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1971/03/14 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 農林水産委員会 第3号
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1971/03/14 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 農林水産委員会 第3号

#1
第068回国会 農林水産委員会 第3号
昭和四十七年三月十四日(火曜日)
   午前十時十一分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高橋雄之助君
    理 事
                亀井 善彰君
                園田 清充君
                中村 波男君
                宮崎 正義君
    委 員
                梶木 又三君
                河口 陽一君
                小林 国司君
                温水 三郎君
                初村瀧一郎君
                堀本 宜実君
                山崎 五郎君
                川村 清一君
                工藤 良平君
                辻  一彦君
                戸叶  武君
                村田 秀三君
                塩出 啓典君
                塚田 大願君
   衆議院議員
       農林水産委員長
       代理理事     仮谷 忠男君
   政府委員
       農林政務次官   佐藤  隆君
       農林省農政局長  内村 良英君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮出 秀雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○農業協同組合合併助成法の一部を改正する法律
 案(衆議院提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高橋雄之助君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 農業協同組合合併助成法の一部を改正する法律案(衆第六号)を議題といたします。
 提出者から趣旨説明を聴取いたします。仮谷衆議院農林水産委員長代理。
#3
○衆議院議員(仮谷忠男君) ただいま議題となりました衆議院農林水産委員長提出、農業協同組合合併助成法の一部を改正する法律案について提案の趣旨を申し上げます。
 昭和三十六年に農業協同組合合併助成法が制定され、自来、同法によって農業協同組合の合併を促進するための援助、助成措置が講ぜられてまいったことはすでに御承知のとおりであります。
 ところで、同法に基づく合併経営計画の提出期限は、昭和四十一年及び昭和四十五年に二回にわたる延長が行なわれ、昭和四十七年三月三十一日までとなっておりまして、この間、相当の合併が進められたのでありますが、引き続き農業協同組合の合併を促進し、その体質を改善強化する必要性は依然として強いものがあるのであります。すなわち、最近における農業をめぐる内外の諸情勢の急激な変化に対応するためには、未合併のものはもとより、すでに合併したものをも含めて、農業経済圏ないしは農村生活圏単位の広域合併を促進し、適正かつ能率的な事業運営を行なうことができる農業協同組合を広範に育成することが急務として要請されているのであります。
 このような状況にかんがみ、今後とも農業協同組合の合併を奨励するため、農業協同組合合併助成法の規定に準じ、合併経営計画の都道府県知事に対する認定請求をさらに昭和五十年三月三十一日まで行なうことができるよう措置するとともに、計画認定を受けた農業協同組合に対しては、従前の例により法人税及び登録免許税等の特別措置を講ずることとして、ここに、本案を提出した次第であります。
 何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#4
○委員長(高橋雄之助君) これより質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○塚田大願君 簡単にお聞きしたいと思うのであります。
 これは政府から、行政指導の任にあります政府のほうからお答え願ってけっこうでございます。ごく簡単にするつもりでございます。
 いま御提案ございましたように、この法案は三十六年に成立いたしまして、自来二回の改正が行なわれてまいりました。そこで、お聞きしたいのでございますけれども、この間農協の合併がどのように進捗したか、その進捗状況をまず一つお聞きしたい。それから、二番目には、御承知のとおり、米の生産調整によりまして、今日農協の経営が非常に苦しくなってきておる。約農協の半数が赤字であるといわれておるのでございますけれども、一体その数字は、今日どのくらいになっておるのか。その辺の数字を示していただきたいと思うのであります。
 それから、三番目にはこの農協合併によりまして、大きな経営、つまり、富農と申しますか、そういうものや、あるいは農協にいたしましても、大きな農協は非常にぐあいがいいのでありますけれども、小さな農協、あるいは零細な農家というものはむしろ切り捨てられていっている。そういう面ではメリットの面もあるかもしれませんけれども、マイナスの面もこの結果生まれておるのではないか、そういう点については私どもは危惧をしているわけでございます。その辺がどういうふうになっておるか。
 それから四番目には、この大型合併、今度の提案の説明の中にも大型合併の方向が示唆されておるのでありますが、たとえば香川県などでは一県一農協というふうな非常に大型なものが構想として出されている。はたして、こういうものが適切であるのかどうか、それに対する政府の指導方針はどういうふうにお考えになっているのかこの辺についてお聞きしておきたいと思うのでございます。
 以上です。
#6
○政府委員(内村良英君) お答え申し上げます。
 まず最初に、今日までの農協合併の進捗状況はどうなっておるかという点でございますが、昭和三十六年三月三十一日に農協合併助成法が制定されたわけでございますが、そのときごさいました総合農協の数は一万二千五十でございます。その後、この合併助成法によりまして合併が推進された結果、四十六年三月末日までには組合数が六千四十九組合となっております。この間の合併件数、組合は千八百三十、参加組合数は七千七百五十八組合で、約六四%の組合が合併に参加したわけでございます。
 第二には、最近農協の経営が非常に苦しくなっておる、特に生産調整の結果農協の経営が悪くなっておるということでございますが、私どもが聞いておるところでは、生産調整の農協の経営に与える影響は、一農協――平均の数字でございます、これは地域によってやや違うと思いますが、平均約二百万円くらいの減収になっております。そこで、単協の経営が非常に苦しくなっておるのではないかということは、特に最近のいわゆる金融緩和というような問題もございまして、これから非常にきびしい時代に単協の経営は直面することになると思いますが、現在のところ決算が赤字であるというものが非常にたくさんあるということは聞いておりません。
 次に、大型農協になっていくと、いわゆる専業農家と申しますか、大型農家は利益を受けるけれども、零細農は切り捨てになるのではないかという御質問でございます。この点につきましては、現在のわれわれの指導方針は、やはり農協というものはその地域社会全体をカバーすべきものであって、決して合併によって経営規模の小さい人、あるいは第二種兼業農家というものを冷遇すると申しますか、そういう人たちのめんどうを見ないというのはいかぬということで指導いたしております。
 それから、最後の御質問でございますが、いわゆる一県一農協の問題、この問題につきましては、最近香川県で一県一農協にするということでいろいろな構想を練っておるようでございますが、私どもといたしましては、まだ事務段階でその構想の話を聞いているという段階でございまして、正式に農林省の意見を聞いてきておりません。そこで、農林省といたしましては、具体的な構想の推進の動きを見ながら慎重に検討して必要な指導をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#7
○塚田大願君 いろいろなおこれからもこの問題については検討していく必要があると思うのでございますけれども、きょうは時間の関係もございますから以上の質問で打ち切りまして、私どもの考え方をここで一言申し上げておきたいと思うのでありますが、私どもはいままで、この農協の合併助成法につきましては、これが、農民の根本的な利益に反するいわゆる総合農政を推進する一環として私どもは反対してまいりました。しかし、私どもは何も、合併全体がいけないと言っているのではございません。民主的で適正な規模で行なわれるならば、私どもはこれもけっこうだと思っておったわけでございますが、とにかく従来のやり方については、私どもは、いまもちょっと議論いたしましたけれども、やはり大きな農家あるいは大きな農協には利益ではあるけれども、小さいものに必ずしも利益ではない。そういう点から私どもの考え方は変わっておりませんけれども、しかし、今日現状を見ましたときに、やはり米作地帯を中心とした各地の農協が非常に経営が苦しくなってきておる。その中で、農協の皆さんの中でも、合併をしなければどうにも切り抜けられない、こういう声のあることも知っております。したがって私どもは、従来は反対してまいりましたけれども、この際、反対ではなくて、棄権という態度にしたいと思っておるわけです。ただ、いまも申しましたように、香川県のようなこういうやり方についてはこれからもやはり反対したいと思っておりますが、この法案自体については棄権という態度で決定いたしたいと思うのであります。
 以上であります。
#8
○委員長(高橋雄之助君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に発言もないようですから、これより採決に入ります。
 農業協同組合合併助成法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#9
○委員長(高橋雄之助君) 総員挙手と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(高橋雄之助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時二十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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