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1949/02/21 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 建設委員会 第9号
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1949/02/21 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 建設委員会 第9号

#1
第007回国会 建設委員会 第9号
昭和二十五年二月二十一日(火曜日)
    午後一時五十五分開議
 出席委員
   委員長 淺利 三朗君
   理事 内海 安吉君 理事 江崎 真澄君
   理事 田中 角榮君 理事 上林與市郎君
   理事 天野  久君 理事 砂間 一良君
   理事 笹森 順造君
      井手 光治君    池見 茂隆君
      瀬戸山三男君    西村 英一君
      三池  信君    前田榮之助君
      八百板 正君    増田 連也君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 益谷 秀次君
       国 務 大 臣 山口喜久一郎君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (特別調達庁長
        官官房長)   岩永 賢一君
        総理府事務官
        (特別調達庁経
        理部長)    川田 三郎君
        建設事務官
        (大臣官房会計
        課長)     植田 俊雄君
        建設事務官
        (住宅局長)  伊東 五郎君
 委員外の出席者
        建設事務官   町田  稔君
        建設事務官   高田 賢造君
        專  門  員 西畑 正倫君
        專  門  員 田中 義一君
二月十七日
 委員上林與市郎君辞任につき、その補欠として
 稻村順三君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十日
 委員稻村順三君辞任につき、その補欠として上
 林與市郎君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十一日
 上林與市郎君が理事に補欠当選した。
    ―――――――――――――
二月十六日
 多胡橋架替の請願(小峯柳多君紹介)(第七七
 一号)
 道路法の改正並びに東北地方東海世に国道開設
 の請願(山本猛夫君紹介)(第七七五号)
 北上川上流こう水調整池工事促進の請願(山本
 猛夫君紹介)(第七七六号)
 首都建設法制定に関する請願(小坂善太郎君紹
 介)(第七七八号)
 淀川に護岸工事施行の請願(川上貫一君外一名
 紹介)(第七八九号)
 菅野村の災害復旧対策に関する請願(井之口政
 雄君紹介)(第七九一号)
 遠別川に砂防工事施行の請願(山本猛夫君紹
 介)(第八〇四号)
 内川改修費国庫補助の請願(庄司一郎君紹介)
 (第八〇六号)
 明治村、津久見町間に道路開設の請願(村上勇
 君紹介)(第八一六号)
 戰災都市復興対策に関する請願(上林山榮吉君
 外九名紹介)(第八三〇号)
 白口川に砂防工事施行の請願(有田喜一君紹
 介)(第八三一号)
 中谷川上流に砂防工事施行の請願(有田喜一君
 紹介)(第八三二号)
 小枕川改修の請願(有田喜一君紹介)(第八三
 三号)
 小枕川砂防工事継続施行の請願(有田喜一君紹
 介)(第八三四号)
 戰災都市区画整理による減歩土地の精算方法に
 関する請願(江崎真澄君紹介)(第八三七号)
 愛知川改修の請願(河原伊三郎君紹介)(第八
 五四号)
同月二十日
 生駒山地すべり防止対策に関する請願(井上信
 貴男君紹介)(第八七三号)
 住宅金融に関する請願(足立篤郎君紹介)(第
 八七六号)
 同外一件(受田新吉君紹介)(第九二六号)
 同(足立篤郎君紹介)(第九二七号)
 同外一件(門司亮君紹介)(第九三八号)
 国道二号線中舟坂峠改修促進の請願(逢澤寛君
 紹介)(第八八二号)
 豊後中村駅、瀬の本間道路改修並びに一部路線
 変更の請願(村上勇君紹介)(第八八七号)
 三原、呉両市間県道を国道に編入の請願(宮原
 幸三郎君外一名紹介)(第九〇六号)
 高浜町地内海岸に護岸工事施行の請願(田中角
 榮君紹介)(第九〇八号)
 失業対策として建築事業振興の請願(河野謙三
 君紹介)(第九三〇号)
 建物の復興促進に関する請願(河野謙三君紹
 介)(第九三一号)
 増田、水沢間県道中一部改修の請願(飯塚定輔
 君紹介)(第九三八号)
の審査を本委員会に付託された。
同月十五日
 十津川、紀の川総合開発事業促進に関する陳情
 書(奈良県大和高田市長名倉仙藏外五十三名)
 (第二九四号)
 北上川改修工事促進の陳情書(宮城県米谷町長
 佐藤鶴治外一名)(第三〇二号)
 建設行政機構の再編成に関する陳情書(東京都
 建設局長石川榮耀)(第三〇五号)
 戰災復興事業の促進に関する陳情書(東京都建
 設局長石川榮耀)(第三〇六号)
 道路改良補修予算増額の陳情書(東京都建設局
 長石川榮耀)(第三〇七号)
 災害復旧工事促進の陳情書(東京都建設局長石
 川榮耀)(第三〇九号)
 銀山平総合開発幹線道路開さく促進の陳情書(
 新潟市新潟県議会議長兒玉龍太郎)(第三一一
 号)
 小貝川の横断せき増設の陳情書(茨城県筑波郡
 福岡村鈴木明良外三千三百八十一名)(第三三
 三号)
 ジユデイス台風災害復旧費増額に関する陳情書
 (福岡県粕屋郡中美町議会議長木村次八郎)(
 第三四三号)
 砂防工事費増額の陳情書(多治見市長金子義一
 外八名)(第三四四号)
 東京都中央卸売市場築地本場の接收箇所返還に
 関する陳情書(東京都議会議長石原永明)(第
 三四九号)
 盛岡、宮古間県道を国道に編入の陳情書(岩手
 県宮古市宮古商工会議所会頭澤田千代吉)(第
 三六五号)
 津、木津、大阪間道路を国道に編入の陳情書(
 京都市京都府議会議長岩本義徳)(第三六八
 号)
 山口県内日本海周辺道路を国道に編入の陳情書
 (山口県議会議長清水爲吉)(第三七三号)
 別府国際観光温泉文化都市建設法制定促進の陳
 情書(大分県議会議長安部雅也)(第三七六
 号)
 船岡旧軍需工場を産業工場として活用の陳情書
 (仙台市宮城県議会議長椛澤敬之助)(第三八
 三号)
 国道整備に関する陳情書(神奈川県知事内山岩
 太郎外一名)(第三九五号)
同月十八日
 地盤沈下被害地区の上水道施設並びに下水道改
 修に関する陳情書(愛媛県越智郡灘倉村長柳原
 壽義)(第四三〇号)
 住宅金融に関する陳情書(大分市中央通り五百
 六十五番地大分県更生連盟会長首藤定)(第四
 四〇号)
 治山、治水事業に対し国庫補助増額の陳情書(
 岐阜県土岐郡笠原町長堀江元市外大名)(第四
 四七号)
 十勝川治水第二期工事促進に関する陳情書(北
 海道中川郡豊頃村長佐藤義助)(第四六二号)
 首都建設法制定に関する陳情書(東京都議会議
 長石原永明)(第四六三号)
 東京都、館山間並びに東京都、銚子間路線を国
 道に編入の陳情書(千葉
 市千葉県議会議長林英一郎)(第四六四号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 特別調達庁の予算及び解除物件売却に関する件
 住宅及び土地収用に関する件
    ―――――――――――――
#2
○淺利委員長 これより会議を開きます。
 この際理事の補欠選任についてお諮りいたします。去る十七日理事上林與市郎君が委員を辞任せられ、同日稻村順三君が委員に補欠選任せられたのでありましたが、昨二十日稻村順三君が委員を辞任せられ、同日上林與市郎君が同君の補欠として再び委員に選任せられたのであります。上林君は理事でありましたので、当然理事一名欠員となつておるわけでありますが、この際先例によりまして、その補欠に上林與市郎君を選任することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○淺利委員長 御異議なければさよう決定いたします。
 これより日程に従いまして、特別調達庁関係予算及び解除物件売却に関する件を議題といたします。まずもつてこの際当局の説明を求めます。岩永政府委員
#4
○岩永政府委員 解除物件について御説明申し上げます。まず解除物件の種類に三種類ございまして、連合軍の設営用として軍の指令で日本政府があらかじめ購入いたして、軍の要求の都度出すために倉庫に保管しておりました資材が、軍の計画の変更等によりまして、余剰となるとともに政府に返されましたもの、主として一種のものは建築、電気、管工事等、いわゆる建設用資材でございます。第二種は調達要求書で正式に調達いたしまして、軍に納入して軍の所有となりましたものが、あるいは解除となり、あるいは使い古した結果返還されましたもので、これが第二種のものでございます。その量は特別調達庁で全国の各倉庫に預かつておりますものが、本年一月末で約五十七万トンほどございます。これを売却するようにとの指令に基きまして、順次売却いたして参つたのでございますが、本年一月末までに売却いたしました総量は約三十万九千トンで、契約金額は六億三千四百万円余に相なつております。売却いたしますためにはあらゆる手段を講じたわけでございますが、国の物品でございますので、会計法その他法規上いろいろめんどうなことがございまして、法規の改正をいたし、できる輝けすみやかに売却し得るような措置を講じて参つて来たわけであります。今後の計画といたしましては、本年の三月の末までに売却済みの二十万トンのほか、さらに十三万八千トンくらいを、ぜひ最低責任額として処理したいという目標でせつかく努力中でございます。以上御説明申し上げます。
#5
○淺利委員長 ただいまの説明に対して御質疑ありませんか。
#6
○砂間委員 ただいま売却されずに残つておる解除物件のトン数はお示しになりましたが、金額にしますと大体どれくらいになるのでありますか。納入したときの金額及び現在拂い下げようとされておる予定金額を詳しく御説明願いたい。
#7
○岩永政府委員 納入いたしましたときの価格でなく、現在品質が悪くなつたりいたしまして、倉庫に寄託いたしております価格を逐次下げて来ておりますので、現在の価格は五十五億円程度になつております。
#8
○砂間委員 倉庫の保管料等は一箇月幾らぐらいお拂いになつておりますか。
#9
○岩永政府委員 現在一月約六千万円程度でございます。
#10
○砂間委員 調達して連合軍に納めて、それがいらなくなつたというお話でありますが、あてずつぽうに、でたらめに買つて納めたわけでありますか。それとも何か納入に不正があつて、きず物を納めたというのでありますか。どういうわけでそういう莫大な資材が不要になつたのでありますか。
#11
○岩永政府委員 それはこういうわけでございます。最初連合軍が進駐いたして参りまして、相当な住宅、主としてこの資材は住宅用の資材でありますが、相当住宅計画を立てまして、今後これだけの住宅を建てるためにはこれだけの資材がいる。資材の生産はその当時のいろいろな隘路の状況からして、前もつて手当しなければ資材が入らない、従つてこれだけの資材は至急調達すべしという命令が出たわけでございます。その後実際終戰処理費を使用して計画を立てるということになりますと、日本の予算にそう多額の終戰処理費を一度に組込むわけにいかないということからいたしまして、根本の計画はそういうふうにいたしましたが、毎年々々の計画も減りますし、全体の計画も、おそらくその当時はつきりと縮小せられればよかつたのかと存じますが、毎年々々建てるのは減つても、窮極においてはそれくらいはどうしても建てようという希望が向うにあつたのでございましよう。だんだんやつて参りますうちに、資材の調達についてはやめるというお話がございませんで、毎月々々建物を建てて来ておつたわけでございます。ところがだんだんやつて参りますと、最終のそういう理想的な計画はどうも達成できない。このへんで大体計画を打切ろうということが、最近になつてきまつたものでありますから、打切るとすれば現在買つておつたものはいよいよ確定的にいらなくなるから、この際日本経済に返そうという問題と、すでに使つたものの使い古しの関係、そういう関係で返つて来るものが生じた、こういうふうに承知しております。
#12
○砂間委員 何か私ども外から聞いておりますと、たいへん無定見で、でたらめに買い付けたという印象を受けるのでございます。ことに建築用の資材が非常に多いような御様子でありますが、それは今度連合軍住宅を建設するのだというお話が先般来からあるのでありますが、そういう方面へは利用できないのでありますか。
#13
○岩永政府委員 この連合国住宅建設の計画の進捗とも伴つて参りますが、解除物件はできるだけ早く売却させたいという方針で進んでおりますので、そのためにいたずらに保管料を重ねて待つておるというわけには参りませんが、極力使えるものは使うという方針で行くことになつております。
#14
○砂間委員 今度建設する連合軍住宅は、四月一日ごろから始まつて、八月一日までには完成するという非常に短期間の建設事業のように承るのでありますが、そういたしますと、保管料と申しましても長くて八月ごろまでということになれば、建築用資材の部分については、別にあらためて買い上げなくてもそれで間に合うのじやないかというふうに思われるのでありますが、そういうことはできないのでありますか。
#15
○岩永政府委員 公社の予算になりまして、公社といたしましては一括して請負業者に入札に付しますので、まだ方法はきまつておりませんが、解除物件は極力使う、こういう方針になつております。
#16
○砂間委員 ちよつと解除物件のことからそれるかもしれませんが、今住宅のことが出ましたが、きようの新聞にもいろいろ詳細なことが書かれております。この連合軍住宅の建設につきましては、これまでも二、三お伺いして来た点もありますけれども、これまでのところの御答弁では、まだ詳細なことはわからぬからとか何とかということで、具体的な内容についてお示しがなかつたわけでありますが、しかしああやつて新聞に相当詳しく出る問題になつておれば、もう別に国会の委員会にだけ隠しておく必要もないと思われますので、もう少し詳しくお伺いしたいと思うのであります。
 まず建設住宅が二千戸というお話がありますが、しかし新聞等によりますと四千戸ということも見えております。そういたしますと、連合軍住宅の建設は明年度限りでなくて、来々年度も引続いて二千戸建設するということになるのでありますか、そのへんどうですか。
#17
○岩永政府委員 実はこの問題は、相当前から多数の住宅ができるであろうということは、私の方の一部の者が個人的に聞いたようなことは最近聞いたのでございますが、そういう場合に計画としては四千戸あるというお話がございましたのか、その点は存じませんけれども、私どもが今度の指令で建てるように言われましたのは二千戸でございまして、そのほかには何ら計画は聞いておりません。
#18
○砂間委員 金額は新聞によりますと五十二億六千万円と出ておりますが、その通りでありますか。
#19
○岩永政府委員 その通りであります。
#20
○砂間委員 建設地点につきまして、新聞によりますと三沢、横田、立川、板付、横須賀、座間その他いろいろ出ておりますが、この内訳をひとつ詳細に御発表願いたいと思います。
#21
○岩永政府委員 実は私どもの方もその設計の関係がありまして、その場所なりを詳しく確定的なものを知らせてもらうように実は頼んでございますが、大体従来の基地に、全国に何箇所か置くのだという確定したものはまだ聞いておりません。
#22
○砂間委員 新聞にさえ発表されるくらいのことを、政府委員の方が国会へ来て説明できないということは、あまりにも国会を愚弄した、軽視した、ばかにした話だと思う。何で新聞に発表できることを国会で発表できないのですか。あなたができないならば、できる方を連れて来てここで詳細に説明していただきたいと思います。
#23
○岩永政府委員 実は向うの定めた計画によつて建てるということになつておりまして、その場所なり設計なりの指示がまだないわけでございます。
#24
○砂間委員 今朝の新聞によりますと、INSの東京特派員のジヨン・リツチ氏のごときは、詳細に書いて発表しているわけです。日本政府に四月一日から建設しろという指令が出ているのに、今もつて予定地もわからぬ、どこへ何戸建てるかもわからぬというようなことは、常識で考えられないと思う。それはわかつておりながら、故意にあなた方が発表しないでいるだけだろうと思う。どうしてそういう態度をとられるのか、私どもは理解に苦しむわけです。国民の代表としてここへ出て来て、重要な予算や何かを審議する場合に、みんな官庁の役人が陰へ隠して、陰でこそこそやつているような傾向が強い。外国新聞が発表しているのが逆に日本に帰つて来て日本の新聞に出ているのに、それを国会の委員会では発表できない。こんな国会を愚弄にした話はないと思う。これが民主政治のやり方でありますか。明らかにわかつておりながら発表しない。私にはそうとしか思えない。何でそういう態度をとられるのか。政府委員が国会に出る以上は、もつと誠意ある態度をもつて出ていただきたいと思う。だからここの委員会の質問討論と言えば、まるでつんぼさじきに座つてただ押問答をやつているような、きつねとたぬきのばかし合いみたいな問答しか行つていない。ほんとうに真剣な国政の討議なんかできやしない。それではこの重大な時期にあたつて、日本の政治が決してうまく行かないと思うのです。建設しろという命令が来ておつて、四月一日から始めるというのに、どこに何戸建てるかそれもわからない、そんなばかなことがありますか。しかしこの点あなたが御説明できなければ、あとで山口国務大臣も御出席になるようでありますから、大臣に詳細にお尋ねしたいと思います。
 それから解除物件のこともありますが、千九十億からの終戰処理費が計上されておりますが、これで今年度調達されるところの資材の内訳、セメントがどれくらいとか、材木がどれくらいとか、その他鉄や何かが幾らというふうな、資材の内訳について御説明願いたいと思います。これは先ほども解除物件のところで御説明がありましたように、でたらめに買い込んで、そうしてもういらなくなつたからというふうなところで、二束三文で放出する。こういうふうな予算の使い方をされては、私はたまらぬと思う。ですから今年度千九十億の終戰処理費で一体何を調達されるのか、買い上げられるのか。その内訳をまず品目別に詳細にお示し願いたい。
#25
○岩永政府委員 昭和二十五年度一般会計予算の予算書二百四十七ページに書いてございますこの数字の内訳は、実ははなはだ残念ながらまだわかつておりません。
#26
○砂間委員 内訳もわからんでどうして予算を立てられるのですか。それでは先に金だけ出しておいて、あとでいいかげんなものをお買い求めになるのですか。私は予算というものは、そういうものじやないと思う。二十五年度に必要な調度品なり、あるいは建設する工事なり、そういうものが予定されて、そして労務費が幾ら、資材が幾ら、セメントが何トン、何が何トンというふうにそろばんを立てまして、そして予算というものがきまつて来るのだろうと思う。それを内訳がわかりませんなんて、それでこの予算は何で組んだのですか。はつきり納得の行くように説明してください。
#27
○岩永政府委員 私聞きましたところではそういうふうに承つておりますけれども、担任の政府委員をこれから呼びますので、それがどの程度聞いておりますか、あるいはお答えできるかと思います。
#28
○砂間委員 あとからその担任の係の方が来て、詳細御説明いただけるならそれでもけつこうだと思います。しかしこの終戰処理費はわれわれ国民の税金の中から出ておるのであります。そうしてこの会計の使途については、会計検査院が検査をして国会で報告することになつておるのであります。これは別に隠す必要のないことだと思います。これが詳細に国民の前に明らかにできないという理由はないと思います。ですから、私は資材の内訳ばかりでなくて、実は用途やその他の点についてこれからずつとお尋ねして参りたいと思います。そうでなければ、これまでみたいに何十億か何百億か買い上げて、もういりませんと言つて二束三文で拂い下げてしまう、こんなでたらめなやり方をされたら、国民が重い税金を納めてたまりません。そういう過去のこともありますから、今年の終戰処理費の使い方、予算の組み方等については、詳細御説明を承りたいと思います。あなたがそれがおわかりにならなければ、係の方を至急呼んで御説明を願いたいと思います。
 その次にお伺いいたしますが、この予算説明書によりますと、七ページですが、終戰処理費の項で今年は予算科目の区分が変更されたようであります。「前年度は事業の内容によつていたが、二五年度より、総司令部費副官部費兵器部費の如く、主として経費を使用する組織單位によることに改められた。」こう説明がついております。しかし私どもにはこれだけではわかりません。何の必要があつて、どういう理由でこの科目の区分変更をされたかということを、よくわかるように説明していただきたいと思います。
#29
○岩永政府委員 ただいまの御質問の点は、従来工事費なら工事費というので、各部隊の工事費が全部一本になつておりましたのを、本年度から各部隊別に予算を向うでも割当てまして、各部隊にその使い得る予算を明示し、各部隊がそれ以上の要求を出すことを抑えるという仕組にいたしましたために、軍としても各部隊別に予算をまとめる方が、各部隊に予算の額を最初から示すのに都合がよいというので、来年度から具体的に部隊別の予算を組むことになつた、そういうふうに聞いております。
#30
○砂間委員 そうしますと、各部隊別の予算の内訳を御明示願いたいと思います。せんだつていただきました終戰処理事業費予算の内訳によりますと、たつたこれだけであります。たつたこれだけで数字が三行か五行書いてありましたので、これではどこの部隊がどれだけお使いになるのか、何もわからない。実際私ども地方へ出て参りますと、終戰処理費という名目で実にいろいろなことがなされておるのであります。具体的ないろいろな問題については、あとから国務大臣でもおいでになつたら詳しくお聞きしたいと思います。まず部隊別ということでありましたら、その部隊別の予算の内訳を御説明願いたい。
#31
○岩永政府委員 部隊別予算は、さつき申し上げましたように予算書の二百四十七ページに書いてあるわけであります。
#32
○砂間委員 あの予算を見ても大きな項目で総括されてありまして、ちつとも具体的な内容はわからないのです。ですから具体的な内容を、もつと国民に納得の行くように説明してもらいたいというのです。それでは私具体的に例をとつてお尋ねいたしますけれども、沖繩や硫黄島等に労務者が行つたり、またいろいろな資材が送られておるようでありますが、あれはアメリカの占領費の方でやつておられるのでありますか、あるいは日本の終戰処理費から出ておるのでありますか。
#33
○岩永政府委員 あれはアメリカの陸軍でございますか、向うの占領費でございまして、こちらに全然関係がありませんので、特別調達庁も関係しておりません。
#34
○砂間委員 それでは日本の職業安定所で募集している沖繩行の人夫なんかの募集費も、占領費の中から出ておるのですか。
#35
○岩永政府委員 労働省の予算でございますので、私存じませんが、従来特別調達庁関係の労務者のあつせんのために、多少とも終戰処理費が出ておりますとすれば、それでその範囲内においてサービスをしているというのではないかと存じます。
#36
○砂間委員 私は沖繩だとか硫黄島というのは、まだ日本の国のものになるのか、ならぬのかわからぬ。帰属の決定しておらない所だというふうにこれまで考えておりました。そういう所へ何の工事か知りませんが、たくさんの人夫や資材を送つて何か仕事をやつておられる。その費用が日本の終戰処理費から出るということは、どうも合点が参りません。終戰処理費はそういうところへ使つていい金でありますか。
#37
○岩永政府委員 今申し上げましたように、特別調達庁関係の、労務者のあつせんのためにある程度予算があるのではないかと存じますが、その片手間にやつておるのだ、こういうふうに考えております。
#38
○砂間委員 何かへんにごまかしておられるような気がするのですが、片手間にやつておる。じやあ逆に別の方向からお尋ねしますが、終戰処理費関係では出ておらないのですね。あの労務者の募集費、あつせん費、旅費等は出ておらないかどうか、その点ひとつはつきり申してください。
#39
○岩永政府委員 実は労働省の予算でございますので、私は存じませんわけでございます。
#40
○砂間委員 職業安定所は労働省でやつておられるのでしよう。また労働省の予算でありましよう。しかし安定所で沖繩行の人夫を募集していることは事実です。現にまた送つておるのです。これが労働省の国の予算で全部出ていて、終戰処理費の中から一銭も出ておらないのか、あるいは占領費の方からも出ておらないのか、その点だけはつきりすればいいのです。
#41
○岩永政府委員 先ほど申し上げましたように労働省の予算でございますので、今私まことに残念ながら存じないわけでございます。
#42
○砂間委員 どうもわからなければしかたがありませんから、あとでまた大臣にお伺いいたします。
#43
○江崎(真)委員 ただいま砂間委員から、終戰処理費の問題について、一応熱心と受取れるような調子でるる申し述べられるのでありますが、目下われわれは占領下にある。そして事実とも、あるいはうわさともわからない、いろいろな聞きかじり、ないしはうわさ程度のものを根拠にしてつつ込んでみられたところで、政府委員というものは責任のある答弁ができるはずはなかろう。のみならず、あえて目標の違つた問題を、ここでもつともらしく、さもここの委員会の問題であるかのごとくに、あたかも宣伝的に述べられるということは、われわれ委員としてはきわめて迷惑であります。もしそういう発言を無制限に委員長が許されるというならば、あくまでわれわれ委員はそれぞれの立場における時間があり、それぞれの持分があると思います。少くともああいうふうに目標の違つた問題を、しかもうわさ程度の問題を、責任のないところの下僚に対して云々せられたところで、われわれ同席する委員は迷惑だけでありますから、今後は委員長において、ああいう質問に対してはしかるべく御処置をされるなり、御注意あるなり、善処せられることを強く要望いたしたいと思います。
#44
○淺利委員長 承知しました。ほかにこの問題に対するところの御質疑はありませんか。――なお政府委員の方にお願いしておきたいのは、ここに出されました解除物件の総トン数と売却契約金額だけがありますが、何かもう少し種類別にわかるなら、そういうものをお調べになつて、資料を提供していただきたいと思います。
#45
○田中(角)委員 一つだけ簡單な御質問を申し上げます。解除物件に対して現在公売をやつておられますが、この公売の方法に対して、もう少し考えなければならないじやないかということを考えております。それは非常にこの解除物件というものの数量が厖大であり、かつこれを早く生産部門に転用したいという主目的を達するために、これを大口に拂い下げておられるようであります。なお一箇月ごとに、その拂下げ方法というものが、一括拂下げというふうになつておるようでありますが、これは現在のところ三百万円なり、五百万円なりという大きな金を動かすためには、この主目的に反した使い方がせられるのではないかというおそれが多分にあります。それは百万円以上とか、二百万円以上、五百万円以上というような大きな一団の拂い下げを行う場合は、こういうふうな金融の措置をとり得る人のみがこれを入手することに当然なるだろうと思います。その場合、生産部門に早く転用したいという主目的に反して、大きく金を集められる人がこれを安く拂い下げて、これを他に転売して利益を得るというように、大きな卸商をやつておるというような現状が見られるのであります。これをもう少し主目的を速成するために、大衆でも手を出せるような公売方法をとられてはどうか、こう考えるのですが、これに対する適切な処置を考えておられるかどうか。これは現に行われつつある問題でありまして、木材に対しても、建築資材の残材といわれるものの中でも、ただちにこれを転用したならば、非常に大きく転用できるものがあります。特に現存この解除物件の公告場所、数量その他のものを大衆に周知徹底せしめないだけに、その筋の者、すなわちその情報にさとい者だけがこの拂下げを受けておるというような印象が與えられやすいのでありますが、こういうものに対して適宜な措置をおとりになることができるかどうか、これだけお伺いいたします。
#46
○岩永政府委員 ただいまの御質問は、まことに私どもがジレンマといたして悩んでおります問題に関する質問でございまして、何しろ保管料もよけい出さないで済むようにということで、早く処分いたしますためには、どうしてもある程度値段は下げても大量に売らなければならない。ところがそういうことにいたしますと、この金詰まりの世の中に、そう金を集められる人が多いわけでもなし、高くは売れないという点がございまして、それを小口にいたしまして、たとえば百貨店等に陳列いたして最終の需要者に売るような方法をとりますと、割に高く売れますが、そのかわり、すでに経験いたしたのでございますが、白木屋で二回ほど展示公売というので、各最終需要者に売る方法をとりましたが、非常に手数がかかりますし、また売上高が一日にいたしましても百万円にも達しないということで、多少高くは売れますが、大量に売るという目的に沿わないということで、その点非常に悩んでおるところでございますが、事務的に許す限りは、そういうような最終需要者に売るという方法もとり、また倉庫によりましては物資の状況で非常に希望者の多いものがございますので、そういうようなものは倉庫ごとに適当な予定価格を立てて、競争のあるような場合には競争入札で、相当高価に、しかも大量に売るという方法もやつて行きたいと考えております。
#47
○田中(角)委員 非常にジレンマに陷つておることはよくわかるのでありますが、現在の金詰まりの状況を考えますと、結局大きな金を集めて保証金を積み、これを入札し入手するということになると、金の集まる人ということになるのです。何とかそのジレンマをうまく解決するためには、今六・三制の予算も今年度の予算には大きく盛られておりますし、地方公共団体というようなものに一括するというような方法がとれないものか。特に今度首都建設法案なるものが出されようとしておりますが、そういうものはいわゆる都市建設に対して必要なその予算的措置だけを求めるものではなく、そういう特別なる拂下げに対して、特別な資格を與えられるということを一つ目途としての法案であります。そういうう意味で現任高度の社会生活ということから考えて、こういうものを処理する意味において相手を選ぶことは、そうむずかしくないのではないかと思うのですが、こういう公共団体、しかも今住宅の拂底、現在解体せられました住宅営団の建てた建物が、すでに腐朽の度がはなはだしくて、これはほとんど個人では入手することのできない建築材料の不足で悩んであります。こういうものを一挙に処理するということは、現在の地方公共一体その他の特殊なものであれば、できないということはないと思いますし、しかもそれは現金購入ではなく、適宜な処置がとれると思います。こういう点も十分意見にとめていただいて、適切なる処置方法をおとりになることを要望してやまないのであります。
#48
○江崎(真)委員 私はこの際特別調達庁の方に要望したいのであります。とかく今まで終戰処理費の問題は、占領下であるとか、あるいは関係筋を刺激するというような言葉に隠れて、われわれこの委員会においても十分なる意見を聽取することができませんでした。もつとも私は、先ほども議事進行で申し上げましたように、ことさらにこの委員会の名にかりて、宣伝的な、あるいはまた誇張的な言辞を弄することは、これは委員会の権威において愼まなければならぬことは同感でありますけれども、あくまで終戰処理費の正しい運用ということは、これは当然血の出るような税金にまかなわれている以上、われわれとしても知らなければならぬ点でありますので、今日まで比較的関連は薄すかつたのでありますが、建設委員会が積極的にこの問題を取上げていただきたいという気持を持つております。特にこういう公開の委員会でさしつかえのある場合でありますならば、適当に懇談会に移してでも、十分その内容を披瀝せられ、資料を提供せられるというふうに、将来のお気持をそこにおいていただきたいということを、この際お願いしておきたいと思います。
#49
○淺利委員長 ほかに御質疑ありませんか。
#50
○瀬戸山委員 簡單にお尋ねいたします。解除物件の処理の問題について、いろいろ御苦労されているという気持はわかるのでありますが、私は深川の倉庫、それから練馬、あの辺の倉庫も東京にあるものは一応見ております。ところが先ほど田中委員でありましたか、お話にもありましたように、そういうものがどう処理されているということは、世間ではあまり知らない。知らないから、知つておる者だけ買うというような実情になつております。私はほかのことは申しませんが、今度の二千戸の建築問題であります。練馬ですが、私ははつきり名前は覚えませんが、あそこには約五万石、正確に言うと四万六千石くらいの材木がある。あれは処分されたかどうかをまずお伺いいたします。
#51
○岩永政府委員 今ここに来ておりましたのが知つておりますが、ちよつと座をはずしておりますので、もうしばらくお待ち願います。
#52
○田中(角)委員 江崎君が申し上げましたが、建設委員会といたしましても、一年に二回、三回くらい特別調達庁のことに対して御説明を聞いても非常にわからないのであります。現在特別調達庁が国民の感覚上に持つ意義というものは非常に大きいと思います。その意味において、先ほど砂間君が共産党としての観点よりいろいろの質問をされておりますが、(「共産党の観点じやない」と呼ぶ者あり)これは共産党も非常にうまい点を質問していると私は思います。しかしこれは私たちが共産党に対立して言うのではありません。国民の中にもこういう錯覚を起しているのです。しかし砂間君がもし私の言葉を反駁するならば、彼がいかに宣伝的であつたかということをここで指摘してみせます。それは占領軍の軍事的な必要な費用はアメリカ自身がこれを持つものであつて、日本の終戰処理費とは全然関係がないということを、何回も明言しておられるにもかかわらず、沖繩その他帰属不明の地において施行される工事費その他は、全部終戰処理費でまかなつているのではないかというふうに、絶えずこれを繰返しているということは、これは共産党が向けられる質問というものは、非常にいい立場に立つて質問をせられるが、私は、冷嚴なる占領下の国民として、砂間君のような質問は私はやりたくない。しかし現在国民としても周知徹底しないために、あの厖大なる工事が予算の中にあるところの終戰処理費でまかなわれるのじやないかということを、一部において考えられている出ろうと思います。だから私がただいま言つたように、ここまでは日本の予算とは関係がないのだ、ここまでは日本の予算の中である、この予算でもつて処置しなければならぬものは、どういう現在までのいきさつであつてまかなつているのだ、しかもまかなつているものの内訳はこうだということについては、国民に対しても、本委員会を通じて積極的にこれを明示していただきたいということを、委員会としての立場から申し上げたいのであります。しかもこの特別調達庁に対する質問は、砂間君も言われましたように、非常にいろいろな疑惑もあり、いろいろな観点から見られるのでありますから、これをはつきり本委員会を通じて明示してもらうためには、本日だけでもつて私は時間を切ることはできない。なお建設省関係に対する質問の予定もありますので、本日はまず特定の事務局に対する質問はこの程度でとどめておかれまして、ただいま私が申し上げたような線に沿つて、十分御説明できるような資料を提出していただいて、次の機会によく御説明を聴取した方がいいと思います。その点お諮り願いたいと思います。
#53
○淺利委員長 お諮りいたします。山田国務大臣の出席の要求がありますが、今連絡中であります。大体の質問はこの程度にいたしておきまして、また次いであとで継続することにいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#54
○淺利委員長 この際、住宅局長が三時からほかに出なければならぬそうでありますから、住宅局長に対する御質疑等があれば願いたいと思います。
#55
○江崎(真)委員 実は建設省の定員問題について大臣にお尋ねしたいと思つておりましたが、住宅局長がおられますので、特に建設省の定員問題の中でも、住宅局に最も関係の深い問題について、お尋ねしてみたいと思います。
 実は私最近建設省内の労働組合の代表者、あるいは指導的な立場に立つ住宅建設課長等から、住宅局の定員問題について、いろいろな要望を聞いておつたのであります。昭和三十四年度の定員は三百四十五名であつた。ところが先回の行政整理によつて、建設省住宅局の定員は二百五十五名に減ぜられた。まさに吉田内閣が成立いたしましてから、行政事務の簡素化が徹底せられ、のみならずあらゆる面において煩雑をきわめておつたものを簡素にし、同時に統制の撤廃をあわせ行い、実に歴代内閣があえてし得なかつた行政整理を断行したという点については、一応これに快哉を叫び、同時にそのあざやかなあり方を賞讃の目をもつて見ている一人であります。さりながらこの行政整理は、やはり真に適材を適所につかしめ、必要人員をフルに働かせるというところに、根本の理念があつたと思うのであります。しかるところ、今度またまたこの事務の簡素化及び統制撤廃、たとえばこの住宅局関係におきましては、建築制限令の改廃というような点から、今度大巾に人員の縮小を要請せられている。何でも大蔵省の査定するところによれば、現在の二百五十五名を再九十二名に減じようという線に承知いたしております。しかるところたまたま先般行政管理庁案として報道せられたところによりますと、大蔵省案百九十三名から、なおかつ百五十六各に減ずる。まさに事務が簡素化せられ、いろいろな建築制限が改められ、人員を減じて、そうして国民負担を軽からしめて行くという点につきましては、私どもはこれを了とするものでありますが、たまたま建設委員会として、この住宅局の取上げている現在の持物、歩き方というものを詳密に検討いたしますときに、一体住宅局長としては、今度の行政管理庁百五十六名案について、どういうふうのお考えをお持ちになつているか、この点を承りたいのであります。のみならずこの原因の一番根本は臨時建設制限令を改めることによりまして、中央部における建物の監督関係は全廃してしまおうというような構想があるやに承ります。ところがまだこの制限令に見ましても、明らかに九十坪以上の特殊建物は許可制でありますし、三百坪以上の一般建物もやはり許可制である。これはどこかにこの事務をあわせ付託せられるものであるか、またせつかく改廃したものが、人員が全然ゼロであるというために、国民の側に不便を與える、のみならずこの許可、認可を遅延せしめるというようなことがあるのは、これはわれわれどうもちよつと困るという感じも一面いたすのであります。一体この辺の裁量をどうされるか。あるいはゼロという行政管理庁の建前は、すでにこの九十坪以上の特殊建物の許可制三百坪以上の一般建物の許可認可制というものを撤廃するのであるかどうか。もしそうであるならば、その構想についてあわせ承れば、たいへんけつこうだと思います。なおまたこれに関連いたしまして、私ども仄聞するところによれば、GHQ関係筋の意向というものも、当初政府はすべての建築制限の撤廃という線の要請によつて、人員はゼロとするというような構想であつたけれども、今日特に関係筋からの要望もあつて、一部統制制限というものを残して行くという建前から、中央地方を通じて、大体住宅局の半数程度は残してもいいのではないかというような声があるということを聞いております。何でも地方では半数程度を残すということにきまつたが、中央では特に建物の統制資材割当というようなことをしておつた人員はゼロにしているというふうにも承ります。この間局長としては一体どういうふうに裁量しておられるのであるか、以上四点ほどにつきましてお答えを得たいと思います。一括御質問申し上げます。
#56
○伊東(五)政府委員 行政整理につきましては、数字は大体ただいま江崎委員がお話になつたように私どもも聞いております。すなわち三十四年度当初三百四十五名住宅局の職員がおりましたが、大蔵省の査定によつて百九十三名になりました。それをさらに行政管理庁としては百五十六名にする、大体三十四年度当初に比べまして七二%ほどの人員になるわけであります。私どもといたしましては、事務が合理的に参りまして、国民に御迷惑をかけない程度に、できるだけいたさなければならぬというように考えておりますが、この減員のおもなものは、建築制限の緩和、あるいは撤廃ということにあるのでありまして、大蔵省の査定の際に、今お話の通り、中央では百二十名ほどありましたものを、ゼロにされております。地方では大体半数ほど、こういうことになつております。この分は私どもも了承いたしまして、遠からず建築制限は、この年度内に廃止したいと考えておりますので、その暫定的なものは何とかやりくりしてやろうということで、了承いたしましたわけであります。ただ私所管の局長として非常に困つておりますのは、最近法案を提出することになつております住宅金融公庫の問題とか、それから都民住宅の建設、そういう方にも相当減員されているわけでありますが、最初大蔵省で住宅金融公庫の職員をはじきますときに、五十億という計画でやつておつたのであります。それが予算がきまりまして、百五十億の資金でやるということになりましたので、相当事業量が厖大なものになつて来たわけでありますが、これも中途から増員するということは困難でありましたので、大蔵省当局で示されたものでやろうということを考えておつたのであります。それをさらに今回行政管理庁では減らしてもらいたいということを言われております。都民住宅の関係も、前年度は予算二十五億でやつておりましたが、二十五年度は三十一億となるわけであります。この関係も相当減らしてもらいたいと言われておりますので、実は実際の事務に支障を来しはしないかと心配をいたしておるわけでございます。なお建築基準法という法案を用意しておりますが、これに関する定員などはまだ要求しておりませんし、将来もちよつと新定員はむずかしいのではないか。そうなりますと、これらの法の施行についても、百五十六名という行政管理庁の定員の中でもつてやらなければならぬということになりますので、住宅局としては、ますます困難な状況に追い込まれるのではないかというふうに考えております。建設省全般といたしましては、大体一万九百名ほどの人がありまして、その中で百九名ほどの減員と、管理庁の案でそうなつておりますので、建設省全体では率としては低いのでありますが、やはりその事務について、いろいろふやしたり減らしたりしているわけでありまして、住宅局においては非常な減員になつているという事情になつておると思います。
#57
○江崎(真)委員 ただいま御答弁を得ましたが、どうもはつきりしませんが、一体人員が困難であるということは、これは経済界なら金が詰まつているし、どこでも同じわけで、人員がきわめて少い、要領よくフルに活用しなければならぬということは、あたりまえだと思います。だから結局建設省全体一万九百名の中で、この住宅局から百名ほど減るということ自体は、建設省全体としてやりくりがつくならば、これは私はこの行政管理庁も專門的に調べて参つた建前上、それで行かなければならぬと思います。この点は私いずれ大臣が来られましてからよく聞きたいと思つているのでありますが、一体やりくりは可能であるか不可能であるか、どう思われるか、これは局長として、それからまた住宅局自体として、この際三百五十五名からただちに今度百五十六名に減らされてしまう。大蔵省は百九十二名と言い、行政管理庁は百五十六名と言つておる。これはただ表面的に、建築統制事務の全廃というようなことが先入主になつて、そうしてこういう厖大な人員が住宅局から削られるということであるならば、これは私どももひとつあなた方と協力して、行政管理庁の立場に対して積極的に便宜を得ることが、国民のためであろうかというふうに考えるのでありますが、一体このやり繰りはできるかどうか、内輪としてどう思われるか、あるいはもう一つは現在残された統制事務が全廃せられるのかどうか。また実際百五十六名で住宅金融公庫の人員もまかない、また残された建築統制事務をつかさどり、のみならず建築統制事務の廃止せられたことによつて、建築士法ができたりあるいはまた建築基準法などというものができたり、当然人員を要求せられなければならぬということになれば、あなたの立場としては、相当積極的にこれを大臣に要請をせられて、そうして閣議でほんとうに立場を盡くされないというと、せつかくの住宅局の、この住宅難に直面したときの行政事務の円滑ということをはかれなくなりはしないかと案じて申し上げるのであるが、一体あなたの御意見としてはどうであるか。この点をひとつ率直に承りたいと思います。
#58
○伊東(五)政府委員 省内で、各局間でやり繰りできぬかという点は、どうも私としてはちよつと申し上げかねますから、大臣にお尋ね願いたいと思います。それから統制廃止の問題につきましては、これは建築基準法案を政府案として提出する予定になつておりますが、その際にひとつその時期などを御審議願いたいと思いますが、私としましては年度内に廃止してさしつかえないと思つております。それから局内で、この人員でもつて一体責任をもつてやれるかどうかという点につきましては、できるだけこれにきまれば努力しなければならぬわけでありますが、私の考えとしては非常に困難ではないかということで、行政管理庁にも申入れをしておりますし、また大臣にも実情は詳しく申し上げております。おそらく大臣としましても、相当この点は御了解願つているのではないかというふうに考えております。
#59
○江崎(真)委員 住宅局としては非常に困難であるという実情は、私どもたしかにわかるような気がいたします。一ぺんこれは大臣に、一万九百名程度の全定員においてやり繰りができるかどうかということを承つてみたいと思いますると同時に、一応この二百五十五名を百五十六名に、特にこの住宅問題がやかましいときに減らされる行政管理庁の考え方、調査のあり方というようなことにつきまして承りたいと思いますので、次回の委員会において、行政管理庁の当事者をお呼びいただきたいということをお願いいたしまして、私の質問を打切ります。
#60
○淺利委員長 上林君。
#61
○上林委員 住宅問題に関連して二、三質問申し上げますが、通常国会召集の直後に、住宅金融公庫法要綱案というものをわれわれの手元に示されました。その際この問題についていささか論議をかわしましたけれども、会期の半ばになんなんとする今日に至つて、なおいまだ法案すらわれわれに提案されておらないのでございますが、この住宅金融公庫法案はいつごろ上程される見通しをもつておられるか。この点をひとつお伺いしたいと思います。
#62
○伊東(五)政府委員 この法案が遅れましてまことに申訳ないのでありますが、実情を申し上げますと、なるべく詳細にこの法案の中に業務運営方法などを示そうという方針にかわりましたために、それでいろいろ関係方面との折衝などで遅れております。しかし大体今日で折衝は終るのではないかと思つておりますので、最近の閣議に提出しまして、それから関係方面の承認あり次第提出するという段取りになると思います。おそらく来週早々には提出できるのではないかと思つております。
#63
○上林委員 大体見通しがわかりましたので、本日の内容にわたる質問は、次回の委員会に讓ることにして省略いたしますが、予算説明書を見ますると、住宅基金が五十億円、さらに見返り資金から百億融資を得るということになつておりますが、この金額は動かないかどうか、これだけを今質問しておきたいと思います。
#64
○伊東(五)政府委員 予算案に載つております金額は動かぬと思つております。
#65
○砂間委員 ちよつと首切りの問題に関連して……。
#66
○淺利委員長 それでは、お急ぎのようですから簡単に……。
#67
○砂間委員 首切りの問題が出ましたので、ちよつと簡單にお尋ねしたいと思います。先ほど江崎君は、吉田内閣の行政整理はまことにあざやかなものだというふうな、自画自讃的なお話もありましたけれども、しかしあの行政整理がいかにでたらめなものであつたかということは、これはもう世間周知の事実でありまして、なかんずくこの建設省のごときは、三千二百七十七名も首切つてそのために業務がうまく行かないというので、いわゆるはかま人夫といつて、はかまをはいた人夫でありまして、人夫という名目で雇つて、依然として本省の事務をとつておるというふうな人員が四千人もあるという、この一事をもつてしても、いかにあの首切りがでたらめであつたかということがわかると思うのであります。こういう状態がありまして、組合の方からも増員の要求が出ておりますが、幸い大臣も出ておられますので、このことも詳しくお聞きしたいのでありますけれども、今日は別の方の質問もありますので、簡単にこの住宅局の首切りの問題だけにつきまして、一つ二つお聞きいたしたい。住宅局で、先ほども御説明があつたような関係で、建築制限規則の緩和ないしは撤廃ということを見通されまして減員されるそうでありますが、その首切り減員の基準と申しますか、どういう点を基準にして首切りされるのか、この点を御説明願いたいと思います。聞くところによりますと、何か住宅局あたりでは、思想的な調査をされまして、あれはどうも左翼がかつておるとか、あるいは、あれはどうも組合の運動を熱心にやつておるからというので、ひそかにもう調査を進めて、ブラツク・リストをつくつておられるようでありますが、こういう首切りのやり方は吉田内閣のよくやつて来たことでありますけれども、まつたく憲法に違反したところのでたらめなやり方であります。こういう基準で首を切られたらたまつたものじやない。この首切り減員、人員を減らすということの基準について、さしあたり住宅局長あたりの考えを聞かしていただきたいと思います。
#68
○益谷国務大臣 人員整理につきましては、もうすでにたびたび方針は申し上げておるのであります。共産党とかあるいは組合運動に携わつておるとか、そのゆえをもつて整理をいたすことは、ございません。たまたま整理せられた人が組合に関係をいたしておる、あるいは私どもよくは知らないが、共産党の党員であつたという結果を生ずることもあり得るかもしれませんが、そのゆえをもつて整理はいたしておりません。
#69
○砂間委員 基準を言つてください。
#70
○益谷国務大臣 基準は、今回の整理については政府委員から説明をいたします。
#71
○町田説明員 私人事課長でございますが、今の御質問に対しまして御説明申し上げます。
 先刻も住宅局長から御説明いたしましたように、行政管理庁の伝えられておりまする案によりますと、住宅局は現在の定員より九十九名減ることになるわけでございます。しかしながら他の部局におきます増員等がございますのと、現在すでに建設省全体といたしまして数十各の欠員がございますので、実際にこの九十九名を配置転換等いたしますならば、出血をいたします数はごくわずかになる見込みでございます。なお私たち承つております範囲では、この整理は四月にただちに行われて、猶予期間が三箇月程度設けられるのじやないかと想像いたすのでございますが、その期間内に自然の減員等も生じますので、猶予期間内におきまして、結局強制的に退職をさせる必要はほとんどないのじやないかというように想像いたしております。それで現在におきましては、特に具体的に整理をいたします基準というものは考えておりません。
#72
○砂間委員 行政管理庁あたりで立てて来る案は、これはまつたく何といいますか、机上の空論みたいなものでありまして、上の方でここはこれくらい削つたらよかろうというふうな形でやつているところが非常に多いのであります。実際の仕事をやつていて、どれくらいの人員が必要かということを一番よく知つているのは労働組合の人だと思う。労働組合の人が実際机にすわつて仕事をやつているのですから、どれくらいの人員がいるかということはわかるわけであります。この労働組合の方では、むしろ千七百八名も増員の要求を出している。それだけ増員しなければ、現在の事務でさえもうまくまわつて行かないということを言うているわけなんですから、それを減らすということは私どもは気が知れない、住宅局の方におきましては、部分的な住宅制限令の緩和というようなこともありますけれども、とにかくこれまでのところ首切りがまつたく実情に沿うておらないということをはつきり申し上げておきます。
 それで首切りの問題はそれくらいにいたしまして、今山口国務大臣がお見えになつておりますので……。
#73
○淺利委員長 それはまだその方に入つておりません。
#74
○益谷国務大臣 ただいま人事課長から申し上げましたように、行政管理庁案では、住宅局で九十九人整理するということになつているそうであります。しかしながらまだ閣議決定ではございません。それだけを申し上げておきます。
#75
○江崎(真)委員 実は先ほど住宅局の人員問題につきまして局長にるる承りました。そこで実は私どもも、労働組合の代表者及び指導的な立場の住宅建設課長というようなところから、特に建設省内の住宅局の定員九十九名減るという行政管理庁の案では非常に因る。また今も住宅局長から、なるほど建築統制は緩和というより、ほとんど廃止にひとしいところまで行つているのみならず、近く全廃をするというお話を承つたのでありますが、住宅金融公庫は設立せられるし、多少まだ建築統制事務は残されておりますし、また建築統制の事務の廃止に伴つて、建築基準法であるとか、建築士法とかいうようなものが施行せられて、いよいよ住宅難を打開し、今後の住宅政策の完全を期するという上において、現在大蔵省で百九十三名と査定せられたるもの、しかもそれは建築統制の全廃が前提になつて査定せられた。それからなおかつ三十数名を割つて百五十六名になつたのでは、いかにも困るという話でありまして、私ども一応これはただいまの住宅局長の説明によつて了解し、なるほど完全なる住宅行政の運営という面では、ちよつと困るのではないかというふうに考えております。そこで執務人員というものは、フルにその事務に精魂を傾けるということは、これはあたりまえのことでありますし、またそうなくちやならぬ。今日吉田内閣のあざやかな行政整理のその後の成果は、各省各局ともに比較的吏道が粛正をせられ、刷新せられて来たということは、これはわれわれよりも国民が認めているところでありまして、この整理の点が砂間君の言われるがごときものでなかつたということを、私どもは確信を持つております。この住宅局の問題は、いささか今までの問題とは別に取上げてもいいのではないかというふうに考えられますので、そこで大臣に承りたいのは、建設省全体の定員が一万九百名ございます。そこで今度の九十九名減、いわゆる百名減は一万九百名中の百名でありますから、かりに行政管理庁の案をのむとして、大臣のお手元において適当にあんばいせられるというのであるならば、これは建設委員会としてさまで大きく取上げなくてもよかろうではないかという感じもいたしますけれども、やりくりができぬということであるならば、住宅局でやりくりをしなければならぬというならば、これは明らかにここに一つの行政管理庁側との見解の相違があるのでありますから、行政管理庁の意見を徴し、あるいはわれわれの意見を述べて、妥当なる線を生み出さなければならぬ、かように考えるものであります。そこで大臣に承りたいのは、一万九百名の中においてやりくりいかんという点でございます。この点について率直に承れましたら仕合せであります。
#76
○益谷国務大臣 先ほどもお答え申し上げましたように、行政管理庁の案は九十九名整理するということでありますが、その整理案を見ました後に、私は省内の各方面の事情、あるいは国会方面における御要望等を十分に検討いたしまして、そうして閣議に臨みたい、思つております。従つて今日のところは、九十九名全部整理せられるものか、あるいはそのうち幾らか行政管理庁で讓歩していただけるものか未定でございますから、さらに十分に検討いたして、閣議に臨み、最後の方針を決定いたしたいと思つております、なおこれは建設省の予算も一本でありますから、この範囲で整理をせられるものを配置転換等考えてもらいたいという方針であります。
#77
○江崎(真)委員 実はこういうことです。今の一万九百名の中でやりくりをされるよういろいろお考えをいただけるということですから、それでよさそうならば、あまりこの委員会でわれわれが行政管理庁と強く張り合わなくても、大臣におまかせしておけばいいということですし、あるいは大臣はこの住宅局の定員問題にはどうも困るという御見解ならば、まさに見解は一致ですから、ひとつここでわれわれとしても取上げて行こうという建前ですが、この辺はどうですかという質問です。それが前にいらつしやらなかつたから、十分おのみ込みになれぬかもしれませんが、そういうわけですからどうぞ。
#78
○益谷国務大臣 まだ一回も閣議に付議せられておりませんので、十分に行政管理庁の見解また整理をせられるという理由等を聞きまして、まとめて参りたいと思つております。
#79
○淺利委員長 それでは住宅関係の問題はこの程度にいたしまして、先刻山口国務大臣の御出席の要求がありましたが、ただいま大臣が見えております。なお特別調達庁からさらに経理部長川田政府委員も、また豐田契約部長も見えておりますから、再び特別調達庁の質疑の続行をいたします。
#80
○砂間委員 山口国務大臣がお見えになりましたので、先ほどの問題について御質問申し上げたいと思います。
 大臣は先ほどおいでになりませんでしたのでおわかりにならないかと思うのですが、まず最初に進駐軍の住宅のことにつきましてお聞きしたいと思います。
 今度二千戸建設されるにつきましては、これは新たに連合軍が増員されるために住宅が足りなくなつて、それで建設されることになつたのでありますか。それともこれまで民間から収用していた住宅を開放するために建てられるものでありますか。その三千戸新たに建設されるに至つた事情をひとつ御説明願いたいと思います。
#81
○山口国務大臣 新たに増員されるということは聞いておりません。従つてただいま御質問の後者に属するものでありまして、この三千戸建築によつて、今まで日本人住宅が接収されていたのが相当解除される公算が大であろうと思います。
#82
○砂間委員 これまで日本人の住宅を收用して、それを使つておつた、それで一応住宅問題は間に合つておつたわけでありますが、それを特に今年から專用住宅を建設しなければならぬという理由は、一体どこにあるのですか。
#83
○山口国務大臣 その理由については、先方の軍の関係でありますから、日本政府が深くタツチできない面があることを御承知願いたいと思います。
#84
○砂間委員 外国の新聞記者なんかの報じておるところによりますと、占領軍用住宅三千戸建設指令は、講和條約後も日本に基地を保有しようとするアメリカの計画を最もよく物語る一例であるというようなことが言われておるのであります。大体これまで民間の住宅を收用いたしまして、それで間に合つていた。それを何で今急に新たに建設しなければならぬかという理由が、われわれ国民にはのみ込めないのであります。もつともこれをアメリカの占領費からお建てになるのだつたら、これは御自由でありますけれども、いやしくも国民の税金の中から――税金の中からではありません。見返り資金でありますけれども、しかしこの見返り資金にしましても、これは阿波丸協定の了解事項によりますと、借金でありまして、将来返さなければならぬ金でありますから、やはり国民の負担になるという点では同様だと思うのです。そういう国民の直接の負担になるような資金をもつて新たに建設しなければならぬという理由がどうもよくわからないのであります。向うの指令によつてやることだから、向うの都合はわからぬとただいまおつしやいましたけれども、これは個人としての大臣の御判断でもけつこうでありますが、大臣はどんなふうにこれをお考えになつておられるか、お伺いしたいと思います。
#85
○山口国務大臣 先ほど申しました通り、連合国軍の最高司令官の指令でありますから、その構想については多く私の方では語ることを避けたいお思いますが、私どもの漏れ聞くところによれば、やはりわれわれとヨーロツパ人との生活環境の相違等から、接收せる日本の住宅では家族生活にも不便を来す、そういうことで連合国の方の生活環境にふさわしいような住宅を必要とするというようなことも、一つの理由ではないかしらぬと思います。なお外国通信社等のこれに対する見方等に関しましては、これはあくまでも見方でありまして、これが講和会議後に云々というようなことに関しましては、私どもはこれには関知しておりません。
#86
○砂間委員 住宅の設計が外人向きに適合しないから、あらためて建てられるという御判断でありますが、それならば、終戰直後お建てになつたらよかろうと思う。最近講和の問題もいろいろ問題になつておりまして、私ども国民として、講和会議が済めば連合軍は即時撤退してもらえるものという気持を持つているわけであります。その講和の問題が間近に控えているというふうに思われる今日、そういうものがどんどん建つて行くということは、まことに不審にたえないのであります。一体こういう住宅はどういう地点、どことどこに何戸くらいお建てになる予定でありますか。その建設される地点、それから戸数等について具体的な御説明を願いたいと思います。
#87
○山口国務大臣 ただいままでのところ、まだ内容にわたつては指令を受けていないのでありまして、総金額五十三億円をもつて連合国軍等の住宅公社というのをこしらえまして、その公社の経営によつて、約三千戸を四月一日から建設にかかる、こういう考え方になつております。
#88
○砂間委員 四月一日から建設にとりかかるということになれば、もうきようは三月二十一日でありますから、大体その見当がついておらなければ資材を運ぶにしましても、あるいは準備をするにしましても間に合わないと思う。おそらくそれはわかつておられると思う。わかつておられて、大臣が発表されることをわざと控えておられるじやないか。何とならば、けさの新聞等を見ますと、大体予定の場所が発表されているのです。新聞にさえ発表されているのを何で政府が知らぬか、あるいは国会でこれを公表することができないか。この点につきまして、先ほど特別調達庁の説明員の方ともいろいろやり合つたのでありますけれども、おそらく大臣は知つておられると思う。知つておられたならば率直に申していただきたい。
#89
○山口国務大臣 先方の指令によりまして、近く連合国軍人等の住宅公社法木というものを国会に提出することに相なつております。すでに閣議決定を経て目下OKをとりに行つておりますから、いずれOKが参りましたならば、国会に住宅公社法案を提出する運びになるかと思います。そのころになりましたならばおおよそ全貌が明らかになるのではないかと考えております。ただいまのところ、新聞等にいかように書いてありますか、私は関知しませんが、政府においてはまだその地点とかいうことについては、これを明確にお答えするところの段階には達しておりません。
#90
○砂間委員 山口国務大臣も新聞はずつと全部ごらんになつておると思います。今朝の新聞なんかによりますと、まず空軍基地のところに建てられるらしい。これにあげてある所は、三沢飛行場、横田、立川、板付、その他の飛行場があげられております。それから、海軍基地といたしましては、横須賀に五十戸というようなこともあげられております。それからいろいろの軍の方の、たとえば高射砲部隊用として、座間だとか何か、いろいろあげてあります。(「何だ、知つているじやないか」「知つているなら聞くなよ」と呼ぶ者あり)知つておつて言うのじやない。それが新聞に載つておると言うのです。こうやつて具体的に書いてあるから、これをもつと詳しいことを政府は知つておられるかと聞いておるのです。しかしそれを強いて発表されないのだつたらあえて追究しません。しかし連合軍住宅公社法か何か出るそうでありますが、それの審議は、これは見返り資金からここへ持つて来て、こうやつてこうやつてという、そういう法案だろうと思う。私のことでお尋ねしたいことは、そういう法案のからくりや運営についての御説明ではない。もつと基本的な問題でありますから、もう少しお尋ねしたいと思うのです。
 その前に、これまで民間住宅を連合軍のために收用して使つておられたその住宅は、全国で何戸くらいありましたか。そしてどのくらいの家賃を拂つておられたのでありますか。またその家賃はどの費目から出ておつたのでありますか。アメリカの占領費でありますか、日本の終戰処理費でありますか、あるいはそのほかの費用でありますか。まずこれらの点についてお答え願いたい。
#91
○山口国務大臣 さような詳細の点は他の政府委員からお答えさせます。
#92
○岩永政府委員 建物は全国で約三千軒になつております。家賃は終戰処理費から拂つております。金額は約十六億円でございます。
#93
○砂間委員 今度建てられる進駐軍住宅の家賃は、これはドルで拂うとか円で拂うとかいろいろ問題もあるようですが、これは終戰処理費からやはりお拂いになるのですか。
#94
○山口国務大臣 家賃は終戰処理費の部に属するでしようが、一戸当りの家賃は、ただいまのところ月七十二ドルくらいに計算されておると思います。
#95
○砂間委員 これはアメリカの占領費の方から出るわけですか。
#96
○山口国務大臣 そうです。これは公団がこしらえられますと、勢いいわゆる見返り資金の性質上、約十箇年以内に元利が返済されるという建前になりますから、この住宅の家賃は進駐軍自体の住宅手当等から支拂われるものと思います。
#97
○砂間委員 そういたしますと、これまで日本の民間から收用した住宅に入つているアメリカの将兵の方々の家賃は、日本の終戰処理費で拂う、そうして今度新らしく建設される連合軍住宅に入られる軍人軍属の方は、アメリカの占領費から支拂われる、こういうことになるわけでありますか。
#98
○山口国務大臣 アメリカの占領費というよりもいわゆる個人から支拂われることに相なると思います。
#99
○砂間委員 新らしく建てた住宅に入られる方は個人で拂う。これまで日本の家屋を收用して入つておられる方は、日本の終戰処理費で拂うというのはどういうわけでありますか。
#100
○山口国務大臣 これは漸次平和へ移りかわる一つの過程でありまして、きわめてよき傾向であると考えます。
#101
○砂間委員 漸次平和へ移されるきわめてよき傾向であるかどうかは存じませんが、私は反対の考えを持つておりますけれども、なぜこの住宅を終戰処理費で建設されないのでありますか。なぜ見返り資金をお使いになるのでありますか。元来、見返り資金というのは、日本経済の復興のために、日本の平和産業を発展させ、日本を平和国家として建設すべき、そういう方向に使うということが見返り資金の目的になつていると思う。これをなんで終戰処理費からその住宅建設をやらないで、見返り資金からお支拂いになるのか。
#102
○山口国務大臣 見返り資金から使うようにという向うの指令でありますが、われわれといたしましては、見返り資金からこれを流用し、かつ一軒月に七十二ドルないし七十五ドルの使用料が参る、それが十年たたずして元利が返済され、しかも最後にはこの公団の所有として日本国家に残される財産ともなり、かつまた一方には失業救済の事業にもなり、われわれとしてはむしろ一石二鳥の名案であるかのように存じております。
#103
○砂間委員 失業救済なんかにお使いになるのだつたら、何もこんな住宅を建てなくても、ほかに幾らもあると思います。問題は空軍基地や……。
#104
○淺利委員長 砂間委員に御注意申し上げますが、向うの方針で示されたものについて、日本政府当局に追究しても要領得ないと思いますが、その観念で……。
#105
○砂間委員 委員長、それはお考えが違います。それはたとい向うの命令であつても、日本の政府が公団か何かつくつて、政府がこの建設をやる事業をおやりになるのでしよう。そうであつてみれば、これについてもし不当なものであるならば、ポツダム宣言に違反したような、そういう不当なものであるならば、どこ様が何と申されましようとも、これははつきりひとつお断りしていただきたいというように考えているから、こういう重大問題でありますからお尋ねしているわけであります。向うから言つて来たやつは何でもかんでも受けなければならぬというわけのものでもないと思う。大体、日本の占領方針というものはポツダム宣言、降伏文書あるいは極東委員会の決定等によりまして、そうして日本の非武裝化、世界平和の保障になるように日本の国をして行くというのが、連合軍が進駐して来ておる根本の目的であります。それがその根本の目的を逸脱し、あるいは違反したようなやり方が、もしかりにあるとすれば、そういうことは私はやるべきことではないと思うのです。新聞に伝えられるところによりますと、みんなそういう軍事基地の周辺に恒久的な軍人軍属の入る兵舎とまでは行かないでしようけれども、そういう住宅を建設するということになつておるのでありまして、これは最近いろいろ言われております日本の軍事基地化という問題とも関連いたしまして、非常に重大な問題であります。ですからこういう点につきまして国民の大多数はいろいろな深い疑惑の念を持つておる。これを国民の前に明らかにするということは、アメリカにとつても日本にとつても世界にとつても私は非常に重大なことだと思う。大事なことだと思う。それでお尋ねしておるようなわけであります。
 それでこの見返り資金から建てるということについて、もう一つ二つお尋ねしたいのでありますが、この見返り資金は、先ほどもちよつと申し上げましたように、これはただアメリカからもらつておる命じやない。これは阿波丸事件の協定の末文の了解事項によりますと、日本国が負うておる有効な債務であるということになつております。これは借金なのであります。ですからこれは将来国民の税金をもつて返すというような建前に一応なつておる。また対日援助資金一千五百何十億というものは、これは全額アメリカから来ておる費用であるというふうには私も考えておりません。何となれば、あの中には輸入補給金という形で、たとえば食糧だけとつて見ましても、四百数十億が国民の血税の中から繰入れられておると言つていい。そういう性質の資金であります。こういう資金をもつてこういう軍事基地に附属するような住宅を建てるということは、見返資金の使途目的からいたしましても、それに違反しておるじやないか。占領軍のそういういろいろな軍事施設が、もし日本の占領目的のために必要であるならば、それは向うの占領費をもつてやつたらいいと私どもは考えるわけであります。あるいは新聞によりますと、こういう宿舎を建てることによつて、終戰処理費が年間約十億円節約できるというようなことが言われておりますけれども、しかし今年の終戰処理費全体を見ますと、少しも減つていない。なるほどこの予算の額面は多少去年よりが少くなつておりますけれども、しかし二十四年度の終戰処理費は予算説明書にも書いてありますように、前年度の繰越しなんかがありまして、今年は実質上はふえて行つておる。ふえて行つておる終戰処理費を一体何にお使いになるのか。こうやつて、当然終戰処理費や何かで支出したらよかりそうに思うようなそういう費目を見返り資金や何か別の費目、公共事業費というふうな形で負担さしておいて、それじや実質的には増加しておるあの経験処理費は何にお使いになるのか。この終戰処理費の細目については、先ほどから私いろいろ御質問しておるのでありますが、一向はつきりしない、何にもはつきりしてないのであります。結局こういうふうな形で、あの莫大なる終戰処理費そのものは、何かの目的のために使うように残しておいて、そうして見返り資金だとかあるいは公共事業費だとかいろいろな形で、何かへんなものがつくられておるというような心配が私どもには深くあるのであります。この終戰処理費から支出しないで見返り資金をもつてそういう事業をやられるということにつきまして、もう少し御説明願いたいと思うのです。
#106
○山口国務大臣 どうも砂間君の考え方と私らの考え方とは全然反対のように考えられるのです。終戰処理費でつくつた方がいいじやないかということでありますが、終戰処理費を増額するよりも、見返り資金からこれを流用して参る。そうしてしかもそれは進駐軍各個人の住宅手当から公社に支拂われるということになりますれば、一つの正取引になるのでありまして、しかも公社は十分経営としても成立つ形に立案されておりまして、こういうことの方がきわめて戰争から気分的にも遠去かるよき傾向であるとわれわれは考えておるような次第であります。
#107
○砂間委員 私の先ほどの説明がちよつとまずかつたので誤解されたと思うのですが、私はこの終戰処理費から支出したらいい、見返り資金からやるのはけしからぬ、終戰処理費から出せ、そういうふうに聞かれたと思うのですが、ほんとの言いたいことは実はそうじやなかつたのです。経験処理費だつてやはり国民の税金から出ておるのですから、終戰処理費から建てることも反対なのです。終戰処理費にしてもそういう目的のために使われる費用じやないのです。(「講和会議をやらなければならぬ」と呼ぶ者あり)今講和会議をやらなければという御意見が出ておるようですが、たしかにそうであります。しかしその講和会議を、全面講和をやるためには、日本を軍事基地化するような、こういう事態がどんどん進行して行つて、そういう事実そのものがこの全面講和を妨害しておる。妨げておるということになるわけです。日本を軍事基地化するというような事態がもし進展しておるとするならば、そのこと自体がこの全面講和を妨害し世界戰争を促進し挑発するような、そういう結果になつて来ておる。だから私は全面講和を一月も早く締結して、連合軍に一日も早く撤退してもらつて、日本が自前の国になつてもらいたい。自主性を持つたほんとの独立国になりたいという強い国民の念願があればこそ、こういう軍事基地化につきまして深い疑惑を持つておるのであります。(「北樺太の資料は持つてないか」と呼ぶ者あり)北樺太じやない日本の本土そのものがこういうふうに軍事基地化される。ここに問題がある。
#108
○山口国務大臣 今議論されております進駐軍要員の住宅三千戸の建設が、ただちに軍事基地云々ということに直結されるとは私は考えておりません。その点非常に砂間君の御意見は飛躍されておるようでありますが、その飛躍された面において議論を戰わすことにはあえて辞退はいたしませんが、この住宅問題に関して、これが日本の軍事基地化の前提だというようなことは考えておりません。むしろ先ほど申し上げました通り、一つの取引として、この見返り資金の運用の面におきましても約七十一ドル、と申しましたならば一箇年に六億円の公社の收入にもなるのでありまして、経営としても成立ち得るところのきわめて合理的な考え方に基くものであるということを御承知願いたいと思います。
#109
○砂間委員 私はこの住宅を建てること自体がただちに軍事基地化だというふうには申しておらないのであります。もちろんそういうふうにとられれば、それは論理の飛躍であります。だからこそ一体住宅はどこに建てるのかということをお尋ねしておる。その建てられる所が飛行場の周辺だとか、あるいは軍港に予定されておるとか、こうというふうな関係からして、何か軍事基地化に役立つようにされて行くんじやないかという疑い――その心配があるわけであります。だから住宅を建てること自体を別に軍事基地化だとか、何とかいうことを言つておるわけじやないのでありまして、その点は別に山口大臣が論理の飛躍だと御心配されなくてもいいと思います。しかしその建設される場所もまだ発表できないというふうなお話であれば、これ以上言つてもあれですから、あとまた法案が出たときにさらに詳細にお尋ねしたいと思います。
 大体住宅の問題はこのくらいにいたしまして、次に終戰処理費の千九十億が今年計上されておりますが、これで資材の方面はどういうふうなものをどのくらい調達される予定で、ありますか。たとえばセメントを幾らとか、鉄鋼が幾らとかという、そういう内訳につきまして、ひとつ御説明願いたいと思います。
#110
○川田政府委員 終戰処理事業費の資材の面についての御質問でございますが、資材につきましては、特別調達庁側には、前もつてその計画はわからないのであります。第八軍側から出ます調達要求書によつてその資材を計算して用意する。こういう関係になつております。
#111
○砂間委員 私は先ほども同じ御説明伺つたのですが、その御説明がわからないというのです。予算というものは大体二十五年度なら二十五年度にどういう事業をやり、何が幾らいるという計画がありまして、そうしてそれに基いて資材なり單価なりを計算して、予算が編成されると思うのです。それをそういう根拠も何もなしに、やみくもに千億からの金を計上されて、国民の税金の中から先取りにひつたくつて、あとで注文に応じて出す。何に使うかわからないという形で先取りされるということでは、終戰処理事業費の見積りはでたらめであるということも、申すことができるのじやないかと思います。先ほども解除物件のお話があつたのでありますが、莫大な資材を買い上げて、そうして今ごろいらなくなつたからといつて、二足三文に拂い下げている。こういうふうなことも問題になつておるのでありますが、二度と再びそういうでたらめをやつてもらいたくないために、少くとも二十五年度終戰処理費については、この資材の方面なんかにつきましても、セメントが幾ら、何が幾らとはつきりと数字を立てられて、労務費には幾らいるとか、何は幾らというふうに、その内訳を説明していただきたい思うのです。少くとも予算を立てる場合に、そういう計画、計算の基礎があるわけである。それなしに、やみくもに千九十億円という予算を国民の税金から取られるのではたまつたものじやない。
#112
○川田政府委員 予算に関係する資材につきまして、これは私どものところで予算を一般の官庁のように資材関係、労務関係、そういうものから積み上げて行つて、総予算の資料である終戰処理の事業費予算を組むのでありますれば、当然執行にあたりましてもいかなる資材がどれだけいるかという計画がなければならない。まことにお説の通りであります。しかし前回のこの委員会でも御説明申し上げましたように、終戰処理事業費予算につきましては、第八軍がまず参謀部等において審議をいたしまして、いかなる事業計画を立てるか、これによつて――その案に基いてGHQのフアイナンスの方面で日本国内経済との見合いをいたしまして、日本国内経済の安定、繁栄ということを犠牲にせない程度でもつて、予算の内容を策定されるのであります。従つてこれに基いてPDを第八軍が出す場合におきましても、GHQ側においてPD発出の方針というものを審議をいたしまして、前今申し上げましたように、決してPDといえども、かつての日本軍における徴発のようなものではない。一定の経済的方針に基いて出されるものであります。占領下におきますわれわれといたしましても、これを批判したり、またそれに対する要望をするわけにはいかないわけではありますが、すでに単側においてみずから制して、そのPDの発出をいたしておるわけであります。従つて計画はなるほどわからない状態ではありますが、われわれは先方のそうした態度に信頼して、PDを受けた場合、その予算を執行する。その予算の内容は現に軍側において一分の検討を受けて積み上げられたものの一部であります。これを執行するには決して危惧するには当らないと思つて、その通りにやつておる次第であります。
#113
○淺利委員長 ちよつとお待ちください。ほかに御質問の方ありませんか。もしあれば一人で独占しておりますから、またあとでお願いしてもいいのですが、ほかにはないのですか。それじや砂間君。
#114
○砂間委員 そのPDの行使につきましても、それほどただいま御説明のあつたように、日本の事情をしんしやくしてやつてくださるならまことにけつこうだと思いますが、先だつても私ども建設委員会といたしまして、東京、神奈川方面を現地視察に参つたのでありますが、あの横浜から八王子に抜けて行く道路にしましても、日本のこれまでの県道が少しはカーブしているところもありますけれども、あそこでもし交通量が多くて、それが狭いというならば、その道巾を少し広げればいい。しかしあそこに行つて見たら、それにすれすれに並行道路がどつと広いやつができている。こういう工事が神奈川県の県庁の役人の説明を聞いて見れば、昭和二十一年以来PD工事としてなされたそうでありますが、こういう工事なんかが、まつたく耕地をたくさんつぶしておるということは、あそこに行つて見れば明らかであります。こういう例は單にあそこばかりでなくて、ほかにもたくさんあるわけであります。千億からの終戰処理費が、どうも私どもの見るところによれば、そういうふうに使われておるというふうに考えられる節がたくさんあるのであります。先ほど川田政府委員が御説明になつたようなふうにはならないということを申し上げて置くわけであります。
 それから先ほど大臣がお見えにならないときに、ちよつと問題になつて、御列席の政府委員の方にお尋ねしたのですが、御答弁ができなかつた問題があるのであります。こういう事態に対して、政府はこれをどう見ておるか、どういう対策、どういうお考えを持つておられるか、この機会にお伺いしたいと思います。
#115
○淺利委員長 砂間君に大分独占せられておりますが、ほかに発言の通告がありますから、これを許します。田中委員。
#116
○田中(角)委員 所管大臣が見えておりますので、特別調達庁と本委員会の関係について、少し要望を申し述べておきます。先ほど大臣がおいでにならないときに、係りの政府委員にいろいろ御要望申し上げたので、重複するところがありますが、大臣がお見えなので、一応同じことを申し述べたいと思います。それは、ただいままで特別調達庁というものが、非常に大きな疑惑の念を持たれながら、特殊な任務を持つておるというゆえに、その事業の内容その他を、国民の目の前にはつきりとお出しにならなかつた。お出しにならないというよりも、特に本委員会等に対しましては、積極的に資料の提出をなさらなかつた。それからなお事業の内容を説明されたということがなかつたために、砂問君が先ほど言うように、国民のある一部の中では、たしかに特別調達庁というもの、しかも大きな予算の分野を持つところの終戰処理費というものに対して、多少の疑惑がないとは言えないと思います。しかもその他の大きな軍事用の費用が――先ほど政府委員の答弁におきましては、帰属の明確ならざる地域における軍事用の工事費その他の支出は、アメリカ自身でやるのであつて、日本の費用とは全然関連がないということを何回も言われておつても、砂間君は非常に巧妙に攻撃をしておられるのですが、私たち聞いておりましても、その攻撃に乘ぜられるような状態があります。先ほども砂間君と少し言い合つたのでありますが、この事業内容等を明確にされないために、国民の一部で、特別調達庁というものがどういう仕事をやつておるのだろうか。今度二千戸をつくる五十何億というものも、予算の中から出るのではないかという淡い感覚を、特にこの委員会で、共産党の諸君が取上げて――この費用は全然別なところから出ておるのであつて、予算と関係がないと何回も言つても、予算と関係あるがごとき言辞を弄されるような状態を與えておかれることは、特別調達庁側としても、こういうことはなるべく明確にしていただきたい。その意味におきまして、これ以前の事業内容、これからの計画その他を、できるだけ明確に本委員会に報告、説明を、ぜひしていただきたいということを、先ほども申し述べましたが、今度もぜひそういうように明確にしておかれれば、砂間君が巧妙に御質問をしているような、たしかに私たちが考えて、共産党に乘ぜられるようなことはないと思いますから、ぜひその点をはつきりお願いいたしたいと思います。その意味におきまして、終戰処理費事業費の事項別、工事労務者等の別、それから予定金額等につきまして、御説明ができるならば、それを明確にお答え願いたい。それがわかれば、乘ぜられるような言辞は再び聞かないでいいと思いますから、まずそれから伺いたいと思います。
#117
○山口国務大臣 私、遅く参りましたから、先刻来の御議論は承つておりませんが、沖繩とか硫黄島とかいうような方面の事業に関しては、特別調達庁は全然これにタツチしておりません。多分これは米国国務省直営で、何かなさつておるかに思われますが、そのことに関する限り、一切日本政府も、もちろん特別調達庁も関係しておりません。
 資料の提出その他、詳細な御説明等については、御指摘されました点について本日お答えのできる点は、政府委員の方からお答えいたさせます。また資料等の御要求があるならば、それに対して誠意をもつてとりそろえて提出することにいたします。
#118
○川田政府委員 終戰処理費の事業費の本二十五年度の予算書におきましては、部隊別になつており、昨年の予算書は事項別になつております。それで比較対照せられる上において、非常に御不便であろうと思いますので、関係方面の了解を得まして、本日ここに事項別の金額を申し上げ得る段階に至りました。委員長、速記をとめてください。
#119
○淺利委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#120
○淺利委員長 速記を始めて。
 なお傍聴人の方に申し上げますが、ただいま速記をとどめての説明は一切外部に漏さぬ趣旨でありますから、その点を御注意願います。調達庁の関係は質疑は大体とおげを越したと思います。なお今後は資料を要求して、その資料によつてまた再び質問を要するならば、その際に継続したいと思いますが、本日は特別調達庁の質疑はこの程度で打切りたいと思います。
 次に日程によりまして法案関係について御説明を聞きたいと思います。建築、道路については一通り説明を聞いておりますから、土地收用に関する提出予定法案に対する説明を聞きたいと思います。
#121
○上林委員 その前に建設大臣にちよつとお聞きしたい。
#122
○淺利委員長 それではこの際上林君に発言を許します。
#123
○上林委員 建設大臣に質問並びに所見を伺いたいところでありますが、閣議で出られないということでありますから、幸い人事課長さんにあすの質問に必要な資料を出していただくために御質問申し上げたいと存じます。参議院議員の選挙を前にいたしまして、政府の高級職員の立候補がいろいろとりざたされておるのでございますが、官途に志した方々が、志しを転じて政界に入ること自体は何も非難することはないと思います。ただ在職中に故意に政界に転ずるに有利な行為をするということがあるようでは、これはわれわれにとりましても、国民にとりましても、あるいは官紀の粛正のためにも非常に重大な問題であろうと存じます。
 それで建設省関係についてちよつとお伺いしたいのでありますが、岩澤氏は従来次官をやつておつたのでございますが、辞任をしたということを新聞等で見ましたが、いつ辞表を出したかということをまずお聞きしたいと思います。
#124
○町田説明員 ただいま岩澤次官はいつ辞表を提出したかという御質問でありましたが、次官がもしお出しになるとすれば、大臣に直接お出しになつておられると思いますので、私は存じません。
#125
○上林委員 それでは大臣の方に辞表を出した場合に本省ではどういうふうに処理されるのですか。
#126
○町田説明員 事務的な手続を御説明いたしますと、局長、次官等政府の高級職員につきましては、発令をいたします前に閣議にかけまして、閣議で一応各大臣の了解を得ました上免官の場合はそのまま発令になるのでありますが、今申しましたような閣議にかけます職員の新任の場合には、人事院、関係方面等の各種の手続を要することになつております。
#127
○上林委員 その点は了解いたしました。いま一つは大臣に質問する際に必要でございますので、あすの手数を省くために、できればあすまでに資料として御提出を願いたいと存じますが、次官としての旅費あるいは日当として使用し得る費用の資料を御提出願いたいと存じます。それからいま一つは、岩澤氏の十二月以降の出張の日報とでも申しましようか、そういつた資料を、これもできますれば明日までに御提出願いたいと存じます。この費用の資料と十二月以降の日報の資料の御提出が願えるかどうか、ここで係の方から承つておきたいと思います。
#128
○植田説明員 ただいまのお尋ねあるいは御要求の前半の問題でございますが、次官の一年間に使わるべき旅費、これはきまつておりません。それぞれの要務に従いまして、旅費を組んでおりますので、次官が出張せられた場合にはそれから出すことになつております。次官用の金額が幾らかということはございません。
 それから第二段の十二月以降の出張日報でございますが、これが事務的にまとまりますかどうか、ただいま即答いたしかねますが、帰りまして研究いたしまして、できるものでございますれば、御要望に沿いたいと存じます。
#129
○上林委員 それはそれでよろしいのでございますが、それでは総体の予算がわからなければ、一月から昨日まで実際に出張して消費した金額、これは手当も何も全部含んだものをひとつ御提出願いたいと存じます。日報の点については、日時、場所、出張の目的も関連したことですから、全部一緒に御提出願いたいと存じますが、あすまでに御提出願えますかどうか、承りたい。
#130
○植田説明員 出張の際には随行が行つておりますので、その随行の者に聞いてわかる場合もありましようが、きようも時間が大分遅くなつておりますので、きようのうちに当時の随行した者を一々つかまえまして、日程表をすつかり復元できるかどうか疑問でございますので、あす中にとおつしやいましても、これは帰つてみまして、随行しました者に当つてみたり、あるいは次官が今夜おられるならば別でございますが、会うことができないということになりますと、日程表をとることもできないと思いますので、あすということのお約束は、私としてはまだいたしかねる次第でございますので、その点御了承を願いたい。御要求の趣旨はよく承知いたしております。
#131
○淺利委員長 それでは土地收用法に関しての政府当局の構想をひとつ御説明願いたいと思います。
#132
○高田説明員 土地收用法の改正につきまして御説明申し上げたいと思います。あらかじめ先般お手元に土地收用法の要綱の案を刷つて差上げてあるわけであります。また一応の案といたしまして、條文のものをお手元に差上げてあるわけでありますが、事柄が非常に複雑になりますので、一応要綱を中心に御説明申し上げたいと思います。
 まず土地收用法の改正の必要の点でございますが、御承知の通り土地收用法は明治三十三年の制定でございまして、今日まで数回の改正を経ておるのでございますが、いずれも部分的な改正の域を脱しておりません。現行法の大体の骨子は、明治三十三年の制定にかかる土地收用法の構造を、ほぼそのまま受取りましてできておるのでございます。従いまして新憲法の施行されました今日におきましては、現行法はいろいろの点で改変を要する部分が出て参るわけであります。御承知の通り土地收用法は、公共のために土地等を收用する事柄をきめますと同時に、收用の手続等を詳しく規定しておるのでございますが、手続の規定のいたし方が、今言つたように新憲法のもとにおいては、ややそぐわないものがありますと同時に、他方土地を收用いたしますところの公益目的につきましても、時代の変遷に伴つて若干の改正を要する部分があるのでございます。また新憲法の施行後におきまして、いろいろな法律の改正が行われております。たとえば国家公務員法とか地方自治法等の施行がございますが、これらの法規との関連におきましても、やはり出直しをする必要があるのでございます。また文言その他にいたしましても、今日の時代におきましてはかなりそぐわない文言等があるのでございます。それらの点からいたしまして、先般来改正の必要にかんがみまして、種々研究をいたしておつたのでございますが、一応現在成案を得ましたので、その要綱をまとめたわけでございます。その骨組みにつきましては、先ほど申しました通り、お手元にお配りいたしました要綱で一応の骨組みをまとめた次第でございます。
 次に要綱につきましてその要点を若干御説明申し上げたいと思います。要綱の目次から、ちよつと御理解の便を考えまして、特に重点的にかわりました点を案で申しますと、要綱の第二でございますが、土地を收用使用することのできます公益事業の範囲でございます。この公益事業の点につきましては、要綱の第二にございますように、現行法に比べまして精細に土地を收用し得る事業を法文の上でうたつたわけでございます。要綱に添付いたしました別紙に一応の案が書いてございますが、現行法に比べましてかなり精細に法文をもつてその内容を明らかにしたわけでございます。いわば現行法よりかなり民主的な立法の態度をとつたわけでございます。この別紙の中で、特に重点的に新しく改正になりました点をかいつまんで申し上げますと、別紙の五の「河水統制のためにするえん堤、水路、貯水池その他これに附帯する施設」それから十二の「道路運送法による一般乗合旅客運送事業の用に供する施設」それから十八、十九、三十、三十一のところに列挙してございますように「国又は地方公共団体が所有し又は直接に運営する電気通信設備」でありますとか、電波監視のいろいろな諸施設、航空無線標識施設等の種類、それから放送協会の放送設備等でございます。またそのあと若干申し上げますと、三十二ないし三十五にございますような事項、新しい法律ができまして、医療法でありますとか、あるいは身体障害者福祉法によりますところの諸施設、それから都市の防火施設といたしましての、都市計画区域内の不燃性のコンクリートの建築物等を考えておるわけでございます。三十五は鉱業法の改正と歩調を合せまして、鉱業法に関係いたしますところの坑口であるとか、坑井、選鉱等の諸施設をここに列挙したわけであります。新しく加わりました点は、今申し上げた通りでございます。その他はほぼ現行法の運用でやつておりますところを法文に現わしただけでございます。
 次に大きな改正の点を申し上げますと、第三の、收用のできる土地の制限、この第三の土地の制限につきましては、最近のいろいろな趨勢からいたしまして、公益事業がただ一つの土地について競合する場合が出て参るのでございますが、それらの際に、国民経済上国土の利用が適正となるような観点から、その土地の鑑定をいたすという趣旨のことを骨子としておるのでございます。
 次に大きな改正点は、第六並びに第七の收用委員会の設置でございます。この点をかいつまんで申し上げますと、この案に類似いたしますものは、都道府県に收用審査会という組織がございます。これは知事を会長として、府県会議員が五名、関係の官公吏が三名で組織されております。この收用審査会の構成を民主的に改正して、まず收用委員会の委員は議会の同意を経てこれを任命するということに改めたのであります。また従来は地方の府県だけに收用審査会があつたのでございますが、改正案においては、諸般の必要上、中央に收用に関する委員会を新たに設置したいと存じております。その構成は、地方と同様に、議会の同意を経て所定の学識経験者等から選任をいたすことを考えておるのでございます。
 次に大きな改正点を申し上げますと、第十並びに第十一、事業の認定という点でございます。現行法によりますと、事業の認定は、主務大臣である建設大臣が公益事業の何たるかを法文に基いて認定するわけでありますが、この点を民主化して、まず利害関係人の意見を広く聴取するという点を新しく設けました点と、またその事業認定に際しましては收用委員会の議決を経るということに改めまして、事業認定の手続を民主化したわけであります。
 その次の大きな改正点を申し上げますと、收用審査会の審理でございますが、現行法の建前でございますと、非公開かつ書面審理でございますが、これを民主的に改めて、口頭かつ公開を原則といたすことに改めたのでございます。また裁決にあたりましては、現行法の場合よりは一段と特にその損失の補償につきまして十分の審議をする、という建前からいたしまして、まず收用、使用の裁決をいたしました後で、補償の裁決についてのみ十分の審議をするというふうに改めたのでございます。
 以上が大きな点の改正でございますが、こまかい点をさらに小さく申し上げますと、收用されました場合の買もどし権でございますが、買もどし権の行使にあたりましては、時価で買受けをするというような点を一応考えておるのでございます。また企業者が土地收用の手続をいたします際に、国家財政の見地からいたしまして、企業者側から所定の手数料を徴收したいというようなことを考えているのでございます。
 以上申し上げましたのが大体の案でございますが、ただ收用法は非常に重要な法典でございまして、個人の権利にも影響いたしますことが非常に多い法律でございます。今申し上げましたのが一応の私ども事務当局でつくりました案でございましてなおいろいろな方面からの意見も伺いまして、十分な検討を遂げて参りたいと思つております。そういう趣旨でお聞取りをいただきたいと思います。
 大体要綱の説明は以上でございます。
#133
○淺利委員長 本日は大分時間も経過いたしましたし、なお法案の細部にわたつての説明を聞くと時間がないようであります。これによりまして一通り各委員において調査されて、質問は他の機会にいたしたいと思います。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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