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1972/03/01 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会地方税に関する小委員会 第1号
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1972/03/01 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 地方行政委員会地方税に関する小委員会 第1号

#1
第071回国会 地方行政委員会地方税に関する小委員会 第1号
本小委員会は昭和四十八年二月十三日(火曜日)
委員会において、設置することに決した。
二月二十日
 本小委員は委員長の指名で、次の通り選任され
 た。
      今井  勇君    亀山 孝一君
      小山 省二君    島田 安夫君
      中村 弘海君    保岡 興治君
      岩垂寿喜男君    小川 省吾君
      山本弥之助君    林  百郎君
      小川新一郎君
二月二十日
 小山省二君が委員長の指名で、小委員長に選任
 された。
―――――――――――――――――――――
昭和四十八年三月一日(木曜日)
    午前十一時四十三分開議
 出席小委員
   小委員長 小山 省二君
      今井  勇君    亀山 孝一君
      島田 安夫君    中村 弘海君
      保岡 興治君    岩垂寿喜男君
      小川 省吾君    山本弥之助君
      林  百郎君    小川新一郎君
 出席政府委員
        自治政務次官  武藤 嘉文君
        自治大臣官房審
        議官      近藤 隆之君
       自治省税務局長 佐々木喜久治君
 小委員外の出席者
        地方行政委員  折小野良一君
        地方行政委員会
        調査室長    日原 正雄君
    ―――――――――――――
小委員の異動
三月一日
 小委員今井勇君及び島田安夫君二月二十四日委
 員辞任につき、その補欠として今井勇君及び島
 田安夫君が委員長の指名で小委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方税に関する件
     ――――◇―――――
#2
○小山小委員長 これより地方税に関する小委員会を開会いたします。
 私、委員長の指名を受けまして小委員長に選任されましたので、何とぞよろしくお願いをいたします。
 まず、小委員会の運営でございますが、審議は懇談方式で進め、速記については、必要に応じてこれをつけ加えることといたしたいと存じます。傍聴その他につきましては、そのつど小委員会におはかりしてこれを認めていただきたいと存じます。
 それでは、地方税に関する件について調査を進めます。
 まず、お手元に配付いたしております資料について自治省から説明を求めます。佐々木税務局長。
#3
○佐々木政府委員 お手元に市街化区域内の農地に対する固定資産税の改正の諸案につきまして資料を差し上げてございます。お手元に差し上げました資料は、昨年の地方税法の改正におきまして、「市街化区域農地に対して課する固定資産税及び都市計画税については、課税の適正化を図るため市街化の形成状況等を総合的に考慮して検討を加え、その結果に基づき、昭和四十八年度分の固定資産税及び都市計画税から適用されるよう必要な措置が講ぜられるべきものとする。」という、この改正法律の規定に基づきまして、自治省といたしましては、昨年の六月に、自治大臣の私的諮問機関といたしまして、市街化区域農地に関する固定資産税の研究会を設置いたしまして、この研究会におきまして、四十八年度以降の課税方式等についての検討をお願いをしたわけでございます。
 この研究会は、昨年六月以来、総会を五回、この研究会の内部に設置されました小委員会を三回開催いたしまして、その報告を取りまとめたのでございますけれども、この研究会の報告におきましては、課税方式について研究会としての報告案を一案にまとめることができませんで、結局、お手元に差し上げております第一案、第二案と書いております資料のとおり、二つの案を併記されまして報告になったわけでございます。
 まず、この案につきまして、概略御説明を申し上げます。
 第一案でございますが、この第一案は、市街化区域農地に対する新しい課税方式につきましては、その課税の地域をしぼりまして、首都圏、近畿圏、中部圏の三つの圏域の既成市街地または近郊整備地帯、あるいはまた、近畿圏、中部圏では表現が違いますけれども、近郊整備区域あるいは都市整備区域というふうな表現を使っておりますが、大体計画的に市街地が形成される地域の中に含まれます人口十万以上の都市の市街化区域内の農地からまず適用をしていく。こういうことで課税地域を限定をし、さらに市街化区域農地のうち、いわゆるA、B、C農地のうちのA、B農地について、従来の方式に従いまして課税を進めていく。それからC農地については、昭和四十六年改正法律のとおり、昭和五十年度までは従来の税負担に据え置きながら、昭和五十一年度以降は負担の調整率を〇・一といたしまして、当分〇・一を据え置きにする。そうして、五十一年度以降の基準年度の評価がえの結果、A、B農地に昇格したものについては新しい課税方式で進めていく。こういうような考え方であります。
 この第一案の1が、課税地域の内容を書いてございます。
 それから2が、A、B農地に対する各年度の課税方法でございますけれども、昭和四十八年度以降の地方税法の改正を含みにいたしまして、その軽減率につきましては、昭和四十六年改正法の軽減率をこの表のように改定をして軽減率を適用していくということでございます。
 それから3が、C農地についての取り扱いでございまして、昭和五十一年度以降は評価額に〇・一を乗じ、五十一年度以降にA、B農地になったものについては、そのなった年度からA、B農地に準じた軽減率を適用して税額を算定をする。こういう方式であります。
 それから次は、第二案の考え方ですが、第二案は、第一案と考え方が全く違いまして、一定期間営農を継続しようとするものにつきましては、一定期間徴収猶予の措置を講じておく、そしてその期間営農を継続した農地については徴収猶予にかかる税額を免除するという考え方でございます。そして、その一定期間内に営農を行なわなくなった場合においても、納税者に不慮の事故があった、あるいはその農地が公共用地として買収されたときというような、いわば営農を継続できなくなったことについてやむを得ない理由があります場合には、一定期間内に営農を行なわなくなった場合でありましても徴収猶予にかかる税額を免除するということでございます。そして、この一定期間営農を継続する、そしてそれが農地として利用することが確実であるというようなことにつきましては、市町村長が市町村に設置されます農地課税審議会の議を経て認定をしていく、こういう考え方でございます。これは大体昭和四十七年、昨年の改正法律の取り扱い方とほぼ考え方は似ておるわけでございます。
 それから、こういう方式をとってまいりますと、A、B、C農地の区分というものは必要がなくなるであろう、こういうことでA、B、C農地の区分を廃止をいたしまして、昭和四十八年度から、先ほど申しました軽減率と同じような軽減率で、五年間の評価額に対する軽減率を乗じて得た額によって税額を算定をしていく、こういう考え方でございます。
 この第一案、第二案というふうに掲げてありますのは、いま申しましたように、研究会が最終的にこの両案を取りまとめまして報告をされたものでございます。
 さらにもう一つございます案は、この研究会の案に基づきまして、一応政府与党のほうにおきましていろいろ御検討をお願いいたしまして、大体、現在、政府与党の地方行政部会等におきまして、この案をもとにいたしまして、これを具体化した改正案の要綱でございます。
 この内容を御説明いたしますと、ここに印刷がございますが、その研究会の第二案を基礎にいたしまして、これを具体化したものでございます。1が、内容としましては、第二案の考え方が踏襲されておるわけでございますが、「将来ひきつづき必要な労働力を確保する等常時肥培管理を行なうことが確約される農地で、農地として利用することが確実であり、かつ、農地として保全することが適当であると認められるものについては、申請により、従来の農地としての税額を超える額について五年間の徴収猶予の措置を講ずるものとし、五年間営農を継続した農地については徴収猶予に係る税額を免除するものとする。」、これは第二案のほうで「一定期間」というふうに表現されておりましたものを「五年間」というふうにこれを明確にしたものでございます。そして、この「五年以内に営農を行なわなくなった場合においても、納税者に不慮の事故があったときまたは当該農地が公共用地として買収されたとき等営農を継続しなくなったことについてやむを得ない理由があると認められる場合においては、徴収猶予に係る税額を免除するものとする。」、この2の考え方は同じです。
 それから3が、「1の場合において、当該農地が一定期間農地として利用することが確実であり、かつ、農地として保全することが適当であるかどうかについては、政令で定める一定基準に基づき、市町村長が農地課税審議会の議を経て認定するものとする。」、第二案のほうにおきましては、この課税する農地あるいは徴収猶予をする農地というものにつきましては、すべてを農地課税審議会の議を経て市町村長が認定をするというふうに、市町村長に全くまかせる形をとっておりますが、やはり課税の公平を確保するために、政令で、農地課税審議会なり市町村長が判断をする場合の一定基準を設けるべきではないかというようなことで、ここに、「政令で定める一定基準に基づき、」というような考え方が挿入をされておるわけでございます。この点が第二案と違うところでございます。
 それから、次の4が、「A農地、B農地又はC農地の区分を廃止し、各年度分の固定資産税の額は、評価額に次に掲げる軽減率を乗じて得た額に基づいて算定するものとする。」、これは第二案と内容は同じでございます。
 そこで、この「政令で定める一定基準」ということでございますが、これは「認定基準」として別紙に書いてございます。この認定基準の考え方は、この認定基準に該当するものは、いわば新しい課税方式で課税をするという農地の要件でございます。それ以外の農地について営農を継続しようとする場合には徴収猶予をするということでございます。この認定基準の要件は、まず1の要件で一つこの条件をつけているわけでございます。この農地が1の条件に該当するかどうかということでまず振り分けをいたします。
 この1の条件は、一つは「人口集中地区に所在すること。」。この人口集中地区の考え方は、昭和四十五年の国勢調査の際に設けられました人口集中地区でございます。一ヘクタール当たり四十人以上の人口が集中している地域の集合した地域で、一平方キロ五千人以上の人口がある地区ということになっておるわけでございます。
 それから、(イ)が、「六メートル以上の道路から五十メートル以内に所在すること又は連続する宅地の間に点在するものであること。」。人口集中地区の設定が昭和四十五年でございますので、その後都市計画事業の進行もございますので、六メートル以上の道路といいますのは、いわゆる都市計画街路でございます。この都市計画街路から五十メートル以内に所在する、または連続する宅地の間に点在する農地。この1の条件に該当するかどうかということで、まず第一次的に農地を振り分けるわけであります。
 それから、この1の条件に該当する農地で、次に、2としまして、(ア)(イ)(ウ)の条件がございますが、「公共下水道の排水区域内に所在すること。」、「上水道の供給区域内にあること。」、「通常の個人負担金で電気の引込みが容易である区域に所在すること。」、この2の三つの条件がすべて備わっている農地というものは、いわば新しい方式の課税をする農地であります。これ以外の農地が徴収猶予の対象になるということでございます。この条件の中で最も狭いきびしい条件が「公共下水道の排水区域内に所在すること。」という条件でございます。公共下水道の普及率は、現在、宅地におきましてもまだ二〇%台の普及率でございます。そういう意味におきましては、いわば上下水道がすべて完備されておる、そしてまた、下水道が布設されたところは道路も舗装されるというようなところでございますので、いわば、現在の日本の都市の施設の水準からいいますと、高級宅地と同様の条件を備えているということが言えるだろう。そういうことで、この排水区域ということは、非常に狭い――狭いといいますか、きびしい条件でありますけれども、この条件が入っているわけであります。
 大体、公共下水道の排水区域というのは、供用開始をすれば市町村長がこれを告示をします。この告示をされた区域ということになるわけでございますが、大体上水道あるいは電気という条件は通常の場合は備わっているというふうに考えていいだろうと思います。こういう条件を入れましたのは、昨年改正をされました法律の中で、「市街化の形成状況等を総合的に考慮して」というような規定もございますので、そういうような趣旨をこれに織り込んだつもりでございます。
 以上、簡単でございますが、お手元の資料の説明を終わりたいと思います。
#4
○小山小委員長 以上で説明は終わりました。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。林百郎君。
#5
○林(百)小委員 それじゃ、私から四点ほどお聞きしますが、先ほどあなたの説明の中で、自民党にお願いして立法をあらかじめ考えておいていただいたのがこの改正案要綱だというのですが、これは自治省があらかじめ自民党側にどうぞ御検討願いたいといってやったんですか。それとも、自民党から自治省へ諮問があってやったのかどうかという点。これが第一点。
 それから第二点の、この改正案要綱というのは、大体自民党の案と考えていいのかどうかという立場に立って――そうしますと、第二案のうちで、「かつ、緑地として保全することが適当であると認められるものについては、申請により、従来の農地としての税額を超える額について」云々とありますが、これははずされたことになるわけなんですか。要するに、農地であり「かつ、緑地として保全することが適当である」という、この「緑地として保全することが適当である」ということは条件としては加えないということになったのかどうかという点が第二点です。
 それから、第三点として、認定基準の中の「人口集中地区」あるいは「連続する宅地の間に点在するものであること。」、これは大体わかったんですが、しかし、「連続する宅地の間に点在するもの」とは一体どういうものか、もう少し説明してもらいたいのです。
 それから、2の(ウ)の「通常の個人負担金で電気の引込みが容易である区域」ということはどういうことなのか。まだ電気が引いてないけれども、これから電気を引こうとする場合に通常の個人負担金で引けるということなのかどうか。そういう場合の「通常の個人負担金」というのはどういうことなのか。この四点についてちょっと補足説明していただきたい。
#6
○武藤政府委員 最初の第一点だけはいろいろ問題がありますから、局長から御答弁するより私からお話し申し上げたほうがいいと思いますので、私から申し上げます。
 これは自民党から要請されたということではございません。自治省といたしまして研究会にお願いしたわけでございまして、その結果出てきた。最初はこの以外に三つの案が出てきたわけでございます。三つの案をわれわれもとにいたしまして、そして、自民党だけでなく、昨年の経過もありますので、それぞれの政党のいろいろの御様子というものも推測をしながら検討いたしまして、それからもう一度それを二つの案にしぼって、それを研究会に私どものほうとして提案をいたしたわけでございます。そして、その研究会で、それに基づいていろいろ御論議をいただきましたが、結論が出なかったものでございますから、両論が併記のままで報告を受けたわけでございます。そこで、その両論併記を受けたものでございますから、それを私どもがどちらかにしぼらなければいけないという気持ちは持ったのでございますが、しかしながら、両論を受けた形で、そのうちこちらがどちらかにしぼるにいたしましても、現在の税制改正のたてまえからいきまして、与党である自民党の税調にもあらかじめどんな税制改正もおはかりをしておるものでございますから、そこでA、B両案を一応形として御相談を申し上げた、こういうことでございます。
#7
○林(百)小委員 そうすると、改正案要綱というのは何でしょうか。
#8
○武藤政府委員 これは、いまも私ちょっとこちらで課長にも申し上げておったんですが、現在の段階においては、まだ正式には自治省の改正案要綱というものに固まってはいないわけでございます。ですから、われわれ自治省といたしましては、そこで結論が出たならば、正式の自治省の改正案要綱として与党に御了承いただき、そして、正式に国会に政府案として地方税法改正案の中で織り込んで出したかったわけでございます。だから、改正案要綱というとあれでございますが、一応いま申し上げたように、両論併記を出しておりますが、両論併記をいたした中で、しかしながら空気としてはこの第一案、第二案のうちの第二案のほうがどうも強そうだ、こちらにきそうな空気が強そうだ、こういうことでございましたので、それに対して多少手直しをしたものも考えたということでございます。ですから、これは正式にはまだ私どもとしては提案をしていない、こういうふうに受け取っていただいてかまいません。
#9
○林(百)小委員 その辺がはっきりしない。そうすると、改正案要綱というのは、どこが責任を持った要綱なのか。これは依然として自治省が責任を持って、各党の意向をくんだところが、B案に傾斜しているので、B案を法律案とするならば要綱としてはこういうものになるだろうということで、これは自治省が責任を持った要綱と考えればいいのですか。先ほどの局長の話では、何か、与党である自民党に御審議を願ってまとまったものがこうだというようなことで、何か自民党に責任がある要綱のようにも聞こえたんですがね。
#10
○武藤政府委員 私、その辺の説明をしておるときにいなかったので申しわけございませんが、いま申し上げましたように、自民党では、税制調査会のほうには、二つの案をそのまま正直に、両論併記できましたというものを出したわけでございます。しかしながら、一方において、たとえば税調だけでなく、地方行政部会というものが自民党の中にあることは御存じのとおりでございまして、そういうところで御論議いただいたときに、そこでは、一応第一案、第二案のうちの第二案のほうが、その経過においては大体御賛成が多かったものでございますから、それをもとにいたしまして――「改正案要綱」とここには書いてありますけれども、正式にはまだ改正案要綱ではございませんので、「改正案要綱」というところだけはひとつ削除していただいて、お考えいただきたいのでございます。このプリントにありますものは、そういうところから生まれたものであるわけでございます。だから、自民党の案とか自治省の案とかということではなくて、論議の過程の中で生まれてきたものがこういうものであるというふうに御解釈をいただきたいわけでございます。
#11
○林(百)小委員 そうすると、父親も母親もないような子供が生まれてきたというふうなもので、どこへ行っても責任を持つ者はいないのだということになるわけですか。地方税の小委員会、本委員会で審議する資料として自治省が出したこれは、自治省が責任を持つとか与党自民党が責任を持つとかいうようなものでもない、こういうことに受けとめておいていいですか。
#12
○武藤政府委員 申しわけないのですけれども、私ども自治省としては、大体そういう方向でぜひ一つの案をまとめて、地方税法改正案の中に入れたかったわけでございます。しかしながら、法律というものは、政府与党の立場からいって、与党の御了承をいただかないと法律案として出せませんものでございますから、私どもとしては、どうしても御了承いただけなかったので出せなかったということでございまして、そのあとこちらのほうでいろいろ御論議をいただくということに与党のほうからお願いをいたしまして、御論議を地方行政委員会でいただいておる、こういうふうに承りまして、そこへ、私どもは、参考としていろいろ経過の中でありました案を御提示しておる、こういうふうに私どもは解釈いたしております。
#13
○山本(弥)小委員 いまの点ですけれども、自治省としては、将来、与党との関係は別問題として、自治省案として、地方税法の一部改正案をこの問題についてお出しになる考えなのかどうなのか。
#14
○武藤政府委員 それは、私どもとしては、地方税法改正案がそういうように二つに分かれて出るということは自治省といたしましても好ましいことではないし、そういうことはしたくございません。ですから、地方税法改正案がもうすでにいま国会に上程さしていただいておりますけれども、その中で入れていくのならば、自治省として、当然私どもは案を考え、お願いをして御審議を願わなければなりませんけれども、残念ながらそれができなかったという現在においては、私どもとしては、自治省がまたあらためて地方税法の改正案を同じこの国会でお願いをするというよりは、これは、昨年のあの議員立法の方向に従って一応自治省としてもやったのでございますが、どうしてもそれが与党として御了承願えなかったものですから、あとは、あの議員立法のたてまえからいけば、国会のほうにもいろいろ責任があると思っておりますから、私どもは、国会でひとつその点についてははっきりとした方向を打ち出していただきたい、こう考えておるわけでございます。
#15
○林(百)小委員 そうすると、自治省の現時点の考えとしては、みなし課税の点ですが、これは昨年のように委員長提案という形になるか、あるいは議員提案という形になるかは今後の推移を待たなければわかりませんが、一応国会の各党の責任において固めて提案するという形式をとってもらいたいという希望を持っている、政府提案という形でなく、そういう方式を希望している、こうお聞きしておいていいですか。現時点における自治省側の見解ですから、これはまた事態がどう回転していくかわかりませんけれども……。
#16
○武藤政府委員 それはもうそういう方向で、自治省としては提案しない。いろいろ方法はあると思いますが、議員立法というような形は、一応委員長提案あるいは与党単独提案、あるいは与野党の――まあ、全与野党が一致ならば委員長提案になるわけでございますが、どうしてもならないときは、それぞれの与野党提案という形をしていただけるものと私どもは解釈しておるわけでございます。
#17
○林(百)小委員 その点はそれでけっこうでございます。あとは局長から……。
#18
○佐々木政府委員 先ほどお尋ねの第二点、三点、四点につきまして御説明申し上げます。
 まず、第一点が、第二案にありました「緑地として保全することが適当である」という表現でございます。実は、この「緑地」という表現は昨年の改正にもあったわけでありますけれども、「緑地」というのは一体何かということが、私ども、扱い方としましては非常に困った問題でございまして、やはり、都市計画サイドのお話を聞きますと、緑地というのは本来公共的なものであって、そういう観点から、農地を緑地として保全をするしないというのは、それ自体がやはり問題ではないのかというような意見もございまして、実際、税務上の観点で「緑地として保全する」という表現は扱い方として非常にむずかしい点でございますが、こちらのいわば「改正案要綱」と書いてありますほうの案におきましては「農地として保全することが適当であると認められる」というような表現に直してございます。いわば、考え方としましては、この裏には、やや生産緑地的な考え方というものはその市町村の判断であり得るだろうということでございますが、ほんとうの意味の緑地ということになりますと、私ども、扱い方としては非常にむずかしいという感じがいたしたわけでございます。
 それから、「認定基準」のほうの「連続する宅地」という問題がございます。これは、その後の開発等が行なわれまして、いわば宅地化がどんどん進んでまいりまして、結局、農地が宅地の間にぽつりぽつり残ってしまったというようなことを想定をしたわけでございます。どちらかといいますと、人口集中地区というものがありますればそれでけっこうなんですけれども、人口集中地区は、昭和四十五年、この次は五十年に設定になるわけでございますから、その過程におきまして、人口集中地区に準ずるような地域に点在をするという趣旨をここで書いたつもりでございます。
 それから、第四点の電気のことでございますが、通常私どもが家を建てますと、道路まで電線が来ておりますと、その電線から家庭の引き込みをいたしますが、家まで引き込みをいたします場合には負担金を取られるわけで、それでありますから、特に新しく電柱を増設をするとか、相当な距離の引き込みが必要になるという場合には、負担金としては相当高い負担金が取られます。大体、通常のところ二、三万円くらいの負担金で引き込みが可能だ、どこの家でも電気を引き込むときに取られる金で電気が引けるのだということをここに表現いたしているわけでございます。
#19
○林(百)小委員 あといろいろもっと突っ込んで聞きたいと思いますけれども、きょうは一応政府側の説明を聞くということですから、私の質問はこれで終わりまして、なお適当な機会に問題点について質疑をいたしたいと思います。
 私の質疑はこれで終わります。
#20
○小山小委員長 山本弥之助君。
#21
○山本(弥)小委員 この4ですね。「改正案要綱」の4の、A、B、Cの区分を廃止することになっていますが、この固定資産税の額の評価額ですね。この評価額は四十六年の税制改正のときの評価額という意味かどうかということが一つ。
 それから、農地の評価も、ずっと評価だけをやって、四十八年から据え置いているわけですね。それで、大体の評価額からいうと、市街化区域、これもいろいろあるでしょうけれども、大体どのくらい評価額が上がっておるか。この点をお聞きしたいと思います。
#22
○佐々木政府委員 第一点の「改正案要綱」というほうにありますほうの4の評価額は、昭和四十八年度の場合には昭和四十八年度の評価額でございます。したがいまして、昨年の評価額から見ますと、その地域の宅地の評価額の上昇に応じた評価の増加が見られるというふうに考えています。
#23
○山本(弥)小委員 ですから、四十八年度評価額は、四十六年度の市街化区域内の農地評価という場合に、付近の宅地の価額から造成費を控除した額だという、あの条文は残しておこうというわけですね。
#24
○佐々木政府委員 評価の方式は同様でございます。したがいまして、四十八年度の場合には、四十八年度の近傍の宅地の評価額から造成費を控除した額ということになっておりますので、いま申しましたように、大体宅地の上がりぐあいと同じくらい上がっているというふうに考えてよろしいだろうと思います。
 それから、一般の農地につきましては、課税標準額は昭和三十八年の額で据え置きになっておりますが、その後農地の評価は、それぞれの基準年度、昭和三十九年、昭和四十五年、昭和四十八年というふうに評価がえはいたしております。したがいまして、評価額自体は三十八年度の価格よりも相当上がってはおりますけれども、通常の調整区域なり白地の区域の農地は、やはり農地法の制約が従来どおり非常に厳重にあるわけでございますので、評価額自体は、大体四十八年度評価後の姿としましては、平均的には三十八年の評価額の大体五割ないし六割上がったところの水準であろうというふうに考えております。
#25
○山本(弥)小委員 もう一ぺん簡単に……。
 三十八年度の評価に対して五割から六割、これは平均ですから、普通の計算でいきますと、市街化区域の農地というのは平均より上がり方が高いのではないが。簡単にそういう推測をしているのですが、これは、評価の基準年度に評価をしているのですから、宅地並みの評価でなくて、農地との評価からいいますと、四十八年度は、いわゆる市街化区域の中でも違うとは思いますけれども、その平均の五割から六割よりも相当高い評価になっているのではないかと思いますが、どうでしょうか。
#26
○佐々木政府委員 市街化区域内の農地につきましては、四十六年改正法の規定に従いまして、宅地の価格を基準にして、近傍類地の価格に比準して評価するという方式をとっております。そういうことで、ことし評価がえをいたしましても、大体近傍の土地と同じ評価方式をとっておりますから、評価額の上昇は、一般の農地とはだいぶ違って、上がり方は相当大きく上がっておるというふうに考えていいと思います。
#27
○山本(弥)小委員 それは当然です。それから、従前の立場でもしやった場合には……。
#28
○佐々木政府委員 従前の立場でやりました場合には、農地法上の制約があるという観点から評価を行なっておりますので、その所在地域の状況は、それほど評価上は影響を与えておりません。
 やはり、その農地が、農地としていわばいい農地であるか、あるいは非常にやせた農地であるかというような観点での評価でありますので、現在の市街化区域内にあった農地でありましても、それほど評価上の差は出ておりません。
#29
○林(百)小委員 資料の要求があるのです。
 結局、この法案の責任は各党が負うということで、これは各党が検討しなければならない問題なんです。もしできたら、資料としてこういうものを――これは漸次資料を要請しますが、各都道府県の市街化区域内における農地の農産物と、その都道府県における消費農産物との比率ですね。それがわかったら、ひとつ資料として出していただきたいと思います。
#30
○佐々木政府委員 農林省のほうと相談をしてみますけれども、市街化区域内の農地についてどういう作物を植えておるのかという統計がはたしてあるかどうか、私ども非常に疑問でございますけれども、農林省とよく相談して、できる限り資料を整えたいと思います。
#31
○山本(弥)小委員 ほかの党の質問があるかどうかお聞きになって、質問がなければ、もう時間ですから、委員会を終了することにしたらどうでしょうか。
#32
○小山小委員長 公明党さん、ただいまの資料に対する質疑は別にございませんか。
#33
○小川(新)小委員 私は、基本的な問題でわからないことがちょっとあるのですが、市街化区域内の山林ですね。これはやはり常時肥培管理しているのですか。山林はそういう定義をつけて農地として見ていくのですか。
#34
○佐々木政府委員 山林は、農地、いわゆる田畑ではございませんので、市街化区域内にあります山林の扱い方は、現在の宅地なり雑種地なりと同じ扱い方でございます。
#35
○小川(新)小委員 そうすると、私は、山林がちょっとおかしくなってしまうと思うのです。ほんとうに緑化に貢献している山林は――何もそういうことをしないで、菜っぱや何かまいているほうが緑化に貢献しているとみなす、これはおかしいじゃないですか。そういう点では、都市化の中に緑と木があって、そういう小さな林があったとしたら、それをいつまでもそうしておきたいというなら、それも農地並みに見てあげたらいいじゃないですか。
#36
○佐々木政府委員 そういう意味で、昨年の改正にございました緑地というものについての考え方を、税務の上ではどういうふうに判断していくかということは非常にむずかしい問題でございますので、私どもといたしましては、緑地という条件はどうしてもはずしていただきたいというふうに考えておるわけでございます。山林につきましては、その利用なり売買なりにつきまして特別な制約がございませんので、従来から他の土地と同じ扱い方をしている、こういうことでございます。
#37
○小山小委員長 それでは、もう御質問はございませんね。
 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会をいたします。
   午後零時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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