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1972/03/26 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 社会労働委員会 第9号
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1972/03/26 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 社会労働委員会 第9号

#1
第071回国会 社会労働委員会 第9号
昭和四十八年三月二十六日(月曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 田川 誠一君
   理事 伊東 正義君 理事 竹内 黎一君
   理事 橋本龍太郎君 理事 川俣健二郎君
   理事 八木 一男君
      小沢 辰男君    大橋 武夫君
      小林 正巳君    住  栄作君
      登坂重次郎君    増岡 博之君
      金子 みつ君    島本 虎三君
      田口 一男君    田邊  誠君
      多賀谷真稔君    村山 富市君
      山本 政弘君    石母田 達君
      田中美智子君    大橋 敏雄君
      和田 耕作君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 齋藤 邦吉君
        建 設 大 臣 金丸  信君
        自 治 大 臣 江崎 真澄君
 出席政府委員
        厚生政務次官  山口 敏夫君
        厚生省医務局長 滝沢  正君
        厚生省社会局長 加藤 威二君
        厚生省児童家庭
        局長      穴山 徳夫君
        建設政務次官  松野 幸泰君
        自治政務次官  武藤 嘉文君
        消防庁長官   宮澤  弘君
 委員外の出席者
        法務省民事局参
        事官      古館 清吾君
        大蔵省銀行局保
        険部保険第二課
        長       巣山 庄司君
        建設省住宅局建
        築指導課長   救仁郷 斉君
    ―――――――――――――
三月十六日
 診療放射線技師の待遇改善に関する請願(山田
 芳治君紹介)(第一一五七号)
 同(辻原弘市君紹介)(第一一九三号)
 同(山本政弘君紹介)(第一一九四号)
 同(石橋政嗣君紹介)(第一二九七号)
 同(八田貞義君紹介)(第一二九八号)
 診療放射線技師の養成制度改善に関する請願
 (赤澤正道君紹介)(第一一五八号)
 同(山田芳治君紹介)(第一一五九号)
 同(辻原弘市君紹介)(第一一九五号)
 同(小林信一君紹介)(第一二九九号)
 社会福祉協議会の活動強化に関する請願外十七
 件(赤澤正道君紹介)(第一一六〇号)
 同外十七件(正示啓次郎君紹介)(第一一六一
 号)
 社会保険診療報酬の引上げに関する請願(戸井
 田三郎君紹介)(第一一六二号)
 同(佐々木良作君紹介)(第一二三一号)
 同(井岡大治君紹介)(第一三〇〇号)
 同(竹村幸雄君紹介)(第一三〇一号)
 同(八木一男君紹介)(第一三〇二号)
 同(山田芳治君紹介)(第一三〇三号)
 同(和田貞夫君紹介)(第一三〇四号)
 同(北側義一君紹介)(第一三七七号)
 同(永末英一君紹介)(第一三七八号)
 同(和田耕作君紹介)(第一三七九号)
 戦災被爆者遺家族援護法制定に関する請願(久
 保田円次君紹介)(第一一六三号)
 同(小川省吾君紹介)(第一二三二号)
 同(田邊誠君紹介)(第一二三三号)
 同(粟山ひで君紹介)(第一二三四号)
 同外一件(長谷川四郎君紹介)(第一二九三
 号)
 同(小渕恵三君紹介)(第一三八三号)
 晴眼者を対象とするはり師、きゆう師養成学校
 規制に関する請願(海部俊樹君紹介)(第一一
 六四号)
 同(田川誠一君紹介)(第一一六五号)
 同(橋本龍太郎君紹介)(第一一六六号)
 同(戸井田三郎君紹介)(第一二九四号)
 同外二件(羽生田進君紹介)(第一二九五号)
 同(坊秀男君紹介)(第一二九六号)
 同(床次徳二君紹介)(第一三八一号)
 社会福祉施設労働者の労働条件改善等に関する
 請願外二件(石田幸四郎君紹介)(第一一八二
 号)
 同外一件(沖本泰幸君紹介)(第一一八三号)
 同(山田太郎君紹介)(第一二三五号)
 同外一件(有島重武君紹介)(第一二七三号)
 同外九件(正木良明君紹介)(第一二七四号)
 同外一件(北側義一君紹介)(第一三六五号)
 同(大野潔君紹介)(第一三六六号)
 同(沖本泰幸君紹介)(第一三六七号)
 厚生省栄養課廃止反対に関する請願(田口一男
 君紹介)(第一一九二号)
 社会保障制度改善に関する請願(福岡義登君紹
 介)(第一一九六号)
 保険診療経理士法制定に関する請願(坊秀男君
 紹介)(第一二三六号)
 同外十件(地崎宇三郎君紹介)(第一三八〇
 号)
 公衆浴場業振興に関する請願(赤城宗徳君外三
 名紹介)(第一二七五号)
 同(上村千一郎君外三名紹介)(第一二七六
 号)
 同(奥野誠亮君紹介)(第一二七七号)
 同(菅野和太郎君紹介)(第一二七八号)
 同(木野晴夫君紹介)(第一二七九号)
 同(小平久雄君外二名紹介)(第一二八〇号)
 同(國場幸昌君紹介)(第一二八一号)
 同(小宮山重四郎君紹介)(第一二八二号)
 同(左藤恵君紹介)(第一二八三号)
 同(三枝三郎君紹介)(第一二八四号)
 同(塩川正十郎君紹介)(第一二八五号)
 同(西村直己君外一名紹介)(第一二八六号)
 同(橋本龍太郎君外二十七名紹介)(第一二八
 七号)
 同(橋本龍太郎君紹介)(第一二八八号)
 同(原田憲君紹介)(第一二八九号)
 同(前田治一郎君紹介)(第一二九〇号)
 同(中山正暉君紹介)(第一二九一号)
 同(綿貫民輔君紹介)(第一二九二号)
 同(天野光晴君外一名紹介)(第一三六八号)
 同(臼井莊一君紹介)(第一三六九号)
 同(内田常雄君紹介)(第一三七〇号)
 同(佐藤文生君外三名紹介)(第一三七一号)
 同(田中龍夫君外一名紹介)(第一三七二号)
 同(田中正巳君紹介)(第一三七三号)
 同(地崎宇三郎君紹介)(第一三七四号)
 同(藤山愛一郎君紹介)(第一三七五号)
 同(松浦周太郎君紹介)(第一三七六号)
 医療保険制度の改革に関する請願(土井たか子
 君紹介)(第一三八二号)
同月二十二日
 健康保険法等の一部を改正する法律案反対等に
 関する請願(岩垂寿喜男君紹介)(第一四二五
 号)
 同(和田貞夫君紹介)(第一四二六号)
 晴眼者を対象とするはり師、きゆう師養成学校
 規制に関する請願(奥野誠亮君紹介)(第一四
 五九号)
 同(原田憲君紹介)(第一四六〇号)
 せき髄損傷者に対する労働者災害補償保険の給
 付改善に関する請願(平林剛君紹介)(第一四
 六一号)
 同(坊秀男君紹介)(第一四六二号)
 同(粟山ひで君紹介)(第一四六三号)
 労働災害以外によるせき髄損傷者の援護に関す
 る請願(坊秀男君紹介)(第一四六四号)
 同(粟山ひで君紹介)(第一四六五号)
 歯科技工士資格付与の特例措置に関する請願
 (島本虎三君紹介)(第一四六六号)
 厚生省栄養課廃止反対に関する請願(西村直己
 君紹介)(第一四六七号)
 社会福祉施設労働者の労働条件改善等に関する
 請願(沖本泰幸君紹介)(第一四六八号)
 社会保険診療報酬の引上げに関する請願(沖本
 泰幸君紹介)(第一四六九号)
 同(矢野絢也君紹介)(第一五二四号)
 国民健康保険組合に対する国庫負担増額に関す
 る請願(小川新一郎君紹介)(第一五二一号)
 同(久保三郎君紹介)(第一五四一号)
 同外四件(中澤茂一君紹介)(第一六一一号)
 保険診療経理士法制定に関する請願(田中榮一
 君紹介)(第一五二二号)
 診療放射線技師の待遇改善に関する請願(和田
 貞夫君紹介)(第一五二三号)
 生活できる年金制度の確立等に関する請願外一
 件(松本忠助君紹介)(第一五二五号)
 社会福祉予算増額に関する請願(山本政弘君紹
 介)(第一五二六号)
 社会福祉の向上に関する請願(津金佑近君紹介)
 (第一六〇七号)
 保育所の増設等に関する請願(青柳盛雄君紹介)
 (第一六〇八号)
 同(金子満広君紹介)(第一六〇九号)
 同(栗田翠君紹介)(第一六一〇号)
 老齢年金増額に関する請願(増本一彦君紹介)
 (第一六一二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 厚生関係の基本施策に関する件(済生会八幡病
 院の火災による事故に関する問題)
 派遣委員からの報告聴取
     ――――◇―――――
#2
○田川委員長 これより会議を開きます。
 厚生関係の基本施策に関する件、特に済生会八幡病院の火災による事故について調査を進めます。
 先般、現地に、調査のため委員を派遣いたしましたので、派遣委員より、その報告を聴取いたします。竹内黎一君。
#3
○竹内(黎)委員 去る三月十四日、福岡県北九州市における済生会八幡病院の火災による事故の実情を調査いたしましたので、その概況等を御報告申し上げます。
 派遣委員は、田川誠一君、田邊誠君、田中美智子君、坂口力君、和田耕作君及び私の六名で、このほか地元選出の多賀谷真稔君、大橋敏雄君の御協力を得ました。
 まず、北九州市役所において、福岡県副知事、北九州市長、済生会八幡病院長及び北九州市消防局長等関係者より火災事故の概況について説明を聴取した後、派遣委員と関係者との間で質疑応答が行なわれ、次いで、済生会八幡病院の火災現場を調査いたしました。
 まず、火災事故の概況について申し上げます。
 火災が発生しました済生会八幡病院は、診療科目十三、病床数三百二十ベッド、鉄筋コンクリート五階建てで、約六千平方メートルの延べ面積を持つ総合病院であります。
 関係者の説明によりますと、出火日時は三月八日午前三時三十分ごろで、出火の原因は、一階外来診療棟婦人科診察室において、非番の石松孝二医師が飲酒の上、ソファーで仮眠中、使用した蚊とり線香がカーテンに引火したものとのことであります。
 火災発生時の在院患者数は二百三十一名で、人的被害は、付添婦一名を含め死亡者十一名、他の病院に収容された後死亡した者二名の計十三名、その他の患者は、北九州市立八幡病院ほか十七医療施設に百四名、自宅待機百十五名となっております。
 火災発生時の当直体制は、医師一名、事務職員一名、守衛一名、外来当直看護婦三名、病棟看護婦九名の合計十五名で、火災発見後、これらの人々は消火につとめておりますが、消火が困難であることを知り、消防署に三時五十一分ごろ通報いたしております。しかし、カーテンに引火した火は、天井とダクトを通じ、瞬時にして大量の火煙が四階までの各階に進入し、このため一階からダクトを中心に四階まで新館の中心部を放射線状に焼け広がっているのであります。
 当日の患者の避難誘導は、前日胃ガン等の手術を行なった重症患者が入院している二階から優先的に救出し、逐次各階の患者を誘導避難させておりますので、火勢の強かった四階の入院患者の避難がおくれるという結果となっているのであります。
 火災後、県当局は、直ちに同病院の近くに福岡県済生会対策本部を設け、遺族に対する弔問と入院患者に対する転床等の措置を講ずるとともに、死亡者に対し、県当局より弔慰金として一人につき十万円をすでに遺族に交付し、重傷者については、災害見舞い金として、五万円以内ではありますが、交付する予定になっております。
 また、県当局は、医療施設の火災事故は直接人身事故につながることが多いことにかんがみ、医療施設における火災事故の防止について、衛生部長通知を毎年のように行なっておりますが、このたびの事故発生に伴ない、直ちに医療施設における火災事故防止の強化について、政令市長、県立保健所長あてに通達を行ない、その徹底方を指示いたしておりました。
 済生会八幡病院の今後の措置として、
 一、人工じん臓によるじん不全患者の透析は、五階の人工じん臓透析装置がほとんど火災による被害を受けておらず、しかも社会的需要も大きいので、三月二十五日までに再開することを目標として準備を進める。
 二、転退院患者の収容をはかるため、折尾診療所の旧病院部門を利用して一般五十床の病院を開設し、この場合の医療従事者は八幡病院から派遣すること。
 また、済生会八幡病院の被災していない旧館部門を使用して、一般百床を整備するなど、転退院患者については、本人及び転院先の医療施設と協議し、済生会八幡病院に帰院する患者と、それ以外の患者とに区分し、帰院患者の収容のため復旧整備された百五十床を充てる。
 なお、済生会八幡病院の旧館一階外来部門の診療は三月十二日より再開されるとともに、病院の災害復旧計画は、所要の経費を明らかにし、災害復旧事業として公費助成を受けるよう準備が進められていた。
 以上が、火災事故の発生時及びその後の経過の概要でありますが、今回の火災事故について関係者より説明を聴取するとともに、火災現場を視察し、感じましたことは、
 一、火災の原因は、飲酒した非番の医師が診察室に宿泊し、蚊とり線香をたくといった非常識な行動によるものであるが、病院管理者は火災を未然に防止するよう管理体制を一そう強化すること。
 二、八幡消防署が四百メートルと近接にあるにもかかわらず、消防署への通報がおくれている現状にかんがみ、当然のことながら、火災発生と同時に、消防署へ通報するよう日ごろから徹底した訓練を行なうこと。
 三、済生会八幡病院は、旧館が昭和三十年五月十四日、新館が昭和四十二年二月十日に建設され、新館については、建築基準法の施行令が昭和三十三年にダクトについて改正された以後の構築物であるにもかかわらず、ダクトが各階ごとに閉鎖されておらず、したがってダクトを通じて大量の火煙が各階に進入し、災害の原因になった点は建築基準法違反でもあり、きわめて重大である。また、ダクトの埋め込みについては、これが事前にチェックされず、かつ、放置されていることにかんがみ、今後医療機関の構造設備の確認、点検並びに改善について万全を期すること。
 四、火災の際待避できるベランダ等を設けるとともに、避難口をできるだけ四方向につくること。
 五、カーテン等可燃性のものには防炎加工をすること。
 六、夜間の看護及び誘導体制を強化するとともに、火災時の停電に備え、自家発電装置を設置すること等であります。
 なお、現地における要望として、済生会八幡病院は福岡県におけるじん不全対策の基幹病院として二十七名の入院患者を収容するなど、これまで地域医療の向上に貢献いたしておりますので、病院の復旧については格段の御配慮を願いたい。また、遺族補償については、三月十三日に遺族代表と第一回目の交渉を持ち、現在補償に対するものの考え方や全国の類例等を調査検討しており、その結果、できたら三月二十六日に金額を明示するとともに、罹災者に対しても損失額を全額補償したいので、国の援助をぜひともお願いしたい旨の要望がありました。
 以上で報告を終わりますが、病院の構造、設備の改善、防火訓練等管理体制については、当委員会においても今後検討する必要があるものと存ずるものであります。
#4
○田川委員長 以上で報告は終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○田川委員長 質疑の申し出があります。順次これを許します。竹内黎一君。
#6
○竹内(黎)委員 ただいま御報告のありました済生会八幡病院の火災事故について若干の質問を行ないたいと思いますが、まず質問に先立ちまして、私は、今回の災害で不幸にしてなくなられました方々のみたまの安からんことを心からお祈りをすると同時に、御遺族の方に対して深甚なる弔意を表したいと存じます。また、幸いにして難を免れた被災者の方々にも心からお見舞いを申し上げると同時に、この病気やおけがが一日も早くなおり、元気で退院される日の早からんことを心から祈念をいたす次第でございます。
 さて、質問の第一点は、今回の災害に対しまして関係省庁はどういう措置をとったのか、またいかなる反省をしておるかを承りたいのでありますが、厚生省関係についてはすでに聴取をしておりますので、建設省、そして消防庁の関係から、そのとった措置並びに反省の点について、まずお話を伺いたいと思います。
#7
○救仁郷説明員 今回の八幡済生会病院の火災によりまして、十三名のとうとい犠牲が出たことに対しまして、つつしんで哀悼の意を表したいと思います。
 毎年、こういった病院は最近では久しぶりでございますが、いろいろなたび重なる火災事故によりまして犠牲者が出ておりますが、それに対しまして建設省といたしましては、いわゆる防災査察の徹底あるいは昭和四十四年、四十五年建築基準法の大改正をいたしまして、防災対策の強化につとめてきたところでございます。それにもかかわりませず、このような事故が発生したわけでございまして、これに対しまして建設省ではさっそく、ちょうど防災週間の査察の最中でもございましたので、全国に対しまして、特にそういった学校関係、それから病院関係の査察を強化するようにというような住宅局長の通達を出したわけでございます。今後そういった査察を通じまして、従来ございますいろいろな不備な建物に対しまして改善命令を出してまいりたいというように考えております。
#8
○宮澤政府委員 今回の火災のいろいろの原因でございますが、ただいま御報告にもございましたように、私どものほうといたしますと、幾つかの問題点があると思います。特に第一番目の点は、消防機関に対する通報が非常におくれている、ただいまの御報告のとおりでございます。
 それからもう一つの点は、病院のような施設におきます防火管理体制、特に夜間におきます防火管理体制につきましてなお十分検討をし、改善をしなければならない点があるということを痛切に感じた次第でございます。
 なお、そのほかに消防設備等の問題につきましても、いろいろ問題がございますけれども、大きな問題といたしましては、ただいま申し上げましたような二点を痛切に感じたわけでございます。
 そこで、かねて病院等の不特定多数の人々が収容されます施設につきましては、防火管理につきまして私どものほうも現地の消防機関に対していろいろ指導、指示をしていたわけでございますが、今回の災害にかんがみまして、先ほど申しましたように、特に防火管理体制、避難誘導の問題その他を含めました防火管理体制を強化していただきたいということを、あらためて全国に指示をいたしました。同時に厚生省御当局とも協力をいたしまして、この際病院の一斉点検を行なうということを指示をいたしたわけでございます。
 さらにふえんして申し上げますならば、私どもは、今回は病院の災害でございましたけれども、老人ホームでございますとか、あるいは肢体不自由児施設でございますとか、通常よりもハンディキャップを持っておられる方々の収容施設につきましては、この際、やはりあらためてもう一度全国的に点検をする必要があるのではないか、こういう考え方で消防機関に指示をいたしております。
#9
○竹内(黎)委員 ただいま建設省、消防庁のほうから一応のお話を伺いましたが、厚生大臣としては、今回のこの事故に対してどのような所感をお持ちでありますか、承りたいと思います。
#10
○齋藤国務大臣 このたびの火災は、患者さんが十二名、付き添いさんが一人、計十三人なくなられましたということで、ほんとうに遺憾なことでございます。先般も申し上げましたが、なくなられた方々に対し、深く哀悼の意を表し、災害を受けられました被災の方々に対しましても、一日も早く全快せられますようにお祈り申し上げたいと思っておるわけでございますが、今回の火災につきましては、建設省、消防庁その他からいろいろお話のありましたように、私どもいろいろな反省をしなければならぬ点がたくさんあったと思います。
 まず第一に、構造においてダクトの問題。これは、火煙が非常に早く三階、四階、こういうところに上がっていったようでございましたが、こういう構造上の問題について検討を加え、建築基準法その他においてこれはいいんだといわれても、やはりそれは直すものは直すというふうな構造の改善ということに今後力をいたすべきではないかということを感じております。
 それからもう一つの問題は、先ほど来お話のありましたように消防機関に対する連絡が不十分であった。たくさんの患者さんを預かっておるようなところでございますから、自分で消そうなんということは考えないで、消すことも大事でございますが、まずそれよりもすぐ連絡する。これは、大ぜいの方を預かっている以上は、通報はすみやかにするということが必要でありましょう。
 それから厚生省として第三番目に大事なことは、こういう患者さんをたくさんお預かりしておるわけですから、非常事態に対処する訓練を強化し、こういう人たちに避難誘導をするという考え方じゃなしに、救い出す、こういう考え方に立った病院管理体制というものをふだんから整備しておく必要があるのではないか。夜間になりますと、看護婦さんをはじめ職員の数が少なくなることは当然でございますので、そういった夜間において、最悪の場合において非常事態が発生した場合にどうするか。しかもそれを避難誘導というのではなくて、救い出す、こういう考え方に立った常時からの管理体制、それに基づく訓練体制というものをはっきりさしておくということが必要ではないだろうか、こういう感じをしみじみいたしておるわけでございます。
 そのほかにも、いろいろ反省すべき点はたくさんあったと思いますが、ちょっと思いつきました感想と申しますれば、以上三つの点が一番大きな問題ではなかろうか、こういうふうに考えておる次第でございます。
#11
○竹内(黎)委員 建設当局に伺いたいんですが、私どもも火災現場を視察いたしまして、ダクトの埋め込みをしていなかったことが今回の災害をきわめて大きくした要因であることは、理解のできたところでございます。そこで率直に承りますが、このダクトの埋め込みをしていなかったのは、明らかにこれは基準法違反であると思いますが、その点の見解はいかがでしょうか。
#12
○救仁郷説明員 いまの問題の増築部分は昭和四十一年の着工でございます。その当時の規定では、床面積千五百平米ごとに区画をするという法令の規定になっております。したがいまして、あの建物を見ますと、当然千五百平米をこしておりますので、各階を遮断する必要があったかどうかは別にいたしまして、あのダクトそのものを遮断する必要があったというように私は感じております。この点につきましては、現在北九州市で詳細調べておりますが、いままでの私どもの見解では、違反の疑いが非常に濃厚であるというように理解しております。
#13
○竹内(黎)委員 違反の疑い濃厚であるという御答弁でございますが、現地北九州市の建設当局は、明らかに違反であるとの見解を新聞にも発表しております。何か市当局の違反であるという見解にひっかかるものがあるのでございますか。
#14
○救仁郷説明員 私どもも図面で見た限りでは、違反だと承知しております。ただ、防火区画でございますので、あそこだけでなくほかの区画があったかどうかというようなことで詳細に調べさしておりますので、北九州市から現在のところ正式にそういった報告を受けておりませんが、私どもは、一般的には違反だろうというように信じております。
#15
○竹内(黎)委員 その点については、後ほど同僚議員からもお話があろうかと思うのですが、私ども非常に不審に思いますことは、かりにお説に従って違反の疑い濃厚であるといたしましても、そういう建物が完工引き渡しの際当然チェックをされているはずでございます。おそらくは建築当局の確認の事務、なおおそらく消防当局のチェックもあるはずでございますが、こういう違反の疑い歴然なものが、なぜそういう二重のチェックをくぐったままに完工引き渡しを受けたのだろうか、その点の事情は御説明できますか。
#16
○救仁郷説明員 確認申請の段階で書類が出てまいりますが、その段階では非常に細部までの詳細設計の図面が出てまいりません。したがいまして、その細部にわたりましては本来ならば、現場の検査でそれを補っていくというようなたてまえになっているわけでございます。
 今回の場合でも、確認申請書がたまたま保存してございましたので、それを調べてみましたところ、そこの部分については詳細な図面がございません。したがいまして、本来ならば竣工検査あるいは中間検査の段階でチェックすべきであったわけでございますが、竣工検査の段階では、ちょうど天井裏に入っておりまして、そこまで完全なチェックができなかったということは非常に遺憾であると私ども考えております。
#17
○竹内(黎)委員 この点、なおお話を伺いたいのですが、何か先を急ぐようにという指示が参りましたので、同僚議員の追及にまかせたいと思います。
 そこで、消防庁のほうにお伺いしたいのですが、今回の犠牲者の死因は、何か私どもが現地で説明を伺った段階では、まだ断定できない、こういうお話でございましたが、いわゆる内装材、新建材であるとか、あるいは化繊であるとか、こういったものによって、煙の犠牲によるんじゃなかろうかという疑いを私どもは非常に濃厚にしてまいったわけでありますが、その点について何か御報告が参っておりますか。
#18
○宮澤政府委員 現地からの報告でございますが、私どもも初めは煙によって死亡されたのではないか、つまり煙死ではなかろうかということを、こちらで考えておったわけでございますけれども、いままでの現地からの報告によりますと、必ずしも煙死ではない、焼死と申しますか、そういうことではなかろうかということで、何がおもな原因になってなくなられたかということの断定的、最終的な報告はまだ受けておりません。
#19
○竹内(黎)委員 それでは厚生大臣にお尋ねをいたしますが、私ども今度の火災にかんがみまして、中層ビルあるいは高層ビルの火災のおそろしさというものをあらためて知ったわけでございます。現在の土地事情からいって、これからの医療施設とか、あるいは場合によっては福祉施設なども高層化していく、中層化していくのは、ある意味では必然の傾向であろうかと思うのでありますが、今回の事件の教訓にかんがみましても、私はこういった医療施設あるいは福祉施設というものは、やたらに高くするだけが能じゃない、むしろ高くするということは、避難誘導を考えてみても、かえって一そう危険性を増すような感じすら持つのでございます。
 その意味におきまして、大臣先ほどのお話にもちょっと触れられましたが、こういった医療施設あるいは福祉施設というものに対しては、建築基準法の特別の強化を指示するというだけではなく、私は独自の別個の基準というものを病院なり福祉施設については考えていくべきではないか、ある意味では高層の制限をするというような場合もこれから出てくるのではなかろうかと思いますが、その点についてお考えはいかがでございましょうか。
#20
○齋藤国務大臣 確かに高層化いたしますれば、医療サービスが非常に便益を受けるという、その点は利便があると思うわけでございますが、やはり患者さんは非常に弱っている方々が多い。それからお年寄りの方々も、そのほかの社会福祉施設等については、たくさん入っているわけでございますから、やはりそういう点を十分考える必要があるのではないか、こういうふうにも考えております。
 いますぐ結論を出した意見を述べることはできませんが、お話のような点を十分頭に入れて、今後老齢化社会というものにもなるわけでございますから、病人や御老人、そうした方々を収容する建物がこれでいいのかなという感じも私も持っておりますから、ひとつもうしばらく研究さしていただきたい、かように考えておる次第であります。
#21
○竹内(黎)委員 ただいまの医療施設の高層化について、消防庁のほうはどういう御見解をお持ちですか。
#22
○宮澤政府委員 私どものほうの立場から申しますと、やはり非常災害の場合に人命を全うできるような施設にしておいていただきたい、こういう気持ちを持っているわけでございますので、これは主管は厚生省の御当局でございますけれども、ただいま御提案になりましたような問題は、私どものほうとしては問題を解決する一つの重要なポイントではなかろうかと思っております。
 なお、高層化ということは別にいたしまして、私どものほうの関係だけから申しますならば、人命を救助することが第一でございますけれども、同時に、火を出さない、あるいは火が出た場合にすぐ消せるという体制が必要でございますので、消防施設の充実、特にスプリンクラー設備というようなものにつきましては、ぜひこういうハンディキャップを持っておられるような方々が使っておられる施設にはこういうものができますように、これは一片の法令の改正だけでできる問題ではございません。社会全体がやはりそういう空気にならないとできない問題でございます。ぜひそういう方向に問題が進んでいけばという気持ちを持っております。
#23
○竹内(黎)委員 今回の事件にかんがみまして、厚生省ではまた新たに通達を出しまして、こういった医療施設、病院、診療所あるいは福祉施設のそういう防災体制についての緊急査察を行なうというぐあいに御報告を受けておるわけでございます。
 そこで問題は、そういう緊急の査察を行なった結果、改善の要ありとなった場合でございますが、病院なり、あるいは診療所あるいは福祉施設において、改善はしたいけれども、それに必要な資金の手当てがつかない、こういう場面も予想されるわけでございますが、単に改善を指摘するだけでは私どもは決して十分じゃないと思うのですが、そういうような改善命令を受けたところの医療施設ないしは福祉施設については、国のほうにおいても資金の面からめんどうを見る、そういう御用意はあるのでしょうか。
#24
○滝沢政府委員 御指摘の点につきましては、改善命令というものに該当するものにつきましては、現在におきましても、いろいろの病院全般としての機能の改善命令には融資の方法が明らかでございますので、この点につきましては、今回の査察の結果資金面の手当てにつきましては、民間あるいは公的あるいは地方公共団体等によって、それぞれ被災融資の対象の取り扱い機関は違いますけれども、この制度が活用されるように十分な措置をとりたいという気がまえでございます。
#25
○竹内(黎)委員 ただいまの御答弁のように、ぜひとも十分な対応策をとっていただきたいことを要望しておきます。
 さらに具体的に、今回の済生会八幡病院の復旧計画について一、二点お尋ねをしたいと思うのでございます。
 先ほどの報告にもございましたが、済生会八幡病院は、これから復旧をしなければならないのでありますが、まず第一に処理をしなければならぬのは、このたびの災害にあわれた方々の遺族との間の補償の問題でございます。病院側のほうも誠意をもってその解決に当たりたいという、こういう御意向を承ってきましたが、と同時に、病院側におきましては、その補償額によっては病院自体のくめんだけでは間に合わない場合も予想される。さらにはまた、幸いにして難を免れました罹災された方々の損害補償もまたしなければならぬ。そういう点を考えますと、この補償の問題について、特段に国の援助を要望したいという陳情もあったわけでございますが、この点に関連しまして、ひとつ厚生大臣の御所見を承りたいと思います。
#26
○齋藤国務大臣 なくなられました方々に対する処遇並びに災害を受けられました方々に対するいろいろなそういう問題につきましては、済生会当局も、私に対して誠意をもって解決に当たるということを申し入れておりますし、私のほうも、誠意をもって親切に事態の解決に当たるようにということを厳重に注意もいたしておる次第でございます。
 なお、これがためには、済生会におきまして資金的な面において最大の努力をいたすと思いますが、済生会だけで十分でない面がありますれば、当然これは私どもも援助しなければならぬと覚悟をいたしておるような次第でございます。
#27
○竹内(黎)委員 限られた時間でございますので、まだまだ伺いたい点もあるわけでございますが、この点は他の同僚委員の質問にひとつゆだねたいと思います。
 最後に、私は要望しておきたいことは、何と申しましても、このような事故が再びあってはならないわけでございます。そういう意味で病院の防災体制あるいは管理体制というものについては、ひとつ厚生省当局としても今後特段の御指導をぜひ賜わるよりに心から希望いたすわけでございますが、と同時に、私どもは、いかに注意はいたしても、病院というものにはある意味では火事は不可避である、こういう発想に立ちまして、先ほど大臣がお触れになりましたように、防災もさることながら、同時にいかにして救出するかという、こういう考え方でもって今後事態に対処していかなければならぬと思うのであります。
 そういう意味におきまして、厚生省当局におきまして、あるいは消防庁、建設省当局におきましても、もう再びこういう病院の、あるいは福祉施設の火災事故は起こさないという厳粛な反省に立って所要の、それぞれ対応策を講ぜられんことを強く希望いたしまして、私の質問を終わります。
#28
○田川委員長 多賀谷真稔君。
#29
○多賀谷委員 今回の済生会八幡病院の惨事に対して、心からお悔やみ申し上げる次第です。
 そこで、私は戦後における病院火災について――この前は、いままでは精神病院が主であったので、一般病院ではほとんど珍しかった、こういうお話ですが、私の手元にある統計では必ずしもそうなっていない。そこで戦後における病院の重大火災について、厚生省で把握している点をちょっとお述べ願いたい。
#30
○滝沢政府委員 病院火災の発生状況でございますが、たいへんおそれ入りますけれども、手元の資料が四十一年から四十五年のものがございますので、先生御指摘の戦後という資料につきましては後ほど調査の上、提出させていただきます。
 病院火災の件数、四十一年が二百五十五件で死者七、四十二年が二百三十九件の十八、四十三年が二百三十六件の死者九、四十四年が百三十九件の三十一、四十五年が二百四十七件の三十三でございます。
#31
○多賀谷委員 三十年代――三十年六月十八日、千葉県の医療法人式場病院、ここで患者十八名の死、さらに三十四年一月二十八日、熊本県の多良木病院で十二名の死者、これは焼死です。三十五年の三月、これは国立療養所久留米病院で十一名の死者というわけです。ですから必ずしも精神病院に限ったことではないというところに問題があると思います。
 続いて、委員長もこの前調査されたときに非常に疑問に思われ、私どももどうも最後まで疑問が残った点ですが、医者が酔って、そして宿直ではないのに宿泊しておったという。これはモラルとして許されないと思うのですが、しかし蚊がいて、蚊とり線香を使ったという。一体蚊とり線香を置くぐらい蚊がおるのだろうかという点が、依然としてなぞが解けないのですよ。私は、それはその蚊とり線香ではなかったという意味ではないのですけれども、どうも病院の衛生環境管理というものが悪いのではないかという感じを持つのですが、これはどういうように把握されておるか、ひとつお聞かせ願いたい。
#32
○滝沢政府委員 先生御指摘のように、この問題についてもわれわれも病院の実態をいろいろ調べてみましたが、他の宿直室等では蚊とり線香を使っているような実態はないわけでございます。ただ、あのところが火災の今回の重要な問題点になりますダクトのそばであって、常時温度が冬季間といえどもかなり高いところであるということから、これは一つの推定でございますけれども、越冬する蚊があの地区にやや集中しておったのではなかろうかというようなことも一つの見解としてはございます。
 ただ、事実としては、あの当時医師が蚊とり線香をたいたという事実はあるのでございますが、この点は、あの部屋に夏以来そのような蚊とり線香を使った残りがございまして、おそらく、これも推測でございますが、わずかな数の蚊がおることに対して、これを気にして当日不幸にも蚊とり線香を点火したというように病院側の調査からは聞いておるわけでございまして、衛生管理全体から、あるいは八幡のあの地区全体の蚊の問題ということは、またこれ一つの問題点ではございましょうけれども、他の宿直室等では蚊とり線香を、最近の状況では使っているという事実はないということでございます。
#33
○多賀谷委員 どうも局長の答弁を聞きましても、残念ながら十分把握ができていない。これはやはり、一体病院において、しかも蚊とり線香を使わなければならぬくらい蚊がいるのかどうかですね。これは、私は病院としての衛生環境というものは非常に悪いと言わざるを得ない。ですから、その点はやはり火災の問題以前の問題として十分ひとつ監視、監督をしてもらいたい、こういうように思うわけです。
 そこで、私はまずダクトについて、これは建設省にお尋ねしたいのですが、このダクトの埋め戻し規定ができましたのは何年ですか。
#34
○救仁郷説明員 埋め戻しの規定につきましては、昭和三十四年にございます。しかし、その埋め戻しと申しますのは、いわゆる防火区画を貫通する場合に埋め戻ししなさいというような形になっております。したがいまして、今回の場合に防火区画を構成している部分というのが、おそらく私どもも現在の推定では二階ごとぐらいに出るのではないかというように理解しておりますが、その部分に対しては違反であるというように私ども考えております。
#35
○多賀谷委員 そうしますと、千五百平米ごとに防火区画をしなければならぬ、この条項に違反と、こういうわけですか。
#36
○救仁郷説明員 さようでございます。
#37
○多賀谷委員 そうすると、ダクトでなくとも、その区画をすべきところがあれば、それは違反にはならない。ダクト以外に防火区画をする場所があったとするならば、それは違反にならないわけですか。
#38
○救仁郷説明員 おっしゃるとおりでございまして、もしダクトを含めまして千五百平米以内になるように区画してあれば、当時の規定では違反にはなっていなかったわけでございます。しかしながら、昭和四十四年と四十五年の改正におきまして、そういったダクトあるいは階段といったような、縦に穴のあいております部分に対しましては各階ごとに区画しろというように、現在の規定ではなっているわけでございます。
#39
○多賀谷委員 そういたしますと、防火区画、すなわち建築基準法施行令の十五項によって「貫通する場合においては、当該管と耐火構造等の防火区画とのすき間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。」この規定は四十四年の規定ですか。
#40
○救仁郷説明員 その規定は三十四年の規定でございます。
#41
○多賀谷委員 そうすると、まず第一に、千五百平米の防火区画がないというところで、これは明らかに基準法違反だ、こういうことが言えるわけですね。
#42
○救仁郷説明員 さようでございます。
#43
○多賀谷委員 そういたしますと、なぜ濃厚であるとか疑いがあるとか、こういうことをおっしゃるのですか。
#44
○救仁郷説明員 先ほど私申し上げましたように、ダクトを含めまして、そうして四階建て全部を入れまして千五百平方メートル以内という区画がありますればいいわけでございますが、それがあったかどうかということを詳細に現在調べさせておりますが、まだ正式に報告がございません。しかし私どもは、先ほども多賀谷先生の御質問に答えましたように、現段階では、まあ違反だというように信じております。
#45
○多賀谷委員 先ほど建設省もあるいは消防庁も、そういう病院等の火災等に対して、建造物等について調査をするとかあるいはしておるとか、こうおっしゃっているのですけれども、建物ができてすでに六、七年になるわけです。そうして、肝心なダクトの埋め戻しができてないかどうかというのを、いままで調査しなかったのですか。
#46
○救仁郷説明員 今回の場合には、天井裏でございますし、そういったすき間まで見られなかったということは、まことに遺憾でございます。そうして、昭和四十六年には基準法に基づきまして、民間の建築士によります、いわゆる定期調査報告という制度がございますが、それも出されておりますが、結局その調査でも、その点が見落とされていたということは非常に残念だというように考えております。
#47
○宮澤政府委員 ダクトの関係は建築基準法の関係でございまして、消防関係は、建築同意をいたしますときには、消防用施設を持っているかどうかということについてチェックをいたすわけでございます。したがいまして、消防関係機関といたしましては、その点をやっておりません。
#48
○多賀谷委員 千日前の火災というのは、これはダクトじゃありませんか。
#49
○宮澤政府委員 発火点からダクトを通じて煙が上に上がったということでございます。
#50
○多賀谷委員 そうすると、あの千日前の建物の大火災、これはもうダクトを通じてであるわけです。その後どういう処置をとったのですか。
#51
○救仁郷説明員 先ほど申し上げましたように、そういったダクト、階段あるいはそういった縦にあいています穴というものが、非常に煙あるいは火を呼び込む原因になっております関係上、先ほど御説明いたしましたが、政令の改正で、縦の穴は全部完全にふさぎなさい、そういうような規定になったわけでございます。千日前のあとも、全国的にそういった縦の穴をふさぐことの重要性というものを中心にいたしまして、一斉査察を消防当局と御一緒にさせたわけでございます。そういった中で悪いものは直すようにというような指導をしてきたわけでございますが、これに対しまして五月以来十二月までに約一万件ちょっとくらいの査察をいたしたわけでございますが、残念ながら雑居ビルというようなことを中心にいたしました関係上、今回の病院については、まだ調査がしてなかったということでございます。
#52
○多賀谷委員 消防庁は火災感知器とかあるいは防火施設だけを調査するのだとおっしゃる。しかし、いまダクトについて建設省と消防庁のほうで共同して査察した、しかも訓練をしているのですよ。三月に消火訓練をしておる。消火訓練をするときには、消防署は病院の消火訓練を指導しないんですか。
#53
○宮澤政府委員 三月に消火訓練をいたしましたときには、消防署から二名参りまして、指導というか、協力をいたしました。
#54
○多賀谷委員 消防署が二名行って指導して、問題のダクトが埋め戻しがしてなかったというのに気がつかなかったんですか。
#55
○宮澤政府委員 その辺は私ども聞いてみないとわかりませんが、おそらく建築の基礎構造の問題につきましては、気がついていなかったのではなかろうかと思います。
#56
○多賀谷委員 千日前の大火災はダクトというので、ダクトの政令改正までしておるわけでしょう。そうして一万件、それは病院には手が届かなかったとおっしゃるけれども、とにかく一方件ほど共同で査察したという。しかもその後、この病院には消火訓練をしておる。消火訓練をして、消防署から二名派遣されて行っておるわけでしょう。行っておって一番問題のダクトに気がつかなかったということは、これはもう全く怠慢のそしりを免れぬと思うのです。
 ダクトが一番高層建築物では問題だということになっておるわけでしょう。ですから、消防署にわれわれが行っても、消防の関係者に聞いても、一つは通報がおくれたということを異口同音に言う。もう一つはダクトと、こう言うんですよ。しかし、共同査察には行けなかったかもれないけれども、少なくとも防火訓練に行っておるわけです。しかも大臣、消防署から二名行っておる。千日前のビルの大災害のあとに行っておるんですよ。そうしてダクトについて何ら触れないで帰っておる。それを見もしないで帰っておる。これは私は実に指導がなってないと思うのですよ。何の訓練に行っておるのか。これを一体大臣、どう思われますか。
#57
○宮澤政府委員 確かに御説のとおりであろうと思いますが、建築の構造部分は建設省のほうの所管で、建築基準法で見ることになっておりますので、おそらく消防署としては、そこまで手が回らなかったのではないかと思います。しかし、おっしゃるとおりでございますので、今後はそういう点も、消防署としても、本来の職務なり権限ではございませんけれども、おっしゃいますように、建物を火災から守る一番基礎構造の問題でもございますので、そういう点は十分注意するように配慮したいと思います。
#58
○多賀谷委員 本来の職務、権限ではないけれどもと言うなら、なぜ建設省と一緒にダクトを見て回ったんですか。建設省は、いま千日前のビルの火災後一万件ほど、消防庁と一緒に共同査察をしたと言う。
#59
○救仁郷説明員 今回の病院ではございませんが、消防当局と御一緒に雑居ビルを中心に、千日前の事件後査察を実施しております。その場合、御一緒に参りますのは、建築の部分につきましては私どもの建築基準法の立場から、消防御当局は消防法の消火設備、避難設備というような立場から、共同で一つのビルを査察するというような立場をとっておるわけでございます。
#60
○多賀谷委員 どうもぼくは、火災訓練にわざわざ行って、それを全然見ないで帰っておるなんということは、全く業務怠慢だと思うのですよ。しかもそれは高層建築物はダクトが一番問題点だということが指摘になっておるわけなんでしょう。ダクトだということを言うわけですよ。消防署でも異口同音に言うわけです。ダクトが埋め戻しがなかったから、こういう火災になった。それならば自分たちが三月に二名も行って訓練に参加して指導している。ダクトについては全然気がつかないで帰ったなんということは、これは許されないと思うのですがね。自治大臣はどういう指導をしておるのですか。
#61
○江崎国務大臣 どうも全く御指摘のようなことが現実にあったとしますれば、まことに不備であった、申しわけないことだと思います。特に病院などという被災者が避難をするのにも大きなハンディキャップをしょっておるところの点検などは、平素から消防庁長官をはじめ幹部一同、注意を喚起して万全を期しておるのですが、それを点検に行きながら十分指摘し得なかったということがほんとうであるとするなら、私はこれはミスを認めないわけにはまいらないと思います。
 特に、建築基準法には合っておるが、どうも消火設備その他からいうと一はなはだ不備であるという建築物がホテル、旅館等々にもあるわけでございまして、こういった問題を一日もすみやかに解消して、建築基準法にも合っておるが、消火設備も万全であるという形に指導をしていかなければならぬと思います。そのためには、これは厚生省などにおいても消火設備のための資金措置を促進するという形で今後を期してまいりたいと思います。
#62
○多賀谷委員 やはり大臣もこの事件ちょっと誤解されておるようですが、建築基準法違反だといっておるのです。現地でも、最初いろいろの新聞論説でも若干の誤解があって、われわれも誤解しておったんですが、要するに各階を貫通する埋め戻し規定というのは、それは四十四年に改正になった。この建物はそれ以前の建物であったから、その埋め戻しは、以前の建物には遡及されないから、これはやはり法律の不備というか、遡及するようにしてもらいたいというような希望でしたよ。ところが、そうでなくて建設大臣、千五百平方メートルの防火区画違反になっておる。その防火区画を区切るためにはダクトを埋めなければならぬということになっておる。
 そこで問題は、そもそも大体建築基準法違反ではなかったか、こういうことなんです。そこに私はやはり基本的に問題がある、認識の違いもある。ですから、この事件というのは、基準法には違反をしてないけれども、しかし好ましくないから今後改善をしてもらうべきだという事件ではないようですね。そもそも基準法違反であるという、そこに私はきわめて問題があると思うのです。そして天井とのすき間を検査をしないなんということが――一体何のために建設省は基準法までつくって検査をしないのか。一番大事なところでしょう。それは外からならだれでも見えますよ、しろうとでも。問題は、専門家が見るのは、その天井裏が埋め戻しがされておるかどうかを見るわけでしょう。これは一体どこに手抜かりがあったのか。そんなことは見ないのですか、大体。
#63
○金丸国務大臣 この災害につきましては、十三名の死者を出したということでまことに遺憾のきわみでございます。建設省も二人の調査員を派遣いたしまして調査をいたしましたわけですが、先生のおっしゃるようなダクトの埋め戻しという問題に手抜かりがあった。この手抜かりが設計上にあったのか、あるいは建設上にあったのか、こういうところに問題があるわけでございますが、そこで私も、しろうとでございますが、この報告を受けて、いま先生のおっしゃるように、この天井の中へもぐって見るわけにはいかなかったのか、あるいは天井をはいで、そこを見るということはできなかったのか、こういう質問をいたしたわけでございますが、それは手抜かりであったということにもなるのじゃないかと私は思うのですが、りっぱに建ってもう完成しておる、こういうことでございますから、その天井をはいで見るということもというようなことがあったのじゃないかと、私はしろうとなりに、そういう解釈をいたしたわけです。
 しかし、それではまことに目的を達していないわけでありまして、そういう意味でいま設計上のミスであるか、建設上のミスであるかということで調査中でございます。それが判然といたしましたら、行政措置を行ないたいと――厳重に行ないたいと、こう考えておるわけでございます。
#64
○多賀谷委員 とにかく防火区画というのがあって、これが建築基準法ではきわめて重要な条文ですよ。そのきわめて重要な条文にもかかわらず、それを見ないで一体何を検査をしたのか。要するにその床がずっと全部火が通るようになれば、それは防火区画というものはあり得ないわけでしょう。ですから、こんな重要な規定を見過ごすということはあり得ない。それが結局ダクトがいっておるかどうかということが一番問題ですよ。ですから私は、見のがすということが考えられないんですがね。なぜそういう重要なポイントを見ないのか。これは私は許されないと思うのです。
 一体役所はどういう検査をしておるか。これはせっかく建ったからという。しかし、あれは見られぬことはないのでしょう。そのダクトには天井のところにあいておるところもあるのです。それで修理する場合には、何か故障ある場合には懐中電灯なんかで見るんでしょうから。平素何か管がいたんだ場合にはどうしますか。やはり管がいたんだ場合にはダクトをあけて見るわけでしょう。そうすると天井裏が埋め戻しがしてなかったかどうかということくらいは、これは初歩じゃないですか、専門家にとっては。これはどういうことですか。
#65
○救仁郷説明員 確かに御指摘のように、百十二条の防火区画というものは基準法の中でも非常に重要な規定でございます。しかしながら基準法の規定というのは非常に一ぱいございまして、現在の組織、人員の中ではああいったものを竣工検査してまいります場合に、おそらく二人ぐらいで半日では十分検査できないというのが実情だろうと思います。その中でも私どもは御指摘のように防火区画とか階段区画とか、あるいは防火とびら、そういったものは集中的に検査の重点対象とするようにという指導をしてまいっておるわけでございますけれども、今回みたいな手抜かりがあったということは事実でございます。私どもといたしましては、さらにそういった非常に重点的に見るべきところを今後十分に指導してまいりたいというように考えております。
#66
○多賀谷委員 私どもは、設計上のミスであったか工事のミスであったかということは、建設当局ではありませんから、それはどちらでもいいのです。要するに問題は工事者の問題と、もう一つは監督した者が一体どうしたのか、それを見のがすなんて、もってのほかではないか、こういうことを言っているわけです。これはほんとうに普通の場合なら、わからぬなんということじゃないですからね。これは検査をする場合のきわめて重要なポイントです、重要項目ですよ。それを抜かっておるのはもってのほかだ、こういうふうに思うのです。しかもその後の処置も建物ができてからの処置、ことに千日前のビルが大火災になってダクトだということがわかってからの処置、これは私はきわめて不的確だと思う。それは建設省のほうもそうだし、それから消防庁のほうもそうですよ、わざわざ訓練に行っておるわけですから。ですから、これに対して当然改善をするように処置すべきではなかったか、あるいは建設省に連絡をすべきではなかったか、こういうように考えるわけです。
 そこで、自治大臣にちょっとお尋ねしたいのですが、政令都市の場合こういう医療施設の監視とか監督の権限というのは、だれが持っているのですか。
#67
○滝沢政府委員 医療監視と申します医療機関としての監視は、政令市である北九州市が持っておることになっております。
#68
○多賀谷委員 そうすると、医療機関としての監視は北九州市長が持っておるわけですか。
#69
○滝沢政府委員 さようでございます。
#70
○多賀谷委員 市長はわれわれが調査に行きましたときは消防のことしか言わなかったですよ、通報がおくれまして、まことに遺憾です。そういう医療機関の監視というのは知事が持っておって、いわば市長は全然タッチすべきではないという感覚を持っておる、これもきわめておかしいことだ。要するに保健所というのは、いままで県が持っておったが、政令都市になってからは当然政令都市。ところが政令都市の市長あるいは市当局は、いや、あれは監督権は県にあるんだからというので何らの報告もなく、ただ消防についてだけ報告があった。ですから、その点もどうも政令都市における医療機関の監督という面について、はっきり自分自身たちが権限を持っておるということを知らないのじゃないか、そういう感じを私は率直に受けましたよ。
 ですから、市はまた市として医療機関についてなぜ調査しないのか。しかもここには立ち入り検査権というのまである。この立ち入り検査権があるのに、なぜそういう調査をしないのか。最近厚生省は政令都市に対して、火災その他の問題についてそういう医療機関の点検をせよということの指示を出されましたか。
#71
○滝沢政府委員 ただいま先生御質問の医療監視の問題につきましては、北九州市の場合、保健所が北九州市の管轄になっておるいわゆる政令市でございます。先ほどお答え申し上げましたように、県ももちろんできますけれども、市自体に医療監視の必要性があるわけでございます。
 それから、後段お尋ねの医療監視のことにつきましては、毎年これが監視の具体的な事項を指摘いたしまして、それを重点にいたしまして医療監視を実施いたしております。医療監視員は、監視員としての立ち入り権の身分証明書を渡しておる者が約三千七百人おるということでございます。
#72
○多賀谷委員 ところが政令都市は立ち入り権はあっても改善命令は出せないのですね、市長は。どうなんですか。
#73
○滝沢政府委員 さようでございます。
#74
○多賀谷委員 この政令市と県の権限の問題ですね、ことに医療機関に対する……。政令都市は立ち入り検査権はあるけれども、改善命令は知事がやる。そうすると政令市としては、そういう立ち入り検査をしたら一体どうするのですか。立ち入り検査権があるものが改善命令を出すことはできないのでしょう。これは厚生大臣の医療法ですが、どうですか。
#75
○齋藤国務大臣 おっしゃるとおりでありまして、市は医療監視、それによる立ち入り、それはできるわけでございますが、知事でないと改善命令は出せない、こういう仕組みにお話しのとおりなっておりまして、おそらくそういう場合は市長から知事に申し出て、それを受けて知事がやるというたてまえではないかと思います。けれども、御指摘のような点は、私も聞いていてどうもちょっとぴんとまいりませんから、これは研究させていただきます。
#76
○多賀谷委員 どうも政令都市と県との医療機関に対する権限がはっきりしないのです。立ち入り検査権があるものが改善命令を出すことができない、改善命令は知事しかできない。しかし、政令都市の市長は立ち入り検査権がある。立ち入り検査をして一体どうするのかという、その後は全然書いてない。ですからもう政令都市は、というよりも北九州市は、少なくともこの問題に関しては消防以外には権限はないのだ、こういう態度でわれわれに臨んだのですよ。ですから私はこれもひとつ明確にしておく必要があると思うのです。これは医療法の改正を含めてひとつ御検討願いたい、こういうように考えておるわけです。
 自治大臣はよろしいですから……。
 次に、病院の防火並びに消火、救急体制の確立についてですが、今度の済生会病院は一般の病院に比して評判がいいそうです。そして病院長は、重患については集中ケアという特別の部屋を二階に設けていて、それを重点的に救出した。かなり努力をしているあとがあるわけです。
 しかし問題は、四階に、今度なくなられた方のうちで六十歳以上の人が非常に多いのですね。この方は自分で一人歩きができないのです。担架で運ばなければならぬ担送の患者、この担送の患者が四階におるわけです。ですから私は、これに対して一体病院はどういうように考え、またどういうようにすべきであったか。看護婦さんは二人しかいないのです。しかも担架で運ばなければならぬ患者が相当多い。そうすると、一体これはどうしたらいいのだ、ここにも問題点はなかったのだろうか、こういうように思うのですがね。これはどうしたらよかったと思われますか。
#77
○滝沢政府委員 八幡の具体的な例から申しますと、やはり病院というものが、日常の医療を患者に提供する体制からいきますと、基本的に問題になっております看護婦の看護単位当たりの二人、八日夜勤という、あの問題から見ますと、今回の四階の病棟は若干――新館、旧館の分かればございますけれども、少なくとも病床にして九十、一看護単位として、われわれが常識的に五十床程度を考えておりますのに比べて約倍という看護単位に二人であったということは、具体的な運営の点について、あるいは設計、設備の上について、新館、旧館を含めて看護婦のナースステーションは一カ所でございました。したがって、当病院としては、九十床近い患者をナースステーションは一つでやることを考えた設計でございますけれども、二つ以上置くということが必要ではなかったかということと、いわゆる二看護単位に相当しますので、でき得れば二人以上置く必要があったのではなかろうか。
 ただし、この場合の、じき消火ということを重点にしたための通報のおくれによって、外部からの援助体制、いわゆる救助体制というものが非常におくれた。日常の医療の必要からは、先ほど申し上げましたような看護力にやや不足の感がございますが、それ以上防災を考えましたときには、どうしても病院という機能は、職員の非常呼集を含めた非常体制というものも、やはり消防隊への通報をすみやかにすることによる応援体制を加味しませんと、それを加えて防災体制ということになるのであって、日常の、特に夜間の病院職員だけによる救済体制というものは非常に問題がある。むしろかなり不可能に近い問題があるわけであります。
 そういう意味で、今回の八幡の火災につきましては、約四百メートル近くに消防署がありながら、通報のおくれがあったということが、私は致命的な――いわゆる応援救済体制、外部の方々を含めた導入体制がおくれたというところに基本的な問題がございます。
#78
○多賀谷委員 通報のおくれは基本的な問題だと思いますが、しかし、四階に担送しなければならない患者が非常に多かったという事実ですね。一体十一名の死亡者のうち六十歳以上の方が何人か、それから担送しなければならなかった患者が何人か、そのうち何人死亡されたか、これをお聞かせ願いたい。
#79
○齋藤国務大臣 これは実は、私は火災の情報を受けましたときに――私、率直に申します。私も専門家じゃありませんから、しろうととして直感的に受けた感じは、まず私は蚊とり線香などをなぜ使っておったか、その当時、少なくともダクトとかそういう話が出る前の話です。それが一つ。もう一つは、御老人を四階あたりに収容しているという病院のやり方というものが、どうも私はわからぬ、こう実は考えたのです。病院というものは原則二階、耐火構造であればもっと高くしてもいい、そのぐらいの知識は私も持っておりました。したがって御老人のような人は、せいぜい一階か二階に入れる。これが私はしろうとなりの常識じゃなかったかと思うのです。ということを考えてみれば、今後病人の収容にあたって、この病院は御承知のように人工透析の非常に大事な機械施設を持っている病院でありますから、そういうことはできなかったかもしれませんが、やはり御老人の方は一階か二階にできるならば入れるというのが私は常識じゃないかなということを考えました。
 ですから、今後医務局長にもそのうちゆっくり話そうと思っているのですが、新しく病院をつくるときには、御老人は一階、二階に収容して――何も火事のことばかり考えているわけじゃありませんが、やはりそういうことを考えてあげることが必要じゃないかなということを率直に感じましたことを、この機会に、御質問がございましたので申し上げておきたいと思います。
#80
○滝沢政府委員 先ほどお尋ねの点につきましては、死亡者のうち六十歳を割る五十代、四十代の方が二名だけでございまして、八名は全部六十歳以上ということでございます。
 それから避難上介護を必要としたという方が、医学的にその後病院等で死亡者の症状から判断しておりますのは七名でございます。十名のうち七名についてはそのような判断が行なわれております。
#81
○多賀谷委員 担送を必要とする者は七名ともなくなったのですか。
#82
○滝沢政府委員 死亡しました十名のうち、担送というしるしになって考慮すべきだったと思われる者が七名であったということであります。
 それから先ほどの四階に集中して高齢者を入れておったという問題と関連がありますが、三階は幸い救助できておりますけれども、三階の新館の二五〇という部屋がかなり担送ないしは介護を必要とする患者がおったのでございます。その他は全部担送的な患者は二階のICVに、先ほど先生御説明の患者収容をいたしておりましたので、われわれの各個人別のそういう区分から見ますと、確かに、四階の旧館は幸い救われたのでございますが、旧館の一部、それから四階のあの死亡者を出した部屋にかなり重症者がおったという事実があったわけでございます。
#83
○多賀谷委員 いま大臣からもお話がありましたが、いままでは高齢者あるいは重患は、ナースステーションの近くであればいいという指導をしておったそうですが、これが一つ問題点だと思います。これは改善をお願いしたい。
 そこで、病院火災については具体的に、これは建設大臣に伺いますが、今度の教訓にかんがみて、どういうような建築構造にされたらいいか、あるいはそれについて法律や施行規則を改正になる場合に、既往のものについては、どうしようとするのか、これをひとつ両大臣からお聞かせ願いたい。
#84
○金丸国務大臣 建築基準法の中に改善命令ということもあるわけでございますから、改善しなければならないところは改善をするということで、命令を出してびしびしやるということをしなければならぬと思っております。いまこういうところでございましたら、病院を建てること自体は永久建築であることは当然でございましょうし、木造建築等はないわけでございますが、どちらにいたしましても設計、建設にその監督を十二分にやらなければならないということを、この火災で私は感じたわけでございますが、竣工届けが出た一般住宅等につきましては、十日なり一週間おいて調査がなければ入ってもよろしいということになっておるようでございますが、病院等につきましては、これは細大漏らさず一つ一つ検査していかなければならぬということは当然でございますし、その際ほんとうにすみずみまで検査して、これでよろしいという納得のいくところまで指導しなければならぬ、こういうふうに感じておるところでございます。
#85
○齋藤国務大臣 先ほども病院の建築構造につきましては竹内委員にもお答えいたしましたが、将来この問題はもう少し私、研究さしていただきたいと考えております。それと同時に既存の病院につきましても、先ほど消防庁長官からお話のありましたスプリンクラーにつきましては、昔の既存のものについては、つけぬでもいいということになっておるようですが、私はこれはやはりいいことなら、つけさしたらいいと思うのです。なるほど法制的にはつける義務はないかもしれません。けれども、そのくらいの金は、民間のあれでございますと、医療金融公庫もありますし、年金福祉事業団の金もあるわけですから、ひとつ何とかお金のくめんはしてあげて、スプリンクラーはつけさせるならつけさせるという指導を私はすべきだと思いますから、厳重にそのうち通知でも出して、既存のものについても、そういう設備の改善をやらすというふうにしたいと思います。
 それからダクトの埋め込みの問題についても、建設省ばかりにおまかせしないで、やはり病院の一般監督の権限というものは厚生省はあるのですから、そのくらいのことをやるのはあたりまえだと私は思います。ですから、そういう面については、もちろん建設省や消防庁の御協力をいただかなければなりませんけれども、私のほうも自発的にやらすということはいたしたいと考えております。
#86
○多賀谷委員 先ほど既存のものという表現がございましたけれども、既存のものでもできるわけでしょう。建築基準法の十条の「(保安上危険であり、又は衛生上有害である建築物に対する措置)」というのでできるようになっている。できるならなぜやらないのですか。いままでこの規定は発動してないのですか。
#87
○救仁郷説明員 いままでも査察の結果、既存のものに対しまして、悪いものがあれば、どんどん改善勧告をしております。その改善勧告を聞かないものに対しては十条を発動して、そして直さしていくというような状態でございます。昨年の五月から十二月まで、先ほど申し上げました査察の結果、十条の命令の手続をとったもの、これが四百件か五百件ぐらいあったと存じます。
#88
○多賀谷委員 そのスプリンクラーの設置の問題は、これは建築基準法の関係ではなくて、消防庁の関係ですか。
#89
○宮澤政府委員 スプリンクラーは消防用施設でございますから、消防関係の法規の問題でございます。
#90
○多賀谷委員 消防には建築基準法の十条のような規定はないのですか。
#91
○宮澤政府委員 消防法にも、消防用施設が法令に従って設置をされていない場合の措置命令の規定はございます。それで、今回の済生会病院につきましても、消防用施設につきまして多少不備な点がございましたので、実は昨年措置命令書を出してはございます。
#92
○多賀谷委員 ですから、六月一日施行をされて、それ以前の建物についてもスプリンクラーを設置するように措置命令を出せるでしょう。
#93
○宮澤政府委員 つまり措置命令は法令上の義務違反について出すわけでございます。スプリンクラー設備につきましては、昔の建物には遡及をしないというのが現在の法令の規定でございます。
 そこで、先ほど私ちょっと申し上げましたけれども、実は私どもの立場からいたしますと、スプリンクラー設備も遡及いたしたかったわけでございます。いたしたかったわけでございますが、やはり社会情勢がそこまで熟していないと申しますか、私どものほうの立場だけを主張するわけにもまいりませんものですから、したがって、スプリンクラー設備につきましては、昔の建物に遡及をしないというのが現在の法律のたてまえでございます。
  〔委員長退席、竹内(黎)委員長代理着席〕
#94
○多賀谷委員 建築基準法十条というのは、既往の建物であって、その当時には基準法がその基準を示していなかったが、その後新しい建物については、新しい基準を順守すべき義務を課した。しかし、その建物が非常に有害である、危険である、こういうように認めた場合には、既存の建物、しかも増改築以外の場合に、この十条が発動されるわけでしょう。
#95
○金丸国務大臣 そのとおりでございます。
#96
○多賀谷委員 消防という大きな問題が、どうして建築基準法のような規定ができないのですか。建築基準法では、既存のものであって、増改築のような場合に新しい基準にのっける以外、増改築も何もしていない、それを十条で既往のものについても措置命令ができるようになっているでしょう。人命の問題である消火について、この規定がないというのはおかしいでしょう。どうなのです。
#97
○宮澤政府委員 消防法のたてまえと建築基準法のたてまえは、その点は多少違っているわけでございます。ただ私どもの立場からいきますと、ただいまおっしゃいましたようにスプリンクラーを今回の済生会病院ばかりではなくて、根源的に病院その他のそういう施設に遡及をしたかったわけでございます。いまでも私はそういう気持ちを持っておりますが、なかなか世の中の情勢がそこまでいっていない。しかし先ほど厚生大臣御答弁ございましたように、厚生省のほうとされても、そういう施設について御検討いただきますならば、私どものほうはむしろ根源的にスプリンクラー設備をすべての病院その他のものに遡及したい、こういう気持ちでございます。
#98
○多賀谷委員 これは立法上の食い違いもあるのですよ。建築基準法では「(保安上危険であり、又は衛生上有害である建築物に対する措置)」として、既存のものであって、しかも増改築をするような場合以外でも、措置命令、改善命令ができると書いてある。しかし消防法にないというのも、それも法律的なバランスを失しておると私は思うのですね。これは自治大臣がいらっしゃらないから困るのですけれども、消防庁としては少なくとも建築基準法がそういう改善命令が出せるのに消防の側が出せぬというのはおかしいでしょう。ですから、消防の側も出せるようにすべきですよ。ひとつ改正案を出しなさい、どうですか。
#99
○宮澤政府委員 御説もそのとおりでございますが、私どもは実はもっと根本的にすべての施設についてスプリンクラー設備のようなものを遡及させたいと思っているわけでございます。改正案を出すといたしますれば、そういう改正案を私どもは考えたいと思います。
#100
○多賀谷委員 それは基本的な問題とおっしゃるけれども、スプリンクラーだけの問題ではないですよね。ですから私、率直に言うと、こういう基準法十条のような規定が必要なんじゃないですか。スプリンクラーについては既往のものについても全部持ちなさいといえば、それはスプリンクラーについてはできるでしょう。しかし、その後科学が進み、あるいはいろいろ火災の態様が変化するにつれて、いろいろな処置が必要なんでしょう。ですから既存の建物についても、しかも増改築をする場合以外でも、そういう措置命令ができるような制度が、あなたのほうではやはり必要じゃないですか。
#101
○宮澤政府委員 おっしゃる趣旨わかりました。私どものほうとしても検討させていただきたいと思います。
#102
○多賀谷委員 最後に、補償問題について一言いたしたいと思いますけれども、不幸なことが次から次に起こるということは、われわれとして予想したくないのですけれども、事実上いろいろな事故が起こる可能性なきにしもあらずですね。皆無ではない。そこで私立の病院等について、こういうような事故が起こり、補償をしなければならぬといえばたいへんですね。あるいは公立だって、やはりたいへんだし、今度の済生会病院だってたいへんだと思う。
 そこで一体制度として、どういうものが考えられるか。飛行機の事故は、大体航空料金の中に補償の保険が入っておる。ですから一体病院等について、そういう補償の保険制度というようなものが何らか制度として考えられないだろうか、これは厚生大臣どういうふうにお考えですか。
#103
○齋藤国務大臣 病院というのは、やはりこういう事故がたくさんあるということを前提にしては考えてないものですから、どうもこれはひんぱんに起こるということなら別ですが、しかし、そんなことが起こられたのではたいへんなんですから、どうもこれはその補償について制度的な保険制度というものがなじむかどうか、私はやはり多少これは問題じゃないかと思います。いまのところ考えておりませんが、こういうことが保険になじむかどうか、もう少し研究させていただきます。
#104
○多賀谷委員 これは消防庁、お客さんを泊めるような施設とか、あるいはいろいろ態様があると思うのですけれども、事故が起こった場合に、何かお客のためにその施設が保険をかけるという考え方ですね、ぼくはそれを言っているわけです。何か必要じゃないのですか。
#105
○齋藤国務大臣 どうも、そうたくさんあってはならないものでございますから、これはどうも保険経済、保険数理の上になじまないのじゃないか、こういう感じがいたしますが、せっかくのお話でございますから、十分ひとつ研究させていただきます。
#106
○多賀谷委員 それから、済生会病院について、いま竹内委員からの質問に対して、国は援助をするというお話でしたが、具体的にどういう援助をされますか。
#107
○齋藤国務大臣 この点につきましては具体的にいま考えておりません。済生会としても、あくまでも自分の力で何とか努力をいたします。いたしますが、もしどうしても私のほうでできないときには、国でも援助をしてくださいという申し入れをいただいておるわけでございますので、済生会のほうで折衝をしていただいて、その結果、こういう点は国でやってくれというふうな申し入れがあれば、その時点において十分考究し、検討をいたす考えでございます。
#108
○多賀谷委員 大臣、ちょっと答弁が無責任じゃないですか。さっきの竹内委員の質問に対して、病院も誠意をもって補償に当たっておる、それで国も誠意をもって応じたいと思う、そうして、資金の足らない場合は国の援助も――援助ということばを使ったですよ、国の援助も惜しまないと言う、そして具体的に聞きましたら、いや何も考えておりません。それはちょっと無責任な答弁じゃないですか。
#109
○齋藤国務大臣 まだ申し入れがありませんので、そう申し上げたわけでございまして、申し入れがありました段階においては、融資その他できるだけの援助をいたす考えでございます。
#110
○多賀谷委員 どういう制度があるのですか。申し入れたら、どういうことでできるのですか。
#111
○齋藤国務大臣 一般の銀行に対する融資のあっせん、そういうものが中心になると思います。しかし、同時に、済生会としては全体的な再建計画をするわけでございますから、たとえば医療機械等については年金福祉事業団から融資をして、これはちゃんと一日も早く復旧させるようにいたします。ですから、自己資金をできるだけ余すようなやり方をして、そして補償に重点を置いて解決していこう、それでも、なおかつ資金繰りができないときには国ができるだけ融資のあっせんをしよう、こういう考え方でございます。設備のほうについては、国がまずできる限りの援助をいたします。それで手持ちの資金を余す、手持ちの資金の余したものは全部遺族の補償に充てる、その手持ち資金がないときにはどうするか、それについては国ができるだけ資金のあっせんをいたして、援助をいたします、こう申し上げてございます。
#112
○多賀谷委員 どうも不徹底ですけれども、一応これで終わりたいと思います。
#113
○竹内(黎)委員長代理 田邊誠君。
#114
○田邊委員 いま多賀谷委員から包括的な質問がございましたから、もう私重複いたしませんで、補充をして質問をいたします。建設大臣がお急ぎのようですからそのほうから……。
 いま建築基準法上の問題についての質問がございました。これはいろいろ見方がありますけれども、私はやはり、さっき事務当局からお話のあったように、一応耐火構造等の防火区画というこの施行令から見て、違反であるという点は明らかだろうと思うのです。そこで、四十四年、四十五年に改正をした上に立って見れば、なおかつこれが違反であることは間違いないわけです。ダクトを通じて上へ上へと火が行ったわけでありますけれども、一体この宿泊した医師の足元から火が出て、そしてダクトにどうして行ったのでしょうか。
#115
○救仁郷説明員 通常の火災でございますと、まずカーテンを通じまして天井に入ります。今度の火災もおそらく天井に抜けまして、天井裏が火災を起こしまして、それが横に走って、ダクトを通じて上に上がったものというような推定でございます。
#116
○田邊委員 したがって、ダクトは天井裏についても横に遮断をしていなかったということですか。
#117
○救仁郷説明員 さようでございます。
#118
○田邊委員 したがって、いわゆる煙突型でもって、ダクトが各階に上に通じておったというだけではないのですね。これは横の面におけるところの遮断もしていなかった、したがってダクトに火が入ったという点がいまの答弁で明らかなのでありまして、私はいわば二重の過失だろうと思うのです。しかも、さっき多賀谷さんもちょっとおっしゃいましたけれども、これはわれわれが行ってみても、天井裏でなくて、各階ごとにとびらがあります。これはすぐあけて容易に見られる。また、とびら自身が実はこわれるような状態でありますから、これはすぐ見られる。何もたいへん厳重な施設をこわして、それでもって点検しなければ、これの状態が発見できないというしろものじゃない。ですから私は、さっきの質問以上にいまの話を聞いてみて、これに対する点検の不備というのは、これは責任を免れないと思うのですけれども、大臣、どうですか。
#119
○金丸国務大臣 御指摘のとおり、まことに建築違反であると私も思います。今後この面につきましては厳重に行政処分をしなければならぬし、また、今後の指導もこの点については十二分な指導をしてまいりたい、こう考えております。
#120
○田邊委員 そこで、北九州市の建築局と消防局は、これに対して違反であるということが調査してわかった。したがって工事の施工者、それから工事管理者について当然処分をしなくてはならぬだろうということを言っておるのですけれども、これだけでいいのでしょうか。これだけで、もうそれ以外の行政機関の責任はかまわないのですか。
#121
○金丸国務大臣 その当時の現場の、許可をするための検査をした人についても十分にひとつ調べてみたい、こう考えております。
#122
○田邊委員 ですから、責任はあるのですか。
#123
○金丸国務大臣 責任はあると思います。
#124
○田邊委員 したがって、これはただ単に業者なり工事管理者が責任をかぶるというだけではなくて、当然その点検等を怠ってきたところの責任まで私は追及されるべきである、いまの大臣のことばもそういうふうに受け取っていいのですね。
#125
○金丸国務大臣 そのとおりであります。
#126
○田邊委員 その点は明確にして対処してもらいたいということを強く要求しておきます。
 そこで、建設省はあとどなたが残っているの。
#127
○救仁郷説明員 建築指導課長でございます。
#128
○田邊委員 局長はどうしたの。――ちゃんと要求したんだからだめだよ。ちゃんと言ってあるんだから。
 この四十四年、四十五年の改正後において査察、点検を行なったというけれども、私はやはりものには順序があると思うのです。こういった公共的な施設というもの、ましてや患者を収容してなかなか動きができないという施設、あるいは老人等の施設、身体障害者の施設、私は査察なり点検なりというものについても、そういう優先順位があると思うのですが、そういった点についてあなたのほうはどういう順位で、しかも厳格さについても、どういう厳格さの基準に従ってこれをやってこられたのでしょうか。
#129
○救仁郷説明員 お説のとおり、そういった特殊建築物と申しますか、そういうものが査察の重点になることは当然でございます。そういった面で特殊建築物を重点に査察をいたしてきたわけでございます。ただ、昨年の千日前のデパートの火災にかんがみまして、いわゆる雑居ビル問題が管理上非常に大きな問題があるということがわかりましたので、特殊建築物の中でも特に雑居ビル等につきまして、去年重点的にやったというような経緯を持っております。
#130
○田邊委員 局長が出ないという話は私のところにはないのだ。――なぜ私がそういうことを言うかというと、建築基準法を改正をしなければならぬ。特に病院等の問題については、先ほど厚生大臣以下もそういうことを言われてきておる。私は当然だろうと思うのです。これは列挙別に区分をして、基準法についても洗い直さなければならない。――どういう部門を洗い直すのですか。何を改正しようとするのですか。その中身はどうなんでしょう。あなたでもって責任をもって答えられるなら中身を列挙してください。
#131
○救仁郷説明員 私どもは昭和四十四年、四十五年の改正によりまして、先ほど申し上げましたように、階段あるいはそういったダクトスペースといったような点については、各階ごとに防火区画を厳重にするようにというような改正をいたしております。そのほか避難施設等につきましても改正をしておりますので、現在の基準法につきましては、一応万全の法令の改正の措置はしてあるのではないかというように考えております。
#132
○田邊委員 さっき私が聞いておりまして、たとえば病院ならばベランダを設けなければいけないとか、あるいは三階以上については非常階段を四方に設けなくちゃいかぬとか、できればこういう不自由な重症患者のところについて必要ならば、すべり台式な何か施設を設けなければいかぬとか、あるいはこの病院は中二階に一つのあき地をつくっておるけれども、これが利用されていない。そういったものに対する利用をある程度義務づけるというようなことができないか。そこに来る問題についても言われましたけれども、そういったことについて一体この病院やその他の公共的な施設あるいは不自由な方々を収容しているところの施設について個別に、ひとつこれを検討するようなことができないか。こういうように私どもはさっきから聞いておるわけです。そういった検討をし、あるいは必要があれば法改正をするという御用意がございますか。
#133
○救仁郷説明員 昭和四十四年、四十五年の改正におきましては、各省御当局ともいろいろ協議を重ねてまいりまして、そして規定を整備したわけでございます。私どもの建築基準法の中での現在の規定の整備というのは、少なくとも現段階では私どもはこれで十分であるというように理解しております。
 ただ、先ほど来御指摘がございましたように、たとえば重症患者の病室を上のほうに持っていくかどうかというような問題がございます。この点につきましては、建築物そのものの設計段階の問題と申しますよりも、むしろ病院の管理上の問題というようなことも非常に大きく影響するのではないかというように考えております。したがいまして、その点につきましては、今後とも厚生省当局といろいろ協議を重ねてまいりたい。必要があれば建築基準法のほうで手当てをしてもよろしい、こういうように考えております。
#134
○田邊委員 厚生大臣どうでしょうか。あそこに行きましたら、なくなった人のところに非常階段がございましたけれども、かぎがかかっておった。そのところだけベランダがなかった。これがあればよかったなといっておるのです。これは任意じゃなるべく経費を安くする意味からいっても、善意に基づいてやれば別でしょうけれども、なかなかそこまでいきませんよ。やはり必置義務というものがなければ、なかなかもってそこまでいかぬと思うのですけれども、これはどこでもって責任をもって検討され、改善される御用意があるのですか、政府としては。
#135
○滝沢政府委員 いまの先生の御質問と建設省のお答えと含めまして、建築基準法の考え方からの医療機関の特殊性についての改正の問題点というものの中で、特にベランダのお話が出ましたけれども、たとえば三階以上というものにするならば、土地の条件が許せば、いわゆる併立型の病棟にすれば、こちらに火災が起こればうしろの病棟に移れる。これが全部ただ一本だけの病棟である場合、四階以上であれば、先ほど御提案のような非常階段等の数の問題、あるいはすべり台等の問題というふうに、それぞれの実情に合わせた医療機関の若干きめのこまかい、そういうような建築の問題について、今回の事件もかなり教訓的に教えるものもございますし、この点については、ただいま建設省の御意見もございましたので、われわれも今度は高層建築化ということと病院機能ということ――重症の者を上に持っていってはならぬとなりましても、今後の病院の患者の傾向から考えますと、いわゆる高層四階以上に重症者を入れてならぬというようなことをどこまで規定できるかという問題も含みますので、建築基準あるいは建築の機能の立場から、病院の機能の立場からかなり考慮した上でないと、ただ重い患者を上に入れていかぬというだけでは私は実態に合わないと思いますので、その点は御質問とお答えと、われわれ厚生省側の関連のお答えを含めまして検討さしていただきたいと思っております。
#136
○田邊委員 消防庁、火災の警報装置はあったんでしょうね。
#137
○宮澤政府委員 自動火災警報設備はございました。
#138
○田邊委員 それは作動したわけですね。
#139
○宮澤政府委員 作動いたしました。
#140
○田邊委員 そこで避難の問題で、避難誘導に手落ちがあったんじゃないかと被害者の家族の人たちが盛んに言うのも、私はわかると思うのですけれども、これは言うべくしてなかなかむずかしいことだったと思うが、避難体制と避難訓練は、これは明らかに十分でなかったということは言えますね。当時宿直しておった看護婦さんの一人は、昨年の秋に行なった避難訓練に参加していなかったということをいわれておりますから、きわめて形式的であった。患者さんについてまで避難の実地訓練をやったことはございますか。
#141
○滝沢政府委員 おっしゃるとおり避難訓練となりますと、患者も含めたものが具体的には必要でございますけれども、一般的に患者の心理状態あるいは病状等勘案いたしますと、実施はなかなか患者まで、どこまで参加していただけるか、いわゆる意識的に避難訓練というものに伴うPRあるいは広報活動的にはできましても、具体的に訓練というものについての患者の参加というものは――病院というものは、われわれ国立の直轄病院を持っておりましても、これらの点はやや形式的になるおそれがございます。この点も今回の事件からわれわれが教訓としてとりまして、本日の御質疑等を通じて得たものをあわせて局長通知の中で明確にしていきたいというふうに思っております。
#142
○田邊委員 通知をたびたび出していらっしゃるのですね。これが一体どういうふうに実施されておるか。あなたのほうは過去のいろいろ通知、通達、県でもたびたびこれは出されていることを、われわれはいま報告をされましたけれども、これは点検をされ、把握されていますね、どういうふうに実施されているか。どうでしょうか。
#143
○滝沢政府委員 おっしゃるとおり、また先ほどの御質疑を通じても、具体的な訓練というもののむずかしさもございますけれども、少なくとも消防法にも消防計画というものは提出するようになっておりますし、そのような点が、従来の通知は一般的な意味の通知が多かったと思うのでございますが、今回私は明らかに具体的な事例が、教訓的な問題がたくさん出てまいりますので、こういうものをとらえまして消防計画の中に、具体的にこれが実施を指示いたしたいというふうに考えております。
 たとえば訓練もなるべく多くやれ、あるいは年何回程度にしろというような指示でございますけれども、これがやはり必要あるならば、その訓練の内容の改善も含めると同時に、回数等についても具体的に指定し、そしてそれが医療監視の際に確認できるようにしていきたい。一つの具体的な例でございますけれども、そんなような考え方を持っております。
#144
○田邊委員 したがって、これは私は医療施設ばかりじゃなくて、ほかのいろいろな救護施設や養護施設についてもいえると思うのですけれども、きわめて形式的ですね。これは大臣、実際にわれわれ老人ホームをやっておっても、寝たきり老人についても避難訓練をやっていますよ。これをやらなければ、実際のときにどうにもならないのです。ですから、そういう趣旨の徹底というものがいまなされていない。私は通達を見せてもらいましたけれども、まことにもってこれは形式的だね。きわめて親切でもって手順よく中身について包含したような通達じゃない、これは。そんなものを火災があったりしたあと幾ら出しても、それは何もなりませんよ。
 ですから、今度はそういうことでない、ほんとうにそれが具体性を持ち、しかも実施されたあとの状態というものがどうなっているかということが報告、点検をされ、その集約の上に立って今後も方策は講じられる、こういう体制を私はつくらなければいかぬと思うのです。いかがですか。
#145
○齋藤国務大臣 御意見まことにごもっともだと思います。病院や老人ホーム等におきまして、ただ職員だけの防火訓練だけやって、これで能事終われりというのでは意味はないのでありまして、中に入っておられる方々を無事に救出することが一番のねらいでございますから、今後は通知を出すにあたりましても、そういうことを中に加えまして、患者さんや老人の方々と一緒になって訓練をやるというやり方、しかもそのやった結果については十分これはフォローして、これを指導していくというやり方に今後いたす考えでございます。
#146
○田邊委員 時間がありませんから――消防庁のほうも、どうなんでしょう、この院長の話を聞きますると、やはりこれは四キロくらい離れたところに院長宅があったから、すぐかけつけられない。したがって、宿直員とそれ以外の医師、従業員等を動員して、まず患者の救出と避難を指示したというのです。私は院長の話は非常に身につまされる話でありましたけれども、残念ながら手順は誤りだろう。おっしゃるとおり、これは大体三十分後において消防庁に対する連絡があった。これは三十分早からしめればという私は気持ちにやはり立つのです。あとの祭だといっても、そうですね。
 ですから、この消防庁と私はこういった施設の連絡、いま医務局長はいろいろ通達を出したと言ったけれども、やはり消防庁と十分連絡をとっていかなくちゃいかぬと思うのです。そういった点に対するあなた方の施設に対するPR、指導、これがやはり私は欠けておったのじゃないかと思うのです。院長の話はきわめて実直な話をされておるけれども、私はその宿直員をもってして一生懸命救出する、どのくらいタンカがありましたか、どのくらい救出袋がありましたか、どのくらい手当てができましたか、私はその手順がどうも前後しておったという気持ちがするのでありまして、そういった点で消防庁として、やはりこれらの施設に対するところの万一の場合におけるところの、何といってもやはり専門家、体制の整った消防署にまず連絡を入れる、こういう、すぐそれが頭に来るようなPRなり指導というものがなければ、私はどうにもならないと思うのですね。そのとおりですね。
#147
○宮澤政府委員 そのとおりでございまして、今度の問題はいろいろ問題がございますが、いまおっしゃいますように早期通報から始まりました手順の問題に一つ大きな問題がある。特に私ども聞いておりますのは、たとえば二階の患者さんの収容ということを中心に考えていたようでございますが、それは消防機関が到着いたしましたときに病院の責任者のほうから二階を中心にやってくれという話があった。しかし同時に四階にかなり患者さんが残っておる。そのことのインフォメーションが消防機関に十分伝えられていなかったというようなこともございます。したがいまして、おっしゃいますように消防機関といたしましても、不足ではございますけれども、施設の管理者とともに、なお今回の教訓を機会に十分連絡をしていかなければいけないと思います。
#148
○田邊委員 私の時間がありませんが、どうも管理体制についても、この際、済生会八幡病院についてはこの会長が知事ですね。常勤の理事長といいましょうか、責任体制という問題も私はあると思うのです。院長は医師ですから、医療の実務的な面については、これは指揮監督はできましょうけれども、やはりこういった管理の問題につきますると、どうしてももう少し責任体制というものが明確でないといけないだろう。認可権を持ったりするところの知事が会長であるというこの済生会の、いわばきわめて変形的な面からいっても、特に私はこの点を、まずひとつ指示してもらいたい。
 それから手順は、やはり今後の処置すべき手順としては、私は非常に気の毒だけれども、石松さんという医者はなかなか優秀な医者だそうですが、しかしこれに対する措置を私は明確にしなければならないと思うのです。泣いて馬謖を切る、大体宿直でないにもかかわらず、ときどき来ては宿泊するなんて、産科だから許されるなんということはありませんよ、これは。酒を飲んだことについては論外ですけれどもね。そういうことをまずやる。
 その次に、補償に対する、これはまたきょう何か、具体的な問題について二十六日に話し合いをするというようなことをこの問聞いてまいりました。まだ具体的になってないかと思いますが、その進行状況をあとで御報告いただけばけっこうであります。これは病院でも弱っていると思うのですよ。一体どういう基準でやろうとするのか、ホフマン方式等と一律というようなことを加味してやろうかというような話に患者や遺族の方々との間にはなっておるようですけれども、これに対しては、他の実例を調べてというふうに病院が言っておりますけれども、これはやはり何といっても厚生省がいままでのいろいろな例等を見て、よりよき助言をしなければならぬじゃないかと私は思うのです。これに対して一体どうするか。
 それから第三番目には、済生会病院再建につきましては、これはさっきちょっと不明確に言いましたけれども、いわゆる再建なり、いま増築をしておりますけれども、建物については公費の助成がある。しかしそれ以外の、たとえばベッドとかいろいろな内部の施設の問題について通例の再建なり建築なりだけでは、ちょっとまかない切れないのではないか。これに対しては一体どういう措置をするのか。それから着のみ着のままでもって出ていかれた生存者に対して、一体これはどうするのか、これは補償とはまた別の意味で、いろいろ考えなければならない問題だ。これに対して措置をする方法が、国なり県なり北九州市なりにあるのか、これは一体どうするのか、これをひとつわれわれとしては考えてもらいたいと思う。
 それから時間がありませんから全部お答えいただかなくてもいいですけれども、やはり今後の措置として病院の建築上の基準を改正するということももちろん大事でありまするけれども、既存のものについても改めてもらいたい。スプリンクラーの問題についてもさっき出ましたけれども、消防庁長官の苦衷はわかりますけれども、しかしダクトの問題についても、既設のものについては、私はいま病院に限っては、これは建設省なりあるいは消防庁なりが、これだけやらなければいけないぞというだけでなくて、ひとつ医療施設を管理監督をする厚生省として、私はこれは洗い直してもらいたい。
 それから、何といっても病院の職員の配置ですね。二・八は実施したと、こう言いますけれども、しかし、なおかつ夜間の体制というのは私は十分でなかったというように思いまするし、そういう面におけるところの職員の配置について、この際これを教訓にして、病院についても、大病院あるいはかなり中規模の病院あるいは診療所等について、一体どういうようにすべきかという将来のあるべき姿について、これはひとついろいろ考えてもらいたい。
 それから病院の入院患者のあるべきことについても、さっきも大臣が言いましたから、二階に重症患者だけを集めたということがいいのかどうかというくふう、これらもひとつこの際ですから、厚生省として考えられる点についていろいろと検討をする、こういうことについて総合的なひとつ判断をしてもらって今後に対処してもらいたいというように思いますので、一、二だけ答弁してもらえばいいです。
#149
○齋藤国務大臣 済生会のような公的病院でございますので、第一に申し上げました管理体制につきましては、済生会と十分相談いたしまして、今後指導をいたすようにいたしたいと思います。
 それから、その晩当直いたしました医師の問題につきましては、処分があることは私は当然であると考えております。
 それからなお、なくなられた方々に対する補償の問題、さらにまた着のみ着のままで被害を受けられた患者さんに対するお見舞いの問題これにつきましては、済生会も十分あたたかい補償をいたしたいということを申しておりますから、私のほうといたしましても、十分これを指導いたしまして、いろいろな先例もあるとは存じますけれども、でき得る限りのあたたかい補償をするように、十分相談をいたしまして、指導をいたしたいと考えております。
 なお復旧につきましては、保険に入っておる金も一部ありますが、それだけではとても十分ではございません。年金福祉事業団のほうででき得る限りの資金の融資特に機械設備等につきましては、非常に人工透析の中心病院でもございましたので、できるだけの資金の融資をいたしまして、一日も早く復興できるようにいたしたいと考えております。
 職員の配置、それから老人重症患者の収容するいろいろな設備の問題等につきましては、済生会とも十分相談いたしまして、今度のような不幸な事例が二度と起こらないように十分相談いたしまして、指導いたしたいと考えております。
#150
○竹内(黎)委員長代理 それでは田中美智子君。
#151
○田中(美)委員 済生会八幡病院について、これから御質問いたします。
 まず、なくなられた方々に心からお悔やみを申したいと思います。
 このようなことが起きたことをたいへん残念だと思います。それが、病院へ入っていながらこういうことになったということは、なおさらほんとうにお気の毒だ。気の毒だということよりも、一体どこに責任があるんだろうということを強く私は感じているわけです。
 まず、この間見てまいりまして、九十名近い患者さんがいらっしゃるところに二名しか看護婦さんがいなかったということです。その一名の看護婦さんは、かぎを取りに行ったのか通報に行ったのか、そのときいなかった。ということは、四階にいらっしゃる年とった、特になくなられた方たちは、自分では階段でも走ってはおりられないという患者さんだったわけですから、必ず担架でかかえていかなければならない。そういうふうに考えますと、そうした当直体制というのが、看護婦さんの場合にはよく二・八体制などと言われておりますけれども、それは医療の面では最低二・八というような要求が出ているわけですけれども、いろいろな災害というのは、これからも地震だってあるかもしれないし、水が出る場合もありますし、そういうときにどうするんだということが、今度の場合には全く考えられていなかったというふうに思うのですけれども、その点はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
#152
○滝沢政府委員 御指摘のとおり、九十以上のベッドの中の――建築上旧館と新館を合わせて一カ所のナースステーションが置かれまして、そうしてその四階が九十というベッド、実質的に六十、七十に近い患者がおったということで、ナースステーションは一つでも、これが二名であるということは、われわれのいま期待しておる二・八体制からいきまして、二単位の九十ですから、ほぼ五十の単位の倍であるということからいけば、四人という数字を期待するわけであります。そういう点が、この建物の設計のときにはナースステーションが一つであるということを是認しても、なおかつ、その配置する人員については、これは私は改善を期待いたしたい問題であると思うわけでございます。
 ところが、後段の御指摘の、病院というものが災害の起こったときの患者の救出ということと、特に看護婦、夜間に病棟で患者にいつも接して駐在しておる看護婦の機能というものをどういうふうに考えるかということでございますが、この点は先ほども御指摘があった問題でございますけれども、れわれわは一般的には医療機関の防災体制というものは、訓練、通報のしかた、手順、こういうものを身につけることが必要であって、人手の数の問題でこなすということになりますと、これはとても、特に夜間の問題は職員だけで処理することが非常に困難でございます。
 したがって、これがやはり通報してから、夜間十五名であったものが少なくとも二十分、三十分後には看護婦宿舎にも連絡がいく。それから消防署にも連絡がいって、少なくとも十五名という体制ではなくて、それが二倍、三倍の体制に入っていただかないと、病院の防災体制というものはできない。
 またそのときに、この患者とこの患者は担送しなければならない、これはとても一人では歩けない、こういうことも、ふだんの訓練と、そのときにどういうふうに外部からの応援を導入して、どこに担架があって何の部屋の患者がそれに対応できるか、こういうことが、やはり今回の非常にとっさの場合に予期以上に四階ということは考えていなかったと思われるほど――ということは、先生御指摘の、一人の看護婦さんは、われわれの聞くところによりますと、消火器を持ってきてと言われて階下におりていっているという実態があるわけでございまして、それが戻ってくるときにはもう戻れなくなった。それからもう一人は、四階の中の助かった人たちの誘導で手一っぱいであったということで、最後に気がついたときと申しますか、かなり時間がたってから、あすこに患者がいるはずだと言ったときには、もう消防隊員といえども入れなかった実態だった、こういうのが具体的な事例でございますので、御指摘の医療機関としての日常体制と、災害時における編成がえと、どういうふうに防災に応ずるかというこの問題が、やはりふだんの訓練、連絡というようなことを含めた、それに、もしベルを押せば、すぐ消防署に連絡がつくとか、あるいは看護婦宿舎にも非常ベルが鳴る。病院で火災報知器が鳴るようなときには、その敷地内に看護婦宿舎があれば、その看護婦宿舎にもその火災報知器のベルが鳴る、こういうような具体的な改善方策は、これはどうしても検討して、通知なり指導の中に具体的な事例として示す必要があるんじゃないかというふうに思っております。
#153
○田中(美)委員 いま訓練、手順、通報というふうに言われましたけれども、確かにこれがいろいろな点で不足していたということはございますけれども、やはりどんなに訓練、手順、通報といいましても、最低限の人間というものはいなければ、やはり通報する人間がいなければできないわけですから、そういう意味でお伺いしたいわけですけれども、看護婦さんというのは、もともとは患者の看護に当たるというのが任務なわけです。ですけれども、夜中に火事になればそれを誘導するということも任務の一部かもしれませんけれども、それはもともとの任務ではないわけですね。そうすると、やはり私は今度の場合には、そういうところに看護婦とは別にそういう最低限の管理者が必要であったというふうに思うわけですけれども、その点はどのようにお考えになりますか。
#154
○滝沢政府委員 先生の御指摘のように、私も看護婦というものの使命は基本的にあって、その中でこういう災害時における患者の救出、誘導、これはやはり看護婦の使命であるけれども、そのときの与えられている人員では可能な限界があると思います。そういう努力をしましても限界があると思います。
 したがって、この前の委員会等でも御指摘のように、火災を予防できるということのためには、夜間の巡視というようなことを、たとえば民間の病院では一部民間の保障会社といいますか、安全保障会社のようなところに依頼してガードマンのような人が巡視しておるという民間病院もございます。それから一般的には私のほうの国立病院では、事務の当直者というものが大きな病院では二名の場合がございます。それから救急的な、この病院もそうでございまするが、救急のために各病棟以外に主任者と一緒に合計三名の看護婦が宿直いたしておりましたけれども、そういうような直接的な病棟看護以外の火災予防、報知、気がつく、それから全体にそれを連絡する、あるいは巡視というような機能を持つ人を病院でどういうふうに日常配置しておくかということについては、現状は最低限であって、この点については確かに改善の余地があると思います。
 ただ通報のしかた等を合理的にして、やはり火災の発見と同時に、どうしても外部からの応援体制を招きませんと、自力だけで常時災害が起こってもいいような体制をしけということは、きわめて困難でございますので、初期の防災あるいは初期の処置がうまくいくような夜間巡視であるとか、あるいは宿直して火災防止というものの任務を持った責任者の設置というようなことを含めまして、この今回の通知の中で具体的に検討いたしたい、こういうふうに思っております。
#155
○田中(美)委員 最低限度だ、管理者は最低限度にいたというように言われたように思いますけれども、私は最低限度にはいなかったというふうに思うわけです、実際には全然機能していなかったわけですから。確かにそこでの通報がおそかったということはあるかもしれませんけれども、やはり最低限の人間がいなかったということは、当然通報がおくれるということになるわけですから、どちらが先かといえば、やはり最低限の人がいなかったところに問題がある。それは一体最終的にはどこの責任になるのでしょうか。
#156
○滝沢政府委員 この点については私、率直に申して先生と若干――あえて意見を申さしていただきますが、数というものと、そのときに果たす機能というものと、私はやはり先生おっしゃるように、数が絶対的に少なければ、やろうとしてもかなり困難な問題があろうと思いますが、今回の済生会の場合は、事務の職員の宿直、それから守衛さん、看護婦、看護婦も病棟以外の宿直にいる看護婦という十五名の者がおったという数そのものから申しまして、あるいは宿直の責任者である事務員の方もおられたということからいきますと、私はこれはやはり非常にとっさの場合の判断が悪かった、あるいは日常の訓練が身についていなかったというようなことも含めて、数がふえることが防災初期体制の上に絶対必要なんだというものが、どういう姿であるかということと私は必ずしも関係しない、そういうような感じを持つわけでございます。
 したがいまして、結論は病院の管理者の責任でございます。どういう機能を持った者を日常夜間等に巡視させるとかさせないとか、そういうことは医療的な基準の中の問題というよりも、病院管理者としての――設備その他には医療法上の基準がございますけれども、そういう日常の管理の問題につきましては、やはり病院の管理者の責任である、こういうふうに考えます。
#157
○田中(美)委員 それでは消防署が三月に訓練に入っていながら、先ほども話にあったわけですけれども、ダクトが建築基準法違反になっていたということを発見できなかったということは、これはどこの責任になるのですか。
#158
○宮澤政府委員 先ほどもお話がございましたが、多少事務的になりまして恐縮でございますけれども、昨年春に訓練をいたしましたが、これは訓練でございます。したがいまして、ダクトのところまで点検をするようなつもりでおそらく行ったのではなくして、病院の職員の訓練を指導するために職員が行ったのであろうと思います。
 それからダクトの問題は、消防用設備ではございませんので、これは建築設備でございますから、消防機関は一応は関係がないということは、私先ほど申し上げたとおりでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、直接の職務権限には関係ございませんけれども、やはり施設の安全全般ということを考えますならば、消防機関もそういう方面にまで配慮をいたして常に指導をするのが適当であろうということは、私申し上げたとおりでございます。
#159
○田中(美)委員 先ほどから多賀谷さんの質問などを聞いておりますと、政府の中のどこが責任なのか非常にあいまいで、いまの、消防署は訓練だけに行ったのだから、誘導方法等でそこに――私たちしろうとが新聞など見ますのでは、たとえば階段まで煙突の役目を果たして火事が大きくなるというような報道があるわけですね。ましてダクトを実際に見てみましたら、しろうとが見ましても四階から焼けているわけなんですね。一階から火が出ているのに、二階と三階のダクトのところはあまり焼けていないわけです。四階が一番焼けている。そして、四階が一番ひどく焼けているということは、やはりダクトが原因だというふうにいわれますと、見てみますと非常に納得がいくわけですね。
 そういう危険なものを訓練の中で考えられなくて、それは消防署の関係ではなくて、建築のほうの関係だというふうならば、一体何のための訓練なのか非常に疑問に思うわけですけれども、厚生大臣は、それぞれの方たちは自分のところに関係ない、こういうふうに言われますけれども、国の立場から見て、それをどういうふうにお考えになりますか。
#160
○齋藤国務大臣 もちろんこういうものにつきましては、役所のそれぞれの所管があるわけでございますから、私は、消防庁のほうが言われることも建設省の言われることも、それなり当然だと思います。しかしながら、それを有機的にその機能を発揮していくということが一番大事でございますから、今後はやはり各省庁が緊密な連絡をとって一本になって、検査するなら検査するというふうにすべきものであろう、かように考えております。
#161
○田中(美)委員 そうすると、有機的に機能するようにするということで、実際には有機的に機能していなかったということで、私はやはり厚生大臣に最終的には責任があったというふうに考えます。
 いま時間が、そちらのほうからの要求で短くされてしまいましたので、急ぎますけれども、私実際に見てまいりまして、こういう窓の下の壁のところに、行ってごらんになりましたらわかりますけれども、非常に胸を打たれる状態が残っていたわけです。それは、人間の頭が壁にくっついているところが白く残っているわけですね。その壁の回りはまつ黒くなっているわけです。死体はそこにはないわけですけれども、私たちはそこを見まして、ほんとうに胸を打たれる気がしたわけです。その窓が、ここよりも高いわけですから、とても私にしても飛び越えるにはちょっとたいへんだという感じなわけです。ましてお年寄りだったわけですね。出口というのはほんとうにないわけです。廊下に出なければないわけです。
 それからもう一つは、それを消防署や建築のほうではどういうふうに考えていたのかというふうに私は思うのですけれども、しろうとが見ても、火事になったときにはその部屋だけは非常に逃げにくい。先ほどもお話がありましたように、ベランダもそこだけはなかったということだけでなくて、この窓のちょうど下に、こちらのビルと同じくらいの大きさのビルの建築が始まっているわけです。新聞に、工事現場があったから消防車が入りにくかったというふうに書いてあったのですが、どういう現場かと思いましたら、これはたいへんな現場なわけです。こちらのビルと同じくらいの、それも地下何階かのビルを建てているためにすごい穴があいているわけです。ですから、三階から見ましても高層ビルから下をのぞいたような、ぞっとする高さなわけですね。ですから、のぞいただけでも三階とか四階という高さではなくて、七、八階の高さというふうに見えたわけですね。そういうことは、その日だけ偶然あったことではなくて、相当長期にわたって、その穴はあいているわけですし、建築ができるまではあるわけですね。そうすると、三カ月か四カ月、半年はそういう現状になっているわけです。そうすればそこはまさに盲点であったと思うのです。
 そういう意味で私はその盲点を、しろうとが見てもわかるのに、なぜ消防関係などはそれがわからなかったかということを非常にふしぎに思うわけです。そういうことから私は今度の問題というのは、そこでの病院の管理体制の不手ぎわというものもありましたけれども、やはり消防署の指導というものを非常に疑問に思っております。
 もう一つ、あそこの消防署の方に聞いたわけですけれども、しろうとですからわかりませんが、部屋に消防署員が入っているわけですね。そして懐中電灯で照らしたけれども、人がいなかったから引き返した、こう言っているのです。煙でどの程度に見えないのか、どんな懐中電灯であるのか、そこは疑問ですけれども、非常に原始的だというふうな感じがするわけです。そういうところは消防署ではどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか。そこには十何人の人がいたわけですね。それをいないと思ったということは、はたしてやむを得なかったのかどうか。
#162
○宮澤政府委員 私も現地について調査をしたわけではございませんけれども、ただいま御指摘の懐中電灯などは通常よりもやや強い懐中電灯は持っているようでございます。
 ただ、私ども聞きますと、消防機関が到着をして救助に当たりましたときには、火なり煙なりが充満をいたしておりまして、部屋に突入はできなかったというような事態であったように聞いております。あるいはなおもう少し突入をすれば、多くの方をお助けできたのかとも思いますけれども、私どもが聞きました報告では、消防機関が到着をして突入したときには、ほとんど部屋にも入れないような状態であった、こういうふうに聞いております。
#163
○田中(美)委員 時間がありませんので、最後に質問して終わりにしたいと思いますけれども、蚊とり線香でもって火事がそこから出たということは、これは医者にも問題はありますけれども、人間にはうっかりするということは多々あるわけです。そういううっかりしたことを小さい範囲でとどめるようにしておかなければ、だれにしたって、そういう失敗ということはあると思うわけです。これが蚊とり線香というと、私たちは非常に小さく感ずるわけですけれども、なぜそれが食いとめられなかったのかというふうに考えますと、いろいろなところにたくさんの手落ちがあったということで、責任というものから考えていったときに、病院はもちろんですけれども、国とか県とか市とか、そこにも責任があるというふうに考えるわけです。
 そういう観点から見まして、遺族の方たちの補償というものは、ただ誠意をもって病院が当たれということだけではいけないのではないか、これに対しては国、県、市、病院があわせて補償をしなければならない――責任として援助をするというふうなことをさっき厚生大臣はおっしゃいましたけれども、やはり責任の分担をしなければならないというふうに思いますが、その点について厚生大臣、簡単に答えていただきたいと思います。
#164
○齋藤国務大臣 補償の当面の責任者は当然済生会病院でございまして、済生会がやるわけでございますが、済生会がやるにあたりまして、ああしてもらいたい、こうしてもらいたいというような点があれば、国はできるだけ援助を与える、こういうことでございまして、あたたかい補償をいたしたい考えでございます。
  〔竹内(黎)委員長代理退席、橋本(龍)委員長代理着席〕
#165
○田中(美)委員 援助ということでなくて、国の責任でもって早急に補償に努力していただきたいと思います。
 そしてもう一つ、あそこの病院は人工じん臓の透析装置がある、じん臓病の患者にとっては非常に重要な病院だったわけです。幸いにも五階はダクトのあれがなかったために、火事になってもほとんど焼けていないということを見ましても、ダクトのことが非常に残念に思うわけですけれども、電源と、それから水道を引きさえすればすぐ使えるというふうに言っておりますので、早急にこの透析装置が使えるように、じん臓の場合には一日でも待てないということがあるわけですから、早急に復旧をしていただきたい。これをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#166
○橋本(龍)委員長代理 大橋敏雄君。
#167
○大橋(敏)委員 済生会八幡病院の火災事故にあたりまして、十三名の犠牲者が出たわけでございますが、この方々の遺霊に対し、また御家族に対して哀悼の意を表するものでございます。
 この十三名もの犠牲者を出しました今回の病院火災事故というものは、いろいろと教訓をもたらしていると思うのであります。
 実は、厚生大臣が参議院の予算委員会の時間の関係で早くここを立たれるように聞きましたので、私と民社党さんで一ぱい一ぱいの時間を十五分、十分と分け合っておりますので、大臣に対する質問をまずお尋ねしますが、よろしくお願いします。
 まず患者の命を預かる病院が、一つ間違えば患者を死に追いやる場所になる危険をはらんでいるということを事実の上で証明したわけでございます。済生会八幡病院は防火あるいは防災上のチェックでも問題点はなかったといわれております。ところが、看護体制なども完備した優秀な病院であったといわれているだけに私は非常に心配を持つものでございます。病院の安全体制について、あらためて不安と疑問を投げかけざるを得ないのでありますが、これから当然病院も大型化し、高層化するであろう、こういう大病院で一たん事故が起きた場合、患者の生命を守る対策が現在一体どうなっているだろう、あるいは防災安全上のチェックはどうなっているのかという大きな問題からこまかい問題まで、いろいろありますけれども、基本的な考えをまずお尋ねしたいと思います。
#168
○齋藤国務大臣 今度の事件は、ほんとうに遺憾なことでございましたが、私どもにいろいろな点を教えてくれたと思います。したがって、私としましては、今度の教訓を生かして病院の建築構造の問題あるいは管理体制の問題、消防署への通報の問題、いろいろたくさんあると思いますが、こういうふうな教訓を生かして、二度とこういう事例の起こらないように最善の努力をいたすことが、なくなられた方々に対するお報いの道ではないか、かように考えておる次第でございます。
#169
○大橋(敏)委員 申し上げるまでもなく、患者さんは物ではないのであります。病院はそのとうとい生命を預かるのが仕事でありまして、入退院の実態掌握というものがきわめて重要な問題であります。厳重に行なわれなければならないと思いますが、現実問題といたしまして、入院、退院のチェックというものはいつ、どこで、だれの責任で、どのような方法で行なわれているのか、これを聞きたいのであります。
 しかし、これは事務的な問題にもなりましょうし、局長さんからでけっこうでございますけれども、特に今回の火災は深夜の事故でございまして、火災当時病院側から発表されました入院患者者の数が一々違ったのですね。私はこれを見たときにりつ然とするものを覚えました。と申しますのは、病院側の関係者に聞きますと、入退院は常時行なわれておるので掌握が非常にむずかしいというお話を聞きました。昼間ならばさもあろうと思いますけれども、これは深夜の事故でございまして、そのときの発表がばらばらで一々違ったということは問題ではないか、こう思うのでございます。
 この点について大いに改善の必要があろう、チェックのしかたに対して手を入れなければならぬと私は思うのでございますが、この点について大臣の御所見をお願いします。
#170
○滝沢政府委員 御指摘のとおりでございまして、ただこの場合具体的に、われわれの手持ちの資料で、主治医のお許しを得て家庭に外泊しておった者が三名等ございまして、確かに基本的には先生おっしゃるような病棟単位の患者の把握が必ずしも的確ではなかった、その上にこういう変動要素があったということも含めて考えられるわけでございますが、一応今回の事例は確かに患者の把握の問題に対し、一つの教訓を与えておりますので、今回の御質疑を通じたあとの局長通知の中では、この点も明らかにしていきたい、こういうふうに考えます。
#171
○大橋(敏)委員 先ほども申し上げましたように、とうとい生命を預かる病院でございまして、この点は深刻に検討を進められて、的確な指示を与えていただきたいことを強く要望しておきます。
 次に、出火原因でございますけれども、先ほどから何人も同じようなことを言っておりましたが、私もきわめて遺憾なことであると思っております。まず酒を飲んだ非番の医師が、しかも診療室で季節はずれの蚊とり線香をたいて火災が起きた。しかも十三名ものとうとい人命をなくした。まことにこれは非常識であり、非近代的であり、非衛生的である、私はこのように感じた次第でございます。このような原因の中に私がうかがい知ることは、この姿の中に病院運営における隠れた問題点が表面に浮き上がってきたのではないか、このように思うのであります。
 病院ですから、最も合理的で、あるいは近代的で衛生的でなければならないはずでございますが、逆に、先ほど言いましたように非常識、非近代的、非衛生的な問題がこの原因の中に全部網羅されているような感じがするのであります。たまたまの問題でありましょうか、それともやはりここに問題があるとお考えになるのか、大臣の御所見をお伺いいたします。
#172
○齋藤国務大臣 私も、お述べになりましたように、いろいろな考えさせられる問題があると思います。従来の病院経営のマンネリズムの上に心のゆるみがあったような点もあるのではなかろうかというようなことで、相当戒めて、厳粛に病院経営に当たるように指導すべきものだということをしみじみ私も痛感しておる次第でございます。
#173
○大橋(敏)委員 私は、医者といえども人でございますし、やはりお酒を飲む機会もあるであろうと思います。しかしそういう場合、いわゆる飲酒をしたような場合は、本人はしっかりしておっても、やはり外から見た場合不安を感じざるを得ませんし、そういう状態のときには大事な患者の手術だとか治療に当たるのは不適当であろうということは、常識的に考えてわかるはずであります。そういう場合、非番の医師が病院に泊まり込むということは、これはとんでもない考え方であろうと思います。しかし一面からいえば、医師不足のためにいざという場合に医者が足りない、あるいは大きな手術などをしたあと、その経過を見るために一服するようなときに、時間外になって、なおかつ医者が残らなければならぬというような実情もあるわけでありますが、こういう点から判断してまいりますと、いずれにしても、医者の不足あるいは医療従事者の不足からくる大きな問題点であろうと思います。そういう事柄を根本的に解決しない限り、このような問題は解決されない、私はこう思うのであります。
 いま大臣は基本的な考えを申されましたけれども、今度の八幡の済生会病院の火災事故というものは、一病院の事故ではなくて、この中にわが国の病院管理における、あるいは防災体制におけるあらゆる問題が教訓されていると考えられて、それこそ深く突っ込んで検討を進められ、今後の指導に当たられたい、これを強く要望しておきます。
 それから、大臣に対する関係の質問が時間が制約されておりますので、そちらのほうを進めるわけでありますけれども、今度建築基準法の改正で、新しい建物についてはダクトスペースを各階で仕切らなければならないというふうになっているそうでございます。ところが、改正前の建物については、どのように御指導なさろうとしているのか。これは建設省の問題にもからみますけれども、それはあと回しにしまして、まず厚生省の立場からこういう問題についてどう考えられているのか、お尋ねいたします。
#174
○齋藤国務大臣 既存のものにつきましても、スプリンクラーのような、法令上は備えつけなければならない義務がないものでありましても、やはり大事なものは何とかこれを備えつけさすというふうな指導をしたいと考えております。
 したがいまして、私どもは今回の教訓を生かしまして、法令でこうあるからということにとらわれないで、消防庁や建設省とも十分相談して、いいことはこの際、改めるということに私はいたしたい。その程度の金でありますれば、たいした金がかかるわけではありませんから、できるだけの資金の融資もいたしまして、今回の教訓を生かしていろいろな改善に当たらせるようにいたしたいと思います。
#175
○大橋(敏)委員 いまの御答弁では施設の改善を指示する、このように理解してよろしいですね。
#176
○齋藤国務大臣 そのとおりでございます。
#177
○大橋(敏)委員 いまたいした金もかからぬだろうというようなお話もありましたけれども、私は想像以上の金がかかるんではないかと思っておりますので、それこそ――地元のわが党の市会議員がきのうまで調べた病院の中だけでも、ダクト不良病院が、北九州八幡病院はもちろんですね、それから門司の労災病院、小倉記念病院、新小倉病院、歯科大学病院、北九州白銀病院、小倉中井病院、小倉新栄病院、以上はすべて公立病院です。また小倉の松井病院、これは私立です。いままでの調査だけでも、ダクト不良病院がこれだけあるわけです。これは改善を指示するのは簡単ですけれども、かなりの費用がかかることを覚悟しなければなりません。この点について、もし相当のお金がかかる場合は、そういういわゆる援助の手を差し伸べられるかどうか、この点をお伺いいたします。
#178
○齋藤国務大臣 あんまりたいしたことないようなことを申しましたが、やはり相当かかるような話でございます。私、スプリンクラーの話ばかり頭にあったものでございますから、これはたいしたことないと聞いておったものですから、そう申し上げたのですが、しかし金がかかっても人命にはかえられません。したがいまして、法令どかそういうものにこだわらないで、今回の教訓を生かして、公立、私立、いろいろさまざまありますから、金の出どころもそれぞれ違います。市町村立病院でありますと、還元融資の金もあれば、民間病院でありますれば医療金融公庫のほうでも考えましょうし、年金福祉事業団のほうの金もあるわけでございますから、ひとつ人命尊重にはかえられないという基本方針にのっとって、今回の教訓を生かして改善せしめるように指示いたしたいと思います。
#179
○大橋(敏)委員 今回の体験の上からわかることは、各階に、各部屋にベランダがあったらば、いいということですね。いままでは、ベランダをつくると、そこから患者さんが落ちたり、あるいは見舞いに来た子供さん等が落ちたりしてあぶないから、つくらないほうがいいという意見が強かったようでございますけれども、むしろ、室内で煙にまかれますと、一分か二分ぐらいでまいってしまうわけですが、ベランダに出ますと、ほんとうに助かるわけです。そういうことで、今後の病院建設にあたっては、ベランダを義務づけるような方向がいいのではないかと思うのでございますが、この点はどうですか。
#180
○齋藤国務大臣 病院の構造につきましても、先ほどお答えいたしましたように、現在の法令のもとで十分かどうか、いまお話しの点も含めまして十分検討さしていただきたいと思います。
#181
○大橋(敏)委員 それでは、病院側の災害時の体制がとられているわけでございますが、問題点は、特に夜間体制でございます。いま、人手不足で非常時の場合には間に合わない。他の人手がどうしても必要だという体験が生まれたわけでございますが、御承知のように二・八体制というものは、病院の看護の上での基準でありまして、いざというときには、とてもこれでは間に合わないということがはっきりしたわけでございます。
 八幡の製鉄病院長のお話が新聞紙上に載っておりましたけれども、この製鉄病院では、三・一人に対して一人の割合で看護婦がいるそうでございます。恵まれたほうでございますけれども、それでも夜間は、四百四十人の患者に看護婦さんが二十一人だそうです。医師、事務員を加えても二十五人にしかならない。しかも、現在の医療体制では、事故に備えて夜警員を常時置くことはとうていできない相談であります。このようなことが新聞紙上に意見として出ておりましたけれども、これが実態であろうと思うのでありますが、この点についてはどうお考えになりますか。
#182
○滝沢政府委員 八幡製鉄病院の事例をお引きになりましたが、患者数三・一人に一人という、全体から見ますとかなりの濃厚と申しますか、看護力の多い病院になりますけれども、確かに夜間の、計算上考えましても三十一名程度であるのが実態であろうと思います。
 そういう意味で、先生事例に引かれました病院の夜警員等を置けないという状態等を含めまして、先ほど来申し上げましたように、日常の病院の機能としてのものと、災害時におけるこれの対応策というものは、編成をどういうふうに切りかえて、どういうふうにして外部との連絡をとる、あるいは夜間等に看護婦宿舎からの職員の動員を行なうかどいうような点を、どうしても機能的にそういう面に、あるいは通報システム等に相当の金をかけても――日常、災害を予知して多数の職員を確保することは、現状ではきわめて困難でございますので、医療機関としての基本的な使命のほかに、システム的な機能づけを外部と結びつけまして、そして病院災害、特に夜間の災害の対応策をしなければならないというように思います。この点、八幡製鉄病院の院長の御意見というのは、全くいまの病院の実態であろうと思うわけでございます。
#183
○橋本(龍)委員長代理 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#184
○橋本(龍)委員長代理 速記を始めて。
#185
○大橋(敏)委員 あとは政務次官に御質問することとしまして、大臣のいらっしゃる間、民社党さんに譲ります。
#186
○橋本(龍)委員長代理 和田君。
#187
○和田(耕)委員 大臣、私、きょうは十三人の犠牲者の補償の問題に限りまして御質問したいと思うのですけれども、先ほどの御答弁を聞いておりますと、済生会病院のほうもできるだけの補償をしたい、補償額については、同じようなケースをいろいろ調べてみてという話をしておりました。それにしても非常に心もとないような口調で、何とか御援助もいただきたいというようなことも申しておりました。大臣は先ほどの答弁で、厚生省としてもできるだけ援助したいというお話をしておったのですけれども、具体的にどういうふうな方法でやるお考えですか。
#188
○齋藤国務大臣 今回の遺族の方々に対する補償の問題、被害を受けられました患者さんに対するお見舞いの問題につきましては、済生会から、その事件がありました直後直ちに私のところに参りまして、できるだけあたたかい援助をいたす考えでございます。――これはいろいろな今日までの病院のそういう火災になったときの例がございますが、実際問題といたしまして、それ以上のことを考えなければならぬだろうと私考えております。そこで、それについては済生会としてもできるだけあたたかい援助をいたしたいと思います。しかし、それがためには資金繰りの点についていろいろ苦しい面が出てくるかもしれませんから、政府のほうとしても援助してもらいたい、こういう申し入れがございました。どのくらい金がかかるかわかりませんが、済生会としては遺族の補償を最重点にする、こういうことでございますので、その資金を何とか浮かすように考えてあげなければなりません。
 そこで、まず第一に、病院復旧との関連において年金福祉事業団のほうからできるだけ多くの金を融資してあげて、そして手持ちの資金というものに余裕を持たせるようなやり方をしてあげなければならぬと思います。
 それからもう一つの問題は、これは先ほど来あまり申し上げていなかったのですが、実は昭和四十八年度から公的病院の補助の問題がございます。そういうふうな問題とも実はからませながら、できるだけ政府としての援助をしてあげて、なおかつそれでも足りない場合には、政府において補償に関する金の融資のあっせんを心配してあげたい、こういうことを考えておるわけでございます。
 したがって、そういうような手順を踏んでいくわけでございますので、補償がきまりませんと額も出ませんので、どの程度金が足りなくなるのか、その辺はいまのところ一切わかりませんということを申し上げたのですが、そんなたよりないことではどうだ、こう言われますから、それではこういう手順でありますということを申し上げたわけで、最終的な段階において必ず国は融資の援助をいたしまして、済生会が行なわんとするところの補償について万全を期したい、かように考えておる次第でございます。
#189
○和田(耕)委員 大臣への質問の時間がありませんので、あと大蔵省あるいは法務省あるいは関係の省の方に詰めてみたいと思うのですが、大臣、このようなケースは非常に多い。特に済生会の八幡病院は、私初めて拝見したのですけれども、七、八年前につくった病院としては外観はなかなかりっぱにできておる。外から見ると、非常階段もちゃんとできておる。こういうところの内部の管理のまずさ、そしてそれに対する建築構造上のいろいろな問題点等があって、こういう事故が起こったわけですけれども、これよりも不備な病院がたくさんあるわけであります、いまも同僚議員の話がありましたけれども。したがって、いままでもたくさんありましたけれども、今後も相当たくさん出てくることも予想されるわけです。
 その場合に、自分の命を助けてもらおうと思って病院に入った。ところが、病院の過失その他の原因によって、自分は何ら原因なしに焼け死んだというようなケースを考えますと、やはりある一定の補償というものが必要だと私は思うのです。たとえば自動車事故の場合には自動車賠償法というのがあるけれども、それとは問題は違いますけれども、問題の性質上から考えて、自分の過失はない。しかも命を助かろうと思って入った病院の事故、過失で焼け死んだというケースですから、こういう人たちが、余裕のあるところからは千五百万円、二千万円と出るかもわからない、余裕がなければ三百万円あるいはその前後の金しか出ないということは、社会的な正義から見ていかにも不当なことなんですね。
 したがって、今後このような問題に対する場合に、自動車賠償法のようなあの発想のしかたで、この問題の処理を考えることが必要ではないだろうか。たとえば基準額が六百万円なら六百万円、七百万円なら七百万円という基準額にして、それ以上出せるところは出すということもあるでしょうけれども、最低の基準額だけは、国がひとつ世話役になって、そのお金もつくって、そして患者に対して補償をするという考え方をしないと、いまの現状では、著しく社会的な正義と違ったような結果になりはしないか、こういうことを、私はあの状態を見てしみじみと感ずるわけです。
 済生会がどれくらいの補償ができるかわかりません。たいへん心細いような話をしておりましたけれども、その他、ほとんど出せないような病院もたくさんあると思います。そういうことでございまして、何らかの基準の補償額は出せるような、当然国も国庫補助をするというような形のものが必要だと私は思うのですけれども、一般論として大臣、どのようにお考えになりますか。
#190
○齋藤国務大臣 お話のように、財政が非常に弱い病院等におきましては、こういう火災が起こったときは、補償も十分できないという例が起こらぬでもないと私は思うのですが、建物については、これは火災保険でやるわけですが、その場合に、火災が起こったときに入院患者の補償までということは、どうもあまりまだ聞いてない。そういうことはまあ起こらないという前提で考えているわけですから、あるいは火災保険の数理の上からいって、うまくいかないということになるのじゃないかという感じもあります。
 しかしお述べになりましたように、財政が苦しい病院では補償もできない、社会的に見て、どうもあまり思わしくないじゃないか、こういう御意見も私はあると思います。ですから、いまどうという案は私ありません。ありませんが、そういうことを可能ならしめるにはどうすればいいのか、そういう点については、今後もう少し研究さしていただきたいと思います。
#191
○和田(耕)委員 この問題、ちょうどいま法務省、大蔵省の人も見えたようですけれども、法務省の政府委員の方、見えていますね。――いままで火災が起こったときに、失火の責任者というものと被害者、特に焼け死んだという人の場合の請求とか判決とか、取り扱いはどういうふうになっていますか。簡単に、大臣にぜひ聞いていただきたいと思いますから……。
#192
○古館説明員 失火によって被害者が死亡した、あるいはけがをしたという場合でございますけれども、この場合に、失火者が個人である場合、民法七百九条の不法行為の要件を満たす場合に、損害賠償責任を負うかどうかという問題があるのでございますけれども、失火の場合には、失火ノ責任ニ関スル法律がございまして、その失火者に重大な過失がある場合に、主観的要件である故意、過失の問題以外の民法七百九条の要件を備える場合には、失火者は損害賠償責任を負うということになっております。
 それから失火者が企業の被用者である場合でございます。この場合には、失火者に不法行為に基づく損害賠償責任があるという場合に、その当該失火者の行為が使用者の事業の執行についてなされた場合であり、しかも使用者のほうでは、その被用者の選任監督について相当の注意をしたという反証をあげ得ない場合には、使用者は七百十五条によって使用者責任を負うというたてまえになっております。
#193
○和田(耕)委員 いま、一般の火災の例をそれの失火者と死亡者との関係の問題で説明されたわけですけれども、一般の場合でもたいへん私は問題があると思うのは、結局これは民事訴訟になって、そして示談になるということで、たいへんばらばらなんですね、民間の場合でも。保険をかけている人はいいですよ。――いいといったって、保険だってばらばらだし、そういうふうな問題をいつまでもばらばらにしておいていいかということも、一般の場合ですら私はあると思うのです。特にこれは、こういうふうな済生会病院ということになれば、公立でないとしても半公立の病院のものですね。あるいは私立の大きな病院もある。そして十九ベッド以上の病院というものでなくて、それに類した病院もたくさんある。こういうふうな場合の火事という問題、それによって被害が出てきたということをやはり大臣、これは病院とかホテル――ホテルも厚生省の所管ですね。これはどうなりますか。
#194
○滝沢政府委員 旅館業法の立場からの厚生省所管の問題がございますけれども、衛生管理、そういう面でございまして、やはり建築基準とかあるいは火災予防というような問題は、きょうの病院と同様の問題がホテルにもあるわけでございます。
#195
○和田(耕)委員 時間がありませんから、なお私は、何らかの保険制度というものを考えてみたらどうかと思うのですが、いまのような趣旨ですから、あとからまた詳しく詰めてみますけれども、ぜひともひとつお考えいただきたいと思います。
#196
○齋藤国務大臣 御意見の点、十分研究をさせていただきたいと思います。
#197
○和田(耕)委員 終わります。
#198
○橋本(龍)委員長代理 大橋敏雄君。
#199
○大橋(敏)委員 それでは、続けて質問させていただきます。
 ダクトの問題でございますけれども、これが建築基準法違反であるということが地元の新聞に報道されておりました。何でも北九州市の建設局と消防局の調査で判明をしたという記事であったわけでございますけれども、もしそうなれば責任の所在はどこにあるのかということですね。設計業者あるいは施工業者、端的に言うと、ここがまず考えられるわけでございますが、この点はどうでしょうか。
#200
○松野政府委員 御指摘のダクトスペースの天井裏部分の埋め戻し不備の点と思われますが、これは床面積の合計が千五百平方メートル以内ごとに耐火構造の床または壁で区画すべきことを規定した建築基準法の条項で違反になります。目下、北九州市において調査中でございます。
 それから責任の所在でございますが、現在、建築構造上の問題について北九州市において調査中でありますので、その結果を待って、建築基準法違反の事実が明らかになりました場合には、設計者、工事施行者、行政当局に対し監督処分等の所要の措置を講ずる所存でございます。
#201
○大橋(敏)委員 それぞれに責任があるんだから、それぞれにその責任をとってもらうぞということですね。
#202
○松野政府委員 はい、そうです。
#203
○大橋(敏)委員 これはどのような処分をなさるか知りませんけれども、要するに、先ほどあなた、いらしたかどうか知りませんが、問題点は、社会党の多賀谷先生も言っておりましたが、行政指導上の大きな欠陥がここにあったのではないか。いま千五百平米について囲いをしなければならぬというのが基準であるという話でございますが、この病院は一階分というのは七百平米ですね。四階までということになると、二千八百平米ですか、実はこれは建築基準法が改正になる前から、昭和二十五年に一応あったそうでございますけれども、昭和二十五年のその法に照らしても、すでにその病院の建築のしかたというのは、もう違反であったとなるわけですよ。全部筒抜けになっているわけですから。各階とも抜けているわけですからね。
 じゃ、それまでなぜそれを指摘しなかったか。これは改善されてきたわけですね。改善するまでにその中身というものは見えているはずなんですね。わかっているはずです。なぜ指摘しなかったか。勧告しなかったか。いままで一度もそういうことに対しての指導、勧告というものはなかったわけですね。したがいまして、先ほどの質問にもありましたように、むしろこれは監督官庁の責任ではないか、こういうふうに言っておりましたけれども、これはどう考えられますか。
#204
○松野政府委員 ちょっと経過を簡単に申し上げますと、昭和四十四年、四十五年の建築基準法の改正によりまして、建築物の防火、避難の規定の整備強化をはかったところでありますが、最近における既存の建物、建築物災害の実例を見ますと、ダクト等の縦穴を通じて火災が拡大する事例が多いため、特に建築物の防災点検にあたっては、ダクト、階段、エレベーター等の縦穴区画について入念に査察、検討し、保安上著しく危険性のあるものについては積極的に改善是正させるよう行政庁を指導してまいりましたが、御指摘のような点については非常に遺憾だと思います。
#205
○大橋(敏)委員 ちょっと話はそれますけれども、でき上がってしまった場合、ダクトの裏側、見えないわけですね。監督に行っても、実際問題としてわからぬわけですよ。したがいまして、破壊検査というのですか、ことばが適当であるかどうか私はわかりませんが、一部分をこわして中をのぞいてみるというような指導権限というものは県とか市等にはないわけでしょう。
#206
○救仁郷説明員 現在の法令の中でそういった破壊までして調べる場合には、当然所有者の御了解のもとにやるということになろうかと思います。
 ただ、先ほど来御指摘がございましたように、天井裏というようなところは必ず点検口があろうかと思います。したがいまして、その点検口からさがすことによって、今回のような場合には破壊まで至らずに調査する方法はあったのではないかというように考えております。
#207
○大橋(敏)委員 そういうことになれば、いよいよ監督官庁のそれこそ責任のほうが重いということになりますね。
 先ほど、わが党の市会議員の調査の結果を話したわけですが、ダクト不良病院が公立病院でも八つわかっておりますし、私立病院に一つということで、一々名前も先ほど読み上げておきました。これに対しまして、どのようにお考えになるかですね。
#208
○松野政府委員 今回の病院災害にかんがみまして、建築指導側としましても、医務主管部局及び消防機関と協力して、病院の一斉点検を実施するように指示したところでございます。
 査察の結果、保安上著しく危険であるものについては、建築基準法第十条に基づく改善命令を発動して人命の保護をはかるとともに、防災改修のための融資制度等の整備、拡充をはかってまいる所存でございます。
 また建築基準法における技術的基準についても、医療法に基づく構造基準との関連において、両者相補って安全の確保をはかるべく今後とも厚生省と十分連絡協議して、この点を完ぺきを期してまいる所存でございます。
#209
○大橋(敏)委員 ここで私もう一つ聞きたいことは、こうしてわが党の調べだけでも、こんなにたくさんのダクトの不良個所が病院で出ているわけですね。たまたま今度の済生会病院は火災事故があってはっきりしたわけでありまして、これは建築法違反をしたためにその施工業者あるいは設計業者がかなりの処分を受けるであろうと思いますが、これはそのほかにも実はこうした病院がすでに――手抜き工事というのが適当かどうかわかりれませんよ、こういうふうな工事のあり方であったかもしれません、一面では。しかし基準に照らせば違反であり、違反をおかしたことは事実ですからね。そういう点に対する、今度の事故を起こしたそうした業者と、それから事故を起こしていない、いわゆるダクト不良病院の施工業者あるいは設計業者との関連はどうなるのですか。
#210
○松野政府委員 御指摘のような点につきましては十分調査をいたしまして、適当な処分をいたす所存でございます。
#211
○大橋(敏)委員 私は、もちろん業者の責任もありますが、その業者の責任を追及する前に、監督官庁の無責任、それを十分自覚されて当たっていただきたい、これを要望しているのですからね。
#212
○松野政府委員 御指摘の点につきましては、十分御要望に沿うようにいたします。
#213
○大橋(敏)委員 これは厚生政務次官にお尋ねいたしますが、いま問題になっているのはダクトといいまして、もう御承知と思いますが、非常に問題でございます。実は病院が高層化され、近代化されていきますと、どうしてもこのダクトの問題は、さらに重要問題になるであろうと思いますが、それと同時に、老人医療が無料化になりまして、病院が老人ホーム化されつつあるという声まで出ております。それだけに、病院内における患者の配置といいますか、これは非常に重要問題になると思います。
 今回の事故で、二階にいた重症患者は無事に救出されているわけです。ところが四階の搬送患者といいますか、担送患者というのですか、そういう方々がほとんどなくなっているわけですね。だから私は重症患者と、そうしたいわゆる搬送患者とは同じような状態に見るべきであるということが一つですね。いわゆる運搬していかなければならぬような病人は重症患者とみなすべきであるという考え方が一つ、それから重症患者、そういう状態にある人と軽症患者と混合して入院させる、その部屋に混合させていくという考え方、これは重要なことではなかろうかと思うのですけれども、この点についてはどうお考えになりますか。
#214
○山口(敏)政府委員 大橋先生の御指摘のように、この痛ましい事件の教訓からいたしましても、患者の方々の病院の収容区分については十分医務局におきましても検討して、しかるべき指示なり方法を考えていかなければならぬことだということを思うわけであります。
#215
○大橋(敏)委員 局長さん、あなたの考えを聞かせてください。
#216
○滝沢政府委員 いまの先生の御提案、一つの考え方であろうと思いますが、ただ内科、外科あるいは外科系の混合あるいは内科系の小児等の問題もございまして、この問題につきましては、確かに検討してみる必要があると思います。
 一般的に重症者がふえていく、特に今回の病院の事故の二階のは、まあ言うなれば四階の死亡者に比べれば超重症と申しますか、術後の、手術直後の患者であったというようなことで、重いという度合いにも、確かに手術の外科系、内科系によって違いはございますけれども、いまの軽症患者との組み合わせという問題を十分考慮した検討は、これは大事な問題だと思います。
#217
○大橋(敏)委員 先ほど二・八体制と夜間の非常体制とは、これは根本的に検討しなければならぬ問題であるということを述べました。それについていろいろとお答えになっておりましたけれども、要するに人手不足なんですね、わが国は。医者も医療従事者も看護婦もすべて人手不足である。
 九州の厚生年金病院長の杉岡先生の話によれば、欧米では患者と看護婦の比率が一対一か二対一、米国では大体一対一くらいである。患者数に対して医師や事務員を含めた従業員数が多い。患者数の二倍というのが常識である、こう言われておりました。また杉岡先生のお話ですけれども、先進国は夜間も昼間と同じ体制をとっているという話でございました。それから、むしろ昼間よりも夕方から深夜にかけてのほうが充実した体制をとっているというのが先進諸国の実態である、こういうふうに聞いたのですけれども、これは間違いないですか。
#218
○滝沢政府委員 各国によって多少違いがございますが、われわれの見ます資料につきましても、外国のほうが病院従事者総体を含めまして、やはり先生御指摘のように、数が多うございます。
 それぞれ国によっての医療制度、あるいは短期間の入院と長期の入院と分けておるという、いわば病院の機能を二分して分けておるというようなことも含めまして、それぞれに違いはございますけれども、先生の御指摘のとおりでございます。
#219
○大橋(敏)委員 厚生政務次官にお尋ねしますが、諸外国に比べて非常にお粗末な姿であります。
 そこで、これは医療問題の抜本的問題ですね、医者の養成、看護婦の養成等々こそ急がねばならないと思うのでありますが、その点について、どうお考えになっておるか。
#220
○滝沢政府委員 御指摘の点につきましては、機会あるごとに大臣からもお答え申し上げておりますように、従来医師につきましても積極的な養成政策が具体化しませんでしたが、最近特に医科大学の設置等で具体化してまいりました。看護婦につきましても、かなりの増強につとめてまいりましたが、四十五年から二・八体制という別の角度からの必要性というもの、これは当然のことではございますけれども、出てまいりました。これにまた対応するための準備を急がねばなりません。
 したがって、長期五カ年計画の中で厚生省といたしましては、医療供給体制を中心の柱としませんと、ほかの福祉にも全部影響がございます。大臣もそういう認識に立たれまして御下命がございまして、われわれも立案を急いでおるわけでございます。
#221
○大橋(敏)委員 時間の関係がありますので次に移ります。
 防災訓練の問題でございますが、今度の済生会病院の場合は、患者の避難訓練やあるいは警報、消火体制というものは法的には問題はなかった、こうなっておるわけでございますが、非常に病院としては優秀な状態にあったと言ってもいいのでしょうね。その病院がいざというときは非常にあわてて問題になっているわけでございますけれども、要するに訓練どおりにいかなかったのが一つですね、現実問題は。というのは、通報が三十分もおくれたということですね。これは、何とかして自分らの手で消しとめよう、こういう考えにいたのではないかと思うのですね。
 つまり自分たちだけで火が消せると思ったり、あるいは重症患者さえ出しておけば何とかなるのじゃないかという考えが先に走ったのではないかと思うのですね。とっさの場合は何が何でも消防署に、こういう火災の場合ですね、消防署にすぐ連絡をするんだということで徹底されていなかったんではないか、口先では言われておっても。実際問題としてそうなされなかったということになれば、私は訓練の徹底を欠いたんではないか。要するにしろうと消火はやめて、消防署へ何が何でも通報するんだというようにはっきりさせていただきたいこと。
 それから、日ごろの管理、避難訓練ですね。これはむしろ定期的に行なうべきではないか。定期的に行ない、しかも真剣に行なうべきである。つまり、訓練だからというような安易な気持ちではなくて、ほんとうの火災を想定させた真剣な訓練でなければ、いざというときには役に立たない、こう私は思うのでございますが、これは消防庁関係もありますし、そちらのほうの答弁もお願いします。
#222
○武藤政府委員 確かに、いまお話のございましたように、もっと早く消防署へ連絡をしていただいておれば、このような大きなことにならなかったんではなかろうか、御指摘のとおりだと思います。
 そこで、いつも災害が起きてからどうも通達を出すようなことで、たいへんこの点は恐縮に存じておりますけれども、今回消防庁といたしまして、各都道府県の主管部長に対しまして強く指示をいたしましたことは、いま御指摘のとおり避難訓練を定期的に、しかも火災のときの実態をよく想定をして、でき得れば従業員だけでなくて、患者も含めた形での具体的な避難訓練をやるように、しかも夜間においても避難訓練をするように、こういうことは強ぐ指示したわけでございます。
#223
○大橋(敏)委員 これはほんとうに真剣にやっていただきたいと思います。
 それから今度の場合も、大阪の火災の場合も同じことが言えるのですが、非常とびらに施錠されていた。今回の場合は木製の引きドアであったために、完全にかぎがかかっていても、それがはずれたわけですね。そのために無事に救出された方がたくさんいるわけでありますが、この非常とびらの問題は防犯と防災との重要な関係がありまして、非常にむずかしい問題であろうと思いますけれども、この両面の特性を生かした優秀な非常とびらができないものかなあと、私は思うのですけれども、この点はどうお考えですか。
#224
○救仁郷説明員 この点につきましては、建設省の関係ですが御答弁申し上げますと、先ほどの法律改正によりまして、現在、規定では、外からはあけられないが、中からはかぎがなくてもあけられる構造にしろというような規定になっております。もう現実にそういった開発は十分なされておりますので、既存のものにつきましても、これは一番大事なことでございますので、そういった改善をさしてまいりたい、こういうふうに考えております。
#225
○大橋(敏)委員 要するに、非常とびらは、いまおっしゃったような状況にあるとびらをつけさせる、そのように改善させる、こう理解していいのですね。
 それでは時間もたってきましたので結論的に申し上げますと、今度の火災で煙、COにやられてなくなった方もいらっしゃるわけでございますが、このCO関係に対する防毒マスクなどについてどう考えられているか。実際問題病院に対して防毒マスクの備えがあるのかどうかということも心配しているのですけれども、どうでしょうか。
#226
○滝沢政府委員 現在のところ、消防法の定めによりますところの救助袋であるとか、あるいはすべり台であるとか、あるいは緩降機と申しまして、これは階の低いところへゆるやかにおりられる、まあすべり台とか、そういう定められたものを設置するということになっておりまして、このマスクの問題については、実は医療機関としては備えがないわけでありますが、あるいは消防法の定めの問題との関連で検討をする必要があるかもしれません。
#227
○武藤政府委員 いまのところ、マスクは設備の必要条件の中には入っておりません。
#228
○大橋(敏)委員 検討の必要はないですか。
#229
○宮澤政府委員 これは、こういう事件がございましたので、私どものほうとしては必要があろうかと思っております。ただ、これは備えていただきますほうのいろいろな事情もございますけれども、関係のほうとも相談いたしたいと思います。
#230
○大橋(敏)委員 自治省に要望申し上げますが、いまの話とはこれは変わるわけですが、消防署のほうで、各施設ごとに構造などきめこまかくリストアップして防災の戸籍簿というようなものをつくるべきではないかという地元の先生方の強い要望がありました。いざというときに、いつでもあそこの病院は、あそこの施設はこうだということですぐわかるようなものを防災の戸籍簿みたいなものをつくるべきだという強い要望があったわけでございますが、この点についてはどう考えられますか。
#231
○武藤政府委員 今度一斉点検をいたしました中にも、防火施設、消防用設備、避難器具、そういうものについて実際設置されておるかどうか、こういうことを検討いたしまして、それを報告をしていただくことになっておりますので、そのリストはでき上がると私どもは判断し、それによってぜひ各消防署も、よくそれをわきまえていただくよう指導していきたいと思っております。
#232
○大橋(敏)委員 時間が過ぎましたので、これでやめます。
#233
○橋本(龍)委員長代理 和田君。
#234
○和田(耕)委員 いま厚生大臣に質問をしました。何らかの補償制度が必要だという点ですけれども、これは国立病院あるいは公立病院、私立病院、個人診療所の区別なしに、どの病院に入っておったかによって本人の過失なしに死亡したという場合には、この補償に区別があってはいけないと私は思うのですね。当然区別のないようにしなければならないということが正しいとするならば、一つの基本的な補償額は――何らかの形で補償するという考え方が必要だと思うのですが、山口厚生次官、どういうふうにお考えになりますか。
#235
○山口(敏)政府委員 当然何らかの障害やあるいは事情があって入院されておる患者の方々が、こういった悲劇的な事件に遭遇したときに、相手に補償能力があるなしによって必要以上のさらに御苦労なりをされることについては、何らかの措置をしなければならないということで、先ほど大臣の答弁にもありましたが、補償等の問題につきましては、今回についても厚生省としても相談になっているわけでありますけれども、いま和田先生が御指摘になったような問題を含めて十二分に検討しなければならないというふうに理解しております。
#236
○和田(耕)委員 医務局長さん、あなたは一番事情を知っているわけですけれども、この問題をひとつ、厚生大臣からもできるだけ前向きに検討するという御答弁を拝聴しておるのですが、具体的に私どものほうも案をつくってみます。厚生省のほうもいま申し上げた原則は私は間違いじゃないし、福祉国家をつくろうとする政府としては、この際取り上げるべき問題だというふうに考えますので、ぜひともひとつ具体的な作業をしていただきたいと思います。どうですか。
#237
○滝沢政府委員 この問題につきましては、先ほど来大臣からも御答弁申し上げておるわけでございますが、一点は先生の御指摘の、最低基準的なものの考え方というふうに受け取られる先生の御提案と思いますが、先ほどちょっと出ましたようにホフマン方式であるとか、一律方式であるとか、若い方がなくなられた場合とか、意思によって、この補償を要求する側からの問題点というのは、かなり多角的だろうと思うのです。
 そういうことで何かベースのそういう補償がないと、医療機関が、いきなり不幸にして、そういうようなことにあったときには困るのじゃないかというような御提案については、全くそのとおりでございますので、これはやはり先生の御提案を具体的にはどういうことで可能なのか、場合によっては火災保険とのからみで何か特別の契約をプラスして、それに加えて何がしかできないかというような感じも、われわれ保険制度はしろうとでございますけれども、そんなような感じも受けますし、また民間の保険会社等の考え方、あるいは政府としては、大蔵省としての保険関係のお考えがありましょうが、十分検討いたしたいと思います。
#238
○和田(耕)委員 いま火災保険の問題がありましたが、この問題は私ども検討しているときにそういう議論も出ました。出ましたけれども、これは民間の火災保険に一役を買わせるような性質の問題ではないというふうに思います。というのは、火災保険というのは任意的なもので、その本人の意思によって額もみな違う、そういうシステムをやっているのが火災保険でございます。
 この場合は民間の病院におろうが、公立病院におろうが、国立病院におろうが、みんな命を助かろうと思って入っているのです。ところが自分の過失なしに殺されたということになるわけですから、やはり国が親になって、一つの特別の保険制度というようなものをつくるのが一番いいのじゃないか、こういうふうに考えるわけでございまして、いろいろなケースがあると思います。支払いの対象によって額が違うのをどうするかというようなむずかしい問題があると思いますが、ぜひともひとつ御検討をお願いいたします。
 それと同じような問題、これはきょうの問題とはちょっと離れますけれども、ホテルの火事が非常に多い。これは病院とは違って、多少民間的な性格を持ってまいりますけれども、これもやはり本人はまるきりそういうあれなしに火災でなくなるわけですから、こういうふうなものもあわせての制度になるか、あるいは別個のものになるかは検討が必要だと思いますけれども、ぜひともひとつ御検討いただきたいと思います。
  〔橋本(龍)委員長代理退席、委員長着席〕
 病人の場合は、そういうときの事故のために火災保険をかけておけというふうにいいましても、医者あるいは病院を選択する自由はあるといっても、事実上ないのですよ。事実上見てもらった医者の管理下に属するという特質を持っているわけです。病人の意思にはほとんど関係なくなるわけです。おまえはこういう病気だぞ、このくらいの入院が必要だぞと言われれば、いやがおうでもそこへ入らなければならないという立場の人なんですから、ひとつぜひともその問題は区別しても、至急に検討していただきたいと思います。
 大蔵省の方はお見えになっていますか。――いままでのいろいろな質疑をお聞きになっておって、私、非常に必要だと思うし、大蔵省も金はいまたくさんあるかないか知らないけれども、とにかくこういうふうな話が出れば積極的に考えるべきだと思うのですけれども、どのように思いますか。
#239
○巣山説明員 恐縮でございますが、私、財政当局ではございませんで、ただいま保険部の保険二課長、民間保険会社を担当しております。
 ちょっとつけ加えますと、ただいま先生の御質問でございました保険につきましては、民間保険会社でも施設賠償保険と申しまして、たとえば病院、ホテルの場合、火事などが出ましてお客さんが死亡された場合、傷害にあわれた場合、病院ないしホテルが契約者となって保険をかけておけば、その火事によって法律上の責任があった場合に賠償保険金が支払われる、こういう保険はあるわけでございます。われわれとしましても、そういう保険を大いに普及させるためにいろいろ努力しているわけでございますが、御指摘のとおり任意で、入っていただくかどうかは、病院、ホテルの御自由という形になっております。
#240
○和田(耕)委員 それでは困るわけで、いま言ったような趣旨の、国が相当の負担をして、そして特別の保険制度をつくるべきものであるというふうに考えるわけでありまして、今後ひとつ厚生省のほうも具体的ないろいろな作業に入っていただけると思いますけれども、大蔵省のほうも積極的にひとつ考えていただきたい、これを要望したいと思います。
 それから先ほどからの御質疑で私一つ気のついたことですけれども、いまのこの病院は、非常にぶていさいなお医者さんが一番大きな原因者である。と同時にダクトの問題が出ておるわけです。一般の法律改正を行なった場合に、この法律改正の趣旨と合わない従来の建築物、これは全く規制ができないたてまえになっておりますか、あるいは行政指導等によって法律の趣旨と同じようなものにつくらしていくということになっておりますか、その点どうですか。
#241
○救仁郷説明員 建築物関係につきましてお答えいたしますが、法律は不遡及ということが原則でございますが、建築基準法におきましては、法律が改正になった時点において既存の建物でございましても、それが不適格であり、かつ著しく保安上、安全上危険である場合には、第十条によりまして改善命令が出されるというような制度になっております。
#242
○和田(耕)委員 その改善命令が非常に不十分であったというわけですね。
#243
○救仁郷説明員 今回のこの件につきましては、不十分であったわけであります。
#244
○和田(耕)委員 この問題は一般論としても非常に大事な問題だと思うのです。法律を改正したが、改正以前の問題だから、まあまあこれはしようがないわ、これではいけない、特にこの問題は。だから、いま都市の建築の高さ制限とか低さ制限とかいう問題がある。これはある年に法律が改正されて、これからはもう十メートル以上のものはいけないという制度ができたとする。従来の二十メートルくらいの建物がある。これをこわすというわけにはむろんいかない、こういう問題があると思いますけれども、特に病院のいまのような建築の法律改正、この場合は、法律改正の趣旨を事実上さかのぼって実施できるような形、いまの改善命令というものがそうだと思いますけれども、そういうものは当然なければならないし、条文だけでなくて、これは法律と同じように実施していただかなければ困る。これは今後総点検という問題をやっていただくようでございますけれども、その趣旨で、ぜひとも新しい法律の趣旨に沿って実施をさすように努力をいただきたいと思います。
 これで終わります。
#245
○田川委員長 次回は明二十七日午前九時五十分理事会、十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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