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1971/12/03 第67回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第067回国会 本会議 第20号
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1971/12/03 第67回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第067回国会 本会議 第20号

#1
第067回国会 本会議 第20号
昭和四十六年十二月三日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十四号
  昭和四十六年十二月三日
   午後一時開議
 第一 地方公務員等共済組合法の一部を改正す
  る法律案(地方行政委員長提出)
 第二 国際経済上の調整措置の実施に伴う中小
  企業に対する臨時措置に関する法律案(内閣
  提出)
 第三 租税特別措置法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
 第四 日本放送協会昭和四十四年度財産目録、
  貸借対照表及び損益計算書
 第五 国家公務員法等の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
 第六 科学技術庁設置法の一部を改正する法律
  案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 新潟港外におけるタンカーの座礁事故に関する
  緊急質問(内藤良平君提出)
 新潟港外におけるタンカー座礁による原油流出
  事故に関する緊急質問(田中昭二君提出)
 日程第一 地方公務員等共済組合法の一部を改
  正する法律案(地方行政委員長提出)
 日程第二 国際経済上の調整措置の実施に伴う
  中小企業に対する臨時措置に関する法律案
  (内閣提出)
 日程第三 租税特別措置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 日程第四 日本放送協会昭和四十四年度財産目
  録、貸借対照表及び損益計算書
 日程第五 国家公務員法等の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 日程第六 科学技術庁設置法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
   午後一時四分開議
#2
○議長(船田中君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#3
○議長(船田中君) 議員請暇の件につきおはかりいたします。
 田川誠一君から、十二月四日より二十二日まで十九日間、また、笹山茂太郎君及び古井喜實君から、十二月八日より本会期中、右いずれも海外旅行のため、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも許可するに決しました。
     ――――◇―――――
 新潟港外におけるタンカーの座礁事故に関す
  る緊急質問(内藤良平君提出)
 新潟港外におけるタンカー座礁による原油流
  出事故に関する緊急質問(田中昭二君提出)
#5
○藤波孝生君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内藤良平君提出、新潟港外におけるタンカーの座礁事故に関する緊急質問、及び田中昭二君提出、新潟港外におけるタンカー座礁による原油流出事故に関する緊急質問を順次許可されんことを望みます。
#6
○議長(船田中君) 藤波孝生君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よりて、日程は追加せられました。
 まず、内藤良平君提出、新潟港外におけるタンカーの座礁事故に関する緊急質問を許可いたします。内藤良平君。
  〔内藤良平君登壇〕
#8
○内藤良平君 私は、日本社会党を代表して、新潟港外におけるタンカーの座礁事故に関する緊急質問を行なわんとするものであります。
 十一月三十日の夕刻、新潟港外で、原油を積んだリベリア国籍のタンカー、ジュリアナ号が護岸用のテトラポットに乗り上げて座礁し、船体がまっ二つに割れました。戴克民船長ら四十七名の乗り組み員が航空自衛隊のジェットヘリコプターで次々に救助されましたことは、不幸中の幸いといわねばなりません。
 四十七名の乗り組み員の皆さんは、遠い外国で座礁事故に会い、北西風の吹き荒れた夜間にもかかわらず、無事に市内のホテルに収容されたとの由でありまするが、どうか十分に休養されて、すみやかなる再起を祈るものであります。
 また、勇敢にも救助に当たられた皆さんと、いまなお悪臭の海で寒風にさらされながら緊急処理にがんばっておる皆さん、また、石油しぶきに生活をよごされ、火災の心配におののく市民の皆さんに、心からなる感謝と激励の気持ちを送りたく存ずる次第であります。(拍手)
 さて、私の質問は、運輸大臣から始めたく存じます。
 タンカーの海難事故防止には、運輸当局も平素から特別の対策を施行しておるところでありますが、タンカーの事故多発危険地域の東京湾、伊勢湾、紀伊水道、大阪湾、関門海峡ではなく、荒海や佐渡に横たう天の川の新潟港外において事故が発生し、事故のおそろしいことはもちろんでありますが、大量四千トン余りの原油が海に流れ出たということでございます。
 昨年の公害国会でも、すでにこのことは予見されるがごとくわれわれも大議論をしたのでありますが、現実になったということであります。当時、海洋汚染防止法は、タンカー事故の場合の大量の原油の海洋汚染については、有効な内容を持っていないことを私たちから鋭く指摘されたものであります。
 国際的な問題でもあり、政府間海事協議機構での諸外国との話し合い等もあって、わが国のみ先がけて立法化する等の難点はあると思いますけれども、しかしながら、世界の原油輸送の六分の一をわが日本で行なっております関係上、また、一年間に四億二千万トン余りの取り扱いをしておるわが国の実情から、四辺を海で囲まれている日本列島としては、輸入原油を輸送するタンカーの事故を絶対に防止することは、今日では不可能といわなければならないと思います。したがって、大量の原油による海洋、近海、沿岸等の汚染は必然的と考えて、ふだんの準備を強化しなければならないことは言うまでもないことであります。
 まさに、このたびの新潟港外のタンカー事故は、私たちの公害国会の議論を立証したともいえましょう。運輸当局の緊急対策、応急措置も、手塚海上保安庁長官の十二月一日の本院公害対策特別委員会での答弁にあるとおり、「予想しなかった事故であり」、「十分な準備がされていなかった対策であった」とのことであります。まさに政府の無策をはっきりと示しておるものと思います。
 そこで、大臣にお尋ねしたいのは、まず水先案内人の乗船のことであります。
 外国船で外国船長の場合は、タンカー事故の原油流出の災害を考慮して乗船させるべきではなかったかということであります。海底が砂地であり、テトラポット沈下地帯である特殊な海岸に加えて、北西の季節風は予想以上に強烈であります。全国の港湾の諸施設は、それぞれ違っておりまするが、石油精製工場がある横浜の場合、新潟の港湾の場合は、特にタンカー入港の場合等は、天候等を考慮して、水先案内人を強制的に乗船させる対策を必要と思います。新潟の場合は、もし水先案内人が乗船しておった場合、あるいはこの事故は未然に防止できたのではないでしょうか。
 次には、流出原油の処理対策であります。
 オイルフェンス、これは油の拡散を防ぐ特殊な浮き袋の壁といわれております。この必要な長さを準備してあったかどうかであります。入港するタンカーの容量によって、港々にオイルフェンスの準備が必要でありましょう。また、荒天の場合のオイルフェンスの扱い方、特に今回のように夜間の場合の扱い方については、特別の照明設備等が必要であろうと思います。これらについての運輸当局の対策及び今回の措置をお尋ねいたします。
 次に、海面上の原油を回収する対策についてであります。
 昨二日の情報では、原油が海面上三十センチ以上も厚く層をなしている場所があったと漁民の方々が言っておる由でありまするが、私は、はるばる輸送されてきた貴重な原油を、単に中和剤で中和するだけでは能力がないと思います。しかも、中和剤の害そのものにも問題があるようでありますから、なおさらであります。そこで、オイルフェンスで拡散を防止し、捕捉した原油をバキューム船等で迅速に回収する方法はできないものかということであります。
 次に、火災防止の見地からお尋ねいたします。
 このたびは、幸いというか、北西の季節風が強いために、揮発成分は吹き飛ばされて、発火点は自然に押えられたようであります。しかし、大型タンカーの寄港地が多い東京湾その他三地区等の場合は、晴天高温の場合が多いと思わねばなりません。消火剤の準備は中和剤同様に必要であります。中和剤につきましても、新潟の場合は準備が不足で、関東地区から急送したとの情報でありますが、消火剤、中和剤のふだんの準備体制の状況はいかがでしょうか。
 特に、本年三月の末までに、全国四十五カ所に大型タンカー事故対策連絡協議会の設置を推進し、オイルフェンス、油の処理剤、消火剤等の備蓄、整備を促進しておると海上保安庁は現況報告書を発表していますが、新潟の事例を見ますと、報告と内容が大きく食い違っているように思われます。実情を率直にお知らせ願いたいものであります。
 お尋ねの最後は、タンカーの大型化の限度はいかにということであります。
 最近は五十万トンタンカー建造がいわれておりまするが、経済性を追求するあまり、万一事故の場合の環境の汚染は念頭から忘れ去っているのではないでしょうか。新潟では約一万二千トンタンカーが四千トン余りの流出をいたしております。単純に計算しますと、五十万トンタンカーの場合は、この新潟の例から追ってまいりますると、約二十万トンも流れ出ることになるわけであります。東京湾、大阪湾、伊勢湾、瀬戸内海等に、かりに二十万トンも流れ出た場合は、想像することもできない惨事になるわけであります。あるいは海洋で事故が発生した場合はどうでしょう。数万、数十万トンの原油が日本近海で流れ出、あるいはインド洋で流れ出た場合を仮定した場合に、日本国の問題ばかりか、世界の、地球の問題になるわけでありましょう。青い地球は美しいとは宇宙飛行士のことばでありましたが、青い美しい地球にまっ黒なしみが出た場合、まさに宇宙の問題となるわけであります。日本近海において大量の原油が流れ出た場合は、日本列島は汚染の列島と化してしまうのであります。その場合はまさに処置なしではないでしょうか。
 マラッカ海峡で事故が起きた場合、東南アジアの国々から、エコノミックアニマルどころか、サタン、悪魔と言われることも覚悟しなければなりません。五十万トンの大型タンカーを通過させるために、マラッカ海峡の海底調査等はおこがましい限りではありませんか。
 この際、運輸大臣は、危険の分散からも、運航の安全からも、適正なタンカートン数を規定すべきではないでしょうか。
 さらに、タンカーの構造についても、液化ガス輸送船程度の完全分離はむずかしいかもしれませんが、船体とタンクの分離、構造等、この際取り上げて規定する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 次に、通産大臣にお尋ねいたします。
 運輸大臣に対する質問でもおわかりのとおり、わが国の石油輸入量はばく大であります。しかも、海難事故は今日絶滅は至難と思われます。万一事故の場合は、新潟港外のごとく収拾がつかない状態であります。したがいまして、ふだんの対策、準備が必要であります。現在の法律は、船長、船舶所有者、その他関係者が海上保安庁長官の指導のもとに汚染防除に当たるわけでありますが、大量の原油が流れ出た場合、できる限り回収することが資源不足のわが国として必要なことと考えられませんでしょうか。この見地が成り立てば、通産当局は石油業者を指導して、総合的な汚染防除と原油の回収対策を確立させることが可能であると考えるのであります。公害といわれるが、海洋の汚染の発生源は、やはり石油業者が原因であります。石油業者が経営をしておるところから石油の海上輸送が必要であり、海上輸送がある限り、海洋の汚染は続くでありましょう。現在の海洋汚染防止法は、たれ流しの犯人をさがすので一ぱいであります。タンカー事故の大量汚染には、新潟事故でおわかりのとおり処置なしに近い状況であります。
 そこで、これら大量の原油流出の場合は、統一した処理能力を持った総合的システムが必要であります。通産大臣の御所見はいかがでしょうか、お伺いいたしたく存じます。
 次に、農林大臣にお伺いします。
 海面に流出しました原油は、現在、新潟から山形、秋田方面に北上しておるわけであります。これに伴いまして、水産物と漁民の皆さんに対する被害というものは、これはますますこれから多くなるわけでございましょう。これに対する徹底的な調査、これは主として市町村、県、地方自治体あるいは漁業協同組合が直接当たると思いますけれども、しかし、国の場で、農林省としてもこれらの地方自治体と密接な関係を持ちまして、調査には万全を期していただきたい。
 なおまた、その補償につきましても、外国の船でございまするから、いろいろ問題もあると思います。どうぞその点は十二分にお考えを願いまして、補償問題等につきましても、万般の措置をお願いいたしたく存ずる次第であります。
 次に、外務大臣であります。
 外国船の場合でありますから、わが国民の被害による補償請求についてと、その処理のすみやかなることを望んでおります。
 あわせて、あの英国のドーバー海峡におけるリベリア船のこの種の事故の補償に際しては完了まで二カ年の長期を要しております。こういう事例がありまするから、外交交渉等万々御遺漏のないことを切望する次第でございます。
 次には、環境庁長官にお尋ねいたします。
 タンカー海難によって大量の石油が海洋あるいは海面に流出した場合には、現行法律の範囲内では長官の守備範囲ではないかもしれないが、事故によって海水、海面、海洋が汚濁されるのは、環境保全の面からは許されないことであると思います。
 昨年の第六十四臨時国会、いわゆる公害国会においても、根本的対策の欠如や防止体制の整備不足が強く指摘され、今後の措置を強く求めておりますが、公害問題の中心大臣である環境庁長官は、このたびの事件によって、わが日本国の環境が、一たびタンカーの海難事故が生じた場合は、おそるべき状況になることを十分に認識されたものと存じます。
 このたびは四千トンの石油の流出であります。しかし、現在のタンカーが十万トン、二十万トン、五十万トンと急速に超大型化しているとき、事故による石油の流出は、数万トンの場合も想像できるわけでありまして、わが日本国が油づけの状況になりかねないのであります。
 そしてまた、わが国のエネルギー源は石油によって保持されておる現在、この資源は絶対輸送しなければなりません。また、輸送の途中で一定のパーセントの事故も統計的に立証されております。わが国保有のタンカーの中で年間の事故は約五%、かようなパーセンテージが出ておるわけであります。安全な輸送と事故の絶滅は、私たち国民の念願でありますが、一朝一夕では成り立たない現状でありましょう。
 したがいまして、今日の急務は、事故による大量の石油の海洋汚濁の問題を、万一のこととしないで、必然的なこととして、ふだんの準備、対策が必要であります。そのためには多額の費用と施設、機械と整然かつ機能的なシステムが必要であります。また、新しい技術の開発も必要でありましょう。訓練された人員も養成しなければなりますまい。私は、運輸省の海上保安庁のみにこのことをゆだねるわけにはまいらないと思います。もっと高い、広い行政機構が必要と思います。民間の石油関係業界も責任は重いと思います。住民を守る地方自治体の立場も大きい問題でしょう。
 そして、何よりも大切なのは、青松白砂をもって象徴される美しい日本列島ではありませんか。そこに住む一億数百万のわが日本国民の健康で文化的な毎日の生活があるではありませんか。
 私は、環境庁長官にお尋ねをしたいのは、海洋と石油による汚濁の関係を、企業側の経済ベースだけでなく、美しい海、人間の故郷である海、日本の海、世界の海を清浄に守り抜くという決意のもとに、現法律を洗い直し……
#9
○議長(船田中君) 内藤君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
#10
○内藤良平君(続) 新しく立法提案する御意思をお持ち合わせではないかということであります。
 最後は、何といっても最高責任者の総理大臣にお尋ねいたします。
 私は、海難に伴う大量流出の石油によってよごれた海、海岸、魚介類、住民等について長々と述べ、この災害のおそろしさと不愉快さを、そして、資源のないわが日本国のエネルギー源である石油の輸入に伴うところの宿命ともいえる関係を短時間に述べようといたしましたが、必ずしも十分ではないと思います。意満ちてことば足らずの心境であります。しかし、聡明なる総理大臣は、私の言わんとするところは余さず理解してくださったものと確信をしたいのであります。
 私が昭和四十二年に初めて国会に登院し、この壇上で処女演説をさせていただきましたが、そのときも佐藤総理大臣は、いまのその席に端然としておいでになり、私の演説に耳を傾けていただいたと私は信じております。あれから早くも五カ年の歳月は過ぎ去ったのであります。私は、歳月の早さをこの壇上で感慨にふけるという余裕は毛頭ございませんが、佐藤総理大臣はいまだに同じ席に、しかもなお一そう端然として着席されておるのでありますが、佐藤総理大臣のこの歳月を超越したかのごとき最長不倒距離には、野党といえども脱帽、最敬礼をしなければならないと思う次第であります。
 しかし、国民の皆さんはどうでしょうか。佐藤総理に期待する国民の皆さんの輝く目はどこにいったのでしょうか。当時出生した子供さんは、すでに七歳を数えるのであります。人間尊重の佐藤総理大臣の政権下、子供さんの成長を喜ぶ御両親は、公害の空のもと、前途ははたして緑の山河、輝く太陽と、期待されておられるでしょうか。石油によごれたどす黒い海に、海国日本の誇りが高まっておるでしょうか。
 いまのいま、私は、私を含めて国民の皆さんの期待は、新潟の青い海を石油の海としたことに対して、佐藤総理の力強い指揮――このことばは、佐藤総理は好きではないと思いますが、指揮、総合的措置を迅速に行なうあざやかなさいはいの振り方と、みごとな措置のしかたではないでしょうか。各省庁ばらばらのいわゆる役人セクトを抑制して、傑出した政治家としての、国民の期待にこたえる佐藤総理のお姿ではないでしょうか。佐藤総理のリーダーシップに満ち溢れた御所見を承りたいと存ずる次第です。迫力と誠意のこもった御答弁を切望してやまない次第であります。それができない場合には、いさぎよく総理をおやめになることを進言して、私の質問を終わりたく存ずる次第であります。(拍手)
  〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#11
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 内藤君にお答えをいたします。
 私がリーダーシップをとって、事故の未然防止、災害救助等の対策をとるべきだとの御意見でありました。
 現在の制度のもとにおきましても、大型タンカーの事故防止及び災害救助につきましては、他の交通事故、災害とともに、その対策の基本計画は、総理大臣の主宰する中央交通安全対策会議及び中央防災会議によって決定されており、総理大臣が総合的見地から対処することとなっております。私は、今後ともこの制度をより一そう活用し、事故防止、災害救助に遺漏なきを期してまいる決意でございます。何とぞよろしく御声援のほどお願いをいたします。(拍手)
  〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
#12
○国務大臣(福田赳夫君) 今回の事件の損害につきましては、契約上の責任者は船主であるというふうに仄聞をいたしております。これはなお、最終的にはだれであるか決定されますが、いずれにいたしましても、外務省としては、事、国際関連がありますので、この損害賠償の確保につきまして最大の御協力をいたしたい、かように考えます。(拍手)
  〔国務大臣丹羽喬四郎君登壇〕
#13
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 今回の新潟沖で起こりましたジュリアナ号の事件につきまして、不幸な事態が生じまして、まことに遺憾に思っている次第でございます。
 ただいまお話がございました、水先人を必ず要請したらどうかというお話でございますが、タンカー等の危険船舶の輸送につきましては、大体水先人を要請することになっている次第でございます。したがいまして、このジュリアナ号につきましても水先人を要請した次第でございますが、不幸にいたしまして、海上が非常に荒れておりまして、水先人が到着する前に起こりました事故でございます。
 それから次に、オイルフェンスとか、あるいは油の処理剤等その事後処理につきまして、必要の処置をとっていたか、そういうような配備ができていたかというお話でございます。
 四十一年のあの事故にかんがみまして、運輸省といたしましては、全国管区主要港湾、いわゆる油基地を中心にいたしまして、先ほど四十五カ所とお話がございましたが、統合いたしまして四十三カ所にタンカー等の事故対策防止連絡協議会を設けておりまして、官民一体になりましてそれらの対策に対しまして常に協議をいたしておりまして、事故対策の防止に万全を期している次第でございましたが、お話がございましたあるいはオイルフェンスの必要量、あるいはまた油処理剤の必要量の確保につきまして、割合は一応きめていた次第でございますが、必ずしも万全といっていない次第でございまして、これらの点につきましては、大体重要港湾を中心として今日までやってきた次第でございまして、先般、海上保安庁長官からも答弁がありましたように、あの海洋におきまして、ああいった技術によりまして、ああいう海難が起こるということが予想もされておらなかった次第でございましたが、しかしながら、やはり会社あるいはまた海上管区、あるいはまた船舶につきまして、そういったような必要量を持たせるという規定になっておりますが、これは具体的に私のほうで早急に基準をきめまして指示をいたしまして、万遺憾なきを期するつもりでおります。
 また、技術につきましては、御指摘のとおりでございまして、今回の事故におきましても、風浪一メートル以上の波につきましてはオイルフェンスも効能がない、拡散防止につきましても効能がない、また、その処理剤につきましても、いろいろ種類がございまして、あるいは後遺性を残すというようなことがございますので、私どもも前々から、あるいは東大の科学研究部門に研究を命じております。その他の点をやっておりますが、これらは各官庁、官民一体となりまして、早急にそれらの科学技術の衆知を集めまして、これらにつきましてのいろいろ技術的の点におきまして、将来の事故に対する方策を講じてまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。
 次に、海上火災の防止でございますが、私ども海上火災の防止につきましては常に留意をしておりまして、あるいは巡視艇、あるいはまた巡視消火艇、あるいは航空機等を備えておりまして、今回の事故につきましても、すでに新潟港に十五隻の巡視艇を備えておりまして、あるいはまた、航空機四機を出動させております。自衛隊にも航空機を要請しておりまして、あるいはガス検知、あるいはまた引火防止というような措置につきまして、沿岸の人々あるいはまた海上の船舶その他にも十分に周知徹底をさせまして、遺憾なきを期しているところでございます。
 最後のお尋ねの大型タンカーの規制でございますが、これらにつきましては、大型タンカーの建造につきましては、すでにIMCOにおきまして船舶技術の改良、安全性の確保につきまして常々論議をされておりまして、わが国の船舶技術は世界でも誇るものでございますので、すでに、それらにつきましては指導的立場をとりまして、先般の十月におけるIMCOの技術開発におきましても、運輸省の船舶局長が参りまして、これらの安全性の基準を日本の指導のもとにきめた次第でございますが、ただいま御指摘のございましたような安全性の確保ということは、私就任以来常にこれを運輸行政の第一にしろということを原点に置きまして指導しておる次第でございます。科学技術の点からいたしましても、大型船につきましては、あるいは二重底をつくる問題、バラスト水を滞留する問題、その他いろいろな問題をIMCOにわが国から提示をしておる次第でございまして、先般きまりましたるところの基準につきましても、まだ条約の締結を見ない先に、われわれ日本といたしましては、船舶会社にこれを指導するという立場をとっている次第でございますが、今後とも十分にその点に力を入れまして、これから安全性の確保につきまして十分な努力をするつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣山中貞則君登壇〕
#14
○国務大臣(山中貞則君) 今回の事故は、漁業者にとってまことに迷惑かつ最大の問題を提起したものとして、私どももこれを重視し、直ちに水産庁の公害担当官を現地に派遣をいたしました。現在はまだ油が拡散中でございますし、また海流に乗って北上を続けておるというきわめて憂慮すべき状態下にありまして、漁業の被害の全容というものは、いまの時点においては明らかにすることはできませんが、しかしながら、新潟市に置かれております日本海区水産研究所並びに県の水産試験場あるいは県、市等の担当者、こういう方々に集まってもらいまして、協力して現在調査中でございます。
 漁業者から見れば、これは油の問題もたいへん迷惑な話でありますが、しかし、油を処理するために、いま各種各様の中和剤を、しかも、製造する片っ端から運んではまき散らしておる、このことは、漁民にとって、一体その中和剤が、あるものは凝固拡散するものであり、あるいはまた凝固沈でんするものであり、さまざまなものがまじっておるわけでありますから、今後、漁業に対する被害というものが、沈でんしたものは底質を悪化させて、おそらくプランクトン、藻、ノリ、海草あるいは底魚等の発生あるいは漁獲に甚大な影響を与えるおそれがあります。したがって、この問題を、私たちは、中和剤がやむを得ない緊急な措置であるといっても、安易に――安易と申しては、たいへん努力中の諸君に失礼でありますが、漁業者から見れば、安易に中和剤をもって処理することについて疑問を呈しておりますし、われわれとしては、やはり原始的ではありますけれども、むしろ等によって吸着させた後焼却するという、原始的でありますが、漁業者から見れば最もいい手段というものも考えてほしいということを考えて、いま現地において検討さしておりますが、とりあえずは、表層水、中層水、底層水というものの分析をいたして、その影響がどのようにあらわれておるかをいま検討中であります。
 さらに、中和剤そのものが持っておる魚介類に対する毒性というものも、これはいろいろと、ないものもありますが、危険だと指摘されているものもありますので、これらの点については、今朝の閣議においても、これらのものは、単に薬品等の検査のみならず、こういうものも、役所のどこかにおいて、行政の統一という立場からチェックすべきであるという環境庁長官の発言を受けて、その方向に進みたいと思っておるわけであります。
 そこで、まことに不幸な事態としてこれら漁業に影響を与え、そのために補償をしなければならない。新潟市の漁業だけで五億の年間水揚げを持っておりますし、新潟県では三十数億にも達する水揚げを四十五年にはいたしておりますので、この緊急な事態を前にして、われわれは補償の起こらないような状態で処理されることを希望いたしますが、しかし、残念ながら補償の状態に立ち至らざるを得ないであろうという感じがいたしております。
 そこで、先例等を調べてみますと、三十七年に浦賀水道で米国籍のタンカー、イーグル・クーリエ号が座礁して油を流出させましたときに、主としてノリの漁民等の補償要求に対して、最終的に三億八千万で妥結した先例がございます。また四十一年には、同じリベリア船籍である鉱石運搬船のテキサダ号が日本船籍の銀光丸と衝突をしで、それぞれ油を出した被害が和歌山沖で起こりまして、これについては、ノリ、底びき等に分けて、大体四千二百万の補償が納得の上で妥結しております。
 したがって、今回も、私たちは、最悪のことではありますけれども、予想をして、この漁業補償ということについては、漁業者の皆さんの被害の実態調査に協力するとともに、外務大臣が言われましたような外国船籍のことでもこれあり、国としても、水産庁として側面的な御協力をしなければならぬと考えておるわけでございます。幸いにして、今回のジュリアナ号は、船主責任保険でも五十二億の加入をいたしておりますし、その他タンカーオーナー団の汚染対策の任意協定のTOVALOPにも参加しております。また、CRISTAL協定といわれておる石油会社間の自主協定にも、いずれも加入いたしておりますので、五十二億にプラスそれらのものがございますので、適正なる漁業補償が行なわれて、不幸な事態でありますけれども、その不幸な最悪の事態は補われるように、カバーできるようにしたいと考えるわけであります。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇〕
#15
○国務大臣(田中角榮君) 今般、新潟沖におけるジュリアナ号事故につきましては、たいへん遺憾でございます。
 通商産業省といたしましては、係官を現地に出張せしめますとともに、業界技術陣を動員いたしまして、海上保安庁を中心に事態収拾に当たっておるわけでございます。被害がこれ以上拡大しないように全力を傾けておる次第でございます。
 しかし、ジュリアナ号は積載原油量は約二万トンでございますが、そのうち約四千トンが流出をして、現にその分散作業等を行なっておるわけでございますが、この当面の処置として必要な中和剤に対しては、十八リットルかんにして約五万かんの手配が済んでおるわけでございます。しかし、現地に送り、投入済みのものはそのうち二万かんでございます。しかし、残りの約一万四千トンが流出をするような事態は絶対に避けなければなりません。これが流出をするようになりますと、たいへんなことになります。中和剤、最低二千八百トン、約十五万かんを必要とするわけでございます。ところが、日本に現在備蓄しておりますものは十万かんでございます。その意味で、このような事故があってはならないことでございますが、また今度の事故は、あり得べからざるような初級的なミスによる事故でございます。そういう意味で、この十万かん備蓄のものを全国から集めるということだけでも非常にたいへんな仕事でございますが、不足をすれば、海外から輸送しても中和剤を集めて対処しなければならないということでございます。
 そういう意味で、第三の問題としては、将来起こり得べき問題に対して万全の対策をとるべしという御質問、そのとおりでございます。
 わが国の海外からの原油の搬入量は逐年増大をいたしておるわけでございまして、あと十年もしないうちに、自由世界の原油の輸送量の三分の一以上が日本に搬入をせられるというのが現状でございます。そういう意味から言いますと、起こしてはならないことではございますが、起こらないということはないわけでございまして、これに対する対策は十分考えなければならないことは言うをまちません。特にタンカーの型が非常に大きくなっております。いまのものが二万トンでこのようなことでございますが、いま建造許可を与えておるものは五十万トンでございます。いかにたいへんなことかは申すまでもないのでございまして、危険が起こるものとして体制を整備しなければならないわけでございます。具体的には、石油及び船舶業界における防災施設の整備、また薬剤の研究、備蓄の増大、分散技術の開発等、諸般の体制を整備しなければならないわけでございます。また、地域ブロック別にいろいろな体制をつくることも必要でございます。油濁防止、その処理技術の開発等は、業界の協力もまたなければならないわけでございます。今度の事故を契機にいたしまして、非常に大きな原油を搬入する日本としての特殊性から、万全の体制整備ということに踏み出したい、こう考えておるわけでございます。(拍手)
  〔国務大臣大石武一君登壇〕
#16
○国務大臣(大石武一君) 新潟沖の事故はまことに遺憾でございます。ただ、人命にまだ何らの損傷がないことは、不幸中のしあわせと思います。この荒天、寒風の中に対策に努力されます諸君に対して、心から敬意と感謝を表する次第でございます。
 この対策でございますが、一ぺん事故が起こりますとどうしても十分な対策はございません。これはあたりまえの言いぐさでございますが、何としても事故を起こさないように努力する以外に道はないと思います。ただ、残念ながら必ずしも事故がないとは言い得ませんので、お話しのとおり、これに対する技術を十分に開発し、十分な通常の準備を整えまして対処するような体制を一日も早くつくりたいと努力する決意でございます。
 それからもう一つ、法律を改正してはどうかという御意見でございますが、これに関する法律は海洋汚染防止法という法律がございますが、御承知のように、これはこの前の国会におきまして海洋の汚染を防ぐためにつくられた法律でございまして、実際は来年の六月から発効する法律でございます。私は、この法律を強力に運用してまいれば、十分にりっぱに役立つ、とう考えまして、そのような方針で進んでまいりたいと考えている次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#17
○議長(船田中君) 次に、田中昭二君提出、新潟港外におけるタンカー座礁による原油流出事故に関する緊急質問を許可いたします。田中昭二君。
  〔田中昭二君登壇〕
#18
○田中昭二君 私は、公明党を代表して、新潟港外で発生したリベリア国籍タンカー、ジュリアナ号座礁に伴う原油流出事故に関して、総理及び関係大臣に質問を行なうものでございます。
 わが党は、去る三十日夕刻、事故が発生した直後、直ちに現地に事故調査団を派遣いたしまして、私はその団長として、つぶさに現場の状況を調査してまいりました。
 現場の日和山海岸は、悪臭とどす黒い波に洗われ、わが国史上最大規模の事故を物語っておりました。沿岸住民は一様に不安な状況にさらされておりましたが、私ども調査団が現地に到着したのは、事故発生後十数時間を経過した十二月一日でありましたので、当然、防災措置が、十分とはいえないまでも、何らかの防災措置がされていることと考えておりました。ところが、その予想は完全にくつがえされたのであります。一応は緊急対策本部の設置がなされてはいたものの、防災資材の搬入は遅々として一向に進まず、火災危険通報が出されているにもかかわらず、原油と揮発成分の漂う海岸の危険区域に住民の立ち入りは自由に放置されるなど、関係者の連携のまずさが明確でありました。
 また、流出原油の中和剤の海上投入も、海岸の波打ちぎわに関係者が細々と申しわけ程度に作業しているという状況であり、荒天であることも災いしていたとはいえ、重大な災害防止のための措置が行なわれているとは、おせじにも言えない状況でありました。
 これらの事実をまのあたりにして、また、波間にゆれるジュリアナ号から流出するまっ黒な原油を不安な面持ちで見入る現地の人々の表情を見て、はからずも、海国日本とはうらはらに、わが国の海上防災体制の貧弱さを見る思いがしたのであります。
 このようななまなましい現地の状況をもとに、次の点についてお伺いしたいと思います。
 まず第一に、原油の流出事故に関する政府の責任問題についてであります。
 ジュリアナ号の乗り組み員四十七名は全員無事救助され、また、沿岸住民の人命にかかわる被害が発生していないことは不幸中の幸いでありました。しかし、座礁船からはいまだに原油が流出しており、北西から吹きつける季節風の影響により、沿岸に沿って原油が漂着して、気化状態のいかんによっては危険な事態が予想されます。したがって、人命の安全を守るためにも、緊急に原油の流出防止と、流出した原油による汚染防止が急務であります。すでに、百メートルほどの沖合いに海岸線と平行して並べられているテトラポットはどす黒く汚染され、波打ちぎわにはべっとりとした原油がしま模様を描いており、全く手の打ちようがないほどでありました。そして流出した原油の拡散を防ぐためのオイルフェンスの持ち合わせばほとんどなく、また中和剤も、大きな石油精製工場のある新潟港にはわずか十四キロリットルしか配備してなく、あわてて東京港や大阪港に配備されているものをはじめ、製造メーカーにまでその調達のために奔走しているようでありますが、いまだに必要量を確保できないのが現状であります。
 このように、今回の事故に対し、海上保安庁をはじめ、事故を起こした当事者側などの対策が全くおざなりのものであることを露呈しましたが、これに対して、私は非常に憤りを覚えずにはいられないのであります。
 このようなタンカー事故は、イギリス海峡における四年前のトリー・キャニヨン号や、昨年のパシフィック・グローリー号の座礁による原油流出事故をはじめ、世界各所で発生しており、わが国においても当然予想されたことでありました。
 ところが、政府は、そのように予想されるタンカー事故に対して、何ら具体的な防備体制を講じていないばかりか、各関係者から多くの指摘がなされているにもかかわらず、努力する姿勢すら見せなかったのであります。このような背景を考えるときに、政府の責任は重大であります。政府は、この責任をどのようにとられるか、総理に明確なる答弁をお伺いいたします。
 また、政府は、現実に発生している事故に対しては、早急に事故当事者側や地方自治体ともよく連携を保ち、総力をあげて流出した原油の処理に当たらねばならないと思いますが、その具体的対策についてお伺いしたいと思います。
 第二に、他の船舶や漁船操業に対する被害防止対策及び補償問題についてであります。
 新潟港は、最重要港湾の一つに指定されており、その利用する船舶の数は年々増加の一途をたどっております。また、当水域は、サバ、カレイをはじめ、漁場としても日本海の宝庫といわれ、多くの漁船が操業していますが、そのような船舶や操業に被害をもたらさないように、汚染された潮流の調査や報告など、警戒体制の万全を期すため、巡視船艇や消防船艇の増派を早急にはかるべきだと思いますが、関係省庁の対策をお伺いいたします。
 また、残念でならないことは、魚介類など特に沿岸漁業に長期かつ広範にわたって甚大な被害をもたらしていることであります。
 新潟県水産課の現地調査によりますと、定置網や刺し網に原油が黒々と付着しており、最終的には五億円程度の被害を受けるのではないかと見込まれております。さらに、日本海区水産研究所の話によりますと、一日約十一キロの沿岸の流れに乗って北上して行くだろうとの見方をしているといわれておりますが、そうすると、ちょうど産卵期を迎え、川に帰ってくるサケにも悪影響を与えることも当然予想されます。
 このような貴重な漁業資源の損失はまことに甚大でありますが、それによって被害を直接受ける漁業者に対する補償については、政府の責任のもと、万全の措置を講ずべきだと思いますが、政府の責任ある答弁を伺いたいと思います。
 第三に、原油流出に伴う海洋汚染問題についてであります。
 原油流出による海洋汚染が問題になったのは、トリー・キャニヨン号の座礁のときでありますが、あのときは六万トンの原油がイギリス海峡を浮遊し、漁業をはじめ海鳥の死滅など、深刻な事態をもたらしたことは、まだ私たちの記憶に新しいところであります。そして船主は、イギリスとフランスの両国に対して合計三百万ポンド、約二十六億円の賠償金と、沿岸住民に対して二万五千ポンドの補償をさせられたのであります。
 あの事故を契機として、IMCOは、四十三年十一月のロンドン会議において、事故で原油を流出して沿岸を汚染するような船舶については、公海でそれを撃沈する権利を各国に与えることをきめたのであります。すなわち、短期的に見ますと、魚類や海鳥などの死をもたらすものでありますが、さらに長期的に見てみますと、まず植物性プランクトンの死滅により、それをえさにする動物性プランクトンの死滅、さらにそれらをえさにする魚類というふうに、自然界における食物連鎖への悪影響や海中における酸素の生産量の減少などをもたらすのであります。このような生態学的影響を考えたときに、海洋汚染防止にもっと真剣に取り組まなければならないと思うのであります。
 わが国においては、ことし六月、海洋汚染防止法が施行されましたが、それによりますと、多量の原油が流出したときには、汚染防止の責任は船長ないし船舶の所有者にあると明記されておりますが、この際、IMCOの国際条約の協議内容に沿って、荷主である石油業者、すなわち荷主側も参加させて、事故防止対策に万全を期するために、海洋汚染防止法の必要部分の改正を行なうことも検討すべきだと思いますが、政府の御見解をお伺いいたします。
 また、昨年一年間にわが国において事故を起こした一万トン以上の外国タンカーは、浦賀水道で追突事故を起こしましたリベリアのタンカーをはじめ六隻にも及んでおります。気象や地形の不案内もあるとは思いますが、外国船の中には、航行技術の面で劣っていると見られる節もあるようであります。そのような国に対する技術指導とか、何らかの効果的措置を講ずべきだと思いますが、政府のお考えをお伺いいたします。
 第四に、港湾の総点検と管制体制についてであります。
 現在、海上輸送における輸送量のおよそ半分は、タンカーによる石油類の輸送といわれております。特に東京湾をはじめ大阪、伊勢湾などはタンカーの出入りが最も多く、危険視されております。これに対し、政府は防災四カ年計画を実施していたようでありますが、先月十四日、浦賀水道で発生したリベリア船の衝突事故が示すように、その効果はあまり期待できず、むしろ逆に年々タンカーの事故が増加しているのが現状であります。すなわち、海上保安庁の調べでは、わが国沿岸で発生したタンカーの事故件数は、四十三年には百二十八件、四十四年には百三十二件、四十五年には百七十件と増加しているのであります。
 また、タンカーなどの火災が発生した場合必要な大型化学消防船は、横浜と和歌山と四日市の三港にしか配置されていないというのが現状であります。
 この際、政府は、全国の重要港湾の施設及び防備体制の総点検を行なうことを提唱したいのでありますが、政府のお考えをお伺いいたします。
 また、管制体制の確立を早急にはかるべきだと思います。少なくとも重要港湾については、レーダー、テレビカメラ、通信施設などを設置し、航行船舶の状況を常に明確にキャッチできるような管制体制の強化充実を積極的に進めて、さらに、事故発生時に備えて消防艇の増強、バキューム船の増強もはからねばならないと思いますが、政府の誠意ある対策をお伺いして、私の質問を終わらしていただきます。(拍手)
  〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
#19
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 田中君にお答えをいたします。
 ジュリアナ号からの油の流出に伴う被害防止につきましては、事故発生以来、海陸空からの油処理剤及びオイルフェンス、むしろの散布等、最善の努力を払ってまいりました。さらに今後は、流出油の処理にあわせ、ジュリアナ号の船固め、残油の瀬取り、船体の沖合いへの引き出し等の方法を講じて、油による被害の拡大防止に全力をあげる方針であります。
 なお、これら対策の細目及び原因の究明については運輸大臣から答弁いたしますので、御了承をお願いいたしたいと思います。
 次に、災害防備体制についてのお尋ねがありました。
 まず、巡視船艇、消防船艇の整備につきましては、毎年計画的に化学消防能力を備えた高性能の船艇の代替建造を進めており、これをタンカー事故等の予想される地域に重点的に配置しております。
 また、油処理剤等の防除資材についても、官民一体となって、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海等のタンカー災害の危険が高い地域から重点的にその整備を進めてきております。今後さらにこれら資材の整備、体制の強化を全国的に推進する所存であります。
 なお、政府は、今後防除資材の整備基準を設ける等により、民間におけるこれら資材の備えつけを強化することも含め、災害防備体制の一そうの充実につとめる方針であります。
 最後に、この機会に、私は、令後も国民福祉の向上と安全の確保を最重点課題として施策を進めてまいる決意であることを申し上げておきます。
 その他の問題につきましては、それぞれの所管大臣からお答えをいたします。(拍手)
  〔国務大臣丹羽喬四郎君登壇〕
#20
○国務大臣(丹羽喬四郎君) 今回新潟沖で起こりましたジュリアナ号の遭難事故、まことに不幸な事故でございまして、主管省といたしまして、まことに遺憾に存じている次第でございます。
 御指摘がございました原因の究明については、もちろん、早急にその究明をいたしまして原因を突き詰めるつもりでおります。
 御承知のとおり、事故発生の当日、所管管区でございます第九管区長を中心といたしまして事故対策本部を設置いたしますとともに、翌一日におきましては、佐藤政務次官を大将といたしまして、そうして海上保安庁の次長、それから関係各局の課長を引き連れまして現場に派遣をいたしまして、直接指揮をとらした次第でございます。
 ただいま御指摘のように、やはり事故発生におきまする油の拡散防止が第一でございますので、それに腐心をしている次第でございます。オイルフェンスの展張であるとか、あるいはまた油処理剤の散布であるとかいうことを第一日目、第二日目は荒天のために、あるいは空中から、あるいは海上から散布をはかった次第でございますが、昨日は、幸いにいたしまして天候が回復をいたしまして、それらの点につきましては順調に散布が行なわれた次第でございます。
 ただいま総理からお話がございましたが、あとに残りました船尾と、それから船首の切断された二部分におきまして、船首におきましては約九千トン、それから船尾におきましては七千トンといわれている油を、早くこれを瀬取りをすることが一番必要であるということで、ただいま懸命の努力をいたしておるところでございます。民官一体となりまして、それらの船の定着、そうしてそのバキュームカー等につきまして、ただいま努力をいたしている次第でございますが、これらの点につきましては、さらに一そう努力を重ねるつもりでございます。
 それから、将来の対策でございますが、将来の対策につきましては、何と申しましても、今回の事故の原因から見ましても、船長はじめその他の船員の技術の向上、そしてそれに対する注意というようなことが、まず第一番にあげられる次第でございまして、それらの資格の問題あるいは習熟の問題等につきまして、IMCOにおきまして常に私ども主張している次第でございますが、これらの点につきまして、国内船舶におきまするところの指導と、技術の習熟はもとよりのこと、外国船につきましても、来たる五月におきまして、IMCOにおきましてそれらの会議がございますので、そのときに主導的の立場におきましてわが国のほうから発言をいたしまして、それらの協力を求めて、そうして実現を見るつもりでおる次第でございます。
 また、具体的の今日の対策といたしましては、港湾の整備、また事後処理剤につきまして、あるいはそれの処理の問題につきまするあるいはオイルフェンスの改良の問題また処理剤のくふうの問題、いろいろございます。これらの科学的の究明につきましては、さらに一そう早急に検討を加えまして、そうして将来不安のないように指導してまいるつもりでございます。
 また、先ほどございました、保安施設が足りないのじゃないか、海上保安庁における保安施設、巡視艇その他足りないのじゃないかというお話でございますが、毎年計画的にこれらの補強を行なっておる次第でございますが、この際、さらに力を加えまして、あるいは巡視艇の増強、あるいはまた消火艇の増強その他の施設の増強をはかりまして、これからますます油輸送が増大をしてまいる、そうしてそれらの事故も予想される事態でございますので、思い切った措置をとりまして、そうして国民の不安を将来におきましてなくなしますよう、画期的の処置をとって国民の皆さまにおこたえをしたい、こう思っている次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇〕
#21
○国務大臣(田中角榮君) 御質問に対して、二点お答えをいたします。
 第一点は、事故補償についてでございます。第一次的には船主に補償責任がございます。当該船主が船主保険組合に加入していることが確認をせられております。また、石油会社による国際機関でございます海洋油濁補償協会による補てんの道もございますので、被害者の救済には遺漏がないものと考えられるわけでございます。政府は、救済が迅速かつ円滑に行なわれるよう、関係者を強力に指導してまいるつもりでございます。
 第二点は、自今の対策でございますが、いま運輸大臣が述べられたとおり、タンカー事故を未然に防止するため、対策の強化と体制を整備してまいります。
 第二は、事故が起きたときの対策として、被害を最小限に押えるための分散中和剤等の確保等、備蓄の拡充をいたしてまいるつもりでございます。
 第三には、薬品、技術の研究、開発の促進をしてまいります。
 第四には、石油船舶業界等の防災体制の確立をいたすわけでございます。
 以上申し上げましたように、災害に対しましては万全の体制措置をいたしてまいるつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣山中貞則君登壇〕
#22
○国務大臣(山中貞則君) ただいま漁業被害の問題については、通産大臣よりも、また先ほどは社会党の代表の御質問に対しても答弁をいたしておりますので、重ねては申しませんが、要するに、弱い者が犠牲になる、泣き寝入りをするということのないようには絶対にはからわなければならぬと考えております。もちろん、補償措置は当事者間の民事上の問題ではありますが、これに対して決して国が放置しないということは、先ほど申し上げたとおりであります。
 いま水産庁としては、油による魚介類に与える影響の一番大きな問題はにおいの問題、魚臭の問題として、東海区水産研究所あるいはまた南西海区水産研究所等において、それぞれ研究を行なっておりますが、今回投げかけられた問題である中和剤の魚介類に与える影響というものに対して、もう一ぺん新しい角度から取り組んでみなければならぬと考えます。
 そして、現在の新潟沖の問題については、先ほども申しました日本海区水産研究所並びに県の水産試験場と協力をして、生態学的な問題も含めて追跡調査をしていかなければならぬ。これを参考資料にしたいと考えておるわけであります。(拍手)
  〔国務大臣大石武一君登壇〕
#23
○国務大臣(大石武一君) 先ほど内藤さんに申し上げましたように、海洋汚染防止法はようやくできたばかりの法律でございまして、なかなかよい内容でございます。当面はこれを強力に運用いたしまして、十分に効果をあげてまいりたい、こう考えておる次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣木内四郎君登壇〕
#24
○国務大臣(木内四郎君) 運輸大臣その他から詳細に述べられましたので、私から述べる必要はないくらいでありまするけれども、せっかくの御指名がありましたので、科学技術庁の立場から一言申し上げておきたいと思います。
 先ほどお話がありましたように、約五年ばかり前にイギリスのコーンウォールの海岸で、例のトリー・キャニヨン号が大きな事故を起こしました。十二万トンの船で八万トン――私は約八万トンと承知しておるのですが、先ほど六万トンというお話がありましたが、そのくらいの油が流れた大事件がありましたので、科学技術庁におきましては、直ちにその当時、五年前の話ですが、特別研究促進調整費を二千六百万ばかり支出いたしまして、そうして海上保安庁あるいは船舶技術研究所あるいは大阪の工業試験所、あるいはまた消防庁、それらと一緒になりまして、この特別研究を行なったのであります。タンカーの油流出事故に対するところの対策について研究を行なったのであります。
 この特別研究におきましては、流出油の処理に関する研究といたしまして、オイルフェンスの有効性、どの程度までこれが役に立つかというような研究、あるいはまた、さっきお話がありました油の回収に関する研究及び油の化学的処理に関する研究等を行なうとともに、その結果をもとといたしまして、昭和四十三年の夏におきまして、八丈島沖において合計約二百トンの油を流してみまして、そうしてそれに対する総合対策の研究をいたしたのであります。これらの研究の成果は、現在この関係研究機関におきまして、その後の研究及び今回の海上保安庁等におけるところの事故対策に活用されておると思うのでございます。
 しかしながら、今回の事故に見られるように、荒天時の対策、化学処理剤の環境に及ぼす影響等につきましては、なお不十分な点があると思いまするので、今後一そう強力に関係機関における研究開発促進に取り組んでまいる所存でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 地方公務員等共済組合法の一部を
  改正する法律案(地方行政委員長提出)
#25
○議長(船田中君) 日程第一は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。
 日程第一、地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#27
○議長(船田中君) 委員長の趣旨弁明を許します。地方行政委員長大野市郎君。
  〔大野市郎君登壇〕
#28
○大野市郎君 ただいま議題となりました地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
 本案は、各党の合意に基づき成案を得、国会法第五十条の二の規定により、地方行政委員会提出の法律案としてここに提出されたものであります。
 以下、その提案の理由並びに内容の概要について御説明申し上げます。
 まず、この法律案を立案した理由を述べますと、地方議会議員共済会の収支は、発足以来昭和四十五年度まで順調に経過し、各年度とも黒字でありましたが、統一地方選挙の行なわれました昭和四十六年度を境として情勢は一変し、急激に悪化して、単年度収支が一挙に赤字基調となり、このままに推移いたしますならば、議員共済会は、数年を経ずしてこれまでの積み立て金をすべて食いつぶすことはもちろん、制度自体が危機に瀕し、年金等の給付が不可能となる事態も予想されるのであります。したがいまして、地方議会議員の年金制度の健全化措置は、まさに焦眉の急務といわなければなりません。
 議員共済会のこのような実情に対処するため、このたび地方公務員等共済組合法の一部を改正することにより、議員共済会の掛け金率、地方公共団体の負担金等について所要の健全化措置を講じようとするものであります。
 次に、その内容について御説明申し上げます。
 第一は、掛け金率を現在の百分の七から百分の九に引き上げることとしております。
 第二は、給付金の算定の基礎となる標準報酬月額は、現在議員の退職時の額を用いておりますが、これを退職前三年間における掛け金の基礎となった標準報酬月額の平均額に改めることといたしております。
 第三は、共済会の給付に要する費用については、議員の掛け金を充てるほか、地方公共団体が毎年度負担することとし、その負担すべき金額は、共済会の収支の状況を勘案して自治省令で定めることとしております。
 以上が、本案の立案の趣旨及びその内容の概要であります。
 なお、本案の立案にあたり、当委員会において、本法の施行に関し、地方議会議員共済会の財政の健全化措置につきまして決議をいたしておりますことを申し添えます。
 何とぞすみやかに御可決あらんことをお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#29
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 国際経済上の調整措置の実施に伴
  う中小企業に対する臨時措置に関する法律
  案(内閣提出)
#31
○議長(船田中君) 日程第二、国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#32
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。商工委員会理事進藤一馬君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔進藤一馬君登壇〕
#33
○進藤一馬君 ただいま議題となりました国際経済上の調整措置の実施に伴う中小企業に対する臨時措置に関する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本年八月以来の米国における輸入課徴金の賦課及びわが国における外国為替の変動相場制への移行は、わが国経済に大きなショックを与えたことは御承知のごとくでありますが、とりわけ中小企業は、輸出関連企業を中心に、きわめて深刻な影響を受けるものと憂慮されております。
 この事態に対処して、政府は、去る九月二十三日、米国の輸入課徴金制度の実施等に伴う当面の緊急中小企業対策に関する閣議決定を行ない、そのうち緊急融資、為替取引円滑化措置等については、すでに実施されております。
 本法律案は、この緊急対策に関連する立法措置として提案されたものでありまして、
 その内容の第一は、課徴金、変動相場制等の事態により相当数の中小企業者の事業活動に支障を生じている業種または産地を主務大臣が指定し、これに属する中小企業者で前述の事態による影響を受けたもの、またはこれに属さなくても個別に影響が大きい中小企業者は都道府県知事の認定を受けることができること。
 第二は、都道府県は、認定中小企業者にかかわる設備近代化資金の償還期間を二年延長することができること。
 第三は、認定中小企業者にかかわる中小企業信用保険に輸出中小企業関連保証の別ワクを設け、付保限度額は通常と同額、てん補率は八〇%、保険料率を通常の三分の二とする措置を講ずること。
 第四は、認定中小企業者で、事業の転換を行なおうとするものは、その計画が適当である旨の都道府県知事の認定を受けることができることとし、国は、これら事業転換を行なう中小企業者に対しては、必要な資金の確保または融通のあっせんにつとめるとともに、減価償却資産の廃棄または譲渡について、租税特別措置法により特別償却を認めること。
 第五は、認定中小企業者の離職者について、職業訓練、就職のあっせん、中高年齢失業者等求職手帳の有効期間の延長その他の措置を講ずるようつとめること。
 第六は、この法律の有効期間を三年とすること。
 以上であります。
 本案は、去る十月二十一日当委員会に付託され、十一月五日通商産業大臣より提案理由の説明を聴取した後、慎重に審議を重ね、十一月三十日質疑を終了し、引き続き採決を行ないましたところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党、四党共同提案にかかる、事業の転換または縮小を行なう中小企業者の特定設備の買い上げ措置、労働対策その他に関しての附帯決議が付されました。以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#34
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 租税特別措置法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
#36
○議長(船田中君) 日程第三、租税特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#37
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。逓信委員長高橋清一郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔高橋清一郎君登壇〕
#38
○高橋清一郎君 ただいま議題となりました日本放送協会昭和四十四年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書に関し、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本件は、放送法第四十条第三項の規定に基づき、内閣から提出された日本放送協会の決算書類でありますが、これによれば、昭和四十四年度未現在における資産総額は千百二十四億七千八百八十九万円となっており、また、昭和四十四年度の損益は、事業収入八百四十七億九千九百五十五万円に対し、事業支出八百三十一億七千三百九十三万円、資本支出充当十三億一千二百二十六万円であり、差し引き当期剰余金は三億一千三百三十六万円となっております。
 なお、本件には、記述すべき意見はない旨の会計検査院の検査結果が添付されております。
 逓信委員会におきましては、数次にわたる会議において本件の審査を行ないましたが、十二月一日の会議において採決の結果、全会一致をもって本件は異議なきものと議決すべき旨決しました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#39
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本件の委員長の報告は異議がないと決したものであります。本件は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 日程第五 国家公務員法等の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 日程第六 科学技術庁設置法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
#41
○議長(船田中君) 日程第五、国家公務員法等の一部を改正する法律案、日程第六、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
#42
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。内閣委員長伊能繁次郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔伊能繁次郎君登壇〕
#43
○伊能繁次郎君 ただいま議題となりました二法案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、法案の要旨を申し上げますると、国家公務員法等の一部を改正する法律案は、国家公務員等の職員が職員団体等の役員としてその業務にもっぱら従事することができる期間を現行の三年から五年に改めようとするものであります。
 また、科学技術庁設置法の一部を改正する法律案は、無機材質研究所の筑波研究学園都市への移転のため、同研究所の所在地に関する規定を改正しようとするものであります。
 右二法案は、それぞれ十一月九日、十月二十一日本委員会に付託、十一月十日、十月二十八日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重審議を行ない、十二月二日質疑を終了、討論もなく、採決の結果、右二法案はいずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#44
○議長(船田中君) 両案を一括して採決いたします。
 両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#46
○議長(船田中君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後二時三十一分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  佐藤 榮作君
        外 務 大 臣 福田 赳夫君
        大蔵大臣臨時代
        理
        通商産業大臣  田中 角榮君
        運 輸 大 臣 丹羽喬四郎君
        郵 政 大 臣 廣瀬 正雄君
        自 治 大 臣 渡海元三郎君
        国 務 大 臣 大石 武一君
        国 務 大 臣 木内 四郎君
        農林大臣臨時代
        理
        国 務 大 臣 山中 貞則君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト