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1971/06/02 第68回国会 参議院 参議院会議録情報 第068回国会 本会議 第19号
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1971/06/02 第68回国会 参議院

参議院会議録情報 第068回国会 本会議 第19号

#1
第068回国会 本会議 第19号
昭和四十七年六月二日(金曜日)
   午前十時十八分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十九号
  昭和四十七年六月二日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(沿岸漁業等
  振興法に基づく昭和四十六年度年次報告及び
  昭和四十七年度沿岸漁業等の施策について)
 第二 航空業務に関する日本国政府とビルマ連
  邦政府との間の協定の締結について承認を求
  めるの件(衆議院送付)
 第三 航空業務に関する日本国政府とメキシコ
  合衆国政府との間の協定の締結について承認
  を求めるの件(衆議院送付)
 第四 特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部
  を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第五 労働安全衛生法案(内閣提出、衆議院送
  付)
 第六 地方公務員災害補償法の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、永年在職議員表彰の件
 以下 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。この際、
 永年在職議員表彰の件についておはかりいたします。
 議員加藤シヅエ君、藤原道子君は、国会議員として在職すること二十五年に達せられました。
 つきましては、院議をもって両君の永年の功労を表彰することとし、その表彰文は議長に一任せられたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
 議長において起草いたしました両君に対する表彰文を朗読いたします。
   〔加藤シヅエ君起立〕
 議員加藤シヅエ君 君は国会議員としてその職にあること二十五年に及び常に憲政のために力を尽くされました
 参議院は君の永年の功労に対しここに院議をもつて表彰します
   〔拍手〕
   〔藤原道子君起立〕
 議員藤原道子君 君は国会議員としてその職にあること二十五年に及び常に憲政のために力を尽くされました
 参議院は君の永年の功労に対しここに院議をもつて表彰します
   〔拍手〕
    ―――――――――――――
表彰状の贈呈方は、議長において取り計らいます。
     ―――――・―――――
#5
○議長(河野謙三君) 山下春江君から発言を求められております。発言を許します。山下春江君。
   〔山下春江君登壇、拍手〕
#6
○山下春江君 私は、議員一同を代表いたしまして、ただいま永年在職のゆえをもちまして表彰せられました加藤シヅエ君並びに藤原道子君に対しまして、一言お祝いのことばを申し上げます。(拍手)
 お二方は、ともに昭和二十一年、婦人参政権第一回の衆議院議員総選挙に当選され、わが国初の婦人議員となられました。その後、昭和二十五年、第二回本院議員通常選挙に当選され、自来今日まで二十五年の長きにわたり国会議員として御活躍になられたのでございます。
 皆さま御承知のとおり、加藤シヅエさんは日本のサンガー夫人といわれ、お若いころ米国に留学されたとき、サンガー夫人の指導を受け、母性保護の立場から、産児制限運動の草分けとして活躍されました。また、一九六四年、列国議会同盟会議の経済及び社会委員会で、投票により第一副議長に当選され、二期四年間、その任務を果たされたことは、日本議員団としては初めてのことであります。
 また、藤原道子さんは、その豊富な人生経験を生かされ、庶民政治家としての姿勢を堅持され、平和と命と暮らしを守ることを一筋の信条として、働く婦人の人権尊重、道義の高揚に努力されたその御功績は、枚挙にいとまがありません。
 このほか、お二方は、再三常任委員長を歴任され、現在も最も重要な公害対策あるいは交通安全対策の特別委員長の要職についておられますほか、外交問題、社会福祉問題等の専門家として国政各般にわたって御活躍になるなど、わが国民主政治の確立と本院の使命達成のため多大の貢献をせられておられるところでございます。
 ここに、私ども一同は、お二方の御功績に対しまして深甚なる敬意を表しますとともに、本日、はえある表彰を受けられましたことにつきまして、心からなる祝意を表する次第でございます。
 ことに、このたびは、本院における初の婦人議員に対する表彰でございまして、私ども婦人議員といたしましては、この上ない喜びでございます。
 どうか、お二方におかれましては、健康に御留意の上、今後とも、議会民主主義発展のため、一そう御尽力くださいますようお願い申し上げまして、はなはだ簡単でございますが、一言お祝いのことばといたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#7
○議長(河野謙三君) ただいま表彰を受けられました両君から、それぞれ発言を求められております。順次発言を許します。加藤シヅエ君。
   〔加藤シヅエ君登壇、拍手〕
#8
○加藤シヅエ君 お許しをいただきまして、一言お礼のことばを申し述べさせていただきます。
 ただいまは、院議をもって、永年勤続議員として表彰を賜わり、また、山下春江議員より、過分の祝辞をちょうだいいたし、まことにありがとうございました。これ、ひとえに、先輩同僚議員の皆さまの御厚情、並びに幾たびか通らねばならなかったあのきびしい選挙の試練に際して有権者の全国的な御支持、並びに私生活の面においては主婦のつとめも至らぬがちであった私を見守ってくれました私の家族たち、多くの方々への感謝はことばに尽くせません。厚く厚く御礼申し上げます。
 二十五年の議員生活は、長い道のりでございました。数々の思い出が心に浮かび上がってまいります。昭和二十一年、日本の女性が初めて参政権を行使することのできました四月十日、おりしも散り始めた桜の花びらを浴びて、喜々として投票場に足を運びましたあの日の感激は忘れることはできません。
 日本の女性は、母として、妻としてすぐれた素質の持ち主との定評がございましたが、明治維新以後、日本が近代国家として富国強兵の道を進みましたその背後には、女性の報いられること薄き労働、封建的な家族制度のもとにしいられた忍従、あきらめの哲学の中に生き続けてまいったのが戦前までの日本の女の歴史でございました。したがって、戦後、新しい憲法が制定せられるにあたって、私は、幸いにも、衆議院の憲法制定委員会の一員として加えられ、基本的人権の尊重、法のもとに男女平等の原則がうたわれましたときの歓喜は、ことばに尽くせぬものがございました。私は、日本国憲法を守り、その精神の発揚のために、今後も絶えざる努力を続けることこそ、政治生活の基本理念であると心に誓っております。(拍手)
 さて、二十五年の日本の歩みを見ますとき、わが国は世界が目をみはる経済大国の地位を獲得するに至り、御同慶でございますが、他方、急速な経済発展の結果、公害列島日本が出現し、美しき自然が日に日に破壊され、公害の被害は毎日のニュースをにぎわしております。「かけがえのないこの地球を守ろう」という世界的な呼びかけにこたえて、日本民族のしあわせのために、また、全人類の繁栄のために、微力ながら、今後とも情熱をささげて働かしていただきたい決意でございます。よろしく御指導をお願い申し上げて、御礼のことばにいたします。ありがとうございました。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(河野謙三君) 藤原道子君。
   〔藤原道子君登壇、拍手〕
#10
○藤原道子君 お許しをいただきまして、皆さま方に一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
 私は、今回、永年勤続としての表彰を賜わりました。まことに身にしみる思いでございます。
 思い起こしますと、昭和二十一年、敗戦直後の婦人参政権の初の選挙におきまして、幸いにも当選さしていただきました。私は、そのとき公約いたしましたのは、平和で命と暮らしを守る政治、敗戦のどん底から、どんな苦労をしても日本の再建をいたしましょう。さらに、長年の婦人の歴史を顧みて、真の婦人の解放ということによって日本再建に果たす婦人の責務、こういうことを訴えまして、幸いにも当選さしていただきました。
 私は、衆議院におきまして初めての本会議質問が生活保護法でございました。衆議院におきましても、なれない私が、労働基準法で、母性保護の立場から、生理休暇あるいは産前産後の休暇について極力努力をしたことでございます。あるいは児童福祉法に対しましては、幼稚園と保育所、四歳までは保育所、そして五歳からは一律に幼稚園で児童教育をやるべきであるということを主張したことが、いま胸に浮かんでくるわけでございます。
 至らないながらも、こうした戦いを続けてまいりましたが、三回目の選挙で、わずかのところで失敗をいたしました。一年四カ月の浪人中は、社会党の婦人部長として働かしていただきました。
 二十五年に参議院に立候補いたし、幸いにも四回続けて当選さしていただきました。
 御案内のように、学歴もなければ所属組織もない私が、きょうまで議員生活をして果たしてまいることのできましたのは、同僚皆さまのあたたかい御支援のたまものであり、かつまた、全国の同志の、支持者の心あたたまる御支援のたまものと深く感謝をいたしております。
 私は、二十五年に立候補いたしましたとき、社会保障制度の確立、これを主張いたしましたところ、あんなものは夢物語だ、あんなものができるものか、街頭演説でも攻撃されたことは忘れることでがきません。けれども私は、信念を持って取っ組んでまいりました。内容は、問題はございますけれども、一応社会保障制度も整ってまいりました。これを今後の努力で、内容の充実のために、皆さまと御一緒にがんばらしていただきたいと思います。
 とにかく、全国の皆さん方から非常な御支援をいただき、そして同僚議員の皆さまの御支援は、何としても身にしみて感謝申し上げるわけでございます。
 いま、加藤さんからもお話がございましたけれども、経済力は成長いたしましたけれども、医療にしましても、あるいは児童福祉にいたしましても、とりわけ難病対策に対しましても、一そうの努力をしなければ主権者に申しわけのないような気がいたします。と同時に、美しい日本の自然が破壊され、五十年後には緑がなくなるであろうと、こういうことを言われておりますが、これでは困ります。敗戦後の焼け野原から、今日の日本を建設してまいりました国民の力、政治の力を結集いたしまして、何としても公害追放ができまするように、経済成長とともに、あわせまして公害対策が強く行なわれますことを祈念し、皆さまと御一緒にがんばっていきたいのがいまの私の念願でございます。
 まことに本日はありがとうございました。とりわけ同僚議員であり、第一期生同窓の議員である山下さんから、身に余るおことばを賜わりまして、いささか恥ずかしいぐらいでございますが、このおことばに対しましても、がんばっていこうと思います。本日は、まことにありがとうございました。(拍手)
 最後に、この議場を通じまして、手銭、手弁当で支持していただきました全国の支持者に対しまして、心からなるお礼のごあいさつを申し述べさしていただきます。ほんとうにありがとうございました。(拍手)
     ―――――・―――――
#11
○議長(河野謙三君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(沿岸漁業等振興法に基づく昭和四十六年度年次報告及び昭和四十七年度沿岸漁業等の施策について)
 農林大臣から発言を求められております。発言を許します。赤城農林大臣。
   〔国務大臣赤城宗徳君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(赤城宗徳君) 昭和四十六年度漁業の動向に関する年次報告及び昭和四十七年度において沿岸漁業等について講じようとする施策につきましてその概要を御説明申し上げます。
 わが国の漁業生産は、四十五年には九百三十二万トンと史上最高を記録しておりますが、国民経済の発展に伴う食生活の向上により、高度化、多様化しつつ堅調に推移している水産物の需要に十分対応するまでに至らず、水産物の価格の上昇はかなり大きくなっております。また、海洋の水産資源の一般的な状況は、必ずしも楽観を許さないものがあります。
 漁業経営体数は、近年微増しておりましたが、四十五年にはやや減少しております。これは、その大部分を占める沿岸漁業経営体数の減少と、中小・大規模漁業経営体数の伸びの鈍化によるものであります。
 また、就業者数は、近年減少傾向にあり、引き続き女子化、高齢化が進んでおります。
 沿岸漁業の平均漁家所得は、農家及び都市勤労者世帯の平均を上回っておりますが、世帯員一人当たりでは、都市勤労者世帯の八割程度となっております。
 中小漁業経営では、生産量の増加や価格の上昇等により、その収益性は、業種により差がありますが、平均では前年に比べわずかに上昇しております。
 最近におけるわが国の漁業をめぐる内外の諸情勢は、公害による漁場環境の悪化、国際規制の強化、労働力事情の逼迫等きわめてきびしいものがありますが、水産資源の開発等により生産の増大につとめ、水産物の安定供給を確保するとともに、漁業従事者の所得の増大により生活水準の向上等をはからねばならないと考えております。
 次に、沿岸漁業等について講じた施策は、四十五年度及び四十六年度において沿岸漁業及び中小漁業について講じた施策を明らかにしたものであります。
 最後に、昭和四十七年度において沿岸漁業等につき講じようとする施策について申し上げます。
 ただいま御説明いたしました漁業の動向に対処するために、政府といたしましては、水産動植物の増養殖の推進、新漁場の開発等による水産資源の維持増大、漁港等漁業生産基盤の整備、沿岸漁業構造改善事業の推進、沿岸漁業及び中小漁業の近代化、水産物の流通加工の合理化及び漁業従事者の福祉の増進等に重点を置いて諸施策の推進をはかることといたしております。
 以上その概要について御説明した次第であります。(拍手)
#13
○議長(河野謙三君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。辻一彦君。
   〔辻一彦君登壇、拍手〕
#14
○辻一彦君 私は、日本社会党を代表いたしまして、昭和四十六年度漁業白書について、佐藤総理並びに関係各大臣に質問をいたしたいと思います。
 まず第一に、佐藤総理に、漁業政策の基本方針について伺いたいと思います。
 東京築地の魚市場とニューヨークの肉市場の大きさは同じだといわれておりますように、わが国においては、国民動物性たん白資源の五三%は水産物に依存しております。国民食料の生産上きわめて重要な役割りを持っていると思います。しかるに、いまやその漁業は、第一次産業として地域開発の片すみに追いやられようといたしております。総理は、水産漁業を日本経済の中でどのように位置づけようとされているか、まず、この点をお伺いをいたしたいと思います。
 四十六年度漁業白書によれば、昭和四十五年度のわが国の漁獲高は九百三十万トン、世界第二位、生産金額は約一兆円、輸出額においては世界第一位と書かれております。しかし、漁獲量の増大はスケトウダラとサバによるものでありまして、国民の需要の非常に強いマグロ、アジ、カジキ、カツオ、イカ、タイ等の中・高級魚の漁獲は逆に減少し、生鮮魚介類の消費者価格は一四・三%と、前年をはるかに上回る上昇率となっております。
 総理、あなたは八年前、総理就任以来、物価問題に政治生命をかけると約束をされました。しかし、退陣まぎわになって、なお国民は高い魚を毎日買っております。総理の約束された物価安定はどこに参ったのでありましょうか。これは、生鮮魚介類の重要な産地である沿岸漁場が公害に荒らされ、資源の保護、開発を行なわずに乱獲をした、こういうことが最大の原因であります。公害対策をはじめ、日本漁業を制約する課題に有効適切な政策を欠き、ここ八年における佐藤内閣こそ、物価値上がりの責任を問われるべきであると思います。これについて私は、総理の御所見をしっかりと伺いたいと思います。
 水産王国と言いながら、水産庁の予算はわずかに四百五十億、北海道、離島関係を含めてもわずかに六百五十億、漁業、水産関係予算はあまりにも少ないのでないでしょうか。昭和四十四年まで水産物の輸出世界一を誇りましたわが国は、エビ、タコ、イカなどの大量輸入によって、四十六年度は初めて百五億の入超となり、米国に次ぐ世界第二の輸入国となり、水産王国の地位は大きくゆらいでおります。このままでは、ソ連並びに開発途上国の追い上げによりまして、日本漁業は衰退の道をたどるでありましょう。
 いまこそ漁港の整備、中小漁業の体質の改善、公害対策、資源開発、これらに国は積極的予算の措置を講ずべきであると思います。この点をどう考えるか、お伺いをいたしたいと思います。
 また、沖繩県の漁業、漁港施設など、特におくれておると思われますが、本土並みは漁港、漁船、陸上施設においても実現すべきであります。北海道並みの特別対策を講じるべきであると思うが、どうか。これらについて、農林大臣並びに大蔵大臣の御見解を伺いたいのであります。
 次に、国際漁業について、まず外務大臣にお伺いをいたします。
 近年、各国は領海十二海里説、漁業専管水域の拡大をはかろうといたしております。中には専管水域二百海里説も出ているそうでありまして、開発途上国が水産資源の乱獲を懸念することも、十分理解しなくてはなりません。しかし、これではわが国は国際漁場を著しく制限されることになります。わが国と開発途上国が水産資源をめぐって共存共栄の道を歩むため、いかに対処するか、この点について、外務大臣の御所見を伺いたいと思います。
 昭和四十六年度水産物の輸入は千五百三十億、三三・五%増であります。この輸入の中で最も多いのは冷凍エビで、前年に比較いたしまして四八・七%増、七百三十億に達しております。水産物輸入総額の実に四七・八%、半額に達しておるわけであります。大正エビは黄海、東シナ海一帯を漁場としておりますが、ここ数年、水揚げの急激な減少を来たしております。戦後、日中民間漁業協定が締結された翌年の三十一年から四、五年間は、シーズンごとに一−三万トンの水揚げがありましたが、昨年はわずかに四千トン、今年はわずかに三千トンぐらいに終わりそうといわれております。資源の枯渇は明らかであり、どうしても国際協力による資源の開発が必要であります。日中漁業協議会では、日中共同でエビの人工養殖をやりたいと計画をいたしておりますが、政府は、これを積極的に取り上げる考えはあるのか、あればこれを示していただきたいと思います。
 四月の日ソ漁業交渉で、長い懸案でありましたサケ・マスの人工再生問題、これにつきまして話し合いがまとまったことは交渉の成果でありましょう。北洋漁業では、漁獲高をきめることはもちろん大切ではありますが、今日では、サケ・マス資源を共同で育てることが、何よりも大切であります。どうしてもこれを具体的に実現をさすことが必要であります。近くソ連のイシコフ漁業相が来日する予定になっておりますが、この機会に、サケ・マス人工再生の共同研究施設を具体的に詰めるべきであると思いますが、農林大臣はいかがお考えでありますか。また、政府は、イシコフ漁業相と何を話し合うつもりであるか。漁業問題はもとより、北方領土やあるいは日ソ平和条約についても話し合う用意があるのか、漁民はもとより、国民は大きな関心を持っておると思います。この国会の場を通して、農林大臣並びに外務大臣より明らかにされたいのであります。
 次に、私は、沿岸漁業についてお伺いをいたしたいと思います。
 沿岸漁業の振興には、水産資源の開発、育成と公害の防止が最大の課題であることは言うまでもないことであります。漁民の立場からすれば、生活のためには、暮らしのためには、最大限、漁獲高を上げたいという気持ちが強いのであります。どうしても水産資源の保護と育成は、政府のやらなくてはならない大事な仕事であります。具体的に考えてみますと、ちょうどいまは、日本海沿岸におきまして、石川、福井県等の沿岸では、イカ釣りの最盛期であります。二万二千隻のイカ釣り船が日本海沿岸に集まっているといわれています。もしも、これをこのまま放置するとするならば、数年このイカ漁業が続くとするならば、イカ資源の枯渇が心配をされております。しかるに、イカの生態研究等は、水産庁においてはいまだ明らかにされず、このために、イカ資源対策が十分立っていないわけであります。これらの例を見ましても、沿岸、沖合い漁業資源の研究と保護、開発が非常におくれておるんではないでしょうか。沿岸、沖合い資源開発の具体策を、農林大臣から示していただきたいと思います。
 次に、漁業公害について私は触れたいと思います。
 ヘドロ、産業廃棄物、廃油などの公害は、大きくは東京湾、瀬戸内海から日本の沿岸漁業に大きな被害を与えております。昨年の計算では、百六十一億にのぼるといわれておりますが、未確認の被害を含めるならば膨大な金額になると考えられます。農林省、水産庁は公害規制について他人まかせで、独自の公害規制に立ちおくれているのではないか。昭和二十六年議員立法による水産資源保護法を発動すれば、従来でもかなりの規制ができたはずであろうと思います。本法の発動によって、どのくらいの規制が具体的に行なわれたかを明らかにされたい。議員立法であるからといって本法を生かさないのは、私は、行政府の怠慢ではないか、農林大臣の見解をお伺いをいたしたいと思います。
 将来における沿岸漁業の公害源といたしまして考えられるのは、原子力発電所における温排水の影響であろうと考えられます。いわゆる熱公害であります。わが国原子力委員会の計画によると、けさの新聞にも出ておりましたが、原子力発電所は、昭和五十五年に三千三百万キロワット、六十年には六千万キロワット、六十五年には一億キロワットが見込まれております。原子力発電は、御存じのように、百万キロワットにつき毎秒七十トンの温排水を放出するわけであります。日本最大の河川は信濃川でありますが、毎秒四百トンの水量でありますから、一千万キロワットの集中基地におきましては、信濃川の約二本分の温排水が沿岸に流れることになります。これが、環境と水産資源に与える影響は大きいものと言わざるを得ないと思います。すでに、北海道庁水産部と北海道大学におきましては、二カ年にわたる合同調査で、温排水の拡散並びに水産資源に与える影響は、スケトウダラでは、卵や、卵からかえったばかりの稚魚――稚子やワカメ、ノリなどに与える影響があることが報告をされております。現在、福井県若狭湾に九基、福島県地区に六基、新潟県柏崎地区に八基というように、一基八十万キロワットから百二十万キロワット、六百万キロワットから一千万キロワットという原子力発電所の大型化、集中化が進められておるのであります。
 そこで第一に、この温排水、熱公害に対して、国会の追及によって、科学技術庁・原子力委員会は環境安全専門委員会、また、環境庁は温排水各省庁連絡会議を設け、おそまきながらも取り組みを始めました。しかるに、肝心の水産庁の取り組みが立ちおくれているように思うが、今後どう対処する考えであるか、農林大臣にこのことをお尋ねをいたしたいと思います。
 第二に、この温排水対策は、科学技術庁、環境庁、水産庁、三省庁のもたれ合いの感じが強いのであります。どこが中心となるのか、また、各省庁間の調整をどうするのか、この点を総理から明確な答弁をお伺いをいたしたいと思います。
 第三に、これも私はお伺いをいたしたいのでありますが、温排水は、熱公害、熱汚染として、アメリカにおきましては環境上最大の課題となっております。アメリカの環境庁のレポートがつかないと、アメリカ原子力委員会では、アメリカの原子力発電所建設の許可がおりないと聞いております。わが国原子力委員会におきましては、これを全くすっぽりと抜きにいたしまして、大型原子炉のいわゆる集中化承認を認めておりますが、環境庁長官はこれをどう考えるかを伺いたいのであります。きょうは環境庁長官の臨時代理の木内長官が見えておりますが、あえて言うならば、私は、科学技術庁はアクセルの推進役であり、環境庁は住民にかわって規制するブレーキの役割りであると思います。アクセル役の木内長官から、大石長官の代理の発言を伺うのは、私はいかがかと思いますが、大石長官の立場で御発言をいただきたいと思います。
 第四に、総理にお伺いいたしたい。それは、米国では原子炉の安全、環境について資料の公開、公聴会の開催を行なっております。しかるに、わが国の科学技術庁並びに原子力委員会はきわめて閉鎖性、非公開性であります。たとえば、大飯原電一号、二号炉はいずれも出力百十七万五千キロワット、世界における最大のクラスであります。この三月、私は、科学特別委員会において、私が入手した資料に基づき、大飯原電と同型同出力のアメリカの大型原子炉セコイヤーの資料が国会図書館にあることを確認し、その資料提出を要求いたしました。一カ月後、コピーが委員会に提出をされましたが、一冊六・五センチ、三冊分、さらに調べてみますと二十一冊、厚さ一メーター三〇センチに及ぶ資料が公開をされております。しかるに、同様、大飯原電の資料を要求いたしましたところ、わずか厚さ一−二センチの資料が提出されたにすぎません。これでもって原子力の平和利用三原則にいう自主・民主・公開による原則が守られているかどうか、この点を、私は、総理にしっかりとお伺いをいたしたい。
 さらに、公聴会においてしかりであります。昭和三十四年三月十一日、科学特別委員会は、「大型原子炉の開発にあたっては、資料の公開、公聴会の開催の手続を経て決定すべきである。」と決議をいたしております。この国会決議に基づき、参院科学特別委員会は、与野党の理事が意見一致いたしまして、百万キロワットをこえる超大型の原子炉、一地域に九基以上も集中化という、こういう原子力開発にとってはまさに画期的な段階にあたり、公聴会の開催を強く要求いたしたのであります。しかるに科学技術庁長官、原子力委員長は、「国会決議を尊重して公聴会の開催の実現に努力する」と答弁をしながら、また、「今後必要とあれば公聴会の開催を前向きで検討する」など、きわめてあいまいな答弁に本国会中終始いたしたことは、まことに私は遺憾に感ずる次第であります。
 これら資料公開の拒否、公聴会開催の拒否は、国会決議にも反するものと思うが、総理の明確な答弁を求めたいのであります。
 また、このような原子力委員会の資料非公開、公聴会開催の拒否は、原子力基本法にいう平和利用三原則にもとるものであり、もし、これが放任されるならば、原子力発電所の燃料廃棄物は容易に核兵器に転化されることから、軍事利用、核武装への疑惑を深め、わが国の原子力平和利用、開発に重大なる支障を来たすものと考えるが、どうか。この点につきまして、総理の御見解を承りたいと思います。
 最後に、私は、原子力の平和利用、開発のために、今日の大型原子炉の資料の公開、公聴会の開催はすべきであると考えますが、これについて総理の明確なる御答弁を伺って、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(佐藤榮作君) 辻君にお答えをいたします。
 まず、水産業についての私の基本的な考え方について申し上げます。
 わが国は、申すまでもなく、四面海に囲まれた島国であり、古来からたん白質資源を海洋に依存してきております。今日でも、水産業は国民の動物性たん白質消費量の半分以上を供給する重要な食料産業として、国民経済上大きな役割りを果たしております。白書も明らかにしているように、その生産は逐年増大し、四十五年には初めて九百万トンをこえ、九百三十二万トンを記録しているのであります。しかしながら、最近の国民生活水準の上昇に伴い、水産物の需要は量的、質的に増大しており、これに対して生産が、なお十分に対応していないことも事実であります。政府といたしましては、今後とも漁場、漁港等の生産基盤の整備、水産資源の維持、培養、新漁場開発等を推進して、供給の増大につとめるとともに、その流通、加工の合理化等を進め、近代的な水産業の振興につとめていく考えであります。
 なお、辻君は、わが国の水産王国としての地位がゆらいできているのではないか、また、そういうような御意見のように聞き取れたのでありますが、昭和四十五年をとってみましても、その生産額は世界の第一位を占めているのであります。また、昭和三十九年以降六年間における世界の漁業生産量の伸びが三一%であるのに対し、日本のそれが四七%となっていることを申し上げておきたいと思います。
 物価との関係につきましても種々御注意がございました。私どもはこの点で、流通の面でさらにくふうをこらして、そうして真に国民生活に役立つようにいたしたいものだと、かように考えております。
 次に、辻君から沿岸漁業の将来の大きな公害として、原子力発電所の温排水の問題が提起されましたが、この問題につきましては、現在のところ、温排水の拡散の所要の調査研究を推進し、可及的すみやかに必要な対策を確立することとしております。なお、その推進にあたりましては、環境庁が中心となって、水産庁、科学技術庁、通産省等と緊密な連絡調整をはかっていくこととしております。このため、現在温排水問題に関する各省連絡会議を設置しておりますほか、近く中央公害対策審議会の水質部会に温排水分科会を設置することとしており、これらの場を活用して、効率的な調査研究及び対策の推進をはかりたいと考えております。
 なお、政府といたしましては、原子力発電所の設置、運転にあたっては、安全性の確保及び環境の保全を第一義と考え、万全を期してきたところでありますが、さらに地域住民の理解と協力を得ることが必要であると考えております。この観点から、今後必要な場合には地元関係者の意向を聴取するための公聴会の開催等、適切な方策を検討していく考えであります。
 なお、資料等が不十分だ、こういうおしかりを受けましたが、この点につきましては、可能な限り私ども提供し、公開の原則、これを守る考えでございます。
 なお、その他の面について、あるいは予算等について、あるいは日中のエビの養殖や、あるいは日ソ間の漁業と、それぞれお尋ねがございましたが、これらの点については、それぞれ所管大臣からお答えいたします。(拍手)
   〔国務大臣赤城宗徳君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(赤城宗徳君) お尋ねの第一点、沖繩に対する漁業対策でございますが、御指摘のように、沖繩の漁業は本土と比べまして非常に立ちおくれておる現状でございますので、本土との格差を是正するという目標のもとに、漁港等の生産基盤の整備、系統組織の育成強化、沿岸漁業の近代化、それに試験研究体制の整備等に重点を置きまして、この格差是正という目標で十分力を尽くしていきたいと、こう思います。
 それから日中漁業関係で、大正エビ等沿岸大陸との間で増養殖を推進する必要があるではないかという御指摘でございます。そのとおりに存じます。そこで、御承知のように、ただいま中国側に――民間関係でありますが、日中漁業協議会が中国側に、放流を目的とした大正エビの養殖計画を申し入れておるわけでございますが、いまのところちょっと返事がございません。返事はございませんが、政府といたしましては、この計画は非常に意義のあるものと考えておりますので、助言とか指導をしていくつもりでございます。
 第三の、日ソ間でサケ・マスの人工増殖事業を行なうということであるが、イシコフ漁業相が来たときに、このことで相談するのかということでございますが、御指摘のように、ことしの日ソ漁業交渉の専門家会議で、サケ・マスの人工増殖事業のことにつきまして協議ができました。これは長い間、日本の申し入れであったのでございます。何としても、日ソ・サケ・マス漁業はだんだん資源が減ってくる。その資源が減ってきたしわ寄せを、日本のほうへしわ寄せされるという現状でございます。どうしても資源を増殖するということが先決だと思いまして、長い間その申し入れをしておったのですが、なかなか向こうでやろうという気持ちになりませんでしたが、ことしの専門家会議でそれを申し入れましたところ、非常に快く、ひとつ人工増殖をしようじゃないかということを承諾いたしまして、極東方面、カムチャッカの方面に共同で施設をしようじゃないか、こういうことにまで専門家会議で運ぶに至りましたのでございますので、私は、今度、イシコフ漁業大臣が日本に来たときに、この問題を中心といたしまして、生産研究とか実験研究とか、それから人工ふ化、放流技術、こういうものを話し合った上で、この極東方面にそういう施設をつくるということには、日本も協力して、両国で資源の増殖をはかるという方向を話し合いたいと思います。
 そのほかに、せっかくイシコフ漁業大臣が六日から日本へ来ることになっていますから、その際に、多年の懸案である北方の安全操業のこの問題を、とくと話をしてみたい。これは、外務省のほうは、日本は外務省、外務大臣が窓口でございますが、ソ連のほうは、イシコフ漁業大臣が窓口になっているわけであります。そういう立場でございまするから、この機会にこの問題を話してみたい。あるいは捕鯨の問題、鯨の問題なども非常に国際的にも問題になっておりますが、この問題等も話をしてみたい、こういうふうに考えております。
 第三は、イカ漁業等、沿岸漁業等についてのお話がございましたが、私は、これは、漁業においても農業に似たようで、だんだんとる漁業から栽培漁業といいますか、栽培していく漁業に変化しておるし、また、そうしなくちゃならぬと思います。そこで、日本におきましても、瀬戸内海に三十七年からですか、増殖センターをつくりまして、ここで、稚魚といいますか、こういうものを育てたり、放流をしたりしておりますけれども、これを全国的に広げていきたいと思いまして、四十六年から日本海、それから四十七年から日本海ほか三海域、こういうところで調査をして、漁場等の調査もしています。この結果を待って、全国的にこういう場所で養殖をするということを拡大していきたいと、こういうふうに考えております。
 次に、公害に対して水産庁、農林省は非常に立ちおくれておるんじゃないかと、こういうことでございますが、これにつきましては、水産資源保護法の活用はもとよりでございますが、水質汚濁防止法とか海洋汚染防止法等ができましたが、こういう公害関係諸法の厳正なる運用によりまして、工場排水とか廃棄物、廃油等の規制に万全を期して、水産資源を保護して、漁業者の経営の安定をはかりたい。そうして、この点につきましては総理からもお話がありましたが、関係各省とも十分協議して、万全を期していくということをはかりたいと、こう思っております。
 以上、私のほうの関係の御答弁を終わります。(拍手)
   〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(水田三喜男君) 予算についての御質問でございましたが、漁業の生産性は、就業人口とか生産高という観点から見る限りにおきましては、農業生産性の三倍以上高いということになっておりますが、そのうちで遠洋漁業の漁獲量が、総漁獲量の三分の一を占めているという実情でございますので、そうしますというと、今後特段に力を入れなければならぬ部門は、沿岸漁業の振興ということになろうと思います。したがいまして、特に漁港の整備ということを中心に資源の保護、開発、中小漁業対策というような水産関係予算は、昨年、四十六年度では五百億円でございましたが、本年ではその三割増を上回る六百五十四億円の金額を計上しておりますが、御指摘のように、今後、内外環境の動向を十分に参酌しながら、この沿岸漁業の振興対策費というものは十分に予算措置の強化をはかるべきものというふうに考えます。(拍手)
   〔国務大臣蒲田赳夫君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(福田赳夫君) お答え申し上げます。
 辻さんが御指摘になられたように、ただいま、世界の各地で漁業専管水域を拡大しようという動きがあります。特に、発展途上国にそういう傾向が多いのでありますが、海洋資源を主として、多くを依存するところのわが国といたしますると、これは非常に重大な問題であります。しかも、この発展途上国におきましては、そういう動きが、一つのムード化しておる。そういう中におけるわが国の立場、これはだんだんと苦しい状況に追い込まれる、私はそれを非常に憂慮いたしております。そういう状態でどういうふうにするかと、こういうことでありますが、やっぱり海洋利用の公正なるバランス、これが大事だろうと、こういうふうに思います。さような際に、来年は国連海洋法会議が開かれる。この場なんかはたいへんいい場じゃないか、そういうふうに考えまして、海洋資源の公正なるバランスの確立、新しいそういう秩序の確立、安定した秩序、そういうことを求めながら、最善を尽くしてみたいと、かように考えております。
 また、安全操業の問題につきましては、ただいま農林大臣からお答えがありましたが、わが外務省といたしましても、農林省と協力をいたしまして、ただいま交渉中のこの問題が前進するように、ことにイシコフ漁業相が来日する、いい機会でありますので、大いにこれを推進してみようと、かように考えております。(拍手)
   〔国務大臣木内四郎君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(木内四郎君) 辻さんからいろいろ御質問がありましたけれども、たとえば温排水の問題、原子力発電所の温排水の問題あるいは温排水は一体どこが所管するか、こういうような問題に対する御質問がありましたが、総理から詳細お答え願いましたので、私はあえて蛇足をつけ加えることを差し控えたいと思います。
 ところで、私がいかにも、環境庁の長官が、温排水の問題を自分のほうで処理しようとブレーキをかけているというようなことばがありましたが、これはやっぱり私は聞き捨てにはならないと思います。私は大石長官が環境庁長官として、温排水の問題を自分のほうでもひとつ関心を持って処理しようと言われたときに、そういう私への質問がありました。私はそれは当然だ、法律の規定からいって、皆さん方、おきめになった法律の規定からいって当然だということを、即座に私はお答えしておる。少しもこれに対してブレーキをかけておるというようなことはないのですから、その点、間違いないようにしていただきたい。
 それからもう一つ大事なことは、私は衆議院の附帯決議、本院の附帯決議じゃないのです。衆議院において、今後大型化の場合においては、公聴会等、必要な処置を講じて、地方住民の理解と協力を得るように努力するという御決議がありました。私はその趣旨は尊重するということをはっきり申し上げておる。ことに、それでは足らぬからというので、いろいろお話がありました。私は、さらに今後原子力発電の審査にあたりましては、大型化、集中化等の場合において必要がありと認める場合においては公聴会の開催を前向きにひとつ検討していく、そうしてその開催、私はこれは人はかわっても大体のルールをきめておくことが大事だと思いまして、そのあり方について原子力委員会でどういうときにひとつやろうか、それからどういう方法でやろうかということをきめようということまで、私はお答えしているので、私は少しもこれにブレーキをかけておるというようなことはないと思います。ただ私はいろいろ申し上げても御理解願えないのは、私どもは衆議院の法案審議のときの附帯決議によって、原子力発電は大いに積極的に進めるという全会一致の、各党全会一致の御決議があったので、私どもはそれに従ってこの貴重なエネルギー、これはエネルギーであるが、同時に危険を伴う。だから危険は防止し、そして環境に対する悪いところは排除し、またもしマイナスの面があればそれを補うことをくふうして、何とかしてこの国会の原子力発電を推進しようという御決議の御趣旨に沿うようにと努力をしておる。ところが辻さんは、━━━━━━━━━━立場が全然、原子力発電に対する基本的姿勢が違うのです。私が幾ら申し上げても御理解願えぬのはそこにあるのではないかと思うのです。そのことをつけ加えて申し上げまして、私に対する質問の答えといたします。(拍手、「そんな答弁があるか」「議長だめだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
#20
○議長(河野謙三君) ただいまの木内国務大臣の答弁の中に不穏当の点がございましたら、議長において処理いたしたいと思います。御了承いただきます。(拍手)
    ―――――――――――――
#21
○議長(河野謙三君) 宮崎正義君。
   〔宮崎正義君登壇、拍手〕
#22
○宮崎正義君 私は公明党を代表して、ただいま政府より説明のありました昭和四十六年度の漁業白書について、総理大臣並びに関係各大臣に質問をいたします。
 急テンポな国際情勢の進展により、いまや各方面に新たなる体制が生まれよとしております。その中で漁業の存在もその例外でないと思うものであります。すなわち、世界の漁業の動向に対処して、国際協調を旨としながら、同時に、国内の増大する需要にこたえるためにも、わが国の漁業の独自性を発揮して拡大発展していかなければならないと思いますが、日本漁業の今後のあり方について総理の所見をお聞かせ願いたい。
 白書も、「漁業生産性をめぐる内外の環境は公害による漁場条件の悪化、海外沿岸諸国の権利の主張や、国際規制の強化に伴う遠洋漁場における操業の制約等、一段ときびしさを加えている」ことを指摘しておりながら、白書の全体を通してみるとき、日本漁業の現況、そして将来の諸問題に対しては、非常に楽観的な印象が強いのであります。昭和四十五年の漁業総生産量は、史上初の九百万トン台を記録しておりますので、数字だけをとらえると順調に伸びているようでありますが、個々の内容を具体的に見たとき、決して順調でなく、むしろ危惧する多くの問題点があります。つまり、生産量の増加の内容は、スケトウダラやサバ等の加工用魚類であり、国民の最も必要とする生鮮魚介類の生産量は年々停滞し、需給のアンバランスはますます拡大しております。こうした点について農林大臣の今後の所見を伺いたいと思います。
 さらに、魚介類の消費者価格は高騰の一途をたどり、国民経済を脅かしております。その解決は、魚価の安定をはかることが急務であると思うのでありますが、総理、並びに農林大臣は、生鮮水産物の価格対策及び流通対策をどのように講じようとするのか、具体的に伺いたいのであります。
 次に、白書は、生産を阻害している最大の要因は、漁場環境の変化であり、それは、年を追って沿岸漁業及び内水面漁場の環境は悪化し、その範囲も拡大しつつあり、水質汚濁による漁業被害額は百六十億八千六百万円と示されておりますが、これは昭和四十四年の各都道府県報告による被害総額であり、約三年前の統計報告にしかすぎません。現在は、その被害額は約三百億円をこすともいわれており、現時点とは大きくかけ離てれおることを知るべきであります。この点、農林大臣はどう考えていますか。
 また、その公害の発生源別は、工場、事業場からの排水及び廃油によるものが三一%、漂油によるもの一四%、船舶の廃油、事故等によるものの油の流出一二%、赤潮によるもの一二%、その他となっており、地域開発等を含め、工場、事業場からの被害がほぼ三分の一を占めておるといわれており、それぞれの発生源別ごとに、具体的な実情報告と、どのような処置をしていこうとするのか、総理、運輸大臣及び環境庁長官の責任ある御答弁をお願いいたします。
 こうした公害による汚染事故によって、漁民の生活を一夜にして奪ったという悲しい事件が相次いで起きている。さらに、PCB旋風が全国各地に吹き荒れており、人体をはじめ母乳、魚介類等の生鮮食料品からも次々と検出されており、人類滅亡の脅威だとさえ、一部の学者が訴えております。たとえば、高知県のある漁民の体内から、最高一八・〇四PPMが検出されたことも報じられております。この例は、日本列島をめぐる沿岸の全地域が汚染されていることと知るべきであります。なお、琵琶湖等々に及んでいる現況でもあります。農林大臣は、今国会の冒頭の所信表明で、「動物性たん白質供給業としての水産業の確立をしなくてはならぬ」と言われておりますが、現実問題として、PCBという障害物に対処する施策があるのかどうか、お伺いをいたします。
 総理は、高度成長、企業最優先の施策を続けてきた結果、その副産物としてわが国の内水及び沿岸を汚濁してしまい、漁民の生活の場である漁場を奪ったのみならず、一億日本国民の健康を危機におとしいれているこの責任を、どのように、どうしようとするのか、明確に御答弁を願いたいと思うのであります。
 また、環境庁長官は、PCB対策の具体的な解決策を持っているかどうか、お伺いいたします。
 これまで、水産の立場からする公害防止対策は、ほとんどなかったと言ってよい。その結果、沿岸漁業は危機に瀕することとなった。農林大臣は、この責任をどう考えられているか。日本の漁業の中で九〇%以上を占める沿岸漁業の掌握のため、あらためて水産の立場から、公害総点検を行ない、将来、沿岸漁業の開発、育成には、海洋水産資源開発促進法も勘案しつつ、努力すべきだと考えますが、大臣の所見をお伺いいたします。
 それには、漁業環境に対処しつつ、漁業生産基盤を確立し、水産王国日本へと一大転換をはかるべき、水産関係に思い切った予算措置をすべきであると思うのであります。全国民の動物性たん白質の食生活を確保するということからも、この点、総理の御見解を伺いたいと思うのであります。
 次に、遠洋漁業に関することであります。漁業における世界の総生産量は、一九七〇年は六千九百三十万トンと、この十年間に六〇%の増加を示し、その中でも多くの発展途上国の最近の生産は目ざましく、かつ資源開発及び水産業に重点を置き、領海及び漁業専管水域の拡大設定をはかっていく傾向にあります。一九七三年、国際海洋法会議が開かれると言われておりますが、この会議に臨むわが国の基本的な態度、特に領海及び漁業専管水域を十二海里にすべきだと思うが、この点再確認のため総理にお伺いをいたします。
 最後に、中国との漁業協定は、日中漁業協議会と中国漁業協会との民間漁業協定によって維持されてきております。それも昭和四十七年六月二十二日までの暫定的協定であると聞くが、その見通しはどうなのか。もちろん、日中国交回復が先決課題であり、当然、政府間において協定されるべきであると思うが、あわせて農林大臣の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(佐藤榮作君) 宮崎君にお答えをいたします。
 先ほども社会党の辻君にお答えしたように、わが国漁業の生産量は年々増加し、国民の動物性たん白質食料の重要な供給源として、国民経済上きわめて重要な役割りを果たしておるものであります。しかしながら、宮崎君も御指摘のように、近年、わが国漁業をめぐる国際情勢は、距岸二百海里にも及ぶ広大な領海、または漁業水域の設置、あるいは沿岸国の漁業優先権の主張や国際規制の強化など、一段ときびしさを加えつつあります。このような諸情勢に対処して、わが国といたしましては、関係国と協力して資源保存に力を尽くすとともに、後進沿岸国に対する技術協力等を通じて、一そうの国際協調をはかりながら、外国沿岸あるいは沖合いにおけるわが国漁業の実績を確保するよう、従来以上に努力する考えであります。
 さらに、今後、海洋水産資源開発センターを中心とする沖合い、遠洋の新漁場の開発を積極的に推進し、その振興をはかっていきたいと考えております。
 かくして、国民の必要とする魚価の安定をはかり、同時にまた、流通制度等についても所要の改革と改善を行なっていく、そういう考え方でございます。
 次に、わが国の公害現象の多くが、経済の高度成長の過程で生じてきたものであることは、御指摘のとおりであります。そうして従来の成長によって経済力の充実を見たわが国は、公害防止をはじめ、福祉を重視した経済運営を進めることが強く要請されているのであります。政府といたしましては、今後、公害規制を一そう厳重にするとともに、公害を防止し、環境を保全するという立場から、地域構造や産業構造につきましても検討を進める考えであります。本年じゅうに、国民福祉の画期的拡充を内容とする新しい長期経済計画を策定することとしておりますが、その中でも重点的に検討してまいります。
 なお、PCBによる環境汚染の問題につきましては、技術的な問題にもわたりますので、科学技術庁長官からお答えすることといたします。
 次に、水産関係予算につきましては、水産資源の開発、漁業生産基盤の整備等を中心としてその充実をはかり、四十七年度一般関係予算におきましては、前年度を三割上回る予算を計上しているところであります。今後におきましても、情勢の変化に対応し得る健全な水産業の振興ということを念頭に置きまして、予算の面でも十分対処していく考えであります。
 最後に、明年に予定されている国連の第三次海洋法会議では、国際漁業問題が一つの重要なポイントとなり、漁業の見地からもきわめて重要な国際会議となると考えられます。漁業に限らず、およそ、海洋はすべての国の共同利用の対象である以上、国際間で海の利用に関し、各国の利害の公正なバランスをはかっていく必要があることは言うまでもないところでありますが、現に、漁業を中心として管轄権の拡張が多くの国により行なわれており、率直に言って、わが国として、今後ともわが国の国益を踏まえ、主張すべきは主張するとともに、できる限り、多数の国の支持に基づいた長続きのする公正な海洋法制度の成立を期して、各国とも協力の上対処する方針であります。
 なお、領海の幅員につきましては、現在多数の国が採用している十二海里よりも、さらにこれを拡張すべしとの主張を行なっている国も一部にはありますが、わが国といたしましては、できる限り、十二海里で国際合意がまとまるよう努力する考えであります。
 また、漁業の専管水域の問題につきましては、距岸二百海里までを漁業水域として、漁業資源を独占しようとする主張も行なわれており、このような主張が、発展途上の諸国の間に次第に支持を集めつつあるような国際環境であります。わが国といたしましては、このような主張が各国の利害を公正にバランスするものとはとうてい認められないので、極力、このような主張が支配的とならないよう努力していきたいと考えております。
 以上私からお答えをいたします。(拍手)
   〔国務大臣赤城宗徳君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(赤城宗徳君) 第一番目の御質問は、生鮮魚介類の需要と供給のアンバランスの打開策はどうかということでございます。需要と供給のバランスがとれていないということは、需要に対して供給が少ないということでございます。そこで、漁業といたしましては、大きな方針としては、新漁場の開発と、それからいままでのとる漁業から栽培漁業に転換して、供給をふやすということでございますが、その具体策はどうかということでございますが、これは、昨年十月に策定、公表いたしました海洋水産資源開発の基本方針というものがございます。それに即しまして、一つは、水産動植物の増殖または養殖の計画的な推進をはかる。それで、新漁場の開発等によりまして、水産資源の維持増大をはかるということが第一と考えております。二番目におきましては、漁港等の生産基盤の整備が非常におくれておりますが、これを急速に進めていきたい。三番目には、沿岸漁業構造改善事業の推進等によりまして、沿岸中小漁業の近代化等の諸施策を総合的に推進することによりまして、国内生産の増大につとめ、なお、需給のアンバランスについては、輸入の活用をはかるということも必要な問題になっておりますけれども、生鮮魚介類の需給のアンバランスの打開を、いま申し上げたような方法によって打開策を講じていきたい、こう思います。
 第二番目には、価格対策。生鮮水産物が非常に上がっておるのじゃないか。それに対して、価格対策をどういうふうに考えておるかということでございますが、これは従来も行なっておりますが、生産対策の強化をはかりまして、産地市場あるいは消費地市場等の整備や冷凍魚の調整、保管、こういうことによりまして、価格高騰時の放出等を行ないまして、総合的に食料品の価格対策の一環としてやっていくほか、小売りのほうもございますので、食品の小売りセンターの設置等の、小売り段階の改善等も考えまして、価格対策、流通対策を講じていく、これを一そう強化する、充実していくということをしたいと思います。
 第三に、白書には全国の被害総額百六十億八千六百万円と発表しているが、これはずっと前の被害で、もっと多いんじゃないか。確かにそのとおりに思います。四十五年度までの調査結果の数値でありますので、四十六年度分につきましては現在取りまとめ中でありますが、近年におきまする産業経済と人口の都市集中化に伴いまして、被害額もこの白書で申し上げたよりもずっと多くなっているということを申し上げます。
 それからPCB汚染に対する具体的対策はどうだということでございますが、これは環境庁が中心になりまして、PCB汚染対策推進会議におきまして、各種問題につきまして総合的に検討しているところでありますが、農林省といたしましても、水産物のPCB汚染の実態調査を進めておりまして、暫定基準が定められた場合には、消費者の食生活の安全をいかにして確保するか、漁業者が影響を受けることとなる場合に、その影響の緩和をいかにしてはかるか、汚染された漁場の復旧をどういうふうにするかと、こういう問題につきまして鋭意検討を続けておる次第でございますが、根本的には環境庁長官からのお答えがあると思います。
 こういうことで、公害防止につきましての責任を問われておるわけでございますが、漁場の環境調査につきましては、四十三年度以降実施してきておりますが、今後とも、水産公害についての実態把握につとめるとともに、公害関係諸法の厳正な運用をはかりまして、漁場の悪化を防ぐとともに、漁場の回復といいますか、復旧、こういうことにつきまして十分力を尽くしていきたいと思います。
 最後に、中国との漁業協定問題。政府間協定にしたらどうかという問題でございますが、御指摘のように、中国との漁業協定は、昭和三十年に、日本側の日中漁業協議会と中国側の中国漁業協会との間で日中漁業協会が締結されまして、その後一時中断したこともありますが、この協定を基礎といたしまして数回延長が行なわれております。現在では、昭和四十五年に改定された協定が、今年の四十七年の六月二十二日に満了となります。そこで、協定の改定につきまして申し入れをしておったのでございますが、最近、さらに一年延長する、こういう通報が中国側から伝えられております。これに対しまして、協議会としては、まき網漁業に関しまして、一部内容の変更のための協議を申し入れているという現状でございます。これを政府間協定とすべきではないかと、こういう御意見も方々で聞きます。しかし、この問題は、いま問題になっております今後の日中間の国交回復という全般的な観点に立ちまして解決さるべき問題であると考えておるので、いまのところ、この継続をしていくということで対処していきたい、こう思います。(拍手)
   〔国務大臣丹羽喬四郎君登壇、拍手〕
#25
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 船舶等の施設から海洋に油の流出いたしますことは、御質問にございましたとおり、漁業に重要な被害を与えるばかりでございません、一般の海洋自然環境の破壊というゆゆしき事態を招来せしめるものでございますので、それの防止、除去には、政府といたしましては、全力これの対策に努力をしてるところでございます。御承知のように、この二十五日から海洋汚染防止法が施行されまして、全面的に規制が強化されました。船舶からの油の排出につきまする強力な規制が行なわれますので、一そう取り締まり体制を強化いたしまして、これらにつきましての万全の策を講じたいと思ってる次第でございます。
 また、御指摘がございました、衝突その他によりまして、先般ございましたようなジュリアナ号事件のごとき、ああいったような惨事が起こりました場合、この未然防止のために、ただいま参議院におきまして、せっかく海上交通安全法の御審議を願っておる次第でございますが、そういったような事故防止のための万全の策を講じますとともに、万一そういうことが起こりました場合におきましては、これらの対策に対しまして、関係機関が常時連絡をするという、そういったような組織を強化しますとともに、オイルフェンス、その他の防御施設、その他薬品の研究、開発等もただいま鋭意進めている次第でございますが、実際の問題といたしまして、万一そういうことが起こりました場合におきましても、漁業者の皆さまに御迷惑をかけないように、あるいはPI保険の加入をはじめといたしまして、TOVALOPとか、あるいはCRISTAL、そういったような保険のほうにつきましても十分注意をしておりまして、万一のときに備えるというような体制をとっておる次第でございます。
 また今日、お話がございましたそういったような原因不明の問題につきましても、先般の御決議がございましたので、鋭意ただいま研究をいたしまして、それらの損害に対するところの補償体制を樹立しようというので、せっかく努力している次第でございますので、御了解をお願い申し上げたいと思う次第でございます。(拍手)
   〔国務大臣木内四郎君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(木内四郎君) 宮崎さんにお答えいたします。
 漁業白書によりますというと、昭和四十五年度の水質汚濁等による突発的な水産被害を、発生原因別に見ますというと、工場、事業場の排水及び廃油によるものは三一%を占めておる。この大きな割合を占めておることはお話しのとおりであります。このため、環境庁といたしましては、今後このような被害が発生しないように、水質汚濁防止法を厳正に運用いたしまして、水産資源の保護等に万全を期してまいりたいと思うのでございます。
 また、赤潮による漁業被害の増大についてもお話がありましたが、その増大の傾向に対処するため、環境庁といたしましては、科学技術庁、水産庁と共同いたしまして、赤潮発生のメカニズムの究明、また、防除抑制技術の開発研究を進めるとともに、あわせて、上乗せ排水基準の設定の促進、屎尿投棄の制限等、赤潮発生要因の除去につきまして諸対策を総合的に推進しておるところでございます。
 また、PCB汚染に対する具体策はどうかと、こういうようなお話でありましたが、PCBによる環境汚染問題の重要性にかんがみまして、これまでPCB及びPCB使用製品の生産、輸入、使用につきまして所要の措置を講ずるとともに、各種の調査研究を進めてまいっておるのでございます。しかしながら、御案内のように、PCBにつきましては、その汚染の実態把握、また人体影響の解明、あるいは分析方法の技術開発等の各方面にわたりまして困難を伴っておりますために、今後とも引き続き、これらの調査研究を強力に推進しなければならないと考えておるのでございます。
 しからば、今後の新たな対策はどうかと、こういうお話でありますが、まず、PCB及びPCB使用製品の回収処理対策につきまして各界の専門家からなる委員会を設けまして検討して、抜本的な回収処理体制の確立をはかろうとしておるのでございます。
 また、その次には、環境汚染防止対策としては、六月末を目途といたしまして、暫定的な排水指導方針を作成することといたしております。
 また、健康影響対策といたしましては、六月末を目途に食品別のPCBの暫定的な安全基準を作成するとともに、母乳汚染の実態調査、労働者の健康診断等を実施することといたしておるのであります。
 その次には、PCB以外についても新規PCB代替品の安全性チェック等の処置を講ずることといたしておるのでございます。
 これらの対策を総合的にかつ有機的に推進するために、四月二十七日の事務次官等の会議申し合わせによりまして、各省庁の関係局長により構成するPCB汚染対策推進会議を設置いたしまして、これらの対策の実施の推進に全力をあげておるところでございます。(拍手)
#27
○議長(河野謙三君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#28
○議長(河野謙三君) 日程第二 航空業務に関する日本国政府とビルマ連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
 日程第三 航空業務に関する日本国政府とメキシコ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
  (いずれも衆議院送付)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長八木一郎君。
   〔八木一郎君登壇、拍手〕
#29
○八木一郎君 ただいま議題となりました航空協定二件につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告申し上げます。
 このうち、ビルマとの協定は、ビルマが近い将来に国営航空企業によるわが国乗り入れを望んでいる事情があり、他方、メキシコとの協定は、わが国がわが国航空企業による中南米路線開設の一環としてメキシコ乗り入れを希望しておりましたため、それぞれ交渉を行なった結果署名されたものでありまして、いずれも、わが国と相手国との間の定期航空業務を開設することを目的とし、業務の開始及び運営についての手続と条件を規定するとともに、わが国及び相手国の航空企業の運営路線を定めたものであります。
 委員会における質疑の詳細は、会議録によって御承知願います。
 昨一日、質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、両件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#30
○議長(河野謙三君) これより両件を一括して採決いたします。両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#31
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、両件は全会一致をもって承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#32
○議長(河野謙三君) 日程第四 特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長大森久司君。
   〔大森久司君登壇、拍手〕
#33
○大森久司君 ただいま議題となりました法律案について、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、昭和四十二年から五年間にわたって実施してまいりました紡績業と織布業の構造改善事業の計画期間を四十九年六月三十日まで二年間延長するとともに、繊維工業構造改善事業協会に振興基金を設置し、繊維関係団体等が行なら繊維製品の需要動向に即応するための事業に対し、助成金の交付を行なおうとするもの等であります。
 委員会におきましては、繊維産業を取り巻く国際環境、今後の繊維産業のビジョン、無籍織機の取り締まり対策等について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し附帯決議を付しました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#34
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#35
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#36
○議長(河野謙三君) 日程第五 労働安全衛生法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長中村英男君。
   〔中村英男君登壇、拍手〕
#37
○中村英男君 ただいま議題となりました労働安全衛生法案は、機械設備の大型化、建設工事の大規模化等に伴う重大災害の増加、新原材料・新生産方式等による職業病の急増等に対応して、適切な労働安全衛生対策を推進するために法制を整備するものでありまして、事業場における安全衛生管理体制を強化すること、労働災害防止基準を明確に規定すること、危険な機械、有害物等について製造の禁止あるいは許可制をとること、安全衛生教育の徹底と健康管理の充実をはかること、危険または有害な事業について事前の届出制、審査制を整備すること、等を内容としております。
 委員会におきましては、本法案と労働基準法の一体的運用、監督行政の強化とその機構の整備、労働災害の防止体制、労災補償の充実、国際労働条約の批准促進等、国及び事業主による労働安全衛生対策の全般にわたって熱心な質疑が行なわれました。
 質疑を終了し、採決の結果、衆議院送付案どおり全会一致をもって可決すべきものと決しました。
 なお、各党共同提出にかかる附帯決議を付することに決しました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#38
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#39
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#40
○議長(河野謙三君) 日程第六 地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長玉置猛夫君。
   〔玉置猛夫君登壇、拍手〕
#41
○玉置猛夫君 ただいま議題となりました地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。
 本案は、地方公務員の災害補償制度について、国家公務員災害補償法の改正と同様の措置を講じようとするものであり、警察職員、消防職員等が高度の危険が予測される状況のもとでの犯罪の捜査、火災の鎮圧等の職務を遂行し、そのため公務上の災害を受けた場合における障害補償及び遺族補償の額について、現行の額に百分の五十の範囲内で政令で定める率を乗じて得た額を加算しようとするものであります。
 なお、これらの特例措置は、昭和四十七年一月一日から実施することとしております。
 委員会における質疑の詳細は、会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたが、別に発言もなく、採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し附帯決議を付することに決定いたしました。
 以上御報告いたします。(拍手)
#42
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#43
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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