くにさくロゴ
1971/03/08 第68回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第068回国会 逓信委員会 第1号
姉妹サイト
 
1971/03/08 第68回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第068回国会 逓信委員会 第1号

#1
第068回国会 逓信委員会 第1号
本国会召集日(昭和四十六年十二月二十九日)(
水曜日)(午前零時現在)における本委員は、次
の通りである。
   委員長 高橋清一郎君
   理事 内海 英男君 理事 加藤常太郎君
   理事 古川 丈吉君 理事 本名  武君
   理事 水野  清君 理事 古川 喜一君
   理事 樋上 新一君 理事 栗山 礼行君
      池田 清志君    宇田 國榮君
      小渕 恵三君    金子 岩三君
      亀岡 高夫君    佐藤 守良君
      坪川 信三君    中村 拓道君
      羽田  孜君    長谷川 峻君
      服部 安司君    林  義郎君
      森  喜朗君    阿部未喜男君
      武部  文君    中井徳次郎君
      八百板 正君    米田 東吾君
      中野  明君    池田 禎治君
      土橋 一吉君
―――――――――――――――――――――
昭和四十七年三月八日(水曜日)委員会において、
次の通り小委員及び小委員長を選任した。
 放送に関する小委員
      内海 英男君    加藤常太郎君
      佐藤 守良君    羽田  孜君
      林  義郎君    古川 丈吉君
      本名  武君    水野  清君
      森  喜朗君    阿部未喜男君
      武部  文君    古川 喜一君
      中野  明君    樋上 新一君
      栗山 礼行君
 放送に関する小委員長     水野  清君
―――――――――――――――――――――
昭和四十七年三月八日(水曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 高橋 清一郎君
   理事 加藤常太郎君 理事 古川 丈吉君
   理事 本名  武君 理事 水野  清君
   理事 古川 喜一君 理事 樋上 新一君
   理事 栗山 礼行君
      池田 清志君    宇田 國榮君
      小渕 恵三君    佐藤 守良君
      羽田  孜君    服部 安司君
      林  義郎君    森  喜朗君
      阿部未喜男君    武部  文君
      中井徳次郎君    米田 東吾君
      中野  明君    土橋 一吉君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 廣瀬 正雄君
 出席政府委員
        郵政政務次官  松山千惠子君
        郵政大臣官房長 森田 行政君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  柏木 輝彦君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  牧野 康夫君
        郵政省郵務局長 溝呂木 繁君
        郵政省簡易保険
        局長      野田誠二郎君
        郵政省電波監理
        局長      藤木  栄君
        郵政省人事局長 北 雄一郎君
        郵政省経理局長 浅見 喜作君
 委員外の出席者
        郵政大臣官房首
        席監察官    舘野  繁君
        郵政省貯金局次
        長       滝本 哲郎君
        日本電信電話公
        社総裁     米澤  滋君
        日本電信電話公
        社運用局長   中林 正夫君
        参  考  人
        (日本放送協会
        会長)     前田 義徳君
        参  考  人
        (日本放送協会
        副会長)    小野 吉郎君
        逓信委員会調査
        室長      佐々木久雄君
    ―――――――――――――
昭和四十六年十二月二十九日
 有線テレビジョン放送法案(内閣提出、第六十
 五回国会閣法第一〇二号)
昭和四十七年二月三日
 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一〇号)
同月二十六日
 日本放送協会昭和四十五年度財産目録、貸措対
 照表及び損益計算書
三月七日
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認
 を求めるの件(内閣提出、承認第六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置並びに小委員及び小委員長選任の
 件
 小委員会における参考人出頭要求に関する件
 国政調査承認要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認
 を求めるの件(内閣提出、承認第六号)
 逓信行政に関する件(郵政省所管事項及び日本
 電信電話公社事業概況)
     ――――◇―――――
#2
○高橋委員長 これより会議を開きます。
 この際、国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。
 すなわち、
 逓信行政に関する事項
 郵政事業に関する事項
 郵政監察に関する事項
 電気通信に関する事項
 電波監理及び放送に関する事項
以上の各事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、議長に提出すべき国政調査承認要求書の作成並びに提出手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○高橋委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 速記をちょっとやめてください。
  〔速記中止〕
#5
○高橋委員長 速記を始めてください。
     ――――◇―――――
#6
○高橋委員長 次に、小委員会設置に関する件についておはかりいたします。
 先ほどの理事会におきまして協議決定いたしましたが、先国会と同様、放送に関する調査を行なうため、放送に関する小委員会を設置するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 つきましては、小委員の人数は十五名とし、小委員及び小委員長の選任は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○高橋委員長 御異議なしと認めます。
 それでは放送に関する小委員に
      内海 英男君    加藤常太郎君
      佐藤 守良君    羽田  孜君
      林  義郎君    古川 丈吉君
      本名  武君    水野  清君
      森  喜朗君    阿部未喜男君
      武部  文君    古川 喜一君
      中野  明君    樋上 新一君
      栗山 礼行君
以上十五名を指名し、小委員長に水野清君を指名いたします。
 なお、今後小委員及び小委員長から辞任の申し出がありました際には、そのつど委員会にはかることなく、委員長においてこれを許可することとし、その補欠選任並びに委員の異動に伴う補欠選任につきましては、委員長においてこれを指名することに御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 また、小委員会において参考人招致の必要を生じた際には、委員長において小委員長と協議の上、随時参考人を招致することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○高橋委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#11
○高橋委員長 逓信行政に関する件について調査を行ないます。
 まず、郵政省所管事項について説明を聴取いたします。郵政大臣廣瀬正雄君。
#12
○廣瀬国務大臣 郵政省所管行政の概略について御説明申し上げます。
 最初に、昭和四十七年度予算案の概略について申し上げます。
 まず、一般会計の予算でありますが、歳出予定額は、八十一億三千万円で前年度予算額に比較いたしまして、七億三千八百万円の増加となっております。
 この予算には、人工衛星を利用する電波研究の推進に必要な経費二億八千二百万円、海洋開発のための通信方式の研究に必要な経費六千四百万円、電波監視新体制の確立に必要な経費八千三百万円、有線テレビジョン放送関係施策の推進に必要な経費三千百万円のほか、総合電気通信施策の強化、放送大学に関する調査に必要な経費が含まれております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入予定額、歳出予定額ともに一兆一千二百四十九億七百万円で、前年度歳入予算額に比較いたしますと二千四百四十一億八千二百万円の増加、歳出予算額に比較いたしますと二千三百九十七億二千百万円の増加となっております。
 この予算には、収入印紙収入等で一般会計等へ繰り入れる、いわゆる通り抜けとなる業務外収入が三千六百七十三億四千六百万円ありますので、これを差し引いた実体予算、すなわち郵政事業運営に必要な経費の財源となる歳入、歳出は、七千五百七十五億六千百万円でありまして、これは前年度予算額に比較しまして、歳入は一千二百九十一億四千三百万円、歳出は一千二百四十六億八千二百万円といずれも増加となっております。
 この予算におきましては、重要施策といたしております大都市及びその周辺における郵便送達速度の安定向上のための諸施策、すなわち、郵便局舎の改善、輸送力の拡充、郵便外務対策及び郵便貯金、簡易保険の増強に伴う経費が含まれております。
 なお、四十七年度の建設勘定予算は四百三十億円でありまして、前年度予算額に比較しますと、百二十五億百万円の増加であります。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、この会計の歳入予定額は、七千七百四十四億七千四百万円で、前年度予算額に比較しますと一千三百五十二億六千三百万円の増加となっております。
 歳出予定額は六千五百十九億九千八百万円で、前年度予算額に比較しまして一千三百十一億二千八百万円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は一兆一千四百九十八億四千九百万円で、前年度予算額に比較しまして二千九百三十二億六千万円の増加となっております。
 歳出予定額は四千八百八十一億九千百万円で、前年度予算額に比較しまして六百八十五億二千九百万円の増加となっております。
 また、年金勘定におきましては、歳入予定額、歳出予定額ともに三十億二千万円で、前年度予算額に比較しまして六千九百万円の減少となっております。
 次に、郵便関係について申し上げます。
 最近の郵便業務の運行状況は、昨年十月二十五日に郵便日数表を公表して以来、きわめて順調に運行されているところであります。とりわけ公表後、初めて迎えた今期年末年始郵便業務は、すべての面におきまして順調に推移いたしました。
 これひとえに、利用者各位の御協力のたまものでありますことはもちろん、労使協力一致の体制をとられた結果であると信じます。なお、二月一日からは第一種、第二種郵便物の料金改正が実施されましたが、現在の正常な業務運行を維持し、さらに一そう安定した確実な郵便送達を確保すべく努力を重ねている所存であります。
 次に、郵便貯金関係について申し上げます。
 本年度の郵便貯金の増勢は、年度当初から順調な推移を続け、昨年十二月二十二日には、本年度の目標額一兆三千五百億円を達成いたしまして、本年三月一日現在では一兆八千五百六十八億円の増加を示し、目標達成割合は二二八%と好調な実績をあげております。
 また、貯金の現在高は九兆五千百五十億円に達しており、このままのペースで増加すれば、夏ごろには十兆円の大台を突破する見込みであります。
 なお、明年度の増加目標額につきましては、最近の郵便貯金の増勢や経済情勢その他経営上の必要性等を勘案いたしまして、一兆七千億円と策定いたしました。
 この目標額の達成につきまして一そうの努力をいたす所存であります。
 次に、簡易保険関係について申し上げます。
 簡易保険事業は、最近堅実な運営を続けております。
 新契約募集につきましては、近年の著しい国民所得の向上及び生命保険思想の普及あるいは、昨年九月から学資保険及び特別終身保険の新種保険の発売等によりまして、着実に伸展いたしており、本年度の募集目標額百四十億円に対し、実績は二月末現在百六十一億四千七百万円で、目標額の一一五%に達しております。
 このため、保有契約高は、四十七年二月末現在十二兆九千億円を突破いたし、資金総額も三月中には三兆円に達する見込みであります。
 明年度におきましては、募集目標額を二百三十五億円とし、また、運用計画資金も新たに六千三百五十億円を予定いたしております。
 次に、事故犯罪関係について申し上げます。
 事故犯罪の防止につきましては、省の重点施策の一つとして努力してまいったところでありますが、事業の信用確保のため、今後一段と防犯体制の強化をはかるとともに、綱紀の粛正を期する所在であります。
 次に、電波、放送関係について申し上げます。
 まず、放送番組の質的向上についてでありますが、放送の公共性と放送番組の内容が国民の日常生活に及ぼす影響の重大性にかんがみまして、機会あるごとにその向上をはかるよう指導してまいったところでありますが、この問題につきましては、放送事業者の自主的な規制によることが最も望ましいものでありますので、放送事業者の一そうの自覚と努力を期待するものであります。
 次に、難視聴解消につきましては、現在なお山間僻地等におきまして約七十万の難視聴世帯が残っておりますが、今後とも放送局及び辺地共同受信施設の設置を促進し、これらの地域における難視聴を解消するよう放送事業者を指導してまいりたいと考えております。
 また、都市における難視聴対策につきましては、原因者負担の原則によりまして、関係者を指導するとともに、CATV施設の普及促進とその適正な運営を確保し、視聴者の利益保護の観点に立ってこれに対処してまいる所存であります。
 次に、宇宙通信並びに海洋開発の研究について申し上げます。
 郵政省が従来から重要施策として推進してまいりました宇宙通信の研究の促進につきましては、昭和五十年度打ち上げを目標に、開発が進められております電離層観測衛星のための衛星管制施設の整備及び昭和五十二年度打ち上げ目標の実験用静止通信衛星に塔載する通信機器の試作研究を、引き続き進めていくこととしております。
 また、海洋開発に関する研究につきましては、海洋開発に際し必要な海洋情報の伝達技術の研究開発を進めておりますが、本年度は研究体制を強化しレーザーによる海中通信の研究を継続して行なうほか、海中作業基地におけるヘリウム音声改善装置の研究を新たな研究として取り組むこととしており、海洋開発に積極的に協力してまいる所存であります。
 次に、電気通信関係について申し上げます。
 インテルサットの恒久化につきましては、昭和四十四年二月以降、数次にわたって交渉を重ねてまいりましたが、昨年四月から五月にかけて開催されました全権会議において国際電気通信衛星機構(インテルサット)に関する協定が採択され、現在までにわが国を含む七十カ国が署名を了しております。
 郵政省といたしましては、わが国の国際電気通信業務の円滑な運行及び一そうの発展をはかるため、暫定協定に引き続き恒久協定にも当初から参加することが必要であると考えております。
 本協定は、今国会において御審議をいただくため、二月十四日提出いたし、同日付外務委員会に付託されました。
 次に、日本電信電話公社の予算案について申し上げます。
 損益勘定におきましては、収入予定額は一兆四千四百五十八億円で、前年度当初予算と比較いたしまして、二千八十七億円の増加となっております。
 他方、支出予定額は収入予定額と同額の一兆四千四百五十八億円でありまして、これを前年度当初予算額と比較いたしますと、給与その他諸費、営業費等で一千三百七十七億円、資本勘定への繰り入れ額で七百十億円、合わせて二千八十七億円の増加となっております。
 資本勘定におきましては、収入予定額は内部資金で五千四百十九億円、外部資金で六千四百八十八億円、総額一兆一千九百七億円を計上いたしております。
 このうち、政府保証のある公募債によるものは二百億円、特別債によるものは一千二百八十億円となっており、この特別債の中で、新たに政府保証のない公募債を発行することとしておりますが、その発行額等につきましては、今後の金融情勢等を勘案いたしながら、大蔵省とも十分協議の上きめることといたしております。
 他方、支出予定額は建設勘定への繰り入れ額で一兆五十億円、債務償還等で一千八百五十七億円となっております。
 建設計画につきましては、年々増大する電話需要に積極的に対応するため、前年度当初予算に比べ四十一万五千加入増の二百八十二万五千加入の一般加入電話の増設をはじめとして、事業所集団電話約六万加入、地域集団電話十五万加入、公衆電話約四万個、市外電話回線約十二万四千回線等の増設を行なうほか、情報化社会の進展をはかるため、データ通信の拡充強化を進める等の建設工事を実施し、電信電話設備の拡充とサービスの向上を強力に推進することとしております。
 次に、日本放送協会の昭和四十七年度収支予算、事業計画、資金計画案につきましては、三月七日提出し、同日付当委員会に付託されましたので、慎重に御審議の上御承認くださいますようお願い申し上げます。
 最後に、今国会において御審議をいただくよう提出いたしました法律案について御説明申し上げます。
 第一は、去る第六十五回国会に提出いたし、現在衆議院において継続審査とされております有線テレビジョン放送法案であります。
 第二は、郵政省設置法の一部を改正する法律案でありますが、この内容は、東京都に置かれている地方郵政局が全国最大の規模を有し、膨大な業務量のため、一郵政局としての管理能力の限界を越えておりますので、これに対処するため、東京都に地方郵政局を一局増置して、首都圏における郵政事業の整備充実をはかり、事業サービスの向上に、万全を期そうとするものであります。
 なお、この法律案につきましては、二月三日国会に提出し、同日付内閣委員会に付託されましたのでよろしくお願いいたします。
 第三は、簡易生命保険法の一部を改正する法律案でありますが、この内容は、保険金最高制限額を二百万円から三百万円に引き上げること、その他若干の制度の改善をはかろうとするものであります。
 第四は、電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案でありますが、この内容は、電信電話等に対する国民の依然として旺盛な需要を充足するため、日本電信電話公社が公衆電気通信設備を一そう急速かつ計画的に拡充する必要がある実情にかんがみ、加入電話加入申し込み者等による電信電話債券の引き受け制度、電話交換方式の自動化の実施に伴う電話交換要員の退職につき特別の給付金を支給する制度及び電話加入権に質権を設定することができる制度の存続をはかるとともに、公衆通信回線使用契約申し込み者に電信電話債券を引き受けさせる等、電信電話債券の引き受け制度の整備をはかろうとするものであります。
 なお、以上の法律案のほか、なるべく早い機会に成案を得て御審議を仰ぎたいと、目下慎重に検討を重ねている法律案は、郵便貯金法の一部を改正する法律案並びに切手類模造取締法案であります。
 なお、郵便貯金法の一部を改正する法律案のおもな内容は、最近新聞をはじめマスコミ等において報道されております郵便貯金の預金者に、日常生活での不時の出費に際し必要な資金を、簡易な手続で貸し付けを行なおうとするものであります。
 提出法律案につきましては、後ほど御審議をいただくことに相なりますが、その節は慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
 以上をもちまして私の説明を終わります。
    ―――――――――――――
#13
○高橋委員長 次に、日本電信電話公社事業概況について説明を聴取いたします。日本電信電話公社総裁米澤滋君。
#14
○米澤説明員 電信電話事業につきましては、平素格別の御配意と御支援を賜わりまことにありがたく厚く御礼申し上げます。
 ただいまから日本電信電話公社の最近の事業概況について御説明申し上げます。
 まず、経営状況でありますが、昭和四十六年度は、電信電話拡充七カ年計画の初年度として、建設投資額八千七百六十億円をもって、一般加入電話二百六十二万加入、地域集団電話二十五万加入を中心とする電信電話の拡充・改善を実施するとともに、情報化社会の発展に伴う社会的要請に即応して、データ通信サービスの拡充・開発を積極的に推進しております。
 本年度予算におきましては、事業収入を一兆二千三百七十一億円と見込んでおりますが、昭和四十六年十二月末における実績は九千九十三億円でありまして七三・五%の達成率であり、収入予定に対しましては、最近における景気沈滞を反映して若干減収傾向に推移しております。
 公社といたしましては、今後一段と経費の節減をはかるとともに、各種利用促進策をより一そう推し進める等の経営努力によって、収入の確保に努力を続けたいと考えております。
 建設工事につきましては、その工事費総額は前年度からの繰り越し額を加え九千百億円となっておりますが、契約進捗状況について見ますと、十二月末における契約額は八千七百七十四億円でありまして、総額に対し九六・四%の進捗率となっております。また、支出進捗状況について見ますと、十二月末における支出額は六千八百三十六億円でありまして、総額に対し七五・一%の進捗率となっております。
 また、十二月末における加入電話の増設数は二百九万加入でありまして、年間予定の七九・八%を消化いたしております。
 次に、電信電話拡充七カ年計画等について申し上げます。
 わが国経済の急逝な成長発展、情報化の通帳などによる電気通信サービスの高度化・多様化への要請にこたえるため、既定の第四次五カ年計画の拡大修正を含め、昭和四十六年度から五千三年度に至る電信電話拡充七カ年計画を策定し、本年度から実施いたしております。
 この七カ年計画は、建設資金八兆五千億円をもって、一般加入電話一千九百七十万加入、地域集団電話七十三万加入の増設を行ない、加入電話の積滞を全国的規模において解消することを目標としております。
 また、データ通信、画像通信の拡充・開発を推進するとともに、電子交換機等の導入をはかり、総合電気通信網の形成を促進する考えであります。
 なお、この七カ年計画が終了いたしましても、わが国の経済成長と国民生活の充実に伴い、加入電話の旺盛な需要はさらに継続するものと見込まれます。
 また、第六十五回通常国会におきまして、電報制度の近代化、広域時分制の採用、電話設備料の改定及びデータ通信制度の法定を骨子とする公衆電気通信法の一部を改正する法律を御可決いただきまことにありがとうございました。
 それぞれの項目につきまして、法律に定めるところにより実施を進めております。
 このほか、本年五月に予定されております沖繩の本上復帰に伴い、公社は沖繩における電気通信業務を琉球電信電話公社から引き継ぐことになりますが、関係方面の御協力を得て、円滑に実施したいと考えております。
 なお、先般政府から国会に提出されました電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
 次に、昭和四十七年度予算案について申し上げます。
 まず、事業収支計画でございますが、収入は総額一兆四千四百五十八億円で、その内訳は電信収入三百五十七億円、電話収入一兆三千百四十億円、専用収入五百七十四億円、雑収入三百八十七億円を見込んでおりまして、昭和四十六年度に比べて二千八十七億円の増加となっております。
 一方、支出は総額一兆四千三百九十二億円で、その内訳は、人件費四千二百四十八億円、物件費二千九十一億円、業務委託費九百七十四億円、減価償却費四千八百七十億円、その他利子等二千二百九億円でありまして、昭和四十六年度に比べて二千百七十三億円の増加となっております。
 以上の結果、収支差額は六十六億円となります。
 なお、以上の事業収支計画には、沖繩関係収入三十八億円、沖繩関係支出六十九億円を計上いたしております。
 建設投資について申し上げますと、その規模は総額一兆五十億円で、前年度当初予算八千二百十億円に対し二二・四%の増加となっております。
 この資金の調達は、内部資金で五千四百十九億円、外部資金で六千四百八十八億円、総額一兆千九百七億円でありますが、このうち債務償還等千八百五十七億円を除いた額を建設資金に充てることといたしております。
 外部資金の内訳は、加入者債券三千五百六十四億円、設備料千四百四十四億円、財政投融資等千四百八十億円を予定いたしております。
 なお、財政投融資等には、資金調達手段の多様化をはかるため、四十七年度より新たに発行することとしている公募特別債を含んでおります。
 建設計画の内容について申し上げますと、一般加入冠話二百八十一万五千加入、地域集団電話十五万加入、公衆電話約四万個を増設するとともに、市外電話回線につきましては、約十二万四千回線の増設を考えております。
 なお、基礎工程につきましては、加入電話需要の動向、設備の行き詰まり状況、近傍局とのサービス均衡等を考慮いたしまして、四十六年度以前から工事継続中の局を加え、九百三十四局の新冠話局建設を行なうことといたしましたが、このうち四十七年度中にサービスを開始する局は五百十八局であります。
 市外電話の基礎設備につきまして、市外通話サービス改善計画に基づきまして、必要な伝送路並びに市外電話局の建設を計画いたしました。
 また、情報化社会の発展に伴う社会的要請に即応して、データ通信サービスの提供をさらに積極的に推進することとし、六百八億円をもって、販売・在庫管理システム四システム、科学技術計算システム四システム、預金・為替システム等二十五システムの建設を計画いたしました。
 なお、広域時分制の実施に伴う課金機器等の新設・改造工事を四十六年度に引き続き行なうこととし四百三十億円を計上いたしております。
 また、農山漁村における電話普及の促進をはかるため、地域集団電話十五万加入を増設するほか、災害時における通信の確保をはかるため、新たに大都市における地下施設の防護をはかることを中心とする防災計画を実施することといたしております。
 なお、以上の建設計画には、沖繩関係として一般加入電話増設一万五千加入、離島対策の充実等を中心に設備の拡充をはかることとして投資額七十億円を計上いたしております。
 以上をもちまして最近の公社事業の概況説明を終らせていただきます。
#15
○高橋委員長 これにて郵政省所管及び日本電信電話公社事業概況の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#16
○高橋委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。
#17
○阿部(未)委員 佐藤内閣の閣僚の中では環境庁長官と並んで輝ける大臣といわれる郵政大臣の所管事項の説明をただいま承りまして、たいへん御苦労だと思っております。それだけに、私はやはり大臣の権威にかけても、本委員会の権威にかけても、大臣所管事項の説明は明確なものでなければならないと思うのでありますが、まず二ページ目ですが、これはどなたが起案をしたのか知りませんが、私は日本語にあまり詳しくはありませんが、この中で特に重要施策の項ですけれども、これをすなおに読みますと、「郵便送達速度の安定向上のための諸施策、すなわち」云々とありまして、郵便貯金や簡易保険の増強まで郵便送達の安定のための施策の中に入っておるような文章になっておるようですが、私の解釈が謀りかどうか。私は郵便貯金と簡易保険の増強は、送達安定のための諸施策とは次元の違うものだと考えますがどうでしょう。
#18
○廣瀬国務大臣 何ページですか。
#19
○阿部(未)委員 二ページ目です。あけたところのまん中から後段の重要施策のところです。どうでしょうか。日本語の解釈ですが、「すなわち」というのがどこにかかるのですか。
#20
○廣瀬国務大臣 たいへんわかりにくい日本語で表現いたしましてまことに失礼いたしましたが、「送達速度の安定向上のための諸施策、すなわち、郵便局舎の改善、輸送力の拡充、郵便外務対策」、それまでですね。一応そこで切りまして、「及び郵便貯金、簡易保険の増強に伴う経費が含まれております」、そこで一応切って、それであとはまた別のことを書いておるつもりでございますけれども、どうも表現はじょうずでなかったと思います。
#21
○阿部(未)委員 これで論争する気はありませんけれども、何しろ輝ける郵政大臣の所管事項の説明としては、日本語をそのまま直訳しますと、郵便送達安定のための施策の中に郵便貯金や簡易保険の増強まで入ってしまう、こういうような文章になりそうですから、ちょっとお伺いしたわけです。論争する気はありませんが、ひとつ事務当局はこういうものについても、やはり大臣のお顔もありますから、十分配意をしてもらいたいと思います。
 では、具体的な問題で少し質問さしてもらいますが、電報料金の改定がさきの通常国会で、法定事項につきましては電気通信法六十八条によって決定をされまして、なお別表以外のものについては大臣の認可事項、こういうふうに定められているところでございまして、これが三月一日から改定にあたって、実は周知が非常におくれて、電電公社窓口の混乱だけでなく、利用者が非常に迷惑をしたわけですけれども、大臣認可事項にかかるものについては、一体電電公社はいつごろこれを申請をし、郵政省はいつごろこれを認可をして周知したのか、どうしてああいう混乱を生じたのか、具体的にその経過についてお知らせを願いたいと思います。
#22
○米澤説明員 お答えいたします。
 電報制度の近代化につきましては、先般の公衆法の改正の中にも出ておりまして、その改正は昭和二十八年以来約二十年ぶりの大改正でございます。法定料金につきましてはだいぶ前からわかっておりましたし、それから一方認可料金につきましては、ただいま御質問がありまして、詳しくは所管局長から御説明させますけれども、確かに御指摘のように、私たちもなるべく早くこの法定料金以外の認可料金につきましては、認可を得て現場に周知徹底させたいと考えております。しかし、何といいましても非常に大きな改正でございましたし、また慶弔電報等についていろいろ問題がございましたので、そういう点で現場の徹底に若干遺憾の点があったと思います。公社といたしましてはたしか二月の半ばごろ郵政省に出したのでありますが、しかし、私のほうも大体こういうことになるということを前もって予想いたしておりましたので、通信局長会議等を通じ、あるいはまた直接私のほうの主管の局から現場の管理者のほうにそれをよく周知きせておいたつもりでございますが、確かに御指摘のように今後もっと早い時点におきましてその措置をやることが必要であると思っております。
#23
○阿部(未)委員 総裁のおことばはちょっと矛盾しておるように私は思うのです。画期的な改定であればあるほど事前に十分な準備をして、国民が混乱を来たさないようにすべきであって、画期的なものであるからおくれたということは、これはまるで逆の理諭でありまして、なるべく早く、しかも法定料金は早く決定されておったわけですから、こんなにおそく、いまのお話では二月の中旬ごろに申請したというお話ですが、具体的に何日に申請をして郵政省は何日にこれを認可したのか、ちょっと知らしてもらいたいと思います。
#24
○中林説明員 お答えいたします。
 認可申請につきましては、いろいろな検討の期間を意外に要しましたので、予定よりもかなりおくれまして二月の十四日に申請いたしております。
 それから郵政省の認可は二月の二十三日にちょうだいいたしております。
#25
○阿部(未)委員 二月は、ことしは一日多くて二十九日あったのですけれども、二十三日に認可をされて二十九日までの間に、全国にその手配をするということは私は至難のわざだと思います。総裁がいまおっしゃったように、事前に大体こういうことになるだろうということで準備をしておったと言われますけれども、準備があったならばああいうような混乱はなかったと思うのですが、もう少し具体的に、なぜ認可の申請がおくれたのか、その経緯を説明してもらいたい。
#26
○中林説明員 お答えいたします。
 先ほど先生もおっしゃいましたが、実は法律のほうは昨年の五月の十九日でしたか、可決をいただきまして、相当の期間はあったのでございますけれども、実は今回の料金の改正というのは、制度始まって以来の料金の抜本的な改正でありました関係から、いろいろの点で検討する事項が多くて、まあ私どもも正直に申し上げまして若干それに取りかかるのがあるいはおくれたのかとも思いますが、その点は重々反省いたしておりますけれども、またこの前の国会で先生方からちょうだいしました宿題、慶弔電報の問題とか、その他にもいろいろの点での検討に時間を要したわけでございまして、その点は重々反省いたしておるわけでございます。
#27
○阿部(未)委員 できたことですから幾ら追及してもしかたがないのですけれども、いつか民間放送の認可にあたっては午後五時過ぎ、時間を過ぎて何か文書を持っていって認可したということで、この委員会でたいへん問題になったことがありますが、いま伺いますと二月の中旬、十四、五日ごろでしょう、申請をしたのを、郵政省が認可したのは二十二日といえば、これは一週間の上、期間がかかっていますが、民放の場合の認可は持ち回ってでもその日のうちに認可をしたというような経緯もあるようですが、かかる重要な問題について、郵政当局が一週間以上もかかって認可したということは、これはどういうわけですか。
#28
○柏木政府委員 ただいまの電報の改正の問題は、相当基本的な問題が含まれるほかに、申請関係の改正に関係する事項が三十ばかりございまして御承知のように特殊電報につきましての制度の改正、料金の改正、また特別扱いにつきましての料金改正、あるいは扱いの廃止というようなものも相当広範囲に検討を要するのでございます。これにつきましては、私のほうといたしましても実情を十分調査する必要があるのでございまして、たとえば廃止をする電報等につきましても、さらに最近の取り扱い状況につきまして、詳細公社のほうからの資料を求めるというようなこともいたすわけでございます。さらに、大臣もこの問題につきましては、慶弔電報の問題はじめ非常に御配慮をいただいておりまして、たびたびこの問題につきましての御検討もされておるわけでございますが、省内におきましても、特定局の委託業務の関係もございますし、文書といたしまして事務当局が検討したものを省内でこれを調整する点もございます。さらに省議を開いて大臣の最終的な御判断を願うというようなこともございますので、このたびは私どもとしてもたいへん急がせまして、私も毎日、きょうはどうか、きょうはどうかというようなことをせっついていたのでございますが、結果といたしまして十日間かかっているわけでございます。極力この処理を急いで大臣の御決裁をいただくようにしたわけでございますが、以上申し上げましたような事情によりまして、十日という日数を要しているわけでございます。
#29
○廣瀬国務大臣 たいへん取り扱いが遅延いたしまして公衆に御迷惑をおかけいたしましたことは、ただいま阿部委員の御指摘のとおりだと思うのでありまして、それに対しまして電電公社とか郵政省のほうからとにかく弁明は申し上げておりますけれども、率直に申しまして、スピーディーに審議を進めたつもりでございますけれども、結局おそくなって御迷惑をかけたという結果になったことは、これはぬぐうことができないと思うのでございまして、私に申させますと、電電公社のほうで案をつくって認可申請をやる、これを郵政省が認可するに十日もかかったというようなことになっておりますわけでございますけれども、電電公社のそうした案をつくり認可申請をするということと、郵政大臣が認可するということはもちろん別個の問題でございますけれども、郵政省と電電公社の関係でございますから、しょっちゅう相談をしながらできることでございますので、私はこれはあまり言いわけにならないと思うのでございます。それで今後は、公衆相手の私どもの電電の仕事でございますから、御指摘の点もよくわかるわけでございまして、大臣みずから、これは大臣の認可事項でございますから、御迷惑をかけないように十分戒心いたしまして御期待に沿いたいと思いますので、将来を見ていただきたいと思います。
#30
○阿部(未)委員 いま大臣の御説明でわかったのですけれども、大臣のおっしゃられるようにお話しがあれば私も納得せざるを得ないのですけれども、さっきのように形式的に、認可の申請があってから検討してどうこうという――形の上ではそうかもしれません。しかし、大臣のおっしゃるように、電電公社と郵政省の間というものがそんなに他人行儀なものであるはずはないし、おそらくその改定についても事前に十分相談をしながら取り運ぶものだと思うのです。ですから、さっき一例を申し上げましたけれども、民放の場合には五時過ぎに持ってきた文書でも、持ち回りをしてすぐ認可をしておるのに、電電公社と郵政省の間で一週間も十日もかからなければならないような手続上の関係はないような気がしましたので、これはこれからもあることですが、もう少し連絡を緊密にして、大臣のおっしゃるように、事前に大体話し合いをつけて、出たらすぐ、送れば認可ができるというようにしてもらいたい。特に事務当局のほうにお願いをしておきたいのですけれども、認可にあたっての検討ということは私もよくわかりますけれども、同時に、二十三日ごろに認可をして三月一日に間に合うか間に合わないかくらいのことも、やはり監督の責任ある省としては考えて、国民の立場、利用者の立場に立っての判断も必要で、もし間に合わなければ十五日や一カ月延ばしたってしようがないですが、それを三月一日に固定させながら二十三日までも引っぱる、というと語弊があるけれども、時間を費やしているという点は、やはり気をつけてもらいたいと思います。これはこれで終わります。
 それからこの慶弔電報等については、一応形の上では廃止ということになっていますけれども、実質的には、希望もあったんだと思いますけれども、従来の用紙を使ってそして配達をしてもらえるということになっておるようですが、あの用紙を使うと三十円ですか、たくさん取られるわけですね。一体あの用紙は一枚がどのくらいかかるのですか。百五十円になって、用紙が三十円かかって電話で打ちますとこれまた二十円かかると、一通二百円になるのですね。あの用紙一枚が三十円もかかるとはどうしても思えないのです。電電公社の立場から、なぜあの用紙を使えばそんなに高くなるか。ほんとうにサービスする気があるのならば、もともと赤字であることは了解しておりますけれども、この慶弔電報について用紙が一枚三十円というのはちょっと常識外だと思いますけれども、原価計算の点でひとつお答え願いたいと思います。
#31
○中林説明員 お答えいたします。
 今回から特別電報としての慶弔電報という制度を廃止しまして、特殊取り扱いとしての慶弔用の用紙というものを新設したわけでございます。この特殊取り扱いを御希望の方には、ああいった用紙を使いまして、三十円の料円をちょうだいいたすわけでございますが、実はその三十円の料金と申しますのは、電報の紙代というだけではございませんで、それに慶弔電報でございますと、たとえば祝いでありますと、こちらのほうの受け付けた局で着信局のほうに、祝いなら祝いと、こういったような符号も打たなければいけませんし、また着信局のほうは普通の電報ならこれを折りたたんで配達をするのですが、慶弔電報は、たたんだ上に封筒に入れて配達をする、こういったようないわば慶弔用の電報に伴う特殊の手間といいますか、そういうものも含めて、紙代も含めて三十円という料金をちょうだいすることにいたしておるわけでございますが、紙代自身は封筒を含めて五円くらいのものであります。
#32
○阿部(未)委員 廃止をしてしまわれたのならば、これは言いようがないのですが、ああいう扱いをするとなれば、従来のようなクラハという略号を使って三字で済むものを、わざわざ二十五字も打たせる、電信回線の利用からいってばかげた話だと思うのですね。長い電報を送達させねばならないような仕組みにしておいて、しかも同じような扱いを結果的にはするわけでしょう。したがって、普通の電報、一般の電報に比べて、慶弔電報の場合は数が多いから、その意味ではまとめて配達もできるし、私はあの用紙を使うくらいはサービスしても公社としてはいいのではないかという気がするのですが、五円くらいしか――折りたたみがかかるということですが、前に祝いというのを入れるから高くつくというのなら、なぜ略号表を使わないのですか、従来のように。そうしたら三字で済むわけでしょう。電信回線を利用する限りにおいて、三字で済むものをわざわざ長くやる、前に祝いを入れるから高くなるというが、そんなものじゃ私はないと思うわけです。これはやはりあの用紙を使うということは、従来の略号表を使ったほうが電信回線を生かして使うという意味から、私は意義が大きいと思いますが、それはどうなりますか。
#33
○中林説明員 お答えいたします。
 いまの先生の御意見の、略号で打ったほうが非常に手間が簡単であるというような御意見でございましたが、実は実際の処理を考えますと、略号で送りましても、着信局のほうでそれを普通の平文に直してタイプを打ち直す。ところが最初から平文で打ちますと、着信局のほうでこれをタイプで打たないでそのまま文字が出てきたものを使える。こういったようなことで現実の手間というものはあまり変わりはない。それから、いまの略号で送れば回線は短くなりますけれども、現在やはり電信回線はそういった面では、昔に比べますと豊富になっておりますので、そこまで短くするという、昔のモールス通信時代のように電送というものにコストがかかりませんので、平文で打つということにしました。
#34
○阿部(未)委員 これはどなたがお聞きになってもたいへん苦しい答弁だと思うのです。やはり略号を使う、そしてできるならば初めから例文については印刷か何かしておいて、来たらぽんと張りつけて配達をするということにすれば簡単にできる。そうでないのはあたりまえなものでやる。これはあまり議論をしてもしようがないけれども、どうも私が納得がいかない一つですので、電電公社は、この点について、あの用紙を使って、従来のような取り扱いをするのならば、もう一度検討してみていただきたいと思う項目の一つでございますが、ぜひ御検討をいただきたいと思います。総裁、どうですか。
#35
○米澤説明員 お答えいたします。
 慶弔電報につきましては、これまでいろいろな経緯がございまして、電電公社は、最初は一般の電報の原価から見まして七百円ぐらいかかる、したがって慶弔確報というものは、父危篤というようなそういう緊急電報とは多少性格が違うし、幾らか儀礼的な要素があるので、原価を半分だけいただきたいという案を実はつくったわけでありますが、それを今度は、政府の方針が慶弔電報をやめたほうがいいという御方針でありまして、結局、慶弔電報をやめるような線になったわけでございます。しかしまた、この国会の衆議院あるいは参議院の逓信委員会等のいろいろな御意見によりまして、やはり何かそれに似たような形を残したほうがいいのじゃないかということで、非常にこの問題は苦慮いたしまして、いまのような形になったのでございまして、われわれといたしましては、また一般の電報は二十五字百五十円になりましたときに慶弔電報はなくなったけれども、いわゆる特殊に扱う慶弔電報というものは、いま運用局長が言いましたが、袋そのものの値段というわけではないのでありまして、袋に入れる、入れて、また慶と弔が間違ったりしても相ならぬわけでありますし、それからまた必ず配達しなければいかぬ、一カ所にまとまってたくさん行く場合もありますけれども、一般の国民の方は、むしろ一通とか二通とかお打ちになるわけでございまして、そういうことで、その取り扱いも、一般の電報のようにはなかなか簡単にいかない。もちろん配達しなければならぬ、そういうこともあってやった次第でございまして、ただいま検討せよとおっしゃったのでございますが、われわれといたしましては、国会の御意見等も十分考えて、ああいう案がいまできた次第でございまして、そこは御理解願いたいと思います。
#36
○廣瀬国務大臣 阿部委員は、慶弔電報の特殊料金のことについていろいろ電電公社を御追及なさっておられますけれども、実は、その料金は郵政大臣の認可事項でございまして、私は、最終的に責任をもって三十円にきめたわけでございますので、実き詰めますと、私の責任ということになるわけでございます。実は五十円という説もございまして、内情を打ち明けて申しますと、五十円でいいじゃないか、私どもの電気通信管理官は、二十円にはできないかということで考えたわけであります。二十円ということについても何ら根拠がないのです。あなたのおっしゃるとおり、紙代は幾らかと申しましたら二円か三円でできましょう。色刷りでやりましても。というようなことでございまして、二円、三円ではちょっとぐあいが悪い。また国会議員のうちには、百円でもいいじゃないかということを電電公社におっしゃった方もあるようでございます。これは有力なメンバーでございます。そういうことで、私はずいぶんいろいろ苦慮いたしまして、簡単な問題ですけれども、苦慮いたしましたことは事実でございます。それで、もともとがいま総裁がおっしゃったように原価計算と申しますか、非常に電報が赤字で苦しんでおる。これは二十八年から十九年間も値上げをせずにおったという事実、やっておる皆さん方の御了承でああしたことができたのですが、もちろん電報は非常に赤字に苦しんでおるというようなこともございますから、原価の半分三百円か三百五十円という案も出ておったようでございます。それからやめてしまったらいいのじゃないかという案になりまして、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしまして、私ども相当思い切って押えて三十円にしたわけであります。しかし先生から指摘されますと、特別にこれという根拠はないわけであります。もともと三百円とか三百五十円を基礎として考えますから百円という説も出てくるわけであります。ですから、これは今度ぜひお認めいただきまして、私の問題でございますから、私の責任問題と思いますけれども、よろしくひとつごかんべんを願いたいと思います。
#37
○阿部(未)委員 じゃもうこれ以上言いませんが、ただ総裁、あの用紙を使ったら配達しなければならぬという理屈はなくて、普通の電報だって慶弔で打つと配達するのです。配達しなければならないのです。問題は、あの用紙とそれに要する手間、それだけが三十円だろうかどうかということに私は疑問を持つわけですよ。それが三十円かかるだろうかということに疑問を持つわけです。配達はどうせせんならぬですね、これは。あの用紙を使わなくたってこれは配達しなければならぬわけですから、そのことは理由にならぬです。問題は、申し上げましたように、用紙の代と手間が三十円かどうか。非常に高いという印象を受けます。しかし、大臣からの釈明もありましたから、この問題はそれで終わることにいたします。
 次に、郵政省設置法の一部改正についてお伺いしたいのです。
 東京郵政局を二つに分割するということについては私は賛成です。賛成の立場に立ちますけれども、なおその理由から考えてみますと、大臣の所管事項説明の中でも、非常に業務の量がふえていまではやりにくいので二つに分けたいというおことばのようでございますけれども、そうだとすれば、ただ二つに分けたからそれで仕事はうまくいくというふうに私は理解ができないのです。むしろ、市町村でも統合していくという状況の中で、統合したほうがより能率的に仕事ができるという考え方だってあるのに、分けて、しかも増員がないのじゃないかと思うのですが、全然増員しなくて二つに分ければ能率があがるという根拠が一体どこにあるのか、その辺を設置法の関係でお伺いしてみたいのですが……。
#38
○廣瀬国務大臣 たいへん有力な御反論だと思います。実は、私郵政大臣になりまして、いろいろ郵政借の改革の事項について考えてみたのでございますけれども、その当初から、まあこれは長年郵政省の懸案、悲願であったわけでございますから、東京郵政局は二分割したいということを一つの項目にあげておいたわけでございます。
 ところが、その後数カ月いたしまして、東京郵政局をこれは遅配の関係で視察に参りまして、そうして郵政局長の説明を聞いたのでございますけれども、その説明によりますと、これは御承知のように、申すまでもなく全国に郵政局は十あるわけでございますけれども、まあ十分の一で、東京郵政局管下の郵便局だけで全国の郵便物の四割を取り扱っておるという事実を聞いたわけでございます。それから遅配が、全国の遅配の六割が東京郵政局管下の郵便局で行なわれているというような事実を聞きまして。私もがく然としたわけでございます。
 これはどうしても、やはり在来いわれていたように、東京郵政局を二分割しなければならないということに決意いたしまして、今度の予算折衝のときにいろいろないきさつがあったことは御承知だと思いますけれども、一時は断念せざるを得ないような羽目におちいったわけでございますけれども、党の通信部会の方々が非常に御協力くださいまして、何らスクラップも出さずに、廃局も出さずに新しい局の増設だけ認められまして、これは郵政省いたしまして非常に大きな収穫であったわけであります。
 しかし、御指摘のように、機構の上から、東京と関東は、もう東京が中心で関東は周辺をなしておりますので、仕事は密接な関係がある。そういうことになってくれば、一つの郵政局であったほうが、仕事の関連から申しまして、処理から申しまして都合がいいじゃないかという御指摘は、私は当たると思いますので、これは、局舎の選定についてはよほど考えて、二分割はぜひしたいと思いますけれども、しましても。この両局間の連絡をよほど緊密にやれるような体制を整えておかなければいけないと思いますし、それから人員の点でございますが、分割いたしますと、ただいま先生のお話しのように、分割ロスがむしろできるわけでございます。いままで一つであったものが、仕事の内容は同じものでございましても、二つの局に分けますとロスができまして、人員をさかなくちゃならないということになるわけであります。これは当然だと思っております。それで、これにつきましては、在来の東京郵政局を二つに単純に、定員の関係でございますが、分けるだけでなくて、各地から、もう無理をお願いいたしまして、やりくりをいたしまして、そうして、まあ東京にできるだけ人を集めて、それもおのずから限度があります。限度がありますけれども、各郵政局関係に御無理を申しまして人を集めて、そうして二つに配置するということになりますれば、東京の在来の定員よりも、両局合わせれば多少ふえることになりますけれども、そういうようなことがもしできなければ、分割ロスがありますので対処ができないわけでございますが、うまく定員が整えば、仕事の能率は今後ぐっとあがってくる、こういうように期待いたしております。
#39
○阿部(未)委員 それでわかりました。全然増員がなければ意味がない気がしたのですが、各郵政局から持ち寄るということになれば、結果的には増員の形になると思います。
 大体事情がわかりましたが、具体的に、まず郵政局長のポストが一つふえますね。そのほか、いわゆる役付ですね、部長、課長というのがずっとやはりできると思うのですが、役付がどのくらい、部長が何名、課長が何名、係長が何名ふえることになりますか。
#40
○北政府委員 お答え申し上げます。
 局長、次長という段階、これは現在局長、次長三名でございますが、二局に分かれますとそれぞれ局長、次長二名ずつなりますから、四名ということになります。一名増でございます。それから部の段階で、すでに郵務と人事は、二部ございますので、そういったことをあれしますと、たしか四部ふえるわけでございます。その他、課長段階それから係長段階、こういったところまで入れますと、総計で約――約と申しますのは、まだぴっしりきめておらぬわけでございますので、約八十六名程度そういった役職の増加による増が考えられる。先ほど大臣がおっしゃられました分割ロスというものが生ずる、こういうことでございます。
#41
○阿部(未)委員 どうも、そういう数字を承りますと。それは課長さんもお仕事をなさるのはなさるだろうけれども、官庁機構の無駄なところを見せつけられたような気がして、ずいぶんロスが出るような気がするのですが、まあひとつ鋭意努力されてロスの出ないような、能率のあがる運営をしていただきたいと思います。
 それでは次に質問いたしたいのは、前から縣案になっている、郵便業務の役務の関係で、電電公社の例の慶弔電報に関連してですけれども、慶弔郵便というのをやりたい、前からいまの次官がたいそう意気込んでおられたのですが、これはどういうふうになっていますか。
#42
○溝呂木政府委員 先ほどいろいろ議論されました慶弔電報の行くえの問題と関連している問題でございまして、あの当時、慶弔電報というものは全廃されるであろうというような情勢を踏まえながら、今度の郵便法改正によってそういう新しい役務が郵政省所管にできる、こういう二つの情勢から、当時の郵務局長は慶弔郵便というものを考えて、一つは慶弔電報にかわり、一つは郵便増収に役に立つだろうという発想で考えられたと思いますが、慶弔電報そのものが先ほどの議論のような形になりましたので、私のほうとしましてはもう少し慶弔電報等の行くえを見ながら、一方、やはり郵便でそういうサービスをするとなると、相当の人手とかコストというものを考えなければいけませんので、それは二つ、もう少し検討させていただきたい、こういうふうに考えております。
#43
○阿部(未)委員 その当時、郵便法の改正の際に、大会社の親会社、子会社とか、相互間で郵袋による郵便輸送についてやりたい、こういうお話もありましたが、これはどうなりましたか。
#44
○溝呂木政府委員 確かにその当時、大郵袋あるいは郵袋郵便とかいったようなことで、会社本店、支店間とか、そういった大口のものに対する郵便サービスを考えようということで、その後私も引き継ぎまして、いろいろアンケート調査をしておりますが、どうももう一つ自信がないので、四十七年度で約二千社ぐらいを対象にしたいわゆるマーケットリサーチといいますか、そういったものを少し徹底してやった上で、コスト等を考えながらやっていきたいということで、構想としては引き続きさらに前進させながら、しかし一方市場調査というものでもって、あと後悔のないような制度を考えたい、こういうふうに考えておるわけであります。
#45
○阿部(未)委員 どうも、お伺いしますと、いろいろ計画はあるけれども、実際にはなかなかやらぬという感じがいたしますが、前からの懸案ですからひとつ検討してみていただいて……。
 それから、郵務局長、重点施策の中で、いわゆる大部市及びその周辺の郵便輸送の安定の施策を考えて、かなりのお金をつぎ込むようになっておるようでございますけれども、これは具体的にどういう形になってくるのですか。
#46
○溝呂木政府委員 四十七年度の重要施策事項としての「大部市及びその周辺における郵便送達速度の安定向上」というふうにくくってありますが、その中身をブレークダウンしてみますと、一つは何といってもやはり大都市周辺において一番問題になっておりますのは郵便局舎の問題でございます。この点につきましてはすでに御承知かと思いますが、四十七年度においては画期的な予算を取っていただきまして、そのうちの郵便局舎関係についても前例を見ないほどの額を確保し得るに至っております。まず、そういう郵便局舎というものに重点を置くこと。
 それから第二番目が輸送力の問題がございます。大体現在では、大都市においては一点中心主義による放射線状の輸送路を持っておりますが、すでに東京周辺になりますと循環線を設けなければならぬ。すべて東京中郵に集中して、中郵からまた出ていく、首都圏の郵便物が。そういうふうになりますので、途中で拾って、循環線でとっていかないと、もう中郵が参ってしまうといったような事情がございますので、そういった問題。
 それから何といっても郵便につきましては郵便外務対策というものが、じみではありますけれども中心にならざるを得ないということで、前年あたりから継続しております郵便外務員の休憩室の冷房とか、あるいはヘルパーの配置とかいった、いわゆる環境整備といったようなこととか、あるいは高層ビルに対する配達を楽にする方法によって外務員の仕事を楽にしようといったようなこととか、そういったようなことを考えております。
 四番目は雇用難対策ということで、まあいろいろ定員というものがとれておりますけれども、なかなか最近本務者の採用というものが困難になってきます。まあここ一年ばかりは経済界の情勢で少し楽になりましたが、将来を考えると相当困難化しよう。そうなると主婦労働力というようなものをパートタイマーで活用するとかしないと、なかなか労働力の確保はできないだろうというようなこと、あるいはいろいろな賃金単価、いわゆる団地配達の単価とか、そういったような単価もある程度上げなければならぬといったような問題がございます。
 それから最後に、いろいろこのように日本の経済あるいは社会情勢が発展してきますと、郵便事業というもののシステム分析といいますか、そういったものをこの辺で再検討する必要があろうかということで、そのための調査研究、市場調査ももちろんやらなければいけませんが、システムの分析といったようなものを掲げて、これらの五つをもって一応重要施策ということに考えているわけでございます。
#47
○阿部(未)委員 大体わかりましたが、もう一つ関係があるのに例の航空郵便輸送の関係で、騒音防止の立場から夜間飛行については非常にやかましくなっておりますが、この夜間便の確保がなくて郵便の航空輸送ができるかどうか、これはどういう計画になりますか。
#48
○溝呂木政府委員 大都市間の郵便の送達を早くするというのは、まさに夜間専用飛行機による輸送によってこれが現在なし遂げられているわけでございまして、ある意味においては郵便の生命線ともいえるわけでございます。しかし一方、御承知のようにその飛行機の騒音によっていろいろ御迷惑を受けている住民の方もあるわけでございます。それで、やはり環境庁から運輸省に対して、そういものはやめたらという勧告が出たわけでございます。寄り寄り郵政、運輸でもって相談しておりますが、私どもとしてはせっかくいまの夜間専用便、といってもYS11のプロペラ機でもありますし、騒音その他についてもかなり注意をしているつもりでございますので、なるべくならば、あの夜間専用便をそのまま残したいという気持ちはございます。しかし、いろいろ地元住民等の強い要望もございますので、少し検討はしております。たとえば夜間専用便に載せる郵便物といいますのは、大体東京から大阪ならば、東京のその日の夕方までに集まった郵便物を夜間専用便に載せて夜中に大阪に着けて、大阪の朝の第一号便で配達するというシステムをとっておりますが、その間に少しでも郵便物を前もって前送しておく。いわゆる旅客機のほうへ委託して前送しておくという手をとれば夜間専用便への依存度が減るだろうというような手は打っております。がしかし、それによって一便減らせるかどうかということになると、いまの段階では無理かと思いますが、しかし少なくもふえていくものは押えていこうというようなことを考えておりますが、まだ最終的な結論に達しておりませんので、現段階ではこの程度の御説明でかんべんさせていただきたいと思います。
#49
○阿部(未)委員 中央公害対策審議会の騒音部会ですかね、あそこの議論の中では、郵便専用線については夜間便を残してもいいのではないかという議論があったやに聞いているのですが、どうだったでしょうか。
#50
○溝呂木政府委員 いろいろ部会あるいは委員会の段階におきましては、郵便夜間専用機につきましてはかなり理解のある答申をしていただいているようでありましたが、結果的に、環境庁から運輸省になされた勧告においては全部やめたらというふうになっておりまして、最終的には環境庁の勧告というものが最終案ということになったわけでございます。
#51
○阿部(未)委員 もっとはっきり、ぜひ残してもらいたいなら残してもらいたいという郵政の意見を聞かしてもらいたい。私、公審の委員もやっておりますので、公害対策のほうでまた意見を述べたいので、それはなくてもやれるのだということであればないにこしたことはないです、夜間の航空便は。しかし、どうしてもなければ困るとなれば、これは国民の利便とのかね合いの問題ですから、そういう意味でもまた環境庁長官の考えも聞きたいと思いますので、郵政としてはどうなのか、ひとつはっきり聞かしてください。
#52
○溝呂木政府委員 夜間専用便というものは相当、数便ございます。それで、原則的にいって、これをやめることは私ども郵便の速度、サービスを落とすということならば――要するにわれわれとしては東京−大阪間、あるいは大都市間を翌日速達というものを目ざしておりますが、これをいまの郵便日数表で公示しておりますものを、サービスを落とすならば可能でございますが、しかし郵政省としては、このサービスはどうしても維持したいという考え方に立つ以上は、ひとついまの夜間専用便は残したい。しかし、先ほど申しましたように、オール・オア・ナッシングではなしに、そのうちの一便の時間をこっちにずらせないかとか、あるいは高速自動車によって、あるいは将来新幹線が夜間もし郵便の輸送をやっていただくと、相当の部分は私解決できると思いまして、これはまた運輸省、国鉄さんのほうへいわゆる要望書を出しておりますが、そういったようなものを考えながら、少し改良の余地はあろうかと思いますが、現段階においては、原則としてぜひ残していただきたいというのが私どもの念願でございます。
#53
○阿部(未)委員 それからもう一つ郵便関係では、いま過密地帯における郵便輸送の安定についてはりっぱな対策を立てておられるようですが、これとはちょうど逆の現象を過疎地帯に、特に最近は赤字の国鉄路線の廃止等とか、バス路線の廃止等とか、無人駅がたくさんできつつあります。これらの過疎地帯における郵便輸送の対策はどんなふうになっておりますか。
#54
○溝呂木政府委員 先ほどの御質問に対しまして少し補足させていただきたいと思いますが、YS11はジェットプロップ機で、いわゆるブロペラ機と申しますか、純然たるプロペラ機ではなくて、ジェットによるプロペラ機というのが正当でございますのと、それから夜間専用便で運んでおります物数は三百万通ということでございます。
 それから、ただいまの御質問に対する答弁でございますが、過疎地帯における運送ということは、たぶんバス路線の廃止とか、あるいは国鉄赤字路線の廃止に伴って、郵便の輸送に与える影響という御質問かと思いますので、それに対してお答えいたします。
 ただいま御指摘のとおり、最近は非常にバス路線の廃止及び鉄道の廃止、あるいはバス路線が通っておってもワンマンシステムによって、郵便物の委託を全部拒否されております。四十五年度あたりでは二十七路線、四十六年度あたりになりますと八十六路線というものについてそういう影響を受けております。これにつきましては、私どもとしましては、その荷量によりまして、大きい場合には大型の自動車、小さい場合は軽四輪という、いわゆる自動車請負ということでこれをカバーしていくというのが実情でございます。
#55
○阿部(未)委員 郵便輸送の原則といいますかについてですが、郵政省でそういうような場合直接輸送をする、運送をするというような計画なのか、あくまでもいまの方式で請負でやらせるというお考えですか。
#56
○溝呂木政府委員 いわゆる局と局との間の運送線路はやはり原則として請負でやっていきたい。それから郵便局からの配達業務、配達区域内の輸送は、これは同じ輸送になりましても自営でやっていきたい。しかし、取り集め等につきましては、大都市につきましては情勢によって請負でやる、こういうふうな考え方でございます。
#57
○廣瀬国務大臣 さっきの深夜便の問題でございますが、郵務局長から御説明申し上げましたけれども、先生が委員会で御発言なさるのに間違いがあってはならぬと思いますのでつけ加えておきますが、ジェットプロップというのは半分ジェットで半分プロペラでございますから、純然たるジェットじゃございませんので、騒音はジェットほど高くございません。そのことを御注意願いたいということと、それから三百万通というのは、一日の郵便の取り扱い量が二千七、八百万通のうちの三百万通ですから、相当多数の量であるということをひとつ御承知おきを願っておきたいと思います。ぜひひとつ……。
#58
○阿部(未)委員 それから大臣の所管事項の中で、郵便貯金法の一部を改正する法律案について非常に熱意を持っておられますし、世論も非常に期待をしておるようでございますが、今日の時点での大体取り運びの模様はどういうことになっておりますか。
#59
○廣瀬国務大臣 ただいま郵政省のほうで考えております、提出いたしております俗に庶民金融といわれておりますけれども、これは正確に申しますと郵便貯金の預入者の個人貸し付けということでございまして、その内容については、阿部委員すでに御承知だと思いますので省略いたしますけれども、私どもの考えは、郵便貯金をやっていらっしゃる方の生活の利便を増進したいということで、不時の入費がありました場合に、郵便貯金を引き出すということになりますと――私ども対象に考えておりますのは、主として郵便貯金の大宗をなしております定額貯金でございますけれども、定額貯金は御承知のように預託の期間が長ければ長いほど有利でございまして、二年たつと六分になりますし、五年たつと六分八厘八毛、七分近くになります。十年たつと八分以上になるということで、だんだん利子の率が逓増してまいりますので、それで不時の入費の場合でも、なるべく預金を引き出さないほうが預金者のために有利だというふうに考えておるわけでございます。
 そういうふうに不時の入費がありました場合には、引き出さずに貯金は貯金として安定させておいて、それで別途貸し出しいたしまして、これは申すまでもなく小口でもございますし、短期間でもございますから金利も安いというようなことにいたしておるわけでございますが、そういうようなお金を貸して差し上げよう、そして預金はそのままぜひ置いてもらいたい、そのほうが有利でございますよということで、こういう考えを持つに至ったわけでございますが、諸外国の例を見ましても、国で郵便貯金をやっておりますところはこれは全部個人の貸し出しをやっております。
  〔委員長退席、水野委員長代理着席〕
それからまた貯蓄業務をやっております貯蓄銀行というものが外国にございますけれども、そういうようなところでも個人貸し付けはやっておりますようなわけでございます。
 そういう諸外国の例もございますし、また国会におきましても、御承知のように四回本会議で決議をいたしております。一回は参議院でございますが三回は衆議院というようなことで、ぜひ郵便貯金の個人貸し出しはやるべきだ、そういう方向で、姿勢で検討してみろという御鞭撻もいただいておりますので、いままでこれを郵政省が積極的にやらなかったということがむしろ私はどうかしておったと思うわけでございます。私の独走でも何でもない、やるべきことを提唱したということにすぎないわけでございます。ただ、いま産業よりも人間、経済よりも福祉ということをいわれておりますから、最も波に乗りやすい時期であると考えて打ち出したわけでございます。
 幸いにたいへんな御共鳴を各方面からいただいておりますわけでございますが、大蔵省は依然として抵抗いたしております。その抵抗の理由は、金融業者に圧迫を加える、民間企業に重庄を加えることになるのではないかということをいっておりますけれども、これはもう申すまでもなく、ああした銀行業者が庶民大衆に五万とか、十万とか、二十万とかいう生活給は絶対に貸してくれません。不動産の担保を持ってこいとか、有力な個人の保証人をつけよということで絶対に貸してくれません。その辺がブランクだと私は思うのでありまして、そのブランクを埋めて差し上げたいということをいっておるわけでございますけれども、しかし、郵便局のこうした提唱に刺激を受けたのか、最近は金融業者も、銀行も、それから信用金庫も、信用組合も、庶民金融はいままでおるすであった、やるべきだということを考え出しておるようでございますが、非常にけっこうだと思います。向こうもいいというし、われわれはわれわれの立場でやりまして、両々相まって庶民の福祉を増進していきたいというのが考えであるわけであります。そういうことを大蔵省はいっておりましたけれども、それは理屈が成り立たぬと思っております。
 それからもう一つは、大蔵省は、郵便局は貯金の吸収だけするのがたてまえではないか。制度ではないか。それをこわすことになるのではないかということ、これはこの間も大蔵大臣が本会議でそういうような答弁をされたわけでございますけれども、財政部会でもそういうことをおっしゃっておるようでございますが、もともと郵便局が貯蓄専門でなくちゃならないというものではない。現在こういうふうに、国民の福祉増進という時期でございますから、むしろ考え直さなければならない。在来の制度は何も神さまのつくってくれた制度ではございませんから、墨守する必要はないと考えております。そういう制度を改めていくことが政治の進歩である、こういうように私は思っております。
 いまどういう状況になっておるかというお尋ねでございますけれども、事務段階は事務段階で大蔵省といろいろ折衝いたしておりますし、それから私は私で、適当なときには大蔵大臣と十分話し合わなければならぬ。もうずいぶん長い間会いたいと思っておりますけれども、いろいろ思想の調整がまだできておりませんので、この上とも大蔵省、郵政省の間におきましてぜひ私ども説得の努力を重ねまして了解を得たいと思います。了解がなければどうしても進まないわけであります。しかし、党内は党内で財政部会というのがあるわけでございまして、こちらのほうともよくお話し合いを進めておるわけでありますので、党内、閣内、意見の不統一というようなことでは決してございませんけれども、検討の段階でございますからお互いに主張し合って、そして一致点を見出さなくちゃならぬ、こういうように十分努力を重ねてまいりたいと思います。
 それから農協方面からもいろいろ反対もございますから、農林省からの御了解も得なければならぬと思っておりますけれども、農協の信用業務のほうでおっしゃっておりますことは、どうも私どもの考えに誤解があるのではないかと思っておりますので、これから説得の努力をしなければならぬ。つまり郵政省だけの考え方だけでなくて、大蔵省にも御理解をしていただき、農林省にも御理解していただき、また各党にも御理解していただきまして、スムーズに提案のできるように、十月一日から施行したいと思っておりますから、今度通常国会における法律提案の時期というのがちゃんとあるものですから、その時期に間に合うように、いま気持ちを非常に急いでおりまして、努力は十分重ねてまいりたいと思っております。意思の疎通を各方面とはかりまして御期待に沿いたい、こういうふうに考えておりますわけでございます。
#60
○阿部(未)委員 今後せっかくの努力を期待をいたします。われわれも賛成でございますから、がんばってもらいたいと思うのです。
 それから、昨年の国会で新種保険を発売するようになったようですけれども、せっかくつくった特別養老とか学資保険といわれるものの売れ行き状況は、どういうふうになっておりますか。
#61
○野田政府委員 お答え申し上げます。
 昨年の九月一日から発売いたしました学資保険、特別終身保険の発売状況でございますが、これは一応好調でございます。実は奨励期間――四十六年の九月一日から始まり、ことしの二月末日までの六カ月間ですが、その半年間の実績でございますけれども、準資保険が六十五万件、特別終身保険が二十四万件、両者を合わせますと八十九万件の売れ行きとなっております。この期間の募集の総件数が二百三十七万件でございますので、一応両者合わせますと三七・五%、内訳は学資保険が二七・五%、特別終身保険が一〇%、こういうことになっております。
 以上のような数字でございますので、私どもとしましては、国民の皆さま方から一応好評を得ておるというようなことでございまして、今後ともますます積極的に普及をはかっていきたい、このように考えております。
#62
○阿部(未)委員 もう一つ、この所管事項の説明の中で、保険の募集が目標額に対して、すでに二月末現在で一一五%、あと三、四、五、六、七、八と六カ月、この六カ月で二五%というのは、あとの六カ月が非常に順調に進めば二三〇%ということになると思うんです。これは現場の職員のおしりをたたいて、募集しろ、募集しろとたいへんやかましく言っているんではございませんか。そうじゃないとすれば、目標額の設定はずさんなものだと思いますが、いかがですか。
#63
○野田政府委員 大臣の所管事項の説明で申し上げました数字につきましては、実は、会計年度で御報告をいたしておるわけでございまして、四十六会計年度の予算目標は百四十億でございます。これに対しまして、現在、二月末日におきます進捗状況は一一五%まで達成しておるということでございます。これは会計年度でいっております。先ほど申し上げましたのは、会計年度で予算は成立いたしますが、それを受けまして保険の推進上、奨励年度というのを設けておりまして、これは会計年度と別に、九月一日から年度を起こす、こういうことにいたしております。ちょっとあるいは説明を申し上げるのが不足だったかと思いますが、そういう状況でございます。現在一一五%でございまして、年度末までに一応、一三〇%前後いくかどうかということを予想しております。
#64
○阿部(未)委員 保険はわかりました。
 それから、同じく所管事項の中で、事故犯罪の阻止を重点施策として努力をしておられるということ、これはきわめて抽象的でありまして、努力をしておるというが、最近における事故犯罪の趨勢はどうかということが、若干触れられてしかるべきじゃないかという気がするんですが、最近の事故犯罪の趨勢は一体、どういうことになっておりますか。
#65
○廣瀬国務大臣 主管の首席監察官から詳細に御説明さしたいと思います。
#66
○舘野説明員 お答えいたします。
 数年の犯罪の発生件数から見まして、大体、発生状況は漸増ということでございますが、総体から申しますると横ばいということであります。
 その犯罪の内容等につきましては、特別、最近変わったものはございませんけれども、ただ一般の社会情勢の影響を受けまして、非常に世人の目につきやすい局舎侵入、特に強盗といったような郵政事業に対する犯罪がごく最近目立っております。
 大勢を申し上げますると、最近五カ年間におきまする郵政犯罪の発生状況でございますが、五カ年間の平均で三千七百九十一件、約三千八百件でございます。このうち、捜査によりまして犯人を検挙いたしましたものが二千百三十七件、これは平均でございますが、二千百四十件前後ということになっております。
 なお、その中で、犯人を検挙いたしまして、郵政省の職員によって犯された犯罪、それから省外の人によって犯された犯罪、この状況を見ますると、部内者による、職員による犯罪が大体この検挙の二割で、この数年間ずっときておるという状況でございます。
#67
○阿部(未)委員 職員の検挙はわかりましたが、職員の犯罪と部外者の犯罪とに分けて、件数と被害額は大体どんな割合になりますか。
#68
○舘野説明員 件数から申しまして、いま申しましたように、この三年間をとってみましても、二〇%ないし二二%が部内者による犯罪であるということでございまするけれども、大体、全体の犯罪発生の六割は貯金の犯罪でございます。ただ、一般の窃盗犯がよそさまの所有にかかる貯金通帳を窃取いたしまして、それを郵便局の窓口に持ってきまして、非常に巧妙な預払いの手続をいたしまして貯金を詐取するというのが全体の犯罪の半数、貯金の犯罪の九割となっているわけでございます。したがいまして、この犯罪の種類から申しますると、貯金の大部分、九割以上が部外者による犯罪である、しかもこれが犯罪全体の半分以上を占めるということでございます。
 それから、その他の業務にかかわりまする犯罪といたしましては、一番大事な仕事になっておりまする郵便関係、これはどちらかと申しますると郵便部内の職員によりまする犯罪のほうが若干多くなっております。
 それから、保険業務に関しまする犯罪といたしましては、これは双方ございまして、年度によって非常に違いますが、部内の者が不正な経理を行なうということもございまするし、最近はまた、契約者と申しますか、あるいは契約者たらんとする者が虚偽の申告をして不正な契約をする、郵便局員を欺罔して不正な契約をする、あるいはまた、最近非常に普及しておりまするところの傷害特約つきの保険におきまして、不正な保険金の詐取をするといったようなことが最近顕著に見られております。
#69
○阿部(未)委員 次は、予算のことについて少しお伺いしたいのですけれども、郵便料金の改定等によってことしから郵政省予算は幾らか楽になって、あのときの議論では、三年くらいはもてるだろうという話になっておったのですが、これを見ますると、予備費が二十億ですか、この程度の予備費でいわゆる収支とんとんということになるわけです。これで三年ももてるだろうかという気がするのですが、一体予算の見通しとしてはどうでございますか。
#70
○溝呂木政府委員 予算のうち、結局郵便事業についての問題になりますので、私から答弁さしていただきたいと思います。
 前に郵便法の御審議をいただいたときに、今回の法律改正及びそれに伴う料金値上げによって三年間は持たせ得るということを御説明したわけでございますが、そのときに、四十七年度どういうふうに予想をしたかと申し上げますと、当時の計画では百七億の黒字が出るだろう、その黒字を持ち越して四十八年度で二百億程度の赤字が出る、それを差し引きずると結局百億程度で済む、百億程度だったらば、いろいろの方策でその赤字が解消できる、したがって、四十六年、四十七年、四十八年、三年間は持つというふうに試算したわけでございます。今回の四十七年度予算は一応とんとん予算といいますか、収支とんとんになってございます。したがいまして、初めに予想した百億程度の翌年度への持ち越しすべき資金がそれだけないことになりますが、百億程度でございますし、なお四十七年度自体の収入の見込み、そういったものについてもう少し今後の経過を見てみませんとわかりませんが、そういったことと、それから四十八年度予算で、当時二百億程度の赤字が出るというふうに見込んでおりますが、これらも四十七年度の推移によっては少し変わってくるというようなことで、いまのところ四十七年度予算によって、急遽、三年持つと言っていたものがそれ以下になることではないというふうに考えております。
#71
○阿部(未)委員 心配になるのですが、大体百億見込みが狂うておるわけですから、そうすると、おそらく二百億程度の赤字が出れば、そのままの赤字になると思うのです。そこで、心配になるのは、あのときに郵便料金の中で省令に移管したものが非常に多いわけですね。いきなり郵務局長のほうで郵便の取り扱い料金の改定をやられたら非常に困ると思うのですが、そういうことはございませんか。
#72
○溝呂木政府委員 今度の郵便法改正におきまして省令委任が相当ふえたことは確かでございますが、しかし、その当時の答弁でも省として明らかにしましたのは、やはり全体の収支の問題を明らかにして料金をいじる。したがって、省令料金にしたからといって、かってに郵政省限りでは絶対にいじりませんというお約束はしてございます。しかも、いまの御質問に対しての御説明で申し上げましたように、現段階においては早急に料金をいじる必要はないというふうに考えておりますので、いまの段階におきましては、そのようなことをするというつもりはございません。
#73
○阿部(未)委員 それで、予備費が二十億あるわけですけれども、ベースアップと定期昇給で二・七%ですね。仲裁裁定と昇給原資が二・七%でまかなえると私は思わないのですが、これはもしかなり大幅な仲裁裁定が出たとするならば、一体この予算はどうなるのか、ちょっと聞かしてもらいたい。
#74
○浅見政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のパーセントは昇給分かと思いまするが、別途五%アップ、十一カ月分を当初予算に組み込んでございます。
 なお、いま先生お話しのように、仲裁裁定等でもっと大きいのが出たらどうするのかという問題に相なりますが、それは増収に伴います弾力条項の発動あるいは経費の節減等でまかないたいというふうに考えております。
#75
○阿部(未)委員 どうも郵政省は不親切でいけません。大臣、いまの、この予算の説明書を見てくださいよ。その二枚目、歳出のところの二項目、「職員基本給」というところに「四十六年度仲裁裁定の予算化および昇給原資二・七%による」とこう書いてあれば、これは仲裁裁定と昇給原資が二.七%で、上は、「業務費」の中の人件費、給与費が総額として五%ふえるというふうに理解をし、二段目は仲裁裁定と昇給原資の二・七としか解釈できませんが、これはどうですか、これを見たことがありますか。
#76
○浅見政府委員 お答えいたします。
 先生お手持ちの備考の欄をごらんいただきますと、一等上の「A業務費」でございますね。この備考に「人件費科目には、給与改善原資として五%相当額(十一か月分)を含む」、こういうふうにございまして、その以下、内訳に相なりますが、「職員基本給」で「四十六年度仲裁裁定の予算化」ということと、「および昇給原資二・七%による」というのが出ておるわけでございますね。したがいまして、総体の中に五%、十一カ月分が含まれておる、こういうことでございます。
#77
○阿部(未)委員 これは「予算化」と「および」から別で、いわゆる二・七が昇給原資で、その前の予算化はこれは別になるわけですね。
#78
○浅見政府委員 そうでございます。どうも失礼いたしました。
#79
○阿部(未)委員 わかりました。それでかなり大幅なのがあるとどうなりますか、給与改定があった場合、どこから金を持ってくることになりますか。
#80
○浅見政府委員 お答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、大幅な仲裁裁定等が出ました場合には、これで間に合いません分を経費の節減、言ってみれば物件費が中心に相なりますが、経費の節減でありますとか、増収につとめまして、弾力条項の発動を求めますとか、あらゆる企業努力をいたしまして生み出すということに相なります。
#81
○阿部(未)委員 こまかいことを聞いて恐縮なんですけれども、これは経理局長、五%相当額というのは給与改善という名目を使ってありますが、総体的に五%ですから、この中には定期昇給の分の昇給原資も含まれますか、五%は純然たるベースアップ分と見ておるわけですか。
#82
○浅見政府委員 お答えいたします。
 純然たるアップ分でございます。
#83
○阿部(未)委員 そうすると、定期昇給はこの業務費の総体の中ではどこに入ってきますか。内訳はわかりますよ、職員基本給はわかりますが、業務費全体の中で五%人件費がふえるわけですから、したがって定期昇給もそこに入るのじゃないですか。
#84
○浅見政府委員 お答えいたします。
 ちょっと説別が不十分かもしれませんが、昇給原資二・七%と申しますのは、四十六年度にベースアップがございました、これを全部見込んでおりまして、それに対する当然生ずべき定期昇細分二・七%分をすでにこの予算に組んであるということでございまして、したがいまして、一等上にございます「給与改善原資として五%相当額(十一カ月分)」と申しますのは、そういうことを前提にいたしましてアップ分を見込んでおる、こういうことに相なります。
#85
○阿部(未)委員 どうもよくわからぬ。それじゃ極端にいうならば、いま郵政省は大体四月一日に定期昇給さすのが原則のようですから、四月一日に定期昇給したものとして予算を組んで、さらにそのほかに五%相当額のものを見込んである、こういうことになるわけですか。
#86
○浅見政府委員 次のとおりでございます。
#87
○阿部(未)委員 はい、わかりました。
 それから貸金の改定についての考えが出ておるようですけれども、これは賃金単価を引き上げるということのようでございますが、単価を引き上げるということは、一人当たりのあれがふえることはわかりますけれども、これはいま地域によって差があると思うのです。実際の使役にあたっては、その予算の中でなるべく値切って頭数をうんと雇うという傾向があるのですが、人事局長、各地域で大体どのくらいの差をつけてありますか。
#88
○北政府委員 仰せのように予算では都市、地方の別はございませんで、一本でございます。ただ、実行にあたりましては、これまた先生御指摘のように、地域的に差をつけております。差をつけます場合に、ただいまおっしゃいましたように、いたずらに単価を値切って薄めて使うというつもりではございませんで、基本的にはやはり地域別に応じまして、そこで雇用できる単価ということに重点を置いておるわけでございます。実際には毎年、臨時雇いの賃金の地域別の最低額というものをきめまして、その最低額を割ってはならぬということで、しからば最高額はどうか。最高額は、やはり常勤職員の給与との均衡を見まして、そして予算の範囲内で地方にやらせる、こういうかっこうをとっております。
 ただいま、すなわち四十六年度、地域別に、あるいは職種別に割っておりますけれども、最も高い最低単価、これは東京都区部、それから大阪市内ということになります。その中でも郵便、電信業務に従事する外務職、それから鉄道郵便の乗務職というのが最高になっておりますが、これが日額千四百八十円。それから一番低いところで、たとえば暫定勤務地手当の無給地、こういったところの外務職あるいは乗務職以外の職種、これが九百四十円、これらが最低額でございます。そういうことでございます。
#89
○阿部(未)委員 最低額はわかりました。東京、大阪の外務の場合が最南の最低額で千四百八十円。実際にはいまどのくらいで雇っていますか。
#90
○北政府委員 これは、たとえば年末でありますとか臨時的な場合に使われるものと、それから欠員補充でありますとかいうような場合と、それぞれ違うわけでございます。と申しますのは、やはりそういった時期的な問題がございますので、雇える値段ということでやらしております。平均どれくらいになるかということにつきましては、ちょっと手元に資料がございませんが、たとえば東京でありますと千四百八十円じゃなくて、おそらく千五、六百円、外勤の場合はそういうことになっておると思っております。
#91
○阿部(未)委員 非常に権威がないような気がするのですが、そうすると、東京の場合、といっても最高の最低はきめられておりますが、たとえば郵政局で統一をするとか、何かの形をとっておるのか。雇える貸金ということになれば、その局だけに金を渡しておるわけですから、その局で雇うとすれば、中郵では千六百円出す、新宿のほうでは千六百八十円だということにならないですか。
#92
○北政府委員 お示しのように、郵政局におきまして管内の各地域の実情というものを把握いたしまして、それによって予算を配賦しております。したがいまして、場合によってはそういう場合もあると思います。ただ、年末のように、各回で大量に非常勤を雇いますような場合には、お示しのようなことをいたしますと、ある局に希望者が集中して他の局に行かないというような問題がございます。これはおのずからそういった局長間の連絡もございますので、そこらである緯度の申し合わせをして、そういったでこぼこがないようにつとめておる、そういうことでございます。
#93
○阿部(未)委員 大体わかりましたけれども、実は私も経験があるのですが、同じ大分県で、別府の局と大分の局で年末の非常勤の賃金が異なっておるわけです。しかも、大分のほうが少し高いわけなんですよ。それで文句が出まして、なぜ大分が高くて別府が安いか。地域給からいいますと、あそこは別府のほうが高いのです。そういう問題があったので気になったのですが、何かもう少し統一して、たとえば人口何万くらいのところはこのくらいのものだという標準みたいなものをつくっておかないと、確かに横の連携はありましょうけれども、全く局長の裁量にまかしてしまうということが妥当なのかどうかですね。そうなると、人がいなければ非常に高く出さざるを得ぬし、人があれば安く雇えていいじゃないかという、権威がないものになってしまうので、大体最低はわかりましたけれども、何か標準みたいなものが必要じゃないか。
#94
○北政府委員 先ほど申しました最低と申しますのは、実は年末あたりの大量に高校生を雇う場合は、実は適用除外してございます。と申しますのは、別府、大分という具体的なお話をいただきましたが、具体的な事象については存じませんけれども、そういった年末の場合ですと、主として地方におきましては、なかんずく高校生が対象になるわけでございます。そうしますと、高校でも大量に郵便局のほうへ振り向けてくれる高校の多い地域と、そうでない地域とやはりございます。そういったところから、先ほど申しております雇える単価というものに差が出る、こういったことはやむを得ないこととしてあり得ると思いますので、御承いただきたいと思います。
#95
○阿部(未)委員 いいか悪いか一ぺん検討してみてもらわないといまのような問題が出てくるので、これは局長、何か少し検討をしてみる必要があるのではないかという気がします。標準みたいなものをつくる必要があるのではないかという気がしますが、いいです、それは答弁要りません。
 それから、最後にもう一点お伺いしたいのですが、予算の編成にあたって、大体官庁の予算はとんとんに組むようでございますけれども、沖繩は、沖繩だけを抜き出してみると赤字になっておりますね。沖繩関係の郵政事業特別会計の予算が赤字であるということは、これは実情やむを得ぬと思いますけれども、沖繩の復帰というのは国策としてとられた措置でございますから、したがって、いずれは郵政が負担をしましても、少なくともここ何カ年間の期限くらいを切って、国策上の赤字については郵政が一般会計からでも繰り入れをしてもらう、それが妥当じゃないかという気がするのですが、どうでしょうか。
#96
○浅見政府委員 お答えいたします。
 おっしゃるとおりでございまして、来年度予算の中身におきましても収支赤字でございますし、いままでの沖繩郵政庁自体も累積赤字で、借り入れ金をかかえておるわけでございます。前者につきましては、これは地方の場合、収支を考えますとほとんどが赤字ということでございますから、まず一般的な態様として受けとめてよろしいと思いますが、復帰までの累積借り入れ金等の赤字につきましては、お話がございましたように一般会計で持てということで、ただいま大蔵省と折衝いたしておるところでございます。
#97
○阿部(未)委員 沖繩関係でもう一つお伺いしたいのですが、いま沖繩の復帰に伴っての賃金の問題で、いわゆる円の切り上げになる前のレートでもって。賃金の切りかえをせよという強い要求が出ておったようですね。郵政省だけできめられる筋のものではないと思いますけれども、どういう考えになっておられるわけですか。
#98
○北政府委員 仰せのとおり、これは政府全体の問題でございます。したがって、人事院でありますとか、大蔵省でありますとか、そういったところがどういうふうにやるか、どういう方針を出すかということにゆだねておる、こういうことでございます。
#99
○阿部(未)委員 これはどうなりますか、郵政の場合には、切りかえ方は刑としても、賃金の決定については交渉できめなければならぬという経緯があるようですから、したがって、郵政は郵政で、かりに切りかえそのものが新しいレートによって行なわれたとしても、処遇についてはおのずから別個の扱いというものが出てくるような気がするのですが、その辺はどういう考えになりますか。
  〔水野委員長代理退席、委員長着席〕
#100
○北政府委員 仰せのとおり、わがほうにおきましては団体交渉によってきめることになっております。そのつもりでおります。でありますけれども、団体交渉に臨みます場合に、郵政職員だけがそういった国家公務員通有のものを離れて措置をするという考えをとることはできないだろう。こういう意味合いにおきまして、そういったところの決定を待っておる、こういうことでございます。
#101
○阿部(未)委員 たいへん長い時間、どうもありがとうございました。これで終わります。
#102
○高橋委員長 この際、午後二時三十分まで休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
     ――――◇―――――
   午後三時三十八分開議
#103
○高橋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。
 放送法第二十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件について、本件の審査が終了するまで随時参考人として日本放送協会当局の出席を求めることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#105
○高橋委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#106
○高橋委員長 次に、先刻の理事会において協議決定いたしました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、審査を進めます。
#107
○高橋委員長 まず、提案理由の説明を聴取いたします。廣瀬郵政大臣。
#108
○廣瀬国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和四十七年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして、御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定によりまして、郵政大臣の意見を付して国会へ提出するものであります。
 まず、収支予算について概略を申し上げますと、事業収支におきましては、収入、支出とも一千百十四億八千万円で、前年度に比し、それぞれ百五億円の増加となっており、資本収支におきましては、収入、支出とも三百五十七億八千万円で、前年度に比し、それぞれ二十三億九千万円の増加となっております。
 なお、資本支出のうち、八億二千万円を事業収支へ繰り入れることとなっております。
 次に、事業計画につきましては、そのおもなものは、テレビジョン放送及びラジオ放送の全国普及をはかるため、放送網の建設を行なうこと、テレビジョン放送、ラジオ放送ともに放送系統の性格を一そう明確にし、番組内容の充実刷新を行なうとともに、教育、教養番組の利用促進につとめること、積極的な営業活動を行ない、受信契約者の維持増加をはかること等となっております。
 最後に資金計画でございますが、これらは収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。
 郵政大臣といたしましては、これら収支予算等について、慎重に検討いたしました結果、お手元にお配りいたしましたとおりの意見を付した次第であります。
 以上のとおりでございますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどお願いいたします。
#109
○高橋委員長 次に、参考人日本放送協会会長前田義徳君から補足説明を聴取いたします。前田会長。
#110
○前田参考人 ただいま議題となっております日本放送協会の昭和四十七年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げる機会をお与えくださいましたことに対し、厚くお礼申し上げます。
 協会の昭和四十七年度の事業の運営につきましては、事業経営の長期的構想のもとに、極力業務の効率化を推進し、テレビジョン、ラジオ再放送の全国普及の早期達成につとめますとともに、すぐれた放送を実施して、国民の要望にこたえ、国民生活の充実向上に資するよう努力する所存でございます。
 また、沖繩の復帰に伴い、沖繩放送協会が有している権利及び義務を承継し、沖繩地域において可及的すみやかに本土と同等の放送サービスを行なうことを目途に、放送の拡充、放送施設の整備並びに営業活動の充実強化を推進し、地域住民の要望にこたえるとともに、受信契約者の普及につとめることといたしております。
 次に、そのおもな計画について御説明申し上げます。
 まず、建設計画から申し上げますと、テレビジョンにつきましては、難視聴地域の早期解消をはかるため、二百二十地区にテレビジョン中継放送局の建設を完成し、百四十地区の建設に着手することといたしております。また、県域放送を実施するため津等二局のテレビジョン局の建設を完成するとともに、二局の建設に着手することといたしております。
 これらにより四十七年度末におきましては、総合テレビジョン局一千六百七十七局、教育テレビジョン局一千六百五十九局となります。
 このほか、辺地における共同受信施設につきましては、沖繩地域を含め一千十施設設置することといたしております。
 一方、ラジオにつきましては、熊本第二放送大電力局の建設を完成するほか、広島など第一放送局二局の増力を行なうことといたしております。また、沖繩地域におきまして、那覇など三地区にそれぞれ第一、第二放送局を建設し、沖繩全域でラジオ放送を聴取できるようにすることを計画いたしております。
 また、超短波放送におきましては、四十局の建設を完成するとともに、三十局の建設に着手することいたしております。
 これらにより四十七年度末におきましては、第一放送局百七十三局、第二放送局百四十四局、超短波放送局三百九十一局となります。
 このほか、放送センターの建物整備を完了するとともに、盛岡等の放送会館、カラー放送設備、研究用設備、業務の効率化のための機器等の整備を実施することといたしております。
 次に、事業運営計画につきまして申し上げます。
 まず、国内放送につきましては、テレビジョン、ラジオとも放送系統の性格を一そう明確にし、番組内容の向上刷新につとめることといたしておりますが、テレビジョンにおきましては、総合放送は、広く一般を対象として、番組の各分野にわたり調和のある編成を行ない、四十七年度は、特に、変動する社会情勢、国民生活の動向に対応し、報道機能を重視した夜間編成体系の刷新を行なうほか、第二十回ミュンヘンオリンピック大会の放送、沖繩復帰に伴う特別番組の放送等を実施することとし、教育放送は、体系的な教育番組を中心に、青少年、一般社会人を対象とする番組の編成を行なうとともに、大学教育番組の拡充等番組内容の充実につとめることといたしております。
 このうち、カラーテレビジョン放送につきましては、一時間二十分増加し、総合、教育放送合わせて一日二十二時間三十分とすることといたしております。
 ラジオにおきましては、第一放送は、報道、教養、娯楽番組を中心とする一般向け番組の編成を行なうことといたしまして、ラジオの機動性、速報性を生かした番組の強化等番組内容の充実刷新につとめることとし、第二放送は、全国同一内容により教育番組を中心とする特定対象向け番組の編成を行なうことといたしております。また、超短波放送におきましては、音楽番組及び県域ローカル番組を中心とする一般向け番組の編成を行なうこととし、ステレオ放送等超短波放送の特性を生かした番組の充実をはかることといたしております。このほか、放送番組の利用促進等の諸計画を実施することといたしております。
 なお、沖繩地域における放送番組につきましては、通信施設の整備等に対応しつつ充実をはかることとし、カラー放送の実施をはじめテレビジョン放送の拡充を行なうとともに、ラジオ放送については、復帰後早期に第一、第二放送を実施することといたしております。
 また、国際放送につきましては、一日三十七時間の規模により、ニュース。インフォメーション番組の充実をはかるとともに、各地域の特殊性に即した番組を編成するほか、放送を通じての国際間の理解と親善に寄与することといたしております。
 次に、営業関係につきましては、社会情勢の変化に即応した諸施策を積極的に推進することとし、受信者の理解と協力を得るよう、協会事業の周知につとめるとともに、電波障害の防止、辺地における共同受信施設の維持等受信改善対策及び沖繩地域における受信の普及のための特例対策等を積極的に推進することといたしております。
 これらにより、極力、受信契約者の維持開発をはかり、あわせて受信料の収納につきましても、確実を期するよう一そう努力することといたしております。
 調査研究につきましては、番組面において、国民世論調査、番組聴視状況調査並びに意向調査等を行なうとともに、技術面において、難視聴改善方式等放送技術新分野の開発研究、カラーテレビジョンの改善研究、放送衛星に関する開発研究、放送技術発展のための基礎研究等を積極的に実施することといたしております。
 経営管理関係につきましては、事業規模の拡大に伴う業務の増大に対処いたしまして、業務全般にわたり、効率化を積極的に推進し、経費の節減につとめますとともに、職員に対する教育訓練の実施等により企業能率の向上をはかることといたしております。
 また、給与につきましては、適正な水準を維持するよう改善をはかる所存であります。
 最後に、これらの事業計画に対応する収支予算につきまして申し上げます。
 事業収支につきましては、収入において一千百十四億八千三百万円を予定いたしておりますが、昭和四十七年度における受信契約者の増減につきましては、沖繩地域を含めカラー契約において四百万四千件の増加を見込み、普通契約においては、カラー契約への変更等により三百十四万四千件の減少、契約総数において八十六万件の増加をはかることとし、年度末における契約数を、カラー契約一千五百八十六万五千件、普通契約八百二十七万六千件、契約総数二千四百十四万一千件と予定し、これによる受信料収入を一千八十九億三千九百万円と予定いたしております。
 なお、沖繩地域における受信料の月額は、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律の趣旨にのっとり、沖繩の放送業務の実情及び社会的、経済的事情を考慮し、特例措置として普通契約二百五十円、カラー契約四百円とすることといたしております。
 このほか、国際放送関係等の交付金収入一億四千八百万円、預金利息等の雑収入十五億七千六百万円、資本収支から受け入れ八億二千万円を予定いたしております。
 これに対する支出は、総額一千百十四億八千三百万円で、国内放送費に二百九十七億七千九百万円、国際放送費に七億六千八百万円、業務費に百五億六千四百万円、調査研究費に十五億三千四百万円、管理費に百十六億六千八百万円、給与に三百七十億一千五百万円、減価償却費に百五十五億三千九百万円、関連経費に四十二億一千六百万円、予備費に四億円を予定いたしております。
 次に、資本収支につきましては、収入において三百五十七億八千二百万円を予定いたしており、減価償却引当金、固定資産売却収入等を百六十九億七百万円と見込み、外部資金の借り入れにつきましては百八十八億七千五百万円を予定いたしております。
 これに対する支出は、総額三百五十七億八千二百万円で、建設計画の実施に二百八十億円、放送債券の償還に二十五億八千万円、長期借入金の返還に三十億七千二百万円、放送債券償還積立金の繰り入れに十三億一千万円、事業収支へ繰り入れに八億二千万円を計上いたしております。
 以上、昭和四十七年度日本放送協会の収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べさせていただきましたが、わが国経済文化の発展、国民生活の向上に放送の果たすべき使命がますます重要となっていることに思いをいたしまして、従業員一同総力をあげ、この責務遂行に努力する所存でありますので、委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いいたし、あわせて何とぞすみやかに御審議、御承認を賜わりますようお願い申し上げまして、私の説明を終わらせていただきます。
#111
○高橋委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
     ――――◇―――――
#112
○高橋委員長 次に、逓信行政に関する件について調査を続けます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します、樋上新一君。
#113
○樋上委員 私は、ただいまの郵政大臣の所信表明も含めまして、郵政省の四十七年度予算について質問させていただきたいと思います。
 この説明資料の三枚目のところに「電波、放送関係について申し上げます。まず、放送番組の質的向上について」と、ここのところいろいろあるのですが、この欄だけ見ますと、電波法、放送法について、今回は提出予定法案の中に含まれておったと思いますが、ただいまの大臣の所信表明の中には明確になっておらないと思うのですが、郵政大臣はこの電波法、放送法はどうなさいますのか。また、改正するしないということであれだけ前に騒がれたのですが、そのいきさつ、経過をお伺いしたいと思うのです。
#114
○廣瀬国務大臣 御承知のように、昭和四十一年であったと思いますが、第五十一通常国会におきまして、郵政省は電波法、放送法改正の提案をいたしたのでございますが、いろいろ御審議をいただきましたけれども、審議未了に終わって流産してしまったわけでございます。自来、郵政省といたしましては、国会ごとに電波法、放送法の改正を提案いたしたいということでずっと調査研究を続けてまいりましたけれども、いままで成案を得なかったままに、したがって提案もできなかったわけでございます。しかし、今度はぜひ出したいということで、最初、御指摘のように国会提出の予定法律案にいたしておったわけでございます。そして、そういう意図が早くからございましたから、郵政省におきましてはさらに精力的に調査研究を進めてまいりますし、これと並行いたしまして与党におきましても、通信部会の中に特に電波法放送法の改正に関する小委員会をつくっていただきまして、最後のころは廃休というようなことで精力的に、休みの日もまた夜おそくまでかかってというようなことで非常に勉強を続けていただいたわけでございます。しかし、何ぶん電波法、放送法は、この前の沖繩国会でございましたか、あのときも先生から御指摘がありましたように、非常にむずかしい問題を含んでおるわけでございます。しかも、番組の内容というようなことになりますと、これはよほど憲法に関する言論の自由、放送の番組の編成の自由というようなことに関連がありますものですから、世論の一部といたしまして番組にも手をつくべきだというような意見もありますことは御承知のとおりだと思いますし、私どももそういうことを聞いておりますけれども、そうだということになりますとますますむずかしさが加わってくるわけでございます。それで、出したいという意図は持ちながら、そして勉強は続けながら、まことに残念ながら今度の国会にはおそらく提案することができないのじゃなかろうかというような昨今の状況でございます。まだ出さないという結論は出しておりませんけれども、出しますならばよほど慎重に検討して出さなくちゃならない。これは自民党は自民党で御意見を持っていらっしゃるわけでございまして、それをそのまま私が受け取って政府の責任において出すというわけにはいかないと私みずから考えておったわけでございます。ということは、世論の各方面の御意向も聞かなくちゃならない。放送業者の御意見も聞かなくちゃならない。また、野党の御意見も承っておかなくちゃならない。そうしなければ、出したって結局流れるというばかりでございますから、郵政省が党と並行して作業を進めておったわけでございますけれども、党のほうが郵政省よりもさらに力を入れて勉強なさっておったわけでございまして、いろいろいい方向に案は向かいつつあったわけでございまして、結論に近いものがあったわけでございます。もう一息だというような状態ではないかと思いますが、私どもそれを受け取って政府の責任において出すということになれば、また相当日数がかかるものだ、こういうふうに考えておるわけでございます。人権に関する問題でございますから、非常に慎重であるべきだと思っております。
 そこで、なぜ放送法の改正あるいは電波法の改正が必要であったかと申しますと、一、二の例を申しますと、電波法の関係では、いままでチャンネルブランの計画とか配分とかいうようなことについては全く法律的な根拠がなくて、行政的な取り扱いでチャンネルブランというものはやっておったわけでございます。そういうようなことではよろしくないと私は思うのであります。やっぱりチャンネルプランについてははっきりした法的根拠をつけていかなくちゃならない。そういうようなことを法律に盛り込む必要があるのだ。チャンネルプランというのは非常に重要な問題でございます。
 それから放送局を免許するという場合におきましても、いままでは内規と申しますか、根本基準というのがありましてやっておりましたけれども、これも前要な部分については法的根拠と申しますか、法律で定めておく必要がある、このように考えておる次第でございます。
 それから、いまの二つは電波法の例を申したのですけれども、放送法の関係から申しますと、NHKがどういう系統の波を使って全国にどういう放送をやるべきか、あるいはまた民放がどういう波を使ってどういう放送をやるべきかというようなことにつきましても、やっぱり何か法律で一定の標準の定めがありますと仕事がやりやすいというような気がいたします。
 さらにまた、いまNHKは御承知のようにあまねく全国テレビが見えるように、ラジオが聞こえるように措置を講じなければならないということになっておるわけでございますが、民放については、そういう法令で規定がないわけでございます。こういうことも放送法の内容として織り込む必要がありはせぬかというような問題、それから免許するにいたしましても、いまのように施設免許でいいか事業免許であるべきかというような御意見もあろうと思います。これは野党の皆さんにおいてもどういう御意見を持っていらっしゃるかということについては私も大体推察いたしておるわけでございます。そういうようなことにつきましても、よき方向調整と申しますか、そういうことを考えつつ出さないとまたお流れになる、前轍を踏むということになるわけでございます。
 この電波法あるいは放送法という大法典のことでございますから、どうせつくりますからには世界の模範になる、ようなりっぱな法典をつくりたいというのが私の意欲でございまして、党のほうにおいても非常に熱意を込めて御熱心にやってくださった御厚意に対しては感謝いたしております。いろいろ私どもに御示唆を与えていただいたり御指導いただいておりますが、その御指導に基づいて郵政省のほうでもこれを取り上げて出したいとは思っておりまして、今度の国会には予定法律案にいたしておったのでございますが、まだ出さないという結論はつけておりませんけれども、きょうの提案理由で説明申しましたように、はっきり出せるというようなことまで至っていないのでございます。おそらく出さないようなことが強いのじゃなかろうかと思っておりますので、あしからず御了承願いたいと思います。
#115
○樋上委員 具体的にいろいろなお話を承りまして、了承いたしました。これは市大な問題でございますから、いまの大臣のそういう面からひとつ慎重に考えていただきたい、こう思うのでございます。
 そこで、午前中も同僚の阿部委員からもお尋ねになりましたが、私も重ねてもう少し詳しくお伺いいたしたいと思いますのは、最近マスコミ等で非常に騒がれておりますいわゆる郵便貯金の貸し出し制度でございます。この問題につきましては、郵政大臣は非常に積極的にこれを取り上げていられるということを私もよく了承いたしております。私もこれには賛成でございまして、一日も早く大臣の御趣旨をやっていただきたい、こう思のでございますけれども、いろいろとそこに、大蔵省また政府部内においても問題があるということですね。難航と言うたら難航をきわめておるというところに非常に私たちも心を配っておる次第でございます。現在この制度は外国にもあろうかと思うのですが、こういう小口の貸し出し制度を何カ国ぐらいが実施しておるのでしょうか。
#116
○廣瀬国務大臣 ただいま樋上委員から、私どもの構想でありますいわゆる庶民金融、正確に申しますと郵便貯金の預金者貸し付けの問題でございますが、きょうは当委員会におきましては午前中阿部委員から非常に強く御激励を賜わりますし、ただいままた樋上委員から御鞭撻をいただきまして、提案者であります私ども郵政省としましては、ほんとうに感激をいたし、お礼を申し上げる次第でございます。
 せんだっての予算委員会におきましても、民社党のほうからも、竹本委員――竹本さんは民社党の政審会の会長であられますが、われわれ賛成だ、一応しかし説明してくれというような御質問がございまして、幸いに総理はじめ全閣僚のおそろいになっているところで詳しく説明をさせていただく機会を与えていただきまして、非常にうれしかったわけでございます。また、阿部先生といい、樋上先生といい、竹本先生といい、各政党を代表いたしましてそのような御意見をお話しになっているかと存じまして、私どもまことにうれしく存ずる次第でございます。
 内容については大体御承知だと思いますし、また先刻は阿部先生のお尋ねにお答えいたしましたのでおわかりだと思いますけれども、そこで、各国の例はどうかということでございますが、実は外国におきましても、政府が郵便貯金をやっておりますところはいずれも貸し出しをいたしております。それから郵便貯金でなくて、公共的に営利を離れて貯蓄銀行を経営しているところがございまして、公共的に営利を離れた貯蓄銀行を経営している国もございますが、そういう貯蓄銀行におきましてはほとんどすべてが個人貸し付けをいたしておりますが、その数などについては後かた事務当局から説明させることにいたします。
 傾向といたしましては外国はそういうことになっておりますし、またついでに申し上げておきますけれども、郵政省におきましても金融論、あるいは銀行論について、権威ある単者の先生方を次々にお招きいたしまして勉強会をいたしておりますけれども、いままでお呼びしました先生方はいずれもこの庶民金融、預金者の貸し付けは非常にけっこうなことだから大いにやれという状況でございます。
 ただ、さっき御説明いたしましたように、わが党におきましては政府の関係があるものですから、大蔵省、それから農協関係は農林省の御理解をいただかなくてはならぬということで、いま鋭意努力中でございますが、何ぶん今度の国会では法律提案の時期が三月十七日までというように限定されているものですから、事情によって多少延べる必要があるところはそれを認めるということになっておりますので、延ばす法律案に入れていただきたいと思っておりますけれども、そして、できればことしの十月一日から実施いたしたいということで、気持ちだけはずいぶんあせっておりますけれども、まだ役所の話し合いがきまったというところまでいっていないことをまことに残念に思っておる次第でございます。今後とも十分努力いたしまして御教示いただきたい、このように思っておるわけでございます。
#117
○樋上委員 大体この問題は、各郵便局の庶民金融についての歓迎するというアンケートが新聞にも出ていますし、いろいろこまかいことも私勉強させていただいておるのですけれども、いま世界で二十四カ国あるそうです。この外国のものを調べますと、二十四カ国やっているということを調査したのですよ。非常にけっこうなことだと思いますけれども、結局大蔵省が一番反対しておるところ、つまり民間金融機関の反対しておるところを私聞きますから、これについての御見解を一つ、一つについて聞きます。大体のことはわかるのですよ。わかるのですけれども、こういう点がどうか、こういう点がどうかということをお伺いいたしますので、その点についてのつまり御見解なり、またはそういう点はこうなんだ、こういうことをお答え願いたいと思うのですが、貸し付け事務というものは相手方のいろいろのことを調査しなければならない、これは当然のことですが、いまの郵便局ではその貸し付けについて、調査という点についてはどういうふうにお考えになっていますか。
#118
○廣瀬国務大臣 貸し付けの相手に対する審査能力ということだと思いますけれども、これは内容について御承知願っておりますように、郵便貯金の預金者にその範囲内で貸し付けるということでございますから、郵便貯金の大宗、七割程度は定額貯金でございますが、積み立て貯金あるいは定期貯金というものを対象にいたして、おるわけでございます。一番多いのは、定額貯金の通帳をお持ちになれば、その範囲内で、しかもその個人個人の貸し付けの上限につきまして郵政省の案は三十万までと考えておりましたが、党の、自民党は十万円に金額を下げて、なるべく数を多くしたほうがいいんじゃないかという意見であります。その辺はまだ固まっておりません。また先生方の意見も反映いたしたいと思っておりますけれども、まだ金額はきまっておりません。そういう十万とか、二十万とか、三十万とか、どんなに多くなっても三十万以上にはなりませんが、私たちは預金の範囲内ということにしておりますが、通帳を持ってくれば即歴にそれを担保にいたしまして、通帳に貸し出したとかなんとかいう判を押すようなことになると思いますが、そういうふうにして貸し出すということでございますので、審査能力は何も要りません。それは簡易保険の加入者の個人貸し付けをやっているのですが、簡易保険の場合も保険の払い込みをいたした範囲内において貸し付けをいたしておるのですよ。これは五十年くらい歴史を持っております。簡易保険では貸し付けをやっておりますから、郵便貯金で貸し出しをやらないというのは、これはいままで郵政省がそこに手をつけなかったということはおかしな話でありまして、理屈から言うと全くこれは変な話でございますが、そういうことでございますから、簡単にこれはできるわけで、審査能力というのは別に必要でございません。簡易保険でなれておりますから、しかも通帳だけでやりますから。
#119
○樋上委員 簡易保険の貸し出しはわかっておるのですけれども、それは特定郵便局などでは二、三人でやっておるのですね。そういう特定郵便局でもそういう煩瑣なことができますかどうか。その点がひとつ心配になるのです。
#120
○廣瀬国務大臣 その問題もたいへん御心配をいただいておる点かと思いますけれども、人によりましては、普通局だけでやらしたらどうかというお話もございますけれども、普通局だけということになりますと、全国で千くらいしか価数がないのです。そうすると、特定局はこれに対しまして一万六千局あるのです。一万六千のうち一万二千が無集配局でございまして、四千が集配局ということでございますね。人によりまして、集配局だけということになりますと、全国あまねくということになりませんもんですから、それから特定局のうち集配局だけということになりますと、これは特定局において四千しかない。私どもの考えは――普通局を集配局と言い間違えたかもしれませんが、一千の普通局、それから一万六千の特定局、これは集配局、無集配局ひっくるめていたしたい。さっき申しましたように手続きはきわめて簡単でございまして、無集配局は簡易保険で貸し出しをやっておりますから、無集配局でもなれたことでございますからやらせたいと思っております。
 実はもう一つ、その下に簡易郵便局というのがございまして、簡易郵便局にやらせたらどうかという意見もございます。これは全国で三千五、六百ありますが、簡易郵便局にやらせたらどうかという御意見もございますけれども、これはたった一人しか定員がない。やっと最近個人受託という方法で認めております。個人の意思でやらしておりますけれども、個人受託でやっている農協あるいは町村の受託であっても一人くらいしかおりませんから、これはちょっと無理だと思います。しかし、民社党におきましては簡易郵便局までやれという御意見がありますようですけれども、私としましては普通局、特定局、集配局、無集配帰までにとどめたいと思っておりますけれども、これも先生方の御意見を承って最終的にきめたいと思っております。
#121
○樋上委員 いま三十万という額が十万円ということですが、三十万なら二百億ということでしたね、最初の案は。私はより多くの人に、十万円でも、原資を多くしてより多く取り扱うという点にはいいのじゃないかと思うのですが、この点は技術的にいま申しましたようなことを心配するのです。
 それから、定額貯金なら定期を担保にやるのですね。それでその率は八〇%まで貸し出しできるのですね。(横瀬国務大臣「九〇%」と呼ぶ)九〇%、もしそれが返済できなければ相殺するということになる。またそこにもう一つ心配は、たとえば借り入れ期間は一カ年でしょう。この点はどうですか。
#122
○廣瀬国務大臣 貸し付ける期間は半年、六カ月に考えております。
 それで、最初私どもの案で三十万と二百億ということにいたしておりましたが、二百億と申しますと、財投に毎年私どものほうから、預託いたしますのが大体二兆円ありますから二兆円の一%、それで九九%は従来どおり財投の金として大蔵省に納める。一%の二百億だけということにしておりましたけれども、党のほうで二百億はあまりに少ないのじゃないか、五%の一千億にせよということになっておりますけれども、ということになりますと財投の五%で、九五%は財投に納める。五%は最初の年だけは郵便局に使わしてもらう。二年目からは一%でもいいということを党のほうでいっております。
 そこで、半年でございますから、最初私どもが考えておりましたように、二百億でございましても、半年で貸し付けることになりますと、いろいろ計算の方法があるでございましょう。一年に四回転くらいするそうです。そうしますと、二百億でございますけれども、四回転すればトータルは八百億ということになりますわけでございます。ですから、二百億は必ずしも少なくないと私思っておりますけれども、党のほうではそういうふうにおっしゃいますし、私予算委員会で答弁をいたしましたときに、社会党さんのほうのお席から、五十万円がいいぞなんていう声が出まして、それで大きな金額を望んでいる方もいらっしゃるということも伺いましたわけでございます。
 いまのところはそういう状態でまだ固まっておりません。皆さん方の御意見を聞いて最終的に固めたいと思っております。
#123
○樋上委員 額ということについてはいろいろな見方がございますので、それはこれからよく検討してもらって、私は十万円でよいということは私個人の意見でどうかなと思うことで、より多く出していただくということで考えたのですけれども、私これはちょっと思い違いしておりました。一年と思っていたんですけれども、半期回転ですね。そして民間金融機関が郵便局の貸し付け等に一番反対している最大の問題はどこなんですか。
#124
○廣瀬国務大臣 民間の金融機関が申しておりますのは、民業の圧迫だということをキャッチフレーズにしているわけですね。私どもは民業圧迫でない。いままでの銀行は、大きな銀行も小さな銀行もございますけれども、いわゆる雑銀行、小さい銀行、信用組合でありますとか信用金事あたりだって五万、十万の生活資金なんていうのは全く貸してくれません。実は私の郷里で私は信用金庫をお世話してつくっておりますわけでございますけれども、そのお世話した私が金を借りに行きましても、これも一つの例でございますけれども、十万円金を貸してほしい、あるいは五万ほしいと現に私みずから何回か申し出ましたけれども、絶対に貸してくれません。不動産の担保を持ってこい、あるいは有力な保証人をつけろ、もともと政治家は信用がないのかもしれませんけれども、そういうようなことを申しまして絶対に貸してくれません。非常に苦い経験があるわけです。銀行は何のためにつくったかというようなことを考えてみますと、生活資金というものは貸してくれませんね。大体産業資金、それを投資して何か利益があがってくるとかなんとかという金でないと、病人の金とか、あるいはそうした金というのは貸してくれませんので、それで私はそういうところを埋めたい。皆さん方御承知のとおり都市のサラリーマンは、サラ金と申しておるそうですが、非常に高利の金を借りておりまして、サラ金は一カ月が九分の高利を払っているそうでございます。九分は安い、一割以上だということを申す人もございますけれども、そういうことで都市のサラリーマンが泣いている向きが非常に多いのですけれども、そういうものに対しても救済したいというのがねらいであったわけでございます。
 そういうことでございますけれども、ただいま申しますように、われわれ民業の圧迫だということを、自分らがやりもせずに言う。私らは民業の圧迫じゃない、民業のやらない余白、ブランクを、こっちが、郵政省が見てあげよう、郵便届が補てんしてあげようという考えだったのですけれども、民業圧迫だ、こういうわけですね。
 しかし、郵政省がそういうことを提唱してまいりまして、ところが金融業界も新聞等で御承知のようにろうばいいたしまして、自分らもこれから真剣に庶民金融をやるからということを言い出してきておりますし、それだけでも郵政省の提案がいかに効果があったかということがわかります。しかし、向こうがやりたい、こっちもやめませんというのは、両々相まって補完し合って、そして庶民の生活を、福祉を増進するということに役立てたい、こういう考えであります。
#125
○樋上委員 この考え方も一理あると思うのですが、こう言っている人もあるのですよ。郵便貯金は百万円まで無税である。それから片一方の民業の金融機関のほうは今度百五十万円まで無税になった、少額貯蓄免税になったんだが、たいへんな手数をかけて一般金融機関はやっておるというのですね。その両者のほうに非常に差がある、郵便のほうと民間金融機関のほうと非常に差がある、こう言うわけですね。そして郵便貯金は百万円までだけれども、その口数が人口の二倍の二億口もある。そうすれば、倍あるということは架空名義があるんじゃないかというのですね。そういうことを言っておった民間の金融機関のほうは、郵便貯金に対して格差があると踏んでいるから、郵便局は貯蓄業務だけやっておればいいのに、まだ郵便局のほうにいろいろな特典があるにもかかわらず、それが貸し出しをやるというのでは、民間金融機関と同じことをやっておる。それは片一方に非常に特典があって、与えておるのですから、それはアンバランスだ、こういうぐあいに金融機関のほうは言うのですけれども、これに対してはどういう答弁をなさいますか。
#126
○廣瀬国務大臣 郵便局はいままでは預金の最高額が百万円でございましたけれども、皆さん方の御協賛をいただきまして百五十万円になったのですが、百五十万円になれば面立十万円全部無税だ。でございますけれども、民間の金融機関もやはり郵便局と同額までは無税だ。ですから、その取り扱いについては優遇とか冷遇だとかいう区別はないと思っております。
 それから現に取り扱いの事務のコストから申しましても、郵便貯金は銀行預金よりもずっと安いというふうに私ども考えておりましたけれども、窓口はなるほどこちらの郵便局は国の設備でございますから、非常に数は多うございますけれども、しかし、堂々たるかまえから申しますと、銀行のほうがよほど金が余りますのかもうかりますのか知りませんけれども、大体町で一番いいところを占めて、一番大きな建物を持っているのは銀行であるというようなことを言う人もございます。私があえて言うわけじゃございませんけれども。でございますから、えらくこれは苦しんでいる、こちらのほうがすべて有利だということはないと思いますけれども、なお御説明に間違いがあるといけませんから、事務当局のほうから補足させます。
#127
○滝本説明員 御説明申し上げます。
 郵便貯金の口数は、現在全部を合わせますと二億ございます。しかし、二億のうちに占めておりますそれぞれの種類別を見ますと、通常貯金が約一億でございます。それから定額貯金が約八千万でございます。それから残りますものは積み立てと定期でございます。通常貯金の一億ございますのは、人口全部に対して一口ということになりますが、実はそのうちには外地貯金、軍事貯金、それから関東大農災の震災貯金、そういったことで全く預金者の行くえが知れなくて消滅させられるのに、いまの法律のたてまえからいって消滅させることができないものもございます。それが約四千万ございます。したがいまして、実際にございます通常貯金は口座で六千万でございます。
 それから定額貯金につきましては、これは通常貯金と同町に持つことができまして、これは一枚ごとの証書でもって預け入れるようになっています。千円とか、あるいは一万円とかということで持つことができますので、一人で何枚も持つことができることになっております。百五十万円に達するまでは何枚でも持つことができるようになっています。したがいまして、この口座が二億あるので、架空名義であるということにはならないと思います。
 税金関係につきましては、先ほど大臣から答弁がございましたように、百五十万円までは双方とも無税でございます。ただ、民間金融機関の場合には、預かる額に制限がございません。したがいまして、百五十万円までのものにつきましては、特に税務署に申告することになっています。
#128
○樋上委員 いろいろな心配をいたしていますが、そういうようなやらすまいとする反対の声を納得させてやってもらいたい。大体大蔵省は、庶民金融というようなことをあまり考えておらぬと私は思います。ですから、民間金融機関がいろいろな手で圧迫とか、また反対とかしても、大臣は所信を貫かれて、これが一日も早く提案されるように願いたい。日がだんだん迫ってまいりますので、法案の提出期間のその間までにこれを提案してもらって、一日も早く実現するようにしていただきたいことを要望しておきます。この点はこれで終わります。
 そこで、今度郵便の事故の問題、これも朝話が出ましたが、私はかなり具体的にこれを聞いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思うのです。
 昨年の暮れから非常に事故が起きておるのですが、その現状については朝も聞いたのですけれども、一つずつ承っていきたいと思うのです。大臣も御承知のとおり、なかなかこの解決ができてないというように思うのですが、まず最初に、東京中央郵便局から大分郵便局へ送られました郵袋が行くえ不明になった事件が昨年暮れにあった。この状況を説明していただいて、これはいまだに解決できていないということですが、そういう処置についてどういうようにお考えになっておるのか、この点をお伺いしたい。
#129
○廣瀬国務大臣 御予告がございましたから調べておいたのでございますが、昭和四十六年十二月二十三日及び十二月二十九日の両日、東京中央郵便局差し立て大分局あて航空有証大郵袋各一個が大分局に到着した形跡がなく、運送途中において亡失したものでありまして、目下熊本郵政監察局で警察当局と緊密な連絡のもとに犯行場所及び犯人の特定につとめております。
 措置状況につきましては、被害者の皆さま方に対しましてはさっそくごあいさつの上、損害賠償方取り計らい済みであります。また、取り扱い上の欠陥については、調査の結果判明したものから逐次改善方措置いたします。
 以上でございますが、詳しい説明が御必要でございますれば事務当局からさせたいと思います、舘野首席監察官が出ておりますので。
#130
○樋上委員 あとでまた詳しいことを聞きます。
 その次に、一月の二十五日には京都中央郵便局で配達仕分け中の現金書留が二百四十三通ですか盗まれたという事件がありましたが、その後の経過はどうなっておるのですか。これはいろいろな点から内部の者か、内部と外部が連絡を取り合ってやったのか、前に郵便局にいた者がそれをやったのか、この手口は非常に内部事情に通じているということも聞いておるのですが、この事件はいまだに逮捕されておりません。郵政省はどう
 いう手をお打ちになっておりますか。
#131
○廣瀬国務大臣 昭和四十七年一月二十五日午後七時ごろからその日の午後八時ごろまでの間、郵便窓口課特殊係員が休憩のため特殊室に施綻し、その部屋を無人にいたしまして休憩室で食事中、特殊室に保管中の現金書留郵便物二百四十三通、在中現金が四百二十二万円でございましたが、これを何者かに窃取されたものでありまして、大阪郵政監察局におきまして、警察当局と緊密な連絡をとり犯人の特定につとめております。
 措置状況につきましては、被害者の皆さまに対しごあいさつの上、損害賠償方取り計らいました。
 また、今後の防犯対策といたしましては、さっそく通達をもちまして書留郵便物の厳重保管等を指導しております。
#132
○樋上委員 二月一日埼玉県春日部市粕壁春日部郵便局の切手保管箱がこじあけられ、中にあった切手、収入印紙が盗まれた。二月十七日には千葉県の岬郵便局に賊が入り、金庫を酸素ボンベで焼き切って現金を強奪していったというような事件が次々に起きておるのですが、こうした郵便局に強盗が入って現金を盗まれておる、これに対して郵政省はどういう処置をとられるのか。
#133
○舘野説明員 お答えいたします。
 御指摘のとおり外部から賊が郵便局に入りまして金品をとるというケースが毎年十件前後、強盗の場合十数件ございますし、強盗以外で二百数十件毎年ございます。本年度、昨年四月からもそのようなケースが全国的にありまして、件数といたしましては昨年度とほとんど変わりない事件の発生を見ておりますけれども、特に最近、年を越しまして一月、二月に入りまして御指摘のような目につくケースが集中して起こっております。昨年来そのうちの幾つかにつきまして犯人が確定いたしましたケース等につきまして見ましても、前からありましたいわゆる普通の窃盗という以外に、自動車を使いました相当広範囲にわたっての犯界、あるいはまた特定のグーブによる局舎侵入等というようなケースが出てまいっております。
 この局舎侵入に対しましては、以前から郵政省といたしまして事業防衛、お客さまからお預かりした郵便物、金銭等の保管、これを第一の義務と奪えまして、いろいろの施策及び施設の改良をいたしております。小さなことでございますけれども、たとえば防犯ベルといったような施設も、一作々年におきましてそれまで設置していなかった郵便局が若干ございましたものを、一斉に全局に取りつける。特に夜間無人になりますところの小さな局には、一斉に全部取りつける。それからまた全国的な指導をもちまして、夜間とめておきます翌日の支払い資金というものをできるだけ少なくするようなシステムを考えるといったようなことをしてまいっておりますけれども、御指摘のように、またただいま申し上げましたように、最近非常に目につくケースが頻発しております。したがいまして、これは基本的には非常に単純な、あるいは簡単なことをしっかりやるということに尽きるわけでございますが、施錠であるとか、夜間の監視であるとか、あるいはいま申し上げました、よけいな、盗難の対象になる金銭その他のものを保管しないとか、局舎の構造上の手入れをするとかということでございますが、それらにつきまして再点検を全国で行なうということで、最近大臣名をもちまして全国の郵政局、監察局長に注意を促して、いま総点検の運動をしているところでございます。
#134
○樋上委員 大臣、いまここにいろいろ新聞の切り抜きを持ってきたのですが、被害におうた人のいろんな苦情を聞けばほんとに気の毒だ。孫へのねんねこが届かなかったとかおばあちゃんが言うておる。それから京都中央郵便局の三百万円の現金とか、また東京――大分の郵袋が消えた。現金だけで四百万円、それから切手などで二百万円。それから千葉の郵便局の事件、こういうぐあいにちょっと数えても幾らでもある。私はこういう質問で三回言うておる。いつもそのたびに善処します、こういうことが起こらぬようにします、こう言うていますけれども、言うておるしりからこういうことになるのも――いま監察官が言いましたように、総点検をいまからやるでなしに、そういう一つ一つの事故が起きたときに、その原因を徹底的に追及して、そして再び起こらないようにしようという一念と、内部の事故と外部の事故を分けて――内部と外部が連絡し合うてやっておるということもありますわね。私は、それは内部の綱紀粛正ということができてないと思うのです。たるんでおると思うのですよ。ですから、その事件が起きたら、その事件だけでなく、次の事件にどう対処したらいいかということを考えたならば、こんな暮れから瀞にかけて次から次へと連続して起こるというようなことは――一つも手が打たれてないと私は思うのです。またその解決方法についても、いろいろ解決できた、解決したと言いますけれども、その解決の方法にも非常に迷惑をこうむっているところが多々あると私は思います。
 私もこの事故のことばっかり追及して、事故が起こらぬように起こらぬようにといつも言うていたら、しまいに私のも取られてしまった。京都郵便局の三百万円の中に私の送った現金もあってやられてしもうた。やかましゅう言ったから、それでねらわれてやられた――そういう意味じゃないですけれども、これの解決について、私はみずから解決の問題で、こういうことが全国に行なわれておるのかとつくづく思ったのです。まあ家におればいいのですけれども、被害があった、現金を送った、そうしたら事故の起こった現金というものも、ものすごい複雑なものを書きにいかなければならぬわけです。それを書いて、判をついて提出した。そうしたらまたその次には、今度はその内容は現金だけだったのか、手紙が入っていたのか、またそれを言うてこいという。またそこへ行って、あれは現金だけであったと言う。そうしたら今度しばらくすると、この私が被害届けを出したその相手先へ行って、あなたのところはこの金が入っておりませんか、入っておるか、また調べに行った。それからまた私の自宅に来て、また送ったことの内容はどうなんですか、――何回そういうことを調査に来るのか。そうして今度はいつごろ解決がつくかと思えば、それから約半月たってから解決した。それもまたもよりの郵便局で金券で支うから金を取りに来いということですわね。それで結局入っていた現金は返してもらったけれども、その他の費用は全然返らない。そうでしょう。その送った手数料その他はもう返らなくて、ただ現金と十五円の切手だけが返る。現金の封筒、あれなんかの分も損、こまかいことですけれども。結局現金が返って、十五円切手だけが返っておる。それから二回も三回も行かなければならぬ。これじゃ会社へ行っておる人はどうなるんですか。会社へ行っておる人は、会社の休みのときに行けばいいのですけれども、普通通勤していたら、郵便局がやめたときには自分が行ってもだめだ。こんなことをして、被害者は、警察へ行って調書を書いているように、そういう手続をさしておっていいのかどうか。全くもってこれは自分が体験したのですから、人から聞いたんではないですから。私ですらそういうぐあいに二、三回行かなければならぬのですから、ほかの人でしたら、みんなはひまがないのですよ。そういう点は大臣御存じですか。大臣も郵便局長としてしろうとじゃないです。くろうとさんでいらっしゃるのですから一番よく御存じだろうと思うのですが、そういうことがいまだに行なわれておるということを私は大臣に聞いていただきたい。
 ですから私は率直に申し上げますが、いつも形式的に事故事故と言うていても、その事故の解決においてもっともっと根本的に親切に――あいさつをした、それだけで、通知がしてあるだけですが、現地に行けばこういう手数がかけられておるんですよ。私は、こういう全く官僚的なやり方では今後もこういう事故が起こらぬとは断言できません。起こった場合について、私は自分の体験から言うておるのでありまして、そういう点について大臣の所感、御感想を述べていただきたいと思います。
#135
○廣瀬国務大臣 申すまでもなく、郵便局のお客さんは、郵便にいたしましても、貯金にいたしましても、切手にいたしましても、いわゆる庶民大衆でございまして、そういった方たちに御指摘のような御迷惑をおかけすることはほんとうに相済まないことでございまして、恐縮に存じております。きょうも冒頭の業務説明におきまして私申しましたように、跡犯とか、綱紀の粛正とかいうことについては、駐点中の重点として、先生御指摘があるまでもなく努力をいたしておるつもりでございます。
 具体的に申しますと、地方の三局長会議をもう何回か私、大臣になりまして開催いたしたわけでございますけれども、そういうことがありますたびに、防犯のこと、事故のこと、従業員の綱紀粛正のこと、この綱紀粛正については三局長が先頭に立って、自分から模範を示すというようなかっこうでやってもらわなくちゃ困るぞ、ちょっと横道にそれるかもしれませんけれども、日曜、祭日以外はゴルフなどに絶対に行っちゃいかぬというようなことをやかましく言うておるような次第でございまして、そしてまた卒業精神と申しますか、その堅持高揚については努力をいたしておるつもりでございます。しかしまた、どんなに心がけがよろしゅうございましても、局舎の建物の設備がよくないとか、戸締まりがよくないとか、あるいは施錠が十分でないとか、また防犯ベルが完全でなかったとかいうようなことがあってはなりませんので、最近はそうした事犯が繰り返されていることにかんがみまして、つい五、六日前でありますけれども、私、全国の郵便局全部を総点検せよということを官房長、秘書課長に命じました。その意味は、詳細に局舎の取り締まり、施錠のこと、あるいは防犯ベルのこと、そういうことをきびしく、郵政大臣の命だ、指令だということで、首席監察官はじめ、建築部長でありますとか、それから郵務局長、貯金局長、簡易保険局長、関係の局長全部名前をたくさん連ねさせまして、強い通達を各郵便局に徹底するように出しておきました。これは総点検をするという精神からそのようなことをやらしたわけでございます。
 それとともにいま一つは、いままでやってなかったことでございますけれども、何か事故がありますと、首席監察官だけが戦々恐々として私のところに報告に来るわけです。それは間違いだ。その事故の内容が郵便関係であれば郵務局長も連れてこい。それから貯金の関係であれば貯金局長も連れてこい。簡易保険の関係であれば簡易保険局長も連れてこい。首席監察官はもちろんでございますけれども、同道して私のところに来させまして、事案について詳細に首席監察官のほかにその関係の局部長から一緒に説明を聞いて、反省を促しておるわけでございます。それとともに、そういう事故がありますと、すぐに秘書課長に私の部屋に来てもらいまして、秘書課長から関係の郵政局長を電話に出してもらいまして、その郵政局長に、監督が不行き届きじゃないか、こういう事故が君のところの管轄下に起こっておるじゃないかというようなことで、直接郵政局長が責任のある問題もあればない問題もございますけれども、緊張させるにはすべての事犯に漏れなく郵政局長に注意を促しておく必要があると思いますので、郵政局長に私みずからが、秘書課長に呼び出させまして、電話をかけて反省を促し、注意を喚起しておるわけでございます。そういうことによって、だんだん御指摘のような方向に向かわしていかなければならないと思います。何ぶん三十二万というたくさんの従業員を持っているものですから、一朝一夕にはまいりませんけれども、いまおっしゃるように、やはり気持ちの持ち方――設備ということについては特に私も責任があるわけでございますので、そういうことに手抜かりのないように今後十分気をつけてまいりたいと思います。御期待に沿うような方向に向かわなければならないと思っております。
 なお、いろいろのことについて、ちょっと首席監察官から補足したいそうでございますから……。
#136
○舘野説明員 補足説明をさせていただきます。
 先ほども先生のお話の中で、郵便の事故につきまして、被害を受けられた方に対するあと措置というものが非常に配慮が足りないというお話でございます。中におっしゃるようなケースがございまして、はなはだ申しわけないと思っておりますが、ただいまの郵便法のたてまえとい、たしまして、書留の掛帯賠償というのが、原則といたしまして差し出し人の方にその申し出額をお払いするということになってございます。京都の事件でございますると、約三分の二が京阪神以外の、ほとんど全国でございますが、地域から差し出された郵便でございまして、全部が京都中央郵便局の配達区域内、まあ京都市内でございます。したがいまして、その事故あるいは犯罪いずれにいたしましても、亡失ということがはっきりいたしますると、郵便局におきまする記録を調べまして、その差し出した方に引き受け局からあがりまして御説明をいたすわけでございます。したがいまして、その際に、損害賠償を受け取り人の方にお払いいたしましょうかということを確実にお伺いをしておれば、簡便な措置もとられたことと思いまするけれども、その説明が全国的に見まして不十分であったやに感じられます。
 それからまた、制度的なことといたしましては、先ほどお話がありましたように、形式的ではございますけれども、まず被害届といったような代の損害賠償請求書というようなもの、これは簡単なものでございますけれども、お出しいただいて、それで損害賠償を決定いたしまして、それから郵政局の支出官から才出金支払い通知書というのを差し上げる。ところが、先ほどのお話のように、いままではそれを持って郵便局に行きませんと現金がお支払いできなかったというようなことで、はなはだ不行き届きなやり方でございましたので、先月から、その支払い通知書というものは、賠償をお受けになる方の住んでおられるところを受け持っておりまする集配郵便局に送りまして、その局から受け取りの形にいたしまして現金を添えてお届けをするということに改正をいたしたわけでございます。
 なお、事情をお伺いに参り、あるいは損害賠償をお届けに行きまする郵便局員の態度と申しますかにつきましては、日ごろ指導しているわけでございますけれども、中には非常に不愉快な思いをお客さまにおかけするようなケースも確かにございますようで、その点は今後十分注意をしてまいりたい、かように考えます。
#137
○樋上委員 では大臣、長い間いろいろと事故の問題を申し上げましたけれども、私は、歴代の郵政大臣の中でも廣瀬郵政大臣は、専門の局の局長もしておいでになったのだから、全国にたくさんの局がありますけれども、せめてあなたの在任中だけでもいまの御趣旨を十分体得されて、事故の防止に当たっていただきたいと要望しておきますし、解決の方法でも、いま監察官が申しましたように、こういうようなことがあるのだということを、これは人ではない、自分がやってきたのだからわかりますので、こういう点を十分注意もしていただきたい、こう思います。それで、あと、働いている者が何回も何回もそういう手続を同じものをやらないで済むようにやっていただきたいことを最後に要望しておきます。
 時間の関係上もう一問だけ、簡易生命保険のことについてお伺いして終わりたいと思うのです。
 簡易生命保険の予算関係について伺いますが、今回保険金の最高限度額を二百万円から三百万円に引き上げることになったのですが、郵政省が大蔵に予算要求した段階では、たしか四百万円で、新規募集の目標額が二百三十五億円ということだったと思います。そして査定の段階で保険金の最高限度額が今度は三百万円になった。そうすると、新規募集目標額は要求のときの二百三十五億円ということですが、保険金の最高限度額が要求より百万円下回っておるのに目標が変わらない、こういう点はどうなっておるのか。これははたして達成できるのかどうか。そこで私が心配しますのは、昨年の保険の募集の骨子がいろいろな問題をもって非常に問題になってきたことであります。その問題について、詳細は申し上げませんけれども、すでに御承知だと思うのですが、こういう点が非常に心配になりますので、保険局長並びに大臣の御所見を承りたいと思うのでございます。
#138
○野田政府委員 お答え申し上げます。
 四十七年度の募集目標につきましては、最初最高制限額が四百万円に上がるという予定をもちまして、その効果等勘案をいたしまして、二百三十五億円という設定をして予算要求をいたしたのであります。御承知のように、従来から毎年実績が予算目標を相当数上回っておるのが通例でございまして、今回は四百万円を要求いたしまして、四百万円に基づきましてその引き上げ効果等を勘案をいたしまして一応二百三十五億ということに募集目標額を設定をいたしたのでございますが、保険金の引き上げが三百万円に決定になったわけでございます。四百万円から三百万円ということで、百万円の最高制限額が下回ったわけでございますけれども、二百三十五億円の実績は十分確保できる、このように考えまして、特に変更いたさなかったわけでございます。
 なお、予算目標につきましては、収入算定上の基礎とされる目標であるわけでございまして、予算目標そのものを全現業各郵便局に目標として配算をいたすわけではないわけでございまして、別途前年度の実績等を勘案いたしまして、前年度実績よりも多少低目の実行目標というものを設けまして、これを全国の郵政局に配算をいたしまして、全国の郵政局では予算に定まりました目標と違いましたこの実行目標に基づきましてまた各郵便局にその目標額を配る、こういうことになっております。
 また募集の推進にあたりましては、外務員の募集技能の向上なりあるいは事業のPR、宣伝、周知等、募集環境の改善をはかりまして、外務員に無理をさせずに募集活動ができるよう常々配意をいたしておるわけでございます。先生の御指摘になりました募集目標の過重からくる無理といいますか、行き過ぎた募集話法とかあるいは勧奨の方法というものは、この目標が非常に過重だからというふうには私ども考えておりませんが、御指摘の点もありますので今後とも十分指導してまいりたい、かように考えております。
#139
○廣瀬国務大臣 ただいま保険局長からお答えしたとおりでございますが、ただ一点、募集に無理をしてはならないということは当然でありまして、従業員の立場から申しましても、従業員に過当な労務を課するということはよろしくないと思いますし、それから消費者の立場、加入者の立場から申しましても、最近は消費者保護ということがいわれておりまして、何でもかんでもやたらに押しつけて加入してもらうというようなことでなくて、無理をせずに説得の上、十分了解をいただいて加入してもらうという消費者保護、これは郵便貯金の奨励にいたしましても、簡易保険の募集にいたしましても、非常に必要なことだと思っておりまして、そういうような関係の、たとえば貯金関係の外勤員の集会なんかあった場合におきましては、私はそういう点を強調いたしておりまして、消費者の立場、加入者の立場というものは十分尊重しなくちゃいけないということでやっておりますが、御期待に沿うように努力いたしてまいりたいと思っております。
#140
○樋上委員 終わります。
#141
○高橋委員長 土橋一吉君。
#142
○土橋委員 郵政大臣は長い間答弁をされましてたいへん疲れておられて、ほんとうに恐縮だと思いますが、私は郵政大臣にひとつイエスかノーか、そういう態度は一体国務大臣として正しいのか正しくないのか、また郵政大臣はそういう問題についてどういう責任を負うのか、こういう点でひとつお伺いをしてみたいと思います。
 昨日四時ごろ、岩間参議院議員が予算委員会中に江崎防衛庁長官を呼びまして、聞くところによると、本日立川の米軍基地に字都宮部隊が移駐をするということがもっぱらいわれておるがどうか、そんなことはないでしょう、こういう質問をしたところ、いやいや、そんなことはない、絶対に安心してくれ、私の目の黒いうちはそんなことはやらせぬ、こういうことを言ったのであります。これは国務大臣であります。ところが皆さん、昨晩のちょうど十一時前後に防衛庁長官が岩間議員の私宅に電話をかけて、実はすまなかった、あそこではああ言ったけれども、明日――きょうです。早朝のうちに自衛隊が立川の基地に入ってくる、十時半ごろにはヘリコプターと飛行機が入るんだ、まことに申しわけないことをした、私も実は立つ瀬がなくて困っておったんだが、こういうわけだから了解してくれ、こういうことを申してまいったのであります。すぐ岩岡議員から私のほうの立川に電話がまいりまして、こういう経過だったということを言っているのですが、かりそめにも国務大臣が昨日の四時ごろ答弁をしておいて、そして十一時前後そういう電話ですまなかったというだけでこの問題が一体処理できるのかどうか。こういう無責任な江崎国務大臣――あなたも国務大臣ですが、こういうことについて国務大臣として責任を慎じておるのかどうか。イエス、あるいは感じていないならいないと答えていただきたい。
#143
○廣瀬国務大臣 ただいま土橋委員から御質問の事項は私の所管外のことでありまして、詳しい事情がわかりませんので、これは江崎防衛庁長官から、そういう考え方が急変いたしました事情を十分承らないと、いいとも悪いとも御返答ができないわけでございまして、こういうところでひとつごかんべん願いたいと思います。
#144
○土橋委員 責任をとらない、責任は感じていないというわけですね。いまの答弁は。
#145
○廣瀬国務大臣 いや、そういうわけじゃございません。事情がわからないから何とも言えないというだけのことでございます。
#146
○土橋委員 いまの事実は公知の事実でありまして、動かすことのできない実際の事実で、同時に立川市長にも――これは元山という東京施設局長の電話の内容はちゃんと克明にある。ですから、この事実に動かしがたい事実であります。したがって調べる、調べないの問題ではなくて、こういうことが実際問題として行なわれているのにその責任はどうか、国務大臣としてこういう不始末をやっておる防衛庁長官の問題について私は聞いておるわけです。時間がございませんので、私はまたあとでゆっくりお聞きをいたします。
 御承知のように、これは東京国際郵便局の写真です。まことにきれいな白亜の殿堂です。従業員は定員が二百八十数名です。現在は三百名近くおります。昨日私は労働組合の資料を参考といたしまして、この東京国際郵便局へおじゃまをいたしまして、そして中川という局長さんと次長さんからいろいろお話を承ったわけです。そこで、当時のいろいろな話の内容から幾つかの問題が出てまいっておりますので、私はその問題について郵政大臣に、そういうことは正しいのか正しくないのか、それだけでけっこうですから答えていただきたい。詳しい説明は要りません。この郵便局は私のもとの職場でございまして、中央郵便局外国郵便課のなれの果てが東京国際郵便局になっておるわけです。私、大体見れば内部のことはよく承知しております。
 そこでこの資料では、昨年の五月二十五日、当時は久永進という方が局長さんをしておりました。この日に局長は女の職員を全部局長室に呼びまして、そうして、これからあんたにこのものを差し上げるけど開いちゃいけません、うちへ帰ってとくと開いてごらんくださいというので、まあサービスをしたわけです。ところがその品物の中が婦人の着用される下着であるとか、桃色のパンティーであるとか、黄色いパンティーとか、そういうものを婦人に全部やったわけです。そこで婦人が帰って、これは一体どういうわけか。局長室で、紙に包んだ要するに婦人の下着や、桃色とか黄色のパンティーを配っておるわけです。これが労働組合で追及されまして、彼の答弁は、いや、これは還付不能になった郵便物、つまりアドレスや、あるいは受け取り人が不明になったから、そのものを要するに管財のほうの了解を得て払い下げをしてもらったものを、まあもったいないから職員に配ったと言っておるわけです。それならば正月の二十五日以前にどういう書類で還付請求をしたのか。労働組合側の言われるところを聞くと、これは局長が買ったと言われておるわけです。たしか会計課にはその受け取りがあるはずだ。こういうことが一つ問題になっております。
 もう一つは、昨年の三月です。この内容は、おそらく運行課じゃないかと思います。発着のほうの係の山本という主事さんが職員に対しまして、きょうは局長さんから一万五千円もらったから、日劇のミージックホールのヌードショーでも見にいこうじゃないか。八つの係がありまして、このときは三つの係に一万五千円ずつ金が出たといわれております。合計四万五千円。ほかのところでは――これが問題になりましたので、日劇のミュージックホールのヌードショーを見ることをやめて、そしてこれは京劇の映画鑑賞に化けたということを書いておるわけです。ほかの二つの係は、全部飲み食いに使ったといっております。そういうことが、いま申し上げるようにブラザー制度を中心とするそういうやり方は、局長として適切なやり方であるかどうか、あなたは郵政大臣として――そういうりっぱな局舎で公然と局長室でそんなものを配っておる、あるいは二万五千円、ミュージックホールのヌードショーを見るために金を配分するようなことが行なわれておる。正しいと思うのか、不適当と思うか、そのことだけ簡単に答えてください。
#147
○廣瀬国務大臣 その問題は真相を確かめてみなければ何とも言えませんけれども、ただ、いま先生のお話しになった範囲内で申しますと、何だか局長は緊張を欠いているような感じがいたします。
#148
○土橋委員 これは私が三時間にわたって、昨日ちゃんと中川局長さんや、また次長の、前任の内容をよく知っておる中島さんという方、これは私の同僚でした、みんなちゃんと立ち会いで聞いて、具体的なはっきりとした事実なんです。これは中川武人局長も否定はしておりません。そこで私は、もし還付不能の郵便物ならば、大蔵省に対してどういう払い下げの請求書を出したのか、あるいはそうじゃなくて、そういうことを言ってだまして買ったなら買ったでいいから、正直にその受け取りを、委員長、これは国会に提出させていただきたい。それから、そうして一万五千円ずつ払っている三つの課に対して、どういう使途でどういうものを食べたか、どういう意図でその一万五千円ずつ三つの課に支給したか、これをはっきりと局長を通じ、この委員会に提出をしていただきたいと思います。
 さて、二番目の問題です。時間がありませんが、この郵便局ではこういうことが平然として行なわれておる。これは郵政大臣、北人事局長はよく聞いていただきたいと思いますが、昨年の十一月二十四日に、それから十日ほど前の十一月十三日にブラザーである関口清さんという方がヤングブラザーである宮地文夫さんという方にいろいろブラザーとしてめんどうを見てくださったわけです。この方が要するに全郵政の新入社員の歓迎会に出席をして、そうして労働組合についてこのブラザーの方の関口清さんがいろいろ説得をして、そうしてヤングブラザーの方の宮地文夫さんという方、この方が結局全郵政に入りましょうというような確認書を取った。その確認書がつまり庶務課の事務室の机の上に残っておったわけです。その日は十一月の二十四日、そういうことをやらかした日は十一月の十三日であるわけです。これは宮地君も言っておるし、このブラザーである関口清君にも明瞭な事実であります。
 もう一つ、ブラザーという制度の中で、たとえばこういうことが行なわれておる。これは石垣朗さんという方ですが、この方は全郵政に入ることを執拗に勧告をされましてたいへん困っておるという事実であります。これは市川仁さんという方も、玉城繁さんという方も、同じような供述を全逓の労働組合の支部に申し出てきておるのです。
 それからもう一つは、四十六年三月十五日に、これは高橋久夫さんという方です。この高橋久夫さんというのを、要するにブラザーである主任の佐野光さんという方が執拗にいまの全逓を攻撃しながら、全郵労に入るように盛んに説得をして、それでこれはたいへん困ったという事実もあるわけです。
 同時に、これはいま課長代理であります広田勝広さん、この方がその中心的な人物で、これがしょっちゅう次長の部屋をお借りしたり、局長の部屋を借りて――明け番なんかで頭がぼうっとしている人もおるわけです、明け番は一晩じゅう働くから。これを説得をして、そして全郵労、つまり第二組合、ある政党が指導しておる全逓破壊の組合、ここへ入れ、入れというので、頭がぼうっとしてしまって、何が何だかわからなくなっちゃって結局入っちゃった、こういうことが報告をされておるわけです。一体、北人事局長は、この委員会において、たいへん定着をしないんだ、地方から出てきて困っておるから、ブラザーとしてヤングブラザーのいろいろな心配をしてあげるのだ、さらさらそんなことはございません、不当労働行為なんかやっておりません、そうじゃございませんということを強く、委員会の速記録でも出ておるように、しらを切ったわけですね。ところが、これは昨年の六月の当初からこういうことはずっと行なわれておる。この事実についてあなたはいいと思うのか、悪いと思うのか。それだけ簡単に、くだらない答弁は要らない、悪かったら悪い、いいならいい、答えてください。
#149
○北政府委員 管理者でない者が組合活動することは自由でございますけれども、それをブラザー制度という中でやることについては、これはブラザー制度からして困るということは申し上げました。したがいまして、そういった点、徹底したつもりでございますけれども、これを十分徹底いたしますためにごく最近、二月の二十九日と思いますが、あらためて私のほうでそういったことを十分盛り込みました新しい通達を出しまして、今後この通達によってはっきりやれ、こういう指導をいたしました。
#150
○土橋委員 委員長もよくお聞きになりますように、こういう答弁をして国会の最高の機関である逓信委員会に対しまして全く欺瞞的な答弁をしながら、現実にはこの白亜の殿堂といわれる、こういう東京国際郵便局で平然としてこういうことが行なわれておるわけです。これは私、局長に聞きました。あなたの局でやられておることはほかの局でもおやりになっておるのですかと聞いたら、いや、大体どこの局でもやっております、何も私の局だけ悪いことをしておるということは私は考えておりません。これも中川武人君ははっきりと言いました。そうしますと、一体北君はこの国会でそういうでたらめな説明を加えておいて、陰ではそういうブラザー制度を利用してどんどんヤングブラザーをあらゆる方法で全郵労という第二組合に引き入れることに狂奔しておったといっても過言でない。特に中田正一君及び現在の郵務局経理部長ですか浅見喜作君、一連のこういう諸君がこんなことをやっておるのです。ですから郵政大臣はこういう全く不都合千万かな、国会を愚弄するようなことを言って、陰ではこんなことをやっておる、この高級官僚諸君の行動を正しいと思うのか。それともこういうことは間違っておると思うのか。二者択一して簡単に答えていただきたい。
#151
○廣瀬国務大臣 そうまで簡単にはお答えできませんが、このブラザー制度の問題については……(上橋委員「あなたはいいと思うのですが、それでは」と呼ぶ)いや、ちょっと説明させてください。
 昨年来いろいろ皆さん方から御意見をいただいておりますので、これはよほど注意しなければならない。私どもはさっき先生御指摘になりましたように、地方からやってまいりました青少年の従業員の定着ということに唯一の目標があるわけでございまして、そういうふうな不当労働行為に類するようなことをその間隙に乗じてやるというようなことであれば、これはもう御指摘されるまでもなく不届き千万なんです。そして、そのことにつきましては、長所は生かし、そういう欠点は除去しなければならないということで、制度そのものの内容につきましても、一年間ぶつ通しで指導するということを改めまして半年ということに区切りまして、半年ある人、半年別人に変えるということをします。
 それからブラザーの氏名はいままで公表しなかったのですけれども、これもはっきり公表いたしまして、こういう人がこういう人にブラザーになるということを公表しまして、みんなから注目して見てもらうということ。
 それからもう一つは、お金の使い方、雑費がかかるというので、ある程度お金を使っていいとしておりますけれども、その使い方について問題がございますから、これについて局長が厳重に取り締まりをしてやってくれということにいたしております。
 それと最も大切なことは、このブラザー制度を悪用して不当労働行為をしてはならない、このことを特に力を入れて指導いたしております。指導いたした後にそういうような事案が、あなたのおっしゃるとおりの事実があったとすれば、それはほんとうに不届きなことでございますから、十分注意しまして適当な措置を講じたいと思います。しかし、真実であるかないか、これはこちらのほうで調べてみなければ、一方的なお話だけでは私は十分でない点もございますから、信用しないというわけでは決してございませんけれども、その点もうしばらく調査さしていただきます。
#152
○土橋委員 事実ならば処分なりあるいは適切な処置を講ずるということの内容に私承っておきます。
 さて、最も顕著な例は、いわゆる現在の全逓労働組合の職場における幹部諸君が、昨年の四十六年一月から、まず岡田康弘さんという第二外国分会長さんが、これは第一外国課へ転勤を命ぜられておる。次の片柳量吉さんというのは日にちがはっきりいたしておりませんが、これは第一外国郵便課の副分会長さんが第二外国課へ回されている。八月には第二外国分会長の石鍋作治さんという方が今度は運行課へ回されている。十月には第二外国郵便の副分会長の水野晃二さんという方が運行課へ回されている。十月には同じく運行課の分会長さんの川島柳一さんが第二外国課へ転勤されておる。つまり配置転換をされておる。そして四十七年、ことしの二月には第三外国郵便課の分会長さんの古川嘉徳という方が今度は運行課へ。これは全体として勤務状態は、――この方々は全部全逓労働組合の方々です。この方々が配置転換された仕事は全部多番制といいまして、出ていく時間が、勤務が非常に複雑で、日勤なら日勤とか、夜勤なら夜勤で明けは休むというつとめではなくて、つまり七時ごろに出るとか、途中で帰るとか、こういう労働組合が全然できないようなところにこういう幹部諸君は配置転換をされているわけであります。この中心は先ほど話した久永進という局長です。この男はその実績によって大宮郵便局に転勤した。そしてその実績を買われていま東京郵政局の局長付になっているはずです。こういうことを平然としてやるのです。
 最もひどいのになりますと、この水野さんという方から問題が起こったわけです。水野さんというのは、先ほど申し上げました昨年の十月の配置転換の、これはこういう経過があるのです。たくさん書類がありますので私は一々読むというわけにもいきませんが、ごくかいつまんで大まかな話をしますと、この方は腰痛なんです。ヘルニアなんです。これは四十五年の一月ごろヘルニアでたいへん腰が痛くて困っておった。それで逓信病院へ盛んに通っておったわけです。それで、あまり仕事も楽なほうに回していただいたのでは相済まないので、この調書には、きわめて仕事をしたいんだということを昨年の五月ごろと秋ごろの調書にはちゃんと書いてある。ところが、依然としてヘルニア状態ですから、病院へ通ったりいろいろ皆さんにめんどうを見ていただいて仕事をしておった。ところが、この方は昨年の十月十三日の日に、これは副分会長ですが、いわゆる運行課というたいへんきびしいところ、行のうの発着をするところ、局長もよく知っている、あるいは大臣もよく知っておると思うが、ここへ回された。だから私はどうしても腰が痛いし、ちょっとそれはかんべんしてくれぬかというそういう気持ちが本人にあったわけです。ところがこの局長は、次長、運行課の課長、そしていまの第二郵便課の課長などをずらっと並べて、それで本人がこういうわけだと言ったら、テープ持ってこい、テープ、テープと、テープを持ってこさせて、そしておまえは拒否をしている、直ちに処分だ、文句言わないで運行課へ行け、こういうことをやったわけですね。本人は非常に困りまして、運行課へ参りまして、そしてこれは全くたらい回し、引き回しのようなものだ。つまり一つの課から他の課へ行くと、課長さんにあいさつをしたり、係もどこにつくかわからぬから、よろしくというようなことをあいさつする。腰の骨が痛いのですよ。それからその人はあまり情けないから、十四日に東京逓信病院の福井慶一という医者の診断を受けたところが、これはヘルニアなんですね。この人は手術をしまして、昨年の暮れからことしにかけて手術をしたものを見ると、ちょうどナマコのような腰骨のところを全部とって出てきておるわけですね。その人を運行課へ、しかも従来の第二外国到着よりも非常に仕事がきついところ、しかもこれは分会の副分会長だということを百も承知でこういうことを現存の中川武人がやっているわけだ。中島次長もそれをやっているわけだ。その推進役は広田という課長代理がやっているわけだ。大臣どうですか。こんなえげつないことをやっているのですよ。
 そこでいろいろ問題が起こりまして、労働組合からも非難が出まして、結局これは運行課をやめて地下の私書函の出し入れに回したわけだ。ここでも地下室ですし、私は現場をみんな見ましたけれども、たとえば私書函というのは小さいボックスですね。そこに入れる郵便物だけやるのではないのです。いま丸善とか、あるいは三井不動産とか、そういうものが外国からみんな重い書類をそこに持ち込むわけです。それをどうしても受け取りのところまで持っていかなければならないという仕事なんですよ。そこで本人からも意見が出るし、労働組合からも意見が出て、結局これは外国の窓口へ三月の一日付で変わっておるわけです。これは支部全体がこれだけの闘争をやって、やっと中川君もこの事実を認めたということなんですよ、三月一日で。きのうは三月の六日でしたよ。こういう条件があるのです。
 もっといたましい状況を話しますと、これらの一連の局長は、たとえばこういうことをやっておるのですよ。六十五歳の高齢の職員がおられました。この方は野沢利三郎さんという方です。これは通関の机上事務をやっている。通関というのは御承知のように到着小包郵便物を、つまりパーセルをあけて関税立ち会いの上でやる、そういう机上事務。この人は六十五歳でした。この人が全逓に入っているわけです。そうすると、この局長たちはこれをさっそく、しかもこの方は非常に高血圧です。この人を小包の差し立てへ配置転換をした。あなたは御承知でしょう。小包の差し立てというのはなまやさしい仕事ではない。最近のは非常に重いのです。これは特殊小包に移しても通常小包に移してもたいへんな仕事なんです。そこへ高血圧の六十五歳の人を移す。こういうことを平然としてやる。この人はやめました。もちろん年齢の関係もございましょう。
 あるいは三宅一郎さんという方、この方は六十歳です。この方は東京外国語大学を出ているのです。この方はやはりいびっていびって、そして到着事故係から小包の到着の現場作業へ配置転換した。六十歳です。委員長も御承知のように、発着をするというところは、自動車が出入りをしますので非常に寒いのです。私も郵便局で腰痛になっているわけです。あそこではとてもじゃないがほとんど大部分が腰痛になるわけです。それはつまりわらぞうりのようなものをはいたり、あるいはスリッパのようなものをはいたりはしますけれども、冷え込むわけですね。そういうところに六十歳の外国語大学を出た人を配置転換をする。局長、これは一体正しいと思うのですか。実情に即した人事の方法をやっていると思うのですか。そうであるというならば、答えはそうであるでけっこうです。それなら研究しなければならぬというならばそのように、郵政大臣はイエスかノーかで答えていただきたい。
#153
○廣瀬国務大臣 おあげになりましたお話は、ほんとうに気の毒なケースでございまして、私自分で数年前に椎間板ヘルニアをやったことがありますので、特に御同情ができるわけでございますけれども、ひとつ十分そういうことがあったかどうか調べたいと思っております。
#154
○土橋委員 私はこの水野晃二さんの例を見ましても、常にこの委員会において主張しております。水野晃二さんという方がどういう方かと申しますと、大体十六年つとめておるのです。名古屋の研修所を出まして、十六年つとめて、いまちょうど三十六歳です。奥さんがおられる。奥さんのおかあさんがおられる。子供さんが二人おるのですよ。それでもらう金が六万八千円足らずなんです。そうすると、組合費か何か一万五千円前後引かれて、共済の掛け金が四千五百円前後引かれると、この人が家へ持って帰る金は五万円を欠けるわけです。つまり、六万五千八百円をもらっている。このうち交通費が幾らか入っておる。それは国鉄に払ってしまいますから、自分のぽっぽに入らない。そうすると、三十六歳で満十七年つとめて、もらってくる金は六万五千八百円。では手取りは何ぼになるのかと聞いても、なかなか借金払いなんかありまして、本人はちょっと計算ができないほど借金がたくさんあるので、家へ持って返る金は四万円ないのですよ、郵政大臣。これが勤続十七年の公務員ですよ。ですから、あなたは先ほどの野党の議員の方の質問に対して、局全体をよく調べるとか、一掃するとか、これもけっこうです。大いにやっていただきたい。しかし、こういう低賃金で、しかもこういう無慈悲な、要するにブラザー制度と称したり、あるいは現在の労働組合を破壊するようなことを陰でやらしておいてどうして職場が明るくなりますか。こういう貸金体系を人事院制度がやらしている限り――いまどきおかあさんをかかえて、子供さんを二人持っていて、それで三十六歳で満十七年勤続で、四万円持って返れない給料でどうして暮らしていけるのですか。委員長。こういうことをやっておるのに、そういう点をひとつも彼らは反省しないで、局をよく点検するとかなんとか、それもしてもらいたい。しかし問題は、要するに低賃金にあるのだ。これを打ち破らなければならぬ。そういうことを何とかごまかすためにブラザー制度だとか、シスター制度だとか、報償金を与えるとか、あるいはパンティーを与えるとかという、こういうこそくなことによってそれを補おうとしているのであります。ですから、わが郵政は断固としてそういうことをやめて、食っていけるような賃金――この人は埼玉県の大宮方面で幕らしていますけれども、きちっと働ける体制を郵政大臣はなぜとれないのか。とれるのかとれないのか。イエスかノーか答えていただきたい。とれるというのならどういう方法でとるのか。とれないというのなら、それはそれでよろしいのです。
#155
○廣瀬国務大臣 御意見として十分承っておきます。
#156
○土橋委員 郵政大臣は形式的に、御意見として承っておきますと、ただいまのような答弁をして席へ帰りました。しかし、こういう態度の中に、つまり自由民主党員の中にまことに反省すべきものを持っていると私は思うのであります。この問題は私がつくり上げた話ではないのです。現実に郵政省に働いておる多くの職員がこういう状況下にあるということを、承っておきますなんということで済むわけのものではないのですよ。あなた、郵政大臣でしょう。さっきあなたは、全国で三十二万も人がいるから中にはふできのやつもいるのだ、局舎も二万もあるからやむを得ませんというような答弁をしておりましたけれども、そんなことは当然過ぎるほど当然の問題であって、問題の中心点は、こういう低賃金政策、ブラザー制度、お互いに反目さして、第二組合はみんな昇給をする、昇進をする。全逓に入っておる者は全部昇給がとまってしまっておるわけだ。そして、非常に悪い職場へどんどん持っていく。こういうことをやらしておいて、職場がどうして明るくなるのか。郵政大臣、責任をもって答えなさい。そんないいかげんな問題じゃないのですよ。国民の暮らしの問題ですよ。あなたはおちゃらかしたような答弁をしているが……。
#157
○廣瀬国務大臣 どうあなたがそのことをおっしゃったって、私の力で一朝一夕にできるものじゃございません。従業員の就業の改善につきましては絶えず努力いたしますけれども、にわかにそれだけ取り上げてこれを何とかしろとおっしゃっても、私の力ではどうにもなりません。ただ、私としましては、できるだけ従業員の就業というものは改善していくという努力はしていきたいと思っております。ただ、それとブラザー制度とをこじつけましてとやかくおっしゃられるのは、私はどうも当たらないと思うのであります。ブラザー制度については、いろいろ御批判がありますことはよくわかっておりますけれども、不当な行為をしないように私どもは十分指導していきたい、かように考えております。
#158
○土橋委員 それならば私はあなたの趣旨もよく了解できるのです。これは現在の自民党佐藤政府のもとにおいて、あなた一人で困難なことは私もよくわかっておるのです。しかし、こういう人事院制度をめぐる全体の機構が、国鉄労働者にマル生運動でああいうことをやっておる。それと同じようなことを全逓で毛やっておるわけです。私はあなたが責任をもろて、いま申し上げるように、それは第一組合も第二組合も、つくった以上はしょうがない。しかし、これはお互いに連携して仕事ができるように、片方を主事にすれば、同じように片方も主事にする、こういう正しい姿勢でなければならない。昇給も同じようにすべきだ。ところが、全逓は、見よがしのように昇給はさせない。そして配置転換は全部前よりもひどい職場を与えておいて、そして打撃を与える。ですから、この中の人たちは、もう全逓に入っておったのじゃえらい目にあうからやめさせてくださいといって、ブラザーと一緒に全逓支部に乗り込んでくるという人たちもあるわけです。こういうことを北君なんかは指導しておる。中田正一君もこういうことを指導しておる。浅見喜作君もこういうことでのし上がってきているわけです。何と不都合なことではありませんか。私はかつての逓信の従業員として、こんなでたらめな局長がいるから逓信の職員が非常に帯しんでおる。国会の職員の皆さんもそうだと思うのだ。非常に安い給料で、家へ帰れば非常に苦しいけれども、こういう社会であるから、涙をのんで、あまりそういうことを言うことは何か卑しげに思われる、そういう空気をつくり上げておる。ここに問題があるのであります。でありますから、単に一郵政の問題ではない。これは国有鉄道の場合もほぼ同様である。専売の場合にも、あるいは国家公務員の皆さんも、全部そういう状態である。なるほど、なりふりはりっぱだけれども、象へ帰ってみると、子供が嫁さんに行くとか、大学に行くとか、奥さんが病気をしておるとか、にっちもさっちもいかないというのが多いのであります。この制度に対して、郵政大臣がやはり蛮勇をふるって戦う姿勢をとる、これを約束しなければならぬのです。そんないいかげんな、承っておきますなんということで私が満足するとあなたは思っておるのですか。考え違いですよ。責任をもって善処されんことを再要望して、私の質問を終わらせていただきます。
#159
○高橋委員長 次回は明九日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト