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1972/04/06 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 大蔵委員会 第14号
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1972/04/06 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 大蔵委員会 第14号

#1
第071回国会 大蔵委員会 第14号
昭和四十八年四月六日(金曜日)
   午後零時四十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任
     初村瀧一郎君     青木 一男君
     星野  力君     渡辺  武君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田 正明君
    理 事
                嶋崎  均君
                土屋 義彦君
                野々山一三君
                多田 省吾君
                栗林 卓司君
    委 員
                青木 一男君
                伊藤 五郎君
                河本嘉久蔵君
                柴田  栄君
                津島 文治君
                中西 一郎君
                西田 信一君
                桧垣徳太郎君
                山崎 五郎君
                川村 清一君
                戸田 菊雄君
                野末 和彦君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  愛知 揆一君
   政府委員
       大蔵政務次官   山本敬三郎君
       厚生政務次官   山口 敏夫君
       厚生省環境衛生
       局長       浦田 純一君
       農林政務次官   鈴木 省吾君
       通商産業政務次
       官        矢野  登君
       通商産業省化学
       工業局長     齋藤 太一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉本 金馬君
   説明員
       農林省畜産局審
       議官       下浦 静平君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○租税及び金融等に関する調査
  (当面の財政及び金融等に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(藤田正明君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、初村瀧一郎君、星野力君が委員を辞任され、その補欠として青木一男君、渡辺武君が選任されました。
#3
○委員長(藤田正明君) 次に、租税及び金融等に関する調査を議題とし、これより順次質疑を行ないます。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#4
○野々山一三君 かねて議論をいただいておった石油タンパクの問題について、過般政府の統一見解なるものを示されたんでありますが、これは率直に申し上げて、きわめて不十分なものであるというふうに考えるので、その後直接的には関係各省庁にもかくかくしかじかという具体的な注文をつけて、御検討をいただいておったのでありますが、この統一見解そのままでは、率直に申し上げて輸出はそのまま行なわれるのではないかという疑いがあり、かつ国内的にも、まあ、企業的には中止するというような趣旨が、各企業から出されておるんでありますけれども、なお多くの疑問があります。
 そこで、通産省として、先般、通産大臣から統一見解を述べられたのでありますけれども、あらためてその後の、一体、事態に対処して、通産省として、あるいは政府としてどういうふうにお考えになっておるのか、具体的に示していただきたい、考え方を述べていただきたい。それによって、具体的なまた質問をいたしたいと思います。
#5
○政府委員(矢野登君) さきの政府見解に対する先生の御指摘を踏まえまして、その趣旨をさらに発展させまして、次のような政府の見解を取りまとめましたので、御趣旨に沿いまして表明さしていただきます。
   石油たん白の製造技術の輸出等について
              四十八一四・六
 1(1) 石油たん白の製造技術の輸出については、わが国の現状にかんがみ、その安定性についての内外の確認が得られる等その諸条件が確保されるまでの間、今後各国に対して新たに技術輸出契約を締結することは、これを認めないものとする。
  (2) 今後、石油たん白の製造技術に係わる問題の処理に当たっては関係各省は連絡について一層の緊密化を図るものとする。
 2 鐘淵化学工業(株)がリッキ社(イタリア)に対して行なった技術輸出およびすでに仮契約が締結されている大日本インキ化学工業(株)のルーマニア政府に対する技術輸出案件については、政府は相手国政府に対し在日大使館を通じ、わが国における石油たん白問題についての政府の安全性審査の状況、企業の企業化計画の中止の実状、世論の動向等わが国の現状を説明し、相手国政府の慎重な検討を要請するものとする。
 3 今回の当委員会における石油たん白問題審議の経過にかんがみ、新たに開発される飼料、添加物、化学物質等については、いやしくも人の健康を害するおそれがあるものが、製造、販売されることのないよう、新たに法制の整備を図るとともに、現行法の運用についても、関係各省庁の緊密な連絡のもとに万遺憾のないよう措置するものとする。
 4 サンプル輸出は、試験研究用以外はこれを認めないものとする。
 以上であります。
#6
○野々山一三君 大体、そういった、いままでは輸出貿易管理令によるいわゆる四原則――四条件ですね、これに適合するもの以外のものは輸出してもいいという四原則、そういうものがあったんだけれども、これからは石油タンパクのごとき悪例を残さないように責任をもって処置をする、そういう、つまり、日本の国内で安全性が保証されない、担保されないようなものは、企業から求められても輸出を許さない、こういう立場、同時に、国内的にも企業化をしない、こういうふうに受けとめ、それを適正に関係企業及び業界などに通達など、責任をもって処置するというふうに考えていいか、その点をまず伺いたい。
#7
○政府委員(矢野登君) お答えいたします。国内において石油タンパクの企業化が中止されましたので、商品としての石油タンパクの輸出は今後あり得ないと存じます。しかし、試験研究用としてのサンプル輸出がこれは考えられますので、この場合も、試験研究用に使用されることが確認された場合のみ、その輸出を認めることといたしまして、さらに、その実効を期するためには、関係者に対しまして、その旨を十分通達を出すことにして進みたいと、こういうふうに存じております。
#8
○野々山一三君 試験用のもの、つまり、それ以外はもう輸出といえどもないんだ、国内的にもないんだ、こういうことですね。そこの試験用という点について、多分に私は、正直申し上げて疑いがあるんでございます。過般来私が指摘をしておりました、これは石油タンパクであるかどうかという点については、なお役所のほうでは私と見解を異にされております。きのうの夕刊に出ましたね。ごらんになりましたか。これは、私が指摘をしておったアミノヒットでございます。これを食わしておったために二世、三世、四世に及んでも影響が出てきて、びっこになったり、あるいは成長不全になったり、あるいは関節炎を起こしたりということで歩けなくなってしまったものがあるわけでございます。これは、もう、企業的な問題というよりは、むしろ商売として売られているわけでございますね。そういうものもどうするかということは非常な問題だろうと思います。つまり、私が、アミノヒットの問題を非常に強く指摘をいたしましたですね。案にたがわずこういうことになってしまいました。そこで、単なる新聞の記事というふうに言っては悪いんですけれども、私が指摘したように、学者にも勉強さしております。
 それから、国立公衆衛生院の衛生獣医学部長、この人の談話が新聞に載っておりますね。「自然界がこんなにも人工的な物質で汚染されてきた状態では、いままでに起ったことのないような病気が出てくるのも不思議ではない。とくにネコなどには、あまり注意を払わないできたが、これからは、いろいろな動物をくわしく調べる必要がある。動物を見れば、人間への被害が予測できるからだ。広く事例を集めることが先決だ、」、つまり疑わしきものなんでございます。この種のものを通産省としてはどういうふうにお考えでしょうか、端的にお答え願いたいと思います。
#9
○政府委員(矢野登君) お答えいたします。
 この石油タンパク以外の飼料につきましては、農林省のほうで現在検討中でございますので、農林省のほうから御説明があることと存じます。
#10
○野々山一三君 じゃ、あらためて農林省のほうに伺いますけれども、あるいは厚生省にもかかわりがあると思いますが、結局、現物として企業化されて流れておるもの、これに対しても後ほど質問いたしますけれども、たいへんな問題が起こっていることは間違いないんでございますね。で、根本的にやっぱり洗い直す、試験をする、検査をする、そして積極的に言うなら、とめるべきはとめるべきであるという立場を、あらためて考えるということが必要ではないかというふうに、私は痛切に感ずるんでございます。したがって、石油タンパクでも、試験用のものについては輸出もあるようです。その試験用であることを厳格にテストして、チェックして、そして出すんだと、こう言われるんですが、まさにこれは万遺憾のないように、ことばどおり万遺憾のないようにそのことをやることを前提にしなければ、こういう問題は解決しないんじゃないかというふうに私は痛感をするので、この際、厚生及び農林の関係者から伺いたいと思います。その私の見解に対して。
#11
○政府委員(山口敏夫君) ただいま野々山先生の御指摘のとおり、かりそめにも人の健康に害またはそのおそれのある問題については、これはもう十二分過ぎるほどの慎重な配慮というものが必要なことは当然でございまして、これからのこうした問題につきましても、法的規制のあるものについては、一そう遺憾のないように進める。さらに、そうした中間的な部分といいますか、現状においては規制が及ばないという事例もございますので、これは御承知のとおり、そうした経緯におきまして、関係省庁とも一そう緊密な連絡をはかりながら、その対象及び規制の方法について十分必要な措置を講じてまいる。今度の野々山先生の御指摘の問題の部分を含めた、いわゆる人の健康に害ある問題につきましては、十二分こういう経緯を教訓として生かして、行政としても対処していきたい、かように思っております。
#12
○政府委員(鈴木省吾君) ただいまお説のとおりでございまして、農林省といたしましても、その安全性が適正な試験によりまして立証されない限り、これを飼料として認めませんし、また施用の規制を制限してまいりたい、かように考えております。
#13
○野々山一三君 大臣、とりあえず二点について簡単に質問いたしますが、先ほど通産政務次官から、かつての政府統一見解に対して、さらにそれを議会の意思を受けて発展させる意味で、ということで、所要の見解を述べられたわけでございます。その中で、輸出の問題がございました。私は、率直に言って、イタリアと鐘化ですかの技術輸出契約ができて、金も三回分受け取っているわけでございますけれども、これはやはり国内的にこれだけの問題があるものだから、相手国に対して国内の状況を正しく伝えて、実際はやめてほしいんだというような気持ちを含めて、外交上の処置を講ずるという趣旨のものと解されるお話がございました。まずそれが、大臣もそういう角度で対処しているかどうかということが一つでございます。
 それから第二は、これからさらにこの石油タンパクなどについて、海外への技術輸出の申請があっても、それを認めるかどうか。これはまあ今回は認めないという立場を、あの四原則、貿管令の四原則以外のものだけれども、認めないのだという立場を示されたわけですけれども、今後も同様の考え方で貫いていけるかどうか、その点をひとつ大臣に伺いたいわけでございます。
 それから三番目に、当然この輸出政策という見地からで、一番私は重視しなければならぬのは、企業が、このものはこれでけっこうなのだという角度からだけで、どんどん輸出をしていくということが、結果としてたいへんな国際的信用を失墜する場合が非常に多いのです。今回のものなどは、私は、その一例であると、こういうふうに考えるのでありまして、貿易政策という観点から見まして、一体大臣はどういうふうにお考えになっていらっしゃるだろうか、その点を率直に伺いたい、三点を。
#14
○国務大臣(愛知揆一君) 御指摘のとおり、わが国といたしましては、国際信義に基づく貿易を進めていくということが必要でございますから、政府といたしましても、この見地から、適切な措置を常に講じていくように特に配慮いたしたいと思います。
 それから、今回の石油タンパクの問題で、いろいろと御所見を伺いましてたいへん感謝いたしておりますが、今後の石油タンパクの製造技術の輸出については、安全性についての内外の確認が得られる等、諸条件が確保されるまでの間は、これを認めないことにいたしました。また、商品の輸出については、国内での企業化が中止されたことから、これはあり得ないし、また、サンプル調査についても、試験研究用以外は、これを認めないことといたしております。このような方策は、関係企業等に通達を出す等の行政指導によって、十分実効が期せられると考えております。
 それから、石油タンパク問題等につきましては、関係各省間で十分連絡をとる必要があると思います。その趣旨から、先ほど通産政務次官からお述べいただいたと思いますが、政府見解に述べましたとおり、今後は、石油タンパク問題の案件が出た場合、関係各省間の連絡を密にし、十分協議して、処理に遺憾なきを期したいと、かように考えております。
#15
○野々山一三君 ただ、いま所要、適切な処置を講ずることによって国際的信用を失墜するようなことがないようにしたい、こういうお話でありますので、お話としてはよくわかるのでございますが、私は、率直に申し上げて、その担保する意味で、行政通達などによって適正を期するということを補完されたのでありますけれども、さらに、こういうことが、石油タンパクという問題オンリーで考えるだけじゃなしに、類似的なものがあるのじゃないかということを私は、たくさん指摘できるものがございます。そこで、貿管令や外為法というものを再検討して、その輸出貿管令なんか、四原則以外のものは全部よろしいのだというたてまえなんですけれども、これを再検討する気持ちはないだろうかということを、率直に再検討してほしい、そしてもっと国際的信用を高めるような処置を法制的にも考えるべきではないか、こういう気持ちなんでございますけれども、今回のものはどうするか、今後諸般の問題についてはどうするかという立場で、端的なひとつお答えをいただきたい、こう思うのでございます。
#16
○国務大臣(愛知揆一君) 今回の場合は、こういうふうな措置を行政的にいたしまして、十分効果が担保できると思いますが、いろいろ国際間の問題等は、最初に申しましたように、信義が何より大事でございますから、そういう点を十分頭に入れまして、将来貿管令、あるいは為替管理法等、関連の法制等についてくふうをこらすべき余地がございます場合は、十分再検討いたしたいと思います。
#17
○野々山一三君 ことばじりのようでございますけれども、非常に微妙に、ある場合はという、ある場合があったから問題にしているのでございまして、今後そういうような問題がある場合はと、こう言われると、結局法律なんか、あるいは政令なんか考えないということに読み取れるわけでございますね。私は、率直に、そういうものが起こらないようにするためには、今日から、前向きに十分に検討すべきである。というふうに考えるのでございます。だから、そういう問題が起こった場合は、という考え方は、やっぱりもう一歩前進をしてもらわないと、今日のこの科学技術の進歩している時代に対応できないのじゃないか。法制が、あるいは政治が、行政がおくれてしまうということが、たいへんな被害を拡大することになりはしないか、こう考えるので、あらためてもう少し前向きな、何々の場合はというのは改めてもらいたいと思うのです。意見を述べておきます。
#18
○国務大臣(愛知揆一君) 御趣旨のように前向きに検討いたします。関係各省とも十分協議をいたしまして、前向きに検討いたします。
#19
○野々山一三君 大臣、お時間がないようですから、いまのお話を私は正直に受けとめてもう一問だけ伺っておきたいのでございます。
 これを通して私は、しみじみ考えさせられたのは、企業の機密というものですね。これは全く行政権の立場からも関与がしにくいかっこうなんだということが、しみじみ、この問題だけをもってしてもそういうことが感ぜられる。
 それから、諸般の問題点がこのごろございますね。飛行機だ、ほら船だというような問題をはじめといたしまして、企業機密というものがたいへんな障害になっておることは、投機の問題に及んでもそうでございます。そういう意味で、これは率直に申し上げて、これが国の政治全体を間違った方向に持っていく要因になっておることは私は、お考えになるだろうと思うのでございます。きのうの総理との質疑の中でも、総理もそういう点を非常に注目しておられたように思います。そういう意味で、企業機密というものと、同時に、今度は、国政調査権、行政権というものとのバランスないしは指導性というようなものが――本来厳然として理屈の上ではあるのだけれども、実体的には伴っていないところに、私の指摘するような問題があるのだと、こう考えるわけです。そういう意味では、率直に、国政調査権というものと、企業機密といわれる壁、それが問題を起こすことになっていることにかんがみて、一体、大蔵大臣として、また国務大臣として、この種の問題に対してどういうふうに対処しようとなさっていらっしゃるだろうか、この点を率直に伺いたい。
 で、どういうふうにという抽象的な言い方でございますけれども、しかし、この抽象的なことは、各法令によったりなどなど調査権なりがございますね。そういうものを実効的に使うということに尽きるだろうと、私は、あなたのお答えを先取りしたようなかっこうになりますが、しかし、私が、先取りしたようなかっこうで伺っている意味を、率直に申し上げるならば、もっと厳密に、具体的に、チェックしていくという、そういう立場が担保されなければ、価値がないのじゃないかというふうに考えるわけなんです。私の所見を述べながら、大臣の御意見を率直に伺いたい。
#20
○国務大臣(愛知揆一君) 前回も申しましたように、政府の立場からすれば、国会の国政調査権というものは、一〇〇%に尊重いたしまして、御協力をするという立場に、これは何らそれに申し添えることもない、一〇〇%に忠実に御協力申し上げたいと思っております。企業の機密ということについて、どう扱ったらいいのかと、あるいは国政調査権というものは、政府に対する関係だけでなくて、一般的なものであるというようなことになりますと、これは国会の立場でまた論議さるべきものかと思いますが、政府としては、国政の審議にできるだけの御協力をするという立場で、万全の措置を講じてまいりたいと思います。
#21
○野々山一三君 大臣、お時間がなかったら大臣に伺うものは……。
#22
○国務大臣(愛知揆一君) 恐縮ですが……。
#23
○委員長(藤田正明君) 大臣、ちょっとお待ちください。もう一問。
#24
○野々山一三君 それでは大臣、あと関係各省に伺いますけれども、いま各省と意思の疎通を欠かないように一体をはかって善処するというようなお話しがございました。同時にこれは、この石油タンパクという問題だけをとらえてみましても、片方は――農林省でいうと飼料という角度、それから厚生省でいうと食品衛生という角度、通産省は企業をどうするかという角度からだけにのみ限られて問題があるために、法律に非常な、法制上も谷間がある。それから、管理上からいっても一元化というのに非常に、今度はそういう食い違いが起こらないようにするよという、お話しのお答えがあったので、それに期待するのでありますけれども、やはりこの種の問題、私は、たくさん問題を持っておりまして、たとえば、石油タンパクでないのでだいじょうぶだ――大臣、きのうの夕刊ごらんいただいたでしょう。これは石油タンパクであるかないかのいろいろな問題があるのでございますけれども、しかし、現実に二世、三世の豚や鶏が全部びっこになったり、関節炎を起こしたり、死んだり、その死んだのがガンであったりというようなことになっておりまして、そういうようなことからいたしますと、連鎖的なものというものは、非常な大きな問題を持ってきて、企業のサイドから見ますと、これは間違いないものだと、こうおっしゃる、可能性というよりも、現実に十何年も使っているものなんでございますけれども、こういうことがどんどん起こっているのでございます。国立の衛生試験所でも、これを、こういう時代に対してもっと抜本的な検討をはからなければいけないということを強調されていらっしゃる。で、議会なり政府、行政の分野においても、そういう立場で抜本的な処置を講じなければいけないものだということが、しみじみこの事例によってわかるわけなんです。私は、関係の省にも伺うつもりですけれども、率直に申し上げて、疑わしきものは使わない、認めない、許さないというのが、これからの時代における進歩と同時に、警戒しなければならない政治、行政の思想でなければいけない。こういうふうに思うんでございます。そういう意味で、抜本的な対応策を考えなければいけないということを率直に申し上げるのであります。これはひとつ、政府の統一した意思として、大臣としてこういうものに対する所見はどんなものだろうかという、率直な見解を承りたい。
#25
○国務大臣(愛知揆一君) 率直に申しますと、野々山さんの御意見と同じであると、気持ちはそう申し上げて間違いないと思いますが、これは各省、各庁、あるいはものによりますと、地方公共団体等の関係もあろうかと思いますが、統一的な立場が厳守されますように、十分今後とも注意してまいりたい、こう思います。
#26
○委員長(藤田正明君) 政府のほうの御答弁は、国務大臣としてただいま御答弁願いましたので、この問題につきましては、院としてもたいへん関心の深い重要な問題だと思いますので、野々山君にお答えをいたします。
 本件につきましては、石油タンパク問題を契機として、当委員会において数回にわたり調査を行なってまいりました結果、過去においてとかく関心の薄かったテクノロジーアセスメントの重要性が明らかとなり、将来の国民の健康と安全を確保するために、本院においてもこの問題を積極的に取り上げ、継続的に審議することが適当ではないかという感を深くした次第であります。しかし、本件は、広範にして多岐にわたり、科学技術の面についての深い検討と理解が必要な案件であります。また、本件の調査を所管する委員会も、数委員会にわたると思われますので、委員長といたしましては、本件の今後の取り扱いについては、理事会で協議の上善処したいと存じます。本院はこのように考えますので、政府を代表されて、愛知国務大臣も御了承願いたいと思います。
#27
○国務大臣(愛知揆一君) 承知いたしました。
#28
○野々山一三君 次に、厚生政務次官に伺いますけれども、先ほど来審議をいたしておりましたことでおわかりいただけるかと思うんでありますけれども、石油タンパク及びその他の飼料、つまり各種の魚類及び家畜類その他いろいろありますけれども、そういうものの連鎖的な関係というものは、非常な大きなものがあることが今日の時代でわかってきたわけです。そこで、石油タンパクその他飼料、添加物、化学物質等で、人に害を与えるというおそれのあるものについて、厚生省としては実際にどういうふうに取り組もうとしていらっしゃるか、端的に伺いたいと思います。
#29
○政府委員(山口敏夫君) いま、直接人の口に入る、そして食品等の問題につきましては、食品添加物あるいは薬品等における食品衛生法あるいは薬事法、毒物及び劇物取締法等の規定の中で、十分遺憾のないように運用をする。また、いわゆる食物連鎖といいますか、いま野々山先生御指摘の肥料あるいは飼料等の中から、現実に人体に害あるおそれのものにつきましては、残念ながら現段階における法的規制措置というものが整備されておりませんので、この点につきましては、今国会に早急に間に合うようにということで、法案等の作成につきましても、いま各関係省庁とも協議して整備をはかるべく対処しておるところでございます。
 なお、今国会におきまして、すでに、有害物を含有する家庭用品の規制に関する法律案、あるいは化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律案、これ通産省と関連をしておるわけでありますが、また消費生活用品――これはまあ、ちょっと野々山先生御指摘の食品とは直接関係ございませんけれども、生活用品の製品の安全法案、これもまあ通産省提案になりますが、そうした形の中に、十二分、この技術、企業化する前の、いわゆる人間生活を十分配慮した利害得失を考えるという姿勢を、法案あるいは行政の運用の中に反映をしていきたい、かように思っております。
#30
○野々山一三君 そうすると、立法化するものがある、こういうことが一つのグループですね。それからもう一つは、法律を直すべきものは直すということによって処置しなければならないものがある。それから、現行法制の中で、実定法の中で、政令その他通達によって基準を改めるというようなものがある。それから、そこには至らないでも、通達できびしく善処するというものがあるというふうに一般論として解していいかどうかということでございますが、どうでしょうか。
#31
○政府委員(山口敏夫君) 当然時代的必然性あるいは国民的要請の中で、行政が対応していかなければならないわけでありますから、国民生活に、かりそめにも不安や不信を与えるようなことのないように、法的整備をはかっていかなきゃならない。ただ、いま飼料等からくる一つの問題にいたしましても、農林省とも十分協議を重ねた上で効果的な、また国民の皆さんにも十分納得いただく運用をしていかなきゃならないという問題もございますし、いまの通産省等とも関連した生活製品等の問題にいたしましても、十分連絡協議をさしていただく時間をいただきまして、ひとつ先生御指摘の社会的要請に十分こたえるような役所の機能を果たしていきたいという決意においては変わらないわけであります。
#32
○野々山一三君 私は、率直に申し上げて、他に足りない分があったら補完していただきたいと思うんですけれども、立法化するべきものとして、すでに院に出ているものとして、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、これが一つございます。それから、有害物質家庭用品規制法というものを新しくつくろうという趣旨のようです。それから、消費生活用製品安全法というものが、これはまあ関係各省にからむと思いますけれども、ある。それから、法律の改正をしなければいけないということを――時間がありませんから、理由はこまかくは言いませんが――食品衛生法あるいは飼料の品質改善に関する法律、それから、なお検討の結果直さなければならない、強化しなければいけないというものの中に毒物及び劇物取締法あるいは薬事法、医師法、獣医師法、それから農薬取締法、それから家畜保健衛生所法ですか――なとがあるのではないかというふうに考えるわけでございますが、いかがでしょうか、間違いがあったら……。
#33
○政府委員(山口敏夫君) いま野々山先生の御指摘の部分に沿った法案整備と、再検討ということだと思います。
#34
○野々山一三君 これは、先ほど委員長がこの問題の特性にかんがみ、新しくさらに問題を院としても対処するという処置をとろうということを言明されて、私もそれが当然の時代に適応したものであるというふうに思うんでありますが、関係各省の、いま厚生政務次官の述べられた見解、並びに私が指摘している立場、そういうものについての所見を伺い――私は、結論として適正な一体化をはかり、万遺憾のないようにしてほしいというのが希望なんでございますが、その所見を述べながら、見解を承りたい。
#35
○政府委員(山本敬三郎君) 先ほど野々山委員から御指摘がありました点、大臣の答えた点伺っておりましたが、いままでの行政のあり方は、たとえば、今度の問題につきましても、通産省、厚生省、農林省等が関係しているわけですが、従来の行政のあり方は、農林省でありますと農業生産者、通産省であればメーカー、厚生省であれば薬品等の関係業界、こういう形で、行政と国民とが結びついておった。したがって、たとえば、その守備範囲でありますとこなせてきたわけでありますが、このごろの事態は、日常生活を営む者としての国民、市民というものの行政需要というものが出てまいってきているわけであります。そういう点で考えますと、同じ一つの問題をとらえても、それは通産省にもかかわり、農林省にもかかわり、厚生省にもかかわる、こういう点が出てまいりまして、たまが全部三遊間に抜けたり、テキサスになったりして、行政の失点になっているという点を私も痛感いたしておりますので、いまや行政の姿が大きく変わっていかなければならぬときだ、そのためには、緊密な連絡をとって、新しい日常生活を営む者としての、国民の期待にこたえるような行政にならなければならぬということを痛感している次第であります。
#36
○政府委員(矢野登君) お答えいたします。
 先刻厚生政務次官からも申し上げましたが、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、あわせて消費生活用製品安全法案を今国会に提出いたします理由もそこにあると思うんです。先生の御指摘されました問題を十分にこのうちに取り入れまして、遺憾ないように進めたいと、こういうように考えております。
#37
○政府委員(鈴木省吾君) 基本的な考え方、それから、これからの対応、先生の御指摘のとおりでございます。農林省といたしましては、いままでは飼料につきましては、御指摘の、飼料の品質改善に関する法律に基づきまして、飼料の品質保全、それから公正な取引をやってまいります。
 さらにまた、添加物等につきましては、薬事法に従いまして、行政指導をしてまいりましたけれども、ただいまお話ありましたように、今日はその法律だけでは十分対応できないような社会情勢あるいは国民生活の変化、技術の進歩、こういうものがありますので、御指摘のように農林省といたしましては、飼料の品質改善に関する法律、以下各法律を改正すべく検討をいたす次第でございます。
#38
○野々山一三君 厚生省に伺いたいんでございますけれども、実在する食品衛生調査会というようなものは、いまのところ石油タンパクで持っておるならば――安全性があるかどうかという角度からのみ審査をされたやに承るわけなんです。それなのに、実際はたいへんな問題が起こっていることは、数次にわたって指摘をしたところであります。
 そこで、石油タンパクそのものもさることながら、食品衛生調査会そのものの構成というものが、言うならば、率直に申し上げて、まあ政府の御都合のいいと言っちゃ悪いかもしれませんが、そういう者によって構成されているということは、しみじみ私は、人格についてとやかく言うつもりはありませんけれども、構成及び運営については、適正ではないという気持ちがいたします。
 そこで、先ほど大臣はテクノロジーアウスメントという考え方というものを、是認するという立場でお答えになりましたけれども、その例が、テクノロジーアセスメント法としてアメリカにあるわけでございますね。階層別、業種別、専門別に選ばれた人をもって構成し、その調査の進行状況及び内容は公開される。そしてこの結果が、試験段階からさらに企業化されていく、商品化されていく段階に及んで、名実ともに安全であるというような認定がされてこそ、実行に移されるということになっているのが、端的な形態だろうと思う。そういう意味で、食品衛生調査会などについて、このいまの構成、運営、それから公開といったことをつけ加えましたけれども、そういうものについて、私の指摘するような角度で対処するつもりはないかという、要望というか、意見を提起しながら、見解を承りたいと思います。
#39
○政府委員(山口敏夫君) 先般、理事会におきまして野々山先生にもお話し申し上げさしていただきましたように、食品衛生調査会が、御承知のように各方面の学識経験者等によって構成されておるわけでありますが、これは社会労働委員会におきまして、厚生大臣か、委員の方々から――そうした調査会等においては専門家あるいは学識経験者をもって構成せよというような御指摘の上に立った運営であったわけでございます。
 しかし、いま先生御指摘のように、あるいは先ほど来各省庁の次官の見解、政府の判断にございましたように、技術の評価あるいは企業における評価という以前に、やはり国民生活におけるプラスマイナスというものを、いわゆる十分国民感情を盛り込んだ上に立った一つの結論でございませんと、大ぜいの方々の理解を得るというわけにはいかない、そういう点からいたしまして、この食品衛生調査会の運営、あるいは構成メンバーのあり方につきましては、やはり十分本委員会の御質疑の趣旨を尊重するような運用を配慮したい、かように思うわけであります。ただ、やはりそうした専門的、科学的、学問的な問題を審議する、あるいは調査する委員会でございますので、どうしてもメンバー構成等におきましては、いわゆる学識経験者を中心とした委員会構成が現状においてはまあ妥当ではないかというふうな判断に立っておったわけでありますが、十分国民的理解を得られるような運営というものにつきましては、ひとつはっきりとこの際、配慮を申し上げたいと思う次第でございます。
#40
○野々山一三君 運営面では、国民的な理解を得られるような構成で運営もしたいということですから、これは具体的な人選運用の問題になりますから、その際に、また私は十分にある意味で監視をさせていただくということで、それはいいんですけれども、率直に申し上げて、この問題に関して、石油タンパクの問題に対して、資料など企業側から出されたものが全部公開されていないんでございます。その中で、まあまあ都合のいいものだけスクラップして委員会に出されているといったようなことが一つ。
 それから、その資料を私どもが求めても実際出してもらえない。これはやっぱり、先ほど大臣にも伺った企業機密、国政調査権という観点から見まして、一体、国民の気持ちを代表する議会にでさえもその資料が出されないということでは、国政調査権に反することになることだと私は解釈する。やはり企業側から提起されている資料も公開される、名実ともに。そして、調査会などそういう機関のみならず、議会の求めに対しても応ずる。そういう立場をとるべきではないかということを申し上げながら、その資料の公開というものについてあらためて求め、私は、企業側から出されている資料を――名前はおわかりだと思いますから言いませんけれども、提供をしてもらいたい。資料を要求したいわけでございますか。いかがでございますか。
#41
○政府委員(浦田純一君) 御指摘の、石油タンパクの安全性を確認するにあたっての資料な、部数に制限もあったこともございまして、一般に配付はしなかったわけでございますが、決してこれを秘匿するという意図はございませんので、御要望に沿うように――部数に制限がございますから皆さんにお上げするというわけにはいきませんけれども、人によってはお渡しもしましょうし、また必要によっては、私どものほうに備えてございますから随時ごらんいただくといったようなことで、御要望にこたえたいと思っております。
#42
○野々山一三君 人によってはというのは、野々山一三はいかがでございましょうか。参議院議員野々山一三はいかがでございましょうか。これはいただけるんですか。
#43
○政府委員(浦田純一君) いや、もちろん野々山先生には御提示申し上げたいと思いますが、一般的な言い方をいたして失礼いたしました。
#44
○野々山一三君 それじゃ出してください。委員会での要求として受けとめてくださいよ。
 それから、今度は農林政務次官に伺いたいんでございますけれども、理事会では、石油タンパク及びその他のものについても、疑わしきものは、認めず、使わず、許さずということを言明されたわけでございますけれども、いま新聞の例を出しました。ほかに七、八種類ございます。まさに疑わしきものでございます。これを、認めない、許さない、使わない、こういうことをすることを約束していただけますか、ということを伺いたいと思います。
#45
○政府委員(鈴木省吾君) 先般も類以のアミノヒットのお話がございまして、それについて生産者の資料等、説明等は前から求めておりますけれども、まあパン用の酵母栄養源は糖みつで、石油タンパクとは全然違うんだという、こういう説明もございましたが、しかし、それでも、お話もございましたので、農林省としては、立ち入り検査等もいたしまして、そして資料もとって、ただいま試験をいたしておるわけでございます。さような疑いのあるのは、今後ともそういうような措置をとってまいりまして、いやしくもそういう安全性に疑問のあるものはお説のようにしてまいりたい、かように考えております。
#46
○野々山一三君 安全性に疑問のあるものは許さない、認めない、使わない、こういうことでございますね。――そうですね。
 それで、品名については、私は過般来委員会で具体的に指定をいたしました。きょうは繰り返しませんけれども、記録によってとめてください。
 企業的に言うならば、協和醗酵、その他東芝製薬などなどございます。そういうところは全部これは商品化しておるんでございまして、実際にこういう新聞にまで出ているような事態、これはまさに、疑わしきものということよりも、もっとひどい。――ごらんになったでしょう、新聞は。
#47
○政府委員(鈴木省吾君) 拝見しました。
#48
○野々山一三君 この種のものは、いま確認をいたしたように、とめる、許さないと、こういうことだと解していいわけですね。あらためてお伺いします。
#49
○政府委員(鈴木省吾君) 農林省の試験機関なり、あるいは都道府県にもございますそういうもので、早急に試験をさせて、そういう疑いのあるものはさような処置をしたいと、こういうふうに考えております。
#50
○野々山一三君 試験論というのは、またこれ、いまやっているものをもう一ぺん試験して、その間に食べたらどうなりますか。食べさしているわけですが、どうなりますか。これはやっぱりとめるということでなければならない。いま直ちにとめるということでなければ意味が、ないということ。とめておいて、それから、試験をするということでなければ意味がない、ということが言える。言えるというよりは、もう現実に学会でも問題になっている。研究所でも問題になっている。そして、これはいかぬことだという意見が非常に強くなってきているということでございます。それで、こういう問題を指摘したお医者さん、獣医師会の幹部、これらの人たちは企業のサイドあるいは全農のサイドからたいへんな脅迫を受けておるわけでございます。あの医者には、あの獣医にはかかるとだめだよというようなPRも行なわれているのであります。全農に対して、こういうことをどうするかということを、あなたの見解を承りたいのです。全農という大きな名前で袋を出して売っているわけです。これはまさにそのために起こった被害でございます。あんたと私と一緒に食べましょうか。十分ぐらい休憩してもらっている間に、私持ってまいりますからね。一緒に食べるやつがありますから。おれは食べない、しかし、あいつは食べてもいいんじゃないか。これは論議にならないですね。ですから、あらためてもう一回伺います。とめるか、とめてから試験をするかどうか。
#51
○政府委員(鈴木省吾君) 先ほども申し上げましたように、ただ、私も新聞拝見をいたしましたが、化学上の知識は私自身もそうあるわけでございませんけれども、かりに全農であろうと、何であろうと、そういった疑わしい、あるいは実験上そういう疑わしい、あるいはまた学説なり、あるいは信頼できるような意見と、そういうものがあれば、やっぱり放置するわけにまいりませんから、善処してまいりたいと、かように考えております。
#52
○野々山一三君 じゃ、ぜひ結果をしかるべき機会に早急に報告してください。資料として提出してください。これは要求をしておきます。
 それから次に、アミノヒットの場合なんかで言いますならば、指導する獣医師ということで名前を書いているわけです。その獣医師が名前を書き、全農という大きなレッテルが張ってあって売られていくんですから、農家の皆さん、これはいいもんだとして、食わせることはあたりまえじゃございませんか。その結果、起こっている被害でございます。まさにこれは広告的効果が一〇〇%と言ってもいいくらいなものでございます。これは改めるべきであるというふうに私は思うのです。当然、停止すると言われたんですから、もう改めるもくそもない。停止すると言うんですから、もうなくなっちまうんだから、いいじゃないかというふうに言われると、それにたよっているわけにはいかないほど猜疑心を持たなければならぬ問題なので、それらについては適正に通達を出して改むべきではないでしょうか。全農というようなものは、それは販売効果をねらうためのものでありましょうし、全農が委託製造さして売り出しているという二つの面がございますね。これはやっぱり先ほど来申し上げているように、もっと適正なものでなきゃいけないという意味で言うならば、全農という大きなレッテルはやめたらいいじゃないですか。政務次官という名前なら大きく書いておいてもいいですよ、そのかわり政治責任が問われるわけです。そういうように、通達でもって適正に処置をしていくべきであるし、いかがでしょうか。
#53
○説明員(下浦静平君) お答え申し上げます。
 野々山先生御指摘の飼料は、家畜の病気の予防、治療のために特に動物医薬品を添加をいたしました飼料でございます。したがいまして、この種の飼料は、一般のものと区別をするということと、それから、処方をいたしました獣医師の責任を明確にするという意味合いからいたしまして、ただいま御指摘のような指導をいたしてまいったわけでございますが、獣医師の広告まがいのものだというような見方も、これは生じ得る可能性もなきにしもあらずということでございまして、これにつきましては、先般の通達を改めたいと存じております。
#54
○野々山一三君 処方、まあ抗生物質を添加している飼料ということで言うならば、処方せん的な意味での獣医師の責任ということになるのでございましょうね。それならば、極端に申し上げましょう。極端というよりは、普通ですね、普通と言ったほうがいいでしょう。訂正いたしましょう。全農が売っている、獣医師が指導する何々であるというふうに、非常に明白に明記されているわけです。そうすると、たとえば、五食べる場合と、一食べる場合と、十食べる場合ということを考えなければならないと思いますね。そのとき、全農が売っているんだ、獣医師がこれを指導しているんだ、中身はかくかくしかじかだと書いてあるといっても、どれだけ食べさしたらいいかということは書いてない。これ以上食べさしちゃいけませんよ、これとこれとまぜて食べるならいいですよ、というような角度でものをながめるのが当然なものではないでしょうか。そういう点から見ますと、使用法なども明示されてなければ、指導という意味は成り立たないわけですね。それから、処方という意味も成り立たない。そういう意味では、明確に今後この種のものが、今後とわざわざ言いますよ、アミノヒットはやめになるわけですからね、ほかの並べたものもやめになるわけですから、これからやるものについては、そういう広告的効果のあるものは許さない、それから、処方的意味において責任をとらせるという意味で、獣医師の名前を書くというならば、その指導するなんていうことばは改めるべきである。それから、使用方法というものについては、厳格に、たとえば、あれですか、睡眠薬を山ほど飲んだら死んじまうわけでしょう。何錠以上飲んじゃいけませんと、こういうことになっているのが、処方する医師の責任でしょう。そういう意味でいえば、使用量、使用方法というものを明示するのは当然ではないかというふうに考えます。したがって、通達で善処するとおっしゃるその中身は、以上申し上げたような処置を講ぜられるべきであると考えるんですけれども、農林省としてはいかがにお考えでしょうか。
#55
○説明員(下浦静平君) 御指摘の飼料につきましては、先ほどお答えを申し上げたとおりの飼料でございますが、これは家畜が食べまして、俗な言い方で恐縮でございますけれども、腹一ぱい食べましても、だいじょうぶなようなぐあいに実はなっておるわけでございますけれども、何と申しますか、家畜への給与のしかた等、なお指導する余地がありますれば、そのような指導を十分いたしたいと存じております。
#56
○野々山一三君 ありますればと、あなたのことばじりをつかまえるけれども、それが官僚の悪いところですよ。あるから言っているんじゃありませんか。あるから問題になっているんじゃありませんか。あるから西三河の家畜衛生保健所でも解剖検査をやっているんじゃありませんか。医師も立ち会っておるんじゃありませんか。だから野々山一三もここで言っているんじゃありませんか。ありますれば、というような、そういう態度というものが常に続いていくことにこういう問題が起こるんで、多少文句を言っているようですけれども、ことばをまず訂正しなさいよ。あるから言っておるわけですよ。それが一つ。
 それから、この種のものについては、先ほど来言っているように、私は、責任を持って食わせるためのものとして記名をするというなら、本来「こうします」と言うのが当然じゃないでしょうか。これは審議官、あなたじゃなく、政務次官、ひとつ率直に答えてください。これはもしそういう議論をするなら、幾らでもまた私材料を持ってきてでもお示ししてやらなければ、せっかく山口政務次官や矢野政務次官がおっしゃっていることと、あなたのとびっこになって、また統一見解を求めますよ。
#57
○説明員(下浦静平君) 私の申し上げようが悪かったので、たいへん恐縮でございますが、飼料の使用方法につきましては、誤まりのないように十分指導をいたしたい、こう存じます。
#58
○野々山一三君 じゃ最後に。
 以上で私は質問を終りますけれども、この問題は、繰り返すようですけれども、先ほど委員長が総括されたように、引き続きずっと問題が続いていくものだし、これからも、もっともっともっともっと拡大されていく問題であるということを重視しながら、やっぱり私は、率直に申し上げて、たとえば、足尾銅山の問題をごらんなさいよ、水俣の水銀のあの問題をごらんなさいよ。あの当時、あの疑いを持って問題を提起した学者は、みんなほんとうに、何というか、村八分みたいな扱いを受けてきた。そうして十年たち二十年たち、もっと言えば百五十年もたった今日、いよいよやっぱり人を非常な意味で殺し、災害を負わせているという事実にかんがみれば、ほんとうにきれいごとで済ましちゃいけないということばを、よく身にしみて受けとめてもらいたい。そうして、関係各省万遺憾のないように対処してもらいたい。私ども、議会も、委員長指摘のように、続いてそれに向って、そういうことのないように対処するために、処置をいたしていくつもりでございます。これを私は、率直に皆さんに要望して、とりあえずきょうの質問は終わりたいと思います。
#59
○委員長(藤田正明君) ほかに発言もなければ、本日はこれにて散会をいたします。
   午彼一時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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