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1971/03/23 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 社会労働委員会 第5号
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1971/03/23 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 社会労働委員会 第5号

#1
第068回国会 社会労働委員会 第5号
昭和四十七年三月二十三日(木曜日)
   午前十時十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     矢山 有作君     藤原 道子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         中村 英男君
    理 事
                鹿島 俊雄君
                高田 浩運君
                大橋 和孝君
                小平 芳平君
    委 員
                石本  茂君
                上田  稔君
                上原 正吉君
                川野辺 静君
                徳永 正利君
                橋本 繁蔵君
                山下 春江君
                須原 昭二君
                藤原 道子君
                柏原 ヤス君
   国務大臣
       労 働 大 臣  塚原 俊郎君
   政府委員
       厚生省医務局長  松尾 正雄君
       労働省労政局長  石黒 拓爾君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
   説明員
       厚生省保険局医
       療課長      松浦十四郎君
   参考人
       日本赤十字社人
       事部長      宮島 久義君
       日本赤十字社衛
       生部次長     遠藤 保喜君
       松山赤十字病院
       院長       土屋 定敏君
       日本赤十字労働
       組合組織部長   中野 光雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○労働問題に関する調査
 (松山赤十字病院における労働問題に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(中村英男君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 矢山有作君が委員を辞任され、その補欠として藤原道子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(中村英男君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 労働問題に関する調査のため、松山赤十字病院の労働問題について、本日、日本赤十字社人事部長宮島久義君、衛生部次長遠藤保喜君、松山赤十字病院院長土屋定敏君及び日本赤十字労働組合組織部長中野光雄君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(中村英男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(中村英男君) それでは労働問題に関する調査を議題とし、松山赤十字病院の労働問題に関する件について調査を行ないます。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、本委員会の調査のため、御多忙のところを御出席いただきましてまことにありがとうございました。
 つきましては、本件の実情について忌憚のない御所見を拝聴したいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 まず、宮島参考人、遠藤参考人、土屋参考人、中野参考人の順序で、それぞれのお立場から各自十分程度の御発言を願い、そのあと委員からの質問に対しお答えをお願いしたいと存じます。
 それでは宮島参考人にお願いいたします。
#6
○参考人(宮島久義君) 宮島でございます。それでは赤十字の人事部の立場でこの問題について若干御説明申し上げたいと思います。
 まず最初に、院長、事務部長の更迭の経緯について申し上げたいと思いますが、院長は四十三年六月一日に新任されたのでございます。それから、事務部長は同じ年の四十三年四月十五日に新任されております。この更迭がどうして行なわれたかということを赤十字の内部から御説明申し上げますと、前院長時代、この院長さへはそういうことを申し上げることはどうかと思いますが、たいへん人格的な、おとなしい方だったそうでございます。しかし、対組合関係などにつきましては当時団交のルールも確立されていなかったようでございまして、どちらかというと大衆団交というような中で種々な協約が成立してまいっております。労働条件の規範的な部分につきましては、本社できめてそれを地方に実施させているものでございますが、そういうワクを越えた協約が相当成立しておった。それらが明るみに出た結果、この院長、事務部長の更迭ということになったような次第でございます。
 そういうことで、この相当数多い本社規程以外の協約類処理ということが新しい院長、事務部長に課せられた一つの、どう言いますか、任務、責任という形でこの更迭がなされているわけでございます。そういたしまして、今日までやってきたわけでございますが、この間現地におきまして、これらの協約を話し合いの中でうまく組合側にも同意していただき、改善してまいりたい。こういうことでやってきたわけでございますが、なかなかそれらがはかばかしくいかないで今日に至っておるわけでございます。
 ところで、この松山日赤病院の労働条件につきまして、ごく簡単に私どもの立場から御説明申し上げておきたいと思いますが、赤十字にはただいま九十三の病院が全国方々にございます。大きいのも小さいのもございますが、松山日赤はわりあいに大きいほうの一つでございます。この松山日赤の労働条件は、赤十字全体の中でも本社規程による部分だけを取り出しましても相当高いのでございます。これは説明でおわかりにくいかと思いますが、毎年のベースアップや昇給の方法、額などというものは本社できめます。ただこれらを適用するにあたって、代表的にいえば初任給部分でございますが、初任給はその病院にまかされておる。こういう事情がございますが、この松山赤十字の場合におきましては、全国的にながめまして、最も高い初任給を形成している病院でございます。主としてそういうことが理由で、九十三の病院の中では賃金ベースは最も高いところでございます。
 それから、これはお名前を申し上げることを差し控えますが、松山地区の相当この労働条件などについてお詳しい方がいらっしゃいまして、この方に話を聞きますと、松山地区における赤十字病院の賃金の高さは、松山地区における同種労働者の賃金に比べても最も高いクラスである、こういうことを伺っているのでございますし、私どももそうだろうと考えているのでございます。本社はこの給与の関係につきましては、赤十字の性格と申しますか、非常に強い公共性、そういう点からいたしまして、組合さんとは毎年そのことで話し合いがありますが、従来ここ十年、国家公務員の給与水準、まあ人事院勧告、国家公務員の実施の方法、そういうものに準拠いたしまして給与を実施してきているのでございますが、ここにひとつそれと非常に違う点は労働時間――実労働時間を組合と協約いたしまして週三十九・五時間、これは病院などを持っている企業等と比較いたしますると最も短い労働時間ではないかと思いますが、三十九・五時間という労働時間、実労働時間の協定をし、それを実施してまいっておるのでございまして、たとえば同種病院を、わりあいに政府と、国と関係の深い機関で病院を持っているところの労働時間などと比べますと相当短い。たとえば大体が四十四時間であるというような点からいたしまして、赤十字における労働者が四十四時間かせぎますと、この三十九・五時間という実働協約からいたしまして賃金は約二八%程度は高くなるものでございます。そういうこともこの松山赤十字病院、まあ赤十字全体の賃金にも関係することでございますが、わりあいに高いものになっておるわけでございます。なお、このことは毎年幸か不幸か中労委にベースアップのときにごやっかいになっておりますが、中労委等の調べにおきましても、赤十字の賃金は他の病院の賃金と比載して決して遜色ない、むしろ高いということを資料的に証明されているような次第でございます。
 以上、松山赤十字病院の一般的な労働条件について御説明申し上げた次第でございますが、そういう中でいろいろな協約が四十二年までに相当長期間にわたってでき上がってきておったのでございますが、これをできれば組合と話し、平和裏に何とか本社のきめている線に組合のほうから同調していただけないかということを現地ではここ三年間やられてきているわけでございますが、それがなかなか思わしくいかずに今日に至っている、こういうことでございます。
 なお、経営の関係のこまかい点は衛生部の遠藤次長のほうから御説明があると思いますが、経営も以前は相当よかったけれども、ここ五年ばかりは非常に悪い状態になってきている、それからもう一つ、赤十字のこれは特徴かと思いますが、独立採算制度をとっておりまして、病院の収入によってそこの支出すべてをまかなう。なお、県によりましては、県のほうから御援助いただいたり、あるいは地元の皆さん方の御援助をいただくというようなことはございますけれども、原則は独立採算制をとっておりますために、松山は松山で台所をまかなっていかなければならない、経営の困難な中でそういう問題を処理しなければならない。そういうことからいたしまして、赤十字の中で一般水準を乗り越えている。そういう点を何とか解決したいというのがわれわれの長年の念願であったわけでございます。
 それから、御参考までに労働条件決定の際の院長権限、これはほとんどが社長権限に属しているものでございます。しかし、盆と暮れと申しますか、年二期に期末勤勉手当というのを出しますが、これの決定権は地方の院長さんに権限が委譲されております。しかし、委譲いたしましても、社長は当然指導監督と申しますか、そういうものが残っているわけでございますが、院長さんにその決定権限がまかされている。それから先ほど申しましたように、ベースアップとか給与表等は本社できめますが、その給与表を個々の者に当てはめること、これは院長に当然まかされているわけでございまして、その関係で初任給が全国的に幾らかばらつきがございます。これも組合さんといろいろな話の中でいいとか悪いとかという問題は出てまいりますが、国家公務員の給与体系を赤十字に適用いたそうとする際には、やはりその程度のある種の弾力性というものを持たしておくことが必要だという考慮から現在もそういう形はそのまま踏襲されているものでございます。
 以上、一応私から御説明申し上げました次第でございます。ありがとうございました。
#7
○委員長(中村英男君) どうもありがとうございました。
 次に、遠藤参考人にお願いいたします。
#8
○参考人(遠藤保喜君) それでは松山赤十字病院につきまして、衛生部の立場から御説明を申し上げたいと思います。
 松山赤十字病院は愛媛県の支部病院として大正十二年の四月一日に開設をいたしておりまして、赤十字が独立採算で経営をいたしております九十三の病院の中では十一番目に古い歴史を持った病院でございます。かつまた、愛媛県下でも最も古い歴史のある病院として今日に至っているわけでございます。
 規模は、現在許可病床は六百四十床、実際に使います病床は四百九十七床でございまして、四十五年度の例をとりますというと、一日に平均入院が四百三十九名、外来が六百五十二名というような稼働をいたしております。これは九十三の赤十字病院中最も規模の大きいグループに属しておりまして、かつ、看護婦養成事業もあわせ行なっておりまして、看護婦要員の確保にもいささか貢献をしておるものでございます。
 経営の状況につきましては、赤十字病院は先ほど人事部長も申し上げましたとおり、独立採算制によって経営をいたしておりますが、松山赤十字病院につきましては、四十一年度以降経営収支がとみに悪化をしてまいりました。四十二年、三年、四年、五年と連続をいたしまして赤字を続けております。これは全赤十字病院で見ましても大体傾向は同じでございますけれども、全赤十字病院といたしましては、四十四年度と四十五年度にそれぞれ約十五億円程度の赤字が生じております。しかしながら、四十三年度までは全体としてながめますというと、わずかながら利益を上げておったという中で、松山赤十字病院につきましては四十一年以来五年間連続して赤字が続いておったというような状態でございまして、九十三の赤十字病院中、特に経営の困難な病院である。私どもはそういうふうに見ておるものでございます。
 なお、収支の状況を御参考までに申し上げますと、四十一年度には総収入総支出の差が一千百十四万二千円ほどございまして、これは赤字でございます。四十二年度はさらに少しふえまして、三千七百九十五万三千円、これも赤字でございます。四十三年度が六千七十一万九千円の赤字であります。四十四年度が五千七百七十五万三千円の赤字であり、四十五年度も若干減りましたけれども、五千二百二十万九千円の赤字になっております。かように連続赤字でございますが、私ども本社の立場で最も憂慮いたしておりましたのは、この赤字の内容でございまして、御承知のように病院の場合でございますと、医療事業に関する収支と医療事業外の収支とございます。その医療事業収支につきましては、多少全体として赤字でございましても、医療事業だけはとんとんに少なくともいくという形をたいていの病院はとるわけでございますけれども、松山赤十字病院におきましては四十一年度以来、この医療事業収支におきましても、赤字が連続して続いておるものでございます。その点私どもといたしましては一番心配をしておるわけでございまして、この改善についてはいろいろと指示もしてまいったわけでございます。なお、この収支のそうした赤字の出ました原因をいろいろ勘案をしてみますというと、まず人件費が占める比率が相当に高い、人事部長も先ほど申し上げましたとおりでございます。また、材料費につきましても一般よりも多い量を占めておりまして、この費用の伸びがそれぞれ収入の伸びを上回って実態として出てまいっておるということでございまして、具体的に数字を申し上げますというと、昭和四十一年から四十五年を対比しますというと、総収入で四億三千四百万ほど増加をいたしております。ところが、総費用では、同じ年度の比較で四億七千五百万ほど費用のほうが多くふえておるということでございまして、いずれも収入の増加よりも費用の増加が常に上回っておる。したがって、経営は赤字が継続しておるという形でございます。特に人件費につきましては、収入に対する費用の、人件費の割合を御参考までに申し上げますというと、四十五年度で全国の平均が五〇・一%でございますけれども、松山赤十字病院については五五・六%、全国平均よりも五・五%ほど高くなっております。さらに材料費につきましても、全国平均三八%に対しまして三九・五%、若干やはり平均よりも高いという数字を示しておるのでございます。さらにまた、松山赤十字病院だけの伸びを見ましても、人件費は四十一年対四十五年の指数で見ましても一八五・八、材料費が一七七・七というような趨勢を示しておるのでございます。このように、いろいろ赤字になります原因がございますが、それに加えまして施設の老朽化ということも無視できないものがあったわけでございまして、建物が非常に老朽している部分がございます。かつ、利用上の不利、不便が相当にあった。したがって、病床も、先ほど申し上げましたように六百四十床が四百九十七床しか使えないというような事情もあったわけでございます。こういうようなものも経営不振の一つの原因として取り上げざるを得ないだろうと見ておるわけでございます。したがいまして、全体の病院の中で最も経営の落ち込んでおる病院であるということから、病院といたしましても経営改善には真剣に取り組んでもらわなきゃならぬということで指導もいたしておりますし、先ほど人事部長も申し上げましたように、四十三年度に前院長、事務部長を現在の院長、事務部長に更迭いたしましたのもその趣旨でございました。
 なお、松山赤十字病院が愛媛県下の病院で最も古い歴史と伝統を持っておる病院であるということを冒頭申し上げましたけれども、非常に長い年数を経過しておりますために、地域の住民の皆さんに非常によく利用されて今日に至っております。したがいまして、病院が一日も早く経営の健全化をはかられることを、私どもとしては指導もいたしますし、また、かつ、心から念願もしておるものでございますが、ただ病院の財政といいますものは今日では当該病院の努力だけではたいへん困難な状態になってまいっておりますので、私どもといたしましては、その地域の都道府県なりを含めた自治体からの御援助をお願いをそれぞれいたしておりますし、さらには国に対しましても御援助をしていただけるようにということをお願いもしてまいっておりますような次第でございます。
 以上、松山赤十字病院の経営について若干御説明を申し上げた次第でございます。
#9
○委員長(中村英男君) どうもありがとうございました。
 次に、土屋参考人にお願いいたします。
#10
○参考人(土屋定敏君) 松山赤十字病院の院長の土屋でございます。
 お二人の参考人によりまして私の病院の経営状態、沿革というものは説明をしておいでになりますので、私としましては、当面をしております労働争議の経過をお話し申し上げたいと思います。
 昭和四十六年、昨年の十一月十一日に組合から要求書が出されました。この内容は――最初のうちは少し詳しく申し上げておきます。第一、年末年始休日勤務に対する特別手当について。第二が、退職特別昇給を十年以上の勤続者に行なうこと。第三が、医療職日の中途採用者の初任給是正について。第四が、臨床衛生検査技師の免許資格取得者に対して一号俸の特別昇給をすること。第五が、年末一時金として平均一万円プラス三・五カ月分を支給すること。これが要求でございます。
 その結果、十一月二十五日に第一回の団交をいたしております。
 続きまして、十二月三日、第二回の団交をいたしております。この場合には前記五項目に追加して三項目要求が追加されております。これは中央受付カルテ制について。二が、拘束料について。三が、賃上げについて。という三項目が追加されております。
 続きまして、十二月六日、組合から争議の通知を受け取っております。その争議通知の内容は、第一、十二月十五日から組合員の従事する職場の一部または全部について継続的または継続的随時に職場を放棄するという争議通知でございます。第二は、その争議の行為の目的は次の事項でございます。第一、昭和四十六年度の賃上げ実施について。第二が、救急処置に対しての放射線科及び手術室勤務者の拘束手当の増額について。第三が、年末年始休日勤務に対する特別手当について。第四が、さっきの要求にありました医療職日の看護婦の中途採用者の初任給を是正するということ。それから、第五が、臨床検査技師の免許取得者に対して一号俸の特別昇給をすること。第六が、年末一時金として一律一万円プラス三・五カ月分を支給することについて。第七が、託児所職員の賃上げについてその全額を病院側が補助することについて。以上でございました。
 その結果、同日十二月六日、第三回目の団体交渉をいたしました。
 続きまして、十二月十日、第四回の団体交渉をいたしました。
 それから、十二月十三日、第五回の団体交渉を行ないました。
 続きまして十二月十六日、第六回目の団体交渉を行ないました。
 この間におきまして、病院は病院の会計――いろんな経営上の理由から、年末一時金についてだけ時間がございませんので経過をお話しいたしますと、十二月三日に年末一時金については財政事情がよくないので一・二カ月分しか出せない、精一ぱいであるということを回答いたしております。それから、十二月の六日の団体交渉において規定外給与を支給する。従来どおりの給与体系であれば一・二カ月分プラス二千五百円しか出せない。しかしながら、十四項目に及ぶ規定外給与を是正するということに同意してくださるならば、差額支給というのは十月分からでございます。七、八月はできませんので、十月分から差額も支給すると同時に、年末一時金を本社が支給しているとおり三・一カ月分プラス二千五百円支給したいということを第三回目の団体交渉で述べております。それから、続きまして、第六回目の十二月十六日の団体交渉では、組合のある方から院長の管理権を侵害するような発言がございましたので、病院側は退席をいたしました。そのあと同日十九時三十分――午後七時三十分に労働協約の解約予告を組合に通知いたしました。十二月十六日、労働協約解約予告を通知したわけでございます。その後第七回の団交を十二月二十五日に行ないました。その席で組合から団交を拒否されたわけでございます。二十五日は土曜日でございまして、もう期末勤勉手当を支給するタイムリミットでございました。したがって、組合が同意をしてくれませんでしたけれども、職員全般のことを考えまして、私は十二月二十七日にボーナス一・二カ月分プラス二千五百円を支給いたしました。十二月二十七日支給して二十八日は御用納めでございます。その二十七日の午後五時になって、組合から十二月二十八日から一月五日まで年末、正月を含みますその間、事務並びに看護婦の宿日直拒否の通告を受けております。
 あとは少し簡単に、時間がございませんから。一月十八日、組合は次のような闘争宣言を病棟を含む各職場に掲示いたしました。その内容は、外来病棟を含む全面的、部分的ストを随時断続的にまたは継続的に行なうという掲示でございます。病棟も含んでおります。このころから入院患者に多少の動揺が起きたように院長としては報告を受けております、各診療部長から。当時私の病院では、年始めにもかかわらず入院患者四百二十七名、外来が七百七名、当日ございました。一月二十一日はまた団体交渉をいたしました。それから一月の二十二日から二十六日にかけて上記の闘争宣言に基づいて組合に対して保安協定を結んでくれるよう二十二日から二十六日間に五回団体交渉を申し入れました。その結果、一月二十六日の午後四時になって、保安協定について、組合が応じてくれまして団交をいたしました。その結果は話し合いがつかないまま、保安協定は結ばれなかったのでございます。そうしまして、翌一月二十七日、保安協定をまた結ぶように申し入れをいたしました。同じ回答でございまして、もの別れに終わりました。同日の九時、組合はストを通告してまいりました。ストの内容は、これは一月二十七日の夜の九時でございますが、その翌日の一月二十八日の午前八時半から随時部分的、全面的、あらゆるストを行なうという通告が前日の午後九時五分に私の手元に届いております。期限はついておりません。やめるときにはあらためて通告するということだけで、期限はついておりません。無期限でありました。その結果、再び九時四十分から深夜にわたりまして保安協定締結方のために団交を行ないましたが、結局もの別れに終わって保安協定は結ばれませんでした。したがって、病院としては、一部の非組合員を除いて大部分が翌日の全面ストとそのピケラインに備えまして院内に泊りこみをいたして患者の万全に備えたわけでございます。
 翌一月二十八日、予告どおりストを行ないました。ただし、八時三十分になりまして、給食、ボイラー、電話交換のストライキは解除してまいりました。その他の外来病棟は、ともにストに突入したわけであります。病院としましては、これに対し医師全員、約五十名の医師並びに非組合員の看護婦約二十名、それにパートの方若干名その他の非組合員で入院患者の万全を期し、また外来診療に当たったわけでございます。参考までに述べますと、当日、外来に参りました患者は新患七十二名、旧恩二百六十七名、計三百三十九名でございました。ところが約一時間たった午前九時半になってストの解除通告を受け取っております。ところが翌一月二十九日、九時十五分に再びストを通告してまいりました。それは一月二十九日より看護婦の宿日直を拒否してまいりました。それから、事務の救急日の宿日直拒否を通告してまいりました。あとはこれから本格的になるんでございますが、簡単に日にちだけ申し上げておきます。
 二月二十五日夜の十時十五分にストライキの通告を組合から受け取りました。その内容は、翌日の二十六日の零時半――午前零時半でございます――から病棟の一病棟だけを除いた深夜勤務を拒否するという通告が、夜中の通告でございまして、約零時半から行なわれたわけでございます。そのときも保安協定はもの別れに終わっております。
#11
○委員長(中村英男君) 土屋参考人に申し上げますが、質問でひとつそういう点は説明していただいて、質問しますから、簡単にひとつ。
#12
○参考人(土屋定敏君) はい。そういうことで現在に至っておりまして、あとまた質問であると思いますので、現在は、申し上げますと、三月の十一日から愛媛県地方労働委員会が職権あっせんに乗り出しております。三月の十八日からこれは第三回目のあっせんでございますが、その席でようやくあっせんの土俵づくりができて、現在職権あっせんを受けておる状態でございます。
 以上、長くなりましたので。失礼いたしました。
#13
○委員長(中村英男君) どうもありがうございました。
 最後に中野参考人にお願いします。
#14
○参考人(中野光雄君) 松山の問題について組合側の立場から意見を若干申し述べたいと思います。
 まず最初に、松山日赤問題の今次争議の基本的な性格について申したいと思います。
 それは、人事部長その他の方も院長も触れたと思いますけれども、要するに労働組合と病院側とで昭和三十四年以降十年間にわたって話し合って取りきめてきた労働条件について、それを取り上げる。言いかえますと、そうした労使が円満に話し合って取りきめてきた労働条件を取り上げることが使命である。そのために前院長、事務部長を更迭したんだ。こういうふうに本社は言っておりますが、組合から申しますならば、労働条件の改善というものは、今日日本のGNPの伸びからいたしましても、あるいはまた物価上昇の状態から申しましても、当然労働条件が日々積み重ねられて改善される方向を目ざすことは当然のことだと思うのです。それを逆に取り上げることが使命であるということは、一体、特に人間の命と健康を守る職場において、患者を持つ職場において、円満な運営が期待されるかどうかというような点から考えましても、非常に問題があるところでございます。そういう状態の中で松山日赤労組は、昭和四十四年の年末一時金においては、本社が支給しておる、あるいは指示をしておる年末一時金より約一カ月少ない一時金で妥結をいたしました。昭和四十五年の年末一時金においては、さらに当時の本社の一応指示ワクと称する規定よりも〇・六カ月分低い一時金でがまんをしたわけです。にもかかわらず病院側は昭和四十六年の年末諸要求に対しましてはほとんどの日赤関係の病院が三・一カ月プラス二千五百円以上という線で解決しておるにもかかわらず、松山だけは一・二カ月プラス二千五百円しか払えない、こういう態度で終始一貫をしてきておるわけでございます。そうして、いま新病棟が建設されておりますけれども、そういう状況の中で労働組合の労働条件を引き下げ、そうして労働強化をはかる、言うなればそういう組合と結んだ諸権利を奪うことによって病院経営の方向を考えるといううしろ向きの姿勢を示してきておるわけでございます。
 団体交渉の経過についてはいま病院長が触れましたけれども、この中で特に重要なのは、団体交渉に対する病院側の態度は終始一貫して、そうした一・二カ月以上は出せないのだ、本社規程外と称するものを返すならば三・一払う用意がある。本社規程外十四項目とは一体何ぞやという点については二、三説明はされておりますけれども、十四項目全体については明らかにされておらない。こうした態度をとりながら十日の団体交渉では途中で退席をする、そういう態度に出ております。さらにまた十六日の団体交渉では、組合が、もしほんとうに病院が赤字で困るというならば、その内容を明らかにしてほしい。そうしないと、組合の立場から言うならば、組合員に理解を深めるためにも赤字の理由を詳細に出してほしいと言いますと、それは管理権の侵害だ。団体交渉は拒否する。組合がそれは団体交渉を拒否するのかと追及いたしますと、団交拒否と受け取ってもよろしい。こういうふうにして全員退席をする。そうして、同日付をもって十年間の労働協約全部を破棄をするというような通告が十六日付で、十七日に内容証明づきで速達で組合並びに組合三役に送られてくる。こういうような態度でございます。したがって、ここにはもはや公的医療機関という使命を放棄して、団体交渉で労使が対等の原則に立って話し合って問題を解決しようとする態度は見られませんでした。団体交渉は単なる形式である。こういうようなことでほんとうに円満に解決することができるかどうかという点が非常に問題だと思うところでございます。しかしながら、組合は、そういう病院側の態度でございましたけれども、年末を控えまして、どうして年越しをするかというような問題もございましたので、再度、病院が団体交渉拒否の態度に出ておったけれども、二十五日に団体交渉を持つようにということで申し入れをしたわけです。そうして、この団体交渉でさらに年末一時金等について前進するように再考を促しましたけれども、回答は依然として変わらない、こういう態度を示されるに至ったわけです。そうして十二月二十七日には年末一時金一・二プラス一律二千五百円を一方的に支給する、こういう態度が出てまいりました。松山においてはかつて昭和四十三年の夏期一時金をめぐる争議がございまして、その際愛媛地方労働委員会のあっせんによりまして、十月三十日にあっせん案が提示された際、院長は、今後医療の公共性を考える場合に、労使が円満な運営をしていくためには、一方的支給というような組合を無視するような態度は今後はいたしません。こういうことを第三者機関の前で言っておきながら、さらに一・二カ月という形で一方支給をする、こういう態度に出てきたわけです。したがって、組合は、憲法二十八条並びに労組法で保障されておるいわゆる争議権を行使する。こういうことを十二月の十五日に通告をしました。しかしながら、私どもは争議行為をし、ストライキをすることが目的ではございません。問題は、どう労使が円満に解決するかということが目的でございます。したがって、実際には二十五日以降ストライキができる状態でありましたけれども、そういう一方支給というような無謀な仕打ち、あるいは労働協約を全部破棄するというような予想もできないような状態の中にもかかわらず、私どもは隠忍を重ねてまいりました。そうして、何とか事態を打開しようという立場から一カ月以上も待ってきましたけれども、すでに私たちは一・二カ月という点についてはそういう一方支給は受け取りかねるということで拒否をして、組合はいまでもこの年末一時金を受け取っておらないという状態が続いております。そういう状態の中ですから、一月二十八日に私たちはストライキを決意して、そういう状態の中で何とか打開の道を講じようといたしましたが、病院側はその前日からすでに約四十名の患者を退院させ、一月二十八日のストライキに入るや、入院の受付を拒否する。そうして、まだ入院加療をしなければならない人を半強制的に、約四十名程度退院させる。こういうような態度に出てまいりましたので、組合は医療と患者を守るために一時間でストライキを打ち切ったわけです。そうして、外来部門においては、保安協定こそできませんでしたけれども、外来各科の看護婦を配置し、そうして、小児科、救急、予約、そういう人々に対しては無条件に診療を受けさせる。そうして、病院で診療を受けたいという希望のある人はやはり診療を受けさせる。こういう行動をとりました。病院の中には保安要員を、病棟には当日の深夜勤務者をそのまま残して、万全の人道的立場から私どもは争議行為、いわゆるストライキという効果からは、そういう保安要員については、先ほども院長が申しましたように、五十名の医師や非組合員がたくさんおりますから、したがって、置く必要はございませんけれども、人道的立場から私たちは当日の夜勤勤務者を病棟に残して、そうして、場合によっては患者の処置も組合の指示でさせる。こういうことを行なってまいったわけです。そうして、病院側に対して反省を促してきましたけれども、何ら反省の色が見えませんでした。そこで、二月の二十六日から深夜勤のストライキに入りました。しかし、このときも当日の深夜勤務者を全員保安要員として各病棟に残しました。ところが病院側は保安協定がないんだからおまえたちは病棟から出ていけ、こういうような態度を示しました。しかし、組合といたしましては、やはり人道的立場からできるだけ病棟に残して、そうして病院側が配置しました当日の夜間勤務者が処置をしない場合には、確認をして組合の指示に従って処置した部分もありたわけです。
 そのような状態で私たちは今日に至っておりますが、その間、病院は、十二月の二十六日に労調法三十七条に基づきまして争議行為の予告申請を行ない、十日間の期限が切れるや、病棟閉鎖、ロックアウトといういわゆる違法な行為に出てまいったわけです。そういう状態の中で今日に至りましたが、そうしたことで、今日では愛媛地労委の職権あっせんによって一応土俵の上に乗る、こういうような状態になっております。
 ここで一つ問題なのは、なぜ病院側はそういう態度に出るのか、これに対して本社は一体どのように指導をし、どのようないわゆる公的医療機関の使命について考えてしたのであろうか、私たちはその点について疑わざるを得ません。
 例を申し上げますならば、本社と本部間で昨年の賃金を取りきめました。そうして十月から新しい賃金に切りかえ、そうして実施は八月ということでございますけれども、実際には、松山においては、十二月の末までそういう本社、本部間できめたことすら実施されない。これは一体当事者能力というものを本社はどう考えておるのか。独立採算というたてまえ上、病院側にそういう当事者能力を移しておるのかどうか、こういう点にも非常に問題があると思うのです。そうして、一方において、労働条件において私どもが通常考えます場合は、何といっても労使できめたものが労働条件だと思うし、協定だと思うのです。いわゆる本社がかってに一方的に規程を定めたことが労働者を拘束する。そういうことであってはならないのではないかと思うと同時に、いまの日赤は、先ほども初任給なんかもばらばらとおっしゃっておるように、いろいろな手当その他につきましてもそれぞれの地域の病院の環境及び歴史、実態、そういうような点で、松山に限らず、各所の病院、組合間において円満な運営をはかるためにいろんな取りきめが当然なされておるわけでございます。したがって、今日の社会において私どもはいまの医療保険制度そのものに大きな問題点があるというふうに理解をいたしております。したがって、日赤病院に限らず、公的医療機関は軒並みに、大体あたりまえの看護をやるとするならば赤字の傾向をたどっておるのは、単に松山だけではなく、日赤だけではなく、各種の公的医療機関はそういう傾向をたどっておると思うのです。したがって、そういう点に対する解決は、そこに働いている医療労働者にしわ寄せをし、そこに入院している患者にしわ寄せをする。そういうことによって解決するのではなくて、大きく保険制度のあり方、そういう欠陥、矛盾をついて、政府なり何なりに病院経営の責任ある立場から要求して解決していくことこそ本筋ではないかと、私はそう思うわけです。したがって、十年間築き上げられてきた労働条件が、それを一方的に破棄通告をする。なぜ、病院長はそういうことをやったのかというと、先ほども、本社そのものが言ったように、現場における労使関係に本社がうしろから、その歴史と環境と事情を考慮せずして、それを取り上げさせることが病院長の使命である、こういうような押しつけ方では、現場の労使が円満にいくはずはないと思うのです。私どもはそういう点について……。
#15
○委員長(中村英男君) 簡単にお願いします。
#16
○参考人(中野光雄君) 本社がそういう点については、やはり反省をして、公的医療機関の使命と日赤の伝統ということを考えて、善処せられることを希望すると同時に、こうした違法なロックアウト的な行為は、日赤以外には私はその事実を知りません。そういうことはやめて、そうして、労働協約の破棄を撤回し、一方支給を撤回し、そして円満な話し合いによって、事態を解決する立場に立たれるよう意見を述べまして、私の意見といたします。
#17
○委員長(中村英男君) どうもありがとうございました。
 それでは質疑のある方は御発言を願います。
#18
○大橋和孝君 いま日赤の本社並びに松山の院長、労働組合から話を聞いたわけでありますが、私もこの前現地を見せてもらって大体の内容は知っております。このときは院長いなかった。だから事務部長から話を聞いて帰ったわけでありますが、大体の様子は聞いてまいったわけです。
 第一番目に院長にちょっと私は質問を続けたいと思うのですが、院長はこの公的医療機関の責任を持ってやっておられる。先ほどから日赤のほうからも話がありましたように、六百何十床といい、あるいはまたいま四百なんぼあるにしても、この地域ではほんとうに基幹病院なんですね。そして、あの地域の住民からはすべての病気を解決してもらうための、いわゆる生命を脅かすような病気に対して処置をしてもらえる非常に大きな期待があるところです。これをやっている院長ですね。ですから、そういう院長の立場でこういう労使間を一体どう思っておられるのか。あなたは、あなたの団交の中で、あなたの思っておることを、言うことを聞かなければ、その団交はだめだとこう考えておられるのか。団交というものは、私は両方対等な立場でお互いに話をし合って、円満に話を進めるのが団交である。あなたの話をさっきから聞いていると、おれはこう言った。また本社のほうでは十四項目かなんか、破棄しろという命令をもらって院長になった。これを聞かなんだら団交じゃない、こういうのだったらたいへん問題があると思うのですが、あなたはその労使間の関係をどういうふうにやっていくのか、どう思っておられるか、第一番目に伺いたいと思います。
#19
○参考人(土屋定敏君) 私は、病院がたとえば経営者と、かりに、私のところは病院でございますが、病院と組合とは相まって与えられた任務を遂行していくべきものだと考えております。たとえますれば、病院がレールであるとするならば組合は機関車である。したがって、目的とするところは一致しておるんだということであります。ただそのやり方が少し違っておるということでございます。したがって、経営が苦しくなってくる場合、機関車においても摩擦のために砂をまくと聞いております。したがって、ある程度経営が苦しくなってきた場合には、ある程度の摩擦は起こるだろう。しかし、私は最初から組合を否定しておるものではございません。私は労使はやはり対等で話し合うのが正しいと考えております。その一つの例は、私が四十三年六月松山赤十字病院に転勤を命ぜられました。転勤でございます。そのときに六月十日に赴任をいたしました翌々日に、団体交渉というものを生まれて初めて経験したわけでございます。それまでは地方の病院の部長でございましたので、団体交渉の経験はございません。そのときに組合側から私に対する質問は、院長は労働協約を尊重するかどうかという質問でございました。したがって、私は医師でございますので、そういうことはもちろん多少は知ってはおりましたが、まだ前院長から労働協約がどういうものがあるかどうかということも、引き継いでおらない状態でございました。したがって、私は当然組合というものと、病院というものは相まっていくという最初からの考えを持っておりましたので、尊重したいというふうにお答えしたわけでございます。ただし、その団交の場に臨みましたときに、生まれて初めてでございますが、病院側は十名程度でございます。それに対し組合側は、執行部員のほか各職場代表とかなんとかという名前でございますが、七、八十名の者がそのうしろに控えておりまして、怒号と嘲笑と罵詈の中での団体交渉でございました。生まれて初めての経験です。私はこういう異常な、言うなればいまで言う大衆団交、そういうものでは、そこで生まれてくる協約は必ずしも平等を欠くということは、私自身が非常な脅威を受けました。そういう脅威を受ける雰囲気の中で、労働協約が締結されるということに対して、私はこれは是正しなくちゃならない第一だと考えたわけでございます。それが四十三年のときに行なわれました約五カ月に及ぶストライキの発端になったわけでございます。
 以上の経過からしても考えていただきますように、私は組合は否定しておりません。むしろ尊重しております。ただ、目的は一緒だということを、おのずからわきまえていただきたいということでございます。
#20
○大橋和孝君 先ほど人事部長さんのほうからお話を承っても、いままでの何か協約が云々だったから、今度院長は更迭をするときにそういう使命だというような発言があったわけですが、実際土屋院長は三年前に私もその争議のときに行きました。そうして、そのときにはここでも問題にしたはずです。ですから、このときにもありますから、あなたも私の言っておったことを十分御案内だと思いますが、そのときにはいま言っておる既得労働条件ですね、それを取り上げるのが私の使命だとこう言われたわけです。そういう形で新聞にも発表して、これは公言しておられたわけですね。私新聞資料をこの委員会でお見せしたことがあります。そういうふうなことで公言してやっておられることと、いま言っておられることとは矛盾するわけですね、やっぱり大事にしたいということが。私はいままでの陳述の模様を聞いておりますと、何でも団交というものは、本社側のあるいはまた院長側の言うことを聞かせることが団交だと思っていらっしゃるんじゃないかと思うような発言があったから、先ほど私はそういうふうに尋ねたわけですが、ほんとうにそういうような前のいきさつを考えましても、あなた自身はそういうことを公言しておるわけですね、取り上げるんだというようなこと。それで相手方を信頼しているとか、相手方を重く思っておるとかいうこととは、全然話が違うじゃございませんか。だからして、私は今度の問題も前の問題もそうですが、こういう紛糾が起こったもとは、あなた自身がそういう態度でおられることが紛糾の根本になるだろうと私は思うんです。少なくとも対等、あなたは尊重すると言っておられるけれども尊重せぬでもいいんだ、対等でいいと思うんだが、対等で十分話し合いをするという基本的姿勢がない限り、私はこういう問題はこじれるにきまっておると思うんですね。こじらすのはいわゆる土屋院長である、こういうふうに私は考えなければならぬと思うんですが、そういう点は、あなた自身の真の気持ちを伺っておきたいと思う。
 それからもう一つ、私はここでついでに聞いておきますが、あなたは本社からそういう命令もらっておるんですか。いま何か人事部長はこういう蓄積が赤字のもとになっているんだから、これを改正しなければならぬ、こう言っておられたんですが、それで院長がかわったんだとおっしゃっておるわけですが、あなたのほうは何か命令もらっておったんですか。
#21
○参考人(土屋定敏君) 大橋議員からのお尋ねにお答えいたします。
 まず私は四十三年のことでございますが、そのときに新聞はどう取り扱っているかわかりませんけれども、そういうことを言った覚えはございません。それが第一でございます。
 それから、第二点。現在も労使間はそのように考えております。
 それから、私が松山の赤十字病院に行ったときには、行くときには、正常化してくださいということを言われて参りまして、具体的にどうしろという指令は受けておりません。(「ほんとうのことを言ってください。」と呼ぶ者あり)
#22
○参考人(土屋定敏君) ほんとうのことで……(「不規則発言だ」と呼ぶ者あり)(笑声)
#23
○大橋和孝君 まあ穏やかに話をしないと、ほんとうの話が出てきませんから、穏やかに話を聞き、また言うていただきたいと思うんですが、いまの話を聞いておりますと、そうすると、別に院長としては本社のほうからはそういうふうな指令は受けてない。正常化をせいと言われた。正常化という意味は、いま本社のほうの話では、そういう項目を取り払えという、こういうようなことで、あなたは取り払えとは言われなくても何かそうせなければならぬという意識を持たれたようですね。そういうふうに考えるわけです。しかし、そうじゃなくて、それも私はいろいろあろうと思うのですが、特に私はここであなたに聞きたいと思うのは、組合と話をいままでやってこられて、いろいろな取りきめが行なわれてきましたですね。これは、公的病院の責任者としては、組合と話し合ってきめていく、これからも、いまもやっていかなければならぬという立場にぼくは置かれていると思うのですが、いままでの交渉なんかをずっと見てこられて、ほんとうにやはり対等の立場で組合と話し合ってきめていこうと、こういう気持ちはあるわけですか。
#24
○参考人(土屋定敏君) 対等の――おっしゃるとおりでございます。
#25
○大橋和孝君 そういうお気持ちですね。
#26
○参考人(土屋定敏君) はい。
#27
○大橋和孝君 そうなりますとね、私は、そういう基本姿勢でほんとうに徹して話していただいたら、こういう問題はわりあい簡単に解決していくと思うのですね。ところが、それが受け取られていないわけです、これはもうずっと、私もこの間行って調査をしてまいりましたが。そういう点を私はここで、公の場所で、ひとつ皆さん方と考えてもらいたい。これはもう本社も聞いておってくれますから、本社の方もよく聞いておいてもらいたいのだが、ただ正常化せいという至上命令で、そして、これを取り払ってしまえと、こういうようなことが公の場所に出ていくようなことではいけないんだ。ちょうど院長もその気持ちで、やはりそういう気持ちは全然なくて、話し合いをして、そして、スムーズに話していこうという考え方が基本にある。そうだとすると、それはいままでの団交の中で脅威を感じたとか感じないとかということありますけれども、じっくり話せばそうではないですわね、お互いの言い分を聞きながら話せば。ところが一方的なことが行なわれるからこそいろいろな問題が起こるわけですから。
 特に、私は、ちょっとここで思い出している点は、昨年の十二月二十七日には、三年前に地労委のあっせんで、一方支給は今後いたしませんということを、いろいろお話しになって、むしろ地労委に対して少し陳謝をされながら、そういうふうな一方的なことはしないということを第三者機関の地労委に対してもお話をしておられるし、組合に対してもそういうふうに言っておられるわけですが、これはやっぱりこの第三者機関の地労委を無視して、組合をつぶすような形に一方的なことをやってこられた。私は、こういうふうに二十七日の問題なんかを受け取るわけですが、そういう点はどうでございますか。組合を尊重するどころか、むしろ組合をつぶすというふうな形になっているのじゃないかと思うのですね、一方的にどんどんやって。しかも、その前には、そういうことはいたしませんということを陳謝しておられる。こういうようなことの矛盾がここらにもたくさん出てきているわけですが、あなたはどう思いますか。
#28
○参考人(土屋定敏君) 一方支給の件でございますか。――これについてお答え申し上げます。
 私は、その間、御説明いたしましたように、たびたびこの点については話し合いをしております。しかし、組合が同意してくれなかった。それでボーナスを出しました二十七日が事務的にもタイムリミットでございました。そういうことから支給したわけで、私は一方支給だとは思っておりません。
#29
○大橋和孝君 そんなことを言ってたら、それはもうみなあ然といたしますよ。一方的にやったけど一方支給じゃありませんと。それはあなたは組合と話をせずに一方的に出しておって、一方支給じゃないとは言われないです。ところが、この段階を私はこの間調べにいってびっくりしたんですけれども、一方ではいままでのその既得権をあなたのほうが破棄することを承諾するならば、三・一カ月に二千五百円を渡しますよと、そう言っておきながら、実際に自分では一方的に破棄して、一・二カ月、これをやってしまうと、これはやっぱりおかしいじゃありませんか。もし、破棄するならば、三・一カ月を渡すならいい。一方で破棄通告をしておいて、そしてまた、これは一・二カ月でほっとくということは、これは両方いいとこ取りで、組合の言うことなんか無視じゃないですか。いまあなたのおっしゃっておるような、全然、組合とは、一方的ではないということを言うが、一方的でないどころか、もう一つ約束を無視しているわけですね。あなたのほうが破棄通告をしたんだから、破棄通告に従うんなら、三・一カ月に二千五百円渡すべきではないですか。こっちは低いやつを渡して、既得権も取り上げてしまう、こんなやり方をして組合が信頼するということはないですね。こういうようなやり方なんかも、私は非常に組合無視の態度だと、組合をつぶす態度だと、私のほうは解釈をせざるを得ぬと思うのですが、どうですか。
#30
○参考人(土屋定敏君) さっき、経過で述べましたように、十二月六日の団体交渉において、規程外給与ということを話し合って是正してくれるんならば、三・一カ月分プラス二千五百円を出したい。もし、これが話し合いがっかなければ、病院の経営を考慮して、これ以上それを続けることも困難と思いますので、法律的手続をとることにいたしたいということで、どちらかをとってくださいということを申し上げておるわけでございます。ですから、私としましては、タイムリミットになってもその話し合いがつきません。もし、大橋先生が言われますように一方支給をしないようにするためには、組合員の要求を全部いれる以外には方法がないと私は思っております。それでは病院の経営、私の経営をやっていくという職責が全うできないから、形の上では一方支給ということを解釈される方がおられるかもしらぬけれども、経過から申しましても、私は一方支給とは思っておりません。
#31
○大橋和孝君 それではいままの経過を見ますと、昭和四十四年には松山が他の日赤と比べまして、一カ月弱低いところで妥結していますね。四十五年には〇・六カ月ぐらい低い賃金でもってがまんをしているわけです、話し合いが済んでいる。あなたはいま組合のいうことを一〇〇%に聞かなかったらこのあれにならないから、一方支給ととられるかもしれぬけれどもやったと言いますけれども、いままでの経過は全部そうじゃありませんか。今度は一・二カ月というのですから、二カ月以上も低いやつで一方的に支給しているわけです。ずっとこういう経過を考えてみるとたいへんですね。これはあなたはどう思っておるのですか。いまごろそんなぬけぬけと組合の一方的なことを聞かなきゃ話がつかぬから、そんなものだめだとおっしゃるけれども、いままでの経過はこうなっているでしょう。そういうところを見ましたら、私は、あなたのほうの態度のほうが無理じゃないかということを、実態を見て私は帰ったわけです。それからまた、いま、もう時間もあれですから、できるだけ短縮するために、まとめて聞きますが、これはあなたは、いままで十二月十日のときも、十六日のときも、十六日には事務部長が途中で退席するし、あるいはまた十六日には院長が途中で退席する、これはみな団交拒否かと組合側が聞くと、それはそう受け取ってもいいよというような捨てぜりふでもって拒否をしておると、こういうようなことなんかも、いまから申したらやはり非常に問題がありますね。また、いまのような状態からいっても、組合のほうがそう無理ばかりは言ってない。こういう状態もあるわけです。私はこういうようなことで、しかも、この十六日には労働協約の破棄通告をした。二十七日には年末一時金を一方的にいまのようなことをやっておる、こういうようなものを、いま団交のやり方、あるいはまたこういうようなことをやっているということは、私は労使間のルールというものは無視されていると思うんですけれども、あなたはそうは思わないですか。
#32
○参考人(土屋定敏君) 無理だとは思いません。
#33
○大橋和孝君 そういう態度で、私が先ほどあなたに言ったように、労使が対等で話をしようという立場じゃないかと思っておるのに、あなたはそういうことをやっていくんだ、慎重に組合の立場を十分に考えるんだと言っておきながら、いまのこういう事実を申し上げると、これは矛盾していませんか矛盾してないと思いますか。私は大いにそれは矛盾があると思うんですが、どうですか。
#34
○参考人(土屋定敏君) 十二月十六日の、私は団交は拒否はしておりません。本日は停止と言っております。その理由は、河口本部副委員長という者が、どうも病院の会計は納得できない、だから組合から顧問弁護士、または計理士を入れておたくの会計を調査したいという申し入れがあったわけでございます。これは私は経営権を侵害する発言である、これが団交の席に出るようでは過去の労働協約に照らして、これ以上団体交渉しても本日はむだだと思って――拒否はしておりません、打ち切りと言ったまででございます。
#35
○大橋和孝君 それから、その態度は私はほんとうに少しよく考えてもらわないと……。またあとから本社にも厚生省並びに労働省にもお伺いしようと思いますが、そういう態度では私は初めあなたのおっしゃっている態度とは違うて、非常に組合側の不信を買うし、あるいはまた非常に不当的な労働行為に通ずると私は考えるわけです。ですからこれは十分考えてもらいたいと思います。それから考えなかったら、あなたの言っているほんとうの気持ちとは矛盾したことをやっているというふうに断ぜざるを得ぬと思うわけであります。特にまたそこで、いまちょっと話が出ておりましたが、病院は赤字だ、赤字だからしでいままでの既得権を少し是正をしなきゃいかぬという立場でおられる。こういうわけですけれども、今度なんかの交渉の過程をずっと見ますと、入院患者を半強制的に退院をさしたり、あるいはまた中には少し破水をしているような妊婦の人をほかの病院へ移すというような、われわれ向こうで話を聞いてみて非常にびっくりするような、そんなことをして公的病院でいいのかと思うようなことまで行なわれておるというわけですね。それでありながら、赤字をふやしておるのはむしろあなたのほうであって、組合のほうではストは宣言をしておるけれども保安要員もつけようと言っているし、実際に先ほどの話を聞けば、つけているわけですね。こういうようなことから考えてみて、あなたのほうが一方的に組合員に不信を買うこと、赤字だからこうやるんだと言いながら赤字をつくるようなことをやって、またあなたのほうで発言していらっしゃるのには、幾ら少々金がかかってもこの既得条件を破棄さすんだ。そのためには少々金が要ってもいいんだというようなことまで公言しておられるんですね。こういうようなことになりますと、何か赤字だからやるというほんとうの気持ちがこちらのほうではそういうようなところにむしろ病院側が赤字をつくっていく、金を使ってもかまわないのだというと、いかにも組合を弾圧し組合をぶっつぶすようなかっこうにすることが至上命令みたいになっているというふうに受け取られても、これはやむを得ないような事態がたくさんあるわけですね。こういうことはひとつ、県の中でもあるいはまた四国全体からいっても公的基幹病院であり地域の住民からは非常に期待されている社会責任を考えてみると、私はそういうことは非常に院長としてもあるいはまた日赤本社のほうとしても十分配慮をして、そうして、労使の問題はもっと積極的におさめ、そうして、やっていくということのほうが前提になるべきである。こういうふうに思うわけですが、どうですか。そこのところもう少しあなた自身もそういう気持ちをほんとうに取り戻して、公的病院の責任者として私は少し考えてもらうところがなければ、私はこれから医療の問題でいろいろなことが起こってくる中で、たいへんな問題が起こるのじゃないかと思うのです。
#36
○参考人(土屋定敏君) さっきお話にありました、病院を強制退院さしておるという御発言がございましたので、それについて御了解を求めたいと思います。
 私は保安協定を再三前述いたしたように結ぶように申し入れをいたしました。しかしながら、組合は賃金を五割増すならば保安協定に応ずるという態度を終始くずしませんでした。その理由は、スト中は雇用関係が中断しておるから、五割増しの賃金を出すなら保安要員を出してやろう、そういうことで保安協定が結ばれなかったわけでございます。もう一つの原因は、さきに御発言になりました、病棟で、組合は、中野氏から発言でございますが、保安要員は組合から出したと言われますけれども、深夜に勤務する者がなぜテープレコーダーまで持ち込み、そこに働いて深夜の業務についている医師並びに看護婦の行動を一々メモし、逆に深夜勤を、深夜の当直勤務を妨害しているような態度に出る行動がどうしてあるか、しかも、当直医からそのことを指摘されますと、私たちは組合の指令には従うけれども、当直医の指令には従わないと、そういうことを公言する保安要員でございまして、私たちは雇用関係を中断しておるというような、しかも、それで五割増しを請求するという、そういう保安要員を、私の指揮下に入った者として病棟勤務につけるわけにはまいらなかったわけでございます。そのことがひいてはわずかながらの非組合員で全員の入院患者を二十四時間看護することは非常に困難だと、診療担当者からのこれは自衛的手段で患者を減らしたわけでございます。強制退院はさしておりません。診療担当者からのあれによりますと、みな納得してそれぞれ帰っていただき、または転医していただいた、そういうふうに報告を受けております。たださっき御指摘のありました破水した患者まで入院させなかったということは、説明さしていただきますと、当日は一月二十八日でございまして、終日全面ストをやっていた日でございます。そういう宣言が出されておった日でございます。したがって、破水をしておったが、さっそく診療担当の部長が内診をいたしまして、まだすぐ生まれる状態ではないから、こういうことがあったらいけない、いつ起こるかわからないのだからということで、名前は避けますが、市内の公立病院が一つ、そのほか私の病院の部長ないし副部長をして近所で開業をしておられる、診療所を開いている方と事前に話し合っておりましたので、そこへその患者さんをお送りし、そうして、お送りしたあと一時間半くらいで無事出産されました。現在でも見舞いに行っているそうですが、患者さんからは非常な適切な処置をとってもらったと感謝しておりますという報告を受けております。
#37
○大橋和孝君 まあいろいろそういう時期に、そういうふうな処置があったにしても、私はこの争議で組合はいまおっしゃっているように、一日やると言って、一時間で済んだのですね、事実上は。あるいはまたその次にも三日間夜勤を拒否するというようなこともあったし、こういうものに対しては保安要員も出しておる、事実出している。ですから、これなんかももっといろいろ話をして、そして合意の上でその保安要員を確保する協定もできていいと私は思うわけですが、そこんところにあなたのほうではそういうことだからできぬと言っている。あるいはまたそういうことができないのはお互いの信頼感がないからそういうことになってくるわけで、先ほど議論をしたところと同じわけでありますが、そういう点からいえば、やっぱり病院側としてはもう少しそうした問題を組合とも話のわかるような、円満に解決するということを前提においてやっていくことが一番必要でありますけれども、また一面においてロックアウトをされたということですね。こういう手段は、私は公的医療機関の責任者としてはなるべくとるべき態度ではないんだ、そこんところにいろんな問題があったにしても、組合のほうも少なくとも条件はいろいろ違うかもしれないけれども、保安要員も出そうという意思でもあるし、しかも、あまり患者に迷惑をかけてはいけないからという自発的意思のもとに、その組合のほうでは全面的に一日やろうというのも一時間でストップしながら、そして結局ストライキやることが本旨ではなくて、やはり病院のほうに考え直してもらおう、院長のかたくなな頭を変えてもらおうと、こういうのがむしろ組合側の真の精神だ、こういって先ほどからも言っているようなぐあいでありますからして、もしそういうことをやれば、これはやはり公的医療機関の任務も全うされますし、またロックアウトというようなことをしないで私はできる。こういうふうに思うわけですが、むしろ組合を押えつける、あるいは弾圧するというようなふうにしかとれないような態度をとっておられることが私は一番問題点だと思うんですよ。ですから、私は院長に特に考えてもらいたいのは、そういう考え方と、同時にまたロックアウトというものをあなたは解決の手段であり、組合に対するしつけだと、そういうことを言っておられるわけですが、これは私そういうことを聞いて院長は非常にまだきつくおっしゃっているんだなあということを感じているわけです。また、労働協約の破棄については、全面的に他の産業なんかではそういうことはないけれども、私は日本でただ一つになってもやってのけるんだ、こういうことも言っておられる。こういうことがいまのような原因ですね。こういうことはあなた言っておられないとおっしゃるのかどうなのか、もう一ぺん確かめておきます。
#38
○参考人(土屋定敏君) 労働協約を破棄をした、全部破棄をしたということは例がないということでございます。それは私、文献を調べておりませんので、例があるかないかわかりませんけれども、私のところの労働協約は昭和三十四年ごろから締結がしてありまして、期限が切ってございませんので、累積をした労働協約になっておるわけでございまして、その中には当然改定しなきゃならぬものも含まれておるわけでございます。しかも、そのために昭和四十四年の三月二十四日以降、病院側から大体改定案を組合に示しまして、四十五年十一月十二日までの間約十八回の改定の団体交渉は進めてまいったわけでございます。結局不調にそれが終わりまして、その不調に終わった時点で解約通知を行なう予定でございましたが、諸般の事情によりまして一時延期しておったものでございます。昭和四十六年末の一時金の要求の際に、組合に十二月六日の団体交渉において円満に用意するよう再度提案いたしました。しかし、組合はますますその間、スト体制を固め、あまつさえ、昭和四十六年十二月十六日の団交の場で、病院の経営について組合の顧問弁護士、計理士をもって会計を調べると、執拗に管理権を侵害するような態度に出ましたので、これでは円満裏に協約を改定することはおぼつかないと判断いたしまして、従来の、管理権を侵害している協約を含めまして、労働組合法十五条の第三項、第四項の規定によりまして、九十日以上の期間をおいて協約を解約する旨予告を行なった次第でございます。しかしながら、なお従来の協約はもう去る三月二十一日をもちまして消滅はしております、法的に。しかしながら、たとえば一律十五時間の時間外手当、これは休んでおっても何をしても、とにかく暦日で出ている一律十五時間の時間外手当でございます。これはほんとうは病棟看護婦の交代時の引き継ぎということについてもとは発生したものでございます。こういうものについても引き継ぎのための実働時間は、時間外給与を支払うという方針で現在もおります。また拘束料につきましても、これは拘束料じゃなくて宅直料として、いま以上の額で支給する考えは持っております。
#39
○大橋和孝君 そういうふうなことからして、院長はやはりそこの公的病院の責任者としていままでやってこられて、ロックアウトもし、またいまの経理の問題なんかにしても、やはり組合の側では納得できないような、非常に金を使ってもこの条件をとるのだとか、あるいはまた組合に対してはむしろ挑戦的に、患者を減らしてみたり、いろいろなことをやって、いままでのそういう積み重ねを団交の中で、ほんとうにそういう精神が出てないために、こういうふうな状態は続いていくと思うのですね。よけいエスカレートして私は悪くなると思うのですよ、こういうやり方では。
 私はここでもっとたくさん議論したいと思いますが、これはもう一ぺんその経過によってはあとで詳しいことをもう少し話したいと思いますが、時間の都合でまたほかの方にも質問しなければなりませんので、ちょっとかいつまんでしまうわけですが、特に私はいまのような状態で院長が対処されていると、私はもっともっとたいへんなことになってくると思うのです。ですから、私はいまここで院長にちょっとお伺いしておきたいことは、もう一つ、この労使間の問題はお互いに相手の、労働組合の態度も尊重しながら、お互いに対等の立場で話し合いを進めていく、あなたのほうもいまおっしゃっているように、たとえば既得条件といわれるものの中でも、自分のほうではこうやってやりたいというものを持っていらしゃるといまおっしゃいましたね。そういう段階であるならば、それをもっと話し合いをしたらどうですか。そうしたらできると私は思うわけですね。そうするためには一方で破棄しておきながら、あるいはまたロックアウトしながら、そのままで話をせえといったって、これは一方、刀で切りつけておいて、そして、おれの言うことを聞けということと同じことになるわけですから、私がむしろ対等で話をするという精神をあなたが生かされるならば、一ぺん十二月のロックアウトとかあるいはまた一方通告をしたいわゆるいままでの既得権の破棄通告あるいはまたその次の一方支給をした、こういうようなことを一ぺんちょっとたなに上げて、そして、一ぺん話し合いをしましょうということでスタートしていくと、私はこれでスムーズに案外いくのじゃないか。あなた自身のほうでも少しはそういうことをやってやろうと、必ずしも一方的に押さえつけてやるのじゃないと、こうおっしゃっているのですから、そういう話し合いをすべきじゃないか、私はこう思うのですよ。それから、私がいま言いたいことは、とにかく一方で刀で切りつけておいて、それでおまえたち、おれの言うことを聞けといったって、これは聞けない。だから、こういうような態度は一ぺんここでうしろに戻して、そしてここで考えて、お互いに正々堂々と団交を始めて、そして、あなたのほうの要求もされていいと思う。また組合側も要求をして、そこで初めて話し合いあるいはまた落ちつくところに落ちつくための、お互いの遠慮も必要だろうと思います、あるいはまた引き下がることも必要だろうと思うが、落ちつく点が認められると私は思うわけです。私はこういうようなことをする以外に、今後この日赤の労使間の問題は解決の道が得られぬのじゃないかというふうに、私は実際を見て帰ってきたのですが、あなたはどうされようとするのですか。やはりこれは責任者としてあいまいにしてもらっておいたんじゃ非常に私は国民のサイドから許しがたいことだと思います。少なくとも日赤の機関である大きな病院、日赤九十三の中でもとりわけて大きい病院である。そういう使命を持った病院が、そういうことをやっておられて、私は国民のサイドからはとても許されないことだと思うのですが、この解決の一日も早からんためにはどうするのか。私としてはやはりもう一ぺん話をもとに戻して話し合いをして、そしていくべきだと私はこう思うのですが、あなたはどう思いますか。
#40
○参考人(土屋定敏君) 話を前に戻してあらためて話し合う意思はございません。
#41
○大橋和孝君 そういう人だから、もうこれはたいへんな問題になります。そのことでは院長はもう早くやめなきゃ国民のためにならぬ、私はそう思わざるを得ません。では日赤の本社のほうにちょっとお伺いさせていただきます。いま日赤の病院長は、円満な話し合いをして、そして、これを解決したいと言いながら、いま、じゃあそうするためには私は少し話を戻しながら一ぺんそこで話したらどうですかと言ったことについては、しませんという一方的な態度をあなたは聞いておられましてどんなふうにお考えになりますか。ちょっとそれを先に。
#42
○参考人(宮島久義君) お答えいたします。
 どうも院長さん、えらい時間がなかったせいか簡単にお答えになったのですが、先ほどの経過説明の中にもありましたように、現在地労委で取り上げられて職権あっせんに入っております。そして、そこではスケジュールが三十日まで組まれておりまして、そこでいろいろ手が打たれることになっておるわけでございます。したがって、そういう段階の中で、いま先生がおっしゃった、それと別に、話をもとに戻してというようなことはできませんと、こう答えたのじゃないかと思います。それで本社といたしましても、現在そういう段階でございますので、そこの推移をよく見守った上で対応していくべきだと、こう考えております。
#43
○大橋和孝君 四十三年の九月の十七日、私はこのときにもいろいろお話を承ったのですが、この本委員会で日赤の本社の北村衛生部長さんは既得権に対しましては円満に話し合いをしたいと言っておられたようですが、いまから言うと先ほどあなたのお話を聞いていると、それをひとつどうしても取り上げなきゃならぬというのが至上命令だと、こういうふうにおっしゃっていたのですが、これはどうなんでありますか。私はおそらくこういう話し合いも既得権といいながら労働条件の問題ですから、やっぱり円満に話し合っていくべきじゃないかと思うわけですね。それが前提となっていかなければいかぬけれども、ちょいちょい現場の院長のことばの中には、そうでなくてもう一つは至上命令でやっつけるのだ、取り上げるのだということが先行しているのが私非常に悪いような感じがするわけですね。またいま私が申し上げたことは、地労委で係争中だからと、それはよくわかるのです。だから、そのときにそういうふうにできないこともよくわかりますけれども、しかし、もとに戻して話そうという気持ちが出ない限りは、どんどんどんどんとエスカレートしていくということも、また私はこれは事実だろうと思うんですね、いかにあっせんがあろうとなかろうと。だからそういうことから考えますと、私は根本姿勢としては院長にそういうものを持ってもらわなければいかぬし、本社のほうでもそういうものを持たなければならぬと私は思うのですけれども、そういう点には変わりないと、おそらく北村衛生部長さんが前におっしゃったことはいまでも本社としてはおそらく変わりない。やはりこれは既得権に対しても一方的に破棄通告したらそれでいいんだと、日にちがたったらそれでもう破棄になったのだというふうにはお考えになってないと私は思うのですが、どうでございますか。
#44
○参考人(宮島久義君) お答え申し上げます。
 北村さんが四十二年九月にお答えしたということ、これは現在でも本社はそういう態度でございます。それから、そのことに対しまして、現地でやってまいりましたことは、なかなか成功はしなかったけれども、先ほど院長の報告を聞いておりますと、このために病院側から代案を提案し、十八回も団交をやってきたというようなことがございますが、そういう中でなかなか話がつかなかった。これはなかなかむずかしい問題だとは思います。むずかしい問題だと思いますので、時間をかけてきた、こういうことになろうかと思いますが、決してこれを何か一方的に、高飛車的に、何でもかんでも何か取っ払ってしまうというようなことではなく、やはり労使慣行に従っていろいろ話し合いをしてきながら、なおかつ成功しないという問題でございますので、そういうふうに御理解いただいたらいかがかと思います。
 それから、至上命令というおことばでございましたが、やはりそこに赴任を命ぜられた院長さん、事務部長さんとすると、そういう本社の意向というものが相当重荷になってきたことは事実だろうと思います。そのために、それから、これは労使双方に言えることかと思いますが、どうも話し合いの場をうまく持っていくということがなかなかできない。特に松山病院においてはできかねているわけでございますが、これは見方がいろいろあろうかと思いますが、労使双方にそういう要素を若干ずつ持っておるんじゃないかと、私ども反省もいたしております。そういうことでございます。
#45
○大橋和孝君 ちょうどくしくもいま人事部長さんがおっしゃったところ、そこが私は一番ポイントじゃないかと思いますね。だから、もし本社側でそういうようなことをやり、独立採算で計算をやって――先ほどの御説明では独立採算をとっているんだと、赤字が出てきたらその原因を調査して、こうだからと言ってそういう命令を出すんだと、どうも説明を聞いていると、やはりいままでの労使関係でいろいろ積み重ねてお互いに了解のもとにやってきた。それで努力してそういうふうな積み重ねがあるから労働者も働いて、そこにおる人たちも働いて、そして病院の実績が上がってきた。考えてみればやはり病院のほうも老朽化してきて、いろいろなほかの面もあって赤字の原因があったろうと、これはいま人事部長さんのおっしゃったところなんですね。こういうふうな要求にもいろいろなものがあるけれども、赤字だ赤字だということが先行して、そして、いろいろといままでせっかく労使間でうまくつくってきた労使間のいろいろな諸条件を破棄することに重荷を感じておると、こういうふうなお話でありますけれども、これが非常に私は問題じゃないかと思います。私はそういうことであるならば一ぺんお尋ねしたいのですが、一体それではどちらに当事者能力があるのか。一方では当事者能力は病院長のほうに――何か先ほどの説明では個々に分けるときなんかも分けてあると、こういうふうに言っておられますが、赤字になってやっていくんだとしたら、私はむしろ赤字に対しては全部本社で責任を持ってやってやるというくらいにして、そして、病院長に当事者能力がないものならばそれは本社の人事部長なりあるいはまた衛生部長のほうでこれを全部責任を持っていくと、当時者能力をそこで全部引き受けてやるということになれば話はわかると思うのです。だからそういう点なんかをあいまいにして、使い分けをして、そして一方ではいわゆる本社のほうの考え方を下へ押しつけていく。そしてそれを重荷に感じて、いま、土屋院長でもどうにもそれを撤回する意思はありませんと言わなければならぬような感じを持たせるとするならば、私はこれはたいへんな問題――むしろ本社のほうが不当労働行為をしておるというふうに考えなければならぬくらいじゃないかと私は思いますが、この点どうなんですか。
#46
○参考人(宮島久義君) 当事者能力の関係について、お答えか意見か知りませんが、申し述べてみますが、労働条件をきめるにつきまして、現在の法体制の中では団交、協約という経過をたどってきまっていくと思います。そこで、その労働条件をきめる際の条件の内容によって社長権限、現地の院長権限というものを分けておるわけでございます。そこで、四十三年来に成立しました協約というものは、内部的には実は権限がないものを協約してきたものでございます。しかしながら、これは内部の問題でございますので、そこで労使が話し合い、協約としてやってきたものについてはとにかく守らにゃいかぬ、こういう態度は当然であろうと思いますし、そういうことでやってきたわけでございます。ただ、一ぺんきまったものがいつまでたっても変えられないとか、先ほど中野さんが言われましたが、高度成長下において労働条件はよりよくなっていくべきものだとい方ような御意見もありましたが、それはそのとおりだと思いますけれども、その中にも先ほど私当初説明いたしましたように、いろいろなものがございまして、私たち本社から見ますと、なるほど地方の特殊事情というものも考慮しなければならないけれども、赤十字全体の職員から考えたら、そこだけが高い給与、別な給与を取っていて、そしてほかのところはそうでなくてもよろしいというようなことがあるんでは、本社から見れば当然問題になるわけでございます。そこで、先ほど申しましたのでございますが、いずれにいたしましてもこの問題はなかなかめんどうな問題だが、できれば話し合いで解決したいという線は本社も従来とってきたわけでございますし、現地指導もそういう線でやってきたわけでございますけれども、なかなか成功しないということで、まあ事ここに至ったわけでございます。ただ本社が、九十三もある病院、そのほかに血液センターが五十六もあり、支部も四十六ございますが、そういうところのことを一々細大漏らさず把握し、指導しているわけではございません。大筋で本社は考え、指導してまいってきているような次第でございます。重荷になっているためにこの問題がうまくいかなかったんじゃないかというような点、これは若干あるかもわかりませんけれども、それは問題によっては重荷になる場合もあろうし、軽荷になる場合もあろうと思います。経営陣の一環としてそこを切り抜けていくのは当然なことだと思います。
#47
○大橋和孝君 それが非常にことば巧みに御答弁されるので私の浮き彫りにしたいところがぼやけますが、いまの重荷になるかならぬかは、そのくらいのことはとおっしゃいますけれども、むしろそういうよりは、本社のほうでは一つのいまお答えの中にもありましたように、本社の意向にさからっている賃金のやり方があるからそれはいけないんだと、認められないんだと、こういうような御意向もあったわけですが、私はこの日赤の間もほかにもいろいろ調査をしてみました。たとえば京都をとりましたって、京都の第一日赤と第二日赤とでは全然給与の立て方違いますね。で、ある程度のそういうところで、私は、日赤あたりの院長も当事者能力を持っていると、こう解釈しておった。ところがいまあなたのほうの話を聞いてみると、これはいかぬ、あれはいかぬ、本社のきめていたやつの反対だということで、ほとんど本社にそういう能力があって、病院長のほうには非常に当事者としての判断する能力が欠けておると、やらせない。独算制で赤字になったから調べていってこうしていくと、これはこれだけ違うんだと、本社の言うとおりにやってないというふうな形でいけば、本社のほうがもっと責任を持って、それくらいとおっしゃるならば、赤字の分をちゃんとしたらどうですか。それくらいのことをしなかったら、あなたのほうから命令して、これが本柱の規定に反するものだ何だといって、当事者の院長がある程度判断をしてやっていかれるというものを認めないようにしていったんでは、やはりもっと現場で働きやすい情勢をつくってやって、もっと能率をあげて収入を上げようとする当事者としての院長のやり方ができなくなるわけですわね。あれはいけない、これはいけないと手かせ足かせをしておいて、しかも、お前は赤字はけしからぬと、こういうのでは、もうそれは実際第三者から見てもあまりに苛酷じゃありませんか。いまあなたの報告を聞いていますと、九十三のうちで、この五年、六年には赤字ずっとふえてきたと、十何億あると言っておられるわけですが、これはやっぱり黒字と赤字のところをちゃんぽんにされるわけでしょう。その赤字のまま――どういうふうにそこのところはしておられますか。私はやっぱりね、少々そういう点ではもう少しこの当事者的な能力を明確にしておかないと、これはお前のほうがやったらいかぬといっておこられるわ、こっちのほうでは赤字でぐんぐんと責められるわ、少々労働条件をよくしてやって働かせやすくして能率あげようと思ったらそれはいかぬと、こう言われると、こうなったら院長もそれは実際かわいそうなんじゃないですか。どうなんですか、その点。
#48
○参考人(宮島久義君) その独立採算制と本社介入の関係、ここの辺は衛生部のほうから答えていただきますが、その前に、まあ病院経営をやる際に、当然この病院の使命があり、その使命達成のために能率的に業務運営をしていかなきゃならぬ。これはもう当然なことでございまして、そういうことにおいて院長権限で、何も本社がどうのこうのというようなことなく相当自由にやれると思います。ただ、労働条件ですね、給与につきましては、毎月の一番大きいのは月給の問題だと思いますが、これは本社がきめております。そうして、全国的にこのある種の水準が保たれるように、均衡が保たれるような考慮をして現在やってきているわけでございます。それで個々の労働者にこれを適用する際には、これは院長権限でやるわけでございます。しかしながら、給与の種類というものも本社できめておりまして、この種類以外のものは払っちゃいけないということにまあ内部的にはしておるわけでございますが、これは私この種大きな企業になると――まあ大きな企業と申しますか、小さい事業所をたくさんかかえておるところにおきましては、まあ普通一般にあるべき姿で赤十字もやっているのだと、こういうふうに、せっかく先生のおことばでございますが、いまでも考えておるのでございます。そのために能率向上が阻害されるとかなんとかということはないだろうと思っております。赤字の原因につきましてはいろいろな要因がございますが、この労働条件からくる赤字の原因、これはまあ独立して説明するわけにもなかなかいかぬかと思いますが、やはりこの松山の場合、ほかの赤十字で払ってないような特殊な給与というものを相当やって、これが年間積算してみれば三千五百万円くらいになるというようなことでございまして、これはなかなか重大な問題であり、まあそこのよしあしの問題はあると思いますが、一種の赤字要因になってきているということは言えるのじゃないかと思います。
 以上でございます。
#49
○参考人(遠藤保喜君) 先ほどの御質問の中に、病院全体としても赤字がだいぶ出ておる。その赤字についてはどう扱っておるのか、こういう御質問だったと思います。御説明を申し上げます。
 赤十字病院は、当初も申し上げましたように、独立採算、それも病院個々の独立採算をとってまいっております。その独立採算と申しますのは、この際申し上げますと、たいへんまあ古い時代から独立採算の方針をとっておりました。明治十九年の十一月に赤十字社の前身である博愛社というのが東京に病院をつくったわけでございますが、そのときすでに病院の経済は全く本社の外に置くという原則を確立をしておりました。したがって、独立して病院がその責任を負うのだぞと、こういう基準を、原則をきめて実は発足をしたのでございまして、その後明治二十三年ごろ会計規則が初めてできたのでございますけれども、そのときにも病院経済を独立経済とするというようなことをはっきり規定をいたしました。さらにまた明治四十年の七月には支部の病院を含めまして病院特別会計規則というのができたのでございますが、そのときにも独立採算の方針がそのまま堅持されておる。その後また病院の特別会計規則というものは時代に応じ情勢に応じまして改正が行なわれてまいりました。しかしながら、独立採算の制度自体は今日まで変わらずに堅持されておる。なぜそうした事態を今日まで守っておるかと申しますと、理由としてはまあ三つ、四つあるんでございますが、第一に、よく御承知のとおり、赤十字の病院はいずれもその地域の社員あるいは篤志家、あるいは周辺の自治体等のいろいろの慈善と協力によって当初大体できております。しかも、その後の増改築等につきましても、病院自身の努力もさることながら、周辺の御援助が非常に力になってまいっておるものでございます。したがいまして、その地域からあがった病院の利益というものも、その地域の人々のために還元すべきである、こういう考え方がたいへん強いのでございまして、特に戦後になりましたところ、中央集権に対する反対の機運というのは、これはもう御案内のとおりでございまして、赤十字社におきましても病院をそれぞれ、個々の長い歴史による独立採算をそのまま貫かざるを得ない、そしてまた貫いていくことのほうが、病院の経営を健全に維持するためにプラスであるというふうに考えて今日に至っております。したがいまして、九十三病院全体といたしましても、四十四年度に十四億五千万、それから、四十五年度に十四億四千万ちょっとの赤字が出ておりますけれども、これはトータル上でございまして、赤字のところももちろんございますが、同時に若干の黒字が出ている病院もあるということで、赤字の病院の分を黒字の病院から埋めるという方法はとっておりませんし、またいまのたてまえからいたしまして、それはできないことでございます。そうしてまた、本社といたしましても、従来常に個々の病院の地域との結びつきというものを重視いたしまして、そういう面で病院自身の努力を要請いたしますとともに、地域からの御援助についても積極的にいろいろお願いをするようにという形で臨んでおりまして、遺憾ながら、現状におきましては、本社が各病院の赤字が出るたびに補てんをしてやるというようなことは、現在の本社の財政力におきましては不可能に近いというように考えております。以上でございます。
#50
○大橋和孝君 そうすると、独立採算をそこまできびしくやっていかれるとすると、ずっと赤字が出ていますね。ほかにもたくさんありますよ、赤字が。この赤字はずっとそこに累積しておくんですか。
#51
○参考人(遠藤保喜君) 赤字の出ておりますのは、四十四年度に六十病院、四十五度年に五十二病院ございます。いずれも赤字は累積をしております。御質問のとおりでございます。
#52
○大橋和孝君 そのようにして、その病院の実態は、病院でやっていかなきゃならぬという大きな足かせをやっているわけですね。そうなると、あなたのほうでは、まあ人事部長さんのおっしゃるのもわかるんですよ、九十もあるから。その中であまりアンバランスができたらいかぬから標準を示していくんだ、これは私も当然であることだと思うのですね。標準はいいけれども、じゃ、最終的に当事者能力としていろんな判断をするところは、それが本社のほうにあったんじゃ、あなた、ひどいじゃないですか。こちらは独立採算でやらなければならぬという大きな義務をぱっとやっておいて、おまえはこうしたらいかぬ、ああしたらいかぬといって、いわゆる働いている人たちが働きやすいような条件を院長に考えさすことはまかりならぬと、こう言ってしもうたんじゃ、私は非常にそこのところに矛盾があると思うんですよ。もし独立採算をきちっとやって、おまえらきまってやれと、こういうことであるならば、もっとそこの院長さんに力を、能力を与えて、また働かせて、みんなが気持ちよう働いて収入のあがるような方法が考えられるとしたら、院長さんにそれを考えさすようにしていく。その方法を一ぺん根本的に変えなきゃ。標準を見ることはいいですよ、それはこちらがびんとあがってしまって、こうなっているということは悪いから、こういうものは押えていきなさい、そのかわりにこういうふうにしていきなさい、そういうことのやり方をもう少し当事者に与えなければ、あなた、金は出さないわ、そうして、いろんなことを考えて、企業努力をしようと思ってもやりにくい、手かせ足かせをぽんとかけておくといったんじゃ、それは結局その言い方から言えば、もう赤字が出てきたら全部従業員なり患者なりに引き受けさせる。だからして差額ベッドの金を取れ、あるいは何かせいということで埋めていけということを命令しているのと一緒じゃありませんか。公的病院としてこのような病院が、その中央のほうで当事者がそういう考えでやっておって、当事者能力というものは下に与えないで、しかも、それで赤字出したらけしからぬ、こういうことでは、私はこの日赤の機構というものに対しては非常に疑問を感じますね。それで医療というものが完全にいけるのか。もし赤字が出てくるような条件がたくさんできて、たとえばここにも施設が老朽化しているっていっていますね。それをよくすることもしないで、それでしかも、そういうことで赤字が出た部分でも、これは労働者があれをとっているからだ、なにをしているからだということで押えつけられたら、労働者側は、これ全部赤字を解消するために譲歩しなかったら話ができぬと、そういう場合に置いたら、これは土屋院長も困るでしょう。だから、つい言いたくないことも言ってからに、団交拒否もせんならぬということも起こってくるわけですね。そういうことをやらしているとすれば、日赤本社の中央というものは、それはずいぶんぼくはひどいことになるんじゃないかと思うのですね。だから、私はそういうことに対しては、もう少し日赤本社側としては、独算制をきちっとやらせるためには、もう少し院長なら院長に能力を持たせなさいよ。そうして、努力させなかったら、赤字が解消できぬじゃないですか。いまの日赤の本社・でそういう命令を出しておったら、地区の院長さんがやることはもう労働者の賃金アップを押えるか、もっとよけい働かせるか、そういうことしかないことになるわけでしょう。私はそれを、当事者能力がどこにあるんだということが今度のポイントになるのだということを私は考えておるわけです。そこらのところを少し明確にしてもらわないと、ことばはうまいことで、これはすっと行ってしまったのじゃ、私はこれは解決にならぬと思う。それでは院長さん、かわいそうですよ。私も医者ですがね。そういう場合に置かれてから、赤字はいかぬ、こうしたらいかぬとやられて、それで少しぐらい働いてもらうためにこうやってやろうと思って十年間蓄積してきたのでしょう。それだからして松山があれだけの実績をあげて、いまも話聞いてみたら四百何ぼもあって、みんなに信頼された病院になっているわけですね。これは教育病院にもなろう、いい病院になろうとして、基幹病院になろうとしていまやっているわけなんだから。そういういい道を歩んきでたのは、やっぱり十年間に私は蓄積してきた一つの効果でもあると思うんですよ。これ認めてやっていいんじゃないですか、それくらい認めさしたら。そういう点からいっても私は非常に問題があるのだし、そういう点をしっかりとやらぬ限り私はたいへんだと思うのですよ。それから、いまの労働問題考えましても、三十四年以来十年間蓄積したものに対して、いまごろ一方的に通告して破棄するというようなことは、これはもう労使間の問題を紛糾させる根本の問題ですわ。これはしかし本社としては一体これに対してどういうふうに処理しますか。やっぱりどうしても、赤字が三千何ぼだから、赤字の対象だから、それはどうしてもやめさせてしまわにゃいかぬ――私は一部分は変えてもいいと思うんですよ。ほんとうにそれが行き過ぎた部分があったら、そこをチェックしてもいいと、話し合いでチェックするためには、こっちもこういうふうにしてと、何とかいいものを、話し合いができるような場も与えずに、自分の悪いところだけばんと――そうして労働者のいままでの既得権を侵害させてしまって、それで赤字が解消できるという、こういうようなことでは、当事者能力も何にもないわけですね。一方的なしわ寄せだから、それは働いている人はおこりますよ。だから、そういうようなことでは、ほんとうに労使間を円満にやっていく公的病院の任務から考えて、私は非常に嘆かわしい点だと思うのですが、その点もう一ぺんひとつ考え直してくれませんか、御意見を伺っておきたいと思います。
#53
○参考人(宮島久義君) 独算制の中の赤字の問題と給与の問題、建物の問題と出たと思うのですが、本社できめていることが何か足かせ手かせになっていると、こうおっしゃっているようでございますが、それは先ほども御説明申し上げましたように、私ども赤十字の性格から言いまして、その働く人たちの給与というものは高からざる低からざる線というものをねらってきめていくべきだ、こういうふうに考えてまいっております。したがいまして、ここ、先ほど衛生部のほうから説明がありましたように、病院は総体として赤字を続けておりますけれども、ベースアップの上げ幅はとにかく人並みでなくちゃいかぬということで、むしろこれは独算制の中の赤字の病院にまかしておくよりも、本社が手入れすることによって一般水準をむしろ維持してきている。それが逆に病院経済に相当な影響を与えているということは、私たちも承知しておりますけれども、労働条件というものは、やっぱり人並みのものでなければいけない。こういう基本的な本社の考え方というものを、現在もそういう中であっても堅持してまいってきておるわけでございます。
 当事者能力の問題と何か能力が出るとか出ないとかいう問題につきまして、どうもよくわからないんでございますが、これは各院長さんは、そこの実態、労使関係等をよくながめて建物をつくるとか、それから従業員の数をどのくらいにするとか、これらのことは十分責任を持ってやる立場にございます。ただ、その中に本社指導という問題も入りますが、これは本社はやはり全国的にながめて、いいところを把握し、それをみんなのところに及ぼしていくというようなねらいで、そういう行為をやっているわけでございますが、そういう中でございますので、先生のおっしゃる本社が何か足かせ手かせをはめているというようなことはないんじゃないかと思います。
 それから、最後に協約破棄の問題についてでございますが、これはもう一度御説明申し上げますと、ここ三年間、とにかくいろいろ話し合いの場を持ちながら、改善方について手も打ってきたという中で、破棄という問題が出たのでございます。
 それから、院長が先ほどちょっと申しましたが、その中には一番代表的なのが一律時間外十五時間の問題かと思いますが、この支給のしかたなんというのは、組合さんと話がついているんだからどうでもいいといえばいいかもわかりませんけれども、私どもやっぱり非常に不公平だ。やった者に払われるのは当然である。時間外をやった者に払われるのは当然だ。やらない者にもやった者と同じように払って、そして、やった者に払ったような気分になっているのは、それは間違いだ。やっぱりやった人たちにはやっただけ払う。やらない人たちにはひとつ御遠慮していただく。そういう線でやることが組織の、どう言いましょうか、規律の維持、理解、協力等に非常に大事なことだ、こう考えているわけでございまして、したがいまして、破棄された協約の中で合理性、まあ私どもが一方的に考えているといえばそうかもわかりませんが、ある種の客観性を持った合理性のあるものについて、やはりこれは組合さんとよく話して、これを起こして続けていかなきゃならぬ、そういうことはもちろん考えているわけでございます。これをもとに戻してということは、なかなかめんどうじゃないかと思いますが、これはいずれにいたしましても、地労委で取り上げて、いまいろいろあっせん工作が行なわれてるところでございますので、その推移を見た上で対応していく、こういう考え方をしておるわけでございます。
 それから、どうも松山の病院における労使関係は、使用者がまるで一方的に高飛車で何かしてるようなお感じを持っていらっしゃるんじゃないかと思いますが、ある場面において、そんなことがなかったとは言えないかもわかりませんが、そんなことなく、私たち病院の当事者とよく連絡をとりながらやっているわけでございますが、やはり中心は労働条件は話し合いの中できめていく、対等な立場で話し合いの中できめていくということはもう当然のことであり、それを守ってきているつもりでございますのでよろしくお願い申し上げます。
#54
○大橋和孝君 いまおっしゃっていることと、実際とは大きな開きがあるから、私はいま申しておるんですね。それはおっしゃっておるのは、非常にあれですけれども、たとえばいま十五時間云々、もらっていないものに支給しない、これはほかにもあるんですね、たくさん。やっぱりやられている分が、賃金のベースがもう少し上げてやらなければ、この地域としては物価が高いから困るというところで、そういうところに対しては、ある程度その支給のしかたを認めているものが確かにあります、私も調べてみましたがありますんですがね。そういうことであると、いかにもそういうことがないのを、松山だけのようにおっしゃるけれども、ほかにもそういうのは多少のばらつきがあるわけですね。あなたはもう一定の方向で、大体の水準をするために、標準をきめて本社のほうからこうやってくれ、それは認められると思うんです。それは認められますけれども、どれくらいの間をやるかという個人に分ける場合の分け方でございましょうけれども、やはりいろいろそういうようなやり方がほかでもやられているわけですよ。松山でやられている事柄が、松山だけだということには私はならぬと思うんです。そういうものであれば、私はまたそれも出してみたいと思いますけれども。だからそういうことから考えてみると、何か本社のほうではちゃんとやって規定を示してやらしているんだから、当然だとおっしゃるけれども、実際からいえば、やはり既得権の問題やら、あるいはまたその団交の中のいろいろな過程を考えてみますと、そうじゃないわけです。たとえば、さっきも私、院長さんにお話を伺ったわけですが、たとえば地労委での前の闘争のときには、一方的な支給なんかは絶対しません、公的病院、教育病院であるからして、特にそうやっていきます。これは地労委のあっせんに対してもむしろわびてそういうことをやらないということを言明しておられるわけですね。それをまた今度もうやられている。こうこうだからやむを得ない、こう言って理屈をつけても、それがすっと入らないような状態に置かれているわけですよ、実際。私は本社でもしそういうことで、いろいろなことに指導されるとするならば、こんな一方支給なんかやめておきなさい、もっとそういうときには、こういうふうに交渉をしなさいぐらいの、もっと筋の通った指導をされるべきだと思います。口ではうまいことを言って指導しておられる、あれをしておられるんだと言っておられるけれども、やっておられる事柄はそれが出ていない、こういうふうに思いますよ。
 それからまた、これは労働基準法の一つの違反なんかも私は数々ここの中にあると思う。一人夜勤をやっているところまだありますね、これ何カ所かの場所には。一人夜勤やっておったら、休憩もとれぬはずなんですよ。そうした看護婦さんに対する責任もとれないということも、そこの中に出てくるわけでありまして、言うならば、そこのところにも労働基準法違反も起こらざるを得ないような状態もできているでしょう、この中には。ですから、まだまだ改良しなければならぬこともたくさんある。先ほど私申し上げましたように、組合といえどもほかの日赤と比べてみて、何カ月分か低いところでも、いままで妥結しているわけでしょう。だからして、やはり話し合いをしていけば、そういういい面もちゃんと過去の実績にあるのにかかわらず、今度なんか何で一方的な破棄通告やら一方的な支給やらして、そしてそれ聞かなかったら、承知ならんということが行なわれるか、こういう矛盾がちゃんとあるわけですよ。こういう問題に対して、本社側としても、もう少し頭を整理してもらわなんだら、私らこれやっていると言っても、そのやっておられることが矛盾しておりますよ、そう思いませんか。
#55
○参考人(宮島久義君) 一人夜勤の問題から先にお答えいたします。これはむしろ院長から答えていただいたほうがいいかと思いますが、私からも一応答えておきますが、松山の病院では、たしか一人夜勤の病棟が現在三つございます。その場合の休憩の問題御指摘でございますが、これは事実上休憩がとれております。夜勤婦長あるいは夜勤係長というのが、別にそういう場合の、言ってみれば各病棟勤務からいえばフリーランスといいますか、全体を統轄するために夜勤さしているものでございますが、そういうものがおりまして、その一人夜勤の休憩がとれるように手配されておる。それから、急患などこれはほとんどないそうでございますが、たまに急患などとか、それから病状の悪化とかそういうものがあって、どうしても休めないという場合には、これは時間外で処理しておりまして、そういう場合には、ほんのたまにそういうことが起こってくることがある、こういうことをわれわれは報告として聞いております。
 それから、協約破棄の問題、先ほどお答えしたとおりでございますが、ボーナスの一方支給という問題について、これまで私どもが指導したとかなんとかという問題ではございませんが、院長が先ほど説明しましたように、ボーナスについて組合さんとなかなか話がつかずに、ついに十二月二十七日の時点まできた。そして、院長さんの判断としては、あとなかなか見込みがつかない、そういう中で二十七日に支給することにしたわけでございまして、まあ一方支給――組合が同調しない支給を一方支給というんなら、その範疇に入ると思いますが、組合員以外の者も相当おりまして、ボーナスは年内に取りたいということはもう常識的なことであろうと思いますし、そういう中で支給が行なわれたというものでございますので、そのことを御理解いただきたいと思います。
#56
○大橋和孝君 いま聞いておりますと、一人夜勤なんかはいいとおっしゃっているけれども、私はこの間行って聞いてきました。なかなかとれていない場合が事実あるのです。ですからして、これは一ぺんまたよく院長さんも調べてください、人事部長さんも調べてください。私、実際ずっと聞いてまいりました。とれていない場合があるからこれを指摘したんです。ですからして、そういうふうなことで、法律的にとか、あるいはまた上の指図では、かわる人があるからかわったらできるということになっているけれども、かわれない状態があるわけですよ。二カ所、三カ所に重傷があったときには、その人がそちらへ行っていろんな指示をやっている、こちらもまた重傷があるというんで、ちょっと電話をかけてもいられない。ほんとうに私これを聞きましたら、生理的現象にも行かれない場合があったわけですよ、実際聞きますとね。そういうふうなことは、やはり私はずいぶんたいへんな問題が起こってきているなということを感じてまいりました。そういうことだから例をあげて言っているわけです。いろんなことを申しますと、いま部長さんがおっしゃるように、上では配慮されているけれども、実際問題としては中にはいろんな問題がある。それには、いま私が申したように、院長さんなら院長さんにもう少しやれる権限を与えるとか何かしないと、なかなかうまいことはできないと思う。
 またいまの問題に対して、いまおっしゃっていましたが、一方支給をやったのは当然だと思う、そういうぎりぎりの線ではやむを得なかったと言いますけれども、それはそうだったかもしれませんが、しかし、この問題を解決する上においては、先ほど院長さんにもお話を聞いたんですが、人事部長さんのほうから考えて、どうして解決しますか、早く解決しなければ困るわけでしょう。地労委でいまやられているから、地労委の経過を見て――それは見るのもいいんですけれども、あなたの姿勢として、これからこれをどういうふうにしていくというものを出していかないと、やはり地労委の中でもごたごたするわけです。やはりこれは当事者能力としてそれをどうやってさばいていくかということは私は考えてもらわなければならない問題だと思うんです。そこらのところに、まだ明確にはなっておりませんけれども、かなり大きな部分を本社で持っていらっしゃるということだけは明確になりました。ですから、本社でそれだけ持っていらっしゃるなら、本社のほうではそれだけのものをしっかり踏まえて院長さんと話し合いをしてもらわなかったら、一番ばかを見て、一番圧迫を受けているのは労働組合だ、働いている人だということになったんでは、私は、やはりその間に非常に弱い者が困るんだということになってしまうわけですし、ほんとうに日赤の病院の公共性というものを先に考えずに、ただ中の労使紛争だけの問題、あるいはちょっとした姿勢を正すためにこれは行なわれているということになると思うんです。この点はひとつ十分踏まえて考えてもらいたいと思うところです。
 特に私はここで一つ伺っておきたいと思いますが、独立採算にちなんで地方からもいろいろ援助してもらっているとおっしゃっていましたが、たとえば日赤の募金なんかはこの病院に使われているんですか。その使われている使途を一ぺん聞かしてください。もし使われていなくて、病院の中にその金が入ってないとするならば、その財源はどういうふうになっているのか。その辺を一ぺん詳しく聞かせてください。
#57
○参考人(遠藤保喜君) 日赤の募金の中から松山赤十字病院にどのくらいの金が入っているのかという御質問でございますので、お答えを申し上げます。
 実は、松山が支部の募金からもらっております金は、四十五年度の決算では百七十四万でございます。これは支部の募金額を調べておりませんのでよくわかりませんけれども、松山病院自身、支部が募金したものの中から繰り入れてもらったというのが百七十四万だということでございます。
#58
○大橋和孝君 この募金の金というのは、やっぱり病院の財源に充てられているのじゃなくて、支部の財源に充てられているのと違いますか、日赤支部の。それで、もしこの百七十四万というものが松山の日赤の会計に入っているのならば何に使われているのか、使い道をお示しいただきたい。
#59
○参考人(遠藤保喜君) 百七十四万は病院会計に支部から繰り入れまして、病院ではこれを看護婦養成費のほうに使っておるものでございます。
#60
○大橋和孝君 この募金というものは、一体使途をパーセントで示していただいたらどんなものですか。国際的に何か使ったりしているし、災害なんかにも充てているはずですが、それは何%ぐらいずついっているのか、この百七十四万というのはどういう積算基礎でこれがいっているのか、ちょっとこれを聞かしてください、なんぼあって、どれくらいになっているか。
#61
○参考人(遠藤保喜君) 松山の病院にまいっております金が、支部で募金したもののどのくらいの割合で、それからどういう基礎でこれに入っておるのかという御質問でございますけれども、愛媛県支部が集めております金を松山がどの程度使っているかということは、私の実は所管外のことでもございましたので、そこまで調べてまいっておりませんので、たいへん申しわけございませんが、ただ病院のほうで受け入れておりまする百七十四万というのは一これは実は看護婦の養成につきましては、病院自身では相当数の看護婦の養成をいたしますけれども、いわゆる救護看護婦の養成というのは、各県ごとに一定の人員を定めておりまして、その定めておる人員については、支部のほうで実際に養成をしておる病院にその金を差し上げるということになっておりまして、百七十四万はまさに愛媛県支部が養成する必要のある救護看護婦の頭数に応じて一定の基準で出した金でございます。以上でございます。
#62
○大橋和孝君 これは四十五年と四十六年のわかっている実績で一ぺんデータとして資料をいただきたいと思いますが、いかがですか。
#63
○参考人(遠藤保喜君) 四十五年と四十六年でございましょうか。
#64
○大橋和孝君 はい。
#65
○参考人(遠藤保喜君) 四十六年度はまだ決算前でございます。
#66
○大橋和孝君 じゃ、四年と五年。
#67
○参考人(遠藤保喜君) 四年と五年でございますね。それじゃ後ほど作成いたしまして提出いたします。
#68
○大橋和孝君 それから最後に人事部長さんにちょっとお話を聞きたいのですが、先般あなたは現地に御指導に行かれたらしいのですが、大体現地ではどういうふうな指導をさっていらっしゃったのか。これは県の民生部長さんとか支部長さんあたりは、なかなか本社の意向は固かったという評価をしていられるといううわさを聞いております。だからして、あなたが行かれてから、先ほどのような議論の中で、それは徹底的に、何といいますか、労働協約なんかを破棄させなければいかぬのだ、これが赤字だからこれを改正せいということで、相当さびしく言って来られたものかどうかという点が私はかえって心配なんですね。ですから、それを組合の側でもそういう話を聞けば、さては本社のほうはその円満な解決方法ではなくて、むしろ組合を圧迫するような形で指導に来られたかというような受け取り方もないではないというような想像もいたすわけですが、本社側として、これは衛生部長にも責任がありましょうし、人事部長さんにも相当責任をもって解決の方向に向かってもらわなければならぬのですが、この解決に対して一体どういうふうに取り組まれるのですか。それで、現地のほうの受け取り方が非常に本社はかたいぞというような受け取り方をされるとスムーズにいかぬかもしれないので、特に、私はそういうことを聞いておいて、それで石本さん時間急がれるそうですから、ちょっと関連してもらうようにします。
#69
○参考人(宮島久義君) 私たち本社からこの種の問題で出動するということはほとんどないわけでございますが、私、三年半ばかりになりますが、これで二回目でございます。やはり、松山のこの争議が相当社会的に大きな問題になっているということを考えまして、一度見に行ったわけでございます。それで、現地で特別な指導ということをしたわけではございませんが、いろいろ本社にいてはわからないようなことを現地で従来の経過とか、協約破棄の内容だとか、そういうものを見て参ったわけでございます。かたがた建物や、そこにいる人たちを見るというのも私たちのねらいでございます。そういうことでやっただけで、別にお話申し上げるようなことはございません。ただ、この争議が、何とか、あまり、どう言ったらいいのでしょうか、妙なことにならずに収束する方法がどこかにないだろうかということは、絶えず本社にいても考えているわけですが、現地に行っても考えたわけでございます。先ほど来、院長も説明いたしましたように、こちらがかたいとおっしゃられればかたいかもしれませんけれども、いわゆる正常化する方向で何か方法がないか。何せ相手のあることでございますので、話し合いの中で、できれば解決したい。私の行ったときにはちょうど地労委が乗り出している時期でございますので、それでは地労委の中でどういうふうにされるのか。そのとき病院側はどうしたらいいのかというようなことを相談して参ったわけでございます。
#70
○大橋和孝君 ちょっと、本社側に私は特にもう一ぺん念を押しておきたいと思うのですが、先ほど院長さんにも話をしたとおり、これをおさめるためには、一ぺんやはり刀をおさめて話をしなきゃ話はできぬわけで、刀を抜きながらこれを聞いてこいというわけには私はいかぬと思うのですよ、そういう観点からいったら、やっぱりあなたのほうで指導に行かれたら、あるいはまた今後指導される方針として、やはり話し合いをもっともとに戻して、そうして、ゆっくり話をしていこう、じっくり話をしよう。そのかわり、私のほうはこういうことも聞いてくれ、ああいうことも聞いてくれということで初めて話ができると思うのですから、私はそういうふうな方向にスタートをしないで、一方では剣を抜きながら、それでこれを聞け、あれを聞けと言っても、それは私はいけないと思うのです。いままでの経過で私が話したように、一方支給だとか、あるいはまた、団交のときでも、そういうことをやらないということを話しておきながら、今度またそれをやっておられるわけですから、いろんな意味において。私はもう一ぺんもとに復してからこれはやるという、ほんとうの指導方針を出してもらいたい。地労委のほうでも、スムーズにいくだろうし、この問題はスムーズにいくと思うし、私はそういうことで――もう話を聞けば、前提的に絶対に労働条件を破棄さしてしまわなきゃならぬというわけじゃなしに、それを改良していこうというような考えだとするならば、私はそうするべきだと思うのですが、どうですか。
#71
○参考人(宮島久義君) 御趣旨の点、承知いたしました。
#72
○石本茂君 私は関連でございます。ほとんど大橋委員が聞いたことでございますけれども、二つほど簡単に聞いてみたい、確認をいたしてみたいと思います。
 その一つは、先ほどから日本赤十字社本社自身が、現在あります九十三の病院の、どう言いますか、全体調整という意味での指導をしてらっしゃるということはわかりましたけれども、何かやっぱり話を聞いておりますと、すごく――どう言いますか、経済的な援助もしない、何にもしないでおきながら、その指導という面ではかなり強い力といいますか、そういうものを私どもは受け取るわけです。現に、全国のあっちこっち参りますわけですが、どうも赤十字病院の運営そのものの中に何とも納得できないものが一つございまして、今度の事件も、そういうことがやはり根っこになっていたように思います。というのは、院長先生が赴任されたときか、されましてからかわかりませんが、正常化するようにというような、これは至上命令ではないと思いますけれども、そういう基本的な指示権が院長の頭にやはりかぶさっていた。院長先生にしても、事務部長さんにしても、はっきり申せばやはりこれは雇われマダムのようなものでございまして、御自分の病院を御自分が運営をするということとちょっと違いますし、これはやはり労使、労使と申されますけれども、働く者、それから、運営の中心である院長、これはともどもに病院をよくしようという努力をされて今日まできているわけでございますから、何かしらあいさに、力のない者が非常に大きなことばの権力を持って入り込んで、それがそういう災いを起こしてきたというふうに私は考えます。しかも、こういうものをきめたのは、もう一世紀前でございますね。百年以上も前のようなころにきめておいたものを、いまもなお、このように変わった社会の情勢、特に、病院というものは、当時、日赤といえば一県に一つの総合病院でございました。いまは日赤を上回る総合病院がもうざらに地域に出てきています。そのときに、なおかつ、そういうものをかぶせて、権力のようなものをかぶせて、それで院長はこうあるべし、お前らはこうあるべし――私はちょっとふしぎだと思うんです。
 それからもう一つ、調整、調整と申されますが、さっきから聞いておりますと、でこぼこ調整ということですが、出張ったところだけを調整していて、引っ込んだところを、一体どう全国的に調整してらっしゃるのか。私はそういう意味で、日本赤十字本社が、今後ほんとうに態度を根本的に改めなさらないと、この事件は随所に起こるであろうというふうに考えて、今後ともなおこういう態勢で臨むのかどうかということを確認しておきたい。
 それからもう一つは、院長先生にでございますが、これはもう病院の運営上、非常に御苦労なさっているわけでございますが、今度の問題は、単純に考えますときに、この賃金の不当なアンバランス、さっきの薬品の問題にしたからつて、考えてみれば、やはりそういう給料、賃金体系の問題だと思うんです。そういうものを是正することによって赤字を解消する――病院のいま持っている赤字を解消していきたいという目的だけなのでございますか。それとも正常化ということばの中に、労働組合の、どうもあり方が好ましくないので、しかも、積み重なってきた協約を全面的に廃棄したいという、このことが優先的な目的なのか。その辺を簡単にお答えいただきたい。確認だけしておきたいんです。
 以上でございます。どうもありがとうございました。
#73
○参考人(宮島久義君) 御指摘のとおり、本社は財政力はほとんどございません。そして、御指摘のように権力だけは持っている、こういう形でございますが、権力を振り回しているわけではございませんので、やはり現地を知っている者はそこの当事者でございます。したがって、連絡し合って、そこでもうまくいくように、全国的にも均衡のとれた運営がなされるようにということをやっているわけでございまして、批判はいろいろあろうかと思いますが、私どもはそういう態度でやっておりますことをお答え申し上げます。
 それから凹凸の中の凸のほうばっかり調整して凹のほうはちっともやらないのか、こうおっしゃっておりますが、それはここに中野さんもいらっしゃいますけれども、本部組合との関係で、いろいろな点承知したことで、あまりに引っ込み過ぎているというようなところは、やはりそこの現地の院長さんとよく話して、それを是正してもらうようにするということをやっております。
 御参考までに申し上げますが、たとえばベースアップをきめるにいたしましても、独立採算制の中でございますので、組織の中でも、本社が一方的にきめるというようなことはございません。事前に組合さんと話をすると同時に、内部でそれぞれの現地の院長さんとよく話して、こういう線できめるということを決定していくわけでございます。したがって、本社のほうが逆に雇われマダムかもわかりません、そういう点では。
 以上でございます。
#74
○石本茂君 いまのことで院長先生の前に……。
 いま申されました事柄の中で、足をちょっとつかまえるようですが、それでは、この不当と言われますような協定を、かつての院長、事務部長のころに労働協約をしたわけでございますね。そのときになぜ本社がそういうものは好ましくないからしちゃいかぬと言えなかったんですか。それを聞きたい。
#75
○参考人(宮島久義君) これは、私も実は院長さんがおかわりになったころここに参りましたので確たることはわかりませんが、何か私ども引き継いだ中の理解といたしましてはなかなかよくわからなかった、本社としてはわからなかったということがあったようでございます。そして、それがだんだん積もり積もって相当大きい問題になったので、はっきりし、更迭という問題につながったと、こういうふうに伺っています。以上でございます。
#76
○参考人(土屋定敏君) ただいまの質問にお答えいたします。
 私、先ほど御発言になりました、組合弾圧とか労働協約の破棄とか、そういうことだけでやったのかと、ほかに他意があったか、ということと解釈しております。実は、この席でございますが、他意がなかったわけではございません。私は形の上では組合員をいかにも苦しめておるというふうな形をとらざるを得ない状態になっておりますが、私の病院の看護婦を見ておりますと、日ごろは実によく働くいい看護婦でございます。それが一たん事ありますとまるで、医学的なことばで言えば、催眠状態に変わってくる。そして、医療機関でありながら本分を忘れ、しかも、赤十字という旗印を忘れて患者の職場を放棄するというような一方的な行動に、指令に従っている。そういう、赤十字病院でありながら、松山では過去十年来まるで年中行事のように年に一、二回労働争議状態に入り、ときには実力行使に入って皆さまに御迷惑をかける。そういう状態であるということは、日ごろの彼女たちの働きぶりからいたしまして、私はやはり下世話では申しますが、しつけの意味もあることを否定はいたしません。いま赤十字病院のあり方、特殊性ということについてかまびすしく言われております。私は、国立病院、自治体病院そのほかの病院と同じように、医療に従事しておる、りっぱな医療を続けるということがあれば、ほかに特殊なものは必要ないと思っております。しいて赤十字病院に特殊性を求められるとすれば、赤十字、日赤といったら看護婦でございます。日赤の看護婦でございます。私は頭が古いかもしれません。しかし、日ごろ私は、国際的な救護に出得る資格のある者は日赤の看護婦だけだと聞いております。そういうことからいいますと、日赤の看護婦は国際的なもう少し高い理念のもとでやっていかにゃならぬという抱負は持っております。したがって、私は看護婦の幹部を養成するようなつもりで学院も院長をしております。そうあってほしいと。そのためには看護婦の労働条件は世界の情勢に比してあまりにもきびしいんです。日本は、非常に少ない。彼女たちは非常に過酷な条件で働いておるということは否定いたしません。しかし、さきにニッパチの問題が出ました、一人夜勤の。これを二人夜勤にしますとすると、病棟を閉鎖する以外には採算がとれないというジレンマがあるわけでございます。そこにはやはり医療費というものの根本的な解決がなされなければ、看護婦問題、病院問題は片づかないと信じておりますし、私は日赤病院こそ病院をあげて看護婦の地位向上その他に働くのが特殊なことであると固く信じております。
#77
○藤原道子君 時間もあれでございますから、簡単に御質問いたしますが、先ほどから赤字赤字というお話が出ております。私は今度の国会で最も重要案件としては医療問題、医療基本法というものを大きく論議されていかなければならない。いま病院で赤字が多いのはもうほとんどの病院がそうじゃないですか、病院とすれば。それに対してあなた方どういう考えを持っているのですか看護婦の問題に対しましてまあ労働組合の十年来の労働協約を一挙に破壊する、行き過ぎだから破壊する、これを破壊するのが院長の使命だと、土屋さんそんなことは言った覚えはないとおっしゃったけれども、あなたはこれをやることが本社の至上命令だ。こういうことを随所で言っておられることが私たちの耳にすら入っているのです。それならば、労働協約はなくともりっぱな、満足のできるような待遇を講じていくのかどうか。先ほど一人夜勤の問題で、夜勤の婦長がいるとか、係長がいるとかこういう御答弁がございましたね、さっき。ところが、とんでもないことで、あなたは実地を見ていらっしゃるんです。婦長さんは夜勤婦長等はおりますけれども、ほとんどの病院で寝ていますよ。これは私は予算委員会でも取り上げたことがあるんです。婦長さんは夜勤の看護婦と同じように夜勤に勤務しておりますか、もしいるならばはっきりしておりますとおっしゃっていただきたい。監督のために夜勤婦長というものはおりますけれども、働いておるのは夜勤看護婦一人じゃございませんか。それでどうして休憩がとれるのですか。そのために、呼んでも来てくれない、いろいろな病院で事故が起きるのは一人夜勤が大きな原因になっているということを忘れていただいちゃ困るんです。ことに松山病院は非常に評判がいい、いま院長がおっしゃったとおり、看護婦さんたちの評判がとてもいいんです。なぜでしょう。要求によって、労働協約によって若干の、これはほかの病院と違いが出ているかもわからない。病院本来の使命はよき医療を行なうことでしょう、患者に満足を与えて回復の早きを念願して行なうことにあると私は思うんです。わずか三千万やそこらの云々ということがさっきも出ておりますけれども、そういうことはまことに微々たる問題じゃないかと私は考えるのです。ことに看護婦の待遇につきましては、これは医務局長も来ておりますけれども、いま大きな問題になっている。いま土屋院長は言われましたけれども、二人夜勤八日制にすればいまのあれじゃやっていけない、そのとおりなんです。四人に一人の看護婦の定員、これができるときに厚生省は病床数と看護婦数を割ると四対一以外にないのだ、将来看護婦をふやして定員は変えますといったのは保助看婦法ができるときの約束なんです。けれどもそれができて二十何年ずっと四対一がそのままになっている、病院はどんどんふえている。そういう状態のもとで働いておる看護婦さん、ことに日赤本社の方に覚えておいていただきたいのは、日赤の夜勤が一番多い。多いところでは日赤では夜勤が十五、六日やっているところがあるんです。名前をあげろとおっしゃればあげます。こういう状態が放置されている。それで労働協約は行き過ぎだとかなんとか、松山病院にのみ圧力をかけるということはおかしい。とにかくそういうことで夜勤が非常に多い、ということは人事院勧告であるところの夜勤は八日以内、そして二人夜勤、これに違反しているじゃございませんか。それの対策はどういうふうに立てておいでになるのか、これを伺わしていただきたい。
 それから、十年間も労働協約を結んできたのをこれを一挙に破棄する。しかも一方的な通告、それをのまなければボーナスはこうだ。こんなべらぼうなことは、私いままで長く議員をやっておりますけれども、初めてなんです。本社のきめたボーナスは三・一月分、ところが、これを、今度支給された額を本社はそのまま認めておるということもおかしいじゃありませんか。労働協約を破棄すれば本社の指定並みに払いましょう。院長だって相当苦労していると思うのです。こういう点が私には納得がいきません。私は、国立病院での労働基準法違反ということを国会で取り上げました。基準局が調査いたしましたら、看護婦さんの労働基準法違反が九三%なんです。モグラモチじゃあるまいし一カ月のうちの半分以上を夜中に過ごす、そうして休憩はほとんどとることができない。九三%以上の労働基準法違反がある。私は今度日赤を調べてみようと思う。私は、これを上回るような状態にあるんじゃないかと思います。こういうことできょうまでやってきて、そうして、まあいろいろ批判のある日赤病院で松山病院が評判がよく患者が満足しているということはどこに原因があるか。院長が言われたように、看護婦の待遇は世界一悪いですよ。やれ、生理休暇だってなかなかとれない、年次有給休暇の問題もある。夜勤がうちへ帰るときの待遇はどうなっていますか、夜夜中はどういうふうになっていますか、夜勤手当はどうなっておりますか、取り上げれば切りがございませんが、表面だった前の院長が労働組合と交渉をして結んだ協約が甘過ぎる。だから、これを直すためにあなたが行ったんでしょう、広島まで、院長を口説きに。というふうに私のほうへは情報が入っている。そうして、もしうまく――土屋さんはちゅうちょされたそうでございますけれども、もし問題が起きたら責任は本社で持つ、こういうことでおやりになったそうでございますが、ここまできた争議をどういう形で本社は解決をなさるのですか。これをまとめて、時間の関係上、お伺いいたします。とにかく医療がいかに重大であるか、にもかかわらず、病院という病院は赤字だらけだ、そうして、看護婦のみならず医療従事者の待遇はまことに悪い。それはどこへ影響するかというと国民大衆に影響する、こういう点をお考えの上で、ひとつごまかさない御答弁をお願いしたいと思います。
#78
○参考人(宮島久義君) お答え申し上げます。人事院判定、四十年に出ました人事院判定につきましては、本社といたしましてもこれを尊重する立場をとるという基本線をきめております。ところで、これを実現するためにはやはり看護婦さんの増員ということも必要になります。赤字の問題、いま先生はあまりどうも問題にされませんでしたけれども、先ほど来申し上げているとおり、わが社におきましては独立採算制ということでやっぱり赤字の問題を無視するわけにはいかぬと、こういう問題が背景にございますが、このニッパチの問題につきましては、私どものほうから組合さんのほうに、これを実現するためにはいまのシフトを変えてもらいたい。二十四時間を八で割ってそういう交代――三交代制をやってきておりますが、十二時の交代、この松山の場合ならば夜中の十二時半の交代になっておりますが、これはどうも私の調べた限りにおいては看護婦さんがほとんど病院のすぐそばの寮におる、それから結婚している人が非常に少ない。そういう中でまあなかなかうまくいった制度だと思っておりますが、現在赤十字の看護婦さんの六割は多くは結婚し外から通ってきている。そういう中で十二時ないしは十二時半の交代というものはいかにも無理がある、そこでニッパチ制の問題もさることながら、こういう交代の問題につきましていろいろ組合からの要求が出てまいっております。夜中の交代について車代を出せとか、あるいは賃金を上げろとかいう問題が出ておりますけれども、それは言ってみれば当然な要求のようにも考えますが、その前にシフトをどうしたってそうして置かにゃいかないのかどうかという問題で、私どもなりに研究いたしまして、十時の交代にいたしまして、そのときは朝の八時まで、標準的なものを言いますと、つとめてもらう。そして週三十九・五時間という労働時間の協約がございますから、そういう形でシフトを組んでおく。その三十九。五時間の中におさまるようにシフトを組んでおく。こういうことで組合側に話を持ちかけておるのでございますが、これについてもなかなからちがあかないで今日に至っているわけでございます。したがいまして、ニッパチの問題が全部そのとおり実現しているわけではないところがずいぶんございます。まあ、そういう問題がございまして、まことに申しわけございませんが、なかなかこれは判定を尊重する立場をとって、それを実現しようとしましても困難な問題がございます。
 それから、基準法違反の問題がずいぶんあるという御指摘でございまして、私どもも注意してそのつど各病院に注意を喚起して、ないように指導しておりますが、まあ、そういうことでございます。
 それから、その協約破棄の問題につきまして本社が責任をとると言ったとか言わないとかいう問題でございますが、この問題につきましても、さっきからすでに説明されておりますように、松山におきましてはほかのところに出ていない給与が相当あって、そういうものを寄せ集めますと一・二カ月分とそれらで大体三・一になるというような一・二の数字だそうでございます。これは病院で計算したものでございます。そういうことでございますので、その点御理解いただきたいと思います。以上でございます。
#79
○藤原道子君 労働協約で結んだ給与をもらっているのを、ボーナスと差し引いてもいいじゃないかという考え方。三・一カ月分になる。そんなべらぼうなことないでしょう。それはどうなんですか。そういうことあるかね。それ、もう一ぺん聞かしてください。ほかに出てない金が出ているから、だから、それを加えれば三・一カ月分になる。まさかあなたのようなりっぱな方からそういう御答弁があろうとは私は思わなかった。労働協約で結んだその給与以外にもらっているわけじゃない。私はそういう考えで、日赤本社がそういう考えに立っているとすると日赤本来の使命、日赤の存在から見て――きょうは時間がございませんから、またあらためて委員会を開いて、それで御質問したいと思いますが、いまのところだけは明らかにしてください。
 それから、労働大臣にはずっとお待たせしてまことに申しわけございませんが、各病院とも医療従事者の基準法違反がずいぶん行なわれている。労働省ではこれに対してどういう考えを持っておいでになるかをこの際お伺いしたいと思います。
#80
○参考人(宮島久義君) 協約によって払われた賃金とボーナスとてんびんにかけてやるのはおかしいじゃないかという御意見かと思いますが、当初申しましたように、ボーナスの決定権はその地方の院長に与えております。やはりそこで、それにしてもあまり差がつくことを回避するために、ある種の指導は本社からなしておりますが、一応その院長にその決定権を与える。これは月々の給与については全国均衡のとれたものでやる。大ざっぱに言いますとそういうことかと思います。しかし、ボーナスになりますと、そこの事業成績によって多少の差がつくことはやむを得ない。そして独立採算制の中でやっていこうといたしますと、そういう形をとらざるを得ない。こういうことでそうなっているものと御理解いただいてけっこうかと思います。そういう中で、今度病院で一・二カ月分というものを組合に提案したわけでございますが、その裏話をすれば、先ほど私が申しましたような数字だということでございまして、どこでもここでもそういう問題があるということではございません。以上でございます。
#81
○国務大臣(塚原俊郎君) 先ほどから数多くの質疑応答を静かに聞いておったわけでありますが、とにかく信頼関係というものが一番中心をなすと思いまするので、あまり肩を怒らせることなく両者が話し合いまして、円満な解決を労働省としては望むと、ことに地労委にもかかっておることでありますから、その成り行きを見守るというのがいまの私の立場であります。
 それから、藤原委員の御指摘の労働基準法違反の問題でありまするが、公的医療機関で八〇・六%、個人では九三・二%という、確かにこの数字が出ております。労働省としては今日まで厳重な監督を、また警告を行なってきておりましたけれども、今後もそういう御批判のないように、ことに看護婦の特殊性というものから考えまして、厳重な監督を続けてまいる考えでございます。しかし、問題は医療の問題あるいはまた看護婦等の問題、これはまあ私の所管というよりもむしろ厚生省でございます。しかし、国務大臣としては私も非常に関心を持っておりまするから、よく関係省、特に厚生省と御相談いたしまして、本日のやりとりでたいへんよく勉強にもなりましたので、できるだけ国民の健康、生命、身体を守るという大事な医療機関のあり方に対しまして、ひとつ万全を期させるよう努力をいたしたいと考えております。
#82
○藤原道子君 いまのパーセントには問題がございますが、それはあとで大いに、次の委員会で論議したいと思います。時間がまいりましたので。
#83
○大橋和孝君 たいへん時間がなくてだいぶみなおなかもすいていると思うのでいらいらしておると思うのですが、あとから大臣にもあるいはまた厚生省にもちょっとまとめて聞きたいと思いますのですが、組合の人に来ておってもらって、まだ一つも質問しておりませんので、たくさん私は用意しておるのですけれども、簡単に、二つ三つにしぼって伺ってみたいと思います。
 松山日赤は、この労使問題紛争は四十三年のときに私も参りまして、
  〔委員長退席、理事高田浩運君着席〕
ここでもいわゆる今度で二度も現地へ行って視察していろいろこの問題について、本委員会でもいろいろ問題をただしたり議論をしたりしたところでございますけれども、先ほどから院長並びに本社のほうに対してもいろいろ聞いたけれども、どうも明確さを欠いておるわけですが、労使間の紛争の根が非常に深い点から申しますと、問題点とかあるいはポイントあるいは解決のためにはこれからどうしたらいいんだと、これは組合側でどう思っていらっしゃるか。それをひとつ二者には聞きましたけれども第三者として組合のほうからもそのものずばりこれを解決するためにはどうなんだということをひとつ出しておいてもらったら、これは今後解決の問題には非常にいいし、あとから労働大臣にもあるいはまた厚生省のほうにも伺えるという感じがしまして、私はいままでの質疑の中で非常に失望しておるのですけれども、組合の中で、ひとつずばりとどうしたらいいかというようなこと、その問題点あるいはまたそういうポイントですね、あるいは解決方向といったやつを一ぺん言ってください、簡単に。
#84
○参考人(中野光雄君) 端的に言いまして、いま院長は、看護婦は非常によく働くけれども一たびあれすると催眠状態になる――私どういう意味なのかさっぱりわからないわけですけれども、ということは組合に対する理解というものが非常にないのではなかろうか、端的にそういうふうに受けとめられると思います。
 それから、松山日赤病院は従来、この十年間の積み上げの中で、労使非常に円満にきております。全然紛争がなかったとは申しませんけれども、実際に争議行為が行なわれたという事実は四十三年まではほとんどあっておりません。そのこと自体を考えますと、そういう労使が話し合って積み上げてきて、円満に労使が信頼関係を結んできたことが、お互いを尊重し合うという立場から、そういう労使の円満な慣行が生まれてきておる。それが四十二年以降になりましてこういう状態が続いてきたということだと思うのです。
  〔理事高田浩運君退席、委員長着席〕
したがって、ドンピシャリ言いますならば、第一点は、やはり院長が組合を対等に扱いたい、尊重したい、そのことをまずはっきりしてもらわなければならぬというのが第一点。
 第二点は、今度の問題の紛争はどこから起きたのか。年末一時金を中心とした諸要求、あるいは賃金についてもよその病院は十月から実施してきたが、松山では十二月までほとんど回答らしい回答は出てきておらない。こういうように団体交渉こそ持ったけれども、これは形式的になされてきておるというところに一つの問題がある。したがって、労使は団体交渉の場で、特に公的医療機関でございますから、そういう医療なり患者ということを考えた場合、そういう団体交渉でもって話し合うという姿勢がなくてはならないのではないかというのがポイントだと思います。
 それから、第三は、それでは具体的にどう進めるかという場合に、やはり問題はいまだに年末一時金も受け取っておらない。四十六年度の賃金についても、まだ八月、九月分についてははっきりしていない。だのに労働協約の一方破棄を通告するあるいは年末一時金の一方支給を強行する、こういうやり方に問題の紛争のポイントがある。したがって、それをもとに戻すこと、すなわちほんとうに対等に話し合う立場に返るということが私は本来の姿だろうと、労使関係のルールだろうと、そう思います。病院側が出しておる労働協約の一方破棄通告というものを一ぺん取り下げる、一時金の一方支給についてもやめる。そして労使がそこまで戻って、そこから話し合うということになれば、そういう事実行為が示されて初めて労使の信頼関係が生まれてくるのではないか。私はそういう労使の信頼関係を取り戻すためにも、やはりそこまでして土俵の中で話すべきである、こういうふうに思います。
#85
○大橋和孝君 では、もう一つお伺いしたい。
 労働協約の破棄とか、あるいはまた地労委のあっせん破棄について、労働組合としてはこれをどういうふうにお考えになっておりますか。
#86
○参考人(中野光雄君) 何ですか、もう一回言ってください。
#87
○大橋和孝君 労働協約ですね、これを一方的に破棄しましたね、今度、十年間積み重ねてきたやつを。それからまた地労委の前のあっせんで、そして、一方通告しないだとか、いろいろあっせんの問題があったやつも今度破棄してしまったわけですね。そういうような問題を労働組合としてはどういうふうに考えているか。
#88
○参考人(中野光雄君) まあそれは、端的に言いまして、やはり地労委といういわゆる労使関係の問題を取り扱う公的機関で約束したことはやはりきちっと守っていくということでなくてはならないと思います。したがいまして、やはり今度あっせんが職権によっていまやっと土俵に乗ろうとしております。したがって、そういう点についてはきちっと、私が先ほど申しましたように、四十三年に約束されたこと、言われたこと、それから今回とられたこのような措置、労働協約というものがないということは一体どういうことなのか。無協約状態、政府でいうならば無政府状態ですね。そういうことであってよろしいのかということなんです。したがいまして、やはりそういう点については、労使関係をきちっとするためには、中身をどうするかということは問題があるにしても、協約はきちっと尊重しながら、そしてその中で話し合う姿勢をつくる。これが私は労使双方ともに尊重しなければならない立場ではないかと思います。そこで、先ほど言ったように、やはり第三者機関で約束したことはきちっと守る。そうして労使双方で協定したことについては労使双方がきちっと守る。そういう意味からいうならば、一方的破棄通告なんていうものは取り下げるのが当然ではないか。そこで初めて、相互のそういう事実行為ができて初めて信頼関係が生まれて話し合いが進む、こういうふうに思います。
#89
○大橋和孝君 もう一つのポイントは、ちょっと聞いておきたいと思うんですが、それは結局、この年末の一時金の問題ですね、これは先ほど言ったバランスにかけてどうこうとか一時的にやられたということはいま話があったわけですが、こういう問題は組合のほうでお調べになって、他の松山以外の組合では一体どういうふうに解決されているか、こういうこともちょっと聞いておかないと、これはこれからの話のポイントになると思いますから。
 以上三点、ちょっと聞いておきます。
#90
○参考人(中野光雄君) 年末一時金の状況ですが、私どもの組合では、松山をのけまして全部三・一プラス二千五百円以下で解決しているところはございません。ほとんどが三・一プラス二千五百円ないしそれ以上上積みをして解決をしております。しかも、そういう実態の中で病院が赤字でないかというと、そうではございません。大半の病院が赤字の病院なんです。赤字であっても、やはり三・一プラス二千五百円ないしはそれ以上払う。そういう姿勢があって初めて労使が円満にいっておるわけですね。したがって、その点は、もうはっきり申し上げますけれども、三・一プラス二千五百円以下で私どもの組合で解決したところはございません。それ以上であるところは、名前を出してもよろしゅうございますけれども、たくさんございます。
#91
○大橋和孝君 もう時間急ぎますから、ちょっとまだ組合の人にも聞きたいことたくさん持っておりますけれども、これちょっと控えておきます。
 それから、労働大臣、まことに申しわけありませんが、もうちょっと厚生省に聞いて、すぐ、労働大臣のほうが一番大事で、あとから大きい示唆をいただきたいと思いますので、ちょっとあとからにさしていただきます。
 それで、ちょっと厚生省に聞きたいのですが、この松山は特別看護になっているわけですね、それで三対一基準ですか、当直制だとこの間ちょっと聞いたのですが、それで当直制で勤務する勤務は私はあり得ないと思うんですが、少なくとも三交代制にしてきちっとしなければいかぬのですが、これ当直制をとっておられるのですね、部分的に。だから、これひとつどんなふうになっておるのか、こういうことでいいのかどうなのか、一ぺん聞かしてください。
#92
○説明員(松浦十四郎君) 基準看護の承認に当たります条件というのは三つございまして、一つは、その保険医療機関におきまして、その医療機関におきますところの看護に当たる者が、そこで入院患者に対しまして症状に応じて適切な看護を行なうというのが一つの条件でございます。それから第二の条件は、そこの患者さんの数に対しまして看護に当たる人の人数が三人に一人以上である、あるいは四人に一人以上、五人に一人以上、あるいは六人に一人以上ということで、特類から三類までの看護というのができているわけでございます。それから第三の条件といたしまして、ただいま申し上げました看護に当たる者の内容が、いわゆる看護婦、それから准看護婦、それから看護助手というものの割合が四対四対二、こういうふうな条件にあるということが基準看護の承認の条件になっているわけでございます。
 したがいまして、いま先生の御質問の第一点にあたる問題でございますが、私どもの一応の条件としましては、入院患者に症状に応じた適切な看護が行なわれるということで判断するということになっております。
#93
○大橋和孝君 ここは三対一をとっているわけですね。それでありながら、交代制をやっていない。それからまた、医療課長からの御説明のように、基準看護をやっている条件というのは付き添いをつけないために基準看護ができているわけですね。ここは完全看護といっておりながら、実際は付き添いをたくさんつけているわけなんですね。こういう点なんかも私はおかしいんじゃないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
 それからもう一つ――時間がないから一緒にやっていきますけれども、ここはロックアウトをして病棟閉鎖をしたけれども、先ほど破水した患者なんかは、ちゃんと連絡してあるからこれでいいんだと、こう言っているわけです。あるいは退院したくないとおっしゃっている人を説得して、それはトラブルにはなってないようですけれども、もう半月もおらんならぬと思っていた人を、あんた帰ってくれということで、半強制的な形で説得をして帰ってもらっているというようなことが行なわれているわけですが、やはりこういう地方の基準の病院が、紛争のときだとはいいながら、私は、もっとそういうことに対してもあまり支障を来たさないように、労働組合も配慮してやっているわけですね。そういう点からいっても、もう少しこういうことに対しては十分な処置をとるべきじゃないか。厚生省側としては、やはりこの日赤病院に対して、医療の本旨からいってももう少しこういうことに対しては指導すべきじゃないかと思うんですけれども、局長どうでございますか。
#94
○説明員(松浦十四郎君) 前段の、基準看護の病院であれば付き添いはつけるべきではない、こういう先生の御指摘でございますが、おっしゃるとおり、基準看護の病院におきましては、付添看護婦をもって看護を行なうということは私どもはいけないことであるということで指導いたしております。なお、ただ一部微妙な点がございますのは、看護は病院でやるけれども、そのほか簡単ないわばそれ以外の用事というものをやるというような場合には、これは必ずしもそれまではいけないということは申しておりません。
#95
○政府委員(松尾正雄君) 後段の問題でございますが、ロックアウトというふうな方法が手段として認められておるとは思いますけれども、やはり、公的病院であろうとそうでなかろうと、少なくとも医療機関というものが患者の生命を守らなければならぬということに徹し切るわけでございますので、私どもとしてはこれはできるだけ避けてほしい、こういうふうに思っております。
 ただ、これらの日赤の問題につきましては、先ほど来からのいろいろのお話もございますように、病院内部におけるいろいろ労働条件に関する問題でございます。したがいまして、原則といたしましてやはり労使双方の自主的なお話し合いということによって解決をすべきでございまして、われわれがとかく横から妙な口を出すということは差し控えるべきだと思います。特に、しかし、現段階におきましては地労委の職権あっせんということに乗り出していただいているわけでございますので、私どもといたしましては、やはりそのあっせんを十分双方とも尊重されまして早期に解決すべきだというふうに願っておるわけでございます。
#96
○大橋和孝君 特に私は医務局長にお願いしたいという点は、やはりそういうふうな、周囲からは最終的に、非常に重い病気、そういうものの処理をしてもらうために非常に期待のある病院なんですね。そうして日赤といういままでの伝統もあるし、いろんな点で先ほど院長の話なんか聞いといていただいたように、比較的信頼度が高いわけですね。そういうところに対してこういう中の紛争でロックアウトをしたりなんかして、そして、それがまた紛争に輪をかけるということに対しては非常に問題なので、私は医療機関としての今後の指導を、中労委であっせんの間は局長のおっしゃるとおりかもしれませんが、もっと姿勢としてやはり私は医療機関をいろいろ指導してもらう厚生省の立場ではもっとこういうことをしっかりやらなきゃいかぬのじゃないだろうかと思います。それはいまお話しになって――看護をされている病院で付き添いといっても、それは精神的な面もあるでしょうし、さびしさの面もあるでしょうから、いろんなところで厳重に言えないことはよくわかりますけれども、やはりこれなんかは取るだけのものを取っといて、特別看護のあれも取っといて、しかも実際は一人夜勤をやらしておるということで、またそれは三六もやってない、三交代もやってないというようなことではやはりこれは名だけとって、それが伴っていないという非常に悪いような例にもなるわけですから、少なくとも公的病院はやはり特別看護制をとられるほどけっこうだと思います。ですからそういうような形で二・九何ぼの割合になっていたときもあるそうですが、現在それもどうであるかもまた非常に問題がありましょうし、いろんなことから考えましても、私はそういうことを取っといて一方でそれをはずしているということはなるべくないように、やはり名実ともにあれをされるような形にしてもらいたいということを念願をしておるわけです。大臣にも非常に御迷惑をかけていますから二、三事務的なことをちょっと聞かしていただいて、そして、一ぺん大臣のお考えを聞き、私は大臣にお願いしたい、また労働省にお願いしたいというのは、働いている者の最終的な責任を持っていろいろ指導してもらうところはぼくは労働省だと思うんですね。あるいはまたこういうところで医療機関であれば厚生省、こういうところが相当しっかりと指導的な立場に立ってもらわないと、だんだんはずれていく面が多くて、先ほどから議論を聞いているように、何かいままでの協定を破棄するようなことが至上命令になって運営されているというようなことではこれは労働問題としてもあるいは医療機関としてもたいへんな問題を残すわけでありますから、そういう点で少しあとから大臣には非常にきびしくこの問題に対してメスを入れていただくような御所見をお聞きしたいと思っておりますが、その前提として時間外の勤務をさせる場合には、私は三六協定が必要だと思いますけれども、この点労働省にちょっとお聞きいたしたいと思います。
#97
○政府委員(石黒拓爾君) 時間外労働をさせます場合には三六協定が必要でございます。
#98
○大橋和孝君 そうすると拘束時間八時間の場合ですね、先ほどちょっと話したが、だれやらかわって休憩をすることができるとか言っておりましたけれども、八時間拘束の場合は休憩は一時間しなきゃ私はいかぬのじゃないかと思っているんですが、その点はどうでございましょうか。一人夜勤の場合には一体こういうような拘束八時間中の一時間の休憩という問題はどういうふうにしてあれされているのか。私はやっぱりこれは悪い例ではないかと思うんですが、どうですか。
#99
○政府委員(石黒拓爾君) 基準法の正確な解釈の点につきましては私の所管外でございますから……。
#100
○大橋和孝君 ちょっと大臣も含めて聞いていただきたいと思いますが、先ほどから議論してまいりまして、労働協約を十年間いろいろ労使間でうまく積み重ねてやってきたと、それが今度は少し本省の方針と逸脱しているからこれを一方的に破棄すること、これは労使がいままで円満にやってきたことを否定することになって、今後労使間の円満な運営というものはくずされてしまうことになるように私は思うんです。こういうことは労働省としては一体これをどういうように指導しようとされるのか。やはりいままでの積み重ねてきた協約というものは相当そのものを生かしていかな労働きゃならぬたてまえであろうし、もしそれを何か修正しようと思えば相当ねんごろに、先ほど関連質問でおっしゃいましたように、高いところだけ切っていこうという形ではなかなかそうはうまくいかないわけですね。だから一方的にやる、こういうふうなことになっては私はこれから労使間の円満な運営ということは非常に阻害されるし、こういうことをひとつ労働省としては相当徹底的に指導してもらわないと、私はこれからの労使間でますます紛争を起こすという起点になる。関連質問にもありましたので、そういうことをひとつ労働省のほうではどう受けとめていますか。
#101
○政府委員(石黒拓爾君) 労働協約というのは労使間の憲章のようなもので最も尊重すべきものでございます。ただしかしながら、これは永久に変えていけないものではもちろんございません。期限のある協約は三年をこえてはならないという法意の一つはそこにあるかと思います。したがいまして、労働協約はそのときどきの事情によって、労使の話し合いによって最も適切なものができるのが望ましいというふうに考えております。
 それで、今回の日赤の問題につきましては、詳細は私どもも存じておりませんけれども、だいぶ交渉したけれども、うまくいかなかったというふうに聞いております。で、一つの協約を破棄するということは、これは九十日の予告をもってすれば期限の定めのない協約について解約することは法的には認められております。しかし、それをむやみにやってよろしいものではもちろんございません。かりに解約をしたということは次に新たなる秩序をつくるための一つのステップにしかすぎない。それを破棄しっぱなしであとは知らぬということはとうてい許されないと思いますので、すみやかに新しい秩序のできることを切望している次第でございます。
#102
○大橋和孝君 こういうものに対してはひとつどうか労働省としては責任ある指導をしていただきたい、こういうふうに思います。で、これはもう非常に今後いろんなところに波及をしていくだろうと思いますので、先ほど労働組合の組合長に聞いたら、あとへ戻してもう一ぺん考えてもらうほうがいいと言う、一番近道だと、こう言っておるわけですが、そういう点も含めてひとつ労働省としては大きな指導をしていただきたいと思います。
 それからもう一つ、昭和四十三年の十月三十日に出ましたこの地労委のあっせん案ですね、これを見てみますと、新しい病院の建築時には二人夜勤とか、月八日以内の勤務体制にすることと、また年末の一時金は今後一方的支給をしないと、こういうふうなことを土屋院長より陳謝しながら取りきめておられるわけなんですね。この地労委という第三者のこの機関の中で言明がされましたこの一方的支給をしないという事柄は、言明しておきながらこういうことをされるということは、これはやっぱり第三者の機関の地労委のあっせん無視ということになるだろうと思いますが、こういう問題、こういう事実をひとつ労働省のほうではどう受けとめられるのか、これはたいへんな問題じゃないか。こういう不信行為をやって労働組合にもう言うことを聞きなさいと言ってもなかなか言うことを聞けないようなものがここに出てくる。私はこれは非常に大きな不信行為であるし、また第三者機関のあっせんというものは相当重視しなきゃならぬ立場にあるのをしていないということで、私はこれに対しては非常に問題だと思うのですが、この点ひとつ労働省側から御意見を伺いたい。
#103
○政府委員(石黒拓爾君) 四十三年の十月の地労委のあっせんの経過につきましては詳細は存じておりませんが、一般的に申しますならばもちろん地労委のあっせんというものは最大限に尊重をしていただきたい。特にその際約束をしたということは守っていただきたいというふうに考えております。今回の地労委におかれましてもそういう過去の事実も踏まえてあっせんが行なわれるものと思います。
#104
○大橋和孝君 それからこの病院、特に松山の日赤というのは、先ほどから何回も申し上げているように、非常に基幹病院として、公的病院として意味があるわけですが、こういう病院をロックアウトということ、きわめてこれは私は攻撃的なやり方だと思うんですね。ことばをかえて言うなら、人命を無視するということにもつながるわけでありますからして、その任務と責任という観点から言うなら、きわめて私は遺憾な状態だと思うんです。それから、組合は昨年十二月の十五日には予告通知をして、それから四十日もの長い間がまんをして実際はストに入ってない。一月二十八日になって一時間のストをしただけなんです。これとは逆にまた病院側は二月の二十六日に予告をして、一方的なわずか十日間の三月八日になったらすぐロックアウトをした、これはもうぎりぎりでやっていると、そういう点から両側のことを比べてみますと攻撃的なロックアウトと言わなければならぬような状態だと思うんです。これは組合の破壊とか弾圧ということにつながると思うんですが、労働省のほうどうですか。
#105
○政府委員(石黒拓爾君) 労使とも争議行為をなす場合には十日以上の予告をすることが必要でございますので、十日ぎりぎりということは法律に違反はいたしておりません。それから、組合が部分ストあるいは全面ストを波状的に行なうという場合に、それに対抗するためにロックアウトをするということは、これはその限りでは攻撃的とは考えられません。ただし、組合が完全にスト体制を解いてしまって争議行為のおそれもないという際に経営者側の言い分をのませるためだけの目的をもってロックアウトすれば攻撃的ロックアウトになります。今回の事案につきまして、その際にかなりいろいろないきさつがあったようでございますが、いずれにいたしましても、特に病院というようなもの、公的機関におきましては、労使とも争議行為は最も慎重であっていただきたい。それからわが国におきましては、ロックアウトの限界というものはかなりきびしい限界が引かれておりますので、経営者側としてはその点も十分留意していただきたいと考えております。
#106
○大橋和孝君 もう少し労働省側にもいろんな基礎的なことを聞いて大臣の御所見も伺いたいと思っておったんですが、時間もだいぶ過ぎておなかもすいていることだと思いますので、きょうはちょっとこれくらいでお尋ねすることはとめまして、最後に私は、これからも続いていろんな先ほどから資料の要求もいたしましたし、いろんな問題も含めてこの経過を見守ながら、実は再度質問をしたいと、こう考えておりますが、特に私はこれで大臣ひとつ、特に御所見をいただきたいのは、いまのようなロックアウトですね。これはもう組合のほうもいろんなことで慎重にやって、そして、このスト体制に入るのも非常に慎重なんです。それからまたいろんな意味であまりストを長くやれば人命に関係したらいけないという配慮からも一時間でやめて、ストを解除してみたり、あるいはまた保安要員にいたしましても、いろいろ病院側から望まれないのにかかわらず出していこうというくらいの積極性を持っているわけですね。それだのに、このロックアウトがどうにもならないという状態で行なわれるのじゃなくして、むしろ組合側にいろんなものを押しつけてのませる意味のロックアウトしか考えられないという点もあるわけですね。あるいはまたいままでの問題で非常にあいまいな点があって、一体当事者能力がないにもかかわらずこれをやっていくというような形は、私は病院そのものに対しても非常に問題があろうと思いますし、いろんな意味で、ひとつ労働大臣としてはこの問題に対しては少なくとも先ほどから聞いておるように、一ぺんこういうようなロックアウトをしたり、あるいはまた一方では一方支給をやったり、あるいはまたいままでの労働協約なんかを破棄通告をしてしまって、破棄さしてしまってというような形で、なお一そうやろうという形は、どうしても私は正常な労使の団交とは言えないわけでありますから、そういう点をひとつ十分に考えていただいて御指導賜わりたいと思うんです。
 これの中でまだ私はこの次にやりたいと思うことは、いかに不当労働行為があるかというのを、この間も行って調べてまいりました。そういう問題をいま全部あげてきますと非常に大きな問題が出てくると思うんです。それはこの次に私はいたしますけれども、どうかひとつ大臣のほうではこの問題に対してどういうふうにしていくのか、また医務局長あたりのほうでもこういう大事な問題ですから、一体これをどうしていくべきだというようなことなんかも、この日赤の将来のあり方も含め、あるいはまた看護婦さんなり、あるいはまた従業員のあり方も含めて医務局のほうでは相当の問題をひとつここで調査もしながら指導をしてもらわなければならぬと思うんです。労働紛争になっているところでございますから、これからエスカレートしていかないためには、一体労働大臣としてはこれをどういうふうにとらまえていくべきであるか、これはもう一番大きな問題ですから、どうかひとつ労働者の最後の身分を守ってもらうという労働省の立場で、大臣のひとつほんとうに前向きな御指導をこれから賜わりたいと思うので御意見を伺わせていただきたいと思います。
#107
○国務大臣(塚原俊郎君) 事ここに至りますまでには、先ほども申し上げましたように質疑応答の中でいろんな問題があった。私は、一方がどう、一方がどうという、そういう結論をここで出そうとは思っておりませんが、それぞれのお立場なり主張があったことは、これは認めざるを得ないと思うのであります。しかも繰り返して申すようでありまするけれども、やはり公的医療機関、ことにお話によれば、あの地区においてはおそらく地域住民が一番信頼し、また一番当てにしている公的医療機関ではなかろうかと思います。また争議等があれば入院されている方、また診療を受けられる方の精神的な動揺、こういう問題も非常に大きいのではないかということを私はおそれております。まあロックアウト、いまはなくなったと思いまするけれども、これは労調法でも特別の配慮をしているところでありまするし、やはり大事な健康、それから身体、生命に関する問題でありまするから、私としてもいままであまりつまびらかにしておりませんでしたけれども、本日たいへんよい勉強もさしていただきました。労働省の立場で国民の不安を、御批判を最小限にとどめるよう行政指導もいたしていかなければならないと考えております。
#108
○政府委員(松尾正雄君) 具体的にこの問題につきましては先ほど申し上げたようなことを基本にしてまいりたいと思いますが、一般に、御承知のとおり、病院等におきましては比較的労働問題、労使関係といったものが未熟でございまして、十分そういったことについて通暁していないという欠点がございまして、そういったことのためにむやみなよけいな争議なりトラブルが起こるということはわれわれの過去の経験からも十分承知いたしているところであります。したがいまして、いろんなこういう事件につきましても労働省からもいろいろなデータをいただきまして、われわれの手でもってまたさらに病院全体についてそういうことを指導するということを努力いたしておりますが、今後もそういうことによりましてさらに努力いたしたいと思います。
 また松山につきましては、先ほど来しばしば御指摘のように、その地方地方における有数な機関でございまして、われわれも県等とも連絡をとっておりまして、さらによく県のほうへも連絡をとりながら側面からの御協力をいたしたいと思います。
 また日赤等のあり方ということにつきましても御質問がございました。先ほど来のいろいろな病院と本社の関係等もいろんな問題があろうかと思います。しかし、また一方、経営という問題から見ましても、先ほど来御指摘もございましたように、公的病院といいながら、いわゆる独立採算と申しますか、他からの援助がないという状態というものは一体どうするのだという基本的な問題がございます。私どもはこれにはいろんな問題点が出てくるとは思いますけれども、四十七年度の予算で公的病院制度の検討費といたしまして調査費を約五百万計上いたしております。この問題は、実はこういうような日赤あるいは済生会といったようなところの病院というものにどのような形で一体めんどうを見るべきであるかということを基本的に詰めたいと、こういう意味でございます。そういうものの中で鋭意努力いたしましてよき方向を見出したいと考えているところでございます。
#109
○大橋和孝君 私もこのあとに残したということは、一ぺんこの日赤の各病院のあり方というものを私のほうとしてもよく調査を進めていきたいと思います。ですから、厚生省でも、局長がおっしゃいますように、そうした方面にしてもらいますから、特にそこのところでかみ合った議論もできるようになると思いますから、そういうことをひとつして、もっといろいろな方面から公的病院のあり方というもの、日赤のあり方というものを一ぺん話してみたいと思います。
 最後に私はつけ加えて局長にお話ししておきたい。
 この間松山に参りました。そこに事務部長来ているんです。この態度たるや私は非常に遺憾に思っている。私は国会議員としての調査権をもってたずねていったわけですけれども、そのときの態度なんか非常に私は不愉快に思いました。ほんとうにそういう態度でやっているからこそ私はこういうこともだめになる。なら、ああいうことをするのが忠実であると本社のほうで考えられるならば、本社の指導はたいへんだと、こういうことになるわけですから、私は非常に不愉快だった。だから、これはそういうようなことで私はほんとうにその病院の幹部がそれでいいのかということに対しては非常に疑問を持ちます。それはもう木で鼻をくくるような返事を聞いて私は帰ってきた。これは院長がいられませんから、これはあまり事務部長とけんかまがいなことを言ってみてもいけないからと思って帰ってきたのですけれども、実に私はそういう点では先ほど看護婦さんたちにしつけをして、看護婦さんが非常に患者さんから慕われているという半面に、私は何か割り切れないものを心の中に感ずるわけです。だから私は特に医務局長にお話ししておきたいと思うのですが、これはもう日赤の本社のほうも考えておいてもらいたいと思いますが、そういうことであってはいけないと思う。だから、やっぱり少なくとも基幹病院として日赤精神でもってやられる病院であるとすれば、そこの総元締めで人事をやっておられる事務部長はもう少し前向きな、あたたかい気持ちでわれわれにも対応してもらってもしかるべきではないか。非常に、できません、わかりません。こんな木で鼻くくったような返事を聞いて私は帰ってきて不愉快でした。一ぺんまた出直しますけれども、そういう点もありますので、やはりこういう問題の労使関係の紛争にはいろいろまだそういうふうな、根が深いと思います。私はほんとうにそこに行って帰りしなに、飛行機の中で感じてましたけれども、これじゃたいへんだなということを感じました。これでほんとうに日赤というものが民主的にやられていくのかと思うとさびしい感じがいたしました。だから私は、そういう意味でどうぞひとつ医務局長においても、こういう基幹病院として信頼をされるこういう公的医療機関が、それをプロモートしているところの事務部長なり院長、こういう形の方々が、もう少しそういうようなことで私は患者なり、従業員なりの気持ちに立ちながら話ができる、外からお伺いにきたら、なぜ、よけいな者が来るなと言わぬばかりの態度では、私は内輪にもそれが影響をしてくるのじゃないかと思います。ですから、そういう点につきましては、私は日赤の本社に対してもきびしくそれはひとつ反省をしてもらいたいし、私はこういう観点から、これからもそういう観点で一ぺん日赤のあり方を追及してみたいと思います。ですから私もいろいろ調べて、この次にはもっとデータに基づいた議論をするつもりでございますし、また医務局長のほうでも、そういう調査費があるとするならば、日赤の面についても、私は十分な調査をしてもらって、私の質問とかみ合うような質問でひとついろいろなことをやってみたいと思いますので、特に、そういう点を考慮しておいていただきたいと、こういうように思います。
 それから、労働大臣どうぞひとつ、こういうような紛争をひとつ早くおさめていただくように、先ほど御所見を聞きましたとおりでございますから、特に御要望申し上げて私の質問を終わります。
#110
○委員長(中村英男君) 他に御発言もなければ、本件に対する本日の調査はこの程度といたします。
 参考人の方々には長時間まことにありがとうございました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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