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1972/07/12 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 大蔵委員会 第28号
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1972/07/12 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 大蔵委員会 第28号

#1
第071回国会 大蔵委員会 第28号
昭和四十八年七月十二日(木曜日)
   午前十時三十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月十一日
    辞任         補欠選任
     吉田忠三郎君     川村 清一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田 正明君
    理 事
                嶋崎  均君
                土屋 義彦君
                成瀬 幡治君
                多田 省吾君
                栗林 卓司君
    委 員
                青木 一男君
                河本嘉久蔵君
                柴田  栄君
                中西 一郎君
                西田 信一君
                船田  譲君
                川村 清一君
                竹田 四郎君
                戸田 菊雄君
                西村 関一君
                渡辺  武君
                野末 和彦君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  愛知 揆一君
   政府委員
       大蔵政務次官   山本敬三郎君
       大蔵大臣官房審
       議官       大倉 眞隆君
       大蔵省主計局次
       長        長岡  實君
       大蔵省関税局長  大蔵 公雄君
       大蔵省理財局長  竹内 道雄君
       大蔵省理財局次
       長        小幡 琢也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉本 金馬君
   説明員
       防衛施設庁施設
       部連絡調整官   奈良 義説君
       林野庁林政部長  平松甲子雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関
 条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(藤田正明君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告いたします。
 昨七月十一日、吉田忠三郎君が委員を辞任され、その補欠として川村清一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(藤田正明君) 次に、国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案及び物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案、以上両案を便宜一括して議題とし、前回に引き続き、これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#4
○竹田四郎君 国有財産について若干お聞きしたいと思うのです。
 私、きのう横須賀のベースの中を実は見てまいったわけでありますが、あそこの基地の中のブルックス湾を埋め立てて、横浜の海浜一号住宅地ですか、あそこの二百四十七世帯ですか、六世帯ですか、それをブルックス湾に移すということの話が進んで、それの準備がされているわけでありますけれども、きのう見に行った点では、ブルックス湾に直接その二百四十七世帯というのを住まわす家を直ちに建てるという方向ではちょっとないようでありまして、周辺の既存の将校宿舎ですか、こうしたものを建てかえる方針のようであります。それはおそらく防衛施設庁のほうの話だと思うのですけれども、そうした形で一号海浜住宅、二号海浜住宅、あるいは山手住宅地というのがあるわけでありますが、一号、二号の海浜住宅地は、約半分が国有地だということでありますけれども、あそこは民有地と国有地が入りまじっている地域であるわけでありまして、まず、一号海浜住宅地ですが、あそこには一体どのくらいの国有地が総計ありますか、わかりますか。
#5
○政府委員(小幡琢也君) 横浜市の横浜海浜住宅地区の問題であろうかと思いますが、全体で六十七万七千平方メートル提供しているわけでございますが、このうち国有地が三十八万一千平方メートルでございます。
#6
○竹田四郎君 そこで、その解除のあと地ですね、このあと地については、具体的に大蔵省にはどういう話が、市なり、あるいは地元の地主、そういうところから話がきておりますか。
#7
○政府委員(小幡琢也君) 横浜海浜住宅地区のあと地の処理の問題、これにつきましては、国有財産中央審議会に付議した事案の一つといたしまして、これから返還財産処理小委員会で審議、検討していただくということになっているわけでございます。これにつきましては、先生御指摘のように、民有地と国有地がこん然としている、ばらばらである。そこで、これは横浜市から土地区画整理をしたいという申し入れがございまして、市は相当の部分を公園地区にしたいということを要望しているわけでございます。また、一方住宅の要望も二、三の方面からございまして、場所が本牧地区で非常にいいところでございますので、このあと地の利用につきましては、相当慎重に検討する必要があろうかと、かように考えております。
#8
○竹田四郎君 あそこは、率直に言うと、本牧埠頭の背後地になっているわけですね。昔は確かに本牧の海岸に面した地域でありますけれども、
  〔委員長退席、理事嶋崎均君着席〕
いまはほとんど埋め立てられてしまっているという地帯であるわけですが、大部分を公園にしたいということでありますけれども、ある面では、そうした貿易港湾関連と住宅地を仕切るという役割りもあるだろうと思うのです。同時に、背後との道路関係というものも、やはりあそこの中を通じてやっていかなくちゃならぬという問題もあろうかと思うのですけれども、ずっと終戦後あそこが接収されているわけでありますから、まあ区画整理をするということにしても、かなり低い値段で賃貸価格が押えられてずっときたということが、地主にとっては非常に不満であったろうと思うのです。
 そこで、一番問題は、区画整理の方向に向いているということは、いまお話しのとおりでありますけれども、結局、いま次長がおっしゃったように、かなりの地域をさらに公共用地として出さなくちゃならぬということになりますと、これはかなりの減歩率ということになるのですが、いま大体どのくらい減歩をしなくちゃならないかということぐらいの方向というのは出ているのですか。
#9
○政府委員(小幡琢也君) この具体的な話につきましては、私どもまだ承知いたしておりません。何ぶん横須賀に住宅地区が移りましてから、あとで返ってくるという、そういった段取りでございますので、この処理はかなりあとの年度になるというふうに考えております。
#10
○竹田四郎君 あとになるといっても、大体五十一年にはもうおそらくできるだろうと思う。きのうもそういう防衛施設庁のほうの話であります。もう四十八年というのも相当過ぎてきているわけですから、やはりいまのうちに区画整理方針というのを出して明示をしていかないと、おそらく小さな地主がこの間に散在をしているということでありましょうし、実際は、ああいうところで普通の地主はそう簡単に入れる場所ではないわけでありますから、自分自体の土地の区画もどこからどこまでがどうだという点がきわめて不明確なわけです。そういうことで、なかなか現地を確認できないという事態にもあるわけなんです。そういう点では、相当早くからこの問題を処理をしていかないと、移ったあとで、さあすぐいろいろな計画をそれから立てるということでは、私は、あの地域が解除になっても、そのあとの区画整理事業に入るというのはかなりおくれてしまうのではないか。そういう点でかなりこれは急がなくちゃならぬ問題だろうというふうに思うのですが、その辺は大蔵省としては、横浜市との折衝の関係もありますけれども、まだそういうことはかなりのんびりしていていいのかどうか。この点は、かなり早めないと、また、そのうちに、解除になった、おれの土地はこうだということで、区画整理ができる前に、いろいろな建物がどんどんできる可能性というものが、私はあろうと思うのです。国有地と民有地、そういうものとの境界もはっきりしない間に、どんどんそのままにしておけば建ってしまうわけですから、そういう意味では、事前にできることというのは、はっきりして進んでいかないと、そのままにしておく限りは、地主は地主で返ってくれば、かってな建物を建てるということになるわけでありますから、そういう点をかなり急がなくちゃいかぬし、また、もう終戦後ずっとのことでありますから、いろいろな資料収集というのも、やはり普通にいつも行けるようなところとは違っているわけですから、
  〔理事嶋崎均君退席、委員長着席〕
そういう点では、かなりスピードを早めてもらわないといけないと思うのですけれども、いまはその点がどうもあまり承知しておらないということでは、むしろあとに混乱を引き起こすのではないかと思うのですけれども、どうですか。
#11
○政府委員(小幡琢也君) 具体的な減歩率が幾らになるか、そういう細目につきまして承知していないとお答え申し上げたわけでございまして、この問題につきましては、確かに、おっしゃるとおりのんびりしていられない、非常に急がなければいけないケースであるわけでございます。現に、横浜市のほうでは、いろいろな案を持っているようでございまして、国有地をどのように集約するか、市はこちらのほうをほしいとか、いろいろな案を持っている。そうなりますと、大蔵省が後手に回りますと非常に不利にもなりますので、こういうことではならぬという私どもの考えで、最近、財務部にも推進方を指導いたしまして、何とか市と早目に話しまして、あとの計画を最も適切なものに持っていくように、こういうことを考えようということになっているわけでございます。
 ただ、ここには民間の権利者も相当おりますし、また、居住者の方で一つの権利を主張されるという特殊な事情もございまして、非常に複雑であるというふうに聞いておりますので、そういった問題も含めまして、これから市をはじめ地方団体と連絡を密にして処理に当たりたい、このように考えております。
#12
○竹田四郎君 これから減歩率というようなものも、おそらくいろいろ議論がされるところだろうと思うんですけれども、ここの土地の所有別の点を考えてみますと、国有地が一番多い、その次が民有地だと、で、県、市のいわゆる公有地というのは、割合にすれば非常に低い所ですね。そういう点では、市とか県とかの自分のところの土地を出してやっていくというようなことについては、これはなかなか発言権は少ないと思うんですよね。現実には、民間地主と国有地との関連ということが一番大きくなってくると思うんですよ。そういう意味では、国のあり方というものが、やはり早く態度がきまっていかなければ、区画整理もできないんじゃないか。もちろん市の意向というのを無視するわけにはいきませんけれども、ある程度国としての基本的な考え方、そうしたものはやはり出していかなくちゃいけないんじゃないかと思うんですけれども、そういうあそこにおけるところの国有地を中心としたところの国の考え方、どんなふうな絵を書いていらっしゃるのか、お聞きしたいと思うんです。
#13
○政府委員(小幡琢也君) これは先ほど御答弁いたしましたように、土地の区画整理事業というものは、横浜市が施行者となって推進するわけでございますから、あくまでも横浜市の計画というものに相当左右されるわけでございます。国としても、いろいろ言い分があれば、当然市に言いまして、区画整理事業、その中における用途をどのようにしたらいいかということをこれから検討することになるわけでございますが、市が言っておりますのは、非常に公園の部分がほしい、特に、国有地をその公園の部分に充ててくれないか、そういうことを言っているわけでございます。ただ、非常に広い地区でございますから、これは全部公園というわけでもございませんので、公園と、そうでない住宅、その他の地区も出るわけでございますので、国有地を集約いたします場合に、どういうふうに集約するか。全部公園の部分に集約されますと、これはやはり国有地の処理といたしまして、横浜から横須賀のほうに移転経費を要するという問題もございますので、やはりある程度は有償部分もほしいという考えもございますので、ひとつ国有地と民有地とこれは均分して、それぞれ公園なり、住宅なり公共施設の用に充てるような、そういった方向で検討してほしいということを市に申し入れたいと、現在考えているところでございます。
#14
○竹田四郎君 これは、大蔵大臣、この前も私、若干そういう基地と、国有地のあり方というものについて質問したわけであります。大蔵大臣は、かなりその点は、その市町村の実態あるいはいままでの基地の態様、そういうことから、ほかの一般的な、そういうことに使われていなかった国有地との関係とは別個に、特に配慮が必要だ、というような御答弁をこの前いただいたと私記憶しているわけでありますが、ここの場合も、私は、確かに今後区画整理をやるという場合に、そこに国有地があるときに、ここが一つのモデルになって、一般的なそういう新しい都市開発なり、何なりするときの減歩率というものが一つのモデルになる可能性というものがあると思うのです。しかし、ここの地域というのは、御承知のように、いまのような小地主が国有地の間に入りまじって、そしてかなり長い間、終戦後ずっと接収をされて、その中には、自分の土地を確認をするために入ることもそう簡単にはできない、こういうことでありますし、また同時に、ほかの土地に比べますれば、やはりかなり賃貸価格というものも押えられてきている。ということを考えますと、他の一般的な基準といいますか、そういうものと同じ区画整理をやる場合にも、同じような率でやるという、たとえば減歩率一つとっても、私は同じような率でやるというわけにはちょっといくまいと、こういうふうに思うのですが、こういう場所も、この前おっしゃられたような、何らかの意味で、この前は経費の負担の問題あるいは有償、無償の問題でありましたけれども、ここの場合には、おそらく減歩率が問題の中心になっていくだろうと思うのです。こういう点についても配慮がいただけるかどうか。
#15
○国務大臣(愛知揆一君) これは技術的といいますか、制度の上の問題でございますが、減歩率の問題は、原則的には市の当局がその衝に当たると私は承知しておるわけでございますが、そういう場合におきまして、市の当局にも十分配慮してもらいたいと考えておりますけれども、原則的には、他の民有地と同じような取り扱いに現在のところはなっているかと承知しておりますが、なお、こまかい点については、私も十分承知しておりませんから、その基本的な配慮ということについては、前回も申し上げたとおりでございますから、そういう気持ちで、関係の当局が処理に当たれるように、この上とも心がけてまいりたいと思いますが、こまかい現状の技術的な問題等については、小幡次長からお答え申し上げます。
#16
○政府委員(小幡琢也君) 国有地を、土地区画整理事業の一環として減歩いたします場合に、これはやはり国の財産でございますから、その処理は、ある一定のルールに従わなければいかぬ、したがいまして、この区画整理事業で、この地区一帯に減歩率が幾らである、その率に従って国有地をその分だけ減らさないと、これはやはり国有財産の処理として不適切であると、これは会計検査院からも指摘されるわけでございますので、そういった取り扱いになっているわけでございまして、率に異存がある場合には、金銭で補足するとか、土地区画整理事業におきましては、こういったある一定のルールによって数量を落とすと、こういう取り扱いになっているわけでございます。
#17
○竹田四郎君 そうしますと、減歩率については、たとえば、具体的にここで言えば、海浜一号地区ですね、これの減歩率は、国有地も民間も同率の減歩率でやる、しかし、その減歩率も、土地だけじゃありませんし、工事費も減歩率によって出して、あと保留地という形で残って、それを売却することによって、大体工事費というのは出すわけです。結局は、そうしますと、減歩率は同じだけれども、そういう特殊な地域であるから、区画整理の補助金、国で出す補助金、そういう形で配慮をするということですか、具体的には。一般にその減歩率のルールというのは、確かにおっしゃるようにありますから、そういう点ではなかなか国有地だけの減歩率を高くするということ、これは必ずしもいいか悪いか、いろいろ問題はあろうと思うんですけれども、そういう点では、減歩率は一率でやっていきたい、しかし、補助金の点で考えていきたい、こういう基本的なお考え方なんですか。
#18
○政府委員(小幡琢也君) 補助金の問題は、これはちょっと別の角度の問題でございまして、この減歩率の問題は、原則としては、率は、同じ価格の土地については一定の率であるということになっているわけでございまして、確かに、ある広大な地域によりまして、土地の価格の高い部分、低い部分といろいろございます。それで、区画整理をすることによりまして、価値が増加する、こういった要素も見るようでございまして、そういった一つ一つの個所の土地につきまして、できるだけ実質的な率が公平になるようにと、こういうことを土地区画整理事業の施行者のほうできめるわけでございます。
#19
○竹田四郎君 評価額ということになりますと、国有地がある程度一定にまとまっているという場合は、これは別でありますけれども、民有地の間に散在をしているということでありますから、具体的に、この場合には、そういう形でもなかなかむずかしいと思うんですね。国有地の評価は高くて、民有地の評価は低いということになりますと、これはあとでまた問題になる。そういう点で、地元の地主の意向としては、とにかく国有地の減歩率は高めてほしい、民有地はその高めた分だけ低くなるというようなことになるわけでありますけれども、そういう考え方というのは、大蔵省としては取り入れることはできないと、こういうことですか。
#20
○政府委員(小幡琢也君) 国有地を処理する場合に、この区画整理事業に関連いたしまして、あと公共団体の有利なように、たとえば、公園の部分を多くするとか、公共施設に振り向けるとか、いろんなやり方があろうかと思いますが、減歩に限りますと、これはやはり原則的な一つのルールがございますので、やはりそれに従うのが合理的ではないかと考えているわけでございまして、いろんな配慮は、これはそれとは別に行なうということになろうかと思います。
#21
○竹田四郎君 そうしますと、一つは、地主が長い間、ほかの地域であれば、相当りっぱな住宅地なり、あるいは商業地として開発ができたわけですね、ところが、接収をされているということでどうにもならない、こういう形できたわけですね。そういう点ではひとつ、国が支払うところの地代を上げてくれという運動も何回か起きているわけですよね。しかし、それにもかかわらず、上がる率というのはたいして上がっていない。こうなってまいりますと、やはり地主としては、自分の持っている土地の有効利用ができなかった、こういうことにもなるわけですね。しかも、今後この地域というのは、おっしゃられるように、公園部分あるいは道路部分、こうしたものにかなり、特に一号海浜住宅地についてはとられる可能性が非常に多いと思うんですね。そうしますと、その土地の価値というものが一体どうなっていくのかと言いますと、おそらく商業地とかなんとかと違いまして、そう上がっていくという土地ではなかろうと思います。また同時に、かつて海がすぐ近くまであったときには、住宅地としての価値も非常に高かったと思いますけれども、いま、あれだけの本牧埠頭というものができてしまうということになりますと、そう住宅地としての価値も非常に高いと、こう言うわけにはいくまいと私は思うんですけれども。そうなってまいりますと、どうもいまおっしゃられたような形では、市に対しては、その後、公園というものをある程度無償なりあるいは無償貸与なりというような方法は、これはこの前おっしゃっていたようにあり得ると思うんですが、これでは接収されていた地主に対しては、私はちょっと気の毒なような気がするのですがね、これでもうけたわけでもないですし。そういう点では少し、いままで二十八年間というものを全部接収されてしまった、何らかの形でそういうものについてはある程度報いてやらなければ、これはまずいんじゃないかと、私は思うんですけれども、その点はどうですか。どういう形をお考えになる可能性がありますか。
#22
○政府委員(小幡琢也君) 繰り返しで恐縮でございますが、これはやはり土地区画整理事業をやる市が、そういったいろんな事情を十分考慮をすべきではないかと思うわけでございまして、国は民間の地主と同じような立場に現在あるわけでございます。したがいまして、区画整理事業につきましては、そういった市の事業の内容ですね、これによる。民間地主と同じように国もいろいろ注文をつけるということになるわけでございまして、長い間接収されていたという問題、これにつきましては、この区画整理事業とは別の観点から、いろんな点でそれは配慮しなければならぬということは、十分大蔵省も承知しているわけであります。
#23
○竹田四郎君 配慮するということばの上ではいいんですけれども、たとえば、具体的にどういう――それは、ここで決定的なお話でなくてけっこうなんですけれども、どういう方法を、いろいろな方法があるだろうと私は思うんですけれども、いままでのお話ですと、二十八年間――あるいは実際は三十年間ぐらいになるだろうと思うんです。それだけが全然、実際上宝の持ちぐされ、じゃ、日本の国内の問題に対しても大きく寄与したかと言うと、それは考え方でありますけれども、海浜住宅地として使われていたということになってみると、三十年間全く死んだ土地を持っていたと同じような形だと思うんですね。わずかな地代が入ってきたということにしかすぎないと思うんです。その辺は、もう少し何らか具体的に考慮をさるべきだと思うんですけれども、これは大蔵大臣、そういう形だけでいいんですか、どうですか。これじゃ、私は、なかなか、率直に言ってあまりおさまらないと思うんですけれども。
#24
○国務大臣(愛知揆一君) 現状はまだ市との間に相談中で、話がまとまっていないようでございます。したがいまして、これから市との間にも十分よく協議をいたしたいと、事務当局ではかように言うておりますので、十分私としてもその間注意を払ってまいりたいと思います。
#25
○竹田四郎君 大臣、区画整理事業をやる場合には、土地が一体どのくらい必要なんだと、そして公共部門がどのくらい必要なんだと、そのためには一体どのくらいの土地を出していかなくちゃならないのか、というところからスタートするんじゃないですか。そうしますと、やはり一番ポイントになるのは、私は、減歩率がどうなるかということがやっぱり一番問題になると思います。その際、土地はこのくらい出しますよと、しかし、それは他のほうで――こういうような、たとえば、減歩率が全体的に低くなるという点も一つだろうと思うんですね。そのかわり工事費については、どこかでめんどうを見るということにもなると思うんですけれども、あそこの場合には、私は、やはり減歩率はある程度高くせざるを得ない地域だと思うんですよ、率直に言いまして。道路だって大きなのを通さなければ、いまのように裏だけを回り回っているような状態じゃ、これはどうにもならないんですね。県庁前の大通りは、えらい混雑で、このごろはもうほとんど通れないです。そうした事態があるとなると、やはりほかの道路というものにそれを抜いていかなければ、まあ湾岸道路というようなことも一つありますけれども、それだけじゃおそらく済まないと思うんです。そうしますと、あそこへやはり何らかの意味で太い道路というものがどこかに抜けなくちゃいかぬというような地域でもあるわけです。そうしてみますと、減歩率をそう少なくして、満足させるということにはいかぬだろうと思うんです。かなりの減歩率を高くせざるを得ない計画になっちゃうと思うんです。そうしてみますと、減歩率は一律だということになりますと、それじゃ、その工事費でもかなり出してもらうというようなことでも考える以外には、どうにもならないんじゃないか。あるいはどこかにかえ地をもらうとか。私は、かなりそういう点では、区画整理というのはそう減歩率を少なくすることによって何とかできるという土地じゃないと思うんです。まあ大臣もおそらくあまり現地そのまま御承知じゃないだろうと思いますし、あるいはまだそういう区画整理計画というものは具体的に絵を書かれているわけじゃないようでありますから、これはいまここでそう具体的なお答えはできないと思うんです。それは何らかのことを考えていただかないと、やはりポイントはそこなんですから、計画ができるときには、もう減歩率の話、いろんなその総費用に対する金をどこから持ってくるのかということになるわけですから、その辺は国のほうも相当、ただ単なる一地主という立場でここの問題は、私は解決できる問題じゃないと思います。そういう点では、早く国のほうも、一体そういう三十年間にわたった接収あと地、そういうものに対し、しかも、地主と国有地とほぼ半々と見ていいようなところです。そうすると、やはり国の態度というものがかなり大きく作用すると思うんです。そうした場合には、やはり国で相当配慮しなければ、ここの区画整理事業というのはできないんじゃないか、こういうように考えるので、その点は事務的な問題よりも、政治的な方向というもの、一つの特殊事情としての国の方向というものを早く出してもらわないと、その市の将来の区画整理事業というものもスムーズにいかなくなってしまう可能性があると思うんです。その辺を特に大蔵大臣に御考慮を、私は願いたいと思う。ただ事務レベルだけではこの問題はいくまい。こういうふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
#26
○国務大臣(愛知揆一君) 減歩率の問題は、先ほど申しましたように、一つの原則があり、民有地と同じように取り扱うべきものであるというのが、国有財産の処理という点から見れば、一つの原則であると考えます。したがって、そういう原則のもとに、市当局がどういうふうな都市計画をつくられるかということにも一つのポイントがあろうかとも思いますけれども、同時に、いまお話いろいろございましたが、私も、お話しのように、現地の事情つまびらかでございませんし、それから、前回のときにも申し上げましたように、ただ単に国有財産の処理という点からだけでは解決できない分子というか、要素が、この返還財産の場合にはかなりあるわけでございます。これは他の要素とあわせ、あるいは他の財政的な手段等ともあわせて考えていかなければならぬこともあろうかと思います。ですから、減歩率の問題だけということではなくて、総合的にとらえてよい結果になるようにひとつ私も心がけてまいりたいと思います。率直に申しまして、現実にまだ事務当局の考え方あるいは折衝の市当局との間も十分には進んでおらない段階のようでございますから、この際十分私も気をつけて、いろいろの点から御指摘のありましたような点を頭へ置いて善処いたしたいと思っております。
#27
○戸田菊雄君 林野庁のほうから質問をしてまいりたいと思うのですが、それは、もう管理林野関係ですね、これはきのうだいぶ担当官から詳しく説明を受けておりますから、説明を受けた範囲はできるだけ省いてまいろうと思うのですが、一つは、管理林野の管理規程、これは昭和三十六年三月二十八日なんですね、制定されましたのは。その後確かに最近、農林省としては通達で最終改正四十七年の六月ということであって、補強改策は出していますけれどもね。見ますと、現行に適合しないようなところが若干あるようです。たとえば、地方局長の権限処分のできる範囲は一億――というようなこと、あります。これは景気動向その他から考えますと、この辺もう少し制度的に検討してもいいのじゃないかというような気がします。
 それからきのう聞きましたら、通達が、おそらく、大ざっぱでしたけれども、六十ないし百に近い。こうなると、行政上もきわめて繁雑さを来たしますし、制度的検討をもう少し抜本的にやってみていいのじゃないか、こういうふうに考えるのですが、その辺の考えはどういうお考えを持っていらっしゃいましょうね。
#28
○説明員(平松甲子雄君) ただいま先生御指摘のように、現在の管理規程につきまして、訓令ができました当時の社会経済情勢と、今日の社会経済情勢、ことに不動産の価格につきまして変動いたしていることでございますから、そういうことを踏まえまして、適宜修正をしてまいる、修正を必要とするものについては修正をしてまいりたいというふうに考えてまいりたいと思います。
 また、訓令の数が多いということでございますが、この点につきましては国有林野が、何ぶん国有林野という名称で包括されておりますものの中に、都会地から山の奥まで、また林木のはえておりますところから、ホテル敷地までというふうな形で、非常に雑多なものを包含いたしておりますので、勢い取り扱いもおっくうにならざるを得ないということになりまして、相当数が多うございますけれども、先生御指摘のように適宜、何と申しますか、改正をいたしまして、不要のものは統合していく、こういう形で、執務者が安心して執務ができるようなかっこうに持ってまいりたいというふうに考えます。
#29
○戸田菊雄君 これは具体的にどういう作業で進める考えですか。
#30
○説明員(平松甲子雄君) 今般国有財産法なり国有財産特別措置法も改正になるようでございますから、それに対応しまして改正を必要とする部門も出てまいりましょうし、またその他、最近の経済事情に応じまして、価格の修正その他の問題修正の必要というものもあろうと思いますので、そういう点についての調査を加えました上で、いま申し上げましたような修正を加えてまいりたいというふうに考えます。
#31
○戸田菊雄君 当然考え方としては、今回国有財産法も一部改正になったわけですから、それに伴って関係政令というものをやはり制定をしていかなくちゃいけないと思うのですね。そういう中で、これは時期的には直ちにと理解していいわけですね。
#32
○説明員(平松甲子雄君) 国有財産法及び国有財産特別措置法の改正に伴いまして政令が変わる、それに対応するものについては、国有財産法及び国有財産特別措置法の政令の改正と大体時を同じくしてやっていく必要があろうかと思いまするけれども、その他の問題につきましては、国有林野における現実の実態の調査と申しますか、そういうようなものについてのいろいろ検討も必要とすると思いますので、できるだけ早い機会にそういう修正をしてまいりたいと思います。
#33
○戸田菊雄君 たとえば、いままで各種資料をだいぶいただきましたけれども、一億円以上の場合ですね。四十五年度は伴数にいたしまして四件でございますが、しかし、四十六年度は十五件、四十七年度が十六件と、こういうことになっておるわけですけれども、いまのところは一億円以上の場合は四十五年以降四十七年度まではそう多いことはないですけれども、今後やはり現下の景気動向を見ますると、非常に貨幣価値が下がってまいりますから、そういう意味では、件数増加の傾向にいくんじゃなかろうかと、こういうことが予想されますね。
 それから、一千万円以上ないし一億円以下の該当件数を全部いただきました。これは膨大な件数ですね。林野の場合。大体現下の売り払いですね、そういうものについては総体面積の二%程度というんですけれども、内容全部検討しますと相当ばく大なものになると思います。ですから、そういうふうに件数が多いですから、その辺の情勢を正しく掌握、把握、即応でき得るような、そういうやっぱり制度に、私は適応さして改善されるように持っていかなくちゃいけないんじゃないかと、そういうふうに考えますものですから、いまの林政部長の回答どおり、改正に伴って直ちにやはりそういう適応性のあるような改善策をとってもらいたい。これは要望です。
 それからもう一つは、前に指摘をしたんでありますけれども、具体的な問題ですけれども、四件ほどですね、一つはこの東北開発、山形ですけれども。これは地目が宅地になっているんですね。それの評価あるいは売り価格、これを全部資料としていただきました。で、これは一平米二千八百三十円。それから、同じようにこの地目は宅地なんです、これは東武鉄道株式会社に売ったわけですけれども、これは一万一千五百五十円なんですよ。それから九州電力、これに売りました、これは宅地見込みなんです。これが七百七十円。それから、同じように山形の酒田市ですけれども、これは千八百六十六円なんです。そこでまあ、私は具体的な価格決定までのいろいろ計算方式というものをきのう資料をいただきまして当たってみましたけれども、どうもやはり山形のほうの宅地見込み――地目は同じなんだ、九州電力とね。しかし、片や七百七十円、それからこの山形のほうは千八百六十六円なんです。だから、これは利用効率とか造成体制とか、いろいろな諸条件入ってきましょうけれども、利用効率の査定その他についてはどうも私若干バランスを失しておるんじゃないかというような気がするんですけれどもね、この辺はどう一体お考えでしょうね。
#34
○説明員(平松甲子雄君) ただいま先生御指摘の四件につきましては、二件が宅地でございますし、二件が宅地見込み地でございますが、宅地のほうはすでに建物が建っておるというようなところ、あるいは宅地としてすぐ使えるというふうなものでございますし、宅地見込み地のほうは、山林と申しますか森林の現況で、宅地に転換されるというようなものでございますから、おのずから評価の価格が変わってまいるということになろうかと思います。それから同じ酒田で、業者が違っておりますけれども、これは立地条件あるいは先生いま御指摘の利用効率その点で違いがあるということで、こういう数字になっておるんではないかというふうに考えるわけでございますが、まあ、おのおの宅地なり宅地見込み地なりの評定のしかたといたしましては、大蔵省のほうで考えられておりますところの国有財産の売り払いの際の価格の算定基準と申しますか、算定方法と申しますか、大体それに準拠してやっているわけでございますので、私どものほうといたしましては、現在のところ私どもの売り払いの方法としては、いろいろ御指摘の問題もあろうかと思いますけれども、目下のところ考え得る最善の方法ではないかと、このように考えております。
#35
○戸田菊雄君 この評価手法というものを出していただいたんですが、これは一つは、相続税課税標準価額あるいは固定資産税課税標準価額、こういうものを一つは土台にする。もう一つは、近隣の課税事例によって、そういうものを一つの参考にする。もう一つは、標準宅地の価格ですね。こういうものを求めて、そういう総体を平均をしてきて、基準価格に宅地の利用効率を乗じ、ないし造成を控除して算定評価額を算定をする。だからその限りでは、私はいまこの評価額を得ようとする関係のものは、すべて網羅をされておるとは私も思います。それは民間の場合でも、いろいろ銀行調査なり、あるいは国税庁の各般の評価決定というものを土台にしてやっていますから、それは当然私もその点では何も指摘するものはないのですけれども、ただ、このことによって生まれてきた価格値ですね、いわゆる値段の最終決定、これが私は、利用効率、造成費、こういうものを控除の、この判定が実は問題じゃないかと思う。そういうところに、たとえば山形――普通常識に考えれば、九州のほうはどうも南のほうで、開発その他の問題もずうっと水俣あたりまでいっているわけですね。山形は新産都市指定とかそういうこともまだいっておらぬ。そういう中で、東北開発がここでやっておるのは誘致工場だと。そういうことになりますると、どうしても山形のほうが安くなくちゃいけないんじゃないかと一般的に考えるわけですね。それが九電に売ったのは七百七十円で、山形のは千円こえているのですね。この最終決定というものはどうも私は納得いかないのですけれども、その利用効率と造成費、そういう、たとえば造成費用なんていったって、労賃その他からいけば、これは東北のほうが非常に低廉で、都市部よりもはるかに低廉な賃金その他でもってやられていることは間違いないのですから、そういう面を考えれば山形のほうが安くなくちゃいけないと、こういうふうに考えるのですけれども、それはどうでしょう。
#36
○説明員(平松甲子雄君) 九州電力の分と、それから酒田の分でございますが、いずれも現行山林ということでございまして、酒田の場合は、酒田港に近接いたしまして、工場団地をつくるということでございますから、おのずから酒田港というものの近くに立地しておるという、その立地条件というものが非常に大きなものをいうということでございますし、川内のほうは川内川の河口湖をつくるという話もございますけれども、まだそういうような形での、何と申しますか土地の経済価値というものが高まっていないということもございまして、九州と東北ということよりも、酒田の工業団地と川内の当該地というもので比較していただいたらおわかりいただけるんではないかというふうに考えるわけでございます。
 で、先生御指摘の相続税課税標準額とそれから固定資産税課税標準額から算定をするというような、宅地の場合にその手法をとっておるわけでございまして、いま先生御指摘の、酒田と川内につきましては、そういう手法を用いませんで、近隣の取引価格から類推をするというような形で求めた価格と、民間精通者の評価との平均というような形で評価をいたしておるわけでございまして、その点宅地と異なった取り扱いをいたしておるわけでございます。
#37
○戸田菊雄君 その辺が非常に私も疑問を持つところなんですね。一応山林買いとすれば、それに対する固定資産税あるいは課税措置の税金というものは非常に低廉ですね。あるいはまた利用価値によっていろいろそれは違っているわけですから、そういうものをあえて、たとえば、宅地見込み地山林とした場合、それを買ったほうは、あとの利用のしかたいかんによっては、これはまた一挙に値段が上がるというようなことが出てくるわけですから、そういういわば弾力的な運用措置というものが含まれているとすれば、それは売り払いをした、買ったほうはあとの利用方法によっては土地を何倍にも引き上げてもいいわけでしょう。だから、そういうものをあらかじめ計画書を、何に一体使っていくのか。たとえば、この場合ははっきりしていますね、九電の場合は。それは火力発電所に使用しますと、こういっている。それから山形の場合は、いま指摘をされたようなことに利用します。だから、そのことによって若干の売買価格のいわゆる査定という方式も弾力的に取り扱ってもいいじゃないか。まあ非常に安いことは私は歓迎しますよ。しかし、いまの地価状況からいって、土地が二千八百何がしで買えるなんというようなことは、どこへ行ったってないと思うのです。たとえばうちができる、火力発電所ができる、あるいは旅館を建てて旅館経営をしていくというようなことであれば、おそらくどこへ行ったって、これ五万円以下などでいま買えるところはちょっとないんじゃないでしょうか。だから、そういう面になると、非常に低廉で提供して、買ったほうは膨大な利潤を獲得をする。こういうことをみずから政府がやっているということになりはしないか。その辺は一体どう考えておりますか。
#38
○説明員(平松甲子雄君) 宅地見込み地につきましては、現況が山林状態である、森林状態であるということを申し上げたわけでございますが、森林につきましては、通常相続税の評価額なり固定資産税の評価額も、宅地に比べまして必ずいつも精細を尽くしておるというふうには言えないというふうな事情もあろうということもございますので、この宅地見込み地につきましては、相続税評価額あるいは固定資産税評価額を使用することなしに、近隣の取引事例を基準にして、算定をするというようなことにいたしておるわけでございまして、近隣の取引事例を参照するということは、近隣の取引事例というのが、おそらくはその森林を何かほかの用途に使うということであれば、やはり同じような取引事例というのは、同じような事態を予想して取引をされておるというふうに考えられるものですから、そういうふうな取引の事例と、立地条件なり、あるいは土壌の条件なり、そういうふうなものを勘案して修正をするということによりまして、むしろ宅地の評価の方法よりも、適正が期せられるのじゃないかということで、宅地と取り扱いを別にしておるわけでございます。
#39
○戸田菊雄君 それから、四十七年現在で、件数にして三千九百六十七件、四千四百ヘクタール、これだけ全体として林野の行政財産の処分をやったわけですけれども、今後は一体やはりケースとしても、あるいは売り払い地の拡大というか、そういう増加傾向にいくんじゃないかと思うんですけれども、その辺はどういう見通しを持っておりますか。
#40
○説明員(平松甲子雄君) 御存じのとおり、国有林野事業につきましては、四十五年、四十六年と赤字が続きまして、国有林野事業の抜本改善ということが議論されまして、林政審議会なりあるいは財政審議会におはかりをして、どういうふうな形で改善をしていくかということで御意見をいただいたわけでございますが、国有林野事業特別会計では、国有林野事業の管理運営をやっておるわけでございまして、国土の保全と林木の生産ということになるわけでございますけれども、現在、国有林野事業でかかえております財産の中には、当初いろんなものに貸し付けておって、もう国有林野として使用しないというふうなものも相当ございますし、そういうものについて国有林野でそのまま管理しておくことが適当であるかどうかという問題もございますので、四十六年あたりからその点についてはある程度整理をしていくということも必要ではないかというふうに考えておりますし、また農業構造改善であるとか、あるいは林業構造改善であるとか、そういうようなことで、国有林野を使いたいというふうな御希望があります場合には、国有林野活用法の規定の趣旨に従いまして活用をお願いするというふうな形でやっておりますから、大体四十六、七年程度の売り払いというものは今後も続いてまいるんではないか。ある程度整理が進みますと、件数も減ってまいるかと思いますけれども、当面はそういうふうな基調で進んでまいるんじゃないかと考えております。
#41
○戸田菊雄君 それから、一千万円以上の売り払い実績明細表をいただいたわけですが、その中で、貸付地をそのまま売り払いしている件数が相当あるわけですよ。たとえば、具体的な問題として、洞爺湖の観光船株式会社に貸付地としていままでやってきたやつをそのまま売りに出している。あるいは宮域県の岩沼ですが、これは誘致工場ですか、それに対する貸付地の処分。あるいは妙高村、そこの妙高観光開発等と一ぱいあるんですが、主として対象では民間ですね。たとえば洞爺湖観光なんというのは、観光で独占体制とっているんですよ、現地は。そういう人が国に貸し付けを要請をして、許可を得て、そうして商売やられるわけですね。そうすると、これはもう永久なんですね。借りる瞬間からずっと永久なんです。そこで商売をやるのには、これは独占ケースになっていく。そういうことになって、結果的にはこれは売ったと同じようになっちまうんです。そういう貸し付けがはたしていいのかどうかということを非常に疑問に思いますね。工場誘致とかなんかというのであれば、これは大体地方自治体が中へ入って、それでいろいろやるケースが多いですから、それはまあさして問題がない。しかし、それだってだいぶ問題があるんですよ。
 一つのケースだけれども、仙台の川岸鉄工というのが入りましたときに、県は当時三千円で、いま十万円以上しているんですからね。十四万幾らです。そういうことになるんです。だから、資産の増資体制は、土地を買ってそのまま寝かしておったって、もうどんどんふえていくというかっこう。おそらく洞爺湖の観光船の株式会社に売ったこの土地だって、同じようなケースをいま見ていると思うんですね。妙高だって同じだと私は思うんです。ホテルはこれは独占ケースになっている。だから、そういう特定業者と思われるものに貸し付けするときに、何かもう少し考え方はないですか。結局貸したら建物建てちまうんですから、永久に、もう五十年近くまでこれはいっちまうわけでしょう、いまの制度上からいけば。全部結果的には民間に売り払いしちまうことになっちゃうんです。こういう土地の売り払い、活用、これははたして妥当なのかどうか。確かに、いまのようにレジャーブームの中で、そういう観光開発に伴って宿泊とか、あるいは食事をするレストランとかいろいろそういうものは必要なものだけれども、しかし、それが全部民間対象で、それも特定業者と思われるそういう大きな、大体資本も一億以上かなんかで多角経営をやっている。そういうものの手に全部渡っちゃうんです。だから、もし、そういうことでなくて、地場産業育成とか、そういう方面、たとえば、妙高山の地場の人がそういうことをやりますと、洞爺湖の地場の人がそういうことをやりますと、地場産業開発という意味合いで。そういうものでやるなら、私は、非常に開発を含めた一つの構想ではないかと思うんですけれども、単に利潤追求で大手業者が入っていって、独占ケースでやってしまう、こういうものは検討していただきたいと思うんですけど、その辺はどうですか。
#42
○説明員(平松甲子雄君) ただいま先生御指摘の洞爺湖の分につきましては、これは洞爺湖の観光船の船揚げ場の敷地でございます。それからまた妙高のほうはホテルでございますが、これはいずれも国立公園でございまして、国立公園には、洞爺湖の場合のように、湖の上を船で回るということで、大衆が景勝を楽しむというふうなものでございますし、また妙高の場合は、スキー等に行って、そこで宿泊をするということで、そういうものに対する需要がある。公園事業としておのおの許可をもらってこられて、国有林を貸してほしいというのでございますから、もちろん先生御指摘のように、国あるいは府県、市町村というところで、公共団体のほうでそういう企画がございますならば、そちらのほうを優先して考えるということになりましょうけれども、公園事業の許可を得てそういうものに使用したいから、国有林を貸せというふうな申請がございました場合には、やはりある程度その意向を尊重してまいるということが必要ではないかということで、いままで貸しつけを行なっておったわけでございます。そういう貸しつけ地についても、期限も長くなっておりますし、そういうふうな用途に固定するということがはっきりいたしておるものでございますから、今回売り払いをしたということになると思います。
#43
○戸田菊雄君 総じて、資料を全部見て、地場産業の皆さんが売り払いを受けているというのはないんですよ。確かに洞爺湖は、これは現地のようですけれども、できるだけ、私は考えるには、やっぱり地域開発でそういうのをやるとすれば、地場のそういう人たちに一定の便宜を供与して、そこで開発を含めたそういうものでやっていく。たいがいやられていることは、いま指摘されたように、国立公園とか国定公園とか、そういうものに限定をされて、人が集まるところということを考えているわけですから、だから、そういうものに対する地場の育成、発展というものを含めた、そういうものを構想に織り込んでもいいじゃないかというのが私の指摘なんですよ、どうなんですか。
#44
○説明員(平松甲子雄君) 確かに、この一千万円以上というふうな払い下げの事案になりますと、そのことが相当の資本を要するということで、外部からの資本が入ってという事例が勢い多くなるということであろうかと思いますが、国有林野の売り払いの件数の中に占める地元の農民あるいは林業者というような方々に対する貸しつけなり、売り払いなりというのは、件数としては相当な件数になっておる。ただそれが、個々の、わりあいに零細なものでございますから、一千万円以上という形で摘記します場合には、その中に入ってこないという実情でございます。もちろん、先生御指摘のように、そういうようなことで、地場資本を結集して、そういう事業をやりたいということでございますならば、その線を尊重してまいるというふうにしてまいりたいと思います。
#45
○戸田菊雄君 いまの件について大蔵大臣はどういう御意向でございましょうか。
#46
○国務大臣(愛知揆一君) 林政部長からお答えをしているとおりで、私からつけ加えることはございませんけれども、まあ、この国有林野の問題については、御承知のように、独立採算制をとっておりますし、それから国有林野としては、独特の、何といいますか、使命を持っておるわけでございますが、それと、時代の要請にこたえながら、独立採算制を基礎にして運営をされるというところで、非常な私は林野庁としても苦心の存するところであると考えております。同時に、国有財産全般としては、国有財産法の規定しているとおりに、大蔵大臣が総括的な責任者でございますから、そういう立場から、いま御指摘のありましたような、あるいはいろいろの御要請が、あるいは御注意のありました点については、大蔵大臣の立場におきましても、十分ひとつ頭に置いて林野庁当局と今後とも十分御相談をしてまいりたいと、かように考えております。
#47
○戸田菊雄君 防衛庁のほうに二、三点、時間がありませんから端的に質問いたします。
 この集団移転関係実績を資料としていただいたわけですけれども、これは駐留軍関係で四十五年、四十六年、四十七年、件数合計が百七十五件、金額にいたしまして二十一億九千九百四万三千円、こういうことになっているわけですね。それから自衛隊のほうで、件数にして四百六十三件、金額にして五十三億四千六百九十一万二千円、こういうことになっていますね。両者を合わせますと。件数にして六百三十八件、金額にして七十五億四千五百九十五万五千円、こういうことになると思うんですけれども、この会計処理は特別会計で処理をしているということになりますか。
#48
○説明員(奈良義説君) 特別会計ではございませんで、当庁が管理をしております一般会計所属の行政財産でございます。
#49
○戸田菊雄君 これは今後返還促進ということになってきますから、軍事基地等については、さらにまた返還の度合いというものは今後も相当見通しされるわけですね。すでに何カ所か返還されることになっているようですが、その辺は今後どのくらい四十八年、近々中ですね、この五年くらいの期間を範囲にしておおむねどのくらい返還されるか、金額、件数、総計があれば具体的に示してください。
#50
○説明員(奈良義説君) 集団移転のあと地は、いわゆる提供されております基地ではございませんので、今後の返還問題ということはございません。そういう性格のものでございます。
#51
○戸田菊雄君 四十五、六、七年度でおおむね――集団移転等の今後そういう事態というものは発生しない、こういう理解でいいんですね。
#52
○説明員(奈良義説君) 私、失礼しました。ただいま基地の一般の返還と同じようにこの土地が返還されるかという御質問だと思ってお答えいたしましたが、今後も集団移転というようなことで土地を買うかという御質問のようでございますが、毎年予算等との関係がありまして、計画的に希望者から補償を払い、かつ移転のあと地を買い取るという計画を進めております。
#53
○戸田菊雄君 今後もそういう事態というものは予想しているということですね。
#54
○説明員(奈良義説君) これでだいじょうぶというところまでは、まだしばらく時間がかかりますので、今後もかなり計画がある予定でございます。
#55
○戸田菊雄君 その集団移転の買収地利用状況というのをずっと見ましたが、苗圃というのが非常に多いですね。これは防衛庁自体で苗圃を経営してやっているのですか。
#56
○説明員(奈良義説君) 苗圃等につきましては防衛庁がみずからやるのではございませんで、民間の方に使用許可をいたしまして、そういう仕事をすることを許可いたしております。それによって逆に管理の実を上げることができるという期待のもとに、そういう使用許可を与えているわけでございます。
#57
○戸田菊雄君 そうすると、民間に使用さしているというだけですから、これは私法上言う借地とか、そういうことには該当しないわけですね。
#58
○説明員(奈良義説君) これは契約でございませんで、使用許可でございます。
#59
○戸田菊雄君 使用料はとっているわけですか。
#60
○説明員(奈良義説君) 徴収しております。
#61
○戸田菊雄君 それは大体どの程度とっているわけですか。
#62
○説明員(奈良義説君) これは固定資産税の評価額に四・四%を掛けた金額を徴収いたしております。
#63
○戸田菊雄君 それは牧草地とか自家用菜園とか材料置場とか、いろいろございますが、これは全部同じですか。
#64
○説明員(奈良義説君) いまの計算方式は一率でございます。
#65
○戸田菊雄君 この市の清掃車置場とか、上水道ですね、この施設は永久的なものになると思いますが、これは現下の使用許可、こういう状況で永続的に持っていくわけですか。
#66
○説明員(奈良義説君) これは御承知のように飛行場の進入表面等で、騒音その他危険感から、そこにおられないからという方から、希望に従って土地を買い取ったということでございますので、私どもとしては、これをいろんな、全く自由にこれを貸し付けて固定的なものを建てられるとか、あるいは非常に高層のようなものを建てられるとかというようなことになりますと、航空の安全という問題から言っても問題でございますし、そういったようなことで、永久的にならないもの、固定的なものを建てないこと、それから人が集まらない――そういう騒音とか危険感が本来原因で、人が移っていったというようなことでございますので、大ぜいの人が集まらないというようなことのために使うという条件で、たとえば、苗圃でありますとか、牧草でありますとか、あるいは自家用の菜園でありますとか、材料置き場でありますとか、そういったような目的で使いたいという方に使わして差し上げていると、こういう状況でございます。
 それから、先ほどちょっと私、苗圃のことで先生に聞かれましたので、全部民間に許可ということでございましたが、苗圃等はもちろん民間の方たちだけでやっておりますが、全然そういう希望も何もないような土地で、たとえば、傾斜地でありますとか、それから高さがたいへん制限されております性質のものでございますので、国が、私どもの役所が特に土地を選んで、植林等をみずから行なっている部分が一部ございます。
#67
○戸田菊雄君 時間ありませんから、最後に、大蔵省に二、三点質問したいと思うのですけれども。
 いま林野庁に内容等について種々質問をしたわけですけれども、国有財産法だけではなかなか管理、処分の適正を欠くということで、幾つかの特例措置を認めておるわけですね。行政財産等につきましても、林野庁は特段の取り扱いをやっておられる。管理運営規程等をつくりまして、評価額その他についても一定の基準査定をやって、そしてそれぞれ林野庁長官の手元で作業をしている。それ以外は、大体大蔵省理財局を中心として管理、処分の処置を全部やっておると、こういうように理解しますけれども、そういう理解でいいんでしょうかね。
#68
○政府委員(小幡琢也君) 国有財産の基本原則は、国有財産法でございますから、これに従いまして大蔵省としまして、各省庁に対して大蔵省の定めます国有財産の管理、処分の取り扱い要領、これを基本として処理してほしいということを再三お願いしているわけでございまして、現に、昭和四十一年四月に通達をもちまして大蔵省の基本的な通達を列挙いたしまして、大体これに従って処理していただきたいということの周知方をはかっている次第でございます。
#69
○戸田菊雄君 たとえば、無償貸し付けの場合ですね、国有財産特別措置法第二条及び第七条、あるいは下水道法の第三十六条、警察法の第七十八条、農地法の六十八条、道路法第九十条、あるいは空港整備法第十五条、国有林野法の第八条に、これにいわゆる林野庁関係は、貸し付けの場合はおおむね適用されて、いまのような体制をとっていると、こういうことになるのだと思うのですけれども、そのほかに、譲与に関する特例があり、売り払い代金または交換差金の延納に関する特例、こういうものですね。さらには、この売り払い価格または貸し付け料の減額に関する特例、管理及び処分の期間に関する特例等々があって、その中身はずっと膨大ですね。大蔵省の通達関係だけを拾い上げてみても、これは百に及ぶんですね。だから、非常に膨大なものです。確かに国有財産広範であって、いろんなケースがありますから、私は、取り扱いの適正をやるとすれば、当然そういう特例措置的なものが必要になってくることは私もわかります。わかりますけれども、非常に多様多種なんですね。これをもう少し何とか整理改廃をするわけにはいかないかというのが私の考えなんですけれども、これは次長、どうでしょう。
#70
○政府委員(小幡琢也君) 国有財産はいろいろな財産がございますので、各省それぞれ特別の必要に基づきまして特別立法をされまして、特別な扱いをしているわけでございますが、それはそれぞれ大蔵省も協議を受けまして、妥当な合理的な線であるということで大蔵省も了解しているわけでございますが、原則的に申しますと、それは無償貸し付けとか、減額の貸し付け、譲渡とか、そういった特別措置の面でございまして、管理面につきましては、大体基本的に大蔵省の方針を取り入れまして、それぞれの各省において取り扱い要領をつくっていると、このように理解しているわけでございます。
#71
○戸田菊雄君 基本法は大体十年以上おおむねたっているんです。これは数え上げれば枚挙にいとまがないというような状況ですけれども、それをカバーしているのは、大体政令、訓令、通達、これでやっているんですね。だから、これは実際取り扱う行政官自体も、私、たいへんだろうと思う。さっき林野庁でちょっと指摘をしましたけれども。だから、こういう面に対して、今回国有財産法が改正になって、それで政令が新しく出ていくわけですから、そういうものに包括をして、整理できるものは、やっぱりこの機会に全体として整理をする必要があるんじゃないか、当然そういう作業でいくだろうと思うんですけれども、その辺は時期的にいつごろまでと考えていいですか。
#72
○政府委員(小幡琢也君) 御指摘のように、私どもも、この法律改正を契機といたしまして、各種の各省の取り扱い、その辺、一元化できるものはできるだけ一元化し、そういった法令、通達、これをできるだけ簡素化、単純化にしたいと、このような方向でさっそく作業に入りたいと、このように考えております。
#73
○戸田菊雄君 大蔵省の四十七年三月三十一日現在の資料ですけれども、これで土地、建物その他、行政財産の場合、合計価格にいたしまして二兆一千七百六十一億九千九百万円、こういうことになっているのですがね。それから、行政財産と普通財産、これは特別会計、これ全体合わせまして九兆八千三百五十七億八千六百万、非常に額総体が少ないような気がするんですね。これだけの面積を持っておって、総額にして九兆円ちょっと、これじゃきかないんじゃないかと思うんですが、これはどうですか。
#74
○政府委員(小幡琢也君) 先生御指摘の九兆八千三百五十七億八千六百万と申しますのは、これは土地、建物、工作物その他政府出資等まで入れました国有財産の昭和四十七年三月末現在の台帳価格でございまして、そのうちの土地は三兆四千八百九十三億八千四百万、大体九兆八千三百五十七億という国有財産総体の三五・五%、これが国有の土地の台帳価格でございます。台帳価格が時価に比べてどうかと、こういう御質問かと思いますが、現在台帳価格といいますものは、五年ごとに改定する、こういった処理をいたしておりますので、前回は、昭和四十五年度末、したがいまして、昭和四十六年三月三十一日に改定したわけでございまして、この改定後の数字が、ただいま申しました三兆四千八百九十三億円でございます。確かに五年ごとの改定では長過ぎるという問題もございますが、これを、台帳価格というものは何に使うかという問題もございますが、価格改定に伴います作業が何ぶん相当なものでございますので、まあ実際に処理します場合には、そのつど時価を評価いたしまして処理するので、台帳価格はできるだけ時価に近づけるという方向では努力いたしますけれども、やはり五年ごとの改定ということでやらせていただきまして、必要に応じてそのつど評価をするということにしたらどうかということを実は考えているわけでございます。
#75
○戸田菊雄君 これ一点で終わります。その評価がえの問題ですけれども、国税庁等々で、固定資産評価額、そういうものは三年に一回評価がえをしている。だから、いまのように景気動向きわめて激変の状況ですから、五年というのはどうもちちょっと長過ぎるんじゃないか、こう考えますが、その辺の見解はどうかが一つ。
 それからもう一つは、大蔵省の資料なんですけれども、四十六年度の大蔵省所管一般会計所属普通財産処分実績というものがあるんですけれども、これの売り払い、これが時価を上回っているんですね。どうも私の理解では、いまの常識からいけば、時価が上回っているのが常態じゃないかと思うんですが、資料はこういうことになっている。件数にして一万二千六百五十三件ありまして、面積は二千二百五十一万一千平米、台帳価格百二十四億六千四百万、それに対して時価は――これは件数若干違いますけれども、これは面積が二万一千、これも若干下回っているが、いずれにしても百四億、これは売り払いの面積どおりにしたら、これはどのくらい一体金額にして、時価と売り払い価格の差が出てくるのか、ちょっと面積が違うから、件数が違うから、それはストレートで対照はできませんけれども、これはどのくらいになりますか、売り払いと時価の。大体私は時価が上回っていくのが常態じゃないかと思うんですけれども、これはどうでしょうか。
#76
○政府委員(小幡琢也君) 第一点の、五年ごとの改定ではなしに、固定資産税その他と同じように三年ごとぐらいにしたらどうかという問題につきましては、このように時価の上がっております現状におきましては、確かにこれは検討すべき事項ではないかと考えておるわけでございまして、この辺につきましてはちょっと時間をかしていただきまして、私ども研究したいと考えております。
 それから第二点につきましては、昭和四十六年度の普通財産の売り払い実績でございますが、一万二千六百五十三件で、数量二千二百五十一万一千平方メートル、売り払い価格二百三十八億七千万、こういうのがお手元に資料としてお出ししてあると思いますが、この二百三十八億七千万と申しますのは、これは時価売り払いもありますし、それからまた、学校とか社会福祉施設等につきまして減額で売り払った部分もございます。また、時価のうちでも、いわゆる有利随契といたしまして三割増しで計算した部分もある。いろいろ複雑な要素が入っているわけでございまして、これが実際の評価はどうかということでございますが、ちょっといま手元に資料ございませんので恐縮ですが、減額の部分が相当きいておりますから、おそらく時価よりも少ないんではないか、金額的に低いんではないかと考えております。
 それから、もちろん台帳価格、台帳価格につきましては、先ほど御指摘ありましたように、かなり台帳価格が低くなっておりまして、台帳価格はたしか百二十五億ぐらいだったと思います。
 以上でございます。
#77
○戸田菊雄君 質問はこれで終わりますが、委員長にお願いをしておくのですが、来週の十九日ですね。金融関係の調査案件がある。具体的にお願いをしておきますが、埼玉の融資問題で一つ問題があります。それから青森銀行、この頭取を当委員会に証人として呼んでいただきたい。このことを要請しておきます。
#78
○委員長(藤田正明君) ただいまの戸田委員の御要望につきましては、理事会でもって、なお、はかりたいと思います。
#79
○多田省吾君 最近、建設省が大企業に、手持ちの土地を適正価格で吐き出させるように懸命に大企業に頼んでいるような状態でございます。ところが一方、国有財産の払い下げ問題では、いま国民大衆から社会的責任を追及されているところの大手金融業、証券会社の不動産部、それから、民間の大企業に非常に優先的に低廉な値段で、また一部は用途もつけないで払い下げている実情が、非常に昭和四十六年、七年ごろも多いわけでございます。昭和四十三年の十一月二十六日の閣議で、今後は原則として国有地は民間に払い下げしないという決定をしておりまして、また昭和四十七年四月一日には、理財局長の通達で、財務局長あてに国有地の売り払いは原則として民間にはやらないという指示、通達も出ているわけでございます。また、昭和四十年ごろから、国有財産の払い下げ問題については、参議院の決算委員会等でいろいろ追及をされているわけでございます。それにもかかわらず、こういういろんな事例が出ていることは非常に納得がいかないわけでございます。
 一例としてあげますけれども、栃木県の宇都宮市宮原町の国有地を、これは三万八千百九十六平方メートル、約一万二千坪、これを昭和四十六年に三億七千八百九万円で払い下げられておりますが、これは用途指定も、もちろん平地ですからついているわけです。これはどういう会社に払い下げられたのか、ちょっとお答え願いたい。
#80
○政府委員(小幡琢也君) 御指摘は、おそらく宇都宮市宮原町の旧宇都宮刑務所の江曽島農場のあと地の一部の三万八千百九十六平方メートルの件だと思いますが、これは相手方は、隣接しております富士重工業株式会社でございます。
#81
○多田省吾君 富士重工業といわれれば相当な日本における大企業でございます。いまおっしゃったように、刑務所の方々が畑作をしていた農場であるということでございますが、ただ隣接しているということだけで払い下げられている。しかも、これは県のほうからも何か使用について要望があったと聞いておりますけれども、そういう公共用地として払い下げられているのではないわけでございます。それから、値段も一平方メートル当たり九千七百十円ですから、一坪約三万二千四百円という値段になります。これは平地ですからそのまま使える優良地です。ところが、私も付近の不動産業者の方々あるいは全般的に聞いたところが、去年からことしにかけて時価約坪八万円をくだらないという、こういう土地でございます。そうしますと、時価八万円の国有地を、約四割内外の値段で、三万二千四百円くらいで払い下げられているということは、非常に安過ぎやしないか、これは非常に大企業優先といわざるを得ません。しかも、公開入札もしておりません。随意契約です。これはどういうわけでございますか。
#82
○政府委員(小幡琢也君) 本地の周辺は、都市計画上工業地域に指定されていたところでございまして、処理にあたりまして、栃木県及び宇都宮市と相談したわけでございますが、両方ともこの相手方である富士重工業が隣接の工場と一体として、トレーラー、じんかい収集車等の製造工場敷地として利用することについて全く同意である。こういうようなことでもございましたし、また、ほかに払い下げの陳情もございませんでしたので、これは予算決算及び会計令第九十九条第二十号、産業の保護奨励、これを適用いたしまして処理したわけでございます。それから、これは刑務所の移転ということでございますので、特定国有財産整備特別会計に計上して処理したわけでございます。
#83
○多田省吾君 その値段については、時価坪八万円といわれているのに、三万二千円程度で払い下げしているということは、非常に安いと思いますが、その値段の根拠はどうなっているんですか。
#84
○政府委員(小幡琢也君) これは特に減額するとか、そういう措置はありませんから、これは時価ということでございまして、この売り払い価格の評価につきましては、一般の普通財産売り払い評価基準によりまして、いろんな要素を加味し、また、こういう高額な財産につきましては、当然民間の鑑定業者二者の鑑定評価調書をとりまして、それを勘案してきめたわけでございます。
#85
○多田省吾君 その時価というのも、この前、参議院の決算委員会で、わが党の黒柳委員があの千代田区の内幸町の第一勧銀の払い下げの問題で、その近所のNHKのあと地はもう千二百万円なんてうわさされているのに、わずか坪四百万円内外で払い下げられて、非常に安いじゃないかという質問がありましたけれども、これもまあ二つの不動産業者に査定させたと言いましても、やっぱりわれわれが考える時価の半分以下の値段で払い下げられているわけです。これは私たちはどうしても納得できないわけです。
 それから、この随意契約についてお伺いしたいんですが、この普通財産の売り払い処分に関する随意契約というものは、私どもの調査の範囲では、会計法二十九条の三及び予決令の第九十九条の二十二号に該当するというこの前の大蔵当局の答弁がありましたけれども、これは非常にもう根拠が薄弱であり、われわれには納得できない。で、予定価格の三割増しとか、また時価の三割増し契約がなぜ有利なのか、わからないわけです。この有利随契の有利というのは、有利の範囲というのは一体どの程度をさすのか。じゃ、有利契約というものを大義名分としているものならば、基本原則である公開競争入札のほうがはるかに有利ではないかと思われます。これは業者を指定しても競争にすべきではないか、このように思われます。ですから、今回のこのような半分以下の値段というようなものもわれわれにおいては考えられませんし、また、前回の用途指定のあった横須賀市の土地にしても、あるいは横浜市金沢区六浦の土地にしても、一平方メートル当たり単価が二千七百円というような非常に安いものになっているわけです。それで、政府は競争入札にすればいたずらに地価をつり上げる結果となり、政府の施策として好ましくないというような理由をあげておりますけれども、これは国民を無視した論理だと思う。非常に矛盾があると思うんです。
 それから第二点は、この前、小幡次長も、いわゆる予決令第九十九条の二十二号を引いて、特別の縁故のある者に売り払うということを答弁なさいましたけれども、この特別な縁故の矛盾も非常にはなはだしいものがあると思うんです。従来から貸し付けていた者、それから昔から当該地域の私有地を所有していた、こういう者なら、なるほど特別の縁故ということも言えるかもしれません。しかし、横浜市とか横須賀市とか鎌倉市とか、ああいう払い下げの実態は、もう最初から大手不動産業者が、いわゆる売買利益を目的とした宅地造成開発の目的で、周辺の私有地を最近になって買い占めているわけなんです。そういう業者がなぜ特別の縁故に当たるのか、この二点ですね。
 もう隣接地というのならば、あれですか、いまお答えもあるこれは富士重工ということでございますが、たとえば、中小企業でも、個人でも、隣接するならば特別の縁故ということで払い下げを受けられるわけですか。この二点をひとつはっきりと納得のいくようにお答え願いたい。
#86
○政府委員(小幡琢也君) 最初に、国有地の払い下げ価格が時価より安いではないかという御質問ですが、私どもはそのようには考えておりません。これは先ほど申し上げましたように、厳正に評価をいたしまして、いろいろな手法を取り入れているわけでございます。相続税課税価額とかあるいは固定資産税課税価額、そういうものをもとにもいたしますし、また、付近の売買実例がありましたならば、それを数件取り入れているわけでございます。それからさらに、民間の鑑定業者の方の意見を伺う、そういうことを全部多元的に取り入れまして総平均を出す。しかもさらに、近くに公示価格がございますれば、その公示価格と比較いたしましてバランスをとるような最終作業をするということで、いわば専門的に適正な価格を算定しているわけでございます。ただ、よく言われますことは、一般にまあ安いとかいうことは、それは土地というものの個別性というものを、やはりよく見ていただかなきゃいかぬわけでございまして、いろいろ規模とか、位置とか環境とか、要するに品位差というものも相当ございますので、そういった点を十分考慮に入れれば、私どもはこれはまあ決して安くはないと考えているわけでございます。
 それから、随意契約の適用の問題でございますが、これは会計法第二十九条の三の第三項及び第四項、並びにそれに基づきます予算決算及び会計令第九十九条の各条項を適用してやっているわけでございます。それで時価の三割増しというのがございますが、これも何でも時価の三割増しなら、有利随意契約ということで相手方に処理するということではございませんで、私どもの運用といたしましては、非常に随意契約の本来の適格性に強いボーダーライン的なものにつきまして、これはまあやむを得ないということで三割増しを適用しているわけでございます。この三割増しといいますのは、普通のノーマルな状態におきまして社会的な常識から見まして、一般競争に付しましても、時価の三割増しというのは、やはりそこまではいかぬであろう、有利であるということでやっているわけでございます。ただ最近のような地価の状況におきましては、この適用につきましては十分慎重に考慮しなければいかぬということは承知しているわけでございます。
 それから特別の縁故の問題でございますが、隣接者がだれであっても、特別の縁故でやるということではございません。本来特別の縁故というのは、ただ隣接者であるということだけではだめなんでございまして、やはりその土地にまあ貸し付けを受けていたとか、長らく居住していたとか、そういったいわゆる特別の縁故性があるということでございます。そこで運用といたしまして、こまかい取り扱い要領をつくっているわけでございますが、その中に「袋地または地形狭長で、単独利用が困難な上、他に買い受け希望者のない土地を、隣地所有者に売り払い、または貸しつけるとき」というのがあるわけでございます。で、里道あるいは畦畔のように、他の土地に介在して所在する場合、こういった場合には、地形が狭長で、単独利用困難である。これは、買い受け希望者といいましても、そのまわりの所有者しか興味を持たないというところでございますから、これは特別の縁故性があると、こういうことで適用して差しつかえないではないかということで取り扱っているわけでございます。
#87
○多田省吾君 大蔵大臣にこの問題で一点だけお尋ねしておきたいんですけれども、もう私たち国民大衆から見た社会感覚からすれば、この前の、黒柳委員が質問した千代田区内幸町の土地、NHKのあと地の隣接地帯が、NHKあと地が一千二百万とか一千万とかいわれているのに、坪約四百二十三万円で売り渡しされているわけですね。
 それから、いまあげた宇都宮の富士重工業の隣接地の売り地も、大体私たちの調査では、もうだれしもあの辺は、不動産業者も、去年からことし坪八万円は下らないと言っているのに、三万二千円ぐらいで、やっぱり半分以下、四割程度で払い下げられている。これはどうしても国民感情として納得いかないわけです。
 今後も、そういう査定で、不動産業者が二つそういう査定をしたからとかという理由で、国民から見ても時価の半分以下であるというような値段で払い下げを続けるおつもりなんですか。
#88
○国務大臣(愛知揆一君) 国有財産は、非常に大切なものでございますから、現在までも、当局としては、払い下げることが適当ときめたものについては、適正な価格ということにできるだけの手を尽くしてきめておるわけでございますが、今後におきましては、いろいろ御指摘をいただいたようなことについては、十分謙虚にその御意見や御批判をいただいて、今後はますますそういう点について十二分の慎重な態度で処置をしたいと、こう考えておるわけでございます。一々の関係について、過去に起こりましたことについては、私としてもいろいろ御説明申し上げたいこともございますけれども、それはともかくといたしまして、今後におきましては十分の注意をしてまいりたいと思っております。
#89
○多田省吾君 里道、畦畔の問題で若干お尋ねしたいんですが、国有財産法の二十九条及び三十条に、普通財産の売払いの用途指定の規定がありますけれども、里道、畦畔のたぐいについて用途指定をつけない理由をひとつはっきり何点かあげてください。
 また、指定された期日を経過しても、なおその用途に供しない、あるいは用途に供した後指定された期間内にその用途を廃止したときは、その契約を解除することができる。とあります。このような事実があったとすれば、当局は直ちにこの契約を解除するのが当然であろうと思いますけれども、それに相違ありませんか。
 この二点お尋ねしたいと思います。
#90
○政府委員(小幡琢也君) まず第一点は、用途指定の問題でございます。これは、国有財産法第二十九条に、原則的に、普通財産の売払いをする場合は、用途を指定しなければいかぬとございまして、ただし書きで、「政令で定める場合に該当するときは、この限りでない。」とございます。それを受けまして、国有財産法施行令、政令でございますが、そこの第十六条の二というのがございまして、「用途指定を要しない場合」としまして、たとえば一般競争に付して売り払いをする場合とか、金額が少額の場合等いろいろございまして、その中に「土地、建物、工作物又は立木竹を特別の縁故がある者に対し売り払う場合で大蔵大臣が定める場合」、こういうのがありまして、こういう場合には、用途指定をつけるまでもないということになっているわけでございます。
 それで、「大蔵大臣が定める場合」の中に、先ほど申し上げました「袋地または地形狭長で、単独利用が困難な上、他に買い受け希望者のない土地を、隣地所有者に売り払い、または貸しつけるとき」と、こういう特別の縁故のある者につきましては、これは特別扱いしてもいいんではないかということで、従来から用途指定をつけない取り扱いになっているわけでございます。
 それから、第二点の御質問は、用途指定をつけました場合に、期日を経過しても用途に供しない、あるいは用途に供した後に他の用途に使うとか、用途を廃止する場合は契約を解除すべきである。この問題につきましては、これは契約書にもうたっておりまして、相手方と十分協議いたしまして、どうしても所期の用途に使わないということであれば、これは契約を解除するということにもなり得るかと思います。
#91
○多田省吾君 それじゃ、その用途指定のある問題で具体的にお尋ねしたいんですけれども、この前お尋ねした、横浜市の金沢区六浦町の旧弾薬庫周辺の国有地三万八千平方メートルを、昭和四十四年に日本山林開発といういわゆるトンネル会社に、約一億八千八百万で払い下げております。
 その際の用途指定はどういうものであったか、教えてください。
#92
○政府委員(小幡琢也君) 横浜市金沢区六浦町の日本山林開発株式会社に対する売り払いの件につきましては、契約書に指定用途というのがありまして、乙ですね、相手方は、その売買物件を売り払い申請書に記載された利用計画のとおりの用途に供さなければならない。続いて、その売買物件について、指定期日ですね――この場合は昭和四十六年三月三十一日と記載されておりますが――までに指定用途に供する状態にしなければならない。それから、期間といたしましては、売買物件を指定期日の翌日から十年間指定用途に供さなければならない、こういうような契約条項になっているわけでございます。
 それで、利用計画どおりの用途というのは何かといいますと、それは、いろいろ計画書にございますが、簡単に言いますと、分譲宅地ということになっているわけでございます。
#93
○多田省吾君 その際、日本山林開発がそういう契約をして払い下げを受けたにもかかわらず、一年足らずで三井信託銀行不動産の子会社である東信不動産に転売している事実がありますが、これは契約違反ではありませんか。
#94
○政府委員(小幡琢也君) この問題については、私もさっそく昨日調べさしたわけでございますが、そういった事実はございません。宅地としまして個人分譲のために、実は販売委託を三井信託銀行の不動産部にしている。こういう事実はございますけれども、東信不動産に売り払ったという事実は絶対にないと、こういうことを聞いております。
#95
○多田省吾君 そうすれば、この旧弾薬庫周辺の国有地は、なお、いまも日本山林開発という会社の所有になっているわけですか。
#96
○政府委員(小幡琢也君) この売り払いました部分につきましては、三万八千平方メートルのうち、のり地といいますか、約一万六千平方メートル、これは山林等としてそのまま保存するということになっておりまして、それは日本山林開発の所有になっておりますが、その余の部分につきましては、宅地といたしまして、約一万七千平方メートル、九十五区画でございますが、これは実際に分譲されている。それからなお、公共用地として供出しろということで、五千六百平方メートルを相手方は出しております。それから、残りの約一万六千平方メートル、これはのり地でございますが、これは手をつけないで、そのまま日本山林開発の所有になっております。
#97
○多田省吾君 ですから、のり地でないほうの一万七千平方メートルは、これは一年後東信不動産に売却しているんでしょう。
#98
○政府委員(小幡琢也君) この分につきましては、東信不動産には売っておりません。これは三井信託銀行の不動産部、これが販売委託を受けることになっておりますので、それを通じて個人に分譲されているということでございます。
#99
○多田省吾君 じゃ、宅地の事業申請をしている東信不動産は、その土地に対しては何らかかわり合いがないわけですか。
#100
○政府委員(小幡琢也君) これは、隣に約四十五万平方メートルの宅地造成の許可を受けておりますのが東信不動産という会社でございまして、その東信不動産の宅地造成分四十五万平方メートルに隣接した国有地三万八千平方メートル、これを日本山林開発に売ったわけでございます。その東信不動産と山林開発の国から買った分と合わせまして約四十八万八千平方メートルにつきまして、一括して東信不動産のほうでこれを、造成事業をやった、したがって東信不動産のほうからおそらくまとめて申請書がこれは市のほうに出ておると思います。
#101
○多田省吾君 横浜市にこの地域開発を申請するにあたっては、米軍弾薬庫に非常に近接しているので、住宅地区との間に十分な保安区域として山林緑地帯を保存すると、こういうことで地元横浜市の開発許可を受けているわけでございますけれども、事実は、この三万八千平方メートルのうち約半分、一万七千平方メートルはもう土地造成をしているわけです。そして建て売り住宅を建てて売り出している。私、きのうもその場所に行ってまいりましたが、すでに第一期として十四万坪、第二期として六万坪の宅地造成をして、第一期はもうすでに終了しているというような状態でございます。ところが、事業申請は東信不動産がやっている。ですから、地元の地方公共団体に開発申請を出したのを、払い下げを受けた、いわゆる日本山林開発ではなしに、東信不動産が開発申請を出している、こういうことになるわけですね。このような例はほかには私はないと思いますけれども、こういうことは一体許されるんですか。
#102
○政府委員(小幡琢也君) これは、いま宅地造成をいたします場合の、ある一定の規模の土地につきまして、業者のほうのいわば事業分担の問題であろうかと思いますが、東信不動産がこの部分をやる、それから日本山林開発がこの部分をやると、こういう両者のお打ち合わせの上で開発許可を出し、国有地の存する部分については、その部分を受け持つ日本山林開発のほうからこれは申請があったと、こういうことになっておると思います。
#103
○多田省吾君 先ほどの答弁ちょっとわからないんですが、三万八千平方メートルを払い下げられた。そのうちののり地といわれる、いわゆる緑地を残しておく部分は、この一万数千平方メートルは日本山林開発のものである、そして一万七千平方メートルは、これは東信じゃなくて、もう宅地分譲をしちゃったということなんですか。
#104
○政府委員(小幡琢也君) 三万八千平方メートルというのは、これは池子弾薬庫に隣接した、非常に高い、一般のところから見ますと何十メートルも高い、そういう岩石状の土地でございまして、特殊な地形をなしていた。それで、その部分を日本山林開発が国から取得して、そこで事業をしよう、しかし、この場合におきまして、池子弾薬庫に面したほうは、これは全部宅地造成してしまいますと、何といいますか、地盤の関係で非常に危険性もあるということで、結局約一万六千平方メートルは、これは手をつけるなということになっておりまして、その部分は結局、日本山林開発が国から買いましたけれども、結果といたしましては、これは宅地造成ができないことになりまして、それはそのまま山林として残っていると、残りの一万七千平方メートルにつきましては、先ほど申しましたようにすでに宅地造成を大体終わりまして、九十五区画でございますが、これについていま分譲あるいは分譲中である、こういうことでございます。
#105
○多田省吾君 それじゃ、その三万八千平方メートルの幾分かでも、約一カ月後東信不動産やあるいは三井信託銀行不動産部に売り渡した事実は絶対にないと、このように心得ておられるわけですか。
#106
○政府委員(小幡琢也君) ですから、一万七千平方メートルの部分につきましては、日本山林開発が宅地造成をしたわけですから、それを個人に分譲する、その場合に、販売委託としまして三井信託銀行の不動産部が、これは隣の東信不動産の分も同じように販売委託を受けているそうでございますが、その三井信託銀行の不動産部が販売の仕事、サービスをやるということになっておりますので、表から見ますと三井信託銀行の分譲地みたいに見えますけれども、そうじゃありませんで、あくまでもそれは販売委託というようになっております。したがって、日本山林から東信不動産にこれを転売したと、こういうような事実は絶対にございません。
#107
○多田省吾君 それじゃ、なぜ山林開発の名前で東信不動産と一緒に事業申請しないんですか。事業申請というのは、東信不動産だけじゃないですか。日本山林開発は事業申請していませんよ。
#108
○政府委員(小幡琢也君) 隣の東信不動産が宅地造成をします四十五万平方メートルの中には、これは民有地もいろいろあるわけでございます。そういうのを買収いたしまして、東信不動産がそれを結局宅地造成するわけですが、この本国有地の部分につきましては、東信不動産の部分じゃございませんので、これは日本山林開発のほうで、自分のほうでやる、こういう何か東信不動産との話し合いで、そこから申請が出てきたものでございますから、財務局のほうでは、東信不動産の関係は、国有地と関係ないということで、申請者は日本山林開発ということで、これはまあやむを得ないんではないかと、しかも、一緒に造成しなければ、市も許可をしないというような特殊な事情がございましたものですから、申請者は日本山林開発ということでいいんではないかと財務局は思ったそうでございまして、そこでそういう処理をしたわけでございます。
#109
○多田省吾君 私たちの調べた範囲では、この六浦町の申請全部出ていましたけれども、日本山林開発という会社で事業申請は全然していませんよ。していたという確証はあるんですか。
#110
○政府委員(小幡琢也君) 確かに横浜市に対する開発許可の申請のほうは、これは四十五万平方メートルという東信不動産の買収した分と、それから民有地もいろいろあるそうでございまして、その辺一括して東信不動産が代表して申請すると、こういうことになっていたそうでございます。
#111
○多田省吾君 そうしたら、用途指定がついているのに、日本山林開発自体がそういう開発を申請してないというのはちょっとおかしいんじゃないですか。
#112
○政府委員(小幡琢也君) これは、しかし、用途指定は、指定期日までにその用途に供するということでございますので、結局これは、東信不動産が一括してやりましたにしろ、市から開発許可はおりましたし、現に宅地造成は終わりまして、それで分譲する、こういう指定用途どおりに供されているわけでございますので、これは問題はないと思います。
#113
○多田省吾君 じゃ、もし払い下げられて一カ月後にあるいは東信不動産に売却したという事実があれば、これはやはり払い下げに対する違反となりますけれども、それはどのように心得ていますか。
#114
○政府委員(小幡琢也君) もしそういう東信不動産に転売するということがありますれば、これは契約違反となるわけでございますが、そのようなことはないと聞いております。
#115
○多田省吾君 時間もありませんので次に移りますが、昨年と四十五年、二回にわたって京浜急行不動産部へ約七万六千平方メートル、約二万三千坪の里道、畦畔と称する土地が宅地分譲敷地として払い下げられておりますけれども、きのう調べてまいりましたら、地元横浜市には、まだ開発許可の申請が出されていないわけです。すでに隣接する野村証券不動産部に払い下げた二つの区域は造成も終わって、大半は分譲予約済み、払い下げ時期も、用地も大体同じ種類でありますけれども、こういう差が出ております。このように、宅地分譲敷地として払い下げを受けながら開発する様子もなく、また値上がりを待ったり、転売とか、用地変更があれば、大蔵省は直ちに契約を解除し、買い戻すべきであると思いますけれども、政府の態度はどうなのか。
 また、用途指定も何もしておりませんけれども、里道、畦畔といえども、七万六千平方メートル、二万三千坪というような里道、畦畔はちょっとあぜ道だけじゃないと思うんです。やっぱりがけ地とか、傾斜地とか、のり地とか、そういうものが全部入っているわけです。そういうものを用途指定もなしに払い下げるということは私は非常におかしいと思うんです。その値段というのは非常に安いわけですよ。七万六千平方メートル、二万三千坪、一平方メートル当たりの値段が京浜急行の場合は、戸塚区の舞岡町の場合は一平方メートル当たり六千八十円です。港南区の上永谷町の場合は七千二百円です。それが、この前おっしゃったように、土地造成すれば、もう一平方メートル当たり六万円、七万円となるんです。そしてそれも用途指定をしておりませんから、幾ら高く売っても売りほうだいじゃありませんか。こういうことは私は、里道、畦畔といえども許されないし、この里道、畦畔の、何といいますか、内容の問題だと思いますけれども、今後はやはり用途指定を、そのような大きな土地はすべきだと思いますけれども、この問題はいかがですか。
#116
○政府委員(小幡琢也君) 京浜急行電鉄に対する売り払いの件でございますが、これはすでに宅地造成の許可もおりておりますし、それから昭和四十六年に宅造が完了いたしまして竣工検査も終わっておりますから、これはまだ用途に供してないということではございません。
 それから野村不動産につきましても、これは宅造の許可がすでに終わりまして、現在工事に着手中でございまして、昭和五十年には完了する見込み、こういうことになっているわけでございます。
 それから、里道、畦畔につきまして、これは単に、田畑のあぜだけじゃない、傾斜地、のり地があることは事実でございますけれども、実際、畦畔に近い状況でございまして、しかもそれは、一定の面積の中に、非常に個所が分かれまして、こまかく介在しているという事情でございますので、畦畔、のり地ということで私どもは同じように取り扱っているわけでございます。
 それから、用途指定をつけないという問題につきましては、先ほど御答弁申し上げましたけれども、こういった畦畔につきましては、とかく明治以来の地租改正に伴う官民有地の区分の問題から端を発しますいろいろな問題がございまして、そこを長らく専用をしておりますものは時効を援用するというような事情もございますので、こういった特別のものにつきましてはこれを処理する場合に一々用途を指定することは、かえってこの処理につきましてスムーズにいかない面があるのではないかということで、これは用途指定をつけないということにしているわけでございます。ただ、隣接の土地、たとえば、先ほど申し上げました日本山林開発に処分しましたような隣接地につきましては、これは用途指定をつける、こういうふうな取り扱いをしているわけであります。
#117
○多田省吾君 一昨日、次長の答弁では、用途指定の中身の中に、開発造成後の分譲価格は適正価格で分譲し、適正価格をこえて分譲した場合は、そのオーバー分を国庫に納入するという御答弁でございましたが、当局のおっしゃる適正価格は一体どのくらいなのか。また、適正価格を具体的にどのように指定したのか。また、宅地だけでなくて、建て売り分譲、住宅つきの分譲の場合の適正価格の売買をどのように確認するのか、まずこの三点をお伺いいたします。
#118
○政府委員(小幡琢也君) 国有地を宅造用地として売り払う場合に、分譲を通じまして相手方が不当な利益を得るということは適当ではないということで、隣接地を売り払います場合には、そういう条件をつけまして、適正分譲価格をこえた場合には、その差額を徴収するという特約を契約書の上で明らかにしているわけでございます。その適正分譲価格は何かと申しますと、これは宅地造成が完了いたしませんと実績が出ませんものですから、まだその例はございませんが、契約書の上では、宅地造成が完了いたしましたときに、国が指定します民間精通者二名の鑑定価格、その平均価格をもって、適正分譲価格とすると、こういうことをはっきりうたっておりますので、完了いたしました場合には、国が指定しまして、二者の精通者に鑑定依頼をするというようにしたいと思っております。実際は、国の売り払い価格、それに相手方が費用をかけました額、それをずっと積み上げてやるという手法、それから、その分譲いたします時点におきまして、その辺の時価が幾らかと、いろいろな要素を専門家の方が鑑定いたしまして、国に通知をしてくると思いますので、その平均額をもって、それを上回った場合には、相手方から差額を徴収する、このように考えております。
#119
○多田省吾君 普通、開発造成後の土地の分譲価格というものは、土地の取得価格プラス造成費プラス諸掛かりプラス適正利益、これが分譲価格と思いますけれども、会計検査院の専門検査官の話によりますと、全国平均の宅地造成費用の標準は、一平方メートルあたり平均で約千五百円から二千円、平地では一平方メートルあたり五百円、農地で約二千円、山林傾斜地、くぼ地等は千八百円から三千五、六百円程度だ、このように言われておるわけでございます。ところが、用途指定あるなしにかかわらず、この地帯の分譲団地の現在の売り出し価格は、一昨日次長は一平方メートル当たり五万五、六千円程度ということをおっしゃいましたけれども、そうすれば坪で十九万円くらいですか、私たちの調査では、大体坪二十万から二十五万円程度で売り出されているわけでございます。ですから、用途指定のない場合は、坪で二万円から三万円くらいで買った土地を、幾ら造成費用かかったといっても、一平方メートル当たり四千円とはかからない。坪で一万三千円程度しかかからないのに、いきなり坪二十万から二十五万円で売り出されている。しかも、その中に国有地が、里道、畦畔と称して一カ所で、京浜急行不動産の場合は、何と六万平方メートル、二万坪近くの国有地がその中に含まれているわけですよ。ですから、私たちは、やっぱり里道、畦畔で用途指定なしなんという状態は、これは将来変えていかなくちゃいけないし、用途指定をつけなくちゃいけないし、また、用途指定した場合も、やっぱり分譲価格が非常にこのようにひど過ぎる、もうけ過ぎる、その分はきちっと国に返してもらうようにしなければならない、このように思いますけれども。
 それからもう一つは、この前も申し上げましたように、鎌倉基地の腰越の七里が浜団地は、これは用途指定なしでありますけれども、道路とか公園とか下水道とか、公益用地は全然とってないわけですよ。それで、それは譲り受けたほうでも、近所でも非常に困っているわけです。こういったことも私たちはなくさなくちゃいけないと思うのです。こういう問題をひとつ、大蔵大臣はどのように考えておられるのか。
 この三点を、ひとつ明確にお答え願いたい。
#120
○国務大臣(愛知揆一君) 先ほど申しましたように、いまのおあげになりました三点のみならず、いろいろの具体的な御意見に対しまして、十分傾聴し、今後の処理方針の上にこれを具体的に移すようにいたしてまいりたいと考えております。
#121
○委員長(藤田正明君) 速記とめて。
  〔速記中止〕
#122
○委員長(藤田正明君) 速記入れて。
#123
○多田省吾君 いま次長は、まだ適正価格との差額の徴収についてははっきりした結論を得てないので、これからやるということでございますが、それははっきりやっていただきたいと思います。
 それからもう一つ、要望といたしまして、東京都内にある里道、畦畔が一体どの程度あるのか、これも資料としてできるだけ早く出していただきたい。
 以上です。
#124
○政府委員(小幡琢也君) 御要望の資料は提出いたします。
#125
○成瀬幡治君 関連ですが、畦畔とか河川敷とか、あなた方言うものは、国有財産に入れるとなっておるわけなんですが、ごくいなかで申しますと、地先の権利と申しまして、無料で十年、二十年、三十年、四十年と使っておる、そういうものがあるわけなんですよ。そういう場合に、これは国有地である、あるいは河川敷であって、民法上で言うなら、十年国から催促がなければ、それを使っておれば、その人の個人の所有に帰結するというような、民法上の問題があると思うのですが、一体里道、畦畔あるいは河川敷の地先の権利として、自分はいままで草を刈ってきた、あるいは竹やぶになっておって、その竹をとってきたとか、いろんな問題があると思うわけですが、そういうような問題については、どういう形で、払い下げをされる場合には処理をされておるのか、一般論として承っておきたいと思います。
#126
○政府委員(小幡琢也君) 里道、畦畔で、特に畦畔で、長年の間使用されているというものは、これは十年間、たとえば時効が援用できるということになっております。したがいまして、使っておられる方から申請がありました場合には、これは時効として処理するという手続がございます。これは法務省とも相談いたしまして、現在、財務局と法務省の担当官からなります時効連絡協議会というのが各財務局にございますから、ここにかけまして、この時効は完成しておるという認定が出されれば、それによって裁判にかけることなしに、国有財産台帳から除却すると、こういう便宜な措置をとることになっております。
#127
○成瀬幡治君 ちょっと、その手続のやり方をもうちょっと教えてもらえぬですか。
#128
○政府委員(小幡琢也君) ちょっと手元にいま取り扱い要領ございませんけれども、財務局のほうで、いろんなそういった時効事案につきまして、申請の様式とかいろいろございまして、それを出していただきますならば、それをどういう段取りで調査をし、それから、それを時効連絡協議会にどういうふうにかけるか、いろいろなこまかい手続がございますから、財務局のほうでこれは具体的事案に即してお教えすると思いますが。
#129
○委員長(藤田正明君) ほかに御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#130
○委員長(藤田正明君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより両案に対する討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手をお願いいたします。
  〔賛成者挙手〕
#131
○委員長(藤田正明君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
#132
○土屋義彦君 ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案にかかる附帯決議案を便宜私から提出いたします。案文を朗読いたします。
   国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 一、政府は、国有財産の管理及び処分については、その適正を期するため、一般会計及び特別会計を通じ、これを統一的に行なうよう努めるべきである。
 二、政府は、地域の再開発、住民福祉の向上等に資するため、公用・公共用地の確保について十分配慮するとともに、私企業等に対する処分については、一層厳正を期すべきである。
 右決議する。
#133
○委員長(藤田正明君) ただいま土屋君から提出されました附帯決議案を議題として、採決を行ないます。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#134
○委員長(藤田正明君) 全会一致と認めます。よって、土屋君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、愛知大蔵大臣から発言を求めておられますので、この際、これを許します。愛知大蔵大臣。
#135
○国務大臣(愛知揆一君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
#136
○委員長(藤田正明君) 物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#137
○委員長(藤田正明君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#138
○委員長(藤田正明君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ―――――――――――――
#139
○委員長(藤田正明君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりをいたします。
 租税及び金融等に関する調査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#140
○委員長(藤田正明君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#141
○委員長(藤田正明君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
 次回の委員会は、十七日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会をいたします。
   午後零時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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