くにさくロゴ
1972/06/05 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 逓信委員会 第9号
姉妹サイト
 
1972/06/05 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 逓信委員会 第9号

#1
第071回国会 逓信委員会 第9号
昭和四十八年六月五日(火曜日)
   午前十時二十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     竹田 現照君     松本 賢一君
 五月八日
    辞任        補欠選任
     玉置 猛夫君     塚田十一郎君
 五月十八日
    辞任          稲嶺 一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        茜ケ久保重光君
    理 事
                今泉 正二君
                古池 信三君
                西村 尚治君
                森  勝治君
    委 員
                植竹 春彦君
                郡  祐一君
                横川 正市君
                木島 則夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  久野 忠治君
   政府委員
       郵政大臣官房長  廣瀬  弘君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   牧野 康夫君
       郵政省郵務局長  溝呂木 繁君
       郵政省簡易保険
       局長       野田誠二郎君
       郵政省人事局長  北 雄一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       日本電信電話公
       社総裁      米澤  滋君
       日本電信電話公
       社業務管理局長  小畑 新造君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (広域時分制の実施に伴う電話利用に関する
 件)
 (郵政省における労働問題に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(茜ケ久保重光君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 去る五月八日、玉置猛夫君が委員を辞任され、その補欠として塚田十一郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(茜ケ久保重光君) 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。久野郵政大臣。
#4
○国務大臣(久野忠治君) ただいま議題となりました簡易生命保険法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 この法律案は、簡易生命保険に定期保険及び疾病傷害特約の制度を創設するとともに、家族保険の制度の改善をはかろうとするものであります。
 まず、定期保険の制度について申し上げます。
 近年、低廉な保険料で高額の保障が得られる定期保険の需要はますます増大する傾向にありますが、個人を対象とする定期保険の普及はいまだ十分でありません。そこで、今回、被保険者が保険期間の満了前に死亡したことにより保険金の支払いをする定期保険の制度を創設しようとするものであります。
 次に、疾病傷害特約の制度について申し上げます。
 従来、簡易生命保険では、被保険者の不慮の事故等による傷害について保障する傷害特約の制度を設けておりますが、これに疾病による入院に対する給付を加え、被保険者のかかった疾病及び受けた傷害について総合的に保険しようとするのが、この疾病傷害特約の制度であります。
 この疾病傷害特約は、従来の簡易生命保険契約に特約として付加するもので、被保険者が疾病にかかり、もしくは不慮の事故等により傷害を受けてその治療のため入院したとき、または、不慮の事故等により身体に傷害を受けて死亡し、もしくは一定の身体障害となったときに、一定の保険金を支払うものであります。
 最後に、家族保険の制度の改善について申し上げます。
 家族保険の制度の改善は、最近における保険需要の動向にかんがみ、被保険者たる配偶者及び子にかかる保険金額を引き上げる等、家族保険の被保険者に対する保障内容の充実をはかろうとするものであります。
 なお、この法律案の実施期日は、昭和四十九年一月一日からということにしております。
 以上がこの法律案の提案の理由であります。
 何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
#5
○委員長(茜ケ久保重光君) 本案に対する質疑は、後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(茜ケ久保重光君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○木島則夫君 きょうは、私は、四月七日の予算委員会第三分科会で、広域時分制が実施されたそのことに伴ってピンク電話の問題を幾つか例をあげて質問をいたしましたが、そのおり電電公社は慎重にこれを検討するということを約束してくれたわけであります。あれからだいぶ日にちがたっておりますけれども、まず改番となる加入者、つまり番号が改まる加入者にとっての経済的負担の問題です。
 つまり、番号が変わっちまうと、いままでずっと――たとえばスナックあるいは小料理屋、そういったところは番号がお客さんになじんでいればこそ商売も成り立つということです。最低三年間はそのPRに時間がかかるといいことですけれども、なじむまでに期間がかかっておりますし、PRには経済的負担があるわけですね。この辺をどういうふうに考えているか、まずこれから伺います。
#8
○説明員(小畑新造君) お答えいたします。
 ただいま先生から御指摘のございました問題でございますが、さきの四月七日の予算分科会で、先生ただいま御指摘いただきましたようなことにつきましては公社側で検討するということをお約束したわけでございますが、そのうち、ただいまの改番に伴う問題でございますけれども、改番に伴う問題につきましていろいろ検討いたしました結果、公社といたしましては、番号の変わられた加入者の方に対しまして、はがきを適当枚数御進呈申し上げるというような結論になったわけでございます。
 番号が変わりました際には、公社といたしましても、従来から旧番号のほうへ電話がかかってまいりましたときには新しい番号をトーキーで御案内申し上げるというようなことをやっておりまして、これは大体平均四カ月くらいそういうトーキー案内をやっておるわけでございます。もちろんお客さまのいろいろな問い合わせが多いものにつきましては半年から一年ぐらいの番号案内をやっておるわけでありますが、これに今回のはがきを御進呈するというようなことをあわせますというと、公社側あるいは加入者側双方で番号の御案内ができますので、改番に伴うお客さまの御不便とかそういうものは解消できるかと、このように考えております。
#9
○木島則夫君 わかりました。そうすると旧番号にかかってきたものについては自動的に新しい番号を知らせることを四カ月間にわたってやるということと、なおかつはがきを適当枚数配ってということですね。はい、それはけっこうです。
 それから、二番目として、こういうことを伺いたい。小型ピンク電話と併設をし転換器によって使う黒電話、これは私も幾つか問題点を指摘いたしました。そのときの問題点をここで繰り返す必要はもうないと思いますが、これについて公社はどういうふうな結論をお出しになったのか、この辺も伺いたいのです。
#10
○説明員(小畑新造君) お答え申し上げます。
 小型ピンクのうちで、ただいま御指摘のありました付属電話機のついております電話機は、広域時分制実施前で五十七万中二十一万、こういうふうにこの前お答え申し上げたわけでございますが、この付属電話機が今度の大型ピンク電話の際に機械的な問題でつかないというために問題を御指摘いただいたと思いますけれども、この点につきましていろいろ慎重に検討いたしました結果、もうすでに広域時分制もかなり進んでおりますので、現在まで小型ピンク電話の方で大型ピンク電話にかわった方あるいは黒電話にかわった方あるいは小型ピンクのまま残っておる方こういうふうにおるわけでございますけれども、今後小型ピンク電話を大型ピンク電話に取りかえられる方、それからいままで現在のところ広域時分制が終わりまして大型ピンク電話あるいは黒電話になっておる方で小型ピンク電話時代に付属電話機をつけておった加入者の方、この両方の方で、御希望がございますれば、御希望者に対しまして、大型ピンク電話の設置とは別に、一般の加入電話をつけたいと、このように考えております。
 この場合に、当初負担を一般の加入電話をおつけになるときよりも若干安くしたいというようなことで、付属電話機の取りはずしに件う御不便を解消したい。この点につきましては、現在、関係御当局と相談中でございます。
#11
○木島則夫君 いま当初負担を安くする、負担を軽くするんだというお話がありまして、それは関係当局との間で話し合いが進行中だということですけれども、どうなんですか、当初負担を一般の場合よりも安くするということですけれども、具体的にどういうふうにするおつもりなのか、もし具体案があるならば聞かせていただきたい。
#12
○説明員(小畑新造君) お答え申し上げます。
 当初負担をどのようにするかという点につきましては、現在関係御当局に御相談申し上げているところでございますけれども、公社といたしますれば、できれば債券――東京の場合には十五万円でございますけれども、この債券を免除する。それから設備料、これは一般の場合五万円ですけれども、これを三万円程度にさせていただきたいと、このように考えております。
#13
○木島則夫君 それが妥当であるかどうか、私もまたしばらくいまの資料を判断いたしたいと思います。
 次に、加入電話を新しく設ける、つまり加入電話新設の特別措置というものは、いつから始まってどのくらいの期間かかってそれが終わるものだろうかということですね。これがまたあまり延びちまってはやはりせっかくのいい措置も役に立たないというか、ありがたみが薄れてしまうというようなことですから、いつごろこの特別措置というものが始まって大体どのくらいの期間をかけて終わるものなのか、この辺もひとつ具体的に説明をしていただきたいと思います。
#14
○説明員(小畑新造君) お答えいたします。
 実施のめどでございますけれども、ただいま広域時分制が御承知のように切りかえが進行中でございまして、小型ピンクからの大型ピンクあるいはそのほかへの意向調査というものを公社は事前にやっておるわけでございます。それで大体いまのめどですというと、広域時分制が八月か九月ごろには全国的に終了すると思いますが、現在六月でございまして、ほとんど意向調査は終了してございますが、この段階でいまのような措置をやりますことは現場に非常に混乱を起こしますので、広域時分制が全部全国的に終了したあと、適当な期間をおきまして、一応、公社といたしましては、本年の第四四半期ぐらいからお客さんの意向を聞きましてこの措置を実施したい。実施を終了する時期は、ただいまも御指摘がございましたように、あまり期間が長くかかりますというと非常に問題でございますので、おそくも二年以内ぐらいには完了したい、このように考えております。
#15
○木島則夫君 いま二年というお話がありましたけれども、これはもう少し短縮できませんか。どうして二年というふうなことが出てくるわけですか。
#16
○説明員(小畑新造君) お答えいたします。
 この付属電話機がついておりました加入者の数は、先ほど申しましたように、全国で二十一万ございまして、意向調査をしてみませんと二十一万の中のどれだけの数が御希望されるかということはわかりませんけれども、公社といたしましては、一番最大の数というのを想定せざるを得ませんので、二十一万の方をやるとなりますと、いろいろの準備の都合等もございまして、広域時分制が終わって、あと残りのことしではちょっと無理だろうと思いまして、まあおおむね二年以内ぐらいというようなことで、物量の問題でそういうように考えておるわけでございます。
#17
○木島則夫君 せっかくのこういう特別措置ですから、やはり早く、期間を限って短縮をしていただきたい、これは私から切望しておきます。
 それから、その付機のない人ですね、これはなぜ加入電話の新設措置の対象とならないか。もう一つつけ加えるならば、この措置は黒電話を付属電話機としてつけていた人に限定をされるのだろうかどうか、この辺を確認をしておきませんと、不公平な事態が生じたりするといけませんから、この辺もひとつきちっとお答えをいただきたい。
#18
○説明員(小畑新造君) お答え申し上げます。
 この特別措置といいますか、これは広域時分割になる際に付属電話機をつけておりました二十一万の方、この方がこの措置によりまして付属電話機がなくなると、そのための御不便が問題の、何といいますか、原点でございましたので、従来から付属電話機のついておらなかった小型ピンクの加入者の方、これは問題の対象にはならないと、このように考えまして、付属電話機をつけておりました小型ピンクの加入者だけが対象だと、このように考えて私たち措置しております。
#19
○木島則夫君 どうなんでしょうか、こういう特別措置をこれからおやりになるわけですけれど、こういうことが行なわれますと、一般の加入電話の充足というか、この計画に支障を来たさないかどうか。つまり全部が全部二十一万おやりになる意向があるかどうかは別としまして、これは特別なつまり計画以外の措置ということになるわけですから、この辺どうなんでしょうか。本来の加入電話の充足がこれによって障害を受けるということになると、またまたこれは問題だと思います。子の辺は公社としては抜かりはないと思うけれど、どういうふうに計画を、目算を立てておいでになりますか。
#20
○説明員(小畑新造君) お答え申し上げます。
 確かに御指摘いただきましたような問題がございますので、公社といたしましても、来年度には、これ等につきます予算措置面とか、そのほかいろいろ十分配意いたしまして、一般の加入電話の充足計画というようなものを圧迫しないようにできるだけ努力していきたい、このように考えております。
#21
○木島則夫君 いま大体伺った具体的な資料、具体案については、私も、なお問題点がないか、よく検討をさしていただきたい。そして当局でも慎重に検討をしていただいて、やはりやるからには早く正確にやっていただきたいということをつけ加えて、四月七日の予算第三分科会における質疑に関連する私の質疑といたします。一応その問題はこれでけっこうでございます。
 次に、郵政の職場の中における規律、そして傷害事件あるいは暴力事件などについて、しばらく伺ってみたいと思います。
 まず、大臣にお伺いしたいのですけれど、情報化時代における郵政事業というものは私はますます重要視されてきていると思います。しかし反面、この郵政事業というものは大きな曲がりかどに立たされていることもまた事実だと思います。で複雑な要素をかかえている郵政事業が大きく伸びていくためには、激しく変動する社会に対応できる郵政の体質というものを私は早急につくっていく必要があろうかと思います。
 具体的に言えば、それは一つは労使の協調だと思います。それから職場の規律。しかし現実を冷静に判断いたしますと、私などもときどきその職場の中に行って実際にはだで体験をしております。大臣は、そういう新しいむしろ曲がりかどに立たされた郵政がこれからほんとうの意味で伸びていくためには、いま郵政の中の体質というものがほんとうにそれに対応できるようなものであるというふうに現実をごらんになっていらっしゃるかどうか。たいへん基本的なことですけれど、たいへん大事な問題ですから、まずこの辺から伺います。
#22
○国務大臣(久野忠治君) 御指摘のとおり、郵政事業というものが円満に円滑に運行するためには、職場が明るく、かつ秩序が正しく保たれていることが大切でありまして、機会あるごとにその点を私は強調いたしておる次第でございます。特に労使間の協調関係をより円滑に、しかもお互いに協力し合って秩序正しく明るくこれを進めていきたいという点につきましては、事あるごとに私は当委員会でも皆さんの御質疑にお答え申し上げておるとおりでございます。
 しかし、個々の職場におきまして、ときおり事件が発生しておりますことはまことに残念に思っておる次第でございます。でありますから、このような事案につきましては、厳正に措置をするとともに、再発をしないように、管理者及び職員に対する教育なり啓蒙をより一そう徹底さしてまいりたい、かように存ずる次第でございます。
#23
○木島則夫君 いま大臣はときおりというふうにおっしゃいましたけれど、私は、むしろときおりじゃなくて、ひんぴんとして起こっておるというふうに置きかえていただきたい。
 そこで、郵政の職場における組織暴力事件がひんぱんに発生をしておりますけれど、その状況はどうでしょうか。
#24
○政府委員(北雄一郎君) 暴力と申しましても、程度の大なるもの小なるものいろいろございますが、私どもで把握しておりますのは、昨年一ヵ年間に全国で約二百件ございました。ことしになりまして主として春闘の時期を中心にしてでございますが、約百五十件というものを数えておる次第であります。
#25
○木島則夫君 職場の中で、たとえてみれば集団暴行が発生をする、まじめに働こうとしている者が傷害を受ける、これはどう見ても私は合点がいかないし、国民の立場に立って郵政事業、郵政のあり方というものを思うがゆえに、職場の中で一生懸命やる、こういう人たちが傷害を受けたり、暴力を受けたりするということは、これは国民の立場からも私は許せないと思う。
 最近数ケ月に起こったものを――いまは一年間に起こった件数をあげていただいたんだけれど、四十七年十一月二十二日に豊橋局で集団暴行傷害があって、全治一週間の傷を負った者もいる。十一月の二十八日岐阜局で集団暴行。十一月の二十二日函館局で集団暴行傷害で入院四十日。十一月の十七日直江津局、集団暴行傷害、全治一週間。十一月の十六日足立北局で集団暴行傷害によって全治五日間。十一月二十二日小石川局、同じく集団暴行傷害によって全治十日間。それから十二月一日岡崎局で全治十日間。ことしに入ってからは一月の一日浦和局で集団暴行傷害があって通院三カ月。一月の十五日には菰野局で集団暴行傷害があって二名が一週間のけがをしている。三月十日には杉並南局で集団暴行傷害を受けて全治五日間と、最近数カ月の間をとってみてもこんなにたくさんあるわけですね。
 だから、私は、さっき言ったように、郵政が曲がりかどに立たされている、これから大きく伸びていかなければならないという中で、こういう問題をかかえているということは、大きなマイナス点だと思う。
 よって来たるところをいまここで私はいろいろ究明をしようというものではありません。そして私の立場は、つまり政党の支持団体とか支持母体である組合の問題は組合同士の話によって現場で解決をするというのが私の基本的な考え方です。しかし残念ながらそれが郵政の職場の中で起こっているというこの現実もはっきり言って見のがせない事実ですね。管理者はこういう事件にどのように対処してこられたのか、基本的な態度でけっこうです、確認をする意味で聞かせてください。
#26
○政府委員(北雄一郎君) そういった事件の中にはいろいろな性格のものがございますが、労働組合相互間の対立による事件も相当あるわけでございます。こういったものにつきましては直ちに管理者として関与すべきではないというふうに考えておりますけれども、しかしそういったことでありましても、職場の中で事件が発生するということでありますと、これは管理者として看過することができないわけであります。したがってこういったものに対しては正しく対処をしなければいかぬと、こういうふうに思っております。
 むろん、そのほかに管理者に対するものも、昨年の件数で見ますと、ただいまの組合相互間というのと管理者に対するのとほぼ同数のものがございまして、これらに対しても厳に筋を正して対処すべきであるというふうに思っております。
#27
○木島則夫君 ちょっと古くなりますけれども、私は四月の十三日に川崎局を視察いたしました。当日も職場秩序を乱しているその職場の実態を私自身体験をさしてもらったんです。
 外からその局舎を見ておりますと、このごろの局舎というのはずいぶんきれいになってしょうしゃな建物です。ですから、国民は、そういう局の中で職場を乱すようなそういう行為が行なわれているというようなことは、おそらくつゆ知らないと私は思いますね。外から見ている限り、たいへんしょうしゃできれいな建物です。しかしそういう中で国民がいま言ったように想像もつかないような職場秩序を乱す実態に私も触れて、実はあ然として、これで一体いいんだろうか、ずいぶん私も考えた。しかしまだ川崎の局なんというのはいいほうだという声のほうが多いんですね。これがいいほうだということになると、一体、日本の郵便局、日本の郵政というのはどうなるんだろうか。
 つまり、それぞれに思想を持った人たちがいるということは私もけっこうだと思います。しかし自分の考える思想、価値観以外の思想、価値観を持った人に対してまで、それは間違いであると言って罵声を浴びせかけたり、だからおまえらが負けるんだというようなもし声が出るとするならば、私はゆゆしい問題だと思う。ましてや国会議員に対してそういう声を浴びせるんですね。一体ふだんの教育とか管理というのはどうなっているんだろうか。何か私は法がないような気がしてならない。その辺もう一回確かめます。
#28
○政府委員(北雄一郎君) ただいま具体的な局についての御指摘でございましたが、必ずしも当該局がいいほうだというふうには思っておりません。やはりそういった点で非常に問題のある局だというふうに思っております。当該局は昨年の春闘のときにも集団暴行事件がございました。昨年の暮れにもございました。それからことしになりまして三月半ば以来、ことに三月、四月のころにまたトラブルがございました。現在でも若干のトラブルがございます。それぞれの時点におきましてその原因とするところはそれぞれ違いますが、時に応じてそういった事件が発生していることはたいへん残念に思います。
 また、ことしの四月、先生方がお見えになりましたときに、そういった失礼な言動をする職員があったということにつきましても、たいへん恐縮に存じております。
 むろん、当該局におきまして、一方でそういったことのないように、これは平素から管理者もいろいろな手だてをもって職員に浸透させるように腐心をいたしております。また同時に、そういう局でありますので、郵便物の排送を中心にいたしまして、業務も日常たいへん問題が多いわけであります。でありまするから、管理者はそういった点につきましての職員の教育に意を用いると同時に、日々の仕事の排送ということにも懸命の努力をしているわけであります。
 また、当該局管理者につきましても、全員とは現在のところいっておりませんが、まあ実情を申しますれば十名足らずの人間でございますけれども――に対しましては、別途、研修所等における訓練に参加せしめているという状況であります。今後とも管理者に十分そういった場合の手だて等につきまして教育をいたしますと同時に、そういったことを体しまして、当該局管理者が業務の排送及び職場規律の確立ということにつとめ得るようにさらに督励をしてまいりたい。また当該局だけで足らない実情もございますので、時に応じて担当の郵政局からも係官が行っている、こういう状況であります。
#29
○木島則夫君 ついでながら、この一年間に川崎局で職場秩序を乱す行為がどのくらい起こっていて、その特徴を報告していただきたい。私どものほうに一応資料はございますけれども、郵政当局の資料をまず聞いてみたい。四十七年の五月からことしの四月まで、一年間のものがあったら聞かしていただきたい。
#30
○政府委員(北雄一郎君) 四十七年の五月と仰せられましたが、先ほど昨年の春闘と申しました四十七年の四月に一連の事件が発生しております。このときは、主任三名に対しましてそれぞれ個別に集団でつるし上げる、あるいは何といいますか、もみくちゃにするというような状況がございました。
 それから昨年の暮れにおきましても相当のトラブルがございましたが、これは主として当時の地本、地区の統制を聞かないでいろいろの行動をする。特に年末業務のボイコット闘争を行なうという状況がございました。
 それからことしの三月、四月の問題は、ことしの二月に全郵政の支部ができまして、当方といたしましては、支部につきましては当該支部から要請があれば、また庁舎事情が許せば組合事務室を貸与するという方針をすべての組合に対してとっておりますので、三月にこの組合事務室を貸与したわけでございます。これに関連いたしましてのトラブルが三月、四月にございまして、その内容は各般の作業妨害あるいは全郵政の組合に対する散発的ないやがらせ、そういったことが中心でございます。
#31
○木島則夫君 もう一つ私は確かめたいのですけれども、私どもの手元へ入っている調査ですと、発生の状況というものが入っているのです。おたくのほうの数字と一応照らしてみていただきたい。
 四十七年の五月には、さっき言った高田、北山というのですかを中心にして十回起こっているのです。そうですか。大体、月にどのくらい起こっているか。
 私の調べでは、四十七年の五月が十回、以下六月が十四回、七月が二十一回、八月が二十回、九月が十九回、十月が十八回、十一月が七回、十二月が七回、四十八年に入って一月が三回、二月が十九回、三月が六回、四月が五回――これは四月の十三日までの一応調べです。
#32
○政府委員(北雄一郎君) いま去年の五月からことしの四月までの回数を仰せられましたが、実は、初めのほうがどちらかというと一つ一つが傷害事件になっておりまして重いものでございますから、そちらのほうについては数字がございます。
 先ほども申しましたが、四月、五月、六月にかけまして、要するに去年の春闘時に三人の主任に対するいわゆるつるし上げがあったと、そのうち一人の主任に対しましては四月から五月にかけまして六回、それからいま一人の主任に対しましては六月におきまして四回、それからさらにいま一人の主任に対しましては六月に六回と、こういうことになっております。で、その後七月から十月にかけまして集団抗議とか暴言とかいうようなものが断続的に発生をしたわけでありますが、月別の回数は実は把握をいたしておりません。それから年末につきましても、先ほど申し上げましたようなことでいろいろ事件があり、また三、四月にもいろんな事件がございましたが、月別の件数というのはそういう角度で把握をいたしておりません。
#33
○木島則夫君 管理者の中には、組合問題に頭を突っ込むと抜き差しならなくなっちまうから、こういうことには目をつむっていたほうがいいと言う人も中にいるようですね。私はこういうことであってはいけないと思う。
 仕事を円滑に進めるためには最低のルールというものが必要であることはもちろんだと思います。こういうルールを守れない者、犯す者に対してはやっぱり私はきちんとした態度で管理者が臨むのが当然だろうと思います。それは何も組合いじめであるとか、きびしくその措置をするということでも何でもない、ごくあたりまえのことだと私は思う。民間の企業にいったらそんなことはあたりまえです。そのあたりまえなことがどういわけか官公労の中では行なわれない。私はたいへん残念に思うんですね。国鉄しかり、郵政しかりだと私は思います。
 どうなんですか、もちろんはね上がりの管理者もいないわけではないと思いますよ、私は。たとえばマル生運動のときにそういうものに名をかりて、よしここでもってひとつ締め上げてやろうなんというような不心得な管理者もいたことは私は事実だと思う。しかし一般的に言って、やはり、私は、管理者の中に組合問題に頭を突っ込むとたいへんだという事なかれ主義をとっている、そのこと自体がかえってその職場の規律を乱している、そういうことにつながっていかないだろうか、この辺もひとつ聞いておきたいんです。
#34
○政府委員(北雄一郎君) 個人的にはいろいろあると思いますけれども、私ども、いろんな訓練あるいは会議その他の指導等を通じまして一貫して言っておりますのは、先ほど大臣も言われましたように、秩序ある明るい職場の建設、これが管理者の任務であると、こう言っております。局情によりまして、そういったことが非常に実現困難な局がございますけれども、そういった場合、なおさらその職場管理ということにつきまして、ただいま申し上げました方針というものを、一ぺんにはいかなくても、いろいろな手がかりから実現していく、その方策についてもいろいろ担当の郵政局あたりも指導をしておる、あるいは指導させておるということでございます。まあそういったことで日夜そういったあるべき職場の実現ということに力を合わせてやっていかなければならぬと、こういうことであります。
 しかし、個人的な資質とか、あるいはその職場の現実ありますところの状況というものがやはりさまざまでございますので、その実現にはいろいろな径庭があろうかと思います。当該局につきましても、今後ともそれをできるだけ早く実現できるようにひとつあらゆる角度から私どもも注目をしてまいりたいと、こう考えております。
#35
○木島則夫君 先ごろ行なわれた全逓のストライキの際、スト拠点局で多くの負傷者が出ていますね。中には、国民の郵政事業ということを真剣に考えて、ストライキをしたくとも、あえてストをしないで就労した者が暴力によってあるいは集団暴行によって傷害を受けた例も多々あるというように私どもは報告を受けているのです。
 今度のストライキに際して、スト拠点局で起こった傷害事件の件数と負傷者の人数、被害を受けたのはどういう人たちが多かったか、また加害者に対しての処置、こういったものを概略説明をしていただきたい。
#36
○政府委員(北雄一郎君) 春闘のそういった機会に負傷を受けた者が、当方の報告では、当該局管理者及びその応援をしました管理者、このほうで百十四名ございます。それから就労する際に、あるいは就労をめぐって傷害を受けた一般職員が三十八名、合計百五十二名、こういう数字でございます。
#37
○木島則夫君 それに対する処置ですか、それはどういうようになっているのですか。
#38
○政府委員(北雄一郎君) ただいまその個々の状況を詳細に調べております。調べまして、そういった事実が確定でき、かつ加害者というもの、あるいは加害の態様というものが明瞭になれば、それ相応の適正な措置をとらなければならないと、こういうように考えております。
#39
○木島則夫君 国民に迷惑をかけたくないということでスト中に就労をしたいという人、そこには相対的な問題がありますから、私は一つ一つの事件を取り上げて、どっちがいいとか悪いとかということは言いたくない。しかし結果として、いろいろの傷害を受けたり暴行を受けたりという事実があることは、やはりこれを認めざるを得ないと思うのですね。
 そういう場合に、今後まじめに働こう、まじめに仕事に取り組みたいという人たちに、こういう状況では、とてもじゃないけれども、あぶなくて入ってもいけないよ、そんなところに行けないよというような気持ちを起こさせることは私は問題だと思う。そういう人に対する保障というか、そういうものをどういうように考えますか。
#40
○政府委員(北雄一郎君) 公務災害という問題もあると思います。これについても当然調べておるわけであります。それから、そういった行為がいけないという意味で、先ほど申したような調査をしておるわけであります。
 それから、先ほどの数字にもございましたように、やはり管理者が三に対しまして就労者が一という、こういう数字でございますから、管理者ができるだけこれをかばっておるという態様も数字の中からはっきりいたすかと思っているわけであります。
#41
○木島則夫君 まあこの種の事件については、本人の告訴というものが当然中心になるわけですけれども、やはり当局の姿勢というものもこの際きちっと、悪い者に対してははっきり告発をする、告訴をするというような、きちっとした姿勢がないと、職場の規律とか、ほんとうに国民のための郵政事業というようなものは私は望んでも望めないと思いますね心この辺の当局の姿勢というものをひとつ聞かしていただきたい。
 何かいつもぐらぐらしたり、国鉄に比べればおたくのほうはまだいいような気がしますけれども、それでもやはり何かもう一つき然たるものがあっていい。と言って何も組合をいじめたりするのではないのです。私はこういう中でも常識というものを非常に大事にしたい。そういう立場から、どうですか、もう少し姿勢をきちっと――何か事なかれ主義で、事件が起こると、それにかかずらわっていたら、どうも次の昇職あるいは昇給に影響したりというようなつまらん考えではなしに、もう一つきちっと姿勢をお持ちになれませんかね。
#42
○政府委員(北雄一郎君) こういったケースの中でいろんなケースがあるということはさきにも申し上げましたが、はっきり刑事事件になるというようなものにつきましては、やはり告訴、告発ということがあるわけでありますし、現実にその数も聞いております。告訴がたしか六件、うち二件は告発もされておると、こういうことであります。
 むろん、そのほかに関係の当局から事情を聞かれるという場合も多々あるわけでありますが、そういった場合、これにはもちろんはっきり応ずると、そして真実を述べるというふうに指導もいたしておるわけであります。
#43
○木島則夫君 たいへん基本的な、ほんとうに基本的なことについて確認をしておきたい。
 まじめに働く者と、そうでない者に対しては、はっきりとけじめをつけておりますね。確認だけでけっこうです。
#44
○政府委員(北雄一郎君) そのつもりでおります。
#45
○木島則夫君 つもりということは、問題があるんですか、そこに。
#46
○政府委員(北雄一郎君) たいへん恐縮でございますが、先生から見られましてあるいは手ぬるいというふうに思われるかもしれませんが、私どもとしては、けじめをつけるということがなければならぬということでやっておるわけであります。
#47
○木島則夫君 所属組合の違いによって昇給、昇職ですか、そういう上で絶対に差別をつけてはいけない、このことももちろん行なわれておりますね。社会党の森先生あたりからときどき所属組合によって差があると、優遇をされないというようなお話もあるんで、私もそういうことがあっちゃいけないという意味で確認をしておきたい。
#48
○政府委員(北雄一郎君) それはもう絶対にあってはならないということを、私ども口をすっぱくして下部に言っております。そういった職員の処遇という場合には職員の能力、適性、経験、勤務成績というようなことによってすべてを決すべきであって、自余の要素を入れてはならぬ(「ごまかさないではっきり言いなさい」と呼ぶ者あり)自余の要素を入れてはならぬと、もとより所属組合のいかんによる差別なぞはあり得てはならぬということは強く言っておるわけであります。
#49
○木島則夫君 いま森先生からもごまかしちゃいけないと、その辺ははっきり言っておいてもらいたいんです。
 主任の任用で全逓脱退者を優先することはありませんね、ここのところも確認をしておきたい。それと同時に、ただし全逓脱退者であっても優秀な者に対しては遠慮なくリーダーとして、また主任として登用をしていってほしい、当然行なわれていいことでしょうね。
#50
○政府委員(北雄一郎君) 当然のことであります。いま言いましたように、組合の所属ということは、すなわち組合を脱退する、加入する、いろいろなことが全部入るわけでありますが、そういったことによっては人事は動かないのだ、人事というものは能力、適性、経験、勤務成績でやるのだということであります。
#51
○木島則夫君 まあ管理体制を強化して、郵政当局に都合のいいような職員を登用、重用するというようなことがあっては、これは私もたいへんだと思います。あくまで国民のための郵政事業って一体何なんだろうかということを真剣に考えるならば、おのずと私はそこに理非は判然としてくると思うのです。
 最後に、郵政大臣にお伺いをしたい。いまあげただけでもたいへんな職場規律の乱れとか、暴行傷害事件があって、それに伴ういわゆるけがをする、傷を負う、そういう事態がときおりなんというものじゃ大臣ありません。ひんぴんとして起こっておることを御確認いただきたいのですね。
 私も、実は、さっき申し上げたように、政党支持団体がどこの組合だから、どこのだれそれだからといって、ここでそういう対組合の問題をあげつらうということは、ほんとうは私は好きじゃない。しかし、現実に、さっき言ったように、職場内でそういうことが起こっている。そのことの御認識とともに、今後こういう質問がだんだん私は減っていくようになってもらいたいという意味も込めて、現場に対する御認識、そうして今後ほんとうに郵政事業が発展をしていくための大事な郵政の体質改善、その面について、郵政大臣はどういうふうに取り組んでいかれるか、その辺を伺って私は質問を終わります。はっきりとした決意をひとつ聞かしていただきたい。
#52
○国務大臣(久野忠治君) 先ほど来、個々の具体的な事例につきまして、内容についていろいろ御質問がございました。私も拝聴いたしておりまして、たいへん遺憾なことに存ずる次第でございます。
 で、このような事件が起きておるということ自身は、やはり郵政事業に携わっております私たちといたしましても、看過し得ないところでございます。今後、このような事件が頻発をしないように、十分労使間の、あるいはまた組合相互間の信頼関係が打ち立てられまするように、微力を尽くしてまいりたい、かように存ずるような次第でございます。
 もちろん、現場管理者に対しましては、平素から部下職員の順法精神の涵養につとめると同時に、万一非違行為が行なわれた場合には、法令に照らし、適正に対処するよう指導しているところであります。で、この考え方に立ちまして明るい秩序ある職場をつくっていきたい、これが私たちの考え方でございます。
#53
○木島則夫君 以上で終わります。
#54
○委員長(茜ケ久保重光君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト