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1972/09/11 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 外務委員会 第24号
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1972/09/11 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 外務委員会 第24号

#1
第071回国会 外務委員会 第24号
昭和四十八年九月十一日(火曜日)
   午前十時四十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 九月七日
    辞任         補欠選任
     西村 関一君     森 元治郎君
     黒柳  明君     浅井  亨君
 九月八日
    辞任         補欠選任
     萩原幽香子君     松下 正寿君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         平島 敏夫君
    理 事
                木内 四郎君
                佐藤 一郎君
                八木 一郎君
                田  英夫君
    委 員
                大竹平八郎君
                杉原 荒太君
                矢野  登君
                加藤シヅエ君
                羽生 三七君
                渋谷 邦彦君
                星野  力君
   国務大臣
       外 務 大 臣  大平 正芳君
   政府委員
       外務省アジア局
       長        高島 益郎君
       外務省経済協力
       局長       御巫 清尚君
       外務省条約局長  松永 信雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        服部比左治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国際情勢等に関する調査
 (金大中事件に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(平島敏夫君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 まず委員の異動について御報告いたします。
 去る七日、黒柳明君及び西村関一君が委員を辞任され、その補欠として浅井亨君及び森元治郎君が選任されました。
 また去る八日、萩原幽香子君が委員を辞任され、その補欠として松下正寿君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(平島敏夫君) 国際情勢等に関する調査を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○加藤シヅエ君 外務大臣に伺います。
 昨年の本会議で野党並びに与党の方の質問に対しましていろいろの御答弁がございました。ことに野党委員たちの質疑に対しましての御答弁は、外務大臣、総理大臣とも、まあ非常に歯切れの悪い、少しも進展のない御答弁でございましたし、こういうようなことで日がどんどんたってしまってよろしいものかどうか、みんな非常に関心を高めておりますし、心配もしております。
 で、その一つは、外務大臣が国連の総会に出席なさるということ、そういうようなことの前に、いまのような状態をそのまま、日本国の代表として国連で出席をして発言をなさるということは非常に都合の悪い状態になる。このことに対しまして、どうしてもお立ちになる前に、筋を通すとおっしゃる、その筋をちゃんとお通しになる必要があるのではないか、こういうことを考えております。そして外務大臣並びに総理大臣、政府の各位の方たちは、何か朴政権の威信を傷つけないようにいろいろ心配をしていらっしゃるというようなおことばなんかも出てまいりますし、そういうようなお気持ちがほうぼうにあらわれるんでございます。けれども、問題はそういうところにあるんではなくて、日本の威信が傷つけられているのをどうやって回復することができるか、正常な日本としての威信を保つことができるかというところに重点があるのだと私どもは理解いたしております。
 それで、たびたび問題になっておりますけれども、まあ、西独などで同じような問題が七年前に起こったときにどのような処理をしたか。それには、聞くところによりますと、一つ一つやはりはっきりした手を打って、そして打てる手はみんな打ちながら相手の反省を待つということで、結局は原状回復というところまで持ってさて、事柄がおさまったということ、これは非常に好ましい解決でございますし、またこれがただ唯一の解決の方法であろうと私どもは思っております。また日本がそういうようなところまで持っていかないと、これは日本という国は一体何を考えている国だろうかということで、国際的にも非常に不明朗な日本というものをクローズアップいたしますし、国内の世論もそんなことではとうてい承服ができるものでないということ、これをもう一度繰り返して申し上げて、お立ちになるまでに何とか具体的な手をどういうふうにお打ちになる覚悟がおありになるのか、そのことについてまず御答弁をお願いいたします。
#5
○国務大臣(大平正芳君) 本件に対してたいへん憂慮いただいておることに対しまして、まことに政府としても恐縮に存じます。
 この不幸な事件は、加蔵委員がおっしゃられますとおり、うやむやの解決でなくて、筋の通った解決をしたいと政府も考えております。そうしないと、日本の国際的立場あるいは国内世論も許さないと思うのであります。同時に、名誉ある国際社会における一員として韓国におかれても私は同様であろうと思うのでありまして、筋の通った解決をはかるということは、政府は終始申し上げてもおりまするし、その基本ラインをどんなことがあってもはずしてはならないと考えております。
 それから第二の点でございますが、しかし、それにしても早くやらないといけないじゃないかという御注意でございまするし、とりわけ国連総会を前にして私が国を離れるというような時期も目前に迫っておるので、早期に局面を打開する必要があるのではないかという御注意でございます。で、私どももこの問題の早期な解決をもとより望むものでございまして、事件発生以来、そのことのために懸命に努力をしてきたつもりでございます。わが国の捜査当局の捜査も進んでまいりました段階におきまして、先方政府に対しましても事情を伝えて、できれば先方におかれても事態の解明を進められて、すっきりとした解決にこぎつけたいと思いまして努力いたしたわけでございますが、たいへん残念でございますが、ただいまそういう事件の解明自体について一番大事な点につきまして、両国の見解が帰一するに至っていないわけでございます。したがって、早期に解決を急ぐばかりに、その点をあいまいにしては私はいけないと考えておるんでありまして、早期解決を望みながらも、その点の解明は厳正にやっていかなければならぬと考えております。しかし、国連総会は国連総会としてすでに十八日から開幕されるわけでございまして、それに対して政府がなすべきことということは、また当然の義務としてあるわけでございますので、本件の解決がそれまでにもたらされることを非常に私どもは希望いたしますけれども、万一それができないという場合におきまして、国連における日本政府の仕事というものを怠るわけには私はまいらぬと考えております。
 それから第三の点でございますが、こういうことではたいへんわが国の威信をそこねやしないかという御心配でございますが、私はあなたと憂いを同じゅうするがゆえに、威信をそこねないようにやっておるわけでございまして、主権の侵害というようなことについて、政府の答弁が、ただいまそう断ずるわけにはならぬということを説明しておることがどうも煮え切らないというような御印象を持たれておるとすれば、政府はそうでないのでありまして、外交官のあらゆる行為が直ちにその接受国における主権の侵害にあたるというわけのものではなくて、これと公権力との関係が解明されて初めてそのことがはっきり言えるわけでございますので、その点をいま究明しておるわけでございますので、そのことを正直に政府は申し上げておるわけなんでございまして、ことさらこれを隠蔽するなんという気持ちは毛頭ないわけなんでございます。すっきりとした筋の通った解決にしたいために努力をいたしておるわけでございまして、日本の捜査当局の嫌疑が濃厚であるという段階におきまして、日本政府が直ちにそういうアクションをとっていいかというと、私は必ずしも十分な材料をまだ得ていないと思うのでありまして、その点十分筋の通った措置をやるために努力をいたしておるのだというように御理解をいただきたいと思うのであります。
#6
○加藤シヅエ君 外務大臣の答弁を伺っておりますと、大臣が国連に出られた場合の態度というものが、この金大中事件と、それから国連において日本がなすべきいろいろの発言というようなことと二つ別のものだというふうに、そういうたてまえに立っていらっしゃるというふうに聞こえるのでございますが、それは外務大臣の主観としてそういう考え方をおとりになるとしても、諸外国の客観的見方というものは、そんなふうに二つに分けて考えてくれるというわけにはいかないと思います。日本の外交というものが主権の侵害、明らかに主権の侵害であるというようなことをされても、そうしてその証拠が上がっていても、それが公権の介入であるかないかという最後がまだはっきりしないというようなことを説明しながら、何にもはっきりした態度を通さない。こちらからも十分筋の通せる解決ができるようなことになっているというふうに見られることでも、まだそこまでいってないというようなことで、時間を経過なさるというようなことを、諸外国がどういうふうに見るかということ、決してこれはそれとこれとは全然別のことだというふうに見ないで、日本の外交全体というものが、非常に不明朗なものだという印象を与えるということ、これは避けることはできないと思います。それは日本が経済大国になったというようなことになれば、日本の行動、発言というものが、国際的に非常に重要になってまいります。そしていつも日本は自由主義陣営に立つというこのたてまえをはっきりおっしゃっていらっしゃる。ほかの自由主義陣営というものは、言論の自由を守るというようなことに対してどのくらいの熱意をもって、そしてそういうものがもし侵されたというような事実がはっきりした場合には、それに対して言論の自由を守るように、いろいろと声援をするというようなことがなされております。それは金大中事件とは関係ございませんけれども、きのう、きょうの新聞にも盛んに出ておりますのは、ソ連の反体制派弾圧の問題でございます。大臣も御承知のように、ソ連で反体制というような呼び方をするのが正しいかどうか存じませんけれども、やはり科学者あるいは文学者が自己の信念に基づいて、表現の自由をやろうとした場合に、これに対して政府権力が非常な弾圧をしている。そうして単なる弾圧だけではなくて、精神病院に連れていって、いろいろの好ましからざる行動をする一種の拷問というふうにも解釈されるような事柄が起こっている。あるいは一方的に非常に重い罪を科して、言論の自由を守ろうと思って、正直に自分の信念を吐露した文学者、科学者に対してびっくりするような重い刑を科しているというようなことが、海外からの電報で伝えられております。これに対しまして、いつも日本が一緒に何か協力しているといわれているアメリカでも、ソ連のこういうようなことに対しては世論が非常に激しく反発しておりますし、米ソ科学協力関係というような、これは具体的な一つの問題、これからいろいろ協力してやっていこうという、そういうような立場にいる方が、全米科学アカデミー協会というような名において、ソ連の科学者に対するこういう迫害を見るに忍びないと、こういうようなことをする人たちとは協力して今後仕事することができないというようなことをはっきり表明していらっしゃいます。
 それから米ソの貿易の拡大に対しても、ミルズ米下院歳入委員長が声明を発表して、こういうような分子、言論の自由を守ろうとした分子を虐待するならば米ソ貿易の拡大に反対するというような、はっきりしたことを述べていらっしゃいます。これがいわゆる自由主義陣営に立っている国の立場、やり方でございます。
 ブラント首相なんかもはっきりとやはり声明を出して、こういうようなソ連とだんだんとこれから交流し、友好を固めていこうという、そういうむずかしい立場に立っていらっしゃりながらも、しかも、こういうような言論の圧迫というものに対しては、これははなはだ遺憾であるということをはっきり声明を発している。これがいわゆる自由主義陣営に立っている国家のやり方だと思います。これに対して外務大臣、日本も自由主義陣営に立っているとおっしゃって、それで日本はどれだけ言論の自由というものを守る熱意が日本にあるのか。そうしてよその国でそれが侵されて、非常に不当な弾圧を受けているような場合に対して、それに対して遺憾の意を表明するというようなことも何にもなさらないで、それで国連にいらっしゃって、そうしてほんとうに信用ある日本の外交官だというふうに、外務大臣だというふうに受け取られるのかどうか、その辺をどうお考えになるのでございますか。
#7
○国務大臣(大平正芳君) そのお答えに入る前に、もう一言、前の答弁に付加さしていただきたいのは、西独の場合と日本の場合でございます。私は主権の侵害という問題につきまして、韓国と西独との間、日本と韓国との間に差別はあってはならぬと考えております。西独の場合、長い間かかりまして、事件の解明が行なわれて、最後には韓国政府もそのことを認めて、そうして明快な外交的処理が行なわれたわけでございます。わが国の場合、そういう手順を踏まずに、日韓関係だから適当なところでやろうというような考えは、私はないわけなんでございまして、この問題は解明をいたしまして、筋の通った、すっきりとした解決に持っていくことが日韓両国のためにも、また両国の国際的な立場から申しましても、私は当然の姿であろうと思っておるわけでございます。日本の場合、まだそこまで解明が進んでいない、その道程にあるのであるということでございますので、その点ひとつ御理解をいただきたいと思います。
 それからこの事件と別な観点から、言論の自由ということに対して政府はどういう立場をとるか、国際的にどういう立場をとるかというお尋ねでございます。わが国は、いま、憲法のもとで、この憲法をいただいて、その規制の中で内政も外交もやっておるわけでございまして、私どもの立場ははっきりいたしておると思うのであります。ただ、わが国の外交といたしまして、世界の多くの国とおつき合いをいたしておるわけでございますが、政治信条を異にする国々とも友好親善関係を打ち立てていこうということで、外交を展開いたしておるわけでございまして、外交を行なう場合におきましては、やっぱり相手の国に対する十分な尊敬がなければならぬわけでございます。政府といたしましては、その外交的礼譲というものを十分心得ながら、各国との間のおつき合いを公明にやってまいらなければならぬと考えております。いま御指摘の、特定の国が、その国内におきまして自由の抑圧がある、言論の制約があるということは、決して好ましいものとは思わないのでありますが、そういう政治の体制というものは、それぞれの国が選択された体制でございまして、それだから、そういう体制は困るということでおつき合いをしない、あるいはおつき合いにいろいろな制約を加えるということをできるだけわれわれは遠慮しながら、礼儀をもっておつき合いをしておるわけでございまして、言論の抑圧とか自由の封殺とかいうような点について、私どもがやむを得ないじゃないかとかということで是認しておるということでは決してないのでありまして、日本の体制自体が、ごらんのような体制をとっておるわけでございまして、それに従って外交を展開いたしておる日本に対しまして、世界は私は漸次理解を深めていっていただいておると思うのであります。日本の各界におきましていろんな意見の表明があり、いろんな運動があり、ということはよく承知いたしておりますけれども、政府といたしまして、それが日本の政治信条から申しまして非常にいかがかと思う、そういうお国との間におきましても、できるだけ理解を深めておつき合いを深めていくということは、努力を怠ってはならぬと私は考えておるわけでございまして、政府の意見を、自由の抑圧や言論の封殺というようなことについて意見を求められれば、それはたいへん残念であるということは申し上げますけれども、そういう国との間の交わりにおきましても、相手の国に対して十分の礼儀をもって対処して、体制のかきねを越えて理解を深めていく、世界は終局においてはやっぱり一つになっていかなけりゃいかぬのじゃないかということで、執拗にわれわれといたしましては外交努力を推進してまいりたいと考えております。
#8
○加藤シヅエ君 大臣の御答弁、たいへんに長くて、抽象的で、一向要領を得ないのでございます。
 それで、体制の違う国が自分の国の気に入らないことをやったから、すぐにおつき合いをやめろというようなことを私は決して申しませんです。国交は国交でなるべく保っていく、お互いにそういうふうにしていかなくちゃなりませんけれども、特に言論の抑圧というようなことが起こったときに、つき合わないと言っているのじゃなくて、それは遺憾なことであるということを公の見解として西独とかアメリカが発表しているということでございます。そういうことに対して何もしないでいるというようなことは、たいへんに私どもから見れば遺憾なことであるということを申し上げまして、大臣もそういうようなことはよくないとお思いになるならば、まず最初の一段階として、昨日のマスコミ共闘が政府に申し入れをして、ソウルの読売新聞社の支局が閉鎖されたことに対して、これはその理由となったことが、政府が関係しているかどうかというようなことが、まあこちらから見れば明らかになったと思います。向こうから見ればあるいは明らかでないと言うかもしれませんけれども、指紋が照合しているというような、そんなところまではっきりしている以上は、もうこういうようなものはもう一度再開すべきではないかぐらいのことを具体的に韓国政府にお申し入れになったらいかがなんでございますか。そうすれば、私どもは、言論の問題について日本の政府が非常に強力に力を入れているんだ、具体的ステップをとろうとしているということを理解できます。何もなさらなければこれは自由主義陣営に立っている政府だか何だかわからないということになってしまいます。それで、読売支局の再開について具体的な手をお打ちになるかどうか、これだけを御返答をお願いいたします。
#9
○国務大臣(大平正芳君) 問題が起こったときにに、私どもはさっそく官憲が関与したかどうかということが明らかでないのにかかわらず、つまり、言いかえれば、読売新聞の記事の信憑性が客観的に論証されない前にこういう措置をとるのはたいへん残念であるということで、先方の政府の注意を喚起いたしまして、できるだけ早く再開を求めたわけでございます。その後明らかになりましたことは、わが国の捜査当局の捜査の進展によりまして、いま加藤委員が御指摘のとおり、日本側におきましては韓国の官憲が関与しておった嫌疑が濃厚になってきたということが一つ新しく出てきた事実でございます。これに対しまして、韓国側ではまだ、これまた先生の御指摘のとおり、そうだという判断を示していただいていないわけなんでございまして、依然読売新聞の記事そのものの信憑性というものが、判定する客観的な材料がまだ日韓両国の間で帰一していないというのがいまの状況でございまして、まさにいまその問題を詰めるためにわれわれは努力をいたしておるわけでございまして、最初私どもが申し入れましたことは、そのまま、まだスタンディングになっていると私は思うのでございまして、問題は、この解明を急ぐということがこの事態を打開していく一番早道ではないかと思うわけでございまして、そういう意味でせっかく努力を続けておる最中でございます。
#10
○加藤シヅエ君 次に、対韓援助の問題について少し伺いますが、定期の日韓閣僚会議が延期されておるのが現状でございます。けれども、この日韓閣僚会議というのは非常にルーズな会議のように報道などを見て察せられるのでございますが、その下に事務レベルの会議があって、そこでいろいろこまかいことを煮詰めるような仕事をしているというようなことが報道されて、私ども知ったわけでございます。でここに新聞記事によりまして知ったことでございますけれども、昨年九月の第六回日韓閣僚会議に際して約束した援助のまだ実施していない部分一億五千五百万ドルの交換公文の署名をいま見合わせている。これは非常にはっきりした一つの態度だと思います。なぜそれを、署名を見合わせているかということは、この内容が非常にルーズであって、もっとこまかにこれを煮詰めていかなければいけないということを、いろいろ事務レベルの会議で明らかにしてきた。そしてわが国は、昨年の日韓閣僚会議で総額一億七千万ドルの援助を約束して、そのうちのセマウル運動分として八千万ドルが交換公文の署名待ちとなっている。この八千万ドルという金額の内容というものが、援助額が使いきれないような額であって、その内容を詰めていくと通常の農業援助の水準は総経費の二割ないし三割ぐらいであるのをはるかに上回っている。実際は二千万ドルぐらい使い切れない金額がここにあるというような計算も出ているというふうに新聞は報道しておりますが、こういうような状態であるので、これには大蔵省もたいへんに批判をしておりまして、韓国側に援助の比率の削減というようなこと、それから余剰の援助資金を農業計画のほうに転用することが具体化しない限り交換公文の署名には応じられないというようなかまえをとっておる、こんなようなことが新聞に報道されております。私は、これは当然のことだと思いますが、こういうようなことで、こういうふうに煮詰まっていることと、そのようなことが、閣僚会議のほうでは簡単に唯々諾々とたくさんのお金をどんどんどんどん援助するように承諾しておしまいになるのか、やはり事務レベルのこういうような煮詰めた厳選主義というようなものを、これをやはりちゃんと認めた上で、閣僚会議というものが将来開かれた場合にはそういうふうな態度でいかれるのか、そこを伺いたいと思います。
#11
○国務大臣(大平正芳君) 経済援助のやり方の問題でございますが、閣僚会議では両国が集まりまして、高度の隔意のない意見の交換を行なう場、本来そういう場であるわけでございまして、個々のプロジェクトについてやりとりをするというのは、マナーとしてあまり私はけっこうなことではないと、まあもともと考えておるのでございまして、漸次そういう方向に改善の実があがってきておることはしあわせだと思っております。
 その八千万ドル、あるいは一億七千万ドルというような数字に言及になりましたが、セマウル運動というのは、大体四十億ドルぐらいの大きな農村振興計画でございまして、そのうち四分の一に当たる十億ドルぐらいを日本に期待したいというのが先方の意向でございましたが、日本の経済協力のやり方は、プロジェクトベースでやっておるわけでございますので、そのうちいろいろ検討してみまして、約八千万ドルぐらいがプロジェクトベースで見ると取り上げて検討するに値するものじゃなかろうかという大まかな理解が示されたわけでございますが、しかし、これがプロジェクト・バイ・プロジェクト、これを検討いたしまして、輸銀とかあるいは基金とかのローンアグリーメントにまいりますためには、よほど精細な吟味を必要とするわけでございまして、ローンアグリーメントがちゃんとできまして、それを実行に移すというにはまだ至っていないわけなんでございまして、当然日本政府としてなすべき検討をいまやっているというのがいまの段階の仕事でございます。
 それから、二割とか三割とかいうお話がございましたが、これは、現地資金分をわが国の援助計画の中でどう見るかということは非常に大問題でございまして、実は、韓国ばかりじゃございませんで、ほかの国々に対しましても、原則として現地資金分までめんどう見るということは従来考えられなかったことなんでございますが、現地の実情は、東南アジアも含めまして、現地資金も多少見ないとなかなかこのプロジェクトが動かないということでございまして、どの程度までそれを見るかということ、これは確かに援助計画の場合にわれわれが頭を痛めておるところでございまして、二割とか三割というのは現地で調達すべき資金分の割合を言われたものだと思うのでございます。しかし、いずれにいたしましても、十分の検討を加えて、公明な仕上げにしなければいかぬと私どもは考えております。
#12
○加藤シヅエ君 もう時間がございませんから最後に一つだけ。
 これはいまの朴政権がすなわち私は韓国だというふうに考えるわけにはいかない。韓国は韓国にある民族全部を含めての韓国であって、そこのうちの朴政権は現在の政権である。あるいは将来これとは全く異質の政権が政府をつくるようになるかもしれない。そういうたてまえから、日韓の交渉というものはいつも、だれが見てもはっきりした、すっきりした姿で進められたい。世間ではとかく現政府のやり方が非常にいまの朴政権に対して甘いというようなことが、いろいろの御答弁などでそういうような印象をわれわれは受けるわけでございます。そして、そこには何か癒着しているような状態があるのじゃないかというような疑惑が非常に持たれるわけでございます。これはたいへん残念なことであって、そうあってはならないと思いますが、私はそういうような疑惑を明瞭にするために、朴政権から特に勲章をもらっていらっしゃる政治家とか財界の大物の方々が相当いらっしゃるというようなことを聞いているのでございますが、その勲章と経済援助とがすぐに結びつくとは申しておりませんけれども、参考のために、勲章をもらっていらっしゃる政治家と財界の大物のリストはどういうことになっているのか、それをあげていただきたいと、こう思うわけでございます。
#13
○政府委員(高島益郎君) 韓国から勲章をいただいている日本人につきまして、私のほうで調査した結果はわかっておりますけれども、いま直ちにこのうちから政治家がだれであるかということになりますと、ちょっと手数が要りますので、あとで資料としてお届けいたします。
#14
○加藤シヅエ君 ここで発表していただけないのはたいへん残念でございますが、何名ぐらいあるのですか、そのリストに。
#15
○政府委員(高島益郎君) 私のほうでわかっておりますのは全部で三十一名でございます。これは政治家だけではございませんで、政治家のほかにもいろいろな人がございます。
#16
○加藤シヅエ君 その中に国会議員が何名ございますか。
#17
○政府委員(高島益郎君) 全部で三十一名のうち八名でございます。
#18
○羽生三七君 時間がありませんので、簡潔に御質問いたしますが、本事件、この金大中事件は、先ほども大臣からお話がありましたように、際限なしに待っておるわけでもないと、鋭意努力をして解決を急いでおると言われましたが、これが無制限に続く可能性、この解決が無制限に延引される可能性がないわけでもないと思われますので、しかも大臣が、総理大臣も外務大臣も近く外遊されるわけですね。そうすると、その外遊から帰国されたあとということになると非常な先のことになりますが、ある一定の期限をつけて韓国側の調査なり回答を待つということはできませんか。
#19
○国務大臣(大平正芳君) いませっかく努力をいたしておりますので、われわれといたしましては、先ほど申しましたように、できるだけ早期に解明をしたいと考えております。しかし、羽生委員のおっしゃるように、これは無際限に待つわけにいかぬと思うのでありまして、解明の今後の状況を見まして判断さしていただかなければならぬと考えておりますが、われわれといたしましては、早期にすっきりとした解明を何としてでもやらなければ両国のためにもこれはよくないことでございますので、いましばらくひとつ時間をお許しをいただきたいと思っております。
#20
○羽生三七君 そのしばらくという時期は外遊――外国訪問といったほうがいいかもしれません、外国訪問の前までを一応の回答の期限とみなすのか、その後、外国からお帰りになったあとでもいいとお考えになるのか、それが一つの私はめどだと思うのです。外国からお帰りになったあとということになると、非常に私は先にいって問題の焦点が全くぼけてしまう可能性が十分あるので、この点は一つのめどと思いますので、この辺は明確にしていただきたいと思います。
#21
○国務大臣(大平正芳君) 先ほど加藤委員にもお答え申し上げましたように、国連総会とか総理の外遊というのは、またこれ別個の問題でございまして、そのことのゆえをもってこのことを急ぎ処理するという、このこととそのことと関連さすということに対しましては、私は考え方としては賛成しかねるわけでございまして、このこと自体は早期に筋の通った解決を急ぐということでいかしていただきたいと思うのであります。で、外遊等につきましては、それもまた日本の国益のために実行さしていただきたいと考えております。ただ、それまでという時限を限ってという、時限を設定してたいへん無理なことをやるということに対しまして、やや私もいかなるものかといま考えておるのでございまして、いましばらくひとつ政府の処置に御信頼をいただきたいと思います。はっきりとした御答弁いま申し上げる自信がちょっとないのであります。
#22
○羽生三七君 そうすると、外国訪問からお帰りになったあとまで待つこともあり得るということですか。そう理解してよろしいですか。
#23
○国務大臣(大平正芳君) それも全然ないとはいえないと思いまするけれども、問題はこういう問題でございますので、できるだけ早期に解明を急いで国民の納得をいただくような措置を講じなききゃならぬことは当然私も非常に焦慮を感じておるわけでございまして、外遊までも精一ぱいやらにゃいかぬと考えておりますが、その時点までにどういう状況になっておりますか、いまさだかにまだ展望を持てない状況でございますので、そのときまでに必ず決着をつけるということをいま申し上げるわけにはまいらぬと思います。
#24
○羽生三七君 外遊からお帰りになったあとまでということになると、私はこの問題の焦点が非常にぼけてしまう。これは大臣の善意にもかかわらず、客観的には非常に問題の焦点がぼけてしまうと思うのですが、そこで、国連総会に御出席の際に、アメリカで、国連の場なり、あるいはニューヨークのしかるべきところにおいて韓国の当局と接触してこの問題に触れることはあるんですか。
#25
○国務大臣(大平正芳君) いまの国連における私のスケジュールの中には、韓国外相等との接触の予定はいまのところ持っておりません。
#26
○羽生三七君 それはおかしな話で、それとこの金大中事件とは別だと先ほどおっしゃいましたけれども、同時に必ずしもこの外遊問題とこれと関連させるわけではない、鋭意解決に努力する、こう言われておるわけですね。それならば外国から帰るのをお待ちになるまでもなく、アメリカで、出先において、国連総会へ出席なさった機会に、少なくもこの問題について十分な督促をして、わざわざ韓国まで特使として行ってはどうかというような提案もきのうの本会議であったくらいですから、もし向こうで会われるならば、それを督促されるのは私は一つの機会だと思う。外国からお帰りになるまで待っておるということはないと思うのです。いかがでございますか。当然だと思うのです。
#27
○国務大臣(大平正芳君) ごもっともでございますが、これからその段階まで、まだ二週間近くあるわけでございまして、それまでの状況を踏まえて、これ、判断させていただきたいと思うのでございまして、いま精一ぱい日韓の間ではこの不幸な問題の処理というものを急がなければならぬと考えております。
#28
○羽生三七君 先ほど来の御答弁も伺っておると、外国訪問前に韓国から何らかの回答なり調査結果の報告がある、そういうように、ウエートがそちらのほうにもあるようにとれるのですが、その感触としては、日中法務大臣のような第六感でなくともいいけれども、感触としてはいかがですか。
#29
○国務大臣(大平正芳君) 私といたしましては、きょうでもあすでもそれを期待しておるわけなんでございまして、漫然、国連総会まで待っておるというようなことではなくて、それまでの間も最善を尽くしていきたいと思っていまして、そのときの状況に応じてまた判断させていただかなければならぬと思います。
#30
○羽生三七君 これはこの前の委員会でも触れたことですが、韓国の方針なり調査結果については、ある程度想像することにかたくないと思うのです。率直な話が、私は一定の想像をすることができます、私個人としては。そこで日韓の捜査結果が食い違った場合には日本の捜査結果を尊重すると再三大臣、私にお答えになった、それはそのとおりと思いますけれども、その場合、一体食い違った場合にどういう処置をとられるのか、実はこの前そういうお尋ねをしたときに、いまそれを言うのはちょっとまだ早い、こういうお話がありましたが、もう事件発生以来一カ月余を経過しておる。しかも、日本の捜査当局の方針を全く否定するような韓国の回答が出されておるわけですから、ある程度日本の捜査当局なり、それから日本の国民全体が客観的に見て判断する、そういうことを中心に問題の所在を判断しなければならないという、そういう段階にきておると思うのですね。したがって、この韓国のたとえ回答があっても、それが全く日本の意図しておる、いや、意図といいますか、日本が考えておった場合と全く食い違った場合には、日本としてはどういう処置をおとりになろうとしているのか。私はいつまでたっても、それを言うのは早過ぎるということをいつまでも大臣が言っておられるのは適当でないと思う。やはりこの時期にこられれば、日本としてはどういう方針をもって臨む、たとえば日本の捜査当局が一定の犯人を割り出してきた場合、そういうような場合に一体外交的な処置をとるのかとらないのか、そういう問題にも触れておっしゃらなければ、漫然とこうして相手側の出方を待っておるということでは、私は問題の解決にはならないと思いますので、お尋ねをいたします。
#31
○国務大臣(大平正芳君) 当初から私が申し上げますとおり、この問題は内外に御納得がいく筋の通った解決をせにゃならぬと考えております。そういうことをやらないなんということは、私どもにとってたいへんなこれは落ち度でございまして、そういうことにならぬように気をつけてまいるつもりでございまして、両捜査当局の解明の結果が帰一することが一番望ましいと思っております。で、それがまだ先方からいまのところかたい反応があるわけでございまして、必ずその捜査当局の見解が帰一するであろうということを予想することもいま私はたいへん危険だと思っておるわけでございますが、また、これはもう食い違ってしまうんだというように見るのもまた危険なんでございまして、われわれはこの問題の処理が日韓関係の将来にとりましても重大でございまするし、両国民が等しくこれを見ておる案件でございますので、あいまいな処理はできないということでございますので、そういうラインで両方十分話し合って公明な解決を期したいといま考えておるわけでございます。しかし、これがいよいよできない場合にどうするかということでございますが、きのうの総理の参議院の本会議における御答弁にもございましたように、そうなった場合にはまた日本として独自の措置を講ぜざるを得ないと思いますけれども、それはたいへん不幸な悲しいことだと思うんでございまして、そういうことがないように、ひとつ最善を尽くさしていただきたいといま考えております。
#32
○委員長(平島敏夫君) もう、時間がまいっておりますので……。
#33
○羽生三七君 そういうことからこの本質があいまいにされて、結局相手の出方を待つと言いましても、もう金東雲氏は関係がないということをはっきり言ったわけですから、いま日本の捜査当局が正式にあげておる名前は金東雲一人ですよね。だから、その人は関係がないと向こうがはっきり言っておるんですから、ある程度の捜査結果というものは想像できるわけですね。そういう場合にどうやってそのほんとうの正当な判断というものを導き出そうとするのか。その場合に政治的解決をはかるようなこともあるのか。私はへたな政治的解決をやって問題の所在を不明確にするのは非常に危険だと思う。ですからこの点は明確に、政治的解決をやるのか、日本の捜査当局なりあるいは日本の国民が客観的に見て正当だ、こうであろうと思うことを判断の基準としていくのか、この程度は明確になさらなければこれはいけないと思います。したがって、そういうことを判断の基準にするのか、あるいは政治的解決で問題の所在はあいまいになっても、つまり日韓間の関係がこわれないように何か解決の方法があればそれを見出そうとするようなことがあるのか、その辺を明確にしていただきたいことが一つと、時間の関係で、もう一点は、きのうの御質問でも二、三の方が触れましたが、金大中氏の再来日の問題ですね、これが実は非常に最近ぼけてきておると思うんです。実は、主権問題もそれは大事でありますよ、主権の侵害ということは大事でありますけれども、それにもかかわらず、金大中外二氏が生命の安全を保障されて再来日を求めるということもまたそれに劣らないほど重要な問題だと思う。これはまた事件の解決のかぎであるだけでなしに、私は実はそれも日本の主権にかかわる重要な問題だと思う。したがって、この前も私御質問いたしましたが、長くなる場合には調査結果とは切り離して金大中氏の再来日を求める手段を講ずることがあると大臣は私にお答えになっておる。ですから、その場合にはどうなさるのか、この二つをあわせて一緒に御答弁をお願いいたします。
#34
○国務大臣(大平正芳君) 第一の御質問に対しましては、先ほど申しましたように、内外の納得のいく処置を講じたいと思います。いずれにいたしましても、内外の納得がいかぬような措置を講じてはいけないと私は思っておるわけでございます。
 それから第二の問題でございますが、金大中氏外二名の方の再来日を求めておるのは、事件の真相を究明するために求めておるわけでございまして、それは依然として求めてあるわけでございまして、先方は捜査中のゆえをもちましていままで応じていないわけでございますけれども、未来永久に応じないとはまだ言っていないわけでございますので、私は先方の理解を得て、それの実現に希望をつないでおるわけでございまして、今後も精力的に求めていくつもりでございます。
 しかし、もう一つの問題は、この原状回復の意味で再来日というケースがあるかどうかという問題でございますが、これは事件が解明されて、そして国際的なルールに従って問題を処理するという場合に考えられる一つの手順だろうと思うのでございますが、この問題につきましては、まだ問題の解明の最中なんでございまして、それに言及するのは時期尚早であろうと考えております。
#35
○羽生三七君 ちょっと念を押します。いまの、さきの内外の納得のいく解決というのはわかりますけれども、その政治的解決は、いわゆる政治的解決ですね、それはやらないというふうに理解してよろしいのか、それが一つと。それから無条件の再来日でなければ、捜査をするための再来日では私は意味がないと思いますし、本人の金大中氏の生命についての保障にもならないと思いますので、この二点だけをもう一回お答えをいただきたいと思います。
#36
○国務大臣(大平正芳君) 政治的解決ということばですが、これは事実の解明を抜きにいたしまして解決するというようなことは私は許されぬと思うのでございまして、解明を踏まえた上で納得のいく解決をしたいと考えております。
 それから、金大中氏外二名の再来日を求めるということでございますが、いよいよその問題につきまして、先方からまだお返事をちょうだいいたしておりませんが、その場合に、日本においでいただくことになった場合は、当然なこととして任意の供述ができることをわれわれは望んでおります。
#37
○羽生三七君 条件づきでないということですか。
#38
○国務大臣(大平正芳君) 十分任意の御供述をいただいて、事案の解決に資するようなことでないと困ると思っております。
#39
○羽生三七君 いや、これは委員長、大事なことですから……。条件づきの解決なら二週間とか二十日たったら帰するということもあり得るのですから、そういうことはない再来日を日本としては期待しておるということですか。
#40
○国務大臣(大平正芳君) 日本といたしましては、十分な解明ができるような状況においての再来日が望ましいと考えております。
#41
○渋谷邦彦君 きのうの本会議、ただいまの質疑応答、きわめてじめじめした、見通しの暗い、そういう印象を強烈に受けるわけです。いま御答弁にもございましたように、ひょっとするとこれは持久戦に入っていくかもしれない、これが一点。あるいはそうなった場合に、日本政府としては、いままでのいろいろな固めた傍証から独自の判断を下すと、どちらかないような結論であったろうと私は思うのです。最近韓国の情勢は、大平さん御自身もいろいろな情報を入手されて検討をされておられると思いますが、その中には、次元の全く違う問題をマスコミ等を通じて提起をしながら、日本に対するいわゆる反日感情というものをあおり立てているということになれば、この問題は今度は韓国の一応の固められた世論というものを背景にして、ますます硬化するのではないだろうか。日本の要するにいままで要請してまいりましたいろいろな問題点については答えられない、応じられないというような可能性も決してないではない。むしろそのほうが非常に強くいま押し出されているんではないかと、こういう私ども判断をするわけでございますけれども、その辺の受けとめ方はどんなふうに受け取っていらっしゃるんでございましょうか。
#42
○国務大臣(大平正芳君) この不幸な事件をめぐりまして日韓両国の国民の間にはいろいろの受けとめ方を持っておられることと思うんでありますが、問題は、冷静に、エモーショナルな解決でなくて、冷静な筋の通った解決を私は、われわれ政治家としては考えていかなけりゃならぬと思っておるわけでございまして、たいへんむずかしい問題でございますが、できるだけ冷静に筋の通った解決を目ざして努力をいたしてきましたし、今後も努力してまいるつもりであります。
#43
○渋谷邦彦君 確かに政府当局としてもことのほか大平さん御自身は苦慮されていらっしゃると思うんです。けれども、それにもかかわらず、事態の推移というものは遅々として進まない。いわば暗礁に乗り上げたような感じではないだろうかと、はたしてこの外交、いわゆるその政治的な外交でもってはたして解決の糸口が開かれるのかどうなのか、非常にこの問題が長引くんじゃないかという、そういうことを私どもは非常に心配をするわけです。先ほどの答弁を通じてあらためて確認をしておきたいと思うんでありますが、もしかりに――ということも、それは決して可能性のない問題を私申し上げているんじゃないんです、こちらの要望にこたえられない結果になっをゃったと、韓国政府は。という場合に、いままで独自のいろんな捜査を進めてきたその集約的な結論をもって判断を下し、そしてその判断に基づいて対韓政策の変更というものをお考えになる、そういう決意にいま立っていらっしゃるのかどうなのか。
#44
○国務大臣(大平正芳君) 私といたしましては、本件がいま暗礁に乗り上げて、にっちもさっちもいかぬというように考えていないわけでございまして、これはまあ解明の途中にあるわけでございまして、事件が起こりましてから約一カ月ちょっと余りでございますが、これまでに解明されないともうこれはとてもむずかしいぞというように、渋谷さんは、ややそういう憂慮を持たれておるようでございますけれども、西独の事件にいたしましても、あれ四年かかっているんです、それでほんとうの解決を最後までにやるにはですね。で、問題は、いま私どもはその道程にあるわけでございますので、この事件がもうのっぴきならぬデッドロックに打を上げたものと考えていないわけでございます。したがって、いま対韓政策を一ぺん考え直すという段階で私はないと思っております。
#45
○渋谷邦彦君 大平さんは、かつてこの委員会での御答弁で、できるだけ早い機会に解決をしたいと、そしていま西独の例を出されました。確かに西独は解決まで四年かかっていることは知っております。そうすると、たとえこれから一年かかろうと二年かかろうと三年かかろうと、それは解決の糸口は必ず見つかるという前提に立たれての御発言でございますか。
#46
○国務大臣(大平正芳君) この種の事件の解明、その解決というのはなかなか容易ならぬ仕事でございまして、手っとり早くできれば非常に幸いでございますけれども、一カ月そこそこでもう暗礁に乗り上げてにっちもさっちもいかぬじゃないかというようには私はまだ考えていないというわけでございまして、しかし、これをもう四年も五年もかかるに違いないよなんという、そんなぞんざいな考えは全然持っていないわけでございまして、早急な解決をはかる努力は惜しまないつもりでおりますが、しかし、事態の解明をおろそかにするというようなこと、筋の通らない解決をやるというふうなことは、私は早期解決を急ぐあまりそういうことはやっちゃいけないと考えております。
#47
○渋谷邦彦君 しきりに筋を通す、まことに解決の方法としては当然だろうと私思います。そのためには、いろんなその客観的な要素の積み上げ、そうしたものを通じて、だからこうだという解決の糸口を探るということになるんだろうと思います。しかし、西独の場合にしても、そういうような、いま一例としてお出しになったのだろうと思いますけれども、西独と韓国の場合の事情と、日本と韓国の事情は、おのずからいろいろな意味において違うという、そういう点がございましょう。そうして特に近接した国柄であると同時に、日本人と韓国人の民族的な感情というようなものも、これは全く西独を引き合いに出すことはどうかと思うくらいに相違点があるわけです。そういうことで、やはり早期解決ということは非常に望ましいと、したがって、いまの御答弁に、ことばをすぐとらえて申し上げるわけではございませんけれども、これからの解決するための段階として、やはり大平さんのお気持をの中には多少、それはもちろん拙速は困ると思いますよ。政治的なそういう折衝を通じても最終的には筋の通った解決、それは年内になるか、あるいは来年に持ち込すか、それはどうかわからないけれども、できるだけ早い機会にそういうような方途も考えつつ解決をするのだと、こういうように理解してよろしゅうございますか。
#48
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでございます。
#49
○渋谷邦彦君 先ほど御答弁がありました中で、公的権利の行使、この問題、これは前の松永条約局長の答弁と違うのですね、はっきり申し上げて。ともあれ、政府の出先の機関の職員が、たとえどういう事情にあるにせよ、日本の主権を侵害するような行為に出た場合には、これは明らかにそういう結論になるんだというように、私はそういうように理解しておったわけです。けれども実際は、たとえ一等書記官であろうと、あるいは日本流に言えば理事官などの下級職員であっても、だれがやってもやはり主権の侵害につながるということは、要するに出先の機関というのは不可侵権と、それからいわゆる治外法権というものを持っていらっしゃるわけでしょう。したがって、そうなれば、これはまことに公の、あらゆるしさいの行動というものは公の行動である。政府の指示に基づいて行動をするわけですから、たとえどういう小さな行動であっても、それは私的なことは別問題といたしましても、これは公的なやはり行使につながらないかと、ここに矛盾はないかと、いままでの答弁と大平さんの答弁の間において食い違いがあるんじゃないかという、もし私の理解が間違っていたら訂正いたします。その点どうでございますか。
#50
○国務大臣(大平正芳君) そつは政府のほうでは食い違いはないわけでありまして、つまり政府が申し上げておるのは、大使館員、外交特権を持った方であること、日本側が容疑が濃厚だと言って任意出頭を求めている方は外交官特権を持った外交官であると、それが事件に関与しておるということになると、韓国政府の責任は免れまいという松永君の御答弁は、そういう方を任命された韓国政府としてのお立場上責任があるのではないかという意味でございまして、この問題と直ちにそれが主権の侵害にかかわってくるかということになりますと、その方が確実にその職務権限上の仕事であると、あるいは上司の指揮命令のもとにやったとか、そういうようなことが明らかになってまいらないと、そう直をに断案を下すわけにはいかないと政府が言っているわけなんでございます。われわれは別に、弱気でそう言っているのではないので、主権の侵害ということはそういうものだというように、それは韓国であろうとどこであろうと同じだろうと思うのでございまして、そのことをるる御説明申し上げておるわけでございますが、政府は同時にこれが主権の侵害になる可能性がないなんというこれも否定しておるわけでないんでございまして、まさにそこが解明中なんだということを正直に申し上げておるわけでございますが、これはどこの国の方々が判断されても、ごくきわめてあたりまえのことのようにわれわれは思っておるわけでございまして、政府の答弁の間に私は矛盾はないと考えております。
#51
○渋谷邦彦君 いままでも大体この方向に結論づけられる。いわゆる主権の侵害というもののおそれがきわめて大きい。これはもう捜査当局の指紋照合によってもすでに明らかになり、そして金東雲一等書記官の出頭という段取りまでなったわけでございますし、また、実際金大中氏が韓国に連れ去られるときには、相当大がかりな組織が動いていることは事実なんです。これは一人や二人でとてもできません。その人数の配置にしても、車の配備にしても、船舶の動員にしても、これは連携動作というものは相当の機能を持った力のある人でなければ動かせないことでありまして、そういったことをずっと傍証から固めてきて、日本の捜査当局としては、ある一定の断定に近い、まあ断定というと、またいろいろお気にさわるだろうと思いますけれども、断定に近い結論が出ているわけです。しかし政府としては、いま御答弁がありましたように、断定はしないけれども、主権が侵害されないということも言えない、そこのところはいま解明の段階である、こういうふうにおっしゃっているわけです。しかし、大体もう常識としてここまでくれば、あとはもう先ほど来からありましたように、まずその糸口を開く一環として関係者の日本に対する再来日、これはやっぱりどうしてもきめ手の一つであろう、そういうことで当局としてもたいへん苦慮されておる。これを何らかの方法で、今後もさらに強力に推進していただきたい。
 それから次に、明日韓国の外相が訪米されて、そしてキッシンジャー特別補佐官に会見をする、こういうことが伝えられております。当然、この問題が話題になることは当然でしょう、これは。避けて通るわけにはいかない問題だと私は思います。そうしたときに、二十三日からアメリカはじめ外国にいらっしゃる大平さんとしては、当然そのことも頭の中に入れながら、あるいはアメリカにおいて、その糸口を何とか求めようというお考えはないんですか。というのは、韓国外相ではございませんよ、私が申し上げているのは。キッシンジャー氏ならキッシンジャー氏と会ったときに、もちろん当然どういう会談が行なわれるか、その会談の内容を通じて、あるいはアメリカにもその協力を求める考えがあるのかどうか、その点いかがですか。
#52
○国務大臣(大平正芳君) 本来この事件は、日韓間に起こった不幸な事件でございますので、日韓あ間で私は解決すべき問題と思っておるのでございまして、アメリカに御相談をすべき問題とは考えていないのであります。われわれがアメリカであろうとどこであろうと、この問題について日本の見解を求められれば、われわれは、こういう方向でこういう不幸な事件は解決したいと考えておるということは表明するにやぶさかではございません。けれども、これのごあっせんをお願いするというつもりはありません。
#53
○渋谷邦彦君 最後にもう時間もありませんようですから、一点だけ確認をしておきたいと思うんですが、先般来これも指摘されておる問題の一つとして、日本におけるKCIAの実態調査について、これは当然捜査当局でも手がけることであろうとは思いますが、関連として外務省当局としても、その立場上掌握をする必要性があるのではないか、その後具体的に進んでいらっしゃるんでしょうか。
#54
○政府委員(高島益郎君) この前も田先生の御質問に対しましてお答えしましたとおり、外務省としてできる範囲で、そのCIAの実態についての調査をいたしておりますけれども、現在この場で御発表できるような内容のものは何も実はございません。
#55
○星野力君 私は、前々回のこの委員会で、在日韓国大使館の金在権公使のことについてお聞きしました。前回の委員会ではそれに対して政府委員の方から、見当違いの御答弁があったわけなんで、あらためて質問をしたいと思います。
 私がお聞きしましたのは、金在権公使が、日本国内で朴政権にとって好ましからざる在日朝鮮人、韓国籍の人ですから在日韓国人といってもいいと思いますが、その人々を追及するために物的証拠が必要であるとして盗聴機をしかけたりして、しかも、そのことを金在権公使が公然と言明し、さらに兪錫濬という在日韓国人にあてた書簡の中でもそのことを書いております。金在権公使の公言しておることは、日本で警察行為を遂行しておるということであり、それ自体日本の主権に対する侵害であると思うがどうか、こういう私の質問に対しまして、外務省の政府委員の方から、それが事実とすれば問題だが、事実を調べた上で答える、こういう御答弁でありました。
 そこで昨日、私、金在権公使のいま申しました書簡、これの日本語訳を集録してあるところの文書をお渡ししておいたんでありますが、その書簡の中には、国家機関が個人 交際場に録音装置をしたとか何とかいっておるが、国家防衛目的上、物的証拠が必要とされたので、公館はみずからの任務を遂行したんだというふうに、盗聴機をしかけたりしたことを合理化した文言も含まれておるわけてありますが、調査の結果についてお聞きしたいと思います。
#56
○政府委員(高島益郎君) 私ども、先生いまの御指摘の事件につきましては、新聞報道によって内容を承知している程度でございまして、さらにそれ以上の詳しい情報は持ち合わせておりません。
#57
○星野力君 昨日、いま申しましたようにそれに関する文書を、手紙の日本語訳文を載せたものをそちらへお届けしたはずでありますが、受け取っておられませんですか。本物はそをらへあげて、こちらはその写しをとったんですがね。
#58
○政府委員(高島益郎君) いま先生からお渡しいただきましたこの新聞のコピーはいただいております。
#59
○星野力君 御検討なさった結果、いかがでございますか。
#60
○政府委員(高島益郎君) これは昨晩私いただいただけでございまして、まだ内容につきましてコメントする立場にございません。
#61
○星野力君 そこへはっきり書いておりますから、私うそを申しませんが、先ほど申しましたようなことが書いてあって、盗聴機をしかけたんだ、こう言っておるんです、金公使が。こういう行為はいかがでございますか、警察行為を日本国内でやったということになりませんですか。
#62
○政府委員(松永信雄君) 先日も若干お答え申し上げましたけれども、在日大使館の館員が、一般的な情報あるいはその調査活動を行ないますこと自体は禁止はされていないと存じます。現在問題になっております盗聴機の使用が行なわれたということでございますが、その盗聴機の使用自体が職権行為であるとか権限行為であるとかというふうに考えることはなかなかむずかしいのじゃないかと。問題は、盗聴機を使用することが日本の法令上違法であるかどうか、この点については、私どもは実は有権的な解釈を下す立場にないわけでございますが、私どもが通念として考えます場合には、盗聴機を使用することはいわゆるプライバシーの利益を侵害するということであって、それについては当然それなりの、もし行なわれた場合は法的救済の道が講ぜられるということであろうと思います。ただ、現在の日本の法令上、盗聴機を使用することが直ちに犯罪行為になるかどうか、その点は若干実は疑問があるのじゃないかと存じます。いわゆる民事上の不法行為という形で法律的な救済が求められているというのが現状ではないかと存じます。
 そこで、外交官が接受国の法令を尊重すべき義務は当然国際法上あるわけでございますから、かりに在日大使館の館員が盗聴機を使用してそういった情報活動あるいは調査活動を行なったということであれば、それはやはり適当でないということではないかというふうに存ずるわけでございます。
#63
○星野力君 いま局長が言われたこと、事実をもっとはっきり申し上げますと、金公使がいわば国事犯の犯罪捜査のために日本において盗聴機を使ったり、いろいろな聞き込みその他のやり方をやり、それを任務遂行のためだと、こう本人自身が言っておるのですね。それはあなたの言われる適当でないことの非常に、これは何というのでしょうか、単に適当じゃない――非常に適当じゃないことじゃないでしょうか。いかがですか。
#64
○政府委員(松永信雄君) ただいま申し上げましたように、盗聴機を使用すること自体適当でないということは申し上げられると思うのでございます。したがいまして、もしそういう事実が明らかであるとすれば、当然それについては注意をうながす、あるいは善処と申しますか、申し入れをするという方途は講ぜられてしかるべきだと存じます。
#65
○星野力君 国事犯を捜査するという警察行為ですね、これをやっておることですね。そうじゃございませんでしょうか。
#66
○政府委員(松永信雄君) そこで問題は、いまお話がございました警察行為あるいはその捜査活動でございますか、ということが職権上行なわれていたということになれば、それは問題が出てくると存じます。ただ私も、実は、いただきました資料全部を非常に詳細に検討する時間的余裕がございませんでしたので、ざっと拝見して読ませていただいた限りにおきましては、直ちにこれをもって警察行為あるいは職権による捜査活動、公権力の行使としての捜査活動に該当するかどうか、直をには実は断定できないんじゃないかという感じを持ったわけでございます。先ほど申しました一般的な情報活動なり調査活動ということで、その一つの手段として盗聴機を使用したと。かりにここに書いてありますことが事実であるとしますれば、そういうことではないんだろうかという感じを私としては率直なところ持ったわけでございます。
#67
○星野力君 これは一昨年のことでありますが、金大中氏が日本に来ておった期間に行なわれたことであり、金大中氏周辺の人間に対して行なったことであります。今回の事件とも間接にはかかわり合いのある問題だと思いますが、これに対して――大臣お聞きになりましたか、いま。――これに対してどういう処置をおとりになるお考えか。日本政府がそういう行為を許しておられればこれは主権侵害にならぬだろうと思うんですが、許しておいでになるわけじゃないだろうと思いますが、そうした場合、少なくともあなた方のほうから考えても、いま局長が言われるように、これは疑わしいことをやっておるわけですよね。これはこのまま見のがすというわけにはいかないんだろうと思いますが、いかがなさるおつもりでございますか。
#68
○国務大臣(大平正芳君) いま政府答委員から御弁申し上げましたとおり、本件の事実の確認がまず第一でございますが、第二に、これが情報活動、調査活動なのか、あるいは公権力の働く捜査活動あるいは警察活動というようなものであるかどうか、そういう点につきましては、局長も言われましたとおり、外務当局としてこれを有権的に判断するという立場にございませんので、これは、そういう方面の政府部内で意見を聴取してみたいと思うんです。
#69
○星野力君 外務省として有権的解釈はできないということでしたら、政府として、この問題ひとつ責任を持って有権的な解釈も下し、それから調査なさる――前々回も調査なさるということを言われたんですけれども、それに対して、現在、きょうお聞きになるようなこういう状態なんで、これは責任を持って調査なさって、その結果をまた次の、あるいは適当な機会にひとつ発表していただきたいと思うんであります。私、たった十分間の時間で、もう済んでしまったそうでありますから、きょうはこれで打ち切っておきます。
#70
○委員長(平島敏夫君) 羽生君から、さいぜんの質問に対する重要な点についてやや明瞭を欠く点があったので、さらに一分ぐらい御質問をしたいということですから、お許しいたします。羽生君。
#71
○羽生三七君 先ほどの金大中氏の再来日を求めることについての私の質問、これに関してもう一点お伺いいたしたいと思います。
 大臣が非常に努力をされておることはよくわかります。これは了解いたしますが、その再来日を求めておるのは、原状復帰ということで無条件なのか、あるいは何らかの条件づきなのか。これは非常に重要な問題だと思います。私は当然に主権という議論にもこれは関連すると。無条件復帰が実は主権尊重につながるわけなんです。ですから、そういう意味で、いま求めておる御努力はよくわかります。わかりますが、それは条件づきなのか無条件なのか、その辺を重ねて明確にひとつ御答弁をいただきたい。
#72
○国務大臣(大平正芳君) 再来日を求めておりますのは、真相究明のために被害者から直接事情を聴取しなけりゃならぬという捜査当局のお立場からでございます。したがって、その捜査の実効があがるような再来日でなければ意味がないわけでございます。当然のことといたしまして、任意の供述が十分とれるような状態でないといけないと考えておりますが、また、条件につきましては先方から何も応諾の話がございませんので、先方と話し合いになりました場合におきましては、われわれとしては、捜査目的が十分達せられるように配慮を求めなけりゃならぬと考えております。
#73
○羽生三七君 無条件なのか条件づきなのか。それだけお聞かせいただけりゃいい。捜査目的が達成されるようにということはわかりますが、捜査目的だけと言えば条件もつくことがあるんですね、二週間とか三週間とか。それなのか、あるいは原状復帰ということが重点なのか、その点を明確にしていただきたいと思います。
#74
○国務大臣(大平正芳君) 事件の究明を充実さすためのものと承知いたしておるわけでございます。
#75
○羽生三七君 それは条件つきということですね、そうすると。
#76
○国務大臣(大平正芳君) 条件と申しますか、わわれはその目的のためにお願いしておるわけですから、おいでいただきたいという要請をいたしておるわけでございまして、その他の件につきまして、金一大中氏の身柄その他についてこうしてもらいたい、ああしてもらいたいというところまで要求しておるわけではないわけです。
#77
○羽生三七君 不明確ですが、あまり時間をとるのもいかぬということですから……。
#78
○委員長(平島敏夫君) 本調査に対する質疑は本日はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後零時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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