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1972/07/13 第71回国会 参議院 参議院会議録情報 第071回国会 本会議 第29号
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1972/07/13 第71回国会 参議院

参議院会議録情報 第071回国会 本会議 第29号

#1
第071回国会 本会議 第29号
昭和四十八年七月十三日(金曜日)
   午前十時八分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三十一号
  昭和四十八年七月十三日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(林業基本法
  に基づく昭和四十七年度年次報告及び昭和四
  十八年度林業施策について)
 第二 活動火山周辺地域における避難施設等の
  整備等に関する法律案(衆議院提出)
 第三 自動車事故対策センター法案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第四 国有財産法及び国有財産特別措置法の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
  付)
 第五 物品の一時輸入のための通関手帳に関す
  る通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税
  法等の特例に関する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 第六 国家公務員災害補償法の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第七 教育職員免許法等の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(林業基本法に基づく昭和四十七年度年次報告及び昭和四十八年度林業施策について)
 農林大臣から発言を求められております。発言を許します。櫻内農林大臣。
   〔国務大臣櫻内義雄君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(櫻内義雄君) 昭和四十七年度林業の動向に関する年次報告及び昭和四十八年度において講じようとする林業施策につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和四十七年度林業の動向に関する年次報告について申し上げます。
 わが国の森林・林業は、近年資源的制約、林業労働力の減少等により国内林業生産活動が停滞する中で、国土の保全、水資源の涵養、自然環境の保全・形成等森林の持つ公益的機能に対する国民的要請が高まる一方、木材供給量の過半を占める外材についても、産地国の社会経済情勢の変化等を背景としてその供給事情にきびしさを加えている等、きわめて困難な情勢に直面しております。
 まず、木材の需給の動向を見ますと、昭和四十六年には景気後退による建築活動の停滞等により木材需要は減少し、木材価格は大幅に下落する等、近年まれに見る動きを示したのでありますが、昭和四十七年には、民間住宅の建築等を中心とした景気回復が急速に進む中で、木材需要は急速かつ大幅に増加したのに対して、これに対応すべき国内生産はなお停滞的に推移する一方、外材輸入は相当程度増大して総供給量はある程度増加したものの、なお増大する需要に対応し得ず、この需給の逼迫、不況段階での在庫調整が進んでいたこと等の要因が複合して、秋から年末にかけての木材価格の高騰を招くこととなったのであります。
 なお、わが国の木材供給に重要な位置を占めている外材の輸入につきましては、産地国における住宅建築の急増、丸太輸出規制の強化、自然保護運動の高まり等産地国の社会的経済的諸問題が顕在化してきております。
 次に、林業生産活動を見ますと、国内の素材生産は、資源的制約、木材価格の低迷等を反映して昭和四十三年以降減少傾向をたどり、人工造林面積も、伐採量の減少から趨勢的に減少しておりますが、昭和四十七年の下期には、木材価格の上昇等により、生産活動がやや積極化している面も見受けられます。
 林業経営の動向につきましては、昭和四十六年は木材価格の下落等を反映して林家の経営収支は悪化しております。また、林業就業者については、常用労働力は安定しつつあるものの、総数では減少傾向を見せており、林地の保有については、依然として零細規模の農林家が圧倒的に多数を占めておりますが、人工林化の進展等その保有山林の内容が充実しつつある一方、山林を保有する非農家世帯等が増加しつつあること、林地の転用が地域的にはかなり進んでいること等見のがし得ない問題も存在しております。
 また、森林の持つ多角的機能の発揮に対する国民的要請に即応して、木材生産等の経済的機能と国土の保全等の公益的機能との調和に十分配慮した適正な森林施業の実施と、これを推進するための援助措置の拡充が期待されるほか、山村及び都市における森林・林業の位置づけを明らかにするとともに、特に無秩序な森林の開発行為の規制、レクリエーション利用の増加に対応した森林の保全管理の充実、都市緑化の推進等の措置を講じていくことが必要となっております。
 なお、国有林野事業については、すぐれた国有林野を次代の国民に引き継ぐため、長期的視点に立って、国有林野の公益的機能の維持増進をはかるための諸施策の充実強化、各種事業の改善合理化等、事業全般にわたる抜本的改善対策を樹立し、これを着実に推進することが強く望まれております。
 以上が第一部の林業の動向の概要であります。
 また、第二部におきましては、昭和四十六年度及び四十七年度において林業に関して講じた諸施策を記述しております。
 次に、昭和四十八年度において講じようとする林業施策について申し上げますと、以上のような林業の動向に対処するため、政府といたしましては、昭和四十八年度におきまして、林業及び造林事業の計画的推進等林業生産基盤の整備、林業構造の改善、林産物需給の安定及び流通加工の合理化、林業従事者の福祉の向上及び養成確保、治山事業の拡充、緑化の推進等森林の持つ公益的機能の維持増進等各般の施策を推進するほか、森林の開発行為の規制、森林組合制度の改善等を中心とする法制の整備を行なうこととしております。
 以上をもちまして概要の説明を終わります。(拍手)
#5
○議長(河野謙三君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。村田秀三君。
   〔村田秀三君登壇、拍手〕
#6
○村田秀三君 私は、日本社会党を代表して、ただいま報告されました林業白書について、総理及び関係大臣に質問いたします。
 わが国の林業は、林業基本法の目的と大きく乖離し、いまや崩壊の危機にあると言って過言ではありません。すなわち、外材の輸入量は総供給量の五四%を占めるに至り、国内林業を圧迫し、林家の生産意欲を減退させ、林業労働力の減少と老齢化をもたらし、それがために木材の正常な流通は阻害され、価格の不安定、なかんずく昨年秋以降の用材の常軌を越える暴騰は、国民に多大な損害を与えました。加うるに、林地の乱開発は森林の公益機能をもそこなうこととなり、各般にわたってまさに重大な局面に逢着していると言わざるを得ません。このことは、林業基本法にもっともらしい目的と政策を掲げながら、実はパルプ産業をはじめ大資本の要求を満たし、経済の高度成長実現のために、木材の低価格政策と安上がり林政を進めた歴代自民党内閣に責任があると断ずるのであります。これまで政治の中枢にありました総理は、この現状についてどら分析し、その責任をいかに痛感されますか、御所見を伺いたいのであります。
 第二点は、資源としての森林を政府はどのように理解し、どう対処しようとしているかということであります。
 環境保全、治山治水、水源涵養といった森林の公益機能を重視し、国内生産に過大な期待をかけるべきではなく、むしろ開発輸入等海外に依存したほうがよいという意見がありますし、また一方では、海外の木材資源には限界があり、国内の森林資源の質的構成を高め、将来に備えるべきであろうという強力な意見も存在いたします。そしてこの二つの意見は、森林の公益的機能と経済的利用は十分両立できるとの従来の政府の方針に象徴されるように、何の脈絡もなく併存しているやに見受けられます。このことは、本年改定されました森林基本計画でもいえると思うのであります。なるほど、一応は天然林の破壊に通ずる人工林率と国内生産量の多少の減少は見られるものの、将来にわたって五割増しの人工林造成は、天然林の伐採を余儀なくし、森林の公益的機能をそこなうおそれなしとしないのであります。したがって、この二つのことを調和させながら施策を進めるについては、たとえば公益機能重点型森林と木材生産重点型の森林とを区分し、公益機能型森林については、その機能の保続培養を積極的に進めることが必要であり、特に、最近における各地での乱開発の現状から見て、国公有化を進めることなくしてその実現は不可能であります。総理の見解とともに、環境保全の立場から見て環境庁長官の所見はいかがでありましょうか、お答えをいただきたいと存じます。
 第三に、木材需給関係についてお尋ねをいたします。
 政府が本年改定をいたしました林産物長期需給見通しによれば、昭和五十六年の総需要量一億三千四百八十万立方メートルのうち、外材依存率は六三%に達し、輸入量は現在より四〇%も多く見込んでおります。この数値は、前回計画の外材依存率二六%に比べて飛躍的なものであり、また、国内供給量は、前回計画より大幅に減じたとはいえ、二十年後には二七%増、五十年後には二倍強になると見通しております。私は、この新計画を見て、再び新しい危倶を感ずるのであります。それは、最近における輸出国の動向は、社会的にも経済的にも幾多の問題が提起されつつあり、このような大量の輸入が期待できるのであろうかという疑念と、また国内生産にしても、生産力の高い人工林の大部分が戦後造林された若齢林であることから、将来の生産力は一時期高まるであろうことは予想されますが、それにしても、五十年後にその生産を二倍にすることの可能性について疑問を持つのであります。あまつさえ、環境保全等公益機能の強化問題や、無計画な森林の乱開発の進行を見るにつけ、政府の計画が画餅にひとしいものと思われるのであります。この計画の実現は、十分な財政に保証された緻密な積算に基づく具体的施業計画が必要であろうと考えますが、農林大臣の具体的答弁を求めます。
 また、外材の輸入についても、ただに乱伐開発ではなく、新植、更新の助成をするなど、現地住民の共感を得る秩序ある輸入を確保せねばなるまいと考えるのでありますが、そのための具体的措置について通産大臣の所信を問うものであります。
 第四に、木材資源の消費節約について伺います。
 さきに述べたとおり、わが国の木材消費量の伸びは驚異的と言わざるを得ません。この消費増大が、真に価値あるものとして国民の生活に寄与するものであるかいなか、この際、見直す必要があるのではないかと存じます。ちなみに、木材を原料とする紙、パルプについて見ますと、昭和四十六年の消費量は、昭和四十年に比し八〇%の伸び率を示し、総需要量の二五%を占めております。一人当たり紙の消費量は、昭和二十八年がほぼ二十キログラムであったのに対し、今日では百二十キログラムと、実に六倍に増大をしております。増大の理由はさまざまあるにしても、まさに過剰包装、広告チラシのはんらんなど、加工業としては付加価値が高くとも、消費者から見て無価値にひとしい消費構造になっているのではないかと考えられるのであります。しかも、使い捨てが当然のごとく、回収再生率はわずかに三六%と少なく、いたずらにごみ処理を困難にし、パルプ工業のヘドロは深刻な公害の源をなしていることを思えば、消費量の増大が必ずしも人間生活を豊かにしているとは考えられず、むしろ破壊を促進しているとも見られるのであります。そしてこの貴重な資源は、世界的に減少し、確保が困難になりつつあることに注目せねばなりません。でありますから、資源は大切に、浪費を慎み、自然の循環の範囲の中で生活すべき節度ある消費構造を形成することが肝要であろうと考えます。いまこそ消費は美徳とする大量生産、大量消費の社会経済体制を是正し、消費観念の転換をはかるべき時期であろうと存じます。また、そのためには、学校教育及び社会教育の場において一大啓発運動を提起するとともに、企業家に対しましても、真に価値あるものを創造する社会的責任の上にのみ企業活動は存在するという自覚を促す必要があろうと考えますが、総理はじめ農林、通産大臣の御所見とともに、その必要性を認める立場に立つとすればいかが対処されますか、お答えをいただきたいと存じます。
 第五は、木材の生産体制及び流通並びに価格問題についてお伺いをいたします。
 昨年秋から今年初頭にかけて、木材価格は、日本銀行発表の卸売り物価指数で見るとおり、四十年を一〇〇として、四十七年十月の一四八%から十二月の二一〇%と未曾有の暴騰を示しました。白書は、住宅金融の著増等による国内需要の異常な高まりにその原因があるとしておりますが、思うに、これは田中内閣発足にあたって出されました列島改造政策を機に、外材の大部分を掌握する大手商社の投機行為があったものと見られるのであります。それを証明するがごとく、この三月期決算における木材部門の利益は、総営業利益の三分の一を占め、また前期の木材収益の七倍に及んだ商社もあったというのであります。事実、今日の木材流通は、総合商社がその金融力を背景に外材をほぼ完全に支配し、価格の操作を行なっていると見られることは、明らかに社会悪であり、容認することはできません。農林大臣にお伺いをいたしますが、白書においてこの事実について一言も触れておられないのは、いかなる理由でありましょうか。また、投機行為の存在をお認めになりますか。認めるとすれば、今後どのように対処なさるおつもりか、答弁をお願いいたします。
 さらに、さきにも述べたとおり、今日の需給関係は、より外材依存度を高めてはおりますが、森林資源基本政策はその依存度を逓減し、国内生産に力点をかけることとなっております。この際、外材輸入利益の一部を国内林業振興の資金に活用する手段について検討してみてはどらかと考えますが、御所見を承りたいと存じます。
 また、その流通面を見ますと、外材が主流を占め、総合商社が掌握して製材工業における大量生産及び流通面における大口取引を推進し、このため国産材は流通圏を狭められ、不振をかこつ状況にあり、国内林業の衰退を意味するものと言わざるを得ません。すみやかに森林組合の強化をはかり、造林、伐採、製材、出荷等の協同一貫体制を確立し、市場を拡大するなど、流通体系の合理的整備が急務と考えられますが、農林大臣の所見と対策について答弁を求めます。
 と同時に、最も重要なことは、林業生産のにない手である林業労働者の確保、そのための山林生活環境及び労使関係の近代化等、抜本的な林政の、転換が必要であろうと考えます。林業基本法に、他産業並みの生活が確保できる所得水準、労働条件の実現をうたって久しいにもかかわらず、労働省発表の産業別労働賃金を見ても、全産業平均三千七百十七円に対し、林業造林手は二千円と著しく低く、しかもチェーンソーの導入等機械化による労働災害は増大の傾向にあり、猶予することなく、労働条件、作業環境の改善整備をはからねばならないと存じます。そのために林業労働法の制定が強く望まれるのでありますが、政府の具体的対策と、その法制化に対する見解を農林、労働大臣よりお聞きいたしたいのであります。
 さらに、重要なことは、林地の乱開発を防止し、地権が村外に流出することを防ぐことであります。不動産業者の林地の買いあさりは目に余るものがあり、これを放置すれば、林家の生産意欲を減退きせるのみならず、森林基本計画の示す二千五百十万ヘクタールの森林の保続はとうてい不可能でありましょう。今回、政府は、森林法の改正に触れて、ある程度の制度的措置を考慮しているやに見受けられますが、いずれもびほう的措置であり、もし計画どおりの森林保続を期待するとすれば、農地法にも匹敵する効果ある制度を樹立する必要があると考えますが、農林大臣の所見をお伺いいたします。
 第六点として、国有林野事業についてお伺いをいたします。
 言うまでもなく、国有林は国民の貴重な財産であり、多角的な森林機能は、有形無形のはかりしれない利益をもたらしております。それだけに、その運営は国民の理解と共感を得るものでなければなりません。そしてまた、国有林野事業の経営は、わが国森林資源政策との関連の中で進められなければならないと考えます。とかく特別会計という企業的経営の中で、収支の動向によってのみ組織や事業の規模の増減が論ぜられがちであり、過般出されました林政審議会の答申を見ましても、ただに国有林野内部の問題として矮小化され、その事業量にのみ組織機構を合わせようとしているやに見受けられるのでありますが、これは新しい森林基本計画に対応する国有林野事業の姿勢としては消極的に過ぎると考えるのであります。むしろわが国の森林経営及び林業が危機的状態であればあるほど、国有林野事業の持つ専門的経験と技術及び訓練された労働力等、諸機能を国全体の森林経営の中に位置づけ、活用することこそが重要であろうと考えるのであります。たとえば、荒れた民有林の経営を国が代行するとか、あるいは買収して国有林野に組み込むとか、また、森林組合の労務班と労務提携をして民有林の造成を進めるとか、当面する諸問題を克服するために積極的な姿勢が必要であろうと考えるのでありますが、国有林野事業のあり方について農林大臣の所見を求めます。
 最後に、これまでも述べましたとおり、わが国の林業はまさに危機に直面しておるのでありますが、基礎産業としての位置づけと施策は、農業部門、漁業部門に比べ、いまだ不十分であると言わざるを得ません。したがって、この際政府の抜本的政策、とりわけ、一昨年六十五国会において特別決議いたしました林業振興に関する具体的方策の実行計画と実現のための決意について、総理及び農林大臣の所信を求めまして質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣田中角榮君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(田中角榮君) 村田秀三君にお答えをいたします。
 第一は、わが国林業の現状と政策方向についてでございますが、経済社会の発展の中で、森林の有する国土の保全、水資源の涵養、自然環境の保全・形成等の公益的機能に対する国民の要請が高まる一方、住宅等の建築資材といたしまして、国民生活に欠くことのできない木材の安定的供給をはかることも、また重要な課題となっておるのであります。このような情勢にかんがみまして、政府は、さきに森林資源の総合的な整備を目途とする森林資源に関する基本計画、第四次治山事業五カ年計画等の長期計画を改定いたしますとともに、これらに基づき、林道、造林等、林業生産基盤の整備充実、治山事業の拡充、林業構造改善の推進、林業従事者の福祉向上と養成確保、外材輸入の円滑化等の諸施策を積極的に展開をしてきておるのであります。
 また、森林の公益的機能の維持増進と森林生産力の増大をはかる観点から、国土総合開発法案におきましては、森林として保全すべき森林地域を定めることといたしますとともに、森林法改正案において林地の開発行為を規制する等、森林の無秩序な開発を防止するための法制の整備をはかることといたしておるわけであります。これらの諸施策を推進いたしますことによりまして、森林・林業に対する国民的な期待にこたえてまいりたいと考えております。
 次は、公益的機能重点型森林と木材生産重点型森林を区別をして、前者については、国有または公有化を進めたほうがいいのではないかという御指摘でございますが、森林には、自然環境保全法の原色自然環境保全地域等のように、明らかに経済的機能を期待できないものもありますが、ほとんどの森林は、国土の保全、水資源の涵養、自然環境の保全・形成等の公益的機能と、国民生活に不可欠な木材生産等の経済的機能をあわせて発揮することを要請されておることは、御承知のとおりであります。このような森林の多様な機能は、一見相いれない性格を持つように考えられがちでございますが、森林が自然生態系の一環であるという特性から、その自然条件に応じた適正な森林施業を実施することによって、森林の多様な機能を調和させることは可能であると考えておるのであります。しかし、保安林等公益的機能を重視する必要のある森林につきましては、通常の林業経営活動にかなりの制約が加えられる場合もあります。したがいまして、これに対しては税制上の優遇措置や助成を行なうほか、必要に応じ、国による保安林の買い入れ等を実施しておるわけであります。森林の公益的な機能の発揮に対する国民的な要請の高まりに対応いたしまして、これら諸施策をさらに充実してまいらなければならないと考えております。
 次は、消費は美徳とする大量生産、大量消費の社会経済体制を是正し、消費観念の転換をはかってはどうかという趣旨の御発言でございますが、政府は、本年二月に、経済社会基本計画を策定し、わが国経済社会の進むべき方向と、そのための新しい政策体系を明らかにいたしたのでありますが、今後、この計画の基本的考え方に立脚して政策運営を行なってまいりたいと考えております。特に、資源や環境の有限性に配慮し、使い捨ての経済を反省をし、消費をしない消費生活と環境を汚染しない経済活動への転換をはかってまいる所存でございます。このため政府としては、御指摘のように学校教育、社会教育の場におきまして消費者教育の推進につとめますとともに、企業をはじめ、国民各層の意識の変革が進むよう努力する必要があると考えておるのであります。
 なお、大量生産、大量販売の経済活動につきましては、それが生産コストや販売コストの軽減や通じ、物価引き下げ効果を持っておりますので、資源浪費のデメリットを除去する方向で検討していくことが妥当ではないかと考えられるのであります。
 最後は、林業振興の決議等についての御発言に対してお答えをいたします。
 政府としましては、さきに森林資源に関する基本計画及び林産物の長期の需給見通しを改定いたしましたほか、造林事業の積極的拡充、林道整備の促進、自然保護に配慮した森林施業の拡充、国有林治山事業に対する一般会計負担の拡充等、それぞれ所要の措置を講じてきたところであります。今後におきましても、森林・林業をめぐる諸情勢の変化等を十分考慮に入れて、所要の施策を実施してまいりたいと考えます。
 残余の問題に対しては、関係閣僚から答弁をいたします。(拍手)
   〔国務大臣櫻内義雄君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(櫻内義雄君) まず、木材の需給についてのお尋ねでございました。林産物の需要及び供給に関する長期の見通しを引用してのお尋ねであったと思いますが、今後のわが国の木材需要量は、経済社会の発展に伴って増大いたしますが、これに対する国内供給量は、極力森林資源の整備につとめたといたしましても、資源的制約等から増大する木材需要には対応し得ず、今後とも長期にわたって相当量の外材を必要といたしておるわけでございます。しかし、海外における木材資源についても、産地国の社会経済事情等から見て、楽観を許さない状況にあるので、秩序ある輸入の促進、産地国の森林資源の開発造成への協力等の外材の長期安定的確保対策を積極的に推進する必要があると存じます。
 このような森林・林業をめぐるきびしい情勢にかんがみ、従来にも増して適正な森林施業の推進をはかるほか、造林の推進、林道等の生産基盤の整備拡充、林業構造の改善等の施策の積極的な推進をはかり、長期的な観点に立って森林資源の充実につとめ、木材供給力の増大につとめてまいりたいと思います。
 木材についての消費節約についてお答え申し上げます。
 わが国の木材需要は、経済成長に伴い、製材用、合板用、パルプ用等全般にわたり増大を続けておりますが、一方、供給については、資源的制約等から、極力国内森林資源の整備につとめたといたしましても、先ほど申しましたように、今後増大する需要には対応し得ず、相当長期間外材にたよらざるを得ない実情にございます。したがって、お説のように、資源節約的技術の開発等による木材資源の効率的利用をはかることが必要であり、資源を大切にし、その節度ある消費構造が形成されるよう、一そう啓蒙をはかる必要があると存じます。
 次に、投機行為等についてお答え申し上げます。
 白書に触れておりませんのは、農林省においては、昨年夏以降の木材価格の高騰に対処し、都道府県の協力も得て、主要な消費地及び生産地において、加工・流通各段階における在庫状況等、流通現況の調査を数次にわたって実施いたしましたが、その限りにおいては、特に投機等の動きは認められなかったのであります。しかし、木材は建築資材等として国民生活との関連の高い物資であるので、農林省としては、主要商社に対し、円滑な外材の輸入及び適正な価格の形成について要請を行なってきており、今後とも指導を強めてまいりたいと存じます。
 なお、木材は、昨年夏以降の著しい高騰を示した経緯がありますので、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律の指定物資として必要な調査を行なう等の措置を講ずることとしております。
 なお、課徴金等の措置をとることによって外材輸入利益の一部を国内森林保続育成のために活用するという考え方をお示しでございましたが、経済の国際化の趨勢に逆行するため木材輸出国より強い反発が予想されるほか、木材価格の上昇につながるおそれがある等の基本的な問題がありますので、慎重に検討してまいりたいと思います。
 森林組合は、従来から組合員からの受託施業及び受託経営、さらには販売事業等を通じて、生産から流通の各段階にわたる協業により、木材の安定供給に相当の役割りを果たしてきておるところでございます。今後、森林組合等を中心とする一貫した林産物供給体制の整備等を内容とする第二次林業構造改善事業の強力な推進等につとめ、生産から流通にわたっての協業体制を推進し、安定した国産材の供給体制の確立につとめてまいりたいと思います。
 林業労働法の制定等、法制の整備の必要性につきましては、労働条件の基準や、社会保障制度のあり方等、労働施策の基本にかかわる重要な問題でありますので、労働省等の関係方面と密接な連携を保ちつつ、慎重に対処してまいりたいと思います。
 最近、各地で山林の投機的取引及び乱開発が問題となっておりますが、このような事態に対処して、政府としては、すでに特別土地保有税制度を創設し、実施することとしておるほか、土地利用基本計画の作成、土地売買等の規制、特別地域における土地取引の規制等を内容とする国土総合開発法案及び森林の開発許可制等を内容とする森林法改正案を提出しておるのでございまして、これらの諸制度を適正に運用することによって、林地の価格の高騰や乱開発を防いでまいりたいと思う次第でございます。
 国有林野事業の運営については、国土の保全、水資源の涵養、自然環境の保全等の森林の持つ公益的機能をより重視する事業運営を指向いたしております。
 また、国有林野事業の組織、技術等を活用して民有林の造林を推進することにつきましては、林業生産活動は、基本的には林業者及びその組織する団体の自主的な努力を助長することを旨として、従来から各種施策を講じてきております。林業労働力はその特殊性により、地域間の流動化に相当な努力を必要といたしますし、民間事業体についても森林組合労務班等の組織が育ちつつあること等から、なお慎重に検討が必要であると思います。
 林業振興決議については、総理よりお答えをいたしました。その趣旨を十分尊重して、すでに民有林造林に対する助成制度の大幅な改善等造林事業の積極的推進、林道助成体系の改善、大規模林業圏開発林道事業の実施等林道整備の促進、自然保護に配慮した森林施業の拡充、国有林治山事業に対する一般会計負担の拡充等、それぞれ所要の改善措置を講じてまいっておるのでございまして、御了承をいただきたいと思います。
   〔国務大臣三木武夫君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(三木武夫君) 村田君の御質問にお答えをいたします。
 村田君も御指摘のように、森林は木材資源の供給という経済的側面ばかりでなしに、広く人間を含む生物の持続的な生存の基盤であることは申すまでもないわけであります。
 ことに、森林に象徴される緑に対する国民の要請というものは、日増しに高まっている。こういう要請にこたえて、環境庁は、いままで、おそらく初めてだと思うのですが、専門家の協力を得て、全国的に自然環境保全に対する基礎的な調査を行なっておるわけであります。一年間で調査を終わる。この調査の結果を踏まえ、自然公園法、自然環境保全法、またこの国会に提出されておる都市緑地保全法案、こういう運営を通じて、自然環境の保全をはかっていきたい。その場合に、保全が困難な地域は、その地域を公有化することによって、自然環境の保全に遺憾なきを期したいという考えであります。(拍手)
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(中曽根康弘君) 外材輸入の確保に関する具体的措置いかんという御質問でございますが、最近における統計を見ますと、外材輸入の率は非常に上昇してまいりまして、昭和四〇年が二八・六%でありましたのが、四十七年には五五・八%、もう過半数が外材に依存するという状態になりました。
 米国におきましては、住宅建築需要の増大とか、環境保全運動の高まり等によりまして、輸出規制の動きが顕著に出てきております。また、西マレーシア、フィリピン、これらの国々は大体輸入量の四分の一を占める国でありますが、ここにおいても、原木輸出制限の動きが活発になってまいっております。しかしながら、わが国のほかの木材輸入相手国であるソ連、カナダ、インドネシア等におきましては、かなり豊かな木材蓄積量を保っており、現在のところ、米国において見られるような激しい輸出制限の動きはございません。したがって、わが国といたしましては、以上のような現状認識の上に立って、木材輸出国の実情に相応した秩序ある輸入行動をとることがまず第一に必要であると同時に、開発輸入の実施、長期契約の締結等、木材の長期安定的な供給確保をはかっていきたいと思っております。
 第二番目に、資源の乱費の問題でございますが、御指摘のように、いまや現代日本においては、節約は美徳であると言わなければならぬ段階になってまいっております。木材は特に紙の消費のもとでございまして、木材のみならず、電気においてもあるいは石油等においてもそういう事態にいまや到達しつつあります。そこで、一方においては、産業構造の省資源化につとめるとともに、紙の回収再生等についてもわれわれはもっと積極的にやる必要があると思いますし、資源やエネルギーの節約につきましては、まず官庁においてこれを行なう、次に産業界においてこれを実施する、そして国民にもお願いをする、こういうような段取りのもとに、大きなキャンペーンを開始しようと思いまして、いま準備している最中でございます。(拍手)
   〔国務大臣加藤常太郎君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(加藤常太郎君) 村田議員にお答えいたします。
 私に対する御質問は三件あったと思いますが、まず最初に、雇用の確保についてお答えいたします。
 林業の労働につきましては、作業の季節性、事業の単位の零細性等のため、雇用が不安定であり、また、一般的に労務管理の近代化がおくれているなどの問題があります。労働省といたしましては、労務管理の近代化を促進すべく監督指導につとめ、また、農林省の実施いたしております林業労働者通年就労奨励事業の推進について同省と緊密な連携をはかり、林業労働者の雇用の安定を確保する所存であります。
 次に、災害についてお答えいたしますが、労働省としては、現状を踏まえ、昨年制定されました労働安全衛生法に基づいて定められた労働災害防止計画における重点の一つとして、林業の労働災害の防止につとめているところであります。今後とも管理体制の確立、安全衛生教育の徹底、健康診断の全面的実施、林業労働災害防止協会による自主的災害防止活動の促進につとめるとともに、特に白ろう病の防止については、振動の少ないチェーンソーの選定及び操作時間の短縮等を確保する所存であります。
 最後のお尋ねの林業労働法の制定の問題は、農林大臣からもお答えいたしましたが、労働省といたしましては、安全衛生の確保につきましては、昨年労働安全衛生法を制定いたしたところでありますので、この効果的運用によりまして、林業を含む労働者全体の安全衛生は確保されるものと思います。さような意味で、この林業労働法の制定につきましては慎重に対処いたしたいと思います。(拍手)
#12
○議長(河野謙三君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#13
○議長(河野謙三君) 日程第二 活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。災害対策特別委員長秋山長造君。
   〔秋山長造君登壇、拍手〕
#14
○秋山長造君 ただいま議題となりました活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律案について、災害対策特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本法案は、火山の爆発により、著しい被害を受け、または受けるおそれがある地域を、避難施設緊急整備地域として内閣総理大臣が指定し、指定地域の避難施設緊急整備計画を作成し、避難施設及び防災営農施設の整備を促進する等の措置を講じ、地域住民の生命及び身体の安全並びに農林漁業の経営の安定をはかろうとするものであります。
 本委員会におきましては、桜島等の火山活動による災害及び個人災害等の対策に関する小委員会を設置し、鋭意審議してまいったところでありまして、その質疑の詳細は、会議録で御承知願います。
 別に討論もなく、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#15
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#16
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#17
○議長(河野謙三君) 日程第三 自動車事故対策センター法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。交通安全対策特別委員長西村関一君。
   〔西村関一君登壇、拍手〕
#18
○西村関一君 ただいま議題となりました自動車事故対策センター法案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、自動車事故及び自動車事故による被害者の実態にかんがみ、自動車事故の発生の防止に資するとともに、被害者の保護を増進するため、事業用自動車の運行管理者等に対する指導・講習、運転者に対する適性診断の実施、交通遺児等被害者に対する必要な資金の貸し付け等を行なうことを目的とする自動車事故対策センターを設立しようとするものであります。
 委員会におきましては、被害者保護をさらに徹底するための本センターの業務の充実強化及び貨物自動車の過積載の防止等、各般にわたる交通安全対策の推進に関する諸問題について熱心な質疑が重ねられましたが、その詳細は、会議録により御承知を願います。
 質疑を終了し、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次いで、日本社会党神沢委員より、自賠責保険金限度額の引き上げ、交通遺児に対する資金貸し付けの充実、センターの役職員の公正な選任等を内容とする四党共同提案の附帯決議案が提出され、採決の結果、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#19
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#20
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#21
○議長(河野謙三君) 日程第四 国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案
 日程第五 物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長藤田正明君。
   〔藤田正明君登壇、拍手〕
#22
○藤田正明君 ただいま議題となりました二法律案について申し上げます。
 国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案は、最近における社会的要請に応じ、国有財産の無償貸し付け及び減額譲渡等をすることができる場合を追加するとともに、国有財産の有効利用並びに管理処分の適正化及び合理化をはかるため、行政財産について特別の場合には私権を設定することができることとするほか、特定の普通財産についての処理の特例を設ける等、所要の規定の整備を行なおうとするものであります。
 次に、物品の一時輸入のための通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案は、物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)を実施するため、関税法及び関税定率法の特例措置として、通関手帳を使用することができる物品の範囲を定めるとともに、関税等を保証する保証団体について、所要の規定を設けようとするものであります。
 委員会におきましては、両案に対し、国有財産管理、処分の実情、今後の通商政策のあり方等について、それぞれ質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終了し、討論なく、両案を順次採決の結果、いずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対し、政府は、国有財産の管理及び処分については、その適正を期するため、一般会計及び特別会計を通じ、これを統一的に行なうよう努めるべきである。また、地域の再開発、住民福祉の向上等に資するため、公用・公共用地の確保について十分配慮するとともに、私企業等に対する処分については、一層厳正を期すべきである。との附帯決議が付されました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#23
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。
 まず、物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#24
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
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#25
○議長(河野謙三君) 次に、国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#26
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#27
○議長(河野謙三君) 日程第六 国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長高田浩運君。
   〔高田浩運君登壇、拍手〕
#28
○高田浩運君 ただいま議題となりました法律案は、去る三月の人事院の意見の申し出に基づき、最近における通勤による災害の発生状況及び通勤と公務との間の密接な関連性等にかんがみ、通勤による災害を受けた職員及びその遺族に対し、公務上の災害に準じた補償等を行なおうとするもので、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律の施行の日から施行し、同日以後に発生した事故に起因するものについて適用しようとするものであります。
 委員会におきましては、通勤災害を公務災害としなかった理由、ILO条約と今回の措置との関連、通勤災害の認定基準、補償年金額の改定のあり方等について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 次いで、本法案に対し、通勤途上の災害は公務上の災害とすることの検討など四項目にわたる五党共同提案による附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#29
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#30
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#31
○議長(河野謙三君) 日程第七 教育職員免許法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教委員長永野鎮雄君。
   〔永野鎮雄君登壇、拍手〕
#32
○永野鎮雄君 ただいま議題となりました法律案について、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、教育界に広く人材を求め、教員の確保をはかるため、新たに教員資格認定試験制度を設けるとともに、高等学校教員の免許状の種類を増加する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、大学における本来の教員養成制度と教員資格認定試験制度との関係、高等学校の多様化と免許制度、特殊教育教員の養成等の問題について熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#33
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#34
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決されました。
 本日は、これにて散会いたします。
   午前十一時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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