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1972/03/08 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 逓信委員会 第3号
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1972/03/08 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 逓信委員会 第3号

#1
第071回国会 逓信委員会 第3号
昭和四十八年三月八日(木曜日)
   午後一時三十四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        茜ケ久保重光君
    理 事
                今泉 正二君
                古池 信三君
                塚田十一郎君
                森  勝治君
    委 員
                植竹 春彦君
                郡  祐一君
                鈴木  強君
                横川 正市君
                木島 則夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  久野 忠治君
   政府委員
       郵政政務次官   鬼丸 勝之君
       郵政大臣官房長  廣瀬  弘君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   舘野  繁君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   牧野 康夫君
       郵政省郵務局長  溝呂木 繁君
       郵政省貯金局長  石井多加三君
       郵政省簡易保険
       局長       野田誠二郎君
       郵政省電波監理
       局長       齋藤 義郎君
       郵政省経理局長  浅見 喜作君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       日本電信電話公
       社総裁      米澤  滋君
       日本電信電話公
       社副総裁     秋草 篤二君
       日本電信電話公
       社総務理事    遠藤 正介君
       日本電信電話公
       社営業局長    玉野 義雄君
       日本電信電話公
       社業務管理局長  小畑 新造君
       日本電信電話公
       社経理局長    好本  巧君
   参考人
       日本放送協会会
       長        前田 義徳君
       日本放送協会専
       務理事      野村 忠夫君
       日本放送協会理
       事        吉田 行範君
       日本放送協会理
       事        斎藤  清君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (郵政省の所管事項に関する件)
 (日本電信電話公社の事業概況に関する件)
 (東京放送会館の土地建物売却等に関する件)
 (都市部における難視聴対策に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(茜ケ久保重光君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 日本放送協会関係の付託案件の審査、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、放送に関する事項の調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議なしと認め、さように決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(茜ケ久保重光君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 まず、郵政大臣から、郵政省の所管事項について説明を聴取いたします。久野郵政大臣。
#5
○国務大臣(久野忠治君) 郵政省の所管行政の概略について御説明申し上げます。
 最初に、昭和四十八年度予算案の概略について申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は百七億一千七百万円で、前年度予算額八十二億五千六百万円に比較いたしまして二十四億六千百万円の増加となっております。
 この歳出予定額には、人工衛星を利用する電波研究の推進に必要な経費二億六千四百万円、総合的電気通信施策の強化に必要な経費一億五千九百万円、電波監視新体制の確立に必要な経費一億五百万円、国際放送の充実強化に必要な経費二億百万円並びに通信衛星及び放送衛星の開発研究に必要な経費八億七千三百万円のほか、海洋開発のための通信方式の研究、東南アジアケーブル建設計画の推進、テレビジョン放送の普及施策の強化、有線テレビジョン放送に関する調査研究等に必要な経費が含まれております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入予定額は一兆二千九百四十八億七百万円で、前年度予算額一兆一千二百四十九億七百万円に比較いたしまして一千六百九十九億円の増加となっております。
 この歳入予定額には、収入印紙収入等で一般会計等へ繰り入れる、いわゆる通り抜けとなる業務外収入が四千五百五十三億一千二百万円ありますので、これを差し引いた実体予算、すなわち、郵政事業運営に必要な経費の財源となる歳入は、八千三百九十四億九千五百万円でありまして、これは前年度予算額に比較いたしまして八百十九億三千四百万円の増加となっております。
 一方、歳出予定額は一兆三千八十一億三千二百万円で、前年度予算額一兆一千二百四十九億七百万円に比較いたしまして一千八百三十二億二千五百万円の増加となっております。これから業務外支出を除きますと、実体予算としては、八千五百二十八億二千万円で、前年度予算額に比較いたしまして九百五十二億五千八百万円の増加となっております。したがいまして、昭和四十八年度歳入歳出予定額におきましては、百三十三億二千五百万円の歳出超過となっておりますが、これにつきましては、前年度からの持ち越し現金を充当することといたしております。
 この予算案におきましては、重要施策としております郵便局舎の改善、集配運送諸施設の整備拡充等の郵便送達の安定と向上のための施策、郵便貯金及び簡易生命保険の増強と利用者サービスの向上のための施策並びに国民の増大する余暇利用に対応する施策に必要な経費が含まれております。
 なお、局舎そり他建設費予定額は、五百三十四億円でありまして、前年度予算額に比較しますと、百四億円の増加となっております。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、この会計の歳入予定額は九千六百十七億六千万円で、前年度予算額七千七百四十四億七千四百万円に比較いたしまして一千八百七十二億八千六百万円の増加となっております。
 歳出予定額は、八千百六十六億五千四百万円で、前年度予算額六千五百十九億九千八百万円に比較いたしまして一千六百四十六億五千六百万円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は一兆三千七百七億五千八百万円で、前年度予算額一兆一下四百九十八億四千九百万円に比較いたしまして二千二百九億九百万円の増加となっております。
 歳出予定額は五千五百二十億二千万円で、前年度予算額四千八百八十一億九千百万円に比較いたしまして六百三十八億二千九百万円の増加となっております。
 また、年金勘定におきましては、歳入予定額及び歳出予定額ともに二十九億六千五百万円で、前年度予算額三十億二千万円に比較いたしまして五千五百万円の減少となっております。
 次に、郵便関係について申し上げます。
 郵便業務は、現在全国的に順調に運行されているところでありますが、今後とも郵便局舎の改善、輸送力の増強等施設の整備拡充につとめ、さらに一そう確実な郵便の送達を確保するよう努力を重ねてまいる所存であります。
 次に、郵便貯金関係について申し上げます。
 さきの第六十八回国会で御審議をいただき成立しました郵便貯金法の一部を改正する法律が施行され、本年一月から郵便貯金の預金者に対する貸し付けの取り扱いを開始いたしました。
 今後、国民福祉の一そうの拡充を推進するため、貯蓄の役割りはますます増大するものと思われますが、預金者貸し付け制度は、郵便貯金をより利用しやすくするため、貯蓄制度の一環として設けられたものでありますから、この制度の運用にあたりましては、預金者各層からの要望に十分こたえることができるよう努力してまいる所存であります。
 なお、法案の採決の際に附帯決議をいただいておりますので、今後、需要の実態等を勘案いたしまして、この決議の御趣旨を体し、制度の拡充をはかってまいりたいと考えております。
 次に、本年度の郵便貯金は、好調な増加を続けておりまして、本年度の目標額一兆七千億円に対し、二月十日現在、二兆五千三百二十四億円に達しております。この結果、貯金現在高は去る四十七年六月に十兆円、同十一月に十一兆円、さらに本年二月一日に十二兆円をこえ、二月十日現在、十二兆七百六十七億円となっております。
 なお、昭和四十八年度の郵便貯金増加目標額につきましては、最近の郵便貯金の増勢、経済情勢、事業経営上の必要性等を勘案して、二兆三千億円と策定いたしました。この目標額の達成につきましては、一そうの努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、簡易生命保険関係について申し上げます。
 簡易生命保険事業も順調に運営されております。
 新契約募集につきましては、保険金最高制限額の引き上げ、死亡保障を厚くした新種保険の発売等により順調に伸展しておりまして、本年度の募集実績は、一月末日現在、保険料額にして百六十八億五千九百万円で、前年同期に比較して、一六%増加いたしております。この結果、保有契約高は十五兆円を突破し、資金総額も三兆五千億円に達しております。
 なお、明年度におきましては、募集目標額を二百四十五億円といたしております。
 次に、事故犯罪関係について申し上げます。
 事故犯罪の防止につきましては、省の重点施策の一つとして努力してまいったところでありますが、事業の信用確保のため、今後一段と防犯体制の強化をはかりますとともに、綱紀の粛正を期する所存であります。
 次に、宇宙開発関係について申し上げます。
 宇宙開発につきましては、世界における宇宙開発の急速な進展にかんがみ、また、電波権益確保の観点からも、わが国としてもできる限り早期に通信衛星及び放送衛星の開発を行なう必要がありますので、昭和四十八年度から実験用の中容量通信衛星及び中型放送衛星の開発研究に着手することといたしております。また、すでに進行中の衛星開発計画に関しましては、昭和五十年度打ち上げ予定の電離層観測衛星のための衛星管制施設の整備並びに昭和五十二年度打ち上げ予定の実験用静止通信衛星に搭載する通信機器及びアンテナの研究を進めることといたしております。
 次に、放送関係について申し上げます。
 まず、有線テレビジョン放送についてでありますが、さきの第六十八回国会において成立いたしました有線テレビジョン放送法が、本年一月から施行されたのでありますが、有線テレビジョン放送がテレビジョン放送の難視聴解消のためのきわめて効果的な手段であり、また、今後の情報化社会の進展に大きな役割りを果たす可能性を持っていることにかんがみまして、この法律の運用にあたりましては、受信者の利益の保護と有線テレビジョン放送の健全な発達をはかるよう対処してまいりたいと考えております。
 次に、テレビジョン放送の難視聴対策についてでありますが、テレビジョン放送が国民の日常生活にとって不可欠のものとなりました今日、難視聴解消はきわめて重要な課題であります。郵政省におきましては、従来から、山間僻地に至るまで、ひとしく地域住民がテレビジョン放送を視聴できるよう諸施策を講じておりますが、いまだ全国的にはかなりの難視聴地域が残されており、また、最近都市における高層建築物等により受信障害も年々増加の傾向にありますので、これらの僻地及び都市における難視聴解消につきましては、今後におきましても一そう努力しなければならないと考えております。
 次に、電気通信関係について申し上げます。
 まず、広域時分制の進捗状況について申し上げます。
 昭和四十六年五月、公衆電気通信法の一部が改正され、電話料金に関する広域時分制が実施されることとなりましたが、これは、まず昭和四十七年十一月十二日に群馬県等で実施されたのをはじめといたしまして、本年三月には東京、五月には大阪、六月には名古屋の順で実施され、八月までに全国の地域に実施されることになっております。その進捗状況は、現在まで計画どおり順調に推移いたしております。
 次に、日中岡の電気通信関係につきましては、昨年九月の田中首相訪中の際に東京−北京間に開設された衛星回線は、その後も両国間で維持運用されることとなりました結果、それまで短波無線回線のみに依存しておりました日中通信サービスが飛躍的に改善されました。
 しかしながら、今後ますます増大が見込まれる日中間の通信需要に対処するためには、衛星回線だけでは十分ではないので、近い将来に大容量の海底ケーブルを日中間に敷設する必要があります。当省といたしましても、中国政府の電信総局長を近く日本に招待して協議するなど、日中通信の改善強化のために一そう努力いたしたいと考えております。
 次に、国際電気通信衛星機構(インテルサット)に関する協定につきましては、第六十八回国会において締結の御承認をいただき、政府は昭和四十七年六月受諾書を米国政府に対し寄託したところでありますが、この協定は同年十二月協定に定める発効要件を達成しまして、本年二月十二日発効いたしました。
 次に、日本電信電話公社の予算案について申し上げます。
 損益勘定におきましては、収入予定額は一兆六千六百二十五億円で、前年度当初予算額と比較いたしまして、二千百六十七億円の増加となっております。
 他方、支出予定額は収入予定額と同額の一兆六千六百二十五億円でありまして、これを前年度当初予算額と比較いたしますと、給与その他諸費、営業費等で一千四百十九億円、資本勘定への繰り入れ額で七百四十八億円、合わせて二千百六十七億円の増加となっております。
 資本勘定におきましては、収入予定額は内部資金で六千八十七億円、外部資金で七千九百六十七億円、合わせて一兆四千五十四億円を計上いたしており、うち四百二十億円は政府引き受け債及び政府保証債でまかなうこととしております。
 他方、支出予定額は建設勘定への繰り入れ額で一兆一千九百四十億円、債務償還等で二千百十四億円、合わせて一兆四千五十四億円となっております。
 建設計画につきましては、年々増大する電話需要に積極的に対応するため、一般加入電話三百十万加入の増設をはじめとして、事業所集団電話八万五千加入、地域集団電話六万加入、公衆電話九万個、市外回線十三万二千回線等の増設を行なうほか、情報化の進展に伴う社会的要請に即応するデータ通信の拡充強化等のための建設工事を実施して電信電話設備の拡充とサービスの向上を強力に推進することとしておりまして、建設勘定支出予定額には、資本勘定からの繰り入れ額の全額一兆一千九百四十億円を計上している次第であります。
 次に、日本放送協会の昭和四十八年度収支予算、事業計画、資金計画案につきましては、二月二十七日提出し、同日付当委員会に付託されましたので、慎重御審議の上、御承認のほどお願い申し上げます。
 最後に、今国会において御審議をいただくよう提出いたしました法律案について御説明申し上げます。
 第一は、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案でありますが、この内容は、最近における賃金等の上昇を勘案し、売りさばき手数料を適正なものとするため、売りさばき手数料率の一部を改正しようとするものであります。
 第二は、簡易生命保険法の一部を改正する法律案でありますが、この内容は、最近における社会経済事情の推移及び保険需要の動向にかんがみ、定期保険及び疾病傷害特約の制度を創設するとともに、加入者に対する保障機能の充実をはかるため、家族保険の制度を改善しようとするものであります。
 なお、このほかに当省と関係あるものとして資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律案がありますが、この内容は、資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金積み立て金の長期の運用を国会の議決に付することとするものであります。
 提出法律案につきましては後ほど御審議いただくことに相なりますが、その節は慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
 以上をもちまして私の説明を終わります。
 所管行政の円滑な運営のため、御協力くださいますようお願い申し上げます。
#6
○委員長(茜ケ久保重光君) 次に、日本電信電話公社総裁から、日本電信電話公社の事業概況について説明を聴取いたします。米澤総裁。
#7
○説明員(米澤滋君) 電信電話卒業につきましては、平素格別の御配意と御支援を賜わり、まことにありがたく厚く御礼申し上げます。
 ただいまから日本電信電話公社の最近の事業概況について、御説明申し上げます。
 まず、経営状況でありますが、昭利四十七年度は、電信電話拡充七カ年計画の第二年度として、建設資金一兆五百五十億円をもって、一般加入電話三百一万五千加入を中心とする電信電話の拡充・改善を実施するとともに、情報化社会の進展に伴う社会的要請に即応して、データ通信サービスの開発・拡充を積極的に推進しております。
 本年度予算におきましては、事業収入を一兆四千四百五十八億円と見込んでおりますが、十二月末における実績は一兆五百七十九億円でありまして、七三・二%の達成率であり、収入予定に対しましては、若干減収傾向に推移しております。
 公社といたしましては、今後とも、加入電話の早期架設、各種商品の積極的販売あるいは通話の利用促進をはかる等の経営努力により、収入確保につとめてまいりたいと考えております。
 建設工事につきましては、工事費総額は、前年度からの繰り越し額を加え一兆九百四十三億円となっておりますが、契約進捗状況についてみますと、十二月末における契約額は、一兆五百五億円でありまして、総額に対し九六・〇%の進捗率となっております。また支出進捗状況についてみますと、十二月末における支出額は八千百五億円でありまして、総額に対し七四・一%の進捗率となっております。
 また、十二月末における加入電話の増設数は二百四十万加入でありまして、年間予定の七九・六%を消化しております。
 次に、電信電話拡充第五次五カ年計画について申し上げます。
 公社は、昭和四十五年八月、電信電話拡充七カ年計画を策定し、情報化時代を迎えるにあたっての基本方針を明らかにしたのでありますが、昨年八月に、その基本方針の上に立ち、その後の電話需要の変化等を考慮して、昭和四十八年度から五十二年度にわたる第五次五カ年計画を策定いたしました。
 この五カ年計画は、建設投資額七兆円をもって、一般加入電話千五百三十万加入の増設を行ない、加入電話の積滞を全国的規模において、解消することを最大の重点とするとともに、情報化社会の進展に即応し、高度な交換処理機能を持つ電子交換機を全国の主要都市に逐次採用して、データ通信をはじめ、加入ファックス、テレビ電話等、多彩な新サービスを提供するための総合電気通信網の形成を推進することとしております。
 この計画を実施するための資金については、内部資金及び加入者等引き受け債券・設備料により調達するほか、財政投融資資金並びに本年度から新たに発行した公募によるでんでん債の発行等により調達をはかることとしております。
 また、第六十五回通常国会におきまして御可決いただきました広域時分制については、昨年十一月十二日から本実施を行なっておりまして、本年八月までに全国すべての地域を順次広域時分制に切りかえるよう工事を進めております。この工事は、全国の自動式局、約四千九百局所に及ぶ画期的な大工事でありますが、計画どおり順調に進捗しております。
 次に、昭和四十八年度予算案について申し上げます。
 まず、事業収支計画でございますが、収入は総額一兆六千六百二十五億円で、その内訳は、電信収入三百九十九億円、電話収入一兆五千九十九億円、専用収入六百七十九億円、雑収入四百四十八億円を見込んでおりまして、昭和四十七年度に比べて二千百六十七億円の増加となっております。
 一方、支出は総額一兆六千五百七十九億円で、その内訳は、人件費四千九百十四億円、物件費二千四百七十八億円、業務委託費九百六十六億円、減価償却費五千六百十五億円、その他利子等二千六百六億円でありまして、昭和四十七年度に比べて二千百八十七億円の増加となっております。
 以上の結果、収支差額は四十六億円となります。
 建設投資について申し上げますと、その規模は、総額一兆一千九百四十億円で、前年度当初予算一兆五十億円に対し一八・八%の増加となっております。
 この資金の調達は、内部資金で六千八十七億円、外部資金で七千九百六十七億円、総額一兆四千五十四億円でありますが、このうち債務償還等二千百十四億円を除いた額を建設資金に充てることといたしております。
 外部資金の内訳は、加入者債券三千九百五十五億円、設備料千六百十二億円、政府引き受け債・政府保証債及び特別債で二千四百億円を予定いたしております。
 建設計画の内容について申し上げますと、一般加入電話三百十万加入、公衆電話約八万九千個、市外電話回線十三万三千回線を増設するとともに、広帯域及び高速度伝送等ネットワークの整備をはかるため、広帯域交換網利用のデータ通信回線、高速ファクシミリ等を計画いたしております。
 なお、基礎工程につきましては、地域振興の要請に即応し、手動式局の自動化を積極的に推進するとともに、既自動局においても設備の行き詰まり状況、近傍局とのサービス均衡等を考慮して、分局開始を行なうこととし、合計一千四十二局の新電話局建設を行なうことといたしましたが、このうち四十八年度中にサービスを開始する局は、五百四十二局であります。
 市外電話の基礎設備につきましては、市外通話サービスの維持改善に必要な伝送路並びに市外電話局の建設を計画いたしました。
 また、データ通信施設につきましては、需要の実態、将来の動向を勘案し、六百七十億円をもって、販売・在庫管理システム五システム、科学技術計算システム三システム、預金・為替システム等二十一システムの建設と、特定通信回線四千五百回線及び公衆通信回線四千七百五十端末回線等の増設を計画いたしております。
 また、災害時における通信の確保をはかるため、四十七年度に引き続き防災計画を推進するほか、農山漁村における電話サービス改善のため、逐次加入区域の拡大をはかるとともに、既設地域集団電話についても、一般加入電話への変更、組み合わせ数の緩和等を行なうことといたしております。
 以上をもちまして最近の公社事業の概況説明を終わらせていただきます。
#8
○委員長(茜ケ久保重光君) これより質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○鈴木強君 ただいまの郵政大臣並びに電電公社総裁の所管事項の説明並びに事業概要の説明に対して、若干の質問をしたいと思います。
 最初に、提出法案に関連して大臣に伺いたいんですが、実は、ただいまの御説明を伺っておりましたが、昭和四十一年以来問題になっております電波法と放送法の改正に対する経緯等からかんがみまして、一言私は所管事項の中に述べられてしかるべきだと思います。ところが、全然これ触れておらないわけですけれど、一体これはどうしたんですか。出すのか、出さないのか、出さないならどういうわけで出さないか、それをひとつ明らかにしてほしいんです。
#10
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘の放送法と電波法の改正につきましては、非常に重要な課題でございまして、各方面の有識者の皆さんの意見を十分聴取いたしまして、また皆さんの御意見をも聴取いたしました上で、判断をいたしたい、かような考え方に立っておるような次第でございまして、今日まだ提出をするのかしないのか判断をしかねておるような次第でございます。
#11
○鈴木強君 ちょうど六年間、大臣がかわるたびにそういうふうな御答弁をいただいているわけでありますが、私が特にいまこれを取り上げましたのには理由があるんです。
 昨年も、前大臣の廣瀬さんとこの問題についてはいろいろ話をしました。その結果、廣瀬大臣は在任中に何とか出したいと思って努力をしたけれど、ついに成案を得ることにならなかったので、たいへん残念だが、昨年の国会には出せないという率直な御所信の表明がありまして、それに加えて、昨年の三月二十三日の当委員会における私の質問に対しての廣瀬大臣のお答えは、いま申し上げたようなことで非常に残念だと、そこでですね、次の通常国会に出す目途で郵政省の中に両法の改正のための小委員会をつくって、自分も先頭に立って各方面の意見も伺いながら、長い間懸案になっております両法の成案を得たいと、こういうまあ御所信があるわけですね。
 ですから、いまあなたも非常に重大だと、こうおっしゃる。重大であるからこそ、六年も七年も――さかのぼれば三十九年の法制調査会の答申が郵政大臣に出されて以来、四十一年にまあこの案を若干参酌した改正が出てまいりましたけれど、答申を忠実に守っていないんですよ。特にこの電波の割り当て、免許の認可ですね。こういう問題については第三者的な委員会をつくってそこでやるべきだという、その点が抜けておりまして、衆参両院の逓信委員会でもたいへん問題になって、ついにまあ審議未了、廃案ということになっておるわけですね。その後、これが改正の要があったから、郵政省みずからが諮問をし、答申を得たわけですから、これが七年も八年も、十年近くもたなざらしにされているということは、私は行政の怠慢だと思いますよ。そして、われわれは、その後テレビ、ラジオもUHFが加わりFMが加わり情勢が変わってきているわけですから、それに即応する法制度の改正ということをやらなくちゃいけないと思うんですね。
 特に難視聴の問題なんかにつきましても、放送法第七条の解釈が、郵政省では、無線関係であって、有線関係は入っていないと、だからNHKがあまねく全国に放送が見えるようにするという義務は無線の部分だけだと、こう言っているんですね。私はこれは時代の趨勢に合っていないと思うんですよ、いま難視聴が問題になっているときにね。やはりこういうこともすっきり法律を改正して、もし郵政省が言うような趣旨であるならば、時代に即応するような趣旨に私は変えていただいて、やっぱりNHKが放送法に基づいてあまねく見えるような措置をするという義務づけをしたらいいと思うんですね。
 そういうふうに長い前につくった法律ですから、時代に即応しないがゆえに答申をしたわけでしょう。出て、十年近くもそのままにしておくということは納得できないんですがね。だからして毎年毎年これを大臣にお願いし、ともにひとつ研究しましょうということになってきているわけですね。ですから、大事であればこそ、昨年の委員会において小委員会の設置まで提案しているわけですから、この小委員会を設置して、ここまで実は議が煮詰まりましたけれど、ここが問題で、まだ提案になりませんというふうに率直に経過を説明していただければ、われわれもまたお手伝いできるところがあればお手伝いしたいという気持ちがあるわけですからね。そういうふうにしてほしかった、私は。まあ大臣は、御就任後、前の経過はわからないと思いますけれども、そこには補佐する官僚がおるでしょう。こういうわれわれが熱心に一生懸命熱意を持っておる問題について一言も触れないということはまことに不誠意ですよ、私に言わせますとね。そして行政の怠慢ですよ、このままこうやっているのは。だから、大臣もそういう経過を知っておったならば、それは言わないのがおかしいんです。知らなかったら、これはまたおかしいんで、ひとつよく経過を伺って、どうするかね。いま聞いてみると、まだ出すか出さぬかわからぬようなお話していますね。まあ大体法律の提案というのは三月何日ですか、ということに聞いておるんですけれどね。まだ出すんですか、ほんとうに。出せないなら出せないとはっきり言っていただいて、そして次の対策を立てていただきたいと思うんですよ、私は。そういう経過があるもんですからね、少し執念深いですけれど、私は聞いているんです。
#12
○国務大臣(久野忠治君) お答えを申し上げます。
 詳細な経過の内容につきましては、事務当局から答えさしていただきますが、事は言論に関する立法でございまして、ただいま御指摘のとおり、十年来という長い間の懸案事項であるわけでございまして、私といたしましても、就任以来、各関係者の御意見もいろいろお聞きをいたしておる次第でございまして、十分検討した上で措置をいたしたいと、かように存ずるような次第でございます。経過の内容等につきましては、事務当局からお答えをさしていただきたいと存じます。
#13
○政府委員(齋藤義郎君) 電波・放送法の改正問題につきましては、廣瀬大臣当時に、ただいま先生がおっしゃいましたようなことをお答えしたわけでございますが、その後、電波監理局の中に私たちの関係者をもって小委員会をつくりました。ここで第五十一回国会に提出いたしました改正案を土台にいたしまして、その後の放送界の変化、進展状況も勘案しながら、法改正にあたっての問題点、たとえば放送局のチャンネルプランの作成の問題、それから免許基準の整備の問題、放送大学あるいは音声多重放送、衛星放送、こういうような新しい放送分野に関する規律のあり方の問題、こういうことにつきまして基礎的な研究を目下続けているところでございます。
#14
○鈴木強君 目下続けているところでありますと、いつまでこれは続くんですか。
 だから、私の言うのは、大臣にもはっきりしてほしいんですけれども、実際に改正法案としてこの国会、今次国会に提案することができるのか、できないのかですね。その辺があいまいですよ。だからもし出せるとすれば、もうかなりのところまでその小委員会で煮詰まっておると私は思いますね。小委員会はいつ設置したんですか。そして何回委員会を開いて、そしてどういう問題――いま一部お話を承りましたけれども、もう少し、答申があるわけですからね、答申の中で非常に問題になって、国会の中でも修正案が出た、そしてその部分は通ろうとしたんだが、時間的な問題もあったり、衆参の意識統一が十分なかったりして、審議未了になったいきさつもあるわけですからね。一体いつまで小委員会は続けている。次の通常国会には出すというきちっとした姿勢の上に立って、それに間に合うようにやるのか、またずるずるといままでのように六年も待たされて、まだ大事な言論法案ですから各方面の意見を聞きましてという、そういうもう何年も何年も同じことを聞くのは私たちいやですよ。だから一体どういう目途でやろうとしているのか。小委員会もどこまで進んでいるのかよくわかりませんけれども、もう少しはっきりした姿勢を大臣とって、そして事務当局を鞭撻しなければだめですよ、これは。廣瀬さんは今度のこの国会、この国会で提案をする目途でやると、こうおっしゃっている。だからわれわれは出てくるだろうと思っていたところが一言半句もこれについて触れてない。聞いてみると、申しわけみたいなことを言うわけですね。申しわけでなくて、もっと意欲的にわれわれの答申の線に沿っていつの日に出てくるのかということをはっきりしておいていただきたいんですよ。そうしませんと、またこれは後退しますよ。
#15
○政府委員(齋藤義郎君) 小委員会は去年の九月から活動を開始いたしまして、一カ月に……
#16
○鈴木強君 いつつくったんですか、これ。
#17
○政府委員(齋藤義郎君) 去年の九月でございます。
#18
○鈴木強君 三月で九月じゃのんびりしているじゃないか。半年も何していたんですか。すぐつくると言った。「近々のうちにできる。」と大臣は言った。議事録を読んでみなさい。
#19
○政府委員(齋藤義郎君) 月に――毎週一回は原則としてやっております。あるいは二回やることもございます。
 それから検討いたしましたことをもう少し詳しく申し上げますと、放送法制関係では、電波の計画的使用、特に放送用周波数使用計画作成規模の法定というような問題。それからNHKと民放二本立ての制度、現在そうなっておりますけれども、これを法定すべきかどうかというような問題。それから放送局の置局に関する国の施策目標の法定。それから放送局の免許基準の整備、いままでは免許基準が規則あるいはそれ以下にゆだねられておりますけれども、こういう問題を法律で取り上げることの可否。それから放送大学、音声多重、衛星放送、新しい分野における規律のあり方の問題。あるいは電波法関係で申しますと、最近出てまいりましたレーザー、これをどういうぐあいに取り扱っていくか。それから電波監理審議会というものがございますけれども、これが現状のままでよろしいか、あるいは強化すべきかどうかというような問題。手数料制度の問題それから型式検定、こういうことに分けて調査研究をしておる段階でございます。
#20
○鈴木強君 議事録をここに私持ってきてあるんですけれどもね、廣瀬さんという方は非常に実直な、言ったことはちゃんとやる人でしたよね。私は信頼をしておった。だから「放送法改正のための特別な小委員会でもつくろうと、私みずから先頭に立って、そのように勉強していこうじゃないかということも申し渡しましたので、そのような体制が近々のうちにできる。」こういうようにここではっきり言っておられるわけですね。ですから三月二十三日の私の質問に答えて「近々のうちにできる。」ということは、少なくとも一カ月ぐらいたったらそういう委員会ができて具体的に活動するとぼくら思っていましたよね。ところが九月というのはどうにもそれはスローモーション過ぎるね。電波監理局も忙しいでしょうけれども、少しテンポがおそいですよ。そしていま羅列したことなんかはわれわれもわかっているんですよ。その羅列していることについて、どこに重点的問題があって、そして問題は何回討論して、どうなって、どこにいっているぐらいのことが知りたいわけだ。だからこれはいま時間がないですから、あとでひとつ――これが公にできない秘密のものなら別ですけれども、そうでなかったらわれわれにもひとつ見せてほしい。それから、これは大臣もおっしゃっているように、各方面の意見を、できるだけコンセンサスを得るということが大事でしょうからね、与党ペースだけでやらないで、やっぱり野党にも率直に問いかけていただきたいんですよ。そして野党の意見も聞いていくということも大事でしょうからね。そういう方針で今後やってほしい。
 そこで、大臣にね、これ以上やっても時間がむだですから私やめますけれども、最後にこの問題だけについて聞きたいのは、出せないですね、この国会には。おそらく私は出せないと見ている、いまの状態ではね。したがって出せないとすれば次の通常国会、あるいは臨時国会ということも予想されるでしょうけれども、少なくとも次の通常国会までにはいまの小委員会を鞭撻して、もっとピッチを上げて、国民の世論に沿えるような成案をつくるために、それこそ大臣も先頭に立つと言っているんだから、それを引き継いで、あなたも先頭に立って、そして何とかめどをつけてくださいよ。いつまでたってもこれはお先まっ暗では困りますよ。ですからその太い線だけきょう大臣から答えておいていただきたい。
#21
○国務大臣(久野忠治君) お答え申し上げます。
 今国会提出は非常に困難ではないかと私は存じますが、しかし、まださように決定したわけではないのでございまして、十分努力をいたしまして、できる限り早い機会にこの問題に決着をつけまして、提出でき得るように努力をいたしたい、かように考えます。
#22
○鈴木強君 まだ、そうすると、出てくると考えておいていいんですか。あんまり会期がおそくなってから持ってこられてもこれは困るですからね。
#23
○国務大臣(久野忠治君) 私はいろいろこの電波行政その他について各方面のお話も伺っておりますし、今回、皆さん御承知のとおり、日本放送協会のあと地処理の問題等にも関連いたしまして、いろいろ問題点がたくさん提示されておると私は思うのであります。であるだけに、私といたしましては、これらの諸問題をも勘案しつつ、また各方面の御意見をも慎重にお聞きをいたしまして、しかる後決断をいたしたい、かように考えておるような次第でございまして、まだ出さないときめておるわけではございませんので、この点を御理解を賜わりたいと思います。
#24
○鈴木強君 NHKのあと地問題も関連してなん、ておっしゃっていますけれども、それは関係ないですよ、この改正とは。ですからね、そういう関係のないものまで関係させてもらってもこれは困るわけです。答申がありますからね、答申というのはあなたの何代か前の大臣が諮問されたわけですから、その答申というものはあるんです。答申では、現行法の中でこういうふうにしなさいと、これはこうしなさいと、こういうふうにちゃんと答申があるんです。ですから、その答申をすなおに出せば問題はないんですよ。国会はオーケーですわ。ところが答申をひん曲げちゃうから、そこで大事なところが曲がってくるから、国会で抵抗を受けるわけですね。そういう答申が一つのよりどころとしてあるわけですから、私はそれを基礎にしてお出しになっていただければいいわけですよ。四十一年の五十一国会のときも答申の内容が尊重されてなかった。参酌したと言っておりますけどね、基本的なところで問題があったわけです。非常に国会の中がもめたいきさつがあるんです。ですから、そういう点をあなたが率直に認識されて法案をつくれば、これはもうすぐ――まああしたといったって無理でしょうけれども、すぐできるわけですから、出せるんだと思います。
 しかし、おそらく法案提出の大体時期というものも内閣としてはお考えになっているわけでしょう。それならね、私はいま国対関係の仕事をやっているんですけれど、提出予定法案、政府から出してきておりますね、あの中にも、いま提出しているもの、将来出す可能性のあるものという中に最初はありました、最初は。ところが二月六日のをごらんください。あの内閣から出したものの中には抜けてますよ。電波・放送法という一言もない、どこを見ても。だからもう私は出てこないもんだと、こう判断をするんです。ところが、きょうも触れてないしするのでお聞きしたら、出すと言う。では、どうして最初電波・放送法案がいずれ提案する予定の中に人っておったのが消えたんでしょうかね。これは官房長のほうの仕事かなんかわかりませんがね。そういうふうにわれわれを惑わすようなことがあっては困るわけです。まだ出すような、望みのあるようなことを言ってみたって、われわれはそうは受け取れないです。
#25
○国務大臣(久野忠治君) お答え申し上げます。
 御趣旨、御意見の点はごもっともだと存じます。しかし、先ほど来申し上げますとおり、いろいろ問題点もたくさんあることでございますから、いま意見を聴取いたしておる段階でございまして、十分それらの意見をも参酌しつつ、できる限り早い機会に結論を得まして、提出するかどうか態度をきめたい、かように考えておるような次第でございます。
#26
○鈴木強君 まあ久野郵政大臣とは初めてでしてね、ここで質疑をかわすのは。しかしお互いに国会におりますれば、それぞれ久野郵政大臣がどういうお方かぐらいわかっております。ですから、私があなたに繰り返し繰り返し言うのはあなたにとってみればたいへん迷惑な気もするかもしれません。私も失礼な気がするんですけれど、しかし郵政省というのは一貫してこう流れてきておりますね、大臣はかわってもですね。われわれは十数年間ここにおって同じことをやっているわけです。大臣はちょこちょこかわって、そのつど出しますと言っちゃ出さない。何回うそを言ったですか。だから、私はね、また今度も出てこないんじゃないかという気がするもんですから、たいへん失礼な、あなたが出すというやつを出さないだろうなんてことは、たいへん御無礼な話なんだけれども、何回も何回もオオカミにだまされているもんですから、ちょっとそういう意味で私がくどく言うので、その点はひとつ気にかけないでおいてほしいんです。
 ただ、あなたも新しい大臣として、政治家としては長い経歴を持っておられる方ですから、われわれも尊敬しております。ですから、あなたの言ったことは間違いないと思いますので、まあいつごろ出てくるかわかりませんけれども、出せるとおっしゃるならぜひひとつ出して、そしてわれわれの審議の場に乗せてほしいと思いますから、どうぞひとつ急ピッチで、これは相当に電波監理局にハッパをかけませんとむずかしかろうと私は思いますので、どうぞひとつ提案を一日も早くできるようにやってほしいと思う。
 ただ、その後、小林郵政大臣の当時から問題になったような監督権の強化や不当な介入をするような改正というものがちょこちょこ頭を出しておりましたから、私は、廣瀬さんのときにも、私たちが出せというのはあくまでも調査会の答申というものの上に立ってやっておるわけですから、変な、従来よりも言論機関に対してその中立性を侵すようなそういう改正はもうまかりならぬということを前提にしての話でございますから、そういう点をひとつ十分御配意をいただきまして、できるだけ早くこの国会に出していただくように、これはもうくれぐれもあなたを信頼しお願いをしておきます。
#27
○国務大臣(久野忠治君) まことに貴重な御意見でございまして、御意見のほどを十分配慮いたしまして、推進をいたしたいと存じます。
#28
○鈴木強君 その次に、いま四十八年度の郵政の特別会計の予算内容についてまた事業概況についてお伺いいたしましたが、率直に言って、郵政特別会計は来年度百三十三億円の歳出超過、いわゆる赤字予算でございますね。幸い持ち越し現金が百三十三億円ありますから、ことしはこれによって何とか収支が保てると思いますが、来年はどうなるのか、私は非常に心配になるわけです。前回の郵便法改正の際に、いろいろ改正になった場合の収入予定はどうなるか説明がございました。それで、先般、私は名古屋と大阪のほうを視察をさしていただきましたが、いずれまたこれは機会を改めて視察の結果に基づくいろんな意見も私申し上げ、御意見も承りたいと思うんですけど、大体四十六年の四月に小包郵便の改正が行なわれ、それから四十六年の七月に第三種・四種、それから一、二種が四十七年二月と、実施時期がまちまちでしたけど、料金改定がなされております。それで名古屋あたりのを見ますと、大体四十六年度は、いつの場合もそうですけれど、大体値上げをした年には多少収入が落ちていくという傾向があると思うのですが、そういう傾向がやはり出ておりました。しかし四十七年度に入りましても、ちょうど景気の停滞時期であった関係もあったと思いますが、依然としてその伸び率が低いというような現象が見受けられたわけでありますね。ですから、当初予定をした収入目標からいたしまして、ややそれに近いと思いますけれども、総じて言うならば、目標から見ると若干の収入減ということが考えられるように思うんですけれども、ことしはこうやってどうにか収支ペイいたしておりますけれども、来年からは一体郵政事業は、郵便事業はどうなるのだ、特別会計はどうなるのだという心配を私は持つわけですね。したがって、うわさによると、郵便料金の値上げもあるんではないかというようなお話もときどきどっかで耳にするのでございますけれども、来年度の事業経営の見通し、再来年度の見通し、こういったものは一体どうなるのか、ひとつ明確にここで聞かしていただきたいと思うんです。
#29
○政府委員(溝呂木繁君) ただいまお話いただきましたように、この前料金値上げをいたしますときに、四十六年度、四十七年度、四十八年度の三年間の収支見通しを立てまして、これはそのときに答弁いたしたと思いますが、その後の状況でございますが、問題は四十七年度で、その時点において百億ばかしの黒字が出るであろうという見通しを持っておりました。それから四十八年度では二百十四億ばかしの赤字に逆になるであろうという見通しを立てておりました。もちろんこの見通しにつきましては、支出のほうは、ベースアップを当時の政府の発表によって一二・一%の上昇率とか、そういうようなものを支出のほうで予定し、収入のほうは先ほどの先生のおっしゃいました料金値上げによってどのように伸びていくかということを推定したわけでございます。現在のところ、四十七年度は進行中でございますが、四十七年度予算で予定しております面からいいますと、大体私どもの予定した線に沿って現在動いております。それから四十八年度予算は、先ほども申し上げましたように、二百億ぐらいの赤字になるだろうということを予定しておりましたのが、今回の予算提出では百三十三億の赤字ということで少し赤字が減っております。そういうことで私どもが初め三年間はもたせ得ると言いました計算には沿っておるわけでございます。
 しかし、当時、これだけの値上げをしていただければ、単に三年間だけでなしに、われわれの努力によって四年でも五年でももたせたいと。過去におきましても、初め三年間程度と言っていたのを五年程度もたせた経過がございますので、何とか四十八年度だけでなしに、さらにそれを四十九年度以降へも料金値上げせずに済むようにということでせっかく努力しているわけでございますが、御承知のように、最近非常に経済情勢が転々として、われわれしろうとにはつかみにくい状況でございます。御承知のように、最近の郵便といいまするのは、昔の個人間の通信というものよりも、約八〇%近くが事業通信といわれております。したがいまして非常に経済界の情勢を強く受けまして、かつてのドル・ショックのときとか、そういったようなときにはかなり影響を強く受けております。したがいまして、私ども、いまの景気情勢が上向いているという話でございますので、四十九年度以降につきましてはそのほうの期待をかなりいたしておるわけでございます。したがいまして、今後、四十八年度の予算はこのように案として提出してございますが、いま少し経済情勢をながめながら四十九年度以降の対策を立てたいということでございまして、せっかくお尋ねの四十九年度のやや具体的という計画でございますが、実はまだそこまで至っておらないというのが実情でございます。
#30
○鈴木強君 そうすると、四十九年度末で――この持ち越し現金というものはまあ百三十三億使ってしまったわけですから、これはまあ推定になりますけれど、どのくらい残ると見ておりますか。
#31
○政府委員(浅見喜作君) 百三十三億と申しますのは四十六年度末での剰余金総額でございまして、四十九年度に対して使い得る持ち越し現金と申しますのは、今四十七年度の決算を見ませんとはっきりしたことが申し上げられない状況でございます。
#32
○鈴木強君 だけど、大体推定して幾らと、大体どのぐらいかと。
#33
○政府委員(浅見喜作君) 数十億という程度には申し上げられるかと思います。
#34
○鈴木強君 数十億といったって、十億も数十億だからね。だから、過去の例から見て、郵便料金が改定になる前も、前回のときも、この持ち越し現金で食いつないだことがありましたよね。ですから、大体平均するとどの程度かということはわかっているんじゃないですか。多少、それは推定ですから、見込みですから、あれしても、数十億というのはどのくらいですか。
#35
○政府委員(浅見喜作君) 先ほど申し上げましたように、歳入歳出の決算が済みませんと確定いたしませんが、大体私の事務的な勘で申し上げまして、かたく見まして六十億というふうに考えております。
#36
○鈴木強君 六十億――。まあこの持ち越し現金そのものもなかなかこれよくわれわれには理解できないんで、この前もずいぶん聞いてみたけど、よくわからんです。どこからどういうふうに集まってくる金かわかりませんが、そういうものが出てくるわけですね。
 それで、いずれにしても四十九年度のことはいまにわかにここでどうこうということは言わないんですけれど、われわれの国民の立場から見て、ことし百三十三億の持ち越し現金でどうにかペイしたけれど、さらに経営努力をしていただいて、そして収入をふやし支出を節約していただいて、少なくとも四十九年度郵便料金の改定などということはないと、こういうふうに考えておいてよろしいですね、いまの御説明ですと。
#37
○政府委員(溝呂木繁君) 実は、まだ、先ほど申しましたように、四十八年度の経過がはっきりわかりませんので、ここではっきり右か左かということについてはちょっとお答えしかねるわけでございますが、私どもは、なるべく、とにかく公共料金でございますので、料金値上げに至らないような最善の努力はいたしたいとは思いますが、御承知のように、郵政事業はほとんど八〇%は人件費でございます。当然仲裁裁定等のベースアップ、これはもう受ければ実施しなければなりません。そういった問題との関連がございますので、いま少し経過を見させていただきたいと思うわけでございます。
#38
○鈴木強君 大臣、これは公共料金でいつも問題になるわけでございますけれども、国民の側からすると、せめて国の経営する料金は上げてほしくないというのが国民の願いです、特に物価が非常に上がっているときですから。ですから、いま郵務局長からのお話もありましたけれども、大臣としてもぜひひとつ経営努力を大いにしていただいて、少なくとも四十九年度郵便料金の改定、改正、こういうようなことのないようにひとつやってほしいと思います。御所見を承っておきたい。
#39
○国務大臣(久野忠治君) 鈴木委員の御指摘、まことに私は理解できるところでございます。そこで四十九年度以降の収入見込みは楽観を許さない状況であることは先ほど事務当局からお答え申し上げたとおりでございます。今後とも経営努力を重ねまして、極力郵便料金の値上げは行なわないようにいたしたいと考えております。
#40
○鈴木強君 その次に、NHKの放送会館のあと地処分の問題について若干経過を御説明願い、私もまた意見を申し上げてみたいと思いますが、きょうは実は官房長官においでいただくように手配したのでございますが、官房長官から電話がありまして、郵政大臣によく聞いてもらいたいというお話がありましたから、おそらく大臣が官房長官とお会いになったような場面も出てくると思いますけれども、大臣のほうからひとつお伺いをすることにしたいと思います。
 それで、特にNHK予算がいま国会に提案をされ、衆議院のほうで審議をされておりますので、いずれ本院に送付されてまいりました際に、詳細な点につきましても質疑をしたいと思いますので、きょうはほんの基本的な問題だけについて伺っておきたいと思います。
 NHKのこのあと地処分の問題につきましては、昭和四十五年度のNHK予算の審議の際に、前田会長から、オリンピックに間に合わせるために代々木につくりましたあの放送センターの建設資金の借金があるわけでして、その借金は、建設費はいまの放送会館のあと地を売却して、それによって補充したい、そして利用者の方々には迷惑をかけたくない、こういう御所信が発表になりまして、われわれもそれを聞いております。そういう経過の中で、昨年の暮れに、NHKが放送会館のあと地を売却するということになったと思うのであります。
 あの当時、いろいろこの委員会でも論議になり、売却値段等については、会長のほうから大体百五十億ないし二、三割のプラス・アルファを見て百八十億くらいじゃないだろうかということも発表になっているわけです。そういう中で、実はわれわれもこのあと地問題はいずれの時期か処分になるだろう、こう思っておりましたが、御承知のように、昨年の十二月の八日、公開競争入札の結果、三菱地所が三百五十四億六千万円という、ちょっとびっくりするような金で落札されまして、坪当たりにして千百万円――はがき一枚が五万円とか新聞に書いておったんですけれども、そういうような非常に史上最高の高値でもって落札をするということになりました。それでちょうど御承知のとおり、この時期には田中さんの日本列島改造論というものが世間を風靡しまして、そのために悪徳不動産業者なんかも跳梁して全国各地で土地が値上がりするというような、そういう時期にあったと思うんです。そういうときだけに、このNHKのこの坪当たり千百万円という、これは土地と建物だと思います、あとから伺いますけれども。いずれにしてもそういう高額な値段で売られたということが土地の投機にさらに拍車をかけると、こういうふうなことになりまして、各方面からたいへん批判の声もあがったことは、これは事実でありますね。
 そこで、私はこの問題について若干経過的にお尋ねをしたいのでありますが、まずNHKにお尋ねしたいんですけれども、かつてわれわれに百五十億ないし百八十億という、値段をお示しになった際には、それは地価公示法による地価公示の価格の問題とかあるいは不動産鑑定士とかいろいろな方面から意見を聴取してそういう値段を発表されたと思うんですが、実際にこの公開競争入札をする際の対象物件は土地と建物になっていると思うんですけれども、それから簿価がどうなっているのか、入札条件というのがどうなのか、それから競売の方法はどうなのか。こういう点ちょっと新聞なんかで見ておりますけれども、直接伺ったことはありませんから、まず公開入札になって落札するまでの経過というものを簡単にひとつ説明してほしいと思います。
#41
○参考人(前田義徳君) この経過につきましては、ただいま御指摘もありましたように、昭和四十三年以来ときどき本委員会においても御質問をいただいております。
 その点は省略いたしまして、実際どのような手続をしたかという問題になりますと、これにつきましては、まず理事会でいろんな条件を検討し、これを経営委員会にはかって御承認をいただいて、かなり厳密なまず停止条件というものをつくりました。その停止条件の中身は、転売を許さぬ、あるいは風俗営業その他のものもいけない。それから受け渡し時期については昭和四十八年九月三十日ということでございます。
 それから入札の対象としては、土地約三千百坪余り、それに地上物件。地上物件は、大体申し上げますと、建物の総面積が二万坪余り。その付属設備の内容はエレベーターが十二基、それから各種冷暖房装置、それから地下駐車場千二百坪、車の入る量は大体二百台。それから敷設の電話回線三千回線。それから一番大きな問題の一つはホールが付属しているということでございます。このホールは、御承知のように、音響効果としても最高の密度を持っているものであり、それからまた定着しているいすの数は六百席、それでこれについてはあらゆる設備が付属されております。それから同時にこの会館はかなり長い年月にわたって膨張した会館でございますけれども、この基礎工事はその当時としてはおおよそ十八階以上の建物を建て縛るような基礎工事が行なわれております。
 これらを対象として、先ほど申し上げたような条件を付して、しかも支払い能力、工事能力その他を持っている希望会社を、幾つかの申し込みの中から十五社を最後に選定いたしまして、その十五社間の指名――その意味では一種の指名になりますけれども、十五社の競争入札という形をとったのでございます。これが昨年十二月八日のことであります。
 その前に、われわれは、この公示価格を基礎として、大体信頼のおける鑑定機関三者に鑑定を依頼しました。その鑑定の結果は大体三者平均で百五十一億、これを入札する場合にはさらにプラス二割ないし三割のアローアンスがあるのであろうということでございました。
 したがって、私どもとしては、これを最低価格というように考えまして、一切の手続を経て、十二月八日、十五社が同時に集まって、同時に入札し、その場で各社のいる中で正式な開札をしたわけであります。この結果として、最終落札者の、土地及び建物、これと関連するただいま御説明申し上げたような付属設備を含めて三百五十四億というのが最高の札であって、これに落札した。同時に、即時、理事会を開いてこの問題を検討し、さらに直ちに経営委員会を開いていただいて最終決定をいたしたわけでございます。
 公示価格は、御承知のように、どの土地にもあるというのではなくて、私どもの位置している地区から申しますと、大体公示価格は商業地区、これに公示価格がついているというのが実情でございまして、この公示価格は、NHKという場所から見ますと、二種類の中間に入るわけでございます。新橋寄りですと、新橋地区になりますと、昨年一月一日の公示価格は大体三百五十七万円でございます。それから千代田、丸ノ内との関連でこの公示価格を見ますと、四百三十九万円でございます。公示価格は御承知のように現在までのところば毎年約一一%の、何と申しますか、増価格の方向で毎年一月一日に公示されております。したがいまして昨年一月一日の公示価格はただいま申し上げたとおりでありまして、われわれは年末すなわち十二月八日に公開入札に付したわけであります。
 土地そのものから申しますと、参加十五社のうちほぼ四社が大体同額に近い評価をいたしております。その評価はまあ平均して、最終落札者の評価によりましても坪大体八百八十万円でありまして、この価格は、簡単にいって公示価格の方法と昨年一月一日と十二月八日という間隔をしんしゃくいたしましても、大体公示価格の二倍相当額ということになるわけであります。で、それにプラスして建物と設備の評価があったわけでありますが、十四社はおおむね、これは私の想像になりますけれども、あの建物をこわした上で建設するという予定のようでありまして、したがって建物に対する評価は最小限のものであり、これに対して落札した会社はこの建物を当面利用するというたてまえで、この二万坪の建物と付属設備を合わせて坪約三十五万円という評価をいたしております。その総額が約七十一億円余りでありまして、これを合わせたものが結果として三百五十四億円になったということが大体の経過でございます。
#42
○鈴木強君 あとからまた会長に伺いますが、ここで郵政大臣にお尋ねしたいのですが、こういう経過であと地が売られまして、年を越しまして一月の早々になって、政府の中でもこれはちょっと問題だということでいろいろと動かれたように新聞は報道しております。それで昨年の暮れに田中総理大臣と二階堂官房長官がこの問題を重視して、まあ「ひそかに」と、こう新聞には書いてありましたがね、金丸建設大臣と久野郵政大臣に対して契約を白紙に戻す手だてはないかというような趣旨の対策の検討を指示したというような報道が一月八日付の日本の有力紙の記事に載っているわけですね。この事実はあったんでございますか。
#43
○国務大臣(久野忠治君) ただいまNHKの前田会長が詳細に経過について御説明がございましたが、この報告は私は四十八年分一月十日にお聞きをしたわけでございます。詳細に報告は受けました。
 その前に田中総理大臣から何らかの指示があったのではないかという御質問のようでございますが、そのような指示は私にはございませんでした。官房長官からももちろんそのような指示はございませんでした。このことを申し上げておきます。
#44
○鈴木強君 あなたが一月分六日分閣議後の記者会見で、NHK放送会館の売却が地価高騰の一翼をになっているので、監督官庁としてNHKから事情を聴取する、こういうことをひとつ言っております。それから二番目に、聴取後、具体的対策として何らかのアクションを起こすこともあり得るというふうに述べたと報道されておりますね。したがって、いまあなたがおっしゃるように、一月の十一日でございますが、NHKのほうから詳細に報告を聞いたということは一月六日の閣議後の記者会見との符節は合うわけですね。
 そこで、八日の日の午後に橋本幹事長とあなたがお会いになっているというふうに新聞は報道しておりますが、会っておられますでしょうか。会っておられたら、その内容が公表できたらひとつ聞かしてもらいたいのです。
#45
○国務大臣(久野忠治君) 幹事長は同じ党内でございますからときどきお会いをいたしますが、このNHKのあと地の処置の問題について幹事長とお話し合いをいたしたことは一度もございません。
#46
○鈴木強君 前田会長にここでちょっと経過的に伺いたいのですが、一月の九日に田中総理と官邸で約二十分間会談をしておりますが、その際、田中総理から再検討の要請があったように報道は伝えております。それで田中総理も白紙還元をしろというふうに最初は迫ったようだが、しかしいろいろと知恵を出して解決の方向に努力しようやというような趣旨の意見が最終的にあって、会長としてはこれは放送法、自由主義経済下における商行為として何ら不当性も違法性もないという自信をもってその妥当性を総理にも説いたと思うのですね。そこで知恵を出し合って何とか解決しようという、そういうような意見が田中さんから伝わったように、これは報道もみんなここにありますけれども、一流の新聞がみんな書いているのですね。こういう事実はあったのでございましょうかね。
#47
○参考人(前田義徳君) 私はその日は年始のあいさつに伺ったわけです。もちろん雑談の中でNHKの土地が売れたことについても話が触れたことは事実であります。しかし、それだからといって総理大臣からこの土地についての総理大臣もしくは政府の所見を述べられた事実はございません。私としても、これはまあ適当な合法的な措置であり、したがってこれが高過ぎたとか、そういうことに言及したことはございません。ただ、お互いにこの金の使い方については知恵をしぼろうではないかというような半ば冗談的な御発言はありました。
 したがって、私がごあいさつを終わって出たときに、記者団がおりまして、土地の問題についてはどうだったという話がありましたので、きょうは年始のあいさつに来たので、その問題が中心ではないと、しかしまあお互いに知恵を出し合って善処しようではないかという意味の話はあったと、雑談の中で。そういうことを記者団に語ったわけです。
#48
○鈴木強君 もう一つ、会長、金丸建設大臣が、日付はさだかでないのですけれども、建設省の省議でやっぱりこの問題を取り上げて、いずれこれは国会で問題になるだろうというふうに述べて、それでこれを受けて、建設省の幹部がNHKと三菱地所に対して口頭で良識的な善処を求めるという注意を喚起したという記事がこれもあるのですけれども、この事実はどうなんですか。そういう喚起がありましたですか。
#49
○参考人(前田義徳君) 私とNHKに関する限りは、そのような事実は一切ございません。
#50
○鈴木強君 そこで前にちょっと戻るのですけれど、先ほど会長から入札・落札から売買仮契約を結ぶまでの経過はわかりましたが、そこで会計法上競争・競売・入札という方法についてはいろいろ規定がございますね。
 それでいまお話しのように、大体地価公示価格としてたとえば四百三十八万何がしというような約四百三十九万円近い公示価格があるわけですね。それはまあ大体地価公示法に基づく鑑定委員会がいろいろと売買実例などを調べてそれによってきめられるようですね。ですけれども、これも私は科学的な根拠というものはあまりないように思うんですよ、率直に言って。おおよそのめどですね。私どもずいぶんこれをやってみましたけれども、はたしてそれがわれわれが納得できるような科学的根拠ではなくして、どこかの土地が幾らで売れたから、それでその後幾ら土地が上がっているから、それをプラス・アルファしてそして出しているようですから、科学的根拠はないんですけれども、しかしまあ売買実例からすると一つの目安にはなるわけですね。その程度のものだと思うんですよ。地価公示法もいろいろ勉強してみましたけれども、これには罰則規定もないし、一つの道義表示みたいなものであって、これも少し法律としてはざる法ですね。ですから、こういう法律じゃ地価公示をする価値も私はあまりないように思いました。
 まあそれは余談として、いずれにしても競争・競売・入札をする際に、会長、百五十億ないし百八十億という上限ですね、一応上限価格というのを示して入札に応じてもらうか、それを全然示さないでフリーハンドでやる方法があると思うんですね。ですから、協会の場合には、そういう上限の数字というのは示さなかったわけでしょうか。示さなかったとすれば、それはどういうわけで示さなかったのでしょうか。
#51
○参考人(前田義徳君) 私どもの腹づもりとして、最低予定価格というものを大体持っていたということは先ほど申し上げたとおりですが、これは最低を考えたわけでして、最高を考えてはおりません。
#52
○鈴木強君 そこで政府のほうでは当時いろんな動きがありまして、われわれ社会党は社会党の立場でいろいろ検討してみましたが、やはり政府が直接に介入することはまずいという考え方を一つ申しました。それからもう一つは、何といいますか、根本的なこういう現象が出てきた裏に、一つは買うほうの側の判断もあると思いますね。それからもう一つは、実際に日本列島改造論が出て以来日本国じゅうの土地が無差別に買い上げられていく。そして土地の値段がどんどんと上がっていく。これに対して政府の土地対策というのが欠けておる。こういうふうないろんな点を指摘しまして、当時いろいろと新聞で報道されるような具体的な政府側の動きがあるとすれば、これはやはりそういう動きはまずいじゃないかという気持ちを率直に申しました。しかし一面放送法に基づく公益法人ですから、そこの協会が持っております土地を手放す場合、やはり一面においては、政府の土地対策がどうあろうと、この値段によってさらに土地の値上がりに拍車をかけるのではないかというような、そういう配慮があっても私はしかるべきではないか、こういう点を率直に申しました。ですから、商法上、放送法上何ら違法でも不正でもありません、ありませんし、またそれは政府の介入すべきものではないんだが、あくまでもNHKが自主的におきめになることはそのとおりですから、その際にそういう考慮が足りなかったのではないか、こういう気持ちを持ちました。
 それで一面では二千四百万の視聴者の利益を守るということは会長としては当然でしょう。しかし同時にその二千四百万の中には、多くの人たちがいま土地の値がりによってマイホームの夢をぶちこわされている。自分も土地を持ちたいという、そういう切なる願いを持った方々がたくさんおると思うのですね。ですから、一面ではそういう方々に史上最高の価格で売ることによって土地の値上がりがさらにひどくなっていく、迷惑がかかっていく、こういうふうな社会的な配慮、政治的な配慮と申しますか、そういうものが私はあってしかるべきではなかったかと思うんでございますね。
 たとえば、最近私も調べてみたのですけれども、私企業でも、十條製紙会社の十条工場を今度宮城県の石巻市に移転することにきまっておりますが、その十條工場のあと地はそっくり住宅公団に払い下げをする、こういう方針を十條ではきめております。また日立製作所のほうでも亀有と亀戸と川崎の三工場を地方に移転することになっておりますが、このあと地は公共用に譲るということの大原則をきめて、いま東京都のほうと話し合いをしている、こういうふうなことを見るにつけましても、買うほうも買うほうだけれども、売るほうも売るほうじゃないかという、そういう国民の批判が出てくるのも私はまた当然だと思うのですね。
 しかも民間のデベロッパーのうちの大手である三菱地所であるだけに、やはりこれはただ単にもうけ主義ということでなくして、デベロッパーが持っております社会的な影響とかあるいは責任というものもあってしかるべきだというような私は批判が出てくるのは当然だと思うんでありますね。
 ですからさっき申し上げたように、最低限度あるいは最高限度を示して、そして入札の際に何らか目安を与えてやるような方法がとれなかったのか。そしていま二千四百万世帯の利益を守る会長のその責務というのは、これは当然でありますけれども、同時に、いま申し上げたような側面における社会的政治的な配慮というものも私はやってほしかったと、いまでも思っているんです。この点について会長はどうお考えでしょうか。
#53
○参考人(前田義徳君) 御意見ごもっともだと思いますが、私どもは、その両面にわたって、過去十年土地の売却等――聴視者の利益と申しますことは、端的にいいますと値上げをしないという一語と関係してまいると思いますが、御承知のようにNHKは数次の長期計画によりまして全国の放送会館をすべて建てかえております。その土地の地方公共団体並びに社会福祉事業団体に譲っております。その点で申しますと、今回の処分だけが一つの例外であるということが申せるかと思います。
 私の立場では、それでは一体この土地を非常に土地との関連で激しくなっていた社会的フィーリングとの関係でどのような解釈をしているか。この解釈についても御批判の多いことは当然だと思っております。ただ、この地区は特別の地区ではないかというのが率直に言って私の考え方でございます。この地区は、まあ先ほど申し上げたように、あの場所に三千百坪余りというものが固まってあるわけでございます。それで先ほども申し上げましたが、東京の中での公示価格を示す地域というのは特殊の地域であります。簡単にいいますと商業地域だけに公示価格が示されているわけであります。したがいまして、一般的フィーリングでは理解できるのでありますけれども、公示価格との関連においてあの場所がいわゆる住宅地帯ではないという点で私は一つの特殊の性格を持っているのではないかと実は考えたわけでございます。御批判はもちろんおありだと思いますが。そういう意味であの土地の処分そのものが実質的に全国的な地価の高騰と関連を持つかどうかということについては、いろいろ感じられる方の感覚が全く異なるとは思いますけれども、私としては、あの値段で行なわれたあの土地の処分が実は全国的な波乱を及ぼすということは考えませんでした。と申しますのは、あの周辺でも、たとえば田村町の通りに面するかど地などは、これは別に売りに出されているわけではありませんけれども、専門家の評価によりますと、NHKの場所の四倍ぐらいかということも承っております。したがいましてあの土地を獲律するためには、あの土地を商業的に生かす力のあるところだけがあれを対象とするというように考えられ、結果的に見ても十五社がこれに参加したということでもありますので、そういう意味では、御批判にはこたえられない答え方かもしれませんけれども、私はそういった意味で、第一には全国的にはこの方法をとっていないということと、この土地及び建物の処分は一つのエクセプションとして考えたんだということを申し上げたいと思いますし、また御理解いただきたいと思います。
#54
○鈴木強君 この点は、会長、もう一つ私に言わしてほしいのです。
 NHKが各地方局の増・新・改築をやる場合にそのあと地を無償で提供する、これはもうりっぱなことだと思いますね。そういうNHKが、いまあなたがおっしゃるような確かに商業地であって住宅地でない特殊な地帯であるということもわかりますけれど、前段の光り輝く行為があればあるほど、なぜあすこにそれだけの執着を持ったか。もちろん五百億近い借財のあることも私たちよく知っております。そしてあなたが代々木センターの建築費を少しでも視聴者に迷惑をかけないような形で充当していきたいということもわかります。しかしそのことだけが私に言わせると先行して、そして前段で述べたようなその美しい行為というものが忘れられてしまったというところに国民の側から見て理解できない点があるんですね。
 それで当時、これは建設省の宅地部の見解として新聞にも出ておりましたけれど、国や地方公共団体、特にNHKのような公益法人には地価の暴騰を招くような売買行為は行なってはならない社会的責任があるし、「したがってNHKも、何か工夫を講じてほしかった」というような見解も述べられておるわけでして、もう少しそういう面に対する配慮というものがあってしかるべきではないかというふうにどうしても国民は受けとめるわけですね。だからその大事なことを忘れているのじゃないかという、そういうところに批判が集中していると思うんですよ。違法でもないし不当でもない、また政府が介入すべきものでもない。しかし一面そういう政治的な配慮を協会として会長として当然とってしかるべきではないか。そんなことが全然なかったとすればこれは問題だというところが私はいま一番集約されたところであると思うんですね。だから率直に言ってあの利益金の処分についても違法でないし不当でないものであれば、なぜその処分について政府あたりが、冗談であるかしらぬが、何かその利益はどこかへ使おうじゃないかというようなことを言うこともおかしいし、またそれをやる協会も私はおかしいと思うんです。実際に三百五十四億というものがだれにも文句を言われない商行為として正当のものであれば、これはどう使おうと協会がおきめになることであって、何か政治的なにおいのする基金をつくったりなんかするようなそのこと自体が私はちょっとおかしいように思うんです。人間神さまでないですから、そういう政治的な配慮、社会的な配慮ということを若干――わが社の生々発展とわが社の会員の利益のことを思えば、度合いとしては九九対一かあるいは八〇対二〇かしらぬが、どうしたってウエートはくるでしょう、くるのが当然です。当然ですけれども、やはりその当然の中に一面そういう配慮をしてやるところに私は妙味というものがあるんじゃないかと思うんですよ。ですからわれわれはいまここで会長の責任を追及しようとか何とかいうことを考えているわけじゃありませんけれども、しかしやっぱり自分のやったことであっても、われわれの意見に耳をかすところがあれば、率直に私は反省すべきところは――反省と言っては語弊があるかもしれません、ことばづかいのことですからね。ああこういう点はこうすればよかったなということがあれば、その点は私は身に受けとめてもらいたいと思うんですよ。全然私が言っていることが見解の相違で一考する価値がないというならそれでもけっこうですけれども、やはりわれわれは国民を代表して国会だけが唯一の皆さんにものを申すところですから、公式にはですね、ですからそういう意味で会長に伺っているわけです。一切そういう地価高騰による影響なんというものはないんだと、したがって反省もない、やったことは正々堂々であってだれかれも文句を言われる筋ではないというふうにおっしゃっているのではないかと思いますけれども、その辺はひとつ国民に向かっての答弁をしてもらいたいと思いますがね。
#55
○参考人(前田義徳君) その点については、われわれは、あの時点で、昨年の十二月八日の時点で最終処分をしなければならないという時期になったわけで、その時期があたかも国民的、社会的フィーリングの中で土地の高騰という時期にめぐり合ったことは、まことに私としても遺憾だと思っております。社会的フィーリングが内容のいかんを問わず非常に激しいことであり、その点については私も理解は持っております。
 ただ、一つ、私はNHKの今度は会長としてどのような立場に立つかということを考えましたときに、私としては、御承知のように、二千四百万世帯の方々から零細な金をちょうだいしているわけで、あの会館といえども当時三十銭ぐらいの料金の中で積み上げられた成果でもございます。したがいまして、御承知のとおり、過去五年間、料金改定後料金は改定いたしておりません。この五年間の物価騰貴の総合率というものは大体一般物価で三〇%、公共料金で二〇%の高騰であります。しかし私どもは五年前におきめいただいた料金の中でこれを消化して今日に至っておりますし、また当年度の予算審議の際にも御質問をいただき、四十八年度は値上げすることはないということを申し上げているわけでありまして、さらに今後われわれはやはり聴視者に負担をかけないというたてまえでものを考えなければいけないであろうということも、私が責任を持つ放送協会との関連では私の考え方の基礎となるものであります。ただ、一般的フィーリングと二千四百万世帯との間に――いま申し上げたような一般的フィーリングからくる目的意識とNHKの聴視者として考え、またそのために責任を持つ私としてのいわゆる第二の目的意識との間にいかなる調整ができるかということについては、私も深く悩みました。しかし、私としては、以上のような措置を決心したわけでありまして、別にこのような決心がただ合法的であるということだけで私はものを考えておりません。いずれにしても昨年たまたまそのとき以来、いわゆる日本の土地問題というのが非常に強い一つのフィーリングを社会的にもまた国民的にも植えつけているその時期にあの処置をしなければならなかったということについては、深く遺憾に考えております。
#56
○塚田十一郎君 関連してひとつお尋ねさせていただきたいと思うのですが、入札の際の総額で、落札者の次の入札額は伺えますか。それからさらにそれを内訳して、次点の入札者と落札者との間の土地の評価がどうなっておるのか。建物は残り十四社はぶちこわすものとして評価をしておったと言われるが、それはどのくらいの評価であったか、数字的に伺いたい。これが第一点。
 それから第二点としましては、これはいまの会長のいろいろな御説明を伺って、私は実は本質的に一つの疑問を持つのですが、会長があれを処分されるときに、これは二千四百万聴視者の財産だから高く売れれば売って、そしてその利益が聴視者に返るならばいいじゃないかという考え方が基本にあったのか。それとも、さっきの御説明の中に、地方のそういうものを処分するときは公共団体に公の目的に役立つように非常に安い価格であれをしておると言われたが、この場合にもそういう考え方が出なかったか。つまり何かこれはこういう形で民間に高く売れる者に売り渡すという考え方でなしに、やはり公の何らかの目的に使う方法がないかというような考え方について御検討をされなかったかどうか、私はちょっとひっかかるんですが。非常に高く収入が上がったから、聴取料金を上げなければいいじゃないかという考え方は、少し私は納得しかねるんです。ほんとうにNHKの経営自体から聴取料金を上げなければならなくなれば私は上げてもいいと思うし、上げることに聴取者は納得をされる。その辺ちょっとどんなお感じがあったかお聞かせを願いたい。
#57
○参考人(前田義徳君) ただいま御質問の第一点については、担当の理事が出席さしていただいておりますから、担当の理事から詳細説明してもらいたいと思います。
 第二点につきましては、私どもとしては、買い手の希望者が会社に限るという考え方は持っておりませんでした。しかし結果としては国からも公共団体からも申し入れはございませんでした。そこだけでございます。
 それから、理論的には、当然聴視者にプラスになる仕事をして、そして聴視料を改定していただかなければならないという場合には、これはお願い申し上げなければならないと思いますけれども、これまでの国会の審議、それから現在の社会経済の実情ということを考えますときに、私としては、できるだけそういう措置をとらなくても済む方法を考えたいというように考えたわけでございます。
#58
○参考人(斎藤清君) ただいまお尋ねの第一点でございますが、二番札以下の個別的な金額、内容につきましては、これは慣行上公にできないことになっておりますので、御了承願います。
#59
○鈴木強君 会長のお考えがそういうことであれば、私ももうこれ以上は申し上げません。
 ただ、そうであれば、私はやはりあとから政府のほうにも、大臣にも要望しておきたいと思ったんですけれど、いまの塚田委員の発言にも関連をして、やはり公共企業体ないしは国が持っておる土地を民間に払い下げ、その払い下げた土地をまた第三者に譲渡するような場合は、何らかの私は規制措置というものをしておく必要があると思うんです。これは、先般も、静岡県の富士のすそ野に国有地を払い下げてもらって帰農をした開拓農家がありました。炭を焼いたり畑を耕したり木を切ったりして戦後苦しい生活を続けられたんですけれど、その後りっぱに立ち直られましてその人たちは離農したわけですね。土地が余った。それに目をつけて不動産業者が入っていって、富士のすそ野の夢の別天地と、こういうキャッチフレーズでもって売り出した。なるほど行ってみると場所はいいですから、そこを飛びついて買う。ところがあとから調べてみると、そこは河川法上の危険地域ですね。ですからそこはまた建設省が買い戻してそこに砂防をつくらなければならぬ地域だと、それを知らないで買った人たちはこれは大きな迷惑ですよね。しかもただで払い下げたものが何百倍という金で売られておる。こういう実例を見たときに、私は何かそこに矛盾を感じます。ですから、いろいろ憲法上の私有権の問題、財産権の問題がありますから、むずかしい問題ではありますけれど、せめてそういうものに対しては何らかの規制をする。たとえば第三者に手放すときには国が買い上げるとか、あるいは公共企業体が持っておる土地が不要になった場合には、これを一たん国が買い上げておいて、そして全体的な都市計画なり国の開発の計画とあわせてこれを使うとか、そういうくらいのやはり強い措置をしておかないといけないように思うんですね。当時建設大臣に私はただしましたところ、建設大臣は、ごもっともの意見だ、政府として十分検討するという御回答もいただいておるんですけれども、何かそういうふうなことをしておきますれば、国民の批判を受けるようなことはなかろうと思うんです。それはそれとして、ひとつ大臣のほうでも所見を承らしていただきたい。
 それからもう一つは、きょう三菱地所の方にいらっしっていただこうと思いましたけれども、時間の関係もありますから、遠慮いたしました。それで買うほうからすれば、自由主義経済の中でもうかるから買うのであって、千百万円でももうかるから買うんですよ。おそらく千二百万、三百万の価値があるから買っているんだと思いますね。それをいま高いから売ってはいかぬとか取引してはいかぬという法律はないんです。そうでしょう。買うほうもこういう御時世の中でもう少し政治的な配慮を私はしていいと思うんですよ。そのことがいまの土地の値上がりによって国民が苦しみ、諸悪の根源は土地にある、地価にあると言われているときに、大手のデベロッパーがそういう社会的な責任というものを全く考えないで、何ぼでも金を出して買っていくというような、もうければいいというそういう買い方もこれはおかしいし、また売ったほうにもそういう点に対する自覚といいますか、そういう点が欠けたことは私遺憾だと思います。会長は遺憾だということをおっしゃったですけれども、そのくらいのことはやはりその衝にある人は考えてもらわなくちゃいけないと私は思うんです。そういう配慮さえあればこれはりっぱなもので、何ら世間から批判されるべきあと地の売却では私は毛頭なかったと思うんです。
 要は百五十億ないし百八十億が二百億も高く売れたところに――これは買う人があったから売れたんです、売ったところに批判の目が向いておったわけですからね。こういう点は、もう少し地価の抑制――地価公示法などというこんなざる法じゃなくて、地価公示価格というものをきめる場合に、もっともっとわれわれが納得できるような科学的な根拠によって地価をきめ、公示されたものについては、若干の弾力はおいたとしても、大体その地価によって売買をするということが地価公示法の第一条に書いてある精神だと私は思います。罰則規定はなくとも、その精神に準拠してやはりやるというのが、私は少なくともこれを守ってやるというのがこの法律の精神だと思いますからね。しかし、まああれでは不十分だ。したがってもう一歩進めた積極的な地価対策というものを考えてほしいと思うんですよ。税制の面で多少保有税だとか譲渡税だとかというものをあげてみたところで、それはまた土地が値上がりする、その上にプラスすることになるわけですから、買う人こそ迷惑である。商売人は絶対に損しないように今度考えますからね。税金を上げればその分は上積みして、結局ばかをみるのは消費者だということになっている。
 いま多くの人たちがマイホームの夢を持っておりますけれども、こんな土地の値上がりではどうにもならぬ。ほんとうに心から憤激しているんです。そういう時期にたまたまこの取引が行なわれ、国民の批判を受け、ひんしゅくを買っている点も私はあると思う。だからお互いにこういうことを一つの他山の石として、今後、少なくとも公共企業体あるいは公益法人である人たちが世間からああでもないこうでもない――まあ新聞を集めてみてもたくさんこうある。こんなにもありますわね。連日連日あの問題が報道されているというようなそういう情けない残念な事象というものは今後再び私は起こしてはいけないと思うんです。
 そういう意味で、大臣としても、不当介入は、私の聞く限りでは、やらないというんですからね。いろいろ報道は書いてありましたけれども、まあやらぬならやらぬでけっこうでした。だからして、ひとつあくまでもこれは当事者の良識というものによってやられなければならぬことだと思いますので、問題は、根源になっておるもう一つの政府の地価対策の欠除という点を私は指摘しておきたいと思うんです。これを真剣に考えていただかなければこういう現象が至るところに起きてくると思いますから、この点に対する大臣の所見を承りたいと思います。
#60
○国務大臣(久野忠治君) ただいまの鈴木委員の御所見、まことに貴重な御意見でございます。拝聴いたした次第でございますが、鈴木委員御承知のとおり、NHKは聴取者の受信料によってまかなわれておりまする公益法人であるわけでございます。であるだけに今回売却されました土地、建物は聴取者のものであるという考えに私は立つのが妥当であろうと思うのであります。それはまあ二千四百万世帯といわれておりますから、もうほとんど国民のこれは財産であるという認識も成り立つのではないかと私は思うのであります。で、そういう意味から今回の東京放送会館の売却にあたりまして何らかの配慮がなされてもよかったのではないかと私は考えた時点がございました。そういう時点もございました。
 それからもう一つは、この放送会館の売却が異常な土地騰貴の呼び水になったのではないかという世論のきびしい批判についても私はよく承知をいたしておるところでございまして、この点についてやはり土地対策の面からも何らか配慮があってしかるべきではなかったかという考えを持ちまして、いろいろこの現在の法制上のたてまえからその措置をどの点まででき得るかということをいろいろ検討してみたのでございます。ところが、非常に遺憾なことではございますが、私所管大臣といたしましては、法的に介入する権限もございませんし、この入札の結果について命令をしたりあるいは指示をしたりする権限がないわけでございます。現行の法令上でそうなっておるわけでございます。でありますから、私は、この聴取者の皆さんの受信料によってまかなわれておるという原則の上に立って三百五十四億円という金で売られたのでございますから、これはでき縛ることであるならば、聴取者の皆さんにお報いすることができ得るような金の使い方をしていただきたいということが私の念願でございました。たまたまNHKの前田会長が後日私を訪問せられました際に、これは収支予算、事業計画の報告においでになったときでございますが、この資金の使い方についていろいろと示唆がございました。これが皆さんにこれから御審議をいただきまする四十八年度の収支予算、事業計画でございます。あらためて皆さんに御説明を申し上げ、御審議をいただくことになるわけでございますが、どうかこの御審議の際にも、私といたしましては意見を付しておりますが、十分そうした点等についても国民の皆さんにいままでの経過その他を明らかにいたしまして、御理解と御協力を賜わりたい、かように存じておるような次第でございます。
 以上が私の考えておりまする所感の一端でございます。
#61
○鈴木強君 今後の公有地なり国有地の土地の売買に対する、譲渡に対する一つの制約といいますか、制限といいますか、こういうものは非常にむずかしい面もあると思いますけれども、ひとつ検討するにぼくは値することだと思うんですね。ですから、本来なれば、東京都の都市計画あるいは政府の全国的な一つの開発計画ですね、こういったものができておれば、たとえばあの土地を東京都なら東京都が何か公共のものに使うというような計画があれば、これはまたそこへ譲渡するということも一つの方法じゃないでしょうか。そういう計画も示されてない、だからNHKでもわからぬというようなことで今度のことになったと思いますから、そういうふうなあらかじめその公共の所有地が要らなくなったような場合には、そういう点を配慮して、どこも要らないというときにそれはやってもいいでしょうけれども、もし公共の施設が、公共企業体なりあるいは他の自治体なり公益法人なり、そういったものがその土地を活用するという計画があるならばそこへ優先的に払い下げるとか、何かそういうふうな一つの基準というものを私はきめておく必要があるんじゃないかと思うんですよ。その点はお答えがなかったんですけど、どうでしょうか。政府として考えてもらいたいんですよ。
#62
○国務大臣(久野忠治君) 私といたしましては、土地政策の面については所管外の問題でございますが、しかし国務大臣の一人として私の意見を簡単に申し上げてみたいと思いますが、やはり今日国民の皆さんが異常な土地の騰貴については非常な関心を持っておられるわけでございます。またそのことが国民生活に大きな影響を及ぼしておるのでございますから、そうした点等について何らかの措置を講ずることは私は当然であろうと思いますし、でき得る限り私もそうした点等につきまして検討し努力をいたしたい、かように存じます。
 それから先ほど地価公示制度についての御意見がございましたが、全くこの地価公示制度によりまする公示価格というのは有名無実と申しますか、私は言い過ぎかもしれませんが、そういうような感なきにしもあらずでございまして、このような公示価格が有効に作用することができ得るような制度に持っていきたい。私の所管外の事項ではございますけれども、私はさような感じを持っておるような次第でございます。
#63
○鈴木強君 その点はよくわかりました。建設省のほうもこの点はよく私のさっきの富士のすそ野の土地の問題で了承しているはずですから、ぜひひとつ国務大臣として政府の中でいまの御所見のように取り計らっていただくようにお願いをいたしておきます。
 それから念のために伺っておきたい。これは郵政省のほうと協会のほうに。
 放送法第四十七条の「協会は、郵政大臣の認可を受けなければ、放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、」というのがありますね。その場合には「郵政大臣は、前項の認可をしようとするときは、両議院の同意を得なければならない。」という規定がございますね。この「放送設備」というのは土地ですね、要するに土地、建物。これはあれですか、土地とか建物というのはこの場合の「放送設備」の中には入らないと解釈しているんですか、入ると解釈しているんですか。
#64
○国務大臣(久野忠治君) 鈴木委員御指摘の放送法四十七条の規定でございますが、この中に「放送設備」云々とありますが、今回売却されました土地、建物は「放送設備」の中に入らない、かような解釈でございます。
#65
○参考人(前田義徳君) この点につきましては、これは単に郵政大臣単独で認可もしくは許可をされる問題ではなくて、これは両院の承諾を受けなければならないという意味で、私は法律専門家ではございませんが、この意味での放送施設と申しますのは、送信機を中心とした、それと関連する設備という考え方もあり得るかと思います。たとえば第三国人によって、あるいはまた日本の中でも免許されなかった者がこれを占有したりという意味も強く含まれているのではないかというように考えております。
 ちょっと先ほどの土地問題について実は申し上げたいと思っておりますが、近く当委員会でも御審議いただく予定になっております昭和四十八年度の収支予算並びに事業計画の中に国が必要だという意味でお分けする土地が五百坪入っております。場所は竜北町でございます。これは政府のきめた価格でお譲りする予定でございます。
#66
○鈴木強君 放送施設の中に土地、建物は入らないという解釈をとっているようですが、これは若干やっぱり問題の点だと私は思います。ですからこれはいずれまた論議したいと思いますが、それで協会が実際に本契約といいますか、仮契約というか本契約というか知りませんけれども、国会の事業計画の承認との関連で時期を七月か八月に延ばしてあるんでございますか。そういう時期に延ばしたということは、いま私が申し上げたような理由だけなんでございましょうか。たとえば四十七条との関連というのはいまの解釈で消えたように思うんですけれども、そういうことでございますか。
#67
○参考人(前田義徳君) 正式に申し上げますと、四十七条との関連でございます。いわゆる四十七条の「放送設備」と申しますか、これが全く取り払われた時期に、いわゆる停止条件の一番大きな条件として譲り渡すという意味になっております。
#68
○鈴木強君 しかし、そうだとすると、中に入っておるものは売らないわけですわね、放送設備なんかは。だからしてそういう解釈は当たらないんじゃないですか。それは九月なら九月になって、その間には全部引っ越しちゃうわけですから、中のものはもう放送設備、その付属機器、こういったものは売買対象にならぬわけでしょう、さっきの解釈からいえば。そうであればいいんじゃないですかね。
#69
○参考人(前田義徳君) 実際的に申しますと、そういうことになります。施設は九月末日までに移行することになっておりますので。
#70
○鈴木強君 まあおそらくそういうことで九月末に正式には譲渡する、そういう契約形式になっていると思うのです。
 それからもう一つ伺っておきたいのですけれども、これは、大臣、さっきのお話で、確かに三百五十四億、たいへん高い値段で売れたと。したがってこれの利益金の処分について大臣もいろいろと放送の受信者、聴視者ないしは放送界全体のためにこの利益を有効に使うということが良識的な解決方法だというような趣旨にとれる発言があったのですけれども、その具体的なことは私はまた別の機会にお伺いしますが、その中に今後三年間受信料を据え置くことというのがありますね。これは今度のNHK予算に付属して出てきます大臣の意見書の中にもこういうことが人っているんでございますか。
#71
○国務大臣(久野忠治君) 私の意見書の中にはそのような期間は明示してございません。いずれ皆さんに御審議をいただきまする際にこれは提出をさしていただきますが、御質問でございますからお答え申し上げますけれども、「極力長期にわたって受信者の負担増をきたさないように努めるべきである。」かような表現をいたしておる次第でございます。
#72
○鈴木強君 NHKのほうに伺いますけれども、今後長期にわたって受信料を据え置くことというふうに表現はかりになっておったとしても、その中身は、報道されるところによると、三年間ということで郵政大臣とNHKの間で了承がされたというように伺っているんですけれども、そうではないんですか。
#73
○参考人(前田義徳君) 結論から申しますと、郵政大臣と私が、まあ世俗的に申しますと、話し合って、私が三年間、郵政大臣ができるだけ長くという意味のものは全くございません。
 ただ、私どもが最終的に中央機能を放送センターに移すことによって、また今回の処分利益との関連において、今後経営上節約し得る三年間の金額、これを考えましたときに、現状の経済社会情勢が予想を越えた変化のない限りは、私どもとしては当面三年間はだいじょうぶだと、こういう考え方を持ったわけで、その後の問題につきましてはこれからの研究に待たなければなるまい、このように考えております。
#74
○鈴木強君 だから、これは電波監理局長でもいいですがね、意見書というのはもうきまって提案されていますね。ちょっと私その文書がここにないのですけれどもね、提案された意見書、ことしのね。その中にはどう書いてあるのですか、ちょっと読んでみてください。
#75
○政府委員(齋藤義郎君) ただいまの問題は、第三項に「受信料については、特別収入から生ずる事業安定のための資金を有効に活用するとともに、経営努力を重ねることにより、極力長期にわたって受信者の負担増をきたさないように努めるべきである。」と、こういうぐあいに書かれております。
#76
○鈴木強君 まあこれはあとからまたいろいろ受信契約者の問題とか収入減を考えなければいけないと思います。まあいろいろと経営努力をされてなおかつ収支が償えないというような事態がくるかもしれませんわね。ですから相当長期ということになると、これは五年、十年というふうに考えますわね、相当長期ということになると。ところがNHKのほうは前から大体四十八年くらいまでは料金値上げということはやらないということを従来言ってきたんですよ。四十九年以降はなかなかむずかしい状態になるという意見も聞いております。会長のほうはずばり大体三年間ぐらいは少なくとも上げないという御方針のようです。だからその辺が若干郵政省の大臣意見書とNHK側とに食い違いがあるように思うのです。しかしこれはおそらく事業所なんかのテレビ受信契約等のまだ漏れている点の捕捉の問題とか、新聞で報じられたような点があるから、郵政省のほうではかなり収入がふえるだろうというもくろみを立っておるかもしれません。しかし肝心なNHKが三年間ぐらいだということを標準にしておるとすれば、この意見書の裏を返せば、その時期には受信料の値上げをすることになるぞということになるんじゃないですか。相当長期というのは、相当ということになるとまあ十年だな、これは。(笑声)
#77
○国務大臣(久野忠治君) 「極力」と。
#78
○鈴木強君 「極力」がついているけれども、やっぱり相当だね。だから相当ということになるとぼくは十年ぐらいじゃないかと思うんだけど、相当というのは何年ですか。
#79
○国務大臣(久野忠治君) いま申し上げましたように、「極力長期にわたって」と、こう私は意見書の中で申し上げておるのでございますが、私の考え方を率直に申し上げまするならば、やはり現在NHKは、先ほど申し上げましたように、公共的な性格を持った公益法人であるだけに、またしかも受信料によってまかなわれておるという組織であるだけに、私は受信料の値上げにつきましては、できる限りこれは避けることが妥当であろうという考え方を持っておる次第でございます。でありますから、そのためにはやはり経費の節減も必要でございましょう。またそれから収入の確保、これに努力することも必要であろうと思うのであります。で、そういうことを積み重ねることによってその目的が達せられるように、長期にわたって受信料の値上げを行なわないようにひとつ経営努力をやりなさいと、かように私は意見書の中で申し上げておるのでございます。どうかその期間が一体何年なのかということを申し上げることはなかなかむずかしいと思いますので、御理解を賜わりたいと思います。
#80
○鈴木強君 これは大事なところなんですよ、ほんと言って。きわめて大事なところなんです。だから中途はんぱで私はこの質疑は終わりたくないのですけれども、まあ時間がないので、いずれそういう機会がありますから譲りますけれども、やっぱりこれは何か勘でできるだけ長期にわたって――それはもうわれわれもそうです。極端に言ったら、当分もう値上げしてほしくないという気持ちを強く持っておりますから、それはそれでいいんですけれども、しかしそれにはそれなりの経営分析もし、そして実際に捕捉できないものがあるならば、幾らあって、それを捕捉したら幾らの収入が入ってくる、経営の合理化をすればここにこれだけの余裕があるというようなことは、やはりNHKと郵政省の間で虚心たんかいに話し合ってもらったっていいじゃないですか。それがやっぱりふだんのコンタクトの問題ですよ。そういう点をNHKとの間で絶えずやっていってほしいとぼくは思うんですよね。どうかするか、捕捉の問題でも、協会側はもっと少ない数字だというのに、郵政省がでかい数字を出して、まだこうだというようなことが新聞なんかで見た場合でもわれわれの目に映るわけですよ。これはていさいが悪いですよ。だからやはりもっと事務レベルでもいいし、また大臣が一々やるということもできないでしょうから、監理局もおるわけですから、何か、どこでやるかは別として、もう少しコネクションをよく持ってやってほしいような気も私はしました。そしてともに同じ立場に立って経営努力というものを考えないと、ただ長期にわたって値上げしないでくれというような、そういう抽象的なことだったら、長期は一体いつかということをわれわれやっぱり聞きたいですわね。できるだけ値しげをしてもらいたくないから。もっと相当長期値上げしてもらいたくないです。だから、そういうことができるならば、もうそれにこしたことはないんです。しかし一面われわれもそう無責任な発言もできませんから、実際に経営努力をし、いろんな収入をあげ、支出を減らしてみても、これから衛星通信とかいろんな新しいシステムの開発もしなきゃならぬわけですから、そういう場合に、はたして収支ペイできるかどうかということまでもう少し高度な経営分析というものもやはりしなきゃならぬと思うんです。協会は協会としておやりになっていると思いますから、そういう意見も十分伺って、その上でもう少しわれわれが聞いて科学的に納得できるような、理論的に、そういうふうなひとつ資料も出してほしいし、答弁もしてほしいです。何か若干勘で答えているような気がするものですから。NHKのほうは三年と言っているわけですから、その辺のひとつ勉強をしてほしいような気がするんですが、どうですか。
#81
○国務大臣(久野忠治君) まことに適切な御注意でございまして、私といたしましても事務当局に十分指揮監督をいたしまして、NHK側と十分連絡をとりながら問題点を煮詰めていきまするようにいたしたいと、かように考えておる次第でございます。
#82
○森勝治君 私のは質問でないんですが、これは特に郵政大臣に、いま鈴木さんが質問された土地払い下げ問題をめぐる問題についての関係資料を出していただきたいのです。たくさんありますが、きょうは一点だけ。これは会長でないのです、郵政大臣のほうへのお願いです。
 先ほども塚田さんとの質疑応答の中に若干触れられておりましたが、何か十五社をすぐって入札に参加させたそうでありますが、これの入札に参加した社名と入札の金額、一覧表を次の委員会までに御提出いただきたい。
#83
○国務大臣(久野忠治君) この入札者の会社名につきましては、私は会長から御報告を受けました。しかし各社の入札されました額については私は報告を受けていないのであります。で、この最高価格で落札をされました三百五十四億円の額については私は説明を受けましたが、それ以外の会社が幾らで入札をしたか、そのことは説明を受けておりませんので、どうかその点ひとつ御理解いただきたいと思います。
#84
○森勝治君 そういうお答えをいただいたわけですけれども、あなたはNHKに対して指導監督する資格をお持ちの方ですよ、いいですか。
 いま、あなた並びに会長からのお話の中に、近く審議されるであろう四十八年度予算の中で云々というおことばがなければ、私はきょうその資料提出の要望をお願いをすることを差し控えておろうと思ったんですが、そちらからそうおっしゃるんですから、当然これは審議の対象にせざるを得ないんであります。ですから、報告を受けていないから出せませんということは、これは失敬でありますけれども、ここは国会でございますから、報告を受けようが受けまいが、議員から正規に、これは正規の委員会ですから、資料提出の要望があれば、報告を受けていないと言って逃げるということはいけません、これは。しかし新任早々の大臣ですから、それは私はこれ以上きついことは言いませんけれども、これはぜひともこれだけ世論をわかしているわけですから、マスコミが一斉にNHKを攻撃し――マスコミばかりじゃない、国民が一斉に――持ち家制度を政府が主張しておりながら、これでははるかかなたに行ってしまったじゃないかという、こういう非難がなされている。
 特に、また、いま最後の後段で鈴木さんが――このNHKの財産整理の問題について、予算案の中でできるだけ長期にわたって受信料を据え置くというこの郵政相の勧告の中もあいまいもこです。私に言わせれば、大臣のお答えは全くことばのあやで、観念の浪費だと私は思うんです、残念ながら。私のほうは長期据え置きということばを非常に重視する。それをあなたはできるだけ、できるだけと言ってさっきは逃げられている。これでは誠意のあるお答えとは思えないんですよ。ですから私どもはこの問題では国民が納得のいく線まで議論をしなければならない責務を持たされているわけですから、先ほどの斎藤清経理理事ですかのお話の中では、商慣行云々とおっしゃったが、商慣行と私どもは関係ないんです。NHKの大切な予算をこれから国民の代表としてここでつまびらかに審議をするわけですから、審議の資料、それをほしいというのですから、当然これは大臣としては、さよう取り計らいます、こう言われるのが私は名大臣たるゆえんだろうと思うのでありまして、重ねて提出方を要請いたします。
#85
○国務大臣(久野忠治君) 御要請の点につきましては、十分配慮をいたしまして措置をいたしたいと存じます。
#86
○鈴木強君 時間がだいぶおくれまして、公社の皆さんにもお待ちをいただいておりますから、次にCCISの結論が出たようでしたから、これをちょっと伺いたいと思いましたが、これは次回に譲ることにします。関係の御出席をいただいた皆さんにはおわびします。
 それから、次に、難視聴の問題でちょっと伺いたいんですが、実は最近東京とか大阪とか都市部における難視聴というのが
  〔委員長退席、理事森勝治君着席〕
非常に高層建築ビルの乱立等によってふえてきております。それで私は毎日こう新聞を読んでおりまして、非常に困ったことだと思っておりますが、全体的な難視聴の受付けとめ方はCCISからも勧告が出ておりまして、その問題もあわせてきょう伺いたいと思いましたけれども、そういう時間がありませんから、きょうはまあ東京の副都心といわれている新宿を中心にする難視聴解消対策についてちょっと伺っておきたいと思います。
 新宿にはすでに完成をした高層ビル、たとえば京王プラザホテル、これは百七十メートルですね。いま日本一の超商層の住友ビルというのが二百メートルで、ほぼ全容ができ上がっております。このあとにさらに二百十五メートルの三井物産ビルというのが工事を急ピッチで進めております。聞くところによりますと、昭和五十二年までに二百メートル級のビルが十三もあの地域に建つそうであります。そうなったらどうなるかわかりませんが、すでに京王プラザそれと住友ビルのこの二つだけの建設によって、あの近くの周辺一帯の地域が日当たりが悪くなるのはこれは当然でしょう。風向きが変わる。テレビがゴースト現象とかあるいはスノーノイズ現象というのを出して非常に迷惑をしているというので、住民が難視聴解消のためにいろいろ動いているようですね。この傾向は隣接の中野とか渋谷のほうにまで波及してまいりまして、推定では八千から一万が難視聴を来たしておるというように聞いております。
 それからまた、東京の北区の王子三丁目尾長橋団地というのがありますが、ここの二百十世帯のうちの半分が見えなくなってしまった。その原因は、北区の王子警察署の隣に警察官の家族寮というのができましてこれが十四階建てだそうです。その鉄筋が組み立てられて、そして入居するのが大体八月ごろだそうですが、そういう予定で工事が遊んでおる。そのために団地の住民が迷惑を受けて警察のほうに抗議をしている。
  〔理事森勝治君退席、委員長着席〕
ところが東京都や警察は金がなくて一人三万円もかかる設備をつくることはできないといって、まあ困るのはその周辺の住民だということになっているようです。
 こういったいろいろ情報を聞いておるんですけれども、江東の大島六丁目でも住宅公団団地で十四階建ての七むねのうち二千八百八十世帯がほとんど見えないというような状態も出ておるのであります。それから同じ大島の七丁目、八丁目、江戸川区の西瑞江、春江町、それから江戸川の一、二丁目、南篠崎町、大体二万世帯くらいがこの辺で見えない。
 こういう現象が出ておるんですけれども、放送法にいう、あまねく放送が見えるようにしなさいというこの法律解釈というのが、郵政省からいえば、無線部分であって有線部分は違うと、こうおっしゃるんですね。私はそうでないと思うんですが、もしそうだとしても、それを放置するわけにはいかないでしょうから、ここに適切な指導、助言も行ないまして、何とかこれらの地区の方々の当面難視聴に苦しんでいる問題を解決してやってもらいたいと思うんです。
 まず、新宿の点は、新聞で見ますと、関係の建てた方々が相談して、何か施設を全部提供して金を出して見えるようにして差し上げるというようなことを言っておるんですけれども、特にそれの問題と、北区の尾長橋団地の問題と、江東区大島の住宅公団の問題、こういう問題についてどういう措置をいままでとってこられたか、簡単でけっこうですから、答えていただきたいと思います。
#87
○政府委員(齋藤義郎君) いまお話のございました新宿副都心の問題でございますけれども、これはお話のように京王プラザ、これができております。それから住友ビル、三井ビル、それからKDD、これがいま建設中でございまして、われわれの調査によりますと、大体八千世帯が難視聴になるのではないかと推定されるわけでございますが、この問題につきましては、去る三月三日に、障害の原因となっておりますビル群側――これは将来ビルを建てる方々も入っておるわけでございますが、ビル群側と被害者たる住民の方々で話し合いがまとまりまして、ビル群側が共同受信施設をつくりまして障害を救済するという話がまとまった、こういうぐあいに聞いておるわけでございます。ただこの場合に将来の保守関係、これも一切ビル側が見るということでございますので、これは原因者責任主義という立場から考えますと、きわめてよい例ではなかろうかと、こう考えるわけでございます。
 それから一部の新聞には江東、江戸川地区、ここでテレビの受信障害が起こっておりますが、これが新宿副都心で建設中のビルによる電波の障害ではないかと、こういうぐあいに書かれておりますが、その関係につきましては、目下、技術的な調査を急いで取り進めております。したがいましてその調査結果がわかりましてから、直ちに救済策ということを検討してみたいと考えております。
 それから全般的な問題でございますけれども、御指摘のように、都市における難視聴あるいは辺地における難視聴という問題がきわめて重要な問題となっておりますわけでございますけれども、私どもは昭和四十八年度には四百七十九万円の予算を予定しておりまして、関係の学識経験者でもって調査会をつくりまして、難視聴の実態の徹底的な把握と、それから技術的な解消の方策、それから経済的な負担の問題、その他法制的な問題、こういうことに分けまして、根本的な解決策というものを検討してみたいというぐあいに考えておるわけでございます。
#88
○鈴木強君 王子のやつ――北区王子の尾長橋団地は。
#89
○政府委員(齋藤義郎君) 王子の問題につきましても早急に技術的な調査を進めまして、その原因に応じて対策を立てたい、こういうぐあいに考えております。
#90
○鈴木強君 原因に応じて対策を立てたいというんだが、これは警察の家族寮なんですね。これが原因者負担主義ということになれば、建てたのがおそらく十四階建ての家族寮だと思いますからね、そうするとまあ東京都がやるのか、あるいは警察庁がやるのかは別として――東京都ですね、これは。まあいずれにいたしましても、その設備をつくって新宿と同じように提供してもらわなきゃならぬわけですよ。だからそのことも含めて、やっぱり現地の人たちがだいぶ抗議に警察に行っているようですから、そういうことも一緒になってやっぱり解決する方向というのを考えてやってほしいのですよ。そしてこれこれこうだという筋道を立てて、これはここに原因があるんだと。これは一回もう調べたことあるんですか、王子の尾長橋のやつは。
#91
○政府委員(齋藤義郎君) いまちょっとその資料を持ち合わせておりませんけれども、おそらく調べたことがあるだろうと思います。
#92
○鈴木強君 だから、それはひとつあとで調査したのかどうなのか、調査したらどういう原因なのか、その十四階建てのビルのためなのかどうなのか。ためだとすれば、これは新宿と同じように、警察のほうにたいへん負担がかかるけれども、やっぱりやっていただかなきゃ、警察に住民が抗議をかけるようなことでは、警察もこれは信用をなくしますからね。そういう点はよく警察の当局とも話し合って、こういう場合には原因者主義で負担をしていただくというようなことになっておるのでということも、やっぱりあなたのほうから親切に指導してやってもらいたいのですよ。指導というか、まあ連絡をね。そして円満に解決するように努力してもらわないと、これは困るわけですね。
#93
○政府委員(齋藤義郎君) いま先生のおっしやることは十分理解できますので、直ちに措置をとりたいと思います。
#94
○鈴木強君 それから建築主の方々が十何人か集まって協議会をつくっていますね、新宿の場合は。そういう方々が全部設備をつくって提供するんですけれど、その場合に有線放送やCATV法との関係はどうなるんですか。
#95
○政府委員(齋藤義郎君) CATV法の規制を受けると思います。
#96
○鈴木強君 そうすると、その届け出とか何か、そういうことに対しては十分指導していますか。
#97
○政府委員(齋藤義郎君) 具体的な技術的な解消策につきましては、つい最近話がまとまったばかりでございますので、これから十分相談をしたいと思っております。
#98
○鈴木強君 適切な措置をして、CATV法に伴う届け出の措置もしていただいて万全を期していただくようにお願いをいたしておきます。
 それから有線テレビ放送法が施行になりまして、あの法律の中に既設の施設は六十日以内に申請書を出して許可を得なきゃならぬとなっていますね。で法案審議の当時、たしか二百五、六十―三百ぐらいそういう施設があるというふうに聞いておりましたがね、いまはどのくらいの申請がありますか。
#99
○政府委員(齋藤義郎君) ただいま有線テレビジョン放送法に基づきまして、二カ月以内に申請を出すという規定に基づいて許可申請を出している申請の数は百三十二でございます。大体、私たちの推定によりますと、申請を要する施設は二百というぐあいに考えております。
#100
○鈴木強君 二百――もっと多いんじゃないですか。
#101
○政府委員(齋藤義郎君) 初めは三百程度じゃなかろうかと推定しておったわけでございますけれども、その後の実態調査によりまして若干減るのではなかろうかと、これも出てこなければ確実な数字はつかめませんですけれども、大体二百程度というぐあいに推定しておるわけでございます。
#102
○鈴木強君 これは法律の内容をまあ知っておらない方もあるかもしれませんね。ですから周知の点を十分していただいて、そしてできるだけ法律に準拠して扱うような方法をとってもらいたいと思うんです。それを早くやりませんと手続的に若干むずかしい点もあるかもしれませんからね。そういう点をよくわかりやすく指導してやってくれませんか。これはお願いしておきます。
 それから、いま日本と北朝鮮との間の通信連絡というのはどういうふうになっているんでしょうか。
#103
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。
 現在、北朝鮮と日本との間の通信は直接の通信路を持っておりません。したがいまして中継によって行なわれております。実際に行なわれております通信の大部分は電信でございます。したがいましてその電信は北京を経由していくものと、それからソ連のモスクワを経由してまいるものと、こういうふうに中継順路ができておるわけでございます。
#104
○鈴木強君 大臣、これね、時間がありませんから簡単でけっこうですが、まあわれわれは国交が回復してない国との間の通信連絡の開設ということは非常にむずかしいことではありますけれども、国交を越え民族を越えてせめて通信をということで日中間の国交回復前にもいろいろと御努力をいただいてそれなりの成果を得ておるわけですけれども、いまお聞き取りのような北朝鮮との間の通信連絡は直接の回線がないわけでございますね。ですから何らかの努力を、まあ外務省とも御相談して、ルールは向こうになると思いますから、早くこの北朝鮮との間に通信回線の開設をしていただくような努力をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#105
○国務大臣(久野忠治君) 私も、御存じのとおり、昨年の一月北朝鮮を訪問いたしました一人でございます。でその際に通信関係で非常に苦労いたしたのでございます。であるだけに私は国交未回復国であったといたしましても、日本の国の隣国でございます、しかもきわめて近い国でございますから、朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北朝鮮との間の通信回線が一日も早く整備されるように私自身も希望しておる一人でございますが、今後、関係当局との間に十分連絡をとりまして前向きに検討をいたしていきたい、かように存じます。
#106
○鈴木強君 それから日中間の通信についてはたいへん御苦労をいただいて、日中国交回復と並行して、むしろ先駆的にいろいろと努力をしていただいて、田中総理の訪中の際にも宇宙中継によって全世界に報道が行なわれたというような経験を持っているわけですけれども、それで近く中国電信総局長が来日されるそうですけれども、一つは衛星中継による通信回線の確保、もう一つは海底ケーブルですね、こういうものによって陸と空からの回線網の増設、強化というようなことをお考えになっているようですが、第一のこの前田中総理が北京に行かれたときの地上局ですね、これはいまどうなっておりますか。あの金はもう払いましたかね、NECに。あれを持って据えつけたころにはまだ金は払っていなかったはずですがね。あれは幾らになりましたか。
#107
○政府委員(牧野康夫君) お答え申し上げます。
 現在、あの田中総理訪中の際日本から送りました機械はあちらに据えつけまして、当初は御案内のようにそのときだけ使うという予定であったものが向こうの希望によって向こうが買い取りたい、こういうことで、今度はメーカーとそれから向こうの輸出入公司というんでございますか、そういう向こうの機関との間で商談が成立いたしまして、支払いも終わり、その所有権も向こうに移って、現在は向こうの機械として日本と北京の間に衛星中継回線ができ上がっておる、こういうことで運用しております。非常に円滑に運用しております。
#108
○鈴木強君 あれは、牧野さん、幾らだったんですか、結果的に、地上局全体として。
#109
○国務大臣(久野忠治君) 私がKDDのほうからお聞きしておるところでは、百万ドルだということでございます。
#110
○鈴木強君 これはNECがたまたま開発をしてかなりもう完成の時期にきておったようですね。それでたまたま間に合ったんですけれども、そうすると、その金は百万ドルですか。
#111
○国務大臣(久野忠治君) 百万ドル。
#112
○鈴木強君 百万ドルね。百万ドルは地上局の設備として日本政府がやったのか、国際電電が介入して、仲に入ってやったのかしらぬが、いずれにしても日本電気がつくった設備ですね、パラボラアンテナを含めた。ああいうものの全部が百万ドルということでしょうか。ほかの建物と何かつくったわけですね、向こうへ行って。その建ったものはどうなっているんですか。
#113
○政府委員(牧野康夫君) 申しわけございません。あの設備一切で、その建物、土地、そういうものは入っていないものでございます。
#114
○鈴木強君 そうすると、百万ドルはNECに製作費として払ったと、こういうことですね。
#115
○政府委員(牧野康夫君) 製作の原価がどのくらいかかったかつまびらかにいたしませんが、その機械の値段として百万ドル支払ったと、こういうふうに聞いております。
#116
○鈴木強君 それから海底ケーブルのほうはまだ具体的に、大臣、これは煮詰まっておらないんですか。電信総局長がいらっしゃってそこで具体的な話をするということになっているんですか。これはKDDのほうに具体的な交渉とか計画なんかはまかしてあるんでしょうか。
#117
○国務大臣(久野忠治君) 先般、十一名の中国海底ケーブル布設に関する技術調査団が来られました。おいでになりました際に、私もお会いをいたしましていろいろお話し合いをいたしたのでございます。そこで、その後、外務省並びに中国側の関係者との間とも十分連絡をとりました結果、私の名前で鍾夫翔中国電信総局長を日本へ招待することになりまして、正式に招待状を私が発送いたしました。これに対しての返事が先般電話でまいりまして、新聞にも一部発表されて皆さん御存じだと思うのでございますが、来たる三月の二十二日の日に訪日ざれる予定になっております。期間は二週間という予定でございます。
 そこで、いま御質問のありました日中海底ケーブルの布設につきまする技術的な問題、まだごれは相手側との間にどういう話し合いをするかということはさまっていないのでございます。こちらへ来日をされてからどういう点について話し合うかということについてこれからきめるのでございまして、まだその点については両国間で煮詰まってはおりませんが、おそらく私は日中間に海底ケーブル布設についての具体的な内容について話し合われるものと思うのでございますが、しかしこれを布設するのは御存じのとおりKDDでございまして、KDDと中国の当事者間に契約を結びまして、これに対して郵政大臣が形としては承認を与えるという形をとることになるわけでございます。
#118
○鈴木強君 それじゃ最後になりましたが、公社のほうに若干伺いたいと思います。
 先ほど米澤総裁の事業概況説明を伺いまして、公社経営の現況についてよくわかりました。そこで若干心配になる点がありますから伺っておきたいんでございますが、頭書のほうに書いてありますように、本年度の予算において事業収入一兆四千四百五十八億円、これを見込んでおったのでありますが、十二月末における実績が一兆五百七十九億円で、七三・二%の達成率である。収入予定に対しましては若干減収傾向に推移しておりますというくだりがございます。これに関連をいたしまして、まだ年度の半ばですからはっきりした見通しは、数字的にここに述べられたのがおそらく最終段階のものだと思いますけれども、その数字にこだわらないでひとつ伺いたいのは、公社の収支バランスというもの、特に収益率の現状というものが、ここにも書いてあるように、やはり住宅電話がパーセンテージとしてだんだんふえていくような状況で、一加入当たりの収入単金というのは下がってきていると思うんです。こういう点が少し心配になるのでございますが、これに対して若干の減収傾向であるが、この減収傾向というのは一体おもな原因はどこにあったんでございましょうか、これを伺いたいのです。
#119
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 ただいま御指摘がありましたように、現在では、住宅電話と事務用電話の率を比較してみますと、住宅電話のほうが五〇%をこすという状態になっております。でこれから第五次五カ年計画をやりまして千五百三十万の加入電話を五十二年度末までにつけることを予定いたしておりますが、その中で住宅電話が千二百五十万以上になりまして、大部分が住宅電話になってくる。ところが住宅電話は一般のビジネス電話に比べまして大体月の収入が三分の一から四分の一というような状態でございます。したがって住宅電話がふえることによって収入の構造変化を次第に起こしてくるという傾向がございます。
 ところで四十七年度はどうだということになりますと、これは年度の初め特に景気が落ち込んでおりましたので、ビジネス電話のかせぎ高が低かったということがございました。しかし私たちも現場その他を督励いたしまして、それからまた加入電話を早期架設するというようなこと、あるいはいろいろ新しい電話に関する商品を積極的に販売するというふうな増収対策をやりましたのと、それからまた年度の半ばにまいりまして景気がだんだん回復してきたということもありまして、最初予定いたしましたほど減収にはならないというふうに思っております。詳しい数字は経理局長から申し上げますが、大体収入予定に対しまして年度の中途辺に考えた数字よりはだいぶ回復してきた、しかし予算で考えられた予定額にはちょっと達しないのじゃないかというふうに思っております。
#120
○説明員(好本巧君) 本年度の収入の状況でございますが、先ほど総裁が説明いたしましたように、十二月末までで収入予算の総額に対しまして七三%程度でございますが、予算の年間の収入を内部の経営管理上十二カ月に割りまして毎月の収入目標というものを設定しております。それの十二月までの累計の数字に対しまして実績は九八・四%、一・六%未達成でございます。この金額は約百七十六億円でございます。先ほど総裁が説明申し上げましたように、四十七年度は上半期で非常に収入が伸び悩みまして、上半期ですでに百六十億円以上の収入の未達成がございます。十一月から相当持ち直しまして、十一月、十二月と相当持ち直しておりますので、この分でいきますと年度末の収入予算に対しますところの実績はおそらく約一%程度の未達成で済むのではなかろうかというふうに考えております。
 また、先ほどのお話の対前年度で住宅電話の占める比率は年間で三%程度ふえておりますが、住宅電話と業務用電話と両方足しましたいわゆる加入電話一回線当たりの収入、いわゆる収入単金というものを毎月見ておりますと、やはり十一月あたりから対前年の同月と比べてほとんど持ち直してきたということを考えますと、住宅電話がふえることによるところの単金の低減を事業用電話のほうの単金の増で補ってきておるという数字も十一月、十二月と見えております。
#121
○鈴木強君 それでまあ広域時分制を非常に支障なく順調にやっていただいておるそうで、これは感謝にたえませんけれど、あの広域時分制というものは東京が三月でございますか、やられますと、大どころとしては初めて三月にやられるわけですね。これが公社のおっしゃるように収支とんとんであるという形であれば、その収入面における問題はないと思うんですけれど、しかしこれがかりに収支とんとんでなくてマイナス面が多くなったとすれば、こういうものも悪い影響として出てくると思いますね。現にいままで何カ所か切りかえていただいたんですけれど、いまあれでしょうか、まだ具体的に収支とんとんになるかどうかというような数字的なものは出ていませんでしょうか。
#122
○説明員(玉野義雄君) 広域時分制につきましては七十五単位料金区域を昨年の十一月の十二日から始めたわけでございますが、十一月の収入が十二月の請求書であがってくるわけでございまして、その結果を見ますと若干減収になっておるということでございますが、それにしましても十一月の十二日からで十一月分の全部でもございませんし、なかなかその収入動向を把握するというところまではまだまいっておりません。
#123
○鈴木強君 広域時分制になる場合に、加入者の便益をはかって、簡易度数計というんですか、測値計といいますかね、こう自分が何ぼかかったというのが見えるようなあれを無料で配っているんですか。あれは一つコストどのくらいかかるんですか。
#124
○説明員(小畑新造君) 一個配布の手数料を入れまして三百円でございます。
#125
○鈴木強君 これは切りかえた場合には公社のほうでこういう簡易測値計か度数計か知りませんけれど、こういうものを差し上げますというような通知を出していますね。それでほとんどあれでしょうか、切りかえたところでは全員がそれを希望して受け取っておりますでしょうかね、どうでしょうか、その状況は。
#126
○説明員(小畑新造君) これは簡易時分計という名称でございますけれども、簡易時分計は、一応広域時分制に移行しましたときに従来の市内通話が三分ごとに課金されるような仕組みになるわけでございますけれども、そのために電話を他人にお貸しすることの多い加入者ですとか、そのほか希望される加入者に通話時分を一応おおよその目安として知っていただくというために無料で配っておるわけでございます。現在まで、先ほど七十五地区と言いましたけれども、二月末で対象になる加入者の方が二百六十万ございますけれども、御希望の方にそういうかっこうでお配りした数は約九十万ございます。
#127
○鈴木強君 そうすると百七十万の人は希望しなかったわけですね。あまり関心がないわけですか。それはどういうわけですかね。
#128
○説明員(小畑新造君) おっしゃるとおりでございます。百七十万は希望しなかったと。これは広域時分制に移行します際の周知の案内の手紙を各加入者全員に差し上げてあるわけでございますが、その案内の中にそういうものを差し上げるということがございまして、それでそれぞれの電話局でできるだけ便利な個所に、たとえば公民館等にそういうものを配布する場所をつくりまして、そこへ大体三日間ぐらいで希望の方にお分けするということでやったわけでございます。その結果がいままで大体三五%ぐらいでございます。ですから、先生がおっしゃられましたとおり、いままで実施した地区では二百六十万のうちで約九十万は御希望の方に配ってお渡ししてあるわけでございますが、そのほかの方は御希望がなかった。ただ配布期間は一応三日間ぐらいにしてございますけれども、その期間が経過したあとでも電話局等でもって窓口で御希望の方にはお配りしておりますので、まあその点後ほどまた御希望がありました方はそういうような措置で処理しております。
#129
○鈴木強君 それから、今後とも加入電話の早期架設、各種商品の積極的販売あるいは通話利用の促進等の経営努力によりて収入確保につとめていただけるということですが、この中で「各種商品の積極的販売」ですね、プッシュホンというのがございますが、この販売に対してどういうふうな御方針なんでしょうか。
 私は東京都下のある局に行きましたら、局長以下これはもうまことに熱心に各方面を回って、そうして努力した結果かなりの成績をあげている局がありました。そうかと思いますと、あまりこう販売の面で積極性が足りないと思われるようなところもあるわけですね。ですから東京都下のある局のような努力をしていただいたらもう少しこの販売が伸びるのじゃないかというような気もするわけですよね。現にわれわれの国会でもまだ古いのをがちゃがちゃ回しているのですけどね。せめてプッシュホンくらいをこういうところからやっていくというようなことも一つの方法でしょうし、ですから積極的な販売とこうおっしゃるのだが、その辺に対するもう少し努力をしていただきたいように私は思うのですね。一時プッシュホンがなかなかなじまなくて、売れ行きが悪いような時期もありましたですけれど、最近の傾向はどうなんでしょうか。
#130
○説明員(遠藤正介君) いま私どものほうで商品販売と申しましても民間と違いまして、やはりお客さまに便利な電話を使っていただくという趣旨でプッシュホンをお出ししておるようなわけでございます。したがいましてプッシュホンをやります場所がまだ全国的に全部のところでできないとか、あるいは場所によりましては番号を変えないとだめだとか、こういうようなことがございまして、いま先生の御指摘のように、局によりまして若干のアンバランスはございます。しかし最初は非常にまあなれないことでもございましたために小さいものでございましたけれども、最近は、先生がごらんになりましたように、非常に現場の方がこれに意欲的に取り組みまして、非常に予定以上の成績をあげております。
#131
○鈴木強君 まあ一時伸び悩みであったその原因がやっぱり料金の点にあると思うのですね。この点はいまにわかに動かすということはできないでしょうけれど、ある段階まできたらもう少し安くするというようなことはできないのですか。全体の経営努力の中で考えなきゃならぬことですけれど、やっぱり少し高いからいやだというような人も聞いてみるとあるわけですね。その辺で幾らかあれは下げたんでございますか、あの利用料というやつ。
#132
○説明員(遠藤正介君) これは料金につきましては、付加使用料として郵政大臣の御認可をいただいておるものを当初から現在までそのまま使っております。私どものほうでは現在のあの機能から申しましていろいろ局内設備等の経費もかかりますので、まああれぐらいの料金をいただきませんと実はペイいたしませんので、ここしばらく変えないでいきたいと思っておりますが、最初は非常に高いというお話もございましたのですけれども、使っておられるうちにだんだん便利でございまして、便利なことがおわかりになっていくうちに、いまではまああんまりそういうお声は聞かないように私ども思っております。
#133
○鈴木強君 あれは一つ引いたら幾らぐらいもうけるのですか、公社は。損するならこれはつまらぬわな。
#134
○説明員(遠藤正介君) これはいま申し上げましたように便利なものでございますけれども、付加使用料としては月にたしか千三百円でございます。そのほかに通話料が若干増収がございます。
#135
○鈴木強君 あまりもうけぬですか。あれを積極的に販売をするでしょう、それでその収入の確保につとめるということになっておったね。ですからその販売をすれば収入が伸びることになると思うのですがね。そういう意味ではまあことし何万か私数字よくわかりませんけれども、やっぱりメリットがあるわけでしょうね。それはうんとやればやるほどもうけるのか、あんまりやっても収支とんとんじゃ、これも収入の面から考えれば若干問題がある。しかしかりにとんとんにならなくても便利なものを提供するのが公社の責務ですから、やっていただいてけっこうなんだが、まあ打ち明けた話、これはやっぱりメリットはあるのですか。
#136
○説明員(遠藤正介君) 私どもあまりもうかるもうかると申し上げますと、何かもうけ仕事でやっておるようで恐縮なんでございますが、打ち明けた話、ただいま申し上げましたように、いまの付加使用料のほかに、私どもまだ統計が必ずしも整備はされておりませんのですが、プッシュホンをつけますと大体通話料が三、四割は継続的に伸びておるという数字がございますので、その意味では御便利であるせいであろうと思いますが、通話料としては増収になります。
#137
○鈴木強君 それでよくわかりました。
 それからもう一つ、来年からですか、ホームテレホンというのがいよいよ販売をされるんでございますか。これは公社の計画として十万個とか伺っているのですけれど、大体東京とか大阪とかそういうプッシュホンをおつけになったようなところから始められるものでございましょうか。
#138
○説明員(遠藤正介君) これはプッシュホンとは全然別でございまして、一つの直線から最高四端末までとれて、しかも相互に通話ができまして、しかも……
#139
○鈴木強君 それはわかっているよ、つける場所ですよ。
#140
○説明員(遠藤正介君) したがいましていま十万と申しますのは、ことしから実は始めておるわけでございますが、来年はもう少し実績を見ましてふやしていくつもりでございます。代替三年で三十万ぐらいの見積もりでございます。
#141
○鈴木強君 これの売れ行きはどうですかね。
#142
○説明員(遠藤正介君) これはたいへん御希望が多うございます。非常に御便利なのと、最近の御住宅の中でも新しい御住宅ですとか、あるいは職場と住宅と兼用になっておりますようなものでは非常に評判がよろしゅうございます。ただ工事が若干手間がかかりますものですから、時間がかかりますものですから、御需要は非常に旺盛でございます。それからなおこれも確かに通話料が結果的にはふえまして、増収に寄与いたしております。
#143
○鈴木強君 「積極的販売」ということはなかなか公共企業体の企業としてやり方がむずかしいと思うんですけれども、いろいろ最近は公社もテレビとかラジオのスポットとかあるいは新聞広告とかいろいろと周知宣伝を盛んにやっておられるのですけれど、これはまあけっこうなことです。
 問題は取り組みでございますが、さっき私は一つの例を出したのですけれど、確かに若干のアンバランスがあると私は見ているんです、実際現場に行ってみますと。ですから局長以下熱心に回って、こういう便利なものができましたからどうぞ御利用くださいと言ってやっておるところと、ある程度やっておっても若干の点がAの局と比べると落ちるようなところ、やっぱり実績としてあがってないところがあるように思うんです。ですからこれらの宣伝については絶えず努力をされていると思うんですけれど、むずかしい点ではあるけれど、ひとつもうここにも書いてあるように「収入確保」に寄与するわけですから、ひとつ今後ともぜひたいへんでございましょうけど、みんなが気持ちを合わせて販売に努力するような態勢をぜひつくってもらいたい、これは私希望をしておきます。
 それからベルボーイというのがありまずね。これは最近私のところにも申し込んでつかないからいくつけるようにしてくれなんという陳情があるんです。だから積滞もあると思うんですけれど、現状ベルボーイはどういうふうになっておりますでしょうか。それからさらに各地域ともベルボーイを早くサービスを開始してもらいたいという希望もあるようですけれど、現状とそれからごく最近三地区か四地区か広げていくようにも伺っておりますけれど、それらの計画について示していただけますか。
#144
○説明員(玉野義雄君) 現在、ベルボーイにつきましては十六地区でやっておるわけでございますが、その加入数はことしの一月で約十五万八千でございます。
 それで現在たまっております積滞と申しますか、これが約三万四千五百あるわけでございますが、これにつきましては、大きなものを申し上げますと、東京で一万四千の積滞があるわけでございますが、これにつきましては電波がなかったわけでございますが、これを増波することができましたので、これからこれにつきまして積滞解消につとめるわけでございますが、そういうものにつきましては、やはり四十八年度の前半ごろまでかかるものもございますが、できるだけこの波でつけていきたい、こういうふうに考えております。横浜等につきましても同様に三千ほどございますので、これについても同様な措置をやっていきたいと思っております。それから大阪等につきましても八千ございますし、それから名古屋につきまして三千五百ございますが、これも同様に波その他増波等ができましたので、それによってできるだけ早く積滞を解消していきたい、こういうふうに考えております。
 それから先生がおっしゃいました最近のことでございますが、最近その十六地域のほかに新潟、静岡それから東北の仙台におきまして、会社をつくりまして、いま波の割り当てを申請しておるわけでございますが、それができれば年度内にでもこの地域のベルボーイについて需要に応じていきたい、こういうふうに考えております。
#145
○鈴木強君 わかりました。
 それで電波監理局長は帰られたんですかね。――帰った、どうして帰ったんだろう。
 これは、大臣、ベルボーイというのは非常に便利なものでして、あなた御承知のように、これがスタートするまでには長い間かかりまして、桜の花が咲くころなんていっていたやつが五年もおくれたりして、やっとサービスを開始したいきさつがあるんです。それにはやはり周波数との関係がありまして非常にむずかしい点もあったと思うんですけれど、いろいろそういった紆余曲折を経てサービスを開始しているだけに、いま新しく新潟とかあるいは静岡とか仙台とか、あるいはそれぞれ各地にそういう要望が次から次へと出てくると思うんです。その際にひとつ優先的に周波数の割り当てをしていただくように、あなたひとつ御配意していただきたいと思いますが。
#146
○国務大臣(久野忠治君) でき得る限りすみやかに処置をいたしたいと存じます。
#147
○鈴木強君 それからもうあと二つだけ伺いたいんですが、時間もおくれていますから、四十七年度の公社建設計画については米澤総裁の御説明で大体わかりましたが、なおできましたらこれは資料として進捗状況を各月別に、あとでけっこうですから、出していただきたいと思います。
 それからもう一つ、線材、機材の発注状況についても、同様に四十七年度分を資料として出していただきたいと思います。
 で、ここでちょっと伺っておきたいのは、来年度も三百十万というたいへん大きな数字を一般加入電話でもやっていただくことになるわけですけれど、四十七年度も補正等がありまして加入電話もふえておりますし、これの工事の消化についてはかなり御苦労いただいていると思います。それで基礎工程、サービス工程いろいろかなり急速に第五次五カ年計画の中で伸びておりますから、たいへん苦労されておると思いますが、問題は、われわれが心配するのは建設工事能力の問題でございます。これはそれぞれりっぱな建設工事会社があると思いますけれど、これがさらに請負、下請というように、そういうことをやっておるわけです。これは電電公社だけでなくて大体そういう方式をとっておりますけれど、これらの業界の諸君のやっぱり協力ということが一つは必要でしょうし、そのことに対してだいじょうぶだろうかなという心配も一つあるわけです。同時に、この建設工事についていろいろと傷害事件等も出ておりまして、これは残念に思います。公社も建築費等は相当に大量に調達していただいて、自動建築ですね、そういう面では事故防止に役立っておるとは思いますけれども、いろいろと注意をしていただいてもなおかつ死亡事件等も起きているようでございますから、この点もひとつほんとうに人間大優先でやっていただいてもそういうことが出てくるわけですから、なお一そう御注意をいただいて、工事に関連して死亡者などが出ないように最高の御配意をいただきたいと思うのです。私が心配する元請、下請を問わず、公社の増大する建設工事を消化するために支障なくやれると思いますけれども、来年は特に三百十万という数字にはね上がっていくわけですから、その辺だいじょうぶだろうかという心配がありますので、その辺と、もう一つは工事建設に伴う災害等の防止対策についてふだん努力をされておると思いますけれども、そういうものに対する考え方と、この二つを伺いたいのです。
#148
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 ただいま御質問にもございましたように、特にここ数年毎年非常に大量の工事をやっておりますし、またその伸び率も投資額にいたしまして一五%から二〇%という数字になっております。これに対しましては、まず第一に工事計画を早くつくって、そしてその工事計画というものをよく業界のほうにあらかじめお示しする。もちろんどの会社にいくかということは、これは指名競争入札で厳正にやっておりますけれども、大体このくらいの量が全体として出てくる。それから公社といたしましては工事をやはりある程度平準化しなければならないと思います。その平準化をしませんと、ある時期に非常にピークになってある時期は余るという形はまずいので、なるべく平準化するようにつとめていきたいと思います。
 それからまた技術が非常にだんだん進歩してまいりますし、また技術革新も非常に激しいので、それらに対しまして工事業界の依頼によりまして訓練をして、そうして従業員の方の技術的な能力を上げるというようなことをやる。あるいはまた公社自身といたしましても建設関係の工事の近代化委員会というのをここずっと十年ぐらい前から設けておりますが、最近だいぶ成果があがってまいったと思います。したがって建設工事を近代化いたしまして機械化するところはできるだけ機械化する、あるいはプレハブ式なものを採用いたしまして現場における作業をなるべく単純化していきたいというふうなことを考えております。
 それからその次に、建設に伴ういわゆる工事に従事する方のいろいろ死亡事故等が最近少しふえておりまして、この点はまことに遺憾に思っております。これにつきましては本年の初め特にそれをいかにして減らしたらいいかということをいろいろ現場等に指示をいたしまして、また業界にも呼びかけまして業界の中にもいろいろ安全のための委員会等をつくってもらっておりますけれども、ただいま御指摘がありましたようにこの問題は非常に重要な問題でありますから、今後ともさらにいろいろ安全対策というものを講じていきたいというふうに考えております。
#149
○委員長(茜ケ久保重光君) それでは本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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