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1971/05/18 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 地方行政委員会 第16号
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1971/05/18 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 地方行政委員会 第16号

#1
第068回国会 地方行政委員会 第16号
昭和四十七年五月十八日(木曜日)
   午前十時三十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     中沢伊登子君     高山 恒雄君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     田代富士男君     二宮 文造君
     高山 恒雄君     中沢伊登子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         玉置 猛夫君
    理 事
                寺本 広作君
                増田  盛君
                占部 秀男君
                河田 賢治君
    委 員
                片山 正英君
                柴立 芳文君
                高橋 邦雄君
                原 文兵衛君
                若林 正武君
                神沢  浄君
                小谷  守君
                杉原 一雄君
                上林繁次郎君
                中沢伊登子君
   衆議院議員
       発  議  者  白浜 仁吉君
       発  議  者  中村 重光君
   国務大臣
       自 治 大 臣  渡海元三郎君
       国 務 大 臣  木村 俊夫君
   政府委員
       経済企画庁総合
       開発局長     岡部  保君
       建設大臣官房審
       議官       小林 忠雄君
       自治大臣官房長  皆川 迪夫君
       自治大臣官房審
       議官       森岡  敞君
       自治省財政局長  鎌田 要人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
   説明員
       厚生省環境衛生
       局水道課長    国川 建二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公有地の拡大の推進に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○離島振興法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(玉置猛夫君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十七日、田代富士男君が委員を辞任され、その補欠として二宮文造君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(玉置猛夫君) 公有地の拡大の推進に関する法律案及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案を一括議題とし、順次政府から趣旨説明を聴取いたします。渡海自治大臣。
#4
○国務大臣(渡海元三郎君) ただいま議題となりました公有地の拡大の推進に関する法律案につきまして、その提案理由と要旨を御説明申し上げます。
 最近における都市化の進展は、住宅用地をはじめ、道路、公園、緑地その他の公共用地の取得難を招き、良好な都市環境の計画的な整備を阻害する結果となっております。
 このような土地問題に対処するため、当面緊急の措置として、市街化区域の整備を促進するため必要な土地の先買い制度の整備、地方公共団体にかわって土地の先行取得を行なうことを目的とする土地開発公社の創設その他の措置を講ずることによりまして、公有地の拡大の計画的な推進をはかり、もって地域の秩序ある整備と公共の福祉の増進に資そうとするものであります。
 これが、この法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、市街化区域内における土地の先買い制度の整備についてであります。
 まず、都市計画法に定める市街化区域内における都市計画施設の区域内の土地等一定の土地の所有者は、その土地を有償で譲渡しようとするときは、都市計画法による開発許可を受けた場合等を除き、あらかじめ、その土地の所在、面積、譲渡予定価額、譲渡の相手方等を都道府県知事に届け出なければならないこととし、また、地方公共団体等による買い取りを希望するときは、その旨を都道府県知事に申し出ることができることといたしております。
 次に、都道府県知事は、これらの届け出等にかかる土地が都市施設その他公共施設に関する事業等の用に供する土地として必要がある場合には、地方公共団体または土地開発公社等が、買い取りの協議を行なう旨通知することといたしております。なお、土地の譲渡の届け出等をした日から二週間以内、または、賢い取りの協議の通知があった日から二週間以内は、その土地を他に譲渡してはならないことといたしております。
 以上が、土地の先買い制度の概要であります。
 第三は、土地開発公社の創設についてであります。
 まず、地方公共団体は、公有地の先行取得を促進するため、単独で、または共同して、公法人としての土地開発公社を全額出資により設立することができることといたしております。
 次に、その業務でありますが、さきに申し上げました先買いにかかりますところの土地のほか公共施設または公用施設の用に供する土地、公営企業の用に供する土地その他公有地として必要な土地の取得、管理及び処分等を行なうことといたしております。
 次に、土地開発公社についての財務及び会計の規定、土地開発公社に対する監督の規定を設けるほか、土地開発公社の業務の運営の円滑をはかるため所要の措置を講ずることといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
    ―――――――――――――
 次に、公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を申し上げさしていただきます。
 ただいま議題となりました公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案の提案理由並びにその内容の要旨を御説明申し上げます。
 地方道路公社が行なう有料道路の建設を促進するため、昭和四十七年度から新たに地方道路公社に対する公営企業金融公庫の融資の道を開くこととし、これに伴い同公庫の目的及び業務の範囲について所要の改正をすることとしております。
 なお、別に御審議いただいております昭和四十七年度予算案におきまして、公営企業金融公庫の地方道路公社等に対する融資ワク六十億円を措置することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由並びにその内容の要旨でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#5
○委員長(玉置猛夫君) 次に公有地の拡大の推進に関する法律案について補足説明を聴取いたします。皆川官房長。
#6
○政府委員(皆川迪夫君) 公有地の拡大の推進に関する法律案の補足説明を申し上げます。
 公有地の拡大の推進に関する法律案につきまして、お手元に御配付申し上げております要綱に即しまして御説明をいたしたいと存じます。
 まず第一はこの法律案の趣旨であります。大臣の御説明にもありましたように、この法律案は、市街化区域内の土地の先買い制度、土地開発公社の創設その他の措置を講ずることによりまして公有地の拡大の計画的な推進をはかり、もって地域の秩序ある整備と公共の福祉の増進に資することを目的とするものであります。
 土地の先買い制度につきましては、現在、都市計画法等に規定されているものがありますが、これを拡充しようといたすものであり、土地開発公社は、地方公共団体にかわって土地の先行取得を行なうことを目的として設立されるもので、従来多くの地方公共団体で設立いたしております土地開発関係のいわゆる地方公社を法制化するものと申し上げてよいかと存じます。これらの措置によりまして、計画的な土地利用と秩序ある町づくり都市づくりを進めてまいろうとするものであります。
 第二は、市街化区域内の土地の先買いについてでありますが、市街化区域内の一定の土地の所有者は、その土地を有償で譲渡しようとするときは、あらかじめ、特別の場合を除きまして、その土地の所在、面積、譲渡予定価額、譲渡の相手方等を都道府県知事に届け出なければならないことといたしております。市街化区域はおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化をはかるべき区域であります。この区域におきます公共施設等の整備を促進し、秩序ある市街地の形成をはかるため、先買いの制度を整備しようとするものであります。
 届け出を必要とする土地の範囲、すなわち、先ほど市街化区域内の一定の土地と申し上げましたがその内容について御説明申し上げますと、まず、都市計画施設の区域内の土地、すなわち都市計画の決定のあった区域内の土地であります。
 次に、都市計画の決定は見ていないが、道路法の定めるところにより道路の区域として決定された土地、都市公園法の定めるところにより都市公園を設置すべき区域として決定された土地、河川法の定めるところにより河川予定地として指定された土地その他これらに準ずる土地として政令で定める土地であります。
 以上の土地につきましては、いずれも各法律の定めるところによって決定または指定がなされるものであり、あらかじめ一般に公示されているところのものであります。
 次に、新たな市街地の造成を目的とする土地区画整理事業で都道府県知事が指定し、公告したものの施行区域内の土地、いわゆる先買い土地区画整理事業にかかる土地について届け出をしなければならないものとしております。
 最後に、以上の区域内の土地のほか、その面積が二千平方メートルを下らない規模で政令で定める規模以上の土地につきましてもその有償譲渡について届け出をしなければならないものとするものであります。
 次に届け出を要しない場合といたしましては、都市計画法によりますところの開発許可を受けた場合、土地の面積が政令で定める規模未満である場合その他有償譲渡をする者または相手方が国、地方公共団体などである場合、他の法律によって先買いの対象となり得る土地である場合等といたしております。
 以上が届け出を義務づけられるものでありますが、このほか、市街化区域内の土地でその面積が政令で定める規模以上のものの地方公共団体等による買い取りを希望する者はその旨を都道府県知事に申し出ることができるものとしております。
 次に届け出義務の免除でありますが、このようにして届け出または申し出のありました場合におきましては、後に申しあげますところの譲渡制限の期間を経過した日から一年間はさきに申しあげました土地の有償譲渡についての届け出は要しないものといたしております。
 都道府県知事は、以上の届け出または申し出があった場合には、その土地の買い取りを希望する地方公共団体等のうちから買い取りの協議を行なう者を定め、買い取りの目的を示して届け出または申し出をした者に通知することといたしております。この通知は、届け出または申し出のあった日から起算して二週間以内に行なうことといたしております。
 こうした手続によって先買いの協議が進められていくところでありますが、その土地の買い取り価格につきましては、地価公示法の公示価格を基準としなければならないものといたしております。
 次に土地の譲渡の制限でありますが、これらの届け出または申し出をした者は、届け出または申し出をした日から二週間以内または協議の通知があった日から二週間以内は土地を他に譲渡してはならないものといたしております。
 以上の手続によって買い取られた土地につきましては、先買い制度の趣旨にかんがみまして、都市施設その他の公共施設等に関する事業の用に供されなければならないことといたしております。すなわち、道路、公園、学校等都市計画法に都市施設として定められている施設、土地収用法第三条各号に掲げられている施設に関する事業等の用に供されなければならないことといたしております。
 なお、買い取りを希望して申し出たものにつきましては、これらの事業の用に供する場合のほか、その代替地の用に供することができることといたしております。
 最後に罰則についてでありますが届け出義務に違反して土地を有償で譲り渡した者、譲渡制限の期間内に他に譲り渡した者等について、十万円以下の過料に処することといたしております。
 以上が市街化区域内の土地の先買い制度の概要でございます。
 次に土地開発公社制度の創設について申し上げます。
 まず、地方公共団体は、単独で、または共同して、公法人である土地開発公社を設立することができるものといたしております。この場合土地開発公社に出資をすることができるものは、地方公共団体に限ることといたしております。
 次に土地開発公社の設立の手続といたしましては、議会の議決を経て、定款を定め、都道府県が設立しようとする場合におきましては、主務大臣、市町村の場合におきましては都道府県知事の認可を受けなければならないことといたしております。
 この法律におきます主務大臣と申しますのは、自治、建設両大臣であります。
 土地開発公社の業務は大別いたしまして三つございますが、まず第一には市街化区域内の土地の先買いにかかる土地の取得・管理及び処分で、これは、先ほど御説明申し上げましたように、この法律に基づきますところの土地の先買いを土地開発公社が行なうことであります。次に公共施設または公用施設の用に供する土地、公営企業の用に供する土地その他公有地として必要な土地の取得・管理及び処分であります。第三には国等の委託に基づく土地の取得のあっせん等を行なうことといたしておりまして現在でも各地の地方公社におきましては、国、公団等の用地取得のあっせんを行なうといった例が多く、これらを業務の範囲に加えているものであります。
 御参考までに申し上げますと昭和四十五年度におきますところのいわゆる地方公社の土地取得の状況は、面積にいたしまして約二万ヘクタール、金額にいたしまして四千五百億円余にのぼっているところであります。
 次に土地開発公社の財務、監督等について申し上げます。まず土地開発公社の資金需要に対しましては、民間資金の積極的な導入をはかるものでありますが、公営企業金融公庫といたしましても、土地開発公社の行なう事業のうち政令で定めるものに対して必要な資金を貸し付けることができるものといたしております。
 次に土地開発公社は毎事業年度予算、事業計画及び資金計画を作成し、設立団体の長の承認を受けなければならないものといたしております。
 また、地方公共団体が債務保証をすることは、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律の定めるところによって制限されているところでありますが、土地開発公社に対しましては、その円滑な資金調達をはかるために保証契約をすることができることといたしております。
 土地開発公社に対する監督について申し上げますと、設立団体の長は必要があると認めるときは、土地開発公社に対し、その業務に関し必要な命令をすることができるものとし、主務大臣または都道府県知事は必要があると認めるときは、土地開発公社に対し立ち入り検査等をすることができることといたしております。
 土地開発公社に対する税につきましては、印紙税、登録免許税等の減免を行なうものといたしております。
 最後に従来の公益法人が土地開発公社に組織変更する場合の手続その他必要な規定を設けることといたしております。
 以上が今回御提案を申し上げております公有地の拡大の推進に関する法律案の概略でございます。
#7
○委員長(玉置猛夫君) 両案に対する審査は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(玉置猛夫君) 離島振興法の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○占部秀男君 今度の離島振興法の有効の期限を十年間延長しよう、これにはわれわれも率直に言って賛成でありますが、内容の点について二、三お伺いをしたいと思います。これは、もし必要があれば私の質問に対するお答えは経済企画庁のほうでやっていただいてもいいと思うのでありますが、これはひとつ御自由にお願いをしたい。
 そこで、この実施地域として指定されておるものは、お配りの資料の中に七百ばかりあるということが明らかになっておるわけでありますが、今後これがふえる見通しなのか、減る見通しなのか、また無人島の場合はどういう形でこの範囲に入っておるか、入ってないか、そういう点についてまずお伺いをしたいと思います。
#10
○国務大臣(木村俊夫君) これは私のほうから……。
 御承知のとおり、離島振興法第二条で指定をやっておりますが、現在、数にいたしまして指定しましたのが、もう十回指定をいたしました結果、八十三地域七百二十三島、うち、人がおります有人島が三百十三島、差し引き幾らになりますか、無人島があるわけでございます。したがって、今後指定をふやすか、あるいは減らす方向か、こういうことですが、一般的に申しまして、これがふえるということはまずないと、こういう見通しでございます。むしろ離島が、この離島振興法によって隔絶性がなくなると、そういうような離島自体も、地域の向上によってこれを解除する方向に向かうのが本筋ではないかと思います。
#11
○占部秀男君 無人島のような場合にはどういう扱いになっておるんですか、およそ。
#12
○国務大臣(木村俊夫君) 先生のおっしゃいました人の住んでいない島、現実にいままで人が住んでおった、それが言うならば極端な過疎になるわけでございますけれども、全島あげて他へ移住するというようなことで、全く無人島になってしまった場合、それから、明らかに指定以降ずっと無人であったというような場合、いろいろなケースがあるわけでございますが、現実に無人になりましても、その島の問題としては、法律的には一応離島振興法が適用になります。現実にどういう施策が適用されるかという問題かと存じますけれども、現実の問題といたしましては、やはり住民の生活、福祉という問題が一番問題になりますので、そういう島について特段のいろいろな措置というものはあまりないわけでございます。ただ、その地域全体として、その無人の島の周辺がたとえばいろいろな漁場であるとか、そういうような例がございますので、そういう意味での施策は施しておりますけれども、その島自体としての施策というのはあまりないと御理解いただいてけっこうだと思います。
#13
○占部秀男君 その場合、各県や何かでつくる事業計画の中には、そうした関連事業の問題も計画として盛られておると、かように了承していいわけですか。
#14
○政府委員(岡部保君) そのとおりでございます。
#15
○占部秀男君 それから第二にお伺いしたいのは、振興計画の内容の問題なんですが、これは法の三条、四条に、離島振興計画の作成について条件がいろいろとあるわけでございます。たとえば漁港、あるいは港湾、道路、航空、あるいはまた社会福祉の問題、消防施設というようないろいろな対象があるわけですね。この対象の内容、これをもうある程度抜本的に再検討する時期にきてるんじゃないかと、かように私は考えるわけです。というのは、この法は今度で二回延長するわけですね、十年間やって来年でまた二十年目になって、今度やれば三十年になるわけですね。この間、離島振興のこういう法律をつくる必要性は、もちろんわれわれは認めておる。しかし、その対象の内容について少しく再検討する必要があるんじゃないかということを感じておるわけです。というのは、たとえば、いただいた資料を見ても、離島の産業関係を見ると、第一次産業が圧倒的ですね。しかも所得が低い。ところで、第一次産業の農水の振興については、高額補助の問題では、農道の補助であるとか、漁港の整備であるとか、そういう点にある程度限られておる。これでは低い所得が、そのままやはり置かれておるんじゃないかと、そこで、こういう点についても、やはり何らかの振興事業の内容について、あるいは補助のしかた、こういう点についてくふうが要るんじゃないかと、また教育問題についても――これは時間の関係もありますから、私はべらべらとしゃべって御答弁はなるべく少なくて済むようにしますが、たとえば教育問題についても小中学校の問題、人口が減っておりますから生徒も減っておる。そうなると、小学校に対する補助というものはだんだん少なくなっていくんじゃないか。そうすれば、それをたとえば老人の福祉ですね、老人はだんだんふえてくる形になるわけですから福祉の問題に振りかえるとか、あるいは社会保障の問題でも、保育所についての施設も高額補助はあるけれども、もっと何らかの拡大をするとか、いろいろとくふうがあって私はしかるべきじゃないかと思うんですが、この点はいかがですか。
#16
○衆議院議員(白浜仁吉君) まことに御意見のとおりでございまして、私ども今度の延長に際しましては、特に私は離島振興対策審議会の会長と、自由民主党内の、党内のことを申して恐縮ですが特別委員長を兼務いたしております関係で、いろいろ審議会の委員の方々からも、お前がひとつやってみろという命令を受けましたので、おっしゃるとおりの、われわれも過去の二十カ年の経験にかんがみまして、何とかこれは考えなきゃいかぬと思いまして、学識経験者とか、あるいはずっと離島振興法の制定の当時から御協力いただいた方々を特に委嘱しまして研究会をつくって、いろいろ御意見をちょうだいし、将来の見通しなども検討いたしたわけであります。
 ところが、実際これをやってみますというと、どうしても主として公共事業に限定せざるを得ないというふうなことに相なりましたのは、経済見通しというものが非常にむずかしいということと、離島の開発をしようとしますと、現在の公害問題、あるいは何と申しますか、自然保護といいますか、そういうふうな問題とか、あるいはおそらくいま現在進みつつあります週二日休暇制というようなものが、現実に全国的に実施されるということになりますと、本土から離島への流入といいますか、そういうふうな点が相当これは違った形で出てくるだろうというような、いろいろな問題がここに派生して実は考えられたわけであります。
 そこで、それをいろいろ法律に盛ろうとしますと、これはなかなか、口では申しますが、簡単にはまいりません。そこで目的までこれを変えようとしますと、これは占部先生、なかなか簡単にいかぬというふうなことになりまして、実は過去何回か、ここで九回ぐらい内容の改正をやってきておりますが、のちほどあるいは御質問に出るかもしれませんが、医療対策一つとらえましても、いま厚生省でいろいろと資料を集めて全国から僻地、離島を含めた医療対策をやるというふうな、そういうふうな過程にありますので、まずその内容を、そのつど、ひとつ時代に応じて改定していこうじゃないかというようなことで落ちついたような次第でございまして、その点われわれも不満でございますし、先生方も御不満でありましょうが、ここはひとつまげてお認め願いたいというのが私のお願いでございます。
 御答弁になりましたかどうかわかりませんが、お許しを願いたいと思います。
#17
○占部秀男君 御苦心と御努力のあとはわれわれも認めるわけでありまして、了解するところですが、ただ、企画庁長官にお願いしたいのは、いまのことに関連するんですが、今度の法律改正では、十一条ですか、環境庁の事務次官を委員の中へ入れているわけですね。ところが、対象事業としては公害関係その他あまり明確になっていないわけですから、したがって環境庁の事務次官を入れる以上は、いま言った御答弁のあれに関連をして、将来やはり公害問題その他相当問題になってくると思うんですよ。私ども、こういう点についても検討をひとつしておいていただきたい、これを要望したいんですが、いかがでございますか。
#18
○国務大臣(木村俊夫君) 離島はいろいろ不便なところではありますが、自然という点では非常に恵まれている。それを、本土の轍をまた離島に踏ましたくない、また踏ましむべきではないということから、環境問題も離島振興の上において重大な目標になろうかと思います。そういう意味において環境庁次官を加えたわけです。十分その点を考慮したいと思います。
#19
○占部秀男君 それから、九条の二で、この対象の中に、いま御答弁にございましたような医療であるとか――これは実際非常にいいことだと思うんですね、われわれももろ手をあげてこれは賛成しなければならぬし、この前の延長のときにも問題になった問題ですから、非常にいいと思うんですが、ただ補助が二分の一補助になっているわけですね。これははたして実効があがるかどうか。離島のような場合には町村の財政自体も相当苦しいんじゃないか。そこで、もう少し国の補助というものをふやすような方向に――まあ今回はしかたがないと思うんですけれども、持っていってもらいたいと思うんです。そうしないと、これは実効があがらないんじゃないかという感じがしますので、その点はいかがでございますか。
#20
○衆議院議員(白浜仁吉君) おっしゃるとおりでございまして、私もだいぶ各省と折衝して、この点につきましてはいろいろと野党の衆議院の諸君と一緒になってだいぶ折衝してまいりました。先ほどちょっと触れましたが、ちょうど四十六年度の予算で皆さま方の御賛成を得て厚生省で僻地離島対策のための調査費をとって、いまそれが集計されておる最中でございます。したがいまして、その結果によってひとつやってくれないかというふうな政府からのきつい要望もありまして、一応過疎法をとって今度の改正には間に合わせる――と言うと語弊がありますけれども、それで進んで、早急に対策が出ました際にはこれを取り入れていこうではないかという、こういうふうな話し合いになっておりますことを御報告申し上げますので、御了承いただきたいと思います。
#21
○占部秀男君 あと二つですが、実は水道の問題なんですがね。水道の普及は政府の非常な御努力で離島のほうへも及んでおることは非常にいいことなんですけれども、簡易水道のような場合に、なかなか離島の条件が内陸の条件とは違うわけですから、したがって簡易水道の水源としては上水道用水をやはり使えるような何らかの、行政指導でもけっこうですが、方法をとってもらうようなことはできないものか、そういう点についてお伺いしたいと思います。
#22
○政府委員(岡部保君) 厚生省からも水道課長が来られておりますので、後ほど御説明していただきますけれども、私ども離島の振興ということを考えますと、先生のおっしゃるとおりでございまして、やはり水道問題というのはこれは非常に問題かと思います。よく申すのですが、水とあかりと申しますか、電気と水道というものが何しろいわゆる本土並みになっていないという感じがいたしますので、水道については相当に重点的に整備をするという考え方でございます。ただ、ただいま御指摘のございましたような簡易水道という場合に、その水源と申しますか、水源が同一の経営主体内でそこの同一経営主体の上水道を水源にしたものを離島へ引っぱろうという場合ですと、いままでの扱いとしてはその上水道の拡張工事であるというみなし方をしておったわけであります。それで、この点については確かに私どもも疑問でございますし、いま申しましたような基本的な考え方から、やはりもう少し考えを改める必要があるのじゃないかということで、今後その点についてはひとつ努力をしていきたいという考え方に立っております。詳細については厚生省のほうから……。
#23
○説明員(国川建二君) ただいまの問題につきましては、経済企画庁のほうから御説明ございましたように、私どもといたしましても、本土内の過疎地域の簡易水道と同等以上に離島につきましては十分な施策の進め方について努力してまいったわけでございますが、いま御説明がありましたように、水道法上の認可の問題との関連がございまして、事実上、まあそういう問題意識はかねてから私ども持っておったところでございます。しかしながら、現在までの経緯は、いま御説明しましたような問題点も残されておりますので、今後の研究課題としまして私どもも前向きでそれについては考えていきたいというように考えております。
#24
○占部秀男君 この点ひとつ善処してもらいたいと思うんですがね。特に五、六年前、参議院の地方行政で、水道問題もあって長崎のほうの市内と離島のこの水道問題を視察したことがあるんですが、そのときに私、身をもって痛切に感じたものですから、どうぞひとつ善処をしていただきたい。
 最後にお尋ねしたいことは、今度これで十年間延長するわけですが、私は、この離島振興法をつくった当時と今日では、離島の置かれておる地位というか位置というものが違ってきているんじゃないかという感じがするんです。あのときは、ある一定の期間をきめて、振興のために国並びに地方団体である程度の援助をする、そうすると、この離島そのものの行政水準も高くなっていってというようなことを考えていたんですが、こういうように都市集中の激しい時代ではそういう事態じゃないんじゃないか。離島における問題は、やや恒久的な問題として扱わなければならないんじゃないか。そこで、今度のこの十年間の延長はけっこうです。われわれも賛成をしたいと思うんですが、こういう離島振興の問題は、もっと抜本的に恒久的に、やはり時限立法でなくて扱う必要が今日の日本の経済社会の状態では出てきているんじゃないか、かように考えるわけなんですが、こういう点、企画庁としてはどういうふうにお考えになっておるか、また、そういうような必要があるとするならば、今後ひとつ研究課題としてこの次のときまでに必ず――もう十年また延ばさなければならぬというときが、私は目の前に見えているような気がしますから、そういう点についての見解をお尋ねして、私の質問を終わりたいと思います。――どちらでもけっこうです。
#25
○衆議院議員(白浜仁吉君) まさにこれは私どものお願いしたいことをずばりおっしゃられたと私は思います。まことにそのとおりでございまして、先ほどからも申し上げましたように、いろんな研究をやっておりますと検討課題が非常に広いわけです。したがいまして、この十年間に一応途中で改正するものは改正していって、おそらく行く行くは、おっしゃられたように私は恒久的に恒久法としてやらなければいかぬのではないか、私どもはそういう見方をいたしておるわけでございまして、これはおそらく、経済企画庁長官も御同席されておりますが、私どもは同感だろうと思います。積極的に今後、われわれ審議会のほうにも、また同時に諸先生方にもお願いして、御検討、御協力を仰ぎたいと思います。どうもありがとうございました。
#26
○寺本広作君 私は最近まで地方行政に関係しておったものでございますが、いろいろたくさんありますうち、地域開発の法律を見てみまして、この離島振興法ほど地域開発で成果をあげた法律はほかにないと思います。過去二十年間、島はこの法律のおかげで非常に明るくなってきたと思います。しかしその間に大陸のほう、本土のほうの開発はそれ以上に非常に進みましたものですから、この法律の果たした役割りは大きかったけれども、大陸のほうから引き離されたその距離を幾らか縮める程度しか役割りを果たさなかったと言ってよいと思います。今度衆議院で各党共同してこの法律をさらに十年間延長されるということになりましたのは、ちょうど離島中の離島である沖繩が返ってきて、その開発が大々的に促進されるというときでもありますし、ちょうどこれは時期のいい延長の法案であったと思っておるわけでございます。特に今回の衆議院の提案では、いままで離島振興法の中心は、どっちかというとやはり公共事業を中心とされた助成法であったというのに、今度は医療や福祉など、そういう離島の島民の、住民の要望にこたえた改正が盛り込んでありまして、この点特に敬意を表したいと思うわけであります。
 こういうことでありますから、この法案が来たらひとつ私は質問などせずに無条件で賛成しようと、こう思っておりましたところ、ただいま占部議員から質問がありました離島の飲料水の問題につきまして、数日前から同僚の議員さんが数名来られまして、何とかその法案を修正してくれという話でございます。文句は非常に簡単だと。簡易水道と書かれてあるのを、簡易の二字削ればいいんだから、ぜひその二字削るように修正してくれと、こういう話でございました。しかし字は二字でも、予算を伴う法律でありますし、政府側の御意向を承らなければと思って伺ってみたのでございますが、政府側のお話では、まあ簡易水道は補助金、しかし水道は起債でという従来の方針は変えたくないというお話でございまして、お見えになりました数名の方々の御意向に沿うような修正というのは非常に困難だなあという気がいたします。
 しかし、直接私ども地方行政をやりました立場から申しますと、離島の水不足というのは非常に深刻なものでございます。ことしなど春先からずいぶん雨が降っておりますからまあだいじょうぶじゃなかろうかと安心をいたしておりますが、春先降り込みが足りないとき、特にからつゆの年などは、もう夏から秋にかけては非常な水不足、飲み水不足になります。そういう場合には、まず自分たちの持っておる漁船を動かして大陸から水を運ぶわけであります。それでも間に合わぬというときは、もう私のほうでしたら下関、門司あたりの船舶、給水の船をチャーターしてきます一ところがこれのチャーター料が高うございまして、長い間はなかなか借りられません。そこで佐世保の海上自衛隊に行きまして、海上自衛隊の給水艇を借ります。給水艇もそう長く借りられませんので、そのうち上陸用舟艇などを借りてきて、それに酒屋の醸造用のほうろう引きのタンク、あれを載せまして水を運ぶわけです。あらゆる方法で水を島に運ぶわけですが、運んでから先水を配るのがたいへんです。これは主として主婦の仕事になりますが、一カ月とか四十日とか干ばつが続きますと主婦が倒れます。そこで今度は陸上自衛隊に頼んで給水のための災害出動をしていただくわけです。非常な苦労であります。いままでは干ばつの、水飢饉については災害救助法は発動がありませんでしたが、四十一年でありましたか、あんまりひどい災害で費用もよけいかかりましたので、厚生省にお願いして災害救助法の発動を飲料水不足の事態に適用してもらったという新例がございます。このようなことで、非常に水不足でありますので、かねがねダムのつくれるところにはダムを、地下水の掘れるところには地下水をということで、盛んに奨励をしておるのでございますが、何ぶんにも離島のことで日が浅いものですから、やはり水源不足に非常に悩まされます。
 そこで考えましたのは、大陸のほうから海の底を通って海底送水をやろうということです。これは私のほうが考えたわけではありません。長崎県の軍艦島でもってやっておられる例を見まして、私どものほうの特に水不足の天草の上島の東海岸地域に、大陸のほうから十二海里、不知火海の底を通って海底送水をやろうという計画をつくりました。ところが、軍艦島のように非常に経済力のあるところと違って、私どもの離島は非常に経済力が貧弱でありますので、海底送水というようなばく大な金の要ることというのはできかねるわけです。これが計画が具体化して今日実施されるということになったのは、全くこれは離島振興法の補助のおかげであります。今度の改正では、この簡易水道に対する補助率を、従来の十分の四以内から二分の一以内と引き上げていただいた。これは非常に離島住民の要望に沿う改正だということで、私は非常にありがたいこととも思い、喜んでおったわけですが、私のところにお見えになりました数名の同僚議員の方のお話だと、おまえのところは水を送った大陸と水を受け取った離島の市町村が別の市町村だったからそれは助かった、離島振興法の適用があったが、同一市町村である場合には助けようがないぞ、それを助けるのにはどうしてもやはり簡易水道の簡易の二字を削らにゃいかぬと、こういう話でございました。そこで、先ほどから申し上げるように、政府部内の意向も探ってみたのでございますが、二字を削るというのは非常に困難な次第だということです。先ほど経済企画庁からも厚生省からも、まあ研究してみようというお話がございました。
 そこでお尋ねしたいと思いますのは、もともと簡易水道というのは、全市町村、一つの市町村の全区域を対象とせぬでも、市町村の一部の区域を対象としても簡易水道はできるものではないか、それが一つです。それから二つ目としては、この同じ市町村で、上水道をやっている市町村で、一部に簡易水道をやるということも認められるところではないか。そこまで認められるなら、この同じ市町村の区域内であっても離島に大陸から原水を送るということを認めていただくような方法はないものだろうかと思うわけです。そういうことを認めていただけるなら、先ほどから申し上げるような簡易水道の簡易を削って水道全体に、離島であっても動き出すというような、非常に大きな穴をあけずにそういう特殊な事態を救えるようになりゃせぬかと思うわけです。この点について先ほど占部議員の質問に対してお答えもございました。実はきょうは大蔵省に出席をお願いしておったのですが、衆議院のほうの何か健康保険法の改正のほうに主計官が出られるので来られぬということで非常に残念でございます。大蔵省の御同意が得られるならこの場で勝負がつくなと思っておったわけですが、まあ政府を代表して御答弁があれば、経済企画庁からでも厚生省からでもけっこうでございますので、ひとつ私の抱いているこの疑問にお答えをちょうだいしたいと思います。
#27
○政府委員(岡部保君) 先ほどもお答え申し上げました点でございますけれども、いま先生のおっしゃいました第一点、第二点、いわゆる同一市町村内で簡易水道事業というものが、たとえば上水道事業が別にあるにもかかわらず簡易水道事業というのが成立するかどうかという点については、当然成立するわけでございます。それで、ただ先ほど申しましたように、簡易水道といういわゆる給水人口が非常に少ない、それに対しての水道事業で、したがってこれは非常に水のコストが上がるおそれがございます。そういう意味ではこれは国として補助を与えて水のコストを下げようじゃないかというのが趣旨かと思うのでございます。したがって、その上水道の水を同一市町村内でもらって、それを水源にして簡易水道事業をやるということに対して、いままではそういうものは認めないで、むしろ上水道本来の上水道の事業の拡張になるのじゃないかというような解釈をしておったわけでございます。そこの解釈の点だけでございますので、私どもとしては、いま先生のおっしゃいましたように、また占部先生のお話もございましたように、こういう問題は離島として特に重要な問題だと思いますので、これから何とかその解釈を拡張して――拡張と申しますか、その解釈を変えまして、ほんとうの簡易水道事業の意義というものを生かせるような方向にもっていきたいということが私どもの考え方でございます。残念ながら大蔵省もおりませんので、ここでこういうふうなことをいつからやるということはちょっと申せませんが、まずさしあたり四十八年度予算の折衝にあたっては、そういう方向でひとつ何とか解決していきたいという考え方でございます。
#28
○寺本広作君 まあ非常に積極的な御答弁で、ありがたいことだと思っております。大蔵省もおられぬことですし、最終的にここで片づけようとすることは無理だと存じます。しかし、せっかく衆議院で出された法案、政府も賛成しておられるこの法案で、簡易水道の補助率を引き上げてやろうという法案でございます。これは全く離島の住民の飲料水に不安なからしめようという思いやりから出た修正案だろうと思います。
 そこで大臣にお願いしたいわけですが、せっかく補助率を引き上げようという、こういう御趣旨の修正案でございますので、ぜひともひとつ法案の運用、適用にあたっては、この趣旨が島民に潤うように御配慮いただきたいと思います。何ぶんよろしくお願いいたします。
#29
○国務大臣(木村俊夫君) たいへんけっこうな法案を出していただいて、政府も非常に喜んでおりますが、ただその点で、折衝の過程でいろいろまだ不十分な点も提案者のおことばに従えばあるようであります。したがいまして、衆議院の附帯決議もいただきましたし、またおそらくこの委員会でも御決議もあろうかと思います。その御趣旨に沿って、ただいまの水道問題も含めて、私自身も必要とあれば大蔵大臣と話をいたします。
#30
○河田賢治君 実はきのう大阪の千日前の火災のあとの視察に行ったものですから、きょうの質問の準備をしようと思いましたら、そういうことでできなかったのであります。けさいろいろな資料をもらったのですが、読むひまもないのでありますが、二、三先ほど来出ております水の問題、それから航路の問題、こういう問題が一番大きいのですが、特に水の問題なんかは、現地の方々が座談会を開いて、周辺の方が一日おきの十五分給水だというところがあるのですね。最近は洗濯機なんかも使って、ある程度使用量も多くなっている。ところが、水がなかなか使えなくて、十五分の給水だというようなところがあるわけですね。だからよほどこういう点は、先ほどもいろいろありましたが、一つの村だけではなく、部落部落で、島というものはそう大きな集落になっていないわけですから、こういうところなんかもよほど考えて、やはり水の不足なんかは生活に一番密接な問題ですから、これはやっていただきたい、そのことが一つです。
 それから青年が語っているのは、農道について、離島振興法では十ヘクタール以上にしか適用を受けないとなっている。これでは小さな島は同じ指定を受けていながら法律にひっかかることはできない。できたら五ヘクタールにしてほしいと、こういうことを言っているわけですね。確かにあの辺のどこでも離島なんか、農耕というものは非常に小規模だと思います。とてもいまの日本の経済で物価が上がり、それに応じた生産性を高めることも、ほとんど内地でも不可能なところが多いわけですから、離島なんかになればなおさらそうだと思いますね。しかし、一応農業をやっておりまして、そうしていろいろな農作物を輸送するという場合にこういう希望があるということは、私はやはり考えるべきじゃないだろうか。
 私も法律をよく調べておりませんから、だから政令でできるところはできるだけ政令なんかでやればかなり実行が可能なものがだいぶあるのじゃないか、こういうことを考えるわけです。ですから、法律の中でも政令できめられるような範囲はできるだけこういう離島の現実に即したやはり政令に訂正してもらう、そうしてこういう離島のようなところこそ早くあれをやらなければならぬのじゃないかと思うわけです。簡易水道をつくってから十年たたないと補助が出ない。十年前の法律をもってきて現在に当てはめるのは離島の現実を無視しているというようなことも座談会で言われているわけですね。ですから、こういうところは相当私は離島というものの現実をとらえてそこから出発して、そうしてできるだけ本土と同じような水準に早く、むしろそっちのほうが早いぐらいにいきませんと、これは追っつかぬわけですね。こういう点が一つあるわけなんです。
 そのことと、もう一ぺんに聞きますが、それから都道府県ですね。これは補助にしましても国とそれから都道府県、ときには市町村あるいは地元というものがかなり、何分の一かを受け持つということになっております。ところが、主として離島のある県ですね、こういう自治体の府県――東京都はわりあいに財政的には豊かですけれども、その他は大体比較的経済水準から言いますとそう豊かでないわけですね。だから、十分なことはできぬだろうけれども、私、京都なんですけれども、最近は公共負担、公共事業ですね、この負担が地元の負担を少しでも軽くしていく、そうして負担にたえられぬようなところほどいわゆる地方の財政力というものはありませんから、できるだけこの負担も都道府県が負担して、地元負担をできるだけないようにしていくというふうないま方向をとって地方政治をやっておりますが、これらの比較的離島の多い府県なんかも多少そういうことをやっておるものなんだろうから、やはり県と市町村ですね、この離島の政治に意気の通ったやはり政治もする必要があるので、これは中央からやかましく言うわけにはいきませんけれども、やはり府県もそういう指導体制をとる、国もそれ以上にまたやっていくというような、こういう関係をつくることがやはり今後離島の開発や発展を早く促進するのじゃないか、こういうふうに思うわけです。こういう点についてあなたのほうの御意見なりお考えがありましたらひとつ聞いておきたいと思います。私の質問はこれだけです。
#31
○政府委員(岡部保君) ただいま先生からいろいろな点での御指摘がございましたのはみんなごもっともな御意見でございます。また離島に実際に住んでおられる住民の方々のお声としてわれわれも絶えず伺っておるわけでございます。私どもの考え方としては、たとえば農業の問題、十ヘクタール以下にもっと下げられないかというような一つの例をお出しになったわけでありますけれども、これも昭和四十年までは二十ヘクタールという一つの制限がございました。それをその後十ヘタタールまで下げました。したがって、できるだけ努力はしておるつもりでございます。
 また、水道の問題にいたしましても、先ほど御質問のございましたような問題、あるいは現実にまだまだ足りないという問題、これもずいぶんあるわけでございます。たとえば従来ですと地下水あるいは天水で離島の水需要をまかなっておった。それが最近いわゆる生活程度の向上と申しますか、そういうことで水の需要量もふえておりますし、また、当然そういう需要量をこなすだけの水資源を供給しなければいかぬという考え方から、たとえば別な市町村からの導水ということで海底管で送水をする、あるいは場所によりますれば海水の淡水化も現在すでに実施しているところがあるわけでございます。そういうような考え方でできるだけのことはしていく所存でございます。ただ現実にはなかなか遅々とした歩みでございまして、この点はまことに申しわけないと考えておる次第でございます。
 また最後にお話のございました府県の問題でございますが、各府県非常に離島に対しての御理解はあるわけでございます。それで普通ですと国が補助し、その残りをたとえば府県とそれから地元が分担し合う。そういう際の分担の率にいたしましても、離島の際は府県が非常に多くの部分を負担する、地元負担はなるべく小さくしようといったような現実に各府県とも実施をしていただいております。まあそういう意味では非常に府県の御理解もございますし、また現実に離島住民のことを考えますと当然だと思いますけれども、そういう仕組みがますます強くなってきておると私ども確信いたしております。したがって今後ともいまいろいろ御指摘のございましたような施策について、できるだけ早く整備をするように進めてまいりたいと考えております。
#32
○柴立芳文君 この機会にちょっと経済企画庁長官にお聞きしておきたいと思うのですが、今回の離島振興の一部改正を議員立法でされたということについて、私ども非常に喜ぶ一人なんですが、ただ国の負担あるいは補助率ですか、これが上げ下げされて調整されるという分があるわけですね。で、私はなるべく早く、下げた分はそう大きな金額にならぬと思っているのですよ、数億というふうに聞いておりまして、これはひとつ政府のほうで上げるような形でやってもらいたいという要望が一つなんですが、それはなぜかというと、いまもお話がございましたように、離島振興の法律ができたときと現在とでは全然考え方が違わなければならない、理念が。そうしますと、数億のことで下げるということは、地方財政が一番困難なところなんですから、それくらいは見てやるという方向でひとつ今後進めてほしい、こういうふうに考えております。特に離島の場合の航路、いまおっしゃいました水道、それから医療の問題、特に漁港というふうな問題につきましては、やはり公共事業ではありますけれども、経済につながる問題であります。したがって漁港が下げられたとということは私は不満なんです。これは離島だけでなくて、本島関係でも漁港に対する政府の考え方は非常にわれわれが考えているよりも少し浅いのじゃないかというふうに私は見ておる。漁港に関してはもう少し経済企画庁でもその経済性をよく調査されて、ひとつお願いをいたしたい、こう思っております。
 ついでにもう一点だけこの機会にお伺いいたしたいと思いますが、日本の離島といいますと、沖繩が本土復帰しました。沖繩県の関係はこれはまあ特別、それに私は鹿児島なんですけれども、奄美大島の面は別に振興法がありますし、小笠原もある。したがって沖繩の場合は特殊な場合として今度解決されたわけですが、これによる面と、奄美大島の離島振興法が昭和四十八年度で切れるわけでございます。同じようなケースで日本に返ってきたということで、その時代に沿っては非常に優遇された振興策であった、こう考えておりますけれども、景気調整策の幅も与えられないような特殊振興の形である。したがって奄美大島が、いま沖繩の復帰によりまして非常に暗い影をさすのじゃないかという心配をみな、いたしております。幸いにして四十九年度から新しくお願いをしたいということにいたしておるわけですが、これについては新しい日本の経済的な環境と、それから沖繩の関係、そういうようなものと並行した幅のあるものでお願いをしたい。こういうように考えておりますが、これらのものにつきましては、現在自治省でやっておられます。私は自治省でやっておられることがいけないということではないのですが、官房長もおられますけれども、この日本の自治の問題につきましては非常に問題が大きくなっておるので、いろいろ時代に即応した考え方を自治省も出しておられるのですが、奄美の場合は、ともすると、どうも自治省の仕事の中では何か本質から離れてしまっていくような気配を見るわけです。したがって、経済企画庁でこの問題の考え方の根本的な問題をひとつこの機会にお願いいたしたいと思っておりますが、経済企画庁長官とされましては、そういう客観情勢を考えて、どういうようなおつもりでこれに対処してもらえるかどうか、お聞き申し上げたい。
#33
○国務大臣(木村俊夫君) これは提案者からお答えするのがほんとうかと思いますが、今度の改正案で国の負担率、補助率を上げたもの、下げたものもございます。事務当局で計算すると、どうも差し引き四億三百万プラスになってはおるようでございますが、しかし、これは自主振興のためにいいとか、あるいは事業量の拡大のためにいいとか、いろいろ筋はあろうと思いますが、しかし離島というものは、今後これから私どもまた新しく全国総合開発の総点検をやりたいと思いますが、非常に急激に成長してき、またこれからも相当な成長を遂げつつある日本経済の中で、やはり本島との差というものは、相当急ぎませんと、やはり隔絶性がいつまでも残るということは、これは争えないと思います。そういう意味において、そういう筋は筋といたしましても、やはりこの補助率、負担率の額もいまおっしゃったように、やはり引き下げたものは、たとえば特交とか裏負担のないようなものでこれをカバーしていかなければならないという考えは経済企画庁として持っております。これは大蔵当局もあることでしょうし、またここに至るまではどうも提案者の方も非常に苦労されたようでありますから、その点をよく了承した上で今後努力いたしたいと考えております。
#34
○柴立芳文君 奄美のやつ。
#35
○国務大臣(木村俊夫君) ちょっと答弁が落ちましたが、奄美大島の話でございますが、私もほかからもいろいろ御要望を聞いております。これもどうも自治省でおやりになっているのが、これも筋と思いますが、そういう意味で今後新しく、いま具体的に申し上げかねますが、新しい観点からこの奄美大島の開発の振興というものを新しく取り上げていきたい、こう考えております点だけをお答えいたしておきます。
#36
○委員長(玉置猛夫君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(玉置猛夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(玉置猛夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 離島振興法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#39
○委員長(玉置猛夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#40
○寺本広作君 私は、ただいま可決されました離島振興法の一部を改正する法律案に対する自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、各派共同による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#41
○委員長(玉置猛夫君) ただいま寺本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#42
○委員長(玉置猛夫君) 全会一致と認めます。よって、寺本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、木村経済企画庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。
#43
○国務大臣(木村俊夫君) 離島振興法の一部を改正する法律案につきましては、離島の現状にかんがみまして、政府としては特に依存はございません。ありがとうございました。
 また、これに付帯していま行なわれました決議につきましては、関係各省とも連絡の上、決議の御趣旨については十分検討し、離島振興対策の充実につとめてまいりたいと思います。
#44
○委員長(玉置猛夫君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(玉置猛夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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