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1971/05/09 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 運輸委員会 第6号
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1971/05/09 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 運輸委員会 第6号

#1
第068回国会 運輸委員会 第6号
昭和四十七年五月九日(火曜日)
   午前十一時二十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     中沢伊登子君     田渕 哲也君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     山田  勇君     青島 幸男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長
                木村 睦男君
    理 事
                鬼丸 勝之君
                佐田 一郎君
                山崎 竜男君
                森中 守義君
    委 員
                江藤  智君
                菅野 儀作君
                橘  直治君
                平島 敏夫君
                伊部  真君
                小柳  勇君
                瀬谷 英行君
                藤田  進君
                田代富士男君
                三木 忠雄君
                田渕 哲也君
                山田  勇君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  丹羽喬四郎君
   政府委員
       北海道開発庁総
       務監理官     山田 嘉治君
       運輸政務次官   佐藤 孝行君
       運輸大臣官房長  高林 康一君
       運輸省港湾局長  栗栖 義明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       日本国有鉄道貨
       物局長      泉  幸夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○北海道開発のためにする港湾工事に関する法律
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(木村睦男君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○伊部真君 最初に大臣の御出席を得て質問をするつもりでありましたが、大臣の出席を得ていないので遺憾とするところです。したがいまして、大臣出席の後にもう一度お答えをいただくことがあろうかと思いますが、あらかじめひとつ御了解をいただきたいと思います。
 それで、まず最初に、先般、「港湾整備五箇年計画概要」というのが発表されました。この中に、これからの「五十年代の経済発展に備えて、大規模な工業基地の基盤となる港湾の整備に着工する。」ということがあります。これは新全総とも関係をしてくるのでありまして、それを想定してこの法律が出されておるんではないかというふうに思いますが、そういうふうに理解してよろしいですか。
#4
○政府委員(栗栖義明君) 先生御指摘のとおり、現在のところ「新全国総合開発計画」いわゆる新全総の中に「大規模開発プロジェクト」ということばで表現されておりますが、それを受けまして、一応ここに、全部ではございませんが、一部条件の整ったものから開発していくという方向で考えております。
#5
○伊部真君 いま、新全総を基礎にした工業開発の問題については、各方面でこれは議論がありまして、政府のほうでもこれについての手直しをせなければならぬというふうなことにいわれておるわけです。特に先般、公害の委員会でもそうでありますが、そのほかの場所でも、大石長官の発言などを見ても、いわゆる志布志湾だとか、あるいは瀬戸内海のあの工業地帯についでは検討せざるを得ない状態になっているんではないかと思うんです。そうなりますと、この五カ年計画というのは当然変更されるというふうに理解していいですか。
#6
○政府委員(栗栖義明君) ただいま先生御指摘のとおり、新しく新全総の再検討、あるいは環境問題というふうな議論があろうかと思います。御承知のように、港湾法のたてまえから申しまして、港湾整備をやる場合には、港湾管理者といえば大体地方公共団体が主でございますが、地方公共団体が大かたの御意見をまとめて計画を立てて、それを国のほうでオーソライズして進めるというたてまえになってございますので、地元の御意見がまとまらないものを取り上げるということはまずないわけでございます。
 なお、いま御指摘ございました志布志湾とか、瀬戸内海というお話がございましたけれども、御承知のとおり、港湾の五カ年計画の中に千六百五十億という調整項目というのがございまして、これは必要に応じて取りくずすたてまえになってございまして、いまのところ、調整項目のほうから必要であれば出すという考えでございまして、具体的な計画としてはセットしてございません。
#7
○伊部真君 それでは総額二兆一千億という中には、金額的にはそれほど大きな計上がされておるわけではない、新全総に基づく工業基地の開発に伴う予算の計上としてはそれほど大きなものを見ているわけではないというふうに理解していいわけですね。
#8
○政府委員(栗栖義明君) 私どもいわゆる工業港と俗に言っているのは、開発港湾というふうにも呼んでございますけれども、五カ年計画で具体的に盛り込んでございますのは、むしろ新産、工特というふうに呼ばれておりまして、従来やっておりますものの残りをセットしたいということが主になってございまして、いわゆる大プロと称するものにつきましては、先生の御質問のようにそう大きな金額は考えないで、必要があれば調整項目のほうで考えたいというふうになっております。
#9
○伊部真君 それでは具体的にいま議題となっております、北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部改正案の内容について質問をしたいと思います。
 この法律本体が制定されました当時、これはたしか昭和二十六年の議員立法によって制定されたと理解をしておるわけでありますが、その場合の理由としては、一つには、北海道は本土に比べて人口が非常に希薄であること、それから二つ目には、経済的な負担能力が北海道の場合に非常に小さいということ、それから三つ目には、本土よりもより多くの開発を必要とする、この三つが、この提案の理由になってこれがきめられた、制定されたというふうに理解をするのであります。そうしますと、いまここに提案されておる内容というのは、これの改正をするというわけでありますから、そこで、この法案が制定された二十六年当時と現在とでは、内容的にあるいは状況について変化があったのか。私の理解では、どうも当時の状態とそんなに変化があると考えられないのに、この法律の一部改正をしなきゃならぬという理由について明らかにしていただきたい。
#10
○政府委員(山田嘉治君) お答え申し上げます。
 北海道の公共事業につきましては、この法律に一つの例が見られますように、従来から、港湾だけでございませんで、各事業にわたりまして、他の府県に比べまして、非常に高率な国庫補助の特例を設けましてやってまいりましたが、特に、道路ございますとか、河川、港湾の一部につきましては、全額国費で実施するというなような状況であったわけであります。北海道の開発は、今後とも国の重要施策として強力に推進する必要がございますけれども、北海道の開発も明治以来百年をすでに経過いたしました。戦後、北海道開発法に基づきまして実施してまいりました北海道の総合開発計画も、昭和四十五年をもちまして、その第二期計画がおおむね所期の目的を達成して終了いたしました。四十六年度から開始されました新しい、いわゆる第三期の総合開発計画におきましては、従来、先生が先ほど御指摘ございましたように、北海道の特殊性と申しますか、後進性の克服という観点のみならず、日本の国土が現在非常に特定の地域に片寄って、いわゆるゆがんだ形でもって経済が進展しておる、この国土の利用の再編成という観点から、北海道をむしろ、日本の中で、国土の中で、産業と生活がよく調和しました、住みよいモデルとしての北海道をつくろうという、非常に意欲的な目標が、この第三期の北海道総合開発計画に出ておるわけでございます。そういう観点から申しますと、これからは、北海道及び北海道の道内の市町村の財政の実情なども勘案いたしまして、この地方負担につきまして、他の府県とバランスをはかっていくということも一面必要になるというふうに考えます。
 それからまた、こういう意欲的な新しい観点からの開発計画を進める上では、道内の地方公共団体のむしろ積極的な財政的な寄与を得て、むしろ事業の拡大をはかっていくという考え方が必要であるというように考える次第でございまして、こういう観点から、実は昨年度も実施しておったんでございますが、昨年度に引き続きまして、四十七年度におきましても、港湾など全額国庫負担の事業につきまして、若干、北海道の特例の調整を予定しておるわけでございまして、この港湾の補助率の改正もその一環をなしておるものでございます。で、この問題につきましては、昭和三十六年ごろから非常に長年懸案になっておりまして、地元におきましても、何度か議論が行なわれてきたところでございます。地元のこの問題に対します正式の意見といたしましては、昭和四十五年の一月に、先ほど申しました第三期北海道総合開発計画の策定にあたりまして、北海道の知事から、内閣総理大臣に対して、北海道開発法第三条に基づき提出されました北海道の意見書というのがございますが、その中ではこういうふうに述べられております。「近次、種々論議されている国庫負担率改訂の問題については、北海道の開発がすすみつつある現状その他客観情勢等にかんがみ、開発をより積極的に推進するという観点から、開発の進度、負担能力に応じて、負担すべきものを負担することも必要である」というように述べておりまして、今回の港湾等の国庫負担率の調整は、総じて、この意見に沿ったものだというように私ども考えております。
#11
○伊部真君 そういうことになると、これは自治省や知事に来てもらわなければいかぬのですが、北海道の場合の港湾管理者というのはほとんど市町村ですよね。苫小牧がいわゆる道と市との管理機構があるということで、ほかは市町村でしょう。それを、市町村が負担をしなければならぬことについて知事の意見――知事はもちろん、私が聞いておるのでは、四十七年の場合には何か六億の市町村負担分のうち一〇%ぐらいは道が持つというようなことをきめておるようですけれども、しかしそれにしても、負担のほとんどはその港湾の管理者である市もしくは町が負担をしなければならぬのですね。その場合に、知事の意見をこういうことについての立案の基礎にするということはどうも理解ができないわけですけれどもね。それともう一つは、市町村、いわゆる港湾管理者が負担をするのに、負担をしたほうが開発について積極的な前進になるんだという理屈がどうも私には理解できない。これはやはり、港湾管理者である市町村が、自分のほうで負担が大きくなってくると、むしろその開発についてブレーキがかかることになるんじゃないですか。その辺についてもう一ぺんお伺いしたい。
#12
○政府委員(山田嘉治君) 先生御指摘のように、北海道は県と多少事情が異なりまして、港湾の管理者はほとんど大部分が市町村でございます。そういうことでございますので、負担が道でなくて市町村のほうにかかるという問題がございますので、もちろん今回の法律の改正にあたりまして、これはまあ昨年の予算編成の時点においてでございますけれども、北海道の市町村がつくっております港湾管理者の協会――団体がございます、そういうところを通じまして、市町村の各理事者と密接に連絡を持ちまして、こういう負担にならぬようにという点につきまして十分意見の調整をしたところでございます。そういうこともございまして、北海道の市町村の行政一般に悪影響を及ぼすということがないように十分配慮いたしまして、そういうことで、この場合、負担率も五%というような負担率を設けた次第でございます。その辺、十分調整はついておるとそういうように考えておる次第でございます。
#13
○伊部真君 たしか四十六年度から漁港法の改正によって大体六億円、今度の提案でそのとおりいきますと、これも全工事が百八十八億で市町村の負担が六億円、それだけでも十二億円のいわゆる市町村負担の増になるわけでしょう。それは、その地域全部にかたまっているわけじゃありませんから、同じところにいくわけじゃありませんが、しかし北海道全体としての市町村は、それだけを見ても十二億の増になる。これは単に港湾だけじゃなしに、河川の問題にしてもそうでありますが、これは内地の事情というか、本土の事情とは違うのは、いわゆる過疎化現象によって集落を維持するための諸費用というのは、学校にしても道路にしても、あるいは交通機関にしても、北海道の場合、本土以上にいま金をつぎ込んでやらなければいかぬときじゃないか。そんなときに、漁港法の負担も増になり、そして今度の場合も六億か七億負担増になるというふうなことがどうも私は理解ができない。
 それと同時に、私の質問に対してあなたは正確に答えてないと思う。私の質問しているのは――二十六年当時に三つのことが理由にされて、そしてこの法案というものがきめられた。それは一つには、人口の問題でしょう。この問題でも、その当時は北海道全体が五百四万、当時の数字、私しっかり握っておりませんが、三十五年を見ても五百四万といわれている。四十五年では五百十八万。決して増加をしているという状態ではありません。あるいは予算額の問題でもそうです。経済力が――それでは北海道の市町村というのは当時よりは財政的な負担能力がついてきたのかどうか、これを見てもそうは思えないわけです。昭和四十四年の北海道での予算を見ると、税収入は全体の予算額に対して二一・三%、これは本土を入れた全体の平均の三〇・八%に比較してもかなり低いわけです。したがって財政の力の面でも、私は、その当時から非常に大きな変化をしたというように思えないわけです。それから第三点であります。より開発を多く必要とするという点では、これはまだ議論の段階ではありませんけれども、苫小牧を中心とした発展というものについては、かなり大きな資金も要るというようなことを考えても、これらを考えていくと、制定した当時の状況と変化があったとは思えないのに、それに改正をしなきゃならぬという理由は、ほかのほうの関係が出てきたから、河川や治水の問題がそうなってきたからというだけでは、北海道の場合は私は理由にならぬと思う。したがって、それについてもう少し具体的に説明を願いたいと思います。
#14
○政府委員(山田嘉治君) 先ほどの私の答えで非常に不十分な点もございまして恐縮に存じます。ただ、先ほど先生ちょっとおっしゃいました漁港法の、昨年改正がありまして、六億円余り負担がふえたのは事実ございますけれども、漁港法、これは北海道の場合は道が管理者になっておりまして、直接市町村の負担にはなっておりません。そのことをちょっと冒頭に申し添えておきます。
 それから先ほど、港湾の負担の改正につきまして町村当局者と密接に連絡をとってやったと申し上げましたが、それだけでなしに、六億余りの、この場合の負担がふえますので、これをどういうふうにして市町村の行財政能力を低下させることがないようにするかということにつきまして、北海道庁や自治省等とも十分相談をした上で提案を申し上げているわけでございますが、自治省におかれましては、もちろん起債でございますとか、あるいは交付税等によりまして直接財源の手当てをする。それからなお、先生先ほど御指摘がございましたように、道としては、五%の一割ぐらいを道が市町村にかわって負担するというようなことも考えておりまして、これによりまして大体問題はないんじゃないかというように考えております。御指摘のように、北海道は非常に過疎の市町村が多うございまして、今回の港湾の水域・外郭施設の国庫負担率の調整にあたりまして、いわゆる過疎地域緊急措置法に基づきまして過疎地域に指定されておりますところの市町村、それが港湾管理者でありますところの町村が、離島は別にいたしまして北海道、五町村ございます。この五町村につきまして今度の地方負担の増加分がどの程度の影響があるだろうかということをいろいろ試算をしてみたわけでございますが、昭和四十五年度をベースにとりまして、昭和四十五年度普通会計決算額と比較してみますと、歳出決算額に対しまして四十五年度予算ベースで今回の負担の増加額は約〇・六%という程度でございますので、この増加分につきまして、先ほど申しましたように、地方交付税でございますとか、地方債と国の適切な財源措置によりて十分この問題を克服されるものじゃないかというように考えております。
 それから先ほど、開発をより積極的に進めるために地方公共団体の財政の費用もお願いするほうがいいのだということを私申し上げましたのに対する御疑問でございますが、全額国庫補助というような制度でございますと、たとえば九千五百万円が予算の総体であり、事業の総体であり、同時にそれが全部国の予算であるというようなこともございますが、今度のように五%地元で持っていただくということになりますと、九千五百万円が五百万円ふえて一億の仕事ができるというようなことを考えておる次第でございます。
 それから次に先生がおっしゃいました、この法律制定の当時の北海道の人口の問題、それから経済力の問題、それからなお、より大きな開発が北海道には必要であるという問題につきまして、その点に関して言えば、私は同じような問題が存在するというふうに考えております。したがいまして、この法律につきまして若干の手直しはいたすのでございますけれども、この法律がねらっておりますような北海道に対しまして特別の手厚いかさ上げ措置と申しますか、補助率をもってより大きな開発を進めていこうという姿勢につきましては、政府といたしましても何ら変わっていないというふうに考えておる次第でございます。私がいま申し上げました補助率の特例のかさ上げ、これは港湾だけじゃございませんで、河川、道路、その他いろいろございますけれども、全部合わせまして、先ほど申しましたように四十五年ごろから補助率を少しずつ下げる、十割補助をやれる補助率の調整の措置が行なわれてございますけれども、事業費がふえていくということもございまして、かさ上げの金額がむしろ毎年ふえていっているという事情でございまして、昭和四十六年度いわゆる補助率のかさ上げ措置が北海道に対して約四百億円ございますが、四十七年度の予算で申しますと、これが四百五十億円にふくらんでおるというようなことでございまして、この法律がねらっておりますような北海道に対しての特別のあと押しと申しますか、プッシュをすることが必要だというような考え方は、少しも変わっていないというふうに考えておる次第でございます。
#15
○伊部真君 私、先ほど申し上げた漁港の問題が、これは当然北海道としての負担であることは私も承知しております。したがって私は、いまの法案と合わせて言いますと、北海道全体として道が持つか市町村が持つかは別にして、これだけでも十二億程度ふえたということを申し上げておきます。
 そこで先ほど、全体として〇・六%程度のいわゆる普通会計との対比を見ると負担になるので、それほどでもない、こういう話でありますけれども、これは平均でありまして、たとえば室蘭の場合は全体としては〇・三八ですか、四%に達していないという程度。しかしこれは平均でありまして、能力を持つところと、財政規模の大きいところと小さいところではかなり違うと思います。したがって今度の場合の対象になる十勝の広尾町だとかあるいは羽幌だとかというようなところになりますと、私はそうは簡単に言えないんじゃないか。室蘭やあるいは函館のように規模が大きいところでの負担額というものと小さな港での負担額というものにはやはり違いがあるんじゃないか。したがって、そういう意味では平均で負担額を見るというのは間違いではないか。むしろ最も条件の悪いところを見てやって、それで負担増になるかならぬかということを考えなければならないんじゃないか、こう思いますが、したがって資料としてあれば、十勝、羽幌というようなところについて普通の会計から見てどの程度になっているか知らしていただきたい。
#16
○政府委員(山田嘉治君) 確かに平均だけでものを見ちゃいかぬという御指摘、ごもっともだと思います。いまここに、手元に持っております資料で少し個別に申し上げますと、十勝の広尾町でございますね、これは同じく四十五年度ベースで申し上げますと一・八五%でございます。それから襟裳岬の突端に近いところに襟裳町というのがございます。これが〇・四一%。それから同じくやっぱり襟裳に近いところに浦河町というのがございます。これが〇・二四%でございます。それから羽幌町は〇・七一%でございます。
#17
○伊部真君 これを見ても、平均〇・六%といいながらも、十勝の場合には一・八五、約二%であるということが、私はこれだけでも尺度にするのは不適当だと思うのです。なぜかというと、私は現地の状況はよくわかりせんが、しかし、たとえば羽幌の場合なんかは、いま石炭の関係があって、その町全体の維持というものは非常に困難な状態なんですね。したがって、この場合には、学校その他集落維持のためにたいへんな苦労をしておるところで、こういう負担をさすのはどうかと思うので、これらの問題については、私はここで、きょう自治省呼んでおりませんから、正確に答えてもらうことができるかどうかわかりませんが、当然コントロールすべきだと思うのですがね。これは開発庁ではちょっと答えできませんね。できなければ次の機会にまた質問をしたいと思います。
#18
○政府委員(山田嘉治君) 御指摘のように、開発庁の所管事項ではございませんけれども、各市町村の財政の事情によりまして非常に問題のあるところにつきましては、当然にまず北海道庁、あるいはさらにその上の段階では自治省におきましてめんどうを見ていただけるものと私どもは理解しております。
#19
○伊部真君 いまの点については、もう一度次の機会に質問をしたいと思います。
 それからちょっと本題からはずれますけれども、港湾局長にお尋ねをいたします。
 北海道の場合に、苫小牧管理組合というのが港湾管理者になっていますね。その管理者の場合に、市町村が単独でなる場合、それから県と市町村が一緒で管理をする場合、あるいは県が二つで管理をする場合、それから港務局という形での管理をする場合、大体これだけあるように聞いているわけですが、それらはどのような条件が相違をしてそのような形になるのか。これは、たとえば港務局の場合なんかは、なぜ港務局というのが四国の新居浜に一つだけあるのか。それらの状況についてひとつ聞かしていただきたい。
#20
○政府委員(栗栖義明君) 先生御指摘のように、港湾管理者の形態が大きく分けますと三種類ございます。その中で、ただ原則的に言えることは、港湾管理者を設立できるのは地方公共団体であるという大前提がございまして、その中で、ただいま御指摘の港務局という制度があるわけございます。で、港湾法によりますと、港務局というものはその構成母体が地方公共団体であるということと、その公共団体の出資を基盤にいたしまして営利を目的としない公法上の法人というふうに考えておる次第でございますけれども、一般的に港湾法で港湾管理者の設立につきましては、各地方地方の事情に応じまして、県が管理する、あるいは市町村が管理する、あるいは共同で管理するとか、あるいは港務局をつくるとか、主として各地方自治体の事情によりまして、自治体の御選択といいますか、そういう意思を尊重して管理者をつくっていくというたてまえにしてございます。
 で、港務局は非常に少ないではないかという御指摘がございます。確かに港務局はいま新居浜しかございませんけれども、やはり一般的にいいまして県なり市なりで自分だけで管理できると、わざわざ港務局をつくるまでもないというふうなのが非常に多いというような実態でございます。
#21
○伊部真君 私はどうもこの港務局というのが一つだけあって、特に住友が中心の新居浜だけあるというところがどうも釈然としないのですけれども、それはいまの答弁によっても、別に港務局をつくらなくても管理者としてほかの市町村と同じような形でやれるのじゃないか。あれは議決の機関というものがあるとかないとかということが大きな点では相違炉あるようでありますけれども、なぜ港湾局は一つだけであるのにそれはそのまま置いておかざるを得ないのか、なぜ新居浜だけがそういう状態なのか、その点もう少しはっきり……。
#22
○政府委員(栗栖義明君) これはまあ私どもと港湾管理者を構成する公共団体と、いろいろとつくる場合にも下相談をしているわけでございますけれども、本来、外国にも例がございますけれども、ある場合には、ある国につきましては、むしろ公共団体の長が直接支配しない委員会的なものをつくって港務局を構成するという港があるわけでございます。そういうふうに間接的な地方自治体のコントロールができる港務局制度という点も、一つの長所があることは事実でございます。
 で、新居浜につきましては、ちょっと歴史的な経緯がございますけれども、もともと住友系の会社が防波堤その他を自分でつくってきた。これを、港湾法ができましたときにどういう形でこれを管理するかというときに、県なりあるいは新居浜市なりと地元の方々が御相談されまして、住友がつくって持っておった防波堤その他を全部港務局に帰属させる、私権を放棄するというような経緯もございまして、現在新居浜港は港務局という制度をとっているというふうに私理解している次第でございます。
#23
○伊部真君 どうも新居浜だけを特別に港務局制度にしてほかは置かぬという理由が明確ではないのでありますけれども、これは言われるように、地方自治体が中心になってどのシステムを選ぶかというのは、直接法にウエートを置いているというように言われるのはわかるのです。それはしかし総体的に見ると、北海道の場合なんかは苫小牧が管理組合、いわゆる道と苫小牧が共同で管理するという以外には、全部これは市町村ですね。それから本土のほうにいきますと、四国が少し市町村が多いようですね。市町村の管理、直接管理というのが多いようです。それ以外はほとんど県なんですね。こういう状態で、特に新居浜だけがそういうことになっている。一見をすると機構的には非常にばらばらになっているというふうな感じがするわけですけれども、この点についてはどう思われますか。これからこれを改めるとか、あるいはこの現状でいいと言われるのか、これは負担の状況も変わってくると思いますし、市町村の場合と県の場合と、こういう問題について、やっぱりいろいろ現地の意見もあろうかと思うのでありますが、この点についてはどうですか。
#24
○政府委員(栗栖義明君) 確かに北海道の場合は非常に目立って市町村管理の港湾が多い、一港以外は全部市町村管理でございます。ただ、むしろ大きな港になりますと、御承知のように横浜港は横浜市が管理してございます。それから名古屋港につきましては愛知県と名古屋市が共同管理してございますけれども、横浜あるいは神戸、大阪、まあ東京は東京都でございますから市町村でございませんけれども、そういうように、この近くで申しますと、横須賀市が市管理でございます。こういうふうに県が管理した場合がいいか、あるいは市町村が管理したほうがいいかという点につきましては、その地域ごとにやっぱり住民感情というものもあろうかと存じます。したがいまして、最初に、私、申し上げましたように、各地方ごとに御選択願って、住民の方々の一番納得される形態で管理していただくという指導方針をとっておるわけでございます。したいがまして、国がこうでなければならないということじゃなくて、むしろ地元の県なり、市町村なりで話がついた管理形態を尊重いたしまして、地方にまかしておるというのが実態でございまして、まあ、いまの姿で多少御指摘のように――港務局というものは実は数日前までは洞海湾にあったわけでございますが、これは北九州市が五市統合したときに解消いたしまして、北九州港の管理組合という形に変わったわけでございます。そういうふうに地方のいろいろな情勢によっても変化することがあります。それは地方の情勢に従って私どもはフォローしてまいりたいというふうに考える次第でございます。
#25
○伊部真君 いずれにいたしましても、これ、総体的に見て、私は、今度の提案の中で問題点といわれることは、やはりこれからの北海道の発展の上に立って、あるいはいま問題をかかえている過疎問題とか、いろんな問題を考えたときに、この法案と北海道の将来というものとの関係というのを非常に心配をするわけです。こういう問題、さらには港湾のこれからの工事の負担の問題について、私は原則的な問題について大臣に質問をしたいと思う。したがって、大臣の出席は午後からということでありますので、一応、午前の質問を以上で打ち切りたいと思います。
#26
○委員長(木村睦男君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#27
○委員長(木村睦男君) それでは速記を起こして。
 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。
   午後零時八分休憩
    ―――――――――――――
   午後二時十八分開会
#28
○委員長(木村睦男君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#29
○伊部真君 午前中に質問をしたのでありますけれども、大臣不在のために重ねて聞きます。
 苫小牧の東部地区の工業基地が計画をされておるようであります。私は、苫小牧市のパンフレットを見ますと、昭和四十七年度着工、五十一年度一部使用開始を目標にするというようなことが出ておりますが、これは、いま、むつ小川原の問題だとか、あるいは周防灘の問題だとか、あるいは志布志の問題というのは、いずれも公害問題のかね合いもあって再検討をしなきゃならぬようにいわれているわけですね、特に志布志のごときは、国定公園の関係もあってこれは非常にむずかしいんではないか、住民の意向がどうとか。こういうときに、苫小牧にむしろ集中するという心配さえするわけでありますが、この苫小牧の東部の工業基地について、運輸省としてはこの港湾の整備についてどうお考えになるか、これからやはり、ここに書かれておるような構想で、あるいはそのパターンで進めていくというおつもりなのかどうか、大臣に質問をしたいと思います。
#30
○政府委員(栗栖義明君) ちょっと先に……、いわゆる苫小牧港の東部の地区の開発につきまして、具体的な計画は北海道開発庁のほうから御説明はあろうと思いますけれども、運輸省の港湾のほうから見ますと、開発の全体の構想あるいはその進め方というものが固まれば、必要な港湾施設はむしろ先行的に要るようになりますので、そういう準備を進めたいというふうに考えておる次第でございます。
#31
○政府委員(山田嘉治君) 苫小牧東部の大規模工業港の計画につきましては、これは午前中私が申し上げました、四十五年に閣議決定をされました第三期北海道総合開発計画の中に重要なプロジェクトとして認められ、それに基づいて計画が進められておるというところでございまして、現在の苫小牧の東部に、主として原野で非常に人もわずかしか住んでおらない広い土地がございますが、そこの約一万ヘクタール余りの土地を北海道庁におきまして数年前から先行買収を進めておりまして、その民有地の約八割余りはすでに買収済みでございます。また、地元の苫小牧市及び関係市町村等としばしば話し合いを行ないまして、大体こういう大きなプロジェクトにつきまして地元の何と申しますか、納得協力、あるいは積極的な参加ということがないと、こういった計画がむずかしいという時世でございますので、そういう話し合いを進めておりますが、大体地元の御賛同を得ましてこの計画を進めてまいるという計画でございまして、先ほど先生おっしゃいましたように、四十七年度着工――着工と申しましても、まだこれは港の作業基地をつくるという段階でございまして、港の本体の着工にはまだ入りませんけれども、昭和四十七年度着工、五十一年から二年ごろにかけて――五十二年前後に一部使用可能というような目標でもって進めてまいりたいと考えております。
#32
○伊部真君 新全総に基づいてこれが出ているわけですけれども、それ全体に対する検討を加えなければならぬというときにそれを進めるということは、もしもそれに修正があったときには、これはかなり先走ったことになりはせぬですか。苫小牧の新しい工業基地でありますし、港湾をつくるということになりますと、当然それは地元の住民の関係だとか、いろいろな点について問題が起きようと思いますが、そういう点について、いわゆる新全総全般に対する点検あるいは修正をするという政府の方針と、この苫小牧の東港の開発あるいは四十七年度からの工事開始というものとはどういう関係になるのか、それを大臣に答えてもらいたいと、こう思うわけです。
#33
○国務大臣(丹羽喬四郎君) この苫小牧の港湾の、工業港の開発につきましては、第三次の北海道の開発計画に基づきまして計画を進められている点でございまして、新全総のいろいろ将来の改正の問題がございますが、先般も工業、工場の再配置という問題等もございました。過疎過密の解決から申しましても、やはり北海道の地帯――もとより地元民のコンセンサスを得ることが第一でございますが、公害の防止その他の点を考慮しなくちゃいけませんが、やはり北海道は工業再配置の重要なる場所となっていると存ずる次第でございます。そういう点につきましても、やはり苫小牧の港湾の整備につきましては、地元の港湾管理者を主体として策定をされますその計画にのっとりまして、国といたしましても十分な協力をするという態度で臨んでおる次第でございます。
#34
○伊部真君 これは正式に北海道のほうから相談があって進行しているわけですか。
#35
○政府委員(栗栖義明君) 先ほど開発庁のほうからお話ございましたように、作業基地の準備をしようということで考えておるわけでございますが、全体の開発構想は開発庁を中心に道庁とあるいは相談をして進められていると思いますけれども、むしろ港湾管理者――現在はまだあの地区は正確に言いますと港湾になってございません。ただ苫小牧は、御承知のように現在の苫小牧港は道と市の一部事務組合でございますので、それが広がるだろうというふうに考えておりますけれども、そういう道あるいは市、その他関係市町村、そういうところでいろいろと計画は進められると思います。で、進められた計画に従って私どもも港湾計画を進めてまいりたいというふうに考えております。
#36
○伊部真君 いわゆるこの港湾管理者というのは苫小牧港の港湾管理者で、また東部の場合は、これはどこの管轄になるのか、どこが管轄するのかということはまだきまっていないわけですよね。私の言っているのは――苫小牧のところからかなり離れた地点で東部港湾というものが新しくできるということになっておる。これの工事に手をつけていくということになると、これは許可をされて、そしてやっていくことなんでしょう。そうなると、これは新全総の点検をおやりになる、一ぺん検討してみようという政府の方針とは、これはかかわり合いが出てくると思うのですよ。したがって、これは、工事再開については、どの方面と話し合ってそして進めておるのか、そして修正をされるということになれば、この工事が先行されたことに対してどう責任をとられるのか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
#37
○政府委員(栗栖義明君) 四十七年度の予算で一応作業基地、これは東部じゃございませんで、現在ある苫小牧港の中で将来の利用も考えていわゆるケーソン・ヤードその他の作業基地の設置の準備を進めようということで考えておりますけれども、いま先生御指摘ございましたように、港湾管理者、港湾区域をまず設定しなければならない。港湾区域を設定されまして、港湾管理者がきまって、それから仕事にかかるという段取りに相なろうかと思います。したがいまして正確に申しますと、東部の苫小牧港の工事の着手ということは予定はしてございますけれども、現実にまだこれからいろんな事務的な手続を経て、セットしてから始まるというふうに御理解いただきたいと思います。
#38
○伊部真君 そうすると四十七年度に工事が始まるということじゃないというふうに理解していいんですか。
#39
○政府委員(栗栖義明君) 港湾管理者が設立されまして、あるいは、新しく別個になるか、いまの苫小牧の港湾管理が区域を拡張して苫小牧港として扱うかということは、これから事務的に進めていただくわけでございますけれども、そういう事務的な手続が済めば港湾管理者ができますので、これは港湾法に基づきまして、港湾管理者と国が相談して手をつけるという段取りに相なろうかと考えておる次第でございます。
#40
○伊部真君 これは、いまそういうふうに何か海のものとも山のものともわからないような話でございますけれどもね、しかし事実は、これは明らかにかなり具体的になっているわけですよね。港湾建設費約千五百億円を見込んで、そして四十七年度に着工して五十一年度一部使用というところに目標を置くということもそうだし、かつまた、この工業出荷の額は昭和五十五年は一兆三千億円、最終は三兆円と、これはたいへんに膨大な規模を考えているわけですよね。この大きな方針というのは、明らかにきまったような形で工事が進められるということになりますと、これは全体の日本の大きないわゆる新全総の関係というものが出てくるんではなかろうか。しかし、いま先ほど何べんも言うように、四つないし五つの工業基地の問題については、産業優先ということで、たいへんいろいろな問題を起こしているから、したがって再検討しなきゃならぬという状態で政府も答弁されているわけでしょう。そうなると、これはいま工事を進めること、四十七年に手をつけること自体に私は問題があるんじゃないかと思っているんですよ。だから政府のほうで修正をされたときに、早くこの東部に手をつけておった、いわゆる港湾関係、運輸省そしては、私は、その問題についてどう責任をとられるつもりかということを明らかにしてもらいたいと、こう思っているわけですよ。
#41
○政府委員(山田嘉治君) 私からお答え申し上げるんじゃ適当かどうか存じませんけれども、この苫小牧の計画につきましては、まあ開発庁が北海道庁の建議を受けまして、計画をそもそも立てておるという関係がございますので、経済企画庁でございますとか運輸省はもちろんのこと、大蔵省その他関係省庁と御相談しながらこの計画を進めているという次第でございまして、確かに先生御指摘のように、現在環境問題その他から、かねがね新全総等で予定としてあげられました地点につきまして、これは再検討を加えるべきだという声があがっておることも事実でございます。しかし、そういう環境問題その他地元の声、そういうものを総合いたしまして、新全総計画が今後修正されることがありましても、苫小牧につきましては、まあ港湾の計画を全くやめてしまう、こういう大きなアプローチの計画をやめてしまうということはまずないであろうという各省の了解のもとに、この計画を進めている次第でございまして、さように御理解願いたいと思う次第でございます。
#42
○伊部真君 この東港の東部の工業基地というのは、苫小牧港と違って新しい問題ですね。特に私が言っているのは、なるほど、この大きな工業基地の開発の問題については、経済企画庁が中心になって、開発局なんかが中心になって、各省との持ち寄りでこれが進められるということはわかるわけです。しかし、まず最初に、一番先に手をつけるのはどこかといったら、やはり港だと思うのですね。港湾がまず最初に手がつくわけだから、結局一番手をつけているのはどこかといったら、運輸省になるわけです。運輸省は、それはいまそういうふうに政府のほうで議論されている中で、それに手をつけるということが問題になりはせぬかということを私は申し上げている。もしも、それは間違いなかろう、それはどんなことを言ったって変更なかろうという、そういう式でやられたんでは、周防灘の問題にしても志布志の問題にしても、それはたいへんに問題になりますよ。だから当然に検討するというなら、検討の中に苫小牧も入っておると私は思うので、それならそれらしく検討された上、その結論が出たときに初めて工事が進行していくということでなければいかぬと思うのですがね。そうでないと、私の見込みでそんな議論をされたんでは、これはいわゆる政府の言っていることはうそになるのですから、検討すること自体が、検討するということが、むしろ先行して工事はやっているということになりますから、そういう意味で大臣のほうではそうなんですかと、間違いありませんかと、こう言っているわけです。
#43
○政府委員(栗栖義明君) ただいま北海道開発庁のほうからも説明ございましたけれども、私どもといたしましても、新全総の再検討は確かに企画庁でやっておられると思いますし、それから中間報告なり最終報告はいつごろ出るかということも、いまのところ私ども企画庁のほうのスケジュールはよく存じませんけれども、港湾のほうですでに四十七年度に一応工事の作業基地の予算は確かに予定しているわけでございます。ただ、先生おっしゃいましたように、そういういろいろな問題がございますし、そういうものがきまりまして、それから背後地の全体の開発計画あるいはそういうスケジュールというものは、現在正式に北海道庁なりあるいは開発庁なりから、私どもこういうふうに確定したということはまだ伺っておりませんし、それを受けまして港湾計画を策定して、手続的に申しますと、先ほど申し上げましたように港湾管理者が設立される、あるいは港湾区域の設定、それからその次に起こりますのは、港湾法の四十八条によります港湾計画、大臣が諮問します港湾審議会に計画を諮問して決定しなくちゃならないというふうな手続がございます。そういうものと相まって、それが確定してから具体的には実施に移すという段取りになっておりまして、現在のところ四十七年度の工事の実施につきましても、まだ実施しないで保留しているというのが現状でございます。
#44
○伊部真君 どうも大臣のお答えがないんでありますが、それじゃもう一つ、午前中に質問いたしましたが、港湾整備五カ年計画との関連は、これはどういうことですか。この中には入っておるんですか、入ってないんですか。
#45
○政府委員(栗栖義明君) いまの五カ年計画の中で、けさほども申し上げましたように、いずれもなかなかはっきりした構想は進んでおりません。ただ苫小牧東部につきましては、先ほども開発庁の御返事ございましたように、北海道の第三期の計画もこれありということで、大規模プロジェクトの関連といたしましては、苫小牧の東部につきまして五カ年計画で約二百九十億程度のものは考えておる、進んでおるというのが実情でございます。しかし実際にどの程度の費用がかかるかというのは今後の港湾計画いかんでございますけれども、それは先ほど申し上げましたように、確定した時期で調整項目を操作いたしまして対応したいというふうに考えておる次第でございます。
#46
○伊部真君 この整備五カ年計画の中には、明らかに大規模な工業基地となる港湾の整備に着工するというふうに出ておりますね。そして総額二兆一千億のうち二百九十億程度が入っているということになりますと、これは東部についての開発を事実上四十七年度から着工するということになっておるんじゃないですか。それを何かこう、まだ用地買収程度だというのではなくて、ほんとうは事実着工するということになるんじゃないですか。
#47
○政府委員(栗栖義明君) 御承知のように五カ年計画でございますから、昭和五十年までの計画を、一応、管理者の計画をお聞きしながら取りまとめてまいっておる次第でございます。したがいまして事実上着工ということにつきましては、先ほど申し上げましたように、現在ございます苫小牧港の中で、将来、先生おっしゃいましたように計画が具体化しますと、やはり特に港湾の防波堤その他が先行せざるを得ないということで、作業基地の経費は一応考えてはございますけれども、先ほど来申しましたようにいろんな事務的な手続がございますし、それから先生御指摘のような全体の再検討あるいは北海道の開発計画その他が全部調整がされまして、手続が終わらなければ実施しないというふうなつもりでおるわけでございます。
#48
○伊部真君 それでは大臣に最後に確認をしますけれども、そうすると新全総の点検が行なわれて、そしてこれについての修正が行なわれるかもわからぬという状態でありますね。そういう状態だと思うんです、どこがどういうようになっているかは別にいたしまして。それでもこれは工事を四十七年度から着工させるということですか。
#49
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 苫小牧港の整備は、大規模工業港大体五つを予定しているようでございまして、そのうちの一つに入っている次第でございますが、何と申しましても先ほどから御指摘ございましたように、新全総の計画の修正というとこが非常に大きな課題でございます。やはりそのもとでございまして、それのやはり工業基盤、これをどういうふうにするかということがもとでございますので、したがいまして、その一環として港湾の整備を行なっていくということでございますから、そのもとがやはり変わってくれば、これはやはり港湾整備の規模その他につきましても、やはりこれはそれに適応するような修正をしていかなければならぬ、これは当然のことでございます。そういう点につきましては、ただいま事務当局、経済企画庁とも十分に連絡をとりまして、それらの点につきまして調整上遺憾のないように、行き過ぎのないように、また、おくれのないように十分検討させまして、そして慎重に工事の実施計画に対する協力を進めてまいる、こういうつもりでいる次第でございます。
#50
○伊部真君 そうすると新全総が修正された場合は、これは中止するということですか。
#51
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 大体どの程度にいくかということは、いまの過程におきましても大体お互いの連絡をとっていると思う次第でございます。その限度においてのやはり工事協力をさせる次第でございますが、さらに十分その点を連絡をさせまして行き過ぎのないようにさしてまいりたい、こう思っております。
#52
○伊部真君 そうすると修正されれば当然に工事は中止するということになりますね。いまの工事を進めるという計画は中止をするというのが当然ではなかろうかと思うのです。私が言うのは、新全総の点検をするということの言明があるわけですから、それの一応の結論が出た時点でその工事は進めるということが妥当であって、それまでは、これの、いまの構想は中止をすべきではないかというふうに思うのですが、その点はどうですか。
#53
○国務大臣(丹羽喬四郎君) まだ管理者による計画は事務的にはできていないようでございます。事実、工事を実施しているわけではございません。これから工事をきめていこうという段階でございますので、その点につきまして具体的に苫小牧の――いろいろ新全総の計画もどの程度修正するか、また修正しないでいくかというような点も十分煮詰めた上で、具体的の実施計画はそれからきめてまいりたい、こういうふうに思います。
#54
○伊部真君 それはさっきの発言とはちっと違う。さっき開発庁のほうは、用地買収その他ある程度進めているというお話がありましたが、それは東部の工業基地についても手をつけておるわけでしょう。
#55
○政府委員(山田嘉治君) 私が先ほど、用地買収が八割方進んでおるんだということを申し上げましたが、これは北海道庁が昭和四十四年ころから用地の先行買収をしておられまして、そうして大体工業基地として一万ヘクタール強の用地を予定しておりますが、この民有地の八割以上をすでに北海道庁が買収しているということを申し上げた次第であります。
#56
○伊部真君 そうすると港湾工事その他は一切手をつけないということですか。
#57
○政府委員(栗栖義明君) 先ほどいろいろと御指摘ございましたけれども、事務的問題、あるいはそういう新全総に対する企画庁あるいは北海道の第三期計画に関係した北海道開発庁の計画、そういうものがセットするまでは着工は保留をしたいというふうに考えております。
#58
○伊部真君 これは私は、志布志湾の場合にいろいろ議論がありますように、志布志はいかぬ、周防灘はいかぬ、しかし苫小牧はいい、むつ小川原ならいいということにはならぬと思う。やはり全体として日本の産業立地についていまのような計画を進めることがいいのかということは、当然に検討の対象にしなければならない。したがって、そういう意味で考えれば、全般的にやはり検討し、そして全般的な検討が一応終わった段階で進めるということが妥当だと思うのです。したがって、いろいろ四十七年度には予算も計上し、かつまた用地買収その他進んでいるようですけれども、それは、そのことがかえって地元の意見、住民の反発を買ったりいろいろな問題があるだろうと思う。私は、そういう意味では、この工業基地の問題についてはぜひひとつ慎重に取り扱ってもらいたいというふうに思います。この点については、またほかの機会に、他の委員の質問もあると思うので、次の委員会に継続してまいりたいと思います。
 それから、もう一つの点は、この法案の三項ですね、特定港湾の施設整備特別措置についてのことがありましたが、これについてお伺いします。
 まず、一般港とこの三項の内容、三項に関連している事項であります。で、資料の特定港湾施設整備特別措置法の一部改正の条項の中にある四条一項関係、いわゆるこの企業合理化促進法関係というのは、各港で、いわゆる一般港との相違点といいますか、いわゆるこの法四条一項を適用するということについての基準といいますかね、というのがあるのかどうか。たとえば水深だとか、あるいはその背景の産業の条件だとかいうふうな問題があろうかと思うのですが、その点について港湾局長に質問をいたします。
#59
○政府委員(栗栖義明君) この基礎になりますのは企業合理化促進法でございますけれども、法案につきまして申し上げますと、各港について、いわゆる一般の方が使う港湾計画、港の計画というものがございまして、その場合に受益者負担金と申しますか、企業のほうで受益者負担金を持って工事を促進したいといった場合に二つございまして、一つは、いわゆる計画には載っておるけれども、たとえば港で違います。したがいまして全国一律の基準はございませんけれども、個々の港につきまして、この港は五千トン入れるやつであるとか、あるいは一万トン入れる港、まあそういうふうにして計画があるわけでございます。その航路しゅんせつが中心になりますけれども、水域施設のしゅんせつを特に企業のほうの要請で繰り上げて施工してもらいたいといった場合に、企業合理化促進法に基づきます手続に従って五割の受益者負担金を取って工事を施行するということをやっております。
 なおもう一点は、特定港湾施設整備特別措置法というのがございます。特定港湾施設整備等特別措置法に基づきまして、たとえば鉄鋼であるとか石油であるとかいうふうに巨大船が入ってくる場合がございます。で、この場合は、普通の公共港湾としての規模から申しますと、たとえば水深十メートル、二万トン程度の船を入れればよろしいというふうな計画になっている場合に、それ以上大きな船を入れたいといった場合に、そういった要請のあった企業から受益者負担金を取りまして工事をするという場合とで二つあるわけでございます。
#60
○伊部真君 いま現在の苫小牧の港を見ると、たとえば外港区と内港区、商港区、この区域は、これは一般港としていわゆる国が全額負担で工事を行なうというふうに考えていいわけですね、この場合。
#61
○政府委員(栗栖義明君) これは苫小牧のいわゆる商港区と申しますか、外港区――商港区につきましては、一般的にいえば商港でございますから、水域施設、外郭施設につきましては、従来は十割でこの法律によって進めているわけでございます。ただ、工業港区につきましては、背後地の出入口になる公共埠頭も必要でございますので、そういうレイアウトもしてございますが、それに通ずる航路につきましては、普通の一般的な費用負担でやっておるわけでございますが、さらにそれ以上に、特定の企業が費用を一部負担して普通の公共港湾以上に増深したいといった場合には、受益者が負担金を出して工事をするという方法をとっております。
#62
○伊部真君 この苫小牧港の場合の工業港区は、これは全部いわゆる企業合理化のほうの関係で、いわゆる利用者のほうにも負担をさせてこの工事が行なわれておるわけですか。
#63
○政府委員(栗栖義明君) 工業港区につきましては、先生御承知かと思いますけれども、一般のあれは掘り込み港湾で一種の運河になって、水路みたいな形になっておりますけれども、船会社との関係あるいは背後地との貨物の出入り口という意味で、公共埠頭の計画がございます。したがいまして、公共埠頭の計画に対応します十メートルまでは一般の負担率を適用いたしまして、十メートルをこえるものにつきましては、この特定港湾施設整備特別措置法の適用を受けて進めておるということでございます。
#64
○伊部真君 そこで、この十メートルというのは、苫小牧に限ってですか、鹿島だとか、ほかの港でもそういうことですか。それが一つの基準ですか。
#65
○政府委員(栗栖義明君) 十メートルと申しますと、御承知のように、ある程度の規模を持った、まあ大体年間の貨物量で申しまして五百万トンとか一千万トンといった程度の、一定の規模を持ったと港につきましては、大体外国船が出入りするいった場合に、普通の貨物船でございますと二万トンという船が一応の基準――基準といいますか、二万トンクラスの船が一番多いわけでございまして、その二万トン程度のものを基準にすれば十メートルという基準が出るわけでございます。したがいまして、鹿島港につきましても、やはり一応十メートルという基準をとっておるわけでございます。
#66
○伊部真君 まあ大体水深十メートルということが基準のように伺ったのでありますが、私はこれなぜ聞いているかといいますと、いままでの港湾工事、いわゆる航路だとかあるいは水域の工事については、これは当然背後にある市街地の開発だとか、あるいはその地域の開発ということにかなり貢献するので、いわゆる公共性を持っているという意味で、国が全額負担、もしくは相当の負担をしていくというのはわかるわけです。しかし、いまのように、たとえば苫小牧の東部工業基地のように、これは明らかにその周辺を拠点にした企業の集団が来るわけですね。この場合には公共性というものがあるのかどうか。で、したがって、いままでのような考え方で方々に港をつくっていくことが背後の開発になったり、そこの住民の利益に通じるということで、国がめんどうを見るという考え方なのか、いまのように君津とか、苫小牧の東部のような、あるいはこれからできる大きな工業基地のような状態のときには、この考え方を通していいのかどうか、こういうことについて非常に私は疑問を持っておるわけです。その点についての考え方をひとつ聞かしてもらいたいと思います。
#67
○政府委員(栗栖義明君) その点については先生御指摘のとおり、私たちもこれは重要な検討課題と考えておりますが、基本的にはやはり先生と同じような考え方をしておるわけでございます。ただ、たとえば苫小牧東部に例をとりますと、まだ計画は確定しませんけれども、あそこにかなりの都市が形成されるということは、当然予測されます。したがいまして、そういう背後地の都市に対する流通の拠点と申しますか、そういう窓口になる部分の港湾施設は当然要るわけでございます。これについては普通の公共港湾というふうな考え方をしておりますけれども、完全に工場が立地いたしまして、ほかの船は通さないというふうに掘り込みの計画なり、そういう航路の計画ができた場合には、これに対して国が負担する云々という点につきましては、先生御指摘のとおりだと思っております。
#68
○伊部真君 そうしますと、私が今度の一部改正について一つ問題があると申しますのは、そういうことについて、やっぱり検討して新しい情勢に対応していかなきゃならぬと思いますね。その場合に地方自治体が非常に資金的にも困っておると、あるいは過疎問題をかかえて、これからずっとたいへんなことだというなら、むしろそっちのほうへ――いわゆる利用者のほうが、これはちょうど工場のところへ引き込み線をつくってくれるのと同じことなんで、非常に条件としてはその企業はよくなるわけでしょう、流通面で。ですから、当然に、それは岸壁使用の問題とかほかにありますけれども、港湾の工事それ自体に対して、やはりそっちのほうに負担をさしていくというのが筋じゃないですか。
#69
○政府委員(栗栖義明君) 開発の持っていき方、方式、あるいはそういうものに対応いたしまして、港湾工事の経費の負担区分をどうするかという点につきましては、確かにこういう新しいケース、いま検討されておりますけれども、先ほど私申し上げましたように、いわゆる公共埠頭と申しますか、背後地との流通関係を持つような地域につきましては、従来どおりの考え方で進めていっていいんじゃないか。ただ、それ以外の地区につきましては、先生御指摘のように、全部企業に持たせるケースが出てまいりましょうし、いろんなケースが考えられるというふうに思っておる次第でございます。
#70
○伊部真君 これは大臣、ひとつ見解をいただきたいと思いますのは、漁港のように、あるいは一般の、いままで離島の港湾の工事をやるような場合には、私はいままでどおりでいいと思うんですよ。それは当然に道路と同じことで、離島に船が行くのに、港の港湾施設がないというのは、これは当然国が持っていかなければならないし、そのとおりだと思うんです。しかし今度新しくできておるような、さっき港湾局長が、東の場合でも市街地ができるんじゃないかという話がありましたけれども、できたって住めるかどうかわからないですよ。住民はこんな土地に喜んでくるかどうか。公害がなければいいんですよ。しかし、新しく公害がそこに出てくることがわかっておって、むしろ住民はそこから逃げ出していかなければならないような状態に、工業地帯はみんなそうなっておるわけですから、そんなときに、これは公共性があるからといって、国が全額を持って水深十メートルのところはつけるということは、私はどうもわからぬわけですよ。東港というのは明らかに、これを見ると、石油だとかあるいは鉄鋼だとかいうものが、大企業が中心になってつくる港なんですよ。そこへつけていくのに十メートル以内のところを公共負担でやらなければならぬ、それからこえたものはという理屈はどうも合わないように思う。それなら初めから国の費用で十メートルだけはつけて、あとから掘り込むという形になるわけでしょう。予算書でも工事計画としてはそういうことはやらないでしょうけれども、どうもその辺が、かつてに行きがかり上十メートル以上というようなものをつけたり、行きがかり上いままでやってきたことだから、公共性ということで十メートル以内は国で持つべきだというようなことをやっているような気がしてなりません。これは当然北海道だけではありませんが、ほかの港の場合でも、私は、いまのような鹿島あるいはむつ小川原あるいは苫小牧というような場合は当然検討し直すべきだ、いままでの考え方を。そうでないと、いま巷間いわれるように、港のほうには非常に政府のほうは手厚いが国鉄には非常に冷たいじゃないかといわれるのは、そこにあるんじゃないかと思う。したがって、その点についてはどうされるのか、これからの考え方としてひとつ大臣の見解をお聞きをしたい。
#71
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま伊部先生の御意見承っておりまして、そういったような特殊のサービスに対しまして、特殊の受益者が受益者負担を厚くするということは、私は当然のことだというふうに思う次第でございます。したがいまして、それらの点につきましては、ただいまいわれておりますイコールフッティングの点からいたしましても、そういうことは検討すべき問題がそこに存する、こういうふうに思う次第でございます。その点につきましては、特殊の事業のために、そういった特殊港湾施設というようなことを設定するというような場合には、十分受益者負担の原則を取り入れるように検討するつもりでございます。
#72
○伊部真君 それならば、この法案自身、〇・五ですかを港湾管理者に負担さすというよりも、むしろどうなんですか、地域によっては受益者のほうに負担さすということを考えられませんか。
#73
○政府委員(栗栖義明君) ただいま先生御指摘ございましたように〇・五を企業にというふうな話もあるわけでございますけれども、いま大臣がおっしゃいましたように、明らかに十割の制度がどうかといった場合には、むしろこういう条項からはみ出たような問題が起こるかもしないというふうに考える次第でございますが、ただ現在ある場所、たとえば室蘭で現在使っておるものを製鉄の関係で少し増深をする、あるいは油の関係で深くする、そういった場合には、やはりこういう方法で手当てをしてまいっておるというふうに考えておる次第でございます。
#74
○伊部真君 そうすると、確認というか、もう一ぺん確かめたいと思いますけれども、いま大臣が検討するとおっしゃったのは、新しい、たとえば苫小牧の東部の港をつくるとか、あるいは四カ所とか五カ所といかれているようなところの負担割合については検討するというふうに言われていると理解してよろしいんですか。
#75
○国務大臣(丹羽喬四郎君) そのとおりでございます。
#76
○伊部真君 それから港湾局長にもう一ぺん質問を戻しますが、水深十メートルというのは、何かこれは基準というんですか、根拠はあるんですか。これはいままでの港のときと、それから掘り込みのときとはだいぶん違うと思うんですよね。いままで室蘭なら室蘭の港があって、大きな船が入れなかったから水深を深くするというた場合と、それから初めから港をつくっていくという場合とは全然違うんですがね。で、その十メートルとかいうふうなものはいつごろに基準を詰められたものか、そして何か根拠があるのか、聞かしていただきたい。
#77
○政府委員(栗栖義明君) これはいろいろと大蔵省その他財政当局ともその点議論してまいって、一応の現在行なっておるような姿で苫小牧についてはなっておるわけでございますけれども、先ほどちょっと申し上げましたように、御承知かと思いますが、たとえば地方開発でやる場合に、いろんな港湾計画を進めて、まず港湾を先行させる、それが現在の過疎地帯に対する、たとえば開発の戦略手段になるというふうな場合もございまして、そういう場合に、港をつくる場合はやはりその港の全体の規模に対応しまして考えたわけでございまして、十メーターというのは、外航船の、いわゆるトランパーと申しますか、貨物船でございますが、これの基準と申しますか、大体入ってくる船の大きさで、十メーターあれば一万五千トンあるいは二万トン程度の船が入ってくるということで、その程度のものは自由に入れたいということで一応きめている次第でございます。で、それ以上こしますと特殊な専用船化してくるということから、一般の貨物船というものをベースにして十メーターというふうに考えた次第でございます。
#78
○伊部真君 それはいつごろからですか、そういうことをやっているのは。
#79
○政府委員(栗栖義明君) 昭和三十六年からやってまいっております。
#80
○伊部真君 それから次の質問に移りますが、この岸壁あるいは泊地の特別利用料でありますが、この場合、本土が二割で北海道が一割ということで、利用料が違いますね。これはどういう根拠で違えているわけですか。
#81
○政府委員(栗栖義明君) 現在御審議いただいております北海道の港湾工事の特例法に見られますように、御承知のように、一般の内地の港湾工事でございますと、重要港湾の国の負担割合は五割ということになっておりますが、港湾法の特例として北海道のために高率の負担をしておるというふうな制度がずっと続いておるわけでございまして、ただいま先生がおっしゃいましたような場合につきましても、内地で二割、これは大体品物が特定されている、いわゆる専用埠頭というふうなことばを使いますけれども、そういう場合に適用した場合、北海道についてはやはり二割を一割に、半分に下げて実施しようというふうな趣旨でございます。
#82
○伊部真君 私は、港湾管理者に対する負担金の割合を負担能力がないからということで調整するのはわかるんですけれども、しかし、利用料というのは明らかに受益者から回収するわけでしょう。その場合に、たとえば苫小牧は安くて青森が高いとか秋田が高いというのはどうもその辺奇異な感じがするわけです。北海道の業者だけが苫小牧を使うわけじゃありませんね。内地の業者も使うわけですね。だが、北海道の苫小牧だけは利用料が安くてほかは高いというのはどうもおかしな感じがするんですけれども、その点はどうですか。
#83
○政府委員(栗栖義明君) 御承知かと思いますけれども、いままでも、従来からの北海道の後進性を取り返して大いに進めたいと、そういう意味からいいまして、埠頭の利用料というものも、おっしゃるように、扱う業者が安いというのは奇異だという御指摘は確かにそうでございますが、反面、管理者がこれを立てかえてやる形になるわけございますので、管理者の財政負担を助けるという意味と、それから先ほど申し上げましたように、主として北海道につきましては苫小牧の場合なんかは石炭でございますけれども、石炭の流通コストを下げるという意味からいっても、石炭業者がもうけるというのじゃなくて流通経費が安くなるというふうに私どもは理解しておる次第でございます。
#84
○伊部真君 それではもう一つ聞きますが、全般を通じて港湾事業に対する助成というのはかなり見てあると思うんですが、ただ、最近、港の役割りも変化をしてまいりまして、いわゆるコンテナ埠頭あるいはフェリーというふうな状態が出てまいりました。そういう意味で外貿埠頭公団その他があるわけですね。この場合と普通の港湾とは、私は、性格的にいってそんなに相違はなくなってきておるんじゃないかと思いますね。したがって、外貿埠頭だとかあるいはフェリーの埠頭だとかコンテナの埠頭――これは特定のところですけれども、本土の東京、横浜、大阪、神戸というふうな市街地ではありますけれども、この場合の政府出資なり政府補助というものと、いま私の質問している一般的な港湾事業への政府出資の割合というのとはかなりまだ差があるように思いますね。これは、どうも私にはよくわからぬですが、これは当然に一般の港湾への政府の助成と同じような助成をこれらにもやるべきではなかろうか。この場合なんか、政府出資が一割ないしは二割、あとはほとんど、大体、地方債とがあるいはその自治体の縁故債というふうな形で、結局、独立した採算をとらしていくというやり方ですね。これは、外貿にしてもフェリーにしても大きな役割りを果たしておって、これから変わってくるわけでからね。荷物の場合もここが肩がわりしていくわけでしょう。そういうものとはかなり差があるように思うんですけれども、このバランスの点はどうお考えですか。
#85
○政府委員(栗栖義明君) 確かに、先生御指摘のように、いろいろと海上輸送の輸送手段が変化しているのは事実でございます。ただ、一般に公共埠頭と申しますのは、どういう船が来ても使えるということが大原則で、どこからでも入ってきてどういう船でも使える、ただし、そのかわり、逆に、能率の点から申しますと、確かに利用効率が落ちざるを得ないという面を持っております。で、いま御指摘のような外貿のコンテナの埠頭であるとか、あるいはフェリーにつきましては、御承知のように、コンテナ船というのは特殊な船でございまして、それに見合ったようなヤードが必要だと。フェリーにつきましても、特に離島との交通とか、短距離フェリーは別にいたしましても中長距離のフェリーにつきましては、フェリーに対する特殊な構造の埠頭でなければいけないという特殊性があるわけです。その特殊な船に対する適応性を持った埠頭をつくった場合は、ある程度まで利用者に負担していただいて埠頭を整備して推進したいというふうな考え方でそういう制度を設けておる次第でございます。
#86
○伊部真君 どうもしっくりと理解できないんですが、全般的にやはり港湾の関係でいま整備というか、考え方を統一していかなきゃいかぬのじゃないか。先ほど申し上げたように、たとえば新しい工業港が出ていくというときには、いままでのような補助金のやり方でいいのかどうか、あるいはフェリーあるいは複合ターミナルというようなことが出てきて、新しい技術というものが出てきて輸送状態というのはどんどん変わっていく、協同一貫輸送というものもいわれているような中に、それはそれに対応するような港湾施設に国の補助金、助成というものがなければいかぬと思うわけです。
 私がいままでの質問の中で聞いておりますと、どうもあと追いになってしまって、どうもやっぱり新しい産業に対応してない、あるいは流通の近代化に対応するような体制というのは不十分のように思われてなりません。したがって、これはぜひそういう点で早急に検討していただいて、そして新しい方針をひとつ出していただきたいと思うんです。
 それから最後に、私はきょう国鉄のほうからも出席を要請しておきましたが、総裁、副総裁が御都合で出られぬということでありますので局長においでをいただいたわけですが、一つだけお聞きをしておきます。
 国鉄の小樽、室蘭の港湾、いわゆる石炭の荷扱いをする港湾施設がありますね。これは石炭の取り扱いをしなくなってからかなりの日数がたっておると思うんですが、これは国鉄としてはどうされる予定ですか。
#87
○説明員(泉幸夫君) 室蘭と小樽に国鉄の所有の石炭荷役港湾設備を持っておるわけでございますが、御案内のとおり、昭和三十八年以降石炭の生産、輸送が減ってまいりまして、その上に、先ほど来お話しになっております立地条件のいい苫小牧に新しい港湾ができまして、そこから主として荷出しされる。鉄道輸送の距離が非常に短くなったというようなことで、室蘭につきましては昭和四十二年以降逐次貯炭場の整理をやってまいりまして、昭和四十四年の十月に完全に国鉄の埠頭の機能を停止してまいっております。
 一方、小樽につきましても同じような理由から逐年減ってまいっておりまして、昭和四十五年から逐次貯炭場の整理をいたしまして、あるいは機械類の使用を停止いたしまして、昭和四十六年九月から埠頭の使用を全面停止した、こういう状況になっておるわけでございます。
 これらに対しまして地元からいろいろな要望が出ておるわけでございますが、まず小樽港につきましては、昭和四十六年二月に小樽市長のほうから、国鉄埠頭の先の水面を埋め立てて公共埠頭にしたい、ついては背後地として国鉄の持っておりました貯炭場を有効使用したいという、こういう申し入れがあるわけでございまして、その後鋭意市当局と地元の当局によりまして交渉を重ねておるわけでございます。できます埠頭が、私ども聞くところによりますと、輸入木材の埠頭あるいは輸入チップの公共埠頭、さらにはセメント、肥料等の重要物資の公共埠頭、こういうふうに聞いておるわけでございまして、港から揚がってまいります荷物を、鉄道と有機的な連携をとりまして合理的、能率的に運び得る態勢にしたい、埠頭を含めまして、流行の新しい産業構造に見合った港にしたい、港湾鉄道整備をしたいということで地元と協議を進めておるわけであります。すでに輸入木材の入ります地区につきましては、この二月にこちらからも正式に御返事を申し上げまして、木材の荷揚げ、それと鉄道の施設との連携をさらにお互いに合理的にしていこうということで、すでに話し合いが進められているような状況でございます。室蘭につきましては、地元として特に御利用計画の御希望がないわけでありまして、地元といたしましては、現在国鉄の青函連絡船が非常な隘路線になっておる、そういった意味から、さらにこの施設を第二の青函の補助航路にして活用してもらいたい、こういうような提案と申しますか、御希望が出ておる状況であります。私どもといたしましては、地元の総合開発計画等々を勘案いたしまして、できるだけ有効利用ができる方向で検討してまいりたい、このように考えておるわけであります。
#88
○伊部真君 これは使わなくなってから幾らくらいになっておりますか。
#89
○説明員(泉幸夫君) 先ほど申し上げましたように、室蘭地区につきましては昭和四十四年の十月でございます。昭和四十四年の十月から使用停止いたしております。それから小樽につきましては昨年の四十六年九月で機能を停止いたしております。
#90
○伊部真君 前の運輸委員会で調査に行ったときにも、これは要請をされておったわけでありますけれども、室蘭にしても小樽にしても四十四年あるいは四十六年から遊休になっておる、この問題について新しい使い方を検討さすのか、あるいは処分をするのか、いずれにしても国鉄としてはたいへんに大きな財産ですよね、これはやはり長い間遊休にしておくということは私は非常に問題だと思うのですよ。もっと早急に利用方法――それからたとえば港湾施設としては、私はその当時もらった地図を持っているのですが、これだけ大きな施設があるのに、港湾として早急に、やはり使用料を取ってもいいわけですから、当然活用して使用料をもらうとか、あるいは室蘭は使い道がないなら、四十四年からいままでほうっておくのではなくて、それはそれなりにどうするのかということを、やはり方針を明らかにしなければならぬ。国鉄は赤字だ、台所は火の車というならそれらしく、持っている財産は有効に使うようにしなければいかぬのではないかと思いますが、大臣、どう思われますか。
#91
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 国鉄の未利用地を、至急計画を立てて利用する、あるいは処分するということは、運輸委員会でも再三御指摘されたとおりであります。私どももやはり早急にこれらのものにつきまして、未利用地を活用すべき点につきましは直ちに計画をつくる、この実行に移す、また処分をすべきものは処分して納付金その他の減税に充てるということは当然のことでございます。私ども強くそのことを要望し主張している次第でありますが、この北海道地区につきましても、それに従って、ただいま国鉄のほうでも具体的なことを港湾管理者その他とも折衝している次第でございますが、ただいま先生の御指摘のとおりでございます。一そう督励をしてまいりたい、こういうふうに思っている次第であります。
#92
○伊部真君 この点、私はもう通り一ぺんの答弁でどうもおもしろくないのですがね。いずれにしても昭和四十四年から今日まで活用についての方針もきまってない。私は、使い道、売れ口がないというならこれはこれなりにわかるのですが、売却するなら売却するという方針もきめてないというところが私は問題だと思うのです。方針をきめて、こういう方面に使うとか、個々に折衝中だとかいうならわかるのですが、三年も四年も、それは四十四年からですから、こういう形は一現にやはり大きな財産ですから注意をしていただいて活用してもらわないと、いままでのようなこういう考え方では私は理解ができない。いずれにしても、ほかの委員からもこの点については御意見があるようですから、私はこの辺で終わりますが、いずれにしても、私がけさほどから申し上げたように、この開発法案の一部改正についての内容は非常に問題が多い。したがって一部不十分な答弁がありましたのですが、その点は後刻また質問させてもらうということにしまして、一応これで私の質問を打ち切ります。
#93
○瀬谷英行君 質問の順序はちょっと前後することになるのですけれども、いま伊部委員から質問された問題について、私のほうからも質問してみたいと思うのです。
 それは、いまお聞きすると、室蘭なり小樽というのは、もう二年も三年も前から貯炭場としての機能を停止をしているということですが、早い話が、この三年なら三年の問遊ばしていたということになるわけですね。つまり場所としては土一升金一升のような値打ちのある場所です、これは。ところが、それを何年もの間まるっきり遊ばしてあるということは、これはちょっと策がなさ過ぎるのじゃないかという気がするのです。で、いまの大臣の答弁を聞くと、至急これは考えるということなんですけれども、至急考えると言ったって、さしあたって、じゃいつからどういうふうにこれを活用するのですかという質問に対してお答えができるのかどうか、その点をまず大臣にお伺いしたいと思います。
#94
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 実はこの問題につきましては、先般、当委員会でございましたか、あるいはよその委員会でございますか、ちょっと失念いたしましたが、国鉄総裁からもたしか御質問に対して答弁を申し上げていると思う次第でございますが、これらは、いまの青函の連絡、これも非常に過密になってまいっている次第でございますから、あるいはその連絡のバイパスと申しますか、海上バイパスのあれとして使う計画、あるいはまた、いろいろお話がございましたターミナルその他の公共事業として使う計画等々、いま検討しているというような答弁がたしかあったのでありますが、そういったような方向でやっていると実は思っている次第でございますが、具体的にはひとつ国鉄当局から御答弁をいたさせたいと、こう思っております。
#95
○瀬谷英行君 この室蘭と小樽は、たしか昨年じゃなくて一昨年だったかの委員会の視察でもって私ども現地を見てきて、そしてその際の報告書の中にも書かれていたはずです、これは。だから、もうすでにきょう今日の問題じゃなくて、二年も前からこれは一体どうするのだということが問題になっていたはずです。したがって今日これから検討するというお話なんですけれども、室蘭なり小樽という港がたまたま港としての機能を発揮できない、たとえば海が浅くなって船が入れないあるいは波が荒くてこれまた船が入れないとか、何らかの形でもって港としてはもうおしまいである、利用価値がないということがあれば話はまた別なんです。港としての利用価値があるにもかかわらず利用しないということになると、これは宝の持ちぐされということになるのです。そういうもったいないことをしていていいのかどうかという疑問が当然出てまいります。特に国鉄の場合は、この国鉄の資料を見ましても、青函航路――北海道と本土との問の貨物輸送の現状というものが全くもう行き詰まっておる、こういうふうに述べられておるのです。余裕があるというのじゃなくて、全然行き詰まっておる。この行き詰まっておるのをどうやって打開するかということになると、これは船で運ぶ以外にないだろう。今日、北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部改正法律案がここで提案をされておりますけれども、要するに北海道と本土との間の交通というのは青函航路だけではもうどうにもならない。したがって、どうしても船でもって――どういう船を使うかということは別として、船でもって海上輸送でやらなければ間に合わない、だから港湾も整備しなければならないということになってきていると思うのですね。それがもうこれから港をつくるということじゃなくて、すでにある港をどうやって有効に使うかという目安が立たないでいるということは、どう考えてもふに落ちないのですよ。一体なぜ今日まで遊休施設のまま宝の持ちぐされにしていたのかということですね。その点についてお伺いをしたいと思うのですがね。
#96
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 私はあまり過去のことは存じない次第でございますが、しかし未利用地をいままでなぜ利用しなかったかという点につきましては、再三御指摘を受けている次第でございます。運輸当局といたしましても、その点を、ことに赤字財政で苦しんでおる今日でもあるし、十分早急に具体的な計画をつくって実施に移すように常に指導している次第でございます。もちろん、ことしになってからでございますが、たしか二、三カ月前だと思う次第でございますが、委員会でやはり御指摘を受けまして、そうして総裁から、私がただいま申し述べましたような答弁を質問の先生に申し上げていると私記憶しておる次第でございまして、おそらく、これから検討するのじゃなくて、具体的な計画の樹立に十分入っておると私は考えておる次第でございますが、その点につきまして国鉄の局長が来ておりますから御答を申し上げさせたい、こう思います。
#97
○瀬谷英行君 国鉄の局長のほうにも伺いたいのだけれども、本土と北海道の間の貨物輸送力というのは、昭和四十五年七月の新貨物船十勝丸就航後の航送力をもってしても、輸送需要には四十七年以降対応することができないということでありますが、対応できないといっても四十七年以降といっても、ことし四十七年ですからね。対応できなかったら、一体どうするのか、できませんで済ますわけにいかないと思います。だから具体的には早急にこういう方法をもってやらなければならぬという腹案がなければいかぬと思いますが、それらを含めてひとつ御答弁を願いたい。
#98
○説明員(泉幸夫君) 青函の輸送能力につきましては、ただいま先生の御指摘のございましたように、四十五年に新しい新鋭船を追加いたしまして相当の増強になったわけでございますけれども、その当時の見通しといたしまして、四十七年ごろにはまた行き詰まるのではないかということで、たまたま四十四年に策定されました国鉄財政再建に関する基本方針の中、あるいはそれを受けました基本計画の中にも、「貨物輸送におけるあい路を打開するため、内航海運業との協調提携を行ない、バイパス輸送の円滑化をはかる。」というような運輸大臣の御了承を得たわけでございまして、私どももこの線に沿いまして、北定同盟を中心にいたしまして、内航海運の責任者の皆さん方と鋭意打ち合わせ、話し合いをしておるところでございまして、大体基本路線につきましてはほぼ御了解を得ておるわけでございまして、何とかできるだけ早い機会に成案を得まして、目下のところの計画では四十八年の十月の秋の繁忙期までには何とか問に合わしたいということで準備を進めているような状況でございます。
#99
○瀬谷英行君 これはじゃあさしあたって船をふやせば何とかなるということなのか、つまり十勝丸のような新貨物船をもっとたくさん建造すれば何とかなるというものなのか、それではだめだから、たとえば輸送形態を変えてしまう、たとえば北海道と東京との問コンテナ輸送を行なうとか、何とかそういったような形で輸送形態を変えるという方法を具体的に実行に移すのか、一体どういう方法が有効な方法として考えられるのか、その点をお伺いしたいと思うんです。
#100
○説明員(泉幸夫君) 現在青函間――青森及び函館の港の設備がもうすでに飽和状態になっておりまして、在来型の連絡船ではこれ以上――大体いま平均二十八往復、最大限三十往復やっておるわけでございますが、埠頭の数からいたしましてこれ以上にふやすことはできないというような関係に置かれておるわけでございますので、私どもバイパスをやります場合には、昨今非常に御利用いただいておりまして急増いたしております、いま先生の御指摘のございましたコンテナ輸送でやれば、比較的船車の連絡に設備及び金もかからないということでございますので、コンテナについて、できるだけ青函航路を通さないでバイパスの形で本州から北海道へ、できますならば民間との協調の上になります一つの組織をつくりまして、その中でフルコンテナ船というものをつくりまして、そして、それによってふえてまいりますコンテナをバイパスさそうと、で、残りました連絡船で在来型の輸送と最も急速を要しますフレートライナーの輸送をしたいと、このようなことで準備を進めておるような次第でございます。
#101
○瀬谷英行君 それじゃ、一つの腹案としてコンテナ輸送ということを言われたけれども、たとえば室蘭なら室蘭の石炭を運び出しておった設備をコンテナ埠頭に切りかえて、そして室蘭と京浜の問をコンテナ輸送でもって運ぶというような方法が、国鉄自体の力でもってできないのかどうか。これは、国鉄だから車で運ばなきゃならぬというものじゃないと思うんですね。要するに車であれ船であれ、問題は運べばいいんでしょう。そうすると、海運業者との問題があるかもしれないけれども、青函の航路がもう飽和状態でこれ以上はどうにもならぬというんだから、それならば、それにかわるべき措置として室蘭を利用するなりあるいは苫小牧を利用するなり小樽を利用するなり、その港湾を利用して、そして本州との問の輸送をバイパス輸送といったようなことを考えることは、国鉄の使命からいっておかしくないと、こういうふうに思うんですよ。そこへもし民間との問題があるとすると、これは民間業者の利益とどこかでぶつかるという点があるのかどうかですね。しかし、そういう問題があるとしても、国鉄がまかない切れない輸送をこの海上輸送でやるという分には一向に差しつかえないと思うんですけれどもね。その点はどうなんですか、何か民間の内航海運との間に問題があるのかどうか、あるとすればどういう点が問題なのか、その点をお伺いしたい。
#102
○説明員(泉幸夫君) 先ほどちょっと申し上げましたように、現在の再建計画から受けまして基本方針の中に、先ほどお読みいたしましたような内航海運業との協調提携を行ないという前提で方向づけをしていただいておるわけでございますので、数年――もう二年になるわけでございますけれども、内航海運の、主として北定同盟でございますけれども、いろいろとお話し合いを進めておるわけでございます。
  〔委員長退席、理事鬼丸勝之君着席〕
基本的には、問題点はないと、あと具体的にどういう形で、あるいはどういう港を使ってやるかということについて今後さらに詰めてまいりたいと考えております。あくまで私どもは国鉄に託送されます貨物をある海上区間で、ある区間だけについて船を利用さしていただく。現在一貫輸送でトラック業者の方が鉄道という太いパイプのところをフレートライナーという形で御利用になっているのと同じような意味で、鉄道に託送になりました荷物を海上バイパスさしていただくというような基本的な考え方で話し合いを進め、また運輸省の御指導を得ながらいま詰めておるような状況でございます。どの港を使ったらいいのかということについてもいろいろ意見があるわけでございまして、まあざっくばらんに申し上げまして、室蘭というところは苫小牧に比べますとやはり非常に立地条件が悪い。札幌、旭川に対します関係からいいまして距離が五十キロ近く長い、船で参りますとほとんど同じであるというような点でのハンディもありますし、いままでの石炭埠頭、こういう昭和初期にできました古い設備でもございますし、その上の線路敷はもうすでに撤去いたしておりますから、要するに港の残骸が残っておるというような形になっておるものですから、これをかりに利用するといたしましてもまた相当の投資を必要とするといったような、具体的な詰めの段階になりますといろいろ問題が多いようでございますので、いろいろ苫小牧か、あるいは室蘭かといったような問題を含めましていま検討している最中でございます。
#103
○瀬谷英行君 そうすると、北海道開発のためにこの港湾工事を必要とするというのでこの法律の一部改正が出ているのですけれども、その中に室蘭の改修といったようなことも含められるのか、そういう構想があるのかどうか、これも参考までにお伺いしたいと思います。
#104
○政府委員(栗栖義明君) 室蘭港自身、現在、御承知かと思いますけれども、従来ありました防波堤の外にもう一つ防波堤をつくりまして拡張しておる次第でございます。ただ、いま御指摘ございました国鉄の石炭の積み出し桟橋につきましては、これは所有権者は国鉄でございますので、国鉄の利用計画がどうなるかということによりまして、港湾管理者であります室蘭市と相談されてどういうふうに持っていかれるかということに相なろうかと思います。ただ、これはほかの港の例でございますけれども、やはり国鉄の用地を港湾管理者が買い取りまして、それを一般の公共埠頭に改造したという例は数件ございます。したがいまして、そういうふうな方向に向かえば当然公共埠頭として活用するということもあり得ようかと考える次第でございます。
#105
○瀬谷英行君 たとえば国鉄で持っている小樽でも室蘭でもそうですけれども、こういう施設を港湾管理者――地元でもって買い上げて公共埠頭として利用したほうがよろしいのか、あるいは、いま貨物局長が答弁しているように、コンテナ輸送でもって計画的に大量に北海道と本州との間を運ぶという構想に基づいてこの設備を整えたほうがいいのか、一体それはどっちがいいということになるのか、その辺の検討はできておるのかどうか、その辺をお伺いしたい。
#106
○政府委員(栗栖義明君) ただいま国鉄のほうからも御答弁ございましたように、国鉄のコンテナ輸送、そういうふうな計画が具体化いたしまして、国鉄の輸送の隘路を打開するということがはっきりいたしましたならば、私どもももちろん全面的にお手伝いいたしまして御便宜をはかりたいというふうに考えております。ただ、国鉄のほうでそういう施設は使い道がないんで何とか転用をしたいとおっしゃれば、地元の港湾管理者とも十分協議なすって、方向がきまれば、またその方向でお手伝いをしていくというふうに考えている次第でございます。
#107
○瀬谷英行君 法律によれば、この港湾工事は利用者が負担をしなくてもいいようになっているわけです。ところが、たとえば国鉄がコンテナ輸送でもって大量に北海道、本州の問の貨物を運ぼうとしても、いままで国鉄が石炭輸送に使っておったのだから、それらの設備をコンテナ輸送に振りかえようとすれば全部国鉄で負担しなけばならない、こういうふうになっているわけですね。そんなくらいならば、身銭を切るくらいならば国鉄はやらないほうがいいという考え方になることは想像にかたくないですね、これは。しかし国家的見地から見て、じゃ国鉄が自分のふところ計算をして渋るということで、
  〔理事鬼丸勝之君退席、委員長着席〕
せっかくの、この室蘭なり小樽なりの遊休施設がいままで何年も遊んでいたのを、またまたらちがあかないままに遊ばせるということになりますと、国家的見地から見るとずいぶん大きな損失じゃないかという気がするんですね。だから、そういうことを考えると、やはり運輸省として、この北海道と本州との輸送力を増強するという見地でもって国鉄のいままで使っておった埠頭にしても手を入れる。もっとも立地条件が悪いということになればそれは別なんです。苫小牧のほうが室蘭よりいいということになれば、これは話は別になってくるのですけれども、そういう方法を講ずるという考え方は、これは政府の責任においてやらなければならぬことだと思うのですが、その点はどうですか、大臣にもお伺いしたい。
#108
○政府委員(栗栖義明君) ちょっと私、こまかい事務的な点を先に申し上げたいと思います。
 先生御指摘のように、大局的に国民経済の立場から見れば、これは国鉄もなければ公共埠頭もないと、おっしゃるとおりでございます。ただ、現実に国鉄が持っておられる財産を無償で提供されて、それを国なり管理者の負担で改造して、また国鉄に提供するというようなシステムに現在なってございませんで、やはりそうなれば、どなたでも使えるような施設になっていくということが原則になろうかと思います。したがいまして、事務的に、かりにそういう話が進みました場合はどうするかという点については、ちょっと検討さしていただかなければいかぬ点が二、三あろうかと思いますけれども、そういうふうな話が進めば、そういう方向で積極的に取っ組んでまいりたい。ということは、たとえば国鉄のほうで無償貸与されて改造するなり、譲渡されるなり、あと国鉄だけお使いになるんじゃなくて、ほかの方もお使いになれるというふうな利用形態とか、そういうふうなこともいろいろ考えられようかと思います。ただ、国鉄の施設をそのままこの法律を適用して改造して国鉄に提供するということだけはちょっとむずかしかろうというふうに考える次第でございます。
#109
○国務大臣(丹羽喬四郎君) いま御質問がございまして、国鉄のそういう遊休施設の利用、しかもいま貨物の本州、北海道間が非常にふくそうしている、そうして航路が狭隘だ、これはまあ国鉄がそれらの点を引き受けまして、そうして新しいバイパス航路を見つける、私どもはこれは当然のこと、やるべきこと、こういうふうに思っている次第でございます。その点につきまして、いろいろ制限があると思います。その点につきまして、港湾の施設あるいはまた海運業者の問、運輸省でできるだけのこれはあっせんをいたしまして、その隘路の打開を早くさせまして、先ほどからいろいろ御叱正をいただいている次第でございますが、そういった方面の具体的の実現化に私どものほうとしてもできるだけの努力はさせてまいる、こういうふうに思っておる次第でございます。
#110
○瀬谷英行君 ちょっと話はまた飛躍するかもしれませんけれどもね。首都圏整備審議会でもっていろいろわれわれも勉強したんですけれどもね。たとえば首都圏に持ってくる貨物、東京湾だけじゃもう間に合わないというので、とにかく茨城県に新しく港をこしらえて、そうしてその茨城県の港と北海道の場合はこれはかなり近くなるわけです。東京湾を経由して房総半島をぐるっと回っていくのに比べればかなり近くなるわけです。だから北海道と首都圏の場合は、茨城県の新しい港を通じて、この茨城県の新しい港から、群馬県、埼玉県といったような北関東から首都圏に通ずる一つの窓口にするといったような構想を、かなり遠大な計画ですけれどもね、首都圏整備審議会でわれわれも勉強したわけです。そういう構想がもし実現するとすれば、なおさら北海道と首都圏との両方の窓口というものをちゃんとしておかなければならないですね。で、これは北海道だけ整備されても、東京湾が渋滞をしてしまって、これ以上港湾としての能力を発揮できないということになれば、これはまたどうにもならぬわけです。ですから、そういう総合的な関西と北海道あるいは関東と北海道との間の交流の計画というものを立てる場合には何よりも相互の港の設備というものがそれに相対応ずるようにならなければできないわけですね。その点は、考えてみると、中心になるべきものは、まず国鉄じゃないかと思うんですよ。現在もちろん内航海運と相まってということになるでしょうけれども、国鉄がかなりの貨物を運んでいることは事実、いま運び切れなくなっていることも事実、とすると、この国鉄が使っておった港湾施設というものは、このまんまもう見捨ててしまうということじゃなくて、むしろ活用をするという必要性が生まれてくるんじゃないのかなという気がするんですがね。その点は一体どういうものか。室蘭なり小樽なりの港湾としての利用価値というものは、今後はたしてどういうものがあるか、それにかわるべき新たな港湾を開発をしたほうが経済的には有利であるということになるのか、その点はどういうものなんでしょう。
#111
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 北関東の地域開発につきましては、すでに御承知のとおり、茨城で水戸、栃木では宇都宮、それから群馬では前橋、高崎といういわゆる百万都市の構想を描いておりまして、それが今回射爆場返還、あれに伴いましてこれを港にするということで、そこですでに調査費もつけまして、その高速道路計画を立てておる次第でございます。もうすでに御承知のとおり、東京湾の港は一ぱいでございます。鹿島港におきましても、すでにもう相当のふくそうをしてきている、こういうことでございます。そういう点につきまして、どうしてもやはり茨城県の北の射爆場付近に港をつくらなくちゃいかぬということが強い要請でございまして、これは事実、もう数年ならずして私は具体化すると、こういうふうに思っている次第でございます。それからまた北海道と内地との、首都圏との貨物輸送の量も非常に私は増大してくるというふうに思っている次第でございまして、それらのものが東京を中心としてくるか、外郭地帯に物資の供給ターミナルをつくるかという問題がございますが、ともかくも、それらの点につきまして、国鉄の、やはり将来国内陸上輸送としての任務も非常に大きくなってまいると、私はそう思っている次第でございます。それがために、内地のほうはそうでございますけれども、やはり北海道の港湾整備というものは、私は非常に必要になってくる、こういうふうに思っている次第でございまして、そういう点からいたしましても、国鉄自体が内海輸送するといたしましても、やはり港湾整備に関しましては、重大なやはり一つの大きな輸送戦力になってくる、こういうふうに思っている次第でございます。そういう点からいたしましても、先ほどから御指摘がございました国鉄の遊休未利用施設と申しますか、いまの遊休土地利用と申しますか、というほうの整備をするということは非常に私は必要である、こういうふうに思っている次第でございまして、運輸省といたしましても、海陸両方面からいたしまして、それらの輸送の円滑化をはかるために早急に私どものほうでできるだけこれを推進いたしてまいりたいと、こういうふうに思っておる次第でございます。
#112
○瀬谷英行君 東北新幹線は、結局、盛岡からさらに札幌まで延びるようになっているわけですね。もちろん、この東北新幹線、盛岡どまりでは意味がないんで、青函トンネルも掘っていることなんですから、この青函トンネルを利用して北海道まで延ばすというのが、これは常識的に考えられることなんです。ただ、この青函トンネルを完成させて北海道と本州との問を新幹線で結ぶということが実現をしたとして、それが逼迫した貨物輸送にはたしてどれだけ債献し得るかということになると、新幹線のゲージと在来線のゲージが違うわけですから、非常にむずかしい問題があるわけですね。一体この青函トンネルの完成に伴って貨物輸送にどういう影響があるのか、あるいは貨物輸送にはほとんど影響はないのか、やはり海上輸送に依存する以外にないということになるのか。その点は、特にこれは旅客輸送じゃなくて貨物輸送の観点から見ると、一体どういうことになるのか、これは国鉄の局長にお伺いしたいと思う。
#113
○説明員(泉幸夫君) 東北新幹線がさらに北海道へ延びた場合に貨物輸送はどうなるかという御質問でございますが、私ども、まだ研究中でございますして、国鉄の公の意見ということで申し上げるわけにはまいらないのでございますけれども、私ども貨物の関係を担当いたしております者の一人といたしましての個人的な考え方として申し上げます。まあ新幹線が札幌まで延びました場合に、原則的には、私ども在来線を貨物輸送に充当していくという考え方に立っておるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、青函連絡線、青函間の隘路がございますので、やはりこれから北海道との間の物流も飛躍的にふえてまいるということが必至でございますので、コンテナにつきましてはバイパスで輸送しなければ全体として能力が活用できない、このように考えております。それから新幹線をどのように利用するかということをにつきましては、私ども現在いろんな意味で五トン以上の大きなコンテナについては貨物輸送は考えていないわけでございまして、その点について、青函がもし隘路としてどうしてもそれ以上青函問の輸送ができないという場合に、トンネルの部分をどのように使っていくかということは今後さらに検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
#114
○瀬谷英行君 その計画はすでにできてしまったわけなんで、さらにトンネルをどういうふうに利用するかでしょうね。たとえば新幹線のレールだけトンネルを走るということになると、貨物列車は通れないわけですね。で、新幹線の軌道に乗っかるような貨物列車をつくるとすれば、そのようなヤードをまたつくらなければならないということになる。そうすると、たいへんめんどうなことになると思うのですがね。だから、たとえばこのトンネルを利用して新幹線と在来線と両方を走らせるということが可能なのか、そういうことを考えているのか、あるいは新幹線だけにして貨物輸送は一切青函トンネルではあきらめるということになるのか、その点はどうなんでしょう。
#115
○説明員(泉幸夫君) 技術的なことにつきまして、私、つまびらかにしておりませんし、また国鉄全体としての意思の統一があるわけではございませんが、これも私の個人的な意見でございますけれども、たとえばフレートライナーにつきましては、御案内のとおり、一個列車が全部コンテナによってつながった列車でございますので、青函間につきましてはまあ技術的にはいろんな問題があるということで、かりに広軌の、新幹線だけのレールが敷かれたといたしました場合でも、フレートライナーの場合には一個列車をちょうどコンテナ線を利用すると同じような大きなヤードがなくても、そこでトンネルの部分だけ、大きな広軌の新幹線の特殊の運搬車をつくりまして、青函のトンネルだけをフレートライナーは利用できる、在来の一般の貨車でございますと無理でございますけれども、そういうことも考えられるんじゃないか。いずれにいたしましても、これ、狭軌と広軌と両方敷くのか敷かないのかということについては技術的にいろいろな問題もございますので、私からお答えする立場ではございませんが、貨物の局面から申しますと、そういうことでフレートライナーについては、かりに広軌だけでも運ばれるのじゃないかというような感じを持っておるわけでございます。お答えになるかどうかわかりませんでしたが、私の意見として申し上げました。
#116
○国務大臣(丹羽喬四郎君) これは御専門の瀬谷先生に私のお答えでまことに恐縮でございますが、鉄建公団でやらしているわけでございます。これは新幹線もあれをしますけれども、その内側にやはり在来線のレールを敷くということで、両方をやろうというような一応の設計です。やるということに私は承知している次第でございます。それで新幹線も通すことができるということで設計をするというふうに私は承知している次第でございます。
#117
○瀬谷英行君 新幹線の内側に在来線を敷くという方法は技術的には考えられるわけですよ。新幹線の場合は一メートル四十三センチ半だし、在来線は一メートル六センチ七だから、問にはめることはできると思うのですけれども、そういう方法をとると、在来線が走っている問は新幹線はうしろで足踏みをしなきゃならぬということになるわけですな、これは。あの勢いで走っていて追い抜くわけにいかないわけですね。そうすると、追突するわけにいかないから、うしろで足踏みをしなきゃならぬ、こういう問題が出てくる。それがわずかの区間なら、丹那トンネルぐらいならともかく、あの長い区間ですからね。そうすると、今度は新幹線のほうが十分に機能を発揮できなくなるという問題が出てくる。もっとも夜と昼と分けてしまって、在来線は夜だけ、新幹線は昼間だけというような運用をすれば、それは可能になってくるかもしれません。そういう方法でもって、では北海道の貨物、いま隘路になっている青函輸送を一体どの程度打開できるかという問題なんだがね。それからかりに技術的にそれが可能だったとしても、それによって現在の行き詰まりの状態、四十七年以降はどうにもならぬというふうに報告されているんですから、この問題は何とか息がつけるというこになるのかどうか、その点をお伺いいしたい。
#118
○国務大臣(丹羽喬四郎君) この問題は、御承知のとおり、五十三年の竣工が目安でございまして、それでまあこれもほんとうに御専門家に私が答弁するんでございますが、新幹線はいままでは大体旅客――内地はもちろんそうでございます、旅客に限っているということでございまして、そういったようないままでの在来線のレールを敷くにいたしましても、在来線も青函トンネルは通っちゃいかぬということではないのじゃないかと、こういうようなことでございます。それを貨物に使うか、やはり在来線の普通の旅客列車に使うかという問題がまたそこにある。必ずしも狭軌のあれを敷くからといって貨物を使わせるということになっているかどうかということは、まだこれからの私は、問題じゃないかと、こういうふうに思う次第でございます。いま、御指摘がございましたように、やはり新幹線の大体の使命というものは、現在のところでございますると旅客をおもにすると、それで在来線はもっと貨物のほうを強化していく、そうして駅の集約をはかるとか、いろいろな方法によりまして、それでもって定時化をはかるというのが大体の方針と、現在のところはそういうふうに私は承知している次第でございます。したがいまして、いま御指摘がございましたように、やはりバイパスによる貨物輸送というものは当然私は必要になってくると、こういうふうに思っている次第でございます。先ほどからもお答えをしているように、やはり港湾の整備、それからそれぞれの航路の整備ということは私は必要である、こういうふうに思っている次第でございます。
#119
○瀬谷英行君 そのバイパス輸送の必要性というものは、要するに、新幹線のできぐあいいかんにかかわらず必要であるということなんですね。それはそれでわれわれにも納得できるわけですけれども。じゃあ、その場合の対象になる港湾なんですけれども、たとえば、いままで国鉄が使ったのは室蘭とか小樽とか、こういう限られた港だった。しかし、北海道といえども普通の県と違って非常に広いわけです。だから、港湾もバイパス輸送に利用する場合には限定したものではなくて、かなり広範に広げて利用したほうがいいんじゃないかという気がするんですけれども、現在の港湾工事の対象になっている北海道の港湾はどのくらいあるのか、あるいは、これらの港湾についての計画による、五カ年計画による整備の重点とか、方向というのはどういうものか、あるいはまた、北海道の全国の港湾事業の中に占める北海道のウエートはどういうことになっておるのか、そういう点お伺いしたいのですが。
#120
○政府委員(栗栖義明君) 現在北海道にございます港湾は、特定重要港湾、これは室蘭でございますが、一港。ほかに重要港湾が七港。それから地方港湾が二十八港。そのうち離島が八港ございますが合計いたしまして三十六港の港湾があるわけでございます。私ども五カ年計画で考えております港湾の整備の問題でございますが、何といいましても、北海道は、先ほどから御指摘ございましたように、特に東北、首都圏との交通と貨物の流れはいま非常に大きいものがあろうかと思います。現在、これは昭和四十四年の実績でございますけれども、取り扱いの貨物量の実績が、北海道全体で七千百万トンでございますが、これはおそらく昭和五十年になりましたら約倍近くになるんじゃなかろうかというふうに推定しておるのですけれども、ただ、この中で地方港湾につきましては、たとえば離島と北海道本島を結ぶ港湾とか、離島の港湾というものがございますけれども、特定重要港湾とあるいは重要港湾につきましては、室蘭とか苫小牧といった、いわゆる流通港湾といいますか、商港を兼ねた工業基地を持っておる港もございますけれども、大部分の港はやはり流通港湾と申しますか、商港でございますして、先生御指摘ございましたように、やはり本土と北海道の連絡といいましても、北海道は広うございますし、海岸線も長いという関係もございますし、特に北海道の東海岸と本州の太平洋岸を結ぶ港、あるいは日本海沿岸を結ぶ港、そういうふうに港によりましても立地条件が違っておるわけでございまして、そういう立地条件に従っていろいろ整備を進めなければならないというふうに考えておる次第でございます。
 それから五カ年計画におきまして、北海道の事業費が全体に占める割合は約九%でございます。
#121
○瀬谷英行君 北海道と本州との間の特別のバイパス輸送といったようなことを考えた場合に、利用する港湾は一体どういう限定をされるのかどうか。たとえば、特定重要港湾というところに限定をされるのか、さらにかなり広い範囲に及ぶのか。それからコンテナ輸送を行なう場合に、それらの重要港湾に至るまで、設備が整えられるものかどうか。それから港湾工事については、たとえばコンテナであるとか、あるいは最近はカーフェリーなどもふえているわけですけれども、それらの設備というものを考慮をした工事が行なわれるのかどうか、その点をお伺いたしいと思うんです。
#122
○政府委員(栗栖義明君) まず先生御指摘のように、いろいろ新しい輸送形態が出てまいっておりますので、特に御承知のように、最近釧路と東京の問に長距離カーフェリーが就航しております。近く苫小牧と東京にも就航すると聞いてございますが、カーフェリーにつきましては、いろいろと計画は各管理者持っておられるようでございまして、それを受けて五カ年計画の中でも取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 それからコンテナ輸送につきましては、外国貿易のコンテナというのは、これは御承知のように定期船の帰港地でございますし、やはり北海道でいまの時点では、外国貿易のコンテナラインというのは、少し無理じゃなかろうかというふうに感じておりますけれども、先生御指摘のように、本州と北海道との国内貨物のコンテナにつきましては、現在少なくとも重要港湾、この程度の港では必要があれば利用できる、あるいはまた、むしろ港の中の空間と申しますか、そういうものよりも、国鉄のほうの鉄道網なり、あるいは貨物の輸送計画というものがはっきりいたしまして、私のほうに御要請があれば、それに合わせたような計画を管理者と相談して進めていけるというふうに考えておる次第でございます。
#123
○瀬谷英行君 北海道と本州との間の輸送というものは、別に国鉄に限定しなくてもいいと思うんですね。あらゆる手段でもって隘路を打開するために全力をあげるべきだと思うんですよ。そのためにはコンテナであれ、カーフェリーであれ、それぞれの、国鉄であるとか内航海運であるとかいうセクトをそこに置くべきじゃない。ともかく流通機構の整備をはかる意味からも、そういうセクトを排して北海道と本州との間の流通をよくするということが国民生活のためには非常に必要になってくると思うんですけれども、ただ、その場合に港湾のほうは設備はできても、それに連絡をする、たとえば鉄道網なり道路網というものが整備されないことにはあまり意味がない。だから、もし国鉄が全面的に貨物輸送を海上輸送に転移をして、そうして従来の隘路を打開するということであれば、港湾の設備ももちろんだし、港湾に接続をする鉄道網もこれまた一緒に考えなければ意味をなさないと思うんですね。はたしてそれだけの構想というものがあるのかどうか考えなければならないことだと思うんですけれども、現在のように、国鉄自身が採算だけを考えてなるべく投資を渋っているという状態で、そういう港湾の背後地域の整備まで手が回るのかどうかという心配が一つあるんですけれども、その点はどうですか。
#124
○政府委員(栗栖義明君) 国鉄に限定しないで、一般の貨物につきまして、フェリーについてはちょっと申し上げましたけれども、こちらは申し落としましたけれども、昨年から日本海のほうはもうすでに就航しておりまして、かなりの成績をあげてございますが、コンテナにつきましては、まだそこまでいっていないような実情でございますけれども、早晩おそらくコンテナ船、つまりフルコンテナ船ができてきて、本土と北海道の連絡をやるという時代がこようと思いますが、これは公共埠頭を使ってクレーンを設置すれば使えますし、必要によって転用できます。
 なお余談になりますけれども、たとえば自動車等につきましては、もう自動車の専用船がじゃんじゃん就航しているというのが実態でございます。貨物輸送につきまして、そういうふうに公共埠頭に、たとえばコンテナを揚げて鉄道に乗っけるといった場合に、港湾法にも、臨港鉄道は港湾管理者が引けると、それに対しては国が必要に応じて補助できるという規定もございます。また、港湾のほうで考えますと、道路に乗るのか鉄道に乗るのかというふうな点が、疑問の点が出てまいりますので、むしろ鉄道のほうで、この地点は、この程度のものは海から揚げたいというふうなお話がございましたら、それに合わして考えていってもよろしいのじゃないかというふうにも考えておる次第でございますが、いまの時点では、少なくとも港湾管理者の段階で、どの港がどのくらいの貨物を扱うというふうな計画が出ますと、それに対応しまして運輸大臣の諮問機関でございます港湾審議会に諮問いたしますが、これには国鉄副総裁が入っておられますし、関係各省、建設省はもちろんでございますが、経済企画庁なり、みな入っておられますので、各省のほうでも検討願いまして、斉合性を期していくというふうなたてまえをとっておりますけれども、鉄道の輸送網と港湾とのつながりというふうな点になりますと、むしろ私のほうが国鉄さんから御意見を承ってそれに対処してまいりたいというふうに考えております。
#125
○瀬谷英行君 国鉄側から意見を承ってという答弁があったのですが、国鉄としては、どうなんですか。
#126
○説明員(泉幸夫君) 先ほど申し上げましたように、現在は内航海運業界、まあ運営をされております船会社のサイドの方とのお話しの段階でございまして、この段階でどういう港を使ったら一番効率的であるか、お互いにいいかということをいま詰めておるさなかでございまして、それがつき次第、運輸省の関係の御当局あるいは地方の港湾管理者の御当局に対してお願いに参るということで目下準備を進めておるわけでございます。
#127
○瀬谷英行君 運輸省のほうでむしろ積極的に指導すると――つまり国鉄と内航海運業者との間の話し合いということだってかなり手間がかかっているわけですよ。しかし、先ほどの伊部委員の質問にもありましたけれども、小田原評定をやっているために設備が何年も遊ぶということをさせてはならぬと思うのですね。だから、あまり手間がかかるようだったならば、これは運輸省のほうで積極的に指導する、そしてどんどん実行に移すというようにしないと、すでに国鉄のほうの報告でも、四十七年度以降はどうにもならぬというふうに報告をしておるわけですからね。事は急を要するのじゃないかという気がいたします。だから、やはりそういう点について、いま国鉄の答弁だと煮詰めているということだけれども、かなり長いこと煮詰めておるわけで、煮ものだったら煮詰まっちまうわけです。だから、あまり食いものにならないほど煮詰まったんでは話にならぬので、その点はやはり政府の責任において、やはりあまり手間ひまかけないできまりをつけるということが望ましいというふうに考えます。
 その点についての大臣の見解と、それから、たとえばカーフェリーなんかの問題ですけれども、これも相当ふえてきているわけです。しかし、カーフェリーがふえるなら、輸送需要にこたえてふえるのはけっこうだと思う。しかし、だからといって、たとえば国鉄の連絡船に対して、自動車を乗せる場合は制限をするといったような形でもって民間のカーフェリーを保護するというような行き方は、これは間違っているのじゃないかという気がするのですね。そういう点の拘束というものはあまりすべきじゃないと思うのですが、その点についての見解もお伺いしたい。
#128
○国務大臣(丹羽喬四郎君) いま御指摘がございましたが、海上輸送をして港湾のほうへきたものを、あるいは陸上トラック輸送に回すか、あるいはまた臨海鉄道によるかということは、やっぱり貨物の輸送量の多寡による点も非常に多いと思う次第でございます。その港湾の荷揚げ貨物が非常に多いというような場合におきましては、かなりこういうふうな時代になってまいりますと、トラック輸送では間に合わぬという部面も出てきておるんじゃないか。やはり鉄道輸送は、大量輸送、鉄道の特性を生かす輸送でなければ公害その他の問題がありまして、それはむずかしいのじゃないかというような場合もあると思う次第でございまして、これらはやはり鉄道だけの判断にまかせることなく、やはり総合交通の観点からいたしまして、運輸省といたしまして、それを勘案をいたしまして、この問題はひとつ鉄道でやったらどうだ、これはある程度は、この問題では陸上トラック輸送にまかしてもいいではないかという判断は、もうすでにやるべきときにきているのじゃないかと、こういうふうに思っている次第であります。そういう面で斉合性を持ちましたいろいろの諸施策につきまして、輸送機関につきましての推進、指導というものは、やはり強力にやっていかなければならない時期がきているのじゃないか、瀬谷先生御指摘のとおりでございます。そういう点ではむしろ積極的に私のほうから、これから出ていかなくちゃならぬ。運輸行政も、いままでみたいに民間が出てくる、国鉄が出てくるというのを受けるだけではもうだめ、むしろこっちのほうから進んでやらなくちゃならないもうすでに時代にきている。むしろおそきに失しているじゃないかという、こういうおしかりも受けましたが、私もそういう時点にきているのじゃないかと思っている次第であります。御趣旨のように、積極的にこれからは進めてまいる。そのことが全体の輸送を円滑ならしめるということに私はなってくると思う次第でございます。
 それから後段の問題は、確かにそうでございまして、国鉄だからいろいろ制約がある、民間のほうへまかすべきである。いろいろのことがございましょうが、これはやはりお互いの調和をとって、お互いの分野を守らしていくということが必要でございまして、いままでの制約にこだわる必要はない、これはやはりどんどん直すべきことは、私は直していかないと、今日の輸送需要の変化に対応することができない、こういうふうに考えておる次第でございます。せっかくそういった方面で努力してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
#129
○瀬谷英行君 たとえば青函トンネルができるということは何年も先じゃないわけです。その場合に、トンネルができた、じゃ現在まで使っておる連絡船はどうするか、こういう問題が出てきますね。連絡船が遊んじまうということは、これがまた室蘭の埠頭じゃないけれども遊休施設になってぶらぶらしているというようなことであってはいけないと思うのですよ。だから、この北海道向けの貨物輸送も北海道から本州向けの貨物輸送もふえてきておるということなんですから、連絡船等はもっと有効に、かりにトンネルができたとしても使うべきじゃないかという気がします。だから、この場合に、連絡船をたとえばカーフェリー的な振り向け方をするということも、これは考えられるのじゃないかという気がしますね。だから、国鉄だからカーフェリーがいけないとか、あるいはコンテナもある程度制限されるとかいうことであっては全般的な輸送に支障を来たしてくるという気がいたしますから、そういう点はむしろもっと幅を持たせて、将来のことを考えて、船舶でもって海上輸送をどんどんお互いに行なうということは考えられてしかるべきじゃないか、いまからそういう対策なり準備というものが行なわれていいじゃないかという気がするのですね。それらの点まで、政府としてもあるいは国鉄としてもいまから考えておく必要があると思うのですが、それらの考え方はどうなんでしょうか。
#130
○国務大臣(丹羽喬四郎君) これはもう御指摘のとおりでございまして、これはやはり国鉄であるからカーフェリーの輸送は制限しなくちゃならぬとか、あるいはコンテナ輸送は制限しなくちゃならぬというものでは私はないと思う次第であります。ただ、民間等の輸送需要の状況がございますから、それぞれお互いに話し合いをして調和をとってやっていくべき問題だろう、こう思っておる次第でございます。現実には、ただいまは国鉄と民間輸送の問では十分いま連絡をとっているように私は承知している次第でございますが、さらに、それらの点につきましては一そう協調いたしまして、遺憾のないようにやってまいりたいと、こういうふうに思っておる次第であります。
#131
○瀬谷英行君 港湾工事の国庫負担率の調整というのが今回の問題なんですけれども、北海道の開発の進展、それから地方負担についての内地の府県との均衡、積極的な地元負担でもって事業の拡大を推進する必要があるということになっておりますけれども、北海道の総合開発計画がおくれているとすれば、今回のように率を引き下げるというのは、結局、地方自治体の負担をそれだけふやすという形になってくるわけなんですが、その辺は北海道自身が、地方自治体でもってそれをあえて承知をしているかどうかということが一つ問題だと思うんです。負担にまたたえられるかどうか、もっとも負担にたえられるならば地方自治体としては文句はないと思うんですが、その点の負担能力とか、あるいは地方自治体そのものの考え方というのは一体どうなっているのか、その点をお伺いしたいと思うんです。
#132
○国務大臣(丹羽喬四郎君) この点は非常にやはり問題でございまして、ことに北海道は港湾の管理が大体内地と異なりまして市町村の管理が多い次第でございまして、それで自治省とも十分打ち合わせをしているはずでございますが、それらにつきましては確かに五%でも、いま地方財政逼迫のおりからいろいろ負担増になる次第でございますが、交付税その他の点におきましても十分カバーをするとして自治省からの言明も受けておる次第でございまして、私は、いま直ちに地方財政の圧迫にはならぬ、こういうふうに思っておる次第でございます。
#133
○政府委員(山田嘉治君) 大臣の御答弁ちょっと補足して申し上げますが、前にもお答え申し上げましたように、この補助率の調整につきましては、昭和四十五年の初めに北海道の知事から内閣総理大臣に対して、第三期北海道総合開発計画の意見の具申の際に意見書として出ておりまして、北海道の開発の進展に伴いまして、負担すべきものは負担することが必要だというふうに考えるというようにうたわれておりまして、この方向どいたしまして北海道の同意を得ておるというように考えております。
 それから港湾の工事につきましては、ただいま大臣からお話ありましたように、これ市町村の負担になりますので、これは北海道庁だけじゃなしに市町村の同意を取りつけるということが大事な点でございまして、港湾管理者でございますところの市町村の団体、港湾協会というのがございますけれども、そういうものを通じまして市町村と十分に意見を調整いたしまして、五%の負担をしていただくということを取りきめた次第でございます。もちろん自治省と十分打ち合わせをいたしまして、交付税及び起債によりまして十分にめんどうを見まして、市町村財政を圧迫することがないように措置していただくということになっておる次第でございます。
#134
○瀬谷英行君 北海道と内地の違いは――内地と言うとおこられるかもしれないけれども、本州の県と大きさが違うわけでしょう。北海道の場合は大体日本で一番大きな県の岩手県の五倍以上になるわけだし、埼玉県だったら二十倍、東京都だったら三十倍以上になるんじゃないかと思うんですね。そうすると、内地の場合だったならば県でもって負担するところを、北海道の場合は市町村がストレートに負担をすると、こういうような形になる場合があるんじゃないかなという気がするが、その点はどうですか。
#135
○政府委員(山田嘉治君) この辺のいきさつは港湾局のほうが十分御存じかと思いますけれども、いろいろ歴史的ないきさつがございまして、北海道の港湾についてはほとんど大部分が市町村管理になっておるというような実情でございまして、これは単に北海道が面積が非常に大きいから市町村が管理しておるというわけではございませんけれども、いろいろ歴史的ないきさつがございまて、北海道は港湾については市町村が管理しておるというような歴史的ないきさつであるというふうに理解しております。
#136
○瀬谷英行君 まあ歴史的ないきさつということになるとちょっと理屈ではあまり釈然としない点があるんですね。問題は、本州と比較をした場合ですね。本州と比較をした場合に不利益な点はないのかどうかということなんです、市町村として。市町村の負担が内地と比較をしてどうなるのか。それから今回の改正によって市町村の負担能力としては問題がないのかどうだろうか、こういう点についてははたしてどうなのかという点が疑問がちょっと出てくるのです。その点です。
#137
○政府委員(山田嘉治君) 大部分が市町村管理であるというのは、これは北海道の特殊性でございますが、今度の改正によりまして五%の負担ということで負担になります分が六億二千六百万というふうに計算しておりますが、これは四十五年度の予算ベースで考えますと、港湾管理者の所在地の市町村の普通会計決算額に比較いたしまして、平均でございまするけれども〇・四%という程度の数字でございますので、先ほど申しましたような交付税及び起債等の措置によりまして十分な手当てをすれば問題になるというようなことはないというように考えておる次第でございます。
#138
○瀬谷英行君 じゃあ大臣、衆議院の関係があるようですから、まあ大臣に対する質問をもう一つだけして、大臣に対するきょうの質問を終わりたいと思うんですけれども、問題は、北海道と本州との港湾ですから、貨物輸送だけれども、貨物輸送だけじゃなくて旅客輸送にしても、輸送形態というものはこのしばらくの間どんどん変わっているわけであります。昔だったらカーフェリーなんというものは考えられなかったのですが、最近はけっこうカーフェリーがふえておる。それからレジャーも形が変わってきておるということなんですね。だから今後の輸送形態を考える場合に、もちろん飛行機というスピードのある乗りものもありますけれども、スピードを別にして大量輸送ということになると海上輸送とというものが相当大きな比重を持ってくると思うのです。ところが、あまりにも海上輸送には、船はこさえても船の発着、いわゆる鉄道でいうなら駅に該当する港湾のほうがおくれておるという問題が出てきていると思うのですけれども、北海道の場合、やはり港湾を整備をするということは、港湾と同時にカーフェリーであればその港湾と道路というものがちゃんと直結していなければならない、コンテナ輸送を行なう場合には鉄道網というものがちゃんとしていなきゃならぬわけですね。そうすると、総合的に交通体系というものを整備する必要が出てくると思うのです。これは運輸省なり国鉄だけの小手先細工だけでもってはどうにもならぬだろう、政府自身が相当の思い切った投資をして、公共輸送という観点からどんどんと積極的に手を打っていく必要があると思うのですが、どうもいままでその点が立ちおくれてきた、単に港湾だけを整備をしよう、若干の補助をしようということでは問題は解決しなくなってきておると思うのですよ。したがって、やはりこれは北海道と首都圏に限りませんけれども、日本国じゅうの流通機構を考える場合に、もっともっと政府としての投資を積極的に行なう必要が出てくるし、そのための計画ももっと先を見て立てる必要があると思うのですが、そのような構想についての大臣の見解を最後にお伺いしたいと思います。
#139
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 確かに、いまの内政の一番の大きな問題は、私は、過疎過密の問題であろうと申し上げることができると思います。御承知のように、東海道と申しますかの沿線にばかり人口が稠密してまいりまして、山陽を含めまして大体日本の人口の七割になる、こういうことで、一方、北海道、北陸、東北、九州というものが過疎地帯になる、こういうような状態でしたならば日本の将来の均衡なる発展はできない。公害問題、それからまた都市機能の問題、いろいろの問題につきまして非常に障害が起こりまして、いま要するにやはり各地の均衡のとれた再開発ということが一番望ましい問題です。それにのっとりまして、やはり運輸行政、輸送行政というものは勘案してまいる必要がある、一番私は重大な大きな転換期にきていると思います。ただいまお話がございました、そういうためには、そういったような総合的整備をするために思い切った国の費用もそれに投下するということは、私は一番の大きな問題じゃないかと思います。幸か不幸か、ああいったような国際経済の変動以来、私どもの経済成長政策も見直すときになっておりまして、公共投資優先というふうな時代になってまいりました。そういう点につきまして、要するに、いままでの民間資本優先、その開発優先という点から国の主導型で国土開発をするという機運が非常に高まってきた次第でございます。しかも、この新しい公共事業をする場合におきましては、いろいろまた最近は環境の保存、公害の防止、いろいろな問題につきまして費用もかかりますし、受ける住民の方々にも御満足のいくような施策をも講じてまいらなければならない、いろいろな問題がございます。それがためにやはり相当思い切った計画をつくり、国といたしましても、それらにつきまして思い切った投資をしていくということが一番の必要な時代になってきた、これが一番私は大きなこれからの内政の問題ではないか。それに伴いまして、現実の国民の生活の足を守る輸送機関、運輸行政といたしましても、そういったような点につきまして均衡のとれた政府の施策が必要となってくる、こういうふうに思うわけでありまして、せっかくその方向でもって協議もし、また御指導もいただきたい、こう思うわけでございます。
#140
○委員長(木村睦男君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#141
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
#142
○瀬谷英行君 これは委員会に対する問題提起になるかと思うのですけれどもね。いまいろいろ質問をした中で、われわれとしても未知の分野が非常に多いわけです。たとえばコンテナ輸送の問題にしても、あるいはカーフェリーの問題にしても、また最近は変化が非常に激しいわけです。したがって、これらの輸送というものがどういう形態でもって、たとえば海上輸送が行なわれているのか、港湾の設備がどうなっておるのか、港湾の利用状況はどうなのかといったようなことを、実際にわれわれとしても把握をする必要があるのではないか、こういう気がいたしますので、この質疑の中でいろいろ問題にあったことがありますが、これらの問題について、東京なら東京の港湾設備、あるいはそれに付属するいろいろな施設といったようなことについても、委員会として視察をするといったような機会を持ってもらえないものか。これは理事会でもって相談をいただければ幸いであるというふうに思いますので、それらの要望を付しまして、本日は大臣も退席されたことでもありますので、一応私の質問を終わりたいと思います。
#143
○委員長(木村睦男君) 理事会で相談いたします。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#144
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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