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1972/02/13 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 運輸委員会 第2号
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1972/02/13 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 運輸委員会 第2号

#1
第071回国会 運輸委員会 第2号
昭和四十八年二月十三日(火曜日)
    午前十時四十四分開議
 出席委員
   委員長 井原 岸高君
   理事 江藤 隆美君 理事 加藤 六月君
   理事 佐藤 孝行君 理事 佐藤 守良君
   理事 徳安 實藏君 理事 細田 吉藏君
   理事 斉藤 正男君 理事 梅田  勝君
     小此木彦三郎君    大竹 太郎君
      國場 幸昌君    綿貫 民輔君
      井岡 大治君    太田 一夫君
      金瀬 俊雄君    久保 三郎君
      紺野与次郎君    石田幸四郎君
      松本 忠助君    河村  勝君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 新谷寅三郎君
 出席政府委員
        運輸政務次官  佐藤 文生君
        運輸大臣官房長 薗村 泰彦君
        運輸大臣官房会
        計課長     杉浦 喬也君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道総
        裁       磯崎  叡君
        運輸委員会調査
        室長      鎌瀬 正己君
    ―――――――――――――
二月十三日
 理事徳安實藏君同日理事辞任につき、その補欠
 として佐藤孝行君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
二月五日
 余剰はしけの買上げ及び個人船主の営業保障に
 関する請願(岩垂寿喜男君紹介)(第八号)
 同(井岡大治君紹介)(第六五号)
 同(川俣健二郎君紹介)(第六六号)
 同(久保三郎君紹介)(第六七号)
 同(斉藤正男君紹介)(第六八号)
 同(阪上安太郎君紹介)(第六九号)
 同(山中吾郎君紹介)(第七〇号)
 同(渡部一郎君紹介)(第七一号)
 同(平林剛君紹介)(第一三五号)
 同(石母田達君紹介)(第一八〇号)
 同(梅田勝君紹介)(第一八一号)
 同(浦井洋君紹介)(第一八二号)
 同(紺野与次郎君紹介)(第一八三号)
 同(田代文久君紹介)(第一八四号)
 同(正森成二君紹介)(第一八五号)
 同(増本一彦君紹介)(第一八六号)
 同(河村勝君紹介)(第二二六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
二月九日
 地下鉄線の災害防止に関する陳情書(東京都北
 区上中里町一の一四太田財政研究所長太田政
 記)(第三二号)
 過疎地域のバス輸送確保に関する陳情書(北海
 道議会議長杉本栄一)(第三三号)
 奄美航路旅客運賃の据置きに関する陳情書(名
 瀬市永田町一七の一奄美群島市町村長会長朝山
 玄蔵外一名)(第三四号)
 東北、北海道新幹線鉄道の建設促進に関する陳
 情書(東北新幹線建設促進期成同盟会長宮城県
 議会議長遠藤要外二十二名)(第一三一号)
 地方鉄道助成に関する陳情書(中国市議会議長
 会長松江市議会議長福島芳夫)(第一三二号)
 字都宮駅の貨物取扱い廃止反対に関する陳情書
 (栃木県議会議長大野陽一郎)(第一三三号)
 宇都宮地方気象台足尾気象通報所の廃止反対に
 関する陳情書(栃木県議会議長大野陽一郎)(
 第一三四号)
 日本海側地域の港湾施設整備等に関する陳情書
 (中国五県議会正副議長会議代表山口県議会議
 長近間忠一外四名)(第一三五号)
 港湾法の改正に関する陳情書(東京都知事美濃
 部亮吉外七名)(第一三六号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関
 する件等(運輸行政の基本施策)
     ――――◇―――――
#2
○井原委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事辞任の件についておはかりいたします。
 理事徳安實藏君から、理事を辞任したい旨の申し出があります。これを許可するに御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○井原委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 次に、理事補欠選任の件についておはかりいたします。
 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○井原委員長 御異議なしと認めます。それでは、理事に佐藤孝行君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○井原委員長 次に、陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について調査を進めます。
 この際、運輸大臣から運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。新谷運輸大臣。
#6
○新谷国務大臣 このたび運輸大臣を拝命いたしました参議院の新谷寅三郎でございます。私は運輸行政についてはふなれでございますけれども、一生懸命勉強してまいるつもりでございますが、委員各位のこの上ともの御指導、御鞭撻をお願いする次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
 第七十一回国会にあたり、運輸省の所管事項について御説明を申し上げますとともに、あわせてこの機会に一言所信を申し述べます。
 私は、今日の運輸行政における最も重要な課題は、国土の全般にわたり均衡ある発展に資する総合的な交通体系を整備するとともに、国民に便利で快適な交通サービスを提供して、国民生活を充実し、経済社会の発展に寄与することであると考えます。
 しかし、どんなに速く、便利な交通機関でありましても、安全性に問題があり、国民の生活環境に悪い影響を及ぼすようなものであるならば、それは国民福祉につながるものとはいえません。
 私が就任以来、安全の確保を最も重要な政策課題として強調し、公害対策を重点的に推進してまいりましたのも、このような考え方に立ってのことでありまして、今後とも安全の確保と公害の防止には、全力をあげて取り組むべき決意をしている次第でございます。
 以上のような方針のもとに、私は、来年度においては、以下に申し上げる事項に特に重点を置いて、今後の運輸行政を進めてまいりたいと考えております。
 第一に、交通安全の確保であります。
 私は、先ほど申し上げましたとおり、運輸行政の最も重要な政策課題として、陸海空にわたる交通安全対策を強力に推進いたします。
 まず、航空につきましては、最近の一連の事故の経験にかんがみ、乗員養成体制の充実、運航ルールに関する法規制の強化などを重点的に推進するとともに、空港、航空保安施設などの施設の整備、事故原因の究明のための航空事故調査委員会の新設を行ない、また、航空会社に対して安全に徹した経営管理体制を確立することを強力に指導してまいる所存であります。
 次に、陸上交通につきましては、本年秋から軽自動車に対する検査を新たに実施するとともに、事故の予防と被害者などの救済対策を強化するため、国が出資する自動車事故対策センターを新設することといたしております。また、踏切事故防止対策を強化するとともに、さきの北陸トンネル事故にかんがみ、長大トンネル内における列車火災防止対策を推進し、鉄道の安全確保に努力する所存であります。
 海上交通につきましては、本年七月に施行される海上交通安全法の励行をはかり、船舶ふくそう海域の安全確保につとめるほか、モーターボートなどの小型船に対する検査制度と操縦免許制度の創設などを行なうこととしております。
 第二に、交通公害の防止であります。
 私は、健康な生活環境と美しい自然環境を確保するため、交通公害の防止対策を強力に推進いたします。
 まず、騒音が大きな社会問題となっている大阪国際空港については、関係地方公共団体と協力して周辺整備のための特別の機構を設立し、抜本的な騒音対策を実施することといたしております。
 次に、海洋を汚染から守るためには、国際的な連携をはかりながら一そうの規制の強化を検討するとともに、監視取り締まり体制の充実などをはかることといたしますが、特に、来年度から汚染海域の清掃などの海洋汚染防除事業、港湾における廃棄物の処理、緑化などの環境保全対策を積極的に推進してまいる所存であります。
 また、自動車排出ガスにつきましては、昭和五十年にマスキー法並みの規制を実施することを目標として、さしあたり、来年度におきましては、段階的に規制の強化を行なうことといたしております。
 新幹線騒音につきましても、防音壁の設置、鉄けたの改良などの防音対策工事と必要な技術開発の促進につとめる所存であります。
 第三に、国鉄の財政再建であります。
 国鉄は、申すまでもなく、わが国の総合的な交通体系において中核的な役割りを果たしている機関でありますが、将来とも都市間旅客輸送、大都市通勤通学輸送及び中長距離大量貨物輸送などの分野で重要な役割りを果たさなければなりません。
 しかるに近年、国鉄をめぐる輸送構造の変化、経費の増大などにより、その経営は最近急激に悪化してまいりましたので、国鉄をして将来にわたるわが国の交通体系においてその果たすべき役割りを遂行させ、国民の要望するサービスの改善と安全の確保を達成せしめるとともに、多年にわたり赤字に悩むその財政の健全性を回復せしめるため、この際懸案となっております財政再建問題を解決すべく、来年度以降の十カ年を再建期間とする新財政再建計画を策定して、これが実現を推進してまいる所存であります。
 そのため、国鉄経営のより一そうの合理化、近代化など国鉄自身の努力と国の出資、工事費補助、利子補給などの国の助成の大幅な拡大をはかる一方、運賃改定による必要最小限度の利用者負担の増額について国民の御理解と御協力をお願いしたいと存ずる次第であります。
 第四に、交通ネットワークの整備であります。
 国土の均衡のとれた発展と豊かな地域社会の建設を推進するためには、その骨格となる幹線交通体系及びこれと有機的に結びついた地域交通体系の先行的、かつ、計画的な整備がぜひとも必要であります。
 このため、全国の主要都市を短時間で結ぶ新幹線鉄道を建設することとし、昭和六十年度までに約七千キロメートルを整備する目標のもとに、現在建設中である山陽新幹線などの工事を促進するほか、現在調査中の路線につきましても、来年度から一部着工の予定であります。同時に、国鉄の在来線につきましても、新幹線鉄道網の補完と貨物輸送の動脈として、その機能を十分発揮できるよう複線電化などの近代化を推進いたします。
 さらに、本州と北海道、四国の一体化をはかるため、青函トンネルの工事を促進するとともに、来年度から本州四国連絡橋の建設に着手いたします。
 次に、大都市交通につきましては、鉄道、バスなどの大量公共交通機関を主体とした交通体系を積極的に整備することが必要でありますので、地下鉄をはじめとする都市鉄道の増強に必要な財政資金の確保と補助の拡大を行なうほか、新たに団地住民の足を確保するため、団地バス路線の開設につき助成を行なうことといたしております。一方、地域住民の足を確保するためには、地方のバス路線、離島航路、離島航空路の維持について本格的な助成を行なうことといたしております。
 さらに、国鉄とともに総合交通ネットワークの形成に重要な役割りを果たす空港及び港湾につきましては、それぞれ五カ年計画に基づきその整備を推進するとともに、特に、新東京国際空港につきましては、その早期開港に全力をあげたいと考えております。
 そのほか、広く国民と国土の安全をはかるための防災対策、レクリエーション需要の急増に対処するための観光レクリエーション地区の整備につきましても積極的に推進してまいりたいと考えております。
 最後に、わが国経済の発展と国際社会への影響力の増大に伴って今後ますます世界各国と協力する必要がありますが、運輸行政の面におきましても、発展途上国に対しわが国の進んだ運輸技術を提供し、また、交通基盤施設の整備に協力することを今後一そう強力に推進してまいりますとともに、昨年国交が正常化された中国との間においても早急に航空、海運などの協定を締結するよう準備を進めております。
 以上、運輸行政の当面の施策の概略を述べましたが、これらは言うまでもなく委員各位の絶大なる御支援を必要とする問題ばかりであります。
 この機会に、一そうの御指導、御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。(拍手)
#7
○井原委員長 昭和四十八年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について運輸政務次官から説明を聴取いたします。佐藤運輸政務次官。
#8
○佐藤(文)政府委員 ごあいさつを申し上げます。
 このたび運輸政務次官を拝命いたしました佐藤文生でございます。懸命に努力をいたしまして任務を完遂する覚悟でございますが、何ぶんふなれでございますので、委員各位皆さん方の御指導を特にお願いを申し上げます。(拍手)
 昭和四十八年度の運輸省関係の予算について御説明申し上げます。
 初めに、予算の概要について申し上げます。
 まず一般会計について申し上げますと、歳入予算額は、七億八千四百八十一万四千円、歳出予算総額は、他省所管計上分四百八億四千五百二十万一千円を含み五千六百三十億一千五百二十一万五千円でありまして、この歳出予算総額を前年度予算額と比較いたしますと、一千三百七十七億六千八百六十七万六千円の増加となっており、三二・四%の増加率を示しております。
 この増加額の内訳を見ますと、行政費では、一千二億四百四十八万二千円、公共事業費では、三百七十五億六千四百十九万四千円の増加となっております。
 次に、特別会計について申し上げます。
 まず、木船再保険特別会計の歳入歳出予算額は、四億三千九百二十四万八千円であり、前年度に比較して三千五百十一万九千円の減少となっております。
 自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予算額は、五千七百八十五億四千百九十一万円であり、前年度に比較して一千二百四十七億三千九百七十一万二千円の増加となっております。
 港湾整備特別会計の歳入歳出予算額は、一千八百五十一億八千九百二十二万四千円であり、港湾整備五カ年計画の第三年度として港湾の整備を推進するため、前年度に比較して三百十三億十一万六千円の増加となっております。
 自動車検査登録特別会計の歳入歳出予算額は、八十九億四千八百八十六万四千円であり、前年度に比較して三億九千二百万七千円の増加となっております。
 空港整備特別会計の歳入歳出予算額は、六百七十六億一千九百四十五万一千円であり、空港整備五カ年計画の第三年度として空港の整備を推進するため、前年度に比較して百二十二億九千七百三十五万九千円の増加となっております。
 また、昭和四十八年度財政投融資計画中には当省関係分として一兆五千三億円が予定されております。
 昭和四十八年度予算におきましては、当省は、次の諸施策に重点を置いて運輸行政を推進いたしたいと考えております。
 第一に、今後ますます増大し、多様化する輸送需要に対処し、かつ、豊かで住みよい国土の建設に寄与するため、全国幹線交通体系の整備と地域交通体系の整備を中心とする総合交通政策を展開することといたしております。
 すなわち、全国新幹線鉄道等の幹線鉄道網の整備、港湾整備五カ年計画の推進、空港整備五カ年計画の推進等をはかることにより総合的視野に立って交通関係社会資本を整備充実するとともに、大都市交通対策の強化、地方交通対策の推進、物的流通の近代化、国民観光対策の推進をはかることにより、国民に対する運輸サービスの改善につとめる所存であります。
 第二に、各種交通機関が国民の足としてその役割りを果たしていく上において最も重要な使命である人命の安全の確保をはかるため、陸、海、空各般にわたり交通安全対策を強力に推進することにしております。
 すなわち、新たに自動車事故対策センター(仮称)の設置、小型船安全対策の推進をはかるとともに、航空路施設の整備充実、海上保安業務の充実強化、鉄道安全対策の強化等につとめることといたしております。
 第三に、公害の防止と環境の保全をはかるとともに、台風、豪雨等の自然災害による被害を最小限にとどめるため、航空機騒音対策、自動車公害対策、港湾環境整備対策、海洋汚染対策についてそれぞれ格段に強化するとともに、海岸事業五カ年計画の推進、集中豪雨監視体制の強化等をはかることとしております。
 以上のほか、海運、造船、港湾運送に係る諸施策の推進、静止気象衛星業務の整備等をはかる所存であります。
 次に、日本国有鉄道について申し上げます。
 近年における国鉄財政の悪化の状況にかんがみ、国鉄財政の再建につきまして昭和四十四年度以来財政再建計画に基づき種々の施策を実施してまいりましたが、それにもかかわらず、国鉄の経営はますます悪化の一途をたどっております。
 政府といたしましては、このような事態に対処し、国鉄財政を再建するため、昭和四十八年度以降十年間を再建期間とする新財政再建対策を策定する必要があると認め、昭和四十八年度は、その初年度として、総合交通体系における国鉄の役割りを勘案しつつ、国鉄の一そう徹底した近代化、合理化をはかるとともに、国の財政措置を拡充強化し、あわせて国民の理解と協力による運賃改定を実施することにより、国鉄の体質改善の基礎を確立することを内容として予算を編成しております。
 まず、損益勘定におきましては、日本国有鉄道工事費補助金の補助率及び補助期間の拡大を行なうことといたしまして、同補助金七百三億円、財政再建債の対象を拡大することといたしまして、財政再建債利子補給金百九十二億円を含め、収入支出予算一兆七千四百六十八億円を計上しております。資本勘定におきましては、一般会計からの出資を前年度より百四十四億円増額することといたしまして八百億円、財政投融資六千六百七十六億円を含め、収入支出予算一兆二千二百八十三億円を計上いたしております。工事勘定におきましては、収入支出予算七千二百六十億円を計上いたしまして、山陽新幹線及び東北新幹線等の建設、大都市通勤輸送の改善、主要幹線の輸送力増強、保安及び公害対策の強化、諸設備の合理化、近代化等を推進してまいりたいと考えております。
 なお、一般会計に日本国有鉄道合理化促進特別交付金五億円を計上いたしまして、日本国有鉄道の合理化施策の推進をはかることといたしております。
 今後、関係各方面の協力を得まして国鉄財政再建に万全を期する所存であります。
 なお、運輸省関係予算の部門別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和四十八年度運輸省予算の説明及び昭和四十八年度日本国有鉄道予算の説明によりまして御承知願いたいと存じます。
 以上をもちまして昭和四十八年度の運輸省関係の予算についての御説明を終わります。(拍手)
#9
○井原委員長 次回は、明十四日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開くことにいたし、本日は、これにて散会いたします。
   午前十一時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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