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1971/05/23 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 文教委員会 第5号
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1971/05/23 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 文教委員会 第5号

#1
第068回国会 文教委員会 第5号
昭和四十七年五月二十三日(火曜日)
   午前十時十二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大松 博文君
    理 事
                久保田藤麿君
                楠  正俊君
                宮之原貞光君
                安永 英雄君
    委 員
                金井 元彦君
                志村 愛子君
                内藤誉三郎君
                中村 登美君
                永野 鎮雄君
                濱田 幸雄君
                二木 謙吾君
                宮崎 正雄君
                秋山 長造君
                片岡 勝治君
                鈴木美枝子君
                内田 善利君
                萩原幽香子君
                加藤  進君
   国務大臣
       文 部 大 臣  高見 三郎君
   政府委員
       文部政務次官   渡辺 栄一君
       文部大臣官房長  井内慶次郎君
       文部省初等中等
       教育局長     岩間英太郎君
       文部省管理局長  安嶋  彌君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渡辺  猛君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○義務教育諸学校施設費国庫負担法及び公立養護
 学校整備特別措置法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大松博文君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 義務教育諸学校施設費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑を行ないます。
 質疑のある方は、順次御発言願います。
#3
○片岡勝治君 今回出されました国庫負担法の一部改正に関連いたしまして、公立文教施設全体について若干質問をしていきたいと思います。
 なお、この問題につきましては、昨年の九月九日の文教委員会におきまして同じような問題を取り上げまして、大臣外文部省の皆さんに見解をお伺いしたわけであります。当時は、たまたま文部省が四十七年度予算を要求した時点でありまして、私どもは、その要求しておる内容については、おおむね妥当なものである、ぜひそういう線で実現をしていただきたい、こういうことを強く期待をしていたわけであります。この時点で、すでに予算も成立をいたしまして、その内容を見ますと、まあこの法律は、この部分だけ取り上げて申し上げるならば、文部省側の努力の成果であるということを私は率直に認めるわけでありますけれども、しかし、文教施設整備に関する全体をながめてみますと、実は大きな失望を感ずるわけであります。昨年九月九日における文部大臣の非常に強い決意にもかかわらず、この程度に終わってしまったということを、たいへん残念に思うわけであります。しかし、これは大臣だけの責任ではなくして、政府全体の一つの政治姿勢のあらわれでありまして、私はたいへん残念に思うわけであります。特に、昨年のドルショック以来、国の政治の方向を、産業優先あるいは生産優位、そういう政策を転換して、福祉政策だ、あるいは住民福祉だ、そういうものを優先する政策に転換していくということを、総理外政府の見解としてたびたび表明されておるわけであります。それだけに、私は、その具体的なあらわれは特に教育予算の上に、あるいはこうした法律案の改正の上に、もっと明確に示されるべきであったし、そういうことを強く期待しておったわけであります。そうした政策の転換が必ずしもできていないということを指摘せざるを得ないわけであります。そういう角度から具体的に質問をしてみたいと思うわけであります。
 第一番目に、公立文教施設の整備計画というものが昭和四十四年から第三次五カ年計画として今日まで続けられてきたわけでありますけれども、その進捗状況はどういうことになっているのか。さらにまた、当初第三次五カ年計画が立案をされたときの状況と、その後三カ年すでに経過して四年目に入っているわけでありますけれども、過疎の一そうの激しさ、あるいはまた過密の一そうの激しさ等、当時の状況とは相当変化を来たしておるわけであります。したがって、それらに対応した整備計画というものが手直しされてしかるべきである、そういうふうに私は感ずるわけでありますが、これらの点について、まずお伺いをしておきたいと思います。
#4
○政府委員(安嶋彌君) 現在の公立文教施設整備五カ年計画は、ただいま御指摘がございましたように、四十四年度から四十八年度にわたる五カ年計画でございます。当初私どもが計画をいたしました全体面積は千六百六十七万平米でございますが、今日までのところ整備を予算上いただきましたものが千四百五十九万七千平米でございまして、全体の達成率は八七%ということでございます。残り面積は、比率にいたしまして二二%弱ということでございます。個々の小学校校舎整備、あるいは中学校校舎整備、屋体、統合、危険、それぞれの項目につきましては、ほぼ目的を、目的と申しますか、予定の量を消化した事項もございますし、まだ七〇%台にとどまっておるという事項もございますが、全体といたしましては八七%強という達成率でございます。
 そこで、ただいまも御指摘がございましたように、その後の人口の問題、都市集中によるいわゆる過密の問題、また、それとうらはらの関係におきまする過疎の問題等に伴いまして、この公立文教施設の全体計画につきましても、やはり改定の時期にまいっているというふうに私ども考えております。ただ、御指摘もございましたように、年次計画といたしましては、まだ一年度残しておるわけでございますが、事態がかなり変わってきておるということでもございますので、この辺でひとつ改定の作業を始めたいというふうに考えております。
#5
○片岡勝治君 第三次五カ年計画についていま御報告を受けましたけれども、そしてさらに改定の作業を始めたいと、こういうお話であります。そこで、改定の方向ですね。つまり、あと残っておりますのが四十七年度、四十八年度二カ年でありますので、第三次五カ年計画の二カ年を補正していくということが素直に考えますところの改定になると思うのです。が、しかし、もう一方、ことし、来年、あるいは今後のさらに五カ年ぐらいをあわせて一つの新しい年次計画というものを立てるということも一つ考えられるわけであります。つまり、改定の方向というのはどういうことになりますか、もしいま構想がおありでしたら、その方向だけでもお知らせをいただきたいと思います。
#6
○政府委員(安嶋彌君) ただいま申し上げました八七%の達成率は、これは四十七年度予算で積算をいたしておりまする坪数を含めてのことでございます。したがいまして、改定と申しますと、四十八年度からということになるわけでございますが、実はまだどういう改定をするかということにつきまして結論を得ておるわけではございませんが、四十八年度を初年度とする第四次五カ年計画を発足させるか、あるいは、四十八年度につきましては若干の手直しをして、四十九年度以降新五カ年計画を発足させるか、あるいは、場合によりましては四十八年度も含めたたとえば六カ年計画というようなふうな取り扱いをするか、その辺のところは実はまだ態度を決定いたしておりませんが、いずれにいたしましても、前向きと申しますか、既定計画を補正するという考え方で対処してまいりたいというふうに考えます。
 事項別に今後の方向を申し上げますと、小中学校の校舎整備につきましては、何と申しましても過密対策が中心であろうかと思います。特に人口集中のピークが小学校からむしろ中学校に及んでおるというようなことでございますので、従来は主として小学校に重点を置いておったわけでございますが、今後は中学校に相当な重点を置いていくべきであろうというふうに考えます。
 それから教育水準の向上に伴いまして屋体に対する要望が非常に強うございますので、校舎と同様屋体の整備にも力を入れてまいりたいというふうに考えます。
 それから過疎関係といたしましては、やはり統合の問題、僻地教育の問題等が重要な課題でございます。
 それから危険改築につきましては、これは、現在、御承知のとおり、改築の基準がいわゆる耐力度四千五百点以下というふうになっておりますが、これも五千点くらいまで上げてはどうかという課題がございます。
 その他、特殊教育の振興でございますとか、幼稚園教育の振興でございますとか、そうした政策的な課題が別個にあるわけでございます。
 ほかに、これは全体を通ずる問題といたしましては、単価の是正の問題、あるいは基準坪数の引き上げの問題、そうした問題を全体的に取り上げ検討し、これを新しい年次計画にどういうふうに織り込んでいくかということについてさらに検討を進めたい、こういうふうに考えております。
#7
○片岡勝治君 前回の委員会のおりに文部省から提出のありました資料がございますが、それによって若干質問をしてみたいと思います。
 二枚目に「公立小・中学校と公立特殊教育諸学校の施設の現状」という表がございます。これによりますと、小学校の例をとりますならば、昭和四十六年五月一日現在、昨年の五月一日現在で、不足面積が二百三十一万平米ある、こういうことになっておるわけでありますが、四十六年度の予算を見ますと、そのうち百十二万平米を建てる。これは一枚目のほうの資料に書いてありますが、四十六年度の予算は百十二万平米ということになっております。そういたしますと、その差額が、差額というか、その差が昨年度の不足面積ということになると思いますけれども、その不足面積は、次の第三表を見ますと、小学校では昭和四十六年度に教室に直すと七千四百十一教室が不足をしておった。そして、その不足教室をどういうふうにして補ったかといえば、特別教室を転用したのが千三百四十七、仮設校舎、すなわちこれはプレハブ等であろうと思いますが、これが三千三百五十一教室、その他は、下の欄にありますとおり、屋内運動場の間仕切り、あるいは詰め込み教室などによって埋めた、こういうことに表であらわれておりますが、そういふうに理解してよろしゅうございますか。
#8
○政府委員(安嶋彌君) そのとおりでございまして、四十六年度の五月一日現在における小学校の不足坪数二百三十一万平米、この中には第三表にございまする不足教室の不足面積を含むわけでございます。
 なお、一言申し添えますと、これは四十六年五月一日現在の不足でございまして、これのうち相当部分は四十六年度予算で解消がはかられておるわけでございますが、もちろんその後の増加というものもございますから、今年度における不足坪数というものはこれとはまた別個な数字が出てくるかと思います。
#9
○片岡勝治君 いまのように見ますと、中学におきましても相当数の不足教室がありまして、それを、特別教室、あるいは仮設校舎、あるいは体育館の間仕切り等によって補ってきております。
 そこで、私は、冒頭申し上げましたように、本年度の予算を国全体の予算を見ますと、相当公共投資等に投入されていることは、はっきり出てきておるわけであります。道路予算、あるいは新幹線予算、港湾等に関する予算、あるいは公共下水道等、その伸び率は相当膨大なものになっておるわけでありますが、しかし、一方において、これほど日本の経済が成長し、ドルがたまり過ぎて困っておる。設備投資もたいへんたくさん行なわれまして、いまや過剰投資、遊休施設さえ出てきておる。しかるに、一方において、小学校、中学校の校舎が不足をして、体育館を間仕切りして勉強しておるということは、私は率直に申し上げまして日本の政治の矛盾の象徴であろう。こんなことが許されていいであろうか。つまり、終戦直後のような、校舎全体が不足しておるということならば、これはやむを得ないといたしましても、日本の財政、産業全体が世界のトップクラスにありながら、過密・過疎という現象はもちろんあるにいたしましても、これほど膨大な、つまり小学校、中学校合わせれば一万教室にも達しようとする不足教室があって子供たちが非常に不便をしておる、こういうことがこの数字の上で端的に出てきておるわけであります。
 そこで、私は、この際大臣にお伺いをしたいと思うわけでありますが、国全体の政策を遂行する上でいま何が一番緊急な課題であるのか。全体の予算のワクというものがありますから、養老の滝のように金がどこからか出てくるというようなことでありませんから、その配分についてはいろいろあると思います。いま日本全体を考えて、このように教育の根本とも言うべき施設がない。政策転換という時代でありますから、これをとにかく全力をあげて解消し解決していくということがなければ、私は政策転換などということはおこがましいと思うわけであります。まあ大臣としても私は努力をされたと思うわけでありますけれども、そうした点について大臣はどのような見解をお持ちか、この際お伺いしたいと思うわけであります。
#10
○国務大臣(高見三郎君) この問題は、予算委員会でも御質問がございました。景気浮揚対策としての一番適切な問題は、校舎の増改築問題を促進すべきであるという御質問をいただきました。私もそのとおりだと思っております。御承知のように、大体、対前年度の増加率が、公立文教の場合は三七%になっております。それから公共事業の対前年度比の増加率は二六・四%になっております――これはまあ沖繩は除いてございますが、なっております点から申しますというと、まさに片岡先生御指摘のような方向には行っておるということを御理解いただきたいと思います。だけれども、御承知のように、この問題は、地方財政とのかかわり合いがあるものであります。そこで、地方財政をどうして困難におとしいれないで景気対策をなし得るかという問題になりますると、やっぱり補助率の問題が一つの大きな問題になります。補助率の問題というものは公共事業全体に伴います一つの基準でありますので、実は今度補助率を引き上げることにいたしましたのも非常な困難を突破してここまで持ってきたわけなんでありまして、これでも満足はいたしておりません。たとえば、屋体などは、二分の一にするのが当然なことだと、来年はこの方向に向かって進んでいきたいと思っております。御指摘の点は私は全く同感でございます。今後ともよろしく御援助をお願いいたしたいと思います。
#11
○片岡勝治君 この資料によりまして概算をいたしますと、小学校七千四百十一教室が不足をしておるということで、かりに一教室四十人の子供が入るということを考えてみますと、約三十万人の小学校の生徒は教室がない、そういうふうに言えるわけであります。また、中学校を同じように一クラス四十人平均と考えれば、これまた六万人、合わせて小中三十五、六万人の子供たちの教室がない、これを端的にあらわしていると思うわけであります。私は、こうしたことを見まして、国の政治の姿勢、具体的に、予算の使い方については、ものが言えない子供たちの立場に立ってもっとあたたかい施策を立てるべきである、こういう点についてほんとうに重大な決意を持って対処していただきたいということをこの際強く要望をしておく次第であります。
 次に、危険校舎の問題について、同じような立場から質問をしていきたいと思うわけであります。先ほどの第二表を見ますと、要改築面積が小学校の場合には三百三十万五千平米、下の「注」を見ますと、「要改築面積とは、構造上危険な状態にあるもので改築の国庫負担の対象となる面積である。」と。つまり、国庫負担の対象になる面積が三百三十万平米であるということでありまして、国庫負担の対象にならない面積がこのほかに相当あるということは政府のほうの資料で見ましても明らかになっております。つまり、危険校舎面積全体で小学校の場合には五百五十二万平米、それだけが危険校舎であって、そのうち国庫負担の対象になるのが三百三十万平米と、こういうことになっておるわけであります。これが四十六年度の調査でありますが、そのうち四十六年度では百二万平米が予算に計上されておるわけであります。同じように考えてみますと、つまり、三百三十万平米の要改築面積のうち、百二万平米が四十六年度で改築をされたというふうに仮定いたしますと、なお二百三十万程度の危険校舎があると、こういうことになると思うわけであります。そういうふうにこれも理解してよろしゅうございますか。
#12
○政府委員(安嶋彌君) そのとおりでございます。
 御参考までに、数字を申し上げてみたいと思いますが、小学校の校舎、屋体、寄宿舎を含めまして、四千五百点以下の面積は六百二十二万平米でございますが、いわゆる資格坪数と申しますのが三百八十七万平米ということでございます。中学校は、危険な面積の総体は、これは四千五百点以下でございますが、百五十九万平米でございますが、いわゆる資格面積が百二万平米ということでございますから、この資格面積以上にかなりの要改築面積、現在保有しておる面積の中での要改築面積があるということは事実でございまして、この辺のところは、国庫負担の基準面積をどう考えていくか、どう改めていくかという課題になろうかと思いますが、その点は新しい五カ年計画を設定いたします場合の重要な課題の一つとして検討してまいりたいというふうに考えております。
#13
○片岡勝治君 これも、先ほど申し上げましたような考え方からすれば、たいへん無責任政治の象徴ではないかというふうに私は考えるわけです。つまり、文部省自体が基準をつくりまして学校をそれぞれ調査した結果、ここにあらわれておる要改築面積、危険校舎をそれぞれ数字で出しておるわけでありまして、本来ならばその時点で改築をしなければならない校舎だろう、その時点で。にもかかわらず、それに見合う予算がつけられない。もちろん、これは大臣がいまお話しがありましたとおり、国が全額負担ということではありませんから、地方負担という一つの隘路もないわけではありません。しかしながら、少なくとも危険校舎が相当数残されて、それが次年度に送られて、しかも新しい危険校舎がどんどんと出てくるわけであります。どこかでこれは断ち切って、新たに発生した危険校舎はその年度で、おそくもその年度で調査した結果危険校舎と判定されたものは次年度で全部改築を完了するということでなければ、これはたいへんな問題になるだろう。まあ幸いにしてそうした大きな事件がないということはたいへんしあわせでありますけれども、不幸にしてそうした事態がもし発生したとするならば、これはたいへんな政治的な責任を負わざるを得ないと思うわけであります。そうした考え方からすれば、これは危険校舎は少なくともこの一、二年で全部解消するぐらいの強い決意を持たなければたいへんな問題だろうというふうに考えますが、そうした点についてもう一度お考えをお聞かせ願いたいと思うわけであります。
#14
○政府委員(安嶋彌君) 基本的には、片岡先生おっしゃるとおりだと思います。が、この危険校舎改築の問題につきましては、ほかにもいろいろ問題点がございます。一つは、先般衆議院の文教委員会におきましてこの法律案についての附帯決議があったわけでございますが、その中におきまして、危険校舎改築についての補助率を現行の三分の一から二分の一に引き上げるべきだという御趣旨の内容が盛られております。
 もう一つは、かねての懸案といたしまして、耐力度点数を四千五百点では低過ぎるので、五千点まで引き上げるべきであるというような御要望もございます。耐力度点数を四千五百点から五千点に引き上げますと、その点で、推計でございますが、百七十八万平米の事業量が増加するわけでございます。危険坪数だけで申し上げますと、つまり基準面積をこえる危険坪数まで含めて申し上げますと、その面積は二百五十四万平米ということでございまして、そうした問題をどう扱っていくかというようなこと、それからそこまで一斉に耐力度点数を上げないまでも、大都市における震災対策上の観点から大都市における木造校舎につきましては特に五千点の特例を認めるとか、あるいは大都市における鉄筋建物につきましても震災対策上特例を認めるとか、あるいは特殊教育諸学校、あるいは豪雪地帯の木造建築につきましては特例を認めるとか、そういったいろいろな問題があるわけでございます。私どもの基本的な考え方といたしましては、この危険校舎の改築につきましては問題点がいま申し上げましたようにいろいろあるわけでございますが、しかし、やはり一番優先すべきことは、この四千五百点以下のいわゆる要改築面積をすみやかに解消するということで翻ろうと思いまして、それに最重点を置いて対処してまいっておるわけでございますが、将来もやはり基本的にはそういう立場に立ちながらさらに前向きの形でただいま申し上げましたような問題もあわせ検討してまいりたいというふうに考えております。
#15
○片岡勝治君 たいへん緊急な課題でありまして、危険校舎が次年度に送られるということは、私は道義的に許されざることだろうというふうに思うわけであります。この表を見ますと、盲学校、聾学校、養護学校にすら危険校舎が、全体の数からすれば少ないわけでありますけれども、しかし、こうしたたいへんお気の毒な子供たちの校舎にすら危険校舎が三十三万平米ぐらいですかあるわけでありまして、私はこういう数字を見ますと憤りさえ感ずるわけであります。こうした盲、聾、養護学校の危険校舎については、追加予算をしても、あるいは、いま補助率の引き上げ等のお話がありましたけれども、補助率を引き上げる特例なり、そういう法律案を出してもこれはことしじゅうに改築をしてあげるべきだろうと思うわけであります。この点、ひとつ文部省としても強力に推進をしていただきたい。こうした問題については、大蔵省といえども、決して、予算を削り、補助率をさらに改訂をすることについて抵抗するということはあり得ないだろう。もしそういうことがあるとすれば、これはひとつ国民の前に大いに公表していただいて、ほんとうに人道的な立場に立った政治、政策予算というものをぜひ樹立をしていただきたい、このように考えるわけであります。
 次に、負担率の問題でありますが、今回法律によりまして小学校がようやく中学並みになった。いままで同じ義務教育でありながら小学校が中学校と負担率に差があったということ自体、非常に不思議な現象であります。歴史的に見れば、中学校が新しく発足をした制度だということで若干手厚くしたという経過はわからないことはないわけでありますが、しかし、もはや今日そういった六三制の発足の当時と全く状況を異にしておるわけでありまして、当然ながらの措置であり、おそきに失したという感がするわけであります。しかし、いずれにしても、一歩前進したということについては私も率直に評価をしていきたいと思うのであります。ただ、残念なことに、同じ三分の一から二分の一に校舎は引き上げられたにもかかわらず、屋内体操場が入っていないということは、これはまたたいへん不思議に感ずるわけであります。ちょっと文部省のほうの粘りが足らなかったのではないか。屋内体操場を従前どおり据え置くという理由は何らないわけであります。そうして、これを引き上、げたとしても、そう膨大な予算ということには相なるまいと、このように考えるわけでありますけれども、この辺のいきさつといいますか、理由といいますか、置き忘れたその理由をちょっと説明をしていただきたいと思うのであります。
#16
○政府委員(安嶋彌君) この問題の背景、経過は、ただいま片岡先生がおっしゃったとおりでございまして、私どもも、来年度におきましてはぜひこの屋体の補助率も二分の一に引き上げてまいりたいというふうに考えておるわけでございまして、実は置き忘れたわけではございませんで、私どもも強く主張はいたしたわけでございまするが、国・地方を通ずる財政上の観点から実現をいたさなかったということでございまして、はなはだ遺憾に存じますが、今後さらに一そう努力を重ねたいというふうに考えております。
#17
○片岡勝治君 統計によりますと、小学校生徒一人当たりの屋内体操場の面積が〇・八六平米、それから中学校の場合には一・三平米という数字が何かの資料に出ておりました。この数字から判断をいたしますと、小学校の屋内体操場の整備が中学に比べて相当大きな開きがある、おくれているということを端的にあらわしているだろうと思うわけであります。今回の措置によってこの差がますます開く危険性が感じられるわけであります。三分の一と二分の一ということになりますれば、これは補助額といたしましては相当の開きがあるわけであります。ことしつくろうと思っても来年に回されるというような危険があるわけであります。来年度はぜひ実現をしていくようにという強い決意がありましたので、まあこれは三分の一をそのまま据え置くということは何ら根拠がないどころか、たいへんおかしい姿でありますので、この是正についてはこれまた完全に実現されるように御努力をいただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 それから次に、補助対象の問題でありますけれども、負担法の施行令によりまして、不足の教室の数、そして特別教室の種類とその数が規制をされておりますが、教育の高度化といいますか、そういう点から、もっとこの範囲を拡大していかなければならないと思いますけれども、そういう考えをお持ちであるかどうか、お答えを願いたいと思います。
#18
○政府委員(安嶋彌君) 新しい五カ年計画を策定をいたします場合に、この基準坪数の改定ということが大きな課題になろうかと思います。この問題につきましては、文部省におきまして、学識経験者等も御参加を得まして、適正基準案というものを三十八年に作成をいたしております。今後補助基準坪数の改定を検討いたします場合には、やはりこの三十八年につくりました適正基準案というものが一つのめどになろうかと思います。適正基準案の内容についてはあらかた御承知かと思いますが、方向といたしましては、特別教室の充実をはかるということと、それから共通的な部分の増強をはかるということをねらいといたしたいというふうに考えております。現行基準とこの適正基準の差は、約二五%から二七%程度でございますが、これを一つのめどにいたしまして新しい補助基準の策定に当たりたいというふうに考えております。
#19
○片岡勝治君 一つの例を申し上げますと、学校図書館法というのがございまして、その第一条には、「この法律は、学校図書館が、学校教育において欠くことのできない基礎的な設備であるごとにかんがみ、その健全な発達を図り、もって学校教育を充実することを目的とする。」という法律の目的が書かれております。そして第三条には、「学校には、学校図書館を設けなければならない。」ということが明記されております。「学校図書館とは、」ということでその解釈が書いてありますけれども、負担法の施行令によりますと、特別教室の中に学校図書館というのがないわけであります。学校図書館法によりますと、必ずしも学校図書館というのは一つの大きな教室を準備しろというようには書かれてはおりませんが、しかし、いろいろな資料を収集し、あるいはそれを並べたり、あるいは生徒、教員がそれを使う、場合によっては一般の人たちにも提供しなさい、こういうふうに書かれてある以上、そうした図書その他の資料が保管されあるいは陳列される、そういう施設があってしかるべきだ。しかし、この負担法に基づく施行令によりますと、学校図書館については何ら触れられておりません。ということは、補助対象にならない。もっとうがって推測いたしますと、学校図書館というのは何も一つの教室のような姿でなくて、教室のうしろのほうとかあるいは廊下にでも並べておけばいいのかどうか、こういうふうにさえ考えられるわけであります。文部省として、一体、学校図書館というものの存在、そしてその施設、そういうものは基本的にどういうふうにお考えになっているのか。
#20
○政府委員(安嶋彌君) 学校図書館の本来のあり方ということになりますと、これは初中局でお答えをいただきたいことでございますが、管理局関係の基準の問題についてここで申し上げますと、現行基準におきましても、十八学級の標準規模の学校におきましては、学校図書館の所要面積といたしまして六十平米、これは小学校でございますが算入をいたしております。それから中学校におきましても、十八学級の学校におきましては八十六平米を学校図書館の所要面積として算入をいたしておるわけでございます。今後の課題といたしましては、かなりこれに重点を置いた拡充をはかっていくべきであろうと思います。学校図書館の基本的なあり方につきましては、ただいま先生からお話がございましたが、学校図書館法その他にも規定がございますように、小中学校の教育におきましてやはり必須の施設であるというふうに考えております。
#21
○片岡勝治君 そういうふうにお考えであれば、私は、当然、この負担法の特別教室ですか、あるいはそれに準ずる施設として補助対象にすべきがろうと思います。これはいかがですか。施行令ですから、これはあなたのほうでそういうふうに変えればできると思うわけでありますけれども、そういうお考えはことしからでもできないかどうか。
#22
○政府委員(安嶋彌君) 施行令は、御承知のとおり、これは特別教室ということで基準が掲げてあるわけでございますが、学校図書館でございますとか、視聴覚教育室でございますとかといったものは、特別教室という観念には入りにくいということでこの政令から外されているのかと思いますが、ただいまこの政令を改正してそうしたものを織り込んでいくということにつきましては、なお検討さしていただきたいと思いますが、現行基準でも決してこれを補助対象外にしておるということではないわけでありまして、繰り返しになりますが、ある程度の面積は基準坪数に算入をしている、これを今後は拡充をしてまいりたい、こういうことでございます。
#23
○片岡勝治君 学校図書館法によって位置づけが明確にされておる以上、まあ特別教室という名称については若干問題があろうかと思いますけれども、当然これは一〇〇%補助対象にすべきであろう。もしそういうことをしなければ、文部省で法律では明確にしておきながら、補助はいたしません、まあ全然していないということでもないそうでありますけれども、ある程度の補助という程度では、これは法律の趣旨に沿わないと思います。これはあなたのほうのいわゆる施行令の問題でありますから、ひとつ一〇〇%図書館、さらには、いまちょっとお話が出ましたように、教育の高度化といいますか、そういう関係から視聴覚教育その他の教育の領域が広まっておりますから、それにこたえる施設というものをつくってやるべきだろう。そういうふうに、補助対象の拡大について一段の努力をしていただきたいと思うわけであります。次に、超過負担の問題でありますけれども、これもいままでずいぶん論議もされ、私どもも昨年九月のこの委員会において文部省にその改定を強く希望してきたわけであります。あるいはまた、本会議等におきましても、さまざまな角度からこの超過負担の解消を強く要求してきたところであります。知事会の昨年の調査によりますと、市町村が小学校校舎の鉄筋を建築する場合の一平米当たりの平均建築費の実績単価は三万九千五十二円であるのに対して、補助基準単価は三万二千九百円であり、六千百五十二円の超過負担を負わされ、率にして一八・七%になっておる。また、屋内体育館、鉄骨を新増築する場合においても、一半米当たり平均実績単価三万三千五百九十二円に対し、補助単価二万七千九百円、五千六百九十八円の超過負担になっておる、このように指摘をされておりました。そして、全体の超過負担の額は膨大な数字になっておるというようなことが指摘をされております。今回の改定によりまして、資料ナンバー一「昭和四十七年度公立文教施設整備費予算案事項別表」というのがございまして、その一番下段に「参考」として小中学校の単価の改定が書かれております。すなわち、校舎の鉄筋の場合に三万六千百円が三万八千六百円と六・九%の増加率になっておるということで、若干の改定が行なわれております。しかし、私は、昨年この問題を指摘した場合にも具体的な数字を申し上げました。そして、超過負担が出てくるいろいろな要素も私自体としては承知をいたしておりますけれども、しかし、約一万円の実績単価と補助単価の開きがあるということも現実でございまして、この程度の改定ではとても及びもつかない数字ではないかというふうに私は考えるわけであります。この六・九%の引き上げの根拠とでもいうべきものがありますれば、お伺いをしたいと思います。
#24
○政府委員(安嶋彌君) 六・九%引き上げの根拠でございますが、まず、建築物価の上昇率でございます。これが鉄筋の場合が六・六%、鉄骨の場合が七%、木造の場合が四・六%ということでございまして、内容は資材費と労務費でございます。資材費は、日銀の卸売り物価指数、東京の卸売り物価指数によっております。労務費につきましては、労働省の「毎月勤労統計月報」の中の建設業の生産労働者の給与の単価の上昇率を見ております。このほかに、建築基準法の施行令が改正になっておりまして、鉄筋コンクリートに巻きます鉄筋の幅が狭くなっております。そういう関係で単価が若干上がっておりますが、そういうものを加味いたしまして、ただいま申し上げましたような単価のアップ率ということにいたしたわけでございます。
#25
○片岡勝治君 そういたしますと、、つまり、超過負担の解消ということではなくして、実質的に建築費、労務費等の値上がり分だけが増加をされたということであって、そういうことですと、いままでの超過負担のまあ制度的と言っちゃちょっと語弊がありますけれども、そのよって来たる内容の改定にはなっていないというふうに理解をするわけですが、そういうふうに考えてよろしゅうございますか。
#26
○政府委員(安嶋彌君) 実は、物価の上昇率が、先ほど申し上げましたように、六%程度ということでございますが、これは私ども過去三ヵ年における物価の上昇率をとったわけでございますが、対前年度一年度の物価上昇率をとりますと、三%程度ということでございます。したがいまして、ある程度超過負担の解消にも役立っているとは思いますが、しかし、四十五年度の調査によりますと、実施単価と補助単価のズレは、鉄筋の場合が一六%、鉄骨の場合が二一%、木造の場合が二三%と、かなり大きな実施単価との開きがございます。これが先生から先般も御指摘がございました超過負担の一つの要素になろうかと思いますが、この点につきましては、本会議、予算委員会等で御答弁を申し上げておりますが、関係各省と共同いたしまして超過負担の実態調査をいたすことにいたしておりまして、去る五月の十七日に、警察庁、文部省、厚生省、建設省、大蔵省、自治省の連名を持ちまして、各都道府県知事に超過負担の実態調査を依頼いたしております。六月六日までにこの書類をまとめまして、六月の下旬に現地調査をやり、八月一ぱいかかって超過負担額の試算をやりたい、そして四十八年度予算の編成の資料にしたい、こういう作業がただいま進行中でございますので、実態が明らかになりましたならば、さらにこの問題の解決に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えます。
#27
○片岡勝治君 これほど超過負担が騒がれておりながら、いまごろ実態調査ということについては、私もたいへん不満でありますけれども、まあしかしそういう実態がつかみ得ていないとすれば、これはおそきに失しながら早急にやらざるを得ないと思います。昨年この問題について私があなたに質問をしたときに、あなたのほうからこういうお答えがあったわけです。つまり、超過負担の要素にはいろいろあるけれども、その一つの理由としてこういうふうに発言されました。「現行単価でございますと、モルタルを塗りっぱなしということになっておりますが、実際の学校におきましては、これはビニタイル等が張られておるわけでございます。」と、そういうところに超過負担単価の差があるのだ、こういうことでありますが、現在も、これは一つの例ですけれども、つまり、学校の場合、鉄筋の場合には、コンクリートの塗りっぱなしだと文部省が考えているけれども、自治体でそれをビニタイルを張る、ビニタイル分は市町村の全額負担ということになります。非常に具体的な例ですけれども、これはどういうことになっておりますか。
#28
○政府委員(安嶋彌君) 単価改定上の要素といたしましては二つあるわけでございまして、一つは物価上昇に対応するというものと、一つはその質的改善のものということでございます。物価の上昇に伴う分につきましては、先ほど申し上げたようなことでございますが、質的改善分といたしまして、ただいま先生がお読み上げになりましたような要求をいたしたわけでございますが、実はそれが認められませんで、わずかに、質的改善分といっていいかどうかちょっと問題があると思いますが、建築基準法施行令の改正による安全度を高めるという部分のみがいわば質的改善分として認められ、その他のものにつきましては認められなかったということでございます。そのときも御答弁申し上げましたように、標準設計を前提とした標準単価ということでございますが、最近は全体の水準が上がっていることでもございますので、標準設計の内容というものをやはり考え直していかなければならないというふうな観点から、まあ昨年申し上げたような要求をいたしたわけでございますが、遺憾ながらこれが認められなかったということでございます。今後とも努力してまいりたいというふうに考えます。
#29
○片岡勝治君 この国庫負担制度は、もちろん財政的な援助ということが大きな目的であると同時に、もう一つの側面としては、行政水準といいますか、具体的にはこういう施設の質的な向上ということの指導的な役割りを国自体が行なっていく、こういう意味も私は十分あると思います。非常に貧弱な学校は建てさせないという面もあると思うわけであります。したがって、そういう点については、むしろ、いままでのようなことでいきますと、そうした行政水準の向上ということでなくて、逆にブレーキになる、そういう内容になってしまうと思うのです。つまり、小学校や中学校は、ビニタイルなんというのは張る必要はないんだ、それはもうコンクリートの塗りっぱなしでいいじゃないかということでしょう、あなた方の考えている学校建築というのは。
 そこで、私はお聞きしたいんですが、国が国独自のあるいは文部省独自の建物をたくさん建てておるわけでありますが、昨年あるいは一昨年に建てたいろんな施設でコンクリの塗りっぱなしというところがございますか。私は調べてみたんです。国自体の建物については、ちゃんとビニタイルが張ってあるんですよね。しかし、地方の小学校や中学校やあるいは特殊学校についてはビニタイルは張る必要はないんだと、その予算は組まないということでは、これは筋が通りませんよ。国立の学校もモルタルの塗りっぱなしなんだ、おれたちもこれだけがまんしているんだということならばまあまあわかる。しかし、自分たちのほうは、りっぱな小学校、中学校を、この負担基準をはるかにこえた基準の建物を建てておいて、地方の分についてはそういう粗末なものでがまんしろというようなことであっては、これはちょっと理解ができなかろう。具体的に、去年、ことしあたりの建てた建物、国立の場合には学校というのは少ないと思いますが、その他の施設で具体的に出していただきたい。
#30
○政府委員(安嶋彌君) 実は、具体的な資料はただいま持ち合わせておりませんが、一般的に申しまして、国立文教施設整備は、御指摘のような実態でございまして、面積から申し上げましても、単価から申し上げましても、公立学校に対する補助よりはかなり上回った数字になっております。これは、理屈を申しますれば、御承知のとおり、国立の小中学校あるいは高等学校はいわゆる附属学校でございまして、特殊な目的、性格を与えられているということは申し得るかと思いますけれども、しかし、おっしゃるとおり、ビニタイルを張らないで、モルタルの塗りっぱなしでいいというふうには私ども考えておりません。今後ともそういう方向で努力をしてまいりたいというふうに考えております。ただ、この負担法のたてまえが、これは基本的な問題でございますが、教育を行なうに必要な最低限度というそういう考え方が前提になっておるわけでございます。最低限度が何かということが一つ問題だと思いますが、私どもは、モルタルの塗りっぱなしが最低限度だというふうには考えておりません。しかし、ビニタイルを張るといったことは一例でございますが、そういう方向で内容水準の向上には今後とも努力をしていきたいというふうに考えます。
#31
○片岡勝治君 国立の小学校、中学校は、数としてはそう大きくあるわけじゃありませんけれども、いまの説明によりますと、ますます私はなるほどいい屁理屈だなというふうに感ずるわけなんです。それは、小学校が、附属であれ、公立であれ、何であれ、みんな平等であってしかるべきだ。国立学校だからビニタイルを張って、市町村立の学校は張らなくてもいいという理屈は成り立たないだろう。ですから、私は、そういう点について、もっと大蔵省なり政府なりに文部省が強くなって、そんな予算を組んだんでは、そんなことをやったんでは、われわれはもう地方に対して顔立てができないんだというようなことで、もっと腹を据えてがんばるべきだろうと思うんです。これはもう市町村の学校建築の担当者がそうした事態をまのあたり見ておる。つまり、国立学校については非常にりっぱにできておる。にもかかわらず、地方に対する予算の基準というものは非常に悪いということでは、これは文部省は一体何をやっているんだ。端的に言うならば、きわめて差別的な行政ではないか、そういうふうに批判をされてもいたし方があるまいと、こう思うわけであります。私は、そういう点は、もう絶対に許されない行為であろうというふうに考えるわけであります。また、これらのいま言ったような問題については、私はおりを見てさらに文部省の考え方について追及をしていきたいと思いますが、その機会を後日に譲っておきたいと思います。
 超過負担その他公立学校の文教予算についてはたいへん地方を悩ましておるということの端的な例として、四月七日の「朝日新聞」に、「文部大臣どの この窮状をご存知」という記事が載っております。「ケチな教育補助」「三年で二十五億の借金」「学校建設に追われる」「団地急増の東久留米市」――これは東京都下の学校だろうと思います。短い文章ですから、ちょっと読み上げます。
 拝啓、高見文相様 当、東京都東久留米市は四十七年度予算の実に半額、二十億余円を教育にぐわれるハメとなりました。ほとんどが、学校用地の購入、新築、増築であります。それでも、プレハブ教室はなくせず、体育館のない学校が残るのです。貴省の補助金の乏しさを補うために、この三年間で二十五億円を借金しました。町づくりなど新規事業には、ほとんど手がつけられません。市財政の〃倒産〃は目前であります。人口急増地への補助の大幅引上げを、お願いする次第であります という文部大臣あての手紙が新聞の記事として載ったわけなんです。この際、文部大臣のお答えを、この文教委員会を通じてひとつ出していただきたいと思います。
#32
○政府委員(安嶋彌君) ちょっと一般的に私から先にお答えを申し上げます。
 児童生徒急増町村の財政が非常に困難をいたしておるということは、御指摘のとおりでございます。そこで、本年度、私どもといたしましてはどういう施策を講じたかということを、大臣の御答弁の前に申し上げたいと思いますが、先ほどもお話がございましたように、小学校の校舎の補助率を三分の一から二分の一に引き上げたわけでございますが、この引き上げによる増加額は七十二億円でございます。それから小学校校舎の補助金のうち、これは推計でございますが、約七〇%程度が人口急増町村に対して交付されるわけでございまして、したがいまして、実質的には小学校の補助率が三分の一から二分の一になったことによる財政的な援助は主として人口急増町村あるいは児童生徒急増町村に及ぶということを申し得るかと思います。それから学校用地につきましても、御承知のとおり、昨年度、国庫債務負担行為といたしまして六十億円、現金予算で二十億円を初めて補助金として交付したわけでございますが、本年度は、国庫債務負担行為といたしまして九十六億九千万円、その三分の一の三十二億三千万円を現金予算として計上いたしております。合わせまして土地購入費につきましては五十二億三千万円というものが児童生徒急増町村に対して交付されるわけでございます。その他、自治省におきまする起債の措置等も、前年に比べて、かなりと申しますか、ある程度前進をいたしております。
 そうした施策全体を通じまして、社会増町村あるいは児童生徒急増町村に対する施策は私どもはある程度前進をしたというふうに考えておりますが、しかし、もちろんこれで十分ということではございません。事業量にいたしましても、単価にいたしましても、また補助率にいたしましても、問題が多々残されておるわけでございまして、今後そうした町村の実情に即した前向きの施策を講じてまいりたいというふうに考えております。
#33
○国務大臣(高見三郎君) ただいま管理局長からお答え申し上げましたとおり、今年度におきましては相当大幅に認めたつもりではおります。が、これで満足すべき状態でないことは言うまでもございません。ことに、急増地域の所得層というものを考えてみますると、この問題はゆるがせにできない問題であるということは私ども痛切に感じておるところでございます。この超過負担の分が父兄の手によって補われているというふうな状態は望ましいものではないということは申し上げるまでもないことでございまして、ただ、前年に比べますと、てまえみそのことを申し上げて恐縮ですけれども、非常に進歩しておるということだけはお認め願いたい、また、今後もっともっと充実させなければならないという決心でおることも御理解を願いたい、かように思います。
#34
○片岡勝治君 いまの答弁を聞いて、これはおそらく久留米市の市の関係の方が出された記事だろうと思いますが、ああ、そうか、これで安心だというわけにはまいらぬと思います。
 そこで、過疎地域対策緊急措置法というのがございます。これは過疎の地域におけるいろいろな行政水準を守るために、他の負担率に上回ってその補助率等を高めていこう、こういう趣旨でこの法律ができております。その中に、いわゆる過疎地域の学校の統合によって不足する教室に対しましては三分の二の補助ということになっております。私は、過疎地域もまた過密地域も同じようなうらはらの日本の今日の状況ではないのか。つまり、過疎を生み出したのは一方において過密を激化させていくということであります。過密が激しくなるということは、一方において過疎をふやしていくということであり、したがって、これに対する施策というものはやはり両方考えていかなければならぬと思うわけであります。過疎に対して三分の二の学校補助ということがあれば、同じような現象である過密に対しても三分の二補助ということがあってしかるべきである。しかも、これは、こうした一つの制度をつくることによって国の負担が恒常的になるということでなかなか国もうんと言わぬわけでありますが、しかし、この過密現象はそう三十年も五十年も続くわけではなかろう、一定の期間を過ぎればある程度鎮静するということは想定できるわけであります。おそらくここ五年ないし十年程度で私はおさまるのではなかろうかと思うわけであります。そういう一定の年限、時点のいわば特異な現象でありまして、それに対して、過疎に対して緊急措置法によって救うということであれば、過密に対しても暫定的な特別の法律をつくってその補助率を過疎並みの二分の一から三分の二にするということを考えるべき段階ではないのかというふうに考えるわけであります。
 これも昨年の文教委員会でも申し上げましたが、横浜の例を出しまして、今後六年間に十六万人の生徒児童がふえる。これを収容するには、なんと百六十の学校を建てなければいけない、今後六年間に。これはまさに天文学的な数字になるわけでありまして、これは何も横浜だけではない、大都市あるいはその周辺はそれぞれたいへんな苦しみを味わっておるわけでありますから、これに対する特別措置を考えるべきである、こういうふうに思いますけれども、文部省の考えはいかがか、お伺いをしたいと思います。
#35
○政府委員(安嶋彌君) 私どももお話のとおりに考えまして、四十七年度の概算要求におきましては児童生徒急増町村に対しましては三分の二の補助を要求いたしましたが、遺憾ながらこれが認められなかったということでございます。ほかに、各省の関連といたしましては、厚生省の保育所でございますとか、あるいは屎尿、じんあい、上下水道等との関連もございまして、あわせて三分の二の補助を要求いたしたわけでございますが、成功しなかったということでございます。お考えは全く私どもも同じでございまして、今後ともそういう方向で努力をしてまいりたいというように考えております。ただ、実質的には、先ほど申し上げましたように、小学校の三分の一が二分の一になったということによりまして、ある程度の措置が講ぜられたかというふうに考えております。
#36
○片岡勝治君 最後に、今度の法律改正によって、養護学校の補助率が二分の一から三分の二に改定をされた。この点については、たいへんけっこうであろうと思いまして、文部省の努力は多とするわけでございます。これもいわゆる未設置県ですが、現在養護学校のないという県をどこかで聞いたんですが、もしそういうことであれば、その未設置県はどこか、つまり、何校がどこの県かということをちょっとお答えをいただきたい。
#37
○政府委員(安嶋彌君) 精薄の未設置県が二十三県、病弱の未設置県が二十七県ございます。若干のタブリもございますが、精薄の――個々の府県名を読み上げましょうか。
#38
○片岡勝治君 もう一度質問し直します。未設置県というのは一番最後の表に出されておりますが、「未設置県の状況」というところで、「精薄の養護学校だけ未設置の県」が七県とありますね。つまり、この七県に対しては、精薄の学校を建てなさい、そこで三分の一補助をしましょう、こういう意味ですか。
#39
○政府委員(安嶋彌君) 三分の二の補助をするということが本来の意味でございますが、ただ、その未設置県という場合、何を未設置県とするかという問題がございます。全然ないという県が未設置県であることはもちろんでございますが、たとえば肢体不自由児の養護学校の分校として精薄のたとえば学級があるというような場合は、私どもは、それは設置されておるという実態とは認めないで、それも未設置県というふうに考えていきたいというふうに考えます。それから現に形の上では設置されておりましても、それが整備の途上にあるというようなところも、未設置県に準ずるものとして扱っていきたいというふうに考えておりまして、ややそこのところは幅広に考えていきたいというふうに検討いたしております。
#40
○片岡勝治君 その未設置県の設置について三分の二ということはわかりました。そうすると、この三分の二というものは、養護学校をすでに設置しておる県が、今後もう一つ建てたい、もう二つ建てたいというような場合には、適用されないわけですか。
#41
○政府委員(安嶋彌君) さしあたりはそういうふうに考えておりますが、将来の課題といたしましては御指摘のような問題が確かにあるかと思います。特に大府県におきましては、数校なければ実際の要求を満たせないというところがあるわけでございますので、そういう点は今後の課題として検討してまいりたい。さしあたりは未設置県の解消に力を尽くしていきたいと、こういうことでございます。
#42
○片岡勝治君 文部省の方針は、養護学校の義務教育化ということが大きな柱となっておるわけですよね。そういたしますと、今日の養護学校の数からすれば、とてもじゃないけれども義務化ということは遠い話になってしまう。したがって、義務化を推進するということは、端的に申し上げるならば、校舎を建てるばかりが義務化とは思いませんけれども、やっぱり一番基本になるのは学校の施設であろうと思います。したがって、三分の二の補助をそうした面で大いに推進していただかなければ、義務教育化ということは不可能だろうと思います。これはそう膨大な数、小学校や中学校のような数にはならぬと思いますので、新しく新設をする場合に、もうすでに設置しておる県ではあっても三分の二の補助をすべきであると、私は強くそう考えるわけですけれども、もう一度この点についてお答えを願いたいと思います。
#43
○政府委員(安嶋彌君) さしあたりは、この資料の五ページにもございますような三十四県における未設置県の解消をはかりたいということでございますが、その次といたしまして、次と申しますか、それと一体といたしまして、執行上この未設置県を幅広に考えていきたいということを申し上げたわけでございますが、幅広に考えてまいりますと、適用県が四十二県、六十五校という数が出てまいります。ただいま片岡先生御指摘の問題は、さらにそのもう一つ先の問題でございますが、私どもはいま申し上げましたこの二つの問題の解決を当面の課題としていきたい御指摘の第三番目の点は、今後の検討課題として努力をいたしたいということでございます。
#44
○片岡勝治君 なおこうした問題についてさらにお尋ねをしたいことがたくさんあるわけでありますけれども、時間の関係がありますので、他は留保しておきまして、一応私の質問はこれで終わらせていただきます。
#45
○鈴木美枝子君 祖国復帰しました沖繩に、五月十五日の前の日、五月十四日から行って参りました。大臣は、沖繩には、五月十五日を境にして、以前、以後、いらっしゃいましたか。
#46
○国務大臣(高見三郎君) 私は、残念ながら、まだ行く機会を得ておりません。
#47
○鈴木美枝子君 ぜひ、大臣みずから、これは沖繩のことばかりじゃなくて、本土とのかかわりあいの中で沖繩のことは重要なことだと思いますので、ぜひ大臣自身がいらっしゃいまして、各学校をごらんになっていただきたいと思います。
 そして、私が回りました学校、あの有名な基地のある――基地があるのではなくて、基地の中にある中学校、小学校を回ってまいりましたのですけれども、沖繩の公立学校施設についてどのような予算措置を講じていられるのでしょうか。
#48
○政府委員(安嶋彌君) 沖繩の公立学校施設の現況でございますが、校舎の充足率は、本土の場合が九一・四%でございますが、沖繩の場合が六二・三%という状態でございます。それから屋内運動場は、本土の場合は七〇・三%でございますが、沖繩の場合は一二・五%ときわめて低率でございます。
 それから沖繩の学校施設の整備につきましては、昭和四十年度以来、日本政府の援助といたしまして逐年補助をいたして援助してまいったわけでございますが、本年度からはもちろん国の予算といたしまして正規に補助金を計上いたしたわけでございます。五月十五日以前の分につきましては、これは沖繩に対する援助費ということで組んでおりますが、五月十五日以後の分につきましては、国内法における補助金ということで予算を積算いたしておるわけでございます。
 沖繩の高等学校施設の整備につきましては、五カ年計画を立てておりまして、四十七年度を初年度といたしまして五十一年度までの五カ年間をもちまして沖繩の建物の整備率を本土並みに引き上げるという計画でございます。それは現在の本土並みに引き上げるということではございませんで、本土も五十一年までの間にはもちろん前進があるわけでございますが、その本土が五十一年に達成するであろう水準にまで整備をしてまいりたいというふうに考えております。
 それから沖繩のこうした整備を行ないますために必要な整備面積は、約六十一万平米ということでございます。
 それから沖繩の特殊事情といたしまして、学校の校地が軍用接収されましてその代替地を借りておる、その借りておる土地を買いたいというような要請がございますので、そうしたものに対してもある程度こたえることにいたしております。
 それから本土と同じように、沖繩におきましても児童生徒の急増という実態があるわけでございまして、これに伴う用地の購入費に対しても補助をいたします。
 大体こういう基本的な考え方でございまして、総事業量といたしましては二百四十五億円、国庫負担額といたしましては百九十六億円を予定いたしております。これは全体計画でございまして、四十七年度におきましては、事業量といたしまして九万九千平方メートルを予定いたしております。これは前年度に対しまして二八%の増でございます。
 それから金額でございますが、総額で三十一億円、建物関係が三十億五千万円、土地関係が五千万円ということでございます。このうち、三億円は、この五月十五日以前のものといたしまして援助金という形で計上いたしております。金額は前年に比べまして四四%の増でございます。
 それから本年度の事業量は九万九千平米でございますが、先ほど申し上げましたように、全体の要整備量といたしましては六十一万平米あるわけでございますが、事業量は年々一〇%増加をしてまいりますと、ちょうど五年間で六十一万平米の総量が消化できるという計画にいたしております。
 次に、補助率でございますが、高率の補助ということが基本でございまして、一例を申しますと、小中学校の校舎、屋体に対する補助は従来四分の三でございましたが、これを十分の九に引き上げるというような措置も講じております。それから建築の単価は、本土と同じ単価を用いております。
 以上が、本年度予算におきまして私どもが沖繩関係の施設整備について講じました概要でございます。
#49
○鈴木美枝子君 その予算をいつごろ施行なさいますか。
#50
○政府委員(安嶋彌君) 現地からは早急に交付してもらいたいという要請がございますので、一日も早く施行したいというふうに考えております。ただ、沖繩の教育委員会等におきましてはまだ事務に不なれだというような点もあるかと思いますが、現地に人を派遣いたしましてそうした点の講習会をやる等の措置を講じまして、一日も早くこれが施行できるような措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
#51
○鈴木美枝子君 市の中の学校の環境を御存じですか。
#52
○政府委員(安嶋彌君) 沖繩の学校環境といたしまして私どもが把握をいたしておりますのは、やはり基地関係の問題でございまして、騒音の問題、それから学校の周辺に演習場がある、あるいは学校の周辺にガソリンタンクがある、あるいは弾薬の集積所がある、あるいは学校構内の高圧線あるいは油送管、そうしたものが通っておるというようなことで、騒音につきましては、これを防除し、あるいは学校を移転するとか、その他の教育的に見て好ましくないいろいろな事態が指摘されております。
 以上、私どもが聞いておりまする沖繩の現状でございます。
#53
○鈴木美枝子君 それでは具体性が足りないと私は思うのです。コザを中心にしまして、私が一つの例をあげますと、いま防音装置についておっしゃいましたけれども、あの有名な東洋一の飛行場のある嘉手納村にあります屋良小学校の例をあげさしていただきます。コザから行きましてバスに乗りまして四十分、東洋一の飛行場がある場所が四十分のところにあります。学校は窓が二重になっておりまして、校舎全体に防音装置のためというと、本土のイメージをもって、沖繩へ行かない人にとっては、本土の防音装置とお思いになるでしょうけれども、防空ごうの中にいるとお思いになったらよろしいのじゃないでしまうか。子供が防空ごうの中で学習している。ですから、窓一つとりましても、二重の窓で、空気が入らないわけですね。そういう状態をどういうふうにお変えになろうと思っていらっしゃいますか。
#54
○政府委員(安嶋彌君) 防音の問題、基地騒音の問題でございますが、ちょっと経過を申し上げますと、昭和四十五年度の援助額といたしましては約六千万円、四十六年度の援助額といたしましては一億四千百万円、これが沖繩北方庁の予算に騒音対策費として計上されておる予算額でございます。四十七年度は、本土復帰をいたしましたので、三億六千二百万円が防衛施設庁の予算として計上されておるわけでございます。沖繩におきまする防音工事は一九七一年以来行なわれておるわけでございますが、ただいま御指摘のようなそうした問題につきましては、今後は現地の実情もよく聞きました上で、防衛施設庁と折衝をいたしまして、支障のないような方向で努力をいたしたいというふうに考えます。
#55
○鈴木美枝子君 嘉手納飛行場と屋良小学校の間は二百メートルしかありません。いま防音装置だけを言いましたけれども、エンジンの調節のために百五十ホン以上の音が出るから、いままで二重窓でやっていたわけですけれども、本土と違いまして温度がものすごく高いところですから、夏になりますと三十二度、三十四度という温度の中で風も入らないところにある。人畜に危害を及ぼさないというのは、七十ホンの音、それが限度なんです。ですから、この付近の妊産婦の人は疎開します。鳥も卵を生まないといいます。妊産婦が疎開するくらいですから、そういう場所の屋良小学校は、基地を除くか、空気を入れるようにするか、それをお伺いしたいと思います。
#56
○政府委員(安嶋彌君) 沖繩におきまする防音工事でございますが、これはただいまお話がございましたように二重窓にするといったような防音工事のほかに、御指摘のように、非常に暑いものでございますから、空調工事、冷房工事等も行なっておるというふうに報告を伺っております。個別の何年度にどこで何をやったかということはこの際省略をいたしますが、御指摘のようになおかつ問題がいろいろ残っておるということでございますれば、現地の状況をさらに詳細に聞きました上で、防衛施設庁その他と折衝に当たりたいというふうに考えます。
#57
○鈴木美枝子君 嘉手納飛行場を取り除くことができないならば、いまおっしゃいました冷房装置をいつごろまでにつくるか、御返答願います。
#58
○政府委員(安嶋彌君) ただいまお答え申し上げましたように、非常に具体的な問題でもございますので、現地の実情をよく伺いました上で防衛施設庁と折衝いたしたいというふうに考えます。
#59
○鈴木美枝子君 じゃ、年月についてもっと間近かなところの日にちをいま言うことはできませんですか。
#60
○政府委員(安嶋彌君) 個別の事情を全く知らないものでございますから、現地からよく聞きました上で対処いたしたいというふうに考えます。
#61
○鈴木美枝子君 現地へ行っていただきたいと思います。大臣に行っていただきたいと思います。
#62
○国務大臣(高見三郎君) 私も、一度現地を十分拝見いたしたいと考えております。
#63
○鈴木美枝子君 そのことを屋良小学校に報告したいと思います。小学校でございますけれども、二百メートル先に嘉手納飛行場があるという重要な場所の小学校でございますから、ぜひいまのおことばをお約束していただきたいと思います。そして、また、嘉手納中学校、そこもやっぱり同じようになっておりますので、よろしくお願いいたします。
 それからコザのほうへ私は行ってまいりました。コザの中にある越来中学校――その名前は、コザは越来というところだったらしいのですけれども、アメリカ人がコエクと言うのをコザコザと言うようになって名前がコザ市になったそうでございます。この越来中学校へ行ってまいりました。越来中学校は生徒数が千六百四十四人、先生が七十二人、そして学校内を先生と一諸に回って歩きました。教員室がございません。そして、一番困っていることは、便所が少ない。便所は三カ所ございます。中学生千六百四十四人に対して便所は三カ所で、三カ所のうちの便器は八便器です。そして、特別教室ですね、理科、音楽室がございません。ピアノが二台、一般教室の中にピアノを置いて、一般教室をかえて音楽室にしております。図書室がございません。五月十五日まで本土のを輸入することになるのですけれども、定価で本が入ってまいりません。定価三百円の本は大体三百六十円で入っておりました。本土の日教組の先生方の好意で越来中学校の場合は定価よりちょっと安く本が入っておるようでございますけれども、それも教室の中にありました。図書室がございません。
 沖繩の子供さんが、本がいままで定価どおり買えていない。辞書を持っている子供さんは、国語の辞書にしましても、半数だそうです。もう十五日からは定価どおり入っているのでしょうか。
#64
○政府委員(安嶋彌君) 定価どおり入っているかどうか私もよく存じませんが、国内ということになったわけでございますから、あるいは多少運賃送料がかさむということはあるかと思いますが、大体定価に近い金額で入っているのではないかと思いますが。
#65
○鈴木美枝子君 これは、本だけじゃなくて、全体をとらえないと、本が出てこないと思うのです。ドルを三百五円で交換している。ドルの生活になってから十四年間、五八年からドルの生活になった。一ドル三百六十円の低賃金で働いていた沖繩の人々のドルを三百五円で交換しているとなると、定価どおりの本は倍ぐらいになっているのじゃないでしょうか。そのことについてどう考えますか。
#66
○政府委員(岩間英太郎君) 本の定価が以前から沖繩では高いことは承知しておりますが、これは輸送関係等もございまして高かったというふうに私ども聞いているわけでございます。これから沖繩県になるわけでございますので、そういう点につきましては、全国、本の定価が特別な関係があって違うという場合は別でございますけれども、そうでない場合は統一的な定価がきめられるということが至当なわけでございますので、私どももそういう点については十分注意をいたしまして、出版社等に対しましても適切な指導が行なえればやってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#67
○鈴木美枝子君 具体的に本のことはいつごろやっていただけますか、たいへん重要なので。
#68
○政府委員(岩間英太郎君) 復帰をいたしました直後でございますので、私ども、まだ教育委員会あるいは現地との接触もとれていないような状況でございますが、現地とも十分連絡をとりまして早急に手当てをしたいというふうに考えておる次第でございます。
#69
○鈴木美枝子君 私の見たところによりますと、十四日、十三日、十二日と、三百五円に一ドルがなったために買いだめをほとんどしているようですけれども、子供のための本を買いだめすることはできないわけです。そして、十五日にドルを交換したわけでございますけれども、沖繩の方たちは本土の人たちよりも低賃金で働いておりました。ドルの十四年間でございましたから、五月十五日にいきなり三百五円で交換されたことは、その比率で本土ヘドルが入ってきませんか。どのくらいで入ってまいりましたでしょうか。まだ一週間じゃわかりませんでしょうか。
#70
○政府委員(岩間英太郎君) この点は、ちょっと文部省の所管外でございましてお答えできませんので、お許しいただきたいと思います。
#71
○国務大臣(高見三郎君) けさ閣議で御報告がありましたので、私からお答えをしたほうがよろしいかと思います。
 一ドル三百五円で交換を五月十五日から開始をいたしまして、昨日夕方までで打ち切ったのであります。一億三千万ドルと承知をいたしております。
#72
○鈴木美枝子君 私は、さっき、便所が少ないということを言いました。そして、本が定価どおり入っていないと言いました。その全体をとらえるのには、全体のドルの交換がはっきりしてこないと便所もふえないのじゃないかという全体のとらえ方の中のそれをやりたいと思います。そうして、本土から補助金を出す、あるいは本土並みということばが私は適当じゃないのじゃないかと思うのですけれども、その点について伺います。
#73
○政府委員(安嶋彌君) 施設の面についてちょっと申し上げたいと思いますが、ただいま本土並みということばが適当ではないというお話がございました。これは、先ほどの御説明でも申し上げましたように、補助率につきましては十分の九という高率補助をいたしておるわけでございまして、これは冒頭で申し上げました沖繩の施設整備の立ちおくれをこういう形で早急に回復をしたいということでございます。
 それから基準につきましては、これは本土と同様でございますが、ただいま便所のお話が出ておるわけでございますが、確かに、沖繩の公立学校で便所が非常に不足をしておるということは事実でございます。ただ、計数的にそのことは私どもはまだ把握はいたしておりませんけれども、一般的な傾向としてそういうことだというふうに承知をいたしております。これは、米軍が沖繩の学校施設を整備いたします際に便所を援助の対象外にしたという沿革的な理由があるようでございます。私どもの本土基準にはもちろんそれを本土と同じように含んでおるわけでございます。五カ年計画ということではございますが、早急に本土並みの整備を行なってまいりたいというふうに考えております。
#74
○鈴木美枝子君 五カ年便所が少ないのでは困りますので、便所の点はもうあしたからでもやっていただきたいと思います。
#75
○政府委員(安嶋彌君) そういう実態もよくわかりますので、これは補助金の執行の問題といたしまして現地の御要望もあることかと思いますが、便所の整備に重点を置きたいということでございますれば、そういう方針に即応してまいりたいというふうに考えます。
#76
○鈴木美枝子君 現地の御希望と言いますけれども、私は現地の人に言われてまいりましたので、私の意見も聞いていただきたいと思います。
#77
○政府委員(安嶋彌君) そのとおりだろうと思いますが、役所の事務手続といたしましては、市町村教育委員会、県の教育委員会から申請が出るわけでございますから、それに対応して予算措置を講じたい。これは事務手続のことを申したわけでございまして、現地の声はおそらく先生のおっしゃったとおりであろうと思います。
#78
○鈴木美枝子君 いまコザ市のことから問題になりましたのですけれども、ただいま言ってまいりました越来中学校は、学校用地が借地になっているようであります。教育委員会が払っているというようなことでございますけれども、そういう問題はどうなるのでございましょうか。
#79
○政府委員(安嶋彌君) 沖繩におきまして学校用地の中で借地が非常に多いということは、一つの特徴的なことかと思います。私どもの調査によりますると、沖繩の学校用地のうち一一・四%が私有地でございます。これに対しまして本土におきましては私有地が四・六%ということでございますから、沖繩の学校用地の中で私有地の占める比率はかなり高いというふうに考えられますが、ただ、私どもが行政上の施策として講じておりまするのは、先ほども申し上げましたように、本来の校地が米軍に接収されましてその代替校地を買収したいというものに対する補助でございます。数は、十三校校地を接収された学校があるわけでございますが、そのうち十一校が代替地を借用しておる。その十一校のうち五校が四十七年度におきましてその用地を買収したいということでございますので、それに対する補助金を計上しておる。ほかに、これも繰り返しになりますが、児童生徒急増町村といたしまして浦添における学校用地の購入費につきまして補助をするということでございます。ただいま御指摘の一般私有地の買収の問題に関しましては、特に補助金を計上するといった施策は講じていないわけでございますが、義務教育関係の起債といたしまして本年度総体で八百七十七億円の起債ワクが予定されておるわけでございますが、そのうち沖繩における土地購入分といたしまして十四億円を予定いたしております。私有地を買収したいということであれば、このワクでもって措置できる部分があろうかと思います。
#80
○鈴木美枝子君 よろしくお願いいたします。
 越来中学校で五月十五日の前後に子供の殺人事件が起こりました。私が行きましたとき、先生が毎日学校にとどまってそのことでたいへんな悩みを持っていらっしゃるようでございましたが、きのうも電話いたしましたら、まだ犯人は見つかっていない。越来中学校の状態なんですけれども、とにかく、へいもございません。さっき便所がございませんと言いましたけれども、へいもございません。いままでは、父兄が働いたお金で門を一つ建て二つ建てで、へいのところまでいっていなかったわけでございます。学校の庭が通り道になっております。基地はすぐ隣でございますから、通り道になっている。庭が通り道でございますから、農村の人あるいは町の人が学校の校庭を通っている。子供が一人いたところを誘拐していったということでございましょうけれども、四時間後にはトウキビ畑でもって強姦されて死んでおりました。中学校一年生の子供さんで、コザ市の照屋というところの人です。照屋は黒人街になっております。五月十五日でも、MP、巡査が町を歩いております。それをとめることはできないのでしょうか。
#81
○政府委員(安嶋彌君) 私がお答えすることが適当かどうかよくわかりませんが、その辺のところも、現地の前後の状況をよく聞いてみまして、学校の管理上何か問題があったかどうか、あったとすればそれに今後どう対処していくべきか、そうした点を十分調査いたしました上で必要な指導を加えたいというふうに考えます。
#82
○鈴木美枝子君 祖国復帰しても、町が変わっていないんです。いまの子供さんは、黒人街照屋に家がありまして、そして三分ぐらいで学校に通っているわけでございます。本土で伺っていたところによりますと、売春の人、そういう人もいなくなるということですけれども、同じような状態が町の中にあるところに学校があるわけです。そういうことを一体どうしたらいいか、どうしようとしているのか、ちょっとお伺いしたいのですけれども)。
#83
○政府委員(安嶋彌君) 学校の位置あるいは環境がそうした状態であるということは、これは一般的に申しまして好ましくないことであると思います。そうした場合にどうした措置が講ぜられるかということでございますが、たとえば、へいと申しますか、囲障を整備いたしまして、外界とある程度影響を断ち切るというようなこともございましょうし、あるいは、そういうことではとうてい対処し得ないというような場合には、学校の移転ということもあるかもしれません。その辺のところは、現地の実情を詳しく聞いてみないと的確な判断がいたしかねるわけでございますが、お話しでもございますので、早急にその辺の事情は調査いたしたいと考えます。
#84
○鈴木美枝子君 ついでに御報告申し上げますけど、コザ市の中に中学校が三校ございます。いま言いました越来中学校――殺人事件があっていま現に犯人が見つからない越来中学校と、コザ中学校――千五百人の生徒がいます、先生六十四人、山内中学校――千二百人、先生は六十人、教室が足りないのはもう説明しなくてもわかるくらいでございます。そして、コザ中学校には、コザ市胡屋センターという白人の売春の方がいらっしゃるところ、それから山内中学校には、吉原、つまりこれは外人の方が入らない、沖繩の人がおもに行く売春街が三分ぐらいの場所にある。三つある中学校が、全部、売春の方がいる、いまもいました、そういうところにあるんですけれども、三つともどうにかしていただけますでしょうか。
#85
○政府委員(安嶋彌君) 繰り返しになりますが、現地の実情をよく調査をいたしました上で対処いたしたいというふうに考えます。
#86
○鈴木美枝子君 そして、先生がおっしゃるのに、教室に入りますと社会教育の教育をしておりましても、環境がそれですから、まさしく正しい社会教育をしようと思いましても、子供さんが通ってくる道でもうすでにそういう環境にいないという、そういう実情でございます。先生の悩みはものすごく深いわけでございます。社会教育をどういうふうにしたらよろしいのでございましょうか。先生も悩んでいたんですけれども、何か御意見はございませんでしょうか、教室における社会教育なんです。
#87
○政府委員(岩間英太郎君) 沖繩のこういうふうな問題につきましては、前から県の教育委員会のほうも非常に御苦労されておるということは伺っております。また、ただいま先生から御報告いただきましたように、学校におきましてもこういう状態で非常に悩んでおられるということは当然予想されることでございます。沖繩では、従来へら、特に基地の問題等もございまして、児童生徒の健全な育成という点に特に力を注いでこられもようでございますけれども、具体的に今後どういうふうにやっていくかということにつきましては、私ども、沖繩の特殊事情にかんがみまして、教育委員会からも十分意見を聞き、私どももそれに対する必要な対策がございましたら特別な措置を講じていくというふうにしてまいりたいというふうに考えております。ただ、先ほど学校の移転というふうなお話でございましたけれども、そういうことができれば一番よろしいのでございますが、御案内のとおり、沖繩では特殊地帯の問題が非常にむずかしい問題になっておりますので、学校が動かせない、そういうふうな環境がある。その中で子供たちを健全に育てるにはどうしたらいいかということは、これは非常にむずかしい問題だと思います。しかし、これは現実の問題としまして何とか対策を講じなければならない。社会教育の面、家庭教育の面、それから特に学校教育の面、この問題につきましては、私ども、何か特別のいい方法がございましたら、これにつきましては全力を注ぎましてその対策をとってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#88
○鈴木美枝子君 生徒の数は多いが、高校は足りないようでございます。大体、越来中学から高校へ行く生徒は六〇%、五百人の中で三百六十人です。高等学校が少ないために、試験も自然にむずかしくなる。そうなりますと、教育も中学を卒業するところで終わる生徒が大多数だそうでございます。いままで話した、本が足りない、高いとか、そういう環境の中で高校までも行けない生徒がほとんど、そういうような状態を御報告さしていた、だきたいと思うのです。
 高校生がこのごろたいへん不良化されている。不良化されている大きな原因は、教室の中で社会教育を正しく話そうといたしましても、その環境を取り除かない限り、先生は毎日毎日うそをついているような結果を生み出しているのじゃないかと思うのです。そこで、その不良化を防ぐ方法を、何かいい御提案はございませんでしょうか。
#89
○政府委員(岩間英太郎君) やはり、基本的には、子供たちにいい環境を与えるということではないかと思います。しかし、その点が一番むずかしい点でございまして、いい環境が与えられれば文句はないわけでございますが、ちょうどまだ世の中のこともそれから人生のこともよくわからない年齢でございます。そういうふうな子供たちに対しまして悪い環境を与えておきますと、幾ら学校教育あるいは社会教育で対処いたしましても、なかなかそういう非行化を防ぐ、そういうことがむずかしいということだろうと思います。したがいまして、そういうふうな環境を取り除けばよろしいのでございますけれども、それができないという状況にございました場合には、私どもも、それに対して、学校教育、社会教育、家庭教育という面でできるだけの手を尽くさなければいかぬということを考えているわけでございます。しかし、遺憾ながら、そういうふうな環境の中で子供たちが非行に走るというふうな方向は、これはなかなか除去はむずかしいと思います、率直に申しまして。しかし、その中で最大限の努力を尽くすということが私どもの責任ではないかということでございます。いま、本土におきましてもこういう問題は非常に問題になっていますし、また、世界的にもこの問題は問題になっているということは、御案内のとおりでございます。たいへんむずかしい問題でございますが、私どもも鋭意その対策につきましては努力をしたいというふうに考えておるわけでございます。
#90
○鈴木美枝子君 世界的な問題と特に沖繩は違う。基地があるのじゃなくて、基地の中の学校です。二百メートル、百メートルのところに網の張られた――コザの場合は防音のことはあまり聞きませんでしたけれども、売春なんかいまもって祖国復帰しましても同じことであったということです。そして、コザの防音のないようなところに、アメリカの子供さんの行く学校が三つございます。それは、建物のすばらしい学校でございます。子供は、そこを通りながら、その学校をうらやみながら学校へ通っていると思います。そして、基地の網の中にプールもございます。子供さんが泳いでいるのをまのあたりに見ながら歩いていく。
 それで、先生から、不良化を防げるということはむずかしいでしょうけれども、基地の中に、網の中に、アメリカの子供さんがプールがあり芝生があるところで楽しく過ごしているのをこちら側で見ながら、せめてつくっていただきたいものを五つばかり言われてまいりました。コザの越来中学校のそば――中学校が三つございますけれども、その付近に街灯をつけてくださいという、こういうささやかなことばを言っていました。町はネオンがありますから明るいのですけれども、学校の隣は街灯もございません、畑は。
 それから国語の辞書を提供してくれと。無料で提供する気はございますか。
#91
○政府委員(岩間英太郎君) いま、国語の辞書とおっしゃいましたけれども、これは全部の子供に提供するということでございましたら、いまのところ私どもはそういう用意はございません。ただ、家庭の貧しい子供たちに対しましては、学用品等の供与をやるということにいたしております。本土と比べまして貧困家庭がどの程度あるかわかりませんけれども、大体本土と平均しますと一〇%程度、そういう子供たちに対しまして学用品等を供与できるようにいたしておるわけでございます。そういう方法で、貧困な家庭の子供につきましては、先生がただいまおっしゃいましたような辞書の提供ということにつきまして私ども努力したいというふうに考えております。
#92
○鈴木美枝子君 国語の辞書を持っていない生徒が半数いるそうでございますから、その半数の人たちは貧しい方たちだと思いますので、無料で提供していただきたいと思います。よろしゅうございますか。
#93
○政府委員(岩間英太郎君) そういう条件にかなっております家庭の子供に対しましては、そういうふうにいたしたいと考えております。
#94
○鈴木美枝子君 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 それから公園をつくってもらいたい。畑はございますけれども、基地の中のアメリカの子供さんの遊んでいる公園を見て毎日を過ごしておりますから、公園の中にプールをつくっていただきたいという要求がございます。基地をなくしていただきたいのですけれども、早急にこちらのほうもつくっていただきたいということは、せめて子供さんたちにそういう差別を毎日毎日見せつけないで、教室の中で先生が社会教育のための話ができないのですけれど、できる立場をつくってくれということでございました。生まれたときからそういう環境に育って、子供さんはそれがあたりまえだと思っているようでございます。それをどうにかしていままで日本の教育をやってきたのだから、本土の子供と同じようにしていただきたいという希望が本土並みだと私は思うのです。そうしていただけますでしょうか。
#95
○政府委員(安嶋彌君) 公園の話でございますが、都市公園の整備は、御承知のとおり、これは建設省の所管でございます。児童遊園の所管は、御承知のとおり、厚生省の所管でございますが、それぞれ関係の部局に対しましてただいまのお話を伝えるようにいたしたいと思います。
 なお、プールにつきましては、本年度体育局の予算といたしまして、小中学校等につきましては、本年度初めて五カ所、学校プールでございますけれども、整備をする予算がついております。高等学校につきましては、わずかでございますが、一カ所の予算がついております。今後当然これは拡充されてしかるべきと思います。
#96
○鈴木美枝子君 今後しかるべく行なわれるのがあたりまえだという言い方、そして公園は文部省の管轄じゃないというふうにおっしゃるのですけれども、文部省のほうから強くおっしゃるということを、教育という人間をつくり出す総合的な問題に管轄を別にするという言い方に対して、沖繩の人を見ていますと、そういう言い方は私はものすごくいやだと思いますね。つまり、サンフランシスコ条約でどうしたかということを私たちはよく知っております。それを原点にして、今日の沖繩の子供さんが、中学生、小学生は、生まれたときからそういう環境の中にいて、おとながどうしたかということを知らないわけでございます。教育というたてまえからいいますと、どこどこがやるから済まされるという問題ではないと思うんです。いまのおっしゃり方を訂正していただきたいと思います。
#97
○政府委員(安嶋彌君) 私の表現が適切でなかったかと思いますが、私は、決して沖繩のそういう実情を理解しない、そういう必要性を理解しないということでは絶対にございません。ただ、役所の所管といたしましてはそれぞれの省がそうした仕事を担当しているわけでございますから、それに十分お伝えをしたいということを申し上げたわけでございまして、気持ちといたしましては先生と私は全く変わっていないつもりでございます。ただ、これは、文部省の局長といたしまして、さよういたしますというふうにはこれはちょっと立場上お答えいたしかねるものでございますから、そのように申し上げたわけでございまして、十分関係の省には先生から強いそういう御要望があったと、文部省としても当然そうしていただきたいということを申し添えて連絡をいたしたいと思います。
#98
○鈴木美枝子君 どうもありがとうございました。その関係が横の線に並んでいるのじゃなくて、教育を柱にしたところで強く要望――要望じゃなくて、要望は望むほうですから、望むのじゃなくて、要求を、子供さんが未来の日本をつくっていくのですから、そういう意味で、要望でなくて、要求をしてください。どうもありがとうございました。
 どうぞ、大臣も、当初にお約束いただきました沖繩の小学校、中学校へ一回ぜひ行っていただきたいと思います。そして、沖繩の越来中学校の便所へお入りになっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
#99
○委員長(大松博文君) 他に御発言がなければ、本法律案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。午後零時二十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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