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1972/07/16 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 内閣委員会 第21号
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1972/07/16 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 内閣委員会 第21号

#1
第071回国会 内閣委員会 第21号
昭和四十八年七月十六日(月曜日)
   午後六時二十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月十四日
    辞任         補欠選任
     柳田桃太郎君     佐藤  隆君
     世耕 政隆君     中西 一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高田 浩運君
    理 事
                内藤誉三郎君
                中山 太郎君
                山本茂一郎君
                片岡 勝治君
    委 員
                源田  実君
                佐藤  隆君
                中西 一郎君
                長屋  茂君
                西村 尚治君
                星野 重次君
                町村 金五君
                上田  哲君
                前川  旦君
                黒柳  明君
                宮崎 正義君
                中村 利次君
                岩間 正男君
   国務大臣
       建 設 大 臣  金丸  信君
   政府委員
       首都圏整備委員
       会事務局長    小林 忠雄君
       建設大臣官房長  大津留 温君
       建設省都市局長  吉田 泰夫君
       建設省河川局長  松村 賢吉君
       建設省道路局長  菊池 三男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
   説明員
       建設大臣官房官
       庁営繕部長    上山  勝君
   参考人
       日本住宅公団理
       事        播磨 雅雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高田浩運君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十四日、柳田桃太郎君、世耕政隆君が委員を辞任され、その補欠として佐藤隆君、中西一郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(高田浩運君) 次に、建設省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○前川旦君 この前十分――たいへん困った質問時間でしたけれども、あのときに、建設大臣、最初の質問に、私は特に今回こういうふうに独立した組織を設置しなければいけないほんとうの理由は何だと聞きましたところが、たしか、環境整備を急がなければいけないのだというお答えがあったと思うんですね。それだけではどうも説得力のある御答弁のように思えません。いままでずっとやってきて、それを今度は三年に縮めてやるんだというほんとうの真意ですね、それは一体どこにあるのか、それほど急がなければいけない、それはいかがなんですか。
#5
○国務大臣(金丸信君) 先般も、首都の過密人口に対して環境保全の意味をもって人間的間引きを必要とするということを申し上げたわけでございますが、まあ実際問題として地方へ分散するということで、まずあの筑波学園計画があるわけでございますから、あの計画を推進していくためにもまた首都のこのような過密状態を解消する上におきましても、また政府関係の研究機関が非常に環境がまずいような環境の中にあるわけでございますから、そういうものも速急に移すというようなことを考えて、先般御答弁申し上げたわけですがそういうことがおもなる目的でございます。
#6
○前川旦君 過密をできるだけ拡散をするというその御趣旨はよくわかりますが、その過密というのには二つ内容があると思います。一つは人間の問題であると思います。そうしますと、あそこへ移る公務員は約一万人ですね。そうすると、全部が全部過密地帯に住んでいる人とも思えませんね、一万人が全部。家族を入れましても、平均のあれからいうと四万人ぐらいになりましょうか。それから筑波大学は、これはまだ審議中ですけれども、かりに筑波大学を考えても、学生は九千人ぐらいでしょう。そうしますと、東京の過密地帯からまず人的な面でどれくらい効果があるのかというと、非常にわずかな感じがいたしますね。私は、もう一つの面である土地の面で、都内の施設が移転すると空地がかなりできます、そっちのほうの面でとらえるほうがほんとうは適当じゃないかというような思いがいたしますが、その辺のお考えはどうですか。
#7
○国務大臣(金丸信君) 失念いたしておりましたが、それも当然考えておるわけでございます。
#8
○前川旦君 それでは政府委員の方に伺いますが、今度できる建設本部の組織、定員ですね、特に定員は一体どういうふうに考えていらっしゃいますか。
#9
○政府委員(大津留温君) 定員は八十五名でございます。
#10
○前川旦君 いままでいる人に比べてどれぐらいふえるのでしょうか、これが一つです。それからもう一つは、これからあと三年間で事業費は大体千五百億というふうに聞いておりますが、そのとおりなんでしょうか。
#11
○政府委員(大津留温君) 八十五名でございますが、このうち七十二名は他の地方建設局から回しまして充てます。純増は十三名でございます。
 五十年度までに営繕本部が扱います事業量は、およそ千五百億であります。
#12
○前川旦君 現在の建設省関係の予算を拾ってみますと、四十八年度で拾ってみますと、官庁営繕費が、学園都市関係を含めて四百六十四億のようです。うち学園関係が百七十七億。これの予算を執行する営繕部の職員が二百三十人であったと思いますが、四百六十四億円の予算を二百三十人で執行してふうふう言っている。千五百億の予算をこれだけの定員で一体どうこなされるのか。たとえば建設大臣の官房官庁営繕部の出しておられるこの説明書きでも、きわめて人員が少ないためということをみずから言っておられます。どういうふうにこなされるのですか。非常に、定員と執行する予算とのバランスがうんと違うように思いますね。これはどういうふうにお考えですか。
#13
○政府委員(大津留温君) 御指摘のように、従来の官庁営繕部が担当しておりました事業量と人員との割合に比べますと、今回の筑波の営繕建設本部が扱います事業量は、人数に比較しまして相対的に非常に大きな量になります。
 御案内のように、筑波におきましては、事業を行ないます場所が非常に近い場所にまとまって仕事をやる、また一件の事業費も相当大きな単位のものが出るということでございますので、全国的に、従来やっておる事業はあちこちに散在いたしておりまして、一件当たりの事業費もわりあいに小さい、何百万円、何千万円というようなものがたくさん集まっておりますので、したがいましてそういう関係で比較的少ない人数でこなせるということは言えるわけでございますが、そういう割合以上に、今回は人間の数と仕事の量はもっと少ない人間で多くの事業をやるという計画にしております。この仕事が三年、まあ実際は残りがありますから四年ぐらいかかるかもしれませんが、これが終わりますとこの組織は消滅するという臨時の仕事でございますから、できるだけ人数は少なくという考えのもとに、設計あるいは工事の監督という業務もできるだけ外部の設計事務所等に委託するという方法によりまして、固有の職員はできるだけ少ない人数で消化するという方法をとりました関係で、こういう人数になっております。
#14
○前川旦君 外注というのは、一般民間に委託するというのは実際上どういうことなんですか、具体的にやると、そのことが一体どれぐらい節約になるのか、その辺の見通しはどういうふうに立てていらっしゃるんですか。
#15
○説明員(上山勝君) お答えいたします。
 設計外注と一言に申しておりますが、従来私どもが仕事をしておりますのは、設計から工事監理に至りますまですべて営繕の固有の職員によってやっております。この場合、それらの仕事のうちで実際に図面を引くこと、積算をすること、それから工事の監理をすること、こういうことをすべて外部の力に依存して、私どもの職員がやりますのはこの間の企画、連絡調整、こういったような業務だけをやるということで処理をしたいと考えております。
#16
○前川旦君 私はずいぶん計画がおくれておるように思いますね、いままで。私が申し上げるまでもありませんが、四十三年度が初年度で、四十七年度までで前期の五年ということで十一機関を建設するということを閣議で決定されているように思うんですよ。これがいま一体どれくらい進捗しているんですか。完全にこれが済んでいるんですか、いかがなんですか。
#17
○説明員(上山勝君) いままでにやりましたのは総事業量で約三十億しか消化しておりません。本年度契約できる金が約二百五十億ぐらい、残余がすべて四十九年、五十年の二年に分けて計上されるということになっております。
#18
○前川旦君 四十三年に着手して十カ年計画を前期と後期に分けましたね。そうすると四十七年度四十八年度で、いま見てずいぶん工事がおくれているわけでしょう。このおくれた原因は何だったのか、どこに理由があったとお考えなのか、それを、これから残りを三年間に全部やってしまうという計画は非常に、常識で考えますとずいぶん無理だというふうに思いますよ。その点はどういう見通しを立てていらっしゃるのか、その点いかがなのですか。
#19
○政府委員(小林忠雄君) 確かに御指摘のとおり全体としてのベースはスローペースであったことは事実でございます。これが従来はかばかしく進んでないというのは、建設省の営繕部の設計力、あるいは事業消化力が十分でなかったがためにおくれていたわけではございません。これは結局移転官庁の移転計画自身がおくれていたわけでございます。移転計画がおくれました理由は、率直に申しまして各省ともできるだけ筑波の都市施設なり生活環境が整ったところで、まあできるだけ後期に移転をしたいというのが各機関の偽らざるところであります。したがって、いままでできましたものは移転機関と申しますよりむしろ新設機関で、筑波で初めて事業を始めるというような研究所が多かったわけでありまして、移転が本格的にきまりましたのは、四十八年度予算において本格的にきまったわけでございます。したがって、計画がおくれましたために全体がおくれていたということでございますので、今後計画がきまりさえすれば、あとは工事消化力の問題になろうかと思います。
#20
○前川旦君 そうしますと、いままでたいへんおくれていて、これから三年に縮めて大車輪でやるそれはいまの移転の計画も含めているということでしょうね、当然のこと。その見通しはどうなんですか。どういうふうにつけていらっしゃるのでしょうか。
#21
○政府委員(小林忠雄君) まず、移転機関の移転につきましては、昭和五十年度一ぱいに移転をおおむね完了する、まあ施設のほうにつきましては概成をすることを目途にしております。概成と申しますのは、金額的に申しますれば全体の八割方を消化いたしまして、各研究本館ができて、本部が移転ができるという段階に昭和五十年度一ぱいに持ってまいりたい。一部の機関につきましては五十一年度、あるいは若干のものは五十二年度にかかろうかと思います。しかし、こういうようなものを受け入れます道路、上下水道等の公共施設につきましては、四十九年度一ぱいに完成をするということになっております。ただ例外といたしまして、下水道及び河川等につきましては、五十年の出水期までに完成をするということになっております。
#22
○前川旦君 三年間に短縮をして猛烈なスピードでやるということになりますね、これは、これだけの大事業を。たとえばセメントの需給関係を無視して大幅な公共事業費を組み、さらに補正予算で一兆五千億近い補正予算を組むと。それが資材の値上がりにつながったということが一般的に言われていることですね、去年の予算とそれから公共事業、それからセメント等の資材の値上がり等は。建設資材の需給関係をちゃんと計算の上でこういう計画を組まれているのでしょうか、いかがなものでしょうか。
#23
○説明員(上山勝君) 主要な資材と申しますと、セメントと鉄かと思いますが、ごく概算で千五百億に応ずるセメント量と鉄材を計算してみますとセメントで約二十五万トンぐらいでございます、総事業で。それから鋼材が約七万トン。これはいずれも日本の総生産量の一%にも満たない数字でございまして、その供給についてはさほどの問題にはならないと、かように考えております。
#24
○前川旦君 それはまあ見通しですから、結果はどうなるかちょっとわかりませんがね。人はどうなんですか。ずいぶん多くの人が要りますね、これは、これだけの大事業ですから。この点の見通しはいかがなんですか。あるいはまた資材と人件費の値上がりと予算の関係はどういうふうに見通していらっしゃるのか。いかがですか。
#25
○説明員(上山勝君) 労務については、これだけの事業を消化いたしますので、相当多量の人間を集めてくるということはこれは当然でございますが、まあ主として地元の労働力を十分に積極的に活用するということと、全国の有力業者をここに投入するというようなことで、工事に支障のないように運営していきたいと、かように考えております。
 それから人件費の値上がりについてでございますが、これはまあお互いに奪い合いというような形ができないように、協力業者の間で協力会といったようなものをつくらしまして、そこで自主的にお互いの間で規制をさしていくというふうに指導したいと考えております。
#26
○前川旦君 それはあなたの計画はわかりますよ。ことばとしての計画、ことばとしてはそういう御答弁はわかります、これはね。しかし実際にそのとおり、現実問題として、いきますかね。たいへんこれは疑問だと思いますね。三年間という非常に圧縮された千五百億の大事業ですから、むずかしいと思いますね。しかし、これはやってみなければわからぬことですけれども、私はたいへんむずかしいことじゃないかと思います。
 先ほど外注の場合に、設計を外注する、これはまあわかりました。監督等を外注するというのはこれはどういう意味なんでしょうか、具体的にいうと。
#27
○説明員(上山勝君) 設計事務所と申しますのは、設計だけでなく、その設計を実現するための監理も業務の中に入っております。したがいまして、設計から監理まで一貫してその設計事務所に委託するという形を考えております。
#28
○前川旦君 私は、資材等も不足がちになるだろうし、人もなかなか集まらないだろうということが前提なんですけれども、手抜き工事されちゃ困ると思うんですよ。その点では、やっぱり現場の工事の監督というのは、責任のある方がするのがほんとうなんだと思うのです。それを、現場の監督を外注して一体手抜き工事を防ぐことができるんだろうかどうか、この辺疑問に思っているんです。その点やっぱり何か打つ手を打たなければいかぬでしょう。その点はどういうふうなことを考えていらっしゃるでしょうか。
#29
○説明員(上山勝君) もちろん、これを私どもが一般的にやっております営繕工事の場合で考えますと、ばく大な人間が必要でございます。それにかわる人間を設計事務所に求めるということは言うべくしてなかなか数の点で集めにくいかとも思いますが、それにしてもかなりの人間はこの設計事務所から供給してもらえる。この人たちは業者の監督という立場に立って、役所の肩がわりをしてやってくれるべきものでございますが、そのほかに、工事の施工に関しまして、施工者側から自主的な監理をしてもらうということをある程度期待しております。この自主的監理と申しますのは責任施工と一般によく言われますが、有力な業者が自社で、自社の面目をかけてりっぱな工事をやるという自覚のもとに社内の監理を強化するというような体制も当然この場合に導入しなければならないかと考えております。
#30
○前川旦君 それはこれからのことですから、水かけ論になりますわね。やってみて、これはいろんな矛盾が出てくると思いますよ。
 普通こういう都市をつくるときに、常識的に考えまして、まず人間の住めるような整備をするのが先ですね。たとえば水のことをする、上水道、下水道を完備する、それから交通体系を完備するそれから人を移すというのが普通の常識だろうと思う、町づくりには。ですから、こういう移転の前提である公共公益事業、この整備ですね、これは一体どういう見通しを立てていらっしゃるのかたとえば、私はこの間ちょっと現場を見てまいりましたけれども、そういう公益公共事業が非常におくれているように思いましたよ。それが先行して、それから人を移していくというのが常識だろうと思います。ところが、実際にはもう人がもう来ている、移ってきているわけです。非常な不便をしておりますね。ですから、それに先立ついまの公共公益事業、この見通しをどう立てていらっしゃるのか。いかがですか。
#31
○政府委員(小林忠雄君) 御指摘のように、町をつくります場合には、都市施設を完全に完備した上で人が住むということが理想であろうかと思います。先ほど御答弁いたしましたように、各機関の移転計画がおくれたというのもまさに大きな原因はそこにあるわけでございまして、環境が整備された上で引っ越したいと思うのは当然でございます。ところが、この公益公共事業あるいは都市施設を整備いたしますのは、主としては地元の県及び町村でございまして、こういうような地元側に立って見ますと、いついつまでに着実に移ってくるというめどがない限り、ばく大な公共事業を先行投資するわけにいかない、こういうイタチごっこになるわけです。そこで、なるべく計画的に移転が行なわれ、その移転に合わせて公共事業を整備するというために、四十八年度予算におきまして、相当、今後数年間にわたります移転の計画、それから公共公益事業の整備を全体計画として決定をしたわけでございます。で、ただいままでのところ、全体の関連の公共公益事業は総額で八百三十五億ほどかかるというように見込まれております。四十七年度には一七%程度しかできてないわけでございますが、四十八年度の予算におきましては六四%、四十九年度予算におきましては七九%までの事業を施行する予定になっておりますこれに対しまして、移転のほうにつきましては、先ほど申しましたように、移転をいたしますのが五十年度、実際に人が大量に移転をいたしますのは五十年度以降でございますので、移転をされます方が生活に不便のないように、都市施設が整備ができるものというように考えております。
#32
○前川旦君 いま住んでいる、移転してもう移っていってる人がずいぶんいますね。その人たちが非常な不便をかこってますよ、これ事実として。それはまあ五十年におもな人が、ほとんどの人が移転してくるんだからという、こののんきな話のように私聞きましたよ。いまいる、百家族以上来ていると思いますね。この人たちにそれまで待てというんでしょうか。やっぱり、少しずつでもこう改善していくという、たとえばガス一つにしてもこれはプロパン使ってますし、それから店舗にしたって商品の非常に乏しい店舗でね、もちろん生鮮食料品なんかありません。遠い土浦市まで買いに行かなきゃいけない。それから、子供さんはどろんこの道を三十分以上も歩いて学校へ通う。非常に不便を感じておられますわね。それはどうするんですか。少しずつでも改善していくんですか。それとも、全部が移ってきてみんな完ぺきになるまでしんぼうして待てと、空気がいいのぐらいが取り柄だからしんぼうして待てと、こういうことなんですか。その辺の方途はどうなんですか。
#33
○政府委員(小林忠雄君) 上下水道、電気、ガスすべてのそういうような施設はある程度まとまらなければなかなか供給ができないという点がございますので、早期に筑波にお移りになった機関の職員の方が、いろいろ生活上不便を感じておられるということは事実であろうかと思います。われわれといたしましては、全体の完成まで待つということでなくて、最善の努力をいたしまして、御不便のないようにいたしたいと思っております。
 いまのガスにつきましては、すでに現地に筑波ガスという会社ができまして、本年度から事業を開始しました。四十八年度末までにはガスの供給ができるように工事を進めることになっております。
 上水道につきましても、関係の六カ町村が一部事務組合をつくりまして、これも四十八年度一ぱいに給水を一部開始をするという見通しになっております。
 ごみ処理につきましても、地元につきましてやはり同じような一部事務組合がすでにじんあい焼却場の建設にかかっておりまして、これも四十八年度一ぱいには焼却場が使えるようになるというように、まあたいへん貧弱な公共団体でございますので、力、非常に及ばないわけでございますが、県及び国、公団、できるだけの援助をいたしまして、入居者に御不便をかけないように万全の努力をいたしておる次第でございます。
#34
○前川旦君 そうすると、四十八年度末までには現在の不便はあらかた解消するということが確約できるでしょうか。
#35
○政府委員(小林忠雄君) ショッピングセンターにつきましても、四十八年度中には、第三セクターによりまして完成をすることになっておりますので、まあもちろん十分ではございませんけれども最低限の都市生活というものができる程度にまでは本年度一ぱいに持っていきたいと考えております。
#36
○前川旦君 それじゃ、本年度一ぱいといいますともう一年ありませんから、一日千秋の思いで中に入っている方は待っていらっしゃる。一日も早くそういうのを最優先に進めていただきたいと思います。お願いしますよ。
 それから、この間も私、十分間の質問で質問したときに、どうもふに落ちないのは、いまのショッピングセンター。この購買関係ですけどね、これを住宅公団、県それから市町村――地元の市町村等で出資して、研究学園都市センター開発株式会社を設立するという方針になっていますね。これは一体具体的にはもう構想は固まっているんでしょうか。いつ発足するんでしょうかね。これはどうなんですか、具体的には。
#37
○政府委員(大津留温君) これは国――国と申しましても実際は住宅公団でございますが、それから県並びに地元の市町村、それに茨城県の経済界といいますか、金融機関その他の民間の企業が寄りまして、それでこの学園都市の中心部のショッピングセンターその他の公益施設といいますか、そういうものを建設して管理する、こういう構想で、県と公団が相談いたしまして、できればこの九月ごろに発足さしたいということで計画が進んでおります。
#38
○前川旦君 九月に発足して、実際店開きするのはいつごろになりますか。方針としてどうですか。
#39
○政府委員(大津留温君) この新しい会社組織ができるのが九月でございますが、それが、いまのセンター地区にいろんな施設をつくる、この建築の期間もございますから、そういう施設ができ上がって一般の供用が開始するというのは、やはり来年以降になろうかと思います。
#40
○政府委員(小林忠雄君) この第三セクターは、この筑波全体の各種の利便施設を建設するわけでございますが、とりあえず、現在公務員住宅ができております花室地区に規模約二千五百平米、建設費二億円でサブセンターを建設をするということを第一着手にすることにしております。これは四十八年度一ぱいに建物を完成いたしまして、四十九年四月から開業を予定しております。
#41
○前川旦君 四十九年四月からですね。この間の質問で私、どうも答弁にふに落ちないところがありましたのは、これだけの公務員が移るということになりますと、生活協同組合とか、それから国家公務員共済とか、こういう売店なんか必ず入ってくるというか、生活協同組合はどうしてもできるし、また生活協同組合を育成するというのが国の方針なはずなんですよ。それから共済組合もいろんな事業をやっていますから、そういうものを主体になぜ考えていかないんだ。私ちょっとおかしいと思うのは、例の筑波大学、これは隣でやっていますわ、この委員会ではありませんがね。あそこでも生活協同組合を認めないというふうな方針らしいんですね。これも考慮に入れてないようなことなんで、私これはたいへんふしぎだと思うんですよ。その点はこの前もはっきりした御答弁がいただけなかった。いかがなんしょう、これは現実問題として、やっぱり生協を育成して、それを中心にするということが正しい姿なんじゃないでしょうか。
#42
○政府委員(小林忠雄君) この第三セクターは建物をつくるわけでございますが、そこをどういうような店舗なり施設に貸すかということは、今後のそれぞれの希望を聞いて決定をいたすことになろうかと思います。
 生活協同組合につきましては、現在のところございませんし、近くできるということも聞いておらないわけでございます。もし将来そういうものができまして、そういうものの出店を出すことが適当であるというような事態になりましたら、その段階におきまして考えることになろうかと思います。
 国家公務員の共済組合につきましては、実は店舗のほかに医療施設等につきまして内々に打診をしたわけでございますが、現在、長期給付の経理関係が非常によろしくないということで、こういうようなまだ十分に経営的に見込みのないものについてはどうも積極的に出ていきたくないという返事がございましたので、現在のところは、われわれのほうではその点は断念をしているわけでございます。
#43
○前川旦君 なるほど。それじゃ将来生活協同組合ができるということになりましたときには、最大限にそれに便宜をはかるということをお約束をしていただきたいと思いますが、その点、いかがですか。
#44
○政府委員(小林忠雄君) いかなる店舗を出店させるかということを決定いたしますのは新たにできます会社でございますので、行政当局としていろいろと干渉するというようなことはできないかと思いますが、そういうものができまして、そのことが住民の意思にもかない、かつ会社のほうでも考慮するというようなことがありました場合には、その時点におきまして行政庁としての指導をいたしたいと思います。
#45
○前川旦君 生活協同組合ができるときには民間の営利会社はものすごく反対するのですよ、これは、よく御存じのとおり。そこがオーケーを言うということはないわけなんです。ですから、いまの御答弁では、その会社が、会社といいましてもこれは国、住宅公団や市町村が出資するのですから、いわゆる個人企業ではありませんけれども、競合する場合があると思いますね。ですから、そういう競合する場合はやっぱり住民の側に立った解決と、姿勢を貫いてもらいたいということです。いかがですか。
#46
○政府委員(小林忠雄君) この会社は形式上は株式会社でございますけれども、主たる出資者は住宅公団、県、町村というような公共的な機関でありますし、また会社の目的も、営利を目的とするというよりはこの学園都市に住む住民の福利を増進するということが主たる目的でございますのでもしも生活協同組合の出店を認めることが住民の御希望でもあり、かつそれが福祉のためにも適当である、しかも会社の経営上も何とかがまんができるというようなことでありますれば、十分に考慮いたして差しつかえない問題であろうと思います。
#47
○前川旦君 これは、この問題はいろいろ議論したいのですけれども、また次の機会に譲りたいと思いますが、あそこで一番ふしぎでしかたがないのは、広大な土地で、広い土地に五階建ての都会都市型の、しかも過密都市に当てはまる公務員住宅が建っていますね。あれくらい、ことばは悪いけれどもお許しいただきたいが、漫画みたいなものはないと思うのですよ。そして五階の公務員住宅というのは一番効率の悪い住宅ですね。これは公務員住宅ですから大蔵省が建てたんだろうと思う。エレベーターもつけられない。エレベーターがつかないで五階まで歩いて上がる。しかもその部屋の間取り、規格、寸法等は、都市の、しかも過密のまん中の公務員住宅そのままを建てている。どうしてあんなおかしなことをなさるのか、たいへんふしぎなんですよ。これはどういうふうに考えていらっしゃるのでしょうか。これは大蔵省のやったことだというふうにはお答えにならないで、ちゃんと答えてもらいたいと思うのですよ、あなたのほうのお考えを。
#48
○政府委員(小林忠雄君) ただいま御指摘の公務員宿舎につきましては、早期に移転または新設されました研究機関の職員のために、早急に建設をしてくれということでありましたので、とりあえず、在来型の同型の宿舎を規格どおり建ててしまったのが現実でございます。その後、ただいま御指摘がございましたような批判が第三者からもございますし、入居者のほうからもございますので、四十八年度から建設をいたしますものにつきましては、在来型とは別の規格で建設を進めたい。具体的には、世帯持ちにつきましては三階以下、それから独身者につきましても、当初はやはり相当高層を考えておりましたけれども、せいぜい七階建てくらい、それから一定の管理職以上につきましては、一戸建てまたは数戸建ての庭つきのものにいたしたいと考えております。ただそういたしますと、総体として一万戸分程度建つわけでございますので、かなり当初考えておりましたよりも土地が余分に要るということになりますので、土地の手当てを中でやり繰りをするということを、ただいま住宅公団といろいろ相談をしているわけでございます。御指摘のように、今後建ちますものにつきましては、いままでの御批判にこたえて、かなり程度のいいものになろうかと思います。
#49
○前川旦君 そうしますと、いままでの公務員住宅の規格と違う新しい規格のものをつくるのかどうか、その点いかがなんですか。
#50
○政府委員(小林忠雄君) 従来のものよりもかなり高規格のものになろうかと思います。
#51
○前川旦君 高規格というのは、高いですか、広いですか、高規格というのは。どういうのです。
#52
○政府委員(小林忠雄君) 全体のレベルが高いということでございまして、具体的に申しますれば間取りが広いとか、面積が広いとか、設備がいいとか、環境がいいとかいうようなことでございます。
#53
○前川旦君 すると、いままで建っているものは鉄筋で建っていますから、こわすわけにはいきませんわね、実際問題として。で、いままで建っているのはあれで終わり、これから建てるものは全部新しい規格でいくのだと、こういうことですね。これから予算がまだ残っているからとか、あのままもう少し建てるのだとか、そんなことはないでしょうね。
#54
○政府委員(小林忠雄君) 四十七年度の補正予算で追加に認められました分が六百戸ございましてそのうち二百戸分につきましては、在来型ですでに発注しておりますので、これはちょっと取り返しがつきませんので、現在、四十七年度補正でまだ着工してないもの及び四十八年度以降のものにつきましては、新しい規格のものにいたしたいと思っております。
#55
○前川旦君 そうすると、あの狭苦しい都市型のあれをまだあと二百戸建てるのですか。これはあれでしょう、注文発注しているとおっしゃるけれども、全国の公務員住宅のワクの中から差し繰りしているのじゃありませんか。そうでしょう。そうすると、ほかのところでは公務員住宅が二百戸削られるわけですね。そんな無理をしてまで――何かむだなような気がしますよ、お金の使い方が。ですから、発注してあるからなんてそんな固苦しいことは言わないで、それはそれでまた別のところに建てたらいいじゃないですか。全部のワクの中から削ってあそこに持ってくるのですから。よそがどっかで二百戸削られるのですから。あの広大なところで、みなが漫画だ漫画だと言っているやつをあと二百戸も建てられるというセンス、私はちょっとおかしいと思うのですけれどね。どういうんですか、これはやっぱりあくまでお建てになるおつもりなんですか。
#56
○政府委員(小林忠雄君) 発注をいたしましてすでに建設中でございますので、これは中途でやめるわけにまいりませんので、これはがまんをしていただくということでございます。
#57
○前川旦君 どうもふに落ちませんけれども、周囲の地価がずいぶん上がっていますね。この買収価格を聞きましたところが、これは坪ということばを使うといまごろしかられるのでしょうけれども、畑で千二百五十円、山林で千百六十七円、宅地で千四百円、水田で千三百円、原野で千二十円で買った。つまりこれが買収価格だと聞いておりますけれども、その周辺の土地はそれ以後五万円以上に上がっておるという話を聞きますね。そうすると、初めに率先して売った人が非常にばかを見て、周辺の人が大得をしている、アンバランスがありますね。この点はどういうふうに今後対処されるのか。また周辺の土地の値上がりというものを規制する方法があるのかどうか、また規制していこうとされるのかどうか、方法があるとすればどういう具体的なことを考えていらっしゃるのか、その点いかがですか。
#58
○政府委員(小林忠雄君) 御指摘のように、研究学園地区の中の都市につきましては、平均三・三平方メートルあたり千二百円程度で買ったわけでございますが、これは買収に着手いたしました当時の周辺の地価よりも相当高目の地価だったわけでございます。しかし買収に数年間かかりましたために、その後周辺の地価よりもあるいは低目になっているということは事実でございますが、先ほど御指摘のございましたように、先に売った人と、あとから売る人との間に差ができますと、その間に問題ができますために、土地収用法の規定もございますので、価格を固定いたしまして、全額を、全地籍を平均千二百円で買ったわけでございます。研究学園地区外の周辺地区につきましてその後時間もたっておりますし、一部、土地が相当高くなっているんじゃないかということも、これは事実であろうかと思います。しかし、周辺の地区が地価が上がって乱雑な開発がされるということは、研究学園都市の計画的な開発にとっても好ましいことではございませんし、また、先に土地を売って協力していただいた人に対しても申しわけない事態になるわけでございます。現実の問題といたしましては、研究学園地区として買いましたところは大体山林でございまして、残っているところが農地でございます。大体土地所有者が重なっている場合があるわけでございますので、個人個人にとってみますと、前に手放したところは安かったけれども、あとのほうが上がっているというようなことで、バランスがとれている面も一部はあるわけでございます。しかしながら、全体といたしまして、今後周辺が、非常に地価が暴騰をするということは好ましくないわけでございますので、地区外につきましてはこれを市街化させないという方策をとる必要があろうかと思います。市街化させない方策といたしまして、都市計画法によります市街化区域、市街化調整区域を線引きを行なう都市にすでに指定をしてございます。現に県及び関係町村におきまして線引きの作業がよりより行なわれているわけでございますので、なるべく早い機会に周辺地区につきましては市街化調整区域に指定をいたしまして、開発を抑制をいたしたいと思っております。なお、今国会に提案をされております国土総合開発法が成立いたしますれば、これによりましてかなりな規制ができるわけでございます。
#59
○前川旦君 これは、私は地価が上がっていくのは自然の勢いだろうと思いますが、最初に土地を売った人が非常に損をしましたね。正直者が損をしたということになりました、結果として。ですからそこをどうするのだ、そこのところをやはり考えなければいけないんじゃないかと思いますけれども、これは後ほど鈴木委員が突っ込んだ質問をされるようでありますから、私は通り過ぎておきますが、二十万という都市が原野の中に出現いたしますね。これに供給する水、これは基本的にはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
#60
○政府委員(小林忠雄君) 二十万都市ができました際に、そこの都市民の生活用水、それから進出いたします研究機関の研究用水、合わせまして日量十万立方メートルを必要とするというように予測をされております。そのうちとりあえず八千立方メーターにつきましては地下水で供給をし、残りの九万二千トンにつきましては、霞ケ浦から表流水を持ってまいりまして、浄化をして供給をするということになっております。すでに原水――すなわち霞ケ浦から表流水を取ってくる事業につきましては、県が負担をいたしまして現に工事を開始いたしております。それから浄化いたしました水をそれぞれの地域に配水する分につきましては、六カ町村集まりまして、地方自治法に基づきます一部事務組合をつくって一体的に供給をするという事業をすでに始めているわけでございます。
#61
○前川旦君 私は香川県という水の不足している県におりますから、すぐ水のことが気になってしかたないんですけれども、日量八千立方メートルといったら八千トンですわね、水ですから。これだけ地下からくみ上げて、地下の伏流水の水位が動かないはずはないんです。その点はどう考えていらっしゃるのか。たとえば、私どものほうでは、工場が来て地下水くみ上げますね。そうすると、畑地の畑の水位が下がって、かんがいができなくなる。しかし、それはその工場が原因だといっても、伏流水というのはわかりませんからね。因果関係が証明されないということで泣き寝入りになるという例が多いんですよ。八千トンという数字の根拠ですね。地下水の水位が下がらないというはっきりした根拠があるのかどうか。また、実際現実に地下の伏流水の水位が下がった場合には、どういうふうにされるのか、まず、その点はいかがですか。
#62
○政府委員(小林忠雄君) 地下水を取りました場合に、従来の周辺の地下水を利用しております農業用水への影響がどうかということが心配でございますが、そのほかに、実は、研究学園の地区の中には、農林省関係の研究機関が相当あるわけでございます。で、研究用の圃場がこれまた相当な面積になりまして、そこでもかなりの農業用の用水が必要なわけでございます。そこで、単に周辺の用水に悪い影響を及ぼさないということのほかに、農林省関係の研究機関自身の用水にも影響がない範囲で取らなければならないわけでございまして、これにつきましては、日本住宅公団のほうに調査費がつきまして、地下水の調査をいたしました結果、日量二万トンまでは他に悪い影響を及ぼさずに取水ができるという結果が出ましたので、その範囲内で八千トンを都市用水として使うという、こういうことにしたわけでございます。
#63
○前川旦君 私はどうしても水が心配になりますが、じゃ八千トン取って、あと九万二千トンですね、日量。これは霞ケ浦から取る、私、霞ケ浦の面積をちょっと聞きますと、大体二百二十平方キロぐらいだというそうです。これは皆さんのところで調べていただいたら正確な数字が出ると思いますが、一日にかりに九万二千トンといいますと、年間三千二、三百万トン取りますね。そうすると、霞ケ浦っていうのは、入ってくる水と出ていく水とでバランス、水位がとれていますね。これだけ霞ケ浦から取水した場合に、どうしても霞ケ浦の水位が下がってくるんじゃないかと思いますがね。入ってくる水と出る水とバランスがとれている限りですね、余分に取るんですからね。それで、あそこが下がったら周辺のたんぼがえらいことになります。この辺はどういうふうに考えておられますか。
#64
○政府委員(松村賢吉君) 現在、実は霞ケ浦の総合開発事業、こういう計画を実は四十三年からやっておるわけでございます。それで、この霞ケ浦の開発事業の内容を申し上げますと、霞ケ浦の水量を、現在の平水位がYP、利根川の潮位でございますが、一メートル、これが現在の平水位でございます。これを常時、満水位一・三メートルと最低水位〇メートル、この間の一・三メートル、これを利用いたしまして、必要なときに水位を上下させるという計画のもとの計算をしておるわけでございます。これの利水の容量が全体で二億六千万トン、この容量がございます。これの操作によりまして、新たに約四十トンの水を生み出そろということでございまして、これの水を何に使うかといいますと、かんがい用水で毎秒約十六・六トン、それから茨城県、千葉県及び東京都、これの都市用水で毎秒二十三・四トンほどの水を生み出すわけでございます。この都市用水の中に研究学園都市の水も含まれておりまして、これの計画の中から水を生み出すわけでございますので、この霞ケ浦の開発事業、これに関連いたしましてこれは出ますので、御質問の御心配はないというふうに考えております。
#65
○前川旦君 それは具体的にはどういうことなんですか。あの霞ケ浦の出口に水門つくって、そこで調整して水をためるということですか。もう水門できていますね、水資源公団ですか。どういうふうになさるのですか、その水を確保するというのは。入り込む水の量はきまっているわけでしょう。どういうふうになさるのですか。
#66
○政府委員(松村賢吉君) 霞ケ浦の水、入り込む量はもちろんきまっているわけでございます。ただしこれは洪水のときに相当多量にむだに流れ喝といいますか、出て行く水があるわけでございます。この水を霞ケ浦にためると申しますか、こういうことによりまして、一年間の水を必要なときに使えるという形で生み出すということでございます。
#67
○前川旦君 利根川の水とは全然別ですか。
#68
○政府委員(松村賢吉君) この利用の関係においてはいろいろ関係しておりますけれども、この霞ケ浦に流入する水、それから霞ケ浦の調節、これは利根川とは物理的には切り離しております。
#69
○前川旦君 それでは一応――利根川へ下水の排水は流しますね、この学園都市では。その利根川の水がまた霞ケ浦に戻ってくるということはないんですね。
#70
○政府委員(松村賢吉君) 戻ってくることはございません。
#71
○前川旦君 ありませんね。
 この間建設省が、水の問題でたいへん危機的な「昭和六十年の水需給の見通し」というのを発表されましたね。南関東だけで二十億トンですか、不足すると。しかも、これも実質年間経済成長率を八ないし九%に押え、人口の集中を極力押えて、五百七十カ所のダムをつくり、工業用水はその八〇ないし九〇%循環使用するという前提ではじき出した数字だというふうに聞いておりますが、この二十億トン不足というこの計画ですね、これといまの問題とは全然関係ないのですか。
#72
○政府委員(松村賢吉君) いまの問題とは関係ないことはございません。大いに関係いたしますが、ただこの霞ケ浦のただいま四十トン――毎秒四十トンでございます――生み出す計画というものは、それの一部ですでに着工しております。それで、それの需要の先につきましては、まだ一部未確定のところがございますが、研究学園都市等につきましてはさまっておるということでございまして、との昭和六十年の不足の問題、これはこれからのいろいろ、この学園都市は別でございますけれども、需要等に対しての全体的の計画でございます。
#73
○前川旦君 ですから、洪水のときにまあ水をためておくということですね、いまあなたのお話伺うと。そうすると一種のため池のようになりますね。この霞ケ浦の周辺には七十五万人ぐらい人が住んでいるのじゃないでしょうか。どれくらい住んでいましたか。それからこれは豚の産地ですね。豚一頭は人間七人か八人分ぐらいの屎尿を流しますね。この豚が五十七万頭ぐらい周辺に住んでいると思いますね。住んでいるということばは当たるかどうか知りませんが、飼っていますね。そうすると、家庭排水、それから豚の屎尿、これは霞ケ浦にもろにやってきますわ、実際問題として。ためておる間にたまってきますね。すでに琵琶湖がもう飲料水には不適当だという声が出ていますでしょう。飲料水として取ってだいじょうぶだというそういう確信と科学的な根拠がおありなんだろうか、どうか。いまのままいって、どんどんためていく。汚染が進む。どうなんです。汚染が進む。これは水道として不適当だということになるとたいへんなことになりますね。その辺はどういう見通しなんですか。
#74
○政府委員(吉田泰夫君) おっしゃるように、霞ケ浦は非常に、農業用水のほか上水とか工業用水とかいろいろ多目的に利用されている重要な水源でございます。その水質保全というものが非常に必要なわけでございます。まあそこで、この研究学園都市の関連もあり、あるいは関連しない部分も多いわけですけれども、まあ大きな流域下水道というものを湖北地域と常南、二つ設置いたしまして、まあそれと関連する公共下水道、これを早急に整備することによって、当面の環境基準、これは暫定目標でCOD五PPM以下というのが大体昭和五十二年末ごろの目標であります。さらに長期的にはCOD三PPM、湖沼の基準でAというものに持っていかなければなりませんが、この水質環境基準を達成できるように鋭意事業化をはかっているところでございます。
#75
○前川旦君 私は疑問を投げかけたんですから、それに対して、いやこれはこういうふうに具体的にして、絶対に、琵琶湖が危険だと言われてますがね、そういうことにはならないんだという具体的なあれを聞きたかったんですよ。そういうふうに努力いたしますということではちょっと困るんです。どうなんです。
#76
○政府委員(吉田泰夫君) 努力するというのは、まあ予算を計画的につけてやることによって所要の環境基準を達成いたしますということでございまして、まあそれによって、いま問題になっているような水道水源としても使えると、こういうことでございます。
#77
○前川旦君 ですから、これは大臣に締めくくってもらいたいと思いますけれども、汚染が非常に進行しているのは間違いないと思うんですよ。それから利根川だってどんどん汚染が進んでいますね、人が密集するに従ってね。たださえ水が足りないところに、これ以上汚染されたんではますます輪をかけますね。ですから、どんなことがあっても汚染をストップさせて、飲用水としては確保するんだという、非常に強い決心なんだというその方針を私は建設大臣の口から伺いたいのです。
#78
○国務大臣(金丸信君) 下水道の五カ年計画も来年を初年度にしてひとつ改定しようということでその想定を五カ年計画、八兆円以上にしたいというようなことで、いま先生御指摘のように、これだけは確保しなければならないと、こう考えておる次第でございます。
#79
○前川旦君 それでは、いろんな国の施設が移転しますね。その移転したあと地はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
#80
○政府委員(小林忠雄君) 現在の移転の財源は特定国有財産の特別会計というもので支弁をされておりますから、財政上のたてまえから申しますと現在ある財産を処分したものを財源として移転先の施設を整備すると、こういう会計のたてまえになっているわけでございます。しかしながら、最初に大臣からも御答弁申し上げましたように、筑波研究学園都市の建設というのは、東京の過密対策ということも一つの大きなねらいでございますので、そのあと地を民間に処分をするというようなことになりますと、そこにあらたな過密の源泉を持ってくるということになりますので、民間に払い下げるということは大蔵省のほうでも全く現在考えておらないわけでございます。
 そこで、あと地をどのように使うかということにつきましては、国有財産中央審議会では、一般的には、やはり過密都市における国有財産というのはできるだけ公園緑地の用途に充てるということになっておりますけれども、筑波のあと地につきましては、その他いろいろな御要望もありますので、国有財産中央審議会の中に筑波移転あと地の小委員会というものを設けまして、現在審議が進められておりますので、その答申に基づいて処理することといたしております。現在のところ、まだ具体的な処理計画は成案を見るに至っておりません。しかし、ここで申し上げられますことは、民間にこれを売却をするということはしない、できるだけ公共的な用途に充てる、それもできるだけ過密都市対策に役立つような、再開発の用地でありますとかあるいは公園緑地というような、都市の生活環境の整備というものに主として充てられることになろうと思います。
#81
○前川旦君 私はいまたいへん前向きのいい答弁をいただいたと思います。私が一番心配していたのは、大臣ね、これは特別会計ということもありましょうけれども、簡単に民間に払い下げられますと、すぐこれはスラム化すると言いますかね、ことば悪いけれども、一番最初に私念を押しましたように、過密を越えるという、人間の面と土地の面がありますと申し上げましたけれども、意図からはずれてしまいます、完全に。ですから、もちろん業者にも個人にも民間には払い下げてほしくないという強い考えを持ってるんです。ですから、いまの非常にいい御答弁いただきましたので私は大臣からそれをやっぱりもう一ぺん確認していただきたいと思います。これが一つです。
 それからもう一つは、たいへんいい前向きの答弁だと思うのは、あとを公園にするか緑地地帯にしたいという希望を述べられました。一方では、あのあと地を再開発するという意見もあると思うんですよ。しかし東京都は、東京都が払い下げを受けて、主として公園とか緑地帯にしたいという希望を持っていると聞いています。ですからこれも、こういう過密地帯ですからね、まあ東京都の問題は別にして、やはり原則としても――原則だけじゃなくて実際問題として、公園といった環境保全のために使うのがやっぱりまっとうな筋だと思うんです。ですから、いまのは私非常にいいと思うんですけれども、大臣としての基本的な考えをこの際ぴしっと述べていただきたいと思います。
#82
○国務大臣(金丸信君) 東京に緑がないということで、まことに荒廃した死の町だという感じもいたすわけでありまして、緑地というものは人間生存に重大な関係のあるものだと私は考えております。そういう意味で、いま先生の御指摘のようにまた事務局長から御返答申し上げましたように、このあと地につきましては、緑地、公園、こういうものに東京で使うにしてもけっこうだし、国でやってもけっこうだし、その方向へ向かって御指摘のようにいたしたいと、こう、また私もそのように努力いたす所存でございます。
#83
○前川旦君 終わります。
#84
○委員長(高田浩運君) 本案に対する本日の審査はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時二十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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