1971/07/24 第66回国会 参議院
参議院会議録情報 第066回国会 文教委員会 第1号
#1
第066回国会 文教委員会 第1号昭和四十六年七月二十四日(土曜日)
午後三時十四分開会
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委員氏名
委員長 高橋文五郎君
理 事 大松 博文君
理 事 小林 武君
理 事 安永 英雄君
永野 鎮雄君
内田 善利君
萩原幽香子君
小笠原貞子君
昭和四十六年七月二十日右の者は本委員を辞任
した。
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七月二十日議長において本委員を左のとおり指
名した。
金井 元彦君
久保田藤麿君
楠 正俊君
志村 愛子君
大松 博文君
高橋文五郎君
内藤誉三郎君
永野 鎮雄君
濱田 幸雄君
二木 謙吾君
宮崎 正雄君
片岡 勝治君
鈴木美枝子君
鈴木 力君
宮之原貞光君
安永 英雄君
内田 善利君
矢追 秀彦君
萩原幽香子君
加藤 進君
同日議院において左の者を委員長に選任した。
高橋文五郎君
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委員長の異動
七月二十四日高橋文五郎君委員長辞任につき、
その補欠として大松博文君を議院において委員
長に選任した。
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出席者は左のとおり。
委員長 大松 博文君
理 事
久保田藤麿君
楠 正俊君
鈴木 力君
安永 英雄君
委 員
高橋文五郎君
内藤誉三郎君
濱田 幸雄君
宮崎 正雄君
片岡 勝治君
鈴木美枝子君
内田 善利君
萩原幽香子君
加藤 進君
国務大臣
文 部 大 臣 高見 三郎君
事務局側
常任委員会専門
員 渡辺 猛君
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本日の会議に付した案件
○理事選任の件
○調査承認要求に関する件
○教育、文化及び学術に関する調査
(文教行政の施策に関する件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
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#2
○委員長(大松博文君) ただいまから文教委員会を開会いたします。一言ごあいさつ申し上げます。
このたびはからずも文教委員長に選任され、その重責を痛感しております。委員会の円滑な運営を旨とし、誠意をもって職責を全うしてまいりたいと存じますので、皆さま方の格段の御指導、御協力をお願い申し上げます。
簡単でございますが、これをもちまして就任のごあいさつといたします。
どうぞ皆さんよろしくお願いいたします。(拍手)
続いて高橋前委員長から御発言がございます。
#3
○高橋文五郎君 在任中はたいへん皆さま方の御指導御鞭撻をことさらちょうだいいたしましてまことに至らざる者が任務を終えましたことをあつく御礼申し上げます。どうぞ今後ともよろしく御協力賜わりますようお願い申し上げます。(拍手)
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#4
○委員長(大松博文君) まず理事の選任を行ないます。本委員会の理事の数は四名でございます。
理事の選任につきましては、先例によりその指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認めます。それでは理事に楠正俊君、久保田藤麿君、鈴木力君及び安永英雄君を指名いたします。
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#6
○委員長(大松博文君) 次に、調査承認要求に関する件を議題といたします。本委員会といたしましては、今期国会開会中、教育、文化及び学術に関する調査を行なうこととし、その旨の調査承認要求書を本院規則第七十四条の三の規定により議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。―――――――――――――
#9
○委員長(大松博文君) 次に、教育、文化及び学術に関する調査を議題といたします。高見文部大臣から発言を求められておりますのでこれを許します。高見文部大臣。
#10
○国務大臣(高見三郎君) 私は、教育改革等重要な課題をかかえているこの時期に文部大臣の重責をになうこととなりました。まことに任重くして力の足らざるを痛感しておりますが、幸いに国民各層の御支援と文教委員各位の御協力を得て、この責任を果たしてまいりたいと存じます。時代の要請と国民の期待にこたえて、教育改革の推進をはかることは、一九七〇年代の最大の政治的課題の一つであると考えます。
来たるべき時代は、すべての国民が生涯にわたり、家庭、学校、社会を通じてその能力を開発し、繁栄の中にみずから正しく生きる豊かな人間性をつちかうことが強く要求されております。
また、国際化が進む中で、わが国の伝統ある文化の上に新しい時代を開く力を持つ国民の育成をはかることは、国民全体の重要な課題であると考えます。
文教行政をあずかることとなりました私といたしましては、このような時代の要請と国民の期待にこたえるべく最大の努力をいたす考えでありますが、このたび中央教育審議会から、「今後における学校教育の総合的な拡充整備のための基本的施策について」の答申をいただきました。
私は、今後学校教育行政についてはこの答申の趣旨の実現に重点を置く所存でありますが、特にこの機会に日ごろ考えておりますところの一端を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。
まず、中央教育審議会の答申の趣旨を実現するための文部省の体制の整備を行なう必要があると存じます。その第一歩として、先ごろ文部省内に「教育改革推進本部」を発足させ、今後における教育改革の総合的な推進をはかることとしたのであります。さらに初等中等教育の改革につきましては、先導的試行その他教育研究の開発を総合的に推進するための組織を設けて、研究成果を積極的に行政に取り入れる体制を確立いたしたいと存じます。また、高等教育の改革とその計画的な充実を企画実施するための体制の整備をはかってまいりたいと存じます。
初等中等教育の刷新充実につきましては、当面、幼児教育の普及充実、特殊教育の振興をはかるとともに、新しい学校体系の開発を目ざす先導的試行のための準備を進め、課題の解決を着実にはかってまいりたいと存じます。
特に小学校就学前の幼児教育は、人間形成の基礎をつちかうものとしてきわめて大切であり、これが充実をはかることは緊要な課題であります。このため、幼児教育の中心である幼稚園の拡充を計画的に推進するとともに、私立幼稚園に対する助成等についても各種の施策を講じていきたいと考えます。また、さまざまな心身の障害を持つ者に対して、それにふさわしいあたたかい教育の機会を与えていくことは、国民のひとしく念願するところであり、特殊教育の内容の研究を促進するとともに、養護学校の拡充、特殊学級の増設等の施策を一そう推進してまいりたいと存じます。
次に、高等教育につきましては、現在の大学のあり方について提起されているさまざまな問題の解決をはかるとともに、さらに大学を新しい時代に即応したものとするため、高等教育の改革と計画的な整備充実を国民的合意のもとに、一歩一歩進めてまいる所存であります。
特に筑波新大学、放送大学等新しい構想に基づく大学の創設については、積極的に取り組み、その実現を期してまいりたいと考えております。
また、国民の教育に対する期待にこたえるためには、このような制度面の改善のほか、教員の資質の向上と処遇の改善がきわめて重要な課題であります。教職員の給与改善につきましては、去る第六十五回国会において国立及び公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の成立をみたところでありますが、今後、教員免許制度の再検討、新任教員の実地修練及び高度の専門性を付与するための再教育の実施と相まって、教職員の処遇の抜本的改善に努力を注ぎたいと考えております。
このほか、私立学校に対する助成の強化及び奨学事業の充実を一連の総合施策として、年次的に実施することができるよう具体的な検討を促進いたしたいと存じます。
このような学校教育における重要な課題のほか、社会教育の振興、体育・スポーツの普及充実、学術及び文化の振興、国際交流の推進等の当面する課題についても、積極的な施策を講じ、その進展をはかってまいりたいと存じます。
次に、沖繩の教育についてでありますが、長い間の念願でありました本土復帰が近く実現の運びとなりましたことは、まことに御同慶にたえないところであり、今日まで本土との一体化に尽くされました教育関係者の努力に対しましては、深く敬意を表するところであります。
今後、引き続き諸般の施策を積極的に進め、復帰の準備に遺憾なきを期するとともに、教育水準の充実向上をはかってまいる考えであります。
以上、教育改革の問題を中心として、日ごろ感じていることの一端を申し述べましたが、長期的展望に立って教育刷新のための基盤の確立に誠心誠意当たる決意でございますので、文教委員各位の格段の御指導、御鞭撻をお願い申し上げまして就任のごあいさつといたします。
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#11
○委員長(大松博文君) 次に、継続調査要求についておはかりいたします。教育、文化及び学術に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認めます。なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。―――――――――――――
#14
○委員長(大松博文君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。教育、文化及び学術に関する調査のため、今国会閉会後委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認めます。つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定並びに議長に提出する委員派遣承認要求書の作成は、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(大松博文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。
午後三時二十五分散会