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1972/06/28 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 決算委員会 第19号
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1972/06/28 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 決算委員会 第19号

#1
第071回国会 決算委員会 第19号
昭和四十八年六月二十八日(木曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 宇都宮徳馬君
   理事 木野 晴夫君 理事 森下 元晴君
   理事 綿貫 民輔君 理事 久保田鶴松君
   理事 芳賀  貢君 理事 庄司 幸助君
      荒舩清十郎君    中尾  宏君
      吉永 治市君    高田 富之君
      田代 文久君    坂井 弘一君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      坪川 信三君
 出席政府委員
        内閣参事官兼
        内閣総理大臣官
        房会計課長   國塚 武平君
        内閣官房内閣審
        議室長兼内閣総
        理大臣官房審議
        室長      亘理  彰君
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室長      秋山  進君
        内閣総理大臣官
        房総務審議官  宮崎 隆夫君
        総理府人事局長 皆川 迪夫君
        総理府統計局長 加藤 泰守君
        経済企画庁総合
        開発局長    下河辺 淳君
 委員外の出席者
        北方対策本部審
        議官      大屋敷行雄君
        会計検査院事務
        総局第一局長  高橋 保司君
        決算委員会調査
        室長      東   哲君
委員の異動
六月二十六日
 辞任         補欠選任
  篠田 弘作君     中村 弘海君
 橋本登美三郎君     中尾  宏君
  江田 三郎君     稲葉 誠一君
  竹入 義勝君     坂井 弘一君
同月二十七日
 辞任         補欠選任
  中村 梅吉君     吉永 治市君
  中村 弘海君     廣瀬 正雄君
  稲葉 誠一君     井上  泉君
同日
 辞任         補欠選任
  廣瀬 正雄君     中村 弘海君
  井上  泉君     稲葉 誠一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十五年度政府関係機関決算書
 昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 〔総理府所管(総理本府)〕
     ――――◇―――――
#2
○宇都宮委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十五年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、総理府所管中総理府本府について審査を行ないます。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。芳賀貢君。
#3
○芳賀委員 この際、坪川総理府総務長官にお尋ねいたします。
 第一は、総理府設置法に定められておる北方対策本部の関係でありますが、設置法によりますと、北方対策本部の本部長は国務大臣である総理府総務長官をあてるということになっておるわけでありまして、北方対策本部については、毎年国の予算が計上されて、定められた行政事務等を行なっておるわけでありますが、北方対策本部としての最近の予算の執行を通じまして、行政業務等の主たる内容等についてまず述べてもらいたいと思います。
#4
○坪川国務大臣 北方対策本部の事務は、芳賀先生御承知のとおりに、北方領土復帰に関するところの世論の啓発、また旧島民の援護措置及び北方地域における事務の連絡調整がおもなる事務であり、仕事の内容でございます。
 そのうち世論の啓発の実施並びに融資等島民の援護措置は、特殊法人でございます北方領土協会を通じて行なっており、このために四十八年度の予算におきましては、一億五千九百万のうち一億三千六百五十万が協会に対する補助金となっておるような次第でございます。したがって予算の執行の問題点としては、協会の行なう事務に対して適切な指示を与え、その施行が当を得て、協力していただくことでありますが、協会の幹部、職員の努力によりまして、啓発運動による国民世論の高揚は最近とみに上がってまいってきておるのでございます。また島民への融資制度等の援護措置にも着実に進みつつある、こう考えておるような次第でございます。
#5
○芳賀委員 そこで、総理府設置法でいうところの北方地域、これは自民党政府がしばしば言明するところのわが国固有領土としての北方地域を意味するものか、その点はどうですか。
#6
○大屋敷説明員 お答えいたします。総理府設置法にいう北方地域と申しますのは、これは政令で、歯舞、色丹、国後、択捉その他総理大臣が定める地域、こういうことになっております。
 この政令につきましては、現在まだその他の地域ということに関する政令はございませんので、北方地域といいますのは、先ほど申し上げました四島、これをさすわけでございます。
#7
○芳賀委員 きょうは主として担当大臣に質問するということになっておるわけですから、私が坪川大臣に質問して大臣が明確な答弁はできないという場合、その旨を委員会に告げて、政府委員から答弁させますということにやってもらわぬと、あなたが先走って答弁しても、国務大臣でも何でもないでしょう。そうじゃないですか。いやしくも大臣を軽視しないような形で審議に当たってもらいたいと思います。
 いま言われた北方地域の「歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島及び内閣総理大臣が定めるその他の北方の地域とする。」ということが、これは総理府設置法第三条第三号に規定する北方地域の範囲を定める政令に明記されておるわけでありますが、これを聞いておるわけではないわけであります。設置法にいうところの北方地域なるものは、田中総理あるいは大平外務大臣もしばしば北方領土返還の問題については、たとえば一九五一年に締結されたサンフランシスコ条約の第二条C項において、千島列島あるいは南樺太の領土権というものを放棄した、その条約に調印をしておるわけだが、その領土放棄の中で歯舞、色丹、国後、択捉のいわゆる南千島地域四島については、これは領土権を放棄したものではない、これは依然としてわが固有の領土であるということを主張しておるわけだ。だから、たまたま設置法に基づくところの北方地域と従来政府が主張するところの北方領土、わが国の固有の領土としての領土権を持っておるこの地域が合致するということになれば、これは固有の領土としてこの四島の地域というものを政令で定めておるのかということを、坪川大臣に聞いておるわけです。
#8
○坪川国務大臣 芳賀先生おっしゃるごとく、いわゆる北方領土の古来の領土ということは、やはりいまの歯舞、色丹国後、択捉、の四つということになっておるのでございまして、サンフランシスコ条約によっての規定は、いまお示しになったとおりと私は解釈しており、また外務省といたしましてもそう解釈をいたしておるような次第でございます。
#9
○芳賀委員 それはサンフランシスコ条約で放棄せざる北方地域、固有の領土はこの四島だ、そういう意味ですか。これは放棄してないんだという主張でしょう。これはサンフランシスコ条約あるいは相手方の、条約には調印しておらぬソ連は、これはもう日本が放棄した地域であるということになっておるわけだから、そして鳩山総理大臣の時代に、一九五六年、モスクワにおいて日ソ共同宣言並びに日ソ漁業条約が締結されておるわけですね。そのときの日ソ共同宣言の第九条には、将来日ソ間において講和条約が締結される際には、ソ連としては歯舞群島並びに色丹島については返還の用意があるということを明記してあるわけです。それに対しても鳩山内閣総理大臣は調印をしてきておるわけですからね。だから、総理府設置法に基づいて北方対策本部というものが設けられており、この第三条第三号の規定で四つの島を北方地域ということにして、これを対象にして対策本部が関連する諸般の行政的な事務あるいは啓発、宣伝活動をやっておるということになると思うのですよ。だから先般坪川大臣が二十二日から二十四日まで三日間、根室あるいは海上を視察された目的も、単にこれは総理府総務長官坪川信三として行ったのではないと思うのですよ。いわゆる設置法に基づいて、当然の任務として北方対策本部長として現地の視察におもむいたというふうにわれわれは理解をしておるわけです。その点はどうですか。
#10
○坪川国務大臣 全くそのとおりでございまして、国務大臣という立場から、今後の領土問題にとるべき姿がどうあるべきか、現地の声、また現地の雰囲気といいますか、そうしたものをこの目で見、この耳で聞き、このはだで感じたものをもって、対ソ交渉に臨むべきであるという観点から視察に参りましたことは、御指摘のとおりでございます。
#11
○芳賀委員 先日の視察されたその結果としての所見といいますか、北方地域を視察したといっても、四つの島に上陸するわけにもいかぬし、海上から望見したという程度で、ながめたという程度だと思うのですよ。しかも濃霧等の場合にはどこに島があるかなかなかわからぬというようなことであると思うが、これは本部長としての熱意をもって極力この地域に接近したという御意思はよくわかるわけですが、どういう判断をされたかという点と、これから北方対策問題について取り組む大臣の御所見のほどをこの際聞かしてもらいたい。
#12
○坪川国務大臣 このたび三日間の北方領土関係地区の視察をいたしましたが、その視察を通じて、北海道並びに現地根室の住民がひとしく要望している点は七つの点であろうかと思うのでございます。
 第一に、北方領土の早期復帰の実現というこの切な問題、二番目には北方領土問題に関する政府の啓発、広報関係予算の拡充及び関係市町村の北方領土問題対策費に対する財政措置の強化、また三番目には、北方墓参の実施という強い念願、また四番目は、北方地域元居住者等に対する事業費の融資等援護措置の強化をはかるべきという問題、また第五番目は、北方海域におけるところの安全操業の確保の問題、六番目は周辺海域におけるところの拿捕、抑留漁船乗り組み員の早期釈放及び拿捕漁船の損害に対する補償の推進、最後には、北方地域に所在していた旧漁業権に対する補償問題の解決、これなど七点に及ぶ問題が現時点におけるところの北方領土対策の問題点であるということを十分把握いたしてまいったような次第でございます。
 以上、私の三日間にわたる結論としての、これからの問題点に取り組むべき重要な課題についてお答えいたしたようなわけでございます。
#13
○芳賀委員 そこで、今後の一番大きな課題は、北方領土返還の問題だと思うわけです。田中総理大臣は今国会終了後、まずアメリカに出向いて、田中・ニクソン会談を行なう、これは日程がきまっておるわけです。ただ、重要な、田中首相のモスクワ行きの問題についてはいまだに日程が定まっておらないわけです。首相が訪ソされた場合は、当然一番大きな問題としては日ソの講和条約の問題、その前提として領土返還の問題等については、これはもう避けて通ることはできないと思うのですね、モスクワへ田中首相が行った場合は。ですから、これらについては当然、外務大臣はもちろんでありますが、北方対策本部長としての総務長官におかれても、田中首相のソ連訪問を通じて、特に北方領土返還の問題等については、いかなる方針と対策で臨むかということは、もうすでに十分の準備が整っておると思いますが、その内容についてこの際明確にしてもらいたいと思うのです。
#14
○坪川国務大臣 視察を終えまして帰京いたしまして、直ちに田中総理にも御報告を申し上げ、いま七項目にわたっての問題点についてとくと御説明とまた御要望も申し上げたわけでございますが、その中にあって最も重要なるところのいわゆる領土の復帰というこの問題は、島民ひとしく熱望いたしておることでもあり、また国民的背景の世論の盛り上がりという点もよく御説明もいたしまして、重要な国民課題であるという立場からこの問題に取り組んでいただきたいという旨を総理にもお願いし、また当然総理もこれに対して取り組む覚悟の旨のお答えがあったわけでございますが、さらに閣議におきましても、いま申しました七点にわたるところの問題点を要望申し上げ、特に関係大臣としての外務大臣あるいは大蔵大臣、あるいは農林大臣あるいは自治大臣等に対しましても、個々に御要望と報告もいたしたようなわけでございます。したがいまして、訪ソの問題につきましての、いま私が国務大臣という立場から、そうしたプログラムが組まれつつあるということは聞いておりますけれども、具体的な日程等についてはまだ聞き及んでおりません。いずれ決定をいたしましたならば、それぞれの筋でその日程の報告、発表もあるだろうと思いますが、要は、国民的悲願であり課題である北方領土問題の解決なくして平和条約の締結はあり得ないという芳賀議員のおっしゃるとおりな気持ちで政府は全力を傾けこれに対して取り組み、その目的達成に全力を注ぎたいという考えであることを表明申し上げて御理解を願いたいと思います。
#15
○芳賀委員 どうも大臣の御答弁が抽象的なわけでして、そこで、訪ソの日程が定まらぬというのはどういうわけなのですか。
#16
○坪川国務大臣 芳賀議員御承知のとおりでございまして、いま私が総理の訪ソの日程とかあるいは外交ルートの問題等について申し上げる守備範囲でないということは御理解いただけると思います。国務大臣という立場から私の所感を申し上げておりますので、具体的にこういうようなスケジュールが内定しつつあるとか、あるいはそうした考えで外交ルートを通じて折衝しておるということは私が申し上げる筋合いでもないと思いますので、この点は芳賀先生よく御理解いただける、こう考えるのでございます。
#17
○芳賀委員 あなたはただの国務大臣ではないのですから、田中首相が訪ソした場合には、当然日ソ講和条約の問題と、その前提としての北方領土返還の問題を当然双方の会談の際の主要な柱とすることはもう国民も承知しておるわけだから、その場合、北方領土返還の一番の事務担当者である総務長官が、そのために訪ソする総理の訪ソ日程の決定について全然参画しておらぬというのは、おかしいじゃないですか。坪川君はそんなところまでくちばしを入れる必要はないよと言われているのですか。
#18
○坪川国務大臣 芳賀議員の御指摘、よく理解はできますけれども、これはやはり何といいましても、外務省当局がこれに対する折衝、また進め方をやっておりますので、そうした問題が進みつつある場合には、当然各閣僚にも、また領土問題に対する所管大臣である私にも、報告を受けるというようなことでございますので、その時点に至って私は私なりの考え方を大平外務大臣にも申し上げたい、こう考えておりますので、いま事務当局で進めておられる段階でございますから、いま私がそうした日程までについて、とやかく容喙をするということはすべきではない、こういうような気持ちを持っておるので、御理解願いたいこう思います。
#19
○芳賀委員 私の老婆心ですが、あまり延びると内閣改造なんかありますから、せっかく熱意を持って取り組んでいる坪川大臣が、歴史的な日ソ講和条約――特にあなたは純情居士ですから、北海道に行っても相当声涙下るようなあいさつ、約束をしてきていると思うのですよ。ですから、一日も早く国会終了の暁には首相の訪ソを実現さして、口先だけでなくて、ほんとうに体当たりで、いまから十七年前に鳩山総理が病躯をひっさげてモスクワに乗り込んで、日ソ共同宣言、日ソ漁業条約を締結して帰られたわけですから、少なくとも健康を誇っている田中総理ですから、これと積極的な取り組みをしなければ、このことの成否いかんによって、もう田中内閣の命運は尽きるというように私は考えておる。だから、その意味においても、やはり訪ソ前に、それでは相手国であるソビエト政府が領土返還の問題等についてはいかような考えと、日ソ間における交渉の際の先方の態度等についてはどうであるかというような点は、外務省の行なうべき行動半径と思いますが、総理府といえどもその辺の判断はどうなっておるわけですか。
#20
○坪川国務大臣 北方領土問題に対する復帰の熱願を込められての御指摘、また御要望、私も芳賀議員に対して、十分敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 消極的な意味においての先ほど申し上げたことではなくして、御指摘のとおり、私も積極的に大平外務大臣、田中総理に対しましても御要望も申し上げ、いま御指摘になりました点を踏まえまして、今後積極的に大いに取り組んでいく決意であることを表明申し上げて、御激励のほどを感謝申し上げたいと思います。
#21
○芳賀委員 そこで、判断の資料としてこちらから申し上げますが、昨年一九七二年十二月二十一日、ソ連邦結成五十周年の記念式典の際に、ブレジネフ書記長が行ないました演説内容を所持しておるわけですが、彼の演説の中で、わが国と関係のある問題については、一つは、アジアにおける集団安全保障体制の構想というものをソ連が提起してこの推進に当たるという主張。もう一つは、今年度一九七三年には「ソ・日交渉が行なわれなければならぬ。その目的は――第二次世界大戦の時より残った諸問題を調整し、われわれ両国間の関係に条約的基礎を置くことである。われわれは討議される問題のすべてについて相互に受け入れられ得る合意を達成すべく努力している。しかしながら、もし日本側も同様の志向を示す場合においてのみ、交渉の肯定的結果を期待し得ることは明らかである。ソヴィエト連邦としては、日本との真の善隣関係の確立を支持するものである。」これは演説の一節でありますが、ソ連側におきましても、一九七三年には重要な日ソ交渉が行なわれなければならぬということを述べておるわけですから、当然ソ連においても田中首相の訪問等については期待しておるところであると考えられるわけです。
 ただ、この演説の内容を見ても、懸案の領土問題等についてはいささかも付言しておらぬわけでありますから、首相訪ソの際も領土問題に対する取り組みというものは容易ならぬものであると考えるわけです。これはやはり国民世論を背景にして政府として政府間の交渉の中で十分に進めるべき問題ですが、いまのような田中内閣のへっぴり腰の態度では、解決すべき案件についてもなかなか時間がかかるのではないかとわれわれは考えておるわけです。その点はどうですか。国内だけ、調子のいいあいさつや演説をしても、政府が責任を持ってこの問題を打開します、解決しますということが現実に実現されなければ、これは国民の期待を裏切ることになると思うのですが、そういう点についてはどういう体制でこれから進むのかという点を、いま少し内容的に具体的に坪川大臣から述べてもらいたいと思う。
#22
○坪川国務大臣 御承知のとおりに、日ソ両国の友好関係ムードというものはかなり好転しつつある、私はこういうような判断をいたしておるのでございます。しかし領土問題に関しましては、具体的にまだかたくななところがある、決して安易なものではない。こういうような気持ちもうかがわれ、私もそうした点を判断いたしております。そうしたことであるだけに、田中内閣といたしましては、いわゆる日ソ交渉の締結並びにそれに優先する領土の復帰ということは非常に重要な外交的課題でございますので、国民ひとしく、これに対する期待感は非常に高まってまいっておる、こう考えるのであります。そうした点を踏まえながら、田中内閣あげて、やはりこれに取り組むべきであり、田中総理もそうした国内外の情勢等も正確に把握、判断されまして、積極的に取り組まれることを強く期待申し上げておるような次第でございます。
#23
○芳賀委員 この際、北方領土返還問題と関連して、北方地域をめぐる北方海域の安全操業の問題について進展を見ておらぬわけであります。
 そこで大臣にお尋ねしますが、北方海域において操業中の漁船等の拿捕された延べ件数並びに乗り組み員の拿捕された人員の総数、それから返還された漁船の隻数あるいは人員等、いまだに返還されないところの漁船の数、あるいは乗り組み員が残っておればその内容について示してもらいたいと思います。
#24
○坪川国務大臣 私はこのたび現地に参りまして、海上保安庁の監視船といいますか船に乗りまして、日本の領海内のすれすれまで参っておったのでございますが、そうして帰りました直後、別な海域において不幸な拿捕されたというニュースが入ってまいりまして、心を痛めたようなわけでございます。まだ帰ってこない方々がかなりあり、また拿捕された船も相当の隻数に及んでおるというようなことでございますが、正確を期す意味において、正確な拿捕人員、未帰還の人、また船等については政府委員をして答弁させますから、お許し願いたいと思います。
#25
○大屋敷説明員 海上保安庁の本年の六月十五日現在の数字でございますが、現在までの拿捕の隻数は千四百七隻でございます。それから人員は一万一千八百七十八名、未帰還の隻数は五百二十三隻、人員は六十四名でございます。これは六月十五日現在の数字でございます。
#26
○芳賀委員 そこで、赤城農林大臣時代に、イシコフ漁業相との間において、安全操業に対する具体的な新しい方式というものを締結すべく双方で協議を進めたわけですが、これはまだ結論が出ておりません。その問題はどうなっていますか。
#27
○坪川国務大臣 ただいま御指摘になりました点については、まだ回答を得てないという報告を受けております。
#28
○芳賀委員 わがほうからもその後促進していないわけですね。
#29
○坪川国務大臣 この件につきましても桜内農林大臣に対しまして、帰京いたしまして直ちに報告もいたし、また、そうした問題点、人道上許されない点等についても、農林省の積極的なる働きかけを強く要望を申し上げておいたような次第でございます。
#30
○芳賀委員 とにかく北方領土返還が実現すれば、この海域の安全操業の問題も一挙に解決するわけですが、領土返還の問題が相当難航するということも予測されるわけでありますからして、やはり一方において、人道上の問題にもかかわる北方海域の安全操業の問題については、政府が責任を持ってこの解決に当たるということでなければ――かつて世界の三大漁場の一つとして評価された海域でありますからして、わが国の国益を守るあるいは関係地域の漁民の生産と生活を守るという意味から見ても、これは重要な政策課題だと思うわけです。それが全く熱意の片りんを見受けることができないということは残念です。しかも北方対策本部においてこの問題も当然取り扱うべきだと思うが、どうですか。啓蒙、宣伝だけをやって、それで成果があがるということにはならぬと思うのですよ。
#31
○坪川国務大臣 全く御説のとおりでございまして、政府といたしましては、共同宣言が発せられまして以来、決して楽観は許さない状況であることも強く感じておるような次第でございます。しかし何と申しましても人道上許されないような生命に関する厳粛な問題でございますので、こうした点について安全漁業の問題あるいはこれらに対するところの帰還の問題、もう一つは芳賀委員もきっとお心の中に強く持っておられるであろう墓参の問題等についても、ことしの五月十一日、新関大使を通じて強く要望いたし、帰りましてから後も大平外相に対しまして、具体的な計画も立てまして、こちらは大体五十八名ほどの墓参員をもってどことどこという四カ所にわたって要望もいたしておるというようなことであります。お盆も近くなってまいりましたので、さらにひとつ外交ルートを通じてソ連側に折衝し、目的の達成をお願いしたいということも要望いたしており、また桜内農林大臣に対しましても、いま申しましたような現況を申し上げて、こうした重要な問題に対する措置を強く要望いたしたようなわけでございます。
#32
○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは総理府の人事行政に関する問題ですが、きょうは時間の関係もありますので、一件だけお尋ねします。
 衆議院の農林水産委員会におきまして、昭和四十六年三月二十五日に林業振興に関する決議を全会一致で行なったことは御承知と思います。その決議の内容を受けて、同じ四十六年四月十三日に政府から統一見解が示されたわけであります。その内容は、国有林野事業に従事する基幹労働者である常用作業員並びに定期作業員の雇用の安定並びに常勤化を促進するような問題が中心になっておるわけでありますが、この実現の問題については、実は昨年の国会の予算委員会の分科会においても、前の総理府総務長官である山中貞則君に対して、総理府としての統一見解についてどの程度具体的に、その所管の範囲内でありますけれども、熱意をもって解決に当たるかという点をただしたことがあるわけであります。当時山中大臣の答弁も、あなたの答弁に劣らぬようになかなか調子のいい答弁はされたわけであります。それからもう一年たっておるわけですが、答弁された内容がなかなか実行に移されておらぬわけです。そこで再びこの点について、総理府としていかような責任の立場でこの問題を前向きに善処するか、という点についてお尋ねいたします。
#33
○坪川国務大臣 林野庁の非常勤職員を常勤化するということは、非常に長年の大きい問題として国会においても十分論議もされ、また要望もされており、私もいろいろの委員会において各位から強く要望また御叱正もいただいておるような次第でありますが、現在のところなかなか困難な点のあることも芳賀議員御承知いただけると思うのでございます。残念なことには、一つの統一見解は発せられておりますけれども、それに対する適当な結論がまだ出されていないということが現状であり、先般林政審議会の答申があり、その中で、基幹的な作業員のあり方についても述べられており、現在林野庁において鋭意検討を行なっておると聞いておりますが、今後も林野庁の方針、意見等も十分聞きますとともに、関係省庁とも十分連絡、調整いたしながら、密接な連絡と調整のもとにおいて何らかの方途を見出したい、こう考えておるのでございます。まことに御期待の線に沿った結論をいま御答弁申し上げ得ないことを申しわけなく思いますが、鋭意今後とも前向きの姿勢で努力をいたしたい、こう考えております。
#34
○芳賀委員 内容的には担当の人事局長からでいいですが、これはすべてを総理府で解決することはできないわけですね。その中の、たとえば退職給与の問題とか、やはり国の職員である公務員のあるべき姿をどう改善するかという問題については、これはやはり行政の統一的な処理をする立場から、総理府が人事行政を通じて解決しなければならぬ問題だと思うのですよ。そこで、他の省庁の関係の、たとえば行政管理庁が分担すべき問題とか、あるいは人事院において解決すべき問題であるとか、あるいはまた大蔵省において財政的な立場から解決すべき点とか、言うまでもなく農林省の林野庁において林野庁長官が当事者能力を発揮して解決すべきいろいろの問題があるわけですが、それらの関係各省においては、ここ一年の間相当前向きな前進を示しておるわけであります。ところが、坪川さんの所管の総理府においては、去年の山中総務長官の答弁以来何ら進展を見ていないわけですから、一体どうしておるのだろうか、休眠しているのではないかというふうに心配されるわけです。この点は人事局長からでもいいですから……。
#35
○坪川国務大臣 全くこの問題の結論がまだでき得ないことを遺憾に思っておるような次第でございますが、どうしてもいろいろとあらゆる角度から検討いたしますと、個々のことを個々にこれが解決でき得ないところに問題がある、やはり相互関連性を持った問題が各種出てまいってきておりますので、総合調整をはかってこれをいたすべきというところに至難性も出てまいるのでございますが、山中長官が決意のほどを表明されて以来一年になりますが、そうした点について申しわけなく思っております。そうしたいまお示しのような問題点については、人事局長をして答弁させたいと思います。
#36
○皆川政府委員 ただいま大臣からもお答え申し上げましたように、相互に相関連をし、広く国有林野事業全体の進め方の中の一つの問題となっておりますので、人事局の所管の問題についてそれだけを切り離して考えるということは実はなかなかむずかしいのが現状でございます。私たちも決して安閑としておるわけじゃございませんけれども、この国有林野事業をどう持っていくかというような林野庁自体の考え、これに対する財政的な立場からする大蔵省のお考えなり、あるいは定員管理からする行政管理庁の考えなりと関連いたしてまいりますので、結論がおくれておりますことは非常に恐縮に思うわけでございますけれども、さらに時間をかしていただいて、私たちとしましても人事管理の立場から、なるべくこういう方々の立場を十分考えて意見を申し上げていきたいとは考えておる次第でございます。
#37
○芳賀委員 それでは大臣に申し上げますが、期限を切って、たとえば今国会終了までに総理府としてこの程度の問題は解決するというような具体的な案を、国会終了になるとまた逃げられるわけです。だから国会終了までに実のある改善策というものを適当な機会に示してもらいたいと思いますが、どうですか。
#38
○坪川国務大臣 芳賀委員の、御心配になって、そうした強くリミットを申される気持ちも、私も同じ気持ちでございますが、いま直ちにこの委員会を通じて一応のタイムリミットを、ここまででいたしますということを、いかにも責任のがれな答弁になるかとも思いますけれども、まだここで表明でき得ないことをお許し願いたいと思います。しかし非常な大事な問題であり、多年問題点として国会で論議もされておりますので、そうした総合的な立場から総理府が一つの問題について林野庁とも十分連絡をいたし、また人事院その他のほうに対しましても十分ひとつ推進役を果たしながら、林野庁の大事な問題として今後もひとつ推進していくという決意といいますか、前向きな気持ちだけはここにはっきりと申し上げて御了解をいただきたい、こう思います。
#39
○芳賀委員 この機会にもう一つの問題を明らかにしてもらいたいと思うのです。それは、衆参両院においてもしばしば指摘されていることですが、民間の企業から政府機関に対して、民間から政府に出向なんということばは妥当でないですが、とにかく民間の大手企業から政府の各機関に職員が出向いておる。それは総理府の人事行政の面から見れば、限定された期間であっても、やはり国の機関で働く職員ということになれば、身分はどうであっても、これはやはり公務員として国の行政方針に忠実に従事するということになると思いますが、この点については総理府としては人事行政上どのような取り扱いをしておるわけですか。
#40
○坪川国務大臣 この問題の所管省庁については、第一義的には受け入れる省庁の問題であると思いますが、本問題につきましては総理府といたしましても、人事院あるいは行管庁等の関係省庁とやはり十分協議また検討もいたしたい考えでおります。
#41
○芳賀委員 それは答弁にはならぬですよ。総理府は公務員全般の統一的な人事行政を扱うということになっておるわけですから、これは基本的な問題だと思うのですよ。民間企業から何のために一定期間中公務員としての職員を、これは採用という形であるか、向こうが主導権を握って出向させるということを公言しておるかはつまびらかでないですが、とにかく総理府としてかかる人事というものについてはどういうような判断でこれを是認しておるわけなんですか。
#42
○坪川国務大臣 従来からのいろいろの問題点に取り組んでおります立場から、人事局長から詳細御答弁申し上げたいと思います。
#43
○皆川政府委員 御承知のように、いまの公務員制度の仕組みとしましては、第一義的には各省庁に職員の採用なりその勤務ということをおまかせしてあるわけでございますが、ただいま御指摘になりました民間企業からのいわゆる出向といいますか、こういう形の採用形態につきましては、必ずしも法律ではっきり予定をしておったものであるかどうか疑問の点があるようでございます。採用の形も、研修という形で、その業務に職場研修という立場で従事をさしておるものもございます。非常勤の職員という形で任用をしておるものもあるようでございます。だんだん私のほうでも検討してまいりましたところ、どうも若干区々にわたっているようでございますし、また職務の内容が非常勤職員として民間から給与をいただきながら携わるにふさわしい仕事であるかどうかというような点につきましても、実態が区々でございまして、一概には申し上げられませんが、いろいろ問題もあろうかと思います。したがいまして、この点につきましては、各省庁打ち合わせ会を持ちまして、まず実態を十分に把握をして、そして公務員行政としてふさわしくない面についてはこれを改善をするという立場から、目下鋭意検討中でございます。
#44
○芳賀委員 それはおかしいじゃないですか。国会で指摘されて急遽検討するということでなくて、総理府の立場において、一体国の公務員である職員の人事行政を統一的にどう扱うか、むしろ総理府は人事の基本に関する問題を所管しておると思うのですよ。もちろん採用権は各省庁の長にまかされておるとしても、こういうような事態というものは、国民の立場から見れば、一方においては、高級官僚が大企業に天下りをして政府機関と大資本の間の癒着を深めていく、一方においては、逆に大企業から政府機関に人間を入り込ませている、この点が制度上どういうことになるのですか。企業側は政府に出向させておるということを公言しておる。しかし、国としてはまさか出向を求めたと言うわけにもいかぬと思うのですね。新規に職員を補充するということになれば、確保するということになれば、当然これは採用という表現以外にないと思うのですね。その辺が、これから検討するという問題ではないと思うのですよ。これはもう人事行政のイロハですからね。これはどういう制度的な取り扱いになっておるかということは人事局長から明らかにできると思うのですね。
#45
○坪川国務大臣 民間企業から政府職員への出向という問題、特にそうした会社との癒着が生ずる一つの大きな問題に職員が含まれておる、これは非常に重要な問題で、私は、こうしたことは決して許さるべき問題でない、全く芳賀委員と同じ気持ちを持っております。ただ、いままでの慣習といいますか慣行といいますか、予算を持っている立場から各省が思い思いの措置を講じておる、それからくるこうした問題点が世に提起され、またそうした弊害が生じてくるということは、国家のいわゆる公務員の人事行政からいっても非常に遺憾でもあろうかと私は思うのであります。したがって、いまも私は人事局長に、これは非常に重要なことでもあるから早急にこれに対する各政府間の統一的な方針をきめるべきであるという指示をいたしたのもそうした気持ちでございますので、人事院その他政府一体となって、ひとつこれと真剣に取り組んで、そうした事態に対する具体的な今後の統一方針をきめてまいりたいということを私は表明申し上げておきたい、こう思います。
#46
○芳賀委員 どうもこの点は歯切れが悪いですね。芳賀委員に同感といったって、どの点を同感しておるのか、私のほうでは全然わからないのですよ。ただ、大臣並びに人事局長の発言中、企業側から政府機関に出向ということばを用いておりますね。そういうことを人事行政上政府側において是認しておるわけですか。会社側は一方的に、政府にうちの会社から職員を出向させておる、こういう表現も、これは僭越しごくな話ですが、もう長年にわたる自民党政府と大企業との癒着関係から、うかつにそういうことを会社側は言っておると思うのですよ。しかし政府においてそのままこれは民間企業から政府に出向しておる職員だということを是認するような態度は、これは問題があるのじゃないですか。政府側においてそういうものをどのように規定して扱っておるかということを先ほどから聞いておるのですよ。これを臨時採用の形で採用しておるのか、賃金等の処遇問題については一体どうするのか。
#47
○皆川政府委員 ただいまの民間からの出向ということばは不適当であろうと思います。私も、いわゆる俗にいわれておりますので、また先生からそういう御指摘があったので使いましたけれども、もちろんこれは正確な表現ではございません。法律的には臨時の非常勤の職員として採用をしておるわけでございます。
 こういう臨時の非常勤の職員をどういう形で採用するか、どれだけ採用するかということは、まあ定数のこともございませんので、予算上の問題として各省の判断にまかせられておるわけでございます。したがって、その職務の内容が特に弊害を受けないような事項であれば、たとえばしばしばありますのは、委員とか顧問とかいうようなかっこうで採用する場合もあるわけでございますが、ただ、常勤的に勤務をして、そしてその職務が非常に疑いを持たれるというような形であってはいけないと思います。こういう点について各省の中にその実態が多少区々でございますので、整理をいたしまして、疑惑を招くような、人事行政上好ましくないような形のものは廃止する方向で検討していきたい、こういうのが現在の立場でございまして、目下各省庁といろいろ実態について協議中でございます。
#48
○芳賀委員 それでは大臣に申しますが、この問題はこの委員会のその場限りの答弁では済まされぬわけですね。ですから総理府総務長官として、これは十分関係各省の大臣に、まあ閣議の際でもいいと思うのですよ、この問題をあなたから積極的に提起して、政府としての統一的な、これらの好ましからざる人事行政については根本的にこれを改革するという改革案を策定して、そしていままでの実態がどうであったかという問題を整理して、委員会に内容を提出してもらうと同時に、今後どのような改善策を講じてこれを実行する、この点を委員長に申しますが、当委員会の適当な機会に、総理府総務長官である坪川大臣から明細な結果の報告というものをぜひ行なうようにしてもらいたいと思います。これは委員長に申し上げます。
#49
○宇都宮委員長 理事会にはかりまして、資料の提出を要求しますから、よろしくお願いいたします。
#50
○芳賀委員 あと二点あるわけですが、時間が参りましたので、次の機会に譲ることにして、この際資料の提出について委員長を通じて申したいと思います。
 一つは、豪雪地帯の対策特別措置法という法律があるわけでありますが、この法律に基づいて特別豪雪地帯の市町村の地域指定を昭和四十六年末から行なっておるわけでありますが、この特別豪雪地帯の指定の基準と、この指定をして、総理府が告示したその経過と内容について資料を提出してもらいたいと思います。一つはこの指定基準、それから指定の基準として、いかような現地の調査あるいは報告を基礎にして市町村の指定を決定したかという点について、これは地方においても種々問題がありまして、何々市町村の場合には指定を受けたが、隣接する町村の場合には、条件が同一であるのにかかわらず指定から漏れておるというような、そういう話等もあるわけです。もちろんこの指定を受ければ、あるいは地方交付税の配分等においても、あるいは文教問題等についても特別の政府の優遇措置が講ぜられることになっておるので、この条件が具備しておるにもかかわらず、指定された場合と指定されざる場合においては、その自治体については相当の差異が生ずるということになるので、当然な苦情が出てくるわけですから、これに関連してきょうは質問したいと思っておりましたが、この指定基準、あるいは指定市町村に対して基礎的な調査あるいは適格条項等の基礎資料というものを提出してもらいたいと思います。
 もう一つは、これは資料提出というわけにいかぬと思いますが、総理府において統計事務を所管されておるわけですが、政府機関の行なう統計事務というものは、これは単に総理府だけが所管しておるわけではないのですね。各省庁においても所管の内部において統計事務をやっておるわけでありますが、ただ各省別の統計の結果あるいは方法等を検討しますと、同じ目的の統計調査の結果であっても不統一の点が見受けられるわけであります。ですから各省間の統計の結果の不統一性というものについては、私は、これは総理府において政府部内の各統計等については調整をはかる必要のあるものについては調整作業を行なうべきでないかというふうに実は考えておるわけです。これも具体的な質問を用意したわけですが、後日に譲ることにして、きょうは、ただそういう必要性ありやなしやという点だけについて、大臣あるいは統計局長からでもいいのですけれども、述べてもらいたいと思います。
#51
○坪川国務大臣 わが国の統計機構は、お話しのような分散型といいますか、各省庁においても行なっており、学識経験者及び各省庁の統計関係者からなる統計審議会を設置し、また行政管理庁に統計主幹を置いて、各省庁の統計事務の調整及び統計上の概念、定義の統一をはかっておるのでございますけれども、しかしながら、統計基準局を廃止して統計主幹を置いたことに伴って、一部に統計の調整機構について、先生の御意見のような意見のあることも承知しておるわけであります。しかし現在は行政管理庁が調整事務を行なってもおりますので、総合的な調査の実施機関としての統計局、調整事務を行なう統計主幹と協力して、その調整事務の実をあげたいということでございます。御趣旨のほうについて、またこれから後の御質疑についても十分検討もいたしてまいりたい、こう考えておるという概念的なことだけ御答弁申し上げて御理解いただきたいと思います。
#52
○宇都宮委員長 庄司幸助君。
#53
○庄司委員 私は各種審議会の問題についてお伺いしたいと思うのであります。
 これは実は参議院の資料でたいへん恐縮なんですが、去年参議院に出されたこの資料を拝見しますと、昭和四十六年度の審議会の会議開催数あるいは出席率が出ております。この中で実は出席を全然されなかったという委員がだいぶ見受けられるわけですね。たとえば雇用審議会は十九名中八名の方が出席ゼロである。それから社会保障制度審議会、これは四十一名中十名の方が出席ゼロだ。あるいは国土開発審議会、四十三名中十名。東北開発審議会、三十四名中十七名。時間がありませんからあまり詳しく申し上げませんが、こういうふうに全然出席なさらない委員さんがだいぶいらっしゃるようなんですね。その点で、なぜこう出席率が悪いのか。せっかく委員に委嘱しておいて出席がゼロだというのは、御当人の事情もおありだろうと思うのですが、その辺の事情まで考えないで委嘱されたのか、あるいはこの委嘱がただ機械的、形式的に、御本人の事情なんかも十分考慮されないで委嘱されたためにこういうふうになったのか、あるいは御本人がいや一生懸命やりますということで引き受けられて、それでなおかつ出席しないのか、その辺の事情。これは四十六年度の問題だけでありますが、経過的に見ればやはりこういう事例は相当あると思うのですね。その辺どのようにお考えになっておられるのか、それからどういうふうに対処されるのか、この点からまず伺いたいと思うのです。
#54
○坪川国務大臣 総理本府におきましては、審議会の事務の庶務を処理しておるような次第でございますが、審議会はいまお話しのように、総理府の処理いたしております審議会だけでも、大事な公務員制度審議会をはじめ十四ございまして、これらの審議会等は、それぞれの設置目的に応じまして固有の諮問、調査に関する事務を行なっておるのでございます。各審議会によって、処理すべき課題等が異なりますので、開催いたします回数は異なっておりますけれども、本府におきましては、各審議会ともそれぞれその性格に応じて、十分な審議が行なわれているということは確信いたしておりますけれども、いま先生御指摘のような問題点も潜在いたしておることも把握いたしながら、今後これらに対する処理を十分推進いたしてまいりたい、こう考えております。
 また、海外移住審議会、御指摘にありますように、四十七年度一度も開催されていないが、これで十分審議が行なわれているかというようなことでございますが、海外移住審議会は、御承知のとおりに、昭和四十六年に移住事業の根本にかかわる制度に関する答申を出しており、また昭和四十七年度は、この答申の実現をはかる時期にあたっておりましたような次第でございます。いま御指摘になりました点は、十分考慮しながら推進いたしてまいりたい、こう考えております。
#55
○庄司委員 これからのことをお話しになりましたが、なぜこういうふうに出席が悪いのか、その辺の事情をお伺いしたいと思うのです。
#56
○坪川国務大臣 さっきも申しましたように、その審議会が持つ目的あるいはその他の内容等によって、月に何回もお開きいただいておる審議会もございます。かと思うと、いまのお話しのような、開かれないというような事実も、私は承知いたしておりますけれども、その内容、目的等を十分とらえながら、これからの審議に対するところの態度、措置、また庶務的な立場からの連絡等については、今後十分留意してまいりたい、こう考えております。
#57
○庄司委員 たとえば社会保障制度審議会が六十七回、これは昭和四十六年度ですけれども、開かれております。これに対して、六十七回中一回も御出席にならないという方が十名もいらっしゃる。年に一回くらいだったら、これはまあそのときのからだの状態で出ないというような場合もあり得るだろうとは思いますけれども、六十七回中、とにかく一回も出られない、こういう方が委員としてすわっておられるということは、世間から考えればおかしいのじゃないか、こうなるのですね。これは最初から出席が大体無理だったということになりはしないか、こう思うのですよ。そうすると、委員の委嘱にあたって、事情も考えないで、総理大臣その他のかってな都合できめてしまう、こういうことがあったのじゃないかと思うのですが、その辺どうなんですか。
#58
○坪川国務大臣 いま具体的に御指摘なりました社会保障制度審議会の委員の構成は、四者から構成されており、国会議員あるいは学識経験あるいは関係団体、また関係官庁の委員、こうした数で構成されておることは御承知のとおりであります。しかし、いま申しましたように、国会あるいは学識、関係団体等の委員の御出席の率は非常によくておるのでございますが、ただ遺憾な点は、関係官庁の委員、各省次官から出ておりますところの委員の出席が悪いことは、御指摘のとおり事実でございます。そうした点を考えますときに、行政官庁の委員の出席については、今後各省に対しまして十分注意を喚起をいたしてまいりたい。そしていま御指摘になる点の弊害を、また遺憾な点を十分除去いたしてまいりたい、こう考えております。
#59
○庄司委員 審議会の出席状況だけを追及するのも、こういう出席状況の中でじくじたるものを私も感じますけれども、しかしこれはあなたのほうの所管として政府の責任の問題のようでありますから、この点はひとつ厳重に注意して、今後こういうことのないようにお願いしたい。これは要望しておきます。
 それから第二点で伺いたいのは、各種審議会で委員の方々が審議なさる材料、資料、これがどうも当日配付というのが多いようですね。私どもも若干のその資料を持っておりますが、当日配付あるいは前の日あたり配付になっても、見る時間がないというケースもあるだろうと思うのですよ。その点で、審議会の審議にあたって、討議すべき資料は少なくとも一週間ぐらい前に事前に各委員さんにお届けしておくのが、私は審議を実のあるものにしていくことになるのじゃないかと思うのですが、その点、どうでしょうかね。
#60
○坪川国務大臣 各種審議会の目的、内容その他、いろいろ違っておりますけれども、全く大事な点でございまして、当日資料をお配りいたしまして、その資料に基づくところの正確な判断また御意見等に対して支障を来たすということは、行政の上からも私はとるべき姿ではない、こう考えておりますので、今後そうした点について、できるだけ資料を前もってお配りするということに努力をいたしてまいりたいと考え、指示もいたしたいと考えております。
#61
○庄司委員 これはちょっとくどいようでありますけれども、私も経験があるのですよ。国のあれではありませんが、たとえば県段階で公害の審議会がある。その公害の資料というと非常に膨大であり、かつまたむずかしいのですね。専門的な化学用語がありますし、これを当日出されたって、実際は審議のしようがない。しかし会長さんにしてみれば、せっかく集まった機会だから、どうしても当日中に議決したいとお考えになられるのも無理はないと思うのですが、そうなると、当日その膨大な資料をちょうだいした委員から見れば、何が何やらわけがわからないで審議に参加するという形になる委員さんも中にはあるのじゃないかと思うのですよ。そうなると、もう何かわからないが、とにかく賛成しておけばいいのだろうということになったのでは、これはせっかく政府が任命される委員さんに対して、たいへんお気の毒なことにもなるし、また失礼にもなるわけですから、これは長官、各省庁いろいろ御都合があるだろうと思いますけれども、それを語っていたのではだめなんですね。ですから、やはり一週間前、こういうふうに制度化すべきだろうと思うのですよ。その制度化について、長官、ひとつ前向きの御答弁をお伺いしたいと思うのですがいかがですか。
#62
○坪川国務大臣 制度化を直ちにいたすべきかという可否については、すぐさまそういたしますという御答弁は申し上げかねますけれども、制度化同様な結果の姿において、十分資料配付その他についての連絡の促進等もはかるという行政事務の上において、早急にそうした点は配慮を強くいたしてまいりたい、こう考え、制度化の問題については一応大切な御意見として検討いたしてまいりたい、こう考えております。
#63
○庄司委員 それから、これはおたくのほうからちょうだいした資料でありますが、これは四十六年度について、四十七年八月十日に、要求のあったものを参議院に出した資料ですね。この数字には間違いございませんね。これは事務当局でいいですからひとつ……。
#64
○坪川国務大臣 人事課を通して提出したことでございますので、間違いないものと信じております。
#65
○庄司委員 間違いないということですから、ひとつたいへん疑問の点があるのでお伺いしたいのですが、実はこの資料の中で東北開発審議会、これが委員数三十四名、会議開催回数が一回、出席率の欄を見ますと、一回で一〇〇%出席した。つまり、その日会議に出席した方が十七名、それから出席しなかった方が十七名、こういうふうになっております。これが間違いないということでありますが、それで昭和四十六年十二月九日、東北開発審議会会長平井寛一郎名でもって内閣総理大臣佐藤榮作殿、総理大臣あてに「昭和四十七年度東北開発重点事業予算に関する建議」という建議がなされております。それから同じ会長名で総理大臣あてに「東北地方の大規模畜産基地の形成に関する建議」という建議がなされております。そこで、東北開発審議会令、これを拝見しますと、「議事の手続」第四条「審議会は、学識経験のある者のうちから任命された委員及び関係行政機関の職員のうちから任命された委員それぞれ三分の一以上を含む委員の二分の一以上が出席しなければ会議を開くことができない。」となっております。それからその第二項で「審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。」こういうふうになっております。
 そうしますと、これは参議院に出された四十六年度の資料ですが、これを見ますと、三十四名の委員中会長を含めて十七名しか出席をしていない。半分しか出席をしていない。二分の一以上の出席があったとは私は認められないと思うのです。その点で、どうも会議の成立要件に若干の疑義があるわけですが、その点成立要件を満たしたのかどうか、これをお伺いしたいと思うのです。
#66
○下河辺政府委員 お答えいたします。ただいま先生御指摘の参議院に提出された資料を私拝見いたしておりませんので、そのことについてはお答えしきれませんけれども、東北開発審議会を担当しております者としましてお答えいたしますが、いま御指摘いただきました九月十二日の審議会には、委員が二十七名出席して開会されたものというふうに考えております。
#67
○庄司委員 そうしますと、さっき長官が、参議院に出された数字は間違いないものと信ずる、こうお答えになっておられますが、長官、これは間違っておるのじゃないですか。これは参議院に対して国会に対してうその数字を報告したということなりますよ。これはどうなります。
#68
○坪川国務大臣 正鵠を期す意味において、ただいま具体的に検討といいますか調査をさせております。
#69
○庄司委員 これは参議院に提出されたことは間違いありませんね。昭和四十七年八月十日、萩原委員要求の資料なんですね。しかも間違いない、こうおっしゃっているわけですから、これは国会にうその数字を報告されて平然としていらっしゃる。先ほどお答えになった下河辺さんは、二十七名出席しておる、こういうふうにおっしゃっておりますね。これはきわめて奇怪な事実だと思うのですよ。これでは国会は本気になって資料を信じて討議していたら、どういう結論が出るかわからないですよ。これは非常に困ったことだと思うのですよ。どうですか、その辺。
#70
○下河辺政府委員 先ほど御質問いただきましたことに関連いたしますが、会長から建議をいたします際に、欠席委員に対しても後刻御了解をいただくということで、建議の件に関しましては、審議会の席上ではかりましたことをさらに全員に御了解をいただいて、会長から総理大臣あてに建議をいただくということでございまして、出席者数ということももちろん開会の規則としてございますが、建議ということについてはまた別の手続を必要として、それによって行なわれていると考えております。
#71
○庄司委員 そうすると、この建議については、東北開発審議会令に基づく議事の手続、これは適用されないという御解釈ですか。
#72
○下河辺政府委員 会議の開催の手続に関しますことは、審議会の開催に関して厳重に守らなければならないと思います。そしてその開会された席上できめられたことを、欠席された方の御了解なしに建議をするということは、特に東北開発審議会の会長の御意向として不適切であるということから、建議を具体的にいたしますまでの間に欠席の各委員の方々に御通知申し上げ、場合によっては、御意見をいただくことを慣例としているということを申し上げたわけで、開会の規則を破っても建議するということではございません。
#73
○庄司委員 これは事実経過をお調べになってあとからでけっこうですから、やはり統一見解を出していただきたいと私は思います。これは要望しておきます。
 次にお伺いしたいのは、いろいろ資料をちょうだいしましたが、総理府でいろいろ審議会を持っておられます。その中で、特に観光政策審議会と国土総合開発審議会、東北開発審議会等各地方開発審議会、この問題についてひとつお伺いしたいと思うのです。
 観光政策審議会の委員の委嘱の問題なんですよ。これは昭和四十八年六月二十五日現在の審議会委員の名簿をちょうだいしましたが、いわゆる学識経験者とみなされる方々の中に、いわゆる買い占めと関係があるやに伝えられている企業の代表もだいぶ入っていらっしゃるわけですね。たとえば東京急行電鉄の社長さん、あるいは富士急行株式会社の社長さん、そのほか財界の代表と見られる方に商工会議所の会頭さんが三人ですか、いらっしゃる。こういう点で、現実に進行している事態から見れば、私は疑惑を招く点があるのではないかと思うのです。私は全国のことはわかりませんが、たとえばこういった観光政策審議会で答申なり意見なり出される、それが政府の観光政策になって展開されていく、この政府の観光政策がまた地方自治体の観光政策に引き写されていく、これからはどうなるか別といたしまして、これがいままでのパターンです。たとえば新全総が出れば、それに応じて各県の開発計画がまた改定される。列島改造論が出れば出たで、またそれと対応したようなものが改定されていく、こういう経過もあるのです。その中で観光政策もそういう政府の上位計画に対応した計画が組まれる。宮城県の長期総合計画なんか見ますと、政府の上位計画を考えながらこの計画を組んだのだ、こう書いてあるわけです。
 そういう中で大規模レクリエーション地区というのは、この審議会答申の中にも、七十一国会に提出された政府の観光政策、これにも出ている名前でありますが、そういうものでやはり、新幹線や縦貫自動車道、こういうものが設定されていく。その路線に沿って土地の買い占めが進められつつある。審議会のメンバーである東京急行の会社も、やはりこういう土地の取得に関係あるやに伝えられているのですね。宮城県の第三セクターである東北観光開発センター、このメンバーに東急が入っているわけですよ。富士急行はどういう形態でどこでどうやっているか私はつまびらかにいたしませんけれども、そうするとやはり、政府の政策決定にあずかる審議会のメンバーに、現在問題になっている土地買い占め、これについての疑惑が持たれる可能性が十分あると思うんですよ。だからそういう点で、審議会のメンバー、これの学識経験者の中で財界人が多数を占めているというのは、非常に都合が悪いんじゃないか、こういう点が第一点なんです。
 そして、その帰結として、観光政策審議会の趣旨にもとるような事態が発展してくる、自然破壊であるとか、文化財の破壊であるとか。これはやはり国民の疑惑を受けるわけです。そういう点で私は長官にお伺いしたいのは、観光政策審議会に限って言うと、やはりこういうメンバーの選択にあたっては考慮する必要があるんじゃないか、こういうふうに思うのですが、いかがですか。
#74
○坪川国務大臣 いま御指摘になりましたいわゆる審議会の構成メンバーの対象について、誤解の生じないような配慮をなすべきであるという御指摘、全く同感でございます。御承知のとおりに観光政策審議会の委員は、民間の諸団体、また地方公共団体の代表の方々、また学識経験者、また観光事業に対するところの経験といいますか見識をお持ちになっておられる方々をそれぞれ任命いたしておるような次第でございますが、何と申しましても、そうした地域観光開発というような意味におきましては、やはりその地域の公共団体、市町村団体、一番理解をお持ちになり、学識経験を持っておられる方々を選ぶということを第一に考えなければならぬと私は考えておるのでございます。観光審議会の委員を調べてまいりますときに、関係事業といたしましてのホテルとか、旅館とか、私鉄とか、海運、バスその他観光の関連する道路、あるいは国鉄、航空というような立場からの委員をそれぞれ委嘱申し上げており、また関係団体、機関の委員におきましては商工会議所あるいは地方公共団体、金融機関、あるいは報道機関、観光団体というそれぞれの経験、学識豊かな方々を御委嘱申し上げており、また学識、専門の経験ある有識な委員の方におきましては、自然保護の立場、あるいは文化財保護の立場、あるいは国際観光の立場、その他評論というような各般、各分野、各層にわたって委員を御委嘱申し上げておるような次第でございまして、御憂慮になるような特別の会社経営の方々に癒着するような立場からの委員を御選定、御委嘱申し上げておるような考えはみじんもございません。今後そうした誤解のなきよう、これからも十分配慮はいたしてまいることは当然でございますけれども、御指示になりましたいまの観光審議会におけるところの委員の構成の実態等もありのまま御報告いたし、またそうした弊害の除去にも十分留意をいたしてまいりたい、こう考えておりますので、御理解をちょうだいいたしたいと思います。
#75
○庄司委員 それでは地方開発審議会関係でお伺いいたしますが、国土総合開発審議会、この会長は日本経営情報開発協会理事長平田敬一郎さんですね。そのほか国土総合開発審議会の中に九州電力の常務の小出栄一さん、あるいは新日本製鉄の社長の稲山さん、三菱地所の社長の中田さん、あるいは全日空の社長の若狭さんとか、こういう方が入っておられます。国土総合開発の総元締め、こういうところに、いま公害を非常に拡散させて問題になっている電力会社の社長さんとか――あるいは電源の問題もあろうとは思いますけれども――あるいは土地の買い占めで名声を博している三菱地所、こういうところの社長さんがいらっしゃる。それから東北開発審議会の会長が東北電力の社長さんですね。それから九州地方、これはあとで申し上げますが、中国地方開発審議会、これは会長が中電の社長さん。委員二十八名中五名がいずれも財界の代表で占められている。その中にも三菱地所の顧問が入っておる。岡山県下はいま土地買い占めというのは日本でも有数のところでしょう。中国縦貫道、あの周辺の土地の買いあさり、食い荒らし、これはもうマスコミにも取りざたされて、ほんとうにひんしゅくを買っている実態なんですよ。そういう開発の審議会にやはり三菱地所の顧問さんが入っている。四国地方開発審議会の場合も、会長さんはやはり四国電力の四国電気協会会長です。それから北陸も、これは北陸電力の社長さんが会長になっておる。それから近畿圏整備審議会、これも関西電力の社長さんが会長をなすっている。それから名古屋あたりの中部圏、ここは会長は伊勢神宮の神主さんのようでありますが、その他のメンバーを見ると、銀行とか運輸会社の社長とか、そういう方がなっていらっしゃる。九州なんかほとんど財界の代表が入っている。これでは、地方開発というものはどうも財界の代表が比重をよけい占めないと開発が進まないのだ。勢い開発というのが、もうどこの県の開発計画を見ても、港がある何とかとかあるいは百万都市の何とかとか、いわゆる高度経済成長の線に沿っただけの開発計画しか組めないというのも、やはりここに事情があるだろうと思うのですよ。だからその点私は、こういった地方開発審議会の人事ですね、これはやっぱり考え直さないと、幾ら政府がこのごろになって福祉優先だといったって、やはり依然として根っこは財界本位の開発だということが残ってくるだろうと思うのですよ。この点ひとつ総務長官にお伺いしたいと思うわけです。
#76
○坪川国務大臣 いま御指摘になりましたように、地域開発の重要な審議会の委員の委嘱、構成等については、総理府自体の私の守備範囲ではございませんけれども、いま先生が御指摘になりました点を決して理解いたさないわけではございませんけれども、先ほど申しましたように、その選出、委嘱の対象の基本的な姿勢はやはりその人柄、そのお人の持っておられる豊かな見識、学識、抱負、これを中心に置いておりまして、その方々がそうした事業の場におられるということでございますので、事業形態、そうした点を優先して委員を委嘱するということでなくして、個々の人格を中心にいたしましてこれを委嘱するということは当然でございますし、今後もその方針で参りたい、そしていささかもそうした点においての疑惑を招いたりというようなことは避けてまいりたい、こう考えております。これからも御委嘱の点については十分配慮もいたしてまいりたいが、基本的姿勢はかくあるべきであるという国務大臣としての私の信念を申し上げて御理解をいただきたいと思います。
#77
○庄司委員 お人柄だ、こう申されましたが、いま総務長官、三菱地所が一体どれだけの土地の買い占めをやったか御存じでしょう。個人のお人柄はどうあろうと、その会社の社長さんなり顧問さんなりがこういう開発審議会のメンバーになっていれば、事前に計画はわかるわけでしょう。そうやって土地の買い占めを先行的にやれる条件がこれはあるわけですよ。世間の人はやっぱりそう見ます。だからこれはやはり非常に誤解を生む、実際上ぼくらは非常に憤慨しているわけですが、もとになる。それから九州地方開発審議会なんかの場合は、学識経験者九名のうち八人が財界の代表ですよ。そして琉球大学の教授の高田さん一人だけがいわゆる世間で考えるほんとうの学識経験者だ、こういう実態ですよ。これはやっぱり洗い直して、国民の誤解を受けないようなメンバー、これをそろそろやらなくちゃだめだろうと思うのですよ。その点長官から私は伺っておきたい。
 もう一つ、東北開発審議会ですね。東北といえば農村県が大部分です。この中に現在、四十五年当時はいらっしゃいましたが、今度もらった名簿を見ますと、いわゆる政府のほうから出した委員、これには農林省から出ておりませんよ。ミスプリントならミスプリントでこれは言ってもらいますけれども、肝心かなめの農林省関係が出ない。運輸省や建設省や自治省とかあるいは通産省、これが出て、農林省が出ないで東北開発がやれますか。そういう問題もあるのです。
 ですからこの二点ですね、ひとつ明快にお答え願いたいと思います。
#78
○坪川国務大臣 後段に申されました東北振興開発という審議会の重要な使命を持つ立場から、農業関係の委員の数が配慮が欠けておる、これは私は全く同感でございます。そうした点はこれから十分配慮いたしてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
 前段で申されましたどこどこの地区、だれだれの会社の社長、個々の問題について、私は一々これに対して申し上げることは慎みたいと思いますけれども、そうした誤解、疑惑のないようなことに今後委員の御委嘱をお願いするということは当然でございますから、そうした御趣旨を十分尊重してまいりたいと思いますけれども、江戸さんにしましても、河原さんにしましてもそれぞれの一つの国策的な見地から、政策的な見地から一つの見識と政策をお持ちになっておられる、その学識をそんたく申し上げてお選び申し上げておるということで御理解もいただき、しかしまた、先ほどから繰り返されるごとく、重要な国土開発に関連する大切な審議会でございますので、そうした点は十分配慮もいたしてまいりたい、こう申し上げて御了解いただきたいと考えます。
#79
○宇都宮委員長 所定の時間が来ております。
#80
○庄司委員 これで質問を終わりますが、私はやはり要望として、どうしてもこういう誤解を生む人事は避けてもらいたい。それから県知事も入ってはおりますが、県知事だけでは、私は住民代表という点では、この間も御指摘したわけですが、欠ける点がある。そういう点ではやはり農業関係者――農協でもいいですよ、あるいは漁協、それから労働組合であるとかそういう代表、住民代表もぜひこういった各種審議会に入れてほしい。そうやって下からの民主的な改革を進めていただきたい。これを要望しておきます。
 最後に、これは委員長から御照会していただきたいのですが、資料要求です。昭和四十五年度から四十八年度までの審議会の議決がいろいろあったと思いますが、議決の際の出席人員と氏名ですね、これをひとつ各審議会ごとに出していただきたいのと、もう一つは、各審議会の四十五年度から四十八年度までの委員名と職種、この一覧表もひとつ出していただくように、委員長のほうからお取り計らい願いたいと思います。
#81
○宇都宮委員長 承知いたしました。
 資料を出してください。
#82
○坪川国務大臣 いま御指摘になりました各審議会がその地区において持つ特殊性というものを考えて配慮すべきであるということは同感でございますので、十分留意いたしてまいります。
 いま御指摘になりました資料については十分御用意を申し上げたい、こう考えております。
#83
○宇都宮委員長 坂井弘一君。
#84
○坂井委員 憲法におきまして保障されておりますところの基本的人権、この上に立ちまして差別のない行政、差別を解消するところの公平な行政、これは非常に大事な政治的な課題であります。今日、この同和問題、同和行政というものは、詰まるところやはり基本的には国の責任の上において推進していかなければならぬ。同時にまた、同和行政というものは特殊行政でもなければあるいは行政外の行政でもない。むしろこうした今日なお現存しておりますところの部落差別ということ、これが現存する限りにおいてこの同和行政というものは積極的に推進していかなければならぬと思うわけであります。同和対策といいますと、生活環境の改善あるいは社会福祉の充実、教育、文化の向上、同時に基本的人権の擁護、そういう総合的な観点に立ちまして、それらを内容とするところの総合対策、これを統一的に把握して、かつ有機的、計画的に実施していくためには、総理府の行政上の責任というものは非常に重かつ大である、こう思うわけであります。
 ところで、これを実際に推進していく事業母体は各地方公共団体でありまして、地方公共団体におきましても当然これらを総合的に計画を策定いたしまして、それに基づいてこの事業を実施する、これが非常に大事なことであります。同時にまた反面、各地方自治体においては、一般行政がこの同和対策事業を進めるにあたってしわ寄せされてはならない。いわゆる行政の公平性ということが最近非常に大きな問題になってきつつあります。そういう中でこの同和行政を行政一般の中でどういう位置づけをするか、これまたたいへん大事な課題であります。このために国が国庫補助負担金をはじめとして、財政措置に対しましてはかなり積極的に今日まで取り組んできたということも、認めるにやぶさかではないわけでありますけれども、しかしながら、いわゆる同対審の答申に基づきますところの同和対策事業特別措置法、この制定以来、確かに生活環境の面におきましては相当な改善ははかられてきた。しかしながら、それらの差別の解消への結びつきがある意味では非常に弱い。そして差別の残存ということが今日問題になってきておる。こういう問題に対しまして、同和対策事業の基本的方向との関係においてこの差別の残存ということに対しましてあらためて検討していく必要があるのではなかろうか、こう思われるわけでありますけれども、長官いかがでございましょうか。そういう見地からひとつ御答弁いただければと思います。
#85
○坪川国務大臣 冒頭にお述べになりました、憲法で保障されている日本人としての基本的平等な権利を有するという大憲章のもとにおいて国政が推進されることは当然でございますが、その中にあってお気の毒な同和対策の施策ということは私は国民的課題と考えておるのであります。そうした基本方針を踏まえながら、御承知のとおりの同和対策事業特別措置法にのっとりまして既存の対策を打ち立てておるようなわけであります。そうした意味においては田中内閣といたしましても非常に真剣にこれに取り組むべきことは当然でありますとともに、私も就任いたしまして以来、そうした信念に立って取り組んでおるような次第でございますので、予算措置その他についていささか御理解はいただけるのじゃなかろうかと思うのでございます。先般も同和対策閣僚協議会を開きまして、四十八年度の予算上の問題、あるいはこれからの取り組むべき問題点を十分協議いたしながら、その基本方針にのっとって対策を立てておるようなわけでありますとともに、また先般、全国の同和対策関係の責任者の皆さまに東京で全部お集まりを願いまして、私も出席をいたしまして、政府の考えている点を御理解いただくべく、また日ごろの御精励に対する労をねぎらいながら、これに対する地方公共団体と一体となって取り組む方針を明示いたしたようなわけでございますが、ことに御指摘になりました地方自治体の財政の逼迫しておるところにおいて、地方自治体のこうした取り組む対策についてもっと配慮すべきであるということは御指摘のとおりでございます。御承知のとおりに、いわゆる補助におきましても特別に政令で三分の二ときめておりますような点、あるいは同和対策事業につきまして地方公共体が必要とする財源につきましては、地方債をもってまかなうことができるようなことをいたしておりますとともに、自治大臣が指定したものについては、地方交付税法上の基準財政需要額に算入すること等の特別な措置を講じておるような次第であります。今後もこうした点を踏まえながら実態というものを正確に把握いたしまして、補完の調査等も行ないながら万全を期したい、こう考えております。
#86
○坂井委員 十カ年という時限が付されまして、同和問題の解決をはかろうということで特別措置法が制定されたわけでありますけれども、この措置法の内容におきましては、いわゆる同和対策事業の促進を保証するというのが措置法の目的でもあろうと思うわけです。ところがこの法律の運用におきまして、いま長官せっかく御答弁ございましたが、限られた事業にしか第二条の適用がなされない。したがって、県あるいは市町村から同和対策事業として第二条の適用を受けて、認定をしてもらいたいというような要求が今日なお参ってきておるというような点を見てみますと、必ずしもこの法律の精神に基づいて同和対策事業そのものの推進が十分になされていないということが残念ながら言えるのではないかと思うわけであります。しかるに、もうすでに前半五年を終わろうとしている、あと五年です。十年の時限においてはたしてこの同和問題が解消できるのであろうかどうか、はなはだしく疑問を感ずるわけでありますけれども、長官いかがでございましょうか。あと五年でございますけれども、実際にこの措置法、同和対策事業が十分推進できて、そして十年の時限の終わる段階においては同和問題は完全解消する、こういう自信がおありでしょうか。
#87
○坪川国務大臣 御指摘のような同和対策事業特別措置法と、また十年の一つのタイムリミットを持っての対策、計画が期限内において果たされ得るかどうかという御質問でございますが、政府といたしましては、先ほど申しましたような方針のもとにおいて、ぜひひとつ年次計画を持ちながら完成いたしたいということの積極的な決意と体制を整えております。いままだ五年後の問題について、責任ある私が悲観論的な立場で予測いたすというような消極的な態度は決してとりたくない、こう考えておりますので、御指摘のような、ぜひともこれを完遂するという意気込みをもって計画を推し進めてまいりたいという私の決意を御理解賜わりたい、こう考えております。
#88
○坂井委員 一昨年、四十六年に全国の同和地区の調査が行なわれました。その調査に基づきまして関係各省が具体的な方針を策定されておると思うのですが、それらにつきまして総理府としては全体の掌握はなさっていらっしゃるのですか。
#89
○亘理政府委員 お答えいたします。四十六年に全国同和地区の調査をいたしたわけでございますが、これは各府県を通じまして同和地区で必要とされる物的な施設についての事業の要望額を集計いたしたわけでございます。これによりますと、御承知のとおり当時の四十七年の予算単価、補助制度等によって計算いたしますと、事業費として四千七百三十三億という数字が出ておるわけでございますが、政府といたしましては、これを同和行政全般にわたる重要な参考資料といたしまして、施策の推進をはかっていくということで現在鋭意努力しているわけでございます。年々の各省におきます同和事業実施状況につきましては、総理府として全体を掌握いたしまして見ておるわけでございますが、予算額等の伸びも御承知のとおり非常に大きくなっております。同和特別措置の始まりました四十四年度ころの事業費は六十億ちょっとでございましたが、本年度におきましては四百二十数億というふうな飛躍的な伸び方もしておりますので、この四十六年度の調査の結果を施策の重要な参考資料として進めていくということについては、ほぼ軌道に乗ってきておるというふうに考えております。
#90
○坂井委員 調査をされておるのですけれども、なお未調査の地区がございますね。そうした未調査の地域におきましてはやはりさまざまな問題をかかえているようであります。これらを含めて今後の検討をなさらないと、いま四千七百三十三億、時限内にということのお話がございまして、先ほど長官が御決意を述べられたわけでありますけれども、これだけの予算でもってはたして同和行政、同和問題の完全解消ができるかという点、まだ私、はなはだしく疑問に思うわけであります。
 同時にまた、同和対策事業の推進にあたりまして、国の負担率及び補助率の増額、引き上げは大事なことでございますけれども、同時に予算単価を実質単価にするということにつきましては年々毎回非常に強い要求がある。のみならず、これは単なる要求ではなくして、予算単価を実質単価にするということは、すでにこの法律制定の際に、当時福田大蔵大臣が実態に即するよう措置いたしますからご安心願いたいと重ねてそういう答弁があって、やはり予算単価は実質単価ではない、何かしても実質単価にしてもらわなければ困るし、大臣もそうお答えになっているのではないかというようなことが毎年繰り返されておる。これは私はきわめて遺憾なことだと思うわけです。長官、この点につきましては、やはり実質単価ということは明確にお約束されていらっしゃることでございますから、せめてこういう基本的な、具体的な問題を解決していかなければ、せっかく調査はされて、年々予算は増額されて、四千七百三十三億の要求があっても、これでもって完全解消はどうもおぼつかないのではないかといわざるを得ないわけでありますけれども、いま予算単価を実質単価にするという件についてはどういう御見解をお持ちでしょうか。
#91
○坪川国務大臣 先ほどから御指摘になりましたごとく、いわゆる四十三年度末までの事業計画における集計が四千七百三十三億円に達しておるような次第でございます。この集計にはいわゆるまだ未報告地区の問題もあり、これについてはまた必要な補完調査を行ないまして、そしてそれぞれの所要の措置を進めてまいりたいということでございます。また、教育、人権、産業対策等の物的施設以外のものについても十分力を注いでまいりたいと思うような次第でございますとともに、いま御指摘になった具体的な単価の問題についても並行いたしながら十分配慮といいますか、適切な方策等を講じてまいりたい、こう考えております。
#92
○坂井委員 時間がございません。つまり、処方せんは非常にりっぱなものができましたけれども、処方せんを書いても薬を与えぬというのはこれは意味をなさぬわけでありますので、冒頭申し上げましたように、また長官もお答えくださいましたように、確かに今日まだこの同和問題というのがなお残存する、差別が解消できないということは、国の行政によりましても非常に大きな課題であるし、一日も早く完全解消をして、差別のない、あるいは差別を解消するための行政、これに積極的に取り組まなければならぬ。物的な面についてのみきょうは申し上げたわけでありますけれども、一方、精神的な面についてもあるでしょう。それらを総合的にとらまえまして、いち早く解消するという方向になおひとつ積極的に御努力をお願いいたしたいと思うわけであります。
 交通問題について一言触れておきたいと思うのですがことに大型ダンプの事故の問題でありますが、今日、大型ダンプの登録された台数が約十五万台ある。ところが、それで検挙されたのが十一万件。そういたしますと、大型ダンプによる違反率が何と七〇%もある。ただ、しかし、この責任は運転者や業者のみに課するということではないようであります。いろいろ問題があるようでありますが、とりわけ土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法、いわゆる通称ダンプ規制法、これができ上がりまして今日に及んでおるのですが、このダンプ規制法によって、大型車によるところの交通事故をできるだけ防止し、安全につとめていこう、こういう趣旨であります。
 そこで、この規制法によりまして、そうした趣旨に沿って団体を設立することになっておりますが、今日できたのが愛知県と新潟県の二県だけでありまして、あとはできておらない。団体が設立されておらないということでありますけれども、法律におきましては、こうした団体をつくるということになっておるわけでありますが、二県しか設立されておらない。あとは一体どうされるのでしょうか。推進なさるのでしょうか、それとも現状のままでよろしいということでしょうか。
#93
○坪川国務大臣 御指摘になりましたこのダンプカーの安全対策につきましては、規制法が制定されて、それに順応いたしましてそれぞれの施策を期してまいっておるのでございますが、事故件数においていささか減少しつつあるということは一応喜んでおるのでございますが、しかし非常に重要な問題でございますので、今後一そう留意をいたしまして、万全の策を講じたいと考えております。また規制されまして以来、同法の第十二条によって団体が結成されておりますが、愛知県あるいは新潟県等においてダンプカーの協会の成立を見ておるのでございますが、現在総理府といたしましては、各省庁を指導いたしまして、その協会の成立を急ぎたい、こう考えておりますが、御承知のとおりに独立した一人一車というようなことも多いような状態で、非常に独立心といいますか自我が強うございますので、その点やや問題点がありますけれども、立法の趣旨を十分生かしながら指導いたしてまいりたい、こう考えております。
#94
○坂井委員 四十五年度におきますところの大型ダンプによる死傷者数を見ますと、一万三千八百四十二人もあるのですね。一万三千八百四十二人死傷者がございまして、事故を発生いたしました者に対する行政処分の件数というのは四十件です。そういたしますと〇・三%、行政処分はきわめて低いわけであります。また事故件数が八千八百九十七件ございます。それに対する行政処分件数ということでとらまえますと〇・四%。こうなりますと、いま長官御答弁いただきましたけれども、ダンプ規制法及び道交法、これは十分生かされていないのではないかというような感じもなきにしもあらずであります。しかしながら、また一方におきましては、確かにダンプというものは一国一城のあるじのような人たちが多い、零細な業者も非常に多いようでありまして、生活が直接かかっておるというような面もあります。そういう点を十分配慮をする中で、一方においては、安全対策上、これほど多い大型ダンプによるところの死傷者事故というものを未然に防止しなければならぬという要請がございます。したがって、こうした大型ダンプの零細業者に対しては、交通安全対策上、特別な安全対策に対する指導なり、同時にまた何らかの形で安全対策が遂行できるような行政上の指導監督と相まって、何らかの形の助成といいますか、そういう形のものをとらなければ、交通安全の全きを期することはできないのではないかという実は感じがするわけであります。確かに年々減ってきたということは、ある程度効果をあげているということはわかるわけでありますけれども、いま数字をもって示しましたように、なお今日においても多いという実情にかんがみて、なお一段とひとつ努力をしていただきたいということを特に要望いたしたいわけであります。最後に長官から一言御答弁をいただきまして、質問を終わりたいと思います。
#95
○坪川国務大臣 交通戦争といわれるほどまで深刻化いたしました交通事故の不幸、まことに忍びがたいものがあります。そうした立場から、総理府といたしましては、交通安全対策本部の立場からあらゆる対策を講じておるのでございますが、特にダンプカー規制法に基づく処分件数も、御指示を得、また違反事故等についても、昭和四十三年以来の実態を見ますときに、決して楽観を許さない憂慮すべき事態でもあろうと考えるのであります。そうしたことを踏まえながら、総理府といたしましては、これからも警察庁あるいは運輸省あるいは消防庁、そういうようなところと、予算上といいますか、そうした点に対するいろいろの財政上、行政上とらなければならない措置について、十分ひとつ連絡調整をはかって、総理府が一つの大きい原動力といいますか推進役になって取り組んでまいりたい決意を表明申し上げ、御理解いただきたいと思います。
#96
○宇都宮委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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