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1971/04/18 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 商工委員会 第5号
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1971/04/18 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 商工委員会 第5号

#1
第068回国会 商工委員会 第5号
昭和四十七年四月十八日(火曜日)
   午前十時十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     竹田 現照君     野上  元君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     野上  元君     竹田 現照君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大森 久司君
    理 事
                川上 為治君
                剱木 亨弘君
                竹田 現照君
    委 員
                植木 光教君
                小笠 公韶君
                大谷藤之助君
               久次米健太郎君
                矢野  登君
                阿具根 登君
                林  虎雄君
                中尾 辰義君
               柴田利右エ門君
                須藤 五郎君
   国務大臣
       通商産業大臣   田中 角榮君
   政府委員
       通商産業政務次
       官        林田悠紀夫君
       通商産業省企業
       局長       本田 早苗君
       通商産業省企業
       局参事官     田中 芳秋君
       通商産業省重工
       業局長      矢島 嗣郎君
       郵政省郵務局長  溝呂木 繁君
       郵政省経理局長  浅見 喜作君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊地  拓君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       金子 太郎君
       通商産業省公害
       保安局参事官   森口 八郎君
       通商産業省重工
       業局計量課長   新井 市彦君
       工業技術院計量
       研究所長     山本健太郎君
       工業技術院計量
       研究所第四部長  増井 敏郎君
       郵政大臣官房上
       席監察官     板倉豊文美君
       郵政大臣官房資
       材部長      斎藤 義郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任
○沖繩国際海洋博覧会の準備及び運営のために必
 要な特別措置に関する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○計量法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大森久司君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 沖繩国際海洋博覧会の準備及び運営のために必要な特別処置に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。田中通商産業大臣。
#3
○国務大臣(田中角榮君) 沖繩国際海洋博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げたいと存じます。
 御存じのおり、沖繩国際海洋博覧会は、昭和五十年に沖繩において開催されることとなっております。
 本博覧会開催の目的は、沖繩の本土復帰を記念するとともに、全国民をあげてこれを祝うことであります。この時期に沖繩で海洋博覧会を開催することが、将来にわたって本土と沖繩との人的交流等を増大させる契機となり、その結果、本土と沖繩の精神的一体化が促進されると考えるのであります。
 また、政府といたしましては、本博覧会に関連して公共施設の整備をはかり、あわせて会場に設置される施設のあと利用を適切、有効なものとすることによって沖繩の経済、社会開発の促進、沖繩県民の福祉向上に大きく寄与いたしたいと考えております。
 さらに、本博覧会開催の目的は、世界の海洋開発技術の国際的交流の促進と海洋の平和利用の増進に寄与しつつ、わが国海洋開発の振興をはかることであります。世界各国、特に西欧諸国におきましては、海洋に対する関心が急速に高まりつつありますが、わが国は海洋資源の開発、海洋空間の利用等の面で大きく立ちおくれており、本博覧会を契機としてわが国の海洋開発の飛躍的発展をはかりたいと考えておるのでございます。
 政府といたしましては、この国民的な大事業である沖繩国際海洋博覧会の開催を約三年後に控えて、その開催準備体制を早急に、かつ、一段と強化することが必要であると考え、博覧会開催の直接の責任者である沖繩国際海洋博覧会協会に対し、資金調達と人材確保との両面においてできる限りの協力と応援とを行なうため、日本万国博覧会の例にならい、この法律案を提出することとした次第でございます。次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。第一は、国が沖繩国際海洋博覧会協会に対し、博覧会の準備及び運営に要する経費について、予算の範囲内において、その一部を補助することができることとしたことであります。第二は、沖繩国際海洋博覧会協会の行なう資金調達事業に関し、国及び三公社の援助に関する規定を設けたことであります。すなわち、その一つは、郵政省が、博覧会の準備及び運営のための資金に充てることを目的として、寄付金つき郵便切手を発行することができる旨の特例を設けたことであります。その二は、日本専売公社が、博覧会準備運営資金に充てることを目的として行なわれる製造たばこの包装を利用した広告事業に対し、便宜を供与することができるものとしたことであります。その三は、日本国有鉄道が、博覧会準備運営資金に充てることを目的として行なわれる国鉄施設を利用した広告事業に対し、便宜を供与することができるものとしたことであります。その四は、日本電信電話公社が、博覧会準備運営資金に充てることを目的として行なわれる電話番号簿を利用した広告事業に対し、便宜を供与することができるものとしたことであります。
 第三は、沖繩国際海洋博覧会協会の業務の円滑な運営を期するため、国及び地方公共団体から適任者を採用する場合が予想されますが、こうした場合の人事交流の円滑化をはかるため、これらの者が沖繩国際海洋博覧会協会の職員から再び国または地方公共団体の職員に復帰した場合には、小庫、公団等に出向した後復帰した場合と同様に、共済年金等に関し在職期間を通算する措置がとられることとしたことであります。
 第四は、沖繩国際海洋博覧会協会の業務の厳正を期するため、同協会の役員及び職員は、刑法等の罰則の適用について、公務員とみなすこととしたことであります。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同賜わりますようお願い申し上げる次第でございます。
#4
○委員長(大森久司君) この際、理事竹田現照君が委員を一たん辞任されたため、理事に一名の欠員が生じておりましたので、理事の補欠選任を行ないたいと思います。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(大森久司君) 御異議ないと認めます。
 それでは理事に竹田現照君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(大森久司君) 再び沖繩国際海洋博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案を議題とし、補足説明を聴取いたします。本田企業局長。
#7
○政府委員(本田早苗君) 沖繩国際海洋博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案につきまして、若干の補足説明を申し上げます。
 まず第一に、沖繩国際海洋博覧会は、海洋をテーマとする特別博覧会として世界で初めての試みであり、国をあげての大きな事業でありますから、国際的にも遜色のない内容のものとするため、政府といたしましてもできるだけの協力を惜しまない所存であります。このため、この法律案では、沖繩国際海洋博覧会に対する政府の協力方針を強くあらわす意味で、国は、博覧会の主催者である沖繩国際海洋博覧会協会に対して、博覧会の準備及び運営に要する経費について、予算の範囲内で、その一部を補助することができることを特に明らかにいたしております。
 昭和四十七年度の国の予算におきましては、沖繩国際海洋博覧会出展準備費として三億二千七百万円、うち博覧会協会に対する事業費補助金として一億三千六百万円を計上し、現在国会で御審議を願っている次第でありますが、来年度以降の補助金に関しましては、早急に博覧会の全体計画を策定し、これに基づいて関係各省とも協議しながら決定していきたいと存じている次第であります。
 第二に、博覧会の準備及び運営のための資金に充てることを目的とした寄付金つき郵便切手の発行について御説明申し上げます。
 現行法制のもとにおきましては、寄付金つき郵便切手等は、その寄付金を社会福祉の増進を目的とする事業を行なう団体、風水害等非常災害による被災者の救助を行なう団体等の必要経費に充てることを目的とした場合にのみ発行することができることとされていますが、日本万国博覧会の場合と同様の趣旨で沖繩国際海洋博覧会の場合にも同じ特別措置をすることとした次第であります。なお、日本万国博覧会協会は、寄付金つき郵便切手により、一億四千万円の収入を得たのであります。
 第三に、沖繩国際海洋博覧会の行なう資金調達事業に関する三公社の援助について御説明申し上げます。これらは、いずれも日本万国博覧会の場合にも行なわれたものであり、沖繩国際海洋博覧会の場合にも資金調達を目的とした広告事業を予定したものであります。
 その内容といたしましては、まず、たばこの包装を利用した広告事業による資金調達に対する日本専売公社の援助であります。
 次は、日本国有鉄道の車内や駅舎等の施設を利用した広告事業による資金調達に対する国鉄の援助であります。広告の掲示は、可能な限り、いままで広告の掲示がなされていなかった新たなスぺースをさいてこれを行なうこととしている次第であります。
 また、人名別電話番号簿を利用した広告事業による資金調達に対する日本電信電話公社の援助は、原則として広告の掲出が禁止されている人名別電話番号簿に特別に広告スペースを設けて、これを沖繩国際海洋博覧会がその広告事業に利用できることといたしたものであります。なお、日本万国博覧会協会は、これら三公社の援助により十一億九千二百万円の収入を得たのであります。
 第四に、国家公務員及び地方公務員の沖繩国際海洋博覧会協会への出向体制及び同協会の役職員の地位について、御説明申し上げます。
 まず、博覧会の主催者である沖繩国際海洋博覧会協会は、その存続期間が博覧会終了までの短期間のものであるため、通常の方法により多数の有能な職員を確保することが困難ではないかと考えられるところであります。したがいまして、同協会が国及び地方公共団体から適任者を採用する場合も予想されますので、こうした場合の人事交流の円滑化をはかるために、国家公務員または地方公務員が沖繩国際海洋博覧会協会の職員となり、再び国家公務員または地方公務員として復帰した場合の退職金及び共済年金の通算措置に関し、公社、公団に出向した場合と同様の取扱いをすることといたしております。ただし、地方公務員の退職金については、条例で定めることとされておりますので、この法律案では規定を設けないこととしております。
 また、沖繩国際海洋博覧会協会は、国等から多額の補助金の交付が予定され、さらに郵便切手の寄付金等国民の浄財拠出により運営されることとなりますので、国民の前に姿勢を正す意味において、同協会の役職員は、刑法等の罰則の適用については、公務に従事する場合と同様にみなすことといたしております。
 以上、この法律案につきまして若干の補足説明を申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#8
○委員長(大森久司君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本法案に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(大森久司君) 計量法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法案についての趣旨説明は、すでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
#10
○竹田現照君 最初に、この計量法という法律はたいへんむずかしい法律でありますが、学問的な面、あるいはきわめて国民生活に密接な消費者の保護の面等、むずかしい法律ではありますが、またわれわれの日常生活にきわめて密接な法律でもある。そこで、学者に聞かなければわからぬというようなそういうものをもう少し簡素化して、だれでもが理解できる法律に改めたほうがいいんじゃないかと、そういうような気がするのですけれども、その点についてまず最初にお伺いをいたします。
#11
○政府委員(林田悠紀夫君) 計量法は、仰せのように、きわめてむずかしい、わかりにくい点がある複雑な法律でございます。しかしながら、これは御承知のとおり、計量の基準を定めまして、これに沿って基準器の検査とか検定等によりまして、社会に標準となるべき計量器を供給して、あわせて適正な計量を確保するという、社会生活にとりましてきわめて重要かつ基幹的な使命を負っております。それで、計量は社会生活の各側面で多様な形で行なわれておるだけに、法律の内容が膨大かつ多岐にわたるのは、ある程度やむを得ない面があることを御了承願いたいのでございます。もちろん、これの内容を簡素化して整理するということにつきましては、今後十分検討をいたしたいと存ずるのでございまするが、何ぶんにも各規定が相互に関連するものだけに、法体系全般にかかわる問題になりまするので、十分慎重に竹本的検討を続けてまいりまして、できるだけ簡素化して、しかも、国民に周知徹底させるというだめの努力を今後とも怠りなく続けてまいりたいと存じます。
#12
○竹田現照君 そこで、今度の計量法の改正のきっかけにもなっておりますが、国際度量衡総会というものの性格と、この総会の決議というものに加盟各国は時間的な制約を受けるものなのかどうなのか。たとえば、国際労働機構のILOの条約のように、その国の事情によって批准してもしなくてもいいと、そういうような性格を持っているのかどうか、この点について。
#13
○政府委員(林田悠紀夫君) 国際度量衡総会と申しまするのは、一八七五年に成立いたしましたメートル条約に基づきまして、条約締結各国政府の全権をもって開催される会議でございます。この会議は、メートル条約の目的でありまするメートル系単位を国際的に確立して普及することなどのために必要な方法を討議し、及び決議する最高の決議機関でございます。で、国際度量衡総会は、メートル条約の定めるところによりまして、少なくとも六年に一回パリにおいて開催される、現在はほぼ四年に一回開催されております。第一回が明治二十二年に開催されまして、最近のものは昭和四十六年に第十四回が開催されております。
 それで御質問の、総会の決議に対しまして条約加盟国は早くその問題を取りきめていかないといかぬのじゃないかということでございまするが、条約加盟国は、これを国内で採択すべき道義的責任を負うことになるわけでございます。分担金の納入に関する決議を除きましては、いつまでに採択しなければならないといった条約上の取りきめはございません。しかし、もちろんできるだけ早くこれを国内で実施していくということについて努力すべき道義的責任を持っておる、こういうことでございます。
#14
○竹田現照君 そこで、国際度量衡総会は六七年に開かれていますね、もう五年前です。それで、五年もたっていま改正をするわけですけれども、非常に時間的なずれが大き過ぎるような気がします。計量単位等の問題が国際的に統一をしなければならぬというようなことになりますと、たとえば、宇宙科学等の問題でも、きわめて九十億分の一というような、ちょっとわれわれの想像もつかないようなこまかい単位をきめなきゃならぬというようなことを、やはり国際的に歩調を合わせるにしては、五年もたつというふうなことで、私はどうもあまりにも開きが大きいんじゃないかという気がしますし、それから、この計量法の説明にも書いていますけれども、計量単位について国際度量衡総会の決議によって改正をする、こういうことですが、この国際度量衡総会で決議をされて、さらに日本学術会議に諮問をし、その答申を待ち、さらに計量行政審議会に諮問をして答申を待って、そして改正をする。少なくとも国際会議には日本も代表が出席しているはずですから、当然決議には賛否の態度をきめるわけですね。そうすると、それをさらに国内で二重の手続をする――六七年、それから学術会議は昨年の二月答申、計量行政審議会は昨年の十一月十日答申、こういうようなめんどうな手続をしなければならぬほど、この国際会議の決議というものは何というのか、権威というものがないのかどうか。国際会議の決議であれば、それに基づいてすぐ法律改正に移れると、そういうようなことがよりいいんではないかと思うんですけれども、こういうめんどうな手続をせざるを得ない何か制度的な理由があるのか、お尋ねをします。
#15
○政府委員(林田悠紀夫君) 仰せのように、決議から今回の改正が五年もかかっておるじゃないか、まことに長くかかっておることは、私も同じように考えるわけでございます。
 今度の、改正となる時間などの計量単位につきましては、一九六七年十月の第十三回の国際度量衡総会の決議できまったことでございます。それが五年目にようやく改正になるということなんでございますが、実は、この計量単位が社会生活あるいは経済活動にとりましてきわめて重要な問題でございまするので、慎重の上にも慎重に行なうという必要があるという配慮から、実は従来から、この法制化するということの可否につきまして、必ず日本学術会議に参考意見を徴するという慣例になっておるのでございます。そして、日本学術会議におきましては、この度量衡関係の部会を持っておりまして、この学術会議としても非常な関心を持っておられるという問題なんでございます。それで今回の場合は、一九六七年の十月に度量衡総会で決議をされまして、一九六九年に学術会議にかけまして、七一年に学術会議からの答申を得たということなんでございます。
 もちろんこの決議に参加する場合には、前もって学術会議なんかと相談をしてやっていくということであろうかと存じまするが、やはり学術会議を重要視して、それに事後においてかけるということにしておるもんでございまするから、どうしてもそういうように学術会議の決議が、答申がおそくなるような時間的ズレが生じてまいります。しかし、これは今後におきましては、そういう時間的なズレを最小限度にとどめるという努力をしてまいりましたならば、もっと早くこれができるであろうというように考えるのでございます。それで学術会議も尊重し、しかも、早くしていただくという努力をやはり政府としてやるべきものであると、こういうように考えまするので、これから迅速に処理するために努力をさしていただきたいと存じます。
#16
○竹田現照君 私は、その手続が逆のような気がするのですね。先にこの計量行政審議会、学術会議等で十分に討議をし、結論を出して国際会議のときに参加をすると、そのほうが何か筋としてはいいような気がするのですが、それが逆になっている。それからこの計量行政審議会というのは、今回の国際会議の決議のエントロピーとかいろいろなめんどうなことについての権威者があまりこの構成の中に入っておらない。勢い学術会議のその種権威のある学者の意見を徴さざるを得ない、そういうようなこともあるやに聞いておりますけれども、その点はいかがですか。
#17
○政府委員(矢島嗣郎君) 御指摘のように、学術会議にもかけますし、それからそのあと計量行政審議会にもかけているわけでございますが、やはりそれぞれ取り上げて御審議いただく面が違うわけでございまして、学術会議は学問的観点でございまして、先生のおっしゃるように、必ずしも計量行政審議会にいないような純粋学問の立場の方々が多いと、他方、計量行政審議会は学者だけではなくて各行政関係、それから消費者、あるいは生産者という、むしろ実態面をよく知っている者にやっていただくということで、それぞれ持ち味があるわけでございますので、両方にかけざるを得ない。特に、計量行政審議会はこの計量法に基づいてできている審議会でございまして、そこで、審議会はちゃんと諮問事項というのは法定されておるわけでございますので、これにもかけざるを得ない、こういうわけでございます。
#18
○竹田現照君 その計量行政審議会にこういうものを、ほんとうの学者でなければわからぬようなことを諮問しても、事実上、かっこうだけつけるかっこうになるのですね。ですから、そういう形式だけを整えなければならぬというような審議会というものはものによりけりだと思うのですね。ですから、そういう場合には、学術会議のいわゆる専門の先生方にお集まりをいただいて、そこで十分検討されて、その答申に基づいて法改正に移れるというようなことをされるか、あるいはむしろ私は、計量単位の問題などは一々法改正でなく政令事項とするようなことも考えていいんじゃないかと、これはしろうとで思うのですけれども、計量の基本ですから、これはやはりあくまでも法律でなければならないかもしれませんけれども、法律事項にするのはきわめて限定をされたもので、それ以外のものは政令事項に委任をするというような措置も考えることによって、五年も時間がたち、しかも計量行政審議会のように、まあ言ってみればわからない人ばかりが半分以上も、半分以上というか、九分九厘わからない人がそろっているんでしょう。今度の国際会議の内容なんというものは、お答えになる重工業局長だってなかなかおわかりにならないようなものらしいですけれども。ですから、そういう形式を整えるのじゃなく、実質的に問題点が生かされるような措置が考えられるべきじゃないか、そう思うのですが、いかがですか。
#19
○政府委員(矢島嗣郎君) 計量行政審議会の運営につきましては、なお今後くふうを重ねていきまして、委員の人選等につきましても御指摘の点を考えて、さらに検討させていただきたいと思いますが、補足して御説明申し上げさせていただきますというと、この計量行政審議会におきましても、計量単位分科会というのがございまして、そこには計量に関する学者の先生方が全部名前を連ねておるわけでございまして、決してその方面の権威がいないというわけではないわけでございます。また、計量行政審議会におきましては、その学問的な点だけでなくて、法制上の問題、法文上の表現の問題の意見とか、あるいは消費者の立場からの意見、こういうものも大事でございますので、そういう点でやはり計量審議会にかける意義はあると思います。
 それから、先生があとで御指摘になりました、こういうのはもう少し政令等に委任したらどうかと、そういうほうが機動的にできるのではなかろうかという点、ごもっともな点があるわけでございますが、計量の基準となる計量単位というものは、社会活動や経済活動に関係して、非常に広範にわたって関係している根幹的事項であって、特に現行法におきしては、いわゆる非法定計量単位――法定してない計量単位というものは取引上あるいは証明上には使っちゃいかぬ、これは罰則をもって禁止している、こういう関係に相なっているわけでございますので、やはりこういう計量単位の制定改廃で罰則をもってやっているというようなものは、広範な社会的影響を及ぼすわけでございますので、原則として、法律改正という最も慎重な手続にはからしめることが適当であるのじゃなかろうかという考え方で、現行の計量法の規定ができているわけでございます。そういう点もあるわけでございますが、御説のような計量単位に関する部分は別の法律にして、計量単位だけの法律にするとか、あるいはさらに御指摘のように、すべてこれを政令にするという考え方もあるわけでございますので、これは法体系全般に関係する問題なわけでございますので、学界、経済界あるいは法制の専門家等の意見を聞いて、慎重に引き続いて検討していきたいと思っておるわけでございます。
#20
○竹田現照君 それでは、あとで答えていただきますが、新たに加えられたエントロピーというのは、これはわれわれの生活する上に非常に重大な要件を整えている問題のようですけれども、これはエネルギー消費その他にも関係をし、熱放出、そういうような関係の中で、たいへん重要な問題点が加わっていくんだそうでありますけれども、これは後ほど時間がありましたら質疑の過程の中で、あとでお答えをしてください、わかりやすく、どんな内容を持つものか。これは、初めてこんなもので出てきていますから、国会で論議されたことのない問題ですから、あとで答えてください。
 それから、法第六十条の技術基準というのは、具体的にどんな内容が盛り込まれるんですか。
#21
○政府委員(林田悠紀夫君) 法第六十条第一項の省令で定める性能でございまするが、これは計量行政審議会にはかりまして、各界の意見を徴しながらきめていきたいというように考えておるわけでございます。それで、一応現在考えておりますことは、器差につきましては、特定の数ヵ所における器差を一定範囲以下とする。再現性につきましては、器差試験を特定回数繰り返した場合のばらつきを一定範囲以下とする。耐久性につきましては、一定の負荷の加除操作を一定の速さで、一定回数繰り返したときの器差の変化を一定範囲以下とする。温度、湿度に対する耐久性を試験する。一定の衝撃を与えたときの耐久性を試験する。
 なお、第六十一条の第一項で表示基準というのがあるわけでございまするが、それも一緒に申し上げさせてもらいますと、表示事項につきましては、製造事業者または輸入事業者名または記号、製造年月日を記載させる。それから使用範囲を表記させる。その他の必要事項として、使用温度、湿度の範囲、使用場所その他使用上の注意を記載させるというようなことを考えている次第でございます。
#22
○竹田現照君 その技術基準というのは、消費者サイドから見れば、なるべくその水準が高いほうがいいわけですけれども、一面、メーカーの側であまり技術基準の水準を高くしますと、首を締めるという結果になる。あまり高くすると、消費者にとっては買う場合価格が高くなるということも付随してきますけれども、そういうかね合いというものを含めて計量行政審議会の答申を待つと、そういうことですか。通産省としてはその水準のかね合いというものをどういうふうに考えていらっしゃるのか。あわせて答えていただきたい。
#23
○政府委員(矢島嗣郎君) 技術基準の中身につきましては、いずれ計量行政審議会の答申を待つわけでございますが、現在までの私どもの考え方を申し上げますというと、この家庭用計量器は取引上、あるいは証明上の計量に用いられることがほとんどないわけでございますので、一般の計量器と同じように検定に合格しなければならぬというほどの精度は必要はないと思いますが、他方、一たん家庭の中に入ってしまったあとはこれをチェックする方法がないということで、耐久性あるいはその取り扱いが容易であるという点は考えなければいかぬのじゃないかと思います。具体的にはまだはっきりきまっておりませんが、どちらかといいますと、精度のほうは一般のものより甘くてよい。しかし、耐久性あるいはよく見やすいとか、字がよく見えるとか、あるいは取り扱いがやさしいというものにしなければならぬ、そういう耐久性や構造上の問題、こういう点は相当シビアにしなければならぬ、こういうふうなことで、その辺をうまくかね合いを考えて技術基準をきめてまいりたい、こう思っているわけでございます。
#24
○竹田現照君 計量行政審議会に答申をする事項を、今度二百十六条でかなり大幅に廃止してありますね。第九条だけ現行法では残っているんですけれども、それに技術基準の判定というものが今度新たに加わっている、新しい改正案では。そうすると、これだけはほとんどを省令事項に委任をして、この技術基準だけを新たに諮問事項に加えたのは、この技術基準の判定というものをより権威あらしめるという意味で加えたのかどうか、この改廃との関係。
#25
○政府委員(矢島嗣郎君) 一般的には、今度計量行政審議会の諮問事項を大幅に整理いたしまして、いわゆる省令事項を全部はずしたわけです。ところが、この技術基準は一応省令になっているもので、いわば例外的なものでございますが、特にこれはやはり一般消費者に非常に関係するので、消費者保護という観点で、これだけ特に重要だということで、省令事項だけれども、例外的に特に諮問事項に加えてある、こういうことでございます。
#26
○竹田現照君 そこで、消費者のことを考えてより権威あらしめるということですが、たとえば、この家庭用計量器について技術基準を設定をして、メーカーあるいは販売業者に義務づけるということはたいへんいいことですけれども、問題はそれが守られるか、守られないかということが問題点だと思うんです。この六十条ではその辺がどうも明確でないようなんですけれども、技術基準に適合しているかどうかということは、だれがどのようにして、どんな方法でチェックするのか、この点が法律の上で明らかではないんです。いかがですか。
#27
○政府委員(矢島嗣郎君) 具体的には、通産大臣が最終的にはこれに対して改善命令を出したり、その他やるわけでありますが、通産大臣、全部手足を持っているわけではありませんし、具体的には、長く計量行政をやっております都道府県、特定市町村は長い歴史と相当のベテランを持っておりますので、こういうのが製造業者、あるいは輸入業者から報告を随時聴取し、立ち入り検査もやるし、あるいはそれぞれ法律に基づいて定期検査をやっておるわけでありまして、そういう関係でチェックをいたすわけでございます。さらに、そういう監督の機関のチェックだけでなくて、その違反の端緒というものは、たとえば公共団体が商品の試買検査というものをやっておるわけでございまして、通産省におきましても各通産局に予算を配賦いたしまして、関係の地方公共団体がそれぞれ試買してまいりまして、それをテストするというようなことをやることにしておりますし、さらには、一般消費者からの苦情というものが地方公共団体の計量検定所等に届くわけでありまして、そういうような端緒を見つけることもできる。さらには、さきに申しましたような都道府県、特定市町村の定期の報告聴取、それから定期検査、それから臨時の立ち入り検査、こういうものによって製品をチェックする、こういうような体制に相なっておるわけであります。
#28
○竹田現照君 そうすると違反者に対しては、通産大臣が改善命令を出すということになっておりますが、事実上は、都道府県知事等地方自治体にほとんど違反かどうかという判定がまかされる。計量行政の負担というものが地方自治体に多くかかるということになるんじゃないかと、いまの御答弁でそう思うんですけれども、この法改正をするにあたって、地方の計量行政担当者としては通産省との間にどの程度の話し合いが行なわれておったのか、行なわれておらなかったのか、この点ひとつお願いいたします。
#29
○政府委員(矢島嗣郎君) 十分話し合いは行なわれておるわけでございます。まあ逆な言い方を申し上げると、地方庁のむしろ要望に応じて、この制度が生まれたということができるわけでございます。実は、地方庁におきましては、従来から全国計量行政連絡会議――全国の都道府県の連中みんな集まってやる会議、あるいはブロック別の会議というようなところで、性能の悪い家庭用計量器に対して、消費者からずいぶん苦情があるよというような話が出ておったわけでございまして、そうして、その一環として家庭用計量器は四十一年の改正ではずれてしまって、何もないけれども、やっぱり何らかの技術基準というものを設定したらどうかという声があったわけでございます。そういうわけで、私、さっき申し上げましたように、地方庁の要望にこたえると、こういう意味において、これが実現をしたということも言えるわけでございます。また、この計量法改正案の法案の原案の審議におきまして、さっき申しました計量行政審議会にかけたわけでございますが、その専門分科会等に地方庁の代表が入っておりまして、そういう方々は例外なく賛成していただいて、十分の意思の疎通があったわけでございます。
#30
○竹田現照君 消費者保護の立場に立っていろいろと考えられたというお答えですが、国産の計量器というものは比較的に問題は起こらないと思います。問題は輸入計量器の場合ですけれども、私がこの間物価対策の連合審査会のときに、どうも外国品に対して日本人は弱いと、その弱いところを利用したと言っては、ちょっと言い方がおかしいのですけれども、いろいろ外資系の企業というものは巧妙な商売をやりますけれども、計量器も、たとえばアメリカなんかは、ヘルスメーターなんかは計量器というよりもおもちゃというように販売されているようです。この輸入計量器に対して、輸入業者等に対する取り締まりといいますか、検定といいますか、そういうものをやはりぴちっとしておく必要があると思いますが、この点についてはどういうふうにお考えになっておりますか。
#31
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生御指摘のとおり、ヘルスメーター等の家庭用計量器については、輸入品が非常に問題なわけでございます。ところが、現在の計量法におきましては、輸入業者に対するチェックというものはほとんどないわけでございます。そういう意味におきまして、この法案の作成の過程におきまして、各方面より輸入業者に対する規制を行なうべしという意見が非常に強く出て、ここにはじめて六十条以下において、輸入業者に対する規制がはっきりうたわれるようになったわけでございます。実際問題といたしまして、家庭用計量器を輸入している業者というものはせいぜい三、四社、数社にすぎないわけでございますので、この取り締まり、あるいは指導というものは、比較的容易ではなかろうかと考えられてはおりますけれども、いずれにいたしましても、製造業者に対すると同様、報告、立ち入り検査、試買というようなことを十分やりますほか、本制度の周知徹底により、海外とのサプライ、輸出業者との契約に際しても、あらかじめこの輸出基準の合格品を発注させ、日本ではこういう技術基準が新しい計量法によってできたのだから、これによってつくって日本に輸出しなさいよというような発注をするように指導してまいりたいと思っておるわけでございます。
#32
○竹田現照君 その点は再三繰り返すようですけれども、外国製品に対するチェックというのは十分行なうように注文しておきます。
 それで、技術基準の設定に伴って、先ほどもちょっと触れましたけれども、値段がべらぼうに高くなるというようなことになりますと、消費者保護ということを考えて、逆な結果を招きますけれども、規制の強化で価格面への影響というものはどういうことになると見ておるのか。あまり上がらないと見ておるのか、あるいは少しでも上がるというように判断をしておるのか、その面の指導とあわせてひとつお答えをいただきたいと思います。
 それから、いま市販されている、たとえばヘルスメーター等も、きわめて安いものから、四千円、五千円台というものもまちまちです。規制の強化だけで安いものが出回らなくなれば、実質的に私たちは高いものを買わなければならない、そういうことにもなるわけですから、その点についてはどうお考えになっておりますか。
#33
○政府委員(林田悠紀夫君) 技術基準の設定にあたりましては、器差とか構造等につきまして、一般家庭用として使用にたえる程度のものを考えておりまして、現在の製品の大幅な設計変更等は必要がないのであります。現在不良品が一部出回っておりまするのは、一部のメーカーの検査工程、あるいは調整工程等におきまして、簡略化するなど手抜きが行なわれていることによるものと思われまして、設定された技術基準、水準を順守するための価格への影響はほとんどない見込みでございます。今後は、表示の付された家庭用計量器は一定の性能を保持することになりまして、メーカーとしては計量管理とか、あるいは品質管理の推進、生産の自動化、省力化、過剰品質の抑制とか、流通機構の簡素化等の面での競争をせざるを得ないことになるわけでございます。消費者は、価格が安いものでも、品質、性能については安心して選択できることになるわけでありまするから、企業側においても価格が上昇しないよう十分努力するものと思われます。通省産業省といたしましても、企業意欲を助長して、生産の自動化の推進等について指導いたしますとともに、いやしくも便乗値上げ等がないように、十分指導していく所存でございます。
#34
○竹田現照君 この家庭用計量器の場合というのは、計器の性能と価格とはどういう関係にあるのですか。この値段が高ければ性能がよいのか、あるいは性能とは全然関係なく、デザインだとか、大きさだとか、あるいはメーカーによって違うのか、この点はどうなんですか。
#35
○政府委員(矢島嗣郎君) 現在家庭用計量器のうち、先生の御指摘のように、価格差の大きいのけヘルスメーターでございます。このヘルスメーターをとってみますというと、その価格差の大きい原因の大部分は、性能とは関係のないデザイン、あるいは大きさ、あるいはアクセサリーと、こういうものの要因によるわけでございます。したがいまして、改正法によって設定される技術基準を保持するためには、価格への影響というのはほとんどないというふうに考えられるわけでございますが、これにより不当な価格の引き上げがないように、十分監視指導はしてまいりたいと思っておりますが、結論としてデザイン、大きさ、アクセサリーと、こういう要因がヘルスメーターについては大きいということが言えると思います。
#36
○竹田現照君 日本の代表的メーカーであるタニタをこの間当委員会で視察をしたときに、あそこではヘルスメーターやいろいろなのをつくっていますね。タニタのラベル張ったほうがむしろ安い。しかし販路の関係で、三越のラベルを張ってみたり、大メーカーのラベルを張って、実質的には同じものを、結果的には大メーカー――われわれ買うときは日立のものだ、東芝のものだと、そう思って買うわけですね。トースターなんかもタニタでつくっておきながら、日立であり東芝であるわけですから、そういう面では、同じものが同じところでできて、しかも、張ってあるものが、消費者に錯覚を起こさせるような――大メーカーであるのか、あるいはたとえばタニタであるのかによって違う。これはいろいろと商売上の販路その他であろうと思いますけれども、いまの局長のお答えもあって、この法改正に伴って技術基準その他の規制が強化をされるということで、少なくとも価格が上昇するということにつながるということであれば、私は、これは明らかに不当なものだ、その場合には、通産省は十分そういうことのないように行政指導を徹底をしていく、そのように理解してよろしいですか。
#37
○政府委員(林田悠紀夫君) 仰せのように、通産省といたしましては、そういう便乗値上げがないように十分監視をいたしまして、指導監督を加えていきたいと思います。
#38
○竹田現照君 計量行政審議会の答申等についての解説の中に、「家庭用計量器の性能に対する消費者団体等の指摘及びテストの結果」というのがあります。日本消費者協会あるいは東京都計量協会、「暮しの手帳」、あるいは東京都計量検定所等、あるいは通産省の工検等でいろいろと検査をしたのが出ていますけれども、これによりますと、一六%から二〇%近く不良率が出ています。これが今度の改正で技術基準を設定することによって、この数字に出ている不良品のパーセントがどのくらい改善されるものと見ていいのか、ひとつ説明してください。
#39
○政府委員(矢島嗣郎君) 一六ないし二〇というような先生の御指摘のような数字があるわけでございますが、その前にちょっと申し上げますけれども、これはいろいろな機関がそれぞれの立場でテストしたので、その対象も、店のものからとったものもあるし、あるいは家庭から持ってきたものもあるというふうに、ものがそれぞれ違う。それから、その基準もいろいろな基準をとっているわけで、一番シビアである検定基準、取引証明に使われる計量器の検定基準というものを使っている場合もありますし、それから使用中のものをあとでチェックするための使用基準と申しますか、というのをつくったり、あるいは消費者協会のように独自にまた基準をつくってきめるというようにいろいろございますので、二八ないし二〇という不良率がはたして正確なものかどうか、疑問ではございますが、今回はそういう対象もはっきりするし、基準も、ここに技術基準ということで政府がはっきりきめたものができるわけでございますので、メーカー、消費者、あるいは役所等も含む各界のいわばコンセンサスを得た、はっきりした性能上の目途が明確になるわけでございますので、メーカーはこの技術基準を、品質管理規程、検査規程等に明文化してこれを実施するわけでございますので、これによりまして、設定された技術基準以上の家庭用計量器の供給が確保されるということでございます。これで先生のおっしゃるように、その一六ないし二〇がどれぐらいになるかということは、一六ないし二〇が非常にはっきりしないものでございますから、さらにこれがどうなるかということは、数字的には申し上げかねるわけでございますが、非常によくなるということは申し上げられると思います。
 なお、この技術基準の順守につきましては、使用中における不良品の発生は一応防止できないわけでございますが、これに耐久性の項目を織り込むことによって、使用中においても不良品化することを極力防止いたしたいと、かように考えておるわけでございます。
#40
○竹田現照君 このテストの結果の一六ないし二○というのは、かなり高い数字です。しかも、これは器差というよりは構造上の不良がわりあいに多い。構造上の不良というのは、大体見てわかるわけです。ですから、販売業者が販売をするときとか、われわれが買うようなときに、よく注意することで十分防ぐことが可能な面がたくさんあるんじゃないかと思いますが、そういう点についての指導というようなものが十分行なわれておらなかったんではないか、そういうふうに思いますが、そのことはどうお考えになりますか。
#41
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生のおっしゃるとおり、このテストの結果を見ますというと、たとえば不良の内訳は、構造上のほうが多く出ているわけでございますが、ただ、器差と構造とに分けて、構造上の検査につきましては、もちろん外見上の問題もございますから、その点に関しては、先生おっしゃるように、これは簡単じゃないかと、売るほうで気をつければいいじゃないかというお話もございますが、実はこの構造の検査につきましては、もっと耐久性とか、あるいは耐湿性、湿気に耐える、あるいは耐衝撃性というような部品とか、材質とか、設計に基づく種々の問題、これは構造検査のほうにも入っておるわけでございまして、こういう点はちょっと外見上から識別できない点が多いわけでございますので、一がいに販売業者が売るときにチェックすればいいんじゃないかと、消費者が購入するときに注意すればいいというふうにも言えないのじゃないかと思います。もちろんしかしながら、消費者にこういうことを、そういう義務を負わせるのは、これはできないわけでございますが、販売業者が販売に際しては、その販売業者の知る限りにおいて、その経験の許す限りにおきまして、計量器を十分点検し、消費者にサービスするということが必要でございますので、こうした指導も今後従来以上に強化してまいりたいと考えておる次第でございます。
#42
○竹田現照君 この性能という面から見れば、検定制度というものを取り入れたほうがいいんではないかと思いますけれども、検定制度と技術基準による場合とでこの計量器の性能の面でどの程度の差が出てくるのか、検討されたことありますか、同じようなものですか。
#43
○政府委員(矢島嗣郎君) この家庭用計量器につきまして、規制を何かやらなければならないという点は、法案の作成の過程におきまして、方々から意見がございまして、十分に検討いたしまして、これを検定でいくのか、あるいはそのほかの方法でいくのか、いろいろ慎重に検討した結果、結局この技術基準の問題に落ちついたわけでございます。が、やはりこれは、家庭用計量器というのは取引、証明には使わないということでございますので、検定でもってばっちり規制する、全品検定するというほどの性能、精度の確保ということは必要でなかろう、そこまではいく必要ないだろう。しかしながら、これは家庭用といえども、いろいろ不良品も出回っているので、これは、別途それなりの規制は必要であろうということで、先ほども私が申し上げましたように、抽象論でございますけれども、精度につきましては検定によるものより若干甘い。しかしながら、耐久性とかあるいは使いやすさと、こういう関係においては、相当その点を確保すると、こういうようなものが必要じゃなかろうか、こういうような感じでおるわけでございます。
#44
○竹田現照君 事実上検定を全部やるということがむずかしいという面もあって、そうお答えに作るんでしょうけれども、もう一つお伺いしますが、この計量法の改正で、公害規制法規との関係はどういうことになりますか。
#45
○政府委員(林田悠紀夫君) 計量法は、計量器の検定を行なうというようなことによりまして、計量の標準の供給を一元的に行なっております。各種取り締まり法規は、それぞれその目的に応じた規制を行なっておりまするが、その取り締まりに用いる計量器につきましては、従来計量法で一元的に検定等を行ない、標準の二元的供給による混乱を生じないようにしているわけでございます。それで公害規制法は、たとえば大気汚染防止法というようなものにつきましても、公害に関する各種規制を行なうというのが公害規制法規でございますが、その取り締まりに用いまする計量器、たとえば濃度計というようなものにつきましては、これは、その公害の状況をはかるものがその計量器でありまして、その計量器は計量法で検定等を行なうことによりまして、正しい計量を行なっていくというような関係にあるわけでございます。
#46
○竹田現照君 そこで、先ほどお尋ねしたこのエントロピーなるもののあれですね、原理と言いますか、これはなかなか長くやれば一時間もかかるのでしょうけれども、要を得て簡潔に言えば、このエントロピーというのは、熱力学の中では新たに加わった非常に人間の環境に重大な影響があるのだと、こう言っていますが、これから論議される面もあるかと思いますが、法律にそういうことばが初めて入るわけです。入ったのですけれども、何のことかわからなかったということでは不見識のそしりを免れませんから、簡単にひとつ御説明してください。
#47
○政府委員(矢島嗣郎君) 一言で申し上げますと、熱機関の効率をあらわすための単位であると、こういうことは言えると思います。もう一言申し上げますというと、たとえば、火力発電所のボイラー等は熱を電気に変えるということでございますが、どんなに能率はよくても熱エネルギーを一〇〇%電気に変えるというわけにはまいらぬので、そこにロスがあるわけでございますが、そのロスがいわば熱効率になるわけで、そういう点におきまして熱効率が悪いとエントロピーが高い。悪いと高い、エントピローが高い。こういう関係に相なるわけでございます。まことにしろうとの説明で恐縮でございますが、専門家がまだおりますから、必要があればまた説明を申し上げたいと思います。
#48
○竹田現照君 われわれの生活していく上に、これはどういう影響をもたらすのですか、エントロピーの増加というのは。
#49
○説明員(増井敏郎君) 熱を仕事に変えて有効に利用しようという場合に、発生させた熱量のうちで有効に仕事として使われた部分が多いか少ないかということを評価する上にエントロピーという量が関係するわけでございまして、まあ日常卑近な例に比較対照して申しますと、たとえば、一定の収入をあげる上に、人が長年にわたって骨を折って仕事をする。まあ一定の収入、あるいは一定の額の財産を築いたというときにその人が、何ですか、からだが病み疲れて後遺症がどれだけよけい残っているか、そういった後遺症的なものにたとえられるのがエントロピーということに相なるわけでございます。
#50
○竹田現照君 私は、われわれが生活していく上にこのエントロピーの増加というものがどういう影響をもたらすものなのかということを聞いているのです。その点だけ簡単に教えていただきたい。太陽熱とどうだとかこうだとか、いろいろなことがあるらしいですからね。
#51
○説明員(増井敏郎君) 結局、実生活の上で申しますと、エントロピーの増大の度合いが大きいような形態で熱量をあがなう場合には、値段がよけいかかる。つまり熱効率の悪い機関を使ってわれわれが仕事をさせようとすると、それだけ経費がよけいかかるという形で実生活の上に反映いたします。
#52
○竹田現照君 そうすると、この東京のように人間がたくさん住むようになり、太陽エネルギー等に対するいろいろな影響を及ぼすということになると、いまの御説明からいくと、いろいろな面で金がかかるということは、生活費が高くなると、そういう結果をもたらすものであると、そういう内容を持つものだというふうに理解していいですか、将来の問題ですけれども。
#53
○説明員(増井敏郎君) そのように理解していただいてけっこうでございます。
#54
○竹田現照君 そうすると、これ、なかなか重要な要件を持っているものがこの計量法に加えられたと思うんですけれども、これはこっちも専門家でありませんし、たいへんむずかしい。これからこういうものを習うときに、新たに加わってくる学問なんだそうでありまして、しろうとが変なことを質問すると赤恥をかきますから、きょうはこれでやめておきます。
 それで、今度計量器使用事業場に関係する問題でお伺いしますが、計量法百七十三条の指定、これは政府機関ではどことどこですか。
#55
○政府委員(矢島嗣郎君) 日本国有鉄道、それから日本専売公社、それから郵政省、この三つが政府機関でもって通産大臣から指定されておるわけでございます。
#56
○竹田現照君 この指定の条件というのはどういうことですか。
#57
○政府委員(矢島嗣郎君) 指定の条件、いろいろございますけれども、大事なところは資格のある計量士がおるということ、それから、ちゃんと検査規程をつくってこれを通産大臣に届けると、こういう点がおもな点であるわけでございます。その検査規程の中には、ちゃんとどのくらいの頻度でもって、どういうふうに自分の事業場にあるものをチェックするというようなことが盛られているわけでございます。
#58
○竹田現照君 政府三機関は、この百七十七条でいうところの計量士と検査設備が完備をされているということで通産大臣が指定をされているというふうに理解してよろしいですか。
#59
○政府委員(矢島嗣郎君) そのとおりでございます。
#60
○竹田現照君 その三つの機関の中で、さっきのエントロピーだとか、そういうことじゃなくて、何グラムとか、何センチとかいうそういう単位で、最も小さいものを扱うところはどこですか。
#61
○政府委員(矢島嗣郎君) 先ほど申し上げましたこの三つの政府機関の中では、一番小さいものを扱うものは郵便局あたりじゃなかろうかと思いますが……。
#62
○竹田現照君 そこで、きょうは郵政省に出席をいただいておりますが、この計量法の制定の目的と、この法律に基づいて郵政省はどんな役割りを持っているというふうにお考えですか。
#63
○説明員(斎藤義郎君) 計量法の目的は、計量管理の適正化をはかるということにあると存じます。
#64
○竹田現照君 そんなことは法律の一条に書いてあるからわかってるんです。この法律に基づいて郵政省はどんな役割りを持っているのかということです。
#65
○説明員(斎藤義郎君) 郵政省といたしましては、計量法の百七十三条の規定に基づきまして、通産大臣の指定を受けて郵政局ごとに計量士及び検査設備、これを置きまして、郵政省管理規程というものを設けまして、省が自主的に計量管理を行なっているということになっております。なお、省が計量法によって義務づけられております検査のほかに、たとえば郵便局の職員等を計量主任ということで、自主監査を毎月一回行なわせておるというのが現状でございます。
#66
○竹田現照君 郵政省という役所は、政府部内でも法律を守ることにかけては右に出る者がないと自慢をされている役所なんですから、計量法もさぞかし完ぺきに守っておられるというふうに理解をしてお尋ねをするわけです。私は、郵政省はあまり事前に質問の内容をお聞きするなんという国会の従来の慣行なんというものは好ましくないというふうにお考えのようですから、事前に質問内容を言っておりませんから……。そういう従来の慣行というものを破棄するということが、郵政省内部の最近の動向のように聞いております。したがって、そういう方針をとられるからには、常日ごろ、どんなことを聞かれても完ぺきにお答えができる態勢が省内には確立をされていると、そういうふうに理解をしていろいろなものについてお聞きをするわけですから、的確、明快にかつ明瞭にお答えをいただきたいのであります。
 そこで、先ほど通産省側からもお答えがありましたけれども、百七十七条の計量士と検査設備が完備をしているということは、端的にお伺いして、その計量法に定める郵政省が扱っている計量器について、完ぺきなる検査が行なわれているというふうに考えてよろしいですか。
#67
○説明員(斎藤義郎君) 郵政省が持っております事業場、これは二万一千ございます。そこのところで、はかり、それから分銅、これを検査するわけでございますが、はなはだ遺憾ではございますけれども、ここ去年あるいはことしの検査率、これが七五・七%ということで、本来ならばこれが一〇〇%でなきゃならぬ問題でございますけれども、そこに達しておらない。検査率が計量法の要求しております率に達しておらないという事柄ははなはだ遺憾でございまして、おわび申し上げるわけであります。今後はそういうことがないように、今年度からは一〇〇%実施するという目標を立てまして、適正な運用をはかりたいと、こういうぐあいに考えております。
#68
○竹田現照君 おわびをして済ませるという……。計量法というのはいつできたのですか。
#69
○説明員(斎藤義郎君) 昭和二十七年だと記憶しております。
#70
○竹田現照君 二十七年じゃないんだけれどもね。この法律ができてから、郵政省における計量器の増減と、それから計量士の配置の状況というのはどうなっておりますか、この四、五年間。
#71
○説明員(斎藤義郎君) 計量管理要員の問題でございますけれども、これは昭和二十七年度、計量官、補佐合わせて七十名おったわけでございますが、現在では、両方合わせまして七十二名、こういうかっこうになっております。この中は多少の起伏がございますけれども、大体そういう数で推移しております。
 それから、これは検査の対象でございますけれども、二十七年度の資料がちょっと持ち合わせがございませんが、四十二年度約二十七万六千、四十三年度二十八万三千、四十四年度二十八万九千、四十五年度二十九万六千と、こういうぐあいに推移しております。
#72
○竹田現照君 そうすると、四十七年度の七十二名と、こう言っておるけれども、私が通産省からいただいた資料によりますと、あなたのところには計量士というのは四十八人しかいないですよ。それから人事局の人事課に私が問い合わせたときには、三月九日現在の調査では四十三名です。いまのお答えの七十二名とはだいぶ食い違いがありますね。すると、二十七年、二十年前に七十名、いま七十二名、計量器の数はあれですね、いまお聞きしただけでもかれこれ二、三年の間に二万台ぐらいふえておりますね。ですから、二十年前と比べますとかなりの数がふえているわけですね。ところが、現在七五・五%しか検査ができないということになると、二十年前というのは数が少なくて七十名、人間の数が大体同じですからそれ以上検査ができたんだろうけれども、ここ数年来というのは一〇〇%行なわれていなかったということになるんじゃないですか。私が持っている四十八名と人事課でいうところの四十三名どっちが正しいんですか。
#73
○説明員(斎藤義郎君) 四十五年度には計量士が四十八名、それから補佐が二十名です。四十六年度、最近ですが、これは高齢退職でやめられた方がございますので、三名減じております。それから補佐の方が二十七名、これが三月三十一日、最近の統計でございますが、先生のお持ちなのは一年前の統計ではないかと思います。
#74
○竹田現照君 一年前か何か通産省を通して三公社のやつ全部とったものの中に書いてあるわけです、これは増減があったとしても一。補佐補佐とおっしゃるけれども、計量士に補佐というのがあるんですか。通産省、計量士に補佐というのがあるんですか。
#75
○政府委員(矢島嗣郎君) ございません。
#76
○竹田現照君 ないのに、いま郵政省では補佐に検査をさせているというのは、これは法律に適法なんですか。
#77
○政府委員(矢島嗣郎君) いわゆる補佐というものは、おそらく計量士の補助員としてそれについて回る人たちであろうと思いますが、実際問題としてその補助員として補助員はついて回るわけですが、補佐だけが単独でやるということはもちろんできないわけでございます。
#78
○竹田現照君 そこで、先ほど資材部長がお答えになった計量主任ですか、これに何か検査をさせているというのだけれども、これは全然問題にならないんじゃないですか。資格も何もない者に計量主任というのはこれは何ですか。計量主任――計量法でいうところの検査の適法性を持っている人なんですか。これにどうして検査をさせるのですか。
#79
○説明員(斎藤義郎君) 先ほど私が申し上げましたのは、郵便局員の関係の人を計量主任としまして自主的に検査をさせる、検査と申しますか狂いを調整させておるということでございまして、これは私のほうが通産省に届け出ております計量管理規程にも書かれてございます。ただしこれは、先生のおっしゃるように計量法上の正規の検査ではございません。
#80
○竹田現照君 この七五・五%というものは、これは四十三人の人でやっている検査率なんですね。
#81
○説明員(斎藤義郎君) 七五・七%の検査率は計量に正規の資格を持っている人四十五名、それと補助二十七名、これで検査した数、数と申しますか率でございます。ただしその補佐と申しましても、通産省の例の講習所を卒業して実務経歴が五年たちますと、登録しますと全部資格がもらえるというものが大部分でございます。
#82
○竹田現照君 資格をもらえるものが大部分だといっても、計量士でないものはだめなんだ、それね。通産省側も聞いていてください。講習所を出てから五年たったら、自動的に計量士の認定をしなくても検査ができるという趣旨のものじゃない。ですから、いまの四十何名と二十何名との検査の率はどうなっていますか、七五・五%中の身。
#83
○説明員(斎藤義郎君) 正確には資料をとってございませんけれども、大体五〇%以上が正規の計量士でやっているものだと思います。
#84
○竹田現照君 そういうあいまいなことじゃだめですよ。五〇%以上ということになると、郵政省は半分適法な検査をしていないということですよ、言うてみれば。
 そこで、通産省にもお伺いをしますが、郵政省と国鉄だけを比べた場合でも、計量士一人当たりの事業場の数は郵政省四百三十五に対して国鉄は三十五です。まあ国鉄はレールの上を走って検査するのですから、わりあいに検査が順調にいくのじゃないかと思いますけれども、こういう比率で、実際問題として四百三十五というと、それは、はかりですから一日一つしか検査できないということではありませんけれども、郵政なんというのは山村僻地にもありますし、島にもたくさんあるわけです。これは郵便局ばかりじゃなくて、このごろは簡易郵便局その他にもみんなはかりがあるわけですけれども、そういうものが実質的にこれに入っているかどうかわかりませんが、簡易郵便局入っているんですか。これ、郵務局長にちょっと聞きますがね、簡易郵便局なんか入るとまだふえると思いますけれども、これは通産省の届けの中に入っているかどうか、あわせてお伺いしますが、こういうことで法七十七条にいうところの検査の条件というものが十分満たされたとお考えの上で御指定になっておるのかどうか。
#85
○政府委員(矢島嗣郎君) 結論から申し上げますと、もちろん郵政省をこの百七十三条の指定事業場に指定する場合におきましては、七十七条の要件が満たされておるということで指定したわけでございます。
 いま先生が、国鉄の事業場と比べて御指摘がございましたが、確かに郵政省が四百三十五、国鉄のほうが三十五と非常にまあ違うわけでございますけれども、その点は個々の事業場における計量器の数、あるいはその種類が大きいものがあるか小さいものがあるかということで異なるので、計量士一人当たりの事業場数ということで一がいに判断はできないと思います。それで、これは法律上計量士が年一回検査するということでございますので、郵政省の事業場数は非常に多いわけでございますが、先ほどから言った計量士の数から見て、一人の計量士が一日二事業場ですね、一人当たり一日二事業場のはかりを検査すればよい計算になるわけで、これはやってやれないことはないということで、別にその点が適正ではないとは思っていない次第でございます。
#86
○竹田現照君 やってやれないことはないという判断ですけれども、それじゃ郵政省ができない理由は何なんですか。計量士で五〇%ですから、半分しかやってないということですね。できない理由は何ですか。
#87
○説明員(斎藤義郎君) これは基本的には、検査のやり方が必ずしも適切ではなかったと反省させられるわけでございます。先ほども申し上げましたように、郵政省としましては、いわゆる計量法に基づきます正規の計量士による検査とあわせて、郵便局ごとに一つの分銅、まあ機器類を置きまして、それで一カ月に一ぺんずつ調整すると、こういうようなやり方をとっておりますので、正規の計量士が事業場を回って歩くときに、その郵便局なら郵便局の計量関係の人たちを指導する時間が相当とられるわけでございます。それはそれなりに相当程度効果があがっているものだとわれわれ考えておりますけれども、昭和二十七年から相当時間もたっておりますし、指導面もある程度省略してもいいのじゃないかということで、来年度からはそういう関係の仕事を切り離して、それで計量法に定める一〇〇%実現の確保ということに努力してまいりたい、こういうぐあいに考えているわけでございます。
#88
○竹田現照君 いや、そのできなかった最大の理由というのを聞いているんですよ。いま言うところの四十何人で一〇〇%検査が可能なんですね、来年度からは。来年度というのはもう今年度だ、もう四月済んだから。今年度からは可能だと理解していいんですか。
#89
○説明員(斎藤義郎君) 先ほどもお話がございましたように、将来計量士になる、いわゆる私が先ほど申し上げました補助、これを使うか使わないかということが一つの問題かと思いますけれども、四十五名の正規の計量士だけで一〇〇%やるといたしましても、一年間に大体百三十日ぐらいの出張数で間に合うだろうというのが、われわれの計算でございます。したがって、可能であると考えております。
#90
○竹田現照君 いままで二十年間もやらなかったのはどういうんですか。私がここで質問をするということから皆さんそんなことを合わせて言っているけれども、いままでやらなかったのは何ですか。私は、先ほどお話したように、政府機関の中では一番あなたのほうが計量器を使うのが多いし、しかも、一グラム違ってもあれでしょう、郵便料金はついこの間、倍近くになったんでしょう、倍になったんでしょう。あれですか、量目超過で、いわゆる料金不足で徴収される額というのは、年間どれくらいあるんですか。それから、いままでこの種の問題で苦情が出なかったとも言っていますけれども、出なかった理由はどこにあったんですか。それから先ほど言った、簡易郵便局はこの中に入っているのか、それもあわせて。
#91
○政府委員(溝呂木繁君) 先ほどの資材部長の答弁の、事業場の中には簡易局が入っております。
 それから、郵便法上で量目等が不足したことによって、料金不足ということで、郵政省が徴収する制度がございますが、これはそれぞれの収入処理をいたしておりまして、本省の把握する数字の中では分計が不可能でございます。ただし、郵便局に行きますと、たとえば現金で収納したものは予算科目の郵便雑収に、ほかのものもたくさんございますが、一応入っておりまして、それの内訳は二万一千の個々の郵便局の窓口に行けば全部わかるようになっております。それから切手でもって料金不足を収納する場合は、これは切手収入という収入科目でそれを受け入れております。これも郵便局の窓口に行きますれば、出納日報の雑部金関係の中の帳簿書類を全部調べればわかるようになっておりますが、これを全国的に集計したというものは、本省ではいま把握できておりません。
#92
○竹田現照君 おたくのほうは、千八百万くらいあると計量士が全部検査ができるんだということを説明した人がいますね。ところが、予算が千二百万くらいで、五、六百万の金を大蔵省が認めなかったということなんですが、大蔵省の主計官見えていますね。郵政省との間に二十年間、計量法を完全に守るための五、六百万の金をあなたのほうが認めなかったことはあるんですか。
#93
○説明員(金子太郎君) 本件の検査旅費は法に基づく義務的経費でございますから、私のほうは特にきびしく査定するというようなことはいたしておりません。現在までの記憶では、四十六年度予算におきまして、それまでの九百万円を二百数十万円増額いたしまして千二百万円にしたという記憶がございます。
#94
○竹田現照君 それじゃ、いままで千八百万必要だと郵政省側は言っているんですよ、これは公式の席じゃないですけれども。千八百万の予算要求があったことはないんですね。
#95
○説明員(金子太郎君) 予算要求額が幾らであったか、正確にはただいま記憶いたしておりませんが、私どもといたしましては、臨局検査の際に必要な知識の指導、あるいは分解程度のやり方の指導などをかなり時間をかけてやっておられるために、計量法に基づく正規の検査ができないという面もございますので、検査のやり方いかんによってはできるのではないか、そういう趣旨で査定をいたしたという記憶はございます。
#96
○竹田現照君 これは経理局長、郵政省の。この二十年間、計量法を守るための予算要求というものはどういうことになっているんですか、いま大蔵省との間は。それから、いまおたくのほうの説明によると、五、六百万の金が郵政省がひねり出せないで、二十年間も計量法を守らぬで半分しか検査しなかったということ自体は、あなたのほうが金を出し惜しんでいるのか、あるいは大蔵省との折衝をサボったのか、これはどういうことですか。
#97
○政府委員(浅見喜作君) 先ほど資材部長からお話し申し上げましたように、従来の郵政省としての計量法関係のやり方に基づきまして、どのくらい金が要るかというようなことで今日までまいっているのが実情でございまして、私どもことさらに査定するということはなかったわけでございます。
#98
○竹田現照君 そうすると、あなたのほうは金も査定しなかった、しかし、資材のほうは金がなかったからできなかった、この食い違いはどういうことになりますか。結局、計量法を守るという気がなかったんですかね、郵政省が完全に。いまこの問題で商工委員会に皆さんの出席要求をしたから、いろいろなことを考えて答弁をされているようですが、実際は、そのことをいままで検討されたことがなかったのが実情じゃないか。この業務監査の中にこの計量検査というようなものが加わっているんですか、監査の中に。
#99
○説明員(板倉豊文美君) 業務考査の際には計量器の関係についても、考査の点検項目にあげてやっております。
#100
○竹田現照君 考査の中で検査結果が不良だということを見つけたものはどれくらいありますか、一年間。
#101
○説明員(板倉豊文美君) いま不良だと見つけたものは、集計は手元にありません。出てくるときに聞いたそれでは、手入れ不良だとかという点、それから、はかりの水平及びゼロ点の調整というような点で正常でないというものについて、指摘をして注意をしたりしているものは一、二ございます。
#102
○竹田現照君 これは郵務局長でも、経理局長でも、資材局長でもいいですがね、監察の考査の中に、いまお答えがありましたけれども、監察官の中には計量士の資格をもっている人はいないでしょう、おるんですか。いないとすれば、計量士の資格のない者が監察、考査の中に入っているから、そのはかりを見て、これがいいとか、悪いとかと言うのはおかしいんじゃないですか。これはどういうことになるんですか。
#103
○説明員(斎藤義郎君) 監察の領域で見ますのは、郵便局で自主監査、これは計量法上の問題じゃございませんが、自主監査をやっております。これを月に一ぺんやるというようなきまりになっておりますけれども、そういうことを励行しているかどうか、あるいは、何か欠陥を見つけた場合に適切に措置したかどうか、こういうことが中心になろうかと思います。ただ、あまりに明白なはかりの何と申しますか、間違い、こういうものがわかった場合には、あるいは注意することがあるかもわかりませんが、これが主眼ではないと存じます。
#104
○竹田現照君 それは、そういうごまかしたってだめなんですよ。監察官というものにははかりを検査する資格がないんですよね。そういう法律上の資格のない者が見ちゃだめなんです。そういう自主監査、自主監査とあなたおっしゃっているけれども、そんなものは計量法上で認められていることじゃないでしょう。だから私は、この半分しか検査をしていないといういわゆる脱法行為、こういうことについて私がいまここで初めて皆さんのほうに計量法に基づいて指摘をしているんでしょう、おそらく国会でも。そのときになってつじつまを合わせるようなことを言ってもだめなんだ。あなたのほうは、特にきょう御出席の郵務局長でも、経理局長でも法律を守ることについてはたいへんおやかましい方なんですね。もう職員がちょっとでも何かやるとすぐ処分をされる方々です、あなた方は。ところが、こういう基本的な問題というものを一つも守らない責任はどうなんですか。計量法違反のこの事実はどうなんですか。
 通産省側にもお伺いしますが、先ほど重工業局長お答えになりましたけれども、これは百七十七条の条件というものを完全に具備しないで、二十年間郵政省というものを事業場に指定をしたということになるんですね、結果は。これは取り消してしまって、あなたのほうが直接やるということになれば、またたいへんな仕事だから、とてもじゃないけれどもおれのほうはというようなことで逃げないで、こういうちょっとしたところにも、いま特に消費者なんかうるさいでしょう。量目がちょっと違っても騒ぐ時代ですよ。それが国の機関が、しかも、一グラムというものが違っても料金が倍になるというような仕事をやっているのに、二十年間の違反の事実を認め、これからやめますだなんて言ったって、やれるかやれないか、それは予算措置はどうなっているのですか。今年から完全に一〇〇%やるというのだから、予算措置はどうなっているのですか。まだ予算も通っていないのに、予算のやりくりもうやっちゃうんですか。国会で予算も通らないうちにやりくりをやるのですか。その上に立って私の質問にお答えになっているのですか。両方からお聞きします。
#105
○政府委員(浅見喜作君) 予算のことでございますので、私からお答えいたします。
 おっしゃるとおりただいま参議院において四十七年度本予算につきましては審議をお願いしている段階でございまして、これが確定いたすまで、私ども立法上の明確なお答えはもちろんできないわけでございますが、業務旅費の使用内容につきまして、四十七年度本予算成立の暁には一〇〇%検査可能な方途を講じ得るように、業務旅費に限りませんが、四十七年度本予算の使用方の中で考えてまいりたいということを内々資材部長と話しているところでございます。
#106
○政府委員(矢島嗣郎君) 郵便局が指定事業場であるにかかわらず、検査というものが七〇数%ということになっているという、要するに完全にやられていないということは、私どものほうでも従来から報告聴取の結果等によりまして承知しておりまして、これはまあ遺憾な点でございますので、随時郵政省のほうにはそれを改善するようにお願いはしてきているわけでございます。これは厳密に法律的にやりますというと、計量管理が十分でないという場合には、法律上、法第百八十条に基づきまして、計量器使用事業場の指定の取り消しはできることに相なっているわけでございますが、実際問題として国鉄や、郵政省というところは、計量器を非常にたくさん、それから恒常的に使っている事業場でございまして、こういうところは、指定事業場という制度によって、いわば自主的な計量管理体制ということを整備することが一般的に今後の方向として望ましいわけでございまして、また、そういう自主的な管理体制ということを推進することが、こういう百七十三条の指定事業場制度を設けた目的でもございますので、指定の取り消しという手段には訴えずに、検査実施の改善をさらにお願いするということで処理してまいりたいと思っておるわけでございます。
#107
○竹田現照君 いずれにしても、二十年間法を守っていなかったことだけは事実なわけですから。それで、いま経理局長からもありましたけれども、業務旅費、その他でふやすということになっていますが、それは先ほど私がちょっと触れましたように、五、六百万円で済む額なんですね。
#108
○説明員(斎藤義郎君) 経費の問題でございますが、これも先ほど経理局長からお話申し上げました内々の話でございますけれども、検査のやり方によって金のかかりぐあいが違ってくるわけでございます。それで、いままでは郵政省は、指導という面もございましたので、できるだけ郵便局――現場に行って、そこで検査をし、かつ教育と申しますか、指導するというような考え方をとってきたわけでございますが、必ずしも全部現場に臨む必要はないわけでございます。それで、きわめてへんぴで能率の悪いところは、ひとつ郵政局所在地にはかりを送りまして、そこで検査をしてまた送り返すと、こういうような方法も許されておりますので、これも併用しながら一〇〇%を期したいと考えております。また、いままでは自動車を使うことは非常に少なかったわけでございますが、今度は車を整備いたしまして、それで計量士が車に乗ってひとつ検査能率を高めるというような方途も講じてまいりたいと思います。したがいまして、旅費の点についてだけ申し上げますと、それほど、七、八百万円も増加しなければやれないというほどのことではございません。
#109
○竹田現照君 どうもさっきから気になる答弁ですね。検査のやり方が、いままでいろいろと込み入ってやっておったからどうだとかこうだとかというふうにとれるんですけれども、私は、検査というものは手かげんがあっていいもんじゃないと思うのですよ。やはりきめられたように、はかりに誤差がないかということはぴちっとやらなくちゃいかぬものだと思うのです。ところが、それを必要以上にいままでやったとも、またそれを緩和するということも……。あまり計量法の検査については、取捨選択を許される範囲というものはそんなにないと思うのですね。ですから、検査のやり方を変えればどうだとかいうのは、私にはちょっと理解できない。それから、へんぴなところは郵政局に送ってと言うけれども、郵便局のはかりというのは毎日使うんでしょう、毎日。それは必ず予備というものはどんな山の中でも置いてあるのですか。置いてあるんなら送り返して、また検査をすると、こういうことは可能ですよ。しかし、そんなことは事実上してないでしょう。いまお答えのように、山の中から送り返してきたら、郵便局は受け付けできませんよ。だから、そういう何かちょっとつけ足し、場当たりのような答弁をされたんじゃ、私もしろうとじゃないんですから、ちょっと納得いきませんね。そんなことで一〇〇%やれるんだなんというお答えは、・そんなものは全然話にならぬですよ。もう少しまじめに、ぴちっとしたものを答えてくださいよ。
#110
○説明員(斎藤義郎君) これは臨局して検査するか、あるいははかりを郵政局に集めて検査するか、いろいろな方法があるわけでございますが、私のほうでは去年、四十四年度から試行的に、非常に交通不便なところ、こういうところのはかりは、予備を置いて、それで引き揚げて検査する、そうしてまた送り返すと予備を送り返してくると、こういうことで、予備のはかりのあるところに限って、あるいは予備のはかりを送り得るところに限ってこういうことをしたいと、こういうことでございます。
#111
○竹田現照君 そういうこともいろいろ考えて一〇〇%をやりたいと、そういうことなんですね。これはもう一ぺん念を押しますが、確実にやりますね。それから先ほど言ったように、監察なんという何も資格のない者が検査したって何もなりませんからね。ぼくは、監察の、考査の内容に入れるということ自体がおかしいと思うんですよ。もし計量検査の計量法に基づく問題点を指摘するのであれば、これはその中からは、はすべきですよ。そういう点を全部確認できますね。その点をひとつ出していただきたいし、それから二十年間もやってなかったということは、たとえばおまえの郵便物は二十グラム以上ふえているから、これは料金を倍取るんだなんということを、実際ははかりの誤差によって行なった場合だってあったと思うのす。そういう面について、あなた方一つも責任感じてない。ぼくのところに説明したのは、いままで幸いにして不満、不平なり苦情がありませんでした、こういうことです。郵便局のはかりというのは面前計量になっていませんよ。わかりますか。ですから、一グラムによっても値段が違うということになれば、あなたのほうのたとえば書状ばかりなんというのは、面前計量にすべきですよ。いまはわからないんだから。ぼくが郵便局に持っていっても、これは何グラムですか、二十一グラム、ああ、そうですが、というのだ。それで苦情があるとかないとかいうことを言ったってだめだ。だから、より利用者に親切であるならば、面前計量にすべきですよ。これはいま法律でいう二十三項目の中に入っていませんよ、あなたのほうのやつは。しかし、より親切であるならば、そういう措置をとって、二十年間法を守ってなかったことについての責任を明らかにすべきだと思うし、二十年間も計量法を守ってないで、こういうことだけはほおかぶりをしているという郵政省の姿勢について、私は絶対に納得いかないです。その責任は一体どう取られるんですか。ほんとうは大臣に聞けばいいのですが、向かいの部屋にいますけれども、あえて大臣はお呼びしませんけれども、そういう点、もう少し明快にお答えをいただいて、一応きょうの私の質問を終わりたいと思います。答弁によっては私、質問を保留しますから。
#112
○説明員(斎藤義郎君) 今年度から一〇〇%やるかという御質問でございますが、最大の努力を払いたいと思います。
 それから、いま面前計量のお話が出ましたけれども、私たちの窓口では、一応お客さんと当務者という両方から見えるようなかっこうになっておるということでございます。一応面前計量ということになっております。
#113
○竹田現照君 そんなことを言っているからだめなんですよ。面前計量になんかなっていませんよ。いま国会の中の郵便局へ行ってごらんなさい。たとえば書状ばかり、両方から見えるようになっていますか、あの小さい目盛りが。いま急に連絡して、私が見に行ったとき直したってだめですよ。私、毎日のように行っているんだから。そんなうそを言っちゃだめだ。
 それから、最大限やるというのはどういうことですか。法律というのは、守らなくていいのですか。最大限やるということはどういうことですか。七五%が八〇%でも、それは最大限やったということになるしね、最大限やったけれども七五・五%でこれはとまってしまったということにもなるんだから、そんなわけのわからない答弁じゃだめですよ。そういう法の運用を郵政省はやるんですね。やるならやるでいいのだ。ぼくはあなた方が法律についていろいろなことを、やかましいことを言っていることについて、もうこれからびしびし指摘しますからね。最大限の運用でやむを得ないということが郵政省の法律に対する態度だというなら、それでいいのだ、どうですか。
#114
○説明員(斎藤義郎君) 一〇〇%実行いたします。
#115
○政府委員(溝呂木繁君) 先ほど来いろいろ郵政省の計量についての御指摘があったわけでございますが、何といいましても郵便というものを扱う計量でございまして、国民大衆に対しては一番大事な、郵政省としては非常に大事な機器でございます。その計量について、法律で指定された機器について、いままで長い間ぬかりがあったということは、郵便を扱っております関係の郵務局長としては、非常に遺憾に思い、かつ責任を感じております。何とかしていま資材部長が答弁いたしましたように、法律に基づいて十分な検査が確保できることを私としましても何とかその側面からバックアップして、今後こういった非難を受けないよう、最大限の努力をいたしたいと思います。
#116
○竹田現照君 あなた方、最大限ということばが好きで、盛んにまた郵務局長最大限と言っておりますけれども、これはだめ押しのようですけれども聞きますが、札幌郵政局管内には計量士というのは一人しかいませんよ。計量士の資格を持っているのは一人しかいませんよ。間違いないですね。東京郵政局に六人しか、――ぼくの記憶が、これは計量何とか技術官というような名前だけなのかもしれませんけれども、とにかく四十何人も割れば知れているわけです。そういうことでいま資材部長が明言をされた確実一〇〇%をやる、やることについて私は文句言いませんけれども、そういうことで可能なんですね。それと、私が最初から言っている補助員とか計量主任とかにやらせた一〇〇%なんというのはだめですよ。ちゃんと計量法に基づく計量士の資格のある者、これによって一〇〇%やるんですよ。これはだめ押しのようですけれども、そういうことでやるというふうにとっていいですね。
#117
○説明員(斎藤義郎君) その前に、いま北海道のことに言及されましたけれども、これは私のほうの資料では、計量士が四名配置されていることになっております。
 それから、先ほどから問題になっております計量士と、それから将来一定期間がたてば計量士の資格を得る人、この両方合わせて七十二名と、こういうぐあいに申し上げておりますが、まあいわゆる四十五名の計量士だけでも、検査のしかた、いまわれわれが考えております検査のしかたですと、一〇〇%可能であるということでございますが、しからば、将来資格をとる人たちでございますけれども、この人たち全然使わないのかと、あるいは計量士の一般的な監督のもとに使うなら使ってもいいんじゃないかと、こういう点は少し考慮さしていただきたい、研究さしていただきたいと思います。
#118
○竹田現照君 だめだ、そういう逃げ口をつくっておいてはだめですよ。それじゃ、東京の郵政局に――札幌が四人というのは、計量官というのが一人なんですか、計量技術官というのが一人なんですか。計量士というのは四人なんだろうけれども一、その中の計量技術官という職制の名前のついているのが一人なんでしょう。これは職員録にちゃんと書いてある。まあそれはいいでしょう、役所のことなんだから。その東京なら東京にいる東京郵政局において手下を使ってやっているというのも、監督指導のもとにあるから、検査したということになるんです。群馬の山の中に行ってみても、それならまことに可能ですよ。それをやるならまことに可能なんです。ところが計量法でいっているのはそのことを求めているんじゃないですからね。今度の計量法の改正によって計量士の社会的地位というものはだいぶあがります。たいへん喜んでいますよ、計量士協会の方々は喜んでいる。だから社会的地位が上がるということは、計量士が直接そういうものに、はかりの検査に携る権限もふえる、そういうことにも通ずるわけなんです。ですから、いまそんな、あれですよ資材部長、何かあのときはああお答えしたのだからこうだというような逃げ口ができるような答弁は私は納得できない。これはあなた、四十五名の計量士、そして一〇〇%完全に実施をいたしますと、こう約束してください。それでなかったらぼくは質問を保留する。
#119
○説明員(斎藤義郎君) ことばが足らないではなはだ恐縮でございますが、いま正式の資格を持っております計量士四十五名、この人で一〇〇%やれるということでございます。ただ、補助的な人を使ったら違法になるかどうか、どの程度まで使えるのか、あるいは全然使えないのかという事柄につきましては、通産省とも御意見を聞いてひとつ考えていこう、こういう意味でございます。したがいまして、使わなくても一〇〇%可能であることはあるわけでございます。
#120
○竹田現照君 そのただしがわからないのだ、そのただしが。通産省どうなんですか。計量士の資格のない者が検査をすることは適法なんですか、たとえ計量士の監督下にあったとしても。ぼくは二人なら二人が臨局しているのならいいですよ。いい。ところが、計量士の資格を持っていない者が行って、それは計量士の命を受けて行ったのだということになれば、だれでもいいのだから、そういうことじゃだめだ。計量士が、みずから資格のあるものが臨局し、検査をし、これはオーケー、こういうので検査が完了ということになる。そういうことをやるのですかと言っている。あなたはどうも逃げを打っている、補助のほうにやっぱり頭があるものだから。ぼくは絶対それは計量法違反だと思うのです。それはいいですか、通産省、あなたのほうから相談してやろうと言っておるけれども、計量士の資格のない者がやることはいいのですか。
#121
○政府委員(矢島嗣郎君) 計量士の資格のない者が検査いたしましても、計量法の所定の条文に定めた検査の効果を生じないということでございます。
#122
○竹田現照君 これはいま通産省の見解がはっきりしたわけですから、もう一ぺん郵政省のはっきりしたものを……。
#123
○説明員(斎藤義郎君) まあ正規の資格のない者が独立して検査をして、合否を判定するという事柄は私たちも考えておりません。ただ正規の計量士と同行するか、まあ原則として同行でございますが、そういうことでお手伝いをするというようなことは可能ではなかろうか。もしそれも違法だということであるならばそれもやめよう、こういうことでございます。
#124
○竹田現照君 ぼくはむずかしいことを聞いているのじゃないですよ。そんなことはあなたのほうが将来計量士にするために、訓練をしておくために、計量士がついて計量の実施を勉強させるとかさせ、ないという、そんなことはやろうとやるまいと、そんなことを私は指摘しているのじゃないですよ。それはやられてけっこうでしょう、それは。実地に見るのなら、それはいいでしょう。だけれども、どうも伏線があるように思うのですよ。計量士の資格を持っている者が臨局をして、すべての計量器について検査を一〇〇%行ないます、そういうことを言えばいいのですよ。それで終わり、きょうは。それを言わないから、ぼくは納得しない。言わないということは、あなたは一〇〇%やると言うけれども、これはインチキだととらざるを得ない。――これは何も相談する必要はない。それはおかしいですよ。、だからおかしいと言うのですよ。
#125
○説明員(斎藤義郎君) 先生のおっしゃるとおり計量士だけで一〇〇%やります。
#126
○竹田現照君 だから、なかなかたいへん自信のないようなことばかり言っているから、あれですよ、まあいいです。私は正式にそのことをお答えいただいたのですから、それをやらなかった場合の責任はまたそのときにあらためて伺うことにして、きょうはこれで終わります。
#127
○委員長(大森久司君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二十五分開会
#128
○委員長(大森久司君) ただいまから商工委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続いて、計量法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#129
○中尾辰義君 それでは、午前中もいろいろお伺いされておりましたが、一番最初に、今度新しく技術基準が設定される、こういうことですけれども、内容をけさもちょっとお伺いしましたけれども、もう少し内容を説明してもらわぬと、ちょっと法案の審議に差しつかえがあるし、その点、いかがですか。
#130
○政府委員(矢島嗣郎君) それでは、内容を初めからお話しいたしますと、現行法では、計量器は、肉屋のはかりとか、その他はかりはいろいろございますが、そういう計量器は全部検定制度で検定を受けなければ使えないというたてまえになって、その性能を確保しているわけでございます。ところで、家庭用計量器、たとえばヘルスメーターでございますね、ヘルスメーターはそういう対象になっていないわけです。なぜかと申しますと、これは取引の証明に使うわけじゃないから、はずれておるわけです。ところが、最近、急速にヘルスメーターが普及いたしてまいりましたが、他方、不良品が出回っているので、これについても何とかしなきゃならぬという消費者の声が強くなってきた。さりとて、これは四十一年の改正で検定からはずされておるわけですけれども、検定はするほどでないけれども、何らかの規制はいたしましょうということで考え出したのが、いま、先生御質問の技術基準ということでございます。
 どういうふうにいたしますかというと、技術基準というのを通産省でつくりまして、それをメーカーに守らせてつくらせる。しかし、あとでもってチェックしてみて技術基準に合っていなかったら、これを是正する措置を講ずるという事後的な是正措置というのが技術基準の性格でございます。
 それじゃ、どういうことが技術基準の中に書いてあるかといいますと、大ざっぱに申し上げますと、三つの技術基準の中に書くわけです。第一が、いわゆる誤差ですね、アローアンス。上下一目盛りの中に必ずおさまるというアローアンス、これが第一点であります。第一点は誤差でございます。これ以上の誤差があっちゃいかぬということです。それから、第二番目がばらつきの問題ですね。ばらつきがこれ以上あっちゃいかぬということで、誤差の範囲内であっても、ずっと毎回少しずつ指示する場所が違っては困るわけですね。あるときは〇・七、今回は〇・五、その次はプラス一・二なんということでは困るんで、なるべく指示する場所は一定しなければならぬと、これがばらつきですね、ばらつきが第二点。第三番目は耐久性ですね。子供が何回もガチガチ乗っかってもなかなか性能が落ちないということで、物を何回乗せても、ガタガタやってもなかなか悪くならないという耐久性。この誤差とばらつきと耐久性と、この三つを大体書くのが技術基準でございます。
#131
○中尾辰義君 これは従来からもあったんですか、新しく新設ですか。
#132
○政府委員(矢島嗣郎君) こういう技術基準という形でもって規制するのは、この改正法が初めてでございます。
#133
○中尾辰義君 それで、技術基準をつくるに際して、これからできるでしょうが、メーカーからの何らかの要望といいますか、そういうことがありましたか。あったら、どういう要望があったのか、その点ひとつお伺いしたい。
#134
○政府委員(矢島嗣郎君) メーカーのほうは、法案は午前中御説明いたしましたように、計量行政審議会に対して諮問したわけです。計量行政審議会におきましては、メーカーの代表ももちろん出ているわけでございますが、メーカー側からは全然反対の意見がございませんで、その意見を要約いたしますと、この答申にありますように、自主的に性能、品質の管理を十分行なっているメーカーにとってはしごく当然のことであり、企業の社会的責任は十分自覚しなければならない、こういうふうに書いてあるわけでございます。なお、これからも午前中出ましたけれども、メーカー側から出た意見では、輸入業者も同じようにやってくれ――午前中、竹田先生からも御指摘がございましたけれども、輸入業者に若干問題があるんだから、メーカーについてこういう技術基準で規制するなら、輸入業者についてもひとしく規制しなきゃならぬ、こういう意見はございました。
#135
○中尾辰義君 それで、メーカーで大メーカー、中小メーカーいろいろあるでしょうが、いまの技術上の基準を定められた場合に一大メーカーは別として、中小メーカーで基準を守るだけの技術なり検査の設備というものがきちっと備わっておるのか、その点はいかですか。
#136
○政府委員(矢島嗣郎君) まず、技術の実態でございますけれども、家庭用計量器はそうむずかしいものではございませんので、いわば十分成熟した技術によってつくられている。したがいまして、日本におきまして、大企業でも中小企業でも技術上特段の違いはないというのが技術の実態でございます。また、法律上の問題といたしまして、製造事業者は登録されるわけでございますが、登録の要件として検査設備の設置を義務づけるわけでございますが、これも、検査設備もそうむずかしい設備ではございませんので、検査設備について、中小メーカーは気の毒だから少し緩和するということもございませんで、検査設備については大手メーカー、中小メーカー同じでございまして、検査設備の点から品質、性能に差異を生ずる点はございません。まあ、ただしいて申し上げますというと、そういう精度、あるいは性能について問題が生ずるのは、そういう技術の問題とか、設備の問題じゃなくて、部品管理、あるいは外注管理ですね、あるいは製造管理等、品質管理の面において若干問題がある大メーカーと中小メーカーとございますね。そういう点があるかもしれないので、そういう点について各メーカーが品質管理に十分に十全を期するよう、大メーカー、中小メーカーも含め、十分指導してまいりたい、かように考えております。
#137
○中尾辰義君 質問が前後になりますけれども、家庭用計量器のメーカーですね。これは大手の場合、大半の場合は兼業ですが、中小企業とそれぞれ専業メーカーというのはどれくらいあるものですか。
#138
○政府委員(矢島嗣郎君) 家庭用計量器だけをつくっているというメーカーはほとんどないわけでございまして、すべて計量器全般をつくっているわけでございます。ところでそういう、じゃ家庭用計量器をつくっているメーカーはどれくらいあるかということを、大企業と中小企業に分けまして申し上げますというと、この分類は例の従業員三百人以下の定義ですが、三百人以下の中小企業では、ヘルスメーターが三社、それから台所ばかり三社、ベビースケールニ社、室内寒暖計九社、したがいまして、合計十七社になるわけでございます。ダブっているかもしれませんが。それから三百人をこえる、いわゆる大企業は、ヘルスメーター六社、台所ばかり五社、ベビースケール四社、合計十五社ということに相なります。
#139
○中尾辰義君 特に検定対象の器種というのがありますね。検定の対象になっている計量器の器種、それから、対象になっていないものもありますけれども、その点ひとつ答えて下さい。検定対象の器種、どういうものがあると、それから対象になっていないものはどういうものがあると。
#140
○政府委員(矢島嗣郎君) 検定の対象になっているものは、現在法第十二条でもって定義しておりますが、ここで一応は十八に分けて書いてございます。ものさしのたぐいでございますね。巻尺、畳尺、はさみ尺云々。それから、はかりのたぐい、質量計、温度計、皮革面積計、ます云々ということで、あるいは電気関係の電力量計、最大需要電力計、あるいは照度計、あるいは騒音計、こういうふうに十八項目に分けております。こまかく入れるともっとたくさんになりますが、項目的には十八に分かれております。対象外ということになりますと、今度対象にしようと思って審議をお願いしているものが、大ざっぱに分けて三つございますが、濃度計でございますね。それから振動計、この濃度計、振動計の関係は、いわゆる公害関係のものでございます。それから熱量計ですね。これは、集中暖房等が北海道、あるいは千里ニュータウン、その他非常に普及してまいりますものですから、それについて熱量を計量するための熱量計、この三つが今度追加しようと思って御審議を願っているわけで、現在のところではまだ検定の対象になっていない、こういうことが言えると思います。
#141
○中尾辰義君 それは、いま説明がありました検定の対象になっているいろいろの器種、その検査の方法は、一品一品みなおやりになるのか、あるいはまた抜き取りでおやりになるのか、その辺どうなっておりますか。
#142
○政府委員(矢島嗣郎君) 一品一品でございます。
#143
○中尾辰義君 そうしますと、この検定の結果ですね。地方団体の計量検定所でやっているのだと思いますけれども、検査の実績というものはどういうぐあいになっていますか。おもな県、東京、大阪とか、そういうところをひとつわかっておれ、ば。
#144
○政府委員(矢島嗣郎君) 御質問は、検定の対象になった計量器の数だろうと……。
#145
○中尾辰義君 それを検定した結果、合格あるいは不合格、それはどの程度あるか。
#146
○政府委員(矢島嗣郎君) 不合格率でございましょうか。
#147
○中尾辰義君 東京と大阪の場合どうでしょう、それじゃ。
#148
○政府委員(矢島嗣郎君) 最初に全国の率を申し上げますと二%でございますが、全国で。そこで、先生の御質問の東京は二・三%、それから大阪は一・〇%、こういうのが計量統計要覧の示すところでございます。
#149
○中尾辰義君 その検定対象器種の中で不合格率の一番多い器種と、ほとんど不合格はないと、ゼロに近いと、いろいろあるだろうと思いますが、その極端なやつをひとつ説明してください。
#150
○政府委員(矢島嗣郎君) それでは不合格率につきまして、東京都の例によりまして不合格率を見ますというと、一番多いのが液化石油ガス計量器、LPGをはかるメーター一四・七%、温度計一〇%、こんなところが東京の例では一番多いものになっております。――全部申し上げましょうか。
#151
○中尾辰義君 大阪ちょっと説明してもらえませんか。1いま東京都の例でほとんど不合格がないのはどういうのがありますか。
#152
○政府委員(矢島嗣郎君) 失礼いたしました。それでは合格率の非常にいいものは、〇%、これは量が非常に少ないのですが、面積計、繊度計、こういうのは〇%でございますが、比較的数の多くて成績のいいやつはガスメーター、はかりで、ガスメーター〇・八%、はかり〇・七%、圧力計〇・九%と、こんなところが合格率のいいものでございます。
 たいへん恐縮でございますが、大阪府の例はここに手持ちがございませんので、また後ほど。
#153
○中尾辰義君 私はタクシーにちょいちょい乗っているのですがね。タクシーメータはどんなぐあいですか。
#154
○政府委員(矢島嗣郎君) タクシーメーターは、これは九・七%で悪いほうに属するものございます。
#155
○中尾辰義君 それで、検定対象器種の整理ということがいま問題になっておるようですが、整理ということは、結局検定対象からはずせという意味なのか、あるいは不合格率もほとんど少ないのだから、そう一々やかましい検定をせぬでもいいじゃないかと、業者にある程度はまかしてくれと、そういう意見もあるようですが、この整理の問題についてどういうふうにお考えになりますか、いまのデータから。
#156
○政府委員(矢島嗣郎君) 実は、この整理の問題はだいぶ前からいろいろございまして、四十一年の改正の際に大幅に整理いたしたわけでございます。したがって、現在は一応整理した形でもって検定を実施しているわけでございますが、われわれといたしましても、必要があれば検討いたすつもりでございますが、現在のところ関係者からこれを整理しろということを言っている具体的な要求はございません。
#157
○中尾辰義君 それでは次に一公害関係の計量器につきまして、今度新たに法定計量器に追加されたわけですが、その中で特に振動計については、公正に振動を測定する方法の開発が非常にむずかしくてほかの計量器の開発に比べて、ずいぶんおくれておると、こういうようなことを言われておるわけですが、この振動計器の開発状況というのはどういうふうな現状なのか、その辺ちょっと説明してください。
#158
○政府委員(矢島嗣郎君) 一般的にいって、公害関係の計器のうちでは振動計はおくれているということが言えると思います。しかしながら、しさいにこの状況を調べてみますと、現在都道府県及び市の条例である程度振動を規制しているわけでございますが、そういう都道府県ベースの規制単位、たとえば振動変位、振動速度、こういうものだけについてはそれに即した振動計というのが製造されているわけでございます。それからさらに今後デシベルという振動単位ができるわけでございますが、そういうことも見越しましてデシベルを単位とする振動レベルの計測振動計も日本音響学会の企画に基づきまして製品化されまして、その供給体制も一応整っているという状況でございます。しかしながら、冒頭に申し上げましたように、製品の性能及び信頼性の点では必ずしも満足できない面があり、すみやかにこの計量法による振動計の性能確保のための施策を推進する必要があるわけでございます。
#159
○中尾辰義君 そうすると、この振動計ですね、これは検定対象から除外されておるわけですか。
#160
○政府委員(矢島嗣郎君) 先ほど申し上げましたように、現在は検定の対象となっていないわけだし、それからこの御審議いただいている改正法ができました後におきましても、法律上は対象になるわけでございますが、若干これを実施するには時間がかかるのじゃなかろうかと思っております。
#161
○中尾辰義君 そうするといつごろこの検定体制は整うのか、その点いかがですか。騒音計も同じ。
#162
○政府委員(矢島嗣郎君) 最初に振動計でございますが、これは先ほど申しましたように、公害関係の計測器の中では相当おくれているほうなので、三年もしくはもうちょっとですね、検定までかかると思いますが、これは他方、公害関係の全国ベースの規制の実施状況ともにらみ合わせてできるだけその体制を整備いたしたいと、かように考えているわけでございます。
 それから、いま、あとで御質問になりました騒音計でございますね、騒音計は現行計量法における法定の計量器となっておりまして、もちろん検定の対象に一応法律上はなっているのですが、まだ実施に至っておりませんが、開発状況を見ますというと、普通の指示騒音計はJISC一五〇二、簡易騒音計がJISC一五〇三、精密騒音計がIEC――国際電気技術委員会の国際規格一七九に基づいてそれぞれ製造されておりまして、新たに開発を要する点はほとんどございませんので、検定対象に加え、製品の性能及び信頼性の高い騒音計を供給したいと思っておるわけでございます。
#163
○中尾辰義君 そうしますと、公害関係の振動計なんか、一応今回の法律によって検定の対象に追加されるけれども、実施は三年ばかりおくれると、そういうことですね。
#164
○政府委員(矢島嗣郎君) 騒音計はすぐ検定になるわけでございますが、新たに今度法定計量器になる振動計は三年くらいかかるということでございます。
#165
○中尾辰義君 それから、これは行管のほうでも勧告があったように思いますけれども、公害関係の計測器、これが開発をされても、需要者の側に十分な知識がなければ、技術がなければ、せっかくいいものをつくっても、これは宝の持ちぐされになるじゃないかと、それで公害計器については、担当職員の不足からまたいろいろな問題が出ておりますね、その点をどうお考えになるのか。今後こういったことに対してどのようなお考えを持っていらっしゃるのか。もっと国のほうで力を入れて、いま公害関係がやかましいですから、もう少し公的機関か何かで強力にバックアップをすべきじゃないかと、こう思うのですが、その点いかがです。
#166
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生御指摘のとおり、公害関係の計測器がこうやって計量法でいろいろやってできましても、使う者が十分に熟達しなければ意味ないと、おっしゃるとおりでございますが、これはいろいろな方面から施策を講じておりまして、まず、公害計測器は主として都道府県等の監督者でございますね、監督官庁がまずこれを使うわけでございますが、こういう監督官庁の職員につきましては、環境庁がそれぞれこれは従来厚生省時代からもやっておると思いますけれども、予算を取って研修をやるということをやっております。それから、今度は他方企業のほうでございますね、これは自主的にも使っておりますし、あるいは大気汚染防止法等でも、監視の義務、調べて、それから記録する義務があるわけでございますから、当然こういう公害計測器を使わなければならぬのですが、そういう面につきましては、通産省のほうにおきまして、同じくだいぶ前から毎年所要の研修をやっておりますが、さらにこういう環境庁及び通産省という役所ベースの研修会に加えまして、いまだそういう体制の整ってない中小企業、ほんとうの零細な中小企業、そういう職員すらいないというもののためも考えまして、そういうものの分析を委託する機関をつくろうじゃないか、そういうことで、かねてそういう要望がありましたので、四十六年度には東海地方に東海技術センター、九州地方には九州技術工業協会がその事業の一部として、そういう委託による分析をやり始めておりますし、大阪においても近く同じような趣旨より産業公害防止センターを設立することになっているわけでございますが、このいろいろセンターとか協会すべて通産省が指導してできたものでございます。こういうふうに三つのほうから攻めている。都道府県の職員と、中小企業の従業員そのものと、それから何にもできない人のために委託してやる機関、こういうようなほうほうの点からその点に対する対策を講じているわけでございます。
#167
○中尾辰義君 四十七年度は何か具体的な計画を持っていらっしゃいますか。
#168
○政府委員(矢島嗣郎君) 四十七年度におきましても、その従来からそういうふうにやっておった研修等の施策を推進するということでございますが、しいて目新しいものと言えば、いま申し上げました大阪の産業公害防止センター、これが四十七年度にできる運びとなっているということが目新しいものだと思います。
#169
○中尾辰義君 それで、これは新聞等に出ておりますが、「通産省の名案早くも宙に」浮く、四十七年度事業の公害防止技術センターの設立、これは通産省でおやりになっておるんでしょうが、これが都道府県の反対でつぶれた、こういうふうになっていますが、実情はどうなっていましょうか。
#170
○説明員(森口八郎君) 先ほど重工業局長から御説明申し上げましたとおり、主として中小企業者のために各地で公害防止技術センターをつくりたいというのが私どもの方針であるわけでございます。したがいまして、大阪、名古屋、北九州等においてすでに発足、あるいは発足を見よう――それぞれ分析センターができておるわけでございます。関東地区におきましても、相当数の業者がおりますので、そういう分析センターをつくりたいというのは、私どものかねがねの考え方であったのでありますが、準備がやはり十分でなかった、関係都道府県との連絡が十分でなかったというようなことで見送ったということになっておるわけでございます。今後は、民間の需要者の動向を考えまして、関係都道府県のほうとの意思をさらに疎通いたしまして、関東地方にもできれば分析センターをつくって、関係中小企業者の利便に供したいというように考えております。
#171
○中尾辰義君 これは新聞記事ですけれども、参考にお伺いしますが、これを見ますというと、「関東甲信越の一都十県に共同出資を呼びかけていた」、これは、東京通産局が四十七年度事業で公害防止技術センターの設立を計画した。ところが「同構想は〃思いつき倒れ〃に終ることが確定的になった。」そして「検査料が民間より高すぎる、設置場所がかたよっており利用しにくい」などの計画のずさんなことが一因であるが、さらに資金の面において、「ギャンブル(競輪)の益金に資金の大半をおんぶ、という姿勢も、公営ギャンブルの廃止を打出している東京都などの反発を買った」と、こういうように出ています。そうしますと、この検査料が民間より高い、それから設置場所が片寄っておる、資金面において競輪等のギャンブルの、いわゆるもうけですが、この益金に資金の大半がおんぶされておる、これはどういうことですか。その辺ちょっと補足的に説明してください。
#172
○説明員(森口八郎君) 確かに、先ほど申し上げましたように、準備が不十分な点がございまして、検査料が幾らであるかということは、一応の試算はしておるわけでございますけれども、まあ私どものほうも東京通産局から相談を受けて、さらにその内容について詰めなければ、妥当な検査料というやつは算出できないのではないかというような意見を申し上げたことがございます。これはやはりひとつ準備と申しますか、検討が未熟であった点があったのではなかろうかというように考えております。
 それから第二の、場所が片寄っているという点でございます。当初の東京通産局の構想では、通産局の管内を一丸としたような分析センターをつくりたいということであったわけでございますけれども、これは常識的に考えましても、東京通産局は北は新潟県から西のほうは静岡県等まで入っておるわけでございます。とってもそういう長距離のところを、まあたとえば採取した水などを運んで、これを分析するというようなことは事実上不可能であるわけでございます。そこで通産局のほうは、だんだん考え方を集約いたしまして、まあ東京近辺の中小企業者の需要に充てるような分析センターということで考えたわけでございますけれども、そういたしますと、たとえば千葉県に置きますと、まあ東京とかあるいは埼玉県から千葉県に持っていかなければならぬ。東京都に置きますと、千葉県あるいは埼玉県のほうから運ばなければいけないという点がありまして、場所の点について、私どもは必ずしも、たとえば千葉県に置きます場合においては、東京都は遠いとか、あるいは埼玉県が遠いということは必ずしも言えないわけでございますけれども、利用いたします側からいたしますと、やはりそういうような苦情もあろうかというように思うわけでございます。それから東京都のほうは、お話しいたしましたときに、分析センターをつくる趣旨には賛成でありますというのが事務当局者の意見であったわけでございます。したがいまして、分析センターをつくるという趣旨に御反対という趣旨ではなしに、まあ競輪資金をその資金の一部に充てるというような点に、いろいろ御意見があったようでございまして、そういうような意味で、東京都が参加をされないというような意向を表明されましたので、そういうことになりますと、まあ先ほど申し上げました這般の点は、部分的にはごもっともな点もございまするので、さらにそういう構想を練り直してということで、四十七年度に関東地区に分析センターを設けるというような構想を一応取りやめにいたしたいというような経緯でございます。
#173
○中尾辰義君 それと資金の面は、これは何ですか、関係都道府県の共同出資、通産省側はどうなっていますか。
#174
○説明員(森口八郎君) 大体私のほうで、まあ公害センターがいま三つほどあるわけでございますけれども、この資金源はいずれも地方公共団体の出資金とそれから業界の出資金、分析を依頼いたします業界の出資金、これを中核といたしまして、これに競輪資金を充てるというたてまえを一般的にはとっておるわけでございます。したがいまして、東京都の場合等におきましても、ほぼ同じような出資者の構成を考えておったわけでございこす。
#175
○中尾辰義君 その資金の割り振りはどうなっていますか。
#176
○説明員(森口八郎君) 東京都の場合は、実は構想がそういうようなわけで空中分解をいたしましたので、たとえば例を、四十七年度に発足いたします産業公害防止センター、大阪にございます同センターの場合について御説明を申し上げたいと思います。同センターは地方公共団体の出資金が一億円、それから業界の出資金が一億円、それから自転車振興会の資金が一億四千八百万円、合計三億四千八百万円で事業を行なうということと相なっておるわけでございます。
#177
○中尾辰義君 自転車振興会というのは競輪のほうでしょう、そこが問題になっているわけですね。
#178
○説明員(森口八郎君) 俗に競輪資金と申しておるものでございます。
#179
○中尾辰義君 で、通産省としては今後どういうような計画で臨まれるわけですか。
#180
○説明員(森口八郎君) 公害の規制がますますきびしくなっていくわけでございます。もちろんこれは都道府県のほうで公害規制について監督をされるわけでございますが、一方、民間の側におきましても、自主的に自己の企業から出します排出物等の分析をいたしまして、公害を出さないようにする必要があるというふうに存ずるわけでございます。そういうようなわけから申しますと、こういう公害の分析に関する利用というものは今後ますますふえていくというように考えておるわけでございますが、他方、重工業局長が申し上げましたように、なかなか民間における分析機関には信頼性、あるいは規模等におきまして適当なものがございません。したがいまして、私どもは各地方の実情に応じまして、できるだけ各地に分析センターをつくりまして、主として中小企業者の便宜に資したいというように考えておるわけでございます。できますれば各地における分析センターは、センターの資金が巨額を要する点、特に設備機器等におきましては非常に高価なものでございますので、その完全な回転利用をはかりますために、できるだけ広域的な分析センターとして発足せしめたいというように考えております。
#181
○中尾辰義君 この問題は問題ありますけれども、それでは一つだけいま申し上げますが、あなたがおっしゃった答弁の中でも、民間のものは少し分析の内容が精密でないようなこともあったようですが、私は逆のことも言えるんじゃないかと思うんです。これは、どうも県なんかでやったのはすぐごまかすんですよ、あれは。私ら行ってもなかなか真相を発表しない。あれやこれやいろいろな方法をしてやっと正確な正しいやつをつかんだようなこともあるし、むしろ民間がぴしゃつとそのまま正確な資料を発表する場合もあるんだし、ですからこれはひとつ、今後のあなた方の監督の問題もあるでしょうが、ちょっとその点厳密にやってくださいよ。
 それから最後に、これは関連の質問になりますけれども、消費者運動の一環として、単位販売制度ということが言われるわけですが、わが国では今日単位販売のものは、一部キロとか、ぴんとか、そういう単位販売が行なわれておるが、特に密封品についてはほとんど行なわれておらない。たとえば粉ミルクでも「クリーマ」、これは二百五円、百九十グラム、「ブライト」というのは二百十円で中身は百八十五グラム、「ニド」というんですか、百五円、中身は八十グラム、こういうふうにいろいろまちまちなんですね。消費者のほうから、非常にこれは選択という面から考えて迷ってしまうんですね。この単位販売制度ということについて通産省はどうお考えになるか、今後こういったような問題をどのように指導していくのか、その点ひとつお伺いします。
#182
○政府委員(矢島嗣郎君) この単位販売でございますが、先生いろいろ例をあげて御指摘でございますが、まあ大ざっぱに言って二種類あって、一つは五十キロ何円、百キロ何円という端数なしにやる場合と、それからかりに端数がある場合でも一グラム何円というふうに単位当たりの価格が容易にわかるように書くと、こういうのが大体単位販売だろうと思います。
 で、これはメリットといたしましては、当然のことながら、消費者が容易に価格に関する情報がわかるということで、消費者が自由に判断できるというメリットがあるわけでございますが、他面、ある意味では、取引に対する制限行為であるということも言えるわけでございまして、量を少しよけい売ることによって単位当たりの価格を安くするというような商売人のやり方があるわけでございます。それはそれなりに意義を持つ場合もあるわけなので、取引を不当に制限をする、それを法律で規制するといたしますと、そういう面がやはりあるので、取引の実情に応じて慎重にやらなければならぬ問題だと一般的に考えておるわけでございます。したがいまして、現状におきましては、単位取引というもの一辺倒に法律でもって規制ということを行なうべき段階にはまだちょっと達していないんじゃなかろうか。商品ごと、あるいは店ごとに、実情に応じて単位販売の考え方を尊重するよう、徐々に指導していくべき問題じゃないかと思うわけでございます。それで、なおこの問題は、実は私ども今日計量法の御審議で、計量法の関係でいろいろ御説明しておるわけでございますが、この単位販売というような問題は、まあ計量行政の若干ワクを越えて取引規制的な性格の問題じゃなかろうかと思うわけでございますので、通産省の中でも企業局その他関係部局も含めて、今後ともなお努力を積み重ねてまいりたいと考えている次第でございます。
#183
○中尾辰義君 それじゃ最後にもう一点だけ。
 量目に関する取り締まり、これは毎年全国一斉に行なわれておるわけですが、一年に何回ぐらいおやりになるのか。
 それから、取り締まりはどの程度の規模で行なわれておるのか。
 さらに取り締まりの結果はどうであったのか。その辺のところを一括して答弁していただきたい。
#184
○政府委員(矢島嗣郎君) 量目に関する全国一斉取り締まりは三十八年以来やっておるわけでございますが、年二回でございます。一番商売の行なわれる中元期と年末年始、この時期に全国一斉に二週間くらいずつ、それぞれ中元と年末の二週間くらいにわたってやるわけでございます。
 それで四十六都道府県と、それからもう一つ計量行政については七十五の特定市――大きい市、これが全部権限の委任を受けてやっておるわけでございますが、四十六都道府県と七十五の特定市の検定検査員を総動員いたしましてやるわけで、品物といたしましては大体正味量表示の商品、密封されて正味量五十グラムというようにしてやっているようなそういうものが大体十品目ぐらい、それから面前計量、肉だとか魚のように面前計量の、お客さんの前でもってはかりにかけて売るもの十品物ぐらい、こういうものについてそれぞれ商品ごとに量目公差、これは政令できめておりますが、その公差を厳守しているかどうかを立ち入り検査あるいはその検査員が試みに買う――商品試買でございますね、この立ち入り検査と商品試買の両方の方法によってチェックいたしている次第でございます。
 その実施状況はどういうことかということを数字的に申し上げますと、さっき言った四十六都道府県分、これは四十五年度の状況でございますが、数字で若干申し上げますというと、都道府県の分は検査件数が十四万二千七百九十六件検査いたしまして、量目不足の件数が一万二千八百四十二、パーセンテージにいたしまして悪いものの率は九%に相なっておるわけでございます。それから七十五の特定市の分は、検査件数が八万三千九百一件、量目不足の件数が六千七百十二件で、その不足件数の率は八%と相なっておるわけでございます。
 以上が、この量目検査の一斉検査の状況並びに結果でございます。
#185
○中尾辰義君 その不合格のやつはどういうふうに指導なさっていますか、いまの九%の不合格ですね。
#186
○政府委員(矢島嗣郎君) それぞれ不合格のものにつきましては、当該店舗に対し、その都道府県もしくはその市町村からの勧告の形によりまして、今後そういうことのないように指導いたしているわけでございます。
#187
○中尾辰義君 いや、不合格のはかりですね。検査をした結果、不良のはかりがあったような場合を指摘をしたのですよ。そういうようなものに対して、どうやっているのですか。
#188
○説明員(新井市彦君) ただいま局長が申し上げましたのは、もの自体、たとえば肉でございますとか野菜が一定量あるという、そういうものを対象にいたしましてやる検査でございます。
 それからそれをはかるはかり自体については、これは法律によりまして都市におきましては一年に一ぺん、それから郡部におきましては三年に一ぺん必ず、これは時期を定めませんで、一年に必ず一ぺんずつ都道府県の検定所の検査をいたすということにいたしております。その場合に不合格になりますと、それは封印をいたしまして、修理をいたしましてあらためて検査を受けて、合格しない以上は使用させないというような措置をとっております。
#189
○柴田利右エ門君 まず公害関係の問題について、このたび計量法上の計量器として追加をされたものというのは、先ほどから話がありますように振動計とか騒音計とか濃度計とか、そういう三つのものが今度新たに加えられたものになるのでしょうか。
#190
○政府委員(矢島嗣郎君) そのとおりでございます。
#191
○柴田利右エ門君 そのうちで、振動計についてはなかなか非常にむずかしい問題で、なお開発のために時間を要するのではないかというようなお話が、説明がございましたが、騒音計などは、騒音防止法もありまして、その一番もとになるものだというふうに考えておりますので、今度新たに検定を受けることになるというわけですが、騒音計なり濃度計というものは、現在までの正確度といいますか、そういうものについてそちらのほうでわかっておったらお知らせをいただきたい。
#192
○説明員(新井市彦君) 公害関係の計量器につきましては、現在、はっきりした基準は確立しておりませんけれども、一応表示された値に対して一
〇%程度というふうに言われております。
#193
○柴田利右エ門君 それでは次に移りますが、この前の計量法の改正は四十一年だというふうに聞いております。また、いま説明の中でそういうものが出たわけなんですけれども、そのときの計量法の改正というものの流れといいますか、改正の方向というのはどのような形で、大筋としてですね、個々の問題でなしに、つまり今回の場合、家庭用計量器等につきましては、いろいろ消費者の苦情その他でもってそれにこたえるような形で改正が行なわれようとしておるのですけれども、聞くところによると、この前のときはむしろメーカーのほうで良心的にそういう苦情の出ないような形での流れというものも一つあったんではないかというふうに聞いておりますが……。
#194
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生のおっしゃるように、前回の四十一年の改正の眼目というものの大きな一つは、やはり過剰規制を避ける、それでメーカーのほうの自主検査体制というのがだんだん整備してきたから、それを重要視していこうというようなことでございまして、その一環として検定のやり方も、そのメーカーの出荷段階ではなくて使用段階にするし、それから検定対象品目も相当数整理する、こういうようなことであったのは事実でございます。
#195
○柴田利右エ門君 それが今回このような形で計量法の改正が行なわれようとしておるのですが、そういう点は監督の面で多少反省をしなければならぬ面があったのか、当初の意図したように、やっぱり日がたってくるに従って、メーカー等でそういうものに対する考え方が順次希薄になってくるというような形で判断をしたほうがいいのでしょうか、どちらでしょうか。
#196
○説明員(新井市彦君) 問題は、家庭用計量器に限りますと、前回改正の昭和四十一年当時におきましては、家庭用計量器というのは普及率が非常に低うございました。したがいまして、それについていろいろ問題が起こるということも少のうございましたが、その後急速に所得水準の上昇に伴いまして、普及いたしまして、現在、ヘルスメーターを例にとりますと二〇ないし三〇%というふうなことが言われておりまして、そういう形で家庭に入りまして、非常に健康管理に役立っておる。ところがはかりの特性といたしまして、しろうとではなかなかそれが、はたして自分の買ったものが正しいのかどうかわからないというふうな点、あるいはヘルスメーターにつきます値段がかなり安いものから高いものがあって、どの程度のものを買えばいいかわからない。いろいろな点で消費者が不安を持ち出した。そういうふうな事態に対応いたしまして、今回新たに技術基準を設定するというふうな措置をとった次第でございます。
#197
○柴田利右エ門君 説明を聞いておりまして、計量器の検定の問題についても、都市のほうは年に一回、郡部のほうは三年に一回だというようなお話があったのですが、これは都市というのは一と言っても、この定義の問題があると思います。それと関連をして、午前中いろいろ応酬がございました郵便局の問題ですが、ああいう全国的なものも、いわゆる郡部に所在しておるところで使っておる計量器というのはその三年に一回に当てはまるのかどうか。
#198
○政府委員(矢島嗣郎君) 午前中お話の出ました郵便局は、午前中話がありましたように、指定事業者に郵政省がなっておりまして、一括して全部自分でやるわけでございますが、これは、そういう指定事業者につきましては、郡部も含めまして年に一回でございます。ですから郵便局は要するに、郡部でも市部でも年に一回やる、こういうことになっておるわけでございます。
#199
○柴田利右エ門君 そうすると、先ほど政府のほうの機関では、郵便局と国鉄と、もう一つ何かございましたね。
#200
○政府委員(矢島嗣郎君) 専売公社。
#201
○柴田利右エ門君 それが結局全部そういう意味で、国鉄なら国鉄、郵政省なら郵政省ということで年に一回、こういう意味ですか。
#202
○政府委員(矢島嗣郎君) その三公社につきましては年に一回でございます。
#203
○柴田利右エ門君 家庭用計量器の性能確保についてお尋ねをしたいと思いますが、今回家庭用計量器の規定を新設をいたしまして、主として一般消費者が生活のために使用する計量器についてその性能を保つために、これをつくる者、さらには輸入をする業者、供給をする人たちがそれぞれの製品に適合するような技術上の基準を定めて、これに合致をしておるものには所定の表示をつけさせる、こういうふうに言われておるわけでありますが、この場合の家庭用計量器というのは一体どういうような種類を指しておるのか、お尋ねをしたいと思います。
#204
○政府委員(矢島嗣郎君) 具体的な例で申し上げますと、われわれ考えておるのはヘルスメーター、それから家庭用のはかり、キッチンスケールでございますね、それからベビースケール、それから室内の寒暖計と、この四つを大体考えておりますが、これは一般の取引、証明には一般には使わない、家庭内において主として使うと。したがいまして、よそからチェックはできない。店にあるものは、肉屋、魚屋はこの定期検査でちゃんと検査できる体制になっておりますが、家庭にあるものだから別に人が入ってチェックするというわけにはいかない。それで耐久性なども相当尊重しなければならぬと、こういうたぐいのものについてやろうということで、具体的にいま考えているのは、先ほども申し上げましたヘルスメーターほか三品目であると、こういうことでございます。
#205
○柴田利右エ門君 家庭用計量器の中に寒暖計や何かも入っているということなんですが、まあ寒暖計などは、これはもうおそらく皆さん方も御経験になったと思いますが、一つの部屋にためしに二つ、三つかけてみますと、大体目盛りはみんな違うというようなこともあるので、もちろんそういうことがあるから今回のようなことにもなったんだろうと思いますけれども、一体、家庭用計量器というのは、本来はどの程度の性能なり精度というものが要求をされるものだというふうに御判断になっておられるのか、お伺いしたい。
#206
○政府委員(矢島嗣郎君) 大体性能、精度につきましては、午前中も申し上げましたけれども、何といいますか、誤差の問題と、それから耐久性の問題と、大ざっぱにいって二つに分かれると思いますが、誤差の点につきましては、一般の計量器のような取引とか証明に使うものほど厳密でなくてもいいと、若干そこは甘くてもいいのじゃなかろうかと思いますが、他方、耐久性の点からいいますと、まあうちにずっと置いて、あとでアフターケアもなかなかできないのが一般でございますので、やはり耐久性は相当重んじなければならぬ、こういうふうなのが一般的な感じでございます、家庭用計量器の性能、精度ということについては。
 それで、もっと数字的に申し上げますというと、誤差というのは若干甘くてもいいというのはどういうことかといいますと、これはいずれ計量行政審議会におはかりいたしまして、技術基準としてきめるわけでございますが、いままでみんな一般的に言われているのは、一般の検定の対象となっている一般の計量器ですね、これの検定をする際、新品の誤差と、それから、今度は、古いものを一年に一ぺんとか何とか、あるいは郡部では三年に一ぺんとか見るときの使用の際の誤差とちょっと違うわけです。新品のほうがきびしくて、中古品のほうはどちらかと申しますと、若干甘いわけですが、その中間ぐらいのところがこの家庭用計量器の誤差の姿ではなかろうかというのが大方の意見でございます。
#207
○柴田利右エ門君 いまの御説明で、検定なんかを受ける場合に、アローアンス――誤差というのがある程度認められておるわけだということだと思いますが、それは数字でいくと、大体、ここがどんびしゃ、一番正確なところだという上下に多少の幅があると思いますけれども、それはどの程度の数字になるんですか。
#208
○政府委員(矢島嗣郎君) 商業用のはかり、肉屋のはかりについて検定基準を申しますと、検定の際の誤差というのは、上下プラスマイナス半日盛りないし一目盛りということです。もっと具体的に申しますと、半日盛りないし一目盛りというのは、百キロのはかりがあるとすると、それが大体二回転ぐらい回って――最初五十キロを示して、次が六十、七十、百と、二回転ぐらいすると、最初のほうが精度が高くなければいかぬから、最初のほうは上下半日盛りぐらいの誤差、二度目の六十から百の回転のところは、これは上下一目盛りでいいだろう、こんなふうなのが商業用のはかりの検定基準となっているわけでございます。半日盛りもしくは一目盛りと、上下。
#209
○柴田利右エ門君 百キロのがあって、一回転して五十キロ、それが半日盛りというと〇・五キロという意味ですか。
#210
○政府委員(矢島嗣郎君) それはものによりまして、〇・五キロの目盛りになっているものもあるし、一キロが一目盛りになっているもの、いろいろございまして、それはお使いになる方の要望に応じまして――大ざっぱに計量する人と、こまかに計量する人で、それぞれのお客さんに応じて、〇・五キロの目盛りのものも一キロの目盛りのものもありますが、〇・五キロのものであれば〇・五キロの半日盛り、一キロのものであれば一キロう半日盛りというのが検定の誤差ということです。
#211
○柴田利右エ門君 今度の技術基準制度というのが導入をされて、より正確なものを、製品を出そうということですが、これによってはたして不良品というのが一掃できるのかどうか。さらにはまた、販売後のアフターケア、こういうものについて、どのような形で指導をされていこうとされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#212
○政府委員(矢島嗣郎君) 今回の措置によりまして、家庭用計量器については技術基準ができるわけでございます。いままで、どの辺がいいかということは、いろいろな人が言っておりまして、はっきりしていなかったわけでございますが、これに対して技術基準が設定されたということは、メーカー並びに輸入業者については、自信を持ってこれでいこうという基準ができたわけでございまして、同時に、これが法律でもって規制されるということになるわけでございますので、これによって不良品が一掃できるというふうに考えております。
 それで、チェックの方法としては、技術基準に適合しないものにつきましては、都道府県なり市町村の職員が立ち入り検査、定期検査、あるいは報告によって法律上チェックできる。あるいは民間の住民の苦情があったら、それを取り上げる。あるいは都道府県の職員がみずから金を出してそれを試買するということで、いろいろな法律上または実際上の手続によりまして、これをチェックできる体制にあるわけでございます。以上によって不良品が一掃できるものと信じております。
 アフターケアにつきましては、これはまた次の問題でございますが、従来よりアフターケアに万全を期するように販売店を指導してきたわけでございますが、さらに今後も、次のようなそれぞれの場所でアフターケアをするということで、四十六都道府県の計量検定所――全部の都道府県にそういう計量検定所がありますし、それから、七十五の特定市町村については計量検査所がありますが、そういうところへまず持っていったら、アフターサービスができる。それからもう一つは、地方に計量協会というのがありまして、全部各県につくっておりますが、これがアフターサービスをやるということで、この点、私ども通産省としてもいろいろ助成措置も講じまして、検査設備を買わして、それがときどき小学校の庭とか集会所に検査設備を持っていって、どうぞ持ってきてくだざいというようなことで、それをただでもって直したり、チェックしたりするようなことをやっております。それ以外に、先ほど申し上げましたように、製造メーカー及び販売店につきましては、従来に引き続いて、さらにアフターサービスを強化するように指導してまいりたい、かように考えております。
#213
○柴田利右エ門君 不良品の一掃につきましては、いまのお話によると、技術基準制度を導入したことによって、もうこれでよしということじゃなくて、さらに、従来やっておったような、ときには品物を買って調べてみるとか、そういうようなことも引き続きおやりになって、この法が求めておるところのものに対するいろいろな方策を講じていく、こういうふうに理解していいわけですか。
#214
○政府委員(矢島嗣郎君) そのとおりでございまして、先生のおっしゃった商品をときどき買うということは、やはりこの制度を完全に行なわせる、チェックするために重要な一つの方法であると思います。そういうようなのをいろいろ織りまぜまして遺憾なきを期していきたい、こういうように考えます。
#215
○柴田利右エ門君 それでは、すでに出回っておるものについて、それは中にはいいものもありましょうけれども、必ずしも感心しないものもあるんじゃないかと思いますが、そういうものの取り扱いというのは、これからどういうふうにされようとしておるんですか。
#216
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生のおっしゃっている、すでに出回っているというのは、この法律が施行される前に売って出回ったものについてはどうするのかということでございますが、いろいろこの点につきましては、消費者団体等から指摘されておるわけでございますが、この法律が施行されましても、技術基準適合義務をメーカーのものに遡及して適用するというわけには、これは法律上まいらないわけでございますので、この技術基準適合という法律の形では、出回っているものについては対処できないわけでございます。しかしながら、何にもやらないというわけではございませんで、従来からもある程度やってきた家庭用計量器に関する精度確認事業という行政措置があるわけでございますが、これを引き続いて推進して、その出回り品に対する対処策にいたしたいと思うわけでございます。
 しからば、精度確認事業というのはどういうことであるかと申し上げますというと、先ほど私が申し上げました地方の計量協会が検査設備を持っておるわけでございまして、持っていないものにつきましては、助成措置を通産省で講じまして持たせるということで、ほぼ体制が整備しつつあるわけですが、それの巡回サービスというのを四十四年度から実施してきているわけでございます。だんだん地方計量協会が内容が整備する。いままでできていないところもできるというようなことで、ほぼ体制はできているということはいま申し上げたとおりですが、その巡回サービス事業によって小学校の庭等に行って、出回っているものを持ってきてください、こういうことでそれを直すというようなことをやっているわけでございます。さらに各県の計量検定所、メーカー、販売店等において消費者の随時依頼に応じて直すということは従来どおり指導してまいりたいと考えております。
#217
○柴田利右エ門君 次に、輸入計量器についてお伺いをします。
 家庭用の計量器の輸入実績についてお伺いをします。
#218
○政府委員(矢島嗣郎君) それでは四十五年度の輸入実績を申し上げますと、概数で申し上げますと、ヘルスメーター九万台で、これは国産に対する比率が五・二%に相なるわけでございます。それから二番目の台所用のはかり、これは四万台でございまして、国内生産に対する比率は四・七%、それから三番目は、ベビースケール九千台でございまして、国内生産に対する比率は四・六%でございます。最後に温度計、寒暖計五万本、国内生産に対する比率は〇・五%、以上が四十五年度の家庭用計量器の輸入実績でございます。
#219
○柴田利右エ門君 これは、四十五年度の数字をいまお知らせをいただいたのですが、四十六年、四十七年、あまり長い期間ではないですけれども、この期間にこの数字というのはどういうような経緯をたどっているでしょうか。
#220
○政府委員(矢島嗣郎君) ヘルスメーターについて申し上げますと、四十六年度実績見込み、これはちょっと金額でしか出ていないのでございますが、金額で対比するために四十五年度にさかのぼりまして申し上げますと、ヘルスメーター四十五年度が九千万円、さっきの九万台にあたるところですね、九千万円、四十六年度は九千四百万円、それから四十七年度見通しが九千六百万円と微増というのが傾向でございますが、次に、ベビースケールを見ますというと、これはほとんど六年度、七年度はなしと、それから台所ばかりはほとんど横ばいというのが六年、七年の見通しでございます。温度計につきましてはほとんど、さっきもあまり数字大きくなかったのですが、ほほ微増もしくは横ばいというところでございます。
#221
○柴田利右エ門君 いまたまたま金額で御説明いただいたのですが、この輸入品と国産品との価格、性能の相違、違いについてお尋ねをしたいと思います。
#222
○政府委員(矢島嗣郎君) ヘルスメーターについて申し上げますというと、概略を申し上げますと、輸入品は国産に比べますというと値段の点では割り安である。しかしながら、性能は若干劣ると、こういうのが大ざっばな状況でございますが、これを数字的に例示で申し上げますというと、輸入品では、西独のものがヘルスメーターは大部分でございますので、その西独のものをとりますというと、値段は一台当たり小売りで千九百円ないし四千円、それに対して国産品の標準ものは二千五百円ないし四千円と、ですから、やっぱり輸入品のほうが若干安いということが言えますが、性能の点は、最大の誤差で申し上げますというと、さっきの西独のが一ないし三キログラムに対して国産品は〇・五ないし一キログラムということで、性能は国産品のほうがいいという数字が出ております。
#223
○柴田利右エ門君 輸入業者の実態とさらに輸入品に対して、先ほどの御説明でいくとヘルスメーター微増だと、あとは横ばいないしかなり減っかいるものもあるということなんですが、こういうものについて今後特段の考え方があるのかないのか、規制をするとかしないとか、このような状態なんでいまのところは手をつけなくてもいいだろう、そういうようなお考えがありましたらお聞かせ願いたい。
#224
○政府委員(矢島嗣郎君) この法案ただいま御審議願っているのですが、この新しい六十条以下に家庭用計量器に対する規定が書いてあるわけでございます。その中に当然のことながら、輸入業者が規制を受ける対象としてはっきり出ているわけですが、その点、従来輸入業者というのはほとんど計量法に顔を出していなかったのですが、この六十条以下にはっきり輸入業者が出たということは、一つの大きな特色であるということが言えると思います。輸入業者については相当問題があるわけなのでございますが、実際問題として輸入業者というのは、現在のところ取り扱っているのは数社くらいでございますので、比較的取り締まりが楽なのではないかと思いますが、さらに行政指導も加えましてやっていきたいと思いますが、たとえばどんな行政指導かといいますというと、輸入業者が海外の、ドイツならドイツの輸出業者に今後注文する際には、日本では新しい法律でこういう技術基準ができたということを十分連絡して、そのスペックに合ったものを出すようにということを強く指導していきたい、これは当然と言えば当然な話でございますが、そういうこともやっていきたいと考えている次第でございます。
#225
○柴田利右エ門君 次に、性能と価格の面についてお伺いをしたいと思いますけれども、技術基準の設定、こういうことが行なわれるわけでありますが、これに伴って価格にあるいははね返るのかはね返らないのか、はね返るとすればどのような形ではね返るのか、お尋ねしたいと思います。
#226
○政府委員(矢島嗣郎君) 現在の家庭用計量器の技術の実態というのはそうたいしたものでございませんでして、大メーカーであろうと中小企業メーカーであろうとみんなできる技術であるし、それから、そのための設備も登録業者であれば普通持っているものでございまするので、これをまじめにやろうとすれば当然できるものだろうと思います。したがいまして、この技術基準をやることによって特にそれがコストにはね返る、はね返って値段が上がるというようなことは普通考えられないものだろうと思います。値段の違うのはデザインとか、大きさとか、飾りとかいうようなことで値段の違いがいろいろございますけれども、こういう技術基準を行なって性能を確保するということに伴うコストというものはほぼみんな同じようなものでございますので、これによって価格にはね返るようなことはあり得ないわけでございますが、しかし、万一そういうようなことをやるようなものがあるとすれば、これは行政指導その他によってそういうことのないようにしてまいりたいと思いますし、他方、消費者のサイドから言えば、いままでは値段の高低によって性能がだいぶ違うのじゃないかという不安感が非常にあったわけでございますが今度はたとえ値段が安くても、値段のいかんにかかわらず表示のあるものは安心して買えるという体性になっているわけでございますので、不当に値段をつり上げたものは、おのずから売れなくなるというふうにも考えられると思います。
#227
○柴田利右エ門君 いまの御説明で、おそらくかなり長い間手がけておるし、従来からの関係でこの技術基準の設定によって価格にはね返ることはないだろう、コストに影響するのは少ないんではないかというような御説明でありますが、これは、ある程度この技術基準というものの設定によって政策を進めていくということであれば、多少そこにはやっぱり変化が出てくるんではないか。そういうものの意匠、デザイン――デザインはまあ意匠ですけれども、そういうことの変化によって従来、平生でもそういうことによって価格のほうが変化をするというようなこともあるわけですから、その面の監督というか、防止というか、そういう面はいまの御説明で十分お心がけになっておられるようでありますから、そのための御努力をお願いしたいというふうに思います。
 最後に、計量思想の普及ないしこれに伴う徹底のPR活動の状況についてお尋ねをしたいと思いますが、先ほどもお話がありましたように、こうして法に定めて消費者のためにより正確なものをつくっていこう、そうしてより精度の高いものを供給をしようと、こういうことで努力をされておるわけでありますけれども、それを使うほうにしてみると、先ほどちょっと私話をいたしましたように、何となく、家庭で、特に寒暖計のような場合は、二つなり三つなりかけておいて多少違いがあっても、これは一緒にならぬなというようなことで見過ごされる場合もある。寒暖計の場合、いいとは言いませんけれども、ほかの、家で買いものの目方をはかるはかりその他の問題については、やはり使うほうも十分そういう問題に対して認識をはっきりさしていかなければならぬだろうというふうに思いますので、そういう点につきまして、いわゆる計量思想のPRの状況、こういうも一の、さらには、今後どのような形でこの法の精神を十分に使用されるほうが認識をして、正確なものを使っていくようにされていくか、そういうものに対するお考えをお聞かせいただきたい。
#228
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生御指摘のいろいろの諸点に関しまして、計量思想を普及しなければならぬということで、通産省をはじめ各都道府県、あるいは民間団体である地方計量協会等がすでに相当前からいろいろな方法を講じてきているわけでございます。たくさんございますので、例示的でございますが、通産省がやっておるものとしては、三十九年から始めた計量モニター、これは全国でいま千二百人おりますけれども、この千二百人の方にモニターとして、主として奥さま方ですが、非常に喜んで協力していただいている方が多いんですが、モニターとして委嘱いたしまして、常に見回って、店その他を見て問題点を指摘していただく、ときどき通産省の人も入れて、都道府県も入れて会議を開いて、苦情その他問題点を聞くというようなモニター制度、こういうのを三十九年以来やっておりまして、好評を博しているわけでございます。あるいは四十一年からやっているパブリックスケール、これはみんな英語を用いて恐縮ですけれども、パブリックスケールと称して、これはやはり通産省の予算でもって町のかどですね、たとえば商店街等の繁華なところのかどのところとか、あるいは人の寄り集まるようなところに、標準的なりっぱなはかりを置きまして、だれでもそこでもってはかる、そうしていろいろの意見を言うというようなこと、そういうようなこともやっております。あとはたとえば計量教室ということで、これは地方計量協会がやっているわけですが、計量教室というようなものを設けまして、婦人団体に対して計量の意義、あるいはやり方、問題点というのを申し上げている、こういうようなこともあります。まあ映画とかテレビとかというようなものは従来から引き続いてやっております。また、知事、市長の一日計量士と、これはほかのものでもいろいろやっておるわけで、特に目新しいものではございませんが、一日計量士ということで、知事さんや市長さんに一日計量士になっていただくというのもございますし、あるいは先ほどからたびたび出ている商品試買、商品を試みに買うというようなのを、役所が買うだけではなくて婦人団体、主婦の方々に買っていただいて計量をチェックする、こういうようなこともやっているわけです。もろもろのものがあると思いますが、国の予算につきましても、いまのところ二百六十万円と九百万円というようなものが計上されているわけでございます。
 以上が、大体計量思想としてやっているものの例示でございます。
#229
○柴田利右エ門君 委員長、終わります。
#230
○須藤五郎君 いろいろな問題がありますが、私は騒音計について少し聞きたいと思います。
 騒音計には精密、普通、簡易と、この三種類がありますが、各種類の生産台数及び生産比率はどうなっておるか、また地方自治体における種類別使用台数はどのようになっているか、まず伺いたいと思います。
#231
○政府委員(矢島嗣郎君) 四十五年度の数字を申し上げますというと、精密騒音計が台数で百十九台、金額二千八百万円、普通が二千六百七十九台で二億二千万円、簡易騒音計が九百十五台で三千八百万円でございます。
 そこで、四十六年三月末現在地方自治体の使用台数は精密が二十四、それから普通が六百九十三、簡易が二百二十三でございます。
#232
○須藤五郎君 それで見ますると、地方自治体が使っておる台数は、普通級ですね、普通級というこれが一番台数が多くて五〇%以上占めておるわけですね。これは騒音計に関する答申によりましてそうなっておるように思うんですが、地方自治体が使用する騒音計相当数が騒音規則などの取り締まり用であって、計量法上の検定対象となり得る証明用に使用されておる。これはこの答申に書いてあるように思うんですが、重要な役割りを演じておるわけです、そういう点で。ところが、この検定実施体制について、答申は、現時点では精密騒音計を処置する程度しか検定能力がない。そこで、「精密級騒音計を検定の対象とする。」と、こう述べておるが、使用台数の最も多い普通級騒音計については「できるだけ近い将来検定の対象とする。」と。また、「早急に適当な検定機関で、かつ国内複数個所で実施できる体制の整備を促進するよう要望する。」、こういうふうに要望が出ておると思うんですね、この計量行政審議会の答申に。この意味するところは、国の行政が実際の状況に立ちおくれておるということであると私は思います。政府はこの答申の要望に積極的にこたえる必要があると思いますが、そのためにどのような予算措置を講じ、またどのぐらいの期間で必要な体制を整えるつもりなのかどうかということを伺いたいと思います。
#233
○政府委員(矢島嗣郎君) いまの先生がお読みになりました答申の趣旨に沿うように積極的な努力をやっているわけでございますが、具体的に申し上げますというと、普通騒音計等につきましては、複数の検査機関がやるようにしてくれというわけでございますが、実際問題として、今度の現在御審議をいただいております法案におきまして、指定検定機関というものができるわけでございます。この法律に書いてあるわけですが、それによりまして、国の検定機関あるいは都道府県ではできないものをこれがやっていこうと。具体的に言いますというと、騒音計のごときは、これは相当高度な音響学の知識を要するということでございます。同時に、やっぱり指定検定機関は濃度計のほうもやりますが、濃度計も精密工学なんかの関係が要るわけです。そういうことで現在の都道府県の検定体制だけでは十分でないということで、音響学なら音響学、精密工学なら精密工学のほうについて深い知識、経験を有する検定機関を指定いたしまして、これでやらせるということでございます。具体的には、現在日本機械金属検査協会というものが東京と大阪にございますが、これがそこの答申に、いわゆる複数の検定機関ということでこれをやるわけでございまして、現在御審議をいただいている予算において、予算もある程度盛られておりますから、そういうものを全部あげまして、体制を整備し、必要な器具を買って、来年早々にはこの機関が検定事務を開始できるように取り運びたいと考えている次第でございます。
#234
○須藤五郎君 私は具体的に質問しているんですからね、どういうような予算措置をしているか、どのような期間内にこれがちゃんと整備できるようになっているのか、それをはっきり答えておいてほしい。
#235
○政府委員(矢島嗣郎君) ただいま申し上げました指定検定機関は日本機械金属検査協会で、複数というのは東京と大阪でございます。それで、三年間で三千万円の予算をつけまして、そうして来年の前半から検定事務ができるようにいたしたいと思っております。
#236
○須藤五郎君 東京と大阪の二カ所だけで、もう複数といっても、何ですか、東京と大阪だけで、ほかは置かぬわけですか。わずか三千万円でそういうことがやれるんですか、東京と大阪だけでも。やはりもっと私は、九州なら九州、各地方ごとぐらいにはこれを置かないと、地方自治体は不便でしょうがないと思う。いま騒音が非常に問題になっているときです。だから、複数というのを、二つにしないで、五カ所なり六カ所ですね、もう少し広げたほうがいいんじゃないですか。
#237
○説明員(新井市彦君) お説のように、できるだけ検定をやる個所が多いということが望ましいわけでございますが、いま考えております日本機械金属検査協会――これは最近名前が変わりまして、機械電子検査検定協会というふうに変わりましたけれども、これが一応全国的な組織を持っておるということで適当ではないかというふうに考えられておりますが、この機関が、九州には現在支所を持っておらないわけでございまして、とりあえず、一番需要の多い東京と大阪から着手いたしまして、順次地方都市にまで及ぼしていくというふうな考え方をいたしております。
#238
○須藤五郎君 私の質問にはお答えになっていないと思うんです。私は、二カ所じゃなしに、もっと方々に置く方針を立てて、スムーズに問題を解決するようにやっていったらどうかという質問なんですよ。どうですか、そういう方針でいきますか。あくまでも二カ所でもうけっこうだというお考えですか。
#239
○政府委員(矢島嗣郎君) 別に二カ所でもって十分であると言っているのではないわけでございます。現状においては二カ所以上つくるのがちょっと困難でございますが、もちろん将来の方向としてはもう少しふやすということを考えたいと思っております。
#240
○須藤五郎君 困難の原因がどこにあるかですね、まだ説明されませんが、私は、予算の面だったら、二カ所で三千万円なら一カ所千五百万円ですよ、大した金じゃないですね。だから、やはり公害上、今日騒音が非常に問題になっておるときですから、もっとところどころに置いて騒音対策として取り組む姿勢が私は必要だと、こういうとを言っておきますよ。
 それから登録料、検定料の一部引き上げについて質問しますが、今度の法改正で、登録料は二位の引き上げ、それから検定料は二倍、四倍あるいは五倍の引き上げと、こういうようになっておると思うんですが、この現行料金はいつきめられたものか、簡単にお答えください。
#241
○政府委員(矢島嗣郎君) 法律に書いてあるのは限度額でございますが、この法律に書いてある限度額は、前回の四十一年の改正の際にきめたものでございます。
#242
○須藤五郎君 国はですね、法律できめられている金額どおり登録料や検定料を実際に徴収しておりますか、どうですか。
#243
○政府委員(矢島嗣郎君) 法律に規定いたしましたのは最高限度額でございまして、具体的にはその限度内において手数料令を政令できめることになっておりまして、行政の実態について綿密な調査を行ない、かつ関係者の意見も十分聞いて適正な政令をきめておるわけでございます。
#244
○須藤五郎君 法律できめたのは最高限度額だと、実際に取っているのは政令できめた額で取っておるとおっしゃいますが、その法律の額と政令できめた額とどちらが高いのですか、どちらが安いのですか。
#245
○政府委員(矢島嗣郎君) これはもう当然に法律のほうが最高限度で、法律を政令でもって破るわけにはまいりませんから、法律のほうが高いわけでございます。政令はその範囲内で低いところにきめるということでございます。
#246
○須藤五郎君 そこで私問題があると思うんですがね。政令で定める手数料が法律で定められた金額より安いということなんでしょう。安いならばまず法律の金額でやるようにすべきであって、この法律改正の機会は手数料の引き上げの機会だと、こういうような考えで料金を法律によって引き上げるということは好ましいことではないと私は思うんです。これまで法律でちゃんと最高限あった、それ取っていない、実際にそれより低い政令できめた額で取っているんですね。ところが、今度この法律改正によって、またその法律によって最高限度額、法律で金額をうんと引き上げているわけですね。今度二倍から四倍、五倍まで引き上げているということ。何でそんな必要があるということですよ。それよりも政令で安い額を取っておるならば、その政令でこれまでも、今後も続けていくがいいし、それとも政令ではとても安いとおっしゃるならば、これまで法律できまっている額をお取りになったらいいんで、あらためて法律で額を上げる必要はないじゃないかと、こういう意見です。
#247
○政府委員(矢島嗣郎君) 今回の改正案で御審議を願っているその手数料の関係は、大ざっぱに分けて三つあるわけでございますが、その大部分は先生の御指摘の点が当たらないわけでございます。と申しますのは、第一は、新たに今度法律できめた計量器、濃度計とか熱量計とかこういうものは当然これ手数料をきめなきゃいかぬ。これは当然引き上げとかなんとかという問題はないわけでございます。
 それから今度、二番目の分類といたしまして、タキシーメーターとかガソリン計量器、ガソリンスタンドの計量器につきましては、従来の機械式のものについてはそのまま据え置いているんですが、最近出てきました電気式のガソリン計、あるいは温度計の中でも非常に複雑なベックマンとかというように従来の計量器に比べて機構が飛躍的に複雑で、あるいは精度が非常に高いものが出てきた、こういうものについては段違いな手数料を取らざるを得ない、こういうものが出てきたわけでございます。これが第二の分類でございます。これは要するに、新しい、精度の高いものが出てきたから手数料も高いということでございます。
 それから最後に、先生の御指摘の点があるいは一応当たるかと思いますが、登録事業手数料。事業が、まあ製造業者にしても販売業者にしても登録制でございますが、登録事業手数料につきまして引き上げておるわけでございますが、こういうものは大体コストといいましても、機械と違いまして、地方都道府県の公務員の労賃が大部分でございます、賃金が。そういう関係で合理化効果が発揮できないということで、こういうものについてはやむを得ずしかるべく引き上げをやると、こういうことでございます。
#248
○須藤五郎君 じゃ今度法律で手数料、検定料上げますね、手数料を。その場合、またあらためて政令をつくるんですか、どういたしますか。
#249
○政府委員(矢島嗣郎君) そのとおりでございまして、現在の手数料令を改正いたして、必要な部分を加えたり、あるいは金額を引き上げたりするわけでございます。
#250
○須藤五郎君 その場合、今度法律できめた手数料よりも政令できめる手数料は下回るというふうに理解していいですか。
#251
○政府委員(矢島嗣郎君) そのとおりでございます。
#252
○須藤五郎君 まだ政令はできていませんね、案は。できている――できていない、じゃあよろしい、できていなければよろしいです。
 それでは、あらためてまたもう一つ質問をしますが、この大気汚染計測器、水質汚染計測器、騒音計、振動計測器、これの生産量、使用状況について政府はどういうふうに考えていらっしゃいますか、古いことはいいですよ、四十五年度でいいですよ。
#253
○政府委員(矢島嗣郎君) 数字でございますね。大気汚染計測器四十五年度……。
#254
○須藤五郎君 いや数字は要らないんです、数字はあるんです。数字はこのぼくが持っている資料がありますから、数字を言うていただかぬでいいんですが、こういうことで、生産量がこれで満足なのか、使用料がこれでいいのか、悪ければどういうふうにしたらいいのか、こういう政府の見解を聞きたいのです。
#255
○政府委員(矢島嗣郎君) 量的にはこの状況でいいと思います。要するに、量的に大気にいたしましても水質にいたしましても、計測器の量が不足しているとか入手が非常に困難であるという事態はございませんが、やはりその性能につきましてはたくさん、先生のお手元にありますようなものがありますので、全部一がいに言えませんけれども、精度が必ずしも十分でないというものがあるので、その性能の向上ということが必要であろうと考えております。
#256
○須藤五郎君 この計量行政審議会の答申によりますると、四十五年度ばい煙濃度計のところなんかを見ると一台も生産されてないのですね。それから水質汚染計測機器などの状態を見ますると、浮遊物質量測定器、これに至ってはもう四十二年から今日まで一台も生産されてないんですね。まだほかにシアンの濃度の測定器、いま公害で問題になっている公害の花形だといってもいいシアンですが、それが四十二年には一台も、四十三年度にやっと二台、四十五年度に百十八台とこういうふうになってきているんですがね。こういう姿勢で一体、公害対策としてやっていけるのかどうかということなんです。ばい煙濃度計なんというのはあなた、もっともっとつくってずっとしなきゃだめじゃないですか。こういうことでほうっておいていいですかどうですか、そこを私は聞いているんですよ。
#257
○政府委員(矢島嗣郎君) 現在、たとえばばい煙濃度計にしても、いまおっしゃったシアン濃度測定器につきましても、全然やってないわけじゃなくて、これは手分析でやっているわけでございます。ばい煙につきましてはフィルターに取ってどれだけ出るかという手分析でやっているわけで、そういう意味におきましてもっと高度のものができることが望ましいことでございますので、そういう点で先ほど私は、量的には十分であると申し上げましたけれども、こういう手分析でやってまだ開発の進んでないものについてはより高度なものが、性能のよいものができることが期待される次第でございます。
#258
○須藤五郎君 これじゃだめでしょう、通産省が考えても。そうでしょう。だから通産省としても、もう公害上重要な問題なんですから、こういうものをほうっておかずにもっともっとつくってそれを使用する。使用して測定をする義務というものを業者に義務づけていかなかったら、私は公害から国民の健康を守ることができないと思うのですよ。そのせっかく精密なものをつくっていこうというならば、精密なものをもっともっとたくさんつくるように義務づけて、そしてそれを使用するようになぜ義務づけていかないのだ。手分量で見るようなそんな原始的なやり方を、通産省はそれでけっこうだなんという姿勢は間違いだと思いますよ。どうですか。
#259
○説明員(新井市彦君) 先生のおっしゃること、まことにもっともなわけでございますけれども、公害の分野におきましては、非常に原理的に申しましても、あるいは機構の点から申しましても開発途上でございます。それで、一部のものにつきましては比較的機械ではかれるようになっておりますけれども、それ以外のものにつきましてはなかなか機械でははかれない。
 で、先ほど局長から申し上げましたように、手分析、一例を申し上げますと、水の場合でございますと、試料である水をビーカーに取りまして、それに試薬をたらすというふうなことで、まあいわば非常に原始的な分析方法しかないという現状でございます。したがって問題は、こういった手分析のものを早く機械化して、しかも、その機械が信頼性が高いというふうにするのが第一の重要な点であるということで、その中でできるだけ公害機器の性能を高めていくという点につきましては、各種の補助金を出して現在推進しておるわけでございます。それでもう一つ、できてきた公害計測器が信頼性が高いということを確保するために、今回の計量法を改正いたしまして、検定制を導入するというふうなことを考えておるわけでございます。
 それからもう一つ、先生の御指摘になりました、そういったような機械なりあるいは手分析でも用いまして、規制を強化するということでございますが、これは計量法の分野というよりは、むしろ大気汚染防止法その他規制法規の分野であるというふうに考えるわけでございます。
#260
○須藤五郎君 私は、大きな注意を喚起しておきたいのですが、きょうの新聞見ますと、ガン発生率から見まして、胃ガンは早期発見、手術によりまして、胃ガン死亡者がどんどん減ってくる。去年よりはことし、四十四年度より四十五年度と減っているのですよね。ところが、肺ガンは逆にふえてきているのです、ずうっと。ということは、やはりこれは浮遊物質、こういうことに関係が非常にあると思うのですよ。ところが、この浮遊物質測定器が一台もつくられていないし、一台も使われていないという、こういう問題がここに出ていると思うのですよ。これは許しておくことができない問題だと思うのです。黙って通産省知らぬ顔をしているわけにはいかぬと思うのですね。だからこれは大いに注意を喚起して、そういう浮遊物質を測定する機械をまずつくらせて、そして業者にはそれを使用するという義務を与えていくという、この姿勢がなかったらいかぬじゃないですか。政府の所信をぼくは聞いているのですよ。どういうふうにやりますか。
#261
○説明員(新井市彦君) 業者につくらせるということは重要なことでございますけれども、やはりいまたびたび申し上げましたように、技術的な点の進歩が十分でないという現状でございまして、まずその技術開発をするという点から着手しなければいけないわけでございます。そこで工業技術院の公害資源研究所におきまして、目下いろいろな公害計測器を開発しておりまして、その成果がまあ順次あがっておりますけれども、そういう国の試験所が先導して技術開発をして、それによってしっかりしたものをつくって、民間にそれをつくらせるという方向で考えております。
#262
○須藤五郎君 こういうことはもっと政府は先頭切って、私たちから追求されるまでもなく、科学技術庁があるのでしょう、あなたのほうにはちゃんとね。そこでどんどんと研究させて、国民の健康を守るという姿勢をあくまでも守ってもらいたい。ぜひともそれをほんとうに積極的にやってくれなければだめだと思いますよ。今日一台もそれがないという数字がここに出ているからぼくは特に注意を喚起するわけです。
 時間がありませんから、もう二問だけ聞きます。
 いまPCBの問題が非常にやかましくなっております。PCBは測定器というもので測定できるのですか、どうなんですか。PCBに対してはどういうふうになっておりますか。
#263
○説明員(新井市彦君) PCBを測定する機械は現在ないようでございます。で、それを測定するという場合は、手分析によることになるかと思います。
#264
○須藤五郎君 これは機械は今後もできる見込みはないということで、やはり分析によっていかなきゃできないということなんでしょうか、どうですか。その技術家の方に一言……。
#265
○説明員(山本健太郎君) 専門外でございまして詳しいことはわかりませんのでございますが、こういうふうな問題になってくるということが技術の進歩に非常な刺激を与えるということでございますし、おそらく非常に簡便な分析方法というものが、機械化というものが近い将来可能になってくるのじゃないか。PCBの問題、御承知のようにわりにごく最近、カネミ油の問題から出てまいりまして……。いまこれはガスクロマトグラフィーというものを使えばできるわけでございますが、これも非常に汎用的な機械でございます。PCB関係の機械はやはりもっと限られてやれるというものが開発されるべきじゃなかろうかと、専門外でございますが、そういうふうに考えております。
#266
○須藤五郎君 大いに督励して、早く開発ができるように努力していただきたいと思います。
 最後に、私、音についてちょっと伺いたいのですが、音楽を例にとりますると、音楽にはいわゆる音名で言うならばツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハーですね、ドイツ語で言えば。日本語で言えばハ、ニ、ホ、へ、ト、イ、ロです。ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドですね、こういう音の名前があるわけですね。それからハという音はきまっている固有名詞なんですね。そのハ、それからラという音ですね、ドイツ語のアーという音、これの振動数御存じですか。
#267
○説明員(増井敏郎君) 音楽は専門外でございますが、聞きかじりで承知しておりますところでは、ドイツ語のアー、日本名でイに相当する音が四百四十ヘルツという約束になっているはずでございます。
#268
○須藤五郎君 そのとおりなんですね。そのとおりですがね、その音を私たちが実際に音楽を、音を引き出すときに使うものには音叉というものがあるのです。こういう形をしたものなんですね。私の持っている音叉は、これはツェーの音叉なんですね。ドの音叉なんですね。おのおのみんな振動数が違うわけなんですね。あなたのおっしゃたうという音は、これは四百四十です。間違いないですね。ところが、そのうという音の四百四十という数は、この音叉の上においてどれだけの誤差まで認められるのか。それ以上の誤差は、それは不良品として、音叉を不良品として扱うのか、そういう点はどうなんです。
#269
○説明員(増井敏郎君) 楽器の振動数について、その道でどのような規制が行なわれているのか、私は不幸にして門外で存じませんが、まあしろうと考えでは、正しい調律を受けた音叉と同時に鳴らして、耳ざわりなうなりが聞こえない範囲であれば支障ないものではなかろうかと存じます。
#270
○須藤五郎君 私、何でそんなことを開くかというと、やはり音楽やる場合に、その音の基本になる音叉の振動数というものは、非常に厳重に考えていかなければいけないと思うのですよ。いま私たちが実際音楽やる場合に許されておるのは、うというアーの音ですね、アーの音は四百四十、これが一番正確なんです。しかし、オーケストラをやる場合には四百四十二までは私たち実際に使っておるわけなんですよ、四百四十二までは。それは実際にやっておることなんですがね。しかしね、私の持っている音叉、これはツェーなんですね。ところがツェーのほんとうの振動数は幾つかといえば、ここにありますが、この音は二百六十一・六三なんです。それのオクターブ上が五百二十三・二五なんですね。ところが、この音叉、私は要するに買ってきた店を言うとかわいそうですがね、この音叉は五百十七・三なんです。この基本よりは七つほど低いんですね、音が。こういうものはあなたたちの立場で規制する範囲に入るのか、こんなものはどうでもいいという御意見か、そこを私は伺いたいのです。どうなんでしょう。だからどれだけの誤差は認められるのかどうかということを私は聞いておきたいと思います。
#271
○説明員(新井市彦君) 現在はこれは計量法上の計量器でございませんので、取り締まりの対象にはなっておりません。
 それからもう一つ、計量器という場合には、一点のみではなくて物象の状態の量に対しまして、ある幅をもってはかれるというふうな性質が必要かと思うのでございますが、その音叉の場合は、いまの音叉の例でございますと五百十七・二でございましたか、その点だけのものでございますので、これをはたして計量器と言えるかどうか疑問じゃないかという感じがいたします。ですが、それはほっといていいというわけでございませんけれども、いまの計量法の考え方からいたしますと、ちょっと取り入れにくいような感じがいたすわけでございます。
#272
○須藤五郎君 そうすると、振動というものは計量の中に入らないのですか。振動ですよ。振動は計量の中に入らないの。
#273
○説明員(増井敏郎君) 計量法の第二条の中で、計量とは次のものを計量することをいうと取りきめまして、七十何種類かの量の名前を列挙いたしております。もちろん長さとか質量とかいう基本的なところから書き起こしまして、振動に関係のある量としましては、時間、周波数、それから今回の改正案で追加されようとしておるものに振動レベルという量がございますが、振動という表現では現在の計量法の対象にはなっておりません。
#274
○須藤五郎君 これは商売上、振動がどれだけあろうが、たいした金の計算にははまらぬかもしれませんけれども、しかし、日本の文化という立場でいったら非常に重大な問題があるんですよ。私は一つおもしろい例をあげますが、戦時中、軍が指導しまして飛行機の音で飛行機が何機来るかというのを耳でならせろというので、小学校はじめ全部に絶対音感という音感教育というものを始めたんですよ。それで学校の先生が苦労してピアノをたたいて、これはハという音だよ、これはラという音だよ、というのをずっと吹き込んだわけですよ。そういう教育が方便的にやられたんです、軍の圧力で。ところが、私が各小学校を回ってそこにあるピアノの音をずっと調べますと、全部狂っているんですよ、これがね。だから、ほんとうの絶対音感的な教育には何の役にも立たないわけですね。狂った音が絶対音感としてその当時の子供の耳に入ってしまったわけです。これは日本の文化上、日本の音楽文化上非常な問題なんですね。ですから、私は軍のやることはこんなものだと言って笑ったことがありますが、そういう点からいって音を正確にきめていくということ、振動数の上から音をきめていくということは、これは非常に重要なことだと思うのです。だから、こういう間違った振動数の音叉を売ること自体が私はやめるべきだと思うんですよ。それで、誤差はどれだけまでは認めるかということを先ほど御質問したんですが、あなたのほうでそんな振動に対して何ら関心がないんだと、今度の法案はそんなものは問題にしてないんだというふうにあっさり片づけられたのでは、これは私はかなわぬと思うんですね。非常にわれわれの生活の中に重要な関係を持っているんだと、そういうふうに考えて、そこまで深くいかないと、今度の法案はできるだけ精密に――できるだけということなんでしょう、科学的に。そうしたらもう少しそういう面でも考えていくようにしたらどうでしょうか。
#275
○説明員(山本健太郎君) 非常にごもっともなことで、私もそのとおりだと思うのでございますが、実は、こういうふうなものは日本工業規格のほうできめていったほうがいいのではなかろうか。その場合に、いまの音の問題というものは、実はいままで人間の感覚でやって、測定するというふうなことはあまり考えて研究しておらなかったわけでございます。われわれの計量研究所で数年前から目の問題――まだ耳の問題まで入っておりませんが、そういうことは始めてまいっております。やはりそういう音叉にしましても、振動だけではなくて、音のよしあしというふうなものも入ってくるだろうと思います。そういうことも含めまして、いわゆる日本工業規格に入れますか、あるいは業界規格で非常にいいものができればそういうものに持っていくように、何らかの方法で私は推進したらいいんじゃないか、こういうふうに考えております。
#276
○委員長(大森久司君) 他に御発言がなければ、本法案に対する本日の質疑はこの程度にいたします。
 次回は、明後二十日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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