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1947/10/07 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第10号
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1947/10/07 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 水産委員会 第10号

#1
第001回国会 水産委員会 第10号
  付託事件
○魚の自由販賣に関する陳情(第百三
 十二号)
○魚價引上げに関する陳情(第百三十
 六号)
○漁業法並びに漁業協同組合法の制定
 に関する陳情(第百六十七号)
○漁業用資材の確保に関する陳情(第
 百六十八号)
○資金融通準則の一部改正並びに水産
 金庫設置に関する陳情(第百六十九
 号)
○沿岸漁業者用加配米に関する陳情
 (第百七十一号)
○機船底曳網業取締に関する陳情(第
 百七十二号)
○海中沈没物速時引揚に関する陳情
 (第百七十三号)
○漁價引上げ並びに高級魚の自由販賣
 に関する陳情(第百七十四号)
○漁業用綱索原料マニラ麻の輸入懇請
 に関する陳情(第百七十九号)
○かつを、まぐろ、並びにさめの價格
 引上げに関する陳情(第百八十一
 号)
○漁業権の漁業組合共有に関する陳情
 (第二百四号)
○大衆向き魚類價格の引上げその他魚
 類の自由販賣に関する陳情(第二百
 五号)
○漁業用燃油の配給に関する陳情(第
 二百六号)
○魚價引上げに関する陳情(第二百八
 号)
○魚價引上げに関する陳情(第二百十
 二号)
○熊本縣牛深漁港修築に関する請願
 (第百三十三号)
○熊本縣牛深漁港修築に関する請願
 (第百四十五号)
○魚の自由販賣に関する陳情(第二百
 四十三号)
○魚の自由販賣に関する陳情(第二百
 五十四号)
○清水港修築に関する請願(第百五十
 八号)
○生鮮魚介の配給促進に関する陳情
 (第二百六十一号)
○魚の自由販賣に関する陳情(第二百
 九十二号)
○八木漁港修築に関する請願(第二百
 十九号)
○江名漁港改修工事費國庫補助に関す
 る請願(第二百二十五号)
○中之作漁港改修工事費國庫補助に関
 する請願(第二百二十六号)
○魚價引上げ並びに高級魚の自由販賣
 に関する陳情(第三百二十九号)
○式見漁港浚渫に関する陳情(第三百
 四十号)
○兵庫縣柴山漁港改修工事に関する請
 願(第二百四十七号)
○燒津漁港構築に関する請願(第二百
 五十五号)
○伊東漁港改修に関する請願(第二百
 七十三号)
○かつを節等の公定價格撤廃に関する
 陳情(第三百六十一号)
○水産廳の設置に関する陳情(第三百
 六十二号)
  ―――――――――――――
昭和二十二年十月七日(火曜日)
   午後一時三十八分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○熊本縣牛深漁港修築に関する請願
 (第百三十三号)、(第百四十五
 号)
○八木港修築に関する請願(第二百十
 九号)
○中之作漁港改修工事費國庫補助に関
 する請願(第二百二十六号)
○兵庫縣柴山漁港改修工事に関する請
 願(第二百四十七号)
○伊東漁港改修に関する請願(第二百
 七十三号)
○燒津漁港構築に関する請願(第二百
 五十五号)
○集荷、配給、資材等の問題に関する
 件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木下辰雄君) 只今から水産委員会を開会いたします。新たに水産委員になりました前園さんを漁船資材金融の方面の小委員会の委員として補充したいと思いますが、如何でございますか。
#3
○委員長(木下辰雄君) 御異議がないようでありますからして、漁船資材金融の小委員にお願いいたします。
 本日は請願の問題について提案者から一應の御説明を聽きまして、その提案者に対して御質問がありましたならば御質問をいたしまして、そうして請願の問題については本日は説明と質問程度で終りたいと思います。続いて公告いたしましたように、集荷配給問題資材の問題についての関係官廳に対する御質問、それからその他の問題について係官からの御説明を承りたい。かように存じます。先ず第一番に参議院の公報に出ております請願第百号は間違いであります。これは國土計画委員会の方に行くべき請願が間違つてここに來ておる。それで先ず請願第百三十三号第百四十五号熊本縣牛深漁港修築に関する請願、これを議題に供します。紹介の田方さんがお見えになりませんから、専門調査員から一應の説明を申させます。
#4
○専門調査員(岡尊信君) 熊本縣の牛深漁港に関する請願でありますが、熊本縣天草郡牛深町長、熊本縣の水産業会長、熊本縣会議長、この三名の方の請願であります。牛深港は御承知の通り九州天草島の最南端にありまする港でありまして、地形上天然の良港でありまして、而もこの附近の漁場は「いわし」の産地でありまして、三月の「おおば」から四月の「こば」に変り、年中間断なく漁獲せられるものでありまして、最近の水揚高といたしましても年産額一万五千トンでありまするし、その外海藻類いろいろ含めますると、年に約二億円に達しておる水揚げを持つておる大きな漁港であります。ここに集まる船は約大小併せて六百隻でありまして、その外貨物船等も相当入りまするので、漁港が極めて狭隘である。そのために二十一年度においては災害で大小併せて百三十五隻もの船に被害があつたというような状況になつておるのでこの際漁港の拡張及び浚渫というようなことを國費を以て実行して貰いたい。こういう趣旨であります。
#5
○委員長(木下辰雄君) 本日は紹介議員の方がおられませんから、紹介議員の方に対する御質問はできませんので若しいろいろ御疑問があつたら、専門調査員に対する御質問を願いたいと思います。質問がありませんでしたら、次の第百五十八号、これも本委員会に付議される問題でありません。これは間違でありますからして、その次の請願第二百十九号、八木漁港修築に関する請願、提案者千田正君がお見えになつておりますから、一應の御説明を願いたい。
#6
○千田正君 岩手縣九戸郡種市村にありまするところの八木港修築に関する請願に対しまして、簡單に御説明申し上げます。
 岩手縣九戸郡種市村八木港と申しましても、岩手縣の宮古港と青森縣の八戸港の中間に位するところの寒村の漁港でありまして、從來岩手縣の宮古港を青森縣の八戸港のこの長い沿岸地区におきまして、年々幾多の漁船の遭難があり、或いは漁船ばかりでなく、商船の遭難があつて、何処か避難港が欲しいということは、屡々三陸沿岸を航行するところの商船のみならず、三陸の漁場に或いは北海道の漁場に赴くところの漁船の要望するところでありましたが、何分にも湾としては適当な場所があつても、背後におけるところの生産その他に関して十分なる設備をする程のことが、從來はそれ程重点を重んぜられておらなかつたのでありますが、この八木港だけ一ケ所辛うじて戰前においても約五十万円の資本を投じて修築しておりましたが、戰爭中荒廃のままに任して、遂に今日に至つてせめてこの八木港だけでも修築しますると、漁船の船溜若しくは一部陸揚げその他に関する漁港として、青森縣と岩手縣の北部を繋ぐところの一線における唯一の港として、今後相当重要視すべきものであるというので、この案を提上したわけであります。
 この案の、從來の活動しておりましたものとしては、造船の工場がここに小さいのがありまして、現に二百トン級の造船可能の設備のある造船工場がこれに附属しております。同時に、小規模でありますけれども、青森縣の八戸と岩手縣の宮古の中心に位しまして小さい水揚場が設置してありまして、その背後は鉄道と連つて岩手縣の内陸に進出するところの運輸省の省営バスが、新たに今度通ずることになりまして、ここに集まる薪炭その他林産の資材その他のものが、相当ここを中心として集まつて來ることになつておりますので、是非この際この請願を皆さんの御賛同を得まして、廣范たるこの荒廃に帰した岩手縣の縣北、青森縣の縣南を繋ぐところのこの一線において、一角に港湾の修築を是非お願いしたいと思いまして、この請願を紹介した次第であります。
#7
○委員長(木下辰雄君) 只今の御説明に対して何か御質問がありましたら、お願いいたします。
#8
○千田正君 尚紹介者の立場から一言附加えて申し上げて置きたいのは、この八木港の修築に伴いまして、運輸省においてはこれを商港の中継船溜として活用したいという意向の下に一應調査しておりますので、水産関係の方とダブつた場合は困る問題が起きて來やしないかと思いますので、この点を一應尚愼重に御審議を願いたいと考えます。
#9
○委員長(木下辰雄君) 御質問がありませんならば、次に移ります。請願第二百二十六号、中之作漁港改修工事費國庫補助に関する請願。油井賢太郎君の紹介であります。紹介者の御説明を求めます。
#10
○委員外議員(油井賢太郎君) 只今御紹介に預かりました油井賢太郎であります。本委員会に紹介申し上げましたこの請願書の趣旨を簡単に申し上げたいと思います。この中之作という港は福島縣の南部の方に位いたしておりまして洋々たる太平洋に直面し、銚子から宮城縣の塩釜に至る間の極めて海岸線の屈曲の少いあの海岸に最も有望なる漁業地の一つとなつておるのであります。而もこの港は場所は非常に狹いのでありますが暴風雨等が参りましても安全地帯として相当漁船が出入をいたしておりまして、非常に漁業界に貢献をしておるところなのであります。而も揚繰網、底引網、或いは「かつお」「いわし」とか又は「まぐろ」、そういつたようなものに対するところの漁船が非常にこの漁港に所属いたしておりまして、大小併せて今日百八十隻を数えておるのであります。加りるに他方面からの廻船も年々増加の一途を辿つておりまして、この狹い港の中には舷々相ましまして、水揚高の昭和二十一年度における三百九十一万六千貫、金額にいたしまして七千五百万円に垂んとするような額を有しておるにも拘わりませず、その港内が狹いために、どうしてもこれを修築したいという縣方面又業者方面の声となつておるのであります。而もここで取れますところの魚の大部分は、京浜地区を中心といたしまして出荷されておりまして、この食糧危機打開のために非常な役を担つておる次第であります。この港の修築は昭和七年以來三十四万五千円の工費を以て施行されておりまして、その面積は五万六千平方メートルを有しておるのであります。併しながら先刻申し上げました通り、この狹い港の中に尚岩礁が相当ありまして、魚の最盛期におきましては船溜場所が非常に狹いために、荷揚並びに安全に錨を下すというようなことを望まれることができません。又最近大型漁船が相当殖えておりましてこの苦痛が極めて大なるものがあるのであります。福島縣といたしましては工費一千九百三十五万円の予算を立てまして、將來立派な漁港として十分なる能力を発揮させようという計画を立てておるのであります。この計画に対しまして、福島縣又地元ばかりで工費全額を負担するということは非常に過大でありまして、不可能とされておるような状態であります。何卒この委員会の皆様のお力添えによりまして、適当なる補助を仰ぎまして、政府の應援の下に一日も早くこの漁港の完成を見まして、活用面を大にさせて頂きたいというのがこの請願の趣旨となつておる次第であります。どうぞこの実現につきましてよろしく御配慮の程をお願いいたします。
#11
○委員長(木下辰雄君) 何か油井さんに対して御質問がありましたらお願いします。質問もないようでございますから、請願第二百四十七号は後廻しにしまして、請願第二百五十五号焼津港構築に関する請願、河井彌八君の紹介であります。河井さんお見えになつておりますから御説明を願います。
#12
○委員外議員(河井彌八君) 私焼津港漁港構築に関する請願の紹介議員河井彌八でございます。焼津港と申しますのは静岡縣駿河湾の可なり奥にあります漁港であります。これは駿河湾ここに焼津港があります。〔図示〕これは東海道線が通つておりまして、東は京浜、西は名古屋、京阪地方に直通する非常に有利な場所を占めております。然るにこの焼津港そのものは誠に天然の良港たる資格を缺いでおりまして、海岸から少し出ますと、直ぐに四十メートル、五十メートルというような深さでありまして、始終大波が打寄せて参る所であります。然るに昔から此処の人たちが協力一致して、船主も漁夫も丁度同様の出資をするような企業形態を以ちまして、実に協力的な、今日で申します協同的な非常にいい組織を持つて漁業に從事しております。それからその漁獲物の対象といたしましては「かつお」「まぐろ」とか、或いは「さば」等が主なものでありまして、駿河湾を基点といたしまして今日では大体八百浬くらいの行動半経を以て漁業に從事しております。時によりますと、春は鹿兒島の南端から、秋は三陸の沖合まで、或いは「かつお」を取り或いは「まぐろ」を追うて行動をいたします。漁獲高につきましては私よく存じませんが、昭和十年くらいにおきまして、すでに一千万円の漁獲高を挙げておりますから、今日におきましては少くとも二億、三億の漁獲高があるのではないかと想像しております。かような有力な漁業地でありまして各種の施設が整つております。金融機関を初めといたしまして、それから各種の水産製造業でありますとか、それから漁網、燃料など、あらゆる方面の機関が此処に揃つております。水産学校等もありまして、一つの纏まつた大きな漁業の協同経営的の大体二万五千くらいな人口を持つておる有力な町であります。然るに只今申し上げましたように、海岸は他の土地は陸地が殖えて参りますに拘わらず、この土地は海が深く掘れて行きます。そうして船がかりができないということで困つておりますので、若し暴風雨にでも遭いますれば、其処に入つて來べき漁船が他の港へ行く。例えば清水港へ行く、或いは沼津へ行くとかいうことをせねばならないのでありまして、非常に損害を受けるのであります。そこで年來どうにかして築港したいということで計画をいたしまして、すでに昭和十四年から著手しましたのは農林省と縣と、それから地元の出資を以ちまして築港に著手いたしたのでありますが、これも戰爭の結果昭和十七年で以て一應中止しております。それから戰爭が進みまして、激しくなりまして、漁船も随分徴発せられますし、それから乘組員も大分戰死いたしております。漁船の徴発は五十四隻、それから戰死したものが二百何十名ということで、可なり頓挫を來たしておりますが、今日におきましては又以前の盛況を取戻しております。船は大体三十トン以上ぐらいな、遠洋に行けるもの、百五十トンぐらいまでのもの、無線電信を備え、どこにも往復ができる。八百海里ぐらいは平氣で往復ができるぐらいな漁船が大体三十隻ぐらい揃つております。それから小さいのになりますと、二十トンぐらいのものはこれは無数であります。ところがそれが港がないために陸上の設備との関係を十分に利用することができないのであります。これは非常な損失となつております。それでここに請願いたしましたのは、どうかこの計画を速やかに実施せられますように國庫の國費を以て遂行せられたいということの請願であります。請願者の考えはすでにすべての事業が悉く、漁業は勿論でありますが、統制になつてしまつておりまするから、願わくば國家においてこれだけの今日食糧事業を解決するに大切な仕事でありまするから願わくばこの修築をば國家でやつて頂きたいというのであります。それに対して特にこの工事が、只今申し上げましたように年々海が陸地の方に入つて参りまして、水深が極めて深いのでありまするから、通常の工事を以てしてはなかなか持ちこたえることができないような実状でありまするからして、普通の漁港の修築などと同じように考えますることは、極めて無理なことでありまして、それらの点も國費を以て御実行願いたいという理由になつておるのであります。この請願は地元の町長は勿論、あらゆる漁業関係の会社それから製造会社、製氷の会社、銀行、金融方面、或いは物資を補給する関係のものが、有機的に一團となりましてこの必要を國会に訴え申し上げまして是非速やかにこの修築ができますようにということを念願いたしました極めて熱烈な請願であるのであります。どうか皆樣方におかれまして、よく御審議を下さいまして、この請願を採択せられますように特に御配慮を願います次第であります。
#13
○委員長(木下辰雄君) 何か河井さんに対する御質問がありましたらお願いいたします。
#14
○委員外議員(河井彌八君) もう一言附加えておきますが、私は漁業のことは余り存じませんが、この漁船の行動半径と申しますか、それから近代的な施設を持つて、無線電信で以て連絡をとつておる状況等から申しまして、漁獲高の多いこと等を考えまして、恐らく東海方面においての多分第一位を占めるところの大きな、盛大な、有力な漁港であると私は信じております。併し何分にも只今申したように地勢の状況などが、この築港というものは長く必要を叫ばれておりましても、どうしてもできない事情がありますので、國の力に縋りたいという意味であります。附加えて申します。
#15
○委員長(木下辰雄君) 御質問がないようでございますから……。
 次は請願第二百七十三号、伊東漁港修築に関する請願紹介議員は藤井新一君であります。
#16
○委員外議員(藤井新一君) 只今紹介されました藤井新一でございます。伊東港というのは伊豆半島の中部にある所で、伊豆、或いは相模沿岸、伊豆七島を本舞台とするところの、先ず漁業地又漁船の重要なる役割を演ずる根拠地でございます。そうして最近は市になつたために、又温泉地帯でございまするが故に非常に客が多く伊東の町に入つて來る。それは七年前にできましたところの陸路の伊東線によつて緩和されておりますが、最近は海路、海によつて伊東に入る客が非常に殖えております。殊に現在は下田港、或いは熱海、或いは相模というのは殆んど伊東の港を中心に動いておりますが、その客は日に増し殖えて参りまして、到底今日のような漁港では收容し切れないのでございます。そうして最近の漁獲というものは、大体「さば」とか、或いは「かつお」とかいうものが年産額五百万円ぐらい出ております。又「いか」というものも二百万円ぐらい、そういうように非常に豊富になつておりますが、これを東京方面に捌かすためにはどうしても大きな船がそこに入港してこれを搬出する以外にはないというのでございます。そうして歴史を考えれば、三百年昔に三浦安針という方がオランダから参つてそこで船を作りました。ところがそういう場所でありながら今日までなぜ発展しなかつたかということは、そこに川があります。川の砂が港を塞いでおるのであります。今日はその川のために塞ぐその砂を浚渫する以外にはない。そうすることによつて港も深くなつて來る。又は最近に九日十六日に襲來したカザリン颱風によつて第一防波堤第二防波堤はすつかり破壊されて、そこでどうしても一刻も早く直さなければいかんというのが市当局並びに市民一般の要望でございますので、今日ここに請願として出したわけでございますが、第二番目には川奈ゴルフというのがございまして、外來の客が非常に多いので、而も又天城を中心とするところの國立公園を繞つての客が多くなつて、どうしても伊東港を中心としてそれらの客を搬出するということが考えられておるのでございますが、どうか皆さん方におきましてもこの將來を語つておる伊東を、一つお惠みという意味において、是非御協賛されたいのであります。伊東市の発展のために御盡力あらんことを偏えに希望しまして、ここに請願いたしたわけであります。
#17
○委員長(木下辰雄君) 何か藤井さんに対する御質問がありましたら……。
 御質問もないようでございますから次に請願第二百四十七号兵庫縣柴山漁港改修工事に関する請願、これは紹介議員が私となつておりますので、一應私より御説明いたします。
 本日の請願事項の中で日本海に位するものは柴山漁港一つであります。これは兵庫縣にありまして、鳥取の境と京都府の舞鶴の中間であの辺における唯一の漁港でありまして、発動機汽船のその港を根拠としておるものが百余はいに達しております。漁獲高は一千五六百万円を超過しておりまして、この辺における最も屈指の漁業であります。最近においては港が非常に浅くて到底漁港としての機能を発揮するわけに行かない、なんとか内を浚渫、十分改修して、そうして今後の漁業の発展に資したいという趣旨の下に、口佐津村長を初といたしまして、各漁業会長、関係町村長が十数人連署して請願いたしたのであります。是非皆さんの御協賛を得て目的達成いたしますように、紹介議員としてお願いしておきます。何かこれに対する御質問がありましたら……。別に御質問もないようでございますから、この請願事項は全部説明を了しまして、これに対する十分の審議は次の委員会に讓ります。その前に請願の大体要綱だけをプリントにいたしまして皆さんのお手許に差上げまして、次の審議の便に資したい、かように存じます。尚水産局長がお見えになつておりますので、こういう漁港の改修に対する水産当局としてのお考を一應承つておきたいと思います。
#18
○政府委員(藤田巖君) 本日この漁港の修築その他に関する請願が上程いたされまして、それぞれ御説明があつたのであります。個々の請願に対しまする私共の考えておりますことは、次に御審議がありますそうでありますからして、その時に申し上げたいと考えておりますが、全体を通じまして日本の水産業というものが経済再建の一翼を担つて、大いに今後期待され、発展しなければならんのでありまして、そのためには何と申しましても基礎的の設備でありますところの漁港、船溜の施設の整備拡充ということが前提問題であろうと思うのであります。本日御説明のございましたところの各箇所はいずれも私共から考えますれば、これが改修その他の工事の必要性の十分に認められるものでありまして、私共といたしましては財政の許します限り、なるべく速やかにこれらの事項を実現するようにやつて参りたいと考えておる次第であります。尚中にはできるならば昭和二十三年度からこれを考慮したいと考えておりますものもあるわけであります。目下これに必要なる予算の要求をいたしておる次第でありまして、この予算の実現につきましては又いろいろと御協力、御指導をお願いいたしたいと考えておる次第であります。
#19
○委員長(木下辰雄君) 大体請願事項の説明並びに御当局の意見は伺いましたが、さつき申し上げましたように、次の委員会において十分審議をいたしまして、そうして本会議に上程し、内閣に送るものと然らざるものとを判別して処理いたしたいと、かように存じます。この請願はいずれも重要事項ばかりでありまして、丁度分散的に九州、東北、中部、日本海という工合に分かれておりまして、いずれも重要なる請願だろうとかように思つております。請願事項に対する問題はこれで終了いたしました。
 次に集荷配給並びに資材等につきまして皆さんのお考え、或いは水産当局に対する御質問、御意見等ありましたらこの際お伺いいたしたいと思います尚その前に水産廳問題について水産局長から発言の要求がありますから、この際発言を許したいと思います。ちよつと速記を止めて下さい。
   午後二時十五分速記中止
     ―――――・―――――
   午後二時三十二分速記開始
#20
○委員長(木下辰雄君) 速記を始めて……。
#21
○青山正一君 本日の委員会についてこれは私ばかりの意見ではありませんが、委員諸君殆んど全部の御意向であろうと思いますが、私はこういうことを建言いたしたいのであります。それは御存じのごとく議会も延長になつたとはいえ、会期も非常に残り少なくなりまして、漁業法の改正法案なり、或いは漁業協同組合法案の上程も、恐らく今議会には到底実現不可能の模樣でありますし、又待望の水産廳の問題も只今局長からのお話があつたごとく、運輸省なり或いは商工省との関係上、これ亦早々に解決の見込も薄いことに思われるのであります。勿論我々審査委員も一生懸命になりまして、いろいろな問題につきまして有らん限りの力を集中しておるわけでありますが、残念なるかな世間的に表面に現れたというものは殆んどないといつても等しい状態にあるのであります。併しこの水産方面で何とかして解決しなければならんという問題が山積しておるわけでありますが、在來はそういつた問題はただ行政府に任せて置けばそれでよかつたかも知れませんが、この新憲法施行で新らしい観念の下に選ばれた私らといたしまして、今までのように農林省とか或いは水産局という一部面のみにこういつた仕事を任せては絶対に置けない。それ以上の責任なり或いは義務というものを帶びて、審議を進めて行かなければならん立場に追いやられておるわけであります。こういつた点から考えて見まするに、この水産廳の問題とか、或いは漁業法改善法案並びに漁業協同組合法案は別といたしまして、我が水産方面で一番関心を持たなければならん問題は、この生産増強の上において絶対に必要缺くべからざる資材、この資材を如何にして生産者に正式ルートに流して貰うか、如何にして裏附して貰うか、如何にして確保するかという問題と、それから千田委員長などが一生懸命になつておられまするこの集出荷配給統制の改善の問題、この二つではなかろうかと信ずるのであります。御存じのごとくこの魚價の問題は衆議院の案のごとく一應鳧がついて、物價廳案との中間を行くというように、大体一・八倍くらいといたしまして実施されることになつたわけでありますが、その当時の委員長は尾形さんがなつておられたのでありますがその当時の委員会にこの資材の裏附なき魚價は、たとえ二倍にしても或いは三倍、五倍になつても、同じことを必ず又次の機会に繰り返す結果となるに違いないと、これは殆んど各委員から諄く申し上げていたのでありますが、案の條その予言のごとく、魚價が騰ると同時に、闇資材はそれに輪をかけて結局資材という裏附がないため、各縣各縣によりまして思い思いに二倍とか或いは三倍とかいう黙認價格が出ておりまして、政府の威信なり或いは立法府の献策とかいうものは、根柢から覆えされる結果になつたわけであります。併しその当時参議院の水産委員会の席上におきまして、資材というものが百パーセント正式のルートによつて漁業者に配給されるという裏附、つまりそういつたことを附帶決議……これは附帶決議というよりも、主体決議にしなければならんと強調したわけでありますが、今日その附帶決議をいよいよ実施に移さなければならん時期が参つたのではなかろうかと私は思うのであります。價格の点はただ單に業者のことのみを考えるわけには参りません。やはり消費者、つまり國民大衆のことも考えなければならんので、これ以上魚價を上げるということは正直なところ無理ではなかろうかと思うのであります。併しその半面、七割とか八割近くの資材を闇価で買わねばならん漁業者の立場を思うならば、これ亦價格に囚われなければならん。併し價格はどうしても囚われることなくて行くときにはこの資材の裏附という一本、ただ一筋の道を選ばなければならないのであります。参議院の委員会の席上におきましては、先程から縷々申し上げました通り、價格決定の際にはこの資材の裏附という点を非常に強調したわけでありますから、この問題については十分に調査なり或いは研究する必要があるのではなかろうか。いや、そういつた責任があると信ずるのであります。それで私がわざわざ建議いたしたいというのは、現在中央水産業会という指導的な機関がなくなつて、それに代るに水産振興協会とか審議会というものができまして、その團体には私の方の水産委員長の木下さんが大体主催しておるようなわけでありますが、そういう團体にはあらゆる資本漁業なり或いは沿岸漁業の立場の者も一体となつて入り込んで、いろいろな調査なり研究なりやつておるわけでありますが、その團体の指導によりまして、その團体に所属しておりますところの「かつを」「まぐろ」水産組合とか、或いは底曳網組合連合会とか、或いは近海捕鯨の組合或いは運搬船組合、そういつたものに資材に関するいろいろな調査資料を提供せしめて、その資料に基きまして、それらの業者の代表者に資材に関するあらゆる角度から見た問題を聽くというような会合、これは公聽会ではありませんが、或結論を得るためにはこういつたはつきりした資材なり、或いは会合を催す必要があるのではなかろうか。勿論その会合には農林省の水産局長なり或いは繊維局長、或いは資材課長、その他関係係官を呼んで頂く。そうして問題をいろいろ檢討して頂く。業者も農林省へ行けばやはり監督官廳ということを考えれば、言いたいことも言われないし、官廳もいろいろ忙がしいので、そういつた時間なり機会というものがないという有様ですから、この委員会でそういつた会合を催すことになりますと、業者も大いに歓迎するであろうし、お役所にも本腰になつてそれを聽いて頂く。又その会合の成果によりましては、場合によれば立法府、行政府、水産関係業者、この三者が一体となりまして委員会でも作る。そうしてその席でいろいろ折衝する。まあいわゆる三人寄れば文珠の智慧ということもありまして、現在の水産局長ただ一人の行き方、大臣も次官も余りに水産という面に関心がない。その面の力というものは殆んどゼロに等しい。この前もこちらへ次官がおいでになりましたが、水産の関係などは殆んど御存じないように思われます。私も先般水産のいろいろな問題について片山総理大臣宛に質問書を提出したのでありますが、民主政治家と自称しておりますところの片山さんでも、或いは平野さんでも、やはり内閣をとりますと官僚的になりまして、その返答書というものは誠意の現れというものは一つもない。「と信ずる」或いは「と確信する」という言葉がなくして、「そうかも知れない」、「そうして見たい」という言葉の羅列にしか過ぎません。それでこの水産問題に関する限り総理大臣とか、或いは農林大臣とかを余り頼りにはできません。こういう点を切り開くには我々自身の手によつて解決を図るより途がないのであります。話は前に戻りますが、公聽会ではありませんが、いろいろ業者の意見を聽くように、適当な機会にこれは少しでも早い方がよいのですが、一つ委員長の方でお取り計らい願いたいと思うのです。それから今一つ出荷配給統制の改正問題であります。これも私らがこの小委員にもなりまして、又國会から派遣されていろいろな様子を見て來たわけでありますが、御存じのごとく今日の状態は何らかの形で、この統制方法を改変しなければ收まらん最後の段階にまで來ておるわけであります。参議院の水産委員会といたしましてもはつきりした結論を掴むには、どうしてもその筋へ持つて行くには農林省も業者も、立法府も全部が一貫した意見であるというような形にしなければならんと私は思うのであります。それでこの問題に関しましても、その方面の権威者である。例えば六大都市の荷受機関の代表者あたりを一堂に会せしめて、やはりこの場合にも農林省の係官を呼んで頂く。一つそういつた会合を催して頂きたいと思うのであります。以上二件を緊急問題として提出いたします。よろしく御審議願いたいと思います。
#22
○委員長(木下辰雄君) 只今の青山委員の御提案は、一つは資材問題、資材の水産に対する裏付というようなものを中心として配給に対する公聽会を催したい。これは正式の公聽会はできませんが、各小委員を作つた場合に関係業者から意見を徴するということは、委員会の一つの権能になつておりますので、関係業者を集めて、そうして意見を徴することはできますから、そういうものをやりたい。又一方においては集出荷配給に対するこれもやはり公聽会を開きたいという御希望のようでありますが、集出荷配給に対して小委員会においては現地に出張されまして現地の模樣は十分調査されて、そうして御報告もありましたが、又関係團体又は官廳、そういうものを一堂に集めて、いろいろ意見を徴するということもまだおやりになつていないようであります。資材の方は計画はありますがまだそこまではやつていないようでありますから、各小委員会においてそれをおやりになるならば、それでもよろしいと思いますし、若し小委員長のお考えで合同してこの委員会で、青山君の提案通りやる方がいいという皆さんのお考えであれば、委員会でやつてもよろしうございます。これは皆さんにお諮りいたします。
#23
○千田正君 只今青山委員の提案された件につきましては、私も大いに賛成するものでありましてすでに、御承知の通り六大都市ばかりでなく、日本の國内の各方面におけるところの魚類というものは釘付になつたのか、或いは取らないのかどうか知りませんけれども、大衆の口には入つて來ないというような現在の状態におきまして、はつきりとその方法を何とかして庶民階級の口に上るような方法を講じてやらなければいかんじやないかということは皆さん御同様にお考のことと思つておるのであります。先般我々が小委員会をしまして現地調査に参りました節に、現地においてもそういう要望が切なるものがありましたが、考えて見ますると、只今の統制は始んど日本の近海で取れるところの魚の大部分、二百数十種に上るところの魚を統制しておる。そういう状況下において、而も配給のルートはやはり嚴として抂げないというのか、或いは配給の制度があるがためにこの魚が庶民階級に入らないのか、ここにいろいろな問題があると思いますので、是非こういう問題は國民の代表である皆さんに十分に檢討して頂かない限りにおいては、この食糧問題は解決しないのぢやないか、こういう点から見まして我々は國民の代表の責任としましても、こういう問題を実際取り扱う人々と十分に協議して日日の政府の行政面に本当に反映するような方法を取つて行きたいと、こういう希望を持つておるのであります。願くば只今の青山委員の提案の対しまして皆様の御賛同を得て、速やかにそういうふうな会合を開いて頂きたいということをお願いいたします。
#24
○矢野酉雄君 私は水産当局、いわゆる農林当局の現在における魚の問題、或いは蔬菜の問題、相通じておるですが、一應今まで現内閣になつてから農林当局として取つておるところのそれらに関する配給イデオロギーというものと、それから生れたる具体的な集荷配給の方策というものを清算すべき段階にすでに到達しておると思うのであります。生産は目的でなく、何が目的であるかというと消費である。これは経済のあらゆる活動の根本的支点というものは消費に置かるべきものである。然るにその消費者が絶対否認しておるところの嚴然たる事実を無視して而じて尚且今まで持ち続けて來たところの、それらのいわゆるイデオロギーというものを墨守しようというのは、実に恐るべき民主主義の敵であると断言しても過言ではないのであります。或方面があらゆるその政府の施策に対してサゼスシヨンを與えるという所以のものは、結局は眞の民主政治をこの講和前の日本に実施して、そうしてそのことによつて國民が生活の安定を得て而して講和会議に臨む本質的の資格を具備する國家たらしめようとする非常な友愛の精神から生れておるところのサゼスシヨンであると私は信ずるのであります。だからそういう観点に立つて今までの或いは魚價の決定にしても或いは集荷配給の問題にしても、更に遡つては資材面の問題、商工省の管轄する行政管轄と、運輸省の管轄する行政管轄、それらを何かの行政官廳として獨自な官廳を設けて、そうして一元的水産行政を樹立しようという所以のものも、結局は消費者をして最も自由に最も平等にその消費の目的を達成させるための結局は構想でなければならない。だから問題は実に明々白々で、消費者が是なりと満足し、而もこの敗戰後の日本において政府当局はこれまで我々消費者の生活を保障してくれるか、むしろ感謝の声が出るときにおいてのみ、それは民主政治の実績が挙つておると言わなければならんのである。例えば数日前水産局長のお招きを受けて、三島の漁港を視察した。片一方には「さば」がある。その「さば」の量というものは、鮮魚としての「さば」というものの量が一であるならば片一方の塩漬けにしておるところの塩「さば」の方はその十倍の量を示しておる。
 ただ一つの事実を通しても如何にこれが魚價なら魚價というもの乃至は「さば」なら「さば」の等級の決め方が非民主的であるかということを如何なる弁解をしても、これは私は弁解することは不可能だろうと思うのであります。制度が悪いからこそ、鮮魚としての「さば」を正式のルートに乘せないでこれを塩「さば」としてのルートの方に廻す、結局は法そのものに不備があればこそ、こういうような事実が生れるのであります。こういうような観点に立ちまして、最前から青山委員の意見、或いは千田委員の意見等、最も民主的な、最も具体的方策をここに決定するという立場から、公聽会も可なりとにかく業者の代表も、消費者の代表も、殊に消費者の声というものは、私は一番尊重しなれけばならないと思います。その消費者側の職を、或いは又この委員会においての委員会の声を、更に又政府の意図する声を皆が出し合わせて、そうしてそこに関係方面の了解を求めるに足る一つの妥当適切なる方策を立てて行くということは、私は最も民主的な方法であろうと信ずるのであります、そういう点におきまして委員長は成るべく速やかにそうした機会を作るように斡旋すると共に、又農林当局との連絡も敏捷に図つて貰いたいと希望する次第であります。
#25
○委員長(木下辰雄君) 青山君の提案に対して千田、矢野、両君から賛成がありましたが、外に御意見ありませんか。
#26
○丹羽五郎君 私ども、青山委員の提案に対しては、一日も早くこれを行つて、何とかこの場面の展開をしなければいかん、かように強い考えを持つております。至急お願いいたしたいと思います。賛成です。
#27
○委員長(木下辰雄君) 青山君の御意見に御異議ありませんか。
#28
○委員長(木下辰雄君) 全会一致御賛成と認めます。それでは至急成るべく近い機会において、この三つの問題に対して、意見の聽取会といいますか、意見の交換会といいますか、参議院内に官民合同の会を開きまして、十分に意見の討議をいたしたい、かように存じます。青山君、これは二つ別々にやりますか、一緒にやりますか。
#29
○青山正一君 別々に二つにして…………。
#30
○委員長(木下辰雄君) 資材に関する問題、集荷配給に関する問題……。それでは皆さんにお諮りいたしますが、ここに招集いたしまする関係者、関係官民はどういう方法で選択しましようか。何か提案者に意見がありますか。青山君。
#31
○青山正一君 大体委員長はその方面の関係はよく分つておるはずですから委員長の方で適当にお願いいたします。
#32
○委員長(木下辰雄君) それでは青山君の御意見に御異議ありませんか。
#33
○委員長(木下辰雄君) それでは委員長の方で大体原案を作りまして、人員を選定しまして、そうして皆さんにその原案をお諮りしまして、皆さんの同意を得て、その人員は決定したいと思います。外に御意見がありませんでしたら、本日の委員会はこれを以て、散会いたしたいと思います。
   午後二時五十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     木下 辰雄君
   理事
          尾形六郎兵衞君
   委員
           門田 定藏君
           丹羽 五郎君
           松下松治郎君
           寺尾  豊君
          前之園喜一郎君
           青山 正一君
           岩男 仁藏君
           小川 久義君
           矢野 酉雄君
           千田  正君
  委員外議員
           油井賢太郎君
           河井 彌八君
           新井 新一君
  專門調査員
           岡  尊信君
  政府委員
   農林事務官
   (水産局長)  藤田  巖君
   商工事務官
   (繊維局長)  鈴木 重郎君
ソース: 国立国会図書館
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