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1972/07/13 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 農林水産委員会 第24号
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1972/07/13 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 農林水産委員会 第24号

#1
第071回国会 農林水産委員会 第24号
昭和四十八年七月十三日(金曜日)
   午前十一時四十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月十三日
    辞任         補欠選任
     鹿島 俊雄君     高橋雄之助君
     小谷  守君     辻  一彦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         亀井 善彰君
    理 事
                園田 清充君
                初村滝一郎君
                工藤 良平君
                中村 波男君
                塩出 啓典君
    委 員
                梶木 又三君
                河口 陽一君
                佐藤  隆君
                高橋雄之助君
                棚辺 四郎君
                鍋島 直紹君
                温水 三郎君
                平泉  渉君
                堀本 宜実君
                足鹿  覺君
                辻  一彦君
                村田 秀三君
                吉田忠三郎君
                塚田 大願君
   国務大臣
       農 林 大 臣  櫻内 義雄君
   政府委員
       農林政務次官   鈴木 省吾君
       農林大臣官房長  三善 信二君
       農林省農林経済
       局長       内村 良英君
       農林省農蚕園芸
       局長       伊藤 俊三君
       農林省食品流通
       局長       池田 正範君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮出 秀雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置
 法案(内閣提出、衆議院送付)
○農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(亀井善彰君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 本日、鹿島俊雄君及び小谷守君が委員を辞任され、その補欠として高橋雄之助君及び辻一彦君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(亀井善彰君) 畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案を議題といたします。
 本案に対し質疑のある方は、順次御発言願います。
#4
○足鹿覺君 農林大臣は、七月十二日日本記者クラブの講演において、安い農産物を常に海外に依存するという前提は成り立ちにくくなった。食糧を国内で自給することは、経済社会の安定という広義のナショナルセキュリティの見地からも重視さるべきである、という意味の講演をなされ、食用大豆の八〇%を自給する。休耕地回復へ財政援助をほのめかされ、農産物規制についてアメリカの見識を疑うと、アメリカに対して反省を求められたと伝えられておりますが、おおよそこの新聞の報道が間違いないといたしますならば、これは農政転換に対する大臣の基本的な方針とも考えられますし、また、これから私が質疑をいたします大豆等を中心とする豆類、畑作物、園芸施設等に対する農災法の実験法について深い関連がありますので、この際、あらためて日本記者クラブにおける講演の趣旨等について明らかにしていただきたい。特に大豆の八〇%自給を目ざし、休耕地回復への財政援助問題等に対する御所見を明らかにしていただきたいと存じます。
#5
○国務大臣(櫻内義雄君) 私の日本記者クラブでの講演は、いわば農政のあり方についての感触を申し上げたのであります。特に、そこに数値的な裏づけを持っての話はしておらない。当委員会におきましても、各委員の皆さまの御質疑に応じて私の農政に対する考え方を逐次申し上げてまいったと思うのでありますが、大体それを取りまとめて申し上げたと、こういうふうに受けとめていただきたいと思うのであります。
 いま、大豆のことについてお尋ねございましたが、大豆につきましては、昨年十月の農林省発表の試案の中で、五十七年には一二%の自給率ということをお示しいたしておるのでありますが、それは、食品用大豆については、ほぼ八〇%ということもあわせて申し上げておるわけで、それをそのまま講演の中で引用をいたしておるわけでございます。
 また、休耕田の関係につきましては、これは明年以降、昭和四十六年に始めた生産調整の後半と言いたいが、ちょっとズレがありますと。あとの四十九、五十の二年、これは休耕奨励金が出ないで、転作奨励だけですと、そして転作を定着させたいという考えを持っておりますと。この休耕奨励金を打ち切るということについて、たとえば青森県のごとく、青森県独自の施策によるこれからの農作物をどういうふうにつくっていくかというようなこともありますが、休耕田がすぐそのまま田畑に活用できるかということについては困難があるのではないか、それにはそれなりの施策が必要になってくるのじゃないか。国、県、いずれかは別として、何かの施策の必要があると思うと、こういうような趣旨のことを、この点は質疑に応じて申し上げてまいったのであります。
 先ほど私も、私の講演の報道につきましては、一応各紙の新聞切り抜きを資料としてずっと見ました。大かた違っておるところはございませんが、一紙だけが、米価について触れておることについては、見出しのほうが何か大々的に扱っておりまして、これは、私の申し上げた点とは若干違うところがございました。総理の話を引用されて私への質問がありまして、私としては、それは一つの参考資料ではございまするが、というような受け答えをいたしましたのが、米価についても大幅引き上げというような見出しがついておるので、これは少し講演の中身とは、はずれておるのではないか、このように見ておる次第でございますが、一応御質問にお答えを申し上げます。
#6
○足鹿覺君 大臣も新聞にお目通しのようでありますが、大臣は、インガソル駐日米大使に日本の立場を説明して配慮を求めたのに、アメリカからは何の意向の表明もなく、輸出規制を受けたことはきわめて遺憾であると述べられ、この項の終わりでは、日米貿易経済合同委員会では腹蔵なく意見を述べたい。アメリカも今度の会議では、日本に対し、農産物輸入自由化を、要求できまいと述べられたと伝えられております。
 きょうは、農民五団体によって貿易自由化の反対、特にオレンジの輸入反対の大会が東京で開かれております。まことに大臣の報道するがごとき御決意であるならば、われわれは全面的に大臣を支援し、ぜひアメリカの反省を求め、今後大豆の輸出規制のごときを一方的に強行することなく、さらにまたオレンジ、果汁等の輸入については、強い姿勢をもって大臣が対処され、アメリカも、うしろめたさによって自由化の要求はできまいと御見解を述べておられますが、もしそのような際には、強い態度で自由化阻止のために基本方針を貫かれることと存じますが、さように理解してよろしゅうございますか。
#7
○国務大臣(櫻内義雄君) 対米関係の発言につきましては、事実関係を根拠にして申しておるところでございまして、ただいまの御質問の線に沿って私はいろいろ発言を申したということは間違いがございません。
#8
○足鹿覺君 なお、先ほど自分の感触を述べたとおっしゃいますけれども、相当内容にこまかく触れていらっしゃる。「五十七年には大豆需要の四分の一を占める食用大豆の自給率を八〇%程度にする方針を明らかにし、そのためには大豆の政府支持価格を大幅に引き上げ、それによって生産費を償えるようにしたいと述べ、昨年秋にまとめた農産物の需給見通しを全面的に再検討、特に飼料について国内の生産を高めていくと語った。」と、こういうふうになっておるのでありまして、われわれがこれから審議を進めていこうとしておるこの大豆問題に対して、タイミングよく八〇%自給を打ち出されたということについては、私どもは全面的にこれを支持いたします。
 したがって、この線に沿って基準価格の大幅引き上げ、あるいはこれからお尋ねをいたします大豆の自給化のための重要政策の一環となる豆類に対する農災制度の早期実視のために努力をしていただきたいと思いますが、ややもすれば実験に名をかりて当面緊急な課題であることを延々と延ばしておる。たとえば果樹のごとく五カ年間も実験をやった。これでは全く困ります、で、試験の実施は試験の実施であって、本格的な実施にあっては、なるべくこれを試験中の問題点を把握して、そして実施に移すときには、これをあらためて短期に、早期に実現をするということが私は好ましいと思います。
 したがって、需給見通しも直されるということでありますから、少なくとも三年以内にこの実験法を実施に移されるぐらいの異常な決意をもって、大豆の自給度の向上、またこれに関連をしまして、博物館に行かなければ見れなくなるであろうという麦類の自給率の引き上げもおやりになる必要があろうと思うのであります。麦類はすでに農災法の対象にもなっておりますが、これまた、価格が非常に安い。そのために農民は自然とこれを耕作を取りやめておる。ところが、海外に輸入が困難になってきた。大豆と同様な条件のもとにあるわけでありまして、そういう点において実験をできる限り短縮して、すみやかに、早期に実現してもらいたいと思います。三年以内に、この実験法に基づいて改良すべき点は改良し、実施に移していただけるかどうか、これはあまり事務当局の事務的なベースに引きずり込まれないで、大臣の政治的な判断において、国務大臣としての政治的な判断において、国民が海外に食糧を求めることに不安を感じておる際に、実験、実験といって遷延――日を延べるようなことのないようにしていただきたいと思いますが、その点いかがお考えになっておりますか、明らかにしていただきたいと思います。
#9
○国務大臣(櫻内義雄君) 果樹共済については、足鹿委員のおっしゃったように、五年の試験期間を持ったわけでございまするが、今回の、この法案の中には期間を明示いたしておりません。そういう例にのっとって一応五年というめどがございまするけれども、試験実施をいたしたその状況に基づきまして、早期に結論が得られるようでありますれば、もとよりそのように措置をしてまいりたい。こういうことで、ただいま足鹿委員から三年でやれと、こういう御激励でございまするが、試験実施ということでございまするから、まあこれ期間を区切って、その間に何もかも詰めてやり得るかどうかということにつきましては、少しく行き過ぎではないのかと。それよりもまあ五年くらいを見当にしているけれども、ただいまの御質問の御趣旨のように、でき得る限り早期に実施のできるようにつとめようと、こういうふうに申し上げるほうが適切ではないかと、こう思うのであります。いずれにしても、御意見には十分沿って、でき得る限り早く結論を得るようにつとめたいと思います。
#10
○足鹿覺君 大臣ですね、私はあなたに御質問申し上げる前に、局長、課長、企画班長にるる説明を聞き、問題点は全部洗い上げておるわけなんです。私は、この農災問題と取り組んで二十年近くなるのです。したがってこの実験段階を長くするまでもなく、問題点はもはや洗いつくされておる。したがって、私のみがこういう重要な資料を独占することは許されませんので、「畑作物共済及び園芸施設共済関係資料」「1、畑作物共済及び園芸施設共済の過去の被害率実績」以下八項目にわたって昨日私に提出されました資料はきわめて重要な事項であり、全員の審議の必要があろうと思いますので、これをすみやかに御提示願いたいと思いますが、いかがでありますか。
#11
○政府委員(内村良英君) 提出するようにただいまもすでに手配しておりますけれども、印刷に若干の時間がかかると思います。
#12
○足鹿覺君 それでは以下あらかじめ問題点を摘出し、数字的に詰めた問題を集約いたしまして簡潔にお伺いいたします。事務的な問題は局長でけっこうでありますが、ときには大臣の御所見を承りたいと思っておりますので、そのおつもりでよろしくお願いします。
 第二点は、畑作共済については現在予定されておる地域対象品目以外に、どのような地域品目について検討を調査されておりますか。また、その実現の見通しはどうでありますか。たとえば大豆のごときは、いま北海道に局地にわずかに残っておるにすぎない。しかし、施策いかんによっては、これは稲作の転換対象になる地域もありましょうし、あるいは従来から自家用を、あるいはそれに若干販売を加味してつくっておった南九州地帯もあるでありましょうし、山間地帯においては、特に適地もあるでありましょう。将来畑作共済について、どの方向に、どういう品目について調査をしていらっしゃいますか。その点を伺いたい。
#13
○政府委員(内村良英君) 今般、畑作共済の試験実施の対象とした品目につきましては、提案理由で申し上げたとおりでございますが、それ以外のものについて現在調査中のものはホップ、茶、イグサ、タバコそれから内地の豆類について調査を行なっております。そこで将来どういうふうに広げていくかということは、わが国の今後における畑作農業の展開というものを見定めまして、共済需要の強いもの、また農政上必要の強いものについて拡大していくということでやりたいと思っております。
#14
○足鹿覺君 なるべくすみやかに調査をされまして、総合的な畑地農業政策の一環として、共済制度を整備してもらいたい、このことを要請申し上げておきます。
 第三点は、保険設計の基礎となる重要事項であります。つまりあなた方の課長が見えましても、どなたが見えましても、この保険設計の基本になることを説明せずして、われわれに審議をせよということは無理です。したがって、私は時間を惜しまずに詳しくこの資料をとったわけでありますが、共済につきましては、作物や、種類や、地域で、被害の出方や形態が異なるということから、単純にはなかなか出ないことは承知しておりますが、それは農業の特質上いたしかたありません。ですから、単位当たりの収量もなるべく最近値のものをとって、そして基準に置く、過去七年の中の中庸五カ年平均というようなことでは――たとえばてん菜等のごときは最近異常な反収の増大を見ております、大豆のごときは縮小再生産を続けております。こういうことではいけないのであって、最近値をとってふえたものはふえたように見、大豆のごときも収量目標を定めて、この程度とらせるためには、どういう施策が必要であるか、どういう共済が必要であるかというぐらいの、やはり考え方をとるべきでありましょう。
 また、価格の問題についても、過去五カ年間の中庸三年平均ということでありますが、大豆が、そもそも一日の日当が九百円前後の大豆日当でだれが大豆をつくるものがありますか、これは大臣にも申し上げたいのでありますが、価格問題を再検討すると昨日の講演で言われたことは、私はきわめて御見識ある御発言であると思います。問題はその限界であります。五千八百円の現在の基準価格では私は安過ぎる。反収が十倍にもならない限り、これは水稲ぐらいの収入にはなりません。したがって、現在、安楽死を遂げつつある麦や大豆をこれを生生発展して生き返らせるためには、価格問題が問題になってくる。それも過去五カ年間の中の中庸三カ年平均で保険設計の基準にするということでは私は、問題は解消しないではないか。いわゆる縮小再生産に向かっての災害補償になるのではないか。どのように指導なさる御所信か承っておきたい。
#15
○政府委員(内村良英君) ただいまの先生の御指摘になった点は、保険の非常に大きな大問題でございます。そこで従来どういう考え方をしてきたかと申しますと、現在の農業災害補償制度は一種の政策保険でございますから、客観的に期待し得る収量によるべきものというふうに考えているわけでございます。そこで現在の料率は、平年作を前提として、過去の被害率を基礎として算定されておりますので、基準収量を、たとえば災害なかりせば収量というものにすれば、料率の大幅な修正や掛け金の増高を招くという問題がそこにはございます。そこで平年収量を基準にしてやるということは――現在の農業災害補償制度として、そういうことをやらざるを得ないわけでございますが、ただいま先生から御指摘がございましたように、最近ビート、バレイショ等は非常に反収が伸びております。それで、そういったものを、過去の七カ年の中庸五カ年平均でやりますと、農家の所得補償というような観点から見て、やはり問題が出てまいりますので、そういった作物につきましては七カ年中の中庸五カ年を基準にしながら、最近の反収の伸びその他の趨勢値をとって修正を加えていくというやり方をしたいと思っております。この点につきましては従来平年作を基礎にしておりましたのに対して、やや一歩前進的な措置として、私どもはそういう措置をとりたいというふうに考えておるわけでございます。
#16
○足鹿覺君 価格問題……。
#17
○政府委員(伊藤俊三君) 私途中から参りましてはなはだ申し訳ございませんが、大豆の価格が現在の価格で生産できるかどうかという御質問と承ってよろしゅうございましょうか。――大豆につきましては、従来から大豆、なたねの交付金の法律がございまして、この法律に基づきまして価格の決定をいたしておるわけでございます。この交付金のきめ方は、大豆、なたねいずれも同じでございますけれども、パリティの価格、それから経済事情その他の事情を参酌して定める額と、それから同時に、農業の再生産ができるようなこと、というようなことで価格をきめることになっておるわけでございます。毎年価格をきめます場合に、そういったパリティの数字だとか、あるいはその年の予定生産費とか、そういうようなことをいろいろ勘案しながら価格をきめておるわけでございますが、私ども従来の計算では、予定しますより毎年上回るような数字で価格がきめられてきておるというわけであります。
 ただ、大豆の生産の形は、いろいろございまして、非常に小規模でつくっておる、自家用でつくっておるような大豆もございます。また北海道のように、大規模でつくっておる大豆もございます。非常に小規模でつくっておるような大豆では、あるいはコスト高であってというような問題があるかもしれませんけれども、ある程度企業的に大豆をつくる、流通を考えての大豆の生産ということを考えます場合には、私は、その再生産というものを可能ならしめるような水準で価格がきめられておるというように考えておる次第でございます。
#18
○足鹿覺君 伊藤さん、そんなきまり切った、型にはまった答弁を期待するんじゃない。そんなことぐらい知っていますよ、みんな。そんなことで時間を費やす必要はないですよ。大臣の御意図を受けてどういうふうに対処なさるかということを私は聞きたかったんです、いいですか。あなた方はね、大臣が思い切った価格政策をとらねば八〇%の自給はなかなかむずかしいから、そこへ持っていきたいという所信をいま明らかにされたでしょう。私がいただいた十アール当たりの平均収量は北海道の畑作物が四十年から四十六年度の中で、バレイショが二千五百五十二キロ、てん菜が三千五百五十八キロ、大豆が百三十八キロ、伊藤さん百三十八キロと言えば二俵とちょっとですよ。一俵が五千八百円で――いいですか、一万二、三千円で十アールもだれが大豆をつくりますか。こういう保険設計の基礎で、私が先ほど言ったような基準が、はたして大豆の増産にどれだけ寄与しますか。農民は、政府の要請をいれて、一生懸命努力をして、肥料もつぎ込み、大規模にやっている。その意欲を立たせるためには、少なくとも五俵でも六俵でも取れるという見込みで基準設計を立てて、そして価格も相応に上げてこそ、それならひとつ大豆をつくろう、これは安全だ、いざというときには保険もあると、こういうことになって初めて意欲が出てくるんですよ。あなたのような、そういうきまり文句の御答弁なら必要ありません。
 大臣、いまのように、やはり縮小再生産につながるようなことでは、とても大豆の増産などと言っても――私は十五年前から北海道の豆類に畑作共済をやりなさいと言ったら、当時は大蔵省が固くて、再保険ができないと、強制加入でない限りは再保険はできないと、これを金科玉条にして抵抗したのは農林省自体です。今度、任意共済といって、国の再保険を認める、こういうことになったと言われて、百三十八キロのごとき平均反収をもって、基準設計にするようなことで、しかも、五千八百円は幾ら上げられるか知りませんが――不足払い制度をある程度お考えにならざるを得ないでしょう。基準を上げられましても、私は、とうてい大豆生産の農家が意欲を燃やすことにはならぬと思う。したがって、これはあなたの部内の園芸担当の局長あたりから頭を改造してかからぬと、これは、とてもろくな制度になりますまい。実施してみれば、また農民が絶望を感ずるだけであると私は心配いたします。その点をよくお考えになっていただきたい。それほどこの保険設計という農災制度というものは非常にわけがわからぬです。しかも、この百三十八キロを、全部を対象にするならまだしも、六〇%しか――いわゆる全滅した場合でも、六〇%しかもらえないんです。そういう仕組みになっておるんです。ですから、これを八〇程度まで大豆は少なくとも上げなければ問題になりません。
 どうですか、大臣ね、非常にこまかいことのようですが、自民党の政調会長も長いことおつとめになった農林大臣でありますから、この程度申し上げれば御判断がつくだろうと思うのです。思い切った施策をお講じにならないと、結局あなたの構想が実現できないのではないか。いかがでしょうか。
#19
○国務大臣(櫻内義雄君) 多年の御経験に基づく貴重な御意見でございまして、私はその御意見を尊重してまいりたいと思います。ただ、足鹿委員は何もかも御承知で御発言でございますが、私としても、この価格安定政策、これはこれで十分考えると、しかし同時に、基盤整備や構造改善事業もあわせて考えると、さらには、今回お願いしておる共済制度も加えて総合的に大豆増産のはかれるようにいたしたい、こういうことでございます。これはこれからかりに価格問題といっても、十月ごろにきめるので、そこにどういうふうに反映していくかということが問題になります。また、共済制度のほうにおきましては、このほうは試験期間を通じましてお話しのようなことが現実にはっきりされることと思うんであります。またそうなればそうなったように、それを踏まえて本格実施に移すべきであると思いまするし、また私がいま申し上げた基盤整備や構造改善のことにつきましては、逐一諸施策を講じてまいりたいと、こういう基本姿勢でございますので、御了承おきいただきたいと思うんであります。
#20
○足鹿覺君 まあ、あまりこの問題だけでなしに、あとで一括してお尋ねいたしますが、園芸の施設の問題にしましても、私は地域差が非常にあると思うんです。掛け金率につきましても、運用の面で相当適切に処置をなさらぬと、あとで申し上げますが、あなた方が見込んでおるような保険需要は起きてこないと思うんです。これは御注意を申し上げておきたいと思います。
 それから第四番目に補償限度についてでありますが、畑作については、いまも大臣にお尋ねをしたとき申し上げましたが、六割ということなんですね。これはまあ水稲に準じておると思うんです。施設は八割を予定しておると――私は、豆類のようなものが減って、北海道の十勝にまで水稲がいったということは、つまり全滅しても十俵田の六俵分はもらえるというところから、あの北限を起えて水稲が北海道へ進出したんだと思う。もし十数年前に、私どもが制度改正協議会で主張したごとく、畑作物に共済制度をやっておったならば、水稲も、あのように北海道に異常な進出をせずに、畑作が安定して、アメリカに一方的にやっつけられるようないまの大豆の悲運はなかったと思う。アズキも、投機の対象になるようなべらぼうなこともなかったと思う。たった百三十八キロの六割、
 これでしかも、一ヘクタールを一つの農単として認めるという構想には無理があるんじゃないですか。これでやれますか。農単ということは、全農家の作目を農単と思っておりましたら、詳しく説明を聞いてみるとビートはビート、大豆は大豆、アズキはアズキ、インゲンはインゲンで、飛び飛びにたんぼがあっても、これを一ヘクタールを単位として農単と認めると、こういうことなんです。しかもそれは補償限度を六割しかみないということであります。園芸は八割、これは面積が少ないせいもありましょうが。私は、この六割というものと、一ヘクタールの農単に問題があると思うのです。もっとこれをレベルを、面積は落として、そして補償限度は八〇%程度にしなければ、北海道の大豆にしろ、内地で大豆、豆類を増産させようとしましても、いまの段階では私は農民の意欲はわかないと思います。北海道議員がたくさんいらっしゃいますが、同感だろうと思うんですが、(「同感だ」と呼ぶ者あり)どうですか、もう与党も同感だと、これは。
 大臣ね、これは非公式な懇談の際にでも、もっと詳しく申し上げたいのですけれども、とにかく補償限度をお引き上げにならないと問題は解消しない。私は、価格だけにとらわれておるものではありません。ただ、技術を改良して、一俵程度のものを五俵、六俵にでもなると思うのです それは農家の努力次第です。冷害が来た、全滅した。六俵をとるつもりで馬力をかけたが、百三十八キロの六〇%の補償限度の補償金しかもらえないでは、一年で農家はポシャってしまいますよ。こんなことで、だれがやりますか。その点は、根本的な問題だと私は思うのです。大体この種のものを、役人だけ寄って、実験法だ、実験法だと言って、そして、何か審議会のようなものを、内輪でつくっておやりになるようですが、前は、国会のわれわれを参加させて、ずいぶん苦いことも言って、二年がかりであの三十八年度の制度大改正をやった。それ以来、水稲で文句がありますか。文句がぴしゃっととまったではありませんか。やはりほんとうに政府に向かって苦いことを言えるのは、まあ議員という看板をかけておる者で、中にはこういうのがおって、ときどきやらないと、いわゆる内輪同士のなれ合いになる。御用学者やなぞばかり集めておられたのでは、こういう基本的な問題が解決しない。補償限度について再検討されなければなりませんが、大臣、いかがですか。
#21
○国務大臣(櫻内義雄君) これはもう私が特に意見をということではなくて、従来のこの補償限度、まあ各種の共済を見まするに、大体六〇%でやってまいっておるのではないかと思うのです。それで、ただ、今回この六〇%で試験をやるにつきまして、これは、このままもう本格実施の場合でも、これだけはもう動かさないのだと、こういうふうなお願いのしかたはしておらないのでございまして、いまいろいろと御批判を承ったわけでございまするが、これも、これからいよいよ試験実施をするにつきまして、国会では、こういう意見が出たという有力な当然参考意見になりまするし、また、試験の結果が、足鹿委員の御指摘のような実態ということになりますれば、それはそれなりに考えなきゃならない問題だと、こういうふうに私は受けとめるわけでございます。
#22
○足鹿覺君 大体、施設について八割を見ていらっしゃるわけですから、特に困難な大豆等の、豆類の国内自給を、食用豆の八〇%を達成しようとなさるならば、私は当面、このような問題を解決をなさる必要がある。大体、こういう問題は、国会に小委員会等を設け、参考人等も呼んで、国会でこの種のものは十分検討して、いきなり実施すべきなんです。問題があれば改めればいい。これを実験法、実験法と言ってやっておりますと、非常に手間かかかり、そのものをまた、大蔵省と練り直して実施に移すということは、練達たんのうな大臣といえどもなかなかむずかしい。それは果樹がいい手本ですから、私は、むしろそういう手法を練られたほうがよかったと思いますが、いまさらいたしかたもございませんので、ただいまの大臣の御言明を期待いたしまして、私は次に移りたいと思います。
 元請組合の引き受け責任についてでありますが、昭和三十八年に米と麦の大改正をやった。当時は、引き受け責任が県連であって、市町村のまだ合併してない旧制の、行政区域の狭い、小さな組合のときでありまして、県連が事実上元請になっておった。したがって、末端の組合は掛け金を集めたり、評価をしたり、共済金を取り次いだりという、結局小使いの役目をさせられて、そして私は鳥取県でありますが、災害はきわめて少ない。毎年毎年災害の多いところへ、全部自分たちの掛けた金がよそへ使われる、こういう議論が特に中国、九州の一部、四国から出てきた。この問題をどう解決をつけるかということで、元請を三割にした。そこで、被害がなければこれを半分無事戻しをし、半分は防災事業に使う、病虫害防除事業に使う、こういうことで、元請組合の自主性を認めたら、ぴしゃっと不満が解消した例がある。それは知っているでしょう。――あなた、内村君は外国へだいぶ行っておられたから、あの当時は知らぬと思うが、私は衆議院で、元農林大臣の長谷川さんが委員長のときで、思い切った制度改正協議会を二年間開いて、われわれも与野党が参画いたしまして、末端の責任者や県連や、いろいろな人たちを集めて超党派で協議をした結果、こういう制度をつくった。
 自来、水稲の問題などについては、あまり不平を聞かない。ところが、今度見ますと、試験実施は果樹の場合は二段階をとって、それで今度はまた三段階へ戻る。で、組合が一割。これでは元請組合というものが、もとの、三十八年以前の水稲の状態にまた戻る。役人は、その職にあることが短いから、前のことをすぐ忘れてしまう。ですから、保有割合を少なくとも、三割にすべきだ。そうして、これは先のことでありますが、無事戻しも一面考えてよろしいが、水稲に準じて病虫害防除や、あるいは組合員の福利増進等に充てていくということも考えられるでしょう、本格実施にあたっては。
 いま単位組合といっても郡単位になっておりますね、大きな市は市単位になっていますよ。また、ある地域の、鳥取県のごときは西部一括して共済組合になっております。全県一組合制度という考え方もありますよ。それならそれで、また意味はあるのです。ですけれども、末端組合があり、県連があり、中央の特別会計の再保険があるということになれば、三段階でありますから、元請をやはり基準にしていかなければならぬ。元請を一割にして、災害のなかったものの掛け金は全部県連がとる、それだけ国の再保険の額を削る、押える、こういう考え方ではついていきません。発想の転換をなさい、発想の転換を。どうも、その辺が私は不十分だと思います。しかも、条件は変わって、大組合になっておる。昔、反対された理由は、元請組合にそれだけの責任を持たせることは危険だと、こういうことを言われてずいぶん反対をなさったが、りっぱに今日なっておる。ですから、発想の転換が私は必要だと思います。現在これでおやりになって、本格実施のときには、元請組合の保有割合を水稲並みにする、こういう基本方針で進むべきだと思います。これは相当政治判断を必要といたしまして、別にたいした事務的な問題じゃありません。大臣からひとつ所管大臣としての御所見を承ればけっこうだと思います。政令事項になるのですがね。
#23
○政府委員(内村良英君) ただいま足鹿先生からお話がございましたように、水稲につきまして組合の保有額をふやした結果、それまで非常に不満のあった――水稲の共済制度について不満かあったということは、強制加入の制度でございますから、もう組合なんかやめちまおうと、要するに被害がないのに掛け金を払わなければならぬということで、いろいろ解散運動などが起こっていたわけでございますが、そういうものがなくなったということは事実でございます。私どもも、改正の結果、特に水稲共済について、そのような不満がなくなり、制度が安定したということは、まさに先生の御指摘のとおりだというふうに考えております。
 ただ、今度のこの畑作物の場合には、制度自体が任意加入制度を前提にしているというところに一つ違いがございます。それから組合等にどの程度の責任を保有させるかということにつきましては、それぞれの作物の危険発生の態様、事業量のほか、あるいは損害評価の実施体制の成否等の事情を勘案してきめなければならぬという問題もございます。したがいまして、今般の場合には、水稲に比べて、被害の高いという畑作物――畑作物の中には沖繩のサトウキビも入っておるわけでございますが、そういったことを考えまして、一応組合の責任は一割ということで、実験をやってみたい、その結果、それではとてもいかぬと、組合員にも非常に不満があるというようなことであれば、私どもはもちろん検討して正すべきところは、正さなければならぬと思いますが、強制加入を前提とする水稲の場合とやや違って考えていいのではないかというふうに考えているわけでございます。
#24
○足鹿覺君 大臣ね、こういう考え方をしておることは私は間違いだと思うのですよ。それは水稲のようにやれと言っているのじゃないですよ。畑作物については畑作物の特性がありますから、私はある程度その特性に即応してよろしいと思いますけれども、考え方といたしまして、いわゆる元請組合を一〇%で、いわゆる県連が事実上の元請になるような行き方では、健全な元請の組織が充実してまいりません。熱意がわきませんよ。そのことを私は申し上げておるのであります。
 任意だから、強制だからということで、それによって元請のいわゆる責任が、一〇がいいか、二〇がいいか、三〇がいいかということは出てきません、内村さん。そんなことで出てくるはずはないです。何で出てくるか。これはいろいろな保険設計上の問題から、あなた方が実験法の段階で、こういうふうに組んだと、こういうことなんであって、その根拠は一切われわれにはわかりません、理解がつきません。だから、私はここで議論を、あなたと押し問答しようと思いませんが、大臣の判断において、実験法がなるべく早期に実施される場合には、いま言ったような元請組合をいわゆる大事にしてやる。元請組合が熱意を持っていわゆる災害の防除にも当たる、あるいは被害率の低下にも努力をする。災害が起きたときに評価をして銭を払えばいいのだというのでなしに、そういう積極的な農民と一緒になるようなやはり元請組合が熱意を持つようにしなければこの制度は発展いたしません。そういうことをお考えになって、実施の際には十分ひとつ御配慮をいただきたい、かように思います。何かお聞きしておくことがあれば……。
#25
○国務大臣(櫻内義雄君) たいへん抽象的なことを申し上げて恐縮でございますが、元請けをする組合に、どの程度の責任を持たせるのが適切かどうか、こういう配慮もあると思うのです。そこでこの試験の段階では、一割ということで、この範囲の配慮でいってみようと、こういうことでございます。ですから、お話しのように、試験を実施してみて、そしてそれに伴って、もっと熱意を持たすためには三割負担がよろしいと、こういう結論あるいは方向というものが出てくれば、そこでおのずから二割にするか三割にするか、あるいは一割がいいかということになると思うのであります。しかし、その水稲の当時からの御経験から割り出しての御意見でございまして、そして現在そのように措置されて問題なく来ておるというこの水稲の状況からすれば、これは強制加入ではありまするけれども、好ましい姿になっておることは事実でありますから、これも一つの有力な参考にいたしまして、いよいよ本格的にやる場合には十分検討をいたしてみたいと思います。
#26
○足鹿覺君 次は、足切り問題ですが、被害の足切り問題につきましては、こまかくいろいろあるようですな。大体畑作は原則として三割のようですな。二割のものはてん菜とバレイショですか、それから四割のものが大豆とアズキとインゲンですか、そうですか。
#27
○政府委員(内村良英君) 選択制になっているわけでございます。
#28
○足鹿覺君 サトウキビは一律三割ですか、一本ですね。施設については一割または一万円。一万円被害が出ましても五割ですからね、五千円しかもらえないわけですね。それじゃ園芸もきょうびの五千円じゃ、とても問題にならぬ。そこで大豆を四割も足切りをするということなんですが、四割の被害というものは、北海道の方もあられるし、私も何べんもあの当時北海道へ行ってみましたが、四割の被害が出るようなときは、事実上全滅するんだ、これはそういうものです、極地における裁培というものは。この中庸な被害というものは、何か特殊な区域性の場合で、冷害によって豆類は北海道は全滅する場合が多いのでありますから、ですから、足切りということについては、私は、なるべくこれは高くしないで低くするのが大体あたたかい農家への思いやりだと思う。
 しかし一割までも下げろということは無理なんで、いわゆる品目別農単組織ですから、もとの水稲のようにたんぽ別のいわゆる一筆石建ての問題ではないですから、一律にいくわけですから、ですから、あまり被害問題も損害調査もそうむずかしくはない。ですから私は、二割ぐらいを見当にしておやりになるのがよろしかろう。二割以上になりますと、局地で何か特殊な干ばつを受けたとかいうようなものは入りますね。ですから救いがあると思うんです。それを大豆、小豆、インゲンを四割だということになりますと、これは該当がきわめて少なくなる。名目があっても実質が伴わないということになります。この点については、過去の被害率の調査をなさっておやりになっておると思うんです。
 この点昨夜おそくまで、被害率と掛け金率の資料をもらって説明を聞いたんですが、平均被害率がバレイショが二・九ですね。それからてん菜は一・一で、これはもう年がら年じゅう掛け捨てになりますよ、てん菜は。北海道の方よろしいですか。あれは被害はほとんどないですから、年がら年じゅう掛け捨てですよ。大豆が一四・三、小豆が一八・九、インゲンが一二・〇、サトウキビが八・四ですから、大豆と小豆、インゲンがずば抜けて大きいことはわかりますが、これを四割を安全率の割り増しを〇・一と見たところで、〇・二に見たところであまりにも過大過ぎると思う、ぼくは。こんな冷たい仕打ちでは、私は、農家はついてこぬと思うんです。この制度に魅力を感じない。ああやったけれどもたいしたことはない、掛け金のみだと、こういう失望感を与えて、せっかく大臣が食用大豆の国内自給を打ち出されても、水をかける結果になることを憂慮いたします。
 したがって、いわゆる足切りは流動的に考えていただいて、少なくとも、てん菜が二割という程度が私は妥当だと思う。てん菜並みに線を引くべきだと思う。そうすると局地被害も救われる、四割ぐらいの被害は救われると思うんですね。そういう点で流動的に、実施のときには改める御用意がございますか。その点をひとつ御所信を承っておきたいと思います。
#29
○政府委員(内村良英君) 畑作物共済における足切りの水準につきましては、北海道の関係者の方々ともいろいろ議論をしたわけでございます。そこで私どもの検討の結論といたしましては、農作物共済、果樹共済など農災制度は一般に足切りを三割にしているということを考慮いたしまして、まあ原則として三割にしたわけでございます。ところが、被害率を見てみますと、先生御指摘のように、三割の被害ではバレイショ、てん菜は非常に低いということもございまして、あまり農家が支払いを受けるチャンスが少ないのではないかということで、農家の選択によってバレイショ、てん菜は二割、そのかわり豆類のほうは被害率もかなり高いということもございますので、四割ということを組み合わせて選択できる。しかし三割でやろうという人は三割で、そこのところは農家の選択にまかせるという考え方をとったわけでございます。
 それからもう一つ問題は、豆類につきましては被害率が著しく高いわけでございますが、小豆のごときは、減収が価格の上昇によってある程度カバーされるという面もございます。この点は保険技術の問題でございまして、私どもといたしましても、超過保険云々のことは言いたくないわけでございますが、やはり一つの保険方式というものをとっております場合におきましては、その辺のところも技術的な問題として考慮すべき問題があるのではないかというようなことを考えまして、一応三割ないし二割、四割の選択制ということで、実験をスタートするわけでございます。将来本格実施の段階でどうするかは、この実験の経験等もよく考えながらきめるべき問題である。また、いろいろな機会に、いろいろなところで御審議を願って本格実施の姿をきめるべきであると思いますけれども、実験の場合におきましては、私どもは、そういった形で一応スタートさせたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#30
○足鹿覺君 足切りを三割をとるか、四割をとるかは、農家の自主性によるのですか。
#31
○政府委員(内村良英君) 農家と申しましたけれども、組合がきめるわけでございます。豆、バレイショ、てん菜も三割ということにするか、てん菜とバレイショは二割、豆は四割ということにするかは、組合が農家の意向を聞いてきめるということになるわけでございます。
#32
○足鹿覺君 現地とよく打ち合わせしたということですが、てん菜糖は平均被害率は一・一ですよ。私も北海道は、てん菜の問題で十何回か行って見ておりますが、てん菜の被害なんてほとんどないです、何かの特別の事情がない限り。だから、これは入りませんよ。第一必要がないのです。必要のないものを、いわゆる選択させようといっても――品目によって二割と四割の組み合わせをやる。二割のものでもバレイショだって――バレイショはてん菜よりも被害率が高いかもしれない。てん菜はあまり被害がない。てん菜は保険需要がないと言っても差しつかえない安定した作物で、まあバレイショぐらいなものです。その点いろいろ問題がある。あなた方は、現地のだれと相談されたか知りませんが、まさか高橋さんがこれでいいとおっしゃったり、河口さんがこれでいいとおっしゃったのではないだろう。これで満足なさるなら、私は、前農水委員長に対して尊敬しておる高橋さんや、河口さんに、私はとくと御注文申し上げたいことがあるのですけれども、そんなことはないと思う。どこと相談なさったのですか、現地と相談したというのは。
#33
○政府委員(内村良英君) まず最初に、てん菜の一・一%という被害率は、これは三割足切りを前提にしているわけでございます。したがいまして、三割足切りでは非常に無理があるという場合もございますので、てん菜二割、豆類四割という組み合せを、組合単位に選択することができるということにしたわけでございます。
 そこで実は、北海道の中にも、これはてん菜は非常に被害が少ないから一割足切りにしろという議論もございました。もちろんそういった議論はございました。ございましたけれども、やはり損害評価の技術その他からまいりますと、やはり一割足切りというのは非常に問題があるということを考えまして、被害率等を考えててん菜二割、豆類四割という組み合せを考え出したわけでございます。これにつきましては、北海道の共済の関係者の方々の意向を徴したわけでございます。
#34
○足鹿覺君 組合の関係者だけではだめだ。組合の役員というものは組合のことを考えるのです。団体運営に力点がかかる。これは、われわれも団体の役員の経験がありますが、えてしてやはり自分の団体の運営がまずスムーズにいくことを考える。農民のことを考えないというわけではありませんが、まずそれを考える。やはり農民にじかに接触した場合に、需要がなければ、加入者がなければ何にもならぬ。これを無理やりに強引にやらせていても掛け捨てだということになると問題が起きて脱退が続出してきますよ。これはもう明らかな事実なんです。かつて、なたねの共済を九州の福岡県がやった。まだ昔のことです。国が再保険をしないときです。二、三年やっているうちに、すっかり被害が出過ぎて、再保険していないから、連合会かみんなしょい込んでしまって、つぶれてしまった。これはそういう理由によってです。今度は再保険がありますから、ある程度は国がカバーいたしますからいいようなものの、それで組合は成り立っても――農民がいや気を起こすというようなことでは、これは成り立っても、お互いが持ちつ持たれつで、農民も信頼をする、組合もそれでいけるということにならなければ……。この被害率の、この資料の、一体どこから四割なんというものが出るか、私には安全割り増しを見ても、そういう見当はつきません、ずいぶん無理があります。これはあまりにも安全だけのことを考えて、いまの情勢――これを検討されたのは、大豆や世界の穀類不足がこのような状態にならないときにあなた方は発想された。それで、この時点にどう合わせるかという点について大臣の政治家としての判断とあなた方との間にギャップがある。やはり再検討の余地が私はあると思うんです。これはすべての問題について再検討、再検討ということで申しわけありませんが、私は根拠なくして言っているわけではありません。十分、これは大事な問題でありますので大臣にまたこれひとつ御所見を承っておきたい。
#35
○国務大臣(櫻内義雄君) この足切りの実施については、先ほど局長がお答え申し上げたように、ときに三〇%、ときに二〇%、四〇%の組み合わせというように、試験の段階としては、一応配慮をした方法をとっておると思うんです。また、すでに実施されておる農作物、果樹共済なども一般に三割だ、こういうことでございまするから、いまお話を聞いておれば、その一つ一つの作物についての被害の割合等からいえば、それはもうこの資料から見ても、おっしゃっていることはわかります。しかし、試験実施としてのいき方といたしまして御批判はございましょうが、この範囲でやらしていただきまして、そしていよいよ実施のときには、さらによく検討する。こういうふうに申し上げておるのでございまするから、これはどうぞ御了承をいただきたいと思います。
#36
○足鹿覺君 大臣も事務当局の立てたものを、直ちに変更するということも言われにくいと思うんですけれども、大きな錦の御旗を、食用大豆八〇%という錦の御旗を掲げられたわけですから、もう少しこういう問題については、政治家としての決断を示されないと私は、いかんのではないかと思います。しかし、事務局をむげに無視するわけにもならんでしょうから、最善の御配慮を強く要求して先へ進みます。きょうあまり長い時間やらんつもりですから。
 第七点、園芸共済と施設の内容等について伺いますが、園芸共済は建築材質、たとえば木材であるか、鉄材であるか、鉄筋であるか竹であるかというようなこと、竹までいくんですね、竹も含むんですね。
#37
○政府委員(内村良英君) はい。
#38
○足鹿覺君 確かめておかんとね。
 この前、埼玉で春雪か降って、――私か衆議院時代に行ってみた。ところが、これは共済の対象になっておらぬというので見殺しにした。それで、私どもは、これは園芸共済が必要だというので発案をしてきびしく追及したことが事の発端ですよ。大豆といい、鉄筋といい私が言い出して今日に至っておるわけなんでして、そういう面から、よく政府は、やってみるというと、竹が粗末でこんなものは施設と言えないなんていうようなことを言う癖がありますがね、現地の連中の話でも。粗末であろうと何であろうと、材質によって差別をつけないかということを確認しておきます。
 それから、それによって料率が違ってくるということはこれはまあしかたがございますまい、原材料の価格が違うんだから。骨並みのやつを竹の材料で払うわけにもならぬですから、それはいたしかたがない。で、これは全国でやりますか。
#39
○政府委員(内村良英君) 施設園芸につきましては大体一県百ヘクタール以上の設置面積のあるところにつきまして――三十県以上になりますか、そういうところで実験をやりたいと思います。
#40
○足鹿覺君 何県ぐらい想定していますか。
#41
○政府委員(内村良英君) 約三十県でございます。
#42
○足鹿覺君 聞けば、施設はハウスだと付属施設を入れない。こういうことになっておるそうですね。ハウスを一とすればプラス〇・二五がナスならナス、メロンならメロン、ピーマンならピーマンが被害対象になるんだそうです。〇・二五合わせて一・二五ということになる。そうすると、施設に重点がなって傾いて、肝心な作目については〇・二五しか見ない。私は、この辺は新しいこれは試みでありますから、あながち、これを非難したりとやかく言うわけではありませんが、よく理解がつかぬ。それから鉄材であれビニールであれ、建物を建てたって、ボイラーがなけらにゃ温度はかかりませんよ。それからスプリンクラーがなけらにゃ散水もできませんよ。最近はハウス病という病気がこのごろ出ているんです、私のところのほうで。暑いから、はだかで農薬の散布なんかやりまして、だいぶん病人が続出しております。これは一種の独特の病気のようですな。これは相当考えなきゃならんと私は思っておりますが、とにかく農民というものはそういう点非常に健康なもんですから、むちゃをやる。ところが露天とハウスの中の区別がつかぬ、こういう点については、ほかの面から検討していかなければ、将来これが普及してくると、たいへんな健康上の問題が出てくると私は思って心配をしているものでありますが、きょうはそれに触れません。これを指摘しておくにとどめておきます。十分検討していただきたい。
 で、この付帯施設にはボイラーその他、なぜ入れないんですか。
#43
○政府委員(内村良英君) 特定園芸施設以外の農林省令で定める施設園芸用の施設といたしましては、特定園芸施設、これは法律の第二条でございます。二条の二項で、ガラス室とプラスチックハウスその他これに付属する施設といたしまして、電線、換気扇、配管施設等を考えているわけでございますが、原則としてハウスの中に設置されている暖房施設、かん水施設、換気施設等を予定しておりますが、最近では先生御指摘のように共同で暖房、かん水施設等を設けて、園芸施設にパイプ等により熱水源を供給しているものが増加しておりますので、これらの施設でハウスと一体的に機能するものにつきましては、御指摘の趣旨に沿ってこれを含めるよう検討したいというふうに考えているわけでございます。
#44
○足鹿覺君 じゃあまあいまあなた方が読み上げたものは政省令で指定すればいいと、その中にはボイラーはいま入っておらんが入れるということですな。ボイラーと何とかが除外されておりますが、何を入れますか。これは一体的なものは入れてもらわにゃ困る。
#45
○政府委員(内村良英君) 現在御提案申し上げております法律の八条に、「被共済者が所有し、又は管理する農林省令で定める施設園芸用施設であって、」云々と、こうなっておりますが、それを農林省令で定めます場合に、暖房施設、かん水施設、換気施設等は指定したいというふうに考えております。
#46
○足鹿覺君 それでは〇・二五という中身の問題は何を基準にしてやられたんですか。中身が大事じゃないですか。
#47
○政府委員(内村良英君) この点は私どもも非常に苦心をしたところでございます。と申しますのは、野菜について共済制度をつくってほしいという要望はかねてからあったわけでございますが、御承知のように野菜は非常に多様でございまして、しかもどんどん野菜の作付が、種類が変わるというようなこともございまして、損害評価、引き受けその他非常に保険技術上むずかしい問題があるわけでございます。この点は私どもとしてもいろいろ検討したわけでございますが、どうもむずかしい。ところで、せっかくこの施設園芸の共済をやる以上、中身を全然無視すると、たとえばビニールハウスで、冬にハウスが風で飛ばされて、中身が全滅してしまったという場合に、その場合の被害自体は施設としては非常に少ないかもしれませんけれども、中身の被害というのは非常に大きいというようなことがございますので、何とか中身も取り入れたいというふうに考えたわけでございます。そこで一応、特定の園芸施設のこれを、付帯的に扱う以外にないじゃないかということで、損害評価その他――全滅の場合は別でございますが、施設の被害に応じて損害評価もするというようなことにして、損害評価の点は、非常にラフだという御批判はあるかもしれませんが、そういうことで解決しようと。
 それで、共済金額をどう考えるかという問題になったわけでございますが、施設はかなり金がかかるものでございます。そこでその施設の経費と、それから内容作物の生産費との関係を考えまして、これはこまかく計算したものがございますけれども、〇・二五という数字をはじいたわけでございます。
#48
○足鹿覺君 それはおかしい。この二条にはっきりこう書いてある。「「特定園芸施設」とは、施設園芸の用に供する施設(以下「施設園芸用施設」という。)のうち温室その他のその内部で農作物を栽培するための施設(これに附属する設備を含み、農林省令で定める簡易なものを除く。)をいう。」と、こうあるんですね。そうすると〇・二五をつけたということはこれは、八条……。
#49
○政府委員(内村良英君) はあ、八条の二項の二号でございます。
#50
○足鹿覺君 それは八条によって、「被共済者が栽培する指定畑作物をその共済目的とする。」とあるんですから、これをその省令によって〇・二五というものを定めてしまえば、これもまたなかなか動かぬと思うな。〇・二五ということになると、相当高いものをつくる場合は金額が高まるということもあるかもしらぬ。私もよくわかりませんが、一ぺんおやりになってみて――施設だけに一として、あとは四分の一しか見ぬというような行き方ではなしに、一体のものですから。ちょうど近代化資金に最初金出すときには、建物だけに金出して、牛や鶏には金出さなかった。これは主客転倒じゃないかと言ってずいぶん議論したわけですが、どうも役人の頭の考え方というものは、われわれとちょっと違うんです。中身が目的なんで、施設をつくるのは中身をつくるためにあるんです。内村さん、その辺今度は中身も指定しておるんだから、八条で。ですから大体は、二条と八条を一緒にして、一括でいくべきものだと私は思う。どうもこの辺がわかりませんが、〇・二五%が適切であるかないかは、私はいま直ちに判定しがたいが、いずれにせよ低過ぎるということは指摘しておきたいと思います。十分御配慮をお願いいたします。
 もう二問……。
 国の補助率でありますが、だいぶん単位組合はうま味がないし、事務費補助を相当はずんでやられぬといかぬでしょうね。交付金等はどういうふうになさいますか、これが一点。
 それから畑作を三割にして、園芸施設について、一割の補助金を出されたのは、いかにも私はどうも芸がこまか過ぎると思いますが、本格実施にあたっては、稲作、果樹等々の均衡をおとりになりますかどうか、この点を伺っておきたい。果樹の場合は、試験実施で一割ですか、本格実施で五割になっていますね。ですから、こういうふうによくしていかれるなら私はいいと思いますが、いかがですか。
#51
○政府委員(内村良英君) まず最初に事務費の点でございますが、これは四十九年から事業が始まるわけでございますので、四十九年度以降の予算の問題でございますが、標準事務費については、これを十分見るように私どもとしても予算を要求したいというふうに考えております。
 それから交付金の、畑作が純共済掛け金の三割、それから園芸施設が一割、これはどういうわけかということでございますが、ただいま先生からも御指摘がございましたように、果樹の場合の実験の場合には一割であったわけでございます。そこで、畑作農家の実態その他を考えまして、畑作は三割と、一方、園芸施設の場合には、これは一種の資産といいますか、施設の保険でございますので、他の農業生産に使っております建物等とのバランスもございますというようなこともございまして、まあ一割、果樹並みに一割ということで、交付金の額を大体予定しているわけでございます。今後本格実施の場合には、ただいま先生から御指摘がございましたように、私どもといたしましては果樹並みになるように努力をしたいというふうに考えているわけでございます。
#52
○足鹿覺君 大蔵省はなかなか、これは工場の例なんか例に引いて、たぶんあなた方は、ずいぶんつらいところを押し切ったろうと思いますが、工場とは話になりませんからね、十分御配慮願えますか。
 最後に、新種共済の開発の問題で、肉豚、鶏の問題ですが、これ鶏には、ニューカッスルが出て、穴掘って埋めたり、いろいろ大騒ぎやるんですが、非常にこれも大きな被害が出ております。最近はいいワクチンが開発されて被害が減っておると思いますが、前々から私はこの肉豚と、養鶏をやるということについて提案をしておるんですけれどもなかなかおやりにならない。もうワクチンも出て、ソ連あたりでは成績も上がっておるという話も聞いておりますし、日本でもそういうワクチンがもう出ておるということでありますので、そろそろ肉豚と鶏をお考えになったらどうか。
 それから大臣がお急ぎのようでありますから、一括して申し上げますが、果樹共済のときの附帯決議で、いわゆる幼木の樹体について善処せいという附帯決議がついておるのに、あなた方は今度も改正やってくれない。伊勢湾台風のとき、私は現地を見て、幼木がむざんにやられておる、ところが救済の余地がない。成木になったものは対象になっておる――今度は対象になったわけですが、幼木の救済措置がない。新潟へ行ってみますと、豪雪で全部二、三年生が枝が折れて、さけておる。これも対象になりません。これではいかぬですね。この次の機会に、幼木の樹体についての本院の附帯決議を実施いたしますかどうか、これを第二点。
 最後に、サトウキビの問題であります。これは沖繩の基幹作物でありますが、これはもうインフレが進行いたしまして、非常に労賃が上昇して困っておる。ここままでは、基幹作物として維持できるかどうか、現地に行った人の話を聞きますと疑わしいと。サトウキビ一トンが約五千円、労賃一日分五千円も出して刈り取ったのではとてもやれません。そういう中にあって、サトウキビの共済制度が実施できるわけでありますが、これの共済制度についても、価格が一定しておりますし、安定しているんですから。ですから、超過保険の心配もないわけですから、六割補償を引き上げて――沖繩の特殊な、あの気の毒な異民族支配を受けて今日までサトウキビでがんばってきた人たちでありますし、相当本島と出島とでは、私行ってみましたがぱらつきがあるようです。で、八割程度にまで引き上げておやりになる必要があるのではないか、本格実施の際でけっこうですが。
 以上、サトウキビの問題と、果樹幼木樹体保険の保険の対象数の問題と、肉豚、鶏の問題をお伺いいたしまして、私の質疑を終わります。
#53
○政府委員(内村良英君) 肉豚及び鶏の共済制度の問題でございますが、これにつきましては、過去数年間いろいろ検討を続けております。しかし、一番問題なのは損害評価の点でございまして、この点についてはまだ決定的な答えが出ておりませんので、直ちに制度化に踏み切れない事情にありますが、なお引き続き検討していきたいと思っております。
 それから、果樹共済の幼木の問題でございますが、幼木については、試験実施の対象でなかったことや、その間における調査において十分な資料が得られなかった。すなわち、試験実施の場合に、成木が多くて幼木があまりなかったというようなこともございまして、料率についての十分な資料ができなかったわけでございます。このため、私どもといたしましては、四十八年度から二年計画で幼木地帯を重点にした被害率の基礎調査を主要府県について行なっておりまして、この調査結果を見て、できるだけ早期に結論を出して実行に移せるものは実行に移したいと、こう思っております。
 それから、沖繩のサトウキビの共済金額でございますが、これにつきましては、私どもは、実験は畑作共済の場合と同じように六割でやりたいと思っておりますので、今後本格実施の際には先生御指摘になった点についても検討すべき問題ではないかと思います。
#54
○足鹿覺君 鶏は……。
#55
○政府委員(内村良英君) いろいろ肉豚と鶏の共済につきましては、前から御指摘がございまして、先生御承知のとおり、農林省においても、いろいろ調査研究を続けております。しかし、一番問題は、特に損害評価の点に問題があるわけでございます。そこのところの技術的な問題について、まだ結論が出ておりませんので、なお、検討さしていただきたいと思います。
#56
○足鹿覺君 ワクチンの開発が行なわれたということを認めて、そうしてそれを普及させることによって進めていくかどうかということを私は聞いている。ワクチンの問題についてはどう調査をするのか。
#57
○政府委員(内村良英君) 最近非常に防疫技術が発達いたしまして、ある意味では共済需要が減ってきているということもあるわけでございます。
#58
○足鹿覺君 防疫技術が進んだということは、ワクチンの開発その他が進んで、ある程度完璧になった。したがって、安全率も高いが、万一に備えてやる必要があるではないかという趣旨の私は質問をしております。賛成ですね。
#59
○政府委員(内村良英君) いや、そこで、そういう共済制度が減っているという面と、それから損害評価に非常に問題があるわけでございます。その点については従来技術的に詰めておりますけれども、まだ結論が出ていないということで、なお検討を続けていきたい、こう思っております。
#60
○足鹿覺君 大臣、お聞き及びのとおりでございます。私は、きわめて実務的な、しかも、肝心なこの資料を事前にお配りになって、皆さんにお聞きとりを願って、そうして、この問題はお互いが真剣に討議すべきものだと思うのです。私は、やっとこさで一夜づけでこの資料を持ってきてもらったが、で、なければ、私はこれは継続審議にするのだったのです。そういう基本的な保険設計の基礎になる数字を隠す――隠すというと語弊かありますが、出さないで、そうしてわれわれに形式審議をとらせるような態度は許されない。どうしても持ってきなさい。きょうの質問に間に合わなければ、私は理事にも相談し、委員長にも御進言申し上げて――こういう政省令や、保険設計の基礎にもなる資料は、要求しても、しなくても出すべきなんです。
 いま問題を指摘した点は、すべて政府が出した資料に基づくものでありますから、十分大臣においても、私の所論について耳を傾けていただきまして、今後に十分御善処を強く御要請をし、御所信を承って私の質問を終わります。
#61
○国務大臣(櫻内義雄君) 委員会における必要資料について十分時間に間に合いかねておったというようなことがございますれば、これは私としてもまことに恐縮に存ずる次第でございまして、そのようなことのないように相つとめます。
 また、本日の御意見は、御審議を通じて十分承ったところでございまして、今回は試験実施でございまして、本格実施に際しては、御意見は十分尊重してまいりたい、このように思います。
#62
○委員長(亀井善彰君) 暫時休憩いたします。
  午後一時十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時四十四分開会
  〔理事初村滝一郎君委員長席に着く〕
#63
○理事(初村滝一郎君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言願います。
#64
○塩出啓典君 非常に初歩的な質問で申しわけないのですが、畑作共済におきまして、今回いわゆるバレイショ、てん菜、大豆、アズキ、インゲン、それからサトウキビ、こういうのが選ばれておるわけでありますが、この特定畑作物として六品目を選んだ理由ですね、簡単にひとつ。
#65
○政府委員(内村良英君) ただいま先生から御指摘がございましたように、畑作物共済の対象品目としては政令で、バレイショ、てん菜、大豆、小豆、インゲン及びサトウキビの六品目を考えておるわけでございます。バレイショ、でん菜、大豆、アズキ、インゲンの五品目につきましては、全国的に見ても作付面積も多く、主要な畑作物であること、それから主要畑作地帯である北海道の主要品目で、輪作体系に組み込まれている作物であること、それから第三といたしまして、被害率等がある程度整備されている作物であること等を考慮したもので、これらの品目については北海道を対象に試験実施を行なうことを予定しております。それからサトウキビにつきましては、申し上げるまでもなく、沖繩及び鹿児島県の南西諸島の基幹作物でございます上に、被害統計もある程度整備されておりますので、これを対象とすることといたしたわけでございます。
#66
○塩出啓典君 今後、これらのほかに共済対象になり得るものとして、どういう種類のものがあるのか、それについての調査というのは、どの程度まで進んでいるのかですね、これを簡単にひとつ。
#67
○政府委員(内村良英君) 現在、ホップ、茶、イグサ――これはまあ畑作物と言えるかどうかちょっと問題ございますが、イグサ、たばこその他の豆類というものについて被害調査をやっております。ものによりましては、昭和四十五年ごろから調査を開始したわけでございます。
#68
○塩出啓典君 そうすると、今回この畑作五品目は北海道だけに限られておるわけでありますが、たとえば大豆などは北海道以外などでもかなり栽培されておるわけでありますが、内地においては、これは共済の対象としないのか、また、本格的なそういう実施のときには対象とするのかどうかですね、これはどうなりますか。
#69
○政府委員(内村良英君) ただいま先生からお話もございましたように、内地、特に東北ではかなりの面積の大豆がつくられております。これにつきましては、まず共済需要があるかどうかという問題がございます。現在のところ、あまり強い共済需要がないように聞いております。さらに今後、大豆は大いに国内でつくっていかなきゃならぬ作物でございますので、先ほども申し上げましたけれども、現在その他の豆類について被害率の調査をやっておりますが、内地の大豆についても被害の調査をしております。したがいまして共済でございますから、やはり両立のできるというようなことがないと、実施に移すことができないわけでございまして、現在被害率を調査しております。将来本格実施に移す場合におきましては、共済需要があるかどうか、それから日本の畑作の展開をどう考えるかというような問題とも関連して慎重に検討しなければならない問題だと思っております。
#70
○塩出啓典君 いま共済需要のあるかどうかという、そういうお話でありますが、ということは、いままで、こういう各作目について、農民の皆さんのアンケート調査なり、そういうものをおそらくしたんじゃないかと思うのですけれどもね。そういった調査の結果とか、それからまた先ほどバレイショ、てん菜、大豆、小豆、いんげん等をやるのは経営面積、それから輪作体系であるとか、あるいは災害の頻度の調査データがそろっているがゆえにやったと、こういうことでありますが、そういった過去の被害の調査をしたデータというのですかね、そういうものを資料として出していただけますか。われわれとしては、まあ説明はわかるわけですけれども、なぜこの五品目を選ばなきゃならないか、選ばれたかというその裏づけとなるそういうものがわからないわけでありますが、それはどうですかね。
#71
○政府委員(内村良英君) まず第一に、共済需要の調査をしているかというお話でございますが、これについては調査をしております。
 そこで、大豆について調査したところ、これは主として東北、それに新潟、長野でございますけれども、そのアンケート調査によりますと、ぜひ必要が一・五%でございます。それからあったほうがよいが一五・四%、それからあってもなくてもよいが二一・五%でございます。必要なしが三四・四%、わからないが二七・二%。もちろんこれには北海道は入っておりません。東北及び新潟、長野の調査でございます。
 それから次に被害率でございますが、けさほどお配りいたしました資料の中に、最初のほうに被害率の統計が入っております。御質問はあれでございますが、六品目以外の作物の被害調査の資料でございますか、それともいままでの今後やろうとしているものの被害調査の資料……。
#72
○塩出啓典君 まず六品目。
#73
○政府委員(内村良英君) 六品目はこれに入っております。その他のものにつきましては、現在調査しておりますけれども、調査中でございまして、まだあまり信頼性の高い数字ができるところまでは至っておりません。
#74
○塩出啓典君 そうしますと、今回この畑作共済試験実施を行なった場合に、これによりますと大体一割を目途とする。そうなっておるわけでありますが、この一割というのはどうしてきめるわけですか。大体一割ぐらいが入るだろうというのか、あるいは最初から入りたい人を一割のところでストップするということなのか、それはどうなんですか。
#75
○政府委員(内村良英君) 一割と言いますのは、このたびの御提案申し上げております法律案は、試験実施でございます。試験実施の目的は、料率をつくること、あるいは損害評価のやり方についてどうするかということを見ること。その他保険技術上の問題についていろいろ検討するわけでございます。そこでまあ、全部やれば本格実施でございますけれども、料率その他の問題もございますので、すぐ本格実施には移れない。そこでそういった保険技術上必要とするデータをつくるためには、大体一割ぐらいを実験すればいいのではないかということで、一割ということにしたわけでございます。
 果樹も御承知のように、過去五年間実験したわけでございますけれども、果樹は当初一割を目標にいたしましたけれども、結果においては六・七%の実施になったわけでございます。それで、まあ料率等が十分できまして本格実施に移っておるわけでございますから、一割の調査をすれば大体必要な資料は整うのではないかというふうに考えております。
#76
○塩出啓典君 だから、一割の人が加入するわけですね。加入するのは果樹の場合は六・五%というのは、一応PRして希望者が全部入ったその結果六・五%であった。だから、この場合も大体希望者は一割ぐらいであろう。一割二分ぐらいなれば一割二分ぐらいも認めると。そういうふうに考えていいわけですか、大体、普通のPRをして入るのが一割ぐらいであろうと、そういうように考えていいわけですかね。
#77
○政府委員(内村良英君) 大体、主要畑作地帯で、その組合の半分以上の農家が加入を希望する、というふうな組合を指定するわけでございますが、それが大体一割前後でおさまるのではないかというふうに見ておるわけでございます。
#78
○塩出啓典君 そうしますと、すでにそういう畑作共済の試験実施については、北海道のようなバレイショ、てん菜、大豆、小豆、インゲン、そういうものをつくっている組合に対しては、ある程度アンケート調査をすでにやって、どの程度の人が希望するか、そういうことはもう集まっているわけですね。
#79
○政府委員(内村良英君) 過去においてアンケート調査をやりましたし、それから現在連合会が中心になりまして、道庁等も非常に関心を持っておりますので、大体実験が始まれば、やってもらえる組合ということは、大体中で詰めている段階だろうと思います。
#80
○塩出啓典君 私もよくわからないんですけれども、やはりそういう掛金が幾らになるか、それからいわゆる共済金額が幾らであるか、あるいは平均反収、平均価格は幾らにするか、そういうことによってやっぱり入るとか、入らないとかいう――掛け金か非常に安くて、もらえるのか多ければ、これはみな入るわけですし、あるいはあまり掛け金を掛けても、もらえそうにないということであれば、なかなか入る人もいないのじゃないか、こういうような気がするわけですが、そのあたり、かなり前もって具体的に、あなたのところは掛け金は何ぼぐらいになりますよと、そうして大体これぐらいの収穫になったときにはこのぐらいくれるんですよと、こういうようなことでもっていかないと、皆さんの御要望はわからないのじゃないかと思うんです。そういったことは、かなり具体的に説明をして、これを実施したときには、大体みな喜んで入るという可能性があるのかどうか、そのあたりまでちゃんと検討しているのかどうか、その点はどうなんですか。
#81
○政府委員(内村良英君) まずアンケート調査をやりましたし、それから、こういう制度をつくるについてはどうだろうか、というような話し合いも関係者とはしております。しかし、本格的な制度普及の宣伝を開始いたしますのは、やはり法律案ができましてからでないと、法律も成立しておらないのにあまり大々的にやるのも問題がございますので、法律ができましてから本格的な制度普及の宣伝その他をやって、準備させたいということで、それに要する必要な経費は、すでに農林省の予算に組んでおります。いずれにいたしましても、法律ができ次第、私どもといたしましてはそういった実験実施についての手続きを急速に進めなければならぬというふうに考えております。
#82
○塩出啓典君 加入資格は、いわゆる対象作物のいずれかについて、その作付面積が原則として一ヘクタール以上の農家ということは、大豆なら大豆だけを一ヘクタールつくると、そうでないもの〇・九ヘクタール、アズキが〇・八ヘクタールと、こういうのは入れないということなんですね。一つの品目で一ヘクタール以上まとめてつくっている人、あるいはサトウキビならば二十アール以上、施設面積ならば五アール以上、そういうようにまとめてつくっていないと入れない、そういうことですね。
#83
○政府委員(内村良英君) 大豆その他のいわゆる北海道の畑作物につきましては、その五品目のうちのいずれか一品目について一ヘクタール以上をつくっていれば、ほかのものが一ヘクタールを切っていても入れるわけでございます。したがいまして全部〇・八だという場合にはちょっと資格がないと、こういうことになります。それから沖繩及び鹿児島の南西諸島のサトウキビの場合にはこれは二十アール、こういうことになっております。
#84
○塩出啓典君 これは、本格実施のときもやはりこれを続けていくのか、あるいは試験実施の結果、本格実施の場合には、一ヘクタールを〇・八ヘクタールに変更すると、そういうことはあり得る、そういうのを含めての試験実施なんですか、これは。
#85
○政府委員(内村良英君) 本格実施に移します場合には、そういう点も、試験実施の結果を見て検討するべき項目だというふうに考えております。
#86
○塩出啓典君 そうしますと、現在北海道においては、特定畑作物についていわゆる加入資格のある農家というのは、加入する、しないは別として、これは大体何%ぐらいになるのか。ごく一部の農家なのか、かなりの部分を網羅しているのか。ごく一部であればあんまり意味がないような気もする。その点何%ぐらいになりますか。
#87
○政府委員(内村良英君) 指定畑作物の栽培の農家戸数でございますが、北海道で四十五年のセンサスによりますと、バレイショが一ヘクタール以上が二万一千戸、てん菜が二万一千戸、大豆が三千戸、小豆が一万二千戸、インゲンが一万六千戸ということになっております。したがいまして、これは畑作のいろいろ組み合わせがございますから、このうちの一つを、一ヘクタール以上つくっておれば、加入資格があるということになりますので、この数字で計算してみますと大体七万戸ぐらいの数字になるわけでございます。
#88
○塩出啓典君 それは北海道の農家の何%ぐらいになりますか、大体。
#89
○政府委員(内村良英君) 昭和四十七年の一月一日現在の調査によりますと、北海道の総農家戸数が十五万二千戸でございますから、約半分になるかと思います。
#90
○塩出啓典君 もちろん、この農家の中には、畜産とかそういう農家もいるわけでありますが、まあやはり共済の性格から言えば、ほとんど全部の人が加入できると、そういうことが私は一番好ましいんじゃないかと思うんですけれどもね。これがなぜ一ヘクタールというような、ある程度面積の大きいものに指定をしたのか、この点はどうなんですか。
#91
○政府委員(内村良英君) 北海道の中にも水稲の専業農家もございますし、そういう農家は農作物共済に入っているわけでございます。それから酪農家の場合には、家畜共済に入るというようなことで、別な共済の面でカバーされております。
 そこで、北海道の畑作について、いずれか一品目について一ヘクタール以上つくっている農家を加入資格にした理由は、どうかということでございますが、これは大体畑作専業でやっていく場合には、少なくとも五ヘクタール、最小限五ヘクタールぐらいの面積が必要だろうというふうに考えまして、それで五品目で割ってみますと一ヘクタールになるということでございます。
#92
○塩出啓典君 わかりました。まあひとつそういう漏れるもののないように、そういうような点もひとつよくこの試験期間中に検討してやっていただきたいと思います。
 それからこの事業の内容でございますが、第十条におきまして畑作物共済の共済金額につきましては、いわゆる「基準収穫量」とそれからいわゆる単位当たりの価格、そういうものを加えて、それに対するある一定の額を加えた金額、これを共済金額としてきめておるわけでございますが、この価格というのは、年々変動してまいりますし、収穫量もこれは年々変動していくと思うんですけれども――その金額はどうしてきめるのか、そうしてこれはまた来年になると、午前中の質問では、過去七カ年の中間の五の平均値とか、そういうようなお話ですけれども、それはまた一年たつと変わっていくわけですね。毎年これは計算し直して計算していくものなのか、その点はどうなんですか。
#93
○政府委員(内村良英君) まず最初に、収穫物の単位当たり価格の取り方でございますが、これは行政価格のあるものは行政価格をとりたいというふうに考えております。そこでアズキ、インゲンは行政価格がございませんので、これは五年間の中庸三カ年の農家の庭先価格を農林省の統計情報部でやっております物財統計でとりたいと、こう思っております。それから、基準収穫量につきましては、午前中も足鹿先生の御質問に御答弁申し上げましたけれども、一応原則としては、七カ年の中庸五年間をとって、しかし最近非常に反収が増加しているものもございますので、それを最近の生産力が上がっている趨勢値で修正するということで、極力現実に近いように改めるということでやりたいと思っております。したがいまして、当然毎年それは数字がかわるわけでございます。
#94
○塩出啓典君 そうしますと、「政令で定める率」というのは、これは畑作共済の場合には〇・六である。もらった資料には下限が〇・四と、こう書いてるわけですけれども、これは最大が〇・六、最低は〇・四。その〇・六をとるか、〇・五をとるか、〇・四をとるかというのは、これは農家の人の保険金の金額をきめるみたいに、自由にきめることができる、そう判断していいわけですか。
#95
○政府委員(内村良英君) まあ法律にも「共済契約で定める金額とする。」と書いてございますので、これは農家の選択で六割と四割の範囲内で選択する、こういうことになっております。
#96
○塩出啓典君 これは午前中にも質問がありましたが、価格、たとえば大豆の例が出てまいりましたけれども、非常に金額も少ない。その上、それは〇・六というのであれば、まあ全滅をしても〇・六の場合は〇・六しかもらえないわけですけれどもね。これはやっぱり〇・六にしなきゃならないそういう理論的な根拠というのはどこにあるわけですか。
#97
○政府委員(内村良英君) 共済金額の考え方をどうするかという問題でございますが、大体六割というのは、他の共済制度との均衡という点から考え、さらに農家の生産費のうちの現金支出分をカバーするという考え方、それから豆類の場合には、あまり超過保険というようなことは言いたくないわけでございますが、凶作の場合には非常に価格が上がる、その面でカバーされるというようなことがございまして、超過保険にならないようにしなければならぬというような問題もございまして、六割というふうに考えたわけでございます。
#98
○塩出啓典君 それから施設園芸の場合は、内容作物の価格を一律に外側の施設の二割五分と、またそれの〇・八ということになっていますね、上限が。ところが二割五分というのはどういう根拠で二割五分にしたのか。ハウスでも、たとえばガラス室のようなものとか、非常に簡単なビニールとかいろいろあるし、内容物についても、いろいろ高いやっと、安いやつもあると思うのですけれども、これはやはり〇・二五という一律にしたというのは、どういうデータに基づいて〇・二五にしたのか。
#99
○政府委員(内村良英君) この点につきましては、午前中も御答弁申し上げましたけれども、施設園芸の内容物をやるということにつきましては、露地野菜が非常に保険になりにくいと同じに、非常に困難な問題があるわけでございます。しかしながら、せっかく施設園芸について共済をやります以上、内容物がないというのもちょっとおかしいのではないかと考えまして、保険技術的には非常に問題があってむずかしいわけでございますが、そこのところをある程度割り切ったと申しますと、語弊があるかもしれませんけれども、とにかく保険技術的に非常にむずかしい問題があるのをやるということで、共済金額については〇・二五ということをきめたわけでございます。
 そこでその算出根拠は何かと申しますと、施設の建築費等の被保険利益、それから内容物として考えられるものの生産費をこまかく計算してみまして、その比率が大体〇・二五というような計算をしてきめたわけでございます。
#100
○塩出啓典君 そうすると、内容作物の損失については、外側の施設が損失を受けて、その結果中身が損失を受けた場合に限られていると、そうなっていると思うのですね。そうした場合に、外側がたとえば一割損害を受けたと、外側は結局一割じゃ保険共済金もらえないわけですね。何割かちょっとそういう限度がありますからね。そうすると、中身は全滅したと、そういう場合は結局どうなるのですか、そういうときは。
#101
○政府委員(内村良英君) まず、園芸施設の場合の共済金の払い方でございますが、損害が一割ないし一万円よりいずれか少ない場合には、要するに一万円以上――あるいは一〇%の被害が一万円にもならぬというものは払いませんけれども、一万円以上の被害が大体支払いの対象になるわけでございます。そこで次に施設のほうはたいしたことはなかったと、しかし内容が全滅してしまったと、はっきり全滅ということが確認できる場合には内容物について共済金を払うということでございます。
#102
○塩出啓典君 そうしますと、内容の植えておる作物が実は施設の〇・二五もいってないと、〇・一ぐらいの金額の作物しかなかったと、それが全滅したと、そうするとその場合はやっぱり〇・二五払うのか、それともコンマ一しか――そのときは何ぼもらえるのですか。
#103
○政府委員(内村良英君) その点は非常に矛盾があるじゃないかということ――厳密に言えば矛盾がある点もないわけではございません。たとえば、外側は非常に安いものでやっている、ところが、中に非常に高いものをつくっておる。逆の場合もあるわけでございます。非常にりっぱな温室か何かで、中身はたいした価格のないものをつくっておるということもございまして、厳密に言い出しますと、非常にむずかしい問題になってくるわけでございます。そこで、この際、そういった問題がございますけれども、一応施設の〇・二五ということで見ますので、その施設の共済金額を基礎にして実際の支払い共済金がきまってくる、こういうことになっております。
#104
○塩出啓典君 そうすると、いわゆる外側については一割または一万円よりも、いずれか低いほうの金額以上の場合が対象になるわけですけれども、その中にある作物については、全損の場合はいま話がありましたけれども、その場合はいわゆる限界というのはあるのですか。
#105
○政府委員(内村良英君) 分損の場合には、外側の損害割合に応じて払う、こういうことになります。
#106
○塩出啓典君 ということは、外側が全然、たとえば一万円以下あるいは一割、そのどちらかよりも低い金額の場合は、内部の作物が九割損害を受けても、これは払わない。全滅しなきゃもらえない、そういうことになるわけですね。
#107
○政府委員(内村良英君) 全滅した場合だけ払うということを考えております。
#108
○塩出啓典君 それから、この料率ですけれども、やっぱり農家の人にとっては、幾らその掛け金を払うかということが一番問題じゃないかと思うのです。これはもらった資料によりますと、何か農林省で大体最低線をきめて、あとは指定組合で、それ以上かってにきめてよろしいと、そういうようなふうになっていると思うのですけれども。これはやっぱり全国一律ではないのかどうか。全国一律に一つの線がきまって、その以上というのは、組合によって自由に変えていいのかどうか、その点どういうことなんですか。
#109
○政府委員(内村良英君) まず共済掛け金のきめ方でございますが、県一本の被害率を使いまして、それに安全割り増しを足すわけでございます。そこで、県一本の率がきまりますと、危険発生の態様によって地域ごとにまあ基準共済掛け金率というものをきめるわけでございます。そこで、組合は、その基準共済掛け金率を下らない範囲で実際に適用する共済掛け金率をきめる、こういうことになっております。
 そこで、そんなしちめんどうくさいことをしないで、全国一本でいいじゃないかという御議論かと思いますけれども、これは、現実の要求としては、やはり被害の態様に合うように掛け金率をつくってくれという要望は非常に根強いものがございますので、保険技術的に許される範囲でやっておりまして、やっぱりある程度、被害の態様に応じて掛け金率をこまかく分けるという――もちろん分けるといいましても、非常にこまかく個人別にやるなんていうことはできないわけでございますけれども、組合ごとぐらいには分けなきゃならぬというふうに考えているわけでございます。
#110
○塩出啓典君 私は、全国一律にせいという意味で言ったわけじゃないのですけれども。そうしますと、農林大臣が、過去一定年間の被害率に基づいて定める基準率、これは共済目的の種類ごとにきめる。このきめる値というのは、いわゆる全国一律ではなしに、県単位ということですね。やっぱり県によって被害の多い県もあれば、少ない県もある。だから被害の多い県は掛け金が高い、被害の少ない県は掛け金が安い。そういう県ごとの基準を農林大臣はきめると、そう考えていいわけですね。
#111
○政府委員(内村良英君) そのとおりでございます。
#112
○塩出啓典君 そうしますと、畑作の――もっとも県ごとといってもこれは北海道しかないわけですから、これは一律になるわけですね。ただ、いわゆる施設園芸の場合だけが県ごとと、そういうふうに判断していいわけですね。
#113
○政府委員(内村良英君) この場合、畑作物につきましては、北海道の畑作物とそれから沖繩のサトウキビと、これは別々にもちろんきめるわけでございます。それから施設園芸の共済掛け金につきましては、これを全国を三つのブロックに分けまして、大体、県ごとの被害率を算出するわけでございます。
#114
○塩出啓典君 そうしますと、結局、その一つの基準ができた場合に、掛け金を幾らにするかということは、その下限はきまっていますよね、農林大臣のきめた率より低い掛け金じゃいかぬと。上のほうは限界がないわけで、結局、組合としても、同じ県内であっても、被害の多いところと、少ないところがある。そうすると、被害の多いところは、組合が一割は自分があれしますね。そうなってくると、掛け金がそっちのほうはだいぶ高くなる、そういうことで上限がないのかどうか。下限だけきめておいて、組合はかってに高い料金にされたのじゃこれは農民の人もなかなか入れなくなるのじゃないかと思うのですが、そういう点はどうなりますか。
#115
○政府委員(内村良英君) そこは共済約款できめまして、共済約款をきめます場合には、法律にございますように、知事の承認を受けるということになりますので、非常に不合理な料率ということはないように指導する。ただ、多少の安全割り増しを足すようなことは、制度上はできるようになっておりますけれども、現実は必要なものをとるというような形になっておるわけでございます。
#116
○塩出啓典君 やはりわれわれとしては、農民の皆さんがやっぱり喜んで入れるような、だからできるだけ出すものは少なくて、もらうのは多い、そういうのが一番いいわけですよ。だからといって、やっぱり保険として、共済としても、いわゆる財政的にそこに赤字になったのじゃいかぬわけですから、そういう点があると思うのですけれども。そういった点はひとつ十分監督をしていただいて、料金等が適正な料金で、そしてまた農民の皆さんが喜んで入れるようなそういった制度にしてもらわなければ意味がないのじゃないかと、思うわけです。こういうことについての、ひとつ農林大臣の――農林大臣にも一つぐらいお聞きしなければいけないと思いますので、どうですか、その点。
#117
○国務大臣(櫻内義雄君) ただいま御意見を承りましたが、そのような方向で試験実施をやってまいりたいと思います。
#118
○塩出啓典君 それから、今回、こういう畑作物、それから施設園芸の共済制度が試験実施されるわけでありますが、現在の日本の農業は非常にきびしい状況にあり、特に大豆の例を見ても明らかなように、国民に対する食糧の安定的供給、国内の自給率の向上がきわめて重要な課題となっております。そこで、災害に対しての補償制度の重要性、これは当然であるわけで、そのためにこういうのができたわけでありますけれども、それとともに、その前提として畑作物その他農産物の生産振興対策がこれがなされていかなければ、単なる災害補償制度だけではだめである。このように思うわけでありますが、そういうこの本災害補償制度の位置づけとともに、これら農産物の生産振興対策についてどう考えているのか、それを聞いておきたいと思います。
#119
○国務大臣(櫻内義雄君) 基本的な方針はすでに十分御承知であろうと思いますが、私どもとしては、昨年十月に出産目標の試案を立てておりまするので、その線に沿って生産の確保につとめてまいりたいと思います。そのためには、農道や畑地かんがい等の土地基盤の整備、高能率の機械施設を中心とした集団生産組織による生産団地の育成、畑作と畜産との結合による経営の改善等の生産対策を進めますとともに、畑作物の処理加工、集出荷の近代化を強力に推進することとあわせて、価格安定制度の適正な運用をはかっていく、これらの施策が総合され、そこへ今回の畑作物共済を加えていくというようなことで、大いに畑作の振興をはかりたい。このように考えておるような次第でございます。
  〔理事初村瀧一郎君退席、委員長着席〕
#120
○塩出啓典君 昨日の農林大臣の記者クラブですかね、その話につきまして、けさいろいろ足鹿委員からも質問があったわけでありますが、先般アメリカが、大豆の輸出禁止、そうしてまた輸出規制、そういうようなことを発表して、事態は大きく新しい時代を迎えた。したがって、農林省の農政においても方向転換しなければいけないのじゃないか。きのうのお話を聞きまして、私もけさ新聞を読みまして、価格補償制度あるいは自給率、そういうものにつきまして一段と前進をした考えを持たれたのじゃないか、そう思っておったわけでありますが、けさほどの質問を聞いておりますと、全然前と同じである。だから、「農産物需給の展望と生産目標の試案」、そういうものも出ていない、そういうことであれば、あの試案というのは、これは櫻内農林大臣が就任する前にできておったものでありまして、櫻内農政というものは一体何なのか。結局レールの上を走っているだけではないかと、そう言わざるを得ないような気もするのでありますが、そういう点はやはりどうなのかですね。やはりこういう事態に備えて、いままでの農林省の方向に対して、いままでと違うところはどうなのか、そのあたりをぼくはお聞きしたいと思うのですけれども。
#121
○国務大臣(櫻内義雄君) まず第一には「農産物需給の展望と生産目標の試案」でございまするが、これは御承知のように農政審議会に対しまして、長期目標を立てる土台としてひとつ見直してもらおうということをいたしたのであります。それというのは、昨年十月当初でありますると、その試案の中には、昨年以来の国際的な食糧の需給の逼迫あるいは天候の異常気象というようなものはあまり勘案されておらないんではないかと、そういうようなことも勘案をしながら、しかしせっかくの大事な試案でありまするから、これを見直していただき、もう一つ農産物の長期展望をしてもらおうというような、手直しをいたそうとしておるわけであります。
 それからこれはもう何べんも申し上げておるのですが、私が就任するまでには、農地法とかあるいは食管制度とか、足立農林大臣の時代に、みなそれぞれ検討をするための会を持たれまして、いろいろ検討されまして、その中間報告も行なわれておるという実情にあったわけであります。私は、そういうものについては、それぞれみな尊重をするけれども、だんだん事情も変わってきておるので、それはひとつ大事にしておいて、しかしこの際においてはまず農村において落ちついて生産にいそしんでもらう必要かあるのだ――いろいろ制度をいじるということになると、そのことからの、場合によると不必要な影響も出てくることがあるので、いまのままでひとつ大いにいそしんでもらう。そして全般的な情勢が落ちついてきたときに、せっかくの検討されておるもので、取り上げる必要があるものは、それは取り上げていこう。まあ一応ここでは、落ちついて、ものを判断する必要があるのだというようなことでまいりました。それで、その後に、国際的な食糧需給の関係がいろいろな面でわが国に対して影響が及んできておることは、もうすでに十分御承知のところであります。
 それで、それらのことに対処しながら、そこで今後の農業をどういうふうにもっていくかということになりますると、これはもう言うまでもないことでありまするが、でき得る限り国内で生産のできるものはしていく、そして、それに必要な生産基盤の整備や構造改善事業や、価格安定政策を大いにやっていく。そして他面、全然、国際関係を考えずにいくというのもいかがかと思うと、世界の各国でいろいろ問題が起きておるときに、日本だけは異常気象は将来にわたってないのだということでもなかろう。だから、その辺はやはり考慮に置きながらの、わが国の食糧生産の振興であるというようなことを申し上げておるわけでございまするので、御了承いただきたいと思います。
#122
○塩出啓典君 そうしますと、農地法、食管法等は、これは慎重に対処していく。そういうことで、いわゆる「需給の展望と生産目標の試案」につきましては、前々から農林大臣は農政審議会にかけてやはり閣議決定をして、新しいものをいま検討している。そういうことでございますが、それにつきまして、一つは、大体いつごろをめどにやっているのか、あまり二年も三年もかかったんじゃ意味がない。それと、もう一つは、当然そこには農林大臣の一つの方針というものがあると思うのですね。ただ白紙で、よきにはからえというわけじゃない。やはり国際情勢を踏まえて、たとえば自給率については八〇%という目標でありますが、これは前々から言うように、飼料等の海外依存というものを考えに入れないで計算すると、飼料の自給率はもっと低いわけです。この飼料の自給率等については、農林大臣は前々からこれはちょっと低過ぎるんじゃないかと。これはもうずっと下がっていくような傾向になっているわけですから、そういう点から考えて、今度できる、現在検討している生産目標の試案というのは、昨年発表になったものよりもさらに自給率を向上させる内容であると、そのように考えていいわけですか、その二点について簡単にひとつ。
#123
○国務大臣(櫻内義雄君) 第一には、本年度中には、結論を得てもらいたいと、こういうふうに希望をいたしております。
 また、この指標は、これもいつも申し上げておりますが、有力なる学識経験者や団体の代表の方によって相当検討されてのことである。五十七年に平均して七五%の自給率ということで、私は、これはこれで尊重していいと思っているんです。そこへいまお話も出ましたが、私としては、飼料の関係などはどうだろうかという志向は申し上げておって、これは専門的な検討の上で、これに対しても答えを出していただけるものと思っております。
#124
○塩出啓典君 だから結局、昨年の試案の自給率のままなのか、自給率というのはそのままにしておいて、それに至る目標を、具体的に推進していくのを、検討しているのか。やっぱりわれわれは、生産目標の試案における自給率というものが、特に飼料等につきましても、あるいはアズキにしても、小麦にしてもだんだん下がっているわけですね。これから十年後を目ざして、そういうことでははなはだよろしくないんじゃないか。もうちょっとやはり自給率を上げていくべきではないかと、そういう主張なんですけれども。大臣の話を聞いていると、全然上がるとも下がるとも何のことかはっきりわからないんですが、自給率は試案と同じなのか、もっと向上さしていく考えなのか、それはどうなんですか。出てみなきゃわからないものなんですか。
#125
○国務大臣(櫻内義雄君) これは当然新しい情勢を加えて検討していただくんでありまするから、個々のそれぞれの作物について当たるでありましょう。そうすると、そこにいままでどおりというふうに推定することは、それは一がいに言えないと思うんですね。また御意見のようなこういう国際食糧事情が逼迫しておるんであるから、自給率は一体見当としてはどうかと、これは私としてはもっと上昇することが好ましい。ことに国民の需要が増大していく面、たとえば畜産関係につきましては、これはもう一つ伸びるほうがベターだというふうに私としての意見はすでにしばしば申しておるわけです。
#126
○塩出啓典君 地域分担の計画が発表になって、だいぶたつわけですけれども、これは発表になっただけであまり生きていないように思うんです。これは、この内容そのものがはたしていいかどうか検討することも含めて、もっともっと推進していくべきじゃないかと思うんですけれども、この点農林省としては、どういう考えでございますか。進捗状況はどうなのか簡単にひとつ。
#127
○政府委員(三善信二君) 御承知のように四十五年につくりました地域分担、これに基づいて、これは全国を十四の農業地域に分けてつくったわけでございますが、これを一つの指標としまして大体現在二十七、八県、県で独自のものをつくっております。それからまた、現在十数県についてはこの作業を進めているという段階でございます。現実に私ども行政的にこれをたとえば生産調整の一つの目標数量等につきましては、地域分担の指標を加味して、四十五年、四十六年、四十七年、四十八年というふうに加味の程度を多くしており、また現在御承知のように農林省で進めております農業団地政策の場合にも、やはりこの適地適産という大きな目標において、地域指標の地域分担を尊重してそれをやっていくように行政的に指導いたしております。
 それから、今後の問題でございますけれども、実は先ほど大臣から御答弁していただきました生産目標の問題これは全国的な目標でございますから、この全国的な目標をひとつ地域におろして、それと従来からつくっている地域分担、こういうものを一つ一つ見直して、その場合に、単に役所が上からおろしただけということじゃなくて、地方においては、都道府県の農業団体、あるいは市町村の意見、そういうものも十分踏まえまして、県ごとの地域分担と申しますか、農業地図と申しますか、またできれば県内を数農業地区に分けたそういう一つの、これも地域分担を少しこまかくしていくといったような、そういう作業をするようにすでに農政局等に、あるいは県等にお願いしております。これもできるだけ早く、やはり来年の三月、――今年度中に、一応全国的に、全県的に、そういうことをやって適地適産の実を上げていきたい、こういうふうに考えております。
#128
○塩出啓典君 それでは最後に、米の生産調整において休耕奨励金は来年から廃止する。転作についての奨励金等については、たとえば大豆の自給率を高めるためにも、いままでと異なった処置を考えているのかどうか、それが一つ。
 二番目に、いわゆる大豆の価格決定につきましては、午前中の局長の答弁では、全くいままでと同じ答弁を繰り返して、そういう緊急事態、新しい方向への何ものもないわけでありますが、そういう価格決定について、いままでのような決定方式と異なった、たとえば生産費・所得補償方式を考慮して、大幅に引き上げるとか、そういうことは全然考えていないのかどうか、あるいは検討する余地があるのかどうか。
 それと三番目に、価格決定の時期についても、これは現在は作付後または収穫期の前に決定されておるわけでありますけれども、これは前々からこの委員会で問題になったように、作付前に値段をきめて、そしてやはり農家の皆さんに生産意欲を持たせるということは、これはもう当然の処置じゃないかと思うのですけれども、それをやらなければ、大豆の自給率を高めるといっても、単なる委員会だけの、口先だけの答弁に終わってしまうと思うのですけれども。そういう価格決定の時期を変更する用意があるのかどうか、この三点について。
#129
○政府委員(伊藤俊三君) 転作奨励を来年度はどうするのかということでございますが、私どもといたしましては、来年度は――御案内のとおり、休耕奨励金を出すことを本年度限りにいたしたいと思っておるわけでございまして、来年度はもっぱら転作を中心に生産調整を進めていく考え方でございます。そういった中で、ほんとうに転作を定着させるためには、どうしたらいいか、というようなことを目下部内で検討をいたしておるわけでございます。なるべく早急にいま結論は出したいと思っておりますけれども、いろいろむずかしい問題もあります。なお慎重に検討いたしたいと考えておるわけでございます。
 それからこれは大豆の価格のほうの問題でございますが、大豆価格につきましては、現在大豆なたね交付金暫定措置法という法律があるわけでございまして、パリティ指数、生産需要その他の経済事情をしんしゃくしまして、再生産を確保することを旨として基準価格を定めるということであります。私どもといたしましても、自給需要あるいは最近の生産の需要というようなことも勘案しまして、できる限り、大豆の基準価格の引き上げということには努力をしてまいりたいと考えております次第でございます。
 それから基準価格の決定をもっと前にしたらどうか、こういう御意見でございます。いろいろそういう御意見もありまして、早く示したほうがいいのではないかということもあるわけでございますが、一つには、こういった価格、パリティを使ったり何かしておるわけでありますが、これは直前になりませんと、出てこないことが一つございます。それから最近のような、物価が上昇している事態では、あとになればなるほど、パリティの価格が上がってくるわけでございます。あとできめたほうが農家にとっては有利であるというような点もございまして、私どもとしましては、収穫期の直前の期間に定めたほうがかえって高くなるんじゃないかというような感じもいたしまして、現在のところこの法律の規定に従って価格をきめるというような考え方でおるわけでございます。
#130
○塩出啓典君 ちょっともう一問だけ。
 結局、あなたの言っていることはいままでの方針を踏襲しておるだけですよね。だから、その結果大豆の自給率がずっと下がって四%のところを低迷しているわけです。それを一二%に上げていくためには、そういう価格決定の体系そのものを変えていかなきゃいかぬ。だから、いままでどおりなのか、全般のそういう緊急事態に備えてそういう制度も含めて検討をするのかどうか。いままでどおりか、一方抜本的に検討するのか、一か二か、それだけ答えてくださいよ。あまりよけいなことを言わんでもらいたい。
#131
○政府委員(伊藤俊三君) 大豆につきましては、その生産がずっと下降してまいりまして、最近若干何といいますか水平状況になっておるわけでございますが、私どもといたしましては先ほど来大臣からもお答えがありましたように、大豆の生産を伸ばしたいという考え方であります。その伸ばす中で、一体大豆の生産対策をどうしたらいいかというようなことを、いま転作の問題も含めましていろいろ検討しておる最中であります。私どもとしましては、従来の施策を拡充すること、さらにあるいは新たな施策を盛り込むことというようなことを全体含めましていま検討しておる最中であります。
#132
○村田秀三君 どうも、初め相当時間をとって、ひとっこまかい点にまでいろいろと触れてみたいと思ったんでありますが、どうも時間がないようであります。要点をかいつまんで――いままで足鹿委員あるいは塩出委員か質問いたしておりますから、できるだけ重複を避けて質問いたしますので、簡略に要領よくひとつ御答弁いただきたいと思います。
 そこで、どうしてもやはり果樹共済を試験実施をいたしまして、その実態なりあるいは評価なりこういうものが参考にならねばなるまい、こういう実は私自身は考えておるわけでございまして、そういう意味から実は実績等についても詳細に御報告をいただきたいと思いました。しかし部分的には資料出てますし、この数字を見ただけではわかりませんけれども、それは省略をいたしまして、ずばり要点に入りたいと思います。
 そこで、まず四十八年加入見込み――果樹共済の四十八年度加入見込みが出されておりますが、これは全果樹農家に対する加入率といいますか、これはどれぐらいになるんでありましょうか、それをまずひとつお答えいただきたいと思います。
#133
○政府委員(内村良英君) 四十八年度から果樹共済は本格実施に入るわけでございますが、すでにブドウは五月から引き受けが始まっておりますし、それからリンゴ、ナシも六月から始まったわけでございまして、わが国の果樹の非常に大きなウエートを占めております温州ミカン、夏カン、桃等は八月から引き受けが始まるわけでございます。したがいまして、現在のところどれぐらいの引き受けの面積になるかということはかたまっていないわけでございまして、一生懸命引き受けの加入の促進をやっておるわけでございます。
 そこで計画がそれじゃどうなっているかということでございますが、それにつきましては資料を差し上げてあるわけでございまして、引き受けました面積が十万三千ヘクタールを予定しております。これは総共済金額が六百七十億、約八百三十組合についてぐらいがやるのではないか、それは大体果樹面積十万三千ヘクタールというのは果樹面積の四割でございます。
 それから次に樹体でございますが、樹体共済については二万四千ヘクタール程度のものが入るのではないかというふうに私どものほうは見ておりまして、総共済金額が四百六十億、組合数としては二百三十組合ぐらいになるのではないかと思っておりますけれども、なお現在加入促進については運動を展開中でございます。
#134
○村田秀三君 ただいま計画ではありますけれども、加入率をお伺いいたしまして実は意外に思うわけです。非常に少ないんじゃないかという感じが率直にいたします。そこで、私も現場である程度の聞き込みをしてまいりましたが、どうも同じ部落で加入をしてないところと、加入をしておるところがあります。そして共同防除等を、これやるわけでありますけれども、加入をしない農家等については、防除に参加しないとか、そういうことがあって被害が出る。これが付近にも影響を与える。こういうような事例等もあるわけで、むしろこれは当然加入という方向で――これは私はそうせよと言うのではありません。つまり共済制度それ自体は共同の精神――よく言われるところの、一人は万人のために、万人は一人のためにという思想でなければならないわけでありますから、その被害を、全体の関係産業の農家が分担し合おうじゃないかという思想に立つならば、これは全農家が参加するということによって初めて、その意義というものがあるのではないか、こう思うのですね。そういうことでありまして、私が別にここで当然加入を積極的に推進をするという意味じゃございませんけれども、そういう問題についてどう考えるかという点についてお答えをいただきたい。
#135
○政府委員(内村良英君) 現在御承知のとおり、農作物共済につきましては、強制加入をやっているわけでございます。それはやはり戦後の食糧事情が非常にきびしく、国内で食糧増産をしなきやならんというあのきびしい時代に、生産を進める裏づけとしての災害補償制度ということで、米麦についてはしかも食管制度もとられておるというようなこともございまして、強制加入になっているわけでございます。そこでこういった共済制度の運用につきましては、やはり農家の自主的意思に基づいてやるのが望ましいということは当然でございます。しかしながら、一方、共済制度ということでございますから、なるべくたくさん入って、みんなで助け合ったほうがまたいいということもございます。それで当然加入制度というような制度もあるわけでございますけれどほも、果樹共済の場合には、やはり農家が相当大きないわゆる商業的な生産をやっておる農家も多いわけでございまして、私どもといたしましては、加入促進を大いにやりながら、やはり任意加入を前提として進めるべきではないかというふうに考えているわけでございます。しかし、いずれにいたしましても、共済事業としては、たくさんの農家が加入し、それによって助け合いの規模が大きくなるということは当然望ましいことでございます。
#136
○村田秀三君 どうも明確に、すぱっと割り切ったお答えではなさそうでありますが、それはそれでいいでございましょう。しかし、いずれにいたしましても、一つの思想方向としては、これはだれしも異議ないわけでありますから、少なくとも全体が賛成をして、喜んで加入できるような、やはり保険設計というものが望まれるであろう、こう思うわけです。そういう意味で、つまり今度の畑作共済も同じことが言えるんじゃないかと思うわけでございますが、どうも先ほど足鹿委員も言っておりましたが、基礎数字といいますか、そういうものが、よくわれわれの手元にないわけでございまして、その掛け金が高いとか安いとかいう判断は実はできません、率直に言いまして。しかしながら、実際に行なわれておりますものを見ます限り、やはりどうも被共済はそれは六割であるとか、あるいは七割というのであるけれども、事実その一〇〇のものが正確に把握されて、つまり六〇なら六〇ということになっておるのかとするならば、どうもやはりそうではなさそうに見受けられるわけですね。もとよりこれは農家からするならば、とにかく掛け金は安くしようということでは、自分の収量が一〇〇のものを八〇くらいに申告をするということがあるかもしれませんが、しかし実際はもらうときには多くもらいたいという、そういう考えになるわけですね。そうすると、これはあくまでも正確を期さねばならないというのが一つ。
 それから隣の部落と、隣の組合とばらつきがあっても困るということになろうと思うんですね。そういう意味では、どのようにして正確にそれを把握しようとしておるのかという質問が一点であります。
 それからまた、そのためにはまさか農林省の保険課の方が一々出向くわけにはいきませんから、現場で、その衝に当たる人々の認識、それを統一する必要があろうと思うんですね。したがって、今日までも、その共済組合の職員等に対する研究の機会などもあるやに聞いてはおりますが、しかし、今度またその共済組合の職員だけがよく知っておってもこれは困るわけですね。共済組合の人が各現場の関係者を集めて、そしていろいろやるにはやっておるようでありますけれども、それがはたして徹底しておるかどうかという疑いもなしとしません。したがって、この部分は相当徹底的にやはりやらなけりゃならないと思うのでありますけれども、つまり現場の畑を歩いて個別に農家に当たって評価をする。そういう人々に対する、つまり認識の統一をはかる機会、あるいはその助成等についてどう考えておるか、いままでやっていた部分もあればそれも含めてお答えをいただきたいと思います。
#137
○政府委員(内村良英君) 農業災害補償制度の運用上、損害評価が公平でなきゃならぬということは、先生からただいま御指摘のあったとおりでございます。すなわち損害評価が、あるところは非常に甘くて、あるところは非常にきついということになりますと公平を欠きますし、制度自体が崩壊することになるということで、この問題は戦後、農業災害補償制度ができましてから、絶えずわれわれは、損害評価の公正化ということには非常な努力を払ってきたわけでございます。まず末端で評価に当たりますのは損害評価委員でございます。これは農家の代表の方あるいは共済組合の理事等も入りまして、まず損害評価をやる。その損害評価をずっとやりますにつきまして、目ならしといいますか、やはり公平をはかるために、しかるべく均衡をはかるような目ならし措置をまずやる。そこで評価をいたしまして、それが出てきた――ずっと下から上がってくるわけでございますが、それを保険の段階、再保険の段階で審査をする。その政府段階の審査につきましては、客観的な資料でやる必要がございますので、農林省の統計情報部の統計資料等に基づいて審査を行なっているわけでございます。これはもう二十年以上の蓄積があるわけでございますから、私どもの感じでは、かなり公平な審査ができるところまで制度は整ってきているというふうに考えております。
 次に、それでは損害評価を、現場にあたっている評価委員に対して、どういうようなことをやっておるかということでございますが、これについては極力、時間があれば目ならしをするというようなことで、ある程度の講習措置等もやっております。それから非常にわずかでございますが、手当等も出してこれをやっているという状況でございます。
#138
○村田秀三君 そのわずかな助成ではこれだめなんでありまして、わずかな助成では、これは徹底した認識の統一はできないわけでありますから、そういう点は、やはり今後これは相当に考えていただく必要があろうと、こう思います。
 それからこの自分の県のことを言って恐縮でありますか、――もっとも、これ自分の県はかりじゃございません。これは果樹共済をつくる際にも、つまり被害常襲地帯とその他の関係の中で多少論議をした記憶もあるわけでありますが、とにかく福島県の場合など見ますると、それは政府に再保険をしておりまして、まあ別に将来ともに腹が痛まないんだというような、そういう安易さもあるかもしれませんが、しかし、これどうするんだろうと実は思いますね。
 そこで、いろいろとお伺いしたいんでありますけれども、一点だけひとつ考え方を聞きたいと思うんですが、まあ果樹共済をやります際にも、私しろうとでありましたけれども、多少意見を述べまして、少なくとも、被害常襲地帯であるということはわかりながらも、その中で生産をする必要がある。またそこで生産をし、生活をしておる人がおるということであって、その生活条件を、九州のほうも、北海道のほうも、被害を受けながら、同じ程度の所得を補償するという意味において、この共済制度というものが存在するはずである。であるから、そういう計算をすれば、もっと掛け金は安くなって、そうして、つまり加入をする人も多くなるであろうと、こういう論議をした記憶があるんですね。ところが、そういうことになりますると、それはあまり被害のないところにおいてはあまり賛成がない。こういうことで、バランスをとりながらいろいろ考えられたのが、県単位とか、あるいは県の中におけるあるいは単位共済組合の範囲であるとか、こういう中においてつまり設計されるような仕組みになったと思うんですね。
 そこで考えるのは、この考え方をそのまま踏襲をいたしますると、これは結局は、つまり大きな目的とは逸脱をいたしまして、結局は自分自身、あるいは五、六人が無尽をするなどということと変わりなくなってしまうわけですね。そうではなく、むしろそれを拡大する方向にいかねばならないと私は思うんです、考え方としてはですね。そういう立場でものを考えてみますと、最近、むしろ、おれのところばかり割りを食うのじゃないか、というような意見、こう被害ばかり出て、掛け金を負担する。よその分まで負担しては、どうも損をするというような意見等もありまして、その範囲を極力狭めようという意見が出てきておるということでありますね。これではならないと思うんでありますが、ひとつ、皆さん方のほうの指導方針としては、どうなさるつもりかということと、これは最低やはり県単位くらいで押えるというのが私はいいんじゃないかとこう思っています。御意見を伺いたいと、こう思います。
 それと同時に、どうも同じ県単位でありましても、まさに被害常襲地帯と同じ共済制度ができながらも、非常襲地帯の方と、それからまた常襲地帯の農家の掛け金というものは、これは相当に差が出てくることになるわけですね。それでは最初私が申し上げましたところの、つまり一人は万人のために、万人は一人のためにという思想とは、これは大きく乖離することになるわけでありますが。まあそう言っても、実情はこうだということであるならば、その被害常襲地帯に対する特別な、つまり政府としての助成なり、対策というものがあってしかるべきであろうと、こう思うんでありますが、その点についてはどうでありますか。
 二点にしぼってその問題お伺いします。
#139
○政府委員(内村良英君) ただいまの問題は、これは保険制度、共済制度の非常に大きな問題でございます。保険ということでいきますと、なるべく料率が個別化されまして、保険としての収支が合ったほうがいいという考え方になるわけでございます。それから、共済、これは広く言って助け合いでございますがから、極端な場合は全国一本の料率で、安い人は、あまり被害がなくてもたくさん払いなさい、しかし被害がある人は、平均の掛け金率でたくさんもらえると、これが助け合いだと、こういう考え方もあるわけでございます。その辺のところをうまく調整をとっておるのが現在の制度でございまして、まず県で被害率をきめまして、それに安全割り増しを加えて、さらに県内の被害に応じて――福島県でございましたら果樹の場合四つぐらいの地域にこう分けて、被害に応じて分けていくということで、その辺の妥協といいますか、調整はうまくかなりとっていることになっておるわけでございます。
 そこで、それでは掛け金負担がどうなるのか、掛け金の負担が被害の高いところは高くなるじゃないかということでございますが、確かに被害の多いところは掛け金が高くなるということになっております。しかしながら果樹について申しますと、二分の一を国が補助しているわけでございますから、被害の高いところの国庫負担はやはり高いと、被害の低いところの国庫負担は絶対額としては低いということになっておりまして、まあ私どもといたしましては、非常にうまくその辺の調整がとれているのが現在の制度ではないかというふうに考えておるわけでございます。
#140
○村田秀三君 議論したいと思いますけれども、またいずれ機会を見ることにしまして、そういう考え方があくまでも踏襲されるように配慮しなければならぬということについてのみ今回は要望しておきます。
 次に、これは先ほども足鹿委員が触れたところでありますが、この畑作共済はただ単に要望が強いから行なうという、そればかりではなかろうと思うんですね。畑作は振興しなくてはならないという事態に逢着している、この関係というものをやはり重視をしなくてはなるまいと思うんですよ。そこで畑作と言われるところの作目について、すべて生産費調査をするとか、あるいは収益調査をするとかいうこと、これは私はきょうそれをやってみたいと思ったのでありますけれども、省略をいたしまして、大豆にのみしぼります。
 これは足鹿委員とほぼ同じ意見になるわけでありますが、ただ、ここで申し上げたいことは、これはまた新聞はかってに書いておるとこう言えば別でありますけれども、きのうの新聞を見ますと、「大豆・麦生産に補助金も」と、こういう言い方がされております。そしてまた、きょうの新聞には「構造改善政策ばかりでなくて生産者価格を支持、保証する価格政策にも力を入れることとし、大豆についてはこの秋に生産費を上回る標準価格をきめる。」こういうことであります。でありますから、これを保険にそのまま移行するということであれば、政府がきめる大豆の基準価格が適用されるとこう思うんですよ。ここでまあいろいろ問題あります。生産者価格を支持補償するというのでありますが、これが生産費だけを補償するものであるか、あるいはまた所得も補償するものであるかという論議は残るわけでありますが、きょうはそれはやりません。やりませんが、つまりこの「生産奨励補助金の制度を新設し、それによって新しい作物への転換への誘導をはかる」という、こういう新聞報道であります。それは具体的にはどのようになさろうとしておられるのかですね、これはまあ園芸局長。もちろんこれは農林大臣にお答えをいただきたいところでありますけれども、まあ局長からとりあえずお伺いをしておきたいと思います。
#141
○政府委員(伊藤俊三君) 先ほど来お答え申し上げておるわけでありますけれども、国産大豆の生産がだんだん減ってまいりまして、最近ようやくまあ下がりおさまったといいますか、大体こう水平状態になってまいっておるわけであります。で、こういったような状況になってまいりましたいろいろな原因も考えてみなければ、ほんとうの生産振興はできないと私どもは考えておるわけでございます。で、大豆の生産はやはりまあ畑地で従来当然行なわれておったわけでありますが、北海道を除きましては、きわめて生産規模が零細でございます。その零細な生産規模でかなりのものが自給用であった。またはさらに畦畔大豆というようなものがかなりあったわけでございますけれども、そういったものがだんだん減ってまいりまして、農家も自分の家でいわゆるてまえみそをつくらなくなって、買うというようなこともございます。そういったようなことがありまして、逐次減ってまいった。反当たりの収入という面から考えますとほかの作物に比べて低い。まあちょこちょことつくっておったんではなかなか手はかかるが……。
#142
○村田秀三君 いやどういう補助をするかということですよ。背景はいいです。
#143
○政府委員(伊藤俊三君) あまり収入は上がらないというようなことでございます。そういった中でやはりこれ大豆の生産を伸ばしていきますためにはやはり団地をつくっていかなければだめだというようなことを私どもは考えております。そしてそれにある程度の機械を入れていく、いわゆる生産性の高い大豆というものをつくっていくということが一番重要ではないかというようなことで、従来からもそういうことの努力をしてまいっております。それからまた水田が、米の出産調整というようなことで大豆への転作ということを従来からも努力をしていますが、これも小さな規模でやっていったんではなかなかいけないんで、やはりこれを団地化するというようなことの努力をし、さらにまたそれの基盤整備もやるというようなことでいろいろな努力もしてまいってきておるわけでございます。また価格についてもいろいろな努力もしておるわけでございますが、やはりなかなか思うようにはならないというような点もございますし、さらに昨年秋に発表されました長期の目標というようなことを考えて、やはり大豆の生産をふやしえいくというようなことにはどうやったらいいのかということであります。こういう問題は、なかなかむずかしいことではありますけれども、積極的に大豆を伸ばすというような角度から考えて、いままでの施策というものの効果、あるいはこれからそれをどういうように拡充していったらいいかというようなこと、またどういう地域でどういうような経営形態のものを伸ばしていくかというようなこと、いろんなことを考えて私ども大豆の生産振興策というようなものを打ち出してみたいというようなことを考えて、目下それを鋭意検討をいたしておるというような段階であるわけでございます。
#144
○村田秀三君 どうも、私は前置きして肝心なところの質問を、果樹共済の審議に関連してしぼって聞いているわけですよ。だから構造改善ということもあるけれども、それ以外に生産奨励金を出すという、その生産奨励金はどうするんだということを聞いているわけですよ。
  〔委員長退席、理事初村瀧一郎君着席〕
 だからそれはまあ大豆の団地をつくるなどという話もありますが、どうやってつくるのか知りませんけれども、そういう問題の助成は助成としてこれは別です。しかし、農家の生産意欲を起こさせるということは、畑を新しく広げたからそれで生産意欲が出たということにならないんですよね。大豆をつくって少なくとももうかると感ずるからこそ、ではひとつ省の指導に基づいて畑を広げようということになるわけですから。畑を広げたからおまえ大豆をつくれなどというような農政はありませんよ、これは。だから私は時間がないからしぼって生産奨励金はどうするんですかと、こう聞いているわけです。そこの点だけを答えてもらえばいいんです。
#145
○政府委員(伊藤俊三君) 具体的にどういう生産奨励のための予算を計上するかということとして、私どもはいま検討をいたしておる次第でございます。
#146
○村田秀三君 まあ、大豆については先だってからいろいろ聞いておりますが、そういうあいまいなことではこれはもう秋に間に合いませんよ、これね。こちらから言いましょう。少なくとも結局、農家から要求をされている、まあ中央会等からも意見が出ておりますのは、つまり十アールに対して幾ら幾ら補助金を出せと、こういう端的な意見が出ているはずですよ。だから幾ら出しますかなどというようなことはいま答えられませんか。農林大臣、どうでしょうか。出すことは出すが、額はきまってないということであれば別ですよ。そこをひとつはっきりしてください。
#147
○国務大臣(櫻内義雄君) 先般来大豆の増産についてどういうことをやるかということで、いろんな角度から何かやらなきゃならぬということを言って、いわば率直にいうと模索しておるんですね。しかし最近におきましては、自由民主党のほうでも何か助成策をしなきゃならないと。この間も衆議院で御質問を受けましたが、補助金を出すというような新聞記事が出る、そうすると、私に対してさあどうすると、そこのところは伊藤局長が答えておるように、農林省としてこうきまりましたというものは、ないんです。しかし、ないけれども、ちょうどいいぐあいに、諸情勢が非常に差し迫っておる、だれもが見ても大豆の自給率を高めなければいけないし、食品用の大豆はぜひ十分確保したい。こういうことでありますので、それらのことを頭に置いて、いまお尋ねのような生産奨励金になるのか、あるいは十アール当たりにこういうような補助金を出すか、それらをちょうど予算折衝の時間が迫りますから、詰めたいと、こういうふうに申し上げておる次第でございます。
#148
○村田秀三君 そこで、私は出るものと理解をするわけです。またきょうの論議は仮定して出るものとして論議をするわけでありますが、十アール当たり、かりに一万円出ると仮定をいたします。その場合には、これは大豆の価格と見ることができるかどうか。結局、保険の金額あるいは掛け金、これを定めるところの基礎数値としてそれが関連をしてくるわけでありますから、それをどう見るかということです。
#149
○政府委員(内村良英君) そういった生産奨励金が出た場合に、それを共済金額の算定の基礎となる基準価格に入れるかどうかという御質問かと思います。私どものほうといたしましては、共済制度というものは、災害による損失を補てんして、農業経営の安定をはかろうとするものでございまして、従来も農作物共済の場合に、米価の場合、米につきまして基準価格だけを見まして――過去において、米についてはいろいろ奨励金が出た歴史もございますけれども、共済制度はやはり基準の米価を基礎にして共済金額をきめたということの歴史もございますので、私どもは、共済金額は行政価格というもの――奨励金の性質がどうであるかということも、これまた奨励金を出す場合にいろいろ問題の出てくるところでございますが、私どものほうといたしましては、行政価格を基礎に共済金額をきめたい、こういうふうに考えております。
#150
○村田秀三君 どういう出し方をするか、いまきまっておらないからあれでありますけれども、一俵幾らというような出し方。これは米でもって特別に積み上げ金出した場合には、一俵幾らということもあります。それを含めないと、きわめて不合理だと私は思うんですね。これは、いまここで論議をいたしますと長くなりますから、ひとつそれはそれでとどめておきますが、いやしくも出ましたものを、被害金額から控除するなどというようなことのないようにだけは注意しなくちゃならないと思うんですね。意味がちょっとのみ込めませんか。――そうですか。まあ、いいです、それは後日またやります。
 それから、先ほど足鹿委員もこれは論議されたところでありますが、被共済農家資格、これは大豆なら大豆を一ヘクタールつくっておらなければならない、こういうことになります。そうしますと、五品目で二ヘクタールになった――二ヘクタールということは、うち一つが一ヘクタールあったということもございますね。また、わかりやすく言いますならば、五品目で一・七ヘクタールになった、一ヘクタール単一のものはないという場合もある。こういうのを、どうして含めることはできないわけですか。同時にまた、これは試験段階で北海道だけが対象でありますが、大豆をまさか北海道だけで自給率八〇%にしようとは思っていないと思うのですね。これは転作奨励の中に大豆も入る場合もありましょうし、それからまた畑作地帯で大豆を生産してもらうという、そういうことにもなるかもしれない。まあ内地で一ヘクタールなどというような話にはとてもなりそうにもないわけでありますから、内地の場合そういうことをやりましたら対象農家はなくなってしまうわけですね。そういう点についてどうお考えですか。
#151
○政府委員(内村良英君) 先ほども御答弁申し上げましたように、北海道の畑作、一応輪作形態をとっておるような畑作農家というような場合を考えた場合に、やはり最低の規模が五ヘクタールくらいになるのではないか。そこで、五品目でございますから、五ヘクタールを五で割って一ヘクタール、少なくともいずれかの品目について一ヘクタール以上なければ加入できない、こういうことにしているわけでございます。事実、北海道の畑作地帯の実態を見ますと、相当規模の大きな農家が多いわけでございます。
 次に、内地の大豆を対象にしないかということでございます。で、私どもの調査によりましても、現に東北、長野、新潟等におきましては、一農家十アール以上の大豆がつくられているところもございます。そこでそういったものをどうするかでございますが、現在のところ、先ほども御答弁申し上げましたけれども、いろいろアンケート調査等をしてみますと、あまり共済需要がないということがございます。それから、共済制度でございますから、やはり掛け金率ができないと、制度が仕組めないわけでございます。それで現在内地の豆類につきましても、被害率の調査をやっております。そこでそういうものがまとまってまいりましてから、これを実験の中に入れるかどうか、あるいは本格実施の際にそれを取り入れるかどうかということを検討してみたいというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、わが国の畑作農家の、畑作農業の発展をはかるために、今後大いに畑作振興をやらなければいかぬと思っておりますけれども、その場合に、共済と内地のものについてもやるべきであるというような政策決定があれば、それは技術的な準備が整い次第始めるべき性質のものだというふうに考えております。
#152
○村田秀三君 まあ私は、これは試験実施と、こういうことでありますから、比較的気やすくものを言っているわけでありますけれども、これはやはり内地にもいずれは適用しなくてはならない制度だろうと思うのです。また、そうしてもらわなくてはいたしかたがない、こういうことであります。その場合に、いまおっしゃられましたように、五ヘクタール単位の話をされたのでは、これは内地には適用しないわけでありますから――大豆が五十アール、あるいはアズキが五十アール、それであっても共済の対象になるようにし向けなければ、これは内地で制度をひとつ適用しましょうなどといっても、これは資格ある農家はありませんよ、率直にいって。そういう点で結局、本格実施の際には十二分に検討を――検討じゃない、そうしなくてはならぬと、こう実は申し上げたいのです。
 それから、これまた足鹿委員の触れられた問題に関連をするわけでありますが、施設園芸の共済の被体ですね、やはりどうも、私も幾ら考えてみてもこれはわからないのです。火災共済なら話がわかるのですね――家屋共済ですか、はっきり言って。ところが、やはり生産というものとのかかわりの中で、これは考えなくてはならないわけでありますから、たとえば、園芸施設をつくりました、そうしてその中で、メロンをつくるわけでありますけれども、そこに苗を植えたばかりであった、ハウスが飛んだ。それでも、ただの苗に二五%これ保険金払うことになるわけでありますね、率直にいって。あるいはまた相当に収穫をいたしまして、つるの、天井のほうにたった一つ成っているという程度の場合ですね、これまたハウスが飛んでしまったという場合に二五%払う、こういうことになる。それから具体的な問題として考えてみますと、ハウスはそのままであるけれども、台風のときに、石粒か何かが飛んできて、ガラス一枚こわれた。たったガラス一枚のために、中の温度が急に下がって、そうしてメロンが全部だめになった、その場合には、これは共済金は出ないんですね。そのメロンはまさにいま成熟期であって、あと二、三日たったならば、出荷をして、ごっぽり金が入ってくる。そういう状態でも、それを見ることができないというような、この制度というものがいいかどうかということを現実の問題として考えてみると、どうも、なるほど確かにとり方はむずかしいけれども、このままでよいということには私はならないと思う。どうお考えですか。
#153
○政府委員(内村良英君) その点につきましては、私どもも非常に検討し、かつ苦しんだところでございます。確かに先生の言われますように、外側の、付帯的に内容を扱うということは矛盾がございます。先ほども一つの矛盾例を申し上げましたけれども、ただいま先生から御指摘のございましたように、矛盾もございます。しかし、内容物をやることにつきましては、露地野菜を共済に乗せると同じような非常にむずかしい問題があるわけでございます。そこで、今回の実験の場合には、ただいま申し上げたように、付帯物の〇・二五、ただいま先生から御指摘がございましたりっぱなガラス室の温室があると、そこへ石が一つ飛び込んで温度が下がって、メロンが全滅したというおことばがございましたが、全滅した場合には払うわけでございます。したがいまして、あと二日でそれがもう出荷できると、がっぽり金が入ってくる。それが全滅した場合には〇・二五は補償します。ただし、それがガラス室でございますから、かなり高価なものだと思います。高価なものの〇・二五でございますから、相当な金が入ることになります。その場合に、ビニールハウスで非常に外側が安いと、しかし、中側が非常に高いものがあるという場合には、外側の〇・二五でございますから、必ずしも金がたくさん入ってこないという問題がございます。そういうような矛盾はございますけれども、私どもは、何とかして内容を取り入れたいということで、苦心惨たんいたしまして、〇・二五というところまで考え出したわけでございまして、その辺の事情をひとつ御了解いただきたいと思うんでございます。
#154
○村田秀三君 ただいまのお答えによれば――この施設が、ガラス一枚こわれた場合の例を申し上げまして、これにお答えいただきましたね。そうすると、ガラス一枚というのはそれはまさか、どういうガラスを使っておりますか。施設全体からすれば、微々たるものですよね。そうすると、その施設の部分については、つまり一つの部分については、これは支払いをしないけれども、中の〇・二五については全額対象にする、こういう意味ですか。施設と共同運命体というそういう考え方ではないんですか。むしろ、つまりガラス一枚で中の生産物に相当な被害があったとするならば、そのときに出すとするならば、これは単に〇・二五などという機械的なきめ方をしないで、それは明らかにやはりめんどうであっても、ある程度品目別、区分別に設計しないと、きわめて不合理であろうと私は思うんですが、どうですか。
#155
○政府委員(内村良英君) 外側の被害が軽微でございましても、中が全滅した場合には〇・二五払うわけでございます。それから内容についてそれぞれの共済制度がとれれば、そんないいことはございません。しかしながら、非常に千差万別でございます。しかも温室なり、ビニールハウスでございますから、発芽期もそれぞれ違うとか、およそ農作物共済としてはとても技術的にできない、非常にむずかしい問題がたくさんあるわけでございます。そこで、今般一応現在御提案申し上げておるような制度を考えたわけでございますけれども、その実効を通じながらなお改善をはかっていく。その辺のところでスタートしてみて、どの辺までやれるかということを検討したいというふうに考えておるわけでございます。
#156
○塚田大願君 きょうは大臣がだいぶ忙しそうですから、私も協力をいたします。なるべく大臣の質問は先に済ますようにしていきたいと思います。
 今度の法案はとにかく長い間、農民の皆さんが要求されておった共済制度でございますから、一面においては、非常に喜ばしいことだと思うのです。しかし、その反面、やはりこの政府のやることが非常におそいと、一体この先何年延ばされるのだという感じも一面にはあることは事実です。たとえばこの北海道の畑作の問題でも、昨年でございましたか、足立前農相が北海道に行きまして、稲作転換を定着させるためには、災害補償制度を早期に実現する必要があると非常に強調されておりました。ここの委員会でも足立農相は盛んに共済制度のことを言われたのでありますけれども、考えてみますと、昭和四十九年から五年間の試験実施ということになりますと、本格的に実施されるのは五十三年ということになるわけです。ところが、政府の稲作転換の計画はすでに昭和四十五年から始っておりまして、しかも転作奨励金が出る計画年度というものは五十年ということになっておりますな。そうしますと、この水田を転換する段階では、共済制度はまだできていない、つまり五十三年ということになりますから、この共済制度の実施される本格的な実施というものは。ですから、ところが片一方転作奨励金は五十年で打ち切ると、こういうことになりますと、どうもそこの矛盾が一つ出てくると思うのです。早期実現と言っておられましたけれども、結局はこれから試験実施を五年間やるというのですから、結局は五年間たな上げされるということにもなるわけです。もちろん試験実施も、実施に違いないかもしれませんけれども。そういう点では非常におそ過ぎるということを一つ感ずるのですけれども、この点大臣はどういうふうにお考えになりますか。
  〔理事初村瀧一郎君退席、理事園田清充君着  席〕
#157
○国務大臣(櫻内義雄君) これは試験実施をやりまして、その状況に伴って早くやれればやりたいということをしばしば申し上げておるわけであります。われわれは誠意をもってやります。足立農林大臣がおそらく昨年のいまごろか、その後でございましょう。そうして私がバトンタッチを受けて早速に国会に提案をしておる――二月、三月にこれを出しておるのですから。そうおそいテンポではなかった。このあと、できるだけ試験の実情に応じて、なるべく早くやる。そうして、お話のとおりに、生産調整を一応のめどとしている五十年が終わる、その後に間に合うかどうか。――ちょっと三年ぐらいとしてみると、少しズレがあるようでございまするが、何とか御期待に沿いたい。こう考える次第であります。
#158
○塚田大願君 大臣としては積極的にそういう点ではやっていきたいというお考えで、それはけっこうなことでありますが、ただ、今度のこの共済制度の問題を見ましても、かなり政府は早くからいろいろのことを、試験をやって、調査をやっていらっしゃったわけですね。ですから、私はもうちょっとやろうと思えばできたことだったのではないかということをいまさらながら感ずるわけです。じゃあ、なぜそれができなかったのかという点では、私はやはり従来の農政というものが、畑作の位置づけというものを非常に軽く見ていたのではないかというふうに感ずるわけです。というのは、たとえば酪農や果樹については、いわゆる選択的拡大ということで、相当共済制度の面でもバックアップが行なわれてきた。しかし畑作物については、いわゆる従来言われましたように、国際分業論でありますか、先ほどからも出ておりますけれども、小麦とか大豆などは、いわゆる安楽死するんだというふうなことを、まあ口ではそういうことをはっきり言わないにしても、暗にそういったことが国際分業論の中にひそんでいたと思うのですね。そういう関係から畑作には、あまり力が入ってなかったと私はまあ考えるのです。これは勘ぐりかもしれませんが、客観的に見まして、どうもそういうことにならざるを得ないのじゃないかというふうに感ずるのですが。そういう意味での農政上の反省と申しますか、そういう点は大臣どんなふうにお考えでございますか。
#159
○国務大臣(櫻内義雄君) 私はその点では十分反省をするものであります。表作、裏作と、こういうことで土地が非常に効率的に使われる、あるいは畑作による輪作方式をとって地力を維持するというような面から考えてまいりまするときに、小麦はもとよりでございますが、大豆その他におきましても、いまの諸情勢に応じた創意くふうをこらし、畑作の振興を大いにしなきゃならないということを、しんから考えておる一人でございます。
#160
○塚田大願君 先ほど足鹿委員からもお話が出ましたが、昨日の記者クラブにおける大臣の講演というものは、これはまあ、なかなか前向きのものだったというふうに私ども感じているわけなんです。そこでいまもおっしゃったが、大豆の畑作の生産振興の問題であります。自給率を高めるということを大臣も盛んに言っていらっしゃるのですが、この大豆の生産振興の問題であります。実は大臣がこうやってここでもそうおっしゃるし、この記者クラブでもこういうふうにおっしゃっておるのですが、実はこの間衆議院の農林水産委員会で田中総理が出席をされまして、大臣ももちろん一緒に出ておられたと思うのですが、この国内自給率を高めるという問題で、わが党の諌山議員が質問いたしましたら、総理は大体こういうふうに答えられておる。これはまあ朝日新聞でございますけれども。国際的に見て生産性の低い大豆などの自給率を大きく引き上げるには困難がある、多額の税金を使うことを国民が理解してくれるかどうか問題だ。まあこういうふうな趣旨のことを総理は発言をされておるわけでありますが、何かせっかく農林大臣も自給率を高める、振興政策をやるんだと言っていらっしゃるときに、総理大臣がこういうふうにおっしゃるというのは、どうもそういう努力に水をかけるような感じをもってこの発言を聞いたわけでありますけれども、この点では大臣どんなふうにお考えでございますか。
#161
○国務大臣(櫻内義雄君) これはおそらく大量に必要とする大豆かす、また、その大豆かすのもとになる食用油の搾油とその原料の食用油大豆と、この一連の考え方をそこにお述べになっておるのではないかと思うのであります。私も国内産大豆の自給率を高めるという問題については、五十七年が一二%の目標になっておりますが、これは主として食品用の大豆を考えたい。少なくとも国民の食生活に重大な関係のあるみそ、しょうゆ、とうふなどに関連する食品用大豆についての自給率を高める。だから、一二%とはいうけれども、食品用の大豆で考えていくと、ほぼ八〇%近いものにしたいのだと。で、この食用油の関係、大豆かすの関係から申しますと、それは総理の言われるように、何といっても生産性に大きな格差がある。もしできればそういうものは生産性の高いところから得るほうがより好ましい。またこの天候異変にしても、もう地球全般がそういう異変に見舞われるという事態になれば、これは容易ならざることでございまするが、おそらくはそういうことがないということであれば、多角的に輸入をするとか、開発輸入の方式をとるとか、その他の方法もございまするから、まあそういうことを頭に置いての総理のお答えではなかったか。で、私は総理の前で、いま言う食品用の大豆についてはこういうふうにしたいということを、目の前でも答えておるのでございまして、その辺は私は決して総理と私の間にそごはないと思っておるわけであります。
#162
○塚田大願君 まあいまのような大臣の御答弁なら一応安心して聞けるわけでありますけれども、ただ私どもがそういう勘ぐりでありますか、不安を持つのは、やはりこの間までとにかく大豆は輸入でまかなっていくという考え方があった。ところがあのニクソンの発表で、すわ一大事ということになった。ところがやっぱりその時点でもなおかつ農林省は、まあニクソンがああいうことを言ったって、現実にはそんなに輸出を規制するというようなことはないだろうという楽観論をお述べになった。そこで私どもは、それは少し楽観過ぎはしないかと言っているうちに、はたせるかな五〇%の規制ということになった。ところが今度新聞発表を見ますと、ことしの秋のアメリカの大豆の出来高はたいへん豊作であるというふうな記事も見ると、これまたそこに楽観論といいますか、そういったものが出てくる可能性があるように私どもは感じたわけであります。そこでまあ田中総理がそういった発言をしたのではないかと思ったんですけれども、しかしいま大臣がおっしゃったように、その方針は変わりないということでございますし、また昨日の大臣の講演を聞きますと、アメリカに対して非常にきびしくその批判をすると言っておられておりますから、一応まあその問題はそのくらいにしておきたいと思うのです。とにかく、いずれにしましても、外国の生産事情に振り回されているというふうなことでは、やはり国民の食糧を確保することはできないのは、これはもう明瞭でありますから、そこで私はあえて大臣のいままでの農政に対する、畑作振興に対する姿勢なるものについてお伺いしたわけでありますが、そこでそういう真剣な反省の上に立った自給率の引き上げという方針であれば、一体いまから何年までに何%ぐらい高めるのかという、自給率を高めるのかということでありますけれども、確かに生産目標試案では五十七年までに一二%でありますか、そしていまもおっしゃったように、食用大豆は八〇%、こういうふうに言われておるんですが、こういう大ざっぱな計画ではなくて、もうちょっとこう具体的な計画というものが必要なんじゃないかと思うのですが、この点ではどうでしょうか。
#163
○政府委員(伊藤俊三君) 五十七年度の自給率につきましては、一二%程度。そのうち食品用大豆につきましては約八割程度というような目標を昨年につくったわけでございますが、これにつきましては、なお農政審議会等でも一応御検討いただくようなことになっておることは先ほど大臣よりの御答弁にもあったとおりであります。私どもといたしましては、こういった指標をどういうふうに達成していくかかなりむずかしい課題ではございますが、まずこれからの四十九年度の予算を第一年度としてこれを積極的にやっぱり取り組んでいかざるを得ませんので、鋭意そういったことについての検討、全体の目標についての検討と並行いたしまして私どもとしては、具体的な計画を検討していかなきゃならぬ、かように考えておる次第でございます。
#164
○塚田大願君 まあその審議会で検討されることはけっこうですけれども、いわゆる単なる見通しでは私はやっぱり問題は解決できないのではないかと思うのです。もっと科学的でもっと具体的でないと、とにかく四%まで自給率が落ち込んでいるわけですからね。これを実際に一二%に引き上げる事業というのは私はやはり相当たいへんな事業だろうと思うんです。だとすれば、もっと計画がきちんと具体的で科学的なものでなければ私はやはりいままでどおりに国際的な穀物事情に振り回されてしまう、押し流されてしまう、こういう結果になると思うのです。そこでお聞きしたわけですがその点大臣はどういうふうにお考えですか。
  〔理事園田清充君退席、理事初村瀧一郎君着  席〕
#165
○国務大臣(櫻内義雄君) 先ほどお答えを申し上げましたように、そのためには、いまいろいろなことが考えられると、たとえばこの新聞の報道でごらんのような、自由民主党側で何か補助金を出したらどうか、あるいはここで生産奨励金のお話が出たりいたします。また農林省側からは生産性の高い団地を育成するとか、生産の合理化と流通の近代化をはかる必要があるんじゃないかというようなことも言われたりいたしておりまするが、それらのことを明年度の予算の折衝時期である八月ごろまでには具体的に詰めたい。また、その詰める間には、従来とられておる不足払いの考え方につきましても、まあその他の経済事情を考慮してと、いうようなこともあり、いろいろなデータがすっかり変わっておるのでございまするから、おのずからこの基準価格の計算も答えが違ってくるんではないか。こんなふうに見ておるわけでございまするが、いずれにしても食品用大豆についての自給率を高めるために積極的な姿勢をとっていこうというその方針には間違いがないのであります。
#166
○塚田大願君 では少し具体的な問題でありますけれども、たとえば大豆増産という点では稲作転換でやると、こういうのがいまの政府の考えのようでありますが、確かに短期的に見ますと転作奨励金がとにかく三万五千から四万円ぐらいまでつくわけでありますから、なるほど一定程度は私は稲作転換による大豆の増産というのは可能だと思うわけです。しかし、この転作奨励金にしましても計画では五十年まででありますから、その先ははっきりとした見通しが立てられていない。もしこの奨励金が打ち切られますと、私はまずいまの状態では大豆をつくる農民はいないのではないかというふうに考えるわけです。これは先ほどからもいろいろ論議が出ました。価格の面から見ましても、非常に極端に収益性が低い。
 これは私が見ました北海道立の総合研究所で行なった北海道における畑作構造という研究でございますけれども、この調査結果によりますと、とにかく昭和三十五年から十カ年の十アール当たりの平均所得というものは米が二万八千五十二円、大豆が五千円台、つまり五分の一であったという調査結果が出ております。これではいかに人のよい農民といえども、大豆はつくらないだろうと私は思うわけです。また粗収益という点でも、農林大臣賞をとるような農家でも、水田転換畑のことですけれども、大豆の場合十アール当たり五、六俵、これが最高水準ですね。平均すると大体四・三俵ぐらい、これは生産目標の試案の中に入っておる。これに現在の基準価格一俵五千八百円といたしますと、最高でも三万円から三万五千円ぐらい、平均にすれば二万五千円ぐらい、こういうことになるので、これならもう米三俵もとれば十分間に合うということになりますから、これでは実際に大豆の生産というものは私は不可能だろうと思うんです。
 これは北海道の場合でございますけれど。北海道の転作率が非常に高いというのは、ただ本格的な転作の条件であるはずの有利な転作の発生あるいは流通施策の充実なんというものじゃないんですね、これは農家の意識調査に出ておることですけれども。じゃ何でそういう生産調整をやっておるんだというと、つまり奨励金が出ているからと、奨励金によって誘導された捨てづくりなんだと、こういうのがやはり一般の農家の意向調査として出ております。ですから、ただ稲作転換として大豆をすすめてみても、長期的に見ますと私は決して自給率を高めることにならない、こういうふうに考えているわけです。
 そこで私は、大臣あんまりいらっしゃらないからこれを最後にお聞きするんですけれども、本格的に大豆の自給率を高めようとするためには、そういった安易な稲作転換に便乗していくという姿勢ではなくて、畑作地帯の大豆生産がほんとうに再生産できるように補償することだろうと思うんです。その具体的な処置としては、やはり一つは基準価格を引き上げることだろうと思う。この点については昨日の大豆の講演の中でも、生産費を上回る基準価格をきめると、こうおっしゃっておられますが、一体どのぐらいの基準価格を考えていらっしゃるのか、もし案があればひとつ聞かしていただきたい。
#167
○国務大臣(櫻内義雄君) 従来の基準価格も基準生産費はちゃんと償っておると思うんです。たまたま昭和四十六年のような場合は例外ということで、実績は基準価格を生産費のほうが上回った、こういうことであります。また四十七年の実績がどうなるかなと、こう思っておるのでございますが、過去ずっと調べてみますると、三回ぐらい基準価格より結果的には生産費を上回った場合がございます。ただそれをずっと見ますると、いかにも幅が少ない、こういうようなことでございまするから、ことしきめます基準価格がどうなるか、私はいまの各種のデータからいたしまするならば、適切なる価格が出るものではないか。なお大豆を増産をしなきゃならないという高度の政治判断がそこに加わるとするならば、おのずから最終的にきめられる基準価格にも反映できるのではないかと、このように見ておるのでございます。また私としては、大豆の生産奨励になるように、その他の施策をもあわせて考えてみたいと、こう思う次第でございます。
 特に塚田委員の御指摘になりましたように、稲転に伴ってその奨励金を得ながら大豆をつくっておる、そういうものがなくなったらどうなるかと、それはもう私としても、農林省としても、これには十分対応して、今後の二年半ほどになりますか、四十九年、五十年、稲転のついておる間に、その後の大豆生産に対する見通しをつけなきゃならぬということは、これも当然だと思います。
#168
○塚田大願君 じゃあ、まあそういう大臣のお話で具体的には出ませんけれども、これはいろいろまだこれから煮詰められることだと思うんですが、とにかくいま農業団体などが要求しております基準価格というのは八千三百円ぐらいですかな。大体そんなふうだったと思う。ですから、まあその辺も十分ひとつ頭に置いていただいて、ひとつやはりほんとうに、単に生産費を上回るという消極的なものではなくて、やはりそれで農家が成り立つような、農業経営が成り立つような、やはり思い切った助成策がとられなければいけないんじゃないかと私は考えます。
 そこで最後のもう一つの質問ですが、まあこの価格の問題、基準価格の問題と、もう一つは私はやはりこの大豆の増産のためには土地改良などの基盤整備の問題ですね。この場合でも私は水田転換のほうに力を注ぐんではなくて、畑作地帯に力点を置く、そしてなおかつ北海道などでは私は畑作に向くような土地がまだまだたくさんあるのではないかと思うんです。そういう農用地の積極的な開発と、いままである水田にたよるというんではなくて、積極的に畑作に向くような農用地の開発というものは――私どもの計算によれば、まだまだ日本は狭しといえどもかなりある。五百万町歩ぐらいまだあるんじゃないかと私どもは考えておりますが、まあそういうところを積極的に開発するような努力が日本の農業を発展させる意味で、どうしても必要ではないかというふうに考えます。この点ひとつ最後に大臣から御答弁願いまして、大臣お忙しいようでありますから大臣への質問はこれで一応打ち切ります、あと続いてやりますけれども。
#169
○国務大臣(櫻内義雄君) 農地の関係につきましては、やはり昨年十月の試案の中で五十七年五百八十万ヘクタール、その中で六十万ヘクタールは草地と、こういう目標をつけておるわけでございまするが、この目標には壊廃もございまするし、造成もあるわけでございまして、農用地の確保につきましては、いま申し上げたような目標で対処していこうと、こういうわけでございます。ただいまの畑地についての土地基盤整備も大いにやるべきであるという御意見につきましては、私としても尊重してまいりたいと思います。
#170
○塚田大願君 大臣はいいです。じゃああと続けて二、三質問しましょう。
 そこで、この法案の具体的な中身について少しお聞きしたいんです。これはしかしだいぶ質問もありましたから重複するところは避けていきたいと思うんですが、今度のこの共済制度の試験実施ということでありますけれども、大体対象面積ですね、あるいは実施の戸数ですね、こういうものはどの程度を考えておられますか、たとえば北海道なんかの場合。
#171
○政府委員(内村良英君) 面積でございますが、予定面積は二万四千六百八十ヘクタールを予定しております。こまかく申し上げますと、これは予定でございますから多少狂ってくるかと思いますが、大豆が千二百六十ヘクタール、小豆が五千三百六十ヘクタール、インゲンが五千六百二十ヘクタール、バレイショが七千十ヘクタール、てん菜が五千四百三十ヘクタールでございます。農家戸数は約一万一千戸程度を予定しております。
#172
○塚田大願君 この実施戸数ですけれども、これはあれですか、期間中にも広げていく予定ですか、それともどんなふうな……。希望があれば何か調整もされるということになるんですか。この戸数の問題はどういうことになるんでしょう、一万戸というのは。
#173
○政府委員(内村良英君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、実験でございますから、実施の目的は本格実施に必要な料率の策定に必要な被害率をつくること、それから損害評価のやり方等についての見通しをつけること、その他保険技術上の問題についての実験でございます。そういった見地に立つ限り、大体一割程度を予定しておけば本格実施に移る場合の必要な資料は、その実験結果の資料によって作成し得るというふうに考えております。そこで、それでは一応一割のつもりで始めた場合に、非常に希望が多くなってきたという場合にどうするかという問題でございますが、私どもといたしましては特別な何か需要がありまして非常にどうしてもそこのところで実験する必要があると、たとえば被害率をもう少し詳細に調べるためにはもうちょっと面積が必要だというようなことが起こってきた場合には、その段階であらためて検討したいと思っておりますが、大体果樹のときの経験からいきましても、一割程度を目標にすれば所要の目的は達し得るのではないかというふうに考えておるわけでございます。
#174
○塚田大願君 じゃあ、次にお伺いしますが、この対象品目ですね、これは六品目というふうに指定されておりますけれども、たとえばこの北海道のバレイショに対応する南のカンショ、こういうものは試験実施の対象に加えるべきではないかと思うんですが、これはどういうことになるのか。また北海道の場合でも飼料作物などはどうなるのか。さらには施設園芸に関連するならば露地野菜、これは先ほどもちょっと、局長からいろいろ技術上の問題があって、むずかしい。こう言っておられましたけれども、やはり私は、これはせっかくこういう、ここまで共済制度をやられるという以上、検討してみる必要があるのじゃないか、そういうふうに考えます。特に、対象作物は政令できめるというわけですから、これは途中からでもつけ加えていただいてけっこうではないかと思うのですが、この点はいかがですか。
#175
○政府委員(内村良英君) 今般、とりあえず実験する六品目は、これは北海道の畑作物については、先生御承知のとおり、過去においてある程度の被害調査等もできておりますので、料率設計に必要な資料がある。それから、沖繩のサトウキビにつきましても、これは、被害率の調査が日本に復帰する前から行なわれているわけでございます。したがいまして、そういった実験を始めるための最小限のデータがございますので、とりあえず、北海道の畑作物及び沖繩のサトウキビ、これは鹿児島の南西諸島のサトウキビが入るわけでございますが、ということで始めるわけでございます。
 それに関連いたしまして、先生からただいまお話がございました南九州のカンショ、これはどうかということでございます。これにつきましては、現実問題として必ずしも十分な料率がございません。しかし、私どもとしては、かなり日本の畑作物としては重要な意味を持っておるものでございますから、これについてどうだろうかということで、多少現地の共済需要等も聴取して見ました。ところが、私ども承知しているところでは、いまのところあまり共済需要がないということになっております。
 それから、飼料用作物につきましても、まず料率決定に必要なデータをとらなきゃならないという問題もございます。これは、さらにその損害評価にかなり技術的な問題もあるのではないか。いずれにいたしましても、料率をつくる基礎資料もございませんので、現在のところ、これを実験の品目に追加するということは非常に困難な状況でございますが、将来、必要があれば、そういったことについても十分検討は加えなきゃならぬというふうに考えております。
#176
○塚田大願君 じゃ、次に、これは大臣がおられたほうがよかったんだけれども、まあ、大臣がいらっしゃらなくてもいいでしょう。試験実施のあり方と国庫補助の問題ですね、確かに試験実施を行なうためには、十分な調査検討が必要だということはわかります。しかし、ただ問題は、保険制度だから赤字を出さないようにしなければならない。さりとて、掛け金をあまり高くしても、これも加入者がなくなるということで、そこで結局は、どのように危険分散を行なうか、こういうことに尽きるのじゃないかというふうに、答弁を聞いていて感じるのですけれども。確かにそれは保険でありますから、危険分散をはかるということも必要でありましょう。しかし、今度の場合は、問題が試験実施なんですね。試験ですから、私はもっと割り切って実施されてもしかるべきではないかというふうに考えるわけです。と申しますのは、北海道で試験を実施されました場合でも、結果的には、あれは赤字が出たようですな。しかし、赤字は出たけれども、その仕組みを生かしていくという意味では、非常に大きな成果だったと私は考えるわけです。
 そこで、赤字を出すような危険な仕事は都道府県でやらせる。国がやるときにはまあそういう危険がないような段階でやるのだということになりますと、私はどうもひとつ筋が通らないのじゃないかという感じがするのです。なるほど、地域特産物だという理屈もございましょう。だから、道でまず試験実施をやってその上でという理屈も成り立つかもしれませんが、しかしそんなことをいえば、今日の農政でも適地適作ということをやっているわけですから、私は国が、どんどんそういう試験実施を行なうべきではないかと思うのです。ただ、問題は、その財源をどうするかという問題だろうと思います。まあ、試験実施に参加する農民の負担というのは、要するに、制度確立のために協力するという、そういう側面もあるわけでありますから、むしろ私は、本来そういう試験の場合には、本格的な実施よりもより軽い負担にするのが当然ではないかというふうに考えます。ところが、今回の案を見ますと、試験実施だからということで、国庫負担が畑作三割、施設が一割という非常に低いものになっておると思うのです。つまり、それだけ農民の負担が大きくなる。この点の理由をもう一度、あるいは御答弁は前にもされたかもしれませんけれども、ひとつちょっと私にも説明していただきたいと思います。
#177
○政府委員(内村良英君) 今般の試験実施は、北海道が従来やりましたときには、再保険はなしに試験実施したわけであります。ところが、本格実施ということを考えました場合に、畑作物共済についてもやはり再保険がなければこれはなかなか成り立ちがたいのではないかというようなことが、先般の北海道の実験の結果わかったものでございますから、今度は現金の受け渡しを伴う再保険措置のついた実験をする、こういうことになっておるわけであります。そこで、そういったことなんだから、全部国がまるがかえでやったらいいじゃないかというのも一つの御意見かと思います。しかしながら、現実の受け渡しを伴う実験でございますから、やはりそこに関係者の一つの責任意識を持ってやってもらいたいということもございます、特に共済関係者の。それからさらに財政的な考え方でいきますと、こういう実験でございますから、それに参加する人に対する謝金的な性格だというようなことも、財政的にいえばあるわけでございます。
 そこで、果樹の場合には、それが交付金が一割であった、掛け金の。純共済掛け金率の一割であったということがございます。ところが、やっぱり畑作の場合には、農家の負担力その他も考えましてもうちょっと厚くしたいというようなことから、実験であってもこれは三割程度にするということで、畑作共済につきましては三割の交付金を出すと、それから施設園芸は、これはやや資産保険的なものでございますから、他のいわゆる任意共済でやっております農家の畜舎その他とのバランスもございますので一割と、果樹の実験のときと同様の一割というようなことで大体考えているわけでございます。
#178
○塚田大願君 確かに果樹の場合には試験実施のときには一割と、こういうことでございましたが、しかし、北海道の実験では、道が四割、町村が二割という割合で掛け金の負担をしているのですね。合計六割です。しかしそれでも、農民の負担は一年間に一万円以上の掛け金の負担になってきている。そうしますと、今度の新しい試験実施の場合では、どのぐらいの掛け金の負担になりますか。
#179
○政府委員(内村良英君) 十アール当たりの負担でございますが、これは品目によって違うわけでございます。バレイショ、テンサイ、大豆、小豆、インゲン、それぞれ被害率が違いますので、私どもの計算で申し上げますと、バレイショは六百円の共済掛け金でございます。そのうち七割の農家負担額、道庁のほうで多少補助を現実には考えているようでございます。七割といいますのは、六百円の七割。てん菜が十アール当たり二百円の七割、大豆が千円の七割、小豆が二千五百円の七割、インゲンが千二百円の七割、こういう計算になるわけでございます。
#180
○塚田大願君 結局つまるところ、国庫負担が大きくなければ農家の掛け金がそれだけ高くなる、こういうことになります。しかしそれにも限度がありますから、結局足切りを高くする、あるいは基準収穫量の設定などでいろいろその基準が問題になる。こういうぐあいで、結局災害を受けた場合でも十分補償されないような非常に不十分な制度になる危険性があるのじゃないかと考えるのです。
 たとえばこれは足切りの問題は、先ほどもいろいろ論議になりましたが、農林省の考えでは二割、三割、四割といったような選択条件があると言っておられましたけれども、しかし、農民団体の要求を聞きますと、バレイショについては一割、豆類は三割だと、こういうふうに言っておられます。私はこれは当然のことだと思うのですね。先ほども出ましたけれども、てん菜、バレイショは三割ないしは二割の足切りをするんでは、これはほとんど共済制度の意味がなくなってくるのじゃないか。ですから、結局この点では北海道の方に聞いても、たとえばてん菜、バレイショが中心で、豆類をあまりつくっておられない。北見の地区の方々、ここの農家の方々は、結局われわれが十勝の大豆、小豆の災害補償をしてやるようなものじゃないかと。われわれにとってはたいしてメリットはないと、こういうふうに言ってもおられるわけなんです。
 そこで問題は、結局この制度の内容を、農民には負担を軽くして加入しやすく、そうして災害のときには十分補償されると、こういういわば共済制度の理想的な――理想的といいますか、より完全な内容に近づけるためには、どうしても私は国の助成がどれだけ行なわれるかにかかっておるのではないかと思うのです。そういう意味で私は、この足切りの問題にいたしましても、あるいは収穫量の基準の問題にいたしましても、やはり再検討を要望したいと思うのですが、その点はいかがでございますか。
#181
○政府委員(内村良英君) 掛け金は安く、補償は厚く、農民が入りやすい共済をつくるということは、私どもも理想としてはそうあらねばならぬということで努力しているわけでございます。そこで、具体的な問題といたしまして、足切りの問題が出たわけでございますが、私どもといたしましては、とにかく国の負担を軽くするとか、そういうような見地から足切りをきめているわけではございません。足切りにつきましては、確かに先生から御指摘がございましたように、北海道の農家から、てん菜、バレイショについては一割にしてほしいという要望があったことは事実でございます。それにつきましては、私どもも関係者とも話し合いを行ないましたし、いろいろ検討もしたわけでございますが、やはり足切りを一割にすることは、農家の自家保険能力という問題もございますし、それからさらに損害評価の技術的な問題もございます、そこでそういった面からどうしても一割というのはむずかしいと、また過去において共済事業にそのような一割足切りというようなものは一つもないわけでございます。というようなことから、これは非常に困難であると考えたわけでございます。
 しかし、いずれにいたしましても、足切り三割では、先ほど御答弁申し上げましたように、場合によっては非常にてん菜、バレイショのウエートが多い地域においては問題がございますので、そういった地域については、組合単位で、てん菜、バレイショは二割、豆類は四割という選択制ができるような仕組みを考えているわけでございます。それから豆類については、減収の場合に価格が騰貴いたしまして、これによって損害がある程度カバーされるという面もございます。そういった面もいろいろ考えまして、三割一律でいくか、あるいはてん菜、バレイショ二割、豆類四割という選択制をとるかということは、組合単位によって選択し得るということにしたわけでございまして、まず実験はこういうところからスタートして、なお、今後本格実施に移す場合におきましては、その反省を十分して、よりよき制度にするように努力したい、こう思っております。
#182
○塚田大願君 じゃ、時間も来ましたから、最後にもう一つだけ質問をして終わりましょう。
 一つは、話が少し戻るんですけれども、具体的な大豆増産の計画についてどうも矛盾があるように私は考えるのです。さっき大臣に稲作転換の問題でいろいろ質問いたしましたけれども、先ほど出ました一二%の内容の問題です。
 この自給率一二%という内容でありますが、水田転換畑が十六万ヘクタールということにこの試案ではなっております。で、現在の畑は八万ヘクタールですね、これは四十五年には大豆畑は九万六千ヘクタールあったわけですが、今日では八万ヘクタールに減っておるんですな。ですから、この自給率を高めるということは、いわばそっくり水田転換でやるという理屈になるんじゃないかと思うのです。ところが、農林省がお出しになった資料をもう一つ見ますと、これは四十六年二月にお出しになった「米生産調整および稲作転換対策実施方針」というこれを見ますと、これには五十年度までに、大豆などの豆類を十八万ヘクタールの稲作転換を行なうとしておるんですね。この第一にお聞きしたいのは、この目標年度が五十年と五十七年度と食い違っておるんですね、この試案と。この試案では五十七年になっておる、こっちの実施方針では五十年というふうになっておりますが、これは一体どういう食い違いなんでしょうか、これをちょっと説明していただきたいと思うのです。
#183
○政府委員(伊藤俊三君) 稲作転換を中心に二十四万ヘクタールを考えたわけでございますが、現在までに転換しておるものも含めまして、これから私ども四十七年べースで考えまして、生産力の高い転換畑十六万ヘクタールということを考えております。なお、反収に若干の相違があるんではないかと思います。
#184
○塚田大願君 だから、その反収に若干の間違いがあるという、そこをちょっと聞かないと、あまりに食い違いがでかいので。これはあとでもけっこうですから、ひとつわかるように説明をしていただきたいと思うのです。
 それからもう一つ、十アール当たりの収量の問題ですが、これは生産目標の試案によりますと、畑大豆は百五十六キロ、二・六俵でありますか、ところが水田転換畑では二百五十七キロ、四・四俵に当たります。ということになっていますね。現在では、つまり四十七年産でありますが、十アール当たり収量が百四十二キロですから、畑大豆の場合ほとんど収量は上がらない、もっぱら水田転換畑の収量が上がる。こういうことになっておるんですが、こういうことになりますと、実際にいま畑作で大豆をつくっている農民にとっては、これは絶望的な見通しになるんじゃないかと思うんですね。水田転換畑では増収になる。しかしいままでの従来どおりでやっておる、たとえば十勝あたりの畑作農民にとってはたいへんなことになる、こういう計算になっておるんですけれども。私はそういう意味で結局、作付面積におきましても、あるいは収量の面でも現在の畑作大豆を振興するというんではなくて、そういういろんなデータから見ますと、結局は水田転換で進める、大豆の振興を。こういうことになると思うんです。
 そうしますと、ことばをかえて言えば、稲作転換のための大豆振興対策、つまり大豆振興、大豆増産というのが目標ではなくて、一つの手段ということになりかねない。ねらいは稲作の転換だと、いわゆる目的と手段が私は逆転しているんではないかという感じがするんですが、こういうことでは私は、ほんとうに大豆の自給率を高める本来の大豆振興政策ということにならないと思うんですが、この点はどうでございますか。
#185
○政府委員(伊藤俊三君) 先ほど申し上げたわけでありますが、大豆をこれから伸ばしていく場合に、どこで伸ばしていくかというのが一つの大きな問題になろうかと思います。畑作地帯における大豆、まあ北海道を頭の中に描きますと、その地域にはビートそれからバレイショ、それから牧草、雑豆というようなものが入っておるわけで、その中にローテーションの中の一環として大豆が入っておるということになっておるわけでございます。で、この地域の大豆をかりに伸ばすといえば、ほかの何とかえるかという問題にもなるわけであり、それぞれの作物につきまして私ども振興計画を持っております。もちろん新たなる農地の開発ということも当然必要であろうかと思いますが、やはり一番いま余っておる土地は――余っておるというのはちょっと語弊があるかもしれませんが、遊んでおるようなかっこうになっておる土地はやはり水田であろうかと思います。私どもとしましては、畑作振興ということで大豆の振興ということをさらにはかっていくことは当然でございますけれども、やはり大豆の面積を大幅にふやしていくということにあずかって力があるのは水田よりの転換というような感じを持っておるわけでございます。
#186
○塚田大願君 では、まあこれは大臣を相手にしないとなかなか煮詰まらない話だろうと思うのですが、最後にせっかくですから、もう一つだけその点で質問したいと思うのですが、私がここで問題にしますのは、要するに、すでにそういう稲作転換ということを目標にして、この振興対策がはかられてきた。これがいまや北海道においても非常に地域的な矛盾になってきておると思うのです。というのは、北海道の場合には、先ほど申しましたように畑作の中心が十勝だった。ここは伝統的に豆をつくっておった。ところが、最近上川などの稲作地帯で大豆、小豆がどんどん生産されるようになってきた。これによってどんどん十勝のほうは圧迫をされてくる。そういうことで特に収益性の低い大豆というのは、生産縮小に追い込まれているというのが現実だと思うのです。というのは、先ほど申し上げたように、とにかく水田転換畑の場合には奨励金がつきますから、そして米のほうは北海道の米はだめだということになっておりますから、どうしても上川や石狩のほうの水田で大豆がつくられる。
 こういうことで十勝の畑作地帯などでは、出産費を償えないような低い基準価格で押えられてしまう。こういうことで、最近ではアズキなどは価格が暴落までしておるという話を私は聞いております。ですから、やはり言いたいことは、政府が適地適作とおっしゃるならば、十勝のような畑作専門の地帯で、ほんとうに大豆の振興をはかっていく。これがやはり私は大豆の振興政策として、本格的に取り組むべき課題ではないか。ただ、どこでもいいからつくって大豆ができればいいだろうじゃなくて、やはり適地適作ということを基本に置きながら大豆の増産をはかる。そのために、どういう施策を行なったらいいかということをもっと私は考えるべきだろうと思うのです。ですから、私は、先ほど安易な稲作転換による大豆の増産ではだめだ、そういうのは必ずぶつかるときがくるんだと、そういう意味で、私は大臣に御質問したのですが、その点局長からももう一つ具体的な何かお話があればお聞きして質問を終わりたいと思います。
#187
○政府委員(伊藤俊三君) やはり畑作地帯の大豆を振興するということは当然必要なことであるわけであります。と同時に、やはり水田転換の大豆ということを考えなければなりません。現在十勝の大豆の価格は、最近の事情もあったわけでございますけれども、常に私どもが決定いたしております基準価格の水準よりも高い価格で取引をされておるわけです。現在も、一万円をこすような価格で十勝の豆が取引をされているような事態でございまして、現在に関する限り、先生のただいま御心配になるような事態にはなっておらないということであります。大豆の生産を、全体の国内産大豆の供給を高くするという意味では、価格に影響はないとは言えませんけれども、私どもといたしましては、大豆につきましては、ことに基準価格の不足払いの制度がございますので、そういったものを活用しながら、やはり水田における大豆の生産振興を含めまして、はかっていかなければならない、こういうように考えておる次第でございます。
#188
○理事(初村滝一郎君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 なお、討論採決は次回に行ないます。
    ―――――――――――――
#189
○理事(初村滝一郎君) 次に農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木政務次官。
#190
○政府委員(鈴木省吾君) 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 農林漁業団体職員共済組合制度は、農林漁業団体職員の福利厚生の向上をはかり、農林漁業団体の事業の円滑な運営に資するための制度として実施され、その給付内容も逐年改善を見てまいりました。
 今回の改正は、その給付に関しまして、他の兵済組合制度に準じて、主として次の四点につき改善をはかるため、これらに関係する農林漁業団体職員共済組合法等について所要の改正を行なおうとするものであります。
 改正の第一点は、掛金及び給付の額の算定の基礎となる標準給与の月額の下限及び上限の引き上げであります。これは、当該標準給与の月額の下限を一万八千円から二万六千円に、上限を十八万五千円から二十二万円にそれぞれ引き上げようとするものであります。
 改正の第二点は、退職年金の最低保障額等の引き上げであります。これは国家公務員共済組合における年金の額の最低保障額等の引き上げに準じ、退職年金、障害年金及び遺族年金の最低保障額並びに通算退職年金の定額部分の額を引き上げようとするものであります。
 改正の第三点は、遺族年金の受給資格要件の緩和であります。これは職務上傷病によらないで死亡した場合の遺族年金の受給資格要件について、組合員期間十年以上であることを要するとされておりますものを、他の社会保険との均衡等を考慮し、組合員期間一年以上に短縮しようとするものであります。
 改正の第四点は、既裁定の年金額の引き上げであります。これは、国家公務員共済組合の場合に準じ、農林漁業団体職員共済組合法の規定に基づく退職年金、減額退職年金、障害年金及び遺族年金について、その年金額の算定の基礎となった平均標準給与を、昭和四十五年度以前に給付事由が生じた年金については二三・四パーセント、昭和四十六年度に給付事由が生じた年金については一〇・五パーセントそれぞれ引き上げることにより、昭和四十八年十月分から年金額の引き上げを行ないますとともに、通算退職年金についても、昭和四十八年十一月分からその額を引き上げようとするものであります。
 以上がこの法律案の提案理由及び主要な内容であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#191
○理事(初村滝一郎君) 次に、本案の補足説明を聴取いたします。
 なお、本案は衆議院において一部修正が行なわれておりますので、修正点につきましても便宜政府委員から説明を聴取いたします。内村農林経済局長。
#192
○政府委員(内村良英君) 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を補足して御説明申し上げます。
 本法律案を提出いたしました理由につきましては、すでに提案理由において申し述べましたので、以下その内容につき若干補足させていただきます。
 まず、第一は、農林漁業団体職員共済組合法の改正であります。
 このうち、第二十条の改正規定は、最近の農林漁業団体職員の給与の実態にかんがみ、掛金及び給付の額の算定の基礎となる標準給与の下限を一万八千円から二万六千円に引き上げるとともに、国家公務員共済組合の例に準じて、その上限を十八万五千円から二十二万円に引き上げようとするものであります。
 第二十四条の改正規定は、遺族給付を受けることができる遺族の範囲に関する改正でありまして、組合員の配偶者については、従来は他の遺族の場合と異なり、組合員の死亡当時主としてその収入により生計を維持していたかいなかを問わず受給権を有することとしておりましたが、組合員期間が十年未満の者が死亡した場合にかかる遺族給付につきましてはその死亡当時主としてその収入により生計を維持していたものに限ることとしております。これは、遺族年金の受給資格要件を組合員期間十年以上から一年以上に短縮する改正とも関連する改正であり、国家公務員共済組合等の例に準ずる措置であります。
 第三十六条、第四十六条第二項及び第三項並びに別表第二の改正規定は、年金の最低保障額の引き上げのためのものでありまして、退職年金については十五万円を三十万二千四百円に、遺族年金については十一万五千二百円を二十三万五千二百円に、障害年金については、一級にあっては十八万三千六百円を三十六万九千六百円に、二級にあっては十五万円を三十万二千四百円に、三級にあっては十万五千六百円を二十二万八百円にそれぞれ引き上げようとするものであります。
 第三十七条の三の改正規定は、通算退職年金の基礎となる定額部分の額について、十一万四百円を二十二万八百円に引き上げようとするものであります。
 第四十六条第一項の改正規定は、遺族年金の受給資格要件を緩和するものでありまして、職務によらない傷病により死亡した場合において支給される遺族年金については、従来は、一般に十年以上の組合員期間を要することとしておりましたものを一年以上の組合員期間を有すれば足りることとするものであります。
 なお、この改正により、遺族一時金の制度はその適用の余地がなくなるため廃止することとしており、第五十条の改正はこのためのものであります。
 次に、第二は、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律の改正でありますが、これは、すでに述べました措置に関連する改正でありまして、附則第四条の改正は、標準給与の上限の引き上げに、附則第六条の改正は、最低保障額の引き上げにそれぞれ伴うものであります。
 最後に、第三は、昭和四十四年度以後における農林漁業団体職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律の一部改正であります。
 まず、第一条の五、第二条の七及び第二条の八の規定は、退職年金、減額退職年金、障害年金及び遺族年金についての既裁定年金の額の改定でありまして、これらの年金の額の算定の基礎となっている平均標準給与の年額等を、昭和四十六年三月末日までに給付事由が生じた年金につきましては二三・四%、昭和四十六年四月一日から昭和四十七年三月末日までに給付事由が生じた年金につきましては一〇・五%それぞれ引き上げることにより年金額を増額することとしております。なお、この場合、平均標準給与の年額等の最高限度額、いわゆる頭打ち制限につきましては、これを緩和することといたしております。
 第四条の規定は、通算退職年金についての既裁定年金の額の改定でありまして、昭和四十七年三月末日までに給付事由が生じたものについて、その額の算定の基礎となっている定額部分の額を引き上げ、また報酬比例部分にかかわる平均標準給与を退職年金の例に準じて引き上げることにより、年金額を増額することとしております。ただし、通算退職年金につきましては、その給付に要する費用は、原則として、組合にすでに留保されているものをもって充てることとなっていること等を考慮いたしまして、所要の調整措置を講ずることとしております。
 なお、この法律の施行期日につきましては、昭和四十八年十月一日としておりますが、最低保障額等の引き上げに関する部分については、同年十一月一日としております。
 以上であります。
 次に、衆議院において修正されました点について御説明申し上げます。
 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
 第一条のうち、第三十六条第二項ただし書の改正規定中「三十万二千四百円」を「三十二万千六百円」に改める。
 第一条のうち、第三十七条の三第三項第一号の改正規定中「二十二万八百円」を「二十四万円」に改める。
 第一条のうち、第四十六条第二項及び第三項第二号の改正規定中「二十三万五千二百円」を「二十五万四千四百円」に改める。
 第一条のうち、別表第二の下欄の改正規定中「三六九、六〇〇円」を「三九三、六〇〇円」に、「三〇二、四〇〇円」を「三二、六〇〇円」に、「二二〇、八〇〇円」を「二四〇、〇〇〇円」に改める。
 第二条のうち、附則第六条第一項ただし書の改正規定中「三十万二千四百円」を「三十二万千六百円」に改める。
 第三条のうち、第四条第一項第一号及び第三項第一号の改正規定中「二十二万八百円」を「二十四万円」に改める。
 以上が衆議院の修正点でございます。
#193
○理事(初村滝一郎君) 本案に対する質疑は、次回に行なうことといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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