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1971/05/11 第68回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第068回国会 本会議 第27号
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1971/05/11 第68回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第068回国会 本会議 第27号

#1
第068回国会 本会議 第27号
昭和四十七年五月十一日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十三号
  昭和四十七年五月十一日
   午後二時開議
 第一 治山治水緊急措置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、参議院送付)
 第二 離島振興法の一部を改正する法律案(白
  浜仁吉君外六名提出)
 第三 郵便切手類模造等取締法案(内閣提出)
 第四 航空業務に関する日本国政府とビルマ連
  邦政府との間の協定の締結について承認を求
  めるの件
 第五 航空業務に関する日本国政府とメキシコ
  合衆国政府との間の協定の締結について承認
  を求めるの件
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急
  質問(松本七郎君提出)
 米国のベトナム強行政策に関する緊急質問(西
  中清君提出)
 米国の北爆再開等に関する緊急質問(河村勝君
  提出)
 アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急
  質問(寺前巖君提出)
 日程第一 治山治水緊急措置法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第二 離島振興法の一部を改正する法律案
  (白浜仁吉君外六名提出)
 日程第三 郵便切手類模造等取締法案(内閣提
  出)
 日程第四 航空業務に関する日本国政府とビル
  マ連邦政府との間の協定の締結について承認
  を求めるの件
 日程第五 航空業務に関する日本国政府とメキ
  シコ合衆国政府との間の協定の締結について
  承認を求めるの件
    午後二時三十四分開議
#2
○議長(船田中君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊
  急質問(松本七郎君提出)
 米国のベトナム強行政策に関する緊急質問
  (西中清君提出)
 米国の北爆再開等に関する緊急質問(河村勝
  君提出)
 アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊
  急質問(寺前巖君提出)
#3
○藤波孝生君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、松本七郎君提出、アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急質問、西中清君提出、米国のベトナム強行政策に関する緊急質問、河村勝君提出、米国の北爆再開等に関する緊急質問、及び寺前巖君提出、アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急質問を順次許可されんことを望みます。
#4
○議長(船田中君) 藤波孝生君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 まず、松木七郎君提出、アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急質問を許可いたします。松本七郎君。
    〔松木七郎君登壇〕
#6
○松本七郎君 私は、日本社会党を代表しまして、アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急質問を行ないます。
 去る八日のニクソン大統領声明以来の米国による北爆再開と海上封鎖を伴うベトナム戦争の全面拡大は、全世界の平和を望む人々に対する重大な挑戦であり、国連憲章違反であり、また、国際法上の犯罪行為であって、断じて許すことができません。(拍手)
 日本政府は、従来からアメリカのベトナム戦争政策を支持してきたのでございまするが、この際、この誤りを反省し、根本的に政策転換をすべきだと思いますが、佐藤首相の見解をまず明らかにしていただきたいのであります。
 国際連合は、ベトナム戦争に関して、安保理事会でもまた総会においても、いかなる意思表示も行なったことはありませんし、ましてや、アメリカ軍のベトナム戦争介入を要請したこともありません。もちろん、米国の軍事介入は、国連決議に基づく制裁行動でもないのであります。それにもかかわらず、アメリカのベトナム戦争介入が国連憲章に基づく行動であるかのごとく独断的に断定してきた日本政府の見解は、明らかに欺瞞であり、不当であると言うべきであります。アメリカの行為だけを一方的に正当化する根拠を明確に示されたいのであります。
 政府は、従来から、アメリカのベトナム戦争介入を国連憲章に基づく集団的自衛行為だと主張し続け、これを積極的に支持してきたのであります。しかし、これはベトナム戦争発生の歴史的経過を無視し、一方的にアメリカの言い分を盲信した、きわめて意図的にして、かつ悪質な解釈の誤りをおかしたものであります。
 かつて、ホー・チ・ミン氏が民族独立国家の樹立を目ざしてフランスと戦っていたころから、アメリカは早くもフランス側にくみして、軍事援助に乗り出し、ベトナムの独立運動を妨害したのであります。フランスの敗退後に、アメリカは、ゴ・ジン・ジェムをかつぎ出してかいらい政権をつくり、一九五四年ジュネーブ協定で確認されたところの統一のための選挙をボイコットさせ、軍事援助を与えることによってベトナムの統一を阻止し、ついにアメリカ軍による軍事介入となって、今日のベトナム戦争拡大へと発展したのであります。これがベトナム戦車の正確な歴史的経緯であります。
 はるか遠い国からの介入、侵略に対抗して、自衛権の発動を行なっているのはむしろ北ベトナム及び民族解放軍であることは、何人もこれを否定することができない事実であります。(拍手)国際世論も、いまや米軍の即時撤退を要求しておりますし、今回の海上封鎖と無差別爆撃に対しては、こぞって反対を表明しております。いわゆる分裂国家の平和的統一が第二次大戦後の重要問題であり、特に、わが国のこれからの外交にとってはきわめて大きな課題であることを思いまするときに、政府は、この際、民族自決権を尊重し、一切の軍事的内政干渉を排斥する姿勢を確立し、行動を起こすことが急務であると思うのでありますが、首相の所見をただしたいのであります。(拍手)
 ベトナム戦争をかくも拡大した根源と責任は、民族自決を武力介入によって阻止せんとしたアメリカの反共・戦争政策にあるのであって、これに全面協力を公然と進めてきた自民党政府もその責任を負うべきであります。特に、北爆支持を打ち出した佐藤内閣の罪は、断じて許せません。(拍手)いまや、日本政府としては、単に交渉による平和を待望するといった消極的態度を捨て去って、米国の軍事行動を即刻かつ全面的にやめさせるよう、効果的行動を起こすべきときだと信じます。英国の外務大臣は、ジュネーブ会議の再開を提唱しておりまするが、日本としてもこれに応じて、効果的な国際連帯運動を起こす必要があると思います。そして、その国民的背景をつくるためには、米軍基地をベトナム戦争のため使用することを断固拒否し、一切の補給、補修を断わることが当面の急務と考えるものであります。(拍手)佐藤内閣はこの事態に直面して、どう責任をとるつもりか、佐藤首相の明確な答弁を求めるものであります。
 ベトナム人民の固有の自決権と神聖なるべき独立を真に尊重しようとするのならば、米軍による軍事介入に対して、いかなる援助も便宜をも与えるべきでないことは明らかであります。しかるに、自民党政府は、日米安保条約をたてにして、むしろ積極的に戦争に協力してきましたし、今後もその方針を変えるきざしはみじんも見えないのであります。現に、昨日の本院外務委員会における外務大臣並びに高島条約局長の答弁にも明らかなように、何ら自主的判断の片りんさえ見られず、すべてアメリカまかせで、相も変わらず米軍だけの自衛権を代弁するという醜態をさらけ出しているのであります。
 周知のように、日米安保条約の目的は、日本と極東の平和及び安全を目ざしているのであります。ベトナム戦争がこの目的に反し、逆に日本と極東の平和を破壊し、安全を脅かすものであり、日米安保条約のワク外のものであることは、いまや明瞭であります。したがって、ベトナム戦争に直接間接に関係のある米軍の行動、兵器の移動などは一切厳重に禁止することが、安保条約の正しい解釈に沿った妥当な運営というべきであります。政府は、この見解を、この重要な時期にあたりまして統一見解として確立し、このことを米国に対して強く申し入れるべきだと思うのでありまするが、その用意があるかどうか、首相の答弁を求めるものであります。
 政府は、これまで、ベトナム戦争は宣戦布告のない紛争である、よって、戦争法規も中立法規も適用されないと主張してきております。しかし、現実は、そのような空論を許す事態ではないのであります。ベトナムでは、すでに朝鮮戦争の三倍、第二次大戦の二倍、太平洋戦争でわが国に投下された量と比べると何と七十四倍という膨大な爆弾が投下されているといわれるほどの大戦争になっているのが現実であります。ただ形式上の宣戦がないからといって、どうしてこれが戦争でないなどといえるのか。
 わが社会党は、元来ベトナム戦争はベトナムの内部の問題、つまり内戦であるという立場を支持すると同時に、外国はこのベトナムの内戦に介入すべきではないという立場に立っております。少なくともわが国は中立的立場に立ち、南北ベトナムの紛争の平和的解決、統一に努力することこそが日本国憲法に合致する道であると信じております。(拍手)したがって、まずアメリカ軍の撤退を要求すべきであり、このことが悲惨なベトナム戦争を早期に解決する唯一の道であることを主張するものであります。
 しかし、すでに国際問題化し、戦争が拡大している以上、この戦争の性格を明確にする必要があります。現在のベトナム戦争が国連のワク外の戦争であることは明瞭であります。したがって、政府が言うように、宣戦布告がないから通常の戦争ではなく、戦時法規も中立法規も適用されないというがごとき詭弁を容認することはできません。一般の戦争法規はもちろん、具体的には復仇の法理も、当然交戦者すべてに適用されなければならないはずであります。したがって、われわれが最もおそれることは、自民党政府がもしこのまま在日米軍基地を補給、補修、またはその他の軍事行動に使用させ続けるならば、法理上はわが国土は戦争区域になるのであります。あるいは、復仇の法理によって、わが国の米軍基地が攻撃の目標となることは避け得ないのであります。もし政府が、在日米軍基地が、いかなる場合にも他方の交戦国によって攻撃されないと主張するのであるならば、まずこれを挙証すべきであります。朝鮮戦争やベトナム戦争でいままで日本が攻撃を受けなかったということは、決して、将来も在日米軍基地が攻撃されないという保証にはならないのであります。現に米国自身も、ラオス領に侵入してホー・チ・ミン・ルートを大爆撃し、カンボジア領に進攻したのは、補給基地や補給路の破壊が目的であったのであります。わが国は、日米安保条約によって米軍の一大補給基地となっており、わが国からベトナムへ軍事物資が、大型輸送機やLST輸送船によって大量に輸送されていることも周知の事実であります。このことからも、北ベトナム側も自衛の権利、復仇の法理に従ってわが国にある米軍補給施設を粉砕する目的で攻撃することは、現実にこれが起こり得るかいなかは別として、法理的には当然あり得るものと解釈すべきであると思いまするが、政府の責任ある回答を求めたいのであります。
 過日の外務委員会で政府当局は、アメリカは侵略に対して自衛権を行使しているのであるから、北ベトナムには復仇の法理は適用されないなどと答弁しておりまするが、条約局長は、少なくとも法理を踏まえて論理的解釈を下すべきであります。アメリカの行動のみが正当であるとか、アメリカのみが国連憲章上の権利を行使できるのだというがごとき解釈は誤りであり、政府は、そのような偏見に立った政治論ではなくて、法理的に国民の納得できる説明をすべきであります。(拍手)福田外務大臣の明確な見解を求める次第です。
 わが国も米軍の一大補給基地であり、軍事行動の起点となっていることは、いまや何人も知るところであります。ベトナム戦争はアメリカの聖戦でもなければ、アメリカだけに特権が与えられるはずもありません。銘記すべきことは、日米安保条約のもとで、アメリカが一方の交戦国として戦争し、わが国の基地が使用される限り、事前協議以前にすでにわが国が重大な危険に直面しているという点であります。このような状況のもとで防衛上の責任が持てるのか。防衛庁長官ははたして何と説明するのでしょうか。軍事力による防衛自体が、すでに日本にとっては時代錯誤であるといわなければなりません。この点についての防衛庁長官の答弁を求めます。
 さらに、事前協議に関する問題であります。
#7
○議長(船田中君) 松本君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
#8
○松本七郎君(続) われわれは、すでに六〇年安保改定の際に、国会の論議を通じて、この事前協議なるものが単なる自民党政府の気休めであり、国民を欺くものであることをしばしば指摘してまいりました。アメリカ側の理解している協議とは、日本の同意を必要とせず、協議を行なうだけで足れりとしている点、実際問題としても、戦闘作戦行動の必要に迫られた場合協議の余裕などない点などを指摘して、この制度の欺瞞性を追及いたしてまいりました。
 今日の事態は、われわれの主張が全く正しいものであったことを立証しております。現在、返還間近い沖繩を含めて、日本には多くの強大なアメリカの軍事基地があり、そこから現実にベトナムに向けて米軍が戦闘作戦行動に出ておることは、政府も認めているところであります。岩国基地からF4ファントム戦闘爆撃機が、横須賀基地から空母コンステレーシヨンや第七艦隊旗艦であるオクラホマシティーなどの主力がベトナムに向けて直接出撃していることは、周知の事実であります。政府は、この事実を認めながら、作戦行動命令は公海上に出てから受けているのであるから事前協議の対象にはならないなどと言いのがれをしておるのであります。日本国民は、このような言いのがれによって直接ベトナム侵略に手をかしている現政府の犯罪行為を、断じて許すことはできません。(拍手)かかる形式的解釈をする限り、事前協議制はなきにひとしいものとなり、いまだ一度も協議が行なわれないのも当然な帰結であります。福田外務大臣の言う再検討とはいかなる内容のものか、この際明らかにされたいのであります。
 最後に、沖繩の基地使用について一九六九年十一月の日米共同声明で再協議が約束されたということは、ベトナム戦争に関連して、沖繩の基地が本土の基地と比べて何らか特別な扱いがされることを意味しております。この際、日本側から積極的に、ベトナム戦争が今後さらに拡大することがあっても、沖繩基地は絶対に特別な扱いをしないよう、米国に強く申し入れる必要があると思うのであります。これについて、福田外務大臣並びに防衛庁長官の所信をただして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#9
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 松木君にお答えをいたします。
 政府は、ベトナムの情勢が悪化したことをきわめて憂慮しております。一日も早く話し合いが再開され、和平がもたらされることを念願するものであります。
 わが国としては、米国のベトナム政策の究極の目的、これは南ベトナム国民が民族自決の原則に従って、外部からの干渉を受けることなく、みずからの将来をみずから決定し得るような環境をつくることにあると考えております。政府としては、このような政策の志向するところを支持してきたものでありまして、今後とも同様の方針で臨む所存であります。
 次に、米国政府は、米国の南ベトナムに対する軍事的支援並びに軍事行動につきましては、南ベトナム政府の要請により、北ベトナムからの南ベトナムに対する浸透、破壊行為に対し、国連憲章第五十一条に基づく集団的自衛権の行使であると説明しており、わが国もそのように了解しております。
 次に、日米安保条約に基づき、米軍がわが国の施設、区域を使用し得るのは、日本の安全と極東の平和と安全に寄与するためでありますが、インドシナ半島の情勢が極東の平和と安全に無関係とはいえない以上、米軍がわが国の施設、広域を修理、補給などのために使用することは、安保条約上許容されるところであると考えます。もちろん、戦闘作戦行動のため、本土から出撃する場合には、事前協議の対象となることは申すまでもありません。
 以上、私から三点についてお答えをいたします。その他は所管大臣からお答えいたします。(拍手)
    〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
#10
○国務大臣(福田赳夫君) まず、アメリカのベトナム政策につきましては、これはいま総理から申し上げたとおりであります。
 次に、軍事行動に関する政策、ことに当面の北爆あるいは陸上、海上運航の封鎖、さような事態に対する法的の解釈はどうだ、こういうことでございますが、アメリカはこれは国連憲章第五十一条による集団的自衛措置である、こういう主張をいたしておるのであります。この主張が正しいかどうか、これは国連理事会において結論を出すべき問題である、かように存じます。
 これに対しまして、松本議員は、一方的に米国を批判せよ、あるいは米国に対してこれらの行動についての抗議を行なえ、こういうようなことを申しますが、アメリカの主張は、松本さんも御承知のとおり、集団安全保障の体制だ、国連憲章第五十一条に基づくところの自衛権である、こういうことなんです。また、北側には北側の主張があると思うのです。
 しかし、いずれにいたしましても、わが国は戦争の当事者ではございません。戦争の関係はこの両当事者間の問題である。わが国がこの問題に対しまして言い得ることは、アメリカだけについてその行動を批判するということであっては相ならぬと思います。(拍手)私は、戦争の両当事国、これが両方とも武器を捨てる、そうしてテーブルに着いて話し合いのうちに平和を決定する、そのことだろうと思うのです。どうも一方的にこっちが悪いのいいのとこう言う、しかもアメリカだけをこう言えと、こういう御主張はこれは片寄った見解と申すべきである、かように存ずる次第でございます。(拍手)
 次に、事前協議の問題でありますが、事前協議は、安全保障条約がわが国に必要である、しかしながらこの運用を誤りますると、わが国が他国の戦争に巻き込まれるおそれもあるわけであります。それに対する歯どめであります。そういう趣旨を厳格に体しまして、その運用に誤りなきを期したい。ことに松本さんは沖繩について御心配のようでありまするけれども、事前協議を必要とするような状態は私は起こるまいと思います。しかし、万一さような事態が起こるというようなことがありましても、わが国政府といたしましては、アメリカのさような要請には応じない、かような方針をきめておる次第でございます。さよう御理解を願います。(拍手)
    〔国務大臣江崎真澄君登壇〕
#11
○国務大臣(江崎真澄君) 私に対する質問は、すでに総理及び外務大臣からお答えがあったとおりであります。
 米軍がいわゆる日本の基地、施設を使うことについては、総理からお話があったとおりでありまするが、われわれといたしましては、在日米軍のいわゆる補給活動、特に在日米軍の基地を利用しての補修活動、こういったものがどういうふうに行なわれておるかということは、今後的確、正確にとらえていく必要がある、かように考えております。
 沖繩が戻ってきた場合に沖繩の基地はどうなるか、これは外務大臣からお答えしたとおり、いわゆる本土並みでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#12
○議長(船田中君) 次に、西中清君提出、米国のべトナム強行政策に関する緊急質問を許可いたします。西中清君。
    〔西中清君登壇〕
#13
○西中清君 私は、公明党を代表いたしまして、一昨日発表されたニクソン米大統領のベトナム強硬政策に対し、またこれに関する諸問題を含め、総理並びに外務大臣に御質問をいたします。
 ニクソン米大統領は、去る八日、北ベトナムの全港湾に対する機雷の敷設と陸上補給を阻止するための砲爆撃の続行をおもな内容とする新たなベトナムへの強硬措置を発表したのであります。米政府のかかる強硬措置は、パリ会談によって平和的解決をすべきであるとの国際世論を全く無視した暴挙というほかありません。さきの爆撃再開に続いて大国主義をむき出しにしたアメリカの強硬手段は、ベトナム戦争をますます拡大させ、その平和的解決を困難にするばかりか、情勢の推移によっては大国間の深刻な対立という重大な国際的危機をもたらすものであり、不遜な世界平和への挑戦といわなければなりません。
 本来、ベトナム戦争の経緯と歴史を考えるならば、アメリカのとってきた一連の行動は、不当な軍事介入の拡大であり、民族自決という国連憲章に明確にされた基本的権利の侵害にほかなりません。ベトナム戦争政策が虚構の上に組み立てられたきわめて欺瞞的なものであることは、すでに米国防総省のベトナム政策秘密報告に実証されているところでもあります。特に、本年に入って、わずか三カ月間で昨年一年をこえる空爆の強化、秘密外交の一方的暴露、パリ会談の中止、さらに加えて今回の強硬指貫など、相次ぐアメリカ政府の不当な態度は、みずから平和的解決を否定し、力による解決をはかろうとしているものと断ぜざるを得ないのであります。
 佐藤内閣は、ジョンソン政権の北爆を支持し、カンボジア、ラオスへの侵攻に対してもこれを肯定するなど、アメリカのベトナム戦争政策に無批判に追随し、全面的に支持、協力するという態度をとり続けてきたのであります。このことは一九六九年の佐藤・ニクソン共同声明においても、またプレスクラブでの総理演説においても、アメリカのベトナム戦争政策を高く評価するという表現によって確認されているところであります。
 佐藤内閣は、一体いかなる理由により、またいかなる判断に基づいてアメリカのベトナム戦争を肯定するのか。また、今後もアメリカのベトナム戦争介入を支持し続けようと考えておられるのかどうか、あわせてお伺いしたいのであります。
 さらに、今回のアメリカの強硬措置に対しては、いまだ政府は明快な態度を示していないのでありますが、これに対する見解、さらにわが国政府がとるべき態度について明確な答弁を承りたいのであります。
 ニクソン大統領の今回の措置に関する説明は、きわめて独善的判断によるものといえます。アメリカがベトナムに対し封鎖措置を行なうという暴挙は、一体国際法、国際常識から見て許される行為であるかどうか。しかも、アメリカの行動は、紛争の平和的解決を明記した国連憲章に違反する行為であることは明白であります。政府は、これらの点についていかなる認識を持っておられるのでありましょうか。いまもなお、アメリカの行為が国連憲章の集団的自衛権の行使であり、正当なものであると考えていられるのかどうか。もし政府が、アメリカの行為を集団的自衛権の行使として正当化し、これを支持するならば、一方、ベトナム民主共和国が持つ自衛権、集団的自衛権をどのように解釈をされるのか。ベトナム戦争に対して第三国であるわが国が、かかる一方的な立場でアメリカの行為を正当化すること自体に矛盾と不当性があると指摘するものであります。これに対する政府の明快な答弁をお伺いしたいのであります。
 さて、日米安保体制という軍事同盟体制のもとに、ベトナム戦争支援のための軍事的、政治的、経済的便宜の供与に努力してきた佐藤内閣の責任はきわめて重大であるといわなければなり、ません。私は、佐藤総理が、ニクソン米大統領に対し、今回の強硬措置の即時停止、ベトナムでの米軍の一切の戦闘行動の中止、インドシナ半島からの米軍の全面的撤退を強く要求すべきであると思うが、総理にそのお考えがあるかどうか、御答弁願いたいと思います。
 政府のベトナム戦争に対する見通しは、沖繩返還時までにはほぼ終了しているであろうというものでありました。しかし、沖繩返還を数日後に控えた今日、ベトナム戦争は終結どころか、激化の一途をたどっております。政府のベトナム戦争に対する見通しの誤りはいかんとも否定することのできない事実であります。
 ベトナム戦争の推移と沖繩問題について、外務大臣は、すでに沖繩返還が確定しているので、そう大きな影響はないということを述べてまいりました。これはきわめて安易な、またきわめて重大な認識不足であるといわなければなりません。それとも、外務大臣があえて国民の疑惑を避けるために弄した言動なのでありましょうか。
 沖繩を含めた在日米軍基地がベトナム戦争で果たしている役割りは、補給、通信、兵器修理、さらにはベトナム戦線への発進など重要拠点であり、これなくしてアメリカはベトナム戦争を遂行することは困難であるといっても過言ではありません。政府は、沖繩の米軍基地がベトナム戦争で果たしている役割りをどのように認識をしていられるのか。また、この沖繩が返還された後も、沖繩がベトナム戦争の重要拠点であることには変わりはないのかどうか、政府の明快な見解を承りたいのであります。
 また、岩国基地の海兵隊のダナンへの移駐、沖繩海兵航空師団のベトナムヘの緊急派遣、沖繩のKC135によるB52への給油、さらには岩国、横須賀、横田からの米軍の緊急発進、相模原基地での戦争の修理など、わが国のベトナム戦争への協力は国民のだれもが知っている事実でございます。したがって、米軍と交戦関係にある国が沖繩及び本土の米軍基地への反撃を加えてきたとしても、わが国はこれを非難することはできないでありましょう。もはやこの事態は、外務省筋の、ベトナム情勢の深刻化を憂慮し、残念であるなどという、まるで人ごとのようなコメントでは済まされない事態であると思うのであります。米軍の行動を無批判に是認し続ける対米追随の姿勢の裏に、わが国が戦争に巻き込まれる重大な危険がひそんでいることを指摘せざるを得ないのであります。
 日米安保条約がわが国の安全のためではなく、第一義的にはアメリカのアジアにおける軍事行動遂行にあることは、これまでもわれわれが再三にわたって指摘してきたところであります。総理は、この危険な日米安保体制をこれからもなお無期限に存続すべきものとお考えであるかどうか。さらに、日米安保体制下においてわが国はベトナム戦争に協力しなければならない義務を負うているのかどうか、この点をお伺いしたいのであります。もしその義務がないとするならば、すみやかに一切の戦争協力政策をやめるべきであります。
 日米安保条約第六条に関する群前協議は、幾たびか協議を必要とする事態がありながら、今日まで一度も行なわれたことはありません。その実態は全く形骸化されていると言うべきであります。しかも政府は、重大事態に際しても、わが国には提案権がないという立場をとっており、結局はわが国は全く主体性がなく、ただただ米側を信頼する以外にないというのが実態であります。
 総理は、事前協議制度について米側と話し合い、総ざらいをすると言っておられますが、いかなる目的で、いかなる点をどのようにするのか、具体的にお答え願いたいのであります。さらに、戦闘作戦行動の基準は一体どういうものなのか、具体的に例示をいたしていただきたい。また、これに対するわが国の提案権を明らかにすべきであります。
 また、われわれが無税できないことは、返還後の沖繩基地使用について、もし米側から自由使用等の特例を認めるような要求が出された場合、これにどう対処しようとするのか、政府の腹はきまっておるのかどうか。
 また、B52の駐留、発進は絶対にあり得ないかどうか、その約束はできるかどうか。
 さらに、さきに問題になりましたサブロックを積載するところの原潜の日本寄港の疑いがございましたが、その後どのような調査をしたか、具体的に明らかにしていただきたいのであります。
 また、さきの国会で、長年の国民的念願でありました非核並びに基地整理縮小決議が成立したのでありますが、政府はこれを忠実に履行すべき義務があるということは当然であります。今後これをどう実行しようとされておるのか、具体的にお答え願いたいのであります。
 また、一九六九年の佐藤・ニクソン共同声明における、いわゆる台湾条項並びに韓国条項については、現在もなお当時と同じ認識であるのか、それとも、現在のアジア情勢からもはや適用されないというような認識を持っておられるのかどうか、明確にしていただきたいのであります。
 政府が真にアジアの平和を望み、わが国がこの実現に対し積極的な役割りを果たそうとするならば、盲目的な対米追随政策を根本的に転換して、日米安保の早期解消、四次防などの軍事力増強政策、沖繩の自衛隊配備などはすみやかに中止して、具体的な平和政策を実行すべきであると強く、要求するものでございます。
 なお、最後に、政府の責任を明らかにしておきたい点は、那覇空港における米軍機の居すわり問題であります。
 すなわち、那覇空港の今日の事態は、すでに昨年の六十七国会においてわが党同僚議員より、那覇空港の全面返還の不確実性、欺瞞性を追及してきたところでありました。当時福田外務大臣は胸を張って、沖繩返還時における同空港の全面返還は疑いないと豪語されたのであります。政府が対米交渉の唯一の努力成果として自賛をいたし、目玉商品とした、そして国民の前に言明した那覇空港の全面返還すら実現し得ないばかりか、いまだにその期日も明確でないこの重大な公約違反は、国民を欺瞞するものであり、みずからの言明に対する責任を回避するものと断ぜざるを得ないのであります。総理並びに外務大臣は、この際その責任をどうとるか、国民にどう陳謝するか、態度を明確にすべきであると思うのであります。
 以上をもって私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#14
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) お答えをいたします。
 ベトナムにおける事態が悪化したことにつきましては、政府としてもきわめて遺憾に思うと同時に、インドシナ情勢をめぐって国際間の緊張が激化の方向に立ち返ることを深く憂慮するものであります。
 しかしながら、今回の米側の決定は、二面において軍事的措置の強化をきめたものでありますが、同時に、もし北越側が捕虜の釈放と国際的監視のもとでの停戦に同意すれば、全米軍の四カ月以内の撤兵を保証するという建設的な側面をも含むものであります。この点から見れば、いたずらに暴挙としてのみこれを退けるべきものではなく、米国としてもやむを得ない措置であった、かようなことが申せるのではないでしょうか。
 政府といたしましては、当事者がアジア及び世界の平和のために、武力によってではなく、平和のための意欲をもって事態に対処することを心から切望するものであります。また、かくすることによってこそ、将来長きにわたってベトナム民族の真の名誉と独立が達成されるものと私は信じます。わが国といたしましては、米国のベトナム政策の究極の目的は、南ベトナム国民が民族自決の原則に従って、外部からの干渉を受けることなく、みずからの将来をみずから決定し縛るような環境をつくることにあると考えております。かような観点から、政府といたしましては、米国の政策の志向するところを支持してきたものであり、今後とも同様の方針で臨む所存であります。はっきり申し上げておきます。
 次に、日米安保体制は、その成立以来二十余年を経て、国際情勢の変遷に伴い、その意味づけの面で多少の変化があったことはいなめません。しかし、今日、日米安保体制は、かつての東西対立の時代と異なり、日米両国の協調と努力の礎石として、またアジアにおける緊張緩和政策促進のための基盤としての性格をますます深めつつあります。これはとりもなおさず日米安保体制が形骸化せず、時代とともに生きる活力を備えたものであることの証左と申すべきだと考えます。政府といたしましては、アジア情勢が将来緊張緩和の方向に向かって一そう大きく進展することを強く期待すると同時に、今後ともわが国の安全を確保するため、この条約に基づく米国との協力関係を維持していく所存であります。したがって、現在、日米安保条約の廃棄などは全く考えておりません。これまたはっきり申し上げておきます。
 次に、前国会における非核決議につきましては、これまで政府の政策として堅持してきたものを国会の決議によってあらためて確認されたものでありますから、国民の意思が内外を通じて明らかになったものと私は考えます。
 沖繩基地の整理縮小につきましては、米側と協議を重ね、基本方針どおり今後積極的に進めてまいる考えであります。
 次に、緊張緩和はもとより政府の熱製するところでありまして、そのためできる限りの努力をいたす所存であります。ベトナム問題については、さらに当事者間の話し合いが続けられ、平和解決への道が開かれることを強く期待しております。
 ただ、ベトナムにおける事態がいかに緊迫したにせよ、五月十五日の沖繩祖国復帰というこの事実にはいささかの変化のないことを御認識いただきたいと思います。政府としては、基本方針どおり、沖繩に自衛隊を配備し新生沖繩県の防衛に当たるとともに、県民の民生安定に資することといたしております。
 なお、四次防は目下鋭意検討中であります。
 さらに、安保条約が変質したのではないかとの御意見でありますが、決してそのようなことはありませんので、御安心いただきたいと思います。
 最後に、那覇空港の復帰時における全面返還が実現しないことは、はなはだ遺憾であります。同空港が一日も早く全面返還されるよう今後とも最大の努力を払う所存であります。
 以上、私からお答えをいたしまして、その他の点については外務大臣からお答えいたします。(拍手)
    〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
#15
○国務大臣(福田赳夫君) 第一には、アメリカの今回の措置は国際法上許されておるのか、また国連憲章違反であるのではないか、こういうようなお話でございますが、アメリカが今回の措置に対しまして、国連安保理事会にあの事態についての報告をいたしております。このアメリカの措置が妥当であるかどうか、これは国連安保理事会においてきめるべき問題である、かように考えます。
 次に、アメリカの政府に対しまして、北爆や海陸の封鎖について、わが国といたしましては抗議をするとか、あるいは即時停止を要請するとか、あるいは米軍の全面撤兵を要請するとかの措置をとるべしと、こういうような御意見でございますが、これは先ほど松木さんにお答えいたしたとおりでございます。
 さらに、ベトナム戦の見通しを誤ったんじゃないかというような御批判でございますが、私どもは常に平和を念願しておるのです。さればこそベトナムにつきましても、早く南北が話し合いによってこの事態を収拾するようにということを念願しておる、そのことを常に申し上げてきたわけでございます。
 また、西中さんは、日本は米軍の補給基地になっておる、また沖繩が米軍のベトナム戦争での作戦基地に化しておる、こういうことを申しておりますが、安保条約によりますると、わが国はアメリカの軍隊に対しまして補給の責任があります。補給の点につきましてベトナムに関連がある、こういうことはこれは否定をいたしません。しかし、はっきり申し上げたいことは、わが日本の基地はベトナム戦争の作戦基地では絶対にないことであります。これは安保条約において、そういうような事態が生ずるというようなことがありますれば事前協議の対象とするということになっておりまするが、私どもはそういう事態がありますれば、これは応諾をいたしませんということをはっきり申し上げたいのであります。
 また、西中さんは、事前協議の空洞化ということをお話しでございます。またそれに関連して、戦闘作戦行動というがその基準をどうするかというような御質問でございます。私どもは事前協議制度、これは非常に重要視しておる、先ほども申し上げたとおりでございます。ですから、これは厳粛に実行しなければならぬと思っておる。それに対しまして西中さんは、どうも実績がちっともないじゃないかという。実績がなかったことはまことにけっこうなことであった、こういうふうに思うのであります。もしわが国が米軍の作戦軍事行動の基地として使用されるというような事態がありますれば、これはもう当然わが国が事前協議の対象とすべく要求したその点でございますから、その際には、少なくともベトナム戦につきましては応諾しないということを重ねて申し上げたいのであります。
 さらに、西中さんは、沖繩におきましては復帰後におきまして安保条約の適用上特例を設けるのじゃなかろうか、こういうような御疑念を提出されておりますが、さようなことは考えておりません。沖繩はベトナム戦争がありましても、復帰後において本土並みにこれを運営をいたしていくということは誤りないというふうに御了解願いたいのであります。
 なおまた、B52はあそこから絶対に出撃しないかというお話でございますが、もしB52が万一、これは想像できませんけれども、万一沖繩にまた帰ってくる、あそこを基地として出撃をするというような事態がありますれば、これはわが政府といたしましては応諾をいたしません、ノーと言うということを、これもはっきり申し上げます。
 また、サブロック搭載の潜水艦のことに触れられましたが、ザブロック、これは核である、非核三原則はあくまでも厳守していきますから、サブロックを搭載する潜水艦をわが国に寄せつけるというようなことはあり得ないことでございます。
 なおまた、事前協議条項につきまして総ざらいをすると私が委員会でしばしば申し上げておるそのことについて、さっき松本さんもお触れになって、私はお答えいたさなかったのでありまするが、これは答弁漏れでありました。
 私は、事前協議というものは、重ねて申し上げまするが、安全保障条約はわが国にとって必要欠くべからざるものである。しかし、この運用をあやまちますとわが国が戦争に巻き込まれるおそれなしとしない。その歯どめとして事前協議があるわけなんです。これは厳粛に実行しなければならぬ。こういうふうに思う。ところが、もうこの制度ができましてから十二年になる。しかも、先ほどもお話しのように、一度もまだ適用された事例もない。そうして、わが国の国会やあるいはアメリカの国会において、いろいろな論議がこれをめぐって行なわれておる。そうしてその間の突き合わせというようなことが、まだ日米間において十分でないような感じがいたすのです。そういうようなことを考えまするときに、ちょうど沖繩がこの十五日には返ってくる、これはいい機会だ、この機会をとらえまして、この制度の運用の今後の諸問題につきまして協議をする、これは妥当なことである、さような見解から、事前協議条項の運用の総ざらい、これをアメリカ側にいま申し出ようといたしておるわけでありまして、国会が済みましてから鋭意この問題を詰めてみたい、かように考えております。
 最後に、那覇空港が五月十五日に完全復帰にならなかった、これは前の沖繩国会におきましても、本国会の前半におきましても、私は確信を持って五月十五日には那覇空港が完全無欠の形において復帰されるということを皆さんに申し上げてきたのでありまするが、予算の関係、その他諸般の情勢によりまして、これが十五日に完全に復帰するということができなくなった。まことに遺憾でありまして、これは委員会におきましても、沖繩県民に対しまして、私からつつしんでおわびを申し上げた次第でございますが、この席をおかりいたしまして、重ねておわび申し上げる次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#16
○議長(船田中君) 次に、河村勝君提出、米国の北爆再開等に関する緊急質問を許可いたします。河村勝君。
    〔河村勝君登壇〕
#17
○河村勝君 今回の海上封鎖を主体とするアメリカのベトナム作戦強化は、いかなる意味においても弁護の余地のない身がってな行動であって、戦争の拡大、長期化の危険をはらむ許しがたい暴挙というほかはありません。私は民社党を代表して、アメリカはすみやかに海上封鎖と北爆を停止し、和平会談を再開すべしとの立場から、この憂慮すべき事態に対しわが国としてとるべき方策について、総理並びに外務大臣に対し、所信をたださんとするものであります。
 去る四月十六日、ハノイ、ハイフォン爆撃を再開して以来、エスカレーションを続けてきたアメリカのベトナム作戦は、必然の帰結として今日の深刻な局面に到達いたしました。政府はこの間、暗にアメリカの立場を支持する態度をとりつつ、ついに何らの自主的意思表示をすら行なわず、漫然と傍観を続けたことは、きわめて遺憾であります。わが国はアジアの主要国家の一つである。のみならず、アメリカ・ベトナム作戦の後方基地を国内にかかえていることによって、ベトナム戦争と深いかかわり合いを持つ国であります。このような地位にある国の政府として、かかるあいまいな態度をとり続けることによって、国際社会における責任を果たすことができるとお考えであるのか。この際、政府は自主性を喪失した従来の態度を一てきして、アジアの緊張緩和を目ざすわが国の積極的な外交路線を明確に打ち出すべきであると考えるが、まず総理の所信をお尋ねをしたい。
 一体、今回アメリカのとった強硬手段に多少でも正当性を認めることができるであろうか。ありとすれば、アメリカの威信か、ことによればニクソン大統領の威信くらいしかないのではありませんか。
 外務省は、今回の機雷封鎖を、国連憲章の集団自衛権に基づく合法的な行為であるという公式見解を発表したようであるが、それはほんとうでありますか。おそらく機雷を敷設しただけで海上封鎖ではないという法匪的な解釈によるのでありましょうが、冗談ではない。どこに機雷があるかわからない海域を、外国の船が航行できるわけがない。現実には海上封鎖そのものではありませんか。国際法上の交戦国でもない国を封鎖して、第三国の船舶を締め出すことは、明らかな違法行為ではありませんか。
 第二に、アメリカは、ジュネーブ協定の休戦ラインを北ベトナム軍が越えたことを侵略だときめつけて、今回の行動を正当化しようとしております。大体ジュネーブ協定に基づく統一選挙を妨げたものはアメリカ自身ではないか。その上、軍隊を送り込んで、北爆で大量殺戮を続けているアメリカに、少なくとも北ベトナムを侵略者などという資格は全くないというべきではありませんか。
 アメリカは、また理由づけの一つとして、ソ連の武器援助を非難しております。ソ連の援助にアメリカが悩まされているということはよくわかるが、これも最大級の弁護をしてみても、五分五分というところがせいぜいのところではないか。
 要するに、アメリカは、どのようにていさいを取りつくろっても、アメリカの行動を正当づける論拠は何一つないというべきだと思うが、安保理事会の見解を待つというような不見識なことではなしに、外務大臣の明確なお答えをいただきたい。
 しからば、今回の強硬手段が、はたしてアメリカの言うがごとく、ベトナム和平促進のために多少でも役に立つのであろうか。その答えは、すでに過去の経緯に明らかである。一九六八年十月、ジョンソン前大統領によって決定された無条件北爆停止がいかなる状況のもとに行なわれたかは、総理もよく御承知のはずであります。五十万の地上軍と北爆をもってしても、ついに北ベトナムを屈服させることができなかった。現在、その条件が少しでも変わっているとでもいうのであろうか。北爆再開をはじめとする力の政策は、しょせん、何の効果も生み出し得ず、あやまちにあやまちを重ねて今日の事態までエスカレートしたことは、ほとんど必然な成り行きだというほかはないのであります。北爆と海上封鎖という軍事力の威圧によって北ベトナムに譲歩を迫るというならば、それは過去の失敗を再び繰り返すのみであります。
 それならば、アメリカは、この強硬策によって何を期待しているのか。海上封鎖によってソ連を挑発して、ハノイに対するソ連の説得を期待しているのか。もしそうであるならば、あまりにも成算のないせとぎわ政策ではありませんか。単に成算がないというだけではない。まかり間違えば、これに端を発して、戦争の激化、拡大を招来する重大な危険をはらんでいるのであります。そのような危険きわまるかけをアメリカが行なうことが、緊張緩和に進みつつある今日の国際社会で許されてよいのでありますか。
 わが国は、いつまでも対米追随の姿勢を続け、ずるずるとアメリカの行動を事後承認していくことは、もはや許されない時期に到達しております。アメリカは力の政策の限界を知って、この危険な行動をすみやかに中止しなければならない。アメリカは、ベトナミゼーションの失敗を率直に認めて、南政権への過剰介入をやめなければならない。わが国は、いまこそ、アメリカに対してそのことを勧告すべきではないか。それが真の友好国としてのわが国の責任であり、同時に、多極化時代に対応して平和を求めるわが国自身の選択すべき方策であると考えるが、総理の率直なお考えを伺いたいと思います。
 次に、今回の事態がわが国に直接かかわる事柄についてお尋ねをいたします。
 ベトナム作戦のエスカレーションに伴って、沖繩を含むわが国の基地からの作戦行動が激増しつつある。一連のこれらの問題に対する福田外務大臣はじめ外務当局の言動は、すべてアメリカ政府に気がねをして、アメリカの行動は、へ理屈でも何でも、言いわけのつくものはすべて容認しようという態度に終始して、重大な局面にあるベトナム戦争と国内米軍基地との間に存在する問題の本質を避けて通ることにきゅうきゅうとしていることは、きわめて遺憾であります、
 いわく、「封鎖作戦は事前協議の対象となる戦闘作戦行動にはならない。」米陸軍の相模補給廠において南ベトナムの戦車が問題になれば、今度は、「南ベトナムに米側が援助した戦車であっても、損傷すれば米側に返されて米軍のものになる。」まるで三百代言の言うことである。
 福田外務大臣自身がそうであります。「返還後の沖繩を含め、日本の基地がベトナム戦争に直接出撃のために使われることはない。万一そうした事態が起これば事前協議の対象となるが、それにはノーと言う。」そんなことはあたりまえのことであります。問題は、そんなことではなくて、実体なのであります。「沖繩返還に際し、事前協議制度を再検討する考えはないけれども、この際、事前協議の適用上の問題点を米側とともに総ざらいをしたい」というのが、ただいまの外務大臣の発言であります。それでは、結局、問題の回避なんです。
 アメリカのベトナム政策そのものについての私の主張は、すでに述べたとおりであります。政府がもし少なくとも方向として同様の立場に立つ意思がおありならば、現に、実質的にベトナムへの直接出撃がわが国の基地から行なわれつつあるという事実に目をおおってはならないはずであります。条約の法文解釈上の小細工で済む問題ではもちろんないし、また、事前協議制度の適用の問題ぐらいで片づけられる問題ではありません。政府は、この際、いかなる形であれ、実質的な直接作戦行動は一切容認しないという基本的な立場に立って、事前協議制度そのものについて対米協議を要求すべきだと考えるが、外務大臣の見解をお伺いしたい。
 しかしながら、この問題を突き詰めていけば、最後には基地そのものの性格の問題に突き当たります。沖繩返還によって、東西冷戦構造下のアメリカ極東戦略の一環としての前進基地をそのまま国内に持つことになって、本米自衛に徹すべき安保条約の目的を明らかに逸脱する基地構造となることの矛盾は、かねてからわれわれの懸念するところでありまして、わが党が沖繩返還協定の審議にあたって、賛否の条件として、核抜きとともに、基地の整理縮小を最大の要件としたゆえんはここにあるのであります。われわれの懸念は、今回のアメリカの身がってな行動によって、不幸にして、早くも現実の問題となりました。いまこそ政府は、沖繩米軍基地についてすみやかな将来の縮小整理の措置をとるべきであるという沖繩国会の決議を、直ちに実行に移すべきであると考えるが、外務大臣の明確な答弁を求めます。
 このような国会の決議が存在するにもかかわらず、本年一月、サンクレメンテにおける日米共同声明において合意されていることは、単に双方に受諾し得る施設、区域の調整のみであります。一体、調整というのは何を意味するのか。基地の性格を変更するだけのほんとうの意味での基地の整理縮小をこれによって制約するのではないかとの疑念を持たざるを得ないのであります。この点についてもまた明確な見解をお伺いいたしたい。
 以上、申し述べたように、今回のアメリカのせとぎわ政策を安易に是認して、依然たる対米追随外交を続けることは、いかなる意味においても日本の国益にかなうものではありません。ようやくにして定着しつつある緊張緩和のアジア情勢をさらに推し進めるために、冷戦時代以来の惰性を清算して、新たなる情勢の的確な判断のもとに、みずからの進むべき道を決定することこそ今日のわが国の緊急の課題であって、政府はその実行に勇敢に取り組むべきことを最後に重ねて強く要求して、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#18
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 河村君にお答えをいたします。
 今回の北爆再開、ハイフォン港の封鎖等は、米国としてもやむを得ずとった措置であると推察いたしますが、政府としては、国際監視のもとに停戦が実現し、一日も早く和平がもたらされることを強く希望しておる次第であります。
 また、国家の外交政策をきめるにあたって、国益を中心に考えるべきは当然でありまして、この点は、私も河村君の御意見に同感であります。しかし、外交に積極さを求めるあまり長期的な国益を見失う、そうして、はなばなしさのみを追求するというようなことがあってはならない。かように思うのであります。現在は多極化時代といわれておりますが、国際政治の基調にあるものを見きわめ、着実にこれに対処することが肝要であると私は考えます。
 次に、申すまでもなく、わが国は紛争の面接の当事国ではないので、個々の戦闘行動について十分説明を受けてはおりません。特に最近の軍事行動は、ニクソンの米中会談、さらにまた計画されておる米ソ会談、秘密会談を含むパリ会談等、複雑な外交交渉とも密接に結びついているものでありまして、このような複雑な背景について十分知り得る立場にない日本としては、一方だけで特定の軍事行動の停止を求めることは妥当でないと考えるものであります。ただ、わが国政府としては、直接の当事者間の実りのある話し合いを通じ、一日も早く平和が回復することを強く希望しております。したがって、このような見地から、また、このような趣旨を機会あるごとに関係国に強調してきたし、今後もかかる方針を続けて、わが国の立場を十分説明し、同時にまた、関係各国の理解ある処置を心から希望するものでありまして、そういう意味の努力は相変わらず続けてまいるつもりであります。
 以上、私からお答えをいたします。(拍手)
    〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
#19
○国務大臣(福田赳夫君) お答えを申します。
 まず第一に、アメリカのとった海上封鎖の法的根拠、正当性、そういうことをどう考えるか、こういうことでございますが、これは先ほど申し上げましたように、アメリカは、これは国連憲章第五十一条に基づく集団自衛権の発動である、こう主張し、かつ、そのことを国連安保理事会に申し入れておるわけであります。でありまするから、その是非につきましては安保理事会が結論を出すであろう、こういうふうに考えております。
 次に、いまベトナム戦争に対してわが国から直接出撃の傾向がある、また、事実もあるじゃないか、そういう前提のもとにいろいろ御議論がありましたが、さような事実は、これはありません。誤解を抱かないようにお願いをいたしたいのであります。わが国の基地は、ベトナム戦争の作戦軍事行動の基地としての性格は持っておりませんですから、その辺はひとつ、ぜひ正確に御理解を願いたいのであります・。
 しかし、河村さんは、さような前提に立たれまして、もっとアメリカと強く交渉したらいいじゃないか、そして、直接出撃に対しましては、これは認め得ないということにつきまして、アメリカとちゃんと交渉を厳格にやるべきである、こういうようなお話でございますが、この事前協議の中で面接出撃の問題、これは非常に重要な問題なんです。この問題につきましては、これは事前協議の対象とするということにはっきりしておりますので、このことはあらためて交渉する必要のない問題であります。
 なお、これに関連いたしまして、沖繩の米軍基地の整理縮小の問題に触れられましたが、これはサンクレメンテの約束もあるわけであります。また、それに先立ちまして、本院の御決議もあるわけであります。私どもは、もうあと八十時間すると沖繩が日本に返ってくるわけでありますから、その時点をスタートといたしまして、この整理縮小の問題に取り組みたい。
 調整というのはどういう意味かというと、これは整理縮小という、そういう意味でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#20
○議長(船田中君) 次に、寺前巖君提出、アメリカの北爆再開及び海上封鎖に関する緊急質問を許可いたします。寺前巖君。
    〔寺前巖君登壇〕
#21
○寺前巖君 ニクソン大統領のベトナムに関する今回の措置は、アジアと世界の平和に対する最後通告ともいうべき重大かつ狂暴な挑戦であります。
 わが党は、米中会談などを理由に、アメリカの政策が緊張緩和を目ざしているという議論の誤りを一貫して指摘し、インドシナ問題が世界政治の焦点であると主張してきました。そして、ニクソンの二面的な各個撃破政策の危険な本質を暴露し、糾弾してきましたが、ニクソンが侵略者の正体を全世界の前にむき出しにしたのが今回の措置であります。
 私は、日本共産党を代表し、三つの点にしぼって総理並びに外務大臣の見解をお聞きします。
 第一の問題は、ニクソン演説が示すいわゆる北ベトナム全港湾の機雷封鎖、これらの港への接近の阻止と鉄道及び他の一切の交通施設の最大限の切断の問題です。
 南ベトナム残留米軍を守るためということで、かってにアメリカがベトナム民主共和国の領海や公海上で世界各国の船舶の航行の自由を奪ったり、食糧を含め一切の物資の輸送をとめるというようなことは許されることでしょうか。これは非軍事施設への攻撃、無差別爆撃と同じ性格の非人道的行為というべきものであります。
 そこで、私は、まず第一に、この封鎖の措置を総理ははっきりと支持されるのか支持されないのか、明確にお答えをいただきたいと思います。世界の平和に重大な影響のある問題ですから、あいまいな態度をとることのないよう特に要求します。
 また、アメリカは、これを集団自衛権の行使と主張していますが、宣戦布告もせず他国を封鎖をしてよいというような国際法上の議論は全くありません。また、先例もないことは外務省も認めているところであります。先ほどの福田外務大臣の答弁に見られるように、この点に関する国際法上の見解を国連にまかして見解を明らかにしないというような自主性のないようなことは許されません。国連の見解を待つというのであるならば、それはいつ、いかなる手続で結論が明らかにされるのか、明らかにされたいと思います。
 第二の問題は、アメリカのベトナム侵略戦争拡大に果たしている日本の役割りについてであります。
 アメリカ海兵隊の沖繩基地からの出撃、ベトナム爆撃に出動するB52に対する沖繩基地からのKC135による空中給油など、最近の沖繩は従来にも増してベトナム侵略の基地機能を強化しております。
 また、日本本土も、横須賀、岩国、横田などに見られるように、空母、航空機の出撃、戦車の輸送など、急速にベトナム侵略の基地となっております。
 総理は従来、沖繩が日本に返ってくれば、安保条約が適用され、沖繩からのベトナムへの出撃は事前協議の対象となるから心配ないとの趣旨を述べてきました。しかし、最近の事態は、心配ないどころか、まさに本土もろともベトナム出撃の基地となっています。
 そこで、お聞きしたい第一の点は、ベトナム侵略に重要な役割りを果たし、現在も果たしている沖繩の基地の機能をそのまま五月十五日の沖繩協定発効後も認めるのかどうか、この点を明確に、具体的にお答えいただきたい。
 また、本土がアメリカ軍の出撃基地としてこのように自由に使われることを許しているならば、日本は米軍の戦争にいつでも巻き込まれることになっているのではないでしょうか。この事態をどうお考えになりますか。
 第三に、民族自決権について質問をします。
 政府は、アメリカの主張そのままに北からの侵犯を強調しておりますが、もともとベトナムは一つであり、ベトナム民族は一つであります。そして、ジュネーブ協定は民族自決を平和的に行なうという精神で南北統一選挙を予定したのであります。それを妨害したのがアメリカであることは、昨年暴露された米国防総省秘密報告によっても明らかになっています。
 たとえば、一九五四年、ジュネーブ会議から帰国したダレス長官からスミス国務次官への秘密電報には、選挙の結果はホー・チ・ミンのもとでベトナムが統一されることを意味するのは明らかであるので、それだけにその実施は、停戦協定成立後もできるだけ引き延ばすことが重要であると述べています。このようにすでにベトナムの統一を、アメリカは一貫して妨害してきたのであります。アメリカ政府のいう南ベトナムの民族自決なるものは、サイゴンのかいらい政権を武力によって押しつけ、あくまでも南ベトナムを支配下に置こうとするものにほかなりません。
 総理が、ほんとうにベトナム人民の民族自決権を尊重すると言われるのなら、そのためには外国軍隊である米軍の撤退を主張すべきであります。どのようにお考えになりますか、お伺いしたいと思います。
 以上、明確な答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#22
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 第一の御質問でありますが、米国は国連安全保障理事会に対し行なった通報において、今回の米国の措置を国連憲章第五十一条に基づく集団的自衛権の行使であると、かように説明をしております。わが国もこのように了解している次第であります。
 次に第二に、ベトナム紛争との関連で、米軍が事前協議の対象となるような戦闘作戦行動を、わが国の施設、区域から行なっていないことは、繰り返し申し述べているとおりであります。したがって、わが国がベトナム北爆出撃の基地となるとの御意見は当たらないものと考えます。米軍が、わが国――もちろん復帰した沖繩も育むのでありますが、わが国の施設、区域を使用しているのは、日米安保条約に基づくものであることを御理解いただきたいと思います。
 民族自決権は国連憲章にも明記されているところであり、これを尊重すべきは当然であります。しかしながら、米国並びに南ベトナム政府の行為が、民族自決権を侵す行為であるとは考えておりません。
 いずれにせよ、南北ベトナム統一の問題は、ベトナム自身が武力の干渉なく、平和的に解決すべき問題であると考えるものであります。
 以上、お答えをいたします。(拍手)
    〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
#23
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、アメリカの集団自衛権発動の問題についての国連の安保理時会がいつ結論を出すか、こういうお話でございますが、私にもこれは見当のつかない問題でございます。遺憾ながら、お答えいたしかねます。
 それから次に、沖繩における米軍の機能は五月十五日以降は変わってくるのかこないのか、こういうお尋ねでございますが、これは当然変わってきます。いままでは在沖繩米軍は自由な行動をとっておったわけでありまするが、十五日以降は安全保障条約の制約下に置かれる、こういう意味合いにおきましてきわめて重大な変化を来たす次第でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 治山治水緊急措置法の一部を改正
  する法律案(内閣提出、参議院送付)
#24
○議長(船田中君) 日程第一、治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#25
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。建設委員長亀山孝一君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔亀山孝一君登壇〕
#26
○亀山孝一君 ただいま議題となりました治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案について、建設委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、近時におけるわが国経済社会の発展に対処するため、農林大臣は、新たに昭和四十七年度を初年度とする治山事業五カ年計画の案を、建設大臣は、新たに、昭和四十七年度を初年度とする治水事業五カ年計画の案を、それぞれ作成し、閣議の決定を求めなければならないものとし、また、これに伴い特別会計法の所要の改正を行なおうとするものであります。
 本案は、参議院先議にかかるもので、去る四月十四日同院において原案を修正議決して本院に送付されたもので、修正の内容は、施行期日についてであります。
 同日提案理由の説明を聴取し、自来、慎重に審査を進めてまいったのでありますが、その詳細は会議録に譲ることといたします。
 かくて、五月九日質疑を終了し、翌十日採決の結果、多数をもって参議院送付案のとおり議決すべきものと決した次第でございます。
 なお、本案に対しましては、五項目よりなる附帯決議が付せられました。
 以上、御報告申しげます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#28
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 離島振興法の一部を改正する法律
  案(白浜仁吉君外六名提出)
#29
○議長(船田中君) 日程第二、離島振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#30
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。商工委員長鴨田宗一君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔鴨川宗一君登壇〕
#31
○鴨田宗一君 ただいま議題となりました白浜仁吉君外六名提出の離島振興法の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 御承知のとおり、離島は、本土に比し自然的・社会的環境が著しく劣っており、その後進性は依然として除去されておりません。
 本案は、このような状況にある離島の一そうの振興発展をはかろうとするものでありまして、そのおもな内容は、
 第一に、離島振興法の有効期限を十年延長して、昭和五十八年三月三十一日までとすること。
 第二に、 離島振興計画の内容に医療の確保を追加するとともに、医療の確保に関する所要の規定を設けること。
 第三に、離島振興事業にかかる国の負担等の割合を一部改めること。
 第四に、 離島振興審議会の委員に環境事務次官を加えること。等であります。
 本案は、去る五月一日当委員会に付託され、昨五月十日提出者白浜仁吉君より提案理由の説明を聴取した後、質疑に入り、同日質疑を終了、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対し、離島航路の改善、離島における医療の確保、地元財政負担の軽減等についての附帯決議が付せられました。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#32
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ君あり〕
#33
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 郵便切手類模造等取締法案(内閣
  提出)
#34
○議長(船田中君) 日程第三、郵便切手類模造等取締法案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#35
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。逓信委員長高橋清一郎君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔高橋清一郎君登壇〕
#36
○高橋清一郎君 ただいま議題となりました郵便切手類模造等取締法案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 この法律案は、最近、真正な郵便切手類にまぎらわしい外観を有するものが製造、販売され、広く一般に流布されるようになってきた実情にかんがみ、このような外観を有するものの製造、販売等を制限することにより、その行使による郵便切手類の偽造に関する犯罪を未然に防止するとともに、郵便切手類の信用の維持をはかろうとするものであります。
 なお、この法律案は、公布の日から起算して、六カ月を経過した日から施行することにしております。
 本案は、去る四月一日内閣から提出され、同日当委員会に付託されたのでありますが、委員会においては五月十日質疑を終了し、討論もなく、直ちに採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべききものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#37
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長の報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
    ―――――――――――――
#39
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。外務委員長櫻内義雄君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔櫻内義雄君登壇〕
#40
○櫻内義雄君 ただいま議題となりました二案件につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 政府は、かねてビルマ連邦政府及びメキシコ合衆国政府との間に航空協定締結のための交渉を行なってまいりましたところ、合意が成立いたしましたので、ビルマとの間の協定については本年二月一日ラングーンにおいて、また、メキシコとの間の協定については本年三月十日東京において、それぞれ署名を行ないました。
 この二協定は、わが国とビルマ及びメキシコ両国との間に定期国際航空業務を開設し、かつ運営することを目的とするものでありまして、それぞれ業務開始のための手続及び条件、相手国における空港その他の施設の使用料の支払いについての条件、燃料等に対する課徴金の免除、運賃決定に関する原則及び手続等について規定するとともに、附属書等において両国の指定航空企業が運営する路線を定めております。
 以上二件は、三月十八日本院に提出され、同日外務委員会に付託されましたので、政府から提案理由の説明を聴取し、質疑を行ないましたが、その詳細につきましては会議録により御了承を願います。
 かくて、五月十日質疑を終了しましたので、採決を行ないました結果、右の二件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。御報告申し上げます。(拍手)
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#41
○議長(船田中君) 両件を一括して採決いたします。
 両件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、両件とも委員長報告のとおり承認するに決しました。
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#43
○議長(船田中君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後四時八分散会
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ソース: 国立国会図書館
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