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1972/02/20 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会 第2号
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1972/02/20 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会 第2号

#1
第071回国会 地方行政委員会 第2号
昭和四十八年二月二十日(火曜日)
   午後一時四十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月二十二日
    辞任         補欠選任
     中沢伊登子君     村尾 重雄君
 十二月二十三日
    辞任         補欠選任
     原 文兵衛君     園田 清充君
 十二月二十六日
    辞任         補欠選任
     若林 正武君     矢野  登君
     園田 清充君     鈴木 省吾君
 十二月二十七日
    辞任         補欠選任
     矢野  登君     斎藤 寿夫君
 一月十六日
    辞任         補欠選任
     鈴木 省吾君     原 文兵衛君
 一月二十七日
    辞任         補欠選任
     杉原 一雄君     秋山 長造君
     小谷  守君     戸叶  武君
 一月三十日
    辞任         補欠選任
     中津井 真君     鬼丸 勝之君
 一月三十一日
    辞任         補欠選任
     原 文兵衛君     鈴木 省吾君
 二月二日
    辞任         補欠選任
     鈴木 省吾君     新谷寅三郎君
 二月三日
     辞任        補欠選任
     新谷寅三郎君     原 文兵衛君
    ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
     委員長       久次米健太郎君
     理 事
                柴立 芳文君
                寺本 広作君
                河田 賢治君
   委 員
                鬼丸 勝之君
                斎藤 寿夫君
                高橋 邦雄君
                原 文兵衛君
                増田  盛君
                秋山 長造君
                神沢  浄君
                戸叶  武君
                上林繁次郎君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    江崎 真澄君
   政府委員
       警察庁長官官房  丸山  昂君
       長
       自治政務次官   武藤 嘉文君
       自治大臣官房長  松浦  功君
       自治大臣官房会  紀埜 孝典君
       計課長
       自治省行政局長  林  忠雄君
       自治省税務局長 佐々木喜久治君
       消防庁次長    山田  滋君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (昭和四十八年度自治省及び警察庁の施策に関
 する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二月二十二日、中沢伊登子君が委員を辞任され、その補欠として村尾重雄君が、十二月二十三日、原文兵衛君が委員を辞任され、その補欠として園田清充君が、十二月二十六日、若林正武君及び園田清充君が委員を辞任され、その補欠として矢野登君及び鈴木省吾君が、十二月二十七日、矢野登君が委員を辞任され、その補欠として斎藤寿夫君が、一月十六日、鈴木省吾君が委員を辞任され、その補欠として原文兵衛君が、一月二十七日、杉原一雄君及び小谷守君が委員を辞任され、その補欠として秋山長造君及び戸叶武君が、一月三十日、中津井真君が委員を辞任され、その補欠として鬼丸勝之君が、一月三十一日、原文兵衛君が委員を辞任され、その補欠として鈴木省吾君が、二月二日、鈴木省吾君が委員を辞任され、その補欠として新谷寅三郎君が、また二月三日、新谷寅三郎君が委員を辞任され、その補欠として原文兵衛君が選任されました。
#3
○委員長(久次米健太郎君) 地方行政の改革に関する調査のうち、昭和四十八年度自治省及び警察庁の施策に関する件を議題といたします。
 この際、江崎自治大臣兼国家公安委員長から所信を聴取いたします。江崎国務大臣。
#4
○国務大臣(江崎真澄君) 委員の皆さまには、平素から地方自治発展のため、また警察行政に格別の御尽力をいただきまして、ここに厚くお礼を申し上げます。
 この機会に、所管行政の当面する諸問題について所信の一端を申し上げ、各位の深い御理解と格別の御協力を賜わりたいと存じます。
 まず、地方自治行政についてでありまするが、御承知のとおり、わが国は、最近における社会経済情勢の著しい変貌に伴い、過密、過疎問題をはじめ、解決すべき幾多の内政上の諸問題に直面しております。これら内政上の諸問題を解決していくためには、国と地方とが同一基調のもとに、福祉優先の立場に立脚して、地域社会における生活と産業の基盤を調整、整備する等、臨機適切に事態に対処していくことが必要であると考えます。
 このような観点から、明年度の地方行財政の重点施策として、都市対策の充実、土地対策の推進、過疎地域等の地域振興対策の推進、下水道、公園等の生活環境施設の整備、地方行政の振興、地方公営企業対策の充実、防災の推進と安全の確保等、時代の変化と地域の特性に応じた行財政上の措置を積極的に講じ、地域社会の総合的な発展と国民福祉の向上に万全を期してまいる考えであります。
 次に、今後講じようとする施策の概要を申し上げます。
 まず都市対策でありまするが、最近における社会経済情勢の変貌に伴って発生した過密、過疎問題を同時に解消し、住民福祉水準の向上と国土の均衡ある発展を期するため、都市機能の充実と再編を推進し、都市と周辺農山漁村の連帯する快適な生活圏の形成を促進してまいる考えであります。
 次に、土地対策について申し上げます。
 国土の合理的な利用をはかり、地域の秩序ある開発整備を進めるためには、全国土について適切な土地の利用区分を定める土地利用計画を樹立し、これに基づいて必要な規制措置を講ずる必要があると考えます。このため、土地利用の法制化について関係省庁と協議中であります。
 また、公有地の確保をはかるため、土地の先買い制度の拡充及び地方開発公社の活用について検討を加えておりまするほか、土地取得のための資金として、公共用地先行取得債等地方債の充実、公営企業金融公庫の融資ワクの拡大等の措置を講じております。なお、地方公共団体等への土地の譲渡者にかかる譲渡所得税の軽減措置の実現を期してまいる所存であります。
 次に、過疎対策について申し上げます。
 過疎対策につきましては、過疎地域対策緊急措置法の趣旨にのっとり過疎地域における所要の諸措置を講じてまいりましたが、今後これらの措置をさらに強力に推進するとともに、地域住民の福祉の向上と国土の調和ある発展のため、総合的かつ実効ある施策が必要であると考えますので、財源措置の拡充強化をはかるとともに、経済、社会、文化的機能の地方分散、交通、通信ネットワークの形成、地方都市の育成等の施策と有機的連携を保つことにより、過疎地域の抜本的振興を推進してまいる考えであります。
 次に、広域市町村圏と行政改革について申し上げます。
 社会経済情勢の著しい変貌と住民の生活圏の拡大に即応し、住民の諸要請にこたえ得る適切な行政体制を整備するため、引き続き広域市町村圏の振興整備をはかるとともに、市町村内の近隣社会、コミュニティの形成に配意してまいりたいと存じます。
 また、大都市制度をはじめとする地方制度全般についても、引き続き調査研究を進めてまいる所存ではありまするが、そのうち、特別区の区長の選任を中心とする特別区に関する制度及び行政の広域化に対応する市町村の組合に関する制度の整備につきましては、地方制度調査会の答申の趣旨を尊重し、早急にその実現をはかるため、地方自治法の一部を改正する法律案を今国会に提出する考えであります。
 次に、公務員行政について申し上げます。
 地方公務員行政につきましては、かねてより公務員秩序の確立と公務の公正かつ効率的な遂行につとめてまいったところでありまするが、今後ともこの方針に基づいて、公務員制度の合理化とその適正な運用につとめてまいる考えであります。
 次に地方財政について申し上げます。
 明年度の地方財政につきましては、最近の社会、経済の変貌に対応して、都市対策、過疎対策、公害対策、交通対策等の各般の問題に適切に対処し、地域の実情に応じて生活環境の整備、社会福祉施策の充実をはかるなど、積極的に住民福祉の向上を推進する視点に立って各般の財政措置を講じ、地方公共団体の適切な財政運営と相まって、地方財政の運営に支障なきを期する考えであります。
 そのため、明年度の地方財政においては、(1)地方財政需要の状況にかんがみ、交付税特別会計における借り入れ金、臨時沖縄特別交付金等所要の地方交付税財源を確保すること。(2)上・下水道、廃棄物処理、住宅建設、厚生福祉施設等の生活関連社会資本の整備をはかるため、地方債資金を積極的に活用すること。(3)児童生徒急増地域における義務教育施設の国庫負担率の引上げ及びいわゆる超過負担の早期解消等、地方負担の軽減合理化をはかること。(4)地方公営企業の経営基盤を強化し、その健全化をはかるため企業債資金の拡充をはかり、その建設投資を推進するとともに、特にきわめて憂慮すべき経営状況にある交通事業について新たな財政再建計画を発足させ、所要の財政援助措置を講ずること。(5)公営企業金融公庫について、所要の資金の改善をはかるほか、融資ワクを拡大し、同公庫の健全な運営をはかることといたしております。
 次に、地方税制について申し上げます。
 地方税については、ここ数年来、広範な財政需要をかかえる地方財政のもとにおいて、あとう限りの減税と税負担の合理化を行なうとともに、他方、地方税源の確保につとめてきたところであります。
 すなわち、生活環境施設の整備をはじめとする社会資本の充実等地方公共団体における財政需要は増高の一途をたどっており、これに対処するためには、なお一そう地方税源、特に都市税源の充実をはかる必要があります。一方、逐年住民税を中心として地方税負担の軽減をはかってきたものの、なおこれを望む声は依然強い状況であります。
 明年度においては、このような事情にかんがみ、(1)住民負担の軽減合理化をはかるため、住民税の課税最低限の引き上げ、市町村民税の税率の緩和、事業税の事業主控除額の引き上げ、電気ガス税の税率の引き下げ、料理飲食等消費税、固定資産税等の免税点の引き上げを中心として大幅な減税を行なうこと。(2)土地にかかる固定資産税の課税の適正化をはかるため、住宅用地について税負担の軽減措置を講じつつ、宅地等について評価額に基づく課税を行なうこと。(3)土地税制の一環として、土地投機の抑制をはかる趣旨から特別土地保有税を実施することといたしております。
 次に、消防行政について申し上げます。
 最近における火災その他の災害は、大規模化及び複雑化の様相をますます深めておりまするが、昨年の大阪市千日デパートビル火災の例に見られるように、都市火災を中心として人的被害の増大は著しく、昨年中の火災による死者数は千六百六十三人と、戦後最高の数字を示していることは、まことに憂慮にたえません。
 このような事態に対処するためには、なによりも人命尊重を第一義として、市町村における消防体制の整備を促進しながら、地域住民の火災予防及び防災に関する意識の高揚につとめ、安全な街づくりの推進をはからなければならないと考えます。
 このため、まず、消防、救急体制につきましては、これまでも全国的な消防の常備化及び広域化を目ざして鋭意努力してまいりましたが、今後さらにその推進をはかるとともに、消防団の一そうの充実、育成をはかってまいる考えであります。
 消防施設につきましては、逐年、国庫補助金の増額等により、整備の促進をはかっておりまするが、引き続き消防財源の充実に努力を傾ける考えであります。特に、都道府県と市町村とを結ぶ消防防災無線通信施設の整備、大震火災対策、林野火災対策、石油コンビナート災害対策等の広域的災害に対処する施策の充実強化につとめてまいる考えであります。
 また、これらの施策とあわせて、人づくりの面では、消防職員及び消防団員の資質の向上及び処遇の改善に一そうの努力を傾注してまいる考えであります。
 さらに、人命安全の確保を基調として、火災その他の災害の早期発見、早期通報、早期避難が、いつ、どこでも確実に実行できまするような指導体制の確立が何よりも重要なことであると考えます。そのためには、消防機関として予防査察の徹底とその実効を確保すること等、予防行政の一そうの充実をはかる必要があります。国民皆さまの御協力を得て、これらの施策の実現のため、努力を続けてまいる考えであります。さて次に、警察行政について申し上げますが、申すまでもなく、治安の確立は、わが国民主政治、国民生活の存立と発展の基盤をなすものであります。私は、激動と変化の時代といわれる七〇年代の社会情勢に的確に対応する警察運営をはかり、引き続き、この基盤の確保につとめてまいる考えであります。
 ところで、国民の理解と協力は、警察運営に不可欠の要件であり、このためにも、警察が一そう国民に親しまれ、信頼されるよう、警察行政の各分野にわたり、国民の立場に立って、きめこまかな対策を講じてまいる考えであります。
 最近の犯罪情勢を見ますると、刑法犯の発生件数は、ここ数年おおむね横ばいの状況にありまするが、個々の事件を見てまいりますと、残忍かつ異常な殺人事件、人質事件、爆破事件、大規模な事故事件等人心に与える影響のきわめて大きい事件の増加が目立っており、一方、社会構造の複雑化、国民意識の変化などから、聞き込み等の捜査活動はますます困難になりつつあります。
 そこで、このような諸情勢に対処するため、当面、犯罪の早期検挙体制の充実強化、国民の協力確保の推進、特殊犯罪に対する捜査の徹底、科学捜査体制の強化等の諸施策を強力に推進してまいる考えであります。
 また、暴力団の取り締まりにつきましては、最近暴力団組織の系列化、大同団結の動きが目立つ等、暴力団の活動が活発化する傾向にありまするので、暴力組織の分断解体を目標に一段と強力な取り締まりを実施するとともに、あわせて暴力団の寄生する環境の浄化活動を推進し、国民の期待と要望にこたえるよう一そうの努力をしてまいる考えであります。
 さらに、公害その他国民の生活を侵害する各種事犯の取り締まりを強化しまするとともに、犯罪の温床となる社会環境の浄化、少年非行防止等の諸対策を積極的に推進し、事案の未然防止につとめてまいる考えであります。
 特に、最近における銃砲及び火薬類使用の犯罪の実態にかんがみまして、関係機関と協力して、これが規制の強化をはかりたいと考えております。
 次に、交通問題でありまするが、御承知のように、昨年の交通事故による死傷者の数は、関係機関をはじめ国民皆さまの懸命な努力により、二年間連続して減少傾向を維持することができました。しかしながら、大都市周辺や地方部においては、依然として増加を続けているところも多く、また、幼児や老人層に多くの死傷者を見ており、さらには大都市等における交通混雑の慢性化や大気汚染、騒音等による交通公害も問題となっており、交通をめぐる客観情勢はますますきびしいものとなっております。
 このような状況に対し、警察といたしましては、関係機関と緊密な連絡のもとに、人命尊重を第一義とし、交通事故による死傷者抑制のため交通安全施設整備事業五カ年計画の推進、歩行者保護のための交通規制の強化、歩行者、自転者利用者に対する安全教育の徹底、運転免許の路上試験の実施等の運転者対策を推進するほか、交通警察体制の整備をはかり、街頭活動を活発化するなどの諸施策を講ずることとしております。
 最近の治安情勢は、極左暴力集団の街頭闘争が一時的に鎮静化をたどるなど、表面的には平穏に推移いたしておりまするが、極左、極右の両勢力による過激行動については、依然として楽観を許さない現状にあります。
 もとより、このような法と秩序を無視する暴力的破壊活動は、いかなる立場に立つものであれ、民主国家において断じて許しがたい行為であります。警察としましては、引き続き各般の警戒、警備体制の充実強化につとめるとともに、国民皆さまの御理解と御協力のもとに、これが断固たる取り締まりを実施し、国民生活の平穏確保に万全を期する決意であります。
 以上、警察当面の二、三の問題について申し述べたのでありまするが、最近における社会情勢に的確に対処するためには、警察の体制の充実、整備をはかることが急務であります。
 このための対策の一環として、昭和四十八年度において、交通警察官、外勤警察官等計四千五百人の増員を行なうこととしたのであります。
 また、警察官の資質の向上をはかるため、警察教養を積極的に充実強化するとともに、警察官の処遇の改善についても格段の配意をしてまいる考えであります。
 以上、所管行政の当面の諸問題について所信の一端を申し上げましたが、委員皆さまの格別の御協力によりまして、その実をあげることができますよう一そうの御鞭撻と御指導をお願い申し上げる次第であります。
 失礼いたしました。
#5
○委員長(久次米健太郎君) 江崎国務大臣の所信に対する質疑は後日に譲ります。
#6
○委員長(久次米健太郎君) この際、武藤自治政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。
#7
○政府委員(武藤嘉文君) 私、このたび自治政務次官を仰せつかりました武藤でございます。
 どうも機会がございませんために、たいへんおそくなりましてごあいさつを申し上げることをほんとうに恐縮に存じております。
 いま大臣の所信表明の中にもいろいろございましたが、公害を排除しながら過密、過疎をなくし、そして住民の福祉の優先をはかりつつ国土の均衡ある発展を遂げていく、これが今後の内政の私は大きな柱であると信じております。その意味におきまして、これからの国土開発を進めていくには、地方の住民の意思というものが十分反映されねばならないと考えております。その点において、これからの地方行政また地方財政のあり方、あるいは国と地方自治体との関係、いろいろむずかしい問題もあろうと思いますけれども、これらの問題をよく理解をしながら、すべて解決をしていかなければならないのではないかと存じております。その意味において、私どもは与えられました責任もたいへん大きいものがあると思いまして、一生懸命やりたいと考えております。
 何とぞ委員の皆さま方の今後あたたかい御指導と御鞭撻を心からお願いを申し上げまして、簡単でございますが、ごあいさつにかえさせていただきます。(拍手)
#8
○委員長(久次米健太郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後二時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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