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1972/07/03 第71回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第071回国会 本会議 第49号
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1972/07/03 第71回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第071回国会 本会議 第49号

#1
第071回国会 本会議 第49号
昭和四十八年七月三日(火曜日)
    ―――――――――――――
  昭和四十八年七月三日
   午後二時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
 商法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 株式会社の監査等に関する商法の特例に関する
  法律案(内閣提出)
 商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係
  法律の整理等に関する法律案(内閣提出)
 雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
 中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反
  対する決議案(橋本登美三郎君外二十八名提
  出)
   午後八時四分開議
#2
○議長(前尾繁三郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
#3
○中山正暉君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(前尾繁三郎君) 中山正暉君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。
 公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
#6
○議長(前尾繁三郎君) 委員長の報告を求めます。地方行政委員長上村千一郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔上村千一郎君登壇〕
#7
○上村千一郎君 ただいま議題となりました公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における地方公共団体等の土地需要に即応し、かつ、地域の秩序ある整備を推進するため、土地の先買いに関する制度の対象区域を都市計画区域に拡大するとともに、土地開発公社の業務の範囲を拡充する等所要の措置を講じようとするものであります。
 本案は、三月二十日当委員会に付託され、六月二十二日江崎自治大臣から提案理由の説明を聴取し、自来、慎重に審査を行ないました。
 本日、質疑を終了し、討論の申し出もなく、採決を行ないましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四派共同提案により、公有地の先行取得のための財源措置の強化、地方公共団体等に土地を譲渡した者にかかる譲渡所得税の軽減措置の検討を内容とする附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(前尾繁三郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
 商法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 株式会社の監査等に関する商法の特例に関す
  る法律案(内閣提出)
 商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関
  係法律の整理等に関する法律案(内閣提出)
#10
○中山正暉君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、商法の一部を改正する法律案、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案、商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案、右三案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#11
○議長(前尾繁三郎君) 中山正暉君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。
 商法の一部を改正する法律案、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案、商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案、右三案を一括して議題といたします。
#13
○議長(前尾繁三郎君) 委員長の報告を求めます。法務委員長中垣國男君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔中垣國男君登壇〕
#14
○中垣國男君 ただいま議題となりました三法律案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、商法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、現下の社会経済情勢にかんがみ、株式会社の運営の適正及び安定をはかり、資金調達の方法に改善を加える等のため、早急に改正を必要とする事項について改正を行なおうとするもので、そのおもな内容は次のとおりであります。
 第一は、監査役は、会計監査のほか業務監査をも行なうものとし、このために必要な取締役会出席権、取締役の違法行為の差止請求権等の権限を認めること。
 第二は、定款をもって、取締役の選任につき累積投票の請求を完全に排除できること。
 第三は、新株の発行にあたっては、法定準備金を資本に組み入れ、株主に対して発行価額の一部の払い込みを要しない株式を発行することを認め、また、転換社債の発行については、原則として取締役会の決議によってすることができること。
 第四は、営業年度を一年とする株式会社について、いわゆる中間配当の道を開くこと。
 第五は、すでに営業を廃止しているいわゆる休眠会社を整理する方途を講ずること。
 第六は、株式会社を含むすべての商人について、財産目録を廃し、損益計算書の作成を義務づける等商業帳簿の体系及び財産の評価に関する規定を整備すること。等であります。
 次に、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案について申し上げます。
 本案は、株式会社の実情にかんがみ、特に大規模の株式会社及び中小規模の株式会社の監査制度について、それぞれ、改正後の商法の特例を設けようとするものであり、そのおもな内容は次のとおりであります。
 第一は、資本金五億円以上の株式会社は、計算書類について、定時総会前に公認会計士または監査法人の監査を受けること。
 第二は、資本金一億円以下の株式会社においては、監査役は会計監査のみを行なうものとし、監査報告書の記載事項は特に法定しない等の措置を講ずること。等であります。
 最後に、商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案について申し上げます。
 本案は、商法の一部を改正する法律等の施行に伴い、非訟事件手続法ほか三十二の関連する諸法律について、改正を要するものの整理等を一括して行なおうとするものであります。
 当委員会においては、四月六日三法律案の提案理由の説明を聴取した後、学識経験者等参考人の意見を聞き、大蔵委員会、商工委員会との連合審査会を開催するなど、慎重かつ熱心な審査を行ないました。
 かくて、本日質疑を終了したところ、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案に対し、大竹太郎君外一名から、適用期日の一部延期等を内容とする修正案が提出されました。
 次いで、三案及び修正案を一括して討論に付した後、採決を行ないましたところ、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律案は多数をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決し、また、商法の一部を改正する法律案、及び商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案は、いずれも多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、以上三法案に対し、附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#15
○議長(前尾繁三郎君) 三案を一括して採決いたします。
 三案中、商法の一部を改正する法律案、及び商法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案の委員長の報告はいずれも可決、他の一案の委員長の報告は修正であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#16
○議長(前尾繁三郎君) 起立多数。よって、三案とも委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#17
○中山正暉君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#18
○議長(前尾繁三郎君) 中山正暉君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。
 雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#20
○議長(前尾繁三郎君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員会理事塩谷一夫君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔塩谷一夫君登壇〕
#21
○塩谷一夫君 ただいま議題となりました雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における雇用の動向にかんがみ、高年齢者、心身障害者等に関する雇用対策の充実をはかろうとするものでありまして、そのおもな内容は、
 第一に、定年の引き上げの円滑な実施及び定年に達する労働者の再就職の促進に資するため所要の措置を講ずること。
 第二に、雇用促進事業団は、心身障害者を多数雇用する事業主に対し、その事業の用に供する施設の設置等に要する資金の貸し付けを行なうこと。
 第三に、雇用促進事業団は、工場の移転に伴い住居を移転するために宿舎を必要とする労働者に対し、移転就職者用宿舎を貸与することができること。
等であります。
 本案は、去る三月二十七日本委員会に付託となり、本日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、再就職援助計画の作成、大量の雇用変動の場合の届け出、移転就職者用宿舎の貸与等について修正案が提出され、採決の結果、本案は修正議決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#22
○議長(前尾繁三郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案(橋本登美三郎君外二十八名提出)    (委員会審査省略要求案件)
#24
○中山正暉君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 すなわち、橋本登美三郎君外二十八名提出、中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案は、提出者の要求のとおり委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
#25
○議長(前尾繁三郎君) 中山正暉君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。
#27
○議長(前尾繁三郎君) 提出者の趣旨弁明を許します。小渕恵三君。
  〔小渕恵三君登壇〕
#28
○小渕恵三君 ただいま上程されました自由民主党、日本社会党、公明党、民社党共同提案の、中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案につき、提案者を代表して、その趣旨を説明し、全員の御賛同を仰ぎたいと存じます。(拍手)
 初めに、案文を朗読いたします。
    中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案
  本院は、わが国が唯一の被爆国であることにかんがみ、あらゆる国の核実験に反対する。
  今回の中国の核実験は死の灰をもたらし、大気及び海洋を汚染し、地球の自然環境を著しく破壊するものとして厳重に抗議する。さらに、予定されているフランスの太平洋上における核実験に反対する。
  政府は、本院の主旨をたいし、すべての国の核兵器の製造、実験、貯蔵、使用にも反対するとともに、中国、フランス両国政府に対し、直ちに適切な措置を講ずべきである。
  右決議する。
  〔拍手〕
以上であります。
 続いて、提案の趣旨を申し述べます。
 本院は、すでに数次にわたり、核実験の絶滅を目ざす日本国民の悲願を強く表明してまいりました。
 しかるに、今回、中国の核実験が強行され、また、近くフランスが太平洋上において核実験を行なおうとしていることは、全人類の悲願を裏切るものであり、われわれの断じて容認できないところであります。(拍手)
 わが国は唯一の被爆国として悲惨な被害を受けた経験を持ち、全国民が核兵器の地上からの絶滅と、武力によらぬ恒久平和の実現を心から願っているのであります。
 過般の中国の核実験によって、ただいまのニュース報道でも明らかなごとく、わが国の各地におそろしい死の灰が降り注ぎ、国民に甚大な精神的不安と生活上の被害を与えつつあります。
 また、この核実験による大気や海洋の汚染は、地球の自然環境を破壊し、ひいては人類全体の生存をも脅かすものであって、日本国民のみならず、その政治、社会体制のいかんを問わず、世界のあらゆる国々の国民の幸福を根底からゆり動かすものといわなければなりません。(拍手)われわれは、以上の趣旨から、中国の核実験に抗議するとともに、フランスの行なわんとする核実験に反対する決議を提出いたしたのでありますが、日本共産党は、あらゆる国の核実験に反対する日本全国民の願望にもかかわらず、従来から帝国主義国が核戦争、核脅威の政策を推進してきたため、社会主義国は自国の安全を守るために核実験を余儀なくされてきたとの立場をとり、また、社会主義国は侵略的な行動、意図はとらないとの前提に立って、社会主義国の核実験に対してはこれを容認するかのごとき態度をとっていることは、まことに不可解なことといわなければなりません。(拍手)
 さらに、共産党は・先般公明党から提案されたフランスの核実験反対の決議案に率先賛成の意を表しながら、このたびの中国の核実験反対決議案に言を左右して賛成せぬ態度こそ、まことに不可解といわざるを得ないのであります。(拍手)
 また、共産党は、みずから今回核兵器全面禁止の決議案を提出いたしておりますが、全面禁止を主張するものが、個々の国々の実験に反対せずして、一体何で核兵器の全面禁止が主張できるのでありましょうか。(拍手)まさにこの態度こそは、論理に一貫性なく、身がってな、理解に苦しむ行為と糾弾せざるを得ないのであります。(拍手)
 われわれは、核実験による甚大な影響と被害が、ひとしく地球上の全人類に及ぶことを認識し、すべての国の核実験に反対するものであります。そして最終的には、核兵器の製造、貯蔵、使用をも禁止し、地球上から核兵器を絶滅することこそ、真の恒久平和への道であることを確信するものであります。(拍手)
 中国及びフランスに対しては、政府においてすでに外交ルートを通じ、わが国の強硬な抗議、反対の態度を通告されておりますが、さらにわが国の態度を世界各国に重ねて表明し、日本国民のみならず、人類の悲願に逆行する核実験が行なわれることのないよう、最善の努力を尽くすべきであると考えるのであります。(拍手)
 本決議案に対し、全員の御賛同あらんことを重ねてお願い申し上げまして、趣旨の説明を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#29
○議長(前尾繁三郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。金子満広君。
  〔金子満広君登壇〕
#30
○金子満広君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、自由民主党など四党提案の、中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案に、遺憾ながら賛成できない理由を述べるとともに、われわれが核兵器の全面禁止の決議案を提案してきたことについて、その理由を明らかにしたいと思います。(拍手)
 そもそも、天下周知のように、わが国は、広島、長崎、そしてビキニと、三たび原水爆の被害を受けた世界でただ一つの国民であります。
  〔発言する者あり〕
#31
○議長(前尾繁三郎君) 静粛に願います。
#32
○金子満広君(続) だからこそ、わが党をはじめ日本国民は、こうした中から、核戦争の阻止、核兵器の完全禁止を一貫して内外に強く呼びかけてきたのであります。
 しかるに、戦後二十八年……
  〔発言する者あり〕
#33
○議長(前尾繁三郎君) 静粛に願います。
#34
○金子満広君(続) 今日なお核兵器の禁止は実現せず、核戦争の準備、核兵器の開発、核軍拡競争が続けられ、核実験も行なわれております。
 もとより、われわれは、フランスや中国の核実験に賛成するものではありません。これが大気を汚染することも明らかであります。いま、一部に、日本共産党が、社会主義国の核実験に対して、これを支持しているなどと言っている者がありまするが、これは全く誤解に基づくものであります。
  〔発言する者あり〕
#35
○議長(前尾繁三郎君) 静粛に願います。
#36
○金子満広君(続) 問題は、今回、国会が核兵器問題を取り上げるに際して、核戦争準備、核軍拡競争の起動力であるアメリカの核政策に一言も言及しないで、それによって引き起こされた核兵器開発競争の過程で起きた個々の核実験についてだけ抗議することは妥当でないということにあります。(拍手)
 この見地から、われわれは、一切の核実験を含む核兵器開発競争そのものを根絶する唯一の現実的な道として、核兵器全面禁止協定締結の決議案を提案してきたのでありまするが、われわれのこの決議案は、若干の国の核実験だけに向けられたものでなく、すべての核保有国に対し、核兵器の使用、実験、製造、貯蔵を全面的に禁止することを要求した、はるかに包括的で、かつ、抜本的なものであります。これこそ、国民の要望に最も正しくこたえるものと確信をいたしております。(拍手)
 われわれは、この提案が議院運営委員会で本日の本会議に提案がきめられなかったことは、きわめて遺憾であるといわざるを得ません。同時に、決議案件については、各会派の一致に基づいて提案するという委員会運営の慣例を踏みにじり、このような形で四党提案が本会議に上程されたことは、議会制民主主義に反するものであり、われわれはこれに強く反対するものであります。
  〔発言する者あり〕
#37
○議長(前尾繁三郎君) 静粛に願います。
#38
○金子満広君(続) 今日、世界における核兵器の現状を冷静かつ全面的に見るならば、いまこそわれわれは、核兵器の実験のみならず、核兵器の製造、貯蔵、使用のすべてを全面的に禁止するための国際協定を締結させることが何よりも緊急であると考えます。この協定は、核保有国にやる気があればすぐできることであります。こうしてこそ、核保有国によって繰り返されている大気中もしくは地下での核実験の問題も含め、核兵器の開発競争に真に終止符を打つことができるのであります。(拍手)
 問題は、この協定の締結を社会主義国が提案してきたのに対し、アメリカが拒否し続け、核兵器開発競争の根源となっているという事実であります。現にアメリカは、世界各地に核ミサイル網を張りめぐらし、今年すでに七回の地下核実験を行ない、新型核兵器の開発に狂奔しています。また、クレメンツ米国防次官は、この一月、ベトナム和平協定交渉が決裂したら、北ベトナムに対する核兵器の使用も否定できないとまで公言しております。
 このように、アメリカ帝国主義が核戦争準備、核軍拡競争の起動力であることが、事実によって明白に示されているのであります。
 この事実を不問に付し、今回の実験だけを国会が非難決議することは、問題の根本的解決策ではありません。(拍手)核兵器の全面禁止を国会で決議し、これをすべての核保有国に要求すべきであり、これこそが核問題の抜本的な解決策であるというのが日本共産党・革新共同の確固とした立場であります。(拍手)
 これが、繰り返される核実験を一刻も早くやめさせる上でも、最も確実で現実的な道であります。(拍手)
 しかるに、日本政府は、かつて、核兵器使用禁止協定が国連政治委員会で問題になったとき、これに対して態度を明確にせず、アメリカとともに棄権したのであります。(拍手)
 また、国会においても、これまで、日本は核を持たないということを国会で宣言しようという提案がなされましたが、これに対しても、自民党は賛成せず、いまだに実現しておりません。(拍手)
 私は、最後に、日本共産党・革新共同の名において、平和を願い、核戦争阻止、核兵器の全面禁止を求める広範な国民とともに、思想、信条の相違を乗り越え、今後とも引き続き一貫して核兵器全面禁止協定締結のために奮闘することをことに表明して、討論を終わります。(拍手)
#39
○議長(前尾繁三郎君) 浜田幸一君。
  〔浜田幸一君登壇〕
#40
○浜田幸一君 私は、自由民主党を代表して、ただいま提案されました、中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案に対し、賛成の意を表明し、以下、その理由を述べて、討論を試みんとするものであります。(拍手)
 討論に先立って、特にこの際申し上げておきたいのでありますが、本決議案の取り扱いについて、社会党、公明党、共産党・革新共同より、長年の慣例を尊重して、全会一致の原則を守れとの主張がなされましたが、事の重要性にかんがみ、この決議案の取り扱いについては、慣例にこだわらず、多数決をもってこれを行なうことにいたしたのであります。国会の意思を国民の前に明らかにすることが必要であると考えた場合、われわれは、このような措置をとる以外に方法がありません。全会一致の慣例は自社二大政党対立時代に生まれたもので、多党化時代を迎えた今日もなおこれにこだわれば、ごく一部の反対のために大多数の意思の表明ができないことになり、このことは拒否権にも通じ、少数支配の言論封殺にも通じます。(拍手)現実に死の灰が降っているときに、慣例に縛られ、座して黙視することは、許されないことであります。私どもは、このような原則にのっとり今回の決議案の取り扱いをいたしたのでありまするので、御了承を受けておきたいと存じます。
 つい先日行なわれた米ソ首脳による一週間にわたる会談は、将来に核戦争の危機を予測して、何としてでも核戦争を阻止しようとすることは、いまや人類の悲願であり、特に、世界唯一の原爆被災国民としておびえる日本国民にも、ニクソン・ブレジネフ会談が一筋の光明にも思えたやさき、事もあろうに、日本が再びアジアに戦争の惨禍を招くことのないようにと、体制を同じくする中華民国台湾との長年の友誼をも犠牲にして、大局的見地から昨年国交を正常化した中華人民共和国において、あたかも米ソの話し合いの成果をせせら笑うかのごとく、一九六四年の第一回実験より数えて十四回目の核実験が、世界の目を盗んで隠密裏に実行されたことは、まことに残念しごくの行為と断定せざるを得ないところであります。(拍手)
 各国に先がけてインド政府の探知するところとなり、その放送によって世界の平和を愛する人々に鮮烈な印象を与え、私ども日本人にも、つい先ごろ、廖承志氏を団長とする友好使節団を迎えただけに、あのこぼれるようなほほえみと、この陰惨な核実験を世界の世論を無視して行なった中華人民共和国のもう一つの顔は、どうしても一致せず、いまさらながら、二つの顔を持つ共産主義体制の実体をまざまざと見せつけられる思いで、はだにあわを生ずる思いであります。(拍手)
 わが日本政府も、北京駐在大使を通じ直ちに抗議を申し入れたことは、日本国民の真意を伝える、まことに時宜を得た適切な処置として、御同慶の至りでございまするが、私どもが感じたもう一つの驚きは、中華人民共和国が、世界の外交慣例をものともせず、その抗議を拒絶という理不尽な態度で応じたことであります。基本的に不可解なことは、建国間もない一九六四年第一回核実験当初より、工業能力が低いといわれながら、高度な技術と多大の電力を必要とする高性能核爆発による実験を行なったことであります。御承知のとおり、いわゆるきたない原子爆弾はプルトニウム二三九によるものであり、これは原子炉を持つ国家であれば、簡単にこれをつくることかできます。けれども、きれいな原子爆弾はウラン二三五によるものであり、ふしぎなことに、中華人民共和国では、第一回実験よりこのウラン二三五による実験を行ない、世界の専門家をあっと言わせたのであります。私は、この数々の実験を通じ、みずから核大国にはならないと宣言をした中国が、その真意をむき出しにして、核大国中国社会帝国主義国家が誕生したのではないかと、アジアの将来を思うとき、また、世界の民衆のあすのしあわせを考えるとき、暗い気持ちにならざるを得ないのであります。(発言する者多し)だまれ、共産党。
 今回のこの決議案が、いささか核実験から日数が経過していることを、国民の皆さまはおかしいと思われるかもしれません。けれども、その責任は、自由民主党や社会党、公明党、民社党にあるのではなく、終始、その真の姿が陽光のもとに暴露されることをおそれた共産党にあるのであります。(拍手)
 特にその理由を申し上げます。
 フランスの核実験に対して反対をすることに同調をした日本共産党が、中国の核実験に対してはその必要はないとの詭弁を弄しているのであります。すなわち、社会主義国は侵略をしないから、その保有する核は危険ではないと主張するのです。
 皆さん、戦争には二つの戦争がある。一つは正義の戦争であり、もう一つは不正義の戦争であると言うのです。すべて、共産主義が拡大されていく戦争が正義の戦争であり、それを阻止する戦争が不正義の戦争であるとしているのであります。彼らの言う戦争反対とは、不正義の戦争、つまり自由主義を守るためにやむなく立ち上がる戦争に反対なのであり、共産主義拡大のための戦争には積極的に参加することなのであります。
 そんなかってな理論を私どもは言っているのではありません。私たちは、だれであれ、どの国であれ、すべての戦争に反対しているのです。
 私ども自由民主党は、フランスの核実験にも、次の世代と全世界のために憤りをもって反対し、永久に戦争をしないと誓った二十数年前の厳粛な気持ちに立ち返り、全世界に向かって、この壇上より声高らかに、核実験による環境破壊と人類が滅亡する危険な火遊びに警告を発し、唯一の被爆国国会の権威をもって、この決議案に万感を込めて賛成の意を表して、討論を終わります。(拍手)
#41
○議長(前尾繁三郎君) 山口鶴男君。
  〔山口鶴男君登壇〕
#42
○山口鶴男君 第十五回中国核実験に伴う放射能を帯びた死の灰は、日本上空をおおっています。去る七月一日の内閣放射能緊急対策本部の発表によれば、石川県衛生研究所が採取した雨水の中から一CC当たり二十六・七ピコキュリー、平常値の数十倍の高い放射能を検出いたしました。
 わが日本社会党は、わが国が唯一の被爆国であることにかんがみ、一貫してあらゆる国の核実験に反対し、アメリカ、ソ連をはじめ、すべての国の核兵器の製造、実験、貯蔵、使用に反対してきたのであります。(拍手)
 私は、ここに、日本社会党を代表し、過去におけるわが党の一貫した立場を踏まえ、中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案に賛成の討論を行ないます。(拍手)
 わが国民は、広島、長崎及びビキニの死の灰と、三たび原水爆の被害を受けた唯一の国民であります。わが党は、ビキニの死の灰による悲惨な悲劇の直後、いち早く核実験の即時停止を提唱し、全国民的な署名運動を展開するとともに、国民の共感を得て、原水爆禁止運動を強力に推進してきたのであります。(拍手)すなわち、わが党は、非武装中立、戦争放棄、絶対平和の理念に基づき、平和憲法護持を掲げ、イデオロギーと国家間の問題を混同しないとの立場を堅持してきたのであります。(拍手)
 この立場から、アメリカ、イギリス、フランスの核実験に強く抗議するとともに、ソ連、中国の核実験に対しても同様、強く抗議をしてきたのであります。(拍手)特にソ連、中国に対しては、党代表団を派遣した際において、社会主義国との友好、国交回復の願望を率直に表明するとともに、事核実験に関しては、いずれの国の核実験にも反対する立場から、わが党の主張を堂々と述べ、きびしい論戦を展開してきたことは、まさに歴史の示すところであります。(拍手)このことは、わが党が、全面戦争、全面核戦争が勃発した場合、全世界の人類は死滅し、地球の終わりを告げることになることは必至であり、現代政治家の任務は核戦争を防止することにあるとの認識に立っているからにほかならないのであります。(拍手)
 きれいな放射能、きたない放射能の違いはありません。きれいな原水爆、きたない原水爆の区別もあり得ないのであります。(拍手)今回、フランスの核実験が予告され、衆議院議院運営委員会理事会で論議された際、日本共産党・革新共同は、フランスの核実験に反対する決議には賛成の意思表示をしたにかかわらず、その後中国が核実験を行なった後、フランスの核実験に反対し、中国の核実験に抗議する決議案に対しては、賛成しがたい、反対であるとの態度を主張したことは、全く理解しがたい行為であります。(拍手)さらに、昭和三十七年、第四十回国会において、イギリス、アメリカ、ソ連の核実験反対決議に賛成した経過から見て、その態度は支離滅裂というべきでありましよう。(拍手)
 日本共産党・革新共同は、核兵器の使用、実験、製造、貯蔵の全面禁止協定の締結、当面、核兵器の全面使用禁止協定の締結が必要であると主張しています。わが党は、もちろん、これらの主張は率先して提唱してきたのであります。わが党提案の決議案文の中に同様趣旨を織り込んでいることは、皆さまがよく御案内のとおりであります。
 ところで、国連など国際会議において、核兵器の使用、実験、製造、貯蔵の禁止協定締結は、しばしば議題となったにもかかわらず、残念ながら自民党政府はうしろ向きの態度をとり続けてきたのでありますが、今回、わが党と日本共産党・革新共同の主張をも織り込んだ四党決議案が全会一致決議されるならば、自民党政府の国際会議での姿勢を正し、全国民の願望を実現する方向へ大きく前進できるはずであります。(拍手)この点を強調したにかかわらず、日本共産党・革新共同の理解が得られなかった点は、まことに遺憾といわなければなりません。(拍手)
 死の灰は、わが国民の上に降りかかりつつあります。わが国の国土、大気、周辺の海洋を汚染しつつあります。いずれの国の死の灰であろうと、高い放射能を持ち、いずれの国の核兵器も、平和の脅威となることは明らかであります。
 わが党は、自民党と異なり、当初から、党の総力をあげて核兵器の製造、実験、貯蔵、使用に反対し、アメリカの沖繩、本土を核基地化しようとする野望に対しては、強く戦い抜いてきたのであります。(拍手)この点、自民党の今日までの姿勢と明確に異なっていることを強調しつつ、今回の決議案は、わが党の多年の主張が正しく生かされたものとして、強く賛意を表する次第であります。(拍手)
 最後に、この際一言いたします。
 本会議における決議案の取り扱いは、決議の権威のためもあり、今日まで全会一致をもって扱うことになっていたのであります。このことは、長い間の積み重ねの結果による衆議院のよき慣例であることは言うまでもありません。わが党は、このよき慣例を守ることを主張したのでありますが、自民党は、三分の二以上、複数政党の賛成提案である場合は本会議の決議を行なうべきであると、頑迷に主張し続けたのであります。わが党は、この自民党の主張には反対であり、よき慣例をあくまでも守り抜く決意であることを表明いたしておく次第であります。(拍手)
#43
○議長(前尾繁三郎君) 大久保直彦君。
  〔大久保直彦君登壇〕
#44
○大久保直彦君 ただいま議題となりました、中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議案に対し、私は、公明党を代表し、賛成討論を行なうものでございます。(拍手)
 わが党は、核兵器に対し、そのすべての使用、製造、保有、実験の一切を否定すべきであるという主張を、一貫して今日まで叫び続けてまいりました。しかるに、過日、隣国の中国においての水爆の実験、さらには、南太平洋ムルロア環礁におきますフランスの核実験が行なわれんとする今日、本院におきまして、このフランス及び中国に対する核実験に反対をし、すべての国々の核実験に反対する決議を行なうことは、大きな意義があると思うのでございます。(拍手)政府はこの決議に基づき積極的な措置をすみやかに講ずることを、強く要請しておきたいと存じます。
 フランスがみずからの国土から遠く離れたあのムルロア環礁におきまして三十回目の核実験を行なうということには、近くに位置いたしておりますニュージーランド並びにオーストラリア、南米のペルー、そしてカナダの国々が、国交断絶も辞さないという強い姿勢であのフランスの核実験に反対しておることは、周知の事実でございます。
 私ども公明党が、このフランスの核実験に対し反対決議を提案いたしましたのは、六月五日の日でございます。本日まで約一カ月間、私は、たいへんおそきに失したと思いますが、本院においてこの決議が行なわれますことに、心から喜びを覚えるものでございます。(拍手)
 現在、世界の自然破壊並びに大気、海洋の汚染は、ただ単に、その核実験を行なおうとする国に限らず、全人類の存亡にかかってきょうといたしております。
 私は、このようなフランスの核実験に対し、あのWHOにおいても反対決議が採択をされ、国際司法裁判所においても提訴されたこのような問題を、世界唯一の被爆国であるわが日本の国こそは、世界に先がけて、まっ先にこのフランスの核実験に反対、抗議をする立場にあると強く確信をいたすものでございます。(拍手)
 また、過日行なわれました隣国の中国の水爆実験におきましては、すでに梅雨前線に乗って、わが日本の上空にその死の灰がいま到来しようといたしておるのでございます。
 そして、この中国とフランスの核実験に反対抗議する本院決議案に対して、一部政党がこれに賛同をしないということは、私は、全くナンセンスであり、納得できないと断ぜざるを得ないのでございます。(拍手)
 その反対の理由は、社会主義は本来侵略的ではなく、帝国主義云々ということであるそうでございますが、しかし、わが日本の上空にやってくる灰は、一々社会主義の灰であるとか資本主義の灰であるとか、札をぶら下げて飛んでくるのでありましょうか。(拍手)
 また、その反対する理由は、核禁止協定を結べば、一々これらの問題に抗議する必要はないということであるということでございますが、しかし、私たちの住居の近くで著しい騒音を発生している家があったといたします。この著しい騒音を発生した家に対して、騒音がけしからぬとさえ言っておけば、一々発生する騒音には抗議する必要はないとでもいうのでございましょうか。(拍手)
 私は、わが日本が世界唯一の被爆国として、そして全世界の恒久的平和を願う立場から、いかなる国の、そしていかなる考え方に基づくすべての核実験にも、私たちはあげて反対をしなければならない立場にあると思うのでございます。(拍手)
 このような、中国並びにフランス、そしてすべての核実験に対して、本院において決議いたしますことは、現在の地球全体を汚染するいまわしい核をこの地球上から全く失わしめ、そして、われわれの自然を守るとともに、人類の生命を守り、ひいては国際緊張を緩和するという立場から、私は本決議案に心から賛成の意を表して、討論を終わるものでございます。(拍手)
#45
○議長(前尾繁三郎君) 河村勝君。
  〔河村勝君登壇〕
#46
○河村勝君 私は、民社党を代表して、ただいま上程されました決議案に対し、賛成の討論を行ないます。(拍手)
 わが国は、世界唯一の被爆国として、また、身をもって核兵器の惨害を体験した国民として、今日まで、あらゆる国の核実験に反対し、核兵器の絶滅を主張してまいりました。
 今回、中国によって大気圏核実験が行なわれ、フランスもまた、国際司法裁判所の裁決を無視し、国際世論にさからって、南太平洋ムルロア環礁において核実験を強行しようとしていることは、きわめて遺憾であります。
 わが党は、すでに去る六月七日、フランス政府に対して抗議の申し入れを行ない、また同じく二十二日、中国政府に対して抗議の声明を伝達いたしました。しかしながら、すでに中国の核実験による放射能の灰は、日本の上空を汚染しつつあります。フランス政府は依然として実験強行の方針を変えず、ニュージーランド政府は、すでに、フリゲート艦に閣僚を搭乗せしめて、実験海域において抗議行動に移らんとしております。事態はきわめて深刻であります。
 いまや、核実験は、核兵器の惨害ゆえに停止されなければならないというだけでなく、大気圏核実験による大気と海洋の汚染が、世界的規模における人間環境の破壊に及ぼす影響が甚大であるがために、地球上の全人類の恐怖の対象となりつつあります。そのことには、いかなる理由に基づく、いかなる体制の国の実験であっても区別はありません。わが国は、他の多くの核非保有国とともに、新たな実験の阻止のために戦っていかなければなりません。
 ドゴール時代から一貫するフランスの核実験肯定の論理というものは、独自の核防衛力を持つことによって国際政治における力の均衡をもたらして、それによって世界平和を維持するのだということであります。中国の場合もまた同様であって、今回の核実験の直接の動機が、米ソ両国の核をバックにする力の支配に対する反発であろうことは、想像にかたくありません。
 確かに米ソの平和共存は両国の核均衡による現状固定であって、今回締結された核戦争防止協定においても、核兵器の廃棄はもとより、核兵器の不使用すらも触れるところはありません。そして両国は、依然として地下核実験を行なっております。米ソが地下核実験を停止しない限り、問題の本質的な解決はないというほかはありません。われわれは、両国に対して、また強く反省を求めます。
 しかしながら、中国とフランスの核実験が、核拡散を誘発をして、今日すでに使用しない兵器に化しつつある核の脅威を再燃して、さらに人間環境の破壊を憂慮する状態をもたらすことを考えれば、われわれは、フランスと中国と両方に対して、世界平和と人類生存のために、この際、核兵器を持つことにかえて、核兵器の絶滅に向かって大転換することを要求するものであります。
 わが国は、西ドイツとともに、核開発能力を持ちながら核兵器を保有しないという独自の立場を持つ国であります。この際、政府の核兵器廃棄、核実験停止への積極的な行動を要望するとともに、わが党は全面的にそれに協力することを表明して、討論を終わります。(拍手)
#47
○議長(前尾繁三郎君) これにて討論は終局いたしました。
 採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#48
○議長(前尾繁三郎君) 起立多数。よって、本案は可決いたしました。
 この際、外務大臣から発言を求められております。これを許します。外務大臣大平正芳君。
  〔国務大臣大平正芳君登壇〕
#49
○国務大臣(大平正芳君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。
 政府は、これまで、国のいかんを問わず、またその理由のいかんを問わず、核実験は停止さるべきである旨強く主張いたしますとともに、核実験のありましたつど、実験国政府に対し厳重抗議を続けてまいりました。
 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、核実験の停止、さらには核兵器の廃止の実現に向かって関係国の理解と実行を促すよう、今後一そう積極的な努力を払う所存でございます。(拍手)
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#50
○議長(前尾繁三郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後九時四分散会
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 出席国務大臣
        法 務 大 臣 田中伊三次君
        外 務 大 臣 大平 正芳君
        労 働 大 臣 加藤常太郎君
        自 治 大 臣 江崎 真澄君
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ソース: 国立国会図書館
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