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1971/12/02 第67回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第067回国会 内閣委員会 第9号
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1971/12/02 第67回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第067回国会 内閣委員会 第9号

#1
第067回国会 内閣委員会 第9号
昭和四十六年十二月二日(木曜日)
    午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 伊能繁次郎君
   理事 塩谷 一夫君 理事 山口 敏夫君
   理事 大出  俊君 理事 木原  実君
   理事 和田 耕作君
      阿部 文男君    加藤 陽三君
      笠岡  喬君    鯨岡 兵輔君
      辻  寛一君    葉梨 信行君
      細田 吉藏君    華山 親義君
      横路 孝弘君    鬼木 勝利君
      受田 新吉君
 出席国務大臣
        労 働 大 臣 原 健三郎君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      山中 貞則君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      木内 四郎君
 出席政府委員
        人事院総裁   佐藤 達夫君
        人事院事務総局
        給与局長    尾崎 朝夷君
        総理府人事局長 宮崎 清文君
        科学技術庁長官
        官房長     井上  保君
        科学技術庁振興
        局長      田中 好雄君
        自治省行政局公
        務員部長    林  忠雄君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局共
        済管理官    鈴木 吉之君
        労働省労政局労
        働法規課長   岸  良明君
        内閣委員会調査
        室長      本田 敬信君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月一日
 辞任         補欠選任
  阿部 文男君     小川 平二君
  笠岡  喬君     遠藤 三郎君
  中山 利生君     稲村 利幸君
同日
 辞任         補欠選任
  稲村 利幸君     中山 利生君
  遠藤 三郎君     笠岡  喬君
  小川 平二君     阿部 文男君
同月二日
 辞任         補欠選任
  中山 利生君     細田 吉藏君
同日
 辞任         補欠選任
  細田 吉藏君     中山 利生君
同日
 理事木原実君同日理事辞任につき、その補欠と
 して大出俊君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 連合審査会開会申し入れに関する件
 国家公務員法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第二一号)
 科学技術庁設置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第八号)
     ――――◇―――――
#2
○伊能委員長 これより会議を開きます。
 理事辞任の件についておはかりいたします。
 理事木原実君から理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、理事補欠選任の件についておはかりいたします。
 ただいまの木原実君の理事辞任に伴いまして、理事が一名欠員となりましたので、この際、その補欠選任を行ないたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に大出俊君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○伊能委員長 連合審査会開会申し入れに関する件についておはかりいたします。
 沖繩及び北方問題に関する特別委員会において審査中の案件について、同委員会に連合審査会の開会の申し入れをいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 なお、連合審査会は、来たる七日午前十時より開会する予定でありますので、御了承願います。
     ――――◇―――――
#7
○伊能委員長 国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
#8
○大出委員 在籍専従問題に関しまして、せっかく公制審並びに関係各方面で御努力をいただきまして法案が提出されたという経緯にかんがみ、あまり多くの論議をするつもりはないのでありますが、ただこの際、新聞等を見ますと、在籍専従期間の延長の上に安住するななどという書き方をする新聞等もございますので、その辺の推移について少しはっきりさせておく必要がある、こういうふうに実は思うわけであります。
 このILOの在籍専従をめぐる扱いが、当初の考え方からいたしますと何べんか変化をしているのでありますが、そこらの経緯について、労働省関係の方々でおそらく御存じなんだろうと思うのですが、たしか一番最初は教組がこれを提訴しておるんだと思うのですが、どういうふうにお受け取りになっておりますか、まずお答えいただきたいと思います。
#9
○岸説明員 ただいま先生のお尋ねでございますが、御承知のとおり、この在籍専従問題を含めまして、ILO八十七号条約の批准に関連して教組のほうからILOのほうに意見を申し立てておる。これに対して、当時のILOの記録を見ますと、在籍専従の問題について国際的な基準というものがまだ設定をされていないという状態であるし、また、これについては八十七号条約と直接に抵触をするような問題はないんだということでILOの見解が述べられているということを、私ども承知をしているわけでございます。
#10
○大出委員 結社の自由委員会等で勧告が出ているはずでございますが、御存じでございますか。
#11
○岸説明員 承知しております。この勧告の内容としてちょっと申し上げますと、「現行制度が維持されてのみ、職員団体は、その執行部を組織することができる、と本委員会は考える。しかし、労働組合がそれが設けられている組合員の職業に従事していない者をフル・タイムの役員に選任する権利を有するとすれば−新法のもとにおいて実現される事態であると、日本政府は述べている−関係使用者が、かかる職業に従事する者に対して、フル・タイルの組合役員として行動するため、長期間にわたり、給与を支払わないが、身分の保有を認めて、休暇を与える義務を負うものとは最早認めることはできない」、こういう趣旨の勧告であったと思います。
#12
○大出委員 いまのやつは五十八次報告だと思いますがね。この筋道は、国家公務員法、地方公務員法、四条三項、五条三項との関係で、当時いわゆる逆締めつけと、こう言われていたわけですが、つまり職員でなければ役員になれないということですね。これは倉石さんが第一次労働大臣をおやりになった時代でありまして、私、官公労事務局長時代でありましたから、ずいぶん話し合ったことがあるのでありますが、このときには政府の意図というのは、ほかから入ってこないほうがいい、つまり一つの企業のワク内で、何々省というならその省のワク内で、組合の役員が選出をされることがいいんだ。当時レッドパージその他もありましたから、いろんな方々がほかから入ってくれば混乱をするということで、そういう主張が非常に強かった時代でございました。
 ところが、八十七号条約自体からいえば、結社の自由、あるいは専門家委員会の当時の論議等からいきまして、どうもこれはまずいのじゃないかということになってきた時代がありましたが、つまり政府原案に――これは第一次倉石大臣の時代でありますが、政府原案に四条三項、五条三項というものを廃止するという、そういう方向が出た。それを見てILOの側では、逆締めつけ、つまり職員でなければ職員団体の役員になれないという点が改正をされる、そうなれば職員でない人が入ってきて役員をやってもいいことになるわけだから、つまり逆締めつけが廃止されるわけだから、その限りでは在籍専従制度は要らなくなるのじゃないかという、そういう趣旨で五十八次報告が出てきた。こういう背景だと思います。これがまたその後の経緯の中で大きく変わったわけでありますが、その辺はどういうふうに変わったというふうにお受け取りになっておられますか。
#13
○岸説明員 その点につきましては、御承知かと思いますけれども、例のドライヤー委員会の報告におきまして、在籍専従制度について、先ほど私が申し述べましたようなことを前書きとしつつ、この「改正法律の規定する三年間の期間の法定制限は、賢明、適当であるとは信じられない。そのような特権の付与を法律で三年に制限することは、それ自体において不合理であるとは思われないが、関係当事者が延長を適当と認める場合に、一般的に適用される協定によってその期間を延長することを法律で禁止することについては、十分な又は納得のいく理由があるようには思われない。従って本委員会は、公務員制度審議会がこの種のなんらかの満足な解決に達するためこの問題をさらに審議することを勧告する」、こういうような形でドライヤー委員会でトーンが変わってきておるというように承知をしております。
#14
○大出委員 冒頭に申し上げましたように、在籍専従期間三年を五年に延長することをめぐって幾つかの新聞論調等もありまして、甘えるな、安住するなという言い方になっております。私どもは、実はそれでは困ると思いまして、したがって事の経過を明らかにしておく必要がある、こういう立場で御質問しておるのであります。
 つまり私もILOを長く専門的にやってきた一人なんでありますが、当時は、私がジュネーブのILOに参りましていろいろものを言ったこともあるのですが、あまりといえば、欧州等の組合役員のあり方について、ILOが不明であったというか、知らな過ぎたのです。そういう時代であった。私どもが、フランスなりあるいはイタリア、ベルギーなりを調べてみて、ILOはとんでもないことを言うな、在籍専従というのは方々にあるではないか、特に公務員にあるじゃないかということを指摘したことがある。私もだいぶモース事務総長に言ったことがありますが、フランス、イタリア、ベルギー、これらの国で、公務員法の中に在籍専従に関する規定が明確にある。これはただ何となくやっておるのではない。ILOは、ここに取り上げている五十八次の報告で、国際的な基準は何らない、よくわからぬと言っておるが、わからぬままで判断されちゃ困る。現に足元の欧州のフランス、イタリア、ベルギー等の国々では、これは公務員法という法律の中に在籍専従の規定がある。特にイギリスなんかのように、ある意味では歴史的に労働組合主義というものが非常に進んだ国である。ところが進んだ国であるイギリス、つまり相互不介入の原則というものを当時ILOは表に出しておったが、こんなことは、イギリスあたりは歴史的に先進国で、さんざっぱら論議し尽くされておる。そういう国の中でも、公務員の組合の中には在籍専従がたくさんある、こういう事実があるという指摘をわれわれがした。これが実はドライヤー報告の時代になって、考え方をILOは変えてきた理由ですね。だからその間政府の考えも二転三転しているのですね。まことに理屈の合わぬ考え方を当初おとりになった。これは労働大臣も御存だと思いますけれども。
 一番最初は、使用者である政府が専従休暇を与えるかいなかについて裁量権を持っている。そういうことになると、在籍専従というのもこれは専従休暇の一種である、こういう解釈をする限りは、裁量権を持っているということは団結権に対する介入である、だから在籍専従はなくすんだというのが、最初政府の一つの主張なんですね。ところが、これがどうも通らなくなった。それが、イギリスにある理由は一体どうなんだ、あるいはイタリアなりベルギーなりフランスなりにある公務員法上の規定はどうなんだというところから、ILOのみならず日本政府の考え方もここで大きく変わった、こういう事情が実はあるわけであります。それらが反映をされてきて、つまりドライヤー報告の中に、いま御指摘の、御答弁いただきました規定が入ってきた。
 これは、いまお読みになった前が少しありまして、特に重要な点がありますからつけ加えますが、これは二千二百三十八項でありますが、「この問題について、何らの国際的基準ないし実質的な国内慣行の機関がないので、当委員会としては、この問題の処理されるべき方法について、特定の勧告を行なうことを差し控えるが」という、ちょうどいまお読みになった前に前置きしているわけですね。つまり、当初のILOのものの考え方がいろいろ指摘をされて、まずかった、だからそれについて意見はILOは言わない、差し控える。つまり、欧州にそういう規定が法制上ある、だから日本の国の規定においても、そういう先例に基づいて国内的な処理が望ましいという主張なんですね。それがいま読み上げていただきました、法律の規定で三年に制限すること、それ自体はたして道理にかなったものであるかどうかといえば、必ずしも道理にかなったものだということを言うわけにはいかないということを一つ入れて、だから期間延長すること、これについて、公務員制度審議会が何らか労使間で満足のいく解決をもたらすという目的でこの問題を検討すべきであるというふうに勧告をする、こうなったわけですね。
 そういういきさつが背景になって、三年という当時の政府案、ああいうかっこうで第一次、二次のILOや公制審が進んでまいりましたけれども、今回、三者満場一致で五年に延ばすということになったということでございまして、その意味では、新聞がとらえておりますような、甘えるとか、あるいは、安住するなとかというんじゃなくて、歴史的に置かれていた労働組合発展段階を踏まえての筋論としてここまで到達をしたということであって、これはそういうふうに正しく押えておくべきではないかと私は思うのでありますが、そのポイントをひとつ労働大臣から……。いま、るるやり取りをしてみたわけでありますけれども、たいへん大臣にも、また総理府の皆さんにも御努力をいただいて、公制審で満場一致の結論が出ておりますだけに、これがどうも、その筋ならぬ曲がったほうに受け取られることは心外なんで、そういう意味で私は、こうした理解をすべきではないかという点を明らかにしておきたいという意味で、大臣に一言御答弁をいただきたいと思います。
#15
○原国務大臣 いまいろいろその経緯を知ることができました。それで、私といたしましても、この世の中の労使関係の進むにつれて、在籍専従を三年から五年に延ばした、筋論としてここまで到達してまことにけっこうなことであると思っております。しかも今度は、本年十月十一日に日本の公務員制度審議会が公労使三者一致の意見を述べられることになりました。そしてここに到達した。まことにけっこうなことだと存じております。
#16
○大出委員 さて、そこでもう一つ承りたいのですが、最近、これは一九七一年の労働者代表勧告、こういうかっこうで七一年六月二十三日に採択をされております。「企業における労働者代表に与えられる保護と便宜に関する勧告(第百四十三号)」、ここに訳文がございますけれども、この勧告は、旧来のILOのたてまえ、あるいは欧州各国を歩いて――私ももう前後九回くらい歩いておりますけれども、歴史的に言われてきたものとだいぶ性格が違うように実は受け取らざるを得ぬと思うのでありますが、この新しく採択されました、七一年、本年の六月二十三日でございますが、この「企業における労働者代表に与えられる保護と便宜に関する勧告」、これを労働省の側としてはどういうふうに受け取っておられますか。
#17
○岸説明員 ただいま先生御指摘になりましたいわゆる労働者代表条約及び勧告の問題、これはことしの七月に採択をされたものでございますけれども、特に先生御指摘の点は、従来九十八号条約等におきましては、労使間の相互不介入ということが原則である。それに対して今回の条約並びに勧告では、やはり一定の便宜供与あるいは保護ということをきめておる。そこで、ILOの見方も相当に変わってきているのではないか、あるいはその間に若干の差違があるのではないか、こういう御質問だと私は受け取るわけでございます。
 これは勧告のほうではございませんけれども、これと同時に採択せられました条約のほうでは、この前書きの中に、はっきりと一九四九年の九十八号条約に留意をして、しかもこれらの条項を補足することが望ましいことを考慮してこの条約を採択をするのだ、こういうふうに言われておりますので、私どもはやはり、便宜供与という問題につきましても、あくまでも労使間のいわゆる相互不介入という原則の中においてこの条約並びに勧告というものが立てられているというふうに理解をいたしております。
#18
○大出委員 これは総務長官おいでにならなかったのですけれども、せっかく公制審で長官あるいは労働大臣等のたいへんな御努力をいただきまして、在籍専従期間三年を五年に延長するという件についておきめをいただき、提出をいただいたわけなんですが、これは実は新聞論調その他が幾つかございますけれども、どうも、期間延長するのだからといって甘えるなとか、安住するなとかいう趣旨の中身になっておりますが、これは長い歴史的な経過がございますから、そう受け取られては困るわけであります。したがって、日教組が当初ILOに提訴いたしました時代から振り返ってみますと、当時、国際基準は何もない、ILOは欧州各国の在籍専従の制度を知らない――ないという主張だったですからね。したがって五十八次報告で、まあ言うならば逆締めつけの問題、つまり職員でなければ組合の役員になれないというのが解消すれば要らなくなるのではないかという単純な理解だったわけでありますが、その後、イタリアにもある、ベルギーにもある、フランスにもある、また組合主義の発達しているイギリスにもある、特に公務員法上の規定さえある、こういうことが明らかになってきて、ドライヤー報告の中でたいへん大きく書いて報告が行なわれている。その中で、三年が適当であるかどうかということについては何とも言いかねる。だから、適当だとは言えないのだから、日本という国の中で労使間で納得のし得る結論を出すべきだ、その場所が公制審なんだ、こういうふうな経過をたどりまして今回満場一致の御決定をいただき、法制化して提案をいただいたわけなんです。だから、そこらをひとつ正しく記録にとどめておく必要がある、こういうふうに思いまして、総務長官おいでにならぬところで、労働省に承りながら、労働大臣にその趣旨の御答弁をいただいて、さて、新しいこのILOの勧告が採択をされておりますので、その問題にいま触れて質問しているという過程なんであります。
 そこで、いまお話がございましたように、九十八号条約、相互不介入の原則がございます。私も知り過ぎておりますが、私が申し上げている、変わってきたのではないかという意味は、たとえば西ドイツの例をあげますと、オットー・ブレンナーなどがやっておりました金属という組織があります。まあ大産業別という言い方をしておりますけれども、二年間ストライキも何もやめてしまって、組織整備をした国であります。だから全部でたしか十二か十三しか組織がない。日本とは違うわけであります。そこで、そうした中産業別なり大産業別なりというものは、組合の発展段階から言うと、歴史的に幾つかの節があります。ところがどうも、企業内における組合運動というものがそこまで熟さない段階で、中産業別に変わっていったり大産業別になったりする、そういう国もたくさんある。日本の場合なんかも、どこかで中産業別あるいは大産業別にしたいという提案をした時期がある。私が総評の太田議長時代の副議長でありまして、そういう提案をしたことがある。日本の労働組合運動の中でも各般の論議が行なわれたことがある。つまり、ストライキをやったということになった場合に、日本のように、国鉄がストライキをやっているのだが、並行して走っている私鉄はやらないから、お客はそっちに鈴なりになっているという状態、これはいいのかどうかという論議までしたことがある。つまり、ストライキをやったら、あらゆる交通機関はとまってしまって全然動かないということにならないと、ストライキの意味はないのじゃないかということ。ところが、欧州の側は逆に、少し日本の企業別組合というスタイル、運動の形、これをどうも見直し始めているという感じがするのですね、このやりとりの中では。欧州はいち早く大産業別に変えてしまったのだが、まずいのじゃないか、もう少し企業別というワクの中でやるべきことがあるのじゃないか、そういう変わり方がたいへん方々に見えるわけであります。
 私は最近歩いておりませんからわかりませんけれども、この勧告に関する限りは、企業の職員でない方々が役員になり過ぎるということになるとどうも少し別な弊害が出てくる、というふうなことがだいぶ気にされているように見える。そういうところがこの勧告の――皆さまの持っているのはどういうものかわかりませんからあれですけれども、「産業における労働者代表に与えられる保護と便宜」の中の10というところでありますが、「企業における労働者代表は、企業におけるその代表任務を遂行するために、賃金又は社会的及び付加的給付を喪失することなく必要な休暇を与えられるべきである」、こういう項がありますね。その(2)のところに「特別な規定が存在しない場合には、労働者代表が休暇をとる前にその直上の監督者又はこの目的の為に指名された他の適当な経営者の代表者から許可を受けるよう要求することができる」。このあと問題でありますが、「この許可は不当に差し控えてはならない」。許可しなければならぬという意味でありますが、これは日本に今日ある規定に非常に似ている規定であります。(3)のところに、「(1)に基づいて労働者代表に与えられる休暇の長さにつき合理的な制限を設けることができる」、ここらが一つからんでくる。つまり、休暇の長さにつき三年あるいは五年という合理的な制限をつけた。つまり在籍専従というのも休暇の一種でございます。これは旧来から政府も言っているとおりでありますから、したがって、ここらのところを考えると、いま私の指摘いたしました企業における労働者代表の性格は一体何なのだ。公務員でいえば職務専念の義務は一方にあります。その義務を解除する、そこで組合の役員をやる、三年ないし五年のの専従休暇をとった、在籍専従ということになった。だがしかし、タックスペイヤー、納税者の側から言えばいろいろとありましょう。しかし、これを第三者的に見て、一体それをどう解釈すべきなのか。企業でいうならば、ここで言っておりますように、「企業におけるその代表任務を遂行するために」、こういう項が入っている。ここらが、九十八号条約を踏まえたにしても、中身が少し変わっている、こういうふうに感ぜられるのでありますが、そこらをどうお考えになるかということを承りたかったわけであります。
#19
○岸説明員 前段で先生のおっしゃいました欧州における状況でございますが、これは先生の御指摘のとおり、私どももそういうふうに感じております。西欧におきましては、産業別の組合組織、これがやはり主流でございますけれども、これが漸次企業の中に入り込んでいく、そういう傾向というものがそれほどまだ長い歴史を持っておらない。そこで、そういう背景を背後にしまして、いわゆる便宜供与並びに保護の条約並びに勧告が出たと思うのでございます。
 ただ問題は、この条約なり勧告なりを七一年の七月に採択する前に、御承知のとおり二年間にわたりましてこれは検討しております。その間に各代表等も非常に異論があったわけでありまして、ただいま先生の御指摘になる条項、10項でございますけれども、これについても、オーストラリア、デンマークその他については非常に問題があるという意識で議論をされたわけであります。
 これは若干御質問の趣旨とは違ってくるかもしれませんけれども、日本の場合におきましても、ただいま御指摘の条項については、九十八号条約との関連で非常に問題があるのではないか。特にわが国では、御承知のとおり、労組法二条並びに七条におきまして経理援助というものを非常に厳格に解釈をしておるわけであります。そういう観点から申しますと非常に問題がございますので、日本政府の立場としては、勧告については反対という立場をとったわけであります。しかしながら、今後さらに詳細に検討をいたしまして、はたしてこういう場合、九十八号と特にこの10項の場合どういう形になるのか。条約あるいは勧告が採択されたばかりでありますから、これから今後の経過で十分検討したいと考えております。
#20
○大出委員 これは組合運動というものは生きものでございますから、いまの世の中に労働組合主義を云々する人はあまりなくなっているのと同じように、しかし逆な面では、もう一ぺん見直すべき必要のある問題をたくさんかかえている。これは私の経験上そう思うのですけれども。たとえば総評あたりが産業別組織にすべきだと打ち出しましたが、私は当時反対でございました。私は反対でしたが、きまって総評大会に提案したのです。一年たったら、企業内組合に戻るべきであるという方針に総評自体がなってしまった。なぜならば、企業内でやるべきことをまだやってないのではないか、壁にぶつかっていないじゃないか、満足にやらないでおいて大産業別といったって成り立つはずがない。歴史的必然がないということになるのです。私の意見に戻ってしまったのですね。だから、そういう意味では欧州でも、歴史的に長いものですから、いまの産業別の形でいいと思ってやっているのだけれども、ダイナミックなところがなくなる。アメリカなんかもそうでありますけれども。そういうところから見ると、たとえばチームスターの組合なら組合がなぜ除名されて伸びたかという問題だってあるわけであります。そういうところから考えますと、やはり見直す必要のある問題である。それは、いままでの日本の慣行から見て、あるいは労組法二条なり七条なりの規定から見て反対だという立場にお立ちになることはわからぬではない。ないけれども、動いている日本の労働組合をながめたときに、民間にしても、あるいは公務員組合にしても、やはりそこらをもう一ぺん見直していかないと、労使の正常化というものがはたしてどこまで正しくとらえられるかという点。特に最近は、マル生だとか、やはりそれに類するいろいろな問題が官民を問わずずいぶん起こっておりますが、そこらを振り返って見ると、もう少し企業というものを大事に考える必要があるのではないかという気もするのであります。そうすると、つまり四条三項なり五条三項なりというものを改正をしましたが、はたしてそれだけでいいのかという問題が出てくる。歴史は繰り返すということばが出てまいりますけれども、やはりそういう見直しをいまの労働運動の中でする必要がある、こういう気がする。
 給与なんかもそうでありまして、いま人事院が勧告してきている方向をながめてみると、ほんとうを言えば、理論的には絶対額を上げろということに尽きるのでありまして、住宅手当なんかというものを区切ってこしらえなければならぬことはない。私は、制度をつくってくれ、金は幾らでもいい、あとからふやすからと言ったのですが、本来その必要はない。これは絶対額がふえればいいのだ。絶対額が少ないところにいろいろな諸手当が必要になり、かつ日本では永年勤続者に賃金が自然に上がっていくという方針を政策的にとっておりますから、そういう意味では、職場に入って三年か五年で仕事はできる、年寄りよりはできるけれども給料は安い、ほかに行ってしまう、だから困るというので特殊勤務手当なんかというものをこしらえた時代もあった。いま若い層がいろいろ力を持ってきている職場ですから、筋は通らぬけれども住宅手当みたいなものをこしらえる。そういう生活給の面、家を出て交通費から始まってそういう面に相当力が入っている給与政策になっている。しかしこれは歴史的に見ると、どうしてそんなことになっちゃったのかというようなことを考えなければならぬような過去がある、日本の場合でも。
 同じ意味で私は、やはり10というのは、反対は反対でいいのですけれども、重視をして検討する必要がある、こういうふうに実は思っているわけなんです。したがってそこらを、まあ私どものように労働組合を実際にやってきた立場でない大臣各位おいでになるわけでありますが、それにもかかわらずおのおの所管されるのでございまして、いま法規課長さんとやりとりをしておりますが、ここらのところをどういうふうに勧告を踏まえてお考えになるかという点を、労働大臣、総務長官、民間、官業おのおの分かれておりますけれども、どういうふうな御認識になるのか、差しつかえなければ――まだあまり勧告をお読みになっておられぬのかもしれぬかと思いますが、もし所見がおありになりましたら、ひとつ伺っておきたいと思います。
#21
○原国務大臣 この条約も勧告のほうも一通り見まして、いま御説明になりました点は非常に重要な点で、しかもこれはことしの七月に出たばかりで、非常に新しい条約であったり勧告であったりするので、大いに傾聴すべき点も多いと思っております。いま先生がおっしゃった点については前向きに検討する考えであります。
#22
○大出委員 特に今回は在籍専従という問題、これは公務員の場合でございますので、こういう問題とからむので、一つ総務長官からもお答えいただきたいのでありますが、ここでいう「社会的及び付加的給付」、こういうふうになっている。法規課長さんお述べになりましたように、二年間の時間をおいたこともよく承知しておりますが、論議を尽くして、かつ反対もあって、だがしかし採択をされた勧告でありますだけに、それなりの意味がある。たとえば今回の在籍専従の問題とからんで言えば、ここに「専従職員の共済組合法、退職手当法上の扱いについて」と、こう表をつくっていただいてあるのでありますが、ここらの問題とからんで、はたして付加的給付なり社会的給付といわれるものはどういう種類のものをさすのかという点。もしここに入るものであるとすれば、いまとは申しませんが、この条約を各国が採択するような時期が来た場合に、あるいは日本もそういう趨勢の中で批准をするような時期が来た場合に、これがもし日本の国で批准をされれば、付加的給付とは何だ、社会的給付とは何だということが問題になる。在籍専従なんですけれども、しかもこれを全部切ってしまっていいのかという問題が出てくる。退職金なんかにしても除算する、こうなっておるのであります。除算するとは除くということであります。はたしてそれでいいのかという問題も、将来の問題としては出てくる。だから、そこらのこともありますので、総務長官のほうでこのあたりもしお考えがあれば、あわせてお述べをいただきたいところであります。
#23
○山中国務大臣 今回は一応第三次公務員制度審議会も、珍しくと言っては委員をお願いして失礼でありますけれども、事実上は珍しく全会一致ということで御答申をいただいたものですが、率直に言ってなかなか議論のあるところでございまして、政府・与党といわず、ひっくるめて発足のときから議論のあるところでございますので、今回だけ議論がないというわけにはまいりません。しかしながら、まあ淵源的にはドライヤーの勧告というものもありますし、これは、文字どおりのドライなもの、そうかさかさしたものでもありません。多分に含みのある表現でありますし、慎重にやはり他国の行政に対してものを言える限度でものを言っているように思いますし、またそれだけに、くみ取るところはくみ取らなければならぬだろう。かといって政府側から踏み切るにはどうかというときに、公務員制度審議会の完全一致した答申を得たものでありますので踏み切ったわけであります。
 したがって、付加的給付という問題になりますと、ただいま言われたような三分の二以下という除算規定、こういうものは、やはり当然その大きな柱として議論されるところではありましょう。まあしかし、公務傷病休暇等と一緒に扱うべきものであるかどうか、ここらのところは、やはりもっと大きな角度からのバランス論の議論というものも一つはしなければなりませんので、いまおっしゃること、私もわからないではありませんが、まあやはり一種の研究課題ということになるかと思いますが、今回は、さしあたり二年延長するということに最終答申を得たわけでありますから、それに従ってすなおに国会に審議をお願いしているということにとどめたいと思います。
#24
○大出委員 大蔵省の方出席していただきましたので、公務員の専従職員の場合に共済関係はどういう扱いになっておりますか。
#25
○鈴木説明員 国家公務員法上の国家公務員共済組合におきます専従職員としての組合員の取り扱いにつきましては、共済法の規定の上で「職員」という定義をしております中に、法令によりまして職務に専念することを免除されておる者で政令で定める者につきましては職員と考えるというふうに規定いたしておりまして、政令で、公務員法百八条の六によります休職者となっている者につきまして、職員に該当するというふうに定められておりまするので、したがいまして職員は共済組合員になるということに共済法上はなっておりまするので、取り扱いといたしましては、一般の職員と同じように扱われているということになっております。
#26
○大出委員 組合員であるという点をいま明らかにしていただいたのでありますが、これ、費用負担の割合がございますね。国公共済法の九十九条でございますね。ここはどういうふうになっておりますか。
#27
○鈴木説明員 一般の場合について申し上げますと、短期につきましては、御存じのとおり、掛け金が百分の五十、国の負担が百分の五十ということになっておりまするが、専従職員の場合につきましては、掛け金は同じでございまして、国の負担にかわる分といたしまして、職員団体が百分の五十を負担するということになっております。
 それから長期につきましては、本人のかけるべき掛け金分は百分の四十二・五という割合でございまして、残りの百分の五十七・五が国の負担ということになっておりまするが、専従職員の場合につきましては、本人のかけるべき掛け金につきましては同じでございまするが、国の五十七・五とただいま申し上げました分につきましては、国は百分の十五負担をいたしまして、残りの事業主の立場に立ちます職員団体が百分の四十二・五を負担するという割合になっております。
#28
○大出委員 いま御答弁いただいたとおりでございまして、公務による年金、社会福祉事業等いろいろございますが、要するに職員団体が使用者としての政府の負担分を払う。本来使用者としての政府が負担する分百分の四十二・五なら四十二・五というものを職員団体が払う、こうなっているわけですね。したがって、私がさっき申し上げましたのは、これと、もう一つ退職金の除算という問題がございますが、こういうふうなものについては、この10で言うところの付加的給付なり社会的給付なりというものとの関係は一体どうなるのか。そしていま長官が口にお出しになりましたが、傷病による休職期間というのは二分の一なんですね。そういうふうな点等もあって、違うものは別な角度で考えなければいかぬだろうというお話がいまありましたが、採択をされた新しい勧告、これと、現実にいま日本の国内に行なわれている労働組合ないしは労働組合運動をめぐる労使関係。たとえば、いまもこの時間におそらく逓信委員会では、ブラザー制度などという郵政省と全逓にかかわる問題の論争が続いているのだろうと思うのですが、国家公務員の組合の場合でも、あるいは公労協関係の組合の場合でも、最近はたいへんどうも激しいことになりまして、全く敵視し合うという形に相互になっている。これ現実です。ということになってくると、ドライヤー勧告ではありませんけれども、その累積している不信感を解くイニシアチブというのは、使用者である政府が持つべきものであるというのが調査団の言い方でありまして、それから総理と組合のてっぺんと定期的な話し合いが始まったなどという経緯もあるわけであります。やはり組合運動には波がありまして、労使間にはある時代には激しい敵視関係が続く、そのあとしばらくそうでない時代が続く、またいつの間にかとんでもない敵視関係、敵対関係が続くという波が日本の戦後の労働運動の中にはある。したがって、そのたいへんな激しい対立のピークに近い段階にいま来ているわけでありますから、そのあたりで先々どういうふうにこれを考えていくべきかということは、労使おのおの考えなければいかぬことだと私は思っているわけであります。
 つまり、組合の組織のあり方、あるいは運動のあり方、あるいはそれに対する使用者としての政府のあり方なり、これは給与の関係その他を含めましていろいろあると思うのでありますが、そういう時期でありますだけに、この種の勧告が出されたということについてもう一ぺん見直さなければならぬ課題があるのじゃないか、こう思っているということが一つと、もう一つは、これはいまいみじくも長官の口にありましたように、珍しく三つの立場の方々が満場一致になった。これにはもう一つ実は裏があるというか、背景がある。在籍専従というものが三年を五年に延ばすについて、在籍専従というのは何かといえば身分は職員であるというわけでございますから、そういう意味では職員が役員をやっているということが長くなるということなのですね。そのことがむしろ使用者の側から見て悪いことではないという認識がもう一つある。ここらが実は満場一致になっている背景の一つなんですね。してみると、これはいま前段でものを言いましたが、考えてみる必要のある時期ではないかという気がするんですね。そこらのところを、実はいますぐとは申し上げておりません、御検討いただきたいのでありますが、ILOも二年間の期間を置いたのでありますから、これは何も運動論だけでなしに、給与政策その他も含めてそういうふうになると思うのであります。そこらのところを、総務長官ひとつ将来に向かって御検討いただく必要がある。この勧告を契機にこういう気がするのでありますが、いかがでございますか。
#29
○山中国務大臣 満場一致の前に裏があるとおっしゃったのですが、これはいろいろな裏がありまして、使用者側が好ましいものであると思って二年間の延長に賛成したかどうかについてもまた裏がございます。したがって、そう断定されるのは、また私としてはそのままはちょっともらいにくいような事情もございます。
 しかしながら、やはり今後、文字どおりのフリーの専従というようなものを育てていかなければならぬということから考えれば、三年間の期限では実情から見てなかなか困難なところがあろう。これは現状というものを直視した場合に、その理屈を越えて、組合側の今後あるべき自主独立という、自分たちでやっていってみましょうかという気持ちにならせるための期間がもう少し必要だという意味の合意というものが得られたというふうに、軽く受け取っておいてもらいたいと思うのです。
 そこで、先ほどの10の(1)の「社会的及び付加的給付」、これは「喪失」という表現になっておりまして、日本の活字でしか私見ておりませんから、原文わかりませんが、現在の、たとえば先ほど申しました退職金計算の問題等について、言うなればそれは喪失はしていない。共済のほうは別途大蔵省が言いましょうが、これも喪失しているとは見られない。これが、影響を受けることなく、減ぜられることなくとかいう明確な表現であれば、これまた、この勧告なりそのものを日本政府はどう扱うかというまともな議論になると思うのですが、その意味では、先ほど申しましたバランス論というようなものがもう少し研究をされないと、ここで二年延長のついでにこの問題も完全に合意に達するというようなことは困難ではなかろうかといま思っているわけであります。
#30
○大出委員 人事院総裁せっかくお出かけいただいたのでありますが、伊能委員長の御配慮がございまして、特にきょうは、山中さん参議院のほうにおいでになるのじゃないかというごともあったりしたのだと思うのでありますけれども、せっかくお出かけいただきましたので承りたいのでございます。
 公平審理などの場面で、実は私も証人に出かけて証言をしたりしたこともあるのでありますが、公務員組合を所管される人事院として、労使間の争いが公平審理という場面へいろいろ持ち込まれてくるという意味で総裁は関係があると思います。そういう角度で、いまの公務員の労使間というものについて、公平審理の場面を通じていろいろなことが出てまいりますが、あまりといえばみぞが深過ぎる。私どもが証言を頼まれていろいろ公平審理の場面でものを申し上げても、片方はテープをとっているというわけですけれども、私ですから、長くやっておりますので、組合に不利になるようなことは一つも言いませんが、しかし、そういうやりとりをしていながら、やはりここまでなぜ決定的な対立にしてしまわなければならないのか。私は長く十七年も公務員組合の責任者をやっておりましたが、しかしその間に波があったわけであります。そうすると、波があったという現実がある限りは、つまり争いの頂点から波穏やかなところに引き戻すことだってできるわけでありまして、それには時間もかかりましょうが、そういうわけで、何かを契機にイニシアチブを国がということになる限りは――人事院にいまそれを求めるわけじゃありませんけれども、公平審理を担当される立場から見て、公平な意味でお考えになって、もう少しここで考えるべきことが、労使双方、あるいはわれわれ立法の府に籍のある人間として、あるのじゃないかという気がするのでございます。御所感があればいただきたいのであります。
#31
○佐藤(達)政府委員 せっかく出てきたからというおいたわりのことばをいただきましたけれども、実は私としては、むしろここで一席ものを言わしていただきたい、その期待を持って出てきておるわけであります。と申しますのは、この議題になっておりますいまの三年、五年の問題は、国家公務員法の一部を改正する法律案でありまして、私どもも大きな責任を持っておる一つの組織であるわけでありますから、人事院の意見はどうかというお尋ねは当然なければならぬと思ったのであります。どうせ人事院は満足しておるのだろう、聞かぬでもわかっておるということだろうと思いますけれども、先ほどから貴重な御意見を記録におとどめいただいて、私も非常に傾聴したのですが、こういう重大な従来の経過等についての御発言も記録にとどまるわけでありますから、人事院といたしても、本案については異存はございませんということを大きな声でひとつ言わしていただいて、それからお尋ねのほうに入りたいと思います。
 いまの公平審理を通じて――これは私は最後の仕事に入りましてから、もうずっと公平審理には特に注目しながら、たとえば審理の場の空気というようなことまでも、テープレコーダーでとって、どのくらいにぎやかにやっておられるかというところまで取り寄せて、重大な関心を持って今日までずっとやってまいっております。確かに御指摘のような場面はございます。たとえば、われわれの審理の場が、使用者側、それから請求者側のけんかの場になるというようなケースもございまして、審理官は非常に苦労するということももちろんずっとございましたけれども、私の見ておりますところでは、最近はよほどそれが穏やかな形になってきておる。これは非常に嬉しいことだと思います。テープレコーダーを持ち込んで場内の空気をとるというような場面も実はほとんどございません。
 ただし、いま御指摘になりましたような、抜きがたい対立関係というような面から言いますと、まだまだ私どもとしても、少しのケースではございますけれども、何とかならないものかとほんとうに痛感する場面までございます。したがいまして、私どもとしては、もちろん組合側にもいろいろ接触する場面がございますし、それから使用者側の皆さんにも接触する場合がございますので、そういう両者に対しまして、いまのような事態が少しでも改善されるようにという努力を続けておるということが実情でございます。
#32
○大出委員 これはもう、山中さんがいまお話しになったように、実はこの法案が出てくる経緯を私も知らぬわけではございませんで、プロ専従を育てるということばの裏に、プロになる人の話も出てくる場面もあったわけでありますから。ただ私は、せっかくの機会だから取り上げたのでありますけれども、ドライヤー報告などでも言っておりますし、ILO自身も言っておりますけれども、どうも日本の労使関係を規制する、特に公務員の団体においていろいろな規定その他が多過ぎる。ジャングルであるというようなことばを使っていますけれども、楽隊が表を通ったからといって、席を離れて窓から外を見たらどうなんだというところまで実は論ぜられているわけであります。そうなれば便所に行ったらどうなるのだということになる。赤尾敏さんが来てちょっとしゃべった、それをのぞいたら、それは法規典礼に触れることになる。そういうことではたして労使関係がうまくいくのかというILOの言い分があるわけでありますが、そういう締めつけ一方で進んできたいまの政策というものを、少しこの辺で変える必要がある。そういう意味からいくと、何から手をつけるかということも考えてみる必要がある。つまり、とことんまで強圧をすれば逆に反発が強くなる。これは相対現象でございますから。だから、そこらのところをイニシアチブをどっちかがとらなければ、ますますもって深みに入っていくということになる。だからマル生運動で、テープレコーダーでとって磯崎さんに突きつけた。労働大臣がたいへん御苦労なさって裁定をお出しになった。そこまでは、まことに事実認識の上に立つのですからいいのですけれども、そのあとはどうなるかというと、そういう証拠のとられないようなマル生をやっていけという旗を振ると、何のための労働大臣の御努力なのかということになってしまう。そこらのところを踏まえてみると、この際、専従の問題ですけれども、全般的に見直す必要がありはしないか。
 その場合に、欧州の実情が反映されて、産業別から企業別にだんだん入っていっているという、つまり、ある意味の企業というものを大事にしようという考え方が、さんざん荒れた結果として底辺にある。西ドイツだって、これはヒットラーが出てくる前というのは、世界で一番ストライキをやった国なんですが、その西ドイツのやり方なんか見たって、ストライキの批准の度合いいかんによってはどっちかが折れてまとまる、こういういきさつなんですから、その辺のところを考えていく必要がありはせぬかという気持ちがあって申し上げたわけでございますが、いまここで結論などと毛頭考えておりません。どうかひとつそういう視点でこの勧告あたりを、労働大臣のお立場からも、あるいは総務長官のお立場からも、人事院のお立場からも、せっかく採択をされたわけでありますから、新しい傾向でありますからひとつ……。その裏の話をいたしましたら、そのまた裏があるというお話なんですが、そのまた裏のほうも知らぬわけじゃないのですけれども、しかし大きな筋で言えば、私がさっき申し上げたような点が新しい問題提起なんだろうという気がするのでありまして、そこらをぜひひとつ御検討いただきたい。
 この点を申し添えまして、きょうはなるべくスピーディーに通そうではないかという理事会の方針でございますから、終わらしていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
#33
○伊能委員長 鬼木勝利君。
#34
○鬼木委員 時間があまりないそうですから、簡単にお尋ねしたいと思います。
 在籍専従の問題ですが、先ほどからいろいろお話を承りましたから大体わかっておりますが、公務員制度審議会の第三次答申でこのように今度法の改正になる。ところが、第一次、第二次ではこれは相当紛糾したような説明になっておりますが、三者の話し合いその他によって意見が完全に一致した、それでこういう答申を出すのだ、こういうことになったと思うのですが、今回三年を五年に延ばすということに対して、結論として、五年にしたということは非常にいいことだ、これだけのメリットがあるということ。過去、非常に紆余曲折を経て五年に延ばしたという、その根拠ですね。その点について、私もいろいろこれは研究して考えておりますが、どういうことでそのようにされたか。労働省側の言われることに対して全面的に賛意を表してそういうふうになされたのか、やむを得ずこうなされたのか、また将来どういうお考えを持っておられるのか、そういう点について少し承りたいと思います。これは長官でも人事院総裁でも、どなたでもいいです。
#35
○山中国務大臣 これは答申でございますから、答申は、全会一致、五年に延長しろ、二年間延ばせという意見でありますので、それがやむを得ずとかなんとかというようなものは、答申を受けた立場においては存在しないわけです。したがって、その前の過程の議論というものは、これは公務員制度審議会の中で行なわれた議論でありますから、その議論を知らないではありません。しかし結果的には、三者大体意見が対立してまとまらない傾向が強い公務員制度審議会の中で、完全に意見が一致したということを明記しての答申でありますから、政府としては、これはその後の扱いとしていろいろございましたけれども、その答申に完全に沿うという形をもって、いささかも答申に変更を加えない法案をそのまま提出したということだけでありますから、これは客観的にやはり答申のあった時点からの出発だということになると思います。
#36
○鬼木委員 それは長官のおっしゃるとおりですね。これは公務員制度審議会の答申ですから、それを受けて皆さんがやられる。ですから皆さんに対して、これをどうしてこうしたのだ、そういうことを私は申し上げているのではない。それはもう当然答申によってですからね。だが、公務員制度審議会の検討された内容は十分おわかりだと思うのですが、そういうことに対して私は、専従者の問題に対して将来どういう考えを持っておられるか、そういうこともお聞きしたいのです。公務員制度審議会のやられたことに対して、おまえたちはどういう考えを持っておるのかということでなくして、当然これは政府としても、労働者保護という意味から、確信を持ってこれを受けて立たれなければならぬと思うのです。だから長官としても、在籍専従者に対する措置に対しては十分お考えがあるはずなんですよね。さあ答申が出たから――そうだったら答申をそのまま何でもやるかというと、尊重はするけれども――けれどもと言って、いままでやっておらない。答申が出たらそのままやると言われるのだったら、まだほかにも問題がたくさんありますけれども、ただ五年延ばすということだけで答申された、だからそうやるんだいうこと。まだたくさんの問題がありますが、またあとでお聞きしますけれども、その点をお尋ねしておるわけなんですよ。これに対する姿勢です。
#37
○山中国務大臣 これは答申にもあるとおりに、公務員等の在籍専従期間の制限については、現行法の定める三年を五年に改めることが適当である、こう書いてありますから、したがって、五年に改めるという法律案を提出して審議を願っておるということです。それだけのことであります。
#38
○鬼木委員 ただ、三年を五年に改めろ、だから五年に改めるのだ、それだったら、これはだれだって言えると私は申し上げるのですよ。それに対して付随しておる問題がたくさんあるわけなんですよね。あとでまた申し上げますけれども、給与の問題とか、あるいは退職金の問題だとか、あるいは共済掛け金の問題だとか、いろんなものがある。三年が五年に変わりますから、それに付随した問題がたくさん出てきます。ですからやはりこれに対して、三年を五年にしろと言ったから、はい五年にするということだけでなくして、労働者を保護するという立場からこれは絶対的なもので、三年を五年にする、それはけっこうです。私たちも賛成でございますけれども、あらゆる観点からこれをよく検討なさって、それでこうすべきだというお考えのもとに、また将来はこれはこのままずっと続くべきだ、あるいは無制限にでもすべきだとか、何かいろいろお考えがあるならば、そのお考えを承りたい、こういうことですよ。
#39
○山中国務大臣 あまりそこら辺のところを詰めた議論はなされないほうがよろしいのじゃないかと考えるのですけれども。ということは、公務員が職務に専念する義務を免除されて、そしてもっぱら組合の事務に専念するわけでありますから、その期間が無制限であってもいい、あるいはまた五年が来たらまた延ばすことに前提を置いた二年延長であるというようなことを前提にして議論をするとなると、そこらの基本的なあり方というものについて、これはまたあらためて、単に私、担当大臣ばかりでない、議論がいろいろとあるわけであります。そこらのところをひっくるめて、今回はこの答申というものがありましたので、三年とあるを五年に改めるということにしたということにとどめておいたほうがよろしい、私はそう思うのです。
#40
○鬼木委員 それじゃ私はまた順を追ってお尋ねしましょう。
 ただ三年を五年にしただけでは、これでは私は、労働者の保護というものは徹底を欠くと思うのですよ。でございますから、いまの長官のお話では、ただ三年を五年にするということだけで、あとのことは考えない、また考えていない、考えぬほうがむしろいいのじゃないかというような御見解ですが、それはまたどういう意味でそういうことをおっしゃるのか、お尋ねしたいと思います。
 そこで私がお尋ねしたいのは、以前の法律では、三年の場合にはどういうわけで支障があったのか。あるいはまた、それを五年にしなければどうもぐあいが悪いということで五年にされた。いろいろそれはあるでしょうが、現在、在籍専従者というものがおおむねどの程度おられるか。それは長官おわかりにならなければようございますから、おおむねでいいですが、大体現在どの程度おられるか、その点わかっているならちょっとお示し願いたいと思うのです。
#41
○宮崎(清)政府委員 これは本年の十月一日現在の状況でございますが、国家公務員、それから三公社五現業、地方公務員のすべてを合わせまして約三千名の在籍専従者がおるという統計が出ております。
#42
○鬼木委員 そうしますると、現在専従者が、国家公務員、あるいは公共企業体とか地方公営企業、あるいは地方公務員といろいろあると思うのですが、そういう方々が、この三年が五年になれば現在よりもずっと多くなる。あるいは必ずしも多くなるとも限りませんけれども、三年を五年にしたということは、政府側としては、労働者を保護するという意味からこれのほうが望ましいから、あるいは専従者が多くなるということはいいことだというようなお考えを持っておられるのか。将来は専従者はなるべくこれを少なくしていくほうがいいのだというようなお考えを持っておられるのか。その辺のところをちょっとお尋ねしたい。
#43
○山中国務大臣 これはいろいろな議論のあるところでありますが、これは公務員であります限り、やはり税金で月給をもらうわけでありますから、その税金で給与をもらって公務員として仕事をすべき本来の仕事は、いわゆる国家、地方それぞれの定められた国民に対する公務員のあるべき本来の仕事に専念するということのために給与は払われるべきものと思います。しかし、法律によってそのみずからの与えられた公務員としての業務に専念をすることを免除して、そうして組合の業務に専念をしてもよろしいということにしてあるわけでありますから、このことが国民全体の目から見て、これは当然のことであるという全体のコンセンサスがすでに得られているものであるという断定は、私は危険であると思うし、そうは言えないと思う。また半面においては、労働組合自体としても、いつまでも自分たちがそういうような、いま申しましたような形の保護と申しますか、あなたのおことばで言えば保護ですね、そういう形のもとであっていいというふうにばかりは思わない。
 しかしながら、三年間の間に専門の職員養成というのはなかなか困難では――組合ではできているところもございましょうが、困難なところもある。したがって、あと二年くらいこれをめんどうを見てもらうことによって、本来のあるべき組合のために専念するならば何も役所から制限も受けない、あるいは国民の税金を使っているのじゃないかという、先ほど言ったような議論の対象にもされないで済む。本来の労働者としての権利行使のための仕事に専念できるのだ。したがって、いま三年ぽっきりで期限が切れると、実はそれがなかなか養成が思うようにいっていないので、この際二年ぐらいは延ばしてほしいという意見もあります。でありますから、全面的に、これが三年はもちろんのこと、五年ももっと延ばすべきである、これは本来制限なしでいくべきであるという議論で統一されたものであると私は思いません。したがって、これは私の見解ではありませんが、そういうもろもろの見解を念頭に置きつつ、このような答申を、しかも全会一致で得たのでありますから、何らの政府側の見解を付することなく五年の延長法案を提出をしたということであります。
#44
○鬼木委員 それは長官のお話もよくわかりますが、大体、在籍専従者をつくるということは、これは組合の仕事に専念するのだから、国家がこれに対して報酬をやるという、報いるということは、これは不合理である。しかしそれは、ほんの一面はそういうこともあるでしょうけれども、労使が非常に協調して、そしていざこざが起こるというような場合にそれを円満に解決していく、そして資本家の運営をよくしていくというところの大きな貢献があるのでありますから、これはむろん労働権の保護ということもあるでしょうし、確保ということもありましょうし、あるいは生存権という問題もあると思うのですけれども、一方的に、これは政府の仕事はやらない、企業の仕事はやらないから、労働者に対してはそれを報いることはできないということは私は言えないと思うのです。それによって労使ともに共存ができるということになれば、私は大きな貢献をしておると思う。ですから、一がいに、直接仕事をしていないからそういうことは成り立たないということは、私は言えないと思うのです。
 現に、この法の改正以前は、たとえば休暇の問題で、「休暇の期間は、一日を単位として、一年をこえない範囲内で定める。但し、休暇の期間が満了した場合には、所轄庁の長は、更に休暇を与えることができる」、こう法の改正前は規定してあったのですね。これは無制限を意味しておるわけですね。四十三年の十二月十四日に三年となったわけでありますから、今度十二月の十三日でこれは切れる、こうなったわけなのです。三年と改正される以前はそういうふうになっておるわけなのです。これは更新していけばいいわけなんですから。一年をこえない範囲内で定める、それで各所轄庁の長が許可すればまたそれを延ばす。そうすると、これは無制限ということになるわけですね。この意味はそう解釈される。
 ところが、四十三年の十二月十四日にこれが三年になった。で今度五年になる。これはむろんプロは認めないかわりにこういうことをされておったのだなと私は解釈する。以前はそれほどまでにやっておったのを、三年にして、今度五年にしたということは、条文では無制限ということはないけれども、これはそれを暗にだんだん認めて専従者の措置をやっていくのじゃないですか。そうしますと、私はこれでも労働者側としては満足じゃないと思う。無制限ということを労働者側は要望している。ですから、そういう意味からすれば、私は当然労働者の保護という意味――いま長官は、鬼木さん保護と言うけれどもと言うが、私はこれは保護だと思う。労働者を保護するということが資本家も助かるのじゃないですか。ですから、そういう合法的な力になっておればこそ資本家も立っていく。労使ともに立っていくのであって、これは私は当然絶対的なものだと思うのです。ですから、これに対して――一応そこまでで、そのあとはまたちょっと言いますから。またあと順を追うていかぬと、一ぺんにこっちが言うてしまったのでは話にならぬ。
#45
○山中国務大臣 これは、鬼木先生、あまりそうぎすぎすした議論じゃないのです。労働者側の立場の公務員諸君も、一年延長では困るとか、二年ならばよかろうとか、いろいろありまして、だから絶対に無期限であるということを主張して多数決でやったものでは実はありません。
 どうも私、さっき大出委員と人事院総裁の最終の見解の表明の中で考えたのですが、やはり、あまりいろいろ縛り過ぎるということ、あるいはまたそれに対して反発し過ぎるということ、これは天孫民族ではなくてテンション民族だというふうに表現もされるのですけれども、私が給与担当になりましてから、なるべくいろんな代表の方と会うようにしておりますが、会うたびに、やはりそこに事柄についても理解が相互に深まり、そして人間的にもやはりそこに――団体を代表する立場の人であっても、やはりこれは人間でありますから、お互いに誠実を披瀝し合うということによって当初のぎすぎすした感情がなくなりまして、非常にお互いがフランクに話し合える空気がいまできております。したがって今回の場合も、これはみんながせっかく三者合意された、そのことをぜひとも国会で実現をしたい。これは三年の期限がおっしゃるとおり切れかかっておるわけでありますから、その前に間に合わせたいという願望をもって出しておるわけでありますので、別段、基本的な姿勢について対立があったものを強引にやったものではないということは、ぜひ御理解を賜わりたいと思うのです。
#46
○鬼木委員 先ほど長官が、三年を五年にしろというのだから五年にする、その点はあなたが認めておられるから、われわれも三年は五年にしてもらいたいといま申し上げているのですから、それはそれでけっこう。いろいろ枝葉末節についてはあなたと多少見解の違うところもあるようですけれども、根本的に三年を五年にするということは、それでいいと思うのです。
 ところが今度は、それに従って専従職員が、現行制度は三年ですから、三年専従職員で仕事をやると、今度復帰する場合に三分の二だけ期間を認めてやる。結局一年はそれから省かれる。こういうことになりますと、給与も一号俸くらい、あるいはもっと下がるということになってくる。ところが、今度三年を五年に直すと、それに対しては何にも説明してないでしょう。長官は盛んに、三年を五年にするのだ、答申がそう出ているから三年を五年にする、もうそれだけだ、あまりよけいなことは言わぬほうがいいじゃないかというようなことを言われるけれども、そういうわけにもいかないのですね。そうでしょう。いままでは三年の場合には二年に計算する、一年は削られる。したがって号俸も安くなる。復帰する場合に、今度は五年になったらどうなるかというと何にもない。ほおかぶりしている。じゃこれは、やはり五年でも五年の三分の二になるのかならないのか。どうせこういうのは、三年を五年にするのだから、これは上がるのだからというので、そういう安易な考えでやられたのでは困る。人事院総裁がにこにこ笑っておられるが、笑いごとじゃいかぬ。だから、そうものごとをあまり簡単に言わないで、ことに山中長官なんか綿密な緻密な頭を持っておられるのだから、もう少しはっきりしたことをやってもらわないと……。その点はどういうふうになっていますか。これに対して私も意見がある。
#47
○山中国務大臣 これは答申の際に、そういうようなことはもう前提として、そういう条件下の在籍専従であることを承知の上で、そのこと等についての付帯条件なり何なりというものが付されることなく、いまのままの状態で三年を五年にしてくれ、しろという答申でございますから、そのとおりにしてありますが、しかし先ほどの大出委員の質問等にございました。したがってそのことも、私たち政府として、全くそれでいいんだというふうにも言っておりません。かといって、それは三分の三にすべきであるというふうになると、またバランスがいろいろありますから、同じ休むにしても、公務の場合もあるし、私の障害、病気等による休みの場合等のこともありますし、いろいろと行くえ不明になった場合等のバランスもありますし、それも公務とそうでない場合ともありますし、それらのバランスをやはり見なければならぬことは間違いないと思うのです。したがってこの点は、何ら答申の際にそれを付帯条件とされたものでないけれども、御発言がありますから、これはいますぐどうこうという答弁はできないけれどもバランスの問題としては承ります、ということを申し上げておるわけでありますから、やはりその意味で私は、何もここで反対もせぬのだから簡単に通せよというつもりで出しておるのではありませんで、通したくない、もう少しおくらせろという御意見であれば、私どもとしては国会の御意思に従わざるを得ないということでございます。
#48
○鬼木委員 いや、私は通したくないと言っているのじゃありません。通しますよ。何も御心配なさることではない。通しますけれども、やはりしさいに慎重に審議しまして――佐藤総理は、あなた、慎重という一本やりじゃないですか。何でもかんでも慎重、慎重、慎重。それで審議も何もしない。そうはさせぬぞ、こう言っている。ようございますか。長官、おわかりでしょう。だから、先ほど大出先生からもお話があっておりましたが、「労働者代表に与えられる保護と便宜に関する勧告」の条文、「賃金又は社会的及び付加的給付を喪失することなしに与えられるべきである」。これは答申ではありませんけれども、世界的にだんだんこういうふうになっておるのですね。こういう点も考慮されて、私は当然これはひとつ考えてもらわぬと困ると思う。在籍専従で三年であったら一年は削られる。今度は五年だったらどうなるか。そういう点は勘案するということをいま長官が言われて、はっきり具体的には何にもおっしゃらなかったが、どうですか、人事院のほうでひとつ。
#49
○佐藤(達)政府委員 先ほどおことばのように、前はプロ専なしの専従休暇という時代がずっと続いておったわけです。ただしその場合においては、復職した場合において、先ほどお話に出たような復職時の調整というものは全然やっておらなかった。今度三年になりましたときに、専従休職制度の確立と同時に、プロ専はよけいなことでしょうけれども、プロ専と二つの道が開けたわけです。
 それからもう一つ、いまの専従休職の人は、復職する場合には、前はゼロであったのが、今度は換算率として復職時調整三分の二を計算をする。ですから三年で三分の二で、ただいま五年の場合をたいへん御心配でございますが、五年になりますと、五年の三分の二ですから三年四カ月ということになるわけです。三号俸の調整はある。残りまだ四カ月残りますが、それは今度次の昇給期のときにそれを見てあげるというたてまえになっております。
#50
○鬼木委員 だから私は言っているのですよ。三年の場合は三分の二であった。今度五年になると、率がまた多くなりますからね。
#51
○山中国務大臣 率は同じです。
#52
○鬼木委員 率というよりも実際的にですね。実質的に年限が削除されるのが多くなる。そうしますと、いま総裁のお話では、かつては全然認めていなかった、ところが三年ということになった場合に、三分の二は認めようということになった、こうでしょう。つまり専従者にも、これは大いに優遇してあげぬと困るというニュアンスが出てきたわけなんですよ。これを三分の二にしたというあの基準ですね。どういうところで三分の二ということにしたのか。だったら、今度五年になったならば、当然また三年が五年になったのだから、同じ三分の二にしたならば、実質的に率は同じでも――私が率と言ったのでにっこり笑った。そんなあげ足をとるような、ことばじりをとるようだったら、こっちはいまから何ぼでもとりますよ。そういう対立的な問題でなくして――ようございますか。何もここではあなたと対立してやっているのじゃない。労働争議でいまやっているのじゃないのだから。そうでしょう。ここで和気あいあいのうちに談笑裏に結論を見出そうとしているんだから。ようございますか。ですから、実質的には多くなるから、そこに、なぜそれではそういうときの考えをもって、これは三年のときは三分の二でやったけれども、五年になりますと実質長くなるから、これはもうちょっと考えてあげぬといけないというくらいな気持ちはないかということを申し上げているのですよ。
 というのは、先ほど言ったように、「喪失してはならない」と勧告も出ているのです。それは世界的にそうなっておるのだから、そういう点はお考えにならないのか。ようございますか。私が言っているのはわかるでしょう。これはわからぬというのはおかしい。だから、この精神から言えば、こうした勧告条文の精神から言うならば、私は、復職したときにも――そういう在籍専従者といっても、これはあなた、国家公務員ですからね。公務員の制約は受けるのですから。仕事こそしていないけれども、組合の仕事に専従していますけれども、身分は国家公務員だから、公務員の保障をされている。制約も受けているでしょう。でございますから、そういう仕事の特殊性から見ても、私は当然これはしかるべく処置があっていいものだと思う。その点をあなたにお尋ねしている。
#53
○佐藤(達)政府委員 先ほど、前はゼロで調整はなかった、しかるにその後は三分の二ということで来ておるということを申し上げましたのは、いまおことばにありましたように、ことしの七月の例の勧告の趣旨にもむしろ沿ったことをあらかじめやっておりますよという気持ちも含めて申し上げたわけでございます。では、今度は三分の二というのは多いか少ないか。これは先ほどいみじくも総務長官からお答えいたしましたように、これはまさにバランス問題があるわけです。
 そのバランスの問題で多少御参考までに申し上げますと、三分の三以下で調整をしております場合は、公務災害によって病気になり休暇、休職になった、公務上行くえ不明になって休職になった、留学招聘、設立援助等による場合。片や私傷病、結核で病気休暇になった人、あるいは休職になった人、これが二分の一以下なんです、現在。それから、結核でない私傷病による病気休暇、病気休職は三分の一以下ということになっておる。公務外の行くえ不明の場合も同様というようなことで、大体いままでわれわれのほうでランクがきまっておりますので、そのランクに合わせて考えますと、この三分の二というのはほどほどのところだ。きわめて典型的な例を申し上げますとそういうことであるわけです。
#54
○鬼木委員 では、それはわかりました。ほかのはわかりましたが、いままで三年で三分の二だったら五年でも三分の二というのは――今度は実質的には非常に変わってくる。だから、三年の場合には三分の二だから、今度五年の場合にはもっと三分二以上。三分の二以下に認めるということになったら困ると私は言っている。ようございますか。三年で三分の二、五年たったら何ぼになるか。三年であろうが三分の二、五年であろうが三分の二、十年であろうが三分の二、それでは困る。給与が違うのだから。以前は全然なかったのが三年にした場合に、三分の二という基準をどこから出したのか。五年になったなら当然それが三分の二であってはいけないわけなんですよね。もう少し認めてもらわなければいけないわけだ。六年、七年とこうなったら――今度五年で更新してまたやっておる。これはもうたいへんなことになってしまう。ただ単に、復職した場合に号俸が一号俸下がるとかということだけでなくして、対象年の通算の期間にも関係する。また退職時の俸給にも関係する。ただそれだけのことでなくして、非常にばく大な影響があると思う。これでは労働者の方はかわいそうだ。専従者の方はかわいそうだ。そういう特殊な仕事をして非常に苦労なさっておるのだ。その点を私は当然考慮すべきである。三年の場合は三分の二を認めている。だったら今度は五年になれば、当然認むべきところの率が上がらなければならないはずだ。三年を五年にするのはけっこう、けっこう。それで公務員としての身分を保障して、認めるほうはそのまま据え置きだ。そこに私は矛盾があると思う。こういうことを言っているのですよ。
#55
○佐藤(達)政府委員 率とおっしゃいましたときににこりといたしましたのは、実はそれに関係があるわけですが、たとえば三年以内ですから、一年の人もあれば二年の人もある。一年の人でも三分の二、二年の人でも三分の二、ずっとみんな三分の二で、長ければ長いほど、三分の二でいくだけなんです。所得税ならば累進税率で、長ければ長いほどこれはよけい率を上げるべきじゃないかというようなことも、おことばの節々に考えられますけれども、あるいは考え方によってはむしろ逆じゃないか。長ければ長いほど率を下げていいのじゃないかという考え方もある。定率で一年でも三分の二、二年でも三分の二、五年でも三分の二というほうが筋が通っておりますし、先ほど来申し上げたようなたくさんの例もございます。これも一律三分の一、二分の一でまいっております。それはバランスから申しましてもけっこうであろうというふうに考えております。
#56
○鬼木委員 いま税金の話をされたが、あまりふざけたことを言うのじゃありませんよ。全然水と油のことをあなたおっしゃるけれども、累進課税なんかで税金上がっていくようなことを言われたのでは話にならぬ。あなた、累進課税で上がっていくというのは、大衆に税を軽減するというのは当然のことです。それはりっぱに筋が通っておるけれども、専従者のこれとはちょっと意味が違うよ。あなた、そんなことおっしゃるけれども、これはどうですか。三年を五年にして、五年であろうが六年であろうが全部三分の二そのまま一本でいく。考慮の余地なしということですか。あなた、木で鼻をくくったようなことを言うが……。
#57
○佐藤(達)政府委員 累進税率はどうもお気にさわったようで申しわけございませんけれども、たとえば五年になれば四分の三でよくはないかというような御趣旨でないかと思いまして、従来からの例を申し上げたわけであります。累進税率を反対だという意味では全然ございません。これはやむを得ないものと思っております。ただいまの定率でいくべきかどうかという問題は、これは先ほど来申し上げておりますような復職時の調整の率のきめ方全体を通じての根本問題でございまして、それぞれの率が安過ぎやしないか、低過ぎやしないかという批判はあり得ることで、われわれとしても、公務員の優遇という意味からこれは考えますけれども、ただ、この場合についていまのような率のきめ方を段階別にきめるというようなことは、これはいまのところ全然考えておりません。
#58
○鬼木委員 そこで私が言いますのは、先ほども大出議員からも話があったように、「賃金又は社会的及び付加的給付を喪失することなしに」、こう書いてあるのだ。そういう一般世間の情勢になっておる。私はやはりこれは考慮すべきではないか。いまあなたは考えておらぬと言うが、いまは考えておらぬけれども、これから考慮する気持ちはないか。こうちゃんと出ておるのですよ。こうなりますよ。いま総裁は、そんなことはやらない、やらない、こう一点ばりで言っておられるけれども、将来はだんだんこういうふうになってきますよ。社会的情勢がこうなっておるのだから。西村防衛庁長官だって、第四次防は絶対くずしませんなんて私が聞いたときに言った。ところが、もういかぬようになっておる。国際情勢というものは刻々変わっていっておる。絶対直しません、一歩も引きません――何言っているのだ。必ずなると私言ったら、私の言ったとおりになった。どうですか。そういうことはよく検討いたしましょう、考慮しましょうというようなことは言えませんか。たいそうあなたは雄弁家のようだが……。
#59
○佐藤(達)政府委員 三分の二の率のきめ方の問題については、この場限りの無責任な安受け合いは申し上げないほうがかえって誠実なことであろうと私は思いますけれども、ただ根本問題として、いまのILOのことしの七月の勧告、これはこんなことよりももっと幅広く問題をとらえておる。そういう広い視野においては、われわれは現在あの勧告を検討しております。ただこれは、先ほど来大臣のお答えもありましたように、これは前向きの態度で見ていくべきだろう、われわれとしても検討すべきだろうという広い立場からのお尋ねであれば、これはほんとうにそのとおりであります。大いに研究いたします、前向きにやりますと申し上げられるわけであります。
#60
○鬼木委員 それはそうですよ。私が言っておるのは、これは専従者の問題に関係があるからこの中を読んだので、これを全部このとおりにしろとか言ってこれをいま持ち出しているんじゃありませんよ。だから私も、ここだけ赤の線でアンダーラインをやって、これだけ言ったんだ。これをILOから出ておる広範囲のことを、全部こうやれ、そうしろ、考えておるかと、私はそんなこと言っているんじゃない。ほんの出ている一部分を、私、見ましたから申し上げておるので、だからILOのこの勧告に対しては、当然検討する、前向きである――じゃ、その中にこれは含まれておると私は理解してようございますか。
#61
○佐藤(達)政府委員 これも含まれておると当然御理解いただいてけっこうです。
#62
○鬼木委員 それでは満足いたします。じゃ、その次に移りましょう。
 次に、同じようなことでございますが、これは大蔵省関係も見えておるかと思いますのでお尋ねしたいのですが、専従職員の共済組合の掛け金についてお尋ねしたいのです。
 この資料を私もらって研究してみたのですが、短期、医療の場合ですね。本人の掛け金が百分の五十、国が百分の五十。ところが専従職員の場合に、組合が百分の五十、職員団体が百分の五十、この問題ですが、この職員団体の百分の五十を、組合が百分の二十五、国が百分の二十五と、こういうふうにはできないものか。先ほど言いましたように、国家公務員としての身分は保障されておる。仕事こそやっていないけれども、国家公務員としての制約はやはり受けておる。ここにちょっと私は納得がいかない点がある。大蔵省、だれか見えていますか。その点、ひとつ。
#63
○鈴木説明員 ただいま先生お話ございました短期の掛け金の負担割合につきましては、お話のございましたとおり、組合と事業主である国とが折半負担しているたてまえになっております。専従職員の場合には、先ほど来お話ございましたとおり、もっぱら組合の業務に従事をするということでございまして、その場合に、職員団体はいわば使用主、事業主という立場に立つわけでございまするから、社会保障と申しますか、共済制度の現在のたてまえに照らしましても、事業主である国が負担しておるその分について職員団体が負担をするということになるのは、これは当然の仕組みというふうに考えております。
#64
○鬼木委員 これは長期、年金の場合でも、組合と職員団体とが百分の四十二・五ずつやっておるのですね。それで国が百分の十五出しておるのですね。短期の場合は職員団体だけで百分の五十。まあ百分の十五は、あなたのいま言われた社会保障的措置だと思いますが、短期の場合、百分の五十というのはどうしても無理をしいているんだと私は思うのですね。いまのあなたの御説明では、これはそうでしょう。それでこういうふうにやられたんだと思いますけれどもね。これはやはり労働者保護という意味からすれば、当然国も見るべきであると私は思うのですが、どういう見解ですか。
#65
○鈴木説明員 お話のございました長期につきましては、国庫より一五%を負担したその残りの八五%を、組合員と事業主である国がそれぞれ四二・五ずつ折半負担をしておるというのが現在のたてまえでございます。したがいまして、先ほど大出先生のときに、私、五七・五というふうにお答え申し上げましたのは、その一五と四二・五を合わせて実は申し上げた数字でございまするので、たてまえから申し上げますと、先ほどお話ございました短期につきましても、全く同じ仕組み、同じ考え方で、事業主たる国が負担しておる部分を事業主たる職員団体が負担するということになるわけでございますので、さよう御了承をいただきたいと思います。
#66
○鬼木委員 どうしても私はそこのところが納得がいかない。専従職員であるがゆえに国が全然持たない、給与の面であろうが、退職手当の面であろうが。先ほど言ったように、専従者職員であっても当然その三分の二は認めたり――あるいはそれは、給料は組合のほうから払っておると思います。国から金は出していないと思うけれども、全然認めていなかったのが三年になったときに三分の二認めたというような、私は専従者保護の何らかのそういう前向きの措置があってしかるべきだと思うのですよね。そういうことは大蔵省は全然考えないんですか。何にも変わらないんですよ。仕事こそやってないけれども国家公務員ですよ。それで公務員の制肘を受けているのですよ。公務員の身分保障は得ているのですよ。ところが組合の掛け金だけが公務員として保障していない。仕事はしていないが国家公務員である、だけれども共済組合の掛け金は公務員としては認めない、それじゃ中途はんぱだと私は思うのですよね。どうですか、これは。とんでもない話です。
#67
○鈴木説明員 国家公務員の共済制度についてただいま申し上げましたが、一般の社会保険のたてまえといたしまして、組合員と事業主とがそれぞれ拠出をして保険制度というものが成り立っておるわけでございますから、その事業主の負担をすべき部分が、事業主が今度は変わったわけでございまするから、本人の掛け金に変わりはございませんが、事業主の部分について変わるということは、社会保険のたてまえから考えましても、これは当然のことというふうに考えております。
#68
○鬼木委員 いや、それはわかったんですよ。同じ公務員だけれども事業主は変わった。しかし、それはほかの給与の面だって同じことなんですよね。だけれども、こちらは三分の二は認めた。だから、労働者を保護するという意味から、何かそういう考えはないのか。たてまえは、理屈はわかっていますよ。それは仕事をしていないし、同じ国家公務員であっても事業主が変わったんだから――そんなことはもうわかっているのですよ。だけれども、給与の面の場合においてもそうなんだから、そしてその掛け金というものは本人が掛けるんだから。これまた大蔵省として全然考えるあれはないのですか。帰ってよく検討しますとかなんとか、そんなことも言えぬのか。言えぬというなら、言えるまでやりますぞ。
#69
○鈴木説明員 繰り返しになってたいへん恐縮でございまするが、社会保険制度のたてまえ、共済制度の現在のたてまえから考えまして、先ほど来御説明申し上げておりまするとおり、これは当然の負担の割合というふうに考えております。
#70
○鬼木委員 あなたが、どうしてもそれだけしか答弁の域が出ないということであればしようがないが、またいずれこれは大蔵大臣にでもお尋ねしましょう。大臣がきょうは来ていないから。
 いずれにしましても、私は、この専従者の問題については、三年を五年にするということは大いにけっこうだと思います。だけれども、ただ三年を五年にするというだけでなくして、それに対する付随した幾多の問題があるから、その問題をやはり整備してもらわぬと困る。ただ三年を五年にして、よしよしそれでいけと、三年を五年にすることはまことにけっこう。私も賛成。労働者諸君もそれを望んでおられると思う。だけれども、長官はいとも簡単に言われたけれども、それにまつわる付随した幾多の問題があるから、その整備をしていただきたい。そして労働者を保護してもらいたい。基本的に労働権の保護、生存権の保護ということを私は申し上げておるのであって、それに対しては人事院総裁は前向きに検討するということでございますので、一応私はそれで了解しますが、いずれにしましても、専従者というのは仕事が全然違う、仕事をやっていないというような考え方は私はうそだと思う。在籍専従者がおるために仕事の能率もあがるし、労使の関係もスムーズにいくのだ、非常に貢献をしているのだ。だから三年を五年にしよう、専従者の年限の延長はけっこうだ、ということが全会一致で通ってそうして答申されたと思う。ですから、そういう意味において三年を五年にするということは私は賛成ですけれども、他の問題について十分ひとつ前向きに検討していただきたい、こういうことを私は特に申し上げておきます。そして結論としては、在籍専従者がおるために非常に労使ともに円満にいくのだ、大いにけっこうな行き方だということにやはり考えを置いてもらわぬと前向きに検討はできない、そういうことをお話しいたしまして、きょうはこれで終わります。
#71
○伊能委員長 和田耕作君。
#72
○和田(耕)委員 先ほど来、大出委員、鬼木委員の御質問に対しまして、総務長官、人事院総裁、そして先ほどお帰りになった労働大臣の御答弁を拝聴いたしておりまして、私はもう質問をする必要がないような感じになっております。ひとつ公制審の全会一致の要望に基づく法案でありますから、先ほど来の御答弁にありますような趣旨を体していただいて、この運用の間違いのないことを要望したいと思います。
 この問題につきましては、使用者側と労働者側の対等の原則というものが背後にある問題だと思います。したがって、長年の議論のある問題であることを承知いたしておりますし、また産業別労働組合あるいは企業別労働組合という大出委員が出された問題とも関連をした非常にむずかしい問題だと思いますけれども、この問題について公制審の場で全会一致の了承としての提案でございます。先ほどからの当局者の御答弁、私は全く異議はありませんので、どうかひとつ、重ねて誠実に実施してくださることを要望いたしまして、質問にかえさせていただきます。
#73
○伊能委員長 本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。
    ―――――――――――――
#74
○伊能委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 国家公務員法等の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#75
○伊能委員長 起立総員。よって本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
  〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#77
○伊能委員長 次に、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 他に質疑もないようでありますので、本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。
    ―――――――――――――
#78
○伊能委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。
 科学技術庁設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#79
○伊能委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#80
○伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
  〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#81
○伊能委員長 次回は、来たる七日火曜日午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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