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1949/04/29 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 建設委員会 第34号
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1949/04/29 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 建設委員会 第34号

#1
第007回国会 建設委員会 第34号
昭和二十五年四月二十九日(土曜日)
    午前十一時三十六分開議
 出席委員
   委員長 淺利 三朗君
   理事 内藤  隆君 理事 天野  久君
   理事 前田榮之助君
      井手 光治君    池見 茂隆君
      越智  茂君    鍛冶 良作君
      瀬戸山三男君    高田 弥市君
      西村 英一君    三池  信君
      宮原幸三郎君    増田 連也君
      村瀬 宣親君    深澤 義守君
      寺崎  覺君
 出席政府委員
        建設事務官
        (住宅局長)  伊東 五郎君
 委員外の出席者
        建設事務官
        (大臣官房文書
        課長)     小林與三次君
        専  門  員 西畑 正倫君
        専  門  員 田中 義一君
四月二十九日
 委員大西弘君及び越智茂君辞任につき、その補
 欠として龍野喜一郎君及び佐藤榮作君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員佐藤榮作君辞任につき、その補欠として越
 智茂君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 連合審査会開会要求に関する件
 建築基準法案(内閣提出第一八八号)
    ―――――――――――――
#2
○淺利委員長 これより会議を開きます。
 建築基準法案を議題といたし、引続き質疑を継続いたします。村瀬官親君。
#3
○村瀬委員 本案を一覧いたしましてまず感じますことは、第六章防火地域、第七章美観地区、第八章建築協定というような目次に相なつておる点であります。建築基準法に防火地域、美観地区、建築協定というようなことが入つて来るということは、これは非常に用意周到でもあり、また一新紀元を画するものとは思いますが、同時にわが国には都市計画法が古くからあるのでありまして、この建築基準法の中に防火地域等の條項が入つて参るということは、都市計画法と混乱を来すおそれかないかとうかということかまず考えられるのであります。従つて本法案の立案にありまして、都市局その他建設省間におけるこれら都市計画法との関連において、どの程度までの協定または審議状況か続けられたのであるか。その点をます伺いたいと思うのであります。
#4
○伊東(五)政府委員 お答えいたします。都市計画法と従来の市街地建築物法とは姉妹法になつておりまして、大正八年にこの二法案が一緒に計画され、公布になつたものでございます。都市計画と市街地建築物との関係は密接な関連を持つておりますので、当初両法案を作成します場合におきましても、その点を十分に考慮いたしております。すなわち都市計画法の第十條に、「都市計画区域内ニ於テ市街地建築物法ニ依ル地域又ハ地区ノ指定、変更又ハ廃止ヲ為ストキハ都市計画ノ施設トンテ之ヲ為スヘン」という規定があるのてございます。都市計画の施設としてなすということは、これはただいまでは建設大臣でありますが、建設大臣が都市計画審議会の意見を聞いて決定をするということになつております。従いまして実際の指定にあたりましては、この基準法案にあります防火地域、準防火地域の決定におきましては、部市計画局の所管であります都市計画審議会の関係と密接な連絡のもとに指定することになつております。むろんこの法案の作成につきましては、都市局と十分打合せをいたしております。
#5
○村瀬委員 ただいまの御説明にもありました通り、都市計画法と建築法か一緒になつて立案されたという歴史的事実より考慮いたしましても、その一緒につくられたもののうち、都市計画法はそのままにしておいて、建築基準法だけをここに新たにつくろうという法案か出て参つたのでありますが、その間実際の運営にあたりまして、この建築基準法だけで、都市計画法に手をつけないで何ら支障なしに円滑に行ける見通しであるかどうか、たとえば第四章の用途地域に関するものでありますが、第四十八條には「建設大臣は、都市計画区域内において、都市計画法の定める手続きによつて、都市計画の施設として住居地域、商業地域、準工業地域又は工業地域を指定することができる。」というふうになつておるのでありますか、これは従来の市街地建築物法にもあつたと思いますが、大体都市計画区域を設定するにあたりましては、各自治体の長は都市計画法を基準として行つて参つたものであると思うのであります。そこでこういう各地域を設定いたしますことがもととなりまして、第六章、第七章、ことに第八章の建築協定という章て定められておるようなことが起ると思いますか、その関係、つまり二つをかつて同時に立案制定いたしたもののうち、その一つの建築基準法だけを直して、都市計画法はそのままにしておいて、何らの支障がないお見通しがあるのでありますか、その点お伺いしたいと思います。
#6
○伊東(五)政府委員 都市計画法との関係は、十分に矛盾のないように本案でも規定をいたしておりますので、今回市街地建築物法のみを改めて、都市計画法を改めなかつたということによりまして、実際の運営において支障を来すようなことはございません。
 但し当初両方を一緒に考えましたので、今回基準法によりまして相当いろいろな点におきまして変更を加へておる点がございます。建設大臣の関係する部面をなるべく少くして、下から盛り上る形にいたしまして、当該都市なり府県なりの決定なり発案なりによつて、なるべく自主的にやれるような形にいたしております。その点都市計画法におきましては、多少まだ上から指定をして行くというような面が非常に多いのでございますので、都市計画法につきましても、なるべく近い機会にこの基準法案と同じような趣旨で改正をいたしたいということで、目下建設省におきまして、都市局か中心になりましてその改正について研究をいたしております。おそらく近い機会にその改正法案か提出せられることになるのではないかと考えております。
#7
○村瀬委員 ただいまの御答弁によりますと、都市計画伝は改正の方針で進んでおるが、しかしそれが改正にならなくても、この建築基準法は円滑に運行ができるという御答弁であつたのであります。これは住宅建設局長としてではなく、都市全体の一つの行政官としての御管見を伺つておくのでありますか、現存のままで建築行政を預かつておられる住宅局長はさしつかえないとお考えになつておるかどうか。都市計画法は早急にもつと進んだものに完備せねはならぬというお考えを持つておるのか、今のままでもこの建築基準法たけを改正しただけで、建築関係は非常に進んだいい方法になるのであるから、必ずしも都市計画法の改正は急がないとお考えになつておるのかどうか、根本問題でありますから、單に住宅局長としてではなしに、広く都市の建築という観点に立つての御意見を承りたいと思います。
#8
○伊東(五)政府委員 先ほども申し上げましたように、この法案の施行については、現行の都市計画法との関連において矛盾もありませんし、不便はなかろうと思いますが、さらに進歩的ないい都市を構成するための法律としましては、現在の都市計画法を、やはりなるべく早く改正して、この基準法の行き方と合せて行くことが必要だと考えます。都市計画法については、私の所管ではありませんが、この基準法案を審議する場合に、建設省の省議でも大体そういう方針を打合せております。従つて私は住宅局長としてではなく、建設省の代表としてそういうお答えができると思つております。
#9
○村瀬委員 次は第六章防火地域の第六十條から第六十七條までに関する根本的なお考えを一括して承りたいのでありますが、かような防火地域が一日も早くでき上ることは何人も望むところでありますが、しかしこの理想を実現するためには、たちまち非常な金がかかるという問題があります。そこでこれに対しまして政府として、立案者として、かような防火地域を完備するのは、すべてをその地の居住者あるいはその建物の所有者のみの力によつてこれを励行して行かれる御方針であるか、あるいはかような地域が早くでき上るためには、国として何らかの予算的措置を将来お考えになる余地があるかどうか、その根本的なお考えを伺つておきたいと思います。
#10
○伊東(五)政府委員 この防火地域の指定に基く建築の制限につきましては、十分この適用を受けます方々の民度と申しますか、実際の経済的の関係もよく考慮の上で、規定をいたしたつもりでございます。すなわち耐火的の建築をこれで強制をいたします場合は、一定の防火地域と、それから一定規模以上の、三階建とか、規模の大きな建築物、こういうものに限つたのはその趣旨からでございますが、防火地域の指定につきましては、これは都市計画審議会において具体的に決定して行くわけでありますが、これは大体大都市の主要の部分、すなわち特に地価の高いところ、集約的に土地を使わなければならぬというところを指定するわけでございます。従つて木造でありますと二階くらいしかできませんので、経済的にいいましても、当然に高層建築にしなければならぬというようなことから、この制限によるところの負担もそうむりがなくできるのじやないかというふうに考えておるわけでございまして、決してこの規程が負担というものから考えまして非常にむりなものであるとは考えておりません。しかしながら、何と申しましても現在各方面金詰まりの際でありますから、こういうことを強制をするためには、何か若干の促進のための補助政策、あるいはその資金の融通といつたようなことについては、これとあわせて考える必要があるのじやないかと思つております。何分これは予算とか、金融全般の問題でもありますので、建設省だけではきめられないことでありますが、実はできることなら来年度の予算の編成のときにこの補助についても考えたい。また融資についても何かの道を開きたいということをただいま真劍に研究しておる次第でございます。
#11
○村瀬委員 この防火地域に対しましてのお考えは、ぜひ来年度と言わず、今年度におきましても補正予算、追加予算等の機会がある場合には早急にお考えになる必要があると思うのでありまして、これなくしては今日の金詰まり状態におきまして、容易に規定のみ完備いたしましても、実際にりつぱな防火地域の実現はおはつかないのではないか、非常に遅れるのではないかと私は思う次第であります。これと同時にお尋ねいたしたいと思いまするのは、かつての委員会でも私はるる申し上げたことがあると思うのでありますが、これからできて行きますものを不燃化するということは、当然一番大事なことでありまするけれども、その数たるや全体から見れば微々たるものでありまして、都市の建築におきまして最も気をつけなければならないことは今ある建物をいかに焼けないようにするかという点であると思うのであります。この建築基準法はこれからできるものを規定するものでありますから、今のものに触れる必要はないわけでありますが、それで必ずしも防火地域に指定されていないところの建築におきましても、火災を未然に防止するという施設につきまして、これを法制化する上にどのような熱意と、また規定をお見込みになつておるのであるか、あるいはその御方針についてどこまで力強い御熱意を持つておられるか、それを伺つておきたいと思います。
#12
○伊東(五)政府委員 都市の不燃化ということは――しばしば大火災によつて非常に国富を損耗しておりますことは御承知の通りでありまして、これは消防とか、都市計画とかいうものとあわせて大都市の防火ということは完璧を期しなければならないことでありまして、消防、都市計画の方はそれぞれの担当においていろいろとこの強化について研究をし、一部は実際に実行をいたしておるようなわけでございます。建築物自体につきましては、本法案によりまして、新しく建つものについてはだんだんに防火的に改善されて来ることと思いますが、お話の既存の、現在もうすでに建つておるものが大多数を占めておりまして、戰災地はバラソクが非常に多い。非戰災地におきましても昔ながらの燃えやすいものが密集しておるということは非常に遺憾でございます。これを改善する道につきましては、この法案においては第十一條に、既存の建物について第三章から第七章まての規定に適合しないもの、これに対して改修その他の命令ができることになつております。この防火地域とか、準防火地域にすでに建つておるものについても、この十一條によりまして、市町村の議会の同意を得た場合には建物の所有者に対しては相当の猶予期間をつけてこの措置命令ができることになつております。但しこの場合にはこれに伴うところの損害を時価で補償しなければならぬということになつておるのでありますから、結局この改修の予算が計上せられました場合には、この命令ができることになるわけでございます。この点につきましても、できることなら来年度の予算編成の際には、非常に火災の危險の多い地区だけでも防火的な改修の事業をやるように、これに対して国庫から責金的の援助をするというようなことを考えてみたいと思つております。これは戰時中に防空対策といたしまして既存の街の木造のものをモルタル塗りをやるとか、窓を防火的にするとかいうようなことで、相当の国庫補助を出して、相当の家数を防火的に改修した経験がございますが、技術的の経験は十分経ておりますので、特に火災の危險の多いところ、大都市の密集地でまだ燒け残つておるところとか、特に火災の多い地方がありますか、気象條件とか、建築物の條件、水利とか、消防の條件からいいまして、常に大火災の危險にさらされておるところがございます。能代の大火がございましたが、また北陸、東北、裏日本等の、気象條件が非常に悪く、しかも木造の家屋が密集しておる中小都市がまだかなり残つておるのでございます。消防力なとから見ましても、危險にたえないようなところがあるわけでございます。そういうところについても、できれば一ぺんには行きませんが、だんだんにそういう事業をやりたいと考えておる次第でございます。
#13
○村瀬委員 第十一條につきましては、火災防火地域等の問題について、午後詳しく細目にわたつてお尋ねいたしたい点があるのでありますが、午前中は締めくくりのところだけをもう一点だけお尋ねして終りたいと思います。
 第八章に建築協定という目次のもとに、第六十九條から第七十七條までが設けられておるのでありますが、これは非常に進んだよい考えつきてあると私どもも思いますか、この効果につきまして、これが実際の面にどこまで実現し得るものであるかという点を、当局はどのようにお考えになつておるでございましようか、それを伺いたいと思います。
#14
○伊東(五)政府委員 この建築協定というのは、一つの都市とか、あるいは全府県とかいうような共通の規定は、それの各部分々々で必要なことの最低限を規定するより以外にないのでございますが、市なら市のうちの一局部につきましては、その土地の特殊性によりまして、局部的にはいろいろこうも規定を設けたい、ああもしてみたいということか始終あるのでございます。そういうことが今までの全区域についての包括的な規定では、ずいぶん物足らなかつたのです。たとえば郊外電車の沿線に一つの駅を設ける、そこをひとつ理想的な住宅地にしてみたい、こういうときに、何分全国なり、その府県なりに共通な規定だけでは、こまかいところに手が届きませんでしたのです。この区域については十分輪を広くとつて、前庭をとりたい、また建物は二階建にしたい、外観もこういうふうにしたい、いろいろな要望がございましたが、今まではそういうことを、たとえば電車会社なりあるいはその付近の土地の地主が相談しまして、こういう町をつくろうということで、土地を分譲するときなどに、そういう條件のもとに分譲するとかいうことをやつておりましても、当初はいいのですが、だんだんそれがくずれて参り、これを確保する道がなかつたのでございます。それで特に郊外地のそういう新開発地の地主さんとか電車会社とか、そういうところからこういう要望がかねてございました。また商店街につきましても、たとえば静岡の大火災のあとで、呉服町とか、ああいう商店街の土地所有者、借地権者などが寄つて、事前に、家の表面をどのようにしたいとか、いろいろな申合せをいたしたことがございます。そのほかまだそういう事例はたくさんございますが、そういう場合にもこの規定が活用されるのではないかと思つております。大体郊外の住宅地を新たに開く場合、それから商店街なと非常に乱雑なものを、お互いに約束してきれいにして行くといつたような場合に、この規定が活用されるのではないかと思いますので、これにつきましては、なお積極的に指導して、いい方面にひとつ活用していただくようにしたいと思つております。
#15
○淺利委員長 この際暫時休憩いたしますが、午後は一時より再開いたします。なお午後は他の委員会との関係で、部屋を第二委員室に変更いたしますので、御了承願います。
 それでは午前にこの程度にして休憩に入ります。
    午後零時五分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時五十四分開議
#16
○淺利委員長 休憩前に引続き会議を開きます。
 建築基準法案に関する質疑を継続いたします。瀬戸山三男君。
#17
○瀬戸山委員 二、三の点について、なるべく簡單に当局に対して質疑を行います。第四條についてでありますが、第四條では今日までの建築行政に関するあり方を全面的に改めて、市町村に建築行政を委譲しようというわけであります。市町村は、その長の指揮監督の下に、建築主事を置いて建築行政をつかさどらせる、こういうふうになつておるのであります。第二項には、市町村は、第一項の建築主事を置こうとする場合においては、あらかじめ、その設置について、都道府県知事と協議しなければならない。この点、私ちよつと不可解です。どういう理由でさような規定になつておるか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
#18
○伊東(五)政府委員 市町村で建築主事を置いてこの法の施行にあたります場合に、あらかじめ都道府県知事と協議しなければならぬことになつておるのでございます。従来都道府県知事がその管轄区域内の建築行政を担当いたしておつたのでございますが、これを市町村にまで移し得ることといたしました。現在のこの法律の施行の能力から申しますと、市町村においてみずからこの建築主事を置いて、この施行に当るということが、大都市なとは別としまして、小さな市町村などにおきましては実際問題としてなかなか困難な場合も予想せられるのでございます。この事務を町村が担当するということになりましてから、いろいろと支障が起きまして、結局その市町村民に御迷惑をかけるというようなことになつてはいけないと思いますし、また市町村の数が非常に多うございますので、その間の統一をなるべくとるようにいたしたいと考えます。こういつた理由から、これを市町村に委譲する場合に、あらかじめ知事と協議させまして、そういう点のないように円滑に行く見通しをつけて市町村に委譲いたしたい、こういうことで、現在の実情から考えまして、特にこの規定を置いたわけでございます。だんだん将来経験を積みまして、あるいはこういう規定か必要でなくなる時期も来るかと考えますけれども、当分の間はこの協議によつて、以上申しましたような齟齬を来さないようにいたしたい、こういう趣旨でございます。
#19
○瀬戸山委員 建築行政を円滑にやるということ、これは当然でありますが、この法律は地方自治体の自主性を非常に強化した警察制度の改革と同じ線を行つておると思います。その点においては一つの進歩であり、実際面においてうまく行くかどうかということは、これはまた一つの疑問もあるわけでありますか、しかし第四條の第一項には、これは市町村は建築主事を置くことかできるとあつて、独自の見解で、この法律に基いた建築行政をやるかどうかということは、市町村が判断し、決定するというのが、私は当然であると思います。今局長はそれか心配だから、都道府県知事と協議してやらせるのだ、こういうふうなお話でありますけれども、置くか置かないかということを市町村の裁量にまかしておる以上、それを知事と協議するというのはちよつと納得か行かないような気がいたしております。もし協議がととのわない、知事は反対するか、市町村はそれを置きたいという場合には、一体どういうふうになるのでしようか。
#20
○伊東(五)政府委員 第四條は第一項、二項、三項を一緒に読んでいただかなければなりませんか、協議をいたしまして協議がととのつた場合におきまして、初めてこの事務を市町村がつかさどるということになるのであります。全然條件なしに、市がやりたいと思う場合に、その事務をやるというのではないのであります。この協議の意味は、別に都道府県知事を上級官庁と見て、その承認を受けなければできぬとかいつた強い意味ではございません。ただ実際の事務の関係からいいまして、建築主事は建築の相当の経験者であり、また行政にも相当の経験を持つていなければならぬということになつておりますので、そういう適当な人を市が得るということについては、現在まで長年県がこの事務を施行して参りました関係上、そういう適任者というものが大体において県の吏員になつておる場合が多いのでございます。従いまして県の吏員のうちから、いわば配置転換をするという結果になると思いますので、その間にとういう人を何人県から移すというようなことが当然起きて来ますが、そういう事納について、県と協議をして適当な人を市町村にわけてもらつて、市がその事務を担当するということになります。それで軽い意味におきまして協議をし、協議をととのえてからでなければいかぬということにしたわけであります。県知事かこれをたてにとつてあまりに強くやるという場合には、建設省としましても監督規定もあることでありますから、この法の趣旨に沿わぬようなことは防止できると考えております。
#21
○瀬戸山委員 もちろん第三項には協議がととのつた場合とあります。そこで建前としては市町村に建築行政をやらせる建前をとつておりながら、なお知事との協議がととのわなければできないということになつているのですが、今局長か説明されたようなこともあり得ると思います。ただ、今知事を優位に置いてあるわけではないと言われましたけれども、この建築基準法が準備されておりますときに、局長御存じの通りに、大都市においてはこの法律によつて建築行政をやりたいという希望があつた。ところがそういう都市のある府県においては反対の空気があつたのであります。必ずこれはけんかになる場合があると私は思うのですが、知事が反対すればできないということにはつきり解釈してよろしいのですね。
#22
○伊東(五)政府委員 これはお話のように大都市のある府県でございますが、そういうところでかねて大都市は建築行政を担当いたしたいという希望があるのでございますから、早晩その問題が大都市のある府県においては起きて来ると思うのであります。中小都市などの関係の府県においては、にわかにはそういう事態は起きないと思つておりますが、大都市の関係のところに問題か起きると思います。都道府県では人都市に委譲するということについては、お話の通り反対をしておるということも承知いたしております。ただこの協議という点をたてにとつて、これだけで府県が反対するということになりますと、これはこの法の趣旨を没却するものでございますので、その点については、適当な條件がその委譲を受ける市にありました場合には、そういう事態が起きないように監督いたしたいと思います。
#23
○瀬戸山委員 議論をしてもしかたがないからやめますがいずれにしても大都市はかりのように言われましたが、少くとも十万前後の都市では建築行政は自主的にやりたいという希望が相当にあるし、またそれはできる。それを一々県に行つて非常に手数がかかつておつたのか、局長も御承知の通り今回こういう法律になつたと思いますが、相当県との対立と申しますか、争いができて来ます。そこで今局長かさようなことにならないようにいたしたいというお答えでしたから、指導的立場では、――そういう希望をする市町村はたくさんはないと思いますが、とにかく希望する市町村に対しては、この法律の建前を生かすように指導されんことを希望しておきます。そこで第四條の第五項に、市町村もしくは都道府県が建築工事を置くときには、建築主事資格検定に合格した者のうちから命ずるのだ、こういうふうになつております。そこで第五條の二には、資格検定の規定があるわけでありますが、第五條の第三項に、「建築主事の資格検定は、建築士又はこれと同等の実務の経験を有する者で、二年以上の建築行政に関する実務の経験を有し又は建築の実務に関し技術上の責任のある地位にあつたものでなければ受けることができない。」こういう一つの資格がきめてあるわけでございますが、どのくらいの布町村かこの建築主事を置きたいということになるか。これは実施してみなければわからないのでありますけれども、現在の建築技術もしくはそれに伴う建築行政、建築主事たる資格を持ち得る者か現在日本にどのくらいあるかについては、はつきりわからないと思いますが、要するにこの法律の実施について、円満に行き得る態勢にあり得るかどうかということをお尋ねしておきます。
#24
○伊東(五)政府委員 この資格検定を受けることのできる人につきましては、まだ調査がございませんか、現在都道府県でこの建築行政に当つております者が約千人ほどございます。そのほかにまだ技術上の責任のある地位におつたもの、そういう人たちは相当数おると存じます。
#25
○瀬戸山委員 建築基準伝にはいろいろなことか詳細に規定されておるわけでありますが、かようなことは急に全国の市町村には普及しないと思いますけれども、だんだん普及するようになつて来ると思います。現在千人くらいはあるという話でありますが、市だけでも四百近くあるのでありますから、それに応ずる態勢は必ずつくつてもらわなくてはならないのであります。さらにまたその技術並びに行政的手腕か低劣になつて来ると、この法律のせつかくの趣旨が没却される、かように考えられますので、その点は十分に御配慮をお願いいたしておきます。
 次に第六條について簡單にお尋ねいたしますが、建築主が第六條第一号ないし第四号の建物を建てようとする場合の、いわゆる建築主事の確認を受ける、この規定でありますけれども、その計画が当該建物の敷地、構造及び建築設備に関する法律、並びにこれに基く命令及び條例の規定に適合するやいなやということを建築主事が確認する、こういうのでありますけれども、それはどういうふうなことをやるのか、実際的な御説明をお願いしたいと思います。
#26
○伊東(五)政府委員 第六條の第一項の各号に確認を受けなければならぬ場合が規定されております。一号から三号までは、特別の用途のもの、特に規模の大きなもの、こういうものをあげております。第四号は一般の住宅、店舗などでありますが、この場合は区域的に都市計画区域内、または特に指定しました区域、この都市計画区域内に準ずるような市街地てありますが、そういうところについて規定したものでございます。この一号から三号までと、第四号の場合とは、大きさその他違いますので、一号から三号まての場合には、場合によつては強度の計算書をつけるとか、やや詳しい設計書をつけるというようなことがあると思いますが、第四号の一般建築の場合には、ごく簡單な、現行もやつております通り、配置図と平面図くらいに、簡單な事項を所定の用紙に書き込んで出す。これらのことは大体現在まで長年やつておりましたものをむずかしくする考えは打つておりません。一定の様式によりまして、建築士が建築主にかわりまして、この條の第六項にあります通り、建設省令で定める様式の書類を、市役所なら市役所、あるいは県庁などに提出いたしまして、そうして建築関係のいろいろな法令がございますが、この基準法のみならず、学校については学校の規定がありますし、また旅館とか、映画館とか、公衆浴場というものはそれぞれの法令がございますが、これの建築に関する部分について、それぞれの法令に適合しているかどうかということを調査して、そうして確認するわけてあります。なお消防法の第七條によりまして、防火的によいかどうかということは消防署長の同意を得なければならぬことになつておりますが、これはその際に消防署長の同意をとつて、そうして一緒にその確認をするということを通知するわけであります。それが第四号の普通の建物の場合には七日以内、一号から三号までの場合には三週間以内にその通知を出さなければならぬ。かりに何かほかの法令などによりまして、三週間以内にもその関係からいたしまして許否を決定することができないという場合には、その旨を申請者に通知をするということになつておるわけてあります。
#27
○瀬戸山委員 私かお尋ねいたしたいのは、この規定によつて建築主事が、ここに書いてあります各種の関係法令、條例、そういうものかまとめて審査されるということは、きわめて仕事の簡素化と申しますか、建築主事にとつては便宜であると思います。その問題は、今も局長かお話になりましたように、たとえば防火的な見地、もしくは公衆衛生的な見地、そういう各種の、ここに書いてあります関係の法令かいろいろあるわけであります。そういう方面のことは、建築主が一々書類を出して今日やつておりますような複雑なことになるのか、ならないのかということをお尋ねしておるわけであります。
#28
○伊東(五)政府委員 この第六條で建築に関するあらゆる法律、命令、條例に適合しておるかどうかということを確認を與えることになつております。ただほかの法律などにも、この建築の構造、設備なとについて規定をしているものが二、三ございます。そういう場合に、その伝令によつて許可認可がいるという場合には、その法律の許可認可をとらなければならぬのでございまして、それをこの第六條によつて他の法律による許可認可は必要はないというふうに打消しておるわけではないのであります。ただここでねらいますのは、そういう法律の許可認可があるにしても、建築主に対してはなるべく窓口を一本にしたいという趣旨でありますので、できるだけ役所の内部におきまして連絡して、そうしてほかの法律についてもさしつかえがない許可を與えるということは、できるだけこの三週間の期限以内にほかの法律の許可認可も與えるということにいたしたい、これは実際の運用においてそういうふうに努力したいと考えておるわけであります。
#29
○瀬戸山委員 次にお尋ねいたしたいのは、第二章の建築物の敷地、構造及び建築設備、これに各種の制限規定があるわけでありますが、そのうち第四十條には、この法の第二章に規定されておる制限を地方公共団体の條例によつて強化する、もしくは第四十一條には地方公共団体の條例によつて緩和する、こういう規定があるのであります。それは第二章の規定の通りにやられたのでは実際困る場合があるので、こまかいことは申しませんが、この四十條、四十一條に書いてある特殊の事情を勘案して地方の実情に即してやるようにしなければならぬ。これは私は適切な規定であると思います。ところが四章のいわゆる各種の地域、用途地域と略称されておりますが、その用途地域に対する各種の制限規定の場合には、第二章に掲げられております、制限の強化もしくは緩和の地方的特殊事情を認める規定かない。これはおかしいと私は思つているのでありますが、何かこれについては理由かあつてのことかとうかということを御説明願います。
#30
○伊東(五)政府委員 第二章の構造の規定については、地方の特殊事情について、條例で制限を強化し、緩和せられるというゆとりがあるが、第四章の用途地域の点については、その地方の事情による彈力があるようになつていないしやないか、こういうお話でありますが、用途地域につきましても、原則的には、建設大臣が住居地域、商業地域、準工業地域及び工業地域を指定いたしまして、さらにその中に専用地区というものを指定することになつております。これは従来とも実施して来ておつたのでございますが、そのほかに第五十二條におきまして、特別用途地区を加えましたのは、大体先ほどの構造、設備に関する規定において、地方の実情をくんできめるというのと同じような趣旨で、この規定を設けたのでありまして、この特別用途地区の指定は建設大臣にはなつておりますが、建設大臣は、実際上地方の要望によつてこれを指定する。そしてその具体的な制限の内容は、地方の條例できめる。こういうことにいたしましたのも、大体以上の趣旨によつたつもりでございます。
#31
○瀬戸山委員 そういうことがほかにもありますか。ほかの特別用途地区以外の場合にも、地方の條例で制限を強化するとか、緩和するという規定がありますか。私は詳細に見ておりませんからわからないのて、お尋ねいたします。
#32
○伊東(五)政府委員 第二章以外におきましては、この用途地域のところで、特別用途地区を地方の條例できめるということと、それから第七章の美観地区でありますが、これも指定は建設大臣でありますが、その実際の規定は自治体の條例にまかせて、地方の実情によつてきめて行くということになつております。
#33
○瀬戸山委員 この用途地域に、住居地域、商業地域、準工業地域、工業地域、こういうことをきめることは都市計画上適切であります。実際それをまだきめておらない都市が多いと思つておりますが、これかきまらないのは、これをきめてしまつたら、たとえば工業地区になつてしまうと、普通の家は建てられないというふうになつて来ますと非常に困るので、これか実際にはきまつておらない。ここに建設大臣か関係市町村の申請に基いてとありますか、これはなかなか申請は来ないと思つているのであります。そこで第二章と同じように、ある程度の緩和もしくは制限の強化でもよろしいのでありますが、地方の実情に合つたようにするのか、ほんとうに用途地域の規定を設けた意義が実際に行われるのではないかと考えております。第二章と違つて、地方の実情に合つたような條例に定める規定がないから、何か特別の理由かあるかどうか、そういうことは必要でないなら必要でないという理由を、お尋ねいたしているわけであります。
#34
○伊東(五)政府委員 この用途地域の制度につきましては、長年日本でもやつて来ているものでございますが、住居地域、商業地域、準工業地域及び工業地域というのが、この用途地域の基礎となるものでございます。これは実は外国の都市におきましては、どこでもこういう地域制度をしいているわけでございますが、先進国の立法例などを見ますと、相当に制限内容が強いと申しますか、この地域がかなり純粋のものになつております。住居地域と申しますと住宅だけ、工業地域てありますと工場のようなものだけというふうな、相当純粋のものになつておりますが、日本の用途地域の制度は、基礎となるこの四つの地域は、なるべく広汎に各市に適用したいという考えから、そう純粋なものではございません。住居地域でもある程度の工場は許される。商店はむろんのこと許される。商業地域でも相当の工場も許される。工業地域内でも住宅がとんとん建つ。学校も建つ。こういうようなことになつております。これはこういう地域制度を設けた以上は、最低限度の要求だろうと思いますので、法律でこれをきめまして、これをなるべく各都市にアプライして行きたい。こういうふうに考えているのてあります。これでは不十分でありますので、別に專用地区というものを設けまして、住居専用地区、工業専用地区、こういうものをこのあとの五十條に規定しております。この四つの地域ては物足らぬというところは、純粋の住宅地であるならば住宅専用地区、純粋の工業地帯ならば工業専用地区、こういうものに指定をいたしております。これも法律で明定いたしまして、この制度を適用するかせぬかということは、ひとつ地方の自発的な意思に基いて、大臣が指定をする。こういうふうに運用をいたしております。これで足らぬものは、なおもつと四つの地域以外に、特別の地区を指定したいという要望もありますので、特別用途地区というものを加えて、その内容は法律にきめませんで、その地方の実情によつて條例で定める。こういうことにいたしたわけでありまして、用途地域並びに専用地区につきましては、これは地方の実情によつてかつてにきめるということでなく、この制度を設けた以上は、ある程度の水準は法律で定めて、それをアプライする場合に、具体的にその地方によつて考えていただく。こういう建前をとつたわけでございます。そういう建前をとることがいいかとうか、地方に全然制限内容も何も全体をまかせて、自由にやらせるのがいいかという点については、なおいろいろ議論もあるのでございますが、多年実施いたしたものでありますし、そうこれに対しては根本的な障害も反対もないので、一応今までやつて来ましたものを、踏襲して行つたわけでございます。なおこの点につきましては、都市計画法の改正も近く考えているわけてございますから、そういう際に、また問題としましてなお十分研究してみたいと思つております。
#35
○瀬戸山委員 次にこれは小さなことでありますけれども、第二章の第四十一條、先ほどの緩和規定でありますが、これは第六條第一項第四号の区域外においては、市町村は、土地の状況により、必要と認める場合においては、建設大臣の承認を得て、條例で、区域を限り、それぞれの規定にかかわらず、制限緩和の規定を設けることができる。第六條第一項第四号と申しますと、都市計画区域内、それから都道府県知事か関係町村の意見を聞いてきめる区域内そういう場合でありますが、建設大臣の承認を得て條例をつくるというのは、こういうようなことを規定されておるのか、ひとつお尋ねいたしておきます。
#36
○伊東(五)政府委員 第六條の第一項、第四号の区域とは、都市計画の区域と、それに準ずるような市街地を指定するわけてございまして、大体都市計画的に、建築物の集団をなしておるがために、いろいろ必要な規定を適用する区域につきましては、この緩和を認めておらないのでございますが、その以外の区域におきましては、特に災害の危險とかいつたような点は除外を認めませんが、たとえば衛生上の規定、こういつたようなものは制限を緩和することができるようになつております。しかしながら、この都市計画の指定を、市街地の区域外におきましても、そういつた衛生的な見地からの規定の適用を必要とする場合もありましようし、町村におきまして、ばらばらにこういうことを決定いたしました場合に、全体的な統一がとれないということもありますので、一応建設大臣の承認を受けさせる、こういうことによつてある程度の統一をとつて行きたい。町村によつてあまり不均衡が起きないようにしたいという程度の軽い意味でございます。
#37
○瀬戸山委員 そこで建設大臣の承認を得るというのが――私はなるべく簡潔にするつもりで、條文の内容を言わないつもりでありますが、相当に條文がたくさん並んで、第十條は敷地に水が出るとか出ないとかいう規定であります。二十一條は大規模建築物の構造、それから二十八條から三十條までありますが、こういう規定を適用しないでもいいかどうかは建設大臣の承認を得るのかどうかということ。それから條例に建設大臣の承認を得るということは、今の制度ではいけないと思いますから、あらかじめこれは自分のところでは排除してもよろしいかということを承認を得て、それから具体的の制限緩和の條例をつくるのかどうかということであります。ちよつとこの文章ではつきりしないからお尋ねしておるわけであります。
#38
○伊東(五)政府委員 條例そのものについて承認を受けるということでないのでありまして、あらかじめ建設大臣に連絡をして承認を得ておいでもらう、こういつたような軽い意味でございます。別に特別な支障のない限り承認を與えて行こうと考えております。
#39
○瀬戸山委員 最後に一つ、これは重要なことで、ほかの方からも質疑があつたかと思いますが、第六章の防火地域の問題であります。防火地域についてはこれも各種の詳細な制限規定がありますので、内容は申し上げません。そこで防火地域を指定したら――これも今日防火地区というのがありますけれども、関係の地方公共団体から申請して来て指定するということになつております。そうして今後申請があつたらやられるつもりであろうと思いますが、問題はそれを指定して、ここに書いてあるような建物が一体建つかどうか、この法律を政府がみずから立案し、しかもその防火地区内にはこれこれの建物をつくらなければならないということについて強力な制限規定をいたしておるのであります。しかもそれでは各個人々々が、そういうふうに要請されておるところの耐火構造の建築物ができるかというと、それはできない。私から説明するまでもないことでありますか、大正十一年から東京都にはいわゆる甲種防火地区というものが設定されておるそうでありますが、その面積九十三万坪のうち約十二万坪の耐火建築ができておる。大体一四%という数字になるそうであります。それから北海道の函館が昭和九年の大火災後にやはり甲種防火地区を設定いたしたところが、今日までそこに幾つ耐火建築ができたかというと、たつた二棟であります。こういう実情であります。今日までもやはり防火地区には御承知の通り市街地建築物法の付属法令によつて詳細な厳格な耐火建築の規定がある、それにもかかわらず今日までかような状態であります。これが日本の姿であります。ところが今日まで――方において法律をつくつたが、家はできておらない。やはり木造建築が軒を並べて建つておるというのが実情であります。それはとういうわけかというと、市街地建築物法施行規則の第百三十五條の二に「都道府県知事ハ防火地区内ニ在ル建築物ニシテ一時ノ使用ニ供スルモノニ付第百十九條乃至第百三十五條ノ規定ニ拘ラス必要ナル命令ヲ発シ又ハ処分ヲ為スコトヲ得」、この第百十九條ないし第百三十五條というのがちようどこの基準法案に盛られておるような強力な制限規定であります。そういうりつぱな趣旨の規定ができておる反面に、こういう緩和の規定がある。これは日本の実情には適しておる規定であります。いかに耐火構造をやれと言つても、さて各個人にはできない。そこでしかたがないから実情に沿うたと申しますか、一歩退歩した規定があるわけであります。この問題になつておる建築基準法には、さような緩和規定が、いわゆる防火地区の規定にない。そこで政府は、この法律を出して――これは理想として、私どもは非常に同感であります。どうしてもこうならなければ日本の建築は発達しないし、また火災の損害を防ぐということはきわめて困難だということは、ほとんどの人たちか考えておるわけでありますから、かような規定があることはよい。そこで制限緩和の規定がないから、政府はこれに対してこの法律の実効をあげるという決意を持つておられるか、どういうような方法で実効をあげられるかということ、これは確かめておかないと、ある一定の区画を制限して、そこに家は建たない。そこに土地を持つておる人もしくは家を建てたいという人は、この規定のために家が建てられないということになりますから、当然そうなつて参りますが、どのくらいの範囲でこれを指定されるのか、これは申請がないとわからないわけでありますけれども、現在でもあるわけでありますから、これに対して指定をしたが、そこにただちに法律の規定が動いて、ほんとうに防火地区の建築物ができる方法を考えておられるか、どういう方法をやられるかということは、きわめて重要であると思いますので、はつきりお答えを願いたいと思います。
#40
○伊東(五)政府委員 お話のように、現在施行規則の百三十五條の二にそういう緩和規定があるわけでございます。これは百三十五條の二とあります通り、当初はなかつたのでありまして、本則通り強行するつもりでありましたが、いろいろ反対が多くて、やむを得ずそういう規定を置いたのでありますが、その結果としまして、ほとんど防火地区の本則というものが例外的になつて、むしろこの百三十五條の二が本則のようになつて、ほとんど防火地区も大多数は木造でできておつたのであります。これは單なる制限だけではなかなかこの目的を達しにくいということが立証されておるのでございますので、今回この法案が通過されましたならば、その裏づけとして経済的な補助なり、あるいは融資なりの道を開くようにいたしたい。これは建設省としましては、ぜひそういうことを実現するように努力するつもりでございます。
 それからこの指定の範囲でございますが、現在東京その他の五大都市、それから函館市の一部、目抜きの所に指定にたつておりまして、最近は熱海市の火災後に、その一部にこの地区を指定しております。大体将来もにわかにそれを拡充するという考えは持つておりませんが、だんだん情勢に応じて、他の中小都市にも及ぼして行きたいと思つております。
#41
○瀬戸山委員 今日まで長い間実施をして来たが、それが実情に合わないというか、反対かあつた、反対があつたというのは、さような法律に命するような建築かできないからであります。さような実例はあるのだが、今回はこの法律の目的を達成するために、緩和規定を置かなかつた、そこで何か国のカによつて、さような地域に建築する人たちには、国の補助でもいたそうかというふうに考えておられる、これはけつこうであります。私はそういうふうにしなければ、日本の耐火建築などということは、から念仏に終り、この法律も空文に終る。しかし今度は緩和規定はないのでありますから、ほかの家はできない。この基準に合わないものは一切つくれないということになると、金持だけそこに集まるという妙な現象を生ずるおそれもあるのであります。今言われたのはただ局長個人の構想であるが、この法律をつくられるときに、すでにさような構想を――建設省と言われましたが、建設省の全体の考え、もしくは政府の考えを、この裏に織り込んでやつておられるかということは、はつきりさしておいてもらわぬと、たださような考えを、これはいい考えでありますけれども、局長さんが個人的に持つておられるというだけでは、ちよつと困るのですが、その点はどうでしようか。
#42
○伊東(五)政府委員 むろんこの法律の立案の際に、十分その点を建設省としましても省議で検討いたしまして、ぜひ近いうちにそういうふうに実現いたしたい、こういうことでございますが、何分予算の関係もあることでありますから、政府としまして、これを御確約申し上げることはできない。その点は御了承願いたいと思います。
#43
○瀬戸山委員 これで終ります。
#44
○淺利委員長 ちよつと速記をとめて。
    〔速記中止〕
#45
○淺利委員長 では速記を始めてください。村瀬君。
#46
○村瀬委員 委員長の御注意がありましたので、できるだけ簡潔に逐條的に質問いたしたいと思います。第六條第五項に「確認の申請をしようとする者は、当該建築物の建築・修繕又は模様替に係る部分の延べ面積が百平方メートル以内の場合にあつては五百円、その他の場合にあつては三千円をこえない金額の範囲内において、政令で定める額の手数料」云々とありまして、それだけ納めさせなければならぬことになつているのですが、この五百円とか三千円とかいうのは、手数料としては非常に大きいのですが、何を基準になされておりますか。「こえない範囲内」となつておりますが、どの程度の分をとるのが至当とお考えになつておりますか。
#47
○伊東(五)政府委員 手数料でございますか、この審査などに要する費用を出すために、現存市街地建築物法を施行しておりますところでは、現存都道府県で大体この程度の手数料をとつておりますので、この法案におきましても、現在やつている程度の手数料をとるということを考えております。
#48
○村瀬委員 大体とつているところは特殊なところと思つておりますが、全部とつておりますか。
#49
○伊東(五)政府委員 全国各府県全部とつております。
#50
○村瀬委員 私はとつていないところを知つておりますが、それはそれにしておきます。
 次に第七條の第四項であります。「建築主事が仮使用の承認をした場合」とありますけれども、どういう場合に仮使用と言うかということは全然書いてありません。一体使用を許可するか、せねかはすぐきまることでありますが、何のために仮使用という規定が必蔓なんですか。
#51
○伊東(五)政府委員 これは別に制限はいたしませんけれども、人が入れるようになつていて、まだ竣工していないという場合があるのであります。たとえばビルデイングができて、エレベーターだけができていないとか、木造の家でありますと、かわらだけがまだついていないとかいうことがありますので、まだ竣工には至らぬけれども、使用できる場合には使用させよう、こういう意味であります。
#52
○村瀬委員 その仮使用は、まつたく建築主事の認定にまかして、どの範囲でも伸縮性は自由に持たしていると解釈してよろしゆうございますか。
#53
○伊東(五)政府委員 さようでございます。実情に即するようにやろうと思つております。
#54
○村瀬委員 実際の運用にあたつて、これはいろいろ問題か生ずると思いまするが、次に進みまして、第九條によりますると、公開による聽聞を行うことになつておるのであります。ところがこの聽聞を行います以上は、この結果が可とか否とかいうことをきめねば意味をなさぬことでありまして、その聽聞に呼ぶ人間の多数決によるとか、何とかいうことがあればわかるのでありますが、それぞれ反対する人もあり、賛成する人もあるはずでありまするから、この第九條による聽聞は、こういうふうにして決をおとりになるおつもりでありますか。
#55
○伊東(五)政府委員 これは別に決をとるというようなことはないのでございまして、この場合には、特定行政庁から違反建築物について通知を受けました該当の人の請求によつて、特定行政庁が聽関する、それを公開して行う、こういう意味であります。
#56
○村瀬委員 同じ第九條でありますが、ただ聞くだけとおつしやいますけれども、こういうことが書いてあるのであります。「特定行政庁は、前項の聽聞の結果に基いて、第七項の規定によつて仮にした命令が不当でないと認めた場合においては」とありますが、この規定によれば、聽聞の結果に基くのであつて、聞いただけではだめなのであります。そうするととうして結果を出しますか。
#57
○伊東(五)政府委員 特定行政庁が、直接命令を受けた人から聞きました事柄によつて判断いたしまして、どうするかということが結果として出て来るのでありまして、別に決議をするとかいうようなことはないわけであります。
#58
○村瀬委員 しかし、聽聞に出て来ます関係者が六人あつて、三人は反対であり、三人は賛成であるというような場合に、特定行政庁が判断して認定してもいいということが出て参りますが、そうでなく明らかに反対の結果と特定行政庁が考えられる場合も起ると思うのであります。たとえば三人反対して四人賛成した場合は、必ず四人の方を特定行政庁はおとりになるのであるかどうか。それは聽聞だから聞いただけで、かりに三人賛成して四人反対しても、やはり賛成の方をおとりになる場合もあるかどうか、運用上大事な問題でありますからお聞きいたします。
#59
○伊東(五)政府委員 これは建築基準法に違反しておる場合でありますが、その違反しました人を呼んで聞くわけでございます。ほかの人を別に呼ぶというわけではありません。必要があれば証人として呼ぶ場合もございますが、違反をやつた人から聞いて、そうして特定行政庁が判断をしてきめるわけでございます。別に多数決とか何とかいうことは起きないと思つております。
#60
○村瀬委員 違反であるかないかということを、聴聞の結果に基いておきめになりますから、一方利害関係者は、それぞれ証人とか関係人を多数申請をいたすと思いますが、ただ聽聞というのは、形式的に一応関係者の言うことを聞いてみるというだけの立法の御趣旨なのでありますが、聽聞に相当のウエードを持たせて、それによつてすべての、いわゆる第九條を運用するというお考えてありますが、もう少しはつきりしていただきませんと、これが実際に法律になつて運用のときに、いろいろ問題をすると思います。
#61
○小林説明員 私からちよつとお答え申し上げますが、この第九條の九項の「聽聞の結果に基いて」という問題と思いますが、九項の問題は、一般的に特定行政庁が違反の件について除却等の処分をする前に、事前にその命じようとする者の意見を聞くことになつているのでありますが、緊急の必要があつて、その事前にやる余裕がない、ただちにやらなければならないという場合に、かりに工事の施工停止、使用制限の命令を、七項でやることになつているのであります。かりにやりますけれども、やはり本人の意向を聞いて、正しい手続を進めた方がいいので、事後にただちに公開の聽聞手続を求め得る道を開いたわけであります。その場合に本人が、たとえば除去を命せられた者か、その除去か不都合であるというふうな意見を述べるわけですが、その聽聞の結果、本人の意見を聞いて、やはり先にやつた仮の手続か正しいか、もし正しいと考えれば、正式の命令を出す。しかしながら本人の言い分が正当であつて、自分のやり方か悪いと思えば、その命令を取消す。こういうことを規定しただけなのでございます。それですから、審査会のように数人いるというのではなしに、家を除去を命ぜられた、その家の持主の意見を聞いてやる。こういうのがこの規定でございます。
#62
○村瀬委員 そうしますと、ただ本人一人を呼んで、それを聞くのを、公開聽聞という言葉でお示しになつたのでありますが、大体通念といたしましては、公開聽聞という以上は、一つの法廷を開くようなものでありまして、何人かの関係者をここに呼んで、傍聽者がおつて、そうしていろいろの可否の意見を聞いて、それを参考にする。それがいわゆる通念としての公開聽聞のはずなのであります。ただ一人関係者を机の前に呼んで、これはどういうわけかということを聞くだけの意味なのでありますか。
#63
○小林説明員 ここに書きました「公開による聽聞」というのは、特定の処分を命じた――ここに第一項に書いておりますが、建築主、建築工事の請負人、建築工事の現場管理者、またはその所有者、管理者もしくは占有者、要するに処分を命ぜられる者の意見を聞こう、しかしながらその意見は、処分を命じようとする者が、單独で秘密に聞いてはおもしろくないから、公の席で一般の傍聽人がいる所で、公開で意見を聞こう、こういう趣旨であります。一般公述人をたくさん各方面から呼んで、意見を聞くという趣旨ではございません。本人の意見を公開の席で裁判と同様に聞く、こういう趣旨でございます。
#64
○村瀬委員 そうするとこの場合は、必ず傍聽人を置いて、ただ一人から聞く場合よりほかに考えられる聽聞ということはありませんか。
#65
○小林説明員 その第一項の措置を命じようとする相手は、普通は一人だろうと思います。数人あるとすれば、共有であるとか、あるいは共同施工で工事をやつているとか、そういう場合だけで、通常は一人だろうと思います。
#66
○村瀬委員 さような意味といたしますならば、聽聞ということは、必ずしも適当でないと考えますが、次に進みます。
 第十九條、第二十條、その他も同様でありますが、これを見ますと、それぞれ敷地が道路より高くなければならないとか、周囲の土地より高くなければならないという規定でありますか、これはもう当然でありまして、まさか、くぼ地を選んで、周囲が全部高い所へ家を建てるというようなものはないはずであります。第二十條におきまして、安全な構造でなければならないということは、これは何人も望むところであります。そこでこういう規定を特に法制化せなければならなかつたという理由があれば、承りたいと思います。かつて建築業法のときにも、さような点が散見したのであります。すべてその法律の改正といたしまして、当然やらねばならないことを入れても、何も例外はないわけでありますから、たとえば民法に夫婦は仲よくせねばならぬということを入れてもいいかもしれませんが、通常はそういうことはしていない。特にこれを入れねばならなかつた理由、またこれに違反した処置というようなことを、どういうふうにお考えになつておられますか。
#67
○伊東(五)政府委員 この十九條は、当然のことを書いたわけでございますが、しかし場合によつては、くぼ地で、全然床下に水がたまるというような、いわゆる不良住宅もありますから、そういうことはこの規定によつて防止できると思います。全然意味のない規定ではないと思います。
 第二十條は、これも非常に当然のことでございますが、これはもう少し掘り下げて、技術的に、具体的に規定をいたしませんと、この規定はほんとうに働かないわけでございます。それで三十六條にこれを補足しまして、建築物の安全上必要な構造方法その他について、技術的な基準は政令できめる、こうなつておりますので、柱の太さはどの程度にしなければならないとか、あるいは覆蓋防水をつけて、丈夫なものにしなければならぬということについては、この三十六條によつて政令で具体的な規定をするつもりでございます。
#68
○村瀬委員 三十五條へ飛びます。この三十五條に、特殊建築物等の避難及び消火に関する技術的基準が定められてあるのでありますが、たびたび申し上げます通り、火事の起らないような建物をつくるのは当然でありますけれども、同時に火事を早期に発見して、大事に至らしめないというのが、消防の上からも、建築上からもぜひ必要だと思うのであります。最近いろいろ火災報知機の完備したものが、国内においても、特にアメリカ等は発達しているようであります。そういうものを必ずつけねばならないというようなことを挿入いたしますならば、これは非常に火災防止上に役立つと思うのでありますが、その点についてどうお考えになりますか。
#69
○伊東(五)政府委員 火災を早期に発見するために、警報設備などは、特にここにあげますような学校、病院などで規模の大きなものには、そういう設備が必要と考えます。それでこの三十五條にその旨を規定しているわけでございます。警報というようなことを、明らかには書いておりませんが、これは消火設備の一部と考えまして、政令でそのことははつきりしたいと思つております。
#70
○村瀬委員 これは非常に大事と思います。「貯水そうその他の消火設備」云々と書いてありますけれども、この火災報知機を完全に全国民が利用いたしまするならば、非常に火災の数は減ると思うのですが、政令でどのくらいの強さをもつて、政府は火災報知機の制度を全国的に普及する御方針であるか、承りたいと思います。
#71
○伊東(五)政府委員 火災の警報機につきましては、これは全国的に適用いたしますので、学校その他特殊建築物等、規模の大きなものには、原則として警報機の設備をするようにいたしたいと思つております。
#72
○淺利委員長 お諮りいたします。本案に関する質疑はこの程度で終了いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○淺利委員長 御異議なしと認めます。よつて質疑は終了いたしました。
 これより討論に入ります。通告により順次これを許します。深澤義守君。
#74
○深澤委員 ただいま提案されました建築基準法案に対しまして、日本共産党を代表し反対の意を表明するものであります。本案提出の理由には、わが国の建築が量の増加のみに力を注がれて質の改善が閑却せられがちであつた。この質的な向上をするという目的のもとに、本法案か提出されたのでありますが、現存の日本の建築の状況は、ますます量を増加いたしまして、国民生活の基本であるところの住居を安定せしめるということが当面の急務であると考えるわけであります。従つて政府はこの住宅問題解決のために、より多くの補助政策を用いまして、国民の住居の安定を期すべきであるのにかかわらず、本基準法案が施行されまして、質的な問題がこの建築基準法によつて制約されますと、当面必要であるところの住居の建設に一大蹉跌を来すという結果になることをわれわれは憂えるものであります。法案の内容を見ますと、この基準に基いて建築を行わなければならないということになりますと、建築費が非常に増加いたしまして、一般勤労者等か自分の住居を建設するということに対して、一大蹉跌を来すということは火を見るより明らかであります。従つて質を強調するのあまり、建築の量的増加を制約するという結果になりまして、今日の急務の問題である居住の確保の問題に一大蹉跌を来すということをわれわれは考えますがゆえに、本法案に対しましては賛成することはできないのであります。そういう理由に基きまして、共産党は反対であります。
#75
○淺利委員長 次に村瀬宣親君。
#76
○村瀬委員 私は国民民主党を代表いたしまして、本建築基準法案に條件付の賛成をいたすものであります。
 本法案は、市街地建築物法を廃止して、これにかわる新たなる建築物に関する基本法を制定せんとするものでありますが、私の特に賛成ととも希望をいたしますることは、本法案に定められました防火地域の各章條を実施する上にあたりましては、とうてい今日の経済状態をもつてしては、国民の負担がそれにたえられないのではないかと思うのであります。しかしながら、今日の火災の現状等よりいたしまして、各都市が防火地域の完成を一日も急いでおることは、これは何人も否定できないところでありますから、幸いにして本法案が成立いたしましたあかつきには、同時に政府は責任を持つて、この防火地域に定められました各規定が生きて運用のできまするように、予算的措置を早急に講せられたいということであります。
 第二の希望といたしましては、防災防火に対する細密な規定は政令に譲るということになつておりますが、その政令の中には、火災の早期発見に対する設備と、これを必ず実施せしめる強力な規定を早くきめていただきたいということであります。これは非常に火災防止のために重大なことでありまするので、むしろこの法案の中に、このことを規定していただきたいという感じさえするのでありますが、もし政令でお定めになるということでありますならば、この火災報知機の改善と全面的利用とについて当局は万全の努力を続け、その処置をとつていただきたいと思うのであります。
 第三の希望といたしましては、この法案が実施されるにあたりましての一番の心配な点でありまするが、それはなるほどこれからこの法案によつて建てられまする建築物は、質の向上は必ず期待し得るのでありますけれども、その反面において量の低下を来すということになりまするならば、せつかくの建築基準法案の成立のために、日本の住宅行政その他建築関係は仕合せにならないという結果をもたらすのであります。政府はよろしく質の向上とともに、建築の量の低下しない方向に向つて、あらゆる処置と、種々の法的措置並びに予算的措置を、資材関係の分をも含めて、とられんことを希望する次第であります。
 本法案は、あるいは手続の迅速化、従来の都道府県知事の認可制度を廃止して、建築主事の確認をもつて足ることとし、その処理期間を法定した等、種々の改善を認められる点がありますので、私は本法案に賛成の意を表するものであります。
#77
○淺利委員長 次に前田榮之助君。
#78
○前田(榮)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま村瀬君から條件を三点あげられましたが、この三点とも同様なる希望を付して賛成するものであります。
#79
○淺利委員長 次に瀬戸山三男君。
#80
○瀬戸山委員 私は自由党を代表いたしまして、ただいま議題になつております建築基準法案に賛成の意を表するものであります。今日までの市街地建築物法その他多くの建築行政に関する規定を一変いたしまして、統一的な法令にしたこと、並びに建築行政をきわめて簡素、民主化したという点で、画期的な法律であると思います。ただ、先ほど他の党から申されましたように、質と量を大いに向上しなければならないということが現存の日本の情勢でありますので、この法律を真に意義あらしめるためには、どうしても財政的の措置をとつて、特に防火建築に対する強力なる施策を推進されんことを要望いたしまして、養成の意を表するものであります。
#81
○淺利委員長 これにて通告の討論は終りました。お諮りいたします。これにて討論を終局いたすことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○淺利委員長 御異議なしと認めます。よつて討論は終局いたしました。
 採決いたします。本案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#83
○淺利委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。
 この際お諮りいたします。本案に関する報告書の作成及び提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますか、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#84
○淺利委員長 御異議なければ、さように決します。
     ――――◇―――――
#85
○淺利委員長 次に連合審査会の件についてお諮りいたします。昨二十八日内閣より提出されました国土総合開発法案につきましては、本日経済安定委員会に付託になつたのであります。本案は当建設委員会の所管事項と密接なる関係を有するのみならず、当委員会といたしましては、かねてより愼重に検討いたして参つたのでありまして、この際経済安定委員会に連合審査会開会の申入れをいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#86
○淺利委員長 御異議なければ、さように決定いたします。申込みの手続等については、委員長においていたしますから御了承願います。
 それでは本日はこれにて散会いたします。
    午後三時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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