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1972/02/13 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 法務委員会 第2号
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1972/02/13 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 法務委員会 第2号

#1
第071回国会 法務委員会 第2号
昭和四十八年二月十三日(火曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 中垣 國男君
   理事 大竹 太郎君 理事 小島 徹三君
   理事 稲葉 誠一君 理事 横山 利秋君
   理事 青柳 盛雄君
      井出一太郎君    植木庚子郎君
      小林 正巳君    住  栄作君
      竹中 修一君    千葉 三郎君
      佐野 憲治君    正森 成二君
      沖本 泰幸君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 田中伊三次君
 出席政府委員
        法務政務次官  野呂 恭一君
        法務大臣官房長 香川 保一君
 委員外の出席者
        法務委員会調査
        室長      松本 卓矣君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十三日
 辞任         補欠選任
  河本 敏夫君     竹中 修一君
  水田三喜男君     小林 正巳君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 正巳君     水田三喜男君
  竹中 修一君     河本 敏夫君
    ―――――――――――――
二月二日
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第一三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
二月九日
 登記簿の地積集計作業促進に関する陳情書(東
 京都北区上中里町一の一四太田財政研究所長太
 田政記)(第六号)
 在日台湾人の国籍問題等に関する陳情書(東京
 都渋谷区代々木一の五の五在日台湾人法的地位
 委員会執行委員長呉奇宗)(第六八号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 法務行政に関する件
 検察行政に関する件
 国内治安に関する件
 人権擁護に関する件
     ――――◇―――――
#2
○中垣委員長 これより会議を開きます。
 法務行政及び検察行政に関する件並びに国内治安及び人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、法務行政等の当面する諸問題について田中法務大臣から説明を聴取いたします。田中法務大臣。
#3
○田中(伊)国務大臣 私は、昨年末三たび法務大臣に就任をいたしました。内外の諸情勢が大きく転換しつつあるこの時期にあたりまして、国家の繁栄の基盤である法秩序の維持と権利の保全を使命とする法務行政に課せられた使命は、まことに重大なものがあると考えております。私はこの使命を遂行するため、法務行政各般の適正な運営に最善の努力をいたす所存でありますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 本日はせっかくの機会でございますので、就任のごあいさつとあわせて、当面その実施に努力をいたしたいと考えております法務行政の重点施策につきまして、所信の一端を申し上げたいと存じます。
 まず、第一は、法秩序の維持についてであります。
 社会、経済の発展と国民の福祉の向上をはかることは、政府に課せられた重大な使命でありますが、このための諸施策を効果的に実施いたしますには、特に法秩序がゆるぎないものとして確保されなければならないことは申すまでもございません。
 ところで、最近における国内の治安情勢を見ますと、表面上は一応平穏に推移しているように見られるのでありますが、反面、一般犯罪につきましては、社会情勢の急激な変貌による新たな形態の犯罪の発生、犯罪内容の多様化、複雑化、犯罪の手段方法の巧妙化などが見られ、また、一部過激派集団は、組織の再建をはかりつつあって、今後の情勢の推移いかんによっては、再び不穏な行動に出るおそれがなお予想され、当面の治安は必ずしも楽観を許さないものがあると見られておるのであります。私は、このような諸情勢にかんがみまして、国民一般の順法精神の高揚につとめ、法と秩序を無視する風潮を一掃し、また、不法事犯に対しましては警察その他の関係機関とも密接な連携を保ちつつ十分なる資料収集を行ない、適正かつ迅速な刑罰法令の適用につとめまして、これら犯罪の根絶を期してまいりたいと存ずるのであります。このため、昭和四十八年度におきましては、所要の検察官等の増員を行なうほか、検察その他の関係機関の執務体制等をさらに充実、整備をする考えであります。
 第二は、犯罪者の処遇及び改善更生についてであります。
 矯正施設の収容者に対し適切な処遇を講じまして、善良な国民として社会に復帰させるためその改善更生をはかることは、きわめて重要なことであります。このため、昭和四十八年度におきましては、昨年度に引き続きまして、これら収容者の教育指導、職業訓練等につきさらに充実向上に努力するとともに、食糧費、作業賞与金及び職業補導賞与金の増額等を行ない収容者の処遇の改善をはかる考えであります。また、保護観察対象者につきましては、民間篤志家の保護司等との協力体制のもとに、これらの対象者が再び罪を犯すことのないよう積極的に再犯防止の方法を講じ、また、民間篤志家の協力に報いるための予算増額をはかりますなど、保護観察制度の充実に十分な配慮を払ってまいりたいと存じます。
 第三は、国民の権利の擁護についてであります。
 まず、その一は、人権擁護についてであります。あらためて申し上げるまでもなく、基本的人権の擁護は民主政治の基本でありまして、国民のそれぞれが互いに他人の人権を尊重し合いながら幸福を追求するという態度が必要であることはいうまでもないところであります。しかしながら、自己の利益を主張して他人の人権を顧みない風潮が依然として見られるのでありまして、今後ともあらゆる機会を通じまして人権尊重の啓発活動を行ない、一方、人権擁護委員をはじめ人権擁護関係機関の充実強化をはかり、もって、国民の間に近代的な人権思想の普及徹底をはかるよう努力してまいりたいと存じます。
 その二は、民事行政事務、特に、登記事務の処理体制についてであります。最近の社会開発の進展に伴いまして、登記の需要はますます増加の傾向を示しておりますが、これら登記事務の大部分を処理いたします登記所は、その規模、配置等におきまして必ずしも今日の社会情勢に適応したものとは言いがたい実情にあります。このため、これら登記所を適正な規模に集約しまして、その配置の適正化をはかりたいと考え、民事行政審議会に登記所の適正配置の基準等につき諮問をいたしておりましたところ、昨年九月その答申を見ましたので、法務省といたしましては、その内容を十分検討し、適正妥当な登記所の配置計画を策定、実施いたしまして、あわせて、事務処理の合理化、機械化を推進する考えでございます。
 第四は、出入国管理行政の充実についてであります。
 最近におけるわが国の国際的地位の向上と国際交流の大幅な増大によりまして、わが国の出入国者の数は年々増加の一途をたどっている現状であります。その結果、出入国及び在留管理に関する事務は、量的にも著しく増加をするとともに、質的にはますます複雑困難なものとなっております。このような事態に対処をするため、私はさらに機動力の充実による出入国手続の迅速な処理につとめるほか、出入国手続の簡素化、在留制度の合理化等をはかりまして出入国管理行政の充実を期し、もって、時代の要請に応じた出入国管理制度を確立してまいりたい考えでございます。
 第五は、法務省施設の整備充実についてであります。
 法務省の施設は、その組織の複雑性から庁数もきわめて多く、三千余を数える実情にございます。しかも、これらの施設の約五〇パーセントは、建てかえを要する老朽施設や地方公共団体等から借用している施設でありまして、早急に整備する必要がございます。しかしながら、これらの施設を一挙に整備することは国家財政の事情の上からも不可能でありますので、法務省といたしましては、老朽、狭隘度のはなはだしい施設から逐次、その整備改善を実施しているところであります。このため、昭和四十八年度におきましては施設整備費として、七十二億円の予算を計上いたしまして、昨年度に引き続き所要の施設の整備充実をはかりたい考えでございます。
 なお、以上申し上げました諸施策を効率的に実施するため、法務省の組織の整備、職員の確保及び待遇改善等につきましても、格段の留意を払ってまいりたいと考えております。また、当面必要な諸法律の改正案につきましては、成案を得次第、順次この国会に提出いたしまして御審議をわずらわしたいと存じておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上、法務行政の当面の諸施策について所信の一端を申し述べましたが、委員各位の格別の御協力をいただきまして、その実をあげることができますよう一そうの御支援と御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
#4
○中垣委員長 次に、野呂政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。野呂政務次官。
#5
○野呂政府委員 このたび法務政務次官を拝命いたしました野呂恭一でございます。浅学非才の身でございますが、田中法務大臣のもと、誠心誠意適正な法務行政の推進につとめ、その職責を果たしたいと念願をいたしております。
 どうかよろしく御指導、御鞭撻を賜わりますようお願いを申し上げまして、ごあいさつにかえる次第であります。
#6
○中垣委員長 次回は、来たる十六日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
   午前十時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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