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1971/12/14 第67回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第067回国会 本会議 第23号
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1971/12/14 第67回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第067回国会 本会議 第23号

#1
第067回国会 本会議 第23号
昭和四十六年十二月十四日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十六号
  昭和四十六年十二月十四日
   午後二時開議
 第一 沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律
  案(内閣提出)
 第二 沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関す
  る法律案(内閣提出)
 第三 沖繩振興開発特別措置法案(内閣提出)
 第四 沖繩における公用地等の暫定使用に関す
  る法律案(内閣提出)
 第五 国家公務員法第十三条第五項および地方
  自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、
  人事院の地方の事務所設置に関し承認を求め
  るの件
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 沖繩の復帰に伴う特別措置に関する
  法律案(内閣提出)
 日程第二 沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に
  関する法律案(内閣提出)
 日程第三 沖繩振興開発特別措置法案(内閣提
  出)
 日程第四 沖繩における公用地等の暫定使用に
  関する法律案(内閣提出)
 日程第五 国家公務員法第十三条第五項および
  地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ
  き、人事院の地方の事務所設置に関し承認を
  求めるの件
 輸出保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)
   午後二時四分開議
#2
○議長(船田中君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 沖繩の復帰に伴う特別措置に関す
  る法律案(内閣提出)
 日程第二 沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃
  に関する法律案(内閣提出)
 日程第三 沖繩振興開発特別措置法案(内閣
  提出)
 日程第四 沖繩における公用地等の暫定使用
  に関する法律案(内閣提出)
 日程第五 国家公務員法第十三条第五項およ
  び地方自治法第百五十六条第六項の規定に
  基づき、人事院の地方の事務所設置に関し
  承認を求めるの件
#3
○議長(船田中君) 日程第一、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、日程第二、沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案、日程第三、沖繩振興開発特別措置法案、日程第四、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案、日程第五、国家公務員法第十三条第五項および地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、人事院の地方の事務所設置に関し承認を求めるの件、右五件を一括して議題といたします。
#4
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。沖繩及び北方問題に関する特別委員長床次徳二君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔床次徳二君登壇〕
#5
○床次徳二君 ただいま議題となりました五案件につきまして、沖繩及び北方問題に関する特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、各案件の要旨を申し上げます。
 最初に、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案は、沖繩の復帰後直ちに本土の諸制度を適用するならば、沖繩の社会、経済の全般にわたって急激な変化が予想され、県民に多大の不安をもたらすおそれがありますので、住民生活の安定に配慮しつつ、特別措置を講ずることにより、本土の諸制度への円滑な移行をはかろうとするものであります。
 そのおもな内容は、第一に、沖繩県及び沖繩県の市町村の発足に必要な措置について、第二に、裁判の効力の承継等について、第三に、琉球政府、琉球水道公社等の法人の権利義務の承継について、第四に、通貨の交換等についてそれぞれ定め、第五に、沖繩法令による免許等の承継について定めるとともに、税制、食糧管理制度等、沖繩県民の生活に影響を及ぼす諸制度の経過、特別措置をその所管する各省別に講じ、第六に、本土法令の沖繩への適用についての経過措置等については政令、最高裁判所規則等に委任することができるものとすることであります。
 次に、沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案は、第一に、沖繩が本土の施政権下になかったために必要とされていた法律を廃止するとともに、特別に必要とされていた規定を削除し、または改正し、第二に、沖繩開発庁沖繩総合事務局に置かれるもの以外の国の出先機関を設置するため、各省設置法等の一部を改正し、第三に、沖繩の復帰に伴い必要となる法令の規定を整備すること等であります。
 次に、沖繩振興開発特別措置法案は、第一に、沖繩の振興開発をはかるため、振興開発計画を策定し、この計画に基づく事業について、国の負担または補助の割合の特例等の措置を講ずることができるようにし、第二に、工業開発地区の指定制度を設け、特定事業所の認定等の措置を講ずるとともに、沖繩の中小企業の近代化をはかるなど、産業振興のための特別措置を講ずることであります。第三に、自由貿易地域の指定制度を設け、課税の特例等の措置を講じ、第四に、電気の安定的かつ適正な供給をはかるため、沖繩電力株式会社の設立等を行なうことであります。第五に、労働者の雇用の促進、職業の安定をはかるため、沖繩の復帰に伴う失業者に対して、求職手帳を発給する等の援護措置を講ずることであります。
 以上のほか、無医地区における医療の確保、その他離島及び過疎地域について必要な規定が設けられております。
 次に、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案は、
 第一に、沖繩の復帰に伴い、沖繩における公用地等のための土地または工作物に関する暫定使用について特別な措置を定めるとともに、その土地等については、暫定使用の開始後であっても、その所有者等との合意により、これを使用することとなるようつとめることとしております。
 第二に、現に米軍が使用している土地等のうち、沖繩の復帰後も引き続き自衛隊の部隊の用に供するもの、引き続き米軍の用に供するもの、またはこの法律施行の日から一年以内に米国から返還を受け、引き続き自衛隊の部隊の用に供するもの並びに現に電気、水道施設、飛行場及び道路等の用に供している土地で、沖繩の復帰後も引き続きこれらの用に供するものについて、国などは、この法律の施行の日からその土地等の権原を取得するまでの間、五年をこえない範囲内で使用することができることとしております。
 第三に、土地等を使用する場合の手続、使用に伴う損失の補償、さらに、使用をやめた場合の返還及び原状回復の義務について定めております。
 最後に、国家公務員法第十三条第五項および地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、人事院の地方の事務所設置に関し承認を求めるの件は、沖繩の復帰に伴い、当分の間人事院沖繩事務所を那覇に置くことについて国会の承認を求めようとするものであります。
 なお、各案件の施行の期日については、一部の条項を除き、いわゆる沖繩返還協定の効力の発生の日としております。
 以上五案件は、十一月六日本会議において四法律案の趣旨説明が行なわれた後、同日本委員会に付託され、十一月十日政府より提案理由の説明を聴取し、審議に入ったのでありますが、特に、十二月一日、二日の両日にわたり、沖繩に本特別委員会の委員を構成員とする議員団が派遣され、現地における各界の意見聴取が行なわれました。また、同月八日には、公聴会を開くとともに、大阪に委員を派遣して各界の意見を聴取し、また、同月六日には、商工、運輸、建設、農林水産の各常任委員会と、七日には、内閣、地方行政、大蔵の各常任委員会と、十日には、法務、社会労働、逓信、文教の各常任委員会と連合審査を行ない、さらに、同月四日には、沖繩選出の上原康助君、安里積千代君及び瀬長亀次郎君の各議員に委員外発言を認め、慎重に審議を重ね、実質十八日、百二十七時間に及んだのであります。
 この間行なわれました質疑について、そのおもな点を二、三申し上げますと、まず、「沖繩振興開発審議会は、沖繩の代表が少なく、政府の一方的な審議会となるおそれはないか」との質問に対し、「委員の任命にあたって、沖繩県知事の意向を参酌するとともに、審議会の円滑な運営を期するよう配慮する」との答弁がありました。
 また、「沖繩の刑事裁判を、日本国憲法のもとでやり直すべきではないか」との質問に対し、「法的安定性ということから裁判を引き継ぎ、そして再審制度、恩赦制度を活用していくほうが妥当であるということから引き継ぐこととした」との答弁がありました。
 また、「VOAを撤去すべきではないか」との質問に対し、「沖繩返還交渉の一環として処理せざるを得なかったため、VOAの五年間の運営の継続を認めたが、その運営については十分配慮し、電波行政におけるかかる特例措置を一刻も早く回復するよう、二年後に始まる協議においてこの問題に対処したい」との答弁がありました。
 また、「公用地等の暫定使用法案は、不当に財産権を侵害するものであり、憲法二十九条に違反するものではないか」との質問に対し、「暫定使用は、沖繩の復帰による土地等の供用の中断を避けるため、公共の必要に照らしやむを得ない措置であり、使用については正当な補償が与えられるので、憲法二十九条に違反するものではない」との答弁がありました。
 そのほか、協定特別委員会における審議の経過、返還協定の批准と国内諸法案との関係、産業の振興、住民福祉の増進、県市町村の自治の尊重と財政の確立、教育委員会制度、米側資産の承継、核の撤去、基地の整理、縮小、自衛隊の配備など、各般にわたり質疑が行なわれたのでありますが、その詳細については会議録によって御承知願いたいと思います。
 かくて、十二月十三日質疑を終了しましたところ、沖繩振興開発計画に定めなければならない事項として、都市の整備に関する事項を明記すること、雇用促進事業団は、求職手帳所持者の宿舎の貸与、その他宿舎の確保に関し必要な援助を行なうことができることとすること、また、沖繩振興開発審議会の委員について、学識経験者を十一人以内とし、総数を三十人以内とすることを内容とする、二階堂進君外四名の提案にかかる沖繩振興開発特別措置法案に対する修正案が提出され、自由民主党を代表して毛利委員から提案の趣旨の説明が行なわれたのであります。
 よって、五案件及び右修正案について討論に入ったのでありますが、日本社会党を代表して山口委員から反対の意見が、自由民主党を代表して湊委員から賛成の意見が、公明党を代表して桑名委員から反対の意見が、民社党を代表して門司委員から反対の意見が、日本共産党を代表して米原委員から反対の意見が述べられたのであります。
 かくて、採決を行ないましたところ、沖繩振興開発特別措置法案については、多数をもって修正案のとおり修正議決すべきものと議決し、また、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案、及び沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案は、いずれも多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決し、国家公務員法第十三条第五項および地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、人事院の地方の事務所設置に関し承認を求めるの件は、多数をもって承認すべきものと決した次第であります。
 なお、細谷委員より、日本社会党、公明党及び民社党を代表して、各案件に対し少数意見の報告をいたしたい旨の発言がありました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#6
○議長(船田中君) 五件に対しては、細谷治嘉君外三名から、成規の賛成を得て、それぞれ少数意見報告書が提出されております。
    ―――――――――――――
  〔少数意見報告書は本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
#7
○議長(船田中君) この際、少数意見の報告を求めます。細谷治嘉君。
  〔細谷治嘉君登壇〕
#8
○細谷治嘉君 四半世紀もの長い間、米軍支配のもと、あらゆる差別と辛苦をなめ尽くしてまいりました沖繩百万同胞をあたたかく迎え入れ、平和で豊かな沖繩を建設して、アジアの平和と幸福に寄与するか、それとも、安保条約をアジア安保、核安保へと発展させ、沖繩基地をそのキーストーンとして軍国主義への道をひた走りに走るか、重大な方向選択が、沖繩国会と呼ばれる第六十七国会の本日のこの本会議で決定されようとしております。まさに重大な歴史の一こまであります。
 私は、日本社会党、公明党及び民社党を代表いたしまして、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、沖繩の返還に伴う関係法令の改廃に関する法律案、沖繩振興開発特別措置法案とその修正部分、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案、及び人事院の地方事務所設置に関し承認を求めるの件に対しては、いずれも否決さるべきであるとの少数意見留保の理由を説明いたしたいと思います。(拍手)
 沖繩百万の県民が、戦後二十六年の間、あらゆる苦難と弾圧に耐えつつ熱望し続けてまいりました本土復帰は、ただ施政権が日本政府の手に返るということだけでは決してないのであります。沖繩県民が力づくで奪われた父祖伝来の土地を県民一人一人のもとに返し、沖繩県民が奪われてまいりました基本的人権を完全に回復し、沖繩県民が受けた損害を十分に補償し、本土との間の一切の差別、格差をなくして、日本国憲法のもとに復帰するということでなければなりません。(拍手)
 佐藤総理は、「沖繩県民の苦労は十分理解している、あたたかく本土に迎え入れたい」と、繰り返し述べられたはずであります。しかしながら、政府提案の沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案を見ますとき、総理の言明は偽りであると断定せざるを得ないのであります。この法案は、沖繩にある巨大な米軍基地をそのまま存続させ、かつ、米軍の返還する基地を自衛隊用地として確保するため、なりふりかまわずに、憲法の精神に違反して、沖繩県民の財産権を侵害し、憲法が保障する手続を無視して県民の土地を強制的に使用しようとする、いまだかつて例を見ない悪法案であります。
 総理をはじめ、自民党政府の皆さんは、沖繩の米軍基地が、どのようにして沖繩の人たちから取り上げられたかを知らないのか、いな、知っていても胸の痛みを感じないのであって、沖繩の心、あたたかい同胞としての心を失っているのではないかと疑いたくなるのであります。
 さきの大戦で、沖繩は、二十万余の同胞がとうとい生命を失う犠牲を払いました。戦後の破壊された耕地の復旧に、沖繩の農民は不眠不休の努力を続け、ようやく農作業ができる状態になったとき、米軍の土地接収にあい、農産物を踏みにじられ、土地を奪われ、耕地と家屋を失った農民は五万人をこえ、生活の基盤を奪われて路頭に迷い、住むに家もなく、非衛生的なテント住まいをしいられて病人が続出したという例は、枚挙にいとまがないのであります。
 村全体の七五%を軍用地に接収された小禄では、昭和二十八年十二月五日、千五百人の部落住民が総出で、土地を守ろうとすわり込んでいるところに、銃剣を手に、完全武装した二百名の米兵が武力介入し、七時間にわたって、なぐる、ける、打ち倒すの暴力が加えられ、強制収用されたのであります。
 このようにして奪われた土地が、沖繩全県面積の一二・五%、沖繩本島では二二%以上、そしてコザ市は六七%、読谷村や嘉手納村などは八〇%から八八%が軍用地となっておるのであります。これらをそのまま米軍に使用させあるいは自衛隊に使用させることは、軍事占領の状態をそのまま存続させるということにほかなりません。悲惨な戦争体験を持つ沖繩県民の多くが基地の撤去を要求し、自衛隊の配備に強く反対しているのは当然過ぎるほど当然であります。この法案は、このような沖繩県民の切実な声を全く踏みにじるものであります。
 しかも、本土においては、自衛隊用地は公共用地の対象からはずされ、自衛隊のための土地等の強制収用、使用の根拠法がないのに、この法案で沖繩だけを差別し、自衛隊の土地強制収用に道を開き、公用地等というあいまいなことばを使ってごまかし、ことさらに道路、水道、電力等の公共用地暫定使用の規定まで抱き合わせて、軍事優先の外面をカムフラージュしようとしているのであります。
 さらに、暫定と称しながら期間を五年以内としていることは、日米地位協定に基づく土地使用特別措置法の暫定使用期間六カ月と比べて異常に長く、日弁連などが指摘しているように、一時使用の域を越え、不当に私権を侵害するものであり、本土に例を見ない差別であって、法のもとに平等を規定した憲法第十四条に違反すると申さなければなりません。
 一般に土地の収用は、たとえ公共のためであっても、財産権を侵すこととなるため、慎重な手続が要求されているにもかかわらず、この法案は、使用しようとする土地を告示し、所有者、関係人に通知するだけというもので、法定手続の保障に関する憲法三十一条に違反する疑いも濃厚であります。さらに、土地を強制収用された者が不服申し立てをして裁判で争うこともできないという点で、憲法第三十二条の精神にも違反するものであります。
 以上のように、憲法第九条をはじめ、第十四条、第二十九条、第三十一条、第三十二条、第九十五条など、多くの点で違憲の疑いがある法案をわれわれは断じて認めるわけにはまいらないのであります。(拍手)
 同時にまた、われわれは、異民族支配のもと、戦後二十六年間に及ぶ沖繩県民の辛苦を全く無視したかかる法案を、日本国民として絶対許すことができないのであります。
 佐藤内閣は、沖繩県民のための返還よりも、返還協定とその関連法案によって、米軍の極東戦略への協力、日米安保条約の拡大強化にきゅうきゅうとしているとしか考えられないのであります。
 沖繩復帰に伴う特別措置に関する法律案を見ましても、米軍の謀略放送であるVOA放送を存続させるために、国内法規をねじ曲げ、明らかに軍事優先の方針が貫かれているのであります。
 沖繩振興開発特別措置法も同様であります。膨大な米軍基地をそのままに残し、水源地の多くを米軍が所有したままで平和な沖繩の経済開発の計画を樹立することは、木によって魚を求むるのたぐいで、不可能であります。
 佐藤内閣は、沖繩県民が望んでいることにこたえないで、望んでいないことを県民に押しつけようといたしております。
 離島が多く、無医地区が数多く残され、本土との医療施設の格差も大きい沖繩に、県民の大半が反対している自衛隊を六千八百名も配置するというのであります。そのための費用は一千百億円といわれ、昨年度の琉球政府予算の二倍に近いのであります。県民の生活よりも米極東戦略への協力を第一と考えていることは、もはや明白であります。
 沖繩県民が、多年にわたる英語とドルのアメリカ支配のもとで、日本国民としての教育を守り育てるためにどれほど努力し、苦労してきたかは、筆舌に尽くせないものがあります。その柱である民主的教育制度を全く一方的に、本土並みの名のもとに廃止しようとする態度は、沖繩の心を全く理解しない、冷たい、画一的官僚政治といわなければなりません。(拍手)
 また、沖繩県民が、米軍占領下でいかに不当な人権じゅうりんを受けてきたかは、数え切れないほどであります。米軍人、軍属による犯罪の多くが泣き寝入りに終わらされ、逆に、県民が生活権を守るためのやむにやまれぬ抵抗でさえ、不当な弾圧と差別を受けるなど、同じ日本国民として承服することが絶対できないのであります。しかるに、米軍占領下で行なわれた刑事裁判までその効力をそのまま引き継ぐというに至っては、主権国家としての自主性まさにいずこにありと疑わざるを得ないのであります。(拍手)
 以上のほか、沖繩の労働者が二十数年間の戦いによってかちとってまいりました労働者の権利を保障せず、琉球政府が、復帰時一万九千人の失業者が発生すると推定しているのに、わずか五千人を対象とする対策ではまことに不十分であります。特に、きわめて抽象的、包括的な政令への委任条項を設けて国会の立法権を侵害したり、あるいは財政援助に名をかりて、沖繩開発審議会の委員のうち沖繩県の代表者を少数に押え、また、膨大な機構と権限を有する総合事務局を現地に設置し、県の自主制と自治権を圧殺しようとするなど、県民の権利を不当に押えるばかりか、国会のはなはだしい軽視であって、その態度と姿勢は許すことができないのであります。一体、これでは米軍占領とどれだけの違いがあると言えるでありましょうか。
 初めに私が触れました小禄の米軍による土地強制収用の際、米軍に雇われてブルドーザーを運転していた日本人に対し、すわり込んでいた住民の間から、「日本人ならばブルドーザーをおりて私たちと一緒にすわってほしい」と呼びかけられ、その悲痛な訴えに、本土からの出かせぎ労働者である運転手たちは、ついに、「自分たちも日本人だ、同じ働く日本国民として、農民が土地を強奪されるのに手をかすことはできない」と、ブルドーザーをおりて沖繩県民の側に回ったといわれます。
 佐藤総理、あなたも日本人であります。米軍によって無理やり奪われた沖繩同胞の土地を、憲法違反の悪法によって再び強制使用させようとする冷酷無情な態度を改め、いまからでもおそくはありません、法案を撤回しで、沖繩県民の立場に立って早急に再交渉すべきであります。
 沖繩同胞百万の心と日本国民の魂を踏みにじる政治は、決して長続きするものではありません。早期返還か、再交渉すれば返還がおくれる、いずれを選ぶかというごとき二者択一の態度は、沖繩県民に対するこの上ない侮辱でありましょう。
 昭和二十年、沖繩陥落の直前、大田海軍司令官が本土に向かっての最後の打電「一木一草焦土と化せん、沖繩県民かく戦えり、県民に対し、後世特別の御高配を賜わらんことを」の精神を静かに想起し、決意を新たにして沖繩百万同胞にこたえるべきであります。
 私は、正しい者が最後には必ず勝つという真理を確信して、少数意見の留保を行なうものであります。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(船田中君) 五件につき、討論の通告があります。順次これを許します。金丸信君。
  〔金丸信君登壇〕
#10
○金丸信君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました沖繩の復帰に伴う関係国内法案につきまして、賛成の討論を行なうものであります。(拍手)
 このたび提出されました四法案、一承認案件は、さきに本院で承認された沖繩返還協定と一体不可分の関係にあり、これが成立することによって、初めて返還協定の批准が交換されるのであります。日本国民の多年にわたる悲願を一日も早く達成させ、沖繩県の将来にわたる振興、発展をはかるための体制をすみやかに確立し、沖繩百万同胞をあたたかく祖国に迎えることが、われわれ本土国民の最大の責務であります。(拍手)そのためには、これらの法案をすみやかに成立させなければなりません。
 わが党が、ただいま議題となった諸法案に賛成する第一の理由はこれであります。
 第二の理由は、これらの法案が沖繩祖国復帰を円滑に実現し、豊かで平和な、実りある沖繩県の建設を保障する立法であるからであります。
 沖繩は、過ぐる大戦において壊滅的な打撃を受け、戦後引き続き二十六年余の長きにわたり異国の施政権下に置かれ、その間、沖繩同胞は、われわれの想像に余る苦難の道を歩みつつ祖国復帰の日の一日も早からんことを願って、今日に至ったのであります。
 このような事情にかんがみ、沖繩復帰にあたっては、まず県民の生活の向上、福祉の増進ということを主眼として、各般にわたるきめこまやかな諸施策を推進することが肝要であります。今回政府提案の沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案、沖繩振興開発特別措置法案、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案、人事院の地方の事務所の設置承認案は、その裏づけをなすものであります。
 すなわち、沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、及び沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案は、県民生活の安定、秩序の維持、沖繩県民の既得権益の保護に必要な善後措置など、沖繩の円滑な祖国復帰を実現するため不可欠の措置等を定めたものであります。沖繩振興開発特別措置法案は、十カ年を目途とした総合的な沖繩振興開発計画を策定、実施するために必要な規定を定めたものであり、委員会において必要な修正を行なったものであります。
 論議の多かった沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案は、沖繩が祖国に復帰するに際し、その受け入れ体制を整え、無用の混乱と摩擦を避けるために必要とする公用地を経過的、暫定的に使用できるようにするための立法であり、また、高度の政治の知恵を発揮したものといえましょう。さらに、土地等の使用に伴う補償措置につきましても、適正な補償がなされるよう規定されており、これを忠実に守るべきことも言うまでもありません。
 私は、これらの法案は、その運用に最善を尽くし、十分な予算措置をもって裏づけをするならば、沖繩百万同胞の生活の向上と沖繩県の振興開発が必ず保障されるものと思います。
 平和で豊かな沖繩県づくりをするために、沖繩及び北方問題に関する特別委員会は、野党の協力を得て、現地及び国内公聴会も実施し、連日連夜、百数十時間の審議を続行したことは、今後の国会運営に新しいルールをつくり出したものと確信するものであります。(拍手)何とぞ各位の御賛同を得たいと存じます。
 これをもちまして私の賛成討論を終わります。(拍手)
#11
○議長(船田中君) 上原康助君。
  〔上原康助君登壇〕
#12
○上原康助君 私は、日本社会党を代表し、かつ、沖繩県民にかわって、ただいま議題となりました沖繩の復帰に伴う特別措置法案、沖繩の復帰に伴う法令の改廃に関する法律案、沖繩振興開発特別措置法案、及び沖繩における公用地等の暫定使用法案、並びに人事院の地方事務所設置に関し承認を求める件に絶対反対である立場から討論を行なうものであります。(拍手)
 顧みますと、沖繩は、その長い歴史の上でさまざまの運命をたどってきました。一口でいうと、差別と屈辱の連続であったし、この国民的十字架の歴史はなおも続こうとしているのであります。
 戦前の沖繩は、日本軍隊に踏み荒らされるまでは、貧しいながらも、実に平和の島でありました。しかし、昭和十八年以降、野蛮きわまる日本軍隊は、沖繩全土を軍靴で踏み荒らし、祖国防衛の美名のもとに、国家権力によって老いも若きも戦場にかり立て、日米決戦の地と化し、島の平和はすべて破壊されてしまったのであります。およそ二十万余にのぼるとうとい人命の損失、貴重な文化遺産の壊滅、一木一草に至るまで灰じんと化したあの戦争の残虐さと悲惨さを、どうしても忘れることができません。(拍手)そればかりか、戦争のあと始末と犠牲は全く償われぬまま、二十六年余にわたる米国の不法不当な軍事権力支配のもとで、筆舌に尽くしがたい犠牲と苦渋をしいられてきました。
 いわば沖繩県民は、戦前、戦時中はもとより、戦後もまた、県民の意思に反して、本土国民には想像もできない国民的十字架を一身に背負わされながら苦難な道を歩むことを、時の政治・軍事権力によって絶えず押しつけられてきたのであります。この苦い屈辱の歴史を持つ沖繩県民なればこそ、不当な異民族支配にからだを張って対決し、一切の戦争政策を断固として否定し、平和を求め、真の人間回復をかちとる戦いを発展させ、その到達点を祖国復帰に求めてきたのであります。
 しかし、きわめて残念なことには、沖繩県民のかけがえのない反戦平和を基調とする祖国復帰の願いは、一九六九年十一月の佐藤・ニクソン共同声明によって完全に踏みにじられてしまったのであります。それでも沖繩県民は、その意思と要求を何とか復帰諸施策に反映させるため必死の努力を重ね、この沖繩国会に重大な関心を寄せてきたのであります。ところが、百万県民が一るの望みを託して見守ってきたこの沖繩国会においても、沖繩の心と国民の要求は、政府・自民党の暴挙によって、ついに顧みられなかったのであります。(拍手)
 佐藤総理は、「沖繩の祖国復帰なくして日本の戦後は終わらない」とか、「沖繩をあたたかく迎えたい」と、幾度か強調してこられましたが、もはや、だれ一人としてこのことばを信用する県民はおりません。一体、返還協定を抜き打ち的に強行採決して、どうして沖繩をあたたかく迎えることができましょうか。(拍手)まして、いわんや協定審議にあたって、沖繩選出の安里、瀬長両氏の発言を全く封殺したことは、許すことのできない沖繩県民に対する侮辱であります。(拍手)
 私は、ここであらためて、去る十一月十七日の協定特別委員会において、沖繩協定を強行採決し、議会制民主主義のルールを踏みにじった政府・自民党の暴挙に、怒りを込めて抗議するものであります。(拍手)政府・自民党のこのような暴挙によって、協定はわずかに二十三時間しか審議されておらず、核撤去、毒ガス問題、基地の実態、復帰後の事前協議制、対米請求権、資産買い取り、裁判権問題など、その他多くの面で十分な審議がなされないまま批准されようとしているのであります。
 したがって、沖繩協定は、その内容からいっても、審議経緯から見ても、断じて承服できるものではなく、あのような採決のしかたは、あくまで無効であることを主張するものであります。ここに、わが党が去る十一月二十四日の本会議出席を拒否した理由があるのであります。政府・自民党がとった暴挙は、わが国憲政史上消しがたい汚点として深く刻み込まれることを銘記すべきであります。(拍手)
 沖繩百万県民は、この日を第三の琉球処分につながる屈辱の日として絶対に忘れることなく、反戦・平和への戦いを一段と強化、発展さしていく新たな出発点としていることを、ここに宣言するものであります。(拍手)
 さて、私は、国内関連四法案と一承認案件に反対する基本的理由を述べることにいたします。
 反対する第一の理由は、この四法案と一承認案件は、戦後二十六年間、米軍が一貫してとってきた軍事優先政策を継承し、復帰後も軍事基地の維持を絶対条件にしている沖繩協定と不離一体をなすものであるからであります。
 第二点は、琉球政府が県民の総意において作成した復帰措置に対する建議書の五原則、すなわち、一、地方自治の確立、二、反戦・平和の理念、三、基本的人権の確立、四、県民本位の経済開発、五、県民福祉の向上という基本要求をまっこうから否定しているからであります。
 この基本的立場から、政府提出の国内法案と一承認案件に一括して反対するものでありますが、中でも絶対に認めることのできない悪法は、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案であります。
 この法案は、米軍がブルドーザーと銃剣をもって容赦なく強奪してきた沖繩県民の土地、財産を復帰後も強制使用していこうとするものであり、米軍の犯罪行為を合法化しようとする以外の何ものでもありません。
 政府・自民党は、沖繩の軍用地問題の歴史的背景を全く黙殺し、数の暴力で憲法違反の悪法を押し切り、米軍が積み重ねてきた武力による土地取り上げの幾多の犯罪行為を、米軍権力にかわって犯し続けていこうとしております。その上、本土にはないこの種の法律を沖繩県民にのみ押しつけることは、沖繩県民に新たな差別と犠牲をしいるものであります。
 しかも、この法律案は、米軍基地の維持、存続に加えて、新たに自衛隊を配備することが目的となっております。沖繩県民は、米軍基地だけでなく、自衛隊の沖繩配備にも強く反対しており、沖繩現地と本土において開かれた公聴会において最も鋭い批判が加えられ、反対の意見が強かったのも、この点に対してだったのであります。
 さらに、この法案によって私有に属する土地等を、正当な手続を経ずして五年の長期にわたり、一方的かつ強制的に使用することは、いかなる理由を付したにせよ、私権に対する重大な侵害であり、憲法違反の自衛隊配備とともに、憲法第九条、第十四条、第二十九条、第三十一条、第三十二条及び第九十五条に違反しているものといわなければなりません。
 これらのことについては、委員会審議を通して、わが党をはじめ野党があらゆる角度から指摘して、法案の撤回を強く要求してきたにもかかわらず、政府・自民党は一顧だにしなかったことは、断じて承服できるものではありません。
 さらにいま一点、この法案との関係において指摘しておかねばならないことは、その背景に、ニクソン・ドクトリンのアジア戦略に基づく自衛隊の肩がわりを法的かつ軍事的に裏づけ、日米軍事同盟を日本の防衛力強化と相まって一そう緊密化していこうとしていることであります。
 それを裏づけるかのように、十一月十日の米上院外交委員会で返還協定が採決された際、わざわざニクソン米大統領は、沖繩基地の継続使用を保障する日本の国内法が成立しなければ、協定批准書の交換に応じないと言明し、軍用地強制継続使用と自衛隊の沖繩配備が施政権返還の前提条件とされているのであります。
 佐藤総理は、沖繩の施政権返還を核抜き本土並みだとごまかし、返還後、日米安保体制下に入る沖繩は、事前協議制で在沖米軍の作戦展開行動を事前にチェックできると弁明してきました。ところが、協定審議にあたって、米上院外交委員会の軍事小委員会に参考人として出席したウエスト・モーランド米陸軍参謀総長は、十一月八日、日本と結ばれている事前協議制度は部隊の作戦行動に差しつかえないと証言し、日本本土及び沖繩からの兵力の移動も協議の対象にならない、そして、日本、沖繩からの米戦闘部隊への兵たん補給作戦も協議を必要としないと、そのものずばり米国の立場を明らかにしているのであります。
 これらの事実は、政府の国会答弁と明らかに食い違っており、ここに佐藤内閣のいう核抜き本土並みの偽りとごまかしがあり、日米両政府の沖繩返還の基本姿勢が、基地の現状維持と自由使用に置かれていることは明白であります。だからこそ、政府・自民党は、憲法に明らかに違反している強制土地使用法案を執拗に押しつけてきているのであります。
 パンと平和を求めた県民に石と核兵器、毒ガスを与えるたぐいの法案を断じて認めることはできず、あらためてその撤回を強く要求するものであります。(拍手)
 次に、特別措置法案及び改廃法案についてでありますが、この二法案の制定もまた協定批准の前提条件となっており、反対せざるを得ません。
 VOA放送の存続、極東放送及び外資企業の権益保護を優先しているばかりか、沖繩県民の生活と民主的諸権利を復帰の名において剥奪しようとしております。
 沖繩県民は、戦後全くの無から立ち上がってきました。占領意識まる出しの米軍によって諸権利を侵害され、あるときには、ひかれても殺されても泣き寝入りをせざるを得なかったのであります。このような無権利状態の中で、一つ一つ戦い取ってきたのが教育委員の公選制であり、市町村職員のストライキ権などであります。したがって、これらの諸権利や既得権を剥奪することは断じて許されないのであります。
 また、たばこ産業、製塩業、通関業務並びに基地関係業者など、復帰によって転廃業を余儀なくされる労働者及び業者に対する保護対策もきわめて不十分となっており、その他県民の復帰不安を具体的に解消していくための法案とは認めがたく、多くの重要事項を政令で定めようとしていることも納得できるものではありません。
 次に、振興開発特別措置法案についてでありますが、計画の原案作成権は県知事にあるものの、最終決定権は総理大臣にゆだねていて、県民本位の開発計画となっていないばかりか、米軍基地の撤去、整理縮小計画が何ら示されておらず、広大な軍事基地を無条件で容認した形で、沖繩の振興開発は決してできるものではありません。
 開発可能な沖繩本島中部の嘉手納村、読谷村、北谷村、コザ市、宜野湾市、浦添市等の総面積百三十平方キロ中、約七十平方キロが軍用地となっており、これら関係市村の総面積の五四%に軍用地は達しているのであります。また、那覇市の場合も三分の一以上は軍用地になっているのであります。
 このように密度の高い基地の存在は、市町村の都市計画、地域開発に大きな障害となっており、基地の存在が続く限り、沖繩の経済開発の平和的発展は不可能であり、振興開発特別措置法案は、基地の平和利用を展望する具体策を全く不問に付しているのであります。
 以上、私は、強制土地使用法案を中心に、国内関連四法案及び一承認案件について、幾つかの問題点を指摘しながら反対討論を行なってまいりました。
 最後に付言しておきたいことは、政府・自民党がたとえ数の暴力で返還協定を強行採決し、国内関連法案を可決することができたとしても、沖繩県民の怒りと強い不満を押えることは決してできるものではありません。(拍手)
 いまや、沖繩県民を含む国民の声は、あげて佐藤内閣のすみやかなる退陣を強く求めております。戦後政治の総決算ともいうべき沖繩の祖国復帰を、アメリカに屈服し、県民不在、国民無視の軍事協定を結ぼうとしている佐藤内閣の責任は、きわめて重大であります。
 不法で無効のサンフランシスコ条約第三条を容認し、アメリカの沖繩支配に協力、加担して、祖国復帰の戦いを米軍権力と一体となってはばんできた政府・自民党が喜ぶような復帰内容となっているところに、沖繩の新たな悲劇の歴史が始まろうとしているのであります。(拍手)
 平和憲法下への真の完全復帰を求めて戦い続けてきた県民にとって、このことは耐えがたい屈辱でしかありません。ここに、わが党が返還交渉のやり直しを強く要求し、全野党が沖繩協定に強く反対し、それと一体をなす国内関連法案にもこぞって反対する理由があるのであります。
 沖繩を軍事目的のためにのみ日米両国で利用し、施政権返還とすりかえに自衛隊を配備して、再び沖繩を日本の最前線基地にしようとする沖繩協定及び国内関連法案にあらためて強く反対の意を表明するものであります。(拍手)
 わが党の主張と沖繩県民の要求の正しさは、歴史の過程において必ず証明されることを確信し、佐藤内閣は、当然のさばきとして、近い将来、国民の名においてその犯罪的政治責任をきびしく弾劾されるであろうことを強く警告して、私の反対討論を終わります。(拍手)
#13
○議長(船田中君) 中川嘉美君。
  〔中川嘉美君登壇〕
#14
○中川嘉美君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、沖繩振興開発特別措置法案、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案、沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案、及び人事院の地方の事務所設置に関し承認を求めるの件に対し、一括して反対の討論を行なうものであります。(拍手)
 以下、反対の理由を申し上げます。
 第一点は、沖繩返還協定との関係において、この一連の法案は密接不可分のものであります。
 さきに、自民党が多数を頼む横暴によって国会審議に重大な汚点を残す筆舌に尽くしがたい強行採決を行なった沖繩返還協定が、四半世紀にわたる異民族支配から沖繩が祖国に復帰する沖繩県民をはじめ国民の喜びを裏切り、政府みずからが言い続けてきた核抜き本土並みがいかに欺瞞に満ちたものであるかは、去る十一月二十四日の本会議の席上、わが党代表の協定承認に対する反対討論で詳細に述べたとおりであります。したがって、返還協定については再びことばを重ねることを省きますが、その協定によって及ぼす影響が、具体的に悪い面をさらけ出し、沖繩県民はもとより、国民に対し、政府の対米交渉能力の限界と、米側の占領行政姿勢を国内法の制定に持ち込み、国家権力による圧迫を加えようとしているのが、これらの法案であります。
 すなわち、委員会の審議を通じ一そう明瞭になったことは、日米安保条約を原点とし、一九六九年の佐藤・ニクソン共同声明、それに基礎を置いた沖繩返還協定、さらに久保・カーチス取りきめと、この一連の日米軍事複合体制が至上の方針となっていることであります。
 われわれは、言うまでもなく、返還協定に示された沖繩返還の態様が、アジアの緊張を激化し、沖繩の祖国復帰を機に日本みずからがそのにない手となることが世界の軍事戦略的時流に逆行するものであり、また、ニクソン・ドクトリンによるベトナム、韓国、日本からの米軍の撤兵、ニクソン訪中が、直ちに米中和解につながらないとしても、米中の対話の場を広げ、少なくとも米国みずから緊張緩和を模索する努力を示し始めた中で、日本みずからが孤立の道を歩むことを指摘するものであります。
 また、かりに政府がアジアの緊張を論証するに足る情勢を把握するとしても、その中でこそ、日本みずからが平和国家としての自主的な外交姿勢を示し、緊張緩和のための手段を尽くすべきであると訴えたいのであります。
 しかるに、これら法案の審議を通じての政府の態度は、さきに述べたとおり、日米安保体制を原点とする路線を至上方針として、国内法をこれに追随させ、外交交渉の結果からいかに国民の人権と福祉と繁栄と社会の平和を守るかという努力を法案に示さず、またその努力を国会審議の上で求めない、また国民に求めないという独善的態度を糾弾するものであります。したがって、公用地等暫定使用法案あるいは復帰に伴う特別措置法案に明瞭なとおり、立法構造の混乱や現行法無視、さらに自民党の多数を頼んでの憲法に対する独断的な解釈、すなわち違憲の疑義をあえて隠蔽しているというべきであります。
 その結果、これらの法案は、沖繩県民の基本的人権をじゅうりんし、極論していうならば、太平洋の軍事的かなめ石としての沖繩を、米軍基地機能、自衛隊派遣を絶対視する日米軍事複合体制によってさらに固定化するため、施政権返還の代償に代価を払うのみならず、米大統領行政命令による過酷な占領軍政の諸体系をわが国の国内法に組み入れているとさえいうべきものであります。
 したがって、わが党は、憲法擁護の立場から、現行法規を尊重し、平和と沖繩同胞の人権を守り、その財産を尊重し、復帰後の沖繩が、わが国の地方公共団体として本土の地方公共団体と差別なく、円滑な権能の運営により、地域社会の発展を期す上からも、重大な欠陥と不当性を持つこれら法案に断固反対するものであります。
 第二点は、これらの法案が、沖繩県民の意思を結集し、また、沖繩の心を凝結した琉球政府の復帰措置に関する建議書に報いるところがないことであります。
 沖繩が基地の中の島であることは言うまでもありません。しかも、一九五〇年代の米戦略の転換、すなわち、米軍の対共産圏周辺戦略の中で、共産圏の周辺基地としてその中心となり、一貫した中国封じ込め戦略の第一線に位置づけられ、核兵器による報復戦略の中で核基地として利用されてきたことは周知の事実であり、返還協定の七千万ドルの核撤去費支払い要求がこれを証明しております。
 この沖繩にあって、戦後二十六年間、平和を願い、人権の復権を願い、われわれが味わったことのない軍政下の抑圧の中で、だれよりも祖国への復帰を熱願し、想像を絶する苦難に耐えて日本人であることを主張してきたのは沖繩県民であるというべきであります。(拍手)したがって、その歴史を通し、わが身の体験を通して訴えた復帰措置に関する建議書は、平和に徹し、異民族支配の中から真の祖国復帰の実現を希求する悲願の書であるというべきであります。
 佐藤総理は、みずから、「沖繩県民の労苦に報い、あたたかく迎えたい」と口にしながら、この建議書の何項目を法案に取り入れたか、また、これを取り入れようとされるか。あるいは、この沖繩の悲願に対して、みずから意のあるところをどこまで心を尽くして語られたか。私は、その事実を聞かないことに、また、総理がこれを語られないことに、耐えがたい冷酷ささえ感ぜざるを得ないのであります。
 第三点は、これら法案の個々の内容について、反対の理由を明らかにするものであります。
 まず、沖繩返還の態様のかなめをなすものは、言うまでもなく、公用地等暫定使用法案であります。違憲のかたまりとさえいわれているこの法案がもし制定されれば、私は、国民の主権を負託された日本の国会は、現在はもちろん、後世にその非を問われるものと考えるものであります。この法案が、重大な違憲性を持って強権を発動し、法のもとに平等であるべき権利を侵し、沖繩県民の財産権を抑圧することは、わが党議員の質問に答えた総理の発言によっても明らかであります。すなわち、「憲法違反とは思わないが、まだまだ本土との差があることは認めざるを得ない」「私有権を強権によって収用することは認めなければならない、これは基地の現状を変えないように処置するところに問題がある」「公共の用だから、がまんしろとは言えない、憲法の精神から見てもよくない」等、沖繩県民の人権、財産権の尊重が、この法によって本土並みに尊重するとは言えず、沖繩差別のあることを総理みずから発言されているのであります。
 この法案が、憲法九条をはじめ、第十四条、第二十九条、第三十一条、第三十二条に対する違憲性を持ち、さらに第九十五条の住民投票によりてはじめて制定を見るべき性質のものであることは、この法案による沖繩基地の規模と態様から見て、第九十五条の持つ意味から明らかであります。公聴会において、協定賛成の公述人からさえも、この法案に対する疑義を投げかけた結果からも、佐藤総理みずからが満足していないとするこの法案を、なぜこれを撤回し、日米安保条約堅持の政府サイドからしても、米軍地位協定二条一項(a)に基づいた手続をし、また地位協定に基づく特別措置法の附則第二項を適用し、米軍基地を扱わないのか。また、公共施設用地、自衛隊関係用地をそれぞれ分割し、現行憲法に基づく現行法律により、本土における公共施設用地、自衛隊関係用地取得の適法と手法に立ち戻る努力を示さないかと言いたいのであります。
 われわれが、この法案の持つ違憲性についての詳細は、委員会審議の過程を通じて明らかにし、さらに去る九日、社会、民社両党とともにその見解を明らかにしたところであります。政府みずから最も厳粛に憲法を尊重するべきであることは、言うまでもありません。委員会審議を通じ政府が行なった答弁は、過去における政府側発言をもあえて否定し、問題を混迷に導く詭弁を弄し、少しも解明されていないのであります。しかも、米軍基地の取得と根拠法において異質の自衛隊用地を複合し、加えて、公共施設用地をも抱き合わせた底意には、沖繩の新しい軍事的態様、すなわち、日米軍事複合体制による新しいかなめ石としての沖繩建設のためにする策謀があり、そのことを如実にあらわす危険な立法措置にほかならないのであります。
 政府において、わが国民の主権を尊重し、その人権、財産権を尊重するとともに、住民と地域をもって構成されている地方公共団体の自治権を尊重する良心と責任を持つならば、現在米施政権下にある沖繩が日本人の住む日本の領土である限り、すでに沖繩をあたたかく迎えると約束し、それを実現することこそ、政府として最大の責任であるはずであります。したがって、この法律が土地所有者を対象とするとしても、その土地使用のもたらす結果は、使用地面積の大きさにおいても、また使用の目的と質においても、現在と何ら変わらないことからも、沖繩県の発展のため、復帰と同時に、日本の地方公共団体としてその機能行使と運営実態に本土と比較にならない制約を受けることから、さらに、当然、憲法第九十五条の本旨から見て、同条の適用に基づき住民投票を経て初めて法律制定を見るべきことが憲法を尊重する立場であり、住民投票の手続が絶対欠かせないものであることは明らかであります。これが当然、地方自治の本旨を尊重する義務を持つ政府がとるべき姿勢であるというべきであります。
 復帰に伴う特別措置法案についても、政府の姿勢は同様であるというべきであります。
 この法案第一条の目的は、沖繩の復帰に伴い本土法制度の円滑な実施をはかることを明示してあります。したがって、沖繩の復帰によって沖繩県民福祉が増進されるために必要な措置として、時間を与え、必要な特別措置を法制化することが本法の本旨であります。
 この本旨からして、あくまでも沖繩県民の意思と要望を尊重し、米施政権下で抑圧された県民の自由と権利を復権し、おくれた県民福祉を本土と同等の域に充実一体化し、本土より、よりよきものは維持し、むしろ本土側がその水準と内容を改善し、本土よりおくれた水準と内容のものは、すみやかに本土のそれに充実向上することであるべきであります。
 しかるに、この法案には、その目的といささかの関係もない、異質であり、しかも県民福祉を阻害する条項、さらには本土法制度を踏みにじってさえいる条項があります。すなわち、米海外広報局が共産圏諸国に対して反共宣伝放送を行ない、しかも地域住民に著しい電波公害をもたらしているVOAの存続を組み入れたことは、政府の異常な神経を疑いたくなるのであります。この姿勢には、明らかに国会を欺瞞し、愚弄する姿勢さえ感じられるものであります。また、本土法制度の円滑な実施を飛び越えて、本土法を完全に無視した極東放送の存続についても同様であり、同放送が米軍の第七心理作戦部隊と深い関係にあることは、伝えられているところであります。
 さらに、米大統領の行政命令に基づく沖繩米施政権下の法体系で行なわれた裁判の効力を承継し、なかんずく、刑事裁判の判決、確定の執行をも承継するに至っては、本来、国の司法権に関する問題であり、当然、日本国憲法及びそのもとに置かれたわが国の法の秩序体系のもとに処理すべき問題として、もしそれが施政権者に対する配慮や、国の外交政策上の都合によってゆがめられるとすれば、国の司法権の基本理念は崩壊するものであります。特に、刑事裁判は、国家主権の直接の発動であることから、外国の裁判の効力をそのまま承継する、あるいは自国の裁判の効力の承継を他国へ強制することはあり得ない問題であります。したがって、返還協定の上でも、第五条一項及び二項の民事裁判の効力承継と異なり、刑事裁判効力の承継については、同三項で、その効力を認めることができ、また、引き続き執行することができると規定し、日本政府の選択にゆだねているのであります。
 にもかかわらず、わが党委員の質問において確認したとおり、政府側答弁が、外国の法体系で行なわれた刑事裁判確定を承継し、これをわが国で執行することを確言し、これを執行することは、国家主権をみずから放棄し、司法権の基本理念を崩壊するもので、憲法違反というべきであり、直ちに、刑事裁判については奄美方式の先例にならうべきであります。
 そのほか、米施政権下にあって、長年にわたる苦闘の中から民主主義を育て、次代の育成のために築き上げた、沖繩の教育行政制度の歴史と成果を弊履のごとく捨て去ることは、沖繩のよきものを捨てることであり、この法案の目的に照らしても、県民福祉に逆行するものであります。
 また、本土復帰の過程の重要問題である地籍調査に対して、沖繩の一元化された調査機関に対応する本土政府の調査体制が明確化されていない。政府の対米請求権放棄に伴い、県民の請求権を受け入れ、これを処理する法制度を同時に立てるべきであるが、県民の切実な要望に対しても、口先だけの答弁に終始している等々、わが党は、本土との一体化促進の美名に隠れ、軍事的な要素を持つ異質のものを組み入れただけでなく、違憲性や、県民福祉や当然の権利要求にも重大な欠陥を持つこの法案を断じて容認できないのであります。
 振興開発特別措置法案については、わが党は、社会、民社両党とともに沖繩平和開発基本法案を提出し、その基本的姿勢を明らかにしております。軍事基地撤去に対する基本的姿勢なくして沖繩振興開発は画餅にひとしく、政府提出法案は、その基本において、県民の期待にこたえる資格を失っているというべきであります。したがって、法案審議を通じ、振興開発の具体的なプロセスをも明示し得なかったことは、政府自身に、自主的、積極的な振興開発構想とその推進の姿勢の欠如を示すものにほかなりません。
 同時に、振興開発計画決定に際して県知事の同意を求めることもないこの法案は、地方自治を尊重する姿勢が発見できず、国の強力な出先機関による沖繩支配と地方自治の空洞化が想定され、北海道開発庁の例に見られるとおり、中央の大企業の誘致による拠点開発方式による弊害、本土資本進出の金融、税制面優遇措置が地場産業の発達を阻害する傾向をたどることは明らかであります。
 すでに、外国資本の導入により、無計画な自然と資源の蚕食や公害をもたらしている中で、公害防止施設に対する金融面の低劣さは憂慮を濃くし、また、すでに巧妙な手段を弄する土地の買い占めが始まっている現状の中で、おのずから地方権限を規制するこの法律が、政府の基地撤去に対する消極的な姿勢と相まって、沖繩をして日本列島の産業発展過程の弊害を再現するようなこの法案を、わが党は決して容認できないものであります。
 あわせて、以上の法案を基礎とする関係法令の改廃法案並びに人事院事務所の設置の承認案件には、当然反対するものであります。
 第四点として、委員会の審議でしばしば問題となった米国資産引き継ぎ代価は、それらの米国資産の原資が沖繩の住民に贈与されたガリオア、エロア援助資金であることから、その資金でつくられた資産、施設は沖繩住民に帰属する考えに立つべきことが正しいということは、愛知前外務大臣の国会での答弁であり、また、米上院軍事委のプライス報告にもあり、さらに、米会計検査院長官の証言によっても、ガリオア資産は米国務省の所有する資産とは思わないとしているのであります。
 したがって、わが党は、この本質論からも、政府答弁に見る支払い査定金額の説明にあたっての消極的な姿勢、また、あいまいさにおいても、今後における県民利益擁護、さらに国益の立場からも、とうてい容認できないのであります。
 わけて、対米支払いの中の核撤去費用については、政府は、いまだにその内訳の概貌すらも明らかにせず、撤去の確認の方法についても何ら明らかにしていないことは、七千万ドルを支払うという事実がそのまま沖繩の核の存在を県民、国民に公知せしめるのみで、核隠しの疑惑を残すものであります。米軍の核戦略による日米安保体制のもとで、核あるいは毒ガス兵器の存在に対する疑惑は、本土の米軍基地にも及び、わが党の調査の範囲でも、横田、厚木、佐世保、秋月、川上の各基地に及んでおりますが、政府のこれに対する答弁は、査察点検についても具体的な提案がなされておりません。
 これらの問題は、日米安保条約の長期固定化、安保体制を国是と自称する政府が、みずから核のかさのもとにいることを求めながら、非核三原則を政策とする矛盾をあらわしたものにほかならないのであります。
 これらの問題は、沖繩返還の態様の基礎となる問題であり、このような観点からも、核の疑惑が解消しないことからも、返還協定と表裏一体をなしている一連の関係法案に強く反対するものであります。
 最後に、日本が自主的に主体性をもって沖繩の非軍事化と日中国交回復を実現しない限りアジアの平和は望めないことを、また、緊張と緩和に対応することによって安全を求めることは永遠に安全を失う道であり、平和の道を築くことはみずから主体者となって平和的国際環境をつくる以外に断じてないことを強く訴えて、私の反対討論を終わります。(拍手)
#15
○議長(船田中君) 小平忠君。
  〔小平忠君登壇〕
#16
○小平忠君 私は、民社党を代表いたしまして、ただいま上相されました沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案、沖繩の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案、沖繩振興開発特別措置法案、及び沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律案の四法案、並びに国家公務員法第十三条第五項および地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、人事院の地方の事務所設置に関し承認を求めるの件に対しまして、一括して反対の討論を簡潔に行ないたいと思うのであります。(拍手)
 反対の理由を具体的に申し上げる前に、四法案の土台というべき沖繩返還協定と沖繩返還に対するわれわれの基本的な考え方をまず申し上げたいと思うのであります。
 わが民社党は、去る四十二年八月、沖繩のいわゆる核抜き本土並み返還を提唱して以来、その実現に邁進いたしてまいったのであります。幸いこれが国民世論となり、政府もついにこの方針で沖繩返還協定を結ばざるを得なかったことは、周知のとおりであります。
  〔議長退席、副議長着席〕
しかしながら、返還協定は核抜きが不明確であるばかりでなく、基地の整理、縮小についてそのスケジュールが明らかでないこと、本土法のワクを飛び越えてVOAが存続すること等の重大な問題をはらんでおり、決して核抜き本土並みとはいえない内容であることは、これまでの審議を通じて明らかなとおりであります。
 ただいま上程されております四法律案は、この沖繩返還協定に根を発する関連法律案にほかなりません。しかも、結論からいって、これらの法律案によっては沖繩の本土並み返還が保証されないのみならず、平和で豊かな沖繩建設は、まさに夢物語であるといわなければならないのであります。
 その根源にある理由を申し上げますならば、政府の立っている立場は、日米両国間に深い友好関係が保持されているからこそ、アメリカが善意をもって沖繩の返還に応じてくれるという態度であります。はたしてそのとおりでありましょうか。わが党の主張は、確立された国際法に照らしても、沖繩の返還は日本の権利として堂々と要求すべき問題であるとしているのであります。(拍手)この根本的な相違のいずれが最も国益に合致するかは、論ずるまでもないのであります。
 まず、復帰特別措置法案については、何よりもVOAの存続に合理性を付与せんとしており、このため電波法の特例を設けるなどの屈辱性を発揮するほか、米軍施政下で行なわれた刑事裁判の効力をそのまま引き継ぐこと、あるいは教育委員会の公選制の廃止を予定していることなどの重大な問題を有しているのであります。
 次に、沖繩振興開発法案について申し上げますならば、最大の問題点は、たとえば嘉手納村では全面積の八〇%、コザ市では七〇%、浦添市では八〇%以上も米軍基地に接収されているごとく、沖繩本島だけを見ても全体の二三%という膨大な面積の返還なくして、何の振興開発ということができ得ましょうか。(拍手)この法律案の目ざすものは、まさに実体を伴わない、名前だけの振興開発だと言っても過言でないのであります。
 しかも、開発計画を策定する振興開発計画審議会の構成が、本土政府役人が十三名、沖繩現地代表がわずか六名というように、著しいアンバランスであり、これでは沖繩県民の声は抹殺されるのであります。
 さらには、復帰に伴う県民雇用の不安に対する救済措置がきわめて不十分であるばかりか、これとうらはらになるといわれる政府構想の開発庁設置法案をあわせて見まするときに、沖繩県民に与えられるべき本来の地方自治を将来おかすおそれのあることは、いなめないところであります。
 これらの法律案を受けた関係法令の改廃法案は、まさに論ずるに足らない技術的手続法にほかならないのであります。
 さらに、公用地等の暫定使用法案についてであります。この法律案に関しましては、すでに本院の本会議並びに沖繩・北方特別委員会の審議を通じてその違憲性が明らかにされ、まさに史上類例のない悪法としての内容が究明されたところであります。すなわち、社会、公明、民社の三党が、巻き起こりつつある同法案反対の強い世論にこたえるため、異例の措置をもって三党が共同でその反対理由を天下に表明し、明らかにしているところであります。
 そもそも、同法案は、沖繩返還協定と不可分一体の性格を持ち、特に本土では地位協定の実施に伴う土地等に関する特別法によって、強制収用が六カ月に限定されているにもかかわらず、今回の法案では、これが実に約十倍の五カ年に延長されているのであります。また、本土法では認められていない自衛隊基地についてまで強制使用の対象を拡大すること、さらに、道路、水道、電気事業などの純粋な公共用地についても、これとは全く異質の軍用地とを抱き合わせるという形で、本土土地関係法の体系を混乱におとしいれるものでありまして、断じて容認できないところであります。(拍手)このことは、やがて本土法の改悪、変質にまで及ぶおそれがきわめて大きいこと、しかも、この法案に基づく土地利用の前提となるべき沖繩の地籍調査が、米政府との話し合いで行なうことができたにもかかわらず、いままでこれをなさなかったのみならず、今後もこの調査計画が明らかにされていないことなどが主要な問題であり、この法律案は、どの角度から見ましても悪法の典型というほかなく、先ほども指摘したごとく、きわめて違憲性の高いものでありまして、決して容認できないのであります。
 以上を総括いたしまして結論的に言うならば、これら沖繩返還協定と密接に関連する四法律案は、VOA存続の特例法の容認や公用地暫定使用法案に見られるごとく、沖繩の返還が何ら本土並みでないばかりか、本土並みということばそのものさえ空洞化せしめるものであることは、もはや多言を要しないのであります。すなわち、これは、本土並みとは似ても似つかぬしろものであると言っても一向差しつかえないのであります。平和で豊かな沖繩建設を何ら保証するものではないということを、私は重ねて主張するものであります。また、先ほど申し上げた振興開発計画審議会の構成などからして、それが沖繩県民の意思と遊離し、あるいは将来において沖繩県民の自治を疎外する危険性はきわめて大であるといわなければならないのであります。
 このような状態で本土へ復帰いたしましても、沖繩県民は再び実質的な差別と本土支配に苦しみ、本土と沖繩との心の一体化、沖繩県民の本土不信の解消は、永遠にでき得ないことは必至でありましょう。これでは、沖繩百万県民はもとより、国民の長年の願望であった沖繩返還は、形の上では実現されたものの、沖繩県民の意思を無視し、しかも将来に禍根を残すものにならざるを得ないと私は考えるものであります。
 かかる見地から、私は、ただいま上程されておりまする四法案並びに人事院地方事務所設置に関し承認を求めるの件に対しまして強く反対の意思を表明すると同時に、沖繩振興開発特別措置法案に対する自由民主党提案の修正案でありますが、これは沖繩県民を代表する屋良主席の建議書の趣旨にこたえたものとは認められませんので、せっかくの修正案でありますが、賛成することはできないのであります。
 以上、反対の意思を明らかにいたしまして、私の討論を終わる次第であります。(拍手)
#17
○副議長(荒舩清十郎君) 東中光雄君。
  〔東中光雄君登壇〕
#18
○東中光雄君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております沖繩関連法案について、反対の討論をいたします。(拍手)
 これらの案件は、日米沖繩協定と不可分一体のものであり、日米両国政府間で協定批准の前提とされている重要案件であります。沖繩協定が、ニクソン・ドクトリンに基づき、アメリカのアジア侵略のかなめ石としての沖繩の役割りをあくまでも維持するために、謀略部隊、特殊部隊を含む米軍基地をほとんどそのまま存続させるばかりか、自衛隊の配備によって日米共同作戦体制を一そう強化し、事前協議制度を有名無実にするなど、日米安保条約を事実上改悪するものであることは、すでに明らかになっているところであります。(拍手)
 その上、沖繩協定は、二十六年にわたる米軍の軍事占領による沖繩県民の被害に対する請求権を放棄し、本来県民の資産であるべき三公社その他の資産を大金を支出して買い取るなど、きわめて屈辱的な性格を持っておるものであります。
 このような沖繩協定を国内法的にも保障するのがこれらの関連法案であります。したがって、その中には、復帰に伴って政府が当然とるべき措置が含まれているとはいえ、本土法適用のための特別措置の名のもとに、米軍基地の存続、占領下の裁判の効力の引き継ぎ、アメリカ企業の既得権の承認など、憲法をはじめとする国内法体系と全く矛盾し、これを根底からくつがえす許しがたい条項を含んでいるものであります。まさに現行法の民主的条項改悪の突破口が沖繩関係特別措置法によって切り開かれようとしておるのであります。
 次に、関連法案のおもな問題点について、反対の理由を明らかにいたします。
 その第一は、公用地等暫定使用法案についてであります。
 この法案は、別名軍用地強奪法といわれていることにも端的に示されておるように、全くファッショ的な違憲立法、差別立法であります。ポツダム宣言、ヘーグ陸戦協定などに違反する不法不当な米軍の占領に引き続き、サンフランシスコ条約第三条によりアメリカに売り渡された沖繩県民の、二十六年にわたる言語に絶する屈辱と苦痛を典型的に示すものは、米軍による膨大な土地の強奪であります。銃剣を突きつけ、戦車やブルドーザーを繰り出し、問答無用に土地を強奪したその蛮行は、佐藤総理さえ不法不当と言わざるを得なかったものであり、いかなる理由をもってしても、絶対に合法化できるものではありません。ところが、この法案は、あえてこのような米軍の野蛮な行動を免罪し、合法化しようとするものであります。
 その内容について見れば、本法案は、復帰後の沖繩に核攻撃機能と装備を持つ米軍第三海兵水陸両用部隊、第十八戦術戦闘航空団などの核戦争兵力やCSG、FBISなどのCIA機関の存続を許すものであり、憲法第九条、戦力不保持の原則に違反することは明白であります。(拍手)
 土地強制取り上げのやり方は、施政権復帰のその瞬間に、何らの行政手続を経ることなしに使用権を設定するという、まさに問答無用のやり方であり、憲法第二十九条、国民の財産権保障規定、憲法第三十一条、適法手続条項に違反し、さらに、行政訴訟提起を事実上不可能とするもので、憲法第三十二条、国民の裁判を受ける権利を不当に侵害するものであります。(拍手)また、憲法第十四条、法の前の平等の原則に違反し、立法手続においても、憲法第九十五条、地方自治特別法の住民投票の規定に違反する、まさに類例のない憲法じゅうりん法であります。
 さらに、本法案は、わが国の土地収用法体系の根幹に重大な変更をもたらし、戦時中の悪名高い国家総動員法でさえなし得なかった権力による一方的な土地強奪を行なおうとするものであります。本土においては土地強制収用の法的根拠を持たない自衛隊の用地を強制的取り上げの対象とすることは、自衛隊の配備に反対している沖繩県民の意思を踏みにじる二重、三重の暴挙であるばかりか、やがては、本土の沖繩化として、本土における自衛隊用地の強制収用に道を開くねらいが隠されているものといわなければなりません。(拍手)
 このように、本法案は、戦前、戦中、戦後を通じて、わが国はおろか、世界にも比類まれな、きわめて悪質な強権立法であり、沖繩県民はもちろん、日弁連をはじめ、多数の法学者、各界人士が、違憲立法として糾弾しておるところであり、わが党の断じて容認できないものであります。(拍手)
 第二は、復帰特別措置法案についてであります。
 この法案は、現行国内法のうち四百八十一件に関連する膨大な内容と幾多の問題点をかかえており、当然国内法に関連する特別措置法として国会の各委員会において審議を尽くさるべきものであります。しかるに、政府はあえてこれを一本の法律とし、しかも法律事項の多くを政令委任事項とするなど、まさに非常時立法にもひとしいものとしたのであります。このような行政権の優位、立法権侵害は、議会制民主主義の基本に反するものであり、断じて許すことはできません。(拍手)
 本法案でまずあげなければならないのは、VOAを引き続き存続させることであります。審議を通じて、これが電波法を侵害し、アメリカの謀略的放送機関であることが客観的資料で明らかにされたにもかかわらず、政府は存続の根拠さえ明らかにし得なかったのであります。また、極東放送が米第七心理作戦部隊と密接な関係にあることが暴露されました。謀略宣伝を任務とするこれらの放送機関を存続させることは、アメリカのアジア侵略政策に加担し、わが国の主権の一部を売り渡すものであります。(拍手)
 また、わが党が追及した沖繩、台湾間の海底ケーブルについては、いやしくも独立国家として外国軍隊所有の国際海底ケーブルの存続を認めることは、国際的にも全く例を見ない屈辱的な行為であります。さらに、このケーブルの存続をはかるために、国内にだけ適用される地位協定を国外にまで及ぼし、保護水域というあいまいきわまりない取りきめまで行なうことは、地位協定の乱暴な拡張解釈であり、安保条約の変質を典型的に証明するものであります。(拍手)
 さらに、裁判の問題、特に国家権力の端的な行使である刑事裁判について、わが党は、わが国の主権を行使しながら、真の沖繩復帰にあたって何らの混乱をも生ぜしめない方途を具体的に明らかにいたしました。これに反して、政府が、異民族裁判の引き継ぎを平然として行なおうとしていることは、まさに国家主権を守る意思が一かけらもないことを示すものであるといわなければなりません。(拍手)
 そして、この法案の施行によって、沖繩刑法、日本刑法のいずれによっても裁判が可能となる問題、法施行以前にさかのぼって処罰されるという、憲法第三十九条不遡及の原則違反の問題など、わが国裁判史上ぬぐいがたい汚点を残すものであります。(拍手)
 他方、この法案は、米軍の占領支配と弾圧の中で民族教育をあくまで守り、教育権は国民にあるとの立場を堅持して沖繩県民がかちとってきた教育委員の公選制など、教育の根本に関する制度や、公務員の政治活動の自由などの民主的諸権利を、いわゆる本土並み法適用の名のもとに一挙に剥奪しようとする、きわめて反動的な内容を持っておるものであります。(拍手)
 第三は、いわゆる振興開発特別措置法案であります。
 この法案審議の過程で明白になったことは、政府が平和で豊かな沖繩県の復興を願う県民の意思に反して、公害大企業を沖繩に誘致し、基地の苦しみに加えて大企業による公害まき散らしと、水、電力、土地の収奪をつけ加えようとしていることであります。農林漁業、中小企業の保護育成や県民の福祉の増進を怠り、沖繩県の自治を徹底的に破壊しようとしていることであります。
 すなわち、本法案は、石油、アルミなど典型的な公害大企業を沖繩に誘致し、これらの企業の集中する地域を工業開発地区に指定して、税制上の優遇措置をはじめ、工業用地、道路、港湾、工業用水など、あらゆる便宜を提供するものであります。これらは、臨海型装置産業の誘致に慎重な配慮を要請した琉球政府の建議書の立場を踏みにじるものであります。この反面、農業に対しては、低いキビ価格を放置し、食管制も適用せず、農地改革の実施をおくらせようとしています。中小企業を本土の大資本から保護する措置もほとんどとられておりません。それだけでなく、本法案は開発計画の決定権を総理大臣が握り、道路、河川、ダム、港湾などに対する知事の権限を国に吸い上げ、新設を予定されている沖繩開発庁総合事務局とあわせて、沖繩開発のあらゆる面にわたって県民の自治権を奪おうとするものであります。(拍手)
 わが党は、本法案に反対し、県知事のもとに民主的な審議会を設置して、県民の意思を反映した沖繩復興五カ年計画をつくり、国がこれらの計画に対して財政的、技術的にもひもをつけない大幅な援助を与えることを強く要求するものであります。(拍手)
 最後に、佐藤内閣と自民党は、本関連法案の審議は十分尽くされたとしていますが、その実態は、公聴会や連合審査会など、審議の形式を整えることにきゅうきゅうとして、核や基地問題をはじめ、国民の重大な関心事に対しては何ら納得のいく答弁をせず、その態度は不誠実きわまりないものであります。本来、立法府たる国会は、各法案についてできるだけ逐条的に問題別に審議を尽くすべき責務を負うておるものであります。(拍手)しかるに、この歴史的に重要な沖繩案件の審議において、五案件を一括して一般質疑を行なったのみであり、わが党の徹底審議の要求にもかかわらず、一方的に質疑終了宣言を行なって審議を打ち切ったのであります。これは、協定の自然成立をねらう強行採決の暴挙とあわせて、議会制民主主義を踏みにじるものとして、とうてい容認できないところであります。これこそ、沖繩協定を強行する佐藤内閣と自民党の、県民の苦難の歴史を無視し、国の運命を危うくする反民主的本質を余すところなく示したものであります。このことを強く指摘しまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
#19
○副議長(荒舩清十郎君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、日程第一ないし第四の四案を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。日程第一、第二及び第四の三案の委員長の報告はいずれも可決、日程第三の委員長の報告は修正であります。四案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#20
○副議長(荒舩清十郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#21
○副議長(荒舩清十郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#22
○副議長(荒舩清十郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#23
○副議長(荒舩清十郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 四百二十六
  可とする者(白票)      二百五十八
  〔拍手〕
  否とする者(青票)       百六十八
  〔拍手〕
#24
○副議長(荒舩清十郎君) 右の結果、四案とも委員長報告のとおり決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔参照〕
 沖繩の復帰に伴う特別措置に関する法律案他三件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    愛知 揆一君
      青木 正久君    秋田 大助君
      天野 公義君    天野 光晴君
      荒木萬壽夫君    有田 喜一君
      伊東 正義君    伊藤宗一郎君
      伊能繁次郎君    池田 清志君
      石井  桂君    石井  一君
      石井光次郎君    石田 博英君
      稻葉  修君    稻村佐近四郎君
      稲村 利幸君    宇田 國榮君
      宇都宮徳馬君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      浦野 幸男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 半次君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小澤 太郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      大石 八治君    大石 武一君
      大久保武雄君    大竹 太郎君
      大坪 保雄君    大西 正男君
      大野  明君    大野 市郎君
      大橋 武夫君    大平 正芳君
      大村 襄治君    岡崎 英城君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 六月君    加藤 陽三君
      鹿野 彦吉君    賀屋 興宣君
      鍛冶 良作君    海部 俊樹君
      笠岡  喬君    梶山 静六君
      金丸  信君    金子 一平君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      仮谷 忠男君    神田  博君
      菅  太郎君    菅野和太郎君
      木野 晴夫君    木部 佳昭君
      木村 武雄君    木村武千代君
      菊池 義郎君    岸  信介君
      北澤 直吉君    久保田円次君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小坂善太郎君    小島 徹三君
      小平 久雄君    小峯 柳多君
      小宮山重四郎君    小山 省二君
      河野 洋平君    河本 敏夫君
      國場 幸昌君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤 榮作君
      佐藤 孝行君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      坂村 吉正君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    始関 伊平君
      椎名悦三郎君    塩川正十郎君
      塩谷 一夫君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 一郎君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      進藤 一馬君    菅波  茂君
      鈴木 善幸君    砂田 重民君
      砂原  格君    瀬戸山三男君
      園田  直君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      田村 良平君    高鳥  修君
      高橋 英吉君    高橋清一郎君
      高見 三郎君    竹内 黎一君
      竹下  登君    谷垣 專一君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      坪川 信三君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    床次 徳二君
      中尾 栄一君    中垣 國男君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島 茂喜君    中曽根康弘君
      中野 四郎君    中村 梅吉君
      中村 弘海君    中村 拓道君
      中村 寅太君    中山 利生君
      中山 正暉君    永山 忠則君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西岡 武夫君
      西村 英一君    西村 直己君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野中 英二君    野原 正勝君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    葉梨 信行君
      橋口  隆君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    八田 貞義君
      服部 安司君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林  義郎君    原 健三郎君
      原田  憲君    廣瀬 正雄君
      福田 赳夫君    福田 篤泰君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      藤山愛一郎君    古内 広雄君
      古川 丈吉君    古屋  亨君
      別川悠紀夫君    保利  茂君
      坊  秀男君    細田 吉藏君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田 正男君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松浦周太郎君
      松澤 雄藏君    松田竹千代君
      松永  光君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    松本 十郎君
      松山千惠子君    三池  信君
      三木 武夫君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水野  清君    湊  徹郎君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上  勇君    村上信二郎君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    粟山 ひで君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田重次郎君
      森山 欽司君    安田 貴六君
      山口シヅエ君    山口 敏夫君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      山本 幸雄君    豊  永光君
      吉田 重延君    吉田  実君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺  肇君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    阿部未喜男君
      赤松  勇君    井野 正揮君
      井上 普方君    石川 次夫君
      上原 康助君    卜部 政巳君
      江田 三郎君    大出  俊君
      大原  亨君    岡田 利春君
      加藤 清二君    勝澤 芳雄君
      勝間田清一君    角屋堅次郎君
      金丸 徳重君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川村 継義君
      木島喜兵衞君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      黒田 寿男君    小林 信一君
      小林  進君    後藤 俊男君
      河野  密君    佐々木更三君
      佐藤 観樹君    佐野 憲治君
      斉藤 正男君    阪上安太郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      田中 武夫君    田中 恒利君
      田邊  誠君    高田 富之君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉 七郎君    辻原 弘市君
      土井たか子君    堂森 芳夫君
      内藤 良平君    中井徳次郎君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      芳賀  貢君    長谷部七郎君
      畑   和君    華山 親義君
      原   茂君    日野 吉夫君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      藤田 高敏君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    堀  昌雄君
      松浦 利尚君    松沢 俊昭君
      松平 忠久君    松本 七郎君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      美濃 政市君    八百板 正君
      八木  昇君    安井 吉典君
      柳田 秀一君    山口 鶴男君
      山中 吾郎君    山本 幸一君
      山本 政弘君    山本弥之助君
      横路 孝弘君    米田 東吾君
      相沢 武彦君    新井 彬之君
      有島 重武君    伊藤惣助丸君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      鬼木 勝利君    貝沼 次郎君
      桑名 義治君    小濱 新次君
      古寺  宏君    斎藤  実君
      坂井 弘一君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    田中 昭二君
      多田 時子君    鶴岡  洋君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      中野  明君    西中  清君
      林  孝矩君    樋上 新一君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      二見 伸明君    古川 雅司君
      正木 良明君    松尾 信人君
      松尾 正吉君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    矢野 絢也君
      山田 太郎君    渡部 通子君
      合沢  栄君    麻生 良方君
      伊藤卯四郎君    池田 禎治君
      今澄  勇君    受田 新吉君
      内海  清君    岡沢 完治君
      春日 一幸君    川端 文夫君
      河村  勝君    栗山 礼行君
      小平  忠君    小宮 武喜君
      佐々木良作君    鈴木  一君
      曾禰  益君    田畑 金光君
      竹本 孫一君    塚本 三郎君
      西尾 末廣君    門司  亮君
      吉田 賢一君    吉田 之久君
      和田 耕作君    和田 春生君
      渡辺 武三君    青柳 盛雄君
      浦井  洋君    小林 政子君
      田代 文久君    津川 武一君
      寺前  巖君    土橋 一吉君
      林  百郎君    東中 光雄君
      不破 哲三君    松本 善明君
      山原健二郎君    米原  昶君
      安里積千代君    瀬長亀次郎君
    ―――――――――――――
#25
○副議長(荒舩清十郎君) 次に、日程第五につき採決いたします。
 本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#26
○副議長(荒舩清十郎君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
 輸出保険法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
#27
○藤波孝生君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、輸出保険法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#28
○副議長(荒舩清十郎君) 藤波孝生君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○副議長(荒舩清十郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 輸出保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#30
○副議長(荒舩清十郎君) 委員長の報告を求めます。商工委員長鴨田宗一君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔鴨田宗一君登壇〕
#31
○鴨田宗一君 ただいま議題となりました輸出保険法の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審議の経過と結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における輸出信用供与方式の多様化及び鉱物資源の安定的な輸入確保の重要性にかんがみ、輸出保険制度の拡充をはかろうとするものでありまして、そのおもな内容は、次のとおりであります。
 第一は、輸出代金保険の付保の対象に、新たにバイヤーズクレジットを加え、バイヤーズクレジット及び輸出信用バンクローンに伴う貸し付け金につきましても、非常危険及び信用危険を担保できるよう、輸出代金保険制度を拡充することであります。
 第二は、わが国の企業が、長期契約に基づいて輸入される鉱物の開発資金を、非経営支配外国法人等に貸し付けた場合の長期貸し付け金等を、新たに海外投資保険の付保の対象に加え、非常危険のほか、信用危険も担保できるよう、海外投資保険制度を拡充することであります。
 本案は、去る十月二十一日本委員会に付託され、十一月五日田中通商産業大臣から提案理由の説明を聴取し、十二月三日より数回にわたって質疑を行ない、本日、質疑を終了、採決の結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案による附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#32
○副議長(荒舩清十郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#33
○副議長(荒舩清十郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#34
○副議長(荒舩清十郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後四時十分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  佐藤 榮作君
        法 務 大 臣 前尾繁三郎君
        外 務 大 臣 福田 赳夫君
        文 部 大 臣 高見 三郎君
        厚 生 大 臣 斎藤  昇君
        通商産業大臣  田中 角榮君
        運 輸 大 臣 丹羽喬四郎君
        郵 政 大 臣 廣瀬 正雄君
        労 働 大 臣 原 健三郎君
        建 設 大 臣 西村 英一君
        自 治 大 臣 渡海元三郎君
        国 務 大 臣 江崎 真澄君
        国 務 大 臣 大石 武一君
        国 務 大 臣 木内 四郎君
        国 務 大 臣 竹下  登君
        国 務 大 臣 中村 寅太君
        農林大臣臨時代
        理
        国 務 大 臣 山中 貞則君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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