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1971/04/18 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 逓信委員会 第10号
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1971/04/18 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 逓信委員会 第10号

#1
第068回国会 逓信委員会 第10号
昭和四十七年四月十八日(火曜日)
   午前十時十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     竹田 現照君     野上  元君
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     鈴木  強君     山崎  昇君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         杉山善太郎君
    理 事         植竹 春彦君
                長田 裕二君
                古池 信三君
                森  勝治君
    委 員
                今泉 正二君
                郡  祐一君
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                松本 賢一君
                青島 幸男君
                松岡 克由君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  廣瀬 正雄君
   政府委員
       郵政政務次官   松山千恵子君
       郵政大臣官房長  森田 行正君
       郵政省簡易保険
       局長       野田誠二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       郵政大臣官房首
       席監察官     舘野  繁君
       郵政省郵務局次
       長        高仲  優君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (山陽本線における鉄道郵便車の火災事故に関
 する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(杉山善太郎君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十四日、竹田現照君が委員を辞任され、その補欠として野上元君が選任されました。
 また昨日、十七日、鈴木強君が委員を辞任され、その補欠として山崎昇君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(杉山善太郎君) 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から御趣旨説明を聴取いたします。廣瀬郵政大臣。
#4
○国務大臣(廣瀬正雄君) ただいま議題となりました簡易生命保険法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 この法律案は、簡易生命保険の保険金額の最高制限額を三百万円に引き上げるほか、若干の制度の改善をはかろうとするものであります。
 まず、保険金額の最高制限額を引き上げることについて申し上げます。
 現在、簡易生命保険に加入することのできる保険金額の最高制限額は被保険者一人につき二百万円でありますが、最近における社会経済事情の推移にかんがみ、加入者に対する保障内容の充実をはかるため、これを三百万円に引き上げようとするものであります。
 次に、その他の制度の改善について申し上げます。その内容は、
 1 告知義務違反の保険契約に対する国の解除権が消滅する期間三年を二年に短縮すること。
 2 保険事故が保険金の削減期間内に発生した場合においても、簡易生命保険約款の定めるところにより、保険金額を削減しないで支払うことができることとすること。
 3 保険契約の解除、失効等により還付金を支払う場合の還付率の上限を被保険者のために積み立てられた金額の百分の九十八から百分の百に引き上げること。
であります。これらの制度の改善は、最近における簡易生命保険事業の経営の状況にかんがみ、さらに加入者に対する保障内容の充実をはかろうとするものであります。
 なお、この法律案の実施期日は、公布の日からということにしております。
 以上がこの法律案の提案の理由であります。
 何とぞ、十分に御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
#5
○委員長(杉山善太郎君) 本案に対し、質疑の申し出がございますが、質疑は後刻に譲ることにいたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(杉山善太郎君) それでは、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 山陽本線における鉄道郵便車の火災事故について、前回の委員会で森君が質疑を一部留保されておりますので、これより森君の質疑を行ないます。森君。
#7
○森勝治君 私は先般の委員会で、岡山県下における郵便車の火災事件について、質問をしたところでありますが、あの当時は、何か、私のしろうと考えだと、直ちに被害額、数等が概算でも、つかめるかという質問をしたんでありますが、その点が明快でありません。新聞なんかで見ますと――だいぶ、テレビ、ラジオニュース、新聞等と、当局の発表なんというのが、格段の開きがありますね。だから、一体どれが真相なのか。もちろん焼けてしまったわけですから、書留等のようなものは、これはその足跡をたどればいいんでありますが、通常郵便物等は、これはなかなか、痕跡をとどめぬまでに焼かれてしまったものは、しかたないんでありますが、あまりにも当時の発表と申しましょうか、報道されたものとの開きがありますので、過去にこんな、郵便車と限らず、他のものでは、こんな開きのあるものはないんですね。ですから、世間では、何か、被害を過小評価するように――国民の指弾からのがれようとして、郵政当局は、過小評価して発表しているではないかというような、あらぬうわさも立てられる始末でありますから、もうあれから日にちも相当たっていることでありますから、この辺でひとつ明快な、調査による明快な御報告を願いたい。
#8
○説明員(高仲優君) 御説明申し上げます。
 最初に被害状況でございますが、被害をこうむった郵便物は、記録扱いのもので、通常郵便物二百五十通、小包が九十七個。無記録扱いのものは、通常郵便物約三万二千九百、小包が、四百三十個積載してございましたが、被害を免かれて受け取り人あてに送付いたしましたものが、記録扱いのもの、通常郵便物五百六十四通、小包、三十五個。無記録扱いのものでは、通常郵便物約六千三百、小包、六百三十個でございます。したがいまして、積載いたしておりました総数は、通常郵便物で、約四万通、小包につきましては、一千百九十二個、合計四万一千二百六通というのがこれまで調査いたしました結果でございます。
#9
○森勝治君 いまのは、合計の数字でありますが、郵袋としては何個なんですかね。その点明快にひとつ。通常物が何個、特殊扱いが何個、小包が何個、こういう説明をしていただきたい。
#10
○説明員(高仲優君) 積載してありました郵袋は、合計五百二十五個でございます。内訳は、定形郵便物を入れてあったものが二十九、それから大型郵便物につきまして百四十二袋。速達小包が百八袋。小包郵袋が二百四十六袋、合わせて五百二十五袋でございます。
 数量につきまして、当初非常に大きい数が出たのは、小包その他の郵袋を、すべて定形の郵便物の郵袋というふうに換算した、数字が出たのではないかと考えております。
#11
○森勝治君 そういたしますと、岡山鉄道管理局発表の郵袋、通常ですか、小包を除く郵袋の三百二十個というのと、いま発表された数との違いはどういうことでしょう。
#12
○説明員(高仲優君) 私どもといたしましては、この積載状況の上から調べた結果、五百二十五袋の内訳が、先ほど御説明申し上げました数字になっておるのでございまして、その間、差が出た原因については報告を受けておりませんが、たぶん現地では焼けて、焼け残りを見て、推測をしたという程度のところではないかと思います。
#13
○森勝治君 郵務局次長、私の質問をよく聞いて答えてくださいよ。私は発表のと発言しているのですよ。明快にあげているのですよ。岡山鉄道管理局発表によればと申し上げておるのですよ。あまり無責任なお答えじゃ困りますよ。当初の、岡山鉄道管理局発表は、郵便が二十五万六千と発表している。小包が六百三個と発表しているのですよ。いいですか。これが電波に流れたのでしょう。これは、あなた方の部下が、あなたの耳に入れるよりも、このニュースのほうが早かったんじゃないですか。そうでしょう。なぜ、この国鉄が発表するのを知らぬと、あなた方おっしゃるのですか。かってにやるわけないでしょう。いいですか。乗務員三人の口から聞いたか、あるいは鉄道管理局が、たとえば、大阪郵政局等に問い合わせして聞いたか、これだと国鉄の発表は、でたらめだということになるんですよ。もちろん、これは、火災発生時の直後のことですから、多少の違いはあるでしょう、もちろんこれは。推量ですから、推定で言っているのですから、これは違いはありますよ。ありますけれども、あなたの発表とあまりにも違うですからね、これは。
 ですから、私がこの前緊急質問いたしましたのは、当時のこういう岡山鉄道管理局の発表や、これを流したニュース、テレビ、ラジオ等の報道を通じて、私が、聞き知った数字を事あげして二十五万という数字を、私は、この前申し上げたわけですから、これも岡山鉄道管理局は、あなた方と全然関係なしに発表したのですか。これは、この発表はでたらめですね。
#14
○説明員(高仲優君) 岡山鉄道管理局は、独自の判断で発表いたしたものと考えております。私どもに連絡はございません。
 なお、当初たいへん不確かな数字でございましたけれども、私どもが得ておりました数字は、大略は、先ほど申し上げた数字と、あまり隔たらない数字でございます。
#15
○森勝治君 ですから、そのことはそういう発表でも、郵便物を郵便車に積み込む内容は、国鉄では知らないでしょう。知っているのは郵政だけでしょう。それ、ひとつお答えいただきたい。
#16
○説明員(高仲優君) 積載数量を正確に把握しておるのは郵政でございます。
#17
○森勝治君 それならば、皆さんに問い合わせるか何かしない限りは、国鉄では、発表できないはずですね。お答えください。
#18
○説明員(高仲優君) 当方に問い合わせる以外は、概数、郵袋の数の概況の目見当だけしかわからないものと考えております。
#19
○森勝治君 目見当も概数も同義語でありますけれども、皆さんが発表しない限り、国鉄、岡山鉄道管理局はわからないでしょう、内容については。そうじゃないですか。
#20
○説明員(高仲優君) 内容についてはわからないものと考えております。
 ただ、積載しておる状況、焼け残りの状況から、何袋くらいという見当がついたかどうかという点は、つまびらかにいたしませんが、先ほど申し上げましたように、郵袋の種類によって、在中郵便物数が著しく異なる点で、その概数の発表が非常に実体と離れたのではないかと推測いたしております。
#21
○森勝治君 もう一度聞きますが、この岡山鉄道管理局が発表した郵袋の三百二十個というのは誤りですね。これは先ほどこまかくおっしゃいましたが、この三百二十個はあなた方の調査では推定何袋になるのですか。
#22
○説明員(高仲優君) 総数五百二十五個のうち、先ほど申し上げましたように、定形郵便物を入れたもの二十九袋、大型通常を入れたもの百四十二袋、速達小包百八袋、小包郵袋二百四十六袋でございます。したがいまして、定形及び非定形郵便物を入れたものが百七十一袋と相なる次第でございます。
#23
○森勝治君 この郵袋は、一袋で、はがきは何万通これ入りますか。定形郵便物は何万通入りますか。
#24
○説明員(高仲優君) 通常定形郵便物は、約四百通ぐらいずつ締めてあるのが、大体の実情ではないかと考えております。――ちょっとことばが足りませんでした。はがき、手紙を、込みにいたしまして、一袋約四百通くらいが、定形郵便物の納入状況でございます。大型通常郵便物については、約百五十通程度が一袋に納入されておると考えております。
#25
○森勝治君 答えていませんよ、お答えください。何を聞いているんだ。
#26
○説明員(高仲優君) 失礼いたしました。何通ぐらい入る――可能であるかという意味で、はがきでございますと、詰め込める分は、約三千枚程度に相なろうかと思いますが、その場合に、目方が超過いたしてしまうので、実際は、そのようには納入いたしておりません。
#27
○森勝治君 失敬でありますが、あなたのいまの職務はどういう官職ですか、まことに恐縮ですが、お聞かせください。
#28
○説明員(高仲優君) 郵務局次長といたしまして、郵務局長を補佐する仕事をいたしております。
#29
○森勝治君 わかりました。どうも失礼申し上げました。
 それでは、あなたは郵政省の郵便関係の最高をつかさどる方ですね。ですから、お伺いしているのですよ。郵袋には、はがきなら何通、定形なら何通、定形外ならどのくらい、小包みなら何立方メートルという郵袋をつくるときに、規格があるんですよ、規格が。くらい、じゃないでしょう、それがちゃんとあるでしょう、郵政省に。そのために、ことしは郵便が何万通ふえるから、二十年前の郵袋がこれだけこわれているから、今度はこれ新しくまた発注しようというので、新しい郵袋をつくるのでしょう、そうでしょう。ですから、はがきが一袋に何通入るかといったら、規格をお答えになるのが、あなたの郵務局次長としての、正しいお答えじゃないですか。失敬でありますが、規格があるでしょう。それをお答えください。そうすれば、わかるのですから、標準は何通ときまっているじゃないですか。
#30
○説明員(高仲優君) 郵袋の規格そのものは、当然これは、きまっておるのでございますが、私当初、ことばが足らないで申しわけございませんでしたが、申し上げたのは、実際の運用にあたって、これは締め切り先等の問題、それに伴う物の多寡等がございまして、平均的にどのくらい実効上入っておるかという点を御説明申し上げた次第でございます。
 なお、後段で御説明申し上げましたのは、容積として三千通くらい入るであろう、入るものと考えてそのように申し上げたのでございますが、実は私、何通入るかというほうからの規格というものは、申しわけないのでございますが、私、いま、そういった規格のきめ方をしていると考えております。
#31
○森勝治君 郵政大臣お聞きのとおりの次長のお答えです。それでは年間の計画が立ちませんね、郵便運送の年間計画が立ちませんね。郵袋にはあるんですよ、はがきなら何通と、たとえば年賀はがき等については、標準は何通と。失敬だが、次長は、郵袋にさわったことないでしょう。私は、その昔、作業をした一人ですから、そんな、でたらめ答弁で、ああそうですかと、さがりませんよ。次長、失敬でありますが、私は現場におって、かつて郵袋を扱った者の一人として、あなたの答弁は不満ですよ。それでは郵政の、郵便輸送の計画は成り立ちませんよ。失敬ですが。
 大臣お答えください、そんな一袋が幾らかわからぬというような、そんなべらぼうな答弁をされては、われわれは黙っちゃいない。冗談じゃない。
#32
○国務大臣(廣瀬正雄君) 御指摘のように、郵袋には、はがきであれば何通、一種の定形の郵便物であれば何通というようなことは、規格があるかと存じます。それに基づいて、そういった運行計画を立てなくちゃならぬということでございまして、ただ、実情としましては、こんなことは言う必要もございませんかと思いますけれども、実際が重量の関係もございますでしょうし、実情が、一種も二種も運行して納入するというようなことになっておりますものですから、そいつを混同いたしまして、ただいま御答弁申し上げたと思います。次長は、きっとそういう認識は十分持っておると思いますけれども、とっさの御質問でございましたから、そういうふうにお答えしたかと――非常に恐縮でございます。
#33
○森勝治君 次長がおっしゃるように、規格がなければ早急に規格をつくってください。あるはずです、これは。あなた方、もう郵政事業百年の長きになれ切ってお忘れになっているんですよ。いいですか、創業のいにしえに立ち戻って、もう一度規格がなかったらやってください。それでなければ郵便輸送の年間計画は成り立ちません。もし、そういうずさんな経営を、郵政当局がおやりになるとするならば、国民の信をつなぐことはできません。次長のおっしゃるとおり、ないというなら、省議を開いて、たちどころにきめていただきたい。いいですね、担当次長。
#34
○説明員(高仲優君) 郵袋の規格等につきまして、さっそく、私不勉強で知らないということもあるかと存じますので、さっそく調べまして御報告申し上げたいと存じます。
#35
○森勝治君 ことばを返すようですが、報告は要らぬのですよ。調べた報告では、郵政事業の推進になりませんよ。あなたがおっしゃったように、ないというならば、郵政事業の前島さんが創建された、いにしえに立ち戻って再検討をして、規格を正式にきめてくださいと言うんだよ。私はあると思っているんですが、最高のあなたが、ないと言うんですから、あなたのことばを信頼をして、なければおつくりなさい。それでなければ、年間輸送計画は立ちませんよと、言っているんですよ。いいですか、立たないでしょう。一袋に幾ら入るかわからないでやったのでは、立たないでしょう、計画なんというものは。ですから、それではお話にならぬ。それから原価計算もできやしません。原価計算できないでしょう。いまの、この、ほとんど燃えた車に積んでいる行のうの原価計算出せますか。出せないでしょう、そんなことじゃ。出せなければ、事業としては、正確な運営がなされてないんですよ。失敬ですが、惰性で運行しているんじゃないですか。
 ですから、こういう事故が起こると、周章ろうばい、その極に達して、三日たっても、四日たっても、今日に至るまで、正確な数字はつかめない。失敬でありますが、それではいかぬでしょう。あるいはあなたが言ったのは、正直に言われたのかもしらぬ。幹部の皆さんが、本省でデスクプランをやるときに、年間計画を立てるときに、大蔵省に予算を請求されるときに、一体、はがきが一郵袋にどのくらい入るものかわからずして、過去の慣例に従って、物価がこのくらい上がったから、こうスライドしようということになって、あるいはおやりになっておるかしらぬ。あるいは世間ではあえてこれをずさんな計画という。しかし、私は失敬だから、あなた方に、そういうことばは呈上しない。
 したがって、これから正確な積算基礎というものをつくり、積算根拠をつくり、ただでさえ赤字だといわれている郵政事業は、そういう投げやりな運営ではだめですからね、これは。そうでしょう。一個に何通はがきが入るかわからぬで、運送業というのは失敬でありますが、郵便輸送やっていて、年間計画立ちませんよ。それなら赤字になるのはあたりまえですよ。東京の中央郵便局から出した速達が、羽田を経由して九州に行くのには、その郵袋の一個当たりの原価計算が幾らというものが出てこなければ、事業として成り立ちません。民間なんかみんなそうでしょう。それを、どうも郵務局次長は、おやりになっていない模様ですから、これは、たいへんなことですから、どうぞひとつそういう計画的な再検討して下さい。大臣これは、ひとつ約束して下さい。とんでもないことですよ。
#36
○国務大臣(廣瀬正雄君) 先刻私から申し上げましたように、行のうの収容力と申しますか、そういうことについては、規格というものがあると思いますわけでございますが、ただ、実際の運行に当たりましては、いろいろ郵便物のあて先が違いますものですから、行のうに納入するについては、大きい行のうもあれば、小さい行のうもあるということになりますし、また、いま話を聞けば、重量というようなことについて非常に制限があるというようなことでもございますものですから、実際の運営については、なかなか規格どおりいかないかと思いますけれども、しかし、事業の運営は、何と申しましても、基礎的な計画というものが、基準というものが、規格というものが必要でございますから、その辺は御説明が不十分であったと思いますが、さらによく調査いたしまして、もし、そういうことに手抜かりがあったということでございますれば、きわめて有力な事業改善の御意見でございますから、十分尊重いたしまして、万遺憾なきを期したい、かように考えておるわけであります。
#37
○森勝治君 郵務次長にお伺いしますが、郵袋の一個の重量制限は何キロまでですか。
#38
○説明員(高仲優君) 郵袋を締めます場合、最大限約十五キロにとどめるようにいたしております。もちろん、あて先駅によって非常に少ないものもございますが、最大限を十五キロ程度に押さえるということにいたしております。
#39
○森勝治君 ごらんなさい、重量では制限がおありでしょう。そうすれば算出根拠が出てくるのですよ。年賀はがきなら何通ときまってくる。重量制限やっていれば、逆算すればたちどころに出るのですよ。ないのじゃないのですよ。あなた方が忘れているのですよ。ですから、前島さんの昔に立ち返って再検討して下さいと言って、昔の話を私は申し上げているのです。いいですね、その点……。
 次に移りますが、あなたの御説明だと一個約――定形外郵便物、はがき等を入れて約四百通とおっしゃっていましたね。間違いありませんね。
#40
○説明員(高仲優君) 定形郵便物につきまして、手紙、はがきをまぜて約四百通程度で、平均の在中郵便物数、それから非定形郵便物数については、平均いたしますと約百五十通程度が納入されておるものと考えております。
#41
○森勝治君 あなたのほうの発表をもっていたしましても、どうなんですか、これは岡山鉄道管理局で発表した額よりも約半数、十二万二千くらいの数字になるのですね。定形でいまあなたが言った四百ということにすれば、十二万一千六百という数字が出るのですね。ところがあなたのほうは三万二千ということですから、そうなりますと、この郵便車に搭載した郵袋というものは、一袋平均わずか百通程度しか入れない。百通というのはこのくらいですよ、このくらいですよ。全部ぺしゃんこということですね。ぺしゃんこというとことばが、適切かどうか知りませんが、みんな郵袋が、少ない容量のみ、この列車に搭載しておったということになっておりますが、そのとおりでいいですか。
#42
○説明員(高仲優君) 御説明が足りなかった点を申しわけないと存じますが、小包郵袋につきましては、一袋平均四個の納入率ということに大体なっております。これは、実績等から見ますと、一袋に四個でございます。五百二十五個郵袋を積載いたしておりましたが、先ほど御説明申し上げましたように、速達小包及び小包郵袋で三百五十四袋でございます。これについては平均四個の納入されておったものと考えております。それから定形郵便物、これは約一袋四百通と申し上げましたが、定形郵便物を納入いたしました郵袋は、二十九個積載いたしております。大型通常郵袋が百――大型通常郵便物を納入した郵袋物が百四十二個でございます。それぞれに計算いたしまして、先ほど申し上げた数字を御説明申し上げました。なお有証のものにつきましては、すべて正確に個数はわかります。
#43
○森勝治君 小包を私は除いて申し上げているんですよ。定形二十九ですね。大型百四十二、速達百八で二百四十六ですね。これが大体十一万程度になるんでしょう。だから、あなたのおっしゃったように、定形が四百というならば一万一千六百になるんですよ、定形だけで。大型があなたのおっしゃったそのとおり承って、百として一万四千二百になるんですよ。これで二万五千六百ですよ。速達ですから、これも定形と同じになぞらえて、大型じゃありませんから、四百にして、これで四万三千二百になるんですよ。あなたのことを信用して七万八千――約八万通の程度にならなければ、おかしいのです。数字が全然合わないじゃないですか。かりに、速達を全然別個にしたって、数がはるかにあなたのほうの発表と違うんですよ。あなたのほうの発表は、過去の推定で発表されているんですから、私はもっと多いだろうと思うんです。あなた方は御存じでしょう。私は言うのも失敬だから、数字をもってあなたに聞いているわけです。あまりにも、私どもの発表と、あなた方の発表が違うから、国民がおかしいといっているじゃないですか、近ごろ。この疑念をただしたいのですよ、私は。いいですか・数字が合わないじゃないですか、あなたの説明を聞いて。
 あなたも過去の算出根拠か何か、過去百年近くやっているわけですから、それに推量で逆算して当てはめたのでしょうが、あなたの説明されたとおり数字でかけても合わないというんですよ。どっか違うでしょう、どっか。もっとも、これは、現在まだ最終段階じゃなくて、まだ、この数字は合わないから調査中だということのようですから、あまり一個、二個ぴしゃっと、どんぴしゃりと私はそこまできめつけたくはないのだが、あまりにも、これだけでは数字の隔たりがあるんじゃないですか。
#44
○説明員(高仲優君) 三万二千九百と申しましたのは、先ほど御説明申し上げましたように、定形郵袋二十九個について約四百通と見て、一万一千六百通、それから大型通常郵袋百四十二袋につきまして、百五十通平均と見て、二万一千三百通、合わせて三万二千九百通、このように考えた次第でございます。
#45
○森勝治君 大型百五十と見たのですか。それで速達はどう見ているのですか。速達はいろいろあるから、通常、定形速達いろいろあるから。普通速達というのは、小包を除きますからね。断わっておきますが、社会常識で、ものを言っているのですが。
#46
○説明員(高仲優君) 私、百八袋と申し上げましたのは、これは速達小包のみを納入しておる郵袋の数を申し上げたのでございます。
#47
○森勝治君 ですからそれは何通ですか。
#48
○説明員(高仲優君) 小包につきましては、一袋平均四個を納入しておる次第でございます。
#49
○森勝治君 失礼だけれども、私の質問に答えていないんじゃないですか。普通速達というのは普通郵便物でしょう、速達というのは。小包は、速達小包という呼称でしょう、郵政省の規則では。そうなっているでしょう。あなたの説明で、速達百八とおっしゃるから、これは通常の速達じゃないんでしょう、そうでしょう。あなたのいまの説明は、小包の答えをなさっている。
#50
○説明員(高仲優君) ことばが足りなくて申しわけございませんでした。あらためて申し上げますが、百八袋は、速達小包の郵袋数を申し上げたのでございます。
#51
○森勝治君 そういたしますと、通常郵便物の速達は一通もなかったという説明になりますが、よろしいですね。どうもだめですよ。あなた郵政省の役人なら、郵政省のことばで答えてくださいよ。郵政省の定める、明快にちゃんと書いてあることば――郵政用語があるのですから、それで答えてくださいよ。
#52
○説明員(高仲優君) 五百二十五個の郵袋の内訳について申し上げます。定形通常郵便物を納入いたしました郵袋が、二十九袋、大型通常郵便物を納入いたしました郵袋が、百四十二袋、速達小包を納入いたしました郵袋が、百八袋、小包郵袋――これは速達にあらざる普通扱いの小包を納入いたしました郵袋が、二百四十六袋、合わせて五百二十五袋でございます。
#53
○森勝治君 それでは、積袋した数全部、足りないじゃないですか。その後の調査した実態報告をせいと言うのに対して、これは、それじゃ報告未了の分があるんじゃないですか。「速達百八袋、小包二百四十六袋と申し上げました。」と。しかし、あげ足をとってもいかぬが、あなたは、速達と言うから、速達というのは――私、この事情を明快にしておきますが、速達というのは、小包の場合、速達小包という表示ですから、郵政省用語では。気をつけてくださいよ。私みたいなしろうとはわからなくなるから。
 それから、これだけでは――このほかにも、たくさんあるのですよ。まだ、あなたこれは、一部しか発表しておらない。だから、未発表の分を、もっとひとつ追加報告を願いたい。
#54
○説明員(高仲優君) ただいま申し上げました五百二十五袋が、災害発生時に積載しておりましたすべての数でございます。
#55
○森勝治君 そうすると、通常速達郵便物は、いま、あなたが報告されたどこへ入るのですか。一通もなかったということですか。一週間もかかって、君たちは何をしているのか。
#56
○説明員(高仲優君) 通常郵便物の速達扱いのものにつきましては、最初申し上げました定形郵便物については、定形の郵袋二十九個の中、大型通常郵便物については、大型郵便物を納入いたしました郵袋百四十二の中にそれぞれ入っております。
#57
○森勝治君 どういうことですかそれは。それなら、この速達などと言わないで、速達小包も小包の中に入れて言ったらいいじゃないですか。そういうことをしたならば、小包だけ区分けしておいて、片ほうだけ区分けしなければ、説明聞いたって、私のほうでも理解できませんよ、あなた方頭の中、口の中にのみ込んでおったって。もう少しだれでもわかるような説明をしてください。私はあげ足をとるんでも何でもないんです。いま郵政省が、被害を最小限度に発表しておるんじゃないかという国民の疑惑があるんですよ。郵政省は、これに答えなければならぬですよ。それで心と心をつなぐ信書を燃やしてしまったのだから、なおざりにしてはならぬわけですよ。だから、私は聞いているわけですよ。だから、もう少しわかりやすく答えてくださいよ。小包のほうは、速達の小包を別個に発表して、書留とか書留速達とか、いわゆる特殊扱いのものは、その他大ぜいの中に、定形ですと言っておったら、それはわかりゃしないでしょう。もう少し詳しく区分して教えてください。
#58
○説明員(高仲優君) ことばが足りなくて申しわけございませんでした。五百二十五個の郵袋を区分けいたしますと、小包関係の郵袋が三百五十四袋、通常郵便物関係の郵袋が百七十一袋あわせて五百二十五袋になります。
#59
○森勝治君 ですから、速達郵便物はじゃ何通ですか。こういうことで――本質に入らないでこんなことをやりとりしたくないんだ、貴重な時間だから。
#60
○説明員(高仲優君) 速達のみの通数を抜き出した数字は、ただいま私申しわけございませんが、持っておりません。記録扱いのものと、しからざるものという区分で調査をいたさせた関係でございます。
#61
○森勝治君 速達は書留でない限り、特殊扱いでない限り、何丁目何番地、何のたれがしという記録はないでしょう。しかし、発送局においては、速達が何通というので、送達書がついておるでしょう。中継局でも、A局の送達書、B局の送達書と合計して、そこで区分けをして、じゃ今度は、この「阿蘇」に乗せるのは、速達何通と出すでしょう。これは記録があるでしょう。そのことは、個々人の、たとえば杉山委員長・失礼でありますが、名前を拝借いたしますが、杉山先生の家へ配達するという速達は、わからぬでも、速達扱いする通数というのは、郵政省の記録の中に明らかになっておるんでしょう。次長あなたは、現場でやったことはないのか、そんなふざけた答弁許しませんぞ。通数なんか明らかじゃないですか。
#62
○説明員(高仲優君) 書留扱いのものにつきましては、それぞれ通数の記録が残っておりますが、普通速達、速達のみのものにつきましては、記録を残すようにいたしておりません。
#63
○森勝治君 じゃ小包もやってないですね。
#64
○説明員(高仲優君) 小包につきましても同様でございまして、速達のみのものにつきましては、記録を残してはおらない次第でございます。
#65
○森勝治君 いま東京中央郵便局から浦和郵便局に、普通小包が五個というときには、浦和局宛に、五個という送達書を入れないのですね。郵袋の中には、何個入っているのかわからないのですね。表は名札を入れますね。宛先は、宇和島とか、大阪とか入れますね。これだけで、中身は、何にもわからないので、ただほうり込むのですね。むやみに入るだけ入れるのですね。そんな無責任なことはないでしょう。数はちゃんとあるでしょう、何個何個と数えてあるでしょう。
#66
○説明員(高仲優君) 普通小包につきましては、数は入れてないものと、数の記載は省略しておるものと考えております。
#67
○森勝治君 省略しているものと考えておるじゃ困るのですよ。次長、あなたは、規則にのっとったお答えをしてくださらなければ困るのです。郵政省では、小包、普通郵便物の扱い、特殊扱いというものは、郵政省の規則にあるのですから、それによって職員は扱いをしているのですから、あなたの話だと、東京中央郵便局から浦和の局に五個あっても、その行のうがなくなってもさっぱりわからないと、そんなことはないでしょう。送達書をつけてやるのですから。このごろはかまわないのですか。それでは、ますます国民は、郵便局のものは、なくならぬという信頼が薄れてきますね。運送会社よりも輸送が悪いですね、無計画、無定見で。そうじゃないですか。失礼でありますが、国家事業としては恥ずかしいですね。非常にサービスが悪くなりましたね。私はそう思いますね。経験者の一人として、かつて現場にいた私としては、昔は、そうしていなかった。あなたが最高幹部になられたら、そうなったんですね。このごろの郵政事業は悪くなったのですね。それでは、職場に若い者の情熱を注ごうとしても無理ですね。私はそう思うな。規則はどうなんですか、規則は。現場出身の方はいないのですか、幹部の中で。
#68
○説明員(高仲優君) 郵袋の個数につきましては、これは当然記録を残して当たっておりますが、先ほど申し上げましたのは、その郵袋の中の、小包の数につきましては、記録を残すようにいたしておりません。
#69
○森勝治君 そういたしますと、たとえば、その小包を引き受けた局で何個引き受けたという記録も一切ないのですね。何円の郵送料、何円の小包を引き受けた記録はないにしても、これは切手売り上げでわかるのですが、その局で、何個その小包を引き受けたかわからないですね。いいですか、いまの郵便局の、郵政省のやり方は、そういうふうであるということに理解していいですか。間違いありませんか。私の質問は愚問でしょうか。的はずれの質問でしょうか、もしそうだったら教えてください。
#70
○説明員(高仲優君) 記録扱いのものにつきましては、記録を残しておりますが、通常の扱いのものについては、記録は残しておらないわけであります。
#71
○森勝治君 あなたがこだわるなら私もこだわる。それではあなたが、かつて、当時は逓信省でしたね、逓信省へお入りになった時代、世俗でペーペーという、新米という、新入社員という、そういうことばでいいますね、新しい職員になった当時も、そういうことでしたか、これを聞きましょう。
#72
○説明員(高仲優君) 私が入ったころも、同じように扱っておったと記憶いたしております。
#73
○森勝治君 まあいいでしょう。数のことでとやかく――私はもっと大切な質問があるんですから。
 しかし、どうか、先ほど私があなたにお願いしたように、郵袋一個について、はがきがどのくらい入るかわからない、小包がどのくらい入るかわからない、重量だけは制限しているというようなことですから、そういうこともかまわぬでしょう。昔どうやった、こうやったは、あなたは知らないとおっしゃるから言いません。私の経験を話したって、それはもうこの段階じゃ、あなた方それを受け入れてくれないでしょう。しかし、私がいみじくも指摘した数々のことがありますから、国民の信頼をかちとるためには、どうか、ひとつ、もう少し責任のある処置のしかたをしていただきたい。それでは、郵便局から郵便局の間、物がなくなってもわかりゃしません。行袋の一個や二個なくなったって、それじゃもう追及のしようもありません。赤い郵便車から、逓送車から、通常郵便物がころがり落ちても、国民の大切な心を失っても――私は、信書をあえて心と表現いたしますが――心を失っても、捨ててしまっても、あなた方は反省がないでしょう、それでは。もう少し、国民の心を大切に扱うように。もし、あなたがおっしゃったように、いま郵政事業がその面について運用されているなら、ひとつ、いま申し上げたように、くどいようですが、国民の信をつなぐに足るような郵政事業にひとつ直してください。これは、私は、むしろ、あなた方はそういうことをやらぬのが当然だとおっしゃるが、私は局から局の個数は、数えて、送付書をつけて、何個と、そう入れてやっているものと、こう信頼をして私は申し上げているのですから、あなた方、やらないとおっしゃっているが、私のがあるいは間違いでしょう。権威ある次長さんがおっしゃるんですから、間違いでしょうが、しかし、間違いでも、そうおやりになるのが正しい郵政事業のあり方でしょうから、ぜひともおやりにならなければ……。送達書をおつけになって、数だけは、記録だけは。それでなければ、郵政省の年間計画も立ちはしません。小包が年間幾らあって、小包の収入幾らとわかりゃしません、切手売り上げだけですから。
 あなた方は、大蔵省に予算を請求するとき、通常小包はこれだ、普通小包はこれだ、普通郵便物は定形で収入はこれだ、ダイレクトメールはこれだといって、いつも事業計画を説明なさるんじゃないですか。その根拠というものがあなた方にはないということが、いまわかったんですよ。あなたは告白されたでしょう。これからの、郵政省の来年度予算、これからまた拡張されること、改善されることかあっても、根拠のない説明は、こんりんざい、今後は受け付けませんぞ。断わっておきますよ、大臣、いいですか。そういう無責任な答弁をされるなら、根拠のないものは受け付けませんぞ。算出根拠のさだかでないものは。不見識きわまりないですから。郵務次長、忘れないで聞いてくださいよ。あなた方の郵務局のやり方というのは、失敬でありますが、局長がいればいいですが、局長がいないからあなたにかわって聞いている。ところが、あなたは知らぬ、存ぜぬだ。それでは、国民がおこるでしょうな、失敬でありますが。これなら郵政省も二分してしまったらいい、という極論の飛び出すのも、あながち、あなた方の投げやり答弁を聞いていると、そういう声も無理でないような気がする。しかし、私がこれ以上言うのも問題の本質をそらしますから、私は、残念ながらこの問題は、いまの問題は、不明のまま、次に移ります。
 そこで、この前、郵便物の焼失について、国民にどうおわびというか、補償をするかということを聞きましたら、可能な限りと言っているのですね。可能な限りということであるけれども、可能な限りの具体的措置はどうかと言ったら、さっぱりわからないのですね。そこで私は聞きたいのだが、日にちがあまりたってないから、最終的に被害状況、物数等の被害物件等もわからぬというと春に質問するのもどうかと、だから、おたくのほうも明快にお答えになられないのかもしれないけれども。いまのは、搭載をされた総郵袋の数ですね。そこで、この中であなた方記録がない。記録しないものは、あたかも責任を負わぬでもいいというようなことで、国民の財産を失って申しわけないという気持ちのお答え、そういうお答えはことばの端々に少しも出てきてない、にじんでないのであります。失敬でありますが、これは私の推量でありますから。じゃ、そういう無記録のものはしようがないというのなら、それは後日の問題としていいですよ。
 しかしそれじゃ書留郵便物の被害額は幾らなのか。その弁償は幾らなのか。世間では被害の総数もわからぬでいて弁償だ――どうも郵政省は自己保身ばかり考えている。大臣が庶民金融ということで、郵政の非常に前向きの姿勢を高く国民は評価し、郵政大臣のこの提案を拍手をもって迎えている。そういうまっ最中に、この郵便列車の郵便物の焼失事故で、無責任な郵政当局にみんな批判をしているところじゃないですか。国民の期待にこたえようと、片や大臣が新しいアイデアで働く国民のかっさいを受けている最中に、事務当局の皆さんは、自分たちに責任がかぶさってこないように、そのことばかり考えるのじゃないですか。ですから、そういう内輪の発表をされるのですね。私は先ほどのことに固執するわけじゃないが、岡山鉄道管理局が、郵便車の中に何が積んであるかわからぬ、管理局が――あなた方、一方的だと言うが、全然荒唐無稽というようなことを、あなた方答弁しているが、何も相談もなく発表するはずはないでしょう。あなた方のだれかに、どうだろうかということを聞いて、それでこうだというふうに、管理局が発表したに違いないと私は思うのです。そうでしょう。これは国鉄が発表したから、知らぬ、存ぜぬと、あなた方おっしゃるかもしれない。それではいけないと思う、国民の財産ですから。ですから、いま申し上げたように、書留郵便物の被害額は幾らか、その弁償額は幾らになるか、そのことをひとつお答えいただきたい。
#74
○国務大臣(廣瀬正雄君) 事務当局からお答えいたします前に、私から一言申し上げたいと思うのでございますが、書留でない普通小包の個数について、送達書がないのはおかしいじゃないかというようにお考えになりますのは、ごもっともでございまして、私どもも、若いころは、そういうふうにやった経験がございますわけでございまして、そこで、どうも私は疑念に思いまして、いま、郵政省のほうに電話をさせまして、調査いたさせましたところが、以前そういうことになっておりましたけれども、最近、戦後だんだん小包が多くなりたというようなことになりまして、事務の簡素化のために、昭和三十六年から、納入の小包の個数については、送達書は送らないというようなことになっておりますそうでございまして、もちろん行のうの数については、送達書をつけて送ることになっておりますようでありますけれども、その中の個数については、送ってないようになっておりますそうでございます。郵便局の窓口で受付をいたします際は、その個数は記録いたしておりますそうでございますが、送達については、そういうことに現在なっておりますそうでございますが、そうであればあるだけ、私どもは、取り扱いには、よほど注意をしなければならない。何ら証拠、根拠がないわけでございますから、盗難でありますとか、あるいは遺失でありますとかいうようなことがございまして、公衆に御迷惑をかけるということになれば、これはまたたいへんなことでございますから、そういう制度簡素化のためになっておればおるだけ、格別な注意をしなければならないというようなことを御指摘によりまして痛感いたしますわけでございます。そういうようなことでございますので、事情を一応御報告申し上げておきます。なお、制度そのものにつきましては、私も御指摘によりましてひとつ検討してみたいと、こういうように、これは大きな問題でございますけれども、考えておりますわけでございます。
 それから事故が発生いたしましたと同時に、せんだって最善の努力をするということを申し上げましたが、差し出し地域――これは主として名古屋、大阪管内でございますが――の全部の郵便局の窓口に掲示をいたしますし、また、地方のローカル新聞を利用いたしまして、深くおわびの誠意を披瀝いたしますとともに、いろいろ具体的な方策をとっておりますわけでございまして、事故に対するお問い合わせがございましたならば、郵便局のほうで、責任を持って、その着否を早急に調査いたしまして、局のほうで、直接公衆に、関係者にお答えするということになっておりますし、また、書留郵便物は、これは記録がはっきりありますわけでございますから、早急に損害賠償するようになっております。これは有償と無償とありますわけでございますが、これについては、あとで事務当局から、これはお尋ねの主眼でございますから答弁させるようにいたします。
 なお、普通郵便物につきましても、調査の結果、着いていないということが判明いたしました場合には、郵便料金をお返しするようなことにいたしまして、こういうような事故は、ほんとうに御指摘のように希有のことでありますとともに、御迷惑をかけたことが甚大でありますわけでございますから、前例のある、なしにかかわらず、最善の努力をいたしたいと、こういうように考えておりますわけでございます。
#75
○説明員(高仲優君) この記録扱い郵便物の、昨日、午後五時現在までの損害賠償状況を申し上げます。都合百十三件賠償いたしております。内訳は、書留通常郵便物五十件、書留小包六十三件でございまして、総額が百五十六万六千八十二円というのが、昨日、午後五時現在の数字でございます。
#76
○森勝治君 大臣が、衆議院のほうへ行かれますから、ちょっと前後するのですが、ひとつ聞いておきたいことがあるんです。
 いよいよこれから、いわゆる特殊扱い、すなわち書留等の損害賠償といいましょうかね、あるいは要償額なんというようなことばが郵便法にはありますわけですが、これが始まるわけですね。これはやはりあれですか、次長、やっぱり最高五千円までしかだめなのですか。
#77
○説明員(高仲優君) 要償額を、それぞれ指定して出されておるものにつきましては、その要償額までお支払いをいたします。ただ、普通の書留ということでございますと、先生のおっしゃいましたとおりと、規定上は相なっておるわけでございます。
#78
○森勝治君 いま要償額の話がされましたね。要償額を支払う場合の手続はどうすればいいんですか。
#79
○説明員(舘野繁君) ただいま郵務局次長からお答え申し上げましたとおり、記録扱い書留の損害賠償につきましては、九十七個の被害書留小包のうち、昨日晩方まで六十三個の賠償を終了しております。書留通常につきましては、二百五十通の損害郵便物のうち、五十通につきまして賠償を終了しております。これは、御案内のように、郵便局に記録がございまして、各引き受け郵便局におきまして、その記録に基づきまして、差し出し人の方を見つけ出し、お宅に伺って陳謝とともに、この損害賠償請求の書類に御捺印をいただき、それによって、記録に基づく要償額、たとえば三万円と書いて、それに相当する書留料をお払いくださった方には、三万円プラス郵便料というものを即時お支払いするということで仕事を進めている次第でございます。
#80
○森勝治君 国民が、この要償額という制度ですね。郵便法第五十八条の制度、これ知っている人がおりますか。どうですか。――これはどちらかな。監察官というよりも、これは監察官の所管ですか、郵務局ですか。監察官まさかそういう制度を、郵便局の窓口に張ったりいたしませんわね。そうすると、これは郵務局の仕事ですわね、そういう仕事は。どちらですか、所管は。
#81
○説明員(高仲優君) 郵便局の窓口には、その旨の掲示もしてございますし、私、いまここで統計数字は持っておりませんが、一般的に広く利用されておると考えております。
#82
○森勝治君 どうも、あなたの話を聞くと、世の中悩みないような錯覚を持つのですね。ほんとうにこの制度が、郵政省は、大々的に郵便局に張り出していますか。どういう中身で張り出していますか。全国の郵便局全部出ていますか、間違いなく出ていますか、断わっておきますが。
#83
○説明員(舘野繁君) これは、まあ郵務局からお答えすべきかもわかりませんが、郵便局には、料金表を必ず掲示することにいたしておりまして、また、私ども考査で臨局いたしましても、この料金表を掲示しておらない局というのはまずございません。で、その点は、郵便局の窓口におきまする周知施設としては徹底しておると思います。
 なお、これは書留をお出しになる総数ではございませんけれども、たとえば、四十五年度におきまして、損害賠償をお支払いしたこの計数がございます。それで、その数の中で、一番多いのが四万円から五万円の損害賠償をお支払いしているケースが一番多うございまして、この申し出の要償額という制度を御利用なさっている方が非常に多いという一つの、何と申しますか、を示す事例になるかと思いまして申し上げます。
#84
○森勝治君 それではお伺いしましょう。要償額のいわゆる五千円で二円ですか。そういうことですね、損害要償額の定めはね。全国でどのくらい契約がありますか。非常に利用されている、みんな知っておられるなら、今度は逆に聞きましょう。五千円で二円で百万までということですね。私のこれは見方が違うのかしらぬけれどもね。そういう制度があるでしょう。これは郵便局の窓口にあなた方大々的に宣伝しているって、どこに宣伝しているのですか、窓口の。そういう契約が盛んに利用されて、いま首席監察官は聞きもしないことを説明されて、宣伝されているならば、さぞ大量なこの要償額の契約がなされておるはずだ。何件で、総額どのくらいになるのですか。
#85
○説明員(高仲優君) 計数につきましては、ただいま直ちに調べまして、後刻御報告申し上げます。
 なお、本件事故のうち、先ほど申し上げました事故郵便物に対する損害賠償は、書留通常について五十件すでにお払いいたしておるものでございますが、そのうち十七件は現金書留でございます。現金書留は、概数、金額によりそれぞれその要償額を定めておりますので、本件五十件のうち十七件は、現金書留、つまり要償額がそれぞれについておったものと考えております。総数につきましてはただいますぐ調べてお答えいたします。
#86
○森勝治君 封筒の表皮、すなわち表に、現金書留の場合には、金何万円と書いてあるから、これはあたりまえ、だれでもわかるんですよ。いいですか。要償額の契約をしなくたって、それはちゃんとなっているんだから――そんな、あなた方PRして宣伝しているとおっしゃっているが、それはもう現金書留になれば、ちゃんとなっているんだから問題ないんですよ。ところが、現金でない有価物があるでしょう。それの宣伝をしておりますか。こういう事故になったとき、あなた方いかにもそれで宣伝したごとく装っているが、現金書留というのは出ているんですからこれはあたりまえですよ。局員の目の前で封印するんですから、ごまかしのしようがないでしょう。十万入れたら、確かに十万というのを確認して封印するんですからそれはあたりまえ。焼失したら、確かに十万円ということがわかるんですから、それはあたりまえです。ですから、その要償額はいいんですよ。ところが、現金書留でないものの手続の方法があるじゃないかというんです。このことについてどこで宣伝しましたか。
 あなた方、宣伝しました、宣伝しましたと言うけれども、あなた方の宣伝というのは現金書留のことばかりですよ。これは、要償額という定めを一般国民が知らなくても、現金書留という手続をとれば、されたものとみなして局が払うだけですよ。ところが、百万までの要償額というのを知っている国民が何人いますか、失敬だが。契約百万までできると書いてあるでしょう。五千円で二円払うでしょう。その契約なんか、じゃあ何件やっていますか、あなた方がそんなに宣伝たくさんしているなら。やっちゃいないじゃないですか。あなた方がいま言っているのは、現金書留の話ばかり、本論をすりかえているんですよ。特殊郵便物というのは、現金書留とは限らぬでしょう。有価証券もあればその他の物品もあるでしょう。そういうのを周知徹底、PRしていますか。そのことはしちゃいないじゃないですか。だからそれを聞いているんだよ。私は。
#87
○説明員(高仲優君) 先ほど首席監察官から御説明申し上げましたように、郵便局の窓口には、それぞれ料金表を出しておりますし、そこの中にございますが、それだけでは不徹底ということでございますれば、まことに私ども、これはしばらくもう定着しておるものと考えて、若干PRに欠くるところがあったと存じますので、その点につきましては、今後十分注意いたしたいと思います。
#88
○森勝治君 大臣、あちらへ行かれるから、私は先を急いでこれを始めたんですが、答弁のほうが御承知のようなかっこうですから、あなたをおくらして済まぬてすが、いま申し上げたように、五十八条の要償額という制度を――現金書留の場合にはこれはわかるんですよ、だれでも、しろうとでも。ところが、現金書留以外の特殊書留についても、五千円について二円料金を払えば百万まで補償するという制度はほとんどの人は知らぬし、活用されないんですよ。こういう問題があったとき初めて、こうやって論議になる程度で、郵便局で宣伝したなんてうそなんだ、そんなこと。その宣伝したというのは、いま言った現金書留だけのことなんですよ。ですから、このことを、いわゆる大切な国民の財産を預かるんですから、そういうりっぱな制度があることを十分周知徹底をして、安心して郵便局にものを託しなさい、こういうPRがあってしかるべきなんだが、そういう努力は、大臣、全く欠けておるんですよ、失敬だけれども。首席監察官だって、たくさん契約しましたと言うけれども、それは現金書留のほうのみであって、肝心な物に対してはほとんどないんですよ。たとえば、現金書留とか、代金引きかえとか、こういうものは、これはだれでもわかっていることですが、その他百万までの補償なんていうのは、だれも知りはせぬのですよ。なぜ、こういうよい制度を国民に周知徹底しないか。このことだけお約束願って、あちらへ行ってくださってけっこうです。
#89
○国務大臣(廣瀬正雄君) まことにごもっともな御意見だと思います。で、さっき首席監察官から御説明申しましたように、全郵便局の窓口に掲出いたしております料金表には、要償の場合には、こういう料金になるということが書いてあるようでございますけれども、それとは別に、郵便局は、こういう場合には、損害賠償いたしますということを、ただいま御指摘のように、全国民に徹底させると、宣伝して周知させ、遺憾なきを期するということは、当然のことだと思うのでございますが、そういう点につきまして、かなり手ぬかりがあったように、私も御質問を承りながら痛感いたしましたので、このことにつきましては、御期待に沿うように改善してまいりたい。そして、公衆から安心して御利用願えるというようなことに持っていかなくちゃならない、こういうように痛感いたしております。
#90
○委員長(杉山善太郎君) 大臣、どうぞ衆議院のほうへ……。先ほど連絡ございまして私も了承しておりますから……。
#91
○森勝治君 そういう百万円までは物に対して保証するという制度があるのですから、これはどんどん宣伝して、郵送するときには、安心して郵便局にまかせなさいということをやることこそ、国民の信をかちとる最も早い道じゃないですか。このことはさっぱりやっていませんよ、失敬でありますが。したがって、首席監察官のお答えも、要償額というのは、大体、現金書留とか、代金引きかえというのが、事故にあったときがほとんどなんですよ。あなた方の統計見たっておそらくそうだろうと思うのです。だから私は、そういう現金書留や、代金引きかえ等ばかりでなくて、そういう制度もあるんだから、国民が十分その制度を活用するように、さらに周知徹底をはかってもらいたい。これはあなたにお願いしておきます。
 そこで、同じ書留ですが、御承知のように、そういう事故があっても、自分はそういう事故にあわなくてよかったなあと思う反面、まだ、郵政省に対する期待というのは依然として根強いのは当然です、国家事業ですから。そこに郵政事業の特徴があるんですから。しかし、今度は簡易書留になりますと、損害額全額はもらえなくなりますね。たとえば、五千円の簡易書留は三千円しかくれませんね。こういうことは気の毒だと思いませんか。
#92
○説明員(高仲優君) 仰せのとおり、簡易書留につきましては、三千円を限度とする損害賠償の責めに任ずることといたしております。この点につきまして、その郵便物の中に高額のものを利用者が入れた場合につきましては、まことに、仰せのとおり財産の損失を招く次第でございますので、先生、先ほど仰せられましたように、この制度の利用かたについて十分周知徹底をはかり、その在中の品物に合ったような制度、損害賠償額を選んでいただけるように措置いたしたいと考えております。
#93
○森勝治君 私が先ほど指摘いたしましたのですが、郵便法五十八条の第四項の例外規定を中心にして、要償額の実施というか、その処理を行なっているということを指摘したわけです。例外規定ですからね。ですから、それでは不親切ではないかということを申し上げて、いま大臣にお約束願ったように、それでは不親切だし、五千円で二円ずつかければ最高百万円までの制度があるんだから、これを国民に十分周知徹底をして利用してもらう、例外規定ばかりをたてにとらないで、いま言ったように、簡易書留では、五千円のものでも三千円しかもらえないというような、不合理というか、不親切なこと、これは、ただしていくということを、お約束願ったわけですから、当然これは、きょうは局長いませんが、大臣が約束してくれたことですから、さっそく全国の郵便局についてこの問題について特に周知徹底方をはかってくれますね。
#94
○説明員(高仲優君) 書留の利用方について、十分、全国郵便局に対して、周知徹底するよう指示するつもりでおります。
#95
○森勝治君 くどいようですが、このことは、利用者が要償額の適用申請をしなかったというようなことで、ぱっと一ぺんで片づけるようなことはしないで、十分趣旨の徹底活用をはかるようにする、配慮をしなさいと、こういう私の発言趣旨ですから、この点ひとつ、はき違えないようにしていただきたい。
 それから、首席監察官に聞くのですが、この前私は事故発信の原因が、大別すれば、四つくらい考えられるんじゃなかろうかという、推定発言を申し上げたのですが、その後、内容がわかりましたならば、ひとつお聞かせ願いたい。
#96
○説明員(舘野繁君) お答えいたします。
 ただいま、本日、けさまででございますけれども、ずっと当該郵便車に勤務しておりました乗務員を初めとして、関係者からの事情聴取、それから燃えました郵便車の検分、燃えた郵便物の焼け残り物につきましての検証、それから郵便車自体の差し押え、一連の調べが、岡山県警及び吉備署共同で進められております。乗務員からの事情聴取は、事件のありました当日も、午後九時近くまで、また翌日、その翌日と、きのうまで、数次にわたって警察において事情聴取をしております。その間、非常に短かい時間でございましたけれども、郵政監察官が、乗務員から出火の状況につきまして、話を聞く時間が、だいぶおそくなりましてからでございますが、得ました。
 警察の検証、検分等の結果につきましては、まだ何らの発表もございません。出火の原因等につきましても非常に慎重に、また、詳細に検討している模様でございまして、警察当局は、科学警察研究所火災研究室といったようなところの専門家も参加いたしまして、差し押えてあります郵便車につきましての調査を、ただいま続行しているような状況でございます。したがいまして、私ども、先生のお話にありましたこの出火の原因というものにつきましては、警察は何らの発表もしておりませんので、承知しておりませんけれども、ただ、乗務員からの事情聴取によります心証といたしましては、少なくとも、郵便車内において、乗務員の火の不始末によって起こったものではなかろうという心証は、事情を聞きました監察官の心証として得ているという程度でございます。
#97
○森勝治君 私は、先般も若干、指摘しました機関車のすぐあとということですからね。郵便を運ぶのに、人ももちろん大切なことは当然でありますが、そういう物品を、機関車のすぐうしろへ積むというのは、火災予防、そういう点から、郵政省とそれから国鉄等で、十分論議した結果、機関車のすぐあとへ連結するということになったのか。その逓送の契約をするときに、国鉄が、郵政に相談なしに、一方的に、機関車のうしろへ連結をするものなのか、この点については、郵政当局と国鉄当局と、そういう逓送の仕組みについて、話し合ったことはありますか。逓送の条件は話し合ったことは、これは当然でありますね。火災予防、そういうことについて話し合ったことはありますか。
#98
○説明員(高仲優君) 郵便車の接続方については、最終的に国鉄がきめるものと考えております。なお、本件の場合、下りは最前、機関車の次、上りのほうは最後部ということに相なっております。
#99
○森勝治君 何か、機関車のあとの逓送車の前方についている車掌室の、その近くの行のうから、火を発したという話の模様ですね。ところが、当時、乗務していた三人の諸君は、ずっと後方に位置しておった模様ですから、あるいはたばこの火でないかという話ですが、ところが、この車掌室には、だれもいなかった。すなわち無人ですか、無人の車掌室ということになれば、ちょっとスリラーめくのですがね。その辺は監察室はどういう推定というか、どういう事情聴取をしているのですか。
#100
○説明員(舘野繁君) 先ほど申し上げましたように、乗務員がずっと引き続いて食事、睡眠等の時間は、もちろん十分とっておりまするけれども、連日警察当局の事情聴取に答えております。その間、休憩の時間に、監察官が、概要を聴取したということでありますので、非常に、監察側といたしまして、詳細な調査をいたしておりませんので、責任あるお答えを申し上げる材料がございませんのですが、いま、お話のように、発見が前部、郵袋室の前方であったということ、これは三人ともそう申しておりますことで、発見の状況からいたしましても、そのように推定できます。それから、前後の勤務の態様につきましても、郵袋室において喫煙をしたということはまず考えられないということ、それから、発火の場所でありまするけれども、これは、郵政側といたしましては、確定するわけにはいきませんで、警察当局においても、まだ確定はされていないようでございまするけれども、非常に、前部郵袋室、車の前についている郵袋室の非常に前方、むしろお話の車掌室との間と申しますか、仕切りと申しますかに、非常に接近しているところから発火したのではなかろうか、というように考えられる、推定がなされております。しかしながら、これは、まだ専門家による確定ではございませんので、単なる推定でございますので、そういう状況でお話を申し上げた次第でございます。
#101
○森勝治君 何か、国鉄側の話によると、どうも、自分のほうには責任がないようなことを口外されている模様だが、そうなれば、これは、郵便車内のできごとですから、国鉄の職員が、郵便車内に立ち入ることは許されないことですから、そうなれば、当然この問題は、郵政省の問題ということになるわけですが、そういうことになりますか。
#102
○説明員(舘野繁君) ただいま、前から申し上げておりまするように、この出火の事情につきましては、もっぱら警察当局の調査になっておりまして、郵政といたしましては――郵政監察を含めまして、郵政省といたしましては、警察当局の厳正詳細な調査を待っているという状況でございます。国鉄が、報道関係にいろいろの推測等を発表というのですか、あるいは報道関係者の取材ということなのでございましょうか、新聞紙上等に若干散見されますが、これも国鉄当局が、国鉄当局自体の責任において発表されたことではなかろうかと思います。その国鉄の発表、あるいは推測ということいかんにかかわりませず、郵政省といたしましては、警察当局において厳正詳細な調査をして、それをもって原因、経過等の確定をしてもらいたい。それによって郵政省側の措置及び態度を決定すべきものと、かように考えておる次第でございます。
#103
○森勝治君 四十三年に国鉄と運送契約を結んだ内容については、こういう事故等も想定して――あまりありがたくない想定ですけれども、想定して契約を結んでおられるのですか。これは郵務局でしょうね、お答えは。
#104
○説明員(高仲優君) 損害賠償の関係についてまず申し上げます。国鉄との契約におきましては、郵便物が国鉄側の故意、または重大な過失により滅失または棄損したときは、国鉄は、郵政に、その損害を賠償するという契約がございます。なお、郵便車自体の維持につきましては、郵便車の設備等につきましては、郵政と国鉄とがあらかじめ協議した上、行なうことにいたしております。保守、点検は国鉄側でやることに相なっております。国鉄、郵政との間の契約について概要を申し上げますと、このようなことになっておると思います。
#105
○森勝治君 郵便車内の火災予防の責任はいずれが負うのですか。
#106
○説明員(高仲優君) 火災予防のうち物的設備、すなわち消火器の配備、それの性能の維持の点は、国鉄のほうがやることと相なっております。乗務する人間は、これは郵政の人間でございますから、実際の防火措置、非常災害における措置等は、これは郵便車内については、郵政省職員がやることに相なる次第でございます。
#107
○森勝治君 これはもう仮説ですから、まだ聞くのはちょっと早いのですが、いま、国鉄当局が言明しているように、あちらさんのできごとでして、というのですか、郵政省の関係だということで、おっしゃっているようなことになるとするならば、国鉄の貨車を焼失したわけですから、これは、当然、郵政省が、国鉄についてこの郵便車の損害賠償をしなければならないということになりますね。そういう点は契約ではどううたっているのですか。
#108
○説明員(高仲優君) 本件災害にあった車両は、郵政省所有の財産でございます。
 なお、鉄道郵便車全車と申して、一軍分全部が郵政の用に、郵便輸送に供されておるものが百七十五両全国にございますが、これは、すべて郵政省財産でございます。
#109
○森勝治君 それでは、郵政省が損害を受けるだけですね。郵政省の所有物に対して、それは、国鉄が管理、保管の責めを負うわけですね。車体検査、修理点検等、国鉄だというならば、これについての料金は、どのくらい国鉄に払っているのですか。
#110
○説明員(高仲優君) 国鉄に、集配運送料の一部としての中に含めて、支払っておりますが、ただいま資料の持ち合わせがございませんので、後ほど、その内容につきましては、御報告申し上げたいと存じます。
 なお、集配運送料の中には、そのほか、たとえば、駅のテルファーの使用料であるとか、各般の使用料も含めてございます。
#111
○森勝治君 逓送車の所有は、郵政省にあるとして、そういうことだから、財産として耐久年度、あるいはその他適正であるかいなかというのは、郵政省は、財産権を主張するだけで、あとは全部、国鉄にまかしているわけですね。老朽車両とか、そういう不良車両とか、そういうことは、一切がっさいあちらにおまかせするわけですね。
#112
○説明員(高仲優君) 車体検査等は国鉄にまかせております。それで、老朽で使用に耐えないという国鉄の申し出を待って、これの廃車措置を行なうということにいたしております。
#113
○森勝治君 「阿蘇」ですから、九州まで行くわけですね。そうすると、あちらまで速達が行くわけですね、九州まで、九州一円に。そうですね。
 そこでお伺いするのですが、東海道線、山陽線を利用して、中国あるいは九州等に送る速達物の量というのはどのくらいですか。
#114
○説明員(高仲優君) まことに申しわけございませんが、東京からの下り、そちら方面のものということで、いま、抜き出した数は持っておりません。
#115
○森勝治君 それではことばをかえましょう。
 日本航空と東京−九州間の速達郵便物の契約高、契約通数というのですかね。それはどのくらいですか、それはわかるでしょう。
#116
○説明員(高仲優君) 速達郵便物……。
#117
○森勝治君 通常郵便物も含めて言ってください。
#118
○説明員(高仲優君) 専用便につきましては、通数計算ということ、あるいはキロ・キロの計算ではなくて、容積で契約をいたしております。これは東京−大阪−福岡、それから北向けは、東京−札幌の間につきましては、そのようになっております。そのほか、旅客便に郵袋で個々に積み込むものもございます。総体として、年間、日本航空との間は約九億円程度であると思いますが、まことに申しわけございませんが、いま的確な数字は持っておりませんので、概要を申し上げました。
#119
○森勝治君 総額は九億で、金を払うのはわかりましたが、郵便物はどのくらいを、日航の手によって運んでいるのですか。
#120
○説明員(高仲優君) まことに申しわけございませんが、いま日本航空との通数、あるいは契約金額総体に占める割合等の資料を持ってまいりませんでした。
#121
○森勝治君 それはいま手元にないというだけですね。記録はあるということですね。あとでわかるということですね。
#122
○説明員(高仲優君) その点につきましては、わかります。
#123
○森勝治君 年間契約で幾らということになりますね。九億は、年間で九億の契約でしょう。金を払うのは、幾ら払ってもけっこうですよ。しかし、その九億、金を日航に払った額は、九億に値するかどうかということになると、皆さんはどうも――いま言った、私はいきなり質問したからどうかと思うのですけれども、そのくらいのことは、総額であなた次長なら、つかんでいるはずだ。どうも失礼でありますが、先ほどの御答弁といい、今度のといい、どうも郵政省は、あなたまかせのような気がする。九億払うならば、一体それが、払い過ぎなのかどうか、適正な契約があってしかるべきなんだよ。日航に天下りの重役を送ることが能ではない。これは、ちょっと私はよけいなことを言った模様だけれども、そういうことも慎重に対処してしかるべきだな。郵政省は、かつての逓信省のようなつもりで、日航に郵政省が君臨するようなことではいかんですよ。いいですか。私は、失敬だが、だから契約がずさんだなんてそんなことは言いません、資料見なければわからないから。
 しかし、どうもそういう点が、通常物の把握ができませんといっておるけれども、年間推計があるのですよ。国民が、一年間に、どれくらい出すか統計が出ているわけだ。資料が出ているわけだから、そのうちの何パーセントかを日航に頼むと、それでこの東海道線、山陽線で中国あるいは九州地方には郵便物がどのくらい行くか、そんなのは統計が出ているのです。ですから、出ないというとこれはずさんのそしりを免れないのじゃないか。私のほうは、あなたから見れば、何だ、不信のまなこをもって質問しているなという、そういう邪推をされるかもしらぬけれどもね、やはり国家事業でありますから、契約等もなおざりにされては困るしさっき言った算出根拠というものがさだかでなければ、国家事業は、幾ら日の丸であっても、何年たっても、赤字になってしまうのですよ。職員のしりをひっぱたくばかりが郵政事業の本務ではないのです。郵政事業の本務は、そういう契約等についても十分しなければならぬじゃないですか。
 ところが、えてして郵政事業百年の中では、長きになれるきらいがある。だから、点検するところも点検しないような気がする。特に契約等は、個人の秘密に属することですから、日航に依頼したからといって、日航が行のうの口をあけて見るわけではないでしょう、容積ということであるけれども、容積ならば。だから言うんですよ、先ほど言ったように、もう一度私は触れますが、容積制限十五キロ以下という一郵袋で制限をするならば、はがきなら何千通、小包なら幾らという基準があるわけですよ。この基準に基づいて国鉄や日航やあるいは日通と契約するでしょう。この基準がさだかでなくて、お手盛り契約ということで指弾を受けてもやむを得ないじゃないですか、そうでしょう。基準があるのですから。一個について幾らか、一通について幾らか、いろいろ契約のしかたがあるでしょう。こういうことを明らかにしておかないで、従来の慣行でやったということの運営であってはならぬと思うから、いいですか、次長、そういうこともひとつみんな再検討していただきたい。
 いいですか、私はこの列車焼失事件については、何も列車、そのことばかり問題にしておるわけではないのです。郵政全般の、失敬でありますが、赤字赤字と言っておりながら、なおその契約等について、明快な説明ができないようなことが各所にあるということです。あらゆる部門にあるということです。それをいぶり出していただいて、新しい体制をしいてくれなければ、何年たったって、この赤字の累積、赤字は増高こそすれ、解消ということには、ほど遠いことになりますから、この点はひとつ真剣に、みんなもう優秀な方方ですからおやりになっておることでしょうが、そういう点についても、ひとつ原則というもの、基準というものを明確にして、事業の運営をはかっていただきたい。これはひとつ約束していただきたい。これはむしろこの前段はあなたで、後段は次官が来ておりますから、次官のほうからお答えをしていただきたい。
#124
○説明員(高仲優君) それでは基準の問題でございますが、先ほどの御説明まことにことばが足りなくて申しわけございませんでしたが、託送する場合については、これは日本航空が相手であれ、全日空であれ、一キログラムの荷物を一キロメートル運ぶについて、金幾らということで、積載した実績、飛行運送距離により、実績により支払うことといたしております。専用便につきましては、これはやっぱり郵政省の郵便の輸送のために使うのでございますので、これは運航回数掛ける一回の単位料金ということで、やはり実績をきちっと押えて、それで支払いを行なっておる次第でございます。
#125
○政府委員(松山千恵子君) このたびの郵便車焼失事件につきまして、先生から、それに関連いたします郵便業務に関しまして、こまかな点にわたりまして、貴重な御注意、御意見をいただきましたが、先生の御意向を体しまして、十分に郵便業務の施策の中にも取り入れていかなければならないと存じております。
#126
○森勝治君 郵務局次長にいまのお答えでさらに質問をしたいのですが、一キロ幾らという契約でありますね。そういう御説明ですから聞くわけですが、それでは、航空逓送料、一枚のはがき何円になりますか、定形郵便物。これ通常封書ですね。封書は、一通当たり航空料金幾らになりますか。
#127
○説明員(高仲優君) 一キログラムのものを一キロメートル運ぶのに、普通速達扱いの通常郵便物につきましては、実は二十八銭五厘という金額を払っておるのでございますが、これは一キログラムでございますので、二十グラムの手紙ということになりますと、これの五十分の一、一厘四毛くらいが一キロメートルでございますが、それを、たとえば、東京と大阪、概数で五百キロとした場合に、ちょっと間違えたかもしれませんが、概数で七十銭程度になるのではなかろうかと考えておりますが、ただいま申し上げましたのは、速達扱いの通常郵便物を一キログラム、一キロメートルについて二十八銭五厘という基準値で、現在はやっておる次第でございます。
#128
○森勝治君 国鉄との契約は一キロ当たり幾らですか。それでいまの逆に一通当たり幾らになりますか。
#129
○説明員(高仲優君) 国鉄の場合、これは郵政省所有の全車を引っぱってもらう、この引っぱり賃ということに相なろうかと存じますが、一キロメートル一車、一つの箱を運ぶのにつきまして百四十六円という計算でやっております。
#130
○森勝治君 失敬ですが――あんまりこまかく次から次へ聞いちゃ失敬ですが、いまのところ、ちょっとわかりかねたので再質問したいのだが、日航の場合、一キログラム二十八銭五厘ですね。そうすると、あなたのさっきの説明だと、容量は大体十五キロ以下ということになるから、十五キロの郵便物の航空料金は四十二、三円ということですね。九州から東京まで人間ならば一万二千円かかるところ、郵便物なら十五キログラムの郵袋を運んで四十二、三円で済む、こういうことですね。
#131
○説明員(高仲優君) 一キログラム、一キロメートルが二十八銭五厘でございますから、たとえば一キログラムのものを百キロメートル運べば二十八円五十銭という形でございます。したがいまして、ただいまの御質問ちょっと私うっかりしておったのでございますが、たとえば大阪−東京の間を五百キロメートル、これは営業キロで実際ははかるのでございますが、大略五百キロメートルと存じますので、それで計算しますと、一キログラムのものを五百キロメートル運ぶのに千四百二十五円という計算になろうかと存じます。
#132
○森勝治君 あれですか、日航は容積と重さと両々相まった契約ですか、いまのお話だと。
#133
○説明員(高仲優君) 目方と距離でございます。
#134
○森勝治君 目方と距離ですか。いま、だから一キログラム二十八銭五厘……。
#135
○説明員(高仲優君) 一キログラム、一キロメートルにつき二十八銭五厘でございます。
#136
○森勝治君 そうすると、十五キログラムのものを――あなたの一郵袋の標準は十五キロ以下でしょう、先ほどの説明では。ですから、それを何、一平方メートル……。
#137
○説明員(高仲優君) 長さ一キロ……。
#138
○森勝治君 一キロメートル運ぶのにそれじゃ四十五円ぐらいですね。
#139
○説明員(高仲優君) 二十八銭五厘ですから、十五キロとして四円二十八銭で、十五キロのものを一キロメートル運ぶということです。
#140
○森勝治君 そうすると、いま東京−大阪間は三百キロかな。
#141
○説明員(高仲優君) 五百キロメートルくらいだと思います。
#142
○森勝治君 東京−大阪間約五百キロ。
#143
○説明員(高仲優君) 約五百キロでございます。
#144
○森勝治君 五百キロあるかな。――まあいいや。五百キロとすれば、あなたの計算、千四百二十五円、合いませんよ。四十二円七十銭の五百キロなら二千幾らになりますよ。
#145
○説明員(高仲優君) 失礼いたしました。二千八再五十円でございます。
#146
○森勝治君 あなたのどうもあげ足取りをやるようで恐縮でありますけれども、算出根拠というのは、いま私が逆の質問を試みましたからだんだん全貌が、全貌というか一部が出てきておるのですよ。だから、次長、失敬でありますが、それには根拠があるのですよ。あなたのほうがお忘れになっておるので、いま私は逆な質問をしてきたのですよ、逆の面から。そうしたら、こういうように出てくる。こういうように契約するときには、おのずから基準があるのですよ、標準というのがあるのですよ。これをひとつぜひとも今後も守っていただきたい。
 それから、いまのお答えの中で、はがき一枚が東京――だから、ここで逆算すれば、また出てくるが、時間がないから標準で、いま十五キロのはがきの一枚の重さは、郵袋を引けば十五キロでわかるでしょう。ですから、当然これははがき一枚の東京−大阪間、東京−名古屋間、東京−福岡間の郵送料がぴたっと出てくるのですよ、これでいけば。そうでしょう。それをあなた方は、前はそういうものがないとおっしゃっているから、私はくどく言っているので、しかし、いま一つ一つほごしていけば、それがあるように私は見受けられるから、それを系統立ったものにひとつ整理してもらいたい。それから、いまのお話の中にあった国鉄と航空、なるほど航空のほうが早いですが、料金の差とか、そういうものも考えてみなければ、日航に対して、郵政のかつての逓信省航空局のときに掌握したような気持ちで、今後も、こういう民間航空等を押えつけようといったって、これは無理な話ですから、そういうことも十分考えてもらわなきゃならぬし、年間九億払っているから、重役のポスト一つよこせなんていうことは、かりそめにも、郵政官僚の口から口にすべきことではないから、私はこの点を明快に指摘しておきますから、この点だけは――次長に言っても始まらぬけれども、ひとつそういうことのないように、おまえらは、おれのほうが最大のスポンサーだから、お得意だから、重役よこせなどといって、重役をかわるがわる送り込むようなことは、これからもひとつ十分避けていただきたい。これはほんとうは大臣がいれば大臣に明快に申し上げて答えをいただきたいのだが、まああまりそういうことを問い詰めるのもなんですから、これ以上言いません。官房長もこっち向いているけれども、私は明快に私の考え方としてひとつ指摘しておきたいのです。
 そこで、首席監察官にお伺いしたいのですがね。私は、この前の郵便局の強盗事件の話でも申し上げました。いま、これは、郵便車の火災問題に関して質問をしているわけですが、これから春になりますから、火災、まあ冬もそうでありますが、特に春は人出のときですから、各家庭が留守がちになる。特に日曜における郵便局、なかんずく特定局等の火災のような点が、この前も防犯の点で申し上げたように、ベルさえつければいいのだという、この考え方をだんだんひとつ直していただくとともに、あの点については、大臣もお約束していただいたが、新年度予算等を見たって、このことについて、人一人ふやしていないわけです。大臣と約束をしたけれども、定数に、それじゃ火災なり盗難防止のために宿直をふやすとかなんとかいうことは、論議されたか知らぬが、具体的に大蔵省に要求して通ってきてない。これでは何回約束したって、これは話にならぬわけです。
 これから、そういう不慮の事故がありますね。ですから、そういう点については、これは、この郵便車のみならず、各特定局、普通局とを問わず、火災予防の点について、十分ひとつ力を尽くしてもらいたいと同時に、このことは、むしろ官房長にお答えいただいたほうがいいのか、こういう全般的な問題はね。それから現実の、この前の質問の中で申し上げました、現実の定数、現実部門の定数等の問題にいたしましても、全国各郵便局の中で――この委員会で、担当部長が、員数が少ないから、特定局の新築、竣工検査等もできないということを言っておるけれども、新年度の予算では、少しもこれが反映されてない。私はそういう気がしてならぬのです。このことについても、何度われわれが言っても、効果があがらないような気がするので、これではお話になりませんから、もう今後十分この点をひとつ考えてもらいたい。何といっても、快適な職場たらしめるためには、国民の期待を一身に集めるような郵政事業に衣をかえなきゃならぬし、時あたかも森羅万象、生々発展するときだといわれているときですから、自然も春のよそおいがたけなわですから、郵政事業も国民の信をつなぐに足るような事業とするためには、心機一転をしていかなきゃならぬ。
 そのためには、まず、労使紛争というものを解決していただかなきゃならぬことは、当然でありますけれども、局舎の整備等なり、なかんずく職員の健康等、特に、失敬でありますが、私は、さらに健康管理の問題について若干触れますが、たとえば、特に郵便課の――次長聞いてくださいよ、郵便局の郵便課の宿直用のふとんなどというものは、従来よりもよくなりましたけれども、なかなかよいものでないし、また、宿直室と目されるところだって、あまり感心したものじゃありません。こういうところにも、当然これはもう目を注いだり、手を出したりするところだけれども、どうもそちらに、心の配りが不足がちでありますから、こういう点についても、ひとつ十分気をつけてもらいたい。だから、この点は官房長と、それから、次長のほうは、所管のことについてお答えをいただきたい。
#147
○政府委員(森田行正君) ただいま森先生からいろいろ御指摘のございました、たとえば、定員増その他は取れておりません。しかし、防火とか、局舎の整備その他につきましては、現在の人間が最高度の能率を発揮して、火災なり盗難なりを防止するために、全力を尽くしておるところでございます。ただいまも御指摘もございましたので、関係各部局ともいろいろ立ち返りまして協議いたしまして、できるだけのことはやっていきたいと思っております。
#148
○説明員(高仲優君) 郵便関係宿直室の環境、あるいはふとん等の改善については、十分今後留意いたして改善をはかっていきたいと考えております。
#149
○森勝治君 これ一点だけで終わりますが、大臣がいないから、あまり官房長からお伺いするのもどうかと思うのだが、これは郵政全般についていえることは、この郵政の事業の内容からして、なかなかこれは近代化というもの、これは世の移り変わりにあたかも適合するごとく、ネコの目の変わるように、ぱっぱと事業を取りかえて新体制をしくということは、なかなかむずかしい、事業の性格からしてですね。しかし、やはり経営というものは、これから新時代に対応した経営のしかたをやっていかなきゃならぬわけです。ところが、いま私が二、三の問題で質問いたしましたように、どうも従来の惰性に流れるきらいがありはせぬだろうか。私はこんな気がしてならぬのです。
 ですから、鉄道の契約についても、契約期限が切れたから、また、それを更新するんだというところにとどまるのではなくして、やはり責任の所在を明らかにするし、はがき一通なら幾らという、原価計算というものの基本の上に立っての契約でなければならぬと思うのです。もちろん、それは過去の実績とか、契約の内容というものを全く無視しておやりなさいという、そういう発言を申し上げているんじゃないんです。もちろん、過去の慣例とか、そういうものは、よいところを大事にするのは必要でありましょうけれども、まあ新しい時代に対応した郵政事業があってしかるべきでありますから、特に、まあ一、二の会社の名前をあげましたが、そういう民間との契約等については、その基準とか、原価計算というものを明確に把握をして、しかる後にそういう契約等をやっていただきたい。何もこれは郵便物の輸送のみばかりではありません。そのほかの局舎の建築等についてもそうです。
 この際、最後の問題だから一点だけ指摘いたしますが、たとえば一例を申し上げますが、かつてありました下谷郵便局、上野駅の前に。まあ下谷郵便局、有名な局でしたね。東北地方から来て上野の駅の前に郵便局があった。あれがいつの間にか身売りをして、今度はデパートがあすこに入るというのですね。どう考えてもわれわれは合点がいかない。じゃ下谷郵便局はいずこに行ったかと思うと、今度は上野の駅よりもはるかに遠いところへ行って、あれでは今度は東北本線、常磐線、信越線、東日本、北日本に輸送する郵便物の逓送等に、非常に私のしろうと目から見たら、停滞をして、難渋を来たして困難ではなかろうかと思うのです。なぜああいう近いところを遠くへやって民間にやるか、しかも手の込んだことには、交換ということをおやりになっているんですね。数年前、このことについては、私はもうそういう話を聞いたから、この点は関係者の皆さん方に注意を喚起しておいた。だけれども、改まらずして、どういういきさつか知らぬけれども、ああいうことになってしまった。これ以上言いたくないが、なぜ便利なところを避けて不便なところへ行ったのか、下谷郵便局はいまいった東日本、東北、北海道を扱うから、郵便物も増高しておりますし、いまの局舎が狭隘になるということはよくわかります。理解ができますけれども、ああいうのを民間に手放して、今度は不便なところへ行くということであっては、どうもおかしいじゃないかと、こう言わざるを得ないような気がするのです。私はこの点だけ、きょうは指摘をしておきます。この点についてのお答えは要りません。したがって、下谷郵便局についてのお答えは、私の感じたままを指摘したわけですから、この点についてのお答えは要りませんけれども、今後どこでもそうです。どんどん郵便局が狭くて広くなるわけですが、特に下谷郵便局のようなところは、あすこは中継ぎ所としても非常によいところですね。だから、いままでの郵便局よりも越していったところがはるかに広大かというと、あながちそうでもないような気がするんです。とても不便です。そして上野駅でレール越しに郵袋を積み込むことができるならいいでしょうけれども、また国鉄の受付場所は前と同じですから、これは何だかどうもその辺ちょっとすっきりしないような気がするんです。これは郵政事業の一環として私が数年前指摘したものが、まあ私の注意が足りなかったのか、私の言い方が悪かったのか、皆さんはそういうところをどうもお考え召さらずにおやりになった模様ですが、全国的な局舎等につきましても、ややそういうきらいがあるわけです。
 私は、先般、晴海の集中局の問題を言いました。南部、北部の……、東部ですか、小包の集中局の問題も言いました。たとえば晴海集中局等につきましては、銀座から向こうの道はなかなか佃島へ渡るあの通りが、あんなにもうたいへんな混雑の模様で、これはお話にならぬではないかと、なぜそんな交通の複雑なところへ局を持っていったんだという私の声に対しましては、海上輸送等も考えたと、なるほど汐留から海上輸送すればいいでしょう。しかし、海上輸送するひまがあったら、今度はまた、片一方で行ったほうが早いというふうな話もたくさんあるんです。ですから、今後は――私は、もうこの晴海のときも、建てるころも、そういう指摘をして、もっと、国民は、早い郵便物を望んでいるわけですから、ですから系統別に、この首都圏の郵便物の逓送等を系統的に直された。その点はいいですが、いいですけれども、今度は逆に、この逓送に従事する諸君は、昼間寝ていて、夜中に起き出すというような、今度は重労働的な、オーバー労働的な労働をしいられるような結果になるということも、必ずしも得策ではないような気がするので、そういう問題についても、大局的見地に立って、十分ひとつ、先ほどの事業の面もそうだが、そういう建物等の選定等についても、やはりもう少し総体を見てやるべきではないかという、私は感慨を持つのでありますが、この点について、本来ならば、大臣にお伺いしたいのでありますけれども、これはむしろ次官よりも官房長に、皆さん方の考え方を、私が指摘した、そういう線にのっとって今後まあ改めよと言うのは失敬でありますが、十分そういう点を参考意見として、事業改革の衝に当たってくださるかどうか、そういうことについてのお答えをいただきたい。
#150
○政府委員(森田行正君) ただいま事業の近代化を中心といたしまして、諸般の点に関しまして先生からいろいろ御意見をちょうだいいたしました。私どもも近代化は何もこの機械化、合理化のみではなしに、まあ極端に申しますと、全従業員の心の近代化、愉快にまた意思を疎通して、欣然として働けるという環境をつくることが、非常に大きな要素であろうかと思っております。個別的な点につきましては、私知識もございませんが、今後いろいろ立案なり、また実施する場合には、ただいまの御意見を貴重な示唆として受け取りまして、各局ともに大いにがん張ってまいりたいと、かように思っております。
#151
○委員長(杉山善太郎君) それでは、本日の調査は、この程度にとどめます。
 都合により午後二時まで休憩いたします。
   午後零時三十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時二十一分開会
#152
○委員長(杉山善太郎君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を再び議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑のある方は御発言を願います。
#153
○西村尚治君 数項目にわたって御質問をいたしたいと思いますが、まず最初に、最高制限額引き上げの問題。四十四年ですか、二百万円になったばかりで、今度また、これをさらに三百万円に引き上げるというわけですが、ここまで持っていらっしゃった政府側の御努力、これは並みたいていでなかったと思うわけでございます。その点には敬意を表するわけですが、ただ、せっかく引き上げられるなら、もう少し大幅に引き上げができなかったかどうか。聞くところによりますと、郵政省側としては、当初四百万円という計画を立てて、これで交渉に当たられたということも聞いておるわけです。三百万円に落ちついた経緯といいますか、理由といいますか、そういったようなことをまず最初に承りたいと思います。
#154
○国務大臣(廣瀬正雄君) ただいま御指摘のように、現在の簡易保険の保険金制限額は、昭和四十四年の六月に二百万円ということになったわけでございますが、最近における社会、経済の事情の推移、つまり国民の生活水準が高くなってまいりまして、高い保険金額の保険を選択するというようなことになりましたので、また一方、物価が高騰してまいりまして、貨幣価値が低下してきたというようなことをいろいろ考えまして、どうしても生命の保障と申しますか、生命保険の保障機能という立場から申しましても、二百万円では、あまりに低額に過ぎるというように私ども考えますし、また、加入者のほうからも、二百万円では足らないので、もう少し増額してもらいたいというような御要望が強うございまして、郵政省のほうで、市場調査をいたしましたところが、平均六百万円程度の保障を必要とするというような希望があることをうかがえたわけでございます。
 そこで、ただいまお話しのように、私どもといたしましては、現在の二百万を四百万にいたしたいということで、予算折衝の段階で、大蔵省に当たったわけでございますけれども、四百万ということになりますと、現在の倍額ということになりますわけで、それと民間の保険との関係もあるからというようなことで、それでも、ずいぶんみんな関係者折衝に奮闘いたしたようでございますけれども、結局われわれの力足らず、大蔵省の蒙を開くことができずに、とうとう三百万に落ちつかざるを得ない、ということになったわけでございまして、この点は、いかにも残念に思っておりますけれども、しかし、二百万に比べますと、五割の増額ということになったわけでございますので、当分はこれでやっていくということで、ついに御承知のような妥結と申しますか、話の折り合いをつけたわけでございます。私どもの力が足らなかったことは、まことに残念に思っておりますけれども、しかし、今後国民生活がだんだん向上してまいりますし、社会、経済の情勢も変化してくるというように考えられますわけでございますから、そういうようなことに応じまして、さらに、そうした情勢になれば、そういう情勢に応じまして、増額ということに重ねて努力いたしたいというように考えておりますわけでございます。
#155
○西村尚治君 経緯はわかりました。また、今後、情勢に応じて努力したいという大臣の御答弁でございますから、それはそれでけっこうだと思いますが、さっきお触れになりました郵政省の簡易保険局が調査したそれによりますと、六百万円程度はぜひということ、それから生命保険協会が行なった生命保険に関する全国調査、これを見ましても、少なくとも五百万円程度は要るということが、世論として出ておるわけですね。さらに、一千万円程度は必要だというのが二五%もあるという点を考えますと、どうもやはり三百万円では不十分、十分とは言えないじゃないかと。特にここに「加入者に対する保障内容の充実を図るため、」とございますが、この「保障内容」ということになりますと、まあ一般の個人が保険に入って、まず頭に期待するものは、入院費であるとか、治療費であるとか、葬儀代のほかに、やはり遺族の、自分がなくなったあと数カ年間の生活費というようなものを頭に描いて、それをあてにして、保障費として期待して契約を、加入するんだと思うわけでありますが、そういう点から考えますと、今日三百万円、大臣のお話でわかりましたけれども、必ずしも十分と言えないと思いますので、今後一そうのひとつ御努力を引き続いてお願いを申し上げたいと思います。――それはそれでけっこうでございます。
 次に、保険料の問題につきましてちょっとお話を承りたいと思いますが、簡易保険の保険料、これはどうも民保のそれに比較しまして、若干割り高になっておるということが言われるのですけれども、今日におきましても、はたしてそうでありますか、どうですか。これは保険局長のほうから、民保と比較して何か適当なものを標準にして、ひとつ比較したところを、ざっと教えていただきたいと思います。
#156
○政府委員(野田誠二郎君) お答え申し上げます。
 簡易保険の保険料と民間保険の保険料、これは一般に、簡易保険では、表定保険料といっておりますが、民間では、営業保険料といっております。これは、ただいま御指摘のように、簡易保険のほうが、相対的にいいますと、同一水準あるいは若干簡易保険のほうが低くなっておるわけでございます。この表定保険料といいますか、営業保険料のほかに、配当金として契約者に配当される金額を加えまして計算しました場合の正味保険料、どのぐらいのものを保険料として払い込んだかということになりますと、御指摘のように、若干簡易保険のほうが高くなっておる、こういう実情でございます。具体的な例を申し上げますと、保険金額が十万円、加入年齢が三十歳という例でございますが、十五年満期の養老、これはちょっと短いのでございますが、簡易保険の標準的な保険種類でございます。十万円で三十歳の加入、十五年養老、払い込み保険料が、簡易保険の場合、九万八千一百円、配当金が二万六千七百五円、したがいまして正味保険料といたしましては、七万一千三百九十五円、これは三十五年の契約であります。これにちょうど対応する民間保険の同一の保険種これを申し上げますと、払い込み保険料は九万九千円、配当金が三万八百十円、正味保険料が六万八千二百九十円ということで、これだけ取り上げますと、三千二百五円民間保険のほうが安くなっておる、こういうことでございます。
#157
○西村尚治君 今度ことしの四月、剰余金の配当を若干なさる――もう踏み切られたんですか――ということを聞いておりますが、それによってもやはりまだ割り高ですか。いまのはそれを計算に入れての話ですか。
#158
○政府委員(野田誠二郎君) 簡易保険も、御指摘のように、若干の努力によりまして毎年上積みの配当をいたしておるのでありますが、民間保険におきましても、同じように当該年度の利益を分配をいたしておりますので、大体この傾向はそう変わらないと思います。
#159
○西村尚治君 この保険法によりますと「なるべく安い保険料で提供し」云々とあることは、申し上げるまでもなく、御承知のとおりであります。保険法第一条にそうなっておるわけですが、この官業である簡易保険が民保より保険料が割り高だというのは、どうもちょっとやはり問題じゃないかと思う。大いに努力してもらって、同レベルかむしろできればそれより安くなるようにすべきだと、してもらうべきだと思うわけですけれども、もちろん省もそういう方向へ向かって努力なさっておると思いますが、具体的にはどういう方向で詰めていらっしゃるか、その具体的な対策をひとつこれは局長からでもけっこうですが……。
#160
○国務大臣(廣瀬正雄君) これは私は、今後、簡易保険に課せられた非常に大きな懸案であり、課題でなくちゃならないと思っておりますわけでございますが、私は郵政省の仕事の本質というのは、非常に庶民性を持ったものである。こういうことに仕事の生きがいと申しますか、喜びを覚えておりますわけでございます。郵便にいたしましても、庶民の日常生活にきわめて必要なものでありますことは当然でございます。それから郵便貯金が、これまた、庶民の貯金でございまして、したがって、そういう庶民という立場に立って、郵便貯金の金利引き下げ反対とか、あるいはいわゆる庶民金融の創設でありますとか、いうような問題が起こってくるわけでございますが、庶民大衆のありがたい制度であります簡易保険が、民間の保険より保険料が高い、利回りがよくないというようなことは、郵政従業員としましては、最も真剣に考えなくちゃならない大きな問題であろうかと、これは全く御指摘のとおり私は同感でございます。
 どうしてしからば運用利率をよくするか、これが問題のかぎであろうかと思いますけれども、運用利率をよくするということについていろいろ考えてみますと、大体道は二つあるようでございまして、その一つは、積み立て金の問題でございますが、積み立て金の問題は、法律を改正する必要がなくて、利回りも少しよくするという道もあろうかと思うのでございまして、つまり法律で許されておるけれども、現在実行していないというようなこと、これはたとえば、金融債の長期のもの、あるいは電力債の長期のもの――短期のものは投資が行なわれておりますけれども、長期のもの、こういうことが法律で許されておりますので、まあ実施について大蔵省の了解を得る必要があるかもしれませんが、運用権は、皆さまのお陰で、積み立て金については、郵政大臣に移されておるわけでございますから、関係があれば関係の向きの了解を得まして、郵政大臣の運用権に基づいて有利の運用をやるということが必要じゃないかと思っておりますし、また、法律の改正を要するものといたしましては、さしあたり公益事業の社債のうち、電力債が認められておりますけれども、それ以外の、たとえば、ガス事業でありますとか、交通事業でありますとかというような、公益事業社債投資の道も開くというようなことが必要ではないかと思っておりますし、また、さらに進めまして、一般事業の社債でありますとか、あるいは株式でありますとか、あるいは企業に対する金銭貸し付けでありますとか、あるいは不動産取得でありますとか、こういうような面、あとで述べました点は、かなりむずかしい財投の対象であろうかと思いますけれども、こういうようなことについても、考えをめぐらしていくべきじゃなかろうかと、そうして、庶民に喜んでもらえるような簡易保険の実態たらしめなくちゃならないと、ただいま申しましたように、法律の改正を要せずして利益をあげていくもの、要して利益をあげていくものというようなことで考えてまいらなくちゃならないと思っておるわけでございます。こういうことは、この次の大臣に課せられた郵政省の非常に大きな課題ではないかと、こういうふうに考えております。
 それから余裕金も問題があるのでありまして、余裕金は、これは、法律を改正しなくちゃならぬ大きな問題になろうかと思いますけれども、直接運用の道を開く。もともと余裕金につきましても、戦前は郵便年金の余裕金は、郵政大臣が――その当時は逓信大臣と申しておりましたが、運用しておったものでございますけれども、簡易保険はそうでなかった。以前から大蔵大臣に認められておったものでありますが、郵便年金だけは郵政大臣が運用権があった。現在は御承知のように、郵便年金も、簡易保険も、運用権は大蔵大臣ということになっておるわけでございまして、これも非常に大きな問題、というのは単に関係が非常に大きいのでございますから、大きな問題でありますわけでございますけれども、かつて皆さま方のお骨折りで積み立て金の運用が郵政省に奪回――奪回ということばが不穏当でありますれば、取り戻していただいた事実もありますわけでございますから、余裕金につきましては、私は郵政省が運用するというような道、保険、年金の両方ともではむずかしいということであれば、戦前と同様に郵便年金だけでも、郵政省に返していただくというようなことで、いま努力するというような道を講ずべきではないかと思うのでありまして、これまた、将来郵政省に課せられた懸案であろうかと思います。
 まあこういうことにいたしまして、冒頭申しました郵政事業――郵便にしましても、郵便貯金にしましても、簡易保険にしましても、庶民のための事業である、こういうことは私どもは非常に大きな誇りを持っているわけでございます。郵便貯金で本年度いろいろやりましたように、この次は簡易保険について郵政省はもう少し積極的に努力いたしまして、運用の有利のような方途を講じまして、庶民のために有利な簡易保険たらしめるように努力することが肝要ではないかと、私はひそかに考えておるわけでございます。
#161
○西村尚治君 積み立て金の運用利回りをよくするということが、一番大きな、保険料引き下げにつながる大きな方途だと思うわけですが、いま積み立て金、これは積立金の運用に関する法律にのっとって運用されておるわけですが、この地方公共団体とか、政府機関、そういったような公共性の強いものに、まあ最重点的に運用されておると思いますが、総額のうち何十%、おそらく八〇%、九〇%というものが、そちらにいっておると思いますが、現状どうなっておりますか。
 それから、さっき大臣がお触れになりました、有利だと思われまする金融債、電力債、こういったようなものには、どの程度運用されておるか。ちょっと計数を、ほんの輪郭だけでいいです。こまかいものは要りません。
#162
○政府委員(野田誠二郎君) 簡易生命保険、郵便年金の資金運用状況につきまして概略申し上げます。大きな項目といたしまして、有価証券、これは国債、地方債、公社、公団、公庫債等々、金融債等でございますが、これらのものが八千五百五十三億、これが二八・五%であります、これは有価証券です。それから、貸し付け金という分類に一兆六千八百三十八億、これが総体の割合の五六・二%でございます。この中の大きなものといたしましては、地方公共団体、これに二九・二%、それから、公社、公団、公庫等に対する貸し付けが一八・七%でございます。この二つが非常に大きな部分でございまして、両方あわせまして二兆五千三百九十六億、総体の八四・七%ですが、そのほかに余裕金といたしまして、これは先ほどお話しがございました資金運用部に預託されておりますものが四千五百八十三億、おおむね一五・三%程度ございます。このうち有利部分といいますか、利率の高い部分と、それから平準的な部分につきましては、有利部分の七%以上の――われわれのほうでいわゆる有利部分と称しておりますのが、二兆五千四百億のうち約三〇%ということになっております。
#163
○西村尚治君 三〇%というのはどれの中の三〇%ですか。
#164
○政府委員(野田誠二郎君) ただいま申し上げました資金総額二兆五千三百九十六億、これの中の三〇%でございます。
#165
○西村尚治君 積み立て金資金総額の三〇%というわけですね、七%以上が。それで、その中で金融債それから電力債、これは何%になっておりますか。
#166
○政府委員(野田誠二郎君) 四十七年三月末現在におきまして、電力債が五億、金融債これが一千六百三億である、こういうことです。金融債は積み立て金の六・三%です。電力債はほとんど数えるに足らない金額でございます。
#167
○西村尚治君 金融債が六・三%で、電力債がわずか五億、パーセンテージにするととるに足らない数だということですが、この積立金の運用に関する法律によりますと、金融債は「積立金の総額の百分の十に相当する額」、電力債は「百分の五に相当する額」まで投資してよろしいという道が開かれているわけですね。しかもこれは、運用対象の中できわめて有利なほうに属する。にもかかわらず、それがいまのような微々たる状況であるというのは、何に原因するのでしょう。
#168
○政府委員(野田誠二郎君) 電力債について申し上げますと、電力債に対します運用は、運用法によりまして、先ほど御指摘のように、積み立て金の百分の五というふうに一応制限をされておるわけでございまして、そのほかに、資金運用審議会の決議――これは簡易保険の積立金の運用法の規定によりまして、運用の際には、必ずこの運用審議会に付議することになっておりますが、この運用審議会の決議並びに大蔵、郵政両省間の覚え書きで、法律では電力債は全般的に運用できることになっておりますが、短期運用だけに限られておるという点がまずあげられるかと思います。次に、金融債につきましては、金融債は、簡易保険積立金の運用法におきましては全面的にすべての金融債に簡保資金が出動できるようになっておるのでございますが、現実の問題といたしまして、これは財投の関係では、長期運用は、商工債券だけに限定されておりまして、他の債券、金融債は財投計画に計上されていないというような関係から、この金融債につきましても、短期運用だけに限られておる、こういう状況になっております。いま申し上げましたような理由が、電力債、金融債の保有量が非常に少ない理由の一番大きなものではないかと、かように考えております。
#169
○西村尚治君 そうすると、金融債の中で商工債券を除いてはみな短期ということに限定されておるわけですか、電力債はもちろんのこと。
#170
○政府委員(野田誠二郎君) そのとおりでございます。
#171
○西村尚治君 それはなぜでしょう。
#172
○政府委員(野田誠二郎君) 金融債につきましては、まあ商工債券につきましては中小企業の金融に政府資金として出動するということでの意義が認められておるのでございますが、そのほかの長期信用銀行債等につきましては、民間資金の動員が可能である、あえてそういう方面にまで――これは積立金運用法では対象内に入っておりますけれども、いまの金融情勢あるいは経済情勢と申しますか、こういう状況の中では、あえて政府資金がそういう面に出動するまでもなかろうということで、いまの時点では財投計画に計上されていない、こういう理由かと思います。
#173
○西村尚治君 ちょっと前に返りまして、いま簡保の積み立て金の運用利回りと、それから民保の運用利回り、やはりかなり開きがありますか。最近の計数わかりましたらちょっと。
#174
○政府委員(野田誠二郎君) 四十六年度の運用利回りについてはまだまとまっておりませんが、過去三年の分を申し上げます。
 四十三年度が簡易保険が六・五九%、民間保険が七・七二%でございますので、その差が一・一三%でございます。四十四年度は簡易保険が六・六四%でございます。民間生命保険が七・八五%でございますので、これは一・二一%の開きがございます。四十五年度におきましては、簡易保険が六・五八%、民間保険が八・〇〇%でございますので、その間の運用利回りの格差といいますか、差が一・四二%というふうにちょっと開いております。
#175
○西村尚治君 両者の運用利回りの開き、いまだいぶ違ってきておるような感じを受けますけれども、しかしやはり一・数%の開きが依然としてあるわけでして、これがやはり両者の保険料、正味保険料へ影響しておるわけですね。ですから、簡保の正味保険料が割り高ということを解決するためには、運用利回りをよくしなければならない。運用利回りをよくするためには、その有利な、さっき言いました金融債、電力債、こういうところにもう少し重点的に投資をしなきゃ打開できないではないかと私は思うのですけれども、せっかく運用法の改正、これ何年でしたか昭和三十八年ですか、運用法が改正されまして、総額の中の百分の十なり百分の五%なんというものについて有利な方面に融資していいんだ、投資していいんだという道が開かれておるにもかかわらず、法律のほうでそういうことが認められているにもかかわらず、両者間の間の何といいますか、行政措置で、きわめて限定して閉ざしてしまっておるということを、私ははなはだ不当だと思うのですね。
 これは郵政省大いに大蔵省と折衝なさってきた、その努力はわかりますけれども、大体、大蔵省というのは、何でも一に政府資金だ、政府資金だ。政府資金がそういうほうに関与するのはどうこうということで、相手の立場だとか、企業を経営する者の苦労というものに対して全然理解を示さない、それがこういう結果に、姿になってあらわれていると思うわけであります。確かに政府資金ですから、公共的なものに優先的に投資をしなきゃいかぬ、そのことは私も否定するわけじゃありませんけれども、政府資金であると同時にやはり事業経営をやっておる、さっき大臣が指摘なさいましたように、庶民のために庶民の資金を預かって、庶民から預かった信託財産である。これを完全な有利な運用、これについて確実有利な運用をはかって、それをできるだけまた、庶民に還元をしなきゃならぬという、大きな使命を持っておるわけですが、そういった点を考えますと、もう少しそこのところを大蔵省あるいはこれは資金運用審議会にも関係してくるわけですが、そういうところにも鋭意折衝なさいまして、まあ大臣は、次の大臣云々というお話しでありましたけれども、大臣もまだひとつ長く残ってもらって、そういう点について、大いにひとつ打開の方策を講じていただきたいと思うわけです。せっかく道が開かれているんですから、法律の上で。ですから、フルにそこを活用してもらうことと、それから先ほど大臣がお話しになりました、御指摘になりました、そのほかの公益事業、公社、ガスとか、運輸とか、そういうほうのものについても、これは法律の改正が必要なわけですけれども、ぜひひとつ御努力願いたい。これはかつて、資金運用審議会ではいいということに議決されたいきさつがあるように、私は思うのですが、にもかかわらず、大蔵省が反対して、まだ実現をみないというふうに私は理解しておるんですが、あるいは間違いかもしれません。間違いなら間違いでもけっこうですが、運用審議会なりそれから大蔵省なりに鋭意折衝していただいて、大いにひとつ利回りの公平がはかれるように、今後とも御努力を切にお願い申し上げたいと思います。
#176
○国務大臣(廣瀬正雄君) まさにそのとおりでございまして、全く私同感でございますので、先刻申し上げましたとおりでありまして、法律の範囲内でも、現に、金融債の長期のあるいは電力債の長期のもの、これが法律的には道が開かれておる。もっともっと、積み立て金の運用を皆さん方の御奮闘で郵政省に取り戻していただいたわけですから、これを最高度に活用いたしまして、庶民にその利益をもたらすというようないき方をしなきゃならぬと思うのでございまして、法律で許された範囲、それから、また、お話しのございました法律の改正を必要とする面も、たとえば公益事業の面、その他についてというわけでございますが、こういう問題は将来――将来と申しましても、まあ本年度は郵便貯金で、先刻申しましたように、庶民のために金利引き下げには反対いたした。あるいはまだ実現いたしておりませんけれども、庶民金融の道を開きたいというようなことを計画してやっておりますわけでございますが、この次は、簡易保険の面で庶民の生命保険自体、内容を高めるような努力を、郵政省としましてはしなければならない、こういうふうに私は考えております。
#177
○西村尚治君 保険料引き下げ、生命保険料の引き下げには、運用利回りの向上と同時に、余裕金の活用も大事ですし、さらに事業比率の引き下げもこれは大きな要素だろうと思いますが、また聞きますと、最近ベースアップ等があるにもかかわらず、事業比率はだいぶ安定しているといいますか、下がってきているようですから、この上とも合理化、機械化に努力されまして、この引き下げ方についての御努力を要望しまして、これは先に進みます。
 次にお聞きしたいと思いますのは、この福祉施設の関係なんですけれども、簡保事業団というものができまして、福祉施設がだいぶ拡充されてきております。利用者の話を聞きますと、なかなか従業員の訓練もゆき届いていて評判がよろしいようで、その点たいへんけっこうです。募集環境の改善にも役立っていると思いますが、どうも申し込んでもなかなか受け付けてもらえない、半年も、ことによったら、一年も待たされるところが多いという声を耳にするわけでございますが、これがサービスがいいのと、もう一つには料金が非常に安い、そういったようなことでわれもわれも押しかけるのだろうと思いますけれども、そこでこれはちょっとあまりこまかいことになるのでどうかと思いますが、利用料金ですね。これを聞いてみますと、一泊二食付きで千数百円とかで、実に安い料金でサービスしてもらっているわけですが、これは原価と、それから関係のたとえば厚生省なんかにあります国民宿舎とか、国民休暇村とか、そういった類似施設、そういったものとの均衡をとって、ああいった料金を算定なさっているのですか、ちょっとその辺。
#178
○政府委員(野田誠二郎君) 当然簡易保険加入者福祉施設の利用料金の決定の際には、他の類似のいろいろな施設、あるいは民間の施設の料金等との対比、これは当然問題になるわけでございますが、現在、先ほど先生おっしゃいましたように、簡易保険の場合の加入者ホームにつきましては、一泊二食付きで一千二百円、それから保養センターの場合には一泊二食付きで、これで一千四百五十円、こういう数字になっております。一応われわれのほうで掌握いたしています他の類似いたしております国民宿舎は一泊二食付きで千五百円程度、国民休暇村一泊、これの場合は二食付きで大体千八百円程度、こういうことになっております。
#179
○西村尚治君 そうすると、国民宿舎とか国民休暇村よりかはるかに安いということですね。加入者に還元する、加入者に対する福祉増進という点からはたいへんけっこうだと思いますが、これは足らないところは、郵政省から事業団に補給なさっておるわけですね。――それで資料もらった。四十七年度予算では設備投資の分と、それから運営費に対する交付金、あれはどういう割合になっておりましたか、運営費のうちで交付金とそれから自前で稼ぎ出すものと、あれはどういう割合になっておりましたか。
#180
○政府委員(野田誠二郎君) 別に出資金と交付金の対比がフィフティー・フィフティーであるとか、あるいは六、四とか、こういう比率もございませんし、交付金と事業団で実際に収益あげます収入との比率が幾らでなければならない、こういうふうな割合というものは特段に設定をいたしてないわけでございます。
#181
○西村尚治君 いや、私が聞こうと思ったのは、出資金ではなくて交付金で、事業団の会計の内訳で交付金収入と事業収入、こういう資料があります。これを見ますと、四十七年度の予定額ですけれども、交付金収入が約四十三億、それから事業団での事業収入が約十八億ですね。大体七割程度のもの、運営費の七割程度のものを省のほうから交付をなさっておる。これは四十七年度ですが、これは従来――事業団始まって十年になるわけですが、ずっと大体こういう比率で交付なさっておるのかどうか。
#182
○政府委員(野田誠二郎君) 実は交付金の算定の基本方針を昭和四十六年度以降変えまして、四十五年度までの予算の組み方、交付金の出し方につきましては収支差額方式といいますか、要するに、事業団が収入をあげますけれども、いずれにいたしましても、人件費あるいは退職金積み立て金、その他諸般の支出をいたしますに、収入ではまかなえないわけでございますので、その差額の分を、この建設に要します資金を除きました運営費につきまして、収支差額方式で交付金を交付をいたしておったのでございますが、四十六年度以降につきましては、交付金の交付の方式を費目限定方式ということで、いままでの収支の差額方式から改めまして、人件費、それから退職金積み立て金等々、固定的な経費だけに交付金を支給するということで、一応交付金の抑制、改善ということにつとめました。その結果といいますか、そういう観点から、いま御指摘の交付金と収入との比較というのがにわかにできがたい、こういうことになっているわけでございます。
#183
○西村尚治君 そうすると、その不足分は幾らでも補給するということでなくて、四十六年度から比較的限定して支出をしよう、交付しようというたてまえに変わったわけですね。
#184
○政府委員(野田誠二郎君) ちょっと失礼いたしました。一応数字が出ておりますので、それじゃ申し上げさしていただきますと、四十七年度、これは予算の予定でございますが、利用料収入と、それから交付金との関係、大体三割程度が利用料収入、四十七年度は三〇・一%、これは予定でございます。四十六年度が二八・一%、四十五年度が三〇・九、これは決算でございます。大体三割の線を上がったり下がったりと、こういう程度になっております。いま申し上げました四十六年度以降交付金の算定方式を変えたわけでございますけれども、そういう意味で非常に経費が抑制されたというようなことまでは効果がまだ発生いたしておりません。
#185
○西村尚治君 わかりました。私がなぜこういうこまかいことを申し上げるかといいますと、いつでしたか、法案が改正されまして、この施設、加入者ホームとか、保養センターの施設を利用し得る者は原則として加入者ですけれども、加入者以外の者も――非加入者も、加入者の利用に差しつかえない範囲内で利用を認めるという道が開かれたわけです。そうしますと、かなりその非加入者の方も利用されておるのではないか。しかも他方において、加入者がせっかく身近な施設として利用したいと申し込んでも、半年なり一年先まで待たされる。加入者のためにつくった施設というものが、加入者に十分還元されていないんじゃないか。あわせて、非常に他の類似施設よりも割り安な料金でサービスしておる。非常な高額な交付金を支給してまでやっておるものが、肝心の加入者以外の者に利用をされてしまって道がふさがれておるというようなきらいはないかと、もしそういうことであれば、先ほどの保険料の問題に返るのですけれども、もっと身近な、まあ金額はなかなかそこまでいかぬかもしれませんけれども、直接加入者に還元をする――保険料の引き下げというようなことでですね。そういうこともまず先に考えるべきじゃないかという気もしたりするわけです。まあその点ちょっとそのことを立ち入って聞いてみたわけですが……。
 ところで、非加入者の利用数というようなものはどういうふうになっておりますか。把握できておりますか。そこは無制限にチェックしないで、どんどんだれでも受け付けておるものですか、どうですか。
#186
○政府委員(野田誠二郎君) お答え申し上げます。
 簡易保険の加入者の福祉施設でございますので、御指摘のようにまず第一に、加入者の利用を当然優先さすべきだと思うのでございます。先生御指摘のように、簡易保険法の改正に際しまして、「加入者の利用に支障がなく、かつ、その利益を増進すると認められる場合には、加入者以外の者に利用させることができる。」ということで、員外利用といいますか、こういう利用が認められておるわけでございますが、一応といいますか、形といたしましては、加入者優先の原則を、われわれといたしましても、それから事業団といたしましても、とっておるわけでございまして、その利用は原則といたしまして郵便局を窓口として利用を申し込むようにする――一般的な施設の場合です。こういうことになっております。
 また、利用申し込みにつきましては、加入者につきましては、六カ月前から受付を行なっております。しかし、簡易保険に加入していない方については、一カ月前から利用の受付を始めるということで、その間に差を設けておる、このような方法で加入者を一応優先させておると、こういうことにいたしております。
#187
○西村尚治君 加入者優先ということは一応、じゃ郵便局の窓口でチェックして調整をとっていると、そういうことですね。それならけっこうですが、まあ私も、加入なさらない方もどしどし使ってもらって、余裕さえあれば、これはPRの意味も兼ねるんですから、けっこうだと思いますけれども、どうも肝心の加入者が半年も待たされる、一年も待たされるということでは、十分期待にこたえていない感じがするものですから、いま申し上げたわけですが、それで現実は、しかし、そういうふうに評判のいいところはたいへんに殺到して、簡単に予約がとれないということのようですが、せっかくまあ評判のいいこういう施設ですので、いつでも御希望に応じられるように、もう少し施設を拡充整備なさる必要があるんじゃないかと思うわけですが、それについての今後の計画をお聞きしたいということ。
 それからもうこれで終わりますけれども、そのことが一つと、それからまあ保険事業業界、なかなかこれからやはりますます競争は激烈になってくるだろうと思うんですよ。まあ簡保も皆さんの御努力で比較的順調に伸びてきておるように思いますけれども、民保その他に比べまして伸び率がはたして十分と言えるかどうか。さらには資本の自由化によりまして、外国の保険事業というものもおそらく入ってくるというようなことも考えられましょうし、民間の業界ではいろいろと新種保険等を開発しまして、変額保険ですか、その他いろいろと公衆に魅力のある商品を売り出そうということで研究しておると、努力しておるということも聞くわけですが、そういった間にあって、この簡易保険事業というものがますます安泰であり、ますます発展を遂げて、そうして大臣のおっしゃる庶民大衆の皆さんに安心してその負託にこたえられる事業として成長していく。そのためにはいまの福祉施設もそうですけれども、簡保事業全体として今後の何といいますか、積極的な施策、何カ年計画といったような、五年計画あるいは七カ年計画といったような長期計画ですね、この激烈な業界の中にあって、こういう青写真でいくんだといったような御計画がおありになりますかどうか。おありでありますれば、最後にそれを承りまして私の質問を終わりたいと存じます。
#188
○国務大臣(廣瀬正雄君) 簡易保険の庶民に対するきわめて重大な使命を考えますときに、民間保険に対しましておくれをとっちゃならないということはわれわれも信念といたしておりますわけでございますけれども、現実は必ずしもそういう成績でないことは御指摘のとおりでございます。そこで、ただいま御質問のような長期展望に立ちまして将来のビジョンを描いておくこともきわめて肝要だと思いますが、まだ具体的にそういう案はできておりませんけれども、いま五カ年計画というようなものを策定中でございますので、なるべく早くそういうことで御批判をいただきたいと、こういうようにも考えておりますわけでございます。
 ただ、展望の内容といたしましては、ただいま御指摘のように新種保険を増設する。たとえば変額保険、これは現在の物価高騰、貨幣価値の低落というような情勢に対応いたしますためには、こういうような特殊な種類の簡易保険が必要じゃないかと思いますが、その他いろいろ想をこらしまして新種保険の開発をするというようなことが一つの方法であろうかと思いますし、また一番最初御指摘のございました、保険金額を社会、経済の情勢の推移によりまして引き上げるという問題もあろうかと思いますし、さらにまた、いろいろ御高見を賜わりました積み立て金あるいは余裕金の運用の利回りを向上させていくということ。これは法律の改正を要しなくてできますことと、法律の改正を必要とするものまで開発するような努力が必要じゃないかと、こういうふうに考えておりますし、さらにまた、ただいまお話のございました加入者の需要並びにPRという意味から申しまして、一般の国民大衆というものを対象といたしましての保養センターの整備拡充という各方面の方途を講じまして、ただいまのような国民から期待されるような、喜ばれるような、豊かな充実した、そうして民間保険と比べて劣っていないという、ほんとうに公共的な庶民福祉のための簡易保険たらしめるような努力を今後重ねていかなければならぬ、かように考えておりますわけでございます。
 さしあたり明年度のセンターの計画につきましては、保険局長から答弁させたいと思います。
#189
○西村尚治君 明年度だけでなく、今後の大体の福祉施設関係。
#190
○政府委員(野田誠二郎君) ただいま基本的には大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、全国の加入者に施設利用の均てんがはかれるように、またいま御指摘がいろいろございました、幾ら申し込んでもなかなか利用できないということでございますと、なかなか問題がございますので、今後におきます事業の伸展なり、いまのお話の加入者の需要というものを十分勘案いたしまして、当分の間次のような方法でいきたいと考えております。
 いま一番需要度の高い保養センターにつきましては、保養センターと加入者ホーム、これを含めまして、各都道府県おおよそ二カ所になる程度までこれを増設を続けていく、このように考えております。
 それから郵政局所在地といいますか、全国十カ所程度の基幹都市には、それぞれ簡易保険会館といいますか、今度京都に着工するわけでございますが、簡易保険会館というようなもの、あるいは福祉センターというようなもの、中には宿泊所あるいは結婚式場、集会場、ホールというようなものを含んでおるわけでありますが、こういうものをこしらえていく。なお、青少年のリクリエーション・センターというもの、これは現在東京に一カ所しかございませんけれども、これもやはり東京、大阪、福岡、札幌というようないわゆる基幹都市には続けて増設をしていきたいというようなことでございます。
 診療所につきましては、行管の勧告等もございましたので、その運営の内容について改善を加えたい。個所数を特にふやすということは別に考えていないわけであります。
 そのほか郵政審議会の答申をいただいております託児所なりあるいは保育所とか、そういう各般の施設につきまして、これはなお十分に慎重に検討を重ねまして拡充の方向で進んでまいりたい、このように考えております。
#191
○委員長(杉山善太郎君) 本案に対する質疑は、本日は、この程度にとどめます。
 本日はこれで散会いたします。
   午後三時十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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