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1972/06/22 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 本会議 第22号
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1972/06/22 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 本会議 第22号

#1
第071回国会 本会議 第22号
昭和四十八年六月二十二日(金曜日)
   午前十時十三分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十四号
  昭和四十八年六月二十二日
   午前十時開議
 第一 昭和四十六年度一般会計国庫債務負担行
  為総調書
 第二 昭和四十六年度一般会計予備費使用総調
  書及び各省各庁所管使用調書(その2)(衆
  議院送付)
 第三 昭和四十六年度特別会計予備費使用総調
  書及び各省各庁所管使用調書(その2)(衆
  議院送付)
 第四 昭和四十六年度特別会計予算総則第十条
  に基づく経費増額総調書及び経費増額調書
  (衆議院送付)
 第五 昭和四十六年度特別会計予算総則第十一
  条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管
  経費増額調書(その2)(衆議院送付)
 第六 昭和四十七年度一般会計予備費使用総調
  書及び各省各庁所管使用調書(その1)(衆
  議院送付)
 第七 昭和四十七年度特別会計予備費使用総調
  書及び各省各庁所管使用調書(その1)(衆
  議院送付)
 第八 昭和四十七年度特別会計予算総則第十条
  に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経
  費増額調書(その1)(衆議院送付)
 第九 昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算、
  昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算、昭和
  四十五年度国税収納金整理資金受払計算書、
  昭和四十五年度政府関係機関決算書
 第一〇 昭和四十五年度国有財産増減及び現在
  額総計算書
 第一一 昭和四十五年度国有財産無償貸付状況
  総計算書
 第一二 簡易生命保険法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第一三 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関
  する法律の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第一四 化学物質の審査及び製造等の規制に関
  する法律案(内閣提出)
 第一五 義務教育諸学校施設費国庫負担法の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
  付)
 第一六 中小企業金融制度の整備改善のための
  相互銀行法、信用金庫法等の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一七 経済企画庁設置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、新議員の紹介
 一、国土総合開発庁設置法案(趣旨説明)
 一、日程第一より第一七まで
 一、常任委員長辞任の件
 一、常任委員長の選挙
 一、中国地方開発審議会委員、北海道開発審議
  会委員の選挙
     ―――――・―――――
#3
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。
 この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。
 議席第二百九番、地方選出議員、大阪府選出、沓脱タケ子君。
  〔沓脱タケ子君起立、拍手〕
    ―――――――――――――
#4
○議長(河野謙三君) 議長は、本院規則第三十条により、沓脱タケ子君を逓信委員に指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○議長(河野謙三君) 議席第百五十六番、地方選出議員、青森県選出、寺下岩蔵君。
  〔寺下岩蔵君起立、拍手〕
    ―――――――――――――
#6
○議長(河野謙三君) 議長は、本院規則第三十条により、寺下岩蔵君を社会労働委員に指名いたします。
     ―――――・―――――
#7
○議長(河野謙三君) この際、日程に追加して、
 国土総合開発庁設置法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。坪川国務大臣。
  〔国務大臣坪川信三君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(坪川信三君) 国土総合開発庁設置法案について、その趣旨を御説明いたします。
 この法律案は、国土の均衡ある発展をはかり、豊かで住みよい地域社会の形成に寄与するため、国土の総合開発に関する行政を総合的に推進することを主たる任務とし、国務大臣を長とする国土総合開発庁を総理府の外局として設置しようとするものであります。
 この法律案におきましては、第一に、国土総合開発庁の所掌事務及び権限について、その任務を遂行するため、国土の総合開発に関する計画をはじめ、大都市の機能の改善、地方の都市及び農山漁村の整備、総合的な交通施設の体系の整備等国土の総合開発に関する総合的かつ基本的な政策及び計画の企画立案に当たるとともに、国土の総合開発に関する関係行政機関の基本的な政策及び計画、特定の地域の大規模な開発整備事業にかかる関係行政機関の計画並びに経費の見積もりの方針及び配分の計画等関係行政機関の事務の調整を行なうこととしております。
 さらに、国土の総合開発の前提である土地問題及び長期的な水需給に関する総合的かつ基本的な政策の企画立案、並びに災害に関する施策の企画立案及び関係行政機関の事務の調整を行なうこととしております。
 以上のほか、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律等各法律の施行に関する事務を行ない、また、国土総合開発法をはじめとする国土の開発整備に関する諸法律に基づく内閣総理大臣の権限の行使につき、内閣総理大臣を補佐する等の事務を行なうこととしております。
 第二に、国土総合開発庁長官は、国土の総合開発をはかるため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出及び説明を求め、さらに、重要事項について勧告を行なう権限を有するほか、特に内閣総理大臣に対し、内閣法第六条に基づく措置がとられるよう意見具申ができることとしております。
 第三に、国土総合開発庁の内部部局として、長官官房のほか、計画局、調整局、土地・水資源局、大都市圏整備局及び地方振興局の五局を置くこととし、土地・水資源局には、水資源部を置くこととしております。
 また、附属機関としまして土地鑑定委員会を置き、地価公示、不動産鑑定士試験等の実施及び不動産の鑑定評価に関する重要事項について調査審議することとしております。
 第四に、国土総合開発庁の設置に伴い、内閣法及び関係各省庁設置法の改正その他関係法律の整備を行なうこととしておりますが、特に環境の保全の観点から、下水道整備緊急措置法等についても所要の改正を行なうこととしております。
 最後に、国土総合開発庁は、昭和四十八年七月一日から発足することとしております。
 以上がこの法律案の趣旨でございます。
#10
○議長(河野謙三君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。鈴木力君。
  〔鈴木力君登壇、拍手〕
#11
○鈴木力君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました国土総合開発庁設置法につき、若干の問題点について質問いたします。
 本法案は、国土総合開発法、国土総合開発公団法とともに、田中総理の日本列島改造論を具体的に推進する措置であると解しますが、昨年総理がこの改造論を発表して以来、企業の土地、株式への投機をあおり、地価、物価の著しい騰貴を招きましたし、また、全国土に乱開発による荒廃を来たし、さらに公害は拡大の傾向をたどるのみであります。また、むつ小川原巨大開発の例によりますように、開発は住民不在で露骨な企業本位であることが明確となり、地域住民の混乱を巻き起こしているのであります。
 こうした国民に背を向けた日本列島改造に対して、国民は、はっきり拒否の態度を示したはずであります。すなわち、昨年の総選挙において、日本列島改造を一枚看板とした自民党の得票率がそれを証明いたしますし、なお、その後の田中内閣の支持率が日を追って低下している事実で明らかでありましょう。総理はこの事実をどう受けとめていられるのか、伺いたいのであります。
 政府はきびしく反省し、改造論を撤回し、住民本位の社会福祉重点政策に転換をはかるべきだと思いますが、いかがでございましょう。田中総理にお伺いいたします。
 次に、日本列島改造論によりますと、現在一五%の農業人口を四ないし六%に切り詰め、農地もまた工業用地、道路、宅地等に転換した残余を充てるとされておりますが、まさに工業本位開発であって、農業切り捨て政策であり、農業の将来の展望は全くありません。国際的に食糧不安が伝えられ、各国ともその対策に取り組んでいる今日、米を除くほとんどの食糧を外国に依存しているわが国は、いまこそ農業政策の充実をはかり、食糧自給の原則を確立するときではありませんか。
 また、水産業も、乱開発による漁場の荒廃、公害による汚染等、水産資源は質量ともに危機に瀕しております。これが対策を農林大臣にお伺いいたします。
 農林省の「日本列島改造問題と農林水産業」という文書によれば、農林漁業は食糧の自給をはかるとともに、国土の自然環境保全、都市住民に対する自然の提供する機能を志向しておりますが、私も全く同感であります。しかし、政府の一連の開発構想では、この農林漁業の機能が果たされる可能性は全くないと言っても過言ではありません。総理並びに農林大臣に、具体的方策を承りたいと思います。
 次に、国土開発の基本的態度について伺います。
 今国会に提出されている国土総合開発法によりますと、あまりにも地域住民の意思を無視し、内閣総理大臣の独裁的権限のもとに天下り開発を志向しているではありませんか。すなわち、全国総合開発計画は内閣総理大臣がきめ、都道府県及びその他の計画の基本になると規定し、地方計画に対しては内閣総理大臣の助言と勧告権を与えております。土地利用計画は全国計画を基本として定めるとし、都道府県総合開発審議会及び市町村長の意見を聞くとしているけれども、それは内閣総理大臣の承認を義務づけております。
 知事が指定することになっている特別地域の指定は、知事が指定しない場合において、総理大臣が指定の指示をすることができ、さらに「正当な理由がなく」といっておりますけれども、指示された措置を講じないときは、総理大臣が直接当該措置を講ずることができることになっているのであります。
 さらに、特定総合開発地域も、内閣総理大臣が知事に対して指定の指示の権限を有し、知事には指示に関して講じた措置を義務づけておりますし、知事の意思で指定する場合は、総理大臣の承認を要することになっております。こう見てまいりますと、まさに総理が絶対の権力者であり、地方自治体の諸機関は開発に関する限り無能力者となっておるのであります。
 国土開発は、いまさら論ずるまでもなく、地域住民のためのものであります。しかるに総理は、一切の地方自治体の機関を押え、独裁的に開発をしようとの態度は、日本列島改造論ではなくて、日本列島独占論と言ってよいではありませんか。何がためにこのような権力的な、独裁的な方策を遂行しようとしているのか、総理の御説明を求める次第であります。
 次に、自治大臣にお伺いいたします。
 都道府県計画は、市町村長と地方審議会の意見を聞き議会の議決を要することになっておりますけれども、これは形だけ整えたものであって、総理大臣の定めた全国計画に沿わない議決をした場合は、さきに述べたように、総理大臣の勧告を受けて変更させられることになります。これでは、議会は形骸にひとしく、まさに過去の翼賛議会になるのであります。主権在民の憲法下にある地方自治のあり方を根本的からくつがえすことになりませんか、お伺いいたします。
 また、知事権限を著しく剥奪したのは、国土開発は国の事務であって、知事に機関委任しているにすぎないという考え方でありましょうか。地域開発こそ直接地域住民の利害にかかわり、生活を支配するものであるだけに、納得できません。地方行政の責任者である自治大臣に所見を承りたいものであります。
 次に、行政監理委員会は、地方公共団体の自主性が尊重され、地域住民の意思が的確に反映される必要があるとの意見書を出しておりますが、この意見がどこに生かされておりますか、総理大臣並びに総務長官にお伺いいたします。
 特に、特別地域、特定総合開発地域について、総理大臣の権限を強化しているのは、巨大地域開発、工業開発、交通体系、中核都市づくり等を柱とする列島改造論のゴリ押しとさえ思われますが、この理由を田中総理大臣にお伺いいたします。
 なお、この一連の知事権限を剥奪したのは、自民党の建設部会、政務調査会、総務会の意見調整の段階で、革新知事が環境保全の名目でめちゃくちゃな指定をしたら、開発、土地取引ができなくなるという趣旨の意見によって修正された旨、これは三月下旬の新聞も報道しておりますが、この態度は、まさに国民に対する挑戦ではありませんか。地方自治を抹殺して、政治を私物化していこうとしておるこの行為に対し、江崎自治大臣の御所見を承りたいと思います。
 さらに、全国計画は、地方計画ほか一切を支配する重要な基本計画でありますが、これを審議する国土総合開発審議会委員を総理大臣の任命する委員にのみとどめ、国会議員を除外し、さらに、この重要な計画を国会議決の対象からはずしておりますが、国会を軽視し、行政の独裁をねらうもので、納得できません。総理大臣に御説明を求める次第であります。
 次に、この法案で見る限り、たとえば土地に関する取引の届け出制をとっていますが、その面積の規模が大き過ぎ、小規模乱開発、都市計画のスプロール化、地価の抑制等の効果がきわめて薄く、また、土地取引契約の締結中止を勧告することができることになっておりますけれども、勧告に従わなかった場合の措置は公表のみであります。これでは企業の買い占め、乱開発の歯どめにならないと思うが、いかがでございますか。この際、土地利用取引一切を当該自治体の長の許可制にして、この歯どめの効果を求める意思がありませんか、あわせて総理大臣にお伺いいたします。
 次に、文部大臣に、新学園都市についてお尋ねいたします。
 まず第一に、新学園都市構想は、どんな都市をつくろうとしておるのか、そこにどんな大学をつくろうとしているのか、そのための手だてなど詳しく御説明願いたいと思います。
 伝えられるところによりますと、教員養成大学も計画されているようでありますが、その必要とする理由は那辺にありますか。現在の各県にある国立大学の教育学部で足りない理由は、どこにありますか。御説明いただきたいと思います。大方の大学研究人が反対している筑波大学方式の大学を、開発法に基づき、中央権力をもって有無を言わせず押しつけようとする意図と疑われますが、真意は那辺にありますか、お伺いいたします。
 今日の高等教育の問題の急務は、各地方の国立大学を抜本的に充実、整備、拡大して、大学間の格差を是正することにあると思います。筑波学園都市では、すでに周辺地域が、企業の土地の買いあさりと地価の暴騰を来たし、その他地元住民にさまざまの問題を起こしておることにかんがみ、政府はこの構想を中止し、その財源をもって、さきに述べました地方大学の抜本的拡充をはかり、大学間の格差を是正することを提案いたしますが、御見解を承りたいと思います。
 次に、開発庁についてお伺いいたします。
 まず第一に、国土総合開発庁の設置は、単に機構拡大以外の何ものでもないと思われます。昨年、開発庁設置の構想が打ち出されましたときに、関係各省庁はそれぞれの既得権を守ろうとし、この設置案に反発の動きが続出したことは有名な話であります。行政監理委員会の意見で統合されるべき北海道開発庁が統合されなかったことは、その顕著な例でありましょう。また、これらの動きによって、関係各省庁の持っている実施権限もそれを侵さない範囲で、結局関係機関の寄せ集めになってしまったのでありまして、機構の統合はあっても、機能的統一はあり得べくもありません。日本列島改造の中身が行き詰まった今日、それをごまかすための機構いじりにすぎないと思いますが、どうして設置の目的を果たそうとするのか、総務長官にお伺いいたします。
 第二に、権限が問題であります。少なくとも設置の目的を果たすためには、開発庁は、予算についても、見積もりの調整、一括計上、実施計画の調整という全面的な調整権を、開発計画作成権限とあわせ持たなければ、開発庁としての任務を果たすことは不可能であります。しかるに、これらは大蔵省の権限であって、計画実施の円滑さを欠くことさえ予想されるのでありますが、これらの点についての具体的対策があったらお聞きいたしたいと思います。
 第三は、行政監理委員会の意見にもあるとおり、国土開発の推進は、経済社会発展の一環として、これらの面を総合する全体的計画との調整が必要であります。従来経済企画庁で行なってまいりました経済計画と開発計画が分離されることになり、政策の対立、不統一を招くおそれがあると思いますが、総務長官の御見解をお尋ねいたします。
 最後に、政府は行政監理委員会の意見により本法案を提出したと言っておりますが、地方公共団体の自主性が尊重され、地域住民の意思が的確に反映される必要があるとの意見は、さきに述べましたとおり完全に抹殺されております。また、開発にあたっては、国民の福祉と文化の向上を目ざす基本的理念に立脚し、国土の全域にわたり均衡のとれた施策を推進することが重要課題であるとの意見に対して、具体的施策はどこにも見当たりません。政府は、行政監理委員会の意見をつまみ食いしたのであって、国民の利益につながる部分は、あえて切り捨てたとも見られるのでありますが、なぜこのようになったのか、総理並びに総務長官にお伺いいたします。
 以上述べましたように、開発庁の設置もその機能発揮が期待できず、全国総合開発計画は非民主的な国家権力による天下り開発と、依然として大企業本位、反国民的なものになることは歴然としているのでありますから、さきに述べましたように、政府はいさぎよくこの法案を撤回し、新たに住民参加による、地域住民のための開発に再出発することを重ねて強く御要望申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(田中角榮君) 鈴木力君にお答えをいたします。
 まず第一に、日本列島改造政策の大転換をはからなければならないということでございますが、日本列島改造政策、すなわち国土総合開発計画が必要であるのかないのかという、まず基本的な問題をちょっと申し上げてみたいと思うわけでございますが、これは現在の状態、一億六百万人余の人口を持つ日本でございますが、現実問題として、東京、大阪、名古屋の五十キロ圏合わせると国土の総面積の一%でございますが、ここには現実的に三千二百万人の人が住んでおるのであります。この現実を無視して政策は立て得ないのであります。しかも、東京を中心にする、法律でいう首都圏には三千百万人余の人が集中をしておりますので、過度に集中をしておるといわれておるのでございます。しかも、ニューヨークの市街地面積に対する道路の比率は三五%であります。ワシントンは四〇%を持つのでありますが、東京や大阪は、わずかに一二・五%という状態であります。このような状態を是認しておる限り、関東大震災のようなものが起こらないという保証のないときに、人命をどうして一体確保するのかという事実を認識しないところに現実的な解決の政策はないわけであります。しかも、昭和六十年を展望した国民の意識調査によりますと、全国民の八五%に近い人が都市の生活を望んでおることは、御承知のとおりでございます。このような事実を無視して具体的な政策を立てることはできないわけであります。しかも、昭和六十年になりますと、関東、中部、近畿には膨大な水が不足をするのであります。
 そういう事実を考えて、豊かな生活環境を確保し、地価の抑制をはかり、しかも国民の生命と財産を守るためには、国土の総合開発を行なわなければならないということは、もうだれが考えても論を待たないことであって、政党政派の違いをもってこの事実を認めないわけにはまいらないのであります。
 未利用地域の利用も反対である、高層化も反対である、しかも、供給と需要のバランスをとる国土の総合開発も反対であるといって、地価問題が解決できるはずがありません。(拍手)
 そういう意味で、長期的展望に立って、日本の国土を合理的に開発をすることによって日本人の生活を向上させ、生活環境を向上させようという手段としてのものでありますから、列島改造政策を転換する考えはありません。もし、これ以上に解決の案があるならば、具体的に国民の前に提示をされたい。(拍手)
 第二は、列島改造政策における農業の位置づけでございますが、農業及び農村は、国民に食糧を安定的に供給するだけではなく、国土と自然環境を保全し、健全な地域社会を維持する上で、重要な役割りを果たしておるのであります。今後、国土の総合的な開発を進めるにあたりましては、このような農業と農村の役割りを十分に評価をし、その健全な発達をはかる必要があるのであります。私の、日本列島改造も同様な認識に基づいております。
 このため、土地利用の全般的かつ総合的な調整をはかり、農業生産に必要な優良農地を優先的に確保し、その整備を計画的に進めますとともに、農業団地の形成等を通じて、能率の高い農業の育成をはかってまいりたいと考えておるのであります。また、農業だけではなく、過般国会を通過をいたしました農村工業導入法のごとく、農工商一体の均衡のとれた発展をはかる以外に、農業地域の所得の向上をはかることはできないのであります。東北地方の青森県は、農村人口の五三%までが出かせぎに出なければならないという事実を否定して、国土の均衡ある開発をはかりながら所得の均衡をはかることはできないのであります。(拍手)
 第三は、国総法における総理大臣の権限と地方自治の問題についての御発言でございましたが、国土の総合開発にあたりましては、基礎的な調査を十分に積み重ねた上で、地域住民の意向をただしつつ、開発の利益を地域住民の福祉に均てんさせることが要請されておるのであります。国総法案におきましては、これらの点について、できる限り配意し、国及び都道府県の責任を明らかにいたしておるのであります。
 なお、知事権限の問題についてお触れになりましたが、御所論とは逆に、国総法案では、都道府県における総合開発、土地利用等に関する事務は、すべて都道府県知事の所掌とするなど、従来の地域立法に比べ、都道府県知事の権限を拡充強化をいたしておるのであります。内閣総理大臣が、勧告、指示等を行なうことができますのは、全国的観点、広域的観点から、特に調整する必要のある場合に限られておりまして、地方自治を尊重する方針に何ら変わりはないわけであります。しかも、地方の開発を立案したり、いろいろ計画をしたりするということは、地方自治体を主眼に考えており、手伝うことがあれば、国も政府機関もこれに協力をするという姿勢であることを、この際、念のため申し上げておきます。(拍手)
 小規模の乱開発を防止できないという趣旨の御発言でございましたが、国総法案では、一定規模以上の土地取引につきまして、届け出、勧告制を設けております。乱開発につながるおそれのある取引につきましては、これで十分対処し得るものと考えておるのであります。
 さらに、特に、投機的取引による地価の急騰を防止するため、必要ある場合には、都道府県知事が特別規制地域を指定しまして、すべての土地取引を許可制とすることができることになっておることは御承知のとおりでございます。
 これらの考え方は、野党の皆さんが、このような法律をつくれということを長いこと御要請になっておったと、私は理解しておるのでございます。いま、乱開発が行なわれて困るから、こういう案をお願いをしておるのでございまして、その上いい方法があるのか、ほうっておけば乱開発が進むわけでありますから、それはやはりいい法律案や制度をつくらなければならないということは、ひとつ党としての立場を離れて、国民の立場で御理解をいただきたい。
 次は、審議会は広く民間の意見を吸収する場でございますから、委員としては、本来、学識経験者などが望ましいことは言うを待ちません。国会議員を含めなかったということは、これは、最近制定された沖繩振興開発特別措置法でもそうでございますが、国会議員は最も高い地位で、広い視野と角度から、国会の場で御審議がいただけることを本務といたしておりますので、その意味で国土総合開発審議会の委員には含めないことにいたしたわけでございます。
 新学園都市についても申し上げたいとも思いましたが、私に対する御質問がありませんし、しかも文部大臣を御指定でございますので、文部大臣からお答えをいたします。(拍手)
  〔国務大臣坪川信三君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(坪川信三君) 鈴木議員の四点にわたる御質疑に対しましてお答え申し上げます。
 第一点は、現在、国土の総合開発に関する行政は、首都圏整備委員会、経済企画庁、建設省等各省庁に所掌が分かれております。しかし、過密過疎対策、環境の保全、社会資本の充実等の諸問題に対処しつつ、住みよく生きがいのある地域社会を建設するためには、総合的かつ斉合的な国土開発を強力に推進する必要があります。このため、今般、強力な企画調整権能を持つ国土総合開発庁を設置いたしまして、国土総合開発に関する基本的かつ総合的な政策及び計画の企画立案並びに関係行政機関の国土総合開発に関する計画及びその実施の事務の調整、また、国土総合開発の前提である土地、水問題等の対策等を行なわせることとしたものであります。なお、今回の国土総合開発庁の設置は、昭和三十九年の九月の臨時行政調査会の答申及び昨年十二月の行政監理委員会からの意見に沿ったものであることも御了承を賜わりたいと思うのであります。
 なお、北海道開発庁につきましては、北海道の歴史的、地理的特殊性及び北海道開発計画が目下進行をいたしておることなどにより、今回は統合を見合わせたのでありますが、行政運営にあたりまして、十分調整をはかってまいりたいと思うのでございます。
 また、御質疑の第二点でございますが、事業に関する予算の調整の方法といたしましては、御指摘のとおり、関係予算の一括計上等の方法によることも一つの考えではありますが、国土総合開発庁設置法においては、関係省庁が多岐にわたる特定の大規模の地域の開発事業について、各関係省庁の予算の見積もり方針及び配分計画等の調整を行なうことにより、国土総合開発に関する計画と実施の一体化をはかろうとするところでございます。
 御質疑の第三点に関しましては、長期経済計画は、環境保全、社会福祉、国際協力を含める経済政策全般の長期的な運営方針を定めるものであります。他方、全国の総合開発計画は、国土の自然的、社会的条件を考慮して、その有効な利用、開発、保全をはかるための基本的な方向を示す、いわば土地利用及び施設を中心とした計画でございます。したがって、両計画の計画領域はそれぞれ異なるので、それぞれの所管を別々の庁に分けることが不適当であると言いがたいのであります。しかし、両計画は相互に補完しつつ一体的に運用すべきものと考えておりますので、国土総合開発庁は、経済企画庁と緊密な連携を保ちながら、両計画との調整に関し遺憾なきを期してまいりたいという考えでございます。
 最後に、新しい国土の総合開発は、お説のとおり、地方公共団体の自主性、地域住民の福祉を尊重して進めなければならないということは、先ほど田中総理もお述べになりましたとおり、当然なことでございます。国土総合開発庁の行政運営にあたりましては、地方公共団体の協力を得まして、地域住民の意向を十分把握しつつ、国土の均衡ある利用計画を確立いたしまして、斉合的に開発整備を行なう所存であります。
 以上お答えいたします。(拍手)
  〔国務大臣櫻内義雄君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(櫻内義雄君) 農業については総理がお答えしたところでありますが、農林省としては、列島改造の中で、農業は、国民に一日も欠かすことのできない食糧を生産し供給すると同時に、農民所得の源泉であり、国民経済全体から見て主要食糧の八〇%程度の自給率を維持する必要があるといわれ、経営規模の大型化、高生産性農業の育成のため、土地基盤整備の促進、集落再編成と新農山漁村計画と種々構想を述べられており、これを受けて農林省は「日本列島改造問題と農林水産業」を発表した次第でございます。具体的には、本年度の予算で新土地改良計画の十年間十三兆円の投資や、また新漁港整備計画、二次構造改善事業、農村総合整備モデル事業あるいは農村地域工業導入の諸施策をお願いした次第でございまして、種々御批判がございましたが、それは当たらないと存じます。(拍手)
  〔国務大臣江崎真澄君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(江崎真澄君) 私には三点ほどの御質問がありましたが、本法案では、都道府県総合開発計画をはじめとして、地方自治尊重の立場から、すべてといっていいくらい、ほとんどの権限を都道府県知事にゆだねておるわけでございます。承認行為とか総理の勧告とか、少し行き過ぎじゃないかということでありまするが、国土の均衡ある発展をはかる、これは過密過疎の問題の解消等々をはじめとして、これはもう最小限のものを認めておるだけであります。しかも住民の声が反映いたしまするように、それらについても必要に応じて公聴会の開催を行なうことをきめておりまして、今後とも住民の声というものはもとより十分反映し、地域社会の責任者の計画の線に沿って国土の総合開発がなされていくことが望ましいというふうに認識をいたしております。
 地域の開発は、いま申し上げましたように、住民に最も密接しておるわけであります。そんなことでいろんな権限を県知事に与えておるわけでありまするが、そうかといって、この地域の開発は、国土の均衡ある発展を念願といたしておりますので、したがいまして、他の地域開発立法と同じように、国の委任事務としてこれらの事務を地方に行なってもらう、これはどうも形式上そうならざるを得ないというふうに考えております。
 なお、革新知事を意識して中央の権限を強化したのではないかというような御質問であったように思いまするが、以上申し上げましたとおりで、都道府県に相当な権限をゆだねておるわけでございまして、そういうことは一切ございません。(拍手)
  〔国務大臣奥野誠亮君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(奥野誠亮君) 高等教育の将来像につきまして、高等教育懇談会を昭和四十七年度に発足させたわけでございまして、そこの大局的な立場から御審議をいただきまして、昭和六十年代当初において、現在よりも約一〇%高い四〇%の進学率に対応し得る高等教育の量と質を確保することを目途に、高等教育機関の計画的、調整的な拡充整備を進め、全国的に均衡のとれた高等教育の発展をはかるべきであるとの御意見をいただいたところでございます。このような御意見をもとにいたしまして、高等教育機関を全国的に適正配置をはかっていきたい、それとの関連のもとにおきまして、自然環境に恵まれた地域に新学園を建設したいということで、調査、研究を進めているところでございます。
 新学園の建設の意義、規模、内容、新学園の環境及び立地のための条件、地域社会と新学園との関連等に関しまする基本的な事項についての調査を求めますために、新学園建設等調査会を発足させたわけでございました。
 いずれにいたしましても、大学が文化の中心をなすものでございますだけに、国土の全域にわたる均衡ある発展を遂げてまいりますためにも、地方に有力な大学、学園を設置していく、それがこの役割りを果たすことになるのではなかろうかと、かようにも考えているわけでございます。とりわけ今日、大学が大都市に集中しているばかりでなしに、キャンパスが幾つにも分かれておったり、環境がかなり荒廃を見ているわけでございます。そういうようなところから、思い切った学園を地域的に建設していきたい、こう考えているわけでございまして、都市の規模、その他に対応いたしまして、総合大学であったり単科大学であったり、あるいは複数の大学であったり、多様なものが考えられる、こう思っておるわけでございます。特に、国立ばかりじゃなしに、国立、公立、私立もその中に加わってまいり、そして自然環境に恵まれるとともに、高度の教育研究水準を維持しまして、地域の発展とも連係のとれたものにしていきたいと、かように考えておるわけでございます。
 教員養成大学の問題につきましては、小学校におきましては、昭和四十九年以降、いわゆる第二のベビーブームが始まるわけでございます。児童数が大幅に増加し、これに伴い教員の需要も大幅に拡大するものと見込まれております。小学校教員につきましては、ある程度計画的に養成する必要がございますが、既設の教員養成大学・学部の拡充につきましてもおのずから限度がありますので、このような今後の初等教育教員の需給関係などを勘案いたしまして、新しい教員養成大学の創設についても検討する必要があると考えているのでございます。この場合、教育職員養成審議会の建議で提案された望ましい教育課程など、新しい考え方も出ておるわけでございますので、これらをできるだけ取り入れ、充実したものにしたいと検討しておるところでございます。
 また、地方大学の充実や大学間の格差の是正についての御意見もございました。まさに同感でございまして、できる限り、地方に大学を充実させていきたい。そのためには、積極的に国公立の大学によらざるを得ないのではないだろうかというような考え方も持っておるわけでございます。同時に、地方大学が必ずしも充実したものになっていない。優先的に、こういうものの内容を拡充してまいりたい、かように存じております。(拍手)
#17
○議長(河野謙三君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#18
○議長(河野謙三君) 日程第一 昭和四十六年度一般会計国庫債務負担行為総調書
 日程第二 昭和四十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(衆議
院送付)
 日程第三 昭和四十六年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(衆議院送付)
 日程第四 昭和四十六年度特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書及び経費増額調書(衆議院送付)
 日程第五 昭和四十六年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)(衆議院送付)
 日程第六 昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その一)(衆議院送付)
 日程第七 昭和四十七年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その一)(衆議院送付)
 日程第八 昭和四十七年度特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その一)(衆議院送付)
 日程第九 昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十五年度国税収納金整理基金受払計算書、昭和四十五年度政府関係機関決算書
 日程第一〇 昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 日程第一一 昭和四十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 以上十一件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。決算委員長成瀬幡治君。
   〔成瀬幡治登壇、拍手〕
#19
○成瀬幡治君 ただいま議題となりました昭和四十六年度一般会計国庫債務行為総調書一件並びに昭和四十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書(その2)外三件、昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書(その1)外二件、計七件の事後承諾を求めるの件につきまして、決算委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
   〔議長退席、副議長着席〕
 当委員会におきましては、以上八件につきまして、去る六月十三日、大蔵当局から説明を受けた後、質疑に入りました。その詳細は会議録で御承知願いたいと存じます。
 六月二十日、質疑を終了し、採決の結果、国交債務負担行為一件につきましては、全会一致をもって異議がないと議決され、予備費七件に関しましては、多数ももって承諾を与えるべきものと議決されました。
 次に、昭和四十五年度決算外二件につきまして、決算委員会における審査の経過及び結果について御報告申し上げます。
 まず、昭和四十五年度決算については、昭和四十六年十二月二十九日国会に提出され、昭和四十七年五月十日、当委員会に付託されました。
 国有財産関係二件については、昭和四十七年一月二十一日国会に提出され、同日、委員会に付託されました。
 当委員会は、決算外二件の審査にあたり、国会が議決した予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかをはじめ、決算全般について審査し、あわせて政策の実績批判を行ない、もって国政と綱紀の振粛をはかるとの観点に立って審査を行なってまいりました。
 この間、本件決算に関する委員会を開くこと十八回に及び、別に述べるような警告のほか、国有地の民間払い下げ問題、公共土木事業の入札制度、租税徴収過不足の事後処理、難民救済のための対外援助のあり方、航空機の安全対策並びに料金問題、公団住宅の建設問題、輸入加工食品の安全確保、会計検査院職員の処遇、その他数々の諸問題について熱心な論議が重ねられましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 委員会は六月二十日、質疑を終了し、直ちに討論を行いました。その議決案の第一は、本件決算の是認、第二は、内閣に対する十項目の警告であります。
 討論におきましては、日本社会党、公明党、民社党及び日本共産党を代表した各委員から、本件決算は是認できないが、警告には賛成である旨の意思表示がなされ、自由民主党の委員からは、本件決算を是認するとともに、内閣に対する警告にも賛成である旨が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本件決算は多数をもって是認すべきものと議決され、次いで、内閣に対する警告については、全会一致をもって警告すべきものと議決された次第であります。
 内閣に対する警告は次のとおりであります。
 (1) いわゆる審議会等については、現状において、その必要性を検討すべきものが多々あり、中には構成員の過度の兼任、会長職務の空席、委員手当の不均衡等の不備がみられ、また、その活動状況が著しく不活発なものの例が跡をたたないことは遺憾である。
   政府は、可及的すみやかに審議会等の活動の実態を検討し、できる限り整理統合を推進するとともに、委員の構成、委員手当にも配慮を加え、民意が公正かつ適確に行政に反映するよう機能充実に努めるべきである。
 (2) 防衛庁が民間企業に委託契約して行う研究開発に伴って生ずる工業所有権について、現在、その大多数が民間企業に帰属していることは看過できない。
   政府は、この研究開発の財源が全額国費であることおよび防衛庁の研究開発がもつ特殊性などの実情をあらためて考慮し、このような工業所有権はすべて国に帰属させる方向で、現行の取扱いを再検討すべきである。
 (3) 公害防止事業団が受託金融機関に委託して行う融資事業の貸付金のうち、対象外施設の設置に使われたり、目的以外の用途に一時使用されている事例があることは遺憾である。
   政府は、当事業団に対し、受託金融機関および貸付先企業への適時適切な指導監督を行なわさせ、事業目的が達せられるよう努めるべきである。
 (4) 日本私学振興財団が、私立大学等に対する経常費補助事業を実施するにあたり、「小田原女子学院」に交付した補助金のごとく、著しく適正を欠いている事例が、前年度に引き続き認められたのは遺憾である。
   政府は、当財団に対し、学校法人において適正な補助事業が達成されるよう指導監督に一層努力を払うべきである。
   なお、最近、私立医科歯科系大学の中には、入学の歳に極めて高額の寄付金を徴収している事例があり、松本歯科大学のごとく不正に設立許可をうけた大学さえあり、またかなりの私立大学当において、定員水増しなどによる教育条件の悪化が見受けられるのも遺憾である。
   政府は、今日私学のもつ重要性にかんがみ、このうような事態を放置することなく、教育環境の向上をはかるため、適切な助成措置を講ずるとともに、指導監督に格段の努力を払うべきである。
 (5) 
#20
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。
 まず、昭和四十六年度一般会計国庫債務負担行為総調書について採決をいたします。
 本件は委員長報告のとおり異議がないと決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#21
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、本件は全会一致をもって委員長報告のとおり異議がないと決しました。
     ―――――・―――――
#22
○副議長(森八三一君) 次に、日程第二及び日程第四ないし第八の予備費使用総調書等六件について採決をいたします。
 六件を承諾することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#23
○副議長(森八三一君) 過半数と認めます。よって、六件は承諾することに決しました。
     ―――――・―――――
#24
○副議長(森八三一君) 次に、日程第三の予備費使用総調書について採決をいたします。
 本件を承諾することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#25
○副議長(森八三一君) 過半数と認めます。よって、本件は承諾することに決しました。
     ―――――・―――――
#26
○副議長(森八三一君) 次に、昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十五年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十五年度政府関係機関決算書について採決をいたします。
 本件の委員長報告は、本件決算を是認すること及び内閣に対し警告することからなっております。
 まず、本件決算を委員長報告のとおり是認することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#27
○副議長(森八三一君) 過半数と認めます。よって、本件決算は委員長報告のとおり是認することに決しました。
     ―――――・―――――
#28
○副議長(森八三一君) 次に、委員長報告のとおり内閣に対し警告することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#29
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、全会一致をもって委員長報告のとおり内閣に対し警告することに決しました。
     ―――――・―――――
#30
○副議長(森八三一君) 次に、昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算書について採決をいたします。
 本件は委員長報告のとおり異議がないと決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#31
○副議長(森八三一君) 過半数と認めます。よって、本件は委員長報告のとおり異議がないと決しました。
     ―――――・―――――
#32
○副議長(森八三一君) 次に、昭和四十五年度国有財産無償貸付状況総計算書について採決をいたします。
 本件は委員長報告のとおり異議がないと決することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#33
○副議長(森八三一君) 過半数と認めます。よって、本件は委員長報告のとおり異議がないと決しました。
     ―――――・―――――
#34
○副議長(森八三一君) 日程第一二 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長茜ケ久保重光君。
  〔茜ケ久保重光君登壇、拍手〕
#35
○茜ケ久保重光君 ただいま議題となりました法律案の逓信委員会における審査の経過及び結果について御報告を申し上げます。
 本法律案は、最近における社会経済事情の推移及び保険需要の動向にかんがみ、簡易生命保険に、定期保険及び疾病傷害特約の制度を創設するとともに、あわせて家族保険の制度の改善をはかろうとするものであります。
 本委員会におきましては、国営事業としての簡易保険の存在意義と将来展望、最近における保険需要動向と今回の法改正との関係、社会経済情勢の変動に弾力的に対応し得る経営形態のあり方、国営保険としての募集推進のあり方、簡保資金の運用利回りの向上対策、福祉施設の増強、住宅ローンの創設など加入者利益の拡充方策、保険金最高制限額の引き上げ等のほか、疾病傷害特約制度につきましては、厚生省当局の出席を求め、社会保障制度面からの見解をただす等、各般にわたり熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 かくて質疑を終了し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#36
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#37
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#38
○副議長(森八三一君) 日程第一三 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長矢山有作君。
  〔矢山有作君登壇、拍手〕
#39
○矢山有作君 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案は、原爆被爆者に対する特別手当の額を月額現行一万円から一万一千円に引き上げること、及び健康管理手当の支給対象を五十五歳以上の者から五十歳以上の者に拡大することを内容とするものであります。
 委員会におきましては、慎重に審議を重ね、六月十九日質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、質疑の過程において論議の重点となった事項を内容とした附帯決議を、全会一致をもって付することといたしました。
 そのおもな事項は、
 原爆被爆が人道的にも、国際法的にもまた医学的にも特異なものであることにかんがみて、被爆者の療養と生活の保障を一段と充実するための援護体制を検討すること。
 被爆者医療の最近の実情に即応して、認定疾病の範囲を拡大し、その認定にあたっては被爆者援護の精神に沿って運用がなされるよう努めること。
 広島において原爆傷害調査を行なっているアメリカのABCC委員会の日本国内における法的地位を明確にし、わが国が調査の主体性を確立するよう調査体制を再検討すること。
 その他被爆者に対する給付の改善、原爆病院に対する財政の助成に努めること。等であります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#40
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#41
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#42
○副議長(森八三一君) 日程第一四 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律案(内閣提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長佐田一郎君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により第二十五号末尾に掲載〕
  〔佐田一郎君登壇、拍手〕
#43
○佐田一郎君 ただいま議題となりました法案について、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 この法案は、分解性が悪く、蓄積性が高く、慢性毒性があり、人の健康に被害を及ぼすおそれのあるPCB類似の化学物質による環境の汚染を未然に防止するため、新規の化学物質について事前審査制を採用し、その安全性が確認されるまでは製造、輸入を認めないこととするとともに、有害な物質は特定化学物質として指定し、その製造、輸入、使用等について必要な規制を行なおうとするものであります。
 委員会では、公害対策及び環境保全特別委員会との連合審査会をも開催して慎重に審査を行ない、PCBとその使用製品の回収処理状況、PCBによる魚介類の汚染対策と汚染企業、特定化学物質の使用制限、すでに出回っている化学物質の総点検の問題等について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し、PCB類似の化学物質による環境汚染を絶対に起こさないように、有害物質をきびしく規制するとともに、当面のPCB汚染対策を至急に講ずべき旨の附帯決議が付されました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#44
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#45
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#46
○副議長(森八三一君) 日程第一五 義務教育諸学校施設費国庫負担法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教委員会理事楠正俊君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により第二十五号末尾に掲載〕
  〔楠正俊君登壇、拍手〕
#47
○楠正俊君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、公立の小学校の屋内運動場の新増築費及び政令で定める児童生徒急増市町村の設置する小中学校の校舎の新増築費について、国の負担割合を引き上げ、もって、公立文教施設整備の促進をはかろうとするものであります。
 委員会におきましては、公共事業繰り延べと文教施設整備との関連、過密地域における学校用地確保と高校増設に対する施策、危険校舎の解消の促進、学校統合の進め方などの諸問題について、きわめて熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと思います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して加藤委員より義務教育施設整備費に対する国庫負担率の引き上げなどを内容とする修正案が提出されました。
 続いて採決に入り、まず修正案は賛成少数をもって否決され、結局、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、宮之原委員より、危険校舎の改築、学校用地の取得、体育・スポーツの施設・設備の整備等について、国の助成措置を拡充強化すべき旨の五党共同提案にかかる附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#48
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#49
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#50
○副議長(森八三一君) 日程第一六 中小企業金融制度の整備改善のための相互銀行法、信用金庫法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長藤田正明君。
    ―――――――――――――
  〔審査報告書は都合により第二十五号末尾に掲載〕
  〔藤田正明君登壇、拍手〕
#51
○藤田正明君 ただいま議題となりました法律案について申し上げます。
 本法律案は、最近における中小企業の状況に即応して、中小企業金融制度の整備改善をはかるため、相互銀行の同一人に対する融資限度の引き上げ、及び外国為替取引の認可、信用金庫の会員資格要件の緩和、信用金庫連合会の機能拡充、信用協同組合の員外預金の認可、及び代理業務範囲の拡大等、所要の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、本案に対し、参考人より意見を聴取するとともに、金融引き締め下における中小企業金融、歩積み両建ての規制、中小企業金融機関の資金コスト等の諸問題について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論なく、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本案に対し、全会一致をもって附帯決議が付されましたが、その要旨は次のとおりであります。
 政府は、金融引き締めの影響が中小企業にしわ寄せされることのないよう、その資金量について、特段の配意を加えること。住宅資金の融資量及び金利について、最大限に配慮すること。下請代金の支払い遅延防止について、万全の措置を講ずること。中小企業金融機関における公金取り扱い業務の充実につとめること。以上であります。
 右御報告申し上げます。(拍手)
#52
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#53
○副議長(森八三一君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#54
○副議長(森八三一君) 日程第一七 経済企画庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長高田浩運君。
   〔高田浩運君登壇、拍手〕
#55
○高田浩運君 ただいま議題となりました経済企画庁設置法の一部を改正する法律案は、物価に関する総合的な施策を一そう推進するため、物価局を新設するとともに、経済企画庁長官の権限の強化をはかることなどを内容とするものであります。
 委員会におきましては、物価局設置の理由のほか、物価上昇の要因と見通し、物資流通の合理化、公共料金の問題、財政金融政策など、物価安定に関する諸施策について広範にわたる質疑が行われたのでありますが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#56
○副議長(森八三一君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#57
○副議長(森八三一君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#58
○副議長(森八三一君) この際、常任委員長の辞任についておはかりいたします。
    社会労働委員長   矢山 有作君
    建設委員長     沢田 政治君
    決算委員長     成瀬 幡治君
から、それぞれ常任委員長を辞任いたしたいとの申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#59
○副議長(森八三一君) 御異議ないと認めます。よって、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#60
○副議長(森八三一君) つきましては、この際、日程に追加して、
 常任委員長の選挙を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○副議長(森八三一君) 御異議ないと認めます。
#62
○竹田現照君 常任委員長の選挙は、その手続を省略し、いずれも議長において指名することの動議を提出いたします。
#63
○桧垣徳太郎君 私は、ただいまの竹田君の動議に賛成いたします。
#64
○副議長(森八三一君) 竹田君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○副議長(森八三一君) 御異議ないと認めます。よって、議長は、社会労働委員長に大橋和孝君を指名いたします。
  〔拍手〕
 建設委員長に野々山一三君を指名いたします。
  〔拍手〕
 決算委員長に田中寿美子君を指名いたします。
  〔拍手〕
     ―――――・―――――
#66
○副議長(森八三一君) この際、
 欠員中の中国地方開発審議会委員、北海道開発審議会委員各一名の選挙を行ないます。
#67
○竹田現照君 各種委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
#68
○桧垣徳太郎君 私は、ただいまの竹田君の動議に賛成いたします。
#69
○副議長(森八三一君) 竹田君の動議に御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○副議長(森八三一君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、中国地方開発審議会委員に藤田進君を、
 北海道開発審議会委員に川村清一君をそれぞれ指名いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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