十九兆五千億出ているんですから、もう計画として。財政当局は税制なりあるいは何かで財源を見つけなければならぬ。予算編成までにあなた方きめなければならない。その場合に用地費をどのくらいの範囲で取得できると思っているか。四月一日に発表したところの公示価格ですね、公示価格というものに基準をするのは当然だと思うのです。しかし、それで買い得るかどうかの問題。まだこれから第六次の問題についてもっと聞きたいことたくさんあるのですがね。いま第七次のほうで一ぺん聞いているのですが、公示価格というもの、これは政府が法律によってやむを得ずか堂々か知らぬけれども、発表したものです。そのためにまた地価が上がっております、あのために。そうすると、どのくらい予想して、どういう積算をしようとするのか。それから、この工事量はきまっているわけなんですね。あと予算の問題なんですよ。もう一つは建設費というもの、建設の費用というものをどういうぐあいに積算しようとするのか。むろん、これには資材その他が入ってまいります。資材、労賃その他が全部入ってきます。そういうものをどう見ているのか。これを具体的に次の委員会で、二十日以前の委員会で伺いますから、委員長、私の時間をください。もう一時間半か二時間いただきたいと思うのです。そうして、それまでに大蔵当局は財源として可能な範囲の、考えられているもの、まあ額等はきめられぬと思いますから、増税なら増税の方法でいくのだと。それから、その費用、金を食うほうの建設大臣は、この規模でやるけれども、おそらく十九兆五千億でもって行なおうとする事業量というものは現在でもしぼられてくると思うのです、財政当局から金はこれだぞと。十九兆五千億で、これでできるはずじゃないかといってしぼられてくる。事業量は伸び悩むということです。そうして、はたして土地がすらすらと手に入るかどうかの問題、道路業者がそれを積算する価格で受けるかどうかの問題等、非常に危険な時代にあるのです。一つの社会資本だと言いながらも、これがさつき建設大臣が言っているように、地元あるいは地方公共団体との話し合い等、もう具体的に行なって、そうして次の委員会ではそれを答弁を願いたいと思うのです。これは両所にお願いしますから、そのことをお伝え願いたいと思うのです。委員長そのように扱っていただきたい。私はこれでもってあとに残しますから……。
#115
○委員長(沢田政治君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#116
○委員長(沢田政治君) 速記をつけて。
#117
○古賀雷四郎君 私は財源問題も含めてお聞きいたしたかったのでありますが、財源問題につきましては、ただいま田中委員から御発言がありましたことで、具体的にさらに今後審議をされるということでございますので、財源問題は除いてひとつ質問申し上げたい。
 そこで私は、ただいま建設大臣からは、趣旨説明の中にもありますが、ただいま田中委員の御質疑に対しましても御答弁がありました、道路整備五カ年計画の緊急措置法の中で過密過疎を解消するというお話がございました、それにはどうしても受けざらをつくらなくちゃいかぬという問題があろうかと思います。そういうこともただいま建設大臣からお話がありました。日本列島改造論という問題がございますが、これは列島改造論にはいろいろ批判もございます。しかし私は、かような状態になった日本の国土を改造していくということはどうしても必要である、その改造するためにはどうしても地域の均衡ある発展をはかっていかなくちゃいかぬ、特に最近の公害問題いろいろの問題からやはり命と暮らしを守る生活環境、道路その他が非常に重要なウエートを占めてくるという感じをいたしております。しかも憲法上保障されました人間としての生活をどういうぐあいに地域的に――地域的と申しますか、全国的にバランスをとっていくかという考え方も十分入れなくちゃいかぬ問題でございます。そういう意味で、私は道路の果たす役割りというのがそういう問題を解決する非常な重要なポイントになるというぐあいに理解しております。道路整備五カ年計画で、それならば、これらを、いま大臣が言っておられるような受けざらとかいう意味じゃなくても、おくれている地方の道路の整備という問題が、その地域を住みにくくし、いろんな人口の移動問題が起きている、それが過密につながっているわけでございます。そこで私は、地域を十分整備して、住みやすく、学校の問題とかいろんな問題もその上に当然くっついてくる問題だと思いますが、そういうことのための一つの整備に対する道路の役割りというのが非常に大事だ。従来、建設省は地方生活圏構想として地方の生活をいかに維持していくかということを真剣に考えて出されました。それらに対する、地方生活圏構想に対する問題は処理されていないと、ずいぶん新聞等でも書かれましたけれども、まだこれが具体化に一つも踏み切っておられない、そういうのが現実じゃないかと私は思います。そこで、この緊急措置法の道路整備五カ年計画で、受けざらとしての地方整備と申しますかあるいは地域の発展のための地方道路の整備と申しますか、そういった意味におきまして、この道路整備五カ年計画における各ブロックごとの分配ですか、そういった問題がどういうぐあいになっているのか私は承知いたしたいと思うのです。やはり受けざらを整備するとかいう、ことばはともかくとしまして、そういった問題が非常に重要な役割りを果たしてくる。これはただいま資料があるかどうかよくわかりません。そこで地方における道路整備の密度をこの五カ年計画ではどういうぐあいに考えておられるか、従来の五カ年計画の密度とどういうぐあいな関係になっているのか、そういったものが具体的に答弁できるならば御答弁をいただきたいし、あるいは方針としてどういうぐあいにするのかという程度でもけっこうでございます。資料はあとでいただきたいと存じます。
#118
○政府委員(菊池三男君) ただいまの御質問の、今度の五カ年でブロック別にどうなるかという御質問でございます。ただ、ブロック別ということはちょっと私よくわかりませんけれども、今度の五カ年計画の考え方といたしましては、いま先生の言われました地方生活圏ということを中心に考えますと、たとえば国道の一次改築等につきましてはこの五カ年のうちにほぼ完了すると、昭和五十二年度までにほぼ完了したいと、それから主要地方道につきましては昭和五十五年度に概成すると、ほぼ終わるという形でこの五カ年が組まれております。それから一般県道、これが約十万キロございます。この一般県道につきましては昭和五十八年度までに概成するというような形であります。それから市町村道につきましては、実は市町村道は八十六万キロという非常に膨大な数字でございますが、この中には――この市町村道は市町村長がどんどん認定できるものでありますので非常に数が多いわけでありますけれども、そのうち特に幹線的な、交通の多い、特に生活圏の中心となるような幹線市町村道につきましては約二十三万キロあると考えておりますけれども、その二十三万キロにつきましては、これは補助事業あるいは地方の単独事業もございますので、そういうものとあわせまして昭和六十年までには全部完成したいという考え方でおりまして、第七次整備計画に当たるものがこの中に織り込まれておるわけでございます。
 それからもう一点、御質問の、国の全体の道路網計画がどうなるかという御質問があったと思いますけれども、それはたとえば国道の網がどうなるかとか、あるいは県道の網をどう考えるかとか、そういうことの御質問と解してよろしゅうございますか。
#119
○古賀雷四郎君 いや、道路の話は要りません。
 まあ、いまの答弁ではちょっと私もわかりかねる点がありますが、やっぱりその地方道とか市町村道とかあるいは国道とかいう区分では、たとえば過密過疎の解消の問題の一つの答弁にはならないわけです。やはりその地域がどういう状態であるかという、たとえば私の生まれている九州が道路の整備がおくれている、地域整備がおくれている、地方生活圏の整備がおくれている、そういったことによって人口が流出していく。まあ、それは一つの道路の問題を例にとりました。たとえば学校施設もあるでしょう、就職の機会もあるでしょう、いろいろあるでしょうけど、そういったことが一つのおくれの原因なんです。過密過疎の解消の問題を取り上げるとするならば、そういった点に道路整備五カ年計画として、ほかの文教施設とかいろんな問題と関連しましてどういうぐあいに整備されていくか、その他の省との関係が調整できているのかどうかという問題もあろうと思いますが、私は、これは道路整備五カ年計画で聞いていきたいというぐあいに考えておるわけです。それで、資料でひとつ提出を願いたいと思います。それでいいですか。
#120
○政府委員(菊池三男君) ただいまの資料はブロック別にでございますか。――私どものほうも、たとえばいま先生が言われた九州ブロックとか、どこどこブロックという形では実は整理しておりませんけれども、たとえば三大都市圏あるいはそういう大きな都市と、それからたとえば過疎地域とか、そういうことに対してどういう比率でなっているかということを積算した数字はございますけれども、そういうような数字でよろしゅうございますか。
#121
○古賀雷四郎君 いや、それでけっこうですが……。
 実は私これ建設大臣にお伺いしたいんですが、その過密過疎を解消するとか、あるいは地域の社会の生活圏を整備するとか言っても、ある程度計画的でないとこういう問題はできないんじゃないかと思います。そこで道路整備の中でも、そういった予算をどうするかということを先に考えないと、おくれている地域をどうするかということを先に考えて計画を立てていかないと、需要に応じて、それによって予算をつけていくという方法は、やはり非常に私は計画的でない。そこで道路整備五カ年計画の内容が、そういう日本列島改造と申しますか、あるいは地域の総合開発と申しますか、そういった問題が示されている以上は、たとえば過密過疎を解消するという問題が示されている以上は、計画内容にそういった問題が明確にされないと、なかなか私は予算の配分という問題がむずかしいだろう。たとえば新潟県が非常におくれていると、あるいは北陸地方がおくれていると、それはおくれている地方はどの程度ほかの地域におくれていると、そのおくれている地域を何年間で解消すると、そして全国的なバランスをとっていくんだというような計画があってしかるべきだ。そういう地域配分計画でないと、具体的には道路整備五カ年計画による過密過疎の解消とか、いろんな問題非常にむずかしいだろう。いまおそらく、私は需要に応じて予算をつけていくというような方策じゃないかと思いますが、それは種類別には市町村道、国道、いろいろ分かれておりましょう。だれけども、やはり需要に応じてやっていく、それもわからぬことはないんですが、しかし、やはり国を列島改造という国の施策に従って変えていくなら、当然、道路整備五カ年計画の中にも、あるいは治水五カ年計画の中にもそれなりの施策があってしかるべきだと私は理解いたしますので、その点について大臣の見解をお聞きしたい。
#122
○国務大臣(金丸信君) どろぼうをつかまえて繩をなうというようなことであってはならないと私は思います。また、先生のおっしゃられることは一つの識見だと私は思いますので、十分ひとつそれは取り入れまして今後やってまいりたい、こう思っております。
#123
○委員長(沢田政治君) 資料を委員会に提出してくださいね。非常にいい質問ですからね。
#124
○政府委員(菊池三男君) その資料提出の問題で、実は今後の五カ年計画に対する、いま言ったブロック別あるいは過密疎過とかいう、まだ、その五カ年のブロック別なりその配分の張りつけをやっておりませんので、いままでのその実績、これはもうはっきりしておりますから、実績に対しての資料でよろしゅうございますか。
#125
○古賀雷四郎君 ちょっと私の質問の内容を誤解されているようですから私が具体的に説明しますと、要するに道路の整備が非常におくれているところもある、おくれてないところも地域的にもブロック的にもある、そういった問題をこの五カ年計画で解消すると、かりに解消するということになれば、その地域における計画的な配分ができるんじゃないか、そういう前提に立って、特に過密過疎の解消という大臣の御説明のとおりにするならば、そういった問題をどういうぐあいに表現するかという問題を計画的にやってほしいということでございます。それは当然予算的にも響いてくるだろうということでございますので、そういう意味でひとつ考えてほしいと思います。
 そこで質問を継続いたしますが、私はそういった観点に立ちまして、従来から非常におくれていました市町村道の問題について御質問を申し上げたいと思います。
 市町村道は非常におくれております。この市町村道がおくれているというのは、やはり学校に行く通学の道路が悪いし、あるいはおかみさんがお買いものに行くのにも非常に悪い、あるいは生活の環境が整備されていないということでございまして、こういった点は非常に私は大事であろう。これはとりもなおさず、市町村道の整備をやっていかなきゃならぬと、私はかねがね主張をしているのですが、市町村道の整備の状況は、先ほど菊池さんからお話がありましたようにたいへんおくれている。しかも、ただいま現下の情勢が、やはり生活環境道路というものが非常に重点を置いて主張されている段階におきまして、市町村道の整備こそ私は一番大事であろうというぐあいに考えます。国道、いわゆる幹線道路というのはもちろん必要であろうかと思いますが、まず環境をよくしていく、それがやはり地域の生活環境をよくして、住みやすくするし、やはりそこに住んでいろんな生活の享受ができるということになれば、私はこれも一つの過密過疎の解消に役立ちましょうし、受けざらとしての十分の役割りも果たしていくというふうに理解いたしております。そういう意味で、市町村道がおくれていることはまことに残念でございます。私の会館にも市町村道の需要につきましては非常に希望が多い。しかし、現実の予算は一つも――ことしは相当ふやしたようですが、それでもまだ不十分でございます。そこで、市町村道の整備の方針につきまして、ひとつ具体的にどういう方針で道路局は進んでおられるか、お伺いしたいと思います。
#126
○政府委員(菊池三男君) 市町村道につきましては、従来は過疎法あるいは山村振興法等の特別立法に基づきます道路を主体に補助対象としておりました。それ以外に地方単独によります事業が、相当大幅に市町村道に投入されております。なかなかその特殊立法以外の市町村道まで国の補助というような体制でなかったわけでございます。ところが、最近一般国道のほうの整備もある程度できましたし、また、先生おっしゃいますような生活圏の道路を整備するというような生活道路の整備、福祉道路の整備ということが強く叫ばれておりますので、そういう幹線的な市町村道につきましては、積極的に国庫補助対象事業としてやってまいりたいということでございます。従来の五カ年計画におきましては、市町村道につきましては大体千五百億ぐらいの規模でございましたけれども、今度の新しい第七次計画では三倍以上伸ばしまして、約五千億というぐらいの規模でやってまいりたいというふうに考えております。ただ、先ほど申しましたように、市町村道は補助事業でやるということと同時に、地方単独でやる事業が非常に大きなウエートを占めておりますので、それでまた、その地方単独事業は市町村長が単独でやる事業でございますので、事業の実施におきましては十分連絡をとりながら、特に橋梁等の大きな短時日に費用の要るものについては補助事業にしていくというようなこと、あるいは舗装等につきましては、これはどちらかというと単独事業で進めてもらいたいというようなことで、いま話を進めて、そういう方針で進んでまいる予定でございます。
#127
○古賀雷四郎君 そこで基本的な問題ですが、道路整備緊急措置法の中の第二条に「一般国道並びに政令で定める都道府県道その他の道路」と書いてあります。「その他の道路」というのは、これは市町村道のことをいっているのだろうと私は思いますが、なぜ市町村道と書けないのかどうか、その点をひとつ具体的に説明してください。
#128
○政府委員(菊池三男君) この第二条では「一般国道並びに政令で定める都道府県道その他の道路の新設」ということで、続いて政令がございまして、政令の緊急措置法施行令の第一条に「資源の開発、産業の振興その他国の施策上特に整備する必要があると認められる都道府県道又は市町村道」というふうにはっきり書いてございます。
#129
○古賀雷四郎君 市町村道が非常に大事で、やらなきゃいかぬということであれば、法律で市町村道を書いても別に悪くない。政令の中身の問題もある。生活環境道路ということが表面に出てない。この辺も、いま資源とかいろんな問題を重点的に取り上げているようですけれども、やはりいま一番必要なのは、地域の生活環境をよくして、りっぱにしていくということが私は一番大事だろう。そういうのがやはり表に出るような政令であるし、道路整備緊急措置法でないと、私は、具体的にそれを名をあらわしていくというやり方、それで市町村道をやりたいという気持ちがこの中にあまりないような気がするんです。だから、もう少し積極的に市町村道と取り組むかまえをこの緊急措置法で見せてほしいというのが私の希望でございます。いろいろ事情はあると思いますが、しかし、やはりいまの当面の問題を取り上げるとすれば、過密過疎解消とか、国の施策に基づくいろんな問題を取り上げていくとするならば、当然そういった方向に向かって法律も整備されるし、そういったことも具体的にあらわしていくのが当然の私は法律のつくり方であろう。いままでの形を変えて、産業開発から、産業優先道路から生活関係の道路に変えていく、そういうことを考えるならば、従来の政令の中身を変えて、具体的にやはり市町村道を整備していくということを頭に掲げてやっていくべきじゃないかという気がいたします。その点について大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
#130
○国務大臣(金丸信君) 先生のお話、まさに建設省自体のこの五カ年計画で立ちおくれておる市町村道を何とか立ち返らしたいという考えがあるわけでございますから、ひとつ十分検討してみたいと思います。
#131
○古賀雷四郎君 ただいま大臣から御答弁いただきました。どうぞひとつそういう方向で具体的に御検討をお願いしたいと思います。
 そこで市町村道の問題でございますが、これと同等のことをやっておられるのに農林省で実施されている道路がございます。そこで私は農林省からお聞きしたいんですが、農林省で実施されている道路はどういうものがあるか、それから、それらの規格はどうであるか、それから道路網的な感覚が入れてあるのかどうか、そういった問題について、それから維持管理はどうされるのかという問題につきまして、具体的にひとつ御答弁を願いたいと思います。
#132
○説明員(木村勇君) 現在やっております農道の規格を申し上げますと、広域農道というものと一般農道とそれから農免、基幹農道舗装とそれから農道舗装とございます。
 広域農道といいますのは受益面積が一千ヘクタール以上、これは広域営農団地計画というものをつくりまして、その中の事業は十二ぐらいございますが、その一つの中で流通機構の問題で取り上げておる農道でございます。それが広域農道で、車道幅員を五メーター以上としまして、延長が十キロということで基準はございます。それから一般農道でございますが、一般農道は県営と団体営とございまして、県営が五十ヘクタール、それから団体営につきましては二十ヘクタール、それで幅員は四メータ五十、これは全幅でございます。四メーター五十以上、それで長さが一キロ以上になっております。
 それでちょっと前後しますが、広域農道の場合も、急傾斜、離島それから山村振興、過疎については、さっきの一千ヘクタールが三百ヘクタールぐらいに落ちます、基準が。それから延長も十キロが五キロになります。それから一般農道の県営でございますが、これも急傾斜地は三メーター、過疎は幅員が五メートル、面積は一応同じでございます。それから団体は二十ヘクタール以上、こういうことで、疎過は十ヘクタール以上。
 それから基幹農道舗装でございますが、これは……。
#133
○古賀雷四郎君 舗装はいいです。
#134
○説明員(木村勇君) いいですか。
 それでは農免でございますが、農免につきましては、農業のガソリン税を主体とした事業でございますが、それは受益面積が五十ヘクタール以上が県営で、団体が二十ヘクタール以上、車道幅員が四メーター以上でございます。延長については、これは制限はしておりませんが、総事業費が二千万円以上、こういう基準でやっているわけでございます。
 それから維持管理の問題でございますが、それにつきまては、現在、各道路管理者を主体としまして、市町村並びに県営ということであとの維持管理をしております。
#135
○古賀雷四郎君 私、いま農林省の道路の規格等につきましてお聞きしました。もちろん、採択基準の問題あるいは農民負担の問題等もありまして、いろいろ考えられた末きめられたかと思いますが、これを、広域農道等、地方道、県道に相当するもののような問題があれば、これは県道の規格によってもらうとか、いろんなことを考えていかなければいかぬだろうと思います。市町村道規格であれば市町村道規格ということで当然やっていく。
 そこで、私の郷里に農道で非常に長い農道があります。しかし、その幅が四メーターぐらいしかない。四メーター五十かもしれません。これでは、将来あそこにちょうど競馬場ができまして、その競馬の帰りはものすごい自動車道になります。そうすると、交差ができない。だから一体、道路行政として、こういった問題をどう考えておられるのか。私は、農道は、純然たる農道として行なわれる場合と、道路網としての性格とあるかもしれませんけれども、国の費用を投じていく以上は、やはり規格的に規格の統一をはかって、二車線ぐらい通れるぐらいの計画をしなければいかぬ。その辺の建設省と農林省との関係をひとつお聞かせ願いたいと思います。
#136
○政府委員(菊池三男君) 農林省のほうでやっておられます土地改良長期計画……。
#137
○古賀雷四郎君 簡単にお願いします、時間がないから。
#138
○政府委員(菊池三男君) はい。これは先生おっしゃるように、農道の場合と、それから建設省でやる市町村道とがぶつかることがございます。これは広域農道の、広域農村整備という目的と、それから私どもの道路整備という目的、これが同じ地域に入ることがございますので、そういう問題につきましては、私どものほうは農林省のほうと十分打ち合わせをしまして、幹線一般の交通網を利用するようなものにつきましては、道路網の整備の一環ということで建設省のほうで事業を実施し、単なるその農村地域の整備ということのものにつきましては農林省のほうで整備をしていただくということで、十分打ち合わせをしてやっております。
#139
○古賀雷四郎君 一つの例を申し上げたんで、私は、こういった問題はたくさんある、もうたちどころに五つ、六つの事例はあげられる。だから、道路行政として、私は、もっと規格、構造、そんなものをしっかりしてもらわないと、やはり自動車は二車線通る、農業だって米を運ぶのにトラックを使う、トラックはなかなか二車線入られない、そういうことじゃ農業面も困るわけですね。だから、どういうぐあいにやられようとするのか。それから大型機械を入れるといっても道路が狭い、そうすると機械化もできない。そういった道路行政としての農免道路と市町村道との関係を十分ひとつ私は考えていただいて、この道路整備緊急措置法の中で、それらの問題を十分検討していただきたい。もう、私のところの道路を見て、全くこれは行政の調整がついていないという感じを非常に深くしております。だから、そういったことがあることが国民の行政不在の不信を招きますし、地方の人も、こんなことでいいのか、農林省のやられる道路と建設省のやられる道路は幅が違うじゃないか、自動車は同じ幅だと、それなのに何で幅が違うんだという批判も私は招くと思うんです。だから、その辺は、まあ各省のいろいろ言い分はありましょう。だけれども、私は、国全体が、政府全体がそういう思想を一貫してこの緊急措置法の中に盛り込む必要があるんじゃないかというぐあいに理解いたしますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、補助率等もまた違う。これもまた非常におかしい。これはもう具体的に申し上げません。こういう点を十分調整してやはりやっていかないと、行政の、あっちでやったら安いとかこっちでやったら安いとか、いろんな問題が出てくる。これでは市町村はどうしていいかわからぬ。しかし、建設省で道路行政を担当しているほうとしていろいろ主張があります。道路網とか、その後の維持管理の問題等から主張がある。また、農林省でやると、市町村道や農道でやると安くできる。そういった行政の間隙というのが多過ぎるんじゃないか。建設省についても、いろいろなところにおける行政の間隙というのが各省との間にたくさんある。この問題を一つ一つやっぱり詰めていく必要があるんじゃないか。そうして国民に納得できるような行政が行なわれるようにしなければいかぬだろうという気がいたします。それは私は、そういうことをもう私自身経験しましたから申し上げているんで、まことに申しわけないんですが、特に私はきょうは、市町村道の整備について、これを急速に進めて生活環境をりっぱにしていただきたい。
 それから大臣が言われたように、受けざらであると言われておりますけれども、受けざらを整備することはやはり過密過疎の解消に役立つと思います。特に私は、かりに私が九州から出かせぎに来ておりますと考えますと、私が九州に帰るのに、私のふるさとが整備されているということは、私をそこに帰らしてくれる一つの大きな原因になる。だから私は、どちらかというと、日本列島改造論というのは、ふるさとをりっぱにするという、ふるさと改造論の一つのことと形をあらわして考えたほうがいいんじゃないかという気がいたしておるわけです。そこで、やはりわがふるさとを道路局、各省寄ってよくしていただけるならば、われわれは喜んでこの骨をふるさとに埋めることができる。ただ出かせぎに来た人がまたふるさとに帰って、そこで私は知己も多いし、親戚も多いし、連帯意識がある。連帯意識の中に芽ばえてきた地域開発というのが、住民の意見を十分発揮する一つの大きな原動力になると私は思うわけです。そういったいろんな関連がございますので、そういう点につきまして、ひとつ、地域開発の基幹となる道路、ふるさと改造の基幹となる道路でございますので、市町村道の整備をぜひお願いしたい。
 そこで、私は、当然、この市村町道の整備をするには金が要ります。道路整備五カ年計画で相当の額を突っ込んでいただきたいということは、私もこの五カ年計画の予算の編成のときに申し上げたこともございます。少なくとも一千億ぐらいは年間つけてもらわないといかないじゃないかということを申し上げたわけです。今度六百億ぐらいのようでございますが、やはり相当つけて、ふるさとをよくして環境を整備していくということをやっていただきたいし、そうしますと、どうしても地方、市町村財政というものが非常に困難になってくる。そこで、それらの問題をどう進めていくか、ひとつこの問題につきまして、あるいは県も地方行政の自治体の元締めとしてどういう役割りを果たしていくかということを含めました財源問題、整備問題、それから緊急五カ年計画で市町村道の占める位置をどういうぐあいに考えていくのか、そういった問題を考えて、ひとつ前向きに検討していただくような意思があるのかどうか、建設大臣にお伺いしたいと思います。
#140
○国務大臣(金丸信君) 先ほど来から農道の問題まで出ておったわけでございますが、大型農道の問題につきましては、当時米価の値上げができないということで、農民に還元すべきであるということが大型農道をつくっている原因だ、そういうこととあわせまして、非常に建設省との間にいろいろな問題が起きた、私もそれは十分承知いたしております。しかし、道路網を確保するということは、これは建設省の責務でありまして、当然十分な連絡のもとに、十分な話し合いのもとにやっていかなければならぬ。今後もそういう意味で農林省と十分話し合いの上で円満な運営をし、地域住民の人たちに迷惑のかからないような方法でもっていきたい、こう考えております。
 また、市町村道の問題につきましては、ことし六百億程度しかつかない。この受けざらをつくるという意味から考えてみましても、これでは足らない。来年度の予算等につきましては、ひとつ十分な拡充をはかるように最善の努力をいたしたいと思いますし、また、これは予算がふえればふえるだけ市町村等につきましては過重な負担が多くなってくる、こういう問題につきましては、十分検討いたしまして善処いたしたいと考えております。
#141
○古賀雷四郎君 大臣から非常に前向きなおことばをいただきまして、どうかひとつそういう御方針でお願いしたいと存じます。
 そこで、時間が若干超過しますが、お許し願ってよろしゅうございますか。あと十分ほどでございます。
#142
○委員長(沢田政治君) どうぞ。
#143
○古賀雷四郎君 私は、どちらかというと、非常に因っている方をできるだけ救いたいという気持ちですべての問題を処理しております。この前の危険地における住宅の集団移転促進法につきましても、こういった問題を取り上げた。また、水源地の立法につきましても、そういったお困りになる方をどうしていくかというのが行政とか政治の大きなつとめであるというふうに、私は微力ながら努力してきたつもりでございます、力が足りない点をおわびしなくちゃなりませんが。
 そこで私は、この道路問題で離島の問題がございます。離島の方は運輸交通体系の面におきまして非常に御不便をこうむっておられる。しかも、物価も、話によりますと、ものすごい高いものになる。あるいは、公共の郵便物等におきましても、値段が違うとか、いろんなことがございまして、これはもう非常に私は問題があろうかと思うわけでございます。そこで、やはり離島と離島、離島と本島間の交通運輸体系を今後どういうぐあいに考えていかれるつもりかお伺いしたいと思うわけでございます。本土におればどこでも融通むげに道路を利用できるわけですが、離島におればなかなか道路も利用できない。また、本土に渡ろうとしても簡単に渡れない。そういった不便があります。もちろん教育の場を求めるとしましても、その離島の交通状況ではなかなか求められない。そういった不便がございまして、離島の方は非常に困っておられるので、従来から、離島における主要な道路につきましては国道に昇格してほしい、そしてできるだけ整備を進めてもらいたいということでございます。今度沖縄が本土返還になりました。たとえば鹿児島から奄美大島を通って沖縄に行く道路、いわゆる海上道路も含みます。そういった国道にしてほしいとか、あるいは五島列島における国道、長崎から行く国道というようなことも考えてほしい。その他たくさんありましょう。現に本四連絡架橋におきましては、国道という認定をたぶんされているだろうと私は思うわけでございまして、そういう意味で、離島の困られた方々を救うために、運輸交通体系につきまして十分ひとつ考えてほしいわけでございます。
 そこで、私は運輸省にお伺いしたいのですが、現在海上運航の点につきましてどういうぐあいになっているのか、ちょっとお伺いしたいと思います。簡単でいいから、ひとつ御説明願います。
#144
○説明員(深川弘君) 現在全国に非常に多数の離島がございまして、こういった離島間あるいは離島と本島を結ぶ交通手段としていわば航路がほとんど唯一のものと言ってもよい状況にございまして、この維持確保ということが離島住民の方の生活の安定、福祉の向上のために必要なことにつきましては、先生のおっしゃるとおりであります。これらにつきまして、私どもといたしまして各種の手段を講じているわけでございますが、現在この離島航路の数は全国で――離島は非常に多数ございますですが、それらに就航しております全離島航路といいますのが五百七十八航路、これは四十七年十一月現在でございますが、ございまして、そのうちには、いわば観光的な季節航路も一部ございまして、これらを除きましても、島民の方の生活航路として利用されているものが五百余ございます。そのうち、もちろん複数の事業者が運航していたり、あるいは複数の航路がそこに錯綜していたりというものもございまして、いわばそれが唯一の交通手段と言っております航路というもの、しかも、それを維持するためには補助をしなければならないといったような航路を対象に、昭和二十七年来、離島航路整備法に基づきまして補助を行なっておるわけでございますが、この補助航路が現在四十七年度実績で八十八航路ございます。その総額は約四億三千万でございます。こういった国からの補助あるいは県当局の補助等をもとにその離島航路の維持運営につとめているところでございまして、もちろん私どもこれで十分と考えておるわけではございませんので、さらにそういった補助金の増額にいろいろ努力いたしておるところでございまして、四十八年度につきましては、約二億円ほど増額いたしました六億三千万ばかりの補助金を計上してございます。
 一方また、こういった離島航路に就航いたします船舶の代替建造、船室の改善のために船舶整備公団、あるいは沖繩の場合には沖繩振興開発金融公庫というのがございますが、そういったところの資金を用いまして船室の改善というものにつとめておるところでございます。
#145
○国務大臣(金丸信君) 離島振興法というような法律があるということは、まさに離れ島で非常な差別待遇というか、そういうような状況下にあるわけでございますから、こういうところに対してあたたかい手を伸べるということは当然でありますし、また、離島の中に国道に昇格してもよろしいというようなものもある、そういうことですから、そういうものについては速急にやる。もう拾えるものはできるだけ拾ってひとつやりたい。なお、国道にしなくても、予算を投入してやればりっぱな道路もできるということですから、そのような創意くふうをいたしまして御期待に沿いたい、こう考えております。
#146
○古賀雷四郎君 いまの大臣のおことば、これは離島の住民の方が聞かれたらたいへん喜ばれると思います。私も大臣のおことばを離島の方々にお伝えしたいと存ずるほどでございます。
 そこで、いま離島振興法がございまして、なかなかその予算をふやそうにも、離島振興法のワクの中で処理しなきゃいかぬというような状況でございます。そこで、道路整備五カ年計画の中と離島振興法のワクの中と二重にダブルにたがが締められておる。で、おくれておる。おそらく離島の道路というのは、もうほとんど内地の道路と問題にならぬほどおくれていると思います。私も五島を回りましたけれども、舗装道路がないとか、奄美大島の道路も行きましたけれども、まだ完全でない、主要な地方道がまだ幾らもできてないという状況でございます。そこで私は、こういった困られたところの、離れた地域にある方の道路は、少なくとも早くやってやって、ほんとうにもう国はいい行政をやってもらうというようなことにしてもらいたいと思うんです。これは私は、住民が行政を信頼する一つの大きな施策であると思うわけです。やはり困っておる方を救うことが私は一番大事だと思いますので、そういった精神でひとつこの離島の問題を積極的に前向きに考えていただきたいし、それから離島振興法のワクがある、このワクの撤廃の問題も、これはもう進めるための非常に重要な問題でございますので、そういう点につきましても、ひとつぜひ今後、これは経済企画庁との関係がございますけれども、そういった離島の切なる要請があるということを十分ひとつ御考慮に入れていただいて、御協議くださいますようにお願いしまして、私は、取りとめもない質問をいたしましたけれども、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 終わります。
#147
○委員長(沢田政治君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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