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1971/06/01 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 運輸委員会 第14号
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1971/06/01 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 運輸委員会 第14号

#1
第068回国会 運輸委員会 第14号
昭和四十七年六月一日(木曜日)
   午前十時三十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     初村瀧一郎君     若林 正武君
     高橋 邦雄君     平島 敏夫君
     矢山 有作君     藤田  進君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     岩本 政一君     高橋 邦雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         木村 睦男君
    理 事
                鬼丸 勝之君
                江藤  智君
                佐田 一郎君
                森中 守義君
    委 員
                岡本  悟君
                菅野 儀作君
                高橋 邦雄君
                橘  直治君
                平島 敏夫君
                山崎 竜男君
                若林 正武君
                伊部  真君
                小柳  勇君
                瀬谷 英行君
                藤田  進君
                田代富士男君
                三木 忠雄君
                田渕 哲也君
                山田  勇君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  丹羽喬四郎君
       国 務 大 臣  江崎 真澄君
   政府委員
       防衛政務次官   野呂 恭一君
       運輸大臣官房長  高林 康一君
       運輸省港湾局長  栗栖 義明君
       運輸省鉄道監督
       局長       山口 真弘君
       運輸省鉄道監督
       局国有鉄道部長  秋富 公正君
       運輸省航空局長  内村 信行君
       運輸省航空局技
       術部長      金井  洋君
       海上保安庁長官  手塚 良成君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       防衛庁防衛局運
       用課長      福田 勝一君
       防衛庁装備局艦
       船課長      佐伯 宗治君
       日本国有鉄道総
       裁        磯崎  叡君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査
 (米軍投下機雷の処置に関する件)
 (航空事故に関する件)
○公聴会開会承認要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
○国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進
 特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(木村睦男君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨五月三十一日、初村瀧一郎君、高橋邦雄君、矢山有作君が委員を辞任され、その補欠として若林正武君、平島敏夫君、藤田進君がそれぞれ選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(木村睦男君) 運輸事情等に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○小柳勇君 先日の委員会で、時間の関係で大事な問題を若干残しておりますから、きょうは重要な問題を確認しながら質問してまいります。
 まず第一は、運輸省に対する質問でありますが、これからの港湾整備五ヵ年計画の中における各港のしゅんせつ作業について、その計画を御説明を願います。
#5
○政府委員(栗栖義明君) お答え申し上げます前に、一昨日、事故の状況を御報告申し上げた際に、司厨次長の井崎さんか行くえ不明でございましたが、昨五月三十一日の午前十時三十八分に、船の中の、船尾部に操舵機室という部屋がございますが、その中で発見されました。つつしんで御報告いたします。
 次に、ただいまの先生の御質問にお答え申し上げます。
 現在、私ども持っております五ヵ年計画で、各港ごとの計画と申されましても非常に数が多うございますけれども、概略を申し上げますと、五ヵ年計画で約五億七千万立米程度のしゅんせつを予定してございます。ただ、その中で一応私ども考えておりますのは、直轄工事で約四億立米、補助事業で一億七千万立米というふうに予定してございますけれども、しゅんせつの方法につきましては、そのときの港の状態あるいは場所、土質等によりまして異なりますが、やはり具体的に、毎年、全国のしゅんせつ船の配置状況その他も勘案しながら進めてまいるというふうに考えておる次第でございます。
#6
○小柳勇君 具体的にいま問題にしておりますのは、米軍による投下機雷が、防衛庁の資料によってもいまなお五千六十二発残っておる。それは日本の近海全海域にわたって残っております。しかも、未掃海区域が二千四百平方キロメートルあります。で、これから港湾整備のために日本の各地方の港をしゅんせつされるわけでありますが、たとえば来年度あるいは再来年度はどういうところをやるというようなことがわかっておりますと、この機雷の残存数と対比しながら、一体探査をどうするかと、探査能力があるのかと、こういうことを質問してまいる予定でありますから、できますならば、この港湾整備五ヵ年計画に伴い、これから当面するしゅんせつ作業計画について発表願いたいと思います。
#7
○政府委員(栗栖義明君) はなはだ申しわけない次第でございますけれども、具体的にどの港でどういう方法でどういうふうに掘っていくかということは、現在現地で計画を立てまして、私どもと、予算も伴いますもんですから、詰め合っているという段階でございまして、全国の危険水域の地区別に幾ら掘るということ、的確な数字はまだ集計してございませんので、申しわけございませんけれども、もう少し時間をかしていただきたいと思います。
#8
○小柳勇君 それでは、運輸大臣に質問いたしておきますが、四十七年三月三十一日現在の掃海実施状況及ば残存機雷数というのが防衛庁から発表されております。この表によりますと、掃海率一〇〇%のところにもなお敷設機雷の残存機雷が残っております。掃海いたしましたところにも残っている数字が書いてあります。したがいまして、この防衛庁の現状をまず認められるかどうか、認めた上で、これから港湾整備なり、あるいはしゅんせつ作業なり、あるいは海上交通安全のための措置をなされるかどうか、この点を確認いヒしておきます。
#9
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいまの御指摘でございますが、もとより一番の権威の防衛庁の根拠ある発表でございますので、認めることは当然でございまして、ことに交通安全を一番モットーとしなくゃならない運輸行政といたしましては、その現実の事実をはっきりと認識をいたしまして、あらゆるこれからのしゅんせつ作業その他に当たってまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。
#10
○小柳勇君 それでは、これから計画立てられるようでありますが、具体的にしゅんせつ計画なり、あるいは港湾建設、増備などやられる場合は、この表を一応確認の上で十分に探査をして、その上で――先日から全港湾建設労働組合本部から委員長名で第四港湾建設局長山下博通君に対する要求もありますし、また先般来港湾局長との交渉もあってあるようでありますが、作業上不安がありませんように十分にその地域の探査をして、確認の上で作業をやるということをここで確認しておいてよろしゅうございますか。
#11
○政府委員(栗栖義明君) 御指摘のとおりでございまして、現場の職員もかなり心配していると思います。したがいまして、従来もやってきたわけでございますが、今度のような事故が起きましたので、なお一そう十分な探査その他をやって安全を確認してから作業にかかりたいというふうに考えております。
#12
○小柳勇君 探査能力が、先般防衛庁からも報告がありましたように、現状としては磁気探査できるのは民間の会社一社であります。組合の要求では、機雷探査については、現在の磁気探査に甘んじることなく、国が責任持って技術開発に早急に取り組むこと、こういう要求も出ております。私は当然なことだと思うんです。たとえ外国の特許でありましょうとも、その磁気探査できるのが日本では会社一社しかありません。この一つの会社だけしかできませんということでは、進まないと思います。したがいまして、早急に国でも、磁気柴葦など、その他もっとすぐれた方法もありましょうから、早急にその開発につとめてもらいたい。そうして安全に作業できるようにするということをお約束できますか。
#13
○政府委員(栗栖義明君) 実は、先生の御指摘がございましたように、四十五年のときにいろいろ検討いたしまして、それを受けまして、昨年の予算で運輸省のほうの技術開発の補助金を磁気探査の機器の改良に一部充てまして、民間に補助金を出してございますし、費用といたしましては、全体千百三十二万六千円のうち、百七十二万八千円の補助金を出しまして、この機器の改良ということで研究を進めてもらっておる次第でございます。ただ、その成果が一部いま中間試作のものはできまして、中間段階、試験段階ではかなりの成果をあげてございますけれども、実用にはまだ少し間があるという段階でございます。
 それからなお、国の場合でございますけれども、パテントの問題その他ございますけれども、これはいろいろ研究いたしまして、具体的には、いま先生読み上げられましたように、私のほうは関門海峡という一番危険な個所が中心になっておりますので、第四港湾建設局を中心といたしまして、国のほうでも、どちらかといいますとポータブルなもので、しょっちゅう探査できるもの、そういうものにポイントを置いて研究も進めてまいっておりますし、できたら早く実用化して、国自身の力でもやれるものはやっていきたいというふうに進めておる次第でございます。
#14
○小柳勇君 それが自信ができて探査できるようになりますには、大体どのくらいの期間がかかりますか、これから。
#15
○政府委員(栗栖義明君) まだ詳細な私のほうの直轄部隊のハンディーなものの結論を聞いておりませんけれども、これもある程度まで試作を進めて、試験的に使ってみたいというふうな段階でございますけれども、これが確実に実施できるかどうかという点につきましては、しばらく時間をおかりしまして、自信が持てたら実施に移すというふうにしたいと思います。
#16
○小柳勇君 長官見えるようだから、長官には最後にまとめて質問しますから、政務次官に質問いたします。
 いまに続きまして、職員が、しゅんせつ作業をやる職員あるいは港に入る船の職員も非常に不安だと思うのです。残存機雷数は明らかになっておりますね。したがいまして、掃海率一〇〇%のところにもなお残存機雷があることが、推定数でありますが端数までついてここに表が出ておりますね。したがいまして、もう一回日本の沿岸を全部探査し直さなければならぬと思うわけですよ。でありませんと、掃海率一〇〇%のところになお残存機雷があります。いつ爆発するかわからぬのですね。だから、もう一回掃海し直さなければなりませんが、先日の質問では、掃海区域二千四百平方キロにいたしましても数年かかる報告がありました。現在の掃海能力はわずかですね。だから、防衛庁としては、いまの運輸省の発言に基づきまして、探査されたものは直ちに掃海する、あるいはみずからでも残存機雷を探査して撤去しなければならぬ責任がありはせぬかと思うわけですよ。まずこの責任の点で政務次官の見解をお聞きいたします。
#17
○政府委員(野呂恭一君) 残存機雷につきましては、お手元に資料としてお出しいたしております数字が、いまのところ私どもの検討した結果でございますが、必ずしもこれが絶対のものであるかどうか、あるいは相当下回るのではないかと、こんな見方もあるわけであります。したがいまして、御指摘のように、何らかの方法を講じながら、残存機雷の数をさらに確認するということに努力をいたすよう、いまくふうを講じていきたいと考えておる次第でございます。
#18
○小柳勇君 先般の説明では、掃海艇が四十二隻です。大型三十六隻、小型六隻でありますが、本年度の四十七年度の予算では掃海艇の建造計画は幾らですか。
#19
○政府委員(野呂恭一君) 本年度では新設の計画を持っておりません。
#20
○小柳勇君 私の手元に、新規分といたしまして、中型掃海艇二隻、小型掃海艇二隻、金額で言いますと、四十七年度歳出要求額、中型が二億七千六百万、小型が九千八百万という四十七年度歳出要求額という予算の表がありますが、これは今年度は予算は通らなかったということですか。
#21
○政府委員(野呂恭一君) 間違いでございました。御指摘のとおり、予算化いたしております。
#22
○小柳勇君 それから、四十六年度中型掃海艇二隻、四十六年度小型掃海艇二隻、これが四十七年度の支出、中型が十五億二千九百万、小型が五億二千百万ですが、この掃海艇の建造は進んでおりますか。
#23
○政府委員(野呂恭一君) いまお尋ねの装備局関係の者がおりませんので、いま明確にお答えできませんが、すぐ呼びますのでお待ち願いたいと思います。
#24
○委員長(木村睦男君) 速記とめて。
  〔速記中止〕
#25
○委員長(木村睦男君) 速記起こして。
#26
○小柳勇君 それでは、防衛庁の質問はあとにいたしまして、運輸省、先般関門の「海鵬丸」の作業を一時中止して近辺の不安がないように探査をしてはどうですかという質問をいたしました。局長からは一時中止しておるというお話でございましたが、その後の経過をお聞きしたい。
#27
○政府委員(栗栖義明君) 現在、先生御指摘のように、二十七日に私のほうから口頭で、再調査するまで作業はやめるということで、そのとおり実施してございます。現在の四件の状態でございますが、「海鵬丸」の作業海域につきまして、いままでやってきました磁気探査等の結果を整理いたしまして、もう一度これを再点検しております。なお、この再点検につきましては、船長、あるいはそういうことに関連のある乗り組み員、そういう人も参加してもらいまして検討しております。その結果、さらに必要があればもう一ぺん探査するか、あるいは乗り組み員の方々がそれで十分だとおっしゃるか、それによって今後の作業計画を進めたいというふうに考えております。
#28
○小柳勇君 それから、名古屋の「海竜丸」、堺港の「大山丸」の作業はどうですか。
#29
○政府委員(栗栖義明君) 名古屋にございます「海竜丸」につきましては、同様の措置をとって、現在停船しております。
 なお、「大山丸」につきましては、これは非常に小さな船でございますけれども、これは乗り組み員と相談いたしまして安全性を確認いたしまして現在動いておるという状況でございます。
#30
○小柳勇君 あとはひっくるめてお話しておきますが、「海鵬丸」を含む危険水域しゅんせつ船については、乗り組み員支部などの要求に基づいて必要な船内施設の改善について実施すること、これはもしも「海麟丸」のような事故があった場合、やはり死人が出てはならぬということでありましょう。それからなお、危険水域しゅんせつ手当を大幅に増額をして適用範囲の拡大に早急に取り組んでもらいたい。それからもう一つは、年間必要限度で緊急避難訓練をしてもらいたい、こういう要求があります。
 いずれも具体的な要求でありますが、この要求をすぐいま答弁できれば答弁してもらいますが、なお組合とこの具体的な問題について常に話し合って安心して作業できるようにしてもらいたいと思うが、いかがですか。
#31
○政府委員(栗栖義明君) 「海鵬丸」だけではなくて、やはりドラグサクションにつきましては、先生御指摘のような問題につきまして具体的に職員組合からも申し入れがございますし、そのつど話し合って改善するものは改善してまいったわけでございますが、今回の事故の直後に委員長も参りまして、私どもいろいろ話してございます。
 具体的な事故につきましては、私ども最大限に働く人たちの要求はくみ取りたいということで、具体的内容をいま詰めております。つい最近、各関係の支部の方も集まっていただきまして、中央でお話し合いをするという機会を持ってございます。それまでには、具体的にまた私どもも検討してまいりますし、それから現場で働く方々の御意向もその場でも十分くみ取って進めたいという前向きに実は考えて進めておる次第でございます。
#32
○小柳勇君 それから、先般来、このドラグサクションめ船の労働条件が、以前の船よりも相当過酷であるといいましょうか、非常に過重化されておるので、労働条件の緩和についての要求がたくさん出ておるようであります。この点は、この交渉の記録を私も読んでみました。非常に具体的でありますから、私わからない面もありますから、今後なお組合とよく話し合って、安心して作業できるようにしてもらいたいと思いますが、特に海事職、いわゆる普通の遠洋航海などに行く船員と同じような条件であの近海でやっておる、そのところに相当矛盾を感じておるようです。いつも近海におるのだから、たとえば三直交代の勤務にせぬでもよいのではないか、すぐおかに上がれるのではないかという、そういうあれもありましょう。それから、月曜出港して、土曜に入港しておる。したがって、土曜、日曜半舷上陸でありましょうけれども、一週間も家庭と離れておるのであるから、もう少し家庭におる時間をふやしてもらいたいという要求もあるようでありますが、このような具体的な要求、及び、これはあとから防衛庁長官にもまた質問していくわけでありますが、現在起きておる個所は、机上では掃海したということになっておりますけれども、先日のようなことがありますから、もう一回やはり探査をしてもらいたい、このような具体的な要求です。いずれにいたしましても、労働条件の問題については、ひとつ十分に話し合いをして、安心して働けるようにしてもらいたいと思いますが、この点についての局長の見解を聞いておきたいと思います。
#33
○政府委員(栗栖義明君) 二点お話がございましたが、先ほども御質問がありましたように、とにかく安全確認ということがまず第一でございますので、これは十分、いまもやっておりますが、進めたいというふうに考えております。で、話し合いも十分進めて、詰めてから作業に移るという姿勢を持っております。
 それから三直制の問題、これは確かに、普通の遠洋航海の船と違いまして、港を出入りする頻度は高いという特殊性がございますし、作業員の諸君から先生御指摘のようにいろいろこまかい具体的なお話もございます。で、その点は、いろいろと公務員としての規則もございますけれども、極力その運用を十分考えまして、話し合って、お互いに納得いくような作業体系をとりたいというふうに念願しておるところでございます。
#34
○小柳勇君 先般の事故で軽いけがをされた人たちだけの会合をやりましたときの意見をここに集約して持ってきておりますが、乗務員の実感として、このような危険な仕事はもういやだというようなことを皆さんが言っている。それから、「海麟丸」が被爆したときは、時間的に見て非常にいい条件で、これはまっ昼間ですね。にもかかわらず、死者二名、重傷者十二名、軽傷者三十二名が出たと。もし夜間であったらどのような被害者が出たであろうかということを異口同音に言っておるようです。
 それからもう一つは、過去に作業船で残存機雷をバケットまたはグラブなどで取り上げたが、当局は爆発のおそれはないと発言をして、安全対策もないままに今日まできた。当時は運よく爆発事故は発生しなかったが、今回の事故発生で、われわれが要求してきた安全対策の不備が今回の事故につながっておると考える。だから、あのときに作業中機雷が来たら、もう一回その辺を探査すればよかったのだと、こういうことですね。いまだに新潟地区では三百七十九個の残存機雷があると防衛庁も認めておる。その掃海を早くしてもらいたい。
 それから、被害者に対する補償をしてもらいたい、現在の状態は非常にみじめだ、こう言っているようであります。なくなった方には、またあとで人事院に質問いたしますけれども、被害者に対してはどのような補償をしようと考えておられるのか、お聞きしておきます。
#35
○政府委員(栗栖義明君) 過去において、バケット船あるいはグラブ船で引き揚げる、これは特に関門海峡を中心に終戦直後ございました。現在は、そういうところは十分探査してやってございまして、そういう事実はございませんけれども、今回の新潟のように毎年繰り返している場所で事故を起こしたという点は深く反省している次第でございます。
 なお、被害を受けられた方々に対する補償の問題でございますけれども、まず、船内に居住しておられますから、いろいろな私物がかなりいたんでおるし、あるいはなくなっておる。そういうものに対する十分な補償はしなければならない。それから、けがをされた方々、これに対する手当て、これは当然でございまして、特に私ども気を使っておりますのは、現在よくても後遺症が残るのじゃないか、あるいはいま元気でも出るおそれもあるという点で、精密検査も十分やっておるような状態でございますが、それに対しましても万遺漏なきを期したいというように考えております。
#36
○小柳勇君 被害者の皆さんがみじめな思いをしませんように、あとまた元気を出して作業しますような対策をとってもらいたいと思います。
 それから、これは防衛庁にも関係がありますが、掃海率一〇〇%というのは航路のみの掃海下はないか。安全宣言は、航路を通行する船にのみ適用されるのであって、しゅんせつ作業船には適用されない。しゅんせつ区域、水深、幅などにより、そのつど安全確認を監査すべきであると思うが、どうか。この掃海率一〇〇%といいますのは、航路の掃海であって、おかに近いほう、そういうところは掃海していないのじゃないか、だからしゅんせつ船はいつでも危険区域を作業しているのではないか、こういうことですが、いかがですか。
#37
○政府委員(栗栖義明君) これは、先日も先生から御指摘がありましたように、私どもしゅんせつ作業をいたします場合、従来の水深なら、これは安全であると言われましても、港湾工事の、これは基本的にはそれを改良するという役割りを持っておりますので、既存の航路を深くする、あるいは新しい航路をまた開さくするということも出てまいりますので、そういう場合には、従来とも十分探査して、チェックしてやってきたわけでございます。ただ、今回の新潟のような場合は、過去七年間、同じように、深くしないで、いわゆる維持しゅんせつといいますか、同じ程度の水深を維持するために掘ってやってきた場所でございましたので、そこでこういう事故が起こりましたので、この点はいまから深く反省いたしまして、もう少し広い範囲、あるいはそういうまさかということのないように十分気をつけたいというふうに考えております。
#38
○小柳勇君 人事院の職員局長がきょうお休みのようでありますから、課長が見えておるようでありますが、厚生課長ですか、運輸大臣に私が意見を言いながら質問いたしますから、人事院の厚生課長聞いておいてもらいたいと思うのですが、一昨日の質問で、遺族年金は幾らですかと聞きましたら、九十八万六千円で、奥さんが三十年間これから健康で生きていたとすると何千万円になるかというお話がございました。一時金はありませんかと言ったら、一時金はない、もし必要があれば四百日分年金を前払いいたしますというお話がありました。その後、民間なり公企体を調べてまいりまして、民間では、新日鉄をはじめ、日本鋼管、住友金属など、鉄鋼あるいは電気など、大体一九七二年五月二十二日の労災補償は、死亡の場合一時金六百万円が基準のようです。全電通、いわゆる電電公社でありますが、ここは死亡一時金が五百万円です。国鉄の場合は、これはまだ改正にならぬそうでありますが、昨年の例で四百万円以上ということになっております。そのほかに先般報告がありました一時金がくる。この遺族年金は同じですね、年金は同じです。したがいまして、死亡一時金を少なくともこの民間並みに労災補償として支給してもらいたいという要求があるわけでありますが、たくさんの職員をお使いになります運輸大臣からまず見解をお聞きし、人事院厚生課長は職員局長にそのことをお伝え願いたいと思います。私は、少なくとも六百万円がいま相場のようでありますから、労災補償として一時金六百万円ぐらい早急に公務員も実施できるような体制をとっていただきたいという人事院に対する要請でありますが、運輸大臣からの見解をお聞きいたします。
#39
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 当委員会でも私御答弁を申し上げましたとおり、現業の公務員を多く使う、これがまた運輸行政達成の一番のかなめでございまして、そういう点におきまして、その現業の職員の確保、養成ということが非常にいま困難であるということも、私御答弁を申し上げたとおりでありまして、そういう点はいろいろの制度、組織に問題がございます。がしかし、やはり待遇問題、そういったような遺族補償の問題ということも非常に大きな私は問題だろうと考えている次第でございまして、これはただ運輸省だけでなく、公務災害の問題につきましては、各省にもわたる問題でございますが、特にこういうような事件の発生を契機といたしまして、私からも強くその点は人事院総裁に申し入れをいたしまして、それらの点におきまして民間との隔りをできるだけ少なくするように努力をいたしたい、こういうふうに思う次第でございます。
#40
○小柳勇君 次に、防衛庁長官に質問いたします。
 先日質問いたしましたほかの重要な問題を確認の意味できょう大臣から答弁を求めますが、まず第一は、けさ四十七年三月三十一日現在の掃海実施状況及び残存機雷数という表を防衛庁からもらいました。その表によりますと、敷設機雷の残存数が、推定でありますが、なお五千六十二発残っております。しかも、太平洋沿岸、九州沿岸、日本海沿岸、内海全地域にわたりまして、掃海率一〇〇%のところにもなお端数までつけて詳しくこの残存機雷数があります。したがいまして、これだけを一応確認して、これから探査なり掃海をしなきゃならぬと思いますが、この現状をお認めになりますか。
#41
○国務大臣(江崎真澄君) お手元に差し出しました資料は、当然防衛庁として責任を持ってお出ししたものでございます。ただ問題なのは、どれだけの機雷が投下されておるのか。これは、戦後、いわゆる米軍のパイロットがどの程度投下したかということを集計しまして、そうして総機雷数ということにしておるわけであります。で、これが陸上に投下されたもの、海に入らなかったもの、当然そういうものが相当数あるというふうに防衛庁の専門家は説明をいたしております。そこで、投下されたものの数から処理したものを差し引きますと五千数百発ということになりまするが、事実上はそれより少ないであろう。少ないであろうといって、それがそれじゃ半分以下かという、そういうことにはなりません。まあ幾らか少ないであろうということにはなるわけであります。で、私ども従来防衛庁として取り扱ってまいりましたものは、船の通常の航行に差しつかえのない掃海、こういう見地に立っておりまするので、一〇〇%というような数字がここに掃海率としてあらわれておるわけであります。したがって、埋設されておるものというものは、まあいままでもこれは何べんもここで繰り返しになっておりますから申し上げませんが、要するに、作業側において十分探査をして、そうしてしゅんせつにかかるなり仕事にかかる、こういう申し合わせになっておったわけでありまするが、そうかといって、今回のように何べんもしゅんせつしておるところに、まあ川の特質と申しましょうか、増水した場合によそからまた流れてきた。で、機雷としての機能そのものは当然もう腐蝕して失われていると思います。ところが、たまそのものの爆発力というものはやはり蔵しておりまするので、今回のようなこういう強い刺激を与えることによりましてああいう大悲惨事を起こす、まことに残念なことだと思っております。したがいまして、これは先刻来運輸大臣ともいろいろお話し合いをしておるところでありまするが、事務的には現在関係省庁と打ち合わせまして、今後二度と再びこういうことのないように、二十数年を経てああいうことになるわけですから、死んだ機雷というふうに推定しておるものが、やはり強い衝撃を与えればこの爆発能力だけは持っておるということにかんがみまして、慎重な態度で今後の施策を検討したい、こういう姿勢でおります。で、私どもは、その話し合いの結論に従いまして、すみやかにひとつ作業にかかるつもりでおります。
#42
○小柳勇君 具体的な例は、日本海沿岸の中で新潟港及び付近、危険海面が三百五十五平方キロ、それから掃海面積が三百五十五平方キロで、掃海率が一〇〇%です。敷設機雷の推定数が七百八十一、処分機雷数が四百四、残存機雷推定数が三百七十七となっております。おそらく今回爆発したのはこの三百七十七のうちの一つだと思うわけですね。だから、掃海率一〇〇のところにこの推定された残存機雷があって、その中の一つが爆発したのですから、他の海も推して知るべしだと思います。したがいまして、掃海したというところも、これからもう一回探査をやり直すべきだと思いますが、いかがですか。
#43
○国務大臣(江崎真澄君) まあ今回のことは、私ども部内の専門の者から聞きますと、全くこれは例外中の例外と思いますと、こういう話を聞くわけです。それは、たとえば埋没しておる機雷を探査する探知器を持っておる会社が日本に一会社しかない。まあこれもどうもまことに奇妙な感じがするわけでありまするが、それはやはり従来ともそんなにそういう需要もない。需要があり危険度が高ければ、もっとそういう会社があっていいはずですし、そういう会社の仕事そのものもペイするわけでありますが、なかなかペイしないという形のもののようであります。まあそういうことで、従来は民間だけにまかせておったのでありまするが、はたしてそれでいいのか、これはやはり問題の残る点だと思っておりまするので、われわれ自衛隊においては、まあ浮遊しておる機雷とか、船舶航行に少なくとも直接支障を来たす機雷処理ということを第一義としてまあ一〇〇%とか何%とかと、こう申しておるわけでありまするが、これはまあ例外が例外になりませんので、十分ひとつ今後調査を進めると、もう一度やるというそのやり方をどういうふうに具体的にするかということは、いまにわかにここで私成案を得ておるわけでありませんが、もう一度やり直すというか、検討するというか、これは関係省庁と話し合いの上で、御趣意の点、御質問の要旨はよくわかりまするので、十二分にひとつ注意を払ってまいりたいと思います。
#44
○小柳勇君 いまのところ一番重要な問題です。一昨日私が時間をとりましたのも、きょうここで取り上げましたのも、いまの問題を前向きに方向をきめたいから取り上げているんです。新潟のやつは例外中の例外だと、あるいは四十五年五月に関門で爆発したのも例外中の例外だと、そう言えますなら、問題ありません刀そのような考えが、再再にわたってこの爆発を起こすわけですよ。で、一昨日からきょうまで取り上げましたのは、掃海率一〇〇%といわれるところにおいてすらなお残存機雷の推定数があるし、その中の一発が爆発したら二人の人がなくなったではないか。だから、もう一回日本近海を全部探査し直さなきゃならぬのではないかと。それには、民間の会社一社では何にもならぬ。力ないでしょう。だから、民間の会社がなぜできないかというなら、予算がないからできぬのですよ。国が本気でやるつもりで、予算も何十億取り、何百億取りましたら、自衛隊だけではできない、運輸省だけではできないから、民間会社が何社かできるでしょう。逆ですよ、あなたの言い方。もし民間会社がそれをやればもうかる、もうかるならばやる。何も方々やって、たった一発やるために、民間会社が何でやりましょうか。国が予算をつけて、会社にちゃんと委託するのですよ。そうすると、会社が何社かできるのですよ。それをおとといからきょうまで、口をすっぱくして私言っているわけですよ。その予算は幾らですかと。さっきあなたおいでになりませんでした。だから、掃海艇は現在四十二隻あるとおっしゃる。三十六隻は大きいの、六隻は小さいのとおっしゃる。それでは、その掃海の残ったところだけでも二千四百平方キロありますから、それだけではこれは数年かかりますと。したがって、掃海艇は四十七年度予算では幾らありますかと聞いたら、十分な返事ができない。これは装備局の担当ですとおっしるから、長官に来てもらったわけですよ。それじゃ、四十七年度の予算をひとつ言ってもらいましょう。それからついでに、四次防はこれからの計画のようでありまするが、四次防では一体掃海能力をどれだけにしようとしているか。つけ加えて、これから浮遊機雷が――たとえばこの間北ベトナムに米軍の投下機雷がありました。あるいはそれが浮遊機雷となって日本海に流れてこぬとは限らぬでしょう。そういうやつの探査能力があるのかないのか。ないとすれば、一体どうするのか。先般、山中長官の発言によりますと、これは二年前ですけれども、そんなのは最近の戦術に入っておらぬそうだという答弁があったが、私はそう思わぬが、長官、いかがでしょうか。私はいま三つのことを質問したから、御答弁願います。
#45
○国務大臣(江崎真澄君) 私はさっき例外と申しましたのは、このこと自体は全く遺憾であります。遺憾なことが起こったんですから、これを政府として善処していくことはもとよりであります。これは小柳さんの御熱意はよくわかっておるつもりです。ただ、例外と申しましたのは、これはやっぱり死んだ機雷だったと思います。それが、さっきから港湾局長も答弁しておりまするように、何べんも掘り返しておるところへまた来たと。これはおそらく豪雨か何かのときに流れ込んだものと思いますが、しかし、それにしても、まあ従来からやっておるからということで探知することを怠ったということも、これは私は否定するわけにはまいらぬと思います。それからもう一つは、カッターでひっぱたいておるもののようですね。これなどは、やはり死んだものといっても炸裂力はあるわけですから、これをカッターでひっぱたいたということのようで、普通の航行ならばこれは一向差しつかえのないものだったということを申し上げたわけで、こういう委員会ではなるべく真相に触れることが必要だと思って申し上げたのであって、例外だからほっといていいということを申し上げておるのではありませんから、どうぞひとつそれは誤解のありませんようにお願いをしたいと思います。われわれのほうとしても、さっきから申し上げまするように、関係省庁と話し合いまして、従来は、浮遊しておるもの、航行に支障のあるもの、こういうことを一義的に考えておりましたが、埋没しておるものをどうするか。まあこれには当然大きないろいろ予算も伴うわけでありまするが、必要であるという結論に達すれば、これはやはりそういう施設等についても今後持たなければならぬと思っております。しからば、来年度はどういうふうに考慮しておるのか。これは、いま政府委員が参りましたので、政府委員から申し上げさせます。
#46
○説明員(佐伯宗治君) 御説明申し上げます。
 四十六年度から申し上げますと、中型掃海艇二隻、これは工期三年でございまして、でき上がりますのは四十八年の八月。それから小型掃海艇――小さいほうでございますが、これは二年間の建造期間で四十八年の三月にでき上がります。それから四十七年度予算におきましては、同じく中型掃海艇二隻、これも三年間の工期でございます。それから小型掃海艇二隻を計画してございます。これはただいまから契約作業に入る予定になっております。
 以上でございます。
#47
○小柳勇君 あとのその後の計画をどういうふうに考えておりますか。政府委員でははっきりとは答弁できないかもわかりませんが、たとえば、四次防の中では掃海能力をどのようにつけようと思っていますか。
#48
○国務大臣(江崎真澄君) 四次防はまだ策定しておりませんので、これもいま急遽相談に入っております。これは、二十七日の土曜日などは旺盛に朝から協議を詰めようと、こういう予定で作業が進んでおりまするので、その作業の結論に従いまして、四次防策定のときにこういった問題も当然考慮の中に入れてまいりたいと思っております。
#49
○小柳勇君 いまの艦船課長の話によりましても、掃海艇の建造は、四十八年から五十年にしか完工しないわけです。そういたしますと、先般の運用課長の説明のように、現在の四十二隻で掃海する以外に力はない。これでは、現在のこれだけ危険な残存機雷数がはっきりわかっているような近海海域でしゅんせつ作業などをやるということはなかなかこれは危険ですね。ことばじりをとるんじゃないが、長官はたたいたとおっしゃるけれども、ドラグサクションのしゅんせつ船は走りたがら泥土を吸い上げていくんだからたたきますよ。だから当然なことですよ。これは特別な例外ではなくて、みんなそうやっているんですから、危険だということですから、昔のしゅんせつ船じゃないですから、引っぱりながら、走りながら吸い込んでいくんだから、こういうことでありまするから、ひとつ探査能力をつけて、そして民間会社がたくさんできてもいいじゃないですか、宙が予算をつけたら。戦争するということよりも、まず私どもの国の周囲を安全に航行できる、安全な港をつくることができる体制をつくることが先決ですよ。そういう方向に長官はうんと予算をつけて、そして万全を期してもらいたいと思いますが、いかがですか。
#50
○国務大臣(江崎真澄君) 十分ひとつ対処してまいりたいと思います。
#51
○小柳勇君 質問終わります。
#52
○藤田進君 ちょっと関連して。
 いま、小柳委員の要求に基づく機雷の一覧表を見ますと、たいへんな残存数ですね。ことに、瀬戸内海の残存個数を見ても、まだ、大阪湾から紀伊水道の狭い範囲で四百八、広島湾――これはまことに狭い湾ですね、これが三百九十一、かなりの密度ですね。これら合計してまだ五千発から残っている。どうもいまの、掃海艇をいまからつくってやりましょうということは、いかにもいままで何をやっていたのかということに驚くわけですが、これについてもう少し安心のできる状態にしていただきたいと思うし、それから、これは運輸省と防衛庁、他にも関連があるでしょうけれども、特に毒ガス弾の終戦時海中に投棄したものが、これがいま表層が腐食して漁網にかかって引き揚げられたり、漏れたり、それから大久野島ではおととい二かん取り揚げられましたね。大量のものが、周防灘、あるいは別府沖、あるいは大久野島周辺と、瀬戸内海をはじめ全国各地に投棄されていることが、いま徐々に発見されつつあります。当時の作業に当たった諸君はあまりものを語らなかったようですが、最近ぼちぼち語り始めて真相が明らかになっているが、いまなおわかっていない事実上は投棄されているものがあるようにも思われます。したがってこれが調査と早急な処置、戦後二十数年たってこれらがそのまま海中に眠らないで、あるものは海上に浮き上がり、あるいは漁網にかかり、相当大きな被害が予想されるように思うんです。これが今後の措置について関係当局の御回答をいただきたい。
#53
○国務大臣(江崎真澄君) 最初のこの内海についてでありまするが、これは御指摘のように、まあこういう数字であることは私どもも非常に残念に思っております。これは防衛庁が怠けたわけでも手数を省略したわけでもないわけです。それは、たとえばいけすがある、ここで魚の養殖をしておるというようなわけですね。そこで、漁業者がそういうところをかき回されては困るんだというわけで拒否をする。で、全部それをやろうということになりますと、このいけすをどこかへ別につくってそこをきれいにしてまた戻さなければならぬ。まあ新潟港のように何べんもしゅんせつしておるところで爆発した。このいけすが、自分たちがもう魚を養殖しておってちっとも差しつかえないんだと、ないからもうそこへ入ってくれるなということになりますと、これまあ補償の問題から、また養魚場という特殊な性格から、これは生活に関係いたしますので、むしろ何といいますか、範囲外、もうその周辺はちょっと仕事をあと回しにするというか、やらない、そういうものがこういう形になって特に内海方面に多いというわけです。ただし、これがそれじゃあきわめて危険で、いつでも新潟港のように爆発するのか。そういうことにはならないわけでありまして特に埋設されておる地点というのは、河口、それから沿岸地帯、内陸のごく近い部分、こういうことになるわけでありましてまあいけす等でありまする場合は、埋設されておればそのまま死んでしまっておる。当然付属機器は腐食しておる。ただ、これを何かでひっぱたいたり強烈な刺激を与えるというと、爆発力は持っておるから爆発するおそれもある。しかし、内海の場合、深いところではその心配はない。こういう見解に立ってきておるわけでありまするが、しかし、今回のことにかんがみましてこれらもなお再点検をする。これは小柳さんもおっしゃるとおりでありまするので、関係省庁の結論を得次第、われわれ自衛隊は自衛隊の任務を遂行してまいりたい、こういうふうに考えておる次第であります。
 それから、第二点は毒ガス等でございます。これもいま問題になっておりまして応急の措置はとりあえずとったわけでありまするが、これは毒ガスの問題、それから東京都でも三多摩地区などに非常にたくさんまだ残っておるといわれるあの爆弾の問題投下された不発弾ですね、これが埋設されたままになっております。最近この掘り起こし等にも三百万とか五百万とか、近隣にこう人家がありまするだけに、これはまた海上の探査、掃海とは違って非常に金がかかるわけです。これが、従来は地方公共団体にその経費をゆだねておるという形でございまするが、諸外国の例に見ましても、これは国家が責任を持って処置をしておるもののようでございます。したがいましてそういう例等に基、ついてこれも総理府を中心に関係各省庁すみやかに話し合いをしましてこれだけ日本も豊かになったのですから、やはりそういう方面にはもっと金を投入して民生の安定に資していく大事なことだと思います。これは、御指摘のように、十分協議の上、前向きで解決をはかってまいりたい。
#54
○藤田進君 それでは、いまはばく然と言われますが、いけすといっても、そういう形には少なくとも内海はなっておりません。これは阿多々島周辺の若干の地域、これはきわめて狭い、機雷のあるはずがないようなところで、ほとんどカキあるいはノリ、あるいは場所によれば、伊勢湾付近は真珠ということで、俗にいういけす状態ではない。それから、大分周辺では若干車エビの場所がございますが、したがっていま言われるいけすで、しかもこういう危険物が、敷設機雷は腐食していて全然だめだという断定もできません。したがってそういうことで、漁業者が拒否をしてやらせないということがそれほど明確であれば、これは調査済みだろうと思うので、どこのどなたの地域がそういうものを拒否しているのか、早急に資料をいただきたいと思います。よろしゅうございますね。
#55
○国務大臣(江崎真澄君) わかりました。これは資料をお出しするようにいたします。たとえば広島湾などは、やはりいまちょっとお話がありましたカキの養殖ということだとか、そういうところがきらうようであります。それからまあ掃海艇、三百トンくらいの大きなものもありますが、小さなものもありますが、掃海艇そのものが入りにくいところがどうしても残る形になるわけでございましてそういう面なども再点検といいますか――の対象にしていきたいと思っておりますが、資料については後刻提出できるものは提出したいと思います。
#56
○小柳勇君 浮遊機雷の探査能力、処理能力はどうですか。
#57
○説明員(福田勝一君) 浮遊機雷でございますけれども、浮遊機雷につきましては、これは探査能力が十分整ってございます。例を申し上、げますと、旧海軍が浮遊ないしはおもしをつけまして浮遊させました機雷、これは五万五千発ございます。これはもちろん旧海軍が敷設したわけでございますので、場所等も比較的確認がしやすかったということもございますが、しかし現実に浮遊して流れていってしまっているものもあったわけでございますが、それは一〇〇%五万五千発全部回収いたしております。したがいまして浮遊しております機雷については、掃海ないしは探知、除去処理能力というのは非常に高うございます。
#58
○政府委員(手塚良成君) 先生の、毒ガスに関します今後の対策、方針といいますか、そういう問題かと思いますが、その問題につきましてこれはやはり政府部内の関係の省庁が多うございますので、先般五月二十四日に内閣官房が中心になりまして関係各省庁の連絡会議が開催され、その結果いろいろ議論がございましたが、結論的に申し上げますと、大久野島の陸上に関する毒ガスの問題については、環境庁が中心になりまして必要な対策を検討するということで、目下それが実施をされておるように聞いております。それから大久野島毒ガス以外の問題、つまり全国の旧陸海軍某地等における毒ガスの状況、あるいは戦後における掃海作業等の措置の状況等も防衛庁が中心になって調査をする、そういうことが先般の連絡会議において結論づけられたようでございまして私どもはこういった作業につきまして側面的に海上におきますことにつきましては協力をしながら実施をはかる、かようになっておりますので、矛ういう線で実施をしたいと思っております。
#59
○委員長(木村睦男君) 本問題に対する質疑は終わりました。
#60
○田代富士男君 私は、今回横浜航空のセスナ機が墜落をいたしましたが、このセスナ機を中心といたしました航空機事故に対しまして若干の質疑を行ないたいと思います。
 先日、航空局長から、この委員会の開催中に、また事故が起こりまして、時間もあまりたっておりませんでしたから、簡単な報告がされましたけれども、現在航空局といたしまして掌握されました事故報告につきまして概要の報告をお願いしたいと思います。
#61
○政府委員(内村信行君) 今回の横浜航空の事故につきましては、私ども行政の責にある者といたしまして、たいへん申しわけないと思っております。この席をおかりいたしましてまずおわび申し上げたいと思います。
 そこで、概要でございますけれども、目下わかりました簡囲で申し上げますと、横浜航空の運航するセスナ式402A型機JA五一六二でございますけれども、これが五月三十日に、同社の不定期便といたしまして、有視界飛行方式によりまして、飛行時間一時間の予定で、旭川市、滝川市を経由地点といたしまして、札幌飛行場に午前十時七分到着の予定で就航いたしております。ところが、午前九時四十七分に札幌飛行場の管制塔に対しまして滝川市上空通過ということを連絡いたしました後に消息を絶ったわけでございます。同機には、機長と整備士の乗り組み員二名、それから旅客の方が八名乗っておられたわけでございます。
 そこで、予定到着時刻に到着しませんし、丘珠の空港事務所としては、三十分経過した後に、直ちに通信捜索に入りました。と同時に、道警あるいは自衛隊等に捜索の協力をお願いいたしました。と同時に、千歳の空港事務所に捜索救難調整本部というものを設けまして、捜索に当たったわけでございます。そこで、北海道警、自衛隊、あるいは消防団等が空及び地上から御捜索いただきまして、その結果、十四時ごろ自衛隊のヘリコプターによりまして空知支庁樺戸郡月形町付近の山中に同機らしい物件が発見されたという報告がございました。地上からもその確認を急いだ結果、十八時三十五分に現場でまず七遺体を確認しました。十九時十五分までに全員の遺体を収容したわけでございます。そこで、その当日は月形町の福祉センターに御遺体を収容することにいたしまして、おそくなりましたけれども、夜半うちに大体御遺体を月形町のほうにまで収容申し上げたわけでございます。そこで、昨日の朝から御遺族の方々がこの御遺体をお引き取りにそれぞれおいでになったというのが現状でございます。
 そこで、航空局といたしましては、事故の当日にさっそく東京の航空局長及び本省の事故調査課長を現場に差し向けたわけでございますが、昨日から現場に参りまして事故調査にかかっております。事故調査課長及び専門官が東京からも参りましたし、あるいは千歳航空事務所からも参りまして、現在調査に従事しているという段階でございます。
 以上がいままでの大体の概要でございます。
#62
○田代富士男君 そこで、大臣にお尋ねいたしますが、まあ大臣には毎回私は言っておりますけれども、大臣が就任されましてから非常に事故が多い。事故のたびごとに私は追及してまいりましたが、特に、ことしに入りましても、この航空機関係を考えてみますと、大臣も御承知のとおりに、一月の末の全日空の飛行機が油圧系の事故で三回も同じ事故を起こしたり、そして注意しているにもかかわらず連続三日間事故が続いたり、そして空の事故でなくして陸の事故、海の事故と、まあ一、二、三、四とこう続いてきたわけなんです。
 そこで、運輸大臣といたしましては、これだけ徹底していても徹底できないからというわけで、四十七年の五月の二十四日、これはそちらから資料いただきました。このような、運輸大臣といたしまして、「交通安全特別緊急点検の実施について」というわけで、このように大臣から緊急点検の指示が出されているわけなんです。大臣もこの中で申していらっしゃるのは、「最近、陸海空の各輸送機関に事故が続発し、その原因が車両、機材等輸送機器の不備、運転操作の不適確等基本的な問題に起因するものが目立っている。」――これは別に不可抗力でなくして、基本的な問題から起きた事故が単発でなくして続発していると、こういうところで特別緊急点検と、こういうことにまあ相なりまして、この点検の指示を出されたわけなんです。大臣といたしましても、一大決意をもってこの徹底をはかられたと思うわけなんです。しかし、その後、先日の委員会でも私申しましたとおりに、依然として陸海空の事故が続出している。この事故というのは、あらためて言うまでもなく、大臣御自身が自覚し、それをこの徹底事項として出されておりますとおりに、基本的な問題におけるところの事故が多い。こういう点にかんがみまして、この五月の二十四日の日にこのような厳重な通達を出されまして、その後どういう指示をされてきたのか、その効果があがったのか、あるいは効果があがってないのか。もう効果があがってないというのは、現在起きてきている事故を考えたならば、効果があがっているということは、これはちょっと大臣答えられぬと思うわけなんです。大臣としては一生懸命やっていらっしゃると思うのですけれども、これだけの、特別緊急点検となっているわけなんです。私もいままでたびたび――特別緊急点検というのはあまりお聞きしたことないのですが、これだけやって、なおかつこういうことがなされている。これひとつ、大臣どうでしょうか、大臣の御所見をお聞きしたいと思います、まず最初に。
#63
○国務大臣(丹羽喬四郎君) まず御答弁を申し上げます前に、一昨日はまだ所在不明でございまして、私から別に発言を申し上げませんでしたが、不幸にいたしまして不幸な予測が的中をいたしまして、十名のとうとい人命を失いまして、まことに申しわけなく思っておる次第でございます。ことに、もう御本人はもちろん、遺族の皆さまの御心情を察しまして、何とも運輸行政の責任者といたしましてほんとうに責任を痛感をしている次第であります。心から犠牲者並びに遺族の皆さまにおわびを申し上げる次第でございます。
 たびたびほんとうに適切な御指摘をいただきまして、私就任以来、いつも事故のたびに反省をいたしまして、そして運輸行政としての指導監督がゆるんでいるのではないか、現場においてわれわれの交通安全に対する熱意に対して指導力が欠けているのではないかということを常に考えておった次第でございますが、ただいま御指摘がございましたように、最近におきましては、全日空の機体整備の問題をはじめといたしまして、日航機のエンジンのああいった爆発事件、また陸上におきましていままでなかった新幹線をはじめといたしまするいろいろの事故、また今回の、本日も御指摘をいただきました新潟におけるしゅんせつ船の大事故等々起こしているやさきに、また再びこういったセスナ機による惨事を起こしまして、何とも申しわけないと思っておる次第でございます。しかも、私が指示いたしましたとおり、これはやはり基本問題、整備問題、またそういったような操縦の問題といったような基本問題においてあやまちを犯していることが非常に多いように私は思っておる次第でございます。今回のところも、直ちに事故調査課長その他を派遣をいたしまして、事故調査に関して直ちに当たらせている次第でございますが、ただいまのところそういったような原因の可能性が強まっている、こういうような基本問題において強まっているというようなことで、それこそ運輸行政の責任者としてほんとうに申しわけなく思っておる次第でございます。子ういう点で、何と申しましても、この点では、やはり私ども、私が一番の率先をいたしまして、子うして交通の安全をいかに確保するかということに率先をする。したがいまして、私を助ける運総省の全員がその気持ちになってやってもらうということが肝要であるということでございまして、先般のときにおきましては、いままでに大臣のそういったような訓令とか布告というようなことはないと、こう申し上げておる次第でございます、事故に対しまして。それを、単に一航空とか、そういったものでない事務をやっている人たちもやはりそういう気持ちになって一緒に協力をしてもらいたいという気持ちで、全員に対して安全確保のために協力するようにということを全職員にお願いをしてやっておる次第でございます。そのやさきに、新潟の事件が起き、また今日この事件が起こりまして後ほどからまた局長からもいろいろと御説明を申し上げる次第でございますが、昨年の暮れの二十四日でございましたか、やはり点検を実施をいたしまして横浜航空に対しましてそれぞれ所定の点検、監督上の総点検の結果の改むべきことを指示をいたしておりましてそのやさきにまた起こっておる次第でございます。これらにつきましてはまた御説明に当たらせる次第でございますが、ほんとうに何とも申しわけないと思っておる次第でございますか、今後さらに御激励をいただきまして御叱正をいただきまして微力を傾倒いたしまして再びこの事故の絶滅をはかるためにこん身の努力を続けたい、こういうふうに思います。
#64
○田代富士男君 それで、私は、今回のセスナ機が事故を起こす前に、ことしに入りましてからの航空機の事故、これ私なりに資料も全部そろえまして、航空局からも資料をいただいております。特に東京国際空港と大阪国際空港、ことしに起きました事故を全部私は掌握をしております。ほんとうは、この国鉄運賃の法案がかかる前に、私は先月の十六日にこの問題をやるからといって申し入れをしておりましたけれども、時間の関係でそれができませんでしたから、あらためてこれをやりますと二、三時間ぐらいかかるのじゃないかと思いますが、そういう時間がありませんから、この中から端的な問題を一つ取り上げますと、先日羽田におきまして日航機が事故を起こしました。御承知のとおりだと思いますが、この飛行機のこれ一つとりましても、事故を起こしたのは羽田空港です。しかし、その事故を起こしました日航機が前日大阪空港でも事故を起こしているんですね。御承知だと思いますが、だから五月の十四日、日航のDC8−61型が大阪空港で第一エンジンのトラブルが起きているわけなんです。これは着陸後整備しております。これは大阪空港からの資料で手に入っております、第一エンジン。そうして着陸の後整備工場で整備を受けられてそしてその翌日羽田におきましてあのような、百五十メートル滑走して第一エンジンだけが八〇%の力しか出なかったというようなところでああいうような事故を起こしている。こう重なっているわけなんです。羽田だけの事故だったならば、ああそういうこともあったかなと思います。前日の日に、そのエンジンがもぎ取られているでしょう、第一エンジン。そのような、その時点を点とするならば、一つの点かわからないけれども、点と点とつながっていきますと一つの線ができ上がるわけなんです。こういうことに対する私は問題というものが大きいんじゃないかと思うんですね。だからこれに対しまして羽田では十六人の負傷者だけで済んでおりますけれども、これがもうちょっとスピードでも出たりどうかしたらたいへんなことになっているわけなんです。だから、こういうただ単なる羽田だけじゃない、前日の大阪の事故を考えても、現在は操縦士のミスとか、いろんなことも言われますけれども、それはいろいろ言われるけれども、事故の面から洗ってみると、こういう事実が起きているのです。だから、時間があればことしの一月からの分、全部昨年からなりありますけれども、時間がありませんから……。こういう関係の事故が起きているわけなんです。これをまあ、微力でありますけれども全魂を打ち込んでと、それはここで言えるけれども、どこに原因があるのか、私はこの問題を提起したんですが、これ大臣どうでしょう、この点もお願いします。
#65
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 御承知のとおり、日本航空は、整備の点においては、いままでは相当自信を持ってやっていたと思う次第でございます。いろいろ機械の故障がございますが、安全チェックの面におきましても、いろいろよその、世界の全体から比べましても、大事故の率が非常に少なかった。非常に優秀であるということをみずからも誇っておりました。われわれもそういうふうに考えた次第でございますが、いま先生の御指摘のように、連続をいたしましてそういうようなことが起こったということは、やはり機械点検、整備、一番の誇っているところに、ここにおきましても大きなやはり欠点があったんではないか、こう思う次第でございます。これは先ほどの、私いつも、先生に御指摘をいただく前に、事故が起こりましたあとに、やっぱりそうじゃなかったかということを、これはまあ私の責任でございますが、局長、部長に申すのでございますが、これはだいじょうぶだと、これだけはだいじょうぶだと、ところがみんな起こっているというのが実情でございましてたとえばいまの新潟のしゅんせつ船の問題におきましても、何回もあれをしていてそこはもう絶対だいじょうぶだから、機雷やいろんなものの探索捜査もする必要ないというふれを出した、こういうようなことがございましてだいじょうぶだと思っているところがいつもこういうふうになっておる。これがまあいつも事故につながるというところでございましてこれは確かに私どもの監督におきましてまだ徹底しないところがあったんじゃないかと思っている次第でございましてそういう点も含めまして全体におきましてそういった点の整備、工場の整備の問題、またそれに当たる人たちの注意力の問題というような点も、十分またあらためて強く指導してまいらなくちゃならないと、こういうふうに思っておる次第でございます。
#66
○田代富士男君 いま大臣もおっしゃるとおりに、日航機は世界でも有数の整備力を誇っていた、そのように言ってらっしゃる日航機ですらもそういう事故を起こしていると、起きないはずの日航機が起きていると、じゃ日航機に比べまして横浜航空の今回の事故等は、まあ考えられる点は多々あるわけなんです。私も航空機のエンジニアではございません。専門的なことはわかりません。はっきり申し上げます。しかし、私も国民の代表として 一人として、エンジニアではございませんけれども、真剣にこの問題に取り組みまして私なりに取り組みまして驚くべきことを私はこのセスナ機の事故で考えております。これはまああとで申し上げますけれども、ほんとうにいま私が単なる表現をしました。点と点は、ここでは点であるけれども、この点と点が結びついていった場合には一本の線ができ上がるという表現をいまいたしましたが、このことが今回のセスナ機の場合も証明できるんです。私はここで簡単に申し上げておきます。私はあとで、最初に言ったのはここですよということを大臣にも局長にも申し上げますが、大事な、たいへんなことがあるんです。しろうとですから、そう深くは申し上げられませんですけれども、そういう点がありますが、まあこの問題から、大臣も今回は、事故を起こしてはならぬと真剣に取り組んでいらっしゃいますから、そういう面から、まず少しずつその問題の概略から私は質問をしていきたいと思います。
 まず、今回の事故を考えまして航空行政という立場から考えますと、この委員会におきましても、全日空機と自衛隊機が衝突をしたと、そういうようなことでさっそく運輸省と防衛庁とで覚え書きを書いたと、そういうふうに大型の航空会社であるとか、そういう場合にはすぐに対策を講じられている。しかし、このようなローカル線であるとか、中小の航空会社、このローカル対策はやってないとは申しませんよ、やっているでしょう、やっているけれども、比重の点においてこれは非常に少ないんじゃないか、無視されている。いまはシャンボジェット機、大型化、そういう方向に航空行政というものがすぐ流れていっている、この一つのひずみのあらわれじゃなかろうか。それから、まあ定期航路、不定期航路という一つの基準、規定というものがありますから、ここで云々しても始まらないことですけれども、不定期航路の場合はパイロットの路線資格は要らない、また、そういう不定期航路の空港には管理責任者は要らない、まあそのように規定されている、不定期航路の場合は。ところが、不定期航路であるにもかかわらず、今回のセスナ機は不定期航路らしからぬ運航をやっていた。毎日二つの地点を往復していたという、これは名前は、認可は不定期航路であるけれども、中身は定期航路と同じでやっていた、まあこういうような問題点と、それから日本の気候を考えた場合には、北海道というのは、航空関係の方は御承知のとおりに、特殊な気象状況です。だから、ここは有視界飛行で行なわれていた。この有視界飛行というのはレーダーでとらえられない。もしもレーダーでとらえられて計器飛行していたならば助かっていたという専門家の見方もあります。こういうようなものが、一口で言うならば、そういうすべての面のいまの航空行政のひずみといいますか、一番抜けている、表面に目立たない、抜けている。その集約されたのが今回の私は、横浜航空のセスナ機の事故じゃないかと、まあまず最初私の概略を、感じたことをいま大臣に申し上げましたが、あと逐次聞いてまいりますけれども、大臣のお考えいかがでしょうか。私はそのように考えますけれども、……。
#67
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま御指摘がございましたが、定期航空の事業者に対しましては相当確かに安全施設その他を監督、指導の重点に置いてやっております。それにもかかわりませず、たびたび大きな事故を頻発いたしました。ほんとうに犠牲者を出しまして申しわけないと思っておる次第でございまして、さらにそれらに対する対策は十分やはり一そう強化をこれからしていかなくちゃならないと思っておる次第でございます。
 いま御指摘のローカル空港、ローカル路線、不定期航空に対しましてでございますが、これらの点につきましては、いままでの航空行政のたてまえといたしましては、第三種空港というものは市町村の管理にまかされている次第でございます。また、それゆえに、それらの航空会社は非常に小規模でございますが、これはまあ人命尊重のたてまえでございますから、人命の大小ということはもちろん問題でございません。一人の方の万一の悲惨事というものも、これは十分しなければなりません。大体におきまして、これは小型の規模におきましても、乗客の、利用者の希望によりまして、そしてほんとうにお天気のいい日ならば
  〔委員長退席、理事鬼丸勝之君着席〕
安全であるというときだげやらせるというようなたてまえでいままでやっていた次第でございました。その点で非常にこれからのやはり問題は、営業としてやる場合には問題があるかと、こういう問題もあろうかと思う次第でございますが、いままでのところ、農薬散布の場合とか、あれらとはやはり監督が相当違っておりますが、お天気のときだけですべてやらせるということでございまして、そしてまた、その点につきましても、実はこれはあとから御指摘がございますと思う次第でございますが、かりに何時から飛びますということを利用者に申しましても、天気が悪かったら飛ばないということが厳重に守られなくちゃいかぬ、有視界飛行でございますということを一番のもととしてやっているように、私は承知をしておる次第でございます。
#68
○田代富士男君 大臣、看護婦さんが見えていらっしゃるそうですから目の治療をやってください。片目飛行していたらまた墜落いたしますから、どうぞ。局長に、その間、聞きますから、どうぞけっこうでございますから、行ってください。
 で、お尋ねいたしますけれども、いま大臣も話していらっしゃいましたけれども、有視界飛行という、この許可は、規定というものは、運輸省できめられますけれども、計器飛行と対比した場合に、どうしても有視界飛行の場合は、パイロットの勘とかパイロット自身の腕にたよる以外にないのじゃないかと思うのですね。で、北海道のように、こういう気象状況の悪いところで、また今度はそういう――まして不定期航路となりますと、整備という点の不十分な点がいままでも指摘されております。そういう機体の整備体制というものは不十分である。それにつきまして、全国に三十四ほどの不定期航空会社がございますけれども、それに対する監督という面もどうしてもずさんにならざるを得ないという、まあこういうのが偽らざる実情じゃないかと思うのです。そして、横浜航空がどうしてこのように、不定期航路であるにもかかわらず定期航路並みの運航をしたのか、三十四社の中で、不定期航路の会社でこのような許可をされたのは横浜航空だけだと思うのです。これには地元の強い要請というものもあったかと思います。けれども、そのような地元の強い要請があったから会社の事情を暗黙のうちに認めた、こういう不定期航路であるにもかかわらず、定期航路並みに乗客を運ぶことを、観光シーズンとはいえ、認めた運輸行政に私は大きな問題があると思います。それならば――ほかの三十三の不定期航路の会社からも全部やらしてくれという申請が出ております。まあ全部じゃないと思うけれども、その中から、それを許可をせずして、その不許可の理由というものは、不定期航路は定期航路の乗客を運ぶわけにいかぬということがその理由になっているわけだ。その姿勢を、航空行政が規定に定められたとおりの行政をしているならば、この横浜航空のセスナ機の事故は起きてないんです。こういうような暗黙のうちに認めた航空行政に大きな問題点が、私、あると思うのですけれども、大臣いらっしゃらないですから、局長、いかがでございましょう。
#69
○政府委員(内村信行君) 現実に事故を起こしております。したがいまして、私どもといたしましては、いろいろ、こういう形をとるにつきましても安全上配慮いたしたつもりでございますけれども、現実に事故を起こしている以上、私はあえて弁解いたしません。御批判を受けまして、今後どういうふうにしたらよりよく安全性を担保できるかということに努力したいと思います。そういう基本的前提のもとにおいてお答えしたいと思います。
 そこで、まずこの定期、不定期の問題が御指摘ございました、おっしゃるように定期航空運送事業というものはダイヤを定めまして、その定められたスケジュールどおり、ダイヤを定めるというのが定期航空でございます。したがって、こういうものにつきましては計器飛行方式をとりませんと、悪天候の場合にはそういうふうなダイヤが守られないということでございまして、地上の保安施設、それからさらに機上の機器、そういったものがそろいまして、そういった場合に定期飛行というものが認められますので、そういう場合にのみ定期を許しておる。しかし、有視界飛行のときだけしか飛べないというのは、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、定期性の確保ができないというので、一応不定期で処理をしておるというのが実情でございます。
 そこで、横浜航空の場合におきましても、この時間表の下には、これは特に不定期でございますというふうなことを書かしておるというふうなことでございます。こういった方法はおかしいではないかというふうな御議論があるかと思います。したがいまして、この場合に、これを改定しようとすると、私は二通りの方法があるのではないかと思います。現実にこういうふうな需要があり、そういった飛行機を飛ばすことがかりに必要であるというふうな場合に、その処理方法としては二つの方法がある。一つは、定期として認め、そこで条件をつけて、ただしこれは有視界飛行に限りますよというような行き方、あるいは不定期として認めながら、実行上定期並みに整備をさしていく、監督をしていくというふうな二通りの方法があるかと思います。
 そこで、私どもといたしましては、この場合には後者の方法をとり、一応の形は不定期であるけれども、有視界飛行気象状態の場合に限ります、形は不定期でありますけれども、実行上は、先ほど先生の御指摘がございましたように、実際にダイヤを定めて天気のいい日は許可しておるわけでございますから、定期に準ずるような実際上の監督を行なうことを旨としているわけでございます。たとえば、先ほど御指摘のような運航管理者というものは不定期の場合には必要ございません。しかし、これは実行上、運航管理者を置かして丘珠のほうに運航管理者を置かしておる、そこでやらしておるというふうなことを実行上やっております。それから路線資格も確かに不定期の場合には要りませんけれども、この場合には、路線に就航する前に一応、航空局のほうから立ち会いで一緒に乗って確かめるということも事実上やっております。そういうふうなことで、それからさらに運航規程、整備規程等につきましても、これは定期に準ずる程度のことをやり、たとえば運航規程等につきましても、紋別からたとえば札幌に行きます場合に、どういうルートを通り、どういう高度をとっていくということまでも詳しく運航規程に定めましてそれを認可しておるというようなことでございます。整備につきましても、その整備の陣容、整備施設、整備人員というようなものをチェックいたしましてそれによって整備規程を見るというふうに、普通の不定期会社とは異なるような実際のチェックを厳密にしておるというのが実情でございます。
 そういうことでございましてこの具体的な北海道の横浜航空の路線についての実情を申し上げますと、これは従来、国内航空が――かつての国内航空でございますけれども、かつての国内航空がやっておった路線でございます。ところが、国内航空は経営上非常に成り立たない、こういうふうなところは需要が少ないものでございますから、大型機を飛ばしても必ずしも採算があがってこないということで、非常に赤字路線になってまいります。そこで国内航空としましては、会社の経営を立て直す意味でこういった路線は廃止せざるを得なかったわけでございますが、一方、少ないといってもやはり需要があるわけでございますから、少ない方々の需要をどういうふうにまかなうかというのが現実の問題であったわけでございます。そこで、道なりあるいは市、町のほうからも強い御要望があり、補助金を出してまでも運航をするというふうなことに相なったわけでございますが、そういった意味で、やはりこういった小型機によって少数の方々の需要をまかなうべき必要性がある。
  〔理事鬼丸勝之君退席、委員長着席〕
やはりそれを受けとめないと、現実にその地方の方々がお困りになるということが偽らざる実情であると思います。
 ただ、先ほど先生がおっしゃいましたように、安全性においてこれを無視するわけにまいりません。安全性を担保するためには、先ほど申し上げましたような一般の不定期とは違ったような、定期に準ずるきびしい監督をいたし、それによってこれを許可するというふうなのが実情でございます。今後なおこういった問題は実は出てくる可能性があるわけでございます。定期航空の行けるようなところならよろしいわけでございますが、島なんかになりますと、実際問題として大きな滑走路がとれない、島と島を結ぶような場合にどうするかというふうなことが実際上起こり得るわけであります。その場合はどういうふうにして安全性を担保しながら認めていくかという問題が起こってまいります。私どもといたしましては、やはりそういったものについては安全性を担保しながらこれを何らかの形で認めていくというのが妥当ではないかというふうに考えているわけでございます。この辺またいろいろ御議論があろうかと存じますけれども、こういったものを認めなければ事故は起きないわけでございますけれども、やはりそういうふうな需要がある限りにおいてはこれを認め、なおかつ安全性をどう担保するかというふうなことを十分研究してまいりたいと私どもは考えておるわけでございます。
#70
○田代富士男君 いま局長の話を聞きましていろいろお話しされましたその中の一つが、需要があって必要と認めた場合には二つの行き方があって定期の場合と不定期の場合がある。定期の場合は、条件をつけられたとおり備えてなかったならば認めない。不定期であっても実際上は定期並みに運航する場合がある。その場合には、不定期の場合は管理責任者等は要らないけれども、それは丘珠に置いたとか、航路を指定するとか、いろいろ話されたわけなんです。聞いておりますと、端的に言いますと、定期の場合、不定期の場合、この中間にして不定期であって定期運航する場合。この不定期であって定期運航する場合と、定期の場合はいろいろな条件を定めるというんですけれども、定めなくてよい点は何ですか。いま話を聞いていると、ほとんど定期と同じようなものを定められている。ならば、定期として申請がえでもさせて監督をしたほうがより監督ができるんじゃないかと思うんです。いま聞いていると、管理者も置きます、航路の設定もやります、だから、不定期であって定期事業をやっているのは定期と同じようなそういう条件をつけます、と。定期として許可された条件と、不定期であって定期並みの運航を許される条件との差というのは、どういうところにあるんですか。その点聞かしてください。
#71
○政府委員(内村信行君) 一つは、定期の場合には、定時制をはっきり確保するために必ず予備機を持たなければならぬということを義務づけております。しかし、不定期の場合はそこまでの義務づけはいたしておりません。それから、定期の場合には計器飛行方式をとることができるものというふうにしておりますので、機上にそれだけの計器もあり、なおまたパイロットの資格もそういうものでなければならないということの差がございます。さらに、法律的なことを申しますと、先ほど申しました運航管理者を置く必要がある、置かなくてもいいということ、それから機長の路線資格が要る、要らないということなどがございます。
#72
○田代富士男君 条件の違いは、予備機を置く問題と、計器飛行の場合と、運航管理者の場合と、それから機長の路線資格の問題。鈴木機長の場合、この人は計器飛行の資格も持っていた。セスナ機には、計器飛行をやろうと思えばついています。ついてないんじゃないのですよ、今度のセスナ機の場合ついている。運航管理者もおる。予備機もないのか、予備機はあります。そうすると、横浜航空の場合は定期航空と同じ条件をそろえているんですから、不定期航空でなくして定期航空にしなさいと、そして安全を確保するために、そのように指導していくのが航空行政の一番大事なところじゃないですか。私が指摘したのはそこなんです。これが定期航路としての条件が整ってなかったならば言いませんけれども、私がその違いを指摘したら四つの条件が出てきたけれども、四つの条件とも横浜航空には備えられているんです。備えているにもかかわらず――また備えてなかったならば、事実は定期航路と同じような運航をやっている。一日一往復やっているわけなんですから何ら違いがない。だから、一番最初に私は申し上げましたが、地元から補助金を出すからやってもらいたいとか、そういう問題。あるいは、あとでまた言おうと思っておりました、計器飛行をやる場合には機長だけではだめです、副操縦士が要るわけです。そして人件費は、この会社はたいへんだろうから、これは定期航路にするならば、副操縦士が要って赤字が出るんじゃなかろうかというような、そういうような運輸行政の基準というものが、会社を中心としてそこに合わせてそこに乗っていくお客の生命の尊重というものが忘れられて会社の立場を理解しといえばいいことばだし、会社の立場を黙認にしという、ここのあたりのすっきりしない点が今回の事故にもきております。だから、これは定期航路にすべきものを、それをやらずに、行政上のそういう指導、監督をやらずに起きた問題だと、私さっき指摘しておるわけなんです。それから、全国に行き渡っている交通公社から出されましたダイヤの列車、船、航空機の時間帯を見てみなさいよ。不定期航路であるにもかかわらず、これははっきり載っておりますよ。全国の交通公社から発行されています。これは航空局から発行しておりませんと言っても、交通公社から出されます時間表にはちゃんと載っている。このように定期航路の条件は全部備えているんです。私のほうは不定期航路で定期航路並みにやらしておりましたというここの問題、私は、運輸航空当局の重大な責任はここにあると思うんですが、大臣、どうです。
#73
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま私もその点は非常に、直ちに疑問に思いまして、問いただした次第でございますが、私は、会社といたしましてはまだ定期航空をするだけの能力がないというふうに運輸省では判断をしたということがやっぱり一番の問題じゃないかということだと思うんです。これは私の率直な、しろうとのあれですよ、お聞きいただきたいと思いますが、定期航路でご、ざいますと、定時性を確保しなければならない。そうするど、視程の悪いとき、少々天候の悪いときも計器飛行で行くことが義務づけられていると思いますが、行くことが大体習慣づけられている。ところが、不定期航路でございますると、有視界飛行でございますから、視程の悪いとき、天候が悪いときは欠航することが当然であるということになってまいりますから、要するに、安全性のために定時性をそこなってもかまわぬというのが原則であると思う。そこの範囲のやはり能力を持っているということでやったのではないか、私どもはそういうふうに理解をしている次第でございます。しかし、そういったようなものが、いま御指摘がございました交通公社のそれに載っているということは、私は初めて伺った次第でございますが、要するに不定期航空というのは、天気の悪いときはだめですよ、天気のよいときだけ参りますということです。私どもも安全性のほうから参りますというような程度の能力を持っているものであって、それ以上しいることが非常にむずかしかったんじゃないかと思います。実はこれを承りますと、東亜国内がやったものが、その後できないと言ったものを、むしろやはり地元の要請によりまして、何しろ北海道の北東岸から南岸まであれをすると便利であるからぜひ続けてもらいたいというようなことで、むしろ指導してつくらしたというようなことも聞いております。その能力、それらの点もやはり勘案をいたしまして、先般何新聞ですか、貸しバスみたいなもんじゃないかというような表現もございましたが、これば安全の点からあれでございますが、それらの調和を考えまして、そういうことにしたのではないか、私はそういうふうにいま考えておる次第でございますが、また御指摘いただきますれば、反省すべきところは反省したい、こう思います。
#74
○田代富士男君 まあ大臣も前置きされまして、大臣もエンジニアでないからと申されながら、私申し上げました意見にほぼ近い意見を大臣もお持ちじゃないかと思うのです。まして公通交社から出た時間表に載るとは、それは知らなかったとおっしゃる。しかし事実、定期航路並みの取り扱いをされておる、そういう点に対しては運輸行政の面で責任を痛感すべきではないかと私は思うのです。そういう点もありますから、私はそれ以上深入りをいたしませんけれども、そういうことを十分反省していただきたいと思うのです。そういう不定期航路の定期航路というような変な形態の不規則なものを許可したとか、黙認したとかいう形でなされたところに問題点が浮き彫りされております。こういう表面に出ない、そこに問題の起きる原因があるという端的な姿があらわれておりますから、こういう点をひとつ洗い直し、こういう点の総点検をやっていただきたいと思うのです。
 それから、いまさっき申し上げました特別総点検を大臣から出されたおりにも、基本的な問題による事故が起きておる、こういう問題が指摘されておりましたけれども、今回の横浜航空の場合も含めまして言えることは、やはり出発前の天候の判断というものは慎重にこれははかるべきじゃなかろうかと思うのです。私がここで説くまでもございませんが、紋別と札幌間の気象条件が悪いために、札幌のほうにおきましても路線を許可する場合は有視界飛行の不定期航路になっておるわけたんです。そういう気象状況など非常に悪いというところで、こういうことを地元新聞で聞きましたら、そういうふうになっておるのだということを聞きました。当日も積乱雲の注意報が出ていたと思うのです。にもかかわらず、この鈴木機長が思い切って飛び立っていったという、こういうところの判断ですね。それは機長自身の判断だといえばそうです。どうして機長自身がそのような判断をしなくちゃならなかったかといえば、この中小航空会社は独自で安全をはかっていく以外にないという。大手でありましたならば、そういういろいろな上部に意見を伺って出発するかどうか判断しますが、あくまでも中小の航空会社ではそういうことが許されませんから独自の判断になる。だから、そういう意味におきまして機長自身が誤った場合にはたいへんなことになるんじゃないかと思うわけなんです。もちろん北海道には、そのような天候をはかります道内の航空気象は気象庁の千歳航空測候所がありまして、そこで集中的に統合いたしまして、あと空港の出張所に流しまして、それから各機上のパイロットに対して連絡をとる。ところが、ローカル空港の場合は運航責任者がいないためにパイロットの単独判断になる。こういうところにも一つの死角があるんじゃないかと思うのです。盲点があると思うのです。そういうところでこれを端的に表現しているのが、私が申すまでもなく御存じの航空安全会議、これはパイロットと管制官で構成されておる。この航空安全会議の中でもたびたび言われておるのは、小型機や不定期便を扱う中小航空会社の乗務員に対する配慮というものがふだんからされていないということを、安全会議が端的に指摘しておるわけなんです。いまの出発前の気象状況判断一つにいたしましても、私がいまさっきから何回も言っておりますとおりに、その死角となるような、そこに事故の起こる原因があると指摘いたしました。この点、大臣いかがでございましょうか。
#75
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 小型機に対するいろいろの指導、監督の問題、これはただいま先生がら御指摘をいただきました、ほんとうに私もそうだと思う次第でございます。これは御承知のとおり、アメリカあたりはもうすでに小型機の安全対策、これと一般の定期との間の航空安全をいかにするかということが一番の重点である、小型機が非常に多くなって、承りますと十三万機に及んでいる、こういうことになっておりますが、わが国におきましても、将来いろいろの地理測量、あるいはまたいろいろの科学調査その他の面からいたしましても、先ほど航空局長からお答えをいたしました僻地につきまするいろいろのいわゆる足の確保というような点からいたしましても、小型機による利用者の便というものを考えていかなくちゃならないということになりますと、小型機というものはやっぱり相当数ふえてくるんじゃないか、小型機による輸送というものはふえてくるんじゃないかというふうに思う次第でございます。それらのものに対する安全性の確保をいかにするかということが、これから非常に、定期航空の安全性の強化とともにやはり重要な問題となってくる。それは、先ほどからお話がございました、そういった、実際は定期性を持って、定期航空をやっているんじゃないかというようなものを擬制的に許すことで通るかどうか、そういうことで安全性が保てるかどうかというような問題、それから利用者に対してそれがほんとうに正しいサービスになるかどうかというような問題、いろいろの点も勘案をいたしまして、十分御意見も伺いまして、ひとつ早急に検討してまいりたいと、こういうふうに思う次第でございます。
#76
○田代富士男君 大臣もこの問題を取り上げて早急に点検とおっしゃいますが、毎度この委員会戸質問いたしますと、点検とか、そういう監督をしていきますとおっしゃるけれども、それが徹底されたならこういう事故は起きませんけれども、いま私が端的に申し上げたのは、そういうような中小航空会社やローカル空港に対してはそういうものがあるという問題点を申し上、げまして一言で言うならば、ローカル空港とか中小航空会社は、常にそういうところに危険というものが充満していると言っても過言でないと思うんです。一つの例をあげますと、東京の調布飛行場ですけれども、これは飛行場がでこぼこです。調布飛行場はそれで、プロペラ機が離着陸するときには、でこぼこのためにそこで砂が舞い上がりましてちょいちょい機関の故障を起こしているという、こういう現実の状況も起きているわけなんです。こういうものが野放しにされております。気象条件一つにいたしましても、死角になっておりますし、だから、いまさっきもちょっと私がお話をいたしました、今回の場合、計器飛行の設備は整えていたセスナに、これにもしも副操縦士が乗って計器飛行をやっていたならば、今回の事故は完全に起きてないわけなんです。これは大臣、認めざるを得ませんよ。どうしてそこに副操縦士を乗せなかったのかといえば、国内航空も路線を廃止したというのは、採算が合わないから捨ててしまった。それを、観光開発という地元の要請で、北海道の地形に詳しい横浜航空ならばと働きかけられて会社も経営、採算の上から、少々天候が悪くてもある程度はだいじょうぶだろうと、そういうような判断のもとにたびたび飛ばされている、こういうところに対する甘さ、そういう会社に対する黙認とか、そういう不完全な態度というものが今回の事故にもつながっているし、計器飛行であったならば今回の事故は起きてないし、そういうわけで私は、いまさっきからも大臣に指摘しましたとおりに、運輸省の運航基準ということが、中小企業の経営全体に合わせまして乗客の安全保持というところに対する考え方が足らなかったという、この点は大臣どうですか。だから、計器飛行をやっていたならばこの事故はなかったという点、それから現在の運航基準の問題、これが会社側の経営に合わして乗客の安全保持に合ってないという、これはもう認めざるを得ないと思うんですが、どうですか大臣。
#77
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいまのお話でございますが、何と申しましても会社側の経理に合わしましてそれについて運航基準をきめるというようなことは絶対にいけないことと思う次第でございましてこれは何と申しましても、乗客の航空の安全ということを第一番に置きましてその中におきましてまあ会社側の実情も調べておる。何と申しましても、私もたびたび申し上げましたように、航空の安全ということが何よりも優先する、それに合わせなくちゃいかぬということは私も十分そのとおりだと思う次第でございます。また、そういうふうな私はつもりでやっておる次第でございますが、ただ私は、これは非常にあれでございますが、そういったような会社は計器飛行はしちゃいかぬ、計器飛行をするような気象条件では飛んではいけないという原則で貫いていかなくちゃいかぬということでいままであったろうと私は思う次第でございます。これは、いまお話しのように、そんなことを言ったって毎日やっているんだから、これはどうしてもなら、ざるを得ぬじゃないか、ならざるを得ぬものに対してやはりそういうようなことを言ってこれはどうだという御議論になりますと、私もその点はもう一ぺん反省しなくちゃならぬ、これはやっぱり定期飛行にしなければこの事業はだめなんだと言うと、ごまかしじゃないか、こういう御議論になりますと、これは私も反省をいたします。いまのたてまえから申しますと、天気の悪いときは飛んじゃいかぬという程度の会社、こういうことで私は不定期の会社として認めたものと思った次第でございますが、それが漸次、いまおっしゃったように、交通公社の時間表にも出るような定期になってきた、それをそのままほっておいた、こういうことにつきましては私も十分反省いたしましてこれはいま御指摘のように、まあ定期航空にいたしましてやらせるか、それともこれはそういうのでなくてむしろ定期航空と類似の行為はやめさせるか、どっちかの問題になるだろう、十分私はこの点は検討させていただきたい、こう思っている次第でございます。
#78
○田代富士男君 いま大臣がおっしゃるとおりに、その点をはっきりと、明確に対処していただきたいと思います。いまの大臣の、私は御答弁を見守っておきたいと思います。いいかげんな態度で臨まないように。
 それで私が思うことは、ここで日航あるいは全日空の大手の会社と、あるいは中小の航空会社と比べましていまさっき申し上げましたとおりに、パイロットあるいは管制官等で構成されております安全会議の皆さんたちが指摘しているとおりに、どうしても格差があるということを指摘している。だから日航あるいは全日空の場合、特に日航の場合は国際線等も持っておる関係で、それらを含めましてパイロットの教育というものに対してはまあ十年ぐらいかかるんだということを日航、全日空の関係者からお聞きしたこともあります。だから、一人のパイロットにはもう一億弱のお金も注ぎ込むんだ、われわれはもうそれだけの資本を投下するんだと、そういうことを耳にしたことがありますが、それに比べまして中小の航空会社というのは、ただいまも申し上げましたとおりに、定期の場合には機長の路線資格と定期運航技能証明とが要りますけれども、不定期の場合には路線資格というものが要らないというようなワクが非常にゆるやかで、その免許というのも事業用という一ランク下の範囲内でこれがパスをしているというような状況で、そういう中小の航空会社のパイロットとか、そういう関係者の従業員に対する日ごろの指導、訓練というものとの格差というものがあまりにも多い。それは資本力からいい、規模からいい、違いがあるでしょう。しかし、その会社はそのような違いがありましても、乗る乗客は同じです。東京から日航機で札幌まで行った。札幌から今度は横浜航空ですよ、紋別へ行くのは。今度は、この飛行機の危険度は保証できませんよと、そうは言えません。お客は、同じ客がその飛行機に乗っていくわけです。ところが、そのような機構上のそういう資本力から、すべての指導、訓練の違いというものの格差というものがある。そうした場合の、私はいまさっきから一貫いたしまして乗客の安全というところに基準を置かなくてはならないと言っております。ししか、いま私は指摘いたしましたけれども、航空局がとっているいまの態度というのは、黙認するか、あるいは厳重調査すると言っておりますけれども、調査の基準というものが――そういう規定の必要最小限度の水準に合わせてパスしたならば許可をしているんです。これは、生命の安全ということから言うならば最大限の基準に合わせるべきであるけれども、規定の最小限ぎりぎりならば許可をしている。こういうようなところにも問題点があるし、乗客の安全という点から考えましてこの格差をどのように今後指導していくのか、お聞かせ願いたいと思います。
#79
○政府委員(内村信行君) なるほど、確かに先生御指摘のように、全日空あるいは日航、それから横浜航空とでは格差がございます。会社の格差もございますし、あるいは乗員の技能の格差もございましょう。しかし、これは現実の問題といたしまして大型ジェット機を操縦する場合には、それは単発から双発にいき、ターボにいって長い年月をかけてやらなければいけませんが、しかし、今度の横浜航空の場合には双発でございましてこれはレシプロのプロペラ機でございます。したがいまして全日空あるいは日航のジェット機を操縦するようなパイロット、それほどの訓練の年月あるいは資本投下も要らずに、この程度の航空機ならば操縦はできるだろうということは言えると思います。したがいましてもちろんこれは安全なものでなくてはいけませんけれども、ある程度の格差というものは、これはやむを得なかろうというような気がいたします。ただ、何と申しましても安全の問題でございますから、格差はあるなりに、やはりそれを完全に安全に運航できるような操縦士あるいは整備士というものをつくり上げていかなければならないということはお説のとおり、だろうと思います。
#80
○田代富士男君 局長は案外簡単に考えていらっしゃるけれども、簡単に考えていらっしゃる、そこに問題が起きていることをるる私は指摘したわけなんですから、この際、全国に三十四社あります中小航空の不定期の航空会社に対しまして、運航、整備両面などから局長が特別緊急な通達を出されておりますけれども、これはもう一度事故を起こさないためにそういう総点検をやると同時に、この不定期航路に対しましても定期航路並みの基準を考え直していく、このようにして生命の安全ということに資するようにしていくべきが今回の問題じゃないかと思います。どうでしょうか。
#81
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 再三の事故の多発で申しわけないことでございますが、いま御指摘がございましたように、何と申しましても乗客の生命の安全をはかるということがあらゆる運輸行政の基本でございます。一番の先決の問題でございますから、いま御指摘のことを十分に踏まえまして、そういう点におきまして不定期航路につきましても積極的な再検討を加えてまいりたい、こう思っております。
#82
○田代富士男君 それから、次にお尋ねいたしたいと思いますのは、横浜航空が過去に二回事故を起こしておりますが、その二回事故を起こしました事故の概要について報告をお願いいたします。
#83
○政府委員(内村信行君) 横浜航空の起こした事故の内容でございますが、昭和四十一年の九月に、まず第一回は弟子屈の上空において起こしております。この場合には、いわゆる飛行機側のミスではございませんで、妙な乗客がおりまして、それが機上で放火をした、そのために炎上大破したセスナの175型の飛行機でございます。こういうことがございました。
 それから、もう一回は、昭和四十二年の五月にセスナの310型、これが東京から札幌に向けて空輸中――これは空輸中でございますからお客さまは乗っておりません。その際に山腹に激突した。この二つの事故があったわけでございます。
#84
○田代富士男君 いま二つの事故を簡単に御報告していただきまして、一つは四十一年の九月の七日、これは飛行機から飛びおりたホステスの人が死亡しているわけなんですが、それから四十二年五月三十日は乗客は乗っていなかったと言いますが、五名死亡しておりますね。いま死亡者はなかったというようなことですけれども、死亡しているんじゃないですか。
#85
○政府委員(内村信行君) これは乗客でございませんで、会社の人が乗っておりまして、死亡しております。
#86
○田代富士男君 会社の人といっても、これは死亡しているわけなんです。それで特にパイロットの親子が死んでいるわけなんです、これでは。この四十二年五月三十日、そして考えれば五年後の五月三十日、同じ五月三十日にセスナ機です、形は違いますが。同じセスナ機が五年後に、同月同日にこういう事故を起こしている。まあ迷信深い人でしたらば何か因縁めいたことを言うかわかりませんが、エンジニアとしてはそういう考えは通用しないと思うんです。特に五年前、五人死亡した墜落事故というのは岩手県の山に墜落しておりますけれども、この事故と今回の事故と、私もしろうとでありますから専門家の方に一応意見を聞いてみました。私が一番最初に、点と点を結べば線になると言ったのはこのことなんです。私がいまから聞きたい点は、事故が起きましたならば、その直後に調査団ができまして調査をしまして、われわれの忘れ去ったころに、こうこうしかじかな原因でございましたとか、ああそうかというので終わっているわけなんです。一つの事故が起きたために再びそういう事故は二度と起こさぬぞという、そういう姿勢があるかわかりませんが、いまだ姿勢があっても結果が出てない。だから、五年前の五月三十日の事故は何が原因であったか、もっと詳しく説明していただけませんか。
#87
○政府委員(内村信行君) 技術部長から説明申し上げます。
#88
○政府委員(金井洋君) パイロットが札幌へ空輸中、航路を誤った、要するに道に迷ったという結論になっております。
#89
○田代富士男君 技術部長ですね、パイロットが航路を誤ったためにとなっておりますと、いま簡単に御答弁なされましたが、私は、いまの答弁の中に現在起きている事故の原因があると思うんですよ。私はしろうとです、前もって言っておきますけれども。しかし少なくとも技術部長として――こういう部門の最高の責任者です、局長は。エンジンのこと、これは局長も詳しいかわかりませんけれども、これは無理な点もあります。これは私、理解します。技術部長というのはエンジニアです。ただ単なる航路の間違いのためにこの事故が起きたんでしょうか。もう一回尋ねますけれども、ほんとうに航路の間違いのために起きた事故ですかどうですか、もう一回、私、尋ねます。
#90
○政府委員(金井洋君) 当時の事故調査報告書の中に――当時の事故調査報告書の結論を私は先ほど申し上げたわけでございますけれども、なぜ航路を迷ったかということにつきましては、もちろん地上の保安施設の問題もありますし、それから飛行機の中に積んでおる機器の問題もあります。それから操縦士の訓練の問題もあります。そういうものを含めまして事故後、横浜航空に対しては、これこれこういう航路に迷ったという結論であるけれども、そのよって来たる原因というのは、いま申し上げたようなこともあるし、その点について改善するように勧告はしてございます。それでまた航空保安施設の整備につきましては、その後、五ヵ年計画等を策定して逐次整備しておりますし、それから機上の、飛行機の中に積む装備品につきましても一応今回のそういう一連の事故にかんがみまして、トランスポンダーの整備だとか、あるいはVORの搭載義務とか、そういうものを含めまして、過去の事故の経験を生かして、一応少しずつではありますけれども、前進させておるつもりでございます。
#91
○田代富士男君 技術部長ね、私がどうしてこれだけ固守するかといいますと、また今回の事故も航路の間違いであったとか、そういうことでただ単に終わったならば、再び同じような事故が起きるんです。だから私は、点と点と点を結んでいけ、ば線が出てくる、だから、この点をなくさなければならない。結論として調査の結果、航路が誤りであったということです。それでしたら私はもう一つお尋ねいたしますが、BOACが富士山で墜落しました、あのときの状況をちょっと報告していただけますか、何が原因であったのか。
#92
○政府委員(金井洋君) BOACは東京から香港に向けて行く途中でございましたけれども、たまたまアメリカの観光団が大、ぜい乗っておられまして、別にこれはそうだという結論づけたわけではございませんけれども、通常の飛行経路をはずれまして富士山のそばまで行ったわけでございます。ところが、御承知のように、あそこには山岳波あるいは非常に乱気流が発生しやすい状況でありまして、そして、その乱気流にあって、まず垂直尾翼がとれ、そして、その尾翼がとれて落ちるときに左の水平尾翼を打ち、そして左の水平尾翼がとれて、したがって、飛行機としては、尾翼がなくなりましたので操縦不可能になるわけです。操縦不能になる過程において、主翼の右主翼、左主翼が逐次こわれまして、そして主翼の中は燃料タンクになっておりますけれども、この燃料タンクがちょうど霧状になって、遠くから見ると白い煙のように見えて、要するに白い煙を吐きながら墜落したと、そういうことでございます。そのときに、落ちる過程で、右主翼が、胴体と主翼の結合部がこわれまして、そして落ちる途中で中の乗客が数十名、空中から地上に落下した。
 以上大体の事故の概況でございまして、これにつきましては、一応、乱気流が起こりやすい富士山の近くにわざわざ航路をはずれて飛んでいったということが事故の原因であるというふうに調査報告書は結論づけております。
#93
○田代富士男君 この富士山の場合の乱気流を私はお尋ねしたいのですが、BOACが墜落したときに、航空局で一つの証拠品となりました八ミリの撮影機があったと思いますけれども、その八ミリりの撮影機をどのように航空局として判断されたのですか。その点、説明をお願いします。
#94
○政府委員(金井洋君) 八ミリの撮影機が幸いに見つかりましたので、そうして、その八ミリの撮影機の画像の中に主翼の翼端が写っておりますので、その人が飛行機の右か左か、いずれの側にすわっておったかということがわかりまして、そうしてざらに、あそこの富士五湖の景色が入っておりましたので、BOACの事故地点までの飛行経路を大体推定したわけであります。これは一応、事故地点である富士山の二合目、太郎坊のところはわかっておりますけれども、そこまでにどういう経路を通って飛んでいったかという一つのきめ手になったのが、あの八ミリの撮影機でございます。
#95
○田代富士男君 いまBOACのこの事故のことにつきまして、もうちょっと詳しく聞きたいと思いますけれども、時間もあまりありませんから、それは省きますけれども、このBOACの事故の場合にも、八ミリの撮影機が一つの証拠書類となって皆さんたちの判断の基準になっていると思うのです。それで、この証拠書類が判断の基準になりましたけれども、乱気流のところに行ったほうが悪いのだ、ただ単にそのように考えていらっしゃるけれども、このBOACの事故を、その後、運輸行政の面でどのように、この中のおもにこの点を生かしたという点がありますか。局長どうですか。
#96
○政府委員(内村信行君) ただいまの技術部長の説明にございましたように、富士山のそばに近づいて、そめために乱気流に巻き込まれたということが原因と推定されましたので、富士山のそばに近づくということのないようにという通達を出し、なおかつ正常のコースをはずれていくことのないようにというふうなことを言い渡したわけでございます。
#97
○田代富士男君 そういう通達を出されたということでございますが、それで、もとの、五年前に横浜航空のセスナ機が落ちましたおりにも、このときにも撮影機があったと思いますが、この撮影機に対してどういう判断を下されたんですか、お願いします。
#98
○政府委員(内村信行君) たいへん申しわけございませんが、その点、私ども聴取しておりませんので、後ほどよく調べましてから御返答申し上げます。
#99
○田代富士男君 ちょっとどなたか、私が聞きたいところはそこなんですから、ちょっとはっきりしてくださいよ。
#100
○政府委員(内村信行君) いま至急確かめて、いたします。
#101
○田代富士男君 私がお聞きしたいことは、いま局長も技術部長も、ここは掌握していらっしゃらない、五年前のことですけれども。それじゃ、BOACが落ちたのは何年、だったんでしょうか。
#102
○政府委員(金井洋君) 四十一年三月五日だと記憶しております。
#103
○田代富士男君 そうしますと、私が思うことは、私が言うとおりにやれば事故が皆無になるとは思っておりません。思っていないけれども、その事故を未然に防ぐ一つになると思いますが、この乱気流が発生した富士山に行くほうが悪いけれども、これは端的な指摘ですけれども、そこへ行ってしまっているわけなんですが、今回の横浜航空の場合も乱気流が発生しているということは、これはちゃんと証明されているわけなんです。旭川空港測候所の気象情報でも、現場付近の積乱雲の発達が見られて乱気流にもまれる、そういうようなことがちゃんと予測されまして、北海道内の航空便は、東亜国内航空の札幌−釧路、帯広−釧路の二つの路線、四往復が欠航しているわけなんです、この日に。にもかかわらず横浜航空は、その夜に飛び立っていっている。横浜航空が五年前の五月三十日に起こした事故と似ていると思うのです。いま局長も部長も掌握していらっしゃらぬようですから、私から申し上げるならば、この五年前の五月三十日、横浜航空が落ちたときにも、この撮影機が唯一の証拠になっているわけなんです。一つの証拠になっている。そこで、その撮影機の証拠からいろいろと検討されまして、BOACの事故と同じような形態てあるということが指摘されている面もあるわけなんです。だから、五年前にもっと掘り下げて対策を講じていたならば、この五月三十日の事故を防げたかもわからないと私は思うんです。なぜかというと――今回のこのセスナ機が落ちました現場には私は行っておりません。しかし、現地にも私は聞きました。まあ公明党の関係の者がおりますから、現地で調べる範囲内のものは調べて、聞きました。そのセスナ機の落ちた状況を判断しますと、相通ずる面があるんです。だから、今回、いまさっき事故報告がありましたが、もっと詳しく落ちた状況等につきまして説明してください。
#104
○政府委員(内村信行君) 落ちた状況その他につきましては、現在、事故調査中でございますので、明確になっておりません。したがいまして、なるべくそれを急ぎまして、完了した段階においては報告できると思います。
#105
○田代富士男君 私が言っているのは、それで事故を究明しようとしているわけじゃないのです。新聞にも、あらかた北海道の警察本部が発表しているのも出ているわけです。私は、そんなこまかいことまで聞いているわけじゃありません。概略を、いまつかんでいる範囲内のものを私は教えてもらいたいと言っているのです。まだ何にも掌握されていないのか。それだったら、いまだに何にも掌握していないというのだったら、怠慢という以外にないのですよ。
#106
○委員長(木村睦男君) 航空局長に申し上げますけれども、わかっている範囲で答弁してください。技術部長でもいいですよ。
#107
○政府委員(金井洋君) 落ちた状況については、先ほど局長が申し上げましたように、目下まだ調査団の調査が全部終わっておりませんので、報告できる段階ではございません。私どものほうはまだそういう報告を受けておりませんので、まだ報告できません。
#108
○田代富士男君 委員長、私は、ここで事故のこの報告をもとにして、徹底的に調査団の調査結果を報告のようなことをやろうとしているわけじゃありませんよ。これは委員長も御承知のとおりです。それで私は尋ねて、再度、私はそのように深く言っているわけじゃないと。それを全然、そういう調査まだできませんと言うのは、私もそれははっきりするまで、私はそういうふうに言われるならば、私もその答弁が納得いくまでそれは質問しますよ、そういうあれでしたら。その姿がよくないと言っているのですよ。
#109
○委員長(木村睦男君) 刑事責任を追及するとか、そういうことじゃないのだから、航空局でいままでわかっている範囲で答弁してください。
#110
○政府委員(内村信行君) どうも御答弁がまずくて申しわけございませんでした。先ほど飛行機の経路等につきましては大体御説明申し上げましたけれども、ただいままでわかっておりますところにおきましては、十四時十七分に――事故の日でございますけれども、航空自衛隊のヘリコプター、バートルが参りまして、上から見た状況でございます。それによりますと、月形市の北四キロメートルぐらいのところに千八百フィートの山がございまして、頂上から約二百メートルぐらい下の斜面に機首を大体下のほうに向けて墜落しておった。そして、翼は大体原形のままで確認されたようであるけれども、なお付近から煙が出ているというような状況がございました。はなはだ由しわけありませんが、大体その程度のことしかいまわかっておりませんので、わかっている範囲でお答え申し上げました。
#111
○田代富士男君 それでしたら、そう言っちゃ年礼ですけれども、一般紙に載っている状況のほうがもっと詳しく出ておりますよ、少なくとも。一般紙に出ているのが、じゃ、うその報道であるのか。一般紙を各紙とも私は目を通しましたが、大体同じような報道です。それは発表する人が同じですから同じになりますと言われればそれまでですけれども。しかし、もっと、もうちょっと私ははっきりしたいのですね。それならば新聞のほうがよほど詳しいですよ。何も私は、それでいまこれが原因がどうだということはさめようと思いませんよ。その点、委員長、これはどうですか。これじゃ私聞きたいと思っても聞けませんけれども、委員長どうですか。
#112
○委員長(木村睦男君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#113
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
#114
○政府委員(内村信行君) どうもたいへん申しわけないのですが、実は私どもの事故調査団、先ほど申し上げましたように、現在まだ山の中に入っておりまして、きのう入りまして、まだ報告が来ておりません。したがいまして、そこからのルートは何にもございませんものですから、何とも御説明申し上げようがないというのが実情でございます。
 なお、知り得る範囲といたしましては、一応、新聞等で見た範囲が率直に申しまして現在わかっておる状況でございます。
#115
○田代富士男君 私は、これは、いまの局長の話を聞いて実は驚いているのです。というのは、委員長も思い起こしてもらいたい、委員の皆さまも聞いてもらいたいことは、三十日に、午前中に機雷の事故の調査がありまして、同僚議員が質問しておりまして、それで私が午後から車両法の質問に入りました。それで私が車両法の質問に入ろうとしたときに、ちょうど昼のニュースで、横浜航空のセスナ機が落ちた、また事故が重なったじゃないかと、とりあえず、どういう事故であるのかということを報告をさせなさいということで、その場合に、航空局長がおいでになりまして、私の質問の直前にその報告をされた。そのときに、この問題については私は次回に質問しますから時間をもらいたいということを委員長に申し上げました。申し上げると同時に、これは当時の模様では行くえ不明であるというような状態ではなかったかと思います。逐次入り次第、委員会を開いているから、この委員会でひとつ報告してくださいということがこの委員会で言われているのです。森中理事のほうからそれは発言された。これは三十日です。きょうは何日でしょうか。三十一日、一日です。そして、きょうはセスナ機の事故に対する質問をしますよと、私は通告を出しております。私がいきなりきょうセスナ機の質問をしているならば、まだ報告が来ていませんからということが言えるでしょう。しかし、まだその報告も来ていないままで私の質問を受けるというその姿勢というのは、私は、これは許すわけにはいかないと思うのです。少なくとも第一報か第二報か第三報ぐらい、もしも来ていなかったならば、委員会に臨むにあたって警察庁と連絡をとって、おたくにどれだけのあれが来ていますかと、そのようにして、そして私のほうの報告は山の中に入っておりますから来ておりませんが、私が得ました警察からの情報によるならばと、こうくるのがほんとうの姿勢じゃないですか。こういうような、まあ私はことばをどう表現していいかわからないくらいの感じを受けておるのです。ここに連続事故が起きているのです。そうなりましたら、私、準備しておるのですが、私はこの航空機の事故の問題、一つ一つやります。この姿勢を改めなかったならば、委員長、時間だからやめてくださいと言われても、私は、これはやめるわけにはいきません。まして、私が言っているのは、何かむずかしい資料を出せと言っているのならば私が悪いかわかりませんよ。私が言っているのは、つかんでいる範囲内でいいんだと、航空局長とともに事故を防ごうとしている。われわれもしろうとであるけれども、それを防ごうとしている。こちらの姿勢と比べて、こんな、まあ私はことばで表現しませんけれども、私は憤りを感じます。私は徹底的に航空機事故の一つ一つを取り上げようと思って、ここに資料をこれだけ持ってきております。私はこれを一つ一つやろうと思って準備しております。
#116
○委員長(木村睦男君) わかりました。ちょっと速記をとめてください。
  〔速記中止〕
#117
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
 午後二時半まで休憩いたします。
   午後一時十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時三十八分開会
#118
○委員長(木村睦男君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 午前に引き続き運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 この際、航空局長から発言を求められておりますので、これを許します。内村航空局長。
#119
○政府委員(内村信行君) 横浜航空JA五一二六の事故につきまして、事故の現場の模様が先刻入りましたので御報告申し上げたいと存じます。
 調査の状況を申し上げますと、まず第一に、左右プロペラとも三本のブレードのうち一本は甚しく湾曲しております。一本は湾曲少なく、残りの一本は湾曲していない。
 二番目、左エンジンは主翼に取りつき、プロペラもエンジンに取りついた状態である。
 三、右エンジンは主翼に取りついているが、ゆるんでいる。プロペラはハブが割れエンジンのかたわらに脱落している。
 四、一メートル五十センチくらいある機首が三十ないし四十センチに縮んでいる。
 五、胴体下面は尾部を残して完全に焼失している。
 六、航空時計は九時五十分から五十一分の間で停止している。
 七、胴体上面は、はがれて残骸左側に落ちている。
 八、燃料は、翼端タンクに左右各五十ガロン、翼内タンクに左右各十ガロン、丘珠にて補給しただけで紋別では補給していない。
 九、ADF一個は、札幌NHKを受信していた模様、VHFは札幌タワーを受信していた。
 以上でございます。
#120
○委員長(木村睦男君) 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#121
○田代富士男君 大臣がお留守中のことでございますが、私の質問の途中で、航空局からのお答えが、午前中できなかったために中断をいたしましたんですが、私そのときにも、ちょっと申し上げましたが、大臣、席を立って、いらっしゃらなかったんですが、簡単にかいつまんでお話をしまして、大臣の所信をお聞きしたいと思いますが、ちょうど三十日の日、この委員会が持たれておりまして、午前中に新潟の機雷事件の質疑が終わりまして、ちょうど午後のいまくらいの時間でございましたでしょうか、車両法案の審議に入ろうとしたおりに、航空局長から、セスナ機の事故の報告が行なわれました。そのときに、森中理事のほうから、逐次報告を入れてもらいたい、そういう御発言もありましたし、私もそのときに、先月の十六日から、羽田の日航機の事件等もありましたから、航空機事情のことについて質疑をしたいという通告をしておりましたから、あわせて質問をいたしますから、時間をとってもらいたい旨を、委員長に申し入れを正式にいたしました。そわで、きょう私がセスナ機の墜落事故のことについて質問をするという通告を私はしております。いきなり、きょうやったわけではございません。これで、私が、この委員会の当初に、私はエンジニアではございません、しろうとであるけれども、大臣や、局長や、部長も、安全第一というその精神でやっていらっしゃると同様に、エンジニアではないけれども、その目的に立って私なりに事故を防ぎたい。そういう意味で私は質問をいたしますと、しろうとなりの考え方で私も質疑をする以上は、やはりそれなりに、一応調べなくちゃならないし、しろうとなればこそ、専門のお方にも聞一いてきた、その中にあって、これは大きな問題がある、その事故自身は点であるけれども。日航機の羽田での事故は、前日も、事故の起きている飛行機ではないかという一例だけを取り上げましたんですが、まあ今回るる質問しながら、そのことがありますよということを示しますといって、きょう入ったわけなんです。
 そこで私は、この横浜航空が過去に二回事故を起こしております。その過去二回の事故は、四十
 一年九月七日の事故は、阿寒湖の遊覧飛行をやっている最中に、乗客の人が放火をした、そのために乗客の人が死傷した事故でございますが、これは飛行機の事故であるけれども、飛行機自体の事故というわけにはいかないと思うんです。ところが、そのあとに、二回目に昭和四十二年の五月三十日、くしくも五年前の五月の三十日、今回起きました事故が、四十七年の五月三十日ですから、まる五年目を迎えているわけなんです。世間ではそういう因縁だとか、そういう迷信的なことを言う人があるけれども、少なくとも、こういうエンジニア関係の人であるなら、ば、そういうことは言っちゃならぬと思いますが、くしくも同月同日こういう事故が起きている。しかし、この事故というのは私は同じ事故じゃないかと、まだ結論は出ておりません、出てないけれども、しろうとなりに考えるならば同じ事故である。というのは、四十二年五月三十日の事故、それと合わせまして、その前の年に、富士山ろくで、BOAC機が墜落事故を起こした、そのときの事故も、一応調査団から報告はされておりますが、その中で問題にされた問題点と、この四十二年五月三十日の横浜航空の事故と似通った問題点がある。点と点と結んでいくならば線になる。よい面は線にしていかなくちゃならないけれども、悪い面は点と点で切っていかなければならない。そういうところで、私は、まず今回の事故の概要でもよろしいから、似ているということをしろうとなりに聞こうとしているわけです。調査団の質問ではございません。それで、私は大臣お留守でございまして、局長と部長にその質問をしましたが、お答えができないと、まだ報告がきてないということでございました、第一回目は。第一回目はそれでよろしいです。私の言っているのはむずかしいそういう報告ではない。いま現在つかんでいらっしゃる報告だけでもいいんじゃないですか。すでに新聞紙上にも北海道警察の事故対策本部長のいろいろなそういう、まだ最終結論じゃないけれども、出ている。その程度でもいいんじゃないですか。私は、再びその旨を、私が他に意のないことを示して答弁を求めたけれども、答弁ができない。木村委員長からもその意見に対しまして、私が深く言っているわけではないからと述べられたけれども、できなかった。それでまだ報告が現地から一切きておりませんですということ。それで少なくともですよ、大臣、私が三十日の委員会で、この場所で聞きまして、日にちにしまして三十日、そして三十一日、一日と、この日にちは、二日間か三日間であるかわかりませんが、少なくとも、もう新聞にも、一応仮定のことかしらぬけれども、そういうことがなされている。私が質問をしようというのに対して何ら事故報告も受けずに1私はしろうとであるけれど、前申したとおりにしろうとであるけれども、それなりに質疑をして事故を防ごうとしているけれども、あまりにこの姿勢というものに違いがありはしないだろうか。これが私一貫していまさっきから指摘していたこの姿勢というところにおいて、目に見えない原因の一つがあるんじゃなかろうか、そういうところで午前中の質疑の最後になったわけなんですけれども、こういう報告がまだ入ることはできない。ところが、新聞には、いろいろなことが報道されているつ当事者である運輸当局に入らずに、警察本部だとかそういうところに入る。今日真剣に考えるならば、いろいろな方法はあると思いますですけれども、そういう委員会に臨むわれわれも真剣に臨んでおりますけれども、その姿勢について大臣、いかがでございましょうか。私はその点がはっきりしない以上は、気持ちの悪い委員会です。だから、お互いに無事故にしようとするために真剣になっておりますけれども、その点、大臣留守でご、ざいましたが、私はかいつまんで大臣お留守中の経過を報告しながら大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#122
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 私ちょっと中座をいたしまして、途中までは、点から線に至るお話はごもっともなお話として拝聴した次第でございますが、岩手の衝突のときは、おりませんで、申しわけありませんでした。また、・ただいま私休憩中に話を承りまして、まことに申しわけないと私は思っている次第でございます。大体におきまして、私は、ことに交通の運輸機関による事故、ことに航空機の事故につきましては、最大漏らさず私にも直ちに報告をしろということを常に言明をしております。先般のときは、実はニア・・スの問題は最大漏らさず総理大臣にまで報告をするということをいたしておる次第でございますが、率直に申しまして、とかくやはり官庁仕事というのは、おくれがちでございまして、私常にそれは言っておる次第でございますが、むしろ新聞見て、あれどうなったということを問いただすことが非常に多い。局長も気をつけているようでございますが、とかくそういうことが多くなりまして、その点で、先ほどからいろいろ御叱吃等をいただいた次第でございますが、私は、やはりいかなる小さな事故につきましても、事故については、もう神経質ぐらいになって、これはどうなった、どうなったということをやることが、やはり安全確保の第一歩であろうというふうに私は考えておる次第でございまして、事あるたびに、私はその点は指導しているつもりでございます。とかくやはり情報連絡がおくれてまいります。ことに何と申しますか、私は、むしろ小さな事故も、これはこのくらいやっぱり将来は発展するだろうというようなことで、取り上げてもらいたいと私は念願をしている次第でございますが、小さかったからよかったということで、上のほうにあんまり心配をかけたくないという気持ちもあるかもしれませんが、それでは、将来において、先生がおっしゃったような、点が線になり、面になるということになったらえらいことになります。こういうふうに私も由心っておる次第でございます。
 先ほどから途中の話を聞いておりまして、私もこれは十分、またもっと強く、そういったような事故に対して、当局が、もっとさらに神経質と申しますか、真剣になって下部を指導してまいるということが必要だと痛感をしておる次第でございます。で、ますますそういう点に留意をいたしまして、これらのことを、徹底的に事故を詳細に、しかも早急にいろいろの事情を把握せしめますとともに、またせっかくの、ほんとうの愛の御鞭撻でございます。で、先生方に対しましても実情を的確に御報告を申し上げまして、そうして御判断、また御批判、御鞭撻をいただきたい、こういうふうに思っておる次第でございます。まことに申しわけない次第でございます。
#123
○田代富士男君 そこで私が申し上げたことは、ちょうど同月同日の五年前の横浜航空の飛行機の事故でございますが、この五年前の横浜航空の事故は、羽田−札幌間、正式就航するために飛び立っていった飛行機が、この事故にあっているんです、五年前に。それで、お客は乗っておりませんでしたが、そのために、会社関係の人が五名死んでおる。このときに、私は映写機が、この証拠の一つになっているんじゃないんでしょうか、と午前中、局長にお尋ねしました件につきまして、ちょっとお答え願いたいと思います。
#124
○政府委員(金井洋君) 御指摘の事故のフィルムを報告書で検討いたしましたところ、確かに御指摘のとおり雲が写っております。それから想像し・ますと、VFRで飛んでおった飛行機が雲の中、あるいは雲のかたまりの近くを通ったということは想像できます。ただ、雲に突っ込んだのか、あるいは雲の近くであったかということを断定するきめ手にはならなかったわけでございますけれども、いずれにしても、VFRであったにもかかわらず、相当気象状態がよくないところを飛んでいたんじゃないかということが推定されました。
#125
○田代富士男君 まあ私は、再度くどいようでございますが、専門家でございませんから、しろうとなりの考え方で質問いたしますから、部長は、技術部長ですから、その点の判断でお答えになると思いますが、BOACの事故の状況を、私は午前中にお聞きいたしました。このBOACが墜落をいたしましたその原因は、乱気流の中に入り込んで、これは航路を間違ったんだという−一番最初の答弁は、航路を間違ったんだと、それから私ずっと聞きましたら、乱気流の中に入り込んでと、いろいろ説明をされました。ここに書いておりますけれども、そのときに、八ミリの撮影機が一つの証拠になった。それを私は申し上げたところが、確かにその八ミリの撮影機には湖が写ったりしていたけれども、それが墜落していくその様子というものが、その一断面が、八ミリのカメラにおさまっていたのが、一つの証拠になっている。その八ミリの撮影機が回っていく、その回っていくときのコマ数が飛んでいるわけなんです。そのコマ数が、これだけ飛ぶには、どれだけの突風の速度といいますか、あるかということは大体計算が出たと思うんです。コマ数の飛んでいることから、BOACの場合も、そういうような証拠からいろいろ検討をされて、今後の対策を講ぜられたわけなんです。
 それで、私が、それをその後、どのように生かされたのかと言えば1安全のために、そういう航路等の問題を、航路等についての指導をしたかという意味でございますが、それをもっと深く突っ込んでもらいたいと言ったのは、このようにBOACの事故と同じようなことがその翌年の、いま申します四十二年の五月三十日にも起きているからです。いよいよ横浜航空が、羽田−札幌間、正式就航できるのだというわけで、同じセスナ機で飛んでいるときに岩手県の山中で起きたのです。これは田代山とかいって、私の名前と同じ山で、はなはだ不都合なときに私と同じ名前の山が出てきたなと思って私出て来たんです、ここに衝突した。それで私はこれにも撮影機が載っていたはずだと言ったときに、局長も、部長もそれはちょっとわかりませんということで、これもあとで御報告しますということになった。それで、この撮影機もやはり写真をとっているわけなんです。いま技術部長が申されましたとおりに、雲のところを飛んでいる写真がまず写っている。それから九十度に飛行機が傾いたような写真どりになっている。それから、計器盤が、もう計器盤そのままこわれてしまっているんですね。だから、BOACと同じような、そういう結果が、向こうはジェット機でございますけれども、こちらはセスナ機の小型機、そういうことが起きている。四十二年五月三十日、五年前。
 そうして私は、これは一つの点です。これでしろうとなりに見た場合、同じような点と点じゃないか。それで今回まるまる五年目、言うなれば五周忌といいますか、ほんとうにこれはもうありがたくない五周忌です。このときに、同じ月、同じ日に、また今回起きた。で、その事故の様子はと言って聞いたら、はっきりしないけれども、新聞、私、全紙、目を通してみました、新聞にも、現地にも聞きました。私も一つの新聞を取り上げますと、北海道の警察本部では、事故対策本部を設置いたしまして、現場検証班が登山をいたしまして、約二時間で現場まで行けるわけなんです。それで私、大臣にいま言いましたが、いまだに報告が入らないのです一いまさっき、それで午前中は、審議が中断しました。警察の現地検証班が二時間で行けるところです。電話がないとか、それならば、だれか、係官が行っているのですから、中間報告でも、メモ用紙でも書いて、下へおりてくれば、倍の時間がかかっても四時間、三倍かかったとして何時間ですか、六時間です。きょうの委員会まで報告できないわけがない。私はそこの点に対しても疑問を抱くのですが、これは私はもうのけます、この問題は。
 これは結論じゃありませんけれども、検証班は−新聞に載っているとおりのことを一回読んでみます。「検証班は原因究明の決め手になると思われる@事故現場が滝川市上空−札幌丘珠空港間の正規コースを西へ十五度もはずれて飛んでいるAほとんどの遺体がベルトを締めていたG滝川上空では高度二千四百メートルを飛んでいたのに、その直後急降下したように標高四百六十メートルの分監山山腹斜面に激突している一などを中心に検証を行なっている。いまのところ、・機体の残がいの状況や遺体の検視結果などからみて、同機は山に激突したあと、燃えあがったとみられること、さらに乗員の緊急連絡が、まったくなかったことなどから、係官らは飛行中に機体になんらかの故障が起きた可能性は少ないとしている。しかし、激突した場所が通常の飛行コースから十キロ前後西に寄っていること、最後の連絡をとった滝川上空では、約二千五百五十メートルの高度だったとみられるのに、それから七分前後で、この現場までに、いっきに二千メートル以上も降下していることなどから、この間に気象状況か、機長の操縦判断になんらかの〃異常事態〃が生じたのではないかとみて、このナゾの解明に全力をあげている一」、まあこういう新聞の報道もあるわけです。こういうところから二千四、五百メーターから一気に四百六十メーターまでおっこった。これは緊急連絡もされていない。機内のあれならば何か緊急連絡があるんじゃなかろうか。そういうところがら考えますと、まる五年前の横浜航空のセスナ機の事故、BOACの事故と相通ずる点を私は考えざるを得ないわけなんです。だから、ただ単に航路の問題とか、そういうことで済ましているならば、これはまた同じことが起きると、私はこれをいまさっきから何回も繰り返しているわけなんです。だから、点と点と結んでいく、これを切るには、どこを切ればいいのかということを私は指摘しているわけなんですが、との点大臣いかがでございますか。
#126
○政府委員(内村信行君) ただいま先生いろいろ御指摘くださいまして、その原因の共通性と申しますか、そういうのがあるのではないかというふうな御指摘だろうと存じます。そこで、そのBOACの場合にいたしましても、それから先般の岩手県上空の、前の横浜航空の事故にいたしましても、やはり何らかの天候上の悪気流というふうなものが一つの原因になっているのではないがということでございます。したがいまして、今度もそういったことがあるのではないかというふうな因果関係がありはしないかというふうな御質問かと思いますけれども、これはまあ現段階におきましては、事故調査中でございますので、私どもどうこうというふうなことは申せませんけれども、やはり一つの可能性といたしましては、そういう点にも主眼を置きまして、そういう点の調査も十分にいたしていきたいというふうに考えます。
#127
○田代富士男君 この問題につきましては、いまさっきも局長とお話しいたしましたから、まだ結論が出ていないときに、これを論ずるあれはないと思いますけれども、そういう点、いまさっきも申し上げた点をひとつ心得てやっていただきたいと思いますが、この横浜航空に対しまして、ちょっとお尋ねしたいと思いますが、この横浜航空に対しまして改善指示というものが、四十六年の十二月に立ち入り検査がありまして出されております。どういう改善指示が出されたのか。その改善指示の指導が徹底されているならば、この問題も未然に防げたのではなかろうかと思いますが、その改善指示をどのように出されたのか、当時横浜航空にどういう点が欠けていたのか、その点をひとつ御報告をお願いしたいと思います。
#128
○政府委員(内村信行君) 昨年の十二月の十七日及び十八日、横浜航空に対する立ち入り検査をやったわけでございますが、その結果指摘した事項は三つございます。
  一つは、運航命令及び指示の発出状況についてでございます。これは運航規程を現状に合わせて改定する必要があるということと、飛行命令の発出に際しては、飛行命令権者の確認を正確に励行する必要がある、こういう点が一点でございます。と申しますと、この理由は、この横浜航空におきましては、組織の一部変更があったわけでありますが、それに伴いまして飛行命令権者の代行者を変更する必要があったわけでございますが、それが運航規程のほうにあらわれていないというふうなことが一つ、それから飛行命令書を出します場合に、飛行命令権者の確認がないものがあったというふうなことから、先ほど申し上げたような点を指摘したわけでございます。
 もう一つは、部品の管理状況でございます。これは重要装備品については常時保有する必要があるということを指摘しております。と申しますのは、予備部品は不定期の場合には、必ずしも常に置いておけということは言っておりませんけれども、この場合は、やはり定期に準ずるようなものでございますので、予備部品は常に保有しておきなさいということで、と申しますのは、予備部品の中に、これは大体一通り保有しておりましたけれども、その部品を整備に出しておったというために、これがなかったものがございますので、特にこういうことを申したわけでございます。
 それからもう一点、最後の第三点は、整備及び作業環境の改善をはかるということを申しております。これは従来懸案事項となっておりました格納庫の建設の見通しが立たない場合、現状の部品庫あるいは整備作業場及び機材、資材保管場所等を一そう整備する必要がある。
 そういう見地から、以上の三点を勧告いたしたわけでございます。
#129
○田代富士男君 それでこれは何か六月三十日までにそれに対する回答書を出せとか、そのように言われておると、一応私なりにお聞きしておりますけれども、そうしますと、これはこれだけの改善指示を出されている、その考え方ですけれども、この改善指示の結果というのは、六月三十日で判断するのか、あるいはそれまでにやっていけばよいのか、その判断の基準ですけれども、要するに、立ち入り検査が十二月に行なわれて、それで悪い点が指摘されて、正式にはただいまお話がありますとおりに、四月二十一日にその発表が、改善指示が出されている、六月三十日のを。これは一応の規定もあるでしょうけれども、いま申された関係からいたしましても、一つの運航規程を現状に合わせて改定すること、飛行命令の、出発に際しては飛行命令者の確認が正確に云々といま申されましたですが、こういう点もいまさっきからるる申し上げましたとおりに、北海道におきましてのその出発に対する気象条件だとか、判断するのは全部機長がやらざるを得ないし、その辺のあいまいさが、――他の東亜航空におきましては、当日飛行予定の飛行機を欠航して未然に事故から守っているわけなんです。そういうところがら考えまして、これがただ単なるお役所の通達を出した、回答書をとると、こういう姿でなくして、口頭であろうとも、そこでもう目についたときに、そういう飛行機というものは、六ヵ月間の猶予をゆうちょうに考えるのではなくして、悪い点はそこで改めていくという、こういう姿勢のないためにこういう問題点が起きているし、すでにこのようになるぞということは、立ち入り検査をやりました昨年の十二月にわかっていたことなんです。この点について、私は運輸当局も一半の責任はあると私は思いますけれども、大臣どうでしょうか。
#130
○政府委員(内村信行君) ただいま御指摘の点でございますけれども、実は勧告をいたしまして、書面でもって報告はとっておりませんが、一週間後におきましてできた点は確認いたしております。ただ、格納庫というようなものはなかなかできませんで、これはできておりませんが、ほかの点はできておりました。で、今度特にまた求めておりますのは、先ほど冒頭大臣が述べられておりますけれども、私ども総点検をいたしますその期限が十五日だそうでございますので、それもあわせてもう一回確認をしようという趣旨でございました。
#131
○田代富士男君 で、私は、この横浜航空をどうこうするというあれはございませんが、乗客の安全性ということから考えて申し上げるならば、いま紋別−札幌間だけが不定期航空でありながら定期航空並みの扱いをしているわけじゃないでしょう。ほかにも北海道であとニュースあるでしょう。どことどこをやっておりますか。
#132
○政府委員(内村信行君) 現在丘珠−稚内、それから丘珠−紋別、丘珠−中標津、それから新潟−佐渡、これをやっております。
#133
○田代富士男君 いま申されたとおりに、札幌−稚内、札幌−中標津、それから札幌−紋別。今回は札幌−紋別間のその事故でありますけれども、これはすべて不定期航路であって定期航路並みの運航をやっている。一日一往復。そうして新潟−佐渡間のこれも不定期航路でありながら定期航路並みにやっておる。これは何と一日に七往復やっている。一日に七往復。そうしますと、まあ北海道だけでも三コースあります。飛行場にしまして四ヵ所。ここへ整備士は何名おりますか。また佐渡−新潟間には何名おりますか。
#134
○政府委員(内村信行君) 四十六年十二月現在でございますが、新潟につきましては、一等航空整備士が一名、それから三等航空整備士が一名、合わせて二名でございます。それから北海道につきましては二等航空整備士が三名、三等航空整備士が三名、それからその他の整備員が三名、合わせて十名、
 以上でございます。
#135
○田代富士男君 そういたしますと、北海道を考えましても、飛行場が四ヵ所、四ヵ所でいま二等整備士が三名、三等整備士が三名……。
#136
○政府委員(内村信行君) 四名でございます。
 もう一回申し上、げますと、北海道の場合は二等整備士が三名、三等整備士が四名、その他の整備員が三名、合わせて十名でございます。
#137
○田代富士男君 じゃ、ジェット機に比べて少ないですけれども、それだけの整備士の力でこれが完全な完全整備ができるんでしょうか。まして新潟−佐渡間は七往復やっている、これが二名。こういうことを考えた場合に、横浜航空のこの能力といいますか、不定期でありながら定期航空をやっておる。定期航空になった場合にはこれぐらいの整備士で認められますか。どうですか。
#138
○政府委員(金井洋君) 不定期航空の場合には、一機当たり大体一・五人というのが平均でございますけれども、横浜航空の場合には、大体それを上回る数字でございます。で、これは大体不定期航空の中でも、単なる遊覧とそれから路線を定めて行なう二地点間輸送というものがございますが、横浜航空のように、二地点間輸送のものにつきましては、他の不定期航空の場合よりはきびしい条件をつけて整備士も、よけい配備させております。
 それからまた、この佐渡あるいは新潟、北海道に配備されておる人員で足りるかどうかどうかという御質問でございますけれども、折り返し点の場合には、外郭点検だけでございまして、特に有資格整備士の確認を要するという整備項目はございません。で、有資格整備士がまず確認する項目といたしましては、その日の最初の飛行に対しての飛行前点検、これは有資格整備士の確認が必要でございます。したがって、現在の人員で整備規程に定められている整備を遂行する能力はあるというふうに考えております。
#139
○田代富士男君 それでしたら、いまさっきの立ち入り検査のときに指摘されました格納庫の建設だとか、部品庫だとか、整備作業場、整備機材、そういう資材の保管場所、こういうものがもうはなはだ不適当であると指摘されているわけなんです。それで、いまの技術部長の話を聞きますと、定期航路の会社よりも充実したような陣容であるかのような、まあ人数にしたならば一・五を上回っておりますと言わんばかりのあれですけれども、それ以外の要員というものは比べものにならないくらい充実しているわけなんです。こういう点で、立ち入り検査のときにも指摘されているし、こういう定期航空をやるだけの力がないじゃないかと私は思うのです。まして不定期航路ですから、団体客がありますと、何便でも飛ばしている。そういうようないろいろな状況をこれだけの陣容でやっていけるのかと、私はそういう点が心配でならないのです。
 それと、じゃそういう人たちにどういう指導をしているのか。たとえて言うならば、今回の事故を起こしました鈴木機長でございますが、これはもり私が言うまでもありませんけれども、この人は飛行時間は五千時間ほど飛んでいる飛行士です。てして、去る二月の札幌でオリンピックがありました折には、函館−釧路間のこのオリンピックの聖火リレーの際にも、この人が操縦したというよりな選ばれている人ですけれども、まあ常識的に私は今回の事故を通じまして、航空局のほうでこれは発表されたことになっているんですね。――一たん地形の確認がむずかしい場合、あるいは気象の急変で視界が悪くなった場合には、高度を千メートル以上に上げて雲の上に出て、雲の切れ目をさがすなどの処置がとれなかったのか。また飛行機が丘珠空港近くに来ても、そういう状態であったならば、なぜ思い切って引っ返すことができなかったのか。まあ運航処置の疑問点をこういうふうに投げかけられているわけなんです。だから、万全であったというならば、この鈴木機長は、パイロットであると同時に横浜航空の運航課長をしている人です。こういう人が運航課長をし、指導をする立場の人がこういう状態です。整備が完全であるというようなことは、まあ死んだ人にこういうことを言っちゃなんですけれども、横浜航空全体を考えまして、これはいろいろ私は問題点があるんじゃないかと、かように思うんですけれども、大臣、どうでございますか。
#140
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいまいろいろ御指摘がございました。その御指摘の点も十分究明をいたしまして、改善すべき点、改正させるべき点、十分検討をさせて、そしてそういう点があれば直ちにそれを改善をする、その取り扱いにつきましても検討させていく、こういうふうに思っておる次第でございます。
#141
○委員長(木村睦男君) 田代君に申し上げますが、だいぶ時間が過ぎましたので、そろそろ質問を終わりにしてください。
#142
○田代富士男君 まあ委員会は、委員長の指示に従わなくちゃなりませんけれども、私、いまさっきから聞いている質問に対して、私の納得のいく答弁はもらっておりません。そこで終われと言われれば、終わらなければならないかもしれませんが、大事な質問です、これは。だから、終われと言われれば、終わらなければならないけれども、私はやるべきことはたださなくちゃならないと思いますが、一応委員長の趣旨に沿うようにはいたしますけれども、しかし、私だけ責める前に、事務当局者に対しても、私が質問することに対して、午前中も答弁してもらえなかった、そういう姿勢も改めていってもらいたいんです。
 こちらに終われというのではなくて、私も終わりますけれども、それよりも、私は、もっとこの委員会に、一つの調査報告書も持たずに、ここへ臨むというような姿勢どうですか。委員長どうですか、それをまず委員長から聞きたいと思います。
#143
○委員長(木村睦男君) その問題は、さっき理事会のときに一応話もしまして、調査報告も出たわけです、それを受けて質問をしておられますので。
#144
○田代富士男君 委員長、そのときに私は、三時半になれば終われということをお聞きしてないんです。いま初めてお聞きしましたが……。
#145
○委員長(木村睦男君) 私は三時半に終われとは言っておりません。きょうは理事会で、一般質問はおおむね午前中と、午後にかかる人もあるということで理事会できまっておりますので、午後の休憩時間後、もう四十分経過しておりますので、そろそろ結論を出していただきたい、こう思います。
#146
○田代富士男君 委員長の趣旨はわかりますけれども、私はこの問題もそうですけれども、先日この問題と同じくタンクローリーの問題、尼崎のあの事故がありました。あれは大きな事故ですけれども、あの直後にもまた同じような事故を起こしているわけです。この事故につきましても、私はきょう時間があるならばやりたいと思ったのです。大きな事故を起こした直後に、また大きな事故を起こしております。そういう点について時間のあるときでけっこうですから、委員長質疑をさしていただきたいと思います。それをお聞きします。
#147
○委員長(木村睦男君) 理事会にはかっていたします。
#148
○田代富士男君 これは理事会ではかっていただけますですね。
 これは終われということでございまして、ちょっと納得できない面もあります。急げといわれる場合もあれば、終われといわれる場合もあるし、私もどうしていいかという、複雑な気持ちですけれども、しかし、委員会は委員長に従わざるを得ないと思います。
 それでもう時間もあれなんですから、もう一つお聞きしますが、今回のセスナ機は野崎産業株式会社からチャーターした飛行機だということをお聞きしておりますけれども、それはいつチャーターされたのですか。またそういうふうにチャーターする場合の手続は、どのような手続を必要とするのか、ひとつお願いいたします。
#149
○政府委員(内村信行君) 今回の当該機は野崎産業から横浜航空が、リースしておりまして、その契約期間は昭和四十七年四月一日から四十七年七月十五日まででございます。その際の手続でございますけれども、リースにいたしましても、あるいは購入するにいたしましても、機数が変わってまいります。その際には、事業計画の中に機数が入っておりまして、事業計画の変更ということで、認可制になっております。そういう手続をしてから入れるわけでございます。
#150
○田代富士男君 いまちょっとあまり早くおっしゃったから私聞き漏らしましたが、いつからいつまでの期間か、ちょっと教えてください。
#151
○政府委員(内村信行君) 契約期間は、昭和四十七年四月一日から四十七年七月十五日まででございます。
#152
○田代富士男君 いま局長が法百二十一条のことを御答弁になったと思いますけれども、これは四月一日から七月十五日までの申請をされて、いま正規な手続の上に許可されたわけなんですね。
#153
○政府委員(内村信行君) これは東京航空局において正当にやっております。
#154
○田代富士男君 そうした場合に、この事故が起きまして、飛行機は野崎産業の飛行機でありますけれども、乗客に対しては、これは補償の問題もからんでくると思いますが、あくまで横浜航空が責任をもって補償にあたるんですか、その点明確にお願いしたいと思います。
#155
○政府委員(内村信行君) 乗客の方々に対する責任は、運送約款によりまして横浜航空が責任をもって補償いたします。
#156
○田代富士男君 ゆっくり聞きたいと思っておりましたけれども、委員長から言われましたからしかたがないと思います。
 それで当然、この事故のあとにも事故調査団がつくられると思うんですけれども、その点大臣いかがでございますか。
#157
○政府委員(内村信行君) 従来の例によりますと、このくらいの小型機の場合は、役所の中の事務当局において事故調査をやっておるというのが通例でございます。先般の全日空の事故あるいは国内航空の事故につきましては、臨時に調査団なお願いいたしましてやっておりますけれども、これは相当大きな機材であり、そのために相当複雑な構造その他があり、専門的知識も多岐にわたろという点から、特に外部のそれぞれの専門家のグループにお願いしたわけでございますが、今回の場合には一応役所の中の事務当局におきまして、事故調査をやりたいと思いますけれども、さらにこの問題につきましては、今回事故調査委員会設置法というものを国会のほうに御審議をお願いするわけでございますが、それができますと、当然運輸省のほうからそちらに移るわけでございます。したがって、そういった場合に、委員会にいまお願いいたしますと、その間の引き継ぎというような問題もございますので、それもあわせまして一応事務当局で一応事故調査をいたしたい、こういうふうに考えております。
#158
○田代富士男君 そこでこれはそういう調査団をつくらずに、関係の部課でこれをおやりになるということですけれども、ここで私が申し上げたいことは、朝から何回も指摘しておりますが、表面に出ないところが死角になっている。気象状況からいろいろ申し述べてまいりましたが、現在そういう検査とか、整備に関しまして、技術部の部長中心にいたしまして、そういう人がおもに検査、整備にあたっておりますが、これは私は声として申し上げておきますが、現在たとえば、そういう立ち入り検査だとか、あるいはそういう試験飛行とか、そういう場合に行った場合に、最近のそういう検査官という人は、いきなりその飛行機に乗ろうとしないんだ、あらかじめその会社で一回飛ばして、その飛行機がまあまあ間違いないだろうというような確信とまでいかないけれども、一回テストされた後でなかったならば、なかなか乗ろうとしない。自分自身が乗って試験飛行をやろうというようなことが、なかなか――これは全部が全部じゃありませんけれども、されていない面がある。事務的に片づけられている面もあります。こういう現場の声があります。
 そして、この一番大きな問題は何かといえば、事故調査ひとつにいたしましても、私がるる申し上げてきましたことは、むずかしい問題を発見できる能力のある技術者、この人が最近は少なくなってきておる。そしてどちらかといえば、要するに、技術者でありながら、そのような方面がたんのうでなくして、そういう立ち入り検査に行きますと、現場では運輸大臣と同等くらいで迎えられるらしいんです。私もいろいろ尋ねて聞きました。まあそれは当然である、そのくらいの権威がなくちゃならない。権威だけじゃなくて、技術面におきまして、それだけのものをやっていかなくてはならない。技術面の問題あるいはそういう精神面の問題、そういう面が最近は欠けてきておるという、そういうなまの声を私は聞いております。これじゃ事故が次から次に――大臣、ここで私が言っていることをよく聞いておいてください。これだけの事故が起こってきておるのは、ほんとうにたんのうな人が、この体制に飛び込まなければ、事故は二回も三回も連続して起きると思います。ちょうど昨年来日いたしました米国連邦航空庁の人が、日本の空の安全対策はアメリカよりも十年以上おくれているということを指摘して帰っているんです。航空関係のシステム、あるいは空港の施設、あるいは保安の問題とか、そういう技術面の指摘をして帰っているわけなんです。
 だから、そういうように、ただ単に事務的に、法律がこうだから、規定がこうだからということで、技術畑の人の技術の向上というものがなされてないところに、今日、どれだけ大臣がそういう要望あるいは決定事項等を出しましても、これは改まらないと思うんです。そういう点で、私はいまこの質問をしながらも、どこかでまた航空機の事故が起きているんじゃなかろうかと、私は心配で心配でしかたがないんです。そういう意味におきまして、技術面の、技術者に対するそういう監督、指導という点を、今後、大臣、どのようにやっていかれるか。ここが大きな根っこになっているところです。だから、ちょうど五年前のBOACの事故と同月同日、五月三十日に同じことを繰り返している。今回もまた同じことを繰り返しているんです。だから、これは航路の間違いであったとか、そんなことじゃなくて、そのむずかしいところを発見できる能力のある人、それが現在は育ってないんです、現在の機構では。どうして現在の機構でそういう技術者が育たないのか。これが現在の航空行政の一番のガンじゃないかと思うんです。これを改めない以上、大臣、同じ事故が起きることを私は声を大にして申し述べておきますと同時に、今後、航空行政全般に対してどのように取り組んでいくのか、最後に、大臣の決意なり今後の方針なりをお聞かせください。
 言われた時間に終わなくちゃならないそうでございまして、私はまことに残念であります。ひとつ委員長、理事会ではかっていただいて、私はまた、今度タンクローリーの問題を、きょうやろうと思っておりましたが、できませんでしたから、これ、ひとつ理事会で検討願いたいと思います。
#159
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま御指摘がございました、そういったような技術面の、優秀な技術者の確保、養成ということは、先般も私、運輸行政全般で申し上げましたけれども、一番必要であるし、これなくしては安全面の確保ができぬということを私は痛感をしている次第でございます。その点は、先般の二度に次ぐ航空機の大事故の直後におきましてアメリカ、イギリス、フランスを視察いたしました際も、その点を非常に痛感をいたしました。事あるたびに、それの必要性、そしてそれの機構、あるいはまた予算の獲得を、微力ではございますが、先生方の御鞭撻を受けまして今日までやってきたつもりでございます。
 まだまだ、いま御指摘のような点、非常に不備がございます。ただいまの丘珠の事故に対する報告につきましても、伝達するのが非常におくれている。要するに、伝達体制、指令体制というものが非常におくれていると、私もそれを痛感している一人でございます。それゆえに、私もやはり、当初の目的とはやや遠い次第でございますが、今回、せっかく衆議院の内閣委員会で御審議を願っております航空局の体制の強化、管制部を設ける、また次長を置きましてそっちのほうの仕事に専念をさせる、現場体制の把握の強化につとめるというようなこと、また、常設の事故調査委員会を設けまして、事故に対しまして、いまお話がございました、点から点を結ぶその因果関係、そういったものを常にしょっちゅう調査をいたしまして、再びそれらが発生をしないように、どういうふうにして防ぐかというようなことを常時調査するということもやっていかなくちゃならぬと思っている次第でございます。また、いろいろそういう機構ができましても、問題は、いかにしで預っている利用者の安全を守るかということが一番の根本でございまして、その点を十分ひとつ、それに従事するところの公務員が一体になりまして、その使命を自覚いたしまして、その自分の使命の達成に邁進をするようないわゆる諸条件の整備もやはりつくっていかなくちゃならぬ、こういうふうに思う次第でございます。また、養成機関の拡充もしていかなくちゃならぬというふうに思っておりまして、運輸行政の前途ますます非常に多難でございまするので、一そうの御鞭撻と御指導をお願いする次第でございます。
#160
○委員長(木村睦男君) 田代君の本問題に関する質疑は終了いたしましたが、関連して質疑の申し出がございますので、これを許します。時間が相当経過しておりますので、なるべく簡潔にお願いをいたします。政府側の御答弁も、十分注意して、要領のよい簡潔な答弁をしていただきたいと思います。
#161
○田渕哲也君 ただいま委員長が指摘されましたように時間もかなり経過しておりまするし、また、田代委員もかなり広範囲に質問されておりますので、私は、この事件に関連しまして二、三疑問の点をただしたいと思います。
 まず第一に、今回の事故の原因ですけれども、これは現在調査中でございましてお答えはいただけないと思いますけれども、この調査結果が出るのは大体いつごろの予定ですか。
#162
○政府委員(内村信行君) もう少し事故調査の内容を見ませんとまだわかりませんが、少なくとも半年以内には出したいと思っております。
#163
○田渕哲也君 従来から調査結果が出るのが非常におそ過ぎるような気がするわけですが、これはもっと短縮して原因をはっきり究明しないと、すべて対策もそれだけおくれるということになるわけです。したがって、この点はできるだけ早めるようにしていただきたいと思います。それから現在のところはっきりした原因はわかっておりませんにしろ、たとえば、今回の事故り直接的な原因は気象条件にあったのか、あるいは操縦ミスにあったのか、こういう点はわからないにしても、運輸行政として、航空行政として、やっぱり今回の事故を招いた一つの要因があろうと思うんですね。その面の原因というか、こういう点がまずかったという点があろうかと思うんですけれども、これについてどのように考えておられますか、お伺いをしたいと思います。
#164
○政府委員(内村信行君) これも本格的には事故調査の結果を待つべきでありましょうけれども、私どもといたしましては、ともかく、いまの段階において考えますことは、先ほど来、田代先生が言われましたように、やはりVFRの飛行というものをどう考えるかということが一つの問題じゃないかと思います。要するに、VFR−有視界飛行に限るとしても、これに限るということが完全に担保できるかということが一つの問題じゃないかと思います。その辺は、やはり行政当局として反省もし、検討もしなければならないと私は考えております。
#165
○田渕哲也君 ただいまの局長の答弁は、たとえば不定期航空路線にしても計器飛行を取り入れるという、そういう改正を考えようという趣旨ですか。
#166
○政府委員(内村信行君) これは必ずしもそうはまいらないと思います。それができればそれにこしたことはないわけでございますけれども、やはり現状から申しまして、どうしても計器飛行は無理であると。しかし、やはり何らかの航空需要というものが存在するから、飛ばなくちゃならないという事態が想像できます。したがいまして、そのための方法といたしまして、一応、有視界飛行に限定してやらせる。そして天気の悪い日は飛ばないという方法をとっておるわけでございますが、この方法自体はやはり一つの方法であろうと思っております。ただ、これがいかに担保できるか、有視界飛行状態といいながらも、、急に悪くなった場合にどうするのかと、その場合に完全に帰れるとかいうことが担保できるかどうかというふうな問題もございます。その辺、有視界飛行を確実に担保できる方法があるかないか、そういうふうな点をさらに検討いたしたい、かように考えます。
#167
○田渕哲也君 原因が出るのは半年あととしますと、半年間はいまのまま飛び続けるわけですね。そうすると、第二、第三の同様の事故が起こらないとも限りません。したがいまして、航空局としましては、できるだけ早く、暫定的にでもいいから、そういう手を打ってもらいたいと思うんです。
 私は、今回の原因は、一つは不定期航路であるにかかわらず、定期路線のような運用がされてきたと。これは先ほども田代委員が指摘されましたけれども、時刻表を見ましても、不定期ということは書いてありません。そして時間もきちんきちんと載っているわけですね。ですから、一般の乗客がこれを見れば、当然この時間には出るものと思い込むわけですし、そうすると、今度は、航空会社のほうは少々無理をしても飛ばなければならない、こういうようになろうかと思うんですけれども、この点はどうでしょうか。
#168
○政府委員(内村信行君) 全国の交通公社等にもずっと当たっているようでございますので、それが確実に表示されているかどうかわかりませんが、現在手元にあります横浜航空の運航時刻表は、確かに運航時刻は書いてございますが、その下に「この運航は不定期運航ですので、御用命の際は必ず横浜航空代理店で運航時刻を確認して下さい」、「上記の発着時刻並びに機種は予告なしに変更される場合もございますのでご了承ください」と、こういうふうなことがカッコ書きしてございます。先生御指摘のように、必ずしもこれが全国に徹底していないかもしれませんから、この点はさらによく徹底いたしまして、これが不定期ですから天候の悪い日は出ないんです、決して無理をしない趣旨のことを徹底さしたいというふうに考えます。
#169
○田渕哲也君 私のこのコピーは交通公社の出している時刻表ですが、、これには全然そういうことが載っておりません。そうすると、これを見れば乗客はやはり誤解をするわけですね。これが現地において、今度は、航空会社に対する乗客の圧力ということになるわけです。そうすると、航空会社は少々無理しても飛ばなくてはならない。こういうことはやっぱりまずいと思うんですね。したがいまして、この不定期航空路と定期航空路がまぎらわしくないような措置を緊急にとっていただく必要があるのではないか。
 それからもう一つは、現在のこの横浜航空の不定期路線の運航状況、就航率というものについてお答えをいただきたいと思います。
#170
○政府委員(内村信行君) 四十六年度の実績を申し上げますと、札幌−稚内が七五・二%、それから札幌−女満別、これが八〇・六%、それから札幌−紋別は八〇%でございます。
#171
○田渕哲也君 一般の定期路線の状況と比べた場合どうですか、この比率というのは。
#172
○政府委員(内村信行君) 大体定期の場合は九〇%くらいになっております。
#173
○田渕哲也君 それからこの路線は現実的には非常によくはやっておるといいますか、季節的には非常に混雑するということをいわれておるわけですけれども、これだけ需要が多い場合、当然これは定期路線にしてもいいのではないか、この場合に、先ほどのいろな条件というものが条件づけられるわけですけれども、これは、もともと日本国内航空がやっておった路線ですね。日本国内航空がやめた理由というのは何ですか。
#174
○政府委員(内村信行君) これはやはり主として採算上の理由でございます。当時は、やはりお客が少なくて、国内航空が大体YSでございますから、六十人乗りくらいの飛行機を持っておりましたけれども、とてもそういう飛行機でもって運ぶだけの需要がなかったというのが実情でございます。
#175
○田渕哲也君 現在不定期航空運送事業の免許を持っておる会社が三十四社ありますけれども、これらの不定期航空運送の需要の動向というのはどうですか。ふえておるわけですか。
#176
○政府委員(内村信行君) 必ずしもふえていないというのが実情でございます。
#177
○田渕哲也君 将来、たとえばこの北海道でどんどん需要がふえてきた場合、現在の不定期航空路を定期航空路に変えるというようなことを当然考えられなければならないと思いますが、この場合、たとえば横浜航空がそのまま定期航空をやるというようなことになるわけですか。
#178
○政府委員(内村信行君) その辺はいまはっきりした考えは持っておりませんが、できることならば定期航空路は三社ございますので、その三社に限定して、しっかりした基盤のもとにやらしたいという考え方を持っております。
#179
○田渕哲也君 そうすると、現在の不定期航空路を需要がふえた場合に、定期航空なみに格上げをするという方針と、三社に限定するという方針はちょっとこれ非常にむずかしい問題をはらむと思うんですが、そういう状態があれば、なおさら横浜航空というのはいつまでも不定期航空のままやらなければならない。ところがお客さんはどんどんふえていく、こういうようなことになろうかと思うんです。この調整はどうされるわけですか。
#180
○政府委員(内村信行君) 確かに、先生御指摘のようなむずかしい問題も実はございます。そういう点におきまして、今後の需要の増勢というふうなものも見合わせまして、あるいはこれを定期一一社のうちの一社にやらせるか、あるいはそうじゃなくて、横浜航空というような、たとえばそういう会社に何らかの形でやらせるか、これはもう心し状況を見て検討いたしたいと考えている次第下あります。
#181
○田渕哲也君 しかしこれ常識的にいって、お安さんが少ない間は不定期で横浜航空にやらして、ふえてきて東亜航空や全日空にやらせるという一とは、これは横浜航空が承知しないと思いますバね。この辺ぼつぼつ考えておかないとたちまち困るのではないか。特にいまの不定期航空路の欠陥というものが指摘されておるわけですから、その点いかがですか。
#182
○政府委員(内村信行君) ただ横浜航空といたしましてはYSというような大きな飛行機を使って営業というのは考えていないようでございます。現在せいぜい双発の十人乗り程度、その辺の航空機あるいはSTOLというようなことは考えておるようであります。――その程度のものを考えたい。また一般の能力から申しましても、急にそう大きなものまで持つことはむずかしいかと思います。
#183
○田渕哲也君 そうすると定期航空路とする場合にはかなり大型でないと認めないということですか。セスナ機では定期航空路は認めない、そういうあれはあるのですか。
#184
○政府委員(内村信行君) やはり能力によると思うのです。小型機におきましても、施設整備その他から見まして、IFRでできるというようなことになりました場合には、これは完全定期にすることも考えられます。ただ現場におきましては、横浜航空の程度のものですと、やはりこれは安全上有視界飛行に限って行なわせる。ただその安全上、計器その他は積むということはいたしておりますけれども、飛べるのは有視界飛行に限るというほうが私は安全ではないかと考えております。
#185
○田渕哲也君 そうすると、航空局が現在考えておる対策というのは、不定期航空路を定期航空路に格上げする方向ではなくして、いま定期航空路のような運航をやっておるのはあくまで不定期だということを明確にして規制をきびしくして、悪条件の場合には飛ばさないようにする、そういうふうに解釈していいわけですか。
#186
○政府委員(内村信行君) 現段階ではそうじゃないかと思います。
#187
○田渕哲也君 それから先ほど田代委員が少し中途はんぱにも触れられましたけれども、補償問題について確認をしておきたいと思いますけれども、横浜航空の経営状況はいかがですか。
#188
○政府委員(内村信行君) 経営状況は北海道その他の補助金をもらっておりますけれども、なおかつ若干の赤字でございます。
#189
○田渕哲也君 そうすると、先ほど局長は、横浜航空に補償の責任があるということを言われましたけれども、補償能力はあるわけですか。
#190
○政府委員(内村信行君) これは損害賠償責任は保険がいたしておりますので、それでもって十分にできることになろうかと思います。
#191
○田渕哲也君 この場合は、その補償に要する金額の全額は保険から出るわけですか。
#192
○政府委員(内村信行君) そのとおりでございます。運送約款から申しますと、一人あたり六百万円が補償の限度になっておりますが、保険はむしろそれ以上払っておるように聞いております。
#193
○田渕哲也君 最近のこのばんだい号とか、あるいは雫石の事故の例を見ましても、大体一千万をこえるというふうに考えられるわけですけれども、まずそうすると、一千万をこえる金額になった場合でも、それは全部保険から出るわけですか。
#194
○政府委員(内村信行君) そうなると思います。
#195
○田渕哲也君 けっこうです。
#196
○山田勇君 関連に先立ちまして、昨日発生いたしましたイスラエルのテルアビブ空港における日本人三人による無差別な一般市民二十五人の殺害事件は、世界中に一大センセーションを巻き起こしておりますが、ハイジャックの世界的な発生傾向とともに、このような過激な行動が世界同時革命といったような扇動によって、日本にもいつ起こるやもしれませんが、道義的な責任を今回の事件において痛感している日本にとしっても、今後の空港の管理警備について早急に検討しなければならないと思いますが、まずこういう空港警備等についての、局長でけっこうですが、体制というものをお聞かせ願いたいと思います。
#197
○政府委員(内村信行君) 先般の「よど」号以来、ハイジャックに対する空港の警備というのは、私どもといたしましては真剣に考えてきたわけでございます。
 そこで現在の状況を大体申し上げますと、各空港ごとに空港保安委員会というものを設けまして、警察、それから空港事務所、それから関係航空会社、空港警備員等集まりまして、その空港ごとに、どういうふうにしたら、その保安ができるかということを検討して対策を行なっているというのが全般的な状況でございます。
 具体的に申し上げますと、御存じのように、金属探知器を置きまして、乗客の入ってきます通路、そこでもって金属探知をして、同時に、東京、大阪におきましては、テレビカメラを据えつけまして、それを常に監視しておるわけでございます。それで、金属採知器と申しますのは、これは適当なものが全部出るというわけにはまいりませんで、何でも出てしまいます。したがいまして、全部をそれをとめるわけにはまいりませんけれども、その辺は客観情勢、態度、そういうものとも兼ね合わせまして、常にテレビでもってキャッチして、それによって怪しいと思えるものについては、凶器を調べるというようなことをやっておるわけでございます。それから航空会社のほうにおきましても、出発まぎわにかけ込んでくるお客さん、こういうものは乗せない、あるいは検査したあとの手荷物については、札をつける、そういうことによって、その札もその日その日によって変えます。それによって、これはだいじょうぶであるということを確認する、あるいは不審な者につきましては、荷物をあけていただく。その場合に、それに応じない場合には、これはお乗りいただくのを拒否するというような方法もとっております。
 それから銃砲刀剣類につきましても、輸送禁止品目にいたしまして、これは乗せないというふうなことにいたしております。そういうようなことにおきまして、国内のいわゆるハイジャック対策というものは万全を期しておるつもりでございますけれども、今回のテルアビブの事件は、若干いささか違うところがございます。と申しますのは、いま申し上げた、いろんなハイジャック対策は、お客さま方が一緒に持って入ってくる荷物、あるいは身につけたものというようなものについての検出方法でございますけれども、今度の場合には、預けてしまう手荷物の中から機銃を取り出したというようなことでございますので、この点につきましては、従来とやっぱり違った角度から警備方法が必要ではないか。この点につきましては、特に、国際線を発着する空港につきましては、警察当局、あるいは航空会社、関係の者と十分協議いたしまして、警備体制を強化するというようなことを指示しております。特に、日本航空あたりにおきましては、とりあえずきのうから空港のカウンターにおきましての、手荷物のチェックを厳重にするということをいたしておるというような状況でございます。
#198
○山田勇君 航空機の発達によりまして地球は狭くなりまして、一日本の対策というようなことではこれは済まなくなってきていると思います。そこでこのような面で国際的な空港警備についての会議を開くというようなことはございますか。
#199
○政府委員(内村信行君) 国際民間航空機関、俗称ICAOといっておりますが、そこでしばしばそういう会議は開いております。
#200
○委員長(木村睦男君) 山田君にお願いしますが、関連質問に入ってください。
#201
○山田勇君 もう一、二点ですので……。
 JALはローマまで行っていますね。
#202
○政府委員(内村信行君) 行っております。
#203
○山田勇君 そうしますと、今回の事件を顧みましても、日本人は、比較的検査のチェックも、わりかたイージーで入国できるということですが、ローマあたりのJALの体制というものは一段と警備体制も強化されると思いますが、そういう点について、あまり旅行者に不愉快な面を与えるようなチェックの仕方というものもいかがかと思いますので、その点常によく気をつけていただきたいと思います。そこで、この点については最後にお尋ねしますか、実際ああいうカウンターなんかでチェックしておりますが、実効あがりましたですか。
#204
○政府委員(内村信行君) まず、きのうからやり始めておりますので、まだ結果についてはそれほど確認しておりませんが、厳重にチェックするようにさしております。
#205
○山田勇君 では一点、先日委員会で質疑いたしましたが、まだ資料がないということですが、徳島県下で相次いで二件の墜落事故がございました。その件について簡単でけっこうですから御報告をお願いしたいと思います。
#206
○政府委員(内村信行君) 技術部長からお答え申し上げます。
#207
○政府委員(金井洋君) 先日の瀬戸内航空のヘリコプター二機が香川県、徳島県で相次いで落ちたという事故でございますけれども、一機は、生コンを運ぶために、下の大きな入れものに生コンを入れて運んでいるその途中で、下のトラックにひっかかったということでございますけれども、これは、現在までのところ、パイロットの目測が誤ったんではないかというような、現在までの推定でございます。ただ最終的な結論は得ておりません。
 もう一つのヘリコプターにつきましては、四国電力の送電線の架線、送電線用のケーブルを、鉄塔にかける架線作業中に墜落したわけですけれども、この架線作業中、ヘリコプターのほうに、架線を巻いておるリールがございますけれども、そのリールが逆に引っぱられたのか、それとも、操縦士の目測の誤りなのか、それとも機械関係の故障があったのかということについて、まだ結論は得ておりません。直ちに、両機とも、パイロット、その他乗り組み員は全員生存しておりますので、原因の究明も一段と早くなるかと思っております。
#208
○山田勇君 まだ質疑を続けたいのですが、この件はこの程度にしておきます。
 次に、田代委員の関連についてですが、不定期航空と定期航空との違いというのをちょっと教えていただきたいのですが、先ほど、計器飛行、予備無線、運航管理、それから副パイロットということですが、このほかに、そういう定期と不定期の資格条件、まだありますか。
#209
○政府委員(内村信行君) 「「定期航空運送事業」とは、」「路線を定めて一定の日時により航行する航空機により行う航空運送事業」ということになっております。
 「「不定期航空運送事業」とは、定期航空運送事業以外の航空運送事業」というふうになっております。
 実体的に申し上げますと、機長の路線資格、これは法律上不定期の場合には必要といたしません。それから航法は、定期の場合は計器飛行方式をとりますが、不定期の場合には、有視界飛行方式をとっております。それから運航管理者は、法律上は定期では要りますけれども、不定期の場合には要りません。それから、ダイヤ順守の義務、これは定期の場合はございますけれども、不定期の場合はございません。
 大体以上でございます。
#210
○山田勇君 パイロットの資格はどうなっておりますか。
#211
○政府委員(内村信行君) パイロットの資格は、定期の場合は、定期航空運送事業用操縦士、それから不定期の場合には事業用操縦士で足りることになっております。
#212
○山田勇君 私の調べたところでは、定期のパイロットは、三千時間以上の資格、それと不定期は、五百時間以上、そういうふうに格差があるのですが、そのとおりですか。
#213
○政府委員(金井洋君) 御指摘のとおり、規則では、定期操縦士は千二百時間以上ですけれども、国内の定期各社とも、三千時間という最低基準を、航空法よりも上乗せしてきめております。
 それから、不定期の場合には、二百時間以上でいいわけですけれども、これも各会社によって、五百時間という最低線を上乗せしてきめております。
#214
○山田勇君 自動車なんかには、飲酒運転という規制がありますが、パイロット、これには、飲酒パイロットというものがありますか。
#215
○政府委員(金井洋君) アルコール類を飲んで操縦してはいけないという規則は入っております。
#216
○山田勇君 規則ございますか。規則があれば、ちょっとその条文読んでいただきたい。
#217
○政府委員(金井洋君) 航空法第七十条に、「(酒精飲料等)」、「航空機乗組員は、酒精飲料又は麻酔剤その他の薬品の影響により航空機の正常な運航ができないおそれがある間は、その航空業務を行ってはならない。」という規則がございます。
#218
○山田勇君 そうしますと、パイロットが勤務中に、よく食堂なんかでビールを飲んだり、お酒を飲んで、制服をつけたパイロットが、そのままかばんを持ってよく乗り込みますが、それは明らかに違反ですね。
#219
○政府委員(金井洋君) もしアルコール類を飲んでいるとすれば違反です。
#220
○小柳勇君 関連して二、三質問いたします、簡単に。
 一つは、さっきからの答弁聞いていますと、主要幹線のお客はとにかく大事にしなければならぬということで、今回の航空法の改正で、施設を十分にする予算も組んで、ところが、不定期事業であるがゆえに、たとえば計器飛行しないで、有視でと、そういうところに根本的な矛盾があると思うのですよ。たとえば、市町村から一千万の補助を出して、ぜひこの航路を開設してくださいといいましても、お客を扱う以上は、一人の命も百人の命も一緒ですから、計器飛行でなければなりませんと、副操縦士を乗せますかと、その上で許可する。そうしないと、いま航空法の改正を出しているのは無意味です。主要幹線は幾ら十分に設備いたしましても、民間のこの不定期航空でそのように一段落としのパイロット、一段落としの整備、一段落として飛行機、そういうことでは事故が相次ぐでしょう。そういうことがさっきから各委員が言っておった言い分だと思うのです。したがいまして、たとえば主要幹線のパイロットはこう、整備はこうというなら、やはりお客を同じ乗せるんですから、お客を乗せる飛行機はこうだとちゃんと水準をきめなければならぬでしょう。事業会社を中心にして許可をするのか、人間の命を中心にして航空機を飛ばすのか、その基本的な姿勢が運輸省誤っていると私は思う。そのことが再々起こる航空機事故の原因ではないかと思うのですよ。したがって、ずっと航空法規制などを読んでみました。三人の委員が言ったとおりです。もう不定期事業には一段落としですね。そういうことで、そういう人命軽視の航空行政について私どもは納得できません。
 こういう点について、たとえばここにいまから質問いたしますけれども、私も三十二社の昭和四十五年度の営業成績を持っています。これはあとで質問いたしますけれども、もしこの会社が、基準がきびしいために、営業できなければ、この際かわってもらう。あるいは政府が援助する金を出して完全なパイロット、完全な飛行機、そうして飛ばしていくのが私は当然だと思う。もし会社が、金がないからやれぬならば、政府が補助をする。そして国民の足を守る。このような人命を一人も犠牲にしないで国民の足を守るという、空の足を守るといちのが航空行政でなければならぬと思うのです。この点について大臣の見解をお聞きします。
#221
○国務大臣(丹羽喬四郎君) もとより利用者の人のお命でも、大ぜいの命でも、大切なことは、そのとおり当然でございます。もとよりこれは、ことに航空行政におきましては、安全第一でございまして、その点をまず第一にしなければならないことは御指摘のとおりでございます。ただ、ローカル線の、ことに不定期におきましては、視界の非常によくきく、天候のよいとき飛ぶのには、この程度の飛行機でいいんではないか。そしてまた、操縦技術といたしましては、これはもとより熟練が一番必要でございますが、これだけの計器飛行に対する――私は技術面のことをよく存じませんが、それだけの資格があればいいんじゃないか。おのずから私はやはりそこに差があるんじゃないか。
 それで、お天気の日だけでもよいから、利用者を運ぶという便利があるかどうかという問題があろうかと思います。その点で、今日の不定期に対する行政のもとがあると思う次第でございます。この点が安全にかかわるものであるか、どうしても日本の気象状況におきましては、計器飛行をかね備えなければ、いかなる場所におきましても安全は保てぬのかどうか、こういう問題がいま一つの問題になってきていると、こう思っております。
#222
○小柳勇君 変わりやすい日本列島の気流の中では、有視界飛行だけではならぬ。ところが、お客は、さっきほかの委員も言ったとおりです。あの時間表を見て行きます。定期とか不定期とかというのは、なかなか見ないのです。私ども自身、新幹線のダイヤすら米印を見忘れて行く。したがいまして、監督官庁である運輸省が、初めから誤りのないような行政をしてもらわなければならない。もし、それで、この会社がやめるなら何でやめるか、もし赤字が多いなら赤字を補助するとか、融資してやるとか考えて、完全なものをつくって国民の足を守る。そういう体制にするかしないか、言ってください。
#223
○政府委員(内村信行君) これはいろいろ考え方があると思います。確かに先生御指摘のような点は、私どももふだんから痛切に感じておりまして、どういうふうにしたらこういう矛盾をなくすることができるか、ということには、実は苦慮しているわけでございます。
 そこで、何と申しましても、安全性が第一であることはおっしゃるとおりでございまして、その辺に重点を置いて行政をしなくてはいけないということはおっしゃるとおりでございます。ただ、この場合に、どうすればいいかという方法論でございますけれども、おっしゃるように、赤字はどんどん国で補助するというようなことも一つの行き方ではございます。しかし、国全体の財政政策その他から見て、あらゆる地方の要望につきましては、あらゆるところについて補助していくかどうかということは、これはまたおのずから別の問題がある。したがいましてその点につきましては、補助するのがいいのか、あるいはむしろ、そういうふうな路線はやめてしまったほうがいいのかというような点も、それぞれの具体的な場合によって考えていかなければならないのではないかというふうに考えます。
#224
○小柳勇君 それではあとの金の問題はまた別にしましょう。不定期航空事業につきましても、この定期と同じように、あるいは主要三社並みに、他の航空会社の営業につきましても、基準をきびしくして、監督を同等にするか、これだけは約束できますか、大臣の見解を聞きましょう。
#225
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 先ほどからお答えしておりますように、当然のことでございまして、安全上からいたしまして、監督は十分にきびしくしてまいりたいと、こう思います。
#226
○小柳勇君 次は横浜航空の経営状態でありますが、さっき田渕君もちょっと聞いたようでありますが、私の表によりますと、四十五年の決算は、営業収入が一億四千五百三十八万六千円、営業支出が一億九千四百三十三万円、損益が四千八百九十四万四千円、四十五年決算ですが、最近の経営はどうですか。
#227
○政府委員(内村信行君) 私の手元にありますのも四十五年まででございまして、四十三年が、千七百八十万くらいの欠損。それから四十五年が一千二百万ちょっとのこれはプラス。それから四十六年度が、いまおっしゃいましたように、四千八百九十万程度の欠損ということになっております。
#228
○小柳勇君 四十六年度も、四十五年度に引き続いて、経営は黒ではないと聞いております。したがいまして、言いたいのは、いまもやもやして言いませんが、このように毎年、毎年赤字であるから、整備の問題も、人の問題も、なかなか完全ではなかろうという推測をするわけです。そういうものを、運輸省でわかっておって、十分の点検をなされたかどうか。時間を私は急ぎますから、全般的にここに三十二社の四十五年度の決算を持っておりますが、この中で、二十社が赤字です。民間の不定期航空事業というものが、三十二分の二十、赤字です。赤字で、完全に飛行機を整備し、十分な優秀なパイロットを雇う、なかなかこれは常識上困難ではないかと思うのですが、そういうものが航空事故の原因ではないですか、この点について見解を聞きましょう。
#229
○政府委員(内村信行君) 確かに先生御指摘のようなことでございます。それで、この三十二社といいますのは、ほとんどが不定期と一緒に航空機使用事業というものをやっております。実は、そのウエートからいいますと、不定期というのは融単でございまして、これは全体の二・三%前後、それに対して残りは使用事業でまかなっておるという状況でございます。したがいまして、この使用事業というものが大きな収入源になりますけれども、この場合に、減反政策あるいは農薬散布がなくなってくるというようなことから見まして、赤字というものは、むしろ傾向としては赤字がふえるようになっております。したがいまして、先生おっしゃるように、こういうふうな赤字基調ということは、やはり航空会社として安全性からも好ましくないことでございまして、こういう点につきましては、さらにその部品の共同購入、あるいは協業化、あるいは合併というような方向でもって基盤を大きく整備していきたいというふうに考えております。
#230
○小柳勇君 一年間のお客の輸送もそうでありますが、観光旅客というのはなくて済むのじゃないかと思うのですね。そういうときに危険を顧みずに営業する人はやりますけれども、監督行政責任がある運輸省としては、完全なパイロット、完全な飛行機でなければ、その観光の航空は許しませんくらいの、きびしい態度を持っていかなければ、またこの遊覧飛行が事故を起こす危険性もあるんじゃないかと思うのです。したがいまして、くどくど申し上げませんが、今回のセスナ機の事故にかんがみまして、ひとつ監督と、それからどのように指導されるか、その指導ですね。近いうちにまた質問したいと思いますから、私がいま言いましたことを、大臣のさっきの言明に従ってこれからの方針をきめて、近いうちに報告してもらいたい。
 以上で質問を終わります。
    ―――――――――――――
#231
○委員長(木村睦男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩本政一君が委員を辞任され、その補欠として高橋邦雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#232
○委員長(木村睦男君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめておきます。
    ―――――――――――――
#233
○委員長(木村睦男君) この際、公聴会の開会承認要求に関する件についておはかりいたします。
 国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#234
○委員長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、公聴会開会の日時、問題並びに公述人の数及び選定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#235
○委員長(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#236
○委員長(木村睦男君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。
    ―――――――――――――
国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の審査に資するため、委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#237
○委員長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#238
○委員長(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#239
○委員長(木村睦男君) 国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、五月三十日に、趣旨説明を聴取しております。この際、その補足説明を聴取いたします。山口鉄道監督局長。
#240
○政府委員(山口真弘君) ただいま議題になりました国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案の内容につきまして運輸大臣の提案理由の説明に補足して御説明申し上、げます。
 まず、国有鉄道運賃法の改正の内容について御説明申し上げます。
 同法第三条関係について申し上げます。
 同条は、鉄道の普通旅客運賃についてその賃率及び運賃の計算方法を定めておりますが、現行では、その賃率が、営業キロ一キロメートルごとに、五百キロメートルまでの部分については四円二十銭、五百キロメートルをこえる部分については二円五銭となっておりますのを、遠距離逓減制の是正をも考慮しまして六百キロメートルまでの部分については五円十銭、六百キロメートルをこえる部分については二円五十銭に改定することといたしております。
 同法第四条関係について申し上げます。
 同条は、航路の普通旅客運賃について別表第一のとおりとすると定めておりますが、これにつきましては、別表第一を改正し、近傍又は類似の民営航路の運賃等をも勘案しながら、青森−函館間につきましては現行五百円を六百円に、宇野−高松間につきましては現行百二十円を百五十円に改める等、鉄道の普通旅客運賃とほほ同程度の改定を行なうことといたしております。
 同法第六条関係について申し上げます。
 同条は、日本国有鉄道が定める料金について定めたものでありますが、準急行料金につきましては、現在の列車体系の実態に合わせ、これを削除することといたしております。
 同法第七条関係について申し上げます。
 同条は、貨物運賃の種別及びその賃率について定めておりますが、
 まず、車扱貨物運賃につきましては、別表第二を改正し、等級数を現行の四等級から三等級に圧縮するとともに、その賃率をおおむね二五%引き上げることといたしております。
 また、小量物品輸送の合理化をはかるため、小口扱貨物を小荷物に統合することとし、貨物運賃の種別としての小口扱貨物運賃を廃止するとともに、近年飛躍的な増加を続けておりますコンテナ貨物の運賃につきまして新たに国有鉄道運賃法上の貨物運賃の一一種別とすることといたしております。
 同法第九条の二関係について申し上げます。
 同条は、運輸大臣の認可を受けることを要する運賃、料金を定めたものでありますが、第二号につきましては、第七条の改正に伴い小口扱貨物運賃をコンテナ貨物運賃に改めるとともに、第五号につきましては、第六条の改正に伴い準急行料令を削除することといたしております。次に、日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の改正の内容について申し上、げます。
 同法第二条及び第三条関係について申し上げます。
 同条におきましては、現在財政再建の目標年次を昭和五十三年度とし、再建期間を昭和四十四年度以降十年間といたしておりますが、昭和四十七年度以降十年間を新たな再建期間とする抜本的な財政再建対策をあらためて策定し、これを強力に推進する必要があると考え、財政再建の目標年次を昭和五十六年度とし、再建期間を昭和四十七年度以降十年間に改めるものであります。
 同法第四条の二関係について申し上げます。
 同条は、政府の出資に関する規定を新たに設けようとするものでありますが、国鉄が今後新幹線鉄道の建設、在来主要幹線の改良工事等、輸送力の増強及び輸送方式の近代化のための工事を推進し、その体質の改善がはかられるよう、政府は、再建期間中の毎年度、国鉄に対し、工事資金の一部に相当する金額を出資するものといたしております。
 同法第五条関係について申し上げます。
 同条は、第六条の利子補給に関する規定と相まって過去債務の利子負担を軽減するため、財政再建債の対象を昭和四十三年度末政府管掌債務といたしておりますが、さらにこれを拡大するため、同条を改正し、昭和四十六年度末政府管掌債務及び政府が保証した鉄道債券に係る債務を対象とすることとしております。
 同法第七条関係について申し上げます。
 同条は、工事費補助金に関する規定でありますが、再建期間を昭和四十七年度から昭和五十六年度までに改めることに伴い、工事費補助金の交付対象工事年度を昭和五十六年度まで延長し、その交付年度を昭和六十三年度まで延長することとするための改正であります。
 最後に附則について申し上げます。
 附則では、施行期日及び経過規定等について定めておりますが、施行期日につきましては、この法律は、昭和四十七年四月一日から施行することといたしておりましたが、衆議院において「公布の日から施行する。ただし、第一条及び附則第四項の規定は、公布の日の翌日から施行する。」と修正されております。
 以上をもちまして本法律案の内容の補足説明を終わりたいと存じます。
#241
○委員長(木村睦男君) それでは、これより質疑に入ります。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#242
○森中守義君 議事進行。
 質疑者の質疑に入る前に、提案者である大臣にこれだけはどうしても聞いておきたい。一つは、提案者の提案の姿勢であります。具体的に申し上げると、この案件が本院に送付されて以来、あるいはそれ以前、運輸省首脳あるいは国鉄首脳から、かわるがわる運賃よろしくという、たっての請求がありました。そのことは、私はあえて問題にいたしませんけれども、実はせんだって大臣の趣旨説明並びに本日山口鉄監局長の補足説明、そのために配付された二様の刷りもの並びに法律案件、この三つが審議を行なわんとする者に対する運輸省から出された内容であります。ところが、今国会が運賃二法並びに健保がまあいわば内閣の目玉と、こう言われておりました。そのように重大な案件であるにもかかわらず、審議を行なわんとする者に三種類の趣旨説明、補足説明、案件を示して、それで審議をやってほしいということは、どうしても納得できない。大臣どうですか、この姿勢は。むろん、在来の経過からいきますと、必要な資料については、そのつど正規な委員会を通じて資料の提出を求める場合、あるいは個々の質疑者が個々的に資料の提出を求める場合、まあこれは在来の慣例になっております。けれども、先刻申し上げたように、この法案があまりに重大であれば、すでに提案者並びに当局におかれては、当然なこととして審議に必要な資料を事前に委員会に提出をされて、審議に必要な素材の提供が当然あってしかるべきだと私は思う。そういう意味で、案件が重要であると言いながら、よろしく頼むと言いながら、委員会に対するこういう提案者の姿勢は、どういうことですか。まず私はそれを承服できない。大臣からお答え願いたい。
#243
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま、この重要な国鉄の運賃法案並びに日本国有鉄道財政再建促進法案につきまして、重要な審議なのに、三つの――二つの提案理由の説明、それと法案だけで、あとの資料は一つもない、これでできるかという御叱正でございます。何とも申しわけない次第、ごもっともと思う次第でございますが、実は審議の過程におきまして順次いままで衆議院におきましては御提出をした次第でございます。すでに衆議院の審議も終わりまして、そうして参議院のこれから御審議を願おうというところでございますので、初めからそれらの提出をいたしまして御審議の御参考になるものは当然私は出すべきものと心得ておった次第でございますが、その点は御指摘のとおりでございます。直ちにいろいろのいままでそろえております資料は御提出をいたしまして御審議を願いたい、こう思う次第でございます。
#244
○森中守義君 これは大臣、申しわけがあるないの問題でない。素材がないんですよ、質疑者は。何を材料にして審議ができますか。私は、その責任の追及であると同時に、国会の審議権に対する行政府の姿勢を問題にしたい。できませんよ、審議は。そこで私は、六十一国会を振り返った場合、審議十分尽くされずというわけでついに多数をもって与党が強行突破をした。まあそれはそれとして、四十一年の経過をたどってみますと、十ヵ年計画の最終年度である五十三年度においては償却前黒字にいたしますと、こう約束されておりますよ。当時私どもは、危険である、非常に危険である、むしろ十ヵ年間という長期の計画それ自体が問題だ。この提案理由の説明の中にも、自後における輸送構造の変化が非常におびただしい、こういうことが計画変更の主要な理由にあげられている。当時私たちはそれを指摘したんです。十ヵ年間と言わないで、一応五年くらいで見直したらどうなんだ。それでも、当時原田運輸大臣は口をきわめて、いや五十三年最終年度には償却前黒字にいたしますと胸を張ったんですよ。しかも、どうですか、わずかに三年――法律の施行が四十四年の五月九日です、三年たった今日なぜこれを変えなくちゃならぬのか、事はきわめて重大ですよ。にもかかわらず、当時国会に口をきわめてそのことを説明をし誓約をしておきながら、いまなお、過去三ヵ年間はパーだ、あらためて十年間やる――ほどほどにしてもらいたい。実施計画をつくった者、実施に当たった者の責任、その反省というのはどこにもないじゃありませんか。提案理由の説明の中にはんの一くだりありますよ、「現行の財政再建対策が十分にその目的を達成できなかった原因について反省」、まあこういうつまり反省といえば一言触れられてはいる。しかし、三年間は全部パーにする、新しく出直します――少なくとも四十四年この二法の審議に当たった当運輸委員会の善意ある努力――賛成であろうと反対であろうと、とにもかくにも二法をつくり上げた立法府の努力に対する、誠意と善意に対するどこに遺憾の意がありますか。私は、提案理由を説明される前に、まず遺憾の意を表明してもらいたい。こういうところに、提案者の姿勢に問題がある。にもかかわらず、全然資料らしい資料はない。これはどういうことですか。立法府は行政の従属機関じゃありませんよ、固有の権能を持っている。少なくともこの三つのものでは国鉄の再建はなし遂げられるかどうか、非常に重大な関心を持っている。できません、これでは。そこで、大臣にそこまで求めるのは無理でしょうが、鉄監局長、あらかじめ委員会に法案審議の素材として提供すべき材料というのはどういうものですか、当然配付されてしかるべきであろう。あえて私から言わない。どういうものがこの法案審議のために必要なんだ、その配慮があってしかるべきだと思う。言ってみてください。
#245
○政府委員(山口真弘君) 法律案を審議いたします場合に、その審議の参考となるべき事項というものを提出いたしまして御参考に供し、また御審議の内容を深める必要があるということは、先生御説のとおりでございます。ただ、その内容につきましては、従来ともそうでございますが、御審議の中におきまして、また御審議の際の要求におきましてこれを御提出をする、あるいは御審議に先立ちました御要求に基づきましてこれを御提出をいたしておるところでございます。私ども、資料につきましては、御審議に従いまして十分に提出いたしまして、御審議を促進するようにお願いしたいと思います。
#246
○森中守義君 これは、それならば、いままでの重要な法案以外のもののパターンを繰り返すだけだ。それじゃあらかじめ勉強できないじゃないですか。いいですか、局長、あらかじめこれとこれとこれとこれはどうしても計画変更に伴う基礎的なものとして出さねばならぬはずですよ。その配慮がないんだ、いまの答弁では。配慮がないから出さない。この三つのものでやってくれ、必要ならば逐次言ってくれ、出しましょう、そんなべらぼうな話がありますか。そういう姿勢だから、特に私は大臣に申し上げておる。法案審議に対する提案者の運輸当局の姿勢がなっていない。それで、運賃を上げてくれ、再建を頼むと言えますか。審議できませんよ、これは。
#247
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 重ねて御叱正をいただきまして恐縮でございますが、実は十分その点も承知をしているつもりでございますが、いままで、資料の提出は、委員会の御命令によりまして、それによりまして出している次第でございます。いかなる重要法案におきましても、委員会で御決定をいただきまして、また委員の皆さまから御指示がございまして、それに対してお出しするのを慣例としていた次第でございますので、その点、先生のおっしゃる審議の材料がないではないかという御指摘は、ごもっともでございますが、そういうような経過がございまして、決して委員会の御審議を妨げるとか、あるいはこれを軽視して――この重要法案の御審議にあたりまして、私どもはそういう点は軽視したというつもりは毛頭ない次第でございます。従来の慣習をそのままに踏襲した。私どもの反省の中に、いまおしかりをいただきましたとおり、すでに三年前の運賃改定並びに再建案が破綻をした、それに対する十分反省をいたしておるつもりでございますが、今後ともに、いまの御叱正をもっともとして、私はこの点を率直に反省をしている次第でございます。
#248
○藤田進君 それでは、非常に大事な今後の、ことに委員会運営に関する基本でございますが、一般法案の場合、いま言われたような審議過程に資料要求をするといったようなことで十分理解できる性質のものが多いです。しかし、先ほど大臣も御出席の前で議決いたしましたように、形式は委員長に一任はいたしましたが、これはむろん理事会前置主義で確認がされておりますから、そのような手はずをとられるわけですが、公聴会が、これは東京あるいは地方で二ヵ所、衆議院でもやったとおり、これに全委員は参加しなければなりません。さらに加えて、運賃に関連する現地調査ということになります。こう考えてまいりますと、提出されるであろう資料は、これはもう相当膨大なものをわれわれとしても期待しておりました。つまり、法改正のここに文書を読んでみても、第一は国有鉄道運賃法の一部改正、一つは、鉄道の普通旅客運賃の賃率を、営業キロ一キロメートルごとに、六百キロメートルまでの部分については五円十銭、六百キロメートルをこえる部分については二円五十銭、いままでは何ぼだったという対比表が出ている。だけれども、一般にこれじゃ、福岡まで幾らに上がるのだろうか、それはおまえらで計算しろということになるのかもしれませんが、そうはいきませんから、あらかじめ、従来も、私も初めての運賃改定の審議ではございませんが、かなり早くこのような特定なところをプロットしまして、そして審議の対象が出てくる。いろいろそういったようなものが貨物等についても出てくる。今回は、これでは、六百キロ以上というのはどこまで六百キロ、その次は遠距離逓減はどの程度になるというようなものが全然出てこない。しかし、慣行に従ってということになれば、われわれ、地方、あるいは公聴会、この間はこの審議をストップしてそれに専念するわけですから、資料を読み検討する時間はございません。したがって、残された会期では、これまた審議不十分、審議未了、これまた慣行上やむを得ないということに帰結するわけであります。
 なお、幾多の資料が現在われわれのところに寄せられておりますが、非常にわかりやすく書かれているもの、国民大衆を無視した審議、大幅値上げ、家計圧迫、以下これを読めば相当時間がかかりますが、非常に詳しく寄せられております。なるほどこれは運賃を上げてはならぬというものが出ております。それから運賃問題等についての見解、これはすでに二月に出ておりますね。各学者の所論、これまた具体的に指摘されておりますね。これを読んでいる頭でわれわれは審議することになってしまうわけです。そうではございません。ですから、私はこれをずっとこのカテゴリー別に読み上げては、これでいいのか悪いのか、ただこれだけでもおそらく三十日はかかる、これ一冊で。そうはまいりませんでしょうから、事前に、森中理事が指摘されるように、ほしかった。これはどちらがどうかという判断は、国民の立場になりしてみたかった。ですから、これはもう過ぎたことはしかたがないと言いますけれども、この審議が渋滞し思うようにはかどらないというのは、これはあげて皆さんの責任と言っても私無理じゃないと思うんです。どういうわけですか。最後にいいかげんなことでこの運賃というものがばたばたと成立するように思われたら、これは大間違いだと思う。この延長国会であと四、五回しかない委員会で、いまから提出されて、待ってください、質問する前によく調べてみますからと言わざるを得ませんが、それでよろしゅうございますか。
#249
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま森中先生から御指摘がございましたのと御同様の御叱正でございますが、私が先ほど申しましたとおり、そういうような観点で、決して他意があるわけではございません。直ちに私どものほうで資料を委員会におはかりをいたしまして、私のほうで、必要な資料、また先生方の御要求になります資料を直ちに即刻届けまして、御審議を願いたいと思う次第でございます。
 また、何と申しましても、これは確かに国民生活に非常に重大な影響を及ぼしますし、また日本の産業、また日本の国土開発に非常に大きな関連を持つ重大法案であります。また、国民の足といたしまして今日までお育てをいただきました国有鉄道にとりましても、一番大きな重大な問題でございますので、私どもそれを勘案して、誠心誠意皆さまに、私ども足らざる者でございますが、御説明申し上げたい、こういうふうに思っておる次第でございますから、よろしくひとつ御了承のほどをお願い申し上げます。
#250
○藤田進君 これはいずれ、私どもはいろいろ検討をいたしまして、理事を通じて御提出を願うことにしております。しかし、これは提出するとおっしゃるんで、その具体的内容をあとで要求することになると思うんですが、いただきましたら、要求するものはかなり膨大な、そして相当広範にわたっておりますから、委員長におかれて、われわれがせっかく要求している資料を十分検討する時間を与えていただきたいと思うのです。このことだけ委員長に希望しておきます。
#251
○森中守義君 局長、私は、最小限何が必要かということはあなたが一番御存じだと思う。なかなかおっしゃらぬから、この場で私が申し上げる。いまこれから申し上げる資料は、いかなることがあっても、基礎資料、最小限のものとして直ちに出してもらいたい。そうしなければ、質疑者は質疑を行なうことできませんよ。よろしいですか。
 まず一番は、再建法三条に基づく再建基本方針、これがどういうものであるか。同じく再建法四条に基づく国鉄の再建計画、これがいかようなものであるか。同じく再建法八条に基づく再建計画の実施状況、これは総裁が大臣に年次報告を出されておりますね、これをひとつ出してもらいたい。むろんこれは監査報告もついているはずです。そうしないと、どういう実施状況にあるかがわかりません。
 それから、やはり同法の九条に基づく改善命令事項、この改善命令は、当時の審議の経過をいま想起すれば、いわば一種の補完条項です。そこで、国鉄が実施に移った際、場合によっては改善命令が出されると、こうなっている。出したことがあるかどうか。少なくとも、国鉄の財政の状態等々から考えていけば、今回の計画変更に至る三ヵ年間の経過の中に、一回ないし二回ぐらいは当然改善命令が出されても私はしかるべきであったと思う。改善命令が出されたかどうか。
 それから、現在に至る再建計画とその実績、比較してもらいたい。計画と実績が一致しているかどうか。それと、もし相違を来たしているならばその理由。何が相違を来たしたか。それと、これから新たに予定されようとする十ヵ年計画と四十四年から五十三年に至る旧計画との比較。
 それから、これはまたあとで別途に問題にいたしますが、新再建計画の構想。これは、運輸大臣、大蔵大臣、自民党の政調会長並びに国鉄再建問題懇談会座長、この四者の署名による申し合わせ事項がある。これが、仄聞すれば、今回の二法案の改正の骨子になっているようです。したがって、これも当然なこととして提出を求める。
 それと、ついでですからここで言っておきますが、これは何か衆議院では、総理が、閣議決定が行なわれたかどうかという質問に対して、議院内閣制であるからその必要ありませんと、こういう趣旨の答弁が行なわれているようです。しかし、参議院はそれは通らない。たとえ議院内閣制であろうと、内閣法がある。国家行政組織法がある。内閣法の二条をもう一回読んでもらいたい。少なくとも、行政府は立法府に一体の責任を持つとなっている。いかに議院内閣制だからといって、これら四者の申し合わせをもって、しかもそのことが重要な二案の骨子に相なっているというからには、承服できません。当然なこととして、これは閣議の決定を行なっておくべきものだと思う。したがって、これは提出を求めると同時に、閣議の決定をしてもらいたい。
 それから、いまの再建計画に基づく国鉄の長期収支の試算表、それと、それを前提とする年度別国鉄の需要想定、これは旅客、貨物分類をして需要の想定を出していただきたい。
 また、新再建計画の期間中における投資計画。過去十ヵ年における国鉄の収支状況。及び、昨年の暮れでしたか出ざれました総合交通体系。
 これだけのものは、どうしても審議を続けるために必要な最小限の素材です。これが出なければ審議できません。いかがですか。
#252
○政府委員(山口真弘君) ただいま御要求がございました資料、法律に基づきますもの、その他従来の計画と実績との関係に関するもの、すべてこれは当然出ているものでございますから、提出さしていただきます。
 それからなお、今後の再建計画につきましての先ほどの政府並びに与党間におきますところの申し合わせ事項につきましても、提出をさしていただきます。
 それから、再建計画によりましての今後の収支試算並びに需要の想定、あるいは今後の投資の基本的な考え方、十年間の収支見込み、それから運政審等で行ないましたところの総合交通体系の考え方、これら資料はすべて提出さしていただきます。
#253
○森中守義君 閣議決定は。
#254
○国務大臣(丹羽喬四郎君) この大蔵大臣と私とそれから政調会長、座長の四人の署名の問題でございますが、これは、実は今年度の予算の策定にあたりまして、政府の出資、助成というものをどのくらい――実際、大体におきまして、十ヵ年の再建計画でございまして、十ヵ年において出すかということをほんとうにはっきりといたしておきませんと、今回の運賃改定の問題、財政再建のめどが立ちません。御承知のように、単年度予算の態度でございますので、これはいままでは異例でございます。こういうことを単年度以外にやったことはございませんが、特に私から要求をいたしましてそうした財政の大蔵当局、そしてまた与党の二者との間にいたしまして性格上はこれは拘束力も名にも持つものではございません。しかしながら、これを踏まえてやりませんと、これからいろいろ御審議をいただきます本年度といたしましては、出資金が六百十六億である、十年では兆を決して下らぬものである、工事費補助金が三百十六億でございましたかあると、将来におきましては六千億を下らぬものだというようなことをはっきりいたしておきませんと、これから私も責任を持ちまして皆さま方に御審議を願うというわけにはいかないということで、異例のもので、これをつくった次第でございます。大体におきましては、御承知のとおり、私から申し上げるまでもなく、そういったような十ヵ年計画というようなものは、この法案の御審議をいただきまして御可決をいただきました後に、直ちに政府におきまして原案を、それに基づきまして当初計画をもとといたしまして十ヵ年計画をつくると、そして閣議決定を持つということが当然でございます。それはもちろんでございますが、私はその前にやはり一応の取りつけをしておきたいということでこれをつくった次第でございます。これはまたいろいろ御審議の過程におきましてせひ御了解を得たいと思う次第でございますが、先般も、総理大臣からも、その点につきまして十分その趣旨をくんで最高の予算閣議で決定を見たと、こういう説明をいたしておる次第でございますので、何分とも御了承を願いたいと、こう思う次第でございます。
#255
○森中守義君 大臣ね、私はそうむずかしいことを言っているんじゃないんですよ。よろしいですか、四者の申し合わせで、閑散線はこれこれ削るんだと、ことしは百二十五億か予算に組むんだというようなことで、一つ例をあげれば、かなり具体的な内容がこの中にはある。よってこの二案の骨格になっているのは、四者会談の内容ですよ。それがな、ぜ公式なものとして出せないのか、こういうことを言っている。なるほど、いま言われるように、この二案が上がれば再建法三条及び四条によって当然大臣と国鉄総裁の間で基本計画をつくるんだと、こういう御趣旨のようですがね、本来これが誤りなんです。国会で法案を審議する際にそういう中身が示されない、法案が成立したあとで基本方針つくるとは、まあこれは四十四年の際も同じような議論を繰り返しましたが、やり方が反対ですよ。ですから、何も四者会談を正式に政府のものとして置きかえるのはちゅうちょすることもないんじゃないですか。つまり、公式な見解はこういうものであるということを閣議の決定において行なうべきじゃないんですか。これが筋だと思いますよ。単なる抽象的な申し合わせであってみたり、概念の、思想の統一であれば、これはまた別に言いません。けれども、十ヵ年間にわたる、たとえば運賃値上げをいつ何%やるのか、財投はどうかとか、さっき申し上げたように閑散線をどうするとか、かなりこまかなことがきめられている。しかも、これは新全総にも関係がある。こういう重要なものを、四者の申し合わせがあるからそれでいいじゃないかという理屈にはなりませんね。それは衆議院では通っているか知らぬけれども、私は参議院では――閣議というものはそうむずかしいものかどうか知りませんけれども、重要な基本構想ですから、当然これは行政府として正規の機関の決定を経て持ち出してもらわなければ、こういうものが骨格になっている法案は審議するわけにはまいりません。だから、私は、この審議に入る前に閣議決定をひとつ持ち出してもらいたい、それ以外には審議進められない。
#256
○国務大臣(丹羽喬四郎君) この点は、ただいまも私から申し上げましたように、これらの点を踏まえましてそれで最高の決定機関でございます予算閣議でもって決定をした次第でございますので、その内容につきましては、予算閣議におきましてすでに定義づけられていると私は了承している次第でございます。これによりまして御了承を願いたい、こう思う次第でございます。
#257
○瀬谷英行君 ちょっと議事進行について申し上げたいと思うんです。
 いま森中理事のほうから、国鉄の財政再建対策要綱についてこれを出せというふうに言われたわけです。衆議院の議事録を見てみましても、やはり同じことを言われているんですけれども、その中で、久保委員から、対策要綱を出してほしいと、十ヵ年計画の財政計画を出してもらいたい、それも検討した上で質問を続けたんではどうかと、こういう質問に対してさっそく提出させていただきますと、こうあるんです。だから結局、衆議院でもこの資料を提出するということが質疑を続ける前提になっているわけです。ところが、われわれのほうは、いまのところ出されたのはこれだけなんですよね、公式に出されたものは。これだけじゃやっぱりまずいですよ。しかも、財政再建対策要綱ですね、これが今回の案の基本になっているわけでしょう、骨格になっているわけでしょう。だから、その骨格になっているものが明らかにされないで、審議をしなさいと、こういうふうに言われると、われわれは小枝だとか葉っぱのほうから先にやっていかなきゃならぬ――幹や根っこうのほうをさわらないで葉っぱのほうから手探りをしていってそして審議しなきゃならぬということになるわけです。これはやはり順序としておかしいです。
 それから、大臣が先ほど答弁をされてこれは審議の過程で出していってまとまったならば閣議で決定をするようなこと言われたけれども、それはやっぱりさっき森中委員が言われたように順序があべこべだと思う。こうやって提案をされているんですから、提案をされている以上は、この対策要綱そのものをまず出してもらう。これに基づいて審議していかなきゃ、これが基本になるわけですから。それから、この衆議院の議事録の中にも、地方閑散線区にしても、たとえば今年度は撤去するのは二百キロで残すのは三千二百キロだ、こういうふうな答弁があった。じゃあ二百キロというのはどこなんだという質問に対しては、検討中だということなんですね。だけれども、ことしの話なんですから、まともにいけば四月一日以降これはやらなきゃならないことでしょう。きょうから六月になっているんですがね。六月になっても、ことしの計画がこの二百キロというのはどこだかわからないというんじゃ済まない。しかも、二百キロというのは、当てずっぽうに単に数字を出してきたのか、あるいはちゃんとした当てがあって出してきたのか、もしどこか当てがあって出してきたなら、ば、どこの線区をどれだけということをここに明示されないと、いいも悪いも言いようがないでしょう。ともかく二百キロだというんじゃあ、子供の使いじゃないんですから、これでもって満足しろと言っても、そうはいかない。だから、具体的な審議に入るためには、その前提としてこの対策要綱そのものを出してもらう。それからこの閣議決定というものをちゃんとやってもらう。いまのところこれは私生子みたいなものですよ。私生子を先に出して全部仕事が終わってから認知しようと、こんなあべこべなことをやってもらいたくない。それから、この閑散線区の問題にしても、これはわかっていないというのはおかしいんですよ。わかっていたいぐらいなら、ことしはやめておけばいいんですよ。二百キロも来年回しにしておけばいいわけです。わかっていないはずはないと思う。だから、こういう問題は、ちゃんと審議ができるように、具体的に、これだけのことは、ことしはこれだ汁撤去いたしますと、来年からはこれだけ撤去いたしますと、こんなものはちゃんと出したってちっともおかしくない――というよりも、それが私は審議を進めるための筋だと思う。そこで、これらの問題を私も質疑をする立場に立つと、一番肝心かなめの骨組みになるものを出さないで、ともかくやりなさいと、夜の八時まででもやってくれとか、それはやるならば十二時までやってもいいですけれども、もとがなしに何時までやってくれと言われてもこれは困りますから、だから、一応整えるもの、そろえるものはちゃんとそろえてもらって、それからやるということをまず理事会でもってきちんときめてもらいたいと思います。
#258
○政府委員(山口真弘君) ただいまのお話の中で、たとえば四者の覚え書き、申し合わせ事項等かございます。これはもちろん、衆議院でも要求かございまして、衆議院に対しても提出をいたしました。しかしながら、衆議院に提出したものをもちまして私は当委員会で必要であるというような判断をすることは差し控えなきゃなりませんわけでございますから、当然御要求によりましてこれは出すべきものと考えておりますが、ただいま御要求がございます。したがいまして、また私どもその点は十分用意をいたしております。御要求によりまして、四者の覚え書きを出させていただきまして、御審議をいただきたいと思います。
#259
○委員長(木村睦男君) ちょっ速記とめて。
  〔速記中止〕
#260
○委員長(木村睦男君) 速記つけて。
#261
○瀬谷英行君 速記をつけてもつけなくても同じことなんだ、こういうことは。問題は、一番大事なのは再建対策要綱だと思うんですよ。われわれが審議を重点的にやっていきたいというのはここだと思う。だから、この問題がきまった段階で、つまり審議が終わって採決でもってきまった段階で閣議決定をするという順序は、あべこべだと私は思う。いままでならば、政府のほうで原案を出して、この政府の原案に基づいていいか悪いか審議するというのがいままでのやり方でしょう。ところが、今回ばかりは、どういうわけだか知らぬけれども、一番最初に出してきたのはしごく事務的に、一キロ当たり四円二十銭が五円十銭だ、こういうことだけを最初出してきた。しかも、その骨格になる対策要綱というものは、どういうわけだか知らぬけれども、最初資料として提示されなかった。しかも、聞いてみると、閣議決定も行なわれていない。この形式上の問題は、閣議決定という形式上の問題はともかくとして、これは公式に政府の原案としてわれわれのところへ提示されているのかどうかという疑問が出たから、いま問題にしたわけなんです。だから、この一番大事な対策要綱はもちろん出してもらわなきゃならないけれども、さっき森中理事のほうから提案をされた資料というものは、最小限度必要な資料というものはここでそろえて出してもらいたい。それに基づいて審議ができるようにしてもらいたい。それができるのかどうか、どういう形でやるのかということを、ともかく理事会でもってきめてもらいたいということを私は提案している。質疑者として、まず形を整えなければ困る。これはノートも教科書も鉛筆もなしで授業を始めましょうというふうなものだ。これはぐあいが悪いから、まず形を整えてもらいたいということを委員長並びに理事に要請をしたということなんです。私の言っていることは別に横車じゃないと思うのですよ。
#262
○委員長(木村睦男君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#263
○委員長(木村睦男君) 速記起こして。
#264
○国務大臣(丹羽喬四郎君) ただいま私再三申し上げましたとおり、この問題は、今回の運賃改定、そうしてまた国鉄財政再建促進法、これを提出するにあたりまして、先ほど森中委員からも御指摘がございましたが、十年間で償却、黒字にしたい、こういうことでございますので、十年間におきまして政府財政当局としてはどのくらいの財政援助をするかということをぜひとも私はきめておきたいということで、その財政の当事者でありまする大蔵大臣、そうしてまた国鉄の責任者でございます私と、そうしてそのときの与党の幹部のお二方とで腹づもりをつくった次第でございます。この腹づもりによりましてこれをやった次第でございまして、しかもこれを出しまして、ただいまお話がございましたが、これはあくまでも参考でございまして、やはり衆議院におきましては委員会の御請求がございましたので出した次第でございます。ちなみに、前回の運賃改定と国鉄財政再建促進法案のもとになりますときも、御承知のとおり、三百数十億の政府助成その他の施策をした次第でございまして、それらの腹づもりは持っていた次第でございますが、これはやはり審議の御過程におきまして、政府の腹づもり、政府の言明、これはまあ国会におきましてわれわれ責任の者が国民に向かいましてお約束する次第でございますから、現段階におきましては私どもは責任を負わなくちゃならないということでお話をして、それで御了解を得た次第でございますが、今回は特に、これだけでなく、その腹づもりをつくろうということで、四者できめた次第でございます。それは、そのものを踏まえまして予算閣議におきまして決定を見た、こういうことでございますので、御了解を願いたいと思う次第でございます。
#265
○瀬谷英行君 それじゃ、正式な審議に入るか入らないかという解釈の問題がありますけれども、たとえば空港整備五ヵ年計画、港湾整備五ヵ年計画といったようなものがあるでしょう。そういう、空港だとか、あるいは港湾だとか、そういう整備計画というのが提案をされる場合には、いままでの例だと、閣議決定が行なわれて、政府原案として運輸委員会に出されてやっていくのじゃないのかという気がするのですよ。この運賃の問題も、一番基本になる対策要綱というものが、これは政府の機関としてきまってきているんだということでないと、これはだれが見たっておかしいと思うんですよ。大蔵大臣水田三喜男、運輸大臣丹羽喬四郎まではいいです。ここまではりっぱなものです。しかし、その次が自民党政調会長小坂善太郎では、自民党国鉄再建懇談会座長二階堂進だということになると、この辺は、原案として、つまり運賃法の一番のもとになる原案として審議をする場合に、形としてそれじゃ少しおかしいじゃないかという気がするんです。だから、その辺は、一体これはどういうことなのかという疑問が出るのは当然だろうと思う。したがって、この審議に入る前提となる一番大事なところでこういう疑問が出たんだから、まずこの問題をどうするのかという解明をしてもらいたいということが一つと、それから、森中理事から先ほど提案があったように、少なくともこれだけの資料というものは必要なんだという資料を全部そろえてもらいたい。それは、片手で持てないほどたくさん持ってこいと、こう言うんじゃない。しかし、必要最小限度の資料というものはそろえる必要があるんじゃないかと言っているわけです。そういう資料がきょうそろえられるかどうかということも含めて。
 それから、閣議決定の問題にしても、何も形式的な閣議決定があるかないかということよりも、実質的な問題でもって森中理事も発言しておるんですから、それらのことを含めて理事会でもって検討をしてもらうということが審議に入る前に必要なのではないかということを私は言っているんです。どうなんです。
#266
○委員長(木村睦男君) いまの瀬谷君の御意見の中には、政府側に対する、政府側が答弁をすべき問題が相当たくさんございます。したがって、その点につきましても、政府側の答弁を求め、委員会側において検討すべき問題は本委員会終了後開かれます理事会におきまして一応この問題の検討をさしていただきます。
 政府側の答弁を求めます。
#267
○政府委員(山口真弘君) 今回の再建計画でございますが、これは単なる設備投資計画だけでございません。国鉄全体としてのあり方をどう持っていくかということの基本的な問題に触れた計画でございまして、そういう基本的な問題に触れた内容といたしまして、国鉄の将来のあり方はどうあるべきか、国鉄の役割りはいかにあるべきかというようなものを踏まえ、そうしてそれに基づくところの輸送の状況はどうあるべきかというようなことを踏まえ、さらにそれに基づく設備投資計画の基本的な考え方はどうあるべきかということを踏まえ、それによって輸送量はどうなるかというようなものを踏まえる。そうしてそれによって全体としての収支がどうなるかというようなものを考えるわけでございまして、いわばそういう意味での総合的な再建計画でございます。したがいまして、そういう意味におきましては、そういう総合的なものをつくりますについては、これはやはり政府としても基本的な態度を示さなければいけないということで、その根幹につきまして、先ほど大臣から申し上げましたような基本的な考え方のもとに立って、それを踏まえて法律案の提出という運びになりたわけでございます。したがって、そういうような形になった姿でございますから、その法律の中身というものの中にも、その助成の問題その他も組み込まれております。十分御審議をいただきまして、そうしてこれの法律が可決がなりましたら、ただいま申しましたような面につきましてさらに閣議決定をするという順序になろうかと思います。
#268
○瀬谷英行君 いま委員長が言われたのは、政府側で答弁すべきことは政府側で答弁してもらう、しかし委員会できめてもらうことはいま本委員会が終わったあとでと、こういうふうに言われました。終わったあとでという意味は、いまそれじゃ委員会を終わらして理事会をやるという意味なのか、これから続けてもらいたいという意味なのか。続けてもらいたいということであれば、続ける前提となる資料というものもまだそろってないときに一体どうしたらいいのか。それは委員長でもって考えてもらわなければいかぬですよ。どうですか。
#269
○委員長(木村睦男君) 先ほど森中理事から資料の要求がありましたが、あれについての、いつごろ出せるか出せないか、それらについて政府側の答弁を求めます。
#270
○政府委員(山口真弘君) 先ほど御要求がございました資料、早急に提出をいたします。次回の開会までには出せるようにいたします。明日会議がございますれば、明朝までに提出をいたします。
#271
○委員長(木村睦男君) 瀬谷君、そういうことで了解していただけませんか。
#272
○瀬谷英行君 明日会議があればということですけれども、明日本会議があるんですがね。
#273
○委員長(木村睦男君) 次回の委員会という意味です。
#274
○瀬谷英行君 明日本会議……。
#275
○委員長(木村睦男君) 委員会があれば……。
#276
○瀬谷英行君 これはやはり、この辺の問題も運営に関する問題ですから、理事会でやってもらうほうがいいんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。
#277
○国務大臣(丹羽喬四郎君) いま鉄監局長から、あればという失礼なことを申しました。早急に明日の午前中にでもこれを出させるつもりでございます。早急に提出いたします。
#278
○委員長(木村睦男君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#279
○委員長(木村睦男君) 速記を起こして。
#280
○瀬谷英行君 せっかくこの資料出されたんですから、出された資料「国鉄財政新再建対策要綱」並びに「長期収支試算」についての説明をしていただきたいと思います。
#281
○政府委員(山口真弘君) 「国鉄財政新再建対策要綱」でございますが、これは、予算の成立の際におきまして、政府部内を中心といたしましたいろいろな討議があったわけでございます。そしてその討議の結果、今後の国鉄の新再建計画並びに四十七年度予算というものをつくりますに際しての基本的考え方といたしまして、政府部内並びに与党の間で申し合わせをしたという性格のものと聞いております。
 そこで、その第一でございますが、内容は、第一は「政府助成」でございまして、その「政府助成」の工事費補助については「四十−四十五年度工事分については現行方式による。四十六年度以降五十六年度分までについては、新規調達資金(出資相当額を除く。)の平均金利と四・五%との差相当額を七箇年度にわたり補助する。」ということでございまして、この点につきましては、従来工事費の補助金というものがきまっておりましたが、そのワクを大幅に広げまして、そうしてこういう形での補助を行うという内容でございます。この内容によりまして四十七年予算も編成され、またの今後のご審議をいただいております法律の中身の助成の規定というものになっておるわけでございます。けでございます。
 それから第二が、「四十六年度末政府管掌債務及び政府保証にかかる鉄道債券について再建期間中」――四十七年度から五十六年度まででございますが、「再建期間中その利子相当額の再建債を発行し、再建債にかかる利子の全額を補給する。」ということでございましてこの点は、いわゆる過去の債務によるところの国鉄経営の困難というものを除去するという趣旨に出るものでございましてこれは従来は四十三年度末政府管掌債務ということでございましたが、その範囲を大幅に広げました。一つは、四十六年度末政府管掌債務にそれをする。第二点は、四十六年度末の政府保証にかかる鉄道債券というものについての債務につきましてもこれを拡大をするということでございましてこれに対しまして再建債を発行し、それからその利子、孫利子でございますが、全額利子補給するという趣旨でございます。これにつきましても、この趣旨を踏まえまして四十七年度予算並びに現在御審議をいただいておりまする法律案の改正の条文の内容に盛り込んでおるわけでございます。
 それから次に、第三点でございますが、「地方閑散線は、五年以内に撤去する。ただし、地元が存続を希望する路線については、地方公共団体がその赤字額の三分の一を補助するものとし、国は地方公共団体の支出に応じ、その金額の一・五倍を支出する。なお、この補助は、撤去計画に基づき、当該路線を撤去する年度までとする。」という、いわゆる地方閑散線に関する撤去の問題でございましてこの趣旨によりまして四十七年度予算におきましては、これに基づく補助金等を計上いたしております。されに、この趣旨に基づいて撤去に関連いたしまして運輸省の予算といたしまして合理化促進補助金という補助金の予算が計上されておるということでございます。
 次が四番でございますが、「政府は、国鉄に対し、工事費の一部に充てるため、四十七年度から五十六年度の間におおむね一兆円の出資を行なう。ただし、四七年度は六百十六億円とし爾後逓増するものとする。」という内容でございましてこの点は従来の再建促進特別措置法には全然書いてなかったことでございます。しかしながら、国鉄の性格並びに今後の必要性にかんがみまして政府としても大幅な出資をしようということの申し合わせが行なわれましてこの条項が設けられたものでございますが、これにつきましては、四十七年度の予算にも計上されておりますし、さらに今回の御審議いただいておりまする再建特別措置法の中にもこれに関連いたしまする条文というものが規定をされております。
 その次が「2 国鉄の合理化」でございますが、その第一が、「国鉄は、五十三年度までに四十四年度以降の既往分を含め、要員十一万人を縮減する。五十四年度以降もその縮減に努めるほか、人件費の節減につき特段の措置を講ずる。」、さらに二項といたしまして「国鉄は、諸経費の節減、機構の縮少及び遊休資産の処分の促進等経営の合理化、生産性の向上について最大限の努力を行なう。」ということでございましてこの趣旨につきましても、当然四十七年度の予算にもその趣旨で計上をされております。さらに、今後の国鉄の合理化につきましても、この趣旨によって合理化を促進をしてまいるということでございます。
 その次が「運賃改訂」でございまして「四十七年度、五十年度及び五十三年度にそれぞれ実収一五%の運賃改訂を行なうほか、五十六年度に運賃改訂につき検討を行なう。」「通勤定期等に対する特別割引については、極力その是正を行ない、増収を図る。」ということでございまして四十七年度に現在御審議いただいておりまする運賃法の改定によりまする内容につきましてはこの趣旨を盛り込んで御審議をいただいておるところでございます。ただし、今後の問題につきましては、これは当然運賃の改定ということは国有鉄道運賃法の改正によることてございます。したがいまして、これは当然国会の御審議を経なければならぬ性格のものでございます。以上の点でございます。以上の点が、ここに書いてございまする大蔵、運輸両大臣、それから自民党の関係者の方々が申し合わせをいたしまして、今年度の予算並びに法律提出の基礎といいますか、これを踏まえた上で、今年度の予算並びに法律の提案がなされたというわけでございます。
#282
○藤田進君 いや、まだこちらのほうがあるじゃないか、長期収支。
#283
○政府委員(山口真弘君) 長期収支でございますが、これはただいま申し上げました基本的な考え方に従いまして、一応のこれを試算をしたというものでございます。この点はまさに試算でございます。ただいま申し上げましたようなことにつきまして、たとえば運輸量はどういうように考えるかというようなこと、それから雑収入はどういうふうに考えるかとか、あるいは国の助成というものは先ほど申し上げたような姿で計上するというようなこと、それから人件費が一番問題でございますが、人件費につきましては、先ほど申し上げました人員の縮減というものを一方に置き、そして一方におきましては、ベースアップの程度というものをどのように考えるかということを一応の想定をいたしまして、その他、市町村納付金その他をきめまして、そして工事経費といたしましては十年間七兆という一応の想定を立てまして、この想定におきましてこれを試算いたしましたものが、このお手元の表でございます。
 それで、この表につきまして一応申し上げますと、四十七年度の予算におきましては、一応償却前五百八十五億の黒ということでございますが、償却後でいきますと千六百八十億の赤になる。そして次第に収支が改善をされまして、昭和五十六年時点をごらんになっていただきますと、この時点におきましては、償却前六千六百七億円の黒、償却後でも二千六百七十一億円の黒ということでございまして、こういう十年間先におけるところの体質の改善というものを目ざして今後の再設計画をするということでございまして、そのための長期の試算でございます。
#284
○藤田進君 いま提出の資料についてお尋ねしたいことがある。いま突然いただきましたので詳しい調査をしておりませんが、一問一答では時間がかかると思うので、ちょっとメモしていただいて、この資料に関する限り理解するという意味でお尋ねいたしたいと思います。ですから、お答えになって、また再度お尋ねを要するようなものがあるかもわかりませんが、とりあえず親切な説明を期待してお尋ね申し上げたいと思います。私は原稿がありませんから、よくメモをとってくだざい。
 まず第一に、政府助成で四十年−四十五年、つまり過年度ですね、この工事費については現行どおりで、四十六年へこれもすでに過年度になりましたが、これから始まって五十六年までは、新規調達資金の平均金利と四・五%との差相当額を七ヵ年度にわたって補助する、こう書かれておりますね。これが長期収支試算ではどういうふうに数字的にあらわれてきているのか、ちょっと見ただけでは理解できないのですね。
 それから第二の点は、利子相当額の再建債を発行いたしますね。で、その再建債の利子補給を全額する。これは数字の上には利子補給金として累年増加して出ているのですが、累年増加する以上、再建債というものが一体逐年どういうふうにふえていくのかという点ですね。
 それから三番目は、地方閑散線について五年以内に撤去ということですが、これは起算年次が必ずしも明確ではありません、他は明確に書いてありますが。
 それから、先ほども議論になっておりましたが、これが二百キロとかなんとかいわれておりますが、これはどういう内容、何線で――途中で線路を切ってしまうわけにはいかないでしょうから、まあおおよそのキロと、何線か。これが三番目の第一。
 三番目の第二は、地元が存続するというもの、これはかなり存続の意向が強いといったことで議論の結果こういうことにきめたように思いますが、地方公共団体というのは、やはり、いわゆることばをかえれば、地方自治団体が主体になるんじゃないでしょうか、事実問題として。その辺の了承なり何なりというものはどうだろうか。小坂さんなり二階堂さんはわかりませんが、自治大臣はやはり所管ではないでしょうか、自治体についてね。これはさっぱりつんぼさじきと思いますね。聞いたにしても、閣議できめなきゃならぬ理由はここに出てきておりますが、その辺、自治省関係がどうだろうかという点がまず三の二番目であります。
 それから、国は地方公共団体の支出に応じて――応じてというのは、赤字三分の一というんですから、おそらく三分の一になるんでしょうが、その金額相当額、これをもととしてそれの一・五倍、こう理解もされるし、その辺がどうもいきなりではよくわかりません。それから撤去する経費というものがかなりかかると思うのです。いま鉄の値段もかなり下がっておりますからね。したがって、そういったようなものは、この支出のうちではどこにどう入って、どのくらいの金額になるかということですね。
 それから四番目ですが、工事費の一部に充てるために、今年度から五十六年度の間におおむね一兆円の出資を行なうというんですね。これはかなりの金ですが、これが収入の面ではどこへどういうふうにあらわれてきているんだろうか、一兆円の果実といいますか、そういったものは当然ある。
 それから逓増関係ですが、四十七年度六百十六億と書かれておりますが、自後の逓増、これは数字を精査すれば出てくるのかもしれませんが、どういう内容の逓増か。
 それから2の「国鉄の合理化」ですね、これは私ども国鉄の部外者ですからよくわかりませんが、五十三年度までに四十四年度過年度からずっと人員、要員を減してきたと思われるような書き方ですが、それを含めて十一万人は削減するといいますと、過年度が、要するに四十六年度までが幾ら減って、今後はその十一万人から過年度を引けば残りがあるというのが五十三年度までに何人になるだろうか、これが一つ。それから、五十四年度以降もまたずっと減すんだと、こうなっておるんですね、この減すというのは、具体的数字がございませんが、どういうふうな減し方になるかですね。
 それから人件費の節減ですが、これは試算表な見ますと、人件費支出は累年増加を見ているように思われます。この人件費なり、あるいは物件費なり、こういったものを長期的に見る場合、非常に大きなファクターは物価の値上がりあるいは値下がり、最近は物価の上昇一途ですからわりあいにシンプルに計算出ると思うんですが、いわば矛ういう物価、いわゆる物価ですね、物でないものの値上がりというものもあり得るでしょう。そういうものを幾らくらい見てのこの試算表なんだろうか、今後十ヵ年――五十六年までの打率で見ているかを含めて、これをひとつ説明していただ干たいと思います。
 同じく2「国鉄の合理化」で、人件費の一番に言った削減の中で、これは前段で五十三年度までに十一万人、それから翌五十四年度以降もこう人員を減すというのですがね。この減すということ
 のほかに、そのほかに、つまりことばをかえれば、五十四年度以降人を減す、プラスの人件費の節減というのは、これはやはりベースダウンというような意味にもとれるですね。これはどういうことなんだろうか。
 それから(2)の「諸経費の節減」、まずこれはかなり諸経費は節減してこられなきゃなりませんし、いままでね。これだけの値上げをしようというのですから、もうとことんまで圧縮し、そして安全性あるいは敏速性なり確実性なりといった要素を満たす限度において諸経費の節減はあった上でのことだと私は思っていたのですが、まだこれを四者のあれでみますと、人件費のみならず、諸経費の節減というのだが、どの程度まで節減の余地が金額的に見てあるのか。
 第二番目は「機構の純小及び遊休資産の処分」、これは前々回のときも大蔵大臣は、遊休資産、固定資産がある、これを処分しろ、そうすれば食いつなぎはできる。つまり、あのときもいまと同じように値上げ実施時期が相当ずれてきたですね。たしかあのときも一日おくれたために五億ばかり、だんだんと本来の上がる時期がずれたための収入減というもの、その収入減をどうするのだと私予算委員会で言ったところ、当時、いまの福田外務大臣ですね、大蔵大臣は、それは遊休資産の処分をすればおくれたくらいの補てんはできますと言った。副総裁であった磯崎現総裁は、そのようなもう整理するものは全部裸になりました、いま大蔵大臣が言ったそういうものは全くございませんと。どっちがほんとうかということになって、予算委員会がたしか三日ほどそのために政府は調整なさることで時間がかかって、また十五億穴があくというようなこともあった経験もあるにもかかわらず、いまのような遊休資産、これがあるということが事実上確認され、その処分を促進するということになって、経営の合理化に充てるということですから、収入に充ててできるだけ運賃値上げ改定をすまいという心がけであったのじゃないかと思いますが、遊休資産がどの程度あり、年次別にどの程度の金額において処分ができるのか、これであります。
 それから、次に非常に重要なことは、生産性の向上について最大限、マキシマムの努力を払うのだというようなことが書いてある。これはマル生運動なんだということで、かえって国鉄の生産性なり、人の和なり、いろいろな意味で阻害をしたように思われる。国鉄総裁も反省されて、相当な処置をとられたと理解していたのですが、これは国鉄総裁が署名に入っておりませんから、どういうことか。この国鉄の生産性向上というものは、他の産業――二次産業、製造工場とはかなり違う面があるように思うのです。スピードをとにかく速めて、ダイヤを密に組んで多くを運ぶということも生産性向上、運賃収入から見れば。しかし、それにも限界があるし、それは十分おやりになってきたと思うのですが、なお最大限の努力の余地というのがよくわかりません。
 それから大きい三番、運賃改定ですが、資料の範囲でお尋ねしますが、四十七年から五十年、五十三年へと三年置きにずっと一五%の運賃改定を行なうのだという。そのほかにまた五十六年、またあと三年で運賃改定について検討を行なう。まあ素朴に見れば、三年ごとに国民は四回値上げがある、こういうように思われるわけですね。一五%程度の運賃収入の増加というようにとれます。「実収一五%の運賃改訂を行なうほか、」、これはやはり、管轄者にまつまでもなく、「実収」――実際の収入が「一五%の運賃改訂を行なうほか、」と書いてあるのだから、一五%の運賃改訂は、一体マイナス一五%なのか、プラス一五%か。つまり、「増収一五%」とは書いてないですね、これ。おそらく実情から見れば、「実増収一五%」というふうに書くか、「実収一五%の運賃増額改訂」と書くか、その辺がどうも、このおえら方の文章の将来どちらでも説明のできるような意味で深い配慮の上お書きになったものが、これは一五%ダウンじゃないと思うが、これは一体どういうことなんだろうか。それから五十六年の検討というのは、検討だけで終わるのか、検討の結果上げるということなのか、逆に下げるのか。
 二番、「通勤定期等」とあるが、これも通学も含めるのでしょうか、通学その他ね。それから「特別割引」といったようなものですね。「その是正を行ない、増収を図る。」というのですが、「通勤定期等」――「等」というところが、通学も入り、その他も入るんだろうと思うが、その辺ですね。
 こう考えてみますと、この「国鉄財政新再建対策要綱」なるものは、行政府の大きな責任においてこれをどうするかという問題でなくちゃならないように思うんです。しかるところ、第一の三に指摘しましたように、関係大臣――自治大臣にしろ、これは自治大臣だけではございません。あるいは国鉄も、レールを引き揚げていくということになれば、この交通、代替輸送をどうするか。今後の人口動態をどう見るかといえば、企画庁も関係があるでしょうし、建設大臣は一体道路をどうするかというようなことも当然関連を持ちましょうしいたしますと、まさにこれこそ閣議、行政府が立法府に対して、閣議でこれはかように佐藤内閣はいたしますというものでなくちゃならないほどの問題であるように思うんです。
 以上、ひっくるめまして、それぞれ大臣あるいは国鉄総裁にお答えをいただきたいと思います。お答えいただいた上で、また質問させていただきたい。
#285
○政府委員(山口真弘君) それじゃお答え申し上げます。
 ただいまの資料でございますが、まず第一に、先生御指摘がございました工事費補助金に関する事項でございます。それで、この工事費補助金の意味でございますが、これは四十年から四十五年においては現行方式による。「四十六年度分以降五十六年度分まで」というのは、四十六年度の工事、その後の工事というものについてという意味でございます。そこで、先ほど先生のおっしゃいました、いまの収支資産との関連でございます。それで、いま申しましたように「現行方式による。」ということになっておりまして、その現行方式でございますが、これにつきましては、従来は六分五厘という面の利子補給というのがございました。それが、昨年でございますか、五分五厘までの範囲に拡大をいたしました。したがいまして、その現行方式と申しますのは、四十年と四十一年度分の工事費については、六分五厘と平均金利との差、これを利子補給する、それから四十二年度から四十五年度分までについては、平均金利と五分五厘までの差を利子補給する、そうして今回、四十六年度以降五十六年度までの工事費につきましては、これは四・五%までの差の利子補給をする、こういう趣旨でございます。で、その趣旨が、この収支試算の中では工事費補助金ということになっております。三番の工事費補助金の中には、そういうことで計算をいたしましたものが四十七年度三百二十一億でございまして、以下逓増いたしまして、十年間で約六千六百億円というものに相なるわけでございます。以上が第一点でございます。
 それから第二点でございますが、再建債利子補給金に関する事項でございます。これは実は再建債がこの表には載っておりません。それで、非常にまあ理解がむずかしいのでございますが、再建債はこの表には載っておりません。それで、その再建債というものは、四十六年度末の政府管掌店務、それと四十六年度末の政府保証にかかわりまする鉄道債券の債務というものでございます。したがいまして、まず政府管掌債務にかかわるものが一兆二千八百億余りございます。それから政府保証にかかわるものが約六千七百億程度ございます。それに関するものというものがございまして、それに対応いたしまして利子がかかるわけでございます。それでその利子が約千百十八億円というものがございます。その利子というものは、この十二番の利子二千億の中に四十七年度は含まれております。以下同様にそれに関する利子が含まれております。そういたしまして、いま申し上げました四十七年度とすれば千百十八億円の利子、これにつきまして、全額これを資金運用部資金の貸し付けをいたします。これが再建債でございます。したがいまして、これが四十七年度は千百十八億円でございますが、これがずんずんふえてまいりまして、そして十年間では約七千二百億円に相なるわけでございます。そうしてそれに対する孫利子でございますが、そのいまの財政再建債に関する利子を全額利子補給をいたします。したがって四十七年度は百六億円でございます。しかしながら、今度はその分が、ことしの利子に対応するものの孫利子と、それから四十八年度は四十八年度に対応するところの孫利子と、二つございます。したがいまして四十八年度は百七十五億とふえます。四十九年度も同様で、ことしのものに対応する孫利子、四十八年度相当分の孫利子、四十九年度相当分の孫利子というふうにございますが、それが二百三十六億、こういうかっこうになりましてずっと右のほうをごらんになりますと、三千四百十一億の孫利子の利子補給ということに相なるわけでございます。
 それから、第三点の地方閑散線に関する事項でございますが、これを五年以内に撤去するというのは、当然これは四十七年度から五年以内に撤去をしたい、こういう趣旨でございます。そうしてその五年以内の撤去というのは、この地方閑散線につきましては、これはおおむね三千四百キロ程度、これを四十七年度はおおむね二百キロ程度というものを撤去をしたいということでございます。そうしますと、その残りのものにつきましては地元が存続を希望する線でございますから、先ほど先生おっしゃいましたように、地方公共団体がその赤字の三分の一を補助する、国が一・五でございますから、したがって赤字に対しますと二分の一の助成ということに相なるわけでございます。それからなお、本件に関しましては、当然これは地方公共団体に関係するものでざいますから、これは自治省とも十分打ち合わせをいたしておりまして自治大臣もこれに対する事項につきましては了承をいたしておる次第でございます。
 その次には、撤去をする場合に経費が要るではないかというお話でございますが、これは先生御指摘のとおりでございまして撤去に関連いたしましてたとえば地元のいろいろな従来安い定期を持っておりました方々に対する損失というものを補てんするとか、あるいは地元におきまする若干の設備投資をするとかというようなことがございます。そういうものといたしましては、運輸省予算についておりますところの合理化促進交付金というのがございます。これによりまして助成いたしまして撤去を促進をさせるという趣旨でございます。
 その次は、一兆円の出資でございます。一兆円の出資につきましては、この収支試算には載っておりません。この収支試算は、何と申しますか、いわば損益勘定、損益計算書的性格のものでございますから、出資に対するものにつきましては、当然資本勘定的性格の事柄でございます。したがいまして出資につきましては、このものには載っておりません。これは六百十六億円というものから逐次逓増いたしましておおむね十年間に一兆。なお、これによりまするところの、先ほど先生御指摘の効果でございますが、利子効果といたしましては、約三千七百億円余りというものの利子効果が生ずるわけでございます。
 その次が人件費の問題でございますが、人員の縮減に関しましては、後ほど国鉄総裁から申し上げます。それで、人件費の問題につきましては、人員がどれだけかということと、それから、単価といいますか、職員のベースの賃金の高さというものが当然関係をするわけでございます。これにつきましては、この収支試算におきましては、四十四年度から五十年度まで、年率といたしまして一二%で人件費のべースアップが行なわれるというふうに考えております。定昇を込みまして一二・一%のベースアップ、それから五十一年から五十三年以降は一一・一%、それから五十四年から五十五年度までは一〇・一%のべースアップが行なわれるという前提に立っております。
 それから、物件費でございますが、これは当然輸送量との相関がございます。輸送量との相関も考えましてそうして物騰率といたしまして各年度三%増ということを加算いたしました。そうして物件費をはじいているところでございます。それからなお、先ほど申しましたように、そういうふうにベースアップということをいたしまして人件費を計上いたしております。ベースダウンをするということではございません。
 それからその次は、運賃の一五%云々でございますが、これは先ほども申し上げましたように、運賃改定は当然国会の御審議を経る事項でございます。したがいましてこの条項につきましては、当然収支試算だけの問題といたしまして収支試算をいたしております。その収支試算におきましては、一応ここに書いてございますような実収一五%ということの収支試算をいたしまして五十六年度も一〇%の運賃改定ということにいたしております。なお、実収一五%という意味でございますが、先生御指摘のように、これは実収の増額という意味でございます。増額の一五%増でございます。
 なお、通勤定期等の割引でございますが、これにつきましても今後いろいろと検討をいたしてまいる、極力検討いたしましてそうしてその是正をはかってまいる、そういうことでございます。
 大体以上が先生の御質問で、あとは実は人員の数と、それから経費の節減、遊休資産に関する処置等でございますが、この点につきましては、国鉄総裁から申し上げます。
#286
○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問の残りました分を私からお答え申し上げます。
 まず人員でございますが、ここに書いてございますとおり、十一万人の中には、四十四、五、六と三ヵ年で約二万二百人を減らしましたので、それを含んでおります。したがって本年度以降はそれを引きました約九万というのが実際の減員数でございます。そして五十三年度でとれておりますのは、まあいろいろ最近、週休二日制とか、あるいは勤務時間の短縮という問題が起こっておりますし、また当然これもこの数年のうちには実現するというような空気もあるようでございますので、その意味の、一つの緩衝地帯という意味で、五十四、五、六は一応この試算では横ばいにいたしております。すなわち、減らしてございません。それから、もっと詳しいことはいずれそのときの御質問で申し上げますが、ごく概略だけ申し上げますと、二万人含みまして五十四年度以降は横ばい、それは一応、今後の週休の増加とか、そういうものに充てるつもりでもってここに一つのバッファーを残しておるわけでございます。
 それから、諸経費の節減でございますが、これはまあいろいろやり方は、たとえば鉛筆をどうするとか紙をどうするとかいう問題ももちろんございます。ないとは申しませんが、やはり根本的に、たとえば石炭の動力をなるべく早く電気に置きかえるとかという根本的な経費節減ということはまだ残っているわけでございます。まだ蒸気機関車があと二年ないし二年半ぐらい残りますが、それは当然石炭をたくわけでございますが、それを極力電化を早くしてそうして動力費を浮かすというふうな根本的な諸経費の節減はまだ残っているというふうに私ども思っているわけでございます。いわゆるけちけち運動というふうなものも、もちろん運動としては考えなければいけませんが、そういうものは、先生おっしゃったように、相当私は限界にきているというふうに思います。しかし、根本的なそういう経費節減というのはまだ余地はあるというふうに私は思っております。
 それから、機構問題その他はいずれ申し上げますが、管理機構は極力縮小してまいりたいというふうに思っております。大体できれば五十三年度時点では管理部門を現在の半分にしたいというのが私どもの一つの目安でございます。
 それから、いわゆる生産性の問題、まあこれをここに書きましたのは、一時問題になりましたいわゆるマル生運動という意味でなしに、全般的な生産性の向上、今度仲裁裁定でやはり生産性の向上をしろというふうな裁定の決定もございます。結局、全体として国鉄の能率を上げる、これには、裏づけとしての投資の要るものもあれば、投資なしでやるもの、いろいろな生産性の向上があるというふうに思います。すなわち、合理化の問題とからんで生産性を向上していきたいと、これはもう当然やらなければならぬことというふうに思っております。
 それから、あと大体鉄監局長が言われましたが、それから遊休施設でございます。遊休施設は、私どもでは、四十六年度――前年度でございますが、非常に馬力をかけまして、ちょうど六十億、予算どおりぴったり六十億売りました。まあはたして売ることのよしあしは別といたしまして、とにもかくにも背に腹はかえられませんので、六十億売りました。いまのところではこの試算表は、これはもう収入の中に一本で入っておりますが、一応十年間で約六百億の売却をいたしたいというふうに思っております。年度別に詳しくなりますので、これは省略いたしますが、大体六百億、これはほとんど土地でございます。ただ、すでにこの中で約七百件ばかりはもう売却することにいたしまして、つい先日も東京都内十数ヵ所もう公開入札で売却いたしましたが、いいところはどんどん売れますけれども、地方のほうの廃線敷などというものは、売却決定いたしましてもなかなか売れません。しかし、馬力をかけてそれを希望者に、あるいは地方の公共団体にお売りするという努力をいたしまして、いまいろいろ選別いたしまして、七百件ほどはもう売ることにきめております。その後、いまいろいろまあ、廃線敷とか、あるいは木造宿舎を合築して公共用にして、そうして無料宿舎にして、あとはあけるとか、こまかいことは省略いたしますが、そういう方法によりまして土地を売り出します。また、貨物の駅の合理化、あるいはターミナルの設置等によって、相当貨物駅の用地があいてまいります。けさほどもほかの委員会で問題になりましたが、たとえば北海道の石炭の積み出しをやっておりました小樽、あるいは室蘭、あるいは九州の若松とか、戸畑とか、こういうもう全くいま使えないような土地も相当持っております。こういうものも積極的に地元の市と御相談して、再開発その他に使っていただきたいということで、それぞれ御相談いたしておりますが、大体の目標を毎年六十億ということに置きまして売却をしてまいりたいというふうに思います。
 大体、以上でございます。
#287
○藤田進君 これは聞けば聞くほどまた質問が新しく出るような状態になりますがね。それでお答えになっていない点をお答えになったつもりなんでしょうが、こちらの質問の要点と違うことがあったりして、そのおもなものだけ指摘しておきますと、1の「政府助成」(1)の「七箇年度にわたり」というのは、どうも計算上ぴんとこないものだから、いつからどういう七ヵ年か。四十六年から五十六年分までいえば、これは十ヵ年のようですがね。七ヵ年というのはどういうことなのだろうか。
 それから、資料の(3)のほうです。「希望する路線」というものについて、自治大臣はこれ打ち合わせしたと言われるのですが、どうもその辺が不明確で、これに加わっていないのですが、何か承諾書でもとって――この方式から考えると、何か証明書でもありそうなものだと考えるのですがね。それから地方公共団体、町村長会とか、知事会とか、いろいろありますが、そういう方面がどういうことだったんだろうか。それと、再建債等にかかわるものが一兆二千八百億、特に孫利子等がわかりましたが、数字の点ですから、ひとつこの部分は資料でお出しいただきたいと思います。いまあなたの言われた原稿があるはずですから。
 それから(4)の「四十七年度は六百十六億円とし爾後逓増する」という点、どのように逓増するかということを聞いたつもりなんですが、その点がどうも私には聞こえなかったのです。
 それから、2の「国鉄の合理化」の(1)の人員縮減ですが、「五十四年度以降もその縮減に努めるほか、人件費の節減」と、これもあいまいでしたが、いま総裁から聞きますと、五十四年度以降、少なくとも五十四、五十五、五十六と、これは横ばいだということであれば、大臣の二名と――の約定と総裁の言とは違うようにも思う、明らかに。「五十四年度以降もその縮減に努める」というのかと思えば、これはつとめませんと、こういうわけですから、横ばいで。「努める」ということ、私が言っておるのじゃない、この文書が言っておる。それがもうたちまちこれ破綻を来たしておる。運輸大臣ね、これ。そういうことは知らぬというわけですよ。聞かないというのですから、総裁は。運輸大臣横から聞いて黙っているのがどうもふしぎなように思う。この前大蔵大臣が、そんなことはないと、相当論争になったんですがね。それで三日ほど延びたのですけれども。
 それから、これは新しい質問いまからいたしますが、順序は不同ですけれどもね。まああのときに一あれ何年前でしたか、あなた胆石をわずらって苦い顔をしているときですから、覚えているでしょうね。そうでしたね。だから、迷惑と思いながら遠慮して聞いたわけですが、あのときに。あのときにあなたは、もう遊休資産とか不用資産とか処分して一切ありませんと言ったのですが、これが大体六百六十億ですか、四十六年度から見ても、あのときからの資産等含め、遊休諸施設というか、土地というか、そういうものを売却した、あの値上げのときないと言ったときから計算すれば、この十年で約六百六十億処分をするという、これは主として土地とおっしゃるのですが、前年度――四十六年度試算でその土地が六十億ということでしたね。あの胆石のときから――しょうがなくてちょっと忘れたから、そのときからいままでといえば、これは相当な処分になっておるんじゃないでしょうか。私はわかりません。それを教えていただきたいし、一切ないというたんかをあなたは切った。その同じ人間が、その後数年で
 一千億をこえるものが処分ができておるというのでは、あなたの説明というものは結果的に信用ならない、こう思われてもしかたないんじゃないでしょうか。その辺がまず私は疑問に思うんです。
 それから、機構も五十三年まで半分というのでしょう。だから、新幹線網等の関連等から見れば、よほど大きな機構の縮小、人員の縮小のように思うのですが、これに代替する何かのシステム、コンピューターシステムというか、新しい管理体制というものが発明されない限りむずかしいのじゃないかという、これは意見になりますけれども、そういうものに置きかえられるのか。私どもも、そういううまい方法があるならば、国鉄産業のみならず、私鉄から一切これをやらしたらいいように思うんですけれども、言われたその全貌を明らかにしていただきたいと思うんです。
 それから、石炭と電気の切りかえを指摘されておるのは、諸経費の節減というのですけれども、これはいろいろな問題があるでしょうが、逐年電化してこられたわけですが、これでどれくらい金額的に節約が最終的にできるのか。いわゆる蒸気機関車をやめて、新しい電気機関車並びにこれが要員の再教育といいますか、いろいろな関連経費もかかるように思いますが、およそ――およそといいますか、これ長期の資金繰りができているわけですから、この中でこれが金額的に幾ら入っているだろうか、こう思います。
 以上のような状態の中で、最終的にはやはり関連大臣の関係もあるから、閣議決定でなければ、これだけのものが問題がありますよ、いかがですかという、御答弁をまだいただいておりません。
#288
○政府委員(山口真弘君) ただいま先生御指摘のまず第一点でございますが、この工事費補助金の計算のしかたで、七年間に五分五厘とかあるいは四分五厘と申し上げましたが、その計算のしかたでございますが、たとえて申し上げますと、たとえば四十七年度に工事をいたした工事でございますが、その工事費につきましての利子補給といたしまして、平均金利と四・五%との差の額というものを四十八年度から七年間、したがいまして、四十八、四十九、五十、五十一、五十二、五十三、五十四まででございますが、その七年間にそれの補助をすると、こういう意味で計算をいたしております。
 それから、第二点でございますが、出資についてでございますが、逓増でございますが、これは当然今後の予算できまる――単年度予算できまる性格のものでございますが、十年間一兆円ということを目ざしまして、うち初年度六百十六億円、以下おおむね一〇%程度増加するということで収支の試算をいたしております。
 それから、第三点の再建債の計算方式でございますが、これは先ほど申し上げました政府管掌債務並びに鉄道債券にかかる債務を一応規定をいたしまして、その債務にかかわる利子というものを再建債として計上をし、その再建債として計上したものの利子というものを、これを再建債利子補給金という形で計上してありまするものが、ここに書いてございまする財政再建債利子補給金の分でございます。これは実は非常に計算が複雑でございますので、先生御指摘のように、これは資料でこまかく説明を申し上げたほうがよろしゅうございましょうか。――じゃ、これはこまかい資料で申し上げさせていただきます。それから、地方線の問題でございますが、これはここに書いてございますように、地元が存続を希望するという場合には、これに対しまして、当該地方公共団体がこれに対する補助をするということでございまして、これは、この文書自体は自治大臣の署名がございませんけれども、これにつきましては自治省との間で意見の一致を見ております。自治大臣もこれを了承しておるところでございます。
 あと人員縮減と遊休資産の問題につきましては、総裁から……。
#289
○藤田進君 自治大臣から文書で署名とったのですか。
#290
○政府委員(山口真弘君) 文書で署名ということではいたしておりません。
#291
○説明員(磯崎叡君) 五十四年度以降の人員の問題、この文書では「その縮減に努めるほか」云々というふうに書いてございます。もちろん、先ほども申しましたように、私どもの資産といたしましては横ばいにしてあるということで先ほど申し上げましたが、結局、そのころになって勤務時間の問題あるいは週休の問題等がどういうふうに実現するか、そういう現時点においては推定できない要素がございますので、一応横ばいにして計算したと申しましたので、一人も減らさないという意味で申したつもりではございません。一応横ばいで計算してございます。問題は、やはり今後の週休の問題あるいは勤務時間の問題等もファクターとして考えていく、こういうふうに申したつもりでございます。
 それから、不用資産の問題でございますが、たしか昭和四十一年のあれは、先生御承知のように、初め二月十五日から運賃改定を実施していただきたいという法律案を出しましたが、それが、最後に先生が予算委員会にいらして御質問になったのが三月四日か五日だったと思うのでありますけれども、たしか二十日分の年度内の不足をどうするかという御質問だったというふうに、私はっきり覚えておりませんが、たしかそうだったと思います。したがって、その時点でいますぐ――もうあと年度末までに二十幾日しかなかったものですから、一体それじゃ年度内に、大蔵大臣はわりあいあっさり売るものがあるとおっしゃったのですけれども、年度内に二十五日間で売ってしまうということになりますと、とてもその時点ではそう簡単でないということで、たしか船と何かを売ることにしまして、そしてあとは急遽新幹線の増発をいたしまして、四十億だったと思うのでございますが、二十日間でございましたから、あのころですと一日三億五千万ぐらいだったと思いますが、四、五十億の金だったと思います。それをあの時点で売るものがないというふうに申し上げたんでございまして、あの当時国鉄一切ないというふうに申し上げたつもりじゃなかったと記憶しております。しかし、これは私の正確な記憶ではございませんが、とにかく二十五日間に何とかしろ、しなければいかぬというふうに記憶いたしております。
 大体以上でございます。
#292
○藤田進君 運輸大臣、大事なことでございますから。
#293
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 先ほどから再三御指摘がございましたが、実はこの内容につきまして自治大臣とは十分協議をいたしまして十分了承している次第でございます。御要求がございましたならば、自治大臣も当委員会に出席をいたしましてこの地方公共団体の問題につきましては、はっきりとこの趣旨と同じことを弁明をしてくれると私は思っておる次第でございます。
 また、経済企画庁長官との間におきましては、先ほど来の御指摘がございました新全総との関係がございます。国鉄の特性をいかに生かし、いかに国民の大動脈としての存在価値を認めるかにつきましては、再三私ども協議をいたしまして御承知のとおり、昨年の暮れに総合交通体系を閣議決定しております。その線に沿いまして今回の計画につきましても、経済企画庁長官も十分に了承している次第でございます。また、一五%の実質増収につきましても、物価上昇の寄与率その他の関係からいたしまして十分これを了承している次第でございましてこれまた、出席の御要求がございますれば、必ず参りましてその旨御答弁をすると私は確信をしている次第でございます。再三で恐縮でございますが、これは実は、私と大蔵大臣との間におきまして政府の財政支出を中心といたしましてまたそのかわり国鉄の企業努力その他の問題につきましての大まかな覚え書きをつくった次第でございます。たまたま与党の政策担当者が一緒に立ち会ったということでございましてただその審議の過程におきましてこれが委員会の御要求がございましてそういったものがある、それをぜひ出せ、こういうことで私ども出した次第でございますが、しかしながら、これを根本といたしましてこれを踏まえまして閣議におきまして予算決定を見たということは、当然のことでございましてこの点は総理大臣も必ず言明をすると思われる次第でございますので、御了解をいただきたいと、こう思う次第でございます。また、先ほどお話がございました総裁の御答弁で尽きていると思う次第でございますが、いかなる場合におきましても、省力化に対する努力をするということは、これは当然のことでございます。当然のことを書いただけでございまして十一万人というワクは、事前に大体十一万人ということでございますので、国鉄総裁の答弁と私どもの考えと違っていることじゃない、一致していると、こう私は考えている次第でございます。
#294
○藤田進君 まだこれ、資料のみについての質問に対するお答えは、必ずしも十分でございません。たとえばその一例を申し上げると、四十一年の二月十五日からという値上げについて三月四日ころの予算委員会、これはもうそういう遊休資産等はありませんし、したがって売るものはないというふうに私は記憶しておる。しかし、それは当時の速記録を出しますと明瞭でございましょうから、それは明らかにしておきたいと思います。
 それで、いま運輸大臣が、この対策要綱に関連する大臣――たとえば企画庁とかをここに出しますと言うんですが、おそらくこの提出になりました運賃法、あるいは再建特別措置法の一部改正、これも文字どおりこの要綱が中軸となって措置を展開されると思うのであります。したがってこれが審議にあたりましては、私は閣議決定ということで簡略にされたらどうかと思うんですけれども、これは理事会でも後刻協議になるでしょうが、どうしてもいやならば、審議期間中は関係する大臣全員御出席をいただきまして私は少なくとも、企画庁だけではなくて自治大臣なり、建設大臣なり、これに関連する大臣はずっと詰めていただくことになるが、これが他の委員会との関連がどうかということがまだよく私読めておりませんが、大臣が、にもかかわらず出すとおっしゃれば、それも一つの方法かと思います。
 要するに、この対策要綱を見ますと、政府の出資、助成と、それから大きくはやはり、この遊休というか、ここに書いてあるものは閑散線ですがね、そういうものを引き揚げることと――これは縮小再生産ですね、それから合理化、いわゆるいままであるものをできるだけ財政的にもあるいは人員その他含めて縮小していくということ、そしてさらにそれでも足りないものを運賃値上げ、改定によってまかなっていこうという、きわめて愚かなものだけが並べられていて新しい起死回生の分野を打開すると思われた、他の産業なり事業の併営とか、こういうものが、国鉄の信用なり――まあ信用はあまりないかもしれませんが、財政規模とかね、あるいは駅舎、あるいはまた操車場その他広大な土地を持っていて立体的にかなり活用できるというふうに学者は言っておりますね。言っておりますよ。吹田のあの膨大な操車場、あれはもう電化されて若干ありましたがね、パンタグラフ。その上は青空あいていますね。これを遊ばす手はないと思う。関西の専門学者がやはり研究進めておりますよ。そういういわば大きな、国民にとっても、そして国土の再開発にも似たような視野からの構想というものが何一つ見当たらない、これは。運輸大臣、大蔵大臣、自民党という第一党の以下お歴々が署名されたにしては、さびしい限りですが、これは、非常にきょうは疲れ果てましたので、これ以上、能力、体力に限界がありますから、私は後日にそれを譲りますが、お考えおきをいただきたいと思います。
#295
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 実はこれは、先ほど申しましたように、そういったような根本をなしているというようなお話がございました。財政措置の一つの骨子でございまして先般提案理由で説明申しましたとおり、国鉄の国民の陸上の大動脈としての使命を達成するために、新しき新幹線の増設とか、あるいは大都市通勤通学輸送路線の増強であるとか、あるいは新しき時代に即応した貨物輸送方式に大転換をするというようなことを積極的にやるということが一つの大きなねらいでございましてまだまだ金額の点でいろいろの御批判がございましょうが、いままで、御承知のとおり、公社になりましてから、わずか全体におきまして出資金は八十八億でございましたが、今回は六百十六億初年度として出しまして 一兆を下らないものを十年間で出すということは、やはり積極的に施策をいたしまして能率、サービスを国民に提供するということをやはり財政再建のもとにするということに私は考えている次第でございます。
 また、ただいまお話がございました遊休土地その他の利用につきましては、私どももいろいろ考えている点がございます。ただいまのすぐの立法措置等に間に合わないとしても、私どもといたしましても、国鉄当局と勘案をいたしましてそれらのいまお話ししました構想その他につきましても、御意見のございますとおり、私どもも率直な意見を申し述べまして御了承をいただくかように思っておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
#296
○瀬谷英行君 いま大臣の御答弁では、新幹線その他将来の積極的な対策ということを言われたんです。で、その積極的に国鉄が機能を発揮できるようにするということは、けっこうな話だと思うんですがね、この資料を見る限りは、ちっとも積極的じゃない。一言で言えば、きわめてうしろ向きです。たとえば国鉄の合理化の場合は、十一万人を縮減するという。十一万人を縮減するということは、四分の一減らすということです。四分の一減らすということは、これから先どうするかという疑問がわきます。これは、四本に一本列車を減らすとか、あるいは駅をどんどん減らすとか、無人駅をこしらえるとか、そういうことを積極的にやるというならば、人員を減らすということもこれはわかる。しかし、積極的に仕事の量をふやすということならば、こんなに膨大に人間を減らして仕事だけふやすということは理屈に合わなくなる。それで、おそらく、この十一万人を縮減をするということは、人間を減らすという前提に立りて国鉄の運営を考えるということなんでしょうから、たとえばサービスは大幅にダウンをするということを考えざるを得ない。これから先、たとえば上越新幹線、東北新幹線、あるいは成田新幹線、先ごろ話が出ました北回り新幹線、あるいは九州の新幹線と、どんどん工事をやろうとしておるわけですね。あるいは、青函トンネルから北海道まで新幹線を延ばすということでしょう。これだけどんどん幹線を延ばしていくということは、かりに地方の閑散線区を少しぐらい撤去したところで、差し引きして間に合わないという計算が出てくると思うんですがね。一体十一万人を減らすという合理化の具体的内容はどういうことなのか。新幹線といったようなものは、まさかこれこのままで減らしていけばなくなってしまいますよ。無人列車でも動かすということなら別ですけれども、そういうわけにはいかないだろうと思うんだが。まず、これだけ人間を減らしてなおかつサービスをダウンをしないで済むということが言えるのかどうか。手品みたいなことができるならば、一体どういうような方法でもってやるというおつもりなのか。これは、当の国鉄総裁としては、確信を持ってこういうことをやりますと言えるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#297
○説明員(磯崎叡君) 先ほどの収支資産表には、山陽新幹線の博多開業を昭和四十九年の暮れに見て計算をしております。また、東北、上越は五十一年に完成で五十二年開業というような計算でやっております。したがって先ほどの資産表をごらんくださいますと、利子あるいは消却費が五十年と五十二年で急激にふえているのは、その開業の姿を示したものでございます。もちろん、したがってそれに要する人員等は全部計算しました上でやっておりますが、こまかい御説明になっておそれ入りますけれども、いまの十一万の減につきましては、相当詳しく個別に検討いたしまして各項目ごとにやっておりますが、ごく大ざっぱに、まずこまかいことは省略いたしまして四つぐらいにまとめて申し上げますと、まず、ずっと最近やっております営業体制の近代化、これは先ほどの貨物輸送の問題一つとりましても、いまだに四キロや五キロに一つずつ貨物駅があるということでは、これでは貨物輸送が近代化しないということで、営業体制を近代化したい、これによって相当の人が出てまいります。あるいいCTC、あるいはリモートコントロール、ヤードの自動化等の問題がたくさんございます。また次に、車両やあるいは各種部品の近代化、すなわち部品の取りかえという、最近の飛行機その他新しい産業で使っていられるような部品ごとの取りかえ――修繕ではなしに、部品ごと取りかえてしまうというような、メンテナンスを非常に軽減するような方法をいま車両にずいぶんとっております。そういう意味で、その面で相当、いままでの車両の検修と申しますか、検査、修繕関係の人が要らなくなる。これはよその産業ではほとんど全部やっているところであります。どちらかというと、私どものそういう車両のメンテナンスのフリー化ということがおくれております。これを思い切って一般の技術並みに進歩させたいというようなこと。あるいはレールにいたしましても、最近岡山の新幹線で二ヵ所ほど使っておりますが、すなわち、まくら木も路盤もないレールを使う、いわゆるスラブ軌道と申しております。いま新幹線の岡山−博多間はできるだけスラブ軌道にしたい。そういたしますと、ほとんど保守の人間が要りません。大阪−岡山間でいま実験をしておりますけれども、非常に成績がいい。軌道そのものも、百年前の昔と同じように、路盤の上にまくら木を乗せてレールを打ちつけるというシステムを、新しい考え方に変える。あるいは、先ほどちょっと御質問がございましたコンピュータの導入。コンピュータにつきましては、私どもとしては、日本の企業の中で自信を持っておりますけれども、さらにコンピュータの導入、あるいは一般の管理業務の機械化というようなこと。これ以上のこまかいことは省略いたしますが、私といたしましては、五十三年度までに、いますでに言いました二万人を除いた約九万人の合理化の実現ができる、こういう確信を持っております。
#298
○瀬谷英行君 いまのお話ですが大ざっぱの話たとなかなかわかりにくいのですが、これは具体的に突っ込んでいろいろ聞きたいと思います。順序があちこちしまして、質問のほうもやりにくくなったのですけれども たとえば「地方閑散線は、五年以内に撤去する。」と、こう書いてあります。「ただし、地元が存続を希望する路線については、地方公共団体がその赤字額の三分の一を補助するものとし、」と、あるいは「国は地方公共団体の支出に応じ、その金額の一・五倍を支出する。」、こう書いてありますが、この長期収支試算表によりますと、「地方閑散線運営費補助金」として四十七年で百二十五億というのが計上されているわけです。そうすると、一体「五年以内に撤去する」という撤去する線区はどこの何線なのか、それからことし撤去するという二百キロというのは、先ほどもちょっと申し上げましたが、どこの何線なのか、いままで衆議院の審議の段階で議事録を見ましても答えが出ておりません。しかし、ただ二百キロというだけだとどこの何線なのかわからぬわけですね。地元が存続を希望する路線なのかどうかということも、全然われわれにはわかりません。そうなりますと、これだけでは審議にたいへん戸惑うわけです。だから、地方閑散線を撤去するなら、どこを撤去するのか、ことしはどこなのか、残りはどういうふうにやっていくのか、こういうようなことも出してもらいたいと思うのですね、資料として。これは出せると思うのですよ。
 それから、工事費の一部に充てる六百十六億も、こちらの長期試算には出ておりませんが、工事勘定だからそちらのほうに出ているという意味だろうと思うのですがね。そうすると、この六百十六億に該当する資料もここにはないということになる。このせっかく追加して出していただいた資料も、これだけではまことに質問がしにくくなってまいります。それで、もうすでに時間的には委員会の申し合わせ時間をどうもオーバーしているようですし、このきょうの委員会はほかの委員会全部終わって二階の十一号室だけやっているという状態ですね。で、対策要綱も、一番終わりのほうを見ますと、「二階どうすすむ」と、こう書いてあります。だから、まああとあとの問題は、これは聞きたいことは御検討いただくこととして、必要な資料をまとめる、あるいは運営のほうも協議していただく、こういうようにしていただきたいと思います。
#299
○委員長(木村睦男君) 先ほど藤田君の質問の中で答弁漏れがございますので、答弁を願います。それは、昭和四十七年度から五十六年度までの物価上昇はどう見ているかという御質問に対して答弁が漏れています。答弁願います。
#300
○政府委員(山口真弘君) 物価上昇につきましては、三%ということで考えております。
#301
○藤田進君 累年三%ですか。
#302
○政府委員(山口真弘君) さようでございます。
 少し詳しく申し上げますと、これは物件費でございます。したがいまして、物件費につきましての物価上昇でございますので、当然これは卸売り物価指数でございます。それで、卸売り物価指数を基準といたしまして、それの物価上昇が毎年三%、こういう意味でございます。
#303
○藤田進君 いや、ぼくが質問したのはいわゆる物価です。だから、国鉄が卸値で製造直販でやるというものもあるでしょうけれども、そうではないのですね。ですから、その影響効果というものが物価についてどうかという。これは購買システムがありましょうから、あとで詳しく出していただいてもけっこうです、即答がむずかしければ。三%だとすれば、人件費は、いま見ると一〇%、一二%というように、一二・一%初年度でしょう。それからずっと五十一、五十三は一一・八%ということになるようですが、従来の傾向から見ると、物価と賃金というものはそんなに開いてなかったものです。ですから、やはりいわゆる世にいう消費者物価指数ですね、そういうものを国鉄購買システム等からはじき出して、独自なものを出していただきたい。
#304
○政府委員(山口真弘君) 先ほどの御質問が物件費でございますから、物件費につきましては、当然そういう先ほど申しましたようなことで三%というふうに見ております。
 それから、問題は人件費の点でございますが、人件費に関連いたしまする物価になりますと、主としては消費者物価指数であろうと思います。したがって、その点は、一二・一%というものをはじく基準としてのものはどうあるべきかということでございますが、ここで一二・一%というものをはじきましたのは、新経済社会発展計画の人件費の上昇というようなものを考えまして一二・一%ということを申し上げているわけでございます。
#305
○委員長(木村睦男君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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