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1972/02/23 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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1972/02/23 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第071回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
昭和四十八年二月二十三日(金曜日)
   午後零時三十三分開議
 出席委員
   委員長 浅井 美幸君
   理事 國場 幸昌君 理事 佐藤 孝行君
   理事 中村 拓道君 理事 西銘 順治君
   理事 上原 康助君 理事 安井 吉典君
      本名  武君    加藤 清政君
      楢崎弥之助君    美濃 政市君
      渡部 一郎君    安里積千代君
      瀬長亀次郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)      坪川 信三君
 出席政府委員
        沖繩開発政務次
        官       稲嶺 一郎君
        沖繩開発庁総務
        局長      岡田 純夫君
 委員外の出席者
        総理府北方対策
        本部審議官   大屋敷行雄君
        特別委員会調査
        室長      綿貫 敏行君
    ―――――――――――――
二月九日
 北方領土の早期返還等に関する陳情書外四件
 (岩国市議会議長藤野忠雄外四名)(第一五八
 号)
 沖繩復帰の際の通貨切替えに伴う損失補償に関
 する陳情書(東京都千代田区霞ケ関一の一の一
 日本弁護士連合会長今井忠男)(第一六〇号)
 沖繩における軍事基地の整理縮小及び早期撤廃
 に関する陳情書(東京都千代田区霞ケ関一の一
 の一日本弁護士連合会長今井忠男)(第一六一
 号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 沖繩及び北方問題に関する件
     ――――◇―――――
#2
○浅井委員長 これより会議を開きます。
 沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 この際、沖繩及び北方問題に関する政府の施策について説明を求めます。坪川総務長官。
#3
○坪川国務大臣 所信を申し上げるに先立ちまして一言ごあいさつを申し上げたいと思うのでございます。
 このたび、昨年の十二月、第二次田中内閣発足に際しまして、沖繩開発庁長官の重職を汚すことに相なったわけでございます。非力その器ではございませんけれども、諸先生の格段なる御指導を切にお願いいたします。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)
 沖繩及び北方問題について所信の一端を述べさせていただきます。
 沖繩県民はじめ全国民の長年にわたる悲願であった沖繩の本土復帰が実現してから九ケ月を経過し、現地沖繩では新しい県づくりに向かって力強い一歩を踏み出されております。申すまでもなく、これからは、この歩みを伸ばし、明るく豊かな沖繩県をつくり上げることが最大の課題であります。
 沖繩の振興開発については、昨年十二月に、政府の諮問した沖繩振興開発計画案が沖繩振興開発審議会の答申を得て内閣総理大臣の決定を見ております。この振興開発計画は、沖繩振興開発特別措置法に基づき、昭和四十七年度から昭和五十六年度までの十カ年にわたる総合的な振興開発計画であり、沖繩が本土復帰を遂げた時点において長期的、総合的観点に立って将来の展望を行ない、県民の意向を反映しつつ、今後の振興開発の向かうべき方向と基本施策を明らかにしたものであります。
 そこで、まず、この沖繩振興開発計画の概要について御説明申し上げたいと思います。
 計画の基本方法は、長年にわたる本土との隔絶により、経済、社会等各分野で本土との間に生じている著しい格差を早急に是正するとともに、沖繩のすぐれた地域特性を生かすことによって自立的発展を可能とする基礎条件を整備し、新しい時代に即応した地域福祉社会の実現を目ざしております。
 次に、その内容をなす主要な施策につきましては、まず第一に、豊かな県民生活の基本である住宅、生活環境施設の整備、交通通信体系の整備、水資源の開発、国土保全事業の実施など社会資本の整備を積極的に推進することとしております。
 第二に、社会福祉施設及び保健医療施設を積極的に整備するとともに保健医療従事者の確保をはかることなどにより、高度の社会福祉サービス、医療サービスを全県にわたって確保するようつとめることとしております。
 第三に、すぐれた亜熱帯海洋自然を保全するとともに、独特の伝統文化を保護育成することとしております。
 第四に、豊かな人間性の形成と県民能力の開発をはかるため、教育施設、体育施設、文化施設を整備することとしております。
 第五に、亜熱帯海洋自然、近隣アジア諸国に近いという地理的位置などの有利性を積極的に生かすとともに、環境保全をはかって、農林水産業、鉱工業、観光などの産業開発を進めることとしております。
 そして第六に、国際交流の場の形成、国民的保養基地の建設をはかることとしております。
 今後政府としては、この計画に盛り込まれたこれらの開発の基本方向に沿って、長年にわたる沖繩県民の労苦に報いるための積極的な振興開発を推進してまいる決意であります。
 次に、この国会において御検討をお願いしている明年度の予算については、沖繩開発庁において約六百四十五億円を計上いたしております。その内容は、沖繩の振興開発に必要な事業費、沖繩県土地開発基金造成費補助、沖繩振興開発金融公庫補給金、沖繩開発庁一般行政経費等であります。
 昭和四十八年度は、沖繩振興開発計画に基づく振興開発事業を本格的に伸展させる年であります。沖繩開発庁としては、このため、振興開発に必要な事業費の充実につとめ、昭和四十八年度予算においては、前年度の一・七倍強に当たる約六百五億円の事業費を計上し、このうち特に公共事業費については、前年度の一・八倍強に当たる約五百二十七億円を計上しております。
 特に国家的、国際的な行事として、昭和五十年に開催される沖繩国際海洋博覧会の関連事業には、この公共事業費のうちから相当部分を充てることとしております。
 沖繩国際海洋博覧会は、今後の沖繩開発の一つの大きな礎石ともいえるものであり、政府としても海洋博を成功させるために、その準備に万全を期すこととしております。
 また、沖繩の振興開発を制度金融の面から促進するため設けられた沖繩振興開発金融公庫につきましては、昭和四十八年度において六百三億円の貸し付けワクを確保いたしましたが、これは、実質において前年度の一・四倍に当たっております。
 このような沖繩の振興開発のための施策と並んで、沖繩が長期間わが国の施政権の外にあったこと等その特殊の事情から、なお残されている幾つかの問題がありますが、これらについてもその解決のために最大限の努力を払ってまいります。
 次に、北方領土問題について申し上げます。
 北方領土、すなわち歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島は、申すまでもなくわれわれの祖先が開拓し、築き上げてきたわが国固有の領土であり、その復帰は国民の宿願であります。しかしながら、この問題に対するソ連側の態度はきわめてきびしいものがあります。
 昨年十月、大平外相の訪ソによって、十六年ぶりに日ソ平和条約締結に関する交渉が実現したのでありますが、ソ連側が、昭和三十一年の日ソ共同宣言当時の原則的立場を変えず、わが国の主張にいささかの歩み寄りの姿勢をも示さなかったことは、御了知のとおりであり、まことに遺憾なことであります。
 このような情勢から見ますと、今後の日ソ間の交渉にも幾多の困難が予想されるところでありますが、政府としては四島の返還を実現して平和条約を結ぶという従来からの立場を堅持し、忍耐強く折衝を重ねていく方針であります。しかし、外交交渉を成功に導くためには、政府の不退転の決意とともに、これを背後からささえる国民世論の盛り上りが緊要であることは言うまでもありません。
 沖繩の復帰、日ソ平和条約交渉の再開等が契機となり、近時、北方領土問題に関する国民の関心が急速な高まりを見せていることはまことに喜ばしいことであります。今後さらにこの気運が高まり、強力な世論として結集され、そして、北方領土の復帰が日本国民全体の切実な要望であり、この要望にこたえることがまた、日ソ友好関係の一そうの発展に資するものであることをソ連に示すことが特に必要であると考えられるのであります。
 このため、政府としては、わが国の立場を広く国民に訴え、その理解と支持を得るため、行政広報をより充実するとともに、北方領土問題対策協会が行なう啓蒙宣伝に関する諸事業を一段と拡充強化する考えであります。また、北方地域旧漁業権者、元居住者に対する援護についても、北方領土問題対策協会が行なっている事業資金、生活資金の融資の充実等を通じて積極的にこれを推進してまいる所存であります。
 ここに沖繩及び北方問題に対する所信の一端を申し上げ、各位の御協力を切望する次第であります。
#4
○浅井委員長 稲嶺沖繩開発庁政務次官から発言を求められております。この際これを許します。
#5
○稲嶺政府委員 私は、去年の十二月に沖繩開発政務次官の任命を受けました稲嶺一郎でございます。よろしくお願いいたします。
 国政に沖繩が初めて参加いたしまして、私その一人といたしまして、沖繩問題について皆さんがほんとうに御理解とそれから熱意のある態度をもってこの問題に処せられたことに対し、私は、沖繩の出身者といたしまして非常に感謝いたしております。
 今回、政務次官となりまして、立場を異にして沖繩の問題に取り組むことに相なりましたのでございますが、まだ足りないところがずいぶんたくさんありますし、また私の知らない面もずいぶんありまして、いろいろな面において足りないところのみでございます。
 しかし私といたしましては、沖繩の心をよく知っておりますので、沖繩の心を生かすように大臣をお助けいたしまして、あらゆる努力を払っていきたいと存じますので、よろしくお願いいたす次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#6
○浅井委員長 次に、沖繩及び北方関係予算等について順次説明を求めます。岡田沖繩開発庁総務局長。
#7
○岡田政府委員 昭和四十八年度沖繩開発庁予算について、その概要を御説明申し上げます。
 昭和四十八年度におきましては、復帰後の第二年度といたしまして、昨年十二月に策定されました沖繩振興開発計画に基づき、沖繩の各面にわたる本土との格差を早急に是正するとともに、そのすぐれた地域特性を生かすことによって、自立的発展の基礎条件を整備するため、沖繩県に対する国の負担または補助の割合について、本年度に引き続き特段の配慮を加えつつ、所要の財政措置を講ずることといたしております。
 以下、その内容について具体的に御説明申し上げます。
 第一は、沖繩振興開発計画を実施するため、その中心となる公共事業及びその他の事業に必要な経費を沖繩開発庁に一括計上し、これら事業の進行について調整をはかりつつ、これらを積極的に推進することとしております。
 この一括計上予算の総額は六百四億六千五百万円でありますが、これには次の経費が含まれております。すなわち、公立学校施設整備費三十九億一千四百万円、育英奨学基金造成費五億円、私立大学統合整備費五億円、産業教育施設整備費四億六千六百万円、社会教育施設整備費一億四百万円等を内容とする沖繩教育振興事業費五十五億九千百万円。
 保健所等施設整備費二億三千八百万円、医師・歯科医師派遣費八千三百万円、無医地区医師派遣費三千八百万円等を内容とする沖繩保健衛生等対策諸費三億七千五百万円。
 糖業振興費九億七千五百万円、沿岸漁業振興特別資金造成費六億五千万円等を内容とする沖繩農水産業振興費十七億六千四百万円。
 道路整備事業費二百十七億七千四百万円、生活環境施設整備費九十六億七千五百万円、港湾整備事業費五十五億四千六百万円、空港整備事業費三十七億一千七百万円、農業基盤整備事業費三十億五千三百万円、公営住宅建設費二十六億六千二百万円等を内容とする沖繩開発事業費等五百二十七億三千五百万円であります。
 なお、この沖繩開発事業費等の中には、二年後に開催される沖繩国際海洋博覧会のために必要な関連公共事業費が百八十億九千六百万円含まれております。
 第二は、一括計上の事業費以外の諸経費の計上であります。
 この経費についてのまず第一点は、沖繩の振興開発事業を推進し、また、沖繩国際海洋博覧会関連の公共事業を実施する上で公共用地の先行取得が必要となると見込まれるために、沖繩県の先行取得体制の強化をはかる目的で、沖繩県に対し、三年間で総額三十二億円にのぼる土地開発基金造成のための経費を補助することとし、昭和四十八年度は、その初年度分として十億円を交付するという特別の措置の経費を計上したことであります。
 次に、その第二点は、沖繩の産業開発を促進するとともに、沖繩県民の営む事業及び生活のために必要な資金を融通するため設けられている沖繩振興開発金融公庫に対し、その事務の円滑な運営に資するため、新たに、三億二千二百万円の補給金を計上したことであります。
 なお、同公庫の昭和四十八年度における貸し付け計画につきましては、財政投融資資金五百五十億円、貸し付け回収金等百二十九億円を原資として、貸し付け決定額で六百三億円、資金交付額で六百七十九億円の貸し付けを予定しております。
 次に、その第三点は、沖繩開発庁所掌の一般行政経費等として二十六億二千八百万円を計上するとともに、沖繩振興開発に関する基本的計画の調査に必要な経費として六千百万円、沖繩総合事務局が施行する振興開発事業の指導監督に必要な経費として三千九百万円を計上いたしております。
 以上申し述べました沖繩開発庁計上経費の総額は、六百四十五億一千五百余万円となっております。
 なお、沖繩開発庁及び各省庁に計上されている沖繩関係経費の総額は、臨時沖繩特別交付金三百八十八億円を含め、一千七百七十二億円であります。
#8
○浅井委員長 大屋敷北方対策本部審議官。
#9
○大屋敷説明員 明年度の北方関係予算につきましてその概要を御説明申し上げます。
 御承知のように、北方領土問題の解決をはかるためには、何よりも世論の喚起ということが重要でございます。
 政府は従来から行政広報を通じまして、また北方領土問題対策協会を通じて世論の啓発につとめてまいったのでございますが、明年度は日ソ平和条約締結を実施するということも確定しておりますので、これらの諸事業をさらに強力に推進するとともに、北方地域元島民等の援護についても、積極的にこれを進めていくこととしております。
 予算のおもな内容について申し上げますと、第一は、北方対策本部の人件費、事務費の一般行政経費として、本年度は千四百七十万二千円に対し、明年度は千七百二十五万九千円を計上し、前年度に比し二百五十五万七千円の増加となっております。
 第二は、北方領土問題対策費でございますが、このうち北方対策本部に計上しております事業費としては、前年度に引き続きまして、終戦後四年間の北方地域総合実態調査、北方領土問題解説資料の作成領布、その他都道府県等の北方問題の窓口担当者に対する北方問題の説明会の開催を実施するため、所要の経費を計上しております。
 次に、北方領土問題対策協会が行なっている諸事業に対する補助金でありますが、総額一億三千六百五十八万円を計上しております。これは前年度に対しまして四千五百八十三万八千円の増加でございますが、そのおもなものは、事務費を省きまして印刷物の発行とかあるいは新聞、テレビの利用、国民大会、展示会等の開催、キャラバン隊の派遣、広告塔の建設あるいは北方領土問題に対し強い関心を有しております協力団体に対する助成の強化、そういうことをします啓蒙宣伝活動費を計上しております。なお、北方領土問題に関する世論調査その他の調査等の経費も計上してございます。
 なお最後に、北方領土元島民の実情を把握するための経費として、新規に百三十四万の金額を計上してございます。
 最後に利子補給でございますが、来年度は島民に対する融資事業としまして四億円のワクを考えておりまして、そのうち一億六千万円、これは他の金融機関から長期に借り入れ金をするということにしております。そのための利子補給費としまして九百八十万六千円の経費を計上いたしております。
#10
○安井委員 資料要求。ちょっと御説明を伺った中で、沖繩関係の全体的な予算の総額が千七百七十二億円と言われましたが、これはもう少しやはり一覧表、これに出てない部分ですね、たとえば自治省とか何かいろいろありますね、それも今度おつくりをいただきたいことと、それから海洋博関係の公共事業費百八十億、これももうちょっと明細をピックアップしておつくりをいただきたいと思います。
 それからもう一つ、開発金融公庫の部門別融資実績と、それから四十八年度の部門別融資計画といいますか、事業計画といいますか、それもちょっとおつくりをいただいて御提出いただきたいと思います。ちょっと気がついたところだけお願いしておきます。
#11
○浅井委員長 いまの安井吉典君の資料要求について、早急につくっていただけますか。
#12
○岡田政府委員 いまのお申し出、大体できると思います。ただ、海洋博関係経費は大蔵省のほうでまとめましたので、大蔵省と相談して処理さしていただきたいと思います。それからあとの公庫の問題につきましてもできるだけ調製いたしまして提出いたすことにいたしたいと思います。
#13
○浅井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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