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1972/07/03 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 決算委員会 第20号
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1972/07/03 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 決算委員会 第20号

#1
第071回国会 決算委員会 第20号
昭和四十八年七月三日(火曜日)
    午前十時二十分開議
 出席委員
   委員長 宇都宮徳馬君
   理事 木野 晴夫君 理事 松岡 松平君
   理事 森下 元晴君 理事 綿貫 民輔君
   理事 久保田鶴松君 理事 芳賀  貢君
   理事 庄司 幸助君
      吉永 治市君    原   茂君
      八木  昇君    田代 文久君
      坂井 弘一君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      二階堂 進君
 出席政府委員
        内閣参事官兼内
        閣総理大臣官房
        会計課長    國塚 武平君
        内閣総理大臣官
        房広報室長   齋藤 一郎君
 委員外の出席者
        内閣官房内閣調
        査室長     川島 廣守君
        会計検査院事務
        総局第一局長  高橋 保司君
        決算委員会調査
        室長      東   哲君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十五年度政府関係機関決算書
 昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (内閣所管)
     ――――◇―――――
#2
○宇都宮委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十五年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、まず内閣所管について審査を行ないます。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がございますので、順次これを許します。芳賀貢君。
#3
○芳賀委員 この際、内閣官房の所管事項の決算に関連して、二階堂官房長官にお尋ねいたします。
 官房長官は、元来内閣の大番頭ですから、守備範囲は非常に広範でありますが、事内閣官房の予算、決算になると、その予算額も非常に僅少でありますので、数字にわたっての質問ということになると、あまりウエートがないという特徴点も実はあるわけであります。その中で、特にお尋ねしたい点は、官房が所管しておる特に報償費並びに情報調査委託費について、主要な内容について説明を願いたいと思います。
#4
○二階堂国務大臣 内容の話でございますから、会計課長から報告をいたさせます。
#5
○國塚政府委員 ただいま御質問がございました内閣所管の報償費につきまして、主管課長でございますので、御報告を申し上げます。
 四十五年度の決算対象になっております内閣所管の報償費は、予費額にいたしまして、内閣調査室計上の報償費も含めまして四億八千百十三万四千円、これに対します決算額は四億八千百十二万四千円でございまして、約一万円の不用額を置いておるわけでございます。
 まず計数につきまして御報告申し上げます。
#6
○川島説明員 ただいまお尋ねのございました昭和四十五年度の調査委託費の総額は、六億六千九百六十八万四千三百六十五円に相なっておりまして、委託先は日本放送協会をはじめといたしまして十一団体でございます。
 以上でございます。
#7
○芳賀委員 説明を聞いておるのです。
#8
○川島説明員 それでは、ただいまお尋ねございました委託団体別の委託内容について御説明申し上げたいと思います。
 最初に、日本放送協会でございますが、の団体に対しましては、イギリスのBBC放送をはじめといたしまして、海外放送十一につきまして、年間七百三十万円の予算で、その聴取記録の作成を委託しておるわけでございます。
 次の社団法人内外情勢調査会でございますが、これにつきましては、ただいま申しましたNHKの聴取いたしました記録の翻訳、整理、さらにこれにつきましての各種の資料の作成、さらに、先生方にも毎週お配りをいたしております国際情勢関係に関します週報の発行並びに国際的な事件が起こりました場合の特殊の収録を委託しておる次第でございます。
 次の社団法人共同通信社に対しましては、内外ニュースの速報を委託しておるわけでございます。
 次の財団法人ラヂオプレスでございますが、この団体に対しましては、モスクワ放送あるいは北京放送その他海外の放送ニュースの速報並びに資料の作成を委託いたしておる次第でございます。
 次の株式会社共同通信社開発局でございます。これは共同通信社が収集しております種々の外国通信、こういうようなものの中の必要なものにつきましての翻訳、整理、速報等を委託いたしておる次第でございます。
 次に、海外事情調査所関係でございますが、この団体につきましては、海外の諸国の基礎資料の作成並びにその時々刻々に変化いたします海外の事情につきましての速報をわずらわしておる次第でございます。
 次の財団法人世界政経調査会でございますが、この団体に対しましては、日本の国内の事情につきましても委託しておりますが、主といたしまして海外の事情につきましての諸情報、それはもちろん政治、経済、社会、文化の広範な分野にわたっての事情の調査並びに資料の作成でございます。
 次の社団法人東南アジア調査会に対しましては、東南アジア及び中東諸国の政治、経済、社会事情、文化、教育、その他広範にわたります調査並びに資料の作成をわずらわしているわけであります。
 次の社団法人国際情勢研究会でございますが、この団体に対しましては、諸般の情勢につきましての主として分析、総合判断並びに資料の作成等の事項の委託をわずらわしているわけであります。
 次いで社団法人国民出版協会でございますが、この団体に対しましては、新聞、出版、放送等のいわゆるマスメディアにあらわれましたところの論調あるいは特徴点あるいは社会思潮等の調査研究並びにこれに伴いますところの資料の作成を委託しておるわけでございます。
 最後に社団法人民主主義研究会でございますが、この団体に対しましては、主として民主主義の観点からいたしまして政治、経済、社会全般ではございますけれども、主として基礎的ないしは理論的な研究の実施を委託しておる次第でございます。
 以上が委託内容のあらましでございます。
#9
○芳賀委員 決算によると、この十一社に対する委託金額が六億六千九百六十八万四千三百六十五円ということになっていますが、この内容について、各社の委託金額について説明してもらいたいと思います。
#10
○川島説明員 ただいまお尋ねの委託金額でございますが、日本放送協会が七百三十万円、社団法人内外情勢調査会が五千三百二十四万五千余円、社団法人共同通信社七百二十万円、財団法人ラヂオプレス八百六十万円、株式会社共同通信社開発局三千七百七十五万六千余円、海外事情調査所六千六百七十万四千余円、財団法人世界政経調査会二億二千三百九十九万三千余円、社団法人東南アジア調査会三千七百三十九万一千余円、社団法人国際情勢研究会五千九百二十五万六千余円、社団法人国民出版協会九千五百五十九万六千余円、社団法人民主主義研究会七千二百五十九万九千余円と相なっております。
#11
○芳賀委員 二階堂長官にお尋ねしますが、この調査委託の団体は、内閣官房、特に内閣調査室というのが昭和二十七年に官制として設置されておるわけですが、これはどういうような関係に置かれておるか。まあ前段の日本放送協会とそれから共同通信社等はマスコミとして国民が承知しておるわけですが、あとの団体、会社等については、国民の側から見ると非常になじみの薄い団体ということになっておるわけです。おそらくこれは内閣の認可された法人ということになると思うわけですが、これらの会社の因果関係ですね、それをお尋ねするのは、委託前からこれらの団体が所在して、たまたま調査委託の適格条件を備えておるということで、公正な調査を進めるために委託するというのが根拠になっておると思いますが、中には全く内閣官房の調査事務に依存してこのような調査機関あるいは団体が設置されておるというのも数件あると思うわけです。この点について、官房長官として大所高所からながめて、どういうようなお考えを持っているか。
#12
○二階堂国務大臣 この委託して調査を行なっております十一団体は、従来からの経緯もありまして調査その他を委託してまいっておるわけでございます。いま芳賀先生は、どうも特定な、内閣の広報関係が都合のいいようなことをやっている団体もあるのじゃないかというような御意見であったように承りましたが、従来のいきさつ等もございますので、それらについては川島室長からよく重ねて説明をいたさせたいと思います。
#13
○川島説明員 ただいま先生からお尋ねございました点に関してでございますが、お話ございましたように、内調は昭和二十七年につくられたものでございますが、その後、昭和三十七年に組織がえがございまして今日に至っている役所でございます。お尋ねございましたように、委託先の団体十一ございますが、いまもお話しのように、日本放送協会でございますとかあるいは共同通信社、ラジオプレス等に関しましては国民周知の団体でございます。それ以外の団体は、お話のございましたように、あるいはなじみのない団体とも考えられるわけでございますけれども、内調が今日まで調査事務を遂行してまいります過程におきまして、御案内のとおりに内外の情勢が急激に変わっておりますことに加えまして、事務の量、質ともに実は増大してまいってきた経緯がございます。その間、いまお尋ねのございました団体につきましては、最も早いのが内外情勢調査会でございまして、これが昭和三十年でございます。その他を試みに申し上げますと、財団法人世界政経調査会は昭和三十六年七月一日、それから国際情勢研究会は同年の九月一日、国民出版協会が同年の七月一日、民研が昭和三十六年十一月一日、社団法人東南アジア調査会が昭和四十二年五月一日というふうに年次を追って実は設立を見、法人格を持った団体になったわけでございますが、これらの団体は、お尋ねがございますように、当室といたしましても、これらの団体の目的あるいは業務内容、あるいはまたその構成しております幹部役員、職員の経験、能力、こういうものをいろいろ勘案いたしまして委託をしておるわけでございます。ただ、いま先生のお尋ねの核心かとも存じますが、このような団体の中には、お話しのとおり、主として委託の業務のみに力を注いでおります結果、他の業務がなかなかさばけないと申しましょうか、主としてわがほうの業務をほとんど受け持っておる、こういうふうな実態になっておる団体もございます。これはお尋ねのございましたとおりでございます。
#14
○芳賀委員 いま室長の言われた内閣の情報調査活動に経済的に全く依存しておるという団体はこの中でどれとどれか、その点明確にしてもらいたいと思います。
#15
○川島説明員 団体で申し上げますと、海外事情調査所、世界政経調査会、東南アジア調査会、国際情勢研究会、国民出版協会、民主主義研究会、それがおもなお尋ねの団体になろうかと存じますけれども、団体によりましてはもちろん若干の格差はございます。
 以上でございます。
#16
○芳賀委員 長官に申し上げますが、この十一団体のうち前段の日本放送協会あるいは内外情勢調査会、共同通信社、ラジオプレス、共同通信社開発局、ここまでは内閣の委託調査に全く依存しておるということでもないわけですが、後段の六つの団体については、これはむしろ時の内閣の外郭団体あるいは直属の外部機関的な印象を受けるわけであります。この点は長官としてどう考えていますか。政府というより、むしろ慢性化しておると自民党並びに自民党政府の御用的な機関というふうな変形をしつつあるということも言えるわけです。そうなると適正な内閣としての国民を基礎にした情報調査活動をするということにはならぬと思うわけですが、その点を長官から明らかにしてもらいたいと思います。
#17
○二階堂国務大臣 ただいま御指摘になりましたこの団体につきましては、従来から委託をして調査その他の事項を調査してもらっておるわけでございますが、それらの団体は、それなりに委託事項等についてりっぱに調査し、かつまた成果をあげておると私どもは確信をいたしております。またいまお述べになりましたとおり、国民の税金をもってこういう調査をいたしておるわけでございますが、それが一党の党利党略のために、あるいは一方的な宣伝のために使われるというようなことはあってはならないと思いますし、またそういうことをいままでもやってきたとは考えておりません。
#18
○芳賀委員 この海外事情調査所というのは、これは内閣の認可を受けた法人格があるかどうか、その点はどうですか。
#19
○川島説明員 これは法人格を持っておりません。任意団体でございます。
#20
○芳賀委員 どうして任意団体をつくって、そこに委託費を出して仕事をやらせておるわけですか。
#21
○川島説明員 御案内のとおり、法人格を持つかどうかはその団体の自主的な決定によるわけでございますけれども、この海外事情調査所につきましても、ただいま官房長官からお答えがございましたように、長い実績と経験を持っておりまして、今日までわれわれの委託業務の内容につきましてはきわめて満足すべき成果を継続してあげてきておる団体でございます。
#22
○芳賀委員 次に、海外事情調査所の所長あるいは世界政経調査会の会長、以下会長が代表者になっておるのですが、これらの所長、会長の前歴のおもなるものはどういうことになっておるか、その点を説明してもらいたいと思います。
#23
○川島説明員 海外事情調査所の所長の渡辺愛三民は元内閣調査官の職にあった者でございます。世界政経調査会の会長の石井栄三氏は元警察庁長官の職にあった者でございます。それから民主主義研究会の会長の浅井清氏は元人事院総裁の地位にあった方でございます。社団法人国際情勢研究会の会長であられます太田一郎氏は元イタリア駐在大使でございます。社団法人東南アジア調査会の会長であられます上村健太郎氏は元道路公団総裁をやられた方でございます。
#24
○芳賀委員 会の代表の顔ぶれを聞いても、前歴は自民党あるいは歴代の政府、いわゆる国家権力に最も関係の深い、そういう経歴の人たちがこういうような調査会等をつくって、むしろ政府の指示等によってこういう受け入れ機関としての調査会をつくったというふうに見受けられるわけであります。
 そこで予算、決算上から見ると、委託調査というものは一年間の委託契約、長くて三年間の委託契約を行なっておるわけでありますからして、十年間、二十年間同一の調査機関あるいは団体等に調査を委託するということは、どうしても弊害が生ずるというふうに考えられるわけでございますが、その点は今後の運営としてどう考えておられるわけですか。国の費用を支出して、適正な調査をし、成果のあがるような結果を求めるということになれば、それを基礎にしてまた国会関係、一般社会にもニュースあるいは資料を提供するということになりますと、あまりにも偏見的なそういう役員構成あるいは機構の機関だけにこれを長期的に委託するということは、重大な弊害が生ずると思うわけです。つくられた調査、つくられた情報ということに当然なるわけですから、この点、四十五年はもう過去に属するといえば、二階堂長官としてはわしの時代ではないと言うかもしれぬが、歴代の内閣がこういうことをやっておるわけですからして、田中内閣のもとにおける所管の大臣である官房長官として、従来の経過を踏襲して、これからもこれらの調査活動というものを継続する考えか、この際根本的に洗い直して、どうしても委託調査をしなければならぬというものについては、新しい角度と方針の上に立って調査活動を進めるという考えを持っておるのか、その点は長官から明確にしても匂いたいと思います。
#25
○二階堂国務大臣 こういう調査とか資料の提供がお説のとおりマンネリズムになってしまうというようなことは、私はよくないと思っております。ただ、六ヶ月とか三ヶ月とか一年とか、別々に委託業者をきめてやるというのも、また一面から申しますと、情報の提供とか、あるいは資料、情報の収集といったようなことに一貫性を欠く点もあると私は考えられますが、要するに、私どもは情勢、行政の変化に応じて適切なる相談をしたり指導を行なって、そして情報の収集を行なったり情報の提供を行なったりしておるわけでございまして、ずっと歴代内閣が踏襲してきたものを、田中内閣になってもそのままこういう機関を使って、マンネリズムにおちいるようなことをやっているとは必ずしも思っておりません。諸般の情勢、行政内容がいろいろ変ってきておりますから、そういう内容に応じて私どもも適切な指導を行なってまいっておると考えております。
 なお詳細なことにつきましては、また川島室長から説明させてもけっこうであります。
#26
○芳賀委員 それでは、各団体に支出した委託金額については、四十五年度はわかりましたが、なお四十六年度、四十七年度等の委託費の実態については、これは委員長に申し上げますが、後刻委員会に資料として提出してもらいたいと思います。その際、金額の、各社別の合計金額だけでなくて、内容について、たとえば世界政経調査会に対しては四十五年度は二億二千三百九十九万三千円、全体の三分の一の支出を行なっておるわけでありますが、元警察庁長官が会長になっておるこの世界政経調査会がはたして適切有効な調査をやっておるかどうか、それを国会においても、単に与党自民党だけの資料としてではなくて、われわれ野党が見ても、なるほどこれは有効な調査資料である、そういう実績をあげておるかどうかということについてもつまびらかにしてもらいたいと思います。それからなお、委託調査の契約規程等は当然あると思うわけでありますからして、それらの契約事項の内容等についても例示的にあわせて提出をしてもらいたいと思います。
 そこで、この際長官にお尋ねしますが、国内における国民の政府に対するあるいはまた内政上の問題等に対する動向がどうであるかということも当然調査対象になっておるわけでございます。その中で、特に時の政府に対する国民の信頼度というものは絶えず流動していることは言うまでもないわけです。したがって、そういう国民の時の政府に対する信頼度合い、あるいは不信の動向がどうなっておるかという点については、どの調査機関に委託してそれを調査しておるのか、その結果等についてはどのような手続を経て外部あるいは国会に発表しておるのか、その点について詳細を説明してもらいたいと思います。
#27
○川島説明員 ただいま先生からお求めのございました各種の資料につきましては、できるだけ御要望に沿うようにいたしたいと存じます。
 一番最後にお尋ねがございました、現在の政府に対します批判と申しましょうか要望と申しましょうか、そういうものにつきましては、内調といたしましては世論調査という形ではいたしておりませんが、いわゆる有識者の意見でございますとか、あるいはまたその他の学者、専門家によります現在の政府の政策に対する不満あるいは国民の要望等につきましては、いろいろな手法で調査いたしております。その結果につきましても、御要望に応ずるようにいたしたいと考えております。
#28
○芳賀委員 最後の点はぜひ長官からお答え願いたいと思います。たとえば、ことしの五月一日付で、中央における代表的な各新聞が、田中内閣に対する国民の支持の度合いというものを世論調査の形で発表したことは、これは長官も内容を御存じのとおりだと思うのです。これによると、田中内閣の出現は昨年の七月ですから、ことしの五月ということになれば十ヶ月程度しか経過しておりませんが、その時点の世論調査の結果としては、田中内閣を支持する国民の支持率というものは、わずかに二七%しかない、こういうことが国民にくまなく周知されておるわけです。それを見た国民も、なるほどそのとおりだというふうに同意しておると思うのですよ。こういう点は、民間の報道組織等が世論の調査というものを大体的確に行なっておるわけでありますから、これに劣らないような正確な――国民の政府に対する関心というものはどうなっているか、あるいは民主政治のもとにおいては、国民の過半数の支持というものを直接的にも基盤にしなければ安定的な政治を進めることはできないわけですから、ではこの二七%の発表された支持というものは、これが的確なものであるかどうかということになれば、場合によっては、政府自身の世論調査機関等を通じて、いや、そんなことはない、二七%じゃない、三〇%とか三五%だというような場合には、その新聞などの世論調査を反駁するだけの正確な調査材料というのがなければ、これに立ち向かうことはできないと思うのですよ。そういう大事な問題については、自信がないから何ら調査活動はしない、そうして陰でぶつぶつこぼしておるということがいまの田中内閣の実態でしょう。そこら辺は、一体長官はどう考えているのか。
#29
○二階堂国務大臣 田中内閣に対する世論調査、私も毎朝のように新聞も見ておりますし、昨年の七月と今日を比べますと、各社が調べております世論調査の結果は、私も十分承知をいたしております。ただ、そういう世論調査が、そのまま適切な適正な結果であるかどうかについては、いろいろそれは見る人の立場も違う点もあると思いますが、大体において私は、こういう各社の世論調査に基づく評定というものはそう間違ってはいないと思っております。ただ、それでは政府もなぜもう少しそれに対抗するような調査をやって、そうでないのだということをやらないかとおっしゃいますが、政府はそれなりにいろいろな人を通じ、いろいろな機関を通じても、世論調査は先ほど広報室長が述べたような形でやっておるわけでございますが、世論調査というものは、政府に対する一つの警告でもあると私は思っております。また、そういう警告を十分耳に入れながら、国民の世論を十分考えながらこれからの政治、政策に真剣に取り組んでいくという一つの考え方のもとにもなると思っておりますから、新聞各社の世論調査がこうだったから、それをまたそうでないというような世論調査もして、そうして国民にそれを訴えるというような御意見でもあろうかと思いますが、私は、そこまでする必要はない、国民のすなおな世論とか考え方というものはすなおに私ども受けとめて、それに対して、一体政治や政策の上で何をやるかということをもっと前向きで真剣に取り組んでいくということは何よりも大事なことではなかろうか、かように考えております。
#30
○芳賀委員 大臣、誤解すると困りますよ。適正な民意を代表した新聞等の世論調査に対抗する調査活動をやりなさいというのじゃないですよ。これに反論を加えるような、そういう政府自身の調査機関もない。この二十年来政府が育ててきた、かびのはえたような調査機関なんというのは、何の役にも立たないじゃないですか。大衆の民主政治に対する動向というもの、あるいは時の政府に対する信頼の度合い、あるいは何を一体国民が政治に要求しておるかというような点は、こういうちゃちな調査機関等を通じては的確なものは何もまとめることはできないですよ。だからむしろこういうものは無意味でないかという論拠の上に立って、五月一日の田中内閣の支持というのが二七%だ、これは昔であれば、それを見て十分反省して内閣総辞職なりをやるのがあたりまえです。その後といっては語弊があるが、最近の田中総理大臣のやることなすことを見ておると、一晩何か考えては次の朝出かけてきて新しい発想をあなた方に指示する、それがまた数時間、数日間に変更されるというようなことを繰り返しておるわけでしょう。だから一部では、いまの田中内閣はこれは浪花節内閣である、田中総理を中心にして、それをささえる二本の柱は、言うまでも一なく二階堂官房長官、もう一人は橋本幹事長、この三人が中心となった浪花節内閣、田中一座みたいなことではとても国民は信用してついていけないというような、そういうきびしい率直な批判さえもあることは、これはもう二階堂さん自身がよく受けとめておられると思うわけです。ですから今後、世論調査あるいは情報活動等をやる場合においては、何でもかんでもアメリカ追従ということになれば、例のウオーターゲート事件みたいなものになりかねぬわけですから、ぜひこの際、これらの所管事項というのは、まじめな二階堂さんが担当しておるわけですから、庶政一新ということで、こういう経費の支出等についても根本的な改善をやるべきじゃないかというふうに考えますが、この点いかがですか。
#31
○二階堂国務大臣 貴重な国民の経費でございますから、この使途等については、いま芳賀先生の御意見もありますから、検討すべきものがあるならば十分前向きで検討するにやぶさかではございません。
 また、先ほどからいろいろ田中内閣に対する御批判もございましたが、私は田中内閣は浪花節内閣などとは思っておりません。また国民のいろいろな批判があることも十分承知しておりますし、そういう批判も、それぞれの立場によって、いろいろ批判される立場の方もおられますし、また中には激励する意味において批判をしてくださる方もおられるわけでございますが、要は、やはり国民のためを考えて、そういう批判をすなおに聞きつつ、前向きで真剣にこれから国民のための政治をやることが世論調査その他にこたえる第一の道ではなかろうかと私は思っております。そういう考え方で今後とも取り組んでいきたいと考えております。
#32
○芳賀委員 次に報償費の関係についてお尋ねいたします。
 この報償費の予算区分上の規定はどうなっておるのですか。つまり報償費とは何ぞやということになるわけですが、われわれが検討いたしますと、この報償費なるもののうちに、多分に交際費としてむしろ明確に区分すべき性質のもの、これも含まっておると思うのですね。これらのものはやはり予算区分上できるだけ内容を明確に区分して処理するほうが適当だと思うのですよ。たとえば昭和四十五年の年度内に、時の佐藤総理大臣が国連の二十五周年の記念会議に出席されておるわけです。一国を代表する総理大臣が外国に出張する、会議に出席するというような場合においては、やはり国家としての体面といえば語弊があるが、総理大臣としての一つの面目を保持する、そういう形の海外旅行等は、これはだれも非難するわけではありませんが、ただ予算上の支出ということになると、他の支出科目に比べてどうも毎回不明な点があるわけです。かつて岸内閣総理大臣のときにも国会で問題になったことがありますが、たとえば佐藤総理の国連出席等をめぐって、一部は四十五年度の予備費の(一)で予備費の支出を行なっておる。そのあとの補正予算を通じて、この費目については補正減額を行なっておる。これらの点はどうも一貫性がないわけですね。ですから、一体報償費の内訳というものは、国会に対してあるいは決算委員会等に対して進んで内容を明確にすることができないものかどうか、その点はどうなっていますか。
#33
○國塚政府委員 内閣官房費の報償費につきまして、その報償費の本質は何かというのが第一番目のお尋ねかと思います。
 報償費の性質につきましては、先生御承知のとおり予算科目として設定されておるものでございまして、報償費は国が国の仕事を円滑かつ効率的に進めますために、その状況に応じて最も適切と考えられる方法によって機動的に使用する経費、このように規定されておるわけでございます。したがいまして、内閣の一般行政としての報償費につきましては、一国の総理として広く内政、外交の円滑な推進をはかるため、その上において功労があり、協力があり、努力があったものに対しまして、その労苦に報い、あるいは寄与を奨励する意味合いにおきまして交付する金、このように観念をいたしておるわけでございます。ただ、先生御指摘のとおり、交際費と似た性格のものがあるではないかという点につきましては、私ども一そう経理を行ないます際に十分意を用いなければならない点と考えております。私どもといたしましては、できるだけ報償費と交際費とが混同使用されることがないように努力をいたしておるつもりでございますが、ただいま申し上げましたように、報償費は、何らかの国に対する寄与となる行為がございまして、これが前提となって、これに報い償うという意味で報償費という性格が成り立つわけでございますので、いわゆる一方的に、儀礼的、社交的な意味で支出いたします経費とは違うわけでございます。したがいまして、財政当局の指導もございますし、会計検査院からの指導もございますので、できるだけ交際費でもって支弁すべきものは交際費で支弁する、それ以外のものについて、報償費の実体を備えたものについては報償費で支弁する、このようにつとめておる次第でございます。
 なお、その次に佐藤総理の国連総会出席に関しましてのお尋ねがございましたが、佐藤総理が四十五年の十月十八日から十月二十七日まで十日間国連総会に出席されておるわけでございますが、昭和四十五年度におきまして、予算にいたしまして五千九百二十万円予備費が支出されたことに相なっております。この内訳は、大部分が航空機借料等の庁費でございますが、先生が御指摘になっておりますような、一国の総理としての外交上の接合ということもございまして、接宴関係費あるいは謝金、贈りものも一部計上されておるわけでございます。ただ、そのあと減額補正をしておるではないかというお尋ねでございますが、そのとおりでございまして、その後閣議決定によりまして予算の節約が一律になされておるわけでございまして、報償費につきましても一律に節約をはかる、こういうことになって八%の節約をいたしておるわけでございます。先生の御指摘になる趣旨は、一方では予備費を出しておきながら、あとでまた減額するのは不適当ではないか、こういうお尋ねだと思いますが、この予算の節約は大体毎年きまっておる、予想されておることでありまして、その減額後の報償費の額で年度間の報償費の支弁ができるかどうか、予算の支弁ができるかどうかということをにらみ合わせて毎年計上しておるわけでございまして、したがいまして、私どもといたしましては、国連総会の総理の御出席につきましては、当初予算上計上されていなかったものでございますから、特に航空機のチャーターを庁費でもってまかなうことができないという関係で予備費支出をお願いし、その後一般的な予算の削減を行なった、こういう次第でございまして、先生の御指摘の趣旨は私ども経理の立場としてよくわかるものでございますから、今後とも出たり入ったりというようなことのないように、これは財政当局も強い御指導がございますので、今後とも気をつけてまいりたい、かように考えております。
#34
○芳賀委員 いまの問題ですが、昭和四十五年に国連の二十五周年の記念総会に総理大臣が出席するということは、これはもう当初予算編成の時期から明確になっておるわけでしょう、特に二十五周年の記念総会ということになればですね。突発的な国連総会に一国の総理大臣が緊急出席したということとはこれは違うわけでしょう。そうであれば、この予見しがたい支出ということにはならぬわけでしょう。これは先般の当委員会においても四十七年度予備費の(2)、総調書に対する承認に関する審議をした経過があるわけですが、安易に、総理大臣が外遊するなら予備費から出してもいいじゃないか、こういうやり方に間違いがあるのですよ。この点は特にことし、冒頭言ったとおり、今月の下旬には田中総理がアメリカを訪問する。それからまだ正確な期日は未定ですが、モスクワを訪問する。その中間でヨーロッパ旅行もするということになっておるわけですから、まさか本年度再び総理の外遊については予備費から支出するということはないと思いますが、やはり過去のこういう実例に徴しても、十分一国の総理の外遊等については年当初に明確な計画を立てて、その旅行の日程等の決定は、相手国があるわけですから、年当初にさだかでないとしても、とにかく外国へ出かけると国民にも公言しておる場合においては、当然当初予算に必要経費というものを計上して、そして適正な支出を行なうべきであると思いますが、長官、この点はいかがですか。
#35
○二階堂国務大臣 佐藤前総理の国連総会のときの支出等につきましては、先ほど会計課長が御説明申し上げたとおりのことでございまして、政府としても留意すべきことであると思っておるわけでありますが、いま田中総理の外遊の問題につきましては、本年度の予算編成の当初におきましては、モスクワ訪問とかあるいはヨーロッパ訪問というようなことは全然予見されていなかったわけでございます。したがってそのときから予備費を使うかあるいは何を使うかということについては全然予見もされていないことでございましたので、考え方はきまっていなかったわけでございます。ただ、いまお述べになりましたような意見もございますので、使途につきましたは、まだきまったわけではございませんが、考慮しなければならぬ問題ではなかろうかと思っておりますが、何しろまだ予算編成当時は、先ほど申し上げましたごとく、予見されたことでもなかったということは事実でございます。
#36
○芳賀委員 それは大臣、重大な発言ですよ。それでは予算編成の当時は昭和四十八年度中は田中内閣総理大臣は外遊をしないという前提の上に立って予算を計上したわけですね。その後国民の不信がだんだん高まって、内政問題だけでは失点を回復することはできない、この際ニクソンばりに諸外国を一回りして、内政の大きな黒星を外遊等によってできるだけ挽回する、そういう考えで年中途に、方針が変わったのですか。
#37
○二階堂国務大臣 いや、先ほど前総理の国連総会に出席されたときの費用の支出について、予備費もまた報償費もというようなことでいろいろ御質問がございましたから、そういうたてまえから考えますと、今回総理がモスクワに行かれるとか、ヨーロッパに行かれるとかいうことは、全く予見されていなかったことでございますから、その当時から何を使うかということは考えられなかったことでございます。いよいよ具体的に行かれることになりますと、いずれかから費用を出さなければならぬことは当然でございますが、ただいま御意見もございましたが、十分留意はいたさなければならぬことだ、こう申し上げたのであります。ただ、内政に非常に人気が悪いから外遊して人気を取り戻すなんという、そういうことではございません。これはここで明確に申し上げておきます。そんなことで外遊するなどと田中総理は考えておるわけではございません。
#38
○芳賀委員 そういうところに場当たり的な田中内閣の大きな欠点があるのですよ。いまの政治というものは、あなた、内政だけというわけにいかぬでしょう。内政、外交合わして、やはり一国の政府が総理大臣を中心として、政治の方針、体制を進めるということでなければならぬと思うのですよ。国民の側から見ても、昨年の総選挙を通じても、日中国交回復が大きく前進を遂げた。次の段階は、当然多年の懸案である日ソ講和条約の実現に向かって、やはり外交は政府間交渉で進めるわけでありますからして、一九七三年の外交課題は、日ソ講和条約を大きく実現を促進させるというところに政治の重大な課題があると思うのですよ。それを、予算編成の際は今年度は総理大臣は外遊するということは全然計画に入れてなかった、予見していなかったというのは、まことにこれは総理を補佐する官房長官としては軽率といいますか、大きくその点が抜けておるんじゃないですか。だから浪花節内閣と言われるのですよ。
#39
○二階堂国務大臣 いま外交、内政、これは不離一体で動いておることは芳賀先生御承知のとおりでございます。ドルの危機が叫ばれ、直ちに日本の国内のいろいろな流動性の問題、物価の問題にはね返ってきておる。ですから、愛知大蔵大臣その他も、国会開会中でも、首脳会談があれば、国会のお許しを得て出かけておるじゃありませんか。私は、国際情勢というものは日に日に変わってくる、非常に流動的で激動しておる今日の社会でございますから、そういう時に応じて首脳外交というものが適時行なわれること、これはもう国会の皆さま方もお認めになっておることでございますし、そういうことでございまして、年度の初めに予定していなかったのは無定見だと言われる。しかし情勢は転々として変わってきておるじゃありませんか。いま麦の問題、アズキの問題大豆の問題、国際相場が変わってきています。アメリカの事情が変わってくると日本にも直接影響してくる。きょうも通産省からも農林省からもアメリカに係官を派遣いたしましたが、そういうことで国際の関係、国際情勢というものは非常に変わってくる。それが直ちにわが国の国内の政治とか経済とか物価にも非常に影響してくる。ですから私は、こういう大きな問題を解決するためには、常に担当の大臣が適当なときに適当な会議に出かけていって、互いに話し合う。これは首脳外交が叫ばれておる今日でありますから、予見していなかったからといって、その年には行くべき問題ではない、またそういうことを予見していないのが無定見だ、こういうようなことをおっしゃるのは、芳賀先生、あなたの御意見が少し酷に私には聞こえるのでありますが、そうじゃないですか、先生。(「逆に質問をするのか」と呼ぶ者あり)
#40
○芳賀委員 何もあなたと議論する気はないですよ。ただわれわれが見ておると、ふえての外交問題に対しては、大平君、君に外交は全部まかせるよというような田中総理の政治態度というものは、これはやはり無責任のそしりを免れないと思うのですよ。いま長官から言われましたが、それでは今度の訪米にあたって、ニクソンと会談する問題というものはおおよそ整理しておると思いますが、国民的に見て大きな問題は、とにかく食糧の貿易政策の中でアメリカが、大豆をはじめ日本に対する輸出制限措置を、交渉を経ないで一方的に常に発表しているという問題、あるいは木材の輸入制限を連邦議会において法律を通して規制したというような問題、こういう問題は、それでは田中総理訪米の際は、当然ニクソンとのトップ会談において、国益を代表する立場で十分な詰めをやってくることになるかどうか、その点はいかがですか。
#41
○二階堂国務大臣 私は、これは決算委員会の場でございますから、外交などをここで論ずる立場にもございませんし、また先ほど何か質問したのはけしからぬとおっしゃいましたが、質問ではなく、私は率直に感じましたから、そうではございませんかとお尋ねしたわけでございます。私の感じ方を申し上げたのでございまして、御理解をいただきたいと思います。
 ハワイ会談が昨年の八月ですか九月ですか行なわれました。そのとき、日米間に横たわる問題については間断なき会談をやりたい、こういうことで、その後日米間の閣僚会議あるいは専門家会議等行なわれてきております。今回もその引き続き、その一環として、田中総理がアメリカに行って、日米間に横たわるいろいろな諸懸案について話をされるということでございます。ですから私は、そういう際に、経済問題のみならず、いろいろなその他の案件につきましても、重要な国益を守る問題については率直な意見の交換があるものと考えております。
#42
○芳賀委員 そういうおぜん立てはあなたの仕事でしょう。これは内閣法の中にも内閣官房長官の任務は何かということをちゃんとうたってあるじやありませんか。内閣における諸般の政策の調整、あるいは事外交に関した問題であっても、内閣としての内部調整をする役割りというものは二階堂官房長官の仕事ということになっておるのですよ。そういう大事な仕事を持っておるということをわきまえておらぬと、何か簡単にわしは田中総理の直系の官房長官というような、いままでの派閥内部における田中派の番頭格というような認識で内閣官房長官の仕事を進められると、ときどき粗漏が出るということになると思うのです。これは老婆心ながら言っておきます。
 そこで、ちょうど示された時間が終わるわけですが、一つお尋ねしておきたいのは、大事な昭和四十八年度の米価の決定については、当然農林大臣が米価審議会を招集して、審議会の答申を得て、そうして生産者米価を決定するということになるわけでありますが、ただ、ことしの米価決定の時期ですね。順序として、まず四十八年度産米の決定のための米価審議会をはたしていつ開催するかという問題ですね。その後総理大臣の決裁を経ていつ米価をきめるかという点については、どうしても今国会の会期末の関係と、それから田中総理訪米の時期がからんでくるわけです。これを切り離して農林大臣の判断でやればいいというわけにはいかぬと思うのですね。
 そこで、この際、大番頭の官房長官にお尋ねするわけですが、この米価審議会開催の時期は三様の説があるわけですが、国会の会期末に米価審議会を招集して、その答申を得て、総理外遊直前に米価を決定する案と、第二案は、国会終了後に米価審議会を開催して……。
#43
○宇都宮委員長 芳賀委員に申し上げますが、所定の時間が参っております。
#44
○芳賀委員 総理がアメリカから帰朝した暁に決定するという考えと、第三案は、いずれも総理が訪米を終わって帰朝した後に米審の開催、米価の決定を行なう。いままで現行食管法のもとにおいて八月に米価決定をしたということは前例としてないわけです。まことに異例なことであります。この際、官房長として、米審開催の時期、米価決定のおおよその時期等について、政府を代表してというと大げさになりますが、当委員会にその予定等について発表できれば率直に示してもらいたいと思います。
#45
○二階堂国務大臣 これは重大な問題でございまして、私はまだ農林大臣ともそのお話をいたしておりません。したがって、いま芳賀先生がお述べになりましたとおりの方法があると思いますけれども、いずれの時期になるのか、いつ開くのかということについては、農林大臣とも十分打ち合わせをいたしておりませんから、ここで明確にお答えができません。御了承いただきたいと思います。
#46
○宇都宮委員長 庄司幸助君。
#47
○庄司委員 最初、内閣調査室長から御答弁願いたいと思いますが、この内閣調査室ですね、これはたいへん初歩的な質問でありますが、何を調査なすっているのか、これをひとつお答えを願いたいと思います。
#48
○川島説明員 ただいまお尋ねございました内閣調査室の仕事の内容でございますが、これは内閣法の中にも規定がございまするように、政府の重要施策に関します情報の収集、調査をいたしておることでございます。さらに具体的に申しますならば、したがいまして重要施策の内容は、それぞれ客観的な情勢あるいはまた主体的ないろいろな条件が変わることがございまするので、政治、経済その他万般に及ぶことは申し上げるまでもございません。
 以上でございます。
#49
○庄司委員 それでは内閣調査官、この方々が調査を担当されているのが一つですね。それから委託調査がある、この二点だと思う。こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
#50
○川島説明員 ただいま先生のお話のございましたほかに、内閣調査室といたしましては、各行政機関が行なっております情報の収集、調査がございます、そういうものに関しますいわゆる連絡調整という内容もそのほかにあるわけでございます。
#51
○庄司委員 それでは伺いますが、内閣調査官の名簿をちょうだいしましたが、これを見ますと、室長の川島さんは警察庁出身のお方でございますね。それからいわゆる定員になっている調査官いらっしゃいますが、この中には確かに厚生省であるとか経済企画庁、外務省、総理府、労働省、通産省、こういう方がいらっしゃいます。しかし併任、兼任の方、この方の名簿を見ますと、ほとんどが警察庁の方ですね。それからあるいは防衛庁の方。それから法務省、これは公安調査庁だろうと思うのですが、そういう方々が大部分で、この名簿を全部合わせてみますと、室長も含めて三十名の定員と、それから兼任合わせて三十名中警察庁関係の方が十四名、防衛庁関係が三名、それから海の警察といわれておる海上保安庁関係が一名、それから法務省、公安も入っておると思いますが、三名。三十名中二十一名、つまり七〇%が大体治安関係の方が含まれておる。それから純粋に警察庁関係だけだと五〇%を占めておりますね。そうしますと、内閣調査室という機構はどうも警察畑の比重が大きい。先ほどの御答弁ですと、政府の重要施策の情報調査をなさる、こうおっしゃっておりますが、重要施策となれば治安関係だけではないだろうと思うのですね。ところがほとんどが治安関係だ。あとはっけ足しに外務省であるとか厚生省、総理府、労働省、通産省、これがそれぞれ一名、総理府は三名入っておりますが。そうしますと、いま重要な施策の内容として物価の問題がありますよ。それから公害の問題がありますよ。それから先ほどお話があった大豆の問題やら、いわゆる食糧の問題、これは非常に重要な問題になっておるわけですね。これは官房長官も御答弁になっておるとおりです。こういった関係の調査官は一人もいらっしやらない。環境庁から出ておりません。農林省からも出ておりません。それから例の超過負担問題なんかで大騒ぎしておる自治体関係の自治省も出てない。文部省も出ていない。運輸省も出ていない。これで政府の重要施策の情報調査はできるか、これは国民の非常に大きな疑問だろうと私は思うのですよ。なぜこういうことになっておるのか。それからもう一つは、政府の施策として必要な情報調査がこれでできるのか、非常に私は疑問だと思うのですよ。この点ひとつ官房長官から御答弁いただきたいと思います。
#52
○二階堂国務大臣 川島室長から答弁させます。
#53
○川島説明員 ただいまお尋ねのございました調査官の定員の分あるいは併任の分を合わせますと、確かに仰せのとおりでございます。ただ、ここで申し上げておきたいと存じますことは、警察庁の関係が、確かに十四名という圧倒的な数になっておるわけでございますけれども、これは一人一人の経歴等を検討いたしますと、いずれも通産あるいは建設、運輸、関係省庁にそれぞれ勤務をいたしまして、それなりに情報をマネージをする経験と能力を積んできた、そういうような経歴の者がほとんでございます。一人だけそういう経験のない者もございますけれども、それ以外はほとんどそういう経験を積んできておる経緯でございます。
 それからまた、お尋ねがございましたように、現在の調査官の前歴だけから判断をいたしますと、いわゆる経済関係に確かに不十分でございますことは御指摘のとおりでございまして、このことにつきましては、年々広く関係省庁の御協力を賜わりたい、こういうことで、内々いろいろ検討をし、上司にもその問題をお願いをいたしておるそうでございますけれども、現状ただいまにつきましては、確かに御指摘のとおりでございます。
 そこで、第二のお尋ねがございましたように、これでできるのかというお話でございますが、確かにお話のとおりではございますけれども、先ほどもお答え申し上げましたように、現在われわれが情報を委託しております各種の団体では、それぞれ専門家、いわゆる学者、研究家、そういうふうな方々に多数御協力を賜っておるような経緯がございまして、そういうようなものの中でいろいろ多くの人の目にさらして、きわめて妥当なものをそれぞれいただいておりまするし、またさらに関係省庁等は、先ほども申し上げましたように、関係各行政機関との連絡調整という機能もございまして、定期、不定期にそれぞれ会議を持ちまして、そのレポートなり、あるいはまた情報の適否等につきましても、常時これを審査、判断をする機会も数多く実は持っておるわけでございます。具体的に申しますれば、いま御指摘がございましたように、食糧庁でございますとか、農林省でございますとか、あるいはまた環境庁でございますとか、こういうふうな関係の局長あるいはまた関係の専門官、こういう方々とも常時実は会議を持ちまして、いま申しましたように、付託されましたわが室の仕事の内容にそごのないように、極力意を用いて、今日まで至っておる経緯でございますので、そのように御理解願いたいと思います。
#54
○庄司委員 それは室長さん、遁辞というものですよ、逃げ口上ですよ。調査官というのは、そういった委託したものを集めて、ここでそしゃくして内閣の施策に反映さしていく、こういう役割りを持っているのでしょう。委託調査だけで間に合うなら要りませんよ、こういうものは。そのままそのとおり、あの方々が得た情報を総理大臣が頭の中に入れて、施策を講ずればいいというなら、こういう方々は要らないのです。しかし、実際には、こういう方々が中心スタッフになって、いわゆる情報の整理やら、あるいはそしゃくやら解釈やら分析やらをやるわけでしょう。そういう方々の中で警察庁関係、さらに調べてみますと、警備局付という方がだいぶおりますよ。これは、あなただって警備局長をおやりになったんじゃないですか。警察庁の警備局というのは、いわゆる公安情報を収集する、これが任務でしょう。しかもそのほかに、ことしの六月ごろおやめになった方、二月ごろおやめになった方で、警察庁にお戻りになった方が四人もいらっしゃいますよ。これは明らかにどうも公安情報、この辺の収集だけが重点になっている。スタッフから見て、そうなんですよ。この中心スタッフ、これがこの公安情報の収集、治安情報の収集をやる。これはスタッフの面々から見て、判断される点なんですよ。そうすると、内閣調査室というのは、ある国民のことばでありますが、アメリカのCIAみたいな存在じゃないか、これは少しオーバーかもしれませんが、どうもこのスタッフを見ますと、そういう感じがしてならないのですよ。だから、この点、長官、政府の施策をつくる場合、いろいろ情勢判断をなさる必要があると私は思いますよ。それは治安情報ももちろん討議をする必要もあるだろうと思いますが、こういったメンバーでほんとうにあのいわゆる食糧の問題やら公害の問題やら物価の問題ですね、これでは十分にやれませんよ。その点、長官、どういうふうにお感じになりますか。
#55
○二階堂国務大臣 いまお述べになりました人の問題でございますが、これは警察出身、治安出身者が非常に多いということでございますが、前歴その他を見ればそうかもわかりませんが、しかし、その人たちが、いま当面する内政の重要課題、国際間の重要課題、そういうものを理解でき、そしゃくできない人かというと、私はそうではないと思っております。今日までそういう部面に働いてきて、十分な成果をおさめておられますし、成果もりっぱに得て、またその情報収集あるいは情報の提供、資料の作成等については、十分その役割りを果たしてきておると確信しております。
 いま、先生のおっしゃったような見方で、ああいうものはアメリカのCIAですか、そういうような機構とだれかが言っておるようなこともあるとおっしゃいましたが、私どもはそういうような考えではございませんし、またそういうものであってはならぬと思っております。
 なおまた、こういう問題に対する、たとえば、先ほどおっしゃいました国民生活に関連するような問題、そういうものに対する情報の分析、収集などで、こういう人で間に合うかということでございますが、その人たちだけでもって十分私はそういうものを果たしておるとは思っておりません。関係各省にも、そういう調査をしたり、分析をしたり、いろいろな資料を提供したりする有能な担当官もたくさんいるわけでございますから、そういうものを全部集めて、的確な情報を判断をされたり、情報の収集をされているわけでございますから、いま先生がお述べになりましたような意見は、私は、必ずしも適切な意見ではない、かように判断をいたしております。
#56
○庄司委員 いま田中内閣の一番の弱点は、やはり内政問題にある。特に物価の問題についてば、閣僚の一人である福田さんでさえも、明らかにもうインフレ状態だ、こういう判断をなすっておる。で、自民党の方々が物価値上げ撲滅と一生懸命声をからして叫んでおられますが、しかし一向に物価が下がる気配もなく、むしろ上がる一方だ、こういった物価問題これは田中内閣の非常に弱点になっておると思うのですよ。それから公害の問題にしても、現在魚の水銀汚染、PCB汚染、これはもう国民の食生活を脅かすことはなはだしい、こういう問題もある。しかも食糧自体の問題では、いま世界的なああいう大恐慌の状態があって、きょうのニュースでは、アメリカでは、大豆の輸出を厳重に規制するというようなたいへんな事態が起こっているわけでしょう。これに対してほとんど周章ろうばい、なすところを知らないというのがいまの政府の状態ではないかと思うのですよ。これは芳賀委員が先ほどもおっしゃったとおりです。だから、こういうスタッフのもとでは、いま言ったような三点だけでも、公害、物価あるいは食糧問題をこのスタッフでやれるはずがありませんよ、大体。これは各省庁から集めればいいとおっしゃいますが、それなら何も調査室はなくたって済むのじゃないですか。しかし厳としてこの調査室があって、スタッフがいて、そのスタッフのほとんど五〇%以上、まあ七〇%までが治安関係のスタッフである。警察庁にいても、その前歴から見るといろいろなことをやってきたとおっしゃるかもしれませんが、しかし直前の前歴は警察庁なんですよ。これじゃ警察庁の判断だけで、物価問題に精通するわけもありませんよ。食糧問題に精通するわけありませんよ。PCBの問題にだって精通するはずないですよ。私は明らかに片寄っていると思うのですよ。
 その点で私一つ伺いたいのですが、どうも内閣調査室のスタッフというのは、代々警察庁畑で大部分が占められている。その点で何か警察庁の一つの既得権みたいなものがこの調査室をかかえ込んでいる、こういう印象が強いのですよ、代々そうですから。そうすると、内閣調査室というのは警察の一つのシマである、こういうふうな判断も成り立つわけですね。その点、室長、どうですか。警察庁がここをかかえ込んでいるのだ、こういう危惧が国民の中に生まれるわけですが、その点はどうですか。
#57
○川島説明員 ただいまお話にございました既得権というようなことは全くございません。先ほどちょっとことばが足りなかったと思いますけれども、いまお話のございましたように内政重点と申しましょうか、いろいろ新しい情勢が次々生まれてくる情勢下でございまするので、確かに現有の調査官あるいは現有の調査能力だけでは十分にこれに対応できないのではないかという御心配でございますが、われわれもそのことは十分に実は自覚をいたしておりまして、そういう意味合いでエコノミストと申しましょうか、あるいは化学関係の専門家でございますとか、そういうようなところに委託の重点を指向いたしまして、御疑念のようなことがないように極力つとめてまいりたい、かように実は努力してまいっている経緯でございます。
#58
○庄司委員 それはまたあとで論じますけれども、それならば、あなたがせりかくおっしゃる情報調査委託費、委託先を見ると、たとえば財団法人世界政経調査会は四十五年度の決算でも一番金がよけいついていますね。二億二千三百万以上、ここだけで大体三分の一くらいついていますよ。この会長さんの石井さんは警視庁の警務部長をやり、それから東京警察管区本部長をやり、警察予備隊本部の警保局長をやっていますね。そうして警察庁長官で退官されて、ここへ移っている。これも警察の一つのシマなんですね。あとのメンバーはわかりませんよ、理事長であるとか理事の前歴は。この政経調査会に二億二千四百万ほど四十五年度で支出しておりますが、これはどういう調査に使われたのですか、これをひとつ。
#59
○川島説明員 世界政経調査会に対します委託業務の内容は、海外だけではございません、国内の分も入っておりますけれども、主として海外の資料でございます。これは広く海外に起こっております政治情勢の変化でございますとか、申すまでもございませんが、経済、社会その他のさまざまな情勢の変化等について、海外の各種主要な新聞、雑誌はもちろんのこと、諸資料につきましていろいろな精細に調査を委託をいたしておるわけでございます。さらにまた、その調査の結果得られました内容等につきましては、それをそれぞれ選別をし、あるものは資料化するものもございまするし、あるものはそれぞれ資料をつくりまして保管をする、こういうふうなことで仕事を委託しておる実情でございます。
#60
○庄司委員 そうしますと、これは財団法人ですね。会長さんの石井栄三さん、この方の月給は幾らですか。
#61
○川島説明員 失礼でございますが、実は月給の額はちょっと記憶しておらないのでございます。
#62
○庄司委員 おそらく五十万以上でしょう。こういったところの会長をやっている方は、政府の息のかかっているところは大体五十万くらいが相場になっておりますからね。それで二億二千四百万、国民の税金がこれだけ出されて、何か海外資料を集めている。それら新聞、雑誌だ。この二億二千四百万に値するものが政府に出されているのかどうか、これは非常に疑問なんですよ。その点きょうは時間ございませんし、昭和四十五年度に二億二千四百万の対価としてどういう資料を政府に出したか、これを一切資料としてひとつ出していただきたいと思うのですが、これは委員長からもお取り計らい願いたいと思うのです。いいですか、これは。
#63
○川島説明員 上司、委員長とも御相談をして御期待に沿いたいと思いますけれども、一つだけ御理解いただきたいと存じますのは、わがほうに成果として報告してまいりますものだけではないのでございまして、各団体がやっておるいろいろな基礎資料がございます。したがって、いまお尋ねのございました分はおそらく政府に出した分というお話でございますので、冒頭述べましたように、上司、委員長とも御相談の上でできるだけ御期待に沿いたい、かように考えております。
#64
○庄司委員 団体の基礎資料というのは当然団体がやるべき仕事なんですよ。政府が支払う対価の大小じゃないはずですよ。だから芳賀委員から言われるようなことが起きるのです。
 それからもう一つ伺っておきますが、内外情勢調査会、これは私も毎週二回ちょうだいしております。こういう「国際情勢資料」、これは印刷代はどちら持ちなんです。政府持ちですか、内外情勢調査会持ちですか。それでこれは何部印刷していますか。
#65
○川島説明員 これは政府が支出しておりまして、部数は千二百部印刷しております。
#66
○庄司委員 そうしますと、私計算しましたが、週二回、一年に五十一週ほどありますから、大体百回ですよね。この内容を見ますと、これは九ページです。字数にいたしまして約一万字。ほとんどがUSISの翻訳とか、プラウダの翻訳であるとか、そういうたぐいでしょう。そうして四十五年度五千三百万出しておりますよ。これを一回に割ってみますと、原稿用紙四百字詰め一枚の翻訳料が二万円ですよ。それは収集の手間も若干はかかるでしょう。しかし、ほとんどこれは共同通信とか、そういったものからとれる資料ですよ。翻訳済みの資料も相当あるんですよ。たとえ翻訳したにしても、原稿用紙一枚四百字で二万だなんというべらぼうな話がありますか。おかしいじゃないですか。私は明らかに払い過ぎだと思うんですよ。いまの売れっ子の作家の原稿だって、こんな値段していませんよ。大体こんな外国通信の共同通信あたりからどんどん流れてくるやつを翻訳し直したかどうかわかりませんが、場合によってはそのまま使える問題もありますよ。これが原稿用紙一枚二万円も払っている。そういう勘定になります、決算によると。こうやって政府の金、つまり国民の血税がこういう団体に流れていっているという実情があると思うのですよ。この点どうですか、室長。
#67
○川島説明員 内外情勢調査会のいまの、お手元にございますが、資料だけではございませんで、常時いろんな資料をそのほかに毎日定期、不定期に実は報告を受けておるわけであります。委託しております業務のそれは一部分でございますので、そのように御理解願いたいと思います。
#68
○庄司委員 ですから、定期、不定期に通信を受けるとすれば、共同通信社ここにあるのじゃないですか、七百二十万払っていますよ。それから共同通信社の開発局、ここに三千七百万払っていますね。あとはラジオプレスからもとっている。NHKからもとっている。私は、これは非常なむだ使いだと思うのですよ。いわゆる外郭団体を国民の血税で飼っている、こういう印象を国民が持つわけですよ。その辺どうです。
#69
○川島説明員 ただいまお尋ねございました件でございますが、例をあげてお答えしたほうがよろしかろうと思います。内外情勢調査会の関係では、たとえばAFPでございますとか、DPAでございますとか、こういうものは時事通信関係、これは内外情勢調査会だけしかとれないわけでございます。たとえば、そういうふうにニュースソースが限定されておりまして、どうしてもここに委託せざるを得ない、こういうふうな特殊な事情が実は介在しておる、そういう面もございますので、そのように御理解願えればしあわせと存じます。
#70
○庄司委員 これはほんの一例だけで、きょうは時間がないので、ほかの国際情勢研究会であるとか、国民出版協会であるとか、海外事情調査所、これはわれわれ非常に疑問があるのですよ、そういう観点からいって。これはあとでいずれ機会がありましたらゆっくり調べて、またやりとりしますけれども、そういう点で私は、情報調査委託費を払っているからいろいろな、経済面の食糧の問題も、公害の問題も、情報がとれるのだ、そういうふうにあなたはおっしゃっておりますが、しかし、この一覧表を見ますと、ほとんどあれでしょう、いわゆる公害の問題とか、あるいは食糧の問題であるとか、物価の動向なんというものは、これからは私はあまり期待できない面があるのじゃないかと思うのですよ。だから、その点で、調査室のスタッフ、これは依然としてやはり問題が残ると思うのですね。だから長官、この点で、いま田中内閣がかかえられているいろいろな重要案件ありますから、内政問題で、この内政問題を内閣として解決するためにこんなスタッフじゃだめですよ。やはり入れかえをやらないと私はだめだろうと思うのですが、長官、その点どうですか。
#71
○二階堂国務大臣 内外にわたる重要な施策に関する世論調査であるとか、資料、あるいは調査、そういうものは政府全体の機構の中でも十分私どもは勉強して、また資料の収集もはかっておるつもりでございます。内閣調査室だけでいまおっしゃったような問題を全部果たしているとは思っておりません。また、内政の問題につきましても、相当いろいろな複雑な深刻な問題が今日あることも十分承知をいたしておりますから、そういう面に対処する対策というものは、それぞれ役所がありまして、各省大臣のもとにおいて対策も立っておりますが、また国民の側から見る考え方、あるいは意見、世論調査というものも、これは適当な機関を通じて政府も的確に把握しなければならぬし、また政府がやっておることも正確に国民に伝える必要があろうかと思います。そういう意味におきまして、いままで人の問題に触れられていろいろ御意見もございましたが、調査室はそれぞれの責任を果たしていると私どもは考えております。ただ、いまおっしゃいましたように、そういう人だけで果たせないじゃないか、もっと人の面も考えたらどうだというような御意見もございますが、そういう点は私どもも今後考えていかなければならぬ問題があると思っております。
#72
○庄司委員 この問題、これで終わりますけれども、私は何ぼ考えても、警察官の比重が圧倒的に多い。これはやはりCIAのそしりを免れない。その点でぜひこれは洗い直しをして対策を立てていただきたい。この点だけを要望しておきます。
 次に、私が伺いたいのは、ことしの五月一日に内閣広報室の設置がございましたね。これは、何かマスコミの報道によりますと、いわゆるこれまでの広報について一元化するという報道がなされております。この一元化の問題については、これは政府の内部の問題ですから、私は内政干渉しませんけれども、しかしこれについてマスコミが憂慮しているのは、一元化はある面ではいいんだが、ある面でいくと、戦時中の内閣情報局のような一方的な広報管制を行なうようになるんじゃないか。そして例の負けていながら勝った勝った、玉砕を転進だ、こういうふうな表現をしたこともあるわけですが、こういった過去のあやまちは絶対われわれ繰り返してはならないと思うのですよ。これはくどくは言いませんけれども、その点についての国民の危惧があるということなんです。この点官房長官、今度の機構改革、これについて一言ひとつ所信を述べていただきたいと思うのです。簡単でいいです。
#73
○二階堂国務大臣 いまお述べになりましたような心配がないように私ども十分留意して、いやしくもかつての情報局みたいなものをつくる考えは毛頭ないということだけを明確に申し上げておきたいと思います。
#74
○庄司委員 最後にお伺いしたいのは、内閣広報室がいままでの総理府の広報室の統轄をするというような関係になってきたわけですが、それで実はこれは四十五年度決算あるいは本年度予算の中身で少し伺っておきますが、広報室、これは総理府の広報室だったわけですが、これが広報関係資料費として三十六億ほど四十八年度で予算を計上しておりますが、そのうち、これはずっと四十五年度当時ありました「今週の日本」という新聞がありますね、この「今週の日本」が実はたいへんな予算を計上しているわけですね。今年度予算で二億九千万円余、約三億円です。そうしますと予算の項目の中のその他の中に、新聞、週刊誌等の紙誌面購入それから県政モニター、公聴会等含めまして十四億六千三百万、これが予算として計上されておるわけです。四十五年度は、いま私手元に持っておりませんが、おそらくこういった比率だろうと思うのですが、十四億六千万、このうち「今週の日本」にその五分の一強の約三億円払われている。発行部数何ぼだと聞いたら二十万部だというのですね。どれくらいのスペースだ、七十段ぐらい。そうしますと、二十万部しか発行されてない「今週の日本」に、新聞、週刊誌等の紙面購入の五分の一振り向けている。週刊誌はいろいろあるでしょう。各新聞社が発行なさっている週刊誌だけでも朝日、毎日、読売、サンケイ、こういうものがある。それから文春なり現代なりいろいろあります。この発行部数というのは、一週間当たりばく大な発行部数でしょう。それから新聞の紙面からいっても、まさに中央紙それからローカル紙、こういうものの発行部数は非常にばく大だ。こういうものにあまり金を使わないで、「今週の日本」、二十万部しか発行してないものに五分の一に当たる三億円弱を使っている。これは広報の効果からいっておかしいのじゃないですか。その点どうなんですか。
#75
○斎藤(一)政府委員 「今週の日本」は株式会社になっておりまして、四十三年の六月にできた会社でございますが、その誌面で、国の基本方針になるような問題について効果的に国民に伝えるということを趣旨としておる時事報道、論説、そういうものが載っておるわけでございますが、総理府では、この「今週の日本」の誌面購入を行なって、ただいま御指摘のように、四十七年度では二億九千九百万円の予算を計上してまいったわけです。それから、四十八年度も同様な金額が計上されておるわけです。御指摘の、こればかりに偏重しておって、こういう紙面購入費の大部分がこれに使われておるじゃないかという点についてでございますが、(庄司委員「大部分とは言わない、五分の一だ」と呼ぶ)相当の比重が使われているという御指摘でございますが、先ほどお読み上げになった金額のうち、新聞、週刊誌などの紙面購入に、本年度の予算としては十一億七千万円ばかりが計上されております。そのうち二億九千九百万円で、御指摘のように非常に多いのでございますが、中央紙、地方紙の発行部数、それから最近は週刊誌でも相当発行部数が多いのでございまして、そういうものに広告形式で政府の施策を登載するということが非常に効果的なことは御指摘のあったとおりでございますので、今後大いにそういう方面に広報活動の分野を伸ばしていきたいというふうに思っております。そういう意味で中央紙、地方紙は、ことしは七億五千万円計上されておりますし、それから週刊誌等についても一億一千万円計上してまいっておりますが、今後そういった配慮で、適正な予算の計上要求をやってまいりたいというふうに思っております。
#76
○庄司委員 今週の日本社という株式会社がございますね。ここの社長さんといいますか、主幹、これはどなたで、前歴はどういう方ですか。
#77
○斎藤(一)政府委員 「今週の日本」の役員は、代表取締役会長が藤井丙午さんでございます。それから代表取締役主幹といって、実際に実務をおやりになっているのが新井正義といって、もと共同の御出身の方だったと思っております。そのほか役員にはいろいろマスコミ関係御出身の方がおなりになっておるようでございます。
#78
○庄司委員 どうもおかしいですね。これは二十万部しか出していない。これは政府の広報を半ば専門にやる、といっても何も私はおかしな広報をたくさんやってくれという意味じゃありません、ときどきおかしな広報をやりますから、そういう意味じゃありませんが、いわゆる発行部数と比べて、二十万部といえば、これはほとんど県庁とか地方自治体とか、あるいは自民党関係の特定の人にいくだけのものでしょう。そういう特定の人にしか渡らないものですよ。全国何千万世帯あります。そういうものには三億円も使って、それであとの発行部数は何百万部でしょう。いわゆるいま市販されている週刊誌を入れれば。それからいわゆる中央紙、地方紙、これも何百万部でしょう。そういうものには比較的少なく、この特定の「今週の日本」にだけ三億円、五分の一これを使うというのは、明らかに「今週の日本」と広報室との間で何かの関係があるのじゃないか、こういうふうに勘ぐりたくなるわけですよ。だからその辺、いまの室長の答弁もありましたが、これはひとつぜひ改善してもらう、ほかのほうをふやせという意味じゃありませんよ。つまり「今週の日本」は、いまの十四億六千万の予算の範囲内だったら、もっともっと圧縮しなければならない、それが公平の原則だと思うのですよ。その点を最後に私伺いたいと思うのですが、その点どうですか。
#79
○斎藤(一)政府委員 御指摘のように国民の貴重な税金でございますので、広報活動の経費についても、どういう媒体によるのが効果的か、成果があがるかということを十分考えまして、私の立場では、広報活動がほんとうに国民の期待にあるいは政府の期待しておるところにこたえ得るようなやり方をやってまいりたいというふうに思っております。
#80
○庄司委員 終わります。
#81
○宇都宮委員長 この際、暫時休憩いたします。
   午後零時七分休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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