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1971/04/21 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 大蔵委員会 第20号
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1971/04/21 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 大蔵委員会 第20号

#1
第068回国会 大蔵委員会 第20号
昭和四十七年四月二十一日(金曜日)
   午前十時四十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     鶴園 哲夫君     松井  誠君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         前田佳都男君
    理 事
                柴田  栄君
                嶋崎  均君
                戸田 菊雄君
                栗林 卓司君
    委 員
                大竹平八郎君
                河本嘉久蔵君
                棚辺 四郎君
                桧垣徳太郎君
                成瀬 幡治君
                横川 正市君
                吉田忠三郎君
                野末 和彦君
   政府委員
       大蔵政務次官   船田  譲君
       大蔵省主計局次
       長        吉瀬 維哉君
       大蔵省主計局次
       長        長岡  實君
       運輸省航空局監
       理部長      住田 正二君
       労働大臣官房長  藤繩 正勝君
       労働省職業安定
       局審議官     中原  晁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉本 金馬君
   説明員
       労働大臣官房労
       働保険徴収室長  田中 清定君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○労働保険特別会計法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○空港整備特別会計法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○沖繩振興開発金融公庫法案(第六十七回国会提
 出、第六十八回国会衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(前田佳都男君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、鶴園哲夫君が委員を辞任され、その補欠として松井誠君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(前田佳都男君) 次に、労働保険特別会計法案、空港整備特別会計法の一部を改正する法律案、沖繩振興開発金融公庫法案、以上三案を便宜一括して議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○成瀬幡治君 この失保の事務組合に対する補助金が出ておりますね。毎年これはどれくらいずつ出ておるものでしょうか。失保だけでなくてみんなでいいです。
#5
○政府委員(藤繩正勝君) ただいまのお尋ねの点は、事務組合に対する報奨金の額であると思いますが、四十六年度は、報奨金は、五人未満の事業場につきましては、納付保険料額の一〇%、一割、それから五人以上十五人までの事業場につきましては、納付保険料額の五%ということで積算をされておりまして、昭和四十八年度では、予算額が、労災、失保を合わせまして五億六千万円でございます。四十七年度、現在予算を御審議いただいておりますが、ここではやはり、四十七年度は八億一千七百万円でございます。
#6
○成瀬幡治君 まあこういう報奨金ですがね、税を集めたところに対しても、いろんな意味で報奨金等が出ておりますが、一体大蔵省全体で、こういうような納税なり、あるいは保険関係で報奨金制度ですね、報奨金どれくらい出ておりますか。それから勘定はどれくらいでございましょうか、報奨金というのは。
#7
○政府委員(長岡實君) ただいま手元に資料持ち合わせておりませんので、後刻調べまして御報告申し上げますが、種類、金額ともに、それほど大きなものではないと思います。
#8
○成瀬幡治君 労働省のほうでこの報奨金というのは、これはまあいろいろと捕捉率がどれくらいのパーセントか私は知りませんが、報奨金というものがなければ、非常に捕捉率が悪くて、これはなければならないものなのか。いや報奨金というものは、元来は保険ですから、保険料金というものですね。ですから、税もあることですから、私も頭から全部がいけませんよとは言いませんけれども、こういうところに、たとえば五億なり八億なり、料率が上がっていけばどんどんふえていくことになる、いろんなことがあると思いますが、報奨金の問題については、基本的な考え方としてどういうお考え、既得権だから、これはもうどうしてもやらなきゃならぬ問題だと、こういうふうにお考えになっているんですか、どうですか。
#9
○政府委員(藤繩正勝君) 労働保険事務組合は――本来ならば労働保険を強制適用していくわけでございますから、個別の企業が保険料を納付する義務があるわけでございますけれども、零細な企業の場合は、そう申しましても、なかなか十分事務手続等が尽くせないという面がございますので、事務組合という制度をつくりまして、その納付の便宜をはかろうということなんでございまして、考え方によりましては、あるいは国がこの保険料を取り立てる、それをとってかわるのだという考え方をおっしゃる方もありますけれども、私どもといたしましては、労働保険事務組合というのは、もともと事業主にかわって、本来事業主が果たすべき義務を、事務組合という組織で果たすというふうに理解をいたしておるわけでございます。したがいまして、法律論からいたしますれば、別にそういう予算がなくても、当然法律上納付すべきものであるからという考えも出てまいるわけでございます。しかしながら、実情から申しまして、五人未満の事業場というのは非常にそういった点で弱い、したがって、そういう組織をつくって進めるということでございます。
 そこで、それをそういった事務組合の組織を育成助長するという面で、これに報奨金を出すというたてまえであるというふうに私どもは考えておるわけであります。
#10
○成瀬幡治君 事務組合がどのくらいあるものなのか、また規模がどのくらいのものなのか、たとえば最高の報奨金の額をいただいておるところがどのくらいあるものなのか、全然わからないわけですけれども、大づかみに、まあこれこれの数で、最高の事務組合に対しては何千万ぐらいになっておるか、あるいは何百万ぐらいか知りませんが、たくさんになっておるところはどのくらいですか。
#11
○説明員(田中清定君) 現在、事務組合の数を申し上げますと、労災保険事務組合が約九千組合ございます。それから失業保険事務組合が約五千、そのうち約三千事務組合が、二枚看板でかなりダブっておりますので、団体の実数としては一万四、五千ぐらいの数になっております。
 報奨金、これは保険料率の取り扱いそのものの格差もございますし、それから保険料収入額の差もいろいろございますし、それから事務組合の規模が非常にまちまちでございまして、一組合当たり幾らというのは、なかなか算定しにくいわけでございますけれども、まず全体としてならして、大ざっぱに申し上げますと、一組合四、五万ぐらい
 になるのではないか……。
#12
○成瀬幡治君 平均、これはすぐ出ますですか。小じゃなくて大きなところがあると思いますが、もともと大きなところのほうが私はやるか、あるいは中小企業の人たちがいろいろと事務組合をたくさんつくられて、たとえば二百人、三百人、五百人というような単位にしておやりになると思うわけですね。ですから、大きな、たとえば何万というようなところがある。ですから、最高はどのくらいで、最低どのくらいになっておるかというようなことについての、報奨金の一覧表みたいなものがあなたの手元にあって、そのうちの最高はこんなものがありますよ、最低はこんなところがありますよというような説明はできませんか。そういう資料はございませんか。
#13
○説明員(田中清定君) いまその詳細な資料、手元にございません。これは、個々に事務組合ごとに計算をして、地方段階で交付しておりますので、手元に、全体の報奨金についての個々の具体的な資料はちょっとございません。ただ、事務組合の規模を申し上げますと、労災保険事務組合の場合には、一組合当たり委託事業場数が平均して約四十事業場数くらいございます。失業保険事務組合の場合には、平均約二十事業場くらいございます。で、大きなところになりますと、何百事業場というようなところもございますし、小さいところでは、商工会に小さな規模がそのまま委託するというようなところもございます。まあ内容的には、商工会、商工会議所、それから中小企業協同組合等が大半母体団体になっております。大体その辺の団体の規模が最大の規模になるわけでございます。ただ、特別の団体で、非常に広い地域にわたって委託事業場を組織しているところもございます。そういうところは、相当高額の報奨金ということになるかと思います。まあいずれにいたしましても、五人未満の事業場についての保険料の取り扱い、それから五人以上十五人以下の収納保険料についての一定率を報奨するということになっておりますので、金額的には、零細企業関係の報奨金のごく一部となっておりますので、よほど大きな組合でないと多額のものはない、こういうふうに考えております。
#14
○成瀬幡治君 どうしたらいいかという問題は、いろいろと意見があると思います。それから、これはひとつの歴史的な背景もございましょう。それから捕捉率というものもたいへんなものだと思います、今度拡大するということになれば。しかし、非常にわずかなものであるがために、私は、捕捉率はこれで非常に奨励になっておるとも実は考えていないわけであります。ですから、一つの税のほうの納税組合に対するような報奨金もございますですが、こういうようなものは、やがてはなくしていく方向で、まあ施行されて――これが拡大はそれはされましょうけれども、施行されて十年、二十年という歴史の中で、そういうものを出してくることはいかがなものであるか、非常に報奨金というようなものは、短期間的なもので、それがもう定着したということになれば、もうやめていく、そういう方向で処理をしていくべきものではないだろうかと私は判断しておりますが、いかがですか。
#15
○政府委員(藤繩正勝君) 先生のただいまの御意見、そういう御意見ももとよりあろうかと思います。また、先ほど申し上げましたように、報奨金はもっとたくさん必要だ、しかも、考え方としても、国のやるべき当然の仕事を代行するんじゃないかということを御主張なさる向きもあるわけでございます。私どもとしましては、各方面の御意見を伺い、いま先生が御指摘なさいましたように、まさにこれは大蔵省でいろいろ納税、その他の問題とも均衡をお考えになって取り扱われるべき性質のものであるというふうにも思われますので、私どもも、大蔵省当局とよく御相談をいたしまして、今後の処置について考えてまいりたいというふうに考えます。
#16
○成瀬幡治君 基本的な問題で一つお聞きしておきたいのは、まあ労災にしろ、失業にしろ、社会保障的な意味が私は非常にあると思うのです。だからこそ、国も一般会計から金を出しているということが言える。しかし、その金の出ぐあいと、掛け金のまかなう率との関係があると思うのです。たとえば労災を見ますと、掛け金が原資の主体であって、補助金は十八億ですか、国は十八億負担しておる。事業主の掛け金でほとんどやっておる。国がやっておるというのではなくて、事業主、経営主がやっておるといったほうがいいわけですね。こういうことがいいものか悪いものか。今度範囲を非常に拡大されるわけですね。何年か先には、農業までいこうじゃないか。一つの国の施策のように考えられる。それはまあ税金でやるのだから、同じことなんだといえばそれまでかもしれませんけれども、そういうものなんだ。失業保険にいたしましても、掛け金が三千七百億ほどある。それに対して六百億、この率がいいものか悪いものか、年々予算もふえておるようです。しかし片方ではドル・ショックが出た。だから、企業がたいへんだからというので、税やあれこれ恩典態勢をととのえておる。失業のほうも、だからというので、昨年はお聞きしますと四百二十六億くらい、本年はドル・ショックもちょっと加味したかどうか、六百億にふやしたといえばそれまでかもしれませんけれども、少し手落ちがあるじゃないか。しかも使われておるお金はどんなところに、掛け金等を失業保険そのものに払うとか、あるいは労災のけがそのものに払うのじゃなくて、事務費がどうとか、あるいは施設整備費だとか、あるいは保険施設だとか、あるいは労働福祉事業団へ出資してみえる、そういう額が約半分あるわけなんですね。ですから、そのものにプロパーに使われておるものが約半分、あとは他に使われておる。これは他に使われておることも、たとえば労災病院にそれは出しておる、あるいはリハビリテーションに出しておるのだからとおっしゃればそれまでかもしれませんが、いかにも何か事業主におんぶしてしまって、人件費までそちらのほうにおんぶする。そのこと自体がいいか悪いかという問題があると思いますね。元来ならば、労災病院というものは、労災に入っておる人以外の人たちも行っておるのですよ。ですから、そういうことについて少しどうかなあという考え方を持っておるのですけれども、しかも、金は残っておるわけだな。四千億以上のものが残って、資金運用部のほうにいっておるというようなことを考えたときに、どうもこれは社会福祉関係ではございません、そういうものとは無関係ですよという基本的な考え方があるならば、何をかいわんやであって、社会福祉ですよと言うのなら、もう少し国がいろんな面で負担をしていくのがほんとうじゃなかろうかと、こう思っておりますが、どうでしょうか。
#17
○政府委員(藤繩正勝君) 先生の御意見、まことに私どもとしても貴重な御意見だというふうにいま承ったわけでございますが、つまり非常に重要な点をついていらっしゃるわけでございます。
 そこでまず第一には、一体この労働保険というものは、やはり社会保障との関連でどう考えるか、それについてまた国の負担という問題が出てきやせぬかと、こういう点をまず御指摘になったと思うのであります。私どもは、もとより労働保険といえども、広い意味の社会保障の一環をなすものであると思っておりますが、ただこの労働保険の中身であります労災保険、失業保険にはそれぞれ沿革がございます。またたてまえがございます。御承知のとおり、労災保険は、戦前からの歴史を持っておるわけでございまして、元来労働基準法によりますれば、労働者の業務上の災害につきましては、すべてこれは事業主が補償の責任を負うというのが各国共通のたてまえでございます。それがただ、そうは申しましても、事業主が突然の多額の支出に耐えないということがあってはいけないので、そこで保険というシステムをつくって、いわば責任保険という形でこれが始まってきているわけでございまして、そういうことで事業主の無過失賠償責任に対する保険システムということで今日まできておるわけでございます。失業保険のほうは、戦後の制度でございますが、これは諸外国の例には、労使だけの負担の失業保険もございますけれども、わが国の場合には、御承知のとおり一般につきましては四分の一、日雇いにつきましては三分の一の国庫負担があるということでございます。それぞれ沿革なり考え方に従いまして、国の負担というものがまちまちであると私どもは思っております。ただ先生御指摘のように、社会保障というものが進めば進むほど、やはりその辺の総合的なバランスというものを考えていかなければならないということは、私どももそのとおりと思っておりまして、常に労災につきましても、失保につきましても、関係の審議会あるいは社会保障制度審議会等々において、そのつど御議論をいただいておるわけでございまして、私どもとしては、現状においてはかような制度、これは沿革あるいはたてまえの上でやむを得ないと思いますけれども、今後ともそのあり方については勉強をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
 第二点、御指摘になりました給付に比べて、福祉施設が非常に大きくなっていやせぬかという点でございますが、これも福祉施設につきましても、それぞれ法律に根拠がございまして、当然の保険事業の一環として行なわれているものでございます。特に最近では、保険事故の補償というだけでなくて、むしろ保険事故が起こらないように、事前に予防していく、たとえば労働災害が起こってから補償するということよりも、できるだけ災害を起こさないように、労働災害防止対策というものに力を入れる、あるいは失業の場合につきましても、失業が起こらないように、完全雇用政策に重点を置いて、その一環として、いろいろな関連の施策を、保険事業の一環として行なうという考え方をとっておりますので、そういう関係の経費を国として支出している場合が多いわけでございます。
 それから、第三点におあげになりました積み立て金の問題、これもたいへん大きな問題でございますが、連日御指摘いただいておる問題でございますが、これも金額的には相当大きなものになってまいりましたけれども、失業保険の規定によります給付の二倍相当額を常に用意しておかなければならないという原則から見ますると、まだ一・五倍程度でございまして、それに及んでいないという点もあるわけでございまして、この辺も私どもといたしましては、法律の規定に従って積み立て金の運用というものをやってまいりたいというふうに考えております。
#18
○成瀬幡治君 まあ考えてみれば、たとえばこの業務取り扱い量ということですが、総額寄せますと、どのくらいになるか知りませんけれども、これは人件費が主たるものだと思う。労働省は、これは行政の責任者になっている。その原資は全部事業主であってみたり、労働者がみんなで掛け金を出している。それは政府も若干出しておりますが、まあ大体もとはそっちから出てきている。それでやっておるのですが、この運営というものは審議会というようなものが、たとえば健康保険なんかやかましいのですが、ですから、給付がどうなるとか、その掛け金の運営がどうなっているか、積み立て金はどこへ出したらいいかというようなことについての、いろんな審議会のようなものがございましょうか。
#19
○政府委員(藤繩正勝君) 当然ございまして、労災保険につきましては、労災保険の審議会がございます。失業保険につきましては、職業安定審議会というものがございまして、その中に、失業保険部会が設けられて、やはり取り扱っているわけでございます。特に職業安定審議会失業保険部会におきましては、いろいろ御指摘のような点につきまして、ちょっと昨年来といいますか、失業保険制度のあり方について具体的に検討をいただいているわけでございます。
 それからまた制度そのものを改定するというような場合には、当然社会保障制度審議会におはかりをして御意見をちょうだいしている、こういうかっこうになっております。
#20
○成瀬幡治君 全く不勉強で悪いですが、審議会での構成はどんなふうですか。
#21
○政府委員(藤繩正勝君) 労災、失保両方とも労、使、公益、三者構成でございます。
#22
○成瀬幡治君 そういう審議会にかけていろいろと運営等おやりになり、たとえば給付のほうのことについても、あるいは保険料率と申しましょうか、非常に幅があるように思います。それからしょっちゅう動いているようで、この資料をいただきますと、最高は八十から最低は二くらいまで、いろいろあるようですが、そういうようなことでおきめになる。そしてその答申を得たものが、これは大体政令事項ですか、率は千分の二とか千分の八十というのは。
#23
○説明員(田中清定君) 労災保険の保険料率は、御承知のように千分の二から千分の八十まで、その料率の決定の基準は政令で書いてございます。具体的に個々の業種ごとの料率のものは、労働省令で定めることになっております。
#24
○成瀬幡治君 そうしますと、この料率改定というのは、審議会を経て検討をおやりになっている、そういうふうに理解していいわけですね。
#25
○説明員(田中清定君) そういうことです。
#26
○成瀬幡治君 これは五月十五日までに支払われることになるわけですが、大体ほとんど入ってきますですか、実際はずれてくるわけですか。それから捕捉率はどのくらいですか。
#27
○説明員(田中清定君) 労災保険、失業保険ともに収納率は九八、九%に達しております。基本的には、所定の納付期限にそれぞれ入ってくるというふうな実績になっております。
#28
○成瀬幡治君 労働省はこれだけですか、保険はほかにも制度ありませんか。
#29
○政府委員(藤繩正勝君) 保険制度として行なっているものはこれだけでございます。ただ、似通った制度といたしまして、中小企業退職金共済制度というものを運用しておりますが、これは保険ではございません。
#30
○成瀬幡治君 私は身分のことをお尋ねしたいのですが、この特会のお金で労働省に何人くらいおみえになって、それから地方ですか、県ですか、に一万人ちょっとの中で大づかみにどのくらいになりましようか。
#31
○政府委員(藤繩正勝君) 昭和四十七年度の予算定員を御説明申し上げますと、労働保険特別会計全体で一万三百四十七名でございます。そのうち大部分が地方でございまして、勘定別に申し上げますと――前後して恐縮でございますが、一万三百四十七名の勘定別に申し上げますと、労災が三千四百五十二名、失業勘定が五千二百二十九名でございます。それから徴収勘定が千六百六十六名でございます。合わせまして一万三百四十七名でございます。本省、地方に分けますと、労災では全体が三千四百五十二名のうち、本省は二百四十名、それから失業勘定では、全体が五千二百二十九のうち、本省が百八名でございます。徴収勘定では全体が千六百六十六のうち、本省が二十でございます。あとはすべて地方の職員でございます。
#32
○成瀬幡治君 お金は特会から出て、そして身分は国家公務員、それから地方へ行けば県の職員、いわゆる地方公務員、こういう身分になるわけですか。それとも本省の身分ですか。労働省の身分ですか。
#33
○政府委員(藤繩正勝君) 保険関係の職員は、全部国家公務員でございまして、地方の場合も基準局、監督署、安定所は労働事務官でございます。ただ、県庁におりますものは、自治法の附則八条によります地方事務官でございまして、やはり国家公務員でございます。
#34
○成瀬幡治君 こういう人たちの退職金なり、それから年金ですね。そういうようなものはどこの勘定から払われるのですか。給料がいまここから出ると……。
#35
○政府委員(藤繩正勝君) 給与と同じような取り扱いでございます。各特別会計で従来からも払っております。
#36
○成瀬幡治君 そうすると共済組合に入っていますね。この人たちは共済組合の掛け金というものは、どちらの勘定のほうへ入るというふうに見ていいわけですか。
#37
○説明員(田中清定君) 官房長から申し上げましたように、給与その他の人件費、それから共済組合の掛け金等につきましても、特別会計から共済組合に支出しておるということでございます。
#38
○成瀬幡治君 支出じゃなくて、逆にいえば、そういう掛け金がその人たちの分だけは特会へ入る。だから、今度は逆に退職をされたような場合の年金は、あるいは共済組合の給付関係は、特会から払われる、こういうふうに理解していいわけですか。
#39
○説明員(田中清定君) 特別会計所属の職員のそういう福祉関係の経費は、特別会計に計上されておりまして、それから国家公務員共済組合に支払われる。それから退職した場合の共済給付は、その国家公務員共済組合から支給される、こういうことに相なります。
#40
○戸田菊雄君 空港特会計等につきましての質問を行ないたいと思うんですが、今回の政府の提案内容によりますと、特会計の内容でございますけれども、一つは空港整備事業についての出資、あるいは航空保安大学校の管理、運営その他、航空保安業務に密接な関係のある業務等についても、この会計において一元的に経理する、こういうものを考えていることは間違いないのでありますが、さらにこの航空機燃料税、過日設置をされましたこれらの一部を一般会計からこの会計へ繰り入れ、そして空港整備の財源強化をはかっていく、こういう趣旨で、今回の特会計改正案というものが出されたように思うのでありますが、そこで、その程度の、過日の航空機燃料税の設置の場合もいろいろと質問したのでありますが、大体五カ年計画、総体的には五千六百億、こういうことになっておりますね。この程度で、今後空の安全というものが守られる自信というものがあるのかどうかですね。この点をひとつお伺いしたいわけです。
 それからもう一つは、やはりいま、これも前にいろいろ論議をされたことと思うんですけれども、非常に日本の空港保安体制、これが諸外国、ことにアメリカに比較をしておくれを来たしておる。こういう情勢にあることははっきりいたしております。その中でも、管制組織ですね、この整備が非常に緊急課題になっている。その管制組織の中心をなすものは、やはり何といっても一つは管制官の養成、こういうものが非常に大事じゃないか。
 それからもう一つは、航空保安大学校のいわゆる養成内容ですね、こういうものを十分検討していかなければいけないんじゃないか、こういうふうに考えるんですが、その辺の養成内容についてひとつ説明をしていただきたいと思うんです。
 以上、二点について質問します。
#41
○政府委員(住田正二君) 第二次空港整備五カ年計画におきましては、空港保安施設の整備に重点を置いておりまして、七百億円を予定いたしております。この内訳といたしましては、航空路の保安施設と、空港関係の保安施設に分かれるわけでございますが、航空路関係といたしましては、前回にも御説明申し上げたと思いますけれども、全国に長距離監視レーダー網を整備する、その完成年度を、当初予定いたしておりました昭和五十二年度を繰り上げまして、昭和四十九年度末までに長距離監視レーダー網を完成したいという計画になっております。また航空路の複線化あるいは複々線化をはかるということで、四十八年度末までに複線化をはかる、さらに飛行機の多い東京から西のほうの航空路につきましては、複々線化をはかるということにいたしております。
 また空港関係でございますけれども、ジェット機の入ります空港につきましては、原則としてILSをつけるということにいたしております。また飛行機の離発着の多い空港につきましては、空港監視レーダーを設置いたしまして、レーダー管制をやるということにいたしております。そのほかVORとかDME、そういう関係の保安機器を各飛行場に設置いたすことにいたしております。大体この七百億円の計画が遂行されれば、現在よりも安全性につきましては、相当強化されるというように考えております。
 次に、保安体制の問題でございますが、いま先生から御指摘がございましたように、確かに日本の管制組織といいますか、管制のやり方につきましては、外国に比較しまして、特にアメリカ、ヨーロッパの一部の国と比較いたしまして、おくれていることは事実だと思います。しかしながら、先ほど申し上げました長距離監視レーダー網を整備するということと同時に、各レーダーの自動化をいま計画いたしております。長距離監視レーダー、航空路管制の自動化、あるいは空港管制の自動化をはかりますれば、大体欧米に追いつくのではないかというように考えております。
 特にこういう管制をやります場合に、その中心となりますのは、いま御指摘がございましたように、管制官の問題だろうと思います。管制官につきましては、現在航空保安大学校におきまして本科四十名、専修科百名という規模で養成いたしております。したがいまして、この養成規模でまいりますれば、必要な管制官というものは大体まかなえるのではないかというように見ております。若干不足人数があるかと思いますけれども、その分は防衛庁から割愛してもらいまして、埋めていきたいというように考えております。
 ただ、管制官が一人前になりますまでには、最低四、五年の年限が要るわけでございまして、人数だけそろえたからといって、それで管制が十分にできるというわけではないわけでございますので、今後養成いたします管制官につきまして、さらにその完熟度を高めるというような措置を講じてまいりたい、このように考えております。
#42
○戸田菊雄君 いまの防衛庁から若干の応援をいただいている現状はどのくらいで、今後どのくらいの期間防衛庁から応援をいただいていかなければいけないのか、その辺の見通しも含めてひとつ説明していただきたい。
#43
○政府委員(住田正二君) 防衛庁からの割愛は、いままでそう大きな数字ではなかったわけでございますが、昨年来自衛隊のほうといろいろ話をいたしまして、いま交渉をいたしております。防衛庁の割愛といいますのは、二つソースがございまして、一つは、すでに防衛庁をやめた人をさらに運輸省のほうに来てもらうというのと、それから防衛庁の現職の方を割愛してもらうという二つのソースがあるわけでございます。昨年来相当の人数が来ておるわけでございますが、ちょっと手元に資料がございませんので、後ほど御連絡いたします。
#44
○戸田菊雄君 これは結局、防衛庁から応援をいただいているというのは、管制官のいわば養成をする航空保安大学校ですね、こういったところの養成が不備だということになるんじゃないんですか。そういう解釈、理解、これは誤っているんですか。
#45
○政府委員(住田正二君) 現在管制官が不足いたしておりますのは、昨年板付が返還になりましたことと、本年五月十五日でございますが、沖繩が返還されるということと、さらに新東京国際空港が完成するということで――新東京国際空港のほうは、当初計画をいたしておったわけでございますが、板付のほうの返還と、沖繩のほうの返還は、当初予定いたしてなかったために不足が出た。その穴埋めという意味で、防衛庁からの割愛、あるいは防衛庁をやめた人にいろいろ手紙などを出しまして、運輸省に再就職するということをやって、管制官の不足を埋めているという現状でございます。
#46
○戸田菊雄君 私は、管制官の養成に力を入れて、それを充実していくという方向は、全く正しいことだし、それはぜひ充実していただきたいと思っているんです。ただ、現在防衛庁から割愛してもらわなければいけない内容としては、やめた人、それから現職で来ている人――これはあとで資料をいただきますが、そういう状況になっている。
 この管制官の養成の責任官庁はどこになっていますか。これは運輸省でしょうか。それとも、現在存在する日航とかそれぞれの航空会社、こういうところなのか。その辺はちょっと不勉強で私もわかりませんが、どこが一体所管の官庁としては担当なのか。
 あるいはまた養成をするにあたっての経費とかなんとかも、現行の内容では、政府が負担しているように見えるのですけれども、たとえば養成に対する法律根拠といいますか、そういうものをもあわせてわかればひとつ説明していただきたい。
#47
○政府委員(住田正二君) 管制官は国家公務員でございますので、管制官の養成等につきましては、すべて運輸省が責任を負っているわけでございます。管制官の養成は、先ほど申し上げましたように、航空保安大学校で養成いたしております。航空保安大学校は、運輸省の付属機関でございます。
 航空保安大学校の経費といたしましては、四十七年度予算で申し上げますと、約二億二千万円を計上いたしております。で、今回の特別会計法の改正で、従来一般会計でやっておったものが、特別会計で経理されるということになるわけでございます。
#48
○戸田菊雄君 この「予算の説明」書ですけれども、八三ページに、それぞれ歳出項目がございます。これは大ざっぱなもので中身はわかりませんが、いまの航空保安大学校の二億二千万円というのは、どの項目に入るわけですか。
#49
○政府委員(住田正二君) 科目の中に「空港等維持運営費」というのがございますが、この中に入っております。
#50
○戸田菊雄君 そうしますと、この「空港等維持運営費」の総額は百十四億三千万円ですね。この百十四億三千万円の中に、さっきの二億二千万円しか入っていないということになっていて、なおかつ現状は管制官に不足を来たしておる、自衛隊から応援をいただかなければいけない。だから、これは長期計画かなんかあって、たとえばこの五カ年計画の空港整備大綱が全部完成をするというころまでには、管制官も大体全部充足ができるとか、何かそういった将来に対する見通しというものを明確に持っておるのでしょうか、その辺ちょっと。
#51
○政府委員(住田正二君) この五カ年計画は、昭和四十六年度から始まっているわけでございますが、昭和四十五年度の管制官の定員が五百九十四名でございます。この五カ年計画を実施いたしましたことによりまして、約七百六十名の管制官が新たに必要になるという見込みでございます。このほかに減耗分も考えまして、五カ年間に八百九十名養成したいという計画を持っております。このうち本科学生といいますか、二年間の教育課程を経まして出る者が百八十五名、それから専修科といいまして、一年間の課程を経まして卒業する者が五百二十名、計七百五名保安大学校で養成するということにいたしております。なお百八十五名の不足が出ますが、これを自衛隊をやめた方あるいは自衛隊の現役の方に依存するという計画でございます。
#52
○戸田菊雄君 一定の養成計画が出ているわけですけれども、いまの説明の中で、しかし、結果的には百八十五名の不足を来たすということは、計画としてはやっぱりうまくないのじゃないかと思う。やっぱり自衛隊に依存せずに、運輸省じかに管制官の充実をはかっていくという独立性がなければ、私はいけないんじゃないかと思いますね。この百八十五名の、いわば応援の中には現職がどのくらいいるかわかりませんけれども、やはり自衛隊でも同じ国家公務員であることは間違いないですけれども、公務員でもそれぞれ違った任務、役割りがあるわけですから、決してこの空港保安官として自衛隊に入ったということではないと思うんですね、これは何か自衛隊とそういう割愛政策をとっていくことが今後の運営上いいとかなんとか、利害得失、そんなものがあるんですか。これはなくすことはできないんですか、この自衛隊の応援。この辺はどうなんですか。
#53
○政府委員(住田正二君) 私どもといたしましても、恒久的に自衛隊から割愛してもらうということを考えているわけではないわけでございます。原則といたしましては、航空保安大学校の養成によって必要なものをまかなうということを考えておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、この五カ年の間には板付が返ってきたとか、あるいは沖繩が返ってくるとか、さらには二年後には沖繩の管制センターを引き受けるというような要素があるわけでございます。で、管制官といいますのは、大体五カ年計画を実施いたしますと、そのあとはそれほどたくさんのものが必要でない、大体減耗分の穴埋めをしていけばいいということでございますので、この五カ年間の間に養成規模をあまり大きくいたしますと、あとで困るという問題もあるわけでございます。
 また、自衛隊の職員の方も、せっかく自衛隊において五年とか十年、管制の技術を身につけて、この管制の技術というものは民間に出ても使えるものではないわけでございます。したがって、そういう取得した技術を、私どものほうで使うということは、非常にその面からいえば意味のあることではないかというように考えておりますので、自衛隊のほうからの割愛に依存するということでなくて、当面不足したものは自衛隊から割愛したものでまかなうということで、原則といたしましては、やはり航空保安大学校の養成でまかなうという考え方をとっているわけでございます。
#54
○戸田菊雄君 自衛隊をやめた人は、私は運輸省で採用するという方式は一応了承できますけれども、とにかく現職でそういうものを割愛する、取りかえる、保安官とか管制官としていま使用していると、これはちょっと理解できないんですが、どういう理由でそういうことになっているのか。たとえばこの飛行場の第一種、第二種、第三種とあるが、どういうところに使っているのかわかりませんが、共用飛行場にそういう現職の自衛隊の保安官、管制官というものを使っているのか、その辺はどういう状況になっておりますか。これは一種、二種にかかわりなく、共用飛行場にかかわりなく、全体として配置されている、こういう状況なんですか、その辺はどうなんでしょうか。
#55
○政府委員(住田正二君) 自衛隊の現職の割愛というのは、私の記憶では、あまり人数は多くないと思います。自衛隊のほうも、必ずしも管制官が余っているというわけではないわけでございまして、一部の自衛隊の管制官の中には、自衛隊の管制よりも運輸省へきて運輸省の管制をやりたいという、そういう希望者もあるように聞いておりまして、そういう希望者があれば来てもらいたいということで、先ほど申し上げました自衛隊からきてもらっている者の大半は、自衛隊を退職した者でございます。
 現在の管制のやり方は、管制の責任は全部運輸大臣が負っているわけでございます。で、運輸省の管理しておる空港につきましては、原則として運輸省の管制官が管制しておる。自衛隊の管理しておる空港につきましては、運輸大臣が防衛庁に職権を委任いたしまして、自衛隊が管理をしておるという現状でございます。
 それから航空路につきましては、全部運輸省でやっております。したがいまして、自衛隊がやっておりますのは、運輸大臣の権限の委任でございますので、運輸大臣の統制下に入るというたてまえになっております。防衛庁から割愛してもらった、割愛といいますか、来てもらっております管制官は、運輸省の中の管制組織に入れまして、航空路に入る場合もあれば、運輸省の一種、二種の航空管制に入れる、いろいろな形があると思いますけれども、特に自衛隊の空港に配置するということではございません。自衛隊の空港は原則として自衛隊が管理しておるという現状でございます。
#56
○戸田菊雄君 防衛庁が、その米軍とのそういう共用飛行場に重点的に配置するということではなくて、全体として各種飛行場に配置をする、こういう理解でいいんですね。私は、その現行足らないから、自衛隊の割愛、応援をいただくという、これはいまわからないわけではないんですが、それは説明があったように、本科が二年、ないし専修科一年、こういうことで養成してくれば、それなりの年限はかかるでしょう。だから、足らないものを防衛庁の資格を持っておる者を借りてくるということはあるが、将来私はその辺は明確に整理をしていく内容じゃないかと思うのですね、そういう点についてはどうです。
#57
○政府委員(住田正二君) 先ほど申し上げましたように、私どもといたしましては、管制官の養成は、原則として航空保安大学校でやっていくという考え方をとっておるわけでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、自衛隊におって五年とか十年管制の技術をつとめた人が、運輸省へ再就職したいという場合に、それはだめであるということもまあ言い切れない場合もあるかと思いますので、例外的にはそういう人に来てもらうこともある。しかし原則としては、航空保安大学校の養成でやっていくというのが私どもの考え方でございます。
#58
○戸田菊雄君 これは参議院大蔵委員会調査室で出された資料でありますが、その最末尾に、「新東京国際空港公団事業費及び財源内訳の推移」ということで、四十一年以降四十七年までいろいろ掲載をされて、総額三百五十億、これはどういう使用内容になっておりましょうかね、その使用内訳がわかればひとつ説明していただきたい。
#59
○政府委員(住田正二君) 昭和四十七年度までの新東京国際空港公団の事業費は約千五百五十億でございまして、その一部といたしまして三百五十億の出資がなされておるわけでございます。そのほかは借り入れ金でまかなう、そういうことでございまして、この出資したものが何に充当しておるかということではなくて、全体の事業費のうち三百五十億円を出資しておるということでございます。
#60
○戸田菊雄君 あの空港整備特別会計法の第一条で、この公共の用に供される空港の設置及び維持運営、こういうものの事業が第一条項に一応書かれておるわけでありますが、この自衛隊やあるいは米軍の専用飛行場、あるいは空港管制関係の事業、こういうものはこの対象となっていないような内容だと思うのですが、その点はどう一体理解すればよろしいでしょうか。
#61
○政府委員(住田正二君) 現在米軍と共用しておる公共飛行場といいますか、定期航空路が開設されておる飛行場はございませんが、自衛隊と共用している飛行場はかなりあるわけでございます。自衛隊と共用しておる飛行場につきまして、特に民航地域、民間航空路用の航空機が使う地域につきましては、この特別会計によりまして整備をいたしております。
#62
○戸田菊雄君 これは制度上としてはどうなんでしょう。いま住田部長が説明されましたように、民間部面だけ特会計に入っているという説明ですね。自衛隊や防衛庁関係で使うものについては別途会計ということで、それは防衛庁本来の一般収支予算の中で使用していく、こういうことなんでしょうか、どうですか。
#63
○政府委員(長岡實君) 空港整備特別会計法の第一条に設置の目的が書いてございますように公共の用に供するものということをうたっておりますので、やはり自衛隊機その他の場合には、公共の用に供する公共施設ということは読めないので除外しておる、こういうことだと思います。
#64
○戸田菊雄君 実質、会計上そういうふうに明確にびしっと整理状況はできるんですか、制度上。その点はどうなんですか。
#65
○政府委員(長岡實君) 共用の空港につきましても、民間の使用部分というのが分かれておるようでございまして、その分についての施設ということは区分が可能なそうでございます。
#66
○戸田菊雄君 あとでいろいろ聞いてまいりますけれども、第三条歳入及び歳出、その一項前段では歳入対象の項目がございますが、この歳入の対象内容はどういうものがございましょうか、具体的にひとつ説明してください。
#67
○政府委員(住田正二君) 歳入といたしましては、一般会計からの繰り入れあるいは空港使用料、地方公共団体の負担、空港財産の処分、雑収入、そのような内訳になっております。金額的に申し上げますと、一般会計からの受け入れが三百四十八億、空港使用料が百六十四億、この空港使用料の中には、着陸料と航行援助料とがございますが、着陸料が六十八億、航行援助料が九十六億でございます。それから、地方公共団体が負担する金額、これは二種空港は国が四分の三、地元が四分の一ということになっておりますが、その地方公共団体の負担が十四億、それから空港財産、新しい空港ができたときに古い空港を処分するという金額が十三億、その他雑収入といたしまして使用料等が六億八千万でございます。
#68
○戸田菊雄君 いま部長が説明されましたように、一つは空港事務所あるいは出張所、これの設備されておる空港使用料、こういうものが一つ、第三条前段でいう歳入の部に入ると思うんですね。それから航空機が空港に着陸する着陸料それから夜間の照明料、格納庫使用料、こういうものは当然入る。それから空港整備法の八条及び十条の規定の公共団体等の負担、こういうものも入る、それからもう一つは、借り入れ金ですね、法七条に基づく。というのは総体的に歳入対象になっていると思うんですけれども、この料金はいま価格変動等でずっときているわけですけれども、運賃のほうは何年かに一回適切にやられているわけですが、料金の改定等はどういう状況になっておるのでしょうかね。これは運輸省自体の中でいろいろそのときの状況等勘案をして、自由にこれらの料金の改定というものは行なえる状況になっていると思うんですが、それはどういう状況になっておりましょうか。四十年以降どのくらい料金改定がやられて適切にいっているのかどうか、その辺はどうなんですか。
#69
○政府委員(住田正二君) 運輸省で徴収いたしております使用料は、空港使用料と航行援助料と二つあるわけでございます。空港使用料につきましては、いま手元に詳しい数字はございませんけれども、四十年ごろまでは非常に着陸料は安かったわけでございますが、四十一年に国内線の着陸料を五〇%値上げをいたしております。さらに四十二年に国内線、国際線を問わず着陸料を二〇%値上げをいたしております。さらに四十五年に国際線を二〇%、国内線を五〇%値上げをいたしまして、同時に従来割り引き率というものがあったわけでございますが、この割り引き率というのは、ある飛行場にたくさん着陸した場合に、割り引きするという割り引き制度があったわけでございますが、この割り引き制度を改定いたしまして――改定といいますか、割り引き率を減らして、実質的に値上げをするということで、四十五年度までは、ただいま申し上げましたようなことで、着陸料の値上げをいたしたわけでございます。いま申し上げましたように、数字では国内線を重点に値上げをされておるような形になっておりますが、国内線と国際線とでは、現在でも約二・八倍程度の開きが残っております。国内線より国際線のほうが二・八倍高いわけでございます。従来その差が相当大きかったということでございましたので、いま申し上げたように国内線が重点的に上がっておりますが、その結果でもなおかつ国際線のほうが二・八倍高いということでございます。
#70
○戸田菊雄君 これは大蔵省の資料ですけれどもこの空港整備特別会計歳入歳出予算額の推移ということになっておりますが、この中の空港使用料収入四十七年度の場合に、一般会計からの受け入れが三百四十八億六千四百万、空港使用料収入が百六十四億八千五百万、非常に今回の歳入歳出区分を見ますと相当大きなウェートを占めておるわけですね。私なぜそういうことを聞くかというと、航空機燃料税が設置をされて、四十八年度で四十八億円これに振り込まれて、四十九年、五十年とそれぞれ入ってきますが、今回の経済変動などによっては、若干これは異動すると判断するわけです。そういう場合の財源が、今回の特別会計の改正の趣旨からいっても、財源強化がねらいという一つのねらいを立てたわけですね、十分に財源補強ができるかどうか、その辺の見通しはどうでしょう。
#71
○政府委員(住田正二君) 今回の第二次五カ年計画総ワクで五千六百億円でございますが、大体財源手当てはできておるというように考えております。今後の事業の遂行上いろいろな障害もございまして、一方では歳出の面でまだ不確定な問題が残っております。たとえば関西空港の建設にいつから着手できるだろうかとか、あるいは新東京国際空港の第二期工事をどういうふうにするかというような問題、あるいは地方の空港におきましても、最近は土地の取得が非常にむずかしいというふうな問題もございますので、その面から五千六百億というものについてなお不確定な要素がございます。ただ歳入のほうは、一応燃料税にいたしましても、空港使用料にいたしましても、計画どおり大体入ってくるというふうに見ておりますので、もし先ほど申し上げました関西の問題、あるいは新東京の問題、あるいは地方空港の問題が順調に解決いたしまして、財源不足が生じるというような場合には、やはりその段階で何らかの財源措置を考えざるを得ないかと思いますけれども、現在の段階では、大体これだけの財源があれば、この五カ年計画は遂行できるというように考えております。で、私どもの考え方でございますが、大蔵省と十分話し合いをいたしておるわけでございませんけれども、私どもといたしましては、この五カ年計画というものは原則として受益者負担でまかなっていきたいという気持ちでおるわけでございます。受益者負担という場合に、現在の受益者だけに負担させることが妥当であるか、あるいは将来の受益者にも負担してもらう、そのほうが公平ではないかというような議論もございまして、特にこの五カ年計画をつくります際に諮問いたしました航空審議会においては、将来の受益者にも負担させるべきではないかという意見が非常に強かったわけでございます。具体的には借り入れ金制度を導入すべきじゃないかということでございまして、将来財源不足が生じました場合には、借り入れ金制度の導入につきまして、大蔵省等とも話し合いを進めたいというふうに考えております。
#72
○戸田菊雄君 その点が私も心配なんですがね。いま部長は、ずばりは言わないけれども、受益者負担と、こういうことを指摘をされた。受益者負担ということになれば、一つは運賃値上げということが当然考えられるんですね。だから、財源が十分でなければどこかに財源を求めなければいけませんから、結局受益者負担の名目で運賃値上げと、こういうことになりはしないか、この見通しは一体どうですか。
 それからもう一つは、この前、航空機燃料税のときに、関係の参考人を呼んでいろいろ意見を聴取したときに、いま部長が言われましたように、借り入れ金制度をひとつやってくれというのが日航社長の要望でもあったわけですね。これは私は当然運輸、大蔵両省で種々検討してもらってけっこうだろうと思います。その点はいいですけれども、この運賃値上げという問題についてはどういう考えを持っておられますか。
#73
○政府委員(住田正二君) 運賃値上げの要素といいますか、理由といたしまして二つあるわけでございますが、一つは、こういう空港整備の事業費を負担させるという意味の運賃値上げと、航空会社の経費が増大するという理由に基づく値上げと二つあろうかと思います。現在運賃値上げの申請が出ておりまして審査をいたしておりますが、航空運賃というのは、昭和二十七年の民間航空の再開以来ほとんど値上げされないできているわけでございます。その理由といたしましては、大きく分けまして二つ考えられると思います。一つは、航空需要の伸びが非常に著しかったということがあげられると思います。
 もう一つは技術革新が非常に顕著であったということで、そのために経費増が吸収できたという点をあげることができると思います。その二つの理由によりまして、約二十年間運賃はほとんど上げないで推移してきたわけでございます。今回の値上げの申請の内容といたしましては、一つは、経費の値上げといいますか、いわゆる人件費、物件費等の値上げがその要素になっておりますが、もう一つは、昨年度創設いたしました航行援助料と、今回ことしから施行されております航空機燃料税がその値上げの理由になっております。私どもといたしましては、従来技術の革新あるいは航空需要の伸びによって、経費の上昇が吸収されてきたという点が今後なお継続するかどうか、今後も相当航空需要の伸びは期待できますし、技術革新についてもなお経費の安い飛行機が出てくる期待も持ち得るわけでございますので、そういう点を考えまして、もし経費増というものが吸収できるものであれば、できるだけ値上げの幅は押えていきたいという考え方をとっておるわけでございます。で、ほかの鉄道、自動車等の運賃は、三年に一ぺんあるいは四年に一ぺん値上げいたしておりますけれども、航空運賃につきましては、そういう需要の増大と、技術革新ということがございますので、航空機燃料税であるとか、あるいは航行援助料であるとか、そういう特別の負担を行なう場合は別といたしまして、それ以外の場合、そう運賃値上げがあるというふうには考えてないわけでございます。したがって、もしこの五カ年の途中において、あるいは第三次五カ年計画において新たに財源措置をするというような場合は別といたしまして、一般に運賃値上げを三年に一ぺんあるいは四年に一ぺんやるというような考え方は持っておりません。
#74
○戸田菊雄君 これは大蔵省に質問するのですけれども、特会計ができたのは四十五年ですから、それ以前、四十年から国がどのくらい空港整備のために支出をしたか、その金額をひとつ教えていただきたい。年次別、四十年以降。
#75
○政府委員(住田正二君) 特別会計ができましたのが昭和四十五年でございます。四十五年におきます一般会計の負担が百八十三億でございます。四十六年が二百三十八億でございます。それから四十七年が先ほど申し上げましたように三百四十八億でございます。参考までにその前にさかのぼって申し上げますと、昭和四十年が五十八億でございます。それから四十二年が九十七億、それから四十三年が百二十一億、四十四年が百四十六億というような数字になっております。
#76
○戸田菊雄君 どうもきのう、労働保険の特別会計設置のとき言ったんですけれども、現在特会が四十一種目でどうも乱設ぎみじゃないか、私は空港整備等に対して従来は国が全部めんどう見ていろいろやってきた、そういうものを四十五年以降特会を設定してやってきているわけですけれども、言ってみれば、国鉄のような公共企業体、いわば内容としては独算制、そして各般の財源措置を、政府から持ち出し分は徐々に削減をしていって、部内の合理化や、あるいは大衆利用のその部面に対してすべて運賃でまかなっていく、こういう方向というものがないのかどうか、非常に心配するわけですが、その辺はどう一体考えておられますか。
#77
○政府委員(吉瀬維哉君) 確かに、御質問のような一つの考え方はあると思いますが、ただ空港整備事業が非常に多岐にわたっておりまして、先ほど来御説明申し上げていると思いますが、空港の整備とか、あるいは航空路の保安関係とか、あるいは人員の養成とか、多彩な事業をやっておるわけでございまして、その財源関係につきましても、単に航空機運賃あるいは特定財源を総括いたしまして、この会計をまかなうということにはなかなかいかないかと、私どもといたしましては、やはり一つの利用者負担の一環といたしまして、航空機燃料税、これを創設いたしますと同時に、着陸料、航行援助料とか、種々特殊の財源を投入いたしますと同時に、当面の空港整備の緊要性、それから空港保安の重要性、こういう、あるいは騒音対策の拡充というものに着目いたしまして、一般財源を投入しておるわけでございまして、その点、空港整備及びこれに関連する事業に対して、包括的にこの会計を見れば、ある程度経理が整然としてわかるようなしかけにはなっておりますが、そういう点の統一性については、まだまだ御質問の趣旨にはまいらないじゃないだろうかと、こういうように考えております。
#78
○戸田菊雄君 それから沖繩関係に対してでありますけれども、ことに離島への旅客の運送の用に供する短距離発着可能機の購入費に対する補助金、あるいは沖繩県が下地島に設置する訓練用の飛行場の設置費に対する補助、こういうものを特別会計から支出をしていこうということになっているわけです。この沖繩の短距離発着可能のSTOL機、これを就航させるわけですけれども、これに一億四千三百万、これを補助していこうということになっているんですね。もう一つは、沖繩空港整備、この事業費のうち、訓練飛行場整備事業補助として九億八千五百万、合わせて十一億二一千何がし出していくわけです。これで十分沖繩関係が整備されるかどうか。御存じのように、沖繩は非常に離島が多いんですね。交通機関を見ましても、本島のバス、そういったものの輸送機関しかないわけですね。で、国鉄もございませんし、勢い飛行機にたよらざるを得ないという状況がある。ですから、そういうことからいけば、この飛行機の飛行場整備や、あるいは短距離発着可能用のSTOLの配置とか、こういうものは必然的に私は多くして利便を供していかなければならないと思うんですが、これは十分な対応措置としていま特別会計から出されるこの内容でいいのかどうか。
 それからもう一つは、五月十五日に返ってくるわけですけれども、とても直ちにそういう体制づくりがとれるのかどうか。その辺の準備なり、具体的作業の進行状況については一体どういう準備を持っておるのか。その辺の内容についてひとつ説明してください。
#79
○政府委員(住田正二君) 沖繩の空港は、本島のほうには那覇空港、宮古、石垣、その他の離島には滑走路千二百メートルから千五百メートルの空港があるわけですが、いままで米軍の管轄下にありましたために、航空法上の要件を欠いている空港が大半でございます。那覇空港を含めまして、航空法上定められた要件を充足してない空港が全部と言っていいわけでございます。その中にもいろいろ程度がございまして、那覇空港とか、あるいは宮古、石垣などの空港は、ある程度金をかければ航空法上の要件は充足される。で、そういうような空港につきましては、本年度の予算で、沖繩が返ってまいりましたら、直ちに航空法の要件に合致するような工事をいたしたいという計画でございます。そのほかの空港につきましては、幾ら金をかけても、相当巨額の金をかければ、航空法の要件に合致することも可能と思いますけれども、事実上むずかしい、工事をすることはむずかしい空港がかなりあるわけでございます。たとえば与那国という空港がございますが、与那国という空港につきましては、進入方面に非常に大きい岩があって、航空法の要件に合致するためには、その岩を取り除かなければならない、その岩は与那国の名所にもなっているということで、またその近くに人家もございまして、なかなか除去ができない、そういうような空港につきましては、現在YS11が飛んでいるわけでありますが、返還になった場合に、航空法の要件に合致しないような飛行場については、YSを飛ばすわけにいかないということで、今回STOL――短距離の滑走路で離発着できる航空機を飛ばすということにいたしたわけであります。そのほか南大東であるとか、久米島であるとか、南大東の場合はやはり進入方面がサンゴ礁で、飛行場が島のまん中にあって、そのために進入する、あるいは離陸する飛行機がサンゴ礁の端のほうにひっかかるというような飛行場でございますけれども、航空法上の要件に合致するためには、そういうものを切っていかなければならない。切りますと、そこら辺が防風林になっております関係上、潮風が入ってくるということで、事実上切りにくいというような問題もあるわけであります。ただ、現実に飛行機が飛んでおりますので、なかなかやめるわけにもいかぬというような事情もございまして、今後そういう飛行場にSTOLを入れるか、あるいは従来のYSを入れるか、今後調査した上で決定したいと思いますが、そういうような空港もございますが、すぐどうこうするという結論は出しにくいのでございますけれども、航空法上の要件に合致するために、ある程度の金をかければ済むというようなものにつきましては、早急に整備をいたしたいという考え方をとっております。
#80
○戸田菊雄君 こまいことで申しわけありませんが、STOLの購入費一億四千三百万円、これはどの程度の補助になっているのですか。それから九億八千五百万円、四十七年度沖繩の空港整備事業費の補助金。これは総体・経費はどれくらいになっているのですか、その内容わかりましたらひとつ説明していただきたい。
#81
○政府委員(吉瀬維哉君) STOLの補助金一億四千三百万でございますが、内訳といたしましては、航空機とか、それから予備エンジン二基、プロペラ等を加えますと、総体二億二千一百万円、これにつきまして残存価格一割を差し引きまして、補助率七五%を適用しまして、一億四千三百万円、こういう内訳になっております。
 それから一方下地島の補助金九億八千五百万円でございますが、この九億八千五百万円で、今年用地造成を完了するつもりでございます。そのほかに付帯施設とか、いろいろの費用がかかると思います。大体総体の経費に対しまして十数%の感じじゃなかろうか、総体の金額、これから計画を立てまして確定しないとわかりませんが、そんな感じで考えております。
#82
○戸田菊雄君 飛行機購入については七五%補助、大体納得いけると思うのですけれども、空港整備ですね、これは結局国が一四、五%程度ということになると、あとは沖繩県が負担をするということになるわけですが、その辺はどうですか。
#83
○政府委員(吉瀬維哉君) いま総体経費に対する経費と私申し上げましたけれども、総事業費に対して今年の事業費が一四、五%と、こういうことでございまして、国の負担はこれは全額になっておりますので、御了承願いたいと思います。
#84
○戸田菊雄君 ぜひ沖繩の財政きわめて枯渇、困窮の状況でございますから、これは大蔵省としても十分この面は検討して、万端の準備を私はやってやるべきだと思うのですね。先ほど指摘しましたように、航空機にたよる割合というものは、非常に沖繩の場合は本土と違って大きいわけですから、その点を配慮していただきたい、これは要望として申し上げます。
 もう一つ、先ほど借り入れ金の問題が出ましたけれども、これは特会法の第七条以下十条まで関連条文がございますが、この関連条文の中で、運用としてもし政府が採用するということであれば可能なのか、その辺の見解はどうですか。
#85
○政府委員(吉瀬維哉君) 法律的には可能でございます。いま限定して借り入れを行なっておりますが……。
#86
○戸田菊雄君 具体的には借り入れ金限度のあれですね、第八条ですか、この辺の運用になるわけですか。
#87
○政府委員(吉瀬維哉君) さようでございます。
#88
○戸田菊雄君 まあそうだとすれば、私は、やはり制度上の改廃問題ですから、一挙にいかない点は相当あると思います。しかし、いま実際運用している航空会社の当事者としては、借り入れ金制度をやっていただければ、もっと急速に各般の問題について改善措置がとれると、こう言っているんですね。それはもう何年か前途に対しての見通しの上に立ってやっているんだと私は思うんです。ですから、今後十分検討していただいて、この問題についてもひとつ対処していただきたいと思うんですが、その辺の見解。
 それからもう一つは、運輸省に。やはりここまで来て、飛行機も大衆利用が増大をして、今後の需要も相当拡大をするであろう、こういうことは、航空燃料税のときにも部長が言われているとおりなんです。そういうことになりますると、国鉄の場合には、全国のネットワークでもって新幹線を敷き、あるいは東北縦貫道で自動車道が一本走る。そういうものは常に競争体制でやっておる。しかし、それぞれ航空機にしても、あるいは国鉄にしても、資本投下は流用できないんです。その道でしか使えない。ばく大な投資をやっておる。こういうことになれば、おのずから交通関係各産業が今後立っていくためには、国で一定の任務、役割りというか、そういう使命、そういうものを設定をして方向を与えていかないと、将来においてたいへんな交通産業の混乱がやってくるんじゃなかろうか、こういうように考えるわけですけれども、その辺の将来に対する見通し、展望ですね、その点をひとつお聞かせを願いたいと思います。
#89
○政府委員(吉瀬維哉君) 第七条の借り入れ金規定がございます。これにのっとりまして、将来空港整備を、飛躍的な拡充の必要ができた場合には、借り入れ金規定の活用ということも論理的には考えられるわけでございます。ただ御承知のとおり、借り入れ金を使うにつきましては、償還財源とか、あるいは償還計画とか、そういったものもございますので、これはまた財投を運用するには、理財局とも慎重に打ち合わせて検討する必要があると思います。なお私どもといたしましては、運輸省当局とも御相談の上、空港整備あるいは航空路の整備、こういうものに対しまして相当な拡充計画をつくっておりまして、それに必要な、たとえば着陸料だとか、あるいは航空機燃料税等の財源が不足の場合には一思い切って一般会計から財源を投入しても、その計画に支障がないように期待している次第でございます。
#90
○政府委員(住田正二君) 先ほど御指摘のありました問題は、総合交通体系の問題ではないかと思いますが、総合交通体系におきまして、航空の役割りは、比較的中長距離の都心間の輸送を担当するということになっております。で、長距離の場合は、新幹線との競合ということはございませんが、中距離におきまして新幹線との競合があろうかと思います。一応総合交通体系の考え方では、その場合は、お客さんの選択にまかしたほうがいいんだという考え方をとっておるようでございますが、私どもといたしましては、航空というものは無限に発展するものでは必ずしもないという考え方をとっております。といいますのは、御承知のように、東京−大阪はすでにパンク寸前の状態でございますし、今後新しい飛行場をつくるということも非常にむずかしいわけでございますので、やはり航空の特性というものは長距離にあるので、東京−大阪のような新幹線でまかなえるようなところは、できるだけ新幹線に移していくと、航空はできるだけ長距離のほうに使っていきたいという考え方を持っております。ただ実際問題といたしまして、現在東京−大阪にも約三十便ぐらいの航空機が動いておりますし、パンク寸前の状態でございますので、調整までやっていませんけれども、今後はできるだけほかの交通機関でまかなえるようなところは、ほかの交通機関にまかせるということで、できるだけ航空の特性である長距離輸送に重点を置くというような方向でやってまいりたいというふうに考えております。
#91
○栗林卓司君 関連して二つばかり質問しておきたいと思います。
 最初に運輸省に伺うんですが、航空運賃の値上げの問題について、理由として二つある。一つは燃料税に見られるような、費用が税としてふえる場合、あるいは航空会社そのものの事業経費が上がる場合、そういう御説明があったんですが、もう一つこういったことがあるかないかをお聞きしたいんです。ということは、なるほど飛行機固有の分野だけ見ればそういったことになりますけれども、それと競合するほかの交通機関の運賃との見合いにおいて、航空運賃も変化せざるを得ない。端的に言いますと、たとえば東京−大阪間で比べてみると、新幹線が走っておる。国鉄が今後どういう再建計画をするかは、現在議論の対象になっておりますから、推測で言うわけにはいかないかもしれませんが、かりにそれが、国鉄運賃が再建計画の一環として値上げをされていくということになると、当然東京−大阪間を主軸とした航空運賃の再検討の必要があるんじゃないか、そういう面はあるのかないのか、またお考えになっているのかいないのかお伺いしたい。
#92
○政府委員(住田正二君) 私どもといたしましては、国鉄運賃が幾らであるから、航空運賃を幾らにすべきであるというような考え方は原則としては持っていないわけでございますが、ただ先ほど申し上げましたように、総合交通体系の問題といたしまして、できるだけ航空は遠距離を負担すると、東京−大阪のような近距離は国鉄にあるいは新幹線にまかしたほうがいいというような場合に、運賃の調整はある程度するということは考えられるところではないかと思います。これは運輸省全体の問題になりますが、運輸省の中でそこまで議論をまだいたしておりません。ただそういうような調整につきましても、制約があるわけでございまして、一つは航空法の規定で、路線ごとに適正な原価、適正な利潤という考え方をとっております。したがって、東京−大阪を航空のお客さんが乗れないようにうんと高くする、北海道とか九州の運賃は下げるというようなことは、総合交通体系上は考えられることでございますけれども、航空法上の制約がありまして、適正原価、適正利潤という原則に反するような場合には、やはり法律違反ということにもなりますので、ある程度の調整はできるとしても、そう大きな調整はやりにくいという感じでございます。もしいまの御質問が、航空としては全然値上げの理由はないんだけれども、今後鉄道運賃がどんどん上がると、その場合に航空も理由なくして上げていくというような御質問であれば、そういうことは全然考えておりません。
#93
○栗林卓司君 理由なくして上げるということではなく、そのときには、当然何がしかの理由を背景にして、燃料税もしくはほかの税額が上がってくるという道筋を踏みながら料金が上がっていくんだろうと思いますが、
  〔委員長退席、理事嶋崎均君着席〕
ただ一応念のためにもう一点伺いますと、航空法の制約といいますか、そのことばがいいか悪いかは別としても、制約があって、全国プールとしての自由な行政面から見た料金の組み立て方ができないのか。確かに行政ということで見ると、たとえばいまの五カ年計画にしても、五カ年計画で想定し得る条件の中で、便数をどうやって決定していくかということも当然入るわけですね。過密過疎の状態の中で、一番目抜きの東京−大阪間と、遠方との関係を、どういう料金関係にしたらいいのか、これも一つの行政課題になる。その意味で、航空法が持っている、一言で言ってしまえば、独立採算的なパターンというものは、やはりある時期再検討の機会がくるかもしれない。そういうお考えはお持ちでしょうか。
#94
○政府委員(住田正二君) 確かに全国をプールして、政策的な運賃をきめていくという考え方はあるかと思いますけれども、現在の段階では、そこまでの調整は考えていないわけでございます。しかし将来、運輸省全体としてそういう方向でやるべきではないかというような議論が出た場合には、その方向で検討をする必要があろうかという感じは持っております。
#95
○栗林卓司君 たいへん慎重なお答えなんですけれども、一言意見を申し上げますというと、運賃というのはなるべく下げたほうがいいんだという議論は、必ずしも国民の合意は得られないということは申し上げておきたいと思います。何でもかんでも低くすればいいということでは決してないように私は思います。
 そこで、大蔵省にお伺いしたいんですけれども、今度特別会計ということで、公害対策を中に含んでいく、それ自体たいへんよくわかる気もします。ただ、空港が整備される、あるいは新しく空港ができる、これは交通事情の変化ということになりますから、当然それに見合ってどういう環境整備をしていったらいいのか。それがこの特別会計でいう騒音対策を含めた公害対策なんだと言い切れるんだろうかということなんです。なぜかと言いますと、道路をつくる、鉄道を敷く、道路の場合には一般財源から一部出ておりますけれども、主たるものは、目的財源的なものを原資として道路がつくられておりますし、鉄道の場合には、国有鉄道ということになるのです。ところが、その道路なり鉄道建設に見合った環境整備をどうするかというと、それは一般財源から出していかなければおそらくだめなんだろうと思うんです。ところが、それもこれも空港整備に伴う環境整備に当然含まれてくる。また、小さく空港周辺ということで限ったとしても、どこまでが特別会計で見る公害対策なのか、どこから先が国の一般財源なのか、地方自治体の財源によってやるべきなのか、そういう調整問題が出てくると思います。そこで、今度の特別会計の中で、空港固有の整備をこえた環境対策ということが入っていることは理解はいたしますけれども、むしろそれを入れざるを得ないという点から、逆に裏返して考えますと、特別会計の実は限界がそこに出ているんではないか。したがって、当面緊急のため、当分の間ということで今回御提案だと思いますけれども、昨今深刻な課題になりつつある環境整備ということを考えますと、それも含めて特別会計に移っていいのか。将来国としての一般財源の使い方、地方自治体の財源の使い方との見合いでの政策の整合性ということが当然要求されてくる。この点について大蔵省いかがにお考えでございますか。
#96
○政府委員(吉瀬維哉君) ただいま御指摘になりましたとおり、空港の整備に伴いまして、周辺の環境整備、これは単に騒音とかそういう狭いものだけでなく、それに続く道路とか、いろんな広い意味での広域的な環境整備が場合によっては必要かと思います。御承知のように、新東京国際空港公団をつくりましたときには、特に空港公団をめぐる道路とか、その他の環境につきまして、特別の施策を講じているところでございます。ただ、御指摘でございますが、私ども空港整備特会の内容といたしましては、やはり空港そのもの、それから航空路、あるいは管制官の養成とか、そういう種類のものに限っておりまして、特に環境整備といたしましては、騒音対策ということを目的としております。特に、騒音対策につきましてはいろいろ議論もございましょうが、私どもは、基本的には原因者負担という考えを貫いて、それに環境整備の財源をそういうものから調達しようと考えておるわけでございます。空港整備の関連するいろいろな広域的な事業、地域的な事業ということになりますと、やはりその限界線を置くのがなかなかむずかしい、そういうような点もございまして、私どもといたしましては、一般空港整備の範囲で、空港の新たな整備に伴う必要な施策を重点的に行なっていこうと、したがいまして、そこら辺までいまのところ特会に含ませようという考えは持っていないわけでございます。
#97
○栗林卓司君 じゃ、最後に一つだけ、大蔵省にいまの騒音対策のことでお伺いしたいんですけれども、実際に現地のいろんな不平不満、陳情を受けながらということだろうと思いますが、その空港のございます、あるいは関連する地方公共団体また国としては、環境庁もしくはその他関連する諸官庁、そういったところとどういう筋立てで、実際には騒音対策を進めておいでになるのか、その点ひとつお伺いしたいと思います。
#98
○政府委員(住田正二君) 騒音対策は、現在航空機騒音防止法に基づきまして、空港の設置管理者がやるというたてまえになっておるわけでございます。したがいまして、運輸省の管理しております一種、二種空港につきましては、運輸省がやっているわけでございますけれども、しかし、実際問題といたしまして、運輸省が騒音対策をやるということは、いろんな面から制約があって、なかなか進捗していないのが現状ではないかと思います。騒音対策というのは、やはりきめのこまかい施策が必要でございまして、そういうきめのこまかい施策というのは、本来地方公共団体がやるほうが適当であるという感じを持っておるわけでございます。ただ、法律のたてまえ上、国がやるということになっておりますので、現在国でやっておるわけでございますが、今後は、できるだけ地方公共団体と共同して騒音対策事業を進めていくという考え方を持っておりまして、いまそのための準備をいろいろいたしております。特に今回の航空燃料税に関連いたしまして、譲与税が地元に行っておりますので、その譲与税を使って国ができないようなところをめんどう見てもらい、あるいは将来民家の防音工事をやらざるを得ないと思いますけれども、そういう民家の防音工事になりますと、一軒一軒五十万、百万というような補助事業を実施するわけでございますので、そういう民家の防音工事を進めるためには、やはり地方公共団体の全面的な協力がなければなかなか進捗しないのではないかと思いますので、そういう点を含めまして、今度地方公共団体と一体となって騒音防止事業をやっていくという考え方をとっております。経費の負担割合は別の問題でございますが、事務の実施の問題につきましては、地方公共団体と一緒になってやっていくというのが私どもの考え方でございます。
#99
○栗林卓司君 環境庁とか、そういう関係官庁の関係ではどうなんですか。
#100
○政府委員(住田正二君) 環境庁のほうからは、昨年の暮れに、運輸大臣に対する勧告をいただいているわけでございますが、中身といたしましては、航空機の就航する時間の制限の問題と、それから騒音防止事業の実施の問題をいっているわけでございますが、運輸省といたしましては、環境庁の勧告を最大限尊重いたして処理いたしたいという考え方でございます。
#101
○戸田菊雄君 これで終わりますけれども、最後に、いま栗林委員も指摘をしたんですが、航空運賃の値上げの問題ですね。前に私も触れましたけれども、全般を見れば、たとえば一つの要因として、国鉄運賃とのかね合いですね、近い将来航空運賃の値上げというものは、あらゆる面から見て実行させられる諸情勢にあるんじゃないかと考えるわけです。非常に部長慎重ですが、私はやはりそういう面でやってくると思う。そういう場合に、やはり今後需要増大その他によって、公共性が非常に増大をしていくということになりますれば、現下のところ、国鉄運賃は国会の議を経てということになっております。そういう値上げの場合にですね、やはり国際競争間の問題もあるでしょう、あるいは公共性の問題もある。安全性その他、各般の国民の交通機関が持つ使命に対する要請というものが強く出てくる。そういう面からいって、今後やはり航空運賃の値上げ等についても、私は、国会審議等に持ち込む、そういう慎重さがあってしかるべきじゃないかと考える。その辺の見解、なかなか部長として、政策的な問題ですから、ずばりとした回答はむずかしいだろうと思いますが、一応どういうふうに考えておられるか、その辺の見解だけをひとつお聞かせ願って、質問を終わります。
#102
○政府委員(住田正二君) 航空運賃の値上げは、先ほど来申し上げておるわけでございますが、今回初めてと言っていい運賃値上げ申請であるわけであります。したがいまして、私どもといたしましては、それをどういうふうに処理することが、将来の航空運賃のあり方から見て妥当なのかということで検討いたしておるわけでございます。まあ私どもといたしましては、当初、昨年取りました航行援助料でありますとか、あるいはことしの航空燃料税というものがなければ、航空運賃の値上げの必要はなかったのではないかというような考え方も一部持っているわけでございまして、したがって、航空運賃を今後こういうような場合にはどんどん上げていくのだというような考え方は持っていないわけでございます。今度の第二次五カ年計画の財源調達に関連して運賃値上げをしていくということでございまして、国鉄運賃との関係というものはあまり考えていない、まあ全然当初から考えていなかったわけでございます。それから総合交通体系というような問題から、できるだけ各輸送機関の特性に合ったような輸送ができるような、その環境を整備するといいますか、そういうような方向で処理するというような考え方も、最近一方では非常に強くなってきておりますので、かりに運賃値上げするような場合には、できるだけ遠距離を安くし、近距離を高くするというようなことで処理したほうがいいのではないかというような感じもあるわけでございますけれども、しかし、先ほど申し上げましたように、一方では航空法上の制約もございますので、どこまでそういうことができるか、またむずかしい問題ではないかと思います。
 いずれにいたしましても、私どもとして申し上げられるのは、こういう財源手当てをする場合には、受益者負担という原則に立って、新たに財源負担をするような場合には、あるいは運賃値上げの問題も起こるかと思いますけれども、一般的に他の交通機関と同じように、三年ないし四年ごとに運賃を値上げしていくという考え方は、少なくとも現在持っていないわけでございます。
 それから先ほど戸田先生から御質問ございました、管制官で自衛隊から何人くらい来ているかという御質問でございますが、現職から来てもらっている人が十人ございます。それからすでに退職している人で、新たに運輸省で採用した者が十三人ございます。計二十三名でございます。
#103
○理事(嶋崎均君) 三案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 次回の委員会は、四月二十五日午前十時三十分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十三分散会
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ソース: 国立国会図書館
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