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1972/11/07 第70回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第070回国会 決算委員会 第1号
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1972/11/07 第70回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第070回国会 決算委員会 第1号

#1
第070回国会 決算委員会 第1号
本国会召集日(昭和四十七年十月二十七日)(金
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
通りである。
   委員長 笹山茂太郎君
   理事 笠岡  喬君 理事 白浜 仁吉君
   理事 中山 利生君 理事 福田 繁芳君
   理事 綿貫 民輔君 理事 西宮  弘君
   理事 鳥居 一雄君 理事 吉田 賢一君
      阿部 文男君    荒舩清十郎君
      石田 博英君    江藤 隆美君
      菅野和太郎君    中川 俊思君
      中村庸一郎君    水田三喜男君
      北山 愛郎君    芳賀  貢君
      坂井 弘一君    瀬長亀次郎君
―――――――――――――――――――――
昭和四十七年十一月七日(火曜日)
    午後二時開議
 出席委員
   委員長 笹山茂太郎君
   理事 笠岡  喬君 理事 白浜 仁吉君
   理事 福田 繁芳君 理事 綿貫 民輔君
   理事 西宮  弘君 理事 鳥居 一雄君
      地崎宇三郎君    登坂重次郎君
      毛利 松平君    高田 富之君
      芳賀  貢君    坂井 弘一君
      瀬長亀次郎君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        事務局長    吉田 文剛君
        法務省民事局長 川島 一郎君
        建設政務次官  小渕 恵三君
        建設省都市局長 吉田 泰夫君
        建設省河川局長 川崎 精一君
        建設省住宅局長 沢田 光英君
 委員外の出席者
        警察庁刑事局保
        安課長     相川  孝君
        法務省刑事局刑
        事課長     根岸 重治君
        大蔵省理財局国
        有財産第二課長 川崎 昭典君
        国税庁徴収部長 相原 三郎君
        厚生省環境衛生
        局水道課長   国川 建二君
        建設省道路局次
        長       中村  清君
        会計検査院事務
        総局第三局長  桜木 拳一君
        日本電信電話公
        社建築局長   大沢 秀行君
        住宅金融公庫総
        裁       淺村  廉君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        総裁)     南部 哲也君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     島  守一君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     播磨 雅雄君
        決算委員会調査
        室長      池田 孝道君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月七日
 辞任         補欠選任
  阿部 文男君     地崎宇三郎君
  江藤 隆美君     登坂重次郎君
  中川 俊思君     毛利 松平君
  芳賀  貢君     高田 富之君
同日
 辞任         補欠選任
  地崎宇三郎君     阿部 文男君
  登坂重次郎君     江藤 隆美君
  毛利 松平君     中川 俊思君
  高田 富之君     芳賀  貢君
    ―――――――――――――
十月二十七日
 昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十五年度政府関係機関決算書
 昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 昭和四十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十五年度政府関係機関決算書
 昭和四十五年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (建設省所管、住宅金融公庫、厚生省所管)
     ――――◇―――――
#2
○笹山委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。
 すなわち、決算の適正を期するため、本会期中において、
 一、歳入歳出の実況に関する事項
 二、国有財産の増減及び現況に関する事項
 三、政府関係機関の経理に関する事項
 四、国が資本金を出資している法人の会計に関する事項
 五、国または公社が直接または間接に補助金、奨励金、助成金等を交付しまたは貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項
以上、各項につきまして、関係各方面からの説明聴取、小委員会の設置及び資料の要求等の方法によりまして国政調査を実施するため、規則の定めるところにより、議長に承認を求めることにいたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○笹山委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#4
○笹山委員長 昭和四十五年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、厚生省所管、建設省所管及び住宅金融公庫について審査を行ないます。
 まず、建設政務次官から概要説明を求めます。小渕建設政務次官。
#5
○小渕政府委員 建設省所管の昭和四十五年度歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 歳入につきましては、一般会計の収納済み歳入額は五十八億一千七百九十二万円余となっており、道路整備特別会計の収納済み歳入額は六千五百八十四億七千七百十七万円余、治水特別会計の治水勘定の収納済み歳入額は二千四十五億二千二百七十四万円余、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定の収納済み歳入額は二百二十九億八千八百七十七万円余、また都市開発資金融通特別会計の収納済み歳入額は百三億七千二百五十八万円余となっております。
 次に、歳出でありますが、一般会計の支出済み歳出額は九千二百二十五億九千五百九十五万円余、道路整備特別会計の支出済み歳出額は六千五百四十六億二千六百六万円余、治水特別会計の治水勘定の支出済み歳出額は二千二十八億六千六百七十七万円余、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定の支出済み歳出額は二百十三億五百三十五万円余、都市開発資金融通特別会計の支出済み歳出額は百二億八千三十六万円余、特定国有財産整備特別会計の建設省支出済み歳出額は十六億九千四百六十八万円余であります。
 これらの各会計の支出済み歳出額は、治水関係事業、災害復旧関係事業、道路整備事業、都市計画事業、住宅対策事業、官庁営繕、都市開発資金貸付事業等を実施するために支出したものであります。
 まず、治水事業につきましては、昭和四十三年度を初年度とする第三次治水事業五カ年計画の第三年度の事業として、河川、ダム、砂防の各事業を施行しました。
 その結果、河川事業では、直轄河川改修事業として百二十七河川、補助にかかる中小河川改修事業等として千百八十二河川の改修工事を実施し、このうち六十一河川を完成するとともに高潮対策事業、都市河川環境整備事業等を実施しました。
 また、ダム事業では、直轄事業として二十八ダム、補助事業として百十一ダムの建設工事等を実施し、このうち五ダムを完成したほか、水資源開発公団に対して交付金を交付しました。
 また、砂防事業では、直轄事業として二百二十カ所、補助事業として三千百五十六カ所の工事を実施したほか、地すべり対策事業を実施しました。
 このほか、海岸事業については、直轄事業として十海岸、補助事業として二百三十一カ所の工事を実施しました。また、急傾斜地崩壊対策事業を百九十一地区について実施しました。
 次に、災害復旧事業については、直轄関係では四十四年発生災害を完了し、四十五年発生災害については、予備費を使用して全体の五二%の復旧を完了しました。
 また、地方公共団体関係では、四十二年発生災害を完了し、四十三年発生災害は九四%、四十四年発生災害は七九%、四十五年発生災害については、予備費を使用して全体の三一%の復旧を完了しております。
 次に、道路整備事業については、第六次道路整備五カ年計画の初年度の事業として、一般国道等の改良及び舗装等を実施しました。
 その結果、改良において三千八百十五キロメートル、舗装において七千二十八キロメートルを完了し、五カ年計画に対して、改良は約一七%、舗装は約二二%の進捗状況となっております。
 また、五カ年計画の一環として、一般国道の直轄維持管理を行なっておりますが、昭和四十五年度は延長一万六千四百十二キロメートルの指定区間について、その維持修繕を実施しました。
 以上のほか、有料道路事業を実施している日本道路公団、首都高速道路公団及び阪神高速道路公団に対しては出資を、地方公共団体等に対しては資金の貸し付けを行ないました。
 次に、都市計画事業について御説明申し上げます。
 まず、公園事業については、国営公園として、明治百年記念武蔵丘陵森林公園の施設整備を実施しましたほか、都市公園千二百八十九カ所についてその施設整備を実施しました。
 また、下水道事業については、昭和四十二年度を初年度とする第二次下水道整備五カ年計画の第四年度の事業として、管渠において九百九キロメートル、下水処理施設において二百三十五万人の施設を完成し、五カ年計画に対して、管渠は約六七%、下水処理施設は約四五%の進捗状況となっております。
 次に、住宅対策事業について御説明申し上げます。
 第一期住宅建設五カ年計画の最終年度の事業として、公営住宅十万三千九十七戸、改良住宅一万五百戸の建設を行なうとともに、不良住宅地区の整備を実施しました。
 また、公的資金による住宅として住宅金融公庫及び日本住宅公団関係で三十二万八千六百二十六戸の住宅を建設しました。その結果、五カ年計画に対して、公営住宅等は約九二%、公庫公団住宅は約一〇〇%の達成状況となっております。
 次に、官庁営繕については、外務本省庁舎増築工事等二百三十五件の工事を施工し、国立公文書館等百八十六件を完成しました。
 最後に、都市開発資金貸付事業については、六地区の工場移転跡地買い取り及び都市施設用地買い取りの資金の貸し付けを行ないました。
 以上が昭和四十五年度における建設省所管の決算の概要であります。
 次に、昭和四十五年度決算検査に関する建設省所管の概要について御説明申し上げます。
 所管事業を遂行するための予算の執行にあたっては、常に厳正な執行をはかるため、内部監査等により万全を期してまいったのでありますが、決算検査におきまして指摘を受けましたことは、まことに遺憾であります。
 これら指摘を受けました事項に対する措置として、地方公共団体が施行する国庫補助事業で、工事の施行が不良なため工事の効果を達成していないもの、または設計に対し工事の出来高が不足しているものについては、手直し工事または補強工事を施行させる等事業の所期の目的を達成するよう措置しました。
 なお、今後は、さらに事業執行の改善に努力し、このような事態の発生を未然に防止するよう指導を強化する所存であります。
 以上が昭和四十五年度における建設省所管の決算の概要及び決算検査報告に関する建設省所管事項の概要でありますが、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#6
○笹山委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。桜木会計検査院第三局長。
#7
○桜木会計検査院説明員 昭和四十五年度建設省の決算につきまして、検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が五十一件、是正改善の処置を要求したものが三件、本院の注意により当局において処置を講じたものが一件でございます。
 まず、不当事項について説明いたします。
 九〇号から一四〇号までの五十一件は、公共事業関係補助事業の実施にあたり、工事の施工が不良となっていたり、出来高が不足していたりして、国庫補助金の経理が当を得ないと認められるものでございます。
 次に是正改善の処置を要求したものについて説明いたします。
 その一は、建設省が施工している鉄骨鉄筋コンクリートづくりの庁舎建築工事のうち鉄骨の現場接合に使用する高力ボルトの本締費等の積算につきまして、本締費の積算単価及びボルトのロス率が工事施工の実情に適合していないと認められるものがございましたので、今後、この種工事の施工の実績資料を収集、解析、整理して基準化する処置を講じ、予定価格積算の適正を期する要があると認められたものでございます。
 その二は、建設省が直轄で施行している河川のしゅんせつ工事の予定価格の積算につきまして、積算基準で定められておりますしゅんせつ船の運転時間及び乗船員数が工事施工の実情に適合していないと認められるものがございましたので、今後、積算基準を再検討するなどして、施工の実情を積算に十分反映させ、予定価格積算の適正を期する要があると認められたものでございます。
 その三は、国土地理院が実施しております基準点測量作業の予定価格の積算につきまして、近時の測量機械の進歩等による作業の実情に適応していないと認められるものがございましたので、今後、現地の作業の実態を十分把握して測量作業積算資料等の再検討を行ない、予定価格積算の適正を期する要があると認められたものでございます。
 次に、本院の注意により当局において処置を講じたものについて説明いたします。
 電気需給契約に基づく電気料金につきまして、規定料金よりも割安な料金の適用を受けることができるのに、その適用を受けるための処置を講ずることなく規定料金によって電気料金を支払っているのは適切でないと認められましたので、当局に注意いたしましたところ、割安な料金の適用を受けられるよう処置を講じたものでございます。
 なお、以上のほか、昭和四十四年度決算検査報告に掲記いたしましたように、四十四年度検査の進行に伴い、特定多目的ダム本体建設工事の予定価格の積算について是正改善の処置を要求いたしましたが、これに対する建設省の処置状況についても掲記いたしました。
 以上簡単でありますが、説明を終わります。
#8
○笹山委員長 次に、住宅金融公庫当局から資金計画、事業計画等について説明を求めます。淺村住宅金融公庫総裁。
#9
○淺村説明員 住宅金融公庫でございます。業務につきまして平素から諸先生方にいろいろと御指導、御鞭撻を賜わりまして、厚くお礼を申し上げます。
 昭和四十五年度の業務の計画と実績につきまして御説明申し上げます。
 当初の貸し付け計画は、住宅等資金貸し付け二千四百五十九億三千八百万円、宅地造成等資金貸し付け四百三十三億三千三百万円、合計二千八百九十二億七千百万円でありましたが、その後、資金需要の変動に伴い、計画を住宅等資金貸し付け二千四百五十九億三千八百万円、宅地造成等資金貸し付け四百二十九億六千万円に改定して、合計二千八百八十八億九千八百万円といたしたのでございます。
 貸し付け実行予定額は、当初、昭和四十五年度貸し付け契約にかかる分一千六百四十八億八千四百万円、前年度までの貸し付け契約にかかる分一千六十一億三千九百万円を合わせた計二千七百十億二千三百万円でありましたが、その後、前年度決算による改定等により、合計二千七百三十六億四千七百五十五万円余に改められたのでございます。
 この原資は、資金運用部資金の借入金二千百七十八億円、簡易生命保険及び郵便年金積み立て金の借入金百七十億円、宅地債券発行による収入二十二億八千八百万円のほか、貸し付け回収金等から三百六十五億五千九百五十五万円余をもって、これに充てることといたしたのでございます。
 この貸し付け計画によりまして、貸し付け契約を締結した額は、住宅等資金貸し付け二千四百五十九億二千五百五十九万円余、宅地造成等資金貸し付け四百二十八億七千百九十万円、合計二千八百八十七億九千七百四十九万円余、戸数等にいたしまして、住宅二十五万一千六百二十六戸、宅地の取得一千二百七十二万平方メートル、造成一千三百九十六万平方メートルとなったのでございます。また、貸し付け実行額は、前年度までの貸し付け契約にかかる分を含めまして、住宅等資金貸し付け二千二百五十三億九千三百五十八万円余、宅地造成等資金貸し付け四百十九億六千三百九十万円、合計二千六百七十三億五千七百四十八万円余となったのでございます。この貸し付け実行額は、前年度に比べますと三百三十九億五千百九万円余、率にいたしまして一四・五%増となっております。また、年度間に回収いたしました額は八百二十二億四千五百九十五万円余でありまして、前年度に比べますと、百八億四千三百六十九万円余、率にいたしまして一五・一%増となったのでございます。
 この結果、年度末貸し付け残高は一兆一千三百二十八億三千七百七十七万円余となりまして、前年度末に比較いたしますと一千八百五十一億一千百二十四万円余の増加となったのでございます。
 貸し付け金の延滞状況につきましては、昭和四十五年度末におきまして、弁済期限を六カ月以上経過した元金延滞額は十二億八千三百七十三万円余でありまして、このうち一年以上延滞のものは十億一千二百四十七万円余でございました。
 次に住宅融資保険業務につきましては、昭和四十五年度におきまして金融機関との間に保険関係が成立する保険価額を四百億円と予定し、この額の百分の九十に相当する三百六十億円を保険金額といたしましたが、保険関係が成立いたしたものは二百三十七億六千二百二十八万円余でございました。なお、昭和四十五年度におきましては、従来一年につき〇・五四七五%であった保険料率を〇・五%に引き下げたのでございます。
 収入支出について申し上げますと、収入済み額は、収入予算額六百六十九億二千百三十三万円余に対し、六百六十五億三千八百十八万円余となりました。支出済み額は、支出予算額六百七十億七千二百二十八万円余に対し、六百六十九億三千九百二十四万円余となり、収入より支出が四億百六万円余多かったのでございます。
 損益計算の結果につきましては、貸し付け業務では、利益七百二十四億三千九百六十四万円余、損失七百二十一億七千六百四十万円余で、差し引き二億六千三百二十四万円余の利益を生じましたが、この利益金は全額を前年度からの繰り越し損失金の補てんに充てることといたしましたので、前年度からの繰り越し損失金は全額解消したのでございます。
 また、住宅融資保険業務では、利益二億八千九百七十万円余、損失二億八千七百二万円余で、差し引き利益金二百六十八万円余を生じましたので、これを積み立て金として積み立てたのでございます。
 以上をもちまして、昭和四十五年度の業務概況の御説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
#10
○笹山委員長 これにて説明聴取を終わります。
    ―――――――――――――
#11
○笹山委員長 この際、おはかりいたします。
 建設省所管審査のため、本日参考人として、日本住宅公団から、総裁南部哲也君、理事島守一君及び理事播磨雅雄君の御出席を願い、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○笹山委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 なお、参考人からの意見の聴取は、委員の質疑
    ―――――――――――――
により行ないたいと存じますので、さよう御了承願います。
#13
○笹山委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高田委員。
#14
○高田委員 総理も日本列島改造というようなことを大きく打ち出されております。一般に、そうでなくとも土地の問題というのは最も大きな問題でございまするし、これを取り扱います官公庁におきましては、たとえば、土地の買収あるいは用地の払い下げ、いろいろな点につきまして厳正な審査をして、いやしくも指弾を受けることのないように十分注意をして、国策に順応した任務を達成しなければならぬことは申すまでもないと思うわけであります。そこで本日は、これらの問題に関連いたしまして、二、三事例もあげながら関係当局の御見解をただしておきたいと思うのであります。
 最初に、住宅公団についてちょっとお尋ねをいたしますが、公団が宅地を購入する場合、どのような調査手順を経て決定し、買い入れ契約をするのか、その基本的な手続関係の権限ある機関というような点につきまして、概略御説明を簡単でいいですから承っておきたいと思います。
#15
○島参考人 住宅公団が土地を買収いたします手続につきまして簡単に御説明を申し上げます。
 住宅公団が土地を取得いたします方法といたしましていろいろございます。一般に、土地の所有者あるいはその関係者から公団の支所に売却申し込みがあるもの、あるいは国有地の出資その他、それともう一つ、住宅建設するための土地としましては住宅公団が宅地開発をしまして、そのうちの一部を自家消費するために移管をするもの、そういう三種類ございますが、一般に、一般地主から買収します場合の様子を簡単に御説明させていただきます。
 まず、住宅公団支所が現場を担当しておりますが、支所に用地部門がございまして、そこで一般の申し込みを受け付けるわけでございますが、その受付をいたしますと直ちに基礎的な調査としまして、その土地の立地条件、それから敷地の状況、都市施設の状況、周囲の利便施設の状況、そういったものを調査いたしまして、これは住宅公団の住宅を建設するに適地であるというふうな概略の判断を得ますと、直ちに地元公共団体、県及び市町村に相談をいたしまして、こういう申し込みがある、これについて地元のほうはどういう感触であろうかというふうなことをいろいろ意見を聞くわけでございますが、もちろんそのほかに、農地その他でありますと、それぞれの関係方面の意見も聞くわけでございます。そして一応支所でそういった照会をいたしまして、異議がなさそうな土地だということになりますと、そこで支所内としましてはさらに権利関係その他も調査しまして、鑑定機関の鑑定評価を得まして、支所内に支所地区選定審議会という機関がございます。その機関にかけまして候補地として一応支所として選定するわけでございます。それを今度本所に、支所の審議会でこういうふうに決定したからということで上申してまいります。本所ではその資料に基づきまして、本所の候補地選定理事会という制度がございまして、理事会にその議案をかけまして、承認するとか不承認であるとか、そういう審議をいたします。そして理事会で候補地として選定することを承認しました後において、支所はさらに今度は具体的に地先の地主さんと交渉するわけでございます。あるいは地元公共団体とさらに細目を詰めていきまして、地元公共団体の条件その他をいろいろと伺って折衝を進めていきます。そういう調査を終わりまして、今度はもう一度支所の地区選定審議会という審議会がございます。そこで実際に値段も適当であるというふうに考えられた場合に、その審議会にかけまして、その審議会に合格したものをさらに本所に取得の承認の申請をあげてくるわけでございます。本所では、それを受けまして地区選定理事会という理事会を開きまして、その理事会の結果適当と認められたものは支所に承認の通知をし、支所はそれに基づいて契約をする、そういうのが現在の土地の取得のあらましでございます。
#16
○高田委員 まあむずかしいような、問題のあるようなところとか何かですと相当期間がかかりますし、たいして問題のないようなところならするするいくのだろうと思うのですが、申し込みがありましてから売買契約が正式に締結されるまで、相当程度の規模の敷地であります場合は、これはばく然とした話ですが、おおむね早ければどのぐらい、おそければどのぐらいかかるのですか。
#17
○島参考人 ただいま先生が言われましたとおりに、一がいに言えないわけでございます。早いものですと最初から三、四カ月、長いものになると一年以上というようなケースもございます。
#18
○高田委員 そこでお伺いしたいのですが、これはかつてこの委員会でも、ちょっと古いですけれども、問題になり、現在その用地に建設に取りかかっております大阪の光明池の買収でございますが、これはここで何べんも問題になりましたから御記憶も新たであろうと思います。現在建設中の問題でございますが、これは驚くべき超スピードで行なわれたことは、すでに皆さんも御承知のとおりでございます。これは昭和三十八年の五月の八日に大阪の公団の支所で適地であるという説明があり決定があった。五月八日に大阪支所ですね。そうすると五月の十三日には理事会で買収を決定しておる。そして五月十七日には買収契約が行なわれておる。まことに超スピードなんですが、これらの問題については私がここであらためて指摘するまでもありません。かつて委員会においても指摘を受けておりますし、大事なことは、この買収に関しまして公団自体の監査委員会におきまして監査報告も出ておるわけでございます。三十八年度の監査報告――武井良介さんと河合寿人さん、大場金平さん、この三人が監査委員でまとめました監査報告、これによりましても、この用地の買収に相当問題があったということがはっきり指摘されておるわけですね。
 そこでお伺いしたいのですが、このときの監査報告の内容につきまして質疑が当委員会で行なわれた。その後この監査報告書のおしまいのほうの約三分の一くらいの部分が消されておる、削除されておるということなんでございますが、そのときの経緯をひとつ御説明願いたいのです。
#19
○播磨参考人 公団の監事さんがなさいましたことでございますので、理事者側の私どもがお答えするのが適当かどうか問題があるわけでございますが、当委員会におきまして、その当時残っておりました大場金平という監事さんが、私の責任で削除したものであるというふうな答弁をしておられます。
#20
○高田委員 一たん厳正な監査が行なわれ、監査委員が合議の上で責任を持って報告書を作成し、その報告書が正式の文書として国会にも配付された中にちゃんと載っておるわけであります。それを後に削除してしまうというようなことがあってよいことなんですか。どういうことなんですか。
#21
○播磨参考人 お答え申し上げます。先ほども申しましたとおり、私ども立場の異なる理事者側の者でございますので、そういった監事さん側のなさいますことについてあまり批判がましいことはちょっと申し上げにくい立場にございますので、しかるべく御判断願うよりしかたがないかと思いますが……。
#22
○高田委員 しかるべく判断をしてくれということでございますが、時間が経過しますから私のほうから申し上げますが、この削除された部分をもう一度思い起こしていただきたいのです。こういうところを削除しておる。「おって本地区は、前年度において不適地としたものである。一年経過して、これが適地となることは、まず常識では考えられぬことでもあり、それだけ問題点がある。今後はかかる公団独自では解決できぬような問題点を有する土地は、他に候補地がなければ別であるが、選ばぬような指針を立てられたい。本地区選定の推移と、三十八年度分持分審査の問題は、二律背反の典型であり公団の性格を如実に表わしたものである。」こういうところが全文削除になっております。もちろん削除になっておらない部分にも「大阪支所だけでは処理出来ない幾多の問題点が内蔵されているので、本地区に関しては、支所共関係諸機関と連絡調整の上、禍を残さぬよう事業遂行のタイミングに充分留意されることを希む。」というようなことがあります。ですから全体としまして非常に問題があった。本来こういうことをやってはならぬことをやったのだということは明瞭なんですね。あまりはっきり書いてありますから、あまりはっきり書いてあるところだけ削除になってしまったのです。
 こういうことで、古いことだと言えばそれまでなのですが、現在その土地に建設中でありますから、古くて新しい問題である。特にいまのように、こういう用地買収の問題につきまして、厳正の上にも厳正でなければならぬのでありますから、今後とも監査を、ぐあいが悪いからといってあとになって削ってしまう、そういうようなことが二度と再びあったらたいへんだと思うのです。おそらくこういうことは相当強い政治的な上のほうからの命令か圧力か何かなければやれないですよ。公団ではこういうことはやれっこないことなんです。だれが考えたってふしぎきわまることです。ですから、御答弁できないのはそういうことで御答弁できないのだ、御推察願いますというのですから、推察いたします。最高の政治的実力者からの強い要請によって削除したということに、いまの答弁では了承をせざるを得ません。
 そこで、いまここにもありますように、不適地だったやつが適地になってしまったのですね。不適地だったやつががらりと変わって適地になってしまったのだから、普通の常識では考えられないぞと指摘しておるわけです。なぜこれが、不適地が急に適地になってしまったのだろうか。
 その後、皆さんも御承知のことと思いますし、関係官庁の方みんな御承知だと思うのですが、大阪支所の用地課長の永田国善という人が収賄で起訴されております。そうしてこれは収賄罪になっておるわけでありますが、この用地課長が、前には不適地だと正直に言っておった。大阪府でも不適地だとしたものですから、当然支所において、だれが見ても不適地だから不適地だとした。不適地じゃ困るものですから、買収されまして、あとで適地だというふうに変えておるわけですね。適地だという判定が出ると、やにわに超スピードで三日か四日で用地買収までいってしまっておるのです。さっきの御説明では一年くらいかかるものが、三日か四日で最高の上のほうでぱっと決定してさっと買ってしまっているのです。そこでこの永田国善という人が二十万円金をもらって良心を売ったわけです。これは犯罪になっております。この起訴状によりますと、四十年十月二十九日ですが、「被告人永田国善は、三十七年十月三十一日、大阪市東区今橋二丁目三十番地三和銀行高麗橋支店付近において被告人柴山英二(パーチャス・ガイド・オブ・ジャパン代表取締役)等から、同人らが東洋棉花株式会社ほか一社所有にかかる和泉市三林町八百四十三番地の三十二所在山林百三町一反四畝二十六歩等の山林原野等合計約三十四万坪、通称光明池地区の土地を日本住宅公団で買収してもらいたい趣旨で供与するものであることの情を知りながら二十万円を受け取った。」こういう起訴状になっておるのです。
 そこで法務省にお伺いしたいのですが、起訴状というものは、もちろんもう十分調査をし、聞き取りをし、権威あるものとして責任を持って検察官が出すものですから、だれにもわかるようなとんでもない間違い、しろうとが見てもすぐわかるような間違いというのはおそらくないと私は思うのですが、これをちょっと御説明をいただきたいと思うのです。これにあります同人らが東洋棉花株式会社ほか一社所有にかかる光明池の土地を住宅公団で買収してもらいたいという趣旨で金をくれた、こういうわけになっているのですね。当時の所有者は東洋棉花株式会社ほか一社とこうなっているのです。当時の所有者が東洋棉花株式会社ほか一社に間違いないのですか、どうでしょうか。
#23
○根岸説明員 ただいまの御質問でございますが、私はただいま御指摘の事実関係を詳細に承知しておりませんので、それが現在事実であるかどうかということについてはお答えいたしかねます。
#24
○高田委員 それでは、後刻調査をして委員長まで文書で御報告を願いたいと思いますが、参考までに申し上げると――何かありますか。
#25
○根岸説明員 具体的に現在お話しの様子ですと、起訴されている事案になると思いますので、その具体的な事実関係につきましてどの程度申し上げることができるかはかなり問題があると存ずるのでございます。ただ、一般的に申し上げますと、通常検察官が起訴をいたします場合には、その起訴当時にわかっておりました証拠関係に基づきまして、その当時の事実として間違いないと信ずるところを起訴状に書くということが常識でございます。
#26
○高田委員 それは全く常識だと思います。これはとっくに解決してしまっているのですよ、犯罪は明瞭でございますから。過去の問題なんですが、私が問題にしたいのは、いやしくも検察庁がいまおっしゃるようでなければならないのに、どうも私の調査によりますと違うのですね。これは私ここに登記の謄本もこんなに一ぱい持ってきておりますから、間違いないと思うのですが、この土地は所有者は東洋棉花ほか一社じゃございませんです。この土地はどういう土地かと申しますと、三十六年八月二十二日に日本電建株式会社が東洋棉花から買い入れた土地なんです。そうして、所有者日本電建株式会社はずっと所有を続けておりまして、いまの起訴状に三十七年十月三十一日に収賄したとありますが、三十七年十月三十一日当時は依然として日本電建株式会社の所有でございます。この土地が移りますのは、三十八年四月一日に日本電建株式会社が前に買った相手方である東洋棉花にまた売り戻しているのです。それまでの間は日本電建が所有しておるわけですね。もっとも三十四万坪とありますから、二、三万坪、ほんの一部分、三十四万坪のうちの二、三万坪は周辺の土地で、あるいは東洋棉花であったかもしれませんが、ほか一社となっておりますから、そのほか一社があるいは日本電建という意味なのかもしれません。しかし大体ほとんど九十何%は日本電建が所有しておるわけなんです。それで、東洋棉花に三十八年四月一日に売却いたしました。先ほど申しましたように非常におかしいのですが、四月一日に売却して、翌月五月十五日にはそれをまた興亜建設へ東洋棉花が売却している。東洋棉花が売却いたしましてから、さっき申しましたような超スピードで、二、三日で買収契約ができている。契約の相手は興亜建設ということになっているのですね。公団は興亜建設から買った、こういうことになっております。
 ですから、私はどうしても、この起訴状自体でさえも当時の真実の所有者である日本電建株式会社という名前を出すのがまずかったということのために、ほか一社とあるから、うそを書いたのじゃない、ほか一社の中に入っているのだというかもしれないが、それはへ理屈というもので問題にならないと思いますが、明らかに真実の所有者を隠しておる、起訴状自体が。これは重大問題ですね。権威あるべき検察官の起訴状に――これはここに謄本があるから間違いないのです。私の調査によりますと間違いないのです。あとで確かめていただきたいと思うのです。
 そこで、当時の日本電建株式会社の株主はだれであったか。完全に一〇〇%かどうかわかりませんが、全株所有といわれておる、すなわち超大株主でございますが、だれであったか、これはもう皆さん御承知だと思うのですが、田中角榮さんですね。その当時は大蔵大臣になっておられますから、社長は大臣就任と同時におやめになって、非常に御懇意の方を社長にかえておりますけれども、株式の所有関係はそのままでございます。ですから、いまの起訴状の中に会社の名前がないということ、それから東洋棉花が贈賄したようになっておりますけれども、せっかく贈賄して、そうしてその効果があって公団が買ってくれるということがほぼきまったときには興亜建設へ転売する。興亜建設が買ったときにはすでに理事会では買収が決定しておりますね。決定した次の日あたりです。そういうふうにして、興亜建設から二、三日のうちに公団が買っているわけです。だからこういう監査報告が出てくるのです。これは私が申し上げるまでもない、監査報告に出ているのです。こういうことを二度と再びしてはいかぬぞと書いてある。
 それから、この興亜建設という会社が、いま言いましたように公団が買うということが決定するとたんに登場してまいりまして、興亜建設が持っている期間というのは幾日もないのです、ものすごい超スピードで買われております。一体興亜建設というのはどういう会社なのか。時間の関係がございますから、私の調査に間違いがあればあとで教えていただけばけっこうなんですが、この興亜建設という会社の社長は大橋富重という人です。この大橋富重という人は、印鑑偽造、手形詐欺、こういうことで間もなく逮捕されております。この事件ではない、これとは別の事件で、数十億円の問題で詐欺で逮捕されまして、これは今日も公判係属中だ、身柄は保釈されているでしょうが。そういう人の経営する会社、この人が社長なんです。そういう人がひょっと登場してくるわけです。
 そこでお伺いしたいのですが、この興亜建設という会社から公団は買ったのですから、金は興亜建設へ払っているわけでしょう。それで、買ったときの価格と――これは参考までに申し上げますが、日本電建が昭和三十六年八月二十二日に東洋棉花から買ったときには坪四百円、総額一億二千万円ぐらいで買っているわけです。それが昭和三十八年、二年足らずであります、一年数カ月の間に、三十八年五月十七日に公団が興亜建設から買ったときには、その約十倍になっておるわけであります。十二億幾らになっておるわけですね。そこでその興亜建設という会社は相当の利益があがったわけです、十倍にもなってしまっているのですから。相当ばく大な利益をあげた金を受け取っておる。ところが、その興亜建設は、いま言ったような人が社長をしておりまして、次年度から十億円程度の税金の滞納をやっておる。これは現在もやっておる。国税庁の方にちょっと伺いたいのですが、その事実に間違いありませんか。
#27
○相原説明員 興亜建設の滞納額についてお答えいたします。現在滞納額は徴収決定済みが九億九千三百万ございます。この金額は、昭和三十八年五月一日から四十年四月三十日までの事業年度についての更正決定分でございます。
#28
○高田委員 そういう古い滞納がいままであるということは、法律に基づく滞納整理、これはいままでどういうことをやってきたのですか。
#29
○相原説明員 詳しい内容につきましては別途調査いたしますが、手元の書類によりますところでは、本件は不服申し立て中でございます。その不服申し立ての理由は、課税所得がないということで不服申し立て中でございます。
#30
○高田委員 昭和三十八年から四十年そこらで生じた滞納が、七年も八年も九年もたっておるのに、異議の申し立てがあるとかなんとかいってそのままになっておるというのは常識では考えられないですね。これは普通の商店や何かでやってごらんなさい。たいへんな、滞納なんということになったら手きびしく徹底的にやられて、処分されてしまいますね。よほどの理由がなければ猶予なんかしてくれないし、猶予だって期間があるはずですよ。これがこんな長年の間にわたってそのままになっているということは怠慢なのか、どうなんですか、何かほかの理由があるのですか。
#31
○相原説明員 現在までこういう状態で推移いたしておりますのは、主として会社財産がほとんどないということで、差し押えの対象物が乏しいということもおもな原因でございます。
#32
○高田委員 十億円近いような税金を納めなければならぬというのですから、それ以上の相当の利益があがっていた。税務署の調査によって利益があがっていた。そのはずですよ。この土地を公団から買ってもらっているのですから、相当の利益があがっていることは明瞭でございますから、税金がかかった。ところが財産がないというのです。一体このもうかった金はどこへいったのですか。それを追及するのが国税庁の仕事でしょう。追及しているのですか、金の行く先を。どういう努力をされたか。
#33
○相原説明員 現在手元の資料で判断します限りは、徴収決定を九億九千三百万円いたしまして、それに対しまして会社財産を差し押えておる、その後不服申し立てがされましたので現状に至っているということでございます。
#34
○高田委員 八年も九年も十年も十億近い滞納がそのままになっているのですが、今後これをどうするつもりですか。今後もこのままずっと見ていくのですか、どうするのですか。
#35
○相原説明員 現在の不服申し立てがどういう状況になっているかまだ調査をいたしておりませんが、その不服申し立てが処理済み次第、何らかの決着をつけるということになると存じます。
#36
○高田委員 これはだれが聞いても納得できないと思うのですよ。十年近くも千億からの滞納があるというのを、不服申し立てがあるからといってほっぽらかしになっている。大体そんなばく大な利益がある会社ですから、利益があったからすぐ課税をする。そうすると、利益があったという調査をするときには帳簿書類も全部見ているはずですからね。そうすると、財産がないということは、不当な支出、認められない不当支出がたくさん帳簿に載っておる。これは認められないというようなことがあるのでしょう。ですから、この帳簿書類を徹底的に調べ上げて、どこへその金が流れたのか、何に化けたのか、これを追及するのが税務署。非常に税務署というのは鬼よりこわいというのですよ、中小企業者その他にとっては。典型的に手きびしいのは国税庁なんでしょうが。それを何も調べてないのですかね、一体これは。十何億か二十億に近いような大もうけをした会社に、ばんと税金をかけるほどの根拠があるのですから、相当調べなければいけない。金がありません、異議の申し立て、何もございません、それで済むはずはないでしょう。その利益はどこへいった。どこへ消えた。追及してはならないという何か話が上から、どこからかあったのですか。さっきの削除じゃないですけれども、起訴状が変わってしまっている、監査報告が削除になっているのですから。
#37
○相原説明員 お答えいたします。徴収決定には当然十分なる調査とそれに基づく公正な課税決定が行なわれたと思います。
 それからその後の処理につきましても、不服申し立て中でございますし、財産保全等の調査も十分いたしまして、徴税当局では仕事を進めているというぐあいに信じております。
#38
○高田委員 とうてい満足のいく答弁は得られっこないと思うのですが、全くこれは重大な問題でありますから、これははっきりとした明快な御答弁を後日でもいいですから文書で委員長まで御提出を願いたい。これを要求しておきます。
 ただ、一つ、こういう点を私ちょっと不審に思いますが、この売買が行なわれました後、昭和三十八年七月から昭和三十八年十一月までの間に日本電建株式会社には六億円の増資が行なわれておるのですね。六億円の増資払い込みが行なわれております。増資の資金はどこから出たか。それだけの所得はどうして得られたか。これは当然税務署ではお調べになっておると思うのであります。株主は、ほとんど全株を一人がお持ちであるといわれておるくらいですから御調査願いたいのですが、ほとんど大部分の株をお持ちになり、そうして増資されたのではないかと思うのですが、そこら辺の事情も十分調査をしていただきたいと思います。これも要求しておきます。
 それから、そのあとで、この日本電建株式会社の株は昭和三十九年の十月になりまして、全株、全部の株千百二十五万株が、増資をしたあと、六億円増資されました翌年、額面の三倍以上、額面五十円を単価百六十円で、十八億円で小佐野国際興業社主が全額買い取っております。
 このときの事情につきましては、これはごく新しいことなんですが、本年八月、田中さんが総理になられました間もないころ、小佐野さん、いま問題の、申し上げました全株を買い取った小佐野さん、二十数年来の総理の親友であるとみずからここに書いておりますが、八月号の「財界」という雑誌にこのときの買い取ったときの事情もおもしろく書いております。非常におもしろく書いてありますから、あとでお読みになるといいと思うのですが、断わるつもりだった。あんな会社、ここにありますが、数十億の赤字でどうにもこうにもならぬような電建を引き受けたら国際興業がつぶれてしまう。断わろうと思って断わりに行ったところが、いきなり、引き受けてもらってありがとうと言われてしまって、それで帰られてしまった。省議がある、会議があると言って行ってしまった。しようがないから、そばを食ってきて、まあしようがないから引き受けよう、こういうことになって、額面の三倍で何十億の赤字会社の株を全額十八億で買ってしまったということが、おもしろおかしく書いてあります。そういうことなんですが、そういう取引も常識じゃとうてい考えられないことなんですが、まあ仲のいい友人だからというようなことなのかどうか。そこらはひとつ疑問符を残して次の質問に移りたいと思うのです。
 次は大蔵省、国有地の払い下げなんですがね。国有地を民間に払い下げをする場合にはどういう調査をし、さっきの公団の場合と同じですが、どういうふうな機関でどのようにやって審査し、会議をし、どんな手続を経て払い下げをするのですか、原則的に。
#39
○川崎説明員 お答えいたします。国有地の処分の手続でございますが、まず申請書を出していただくわけでございます。これは処分を適当と認める、いわば処分をするということが内定した方に限っております。この売り払い申請書を所轄の財務局または財務部へ提出していただきます。そして財務局、財務部ではまず物件を確認しまして評価を行ないます。評価を行ないました上でいわゆる内部的に売り払い決議というものを起こしまして、権限のある長の決裁を経て相手方と売り払い契約書というものを締結するわけでございます。契約を締結しまして売り払い代金が納められましたら、所有権の移転登記を行なうということになっております。延納の場合には、即納金が納められた段階で所有権を移転するという扱いになっております。
 なお、これらの売り払う案件のうち、特に随意契約によるというものは大蔵大臣の承認を必要とするということになっておりますので、所轄の財務局または財務部から大蔵省のほうへ上申が出てまいります。この上申を理財局のほうで審査をいたしまして、適当と認めるものは承認をする、そういう仕組みになっております。また事案の内容が非常に大規模であるとか異例、重要であるといったような場合には、国有財産の地方審議会というものがございまして、これが各財務局単位にあるわけでございますが、その国有財産地方審議会の議を経た上で処分するというふうなやり方になっております。
#40
○高田委員 国有財産を払い下げます場合は、払い下げられたものが何に利用されるか、どういう用途に使われ、いつから実際に使用されるか、現に使用されているとか、その使用目的というようなことは相当重要視されるのではないか。いかがですか。
#41
○川崎説明員 お答えいたします。おっしゃるとおりでございまして、使用目的というものを当初厳重に審査いたしまして、国有財産を使用するにふさわしいといった使用目的のものに限り処分を行なうわけでございます。したがいまして、売り払った後も用途指定という制度がございまして、何年間かこの用途に供さなければならないということを契約上で義務づけてございます。
#42
○高田委員 ただいまのが原則であり、そのとおりに行なわれなければならぬと私も思いますが、ここでまた一つ事例をあげて御質問申し上げます。
 これもこの委員会でかつて取り上げたことのある問題ではございますが、冒頭に申し上げましたように、今後は特に土地問題は厳正を要しますから、もう一ぺん思い起こしていただきたいのですが、本委員会で何べんか取り上げられております。まず参議院の決算委員会でも取り上げられておりますが、虎の門公園あと地でございますが、このときには使用目的というようなもの、それから何年以内に転売してはいかぬとか、使用目的は何だというふうなことをはっきりと契約上とっておったのですか、おらなかったのですか。
#43
○川崎説明員 当時は用途指定という制度ができていなかったようでございまして、とっていなかったと聞いております。
#44
○高田委員 委員会で問題になりました当時は、何か五年間は転売が禁止されていたというようなことが指摘されておりますが、そんなようなことはなかったのですか。
#45
○川崎説明員 ちょっとその間の事情に関しまして私つまびらかにいたしておりませんので、また後ほどお答えいたしたいと思いますが……。
#46
○高田委員 これは衆参両院の決算委員会、それから建設委員会等でもかつて非常に大きく問題になったことでございまして、五年以内に転売はいかぬというようなことをもぐるためのまことに巧妙なことをやっておるのが問題になったと思います。ですから使用目的というようなことについては厳正な契約がなかったのじゃないかと思われますが、期限についてはあったと思うのです。それはもぐられておるわけでありまして、これは古い話ですからもう一ぺん申し上げておきますが、昭和三十八年十月一日に、千代田区霞が関三の七、いわゆる虎の門公園あと地約一千百坪余りの国有地をニューエンパイヤモーター株式会社というものが払い下げを受けておるわけであります。十一億二千四百九十八万四千八百円、こうなっておるのですが、この払い下げを受けましたニューエンパイヤモーターという会社は、その月の十日、九日あとの十日に、エンパイヤ興業株式会社というふうに社名変更をしておるのです。社名変更をいたしました同日付でまた前と同じ名前のニューエンパイヤモーター株式会社というのを新設しているのです。だから払い下げを受けた会社は社名変更しております。新しく前の名前の会社は新設会社でございます。こういうことなんですね。新設会社のほうへもとの会社の人はみんな移っておりまして、社名変更したほうの会社は、あとから乗り込んだ、先ほども出ました小佐野さんが全部株を持ち、その系統の方が重役になるということをやっておるわけですから、事実上ここで土地を買ってしまったことになるわけです。同時に、その買ったエンパイヤ興業株式会社、土地を持っておりますエンパイヤ興業株式会社は、翌三十九年五月十三日に朝日土地興業に全株譲渡、吸収合併をやっておるのです。ですから、ここでまた事実上土地を売っちゃったわけですね。土地自体は売買されていないと言えば言えるかもしれませんが、土地を持っている会社ぐるみ売ってしまっているわけです。そういうふうな方法で、要するに転売がとめられておる五年の間に巧みに転売してしまった、こういうことになるわけですね。それで、払い下げた当時が十一億二千幾らに対して、合併しましたときの合併条件というのは、九百万株、三百円、五十円を三百円、六倍ですね、二十七億円で全株引き取ってもらっておる、こういうことになるわけです。ですから払い下げを受けて、たいへん膨大な利益を小佐野さんが受けたということに結果的になっていますね。はっきりとなっています。
 そこで、この払い下げをした当時の最高責任者大蔵大臣はどなたでありましたか、大蔵省に御答弁願います。
#47
○川崎説明員 お答えいたします。三十八年当時のこと、ちょっと私明らかに記憶しておりませんでございますが……。
#48
○高田委員 それでは、すぐ調査してこの場で御回答願います。すぐ調査してください。――すぐ調査できるでしょう。委員長、言ってください。すぐ調査してください。これ簡単ですから、三十八年当時大蔵大臣だれだったか……。――わかりませんか。調べればできるでしょう、すぐ。すぐ調べてください。
#49
○笹山委員長 いま調べておりますから……。
#50
○高田委員 時間がもったいないから、すぐ返事してください。
 そこでお伺いしたいのです。この払い下げはどなたが考えてもおかしいということになるわけなんですが、法務省のほうにお伺いしたいのですが、払い下げを受けましたときに所有権が移転をするわけです、大蔵省からね。払い下げを受けたニューエンパイヤ、ニューエンパイヤの次には社名を変更したエンパイヤ興業ですね。そういうふうなぐあいにこうなっていくわけですが、その払い下げを受けたときの、払い下げを何年何月受けたということの記されております登記の謄本が閉鎖されておりますね。どういう事情で謄本が閉鎖されましたか、お答え願います。
#51
○川島政府委員 お答えいたします。実は私、ただいま御指摘のある点につきましてここで初めて伺いましたので、具体的にその登記用紙を見てみませんと、どういう理由によって閉鎖されたかということはちょっとお答えいたしかねるわけでございます。一般的には、土地の場合でございますと、合併によって閉鎖されるとか、まあ滅失ということはきわめて特異な場合でございますので、何かそういった法律で定める理由が生じました場合に登記用紙が閉鎖されるということはあり得るわけでございます。
#52
○高田委員 この閉鎖謄本にはこうなっております。不動産登記法第七十六条第五項による閉鎖、これは閉鎖用紙の謄本である。昭和四十七年八月三日にこれは発行されているのですが、その七十六条第五項による閉鎖、これはどういうことですか。
#53
○川崎説明員 先ほどの御質問でございますが、三十八年当時の大蔵大臣は田中さんであったようでございます。――田中角榮さんでございます。
#54
○川島政府委員 この七十六条五項と申しますのは、登記用紙を新しく書き直した場合に行なう閉鎖でございます。不動産登記法の規定によりますと、登記用紙が記載事項が多くなって読みにくくなった場合に、これを新しい用紙に最近の現在の権利関係を示す事項だけを移しまして、そして前の用紙を閉鎖するという手続が認められております。それによって閉鎖をしたということになろうと思います。
#55
○高田委員 もう一ぺんどうぞ読んでください。枚数が多くなっているというところを、ちょっともう一ぺん明瞭に読んでください。
#56
○川島政府委員 七十六条の規定をちょっと読み上げましょう。第一項が「登記用紙ノ枚数過多ニシテ取扱不便ト為ルニ至リタルトキハ其登記ヲ新用紙ニ移スコトヲ得」二項、三項がその移し方の規定でございます。それから第四項に「第一項及ビ第二項ノ規定ハ表題部又ハ各区ノ枚数過多ニシテ取扱不便ト為ルニ至リタル場合ニ之ヲ準用ス」とございまして、第一項の場合はその登記用紙全体の枚数が多くなった場合、それから第四項の場合は、これは表題部とか、それから甲区または乙区とございますが、その部分だけの枚数が多くなった場合、いずれも枚数が多くなって取り扱いが不便となった場合に新しい用紙に現在事項だけを書きかえて、そしてもとの用紙を閉鎖する、こういう規定でございます。
 なお参考までに申し上げますと、現在登記所におきましては非常に事件が多くなっておりまして、そのためになるべく登記用紙は新しいものに書きかえたほうが仕事がやりやすいということでございまして、この規定によって新用紙への書きかえを古い登記用紙につきましてはかなり大幅に実行いたしております。そういう事情がありますことをつけ加えて申し上げておきたいと思います。
#57
○高田委員 いま読んだのによりますと、枚数過多によって取り扱い不便になる云々ということがございますね。枚数が非常に少なくて取り扱いすこぶる簡便というようなときにあえてそういうことをやることは、法律では認められておりませんね。どうですか。
#58
○川島政府委員 お答えいたします。法律によりますと、ただいま読み上げたような場合に登記用紙を書きかえる、古い用紙をその場合に閉鎖するということが認められているわけでございます。
#59
○高田委員 払い下げを受けたというこの権利関係、昭和三十八年十月一日払い下げ、取得者エンパイヤ興業株式会社、右登記すると、こうなっております。それでその次には、これが朝日土地興業株式会社に合併された所有権移転が隣に出ております。それっきりです。それっきり何もないのです。たった一枚なんです。たった一枚も、これっきり書いてないのですから。これ、ごらんになっていいですが、これが閉鎖されておるのですよ。それで新しいほうはどうかというと、払い下げのところが消えた部分から新しい――新しいのだってこれっきりないのですから。古いのを入れてもこれっきりない。古いので閉鎖になったのは一枚なんです。一枚でもって閉鎖しちゃっている。払い下げのところだけは閉鎖になっちゃっている。これは明らかに違法ですね。
#60
○川島政府委員 ちょっとそれを拝見させていただけますでしょうか。
#61
○高田委員 はい、どうぞ。
  〔高田委員、書類を示す〕
 「枚数過多ニシテ」と法律にちゃんと書いてあるのですが、たったこれっきりでございまして、ちっとも過多どころじゃない。一枚なんです。参考までにお見せしますが、田中さんの現在お住まいになっている田中邸の登記はこんなにございます。閉鎖されていなくてこんなにあるのです。閉鎖されたほうは一枚です。これはほんの参考ですけれども。閉鎖された事情をひとつお調べの上、委員長まで御報告を願いたいと思うのです。
 ところが、先ほど申しました本年八月に出た雑誌の中に、小佐野さんはこういうことをお書きになっておるのですね。「私についていえば虎ノ門の土地問題にしても噴飯もので、元国有地であったあの土地をニューエンパイアという会社が払い下げを受けたのは昭和二十二、三年ごろ、角さんが」、角さんという仲なんですね。「角さんが一年生代議士になりたてで、払い下げにはまったく関係がない。」こうなっているのですが、先ほどの御答弁のとおり当時は大蔵大臣であった。角さんは大蔵大臣であったわけです、かけ出しの一年生代議士なんて書いていますが。いずれにしましても閉鎖になっておりますということはいろいろ疑惑を呼ぶわけですから、その間の事情を明瞭にしていただきたい。
 先ほどもちょっと触れましたが、日本電建の株を、何十億というような赤字会社の株を額面の何倍かで小佐野さんが全株買ったというのですが、このときに小佐野さんは相当の大きな利益を得ているというふうに考えられます。単なる友情で、そば一ぱいで買ったものであったかどうか、そこら辺の事情は想像すれば切りがございませんが、本席ですから想像はやめますが、明快に、ただいままで御質問申し上げたことについて御調査の上、書面をもって委員長まで御報告を願いたい、こういうふうにしておきたいと思います。
 だいぶ時間もたっていますので、さらに続けて若干資料の要求かたがた一、二御質問をして終わりたいと思いますから、もうしばらくごしんぼう願います。
 いずれにしましても、田中総理が日本列島改造というようなことを大きく打ち出され、全国的に土地の買い占めがあるとか、地価が上がるとか、いろいろな問題があり、現に予算委員会等でもいろいろ質疑が行なわれております。当面の非常に大きな関心事、当面の国政の中でも土地対策というのは最大の問題でございますが、そういうときにあたりまして、これはだれかれと私は申し上げるのじゃありませんが、いやしくも政治に関係する者、権力の座にある者について言うに及ばずでございますが、いろんなうわさや疑惑を生むようなことがあっては、国策遂行に大きな障害を来たすことは当然であります。政治に対する信頼感というものを失ったら、これはたいへんであります。何事もできません。ですから何でも明瞭にする、ガラス張りにする。イギリスの総理だったかなんかは自分の所得の内容は全部公表する。ことしはこういう所得があって、こういう支出があって、収支こうだというようなことを堂々と国会を通じて国民に公表するというようなことであるそうでありますが、まことにりっぱだと思うのでありまして、やはりそういうふうな態度で今後国政をやっていかなければ、とうてい国民の全面的な協力を得るというようなことは考えられないと思います。たいへん残念なことですが、いろいろと疑惑があるからこそ、ほかにもありますが、最近出ました、つい一週間前に出ました週刊誌などにもいろいろ出ておるし、いままで私が申し上げたようなことがあらためて出ておる。ですからこれは古い問題ではないのです。現在の政治を明朗化するために、ぜひりっぱな調査をして明らかにする必要があるのですね。
 そういう意味でさらに二、三、これは簡単に申し上げますが、お伺いいたします。
 田中さんのやっておられる田中ビルというビルの中に室町産業という田中さんの系統の会社がございますが、これも、本委員会ではなかったかもしれませんが、衆議院で問題になったことがございます。長岡市、信濃川河川敷二十数万坪を室町産業という土地会社が買収をしたのですね。昭和三十九年九月五日に買収をした。それで買収をいたしました当時の質問に答えて当時の建設大臣から御説明がございまして、これは速記録にも残っておりますが、河川敷を買収したわけですが、そこの河川の流れを正すためのかすみ堤という低い堤防をやるのだ、こういう御説明があるわけです。橋本登美三郎さんが建設大臣のとき、そういう答弁を大臣がやっているわけです。その疑問があったので議員が質問したのですね。ところがその後、このかすみ堤はなくなってしまいまして、本堤よりも高いりっぱな堤防になってしまったのですね。しかもその後四十五年十一月には、長岡大橋、りっぱな橋がかかりまして、三十九年九月五日に二十数万坪の土地を買収したやつが、おそらく現在では百倍以上になっているのじゃないかというふうにいわれておるわけなんですね。これは一体どうして、かすみ堤でありますと、そういうものにすぎませんと大臣が国会で答弁したにもかかわらず、その後本堤よりも高いようなりっぱな堤防になり、大橋までかかる、そういうふうなことになったのか、この事情をひとつ御説明願いたい。
#62
○川崎政府委員 私も、ただいま突然でございますので、十分な資料を持っておりませんが、記憶しておりますところによりますと、信濃川の左岸のいろいろ堤防計画につきましては、在来からかすみ堤方式だとか、あるいは旧堤の補強、あるいは現在すでに計画をいたしておりますような締め切り方式、そういったものがいろいろ検討されてきたわけでございます。おそらく橋本大臣の時点では、やはりかすみ堤の方式でいこうというようなことで、堤防を連続しませんで、堤防の下流部をあけまして遊水効果を持たせたような計画で進んでおったのじゃないかと思います。しかし、その後いろいろ土地の利用計画、こういったものも変わってまいりまして、バイパスもできる、こういったことからいろいろ検討いたしました時点で、やはり橋梁その他の架橋の費用あるいは治水上の改修の費用といったものも勘案をして、その後締め切り堤の現在のような計画に変わったと聞いております。ただし、その後、旧提との間は現在もやはり河川敷になっておるわけでございます。
#63
○高田委員 かすみ堤でなくて、りっぱな堤防になりましたから、水が出ても心配ない。本堤より一メートルくらい高いというのですから、本堤なんかもう要らなくなっているわけですね。その土地がただ同様の土地で、ここに詳細な調査がございますが、あるいは百円で買ったものもある。それより若干高かったものもあるわけでございますが、百倍以上になっておるだろうといわれておるわけでございますが、こういうふうなものにつきましても、たとえば、それは別にあとで国策上そういうふうに変更してこうなったんだというりっぱな申し開きがあるならば、それはそれで納得させられるでしょう。そういう御説明が、十分納得させるに足るものがあればですよ。しかし、いずれにしましても、この土地を転売してもうけるとか、また別の施設でもつくってもうけるとかというようなことになったのでは、これは非常にいろいろな疑惑を招くのですね。私はほんとうにこいねがうのですが、こういうところはむしろ云々される前に長岡市へ寄付してしまう、そして市民のレクリエーションの場所にするとか公共的なものに使われるとか、そういうようなことにでもしていきますなら私はいいと思うのですが、ここら辺のことはよけいなことだといえばそれまでなんですが、私は、政治のあり方というものを心配する。ですから、政治の姿勢を正すということから言っても、あらぬ疑惑、あらぬうわさを立てられるというようなことはなすべきではない。これはこの委員会でも問題になっているのですね。その後、どこかの委員会で問題になっています。かすみ堤だと言っていたものがいつの間にか本堤になってしまった、こういうようなことですから、その間の事情については明快な御答弁がないと、大臣の答弁が変わった方向へいってしまっているのですからね。これはやはり重大な問題だと思います。
 それから、続けて申し上げますが、同じく田中ビルの中にございます新星企業という会社、これも同じく土地会社でございますが、この新星企業という会社が買い受けた土地を朝日土地興業に半分売っておるわけですね。昭和三十九年十月二十七日に朝日土地興業に新星企業から千四百三十八平米の土地を売っておる。この土地を翌四十年三月二十日に電電公社が買って、そして電電公社が同年八月二日に大蔵省と交換をしておるのですね。この新星企業という会社が買いました土地はこの倍ほどの面積ですが、半分のところには家が建てられておるわけです。たしか、辻和子さんとかいう方の家が建っておるのですね。そして、その土地は、半分のほうは電電公社へ売り、電電公社は大蔵省と交換をした。残りの半分には辻和子さんの家が建った。建った土地建物はもと辻さんが住んでおられた土地建物と交換をされておる。それが新星企業のものなんです、交換して。それが今度は、さっきも出てまいりました朝日土地興業に売られ、朝日土地興業は最終的には小佐野さんの会社のほうに売られておる。こういう経路をたどっておるわけです。きょうは時間がないから、あまり詳しいことを申しませんが、そういう土地なんですね。
 そこで、ちょっと伺っておきたいのですが、電電公社は何の目的のために新星企業からこの土地を買ったのか。また、この土地を大蔵省と交換をしているのですから、大蔵省はどういう交換契約をしておるのか。この二つについて、電電公社と大蔵省から御答弁を願いたい。
#64
○大沢説明員 ただいま手元に資料がございませんので明確なことを申し上げられませんが、他の物件との交換のために、候補地数カ所につきまして、大蔵省でお選びいただきました物件を電電公社が買いまして、大蔵省にお渡しをして、大蔵省所管の土地を電電が必要なためにいただいたというような、これは記憶でございますが、後ほどはっきり確かめたいと思います。
#65
○川崎説明員 いま初めてお伺いいたしますので、ちょっとお答えいたしかねます。後ほど、わかりましたら御連絡いたしたいと思います。
#66
○高田委員 ただいまちょっと簡単に申し上げましたように、新星企業が買い受けて持っております土地の約半分、千四百坪ばかりを朝日興業に売り、朝日興業は電電公社に売り、電電公社が大蔵省と交換をした、こういう経路ですね。残りの半分のほうは、さっき言いましたように小佐野さんや何かが登場して処理しておる、こういうわけです。電電公社の場合ですと、土地の買い入れなんかでも、先ほど来お話がありましたとおり、相当厳密に、必要に応じて買っているはずですから、どういう目的で、どういう経緯で、どういう条件で買ったか、これをひとつ明らかにしてもらいたい。
 それから、買ったのですけれども、それは大蔵省のほうと交換しておりますから、その交換条件、内容、そのときの契約、そういうものについても、電電公社も大蔵省も、御調査の上御報告願いたい。
 そのほか、まだこまかいことでいろいろお聞きしたいことが山ほどあるのですけれども、ここで私が申し上げたいことは、最初にも申し上げましたように、何としても黒いうわさというようなことがあっちこっちでささやかれたり、週刊誌や何かで出てきたり、「財界」なんという雑誌でおかしなことが、言いわけみたいなものが出てきたりするというようなことは非常にこれは好ましくないことでございますから、何としてもこれは真剣に取り組んで、徹底的に、何人にもわかるように経緯を明瞭にするということから政治に対する信頼感を高めなければならぬと思うのです。
 いま私が申し上げたいことは、ほんとうにいま土地問題というのは最大の政治上の重要な問題でございます。そこで特にいま二つ申し上げたわけでございますが、田中ビルの中にあります新星企業に関することを一ついま申し上げたし、室町産業に関することは、堤防のことでいま申し上げました。そのほかにもこれに似たようなことがあるわけでございます。新星企業、室町産業、それから同じく田中ビルの中にあります田盛不動産、同じく田中ビルの中にあります三建企業、それから同じように田中さんの経営なすっておる会社ではないかと思われますパール産業――このパール産業というのは田中ビルの中ではなくて佐藤昭という方の自宅が本社になっております。さっきの辻和子さん、ここへ出てまいります佐藤昭さん、いずれも田中さんとは相当関係の深い方と聞き及んでおりますが、いずれにしましても、そこに本拠をかまえたパール産業、それから田中さん御自身の自宅の中に東京ニューハウスという会社がございます。田中土建工業、これは言うに及ばずでございますが、田中土建以外にも新星企業、室町産業、東京ニューハウス、田盛不動産、三建企業、パール産業、これらの会社について、いま一、二国会で問題になったというようなことを申し上げたわけでございますが、これら全部につきましても、この際一応、いずれも土地の売買などを主としておやりになる会社のようでございますが、これらの会社の設立以後――これは建設省にお願いしたいのですが、いずれも土建屋さんですから――設立以降の資本金の変遷、主要株主と持ち株数、それから主要な役員の氏名、それから事業の内容、こういうものを資料として御調査の上、御提出をいただきたいと思います。よろしいですね、建設省、いいですね。
 いろいろこまかいことをもっとこまかく申し上げたかったのですが、大体のことは御存じだと思いますので、過去のことではございますが、もう一ぺん調査をされて、不明瞭のままになっておりますと、ここにありますように、何でもなかった、国会が騒いだのはまるっきりばか騒ぎしたのだというようなことで、小佐野さんにこんなに書かれてしまうわけですから、本委員会としては黙っておられない。ほんとうにそうならけっこうなのです。何でもなかった、あははで済むならこんなにけっこうなことはないのです。いま申しましたような点が明瞭になればこういうことにはならないのですから、ぜひひとつ明瞭にしていただきたい。そして今後日本列島改造という旗じるしのもとにいろんな施策を大胆に実行していかれるということですから、この政府の施策そのものに対する批判、政策論争、これはまた別の次元の問題ですが、そういう施策を掲げられる方が、そうでない、そういったいろんなことでもって信を失って、そのために国策遂行がうまくいかないということは、これは単に田中さん個人のためではない、自民党のためではない、国政全体にとってほんとうに憂うべきことであると思うので、こういう点についてはこの際明瞭にしていただきたい。先ほど来いろいろ申し上げましたこといずれを見ましても、起訴状を見ましても、監査報告のあれを見ましても、謄本の閉鎖にしましても、何を見ましても、これはもう相当強い政治的な圧力でもなければ皆さんがおやりになれっこないのでですね。監査報告自体はそう書いてあるのですから、おやりになれっこないことが出てきたならば、こんなことが二度と再びあってはならない。絶対あってはならない。私はこれは非常に国家のために重大なことだと思いますので、以上の質問については、すぐ御答弁できない理由もわかりますから、詳細に後日御調査の上、文書をもって委員長まで、本国会中に御提出のほどを重ねてお願いいたしまして、一応質問はこれで打ち切ります。
#67
○笹山委員長 鳥居委員。
#68
○鳥居委員 公団並びに建設省に伺いたいと思います。
 日本住宅公団の公団家賃の改定でありますが、宅地審議会のほうで、古い公団に居住しておる皆さんの家賃と、四十年代、特に最近できました団地の家賃との間にバランスがとれない、こういうことから、不均衡を是正すべきだということで協議が今日まで重ねられたそうでありますけれども、この改定につきまして現在どうなっておりますか、総裁いかがでしょうか。
#69
○沢田政府委員 先生の御質問のように、先年住宅宅地審議会から住宅政策のあり方という答申がございまして、この中に、公団住宅の家賃、古いものと新しいものとの格差があまりにもひどいから、アンバランスを是正すべきである、こういう事項が入っております。また私どもといたしまして、公団の実態を見ておりますと、公団の家賃のきめ方が、建設原価に基づいてこれを償却する、あるいはこれに維持修繕費の率をかけていく、かような構成でございますので、古い時代のものは安うございます。維持管理費にいたしましてもあるいは償却費にいたしましても安うございます。ところが、最近の物価の値上がり等によりまして、いずれも家賃全体としては非常に高くなっております。したがって、古い一番当初にやりましたものでは、近いところにありますものが大体四千円台、ところが最近つくりますものは非常に遠いところにありまして二万円近くになっておる、かような格差が非常に生じております。これを審議会が指摘をして、非常に不公平だというふうなことを言っておるわけでございますが、実務的に申しますと、維持修繕費、管理費、この部面の実費部門につきましても、古いものにつきましては、古いものの維持修繕がその家賃の中に含まれておりますものではできない、赤字の要素が出てきておる。こういうことから言いまして、これらを含めまして家賃は是正すべきであると実務的には考えております。ただし公団家賃の改定ということは物価の問題につながっておりまして、非常に慎重な判断が要るということで、現在いろいろ検討してございまして、これを上げる上げないにつきましてはただいま判断はございません。
#70
○鳥居委員 このうわさが出ましてからかなり日時が経過しておるわけなのですけれども、その後の検討はどういうふうな現状になっておりますか。たとえばこの改定の問題につきまして、手続上は建設大臣と公団総裁の間できまる形なのですけれども、全く検討がないのか、あるいは近々やろうとしておるのか、どんなぐあいなのですか。
#71
○沢田政府委員 仰せのとおり公団のほうから大臣の承認を得て家賃を改定する、かような手続になっております。したがいまして、公団の中ではいろいろな案を検討しておる、あるいはしたときにはどうかという仮定での勉強はしておると思います。さようなことにつきましては、私ども詳しくは存じませんので、総裁のほうからお答え申し上げます。
#72
○南部参考人 お答えいたします。家賃は今後どうあるべきかということにつきましては、いろいろの面から検討いたしております。ただいま住宅局長からお答えがありましたように、修繕費とか固定資産税とか、それから管理事務費とかいうような問題、これは純粋に事務的な問題でございまして、たとえば公租公課の問題、これは十年間は軽減されますけれども、十年経過いたしますと軽減措置がなくなります。そのような点につきまして、個々の団地について、これは全部仕様に基づきましてどうなっておるかという検討もしなければならない。それから先ほどお説がございました不均衡是正という面の検討。大ざっぱに分けて、値上げの検討といたしましてはこの二つの面があるわけでございます。両方につきましていろいろ検討はいたしておりますが、これらについての最終結論はまだ出しておらないという状態でございます。
#73
○鳥居委員 これは根本的に言えば国の住宅政策を改善しなければならない問題になってくるわけなのです。建設費、これは借り入れ金でやるわけですけれども、その借り入れ金の償還、その償還金の九五%までが、たとえば四十五年度分のことでありますけれども、四十五年度を取り上げてみますと、九五%までが要するに金利になっておる。現在入居者負担が五分、それ以上の金利のものを使って建設しておるわけですから、差額分の利子補給という形になっておるわけで、差額の利子補給、つまり入居者の五分負担をもっと大幅に切り下げられるような形になれば、これはもう料金改定する必要のない形になってくるわけでありまして、ここへまいりまして入居者の負担するこの公団家賃を改めなければならないという前提に立って話を進めれば、確かに改定という名の値上げがやってくるわけなんです。ですから、改定をしないで済むという前提に立って、それではどうしたらいいだろうかという検討がなぜなされないのですか。この点どうですか。
#74
○沢田政府委員 ただいま先生のおっしゃいます問題は、公団の新しい住宅建設にかかわりますものは、私どもも非常に高くなってきておると思います。たとえば三万円家賃などということがよく新聞に出てまいりますが、便利なところではさようなものが出てきております。こういうものが公団に入居する方々の家計にとって負担が適正かどうかという面には問題が出てこようかと思います。もう少し低いほうが負担率からいって適正である。したがって私どもは、そういう点につきましては、四十八年度の予算要求等で、この金利をたとえば五分から四分、あるいは市街地住宅のごとき建設費に高くかかりますものは三分に、こういう金利の低下を要求しております。これは結局利子補給額がふえるわけでございます。しかし、過去の古くなったもの、しかも四千円とか五千円のもの、こういうものは入居者の方々の負担と一体どういう関係にあるか。これは御無理でなければ、先ほどの赤字問題もありますから、当然事務的にはまあ上げるという方向もあるのじゃないか。ただし、上げるにいたしましても、額その他の問題がございますから、物価の問題とからみ合わせて慎重に検討しております。ただいままだそういうことはきまっておりません。かような筋で考えておる次第でございます。
#75
○鳥居委員 そうしますと、たとえば本年度の建設分については、遠くて家賃が高い、昭和三十一年から建設が始まっていますから、三十年代に建ったものの家賃は二DKで四千八百円、だからこれは最近できた団地に見合って引き上げなければならない、この論法がおかしいのですよ。御存じのとおり、民間の家賃のベースになるのがこの公団住宅の家賃であって、ここで改定という名の引き上げが行なわれたならば、好ましからざる物価値上がりに大きな影響が来ることはもうはっきりしていることでありまして、住宅政策上これを上げずに済むような方式で今後検討をする、そういう方法で進むべきが筋じゃないですか。どうですか、政府としては政務次官しかいらっしゃらないのですけれども。
#76
○沢田政府委員 政務次官には後ほどお答えいただくといたしまして、私どもは、いわゆる公共施策によります住宅の家賃は、収入に応じまして応分の負担をするのが一番いい姿じゃないかと思います。したがいまして、そういう前提に立ちまして見た場合に、それではどういうふうに上げるのかという問題でございますが、特に修繕費、管理
 固定資産税、こういうものまで赤字が出ておるということは、その負担限度の中であればこれはまず上げたらいいだろう、それからまたそのアンバランスのいわゆる不公平論、これに対しますものは、物価政策その他にかんがみまして、これは慎重に検討して、応分負担の中で処理をするような方向が一番よろしいのじゃないか、かように考えております。ただし、この考え方は現在の私の考え方でございまして、政府といたしましては、これを上げるか上げないとかいうことは、重ねて申し上げますが、いまのところきまっておりません。
#77
○鳥居委員 政務次官いかがですか。
#78
○小渕政府委員 政府といたしましては、ただいま住宅局長説明のとおりでございますが、しかし物価問題その他関係するところまことに大きいわけでございますので、現時点におきましては、この引き上げの問題につきましては、公団として全力をあげて引き上げをせずそれが達成できるように要請をしておるところであります。
#79
○鳥居委員 根本の問題は、第二期住宅五カ年計画で九百五十万戸建てるというけれども、民間自力建設がほとんどで、政府が手を加えて何とか公的住宅その他をやろうとしておるけれども、これはほんとうにごく一部である。しかも向こう五カ年で四十六万戸建てようとする。その住宅公団の内容たるや、値上げをし、またいままでに建ってきたものが目安が狂い、修繕費が意外にかかることが最近の物価値上げ等で明らかになってきて、結局は入居者にしわ寄せさせるという形の改定なわけです。ですから、そういう意味ではこれは二期住宅五カ年計画の中で改めていくわけでありまして、利子補給を充実すれば、入居者が五分負担する分を四分あるいは三分に切り下げることによって解決できる問題であるわけですから、私は、その方向で検討をすべきだ、このように考えておるわけです。次の年度の予算が間もなく国会に出てくるわけですけれども、来年度ではこの改定を行なう手はずになっていますか、なっておりませんか。その点どうですか。
#80
○沢田政府委員 先ほど申し上げましたように、四十八年度予算におきましては、四十八年度の建設にかかる公団住宅につきまして、金利を五分から四分ないし三分ということに下げて要求をいたしております。ただし古いものの値上げをどうするかということは、予算に関係ございませんので……。
#81
○鳥居委員 ではあらためて伺いますけれども、三十年代に建ったものの家賃の改定を来年度内にやる考えがあるかないか、どうですか。
#82
○沢田政府委員 先ほど来何回も申し上げておりますけれども、事務的に申し上げますれば、私どもは改定するのが至当であろうと思っておりますけれども、国民生活、物価問題等関連がございまして、慎重にこれを検討する必要がございますので、いまその方針はきまっておりません。
#83
○鳥居委員 政務次官に伺いますが、いま予算等でこれから間もなくやってくるわけですけれども、来年度の中で三十年代の古い公団住宅の家賃の改定を行なう考えがありますか、あるいは食いとめますか、来年度はありませんか。どうでしょうか。
#84
○小渕政府委員 たいへん役不足で相すみませんが、私といたしましては、いま事務的に詰めております問題について十二分にこれを検討いたしまして最終的な判断をいたしたいと思っております。ただしこの問題は大臣が最終的に諸般の情勢を判断した上で御決定されることであろうかと存じます。たいへん恐縮でありますが、私といたしましてはいま申し上げたことに尽きるわけであります。
#85
○鳥居委員 くどいようですけれども、総裁に伺いたいのですが、総裁としては三十年代の古いものの家賃の改定で大臣に認可を求めますか。来年度はいかがですか。
#86
○南部参考人 私といたしましては、大臣の御認可がなければ来年度値上げの実行ができないわけであります。そこで、どういうふうにするかというのは、かかって大臣の御意向次第という問題でございますので、準備はいろいろしておりますけれども、最終的な判断は政治的な判断におまかせするということになろうかと思います。
#87
○鳥居委員 そうすると、私はいままでの答弁で来年度はないというふうに判断したのですけれども、準備はやっているのですね。大臣が認可をすれば改定が行なわれるわけですが、三十年代の古い団地の家賃の改定ですけれども、総裁のほうで準備をされているわけですか。
#88
○南部参考人 準備と申しますか、いろいろ資料の収集その他、先ほど申し上げましたように、各団地別の資料について検討しておるということでございまして、これは上げるということを前提にしての作業ではございません。ただ、公団の経営といたしましては、あらゆることを十分に検討しておく必要がある、実際上赤字になっている分については、どうやって赤字を補てんしていくかというような検討は絶えずしていくのが経営の本体としては当然あるべきだ、そういう意味での検討はしております。かように申し上げている次第でございます。
#89
○鳥居委員 そうすると、私はその点が非常に安直な運びだと理解せざるを得ないのですね。三十年代から今日まで十六年間、住宅公団としては今日まで改定せずに来ているわけで、ここへ来て改定するかしないか。今日まで六十万世帯以上の皆さんが入っている公団の家賃を、ここへ来て古いものを一部改定したということは、後には、六十万世帯以上の皆さんが入っている、その入居者全体に及ぶことになるわけですから、物価が値上がりしたからということ、これはどちらかといえば、見込み違いをしたというほうにも責任がもう幾分かあるのでありまして、ここへ来て、その料金改定という名の値上げ、これにはよほど慎重に当たらざるを得ないという、それが姿じゃないかと思うのですよ。来年度上がるか上がらないかということは、突き詰めてみれば、来年度の予算の中で、もうここへ来て詰まるわけなんですから、方針として値上げをしない方針で臨んでいるのか、あるいは値上げをする方針で臨んでいるのか、いまきまっていないのですか、どうなんですか。
#90
○沢田政府委員 ただいま申し上げましたように、きまっておらない段階でございます。
#91
○鳥居委員 いつきめるのですか。それなら来年度は値上げしないとか、来年度は値上げするのだといつきめるのですか。
#92
○沢田政府委員 その問題につきましても、先生おっしゃいますように、非常に重要な問題でございますから、非常に慎重な検討を要するということでございまして、いろいろ議論もございますし、審議会もございます。そういうことで、ただいまここでいつきめるということも申し上げかねる状態でございます。
#93
○鳥居委員 よくわかりました。
 それでは要望しておきたいと思うのです。これは公団自身の問題でなく、政府の問題でもありますし、住宅政策をもっと充実したものにしていただかなければならないわけで、利子補給を、最近建つ団地についての利子補給じゃなくて、三十年代の団地の家賃改定をしないで済むような利子補給を検討すべきだと思うのです。三十年代については、これは度外視して、料金改定すればそれで済む、いま建てている団地について利子補給のそれを強化していく、これじゃ片手落ちになるわけでありまして、改正問題と同時に、三十年代のこの入居の家賃、これの利子補給改定をひとつ協議していただきたいと思うのです。いかがですか。
#94
○沢田政府委員 三十年代の住宅の家賃をどうするかという問題の中で、先生のおっしゃるようなことも議論されるかと思います。ただし、やはりその公団の階層と申しますのは、入居者の方々は収人的に成長してまいる階層でございます。したがって、入った当時は、確かに家賃負担率が、当時でございますから、新婚でございますと二〇%近いとか、あるいは一五%とか、ややつらいか、あるいは適正か、こういうことであったかと思います。ただ、現在で一番安いものをとってみますと、それが数%になっておるということでございまして、こういうものに対して値上げの際に、一体上げるとすればどこまで上げるのか、あるいは上げないでいいのか、そういうふうな制度の根本あるいは住宅政策の考え方の基本にも至るような問題でございまして、実は住宅対策審議会のほうでもいま家賃問題をやっておりまして、その議論の中でも、いろいろと私がいま述べましたような議論が行なわれておるようであります。したがいまして、そういう議論の中で、先生のおっしゃることもあるいは出てまいるかと思いますので、そういう場で議論はいたしたいというふうに考えております。
#95
○鳥居委員 政務次官、お願いします。
#96
○小渕政府委員 ただいま事務的に御答弁申し上げた線でいま考えております。
#97
○鳥居委員 いま政務次官のお立場と、自民党の政審の中の建設部会の有力者という立場で、ひとつ三十年代の家賃を上げないで済むような方向で御検討をお願いいたしたいと思います。要望して終わります。
#98
○笹山委員長 福田委員。
#99
○福田(繁)委員 きょうは小渕政務次官殿もいらっしゃって、昭和四十五年度の建設省所管の決算内容を初めて当委員会で伺うことができたわけなんで、勢い私は、その節建設省所管に関して、できれば大臣も来てもろうて御質問を申し上げよう、こういうように考えておったのですが、ちょうど災害対策の採決がありまして、一番大事な時分に中座しまして、災害対策の委員長である高田君が非常に妙を得た御質問を先ほどから長々と御展開されておったわけなんです。こちらで質問しようとすることを、私は採決で高田委員長の手元へ行っておったわけなんで、中座して非常に残念に存じますが、お許しを願って、ちょっといまの御質問の関連事項として、またこれから御質問されんとする諸先生の内容もかすかに伺っておりますので、先生方が御重複されない点をちょっと要点だけを申してみたい。幸いに政務次官殿、河川局長殿来ていらっしゃる。なかんずく私がこれから質問せんとすることは、政務次官は、非常に社会でうんちくをきわめていらっしゃるのだから、十二分なお答えを得られると私は思うし、なおまた河川局長あるいは建設省の局長、ひいては御上司の大臣、次官殿ともよく御相談をされて、後日の省内の問題で取り上げていただきたいという一念でちょっと簡単に要点のみ御質問をしてみようと思うわけなんです。
 先ほどお話ありましたように、昭和四十五年度において建設省が不当事項として指摘を受けた件数は、あなたのおっしゃるとおりに五十一件にのぼります。全体の大体四〇%近くを占めておるわけなんです。中身はもちろん工事費で、工事費で見ると、約八千万になる。そのうち施工が設計と相違したり、または工事費の概算が不当に過大であったというようなことが会計検査院からも述べられておるわけなんです。したがって、国庫補助金が約五千二百万円に達しておる。この内訳を伺いますと、河川に関するものだけをもって見ましても、六工事で不当分が約一千百万あるわけなんです。これは何かと思って、私は私なりにお粗末な頭脳で伺いながら判断してみたのだが、これはもちろん砂防堰堤、河川の護岸等のコンクリート工事の際に多量の水を使用したり、あるいは骨材の洗浄不十分であった。言いかえれば、昔でございますれば、骨材もりっぱなるところの、セメントにミックスする砂、砂利があったわけなんだけれども、河川砂、砂利がこのごろございません。さればというて、骨材の代用的なものはまだ完備されていない。勢い山採を使うのですね。山採を使うならば、これは洗浄せねばいかぬ。洗浄が不完全である。洗浄が不完全であるからセメントと密着しない。工事は一応完全にできておる。手は抜かぬでやっておる。実際会計検査院から指摘された。そういう現象があらわれてきているというのが、ちょうど皮肉にも、いま御質問されました鳥居先生が、たしか去年の六月ごろでございましたかな、当委員会において、あの大雨が続いて、台風がちょいちょいやってきよるという時分に、公団住宅のりっぱにでけておるところに思わぬ雨漏りがあったり、あるいはまたあれが落ちたりして、苦情が非常に続出してきて、見るに見かねて新聞にまでもうたわれたという時代に、御指摘されて、そういうことはあるまい、だが一応見てみようじゃないかというので、鳥居先生の公団住宅に関するうんちくを伺った上で、私ら一行がお供して各地へ参ったわけなんです。そうすると、どこもここも思わぬところの雨漏りに悩まされておるという状態を見せつけられたわけなんです。公団の諸君が非常に苦心されて、住宅対策のために鋭意努力されて、あそこまでやられて、まだ竣工間もないところに雨水の漏水といいますか、雨漏りですか、あれが見るに見かねるほど非常にたくさんある、思わぬところが傾いておるという現状を実は、私らが見せられまして、一体、この原因はどこにあるのだろう、ひょっとしたら工事人が仕事の手を抜いておるのじゃなかろうかというので、ところによりますればあれをおがしてみたところ、工事も実にりっぱな工事をやっておる。設計に基づいて下請は下請でやっておる。これは工事にミスはない。どこにミスがあるんだというので、私はまだわかりませんでしたけれども、参考のためにあの壁をちょっとおがしてみまして、壁といいますか床と申しますか、私らの方言では床という。コンクリート、生コンの固まったやつ、あれをちょっと私は、状袋に入れて持って帰りまして、分析して研究してもらったわけなんです。そうしましたところが、これまたいま前段申し上げたように、生コンの骨材の材料が、砂とか砂利を使わぬと、なかんずく砂を使わぬと、思いもよらないところの火山灰の結晶しておる軽石といいますか、あれを粉砕して砂がわりに使っておるということが、あれを分析したら出たのです。また中身はいま申した山採というて山の岩壁をクラッシャーで割って、荒いやつを石ころのかわりに使うて、粉末をおろして砂がわりに使っておるというのが昨今の実情なんです。専門家に聞きますと、セメンはいまどこのメーカーのセメンでも規格が非常に整うて、りっぱにできておる。セメンにくっつくのは砂と砂利なんだから、水の調節もたいがいの業者はわかっておるのです。この三種類の密着力が悪い。家庭の夫婦でいうならば、仲の悪い亭主と女房とで家庭生活を円満にやれというようなものじゃ。うまくくっつかぬのじゃ。それがために、思いもよらないところに漏水を起こしてみたり、セメントの役目を果たしていないという実情を、去年の五、六月ごろに私は見せてもらったわけなんです。
 その後、当決算委員会は、あるいは御承知かもわかりませんが、北陸、熊野灘、近畿地方というのかな、中国、四国、九州と国政調査で何回か参ったのです。どこへ行っても、いま申した住宅じゃございませんが、生コンを使うところの河川の堤防の工事あるいは川床の復旧工事、下水工事ことごとくが今度は会計検査院で非常におしかりをこうむった、われわれも鋭意仕事はしておるのだけれども、材料が悪いためにおしかりをこうむって工事やり直し、ひどいのはもう入札に参加ささぬというようなところの厳罰を受けておるので、中小業者は事実上もう倒産に瀕しておるという話を、どこへ行っても実は聞かされたわけなんです。
 そこで、いろいろお話をしていると、それは全部とは言えませんが、川砂、川砂利を使えぬところにその事故が多い。はあ、これもやっぱり川砂と川砂利を使わさぬと代用品なりあるいは山採を使うからこうなったんじゃわい。このあたりにりっぱな一級河川があるがい。鉄道で見ても車の中で見ても、ずいぶん砂砂利があるがい。なぜ君たちはあれをお許し願って少量でもやらないのか。一級河川、絶対に採取禁止という建設省の御方針で、どこでもこれはとれぬことになっておるのです。砂砂利は川の中のがよいのがわかっておっても、とらしてもらえぬのだ。とれぬから、セメンでやるわけにいかぬから、それにかわるべき山採を使っておる、あるいは軽石を粉砕して使っておる。それを使ってやればきれいにできるのだけれども、密着しないから日にちがもたぬ。乾燥しない、漏水するというような現象を生じて困っておるのでございます。こういうことをあちらこちらでわれわれ委員は言われてきたわけなんです。
 そこで、私事になりますが、ちょうど五、六日前から御承知のように私らも身辺が忙しくなりましたので、私は四国でございますが、四国のほうに帰っておったわけなんです。そうすると、私の香川県内にも各地で会計検査院に御心痛を与えて、ごもっともな御勧告を受けて業者が恐縮しておる状態をまのあたりに私は見てきたのです。そこで考えて、先ほどの政務次官殿のこの概略要件なり会計検査院から御指摘された内容をじっと繰り返して読んでおります場合に、これ、建設省の大臣おったら申し上げたいのだが、政務次官、春秋の筆法でいくと、盗人をつかまえてみたらわが子であったというようなことで、建設省が河川局を通じて、大事なところの生コンの骨材を絶対とらさぬ、これはもちろん私はわかる。川床を痛める、治山治水関係でというようなことがあるに違いない。だけれども、それをあまりに強度にやるために――さればといって、建設省のほうは、いま言うた住宅の一部分の問題だ。ことごとく建設省の所管関係を仕事なさろうと思うならば、生コンが一番大事なんです。いまさら、川砂も川砂利も使わせぬから、セメンを使わぬ高層住宅はこしらえぬ、国有林は豊富にあるのだから、昔のような木材で住宅政策をとられるならば何をか言わんや。そうでないのだから、やはり高層住宅でりっぱにやられて、ああいった生コンを基本にしてやられる以上は、そういう点を考えられて、この河川の砂砂利の採取の厳禁と申しますか、これを一体いつごろまでおやりになるつもりか。川砂、川砂利の採取の禁止をいつごろまでこのままでおやりになるか。おやりになるならば、山採にかわるべき科学的の骨材でも何か研究所で御成案があるのか、用意されておるのか。よい機会だから、これをひとつきょう伺っておきたい。そうしないと、またぞろ、来年の五、六月ごろになると、会計検査院をわずらわして、ずいぶんと建設の生コンの関係の御指摘を受けなければいかぬことになる。のみならず、先ほど高田君も言っていたように、いまの総理は日本列島改造とかいうので、非常に積極的で、建設意欲は盛んなようだけれども、勢い建設省のお役人たちもたいへん忙しくなられるという時代になってくるときに、共通したことごとくの生コンの骨材が、いまみたいな方法でいったならば、またぞろそこにギャップが生ずるのではなかろうか、こういうふうに思いますので、きょう幸いに局長来ていらっしゃるのだから、局長から、あの河川の砂砂利の採取を禁止した理由はよくわかりますけれども、いまの時限においてそのままの御意見を御発表願って、そうしてこれはまだまだやらなければいかぬのだ、もう砂砂利は必要ありません、建設省の研究所ではこういう化学材ができておりますというようなことを言うて御公開願いますと非常に参考になりますので、またわれわれも意を強くするわけでございますので、きょうは住宅公団の方はお帰りになっていらっしゃいますが、公団の方もその生コンで、施主として、仕事をさす者として、非常に心配しておるようにこの間に私も聞いておりますので、ちょうどきょうは、先ほど申したように、四十五年度の所管決算を御報告願う政務次官来ておられるのだから、政務次官から大臣にきょうの御意見を具申申し上げ、そしてあなたは実社会のことに詳しいのだから、私が申し上げたことと、実社会のあなたたちがごらんなさったことと、中央の行政指導者として考えておられることと、同時に大臣とも御相談していただく、これが政務次官の一つのお仕事じゃないかと思うので、はなはだくどい遠回しの言い方をしましたが、そういうことを河川局長ちょっと漏らしてもらいたい、お答え願いたいというので御質問申し上げたわけなんです。お願いします。
#100
○川崎政府委員 お話しのように先生よく御存じでございますが、現在いわゆるコンクリート骨材につきましては、天然骨材から次第に人工骨材へと移行しておるわけでございます。もうその原因もよく御存じのとおりでございまして、この大勢はやはり避けられないのじゃないかと思います。ただし、一時にそういう転換も困難でございますし、特に人工骨材、またその中で砂というのは非常に高くつくわけでございます。したがって、できるだけそういったものの有利な開発、それから山砂等の開発、こういったものについても通産省の建材課が担当いたしておりますが、そういう人工骨材についての指導もいろいろやっておるわけでございます。またそういった骨材、それから川砂利を使いますにしても、だんだん適切なコンクリート材料としてのいいものがやはり少なくなってきておる、それから地域的に偏在もしておる、こういうようなことで、現在ある骨材を使っていかにいい質のコンクリートをつくるか、こういう点につきましては、私どもの土木研究所、建築研究所、こういったものを通じて、セメントとの配合の指導なり、こういったものをいたしておるわけでございます。現在河川砂利が持っておりますいわゆる骨材の中に占めますウェートは、昭和四十一年で約五〇%、半分を河川砂利が持っておりました。四十五年の時点ではこれが二五%ぐらいになっておりますから、約半分になってしまったということでございます。
 それでは、河川にははたして川砂とか使えるものがないのかといいますと、決してそういったわけではございませんで、概略の調査でございますが、約四億立方メートルぐらいございます。これもかなり偏在をしておるわけです。それから質的にはかなりいままでのようないいものが確かになくなってきております。しかし、いわゆる玉石等を砕けば山でとるよりはもっといいものができるのじゃないかという、いままではとってなかったものをできるだけ骨材に転換をさせる指導、それから堤防なんかによく川砂利等使わしておったわけですが、これはもったいないから、少々高くついても土でやりなさい、そしてそれを骨材に回しなさい、こういったような指導もいたしております。それで現在、特に全国の直轄河川等につきましては、砂利がどれぐらいあるか、そしてそれが河川の橋梁なり護岸に支障のない範囲であとどれぐらいとれるか。それから災害等がございますと、災害というと変ですが、台風とか洪水がございますと、若干補給もございます。したがって枯渇しておるところでも、あるいはそういった時点ではまた有効な資源に転換できるというようなものもございますし、私自身が災害地を見ますと、むしろ維持管理が悪くて、砂利をとっておけば川底が低くて災害が少なかったのではないかというようなところも見受けられますので、そういったものはひとつ積極的に民間の力をかりて、災害をなくするのと資源の確保の両方を兼ねるようなことを考えたらどうかといったような指導もいたしておるわけでございます。しかし、最初に申し上げましたように、大きな流れとすれば、最近のように建設資材の需要量が多くなりますと、やはり次第に天然砂利から人工砂利、こういったものに依存せざるを得ないだろう、その間をいかに円滑にやるかというようなことで、今後とも私どもも通産省なりともよく共同いたしまして指導はしていきたいと思います。
 そういった努力を重ねておるわけでございますが、中にはやはり地域的に十分選択されてない骨材あるいは配合等も未熟であって非常に粗漏な工事を出しまして、その点は申しわけなく思っておるわけでございますが、先ほど来申し上げましたとおり、今後とも一そうよく指導していきたいと存じておる次第でございます。
#101
○福田(繁)委員 いま局長が仰せられる、このごろ積極的に全分野にわたっての非常にたくましい行政指導をされておられることは、しろうとの私もわかりますし、その声は聞きまするので、勢いその点は非常に高く評価申し上げて敬意を表しておきます。ただ、おことばの中に、川底にあるところの砂砂利が、四十六年か五年とおっしゃったか、半分ぐらいになったというお話があったが、これは使用量が半分になったということは、河川からとることを絶対にお許しになられぬ、たとえトラックに一ぱいとっても盗掘だというので厳罰を受けるので、使用するのには採取して運搬せなければいかぬ、運搬できないという意味合いでやむを得なくして使用度が半減したのではなかろうかと私は考えるのですが、その点はどんなものでございましょうか。
#102
○川崎政府委員 使用の絶対量自身は少し下がっておる程度でございますが、いわゆるコンクリート骨材に使われておるものの割合、比重からいきますと、どんどん人工のほうがふえてきておる、しかし絶対量とすれば多少漸減ぎみ程度でございます。したがって、洪水等があって多少川に堆積したような場合には、むしろ積極的に転用をはかっていくというようなことは今後ともやっていきたいと存じております。
#103
○福田(繁)委員 ちょっと私の思い違いの点があってお手数かけて恐縮です。
 それと、もう一つ私考えますのに、どんなものでしょうか。これで非常に御苦心されておるあなたは、人工砂利、人工骨材とおっしゃった。私は、化学骨材を使ったが、大体似通ったものじゃないかと思うが、言いかえれば砂砂利にかわるべきものなんで、それを非常に御検討を加えていらっしゃることは私もほのかに聞いております。必ずできると思います。しかし、それには相当の年月がかかるように私は思うのです。問題は、これを使用せなければいかぬところの建築構造物は、御承知のようにいま刻々と非常にたくさんふえてきておるわけなんで、公のお役所の建物などは別にしましても、全国どこへ行っても、いままで木造であったところの小学校がもう二階、三階の鉄筋の生コンを使っておる建物に、競うて山の奥にでもできる。また民家は民家で、農家の家でももう昔のヒノキ材や松材を使うところの日本建物や家具が消えて、若い者向きの洋館というのですかブロック建築というのですか、これができるというようなわけで、刻々と構造物が非常にふえておりますので、せっかく御苦心されてでき上がるところの化学骨材、代用骨材ができるまで待っておれない状態なんで、さればというて構造物をつくらぬというわけにいかぬということで、いま申し上げたようなとてつもないものを使ってやっておる。山のほうの山採によるところの砂といっても、それはなかなかよいものもありましょう。ありましょうけれども、山採の砂というのは、山にある、山脈をなしておる岩から取ってくるのだから、山の上の石は、あれは取ってから、クラッシャーにかけてまるまらぬといかぬ、砂をこしらえあげるのだから。山の上には水がないのです。水がないというと水洗いができぬ。水洗いができぬから、はっきり会計検査院にそのとおりの活字で御指摘されているように、水洗い不足のために完全な生コンの作用を起こしていないというような指摘も受けておるのが実情らしいのです。
 そこで、どうですか。なるほど、昔なら一級河川でも二級河川でも、むぞうさにどんどん砂砂利を採掘して、あと始末をせぬでうっちゃらかして河川を荒らして、われわれしろうとでも憤慨をするほど憤りを感じたのだが、このごろは、御承知のように、一級河川の区域の砂砂利の採掘業者は一つの協業組合をつくって、地元の建設省の地建というのですか、河川局というのですか、そういったお方の正しい行政指導、監督のもとでやっておるので、もしいち川底をおことばのようにいためるようなことがありますれば、幸いにして昔みたいにいためたままでやらぬで、いまはおかのほうで土地造成、土地の問題、山林を、山を削っては土地をこしらえるというようにして、おかのほうはどろと土というのが余っておるので、昔と違うので、それを埋め戻して川底を完備せしめるということを条件にして、少々ぐらい、私はせめて公用建物、あるいは住宅政策は大事なところだから住宅、こういった方面には、全国的に均等に使わせなくても、そこそこであり余っておるところがあるのだから、それをある程度、実地調査を地建によくさせて、例外と言ったら語弊があるけれども、化学骨材ができるぐらいまでは、川底をいためないもろもろの制度をして、条件をつけてお許ししてやって、そうしてせっかくの建設省がやられるところの住宅に、住宅公団でもそのとおり、すべての管内のものに対して雨漏りだとか、あるいはどうとかいうことだけは聞かぬようにしてやる方法もないものでしょうか。あなたたちが地方へ御出張されたら、あなたたちもごらんになると思うのです。このごろできる公民館、体育館、学校、ことごとく雨漏りでずっと割れる。ひびが入っておる。生コンがくっつかぬから、くっついておったやつがくずれて、ひびが入る。ずっと糸を引いたように水が流れているあとが、どこへ行っても見られる。いやしくもばく大な国費で補助して公共団体の建物をつくって、理由はありましょうけれども、そういうところを活用しなくて、いま言ったことをやらして上塗りする、骨材を主要にする生コンの上塗りをするために、あたら建設業界の者も萎縮させ、泣かしめるということもどうかと思うのです。そういう点をひとつ――幸いに行政庁のお役所は、大臣が木村武雄、これも実社会でなかなか経験のあるやつだ。なかんずく政務次官は、非常に地域的に見てそのほうの生きた学問をしてきておる男ですから、そういったこともひとつお互いによく意見交換をされて、目下の問題をこうしながら三年計画でこうする、五年計画でこうする、その間に大事な化学骨材を完成せしめるということと、両方マッチさせてやってもらわぬというと、おそらく今度の選挙になりますと、あの田中角榮という人の日本列島改造が大はやりになるので、そうするとあっちこっちでそういう構造物ができてくる、できてくれば、やはり生コンで玉を打つということになると思いますので、しろうとのあさはかな話でございますので、若干私の申し上げたことはどうかと思う節があるかもわかりませんけれども、これは事実、地にある民の声としてお聞きくださいまして、鋭意より一そう御研さんされて、何とかひとつ御妙案をお考えくださることを切に私はお願いして、これに対する覚悟のほどを政務次官と局長から伺って、私の質問をこれで終わります。ありがとうございました。
#104
○小渕政務次官 先生御指摘のように、今回不当事項の指摘をされました問題の中にコンクリートの問題が出てまいりまして、そうしてそれが今回の指摘になっており、そのコンクリートの問題は、ひいては骨材の問題であるという御指摘もしかりだろうと思います。そこで、建設省といたしましては、これから日本列島改造についていろいろの構築物を建設しなければなりませんが、一方、河川を守っていくというのも、これまた役所の大きな使命であります。その河川の中から川採を使用してよりりっぱなコンクリートを使用するということにおいて、河川をいためないで、かつりっぱな、不当事項を指摘されないような構築物をつくる、この調和が一番むずかしいのだろうと思います。そこで、現在あります河川の中で、さらにこれから十二分な調査を行なうことによって、先生御指摘のように、さらに採掘可能なものがあるかどうか、今後、事務当局に対してさらに検討を命じまして、もしそれが可能であるとするなれば、新たなる骨材が十二分に世の中に普及するまで、それらが使用可能であるという調査結果が出るとすれば、その点については今後その使用についても考えていきたいと思います。
#105
○川崎政府委員 ただいま政務次官からお話しのとおりでございまして、やはりコンクリートの資材の中で砂がわれわれの一番の重要な問題です。したがって、川につきましても、治水上あるいは利水上支障のない範囲でできるだけ有効に使うというような方法でひとつ積極的に再調査をやってみたいと思います。なお、やはり川砂にも限度があろうかと思いますが、陸、海を含めまして、総合的な意味で私どもも真剣に取り組みたいと存じます。
#106
○笹山委員長 瀬長委員。
#107
○瀬長委員 最初に、国有地の払い下げについて大蔵省に御質問いたします。
 いま那覇の与儀ガソリンタンクあと地が国有地になっておりますが、幾坪ありますか。
#108
○川崎説明員 約一万二千坪ほどございます。
#109
○瀬長委員 その国有地は、いままでアメリカがガソリンタンクを据えつけて非常に危険である、さらにまた、これを撤去させれば、那覇の都市計画の一環として、とっくに、与儀小学校のあと地に使うのだということで、十年前からその撤去の運動を、陳情もやり、あるいはすわり込みもやるということで、むしろ五月十五日の復帰前にアメリカは開放することを決定しております。したがって、この件についてお伺いしたいのですが、そういう開放させたのは国ではなくて市民であったということを認めるか。もう一つ、二十六年にわたってアメリカは国有地をただ使いしていたが、それをお認めになるかどうか。この二点について。
#110
○川崎説明員 地元の皆さま方の御努力によりまして返還されたというふうに承っております。
 それから、二十六年間アメリカが使っておったというお話でございますが、それは無償でございます。
#111
○瀬長委員 そこで、国有地の払い下げの問題ですが、現在大蔵省としてはどういう方針で臨んでおりますか。方針を伺いたいと思います。
#112
○川崎説明員 地元の皆さま方が小学校の用地ということで御希望になっておるということはよく認めておりますが、大蔵省としましては、ちょっとただいまそのあと地をすぐ小学校に使うということをきめかねておるような事情でございます。と申しますのは、このガソリンタンクのあと地でございますが、これは米軍から返還されましたけれども、目下のところ、那覇の市内にございます国有地としましてはただ一つのさら地になっております。したがいまして、あと地の利用については慎重にやりたいという気持ちでございますが、御承知かと思いますが、那覇に出ております国の総合出先機関、沖繩総合事務局でございますが、これの役所の用地もないといったような状況でございますので、国有地を利用するというには、もちろん地元の皆さん方の御意見も聞き、公用、公共用に最優先的に有効利用するという考えでございますけれども、国の役所の土地もまだ確定できていない状況でございますし、また政府部内の手続といたしましては国有財産地方審議会というものを開催しなければならないことになっておりますけれども、そういった手続的な点も沖繩におきましてはまだ緒についたばかりでございまして、審議会の先生方の人選をいまようやく終えたような段階でございまして、まだ実務に入っておりません。また一方では与儀のいわゆるガソリンタンクのあと地というのは、国有地は一部分でございまして、かなり広い地域でございますけれども、都市計画が実施されると聞いておりますが、その都市計画の事業決定、そういったようなこともまだ行なわれておらないようでございます。したがいまして、将来都市計画が決定されまして、諸般の事情を考慮して、地元ともよく相談をしまして、このあと地をどういうふうに使うかということを慎重に決定してまいりたいというのがいまの事情でございます。お気持ちはよくわかるわけでございますけれども、いま直ちに小学校に転用するということは、国の内部の事情としましても、また地元の都市計画その他の事情からしましても、ちょっと言いかねるという状況でございますので、あしからず御了承願いたいと思います。
#113
○瀬長委員 最初にお尋ねしましたこの開放をさせた力は市民の力であったということは認められた。さらに、アメリカは無償で二十六年間国有地をただ使いしていた。しかも開放させた那覇市民のこの要求は無視して、アメリカは、もちろんこれは占領中であって、法的にはいろいろありましょうが、要するに、いま与儀小学校というのは沖繩一ではなくて日本一すし詰め教室として有名なんです。県民としては、これは開放される、確かに開放することはできる、それでがまんにがまんをして、そうして開放をかちとった。その開放されたところに与儀小学校をつくるならば、せめてすし詰め教室という汚名も返上して、教育の観点からもこれは正しい要求であるという考えでいま申請をしがんばっておるようなわけでありますが、いまだに政府としてはっきり方針をきめ切れない。ところが沖繩開発庁、いわゆる沖繩総合事務局から、国有地を小学校用地として無償譲渡することは法律上不可能であるという回答が示されております。これは無償ではいけないが、有償ではいいという意味ですか。この点を明らかにしてほしいのです。
#114
○川崎説明員 お答えいたします。法律の規定によりまして、小学校用地とするためには無償譲渡はできないということになっておるわけでございますが、沖繩に関しましては、御承知かと思いますが、復帰の際の特別措置法で小学校などにつきましても、現在使っておる小学校の用地が国有地である場合に、それをそのまま継続して使用する場合には無償で譲与するというふうな形になっております。しかしながら、与儀のタンクのあと地のようなさら地につきましては、今後国内法と同じようなことで、減額譲渡はできるけれども無償譲渡はできないというたてまえになっております。
#115
○瀬長委員 それでは無償ではできないが、有償であれば可能性はあると見ていいのですか。
#116
○川崎説明員 おことばのとおりでございまして、可能性は大いにあるわけでございますけれども、いま私どもが伺っておるお話では、この与儀のタンクのあとという広い地域の中に一部分国有地がございますが、その国有地に小学校を建てるというお話でなくて、その近所の土地に小学校を建てる、都市計画上いろいろ道路をつくりまして、国有地とその建てる場所とを交換してほしいというようなお話を伺っております。したがいまして、まだ計画上しばらく時間を要するようなお話を伺っておりますので、国としましても、先ほど申しましたような手続的な面も、また国自体の事情もございますので、いましばらく慎重に検討さしていただいて、決して地元の御要求を無視するというわけではございませんが、決定するのにちゅうちょしておる、そういうような状況でございます。
  〔委員長退席、福田(繁)委員長代理着席〕
#117
○瀬長委員 この点につきましては、これは市民運動の度合いによってかちとれるという理解をして、次に移ります。
 国道の関係についてお尋ねしますが、現在国道に指定された道路で、いまだにアメリカが占有使用して開放していない国道は何本ありますか。
#118
○中村説明員 お答えいたします。私どもの承知しております限りでは、沖繩に三百三十一号という路線がございまして、これの一部が現在施設の中に入っておりまして、現実には供用されておらないというふうに承知しております。
#119
○瀬長委員 この三百三十一号線の約三キロにわたってありますが、この開放を要求する運動が非常に高まっております。当然のことであります。これは戦前は糸満街道といわれて県道でありましたが、復帰とともに国道に指定されたあとも那覇空軍基地の中で占有されております。これは年内に解決したいとかということを聞いておりますが、事実年内に完全に開放させることができるかどうか、この点は具体的に明確に答弁してほしいと思います。
#120
○中村説明員 お答えいたします。ただいままだ供用されていない部分が約三キロというお話がございましたが、私どもが承知しております限りでは、もう少し短うございまして、約一・七キロくらいではないかと思っておりますが、御承知のように昔は県道といたしまして那覇と糸満の間をつないでおった道路であります。
 そこで、いま供用されておらない部分の供用の問題につきましては、これは御承知かと思いますけれども、ことしの五月十三日の閣議あるいは五月十五日の日米合同委員会におきまして、問題の区間につきまして所要の安全設備等が建設された際に一般交通の用に供するということになっておりまして、所要の安全設備とはどういうものであるかという点につきましては、米側から、過般合同委員会を通じまして、こういうものをつくってほしいという申し入れがございました。私どものほうでは、関係各省とも御相談をいたしまして、どういう施設をつくるかという点につきまして、現在測量調査あるいは地形調査あるいは交通量調査といった調査をやっておる段階でございます。したがいまして、年内に解決できないかというお話でございますけれども、この調査の結果を待ちまして、あとどの程度の施設をすればその安全設備が整備されたということになるのかということによりまして年内の供用開始ができるかどうかということがきまってまいるかと思いますが、いまの段階では、私どもといたしましては、できるだけ早急に問題の解決をはかりたいというふうに考えております。
#121
○瀬長委員 この国道の問題は、別に道路法を説明するまでもなく、当然民事が優先しなくてはいかぬと思うのです。沖繩国会で那覇空軍基地の開放は目玉商品だなどといっておりましたが、目玉どころか依然として那覇空軍基地はアメリカに占拠されて、自衛隊は入っているものの、管理権は自衛隊にない。むしろ自衛隊はアメリカ基地に宿借りをしているような現実であり、しかも国道であるにかかわらずこの開放ができない。もってのほかだ。県民は、政府の宣伝とはうらはらに国有地すらアメリカに占有されて、何の本土並みかという意見が圧倒的なんです。これは自民党を含めて三百三十三石線の解放要求協議会ができておるのです。これは別に革新だとかどうだということではありません。全関係市町村が集まりまして、この三百三十一号線の開放を要求しております。防衛施設局長などのごときは、押されて、理の当然であり、法のたてまえからいっても当然である、そこでおそくとも年内には開放してやるんだということを幾たびか陳情団に発表しておるにもかかわらず、政府責任のある建設相がいまだに明らかでないなどということになりますと、どういうことになるのか。むしろ軍事を優先して民事はあと回しというようなことに理解されても弁解の余地ないんじゃないかと思うのですが、こういった点についてはどうですか。
#122
○中村説明員 国道であるにもかかわらずまだ開放されていないという点につきまして、これは復帰に伴う特殊な現象であるかとも思いますけれども、現地の皆さんのほうでたいへん問題にされておるということは私どもよく承知しております。現に建設大臣も八月に沖繩に参りまして、さっそくこの道路の状況を視察しておりますし、私どもも大臣からはできるだけ早く開放するように、そういう交渉を米側とするようにという指示を受けております。ただ先ほど申し上げましたように、具体的に調査をいたしまして、どの程度のものをどういうふうにつくるかというめどが立ちませんと、あとどれだけの期間がかかりますということをちょっと申し上げるわけにはいきませんので、先ほどのようなことを申し上げたわけです。防衛施設庁のほうで年内の解決ということをおっしゃっておるというふうにいま先生から御指摘ございましたが、私どもといたしましては、防衛施設庁のどなたがどういうふうに言われたか、直接話を聞いておりませんので、ちょっとわかりませんけれども、先ほど申し上げましたように、一刻も早く問題を解決したいというふうに考えております。
#123
○瀬長委員 復帰後すでに今月の十五日には六カ月になります。六カ月になるにかかわらず、法的に見ても当然のことができないという点から見る場合、これは責任はやはり政府がとらなくちゃいかぬし、この点も住民運動がもっと発展しなければ、官僚のやることはいつになってもアメリカに従属しているのであるから、どうなるかなという不安を抱いております。いずれにいたしましても開放要求をさらに発展させなければ、いまおっしゃったように時期も明確にできないという状態でありますが、この点については以上でやめます。
 次に爆発物の問題についてお尋ねしたいのですが、警察庁から来ておられますが、いまアメリカが主として爆発物を移送している。この場合どういう法律でどのような形を、復帰前は自由自在にやっていましたが、復帰後は国内法としてそれを取り締まる法律はどのようなものがあるか、これをまず明確にしてほしいと思います。
#124
○福田(繁)委員長代理 この際、瀬長君にちょっと申し上げておきまするが、あなたのいままでの警察庁に対する御質問の前のことを一括しまして、政務次管がこのとおりおられますから、政務次官としての所信を表明しまして一応御了承を得たいと思うのです。小渕政務次官。
#125
○小渕政府委員 国道三百三十一号線の使用問題につきましては、ただいま米当局から提案のありました問題につきまして建設省として十二分の調査を進め、早急にこれが解決のために努力をいたします。
#126
○相川説明員 先生の御質問にお答えいたします。米軍の弾薬の輸送につきましては二通りのシステムがございます。日本の運送業者が米軍から委託を受けて行なう場合と、米軍みずからが搬送を行なう場合、この二つでございます。そして日本の運送業者が米軍から委託を受けて行なう場合には、火薬類取締法に基づきまして所要の手続をとらせまして、運搬だとかあるいは積載等の技術上の基準がございますが、これを順守させて運搬することになっております。また、米軍が独自で運搬する場合ですけれども、これは昭和三十五年十二月六日の日米合同委員会による取りきめがございまして、一定の標識を掲げまして、しかも二千ポンド以上の火薬類を運搬する場合は、あらかじめ警察に通報させるというような手続を定めて、これに基づきまして安全な運搬の確保をはかっているような次第でございます。
#127
○瀬長委員 この火薬類取締法に基づかないで移送が実際行なわれておるという場合にどういう罰則がありますか、アメリカに対しても民間運送業者に対しても。許可制でしょう。
#128
○相川説明員 先ほど申し上げましたように、二つの場合がございますけれども、日本の国内の運送業者が米軍から委託を受けて輸送する場合には、火薬類取締法の罰則がそのまま適用されます。ただし、米軍が独自でみずから運送する場合には、火薬類取締法の適用は受けないものと考えております。
#129
○瀬長委員 そうすると、アメリカはどういう爆発物を運んでも国内法ではどうにもならないということですか。
#130
○相川説明員 米軍が独自で火薬類等を運搬する場合には、先ほども申し上げましたように、日米の合同委員会の取りきめによりまして、米軍自体の安全規則の順守、そういうものにゆだねております。
#131
○瀬長委員 そうしますと、五月十五日以降沖繩の弾薬庫から桟橋に移送する場合、やはり何ら国内法には該当しないで、独自にどんな弾薬でも爆発物でも自由に移送できるということですか。日米合同委員会できめたとすれば、いつの合同委員会でこれはさまったのか。
#132
○相川説明員 実態を申し上げますと、米軍の弾薬輸送の場合、二つの場合があると申し上げましたが、私どもの知ります限りでは、大体米軍は独自で運送する場合はケースが少のうございまして、国内の運送業者に委託して搬送しているケースのほうが圧倒的に多いわけです。したがいまして、国内の業者が運送する場合には、全面的に火薬類取締法のいろいろな規制なり罰則の適用がございます。そして米軍が独自で輸送する場合、これは万一事故等が発生した場合が問題になるわけでございますけれども、米軍自体の安全規制なり私ども警察に通報させまして、私ども警察のほうでその輸送経路なりあるいは経由区域なりその輸送ルートの、場合によりましては点検をやりますし、あるいは必要な交通整理等を行ないまして、事故の発生がないように留意しておるわけでございます。
 それからもう一つ申し上げますと、米軍の弾薬の荷積み状況なども、警察がこれをチェックするというような安全の確保措置をとっておるわけであります。
 なお、このような米軍の輸送に関する取りきめの日米合同委員会は、三十五年の十二月六日の取りきめによるものでございます。
#133
○瀬長委員 私、三回にわたって火薬類の移送をこの目で確かめ、しかも日本人業者が移送しております。全然届け出していない。最初は八月七日、これは辺野古という弾薬倉庫がありますが、そこから具志川市昆布、天願桟橋、そこに移送しております。これは何ら法的にも手続をとっておらない。さらに九月五日、これは九月一日からホワイト・ビーチ、ブルー・ビーチなどを中心にして海軍の大演習をやっておる。この大演習向けが一つ。もう一つは、ベトナム向けの弾薬移送が、これも辺野古の弾薬倉庫から、さらにもう一つは、知花弾薬倉庫から、しかも一日に私見ただけでも、五時間で二十台以上のトラックが爆発物という標識をつけて白昼堂々と移送しております。さらに九月六日も同じことで、九月六日のごときは天願桟橋の米軍輸送船「フェニックス」、これは例の知花弾薬倉庫にあった致死性毒ガスVX、GB、そういった毒ガスを運搬しているいわくつきの船であります。しかもこれは民間業者が運搬しておる。これを知っておるのか、知っていて許しておるのか、知らないのか。その点を明確にお答え願います。
#134
○相川説明員 ただいま先生御指摘のケースのうち、八月の関係につきましては、実は私どもも実情を存知いたしておりません。九月以降の弾薬輸送につきましては、私どもで調査したものもございます。一応米軍から通報ないし業者から正式の届け出がございまして、私どもがこれに対して必要な規制を加えてあるいは安全措置をとって行なっているものでございます。
#135
○瀬長委員 では、九月以前、八月以前、五月十五日復帰ですね。それ以後無断で届け出しないで輸送が行なわれたという事実がわかりましたら、どういう措置をとられますか。これは必ず判明します。私資料を持っています。
#136
○相川説明員 沖繩県が本土に復帰いたしましてからこの十月末日まで、この間に運搬の届け出がありましたものは、これは国内の業者に委託してやる場合でございますが、私どもがいま認知いたしておりますのは十一件ございまして、その総量は一万八千六百三十一トン、それから米軍が独自でやる運送、これは警察へあらかじめ通報することになっておりますけれども、この通報がありましたのは三十件ございます。そしてその総量は百七・七一トンという数字だけは私たち把握いたしております。ただいま先生御指摘のもので、私ども把握していないものもあるような気がいたします。したがいまして、これから、御指摘の点私調査いたしてみたいと思いますが、また調査結果につきましてお答え申し上げたいと思います。
#137
○瀬長委員 私そういう調査を尋ねておるのじゃないのです。事実が明らかになればこの火薬類取締法によってどういう措置をとられるつもりかと聞いておるのです。簡潔にお答えしてください。
#138
○相川説明員 先ほど申し上げましたように、委託を受けた業者が届け出をしないで運送しているという事実がありとしますれば、火薬類取締法に照らして取り締まりをする必要がございます。それから、米軍が独自でやりましたもので、これは日米合同委員会に基づく二千ポンド、九百六キロ以上のものを搬送する場合でございますが、この場合は私どもに通報することになっておりますが、場合によればその通報が必ずしも過去に行なわれていないケースもあるのではないかとは思います。といいますのは、一応私ども復帰後米軍の沖繩当局に県警本部から通報してくれるように申し入れをいたしましたけれども、その申し入れの際に、多少不徹底の面もあったようでございます。と申しますのは、五月とたしか七月でございましたか、二回にわたって沖繩県警察本部は米軍の当局に通報の徹底方を重ねて申し入れているような次第でございます。
#139
○瀬長委員 火薬類取締法による輸送許可申請の場合、弾薬の種類とか数量、これ全部申請するでしょうな。それともう一つ、演習用の模擬爆弾とか空砲とかいう場合にも、もちろん爆発しますから、これも火薬類取締法によってそれぞれの手続をやらなくちゃいかぬと思いますが、そのとおりですか。
#140
○相川説明員 御指摘のとおり、模擬弾を含めて爆発性、危険性があるわけでございますから、全部適用になります。
#141
○瀬長委員 それで次の点をお尋ねしますが、十月二十一日に私記者会見を那覇でやって発表した中で、沖繩にGB毒ガス、これはアメリカはMC1と名づけております。これが確実に嘉手納の弾薬倉庫にある事実を突きとめましたら、アメリカ当局は最初はないと言っておりましたが、外務省を通じてアメリカは、確かにある、あるが、実弾ではない、模擬爆弾だ。しかしわれわれの調査では、九月一日に二回点検をやっております。その中には確実に実弾です。模擬爆弾の場合には模擬爆弾と書き、演習用の場合には演習用とちゃんと記入されております。いずれにいたしましても、こういったような模擬爆弾が、かりに一歩ひいてアメリカの言うことを信ずるとしても、やはり火薬類取締法にひっかかるはずである。にもかかわらず、これは最近発覚したもので、その毒ガスのたまは沖繩でつくられたものではない。これはアメリカから、あるいはアメリカの指定しているところから搬入されたと思うわけなんです。この場合も、当然のことながら、いまお話し申し上げたアメリカが八月以前あるいは九月以前に手続をしなかったものに含まれる場合、政府としてそういうことまで調査して、確かにあることはアメリカ自身認めたのだから、模擬爆弾がある、その点について取り締まりの面からどういう措置をとられるか、またとり得るか。この面を明らかにしてほしいと思います。
#142
○相川説明員 十月二十一日、先生御指摘の関係でございますね、実は私どもちょっと事実関係を把握いたしておりませんので何とも申し上げかねますが、かりにこの場合毒ガスでございましたら、火薬類取締法そのものの適用ではなく、劇物、毒物関係になるかと思います。いずれにしましても、そういう爆発物等を米軍が通報等もせずに運送したりしている場合にどうするかという御指摘でございますが、これは私ども、日米合同委員会の取りきめの火薬類に関するものでございますけれども、ありますが、それに基づいてあらかじめ警察に通報を励行してもらうように今後ともはっきりさせてまいりたいと思いますし、なお御指摘の毒ガスその他につきましても、警察ひとりだけでなく、政府の関係機関とも十分連絡協議をいたしまして、そのうち関係する警察措置関係につきましては十分な措置、配慮をいたしてまいりたいと考えております。
#143
○瀬長委員 時間がありませんので、上水道の問題についてお聞きしたいと思います。現在アメリカ軍が使っている上水は、一カ月約二百万トン使っていまして、復帰前は布令に基づいて琉球水道公社、これが沖繩の水源地を布令で強奪して水を取り、沖繩県民に売りつけて利潤をあげていたわけでありますが、これはともかくといたしまして、県企業局に水道公社の管理権が移った以後、アメリカに、当然のことながら水道法に基づいて関係市町村あるいは県企業局が要求している小売り値段、これは那覇が一番安いのでありますが、一トン当たり四十円を要求しております。となりますと一カ月二百万トンですから、結局一カ月で八千万円の水道料金をアメリカは県企業局に納めなくちゃいけないが、いまだに納めていない。理由は、布令でつくられた元琉球水道公社の理事長とアメリカが契約した。この理事長なる者はもちろん当然弁務官が任命して理事長にした男であり、これとアメリカは契約している。アメリカの契約は、十五日にいよいよ復帰になって水道法その他がしかれるというので、大急ぎで十日に契約を結んだ。その契約の内容はいろいろありますが、水道料金だけから申し上げますと、例の理事長との契約は、卸売り料金、トン当たり約十七円八十四銭、これだったら払うが、四十円などという小売り料金は払わぬ。いわゆる特権意識、これが働き、従来の占領軍としての意識まる出しであります。これは現実であって、しかも今月の十五日が来ますとちょうど六カ月、六、八、四十八ですから四億八千万円の水道料金の不払いを続けておる。この理由としておる水道公社の理事長との契約という問題ですが、これ自体アメリカは自分の出した布令を踏みにじっておる。水道公社を立てる場合にアメリカは布令を出しております。この布令によりますと、理事長は契約権は持っておりません。琉球水道公社の総裁、これが契約権を持っております。ちゃんと布令自体に書かれておるのですね。いわゆる琉球水道公社設立に関する布令なんです。ですから自分の出した布令すら踏みにじって、そして総裁ではなくて理事長と契約している。これをたてにとって、卸料金だったら払うが小売りは払わぬなどと言っていままでがんばっている。
 もう一つは、復帰後は布令は無効となり、憲法が適用され、さらに水道法、河川法など、水に関係する国内法も適用されております。そういった面からいきましても、アメリカの主張は法にかなっていないと私は信じて疑いません。この点について厚生省、だれか来ていましたね、厚生省のほうで責任ある答弁をしてもらいたいと思います。
#144
○福田(繁)委員長代理 瀬長君に申し上げますが、あなたのいまの問題でちょうど厚生省の水道課長が参っておりますので、これに一応答弁させまするから、さよう御了承願いたいと存じます。
#145
○国川説明員 お答えいたします。ただいまの復帰後の米軍基地への給水の問題でございますが、お話しのように、復帰前の琉球水道公社の施設は、返還協定並びに特別措置法に基づきまして沖繩県に沖繩本島の水道の大部分が移譲されて、復帰後沖繩県が給水を行なっているところでございます。その中に、いまお話しございました復帰前の水道公社と米側との契約の問題でございますが、ただしこの問題は私どものほうからお答えするのが適当かどうかと思いますが、復帰前の問題であるというのが一点と、布令に基づきます手続その他の点につきましていろいろ御意見もございますが、高等弁務官の書簡が発せられておりまして、そのもとで行なわれた契約ということもございまして、これらの解釈につきまして、私どものほうからお答えすることはあまり適当ではないというように現在考えておるところでございます。ただこの問題は、復帰後の水道のあり方をめぐる問題といたしましては、それらの契約の問題もさることながら、復帰後水道法その他水道関係の法令がもちろん適用されているのでございますので、水道法等の法令の趣旨に沿いまして、私どもは沖繩県並びに市町村の水道事業のあり方を指導いたしておる段階でございます。御指摘のようにいろいろな問題が残っておりますけれども、戦後沖繩本島にできました水道施設がきわめて大規模な施設でしかも複雑な系統になっております。したがいまして、市町村側から、市町村が給水したいという要望もあるのでございますが、他方市町村が給水するためには、それぞれの給水体制と申しますか施設と申しますか、それらの整備の問題も残っております。したがいまして、これらの扱い等につきまして県と市町村の間で今日までいろいろ詰めてまいりました。おおむねその方向づけができているころと思いますけれども、私どももこの問題につきましては特に関心を持っておりますので、今後とも十分注意し、また指導してまいりたい、このように考えております。
#146
○瀬長委員 これは国としての水道行政の指導上前提とならなくてはいかぬと思いますので、あなた御存じでないと思うから申し上げますが、琉球水道公社定款――布令なんです。これは一九五八年九月四日付高等弁務官布令第八号で出ていて、その四条二項「総裁は、理事会の決議に基づき、公社の業務を執行及び指揮し、公社の名義で、かつ、公社を代表して、契約書、譲渡証書、賃貸契約その他法人財産に係る証書を作成して交付する。」ということで、理事会の決定で総裁が契約権は持っていて、理事長は持っておりません。これ自体は、アメリカ占領軍自体が自分の出した布令を踏みにじっておるという証拠なんです。
 こういったような見地に立つならば、アメリカの側に立たないで県民の側、国民の側に立って、この不法不当な、卸料金では払うが小売り料金では払わぬなどという主張は、どこをついても無法者のふるまいとしか考えられない。したがって、この問題はいつ解決されても、水道法に基づいて県企業局がまとめて取るにしても関係市町村が管理するにしても、当然のことながら、アメリカは沖繩県の要求どおり――県民には小売りでやっておるのだから、アメリカは卸で買わなくてはいかぬなどという特権を与えられてはならぬ。これは現実なんです。その意味では、この問題もよほど県民運動を高めていかないと、対アメリカ関係はどうも政府は腰が強いとは言えない、むしろ弱い。アメリカの言うことだったら何でも安保条約の円滑かつ効果的実施などということで、どうにもならぬところにはめ込まれているので、特に申し上げますが、もう一点、いま私が申し上げた二百万トンというのは県企業局に移った量です。ところで、アメリカはそのほかに、北から申し上げますと、奥間のレストセンターがあります。保養地、いわゆる基地です。これは国頭村の比地川、これからポンプを突っ込んで、無断で水を取っておる。さらに伊江島、これも伊江島の湧出というのですが、この海岸に流れている水、これは伊江村民の唯一の飲料水、これの大半は伊江村にあるアメリカ基地が吸い上げておる。さらに恩納村のナイキ二つ、いわゆる恩納サイト、さらに読谷のボロー・ポイント、あるいは桑江にある陸軍病院、この陸軍病院は一番水を使う場所であって、白瀬川からかってに水を取っておる。こういったものを全部調べますと、沖繩全県に十一カ所あります。これは当然のことながら、国内法に基づいて、いままでかすめ取った水道の料金を含めて払わすという姿勢をとらなければならないと思いますが、こういった点について、もしこれがあなた方事実調査してないなら、わからぬならわからぬでいい、わかった場合はどうするかという点についてお答え願いたいと思います。
#147
○国川説明員 私の厚生省の所管の分についてお答えいたしますが、水道法の附則十条で、米軍の基地におきます専用水道につきましては、水道法の適用が除外されておりますので、私どもといたしましては直ちにいまの御質問のお話にはお答えいたしかねる点でございますので、御了承願いたいと思います。
#148
○瀬長委員 私の申し上げたのは、基地内にあるのではないのです。水源地をずっと離れて、たとえば奥間レストセンターのごときは、比地川という川からずっと引っ張って、これは基地じゃないのですよ。いわゆるきちっと囲ってありますね、その基地の中の地下水とかというものではないのです。ずっと離れたところからポンプを突っ込んできてこれを引っ張っているのです。基地じゃないのですよ。その場合はどうなるかということを聞いているのです。
#149
○国川説明員 お答えいたします。基地内だけに専用水道はなくて、基地外に水源がありましてそこから持ってきておるという水道がございましても、基地のためにつくられた専用水道ということになりますと、水道法のもとではそれ全体が専用水道というように私どもは考えております。
 ただ河川その他の問題につきましては、私どものほうの所管ではございませんので、ちょっとお答えいたしかねます。
#150
○瀬長委員 最後に一点お尋ねしますが、沖繩国会で、アメリカの資産を買い取った場合、資産の中には琉球水道公社の資産が入っております。私たちはこれに反対しましたが、とうとう買い取られた。そのときの国務大臣の答弁では、当然のことながら、アメリカの布設した水道施設、これは全部買い取りの対象になっておると言っておりました。ところが現実は、アメリカが現に、たとえば嘉手納空軍基地、普天間基地、那覇空軍基地などという基地の中の水道施設は、依然としてアメリカが管理して、県企業局の管理に移ってない。これは政府の説明とはうらはらであり、むしろ占領当時よりも水道施設管理についてはきびしくなっておる。立ち入りの場合にも、以前は水道関係の職員が一つのパスポートを持っておれば入りよったのだが、復帰後は一々、基地が違うごとに各基地司令官のパスポートなしには入れないという状態になっております。ですから、買い取ったはずの水道施設がいまだに県企業局の手に移ってない。これはきわめてゆゆしい問題であり、まさに民族としての屈辱を感ずる現状なんです。これに対して水道課長は答え得るかどうかわかりませんが、これは政府全体としての大きい問題として提起して、もしお答できるのであればお答え願って、そうでなければ、こういった現実があるということの指摘にとどめておきたいと思います。
#151
○福田(繁)委員長代理 水道課長に委員長から御懇請しておきますが、いまの瀬長議員の御質問は非常に大切な問題なんです。したがって、あなたに御答弁してもらうのは即刻には無理だと思いますので、役所に帰られて現地の分布図をよくごらんくださって、同時に、他省に関連しております、なかんずく外務省、防衛庁に関係しておりますので、よく思想統一をとってもらって、あなたの存じないところは事実においてお教え願い、あなたの存じておるところは率直にいまの瀬長先生の意見を申してもらって、いずれ近いうちにこの問題を取り上げて御足労願うと思いますから、鋭意御検討を加えてもらいたい。
 瀬長議員どうです。この問題はそうせなければいけますまい。ちょっと無理だと思いますから……。
#152
○瀬長委員 よろしゅうございます。それではこれで終わります。
#153
○福田(繁)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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