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1970/03/16 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 公職選挙法改正に関する特別委員会 第5号
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1970/03/16 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 公職選挙法改正に関する特別委員会 第5号

#1
第065回国会 公職選挙法改正に関する特別委員会 第5号
昭和四十六年三月十六日(火曜日)
   午後一時十七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     中尾 辰義君     渋谷 邦彦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永野 鎮雄君
    理 事
                後藤 義隆君
                中山 太郎君
                戸田 菊雄君
    委 員
                大竹平八郎君
                塩見 俊二君
                平島 敏夫君
                山本敬三郎君
                林  虎雄君
                横川 正市君
                渋谷 邦彦君
                中村 正雄君
                岩間 正男君
   衆議院議員
       公職選挙法改正
       に関する調査特
       別委員長     吉田 重延君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
   政府委員
       自治省行政局選
       挙部長      中村 啓一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○選挙制度審議会設置法の一部を改正する法律案
 (衆議院提出)
○国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永野鎮雄君) ただいまから公職選挙法改正に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、中尾辰義君が委員を辞任され、その補欠として渋谷邦彦君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(永野鎮雄君) 選挙制度審議会設置法の一部を改正する法律案及び国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案を一括議題とし、これより質疑を行ないます。
 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#4
○戸田菊雄君 この国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の改正案等について若干の質問をいたしたいと思うのでありますが、その前に、この過去三回の国の選挙の決算書、これは非常に忙しいところを資料をいただいて――いまここでいただいたものですからこれは検討の時間がありませんので、いずれ今後の改正になったあと、実施状況を踏まえて逐一これらの問題については検討をしてまいりたい、こういうふうに考えます。どうもありがとうございました。
 それで二、三の問題について一応質問をいたしたいと思うのですが、それは具体的な例なんですけれども、一つは東京の世田谷区の祖師谷二丁目の神明社境内、ここで四十四年の都議選の場合、投票所を使用したのです。その投票所というのは、いわゆるプレハブ投票所です。投票所は大体縦が十四・四メートル、横が七・二メートル、それから調査係がいるところは三・六メートル、それから七・二メートル、こういう場所なんです。むろんトイレはついているわけです。これが全部で七十万円かかっているわけですよ。ところが、全部これは都でもって負担をしているわけですね。それからもう一つは大阪市の城東区でありますが、これはテントの投票所なんです。このテントの投票所というものは、はたして選挙の公正な管理その他からいって妥当かどうかということは非常に疑問だろうと思うのです。いずれにいたしましても、テントの投票所を設置をいたしまして、それでそこで四十二年の総選挙と四十三年の参議院選挙を実行しておるわけですね。この経費がやはりこれはテントを借りたのでしょうけれども九万円の経費がかかっている。いずれも前段東京の場合と大阪の場合は全部地方自治体でもってそれらの経費を負担をする、言ってみれば超過負担、全部を自治体において持ってるということになるわけですね。だから、こういう問題について私はこの前も若干指摘をしたんでありまするが、必ずしも今回の予算をもってしても妥当だとかいうようなことは言えない。だから、そういう問題についてどういう一体お考えを持ってるのか、あるいはまた、今度の改正案についてどの程度一体それらのめんどうを見られることになってるのか、この辺をひとつ伺っておきたい。
#5
○政府委員(中村啓一君) 戸田先生のお話にございますように、私ども選挙の管理に当たります者として第一に心がけたいと存じておりますのは、できるだけ有権者の方が気やすく投票をしていただけますようにということでございますので、できるだけ投票所につきましても数は多く設けたいという考え方で、それぞれ打ち合わせをしてきておるところでございます。ところが、大都市等におきましてはなかなかかっこうな施設がないということで、お話にございましたように、中にはプレハブでありますとか、あるいは大阪に御指摘のございましたようにテントという例もなかったわけではございません。で、できるだけ私どもの立場としては、投票所の施設は少なくとも秘密が確保されるような施設が好ましい、したがって、仮設というような点については歓迎はいたしておりません。歓迎はいたしておりませんが、どうしても投票所の施設の確保が困難だという場合には、やはり所によってはやむを得ない場合もあり得るというふうに存じておるわけでございます。そこで、今回改定をお願いしております基準法の新しい基準によりまして、かなりの程度に全般的に経費の確保はお願いできることになろうかと思いますが、正直に申しまして戸田先生のお話しいただきましたような、東京都で例のあったプレハブに必要な経費まで確保できたかということになりますと、そこまでは行っておりません。で、今回見ております投票所経費につきましては、たとえばどうしてもやむを得ない、テントを使用する――これはあまり歓迎はしておりませんが、そういう場合の借り上げ経費等は十分今回の改定経費で措置はされると思いますが、プレハブを買うというまでには至りかねておるのが実情かと存じます。その点は財政当局とも常に議論をしておるわけですが、プレハブの施設そのものを買うということが投票の場合――いわゆる選挙の際だけということになりますと、まあ非常な過剰投資ということになるんで、できれば必要な借り上げ措置で対応できないか、そういう点の経費は何とか見ようというようなことにまで話は詰めておるところでございまして、そういう意味で従来よりも今回の改定経費はある程度の前進はいたしておるわけでございますが、プレハブの施設を買ってやるということをまあ完全にカバーできるまでには至りかねております。
#6
○戸田菊雄君 その、テントが投票所として適当かどうかという質問がちょっと漏れているのですが。
#7
○政府委員(中村啓一君) まあテントにつきましては、私どもはそれほど好ましいとは思っておりません。できればもう少し堅牢なものが確保できることが好ましいであろう。そこで、今回の改定につきましては、民間のいろんな建物でお貸し願えるようなものはお借りをしてやっていく、そういう意味の必要な借り上げ経費というものは基準のこまかい積算の中には織り込んで見ておるところでございまして、可能であればテントよりは民間のしかるべき施設を借り上げてやっていただけないものだろうか、そういうふうに関係の向きと御相談をしていきたいという考え方でおるところでございます。
#8
○戸田菊雄君 テントというのはその日の天候によって相当私は支配されると思うんですね。風が吹いて投票用紙が吹っ飛ばされるとか、雨が降った場合にはぬれて使用にたえないというような事態も発生すると思うんですね。ですからどこからいってもテント投票所というものは不適当だと思うんです。ですからこういう投票所を設けなくても済むような国としての執行体制というものは必要じゃないだろうか、こういうふうに考えるんですね。それがためには何といっても財政が裏づけられないと地方自治体としてはやれないという状態が各所にあるわけですから、そういう問題について大臣の所見を伺いたいんですけれども。交付の十八条ですね、これには明確に百分の五まで、いわゆる五%範囲内でもってこの交付ができるということになっているんです。しかし、現行われわれが理解するところでは三・八%ですね、交付内容の平均が。まだ五%の、いわば国会議員選挙等の執行経費に関する法律第十八条二項に該当するようなことはやられておらないんですね。なおかつこの五%をこえて、たとえば「自治大臣と大蔵大臣との協議がととのった場合においては、百分の五をこえる額」を交付することができるとなっている。だから、あくまでも自治大臣なり大蔵大臣の協議の結果、そういう面での努力があれば私はもう少し交付内容というものをそれぞれ増額していくのにいいのではないか、このように考える。たまたま今回は改正でありますから、そういう内容について自治大臣はどの程度一体努力をされたのか、内容についてひとつ伺いたい。
#9
○国務大臣(秋田大助君) 交付税調整費のほうは全額として倍までふやしておるわけでございます。この投票所のテント施設というものは、もちろんこれは好ましいものではございません。御指摘のとおり、天候によっていろいろ好ましからざる結果を生むわけでございます。これは今後は避けて、こういう施設でやらない必要がございますし、考慮が必要でございますので、事情事情によりまして調整交付金の適用等その他考えてみたいと思いますが、今回投票日を日曜にいたしましたのも、投票所の便を考えまして、なるべく従来からある永久施設が使えるようにという配慮もいたしておるわけでございます。
#10
○戸田菊雄君 大臣は自治大臣でありますから、地方行政関係の総帥ですね。だから、いま選挙関係費だけでなくて、いまの地方自治体というものは各般の超過負担をかぶせられていると思うんですね。たとえば公益事業、一つ学校を建てるにしたって、保育所を建てるにしたって、国の交付単価基準というのは比較的少ないですから、時価と比較して。そういう各般の事業をやる場合に、すべてこの自治体の超過負担に押し込められるということになると、これは自治体の財政というものはたいへんだろうと思うんですね。だからそういう面を十分考えられて、超過負担の解消というものについて当然大臣は御努力をするのがあたりまえのことではないかと思うんですね。そういう意味合いにおいて、私は、今回の改正案で十八条二項等について明確に百分の五をこえることができるのですから、両大臣が協議をすれば。だからそういう面についてどの程度一体大蔵大臣と協議をして、この問題についてはこうしましたという、何か具体的な問題があれば教えていただきたいというのが私の前の質問の内容なんです。その問題についてはまだ触れておられないようですからもう一回聞かしていただいて、時間もありませんからこれで私の質問は終わりたいと思うのでありますが、その点だけひとつ大臣にお尋ねしたい。
#11
○国務大臣(秋田大助君) 今後、先ほどもお答えいたしましたとおり、ケース・バイ・ケース、この協議事項の適用をいたしたいと考えておりますが、一般ワクとして二億四千万のワクをとってございますから、事情事情により、真にやむを得ないもの、合理的なものにつきましては、対応して処置をいたしたいと考えております。
#12
○戸田菊雄君 それは、いま大臣が言われる二億円というのは超過勤務総体の額ですよ。だから、施設その他の場合は四千万しかないのですよ、この前審議しましたように。だから、二億はないのですから、これは別なほうに行っちゃうわけですから、わずかに四千万です。だから、これではたして私は、完ぺきな選挙体制というものがつくれるかどうかということの疑問があるわけです。時間がありませんからあまり詳しくやりませんけれども、そういう意味での財源交付というものをもう少し考えてもらってはどうか、こういうことなんです。
#13
○国務大臣(秋田大助君) それはいま二億四千万で四千万円ということになりましたけれども、一応とっているわけでございまして、事態に応じまして、これはもちろんこれを越えて大蔵大臣との協議は可能でございますから、ただいま申し上げましたとおり、事態に即して合理的な処置をとりたいと考えております。
#14
○渋谷邦彦君 これからお尋ねしようとする問題は、あるいは前回の委員会で質疑があったかと思いますけれども、締めくくりのつもりで申し上げてみたいと思います。
 第一点は選挙制度審議会のあり方という問題でありますが、もうすでに、申すまでもなく、選挙制度調査会が第七次まで、そして選挙制度審議会に至りましてからも現在第七次、合計十四年間の間を経過したわけであります。そうして、部分的には審議会の答申を尊重して若干の法律改正というものも行なわれたことがございました。しかし、最も基本とする問題点につきましては、依然として今日までその課題が残されたままである。これが実情だろうと私は思うのであります。今後、審議会の委員のメンバーの任期を二年間に延長する。けっこうだと私は思うのです。しかし、いままでの過ぎ去った過去におけるいろんな慎重審議、あらゆる角度から検討されてきた集約された結論というものに対して、はたして、いままで政府がどれほど答申というものあるいは中間報告というものを尊重されたかどうかということは、はなはだ疑問であると思う。言うまでもなく、民主政治の母体である選挙制度というものをやはり理想的な形態に持っていかなければならないことは論を待たないわけでありますが、そこでまず、このあり方について私は一つの持論があるのでありますけれども、現在の選挙制度審議会のメンバーというものはほとんどいままであまり変わらない。極端なものの言い方をすれば、政府のいわゆるお好みの方々を選任されていらっしゃるという印象がぬぐい切れないわけであります。そこで、やはり社会の少壮学者の中には、たいへんうんちくを傾けた、今後の選挙制度のあり方というものについての考え方を持っている人も私は知っております。あるいは、もっと広げまして、主婦の代表であるとか、あるいは労働者の代表であるとか、学生の代表であるとかというようなメンバーも加えて選挙制度審議会の構成をすべきではないだろうか。もちろん、問題が非常に専門的、技術的な面に触れますので、一がいにいま私が申し上げたようなことが実現可能であるかどうか問題はあろうかと思いますけれども、国民的な視野に立って今後の新しい日本の政治の方向をどうするかということを考えた場合に、やはりそういうところまで心をいたして、多くの世論を結集した上に立った、そういう選挙制度の改善というものがなされてよろしいのではないだろうか。この点について自治大臣はどういうお考えをお持ちになっていらっしゃるか。そしてまた、将来に対して、あるいはもし変えられるとすればどういうふうに変えられていこうとするおつもりなのか。その基本的な考え方をお伺いしておきたいと思います。
#15
○国務大臣(秋田大助君) 審議会の構成メンバー及び性格につきましては、いろいろ各党から御批判を受けておるところでございます。政府といたしましては政府なりに、この委員会における御意見等をいれまして配慮をいたしておるつもりでございます。たとえば婦人代表をもっと入れる、若い人の代表を入れる、あるいは労働組合の方々をとかいう御意見もございまして、全部が全部御希望どおりとはまいりませんけれども、その点皆さまから見れば御批判がございましょうけれども、われわれといたしましては、相当考慮をいたしまして改善を加えたつもりであります。しかしながら、この点まだいろいろ今後考うべき点があろうかと存じております。
 そこで、欠点と申しますか、欠点と申しましては多少言い過ぎかと存じますが、いろいろ足らざるところを補う意味におきまして、先般の委員会で、どなたでございましたか、しきりに、ひとつ公聴会等を開いて利用したらどうだという御提案がございました。たしか岩間先生からであったかと思いますが――。これにつきましては、当局から直接審議会にどうこうと申し上げることははばかるのでございますが、事務局を通じまして皆さまの御意見をお伝えしましょうというお約束をいたしまして、審議会のほうへもお伝えをしてございます。その点については、審議会の方々においても、考慮をしたいというような御意向のように伺っております。こういう点について皆さま方の御意見を十分くみ取りながら運用をしていただくようにと考えておるわけでございます。それこれいろいろ苦心をしておりますところをひとつお含みおきを願いたいと存じます。
#16
○渋谷邦彦君 私も過去において三期、審議会の特別委員のメンバーの一員として参加をさしていただきました。ところが、現在の構成メンバーを見ますと、たしか私の記憶では、三分の二変わっておりません。変わった三分の一の方々はどういう方かというと、いま御指摘申し上げましたように、大体財界あるいは評論家、たぶんこういう人がなるであろうと思われるような、予測されたメンバーがやはり入っている。したがって私は、前にもそうした、いま申し上げたようなことを主張したことがあるのでありますけれども、やはりその点をもう一度、当局といたしましても真剣に、その辺の今日までの経緯とそれから現在の世論というものを慎重に御検討された上、やはり新たに構成されるメンバーについても、十分その辺に対する配慮というものをお願いを申し上げたい。
 それから、公聴会云々の問題につきましてございましたけれども、過去においてあったんです。けれども、せっかくやりましてもしり切れトンボなんですね。ぼこぼこっと散発的にやるとそれでおしまい。これではほんとうに民意というものが審議会としてもくみ取れないでありましょうし、その辺の機能的な役割りというものを十分発揮させるためには、やはり定例的に一年に何べんとか、あるいは区域を限って真剣にやはり公聴会を開く。それもけっこうだと私思います。しかし、本質的にはやはりこの構成メンバーというものが非常に大きな今後の方向というものを左右するそういう影響力を持っておりますだけに、私はあえてその点についての言及をしたわけであります。今後二年間のそういう任期、延長されたこの期間におきまして、はたして現在私どもが願っているような方向に行くんだろうかという、やはり依然としてその疑問が抜け切れない。はたしてその結論が出るんだろうか。いままでも十数年も今日まで経過したことを振り返ってみましても、そのことを痛切に感じざるを得ない。そこで、当局といたしまして、せっかくこうした審議会というものをおつくりになるからには、それだけのやはり役割りというものを十分お考えになっていらっしゃるだろうと私は思うんです。たとえば一つの案件について、どういう時期に、要するに結論が出るその時点というものをどこに置いてあるいは諮問をなさるのかですね。非常に抽象的なばく然とした諮問をされて、その時間的な制約というものが全然ない。ある意味におきましては、一つの目標というものを立てる意味からも、時間的なそういう制約というものも設定する必要があるんではないだろうか。二年間に一体どういう結論が出るかといま考えましても、いま申し上げたように、非常に疑問である。二年後においては必ずこの問題に対して結論が出るように仕向けるとか、そういったやはりいままでその配慮というものが足りなかったんではあるまいか。この点今後の運営について十分ひとり心を配っていただきたいと、こう思いますが、その実際の今後の審議会の運営等につきまして、自治大臣が側面的にどういうふうにアドバイスをされながら、その効果ある成果というものを期待されているか、それを伺っておきたいと思います。
#17
○国務大臣(秋田大助君) なかなかデリケートなところがございまして、やはり行き過ぎていかず、行き足らずでいかず、この点むずかしいところがあろうと存じますが、何と申しましても練達な、よく社会の表裏を御承知の審議会の委員の各位でございますので、その自由な創意に根本的にはおまかせをしなければならないと考えておりますけれども、ひとつ時間的にいろいろ問題が詰まっておりますので、そこいらにつきましても気配りはいたしておるつもりでございます。これはむずかしいところで、こういう場所で先生方がおっしゃっていただくことがそういう作用をまた同時にしておるかと存ずるのでございまして、ひとつこの点につきましては、先生方からも気配りをひとつお願いをいたしたいと考えております。
#18
○渋谷邦彦君 もう一点だけ。次はこの執行経費の問題でございますけれども、先ほども議論になりましたように、こまかく言えばきりがございませんが、特に問題になりますのは掲示板でございます。しかも、相当額の費用がかけられておるわけであります。最近やっと目立つようなととろに掲示板が設置されるようになったようでありますが、しかし、これとても必ずしも合理的、理想的とは言えない面がまだやはり地域的に相当の格差が見られる。特にいなかなんかに行きますと、そういう点なんかもございますし、もちろん都市部あるいはいなかというふうに区別すべき問題ではないかもしれませんけれども、せっかくお金をかけるわけでありますから、この辺のやはり掲示板等についての設定につきましても、いろいろ問題はあるにいたしましても、やはり公の仕事をやるわけでございますから、たとえば町内会の有力者にお願いをして、やはり目立つようなところに、しかもできるだけ間隔を置かないで、あまり間隔を置き過ぎますと、やはり看板というものはとかく目立ちません。これはポスターの場合でも同じであります。そういう点についてこれからどういう配慮をなさるのか、これはちょっと技術的な問題でありますから、選挙部長に最初伺っておきましょう。
#19
○政府委員(中村啓一君) 渋谷先生から御指摘をいただきましたように、公営ポスター掲示場につきましては、ぜひ効果的に活用をお願いできるようにいたしたいというふうに存じておるところでございまして、経費の点につきましても、今度の改定でそれぞれ一つ一つにつきまして、五百円のアップをお願いいたしまして、今回の六月選挙につきましては、全国で十億八千万円見当をかけて執行をいたしたいというふうに存じておるところでございます。それだけ経費の面でも御配慮をいただいておるところでありますので、適切な場所の確保という点につきましては、私どもは、関係市町村選挙管理委員会と一番その点を配慮をしなければならぬということで対処しているつもりでございます。御指摘を受けましてたいへん恐縮をいたしますが、お話しの趣旨に沿いますように、さらに従来以上に相つとめたいと思っておる次第でございます。
#20
○渋谷邦彦君 それから、これはこまかい問題ですけれども、相当厳重にのりづけをしたと思われるポスターがはがされたり、いたずらされる場合があるんですね、その気が知れませんけれども。そこで、その設置状況を見ますと、全体的に低い感じがするんですよ、掲示場が。もうちょっと一尺なら一尺ぐらい高くすると、やはり人間の心理として手が届かぬというところはあまりいじらない、こういうことにもなりはしまいかと、わずかなところでありますけれども、やはり選挙を明朗化し、そうして公正に行ない、しかもいたずらにそういう不愉快な思いをしないというためにも、若干そういうところに心配りをしてもらえれば、あるいはもっと未然に防げるのではあるまいかと感ずるのですが、この点どうですか。
#21
○政府委員(中村啓一君) たいへん御指摘を受けて恐縮をいたしますが、選挙管理機関といたしましては、何とかしてポスター掲示場を最も効果的にいたしたいということで、気は配っておるつもりでございますし、また、できましたものの管理につきましても、常に争訟の原因になってはたいへんだということで、細心の注意はいたしておるつもりでございます。しかし、あるいはもう一くふうをすることによって、もっと効果があがる、ちょっと高くすれば非常に効果的だというような点もあるいはあるかと思いますので、そういう点は関係者と十分思想統一をいたしまして、いままでの足らない点はさらに反省をして対応してまいりたいと思っております。
#22
○渋谷邦彦君 最後に、これは大臣に今後の御方針を伺っておきたいと思うのです。先ほども指摘がありましたように、今後やはりこの選挙の執行経費というものにつきましては、財政的に弱体な地方自治体の財政を圧迫しないように、やはり国の費用でもって、全面的にまかなうことを基本として、そうして万が一やはり不測の事態というものもありましょうし、そうした場合には、やはり国の費用でそれを補ってあげる、少なくともやはり地方自治体の健全な財政を維持するためには、そのことが最も大事な点ではなかろうか、私からも重ねてその点をお願いを含めて申し上げておきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#23
○国務大臣(秋田大助君) 一般的に超過負担の解消につとめておるところでございまして、この選挙費用の国の負担すべきところを地方にお願いをしておるわけでございますので、合理的に常識上当然かかったと思われる範囲のものにつきましては、いやしくも地方に負担をかけないように、迷惑をかけないように、ひとつ今後十分注意してまいりたいと考えております。
#24
○委員長(永野鎮雄君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(永野鎮雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより選挙制度審議会設置法の一部を改正する法律案の討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(永野鎮雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 選挙制度審議会設置法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の選挙を願います。
  〔賛成者挙手〕
#27
○委員長(永野鎮雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 次に、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案の討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(永野鎮雄君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の選挙を願います。
  〔賛成者挙手〕
#29
○委員長(永野鎮雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
#30
○戸田菊雄君 私は、ただいま可決されました国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案に対して、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党及び共産党の各派共同による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 以上でございます。何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。
#31
○委員長(永野鎮雄君) ただいま戸田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。
 附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#32
○委員長(永野鎮雄君) 全会一致と認めます。よって、戸田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、秋田自治大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。秋田自治大臣。
#33
○国務大臣(秋田大助君) ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を尊重いたして善処してまいりたいと存じます。
#34
○委員長(永野鎮雄君) なお、両案に対する審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(永野鎮雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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