くにさくロゴ
1970/02/17 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 公害対策特別委員会 第3号
姉妹サイト
 
1970/02/17 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 公害対策特別委員会 第3号

#1
第065回国会 公害対策特別委員会 第3号
昭和四十六年二月十七日(水曜日)
   午前十時二十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     小平 芳平君     峯山 昭範君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         占部 秀男君
    理 事
                長屋  茂君
                内田 善利君
    委 員
                鬼丸 勝之君
                川上 為治君
                矢野  登君
                山本敬三郎君
                峯山 昭範君
                田渕 哲也君
                須藤 五郎君
   国務大臣
       国 務 大 臣  山中 貞則君
   政府委員
       内閣審議官    城戸 謙次君
       厚生省環境衛生
       局公害部長    曾根田郁夫君
       農林大臣官房技
       術審議官     加賀山國雄君
       食糧庁次長    内村 良英君
       通商産業省公害
       保安局公害部長  森口 八郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
   説明員
       建設省河川局治
       水課長      岡崎 忠郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公害対策樹立に関する調査
 (公害対策の基本方針に関する件)
 (公害対策樹立に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(占部秀男君) ただいまから公害対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小平芳平君が委員を辞任され、その補欠として峯山昭範君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(占部秀男君) 公害対策樹立に関する調査を議題とし、まず、山中公害担当国務大臣から所信を聴取いたします。山中国務大臣。
#4
○国務大臣(山中貞則君) 第六十五国会における当委員会の御審議をいただくに先立ち、公害担当国務大臣として、また総理府総務長官として所信の一端を申し述べたいと存じます。
 公害国会ともいわれたさきの臨時国会において、委員各位が国際的視野のもとに、かつ、緊急な政治課題としての認識を持って、各党それぞれの立場に立ちながらも、大局的見地からの御審議を賜わり、公害関係法案のすべてが会期内に成立いたしました。ここに深い敬意と感謝の念を表明いたします。政府は、この国会の御意思を体して、さらに具体的にするために諸般の施策の推進につとめてまいりましたが、さらに今国会にも引き続き幾つかの法案の提出を予定しており、これらにより公害対策に関する法制面の整備は著しく前進するものと確信しております。政府としては、このような法制面の整備と並行して、公害対策を推進するために財政措置の充実につとめ、今国会に提出した予算案等においては、一般会計で前年度に対し約四割増の九百三十億円、財政投融資で前年度に対し約五割増の千七百二億円を計上するなど、それぞれ大幅な増額をはかることとしております。この場合、水質汚濁対策の重要な柱である下水道の整備について総額二兆六千億円にのぼる第三次下水道整備計画の実施を決定し、これが達成のため下水道関係予算の初年度分として六百六十五億円を計上するとともに、千七十七億円にのぼる下水道に関する地方債計画を決定したほか、公害防止技術の開発、公害防止のための監視、取り締まり等の経費についても格段の配慮をいたしております。以上のほか企業の公害防止施設の整備を促進するための租税特別措置の拡充を特に中小企業等に対する配慮を織り込んで行ない、また燃料の低硫黄化を推進するための関税の軽減措置の拡大等の措置を講じており、これらにより公害対策は相当の成果をあげられるものと考えております。さらに政府としては、公害対策を含む環境問題に効果的に対処するために行政機構の整備につき思い切った対策を講ずることとし、今国会に環境庁設置法案を提案することとしております。新設する環境庁は、専任の国務大臣を長とし、従来の公害対策本部の機能を承継、強化して環境問題全般に関する企画調整権限を持たせるにとどまらず、従来各省に分散していた大気、水質、騒音等に関する規制権限を一元化するとともに、自然保護行政をその中心に取り入れることとし、さらに国立公害研究所を付置することにより、十分に強力な機構とする所存でございます。
 以上、公害対策と環境保全に対する私の所信を申し上げましたが、公害のない住みよい社会をつくり上げ、わが国を公害克服の先進国とするため、委員各位におかれましても、一そうの御支援、御協力を賜わりますようお願い申し上げます。
#5
○委員長(占部秀男君) 次に、公害対策樹立に関する件について質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#6
○内田善利君 さきに十四法案が、公害法案が成立したわけですが、今回その公害予算について大きな期待を持っておったわけですけれども、予算を見ますと、幾多のこれではたして公害がなくなるのかという疑問を抱くわけですが、そのうち私は、きょうは対馬のカドミウムを対象に質問したいと思いますけれども、その前に二、三この予算について質問したいと思います。
 まず第一点は、騒音規制法の一部を改正する法律案に対する附帯決議で、本委員会で竹田委員がこの附帯決議を朗読したわけですけれども、特にこの附帯決議の中で、「政府は、本法施行にあたり、左記事項につき適切な措置を講ずべきである。一、鉄道、軌道、とくに新幹線による騒音について、その防止方法に関する技術的研究開発の積極的な推進強化と、関係法令における規制を講ずること。二、航空機騒音対策について、騒音の小さい航空機の採用に努力するとともに、ローカル空港における対策も進めること。」、次に「三」、いろいろありますが、このように新幹線騒音と航空機騒音に対するこの附帯決議をしたわけですけれども、今度の予算ではゼロ査定ということなんです。内田厚生大臣は、この附帯決議に対しまして、本委員会で、この附帯決議を尊重して極力善処いたす所存であると、このように言っておられるわけですが、この新幹線、航空機騒音についての調査費がゼロ査定になっておるということは、どうもこの附帯決議が無視されておると、このように思うわけですが、この点はいかがでございましょう。
#7
○国務大臣(山中貞則君) 私どものほうで、予算は総括して取りまとめて、ダブリをカットしたり、新しくまた指示して追加したりいたしましたので、おおむねの概略は心得ておりますが、ただいまの附帯決議に関する新幹線の騒音対策でございますけれども、予算の金額としては非常に小さいもので、四十五年度一千万円ございましたものを、大体四千八百万円ぐらいにいたしておりまして、これは、もうもっぱら技術の問題でございますので、金額としては、あるいはゼロ査定のようなふうにおとりになったかもしれませんが、技術面として、この新幹線鉄道の構造基準等の騒音対策の検討をしていくのに、この程度でだいじょうぶであるということであったようでございます。
#8
○内田善利君 もう一つは、大気汚染常時監視体制についてですけれどもテレメーターの県補助という項目でありますが、大気汚染防止については、最大のかなめは常時監視体制だと、このように思うわけですけれども、今回の法改正によって、この監視体制が全面的に地方自治体に移されたわけですけれども、これも八億円の要求に対して三億三千万円ということになっておるようでありますが、この監視体制のない大気汚染防止ということはあり得ないと、このように思うわけですが、というのは、いままでの実績で、亜硫酸ガスの環境基準についてですけれども、この主要都市のほとんどが三年ぐらいは基準をオーバーし続けてきた。まあこれも、この間安中に行きまして、工場長が、県が五カ所監視所をつくっておるということで、その一つを見に行ったわけですが、どういう大気汚染の監視をしているのか、どういう機械を設置しておるのか見に行きましたら、ビニールの、口はこのぐらいのものですが、高さがこのぐらいのビニールのびんが、ビンといいますか、これぐらいのものですが、木に設置してある。何が入ってるのかと思って上からのぞいて見ましたら何にも入ってない。そこにいたある議員さんが、亜硫酸ガスというのは空気よりも重いから、きっと亜硫酸ガスが底のほうにたまっておる、それを測定するんじゃなかろうかということでしたけれども、あまりにも原始的な、工場で言われた観測機器がそういうことでは、一体どういう監視をしてるのか疑問になったわけですが、こういったことでは大気の監視ができないんじゃないかというように思います。そこで、どういう測定器を設置し、また配置はどのような密度で配置するか、そういったことなども計画してみますと、どうしても大気汚染防止のためには予算の集中配分をしなければならない、このように思うわけです。大気汚染の公害未然防止ということから、その監視体制の整備については、よくよく検討していただきたいと思いますし、特に今回は法改正によって、地方自治体にこの監視所を、監視権を委譲するということになりますと、どうしても補助の増額ということをしなければ大気汚染防止はできないのじゃないかと、環境基準以下にするためにはもっともっと予算の増額ということをしなければいけないじゃないか、このように思うわけですが、こういった金額の増額ができるのかどうか、補助の増額ができるのかどうか、できるならば再検討していただきたい、このように思いますが、いかがですか。
#9
○国務大臣(山中貞則君) 基本的には地方に大幅に、国会並びに地方自治体の御意向等をくみまして権限その他を委譲、日常の取り締まりその他の観測等の業務を移管することをきめたことは御承知のとおりでありますが、しかしながら、やはりこれには財政が伴うことは内田委員の御指摘のとおりでございますので、
  〔委員長退席、理事長屋茂君着席〕
できれば要求額全額が取れればというのは予算要求各省全部の願いでありますが、なかんずく公害というものについては、実質上スタートする年でもございますので、政府の姿勢として私もずいぶんやったつもりでございますが、一応の監視体制、大気汚染に関する監視体制の地方公共団体への補助については、整備に対しては三億三千万円であることは御指摘のとおりでございますし、しかしながら、他面において今回重点を置きましたのは、地方に移した際における国のそれに対してどういう補助ができるかという補助率の特例と申しますか、そういうものに重点を置いて交渉いたしましたし、大体きのうあたりくらいで最終的にまとまりまして、今国会にあるいは地方行政委員会になるか、本委員会になるか院で御決定になった方針でその委員会になると思いますが、公害の各種行政に対する国の補助率の特例というものを設定することができるようになりました。この大気汚染監視測定体制に対する測定機器その他の整備については二分の一の補助になろうと思っております。なお、衆議院の法務委員会のほうで前小林法務大臣が、お約束なされましたような形になりまして、私のほうが引き継ぎました公害監視官といっておりました制度は、やはり中央の監視官というものはむずかしいということで、規制権限、実務が大幅に地方に参りましたので、これを地方の公害監視員制度ということがなじむであろうということにいたしまして、ことしの予算でいわゆる都市型保健所といわれるところに配置する、各種立ち入り権を全部掌握しておるような権限を持つ職員に対して、補助職員としてこれを配置することにいたしまして、五十七名を確保し、三カ年計画で五十七、五十七、五十八名を一応公害に関係ありそうな都市の保健所には全部配置できるように配慮いたしておるわけでございます。大気汚染についてはそのほかにも自動車公害審査、自動車の排気ガスに関する公害審査体制強化で、約対前年比二倍の四億二千万円を計上いたしておりますが、金額においてこれが満足であるとは私も思っておりません。
  〔理事長屋茂君退席、委員長着席〕
また、ただいま自分たちが現地に行って見て、原始的な何か容れものがぶら下げてあるというお話でありましたが、一応今日まで大気汚染のおもなる都市におけるわが国のテレメータその他の近代的なシステムは、むしろアメリカの方が先般参りましたときにもびっくりしていたというくらい、追い詰められてそうなったのかもしれませんが、そういう意味の施設はだいぶん整っておりますので、私たちとしては、予算の金額がかりに要望書の原案どおりでなかったといっても、いままで申し上げました各種体制を総合的に推進していくことによって、地方自治体を中心に実務というもので地域住民が大気汚染から守られていくように努力をしていくつもりでございます。
#10
○内田善利君 それでは対馬のカドミウム汚染について質問したいと思いますが、私はいままで再三対馬のカドミウム汚染についてこの委員会でも質問してまいりましたが、そのつど厚生省あるいは農林省等からは調査中だとかあるいは検討中ですというような答えしか返ってこなかったわけですが、つい先日も私は対馬に行って見てきたわけですけれども、一向にその後の対策が進展していないと、そのように見てきたわけです。特にいまからお聞きする問題は、お米の汚染の問題と特に農地の問題についてお聞きしたいと思いますが、排水は汚染されておりませんと言いながら、だんだん土壌の汚染それから米の汚染が非常に深刻化しつつある。この間も申し上げましたように、〇・四PPM前後であったのが、最近は一・〇PPM前後の汚染状況に玄米がなっておる。しかも範囲がだんだん広がってきつつある。椎根部落はほとんど汚染されていないということになっていたわけですが、一月の県の発表では、いままで汚染されていないと思われておった椎根地区まで汚染された報告が出されておる。このようにだんだんだんだん深刻化する状況にあるわけですが、このことについてどのように把握しておられるか厚生省にお聞きしたいと思います、あるいは農林省。
#11
○政府委員(加賀山國雄君) ただいま内田先生からの御質問でございますが、調査中でちっとも結果が出てこないではないかというおしかりでございますが、引き続き農林省といたしましては、各種の調査をいままで実施いたしておりまして、その中で明らかになりましたところを申し上げますと、四十四年度はたしか一PPM以上が三トンということになっておりましたけれども、最近の農林省から県のほうに補助いたしまして調査いたしました結果によりますと、約十一検体ほど一PPM以上のところが出てまいりました。というのは、要観察地域の中でそれだけのものが出てまいりまして、面積にいたしますと約七・九五ヘクタールということに相なります。でございますから、大体あの近辺の反収を三百キロぐらいと想定いたしますと、大体二十四トンぐらいのものが一PPM以上になっているのではなかろうか、そういうふうにわれわれは把握いたしておりまして、お説のとおり、四十四年に比べますと少しその量がふえておるというふうにわれわれは現状を把握いたしております。
#12
○内田善利君 健康調査についてはあとで質問したいと思いますが、この椎根部落はいままで汚染されていない、こういう状況にあったわけですね。ところが、今回の分析結果では最高が二・四四PPMというような汚染米が検出されておりますが、その椎根部落についてはいままで調査がなされていなかったのかどうか、これは要観察地域にはなっていたのですね。
#13
○政府委員(加賀山國雄君) 要観察地域になりましてから、われわれ直接農林省の手をもちまして県と協力いたしまして調査いたしましたのがただいま申し上げました調査でございまして、それまでは県のほうが独自に厚生省と連絡をとりましてやったわけでございますが、私のほうで把握いたしております最も最近の材料というのはただいま申し上げましたようなことでございまして、要観察地域全般を含めまして調査いたしたわけでございます。
#14
○内田善利君 そうしますと、いままでは一・〇PPM以上という汚染米が出ていないわけです。そうしますと、それまで椎根部落の人たちはその米を食べていたのかどうか、現在、椎根部落は安心しろと、生活に問題はないというふうにいわれてきておりながら、今回こういう発表がありまして、非常に不安に思っているわけですよ。いままでも汚染米は食べていたことになるわけですが、この点はどうなんですか。
#15
○政府委員(加賀山國雄君) ただいまのお尋ねでございますけれども、調査の密度というのはたいへん調査によって異なっておりまして、たとえばこれまでのあれでございますと、三十検体を調査したというようなことでございますから、われわれのほうは今度は八十五、六検体をやったということで、かなり精度を上げて調査をいたしました。そのために、水田の場合でございますと、いろいろたとえば水口、水しりというふうに考えますと、水しりと水口とは汚染の濃度が違っておりますから、こまかく調査をすればするほどかなり精度の高い結果が出てくるということでございまして、決してこれまで椎根部落を調査しなかったということではございませんけれども、われわれが調査の常識といたしましてやるべき土壌調査の一つの形がございますから、われわれが長らくやっております農林省としての土壌調査の形でやりますと、現在報告申し上げたような結果が出たと、そういうことでございます。また、年によりまして、作柄によりまして玄米中に移行いたしますカドミウムの量というのは違ってまいりますので、その辺の関係は非常に微妙でございますが、現在われわれが把握いたしましたのは四十五年産米につきましていたしました結果がそうであったと、そういうわけでございます。
#16
○内田善利君 長崎県の農林部の発表では、いままでカドミウム汚染度が低いと見られていた厳原町の椎根地区から最高値二・四四PPMを検出した。それから同じく一PPM以上の重濃度の汚染田が調査面積の一四%もあった。さらに要観察地域の最低条件となっている〇・四PPM以上の汚染田が三三%にのぼっている、これは調査検体ですね。そうしますと、汚染水田というのは約半数ということになるわけですが、いま水口とか、そこによって違うと言われましたが、結局地域住民の不安は、あっちがどれだけ出た、こっちがどれだけ出たというばらばらな調査では困るわけですね。ほんとうは住民としては一筆一筆の調査をしてもらって、この田んぼは〇・四以下だから安心しなさいということが必要なわけですね。ところが、こういった汚染米が出たということになると非常に不安なわけです。だからいま御答弁にあったことから考えますと、もうこの対馬の汚染地域については一筆ごとに調査をすべきではないかと、このように思いますが、この点はどうですか。
#17
○政府委員(加賀山國雄君) 土壌調査の技術的な問題になってしまうわけでございますけれども、ただいま内田先生の御指摘のように、一筆一筆こまかく調査すれば、それはもう最高の最も正確なものが出るかと思いますけれども、しかし、土壌と申しますのは、大体類似のホモジニアスの土壌のタイプというものがございまして、その土壌のタイプ別に分けてまいります。そういたしますと、そのホモジニアスな土壌のタイプのところで数件サンプリングいたしまして調査いたしますと、大体その結果というのは、そのタイプの土壌であれば全部適用できるというのがわれわれ長らくやってまいりました土壌の調査の方法でございまして、そういう方法に基づきまして、ただいま長崎県かから発表があったという調査でございますが、これは農林省が補助をいたしまして、県と協力いたしまして調査いたしました、要するにわれわれが技術上考えられる最高の調査方法によって調査いたしたわけでございまして、これの数値はわれわれは最終の結果というふうに判断いたしたいと思っております。もっとこまかく一筆一筆やったらどうかという説もございますけれども、やはり学問的に申しまして土壌調査の方法というのは、それが最高の方法であるというふうに現状なっておりますので、ただいま県から発表されましたのは、農林省が調査方法等を指示いたしまして、補助金をつけて調査いたしたものでございますので、これは信用のおけるものであるというふうに考えております。
#18
○内田善利君 先ほどの御答弁が、水口が違うとか、中心部が違うとかいうようなことだったので質問したわけですけれども、そういったホモジニアスなそういう地域的なことを考慮して、一応万全を期せられたということであれば、私はそれでけっこうだと思いますが、地域住民としては一筆一筆の調査がほしいわけですね。そういったことをひとつ考慮に入れて、地域住民、農家が安心するようなふうにひとつ調査をお願いしたいと思います。
 それからここの椎根地区につきましては、四十四年度産米については樫根地区がA、それからそれに近いところがB、椎根地区はC地区になったわけですね。ここは汚染は少ないというふうになっていたわけですが、この椎根地区からこのように大きな汚染米が出たわけです。したがいまして、対馬につきましてはそういったところはもうないのか、カドミウムの汚染状況、分布図というようなものはできておりますか、この点はどうですか。
#19
○政府委員(加賀山國雄君) ただいま申し上げましたのは要観察地域を主といたしまして早急に緊急に調査いたしたわけでございますけれども、われわれのほうの調査といたしましてはもっと広範囲にいたしております。でございますから、その調査結果がまとまりますと、もっと広範囲につきましてカドミウムの分布がどのようになっておるかということがわかるかと思うのであります。
#20
○内田善利君 もう一つ質問しておきたいことは、佐須川も、椎根川も、大雨になりますと川がたんぼに逆流してくる、そういうところが非常に多いわけです。そうしますと、また汚染度が違ってくる。そういうことで県のほうにかさ上げ事業を依頼しておるわけですけれども、こういったことについて、国として計画的に補助金を出してでもこのかさ上げを実施すべきじゃないかと思うのですが、この点はどのように対策を講じられる予定でありますか。
#21
○政府委員(加賀山國雄君) この問題は、あるいは後ほど土地改良全般の問題の御質問があるかと思ったわけでございますけれども、あの地区につきまして、カドミウムにつきましてはいろいろ現在調査をいたしておりますが、調査の結果に基づきまして、先臨時国会で通過いたしました土壌汚染防止法に基づいて対策をしたいと思っております。その中でもちろん先生のおっしゃいました問題等も取り上げられるかどうか至急検討いたします。
#22
○内田善利君 それでは時間がきたようですから、次にまた質問さしていただきます。
#23
○須藤五郎君 きょうのこの所信表明で、総務長官が非常に意欲的な所信表明をなすった、その立場に立って答弁をしていただきたいと思うのです。
 まず、田子の浦の問題で総務長官の御意見を伺うわけですが、田子の浦にたまっておるヘドロ百万トンのうち、三十万トンを富士川の河川敷に捨てるということがきまったように新聞に報道されておりますが、これはそのとおり政府の方針としてきめられたのかどうか。
#24
○国務大臣(山中貞則君) 河川敷は、これは国有の直轄河川でございますので、建設省もこまかな問題は答弁に立つと思いますが、私の聞いております範囲では、建設省としては使用許可を与えるにあたっては、それを乾燥と申しますか、水分を抜いたあとどこに捨てるのかというその場所まできちんときめてもらいたい。いわゆる洪水期にはやめろとかいうふうな原則的な条件のほかに、そういう条件をつけておる。ところがそれがまだ静岡県からはっきりしてこないので、最終的によろしいといっていないのだということをちょっと報告として聞いておりますが、建設省は協力をしたいという気持ちを持っておるようでございます。
#25
○須藤五郎君 そうすると、まだその条件が整わない段階では、まだきまったということははっきり言うことはできない、こういうことでございますね。
#26
○国務大臣(山中貞則君) ただいま建設省もおりますが、最終的に建設省として河川敷をその用に使ってよろしいという許可だと思うのですが、その段階には至っていない。実はこれは地方の問題でございまして、いろいろな要素がからみ合っておりまして、選挙が済まなければ全然にっちもさっちもいかないとか、選挙が済んだら急にまた建設省に働きかけてきたとか、いろいろなやむを得ないと申しますか、表向きはどうも感心しない要素等もございまして、行政の停滞があったようでございます。私のほうもなるべく早くやりませんと、またやはり出水期というのは時期がきまっておりますので、その間にはたしてどれだけ処理できるのか、その間に住民の納得を得る努力を、やはり県ぐるみで展開してほしいと念願しておりますので、急がせます。
#27
○須藤五郎君 大臣も心配していらっしゃるように、もうぐずぐずしていると雨期が来るわけです。そうなればもう御破算になってしまうというような問題もあるわけなので、その点を伺っておきたいと思ったのでございます。
 次でございますが、たとえ三十万トンとって富士川の河口に持っていくにしましても、新しいヘドロが毎日沈でんしてくるわけですね、次々と出てくる、だから、数ヵ月もたてば、三十万トンとってもまたもとどおりに私はなってしまうと思うのです。そこで、どうしてそういうことのないように総合的対策を立てないで、こんなことだけを繰り返してやろうとするのか。繰り返そうというふうにも考えていらっしゃらないのかもわからないのですが、またこういうことだけをやろうとしていらっしゃるのか、そこを総務長官の御意見を伺っておきたいのです。
#28
○国務大臣(山中貞則君) こんなことを、金をかけながらエンドレスでやっていくほどばかな政治というものは私はないと思う。しかし、田子の浦地区の排水の基準規制がすでに設定されておりますから、全部の企業がことしの七月から排水についてその基準を守らなければならない、守らなければ直罰だということになるわけでございます。すでに大手を中心にそういうことに対応すべくやっておりますので、設備等が着々進んでいるようでございます。したがって、全くの同じ状態で運んでは流し込み、運んでは流し込みという最も政治不在のことにはならないのではないか、大体ことしの七月ごろには六割ぐらいのSSについての排水源におけるカットが可能になるのではないか。そうして岳南排水路を利用する中小企業の問題は、終末処理場の建設を急がせることによってやはりSS等の大幅なカットが可能になるようにしたいと考えておるわけでございます。
#29
○須藤五郎君 もしその三十万トンを河川敷へ移した場合、そのあとに残る七十万トンの処理は一体どういうふうになさるのか。
#30
○国務大臣(山中貞則君) これは私も静岡県知事に聞きたいところなんですけれども、私のほうは、とにかく早くみっともない状態をよしてください、そんなことは今後許しませんぞということを言っておるわけですが、企業のほうはもれ聞くところによりますると、建設省の条件である渇水期だけだぞという条件を守ります。そのかわり雨期が去ったらまた使わしてくださいという、継続して。今回の措置だけでなくて、設備は残るわけですから継続してやりたいということを言っておりますので、やはり私たちの指導目標としては、少なくとも田子の浦の湾内の堆積ヘドロというものは、新しく流出するほうを完全に締め上げていく反面において、すでに堆積した分については何回か反復いたしましてもこれを取り除く必要があるというふうに考えておるわけでございます。
#31
○須藤五郎君 この問題はおそらく山中長官も頭の痛い点だろうと思いますが……。
#32
○国務大臣(山中貞則君) 泣きどころです。
#33
○須藤五郎君 そういう泣きどころで総務長官が泣いておっても、この問題が解決しなくちゃ何の役にも立たぬわけですね。幾ら大粒の涙を、弁慶のような涙を出されてもどうも解決しなくちゃ役に立たぬ。話を聞いておりますと、何だか百年河清を待つというような、そんな感じがするわけなんですね。だから私はわざわざ総務長官にこういうむずかしい問題をどう抜本的に解決するお考えか、そこを私は実は聞いておるんですね。そのヘドロ対策という場合、少なくともこれ以上ヘドロ汚水を駿河湾に流さない。一つは駿河湾の汚染防止ということ、それから企業のたれ流す汚水対策、発生源企業のきびしい規制、排水処理施設の取りつけ、それからすでにたまっているヘドロ百万トンの処理対策ということ、こういうことなどを総合的、全体的に考えなければ私は処理できないと思うんですが、総務長官は、私の述べたこういう三つの意見にどういうお考えを持っていらっしゃるのですか。
#34
○国務大臣(山中貞則君) そのとおりでございます。そういうことの原則に立って、できればやはりはっきりと将来見通しを立てられる計画を静岡県にぜひ作成をしてもらいたい。そのために私ども国が応援すべきことは何か、あるいは企業にただいま言われたようなことをこれから当然法律上、法律の名においてやらせるわけですが、静岡県はどういうことをしてもらったらよろしいか、これらの問題はやはり少し見通しの立つものでやってもらいませんと、いままでがすでに私どもが一方的に押しつけてはおりませんので、静岡県の意思を受けて、よろしいということで援助しますと、まさに二転三転ということばは田子の浦のために用意されたのではないかという状態がいま繰り返されてきたわけでございますから、私もこれをモデルケース、テストケースとして取り上げると言いましたので、テストケースとして処理できないようでは私は公害担当大臣として便々としてその職におられないという気持ちも反面ございます。かといって、自治体の長を頭ごなしに指揮命令するということもなかなかむずかしゅうございまして、たいへん苦衷は披瀝さしていただきたいような気持ちもありますけれども、しかし、泣き言を言っていたらしょうがないということはおっしゃるとおりでございますので、何年ごとに、何年目にはどうなるのか、そして最終的に田子の浦はどのようにできるのかということを策定をする必要があります。それでありませんと、やはりいずれ駿河湾の堆積ヘドロの上をすべって新しいヘドロが外に流れ出していき、湾内汚染の問題で漁業、水産動植物の問題になることは必然のことでございますので、そこまでいくことがわかっておってそれができないというのならば、それは私は政治じゃないと思います。それらの点は十分静岡県側と詰めてまいるつもりでございます。企業にはもちろんこの問題の原因者はあなたたちであるというきびしい態度、犯罪者であるという態度を私はくずさないつもりでございます。
#35
○須藤五郎君 私も長官の熱意を信頼した上で質問をしておるのでありまして、あなたがそういう責任を果たせぬからやめてしまうんだというような、そういう弱音ははいてもらいたくないわけですね。むずかしい問題であるだけにひとつがんばって抜本的改正をやってもらいたいというので、私は政府の抜本的なヘドロ対策は一体どうなんだ、いまおっしゃったように、これをこうこうこうして解決して、そして何年間でこの問題が抜本的にできるんだというそのお考えを私は伺いたいと思うのですね。私はもう一つ、政府のヘドロ対策は十分だとあなたは思っていらっしゃるかどうか、変な質問ですが、もちろん十分だとは思っていませんという答えがくるだろうと思うのですが、総合的、全体的な対策は一体立てるのか立てないのか、立てられないのか、ここをはっきり聞いておきたいと思いますね。
#36
○国務大臣(山中貞則君) まず第一の問題として、田子の浦の問題はぜひそういうふうにはっきり見通しを立てなければならぬ。静岡県と十分に意見の調整をいたします。またそういうふうに知事はする義務があるのだということを覚悟していただきたいと思っております。
 あとのヘドロの問題は、これは全国各地にそれぞれいろいろなニュアンスを持ちながらいろいろな特徴的な姿で存在しておりますので、これらについては先ほど内田委員の質問に一部御答弁をいたしました。地方が仕事を行なわれる際の水質の汚濁を防ぐための河川、湖沼等のヘドロ対策あるいは港湾等のヘドロ対策等については、国のほうもそれに対して二分の一の補助率をもって臨むということで、補助の特例というものも全国的に設定をいたしますので、かりに公害防止地域外でありましても、そのヘドロの問題は、水を清くするという、取り戻すということについては基本的に普遍的な姿勢をもって臨みたいと思っております。
#37
○須藤五郎君 昨年の八月に共産党のほうで田子の浦ヘドロ汚染問題解決について政府に五項目の要求を出しております。それはごらんになられたと思うのですが、どうでしょうか。八月二十日付で、日本共産党中央委員会、内閣総理大臣佐藤栄作殿というので五項目の要求を出しておるのです。
#38
○国務大臣(山中貞則君) ちょっと見せてください。
#39
○須藤五郎君 これです。
 時間がありませんから先へ進みますが、大臣は見ていないようなんでございまして、これは私たちが持っていった官房の手落ちか不注意だと思うのです。だからこれからはそういうことのないようにやっていただきたい。
 そこで、私は申し上げますが、第一は、駿河湾汚染防止については沼川、潤井川などの自然流水の排出口だけは残して、「田子の浦港の港口を閉鎖し、港内にたまっているヘドロのこれ以上の駿河湾への流出を防ぐこと。」というのが第一ですが、これに対する長官のお考えはどうでしょうか。
#40
○国務大臣(山中貞則君) その御意見はそういう文書でなくて承りました。しかしながら、はたしていまの田子の浦港の港口を閉鎖してよろしいものであるかどうか、あそこに港をつくるのがよかったのかどうかの議論は、私は確かに存在すると思う。しかし、でき上がっておる港を閉鎖するということはよほどのことでありますから、漁業者の立場から言えば、港を閉鎖してもらっても一向にかまわぬという御意見があることは当然だと思いますけれども、しかし、その閉鎖という事態は私も昨年もたしか御答弁もしたかと思いますが、いまのところ閉鎖してしまうという強行手段に出るという、そこまでの決意をいたしておりませんで、むしろいままでお話しをいたしました計画的にいつまでにきれいにできるのだという問題の具体策を早く講ずることが先であろう。事実私も参りますと、報道関係や県庁や市の方たちがだいぶ時間もさかれますので、こっそり日曜日に一人で参りまして、だれも私が行ったことを知らない状態で、自分の写真機で全部写してきたりなどいたしましたが、やはり船は一応航行をして中に入って接岸ができておりますので、これを閉鎖することの重大さというのは、たとえば製紙業者は自業自得ということでかまわないとかりに言ってのけましても、あの港の機能はもうすでに紙だけの港湾ではないと私は言ってよろしかろうと思いますので、その非常にドラスティックな手段というのはいまのところちょっと考えられない状態であります。不可能であればやむを得ない措置かもしれません。
#41
○須藤五郎君 田子の浦港の港口を閉鎖しないで港内にたまっているヘドロが港外へ流れ出ることを防ぐことができるかどうか。私たちは防ぐことができないだろうと思うのです、これは。そうすると、やはり漁民の漁業の関係にも大きな影響がずっと続くというようなことがあるわけですね。だから私たちは、まずほんとうにそういうヘドロ問題を解決しようという考えがあるならば、やはりそのくらいの勇気を出して抜本的な対策としてやっていかない限り、私はもう百万トンのヘドロというものは解決できないだろうと、こういうふうに考えておるのですよ。それで私たちはこういうことをやったらどうだということを政府に要求をしておるわけです。まああなたも絶対にやらぬというのじゃなしに、情勢がもうどうにもしようがないという場合はそのくらいのことをやらなくちゃならぬ、こういう意味のいまお答えだったと思うのですが、そういうふうに理解してよろしゅうございますね。
#42
○国務大臣(山中貞則君) 港湾管理者たる静岡県の誠意が全くない、あるいは具体的な計画の提示もしない、企業者も協力しない、港だけは使いたいというようなことでもしかりにあれば、これは閉鎖する以外に私は手はなかろうと思うのです。しかしながら、昨年の一応漁業者の関係者から聞いたところでは、サクラエビもたぶん不漁じゃないかと思ったのだが、大体サクラエビの漁獲は幸いなことによかったということでほっとしたのだという話を聞きましたけれども、これを放置していけば、サクラエビというものがなぜ駿河湾にいるかという問題の基本的な問題が必ずそこで破壊されることになるわけでありますから、これは去年の漁獲が幸いにしてよかったといっても、ことしがいいかどうかは、これは予測できないことでありますから、やはりすみやかに堆積ヘドロの上を新しいヘドロが湾内にじかに注いでいくような状態というものは避けるための計画をぜひとも立てなければいかぬと考えております。
#43
○須藤五郎君 次は第二の点ですが、工場排水の処理については企業への規制をきびしくすること。各企業の責任で沈でん池などの必要な処理施設を設けさせること。これらの処理施設がつくられるまでは――ここまではまあ大臣も同意だろうと思うのですがね。その次は、これらの処理施設がつくられるまでは、操業制限または停止を行なわせること。どうですか、これ。
#44
○国務大臣(山中貞則君) お察しのとおり、前段はそのとおりきびしくやっておりますが、私も業を煮やしまして、ある時期においては法律を全部ひっくり返して国法で操業停止を命ずることはできないかという検討をほんとうにやらしたことがあります。しかし、どうしてもこれが操業停止を国の権力によって、法の名において命ずる根拠を発見できませんでした。気持ちは、そういう気持ちも私一時いたしました。しかしながら、操業停止ということはなかなか法律の名においてはできにくい。そのあとに来るものは、しからばこれは排水を減らす施設ができ上がるまでは自主的に慎むべきことは何か。これはもうできる限りすみやかにその設備をつくる、つくるまでの間は少なくともそういうような排出物をよけい出さないような操業、すなわち操短等を行なうということが私は当然とらるべき策だと思う。このことについては大手の間にもそれぞれまた企業の形態等の違いがありまして、足並みがそろっていないようでありますが、おおむねその方向に向いているという感じがしておりますし、現実にやはり週二日くらいの休みでやっております。あるいは事実上の二割操短くらいはやっておるというような感じもあるようでございます。
#45
○須藤五郎君 これもいまのような企業者の良心ではとても大臣が期待するような結果はむずかしいと私は思うのですね。それでその企業があくまで自分たちの営利追求のためにたれ流しを今後ずっと続けて、そうしてどうにも処理ができないということがおわかりになったら、やはり操業制限または停止ですね。ここまでやる心がまえがおありですか。簡単に答えてください、もう一問で終わりますので。
#46
○国務大臣(山中貞則君) 操業停止は新たな立法措置を必要とするが、しかしながら、操短その他の自粛についてはこれは行政指導でもって行ない得ると思います。したがって、それはやらしておりますし、事実可能なところはやっております。しかしながら、業界の中では、あの会社は操短を少しくらいしても差しつかえのない形態だからやっているのだろうとか、あるいは中小零細企業は岳南排水路に協力しつつ、それができ上がればそこへ流していいと言ったではないか、急に情勢が変わって操短とかなんとか言われても自分たちは死活の問題であるからとかなんとか、いろいろ聞こえてまいりますけれども、要するに、これ以上犯罪行為を続けてはならないということについてはもう企業者も大体わかりつつあると思いますので、中小企業については岳南排水路の終末処理の完成を大急ぎでやりたいと思っているわけであります。
#47
○須藤五郎君 私たちはいまのやり方では手ぬるいと思うのです。二〇%くらいではとてもヘドロが解決するものではないのだ。もっともっと規制を厳重にして、強化していかなければ解決しないと、それでこういう意見を政府に出したわけですね。三番目ですか、田子の浦港にたまっているヘドロの処分については政府と静岡県当局、大昭和製紙、本州製紙など大会社の責任において安全な処理方法をとるため緊急に対策を立てること。私たちのこういうことが第三番目の要求ですが、私たちの要求するように抜本的にやらなければ解決しないのではないかと、こう私たちは思いますが、これらについてどう考えますか。
#48
○国務大臣(山中貞則君) それについては異論のないところでありますが、一向に進んでいないではないかというおしかりは必ず現在の段階で受けると思いますので、誠意を持って進めてまいりたいと思っております。
#49
○委員長(占部秀男君) よろしゅうございますか。
#50
○須藤五郎君 はい。
#51
○内田善利君 それでは、先ほどの質問を続行したいと思いますが、農林省にお伺いします。
 まず、対馬の、四十五年度産米についてお伺いしますが、今回あのようにして分析結果が出たわけですが、そういった汚染未地区の土壌調査はされておりませんか。
#52
○政府委員(加賀山國雄君) ただいま先生の御質問、ちょっと一番最後のあれがはっきりいたさなかったのですが……。
#53
○内田善利君 土壌の土層調査です。
#54
○政府委員(加賀山國雄君) 土層調査でございますか。土層調査というのはどういうふうなあれか、もう少し……。私のほうの先ほど申し上げました調査といいますのは、汚染地域から土壌を取りましてでございますね、それを分析すると同時に、玄米の分析をやっておりますけれども、どろの調査もやっておりますが、それでよろしゅうございますか。
#55
○内田善利君 あすこは特異な地層なんですね。昔の金山の鉱滓のあとにたんぼができたり、あるいは排水河川の間に家ができたり、たんぼができたり、そういった土の層の調査を農林省はやってあるかどうか、そういう質問です。
#56
○政府委員(加賀山國雄君) 失礼いたしました。ちょっと御質問がわかりかねましたので失礼いたしましたが、われわれのほうの水質汚濁関係調査、農地局でもうやっておりますが、その調査は、その地域の調査をいたしますと同時に、そこで試験区を設けていろいろ、たとえば土壌改良剤等を施用した、あるいは客土をいたした場合、どういうような効果が出るかというようなこともわれわれやっておりますので、当然そういうことをやる場合には、そこがどういうような土層になっているというようなことは、そういうようなことを前提として調査をいたさなければなりませんのでやっておるわけでございます。
#57
○内田善利君 三年前から、特に対馬の場合は特異な地域だから、地層だから、これはもうやると農林省では言っておられたわけですね、言ってこられたわけです。それがもうなかなか行なわれていない。そういう実情です。これはもうぜひそういう土層の一あすこの汚染は安中とか大牟田とかと違いまして、土壌汚染が主なんですよ。だから、ひとつ農林省のほうではこの点十分総点検をやるなり、カドミウム汚染調査をやるなり、徹底した調査をやっていただきたいと、このように思うわけです。いままでこの点については何回も言及してきたわけですが、行ってみて何もなされていない、そういう現状のように思います。
 それから中和剤ですけれども、珪カルとかあるいはグリーンアイスとか、重焼燐とかいうような中和剤をどの程度使ってこられたか。土壌の分析状況によりますと、ほとんどPHが五・一から五・九まで、もう五・四、樫根部落は土壌の調査PHが五・四、下原が五・二、小茂田が五・五、椎根が五・一、畑の場合が同じく四・七から七・〇、これは樫根です。下原が四・七から六・五、平均五・五、小茂田が四・五から五・二、平均四・九というのは非常に酸性土壌、どの地域を見ても酸性土壌なんですね。これに対してその中和剤をどのように使ってこられたか、お聞きしたい。
#58
○政府委員(加賀山國雄君) ただいまお答え申し上げましたとおり、農地局を中心といたします水質汚濁調査の中で現地に試験圃場を設けまして、改良剤を与えた場合、あるいは与えない場合にどういう効果があるかというようなことを試験をいたしておりまして、その結果によりましてその地域全体の土壌改良対策なり客土対策にしたい、そういうようなことでございますが、これまでの結果によりますと、たとえば溶成燐肥の場合でありますと、大体十アール当たり四百キログラム例で試験をいたしておりまして、これの効果でございますが、平均大体一五%の抑制率になって同じような結果が出ております。それからただいまお話のございました重焼燐の場合でございますと、十アール当たり二百五十キロぐらい、そういたしますと、大体一五%ぐらいの抑制率になるという結果が出ております。その他、客土などを併用いたしますというようなことをやっておりますが、その場合には、現在の試験結果では一四%ぐらいの抑制率がある、こういうようなことでございます。われわれといたしましては、これはまだ深さが浅いと申しますか、耕土の深さは浅く試験をいたしておりますので、引き続きましてもっと深く――先ほど先生がおっしゃいましたように、あそこの土壌というのは特殊な土層でございますので、もっと深く引き続き試験をいたしてまいりたいと、かように考えているわけでございます。
#59
○内田善利君 私が質問したのは、こういった汚染土壌に対して、酸性土壌に対して何トン使ってアルカリ性にしたかと、中和したかと、そういうことを聞いているわけです。試験田を設けてやっておることは十分承知しております。もう三年前からこの中和の問題についても事あるごとにこの委員会で質問してきたわけですけれども、ほとんどなされていないわけです。しかも、たとえば昭和四十六年度の予算は九百万円予算出しております。ところが、その九百万円の予算でもってどういうふうにしてやるのか、これが全然なされていない。前年度分は、土壌を耕して、そのあと植えつけする前に中和すればいいのに、もう植えつけのときに中和剤を加えている。こういうことではたして効果があるのかどうかと疑うわけです。だから、四十六年度分もこれはいまの状況では植えつけまでに間に合わない。そういう土壌で中和剤を使用することについてもまだまだ積極的な姿勢がないのじゃないか、このように思います。
 それから四十六年度産の植えつけについてですが、四十六年度は大体どのような汚染米が発生するか、その予想量を把握しておられるか、おそらく把握しておられないのじゃないかと思います。来年度になればいよいよこの汚染状況はふえてくるのじゃないか。カドミウムは土壌の中に入って蒸発してなくなっていくということはあり得ないわけですから、その土壌が改良されない限りいつまでも土壌の中にあるわけです。稲が植えられれば稲の中に出てくる、米の中に出てくる。こういうものなんですから、土壌の改良がなされない限り、どこまでも汚染はふえていくのではないか、このように思うわけですが、この汚染米の発生予想量を把握してどのような植えつけをしていくかどうか、そういう計画がなされておるかどうか。
#60
○政府委員(加賀山國雄君) ただいまの先生の御質問、むずかしい問題でございまして、カドミウムの汚染米が四十六年産米でどのくらい出るかという予想は、われわれといたしましては、正直技術的に言いまして、非常に把握しにくいわけでございますが、四十四年、四十五年のわれわれのほうの調査がかなり精緻に行なわれてまいりましたので、それによりまして、今後調査の材料をもとにいたしましてある程度の想定はつくかと思います。しかし、これが必ず四十六年産米をとった場合にそれが当たっているかどうかという問題につきましては、ここではっきり申し上げるような技術的な根拠はここでは持っておりません。ただ、先ほど申し上げましたように、試験田をつくりまして、その中で土壌改良剤をどのように施した場合にどのような抑制率があるかということが次第に明らかになってまいりましたので、長崎県におきましても、重焼燐なり珪カルなりを施用いたしまして土壌の改良をするというような方向に動いておりますし、われわれもこの試験結果をもとにいたしまして、できる限り適正な土壌改良がなされてカドミウム米の生産が減るような方向で稲作を指導してまいりたい、現在はこのように考えておるわけであります。
#61
○内田善利君 昭和四十六年産米作付対策として休耕あるいは転作農家に対する対策はどう考えておられますか。
#62
○政府委員(加賀山國雄君) 休耕あるいは転作という問題につきましては、少なくとも今回われわれが調査いたしました結果一PPM以上ということがはっきりいたしました地域というのは、稲作をしないということが妥当かと考えております。もしそれにかわるべき転作の適当な作物がある場合は、特に口に入らないようなものであれば転作をするということも考えておりますが、ただもう少し調査の結果を詰めてまいりませんと、どのような地域のどの辺にどういうふうなものをつくっていいかということが現在の段階でははっきりいたしませんので、詰めてまいりたいと考えております。〇・四から一PPMまでの間でございますと、これは人体に影響がないという結果になっておりますけれども、われわれ農林省といたしましては、社会的にいろいろ問題でございますので、それを配給しないということにいたしておりまして、凍結いたしますので、その水田につきましても、あるいはわれわれの指導でほかの作物に転換するなり、あるいは土壌改良等をいたしまして、土壌の状態をよくして、もっとカドミウムの含量を少なくすることができればそのほうがいいわけでございまして、そのような方向でもう少しこまかく計画を考えて指導してまいりたい、そう考えておるわけであります。
#63
○内田善利君 将来の対策として、いままでも何回も申し上げてきたのですが、この土壌改良の問題ですけれども、一体何年かかってこの汚染土壌を改良される予定なのか、その計画があるかどうか、その点をお聞きしたい。それと費用の負担はどうされるのか。
#64
○政府委員(加賀山國雄君) 長崎県の厳原周辺のただいま問題になっております地域というのは、たいへん土壌の生成そのものが特殊な状態になっております。非常に古くから鉱山として掘られ、その鉱滓等が堆積したあとにまた土壌が伸び、そこで作物が栽培されてきているという特殊な状態でございますので、これらのところの土壌対策というのは非常に技術的にもむずかしゅうございますし、またたいへん時間として長くかかるのではなかろうか、また完全にこれをもとの状態に返すということになりますと、これはたいへんなどろの量と申しますか、たいへんな費用もかかるということでございますので、この辺等を考えまして、現在の技術水準で最も望ましい水準というのはどういうことかということと、やはり幾ら金がかかってもかまわないということでは私はないと思いますので、そこら辺の点につきましては、今後土壌汚染防止法が施行されますまでに十分煮詰めてまいりたいと考えておるわけであります。
#65
○内田善利君 いまの土壌の改良の進展状況ですけれども、私の見た目ではほとんどなされていないとこのように見るわけですけれども、やはり年次計画を立てて、もとのように返すというところまでいかなくても、汚染米が出ない範囲までは計画を立ててやるべきじゃないかと、橋本公害課長もOECDに行かれる前に一番いま心配なのは対馬ですと言って行かれた、その理由が那辺にあるかわかりませんけれども、あそこの土壌はどうしても土壌汚染だと考えますので、ひとつ農林省としてもこの問題については真剣に計画を立てて、この土壌汚染をどうやって改良していくかということに積極的に努力してもらいたいとこのように思うわけです。まあ過去三年対馬の問題をずっと取り上げてまいりまして、いまだに三年前と変わらないじゃないか、むしろ汚染状況は広がる一方じゃないかと、このように思いますので、ひとつこの点よろしく検討して積極姿勢で取り組んでいただきたい、このように思います。
 それと、これは一般的な問題ですけれども、この土壌の汚染に農薬とかあるいは肥料、こういったものは関係してないか。特に肥料にはカドミウムは含まれていないのかどうか、特に過燐酸石灰等原鉱石の面から見てカドミウムが含まれておるおそれはないのかどうか、この点分析はされていないかどうか、この点についてお聞きしたい。
#66
○政府委員(加賀山國雄君) 重金属というのはいろんなものにくっついて入っておりまして、なかなかこれを完全に除去すると申しますか、なくなしてしまうということはむずかしいのでございますが、ただいまお尋ねの肥料なんかにカドミウムが入ってないかという御質問でございますが、私は入ってないとは申し上げられないと思います。肥料なんかにつきましても、そういうものが原鉱石と申しますか、もとの鉱石の段階から入っておるおそれが全くないとは私は言えないと思います。ただ鉱石の中のカドミウムの含量と申しますか、そういうものが非常に高い場合と低い場合とがございますから、そういうふうなものを材料として使う場合にそのような注意と申しますか、配慮が必要かと思います。
 それからもう一つ、たとえば肥料の中に入っていると申しましてもどろの量と施用される肥料の量というのはたいへんな差がございますので、相当どろの中で薄められておりますので、まあ長年われわれは肥料を使ってまいりましたけれども、その肥料の施用によって土壌中にカドミウムが蓄積したという事実はまだ現在のところはつかんでおりません。しかし、諸外国におきましても肥料による土壌汚染というのが最近は問題になってきているというように聞いておりますから、やはりわれわれといたしましても、そういう面につきましても注意を払っていく必要があると、このように考えておるわけでございます。
#67
○内田善利君 それともう一つは、カドミウムによる汚染地区のいろいろな牧草等を食べた乳牛ですね、この乳牛には汚染されている状況はないかどうか。
#68
○政府委員(加賀山國雄君) たとえばカドミウム汚染地域で飼育されている乳牛から出ました乳がカドミウムに汚染されているかどうかというお尋ねでございますが、最近われわれがつかんでおります材料といたしましては、安中地区等でそういうような心配があるというようなことでございましたけれども、それは人体に影響のあるものではない、そういうふうな結果に現在はなっております。その他いろいろ、たとえば安中の地区におきましていろいろの牛等につきまして、それがどのようなカドミウムを蓄積しているか、その体内に持っているかというようなことにつきまして、農林省も依頼分析を頼まれておりますが、それ等の分析もいたしておりますが、体内の肝臓等にカドミウムを蓄積しているというような、正常よりも数倍のカドミウムが出ているというような報告も受けておりますけれども、それがすぐ肉であるとか、あるいは生産される牛乳に影響があるという、そういうことではございません。
#69
○内田善利君 次に、厚生省に御質問したいと思いますが、四十五年度の健康調査結果はいつ発表になりますか。
#70
○政府委員(曾根田郁夫君) 先生のお尋ねは対馬地区でございますか。
#71
○内田善利君 そうです。
#72
○政府委員(曾根田郁夫君) ただいま第二次検診を四十二人でございますか、実施中でございまして、三月早々にその結果が私どものほうに参ることになっておりますので、そういたしますと、鑑別診断班の会議で検討いたしたいというふうに考えております。
#73
○内田善利君 四十四年度における健康調査の結果ですけれども、このときに非常に厚生省の見解としては、イタイイタイ病特有の骨変化は認められなかったが、じん臓障害の疑いある所見が数多く見られた、今後はじん臓障害の段階におけるカドミウムによる健康異状ないし慢性中毒があるかないかの鑑別に重点をおいた精密検査の必要性が強調された、このようにあります。尿たん白または尿糖の陽性者の出現率は樫根、椎根の両部落においては相当高率である、過去に井戸水の飲用経験を有する者が非常に多く、特に樫根、椎根の両部落では約九割を占めている、このように報告されております。じん臓障害が非常に多かったということです。したがいまして、このじん臓障害の患者が多いということと、いま対馬には特に佐須川流域、椎根川流域にはじん臓が悪くて休んでいる人が非常に多いわけです。こういう人たちがたくさん寝ておられるということと、安中の中村登子さんのじん臓の中にカドミウムが二二四〇〇PPMあったということと関連して、想像して、これはたいへんなんじゃないか。まだ鑑別診断も初期の診断基準については確立されていないけれども、こういう人たちは四十五年度の健康調査でされているかどうか。この点不安に思うわけですが、その点はいかがでしょう。
#74
○政府委員(曾根田郁夫君) 先生御指摘のように、カドミウム慢性中毒の特徴といいますか、所見としてじんの尿細管の障害ということがあげられているわけですけれども、今般鑑別診断の会議を開く予定にしておりますけれども、その際は全国の幾つかの要観察地域から鑑別診断班の検討に提供される資料以外に、先般の安中のああいう事件もございましたので、そういった点についてできるだけ資料を集めまして、新しい角度から、いままでの診断基準あるいは治療指針等で、さらに検討すべき点があるかどうか、御指摘のような点に重点を置いて、場合によれば、労働省方面で労働衛生上の研究班も近く発足させるというようなことも聞いておりますので、場合によれば、あるいはそういう方々の御参加を願って、そういう点に重点を置いた検討を進めていきたいというふうに考えております。
#75
○内田善利君 これは厚生省のカドミウム研究班の慶応大学の土屋教授のことばですが、「われわれが今見なければならないのは、むしろ早期のカドミウムによる障害なり、腎障害を見ていかなければならない。イタイイタイ病というものですから問題があるのです。」むしろ早期のカドミウムによる障害なり、腎障害を見ていかなければならない、このように言っておられます。「わたくしどもが、今全国で汚染されている地域について全力をあげて調べていかなければならないのは、カドミウムによる腎臓障害があるかないかということに焦点を合わせることです。」と、このように土屋研究班長も言っておられます。そしてじん臓障害で休んでおられる方が非常に多い。これは山田喜平次という四十五年、昨年なくなった方の、これはうわさですからそのつもりで聞いていただきたいと思います。福岡の中央病院でなくなっております。骨がくずれて非常に苦しんで死んだ。そして奥さんも同様の死に方をした。このように家族が言っているわけですが、この方は昨年なくなったわけですけれども、厚生省の健康診断の対象になっていたかどうか、この点はいますぐわからないかもしれませんが、山田喜平次という方です。
#76
○政府委員(曾根田郁夫君) ただいま手元に手持ちの資料がございませんので、後ほど御連絡申し上げます。
#77
○内田善利君 そのようにそういう例がありますが、じん臓病で寝ている人が非常に多く、またこのようになくなった方もおられるわけですが、このカドミウム中毒の初期の診断基準といいますか、鑑別基準といいますか、これは早期に確立する必要があるんじゃないか、そのように思いますが、その点はいかがでしょうか。
#78
○政府委員(曾根田郁夫君) 御指摘のとおりでございまして、現在までのところ、一応早期の鑑別診断基準として尿中のカドミウムが三十マイクログラム以上である、あるいは尿たん白がプラス以上である、この二つが一応基準とされておりますが、さらにもっと具体的な、あるいはさらにもう少し早期における診断基準みたいなものができないかどうか、それが鑑別診断班の検討項目の一番の大きな課題でございます。
#79
○内田善利君 その要観察者ですけれども、原因者が不明のまま何ら補償もなく、安中の例ですけれども、三人入院してくださいといって保健所から言ってきているわけですね。それがおとうさんとむすこさん、娘さん、その家の働き手なんです。その人たちが入院を要する。こういった方々に対して責任といいますか、補償といいますか、そういったものはどうなっているのでしょうか。
#80
○政府委員(曾根田郁夫君) 鑑別診断の上で必要な場合に、地元の診断班であるいは入院等を御本人にお願いするケースがございますけれども、この場合に、それが具体的な疾病という形で認定されません場合には、医療保険の対象にもならないわけでございます。私どものほうはどうしてもそれが診断上必要であるということであれば、公害の医療研究費もございますから、そういう治療関係、そういうものについてはできるだけ手当てはいたしたいと思っておりますけれども、この入院に伴うその家族の生活費ということになりますと、これは現在の制度でそこまでお世話することも困難でございますが、地元のほうでもできるだけそういう点に配慮するように努力はいたしたいということでございます。
#81
○内田善利君 ひとつこういった方々に対する国の対策というものを十分考えていただきたいと、このように要望、要求しておきます。
 それからこれは長崎県の公害対策室長なんですから、厚生省の出先関係のお話とこのように私はとるわけですが、この寺田室長はほんとうにけしからぬことを言っておられると思うんです。それはいろいろありますけれども、「樫根部落の皆さんは現状のままの生活で別に問題はありませんので御安心ください。」これは安心させる意味でおっしゃったと思うのですけれども、これはことば足らずではないか、舌足らずではないかと思うんです。米が汚染しておるし、また野菜その他非常に汚染しておるわけですから、そういうことを十分お話ししてその上で安心してください、こういうふうに言うべきじゃないか、このように思うんですが、それと同時に佐須地区は、玄米が〇・七、これは四十四年度の話ですが、「〇・七PPMとなっているが、別に心配することはない。ただ減じていく努力は必要と考える。」〇・七PPMということは心配ないということですけれども、これもやっぱり〇・四以上は要観察地域になっておる。要観察地域ということは、何も心配することじゃないということでありますけれども、やはりこういったことについても、もっとほんとうに安心できるように話すべきじゃないか。したがって、一以上の二・四PPMとかそういったものが出てきますと、非常に住民は動揺するわけです。
 それからもう一つは「その土地で採れた物ばかり食べていると栄養が片よるので他地区からの牛肉・牛乳・果実・乳製品をせっ取することが望ましい。」こういう言い方ですね。これでは安心しなさいと言っておりながら、よそのものを食べなさい、こういうことです。
 それからもう一つは「政治的に利用しようとする党もあるが、静かな部落に波紋を投げかけない様にしてほしい。」という住民の要望に対して――このパンフレットは印刷してありますけれども、非常によくないところが多い、このように思うんですが、山中長官にお聞きすればよかったんですけれども、出先機関なんですから、もう少しことばには注意するように指導していただきたいと思いますが、どうでしょう。
#82
○政府委員(曾根田郁夫君) そのパンフレット、実は中身よく読んでおりませんが、いま、たとえば〇・七PPMの数字について心配ない、それも食品衛生上そういう立場から心配ないということであれば、これは私どもも全く同じ見解でございます。その内容は後ほど読ませていただいてお答えしたいと思います。しかし、こういう公害問題について、事はやはり科学的でなければいけませんので、あまり過度の楽観論を述べるのも問題ですが、また半面、同時に、いたずらに不安感をかき立てるということも望ましいことではございませんので、あくまで公正な立場で指導してまいりたい、お話しの室長は、特に私どもの出先機関という方ではないと思いますけれども、そういうことは別にいたしまして、こういう方面に携わる者としましては、その点に十分留意したいというふうに考えております。
#83
○内田善利君 最後に要望申し上げたいと思いますが、健康調査につきましても、先ほど申し上げたとおりでありますが、この寺田室長の言わんとするところは理解できないわけじゃないですけれども、こういうことば足らずの説明ではかえって不安を起こすのじゃないか、このように思うわけです。念のために申し添えておきますが、確かにこの対州鉱山関係の対馬のカドミウム汚染については非常に前の橋本公害課長も心配しておられましたし、健康調査並びに土壌の汚染問題の解決には積極的に当たっていただきたい、このように要望して私の質問を終わります。
#84
○峯山昭範君 みんな来ていますか。城戸さんも前のほうへ。それから食糧庁全部、それから通産省。
 私はきょうは二点だけ質問したいと思います。
 まず第一点は、公害問題が相当全国各地で騒がれてまいりました。その中でも特に重金属の汚染の問題が日本全国で問題になっております。御存じのように、特にこの重金属の土壌汚染という問題が大きな問題となってきております。そこで、私はきょうは、先ほどから対馬の土壌汚染の問題、話ございましたけれども、それも関連をいたしまして、全国の土壌汚染の問題について第一点は質問したいと思うのです。
 それで、実は私が質問したいその根底は、まず初めにちょっと全部話しておきたいと思うのですが、大阪でこの間から星電機という会社がございまして、そこでメッキをやっておりまして、これは去年の暮れに、四十年ごろから四年間ぐらいメッキをやっておりまして、そうしてメッキの排水をたれ流ししておって土壌が汚染された、こういう事件がありました。また、ことしに入ってから、これも同じように寺崎電機という会社が土壌を、これも四年間ぐらいメッキをやっておって土壌が汚染された。こういうぐあいに私が言いますと、あまりたいしたことはないように皆さん思っていらっしゃるかもしらぬけれども、実際に汚染された水田とか畑とかいうのを計算してみますと、寺崎電機のことしの一番新しい分だけでも三十六ヘクタール、水田が二十六ヘクタールあるわけです。こういうふうに猛烈にたくさんの水田がそういうぐあいに汚染されつつあるわけです。そこで、私はまずそういう水田とか畑ですね、そういうところが汚染される可能性のある地域、まあ地域じゃございませんが、汚染される可能性のあるところというのはどのくらいあるのかというところをまず農林省に聞きたい。一体どのくらいあると考えていらっしゃるのか、どうですか。
#85
○政府委員(加賀山國雄君) 私のほうは個所数というよりも全体の面積で押えておりますけれども、現在われわれが把握しております、カドミウムで汚染されている可能性があるなあというところが大体三万七千から四万ぐらいと想定いたしております。
#86
○峯山昭範君 三万七千から四万あるわけですね。ということは、それは三万七千から四万個所というのは、そういうぐあいに一いまカドミウムですか。
#87
○政府委員(加賀山國雄君) カドミウムでございます。
#88
○峯山昭範君 そうしますと、先般来岡山におきましては、ニッケルについて、重金属の中のニッケルですが、ニッケルの汚染によってニンジン畑が相当やられました。こういうふうな問題もありました。その他の金属を合わせるとどのくらいあるわけですか。
#89
○政府委員(加賀山國雄君) ただいまのお答えを訂正させていただきますが、三万七千から四万と申しましたのは、銅、亜鉛含めましての数字でございまして、カドミウムだけではございません。
#90
○峯山昭範君 いまの三万七千から四万というのは、三万七千から四万個所でございますか。
#91
○政府委員(加賀山國雄君) ヘクタールでございます。
#92
○峯山昭範君 三万七千から四万ヘクタールというのはこれは、たとえば小さなメッキ工場等も全部含んででございましょうか。
#93
○政府委員(加賀山國雄君) ただいまお尋ねの、たとえば大阪のメッキ工場でありますとか東京都のメッキ工場であるととかいうものは、私は、こまかくは、含んでいるかどうかについては現在明らかでございません。われわれのほらの土壌調査の結果から、重金属によって汚染されている面積というのはこのくらいではなかろうかという想定を立てているわけでございます。
#94
○峯山昭範君 私は、特に農林省はもっとこういうぐあいに……。私、現地に行きまして感じましたことは、次から次に汚染されていくという感じがするわけです。現実に、たとえば、通産省来ていますか、来ていますね。このいま二つ実際例をあげましたけれども、二つの工場は一体いつからいつまでカドミウムを使っておったものですか、これは現在どうですか。
#95
○政府委員(森口八郎君) 使い始めました始期ははっきりいたさないわけでございますけれども、まず、星電機につきましては、昨年の十一月二十日にカドミウムの使用を全廃いたしております。
#96
○峯山昭範君 十一月のいつですか。
#97
○政府委員(森口八郎君) 十一月の二十日でございます。それから寺崎電機につきましては、四十五年の十一月十三日よりカドミウム使用を廃止いたしております。
#98
○峯山昭範君 それじゃ、あんまりあちこち飛んでもいけませんのでしぼりますけれども、寺崎電機は一日カドミウムどのくらい使っているわけですか。
#99
○政府委員(森口八郎君) 調査いたしておりません。
#100
○峯山昭範君 こういうような……、それじゃ、もっと違う面から質問しますが、通産省は、寺崎電機は、私現地に行きましたらもともと運輸省の管轄だったというのですよ、ことに運輸省の管轄とか通産省の管轄とかいろいろあって、私はお宅に質問するのまことに申しわけないのですけれども、一カ月のカドミウムの使用量が大体二十キロぐらいというのですよ、ほんのわずかの量を使っているわけですね、そうしてたった四年間で汚染された面積というのが三十六ヘクタールというのですよ、しかもそこからとれた米には二PPM以上の米がたくさんとれている。そういう点から考えるとですね、これは通産省は調べてないとおっしゃいました。通産省が調べたカドミウム使用工場はどのくらいありますか。
#101
○政府委員(森口八郎君) 実は、私のほうでは、微量重金属等については継続的に調査を実施いたしております。水銀等については、すでに調査を実施いたしましたが、昨年の八月から十月の時点にかけまして全国のカドミウムを使用しております工場の一斎点検を実施いたしたわけでございます。カドミウムを使用いたしております工場は、この調査では約二百五十工場の工場を全国的に調査をいたしたわけでございます、そのときに、問題になりました寺崎電機、それから星電機等についてもいずれも問題点を発見いたしまして、関係いたしております大阪府に所要の改善措置を指示をいたしたわけでございます。したがいまして、御質問の趣旨は、私どものほうは約二百五十工場ということについて把握をいたしております。
#102
○峯山昭範君 ほんとうは、私は、二百五十工場というのにも異議があるわけです、ほんとうはですね。きょうはその点は一たんおきまして、この二百五十工場というのはカドミウムを使っておった、その中でも寺崎電機なんという会社は非常に小さな工場でしょう、どうですか。
#103
○政府委員(森口八郎君) 必ずしも小さな工場と申すわけにいかないと思います。
#104
○峯山昭範君 あなたは寺崎電機のカドミウムの一日の使用量をはっきり知らなかった。それにもかかわらず、あなたは、必ずしも小さな工場とは言えないなんということをどうして言えるのですか。
#105
○政府委員(森口八郎君) 私の申し上げましたのは、企業の規模として必ずしも小さいほうではないというように申し上げたわけでございます。
#106
○峯山昭範君 企業の規模なんか聞いているのじゃない。カドミウムの使用についての規模を言っているのです、いまはそうでしょう。企業の規模ということを、全体的な問題を取り扱っているのじゃない。カドミウムの使用量についてカドミウム等重金属が問題になっているから、その点を言っているのじゃないですか。そういう点からいくとどうですか。
#107
○政府委員(森口八郎君) カドミウムの使用量から申しますと、決して大きいほうには属しません。
#108
○峯山昭範君 そうでしょう。すると農林省、あなたは、先ほどから同僚議員が質問したときにも、農林省は絶えず土壌の汚染の調査をやるということはたびたび約束をされてきた、約束をした、たびたび。しかし、改良がなされていないというような話もあったけれども、私はそういう姿勢ではいかぬと思うのですが、一番私は小さい部類に属する寺崎電機がほんのわずかな期間、もう去年やめている。やめた工場の周辺でもこういうふうに土壌が汚染されているわけです。ということは、もっと逆に言いますと、この二百五十の工場の周辺の土壌の調査をやる意思はありませんか、どうですか。
#109
○政府委員(加賀山國雄君) 先生のお尋ねの点、たいへんごもっともなお話だと思いますが、私たちといたしましては、全国的なカドミウムの汚染の調査をまずやり、それからただいま調査を手がけておりまして、そろそろ結果をまとめたいと思っておりますが、鉱山あるいは製錬所関係を通産省のほうと連絡をとりまして四十三工場、製錬所をいたしておりますが、それにつきましてただいま先生のおっしゃったような問題がございますので、今後取り上げるかどうかについては慎重に考えたいと思っております。
#110
○峯山昭範君 私は、さっきからほんとうに一時間あまり審議官の答弁聞いておりましたけれども、どうも真のないというのかな、とにかく気にいらぬ答弁です。
 通産省、さっきの二百五十工場というのは、これは鉱山とか、製錬所が入っていないのですか、どうですか。
#111
○政府委員(森口八郎君) 鉱山、製錬所は二百五十工場の中には入っておりません。
#112
○峯山昭範君 そうするとあなたは、私はただ単に小さな工場だけを言っているのじゃなくて、大きな工場も言っている。鉱山、製錬所も含めたつもりで言っている。鉱山、製錬所は幾つあるのですか、幾つ事業場。
#113
○政府委員(森口八郎君) 七十八鉱山、製錬所がございますが、このうち製錬所が二十五でございます。
#114
○峯山昭範君 農林省、あなたは、全国的規模でカドミウムの調査をやっている。通産省とも連絡をとって鉱山、製錬所をやっておりますけれども、鉱山、製錬所だって安中の汚染田――これだけ問題になっている安中の汚染田は、四十四年が十一か二ヘクタールでしょう。そうでしょう、四十五年が三十幾つヘクタールでしょう。そういう点から考えてみたって、こういうふうな一番小さな工場の、二百五十の工場の一番小さな工場だって三十六ヘクタールもある。全国的な規模でやっているなんてあなたはいばっておりますけれども、二百五十工場のカドミウムの調査もやるべきじゃないでしょうか、これは進んで。これは当然私は第一段階としては鉱山、製錬所の七十八についての調査を進めていらっしゃると思うのですが、七十八プラス二百五十工場については、この二百五十工場というこのほうが住民に密着しているのですよ。住民がすぐ近くに住んでおるわけです。そういう点からいうと、この二百五十工場周辺の調査というのが私は大事だと思うのですが、どうですか。
#115
○政府委員(加賀山國雄君) 先ほどから私のお答え申し上げておりますのは、日本全体の土壌としてどうなっておるのかということを農林省は把握するということでまず第一にやりまして、それからその次にただいま御報告申し上げました四十三の製錬所と鉱山まじっておりますが、それについてやり、その次にただいま御質問の二百五十工場につきまして、たいへんさっきから問題が出ておりますので、われわれとしましてはこれにつきまして前向きに対処いたさなければならない、こういうように考えておるということを申し上げておるわけであります。
#116
○峯山昭範君 いまのもう一回言ってくれませんか、初めのところちょっと聞き取りにくかったので……。
#117
○政府委員(加賀山國雄君) 土壌調査でございますが、土壌調査は私ども二十年近くやっておりまして、これはもともとが日本の土壌の地力、生産力と申しますか、それの基礎的な調査をやっておるわけでございます。地力という問題を調べておりましたのですけれども、その中で特に重金属関係も入れてやっておりました。ところが、最近問題になってまいりました特にカドミウムの問題につきましては、分析の方法が発足当初はなかなかなかったわけでございまして、最近その分析の方法はだんだんとでき上がってまいったわけであります。それで昨年からその中で障害性物質というのを特に取り上げまして、重金属等でございますが、それでカドミウムの調査が進んでまいったわけでございまして、先ほど申し上げましたように、その調査によりますと、重金属汚染というものが約三万七千あるのだ、そういうようなことでございます。土壌調査でございます。
#118
○峯山昭範君 そうしますと、この二十年近くあなたは土壌の調査をやってきたと、こうおっしゃっておりますけれども、あなたはあとの、後段の説明にありましたように、カドミウムの分析については最近なんですよ、これは。いま御説明あったとおりです。そうしますと特にカドミウム、私はカドミウムとは限定しませんが、カドミウム等重金属の汚染については、これは非常に重要な問題になってきておるわけなんですよ、実際問題として。しかもそういうふうな水田から現実にたとえば八尾の場合は三・一五PPMという玄米が出てきておる。大阪のいまの寺崎電機の場合は二・八PPMという汚染米が出てきておるわけですよ。そうしますと、これは早くこの調査をしないと、土壌の改良とかそういう点も大事ですけれども、早いところ調査をしないと、知らないところでは――それはほとんどが自家保有米ですよ、この二百五十工場の周辺というのは自家保有米をみんな自分の家でそれを食べるわけです。そうしますと、これはそういう人たちはもう全然知らぬで食べているわけです。自分のところの水田が汚染されておるなんということはこれっぽちも知らないわけです。だから争ういう点からいくと、私はこういうふうな工場の周辺の水田の調査はこれはほんとうに、前向きでとか、いろいろありますけれども、できるだけ早急に私はやるべきだと、こういうぐあいに思うのですがどうですか、これは。
#119
○政府委員(加賀山國雄君) 先生のおっしゃるとおりだと私は思っております。ただカドミウムの分析と申しますのは、分析の方法が新しいということと、分析のために非常にいろいろ機器も必要でございますし、それから分析者の能力の問題もございまして、われわれ全国にそういう土壌関係の職員も配置しておりますけれども、非常に急速にカドミウム問題が出てまいりまして、たとえば最近は試薬が足りなくて困るという問題も出ております。そういう問題もございますけれども、非常に大きくクローズアップされました鉱山、製錬所関係を、これ手始めにいたしまして最初にやったわけでございまして、決して二百五十工場について全くわれわれがやらないということではございません。
#120
○峯山昭範君 わかりました。審議官のおっしゃることよくわかりました。要するに、予算がないからできないということでしょう。ほんとうのこと言えば。分析するにも装置がない、能力がない、予算がない、試薬がない等いろいろ言われました。これは城戸さんどうですか、これ何とかなりませんか、これ大事な問題ですよ。予算、ちょっとしっかりやってください。
#121
○政府委員(城戸謙次君) ただいまの御指摘の点全く私も同感でございまして、とりあえず昨年度は緊急対策といたしまして各種の調査を行ないますと同時に、微量重金属の測定分析機器を五十九台、関係都道府県、政令市に整備する、こういう措置をとったわけでございます。また、来年度予算におきましても、このような調査の経費、あるいは機器の整備費、これが計上されておりますので、こういうものの充実、それからまたいま農林省からもございましたように、関係の技術職員のできるだけの確保あるいは訓練、こういうものを通じまして最大限、調査、監視ができますように、私ども公害対策の者といたしましても関係の省と十分打ち合わせながら進めていきたい、こう思っているわけでございます。
#122
○峯山昭範君 まあこの問題はもうあまりやりませんけれども、農林省のほうもいま城戸さんおっしゃってくださっておりますからちゃんと前向きでやってくださいよね。
 それで、二百五十工場についても通産省のほうでようわかっているわけですから――通産省のほうから資料もらってないでしょう。二百五十工場、わかっていますか、農林省。もらっていますか、二百五十工場、通産省からもらっていますか。
#123
○政府委員(加賀山國雄君) まだ通産省のほうから二百五十工場のあれはいただいてないように思います。
 先ほど城戸審議官からもお答えございましたように、われわれのほうも決して分析機器の足りないのをそのままにしているわけではございませんで、四十六年度には全県一台分析機器を入れる予算も組んであるわけでございますが、いかんせん、やはりだれにでもできるという分析でございませんので、そういうこと等も含めまして若干おくれていると、そういうことでございます。
#124
○峯山昭範君 ちょっとだけ、すぐ気に入らぬことを言う。若干だけおくれている、そんなことはない。ものすごくおくれている。各県に一台なんというのではなくて、ほんとうはもっとよけい入れて、どんどん分析もやって、調査もこれからもうすみやかにやらなければならぬ問題ばかりなんですよ。ですから、こういう点にほんとうにもう予算等も力を入れてやってもらいたいとこう思っているのです、この問題は。そういうことで、二百五十工場についても、通産省からもらってないなんというのではなくて、幾つあるのだと聞きに行ってちゃんとやるべきですよ、農林省は。そういうふうに幾つあるのだ、そういう工場がと、もらいに行くべきですよ。通産省もこれだけあるぞと持って行くべきですよ。あなた、そうでしょう。農林省にちゃんとやりなさいと、お互いにそうしないとうまくいきませんよ、ほんとうに。
 この問題はこのぐらいにしまして、もう一つ、第二番目の問題としてお米の問題ですがね。食糧庁来ていますか。――来ていますね。お米の問題ですが、非常にお米は――汚染米についてはどうなっているのですか。その点まずお伺いをしたい。
#125
○政府委員(内村良英君) カドミウム汚染米の一般的取り扱いについて御説明いたしますと、まず第一に、一PPM以上の汚染米はこれは政府買い入れも行なわない。と申しますのは、食品衛生法上そういうものは流通してはいかぬということになっておりますので、政府は買い入れをいたしません。そのかわりそういった米につきましては、関係の生産者は加害者に補償を請求するということになっております。それから要観察地域のその他の米につきましては、政府は買い入れをする。しかしながら、現在米が余っておりまして、消費者の感情としてそういった米を食べたくないというお気持ちもあったものでございますから、それは現在のところ配給いたしておりません。それからさらにそういうところの農家につきましては政府が配給をするか、あるいは農家の要望によって政府所有米と交換をするという措置をとっております。
#126
○峯山昭範君 それでは一つずつ聞いていきますけれども、一PPM以上の米は政府は買い入れない。どうせいというのですか、これは要するに。自分の家にお米があるわけですよね。まず、汚染されているというのはわかっている。けれども、実際現実に私ども行ってきましたけれども、お米を入れた袋が積んであるのですよね。その中の一つだけ資料をとっていったら一PPM以上あった。ところが、たんぼは幾つにも分かれておって・そのほかはわからぬわけですよ、何PPMあるか。自分が何PPMあるかわからないのです。農家の人は自分の家で食べるお米です。しかも、たった一つだけとった資料のために一PPM以上あったというので、これはほかのだれも買うてもくれぬ。交換もしてくれない。よごれている可能性はものすごくあるわけですよ。自分のところで食べないかぬわけですよ。お金にはならない。これはどうするのですか。
#127
○政府委員(内村良英君) 米を検査いたしまして一PPM以上ございますと、それは汚染米ということになるわけでございます。そこで、私どもいままでどういうことをやってまいりましたかということを御説明申し上げますと、その場合に県に依頼いたしまして、この地区は一PPM以上の汚染地区であるという指定をしてもらっているわけでございます。もちろん、ただいま先生からお話がございましたように、場合によっては農家の圃場が非常に散らばっている。そうすると、全然きれいなところでとれた米があるはずじゃないかということでございますが、その辺のところは非常に技術的にも仕分けがむずかしいという問題がございまして、安全をとりまして県に一PPM以上の汚染地域というものを指定してもらっているわけでございます。そうすると、そういうところの農家は困るじゃないかというお話でございます。まさにそのとおりだと思います。そこで、たとえば富山の例、安中の例を申しますと、そういうところにつきましては、企業に補償を要求いたしまして、たしか反当八万円ぐらいの補償金をとっているわけでございます。それからその米か人間の口に入ると困りますから、食糧庁といたしましては、食糧事務所あるいは県庁等にお願いしまして、そういうものをのりとか工業用に売却するということで今日まで扱っているというケースも相当ございます。
#128
○峯山昭範君 次長さんのお話を聞いていると、非常にすんなりわかるような気がするのですけれども、ひとつも現実にはわからない。何でかと言いますと、まずあなたは、検査すると一PPM以上のやつは云々、以下のやつは云々とはっきりおっしゃっているわけですが、農家の皆さんはお米がよけいあるから現実にわからぬわけですよ。検査は、これは全部の農家の人たちが自分のところのとった米が、どの米がどこのたんぼからとれたかわからぬわけです。まざっているわけです、早く言うたら、ほんとうですよ。まざっている、現実に。そこで、指定したらなんて言っているけれども、そんなことをしている間はないですよ、もうすでに。急に汚染されたといのがわかったのですからね。すぐこの間わかって、まだ一カ月もたっていない。この間わかったところなんです。ところが、農家の皆さんはもう汚染されていると知った以上はその米は食べられないわけですよね。検査したらなんて、その前提で話していますけれども、ほんとうに検査したらというのだったら農林省に持ってきましょうか。まとめて何軒ばんと持ってきたら分析できないでしょう。現実にそういうふうな人たちの立場に立ってものを考えてもらいたいと私は思うのですよ。だから私がきょう言いたいのは一つだけなんですよ。私が言いたいのは一つだけなんです。大阪府の知事も市長も、そのお米は全額府が買い入れてもいい、市が買い入れてもいいと言っているのです。私、この耳で聞いてきたのです。買い入れてもいいけれども、食管法違反だなんて食糧庁はけちをつけるというのですよ。あなたがけちをつけなかったらすぐ買い入れる。簡単なんですよ。要するに、現実に何ともならぬのですよ。一PPM以上で汚染されているというのが現実にわかっているのですよ。あなたはさっきも、一PPM以上は、政府も買い入れもやらない、二番目に、一PPM以上になったら会社に請求したらいいと言っているが、安中とかああいうところだったら加害者もすぐわかる。ところが現実にわからぬのだ。幾つもの工場から入ってきているわけです。星電機、寺崎電機、そういう両方から流れてきて、それだけではないというのです。加害者をきめたりするところがはっきりしていないでしょう、現実に。これはもうほんとうに実際にお米をつくって実際に食べている人にしてみれば、こういうふうに汚染されているなんてきまった以上は、実際問題、もうそのお米は全額交換してほしい。そうしてあとの処置はあとでいろいろ考えてほしい。まああとで加害者がわかれは、加害者にその請求をするのも一つの案でもあるし、またそこら辺の処置はあとで何ともできるけれども、現実にそういうぐあいな人が一ぱいいるわけです。その場合あなたの、もう一回私言いますけれども、大阪府や市が、これは端的に名前出て申しわけないのですけれども、そういうところは、確かにそういう人の話を聞くと、もうほんとうにたいへんなんですよ。もうほんとうに皆さん。もう私はほんとうに買い入れてあげたいという気持ちになっているわけです。ところが、食糧庁が食管法違反だとか云々しなければ、私のほうはもうすぐでもやっていいですといっているのです。どうですか。
#129
○政府委員(内村良英君) ただいまの、地方公共団体がその汚染米を買い入れるという問題でございます。これにつきましては、東京都でも類似の問題が起こりまして、東京都と食糧庁がいろいろ相談したことがございます。そこで、現在の食管法上、そういった地方公共団体が地域住民の福祉をはかるという見地から米を買い入れるということにつきまして、農林大臣の許可を受ければできるわけでございます。したがいまして、大阪府、まあ具体的に大阪府からその処分方法その他について、明確な処置についての方針がきまってそれを申請してまいりますと、食糧庁といたしましてはそういうものを許可する用意はございます。
#130
○峯山昭範君 もういまの答弁いただければけっこうです。もうさっそくあしたでも相談はさせたいと思うのです。現実にそういうような問題でございますので、こういう点についても今後――、私も現実に現場へ行きまして皆さんの話を聞きました。ほんとうに非常に心配しているわけですね。そういう点からも今後とも住民の立場に立って処置をしていただきたい。こういうぐあいにお願いしまして、私の質問終わります。
#131
○須藤五郎君 まず最初に、ちょっと公害対策本部のほうに質問したいんですが、今度通った十四本の公害法案の中には、政令にゆだねられた点が相当あると思うのですね。具体的にその政令はもうできているのか。それで、できていなければいつまでにつくるのか。いつ発表するのか。それがないとぼくたちはこれから、立法府としてあの法案を通した限りはやはり責任を持って取り組んでいかなきゃならぬと思うのですね、公害をなくすため。しかし、その具体的な行政措置をしていくところの政令ができない限り、それができないと思うのですね。最初ちょっと伺っておきたいです。
#132
○政府委員(城戸謙次君) 御指摘のように、前の十四法案の中では非常に政令にゆだねられている面が多いわけでございます。この数で申し上げますと、七十一ございます中で、施行期日が若干あとになるのがございますから、六カ月後じゃなしに、一年半とか、そういうのがございますから、その部分を除きますと六十七ほどございます。それにつきまして、この中で農薬に関しましては一応四月一日施行ということでございますから、これは間もなく政令を出すという形になるかと思いますし、自然公園法につきましては、政令でございませんで四月一日施行、こうなっております。それからあと基本法なり、それから公害罪法、これにつきましても政令関係はございません。そのほかを合わせますと、いま申し上げましたような数六十七から農薬四を引きますと、まだ六十幾つ残るわけでございまして、この分は、できるだけ早くやりますように本部としましても、関係各省といまいろいろ話し合いをしている状況でございます。ただ、先生御承知のように、この中に非常に技術的な問題の残ったのもございまして、そういう関係で施行時期も法律自身も六カ月以内というふうに延ばしたものが多いわけでございまして、できる限り早くきめるようにいたしたいと思います。
#133
○須藤五郎君 六カ月以内には必ずつくる、それで、できたらすぐ発表する、こういうことですね。
#134
○政府委員(城戸謙次君) もちろん法律の施行時期に合わせまして政令を施行するのは当然でございますが、つくりますのは大体四月の下旬から五月の上旬、そこらをめどに私ども作業するように関係各省と相談をいたしております。
#135
○須藤五郎君 それで、できたらわれわれもすぐ配ってそして知らしてほしいのですね。そういうことやりますね。
#136
○政府委員(城戸謙次君) 政令が制定されまして公布されましたら、すぐお手元にお届けするようにいたします。
#137
○須藤五郎君 建設省のほうに少し質問したいです。
 建設省はヘドロ三十万トンの河川敷投棄については条件をつけていると聞きますが、どういう条件をつけたのですか。建設省のほうから。
#138
○説明員(岡崎忠郎君) 静岡県からヘドロ投棄につきまして御相談がございましたときに、まず第一に、地元の住民の方の了解ということがございます。それから二次的に公害をさらに起こすことのないように考えなくちゃいけない。それからもう一つは河川敷でございますので、洪水のときに、投棄されたヘドロが流出しては困るということでございますから、本年度の出水期までに、脱水したヘドロ、残滓でございますね、残滓はほかへ運び出すということでございます。
#139
○須藤五郎君 そうすると、その条件がちゃんと実行されなければ河川敷の投棄は建設省は認めない、こういうことですか。
#140
○説明員(岡崎忠郎君) そうでございます。
#141
○須藤五郎君 農林省の方おりますか。もう帰りましたか……。あのね、ぼくはここでちょっと聞いておきたいのだがね。ヘドロ百万トンの処理、たいへんむずかしいと思うのですね、なかなか。それは朝からの長官に対する質問で大体わかったと思うのですが、それと同じような性格のものに汚染土壌というやつがありますね。東京都の郊外にも汚染土壌がたくさんある。そのためにカドミウムを含んだ米があるとかいろいろな、あれ大体どういうふうに処理するのですか。
#142
○政府委員(城戸謙次君) これは、私土壌の専門でございませんが、この土壌汚染の状態に応じまして客土をいたしましたり、あるいはまた全くほかに転用する。農用地以外に転用するとか、あるいはその汚染源になっていますかんがい用排水路の改善をやるとか、いろいろな方法があるわけでございまして、これに伴います経費につきましては、企業の責任の部分は企業に負担させます。それから残りの部分につきましても公共事業でやります場合に、国の補助等をできるだけの措置をする、こういうことになろうかと思います。
#143
○須藤五郎君 これも客土するというためには、汚染された土壌をどこかへ運ばなければならぬですね。どこへ運ぶか。海へ捨てれば海が汚れる。川へ捨てれば川が汚れる。埋め立てたらそこで地下水が汚れる。その上に家を建ててもそこへ住む人があるかないか非常に問題があると思うのですね。汚染土壌というのは相当の量になると思うのですがね。そういうこと実際どういうふうに具体的にやろうとしているのか、政府の方針。どこなんです。東京都のあの土壌どこへ持っていきます。具体的に言ったら。
#144
○政府委員(城戸謙次君) これも非常にむずかしい御質問でございまして、具体的にどうかということになりますと非常にむずかしいわけでございますが、先般国会を通過しました土壌汚染防止法におきまして、個々の土壌汚染対策事業につきます承認を都道府県知事が農林大臣に求めまして、承認されました事業計画によりまして進められることになるわけでございますので、その承認の段階、もちろんその前の行政指導もございますが、承認の段階で十分あとの汚染が生じませんようにチェックをしていく、これをするほかはないと思うわけでございます。
 ただ具体的にどうかとおっしゃいますと、これは私もどうもわからないのでございます。
#145
○須藤五郎君 ものは具体的にはっきり説明しないと、こう思う、こうしたいとか、そんなことを言っても問題解決しないんだな。大阪の土壌の汚染の問題、いま同僚議員がやられましたが、あの土をどこへ持っていくか大阪の、どう処理するか。そこまではっきり政府は対策を立てなければこの問題解決しないのじゃないですか。非常にむずかしいですというんじゃぼくは解決にならない、どうですか。公害本部はどういうふうに具体的にやろうとしておるのか。
#146
○政府委員(城戸謙次君) ただいまの点、専門の者を何でございましたらいま呼びまして、御説明申し上げさせていただきます。
#147
○須藤五郎君 時間がありませんから、専門員の来る前に少し質問しておきましょう。このヘドロの問題でぼくはこういうことを建設省に質問しようと思ったんですが、この安全性に関する実験調査の結果、安全だと認めたら、河川敷へ投棄することを、持っていくことを承認するという答えでしょう。その調査の結果はできるだけ私は詳しく公表すべきものだとこういうふうに思うのですが、公表するかどうか、そしていつそれを公表するのか。もう雨期も近づいておる、どういうふうにするんです建設省。
#148
○説明員(岡崎忠郎君) いろいろ実験なり調査を県のほうでいたしておりますが、それはただいま県のほうで取りまとめ中でございまして、まだ私のほうへ全般的に説明がございませんけれども、河川敷地を使用する申請の出る前にそういうことを十分報告してもらって、その結果に基づいて公害対策本部にも御相談申し上げて河川敷の使用をきめたいと思っております。その場合、いま先生の御指摘の公表するという点でございますけれども、もちろん地元のほうの御了承を得るために、従来から静岡県で地元のほうに御説明をされておるようでございます。
#149
○須藤五郎君 もう少し具体的に、いつまでに実験が終わって、安全性の確認がいつまでにできて、それでいつ公表しますと、めどはいつまでに公表しようと、ぐずぐずしていたら雨期に間に合わなくなるでしょう。だからそういうところまではっきりと答えておく必要があると思うのですね。
#150
○説明員(岡崎忠郎君) 時期につきましては、私のほうから静岡県のほうに早くやるように申しておるわけでございますけれども、先生御指摘の私もはっきり県のほうがいつまでにできるかということはわかりませんけれども、できるだけすみやかにやるように連絡はいたしております。
#151
○須藤五郎君 それは早くやらぬと何ですよ、いろいろな費用がむだになっちまいますね。運ぶ船の準備から、用船して相当の金を使っておるのでしょう。それが雨期が来てもうできないとなると、また雨期済むまで相当期間、そうするとむだに半年も船を借りてその費用も払っていろいろ遊ばせておるわけですね、設備を。そうすると相当な費用がかかる。そうするとそれは全部むだになってしまう、遊ばせても船の用船料も払わなければならぬ、そういうこともあるからできるだけ早くやらなきゃいかぬと思うのですよ。それがまだ県のほうではこう言っているとか、どうのこうのという、そういう程度のことでは、どうもたよりないんじゃないですかね。もっともっと早く、はたして安全なのかどうかという結論も早く出さなければいかぬし、すべてのことが少しなまぬるいんじゃないですか、テンポも。だからその点早くやる必要があると思うのです。
 同時に、もう一つ聞きますが、第二次処理場の確保について県当局から方針の提示があったかどうか、あったですか。
#152
○説明員(岡崎忠郎君) 県のほうでもいろいろ調査検討しているということは聞いておりますが、具体的にどういう位置になるかということはまだ聞いておりません。
#153
○須藤五郎君 全くそういうたよりないことでこのヘドロ処理が進むのかどうかですよ。全く進みませんよ、こんなことじゃ。本部の人もよくこの点は考えてもらいたいのです。こんななまぬるい、思います、思いますというようなことで問題は解決していくのじゃないと思うんです。こうやっております、それでこういうふうな答えが出てきております、だからいつ幾日までにこうなりますということを、そこまではっきり政府は煮詰めておかなければ、そんなのんきなことを言って解決しないじゃないですか、どうですか、本部のほうは。
#154
○政府委員(城戸謙次君) 全く宙に浮いたような話になっているということじゃないのでありまして、現在まだ県の段階でヘドロの持って行き場所を検討して発表の段階に至っていないわけであります。ただ今後のことはすみやかに促進されますように本部としても最大の努力をしたい、こう思っております。
#155
○須藤五郎君 県並びに政府の態度がぼくは非常になまぬるうて日本の国民の要求にこたえていないという点ではなはだ不満ですよ、そういう態度では。もっと積極的にこの問題に取っ組んで解決を早めるようにしてもらいたいと思いますよ。
 それから建設省の付した条件の安全性それから第二次処理場の確保、これが満たされなければそれはヘドロの河川敷投棄は認めないのかどうか。
#156
○説明員(岡崎忠郎君) 建設省といたしましては、河川管理者の立場から、いま先生のおっしゃった点でございますが、それが満たされなければ河川管理者としてはヘドロの投棄は適切でないというふうに思っております。
#157
○須藤五郎君 満たされない場合には認めないかどうかということ。
#158
○説明員(岡崎忠郎君) 満たされなければ認めるわけにはまいりません。
#159
○須藤五郎君 通産省のほうに少し質問しますが、田子の浦にたまるヘドロの量ですね、これはいま一日何トンぐらいずつたまっているのですか。
#160
○政府委員(森口八郎君) 八月の時点で、一日に水を含んで約三千トンというふうに推定されておったわけでございますが、現在の時点におきましては、先ほど山中大臣から御説明がありましたように、特に大企業の側におきましてSSの部分の低下について努力をいたしておりますので、この三千トンよりもさらに一五%くらい少ない量が現在の時点では沈でんしているというように思われます。
#161
○須藤五郎君 そうすると、一日に二千五百トン前後ということですね。
#162
○政府委員(森口八郎君) 現在の時点ではそういうふうに想定されます。
#163
○須藤五郎君 そのうち大手はどのくらいですか。
#164
○政府委員(森口八郎君) 大手企業は大体六五%くらいのものを排出しているというように考えております。
#165
○須藤五郎君 そうすると、一日に今日でもなお二千五百トン前後のへ、ドロが集積されていく。そしてこれからその投棄がきまればそこに富士川の河口に一日にどれだけ運ぶつもりですか、答えてくださいよ。
#166
○説明員(岡崎忠郎君) 私どものほうで聞いておりますのは、三十万のどろを薄めてポンプで運ぶということでございまして、一日の量はちょっとはっきりつまびらかではございませんが、約二万平方メートルの土地を四カ所つくりまして、そこへ投棄するように聞いております。そういう計画であることを聞いております。
#167
○須藤五郎君 あのね、一日に二千五百トンずつヘドロが出てくるのですよ。それで一日に何千トン河口に持っていこうというのか。
#168
○説明員(岡崎忠郎君) いまの計画では、たまっております量の中の三十万トンを考えていると聞いております。
#169
○須藤五郎君 そんな答えでは答えにならないよ。答えるなら百万トンいまあって、それを三十万トン持っていこうというのだけれども、一日に二千五百トンずつ集積がくるのですよ、追加がね。そうすると少なくも一日に二千五百トン以上、それの倍以上運ばなければ三十万トンというのがなくならぬでしょう。三十万トン持っていくつもりですと言っても、三十万トン持っていったあとにはもっとふえているかもわからぬ、三十万トン運ぶ日数によっては。だから一日二千五百トンずつたまると十日で二万五千トン、三十日で七万五千トンですよ。一カ月七万五千トンずつ追加がくるわけでしょう。それをどういうふうに処理していくのか。三十万トンいつまでたっても次々と追銭がくるためにもとが処理できないということでは解決しないんじゃないですか、これ。そこのところをどういうふうにあなた方は考えているのか、重要な点ですよ。三十万トン処理しますというだけではこの問題は解決しないのだ。どうですか。
#170
○政府委員(森口八郎君) 現在におきましては、確かに大手企業は二割程度のSS分の減少しか応急措置としてはかれないわけでございますけれども、この七月の一日から水質基準が施行されますので、当然それに対応して現在処理施設の建設を急いでおります。現にこの一月からは本州製紙の富士工場、富士根工場あるいは大平製紙の工場あるいは天間製紙の各工場は、すでに完成をいたしておりますし、その他の工場も当然七月の一日の水質基準設定日までには処理施設を完成をするというような状況で、設備の完成を急いでおるわけでございます。したがいまして、当然水質基準が施行されましたときには、昨年の八月現在のSSの流出に対しまして、約二二%の量にSS分の流入が減少するというような予定になっております。ただ先生御指摘のとおり、処理施設の建設が一朝一夕にはできませんので、現在の時点においては二割程度のSSの減少にとどまっておるというような点は、非常に遺憾に存じておりますが、できるだけ各製紙企業を督励をして、当然七月までには水質基準に合致するように、通産省としては指導してまいりたいというように思っております。
#171
○須藤五郎君 くどいようですが、それじゃ三十万トンのヘドロを運ぼうというその計画を立てられれば、何日間で三十万トン運ぶという計画を立て、一日幾ら、三十万トンは幾日間でそれをなくすという方針を立てていらっしゃるか、そこを伺っておかぬと、われわれの考え、まとまってこないな。どうなんだ、そこは。そこをはっきりしなさいよ。むろん計画だと三十万トン。百万トンだっていえるじゃないか、三十万トンという限りは、はっきりそこはしなければ。立っていない……、そこまでは、どうだね。立ってないようだね、これは。それならなぜ百万トンを運ぶのだと言わないのだ、三十万トン運ぶといって日にちをはっきりしないかね。だめだ、そんなことじゃ、ヘドロ対策一切ゼロ、農民に二円五十銭で、一坪の土地を二円五十銭で売るというような蛮勇を振おうというような自民党政府、何ごとやね、それは。坪二円五十銭とこのヘドロ対策と考えたら、国民は笑いますよ、実際。なっておらぬじゃないか、ヘドロ対策。だからぼくは長官呼んで、抜本対策はどうだ、抜本対策はどうだ、ゼロだ、どうですか。
 委員長、ぼくはまだ質問ありますけれども、この答えが出ない限り、ぼくは質問続ける必要がないのです。ここで政府は無策だということがはっきりしたから、これで終わります。
#172
○政府委員(城戸謙次君) だいぶおしかりを受けたわけでございますが、私ども決して無策でやっておるわけでございませんで、第一義的には県で計画を立てるわけでございますから、内々の相談を受けながらできるだけ早くやっていきたいと思っておるわけでございます。
#173
○須藤五郎君 県にまかしておいて、人に負わしておいて、できるだけ早くやるつもりです、できるだけ早くやるつもりです、それで政府の責任が済みますか、この問題、ある地方の県にまかして、それで政府は知らぬ顔しているものじゃないですよ。政府がもっと積極的に乗り出して、県を督励するなり、具体方針を立てるなり、国でそれを実行をさせたらいいじゃないですか、そんなことじゃいかぬ。けっこうです。
#174
○委員長(占部秀男君) 本日の調査は、この程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト