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1971/03/02 第68回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第068回国会 社会労働委員会 第3号
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1971/03/02 第68回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第068回国会 社会労働委員会 第3号

#1
第068回国会 社会労働委員会 第3号
昭和四十七年三月二日(木曜日)
    午前九時五十四分開議
 出席委員
   委員長 森山 欽司君
   理事 小沢 辰男君 理事 澁谷 直藏君
   理事 谷垣 專一君 理事 増岡 博之君
   理事 田邊  誠君 理事 大橋 敏雄君
   理事 田畑 金光君
      有馬 元治君    大野  明君
      大橋 武夫君    藏内 修治君
      小金 義照君    橋本龍太郎君
      山下 徳夫君    大原  亨君
      島本 虎三君    古寺  宏君
      古川 雅司君    渡部 通子君
      寺前  巖君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 斎藤  昇君
 出席政府委員
        厚生大臣官房長 高木  玄君
        厚生大臣官房会
        計課長     福田  勉君
        厚生省公衆衛生
        局長      滝沢  正君
        厚生省環境衛生
        局長      浦田 純一君
        厚生省医務局長 松尾 正雄君
        厚生省薬務局長 武藤き一郎君
        厚生省社会局長 加藤 威二君
        厚生省児童家庭
        局長      松下 廉蔵君
        厚生省保険局長 戸澤 政方君
        厚生省年金局長 北川 力夫君
        厚生省援護局長 中村 一成君
        社会保険庁医療
        保険部長    穴山 徳夫君
        社会保険庁年金
        保険部長    八木 哲夫君
 委員外の出席者
        社会労働委員会
        調査室長    濱中雄太郎君
    ―――――――――――――
二月二十九日
 グアム島における旧日本兵生存者の救出並びに
 遺骨収集に関する請願(渡部恒三君紹介)(第
 六七七号)
 ソ連長期抑留者の援護に関する請願(中野四郎
 君紹介)(第八三〇号)
 身体障害者福祉法に規定する内部障害者の援護
 に関する請願(小川新一郎君紹介)(第八三一
 号)
 健康保険法及び厚生保険特別会計法の一部を改
 正する法律案反対等に関する請願(小川新一郎
 君紹介)(第八三二号)
 海外引揚者の福祉施設建設等に関する請願(川
 村継義君紹介)(第八三三号)
 同(瀬野栄次郎君紹介)(第八三四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 厚生関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○森山委員長 これより会議を開きます。
 まず、厚生関係の基本施策に関する件について斎藤厚生大臣より発言の申し出がありますので、これを許します。斎藤厚生大臣。
#3
○斎藤国務大臣 第六十八回国会における社会労働委員会の御審議に先立ちまして、厚生行政について所信の一端を申し述べたいと存じます。
 昨年は、円の切り上げ、景気停滞など、内外経済は大きな試練に遭遇したのでありますが、一方国民各層の間に次第に高まってまいりました福祉優先の声は、蓄積した経済力を社会資本への投資と福祉向上に充てるべきであるという政治の基本姿勢としてとらえられるに至っております。
 このような時代の転機にあたり、厚生省としましても、行政各般にわたり思い切った改善措置を講ずるとともに、戦後定着を見て久しい諸制度についても、この際その基本的な立て方から見直しを行ない、将来にわたって国民生活の安定と向上がはかれるよう総力を傾ける所存であります。
 明年度予算案の編成にあたりましては、このような立場から私といたしましても微力を尽くしたところでありますが、国民の健康の確保と福祉の向上を求める国民的な支援のもとに、厚生省予算は前年度に比し実に二三%増、一兆六千億円に達する額を確保できる見通しであります。
 以下、当面の主要課題について申し述べることといたします。
 第一は、福祉関係予算の飛躍的な拡充でありますが、その中でも最も重点を置きましたのは、今日緊要の課題となっております老人福祉対策であります。
 まず、最も受給者が多く緊急性の高い福祉年金について、老齢福祉年金を千円増の月額三千三百円といたしたのをはじめ、障害福祉年金、母子・準母子福祉年金についても、かつて例を見ない大幅な引き上げをはかり、扶養義務者の所得制限についても緩和をはかりました。
 また、拠出制国民年金についても、昨年の厚生年金における応急措置にならい、引き上げをはかることといたしております。
 なお、老齢人口が急速に増加しております今日、真に老後を託するに足る年金を目ざし、より一そう所得保障の実をあげるため、厚生年金については昭和四十九年に、国民年金については昭和五十年にそれぞれ予定されている財政再計算を繰り上げて実施することを含め、本格的な制度改善の検討を急ぐことといたしております。
 次に、かねてからの懸案でありました老人医療費の軽減につきましては、医療保険の自己負担分を公費で肩がわりすることにより、その無料化をはかるべく老人福祉法の一部改正を提案することといたしております。
 このほか、税制面における老齢者控除の創設、ひとり暮らしの老人、寝たきりの老人に対する施策についても新たなくふうをこらし、長い間社会発展のいしずえとなってこられた老人に対し、国家として物心両面にわたる思い切った配慮をいたしました。
 また、立ちおくれの著しい社会福祉施設の整備につきましては、引き続き大幅な増額をはかるとともに、社会福祉施設で働いておられる職員の方々の定数増や処遇の改善についてもあわせて大幅な増額をはかったほか、心身障害児(者)対策をはじめとして、社会福祉施策全般の充実をはかることといたしました。
 この結果、明年度の社会福祉費は、前年度に比し三七・五%の増額となっております。
 第二に、日々の健康を守る上においてゆるがせにできない医療保険制度についてであります。
 政府管掌健康保険の財政は、依然として悪化の一途をたどっており、今回の医養費改定による影響等を考慮すると、昭和四十七年度末においては三千億円をこえる累積赤字をかかえることになります。被用者保険の中枢である政府管掌健康保険の財政がこのように安定を欠いたままでは、抜本改正への円滑な移行に重大な支障を来たすものと考えまして、四十七年度におきましては、何よりもまずこのような事態の解決をはかることとし、標準報酬の上下限の改定、保険料率の引き上げ、賞与についての特別保険料の徴収、国庫補助の定率化等を内容とする健康保険法一部改正案を提案し、御審議を願うことといたしております。
 さらに、懸案の医療保険制度の抜本改正につきましては、給付、負担の両面にわたって格差、不均衡を是正しつつ、いよいよ重要性を増してまいりました国民医療の確保の観点から、医療保険の一そうの充実発展をはかるため、制度改革の具体案を策定し、昭和四十八年度実施を目標として今国会に法案を提案し、御審議を願うことといたしております。
 第三に、国民の健康に対する関心は日増しに高まり、制度のあり方について幅広く見直すべきであるとの声が高まっております。さきに述べました医療保険制度の抜本改正はもとより、その前提となるべき医療の確保がいまほど強く求められているときはありません。また、将来にわたって国民の健康を守るためには、単に疾病の治療にとどまらず、包括的な予防体制、さらに一歩進めて健康の増進など、幅広い立場からの検討を行ない、時代の要請に即応した医療を確立する体制をつくることが必要であると考えます。今国会に医療基本法案を提出することといたしておりますのもこのような考え方に基づくものであります。
 また、同様の考え方に立って、新たにモデル的な健康増進センターを設置することにより国民の健康増進を目ざし、また、これまで手を差し伸べられることの少なかった特定疾患対策について機構の整備、治療研究の積極的な推進をはかり、人工じん臓対策として治療費の負担等の措置を講ずることとしました。
 さらに、従来から逐年充実をはかってまいりました成人病予防、僻地医療、救急医療、看護婦等医療関係者の充足などに対する施策を一そう充実させたところであります。
 以上のほか、国民の生活環境の整備改善等の問題につきましては、激増するごみに対する施策として、廃棄物処理施設緊急整備計画を策定し、その計画的な拡充をはかることといたしており、食品、医薬品の安全確保の問題についても、調査研究を深めるとともに、特に食品については規制の強化をはかるため食品衛生法の一部改正を予定しております。
 最後となりましたが、国民がこぞって待ち望んでいた沖繩の復帰がいよいよ本年五月十五日に実現することとなりました。
 復帰後の県民生活の面で十分に本土並みの水準が確保されるよう、厚生省としても格段の努力をいたしてまいる所存であり、所要の予算措置を講じているところであります。
 以上申し上げました事項のほか、厚生省が解決すべき課題は山積しております。そのいずれをとりましても、国民一人一人の日々の生活に深くかかわりのあるところでございますので、一件一件迅速に、かつ確実に処理し、国民の期待にこたえる覚悟でございます。
 各位の御指導、御鞭撻を重ねてお願いする次第でございます。
#4
○森山委員長 次に、厚生大臣の発言に関連し、昭和四十七年度予算の概要について厚生省会計課長から説明を聴取することにいたします。福田会計課長。
 できるだけ簡潔に御説明願います。
#5
○福田(勉)政府委員 それでは、お手元に配付いたしました昭和四十七年度厚生省所管予算案の概要について御説明申し上げます。
 昭和四十七年度の要求額は一兆五千九百七十五億円でございまして、対前年度増加額は二千九百八十五億でございます。伸び率は一二三%ということに相なります。
 次に、一ページをおあけ願いまして、社会保障関係費の総額は一兆五千二百四十六億でございますが、その中で、厚生省予算案のうち九五%が社会保障関係費になるわけでございます。伸び率として高いものは、公共事業関係費のうち生活環境施設整備費が二百二十七億円でございまして、一六五・八%に相なっております。さらに社会福祉費でございますが、二二七・五%ということに相なっております。
 特別会計分は、厚生省には厚生保険特別会計以下五会計ございますが、その歳入歳出規模につきましては、四三ページ及び四四ページにしるしておるとおりでございます。(「生活保護費はどうした」と呼ぶ者あり)生活保護費につきましては一二三・九%でございます。
 次のページに参りまして、二ページでございますが、生活保護費について申し上げますと、生活扶助基準は、四十六年度と同じく一四%の引き上げを予定しております。さらに教育扶助基準あるいは葬祭扶助基準の改定を予定いたしまして、五百九十七億円の増となっております。
 社会福祉施設整備費について申し上げますと、四十五年度五十三億円が四十六年度八十三億円と相なりまして、寝たきり老人それから重度心身障害児の施設や保育所等、緊急に必要な施設に重点を置いて整備する予定でございますが、四十七年度予算におきましては百二十億円を計上いたしております。
 社会福祉施設処遇改善費でございますが、これにつきましては三ページ以下に内容を詳しくしるしているとおりでございますが、おもなものを申し上げますと、職員の給与改善につきましては六十二億を計上いたしまして、保母、寮母、指導員等、直接入所者の処遇に従事する職員についてその特殊性を考えました給与改善を行ないますとともに、調理員等雇用人の給与引き上げ、あるいは民間施設職員に対する給与の格差是正を行なう予定でございます。
 職員定数の増につきましては、四十六年度に引き続きまして、二年計画の二年目といたしまして、その定員増をはかっているところでございます。
 以下、四ページ及び五ページに書いてあるとおりでございます。
 それから、六ページに参りまして、老人福祉対策費でございますが、四十七年度予算案の最重点の一つでございますが、老人福祉対策費は六ページから八ページまでに計上してございます。総額といたしまして千四百六十一億円を計上いたしておりますが、前年度に比しまして四百九十億円の増と相なっております。
 老齢福祉年金の改善におきましては、年金額を、老齢福祉年金月額二千三百円を三千三百円と千円アップいたすことにいたしまして、それを中心にいたしまして、扶養義務者の所得制限の緩和あるいは恩給等との併給制限の緩和等を考えておるところでございます。
 さらに、老人医療対策費といたしまして九十六億を計上いたしておりますが、これは七十歳以上の老人の被用者保険及び国民健康保険の自己負担分を公費負担するためのものでございまして、いわゆる老人医療の無料化でございます。
 さらに、老人一般福祉対策費といたしましては三百三億を計上いたしておりまして、七十六億円の前年増に相なっております。
 このうち、おもなものといたしましては、七ページの一番上にございますが、老人家庭奉仕事業費におきまして、手当月額を二万三千九百円から三万七千円と大幅にアップいたしますほかに、さらにまん中あたりにございます介護人の派遣を三千四百人から五千七百二十五人に増加いたしております。さらに、一番下にございます老人クラブ助成費、これは月額を千五百円から二千百円に増額を相はかっているわけでございます。
 それから八ページに移りまして、心身障害児対策費でございますが、六百十四億を計上いたしておりますが、前年度に対しまして百三十六億円の増でございます。このうち身体障害児対策費といたしまして、心身障害研究費を三億円、それから心身障害児通園事業助成費を新規に設けましたのと、それから重度障害児日常生活用具給付といたしまして、浴槽、湯わかし器、訓練用ベッド等を重度障害児に対して給付することにいたしております。
 九ページに進みまして、九ページの上から三段目に書いてありますように、育成医療費のうち新たに後天性心臓障害及び人工じん臓の人工透析医療につきましても、新たに育成医療費を見ることにいたしております。
 一〇ページに参りまして、十二番でございますが、在宅盲精薄等重度障害児集団療育事業、あるいは十四番の特別児童扶養手当につきましては、手当額の引き上げ、障害範囲の拡大を新たに考慮しているところでございます。
 一一ページに参りまして、精神薄弱児(者)対策費でございますが、これにつきましては従前の施策の充実でございます。
 三番の身体障害者対策費といたしましては、更生医療給付でございますが、これは先ほど御説明申し上げました育成医療と同様に、後天性心臓障害及び人工透析について新たに医療費を公費負担することにいたしております。
 一二ページに参りまして、二番の補装具給付費でございますが、高度難聴用補聴器を新たに給付することにいたしまして、さらに七番の体育振興費につきまして、パラリンピック選手派遣費等を新たに考慮しているところでございます。
 さらに、一二ページの一番下でございますが、社会適応訓練事業費といたしまして、盲婦人の家庭生活訓練費等につきまして、新たな施策を講じてございます。
 以下、従前の施策の充実等がしるしてあるところでございます。
 一四ページに進ましていただきますが、一四ページの民間社会福祉事業育成費といたしまして三十三億円を計上いたしておりますが、これは備考欄に書いてありますように、社会福祉協議会の職員給与のベースアップ、それから職員の増、それから心配ごと相談所の増設及び民生委員定数を十二万五千人から十六万人に引き上げましたこと、それから社会福祉施設職員の退職手当共済制度の改善に三億円を計上することが中心となっております。
 次のページ、一五ページでございますが、同和対策費といたしましては六十二億九千万円を計上いたしておりまして、前年度より二十億円の増額をはかっております。この主体となりますのは、生活環境を改善するための施設の整備や隣保事業の推進等、施策の充実をはかることにいたしておるわけでございます。
 さらに一六ページに参りまして、母子等福祉対策費でございますが、母子等福祉対策費では、児童扶養手当が母子福祉年金の改善と並びまして、月額千四百円の引き上げ、それを中心といたします改善をはかりますとともに、寡婦福祉貸付補助金を一億五千万増額いたしておりまして、さらに新規施策といたしまして、母子及び寡婦家庭自立促進対策費といたしまして、家庭奉仕員等養成経費を計上いたしておるところでございます。
 一七ページに参りまして、児童の健全育成対策費でございますが、六百七十七億計上いたしておりまして、差し引き百五十二億の増と相なっております。内容は、保育対策費と家庭児童育成対策費に分けてございますが、そのうち保育所措置費は、措置児童数の増加に対応いたしまして、四十六年度に引き続き措置児童数の増加をはかることにいたしております。
 さらに、児童館につきましては、個所数をふやし、単価をふやしているところでございます。
 一八ページに参りまして、母子保健対策費でございますが、十六億円でございまして、二億円の増でございます。内容は、従前の施策の充実強化でございます。特に小児医療センターは、昨年に引き続きまして一カ所をさらに整備することに相いたしておるところでございます。
 一九ページに参りまして、医療保険対策費でございますが、大臣の所信表明にもございましたように、当面の重要課題の一つでございますが、内容は備考に書いてあるとおりでございます。政管健保におきまして定率五%の国庫補助の導入を行なうことによりまして、三百七十二億を計上いたしております。四十六年度より九十七億円の増加でございます。
 その次は、国民健康保険助成費でございますが、四千八百九十一億円でございまして、四十六年度予算よりも六百七十二億円の増でございます。その大部分は1の療養給付費補助金、それから3の財政調整交付金の、いわゆる四割五分の補助、そのほかは事務費の単価引き上げ、あるいは4の中の保健婦に対する国庫補助の大幅な引き上げを計上しておるところでございます。
 さらに7の国保組合の臨時調整補助金につきましては、九億を二十五億円に増加いたしております。
 二〇ページに参りまして、児童手当でございますが、これは四十六年度創設の平年度の初年度分でございまして、百六十一億を計上いたしておるところでございます。
 その次に、国民年金の改善でございますが、まず、福祉年金につきましては、最も重点を置いた施策の一つでございまして、改善内容といたしましては先ほど御説明申し上げたように、老齢福祉年金において月額千円、障害福祉年金において月額千六百円、母子福祉年金において月額千四百円の大幅改善を中心にいたしまして、さらに所得制限の緩和、恩給等との併給制限の緩和等を相はかりつつございます。総額におきまして千二百六十三億円でございまして、四十六年度予算よりも三百四十七億円の増でございます。
 その次に、二一ページの一番下にございます拠出年金でございますが、四十六年度の厚生年金保険の改善に準じまして、応急的な改正を行なうためのものでございます。六百七十一億円を計上いたしておりますが、九十五億円の増と相なっております。
 その次に、二二ページの保健所費でございますが、保健所費といたしまして百六億計上いたしております。対前年十二億円の増でございますが、3の(3)に書いてありますように、特別結核検診設備といたしまして、保健所に新たに百ミリのミラーカメラを設置すること。それから4の(2)といたしまして、沖繩対策といたしまして無医地区に保健婦を設置する、こういうことが新規の中心でございます。他は従前の施策の充実等で考えております。
 その次は、二三ページのまん中に原爆障害対策費がございます。これは、原爆障害対策費は重点を置いたものの一つでございますが、対前年度におきまして二十八億円の増、総計百十五億円を計上いたしているところでございます。
 改善内容といたしましては、備考欄に書いてありますように、健康管理手当、医療手当の月額千円のアップ、それから昨年に引き続きまして、年齢を五歳引き下げまして六十歳を五十五歳に引き下げたところでございます。これらが中心になるところでございます。
 二四ページに参りまして、難病その他の特定疾患対策でございますが、スモン、ベーチェット等の原因不明または治療方法の確立してない疾患に対しまして、そういう疾患の対策を講ずることといたしまして、特定疾患対策費を新たに計上したところでございます。
 五億三千万計上しておりますが、これによりまして特定疾患対策室を設置いたしまして、治療研究、それから調査研究を中心にいたしまして対策を講じたいと考えているところでございます。
 二五ページに参りまして、じん不全対策でございますが、新規の疾患対策の主要なものといたしましては、じん臓機能障害者の救済策といたしまして、新たにじん不全対策費を組んだところでございます。
 内容といたしましては、人工じん臓の整備に二億一千万円、それから人工透析医療費に三億五千万円を計上いたしているところでございます。
 小児ガン等いわゆる小児疾患の疾病対策でございますが、小児疾病の対策といたしましては、従前から未熟児等養育それから自閉症児養育、さらに小児ガンの治療研究及びこれらの医療機関として小児医療センターの整備を行なってまいったところでございますが、四十七年度におきましては二十三億を計上いたしておりまして、前年度より七億円の増でございます。新たに慢性じん炎、ネフローゼ、小児ぜんそくの治療研究を小児ガンと同様に治療研究費として公費負担することにしました。ほかに先ほど申し上げました人工透析あるいは後天性心臓障害についても公費負担いたしているところでございます。
 二六ページに参りまして、結核対策でございますが、五百五十五億を計上いたしておりまして、八十六億円の増でございます。
 おおむね従来施策の踏襲でございまして、新規といたしましては、先ほどの特別結核検診のミラーカメラの設置等でございます。
 二七ページに参りまして、精神衛生対策でございますが、対策費といたしましては五百十一億の計上でございます。百十四億の増に相なっております。
 1の(3)にございますように、特に沖繩におきます同意入院医療費につきましては、沖繩の現在とられている措置をそのまま認めることにいたしたわけでございます。
 さらに、昨年の新規でございました精神障害者の社会復帰施設をさらに促進しておりますのと、ほかは従前の施策の踏襲でございます。
 二八ページに参りまして伝染病対策でございますが、新規の血清銀行運営推進費は、伝染病流行予測及び対策として重要な血清の保存、管理等を、新たに血清銀行として設置しようとするものでございます。
 今度は二九ページでございますが、成人病対策費といたしまして、まずガン対策費におきましては五十九億を計上いたしておりまして、十九億の増をはかっております。これは国立がんセンターの運営及びガン研究助成、それから都道府県のガン診療施設の整備、それからガン予防対策としてガン検診車の整備等、従前施策の充実をはかるとともに、新規といたしまして、国際ガン研究機関に加盟するための分担金を七千五百万円計上いたしているところでございます。
 それから三〇ページに参りまして、循環器対策でございますが、これは従前の施策の踏襲でございますが、新規といたしまして、国立循環器センターを設置することにいたしまして、四十七年度は、とりあえずそのための設計事務費を計上いたしてございます。
 それから救急医療対策費といたしましては、国立あるいは公立施設の医療機械や建物の整備あるいは専門医師の養成など、これまでの計画に従いました予算の計上がいたしてございます。
 三一ページに、休日急患診療確保対策として新規の対策がございますが、これは休日におきます急患の診療体系を確保するための措置でございます。
 三一ページに参りまして、僻地医療対策費でございますが、四十六年度に比べまして約一億の増でございますが、四十七年度におきましては、従前の施策の拡充が主体となるところでございますが、特に新規といたしましては僻地患者輸送車に雪上車を加えたこと、さらに沖繩対策といたしまして、僻地の歯科診療班の派遣、それから保健婦の指導員として保健婦三十八人の設置を新たに考えているところでございます。
 以下三三ページに参ります。
 三三ページの医療関係従事者の確保対策でございますが、そのうち重要な施策といたしまして看護婦確保対策費がございます。林策費といたしまして七十六億円を計上いたしておりまして、対前年度二十二億円の増でございます。備考欄にございますように、看護婦の養成施設整備及び設備整備が主体となりますほかに、養成所運営費につきましては、前年度予算額を倍増いたしているところでございます。
 そのほか、三四ページから三五ページにございますように、看護婦の貸費生貸与、それから国立の養成所整備及び運営費等、従前施策の充実に充てているところでございます。
 それから新規といたしまして、三四ページの七番に看護婦共同保育施設整備費を計上しておりますが、これは五番の潜在看護力活用費等と同じ看護力の充実のために医療機関に共同保育施設を設けようとする趣旨のものでございます。
 それから三五ページに参りまして、理学療法士等の確保対策費でございますが、一億七千万を計上いたしておりまして、理学療法士及び視能訓練上等の国立養成所の運営費のほかに、新規といたしまして公立の養成所の施設整備を新たに行なうことにいたしたわけでございます。
 三六ページに参りまして、戦傷病者戦没者遺族等の援護でございますが、改善といたしましては三六ページ、それから三七ページにございますが、たとえば障害年金、遺族年金につきまして、恩給の改定に準じた改善をいたしましたのと、それから準軍属の年金額を引き上げること、それから戦没者等の遺族等に対する特別給付金の対象範囲の拡大等が中心になるわけでございます。
 なお、戦没者の遺骨収集につきましては三八ページにございますが、従前に引き続きまして、マリアナ諸島外四カ所を行なうほかに、新たにフィリピンに慰霊碑を建設するための予算を計上いたしておるところでございます。
 三八ページに参りまして、生活環境の整備対策でございますが、二百二十七億計上いたしておりまして、九十億円の増と相なっております。
 まず廃棄物処理事業の拡充でございますが、これは長期計画をもちまして、ごみ等廃棄物の処理対策を中心に行なうわけでございます。八十二億円計上いたしております。屎尿処理におきましては従前の方式でございまして、十億円の増でございますが、ごみ処理につきましては、四十六年度十五億円を五十一億円と、大幅な伸びを示しております。これは補助対象を拡充いたしまして、プラスチック等の処理についても考慮を加えるほかに、新たに継続事業も認めることにいたしまして、そういうことを中心にいたしまして事業の拡大を考慮しているところでございます。
 それから水道整備事業の拡充におきましては、水道整備事業といたしまして百四十五億。五十一億円の増になっております。
 その次に、麻薬、幻覚剤の対策費でございますが、六億円でございまして、約一億円の増でございます。
 麻薬対策といたしましては従前の施策の踏襲でございますが、新たにLSDあるいはメスカリン等の、最近のいわゆる幻覚剤に対しまして標準品の作成、あるいは鑑定法の確立ということで、幻覚剤対策費を二千万円新規に計上いたしているところでございます。
 その次は四〇ページでございますが、研究費及び試験研究所費でございますが、厚生省関係の研究費などをまとめたものでございまして、計五十四億円でございます。
 主要なものにつきましては、先ほどの御説明の中に入っているところでございます。
 その次に、四一ページの消費者安全対策といたしまして二億四千万円を計上いたしておりますが、内容といたしましては、食品のいわゆる安全衛生対策、それから医薬品の安全衛生対策、新たに家庭用品の危害防止等のため施策を新規に計上したところでございます。
 食品につきましては、輸入食品試験検査の強化、あるいは添加物の総点検等の実施等が中心でございます。
 医薬品につきましても、医薬品の薬効調査を強化する等が中心になっております。
 新規のいわゆる家庭用品の危害防止対策でございますが、これは衣類等に使用される防災加工剤等の毒物、劇物に関する基準の設定等を中心にいたしまして、いわゆる家庭用品の安全対策を新規に考えたいということでございます。
 次に、厚生省関係の公庫、公団は四二ページに書いでございますが、その事業計画及び補給金等はここにしるしてあるとおりでございます。
 また、厚生省所管の特別会計、これは五つございますが、この収支は四三ページ、四四ページに掲げてあるところでございます。
 以上が、昭和四十七年度厚生省所管の予算案の概要でございます。
#6
○森山委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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