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1970/03/19 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
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1970/03/19 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 交通安全対策特別委員会 第3号

#1
第065回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
昭和四十六年三月十九日(金曜日)
   午前十時四十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十三日
    辞任         補欠選任
     高田 浩運君     石原幹市郎君
     長田 裕二君     奥村 悦造君
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     奥村 悦造君     山崎 竜男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鈴木  強君
    理 事
                渡辺一太郎君
                近藤 信一君
    委 員
                松平 勇雄君
                山崎 竜男君
                瀬谷 英行君
                永岡 光治君
                大和 与一君
                沢田  実君
                片山 武夫君
   国務大臣
       建 設 大 臣  根本龍太郎君
   政府委員
       内閣総理大臣官
       房交通安全対策
       室長       須藤 博忠君
       警察庁交通局長  片岡  誠君
       建設省道路局長  高橋国一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       自治省財政局交
       付税課長     横手  正君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○交通安全対策樹立に関する調査
 (交通安全対策の基本方針等に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木強君) ただいまから、交通安全対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。去る二月二十三日、高田浩運君、長田裕二君が委員を辞任され、その補欠として石原幹市郎君、奥村悦造君が選任されました。
 また、本日、奥村悦造君が委員を辞任され、その補欠として山崎竜男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(鈴木強君) 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。根本建設大臣。
#4
○国務大臣(根本龍太郎君) ただいま議題となりました交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 最近におけるわが国の自動車交通の急速な進展に伴い交通事故の発生状況は、年ごとに深刻な様相を呈しております。もとより、交通事故の防止は、国民共通の願いであり、国及び地方公共団体が一体となって交通安全対策に取り組んでいるところであります。政府におきましては、その施策の一環として、信号機、歩道その他の交通安全施設を緊急に整備する方針のもとに、昭和四十一年度以降、二回にわたる交通安全施設等整備事業三カ年計画を策定し、鋭意その実施につとめてきたところであります。
 この結果、交通安全施設も大幅に整備され、かなりの成果をおさめてまいりましたが、道路整備を上回わる自動車交通量の著しい増加のため、遺憾ながら交通事故の発生状況は依然として憂慮すべき状況にあり、これに対処するためには、交通安全施設を飛躍的に整備することが緊急の課題とされています。
 このような状況にかんがみ、昨年制定された交通安全対策基本法に基づき、交通の安全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱を示す交通安全計画が策定されることとされており、これとの関連において、現行の交通安全施設等整備事業三カ年計画を拡大改訂し、新たに昭和四十六年度を初年度とする交通安全施設等整備事業五ヵ年計画を発足させ、総合的な計画のもとに交通安全施設等整備事業を実施することとし、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に所要の改正を加えることといたしました。
 以上がこの法律案を提出する理由でありまするが、次に、この法律案の要旨について申し述べます。
 まず第一に、昭和四十四年度以降の三カ年間において実施すべきものとされている現行の交通安全施設等整備事業に関する計画を改訂し、新たに昭和四十六年度以降の五ヵ年間において実施すべき交通安全施設等整備事業に関する計画を作成することといたしました。
 第二に、都道府県公安委員会が行なう交通安全施設等整備事業の範囲を拡大し、新たに道路における交通の規制を広域にわたって総合的に行なうため必要な交通管制センターの設置に関する事業を加えることといたしました。
 第三に、現行の都道府県総合交通安全施設等整備事業に関する計画と指定区間内交通安全施設等整備事業に関する計画とを統合し、都道府県ごとに、都道府県公安委員会と道路管理者とが協議して総合交通安全施設等整備事業に関する計画を作成することといたしました。
 第四に、北海道の区域内の道路管理者が行なう交通安全施設等整備事業に要する費用について、国と地方公共団体との負担割合の特例を定めるとともに関係法律の改正をすることといたしました。
 以上がこの法律案を提案する理由及びその要旨でありまするが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたします。
#5
○委員長(鈴木強君) 引き続き、本案の逐条説明を聴取いたします。建設省高橋道路局長。
#6
○政府委員(高橋国一郎君) 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして逐条的に御説明申し上げます。
 まず、第二条第三項の改正は、都道府県公安委員会が行なう交通安全施設等整備事業として、新たに交通管制センターの設置に関する事業を加えることとしたものであります。
 第三条の改正は、市町村道に関する交通安全施設等整備事業に関する計画の案の提出先を都道府県としたものであります。
 第四条及び第五条の改正は、現行の都道府県総合交通安全施設等整備事業三カ年計画を改訂し、新たに昭和四十六年度を初年度とする総合交通安全施設等整備事業五ヵ年計画を作成するとともに、この計画に、従来は別に作成されていた指定区間内の一般国道の交通安全施設等整備事業に関する計画も含めることとしたものであります。
 第六条から第九条までの改正は、現行の特定交通安全施設等整備事業三カ年計画を改訂し、新たに昭和四十六年度を初年度とする特定交通安全施設等整備事業五ヵ年計画を作成するものとするほか、関連する規定の整理をしたものであります。
 第十条の改正は、北海道の指定区間内の一般国道について実施する交通安全施設等整備事業に要する費用に関して、国及び地方公共団体の負担割合の特例を政令で定めることができることとしたものであります。
 第十一条及び第十二条の改正は、他の規定の改正に伴う条文の整理をしたものであります。
 次に附則でありますが、施行期日と経過措置を定めたほか、北海道の道路について実施する交通安全施設等整備事業に関する国及び地方公共団体の費用負担の特例を定めたことに伴い、道路管理者の権限の行使に関する特例、地方公共団体の負担金の納付等に関して、必要な規定の整備をはかったものであります。
 以上、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、逐条的に御説明申し上げた次第でございます。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(鈴木強君) 次に、交通安全対策の樹立に関する調査を議題とし、交通安全対策の基本方針等について質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○近藤信一君 私は、これは主管が総理府の所管でございまして、過日総理府総務長官から所信表明がされました。この所信表明について質疑をするわけでございますが、きょうは総務長官が欠席しておられるのですが、どなたか出ておられますか。
#9
○委員長(鈴木強君) 交通安全対策室長が出ています。
#10
○近藤信一君 それでは御質問申し上げますが、いま世上でいろいろ言われておりますことは、交通戦争だということが言われております。戦争にもいろいろございまして、武力戦争あり、冷たい戦争あり、経済戦争あり、日本ではいま交通戦争で人の命が非常に危険にさらされておる。こういう状況の中で国民が安心して歩行ができる、こういうことが一番望ましい点でございますが、これがなかなか今日できない。そこで、この交通安全対策として第一次三カ年計画、第二次三カ年計画と三カ年計画を第二次まで行なってこられました。そしてまだ一年間残っておりまするが、急拠この三カ年計画をおやめになったという理由でございますが、この三カ年計画をおやめになって、新しく今度は五ヵ年計画が実施されるわけでございますが、一体その理由というものはどこにあるのか。第一次、第二次計画表からいきまして、いまここに資料をもらいますると、第一次、第二次計画をいたしましたけれども、死者というものは毎年毎年ふえてきておる、こういうことで急遽三ヵ年計画を取りやめて五ヵ年計画という長期計画をお立てになったのかどうか、この点についてお尋ねいたします。
#11
○政府委員(須藤博忠君) お答えいたします。御承知のとおり昭和四十一年度から二回にわたりまして、三カ年計画で交通安全対策整備事業その他安全対策を推進してまいったわけでございます。御承知のように昨年の交通事故自体、非常に史上最悪というような状況になってまいったわけでございます。私どもいろいろこういった交通事情というものを検討いたしまして、残念ながらわれわれの努力にもかかわらず事故が増大する一方である。いろいろ考えてまいりますと、今日まで安全施設の整備その他いろいろな手を打ってまいったわけでございますが、予想を上回る自動車台数の伸び、その他の経済活動の活発化、いろいろな要因があって、昨年は史上最悪というようなことになったのではないかというふうに考えておるわけでございます。そういうようなことからいたしまして、第二次の三カ年計画が四十六年度まであるわけでございますが、しかしながらやはり思い切った政策を打ち出す必要があるということで、昭和四十六年度を初年度とする五ヵ年計画ということに拡大改訂いたしまして、思い切った安全対策というものを打ち出すということにいたした次第でございます。
#12
○近藤信一君 四十六年度を初年度といたしまして新しく五ヵ年計画というものを立案されたわけでございます。そこでこの三ヵ年計画と五ヵ年計画とは内容的にどういうふうな違いを持っておるのか。たとえば三ヵ年計画ではだめなんだから、これを五ヵ年計画にして内容的に発展的に飛躍したものがあるのかどうか。そうでなければ私は三ヵ年計画を五ヵ年計画というふうに拡大変更された理由というものが成り立たないのじゃないかというように思うのです。やはり三ヵ年計画ではだめだったから、新しく五ヵ年計画を立てて、内容的にもうんと飛躍したものであるということであるのか、だんだん毎年事故がふえてきておるので、これを何とか急遽事故を減らさなければならぬということで、この五ヵ年計画に大きな飛躍的なものがあるかどうか、この点を一点お尋ねいたします。
#13
○政府委員(須藤博忠君) 今度の五ヵ年計画におきましては、従来以上に思い切って予算というものを投入いたしまして、そうして何とかわれわれといたしましては、特に交通事故の、交通戦争の一番弱い立場にある歩行者というものについては、何とかこれを減らしていきたいということを考えまして、予算の面におきましても思い切った措置をとりまして、またそういった面におきまして、特に歩道の設置あるいは信号機等の予算にいたしましても、従来よりもはるかに多額の予算を計上いただくようにお願いをいたしまして、何とか昭和五十年までに歩行者の事故というものを減らしていきたい。今後自動車台数の増加というものは当然予想されるわけでございますが、今後高速道路の整備その他に伴いまして、ある程度車同士の衝突事故というものは増大する傾向にある。しかし、その中でも特にやはりあらゆる面で、事故の現状からいけば当然でございますが、特に弱い立場にある歩行者の事故というものを何とか減らしていきたいというふうに考えまして、思い切った予算というものをお願いしたという次第でございます。
#14
○近藤信一君 なるほど計画書を見ますると、予算面では相当飛躍したものがあるということを、私もこの説明書を見まして感じております。しかし、予算だけふえればそれで一切が処理できるのだと、こういうことでは私はないと思うのですね。幾ら予算を多く盛っても、施設はある程度進むかもしれませんけれども、全般的な問題としてやはり私は交通安全対策として予算だけではこれは処置されないというふうに思うのです。そういう点はいかがですか。
#15
○政府委員(須藤博忠君) もちろん御指摘のように、予算あるいは安全施設だけで交通事故の減少に役立つというわけではございませんし、当然交通事故の防止につきましては総合的な計画、総合的な対策というものが必要になってまいるわけでございます。そういう意味におきまして、昨年制定していただきました交通安全対策基本法に基づきまして、私どものほうで現在御承知のとおり中央交通安全対策会議の庶務を担当いたしております関係から、現在交通安全対策基本法に基づく基本計画というものを鋭意樹立するための検討を加えておるどころでございます。この計画におきましては、昭和四十六年度から向こう五ヵ年間の総合的な交通事故防止対策というものをこの計画に織り込むということにいたしております。
#16
○近藤信一君 政府は常に、これは本委員会だけではなくして、どこの省庁でも何カ年計画という計画をいつも立てられるのですね。三カ年計画だ、五ヵ年計画だ、建設省などでもいろいろと住宅五ヵ年計画だ、道路五ヵ年計画だ、またその他でもいろいろ何ヵ年計画という計画を立てられる。しかし、しばしばその計画が計画どおり私は進行していないと思うのです。戦後いろいろな計画が立てられましたけれども、やはり三カ年なり五ヵ年の中で計画がほんとうに実行されたかということを見ますると、まことに遺憾ながら計画が実行されたという点が少ないと私は思うのです。
 そこで、今回人命に関する問題でこういう五ヵ年計画を立案された。それで今度の五ヵ年計画に対しましては、この五ヵ年で必ずこうなるのだと、こういうふうな自信を持って今度の五ヵ年計画というものを立案されたものであるかどうか、この点いかがですか。
#17
○政府委員(須藤博忠君) 現在交通安全基本計画、その他五ヵ年計画ができておる、つくりつつあるわけでございますが、私どもといたしましては、先ほども申し上げましたように、特に歩行者の事故というものを何としてでも減らしたいということから、いろいろな対策を考えておる次第でございます。私どもといたしましては、特にいつも申し上げますように、交通戦争におきまして弱い立場にある歩行者というものの死亡事故を何としてでも減らしたい。いろいろ計算の方法あるいは交通事情のいろいろな要素というものによりまして、非常にむずかしゅうございますが、しかしながら、この昭和四十六年度から始まる五ヵ年計画によって、五年後には何とか歩行者の死亡事故を半減したいということに目標を置きまして計画を樹立しておるわけでございますが、この計画というものは今後とも最善の力を尽くして実行に向いたいと考えておる次第でございます。
#18
○近藤信一君 なぜ私はこういうことを申し上げますかというと、なるほど計画案を見ますと、五ヵ年間でずっと交通事故も減っていくことになっております。そして五ヵ年を経過すれば現在の半数に減少する、こういうふうな計画案が出ております。しかし、あなた方もこれは十分御承知だと思うのですが、逐年わが国の交通量というものは増大してくるわけでございますから、そういう点を十分勘案して、それとマッチした綿密な計画というものを立てていかないと、あとで五ヵ年たって、またこれは自動車がどんどんと毎年ふえてきたのでこういう結果になったのだ、こういう報告をあなた方はまたしなければならない結果になると思うので、そういう点を私は心配するのです。やはりそういう交通量の増大その他もろもろの状態がここに出てくると思うのです。たとえば道路の問題等々があります。そうでしょう。高速道路だといって高速道路が東京の都内でもずいぶん走っております。ところが、いま高速でなくなってきたような現象が現在もう起こりつつあるわけなんです。最初の計画では、こういうふうなことになるだろうという計画で立てられたかどうか、それは私は知りませんが、やはり高速道路であって、この道路ができればどんどんと交通量が緩和されて、そして迷惑がかからないのだと、こういうふうなことで高速道路ができてきたけれども、現在の高速道路は高速道路でなくなったような結果が出てきておる。こういう点から私は心配して申し上げるわけなのですが、その点はいかがですか。
#19
○政府委員(須藤博忠君) ただいま先生の御指摘になりました点、十分に検討いたしまして、今後とも計画というものは十分緻密にするように、一そうの努力をしたいというふうに考えております。
#20
○近藤信一君 次に移りまして、交通安全対策基本法に基づきまして、昭和四十六年から昭和五十年までの五ヵ年間を対象とする交通安全基本計画を本年の三月末までに決定する予定である、こういうふうに所信表明の中にございますが、もう三月末も近づいておりますが、ただいまこの御説明を聞いておりまして、基本計画というものが決定したかどうか、この点一点お尋ねいたします。
#21
○政府委員(須藤博忠君) 交通安全基本計画についてでございますが、御承知のように交通安全対策基本法に基づきまして、これは中央交通安全対策会議が樹立するということになっておりまして、陸上の部分に関しましては内閣総理大臣官房、それから海上交通の安全、それから航空交通の安全については、私どものほうと運輸大臣官房とが共同してやるということになっておりますので、鋭意私どものほうと運輸省のほうと作業を急ぎまして、大体におきまして事務的に煮詰まるところまでまいっております。そうしまして、事務的に煮詰まりました段階で中央交通安全対策会議にかけまして、今月の末には決定して一般に公表したいというふうに考えております。
#22
○近藤信一君 本委員会――特に各省庁にまたがっておる関係でなかなか困難だと思います。しかし、やはり所信表明の中に三月末には決定するのだということをおっしゃっておられるのでありますから、三月末といってももうすぐなんで、いまあなたの説明を聞きますると、やはり各省庁と相談して、最後的な煮詰めの段階にきておる、こういうお話でございますけれども、三月末までにこれはでき上がるかどうか、いまの見通しはいかがですか。
#23
○政府委員(須藤博忠君) 大体いまの予定では三月三十日に中央交通安全対策会議を開きまして、そこで正式に決定を願うという予定にいたしております。
#24
○近藤信一君 大体という――そこが私は五ヵ年計画で先ほど御質問しました心配する点なんですね。役所の仕事というのは期限を切ってやられるのだけれども、なかなかうまく進捗しない。そこに私はやはり今度の五ヵ年計画におきましても、せっかく五ヵ年計画を立案されて、五ヵ年間でこういう状況にしたいということを述べておられるわけでございまするから、やはり私は五ヵ年間なら五ヵ年、三月末なら三月末にこうするんだと、計画をつくるんだ、こう大臣が言っておられるのでございまするから、そういう点ひとつ間違いなく自信持ってやっていただきたい、こう思うんですがね。どうですか、あいまいなことじゃなくしてね。
#25
○政府委員(須藤博忠君) 私の答弁が至らなかったことは申しわけございませんが、三月三十日に中央交通安全対策会議を開いていただくように事務的にすでに手続を進めておりまして、まず三月三十日に決定できることは間違いないということを自信をもってお答えできると思います。
#26
○近藤信一君 そういうふうに自信を持ってひとつやってもらわなければ、この交通戦争というものはなかなか私は終結にならぬと思うんです。
 最後に、私もう時間がございませんで、一点、これは御質問になるのか、私の要望ということになるのか、所信表明でいろいろと申されております。そこで交通安全対策は、これはまことにりっぱなものだと思うんです、ちょっと見まして。先ほどあなたの御答弁の中にもあったように予算がだいぶん多く盛られておりますし、りっぱなものであろうと思いまするけれども、これはただここに文書で出しただけでは私はうまく解決されない問題だと思うんで、要はどう実行していくか、ここに問題が私はあろうかと思います。これをあなたのほうはこの五ヵ年計画どおり実行されていきまするならば、いわゆるそのときには私ども国民が心配しておる交通戦争ももう終結になるだろう、こういうことでございまするから、ひとつ国民の期待にこたえるようにあなた方が全努力をしていただく、これ以外に私はないと思うんです。やはりそういう点に十分留意されまして、そしてこの五ヵ年計画を五ヵ年内に必ず実行するんだ、こういうあなたのほうで自信を持ってこの五ヵ年計画というものを推し進めていただきたい。時間があまりございませんから、私以上簡単でございまするが、私の御質問を申し上げまして、終わります。
#27
○政府委員(須藤博忠君) ただいまの先生の御趣旨に沿うように最善の努力をいたします。
#28
○沢田実君 せんだって総務長官の所信表明及び国家公安委員長のごあいさつがございましたが、それに対して二、三私も質問をいたしたいと思います。
 まず、交通事故による死者のことについて若干お尋ねをしたいわけですが、一万六千七百六十五、これはおそらく事故後二十四時間以内になくなった人の数であろうと思いますが、いわゆる交通事故が主因で二十四時間以降になくなった人の数を数えれば幾らになるのか、その点もしつかんでおりましたら教えていただきたいと思います。これは交通局じゃなしに対策室長のほうですか、交通局でつかんでいますか。
#29
○政府委員(片岡誠君) 残念ながらその数字私ども手元にございません。御承知のように警察統計としましては、交通事故発生後二十四時間以内に死亡された方の数を警察統計として従来からとってまいっております。それ以外にWHOの規約によります世界各国共通の統計がございまして、これは医師の診断に基づいて医師からの報告を取りまとめた統計でございます。これが厚生統計として毎年出されてまいります。このほうは集計に時間がかかりますので、ある程度時間がたったときでないと統計として出てまいりませんので、それが出次第常に私どものほうの統計資料にも掲載するようにいたしておりますが、そういう事情でございますので、手元にございません。
#30
○沢田実君 だから、交通局長は私は御存じないでしょうと申し上げておるのです。これは対策室長が掌握しておかにゃいかぬことだろうと思うのですが、おわかりになりますか。四十五年度がわからなければ四十四年度おわかりですか。
#31
○政府委員(須藤博忠君) ただいま手元にございませんが、前の資料至急調べて御報告したいと思います。
#32
○沢田実君 要するに、四十四年度は二万をこしているというくらいの概数におわかりでしょう。
#33
○政府委員(須藤博忠君) 四十二年までの資料がございます。大体警察統計より三割程度死者の数が多いということでございます。昭和四十二年の数字でございますと、一万七千四百九十二、昭和四十一年でございますと一万七千九百七十九、それから昭和四十年でございますと、一万六千二百五十七というような数字になっております。
#34
○沢田実君 そんな昔のを聞きたいと思っておるわけじゃないのですよ。室長がその辺のところをですね、交通のほうで一万六千なんぼ出ているからいいというのじゃなしに、二十四時間以降の四十四年になくなったのは二万をこえているということはテレビでも発表されておるし、四十五年はどうだろうというぐらいの死者に対する気持ちがぼくはまず必要じゃないかと言いたいのです。それでいろいろ数を見てみますと、日清戦争でなくなった方が一万三千六百十九名しかいないのですよ。それをはるかに突破している。二万名を突破しているのですから。おそらく四十五年度は二十四時間以降の人を入れれば二万をはるかに突破するでしょう。あるいはまたベトナム戦争で米兵がなくなった数は四万四千六百三十一、これは一九六一年の一月から一九七一年三月十六日までの数ですけれども、十年間で四万四千六百三十一です。ですから日本の交通事故でなくなった数は、二年間でベトナム戦争の米兵の死者に匹敵するほどなくなっているわけです。負傷者でみましても、朝鮮戦争で負傷なさった方が四十万五千七百七十五といわれておりますけれども、その二・五倍に当たる百万近い人が負傷しているわけです。それからベトナム戦争の米兵の負傷者というのは三十四万五百九だそうですけれども、約三倍の人が負傷しております。だから、先ほど近藤先生が交通戦争とおっしゃいました、世間でもそう言っておりますが、確かにその死者の数、負傷者の数からいけばこれは大問題なわけです。その大問題に取り組む態度が私はもっともっと真剣でなくちゃならないということを申し上げたいのです。ということは、この公害問題については政府も、議会も、国民も本気になって公害の問題に取り組み、立法も十何本もやりました。ああいうように議論されております。だけれども、そこまではまだ至っていないけれども、しかしその公害でなくなったり、公害でいろいろ病気になっている人の数とは比較にならないほどたいへんな問題がこの交通問題じゃないかと思うのです。ですから、何といってもわれわれ特別委員会、あるいはこれを担当する皆さまが、そういう空気を巻き起こして、そうして国民運動に展開して、あるいは政府の担当者が予算をたくさん取って、そうしてこれに対する対策を立てていかなくちゃならないと私は思うわけです。佐藤総理が三十九年十一月に総理になられて、四十五年の十二月三十一日まで、いわゆる人間の生命が一番大事だということを三本の柱の一つに掲げて総理がいろいろやったわけですけれども、それ以降なくなった方は八万九千四百八十四名という、なくなった方がもう十万近い。この数も要するに二十四時間以内の数ですから、それをこえれば十万を突破しているわけです。負傷者においては四百五十二万八千八百七十三という膨大な数になっております。ベトナム戦争でアメリカの兵隊が負傷した数の十三倍というたいへんな数の人が負傷し死んでいるわけですので、私はもう少し本気になって取り組んでいただきたい、こう思います。
 それで、警察庁の交通局のきょうの資料を見ますと、その中にこの前いただいたのと数が違うのがあるのですが、これは茨城県がこの前は六十九プラスでしたけれども、今度は四十九になっておりますが、これは何かその後数に異動があったのですか。きょうはタイプのほうをいただいたのですが、せんだってはガリ版のほうをいただいたわけです。
#35
○政府委員(片岡誠君) そうですか、死亡事故統計ですか。
#36
○沢田実君 そうです。これは交通局です。
#37
○政府委員(片岡誠君) はなはだ申しわけございませんが、確定数の資料とそれ以前の資料との相違でございましょうか。
#38
○沢田実君 これは両方確定数でしてね、よく見るとわかるんだけれども、引き算が間違っているんですよ。ですから、死者に対する考え方は、私はもう少し引き締めた気持ちで統計を出していただきたいような気持ちがするわけです。それはそれでけっこうですけれども、その統計の増減数を見ますと、県によっていろんな数が出ておりますが、たとえば三十以上ふえた、あるいは三十以上減ったという増減のところを見ますと、県によっていろいろな開きがあります。そこで全部お教えいただくのもなかなかたいへんですので、減ったほうですと、マイナス七十三の山口県、あるいは福島県の六十一、それから愛知県の六十一なんというのは、減ったほうでは非常に多いほうです。それからふえたほうでは埼玉県の百、それから千葉県の七十五なんというところ、その辺のところが非常にたくさんふえたところですが、県によって対前年比が百もふえたところ、それから県によっては七十三も減ったところもあるわけですが、どういうわけでこんなにふえたり減ったりしているかということについては調査をしていらっしゃいますか。
#39
○政府委員(片岡誠君) 前年度対比の問題につきましては、前の年に非常に集中して努力をしたということの結果、ある程度押えた。その次の年には急速にふえたというようなそういう何といいますか、前年対比だけですと、若干のばらつきはあると思います。しかし長い傾向としてもう少し長期的に五年とか十年で見ておりますと、一般的な傾向として申し上げられるのは、北海道それから四国、九州、それから裏日本のほうが次第に自動車数も保有台数もふえておりますし、それから道路の整備もよくなっていくというような形で、一般的に増加傾向にございます。それから東京とか大阪はじめ大都市は一般的に減少傾向になってまいっております。それから一番問題は、関東圏のドーナツ化現象と申しますか、東京周辺、特に神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、そういった県に急激な増加傾向が見受けられるということがございます。それから従来からの例で、国体がございました年の次の年ぐらいから死亡事故がふえていく。これは国体に伴って道路条件が非常に整備されて、そういう道路がよくなったんだけれども、運転する人たちが道路のよくなったのに適応できないというような一般的な傾向がございます。
#40
○沢田実君 そんな一般的な傾向は当然あると思いますけれども、たとえば福島県が六十一も減ったというのは相当の努力をしたとか、ほかの県に比してこの県ではこういうことをやったとか、公安委員会としてはこういうことをやったとか、何かあるんじゃないですか。そういうことを掌握していらっしゃるかと申し上げているんです。
#41
○政府委員(片岡誠君) ふえたほうにつきましては、いま申しましたような一般的な傾向がそのまま出てまいっておると思います。それから特に減りました県につきましては、その県警本部のみならず、国民的な県民的な運動もやり、道路管理者と公安委員会でもよく協力をしてやっていくという、そういう力の実った場合もあると思います。
#42
○沢田実君 あなたそうおっしゃいますけれども、広島県では五十二ふえているんですよ。山口では七十三減っているんですよ。同じ地方でも。あなたこういうふうにやったんだろうということではなしに、実際にこの県ではこういうことをやってこれだけ減ったんだというものをつかんでいらっしゃいますかと申し上げるんです。つかんでなかったらけっこうです。
#43
○政府委員(片岡誠君) 個々の県につきましては至急検討して、また次の機会に御報告をいたしたいと思っております。
#44
○沢田実君 せっかく統計をおとりになるんですから、そういう点までもよくおつかみになって、死者を減らすための努力を当然すべきじゃないですか。県警本部によっては非常に努力をなさっているところがあるんですよ。それは本部長が陣頭に立って涙ぐましい努力をしているところもあるんで、そういうところはやっぱり交通局としても見てやらなくてはいかぬでしょう。
#45
○政府委員(片岡誠君) 仰せのとおりだと思います。
#46
○委員長(鈴木強君) 片岡さん、いま沢田委員の御質疑にありましたように、具体的に減ったところ、多くなったところ、県をあげられましたね。そういう県については特に御調査をいただいて、どういう施策をしてこれだけの成果があがったとか、こういう努力をしたにもかかわらずこういう原因でこれだけの死者が出たとか、そういう詳細な資料をつくっていただいて出していただくようにお願いします。
#47
○沢田実君 それから次に予算のことについてお尋ねしたいわけですが、この前予算の問題については、総務長官としては交通対策の重要なことは十分存じているので、これはもう各省総合したもので交通対策の予算は十分に取りますと、こういうふうに答弁なさったことを私は記憶しているんですが、そのとおりでございますか、室長。
#48
○政府委員(須藤博忠君) われわれとしてもできるだけの努力をしてまいったつもりでございます。
#49
○沢田実君 そうしますと、交通安全対策室として、去年の九月ごろはこのぐらいの予算を取ってほんとうに事故をなくしたいといって計画をなさったものがあります、要求なさったものが。ところが、実際に四十六年の予算を見まして、大小いろいろな問題はともかくとしまして、交通管制システムの整備というところでは二百八十一億四千四百万の予定が三十億に減ったわけです。約十分の一ぐらいに削られたというのは、これではまるっきり最初の予定なんかできやしません。これでは交通事故を減らそうなんだって減るはずないじゃないですか。なぜこんな事情になったのか、御説明をいただきたい。
#50
○政府委員(片岡誠君) 公安委員会関係の五ヵ年計画の予算規模につきましては、当初私ども三千七百二十六億という規模で計画をいたしました。財源を自動車新税に求めてそういう計画をしたわけでございますけれども、御承知のとおりの財政事情でございましたので、やむを得ず当面必要なものに最小限度しぼろうということにせざるを得なかったわけでございます。そのときに、安全のために一番重要なのは何と申しても公安委員会所管では信号機でございまして、信号機のほうをできるだけ当初計画に近い線に伸ばすことを計画しました。交通管制センターにつきましては、信号機がたくさんできた場合に、なるほど安全にはなるけれども、かえって渋滞なり円滑を阻害するんではないかと、こういう問題がございます。したがいまして信号機を単に一つ一つつくるだけではなくして、それを線であるとか、あるいは面的に、広域的に整理をするというシステムが交通管制センターでございます。そういうことで、まず歩行者の安全あるいは車の出合いがしらの事故を減らすというので信号機の設置に限られたワクの中で集中的にそちらに投資をする。そして交通管制センターにつきましては、人口の三十万以上あるような都市にまず五ヵ年で整備をしていく。したがって、将来この財政、経済状態が好転した場合にはさらに交通管制センターの拡大を考えていきたい、こういう趣旨でございます。
#51
○沢田実君 あの警察予算が削られたのはわかりますので、交通局長じゃなしに、全体としての予算をとりますと、こうおっしゃった私は総理府のほうにお聞きしたいのですよ、対策本部のほうに。それで、ほかのほうは建設省にしても何省にしてもずっと見ますと、ほとんど予算要求に近いものを取っているのです。それで最初千百四十三億の要求をしながら八百五十四億に削った意図というのはどうか。ほとんど警察庁の予算ですよ。ですから、なぜここで対策本部で、これじゃ交通事故なんか減らすわけにはいかぬと、この予定どおり予算をつけてくれということをなぜおやりにならなかったんですかと申し上げているのです。
#52
○政府委員(須藤博忠君) ただいま警察庁の片岡局長が申されましたように、いろいろ財源等の関係で、当初要求しただけ一〇〇%認められるというわけにはまいらなかったというわけであります。
#53
○沢田実君 予算をそういうふうに削ってしまって、四十六年度予算つけていなければ、三カ年計画を五ヵ年計画に変えたって金がないんじゃないですか。五ヵ年計画に変えて、法律変えて、財政的な裏づけがあるのですか。
#54
○政府委員(須藤博忠君) 五ヵ年計画につきましては、あらゆる努力をいたしまして、完成するようにいたしたいというふうに考えております。
#55
○沢田実君 またそんなことをおっしゃる。法律をいま委員長は本気になって、三十一日までに通したいと言っているのです、五ヵ年計画の四月から関係する法律だから。この法律を通して、五ヵ年計画にする法律が通っても、四十六年度の予算が去年と同じじゃ何にもならんでしょうと申し上げている。予算関連法案だなんて言ったって、予算の裏づけも何もないじゃないですか。これでほんとうに交通事故減らせるのですか。ほんとうに対策本部としては努力なさったのですか。大蔵省とけんかするほど。
#56
○政府委員(須藤博忠君) 私どものほうといたしましても、できるだけの努力をいたしたつもりでございます。また、今後とも予算の面につきましては、十分に計画が裏づけられるように努力してまいりたいというふうに考えております。
#57
○沢田実君 総合予算主義で、途中でふやさないのが原則なんだから、これでは四十六年だめでしょう。そんな答弁だったら、長官呼んでください、納得できない。
#58
○委員長(鈴木強君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#59
○委員長(鈴木強君) 速記を起こしてください。
#60
○政府委員(片岡誠君) 私どもの所管の予算の問題でございますので、私自身一生懸命努力いたしましたので、そのいきさつについて御説明をして御了解を得られれば幸いと思いますが、当初私ども三千七百十六億のビジョンのとき、御指摘のように二百八十億ばかりを四十六年度予算として要求はいたしました。しかし、その過程で全体のワクの問題が、自動車新税の関係もございまして、その全体のワクを消化するため、全体のワクをそのまま実現するだけの財政事情にはなかったわけでございます。しかしながら私どもは、先生御承知のように、昭和四十五年は都道府県公安委員会分の特定交通安全施設は十八億円の規模しかございませんでした。それを何とかできるだけ上げたいということで努力しました結果、補助三十億、補助事業として六十億のところまでやっとこぎつけたわけでございます。ただ、全体の五ヵ年の六百八十億の初年度としては額は確かに少のうございますけれども、四十七年度以降急激なカーブで伸ばしながら六百八十億の特定事業はやりたいというところまで私どもも鋭意努力いたしましたし、総理府のほうでもそれをバックアップしていただいて、財政事情の許す限りにおいて、ここまでいったんではないかと思います。現行三カ年計画が御承知のように四十六億円でございます。新五ヵ年計画は六百八十億でございますので、一年ごとの比較からすれば平均九倍になる急速な伸びであろうと私ども考えております。ただ、私どもが当初企図したところまでいかなかった点につきましては、私ども自身の説得力不十分の面があったということで、今後ともその投資額をふやすように努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
#61
○沢田実君 その点はやむを得ないのでやめますけれども、先ほど、なぜベトナム戦争の死者の数やら何やら比較したかといいますと、どんどんふえていく、あるいはあなた方はストップしているとおっしゃるかもしれませんけれども、二万人もの人が死んで、百万人の人が負傷していく、それをほうっておる政治ではだめだから申し上げているんですよ。ほんとうに政府も全力をあげて交通安全対策をしないことにはたいへんなことになる。そういう意味で、局長も室長もおかわりになって、前のいきさつよくおわかりにならないかもしれませんけれども、そういういきさつで、もう終わったことですから、どうかひとつその点今後十分考慮して努力をしていただきたいわけです。
 それからもう一点、予算の金額が、所信表明で一千六百八十六億円を計上いたしましたと書いておるんですけれども、皆さまからいただいた資料では一千五百七十四億六千八百万しかないんですが、この違いはどこにあるんでしょうか。百億違うんですよ。その百億はどこで違うんですかと申し上げている。
#62
○委員長(鈴木強君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#63
○委員長(鈴木強君) 速記を起こして。
#64
○政府委員(須藤博忠君) 千六百八十六億五千六百万円の内訳でございますが、これは建設省関係の既存道路改築事業が七百二十億、それから安全対策関連事業が二億六百万、それから交通安全対策事業プロパーが九百六十四億五千万、それで合計千六百八十六億五千六百万円、こういうことでございます。
#65
○沢田実君 いまの説明ではわかりかねますので、後ほどまた教えてください。こっちの数と合わない。
#66
○政府委員(須藤博忠君) この千六百八十六億五千六百万円の項目でございますが、これがいま先生ごらんになったのは、資料の一枚目の「一、道路交通環境の整備」というところが合計いたしますと、千五百七十四億六千八百万円になるわけでございます。それから、資料の二ページ目のところでございますが、「二、交通安全思想の普及」というところにも予算があるわけでございます。それから資料の三枚目の「三、安全運転の確保」というところ、これも予算があるわけでございます。それから資料の五枚目の「四、被害者の救済」というところにも予算があるわけでございます。それから第五番目、資料の六枚目の「五、」、この全部を加えまして千六百八十六億五千六百万円、こういう計算になるわけでございます。
#67
○沢田実君 わかりました。表のつくり方がまずいんだ。
 それから問題は別になりますけれども、いわゆる国道なら国道、高速道路なら高速道路でけっこうですけれども、別々ならなおいいんですが、百キロ当たりの死亡者の数というのはどのくらいになっていますか。
#68
○政府委員(片岡誠君) 死亡者の数についての統計は手元にいまございませんけれども、人身事故の発生につきましては、一般国道につきましては、一キロ当たり事故率が九・四、それから高速自動車国道につきましては五・四、主要地方道が三・五、一般都道府県道が一・二、市町村道〇・三、合計全体で〇・七という数字がございます。
#69
○沢田実君 それが一キロ当たりの負傷ですか。
#70
○政府委員(片岡誠君) 交通事故、つまり人身事故数でございます。
#71
○沢田実君 そうしますと、一般道路は一キロ当たり九・四で、高速道路のほうが五・四で、高速道路のほうが少ないということですか。
#72
○政府委員(片岡誠君) 少ないわけでございます。
#73
○沢田実君 そうしますと、警視庁が発表しております一般道路の死亡率、百キロ当たり約四名、高速道路ではその五倍になっているということは、これはもうまるっきり数が違いますが。
#74
○政府委員(片岡誠君) 人身事故全体と死者との場合には相違があろうかと私は思います。私の申しましたのは、高速自動車国道でございますから、これにつきましては、御承知のように人間も歩いておりませんし、自転車も通っておりませんし、道路の構造自身が一般道路に比べれば、往復分離されたり、平面交差でございませんし、当然事故率は低いものと私は思っております。
#75
○沢田実君 そうしますと、一般道路が百キロに死亡率四という、高速道路はその五倍という点についてはどんなふうにお考えになりますか。
#76
○政府委員(片岡誠君) 私もちょっと統計手元に持っておりませんが、死者の場合には、あるいはその警視庁統計、あるいは警視庁管内の高速道路といたしますと、中央道の一部と東名道路の一部かと思いますけれども、その区間においてはあるいは死者の率が高いのかとも思いますが、よく検討いたしまして、後刻御報告いたしたいと思います。
#77
○沢田実君 それで、一般道路で運転の免許を取った人が、高速走行の知識、訓練なしに高速道路を走ったら、事故がよけい起こるということは考えられませんか。
#78
○政府委員(片岡誠君) 考えられると思います。
#79
○沢田実君 それに対する対策はどんなふうにお考えですか。
#80
○政府委員(片岡誠君) 現在高速道路は、御承知のとおり東名、中央道、それから名神と三カ所でございますが、その高速道路につきましては、現在指定自動車教習所では路上練習はしております。しかしながら、路上練習の過程で、免許証をもらうまでの間に高速道路の通行を習うこと自身は危険でございますので、いたしておりません。しかし指定自動車教習所では免許証を取ったあとで、高速道路に原則として二回ばかり出ていくような指導を、つまり指導員を同乗させながら出ていくという指導を現在いたしております。
#81
○沢田実君 その高速訓練は、現在の使用している高速道路でやっておるわけですか。ですから特別にそういうものをつくってやる必要がないのかどうか。それからそういう高速走行の知識のない、訓練のない者を自由に走らせておいていいのかどうか。ということは、私はこれだけ交通事故が多くなれば、いろんな罰則も必要でしょうし何も必要でしょうけれども、これをまるっきり野放し、自由でいいのかどうか。要するに車をつくるほうも、使用するほうも自由でいいのかどうかということが疑問なんです。私はやはり車で人に迷惑をかけた場合には、負担能力のある人でなければ自由に車を乗り回す権利を制限されてもやむを得ないじゃないか。製造だって欠陥車をつくったり、スピードさえ出ればいいということではいけませんので、ほんとうに何でもつくればいいということでもいけないのじゃないか。したがって、製造に対する制限、あるいは使用に対する制限というようなことを考えることはもう当然じゃないか。二万人も人が死ねば、ベトナム戦争よりもひどい交通戦争ですから、そういうことも考えなければならない問題だろうと思っておるわけです。だからそういう意味で、高速走行の知識、訓練のない者に自由に走らせるということがどうかというふうに考えております。それは御参考までに申し上げておきます。
 それから高速走行している車を、これは静岡県の経済連でそういうカー・ケア・ステーションをつくりまして、そこで車の健康診断をしてみたところが、完全な車は一台もなかったというようなことを発表しているわけですけれども、この点についての何か対策――警察のほうじゃないかもしれませんけれども、何かお考えがありましたらおっしゃってください。
#82
○政府委員(片岡誠君) 私、道路局長ともよく御相談しながらやってみたいと思っておりますのは、高速道路の入り口のインターチェンジにガソリンスタンドを置いて、そこでタイヤの空気圧であるとかあるいはタイヤそのものがまる坊主になっていないか、そういうチェックをした場合に、すぐ手を打てる体制――水切れ、ガソリン切れというものも多うございます。簡単に整備もできるような仕組みをつくっていくということが一番適切な対策ではないかと、私個人的に考えております。いずれ道路局のほうともよく御相談しながらそういう方向で進んでまいりたいと思います。
#83
○沢田実君 交通局長ね、全国の県警本部長の会合等で、交通安全対策についてとくと検討するというような機会はあるわけですか。
#84
○政府委員(片岡誠君) 本部長会議の機会もございますし、各県の交通部長の会議を年に二回ばかり開いております。あるいは担当課長の会議も年に数回開いておりますので、そういうときによく検討を尽くして、お互いの意思疎通をよくしながら対策を進めてまいりたい、かように考えております。
#85
○沢田実君 何といっても交通安全対策は、これはもう全国民的に展開しなければならない問題ですけれども、さしあたり、交通局は非常に大きな役目を持っておりますので、一そうの御健闘をお願いしたいわけです。対策本部のほうはもう少し本気になってお願いします、よろしく。先ほど申し上げましたように室長、対策本部のほうが一番大事なんだから、大いに奮発をしてもらいたいと思います。
 以上で質問を終わります。
#86
○政府委員(須藤博忠君) できるだけの努力をいたします。
#87
○委員長(鈴木強君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめておきます。
    ―――――――――――――
#88
○委員長(鈴木強君) 引き続き、法案の質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
  〔委員長退席、理事近藤信一君着席〕
#89
○大和与一君 大臣がおらぬからやめようと思ったけれども、委員長の運営に協力して少し質問します。それから先ほどからいろいろの方が大事な話みんな聞いちゃったものだから、私も同じような質問をダブらないように十分気をつけて少しお尋ねいたします。
 一応月並みだけれども、五ヵ年計画をスタートするにあたって、大臣になったつもりで、どういうふうにしてやるんだということを、所見をお聞かせ願いたい。
#90
○政府委員(高橋国一郎君) 三カ年計画を二年目で中止いたしまして、新しく五ヵ年計画に乗りかえたわけでございますが、これは先ほども須藤室長のほうからお話あったとおり、事故は年々いまだに激増しております。したがいまして、本腰を入れてやる必要があるということで切りかえたわけでございますが、われわれ道路側といたしましては、道路の改造等において事故防止ができるものは、できるだけこれは取り上げていきたいというふうな方針に立ちまして、御審議いただいております特定交通安全施設というのは、そのうちの一つであろうかと思います。それは御承知のように横断歩道橋づくり、それから歩道のないところに歩道を設置することが主体になっているわけでございますが、従来こういうふうなことを昭和四十一年から五ヵ年間続けてまいったわけでございますけれども、歩道の整備はかなり進んでおりますけれども、各所に歩道を、もうすでにつくれないような人家の密集しておるようなところがたくさんございます。こういうものに対します手当てをわれわれは積極的に取り上げるために、この五年計画とは別に、本来の道路事業の一部としまして、改築事業による交通安全対策を推進しようというふうに考えております。たとえば小規模なバイパスをつくりまして、大多数の交通を外に転換いたし、従来の道路の自動車を少なくすることと同時に、歩道等を設置しまして歩行者を守りたいというふうな方策であるとか、それから学童の通学路等がたまたまございまして、それが国道ないしは県道等の交通量の多いところを車と一緒に通行するようなところがございますが、これは非常に危険でございまして、歩道がなかなかつくりがたい場合には、新たに通学路を指定いたしまして、新しい道路に並行してたとえば農道や市町村道でもあれば、それに学童を通すような方策を講じたらどうかというようなこともあわせて検討してはどうかというようなことを考えているわけでございます。いま申し上げましたとおり、われわれといたしましては、この新しい五ヵ年計画の発足と同時に、単に特定交通安全施設だけではなくして、われわれの道路整備の方針を交通安全にしぼって全力をあげて交通事故の撲滅を期したいというふうに考えている次第でございます。
  〔理事近藤信一君退席、委員長着席〕
#91
○大和与一君 この何カ年計画というものは、まあ非常に程度の高い国では大体それが消化されておるけれども、ほかの国では必ずしもうまくいかなくて、計画が変わる場合もあるのです。ソビエト、インドなどたくさんの例がありますけれども、わが日本の場合はそれはもういままで計画どおり来て、そしてさらにそれを世論にこたえて直すのだと、こういうことに口では言うかもしれぬけれども、実態は一体どうでしょうか。ということは、この三年計画をしたのだから、それを完全に消化して、そしてまたどんどんと延ばしていけばいいのだという考え方もあるわけです。それを何だか竹に木をついだようなかっこうで、ほかにもたくさんありますけれども、そういうふうな感じを受けるのだけれども、いままでの三カ年計画の実態はかくかくしかじかでりっぱである、さらにここで飛躍的によくするためにやるのだという、こういう説明を少し聞かしてください。
#92
○政府委員(高橋国一郎君) 道路管理者の側の説明をいたしますと、従来の交通安全施設三カ年計画は道路管理者の分が七百五十億ということでスタートしたわけでございます。これを三カ年に平均いたしますと二百五十億でございますが、実は四十四年度、四十五年度に、つまり三カ年の前半に総力をあげてやった関係で、最終年度の四十六年度には二百五十億を切るような金額しか残らなかったわけでございます。したがって、このままでまいりますと、交通事故はますますふえておるにもかかわらず、前年度より低い予算しか計上できないような計画になったわけでございますので、この際新たに五ヵ年計画を組み直しまして、四十六年度には三百二十五億を計上いたしまして、新たに五ヵ年の初年度として三百五十億を計上したわけでございます。もしこれを前の三カ年計画の最終年度というふうにいたしまして締めてみますというと、七百五十億をはるかに上回りまして、達成率が一一一%になるはずでございます。つまり三カ年計画を拡大いたしまして、次の新しい計画に乗り移らないというと、交通事故の減少は期しがたいというふうにわれわれは判断したわけでございます。
#93
○政府委員(須藤博忠君) われわれといたしましても、従来の二度にわたる三カ年計画というものも十分にやってまいったわけでございますが、最近の交通事情ではとてもこれではだめであるということで、昨年御承知のとおり基本法もできました。われわれとしては、やはり交通事故の防止ということは、単に一省あるいは一庁だけでなく、やはり総合的にお互いに連絡協調し、また調整する面も十分に発揮して、総合的な対策というものを見出していかなければならないということで、一応基本計画も考えておりますし、いろいろな面で手を打っている次第でございます。特に今後の五ヵ年計画というものにつきましても、従来以上にやはり交通安全に関しましては、関係省庁というものが非常に複雑多岐にわたっておりますけれども、われわれといたしましては、やはり各省庁と連絡協調というものを十分いたしますとともに、単に中央だけでなくて地方公共団体、特に都道府県から市町村に至るまでできるだけこの交通安全対策が浸透し、実効があがるように、今後五ヵ年におきまして十分に努力をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#94
○大和与一君 去年交通安全対策基本法ができましたね。それができたけれども、基本計画は一体あるのか。それはいつごろどこでどういうふうなかっこうで発表したか。もしそれがないとしたら、その大事な基本的な計画をしないで、そうしてこういう法律をどんどん出していくということは、これまたちぐはぐでどうも一貫性がない、こういうふうに思うのですが、それはどうですか。
#95
○政府委員(須藤博忠君) 昨年基本法ができまして、それに基づきまして私どものほうで現在基本計画というものを鋭意立案に努力しているわけでございます。先ほど答弁申し上げましたように、基本計画は中央交通安全対策会議がこれを決定をするということになっておりまして、いまの予定では、今月の三十日に対策会議を開きまして、正式に基本計画というものを決定する予定にいたしております。これに応じまして、さらに関係の行政機関というものが業務計画、さらにはまた都道府県におきましては、都道府県自体でやはり安全計画というものを決定をして、これを実行に移すということになっております。
#96
○大和与一君 その総合交通対策の機関、システムですね、これがなかなかうまく活用されていないというようなこと、たとえば今度は公害の問題が起こってきたでしょう。これは新しくつくられるものだから、おそらく従来のいろいろな行きがかりがなくて、そうしてあなた方が横から見ておっても、公害対策に対する一つの組織は何かこれはえらいうまくいくのじゃないか、こういう感じが一体するのかせぬのか。それと比較して、わが交通対策のほうはどうなんだ。なかなか基本計画がまだきまっていない。こういうふうに非常に速度がおそいかっこうに聞こえるわけですが、そういう点はどうですか。
#97
○政府委員(須藤博忠君) 中央交通安全対策会議につきましては、法律に書いておりますように、一応陸上交通の安全につきましては私どものほうが庶務を所管する。それから海上及び航空交通の安全につきましては、私のほうと運輸大臣官房が共同して処理するということにしております。それからもちろん陸上その他この計画をつくるにつきましては、関連する関係機関、官庁が非常に多いわけでございます。しかしながら私どもできるだけの努力を払っておりますし、各省庁におかれても非常に協力的であると言っても私差しつかえないと思いますが、次第にその連絡協調の実はあがっているのではないかというふうに考えております。
 それから都道府県関係でございますが、都道府県には、すでに大体におきまして、主として総務部ないしは企画部等に交通安全対策の総合調整事務を主管する交通安全対策室ないしは課というようなものがほとんどできておりまして、かなりある程度の仕事が、成果があがっているのじゃないかというふうに考えております。私どもさらにこの都道府県のそういう交通安全対策の主管課というものについても今後指導を強めてまいりたいと思っております。さらにまた指定市その他の大きな市につきましてもできるだけそういう組織をつくり、また交通安全対策の実効があがるような指導を今後さらに強力にしてまいりたいというふうに考えております。
#98
○大和与一君 最近特に踏切事故が多いのですね。これはちょっと顕著な事実だと思うのです。だからその踏切改良事業というか、そういうものを含めてこの計画には織り込まれるのが当然だったと思うのだけれども、それはなぜしないのか。あるいはいつするのか。
 それからもう一つは、建設省は道路踏切の問題をここへ入れよう、こういう意見があったそうだけれども、その事実と経過を教えてください。
#99
○政府委員(須藤博忠君) 私どものほうで現在立案いたしております交通安全の基本計画につきましては、これは陸上交通安全の部に踏切の安全ということも取り上げまして、この基本計画に入れるということにいたしております。もちろんこの法律関係につきましては、特定施設等整備事業の法律と踏切道改良促進法というふうに法律は分かれておるわけでございますが、われわれといたしましては、総合的に計画を立てていくというつもりでございます。法律につきましては、やはり法律の規定する内容というようなことから、踏切道とそれから安全施設というものはこれは分かれておるのはやむを得ないのではないかというふうに考える次第でございます。
#100
○政府委員(高橋国一郎君) 御指摘のとおり、当初われわれ道路のほうは、交通安全対策に全力を注ぐという決意から、三つの柱を立てたわけでございます。それは先ほど御説明いたしました、ただいま御審議いただいております特定交通安全施設という従来の交通安全施設の仕事、それにもう一つの柱が改築事業による交通安全対策事業、これは先ほども申し上げました道路の事業、まさに道路の事業でございますが、拡幅できないところはバイパス等によって車を流すというふうな方法、ああいうようなものをさしておりますが、そういう一つの柱と、もう一つ三本目の柱といたしまして、踏切道の改良促進法に基づきます踏切事故の撲滅と、こういうふうな三つの柱で進んだわけでございます。ただ、いろんな経緯から、特に踏切道につきましては、道路管理者と鉄道事業者が費用の負担について協議することになるわけでございまして、従来のわれわれがやっております道路事業みたいに国が補助し、あるいは助成し、負担して、直ちに国の負担分がわかるというようなシステムではございませんで、個々の鉄道事業者との間に費用負担が区々になっております。したがいまして、事務的にきわめて実際の数字を押えることが困難になっております。そういうふうな経緯もございましたが、また一方、踏切道改良促進法というような法律がございますので、この事業の推進はできるわけでございます。したがいまして、三つの柱は従来の柱としてはわれわれは踏まえておりますが、それを一本にまとめるという方法を改めまして、踏切道改良促進法に基づくものは従来どおりその法律に基づきまして、建設、運輸、警察庁と相談いたしまして、踏切事故防止総合対策というものを交対本部でもって決定されておりますので、それに従って従来以上に十分にやっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
#101
○大和与一君 これは一番問題は、各省庁からいろんな人が出てくることだから、その人間の間のマネージメント、これが一番大事なんですね。須藤室長は国会の御答弁は百点ではないけれども、しかし、そういう人間をうまく使ってそして困難な調整をやるほうでは、これは相当おれにまかしておけと、こういう御自信はあるんですか。
#102
○政府委員(須藤博忠君) 私どものほうは、各省庁の連絡調整が主たる仕事でございます。また私のほうは、建設省からも運輸省からも、あるいは警察庁その他いろいろな官庁から室員が出向してまいっております。われわれとしては、できるだけ対策室内の融和、団結をはかりつつ、また関係省庁というものがやはり交通安全という大目標に向かってお互いに歩調をそろえて協調していくように、いままでも努力してまいったつもりでございますし、今後ともそういう面でできるだけの努力をしたいというふうに考えておる次第でございます。
#103
○大和与一君 ちょっと私事でおそれ入りますが、社会党はかつて、統一機能の確立を期して行政委員会制度を提案したことがございます。これは廃案になっております。それはあなた方が表面で言うと、自民党は数を持っているから、それは幾ら内容がよくたって廃案になったと言われるけれども、そういう親切味のない話でなくて、党が出した内容というものは相当りっぱだと思うのですがね、あるいはそういうことだけでも漸進的にですね、どうせやっていかなくちゃいかぬわけだから、そういう段階にやむを得ずなっていくのだろうと思いますけれども、それについてはどういうお感じを持っていますか。
#104
○政府委員(須藤博忠君) 私まだ寡聞にして大和先生のおっしゃる委員会というのをよく存じ上げていないものですから。
#105
○大和与一君 五ヵ年計画の道路管理者の事業は、四十九年度までは第六次道路整備五ヵ年計画十兆三千五百億円の中で実施されることになっている。特定、単独、さらに改築による事業を加えれば一兆円をこえる安全対策事業であるけれども、これを第六次計画の中で優先実施するということの確約はできますか。
#106
○政府委員(高橋国一郎君) 現下におきます道路事業の最大の眠目を交通安全施設の整備に置いておりまして、道路政策の最大の重点施策にしておりますから、この達成だけは間違いなく期したいというふうに考えております。
#107
○大和与一君 その場合に、本来の道路整備事業によってしわ寄せを受けることのないように、何らかの効果的な歯どめが必要ではないかと思いますが、どうですか。
#108
○政府委員(高橋国一郎君) 十兆三千五百億の中に占めます交通安全施設五ヵ年計画の額は千九百億になっております。そのほかに、先ほどの特定交通安全施設として六千五百億がございますが、これはちょっといま手元に数字がございませんが、おそらくそれに先ほど申し上げました踏切を含めまして、約一兆円弱になろうかと思います。これにつきましては、先ほど申し上げましたように、道路整備の最大の重点事項にしておりますので、われわれといたしましては、たとえ国道の改築が一キロ縮んでも、高速道路が十キロ建設がおくれても、この交通安全整備事業だけは達成したいというように考えておりますので、特定の歯どめということは考えておりませんが、最重点にしておりますので、これだけは間違いなく達成したいというふうに考えております。
#109
○大和与一君 今回の五ヵ年計画と第六次道路整備五ヵ年計画には、一年のズレがあるのです。そうすると、本来安全対策というのは道路整備と一体として行なわるべきものであると考えます。しかし、このような区々の計画に基づくそれぞれの事業は、地方においてはそれぞれの計画のもとの補助、負担金ということで、別々の事業であると割り切って運用しているのが実情だと考えます。行政指導によってこうした傾向を正すことが必要であるが、根本的には二つの計画からなっていることに問題がある。安全対策事業が道路整備に追随する、こういう姿であってはいかぬので、それから脱皮するというか、それが交通事故をなくすことに通ずるのだ、こういうふうに考えますが、いかがですか。
#110
○政府委員(高橋国一郎君) ただいま申し上げましたように、国のほうの方針といたしましては、そういうようなことを決定しているわけでございますが、この特定交通安全施設等整備五ヵ年計画は、御承知のように各県の積み上げ作業を行ないまして、七月末ごろに正式に個所がきまるわけでございますが、それによって個所を確定するわけでございますけれども、再三のヒヤリング等を通じまして、また府県の土木部長会議、道路課長会議を通じまして、道路整備の何ものにも優先する事業であるということは各県に周知徹底さしております。特に御承知のように、御案内のように道路の財源につきましては、都道府県、市町村にも特定財源が行っております。したがいまして、その特定財源の使途につきましては、何ものにも優先して使うように指導したいというように考えておりますので、計画どおり達成いたしたいというふうに考えています。
#111
○大和与一君 道路構造令が改正されて、近く施行の予定だと聞いておりますが、道路の構造面からも安全対策を指向する内容ということで、これはけっこうだと思うんですが、新道路構造令の安全対策面でのおもなるポイントについて説明してください。
#112
○政府委員(高橋国一郎君) 御承知のように、道路構造令は四月一日から施行されることになるわけでございますけれども、この新しい道路構造令は、道路交通上の弱い立場にあります歩行者、それから自転車の利用者等を守る立場ということを強く打ち出しまして、従来は歩道につきましては市街地においてつくることが義務づけられておりましたが、市街地をはずれました地方部につきましては、必ずしもそういう規定はございませんでしたが、今回はたとえ地方部であっても自動車の交通の多いところは必ず歩道をつけるように義務づけております。したがいまして、自動車交通と歩行者ないしは自転車の利用者を完全に分離するような構造令に変えておるわけでございます。それから従来四車線以上の道路がございましても、中央にそれを往復分離する分離帯がございませんために衝突事故等をかなり起こしておりましたので、今回は四車線以上の道路につきましては原則として分離帯をつくることと、それから四車線以上の道路が相互に交わる場合には、交差する場合には立体交差等を行なうことによりまして、交差点における事故を激減するような、少なくするような方策を構造令の中に定めております。その他こまかい点はたくさんございますが、大きな点を申し上げますと、大体そういうところかと思います。
#113
○大和与一君 どうも日本の交通問題については、車と人と分けた場合ですね、どうも車が優先だと、それに対して人が歩道橋を渡ったり何かしなければならぬ、こういう感じがするのです。皆さんも御存じでしょうが、ロンドンでもベルリンでも絶対歩行者優先ですからね。そういう考え方が末端まで徹底していない。指導のしかたが弱いということが言えるのかどうか。それがひとつ。それによって今度は歩道橋をつくるにしてもいろいろの形がありますから、それぞれの地区でくふうもしておりますけれども、建設省としては全国的な指導をする場合にもそういう点を十分勘案してやってもらいたい。あとのほうは要望ですが、前のほうの人と車というものはどうもすっきりしていないように感ずるのですが、どうですか、政府は。はっきりだれか返事をしてください。両方半分々々なんですか。それではだめだ。どうですか。
#114
○政府委員(片岡誠君) 私は交通事故を減らすための道路の構造なり、道路そのものからする、側面からする方法論は、分離交通以外にないと思います。それは縦の方向に対する分離と横の方向に対する分離、それを両方徹底することが基本的な考え方だと私は思っております。したがいまして、人の通る道と自転車の通る道と自動車の通る道と、縦の方向にも分離することが基本だと思います。横の方向に分離するのがいまひとつ――大和先生のおっしゃった方法論の問題だと思いますけれども、基本的には一番低いほうが横断歩道だと思います。さらに保護を厚くした場合に、横断歩道に信号機をつける、この段階までが私どもの所管でございます。しかし、さらに徹底して、車の量も多いし横断する歩行者の量も多い場合には、これは立体化して横断を地下道にするなり横断陸橋にするという問題だと思います。ただ、横断陸橋を道路管理者が盛んに熱意をもってつくられておりますけれども、つくる場所によって利用率が必ずしもよくない場合もあり得る。駅の近くにあるものは非常に利用されておるものもあります。あるいは学童、幼稚園児の場合は利用されているものもございますけれども、現在の横断陸橋そのものの機能からして、お年寄りの場合なり、子供の場合、乳母車が通れないとか、いろいろそういう問題はあろうかと思います。これは今後残された問題であろうと、そういうように考えております。
#115
○大和与一君 国立と名古屋ですね、御承知のとおり横断歩道の違憲訴訟、これは現時点ではどこまで争いが進んでいるのか、それに対して政府はどう措置をしようとしているのか、御答弁願います。
#116
○政府委員(高橋国一郎君) 国立市におきます横断歩道橋設置の取り消し請求の事件でございますが、これは四十五年九月に訴訟があったわけでございますが、これは四十五年の九月に東京都が国立市内の通称大学通りと呼ばれる都道に横断歩道橋をつくろうとした場合に、これに対しまして、排気ガスによって街路樹が枯死したり、さらには風致美観、それから快適な環境が侵害されるということで、市民から設置の取り消し及び工事の執行停止を求めて裁判になったわけでございますが、十月の十四日に工事の執行停止の申し立てにつきましては、歩道橋の設置は違法なものではない、原告の主張の権利、利益を侵害するものとは認められないという判決で申し立てを却下しております。同決定に従いまして、歩道橋は四十五年の十一月に完成しております。名古屋の歩道橋の損害賠償請求事件でございますが、これは昭和四十五年六月二十四日に名古屋市内に住みます四人の女性の方が原告になりまして、市内に横断歩道橋が設置されることにつきまして、設置管理者である国並びに名古屋市を被害といたしまして、横断歩道橋の利用を強制され、このため横断歩道橋の上り下りに多大の精神的、肉体的苦痛及び時間的損失を受けているから、これに対する慰謝料の支払いを求めて名古屋地方裁判所に提訴されたわけですが、現在係争中で判決はまだ出ておりません。
#117
○大和与一君 交通安全施設の地方単独事業費は、四十三年度は百五十億、四十四年度が二百四十七億、四十五年度二百九十二億、合計六百八十九億円、これに対する唯一の特定財源と見られる交通安全対策交付金は四十三年度百二億円、四十四年度百十七億円、四十五年度八十七億円、合計三百六億円になる。補助事業のほかにこれだけの単独事業を施行するということで地方財政はかなり圧迫されていると思う。政府の御見解はどうか。
 また新五ヵ年計画の実施に当たって、地方単独事業費に対する財政援助の措置についてはどのように考えておるか。この二点をお尋ねいたします。
#118
○説明員(横手正君) 交通安全施設事業にかかります地方負担額につきましては、従来から地方財政計画にも計上いたしますし、またそれに基づきまして普通交付税の算定の際にも算入措置を講じてまいってきております。今回の五ヵ年計画でかなりの単独事業も見込まれると、こういうことになるわけですが、昭和四十六年度について申し上げますと、単独事業費の総額が三百四十四億円、また国庫補助直轄事業にかかる地方負担額が百六十七億円、こういうことで総額は五百十一億円にのぼっておりますが、これに対する措置といたしましては、交通安全対策特別交付金百三十七億円のほか三百七十四億円、これだけの措置を要するわけでございます。これにつきましては、道府県分なり市町村分なりの普通交付税の算定にあたりまして、的確な算入措置を講じておる次第でございます。
#119
○大和与一君 最後にもう一つ。今度新たに対象事業に加えられた交通管制センターですね。これは一体どういうものか。情報センターがいまできたばかりで動いているが、もうそれは今後不要になるのか。もしも不要になるとしたら、そんな見通しのないことをどうしてやったのか、こういうことにも通じますが、その辺どういうふうになっておるのか。
#120
○政府委員(片岡誠君) いま申された情報センターをさらに機能のいいものにしよう、そういう情報センターの発展的な拡大、そういうものだと私ども考えております。具体的な中身について申し上げますと、その管制センターにコンピューターを置きまして、そしてインプット、まあ入力としましては信号機のある交差点に検知機を置きます。これは埋め込みのループの場合もございますし、それから無線を使った電波式のやつもございますが、そこで車の交通量、それから混雑の程度、それから交通事故があった場合にはその交通事故と、そういう機械的な入力と、それから現場の警察官の電話による報告の入力と、それからITVカメラも若干使ってまいりたいと思いますが、そのカメラを見ることによる入力と、そういう入力装置と、それから出力のほうは、一つは信号機の効率的な制御をやっていく、信号機そのものの操作を遠隔操作するということ、それから標識の中でも御承知のようにこのごろ一方通行の標識なりあるいは右折禁止の標識がついた電気式のやつがございます。そういう可変標識を使ってのアウトプットもございます。それから現場の警察官に対する指示、それからカーラジオに対する放送、交通情報を流していくといったようなアウトプット、まあ出力。そういう入力と出力の間をコンピューターを使って制御していくというふうなシステムを考えております。したがいまして一番初め申しましたように、現在ございます交通情報センターをさらに拡大的に強力なものにしていくという発想でございます。
#121
○大和与一君 そうすると、東京みたいなこんな一千万都市で、一カ所にそういうものをつくればそれでもう能力は完全かどうかですね。
 それからもう一つは、東京はやっぱり特殊だが、その他二十八都市にも五ヵ年間につくるということだが、その費用、東京はどのくらい、その他は大体どのくらいの見当でつくるかということをお尋ねしたい。
#122
○政府委員(片岡誠君) 東京は御指摘のように特別扱いをせざるを得ないと思います。したがいまして、それについてのやり方自体、都心部を中心にしながらそれを環状六号の中にしていく、さらに環状七号の中にしていくというふうに、システムとしては逐次拡大していく方向になろうかと思います。費用としましては中小府県、大体いま考えておりますのは人口三十万人以上ぐらいの都市に設置するというのが五ヵ年計画の中身でございますけれども、大体一番小さな規模としましても、事業費としては約二億円ばかり、一億数千万円ばかりの事業費になろうかと思っております。
#123
○大和与一君 終わります。
#124
○近藤信一君 関連して。時間ございませんから一、二点ちょっと御質問したいんですが、先ほど大和委員からお尋ねがありました歩道橋の問題ですが、これは歩道橋は比較的高さが高いんですね。そこで道路局長、あれはお渡りになって実験されたこともあるだろうと思うのですが、特に広い道路、私は名古屋で、たいてい広い道路にかかっておりますけれども、ちょっと激しい雨降りだとか、雨が降ってそこに風が強いということになりまするとですね、かさをさしてはなかなか歩道橋を通れないという状況がしばしばあるわけです。特に学童などがいまの歩道橋を渡るのは、雨降りなどは相当苦労しなければならぬ。雨は横っ降りで吹きつけてくるわ、風は強いわということで、年寄りだとか子供はあまり好んで上がらない傾向があるわけなんで、しかし指導員というのがおりまして、ここ上がれ上がれというてやりますから、子供は上がりますけれども、しかしあれに何かくふうをする考えがあるかどうか。雨ざらしで風の吹きっぱなしのところでございますから、どうしてもお年寄りはああいうところを避けたい、雨降りなどは。そうすると、無理して車の通っていないときにぽんと出てくる。そうするとスピードを出して走ってきて事故が起こると、こういうことがちょいちょいあるのです、名古屋でもですね。ですから、歩道橋をつくることは私けっこうでございますけれども、歩道橋を喜んで上がれるようなこういう設備をしなければ、私はなかなか歩道橋をつくるからここは安全だというふうにはいかんと思うですが、これについて何か特別のお考えでも持っておられますか。
#125
○政府委員(高橋国一郎君) 御指摘のとおり横断歩道橋は確かに年寄り子供の方々にはたいへん不便なものでございます。御承知のように交通安全施設の第一次三カ年計画のときに、中心の事業が実は横断歩道橋でございました。これは道路を横断するときの死亡事故が非常に多発しておったために、全国的に道路管理者としては最も手軽に最も事故防止につながるということで、どんどんつくったような傾向がございます。現在その反省期に入っておるかと思われます。先生のおっしゃるとおりに、特にそういう先生の御指摘になったような問題は、東北、北海道等の雪国に非常に多くなってきておりまして、路面が雪ですべるとか、あるいはふぶきのために飛ばされるとか、そういうようなことで、方々からそういう問題が出てきております。われわれといたしましては、そういう個所につきましては地下道に切りかえるべきではないかというような検討もいま加えております。
 なお、横断歩道橋が子供さんや老人の方が渡りにくいのは、非常に勾配がきついわけでございますので、これらにつきましては、従来ともゆるくするように行政指導をしているわけでございますが、それから場所によってはうば車でも押し上げられるような、あるいは自転車でも押し上げられるような勾配をつくるということをこちらとしては希望しているわけでございます。ただこの勾配につきましては、なかなか問題は多いようでございまして、特に階段状の延長が長くなるせいでございましょうか、特に商店街では非常にきらいまして、そういうことでなかなか市街地では困難でございます。今後の方向といたしましては、市街地等におきましては歩道橋というのは地下に、諸外国の都市は大体地下道でございますが、そのように今後は持っていかなければならないというふうに私どもは考えておるわけでございます。先ほどの御質問、屋根をかけたりすることも若干北のほうには例がないわけでございませんけれども、どうも夏は暑いとか、いろいろ苦情等がございまして、なかなかうまくいっておりません。それで、私の個人的な見解なんですが、雪国であるとかあるいは大都市の市街地等においては、むしろ諸外国並みのものにする、地下のほうがよろしいのではないか。ただし地下の場合は上を越える横断歩道橋に比較いたしますと、約七、八倍、十倍近くの金がかかるわけでございますが、これはどうしてもやむを得ないというふうな私は感じがしているわけでございます。それ以外のところにつきましては、やはりいま申し上げましたようなゆるい階段にしまして、やはり渡っていただく、市街地以外のところでごさいますが――ほうがいいんじゃないかというふうに考えておりますけれども、風なり雨なりに対する処置、屋根をつけること等については十分検討させまして、渡りいいような、使いいいような横断歩道橋に今後は改良すべきではないかというふうに考えております。
#126
○近藤信一君 もう一つは、いま日本の道路は、新しい道路は相当広い道路ができていますけれども、既存の道路は比較的あまり広い道路はございませんですね。そこへ路面駐車が相当ある、ほとんどずっと片側は駐車ばかり。片側駐車を許可しているところでは片側ずっと駐車してしまう。そうすると、結局狭い道路は路面駐車によって三分の一ぐらい、五分の二ぐらいは占領されてしまう。そこがまた一方交通でなくて対面交通の道路でございまするから、そういう点で非常に事故が発生する原因というものが多くある。じゃ、これだけふえた自動車をどう処理するかということになると、なかなかこれはむずかしい。駐車場がそうあるわけじゃないし、また有料駐車場があってもなかなか有料駐車場に入れないで、置けるところへ無理して置くわけです。こういうようなことで相当路上駐車というものはこのごろふえてきた。特に東京あたりでも橋の上まで、駐車禁止のところへも駐車している。ずっと一日中駐車しているという傾向もあるので、やはり無料駐車場を、いわゆる市有地とかそういうところが町の中によくあるわけなんだから、そういうところに駐車場を設けたらどうか。また、たとえば私のほうの名古屋に競輪場がありますけれども、競輪場の周囲には競輪場のいわゆる借りた空地がずいぶんありまして、そこに競輪の行なわれる日は車が駐車するわけなんですが、ああいう競輪場に駐車場が整備されておるけれども、一般のところに今度は整備されていない。こういうことで置けるところへ無理押しに車を置く、こういう傾向が私はここのところふえてきたと思うのですが、これに対する何らかの処置ができるものか、またそれはどうしてもこれは困難だというふうなことがあるのか、この点はいかがですか。
#127
○政府委員(高橋国一郎君) 私どもは、駐車場があまりないために、路上に駐車する向きもございまして、これが本来の交通に障害を与えておりますので、警察庁にお願いして取り締まりはしばしばやっていただいておるわけでございますが、道路管理者といたしましても、駐車場のようなスペースが得られれば、できるだけそれを駐車場に利用するような指導はしておるわけでございまして、たとえば首都高速道路の高架の下あたりは駐車できる場所が多うございますが、この場合は、高架下は従来優先的に公共的なものに使うことになっておりまして、公園であるとか、あるいは消防とか、そういうことの駐車にはずいぶん使わしておりますけれども、まあおっしゃるような一般の方々の駐車には従来は使わしておりませんが、これらの点も今後鋭意検討いたしまして、交通本来の道路の機能がそこなわれるような違法駐車のないような形にするためにはやはり駐車場の整備も必要だと思いますので、検討をしていきたい、こういうふうに考えておりますが、現在われわれといたしましては、駐車場法に基づきまして駐車場をつくるような努力を続けておるわけでございますが、何しろ駐車場は多額の金がかかりまして、なかなかいま進んでいないのが実情でございます。今後この点につきましても十分検討していきたいというふうに考えております。
#128
○政府委員(片岡誠君) 東京、大阪その他の大都市では駐車違反の車をどうするかというのが私どもの最大の問題でありますが、それに対して従来からも取り締まりの励行をやかましく言っております。たとえば警視庁の場合は、昨年は一昨年の倍の駐車違反の取り締まりをやっております。それで、今回の道路交通法の改正で大体四つくらいの対策を考えまして御提案をいたしておるわけでございますが、その一つは、駐車違反の罰則が現在三万円でございますのを五万円に上げるということでございます。反則金を。したがいまして、現在駐車で三千円のが四、五千円に上がるかと思います。それが一つ。
 それからもう一つは、駐車違反の紙で呼び出してもなかなか出頭いたしません。それでこれはいろいろ考えましたけれども、レッカー車を持ってきて署に持っていく以外に手がないのじゃないかということで、いままでもその制度はございますけれども、交通に著しい支障を与えておらんければ引っぱっていけないという仕組みでございましたのを、駐車違反しておれば直ちに持っていけるようにいたしました。
 それから保管をする手数料でございますが、これも定額制にいたしまして、事務処理が簡潔にできるようにする。それからもう一つは、パーキングメーターを公安委員会で設置できるようにいたしたわけでございますが、これは駐車場法の駐車場整備地区では、原則として駐車場設置者――道路管理者でございますが、それのつくります路外駐車場を優先的に考えておりますけれども、公安委員会も独自のパーキングメーターを設置することができるようにした。これのねらいは、どうしても業務的に必要な短時間の駐車、三十分とか一時間の駐車ができるようにする。たとえば十分あるいは三十分の駐車時間の制限をする。パーキングメーターにお金を入れていなければ、直ちに駐車違反である。それから時間が三十分なりあるいは一時間をこえれば駐車違反であるという形にいたしております。従来の駐車場法に基づく路上の駐車場は、パーキングメーターがございましたが、あれがだんだんなくなってまいりましたのは、そういう罰則の担保を伴っていなかったというような関係もございますので、その点建設省とも話し合いをして、うまく運用できるようにいたしたい。そういうことによって、朝持ってきて夕方まで置いておくというようなそういう駐車をなくしていきたい、こういう考えでございます。
#129
○近藤信一君 あと一点で私やめますが、この間予算をちょっと見ますると、四十五年度の反則金は八十億ですか。四十六年度の推定は百三十億と。今年度は五十億ふえるわけですね、昨年が八十億でことしが百三十億ということになると。ことしはしっかりと反則金を取れよというふうなことのように見受けられるのですがね。特に私どもが感ずることは、反則金取る必要もあるけれども、交通の取り締まりの係官が、いわゆる警察官が隠れておるような、車の陰とか、ものの陰に隠れておってスピード違反をよくちょっとこうやっていますが、隠れていなくても、もっとよく見えるところにおればスピード違反も少なくなると思うが、隠れているからよけいスピード違反もふえるのじゃないかと私思うのですが、ああいう点もっと正々とやっておったほうがいいんじゃないかと思うのですが、感じが悪いんですよね。何か隠れておってスピード違反を取り締まっているのだから、反則金取るためにやっているような感じを受けるわけなんで、こういう点、まあその地区地区によって相違点はあろうかと思うけれども、やはり全国的にそういう点はうまく指導していただきたいと、私はこう思うのですが、ひとつそういうお考えあるかどうか、その点お聞かせいただいて私終わります。
#130
○政府委員(片岡誠君) まあ先生御指摘のやり方を関西じゃネズミとりと申しておりますが、私どももそういうやり方がフェアではないと基本的には考えております。できれば白バイであるとかパトカーをさらに増強いたしまして、動く車の違反はやはり車で取り締まる以外にはないと私基本的には考えております。そういう車の整備に伴って、隠れてスピード違反を取り締まるというものをだんだんなくしていくという方向で進んでおります。現に警視庁管内では二十三区内で一切やっておりません。ただ三多摩のように人手が少なくて車も少ないところで、しかもスピード違反が主たる原因で死傷事故が起こっているというふうな道路では、やむを得ず車を整備するまではやっていくという基本的な考え方でおりますので、だんだんそういうものをなくしていきたい、かように考えております。
#131
○委員長(鈴木強君) 他に御発言もなければ、本案に対する本日の質疑はこの程度にいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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