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1971/04/04 第68回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第068回国会 運輸委員会 第8号
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1971/04/04 第68回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第068回国会 運輸委員会 第8号

#1
第068回国会 運輸委員会 第8号
昭和四十七年四月四日(火曜日)
    午後零時五分開議
 出席委員
   委員長 小峯 柳多君
   理事 宇田 國榮君 理事 加藤 六月君
   理事 徳安 實藏君 理事 箕輪  登君
   理事 内藤 良平君 理事 田中 昭二君
   理事 河村  勝君
     小此木彦三郎君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    塩川正十郎君
      關谷 勝利君    福井  勇君
      細田 吉藏君    山村新治郎君
      井岡 大治君    金丸 徳重君
      斉藤 正男君    松本 忠助君
      田代 文久君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 丹羽喬四郎君
 出席政府委員
        運輸政務次官  佐藤 孝行君
        運輸大臣官房長 高林 康一君
        運輸省鉄道監督
        局長      山口 真弘君
        運輸省鉄道監督
        局民営鉄道部長 中村 大造君
        運輸省自動車局
        長       野村 一彦君
 委員外の出席者
        建設省都市局都
        市計画課長   久保田誠三君
        参  考  人
        (日本鉄道建設
        公団総裁)   篠原 武司君
        運輸委員会調査
        室長      鎌瀬 正巳君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月三日
 辞任         補欠選任
  石井  一君     山口シヅエ君
  唐沢俊二郎君     野田 卯一君
  佐藤 文生君     川崎 秀二君
同日
 辞任         補欠選任
  川崎 秀二君     佐藤 文生君
  河野 洋平君     佐藤 守良君
  中馬 辰猪君     塩川正十郎君
  野田 卯一君     唐沢俊二郎君
  山口シヅエ君     石井  一君
    ―――――――――――――
三月三十一日
 交通料金の値上げ反対に関する請願(田邊誠君
 紹介)(第二〇〇七号)
 同(土井たか子君紹介)(第二一六七号)
 関西新国際空港の建設反対に関する請願(堀昌
 雄君紹介)(第二〇〇八号)
 同(堀昌雄君紹介)(第二〇三〇号)
 同(堀昌雄君紹介)(第二〇七七号)
 国鉄運賃値上げ計画撤回等に関する請願(武部
 文君紹介)(第二〇三一号)
 同(武部文君紹介)(第二〇七六号)
 同(武部文君紹介)(第二一一七号)
 同(黒田寿男君紹介)(第二一九七号)
 同(武部文君紹介)(第二一九八号)
 潮岬測候所の予報業務充実に関する請願(坊秀
 男君紹介)(第二一六六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
 道路運送車両法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第六〇号)
 日本鉄道建設公団法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第四三号)
     ――――◇―――――
#2
○小峯委員長 これより会議を開きます。
 道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。丹羽運輸大臣。
#3
○丹羽国務大臣 ただいま議題となりました道路運送車両法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 近年、わが国における自動車の保有台数は著しく増加し、自動車の安全性の確保及び自動車による公害の防止は、ますます重要な問題となってきておりますが、政府におきましては、車両検査制度を中心として、保安基準の強化、定期点検整備の励行等によりこれに対処してきているところであります。
 軽自動車につきましては、従来、整備不良による事故率が一般車に比して小さかったこと、軽自動車の保有台数が少なかったこと等の理由から検査を実施せず、主として、定期点検整備の義務づけ等使用者側の保安対策にゆだねてまいったのでありますが、最近におきましては、軽自動車の保有台数の増加が著しく、約六百万台に達しており、スピードの向上、道路網の整備等と相まって高速走行する機会が多くなってまいりましたため、その安全性の確保が要請されるとともに、新たに公害の防止の観点からも規制の強化が強く要請されるところとなっております。
 このような実情にかんがみ、軽自動車に対しても車両検査を実施することとし、安全性の確保及び公害の防止のための施策の一そうの充実、強化をはかることが、今回の改正の趣旨でございます。
 次に、改正案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、軽自動車に対しても、一定の軽自動車を除き、車両検査を義務づけまして、軽自動車は、有効な自動車検査証を備えつけ、検査標章及び車両番号標を表示しなければ運行の用に供してはならないことといたしております。
 第二に、軽自動車の検査事務は、運輸大臣の認可を受けて設立される軽自動車検査協会に行なわせることといたしております。
 第三に、軽自動車検査協会は、全額政府出資の法人としまして、その設立、役員、業務、財務等に関する所要の規定を設けております。
 第四に、軽自動車に対する車両検査の実施に伴い、軽自動車についても型式指定制度及び指定整備事業制度を採用する等所要の規定を整備することといたしております。
 このほか、軽自動車の検査は、昭和四十八年十月一日から実施することとし、その検査に関する経過措置を規定し、あわせて関係法令の改正を行なうことといたしております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
#4
○小峯委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。
#5
○小峯委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。
 日本鉄道建設公団法の一部を改正する法律案について、本日、日本鉄道建設公団総裁篠原武司君を参考人として出席をお願いし、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○小峯委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
#7
○小峯委員長 日本鉄道建設公団法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。松本忠助君。
#8
○松本(忠)委員 参議院の予算委員会の総括質問の間を縫って、大臣に特に休憩時間中御出席をいただきまして質問をすることができまして、たいへん感謝にたえない次第でございます。しかしながら私の質問はすべて答弁は大臣にお願いいたしたい、重要な問題でございますので、このように考えております。
 つきましては、きょうは十二時から一時というわずか一時間の間でございます。また、各党からそれぞれ大臣に対して質問があるというお話を承っておりますので、私は時間の許された限り、その範囲内において大臣にお願いをいたしたいと思います。したがいまして、時間が参りましたら、残念でございますが次の方にお譲りいたしますが、後日また大臣の御出席を得て質問をいたしたいと思いますので、自後の点につきましては、委員長にも十分御記憶にとどめておいていただきたい。よろしくお願いをいたしたい次第でございます。よろしゅうございましょうか。
 では、まず大臣にお伺いいたしますが、運輸省の最初の構想でございましたところの大都市輸送施設整備事業団、この設立計画は四十七年度の予算案で要求したわけでございますけれども、行政簡素化、こういうたてまえから、新規公団、事業団の設立が極力抑制される、こういうたてまえから、ついに日の目を見ることができなかったわけでございます。したがいまして、鉄建公団が肩がわりするということになったわけでございますけれども、大臣としては、この成り行きについてどのように思っておられるか。事業団方式のほうがはるかによかったのではなかろうかと私どもは思うわけでございます。なぜ公団方式に後退したのか。単に行政簡素化のたてまえからのみではなく、裏に何かあるのではなかろうかということをいろいろと私ども感じているわけでございます。この感じが当たっているか当たっていないか、これはわかりませんけれども、このように感ずるものでございます。民鉄側の空気も事業団方式から鉄建公団方式になることについては極力敬遠策をとってきたように聞き及んでおります。民鉄側といたしましても、最後のどたんばへ参りまして干砕するよりは、鉄建公団方式にしたほうが、それにする以外に代替策がなければやむを得ない、こういう状態に受け取ったと思うわけでございます。したがいまして、民鉄側としても――鉄道建設公団がどうも国鉄の血を引いているといっては悪いですけれども、金に糸目をつけない親方日の丸の仕事ぶり、こういうものは世間周知の事実だと思うのですね。そういった鉄建公団にやらせることはやはり避けなければいかぬ、こう思っていたように思います。そういう点いろいろございますけれども、大臣として、鉄建公団方式になった、この問題についてどのようにお考えになられるか、まず第一番目に承っておきたいわけであります。
#9
○丹羽国務大臣 ただいま松本先生の、事業団からどうして鉄建公団にかわったか、これはざっくばらんに申し上げまして、いま御指摘いただきましたとおりでございます。私どものほうといたしましては、やはり事業団にいたしまして、将来これらの事業というものは非常にふえてまいる、またふやさなければいかぬ、こういうように思っておりますので、でき得れば事業団方式でやりたい、専門にやりたいということを考えた次第でございますが、御承知のとおり、行政簡素化その他からいたしまして、公団は極力押えていく、政府機関または政府関係機関はできるだけ押えていくという内閣の方針がございました。それと、一面また鉄建公団のほうはいままで新線建設をずっとやっておりました。非常にそれらの実績もあがっておりますし、経験も豊富になってきております。むしろ新しいものよりもそのほうの経験を生かしたほうがあるいはまた有利ではないかという点もございます。また最近におきましては新幹線その他都市交通路線につきましても鉄建公団がこれに当たる、こういうことになっておりまして、鉄建公団にこれをやらせるのが、むしろ新しい事業団よりも経験を生かす点におきましては有利じゃないかということも考えまして、どうしてもこの際は、御承知のとおり今日の都市交通空間が非常に狭隘になっておりまして、それに対しまして国の力強い助成、援護のもとに、やはり民鉄に対しましてもある程度の助成をしていかなければ都市交通は麻痺するという観点からいたしまして、今回の鉄建公団にやらせる処置になった次第でございます。
 いまお話しがございました、工事費が場合によると親方日の丸で高くなるのではないか、こういう御懸念がございますが、鉄建公団は、やはり政府の資金と申しますのは国民の税金でございますから、それらにかんがみまして、いままでも能率的に、合理的に建設をやっていると思っている次第でございます。また今回は、工事実施計画は私鉄業者がもうすでに工事施行の認可に適合するように定めている次第でございまして、そういう点で、計画の点につきましてはすでにできている、また管理費につきましては極力軽減をするというふうな方途を講じてまいりまして、そういうことによりまして、より一そう低廉に施設ができるではないか、またそういうふうに指導しなければいかぬということを私ども考えてやっている次第でございます。私どもの監督が十分行き届いてまいりましたならば、いま先生の御指摘のような高価になるという懸念はなく建設が進む、こういうふうに思っている次第でございます。
#10
○松本(忠)委員 いま大臣はしなくもおっしゃいましたけれども、業界では、民鉄側では、やはり事業団方式を極力望んでいたというふうに私ども聞き及んでおります。しかしどたんばに来てこういうふうな事態になって、これが法律案として出てきたわけでございます。したがいまして私どもは、この鉄建公団方式が有終の美をおさめて、都市交通の改善のために大きく役立っていただけばこれに過ぎたことはないと思うわけでございます。しかし、鉄建には鉄建としての、国鉄の建設という大きな問題があるわけで、そこへもってきて民鉄の建設を背負い込むわけでございます。特に、これに対して出資もないわけでございます。そういう点を考えますと、私はやはりこれは別に事業団を置くべきではなかろうかという気がいまでもしているわけでありますが、鉄建公団方式で完全にこの目的を達成せられるという確信が大臣ございますか。この点をひとつ伺います。
#11
○丹羽国務大臣 いま御指摘の心配もある次第でございますが、今回の鉄建公団におきましては、新たに一人理事をふやしていただくことにしました。これは専門的に民鉄の建設に当たらせる、こういうことにした次第でございます。いままでの経験を生かしてまいりますれば、かえって効果的にやっていけるのではないかというふうにいまになると思っている次第でございまして、また鉄建公団も今日の時代の要請に応じまして、都市交通の需要過剰を緩和する意味におきましても、どうしてもやはり早急に線路の増強ということをはからなくてはならないという使命にこたえて、必ずやってくれるものと期待している次第でございます。また私どももそれらに向かいまして十分指導また監督をしてまいりたい、こういうふうに思っている次第でございまして、必ず私はその期待にこたえられるものという確信を持って今日進んでいる次第でございます。
#12
○松本(忠)委員 いま大臣からもお話しがございましたように、この鉄建公団の中に新しく民鉄のための理事も一名置く、これは八条において、新しく「六名以内」を「七名以内」にするということになったわけでありますけれども、いずれにしましても、いまも大臣お話しのあったように、都市鉄道の建設については練達の士が選ばれてくることと思います。しかし、これを官僚かあるいは民間人から選定するのか、これらの点について、私ども聞き及んでいるところでは、自薦、他薦がたくさん大臣のところに行っているということを聞いております。大臣、おそらくそのことについて答弁されるときには、そういう事実はございませんと、こう言われるに違いありませんけれども、私どもちょっと不安に思いますのは、現在の鉄建の総裁、副総裁、まあここにも御関係の方がいらっしゃるのにどうもことばが過ぎるようでおそれ入りますけれども、総裁、副総裁をはじめとして、六名の理事ことごとくが官界の出身、公社の出身。すなわち運輸省から一名、大蔵省から一名、警察畑から一名、その他五名は国鉄出身者、こういうふうになっております。これから見ましても、この法律が施行せられました暁の理事一名増員は、おそらく官僚出身者が選考せられるであろうことは明白ではないかと私は思うわけです。第十二条の役員の欠格条項についても、一ないし六号は、新しく任命されるであろうところの民鉄線等の常務理事にも当然当てはまるわけでございますけれども、それから考えるならば、理事になれる人は、ある特定の役職にいた者しか就任できないと思うのです。もっと具体的に言うならば、現職の総裁、副総裁、理事の前歴から推しても推量できるわけでございますけれども、かつて運輸関係の官僚または国鉄にいた理事クラス、さらにはかつて地方鉄道業の役員であった者の中から確定されるであろうと思うのです。要は、その現職にある者でなくて、すでに退職した者であるならば一向差しっかえない、こういうこと。要するに天下りオーケー、こういうことであります。これでは官僚優遇、お役人退職者大歓迎、こういわれましてもやむを得ないのではなかろうかと思うわけです。民鉄の建設には練達の士を求めるという大臣のいまの方針からするなら、民間人を起用すべきではないかと私は思うわけであります。しかしながら、お役人さんのいわゆるなわ張り根性といっては申しわけないかもしれませんが、事実こういう根性があるようでございます。そのなわ張り根性からいくならばそうはさせないだろうと思うのですね。そうだとすると、やはりお役人さんの退職者以外にはないのではなかろうか。いかなる人物を選ぼうと、それはまあ大臣のかってではございますけれども、かつて私が、外貿埠頭公団の設立に際しましてもその種の質問をいたしました。そのときも大臣は、そういうことはないと言われておりましたけれども、結局任命された方はお役人の退職者でございました。これでは、官僚は退職後の、要するに落ちつき先をつくるために、在職中に新しい事業を起こすんだ、こういうことをいわれましても、返すことばがないのではないかと思います。その点、事業団ができなくて不満があるんだ、こういう言い分の人もあるようです。公団になってしまったので、常務理事一名だ。それがせめて事業団ならもっともっと行けたのに、こういう話を聞いたこともありますけれども、とにかくきょうも趣旨説明のございました道路運送車両法の一部を改正する法律案、これの中でも、いわゆる軽自動車検査協会というものをつくることを考えている。これとやはり軌を一にしているのではないかと思うわけですね。こういうことであっては、民間人が、要するに大衆が政府の言うことを信用しなくなると思うのですよ。何でも役人が自分たちの甲らに似せて穴を掘る、こういう方式、これではいけないんじゃないかと私は思うのです。こういう点をどのように大臣はお考えになっているか、お答えを承っておきたい。
#13
○丹羽国務大臣 非常に適切な御質問でございまして、今回鉄建公団での役員の選定につきましては、何しろ新しい仕事でございますし、ことに民間鉄道の路線をつくるということをおもにしている次第でございますので、これは官民といいますか、いままで役所にいた者、民間にいた者を問わず、あらゆる方面から考慮をいたしまして、それにふさわしい人物を選ぶ、今回の仕事遂行のために一番ふさわしい人物を選ぶことが必要じゃないかと私は考えている次第でございます。そういう点で、役所にいた者を天下りをしなければいかぬとかいうような考えは、私は毛頭いま持っておりません。また具体的にはただいまのところ、自薦、他薦と申しますけれども、実際のところだれもまだ私のところへ言ってきておりません。そういう点で十分慎重に考慮いたしまして、私は運輸行政全体がそうだと思う次第でございますが、あまり官僚化してはいかぬということは、私はしょっちゅう言っている次第でございます。まあ私自身の態度もそうでございますが、もうできるだけ、これは運輸サービスなんだから、ほんとうに商売人になったつもりで、利用者の方にどういうことをすれば利便を与えることができるか、それだけをしょっちゅう考えてやれ、しゃくし定木な、法律的な解釈ばかりでやったのでは、これからの運輸行政はつとまらぬということを私は常に言っている次第でございまして、それをやはり一番の信念としてこれからも指導してまいりたい、こういう考えでおります。まして、今回の人選につきましては、まあ官職にいた人でも、そういう点で、運輸サービスをぜひやりたいという気持ちの者もおりますし、ただ権力にあぐらをかいている人も、あるいは民間のうちにも、自分は重役だからというような人もいるかもわからない。そういう点を勘案をいたしまして、民主的な民鉄の立場を十分わかって、そうして仕事も合理的にできる、しかもこれは技術的に非常にいろいろ問題があると思う次第でございますが、それもわかる人を出したい。私は、ただいまのところ、だれからもほんとうに言ってきておりませんし、白紙の状態でありますが、それらを基準といたしまして選考いたしたい、こう思っている次第でございます。
#14
○松本(忠)委員 大臣のおことばでございますから、それを信用いたします。どうか民鉄建設のためには必ず練達の士を選んでいただきたいと思うわけでございます。
 そこで、このいわゆる任命になるところの民鉄担当の常務をトップにいたしまして、局とか部とか課とかこういう編成ができるだろうと思うわけです。そこにもまたそれぞれ幹部職員ができ、それぞれのポストからの天下りが予想されるわけでございます。そういうことがなければよろしいわけでございますけれども、これははっきりあるであろうことは私は予想ができます。そうなってまいりますと、その幹部職員あるいは一般職員、こういう方々の員数あるいはこの人件費あるいは業務費、こういったものが鉄建公団の予算面にどのように計上されているのか。この点は大臣、もし数字のほうで何でしたら、ひとつ鉄監局長からかわってお答えをいただきたい。前の常務理事との関連がございますので、その問題を特に……。
#15
○山口政府委員 今回の構想によりまするところの公団の民鉄部門に対しまする組織、定員でございますが、現在大蔵省と協議、検討いたしております。ただこの場合に、この組織なり定員でございますが、これは当然民鉄関係の工事の管理費ということになりまして、工事の中に含まれるかっこうに相なるわけでございます。したがいまして、そういう意味では、全体の、今年度のものといたしましては、百二十五億の工事費の中でそれをまかなうということになるわけでございますので、私どもといたしましてはできるだけ簡素な姿でこれを組織してまいりたい。いま仕事のやり方等もからみまして、できるだけ簡素な姿の組織、定員をつくってまいりたい、このように考えております。
#16
○松本(忠)委員 けっこうであります。いずれにしましても、百二十五億が初年度についた予算の中でやるということであって、そうしますと、まだ具体的にはできていないわけですね。――わかりました。
 それで、あといろいろ大臣にお伺いしたいことがあるわけですけれども、ちょうど時間が参りましたし、ちょうどきりのいいところですから、これで一応打ち切りにしまして、次の方にお譲り申し上げておきます。次回、あと引き続いてまた大臣のおいでのときにやらせていただきたいと思います。
#17
○小峯委員長 井岡大治君。
#18
○井岡委員 今度のこの公団の一部の改正をするにあたって、都市交通が中心になっているということをいま私はお伺いしたわけですが、そうであるとするならば、さきに政府がきめられた総合交通体系との関係をどのように持っておいでになるのか、この点をお伺いしておきたい。
#19
○丹羽国務大臣 総合交通体系のうちにおきまして、都市交通は御承知のとおり過密人口をかかえておりまして、しかも申しわけない次第でございますが、交通空間が非常に狭隘でございます。その取得が非常にむずかしい。したがいまして、都市交通におけるところの線増その他輸送の増強ということが非常に困難でございます。その点は総合交通体系でも指摘をされている次第でございます。したがいまして、大都市におけるところの輸送の増強ということは、都市交通の一つの眼目にもうたわれているところでございます。それらを勘案いたしまして、都市交通の輸送需要の増加に対応して、それを補強する一環といたしまして、今回の鉄建公団方式によりまして、これらの民鉄の線増をはかろうということがねらいでやっておるつもりでございます。
#20
○井岡委員 都市交通というのが、いま言われたように、いわゆる都市計画との関係が多分にあるわけなんです。そこで、都市計画との関係をどのように調整をするかということが、私は都市交通の政策のキーポイントだろうと思うのです。そこで、公団が今年度百二十五億のうちで工事をしていかれるわけですが、これらの問題を解決するためにはどうしても先に計画的にやっていかなければいけないと思うのです。そこで、それらの問題を計画的にやるためには、首都圏、中部圏、近畿圏とあるわけですが、いずれもその答申が出ておるのです。その点について……。
#21
○丹羽国務大臣 これはいま井岡先生の御指摘いただきましたように、大都市交通の整備には都市計画と十分適合した政策をとらなくてはいけない。都市計画をつくる場合に、やはり交通体制を事前に十分に調査をいたしまして、それでやらなくてはいけないことは御指摘のとおりだと思う次第でございます。
 今回の鉄建公団方式による民鉄の線路増強につきましても、大体ただいまのところは東京、大阪、名古屋でございますから、首都圏、中部圏、近畿圏というふうに一応限られておる次第でございます。それらの計画と適合させる形におきまして、これらの計画を続けてまいりたい。具体的には建設省、それからいま申しました首都、中部、近畿の三圏と十分連絡をとりましてやっていく、いままでもその協議はしておる次第でございますが、これからもますます協議を密にいたしまして、そごのないようにやってまいりたい、こういうふうに思う次第でございます。
#22
○井岡委員 今日都市交通がこんなに行き詰まってしまったのは、都市の構造が無計画に行なわれた。これが私は最大の原因だろうと思うのです。その都市の形成をどうするかということ、このことを考えないでやっていった場合、幾らたってもこの問題は解決しない。したがって、今回のこの公団の一部改正によって、これらのことが考えられておるのかどうかということになれば、私はいまの場合はあとを追っかけている、こういうような気がしてならないのですが、これらの問題についてどうお考えになりますか。
#23
○丹羽国務大臣 申しわけない次第でございますが、いままではあとを追っかける、そのとおりでございまして、実は都市計画をつくる場合には交通体系をいかにするかということを事前に一緒に同じレベルにおきまして計画をいたしましてやって、初めて目的を達成することができる。具体的に申し上げますと、先般この付近に三十六階の霞ケ関ビルができ、一万五千人の通勤者があるといった場合に、交通はどうするかということが問題でございまして、それだけのビルをつくる場合に交通網をどうするかということが一番の問題になるということ、いままでのようにただ道路の幅員を広げるということだけではとても間に合いません。御承知のとおり一万五千人を運ぶのには三十車線にして自家用自動車にいたしますれば一時間もかかる、こういうようなことでございますので、やはりどうしても大量輸送機関が必要であるというようなことがございます。私どもは、そういう方面につきましては、計画をつくる場合に、交通体系をいかにするかということをぜひ十分に緊密な連絡をとってやっていく。その点は、都市計画の主管庁であります建設省も十分気がついてまいりまして、いま連絡を密にいたしまして、今回の措置につきましても、建設省からもニュータウンその他につきましてのいろいろの要望がございまして、それらも勘案をいたしましてやっていくつもりでいる次第でございます。
#24
○井岡委員 その点は、大臣、この霞ケ関ビルのときには、われわれこれを問題にしたわけなんです。あそこにあんな大きなものを建てて、どうしてだれが運ぶんだ、こういうことを問題にしたわけなんです。しかし当時は、運輸省のほうはなかなかじょうずな御答弁をなさって、ついにその正体を明らかにされなかったわけですが、結局はそういうことになった。
 そこで問題は、やはり、どう申しますか、次の都市をつくる場合には、先に鉄道をつくっていかなければいけない、ガスをつけていかなければいけない、水道、こういうものは先にやっておかなければいけない問題だと思うのです。しかし私はいまここでこの問題を論議しようとは思いませんけれども、少なくとも国土開発と密接な関係があるわけですから、建設公団それ自体も、十年なら十年、十五年なら十五年の先の見通しを立てた計画的なものでなければならぬと思うのですが、この点はどうなんですか。
#25
○丹羽国務大臣 私もそのとおりと思う次第でございます。今年はまず、初年度でございますので、わずか百二十五億の予算をやっととれた次第でございまして、先ほども松本先生から御指摘ございましたが、出資金も一つも出してない、私もそのとおりだと思う次第でございます。工事を低廉化させるためには、やはり出資金も必要である。それからそれらに見合う計画もつくりまして、それがためには毎年どのくらいの線路増強のための費用が必要だ、五カ年計画なら五カ年計画をつくることがやはり必要である。都市計画の進展に見合いましてつくることが必要である。こういうふうに私は考えておる次第でございますので、せっかくそういう面につきましても十分努力をしてまいりたいと思う次第でございます。
#26
○井岡委員 まあ技術屋さんを前に置いてこういうことは私は少し酷な言い方だと思いますが、とにかく技術屋さんというのはどんどんこしらえていきたいわけなんです。しかし、こしらえていきたいわけだけれども、いま申し上げたように、都市計画とぶつかってしまって、にっちもさっちも動かぬ、こういうことです。そこで、建設省との関係というものはほんとうに密にやっておかないと私はだめだと思います。
 そこで、当面どれだけの工事をおやりになるお気持ちかどうかは、この点はあとで資料としてことしの計画を下さい。そうして、そこがはたして優先順位になるのかどうか、こういうものもやはり検討しておく必要があるのではないか、こう思うのです。この点は鉄監局長にお尋ねをいただきたい。
#27
○山口政府委員 今年度の工事につきましては、現在まだ検討中でございます。これは法律によりまして、地方鉄道事業者からの申し出に基づきまして当該工事という工事が、大都市の交通の整備のために緊急であり、かつ鉄道建設公団が行なうに適当であるかどうかという観点から審査いたした上で、これを処理するということでございますので、今年度の点はまだ検討中でございますが、できました上は提出さしていただきたいと思います。
#28
○井岡委員 そこで、もう一点だけお尋ねします。
 二十二条の三の四項に「建設大臣の意見をきかなければならない。」、こう書いてあるわけでありますが、それを聞く場合はどういうことをさすのか、この点ひとつ……。
#29
○山口政府委員 二十二条の二の第四項でございますが、これは運輸大臣が新住宅市街地開発法による新住宅市街地の開発事業の事業地内の場合、それから土地区画整理法によります土地区画整理事業の施行地区内、こういう地域におきまするところの鉄道施設または軌道施設の建設を定めるというふうな場合には、これらの事業によって市街地が開発され、あるいは造成されるわけでございますが、その居住者のための輸送力をこの鉄道の建設、改良によりまして確保することになるわけでございますので、その鉄道施設、軌道施設の工事の施行というものとこれらの住宅関係の工事というものの間の調整という意味で建設大臣の意見を聞く、こういうことでございます。
#30
○井岡委員 先ほど、一番先に私が聞いたのはここなんです。だからあとを追っかけるというかっこうになるわけなんです。ですから、その新市街地開発法に基づく市街地政策と同時にこの問題を考えておかないと、やはり混雑というものは緩和をしない、同時に交通渋滞というものは解決をしない、こういうふうに思うわけです。ですから、特に一番先に大臣にこの点をお伺いしたわけですから、どうか先にこの問題を考えていただきたい。そうしないと、今度の場合は追っかけることはやむを得ないとしても、当面やはり私は、五年なり十年なりの計画があるわけですから、その計画とにらみ合わしてやっていただく、こういうことを強くお願いをします。同時に、その点をもう一度大臣からはっきりしておいていただきたい、こう思うのです。
#31
○丹羽国務大臣 いま御指摘いただきましたとおりでございまして、率直に申しまして、どうも運輸行政がおくれておる。いまの人口の大規模な移動現象に対しまして追いついていかないというのが現状、これがために住民に非常に御迷惑を及ぼしているということだろうと私も思っておる次第でございます。
 御承知のとおり、最近の状態におきますると、過密と過疎の格差は非常にひどくなっている。ことに過密方面に対するいままでのそういったような手当てが非常におくれておりまして、これは一面におきまして、ただに運輸省だけを私は責めろわけではございませんが、全体の斉合性のある国土開発の点におきまして、実行面でやはり欠ける面があったのではないかと率直に私は認めておる次第でございまして、いま御指摘のように、ニュータウンをつくる、新しい住宅団地をつくるというような場合におきましては、そのつくる規模と同じようにどのくらいの線増をすべきか、どのくらいの輸送交通機関の設備を付するか、これを研究させまして同時にこれを行なわせることが一番必要であると思う次第でございまして、そういうふうに私はこれから建設大臣とも相談をいたしますし、また部下にも相談をさせまして持っていくつもりでございます。
#32
○井岡委員 そこで最後に私は希望だけを申し上げておきます。
 都市交通の問題は、単にいままでのように域内だけでは解決できないような状態です。やはり域外に出ていかなければいけない。そういう場合に、それと現在の既設の線とをどう調整させて、どう流れを変えていくか、こういうことを十分検討されてひとつ事業を遂行していただきたい、このことをお願いして私の質問を終わりたいと思います。
#33
○小峯委員長 河村勝君。
#34
○河村委員 今度の問題につきましてはもうすでに事務当局からは一応話を聞いております。ですから大臣に伺いたいことだけを、ポイントだけを申し上げますから、要点だけ御答弁をいただきたいと思います。
 いま井岡さんから都市計画と通勤施設との結びつきについて、いつもあとから追っかけていってたいへん因るじゃないかという話がございました。まあ確かにそのとおりだと思うのですけれども、宿命的に輸送施設というのはそういうところがあるわけですね。これからもそれをなかなか簡単に直すわけにはいかないと思うのです。今度私鉄が通勤施設をつくる負担を軽減するために、こういう公団で肩がわりする方式というものには私も原則的に賛成なんですけれども、この中には高架化それから複線化だけでなしに、新線も含まれているわけですね。一体どこまで新線をこれからやらせるのかという根本問題があるのですね。さっき井岡さんが言われたように、いつまでも現象を追っかけていったら、結局いつまでたっても切りがないのですね。結局大都市圏そのものの問題が解決ができないのです。つい最近、都市交通審議会で東京及びその周辺における高速鉄道を中心とする交通網の整備増強に関する基本計画についてという答申がございました。これについて新線と、それから在来線を先に延ばしていくものとを含めて十数線が答申されていますね。これはおそらくおやりになるつもりだろうと思うのですけれども、こうやってやっていきますと、いますでに片一方では産業再配置、産業分散の計画も進んでいるわけですね。結局また同じことをトレースをしていくと、いつまでたっても悪循環を続けるだけなんです。おれのほうに相談しなければ三十六階建てはつくらせないのだということはなかなかできないのでしょうから、いっそ思い切ってこの辺で、東京なら東京ではどこで通勤対策は打ち切るのだ、この辺まではやって、あとは責任は負わないよ、高架化とか複線化、これはいいでしょうけれども、新しく線を延ばしたり引いたりするのは、そういうめどがなければならないと思う。答申が出たから何となくそれをまたやっていくというのでは、せっかくこういった方式をつくっても結局矛盾の繰り返しになると思うのですね。一体、この都市交通審議会の基本計画について大臣はどういうふうにお考えになっているのか。それで今後もまた引き続いてこういう計画を進められるつもりであるか、その根本的なことについて伺います。
#35
○丹羽国務大臣 ただいま河村先生から御指摘をいただきましたのは、たしか首都圏の都市交通についての答申でございましょう。これは御承知のとおり新線を十三ふやす、距離にするといままでの地下鉄の大体三倍になる、こういうことでございます。これは現在の首都圏の交通状態から見まして、これから将来延びる、また人口もふえるという想定でございませんで、これは六十年を一応の目安にしておりますが、大体におきまして、ただいまの人口配置状況で、東京を中心とする首都圏におきましてはこれだけが必要であるという最小限度のあれをした御答申であろうと思う次第でございます。これは御承知のとおり、ニューヨークまたはロンドンその他の都市から比べますと、まだ地下鉄の走行キロ数が非常に少ないというようなこと、またどうしても首都圏におけるところの交通空間が少なくて、やはり地下によって高速通勤をはからなくてはいかぬ、こういう必要な措置からやったと思う次第でございまして、この点はあるいは近畿あるいはまた中部におきましても、相当まだこれからやらざるを得ない点もあるかと思う次第でございます。将来の見通しといたしましては、先生が御指摘になりましたような、やはり新全総によりましてどの点を開発する、どの点に大都市を持っていくかという、要するに人口の再配分と申しますか、均衡のある、斉合性のとれた都市の分散をどういうふうにするかということによりましてやらざるを得ない、またやるべきが焦眉の急である、私もそう思っておる次第でございます。それらができるように私からも促進をいたします。それにのっとりまして大都市交通の交通網の整備をはかってまいりたい、それらの計画を一刻も早くつくってまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
#36
○河村委員 この答申を見ましても、確定した輸送需要があるところだけではなしに、将来開発されるであろうと予想されるところまで含まれてこういう計画ができておるのですよ。これをやっていますと、切りがないのです。ですから、私はこれ自体が悪いと言っているわけじゃないのですけれども、もうこれ以上はやらないんだ――地下鉄のことをおっしゃったけれども、地下鉄は、これはあたりまえですよ。これは都区内の交通渋滞をもっと緩和して、ほんとうに自由に動けるようにということでは非常に意味がある。だけれども、線路を遠くに延ばしてばかりではだめで、これはここらでもうやめるということを言わなければ、独裁国家じゃありませんし、土地も国有じゃありませんし、いままでと同じように、新全総とかなんとかいったって、結局方々にでたらめにできて、また追っかけていかなければならぬ。どこかで、もうこれ以上やらぬという宣言をしなければ、あとを追っかけるんじゃなしに、逆に居直って、この辺でやめだという宣言をしないと、いまの役所の総合計画性なんというものは怪しいものですからね。だから、ある程度居直らぬ限りは片づかない。国の投資効率からいったら、むだなんですね。いま線路をつくるといったってたいへんなんですよ。その金を都区内の再開発に使って、通勤しないでいけるように考えたほうが国民経済的にはよほど有利なはずなんです。だから運輸省もいいかげんにあとから追っかける行政はやめて、逆に東京都市圏はもうこれで終わりというぐらいのはっきりした態度を打ち出すべきである。そういう意味で申し上げているので、その点の見解を伺いたい。
#37
○丹羽国務大臣 御指摘の点はそのとおりでございますが、実際問題といたしましてなかなかむずかしい点は、何と申しましても首都圏に人が集まってくるというような状態、ずっと前に河野建設大臣のときに転都説がありました。やはり政経分離じゃないけれども、政治と経済都市と別にするとか、あるいはいまいわれておりまするところの事業所課税であるとかいろいろの方策を講じましてやっていく。ただ私のほうの交通だけつくらすということでそういった傾向がおさまるものではございませんで、それは私が申し上げるまでもなく御承知だと思う次第でございますが、やはりそれらを総合いたしまして、私どももそれの一翼をになって、将来はそういったような人口過密都市――大体いまの千百万をこすというような人口構成の都市というものはもう限度である、もちろん限度でなくてはならないと私どもも考えておろ次第でございます。いま御指摘のような点をあらゆる面から検討いたしまして、均衡のとれた国土の再開発のために邁進してまいりたい、こう思っておる次第でございます。
#38
○河村委員 あまりはっきりした御返事がないのですけれども、やはりどこかではっきりした態度を示さない限りだめなんですね。いっでも何かつくってしまえば、輸送のほうはあとから追っかけてきてくれるものという観念ができちゃっている。だからその傾向を打ち破らない限りはだめなので、むしろ逆に輸送する側のほうからどこかでラインを引っぱって、鉄道をつくる金があってもそれはやらぬでよろしいから、それを市街地の東京都区内の再開発に使って、そこで通勤しない人口をつくればいいわけです。そういう国民経済的な立場を考えれば、そのほうがいいにきまっておるわけです。ですから、いいかげんのところで――今度の交通審議会の答申を見れば、大体これが限度だと思うのですよ。これでもってもうあとはやらぬくらいのことを、あなたも国務大臣ですからはっきりと政府の中で宣言をして、それをてこにして都市計画をほんとうに進めていくことを考えなければいかぬ、そういう意味で申し上げておるわけです。いますぐ御返事はできないでしょうけれども、私の意見として申し上げておきます。
 もう一つ気になるのは、今度のこの都市交通審議会の答申を見ましても、純然たる新線も三線あるようだけれども、あとは在来線を引き延ばしていくだけですね。そうすると、もとのほうを太くしないで先のほうばかり延ばして、一体それでほんとうに楽になるのかならないのか。私はまだ図面を見ただけで、数字を計算したわけではありませんから、実際はどうなるかわかりませんが、この点も非常に問題があると思います。いま大臣たぶんおわかりにならないと思いますから答弁を求めませんが、事務当局におまかせにならないで、この点は本質的な問題ですから、もうちょっとよく御検討いただきたいと思います。
 それから具体的に一点。今度建設公団が建設する場合、利子補給を国が半分、地方自治団体が半分負担することになっておりますね。事務当局に聞きますと、利子補給を地方自治団体に負担させるという話し合いは大体ついているというような話であります、大臣お聞きかどうかわかりませんが。ことしは総額で三千万円くらいですから、たぶん話がつくのは楽だと思うのですけれども、一体どの程度の計画で今後公団に負担をさせるのか。相当な額にならなければこういう方式をつくった意味がありませんからね。そういう長期的な話し合いをおやりになっているかどうか、単なる単年度のことをやっているだけなのか、その点をちょっとお伺いしたい。
#39
○丹羽国務大臣 ただいまのは単年度のことだけでございます。これは自治大臣も了承している次第でございます。しかし将来は、先ほど私が申しましたようにやはり五カ年計画をつくりまして、計画的にそれらの敷設をしていかなければならぬ。そのときの地方負担もそれに相応した地方負担を要求してまいりたい、こう思っている次第でございます。
 御承知のとおり、いま交通輸送の費用につきましては、要するに開発利益が還元されているという問題もございます。開発利益の算定というのは非常にむずかしい次第でございますが、少なくともこれが東京と隣接地帯ということになります場合には、東京に住んでいる者はもちろん、地方に住んでいる者もそれだけの、ある程度の開発利益を受けていく、私はそういうふうに思っている次第でございます。そういう意味で、ある程度地方負担をしてもらっても当然である、私はこういうふうに思っている次第でございます。それらの点も将来とも強く主張してまいりたい、私はこういうふうに思っている次第でございます。
#40
○河村委員 予算は単年度ですから、形式的にはその年のことしかきめられないだろうと思います。ですけれども、こういう計画は、スタートするからには単なる単年度のことだけではなしに、将来にわたって相談ができないで、こういう計画を出すというのはおかしいですね。もしそうであるならば、地方自治団体が出さない場合には国が全額を負担するという決定がなければならぬですね。その点は一体どうなっているのか、その御返事を伺って私の質問を終わります。
#41
○丹羽国務大臣 その点は必ず国と地方とでもって負担をしてまいる、地方も必ず負担をすることを了承すると思っている次第でございまして、いまお話がございましたが、そういったような将来の計画もつくりまして、自治省とも相談をいたしましてコンクリートにしてまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。
#42
○河村委員 そうすると、これから相談されるというわけですか。ここでもって法案を審議して、これから計画をスタートさせようとしているのに、ことしのことはきまっているけれども、先のことはまだこれから相談するのだ、そういうことなんですか。
#43
○丹羽国務大臣 負担をするということにつきましては、原則的に自治省は了承している次第でございます。ただ、その金額それから将来の計画というものにつきましてはこれからきめてまいる、こういうことでございます。
#44
○小峯委員長 大臣には御退席をいただきます。
 続いて井岡大治君。
#45
○井岡委員 鉄監局長にお尋ねをいたしますが、「大都市の機能の維持及び増進に資する」ことを加えられているが、これは大都市だけに限られたものであるかどうか、この点まずお聞きしたい。
#46
○山口政府委員 この第一条は目的を書いてございますが、その第一条の改正によりまして、大都市の機能の維持、増進ということを書いてございます。したがいまして、今回の改正の趣旨は、やはり大都市の機能維持のための鉄道の整備というところにございます。
#47
○井岡委員 実はその大都市の定義でございますが、これには政令都市と、こういうふうに書いてあるわけですよ。いままで政令都市ということであれば、なるほど首都圏あるいは中部圏、近畿圏、これだけでよかったわけですけれども、四月一日から札幌、川崎、福岡が加えられておるわけです。だからここに適用されるのかどうか、この点お尋ねしておきたい。
#48
○山口政府委員 この法律で大都市ということは、先ほど先生御指摘のように政令で定めるということになっております。したがって、政令でどういうふうに定めるかということは、この法律の適用の鉄道建設公団によって工事をしていくということによりまして、その大都市の交通の整備がはかられ、そして住民の通勤通学輸送、その他の輸送の足が確保されるということにふさわしいところが政令できめられるということに相なるわけでございます。
 なお、従来法令によりまして大都市といった場合に、必ずしも三大都市圏を限ったものではございません。もっと広い場合もかなりございます。ただいま私どもとりあえずは東京、大阪、名古屋を政令で指定していただいたらどうかというふろに考えておりますが、将来の必要に応じましてどれを当然広げて規定をしてまいるというふうに考えております。
#49
○井岡委員 違うのですよ。大都市圏というのは「政令で定める大都市及びその周辺」、したがってこの大都市圏というのは、政令で定めるということになれば、札幌、川崎、福岡、こういうことにもうなっているわけです。さらにこれを政令という形で、この公団の適用というのですか、公団が建設する地域を新たに政令できめるのですか。その点、どうですか。
#50
○山口政府委員 ここで書いております「政令で定める大都市」という意味は、いわゆる地方自治法上の政令都市という意味ではございません。この法律で政令で定めるということでございます。現在、各種の法令の中で大都市という表現を用いておる中でも、必ずしもその政令におきまして三大都市だけを指定している、あるいは七大都市を指定しているわけではございませんので、場合によっては相当多くの都市を大都市ということで政令で指定している例もございます。したがって、ここではいわゆる自治法上の政令都市ということにとらわれずに、この法律を適用することが適当なものについてはこれを広げていくというふうに考えております。
#51
○井岡委員 そうすると、当面は三大地域圏というのですか、それに限るけれども、将来は、政令で定めた場合他の地域にも及ぶ、こういうように理解していいのですね。
#52
○山口政府委員 おっしゃるとおりでございます。
#53
○井岡委員 そこで、この問題をやる場合、当然その都市計画あるいは区画整理事業等々と関係が出てくるわけですが、その場合、都市計画が優先するのか、あるいはその鉄道建設のほうが優先するのか。この点はどうなんです。
#54
○山口政府委員 ここで考えておりますところの政令でございますが、これは政令では具体的な工事がどこであるとかいうようなことではなくて、たとえば東京都なら東京都、あるいは大阪市なら大阪市というようなことでございますから、したがって、その段階では都市計画との関連は生じてこないわけでございます。問題は、都市計画との関連が生じてくるといいますと、それは都市計画決定をする段階での話になってくるわけでございまして、都市計画法に基づくところの都市計画決定につきましては、場合によって運輸関係の行政機関との協議その他の調整ということがございます。またこの法律でもここに書いてございますが、大都市、いわゆるニュータウン関係のような場合につきましては、新住宅市街地開発法あるいは土地区画整理法というような場合につきましては、建設大臣の意見の聴取ということでそれを調整をしていくということで両者間の建設の調整をやってまいる。こういうことでございます。
#55
○井岡委員 いや現実にはその都市計画事業といまあなた方――先ほどまだどこをやるということはさまっていない、こういうことでございましたから、私自身はここだということは的確に申しませんけれども、おそらくある一部のところでこれは必ずひっかかる。しかも、ひっかかって、いま困っておいでになるこういう問題があるわけです。ですから、そこのところを十分建設省と話し合いをしておかないとなかなかいかないのじゃないか。しかもこれは早急に結論を出してもらわなければいかぬ、こういうように思うのです。
 そこで、建設省の都市計画課長、お見えになっていますね。そういう場合、えてして、都市計画事業を遂行する上で、この鉄道の問題がかなり問題になっているわけですね。具体的に言うと、たとえば私は一つだけ知っています。それは寝屋川の問題。おそらくこれは四十七年度計画で寝屋川に複々線にされるでしょう。この問題が一つ。それから守口の問題。こういう問題があるわけです。だから、これらの問題について、どういうように解釈をなさっておいでになるのか、この点お伺いしたいと思うのです。別に守口、寝屋川という意味でなくてもけっこうです。
#56
○久保田説明員 都市計画法では、都市高速鉄道が都市施設として定められております。そういうものにつきまして、都市計画をきめるか、きめないかというのは、いろいろ時と場合によるわけでございます。われわれのほうとしては、その都市地域について諸事業と関連を持って、都市施設というのは総合的な都市計画の一環としてきめるべきだと一般的に考えておりますけれども、具体的にある施設を、都市計画を決定するかしないかというのは、いろいろ事情がございますので、関係各省の間において総合的に協議してやっていくべきものだ、しかし、その場合に、当然いろいろな開発計画等と都市計画決定を十分タイミング、それから内容等において調整をはかってやっていくべきものであるというふうに、一般的なお答えで恐縮ですが、考えて、そのように運輸省さんともいつも話し合いをしてやっておるつもりでございます。
#57
○井岡委員 全く一般的な問題ですから、これは議論をすることができませんけれども、都市計画が、過去においてむやみやたらにやっていったあとで、引っぱってこい、ここへ鉄道をつけろ、こういうことがあったことだけは事実なんです。たとえば、大阪の千里ニュータウン、泉北ニュータウン、みなそうです。だから、まずそういう計画をお持ちであったとするならば、先に鉄道業者と話をする、あるいはまた運輸省と話をする、こういうような考え方でやっていただかなければ、あとから引っぱってこい、こういわれるほど迷惑千万な話はないわけですよ。その点。どうなんです。
#58
○久保田説明員 たとえば新住宅団地といいますか、ニュータウンといいますか、千里でも泉北でもけっこうですが、そういう新住宅団地をつくる場合に、先ほど来お話がありますように、新住宅市街地開発法という法律がございます。その法律の四十四条に、新住宅市街地開発事業に関する都市計画を認可する場合に、鉄道等の輸送施設の配置上の観点からする運輸大臣の意見を聞くということが定められております。なお、それは法律の制度でございますが、一般的に私がいま申し上げましたように、大規模な開発計画、これには当然通勤通学等の足が要るわけですから、そのための鉄道等の敷設、その他の施設につきまして、やはり当然開発計画と調整をとらなければならぬ。これは、さっきも一般論で申しましたけれども、そういう点は十分建設省としても心得ておりますので、今後とも運輸省と相談してやってまいりたい、こういうように考えております。
#59
○井岡委員 ぜひそれをお願いしたいのです。ただ、建設省の場合、これは一番手っとり早いことを考えられるわけです。現在の既設線に持っていく。運輸省もまたそういう傾向がある。そのために非常な混雑を来たしている。こういう状況にあるわけですから、たとえば泉北ニュータウンの場合、三十五万の都市をこしらえると、こういうのです。三十五万の都市をこしらえて南海にひっつけてみたって、南海それ自体がもうパンクしてしまってどうにもならない。しかも、南海にひっつけた場合、みんな難波に固まってしまう。これはもう部長一番よく御存じだと思うのです。そういう場合、やはりほかのほうにつないでいかなければいかぬ。たとえば、いま大阪市が計画をしておる二号線の延長に回す、そういうように分散をする計画を立てなければ、私はどうにもならないのじゃないかというように思うのです。この点についてはよほど運輸省と相談をしてやっていただきたいし、運輸省もまた建設省の新都市計画と十分にらみ合わせて考えてもらいたい。この点については運輸省はもっと積極的になってもらわなければ、私はだめだと思うのです。いまここで私が言ってもなんですから、この点は局長しっかりしておいていただきたい、こう思うのです。
#60
○佐藤(孝)政府委員 現実の問題として御指摘の点、方々にあり得ることだろうと思います、役所のセクト主議を排して、いかに有機的に大都市の住宅並びに交通網を確保していくか、いままでも十分調整をとったつもりでございますが、満足のいく調整がとれているとは必ずしも言いがたいと思います。今後とも十分法律の趣旨も体して調整をとった、そして有機的に活用できる方向に持っていくよう努力する所存でございます。
#61
○井岡委員 そこで、その次に行きますが、「大規模な改良」というのはどういうことをさしているのですか。
#62
○山口政府委員 とりあえず複々線化工事等を考えております。
#63
○井岡委員 二十条で、「運輸大臣は、政令で定めるところにより、前条第一項第一号に掲げる業務につき基本計画を定め、」こういうようにうたってあるわけですが、すでに定まっているのかどうか、この点を……。
#64
○山口政府委員 この二十条の規定でございますが、これは従来国鉄の新線建設に関しまする基本計画の規定でございます。それで、今回この規定の見出しを実は若干変えてございます。これは従来「基本計画」とだけ書いてございますけれども、「国鉄新線の基本計画」というふうに見出しを変えただけでございまして、中身は国鉄の基本計画でございます。
#65
○井岡委員 これは運賃問題のときに話をしようと思うのですが、国鉄の場合、地域開発という意味からいろいろ基本計画を立てられているわけです。必ずしもそれが採算ベースに乗らないという場合にどういうような処置を講ずるのか、ここらのところをひとつ聞かしておいてもらいたい、こう思うのです。
#66
○山口政府委員 国鉄の新線建設でございますが、これは線の種類によりましてやり方が違っております。それで、地方開発線並びに地方幹線と称しまするものにつきましては、この基本計画を定め、そしてさらに整備計画を定めて工事を行ないますと、その建設費というものは全部国の出資によってまかなうということになっております。それから大都市交通線、主要幹線という線につきましては、主として財投その他の借り入れ金でこれを処理する、そしてこれに対しましてある程度の利子補給をする、こういうやり方になっておりまして、線の種類によりましてこの基本計画の処理のしかたというのが違ってくるわけでございます。
#67
○井岡委員 そこで、次にお尋ねをしますが、先ほど局長が二十二条の二の四項について、意見を聞く、それでこちらから逆に意見を言う場合があるのかどうか。聞くだけなのか。
#68
○山口政府委員 二十二条の二の四項の意見を聞くのでございますが、これはこの法律によりまして、そして運輸大臣が私鉄の鉄道新線の工事の実施計画をきめます場合に、建設大臣の意見を聞くということでございます。
 それで、いま先生がお尋ねの、逆の場合でございますが、これはたとえば新住宅市街地開発法によりまして、新住宅市街地開発に関する工事等があります場合でございますが、こういった場合にはそちらの法律のほうで実は手当をしてございまして、それは今度は建設大臣が運輸大臣の意見を聞くという形になっておりまして、そういう意味での調整をはかって、住宅と鉄道との調整をはかっております。
#69
○井岡委員 ここに公団が行なうことが適当であると認める場合というのはどういうなにですか。
#70
○山口政府委員 二十二条の二の第二項であると思いますが、これは運輸大臣が、前項の申し出があった場合に、その建設なり大改良が「大都市圏における輸送力の増強のため緊急に必要であり、かつ、公団が行なうことが適当であると認めるときは、」こういうことになっておりまして、この公団の行なうに適当であるというのは、その工事の種数その他からいきまして、やはり私鉄の工事でございますから、部分的な工事でありますと、非常に両者間の責任分野が不確定になるとかいうことがございます。結局ある程度まとまった姿の新線建設とか、あるいはまとまった姿の複々線工事であるとか、そういうようなことになりまして、これは公団が行なうのは適当だと認めた場合には工事実施計画を定める、こういうことでございます。
#71
○井岡委員 その基準はどのくらいに置いておられるのですか。
#72
○山口政府委員 先ほど申しましたように、この工事の種類でございますが、結局はニュータウン等に対しまする新線でございまして、そのニュータウン新線がある程度の規模を持つ、そして公団自体がそれをやるというに適しているところはこれでやる。それからさらに地下鉄の直通乗り入れというような場合でございますが、これにつきましては地下鉄直通に対する工事がかなりの部分を占めて、そして公団が独立してやっても支障がない、やったほうが適当であるという場合にはそれを使う。それから複々線化工事でございましても同様でございまして、複々線化工事の規模というものがある程度の規模を持っていて、そしてそれを公団が取り上げてやっても責任分野の混淆を来たしたり、あるいは運営上の支障がないとかいうようなことを考えまして、そしてその実施計画を定めるということでございます。
#73
○井岡委員 先ほど大臣に希望を申し上げておきましたが、いわゆる最近の交通事情から考えて、かなり広範に延びなければいけないのじゃないか。俗なことばでいえば広域的な交通政策を立てなければいけないのじゃないか、こういうように思うわけです。そうなってまいりますと、当然先行投資的な性格を持つわけです。そういう場合、二十五年でこれを償還、こういうようにお聞きしておりますが、それではなかなかうまくいかないのではないかと思うのですが、この点はどうなんです。
#74
○山口政府委員 この種の工事、ただいま申し上げましたようなニュータウン新線工事だとかあるいは複々線化工事だとか地下鉄乗り人れ工事でございますが、非常に巨額の投資を必要とするわけでございます。その意味で、問題は、一つにはこれによって鉄道事業者の収支が非常に悪化するということが考えられますことと、それから第二に、この鉄道事業者の力ではそれだけのばく大な投資をまかなっていくという資金手当ての問題ということに非常に大きな問題があるということで、この方式になったわけでございます。したがいまして、それに対する投資を公団が行ないまして、それを二十五年の元利均等償還の方式で譲渡を受けるということになりますと、まず第一に、その資金手当ての問題等につきまして、私鉄の資金調達能力というものと離れてこの工事ができるという意味で、非常に大きなメリットがあるわけでございます。
 それからいま一つは、これに対しまして、従来の私鉄の投資というのは開発銀行の貸し付けというものが五〇%、七分でございますが、その他は一般の市中金融というものにたよるわけでございまして、これが九分以上であろうと思うわけでございまして、そこらは平均いたしましても八分以上の金利になるだろうと思います。今回の場合には一応六分五厘の財投それからさらに特別債でありますが、それに対しましても利子補給があるわけでございまして、そうしてさらに地方の公共団体からの助成も期待するということでございまして、かなり利子負担というものも減ってくるということであるわけでございます。二十五年元利均等償還で不十分ではないかという点は確かにあると思いますが、とにかくそういうことで鉄道の建設をやっていかなければ、住民の便益を確保することができないということで、これでがんばってまいりたいということでございます。
#75
○井岡委員 先ほど市内乗り入れの場合に地下鉄の工事もやる、こういうように言っておいでになりましたが、この点はそのとおりですね。
#76
○山口政府委員 たとえば、現在東京の場合をとってみますと、地下鉄工事は帝都高速度公通営団と東京都が一応担当いたしております。こういう東京都なり帝都高速度交通営団の地下鉄に対しまして私鉄事業者の線路を直接に結びつけるということになりまして、都心直通ということになりますと、そこで地下鉄線への乗り入れ、そのための地下部分の建設ということが行なわれるわけでございます。そういうものを先ほど地下鉄への乗り入れというふうに表現したわけでございます。
#77
○井岡委員 乗り入れの部分だけで協議をしたい、こういうことですね。
#78
○山口政府委員 この鉄道建設公団が行ないますのは、先ほど申しました公営が直接行なっております、あるいは営団が直接行なっておりますもの、それを称しているのではなくして、私鉄が行なうべきものについての工事をさしてあるわけでございます。若干補足させていただきますと、公営自体のものについてこの鉄道建設公団のこのやり方が適用できないかどうかという問題がございますが、この点はできるわけでございますけれども、いま一応東京都の例で考えてみますと、営団団なり東京都がつくっておる地下鉄に結びつける私鉄の工事というものをとりあえず考えておりまして、その場合につきましては、このやり方で公団がつくり、そうしてこれに対する国の助成を行なう、こういう趣旨でございます。
#79
○井岡委員 いまは首都、中部、それから大阪と、こういうことでございますから、これらの域内の工事についてはほとんど営団なりそれから都営なり市営でやっておりますから問題がないと思いますけれども、将来私は必ず出てくる、こう思うのです、この三都市であったとしても、県であったとしても。たとえば、川崎と東京とを結ぶ場合、川崎がこれをやるということはなかなか不可能だろうと思います。そういう場合に、営団がこれに対してやってくれるのかどうか、こういうような問題が出てくると思うのです。この点はどうなんです。
#80
○山口政府委員 具体的に川崎に延びた線につきまして営団がやるかどうかという具体的な問題になってきますと、具体的な線をとらえた上でその事業者を決定しなければならぬわけでございますので、ちょっとただいますぐにどうということを申し上げかねるわけでございますが、ただ交通営団が、その法律の目的からいきまして東京都の区の存する区域と、それからこれの周辺の区域を建設をするということになっておりまして、その範囲内には十分出ていって建設工事をするということになります。現在でも営団が、東西線でございますか、これは千葉県の船橋市まで出ておりまして、周辺区域ということで解釈をしております。
#81
○井岡委員 私の言っているのは、首都圏あるいは中部圏、それから大阪圏のおのおのの答申が出ておるわけですね。だからその答申を中心に建設をなさる、こういうように理解しているわけなんですが、間違いありませんか。
#82
○山口政府委員 都市交通審議会の東京圏、それから大阪圏、中部圏、この答申に従って今後建設を進めてまいる所存でございます。
#83
○井岡委員 そうすると、たとえば具体的に私はもらってませんからあとでいただこう、こう思っておりますけれども、川崎市の中で川崎の駅につなぐ鉄道を一本つくらなければいかぬ、こういうのがあるかもわかりません。あるいはまたほかのところにつながなければならぬ、こういうのがあるかもわかりません。そういう場合に、川崎市がそれをやる、施工者になる。しかし技術陣を持っておらない。そして新たに技術陣を雇い入れるということになれば、施工後の、完成後にそれだけの人間をかかえなければいかぬ、こういう場合が出てくるわけですね。したがって、建設公団にやってもらいたい、こういうような声が出てこないとも限らないと思うのです。ですから、これらの点についてどうなのか、こう聞いているわけです。
#84
○山口政府委員 地方公共団体がこの公団の組織を使って行なえるかどうかということでございますが、通常の場合は、現在地方公共団体につきましては地方債その他の道もありますし、また助成の方法等も若干あるわけでございますので、そういったような場合が多いだろうと思いますけれども、ただ先生御指摘のように、この公団法の場合に地方公共団体の建設する工事につきましてこれを排除いたしておりません。したかいましてそういう必要があれば具体的な場合を考慮いたしまして、当然適用になるわけでございます。
#85
○井岡委員 その場合、例の助成の関係はどういうようになるのですか。
#86
○山口政府委員 一応現在は、いまこの法律で御審議いただいておる姿の助成を考えておるわけでございまして、ただし将来事情が変更してまいりますれば当然助成の方式もまた考えていかなければならぬのじゃないか、このように考えます。
#87
○井岡委員 そうすると、結局はそういう県内における建設をするにあたって、地方公共団体がやる場合は非常にこれは不利だ、こういうように理解していいわけですね。と申しますのは、地方公共団体が施工する場合、これはいわゆる工事の二分の一を地方公共団体とそれから国が持つということになっておりますから、これが適用されるということであれば、その額に満たないわけですからこれは損だ、こういうことに解釈していいのですね。
#88
○山口政府委員 補助の内容につきましては、これはいまいろいろな制度があるわけでございます。地下鉄につきましては地下鉄の助成方式ということがございます。それからさらに、この鉄道建設公団法の御審議をいただいておりますこの補助のやり方がございます。それからさらに、実際来年度予算から始まるわけでございますが、たとえばニュータウン等につきましてその地下鉄方式に準じた姿の助成というものも実は考えられているわけでございまして、そういったような補助のやり方がいろいろあるわけでございます。そういう補助のやり方と、先ほど先生がおっしゃいました現実の工事の能力その他の問題ともからみ合わせて、そうして具体的にどういう補助のやり方によってこれを建設するかということがきまってまいるということになろうかと思います。
#89
○井岡委員 私は、そこらの問題を早く整理をしないとまた追っかけられるのじゃないか、こういうように思うのです。そうでなくとも今全く行き詰まっているわけですから、この何でやる、あるいはまたニュータウンならニュータウンの何でやる、どれを適用したらいいのだということでは少しおそいのじゃないか。だから早急に、あなたがおっしゃったように答申に基づいたものを中心にやるのだということであれば、これはどれでやるということを早くしてやってくれなければいかぬのじゃないか、こういうように思うのですよ。この点はどうなんですか。
#90
○山口政府委員 これは先生のおっしゃるとおりでございます。とにかく答申に書かれましたところの路線は緊急に整備すべきものというものでありますから、これにつきましては、緊急に整備をするためにはだれがまず建設主体となってどういう形で整備をするかということをきめてまいらなければならぬわけでございます。先生おっしゃるとおりでございます。
#91
○井岡委員 その場合、またもとへ戻りますが、営団とかあるいは都営とかあるいは大阪市とか、こういうのはやはり技術陣を持っているわけですね。自分で自前でやれるわけなんです。ところが技術陣を持たない地方公共団体、これをやるために新たに技術陣を雇ってやろうということにすればばく大な投資が要るわけですね。そこで現実に持っておいでになる営団がこれをやってやる、こういうことにすることによっていいのじゃないか、私はこう思うのです。そういう意味で、やはり早くきめてやらなければいけないのじゃないか、こういうように申し上げておるわけです。その際に一番先に問題になるのは、もう一ぺん計画課長に聞きますけれども、開発する場合、これらの問題等を十分御存じかどうか、この点をひとつお伺いしておきたいと思うのです。答申の内容を全部御存じかどうか。
#92
○久保田説明員 都市交通審議会のほうの委員にたしか建設省の次官が委員になっておりまして、その前の幹事会等からいつも私らのほう参画させていただいておりまして、よくその交通計画につきまして存じておりますので、その辺はそごはしないように考えております。
#93
○井岡委員 そごがない、こういうことですけれども、私はあんまり信用しないのですよ。
 そこで、最後にお聞きしたいのは、将来、今度は大都市だけだ、こういうことでございましたから私は多くを申し上げませんけれども、当然起こってくる問題は、私は札幌に起こってくるだろうと思います。それから北九州一帯にこの問題が出てくるだろう、こう思うんです。そういう際に、これは地下鉄にするのかあるいは高架にするのかはわかりませんけれども、とにかく起こってくるだろうと思う。したがって、早急にここらの問題をきめておかれないといけないんじゃないか、こういうように思うのですが、それらの点についていまのところはそんなことは考えてないということでしょうけれども、やはり来年度あるいは再来年度あたりからこの問題を考える、こういうようにしてもらいたいと思うのですが、この点はどうでしょう。
#94
○山口政府委員 とりあえず私ども先ほど申しましたように、東京、大阪、名古屋及びその週辺というものを対象として考えておりますが、先生御指摘のように大都市の交通の整備は緊急に必要であり、そしてまたこの方式によってやることが必要であるような地域がございますれば、これはどんどん追加をしてまいりたいというふうに考えております。
#95
○井岡委員 いずれにしても問題は、この方式でやるにいたしましても、早急にやるところを設定をしていただきたいということと、それから設定をいま予定されておるものがありとするならば、これはひとつお出しを願いたいということ、それから審議会の答申に基づいて順位をつけていかたければいけないと思うのですが、これらの問題について運輸省のほうでお考えがあれば、ひとつ後ほど資料として提出してもらいたい、このことをお願いして私の質問を終わります。
#96
○山口政府委員 先ほど申し上げましたが、法律に基づきまして、申し出に基づきまして、そしてさらに工事実施計画を定めるというかっこうになっております。現在の段階ではきまっておりませんが、きまりました段階におきまして提出させていただきたいと思います。
#97
○小峯委員長 この際、暫時休憩いたします。
   午後一時四十三分休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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