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1972/04/25 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会 第6号
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1972/04/25 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会 第6号

#1
第071回国会 地方行政委員会 第6号
昭和四十八年四月二十五日(水曜日)
   午前十時十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     増田  盛君     細川 護熙君
     塚田十一郎君     斎藤 十朗君
     安井  謙君     長屋  茂君
     藤原 房雄君     内田 善利君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        久次米健太郎君
    理 事
                柴立 芳文君
                寺本 広作君
                占部 秀男君
                河田 賢治君
    委 員
                鬼丸 勝之君
                片山 正英君
                斎藤 十朗君
                斎藤 寿夫君
                高橋 邦雄君
                長屋  茂君
                原 文兵衛君
                細川 護熙君
                秋山 長造君
                神沢  浄君
                戸叶  武君
                和田 静夫君
                上林繁次郎君
                内田 善利君
                村尾 重雄君
   衆議院議員
       修正案提出者   山中 貞則君
   国務大臣
       自 治 大 臣  江崎 真澄君
   政府委員
       内閣法制局第一
       部長       角田礼次郎君
       自治大臣官房審
       議官       山下  稔君
       自治省財政局長  鎌田 要人君
       自治省税務局長 佐々木喜久治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、塚田十一郎君及び増田盛君が委員を辞任され、その補欠として斎藤十朗君及び細川護熙君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(久次米健太郎君) 地方税法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○神沢浄君 私は、本法案については、過日予備審査におきまして、まあ一応の質問は行なっているわけでありますが、その際、大臣が御都合があって、いらっしゃらなかったものですから、大臣にお尋ねをしたいような点も若干保留をいたしておきましたので、それらの点についてだけお聞きをしてまいりたいと思うんですが、したがって、多少繰り返しになるようなところがありますけれども、御了承いただきたいと思います。
 まず、私は冒頭に大臣に対して基本的な問題についてお伺いをしてまいりたいと思うんですけれども、と申しますのは、これは全く国の政策の結果として、いまわが国は地域的には過密過疎の現象を招来して、言うなれば地域社会の二重構造というようなものが現出をされておるわけです。また一面、インフレ、物価高、あるいは土地問題、または円切り問題などに端的に象徴されておりますように、経済政策によって日の当たる場所と当たらぬ場所を実にはっきりと分けてしまった、いわゆる経済社会の二重構造というものがたまたま展開をされていると思うわけです。さらには、公害問題や交通災害の問題、あるいは自然環境破壊の問題などに明らかに示されておりますように、企業と住民との間における、いわば加害者と被害者の関係というようなものがつくり出されているわけでありまして、すなわち、ここでもまた人間社会の二重構造、こういうような現象が露呈をしておると思うのであります。
 このような社会経済の実態の変化は、今日地方行政へも非常に大きく影響をいたしているところでありまして、したがいまして、地方税について見ましても、すでにその税理論あるいは税の構造上幾多の矛盾が拡大をしてきておりまして、税のあり方そのものが、もう今日のこの地方の社会経済の実情というものに即応し切れないような現状になっているのではないかと思うのでありますけれども、その点、大臣の見解をまずお聞きをしてみたいと思います。
#5
○国務大臣(江崎真澄君) 非常に重要な点をついての御質問でございます。まあ、今日過密過疎が非常に顕著になってまいりまして、政府といたしましても、今度の国土総合開発法を中心にして全国の交通通信等のネットワークを整備するとか、あるいは工場の全国的な再配置計画を進めるとか、あるいは地方の中核都市づくりを、これも自治省にもいずれ関係をしてまいるわけでありまするが、促進をするとか、この過密過疎の問題を何とかして解決いたしたいということで、特に大都市へ安易に人口が流入してくるという形を何としてもとめなければならぬ。これは目下の政治の大課題であろうというふうに認識をいたしております。
 そこで、御指摘の地方税について過密過疎地に一体どう対処していくべきか、また本来自治省はどう方針をとってきたかという点でありまするが、まあ従来から市町村税源の充実のためにあらゆる努力を重ねてきたというのが正直なところでありまして、特に過密過疎の進展に伴いまして税源の偏在というものがはっきりしてまいりました。これはいかにも御指摘のとおり重大な問題だというふうに考えております。そこで、市町村の税源充実のための今後の方向といたしましては新規の税源が考えられる。いわゆる都とか都市部ですね、そういうところに対しては新しい税源を与えていく。これはもう新たに考える必要があるというふうに思いまして、検討をいたしております。それからまた、税源を求めるにも求めようのない過疎町村に対しましては、これは地方交付税制度を縦横に駆使しまして、そして財源を付与するというように、もうこの際方向をはっきり割り切っていくことも必要ではないかということで、部内でも慎重に検討をしながら、そういう方向で対処をしてまいりたいというふうに考えております。
#6
○神沢浄君 大臣の御見解のおそらく一端でしょうけれども、伺ったわけなんですが、そこで、私はこの際私なりの問題提起をしてみたいと思うのでありますけれども、まあ政府も機会のあるたびに、日本の政治の流れを変えなきゃならぬ、こういうようなことをしばしば提唱しておるわけですし、発想の転換の必要というようなことを繰り返し述べられているわけですね。残念ながら、今日までことばだけのことで終わっているところだと思うのです。私どもは、もっと事態は切迫していると思いますし、いま、成長から福祉へ、あるいは企業の論理から生活の論理へ、こういうことがよく言われますけれども、日本の政治を大きく変えなければならないときであるということを考えておるんですけれども、おそらくまあ大臣も御異存はないところだと思うのです。
 そこで、そういう考え方の上に立って、この地方税の問題を考えますときに、言うまでもなく、福祉や環境の行政のほんとうのにない手というのは、これは地方自治体の、わけても市町村だと思うわけであります。ところが、いまわが国の税制の現状というのは、さか立ちをしておるような状況だと思うんですけれども、たとえば事業の分担は、これは地方七に対して国が三、ところがこれに対して税制上の配分というのは、逆に地方が三に対して国が七、こういう関係になっているわけでありまして、私は、この根本的なところを見直していかなきゃ、幾ら枝葉末節的な部分だけをいじくり回してみても、問題の根本的解決にはほど遠いではないか。まあ、こういうような状況がさらに続けられるということになりますと、これではいわゆる中央の補助金政策――私はよくそういうことばを使うんですけれども、中央のこの補助金政策のワクにしばりつけておいて、地方自治体というのはやはり企業優先の中央政策のいつも単なる下請機関にとどめられてしまう、決してきょうの時代の要請にこたえていけるような生きた行政は、これはできないではないか、こういうふうに考えるところでございます。
 しかも、先ほども触れておりますように、国の政策がつくり出した今日の社会経済の変化、推移というものが地方税自体のあり方にも非常にたくさんの矛盾をつくり出しているわけでありまして、たとえば先ほど大臣も若干お触れになっていた点ですが、過密都市においてはそのために税の内容の構成というものがいまやくずれてきてしまっておる。また反面、過疎町村においては税財源そのものがなくなってきてしまっている。こういう現状を考えてまいりますと、いまこそ、いわゆる政治の流れを変えていくための重大な問題の一環と見て、地方税のあり方そのものの根本的見直しというようなもの、これを考えていく必要がある。同時に、行政の実態に即した国、地方を通じての税全体の再配分というものを断行をしなければならない、もうぎりぎりのところへ来ておるではないかというようなことを痛感をしておるところでございます。
 そこで、この際、閣内の実力者の一人と目されております、たまたま江崎自治大臣でありますけども、ひとつ勇断をもって、いま触れてまいりましたような点を断行されるようなお考えをお持ちなのかどうか、まずその点、ひとつ大臣の所見を伺っておきたいと思います。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(久次米健太郎君) ちょっとお待ちください。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤原房雄君が委員を辞任され、その補欠として内田善利君が選任されました。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(久次米健太郎君) どうぞ。
#9
○国務大臣(江崎真澄君) たいへん地方自治について激励を含めての御意見を承りまして、感銘をいたしております。
 ただ、今日まで、御承知のように、地方税の伸び率もまあまあ順調にいっております。また、地方交付税の税源も順調に伸びております。そういうことで、どうにかつじつまを合わせてきたというのが実情でありまするが、将来の問題になりますると、これはまさに御指摘のように、非常に地方公共団体の責任者にして見まするというと、いかにもむずかしい場面に突き当たっておるということはよくわかります。今日でも超過負担の問題があったり、過密地帯は過密地帯で、人口急増、児童急増等に悩む。政府はそれなりに施設助成費をふやすとか、あるいはまた過疎地帯については、先ほど申し上げましたように、交付税等によってこれがめんどうを見るということはいたしておりまするものの、それによって十分問題が解決されたなどとは私どもも決して認識しておりません。今後の問題として、いま御指摘の点は十分ひとつ税源ないし地方財源というものを確保したいというふうに思います。この問題は御承知のように根本的な問題でもありまするので、当然、税制調査会なり、あるいは地方制度調査会等々の意見も参考にしながら、大蔵省その他関係省庁と協議をすることになりますが、お話しの方向はよくわかりますし、また同感の点も多うございますので、十分ひとつそういう線に沿って今後も努力をしてまいりたいというふうに考えます。
#10
○神沢浄君 時間の関係もありますから、そういう基本的な問題はもっと触れたいのですけれども、割愛をしなければならぬわけでして、私は、以上申し上げたような見地に立って、当面の問題として法案に関して若干の質問をしたいと、こう思うんですが、まず固定資産税についてでありますけれども、昨日の論議の中などでもしばしば触れられておりますように、いま地価の急騰というのが特に大都市などにおきましてはまことに激しいものがあるわけでありまして、実は私もここに一部の資料を持っておりますけれども、たとえば東京の特別区などについて見ると、普通住宅用地に関しては、この改正案に基づいて計算をしてみましても、昭和五十年は昭和四十七年に比べますと、平均三倍ぐらいには――この改正案に基づいて計算して平均三倍ぐらいにはなっておる。高いところでは四倍にもなる、こういうことでありますし、現状からすれば、いまの都市政策があるかないかということがよく言われる現状ですけれども、こういうふうな状況からいたしますと、おそらくとめどがないではないかというような状態にあると思うわけです。
 そこで、こういう中でもって、私は一つのたいへん重大な問題がそこに存在をすると思うんですが、企業の場合は、これは計算ずくで立地をするのでありますから、問題は別だと思うんですが、
  〔委員長退席、理事寺本広作君着席〕
個人の普通住宅の場合、ましてや昔から住んでおるような人たちは、地価が上がりましても別にそれによって利益が受けられるわけじゃなし、むしろ大きな迷惑――固定資産税一つについて見ましても、これはたいへんな影響を受けなければならない、こういう状況だと思われます。したがって、この改正案の中に取り上げられておる方向というものは、私は一歩前進的な考え方はあると思います。しかし私は、この程度のものでは、いまの情勢にとうてい応じ切れるものではないのではないか、こういう点から、一つの考え方として、たとえば住民税におきましては課税最低限を定めて、そして標準生活の保障を考えていく、こういう考え方が導入をされているわけです。したがいまして、個人の普通住宅の用地等につきましても、国民としての標準生活というものの保障のための、いわば標準面積を定めたところの課税最低限というような考え方を導入する必要はなかろうか。当面それが、たとえばいま法制上その他の点で私なども勉強不足ですから、よくわかりかねますけれども、無理だとしても、少なくとも据え置きくらいのこういう措置というものは、いま絶対に必要ではなかろうか、こういう考え方をしてみておるところであります。この点、ひとつ大臣の所見を承りたいのですが。
#11
○国務大臣(江崎真澄君) この問題はきのう来もしばしばお話がございまするし、衆議院側でも議論になったところでございます。評価がえを三年に一度ずつやろうということにしておるわけでありますから、やはりどうも評価がえはしなければならない。そこで、神沢さんのおっしゃる意味は、課税最低限を相当大幅に認めたらどうだ、あるいは税率は一定のものを評価額にかける、住宅には二分の一ということにしておりまするが、何かそこで税緩和の方途はないか、この二つの御指摘です。私どもも、土地がだんだん値上がりしてまいりましても、すぐそれが売れるものじゃありませんし、売ったら今度は高い家賃を払わなければならぬというわけで、必要最小限の家というものを一体どういうふうに今後課税するか、これはやはり社会政策的な問題から言いましても考えていかなければならぬと思うのです。税制上重要な問題だと思うんです。ただ、この課税最低限の問題につきましては、税制調査会がどうも適当でないということ、これは御承知だと思いますが、なぜ適当でないか、これは私も自治大臣になってからいろいろ税務局長などと議論して、そういう意見もあるかということで一応了解をしておるわけでありまするが、要するに、基礎控除という制度は、所得を得るために必要な最小の生活費を保障するという趣旨で基礎控除というものが認められておる。固定資産税という、こういう物税について考えていくということは、どうもちょっとなじみがたいものがある、これが一つです。それから、基礎控除を一律に講ずるというようなことになりますると、大きな資産を持っておる、相当な担税力がある人も一律に恩典を受けることになる。これが第二の理由である。いやそれは累進課税で、大きな屋敷ならもっと税を重くしたらいいじゃないか、何坪以上はというようなことで――ところが、これも、所得の再配分という、所得税とは全然違った固定資産税というものに累進課税的な要素を織り込むことは不適当だという反論も一面あるわけであります。それから、課税標準から一定の金額を控除しまするというと、いわゆる単位当たりの土地の価格が高い地域については、それに相当する面積というものが非常に狭くなる、あるいは農村であるとか漁村においては相当広くなる。それから逆に、一定面積にかかる額を控除するということになると、軽減額にまた不均衡が生まれてくるというような問題等があって、なかなかこれはむずかしい問題だという結論になっておるわけでございますが、しかし、御指摘の点は私どもも十分理解できますし、今後の対策としてこれはやはり考えていかなければならぬ問題だと思いまするので、これは私、事務当局とも十分協議をして、何らかひとつこの方向で結論を得たいということで目下努力をいたしている。まあ、今後にかけても十分ひとつ検討してみたいと思います。
    ―――――――――――――
#12
○理事(寺本広作君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、安井謙君が委員を辞任され、その補欠として長屋茂君が選任されました。
    ―――――――――――――
#13
○神沢浄君 まあ、大臣の前向きのお考えを聞いたわけですけれども、さっきも触れましたように、したがって、私は、地方税というものの現状がもう何か理論的にも大きな矛盾を招いてまいっておるので、そういう根本に入って、そして見直さなきゃならぬと、確かに重大な社会問題としてですね。税の理屈がこうだから救済ができないということでは政治にはならぬのではないかというふうに考えておるわけでございます。私どもが承知をするところでも、自民党にも何か、東京ふるさと計画という、ちょっとテレビのドキュメンタリーかなにかの題名のようなものがあるんだそうでありまして、これによりますと、三百三十平方メーターですか、これはまあわが党の考え方もそういう、その面積の標準などについては一致をいたしているんですけれども、その標準面積を定めて、非課税にしたらどうかと、こういうような考え方が現にあるとの話であります。まあ、そのような、いま大都市などに展開されております社会問題の実態としまして、各方面からそういうような痛切な声というものも出てきているんですから、私は、政治のほうが立ちおくれているということでは、これは許されないのじゃないかと、こういうふうに考えざるを得ないと思うところでありまして、したがって、今度の改正案につきましても、この程度ではとてもこれは対応は困難である。できることならば、ひとつ思い切って、この問題についてでも、この際据え置きくらいの修正をなされたらどうかと、こう思って申し上げるわけなんですが、重ねてひとつ御見解を聞いておきたいと、こう思います。
#14
○国務大臣(江崎真澄君) まさに、東京ふるさと計画というのは私も拝見しましたが、それには、この課税最低限を引き上げろということについて、具体的にこれを示しております。したがいまして、やはりそういう方向にこれは何か考えなければならぬ。理論的に言えば、さっき私が申し上げたような面から、どうも固定資産税というものに、さてということもあるわけですが、そうかといって、これはそのままに放置できないものだと思います。したがいまして、今後の社会情勢の推移、経済的な日本の所得の伸び、こういったもの、それからまた土地の値上がりの問題。ですから、まあ今度はこういうことでまいりまして、近い将来の問題として、国民所得の動向など十分見きわめまして、根本的にひとつこれは検討をしてみる、税制調査会、地方制度調査会等の意見を聞くことはもとよりですが、そういう人々にも積極的に問題として投げかけて御意見拝聴というようなことにしながら、ひとつこの問題を解決の方向で進めてみたいと考えます。
#15
○神沢浄君 時間がありませんから次に移りますけれども。
 これはまあ若干繰り返しみたいになりますが、住民税の課税の最低限の問題なんですが、きのうの論議などを承っておりますと、やはり税の性格からいって、住民税というのは所得税と違って応益原則をとるものである。したがって、地域社会の一員としてのやはり分任の責任というものがその中にある。こういうような説明を大臣もされておられると思うのでありますが、そういうことになりますと、住民税には例の均等割りというのがありまして一私は、均等割りというのが、まあいわば地域社会の一員としての分任の責任というものを持つがゆえに定めてある制度ではないかというふうに考えておるところです。したがって、この所得割りにつきましては、これはやはりまあ生活の標準を保障するという、こういうことでもって一向理論上矛盾はないのではないか。そうなりますと、所得税の場合と一致していないということのほうにこれは矛盾があるということに、まあならざるを得ないように思うのですが、ひとつその辺の見解をお聞きしておきたいと思います。
#16
○国務大臣(江崎真澄君) まあ、これは神沢さんもいま言われましたように、やはり住民税というのは、広く薄く、そして地方に積極的に責任を分担していただくという意味でかけておる税金でございます。均等割りはここすでに二十年そのままに据え置いておるわけでございまして、ごくわずかでございます。したがって、いまの貨幣価値から申しまするというと、これはまあほんとうは、数で相当な金額にはなりましょうが、納める側から言うならば、もうほんの僅少な、たばこ一個か二個というようなものでありまするので、そこでこの所得割りも並用しておるわけでありまするが、この所得割りとても、いわゆる所得税率の場合は累進的に非常に重くなるわけでありまするが、御承知のように、これは二%から一四%まで、広く薄くという原則を同様貫いておるわけでございまするので、まあ現在の程度が妥当ではなかろうかというふうに私ども考えておるわけでございまするが、もとより、これは将来、国民所得の動向などとにらみ合わせて、できるだけ軽減措置をとっていくということは必要だと思います。
#17
○神沢浄君 まあ、かなり論議をいたしたい点ですけれども、どうも時間がないものですから、次に移りますけれども。
 法人関係の税の問題なんですが、これは私から言うまでもありませんけれども、法人税の水準というのが、わが国の場合、諸外国に比べてまだ一般的に低い、こういうことはお認めいただけるのではないかと思います。ところが、この法人が現状においては都市に集中偏在をしてしまっているわけでありまして、そういう状況によっていろいろな問題が惹起をされてきておると思います。特に、地方税財政上非常な矛盾というものが出てきていると思いますが、その一つの問題としては、市町村には法人などほとんどありませんので、市町村税収というもののやはり縮少の大きな原因の一つになっている。今度は逆に、大都市においてはこれが集中をしてしまっておるために、公害やその他、いうところの過密の不利益というのが出てきているわけでありまして、現行の税収では、これらいわゆる過密の不利益に対するところの行政の負担というものに応じ切れないというような、たいへん不合理な状況を露呈をされてまいっておると、こういうように考えられると思うわけであります。まあ、そういう状況について大臣ももちろん御認識なさっておるところだと思うのですが、そこで、当面の措置として、こういう矛盾した状況を少しでも打開をいたしてまいりますために、地方自治体としては、法人関係二税の超過課税の問題、その際に、法人と一概にこう言いましても、内容的にはやっぱり、経済力といいますか、いわゆる担税力に相当の差異があるわけでありますから、したがいまして、いわゆる不均一課税を取り上げていくという考え方、というよりか、むしろそういう要望がいま都市の場合は非常に強まってきているところであります。このような点について、不均一課税につきましては一応税法の中においても六条や七条などの規定もあるようでありますけれども、なかなかその解釈がむずかしいんだそうでありまして、従来自治省としては、税法上の条項はあるけれども、省令あるいは行政指導等をもってほとんどこの条項は生きてはいないようでありますが、まあ、いまそのようなことを、もうこだわっておれる現状ではないのではないかというようなことをも含めて、この点についての御所見をお聞きしておきたいのです。
#18
○国務大臣(江崎真澄君) 新しい税源を、事業需要の多い大都市に与えていくということは、これはやはり考えていかなければならぬと思っております。そういう意味で、事務所・事業所税というものを昨年来検討したわけでございまするが、これは今度の土地政策全般とのにらみ合わせ等で本年度は実現に至りませんでしたが、これはひとつ本年じゅうには何か考えていきたいということで、目下前向きで作業をしておるのが実情でございます。
 で、いまお話しの不均一課税、超過課税ができることは、これは地方税法上確かに規定されておるところでございます。ところが、いまお話にありまする、たとえばこれは東京で新財源構想研究会というものが案を出しまして、法人に対して、一定法人以上に課税をしようというわけでありまするが、これは資本金五千万円以上の企業だけを対象にするということで検討されておるようでありまするが、こういう一部の納税者についてのみ超過課税を行なうことには問題があるのではないかというのが自治省側の見解でございます。事業税の標準税率については、御承知のように、零細企業の負担軽減という趣旨から軽減税率の制度が設けられております。それから、三つ以上の道府県において事業を行なう資本金額一千万円以上の法人については、これは適用されない。それから法人税割りについては、法人税において一億円以下の資本金額の法人について認められておるところのいわゆる軽減税率適用後の法人税額というものをこれは基礎としております。こういうふうに、中小法人の税負担につきましては、それぞれすでに法律上の措置がなされておる。そのときに、一部の法人にのみ税率を引き上げるということは、どうもこれは地方税法の税率の構造を根本的に変更する措置であるということになります。これはやはりどうも地方税法の趣旨に反するということで、衆議院側におきましても、この問題はどうも御要望に沿うわけにはいかないということで終始お答えをしてまいったような次第でございます。冒頭申し上げました事務所・事業所税というような構想については、これはひとつ十分検討しまして、何とか実現できるような方向で進めてまいりたいというふうに考えます。
#19
○神沢浄君 まあ、私としてはたいへん異論のあるところでありますが、ここでひとつお聞きしておきたいと思いますのは、法の解釈というようなものは、あるいは国と地方と立場を異にすれば解釈も別になることもあろうかと思われます。ですから、かりに東京都なら東京都がその考え方に基づいてこれを実施するというような場面があったとしたときには、国ではどんなふうに対応されますか。
#20
○政府委員(佐々木喜久治君) 東京都の研究会において考えられております一つの考え方としましては、ただいま大臣が申されましたように、資本金五千万円以上の法人についてまあ実質的に法人事業税を引き上げをして、資本金五千万円以下の法人については、いわば中小法人として税率を従来の標準税率に据え置きにする、いわば引き下げるという意味で不均一課税を行なうというような考え方をとっておるようでありますけれども、まあ不均一課税の考え方の場合に、一体こういうような資本金額で区分をいたしますというと、納税義務者数からしますならば九三%ぐらいの納税義務者が、いわば低い税率で課税をされるというような不均一課税の方式になるわけでございます。はたしてこれがいわゆる不均一課税であるのかどうかという点については、きわめて疑問だと思います。むしろ、そういうような方式は、法律が定めておる税率の区分、すなわち、これは所得に応じて六%、九%、一二%というような、こうした一種の累進税率に近い税率構造を定めておるわけでありますけれども、その税率構造について変更を加える超過課税方式、こうなりますと、むしろこれは不均一課税というものではなくて、法律が課税要件を定めております、その要件の変更ということになるのではないだろうか。そうしますと、この地方税法でそうした税率構造を基本的にきめているものについて条例でこれを変更することができるかどうか、この点の問題になってくるだろういうふうに考えております。ただ、私どももこういう考え方を持っておりますが、現在 地方税法上、地方団体がそういう条例をつくりました場合に、それに対応する制裁措置とかというようなものは一切規定はございません。特に私どもがどうこうするというようなことではなしに、はたしてその条例が適法かどうかという点の問題が残るであろうというふうに考えるわけでございまして、別段私どもが処置するということは、法律上のことはございませんけれども、その辺の考え方につきましては、これは都側のほうと十分協議をしてまいる必要があるだろうというふうに思っております。
#21
○神沢浄君 わかりました。
 次に、都市計画税についてお伺いしておきたいと思うのですが、都市計画税の課税客体というのは土地及び家屋ということになっているわけなんですが、都市計画事業による受益の度合いというのは償却資産もこれは同様ではないか、こういうふうに考えられるわけでありまして、したがって、課税客体に償却資産を加えるべきだ、私どもはこういう見解に立っておるのですけれども、その点の御見解はいかがですか。
#22
○政府委員(佐々木喜久治君) 都市計画税に、その課税客体として償却資産を加えるという問題につきましては、私どもも一応そういう考え方も成り立ち得るのではないだろうかというようなことで、ここ数年来検討を続けておるわけでございますが、都市計画税は、都市計画事業の施行に伴って特に利益を受けるというような観点から、現在土地家屋について課税客体にしておるわけでございます。確かに、下水道が布設されるということになりますと、その辺の地価は上がってまいりますし、居住上の条件が変わってまいるということは事実でございます。それからまた、そうしたような、同じような利益関係というものが償却資産について生じるかどうかという点についていろいろ検討しておるわけでありますけれども、確かに、事業の経営上、都市計画事業の施行に伴って、たとえば街路が整備をされるということによって経営上の利便というものは増加してくるということは考えられるわけでありますけれども、はたしてそれが個々の償却資産について、その値上がりにつながるかというような問題が起こり得るかどうか、この辺が非常に議論の分かれるところでございまして、どうも土地家屋と償却資産とは、その関係が同一ではまだないのではないかというのが、現在の検討の段階でございます。なお、この問題につきましては、私どもも、そうした端的な考え方というものはあり得るわけでございますので、さらに検討を続けてまいりたいというふうに思っております。
#23
○神沢浄君 最後に、修正案に関して山中議員に一言お尋ねしたいと思うのですが、この法案の目的といたしておりますのは、農地を放出させて宅地供給をふやそう、こういうところにあると思うわけですけれども、まあ政府は、すでに昭和四十四年の際、土地対策の一環として分離課税措置というものを講じてまいりましたが、その結果はどうかというと、大企業や業者に土地を提供して土地の値上がりを助長したというようなことになってしまって、まあ端的に言うと、失敗をしておると思われます。したがって、この単なる土地需給論にだけ立った考え方、政策のみではだめだということが証明されておるような感がするわけなんです。今回のこの法案につきましては、前者のわだちを踏むことのないような確信をお持ちになってのことかどうか、この点の御意見を聞かしていただきたいと思います。
#24
○衆議院議員(山中貞則君) 確かに、分離課税、しかも段階税率を設けまして、一〇%から二カ年ずつ経過しながら五十年度でもって二〇%に達する、そのような制度を私どもはつくりました。その結果、昨年の所得百傑と申しますか、その中に九十五名も土地の売却益による収入の方々がずらっと顔を並べたという点は、私どもは非常な反省をいたしまして、確かに土地は放出はされたんだ――分離一五%、現在はなっておるわけでありますが、一〇%、一五%のときに放出はされたんだが、それがそのまま、ある場合においては、将来は宅造の可能性を秘めているのかもしれませんが、それを長期保有の、場合によっては投機にもしようというようなつもりで、いわゆる世の非難を受けておるような買い占め状態で、放出されないままに眠ってしまったのではないかという懸念を私ども持ちました。したがって、これは今回の三大都市圏内のA、B農地の宅地並みの課税の問題とは別個の観点として、反省はもちろんそこにも加えておるわけでありますけれども、私どもとしては、土地を持ち続ければ持ち続けるほど税金を負担しなければならない保有税、そしてそれを投機的な、いわゆる土地によって金もうけをしようという考え方で売却をしてみても、そのときには譲渡税をかけますし、それは大体通常負担すべき税に加算をされますから、譲渡益に対しては七〇%程度の重課になる。そして、今後また取得をする場合には、地方税でありますけれども、取得税を課するというようなことで、一連の反省の上に立って、そのようなことは一応税制の一環としては措置したつもりであります。
 そこで、今回地域を限ったとはいえ、三大都市圏内の、しかも市制施行地域以上のところに対してのみ市街化区域内のA、B農地に対して宅地並みの課税をする。このことは、それでも自分は農業をやっていく、いきたいという人を、やってはならぬという法律ではありませんけれども、実際には、やはり反当十四万円も固定資産税だけで負担するようなことになってまいりますと、やはり、相当な収益の高い農業を営んだ場合であっても、ほとんどうまみのないことになるのではないか。そこで、私どもとしては、まず原則としては、あなた方が自分たちの土地を利用して、そうして賃貸住宅をおつくりなさい、中高層の賃貸住宅、敷地については平屋でもめんどう見ますということで、税制、金融等において、農業者の方々が宅地並みの課税を市街化区域のA、B農地について受けられる最終年度までに、それらの自分たちの収入、いわゆる土地から得る収入というものが代替されて、しかもそれによって生活は前よりもよくなるであろうという、私どもは善意に立ってやったつもりであります。
 しかしながら、これは最悪の場合ということをやっぱり私ども懸念しなければなりませんから、いろいろ議論はいたしました。市街化区域のA、B農地でありますから、そうまとまって何十町歩というものはほとんどありません。したがって、それはデベロッパーが大規模に買い占めをする対象にはならぬであろう、しかし、それを最初私ども議論いたしましたときには、買い取るほうの条件をつくろう、たとえば、資本金一億以上が、今度中小企業の定義の改定によりまして大企業ということになりますから、その会社の取得は許さないということはどうだろう、ところが、これはもうダミーというようなことで明らかに逃げられる、そうすると、じゃ資本金をもっと引き下げたらどうだ、あるいは法人ということを思い切って禁止したらどうだろうか――私どもは、デベロッパーというものが全部悪だとは思っておりません。これはやはり正常な状態で民間の資金において土地を取得して、国民の欲する宅地を造成して住宅をつくって分譲、賃貸をするということであれば、それなりに国策に沿ったものとして私どもは評価いたしますが、ここに悪意の――インフレ風潮というようなものを踏まえてのあらわれた現象でありましょうが、投機的な要素が介入することを排除しようとすれば、ダミーまで封ずるためには法人というものを禁止したらどうだろうということまで議論してみたのですが、それならば、個人名義にされたときに、登記の段階でつかまえるわけですから、しかも登記について、この案件は今回の特例措置によって譲渡された土地にかかる案件として登記を、きちんと登記簿にその旨を記載した登記をなしておいて、絶対に個人をどこまでも身がわりであったらだめだというふうに追及していけるかどうか、ここらの登記法の問題等も議論をいたしました。結局、買い手という問題でやってみてもむずかしい。
 そこで、しからば買い手がだれであっても、たとえば五年以内にこの特例によって放出された農地であったところを取得した者は住居の用に供する建物を建てなければならない、建てなかった場合においては、その当時のその時点における保有者に対して罰金を科せよう、ここで経過措置をとっておりまする程度のものを今度は逆に所有者にかけようということも考えました。率直な裏話であります。ところが、やはり転売というのは、悪意でない場合であっても、土地を手当てしたもののなかなか建築資金まで手が回らないために、つい手放した者もおるでしょうし、転売ということを絶対に否定できない。そうすると、善意の取得によって四年半日に自分の土地をようやく手に入れた人が、半年後に建てていないと罰金がかかるということになる。それじゃいかぬから、今度はもとに戻って、この法律によって譲渡所得税の特例を受けて譲渡をしたがっての地主に対して、あと戻って課税を再びしようということもやってみたのですが、これはどうも、あなたの手放された土地は五年後に家が建っていませんからあなたに課税をしますよというわけにはいかぬだろうということで、いろいろ試行錯誤いたしました。率直な裏話をいたします。
 その結果、皆さま御承知のように、今回別途政府から出しました宅地並み課税が行なわれる農地に対して住宅供給の促進の緊急臨時措置法というものをつくっておりますから、この中にかろうじて、第八条の譲渡所得についての所得税軽減を、特定市街化区域の農地を有する個人が宅地の用に供するために譲渡した場合においては軽減しよう、ただし、その規定によって特別措置の恩典を受けて譲り受けた者、その農地を譲り受けた者は、できる限りすみやかに当該土地に住宅その他の建物を建設しなければならないという、これは私たちは、まあ訓示規定みたいなものだと自嘲――みずからをあざ笑いながら、しかし、何らかのここに法律上の明文をしておかなければいかぬ、そしてここの点で、われわれはもっと研究をしてみて、これに具体的な方策があるならば、来年においても、せっかく農業をやっておられる方々に対して、都市計画法等による生産緑地というような構想ができていくにしても、少なくともA農地についてはことしから二割課税が強化されることになるわけでありますから、この土地が、最高度に宅地をほしい、住宅をほしいという人々に渡るように、何らかの手段を考えてみたいということで、今回は全く一週間ぐらいで、私どもの党にとっては、やんごとない方の指示による大急ぎの作業をいたしましたので、ただいまの御質問に完全に答え得る法律をつくれなかった、この点は今後私どもがみずから顧みて、そして一年たつと、その中身も大体その推移が見えてくるでありましょうから、それに対して適確な目的を達成する手を打ってまいりたい、このように考えているわけであります。
#25
○神沢浄君 ちょっと約束した時間が経過しましたが、これで終わりますけれども、裏話まで聞かせていただきまして、いろいろ御研究、それなりの御苦労のあったことは認識ができるんですけれども、私は、きょうの経済情勢というようなものを、やはり悪性インフレの前駆症状みたいな状態ではないかというふうに考えているわけでございますが、たとえば土地投資、そのための土地騰貴、こういう状況も単なる、いわゆる業者の商業ベースで動いておるのではなくて、私はよく言うんですけれども、ちょうどこれはもうトランプのジョーカー抜きみたいなもので、金が回ってくれば物にかえなきゃならぬという、これは悪性インフレの前駆症状のはっきりした原則的な形態だと思うんです。したがって、もう値段に糸目はつけせまんし、どのような状況がありましても、やはり投資の最も有利な対象は土地ですから、したがって、ここでこの法案によって農民の土地の放出というような方途がしむけられていくとすれば、そこへ蝸集してくるものは、実は、政府なりあるいは今度提出をされた自民党のほうでお考えになっておるような目的とは全くうらはらに、やはり企業やあるいは業者などの恣意的な犠牲に供されてしまうではないかというような懸念が大きくあるわけでありまして、したがって、それらを排除してまいりますためには、やはり、いま御説明のありました、ただ単に家を建てるなら金を貸してやるという程度では、これは済まないのではないか。もっと厳格な規制の措置――まあ一つの例としては、やはり地方公共団体の長に許可制を持たせる等の、こういう措置を伴うことでなければ、法の目的というものがはたして達成し得るかどうかという点をたいへん懸念をいたして見ておるわけでありますが、自分のそのような見解を申し上げて、もしそれに対しての御所見がお聞かせいただけるならば聞かしていただきたい。別に答弁として求めるわけではありません。
#26
○衆議院議員(山中貞則君) 私どもも、今日の異常な土地の買い占め、投機的な様相というものは、その背景に、国民の売るほうも買うほうも含めたインフレ心理のあることは確かにそのとおりだと思います。とにかく物であれば、そして絶対に供給が制限されている物であれば、ゴルフ場の会員権から刀剣から絵画から琉球切手に至るまで、あるいは通用している現在のコインに至るまで、何ともふしぎな現象が日本じゅうに起こっておる。こういうことの一環として、狭い国土の七割が山岳地帯であって、川のほとりとか海のほとりに住みついている日本のこの大切な狭い土地を買い占める行為が、その目的を一歩誤ると、国民全体の幸福に対して反逆行為であるということは、もう論を待たないところであります。私どもは、したがって、ただいまのお話については全く異論はございませんし、かといって、市街化区域のA、B農地というものは、むずかしい条件のある農地転用許可ということを要しない地域に農地はすでになっております。その中のA、B農地でありますから、ここらのところで、さらに市町村長の許可制、まあ場合によっては農業委員会というのが具体的になるでありましょうが、はたしてそれが正当であろうかという点は、いますぐには即答できかねるところで、今後の検討課題にいたしたいと思います。
 さらにまた、A、B農地のみならず、市街化区域内のC農地、さらにその他の三大都市圏以外のA、B農地並びに全国のC農地という問題等については、都市近郊営農形態というものが、農業政策の上で一つの立場がはっきりさせられなけりゃならぬという問題も含めて、基本的に今後検討してまいりたい、このように考えます。
#27
○神沢浄君 はい、けっこうです。
#28
○和田静夫君 非常に限られた時間ですから、衆議院の論議その他を読み返してみて、ここだけはどうしても聞いておかなければならぬというところだけに限りますが、まず一つは、いままでも論議がありました東京都のいわゆる新財源構想研究会の報告、この大都市財源の構想では、法人都民税については現行一四・七%を地方税法上の制限税率一七・三%まで引き上げる、また、法人事業税についても、現行の法人所得金額の一二%の税率を一ないし三%引き上げる、こういう提言ですね。これに対して江崎自治大臣は、三月六日の衆議院の地方行政委員会で、「これは十分妥当性があるかどうか、今後の検討題ということで、慎重に検討いたします。」、こう答えられているわけですね。まあ、いまも若干の答弁がありましたが、この検討の結果、何の結論を得たのかということだけを、一言、ちょっとまず答えてもらいたい。
#29
○国務大臣(江崎真澄君) これは、さっき神沢さんにも申し上げましたように、どうも不均一課税構想というものは税法上認められておるが、東京都が構想しておるようないき方はどうも困るという結論なんです。
#30
○和田静夫君 私は、東京都の新財源構想研究会のこの提言というのは、ただ、ばく然と超過課税を行なって税源を確保せよと言っているのではないですね。ない。「巨大企業の管理部門等が、大都市における集積の利益を求めて集中してくる一方では、その集中から生じる不利益を都民がもろにかぶっているという事実」、こういう表現で、そこに着眼をして、集積の利益を得ている企業からより多く税を取って、集積し不利益をこうむっている都民の暮らしにくさを若干でも緩和しよう、こういうことですから、これは昭和四十五年十二月の第十四次の地方制度調査会の答申、このいわれた事務所・事業所税構想ですね、あるいは昭和四十六年八月の税制調査会の「長期税制のおり方についての答申」で述べています都市税源の確保の六項目の提案ですね、などと、問題の認識のしかたというのは、私は解決方法において軌を一にしていると思うんです。これを考え合わせますと、特別に超過課税について疑問の余地はない、少なくとも私はそう思うんです。いかがですか。
#31
○国務大臣(江崎真澄君) これも先ほど来申し上げておりまするように、超過課税そのものに問題があるということを言っておるわけではないので、東京都が新財源構想として、研究会が示されたいわゆる資本金五千万円以上の企業だけを対象にして税負担を重くしよう、一方は軽くしていくということ等については、
  〔理事寺本広作君退席、委員長着席〕
どうも妥当性を認めるわけにはいかぬと、こういうことを申し上げておるわけです。
 そこで、事務所・事業所税につきましては、これはひとつ本年じゅうに一つの新税源として体系を整えまして、来年度からは実施できるような形で目下検討をいたしておるわけでございまするから、これは相当具体的なものにして、また御審議に供するなり、あるいはまた和田さん、その道の権威ですから、御意見を反映させていただいて実現させていきたいというふうに思っております。
#32
○和田静夫君 政府関係のこの調査会答申だけに限るわけじゃありませんが、国会においてこの地方税法の改正の際に、いままで必ずと言ってよいほど、「都市とくに大都市並びにその周辺都市において財政需要が激増している実情にかんがみ、これらの都市に対する税財源の拡充を図ること。」こういう附帯決議をずっとつけてきているわけですよね。言ってみれば、自治省がこの附帯決議をいままで十分に守ってこなかった、いわゆる国会の意思というものを十分に自治省は守ろうとしなかった。したがって、超過課税という動きになってきたと私は判断します。それをいまごろ、やっぱり検討課題だなどというようなことで、ゆうちょうにかまえていいということにはならない。どうですか。
#33
○国務大臣(江崎真澄君) ことしは、御承知のように、固定資産税の評価がえをいたしましたし、また、法人に対しての課税、これについても相当な考慮を払ったわけで、前向きに進んでおることは事実なんです。ただ、新税という点になりますると必ずしも御期待にこたえたとは言いがたいと思いまするが、今後、先ほど申し上げましたような新税については、ぜひひとつ実現をさせたいものだというふうに思います。
 それから、地方財政全般についてもっと国が交付税率等でも上げるべきではないかという御激励を含めての、また、地方の痛切な声を反映しての御質問等々は十分承っておりまするので、今後、大蔵省をはじめ、それぞれの省とも十分連絡を密にして今後の検討題ということで配慮をしてまいりたいと思います。まあ、これはしかし相当根本的な問題ですから、税制調査会等の意見も徴さなければなりませんが、いまや税制調査会等においても、税率問題については、交付税率問題については、相当和田さんなどが企図せられるのと同じような方向を示唆しておりまするので、われわれとしてもゆるがせにせず、大蔵省側と話し合っていきたいというふうに思います。
#34
○和田静夫君 いま答弁がありましたが、私はやっぱり、大都市税源の拡充のために一体自治省というのは努力をしたということがあるのかどうか、とまあ問い返したくなるわけです。努力をされたと思っていますか。
#35
○政府委員(佐々木喜久治君) 大都市財源の強化というものにつきましては、その方法としてどういう方法があるかということでございますが、これは税制調査会の長期答申にありますように、六項目の具体的な提示があるわけでございます。これにつきまして、私どもも私どもなりに検討を加えてまいったわけでありますけれども、本年の場合には、ちょうど固定資産税が評価がえのいわゆる基準年次に当たるというようなことで、この機会にいわゆる土地に対する負担調整措置の撤廃ということを考えまして、特に法人についてその措置を強化をしていくと、こういうことを考えたわけでございまして、この負担調整措置の撤廃に伴って法人の負担増になります分が三年間で千二百億でございます。これがどういうぐあいに市町村ごとに配分をされるかという数字を見ますというと、大体指定都市、東京都を含めた指定都市に落ちる、収入になる割合は約五〇%でございます。これは、ほぼ法人課税の税の税源の所在に匹敵する比率でございます。そしてまた、この税収入の割合は毎年法人税割りを一%ずつ引き上げた収入に相当する、こういうことで、本年の場合には、まず固定資産税を具体化すると、こういうことで財源の強化をはかるという措置をとったわけでございます。さらに、今回の改正にあたっては、都市整備税という名前で事務所・事業所税――事務所に対する課税ということを具体的に検討したわけでありますけれども、いわゆる列島改造新税とか、あるいは追い出し税とかというような構想との間に若干の調整を要する問題が出てまいりまして、これを具体化するに至らなかったわけでありますけれども、これにつきましてはさらに検討を続けて、各省間との意見の調整をはかりながら、できるだけ早い機会にこれを具体化していきたいというふうに考えておるわけでございます。
 なおまた、第三の問題としては、法人の所得課税の問題、これがあるわけでございまして、これは御指摘のとおり、現在の法人所得課税というものは各先進国の法人所得課税の負担率から比べますというと、わが国の場合には平均的に一割以上安くなっているわけでありますので、その辺にまだ、なお課税の余地があるのではないだろうかと、こういうことで、この点の検討をさらに進めてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。
#36
○和田静夫君 それならお聞きしますがね。法人事業税の原則にのっとって、事業活動の実態をより的確に反映させる、そういう理由で、政府は昭和三十六年法人事業税の製造業の分割基準の改正、四十五年製造業以外の法人の分割基準の改正、さらに四十七年には電気供給業の分割基準の改正を行ないましたね。これらによって、たとえば東京都は四十八年ベースで百九十六億六千万円の減収が見込まれます。この見返りに何か税源を与えましたか。口では拡充と言いながら、実行は全然伴っていないじゃないですか。
#37
○政府委員(佐々木喜久治君) 事業税の配分ということになりますと、これは、税収入は地方団体全体にとりましては、いわば一定であります。これを、その事業の活動分量というものをできるだけその企業の事業の実態に合わせるというような観点から、分割基準の改正を行なっておるわけであります。その結果として、特に大都市地域、大都市を持つ府県の場合の税収が減って、地方のほうにふえていく。これは、現在の企業の活動が、どちらかといいますというと、大都市地域において企業の管理機能を持ち、そして地方が生産活動をしている、そうした企業の実態に応じて生産活動のほうに重点を置いた配分を行なったということでございまして、これは結果的に、東京都あるいは大阪府等におきまして税収の減は出たということになるわけでありますが、これは、事業税の性格上、この点はやむを得ないものというふうに私どもは理解をいたしております。
#38
○和田静夫君 この辺のことは、近い将来都議会議員選挙等もありますから、明確な一つの争点でしよう。
 次、超過課税をするにしても、一定規模あるいは一定の所得以下の法人に対しては超過課税をしないという方針ですね、いわゆる不均一課税でありますが、どうも、江崎自治大臣が、三月六日の衆議院地方行政委員会で、「これは慎重に検討すると申しましても、結論はノーというふうに出ざるを得ない」、こう発言されています。それから、けさ来それで大体一貫していますね。私は、この「結論はノー」だという理由は、けさほど来聞いていますけれども、どうも説得力がないです。ここでほんとはもう一ぺん答弁聞きたいところですが、時間もあれですから、地方税法の第六条の二項に「地方団体は、公益上その他の事由に因り必要がある場合においては、不均一の課税をすることができる。」御存じのとおり、こうあります。この「公益上その他の事由に因り必要がある場合」というのは、それでは一体どういうような場合でございますか。東京都の場合、自治大臣が「ノー」と言われる。したがって、この「場合」になぜ属さないのか、これはちょっと私みたいな、しろうとにわかるように説明してください。
#39
○政府委員(佐々木喜久治君) 第六条の規定におきます「公益上」という、この「公益」の判断は、その地方団体として、その地方の問題として判断した場合に、いわば公益を増進をする、あるいは、それをしないことによって公益の障害になる、こういう判断があります場合に不均一の課税をするということが認められておるわけであります。これは、あくまでも、その「公益」の判断というものは、その個々の地方団体においてその地域の問題として判断をすべきことでございます。
#40
○和田静夫君 いまの、どうですか、法制局。
#41
○政府委員(角田礼次郎君) 結論はあまり変わらないかもしれませんが、「公益上その他の事由に因り必要がある場合」ということが書いてあるわけでございます。これは俗に公益条項というふうにいわれる規定でございますけれども、本来、行政目的というのは必ず公益目的のために行なわれるわけでございます。そういう意味で、非常に包括的な規定としての性格を持っておると思います。そういう意味で、いま税務局長から、一つの性格として地方団体自身が判断するということを言われましたけれども、同時にまた、そういう意味――私がいま申し上げた意味では、かなり政策的な合理性の問題だと思います。むろん法律上の要件として書いてはございますけれども、そういう意味で、かなり、裁量の幅というとちょっと言い過ぎかもしれませんが、政策的な判断になじむものだろうと思います。
#42
○和田静夫君 そこで、両方の答弁からして、先ほども明快に答弁があったんですが、確認をしておきますが、よって東京都が不均一課税をこの法に基づいて行なった場合、自治省側としては、自治体の判断、それにまかせていくと、こういう態度に、大臣、それはなりますね。
#43
○政府委員(佐々木喜久治君) 一定の事項についてそれが公益上の必要から行なったかどうかというものの判断は、あくまでこれは地方団体の判断の問題でございます。この判断は、私どもとしましては、これは地方にまかせていくべき問題だろうというふうに考えております。
#44
○和田静夫君 この「公益上その他の事由」については、いま答弁がありましたからあれですが、自治省の税務局編の「地方税法総則逐条解説」、これの二五ページから二六ページに次のようにあるんです。「「公益上の事由」とは、課税対象に対し課税しないことが直接公益(広く社会一般の利益)を増進し、または課税することが直接公益を阻害する場合をいい、また、「その他の事由」とは、公益に準ずる事由をいうものと解される。すなわち、課税免除は、一般的には、ひろく住民一般の利益を増進すると認められる場合に限って行なわれるべきである」、「公益上その他の事由」の意義については、一般的、抽象的には以上のとおりであるが、その具体的事例についての判定は、きわめて困難である。」、こうなっているんです。
 そこで、今回の都の研究会の提言というのは、集積による不利益の打開のための費用負担、財政負担を集積の利益を受ける主体に負担させる、つまり、軽減税措置で資本金が大きい法人ほど実際の税負担が軽くなっていること、集積の受益度は大企業ほど大きいと考えられていることを理由としているのであって、直接公益を阻害するものではない。自治省流の解釈でも、大臣が結論はノーでありますと言う理由にはなりません。大臣、いかがですか。――これは大臣答弁だな。
#45
○国務大臣(江崎真澄君) これは、やらせておいて、あと……。非常に微妙ですね。
 ちょっと、委員長……。
#46
○政府委員(佐々木喜久治君) この財政研究会が提案をしております不均一課税と称されておりますものが、はたして、これが結果的に不均一課税であるかどうかという点が私どもはむしろ問題であろうというふうに考えておるわけでございます。地方税というのは、御承知のとおり、地方税法において課税の根拠を地方団体に与えておるわけでございまして、これによって、地方団体はその条例の定めるところにより地方税を課税をしていくということになっておるわけでありまして、この点がいわゆる租税法律主義というものと地方自治の原則との調整というものを地方税法の規定において行なっているというふうに判断すべきであろうと思います。その際に、一部の大法人について税率を引き上げるということになりますと、地方税法が予定をいたしております事業税なり、あるいは法人税割りの税率について、税率構造を変更をするということになってくるわけでございます。そういたしますと、現在の地方税法は、この税率構造をどうするかということにつきましては、こうした標準税率制度をとっております税の場合はもちろん、その他比例税率制度をとっております税におきましても、その税率の構造は地方税法の定めるところによって行なうべきであるという考え方を前提にいたしておるわけであります。これがまた、国の租税政策として、こういう方式がとられておるわけでございます。東京都の研究会が提案をしておりますものは、不均一課税という名称を使っておりますけれども、現実には、地方税の、地方税法が期待をしている税率構造について変更をする問題である、そういう意味におきましては、この地方税法が考えております租税政策というものと相反する結果になってきた。むしろこれは不均一課税という問題ではなくて、そういう意味での地方税法の税率構造の変更であるというように解せざるを得ないというふうに思っているわけでございます。
#47
○国務大臣(江崎真澄君) これは政治問題ですから、私からもあわせ補足的にお答えを申し上げたいと思いますが、いま税務局長が申し上げたところで尽きるわけですが、要するに、五千万円以上の企業だけを対象に検討をされ、一部の納税者のみに超過課税を行なうという、この点に非常な問題があるわけです。事業税の標準税率については、すでに零細企業の負担軽減という面では法律的な措置が講ぜられております。一部の法人についてのみ税率を引き上げていく、これは租税法律主義のたてまえからいって確かに疑義があります。これは地方税法の税率構造をやはり根本的に変えるというそしりは免れまいというふうに思うわけでございまして、そういう点から難色を示しておるというのが私どもの立場でございます。
#48
○和田静夫君 大臣の本心はいまの答弁じゃないというふうに私は思っているし――思っているんですよ。だから、これは大臣と一、一で一ぺん詰めてみたいと思います。ほんとうは、これ本会議を横に置いてのあれだもんですから、ここのところ、たいへん重要だから論議をしなければいけませんがね。佐々木税務局長答弁というものを、ぼくは衆議院の速記録全部読みましたよ。それじゃ、一体不均一課税がどんな場合に許されるのかというのがさっぱりわからない。こういう状態になっています。そういう点から、ずっと具体的な論議をすれば、大臣は私と一、一で会うときに述べられるような大臣の本心というのが、ほんとうは出るんだと思います。平場で余分なことはこれ以上は言いませんがね。なぜかといったら、これは自治省が書いているのですよ、自治省が。これは二九ページ、税務局長読み返してくださいよ。時間がないから全部読みませんがね。「不均一課税は、特定の場合において、ある一定の範囲を限って条例により一般の税率と異なる税率で課税することであり、地方団体は、」云々、こうなっているでしょう、ずっと。「ある一定の範囲を限って条例により」できるとあるんですよ。自治省の解釈、いつ変わったんですか、これから。
#49
○政府委員(佐々木喜久治君) 別に自治省の解釈は変わっているというふうに考えておりません。こうした税率が地方団体の相当裁量を認めておったというような事例は、過去におきまして、御承知のとおり、市町村民税におきましてオプション2、3というようなものが認められておりました時期におきましては、いわゆるオプション2ただし書き等の規定の場合には一定の制限税率を設けまして、そして具体的な税率については市町村が逓増するように定めることができるというようにして、市町村に、その税率構造は累進税率でありながら、その税率については市町村が任意に定めることができるというような規定、が設けられておった。こういうような場合には、これはそれぞれの地方団体がその税率構造についてはその地方団体の実態に応じた定めができるわけであります。これが、その後三十二年の改正によりまして、いわゆる準拠税率制度、現在の標準税率制度に改められまして、税率構造というものが法律上具体的に明示されておるわけであります。こうしたこの地方税法の規定からも、明らかに、この辺の税率構造の規定というものは、地方税法が国会、国の意思によって税法を規定していくという立場をとっております。そうしたこの税率構造についての規定というものは、やはり地方税法の規定をまって措置しなければならないというふうに考えているわけでございます。
#50
○和田静夫君 まあ、別の機会に一ぺんゆっくりと、これ、やります。どう言われても理解できません。どう考えても、都の研究会の提案というものは、結論的にノーと言えない。ぼくは、あなた方もほんとうはそう腹の中で思っておると思うんですよ。そうお考えになっているけれども、美濃部都政を意識するあまりに、どうもこじつけをやっている。そこで、名古屋の市長とも話し合って、大都市全体の問題として話をしとったら、名古屋の市長も負けてしまったということになって、全部革新になったものだから、革新ばかり集めて皆さん方にいろいろ言っても、やっぱり腹の中で釈然としないということになるんじゃ困ると思うのですが、どうもこじつけの議論としか受けとめられないんです。
 で、税務局長は、三月六日の衆議院地方行政委員会で、いまも大臣から答弁がありましたが、「現在、地方税法の規定というものは、憲法上におきます租税法律主義と、それから地方自治の本旨の規定がございます。その地方自治を保障しております憲法の規定との接点がこの地方税法の規定だろうと思います。そういうことで、この法律の解釈にあたりましては、地方税法として、国がその地方税負担について考えている事項と、それから、地方団体がその地方団体のいろいろな実態に応じてこの税法を執行していきます場合、その実態に応じた取り扱いをしなければならないものについて不均一課税の規定があるわけでございます。この不均一課税の規定につきましては、やはり、立法の趣旨というものを十分に考えながら、その執行にあたっては十分注意をしていく必要があるわけでございます」、こう答弁されているんですがね。憲法第八章と地方税法、そして条例との関連をこういう形で述べられている。ここで局長が言う立法の趣旨というのは、少し違いませんか。あなたは、地方税法の立法の趣旨を「国がその地方税負担について考えている」云々と言われています。
 そこで、私は、地方税法が論議をされた、でき上がった第八回国会の速記録を全部読み返しました。当時は、鈴木自治庁次長――私たちも非常に尊敬をしていたりっぱな人でした。この人の答弁を読んでみてください。第八回国会のこの審議、地方税法審議の過程ですが、この過程で自治庁はそんなことを一言も言ってないですよ。一言も言ってない。いま時間がありませんから全部読み返せませんが、昭和二十五年七月十六日の衆議院地方行政委員会での鈴木自治庁次長の答弁を一ぺん読んでおいてもらいたい。地方税法立法の「意味といたしましては地方団体の課税権の運営の基本をこの法律で書いておるのである、」とだけ述べられているんです。したがって、どうも佐々木税務局長の答弁というのは、さっきいやな言いな方をちょっとしましたけれども、こじつけです。この辺は、ちょっとこの税法、そういう意味で、あげるわけにいかぬのですがね。課税権というものは、あくまでも地方団体のものです。地方税法は、その運営の基本、まさに基本についてだけ、鈴木次長が言われるように、示したものです。したがって、この基本に反しない限り、その執行は地方団体の自主的判断で行なえる、こう考えるべきでありまして、税務局は、税法をたてにとって、その執行にあたっては十分注意をしていく必要があると、そして大臣は、本来そうお考えになっていないのに、まあ自分の省の局長が言うことだから裏づけなければならぬというふうに、無理に裏づけされる。何か地方団体の課税権の運用を制限しているというのは、それこそ立法の趣旨に反するのじゃありませんか。大臣、いかがですか。
#51
○国務大臣(江崎真澄君) いま非常に御研究になっての御質問ですが、先ほども税務局長が言いましたように、はたして今度の東京都の新税構想研究会の出しましたこの案が不均一課税というものに該当するかどうか、これは根本的に疑義があるところだというふうに考えます。先ほど申し上げたような事情で、時間もありませんから繰り返しませんが、どうもこれは認めるわけにはいかないんじゃないかというふうに私ども考えておるわけであります。
#52
○和田静夫君 江崎自治大臣の答弁としては納得できないんですよ。そちらも自治省なら、この書物も自治省の久世さんがお書きになった書物です。これの一五三ページから四ページにわたって、いわゆる自治立法、条例の問題についてこまかく書いていらっしゃる。これはもののみごとに局長答弁をひっくり返していますよ。同じ自治省関係者の書物です。こっちのほうがよっぽどすぐれている、実態的だ、こういうふうに思います。たとえば、ちょっと読んでみますが、前文がずっとあるわけですが、「法令と条例との関係をこのような形において考える限り、条例の主体性を確立し、その地域立法性ないし自治立法性を発揮することは不可能であるといってよい。憲法や法令に、正面から衝突するとか、直接的に抵触する場合は別として、それ以外の場合には、できる限り、地域性を生かし、その自主性を尊重しうるように、幅広く解釈することが望ましいのである。それが、「地方自治の本旨」に沿った法解釈であり」、こうなっているわけです。すでに佐々木さんの解釈というのはそういう非常に意味では古い。私は、大都市財源の構想についていろいろ自治省がいまのような形で述べられるのならば、今日、国として大都市財源の充実について具体案を示すべきである、こういうふうに考えます。これは意見として申し上げておきます、時間がなくなってきましたから。
 そこで、具体的な問題について一点尋ねますが、宅地等にかかる固定資産税については、住宅用地について課税標準を二分の一とした改正の趣旨、これを簡単に一言でちょっと説明してください。
#53
○政府委員(佐々木喜久治君) 最近の地価の上昇というものが固定資産の評価に反映をしてまいりまして、その地価の上昇が非常に激しくなってまいりました。そういう意味におきましては、直接土地の収益と一般的には結びつかない宅地、そしてまた、その固定資産税負担というものが直接所得から支払われるという形をとります税負担のあり方というものから勘案をいたしまして、宅地の場合には、その他の事業用地等と比較をして、いまの地価の現状、負担の状況から見て、一般のものに比較をいたしまして二分の一程度の負担を求むべきであるということにいたしたわけであります。
#54
○和田静夫君 「地方税法の一部を改正する法律案関係資料」の五ページですね、「その課税標準七二分の一とする軽減を行なうとともに」――これは立法の趣旨ですね。
#55
○政府委員(佐々木喜久治君) 固定資産税の原則からいいますというと軽減措置でございます。
#56
○和田静夫君 そこで、そうすると、自治省は、いまたいへんなペテンを一部の住民にかけようとしているのではありませんか。自治省は、その改正による負担の軽減ということばを、大臣、何べんもこの中で使っているんです。一律にその表現を用いることは私は不正確だと思う。まさに一部の住民をペテンにかけようとしている。この委員会には安井先生がいらっしゃる。原先生がいらっしゃる。社会党では東京の占部委員長がいる。大阪の村尾先生がいらっしゃる。京都の河田先生がいらっしゃる。私も東京都の出身。この大都市住民の一部を、まさにこの法律案は、ペテンにかけようとしている。そういうことになるとお思いになっていませんか。
#57
○国務大臣(江崎真澄君) ことしは定期的に評価がえをするという時期ですから、これはやはり全国一律に評価がえを行なったわけです。したがって、土地が急騰しておる地域においてはその評価価額も高くなっておることは認めざるを得ません。したがって、これが二分の一の配慮をいたしましても、特別措置をいたしましても、相当な金額になる、これはどうもやむを得ざる状況であるというふうに考えます。
#58
○和田静夫君 軽減をするということを立法の趣旨とされておる。したがって、私は、これは理事会でも求めて、この部分をあれしなければ、もう一歩も委員会は進まないと思います。たとえば、土地にかかる年度別の税額の推移。現行法によって、港区六本木五丁目――高級住宅地です。ここは四十七年七百九十二円、三・三平米当たり。四十八年千百八円、四十九年千百五十二円、ここまでは、この改正法案による税額でも同額です。ところが、昭和五十年になりますと、現行法では二千百七十三円、改正法によると二千四百一円、こういう形ですね。ところが、板橋区の稲荷台というところの普通住宅、これは、現行法による税額で計算いたしますと、四十七年二百五十円、四十八年三百五十円、四十九年四百九十円、五十年六百八十六円、改正法案によりますと、四十七年は二百五十円、四十八年は三百五十円、ここまではいいんです。四十九年はずばっと上がって、五百三十五円です。そうして五十年には八百九十二円ですよ、普通住宅地。これはまさに、この提案の理由が明確に誤っておる。このことを都民の前に明らかにされましたか。先ほど言ったとおり、東京都選出の与党も野党もこの委員会に入っております。大阪も京都も大都市は全部これにひっかかる。これはやっぱり、ここの部分は、このままの状態では、残念ながら、きょうの委員会で法律を上げることにはならない、こういうふうになるんですよ、大臣。
#59
○国務大臣(江崎真澄君) これは、おっしゃる意味は私もよくわかるんです。要するに、その軽減ということは、その固定資産税はその個別の資産に対して価額に応じて税負担を求めておるものです。したがって、本来、資産の大小であるとか所有者のいかんによって差を設けるべきものでない。しかし、住宅というその性格からいって、二分の一の特別措置をとって軽減をいたします、こういうことを原則的に言っておるわけでございまして、いま御指摘のように、それを言うならば、必ずしも東京でなくて、日本全国を全部評価がえしたわけですから、これは一律一様に日本中高くなるわけでございまして、何も軽減じゃないじゃないですかとおっしゃれば、これはまさに、そういう言い方はできないわけでありますが、いわゆる原則を、特別措置で軽減したという、その現実措置というふうに区別していただくと、おのずと明快になるんじゃないかというふうに考えます。
#60
○和田静夫君 この改正によって増税になるということを住民に明らかにしていないわけですよ。明らかにせずに通していいということにはならないじゃないですか。これは、与野党とも、そういうことをお思いになりませんか。この取り扱いについては、やはり理事会ですね。
#61
○政府委員(佐々木喜久治君) この提案趣旨にも書いてございますように、現在負担調整措置を行なってきておるわけでありますが、これによりまして、同じ評価額でありましても、その固定資産税の負担については相当な不均衡が生じております。したがいまして、提案理由にも書いてございますように、「現行の負担調整措置に伴って生じている税負担の不均衡を是正し、課税の適正化をはかるため、」というふうにも書いてあるわけでございまして、こうした税負担の不均衡是正ということと課税の適正化というのが今回の固定資産税の負担調整措置の改正であります。そしてまた、住宅用地についてその課税標準を二分の一とするということは、現在の固定資産税の原則から見ますならば、その課税標準を二分の一にするという意味におきましてこれは軽減措置だというふうに私どもは解しております。
#62
○和田静夫君 いや、現実の問題として、たとえば、いま都議会議員選挙が始まって、あなたがいまの立場で、私が首長の立場で都民と対話しよう、そんなときに、あなた、いまのような答弁で済ませると思いますか。現実、この板橋のここへ行って、こういう形になりますよ、都民はこんなに膨大に上がるなんということは一つも考えていないんですよ。軽減をする、適正化をはかる、こういう形のことだけが、言ってみれば、公になっているわけです。具体的には、こんなものすごい引き上げでしょう。これは大臣ね、とてもいかぬですよ。江崎さんともあろう人が、これはいかぬですよ。
#63
○国務大臣(江崎真澄君) 時間もありませんので、私繰り返しをいたしませんが、先ほど申し上げたような趣旨、また税務局長が申し上げましたような意味で、軽減、適正化ということばを使っておるわけであります。全国一律一様に評価価額が上がれば、どうしてもこれは上がらざるを得ない。それも、急激に増高されることを避けるために、年を追うてという形で漸増方式をとっておるわけでございまするし、政府としても苦心の存するところでございます。また、これは正式の党機関できめたものではありませんが、私ども自民党においても、この固定資産税というものが、特に大都会におきましてだんだん土地が値上がりをしていく、その値上がりに比例してまたこの評価がえが行なわれ、税額が高くなるということの将来の方途については、これは何らか考えなければならぬ。これは神沢さんのさっきの御質問にもお答えしたとおりでありますが、固定資産税という税の性格からいうと、課税最低限の引き上げということは、これは税制調査会においても不適当である、理論的に成り立たない、これも御紹介しながら先ほどお答えしたとおりでありまするが、しかし、そうかといって、これは政治の問題でありまするから、何かひとつ、将来の問題として検討をいたしたいというふうに考えておりまするが、まあ今回の措置は、そんなに去年からことしへかけては変わらないように漸増の措置をとっておることでありまするし、ぜひひとつ御了解を願いたいものだと思います。
#64
○占部秀男君 関連。
 いまの大臣の御答弁もわからないわけじゃないんですが、問題は、提案理由の説明なんですね。法案の内容について修正をする、そういうふうな問題じゃないわけだ。提案理由の説明の中に、五ページに書かれれておる「軽減」ということばが実際の実額的には軽減になってないじゃないか、それなのに「軽減」ということばを使うのはおかしいじゃないか、こう言うんだから、和田君の質問も決して理由のないところではないわけであります。大臣は、そうかたく考える必要はないんじゃないか。特にこの文章の中には、「固定資産税についてであります。固定資産税につきましては、宅地等にかかる固定資産税について、現行の負担調整措置に伴って生じている税負担の不均衡を是正し、課税の適正化をはかるため、」と書いてあるんだから、したがって、すんなりと、「課税の適正化をはかるため、住宅用地についてその課税標準を二分の一とするとともに」と書いていれば何でもない。同じことなんですよ。その「軽減」ということばを、実額的にはならないものを、ここに書いたところに問題があるのだから、したがって、それは、大臣、このくらいのことは――何も法律案の修正じゃないのだよ。あとで理事会のほうで適当にお願いしますくらい言わぬと、あなた、本会議がすぐそばへ来ているのですよ。そうしてくださいよ。
#65
○国務大臣(江崎真澄君) わかりました。これは私も強弁するつもりはありません。それはやはり、院の御意見がそういうところに存するというなら、それは理事会に、提案理由の説明ですから、措置をおまかせするにやぶさかじゃございません。結論はそうです。ただ、この文脈を見ていただきますと、これはやはり、「課税標準を二分の一とする」、これは、普通その所有者のいかん、大小のいかんにかかわらず同じでいくというものを二分の一に軽減するとともにという意味で、そして四十八年、四十九年と激変緩和をして、それで最後に、「評価額に基づいて課税を行なうことといたしました。」と、こういきますから、文脈としては必ずしも大きな間違いはないと思いますが、しかし、そういう誤解を生じておるとすれば、何もこれは論議の余地はないと思いますから、理事会におまかせいたします。
#66
○和田静夫君 さっきから大臣、たいへんごまかそうとしているのですがね。
#67
○国務大臣(江崎真澄君) そんなことはないです。
#68
○和田静夫君 いわゆる評価額が、こう、ずっと上がってくるものばかりではないのです。私の指摘している部分は、停とんをするか、下がる、ここの部分が。都市のスプロール化の現象の中で起こるわけでしょう。そこに、動かない、いわゆるこういうような形になっていかない、いかない板橋の部分について、五十年には二百十円も坪当たり上がるのですよ、この税金は。これはとても許せるわけはないでしょう。そこで、下がるところ、あるいは移動せざるところ、ここの部分は現行法でとめる、こういう形のことにしなければいけませんよ、それは。
#69
○国務大臣(江崎真澄君) 私、さっきから申し上げておりますが、文脈としては間違っておるとは思いませんが、しかし疑義が出たということならば、これはどうぞ理事会の御判断によって、何も提案理由の説明でございまするから、理事会としてのお気づきの点があれば、どうぞ御遠慮なくおっしゃっていただきたい。その線に沿います。
#70
○委員長(久次米健太郎君) それじゃ、おはかり申し上げましょう。
 ただいま和田君から御提言がございました、大臣の説明の中に「軽減」という文字がございますが、これに対してはいかようにするかを理事会に御一任願えましょうか。御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認めます、それでは理事会におまかせいただきます。
 それでは質疑があれば続けてください。
#72
○和田静夫君 いま、昭和四十八年度の地方財政計画を見ますとね、地方税の歳入構成比が三八・一%になる。四十七年度の三七・二%を若干上回っている。地財計画上の地方税収の歳入構成比の推移を三十三年ころから示してもらいたいと言っておいたのですが、いただきましたから、これ全部答弁として、もういま時間がなくなりましたから、速記録に載せてよろしいですか。
#73
○政府委員(佐々木喜久治君) けっこうでございます。
#74
○和田静夫君 そこで、これに基づいてでありますがね。地財計画上、地方税の歳入構成比が四〇%を切ったのは、三十三年以降では、三十六年、四十一年、四十七年、そして四十八年だけです。しかも、二年連続で四〇%台を割ったのは十数年来初めてのことじゃないかと思うんですが、その原因はどこにあるのですか。
#75
○政府委員(鎌田要人君) 四十七年度は、御案内のとおり、四十六年――正確に申しますと、四十五年の秋からの景気の下降に伴いまして、四十六年の景気は冷え切った。四十七年の税収見積もりにおきまして、この地方税の税収見積もりが、法人課税を中心にいたしまして七%しか伸びなかった、これが原因でございます。
 それから、四十八年度は税収が二〇%、二七%伸びたわけでございますが、財源構成といたしましては、御案内のとおり、社会福祉の充実あるいは生活関連社会資本の充実、こういったことがございまして、国庫支出金のウエートが非常に高まってまいりまして、その関係で税収の構成比が落ちた。税収自身の伸びというものは、これは、かつてない高さであったわけでございますが、そういう面での財源構成の変動があった、こういうふうに申せるかと思います。
#76
○和田静夫君 地財計画上の地方税の歳入構成比が二年連続四〇%台を割ったのは、昭和三十三年来初めてですね。
#77
○政府委員(鎌田要人君) そのとおりでございます。
#78
○和田静夫君 そこで、大臣、現在の私たちの国を取り巻く国際環境、これはまあ悪化、それに伴う政策の転換の要請にかんがみて、いままでのような高度成長、高成長は考えられないのではないか。とすれば、現行税制を前提とする限り、四〇%台の地方税の歳入構成比を今後維持できなくなるのではないかと私は思うんですが、いかがですか。
#79
○政府委員(鎌田要人君) これは、ある程度、御案内のとおり、財源構成の問題は、ほかの財源がどういう伸び方をするかということにもかかわるわけでございますし、財政全体の規模がどういう推移をたどるかということにもかかわってまいるわけでございます。ただ、御指摘のとおり、私どもがひそかに案じておりますのは、別途お示しいたしました資料でも明らかでございますが、歳入決算ベースで見てまいりまして、年度によりまして若干の変動はございますが、全地方団体といたしまして、やはり税収のウエートというものがそう高まらない、あるいは特に市町村の場合におきまして、歳入構成に占めます税のウエートというものが下がっておる、この辺のところを私どもといたしましては非常に留意すべきだと。端的に申しますと、やはり地方税源の充実、特に市町村税源の充実というものが必要であろうという問題の認識を持って、これから当たっていきたいと思っておる次第であります。
#80
○和田静夫君 前の細郷事務次官、いろいろ税財政について教わりましたが、あの人が税務局長であったか財政局長であったかのときに、地方財政計画上、地方の税収の構成比というものが五〇%台に達すれば地方財政としては理想的な姿だと、まあ言われたことがあります。そこで、千差万別の態様を持っている地方団体の税収が五〇%台になれば、一応自主財源が強化されたと評価をする、そういうふうに考えていいですね。自治省もいいですか。
#81
○政府委員(鎌田要人君) ただいまの御指摘のことは言えると思います。かつて、昭和四十三年でございましたか、もっとその前でございましたかの政府税調におきまして、地方税の歳入に占めるウエートを五〇%に持っていくということで税制改正の作業の基本的な目安に置く、こういうことで作業を進めたこともございます。
 御参考までに申し上げたいと思いますが、そういうこともございまして、私どもといたしましては、そこへ持っていくのが一つの目標というふうに考えます。ただ、その過程におきまして、やはり御存じのとおり、税源の地域的な不均等の問題がございますので、結局、調整財源とどのように組み合わせていくかという問題、この点が一つその場合にはやはりひっかかってまいるだろうというふうに思いますが、基本的には、おっしゃるとおりでございます。
#82
○和田静夫君 そこで、大臣、地方税収が四〇%台を割っている現況というのは、きわめて憂慮すべき事態ですよ。大臣としては具体的にどんな対策をお持ちですか。
#83
○国務大臣(江崎真澄君) 結論的に言いますと、これはやはり地方財源の充実には相当積極的に考慮を払わなければならぬというふうに思います。そこで、すでに総理大臣も大蔵委員会で発言をしたそうでありまするが、来年度は法人所得の課税税率を上げる、こういうことを言っておりますね。それはできるだけ勤労者の減税に向けたい。必要経費という形をとりますか、あるいは基礎控除額を事実上それに見合った金額だけ引き上げるということになりましょうか、それまで具体的に言っておりまするが、そうなれば、当然、地方税としての法人税割り等についても考えなければたりませんし、また、交付税率の引き上げ等々の問題についても、これはやはり具体的に大蔵省とも議論をしなければならぬと思っております。ただ、こういう問題は、税の、国税、地方税をひっくるめてのバランスの問題でもありますし、全体の問題にもかかわり合いがありまするので、税制調査会等の意見を十分徴しながら作業に入ることになろうかと思いまするが、考慮をしなければならぬ段階に来ておることを認めておるものでございます。
#84
○和田静夫君 昭和三十三年からの地方税収の地方歳入決算、これの推移を求めていたのですが、そこで、決算上の税の歳入構成比が計画上の数値に比べて非常に低いのです。この理由は……。
#85
○委員長(久次米健太郎君) 簡潔に答弁してください。
#86
○政府委員(鎌田要人君) 要するに、簡単に申しますと、歳入の規模、財政の規模が財政計画よりも大きいということでございます。
#87
○和田静夫君 それじゃ、都道府県の税の歳入構成比が高くなって、市町村のそれが低くなっている原因というのは何です。
#88
○政府委員(鎌田要人君) 税目の構成の問題から申しますと、やはり法人課税が府県の場合には半分、これの伸びが非常に大きい。市町村の場合には、全体の八割を占めております住民税、固定資産税の中で、固定資産税の伸びが小さい、これが全体的にやはり税の伸びを低め、その結果の歳入構成のウエートを低くしておる、こういうふうに理解できるかと思います。
#89
○委員長(久次米健太郎君) ほかに御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#90
○神沢浄君 私は、日本社会党を代表して、内閣提出の地方税法の一部を改正する法律案並びに自民党提出の同修正案に対して、反対の意見を申し述べます。
 わが党は、地方自治を通じ、地域住民の生活の安定、向上をはかるために、国、都道府県、市町村を通じ、税制の根本的改正を行ない、大衆負担の軽減と、特に市町村の税源の充実をはかるべきことを主張してまいったのであります。しかるに、今回の改正案は、この重要な点について、依然として何ら触れておりません。
 以下、反対のおもな理由を申し述べます。
 第一は、個人住民税の課税最低限の引き上げについてであります。その所属する地域社会を住みよいものにするために、税負担の分任は忍ぶといたしましても、所得税の課税最低限との開きは縮小する必要があります。ところが、依然として、所得税の課税最低限との差は約二十六万もあり、格差は縮小されておりません。
 第二は、都市税源の確保についてであります。企業のかってな立地と集積の利益の追求にまかした経済政策は、大都市に人口を集中させ、住民の生活環境を悪化させております。当委員会でも毎年要望してきているところであり、早急に対策を講ずるべきであります。都の新財源構想は、その点できわめて注目すべき提言であり、政府は、この提言の趣旨に沿って、事務所・事業所税の創設など、大都市財源の十分な確保を行なうべきであります。
 第三には、土地特別保有税についてであります。日本列島を買い占めるがごとき大企業の無政府的土地買い占めの根源は、すべて政府の土地政策不在によるものであります。いまや、大企業の私的売買や開発を規制し、すべて地方公共団体を中心とする許可制に踏み切るべきときであり、税対策は、そうした措置の一環としてなされるべきであります。ところが、そうした対策もとらないままに、わずかばかりの税負担措置を大企業に課すだけでは、根本的対策とはおよそ申せません。これらの税負担はすべて需要者に転嫁されることは明らかであります。同様に、この根本的土地対策を伴わないままの農地の宅地並み課税などはおよそ無意味であります。
 第四には、宅地の固定資産税についてであります。このように地価が異常に値上がりしている中で、住民の固定資産税負担は増大する一方であり、根本的対策を必要としていることは明らかであります。この際、政府は、居住用宅地については、三百三十平方メートル以下については四十七年度の税額に思い切って据え置くなどの措置を講ずべきであり、二分の一を上限とする小手先だけの対策では容認することはできません。
 第五には、大企業に対する租税特別措置であります。わが党は、長年、この国の租税特別措置による地方へのはね返りを遮断すべきであることを主張してまいりましたが、今回もまた何ら対策は講じられておりません。政策減税を地方に及ぼすことは行なうべきではなく、地方税による減税も、住民福祉を中心とする自主的減税にとどめるべきであります。したがって、減税についても全面的見直しを行ない、地方税収入の確保をはかるべきだと考えます。
 以上、申し述べまして、本改正案に対する反対討論といたします。
#91
○寺本広作君 私は自由民主党を代表して、衆議院修正案を含む本法律案に賛成の意を表するものであります。
 本法律案は、地方団体の旺盛な財政需要を考慮しつつ、住民の税負担の緩和をはかるとともに、現在緊急課題として世論の注目を集めている土地対策について、地方税制の側面から、これに寄与し、国民の強い要望にこたえようとするものであります。すなわち、改正案のおもな内容は、住民税の課税最低限度額を引き上げ、市町村民税の所得割りの税率を軽減すること、個人事業税の事業主控除を大幅に引き上げること、電気ガス税の税率を引き下げること、住宅用地にかかる固定資産税の課税標準の特例を設けて軽減措置を講じ、あわせて住宅用地以外の宅地等にかかる固定資産税の合理化をはかること、特別土地保有税を創設し、土地投機等に対処すること等を内容といたしております。
 国土の均衡ある発展をはかり、国民福祉の充実と生活基盤の整備を急速に推進することは、現在における政治の基本的課題であります。したがいまして、府県、市町村においても、住民生活の向上のため、緊急に実施しなくてはならない行政が山積しており、その財政需要はとみに増大しております。このような状況の中で、政府が今回の改正案により、あえて一千二百億円余の減税の実施に踏み切った努力は、十分評価されなくてはならないところであります。これが賛成理由の第一点であります。
 次に、最近における地価の高騰、宅地の供給不足は、庶民からマイホームの夢を奪うものとして社会問題化し、総合的な土地対策の実施が強い世論となっていることは、すでに周知のところであります。今回の特別土地保有税の創設は、一部の市街化区域内農地に対する課税の合理化措置、国税における土地譲渡所得の課税の合理化措置とともに、土地対策としては、相当の効果が期待できるものでありまして、土地事情の現況にかんがみ、きわめて時宜に適した措置であると考えます。
 以上、簡単ではありますが、私は賛成理由のうち、最も顕著なもの二点を指摘して、賛成討論といたします。
#92
○内田善利君 私は公明党を代表して、ただいま議題となっております内閣提出の地方税法の一部を改正する法律案に対して、反対の討論を行ないます。
 反対理由の第一は、健全な地方自治の育成をはかるためには、その裏付けとなる財源の確保をはかる必要があることは、従来から指摘されているところであります。それにもかかわらず、四十八年度地方財政計画に占める地方自治体の自主財源である地方税の構成比率は、わずか三八・一%と、依然として低迷を続けており、三割自治の汚名を返上することができておりません。特に、本年の地方財政白書によっても、東京、大阪の大都市は赤字となっております。これは都市財源の不足を如実に物語っているのであります。したがって、法人事業税、法人住民税等の引き上げと、事務所・事業所税及び公害対策のための新税を盛り込んで、地方自治体の財源を強化すべきでありますが、今回はその要請にこたえていないのであります。
 反対の第二は、住民税の課税最低限についてであります。今回の改正は、親子四人の標準家族では、現行の八十万五千円から八十六万六千円に引き上げられることになっております。しかし、最近の物価上昇は著しく、総理府統計局の資料によると、標準家族の生計費は平均約百二十四万円となっております。この点から見ても、住民税課税最低限八十六万六千円は、住民生活を考慮した減税でないことは明白であります。
 反対の第三は、地方税の特別措置についてであります。企業に対しては、産業振興という名目で、固定資産税、電気ガス税などに減免措置がとられております。これらの減免措置は、福祉優先が叫ばれる今日の社会体制からして、根本的に整理縮減すべきものであります。わが党は、従来から、産業優先の減税姿勢を福祉優先の減税に転換すべきであると主張してまいりましたが、今回も、いまだ政府の姿勢は産業優先の範疇を出ていないのであります。
 反対の第四は、固定資産税についてであります。住宅用地の固定資産税は、評価額の二分の一で課税することとなっています。生活を営む上に最低必要な住宅用の宅地については、三百三十平方メートル以下は減免措置を講ずべきであります。
 反対の第五は、特別土地保有税についてであります。この課税対象となる限界面積が、指定都市では二千平方メートル、都市計画区域が五千平方メートル、その他が千平方メートルとなっております。また多くの適用除外が含まれております。これらを考え合わせると、この保有税による土地対策は何ら期待できないのであります。
 以上、反対の理由を述べ、討論を終わります。
#93
○村尾重雄君 私は民社党を代表して、本法律案に対して、次の理由により反対するものであります。
 まず第一は、住民税の課税最低限の引き上げについてであります。今回の改正では、最近の物価の高騰、生活水準等を考えますと、最低限度額の引き上げ額が低過ぎると言わざるを得ないことであります。また、人事院の標準生計費と比較しても、課税最低限の引き上げがまだまだ不十分であります。
 第二は、土地にかかる固定資産税についてであります。評価がえに伴って、宅地については一・八倍ほど評価額が上昇し、負担調整措置も昭和五十年度から廃止され、しばしば議論になったように、指摘されたように、住民負担は著しく過重となります。住宅用地については評価額の二分の一をもって課税標準とすることとしております。このような措置は評価できるのでありますが、なお軽減措置を促進すべきであり、これに今回の改正はこたえておりません。
 第三は、特別土地保有税の創設についてであります。本税は税率一・四%と低率で、しかも、課税標準である取得価格と固定資産税の評価額との差が五、六年後になくなることを考えますと、この新税では土地の放出の促進など土地対策に十分役立つものとは思えません。
 第四は、農地の宅地並み課税についてであります。三大都市圏域のA、B農地のみ対象として宅地並み課税をしようとしておりますが、A、B農地だけでは点のようなものであり、その他の都市周辺のA、B、C農地まで考慮しなければ、住宅用地の供給促進、確保にならない。この点についても今回の改正案は世論の要請にこたえておりません。
 第五は、電気ガス税の全廃についてでありますが、この税が好ましくない税であることは周知のとおりであります。今回の改正は、税率と免税点を改めただけで、一向に廃止しようとはしておりません。きわめて遺憾とするところであります。
 以上、反対のおもな理由を申し述べまして、私の反対の討論といたします。
#94
○河田賢治君 私は日本共産党を代表して、地方税法の一部を改正する法律案並びに自民党提案の修正案に対する反対討論を行ないます。
 まず第一に、住民税の改正についてであります。本改正案では、個人住民税の課税最低限は給与所得者四人家族で年額八十六万五千七百六十六円と、前年度に比しわずか七・五%、年額で六万七百九十五円の引き上げにすぎません。このため、所得税の課税最低限との間になお十七万二千円に及ぶ格差が解消されないばかりか、最低生活費にまで食い込む大衆課税としての性格を一そう強める結果となっているのであります。わが党は、個人住民税の均等割りを廃止するとともに、基礎控除、配偶者控除など、諸控除を思い切って引き上げ、免税点を、当面、所得税並みに引き上げること、府県民税の税率を五段階以上に区分し、高度累進制に改めること、さらには住民税、法人税割りの税率を大幅に引き上げて、法人課税の強化をはかるべきだと主張するものであります。
 第二に、固定資産税についてであります。改正案は、非住宅用宅地に対する固定資産税負担調整措置の撤廃をはかることとあわせて、住宅用地についても、昭和五十年度から評価額の二分の一に基づく課税に改めようとしております。大資本の土地投機などによって地価が異常な上昇を示しておる今日、住宅用地の負担調整措置を撤廃することは課税の大幅強化に直ちにつながり、国民生活に重大な影響を与えることは明らかであります。住宅用地の固定資産税額は、現に、東京都の試算によれば、改正案によって昭和五十年度には現在の約三倍に引き上がることになり、勤労者の負担増、とりわけ、借地借家人への負担転稼を避けがたくするものであり、とうてい容認できません。むしろ、勤労者の生活維持に必要な最低限の住宅用地に対しては、現在の税負担を逆に軽減すべきであり、一定の規模までは非課税措置を講ずべきであります。同時に、地価上昇が直接利益につながっている大法人所有の営業用、資産用など非住宅用地については、経過措置をやめて、四十八年度から直ちに評価額に基づく課税を行ない、自治体の要求する都市財源拡充をはかるべきであります。
 第三に、特別土地保有税についてであります。今日土地問題の解決のために緊急に必要な対策は、大資本による投機的土地取得の手を縛るとともに、現に保有している土地を適正価格で放出させ、国民生活に必要な生活用地を確保することであります。しかるに、政府が投機防止の土地課税対策の一つとして打ち出した特別土地保有税は、税率がわずか百分の一・四から百分の三というきわめて低く、初年度わずか十二億、平年度三十一億円にすぎません。この程度の課税では、投機抑制となるどころか、安易に譲渡価格に転嫁され、逆に地価のつり上げの要因にさえなりかねないのであります。しかも、政府は国税の譲渡益課税においても優良な宅地供給事業の名のもとに、膨大な未利用地をかかえておる民間デベロッパーを課税適用除外するなど、全体として買い占め土地を放出させるきめ手になり得ないことは明白であります。わが党は、民間デベロッパー等に対する譲渡課税の適用除外をなくすとともに、特別土地保有税についても、法人保有土地の税率を大幅に引き上げ、適用対象を少なくとも昭和四十年以降の取得用地にまで拡大すべきことを主張するものであります。
 第四に、改正案は、企業の無公害化施設、産業廃棄物処理施設等に対する固定資産税の軽減措置、電気ガス税の減免措置など、企業に対する各種の特権的減免税を引き続き温存、拡充していることであります。今日、地方自治体は、都市財源の拡充をはじめ、自主財源確保をはかる立場から、大企業に対するこれら特権的減免措置の廃止を強く要求し、さらには東京都をはじめ、独自に地方税における法人課税強化に踏み切ろうとしているのであります。政府はこうした地方自治体の切実な要請にこたえて、地方税における各種の特権的減免措置を、この際思い切って廃止すべきであります。
 最後に、宅地並み課税についての自民党修正案についてであります。
 わが党がこの修正案に反対する理由は、第一に、この修正案のねらいが、今日の地価異常高騰と宅地供給難の原因が、あたかも都市近郊農民の零細な営農と土地保有にあるかのように見せかけ、農民と都市勤労者を対立させ、地価問題、住宅問題解決の基本であるべき大資本の不当な土地投機の禁止と、買い占め用地の放出、公共による民主的収用の方向から目をそらさせ、引き続き、不動産資本、大手商社などの暴利を事実上保障するねらいを持つものにほかならないからであります。
 第二に、修正案は、大都市圏市制区域のA、B農地の宅地並み課税は、農業経営を全面的に不可能にし、強制的に離農を強いるものであり、憲法に保障された営業の自由を一方的に奪う、許しがたいものであります。しかも、大都市圏農業の破壊は、都市の緑地空間の計画的拡大によって、住みよい都市の居住環境の整備を目ざす地方自治体の施策や社会的要請にも逆行するものであります。
 第三に、自民党修正案は、最大の根拠として都市勤労者の住宅を大量供給することにあると強調している点であります。しかしながら、大都市及び周辺市町村における公共用地取得が、価格、権限の両面からほとんど不可能な現状をそのままにして、かりに農地が放出されたとしても、その土地が公共用に取得される見込みはほとんどないのが実情であります。したがって、A、B農地の宅地並み課税は、引き続き民間資本への土地集中を一そう促進する結果にしかならず、勤労者が求める低廉な宅地供給の実現はきわめて困難と言わざるを得ません。
 さらに、今日、大都市と周辺の人口急増市町村は、住宅建設に伴う公共施設整備のためにばく大な財政負担を押しつけられ、住宅建設そのものを拒否する動きを強めているのであります。したがって、下水道など都市施設整備が未整備のままのA、B農地が急激に宅地化されるならば、地方自治体の一そう深刻な負担を避けがたくさせ、自治体の抵抗に直面せざるを得ないのであります。
 政府は、宅地並み課税強行の前に、こうした地方自治体の過重な財政負担の解消策をこそ、まず講ずべきであります。
 最後に私は、昨日わが党が行なった「土地投機取締り、地価安定のための緊急提案」の実行を政府に強く要求するものであります。それは、第一に、地方自治体が、高地価区域及び急速な地価上昇が見込まれる地域を地価凍結地域に指定すること。第二に、指定地域の土地取引はすべて、自治体の許可制とすること。第三に、一年ないし三年前の地価を基準価格として、基準価格による凍結を行うこと。第四に、自治体に土地委員会を設け、基準価格の決定、その他必要な調査、監視を行うことを骨子とするものです。
 これを基本にして、民間買い占め用地を地方自治体に収用させ、計画的な住宅建設、町づくりの保障をすることこそ、今日最も緊急な、かつ抜本的な対策であることを最後に強調して、私の反対討論を終わります。
#95
○委員長(久次米健太郎君) ほかに御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方税法の一部を改正する法律案(閣法第四五号)を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#96
○委員長(久次米健太郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#97
○柴立芳文君 私は、ただいま可決されました地方税法の一部を改正する法律案に対して、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、各派共同による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
  地方税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は左の諸点について善処すべきである。
一、住民税負担の軽減については、特段の配慮をし、引き続き所要の措置を講ずること。
二、宅地にかかる固定資産税および都市計画税の負担が著るしく増加する傾向にある実情を考慮し、一般の住宅用地に対する税負担の軽減について、さらに所要の措置を講ずること。
三、都市計画法上生産緑地の制度を早急に創設し、生産緑地に該当する農地については、一般農地と同様の税負担とするよう検討すること。
四、都市とくに大都市ならびにその周辺都市における財政需要の増嵩に対処するため、法人所得課税の強化等都市税源の充実に努めること。
五、地方道路財源とくに市町村の道路財源の充実をはかるため、必要な措置を講ずるよう努めること。
六、産業用電気ガス税の非課税措置の整理等地方税にかかる租税特別措置をできる限り縮減するよう努めること。
七、地価の高騰を抑制し、宅地の供給を促進するため、総合的な土地対策を一層強化するとともに、地方公共団体による公共用地取得の拡大をはかること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#98
○委員長(久次米健太郎君) ただいま柴立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#99
○委員長(久次米健太郎君) 全会一致と認めます。よって、柴立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、江崎自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江崎自治大臣。
#100
○国務大臣(江崎真澄君) ただいま全会一致でいただきました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重し、適切な措置を講じるよう努力いたしたいと存じます。
#101
○委員長(久次米健太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#102
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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