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1972/08/23 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会 第18号
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1972/08/23 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会 第18号

#1
第071回国会 地方行政委員会 第18号
昭和四十八年八月二十三日(木曜日)
   午後一時二十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月二十六日
    辞任         補欠選任
     岩本 政一君     高橋 邦雄君
 八月二十三日
    辞任         補欠選任
     鬼丸 勝之君     寺下 岩蔵君
     増田  盛君     川野辺 静君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        久次米健太郎君
    理 事
                柴立 芳文君
                寺本 広作君
    委 員
                片山 正英君
                川野辺 静君
                高橋 邦雄君
                玉置 猛夫君
                寺下 岩蔵君
                原 文兵衛君
                秋山 長造君
                神沢  浄君
                藤原 房雄君
                村尾 重雄君
   国務大臣
       自 治 大 臣  江崎 真澄君
   政府委員
       建設政務次官   松野 幸泰君
       建設省都市局参
       事官       國塚 武平君
       建設省河川局長  松村 賢吉君
       自治大臣官房審
       議官       近藤 隆之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る七月二十六日、岩本政一君が委員を辞任され、その補欠として高橋邦雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(久次米健太郎君) 公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き、質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○藤原房雄君 過日、この公有地拡大の法案につきまして質問しておりましたが、異常事態の発生のために途中でとぎれてしまいまして、その間、相当な日数がたってしまったわけでありますが、前回、問題になります諸点につきましては、同僚委員のほうからだいぶん問題の提起がございました。現在、この公有地拡大を推進するということは非常に重要なことでございまして、しかし、現状等に照らし合わせるときに、いろいろな問題点があるだろうという提起がございます。私どもも、公有地拡大を推進するということは、これはもう現在どうしても大事なことだと思うのでありますが、しかし、日本列島改造のあの旗が非常に高く掲げられてからというものは、土地の買い占めや、大手業者の動き、こういうことから、国有地の有効な利用ということ、それからまた河川敷の利用と、現在、財源も乏しい自治体が、また十分な措置のない現状の中でこの法律が運用されるということにはいろいろな問題があろうかと思いますが、この国有地の有効利用、特に河川敷の問題につきましては、現在、治水、利水ということより、さらに第三の河川の機能といたしまして、公園の緑地化、これが叫ばれておるときでもございますし、この問題について過日取り上げて、いろいろな角度から質疑したわけでございます。
 前回のことを一々また繰り返すのもなんで、主要なことだけ申し上げたいと思いますが、河川管理にあたりましての諸問題といたしまして、現在、土地が非常にこういう高価になってまいりますと、区域指定が明確でないということのために、問題が非常に起きておるということであります。ところが、実測調査のためには非常に経費がかかる。維持管理とともに、この実測調査につきましてはたいへんな日時を要し、また経費がかかる。そこで、どこの責任で、どれだけの費用で、いつまでにこれをやるのかという、こういう問題につきまして、建設省、また関係の省庁にいろいろ質問をしたわけでありますが、交付税の中に入っておるとか、また、河川の砂利採取や何かの収入で見合うとかということでございますけれども、これは相当国としましても、地方自治体の現状というものを把握して、そしてこの財政措置というものをしっかりいたしませんと、地価がこんなにどんどん上がりますと、いままで顧みられなかったようなところが非常な高値を呼び、いままで区域なんかどうでもよかったものが、今度は明確にしませんとそこから問題が起きる。相当な経費がかかることではございますが、この区域指定というものを明確にすべきであるということと、この河川管理についても、所管であります建設省は十分な地方自治体に対しての配慮がなければならないというようなことをこの前申し述べたわけであります。それから、せっかく管理いたしておりましても、いざ、これが用途廃止ということになりますと、いままで一生懸命市町村または都道府県でお金をかけて管理をいたしましても、第一義的には国の財産ということで――それは国がどうしても使わなきゃならない用途がはっきりしておるならば、これは当然のことでありますけれども、具体的な例として札幌の例をあげまして、過去、昭和三十年の七月から四十八年の三月までの間に、五十三カ所の河川敷地の払い下げがありましたけれども、そのうち市に払い下げたのが七カ所であったという、こういう現実の問題からいたしまして、これは中身の実態も私調査しておりますけれども、もっとこういう公有地拡大という法律を出して有効利用ということが叫ばれておるときでありますので、いままでとは違って、より積極的に、国も市町村の公有地拡大に対しましては積極的な姿勢で臨んでもらいたい、こういうことをこの前いろいろ申し上げたと思うのであります。これは大蔵省にお話ししてちょうどそこで終わったと思います。
 そこで、河川敷地占用について、先ほど長々申し上げましたように、公共団体を優先に――これは国としてどうしてもこうするという計画があってなされる、それは事情もいろいろおありでしょうけれども、やはり長い間維持管理に尽くしてまいりました市町村というものをないがしろにしてはならぬと、こういうように私は思うんですけれども、これからこの法律がどれだけの有効な働きをするかということにつきましては、過日もいろいろ議論がございました。それはそれといたしまして、やはりできることから着実にやることも大事だと思います。
 そこで建設省にお伺いするんですけれども、河川敷地占用許可基準についていろいろな経過をたどって今日きていることは私もよく承知しているところでありますが、昭和四十年の事務次官通達を含めて、この間のことについて、河川敷地占用許可基準の経過ですね、これについては建設省から御説明をいただきたいと思うんです。
#5
○政府委員(松村賢吉君) 河川敷地占用の許可の基準につきましての経過でございますが、この河川敷地の占用問題につきましては、数年来相当問題になってきているわけでございます。特に、新河川法制定以来、この占用許可をどうするかにつきまして慎重に審議をしたわけでございますが、河川審議会等にはかりまして、四十年の十一月十日付の河川審議会の答申、これに基づきまして、占用許可の基準と申しますか、これをきめたわけでございます。内容につきましては、公園とか緑地、広場、こういうものを優先にする。また、一般の公衆の用に供する運動場等、それからまた、学校が設置して管理するものの運動場、こういうもの等を優先しよう。それから、採草放牧地その他についても優先しよう、それから、その他営利を目的にしないもので、河川管理に寄与するものを優先する。それから、公共性の高いいろいろ事業の計画との調整等もはかりましてやっていこう、こういうようないろいろな問題につきまして、占用許可の基準というものをきめたわけでございます。
#6
○藤原房雄君 いまのお話の中にもありましたけれども、いずれにしましても、営利を目的とする、またレジャー産業等に貸すということは好ましくないという考え方というのは、今日も変わらないわけですね、この点は。
#7
○政府委員(松村賢吉君) 方針としては変わっておりません。
#8
○藤原房雄君 そこで、いままで主要なことは申し上げてきたわけでありますが、具体的な問題についてお伺いするわけであります。札幌の豊平川――札幌へいらっしゃればすぐわかることでありますけれども、河川敷地が民間の占有になっておるわけでありますけれども、この実態についてもいままで何度かお調べになったと思います、相当時間をかけてお知らせしておるわけでありますから。で、四つの法人が占用している。お調べになっておると思いますけれども。豊平川といいましても全流域でありませんで、中央区の南十一条、一番中央区に面するところですけれども、四つの法人が占用している。特にその中にはゴルフ練習場があるわけなんですけれども、この法人に貸し付けてから今日まで、どういう条件でどういう経過をたどってこれをお貸しになっていらっしゃるのかということについて、方針が変わらないということでございますから、現在どのように建設省としてはお考えになっておるか、この間、ちょっとお伺いしたいと思います。
#9
○政府委員(松野幸泰君) 豊平川河川敷占用者を目的別に見ますと、ゴルフ練習場、自動車練習場、公園等となっております。これらは、旧河川法時代に河川管理者である道知事が許可し、現在に至っているが、現在、河川環境整備事業を施行中でもあり、事業施行後の高水敷の利用計画について、都市河川豊平川環境整備事業協議会が設置されているので、市の公園緑地計画とあわせて事業を実施し、逐次一般公衆の使用に供する公園等に開放するよう対処する所存でございます。
#10
○藤原房雄君 対処するって、そういうことを――これは政務次官も御存じだと思いますけれども、豊平川の藻岩橋から東橋までの両側の河川敷地につきましては、昭和四十一年に市として都市計画を決定したわけですね。ですから、いままで何度か更新あったわけですよ、ほかの自動車練習場とか、ゴルフ練習場の。そういうとき、四十一年からこの計画が決定しておって、今日までもう八年もたっているわけでありますけれども、その間に、先ほどお話ありましたように、四十年にはっきり方針が打ち立てられ、法が定まったわけでありますけれども、こういうことで、今日まだそういう方向でということで、もっと具体的に、この問題についてはいつまでにどうするというようなことについてはおきめになっていらっしゃらないのですか。その間のことについてちょっとお伺いしたいのですけれどもね。
#11
○政府委員(松村賢吉君) これは、先ほど政務次官から答弁ありましたように、現在、都市河川の豊平川の環境整備事業というものを進めております。これを逐次やっておるわけでございますが、これによりまして、札幌市の公園緑地計画等を実施していくわけでございます。それに合わせまして、現在占用している部分を順次これに切りかえていくということで、これは都市計画の内容といたしましても、これに切りかえていくようになっております。そういうことでございます。
#12
○藤原房雄君 順次ということですけれども、いつをめどに、どうするのかということをお聞きしているのですよ。もう都市計画がきまったのは四十一年ですから、それからもうこんな八年も年数たっておるわけですからね。あなた方のそういう答弁だと、順次ですから、いつになったって順次で、定まりません。私はゴルフ場なんか、そんなものはもうなくしてしまえとか――ゴルフも非常に大衆化した今日でありますから、必要性もこれは考えられないことではないのでありますけれども、これが豊平川のここの地点にあることがどうかということや、それから、やはり都市計画として早くから計画しておって、更新時期を何度も迎えていながら、それが遅々として進まない、今日なおまた順次なんという、こういうことでは、やはり百万をこえた札幌としまして、都心部に市民のいこいの場をということで早くから計画をされておったし、現状としましても、これは当然必要なことだと思います。そういうことからして、建設省のただいまの局長さんの答弁では、どうも納得できない。やはりもっと積極的なお考えがおありなのかどうか。ないんじゃ、これはしようがないんですけれども、なければこれは考えてもらわなければならないが、どうでしょうか。
#13
○政府委員(松村賢吉君) 現在、環境整備事業、これの進め方は、五十一年度まででこれを完了するということでございますので、これに合わして占用許可のほうも取り消しいたしまして、公園緑地としてやっていきたいということでございます。
#14
○藤原房雄君 おもな法人として四つ、自動車練習場、ゴルフ練習場、それから屋外運動場の施設、こうなっておるわけでありますが、大衆ゴルフ練習場の施設になっておりますこの新日本観光興業という会社がございますが、これは当初許可されたのは昭和三十三年の八月五日、社団法人札幌福祉協会となっておって、四十年五月に現在の営利企業である新日本観光興業株式会社に変わっているのですね。四十年の十二月に事務次官通達が出たという、こういう時間的な経過を見ますと、十一月ですか、行管の指導もあったわけですし、こういう四十年の十二月にまあ取り締まりがきびしくなるということも、そういう動きもあるわけでありますから、どうも四十年の五月にこういう形にしたわけですからね。こういう古いことを云々してどうかと思いますけれども、いままでのこの行政のあり方というものにも非常に私は疑問を持つわけです。そして、一たび貸しますと、それが既成事実となりまして、翌年、市としては都市計画を決定しましても、一向にそれが進まない。更新時期になっても、何とも、ただ事務的に処理されるだけである、こういうことで回を重ねて今日まできておる。こういう行政のあり方というものは非常にこれは問題だと思います。御存じのように、札幌が百万をこした、その勢いのあったのは、四十年前後から当然予想もされておったわけですし、この中心地に対する札幌市としての計画というものにつきましても、相当早くから検討されておったわけです。そういう地方自治体の現状というものに対しまして、建設当局といたしまして非常に配慮が足りない――足りないということより、きめたことすらも本気になって実行しようとしない。一たび建てたものやできたものをすぐ取り払うということはこれはできないかもしれません。その点については私もわかりますけれども、やはり、行政当局として取り組む姿勢というものがもっとなければなりませんし、特に大衆ゴルフ練習場につきましては、四十年の五月ですね、通達の出るちょっと前にかけ込んでつくったような形というのは、これはどう見ましても、こういうことが許されるということはあってはならない、こう思うんです。現在、河川敷の中にあります営利事業の占用料とか売り上げ高とか、いろんな問題につきましては、今日までずいぶん国会でも議論を呼んだわけでありますけれども、これからはこんな形のものはないだろうと思いますが、現在に至っても具体的にそれが進み得ない。いま局長さんのお話で、この環境整備事業は五十一年までということですから、それをめどにということで、おおよそ見当はついたまうなことでありますけれども、しかし、本気になってやっていただかぬと市民は納得しませんし、まあ借り得といいますか、先にこういう形さえつくっておけば、そのあとは、法律ができようが何しようが、ぬくぬくとしておるという、こういうことは非常によろしくないと思うんです。この新日本観光興業の占用料とか、現在の売り上げとか、こういう経営の問題につきましてお調べになっていただけましたでしょうか。
#15
○政府委員(松村賢吉君) 売り上げの内容あるいはその経理内容等についての調査は、まだ私どもやっておりません。
#16
○藤原房雄君 これはもうこの前、七月十七日のあの強行採決をやる前に、だいぶ前からお話ししておりまして、あの強行採決があってからももう相当な日数たっておるわけですから、調べてないなんという、そういうことを局長さんがおっしゃる――この会社の経営をなさっておる役員の方がどなたか、そういうことを大体調べていただけばもう――まあ個人的なことになりますから、私は一々名前は差し控えますけれども、そういうことでこれができないのか。ほんとうにこれは政府としてやる気があるのか。公有地拡大なんて言ってみても、乏しい財政の中から一生懸命公有地を拡大しよう、反面では、こういう都心にあって、法律はあっても、事前に借りたということでぬくぬくと営利をむさぼっておる。市民が心から願うその都市計画も、早くに決定しながら進まない。こういう行政が続くようではこれはいかぬと思うんですね。こういうことで、やはりこういういいところを借りている人たちというのは法人、そしてまた、その役員の方というのは大体りっぱな肩書きのある方々ばかりでして、そういう点で遠慮をなさってなさらないのか、計画を本気になってやるつもりがないのか、こういうことで非常に疑問を抱くわけです。先ほど局長から、環境整備事業のできます五十一年までにということでありますけれども、政務次官、これは政務次官といたしましても、そういう貸した相手がどういう方だからとか、どういう肩書きの方がいらっしゃってどうだからじゃなくして、もっと大局的な見地に立ちまして、やはり法を守り、行政を、だれもが納得のいくような行政という、こういう姿にすっきりさせていくべきであると、こう思いますけれども、この点についての御決意といいますか、お考えをはっきり述べていただきたいと思います。
#17
○政府委員(松野幸泰君) 御趣旨全く同感でございます。いまの御趣旨に沿うように最善を尽くしてまいりますので、御協力のほどをお願いいたします。
#18
○藤原房雄君 協力といっても、私が協力することはないので、しっかりやってもらえばいいのです。(笑声)
 会社の一つ一つのことは私は申し上げませんけれども、ほんとうにだれが見てもそう疑わざるを得ませんよ。会社のことを調べてないというのはちょっとあれだね。私の先ほど申しました、三十三年に許可を得て、三十三年の八月に社団法人札幌福祉協会であったものが、四十年の五月に現在の営利企業である新日本観光興業に変わったという、この点についてはお認めになりますか。
#19
○政府委員(松村賢吉君) はい、そのとおりでございます。
#20
○藤原房雄君 この会社は、営業内容としてどういうことをやっている会社か、お調べになりましたですか。
#21
○政府委員(松村賢吉君) いまここでどういうことをやっているか、具体的な資料を持ち合わせておりません。
#22
○藤原房雄君 そういうことですから、よけい疑惑が深まるのでありまして、よくひとつ調べてください。調べてくださいじゃない。調べてここに来なければならぬのだ、ほんとうは。まあとにかくだれもが納得するような行政のあり方といたしまして、もう四十一年来都市計画は決定しているわけでありますから、先ほど局長のお話ありましたように、ひとつ強力な姿勢で、更新時期にはっきりとひとつ相手にも通告し、そしてその方向で実現する、そういうことでよろしゅうございますね。
 次に、こういうことは、私たまたまこの近くに住んでおったものですから目についたのでありまして、詳しい、こまごましいことを言いますといろいろなことがあるのです。これはほんとうに氷山の一角ということでありまして、こういうことがきちっと行政の手が届いていないということで、どんなに公有地拡大ということを叫んでみましても、その実をあげることはできませんし、地方財政にもそれぞれの財政の規模がありまして進まない、そのうちにどんどん地価が上がってしまう、計画がもう倒れてしまう、こういうようなことを繰り返すことになりますので、私は口をすっぱくして申し上げているわけでありますが、さらに、私がたびたび参ります札幌の延長にあります茨戸川の河川敷ですね、これについてもちょっといろいろな疑義があるわけなんですが、この茨戸川の河川敷の中にも、ゴルフ場として現在貸し付けているところがあります。この茨戸川のゴルフ場の貸し付けしておりますところについて、経過とその内容をちょっと御説明いただきたいと思うのですけれども。
#23
○政府委員(松野幸泰君) 茨戸川河川敷の占用を目的別に見ますと、公園、農耕地、駐車場及びゴルフ場等となっております。これらの占用は、旧河川法に基づき道知事管理時代に許可したもので、その後、公共事業その他の公益事業もなく、また公益性の高い使用者もなかったので、引き続き更新占用を認めて現在に至っているが、それらの実情を十分調査し、検討してまいりたいと考えております。
#24
○藤原房雄君 この四十年以前のことにつきましては、法律がはっきりそれを取り締まるといいますか、具体的なことがまだきまってなかったわけですから、それはわかるわけですけれども、四十年の十二月の次官通達、その後に行管としましても、準則に適合しないゴルフ場については占用を解除し、一般公衆の用に供すべきであるという、こういうことを端的にいえば述べておるわけです、行政管理庁も、特に、ゴルフ場のように、社会的立場のある方が経営する企業については、準則を無視して占用しているような傾向がどうも多い。こういうことで、全国的に非常にしめしがつかないという、こういう問題もひとつ大きく提起されているわけですね。いま政務次官がおっしゃった、確かに駐車場もありますし、緑地もあります、ゴルフ場もあるわけであります。ゴルフ場の経営者というのは社会的な立場の方々でありまして、社会的に大きな立場に立っている方が経営していらっしゃる。まさしく非常に疑義が抱かれる。これはその時点では、確かにほかの一般的な使用の目的というものははっきりしなかったかもしれませんけれども、それがその当時、使用目的というものは、ほかの公共的なものに使う用途がはっきりしないということで、そのときは許可したのかもしれません。そのあとに今度はどんどん都市化が進んでおりますから、いろんな用途がまた出てくるわけでありまして、やはり更新時期にはもっと厳格に現時点を踏まえて、ただ事務的にそれが右から左に処理されるんじゃなくて、もっと厳格に検討すべきじゃないか。こういう点について、建設省としてもっときびしい姿勢で臨んでいただかぬと、現在、この急激な高度経済成長の中で、そしてまた都市化の進展の中で、前と同じ考え方でいますと、全然これは一年の間にたいへんな進展がありますので、時代錯誤になって、結局、私が先ほど申し上げたようないろんな問題が出てくる。ですから、これからに対しましては、更新時期について、もうここらでほんとうにこれは総点検といいますか、一回全般的に洗い直してみる、そういうときではないかと思いますし、そういうきびしい姿勢で臨んでいただかぬと、いろんなところに問題がどうしても起きてくる、こういうことで、政務次官としての強い決意をお伺いしたいと思うんですけれども、どうでしょうか。
#25
○政府委員(松野幸泰君) もちろん、今日の時点に即応するように、更新時期には厳格な態度で臨んでまいりたいと思います。この点御了承願いたいと思います。
#26
○藤原房雄君 きょうは公有地拡大に関する法律ということでございますので、申し述べたいことはたくさんありまして、河川管理のこと一つを申し上げてみましても、地方自治体に対する財政負担、超過負担といいますか、この問題一つでもたいへんなことなんで、これはまた後日やらしていただきますし、この占用許可に対するその後の問題につきましても、これはいろんな問題があるわけなんですが、政務次官、途中で立たなければならないということで、一つだけ、今後についての基本的な考え方を申し述べたわけであります。
 ところで、こういうゴルフ場として占用されているという。ところが、同じ茨戸川の河川敷の中で、ことしの四月の九日ですか、石狩町としまして、ここに老人ホームをつくりたいということで事前協議書を提出したところが、これは五月二十九日、却下になったという。この状況を、私もまあ最近そっちの近くのほうにおるものでいろいろ見ているわけですが、非常にこの河川敷の実態というのは複雑怪奇になっておりまして、(図を示す)ここは川でしてね、ここまで住宅が来ているわけですけれども、これが河川敷だということなんですよ。ここが川ですよ。それで住宅がずっとここまで来ているわけです、民有地が。これが河川敷だと、こうずっと中のほうまで入っている。――ずっとこうあるんですけれども、これが海なんですけれども、まあこれはいろんな経過があってこうなっていると思うんですけれども、ここを、現状からいたしまして、ここはもうずっと住宅が建っているんですから、まあ法律の上からきびしく言えば、それは貸されないというのかもしれませんけれども、もっと現実を見て、特に、市町村が社会福祉のために老人ホームをつくろうということですから、まあ地元としまして一そういう建造物を建てるとどうだこうだということを言うらしいんですけれども、ここはもう家が建っているんですからね。ここがずっと河川敷になっているんですけれども、ここは民有地になっておりましてもう家が建っている。ここに、河川敷といったって、ちょっと形が変わっているわけですけれども、これは地方公共団体が福祉施設をつくるということなのに、そういう永久的な構造物は建てちゃいかぬという法をたてまえにして許可にならなかったらしいんですが、もっと現実に合ったやり方をしていくべきだと思います。まあここはだめだということで、こちらのほうに今度はプールや何かつくることにしたようでございますけれども、ここはプールとか、それから保育所ですか、こういうものを今度はつくろうという計画だったんだけれども、ここがだめだったので、隣接した地域ということで、町としては計画を変えたようでありますけれども、私も近くにいてたまたま聞いたものですからわかったんですけれども、もう少しこういう――当初から長々述べておりますように、地方公共団体が地域住民のためにということで計画していらっしゃる。で、現実、現状を見ていただけば、これはもうだれもが了解することだと思うんですけれども、また、それは何らかの使用目的があるということなら別ですけれども、どこから見ましても、これは当然市町村に有効に使わして何ら差しつかえないところじゃないか。特に、そういう永久的な建造物が云々であれば、公園とか、それからプールのようなものをつくるとか、建造物をつくらないような形にして許可をするとか、もっと現実に、現状に合った形にしなければ――昔はこの辺なんか、だれもお金を出して買うようなところではなかったのかもしれません。最近はどんどん地価が上がりまして、非常に貴重な土地になってきた。また住宅もどんどん建った。それでここに施設をつくろうと、こういうことですね。そういう、もっと現状を踏んまえた認識の上に立って、行政の、行政といいますか、問題の処理に当たっていただきたい。一方では、もう相当な広範囲にわたってゴルフ場として許可している。これはもう更新時期になりましても、事務的にそれが処理されて文句の一つも言われない。これは地方自治団体が、ほんとうにどこから見てもここがそうあってしかるべきだろうという――まあ使用目的について何かあるんだったらまた別ですけれども、こういうところについては国のほうから却下されるということでは、どんなに地方自治団体が公有地拡大を叫び、そしてまた乏しい財政で確保しようとしましても、これはちょっと問題じゃないか。この問題につきましても前々から言ってありますから、いきさつについては十分に調査があったと思いますけれども、こういう問題についてもっと積極的に、こういう法律が出るとともに、国としましても協力をする積極的な姿勢というものをつくってもらいたい、こう思うんですけれども、どうでしょう。
#27
○政府委員(松村賢吉君) 私どものほうといたしましても、河川敷、これの占用等につきまして、地方公共団体がこれを使うというようなものは最優先にもちろんしているわけでございます。これは以前もそうでありましたし、今後もこれで進めていくわけでございます。
 ただいま御指摘の老人ホームの件につきましては、実は私どものほうも調べましたのですが、この経過がまだ実ははっきりしておりません。それで、これはさらによく調べまして、これに対する対処をしたいと思っております。おそらくこの許可につきましては、何かの理由があったのだろうと思いますけれども、現在ではちょっとこれはわかっておりませんので、さらに検討して善処いたします。
#28
○藤原房雄君 老人ホームと思いましたが、老人ホームじゃなくて、公園とそれからプールをつくるということらしいんですね。それで、プールというのは、これは鉄筋コンクリで、永久的な構造物になるからだめだ、そういうことらしいんですけれども、いま局長さんお話しになったように、それは深い何か問題があるというんじゃなく、こっちはゴルフ場でどんどん貸しておいて、こんなささいなところが、いや、コンクリでそういうものをつくっちゃどうだとか何だとか、こういうことのようなんですよ。それじゃもう地域住民も納得しませんし、目の前に大きなゴルフ場が、堂々と、まあ更新時期になりましても何の文句なく使われておる、一方で直ちに提出した事前協議書が却下になるということですから、これはいま局長さんのお話のあったように、ひとつ積極的に、こういう法律が出るのを機会としまして――これは私がたまたま近くにいたということでわかったわけでありまして、もっと行政当局としましても、公有地――特に河川敷のことをきょうはいろいろお話ししたわけでありますけれども、公有地を拡大し、より住民本位な土地利用の計画、有効な利用というものにつきまして、積極的な姿勢で、ひとついままでとは変わった考え方のもとに、発想のもとにお考えいただきたい。そうでなければ、これはどんなに法律をつくってみましても実は上がらないと思いますし、いまもう都市化のどんどん進展する中で早急にこういうことをしなければ、土地業者に土地が買い占められ、そしてまた計画が十分に進まないという、そういうところも数多くあるわけです。こういうことで、きょうたまたま二つの事例を申し上げたわけでありますけれども、何カ月も前から言ってありますから、わかりませんじゃほんとは済まされないんですけれども、十分にひとつ御検討いただきまして、現状に即した行き方でやっていただきたいと思います。
#29
○政府委員(松村賢吉君) ただいま先生の御指摘の件、さらによく調べまして善処いたしますとともに、一般的な姿勢といたしましても、公共優先というような立場によって処理していきたいと考えております。
#30
○藤原房雄君 最後に、自治大臣であり、北海道開発庁長官でもあります大臣にお伺いするわけでありますが、お伺いするというか、私の意見、前々から会社のことやいろいろなことについてお話ししておったわけでありますが、お調べにならないということで明らかにしなかったわけでありますが、やはりその地域の実力者といいますか、大きな企業といいますか、そういう人たちが――これは企業ですから、当然お仕事をなさるのをどうこうと言うわけでは決してありませんけれども、一たびそれが占用されますと、それが既成事実となりまして、なかなか今度は、市としましてこれを計画を立てましてもそれが進まない。こういう住民無視というか、住民本位にものを考えなければならないという時代を迎えながら、行政当局の強い姿勢というものがなければ、から念仏に終わってしまう。こういうことから、先ほども政務次官にも申し上げたわけでありますけれども、更新時期、それにはひとつ厳格な態度で現状というものをあくまでも踏まえて、そして更新をしていただかなければならないと思いますし、たとえその地域の実力者であろうが、大きな企業であろうが、言うべきことはきちっと言っていただいて、やはり住民本位の行政というものをきちっと確立していただきたい。こういうことで、きょうはたった二つの実例ではございますが、それを通しまして私は痛切に感じますので、今後の大臣の御決意、また公有地拡大というおりからいたしましても、当然これは大事なことでございます。その取り組む姿勢につきまして、大臣の所見をお伺いして終わりたいと思います。
#31
○国務大臣(江崎真澄君) 御指摘の問題は、きわめて重要な問題だと思って、私、傾聴をしておりました。このことは建設大臣の所管でありまするが、よく実情に即しまして、まず地方公共優先という線を貫いていただきまするように十分相談をいたしたいと思います。
 それから、先ほど河川局長からも答弁がありましたように、旧河川法に基づく時代で、時の県知事などが許可したものというようなものが、くされ縁になりましてあちらこちらにあるようです。私は愛知県でございますが、たまたま木曽川の河川敷がございます。これは営利事業とおぼしきものには一カ所も貸していないのですね。最近、各町村からグラウンドにしたいというような申し出がありまして、そこで河川局ではこれを積極的に取り上げて、同じグラウンドをつくるのでも、各町村の恣意にまかせまするというと、同じ野球場ができたり、テニスコートばかりができるというようなことではおもしろくないから、県が間に立って、同じ流域の市町村のグラウンド計画を再検討して、そしてバラエティに富んだ総合的なグラウンドにしようじゃないかという、非常に前向きな計画をしておられることを現実の問題として承知いたしております。だから、最近はそういう傾向になっておると思いますが、古い時代のものがじんぜん延びておる。更新期になるというと、お互いに慎まなければならないことですが、国会議員などが口ききといいまするか、了解を求めるというようなことになったりして、役所としては板ばさみになるというようなことも現実の問題としてあろうかと思うのです。したがって、やはりこれは政府側として方針を打ち出したら、たとえだれがどういう形で陳情をされようとも、やはり排除して、公共のために優先させていくという原則を貫いていかなければならぬと思います。これは、十分ひとつ政府側としても意思を疎通し合いまして、御期待にこたえるようにいたしたいと思います。
#32
○藤原房雄君 そういう点では、北海道は非常におくれておりますので、いまもたいへん貴重なお話、聞かしていただきましたけれども、北海道でもひとつそれを生かしていただいて、ぜひやっていただきたいと思います。
#33
○国務大臣(江崎真澄君) わかりました。それはそういうふうにいたします。
#34
○委員長(久次米健太郎君) ほかに御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認めます。
    ―――――――――――――
#36
○委員長(久次米健太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、鬼丸勝之君及び増田盛君が委員を辞任され、その補欠として寺下岩蔵君及び川野辺静君が選任されました。
    ―――――――――――――
#37
○委員長(久次米健太郎君) それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#39
○委員長(久次米健太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#40
○柴立芳文君 私は、ただいま可決されました公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、各派共同による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する付帯決議(案)
  政府は、公有地の拡大を積極的に推進するため、次ぎの諸点について善処すべきである。
 一、地方公共団体および土地開発公社が積極的に公有地の先行取得を行ないうるようにするため、公営企業金融公庫の貸付枠の拡大をはじめとして、十分な資金の確保に努めること。
 二、地方公共団体等に土地を譲渡した者にかかる譲渡所得税について、土地収用の場合に準ずる軽減措置を検討すること。
  右決議する。
 以上でございます。何とぞ委員各位の御賛同をお願いをいたします。
#41
○委員長(久次米健太郎君) ただいま柴立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#42
○委員長(久次米健太郎君) 全会一致と認めます。よって、柴立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、江崎自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江崎自治大臣。
#43
○国務大臣(江崎真澄君) ただいまの附帯決議につきましては、御趣旨を十分尊重いたしまして、善処いたしてまいりたいと思います。
#44
○委員長(久次米健太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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