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1972/04/24 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 内閣委員会 第8号
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1972/04/24 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 内閣委員会 第8号

#1
第071回国会 内閣委員会 第8号
昭和四十八年四月二十四日(火曜日)
   午前十時三十六分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高田 浩運君
    理 事
                内藤誉三郎君
                中山 太郎君
                片岡 勝治君
    委 員
                源田  実君
                世耕 政隆君
                長屋  茂君
                星野 重次君
                町村 金五君
                柳田桃太郎君
                上田  哲君
                鈴木  力君
                鶴園 哲夫君
                前川  旦君
                宮崎 正義君
                中村 利次君
                岩間 正男君
   衆議院議員
       内閣委員長代理  加藤 陽三君
       大蔵委員長代理  松本 十郎君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  愛知 揆一君
       農 林 大 臣  櫻内 義雄君
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)       坪川 信三君
   政府委員
       総理府人事局長  皆川 迪夫君
       大蔵政務次官   山本敬三郎君
       大蔵大臣官房審
       議官       大倉 眞隆君
       大蔵省主計局次
       長        吉瀬 維哉君
       大蔵省理財局次
       長        小幡 琢也君
       文部省初等中等
       教育局長     岩間英太郎君
       水産庁長官    荒勝  巖君
       気象庁次長    石原  明君
       自治大臣官房審
       議官       森岡  敞君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
   説明員
       人事院事務総局
       給与局次長    長橋  進君
       外務大臣官房在
       外公館課長    梁井 新一君
       大蔵省主計局給
       与課長      西垣  昭君
       文部省初等中等
       教育局財務課長  松浦泰次郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○農林省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高田浩運君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。櫻内農林大臣。
#3
○国務大臣(櫻内義雄君) 農林省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 わが国の水産業は、現在、名実ともに世界第一の地位を占め、国民の動物性たん白質食料の供給源として、重要な役割りを果たしております。
 しかしながら、世界の全海域で操業しておりますわが国水産業も、最近の国際情勢の変化を反映して国際的規制がますますそのきびしさを加え、特に遠洋漁業につきましては、国連海洋法会議を前にして、発展途上国を中心とする領海及び漁業水域の拡大の動きによって、その存立が危うくされており、発展途上国に対する漁業協力を強化しつつ、海外における漁場の確保につとめることが一段と必要になっております。また、水産物の生産の増大をはかるために、水産資源の開発につとめることが必要でありますので、遠洋及び沖合いにおいて、積極的に新漁業の開発を進めるとともに、沿岸におきましては、とる漁業からつくる漁業への転換をはかることとして、栽培漁業、大規模な増殖場の造成などを計画的に推進する必要があります。
 さらに、経済の急激な成長に伴う都市化、工業化の結果、わが国の沿岸海域においての汚染ははなはだしく、漁業生産の面からも、また、国民に安全な食料を供給する観点からも、漁業についての公害対策の一そうの推進が必要であります。漁業生産のための重要な基盤である漁港につきましても、その整備を充実強化するため、新たに第五次漁港整備計画を定めることどいたしております。
 このような水産行政の重要課題に積極的に対応するためには、水産庁の機構につき所要の改正を行なうことが必要であり、この法律案を提案することとした次第であります。
 次に、この法律案のおもなる内容について御説明申し上げます。
 第一には、水産庁に海洋漁業部を設置することであります。
 さきに述べました海外漁場の確保等の趣旨に即しまして、漁業に関する国際協定及び国際協力に関する事務並びに遠洋漁業、沖合い漁業等に関する事務を一体的に推進するため、現在の生産部を再編整備して、海洋漁業部を設置することとしております。
 第二には、水産庁に研究開発部を設置することであります。
 さきに述べました水産資源の開発及び漁場の保全の趣旨に即しまして、海洋水産資源の開発の促進及び沿岸業業にかかわる漁場の保全に関する事業の実施に関する事務を水産業に関する試験及び調査研究等に関する事務と一体として推進するため、現在の調査研究部を再編整備して、研究開発部を設置することとしております。
 なお、その他所要の整備を行なうこととしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかにご可決くださいますようお願いいたします。
#4
○委員長(高田浩運君) 引き続いて、本案の衆議院における修正部分について説明を聴取いたします。衆議院内閣委員長代理加藤陽三君。
#5
○衆議院議員(加藤陽三君) ただいま議題となりました農林省設置法の一部を改正する法律案に対する衆議院の修正につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 政府原案では、施行期日を「昭和四十八年四月一日」といたしておりましたが、衆議院における議決の時期がすでにその日を経過しておりましたので、これを「公布の日から施行する。」ことに改めた次第であります。
 以上が修正の趣旨であります。
#6
○委員長(高田浩運君) 以上で説明は終わりました。
 本案の審査は後日に譲りたいと存じます。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#7
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(高田浩運君) 次に、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。愛知大蔵大臣。
#9
○国務大臣(愛知揆一君) ただいま議題となりました国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近における国家公務員の旅行の実情等にかんがみ、内国旅行及び外国旅行における日当、宿泊料、移転料等の定額を改定するとともに、あわせて所要の規定の整備を行なうこととするものであります。
 次に、改正の概要を御説明申し上げます。
 内国旅行につきましては、宿泊料金の実態等を考慮し、宿泊料の定額を平均して約四〇%、日当及び食卓料の定額を約三〇%程度引き上げることとするほか、車賃定額についても若干の引き上げを行なうとともに、その適正化をはかることといたしております。また、移転料につきましても、国家公務員の赴任の実態等にかんがみ、その定額を平均して約三〇%程度引き上げることとするとともに、その際、等級別の支給区分を現行の八段階から七段階に整理することといたしております。
 外国旅行につきましては、宿泊料金の実態を考慮し、日当及び宿泊料の定額を平均して約二〇%程度引き上げ、食卓料についても、その定額を若干引き上げることとするとともに、その際、宿泊料等が特に高い都市への旅行については、旅行の実情に即して特に高い定額を支給することとし、旅費支給の地域区分を改めることといたしております。また、移転料につきましても、国家公務員の赴任の実態等にかんがみ、その定額を約三〇%程度引き上げることといたしております。なお、死亡手当につきましても、以上の定額改定の趣旨に準じて、その定額を倍額に改定することといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその概要であります。
 何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#10
○委員長(高田浩運君) 引き続いて、本案の衆議院における修正部分について説明を聴取いたします。衆議院大蔵委員長代理松本十郎君
#11
○衆議院議員(松本十郎君) ただいま議題となりました国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分について、大蔵委員会を代表してその趣旨を御説明申し上げます。
 この修正は、政府原案におきまして、施行期日を本年「四月一日」から予定いたしておりましたが、申し上げるまでもなく、すでに四月一日を経過しておりますので、改正法律の施行期日を「公布の日」に改めるとともに、改正後の国家公務員等の旅費に関する法律の規定は、本年「四月一日」にさかのぼって実施することとして、同日以後から施行日までの期間におきまして、すでに出発し、または完了している旅行に対しても適用するために必要な措置を講ずることといたしたものであります。
 以上が衆議院における修正部分の趣旨であります。
#12
○委員長(高田浩運君) 以上で説明は終わりました。
 これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#13
○鈴木力君 今回の改正にあたりまして、大蔵省当局が実態調査をなさり、この実態調査に基づいて改正をしたということになっておりますが、この実態調査についてまずお伺いをいたしたいのであります。この方法や何かについては別といたしまして、「調査対象旅館の選定」というところが大蔵省からちょうだいした資料にございます。私はこれを読んでみると、どうも改善のための調査にはならないんじゃないかという感じがするんです。つまり、それは「当該市町村に出張してくる者で、次の基準のものが通常利用している当該地域の旅館を照会し、それをもとに調査対象旅館を選定した」。要するに、六等級なら六等級の人が泊まっている旅館をまず最初に選んで、それで六等級の旅館の宿賃がどれくらいかということを調査をした。こういうことになっているというふうに私は拝見をしたんですけれども、それで間違いありませんか。
#14
○政府委員(吉瀬維哉君) そのとおりでございます。
#15
○鈴木力君 それで伺いたいんですけれども、実際に国家公務員の皆さんが出張なさいます場合に、等級別にそれぞれ別々に出張なさることが多いのか、あるいは一等級の人が出かける同じ一つの出張、何といいますか、団といいますか、班といいますか、そういう形で六等級の人も随行の形でついていく、そういうような例が多々あると思ますけれども、どちらが多いですか。
#16
○政府委員(吉瀬維哉君) 正確に件数別にはつまびらかにしていないわけでございますが、大体単独出張の場合も相当含まれております。また等級別の格差でございますが、たとえば三、四等級の人が六等級くらいの人を連れていくという場合もありますし、態様によりましていろいろな変化があるのじゃなかろうかと思います。
#17
○鈴木力君 態様によりましていろいろな変化があることは、これはあたりまえで、態様によって変化がなかったら世の中はおかしいんだから、そのことは聞かなくてもわかっていることなんです。相当程度等級別の人たちが同じ班で出張するということがあるのではないかということを私はまず伺います。
#18
○政府委員(吉瀬維哉君) たとえば本省局長クラスの人が随行にだれか係長クラスの人を連れて行くというようなこともございますが、推定でお話ししてははなはだ恐縮でございますが、大部分の場合には似通った等級、あるいは似通った等級の人が数人おりまして、その中に一、二等級上の人がそのキャップになって行くというような形が多いんじゃなかろうか、こう思っております。
#19
○鈴木力君 そうすると、つまりこの六等級という、私はいま六等級を基準にするのがおかしいではないかという前提で質問申し上げておりますから、そのつもりで御答弁いただいてけっこうなんですけれども、そうすると、この六等級から下の人たちだけで行くということが、頻度とすればどの程度ぐらいあるんですか、
#20
○政府委員(吉瀬維哉君) 恐縮でございますが、まだその頻度その他の分布を調べておりませんが、場合によりましては後日データで御提出申し上げてもよろしいと思います。
#21
○鈴木力君 私がその実態調査がおかしいと申し上げたのは、まず最初にそれを調査すべきなのだ。いままで行っているところを行き先を調べてみて、それでこれが実態調査でございますと言っているところに、私はほんとうの改善を目ざした調査とは思えないということを申し上げている。大体しかし常識といたしまして、たとえば一等級、局長の人が出張する。必ずだれかが、そこに何人かがついて行くでしょう。もちろん一人の場合もあるかもしれない。その場合に六等級の人も行くかもしれない。そういう場合に、六等級の人が別に単独に行ったときの泊まった宿屋を調べておいて、そういうときに適用するというこの法律では、土台から間違っているのじゃないかという感じなんです。私はそういうふうにこの実態調査を拝見をしたのです。だから実態調査をするという場合に、まず私は公務員の出張の状況がどうかということを先に把握をすべきだ。その点はやはり足りなかったということを大蔵省としては認められませんか。
#22
○政府委員(吉瀬維哉君) 財務局、財務部を通じました調査、このたび百七十七市町村の六百二十七件について行なっているわけでございます。それで、いま鈴木委員の御指摘のとおり、どういうグループがどういう組み合わせで行っているかというような調査に対する、そういう組み合わせに対する配意は、確かに私ども御指摘のとおりお答えできないのは恐縮に存じますが、件数といたしましては、六百二十七件のうち、課長クラス以上これが二百六件、補佐、係長クラス、これは二百九件、それから六等級以下の係員クラスが二百十二件、たまたま数字が平均分布になっておりますが、そういうような六百二十七件の財務局で調査の対象といたしました旅館にたまたま泊まりあわせた人の分布といたしましては平均分布になっております。組み合わせにつきましては、確かに御指摘のような問題があると思います。
#23
○鈴木力君 私は、いまの御答弁を聞いて、いままで実は私ども、下級と言うとことばは悪いのですけれどもね、等級の下のほうの公務員から私どもにいろいろな訴えがあるのです。これは実はまあ私の前身を申し上げますと、私は、前身は公務員共闘会議の議長を長いことやった、だから公務員の皆さんと私とはずいぶんつき合いがあるのです。そのときに、旅費を改正してくれという公務員の皆さんの声というのは、一番深刻なのはこれだということをよく訴えられておったのです。足を出すわけにはまいりませんから、相当無理をして安い旅館をさがしてもぐり込む――まあもぐり込むというのもことばはよくありませんけれども、泊まっているのですね。ところが、それを大蔵省が追跡調査をして、その自治体にも頼んだということになりましょうが、そういう形で調査をして、これくらいで間に合っているからこの程度でよろしい、こういう調査ということになると、私はこの実態調査というのは納得できない。そういうことを申し上げたのです。だから、問題は最初の調査の態度だと思うのです。
 そこで、私はこれにあまり時間をかけているわけにもまいりませんのですが、やはりさっそくでもそういう公務員の出張のあり方について、出張――何といいますか、組み合わせ、形態といいますか、そういう状況についての、職員を対象にした調査をまずやるべきだ。そうしてその出た結果によっては、基本的な旅費法の考え方を変えた立場でもう一度検討する、そういうことが必要だと思います。これはもうこの法案には間に合いませんけれども、近い将来でも、そういうほんとうの公務員がどういう出張をどうされており、出張先ではどういう生活をしているか、どんな無理をしているのか。それを調査の上に、もう一度この法案についてのあり方を検討をして、直すべきものは直すべきだと、まず最初に将来の問題としてそういう御要望申し上げたいと思います。いかがですか。
#24
○政府委員(吉瀬維哉君) 旅費法は、従来四年ないし、極端な場合は六、七年というようなサイクルであったわけでございますが、御指摘のようなこともございまして、ことし、前回から三年目に改定したわけでございます。なお、いまの六等級以下の問題につきましては、財務局の実態調査総平均では一二・九%、こういうような結果が出ておりますが、特にその中で係員クラス、六等級以下の所要の額が、上昇率が相当大きい、二六%ほどになっておるわけでございます。これにその後の物価上昇率その他を勘案いたしまして、四〇%ということに今回改定したわけでございますが、御指摘のとおり、特にそこら辺につきまして、職員の出張の組み合わせ等のあり方によりましては、六等級以下の職員がある旅館に泊まりました場合、その随伴して行く人のまたクラスによりましては旅費の実態にいろいろな変化が生ずることが予想されますので、御指摘の点十分検討いたしまして、次回には間に合わせたいと、こう思います。
#25
○鈴木力君 まあ、そのようにひとつ今後取り計らっていただきたいと思います。それで、まあ三年ごとに、今度三年目で改正案を出しましたということは、これはもういまの経済情勢からいうと、いままでの三年ごとということが通用するのかどうかという問題があります。これはあとに回しますが、私はこの等級別の格差ということが、この法案を拝見をしましてもどうしても理解ができない。
 で、具体的に少しお伺いしたいのですけれども、たとえば今度日当、食卓料を改善をしましたね。たぶん大蔵省当局は、思い切って大幅に引き上げたとおっしゃるだろうと予想できます。しかし、私が見ますと、まず全体の何%がどうかというよりも等級による格差、これほどどうしてつけなければいけないのかということが、どうも私にはよくわからない。もう少し伺いたいのは、一体日当というのはどういう性格のものです。それから時間の関係もありますからついでに、食卓料というのはどういう性格のものですか。
#26
○政府委員(吉瀬維哉君) 日当は、まあ旅行中の食費ないし雑費、そのまかなうものが日当であると、また食卓料は、航海中等におきます一つの食費なり、そういう種類の支弁をまかなうものが、食費という性格のものじゃないかと思います。
#27
○鈴木力君 これは何でしょう、まあ公務員が出張して昼めしを食べると、そうすると大体昼めし料等も含んだ雑費が日当だというふうに見ていいんでしょう。そうすると、支出した分は大体払うんだという前提に立っているわけでしょう。それから食卓料にしてもそうでしょう。たとえば夜汽車に乗ったと、そうすると晩めしと朝めしはこの食卓料でまかなうんだと、そういうことになりますか、なりませんか。
#28
○政府委員(吉瀬維哉君) 夜汽車は宿泊料が出るわけでございますが、まあ食費の出ない飛行機などにおきましては食卓料を出すと。それからいま御指摘の日当につきましては、食費その他の雑費をまかなうということをたてまえとしております。
#29
○鈴木力君 そこで、そうしますと、この六等級以下の職務にある人は日当と食卓料がそれぞれ七百五十円ですね。それから指定職または一等級の職務にある者が千三百円、今度の改正でですね。そうすると、この七百五十円と千三百円の差というのは、主として雑費の部分の違いなんですか、食費の部分の違いですか。
#30
○政府委員(吉瀬維哉君) 全体を含んで格差がついていると、こう理解しておりますが。
#31
○鈴木力君 全体を含んでいることはわかるが、そのうちのどちらにウエートを置いたのかということを聞いている。時間がないから、私はまとめて伺っているのですけれども、そんな答弁だったら聞かなくてもいいんです。全体を含んでいることはわかっている。よけいなことを言わないで答弁してください。
#32
○政府委員(吉瀬維哉君) 大体半額が食事代、あとが雑費と、こういうぐあいになります。
#33
○鈴木力君 そうしますと、七百五十円のうちの半額というと三百七十五円ですか、三百七十五円が食事代になる。それから一等級の人は六百五十円が食事代になるわけですね。そうすると、いまごろ職員が出張して、昼めしにどんなものを食べていると想定して三百七十五円の食事代ということをここに置いたのですか。
#34
○政府委員(吉瀬維哉君) 具体的にどういう品目ということより、私ども通常の昼めし、三百円ないし四百円と、ここら辺の感じで三百七十五円と考えているわけでございます。
#35
○鈴木力君 大蔵省の地下食堂の値段を、それを基準にしてやっては通用しませんよ。たとえば、いま列車の食堂で弁当を買えば三百円でしょう、お茶を入れて三百二十円、ぎりぎりのところじゃないですか。最近は特に特上弁当なんかが出ている、そうすると公務員はそれには手が出ないわけです。そうでしょう。それが一等級になればウナギが食えるのだと、六等級は普通弁当とお茶で、もっともあと五十円余ると、こういうことをおっしゃる。
 それからもう一つ伺いますが、ついでですから。一等級と六等級の人の旅行中のその日のうちに、具体的に雑費がどういう部分がどんなに違って、一等級が雑費が多くかかるのですか。雑費で想定されているものはどういうことです、どういうものを想定しておりますか。
#36
○政府委員(吉瀬維哉君) 従来、日当、宿泊料、大体の旅費の改定率に合わせまして伸ばしてきておりますので、特に今回その内訳の実態、こまごまとやっていないわけでございますが、通常想定されますのは、たとえば電話とか、あるいは通常要するこまごました日用品の購入とか、そういうことではなかろうかと考えております。
#37
○鈴木力君 指定職の電話料と、六等級の電話料が違いがありますか。
#38
○政府委員(吉瀬維哉君) 電話料の例で御質問受けましたのであれでございますが、一般的に職務の等級が高くなるほど通話の頻度があるいは高いということも考えられますし、雑費その他につきましても、このくらいの格差を考えております。
#39
○鈴木力君 私は、いまの場当たりの答弁じゃ困るのです。だから私は、食費部分が何%ぐらいで、雑費というのはどれぐらいかということを初めに聞いておる。全部を含みますなんて、最初からの答弁がふまじめだ、そうでしょう。それで、雑費は何を想定するかと聞いたら、電話料その他の諸買いもの等だと言う。諸買いものといっても別に大したもの買うわけじゃありませんが、ハンカチを買ったり、ちり紙を買ったり、そういう旅行の必要なものを買うでしょう。指定職がハンカチを買っても、八等級がハンカチを買っても、百五十円は百五十円でしょう。電話の頻度が等級が高くなるほど高くなるなんていう、こんなばかなことはありませんよ。その出張の用向きによって電話の頻度というのは全然違う、そうでしょう。何となしに、皆さんの基本的なことは、いろいろなことを言うけれども、結局は旅費その他すべてのものが、等級によって生活が違うべきだという基本的な考え方がある。そうすると、これは日当、宿泊などというのは費用弁償であるという考え方は表向きだけなんです。だから私は、この基本調査が間違っているとさきに申し上げたんです。調査というのは、公務員が出張した場合のその生活実態がほんとうの基本調査なんであって、従来こうしてきたから何%上げましたということは、従来の欠点を直そうとする態度が全然ないということじゃないですか、どうです。
#40
○政府委員(吉瀬維哉君) 日当の雑費につきまして、実は内訳を正確にとってない点は、私ども反省の材料といたしたいと思っております。そういう点につきましても、今後検討を続けていきたいと考える次第でございます。
#41
○鈴木力君 これは私はこんなことまで調査をしろとまでは言わないんです。旅行中の雑費なんというのは常識できまっている。むしろ調査をして善処しますでなしに、これは指定職であろうが八等級であろうが、雑費部分や食費部分ぐらいは平等にすべきものだ。そういう方向で検討しますという答弁でないと、いままでのあなたのおっしゃた趣旨とは全然違うと思うんです。これはそういう点では、この旅費法は、今度の改正案がという意味じゃありません。前々からずっと続いてきたこの旅費法それ自体の精神に基本的な誤りがある。私はそういうことを御指摘申し上げたい。これはもうしかし、大蔵省の当局に言わせると、前の旅費法の審議のときに当委員会でも附帯決議がついておる、等級間の格差を縮小すべきだというような附帯決議がついておる。そして事実は前の旅費法よりは今度の法は階級といいますか、階段が減っていることは間違いがありません。ただ、この程度で格差の縮小をしましたということにはならない。根本的にこの点は改めるべきだということを申し上げておきたいと思うんです。同様に、宿泊費も同じです。私は宿泊料の比較を見ました。特に甲地方、乙地方というこの格差もあります。これも昔の考え方ですね。いまやむしろ乙地方なんかに行ったほうが旅館賃が高いというようなことが幾らもありますよ。必ずしも甲地方だから高いというようなことにはならない。こういう点は実態調査をしたら高低が出てきた、それは皆さんの調査のほうにはその数字が出てきております。それなりの調査の結果だという御答弁は大体わかります。しかし、それは公務員が行っておって、何等級の人がどこに泊まっておるか、そこをあとを追っかけたという、どうも私はこの数字にも相当つくったみたいに見えてならないんですけれども、そうは申し上げませんが、もっともっとそういう点は広範な調査をすべきだと思いますけれども、それ以上に私は、さっきの日当と同じように、この等級によっての格差がやっぱりひどい。
 たとえば六等級以下の職務にある者は、乙地方では今度改正案では三千三百円になっているわけですね。いままで二千三百円だったから、千円上げたからずいぶん上げたというふうにおっしゃりたいだろうと思うんです。ところがいままでの――この法律が通らなければ、きょう出張している公務員の皆さんも二千三百円で泊まっておるわけです。いまごろ二千三百円で泊める旅館をさがすんだったら、タクシーを使って相当時間さがさなければその二千三百円の旅館にぶつからない、タクシー代が二千円をこえてしまう、どうしてくれるんですかというのが公務員の気持ちなんです。この点はもう御答弁は要りませんけれども、こういう等級による格差というものは、もう少し私は、一番先に申し上げました公務員の出張の態様、出張先における生活、そういうものの態様の調査に粗漏があるからこれが依然として直らないと思うんです。そういう点は改善されたいと思う。特に一番先に言いましたけれども、結局まあ、もちろん数字が前もって調査してもらわないから出ておりませんが、それはまあ出なくてもやむを得ませんけれども、調査をすれば、一等級の人が行って、それから随行の人の六等級が行った。私は宿賃が安いから別の旅館、どこか安いところをさがしますというわけにいかないでしょう。そういう生活がたくさん出てきますね。そういう場合にどうするかということだって、もう少しきめこまかく公務員の立場に立った、いわゆる実費弁償、費用弁償というものを、そういうものを加味した旅費規定にぜひこれは改めなければいけないと思うんです。
 それから移転料について一つ伺いますが、移転料も同じです。どう見ても私はこの移転料についても納得のできない点がございますが、それは今度の移転料の改正のうち、内閣総理大臣及び最高裁判所長官というランクを設けている。大体その趣旨、わからぬわけじゃないのですけれども、移転料にもそのランクがあるのですね。日本の国が始まってから総理大臣が移転料を取ったという例がありますか。ついでに、将来どういう場合を想定してこのランクを設けているのですか。
#42
○政府委員(吉瀬維哉君) 御指摘のとおり、内閣総理大臣にかつて移転料を支払われた実績はございません。ただ、最高裁長官につきましては、地方の高裁長官から東京に来られるというようなことも考えられないわけではないわけでございます。なお、内閣総理大臣につきましても地方に本拠を持っておられる方、そういう方が東京に参るというときには、移転料の支給ということもあり得ると思います。
#43
○鈴木力君 いまの地方に根拠を持っていられるというのは、どういう場合です。
#44
○政府委員(吉瀬維哉君) 生活の本拠が純然と現在地方にしかないという方がなられたような場合ではないかと思います。
#45
○鈴木力君 これ、ほんとうですか。総理大臣は国会議員がなるということになっておるでしょうう。そうすると、国会議員で純然たる生活の根拠が地方にしかないということが想定されますか。もしそういうことであったら、国会議員全部が移転料の対象になりはしませんか。総理大臣になるのは国会議員の資格で総理大臣になるわけでしょう。だからいまの御答弁は、ちょっと思いついてうまくごまかせるなと思って答弁したのじゃないですか。どうです。
#46
○政府委員(吉瀬維哉君) たとえば議員の方々で議員宿舎に単独で来ておられる、御家族は地方におられる、総理大臣に就任されると同時に、家族その他全部家財道具を東京に運んで新しく居を定めるというような場合は、移転料の対象になります。
#47
○鈴木力君 別に私も、これを消さなければがまんも承知もできないと思っておるわけじゃありませんけれどもね。私は皆さんがこの法案の改定を検討しますときに、少なくとも、いままでこうきたからという限定に固執するという非常に悪い、私に言わせれば悪い態度があるわけです。そんなものは理屈なんであって、事実上は考えられないことでしょう。しかも、移転料というのは自分の任地が変わることによって本人、家族が移転する場合に移転料でしょう。それも私は、なぜいまこういうことを言いましたかといいますと、この移転料を見ましても、依然として指定職から一等級、二等級、三等級から六等級と、ずっと差があるでしょう。移転料というのは自分の任地が変わることによって家族なり本人なりが移転をするための諸費用の費用弁償、そうでしょう。そうすると、一等級で夫婦二人の人が移転をする場合と、七等級で子供三人と夫婦二人の人が移転をする場合とでは、それは等級によって運送店がまけてくれるわけばないでしょう。あなた六等級だから一車幾らにしますということはありませんですね。これだって私は、費用弁償だとは言いながら、事実上は一つの等級的な意識が先行してある。つまり一等級、皆さんぐらいになれば洋服だんすは三つ持つべきであって、八等級は洋服だんすは小型のやつ一つでよろしい。そういう気持ちが基礎にあるんじゃないですか、どうですか。
#48
○政府委員(吉瀬維哉君) 家族の多寡とか、それから個人差が相当ある問題じゃなかろうかと思います。過日、本参議院の前回の旅費法の審議の際に、等級区分を簡素化しろという附帯決議がございまして、それに十分こたえたことにはならないと思いますが、今回、六等級以下の者を一つ等級区分をカットしたということで処置しておるわけでございます。
#49
○鈴木力君 だから、これはもうさっきの日当、宿泊のところで申し上げたとおりですよ。確かにそういう形はとっておる。しかし、附帯決議があったから幾らか直さないとうるさいから、ちょいと直しておいたけれども、基本的には、どこが直ったかと言われると、ほとんど直ってやしないということです。一本、一つ抜いただけの話だ。何とかしていままでの原形に、いわば指定職、一等級、二等級という特権的な座というものを、どうしてこれをかじりついて保持しようかという思想がずうっとこの旅費法には流れておる、そういうふうに見えてならないんです。
 ちなみに言いますと、だから八等級以下の人にはグリーン券が出ないという旅費規定でしょう、旅費法でしょう。そうすると、自分たちはグリーン車に乗るんだけれども八等級の人はグリーン車に乗っちゃいけないというのは、どういう根拠でその八等級と七等級からをそこで分けたんですか。
#50
○政府委員(吉瀬維哉君) 絶対的な理論的根拠というものはなかなかむずかしいわけでございますが、八等級の人々、大体入省後数年ということで、年齢として見ると二十三、四歳というようなところの民間のグリーン車の券の支給の実態等を考えますと、まあそこら辺までは大体出ていないのが通例ではなかろうかと、こういうことから区分をしたわけでございます。
#51
○鈴木力君 それなら、等級でなくて年齢できめたらどうです。何歳まではグリーン券が要らないと考えますか。
#52
○政府委員(吉瀬維哉君) はなはだむずかしい御質問でございまして、たとえば、先ほど移転料などにつきまして、もっと年齢構成それから家族構成等で差があってしかるべきじゃなかろうかというような御質問、まさにそういう御議論が出るのは当然でございますけれども、現在の年功序列的な賃金体系のもとでは、ほぼ等級構成が年齢構成にある程度比例しているというようなことで、私ども従来からこのような構成をとってきているわけでございますが、御指摘のような問題も十分ございますので、なおそういうようなものの簡素化につきましては検討していきたいと思います。
 いまの御質問の、何歳からグリーン車という御質問でございますが、現状を追認したまま申し上げますと、まあ二十三、四歳というような感じで、結果的な話でございますけれども、そういったことでございます。
#53
○鈴木力君 あんまり無理なさらなくていいんですよ。いま、はしなくもあなたの答弁に出てきたんですが、賃金体系ということばが出てきておるでしょう。要するに、旅費というものを、その出張という行動によっての費用弁償だということになっているのに、頭の中では賃金ということが考えられておる。給与体系というものがこう違うんだから旅費も違ってしかるべきだということが頭の中にある。これはもう実費弁償をするんだという旅費の精神とは全然違うんじゃないか。
 私は、一番先に、その実態調査のあり方に間違いがありはしませんかと言ったのは、そこのところを言うつもりだったわけですよ。旅費とは何かということを、もう少しここで皆さん考えてみなければいけないんです。そういう中で再検討しないと、これは、とてもじゃないが、八等級はグリーン車に乗っちゃいけない――私はちょっと調べなかったので数字を持っておりませんけれども、おそらく、八等級以下というのは、実態からいうとそんなに人数もたくさんいないんでしょう。あるいはまた、そのころの人は出張の回数も少ないかもしれない。そうすると、公務員の出張はグリーン券をつけるというなら、全部つけるというとこに改正したらどうなんです。そうすれば、いまみたいに、二十三歳までは普通車でいいなんというような、そんな無理なことを言わぬでいいのでしょう。そういう形にして、公務員の皆さんを、基本的に言ったら、できるだけの手当てをしてやって、足を出させないように出張をさせるんだと。もちろんもうけさせる必要はありませんけれども、実費だけは絶対に見てやりましょうと。そういう形のすっきりしたものにすることによって、私は、いわゆる公務員というものの任務というものが、皆さんが言うところのほんとうの姿に立ち戻ってくるんじゃありませんか。さっきの食卓料、それから日当で言いましたように、同じところで一緒にめしを食べても、片や七百五十円しかもらわないし、片や千三百円ですか、もらう。片方は、一等級になれば少しはもうかるけれども、八等級じゃもうからないんだと。こういうような生活をいつまでもずるずるとやらしておくということは、私は、公務員のあり方としては行政的には正しくないと、こう思うんです。
 そういう意味で、私は、さきに申し上げましたように、もう結論は一つなんです。ほんとうの旅費のあり方というところに、もう一度実態調査をなさって、さきに言いましたように、公務員が出張すれば、どういう状態で、どういう苦労をしている人があるかどうなのか、そうしていわゆる費用弁償を全部できるんだという、等級の格差というようなものはもうほとんどなくするような――ある程度は私は、全部一緒でいいというふうにも考えない面もありますよ。総理大臣が行って泊まりますというと、これはちょっと六等級の人と同じ旅館賃でいいというふうにはならない、警備の人やらいろんな状況が出てまいりますから。それは、そういう状況には、やはりそれなりの費用というのは持たなければいかぬでしょう。だが、私は、そういう面から見れば、この旅費規定、旅費法を見ましても、内閣総理大臣が出張したときにこの旅費法でまかなっているとはどうしても思えないんですよ。これはまた足りないはずだ。だから、上を見ても下を見ても、実態に合わない旅費法というのがこの法案だ。ずいぶん前からいろいろと苦労をして三〇%ないし四〇%も上げたのに、めちゃくちゃに悪口を言われちゃたまらないという気持ちが皆さんの中にあることはわかっております。その気持ちをわかりながらも、ほめるところが一つもないというのが今度の改正案です。これはもう抜本的に検討をし直すべきだと、こう思います。
 そこで、最後にもう一つだけ伺いますが、先ほど、従来は内国旅費規定は四年ごと、それから外国の旅費法は三年ごとぐらいに改定をしてまいりましたと、それは確かにそういうとおり。今度は内国旅費法も三年に改定をなさったから一年詰まったと思いますがね。しかし私は、この実態調査それ自体でも――これはことしの四月ですね、四月の二十日の調査でも、私に言わせると、きわめて下のほうは低い、足りない。秋までにはたいへんなことになりはしませんか。いまで、どっこいどっこいというこの旅費の規定なんですから。そういたしますと、来年はまたすぐにもう改定を要すると、こう思うんですね。大体旅費規定のあり方は、まあ汽車賃でありますとか、そういうものは実費に、幾ら上がれば上がったなりに自動的に上がっていくわけですから、それはそれでよろしい。ところが、宿賃とか食卓料とかそういうものは、この法律が改定しなければ、いつまでもその安いままに据え置かれているわけです。多少は皆さんは先取りということも考えるけれども、これはいつでもあと取りをやっておるわけです。そうして、差額が出てきて、公務員の赤字がずっとふえてきたころに、そこのところに埋め合わせておるわけですよ。毎回こう三角形の赤字というものをぐるりとこう繰り返しているわけです。私はこの点についてもあり方を検討すべきだ。たとえば人事院勧告で、それこそさっきは給与体系の話が出ましたが、給与水準がどれだけ上がる、これがいわゆるこの経済情勢と関連があるわけです。これはたとえばの話ですけれども、人事院の勧告が出たら、旅費法については検討を始めるとか改正をするとか、何かの基準をつくらないというと、公務員というのはいつでも赤字に追っかけ回されておる、こういうことになると思います。そういう点で、特にいまの経済情勢を見ますというと、こまかいことはもう申し上げません、きわめて変動性のある流動的な状態ですから。従来も三年だったからまた三年後になるということをいまから考えていらっしゃるとすれば、たいへんなことになると思います。これはもう相当に経済の流動に伴っての改正に着手をすべきだ。その際に、さきに私が申し上げましたような調査のし直しをして、できるだけ早く新しい改正をすべきだ。こういうことを、これは私はもう要望として申し上げておきたいと思います。
 時間があまりありませんから、あと地方公務員関係について若干伺いたいと思うのです。大体この旅費法の規定改正になりますと、地方公務員の旅費条例、旅費規程が出まして改正になるとこう思うのです。考え方は大体同じところをいくんだと思いますが、そのうちで、私がお伺いいたしたいのは教育職員。教育職員は明治以来正当旅費をもらったことがない。もらったことがないというと少し言い過ぎでありますけれども、打ち切り旅費をもらうのは教育職員は常識だということになって今日までやってきた。文部省の初中局長さんがお見えですけれども、文部省にはずいぶんこれはもう何べんか私も申し上げて、直すべきだということを申し上げておった。文部省もその改善をするために努力のあとというのは私は若干は見られるとは思います。しかし、いまのこの打ち切り旅費があたりまえだという、これはまだ直っていないと私は思うのですけれども、どうですか、文部省。
#54
○政府委員(岩間英太郎君) 先般も先生から御指摘ございまして、ことし一万八千円の一人当たりを二万四千円、六千円ばかりふやしたわけでございますけれども、これは私どもが、まだ教員につきましては打ち切り旅費というふうなことがございますので、そういう現実をできるだけ早く解消したい、そういう気持ちで予算の増額もお願いしたような次第でございます。いまのところ、私ども、どれぐらいあるかということを正確にはつかんでおりませんけれども、ある調査によりますと、二〇%近くあるんじゃないかというふうなこともいわれておりまして、その点の解消につきましては、今後とも御指導を得まして、改善の方向で努力したいと、こういうふうに考えております。
#55
○鈴木力君 私はいままでこれが文部省と教育職員の間でだけのやりとりをしておったところに問題があったような気がする。要するに、これはあれでしょう、文部省が今度、稲葉文部大臣が大きなたんかを切って、そのわりにはあまり旅費の予算がふえなかったけれども、まあそれにしても何%か、三十何%か今度は予算をとられたと、こう思いますから、それはそのパーセンテージぐらいの効果はあるとは思う。しかし、制度上からいうと、実績主義に立っているのとは違うんですか、いま。実際の文部省の立場は、文部省といいますか、国の立場はどうですか。
#56
○政府委員(岩間英太郎君) 御指摘のとおりでございまして、現在の義務教育費国庫負担法が、実績主義と申しますか、精算主義、そういう形をとっておりますので、実際に各都道府県におきまして出張されました旅費につきましては、その半額を国のほうで精算負担をする、そういうたてまえでございます。
#57
○鈴木力君 そこで、自治省の方がお見えになっておるんですが、森岡審議官ですか、お伺いいたしますが、いまの実際の各府県の教育職員の旅費の予算の組み方は、どんな状態になっているんですか。
#58
○政府委員(森岡敞君) 各都道府県の旅費予算の計上のしかたにつきましては、私ども個別につまびらかにはいたしておりません。それぞれ教育委員会で必要額を計上し、予算要求をして、いま知事部局が適切な査定をしておるものと、かように考えておりますが、いまお話しのように、一部打ち切り旅費的な措置をしている県もあるやに伺っております。
#59
○鈴木力君 これはあとで調べてみてくださいませんか。要するにいままで、特定の県はあるかもしれませんけれども、ほとんどの県は、国が予算を置いた、そうするとその予算の同額が地方の予算で、要するに予算の倍額になるわけですけれども、それが予算計上をされている。その例が多いんです。そうすると、国のほうは実績主義だから、精算払いだから、払っただけのやつはあとでそれを出すんですと、こういうわけでしょう。地方のほうは、国が置いた予算の部分を、それを基準にして予算を組んでいる。言い方は、もうどっちもこっちもいろんな言い方をいたしますけれども、これじゃいつまでたっても直るはずはない。だから、精算主義であるという立場がはっきりするならば、これはもう自治省ははっきりとこの際、旅費については打ち切り旅費を支給しないんだと、要するに、規定どおりの旅費を支給をするんだという立場で、はっきりとした指導をやるべきだ。その指導をやって、各地方が旅費に要る予算をとったときに、国の予算がそれに追随をしていく。制度のあり方がいまは逆転をされておって、そして責任の所在がどこにもないみたいなかっこうになって、泣かされておるのは教育職員です。これはもうこの際きちっとしたものに直すべきだと、こう思います。
 ほんとうは、きょうはそういう意味では自治大臣においでをいただいて、きちっとした自治大臣の御答弁をちょうだいしたかったのでありますけれども、急だったのでおいでいただけませんで審議官で――もう審議官もあるいは予定をはずされておいでいただいたかもしれません。恐縮には思っております。しかし、これはどなたでもこの際、はっきりとした自治省の方針を出していただいて、そうして、この長年続いてきた弊風というものをこの際はっきり改める、そういう方向にぜひいってもらいたいと、こう思います。どうですか。
#60
○政府委員(森岡敞君) 毎年都道府県が予算を組みます段階では、各府県に対して義務教育費国庫負担金の旅費分がどの程度要るかということは、まだ固まっていない。したがいまして、各都道府県が予算を組む段階では、これはやはり年間を通じました教員の旅費の所要額というものを教育委員会が要求し、知事部局が査定をしてきめておるというのが実態であろうかと思いますので、いま御指摘のように、まず国庫負担金が県別にきまって、それと同額を県が組むという実態では私はないと思います。
 しかし、いずれにいたしましても、旅費の所要額というものを適切に予算計上し、適切な支給をしていくということは、これは必要なことだと思います。まあ自治省といたしましては、義務教育費国庫負担でございますから、地方財政計画の面では国費として積算されましたものと同額を財政計画に計上し、それでもって地方の財政運営の指針にしていくということ、これは基本的なたてまえでございます。ですから、それをもとにいたしまして、各府県が前年の実績とか、あるいは当年の見込みとか、そういうものを見込んで予算を計上いたしておる、これが実態だと思いますので、必ずしも当初国庫負担金として計上されたものが各県に連絡されまして、それと同額組んでおるということではないというふうに私は思っております。
#61
○鈴木力君 その数字は調べてみればすぐわかりますがね。ただ、絶対にあるのは打ち切り旅費があるということです。これだけは間違いがない。もう少し言いますと、最近、この打ち切り旅費ということが問題になったものですから、いろいろなやり方をやっている例もありますよ。ままここで言うことかどうかわかりませんけれどもね、だれかが代表して正規の旅費をとっておいて、学校でプールして少しずつみんなで旅費を使っていくというような、これは私はほんとをいったら違反行為だと思うのです。そんなことまでやらしておる、これが実態です。特に私は、自治省がこれは責任を感ずべきだと思う。一般職の人はグリーン券で乗るけれども、教員はグリーン券を持たないというのがまだ常識になっている、学校長といえども。こういうことが明治以来続いてきたからといって、前の実績にのっとってこうだというようなことで、いつまでも繰り返している時期じゃないわけです。だから、私は、これは自治省に御要望申し上げておきますが、実態調査をしてみてください。教育職員の旅費支給がどうなっておるのかですね、早急に実態調査をしてみてもらいたい。そうして方針としては、打ち切り旅費は出さないんだと、正規の旅費で出張させるんだと、そういう方針を確立していただきたい。私の要求は無理ですか。
#62
○政府委員(森岡敞君) 私どもも、地方公務員という観点から当然所管をいたしておるわけでございますが、やはり直接的には文部省の当局とも十分お打ち合わせをしなければならぬ問題だと思います。その上で適切な処理をするように検討を進めてまいりたい、かように考えます。
#63
○鈴木力君 文部省と協議ということになりますと、文部省の責任も相当重くなると思うのです。この際文部省も、やはり下半期に足りなくなっても正当旅費を支給すべきだと、そういう方針を確立をして運用に当たると、それができますか。
#64
○政府委員(岩間英太郎君) 個々の財政の運営のしかた等につきましては、これは自治体の長が責任を負うべきものでございますけれども、私どもとしましては、先ほど来先生がおっしゃっておりますように、打ち決り旅費というものをなくしたいという方向で努力してまいりたいと考えております。
#65
○鈴木力君 最後に、政務次官にこれは聞いていただいたほうがいいかもしれません。まあ私は教員出身ですから、私も正当旅費をもらった経験はただの一ぺんもない、やっている間ですね。それが例だった。それが昔の話であればいいけれども、それが今日まで続いているということだ。そうしておいて、国は、教育職員は社会的に尊敬されるべき存在であるからとかなんとか言って、給与をどうするとか、ああするとかいうことは盛んに言っているでしょう。一方、そういうことを言っておきながら、これはもう文部大臣にも文部省にも何べんも言ったことだけれども、教え子の教育委員会の主事はグリーン券をもらってちゃんと乗っておる。校長さんは打ち切り旅費で一般席に乗ってきている、これが常態だ。これでおって、政府が教育職員を尊敬される立場に置くなんということは、私はおこがましい話だと思うんです。そういうことを直しもしないで、口だけで尊敬するとか、されないとか、先ほど私は国家公務員の一般職の八等級以下にグリーン券を与えないのはけしからぬという話を申し上げました。そういう状態に置いておるということ自体が、私は政府全体としてもこれは取り組むべき問題だと、こう思う。まあ給与を上げるということも尊敬されることになるかもしれない。しかし、いまの制度を制度的に運用もできないで尊敬するなどといっても、教育職員にとってはほんとうには聞こえない。早急にこれは大蔵省当局としても、予算面からも改善するように努力をすべきだ、こう思いますが、いかがですか。
#66
○政府委員(山本敬三郎君) 先ほどから鈴木委員のお話を承っておりますと、すなおに伺いますと、一々ごもっともな点があると思います。
#67
○鈴木力君 すなおでなく聞いているところがあったのかね、これ。(笑声)
#68
○政府委員(山本敬三郎君) ことに、教育職員の問題等については、私もあまり発言できる立場でもございませんけれども、国家公務員についての問題につきましては、確かに古い伝統の法律を前提にして考えておって、実態調査も不十分でありますし、格差の是正の問題等も必ずしも十分な問題ではない、こういう点は一々御指摘のとおり私も考える点が多々ございますので、大臣にも申し上げまして、実態に沿えるように、一歩でも前進できるように努力してみたいと考えております。
#69
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#70
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
 本案に対する午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時八分開会
#71
○委員長(高田浩運君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 午前に引き続き、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#72
○鶴園哲夫君 旅費法に関しまして、前に改正されたときに、四十五年ですが、参議院の内閣委員会で附帯決議がついておりまして、御承知のとおりであります。今度の改正が、この附帯決議をある意味で組み込んだことがうかがえますことは評価できると、こういうふうに考えておるわけですけれども、その中の一つであります物価なり公共料金、そういうものの上がりぐあい、あるいは経済、社会情勢の変化に即応して、時期を失することのないように旅費の改正につとめることという附帯決議がついているのですが、これは実費弁償というものをたてまえにするわけでありますから、これはそういう情勢に即応して、すみやかに改正をしていくという必要があることは当然だと思います。
 従来、旅費法の改正の状況を見ておりますというと、まあ一定しないように思うのですけれども、近年はどうも旅費を、内国旅費のほうは四年に一回だというようなふうに言われておりますし、私の前の記憶では、どうも五年に一回ぐらいなこともあったように思いますし、今回は四年に一回じゃなくて三年目に改正をするということになったのですが、このことが、いまあります附帯決議に相応したのかどうか別にいたしまして、こういう旅費を改定する基準というもの、どういうときにその旅費を改正されるのか、どういう基準があって、こうなったら旅費を改正するのだというのがあるのかどうか、それをまず伺いたいわけです。
#73
○政府委員(吉瀬維哉君) 附帯決議にありましたとおり、物価その他の経済事情に応じまして、旅費法の定額もすみやかに改正すべきはもちろんでございます。今回、三年目に改定することにあえて踏み切りました情勢でございますが、前回の旅費法改正の基礎になりました調査の四十四年と、それから今回の定額の改正のための調査の基礎になりました四十七年で、消費者物価指数が二〇・一%上がっておると。二〇がいいのか一割がいいのか問題ございますけれども、二割をこえる消費者物価の上昇率が三年間にあったと。こういう情勢を踏まえまして、私どもこれはすみやかに改正すべきであると、もちろん四十七年の調査をさらに四十八年の施行日まで、それまでの平均上昇率等をしんしゃくいたしまして、最近の物価に即するように考えておるわけでございます。御質問の趣旨は、明確な基準が二割というのは論理的根拠があるかというようなことかと思いますが、私どもいままでの改定のサイクルよりも若干早めましたのはそういう事情でございます。
#74
○鶴園哲夫君 やっぱり旅費が、先ほども話をしましたように、実費弁償というたてまえでしておるわけですから、そうしますと、そういう社会情勢の変化に即応して、すみやかに改定をしていくという必要がこれは当然あると思うのです。その場合に、どういう状態になったら改善するのだということについて一つの基準がないということも、これまた妙な気がするわけですけれども。ですから、五年になってみたり、三年になってみたり、四年になってみたりというようなことにもなるのじゃないかと思うのですけれども。しかしこれ、やはり即応してすみやかに改定するという、そういうたてまえが必要ではないか。それはたとえ消費者物価が二〇%に上がろうが三〇%に上がろうが、いずれにいたしましても、経済情勢に即応してすみやかに上げていく、是正をしていくという、そういう必要があるのではないかと思うわけです。私は、いままでの実績からいいまして、どうも旅費法を大蔵省が所管しているというところに一つ問題があるのではないかというふうに考えておるわけなんです。ですから、公務員の諸問題を取り扱っております総理府にこれを所管をさしたらどうか。そして経済情勢に即応するように、即応して直ちに改定できるように十分その配慮をはかっていくという必要があるのではないか。まあ今度退職金が、御承知のように、総理府の所管になっておりまして、そして調査も人事院に委託をして改定をするということが行なわれたわけですが、私は旅費についても、これは一年に一回程度の調査を行なって、経済情勢に即応するという体制が必要なのではないか。それを、いままでの長年の実績から見た場合に、大蔵省が所管しているところに一つの問題があるのではないかという気がしておるわけですけれども、そういう点についての考え方を聞きたいと思います。
#75
○政府委員(吉瀬維哉君) 旅費が実費弁償的な性格を持っている、そういうことになりますと、毎年私ども大蔵省主計局で予算編成を行なっているわけでございまして、予算編成のたびごとに、いろいろな庁費とか、すべての予算単価につきまして実態に応じまして改定を行なっておる、こういう実態に応じます、その実費弁償的な経費の性格を予算と同時に検討していくというような点から申しますと、やはり私ども大蔵省主計局がこれを担当するのが適当ではなかろうか。ただ、いま鶴園委員の御指摘のとおり、経済情勢の変化に応じて、たとえば二〇とまではいかなくても、一〇とか、そういう種類の変化が生じたら、機を失せずに改定をしていくのはどうだろうかというような御議論が当然出てくるところでございますが、この問題、若干大きな問題でございまして、そもそも実費弁償的な旅費の定額を法律で定めるのがいいかどうかという種類の問題も、あるいはあるのではないかと、こう考えております。
 いまの御質問は所管の問題でございますが、単価等につきましては、予算の編成時にいろいろ私ども単価につきまして諸調査を行ないますので、そういうものとあわせて、旅費法の単価につきましても私どもが担当するのが適当ではなかろうか、こういうふうに考えております。
#76
○鶴園哲夫君 今度の旅費法の改定につきましても、実際どういうふうに宿泊料がなっているのだということで若干の調査をしておられるわけですね。あるいは移転料がどういうふうになっているか調査をしているわけですが、そういう調査を毎年やっておられるわけじゃない。これは消費者物価とか、そういう問題については、これはもう仕事としてはあるわけですけれども、ただやはり改定をする場合には、宿泊はどうなっているとか、あるいは移転料はどうなっているとかいう実態調査を、いろいろ不十分ですけれども調査してやっておられる。それがまた、よりどころになって改定をされるわけですが、しかし、いままでの長い間の実績を見た場合に、どうも三年おきに改定をしてみたり、四年おきに改定をしてみたり、あるいは五年目に改定をしてみたりという経緯からいいまして、私は実費弁償というものを原則としている以上、この附帯決議にありますように、経済情勢に即応してすみやかに改定をするという、そういう考え方が必要だ、国家公務員といたしましても、また大きく期待をしているところだと思うのですよ。ところが、いままでの実績だと、繰り返しますように、三年に一ぺんか四年に一ぺんの調査でやってこられた。もうここらあたりでどうだということを私は考えておるわけなんです。
#77
○政府委員(吉瀬維哉君) 確かに御指摘のとおり、私ども大体の大数観察で三年なり四年なり、その時期を見計らってという従来の方法につきましては、そろそろ反省を加えていい時期に立ち至ってきているのではなかろうか。したがいまして、いま御指摘のございました趣旨を踏まえまして、財務局の調査なり、あるいは日本観光連盟所属の旅館の調査なりを、継続性をもちまして毎年やっていくという形で検討さしていただきたいと思っております。
#78
○鶴園哲夫君 これは大臣も見えるそうですから、もう一ぺん大臣にもお話をして、ぜひ毎年やはり調査をして、実費弁償の原則を貫いていくようにしていただきたいというふうに考えております。そうでありませんというと、いろいろやはりぐあいの悪いことがたくさん派生してくるわけでありまして、そういうふうにしていただきたい、こう考えております。
 それからもう一つは、この附帯決議にありましたように、移転料について等級間をできるだけ圧縮する、合理化するということを書いてありますが、今回、六等級以下と五等級を一本にして、つまり六等級以下を五等級に統一するという形をとられたわけですが、その意味では、私は評価されてしかるべきだと、こう思っておりますけれども、しかし、どうも移転料そのものはたいへん等級制に分かれ過ぎておるというふうに思っておりますが、内国旅費は、御承知のように、公務員でないものは別にいたしまして、特別職は別にいたしまして、行政職俸給表(一)の人たちはいま四段階に分かれておりますね、指定職と一等級が一組になって、さらに二等級、それから五等から三等までの人、それと八等から六等までの人と、この四段階に分かれておりますね。ところがその移転料は、今度圧縮をして六段階に分かれるわけですか、これが私はどうも理解に苦しむわけなんです。内国旅費のほうは四段階だが、移転料のほうは六段階であると。最も、一そう実費弁償主義であるべき移転料が六段階に分かれて格差がついているということ、これはどうも私理解がつかないわけなんです。たとえば旅費は、行政職でいいますと指定職と一等級は一段階になってるけれども、移転料はその指定職と一等級は分けてる、格差をつくってあるということですね。これはどうも逆じゃないかと。逆じゃないかと言うのはまずいんですけど、たいへん理解に苦しむわけなんです。どういうふうに考えていらっしゃるのかですね。いわゆる附帯決議の趣旨というものは、もっとこれを圧縮すべきであるという、そういう趣旨じゃなかったのかと。今回はまあ一段階圧縮したことになりますけれども、たいへん理解に苦しむという点について説明をいただきたい。
#79
○政府委員(吉瀬維哉君) 移転料につきましては、特に今回実態調査の人員を倍増いたしまして、私ども各号俸別に応ずる実態を調べたわけでございます。まあ今回の調査によりますと、やはり、与えられた移転料の中でやるんだから当然じゃないかとおっしゃられればそれまででございますけれども、まあ実態調査の結果によりますと、号俸の分布順序にやはり持ち出しがあるというような結果も出ているわけでございます。よく、独身者の移転料はどうだ、家族持ちの移転料はどうだというような実態の比較がだいぶ出るわけでございますが、まあ長年のその勤続年数に応ずる生活の蓄積が移転家財等にも出ているんじゃなかろうか。特に今度の調査にあたりましては、ただ出っぱなしの数字と同時に、実際持っている家財を運んだらどういうことになるかというような、あるべき姿というようなものも若干勘案したわけでございます。いままでの調査では、現在の分布、これを特に思い切って圧縮するというような結果が出なかったわけでございます。ただ、御指摘のように、宿泊料、これはまあ性格上宿泊料でございますので、さっき、午前中鈴木委員の御質問にありましたとおり、号俸の高い者、低い者、上下等も問題があるというような御指摘がありましたが、宿泊料に比べれば、移転料は、やはり生活の財産の蓄積のボリュームもございますので、若干差が出ていいんじゃなかろうか、こう考えている次第でございます。ただ、御質問にもございましたとおり、たとえば指定職と一等級はどういう差があるかとか、そういう種類の問題につきまして、なお私ども御質問の趣旨を体しまして、これから移転料につきましても継続的な実態把握を行なっていきたいと考える次第でございます。
#80
○鶴園哲夫君 午前中も鈴木委員のほうから質問があったんですけれども、もう私もかつて旅費法を審議しましたときに、あのころは移転料というのは等級別にきまっておりまして、ぴしっと等級ごとに格差がついておったんですが、実費弁償というたてまえからいうと、これは圧縮すべきだという論議を行なったわけですね。その際の説明が、いや等級の上の者ほど家具家財というものは多くなるのだというような説明もありました。ですから、やはりそれよりもむしろ構成人員のほうがはるかに大きいじゃないかというふうに私は考えておるわけです。その後、こういうふうに段階が圧縮されまして、さらに今回圧縮して六段階になったというわけですが、しかし、私の手元にあります――これは大蔵省で調査なさった移転の費用ですね、これを見ますというと、たとえば五十キロ未満でいいますと、実態の結果は六等級から四等級まで全然変わらない、全く同額という数字が出ておりますし、それから五十キロから百キロ未満ということで見ますと、これまた六等級から三等級までほとんど変わらない、全く同じだ。これは私当然だと思うのですよ。これは移転料を一等、二等というふうに、グリーン車とかなんとか分けているわけじゃありませんし、これは家族構成でも非常に大きな影響を及ぼすわけでしょうし、いま家具家財だってそれぞれ持っているわけですしね。ですから、実態調査の結果によりますというと、これは六等、五等、四等の差というのはほとんどないと、段階をつける、格差をつける理由はどこにもないんじゃないかと私は思うのです。ですから、そういう意味で、これは内国旅費よりももっと段階を圧縮すべきじゃないかというふうに思うのですけれども。
#81
○政府委員(吉瀬維哉君) 御指摘のとおり、近距離輸送につきましては非常に六等級、五等級、四等級等のところは不正規分布を示しているということが言えるのじゃなかろうか。ただ公務員の転勤――住居を移すという形態の中で一番多いのが三百キロから千キロまでと、三百キロ、五百キロというようなところが非常にケースとしては多いわけであります。五十キロとか、場合によっては百キロ未満というところは、現下の住宅事情で居を移さないという例がむしろ多い。そういうようなところからサンプル数も少ないのでそういう分布になったんじゃなかろうかと、こういうぐあいに私ども考えているわけでございますが、私ども近距離の移転の分布につきましては、なお検討を続けさせていただきたいと思っているわけであります。
#82
○鶴園哲夫君 近距離だけじゃなくて、たとえば五百キロから千キロというものをとりましても、これは六等以下というのは家族構成の少ない人もいると思うのですけれども、あるいは中には家族構成もそうですが、五等級、四等級、三等級をとりますと、これはほとんど差はないというふうに言っていいんじゃないでしょうか。若干の、調査の件数が少ないですから、差は出てくるかと思いますけれども、全体としてこれを見た場合には、これは五等、四等、三等との間に差があるということには事実上ならないと思う。そういう立場から移転料を見た場合には、これは今回の六等級を五等級に一本に合わしたというだけでははなはだ不十分ではないかと私は思うわけです。これはもう常識からいいましても、内国旅費よりもはるかに実費弁償主義だと思うのですよ、そうならざるを得ませんわね。特にりっぱな貨車で送るわけじゃありませんし、特にたいへんりっぱな、トラックに一等、二等というのは聞いたことはないし、これはだれが移ろうと、六等級の人が移ろうと、あるいは指定職の人が移ろうと、貨車は貨車だ。そうすると、その間にたいへんな格差をつけておくということは、これは事実に反するじゃないかと。すみやかにこの問題については検討して是正をしてもらいたいと思っていますがね。
#83
○政府委員(吉瀬維哉君) まさに御指摘のとおりでございます。五百キロ、千キロのところは私ども今度原案をつくる場合におきましても、分布状況が必ずしも直線を描いてないと、そういうようなところで苦慮したところでございます。あるいはこれはサンプル数が少ないというところに原因があるのじゃなかろうかと思いますが、御質問の趣旨を体しまして、なおサンプル数をふやすなり、あるいは運ぶべき家財というものに関する定義をもうちょっと明確にしたりしまして、さっそく将来にわたっての検討を続けたいと思うわけであります。
#84
○鶴園哲夫君 私は、ちょっとくどいようですけれども、これは旅費法よりも移転料を区分するというのはどうしても理解できない。事実も、これはサンプルが少ないということで、家族構成等の影響はありましょうけれども、考えた場合に、何せ貨物が一等、二等、三等という区別があるわけじゃありませんし、荷物を運ぶわけですから、これは差が出るわけはないと思う。そうして移転料というものが実費弁償というものをたてまえにする以上、これは等級によって格差をつけるということは不合理だと私は思うわけです。大臣、いま私は移転料についてたいへん格差を設けていらっしゃるのは事実と反するじゃないかと、大蔵省で調査された移転料の実態調査を見ましても、そういう差は出てこないじゃないか。実際いま私が申し上げますように家族構成も非常に影響が大きいでしょう。ですから、やはり何よりも家具、家財を輸送する場合に、一等、二等、三等という区別があるわけじゃありませんし、汽車にいたしましても、トラックにいたしましても、差はないわけですから、そんな各等級に応じた移転費というものを考える必要はないのではないかということを申し上げておるのです。ですから、これはすみやかに是正の方向に検討してもらいたいと思っております。
#85
○国務大臣(愛知揆一君) おそく伺いましてたいへん恐縮でございますが、従来からの考え方というのは、理屈の上からいいますと、長い間集積した生活の累積であるから、上級の人には移転費もかさむであろうと、そういう考え方が基礎になっていたようでございます。しかし、御指摘のように実態調査の状況、それから御意見のほどはまことにごもっともであると思いますから、将来の問題として、早急に検討いたしまして、御趣旨のような方向に向かって一そう改善するようにいたしたいと考えております。
#86
○鶴園哲夫君 もう一つ、さきに大臣がお見えになります前に、旅費法の長い間の経緯を見ました場合に、どうも五年に一回あるいは四年目に、今回は三年目という改正が行なわれているわけです。旅費というのは、御承知のように実費弁償というものを原則にいたしておりますから、したがって、物価なり、宿泊料なり、そういうものが変動するに従って、事態に即応してすみやかに旅費法を改正をしていくというたてまえをとるべきじゃないか、これはもう言うまでもないことだと思う。ところが、いま申し上げましたように、長い旅費法の経緯からいいますと、そうなっていない。どこにその原因があるかと申しますと、どうも私は旅費法を大蔵省が所管しているところに問題があるのではないかと思う、実績が出ておるわけですから。そういうふうに思うわけなんです。ですから、これを公務員の問題を一手に取り扱っております総理府に移すということにしまして、事態に即応してすみやかに是正するような、そういう体制をとるべきではないかというふうに私は言っておるわけです。先ほど政府委員のほうからは、いままでは三年に一回とか、四年に一回とかという実態調査をやってきたけれども、これからはひとつ毎年実態調査をやって即応できるような体制にしたいというような意味の答弁もありました。何らかの措置をとるべきだと私は思っておりますけれども、大臣の見解を聞きたいと思います。
#87
○国務大臣(愛知揆一君) 旅費は実費の弁償であるということは、もうそのとおりと私は考えます。また、それだからこそ――というと理屈を申し上げるようでありますけれども、従来から大蔵省の所管であって、給与体系というような公務員のあり方からいいますと、非常に大切な問題ということでございますと人事院とかあるいは総理府の所管ということがよろしいのでございましょうけれども、実費弁償というたてまえから申しますと、むしろ大蔵省でお世話するほうがいいのではないかという考え方の根拠もまたそこにあるような感じがいたしますが、問題は二つあるので、所管の問題と、それから毎年実情に沿うようにするということと二つございますが、従来からもそういう考え方でやってまいりましたが、実際上は総理府の人事局等とは非常に密接に協議をいたしまして、むしろその案を尊重して予算に組むというような傾向にもあったかと思いますが、私は所管の問題についてはいまにわかに――まあ旅費の問題を、何でも大蔵省が所管しなければならぬというようなセクショナリズム的な考え方ではなくて、特にこれを変える必要はないと私は思います。しかし、それだけに責任がございますから、毎年一回ということが、たてまえとしてよろしいかどうかは別といたしまして、実態調査、それから、先ほどもお話がございましたようですが、サンプル調査の数の問題だとか距離の関係であるとかいうような点については、一そう実態に即するように検討して、そして三年に一ぺんというようなことではなくて、もっと実情に即するように、必要ならば一年に一回旅費法の改正をお願いするというようなことで実効をあげていくことが必要なことじゃなかろうか、こういうふうに感ずる次第でございます。
#88
○鶴園哲夫君 確かにこの問題、二つの内容になっておりまして、私が最も重点を置いているのは、どうもいままでの実績からいいましてこういう事態になっている。しかし、旅費というのはもともと実費弁償というたてまえになっているから、これは事態に即応してすみやかに変えていく、是正をしていくという体制が必要であるというたてまえを最も大きな論点にいたしておりますけれども、いま大臣がおっしゃいますように、これは三年に一ぺんとか四年に一ぺん実態調査というようなことでなくて、これはやはり毎年実態調査をやってしかるべきであるという場合には、すみやかに旅費法を改正をして実情に合うように処理をしていただくということになりますれば、これまた最も大きな問題の解決にもなるわけでありますし、これがどうも実態に合っていないためにいろいろ問題が派生をしてくるわけです。各方面にこの問題は派生をしてくるというように思っておりますので、重ねて、この点について強く要望をいたしておきたいと思います。
#89
○国務大臣(愛知揆一君) 御要望のことは私もよく理解できるわけでございますけれども、これは御批判をいただくか、おしかりをいただくことになるかもしれませんけれども、旅費は実費の弁償であるということを徹してまいりますると、むしろ予算上の問題として随時適切に扱うようにするほうがもっと実情に沿うということも私はあるいは言えるのではないかと思います。そういう点が、大蔵省でお世話をしているということに意味があり、また、いままでのたてまえもあったかと思うのでありますけれども、私はそういう気持ちを持っておりますから、法律で旅費等をきめるということが厳として存在している以上は、その与えられた条件のもとにおいて、できるだけ実情に沿うように法律案の改正をお願いするということでまいることが、この与えられた条件のもとにおいては最も適切な実際的な解決方法じゃないか、私はこういうふうに考える次第でございます。大いに前向きに努力をいたします。
#90
○鶴園哲夫君 大臣にもう一点だけ。大臣、今度旅費法改正をされまして四月一日から施行されるわけですが、ほぼ三〇%程度アップするということになろうと思いますけれども、しかし旅費の額そのものは上がり方が非常に少ないように見受けます。一三%というような上がり方じゃないかと思うのですが、四十五年に改正をしましたときに、下半期にたいへん日額旅費が困りまして、非常に困ったことがあるわけですが、そういう事態にならないかどうか。普通旅費、日額旅費、下半期になりまして非常に困った事態にならないかどうかということ。特に政府の方針でありますと、運賃その他も大幅に値上げをされるお考えでありますし、私鉄その他も平均して二七%上げるという申請をすでに出しておるという状況でもありますし、これは改定をしたが、下半期になってうんとしわが寄って非常に困るという事態にならないかどうか。
 もう一つは、いつも人事院勧告が出ますと旅費を八%削減するという、節約をやられるわけですが、ことしもまた八%削減をするといいますと、ますます下半期にたいへん苦しい事態になってくるのじゃないかという心配をしているわけですけれども、そういう点についての大臣の考え方を伺います。
#91
○国務大臣(愛知揆一君) 四月一日から施行するように衆議院で御修正がありましたわけですが、もともと政府の予算編成は四月一日から実施ということを予定し、かつ旅費法の改正も四月一日と考えておりましたから、この点は御修正いただいてけっこうでございますし、また予算の執行上は十分、不便を各省におかけしないようにくふうしてまいりたいと考えております。
 それから人事院の勧告は、まあ、これはまだ仮定の問題で、出てみないとわかりませんで、どのくらいのアップになりますか、いまにわかに想像できませんけれども、いま御意見のように、旅費にそのしわが寄らないように十分くふうしてまいりたいと思います。
#92
○宮崎正義君 大臣の御都合で、時間が少しずつ少しずつ切り取られて質問をしなければならないので、非常に一貫しての質問ができないので残念なんでございますが、その分をやはり大臣は私たちのことを考えられてひとつ答弁を願いたいと思います。また、今後はこういうことをなるべく避けていただきたいことを要望を申し上げておきたいと思います。
 それで、いま午前中から、四十五年の四月に法改正をされて、四十八年のことしでまる三年経過している間に、経済情勢もずっと違ってきているということは、ずっと論争されました。いままた鶴園委員のほうからお話がございました。そこで、円相場の変動もございまして、四十六年の八月、いわゆるニクソンショックといいますか、今日、きょうの時点におきましても非常に相場がめまぐるしく変動を重ねている状態、これはもう一番大蔵大臣も御存じでございますが、二十日現在の円相場を参考に、御存じだと思いますが申し上げますと、一ドル二百六十五円四十五銭であり、きょうは、二百六十五円五十銭と二十三日はなっております。中心レートの一ドル三百八円に比して二八・三%高、IMFの方式。あるいは一三・八一%高、これは欧州方式となっている。こういう現況を踏まえて、今回の改正にあたっての予算の計上というものは、それらの将来の見越しと、過去から現在まできている相場の変動制のものと、どのように加味されて予算編成をしたかどうか、外国旅費の点につきましてお伺いしておきたいと思います。
#93
○国務大臣(愛知揆一君) 御指摘がございましたように、現在は変動為替相場制下にございまして、大体その相場のほうは二百六十五円前後で、私どもから見ますと、小康を得ていると申しますか、平静を保っておるように見受けますし、また、これが乱高下することはたいへん国益にも反するわけでございますから、その辺につきましては、政府といたしましても最大の関心を持って、この相場の変動が過大にならないようにいろいろと気をつけ、また措置をいたしておるつもりでございます。
 それから旅費や予算の点につきましては、予算の御審議を願いましたときにもしばしば申し上げましたように、現在は変動相場制で、いわば公式によるべき外国為替の基準相場がございませんものですから、本年度予算の外貨の関係においては、三百八円という変動相場移行前の基準外国為替相場を採用いたしまして、それでやってまいっておる次第でございます。
#94
○宮崎正義君 どのぐらいのパーセントの見込みで、これをお立てになっているのですかね。
#95
○国務大臣(愛知揆一君) 御質問の御趣旨が、たとえば、いまのいわゆる東京為替市場における実勢相場の問題と三百八円というものとどういうふうにとっておるか、あるいはどのくらいの円の、かりに固定相場としたらどのくらい見ているのかと、こういう御趣旨かと思いますけれども、これはいま申しましたように、形式としては三百八円ということで計算をいたしておるわけでございます。計算と申しますか、歳入歳出あるいは外貨払いの歳出等につきましても三百八円ということで計算の基礎はとっておるわけでございまして、これがかりに従来的な制度を念頭に置いて、従来的な固定相場制がいつの日かきめられるような状態になれば、そのときにきまります相場をもって基準外国為替相場として計算をし直すということになるわけでございますが、ただいまのところは、国際的に見ましても、いましばらくの間は現状はいわゆるフロートで終始することになると思いますので、形式的には三百八円ということを基準にして計算をいたしてこれを続けてまいりたいと、こう考えておるわけでございます。
#96
○宮崎正義君 そうしますと、かなり大幅の増額というふうに見ていいわけですね。
#97
○政府委員(吉瀬維哉君) 御質問の趣旨は、フロートになりまして最近二百六十五円というような相場がございますので、そういうことからいくと外国旅費が相当増額になってしまうではないか、こういう御趣旨と理解いたしますが……。
#98
○宮崎正義君 そうです。
#99
○政府委員(吉瀬維哉君) で、私ども出張地別に分類いたしまして、大体全体の四分の三くらいカバーする出張の相手国、この現在フロートのもとにおける相場から判断して旅費がどのくらいふえるかという計算をやったわけでございますが、通貨調整による現在の、四月十六日現在でございますが、大体アメリカが全体の四割でございますが、円価値が約一〇・四%ほどふえているわけでございます。そういうところからいきますと、大勢といたしまして、外国旅費は一〇%ほどゆとりが出てきているという感じでございます。
#100
○宮崎正義君 そうしますと、かなりこのままの形態で円が切り上がっていけばいくほど率がよくなってくるということになるわけですね。そういうわけですね。ですから、この外国旅費については非常に恵まれていくのじゃないかと思うのです。
 そこで、大胆、お伺いしますが、航空賃の階級的な差別があるというふうなことをどういうふうにお思いになるでしょうか。
#101
○国務大臣(愛知揆一君) いわゆるファーストクラスとエコノミークラスとの差のことかと思いますけれども、これは国内におきましても、たとえばグリーン車の実費と、しからざるものの実費とをある限界において区別をしておると申しますか、差別を置いております。それと同じような考え方に立って、しかし、できるだけ上級に乗れる幅を広くしておるはずかと考えております。
#102
○宮崎正義君 できるだけ幅を多く、差別のないようにしていくというお考えでございますね。いま大臣のおっしゃった答弁の中から私考えると、「国家公務員等の旅費に関する法律の運用方針について」というのは、これはもう御存じでございましょう。その中の、「法十八条に規定する航空賃については、」ということでずっと出ておりまして、イ、ロ、ハ、ニというふうに個々に内容が指示されております。その中で、「三等級又はこれに相当する職務以下の職務にある者が災害の調査若しくは応急措置、犯罪の捜査、緊急かつ重要な会議若しくは打合せ又は内閣総理大臣等、指定職の職務又は二等級以上の職務にある者若しくはこれに相当する職務にある者に随行する等のため航空機を利用して旅行しなければ公務上支障をきたす場合」というふうなこともございますが、これはその前に、「指定職の職務又は二等級以上の職務にある者若しくはこれに相当する職務にある者が航空機を利用して旅行しなければ公務上支障をきたす場合」というふうになっておるんですが、それでまた、さらにその次のハの条項にいきますと、「前号に掲げる者又は三等級以下五等級以上の職務にある者若しくはこれに相当する職務にある者が一の旅行区間における鉄道、水路及び陸路をあわせた路程一〇〇〇キロメートル以上を旅行する場合」、こんなふうに私順序をかえて読んでおりますけれども、これでいきますと、明らかに六等級以下の職員はこれの適用外になっているんじゃないか、こういうふうに思うんですが、これはどうなんでしょうか。
#103
○政府委員(吉瀬維哉君) これは、一般的な基準をここで書いてありまして、あと各庁の長の調整は可能であると考えております。
#104
○宮崎正義君 そうすると、こう解釈してよろしいんですか。六等級以下の職員もこの旅費の適用を受ける、こう解釈してよろしゅうございますね。
#105
○政府委員(吉瀬維哉君) 必要に応じてこの適用を受けることは可能であると解釈してよろしゅうございます。
#106
○宮崎正義君 それであるならば、これを附則か何かに書くべきだと思うんですが、これは何かきまったものがあるんですか、きめられたものが。
#107
○政府委員(吉瀬維哉君) 結局、旅行命令権者の判断になると思いますが、規定といたしましては、法四十六条の実情に応じた調整規定、これを発動して調整してもらうということになるかと思います。
#108
○宮崎正義君 それで、今後は、いまの時点からいきますと、ほとんど飛行機が活用されることが当然であります。したがって、千キロというふうになっておりますが、この範囲なんかも、どうなんですかね、これの法に対する考え方。
#109
○政府委員(吉瀬維哉君) 御質問のとおり、非常に航空機の利用というものが一般化してくる状況におきましては、こういうキロ程なども、やはり相当再検討する余地があるんじゃなかろうか。ただ私ども、たとえば大阪まで参りますときに、航空機で一時間、新幹線で三時間、二時間の差というものが、その失われる時間と公務の支障というものを判断いたしますと、千キロくらいかなあというような感じもしているわけですが、特に名古屋等に参ります場合には、通常の陸路をもって十分ではなかろうか。限界といたしましては、大阪あたりをどうするかというような、具体的な例といたしましては感じはございますが、二時間の差をどう判断するかの問題かと思います。
#110
○宮崎正義君 これは、この法律、いま私の読み上げましたこの運用方針の面ですね、いまの時代に即応していくようにどんどん改正していかなければならぬ。今回の場合でも、当然いまの時代に合わせた法のあり方というものが正しい考え方だと思うのです。そういう方向にすべきじゃないか、そう思うので、法改正をする個所については、まだほかにも随所にございます。たとえば死亡手当の問題でも、この法律が制定されたままで、今回初めて死亡手当については改正されるのです。これは二十年もこのままほうり投げておくということは、言い方に少し激しいものがあるかもわかりませんけれども、事実がそうなんです。二十年間たって初めて今度は倍額にしましたよと、こう言うんですが、この間に、じゃ、どれだけの方が年度別に何人なくなって、外国のなれない地で不自由な思いをしながらなくなった人が、どういう地域でどんなふうになくなっていかれたかということもひとつ参考にいま伺っておきたいと思います。
#111
○政府委員(吉瀬維哉君) その期間におきまして、外務省から徴した資料でございますが、全体で二十七人の方が各地でなくなっております。個別の名前は省略させていただきますが、そういう実態にございます。
#112
○宮崎正義君 年度別。
#113
○政府委員(吉瀬維哉君) 年度別、手元の資料だと集計してございませんので、外務省のほうからお答えさせていただきます。
#114
○宮崎正義君 ちょっと待ってください。大臣が行かれますので、それはあとで伺うことにしまして、大臣、いま私の申し上げております趣旨はおわかりだと思うんでございます。円の相場制移行ということにもなっている今日、四十六年の円切り上げの二八・八八%等を玩味してこの予算は立てられたというふうにも聞いておりましたのです。そういうことと、三百八円で大臣は想定をしてやっておられるというふうなことと、ちょっと私はこの受けとめ方がわからない点があるわけです。これが一つと、それから先ほど申し上げましたように、航空機の利用というものが非常に活発になってくる。これが今度は一つのわれわれの足になってくる。一つの足になってくるという時代に即応していくような、この六等級以下の方々の面もやはり明記をしておかなければならないでありましょうし、またキロ数においてもそうだと思います。いまの死亡手当の問題につきましても、二十年もこの法律はそのままであるというようなこと、そのほかにもまだどっさり私は申し上げたいことがあるのです。時間が大臣二時までというふうなお話なものですから、私の申し上げた三つの点だけでも、この法律が今日の現代に即応してないというふうに思うわけなんですが、こういう点についてのお考えを伺っておきたいと思います。
#115
○国務大臣(愛知揆一君) 為替相場の問題は先ほど申し上げましたが、いまはまあいわば便宜上三百八円という公定相場と申しましょうか、基準外国為替相場を基準として編成をされておるものでございますが、これは今後の国際通貨問題の解決、並びにそのワクの中における円の定着のしかたによってこれは変えていかなければならない問題である。当分の間、いわゆるフロートの時代はいまの行き方でいくよりほかにはないと、かように考えておりますが、なおしかし、実勢がこういうふうになっておりますから、外国旅費等の引き上げ等につきましても、そういうことは参考にしてきめていくというのが適切なしかたであると、かように考えております。
 それから航空機の利用につきましては、ただいま吉瀬次長からも御答弁申し上げましたが、これはやはり実情に応じて、法そのものを改善していくべきものであると、かように考えております。同時に、現在の実態といたしましては、先ほども答弁がございましたが、私もこまかい実情を適切に掌握しているほどの自信はございませんけれども、大体は大阪、京都あたりのところまでは新幹線の利用が非常に多い、実情から申しまして。問題は、西のほうで言えば、福岡というようなところになればもう問題なく航空機であると思います。北のほうで言えば、北海道というようなところは問題なく飛行機の利用度のほうがはるかに多い。また、その必要があると思いますが、現行のこの法律でも、千キロというのが法律の規定の上にも載っておりますので、たまたまこれが現状ではあまりかけ離れたものではないと、こう思いますけれども、この点については、さらに積極的に改善をはかるべきものであると存じます。
 それから第三は、順序が逆になりましたが、死亡手当については御指摘のとおりでございます。これらにつきましても、ほかのことと総合的に考えまして、やはり適切な、事情によっては法律その他の改善をいたすべきものである。今度は改定をいたしましたわけですが、今後におきましても、従来のように二十年もそのままというようなことは、やらないと申し上げることができると思います。十分それらを配慮してまいりたいと思います。
 それから先ほど申しましたように、旅費に関する制度が法律できまっているということが、実は率直に申しますれば、問題とする向きもないではないと思うんでありますけれども、現行制度がこういう制度になっている以上は、この制度を随時改善をする、そしてこれが実情に即するように動くということが適切な方途であると考えますから、従来にかかわりなく、今後は適時に法の改正、御審議をお願いすると、こういうようなかまえでまいるべきものであろうかと、かように考えております。
#116
○宮崎正義君 外国の場合は定額ですか。本邦での場合――よろしゅうございますか、本邦での死亡手当を定額で示されていないように私は思うんです。外国の場合にはこうだというふうになっている。本邦の場合は――国家公務員災害補償法、これは公務の場合はそうでありますけれども、そういうふうなものがあるから、こういうふうな点についてもお伺いをしておきたいんですけれども。
#117
○国務大臣(愛知揆一君) お尋ねの点をちょっと私は取り違えたかもしれませんけれども、国内の共済組合法の葬祭料が、本俸の月額を基準にしてきまっておりますから、死亡手当につきましては、外国における在勤手当の月額を基準としてきめることにいたしたわけでございます。ですから、たとえば、二十七年当時の在米、当時の九号の在勤俸の月額が二百五十二ドル五十セントでありました。これが、四十八年度現在の在米九号の在勤基本手当月額、これを二十七年当時の円とただいまの円と比べますと、九万九百円に対して十一万五千八百万になっております。この十一万五千八百円という月額、それに五号の住居手当月額七万二千五百円を足しまして、合計十八万八千三百円、これを基準として死亡手当を計算することになりましたので、二十七年当時から申しますと二・〇七倍になる、こういうかっこうになる次第でございます。
#118
○宮崎正義君 それじゃ、もう一つだけ、これは別なことでございますが、参考に伺っておきたいと思うんです。
 田中総理が、たしかことしの初めごろだと思いましたが、文部省の記者クラブで、十万人ぐらい海外視察をさして勉強さしたいというようなことを言われたように思っているんです。それが大体一万人ぐらいに視察をさせるんじゃないかというようなことも聞いているわけですが、例年は大体五千人ぐらいずつこの視察に行っているというふうにも聞いているんです。とすれば、ことしはその倍の一万人ぐらい海外視察を教員にさせていきたいんだというようなこともこれは私聞いているんですが、これはその真偽のほどはわかりませんけれども、こうした予算がはたして組まれてあるのかどうなのか。
 また、もう一つは、特定の職員、教員だけじゃなくて、こういうふうな特例が設けられるようだったらば、一般職員もこれは当然同じような形で海外の視察をさせ視野を広くさせるということが必要だと思うんですが、この点について御存じでしたら御回答願いたいと思います。
#119
○国務大臣(愛知揆一君) 四十八年度の先般御審議いただきました予算の中では、義務教育の教員諸君の海外旅行に対して、五千人分を国庫で負担する予算が組まれておる次第でございます。なお、これは今後年々一万人ぐらいにしたいということで計画をいたしたわけでございますけれども、今年度は、従来からの関係を見ますと五千人でも非常な増額になりますわけで、五千人ということにいたした次第でございます。
#120
○宮崎正義君 もう一つのは、一般職のほうの考え方なんです。教員だけじゃなくて、一般職の人たちにもそういう恩典を与えるべきじゃないか。
#121
○国務大臣(愛知揆一君) これはいろいろ御議論のあるところで、実は義務教育の教員の給与の問題で、今日相当の財政当局としても努力をして、三カ月分一割だけの、百三十八億でございますか、予算を計上いたしておりまして、これが御批判をいただいておるわけでございますが、これは財政当局といたしましても、特に義務教育の教員の方々には、次代の青年を大いによく教育していただきたいということで、特にこの海外研修ということについても、教員をまずその教を増員することに今年度予算では重点を置いたわけでございます。今後財政状況等もだんだんよくなってまいると思いますから、ひとつ一般の公務員諸君等に対しましても積極的に考えてまいりたいと思います。
#122
○宮崎正義君 じゃ、先ほどの死亡状態、それをひとつ御説明願いたいと思います。
#123
○説明員(梁井新一君) 先ほど主計局次長から二十七名というお話がございましたが、十二名でございます。昭和二十七年の外交再開以来、在外職員で在外で死亡した者は、公務災害として認定されました者が六名、公務災害以外の死亡が十二名でございます。場所につきましては、タイとフランスとドイツで二名ずつ死亡しております。あとはコロンビア、インドネシア、ユーゴ、トルコ、バンクーバー、マレーシア、エチオピア、パラグァイ、カンボジア、メキシコ、スラバヤ、イラン等でございます。フランスにつきましては二名死亡しております。二名死亡いたしましたのがタイとフランスと、それからドイツでございます。
#124
○宮崎正義君 いま年度別はおっしゃらなかったですね。
#125
○説明員(梁井新一君) 年度別につきましては、昭和二十九年度が一名、昭和三十一年が二名、三十二年が一名、三十五年が一名、三十六年が一名、三十八年が一名、三十九年が二名、昭和四十年が二名、四十一年が二名、四十三年が三名でございます。
#126
○宮崎正義君 先ほども申し上げましたように、今回の法改正で二十年ぶりに死亡手当というものが改正されたわけです。そうしますと、近い人は四十三年に三名もなくなっておられます。それからずっといまおっしゃったことを振り返ってみて、この二十年の間不問に付していった非常に当局としての私は怠慢じゃないかと、こう思うわけです。したがって、この一事を取り上げましても、これが本来の、午前中から言われております大蔵省で旅費を扱う――総理府のほうで扱えばこういう点においてももう少しスムーズにいくんじゃないか、こういうふうにも思うわけなんですが、こういう点をあげてみても私はそういうふうに思うわけですが、いずれにしましても、今回の改正が倍額になるといったところにしても、いまの時代にはたしてじゃそれが妥当であるかどうかということもまた疑問だと思うんですが、先ほど大臣がこまかい内訳のお話をなさっておられましたけれども、私としては、もう少し死亡手当等の問題についても考慮をしなければならないんじゃないか、こう思うんですが、その点、どうですか。
#127
○政府委員(吉瀬維哉君) まさに御指摘のとおりでございまして、海外における死亡手当、人数としては全体で十二人、公務外の人たちが十二人ということでございますが、やはりそういう方がいたということは、私ども今回を機会にして反省をいたしたい。まあそれにつきましても、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、旅費法というものが一つの予算の単価の実情に応じた改定ということを目ざしまして、そういうような趣旨からいきまして、大蔵省が所掌して、しかもなお、いま御指摘のあるようなおくれが出ないような運営をはかっていきたいと、こう考えております。
#128
○宮崎正義君 今回の改正で新しく指定都市の制度ができました、外国の宿泊料について。これの指定都市とはどこをさしているのか、この点、御説明願いたい。
#129
○政府委員(吉瀬維哉君) 先ほど御質問がございまして、外国旅費全般が相当通貨調整で変動があるんじゃなかろうかということでございますが、この指定都市につきましては、一般のものに対しましてさらに一五%上積みしておるわけでございまして、これは通貨調整によりましてさらに私ども再調整を加える必要があるのじゃなかろうか、こういうことを前提といたしまして、法律を起案いたしましたときに私どもが予定しました指定都市は八都市、ワシントン、ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ、ロンドン、パリ、ジュネーブ、モスクワ、この八都市でございます。ただこのうちでも、特に通貨調整の影響の大きいワシントンとかニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ等につきましては、今後どのようにするかということを再検討いたしたいと思います。
#130
○宮崎正義君 この外国のほうは、外国旅行の乙地方の範囲というものがこの規程に定められておりますね。それ以外は甲地方というふうに考えてよろしいのですね。法で言えば旅費支給規程の十五条、「法別表第一の一備考に規定する「大蔵省令で定める地域」は、東京都、大阪市、名古屋市」、これは内国ですね。外国は十七条ですね〇十七条に外国旅行乙地方の範囲がずっと出ております。これ以外を甲地方とみなすわけですね。そうしますと、それでは、たとえば日本で、内国で言えば一番話がわかりやすいですから申し上げますけれども、宿泊料の場合でも内国の甲地方、乙地方、札幌が乙になっておりますね。そうしますと、札幌と東京とどれだけ違うのかというようなこと等も、これは内国で考えてみればうなずけるのだろうと思う。この東南アジアとアフリカ方面を相対的に乙地方にしている。あとは甲地方としている。それで今度は、一部分の八つの地域だけ取り上げて指定都市にした、そういう制度をつくった。この八つの都市以外に、私もあっちこっち行っておりますのでわかっておりますけれども、いま日本的な例を引いてみて、これでいいのかどうなのかという点をお伺いしたいのですが。
#131
○政府委員(吉瀬維哉君) 国内におきましても、いま御指摘の札幌などはいろいろ問題があると思います。これは人事院の調整手当の地域に従いまして私どもやっているわけでございますが、人事院の調整手当の地域の再検討に伴いましてこれは変更されていくべきものかと考えております。外国につきましても、御指摘のように、いまの八都市のほかにもあるいは高い都市があるかもしれませんが、私ども、外務省のほうから現実に外国での旅行の実態等を徴しまして、この八都市が目下のところ宿泊料が最も上昇しているというところで選んだ次第でございます。これにすぐ続くような都市も幾つかございますが、ある限界線で切るということになりますとこういう結果になるわけであります。たとえば八都市で順番で申し上げますと、ニューヨークが一番で、その次がパリ、サンフランシスコ、ロンドン、ワシントン、シカゴ、モスクワ、ジュネーブというようなことになります。たとえばロサンゼルス等はジュネーブに相当ついております。ロサンゼルス、ホノルルリオデジャネイロ等は相当高い数字でございますが、一定以上で切りますと、ジュネーブまでということで切ったわけでございます。
#132
○宮崎正義君 二十分ですね。――外務省の梁井在外公館課長お見えになってますか。――すみません。今回この改正の外国旅費に対する資料をお出しになりましたですね。参考に大蔵省のほうにお渡しになったわけですね。その内容についてはいま私、時間がきましたので、またこの次私の時間がきますので、そのときに詳細に伺いたいと思います。じゃ質問を保留しておきます。
#133
○中村利次君 たとえば宿泊料で甲地、乙地になっていますけれども、これは甲地方とは東京都、大阪市云々と書いてありますね。これは調整手当で甲地と定められているところは全部あれですか、この宿泊地も甲というわけですか。
#134
○政府委員(吉瀬維哉君) さようでございます。
#135
○中村利次君 そうしますと、調整手当の甲乙の差、即この宿泊手当の甲乙の差になるわけですね。
#136
○政府委員(吉瀬維哉君) 地域といたしましては調整手当の甲乙区分に応じまして宿泊料の甲乙がきまっているわけでございますが、額は宿泊料の実態に応じまして別途の体系にしております。
#137
○中村利次君 これはまあ額はね、宿泊料……。しかし、分け方は調整手当と全く同じ地域ということですね。そうなりますと、ちょっとやはり適当かどうかという議論が当然起きてくると思いますね。調整手当は、これはまあ環境差といいますかね、そういうものが、物価そのものずばりだけではなくて、やはり環境差等々いろいろなものが加味されて調整手当が定められておるわけです。ところが、この宿泊費の場合は、実費弁償というのがこれはたてまえということになりますと、だいぶ条件は変わってくると思うんですが、その点の検討はされたことがございましょうか。
#138
○政府委員(吉瀬維哉君) 御質問のとおり、宿泊料即物価ではございませんので、あるいは調整手当の乙地域にも宿泊料の非常に高い都市があるかというようなことも考えられるわけでございますが、まあ私どもこれは一つの将来の検討課題でございますけれども、人事院が調整手当を支給する地域を定めるには、相当の人員と手数を要しまして、ある程度地域的な物価分布を行なっている。まあ旅館の調査をさらに精密に動員いたしまして地域別の指数を出せばいいわけでございますが、非常に、たとえば新しい高級なホテルができるとか、地域の変動が激しいということで、便宜いま調整手当の甲乙の地域の区分に従っているということでございます。
#139
○中村利次君 これは調整手当即宿泊費の地域区分にはならないと思いますし、もう少しこれは質問をしたいと思いますけれども、その前に、今度はまあ日本観光旅館連盟による宿泊費の実態調査をおやりになったということですが、その調査によって、たとえば六大都市――甲地と定められているところと乙地にされたところと、それだけの宿泊費の実態調査によってその差がございましたか。
#140
○政府委員(吉瀬維哉君) 内国旅費の甲乙区分でございますが、財務局調査によりますと、対甲地で七八%というのが結果でございます。一方、観光旅館連盟所属旅館で調査いたしましたら九三%、従来の甲乙の格差を八五%と置いたのを、まあ観光旅館連盟のほうにむしろ並びまして九〇%にしたわけでございます。ただ、先生御承知のとおり、観光旅館連盟所属旅館が地域的に必ずしも地方都市を代表してはいない。ただ私どもは、地域的には代表しておりませんが、そういう数字もございますので、あえて九〇にして格差を縮小したという実態でございます。
#141
○中村利次君 これは、私は実態は、もういまや宿泊費というのは甲地、乙地というそういうもので分けるのは無理があると思うのですね。たとえば乙地の中でほんとうに実際にわれわれが泊まりに行って安い地域があることは間違いありません。しかし同時に、甲地と指定されたところよりも高い乙地があることも、これももう現実ですね。特に、年々歳々社会情勢というのは変わってきまして、もう日本全土的に、何といいますか、観光ブームといいますかね、観光地になれば意外と旅館宿泊費というのは高くなるものです。そうなりますと、これは宿泊費に限っては、もう実態調査をして追跡をするといっても、どだいこれは無理な話で、そうなりますと非常にこまかい仕分けをするか、あるいはこういうような甲地、乙地というような分け方じゃなくて、全部一本化してしまうと、そのいずれかをとらないとどうもこの矛盾を解消できないと思うのですが、どうでしょう。
#142
○政府委員(吉瀬維哉君) 確かに甲地、乙地をあまりにも細分していきますと、われわれも追跡に追われまして、かえって現状から乖離するというようなことになると思います。しかしながら、私ども、その一般論でございますけれども、甲地、乙地の都市につきまして全体の宿泊料の水準を調査すると、若干の水準差があるということは事実でございますので、今回はそれを採用しているわけでございます。
 なお、御指摘の点につきましては、相当の変動が予想されますので、先ほど宿泊料などにつきましても財務局調査――一年、三年ごとにやるというようなことを、少し連続性をもってやっていこうという私ども考えでおりますので、宿泊料につきましても、いまの御指摘の点を毎年検討していきたいと思います。
#143
○中村利次君 これは、検討の方向としてどういう方向で検討されるのか。私はやはりこれはここでもう検討の方向というのはさだかであっていいと思うのですね。まず調整手当の甲地を宿泊費の甲乙の区別にそのまま用うるのは、これはもう本質的にどうも適当でないということが一つ。それから、これもいま申し上げましたように、甲地の場合、それほどのばらつきはないかもしれませんが、乙地の場合のばらつきは私は激しいと思う。ほんとうに安いなあと思うところと、これは東京、大阪なんかより高いところがあるわけですから、そうなりますと、これは細分化して追跡できないということになると、もうあまり矛盾が矛盾を生むようなことではなくて、一本化するという方向で検討されるのが――もっともそれは人間がやることは、だれがやったって、ぴたりどなたにとっても全く満足のいくというようなものはできません。たとえば、調整手当にしたって、道を一本隔てて格差が出るわけですから、こんなのは道路一本隔てて低い号地にある人たちははそれはがまんができないところなんです。しかし、これはやはり行政区分によってやらざるを得ない。ですから、これはあまり無理な分け方をしないで私は一本化する方向で検討されたほうが実際に即することになるだろうし、また説明も、それが納得できないという向きに対する説明だってしやすいんじゃないですか。どうですか、そういう点はひとつ。
#144
○政府委員(吉瀬維哉君) 確かに、交通が非常に便利になるというような実態では、全国的に宿泊料が、水準が平準化してくる傾向にあることは私ども考えているわけでございます。そういうような趣旨を体しまして八五から九〇に縮小したわけでございますので、将来実態がそういうところにだんだん移行しますれば、私ども甲乙地域区分も漸次縮小されていくという形になると思います。
#145
○中村利次君 いや、これは縮小じゃなく、どだい無理ですわ。これ、もう甲地、乙地の分け方というのは、私はそれは調整手当をそのまま準拠することは別にしましても、ほかの方法で、何か合理的な方法で甲乙を分けようとしても、しょせんこれは無理ですよ。ですから、そういう非常に説明をするのに苦しくなるような分け方をあえてされる必要はないんで、むしろ、一体、一本化したほうが、それに対してどうも納得できないという向きに対する説得のしかたというのは、そのほうが私は説得力はあると思いますけれども、どうもこの甲地、乙地はそのままに残して、内容について検討したいというお答えのようですけれども、どういう検討をされるのか、無理があるんじゃないですか。
#146
○政府委員(吉瀬維哉君) 非常に格差が縮小いたしまして、ほとんど無視していいような数字になりましたら、もちろん一体化ということになります。
 それから御指摘のとおり、検討と申しましても、旅館の実態、千差万別で、次々に新規参入旅館もございますし、そういう点で、その追跡というのは非常にむずかしいかと思います。ただ、いますぐ直ちに一本化するということをお答え……、漸次縮小する傾向にあるという客観的事実は私御答弁申し上げられるんですけれども、直ちにこれを一本化するということまで私どもまだ御返事できないわけでございます。
#147
○中村利次君 そうなりますと、縮小の方向というのは、たとえば九〇%を九二にするのか、三にするのか、五にするのかという程度で、甲乙の地域区分なんというものはそのまま、これはあれでしょう、まさか名古屋を削って、あるいは横浜を削ってというわけにもいかぬでしょうからね、それは。ですから、むしろ乙地からは格上げするような方法になると思いますけれども、そういうのは無理じゃないですか。そうなりますと、どうしますか、たとえば、甲地よりも明らかに高いというようなところは甲地に格上げをしようと、こういうことですか。
#148
○政府委員(吉瀬維哉君) そういう実態が出ましたら、その方向に、甲地に格上げするということになると思います。
#149
○中村利次君 そうなんです。出ているんですよ。あるんです。ですから、そういう点は今度はまあ日本観光旅館連盟による宿泊費の実態調査までおやりになったといって、なおかつ、そういう動かしがたい事実があるのに、それが考慮されなかったということは、どうも調査というのは、失礼な話ですけれども、まず、その最低を先に考えて、まあ場当たりでもいかぬからその裏づけで調査しましたよと、こういうようなことに結果としてなっちゃうんですね。それではいけないんで、それからまた、そうなりますと、これはもとへ戻って、調整手当の地域、即宿泊費の地域区分ということにすることは、これは重大な問題が出てきます、そういう検討だということになりますと。この点については、これはもう改めようという気がおありですか。
#150
○政府委員(吉瀬維哉君) 人事院当局におきましても、調整手当の対象地域、その物価状況を十分判断いたしまして、ことし、それに再検討を加えるやに私ども聞いております。その物価の中には宿泊料の問題に関連がある、たとえば食料費だとか、いろんな種類の問題も含まれていると思いますので、私ども、人事院と連絡をとりながら判断していきたいと思います。
#151
○中村利次君 どうもすっきりしないのですよね。これはなかなか答えにくいんでしょうけれども、調整手当を支給するという条件と、実費弁償を原則とする宿泊費とを大体同じように見るということ自体が、これはもうどだい無理ですね。それから調整手当には、それはあるいは旅館の宿泊費も入っているかもしれない。しかし、それは一部分ですね。この旅費の場合には、宿泊費はそのものずばりなんですからね。これは大体比較するのがどだい無理な話ですから、これは改めてもらわなきゃ困ります。いかがでしょう。
#152
○政府委員(吉瀬維哉君) 先ほど来、たとえば移転料が号俸別構成になっているけれども、決してパラレルになっていないじゃないかとか、あるいは午前中御指摘がありました、日当というのは一体何だというような、旅費法、従来の慣例を踏みまして、それを伸ばしてきている規定が相当ございます。いま先生が御指摘になりました調整手当の地域と宿泊料がが完全に比例するものでないことも、私ども十分承知しておりますが、これは次回の旅費法の改正のときの一つの大きな検討課題になるのじゃなかろうかと思います。
#153
○中村利次君 これは、ひとつぜひ合理的に検討をしていただきますように要望をしておきたいと思います。
 それから、これはもう午前中から皆さんから指摘されていたことですけれども、この説明書の中に、審査資料の中に、三等級以下五等級以上の職務にある者については、六等級以下の定額の二〇%増、宿泊料は二五%増と、おのおの二等級の者については四〇%、宿泊料は五〇%、それからその他の者については一〇〇%、一四〇%、こうありますね。この根拠は、二〇%、二五%。四〇%、五〇%。七五%、一〇〇%、一四〇%の根拠は大体どういうところにあるんですか。
#154
○政府委員(吉瀬維哉君) ただいまちょっと先生が言われました資料でございますけれども、私どもが出しました資料でございますか。
#155
○中村利次君 大体そうなっていますね、しかし。
#156
○政府委員(吉瀬維哉君) これにつきましては、午前、御説明申し上げましたが、大体六百二十ほどのサンプルで各地域ごとに等級別に宿泊料の実態を調べたわけでございます。その実態に基づく上昇率を参照いたしまして格差を設けたわけでございます。
#157
○中村利次君 よくわからないんですよ。
#158
○政府委員(吉瀬維哉君) たとえば係員クラスの甲地、これが四十四年の四月に二千六百八十九円、こういう実態調査の結果が出ております。それが四十七年の四月には三千三百九十四円、二六%アップ。その時期に、たとえば四十七年の四月でございますが、本省課長補佐、係長クラス、三−五等クラスでございますが、甲地で四千五百八十六円と、こういうような実際の宿泊の実績を勘案いたしまして、いまの格差を設けたということでございます。
#159
○中村利次君 宿泊費の実態調査をおやりになって、そして、たとえば六等級、甲地で、もとの二千三百円が三千三百円ですか、乙地ですか、これは。
#160
○政府委員(吉瀬維哉君) 乙地でございます。
#161
○中村利次君 乙地は三千三百円ですか。二千三百円を三千三百円にする。これは宿泊費の実態調査で出てくるでしょう。しかし、私が質問をしていますのは、二〇%増、最高一四〇%増――六等級に比べて、三等級ないし五等級は定額の二〇%、宿泊料は二五%増になっているんです、大体。それから二等級の人は四〇%増、指定職または一等級の人たちは七五%、その他の者一〇〇%。ですから、こういう一〇〇%、七五%、あるいは五〇%、二五%の割り増しを必要とする根拠をお尋ねしているわけです。
#162
○説明員(西垣昭君) ちょっと技術的なことになりますので、私から御説明いたします。
 係員クラス、六等級以下、これは財務局の調査によりますと、平均いたしまして、甲乙平均いたしまして二千七百二十九円となっております。これを一〇〇といたしますと、二等級以上、本省課長クラスの調査が四千九百八十七円でございますので、一〇〇に対して一八二・七という相対的な水準になります。これを踏まえまして、現在の係員クラスの定額と二等級クラスの定額とがどうなっているかということをチェックしてみますと、現在一〇〇対一七五という関係にございますので、その点は改定する必要はないだろうということで、従来の六等級を一〇〇としての相対関係をそのまま維持した、こういうことでございます。
#163
○中村利次君 そうしますと、たとえば同じ都市の高、中、下の旅館、あるいは同じ旅館でもいろいろランクがありますよね。そういうのをあらかじめ、指定職あるいは一等級の者はここへ泊まったほうが妥当である、この旅館に、あるいはこの部屋に泊まったほうが妥当である、六等級は、この旅館、あるいはこの部屋に泊まったほうが妥当であるという、そういう前提の上に立てられているわけですか、この区別は。
#164
○説明員(西垣昭君) これは本省から地方に出張します場合には、多くは地方の財務局、財務部で旅館の世話をしてもらいます。そのときには、大体課長が来るからそれ相当の部局を用意してくれ、あるいは係長が来るぞと、こういうことで部屋の用意をしてもらうわけです。そういうことを踏まえまして、実態調査におきましても、大体課長クラスが泊まる部屋なら幾らだということで調査をしております。これが実態でございます。
#165
○中村利次君 これは、もうさきに各委員から指摘されましたことを私は別の角度からお尋ねしたわけでありますが、これほどの六つの段階に分けなければならないのかどうか、実費支弁を原則とする旅費が。そういう点はひとつ、各委員からの質疑なり、あるいは指摘もあったところですから、これは十分に検討していこうということでありますので、これ以上は私は質問をきょうはとどめておきたいと思います。
 それから念のためにお伺いしますけれども、通勤手当ですね、通勤手当はこれは区別が、差別がありますか。たとえば何等級以上はグリーンであるとか、そういう差別はありますか。
#166
○政府委員(吉瀬維哉君) 差別はございません。
#167
○中村利次君 ありませんね。これはやはり実費弁償の最たるものだと思うのですよ。ですから、そういう点もこれはやはり旅費にはある程度考慮される。これは宿泊の必要もないし、毎日うちから通うのだから別であるという考え方だろうと思いますけれども、やはり私は関連なきにしもあらずだと思うのです。
 それから同じ通勤手当で、これはどうもやはり大蔵省として検討過程にあるのか、あるいは見落としておられたのか。実は本委員会で総務長官に私は質問したことがあるんですけれども、これは大蔵省の所管なんだからだめなんだ、総理府の所管ではないということで、明確な答弁をいただくことができなかったのです。それで、これは通勤手当はどういうことになっているか、まずお伺いします。
#168
○政府委員(吉瀬維哉君) 現状におきましては、鉄道とかバスなどの交通機関を使った場合には六千円、それから自転車その他の用具を使った場合には千五百円、これが支給の限度額になっています。なお、これにつきましては、他の給与所得と同様に、人事院が民間の実態調査を行ないまして決定しているというのが現状でございます。
#169
○中村利次君 これは自転車等交通の用具を用いる場合ですね。昭和四十年に、これは八年前ですけれども、そのころは私はやはり自転車を使って通勤している人が多かったと思うのですね。自転車等を交通の用具に。いまはほとんどこれは自動車です。その場合千五百円で打ち切るというのは――特に、この通勤手当では有料道路の通行料まで支給することになっていますね。そうですね。
#170
○政府委員(吉瀬維哉君) 通勤手当につきましては、人事院の所管でございまして、私どもその勧告を受けましてこれを尊重する、完全実施するというたてまえになっていますので、人事院事務当局からひとつ。
#171
○説明員(長橋進君) お答えいたします。
 現行の通勤手当の支給額は、昨年の民間給与実態調査に基づきまして処置したわけでございますけれども、その場合に、昨年の調査によりますと、交通用具等の利用者につきましては、民間の支給額を見ますと、距離段階別に応じて額の支給に差を設けるという傾向が増加いたしまして、約六八%ぐらいになっております。公務員の通勤手当につきましても、その制度を導入いたしまして、一応その十キロ未満と十キロ以上ということで分けまして、金額につきましては、十キロ未満の民間における支給額の実態、千二十八円ですけれども、それから十キロ以上につきましては、民間の支給額の実態、十キロから十五キロ未満のところの千五百二十五円という金額を用いまして、交通用具利用者につきましては、十キロ未満につきましては千円、それから十キロ以上につきましては千五百円、交通不便者につきましては千八百円という額を一応設けたわけであります。
 有料道路等につきましては、現在その交通用具という概念の中に入っておりませんで、一応交通機関等という中に入っている概念でございまして、したがいまして、支給額を算定します場合には、有料道路の使用料につきましては、交通機関利用者という中に入れて算定をしているというのが現状でございます。
#172
○中村利次君 これは調査のしかた自体に私はたいへんな問題があると思うのですよ。全く実情に私は沿っていないと思う。たとえば、交通機関を使って通勤をする場合、東京周辺はともかくとして、地方に行きますと一時間に一本とか、もう車で行くと、たとえば二十分三十分で行けるところを、交通機関を使って行きますと、一時間も一時間半もかかって行かなければならないというところもありますよ。現に私の家から調府の事業所に行くのが、車で行けば十五分ですが、ずっと順路を通って交通機関を、国電とバスを使えば一時間以上かかります。それをいま自転車、まあ自転車は足でこいで行くのですから、それは十キロ以上も千五百円こぎ賃をやればこれは妥当だということになるでしょう。しかし、車は減価償却を見なくたってこれはガソリン代が要るわけです。だから、いま公害の非常にうるさいときに、車なんかは使うな、通勤用に使うなというなら、これはそういう言い分もできるが、これは全然次元が違う別の問題ですから、通勤手当として妥当かどうか、これはえらい問題があるのです。これは検討してもらわなきゃ困りますよ。
 それともう一つは、これは大蔵省の所管でしょうけれども、公務員の通勤手当がきまりますと、即それが税法上の取り扱いになるのです。これは妥当とお考えになりますか。
#173
○政府委員(吉瀬維哉君) いまの税体系におきましては、通勤手当の最高支給額までは非課税という扱いになっておりまして、主税局当局ではございませんが、私ども大蔵省といたしましては、その扱いをもって妥当と考えておる次第でございます。
#174
○中村利次君 それでは、かりに自動車で通勤をしている人がいまして、交通機関の順路を通って通勤をする場合の費用を、順路を通って通勤したものとして支払う。その場合に、これは大蔵省としては問題がありますか。実は自動車で通勤しておる。
#175
○政府委員(吉瀬維哉君) 旅費の解釈でございますが、私ども公務によりまして、通勤地からほかの地域へ行きまして公務に当たるということが旅費の概念かと思いますが、通勤の場合には、毎日通勤地に当然移動してくるという形で手当が支給されております。いまの所得税の課税上の限度の問題でございますが、一般的に給与所得者につきましてはいろいろ問題がございますが、給与所得控除というようなことで諸経費がその中に包括されておる、この限度が高いか安いかというような問題につきましては、いろいろ議論があるところでございますが、最も経済的な経路で通常の交通機関を利用してきているという形で、いまの税の政策上通勤手当がそれに加えまして非課税の措置がなされている、こういうぐあいに考えております。
#176
○中村利次君 質問の答えにはなっていないのですけれどもね。実際には自動車で通っているのです。これはそういうところがありますから。しかし、これは千五百円以上の明らかに通勤実費がかかると、たとえば三千円かかる、そうなりますと、税法上千五百円分については、これは事業主が税負担をするか、個人が税負担をするかということになる。その場合に交通機関を使ったとすれば、これは三千円になる。その三千円を支給している場合、これはどうですか、大蔵省としてはあえてそういうものをつつき回すようなことはないというお考えですか。それとも、やはりこれは脱税であるというお立場にお立ちになるのか、どちらですか。
#177
○政府委員(吉瀬維哉君) 一つの税法上の課税政策の問題ではなかろうかと思いますが、いわゆる車を持って通勤してくる者までも実費と、その実費につきましてある手当てをするかどうかという判断の問題でございますが、先ほど御質問の中に、現在の交通事情で、公害問題で、車を使うのはぜいたくだという議論もあるいはあるかもしれないというような御議論ございましたけれども、現在私どもが考えておりますのは、通常の電車、バス等の交通機関までを考えている次第でございます。
#178
○中村利次君 そうじゃないんですよ。第二項にちゃんと自転車等の交通用具を用うる場合のあれも書いてあるんです。十キロまでは千円、それから十キロ以上は千五百円と、そういうものがあるんです。これができた昭和四十年には確かに自転車通勤がほとんどだったんでしょう。これは自転車のこぎ賃として私は支給されたものだとこう解釈する。そうなりますと、いま全く変わっているんでしょう。いま全く変わっていますよ。もう自転車なんかで十キロ、十五キロ、二十キロ通勤しないで、二十キロ、三十キロのところなんかは車で通勤する。特に地方なんかになると、全く排気ガスの問題を考えなければ、非常にこれは文明の利器として利用されている実態がある。そういうのが全部税法上やはり禁止と同じようなことになっているのです、現在は。ですから、一つはやはり自転車等交通の用具を使って通勤する者は千五百円というのが妥当であるかどうか。これは人事院のあれになるんですね。私は妥当でないと言っている。
 もう一つは、税法上の問題で、それを即交通費の免税点、実費支弁という立場での免税点になっているわけですから、それは公務員の通勤手当が即税法上の取り扱いになりますと、民間も全部これは税法には従わなければいけないのですから、続けて言いますけれども、そういうのを、交通機関を利用して通勤したものとして支給をしているのがみんな摘発されているんですよ。こんなばかげたことを、私はどうも目的は何だと言いたいですね。これはよろしく検討されて、私は前向きに改められるべきだと思うのですが、どうでしょうか。
#179
○政府委員(吉瀬維哉君) ただいまの御意見、税制当局に伝えますが、従来の経緯といたしましては、自動車が通勤交通手段としていまほど普及していなかった時代の議論が続いているんじゃなかろうか。ただ一般的に、私、税以外の、門外漢でございますので意見は差し控えたいと思いますけれども、自転車等で通勤している人たちと、自動車等で通勤している人たちの分布状況、それからその人たちの実際の、まあほかにかわるべき交通機関があるかないか等の判断とか、いろんな客観的判断要素が加わるものじゃなかろうかと思います。
#180
○中村利次君 どうもぴったりしない、時間がきちゃったんですけれども。ぴったりしませんけれども、これは現実にそういうのがあるのですから、私はやはり失礼な話ですがね、これは人事院でも調査をされる場合、非常に一律一体、しゃくし定木の調査で、出た答えをこう当てはめるというようなやり方じゃなくて、実態ですね、私は追跡調査なんかやってみられたらそういうものは出てきますよ。これはやはり改めていただかないと法が実態に全く逆行をして、それから悪法の中で不満はつのるばかりと、そういうことになっちゃ困りますから、時間がなくなりましたから、きょうはここでやめますけれども、これは人事院も大蔵省もぜひひとつ前向きに検討してほしいと思います。お答えがいただければ、どうですか政務次官、私は大臣にもこれは後ほどだめ押しをしたいと思います。
#181
○政府委員(山本敬三郎君) 通勤手当に関する矛盾の問題は、実は大蔵委員会でも非常に議論になったところであります。現在、おっしゃるようにポケットに手を突っ込んで取り上げているというケースもあるようであります。実情を調べて十分検討するというような答弁になったはずでありますから、検討さしていただきたいと思います。
#182
○説明員(長橋進君) 補足説明いたしますと、昨年の交通の調査の割合は、自転車二四%、オートバイ一八%、自動車五八%、自動車を使用する者の数が非常にふえておるという状況でございます。通勤手当の支給額を検討するにつきましては、民間の実態、動向を見ながら、さらに最も現下の情勢のもとにおける合理的かつ経済的な通勤の方法ということを基礎に置きながら検討しているわけでございますけれども、御指摘のとおり、今後とも通勤の実態等を十分勘案しながら検討してまいりたいと思います。
#183
○鶴園哲夫君 旅費法の問題について簡単にまずお伺いいたします。
 日額旅費規定ですけれども、旅費法が改正になりますと、続いて各大臣が大蔵大臣と協議をして日額旅費規定を取りきめるのが慣例になっておるわけですが、今回もそういうものが進められておると思うんですけれども、やはり旅費法と同じように、四月一日実施ということで進められておるのかどうかお尋ねをいたします。
#184
○政府委員(吉瀬維哉君) 旅費法が成立いたしましたら、直ちに各省各庁と協議に入りたいと思います。各省各庁の希望を十分聞きまして施行日等につきましても判断いたしていきたいと、こう考えております。
#185
○鶴園哲夫君 日額旅費規定が御承知のように二つの段階に分けてあるんですけれども、五等級と六等級というふうに二つに分けてありますが、近年御承知のように庁舎の統合が進められておりまして、それが急速に進んでおります。したがって、管轄の区域というのがたいへん広くなりまして、したがって管轄管内の調査旅費、つまり日額旅費は重要性が高まっているわけですけれども、六等と五等と、ああいうふうに分ける必要がないのではないかというふうに私は従来から考えておるわけです。御承知のように、今度の内国旅費の場合によっても、車賃は今回は差はなくなった。つまりバスとか、あるいは電車とか、私鉄とか、あるいは管内を走るような汽車というようなものについては一等、二等というような区別がないという点等も配慮されたものだろうと思いますけれども、車賃の差がなくなったという点等を考えてみましても、実際問題として五等と六等との間にあらゆる場合に差をつけておく必要があるのかどうかという点なんですけれども、私としては、あれは差は設けないほうがいいじゃないか、そう大きな金ではありませんし、差は設けないほうがいいんじゃないかというふうに思いますけれども、考え方を聞いておきたい。
#186
○政府委員(吉瀬維哉君) 日額につきましては、その経費の性格上、ほかの旅費のように非常にこまかい区分は排しておりまして、御指摘のような二つの区分になっております。その二つの区分につきましても金額が相当接近をしていると、こういう状況を踏まえまして、いま先生御指摘の問題があるんじゃなかろうかと、こう思っております。特に今回、これはほかのことをお答えするようなことになるかもしれませんが、日額の旅費につきましても一般の旅費に準じまして改定する、しかも泊を伴う日額旅費につきましては、その宿泊料が乙地基準であったと、その乙地の基準が甲地に対しまして相当圧縮されるというようなことで、内容といたしましては一般旅費に対しまして相当改善がされておるということは御了解いただけると思いますけれども、なお管轄区域が相当庁舎の統合等によって広くなる、そういうようなことで、日額旅費の占める分野が大きくなるという実態を考慮いたしまして私ども今後さらに検討を続けていきたい、こう考えております。基本的には、日額を二つに分ける区分はどうあるかということは、確かに御指摘のような問題があると思います。
#187
○鶴園哲夫君 公共の宿泊施設を利用する場合にあっても五等と六等ではっきり差がついているわけです。これは宿泊の場合はさらに一そう差がついておりますね。公共の宿泊施設ということになりますと、これは甲乙というのはないんだろうと思うんです。旅館には甲乙丙というようなものが、段階があろうと思いますけれども、公共の宿泊施設というものはそれはないんだろうと思います。その場合に、普通旅費よりももっと実費弁償的な性格を持っている、もっと実費弁償ですよ。その場合には五等級と六等級、是が非でもあらゆる面に差をつけなければならないというのがどうも理解がつかない。ですから、あそこのところを差をなくしたらどうだろう。しかも日額旅費を使って調査に歩くという人は、これは大体六等級が中心でしょう。六等級というところが中心だろうと思いますがね。あの差をなくしちまったらどうでしょうか。三等級の人が日額旅費を使うわけじゃないし、一等級の人が使うわけじゃないのであって、だから、ここのところはなくしたらどうだというふうに主張するわけです。
#188
○政府委員(吉瀬維哉君) 御指摘のような問題、旅費法一般の等級とも関連いたしますが、特に日額には問題があると思います。今回の各省各庁との協議で直ちにその区分を撤廃するというところまではあるいは相至らぬかと思いますけれども、将来の問題として検討さしていただきたいと思います。
#189
○鶴園哲夫君 管轄が広くなりまして、統廃合が進んで、役所自体も調査がだいぶ大きくなっている、管轄が広くなっている。そこで公用車が大体どこでも置かれるようになっている。ところが、公用車をみな使いたがらない、自家用車を使って出張して歩いている、こういう現象ですね。それで公用車を使うというと、万一の事故が起こった場合に弁償をほとんど受けられない。自分の車で行けば、万一何か事故があった場合にも自賠責がかかっておりますから、保険がかかっておりますから、そういうものによって処理できるから、だから公用車があっても公用車を使わない、こういうのです。それで、それは困るじゃないかというので、公用車も保険に入るようにしたらどうだ、ところが、いやそれは税務署が公用車を使っている、だが、税務署の車が入っておらないから各省の公用車も入るわけにはいかないというようなことを説明するというのです。いずれにしましても、これは困った問題だと思っておりますから、どういうことでそういうようになっているのか、説明をしてもらいたいと思います。
#190
○政府委員(吉瀬維哉君) 公用車も現在自賠責に入っておるということを私聞いております。
#191
○鶴園哲夫君 それは確かですか、間違いなし……。
#192
○政府委員(吉瀬維哉君) そのように伺っております、聞いております。
#193
○鶴園哲夫君 それでは、私の聞いたのでは、入っていないから、入れたいのだけれども税務署の公用車が入っていないのだ、したがって、これは各省が入るわけにいかない、こういう説明をしているというのです。したがって、公用車を使わないで自分の車をみな使っている。非常にいやがるというのですよ、公用車を使うということは。それで事故が起きた場合になかなか賠償をとれないというんですね。ほとんどむずかしいというか、不可能というんですね。そういうことを言いますけれども、もし入っておるなら、各省全部入ってくれればそれは公用車を使って行けるということも可能だと思いますがね、間違いないですか。
#194
○政府委員(吉瀬維哉君) 私どもの会計を通じまして調べた結果では、入っておるという報告を受けておりますけれども、先生の御質問がございましたので、なお調べさしていただきたいと思います。
#195
○鶴園哲夫君 総理府総務長官にお尋ねをしたいんですが、先ほど旅費法に関連いたしましてね、ちょうど大蔵大臣もいらっしゃったのですけれども、どうも旅費法というのは大蔵省の管轄じゃなくて、総理府の管轄に置いたらどうかという話をしたわけですね。まあ大蔵大臣は、これは大蔵大臣ですから、いやそれは私のほう、大蔵省が――まあ理由を二つほどおあげになりました。私の理由といたしますのは、どうも旅費というものが実費弁償というたてまえをとっているのだけれども、そのたてまえをとる以上、いろいろな物価の上がり方、そういうものと即応してすみやかに改定していく必要がある。ところがいままでの経緯を見ますと、五年目に改定をするとか、四年目に改定をする。で、今度は早くて――早くても、三年目に改定をしたわけです。今後もう少し機動的に即応してすみやかに改定するという体制が要るんじゃないか、実績があるものですからね、大蔵省の。ですから、これは公務員の諸関係をもっぱら取り扱っている総理府の人事局におきまして、そして年に一回程度は、一回はこの間の退職金と同じように、人事院に委嘱をして調査をする、そしてその情勢に即応してすみやかに改定をするという、そういう努力をする必要があるんじゃないかというふうに思うんですよ。大蔵大臣は違った意見だったですけれども、それらしいまた理屈もありましたけれども、私は、総理府総務長官、旅費法を所管なさったらどうだろうと思うのですけれども、いかがでしょう。
#196
○国務大臣(坪川信三君) 総理府が、いわゆるこの旅費を人事局において取り扱ったらどうかという御意見、まあ行政というものはなかなかセクショナリズムが多くて、なるべく自分のほうへとろう、離さぬ、こういうのが常識になっておりますけれども、まあ鶴園委員、総理府の立場からひとつ総理府にとったらどうかと、ほしいというような気持ちもなきにしもあらずでございますけれども、(笑声)やっぱり筋の通ったことでなければいかぬと思います。御承知のとおりに、性格そのものがやっぱり違っているんじゃないか。いわゆる旅費というものは、出張して、旅費に要った一つの実費弁償という立場でございますので、これは大蔵大臣のおっしゃるのが私はやっぱり筋の通ったことで、総理府として、これをあながちもらって取り扱うということは性格の上で筋が違いますから、いろいろといままで論議されておったことも聞き及んでおりますけれども、やっぱりこれは従来どおり大蔵省が取り扱うということが適当ではなかろうかと、心情的には感謝しますけれども、私は率直な気持ちを申し上げて御理解いただきたいと思います。
#197
○鶴園哲夫君 給与も前は大蔵省で取り扱っておった、人事院ができましてからああいう形になったんですけれども。退職金の問題も大蔵省が長年の間取り扱っておった。いろいろ経緯があるんですが、どうも私は退職金も人事局に移ったし、旅費もひとつ移したほうがよくはないかと。なお、やっぱり出すほうと要求するほうと一緒ではちょっとまずい、改定せいという役所があって改定をしていくというほうがいいじゃないかと、どうしても改定するほうが金を出すという形でしょう。そうでなくて、やっぱり改定する側というのがあって、それを大蔵省がどうするかと、まあ査定をするとかなんとかというようなそういう形にしたほうがいいんじゃないかという気がしてしようがないわけです。まあいずれにいたしましても、長官の御意見はよくわかりました。大蔵大臣の意見もわかりました。私は大いに総理府の肩を持っておるわけですけれども。
 そこで、賃金の問題についてお伺いしたいのですけれども、新聞の報道によりますと、昨日の二十三日の十一時に総理大臣官邸に田中総理はじめ三公社五現業の閣僚が集まって閣僚会議を開いた。そこで、昨年の仲裁裁定に見合う額を回答をするということをおきめになっておる。新聞の報道するところによりますというと、その努力は評価するけれども、要求しておる額との間が大き過ぎると、したがって、これから団体交渉で積み上げていくんだというようなことを組合が言っているという報道が行なわれておりますけれども、御承知のように、三公社五現業の回答、仲裁裁定というものと国家公務員の賃金とは密接不可分な関係があるわけであります。御承知のとおりであります。私はあの記事を見ながら、国家公務員の給与担当大臣である坪川長官は一体どういう考えを持っていらっしゃるだろうかと、いま現実の問題として公務員のほうから要求を受けておられるわけですが、その要求を受けてどういうように対処しようとしていらっしゃるのか、お考えをお伺いをいたしたいと思います。
#198
○国務大臣(坪川信三君) 憂慮されております二十七日を山場としてのストの問題に関連する公務員の賃金問題、まことに重要な、また厳粛な問題でございます。政府といたしましては、あらゆる角度から十分討議いたしまして、検討いたしまして、三公社五現業に対するところの返答は、もう報ぜられているような回答をいたしたわけでございます。これによって妥結が得られることを心から念じておるような次第でございますが、公務員の給与に関連いたしましては、やはり担当大臣といたしまして、その推移を並行いたしながら注視いたしておるのでございますが、過般、総評の幹部の諸君ともお合いをいたしましたときに、担当大臣といたしましては従来どおり人事院において民間給与その他の給与等を十分検討されまして適切なる答申が行なわれることを期待いたしておりますと答えたごとく、やはり国家公務員という立場から、適正な、十分なる検討が加えられましての回答が、必ずや人事院において第三者機関としての公正な立場で検討を加えられ、その答申がなされますことを期待しまして、なされた場合には、これをそんたくいたして、公務員のやはり期待する賃金の適切な配慮をそれぞれ政府といたしましてとる覚悟でございます。
#199
○鶴園哲夫君 先ほど申し上げましたように、これはもう私が申し上げるまでもなく、三公社五現業の仲裁裁定というものと人事院の勧告、国家公務員の賃金というのはこれは密接不可分、切っても切れない関係にあるわけです。昨年も御承知のように給与担当大臣山中貞則さんだったですか、そういう三公社五現業の仲裁裁定等と即応いたしまして非常に努力をされたわけですが、今回においては、昨年以上に、これらの給与担当大臣の努力はぜひとも要請をいたしたいと考えておるところであります。御承知のように、昨年よりもっと真剣な状態にきているように思いますし、昨年に増しての給与担当大臣としての御協力といいますか、御努力を要請いたしたいと思っておりますが、御見解のほどを承りたいと思います。
#200
○国務大臣(坪川信三君) 給与担当の責任大臣といたしまして、前任者の山中君にまさるとも劣らない気持ちを持って、これに配慮、即応いたしてまいりたいと考えておる次第であります。
#201
○鶴園哲夫君 これはぜひそういうことで御努力を願いたいと思います。
 これから申し上げることは、この間の内閣委員会でも申し上げたんですけれども、重ねてこの段階でありますので、大臣の見解を承りたいのですけれども、公務員の組合は人事院に対して非常に不信感を持っている。これはもう長年にわたりまして不信感を持ってきたんですけれども、だんだん不信感が大きくなりまして、いまや人事院を相手にしないという状態になっているというふうに言っていいんじゃないでしょうか。これはまあいままでの人事院がとってきた態度に大きく左右されておると思うんです。昨年のちょうどいまごろですけれども、長い間五月一日だったのが四月一日になった。これは政府の努力に負うところが大きいわけです。三公社五現業が四月一日になりましたのは昭和三十一年です。それから去年ですよ。十六年たっている。十六年たってやっと四月一日、同じ日になったんです。その間の状況は御承知のとおりなんです。その頑迷固陋さ、なんぼ言ったって五月一日を四月一日にしなかった。三十五年に五月一日と勧告してからでも十二年かかった。何としても不信感ですよ。やっと去年三公社五現業と実施の時期が一緒になった十六年ぶりです。非常な不信感です。しかし、御承知のように、あの四月一日というのがああいう形できまったということが、当時の新聞等が盛んに書きましたように、労働権のかわりにできた人事院というものがその機能を失ったのではないか、その機能を失ったという社説を盛んにどの新聞も取り上げたところです。私もそう思うんです。
 さらに、今度御承知のように一〇%の問題が出ました。あの問題に対する人事院の態度は、これは人事院自身が持っておる、労働権のかわりにできている人事院としては、私は許すことはできない、許すべきじゃないと思うんです、いまの国家公務員の立場からいえば。自分みずから人事院は労働権のかわりに出ている勧告権というものを放棄したような私は印象を強く受けている。また政府みずからも、これは御承知のとおり政府提案として出しました。議員立法ではなくて政府提案として出した。私はその過程の中で人事院が果たしている役割りは大きいと思うんです。ですから、人事院自身が、これは勧告権というものを放棄したような印象を私は強く受けているんです。政府みずからは、これは人事院の勧告権を無視するという態度もまたはっきり出てきている。そういう事態にいまきているんじゃないですか。ですから、労使のほうが、労働権のかわりにできている人事院というものに対する考え方というものが非常に変化してきている。人事院自身もまた変化してしまっているというところからいいますと、国家公務員の労働権というものは新しい立場からはっきり浮き上がってきているというふうに言わなければならぬのじゃないでしょうか。そこで、そういうことを踏まえまして長官の考え方を伺いたいと思います。
#202
○国務大臣(坪川信三君) 鶴園委員の御指摘は二点にわたっていると思うのでございます。一点は基本的な重要な、両方とも重要な問題でございますけれども、人事院の総裁はじめ給与担当その他の諸君は、公務員の給与に対しまして私はやっぱり公正に真摯に取り組んでおられるものと解釈しております。言いかえますならば、やはり国家の公務員であります。国民もこの問題については重大な関心を寄せておることでございますので、国民がやはり理解と納得をするという、使命感のある立場で私は人事院はこれに取り組んでおられる。したがって、ここ十年間の人事院のとられましたそれぞれの措置を検討いたしましても、ほんとうに真剣に、まじめに民間、あらゆる立場からの科学的な資料を中心にされまして、それぞれの公正な答申をなされている。しかも、私は個人的な気持ちを申し上げているようなつもりじゃございませんけれども、あの人事院の総裁の人となりという、ときにきびしいものを一面に持っている半面、また非常に人間的な一つの豊かさを持っておられる。そうした面から、総裁としての職責に万全を期しておられる立場から、いま御指摘になりました人事院の答申というものに対して、私はそうした目をもって眺めておることを申して御理解願いたいと思うのでございます。
 二番目の御指摘になりました一〇〇%、すなわち、義務教育に携わる職員に対しましての給与の問題でございますが、これはあらゆる場において、私も私なりの答弁をいたしておりますけれども、義務教育の重要性をかんがみまして、学校の教育水準を保持、高める意味において、それに携わられる職員に対して、それぞれの立場からひとつ給与に対するところの配慮をいたし、そうして人材を確保するという大きい、高度の上に立ってのねらいであることを思いますときに、そうしたことが要請されまして、そうして人事院があらためましてそれを受けられて十分検討をされまして、そうして政府に対して結論が、答申がなされるものでございますので、従来の給与の経緯と何ら変わりのなきことを思うときに、私はそれを期待いたし、その上に立って最終的な決定を政府がとるという手順になっておることも御理解いただいておるのでございますから、これから以後もいわゆる公務員の給与に関しましては何らの変わりも生ぜない立場で、公正にこれを踏まえて実行に移してまいりたいという不動の考えを申し上げて御理解をいただきたいと思うのでございます。
#203
○鶴園哲夫君 私は、公務員の賃金のきめ方というのは、これはだんだんだんだん変わってきましたけれども、昨年から、あるいは一昨年から急速に変わってきていると思うのです。政府の立場も変わってきております。それから組合の側の考え方も変わってきております。人事院自身の考え方もおのずからその中で変わってきている。変わらざるを得なくなってきている。ここまで、私に言わせますれば、波のあったものがどんどん崩壊をしてきている、くずれてきている。いま崩壊しようとするものをもとへ戻そうという考え方では処理できないのだと私は思います。大きな流れとして崩壊しつつある、崩壊してしまっているのじゃないかと私は考えておるわけです。その事態の中で公務員の賃金をどう考えるのか、あるいは労使関係というものをどう考えるのかという方針をやはり政府としては打ち出す必要があると私は考えております。重ねて、労働権の問題についてお尋ねをいたします。
#204
○国務大臣(坪川信三君) 私は、おことばを返す意味じゃございませんけれども、崩壊しつつあるとは考えておりません。正常な姿で運ばれていると、こう理解もいたし、また、鶴園委員もそうひとつ御理解を賜わりたい、こう思っております。
 スト権という問題に対しましては、これもほんとうに重要な問題でございますので、国民的な課題であろうと思います。しかし、いま御承知のとおりに厳然とした法の立場でスト権というものがある以上、いわゆるある以上というのは、スト権の立場に立っての政府及び従来の立法措置に従ってのとおりでございますから、これがどうなるかということは非常に国民的な重大な関心を持っておりますので、これに対しては御承知のとおりに公制審において積極的に意欲的に審議が続けられてまいっておりますので、その公制審の回答を得ました上においてそんたくいたして処してまいりたい、こう考えておりますので、今回の二十七日のストを中心としての問題は、あくまでも国民的な立場からストの回避を願いたいと、こういう気持ちでおることを表明申し上げておきたいと思います。
#205
○宮崎正義君 総理府総務長官お見えいただいて、私の申し上げようと思ったことは鶴園委員のほうからお伺いがありましたので、そして長官が答弁になりまして、私も同じようなことをお伺いする予定でございましたので、重複しますので一部だけ申し上げておきたいと思うのです。
 長官は、先ほど、性格上で筋が違っているからというような御発言がありまして、この旅費法は大蔵省のほうでやったほうがいいというようなお考えですが、午前、午後の各委員の方々の質問も、意見も、先ほどの鶴園委員と同じようなみな主張でございまして、というのは、国家公務員法あるいは一般職の職員の給与に関する法律、あるいは人事院規則、俸給表の適用範囲の問題、こういうものが全部総理府の管轄になり、しかも、先ほどお話がありましたように給与が人事院の取り扱いになっております。退職手当も総理府の取り扱いになっております。こういうふうな関係から、国家公務員の全体のほうを取り扱うその主管はやはり総理府であるべきであるという私も同じ意見でございます。先ほどの答弁で、これは平行線を引くんじゃないかと思いますので、こちらの考えだけを言っておきまして終わりにします。
 そのほか、今回の賃金アップのことについても御質問がありましたので、同じような問題でございましたので、どうも御苦労さまでございました。ありがとうございました。
#206
○国務大臣(坪川信三君) どうもありがとうございました。
#207
○宮崎正義君 なお、私は、こちらの本物のほうが少し残っておりますので、本法のほうが少し残っておりますから、それを少しやりたいと思います。
 先ほど外務省のほうから大蔵省主計局のほうに「外国旅費改正実態調査」というものをお出しになりました。外務省の方、この資料は外務省のほうからお出しになりましたのですね。
#208
○説明員(梁井新一君) さようでございます。
#209
○宮崎正義君 実は本法を審議する場合に、私どもはできるだけ時間も短縮して、そして時間的にも早く、そして審議を完全に果たしていこう、そのためには親切な資料がほしいわけですね。その資料の点について、私のほうはずいぶん前から資料を請求しておりますが、昨日の夜八時ごろこの資料を持ってきたわけです。それから夜おそくまでかかってこの内容を検討したわけなんですが、請求した資料がすみやかに提出されないという、いろいろな事情があるでありましょうけれども、審議を順調にさせるためにはすみやかに資料提出をしていただきたい、これは政務次官にも私は希望を申し上げておきます。それから主計局の次長にもそのように希望を申し上げます。夜の八時ごろ持ってこられても内容が検討できません。また、これをいただきましたら、全く大ざっぱなんで、これは何かと思うようなものがきた。先ほど午前中に鈴木委員が示しておられましたこの資料、実態調査の資料です、これよりはるかに内容がまた悪いときている。これじゃ何を調べて質問していいかということがこれはもう見当つかないんですよ。これ、皆さん見ればびっくりします。どういうわけですかね、こんなの。
#210
○説明員(西垣昭君) この点につきましては、私おわびしなければならないと思います。実は、先生から資料と言われましたときに、どんな資料をつくって差し上げたらよろしいか、御説明に伺って、その上で必要な資料を出したいと思っておったものですから、実は先週の中ごろ伺いましたあと、チャンスをいただけるかと思ってお待ちしておったわけでございます。その辺に私のほうの判断の甘さがあったのだと思いますので、その点はここでおわびしたいと思います。決して他意があるわけではなくて、御説明に伺って必要な資料をつくりたい、こういうふうに考えておったのでございます。
#211
○宮崎正義君 今度の外国旅費の法案を出す場合に、甲地方、乙地方はこういう地域で、こういうふうなホテルを参考にして勘案したんだというようなことは、これは常識的に言わなくたって当然出せるんじゃないでしょうかね。何をお伺いしていいかわからないんで、全く見ようがないんですよ。こういうふうな資料を提出したというふうに言われたんじゃ私は心外ですよ。
 そこで、御説明を願いたいのですが、甲地方の九十公館、回答されたものがあるわけであります。それから乙地方三十八公館、これを調査対象として公館数をやった。また、話の中にはトラベル・コンサルタント・ジャパンの調査、これは完備しているのかというふうに聞いているわけです。こういう点もあわせて、今回の外国旅費改正に対する資料の、資料といいますか、内容をひとつ説明を願いたいと思います。
#212
○説明員(西垣昭君) 御説明申し上げます。
 外国の宿泊料、日当につきましては、在外公館を通じまして実態を把握して、それに基づいて改定をお願いしている次第でございます。
 それから移転料につきましては、内地諸掛かり、海上運賃、それから外地諸掛かり等につきまして、それぞれ業者、あるいは現地の在外公館を通じまして実態の把握をいたしまして、それに基づいて改定をお願いしている次第でございます。その改定の中身といたしましては、外務省から御要求をいただきまして、それをわがほうで査定をして削ったというふうなことではなくて、共同作業というような形で結論を出しています。したがいまして、先生の御質問の御趣旨が原資料に即してというようなことのようでございますので、外務省のほうから御答弁を願おうかと思いますが、それでよろしゅうございますか。
#213
○宮崎正義君 トラベル・コンサルタント・ジャパン調査というのは、これはないのですか。
#214
○説明員(西垣昭君) それでは私のほうで御説明を申し上げまして、足りない点がございましたら外務省から補足してもらおうと思います。
 まず、在外の宿泊料でございますが、宿泊料と申しますのは、宿料と夕食と朝食費、これを合わせたものを宿泊料と考えておりますが、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、在外公館に照会をいたしまして調査をいたしました結果、一七・一%前回の調査時点より上がっておる。ただ、その一七・一%というのは、去年の九月現在の数字でございますので、その後も同じトレンドで上昇するとしますと、大体二〇%であるということで、宿泊料につきましては二〇%の上昇というふうに判断いたしました。
 それから日当につきましては、従来から宿泊料の三分の一程度ということで考えておりまして、大体食事料等につきましては、ホテル代とそれほど差がないということで、従来の比率をそのまま採用いたしております。
 それから二〇%の中で甲乙の比率をどうするか。従来甲地域一〇〇に対しまして乙地域九五ということでございますが、甲地域の中で特にホテル代等の上昇の著しい地域がございまして、先ほど吉瀬次長から御説明申し上げました八都市がそれに当たるわけでございますが、その八都市につきまして、その他の甲地域のホテル代と比較いたしますと大体一五%ぐらい上回っておるという二とで、そういう指定都市の制度をその二〇%の中でつくろう。そうしますと、残った甲地域に対する乙地域の割合がどうなるかということでございますが、これは従来からの九五と同じような実態が出てまいりましたので、今後の改正におきましては、甲乙の比率はそのままにし、甲の中で指定都市として一五%高いところの都市を指定するという制度をつくりたいというのが今度の改定の方向でございます。
 なお、移転料につきましては、先ほど申し上げましたように、業者、それから現地大使館を通じて調査をしました結果、同じ分量のものを運ぶと想定した場合には、大体九%程度の値上がりである。それからその間に荷物の量がどのように推移しているかということを調べますと、かなりふえておるということで、それを合わせまして、その結果を合成したところに基づきまして、さらにその後の物価値上がりを見込んで平均して三〇%、こういうものをはじいたわけでございます。
 以上が大体の考え方でございます。
#215
○宮崎正義君 外務省。
#216
○説明員(梁井新一君) 特に私どものほうからございませんが、ただいま西垣課長の御発言に対しましてもう少し詳しく申し上げますと、甲地と乙地の区分でございますが、外務省の行ないました実態調査によりますと、先ほど申し上げました従来の甲地を一〇〇といたしますと、九五が乙地の平均の比率でございますが、それをやや下回って九〇%ということになっております。
#217
○宮崎正義君 もうちょっと大きい声で……。
#218
○説明員(梁井新一君) 従来の甲地と乙地との比率は、大体一〇〇対九五でございましたけれども、今回外務省の行ないました実態調査では、甲地を一〇〇といたしますと、乙地が八八になりますけれども、先ほど申し上げましたとおり、指定都市、八つの指定都市をとりますと、指定都市を除きました残りの甲地と乙地を比較いたしますと、大体一〇〇対九四という数字が出まして、従来と同じ割合でいいだろうと思っております。先ほどすでに西垣課長から申し上げましたけれども、指定都市につきましては、外務省で詳しく実態調査をいたしました結果、約一五%の増が必要であるという数字に相なります。
 それから日当につきましても、すでに御説明申し上げましたとおり、非常にこの日当につきましては調査がむずかしいものでございまして、日当は昼食代と雑費でございますけれども、実際問題として非常に調査が困難であるということで、従来と同じパターンの宿泊料の約三分の一ということで、従来と同じ割合に組んでおります。
#219
○宮崎正義君 具体的には、実際上の問題でイランのホテル、この中にはいろいろありますけれども、イランあたりのを調べたんですか。
#220
○説明員(梁井新一君) 調べております。
#221
○宮崎正義君 時間がありませんから、私の質問時間はまた限られちゃいましたので、これは相当こまかく私はお伺いしようと思っているわけです。アフリカ、東南アジアだとか、そういう方面別のホテルの今日の値段ですね、必ずしも乙地並みじゃないということ。それから指定都市として今度選ばれましたそれ以外にも、相当な、指定都市並み以上のところもあるということ。そういうふうなことをこまかく分析をして、そしてその平均価格がこれだけであるんだという宿泊料の算定価格がこれにも示されていないわけですよ。したがって、もうきょうはやめます、これで。あとで、せめても宿泊料の平均価格ぐらい、それからアフリカは、東南アジアはどういうところを選んだのだ、それから甲地に対してはどういうところを選んだのだ、指定都市はこういうふうな現況であるのだというような、具体的なものを示していただきたいと思う。まあ、きょうは間に合いませんからこれでやめますが、その点をひとつ委員長、資料をお願いしたいと思います。よろしゅうございますか。
#222
○政府委員(吉瀬維哉君) それではこちらから伺いまして、具体的な先生の御意見伺いまして、必要な資料をすぐ出すようにいたしたいと思います。
#223
○宮崎正義君 時間がありませんので、最後に、通常、法体制というのは、本法、政令、省令、運用方針という順序でないんでしょうか。この本法は省令から運用方針というふうになっているんじゃないですか。
#224
○政府委員(吉瀬維哉君) 法体系としては、そのような形になっておりまして、本法の改正に伴う省令につきましては、並行していま検討を進めているところでございます。
#225
○宮崎正義君 省令は省内で都合のいいようにやれるんじゃないかという危惧があるわけですがね。当然順序とすれば、法体制という順序からいけば、本法から政令、そして省令、運用方針という形態が好ましいんじゃないでしょうか。
#226
○政府委員(吉瀬維哉君) 旅費法につきましては、政令ございませんで、すぐ省令で具体的な、たとえば指定都市などにつきましては、都市を指定するというような形をとっておるわけでございます。
#227
○宮崎正義君 ですから、旅費法がそうなっているから、これは省令で、省でどうでもできるということになるわけです。ですから、ある程度政令から省令というふうな、省令から政令というように、本法というように、順序にいくことがいいんじゃないかと、こう私は申し上げているわけですがね。
#228
○政府委員(吉瀬維哉君) 旅費法につきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、本来なら、といいますと若干語弊がございますが、相当こまかい級別の額まで法律できめてある。そういうようなことで、本来政令できめる種類のことが、旅費法については内容として、これも御判断によりましていろいろ御意見あると思いますが、ほとんどない、現在のところないわけでございますが、あとの具体的な非常に個別の技術的な事項につきましては、省令で規定している。一般の法体系といたしますれば、先生御指摘のとおり、法律、政令、省令というような段階があるのが通例だと私ども考えております。
#229
○宮崎正義君 これは解釈にいろいろしかたがあると思います。先ほども申し上げましたように、総理府長官がお述べになりましたように、所管の問題に今度は変わって――この論説からいきますと変わってくるようになるわけですが、きょうはもう時間がございませんからこれでやめますけれども、そういうこともその審議の中に重要な課題としてあったということ、それを将来のひとつ参考としてお考え願いたいということを要望しまして、私の質問を終わります。
#230
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#231
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#232
○岩間正男君 それじゃ、大蔵大臣来てからと考えておったんですが、だいぶ来るのがおくれるようですから、大蔵大臣来てからまたあらためてということにしまして、この法案と直接の関係はないのでありますが、公務員の宿舎の料金の値上げ問題から先にお伺いしたいと思います。
 第一に、大蔵省はいま公務員の宿舎費を大幅にアップして五月一日から実施しようという計画を持っておると聞いておりますが、これはどうですか。
#233
○政府委員(吉瀬維哉君) ただいま担当の理財局のほうから政府委員がすぐ来る予定でございますので、暫時、ちょっと答弁を控えさせていただきます。
#234
○岩間正男君 それじゃ理財局が来てから、大臣が来てから、並べてこれはやりたいと思います。
 その前に、今度の法案について、日額旅費の問題が出ているのですが、これは各省庁で定めている日額旅費は千差万別だ、そうして全体としては非常にこれは額が少ないのじゃないか、こういうふうに考えられます。作業内容が違うので一がいにはまあ言えないわけですが、日額旅費がついている部門というのは、内容を調べてみるというと、非常にじみな仕事で、そしてしかも重要な部門、いわば縁の下の力持ちのような、あまりはなばなしくはないけれども、実質的には必要な、そういう問題、事件が多いわけですね。で、これは非常にこの適用を受ける人たちが実際はこの費用弁償というようなことになっていないのじゃないか。たいへんそれで犠牲のしわを受けておる、こういう実態を見るわけですが、これはいかがですか。
#235
○政府委員(吉瀬維哉君) 岩間委員御承知のとおり、日額旅費につきましては、別表の定額の範囲内でその各省各庁の長が大蔵大臣と協議してきめる、こういうことになっておりまして、今度の旅費法の改正に伴いまして、すみやかに所要の改定を行なうつもりでございます。ただ、日額旅費につきましては、その日額旅費の支給者の勤務の態様に応じまして相当ないろいろな変化はつけておるわけでございます。今回は、各省各庁とよく相談しまして、実態に応じまして、もし引き上げるべきものがあれば所要の措置をとりたい、こう考えておるわけであります。
#236
○岩間正男君 これは各省の長と相談してきめるというのですが、その各省自体が実態をこれはっかんでいるだろうか、ほんとうに。それで、その上に立ってこれが行なわれているかどうかということになると、非常に疑問があると思いますね。こういう問題をさらに大蔵省をわずらわすわけですから、そこでいろいろ交渉というようなことになりますというと、この実態が見のがされることが多いのじゃないかというふうに今後考えられるわけですが、大蔵省自身は直接このような日額旅費をきめるにあたって、この実態調査というものをやっておりますか、どうなんですか。
#237
○政府委員(吉瀬維哉君) 私ども千差万別の各省庁の勤務の条件、すべて私どもが調査するわけにまいらないのでありますが、各省庁との協議の段階では、担当官が十分に各省庁の実情を聴取しているのが、現状でございます。
#238
○岩間正男君 だから間接なんですね。話を聞いて、その上でやっている。ところが、その話そのものが各省庁で実態をよく知らぬで、ほんとうにその場に直面する人たちの実態をつかんでやっている、こういうふうには考えられない面が非常に出てくるのですね。まあいろいろな例をあげてみますというと、たとえば建設省の国土地理院、この国土地理院がいろいろ調査をしております。これまたたいへんな仕事、この仕事というのは。これは私たちも実態を聞いておりますけれども、それから労働省の基準監督署の場合、これもまあほんとうにこの仕事を果たすということはたいへんです。それから運輸省の灯台、ことに富士山の測候所の勤務者、それから南鳥島の観測所、こういうような問題。まあこれは一例でありますが、このほかたくさんあると思いますけれども、こういうものについて、ほんとうにこれは実態を調査されておるかどうか、いかがですか。
#239
○政府委員(吉瀬維哉君) ただいま岩間委員が例としてあげられました富士山とか南鳥島、これにつきましては、気象庁当局から昨年におきましてもいろいろな事情を聞きまして、昨年――前回でございますが、前回の改定では千三百九十円、千二百九十円と、まあ五等級、六等級で差があるのは若干問題があるという御指摘がございましたけれども、そういうぐあいに引き上げを行なっております。その際に、観測所の職員の勤務の実情等を私どもの担当官が十分聞いてると、こう承知しております。
#240
○岩間正男君 これは気象庁は来ていますか。――それじゃ、まあたくさんのことを一時に聞けませんから、富士山の測候所の場合でお聞きしたいんですけど、これはどういうふうな仕事をやっており、どんな一体困難に直面しておるのか。しかも給与の実態はどうなのか、簡単で概略でいいですからお述べを願いたい。
#241
○政府委員(石原明君) 富士山の測候所は、測候所が上にありまして、基地が御殿場と東京にございます。で、これの職員は、定員といたしましては十九名でございます。大体常時五、六名の者が上がりまして、山頂勤務をするというふうな体制になっております。上へ上がりましてやります仕事は、レーダーがございまして、このレーダーの――実際のこのレーダーを使っての観測をするというふうなことにつきましては、私どもの庁舎があります上に、東京管区気象台がございまして、そこで動かすわけでございます。富士山頂におりますのは、そういうレーダーについての円滑に動かすための保守といいますか、そういうことが一つの任務でございます。もう一つは、あの高い三千七百七十何メートルというところで地上観測といいますか、山頂における気象観測をやってる、この二つが任務でございまして、大体そういうことで常時五、六名の者が上がっておりまして、大体上がりますのは、通常のケースでございますと、一勤務が二十二日ということに大体なっておりまして、最初の二日間をかけて登山いたしまして、山頂に十八日間滞在いたしまして、それから二日かかっておりるというふうな勤務状態になってございます。
 もちろん富士山は御承知のように三千七百七十八メートルですか、ということで、そういう高いところでこういうふうな勤務をしてるのは世界にも例のないことでございまして、そういう点で、まあ風も非常に強いところでございますし、さらにまた、温度等につきましても、相当冬あたりは冷えるというところでございます。そういうところであるにもかかわらず、たいへんな私どもの気象観測点としては重要な位置にあるのでございます。そういうようなところで勤務されておるわけでございますが、現在のところでは、そういった勤務をされておる方々に対してのできるだけの安全対策、あるいは処遇の面についての対策を講ずると同時に、現在ではあの庁舎が非常に古うなってございますので、木造部分の建てかえをやるというふうなことと、それから昨年でも問題になりました送電線の問題がございまして、これは昨年とことし――四十八年度とかけまして取りかえるというふうなことで、全般的に全体の勤務環境、そういったものの改善をはかるというふうな状態で進めさしておるような状態でございます。
#242
○岩間正男君 これの給与は。
#243
○政府委員(石原明君) 給与は通常の……。
#244
○岩間正男君 給与って、日額旅費、どうです。
#245
○政府委員(石原明君) 日額旅費につきましては、現在富士山におきましては、私どもの山岳におきましてのものにつきましては、運輸省の訓令でございます日額旅費支給規則というものにきまっておりますけれども、山岳滞在旅費には三ランクございまして、そのうちの富士山につきましては一番高いほうの額ということになっておりまして、五等級以上につきましては千三百九十円、六等級以下につきましては千二百九十円というので四十五年から現在まできておりました。で、今回旅費法のほうの単価アップがございますと、それに伴って、こちらのほうの単価アップというものもお願いしなきゃならないというふうに考えておる次第でございます。
#246
○岩間正男君 これで満たされておると思っておりますか。こういう額で十分だというふうに考えておりますか、どうです。
#247
○政府委員(石原明君) 満たされておるかということになりますと、いろいろ見方があるかと思います。で、実はこういう貴重な測候所に、非常に困難を伴うようなところで勤務しておるわけでありますので、私どもとしましては、できるだけの待遇改善をはかるのが当然であろうかと思いますそういうふうな考え方で従来進めてきたわけでございますが、しからば今回の額、あるいはそれから今度の旅費法の基準の改正によりまして当然改正をお願いしなければいかぬわけでございますが、これにつきましても現在どうかということになりますと、これはずっと昔からのいきさつがございまして、そこで旅費法のほうの規定単価の改正がございますと、そのつどお願いをして、適当ないろいろなところのバランスをきめていただいておるということでございまして、まあちなみに四十五年の改正のときには、当時までは七つの段階に分かれておりましたけれども、それを三つの段階に分けたわけでございまして、そのときに一番当時高かったのは南鳥島でございまして、その南鳥島に次いで高いのが富士山でございましたが、その二つを一緒にしてやったということでございまして、したがって、前回の改正のときには、ほかのほうの改正に比べて富士山は全体の中ではいいほうの率で改正されたというふうな事情に相なっておるわけでございます。今度の改正につきましても、同様な精神をもちましてお願いしたいと考えております。
#248
○岩間正男君 いろいろな見方があるということをあなたは言ったんですが、これはやはり、富士山の何を監督している立場としては、気象庁次長としての私はことばじゃないと思う。あなた行ってごらんなさい、実態を。いろいろな見方があるなどという、そんなばかげたことばでこれは言えないですよ、たいへんなものですよ。いろいろさっきから条件をあげておられますね。第一には低圧、低酸素下にある。富士山頂の気圧は地上の三分の二以下で、酸素が欠乏している。低酸素症、つまり高山病にかかりやすい状態。過去一年間で高山病で勤務不可能となった者が六人いる。知っていますか。また、低酸素症は自覚症がなくて、判断力、注意力、思考力等を低下させるので、常に危険にさらされている、こういう実態ですよ。たとえば、こういう実態についてあなたはいままでどうなんですか、把握されておりますか。簡単にやってください、簡単でいいです。把握しているか、してないか。
#249
○政府委員(石原明君) まず、気象状況でございますけれども、これはもちろん気象でございますから、状況はいろいろ違いますけれども、風速につきましては大体平均して二十メートルぐらい、それから最大では五十メートルをこすとかいうふうに、あるいはまた、そういうような気温状態については大体マイナス三十度前後まで下がるというふうに把握しております。
 それから、そういったことに伴って、どの程度のそういうことによる被害があるかということでございますが、これにつきましては……
#250
○岩間正男君 委員長、注意してもらいたい。時間がなくて、ほかのたくさんの問題をかかえている。それで同じようなことを繰り返したり、それから言いわけみたいなことは聞きたくないです。そんなことを聞いているのじゃなくて、実態、その現場にいるところの公務員の実態をつかんでいるかどうかと聞いている。つかんでいるか、つかんでいないか。たとえば、六人の病人が出ている、高山病患者――昨年一年間で。それをつかんでいるか、つかんでないかで、この問題に対する対策のしかたが違ってくるのです。つかんでるならつかんでる、つかんでなければつかんでません、はっきり言ってください。
#251
○政府委員(石原明君) 把握してございます。
#252
○岩間正男君 それで、さっきの何ですが、日当で、これは一番高いほうだってあなた言いましたな、南鳥島に比べてみれば高いほうだ。こういうやり方がつまり気象庁の、いままで非常に予算不足であり、これはわれわれも運輸委員を六年ぐらいやった時代があります。そうして、ずいぶんこれは気象庁の問題というのは委員会でも取り上げた。現在のレーダーなんかの観測もそういうところから推進したんですがね。それからもっとやっぱり実態つかんだ上に立たなきゃならぬですよね。
 それからこの気象条件ですね。年平均気温がマイナス七度、もう一、二月の平均気温はマイナスの十九度、風速は年平均秒速十七メートル、それから山特有の天気変化が激しい、低温のため水蒸気圧が極端に低く、室内が低温となり皮膚が荒れやすい、全体的には南極地域の気象条件のきびしさ以上だと、こういうふうにいわれておりますね。こういうところが、いま言ったような日額千円そこそこの、そうして、ことに六等級以下などという、そういうものでやられているわけでありますけれども、これは民間との比較においてどうですか。これはいろいろここで工事をやったりする労働者の例とかあるわけですね。時間の関係で一々これはあげる時間の余裕はないと思うんですが、どうなんです。公務員の待遇というのはまことに劣悪だと思う。どうなんですか。
#253
○政府委員(石原明君) このようなところで、ほかの民間等の例はどうだと言われましても、こういう形態で勤務しているものがございませんので比較はちょっと困難だと思います。強力等の話もございましたけれども、元来そういう給与がございまして、それに対して現在あそこに出張をしてやるというふうなかっこうでございますから、そういうものとの比較本、直接的な比較は困難かと思います。ただいま先生のいろいろお話がございましたけれども、そういったような実情は、もちろん私どもの直接行なっております官署でございますので、そういう点についての実情は十分に把握しておるつもりでございまして、そういうことを運輸本省ないしは大蔵省のほうによく説明いたしまして、今後そういったものの改定に当たりたいと思っております。
#254
○岩間正男君 とにかく、少しもこの問題、改善されていないんですよね、長い間かかっているが。そして実際はいままでの大体改善のパーセンテージがここに通用されるぐらいのところで、根本的な改善はないわけだ。そうでしょう。民間との比較というような問題を出しておりますけれども、たとえば山頂庁舎の改築工事に伴って建設省の労務の見積もりというのが出ておりますね。山頂での屋外重労働は、これは平地の十九倍出している、通常の屋内作業は四倍。それから夏季だけでも、食費は別にしてこれは五千円支払われている、それでも安くて労働者が集まらなくて、人集めに苦労している。こういう実情があるんです。これとあなた比較してみたらどうなんです。民間と比較できないなんということないでしょう。これ、こんな条件を建設省が出してさえもこれは民間の何が集まらない。何倍ですか、いまあなたの言った日額の五倍、六倍出したって集まらない、そういう実情があるんですよ。そこのところをほんとうにこれは犠牲的にやっているんでしょう。これに対する当然のこれはもう反対給付は与えられるべきですよ。当然の要求ですよ。これはどうですか、次官、こういう問題についてもっと真剣に取り組む必要があると思うが、どうですか。
#255
○政府委員(山本敬三郎君) 日額旅費という形で支給すべきか、あるいは給与という形で考えるべきか、いずれにいたしましても、他の条件に比べて劣悪であるということはおっしゃるとおりだと思います。何らかの形で検討さしていただかなければならぬ問題だと思います。
#256
○岩間正男君 それからこの登下山の場合について、職員の場合は、現在、一キロ八円プラス五百五十円、これは日当、支給されるということになっているようですが、これは冬季の場合ですが、十月から六月の間に物資の運搬をしている強力の場合をとってみるというと、これは運搬費のほかに日当という名目で登山日が七千円、下山の場合は四千円、こういうものが支給されている。ところが、公務員にはこういうものはほとんどないわけですね。民間との差がある。民間で、それでさえもなかなか集まらないという実情があるわけです。公務員はこのような特殊な、これは富士山頂の気象観測というのはたいへんな問題で、これは劇映画なんかにもなって、これは国民の間にアピールした問題ですよ。ごらんになったでしょう。最近これはテレビでやっておりますね。これは相当視聴を高めたやつですよ。こういう問題で、その当時からこれは犠牲的なものによってささえられている。しかし、これは犠牲的なものによってささえるというようなもう段階ではないわけだ。これを、ほんとうに労働条件の面から、それからこれに対する反対給付の面からこれを完全に保障するということなしにはこれはできない。その総額は一体何ほどですか。もっと労働者の数を二倍、三倍に増して交代をやるということは、これは現在何人、何日ですか、こういう勤務の時間も短くするだろうし、勤務の条件というのも緩和するだろうし、それに対するいろいろな医療上の問題、健康保持の問題、そういうものについて十分に、私はこれは当然なすべき国家的な義務でしょう。それを気象庁がはっきりつかんで、それによって当然これは運輸省に要求する。運輸省でだめだったら、はっきりこれは大蔵省とこういう問題で少し取っ組み合って、けんかしたっていいですよ。ところが気象庁は弱いんだ、非常に、いままで見ていると、態度が。だから通らないのだ。犠牲が実際はその現場にいっている。こういう実態をたくさん見ています。見ているから言っている、どうですか。
#257
○政府委員(石原明君) 民間との御比較のお話もございましたけれども、私ども自身でも大体十日に一回強力を使っております。したがいまして、ただいま強力の状況が夏はどうであるとか、冬はどうであるとか、あるいは気象がどうかという状態もつかんでおるはずでございます。そういう点からいたしますと、ただいま御指摘のような面がございます。ただ私どもは、ああいう高いところで勤務するというのは、それだけの技術者としては、何といいますか、経験上やはりああいうところで勤務したという方もかなりおるわけでございまして、そういうようなことに私どもが、だからといいまして、そういったことに寄りかかるような態度ではこれはいけないかと思います。したがいまして、ただいまいろいろ先生から御指摘がございました点は、私どもに対する御激励だと存じます。そういうような考え方をもちまして、今後運輸省なり大蔵省と御相談をして、お願いを申し上げるというようなことで進めたいと思っております。
#258
○岩間正男君 あなたの立場ではお願いということになるだろうけれども、もっと要求しなさいよ。そうして、これは次官に、大臣見えたらなお大臣にもこれは話したいと思いますが、これに類した例がたくさんあるわけですからね。私は一例をあげているわけだ、時間の関係から。こういう問題についてもっと実態を把握して、そうして格段の対策を講じなければたらない問題ですよ。日額旅費という中にはそういう例が多い。特別に出しているのです。ところが恩恵的に出されている。これもお願いしますというかっこうで要求されている。そんなことでは問題は解決しないと私は思うのです。これは基本的な態度ですね。これは主計局次長、どうですか、あなた、衝に当たるのだから、ここではっきり言っておきなさい、どうしますか。
#259
○政府委員(吉瀬維哉君) 運輸省の要求を受けまして、引き上げについて十分検討いたしたいと思います。
#260
○岩間正男君 これは見守っておりますから、報告なんかも当委員会にほんとは出してもらうといいんだがな、どうでしょうかな、委員長。こういうのはやはり当委員会の権威に関する問題ですから、どういうふうにやったか、その結果についてはここに報告すべし、これについてまた議論するというかっこうでないと、実際はわれわれの質問は実を結ばない、そういうことではまずいと思いますが、これは委員長に要求したいと思いますが、お願いいたしいと思います。これ、お願いです。どうでしょうか、ちょっとなにしてください。どうでしょうか、これは報告をしてもらう。そうでないと、この問題、その場だけではだめなんです。委員長いかがですか。
#261
○委員長(高田浩運君) 委員長から申し上げますが、いまの件については、事後において報告をしてもらいたいと思いますが、大蔵省、それでよろしゅうございますか。
#262
○政府委員(山本敬三郎君) 岩間委員のおっしゃるとおり、発言権の少ないところには手当てが十分にいかないということは間々ある、その一つの例だと思いますので、来年度において、事後のとった処置について大蔵省から御説明させます。
#263
○岩間正男君 それじゃ理財局の次長がお見えになったようですから、大臣も間もなく来るんでしょうね、どうですか、――それじゃ大臣が来てからにするか、それじゃその前に、やはり大臣がいたほうがいいから、次にお聞きしましょう。
 さっき鈴木委員から、午前中にこの教員の旅費の問題が出たわけです。これは前近代的なものですよ。これはまず第一にワクが少ないということ、それからこの適用を受ける対象は非常に多いということ、それからそういう結果、これは打ち切り旅費で支給されているという問題です。この問題で、大体現状でもそうだと思うんですが、結局は校長や教頭がわりに出張するというようなことが多くなってくる。旅費の大半はそういうものに使われる。それで普通の教員の場合は、もう回数が非常に減る、額も減る、こういうようなことが起こっているんですが、こういう実態については、これは文部省で調査をしておりますか、この旅費問題。
#264
○説明員(松浦泰次郎君) 詳細な調査資料はございませんが、先生の御指摘のとおり、校長というような立場の方が学校を代表するというような立場でございまして、県庁とか、あるいは相互の横の学校の連絡等で出張される回数がかなり多いというように聞いております。そういう意味におきまして、相対的に一般の教員の出張がそういう方々に比べますと非常に少なくなるという実情にあるように伺っております。
#265
○岩間正男君 それはまあ認められたわけだ。調査じゃないんだからまずいんですがね。ほんとうは調査してほしいんで、調査するのは当然あなたたちの任務ですよ。こういうところにメスを入れないで、聞いておりますなどということをその責任者が言って、答弁して、平気でいるところに、今日の文部行政の実態があるんじゃないか。そうでしょう。つかまなきゃならない。これはどんどん入っていってやりなさいよ、ほんとうは。部分的に見たってわかる。すぐにわかる、全般は。それをつかんできて、そうして具体的にはどうなのか、その数字ぐらいはどこへ行ったってわかるわけですからね。近郊のところを一つ場所を指定して、そこのところを調べればすぐわかる。そうすると、実際は教員のいろいろの研修活動だとか、それから修学旅行について行くとか、その他いろいろの出張旅費というものは実際は必要なんです。その必要なものの何分の一しか渡していない。あとのところは、これは自己負担で行くか、あるいはPTAのそれに対する負担を求めるか、あるいは出ないか、こういうかっこうになってきているわけですよ。こういう実態というものをもっと調べなければしようがないですよ、そうでしょう。その結果は、どこへいくんですか、全部これはやはり生徒、児童にいくんですね。結局そうなるわけです、そうでしょう。何も調べたものはないのですか、その点について。
#266
○説明員(松浦泰次郎君) たいへん失礼いたしましたが、抽出調査したものがございます。
#267
○岩間正男君 あるんですか、それを言ってください。
#268
○説明員(松浦泰次郎君) それで言いますと、小学校の場合、一般教員に比べまして約四倍ぐらい校長先生のほうが多いというような状況でございます。中学校のほうも、ほぼ同じような状況でございます。
#269
○岩間正男君 額はどうですか。額はありますか、そこに、抽出調査で。額を出してください。四倍といってもわからない。
#270
○説明員(松浦泰次郎君) 額は、小学校の校長の場合六万一千円くらいでございます。教員が一万五千円、それから中学校の場合、校長が六万四千八百円、教員が約一万七千円でございます。
#271
○岩間正男君 これは実際資料として、これはあんたたちの抽出調査でもいいから、それを先に出しておいて、それから方針としてもっと全体に、今年度なら今年度もっと広範にこれを調査する、実態をつかむ努力をすべきだと思いますが、これはあなたの責任で答弁できるかな。これ、答弁できる人が来ていないと、審議が進まないですな。文部省の責任者をもっと呼んでもらえませんか。少なくとも初中局長来ていないとまずいね、どうなんですか。
#272
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#273
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#274
○岩間正男君 大蔵政務次官にお願いしておきますが、これは文部省、実態調査すべきだと思うんで、向こうに話してもらいたい。これをここで確答、話すことは確答できるでしょうが、その結果こういう調査をするということ、それはどうしても進めなくちゃならぬし、もしも不十分だったら、またこれは出席を求めて質問することになります。
 われわれの手にした資料が一部分あるわけです。これは国立の場合ですが、国立学校附属小、中、高校の教官の旅費、こういう問題です。たとえば東大附属中学校、それから高等学校の場合、これは昭和四十七年度の予算で見ると、教官研究旅費として六十九万一千円の配分があった。校長二名分と、それから教官が三十五名分、そうしてこれが全部で六十九万一千円。これはむろん足らぬからPTAから教官旅費補助している。これが九十五万円。そうすると教官の旅費というものは、これは百六十四万一千円ですけれども、そのうちわずかに三分の一ちょっとの六十余万円しかこれは国家から出ていないわけです。こういう形になります。そうすると、三分の二というのはこれはPTAその他でまかなっている。こういうことは正しいですか。こういう運営ではたしてこれは教員のそういう研修とか必要な視察とか、そういうものはできるでしょうか、いかがでしょうか。できないでしょう。
#275
○政府委員(山本敬三郎君) 先ほどお話のありました調査をせよということは、文部次官のほうへも私のほうからお伝えをいたしまして、どの程度規模でやるか、いろいろ事情ありましょうけれども、できるだけ御期待に沿えるようにいたしたいと思います。
 それから実態は、おっしゃるとおり、PTAの負担になっている部分が非常に多い。けさほども鈴木委員からのお話もございましたように、非常に問題の存するところだと思いますが、私自体は、私見にわたるかもしれませんけれども、不十分だと考えます。
#276
○岩間正男君 まあ、たとえばさっきの例からいっても、岩間さんね、こういうことを聞いているわけだ。いま旅費の実態ですね、これは一つの、ワクが少ない、そうして額も少ない。そこへもってきて、校長や教頭が使うことは多い。そうすると、普通の教員の場合、非常にそのしわを受ける。そういうことで、たとえば東大の例をいまあげたんだけれども、足らないところをPTAがまかなっておる。そうすると、普通の教員の場合です、教官一人当たりの旅費が一万八千円、年間。そうして、しかもPTAからこれは受けている、補助費を受けて、そうです。そのためには、どうしてもこれは回数が減る。それから、それだけじゃなくて、足らない分は自分で自己負担というようなことになる。さらにまた、どうしてももうだめなときは行く回数が少なくなる。非常にこれはまずいわけです。そういう点について、これは実態を抜き取り調査――一、二の例があるらしいが、もう少し広範に文部省としてはこの問題と取っ組む必要があるんじゃないか。午前中も鈴木委員からこれはきびしく指摘された問題で、私もこの必要を感ずるわけです。文部省としてこれをやるかどうかということをお聞きしようとしたけれども、責任者がいないものだから、それであなたを待っていたんですが、いかがですか。
#277
○政府委員(岩間英太郎君) 先ほど鈴木先生からも御指摘ございまして、自治省の審議官と相談いたしましたが、いま御指摘のようにいろいろ問題がございますので、調査をするという方向で打ち合わせをしておったところでございます。
#278
○岩間正男君 先ほどから話が出ていましたが、十万人の海外留学をするなどということを、最初これは田中総理が言い出したわけですね。これはずんずん、ずいぶん減らされて、二十分の一というようなことだ、さっき聞いてみると。けれども、こういうようなほうに目が向いて、足元はどうなんです。文字どおり灯台もと暗しじゃないですか。さっきは気象庁の問題で、灯台の問題もこれは出たわけですけれども、ほんとうに灯台もと暗しだ。もっと足元を固めたらどうかということです、実際。海外に視察や留学もいいだろう、しかし国内を知らない、国内を知らないで、それで海外へ出たって、これはしようがないです。したがって、この旅費の問題、こういう問題、これだけじゃありませんけれども、とにかくこれは端的に出ておるんで、前近代的なものが残っているんで、これを解消するという努力はどうしても必要だと思います。で、これに対する決意をお聞きしたい。
#279
○政府委員(岩間英太郎君) 海外派遣につきまして御賛成をいただきましてたいへんありがたいと思いますが、旅費の問題につきましても、私ども申し上げておりますように、いまのところPTAの負担ということも若干あるようでございます。それから、打ち切り旅費というふうな実態も残っておるようでございます。私どもとしましては、そういうものを解消するという方向で努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#280
○岩間正男君 これは、海外留学に賛成したか、しないとか、私は意思表示をしてないんですよ。足元を固めて、もっと国内体制がとれてからやったらいいでしょう。そういうことができないで、そして海外留学などということだけ宣伝したって、これは本末転倒だろうと、こういう点を指摘しておるわけです。しかし、とにかく実態に迫って、そうしてこの問題を解決するために努力をすべきだと思いますが、この点についても、これは次官から、これに対する大蔵省の態度を、決意をお聞きしておきます。
#281
○政府委員(山本敬三郎君) まあ海外留学にこだわるわけじゃありませんが、ドル減らしの一つの方途として発言されたものでございます。実際にやってみると、いろいろな事情から五千名ということになったと思います。しかし、教育上、まさに外国だけではなしに、国内を知るということも非常に重要だと思いますので、そういった問題につきましては、大臣にもお話をして、前向きに取り組むように努力したいと思います。
#282
○岩間正男君 端的に言って、年間、一人の教員が一万八千円というようなかっこうで、これはやっていけると思いますか。いろいろな研究、それからたくさんあるわけですね。どうでしょうか。
#283
○政府委員(岩間英太郎君) 一万八千円とおっしゃいましたけれども、ことしから二万四千百円に、約六千円ばかり引き上げておりますので、その点だけは事務的に訂正をさしていただきます。
#284
○岩間正男君 何倍かにしなきゃだめだということですね。いまのやつはまるで焼け石に水ということわざがありますけれども、それにも及ばないですよ。そういうことで、ここで答弁されておるわけだが、そういうことをやっているから問題は解決しないですね。もっときびしい態度でこの問題と取っ組んで、そうしてこの問題をこれは打開すると、そういう方針で臨んでもらいたいと思います。
 そこで、どうだ、大臣、まだ来ないか……。
#285
○委員長(高田浩運君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#286
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#287
○岩間正男君 それじゃ残しておいた公務員宿舎の問題に入りますが、どうなんですか、大蔵省はいま公務員の宿舎費を大幅にアップして五月一日から実施しようとする、そういう計画を持っていると、こういうことを聞きましたが、いかがですか。
#288
○政府委員(小幡琢也君) 国家公務員宿舎の使用料の問題でございますが、これにつきましては、現在、法律がございまして、国家公務員宿舎法第十五条というのがございます。これでその算定方法の基礎を書いてございますが、「標準的な建設費用の償却額、修繕費、地代及び火災保険料に相当する金額を基礎とし、かつ、」、本人の「居住の条件その他の事情を考慮して政令で定める算定方法により」、「その維持管理機関が決定する。」とございます。したがいまして、毎年の宿舎の建設費の増加の問題、それからもう一つは、公営住宅あるいは公団住宅等の賃貸住宅家賃との比較の問題もございます。そういった事情を考慮いたしまして、一定期間たちましたなら見直しをしなければならないという事情にあるわけでございます。現に、前回は昭和四十六年一月一日に改定をいたしております。その前は四十四年でございます。今回も四十六年からすでに二カ年を経過しておりますし、やはり建築費等の増加の事情を勘案いたしまして、この際見直しをしなきゃいかぬのではないかということで検討したわけでございます。検討いたしまして、具体的に引き上げ幅を決定いたします場合に、何といたしましても、公務員の給与ないし勤務条件と非常に密接な関係があります事柄でありますので、特に公務員給与のこの二カ年の上昇率というものも考慮いたしまして、特に下級職員に対しまして過大な負担とならないよう、極力配慮するということが必要なんではないかと考えて、いろいろと試算したわけでございます。
 それからもう一つは、単に使用料を改定いたしまして値上げをするというだけではなしに、こういった際におきましては、公務員宿舎自体の規格の向上とか、環境整備の充実といいました、こういった質の改善をすることによりまして、公務員にその見返りとしてある程度還元する必要がある、この予算面におきましても、四十八年度はそのような考慮を加えておるわけでございます。そういった背景がございまして、やはり今回、まあ二年ぶりにこの公務員宿舎使用料を改定するのはやむを得ないんではないかということで検討いたしまして、すでに関係方面といろいろ協議をしております。人事院、それから各省の人事関係の課長、あるいは宿舎関係の担当課長、経済企画庁にもそれぞれ協議しておりまして、できましたならば、この五月から改定を実施したいと思っておるわけでございますが、何ぶんまだ政府といたしまして決定をいたしておりませんものですから、内容のこまかいことにつきましては申し上げかねます。
 以上でございます。
#289
○岩間正男君 聞かないことを弁解的に長々やってもらいたいなどとはだれも言ってないんだな。聞いたのは、こういう金額があるかないか聞いている。あるかないか言えばいいんですよ。ところが、あなたのほうでは、もうこういう質問があるんだろうというので、全部推定してやっている。これは時間を空費するやり方だ、けしからぬ。国会の答弁としてはなっていない。第一に、あるかないか、もう一ぺん。
#290
○政府委員(小幡琢也君) 改定する予定でございます。
#291
○岩間正男君 五月一日から実施と聞いているが、どうか。
#292
○政府委員(小幡琢也君) 一応そういうような段取りで検討しております。
#293
○岩間正男君 何%上げる考えか。
#294
○政府委員(小幡琢也君) 大体、平均いたしまして、前回と同じ約三割程度ということで検討しておりますが、まだ案でございます。
#295
○岩間正男君 三一・一〇%と聞いておりますが、そうですね。
#296
○政府委員(小幡琢也君) 一応の案はさようになっております。
#297
○岩間正男君 値上げの理由について、あなたは先ほど話をされました。これはまあ公務員宿舎法ですか、この中にある十五条ですか、この条項をあげてこれは言われたわけですけれども、もう一ぺん確かめたいと思います。もう一ぺん繰り返してください。
#298
○政府委員(小幡琢也君) 公務員宿舎法第十五条が根拠でございます。
#299
○岩間正男君 そうすると、何ですか、建築費の償却額、これが昨年に比べてどのぐらい値上がりを見ておるか。
#300
○政府委員(小幡琢也君) 宿舎の建設単価でございますが、前回の四十六年度に対しまして、今回この単価は約一三%上昇になります。
#301
○岩間正男君 償却額を見るわけでしょう、一つは。それから次は修繕費でしょう、この値上がり分。それから地価の値上がり分、火災保険と、こういうわけでしょう。それが根拠になっているわけでしょう、法律によって。そうだね。いまのやつは償却費が一三%、相当これは高い償却だね、ずいぶん。そうするとこれは、何ですね、見積もりを大きくしたわけですね。じゃ修繕費はどうです、修繕費の値上がり見積もり分は。
#302
○政府委員(小幡琢也君) 修繕費につきましては、これはいろいろございますが、一応比較いたしますのに、予算単価――各所修繕の単価を使うといたしますならば、その比率は三%ぐらいでございます。
#303
○委員長(高田浩運君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#304
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#305
○岩間正男君 これは私たちのほうが情報詳しいのかね、三・二%値上がり分を見ている。三%というような答弁ですが、地価の値上がりは何ぼ見ている。
#306
○政府委員(小幡琢也君) 地価の値上がりといいますのは、これは地域によって異なっておりますが、全国平均の一応国有財産の台帳価格というもので計算いたしますならば、三カ年の上昇率は二・二五倍でございます。
#307
○岩間正男君 二・何ですか、二・二五倍……。
#308
○政府委員(小幡琢也君) ちょっと誤解を招くといけませんものですから、その点お答えをいたしますが、土地価格、台帳価格の上昇率が一二五・一%でございますから、これは上昇率でございますから。
#309
○岩間正男君 ずいぶんこれは地価の値上がり、これは国有地でしょうな、むろん。そうですね。この値上がりを見て、そうして減価償却、修繕費、それから地価の値上がりが膨大なものです。一二五・一%ですから、そういうようなことで、それを根拠として三一%上げる。C型以下は比較的安く、C型以上はやや高くというような、そういう考慮を加えて、平均して三一・一〇%上げると、そういう案でしょう。
#310
○政府委員(小幡琢也君) さようでございます。
#311
○岩間正男君 この問題で当然、これはあなたたちがかりに家主だとすると、これはたな子があるわけです、入る人、入居者。入居者は国家公務員です。国家公務員と当然これは話し合わなければならぬ。この代表の機関であります国公共闘と当然話し合ったと思いますが、いかがですか。事前に話し合いましたか。
#312
○政府委員(小幡琢也君) 公務員宿舎の使用料につきましては、従来とも特に入居者と相談してやるというようなことにはしておりません。ただし、宿舎の実情につきましては、日ごろ宿舎の担当の部局におきまして十分いろいろ考慮しているわけでございまして、あくまでもこれは宿舎の維持管理機関が決定するというようなたてまえになっているわけでございます。
#313
○岩間正男君 これは民間に比べるとひどいですね。どこの家主がかってに、とんでもないとき三割も上げておいて、そうしてその人の俸給から天引きしているわけでしょう。月給袋からこれは引いているわけだ。それをやるのに、実際入居者の公務員と何ら話をしない。従来そういうやり方でございましたと言っているが、この従来がけしからぬ。こんなことはどこに一体許されますか。大蔵省が独断できめて、そうしてその実態を何らこれは相談もしないで、それでかってにこういうことをどんどんやって、閣議決定やって、そうして五月一日からばっとやってしまう、こういうやり方は正しいと考えますか、これは。この辺がやっぱり大臣が必要なところなんだ、どうしても。どうか、次官。
#314
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#315
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#316
○政府委員(山本敬三郎君) 従来の慣例でそうやっていることでありましょうが、いろいろ考えさせる問題はあると思います。
#317
○岩間正男君 考えていただいて、まず話し合ってほしいと思うんですね。当然これは入居者の代表を、それは当然いま国公共闘でありますから、そこと話し合うのはあたりまえ。これに対してどうなんです、一体、この二年間を考えますというと、人事院勧告が出されて公務員のこれはベースアップがありました。このベースアップ分を二年間大体加えましても、これは二三%しか上がっていないです。そのときに三一%、これが上げられようとしている。これはたいへんな問題ですよね。実際は入居者の場合はどうなるかというと、千五百円、これで実質的な賃金がダウンされることになる。ベースアップをおっておるけれども、一方では住宅料が上がるわけですから、当然そういうことが起こってくるんです。この問題について、この国公共闘は賛成していないと思んですが、どうなんですか。いままでそれについての意思表示がありましたか、ありませんでしたか。
#318
○政府委員(小幡琢也君) 特に国公共闘からそういう意思表示を聞いておりません。
#319
○岩間正男君 これはいままで係の課長ですか、何回かそういう話をして、そうして意思を伝えておるはずだけれども、全部これはいままで切ってしまった、最近は会わなかった。そうして五月一日か二十七日に閣議決定をする、それまでに会えないと言って、現に断わっておる。うそついてはだめだよ。伝えていないんですよ。伝えてないから、次長さんはこれは意思表示はございませんと言っている。しかし、実際なかったんですか、どうなんです。
#320
○政府委員(小幡琢也君) 実は、ただいま聞いてみましたら、課長補佐が会っているそうでございます。課長は会ってないそうでございます。
#321
○岩間正男君 課長補佐と課長というのはたいへんこれは違うんだそうですけれども、これは課長でも課長補佐でもいいけれども、課長補佐は大蔵省の公務員でないとは言わないでしょう。補佐だろうが、課長だろうが、言ったらそれはちゃんと意思が通らなきゃだめですよ。現にここに大臣に対する何が出ていますよ。きょうの日付で出ている。これはあとで愛知さんが来たら何しようと思っておる。こんなのやったって通らないんだ。どこかで握りつぶしてしまうんだ。だから意思が少しも通らない。これは次官、あとでお見せしますがね。
 そこで、お聞きしたいんですけれども、当然これは法律違反じゃないですか。人事院と相談したということを言ったが、人事院と事前に相談していません。うそついてはいかぬ。最近、この問題が問題になってから人事院に伺いを立てたんじゃないか、どうなんだ。
#322
○政府委員(小幡琢也君) 人事院とは最近ではなしに、だいぶ以前に相談をいたしております。
#323
○岩間正男君 いつですか。事前にと言って、いつですか。当然これはやらなくちゃならないでしょう。いつだか聞きましょう。
#324
○政府委員(小幡琢也君) この問題につきましては、実は前々から検討しておりますので、ことしの一月ごろ、すでに人事院のところへ課長が参りまして、相談をしております。
#325
○岩間正男君 人事院は見えていますね。どうなんですか、この問題。いつ……。
#326
○説明員(長橋進君) この問題につきましては、事前に連絡をちょうだいいたしまして……。
#327
○岩間正男君 いつですか、事前というのは。ちゃんと月日を言いなさいよ。あなたたち、そんなのではだめですよ。何月何日に正式にこれは文書でか、口頭でか、電話でか。
#328
○説明員(長橋進君) 正式に協議というかっこうではございませんけれども、課長補佐以下のところで事務的な連絡を何回か受けて、目下、値上げの事情について説明を要求しておるという段階でございます。
#329
○岩間正男君 そうすると、正式のものじゃなかった。そういうやり方ができますか。これ。法律違反じゃないですか。はっきりこれは法律にはそう書いてあるでしょう。そうじゃないですか。
#330
○説明員(長橋進君) 先生御指摘のとおり、国設宿舎法には「人事院の勧告に係る事項に含まれる」という明文の規定がございまして、したがいまして、人事院といたしましては、そういう国設宿舎の土地計画でございますとか、あるいは貸与者の選定、それから使用料、そういった問題については十分人事院としても関心を持たなければならぬというふうに考えております。
#331
○岩間正男君 法律を実施されていない、非公式なそういう何を受けて、あなたのほうであいまいな態度をいままでとってきたでしょう。実際はこれは相談しなくてやれるのだというような意思表示までこれはしている、そうでしょう。ところが、これは法律にはっきりそう書いている。宿舎法のこれは「第八条の二」、ずっとこうありますが、たくさん述べていますが、「十五条」――十五条というのはさっきの公務員の宿舎の宿舎料を値上げする場合そういうことが含まれる、「十五条までに規定する事項は、国家公務員法第二十二条及び第二十八条第一項の規定による人事院の勧告に係る事項に含まれるものとする。」、はっきり人事院は勧告しなければならぬ法律の法的な規定がある。これ、何もやっていないでしょう。何もやっていないでしょう。当然、これは私も調べてみました。国公法の二十二条、「人事院は、人事行政の改善に関し、関係大臣その他の機関の長に勧告することができる。」、二十八条一項、「この法律に基いて定められる給与、勤務時間その他勤務条件に関する基礎事項は、国会により社会一般の情勢に適応するように、随時これを変更することができる。その変更に関しては、人事院においてこれを勧告することを怠ってはならない。」――「人事院においてこれを勧告することを怠ってはならない。」、勧告しましたか。この前、四十六年のときどうしましたか。
#332
○説明員(長橋進君) 国設宿舎の問題につきましては、人事院としても、勤務条件の基礎事項として重要な関心を持っているわけでございますけれども。これまでのところは、とにかく数量を確保するということが重大なわけでありまして……。
#333
○岩間正男君 いや、勧告したかしないか聞いているのです。
#334
○説明員(長橋進君) 国設宿舎につきまして、特に勧告したことはございませんが、三十九年のときに総裁から総理大臣へ文書をもって国設宿舎の増設の問題について要望したことがございます。
#335
○岩間正男君 勧告していない……。法律事項というものは実施されていないわけですよ。そうでしょう。当然これに対して勧告を求めて、その結果これを上げていかなくちゃならないということは、なぜかというと、給与の中にはっきりこの宿舎料の値上がりというやつを見るのか見ないのかというのは、この人事院勧告を出されるときに必要な条項になってくるのです。千五百円というのはこれは軽々しい問題ではありません。そうでしょう。月千五百円のこれは実質賃金のダウンということは、これはたいへんな問題です。いまの低賃金の公務員労働者にとっては。当然したがって、これに対して人事院は、この実態を調べまして、そうして、はたして三一%でいいのか。人事院の勧告で二年間に上がったのは二三%、そういうときに三一%のここで新たな宿舎料を値上げするという事態が起こってくる。そうすると、全体の人事院勧告の体系そのものの中に非常にこれは狂いが出てくるはずなんです。当然その立場からこの法律というものはきめられているものと思う。そうでしょう。したがって、当然これは公務員法の二十二条並びに二十八条の規定によって勧告しなければならぬ。その内容は何かと言えば、公務員の宿舎を値上げする、この事件については、勧告は、はっきり法律事項できめられている。この問題を何もやらなかったということは、こういうことは許されないと思う。これは人事院の怠慢と言われてもしようがない。「怠ってはならない。」と書いている。ところが怠っている。これは怠慢です。そうでしょう。それでこういうことを無視して大蔵省が独断的にきめる態度について、これは次官の判断をお聞かせ願いたい。
#336
○政府委員(山本敬三郎君) 私は、初めてそういう法律をいまお聞きしたわけですけれども、法律に「怠ってはならない。」ということがあるにもかかわらず、今日まで勧告というような形式をとらないで協議してやったことについては、いろいろ過去の事情、いきさつもあったかと思います。しばらく研究さしていただきたいと思います。
#337
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#338
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#339
○政府委員(山本敬三郎君) いまちょっといろいろ教わったんですけれども、法制局にもいろいろ伺った、相談してみて意見も聞いたところでありますが、勧告するしないは人事院の権限であって、勧告しないからといってあえて違法だとばかりは言えないような点もあるようであります。いずれにしても、研究しないとにわかに私は答弁申し上げられない、勉強不十分でありますから。
#340
○岩間正男君 とにかく、人事院勧告に含まれるものとするというものですよ。それを怠っているということを認めたわけだ、次長も。そうでしょう。当然やるべきですよ。私のあげた理由ではっきりしていると思う。とにかく二年間のベースアップよりも一〇%も高いところの家賃の値上げをやる。民間の例からいったって、家主がかってにそんなに、たな子にはかることもなしに家賃を値上げするなんということはあり得ない。そういう非常識なことは独断でやっているのが大蔵省のいまのやり方じゃないですか。当然これについては、この法律を施行することによって、私は少なくともこの法は守るという立場に立たなきゃならぬ、こういうふうに思うわけです。だから、研究するというようなことでなくて、一ぺん、とにかく二十七日に閣議にかけるんだと、その閣議までは、そのさっきの係長さんですか、課長代理ですか、この人は、全然これは会いもしなかった、こういうことですが、私は当然、とにかく国公共闘と会って、十分に話し合って、そうして打開の道を切り開くべきだと思うんです。それは他とのバランスの問題もあるから、全然上げるな、そういうことを言っているんではないんじゃないでしょう。それはある程度の値上がりというものを――これは私は開いておりませんけれども、そんなむちゃを言っているんじゃないだろうと思う。ところが、一方で天下り的にそれをきめて、押しつけて、かってに俸給袋の中からそういうものを引いてしまうというやり方こそ、これはまことに許すことのできない私は独断だと思う。ここら辺について、これは次官の政治的判断で、当然私はこういうものはもっと民主的な運営にすべきだ、こういうふうに思う。とにかくあなたたちは、自分の土地に家を建てて公務員に住まわせておるのだ、こんな気持ちがあったらたいへんなことだ、そうじゃない。これは国有地で、そこのところに当然これはなさねばならない何で、あなたたちは宿舎を建てたのです。そこに入るのは公務員の権利なんです。権利として入っているのです。そうして当然その値上げをされるというときにはこれに対して意思表示をする、反対の意向があれば反対の意向を明らかにする、これに対して、非常に十分でない点があればこれについて話し合いをするというのは、まあどんなことを考えたって普通の常識の問題です。この常識をはずれたようなかっこうで大蔵省の現在の公務員宿舎に対する態度がまかり通るということは許すことができないと思います。いかがでしょうか。これは次官の判断で、そこらから盛んに何か圧力を加えておるようだけれども、いけません、だめだ、だめですよ。はっきりお聞きしたい。
#341
○政府委員(山本敬三郎君) 岩間委員のお話を承っておりますと、常識的には一々うなずける点もあります。しかしいままでにもかかわらず、勧告を怠ってはならないという法律があるにもかかわらず、勧告なしでやって慣行をいままで続けてきたというところには、それ相応のいろいろないきさつも理由もあったと思いますので、そういったことをしばらく研究しなければ、私から直ちにお答えできません。たとえば先生から、事前にこういうことで質問するから勉強してこいというあれでもありますれば別ですけれども、いきなりここで出されても、私も法律あまり詳しくありませんし、にわかに答弁するということはちょっとできかねることであります。
#342
○岩間正男君 それはお互いにそういうこと、ありますから、私もむげにそれを何するわけではない。しかし、これは通告しておるのだ、きのう通告をしておるのだ、これをやりますと。だから、それはあなたのところに通っていないという問題。それから愛知さんが来られなくても、あなたが、この問題についてはやはり御破算にして、もう一ぺん考え直す、それで今後公務員の代表者と会う、十分に会って話を詰める、こういうことが、ここで言われるなら、私はこれでいいと思うのです。何も愛知大蔵大臣をわずらわす必要はない。ところが、いま言ったように、こちらでなまけていたことを、なまけていたのも理由があるだろう、こういうような形で延々と延ばされるのじゃこれは了承できない。それから人事院も当然これは勧告すべきだと思うので、これは検討しますか、どうですか。この二点をお聞きします。返答次第では、これは愛知大蔵大臣が来てから徹底的にやります。
#343
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#344
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#345
○政府委員(山本敬三郎君) 大臣ももう見えることでありましょうから、私からにわかにお答えできません。大臣が来てからお答えすると思いますので……。
#346
○説明員(長橋進君) いま公務員法二十八条の御指摘がございましたけれども、公務員法二十八条には、この法律に基づいて定むべき勤務条件の基礎事項というところにおきまして、これまで公務員宿舎の使用料の値上げ等の問題につきましては重大な関心を人事院も払ってまいってきたわけでございますけれども、たまたま使用料の値上げにつきましては、原則というものが宿舎法に法定されておりまして、その基準事項といいますか、法律事項について特段の変更を加える事情でもなかったということもございまして、実は特段に二十八条一項の規定による勧告というものをやらなかったという状況でございます。
#347
○委員長(高田浩運君) 速記をとめて。
  〔午後五時七分速記中止〕
  〔午後五時三十二分速記開始〕
#348
○委員長(高田浩運君) 速記を起こして。
#349
○岩間正男君 大蔵大臣に先ほどの質問の結論的な問題についてお聞きをしたい。
 それは、ほかでもありませんが、大蔵省は公務員の宿舎費を今度大幅にアップして五月一日から実施しようとしてその案を進めているようです。その案を見ますというと、当然これは公務員宿舎法の十五条によって、建設費それから修繕費さらに地価が上がっていると、そういうことで大体三一・一%の値上げをしようとしている、しかもこの案が閣議でもう間近に決定されようとしているように聞いております。ところが、これは何らこの適用を受ける公務員には事前にはかられていなかったということ。もう一つは、当然これは国家公務員宿舎法の第二十一条によりまして、このような宿舎の家賃の値上げについては、これは人事院が勧告をするたてまえになっておるようです。勧告の問題もなしにこれが一方的にやられようとしている。しかも公務員の最近の賃金の人事院勧告によるアップを見ますと、この二年間で二三%、そういうとき獲三%のこれは値上げというものはやはりバランスを失するんではないかと思います。むろん、まあ民間とのバランスの問題があるなどといわれておりますけれども、公務員宿舎を国が国の意思として国有地を利用してこれに提供しておるというのは、これははっきり公務員に対する一つのそのようないわば待遇上の問題としてなすべきことをやっているんです。そういう点からいって、私はこの問題検討すべきだと、少なくともこの問題について人事院の勧告を明らかに受けるべきだと、もう一つは、この適用を受ける公務員の代表と十分にこの問題を話し合って煮詰める、そうして適正な方向を考えるべきだと、こういうことをいままでこれは質問をしてまいりました。これについて大蔵大臣の決意を伺っておきたい。
#350
○国務大臣(愛知揆一君) 公務員宿舎の使用料につきましては、実は予算編成の当時から考えなければならない問題として慎重に検討をいたしておったわけでございまして、率直に申しますと、五月の一日から、ただいまお聞き取りいただいたいと思いますけれども、平均すると三一、一%になりますが、前回が四十六年の一月一日実施でございますが、大体それと同程度の引き上げをしなければならないと、こう考えておりまして、予算及び予算関係の各種の法律も大体御審議をいただいて議了されつつありますので、この機会に実施をいたしたいと、こう考えまして、これからそれについての閣議決定その他の手続を始めようとしておる段階でございます。この国家公務員法との関係で、第二十一条でございますか、人事院の勧告ということがございますが、人事院には本件については十分協議をいたしておるはずでございます。それから人事院としては、前回あるいは前々回の改定に際しましては特に勧告というものはされなかったのでございまして、法律上は、私どもが承知しておりますところは、勧告をすることができる、しない場合もあるというふうに解釈されているように承知をいたしておる次第でございます。
 それからもう一つは、本件は団体交渉というようなことできめるべきものではないと、かように考えておりまするし、また公営、公団等の賃貸住宅家賃等も相当高騰しておりまして、それとの格差がこのままではますます拡大する、公務員宿舎につきましてはそれなりに内容の充実、改善をはかるというようなことで関係公務員の諸君の御理解をいただきたいと、こういう姿勢でおる次第でございます。
#351
○岩間正男君 いまの御答弁は、実際いままでの質問の経過をお聞きにならないところからきている。いまそこで耳打ちを受けたというようなかっこうの御答弁ですから不十分なところがある。
 私が主張している問題は、一つは、同じ期間に、二年間、ふえると言いますが、公務員のベースアップは二三%ですね、二回にわたって。それを三一%上げるというようなことで実際は千五百円のダウンが、実質的な賃金のダウンがある、この問題をひとつ考える必要があると思います。
 それから協議していると、人事院と協議していると言うんですが、先ほどから聞いてみますというと、まあちょっと非公式に話し合ったということなんです、いまそういう答弁。協議しているなどというものじゃありません。公式に文書でやったんでもない。それから電話くらいでやったのか知りませんけれども、何らこれは公式のものじゃないということがはっきりしているんです。
 それから第三には、何といっても、この適用を受ける、そうしてここに入居をするのは公務員でありますから、そうすると、これは貸借関係みたいなものが出てくるわけでありまして、民間の常識にはずれていると思うんですね。家主側がたな子に何らの相談もなしに、いきなりとにかく家賃を上げて、そうして、しかも公務員の場合はこれは月給から天引きをしてしまう、こういう形なんですから、いかにもこの大蔵省のやり方は独断的であり、そうして全く他の意見をいれないで、一方的に強引にやってしまうということになるんですね。これは私はやっぱりこのやり方は望ましくない。公務員の皆さんも、この問題について、ちゃんと対外バランスの問題というものについては考えのない人たちじゃないんです。だから、そこのところは適当な道というものを見つけることができると思うのです。話し合いを十分にして、そうしてどのようなことを考えておるのか、その要求を聞いて、そうして妥結するところで妥結をするという方法を私はとるべきだと思う。私の言っていることは最も筋の通ったことだと思いますけどね。だから、これについて当然やっぱり最高責任者として、これは大蔵大臣は善処してほしいとあらためてお願いする次第です。
#352
○国務大臣(愛知揆一君) 私は、ただいまかけつけてまいりましたから、いままでの質疑応答の推移を知りませんで、率直にお答えしているわけでございますが、この問題は、実は私も当事者にならない前からいろいろ耳にしておるところでございますけれども、一面から申しますと、公務員の宿舎の家賃は安過ぎるではないかと、こういう御議論も実は再々委員会その他の席でも御質疑を受けていたような状況でもございましたし、そうしてまた、ただいま私も申しましたし、政府委員からもるる申したと思いますけれども、そういう事情であり、また慣行でもありいたしますから、この程度の値上げということには協力いただけるものと確信をいたしましたし、また、一般的な通念から申しましても、私は合理的なこの程度の家賃の実額から申しましても、いろいろ御説明申し上げたと思いますけれども、これはひとつ御理解をいただきたいと、かように存じておる次第でございます。
 なお、御注意がありました点については、私としてもさらに検討いたします。
#353
○岩間正男君 そうすると、いろいろないままでの非常に安い、たとえば富士山の気象観測の公務員労働者の例をあげたんです。そういうものは変わっていないですね。そうして大体もう今度の値上げだって一律に、バランスをそのままにして、原則は変えないというようなかっこうになっているわけでしょう。そういう点からいうと、私はこの期間にとにかく賃金アップは二三%なんですよ。そうしたら、二三%ぐらいのそういう線でいくというのが私はこれは非常に正しいんで、安過ぎる、安過ぎると言っているけれども、そういう問題については、自分の出しておる賃金のほうがこれは安過ぎないんですか。この問題は原則は変えないでそのままやってきて、そうしてこういう問題を押しつける方向だけは実際は三一%というようなかっこうになっていることは、どうしたってこれは公務員も納得できないし、それから世論という意味から考えたって、私はここのところはちゃんと筋が通ると思うんですね。
 したがって、こういう問題について少なくとも話し合うと。全然これは受け付けない。そうして、さっき聞いてみるというと、係長か何かに話をするというと、係長はそこで押えているんですね。そうして次長さえも全然知らなかった、そういう要求が出ておるということを知らなかった。これは大蔵省の非常に非民主的な運営ですよ。そういうものが残痕として残っておる。こういう形ではまずいんです。悔いを残します。だから、少なくともこの問題で話し合って、そうしてこの問題を解決するというこの一線は、当然私はこの行政の民主化の面からいっても、少なくともその線は貫かなくちゃならないと考える。だから、その線は大臣としても努力してほしいのですよ。それはできないんですか。
#354
○国務大臣(愛知揆一君) 先ほど率直に申しましたように、五月一日には実施をいたしたいと考えておりますから、それができますようにひとつ最善の努力をいたしたいと思います。
#355
○岩間正男君 最善の努力というのは、話し合うことも含めるわけですか。
#356
○国務大臣(愛知揆一君) 私としてでき得る限りのことをやりたいと思います。
#357
○岩間正男君 どうもそこのところがはっきりしない。それも含めますか、含めませんか。
#358
○国務大臣(愛知揆一君) その辺のところはひとつ善処に御期待をいただきたいと思います。
#359
○岩間正男君 そこ、どうなんですか。そこ、どうして――メンツの問題なんですか。当然これは社会通念として家主とたな子は話し合いますよ。家賃を家主がかってにきめて、そうして来月から三一%上げると、そうしてもう取るとき通告をしてくる。それで、しかもこれは天引きなんですね、公務員の場合。私はこういう点では、公務員というものをどう見ているかという問題がどうしても出てくるんですよ。この要求については、社会通念からいったって、これぐらいの常識的な運営は私は当然だと思うんですが、この点について、大蔵省のいままでの何といいますか、少なくとも団体交渉すべきでないとかなんとかというような、そういうものにとられるべきじゃない。こういうことを話し合ったって、何もこれで大蔵省の体面を傷つけるということにはならぬ、むしろ民主的な運営で当然だ、こういうふうに考えますので、これは蔵相のほんとうにそれを含めての善処を私ははっきりここで表明してもらいたい。
#360
○国務大臣(愛知揆一君) 御趣旨はよく理解できました。それに基づいて善処いたします。
#361
○委員長(高田浩運君) ほかに御発言もないようですから、本案に対する質疑は終了したものと認めます。
 これより討論に入ります。――別に御発言もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決を行ないます。
 国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#362
○委員長(高田浩運君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#363
○内藤誉三郎君 私は、ただいま可決されました国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自民、社会、公明、民社、共産の五党共同提案にかかる附帯決議案を提出いたします。
 まず、附帯決議案を朗読いたします。
   国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に際し、次の点について留意すべきである。
 一、旅費の定額については、実費弁償を建前とすることにかんがみ、等級区分の縮少等制度の合理化を図ること。
 一、旅費の実態調査については、物価、公共料金等社会経済情勢の推移に即応して時期を失することなく実施するとともに、出張態様等を含めてその方法についても再検討すること。
 一、教員の旅費の支給については、従来多年の慣行により打切り旅費が支給されている実情にかんがみ、今後正規の旅費が支給されるよう改めること。
  右決議する。
 附帯決議案の趣旨は、本条文及び審議の過程で明らかでありますので、説明は省略させていただきます。
 以上でございます。
#364
○委員長(高田浩運君) ただいま内藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#365
○委員長(高田浩運君) 全会一致と認めます。よって、内藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、愛知大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。愛知大蔵大臣。
#366
○国務大臣(愛知揆一君) ただいまの国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その御趣旨を体しまして十分検討いたしたいと存じます。
#367
○委員長(高田浩運君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#368
○委員長(高田浩運君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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